-1- 1 はじめに この冬の天気は、昨年12月下旬から今年1月まで気温が

あおもりゆきだより 20１1 年
第９号
今週の話題②
１
はじめに
この冬の天気は、昨年１２月下旬から今年１月まで気温が低く雪の降る日が
多く、気象台では「雪でふぶく」との天気予報を何度も発表しました。ところ
で、
「雪でふぶく」との予報でも、テレビ画面で表示される「お天気マーク」が
異なることがあることに気がついた方はいらっしゃいますか？ 今号では、
「雪
でふぶく」の違いについて説明します。
２
「雪でふぶく」で同じなのに、「お天気マーク」が違う
気象台で発表する天気予報には、「曇り時々雪でふぶく」のような「予報文」
に
や
のような、「お天気マーク」のための番号（テロップ
番号）が付加されています。
じつは「雪でふぶく」の予報文でも、「お天気マーク」では、
と
の２種類が存在しています。つまり、
津軽の予報が「雪でふぶく」、
お天気マークが
下北の予報が「雪でふぶく」、
お天気マークが
ということがあります。
テレビの天気予報では、アナウンサーや気象予報士が、
「予報文」を読み上げ、
画面上には、
「お天気マーク」が表示されます。そのために、テレビの天気予報
では、
『「雪でふぶく」で同じなのに、
「お天気マーク」が違う』ということが起
こります。どうして、違いが出るのかを順番に説明していきましょう。
３
ふぶき と ふぶく
まずは、「ふぶき」について説明しましょう。気象庁の定義で「ふぶき」は、
強い風で積もった雪が吹き上げられるのに加えて、雪が降っている状態として
います。また、風が強すぎると、雪が降っているのか、吹き上げられたのかが
判断できなくなります。そのようなときも、「ふぶき」としています。
天気予報の「予報文」では、風が強く「ふぶき」となりそうなときに「ふぶ
く」を追加して、「雪でふぶく」と表現します。
具体的には、天気が雪の予報であるときに、風速が１０m/s 以上であれば、
「ふぶく」を追加します。従って、雪が降るときでも「予報文」は、①風が弱
いときは「雪」、②風が強いときは「雪でふぶく」となります。
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あおもりゆきだより 20１1 年
第９号
今週の話題②
ルール（１） 「予報文」に「ふぶく」を追加するルール
雪
風が１０m/s 未満
雪でふぶく
風が１０m/s 以上
４
お天気マーク
続いて、
「お天気マーク」用の番号のルールを説明します。雪に関連するテロ
ップ番号は、風の強さに応じて、
「４００」
「４０６」
「４０７」の３種類が準備
されています。また、番号には４００は「雪」、４０６は「風雪強い」、４０７
は「暴風雪」と名前が付いています。テレビでは、
「お天気マーク」が画面に表
示されますし、「風雪強い」や「暴風雪」と文字で表示されるときもあります。
ただ、多くの場合に「４０６（風雪強い）」と「４０７（暴風雪）」の「お天
気マーク」は同じ
を使います。
（表１は、気象庁ホームページで利用し
ている「お天気マーク」の一覧表です。）
ルール（２）
「お天気マーク」の選択ルール
ゆき
４００（雪）
陸上の風が１５m/s 未満
ふうせつつよ
４０６（風雪強い） 陸上の風が１５m/s 以上
ぼうふうせつ
４０７（暴風雪）
表１
陸上風が暴風雪警報の基準（１８m/s）以上
気象庁ホームページで利用している「お天気マーク」
５
まとめ
ルール（１）と（２）をまとめると、表２となります。
「雪」が予想されてい
るときでも、風の強さに応じて、天気予報の「予報文」と「お天気マーク」に
違いが出るというのが分かっていただけたでしょうか。
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あおもりゆきだより 20１1 年
第９号
表２ 風の強さと「予報文」・
「お天気マーク」の違い
陸上の風の強さ
予報文
マーク
番号
１０m/s 未満
雪
４００
１０m/s 以上
１５m/s 以上
１８m/s 以上
今週の話題②
（雪）
雪でふぶく
４００
（雪）
雪でふぶく
４０６
（風雪強い）
雪でふぶく
４０７
（暴風雪）
ふうせつつよ
ぼうふうせつ
もう一度、津軽と下北でマークが異なった、
津軽の予報が、
「雪でふぶく」 お天気マークが
下北の予報が、
「雪でふぶく」 お天気マークが
を例にしましょう。
この例では、津軽は１５m/s 以上の強い風、一方、下北は１０m/s 以上１５
m/s 未満のやや強い風のふぶきを予想していることになります。
このように、予報文が「雪でふぶく」と同じでも、
「お天気マーク」が異なる
ことになります。
６
おわりに
２月も下旬となりました。１月は寒く雪の日が多かったため、「雪でふぶく」
が大活躍しました。まだ、３月末までは「雪でふぶく」の出番がありそうです。
テレビの天気予報で、「雪でふぶく」を見たときは、「お天気マーク」との関係
をチェックしてみて下さい。
（この原稿の作成
技術課
国土交通省 気象庁 青森地方気象台
〒030‐0966 青森市花園一丁目17番19号
電話017-741-7411
国 土交通省
気象庁
気象庁ホームページ： http://www.jma.go.jp
青森地方気象台ホームページ： http://www.jma-net.go.jp/aomori/
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安藤）