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4.調査(実証実験)の内容 - 日本貿易関係手続簡易化協会

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4.調査(実証実験)の内容 - 日本貿易関係手続簡易化協会
4.調査(実証実験)の内容
国土交通省港湾局では、港湾物流における業務の効率化を進めるため、荷主-海貨・通関
事業者-陸運事業者-コンテナターミナル事業者-船社間のサプライチェーン全体をシーム
レス繋ぐ標準メッセージである「港湾物流情報プラットフォーム」の開発普及に取り組んで
おります。平成16(2004)年度までの3ヶ年間に「港湾物流情報化懇談会」でプラッ
トフォームのもととなる業務の標準プロセスを取りまとめた後、実際の業務に合った標準メ
ッセージの開発とその普及推進主体を検討するために、平成17(2005)年度、
(社)日
本経済団体連合会、財務省、経済産業省等の参加の下、
「港湾物流のプラットフォーム化戦略
会議」を開催し、さらに平成18(2006) 年度に、港湾物流情報プラットフォーム実現に
向けた「モデル事業」をわが国からの輸出貨物を対象に実施し、平成19(2007)年度
においても、輸入貨物を対象に実施した。これは、輸出入業務における各事業者間での情報
授受を、UN/EDIFACT に準拠したフォーマットで電子的に行い、これらの情報授受の有効性
を検証するためのものである。
4.1.
調査の基本方針
我が国の産業・国民生活を支えている港湾に係る国際物流においては、荷主、海貨、陸運、
船社等の多様な民間事業主体(以下多様な主体)が介在しており、各々が役割を果たすこと
によって国際物流機能が維持されている。
現在、国際競争力のある海外諸港では、多様な主体間において一貫された電子的な情報交
換授受を促進しており、港湾に係る国際物流の総コストの削減を実現している。
一方、我が国は、多様な主体間で個別に確立された商慣習に基づいた手続きや情報の授受
(業務プロセス)が様々な方法(紙・FAX・個別のシステム等)で行われており、電子化が
進んでいる場合であっても、業種、事業者により電子化の基準やその進展度合いが異なる場
合が多く、荷主~船社までの一貫した電子的な情報授受が難しい状況にある。
ついては、本調査において、港湾に係る国際物流の輸入にかかる多様な主体の業務の標準
的な基準(標準業務プロセス)を整理するとともに、国際標準による電子化を見据えて、国
連が管理する「UN/EDIFACT」に準拠した標準メッセージを実務に適用するための「MIG7」
を開発する。また、実際の物流実務における実証実験を実施することにより、それらの有効
性・妥当性を検証する。
さらに、その成果であるメッセージや MIG を、対象とした業務プロセスに関わる我が国の
事業者・業界団体等と調整の上、「UN/CEFACT」や海運会社やコンテナターミナル関係のユ
ーザグループである「SMDG」等に報告・意見交換することにより、国際標準化・普及を目
指した検討を行う。これらにより、我が国の国際物流に係る多様な主体が、低コストで電子
化の促進が可能となる環境(港湾物流情報プラットフォーム)を形成し物流コストの削減を
進めることで、我が国産業立地環境の改善、港湾の国際競争力を回復に資することを目的と
する。
今般、上記事業に参加する企業・団体を選定するための公募を平成19年8月29日に行
い、同9月11日に開札し、本事業の契約期間を平成19年9月11日―同20年3月21
日として、
(財)日本貿易関係手続簡易化協会(以下 JASTPRO という)を選定すると共に契
約した。
さらに、JASTPRO においても、モデル事業に参加する企業グループの選定作業並びに調整
作 業 を 実 施 す る こ と と し て 、 実 験 要 項 を 事 務 局 で あ る JASTPRO の ホ ー ム ペ ー ジ
(http://www.jastpro.or.jp)に、平成19年9月12日付で掲載した。また、実験参加希望企業グ
ループの提案に対して、参加企業グループを選定するために専門家の意見を聞きモデル事業
7
MIG – Message Implementation Guideline:メッセージ実施ガイドライン、UNSM を実装するときの使用
コード、修飾子などの詳細な指針をまとめたもの。
145
を実施すべくとり進めた。
4.1.1.
調査(実証実験)対象
本実証実験では、次の事項を対象とする。
1) 国際海上コンテナの輸出入業務における電子的な情報授受のためのメッセージ開発メッ
セージはUN/EDIFACTに準拠したものとする。物流全体での整合性を図るため、既存の
国際機関(UN/CEFACT TBG3、SMDG、ITIGG 等)でMIG が開発されているメッセー
ジの準用を推奨する。準用している場合は、その国際機関及びそのメッセージ名を提案
書に明記することとする。
2) 上記メッセージのMIG開発
MIGには、メッセージの各情報項目について、任意必須、属性、桁数、利用コード等
を定義するものとする。上記の国際機関で開発されたMIG、又は経済産業省のGEDIS プ
ロジェクトのMIG の準用を推奨する。
3) 上記メッセージ、MIGを用いた電子的な情報授受の実践及びその有効性検証実装し、
その授受における有効性や妥当性について検証を行う。検証項目としては、対象とする
業務におけるデータ項目の過不足、国際機関(UN/CEFACT TBG3, SMDG、ITIGG 等)
が開発したメッセージ及びそのMIG との相違点、電子化による業務の効率性の向上の測
定等を想定している。
4.1.2.
実証実験要件
(1) 採用数
関東地区で1企業体を想定。なお、応募内容が要件を満たさないと判断した場合、選定し
ない場合もある。
(2)
①
②
③
④
参加資格
複数の企業で構成される企業体であること。
定常的に海上コンテナを用いて輸出入を行う荷主が企業体に参加していること
参加荷主が行う輸出入に介在する物流業者が企業体に参加していること
本実験参加後も引き続き、本実験の成果であるMIG等を活用した電子的な情報授受を行
う意志を有すること
⑤ 国土交通省から、製造の請負、物品の買い入れその他の契約に係る資格停止措置等を受け
ていないもの
⑥ ISO9000(品質管理)及びISO14000(環境対策)の各シリーズの資格を有するか、その資
格と同等の資格を有する荷主であること
⑦ 地方自治法施行令(昭和22年政令第16号。以下、「政令」という)第167条の4の
規定に該当するものが企業体に参加していないこと。
⑧ 会社更生法(昭和27年法律第172号)に基づき会社更生手続開始の申立てがなされて
いるものが企業体に参加していないこと。
⑨ 民事再生法(平成11年法律第225号)に基づき民事再生手続開始の申立てがなされて
いるものが企業体に参加していないこと。
4.1.3.
条件
(1) 契約形態
業務委託契約とする。
(2) 対象経費
対象経費は、企業体に参加する企業のシステム間を接続する経費及び標準メッセージ、M
146
IG等の開発に要する経費、検証に必要な経費であって、必要かつ適当と認める経費とする。
(3) 委託費の支払い
成果品をJASTPRO に提出後、支払いを行う。
(4) 成果物に係る知的財産権の取扱
本公募で開発したメッセージやMIG等の著作権は戦略会議に帰属するものとする。
(5) 効果測定期間
平成19年度のうちの1ヶ月を測定期間とする。
(6) 実験後の提出物
ハードコピー(原則A4 縦)及びCD-ROM の両方で提出のこと。
使用したUN/EDIFACT メッセージとMIG 1式
実験前の業務プロセス
実験後の業務プロセス
実験における検証結果
4.1.4.
実証実験参加方法
(1) 提出資料
応募する企業体は、以下について資料を取り纏め、事務局に郵送又は直接提出する。
〈提出資料〉
・企業体に参加する事業者の一覧
・ISO9000 及びISO14000 各シリーズ等の資格所有実績及びその認定期限
※様式の指定はありません
・接続提案書
提案書には最低以下の項目が含まれていること。
対象とする物流の詳細(品目、輸出入相手国、工場等所在地 等)
メッセージの検証を行う業務プロセスの範囲
現在の業務の実態(システム化の状況、自社システムの概要、利用コード 等)
システム間接続計画
使用するUN/EDIFACT メッセージ
利用コード一覧
使用するMIG案
実施スケジュール
実証実験の費用積算書及び内訳書
実証実験により見込まれる効果
(2)
提出先の住所
〒104-0032 東京都中央区八丁堀2-29-11 八重洲第五長岡ビル4階
(財)日本貿易関係手続簡易化協会内 モデル事業事務局
(3)
申し込み期間
申し込み期間は、平成19年9月12日9時~9月19日17時までの8日間とする。
(4)
応募手続に用いる言語、通貨及び単位
日本語、日本国通貨、日本の標準時及び計量法(平成4年法律第51号)
(5)
関係法規
日本国内の関係法規・条例
(6)
提案書等の作成費用
147
提案書等の作成に係る一切の費用は、応募者の負担となる。
4.1.5.
提案内容の説明等
(1) プレゼンテーションの実施
提案書類の内容について必要がある場合には、プレゼンテーションをお願いすることと
なります。詳しい実施日時については、別途、事務局からメール又はファクシミリにてお
知らせ致します。
(2) 審査
参加資格を満たし、後記「失格条件」に該当しない応募者から提出された書類(プレゼ
ンテーションを実施する場合には、その内容を含む)に基づき、以下の評価基準により審
査致します。
なお、審査内容等に関する質疑は回答致しません。
(評価基準)
適用範囲
費用
実施体制
使用するメッセージ等の汎用性
以下、検討中
(3) 結果の通知
審査結果は、メール又は書類にて通知致します
4.1.6.
失格条件
(1) 提出書類に虚偽の記載があるもの
(2) 提出期限内に提出されなかったもの
(3) 所定の方法以外で関係者に直接、間接を問わず質疑し、若しくは指導を求めた場合
4.1.7.
事務局の体制
担当:(財)貿易関係手続簡易化協会
理事
伊東 健治、
庶務室長
三島 巧
(住所)〒104-0032 東京都中央区八丁堀2-29-11 八重洲第五長岡ビル4階
(電話)03-3555-6031(代表)
(FAX)03-3555-6032
4.2.
調査(実証実験)の内容
国土交通省港湾局は、港湾物流に介在する各事業者間の電子的な情報授受を促進するため
に、港湾物流情報プラットフォームとして、輸出入業務の標準プロセス、標準メッセージ、
MIG等の開発などの検討を行ってきた。
現在、港湾物流事業においては、業種、事業者により大きくその電子化の進展度合いが異
なり、物流を一貫した電子的な情報授受は行われていない。その理由の一つとして、国際標
準である UN/EDIFACT8に準拠した標準メッセージ及びMIGが構築されていないことがあ
げられる。
そのため、本実験は、UN/EDIFACT に準拠したメッセージとそのMIGの構築を目指し、
事業者間においてシステム接続を行い、実際にメッセージの授受を行いながら、その有効性
と妥当性を検証するものである。
さらに、その成果であるメッセージや MIG を、対象とした業務プロセスに関わる我が国の
事業者・業界団体等と調整の上、「UN/CEFACT」や海運会社やコンテナターミナル関係のユ
8
UN/EDIFACT - 国連/行政、商業及び運輸のための電子データ交換規則
148
ーザグループである「SMDG」等に報告・意見交換することにより、国際標準化・普及を目
指した検討を行う。これらにより、我が国の国際物流に係る多様な主体が、低コストで電子
化の促進が可能となる環境(港湾物流情報プラットフォーム)を形成し物流コストの削減を
進めることで、我が国産業立地環境の改善、港湾の国際競争力を回復に資することを目的と
するものである。
4.2.1
輸入業務の既存プロセスと標準的業務プロセスとの比較
国際海上コンテナの輸入業務において、荷主、海貨業者、陸運業者、船社、CY(コンテナ
ヤード)における各事業者間で取り交わされる業務(各々で行われている情報の授受業務)
の実態を明らかにするとともに、これまで国土交通省港湾局で検証してきた標準的モデルで
ある標準的業務プロセスモデルとの比較検討を行い、相違点や問題点等を抽出する。
各事業者の業務実態の把握等については以下の点を配慮する。
(1) 実証実験の対象となる実際の実務書類について、下記①~⑫の業務手続き毎に3種類以上
の書類を入手し、内容を整理する。
(2) 標準的業務プロセスとは異なる場合の例について、2件以上の例について整理する。
なお、対象とする主な業務手続きについては、以下のとおりとする。
① I/V 提出時(発荷主→受荷主→海貨業者)
② P/L 提出時(発荷主→受荷主→海貨業者)
③ B/L 提出時(発荷主→受荷主→海貨業者→船社)
④ D/O(Delivery Order:荷渡し指図書)発行時(船社→海貨業者)
⑤ D/O 通知時(船社→CY)
⑥ D/O 提出時(海貨業者→CY)
⑦ 運賃、CY チャージ支払決済時(受荷主→船社)
⑧ A/N 通知時(船社→受荷主→海貨業者)
⑨ 搬出依頼書提出時(海貨業者→CY)
⑩ 搬出票提出時(海貨業者→陸運業者→CY)
⑪ 貨物受領書提出時(受荷主→陸運業者)
⑫ EIR 手続時(CY→陸運業者)
【参考】
■
■
■
■
I/V(INVOICE):発荷主が受荷主に渡す書類。貨物の売買契約の明細書、請求書、納品書の役割を持つ。
P/L(Packing List):貨物の包装明細書。INVOICE と同時に作成する。
B/L(Bill of Lading):船荷証券。貨物の受取書、運送契約書等の役割を持つ有価証券。
D/O(Delivery Order):荷渡し指図書。船社が貨物の引き渡しを指図した書類(最近では D/O レスのケー
スが多くなっている)。
■ A/N(Arrival Notice):貨物到着案内。船社が引受けた貨物の到着を知らせる書類。
■ EIR(Equipment Interchange Receipt):機器受渡証。コンテナの外観状態を示した証明書。
なお、平成16 年度事業成果物からの輸出入業務の標準プロセスについて、下記4パターンを
参考資料として添付する。
1. 理想的な港湾物流業務モデル 輸入パターンA(CY 通関)
2. 理想的な港湾物流業務モデル 輸出パターンA(海貨通関)
3. LCL 貨物の代表的な業務プロセス(輸出・理想)
4. LCL 貨物の代表的な業務プロセス(輸入・現状)
4.2.2
国際海上コンテナの輸入業務に関するメッセージ、MIG の検討・開発
実際の国際海上コンテナの輸入業務における電子的な情報授受について、国際標準メッセ
ージ及び MIG を用いて実地検証(実証実験)を行うため、実際の物流全体の効率化・整合性
149
を考慮したメッセージ及び MIG についての検討・開発を行う。
(1)メッセージの検討にあたっては、国連標準メッセージ(UNSM)に準拠しつつ、実運用レ
ベルで適用可能なメッセージとすべく検討する。
(2)MIG の検討については、UN/CEFACT、ITIGG、SMDG、PROTECT 等を含む4団体以上の
国際機関や国際的な業界グループで既に開発されているものを準拠しつつ、実運用レベル
で適用可能な指針とすべく検討する。
(3) 国内で既に開発されている NACCS、港湾 EDI、船社等の独自システム等で取り扱われて
いる手続きについての MIG を整理し、実運用レベルで適用可能なメッセージ及び標準化
について検討する。
(4) 既存の国際貿易に関わる(4-2-1 に示す業務で用いる)I/V 、P/L 、B/L、D/O 等の国際物
流での取引書類について、国際標準化を目指した UN/EDIFACT メッセージ及び MIG の開
発事例について、事例・課題等の詳細分析を行い、実運用レベルで適用可能なメッセージ
及び標準化について検討する。
■ITIGG(International Transport Implementation Guideline Group)
:運送業界で電子取引のための
UN/EDIFACT 標準メッセージの開発と実施に従事する国際的な専門家グループ。
■PROTECT:PROTECT と呼ばれる国際規格を確立し、船舶の入出港に関する電子報告を支
援しているグループ。公共機関等からのサービス(給水等)要求も支援。
4.2.3
実証実験の実施による検証
(1) 実証実験の内容を踏まえた実施体制の構築
• 受注者は以下の実証実験の実施概要を満たす実験を行う実験主体(実験に協力する複数
企業(荷主・船社・海貨・陸運・CY 等)で構成される企業体)を選定(受注より1ヶ月
以内に選定結果・実験実施概要・有識者の選定評価書を調査職員に対し通知する)する。
• 企業体の選定にあたっては、UN/CEFACT・SMDG等で国際標準メッセージ開
発に携わった実績のある有識者3名以上による実験内容についての評価を実施した上で
選定を行う。
• 受注者は実験主体と調整し、実証実験の実施概要を満たす実証実験の実施・管理全般を
行う体制を構築して実証実験を実施する。
• 受注者又は各実験主体者は、国際標準メッセージ開発に携わった実績のある有識者1名
以上を体制に含めること。
【実証実験の実施概要】
• 実際の定常的な国際海上コンテナを用いた輸入業務において実験を実施する。
• 基幹航路(日本-欧州又は米国間)及び近海航路(日本-アジア諸国間)の両方で
実験を実施する。
• 少なくとも1箇所(関東地域)以上で実験主体を選定し実験を実施する。
• 実験期間は、1ヶ月以上継続することとする。
• 各地域の荷主・海貨を含めた事業者3社以上が参加して構成する実験主体で実験を
実施する。
• 当該実験において2つ以上の業務プロセスを対象とする。
• 実際の業務で紙・FAX 等でやり取りされている情報授受業務について電子化するこ
とを含める実験を実施する。
• 国際標準化を視野に入れたメッセージ、MIG を用いて実験を実施する。
• 実験の実施にあったっては専任の有識者が実証実験の内容管理を行う。
• その他必要と認められる業務の実施
(2) 実証実験の実施計画の策定
4.2.2. で検討した国際標準のための標準メッセージや MIG を用いた実証実験の実施計画書
150
を策定する。なお、実証実験実施計画書には、以下の項目を含めるものとする。
・実験主体(代表企業及び関係企業)
・実験の目的
・実際の対象業務プロセス
・現在の業務実態(システム化状況・利用コード等)
・対象とする貨物
・利用する UN/EDIFACT メッセージ
・使用する MIG 案
・実験スケジュール
・実験主体に参加する各事業者の役割分担
・実証実験結果として求められる情報・成果の定義
・効果測定項目と方法
・評価方法
・その他必要と認められる項目
(3) 実証実験の準備
(2) で策定した実証実験実施計画書に従い、実験主体が実証実験の実施に必要となる実証実
験の準備を行う。
(4) 実証実験の実施
(2)で策定した実証実験実施計画書に従い、実証実験を実施し、効果測定に必要となる各種
情報収集を行う。
また、実際に実験現場(物流)における情報収集も併せて行う。
・実際の情報授受現場の映像等
・既往の書類及び実験の電子的な情報授受のサンプル等
・その他必要と思われる情報収集
(5) 実証実験結果の効果測定
上記実証実験によって得られた結果を基に、電子化および UN/EDIFACT、MIG 導入による
効果の測定を行う。
(6) 実証実験の効果分析とプレゼンテーション
上記実証実験によって得られた効果の分析・評価を実験主体毎および総合的に行うととも
に、実験結果のプレゼンテーションを、実験主体とともに1回以上実施する。
151
4.3.
モデル事業参加企業体公募と選定
国土交通省港湾局よりの委託事業としての平成19年度「港湾物流情報プラットフォーム
実現に向けた共通ルール策定・標準化検討調査」事業(以下、モデル事業という)は、競争
入札の結果、
(財)日本貿易関係手続簡易化協会(以下、JASTPRO という)が落札した。こ
れに伴い、本事業は JASTPRO が事務局となり取り進めることとなった。
JASTPRO では、本事業を推進するための参加企業体を以下のような内容の公募により、こ
れを募り、選定の上本モデル事業を推進した。
4.3.1.
モデル事業参加企業体の公募
平成16年度までの3か年に官民の参加の下、
「港湾物流情報化懇談会」で検討した輸出入業務
の標準プロセスに基づき、UN/EDIFACT に準拠した標準メッセージを構築するため、実際の物
流でメッセージの授受を行い標準プロセスやそのメッセージの妥当性を検証することを目的とし
ています。
平成18年度モデル事業は、関東地区(三井物産等グループ)と関西地区(松下電器・後藤回
漕店等グループ)の2つの実験を行いました。
本モデル事業は、平成19年度における国土交通省港湾局からの委託事業として実施するもの
です。
公募締め切り:平成19年9月19日(金)17:00必着
モデル事業のイメージ図
輸入のケース
国際競争力のある港湾物流を実現するための目標
国際競争力のある港湾物流を実現するための目標
=
入1)情報の再入力等によるコスト増や時間遅延を回避し、船舶到着・揚荷から搬出許可、
(輸
1)情報の再入力等によるコスト増や時間遅延を回避し、船舶到着・揚荷から搬出許可、
= (輸入
(輸入1)情報の再入力等によるコスト増や時間遅延を回避し、船舶到着・揚荷から搬出許可、
ターミナルからの搬出までのリードタイムを短縮
ターミナルからの搬出までのリードタイムを短縮
=
入2)輸入貨物情報の一元管理により、輸入者より輸送業者、エンドユーザへの貨物情報の
(輸
2)輸入貨物情報の一元管理により、輸入者より輸送業者、エンドユーザへの貨物情報の
= (輸入
(輸入2)輸入貨物情報の一元管理により、輸入者より輸送業者、エンドユーザへの貨物情報の
適宜、正確かつ迅速な通知による顧客サービスの向上を図る。
適宜、正確かつ迅速な通知による顧客サービスの向上を図る。
税関への輸入申告
船社、出荷主からの積荷情報
危険品運送許可申請等
(本船入港前)
(輸入貨物配送)
(電子化の進展によって
この間の貨物の流れ、情報交換を効率的に行なう
短縮も可能)
現状:一貫した電子情報の授受がなされていない
本船揚荷
輸入貨物搬出 ⇐ デバンニング
海貨業者
通関業者
受荷主
検数業者
検量業者
陸運業者
船社
TO
FAX・電話・書類
EDI
EDI
A社 社内システム
書類授受・情報再入力
書類授受・情報再入力
EDI接続する必要
モデル事業として電子的に情報授受
標準データ・フォーマット(PF)の検証
EDI
EDI
理想:一貫したEDI接続による輸送時間の短縮(在庫圧縮)
4.3.1.1
公募要項
公募要項は、次ページ以降に掲げる参考資料―1 の通りである。
152
EDI
参考資料-1モデル事業の公募要項
2007 年 9 月 12 日
モデル事業の公募要項
1.目的等
(1)目的
我が国の産業・国民生活を支えている港湾に係る国際物流においては、荷主、海貨、陸運、
船社等の多様な民間事業主体(以下多様な主体)が介在しており、各々が役割を果たすこと
によって国際物流機能が維持されている。
現在、国際競争力のある海外諸港では、多様な主体間において一貫された電子的な情報交
換授受を促進しており、港湾に係る国際物流の総コストの削減を実現している。
一方、我が国は、多様な主体間で個別に確立された商慣習に基づいた手続きや情報の授受
(業務プロセス)が様々な方法(紙・FAX・個別のシステム等)で行われており、電子化が
進んでいる場合であっても、業種、事業者により電子化の基準やその進展度合いが異なる場
合が多く、荷主~船社までの一貫した電子的な情報授受が難しい状況にある。
ついては、本調査において、港湾に係る国際物流の輸入にかかる多様な主体の業務の標準
的な基準(標準業務プロセス)を整理するとともに、国際標準による電子化を見据えて、国
連が管理する「UN/EDIFACT」に準拠した標準メッセージ及び「MIG」を開発する。また、
実際の物流実務における実証実験を実施することにより、それらの有効性・妥当性を検証す
る。
さらに、その成果であるメッセージや MIG を、対象とした業務プロセスに関わる我が国の
事業者・業界団体等と調整の上、「UN/CEFACT」や海運会社やコンテナターミナル関係のユ
ーザグループである「SMDG」等に報告・意見交換することにより、国際標準化・普及を目
指した検討を行う。これらにより、我が国の国際物流に係る多様な主体が、低コストで電子
化の促進が可能となる環境(港湾物流情報プラットフォーム)を形成し物流コストの削減を
進めることで、我が国産業立地環境の改善、港湾の国際競争力を回復に資することを目的と
する。
【参考】
■UN/EDIFACT:国連が管理する電子データ交換の国際標準
■MIG(Message Implementation Guideline):情報伝達のやり取りの標準的指針
■UN/CEFACT:UN/EDIFACT を管理する国際的組織。
■SMDG ( Shipping Message Development Group ) - User Group for Shipping Lines and Container
Terminals:国際的な海運会社とコンテナターミナルに係る UN/EDIFACT ベースのメッセージ・MIG
開発グループ。
(2)公募対象
本公募では、次の事項を公募の対象といたします。
2-1 輸入業務の既存プロセスと標準的業務プロセスとの比較
国際海上コンテナの輸入業務において、荷主、海貨業者、陸運業者、船社、CY(コ
ンテナヤード)における各事業者間で取り交わされる業務(各々で行われている情報の
授受業務)の実態を明らかにするとともに、これまで国土交通省港湾局で検証してきた
標準的モデルである標準的業務プロセスモデルとの比較検討を行い、相違点や問題点等
を抽出する。
各事業者の業務実態の把握等については以下の点を配慮する。
(1) 実証実験の対象となる実際の実務書類について、1つの書類毎に3種類(社)以
上の書類を入手し、内容を整理する。
(2) 標準的業務プロセスとは異なる場合の例について、2件以上の例について整理す
る。
153
なお、対象とする主な業務手続きについては、以下の通りとする。
①I/V 提出時(発荷主→受荷主→海貨業者)
②P/L 提出時(発荷主→受荷主→海貨業者)
③B/L 提出時(発荷主→受荷主→海貨業者→船社)
④D/O(Delivery Order:荷渡し指図書)発行時(船社→海貨業者)
⑤D/O 通知時(船社→CY)
⑥D/O 提出時(海貨業者→CY)
⑦運賃、CY チャージ支払決済時(受荷主→船社)
⑧A/N 通知時(船社→受荷主→海貨業者)
⑨搬出依頼書提出時(海貨業者→CY)
⑩搬出票提出時(海貨業者→陸運業者→CY)
⑪貨物受領書提出時(受荷主→陸運業者)
⑫EIR 手続時(CY→陸運業者)
【参考】
■I/V(INVOICE)
:発荷主が受荷主に渡す書類。貨物の明細書、請求書、納品書の
役割を持つ。
■P/L(Packing List)
:貨物の包装明細書。INVOICE と同時に作成する。
■B/L(Bill of Lading)
:船荷証券。貨物の受取書、運送契約書等の役割を持つ。
■D/O(Delivery Order)
:荷渡し指図書。船社が貨物の引き渡しを指図した書類。
■A/N(Arrival Notice):貨物到着案内。船社が作成した本船到着を知らせる書類。
■EIR(Equipment Interchange Receipt)
:機器受渡証。コンテナの外観状態を示した
証明書。
2-2
国際海上コンテナの輸入業務に関するメッセージ、MIG の検討・開発
実際の国際海上コンテナの輸入業務における電子的な情報授受について、国際標準メ
ッセージ及び MIG を用いて実地検証(実証実験)を行うため、実際の物流全体の効率
化・整合性を考慮したメッセージ及び MIG についての検討・開発を行う。
(1) メッセージの検討にあたっては、国連標準メッセージ(UNSM)に準拠しつつ、
実運用レベルで適用可能なメッセージとすべく検討する。
(2) MIG の検討については、UN/CEFACT、ITIGG、SMDG、PROTECT 等を含む4団体
以上の国際機関や国際的な業界グループで既に開発されているものを準拠しつつ、
実運用レベルで適用可能な指針とすべく検討する。
(3) 国内で既に開発されている NACCS、港湾 EDI、船社等の独自システム等で取り扱
われている手続きについての MIG を整理し、実運用レベルで適用可能なメッセー
ジ及び標準化について検討する。
(4) 既存の国際貿易に関わる(2-1 に示す業務で用いる)I/V 、P/L 、B/L、D/O 等の
国際物流での取引書類について、国際標準化を目指した UN/EDIFACT メッセージ
及び MIG の開発事例について、事例・課題等の詳細分析を行い、実運用レベルで
適用可能なメッセージ及び標準化について検討する。
■ITIGG(International Transport Implementation Guideline Group)
:運送業界で電子取
引のための UN/EDIFACT 標準メッセージの開発と実施に従事する国際的な専門家
グループ。
■PROTECT:PROTECT と呼ばれる UN/EDIFACT に準拠した国際規格を確立し、
船舶の入出港に関する電子報告を支援しているグループ。公共機関等からのサー
ビス(給水等)要求も支援。
154
2-3
実証実験の実施による検証
(1) 実証実験の内容を踏まえた実施体制の構築
・ 受注者は以下の実証実験の実施概要を満たす実験を行う実験主体(実験に協力
する複数企業(荷主・船社・海貨・陸運・CY 等)で構成される企業体)を選
定(受注より1ヶ月以内に選定結果・実験実施概要・有識者の選定評価書を調
査職員に対し通知する)する。
・ 企業体の選定にあたっては、UN/CEFACT、SMDG 等で国際標準メッセージ開
発に携わった実績のある有識者3名以上による実験内容についての評価を実
施した上で選定を行う。
・ 受注者は実験主体と調整し、実証実験の実施概要を満たす実証実験の実施・管
理全般を行う体制を構築して実証実験を実施する。
・ 受注者又は各実験主体者は、国際標準メッセージ開発に携わった実績のある有
識者1名以上を体制に含めること。
【実証実験の実施概要】
・ 実際の定常的な国際海上コンテナを用いた輸入業務において実験を実施する。
・ 基幹航路(日本-欧州又は米国又はアジア諸国間)で実験を実施する。
・ 少なくとも1箇所(関東地域等)以上で実験主体を選定し実験を実施する。
・ 実験期間は、1ヶ月以上継続することとする。
・ 各地域の荷主・海貨を含めた事業者3社以上が参加して構成する実験主体で実
験を実施する。
・ 当該実験において2つ以上の業務プロセスを対象とする。
・ 実際の業務で紙・FAX 等でやり取りされている情報授受業務について電子化す
ることを含める実験を実施する。
・ 国際標準化を視野に入れたメッセージ、MIG を用いて実験を実施する。
・ 実験の実施にあったっては専任の有識者が実証実験の内容管理を行う。
・ その他必要と認められる業務の実施
(2) 実証実験の実施計画の策定
2-2 で検討した国際標準のための標準メッセージや MIG を用いた実証実験の実
施計画書を策定する。なお、実証実験実施計画書には、以下の項目を含めるもの
とする。
・ 実験主体(代表企業及び関係企業)
・ 実験の目的
・ 実際の対象業務プロセス
・ 現在の業務実態(システム化状況・利用コード等)
・ 対象とする貨物
・ 利用する UN/EDIFACT メッセージ
・ 使用する MIG 案
・ 実験スケジュール
・ 実験主体に参加する各事業者の役割分担
・ 実証実験結果として求められる情報・成果の定義
・ 効果測定項目と方法
・ 評価方法
・ その他必要と認められる項目
(3) 実証実験の準備
(2)で策定した実証実験実施計画書に従い、実験主体が実証実験の実施に必要とな
る実証実験の準備を行う。
155
(4) 実証実験の実施
(2)で策定した実証実験実施計画書に従い、実証実験を実施し、効果測定に必要と
なる各種情報収集を行う。
また、実際に実験現場(物流)における情報収集も併せて行う。
・実際の情報授受現場の映像等
・既往の書類及び実験の電子的な情報授受のサンプル等
・その他必要と思われる情報収集
(5) 実証実験結果の効果測定
上記実証実験によって得られた結果を基に、電子化および UN/EDIFACT、MIG 導
入による効果の測定を行う。
(6) 実証実験の効果分析とプレゼンテーション
上記実証実験によって得られた効果の分析・評価を実験主体毎および総合的に行
うとともに、実験結果のプレゼンテーションを、実験主体とともに1回以上実施す
る。
2.公募要件
(1)採用数
関東地区、中部地区、または近畿地区から1企業体を想定。なお、応募内容が要件を
満たさないと判断した場合、選定しない場合もあります。
(2)応募資格
① 複数の企業で構成される企業体であること。
② 定常的に海上コンテナを用いて輸出入を行う荷主が企業体に参加していること
③ 参加荷主が行う輸出入に介在する物流業者が企業体に参加していること
④ 本実験参加後も引き続き、本実験の成果であるMIG等を活用した電子的な情報授受を行
うもの
⑤ 国土交通省から、製造の請負、物品の買い入れその他の契約に係る資格停止措置等を受け
ていないもの
⑥ ISO9000(品質管理)及び ISO14000(環境対策)の各シリーズの資格を有するか、その資
格と同等の資格を有すること
⑦ 地方自治法施行令(昭和22年政令第16号。以下、「政令」という)第167条の4の
規定に該当するものが企業体に参加していないこと。
⑧ 会社更生法(昭和27年法律第172号)に基づき会社更生手続開始の申立てがなされて
いるものが企業体に参加していないこと。
⑨ 民事再生法(平成11年法律第225号)に基づき民事再生手続開始の申立てがなされて
いるものが企業体に参加していないこと。
3.契約条件
(1)契約形態
業務委託契約とする。
(2)対象経費
対象経費は、企業体に参加する企業のシステム間を接続する経費及び標準メッセージ、
MIG 等の開発に要する経費であって、必要かつ適当と認める経費とします。
(3)委託費の支払い
検討中
(4)成果物に係る知的財産権の取扱
本公募で開発したメッセージや MIG 等の著作権は戦略会議に帰属するものとします。
156
(5)効果測定期間
平成19年度のうちの1ヶ月を測定期間とします。
(6)実験後の提出物
9
使用した UN/EDIFACT メッセージと MIG 1式
9
実験前の業務プロセス(様式)
9
実験後の業務プロセス
9
実験における検証結果
4.応募方法
(1)提出資料
応募する企業体は、以下について資料を取り纏め、事務局に提出する。
〈提出資料〉
・企業体に参加する事業者の一覧
・ISO9000 及び ISO14000 各シリーズ等の資格所有実績及びその認定期限
※様式の指定はありません
・接続提案書
提案書には最低以下の項目が含まれていること。
9 対象とする物流の詳細(品目、輸出入相手国、工場等所在地等)
9 メッセージの検証を行う業務プロセスの範囲
9 現在の業務の実態(システム化の状況、自社システムの概要、利用コード等)
9 システム間接続計画
9 使用する UN/EDIFACT メッセージ
9 利用コード
9 MIG案
9 実施スケジュール
9 実証実験の費用積算書
9 実証実験により見込まれる効果
9 実験後の活用予定
(2)説明会の開催
(3)事務局の住所
検討中
(4)申し込み期間
申し込み期間は、平成19年9月12日(水)09:00 から9月19日(水)17:00 までの
間とする。
(5)応募手続に用いる言語、通貨及び単位
日本語、日本国通貨、日本の標準時及び計量法(平成4年法律第51号)
(6)関係法規
日本国内の関係法規・条例
(7)提案書等の作成費用
提案書等の作成に係る一切の費用は、応募者のご負担となります。
5.審査等
(1)プレゼンテーションの実施
応募書類の内容について必要がある場合には、平成19年9月20日(木)以降にプ
レゼンテーションをお願いすることがあります。詳しい実施日時については、別途、事
務局からメール又はファクシミリにてお知らせ致します。
(2)審査
応募資格を満たし、後記「失格条件」に該当しない応募者から提出された書類(プレ
ゼンテーションを実施する場合には、その内容を含む)に基づき、以下の評価基準によ
り審査致します。
157
なお、審査内容等に関する質疑は回答致しません。
(評価基準)
① 適用範囲
② 費用
③ 実施体制
④ 使用するメッセージ等の汎用性
以下、検討中
(3)結果の通知
審査結果は、平成19年9月20日(木)中にメール又は書類にて通知致します。
6.失格条件
(1)提出書類に虚偽の記載があるもの
(2)提出期限内に提出されなかったもの
(3)所定の方法以外で関係者に直接、間接を問わず質疑し、若しくは指導を求めた場合
7.事務局
担当:(財)日本貿易関係手続簡易化協会 理事 伊東健治
(住所)〒104-0032 東京都中央区八丁堀2-29-11、八重洲第 5 長岡ビル4F
(電話)03-3555-6031(代表)、03-3555-6053(直通)
(FAX)03-3555-6032
(メールアドレス)[email protected]
参考:開発済みのメッセージ等について(EANCOM、JEDICOS を除く)
開発済みのMIGについて
各機関では以下のようなメッセージを活用している
(適用している業務が異なる場合、複数業務に適用している場合があるため、あくまでも参考情報)
機関名
TBG3 ← ITIGG
SMDG
PROTECT
NACCS
SC/SF-Net
GEDIS
使用メッ
セージ
ITIGGでは、
IFTMシリーズの
MIG開発のため
のガイドラインを
作成
1. 一般勧告
2. IFCSUM
(M/F)
=CUSCAR
CALINF
COARRI
CODECO
CODENO
COEDOR
COHAOR
COPARN
COPINO
COPRAR
COREOR
COSTCO
COSTOR
DESTIM
VESDEP
BAPLIE
MOVINS
BERMAN
IFTDGN
WASDIS
APERAK
CUSRES
CUSREP
CUSCAR
CUSDEC
(導入未定)
PAXLST
CODECO
COPARN
IFTMIN
APERAK
CONTRL
INVOIC (含
むパッキン
グリスト)
IFTMIN
IFTMCS
COPARN
COPINO
COSTCO
DESADV
IFTMAN
IFTMCS
IFTMIN
IFTSTA
備考
DMRを提出
SMDGとの整合性未確認
(注)ITIGGでは、Usage Indicatorとして、M, R, D, -, O, Xを使用。
158
標準化手続き未了
4.3.2.
モデル事業参加企業体の選定
前記の公募要項に従って、応募してきた平成19 (2007) 年度モデル事業の参加希望企
業体数は以下の1件のみであり、評価委員会での審査の結果、下記の応募企業体を選定した。
4.3.2.1
応募企業体「双日ロジスティクスグループ」提案書
(a)
モデル事業実施に至る経緯:
日本国内には国内の海貨業者の延長又は輸入者の社内フォワーダとして NVOCC 事業に参
画している企業が増大している。船会社や大手の NVOCC 事業者は独自のシステムを開発し、
運営しているが中小の NVOCC の代理店事業主は僅かな代理店手数料では独自のシステム開
発は不可能であり、船会社からの B/L 情報をエクセル等で二度打ちし、発行しているのが現
状である。 その結果、個々の企業において情報化が進まない事による非効率化が生じてい
る。今回のモデル事業はこうした中小の NVOCC の主たる業務である Arrival Notice の発行業
務に的を絞り、船会社から送られる B/L 情報を取り込み代理店としての ARRIVAL NOTICE
を発行できるシステムを構築し、当該業界において開発されたシステムが汎用的に使用され
うるかどうかの検証を行うものとする。
一方、輸入後の配送業務は商品によって様々であり、全ての商品に対応するシステム開発
は難しい事から、それぞれの事業体が独自に開発するか、手書き若しくはこれもエクセル等
で行われているのが実態である。従って、輸入後に必ず発生する業務である在庫・国内配送
の汎用システムも同時に必要であるとの認識に至った。
本モデル事業の検証は上記のとおり、中小 NVOCC 業者と荷主・港湾運送業者を結ぶ EDI
化の実現に向けてその必要性が確認された事から、国土交通省港湾局において決定され平成
19 年度モデル事業として提案するものである。
(b)
モデル事業の目的
Arrival Notice の発行業務に関して、B/L 情報は国際間のやり取りを伴う事から、
UN/EDIFACT を基盤として開発することとし、より多くの港湾関係者及び荷主等に受け入
れられるモデルとする為、コンテナターミナルから受荷主までの国内物流において、現在”電
話”・”FAX”・”書類”でやり取りされている業務を、UN/EDIFACT 標準メッセージに準拠し
て、EDI 化するシステム開発を行う事とした。これはアジア域内物流では欧米に比べ EDI
化が遅れてきており、UN/EDIFACT を利用した標準化に取組むものである。Arrival Notice
はどのような商品を輸入する場合でも基本情報は同じであり、商品によって内容が異なるも
のではなく、汎用的に使用可能なものとする。
国内配送については、単品輸入の液体の配送と在庫・国内配送業務を主目的としたモデル
事業を対象とし、WEB を利用したシステム開発をおこなう事とした。同時に他商品への転用
の可能性を見極め、汎用性を持たせる事の可否を確認する事とした。商品マスターを持つこ
とでの液体以外の商品にも対応可能とする。国内関係については敢えて UN/EDIFACT の縛
りを無くし、使い勝手及びコストを重視しより多くの事業体に受け入れられよう WEB によ
る在庫管理・配送管理を開発する事とした。
輸入事業のモデルとして上記 2 点の開発を行いその有効性と妥当性を検証する事とした。
(c)
企業体に参加する事業者の一覧
荷主
:双日株式会社 化学品本部
NVOCC 業者
:双日ロジスティクス株式会社
船会社・船会社代理店
:シノトランス、辰巳商会株式会社(代理は利用船社
により変更の可能性あり)
通関業者
:辰巳商会株式会社
159
タンクヤードオペレータ・配送業者:関西化成品輸送株式会社
(d)
(e)
ISO9000及びISO14000各シリーズの取得状況
参加企業における ISO 品質管理、環境対策認証の取得状況は下記の通り。
双日株式会社 化学品本部
・ 規格
:14001
・ 登録日 :2006 年 3 月 16 日
・ 有効期限:2007 年 10 月 31 日
(※参考資料―2として、JIS Q 14001 登録証を添付する。
)
接続提案内容
① 対象とする物流の詳細
中国船社利用による輸入案件
日本側船社代理店よりの Arrival Notice 受領より輸入通関後、Tank への貯蔵・貯蔵
タンクから各ユーザへの配送指示及び Tank 内在庫管理、空タンクコンテナの返却、
ブッキング
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
(f)
商品
液体化学品
工場所在地 中国、上海市郊外
輸出港
上海港(中国)
輸入港
大阪港 南港
利用ターミナル大阪港 タンクヤード 関西化成品輸送株式会社(大阪市此花区)
荷主
双日株式会社 化学品本部
起用船社
シノトランス (代理店 辰巳商会株式会社)
物量
ISO Tank 8-16TEU/月間
船積頻度
4-5回/月間
モデル事業の内容について
(i) 参加企業関連図
160
■関連企業図【添付資料②】
輸入 ~ 空コンテナ返送
双日
(荷受人)
シノトランス
(船会社)
A/N・B/L
B/L Info
通関依頼
A/N・B/L
双日ロジスティクス
(NVOCC)
辰巳商会
(船会社代理店)
Booking依頼
通関依頼
辰巳商会
(海貸)
デバンニング依頼
関西化成品輸送
(倉庫[タンクヤード])
国内配送
双日
(荷受人)
出荷報告
出荷依頼
注文
出荷依頼
出荷報告
双日ロジスティクス
(NVOCC)
エンドユーザー
出荷依頼
辰巳商会
(陸運業者)
関西化成品輸送
(倉庫[タンクヤード])
Copyright © Sojitz Logistics Corporation 2004
図 4-1 モデル事業参加企業関連図
(ii) 現在業務の実態
a. Arrival Notice 発行関係
b. 国内配送・在庫管理
c. 空コンテナ返却・ブッキング
添付資料③
■ビジネスシナリオ
●Arrival Notice処理
システムから
出力し、FAX
シノトランス
(船会社)
辰巳商会
(船会社代理店)
A/N情報
(IFTMAN)
辰巳商会
(海貸)
A/N情報
(IFTMAN)
双日ロジスティクス
(NVOCC)
A/N
双日
(荷受人)
●国内配送処理
双日
(荷受人)
出荷依頼
(WEB-EDI)
WEB画面から
の出荷依頼
出荷情報
(HANMOV)
双日ロジスティクス
(NVOCC)
辰巳商会
(陸運業者)
Copyright © Sojitz Logistics Corporation 2007
図 4-2
モデル事業ビジネスシナリオ
161
添付資料③
■現行業務フロー:Arrival Notice関連
ARRIVAL
NOTICE
双日
( 荷受人)
ARRIVAL
NOTICE
双日ロジ スティ ク ス
( N V OCC)
ARRIVAL
NOTICE
A/N
作成
B/L・C/I・P/L・
通関指図書
F A X/E-Ma i l
F A X/E -M ai l
デバンニング
指示書
在庫報告
F A X/E-Ma i l
F A X/E -Ma i l
B/L・C/I・P/L・
通関指図書
デバンニング
指示書
在庫
入力
F A X/E-Ma i l
F A X/E -Ma i l
F A X/E -M ai l
デバンニング
指示書
入庫報告
F A X/E-Ma i l
ARRIVAL
NOTICE
辰巳商会
( 海貸)
B/L・C/I・P/L・
通関指図書
FAX
関西化成品輸送
( タンク ヤ ー ド
配送業者)
辰巳商会
( 船会社代理店)
シ ノトラ ンス
( 船会社)
A/N作成
B/L情報
Copyright © Sojitz Logistics Corporation 2007
図 4-3
現行業務フロー:Arrival Notice
添付資料③
■現行業務フロー:国内配送・在庫管理
注文書・
出荷指示書
双日
( 荷主)
出荷指図
請書
受注入力
納期回答
在庫報告
E-Ma i l
出荷指図書
分析書
双日ロジ ステ ィク ス
( N V OCC)
FAX
辰巳商会
( 海貸)
FAX
在庫
入力
FAX
FAX
受領確認
請書発行
FAX
関西化成品輸送
( タンク ヤ ー ド
配送業者)
エ ンドユ ー ザー
E -Mai l
出荷指図
請書
出庫報告
注文入力
納期回答
Copyright © Sojitz Logistics Corporation 2007
図 4-4
現行業務フロー:国内配送・在庫管理
162
添付資料③
■現行業務フロー:空コンテナ返却・ブッキング
双日
( 荷主)
Waybill
双日ロジ ステ ィ ク ス
( N V OCC)
Booking
依頼
辰巳商会
( 海貸)
Booking
S/I作成
E-Ma i l
E-Ma i l
F A X/E-Ma i l
Waybill
F A X/E-Ma i l
S/I
FAX
関西化成品輸送
( タンク ヤ ー ド
配送業者)
辰巳商会
( 船会社代理店)
Booking
Booking
No 連絡
Waybill
発行・送付
シノトラ ンス
( 船会社)
Copyright © Sojitz Logistics Corporation 2007
図 4-5
現行業務フロー:空コンテナ返却・ブッキング
(iii) 検証業務のプロセス範囲
Arrival Notice の発行関連業務(従来業務のプロセス)
① 船社代理店である辰巳商会より Arrival Notice を荷主である双日に代わり
双日ロジスティクスにて FAX で受領
② 双日ロジスティクスにて内容確認の上、NVOCC としての双日ロジスティク
スのコンテナリース料、その他費用を追加して Arrival notice をエクセル
にて作成
③ 同 Arrival Notice を通関業者としての辰巳商会に荷捌指図書と共に送付(メ
ール)
Arrival Notice の発行関連業務(業務検証プロセス)
① Arrival Notice 内容を船舶代理店である辰巳商会より UN/ EDIFACT 形式
にてデータ送付
② 双日ロジスティクスにて受信したデータに対し NVOCC としての費用を追
加入力して、Arrival Notice を出力
③ Arrival Notice データを荷捌指図データと共に辰巳商会に UN/EDIFACT 形
式にてデータ送付
国内配送・在庫管理関連業務(従来業務のプロセス)
① 双日ロジスティクスより倉庫会社である関西化成品輸送・陸運業者である辰
巳商会に対し出荷指図書を FAX にて送付
② ショアタンク在庫について EXCEL にて管理
国内配送・在庫管理関連業務(業務検証プロセス)
① 双日ロジスティクスにて作成した出荷指図データを関西化成品輸送・辰巳商
会にデータ送付
② ショアタンク在庫について荷捌指図データ、出荷指図データよりシステムに
て自動計算
空コンテナ返却・ブッキング(従来業務のプロセス)
① 双日ロジスティクスより電話・FAX・メールで船舶代理店である辰巳商会へ
163
本船ブッキングを依頼
② 辰巳商会よりブッキングの完了としてブッキング No を電話・FAX・メール
で通知
空コンテナ返却・ブッキング(業務検証プロセス)
①
双日ロジスティクスより WEB 画面を通じて船舶代理店である辰巳商会へ
ブッキングを依頼
②
辰巳商会よりブッキングの完了としてブッキング No を WEB 画面にて通知
164
(iv) システム間接続計画
システム化
船会社
(シノトランス)
タンクヤード配
送業者
(関西化成品輸
送)
船社代理店
(辰巳商会)
海貨業者
(辰巳商会)
NVOCC
(双日ロジ)
受荷主
(双日)
EDI
B/L 情報
IFTMAN
A/N 情報
EDI
A/N 情報
EDI
EDI
A/N 情報
A/N 作成
A/N
A/N
Fax/eMail
A/N
通 関 指
図入力
通関指
図
通関指
図書
通関指
図書
Fax/eMail
B/L, C/I,
P/L
デバンニン
グ指示書
Fax/eMail
B/L, C/I,
P/L
デ バ ン
ニング
Fax/eMail
B/L, C/I,
P/L
デバンニン
グ指示書
デ バ ン
ニ ン グ
指示
入 庫 入
力
在庫 DB
在庫確
認
WEB
在庫 確
認
図 4-6 システム間接続計画:Arrival Notice 関連
165
システム化
エンドユーザ
注文
通関指図
入力
タンクヤード配送業
者
(関西化成品輸送)
海貨業者
(辰巳商会)
NVOCC
(双日ロジ)
荷主
(双日)
注文書・出
荷指示書
注文
Fax/eMail
受注入力・納
期回答
納期回答
FAX
受領確認・請
求書発行
FAX
在庫
出荷指示
書・分析書
eMail
出庫入力
FAX
出荷指図
書
出荷指図
書
在庫確認
在庫確認
図 4-7 システム間接続計画:国内配送・在庫管理関連
166
システム化
船会社
(シノトランス)
船社代理店
(辰巳商会)
タンクヤード配
送業者
(関西化成品
輸送)
海貨業者
(辰巳商会)
NVOCC
(双日ロジ)
受荷主
(双日)
ブッキング
依頼入力
ブッキング
E
D
I
ブッキング
ブッキン
グ
ブッキング
No. 入力
eMail
ブ ッ キ ン グ
No. 連絡
S/I 作成
S/I
Fax/eMail
S/I
FAX
Waybill 発
行・送付
Waybill
Waybill
Fax/eMail
図 4-8 システム間接続計画:空コンテナ返却・ブッキング関連
167
(v)
使用する UN/EDIFACT メッセージおよび MIG 案
本モデル事業では、UN/EDIFACT の以下のフォーマットをもとに標準メッセ
ージを開発する事とする。
メッセージ内
容
Arrival Notice
国内配送
(vi)
IFTMAN
HANMOV
利用コード
コード種別
Location Code
船会社コード
本船コード
荷姿コード
単位コード
通貨コード
コンテナサイズタイプ
国コード
(vii)
UN/EDIFACT
使用コード
UN/ECE Recommendation No.16
Standard Alpha Carrier Codes(SCA Code)
コールサイン
UN/ECE Recommendation No.21
UN/ECE Recommendation No.20
UN/ECE Recommendation No.9(ISO4217)
ISO Equipment Code
UN/ECE Recommendation No.3(ISO3166)
実施スケジュール
168
(viii)
実証実験により見込まれる効果および評価方法
① 情報の再入力、入力間違い回避によるコスト削減および処理時間短縮 EDI 前後
の情報入力時間の計測を行い、コストおよび処理時間改善分の計測を行なう。
② UN/EDIFACT が業務に活用できるかの検証を行なう。
(ix)
実験後の活用予定
① 他船会社・船社代理店とも接続する事により、継続して有効性・妥当性の確認を
行なう。
② 他の商品においても同様の効果が期待出来るかの検証を継続して行なう。
169
参考資料ー2
JIS 14001登録証
170
4.4
実証実験の実施・管理体制
実証実験の実施概要を満たす実証実験の実施・管理全般を行う体制を以下の通り構築して実証
実験の推進に対処した。
4.4.1 受注者側管理体制
技術管理者 伊東健治 (財)日本貿易関係手続簡易化協会 (JASTPRO) 理事。
同 氏 は 、 1987 年 に UN/EDIFACT が IS 9735 と な る 以 前 よ り 、 UN/ECE/WP.4
(UN/CEFACT の前身)の活動を通じて貿易手続の簡素化のための EDI の標準化に係わ
っており、我が国へ UN/EDIFACT を最初に導入した。また、1990 年以降、旧会社の商船
三井より現 JASTPRO に出向して、UN/EDIFACT アジア担当ラポータ、UN/CEFACT 副
議長などを務めた。
契約・会計管理 三島巧 (財)日本貿易関係手続簡易化協会庶務室長
4.4.2 実験主体者側管理体制
技術・実験推進管理者 尼田淳也
双日ロジスティクス株式会社
第 1 営業本部営業課開発部第 2 課長
4.4.3 評価委員会の設置
前項応募案件の選定並びに成果報告に関しては、JASTPRO 内に「平成19年度モデル事業
評価委員会」を設け、適切に対応した。
会社・組織名
東京電力(株)
部門・タイトル
元顧問
遠城 秀和
(株)NTT データ
技術開発本部・ビジネスインテリジェン
ス推進センター・シニアスペシャリスト
鬼頭 吉雄
(株)MTI
技術戦略グループ・シニアコーディネー
ター
瀬戸 剛士
中垣 俊平
(有)EDI コンサルティング
氏名
窪田 芳夫
(委員長)
伊東 健治
4.5
新 IT 戦略推進部・エキスパート
日本電気(株)
(財)日本貿易関係手続簡易化協会
理事
提案案件についての有識者意見
評価委員会メンバーからは、提案案件に対して、以下のようなコメントが寄せられ、部分的に
提案企業体にフィードバックされた。
評価委員(匿名)
コメント
委員 A
1.
(6)の利用コードの内、本船コードとしてはコールサインよりも IMO
のコードが推奨されていたように思います。IMO のコードも活用されて
はと思います。
2.検証業務のプロセス範囲の「国内配送・在庫管理(業務検証プロセス)
」
における WEB を用いた在庫管理・配送管理の効果は、Arrival Notice 発
行の EDI 化と異なると思いますが、いかがでしょうか。
(9)では、主に
Arrival Notice 発行の EDI 化の効果および評価になるかと思いますので、
在庫管理・配送管理の効果・評価について区別して検討いただく方がよい
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委員 B
委員 C
委員 D
委員 E
委員 F
かと思います。
3.添付資料③のビジネスシナリオとして、空コンテナ返却・ブッキング
がありません。今回はどのようにお考えでしょうか。
4.空コンテナ返却・ブッキングは、検証業務のプロセス範囲では WEB
化されるように記述されています。しかし、添付資料③の「EDI かによ
る業務フロー:空コンテナ返却・ブッキング」では、現行業務フローの同
様の FAX/E-Mail となっています。今回はどこを WEB 化されるか明確に
されてはと思います。
1.
使用メッセージについて
今回は、IFTMAN と HANMOV の2メッセージを使用しての実証実
験となっているが、IFTMAN(Arrival Notice:貨物到着案内)の基
礎データは、積地の SINOTRANS から揚げ地の船社代理店である辰
巳商会へデータで来るのか、紙で来るのかが見えない。国際間の情報
交換まで UN/EDIFACT ベースでやって欲しかった。なお、出荷情報
に HANMOV を使うということであるが、その前段階の出荷依頼は
WEB-EDI となっている。出来れば IFTMIN メッセージを使うべき
ではないか。また、出荷情報に HANMOV を使用することとしてい
るが、DESADV の方が適切ではないのか。
2.
使用コードについて
本船コードに、コールサインを使用することとしているが、IMO 船
舶コード番号を使用すべし。
3.
対象貨物について
タンクコンテナによる液体化学品であるが、特殊貨物を使用しての実
証実験が他の雑貨に適用できるものか疑問。
業務 Flow を見る限り、SMDG の Scenario に match した場面もあるが、
今回は EDI 化業務の対象外となっているのは残念なことであると愚考。
それ以外は特にコメントなし。後は、成果物の内容検証?
モデルの対象に関係する企業が概ね網羅されており、しかも重くならない
よう配慮されていることが窺え誠に結構だと思います。
テーマが UN/EDIFACT に即しているとすれば止むを得ないと思います
が、将来の中小企業までデータ交換の範囲を拡大するとなるとより負担の
軽い XMLEDI との親和性も考慮されるとさらに良いと思います。
中身も具体性があり現段階では申し分ないと思います。
1.標準コードの件
応募対象船社であるSINOTRANSは、SCACコードを取得してい
るのでしょうか?少し旧いSCACのDBで、SINOTRANSを調べ
ましたが、存在していませんでした。
2.対象貨物
応募対象の貨物が、タンクコンテナで少し特殊と思われます。 一般性の
議論が可能でしょうか?
3.HANMOVの件
国内輸送のHANMOVを使用する事になっていますが、HANMOVは
倉庫にて品物のPACKINGやUNPACKINGを指示するメッセ
ージと思っています(EANCOMのMIGによると)。 このプラット
フォームモデル事業の国内のシナリオでは、出荷指図書で指示することに
なっています。 この場合IFTMINが最適と思いますが?
1.情報の流れに関してはよく理解出来ましたが、小職の知識不足のため、
何点か追加で情報を頂ければと思う箇所がございます。
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まず、今回の範囲となる情報のやり取りについての、頻度と情報量(日に
何回、合計で何アイテムといった程度で構いません)があると、全体をイ
メージしやすいかと思います。
2.物流の部分、特に国内配送の部分について、どのような形態、頻度、
タイミングでの物流が行われているかがわかりません。
例えば流通が全てコンテナを用いて行われるのであれば、提案通り
「HANMOV」メッセージが有利です。これに対して、小分けにする場合
などでは「DELFOR」(Delivery schedule message)、「DESADV」
(Despatch advice message)などが有利な場合もあります。また、
EDIFACT の全てのメッセージには階層構造がありますので、物流の形態
によってメッセージ構造との兼ね合いが出て来るかと思います。
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