...

議事概要 - 水産庁

by user

on
Category: Documents
12

views

Report

Comments

Transcript

議事概要 - 水産庁
第4回漁港のエコ化推進のための技術検討会(議事概要)
日時:平成24年3月9日(金)10:00~12:00
会場:農林水産省本館8階 水産庁中央会議室
出席者(委員):
和泉委員、大森委員、岡本委員、茂田委員、賞雅委員、長野委員、横山委員(座長)
漁港のエコ化方針(中間取りまとめ)(案)~漁港のエコ化推進のために~
1
漁港のエコ化の定義
~
3
漁港のエコ化の効果
(長野委員)
「3④外部へのアピール効果」という表現に違和感があるため、表現を工夫してはど
うか。その下の説明にある「見える化」等が良いのではないか。
(横山座長)表現方法について工夫をお願いしたい。
4
漁港のエコ化のための具体的な手法
(茂田委員)手法について、
「その他」として水産廃棄物の排出量の削減を例として挙げているの
で、もし、それ以外の手法を想定していないのであれば、
「その他」ではなく、「バイオマスの有
効利用」といった具体的に手法の中身がわかる名前とした方が良い。
(横山座長)事務局では、
「その他」の手法として、バイオマスの有効利用以外の手法を想定して
いるのか。
(水産庁)上の3つ以外にも手法があるのではないかといった意味で、
「その他」としている。現
時点では明確な手法は想定していないため、
「水産廃棄物の排出量の削減」等、具体的にしても良
いかもしれない。
(賞雅委員)二酸化炭素の削減に焦点が絞られているが、漁港のエコ化ということであれば、水
質保全や大気汚染防止の観点から SOx や NOx の議論も必要である。今回の場合は目標を定める
ということでこれらも含めて考えるとなるとかなり複雑になるため、せめて問題を提起する文章
を加える必要があると考える。
(水産庁)定性的に、留意点として一文を加えることとしたい。
(横山座長)訂正をお願いする。
(和泉委員)
「4(5)その他」に記載されている、水産廃棄物の排出量の削減による効果は、漁
港区域外にて処分時に発生する二酸化炭素排出量が削減される分を評価するということで良いか。
考え方を示した方がわかりやすいのではないか。
(水産庁)現時点の考えとしては、水産廃棄物が発生するのは漁港区域内であるので、そこでの
廃棄物量の削減を評価したいと考えている。漁港において、電力使用量を削減するのと同じ考え
方である。
(和泉委員)水産廃棄物は、漁港区域内で焼却等の処分をしているのか。
(水産庁)違います。
(和泉委員)ならば、水産廃棄物の処分によって、漁港区域内では二酸化炭素は発生しないため、
区域外での二酸化炭素排出量の削減を、区域内での削減とみなすとの考え方を、明記しておいた
方が良いと考えるがどうか。
(横山座長)水産廃棄物の排出量の削減による二酸化炭素排出量削減効果の計算手法を示して欲
しい。
(茂田委員)賞雅委員から提言のあった、二酸化炭素以外の環境負荷物質の排出量削減について
は、冒頭の「趣旨」の中で、エコ化の考えには SOx や NOx の削減といった要素もあるが、中で
も現在まであまり取り組まれていなかった二酸化炭素の削減を中心に取り組む、といった文章で
示してはどうか。
(水産庁)ご示唆に従い、書き方を工夫する。
(大森委員)
「1
漁港のエコ化の定義」に、「漁業活動に伴う二酸化炭素排出量の削減を行う」
とあるため、内容が重複しないように留意をお願いする。
5
漁港のエコ化に活用可能な支援制度
(長野委員)
「5(1)農山漁村活性化プロジェクト支援交付金」
、
「5(2)強い水産業づくり
交付金」の表中に※印で解説として挙がっている設備や、
「(5)国内クレジット制度」表の「対
象施設」は引用か、それとも事務局で書いたものか。ここで示されている設備以外でも、対象と
なる設備があるのではないか。
(水産庁)農山漁村活性化プロジェクト支援交付金と強い水産業づくり交付金については、要
綱・要領に記載されているものをそのまま転載したが、国内クレジット制度はそうではない。
(長野委員)対象施設かそうでないかの判断基準として、この資料が使用される場合も考えらえ
るため、注意が必要である。
(水産庁)確認する。
6
漁港におけるエコ化の取組の評価
(和泉委員)誰が認定を行うのかについて、自己宣言や、第三者による認定等の考え方があろう
かと思うが、将来的に整理が必要ではないか。認定時と途中経過の評価に分けて考える必要もあ
るかと思う。また、漁船での取組の評価について、認定条件に包含するか否かの考え方を整理す
る必要があるのではないか。
(水産庁)まず、認定の手続きについては、参考として、
(社)大日本水産会が認定している「優
良衛生品質管理市場・漁港」の認定要領を添付した(参考5)。事務局としては、明確に決めてお
らず、このような例を参考に、今後検討をしていく。次に、認定条件における漁船での取組の扱
いについては、認定時には考慮しないという考えである。しかし、漁港区域において漁船は大き
な二酸化炭素排出源であることから、漁船のエコ化も検討する漁港に対し、評価や目標を設定す
る際の参考となるよう記載をしている。また、評価の方法について、3パターンほど検討し(参
考3)、陸上の漁港施設における対策による削減量の評価をメインとし、漁港での取組における削
減量はオプションとして評価するというかたちで中間とりまとめ(案)に記載した。
(茂田委員)漁港関係者が読み、取り組みを検討する際には、審査や認定にかかる手間を懸念す
ると考えられるため、それらにかかる労力がイメージできる資料を付けた方が良い。認定や申請
作業に手間がかかる場合は、なかなかモチベーションが上がらないため、負担と感じられないよ
うな資料とする必要がある。
(水産庁)ご指摘の通り、取り組みにはハードルを下げた方がいいと考えている。まず、エコ化
に取り組んでもらうための PR を行い、認定の方法を検討する際には慎重に行いたい。
(茂田委員)PR の際には、認定に手間がかからないことを合わせて説明した方が良い。
(大森委員)
「1
漁港のエコ化の定義」について、この表現では「漁業活動」を狭義にとらえ、
船における取組をしなければ認定条件を満たすことができないと受け取られ兼ねないため、「6
(1)エコ化推進漁港の認定条件」との整合性に留意して表現を工夫することが必要。
(長野委員)
「優良衛生品質管理市場・漁港」の認定要領は、認定に費用がかかるため、本認定に
おいてはあまり参考とならない。取り組んだ際のメリットをもっと示すべき。
(水産庁)「漁港における活動おいて」等、定義の文章を再考する。
(横山座長)エコ化に取り組むことについて、後ろ向きな考えとならないような資料の作成をお
願いする。
7
漁港のエコ化推進計画の策定
(長野委員)再生可能エネルギーの導入検討において、
「エネルギーポテンシャルの試算」から「予
想発電量の試算」と変えた理由は何か。
(水産庁)作業内容を明確化した。
(和泉委員)ここに記載されている計画の手順は全て行わなければならないのか。導入しない手
法の手順は省いてもよいのではないか。
「以下の手順によるものとする」と書くと、全てしなけれ
ばならないものと、受け取られ兼ねない。また、項目の整理方法については、
「4(1)エコ化の
手法の種類」に即したものとした方が良いのではないか。水産廃棄物の排出量削減に関する考え
方が示されていないため、そのあたりについても整理を行う必要があるのではないか。また、
「7
(5)目標の設定」には、各年次の目標設定の規定はあるが、最終目標年度を設定する規定が無
いので追加する必要があると考える。
(水産庁)そのように、修正する。
(茂田委員)記載した手順の位置づけとしては、基準ではなく、手引きとして参考にしてもらう
ものであることが分かるように、書き方を工夫した方が良い。
(横山座長)書き方の検討をお願いする。
(大森委員)
「7(3)3)期待される二酸化炭素排出削減量の試算」の表に、各電力会社の排出
係数が示されているが、排出係数の大きい電力会社の管轄地域で取り組んだ方が、エコ化の効果
が大きいということか。
(茂田委員)一概にそうとは言えない。省エネルギー化による電力使用量の削減を行った場合に
は排出係数が大きい地域の方が排出削減量が多くなるが、電化による化石燃料使用量の削減を行
った場合は、排出係数が小さい地域の方が排出削減量が大きくなる。
(横山座長)二酸化炭素排出削減量当たりの費用は算出しても良いのか。削減量当たりの費用が
高額であることを、漁港関係者に理解してもらうという意味では良いと思うが。
8
今後の展開
(長野委員)もう少し、重厚な文章として欲しい。
(横山座長)内容をもっと具体的に示すように。
中間取りまとめ(案)全体を通して
(茂田委員)
「7(4)11)」で、二酸化炭素排出削減量当たりの費用は試算する必要があるの
か。あえて試算し示す必要性があまり感じられない。二酸化炭素を削減するためにはコストがか
かるということが如実になってしまうことは、あまりよろしくないのでは。
(水産庁)導入コストによって導入する手法を検討するための指標として示した。
(茂田委員)わざわざ手順として、二酸化炭素排出削減量当たりの費用の試算方法を示す必要は
ないと考える。
(水産庁)削除することも含めて検討する。
(和泉委員)
「資料-3」の計画策定例を見ると、この例の通り作成するとなると作成側の負担が
大きいという印象を受ける可能性がある。実際には計画部分はもっと短くまとまるのではないか。
計画と、そのバックグラウンドとして、分けて整理したほうが良いのではないか。
(横山座長)漁港関係者の負担を減らす方向で検討をお願いする。
【参考6】豆酘漁港における漁港エコ化の取り組み結果について
【参考7】寒冷地における「漁港のエコ化」
(給電システム)の検証
(横山座長)蓄電池の使用可能量が 60%とは、下限が 20%、上限が 80%で制限がかかっており、
間の 60%を使用しているということでよろしいか。
(長崎県)そうである。
(横山座長)今後の長崎県の取り組みの予定としては、コスト面を考慮し、漁船への供給のみで
なく、漁港全体への供給を太陽光発電と商用電力の併用ということか。
(長崎県)コスト面を考慮して進めていきたい。
(賞雅委員)寿都漁港における試験では、寒冷地における電池容量の低下を懸念していたのだが、
電気自動車ほど電池容量の低下は見られず、特に問題はなかった。温度が安定している海水に近
い場所に蓄電池が設置されているためだと考えらえる。ただ、今回試験に使用した船がオープン
型の和船なので、寒さを防ぐことができなかったため、今後は船室のある船でと考えている。
(茂田委員)電気自動車の場合は、メーカー各社が積極的に商品開発を行っているが、船の場合
は、メーカーはどのような動きを示しているのか。
(賞雅委員)
2000 年頃からベンチャーで小さなメーカーが製造を始め、
2007 年頃から CHAdeMO
規格ができたことと、リチウムイオン電池が普及したことにより大きなメーカーが製造に乗り出
した。しかし、リーマンショック以降、業界全体において新技術の開発に対する投資が抑えられ
ているため、船に関しては、あまり商品開発は進んでいない。ただし、船は自動車と比較して構
造がシンプルであるため、技術的にはそれほど難しくはないと考えられる。また、電気自動車に
関しては、技術の開発に補助制度があったことで開発が進み、商品の価格が抑えられたというこ
とがあるため、船の場合についても補助制度を整備し、参入を促すことが必要である考えらえら
れる。電気自動車の急速充電に関する優れた技術を水産分野に引き入れることが必要である。
(茂田委員)バッテリーは、自動車用の製品が使用可能なのか。
(賞雅委員)そうである。現在も自動車用の製品を使用している。ただし、格納は異なる。
(茂田委員)急速充電器について、漁港に立ち寄った自動車が利用できるなど、船と自動車の双
方が利用できる形だと、整備がしやすいのでは思われる。
(賞雅委員)現在設置している充電器でもそれは可能である。ただし、自動車と異なり、船は波
によって充電中に動くため、接続部分の改良が今後必要であると考えている。
―
以上
―
Fly UP