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PICK UP 2014 PDFサイズ:3.6MB
期 待を超える
価値づくり
P
グローバル
12
6
P
CSR レポート 2015
災 害 復 興 支援
PI CK UP
2014
労働安全
14
P
2014年度の活動と成果から代表的なものをご紹介します。
17
P
JTEKT GROUP VISIONを軸にピックアップし、
継続的に重視している災害復興支援を加えました。
地球温暖化 防止
16
15
P
JTEK T GROUP VISION
CS R社内 浸 透
P
No.1 & Only One −より良い未 来に向かって−
お客様の期待を超える
世界を感動させる
自らが考動する
価 値づくり
モノづくり
人づくり
商品・サービスを通じて、
匠の技を極め、
ジェイテクトグループの一員として、
お客様の期待を超える価値を
ダントツ品質のモノづくりを
自信と誇りと情熱を持ち、自ら考え
提供します
追求し続けます
行動する人を育てます
CSR Report 2 015
5
期待を超える価値づくり
PI C K U P 2 0 14
冗長設計コラムタイプ電動パワーステアリング(C-EPS)
システム
価 値づくり
JTEKT GROUP VISION
機能安全規格ISO26262に
さらなる安 全を追 求し、
準拠したプロセスで開発
E P S 世 界初の冗 長 設 計を採用
ジェイテクトは、車載電子制御システムの
国際的な機能安全規格 ISO26262に準
自動車部品事業本部
中部テクニカルセンター
第1設計室 第4設計グループ
自動車部品事業本部
第3電子技術部
第1開発室 第1設計グループ
拠した開発プロセスを2011 年に構築。安
川合 達也
村瀬 司
全監査を、設計・開発部門とは独立した社
Tatsuya Kawai
Tsukasa Murase
内監査機関で実施できる体制も整え、
グロ
ーバルに展開しています。今回の C-EPS
システムはその体制のもとで開発・量産化
を実施した最初の製品。
トヨタ自動車株式
会社の新型アルファードと新型ヴェルファ
イアに採用され、以降も国内外の自動車メ
ーカーに展開される予定です。
「 年々高まる安全性への要求に応えなが
ら、
さらなる小型・軽量化、快適性も追求し、
今後もより優れた製品を世界に届けたい。
そうすることで未来のクルマ社会に貢献し
ていきたいと考えています」
(村瀬)
今や世界中のクルマに搭載されている電
冗長設計により高度な安全性を確保
動パワーステアリング
(EPS)。ジェイテクト
は1 9 8 8 年に世 界で初めてコラムタイプ
冗長設計とは、同じ役割を持つものが 2 系
EPS(C-EPS)の開発・量産に成功し、現
統あり、
もし片方を失っても、
もう一方の系
在もグローバルシェアでトップを誇ります。
統で役割を果たし続けられる設計のこと。
パイオニアだからこそ、そしてリーディング
ドライバーの
開発したC-EPSシステムは、
カンパニーだからこそ、
さらなる安全性の向
操作を検出するトルクセンサーと、
アシストト
上を常に重要な課題と捉え、技術・製品の
ルクを発生させるモータ駆動部に、EPS 世
進化に取り組んできました。そして2 0 1 4
界初の冗長設計を採用。もし運転中に片
年、より高度な安全レベルを実現するため
方の系統に問題が生じてもハンドル操作を
に、冗長設計を採用したC-EPSシステムを
アシストし続けられる、高度な安全性を確保
開発。2015年1月に量産を開始しました。
しています。
開発プロジェクトメンバー
]ZgZ
さらに、集積化したモータ駆動回路を立体
的に配置するなどして、小型・軽量化も実
現。静粛性も、新たなモータ設計を採用す
ることで向上させています。
「 電気設計とメカ設計が互いに知恵を出
し、融合することで、製品全体での最適化
を図り、高い静粛性と快適性の実現につな
げられました」
(川合)
* C-EPSは株式会社ジェイテクトの登録商標です。
6
CSR Report 2 015
故障時アシスト継続率
体積
従来品より
静粛性(ケース振動)
従来品より
55 28 40 約
従来品より
約
約
増加
小型化
低減
期待を超える価値づくり
PI C K U P 2 0 14
燃料電池自動車用 高圧水素供給バルブと減圧弁
JTEKT GROUP VISION
価 値づくり
じ、水素を外部に漏らさないようにする安全
独自の技術で、
対策も施されています」
一 般向け
供給された圧力の高い水素を、発電装置
一方、減圧弁は、高圧水素供給バルブから
の燃料電池スタックで使用可能な圧力に
燃 料 電 池自動 車
まで減圧するための製品です。
誕 生に貢 献
トヨタ自動車から
プロジェクト賞を受賞
自動車部品事業本部
FC部品事業部
FC設計室 第1技術グループ
既存の製品の改良ではなく、
まったく新しい
鈴木 琢也
製品の開発だけに、量産化に至るまでには
Takuya Suzuki
相当な試行錯誤が重ねられました。
「先行技術がないため、常に手探りでした。
化石燃料への過度な依存、地球温暖化な
ました。そのMIRAIに、ジェイテクトの開発
関連する分野を研究している研究者に話
どの環境問題が深刻化する中、水素を燃
した高圧水素供給バルブと減圧弁が搭載
を聞きに行ったこともあります。大変でした
料に走り、CO 2や大気汚染物質も排出し
されています。
が、
エンジニアとしては最先端分野に取り
ない燃料電池自動車は、究極のエコカーと
組めて楽しかったですね。何よりジェイテク
して期待されています。2014年12月、
トヨ
700気圧の高圧水素を封止するために
トにとって新たな製品を生み出すことができ
タ自動車株式会社が一般向け燃料電池
高い密閉性を実現
たことが感慨深い。チームであきらめずに取
自動車MIRAIを発売し、大きな話題となり
り組んだ結果です」
高圧水素供給バルブは、燃料の高圧水素
高圧水素供給バルブと減圧弁は、
トヨタ自
が貯蔵されているタンクに装着され、水素を
動車から独自の技術でMIRAIの商品力向
封止・供給する役割を担います。
上に貢献したことが評価され、
プロジェクト
「水素は最も小さい元素ですから、
わずかな
トヨタ MIRAI
賞(技術の部)
を受賞しました。
隙間も通り抜けてしまいます。700 気圧とい
「燃料電池自動車は今後、人々にとってさ
う高圧で充てんされる水素を封じ込めるた
らに身近なクルマになっていくと思います。
めに、高い密閉性を実現しました。また、衝
私たちも製品をさらに進化させることで、普
突など万一の際には電磁弁が自動的に閉
及に貢献していきます」
高圧水素タンク
減圧弁
高圧水素を、燃料電池スタッ
クで使用可能な圧力にまで減
モータ
圧します。
高圧水素供給バルブ
高圧水素タンクに充てんされ
トヨタFCスタック
(燃料電池)
た水素を、封止・供給する役割
を担います。
* MIRAIはトヨタ自動車株式会社の登録商標です。
CSR Report 2 015
7
期待を超える価値づくり
PI C K U P 2 0 14
耐熱仕様常時摺動インターミディエイトシャフト
コーティング材
ました。そして2015 年 3月、
に耐熱樹脂を採用した新たな製品を開発
自動車部品事業本部
要素開発部
第2開発室 第2開発グループ
し、量産を開始しました。
東 賢司
Kenji Higashi
エンジンルーム内でも使用可能に
静 粛 性 、快 適 性への
ニーズに
さらに広く、深く、
応えます
スライド部に耐熱樹脂を採用
新製品に採用した樹脂は、研究、設計、製
造など各部門が連携して独自開発したも
の。耐熱性を高めたことで、FR 車やSUVな
どエンジンルーム内にインターミディエイトシ
ャフトを配置するクルマにも使用可能となり
部品です。室内空間の静粛性や運転の快
適性へのニーズが高まる中、
ジェイテクトは
インターミディエイトシャフトは、ハンドル側と
スライド部に樹脂をコーティングすることで、
タイヤ側をつなぐ中間軸で、ハンドル操作
音の発生を抑え、操舵フィーリングを高めた
力をステアリングギヤに伝える役割を担う
製品を開発。改良を重ねながら量産してき
製造:光洋機械工業株式会社
高速回転プラネタリ用針状ころ軸受
E_10 関連記事
分にだけ厚みを持たせることで重量を抑え、
A Tのコンパクト化に
つながる
進 化に向けて
課題を解決。製造方法の開発にあたって
は、
グループ会社の宇都宮機器株式会社
と連携し、独自の加工技術を活用しました。
「小さな製品ですが、ATで数多く使われる
ため、
その分大きな効果につながります。今
後も進化を追求していきます」
軸受事業本部
軸受技術部
NRB技術室
小谷 一之
Kazuyuki Kotani
グループ会社と連携して課題解決
ンパクト化できるため、
クルマの燃費向上に
つながります。
8
ジェイテクトは2014 年、
オートマチックトラン
プラネタリギヤの軸受には、遠心力による負
スミッション
( AT )内のプラネタリギヤで使
荷がかかります。
しかし高速回転に対応す
用される針状ころ軸受の新製品を開発しま
るために保持器の素材の板を厚くして強度
した。従来以上の高速回転に対応できる
を高めると今度は重くなり、
さらに大きな遠
強度を持ち、
さらに小型化も実現。ATをコ
心力がかかってしまいます。そこで必要な部
CSR Report 2 015
]ZgZ
期待を超える価値づくり
PI C K U P 2 0 14
価 値づくり
JTEKT GROUP VISION
ハイパーカップリング(トルクリミッタ)
品質ともに優れたものをこれからも世界に
展開していきたいですね」
軸受事業本部
産業機器技術部 駆動軸技術室
Akihide Nagayama
クルマ社会に与える影響も大きい。機能・
永山 彰英
「ナンバーワンのシェアだからこそ、製品が
お客 様 密 着の姿 勢 を
大 切 に し なが ら
鉄鋼業界を
支 え ていき ま す
ました。
また、従来のタイプと比べて軽量化も
実現し、
クルマの低燃費化にも貢献します。
価値づくり
JTEKT GROUP VISION
]ZgZ
耐久性
50 18 高温時回転方向ガタ増加量
従来品より
約
質量
軽量化
約
従来品より
低減
過負荷を瞬時に遮断する安全装置
これまでにも同装置の中小駆動軸用を開
発しており、今回の開発ですべての駆動軸
回転する上下のロールの間に圧延材を通
サイズへの対応が可能となりました。
し、薄く延ばしていく鉄鋼圧延機。圧延材の
多重かみ込みなどが発生すると、瞬間的に
鉄鋼設備用駆動軸でトップシェア
過大なトルクが装置全体にかかり、特に原
JTEKT GROUP VISION
価 値づくり
宇都宮機器株式会社
生産技術部
生産技術グループ
栗木 初
Hajime Kuriki
今回の保持器形状は「つくり」を考慮した製造側
動機やその回転を伝達する駆動軸の破損
ジェイテクトの開発した安全装置は、油圧
につながります。
拡張式を採用しており、従来の方式に比べ
ジェイテクトでは2014 年、大型駆動軸の鉄
て「部品の定期交換が不要」
「復旧時間を
鋼圧延機向けに、過負荷の発生時、
その
短縮できる」
「復旧部品を縮小できる」など
負荷を瞬時に遮断する安全装置を開発。
のメリットがあります。
1967 年に国内駆動軸メーカーでは初めて
の提案と設計側の性能アップのニーズが合致し、
鉄鋼設備用駆動軸を生産・納入し、現在も
形となりました。今回のような提案がお客様の喜
国内トップシェアを維持しています。
びにつながることを誇りに思っています。これから
もより良い製品を世に送り出せるよう精進してい
きます。
いると考えています。今後もお客様の声に
製造 宇都宮機器株式会社
耳を傾けながら高品質の製品を提供し、鉄
本社
栃木県宇都宮市雀宮町585
設立年月日
1953年10月1日
従業員数
274人(2015年3月末現在)
事業内容
針状ころ軸受の製造・販売
高速性
従来品より
軸受幅
従来品より
「お客様密着の姿勢がシェアにつながって
鋼業界の発展に貢献していきます」
製造 光洋機械工業株式会社
5∼15 10 本社 大阪府八尾市南植松町2-34
設立年月日
1961年8月8日
従業員数
1,209人(2015年3月末現在)
事業内容
自動車部品、工作機械、精密機器、
FAシステムの製造・販売
向上
約
縮小
復旧作業工数
ピンのせん断破壊を利用した
従来方式の装置と比較して
1/4
* ハイパーカップリングは株式会社ジェイテクトの登録商標です。
CSR Report 2 015
9
期待を超える価値づくり
PI C K U P 2 0 14
横 形マシニングセンタ FH630SX-i
E_10 関連記事
価 値づくり
JTEKT GROUP VISION
つが、
リアルタイム熱変位補正機能です。
金属部品加工では、工場内の温度変化や、
研究開発本部
先端プロセス研究部
プロセス要素研究室
機械から出る熱が、加工精度に大きな影響
佐々木 雄二
を及ぼします。そのため加工現場では、暖機
Yuji Sasaki
運転や空調によって温度を安定させる、作
業後に補正加工を行うなどして精度を確保
しています。追加した機能は、
こうした手間を
工作機械・メカトロ事業本部
工作機械開発部
標準機開発室 切削グループ
不要にするものです。機体各部の温度セン
サーで計測した温度データと機体の3Dモデ
岡 祐司
ルをもとに、熱変形をCNC(コンピュータ制
Yuji Oka
御)
装置内部で解析。工具先端変位を算出
し、
リアルタイムに位置制御を行うことで、熱
による加工誤差を画期的に低減しました。
世 界のモノづくりに貢 献
暖機運転や補正加工が不要
より高精度な加 工を、より簡 単に
生産効率向上と省エネも実現
より大きな工作物を、より効率良く、より高
は、年々多様化・高度化しています。ジェイ
機械仕様、加工精度、作業性ともに、従来
精度に、より簡単に──クルマ、航空機、
テクトはこうしたニーズに応え、2013年、従
機と比較して大きく向上したFH630SX-i 。
農機・建機、エネルギー関連装置などに使
来機FH630SXをベースに加工エリアと積
さらに、暖機運転や補正加工が不要になる
用される中型部品の加工設備へのニーズ
載質量を大幅に拡大、そして生産性、作
ことから、生産効率の向上と省エネも実現
業性も向上させたFH630SX-iを開発し、
しました。
販売開始。さらに2014年、同製品に新た
「 温度変化の大きな工場環境でも、
また、
な機能を追加し、より高精度に、より簡単
補正加工などの熟練技術を持たない作業
に、加工ができるよう進化させました。
者でも、安定して高精度加工を行うことが
できます。これからも、
モノづくりに携わる世
独自の技術で
界中の人々に貢献できる工作機械を開発
熱による加工誤差を画期的に低減
していきます」
(岡)
「今までにないアイデアで、機械の複雑な
2014 年に追加した新たな機能のうちの一
熱変形を高速に解析する技術を開発し、
熱による加工誤差の低減を実現しました。
● リアルタイム熱変位補正システム
これにより、高精度な加工が簡単にできる
温度センサー
ジェイテクト独自の高速演算プログラム
インターフェイス
●熱変位推定ロジック
簡単にモノづくりのできる工作機械を目指
●位置制御ロジック
していきます」
(佐々木)
データ
主軸変位センサー
室温変化による加工誤差
光学式スケール
リアルタイム位置制御
10
CSR Report 2 015
ようになりました。これからも、誰にでもより
従来品より
CNC内部で解析
複雑な熱変形をFEM解析
ロジックを用いてリアルタイ
ムに解析
消費電力
従来品より
約
88 19 約
低減
削減
期待を超える価値づくり
PI C K U P 2 0 14
生産マネジメントシステム TIPROS-Es100
JTEKT GROUP VISION
価 値づくり
工作機械・メカトロ事業本部
メカトロ制御技術部
メカトロ制御システム技術室
第1グループ
加藤 聖
Satoshi Kato
レイアウト表示のアンドン
工場全体を見える化することで、
弱点があるかを分析できる、遠隔オフィス
で生産現場の状態を把握して計画の見直
生産 性向上をサポートします
しに活用できる、
などの特長があります。生
産ライン全体、工場全体を見渡して弱点を
ジェイテクトは、設備の動きを制御するプ
見えなかった弱点が見える
見える化、対策することで無駄を削減でき
ログラマブルコントローラ
(PLC)、設備の
対策することで無駄を削減できる
ます。
さらに、
それぞれの生産設備の能力を
最大限に引き出し、生産性向上に貢献し
状態を見える化するダイレクトモニタ、安
全性の向上に特化したPLC、加工工程を
なぜか想定より生産数が少ない。設備が
コンピュータで数値制御するCNC装置な
頻繁に停止するが、原因は不明。モノづく
ど、
さまざまな制御システム機器を開発し、
りの現場では、
こうした解決への糸口がつ
工作機械と制御システム機器、
モノづくりの現場を支え続けてきました。そ
かめない問題にも直面します。その解決を
両方を開発している強みを生かして
して2 0 1 4 年 、生 産マネジメントシステム
サポートするために、生産マネジメントシス
TIPROS-Es100を開発。個々の設備の
テムTIPROS-Es100は開発されました。
ジェイテクトは部 品メーカーであると同 時
見える化だけでなく、生産ライン全体、工場
どの設備で何が起きているかをレイアウト
に、工作機械メーカーであり、
さらに制御シ
全体の見える化を実現し、
さらなる生産性
表示のアンドンですぐに確認・対応できる、
ステム機器も開発・製造しています。
向上に貢献します。
PLCのデータをサーバーに蓄積してどこに
ます。
「制御システム機器を開発している私たち
にとって、工作機械も自社内で開発・製造
● システム構成イメージ
していることは、大きな強みだと感じていま
す。工作機械メーカーの生の声を、
ダイレク
ネットワーク
トに、
きめ細かに、聞くことができるわけです
事務所
クライアント
PC
工場事務所
サーバー
PC
工場生産ライン
PL C
から。この強みを生かし、
これからもよりお客
様に満足と信頼を得られる生産マネジメン
トシステムを開発し、
モノづくりの現場をしっ
かりと見守っていきたい。設備異常に即座
可動モニタ
設備状態分析
計画の見直し
生産性向上の取り組み
設備データ収集
問題点への即応
に対応できるだけでなく、異常そのものの発
レイアウト表示の
アンドン
そんなシステムへの進化を目指し
生を防ぐ、
ていきます」
* TIPROSは株式会社ジェイテクトの登録商標です。
CSR Report 2 015
11
グローバル
PI C K U P 2 0 14
会社数
24社
従業員数
7,135人
売上高
2,114億円
欧州
Europe
会社数
39社
従業員数
17,791人
売上高
5,590億円
日本
Japan
北米
North America
会社数
16社
従業員数
6,300人
売上高
3,031億円
アジア・オセアニア・
その他
Asia,Oceania,Other
会社数
57社
従業員数
12,686人
売上高
2,823億円
グローバル人事
第2回グローバル人事会議を開催
国・地域を越えて、
今後の施策について議論
多様な人 材が活 躍できる仕組みの整備へ
12月11・12日、海外主要 6 地域と日本の人
グローバルサクセッションプランの
世界各拠点の主要ポストについて
導入と推進
ヒアリングをベースに調査
N ew!
事担当者が一堂に会し、前年 12月以来 2
回目のグローバル人事会議を愛知県刈谷
市で開催しました。グローバルサクセッショ
12
ジェイテクトはグループ全体で国内外合わ
最初のステップとして、2014 年度は各海
ンプランの進捗、今後の施策などについて
その
せて約 4 万 4,000 人の従業員を擁し、
外拠点の主要ポストがどのような役割を担
議論が展開されました。
うち約 6 割が海外で働いています。国籍・人
っているか、現地での対話や電話会議を通
種を問わず、意欲あふれる人材、能力ある
じて調査し、明確化しました。
人材が国・地域を越え、自身にとって最適
次のステップとして、主要ポストに現在つい
な環境で活躍できる──そんな仕組みを整
ている従業員や後継者候補となり得る従業
えるために、
グローバルな人事マネジメント・
員のキャリア・能力などの情報を整理・把握
育成体制の構築を目指しています。この取
し、各ポストの後継者となる人材の発掘・育
り組みの一つとしてグローバルサクセッショ
成・適正配置につなげていきます。そのため
ンプランを導入し、実践していく予定です。
の委員会も各地域で立ち上げる予定です。
CSR Report 2 015
第 2 回グローバル人事会議
グローバル
PI C K U P 2 0 14
グローバルマネジメント体制
所在地別売上構成
モノづくり
JTEKT GROUP VISION
(2014年度連結売上高)
アジア・
オセアニア・
その他
20.7%
ジェイテクト品質を世界中に展開
日本
41.3%
欧州
15.6%
海外主要6地域に
応するため、各国で生産能力を増強。6月
ジェイテクトの役員を配置
に中国でピニオンタイプ電動パワーステア
北米
22.4%
の現地生産を開始、7月に
リング
( P-EPS )
(2015年3月末現在、連結)
欧州
16.3%
北米で自動車向けハブユニットの生産体
アセアン、
インド、中南米の海外主要 6 地
制を強化しました。
域にジェイテクトの役員を配置し、
グローバ
所在地別従業員構成
アジア・
オセアニア・
その他
28.9%
ジェイテクトグループは、北米、欧州、中国、
ルでのマネジメント体制を整備しています。
電動パワーステアリングの
また、
日本で培った、生産ラインのつくり方
グローバル累計生産台数が
や運営の仕組みを海外に展開。お客様が
1億台を突破
New !
期待する品質・コストを確保したモノづくりを
日本
世界各地で行っています。
40.5%
の 電 動 パワーステアリング( E P S )が 、
各国で生産能力を増強
北米
14.3%
JTEKT GROUP VISION
2015 年 4月、
グローバル累計生産台数 1
億台に到達しました。
お客様に迅速・安定的に製品をお届けでき
世界各国の自動車メーカーに採用されて
る体制を整えることは、
メーカーとして重要
おり、各社の需要に迅速に、
きめ細かに応
な責任の一つであると考えています。2014
えるため、世界 10カ国に14のEPS 生産拠
年度は、世界的に旺盛な自動車需要に対
点を設けています。
人づくり
中国でピニオンタイプ電動パワーステアリングの現地生産を開始
グローバル人材育成の一環として
英語力向上をサポート
1988 年に開発・量産開始したジェイテクト
New !
New!
自動車産業の最大市場となった中国では近年、需
要の多様化が進んでいます。従来のコラムアシストタ
グローバルに活躍できる人材の育成に向
イプ
(上流)
に加え、
ラックアシストタイプ
(下流)
であ
け、2014 年度は問題解決能力を強化する
り、静粛性や操舵性に優れるピニオンタイプ電動パ
の生産を、中国のグルー
ワーステアリング
(P-EPS)
研修を導入しました。
また、従業員全体の英語力向上にも力を
プ会社JSSXで6月より開始しました。今後も生産品
目の充実と生産能力の増強に取り組んでいきます。
注いでいます。TOEIC 社内試験を年 2 回
実施し、定期的に英語力を測ることのでき
北米で工場を拡張し、ハブユニット生産・供給能力を強化
New !
る機会を提供。2014 年度は4月の試験で
672 人、10月の試験で928 人が受験しま
米国のグループ会社 KBNA のリッチランド工場で
した。
7月、工場拡張を実施しました。同工場は、北米の
さらに、自己啓発講座の英語通信教育を
ハブユニット生産における中核拠点です。敷地・
受講して目標点を達成した従業員に対し、
建屋を拡張し、新ラインを導入することで、生産能
力を約 2 倍に向上させました。今後も、優れた製品
受講費の 30%を補助する制度も導入。英
の供給を通じて、北米の旺盛な自動車需要に応
語学習へのモチベーションアップを図って
えていきます。
います。
S_03・08 関連記事
* P-EPSは株式会社ジェイテクトの登録商標です。
CSR Report 2 015
13
PI C K U P 2 0 14
安 全文化の構築
S_11・12・13 関連記事
全従業員を対象に
「 全ての災 害は必ず防ぐことができる!」
安全意識調査を実施
New !
という信念を共 有
ジェイテクトでは、労働災害が増加傾向に
ある現状を危機的状況と捉え、災害の背景
に何があるのかを究明するために、2014 年
10月より米国デュポン社のコンサルティン
グを導入。全従業員を対象とした安全意識
調査や工場点検を実施しました。
調査の結果、
ジェイテクト従業員の安全意
識に課題があることが判明。現在は、各工
場・事業場におけるさまざまな取り組みを通
じて、従業員同士で相互に指摘し合い、感
謝し合える相互啓発の状態にまで引き上げ
ることを目指しています。
全役員出席のもと、
役員安全研修で、安全への思いを語る安形哲夫社長
安全研修を実施
労働災害へのさらなる対策が急務
New !
進。2013 年度に全工場で設置を完了し、
事務職も含めて工場に入る可能性のある
安全文化の構築に向け、経営層が強力な
ジェイテクトでは、従業員の安全を守ること
従業員全員への教育を行いました。その結
リーダーシップを発揮するために、2015 年 1
を、何よりも重要な使命であると考えていま
果、止めず災害については、2013
す。2011 年度以降は特に、機械を止めず
年度 15 件から2014 年度 10 件へと
全災害件数の推移
に異常処置などの作業や修理を行う中で
減 少させることができました。
しか
50
発生する
「止めず災害」への対策を最重要
し、
まだ撲滅には至っていません。
40
課題とし、撲滅に注力してきました。そのた
また、全労働災害件数については、
30
めの施策として、実際の機械で災害を疑似
2014 年度 46 件発生し、36 件と多
体験し、作業ルール遵守の大切さを体で感
かった2013 年度よりさらに増加し
じてもらう教育の場、安全道場の設置を推
てしまいました。
重大
準重大
休業
不休
20
10
0
(件数)
2010
2011
2012
2013
2014 (年度)
安全に対する取り組み事例
ポケテナシ活動
「ポケットに手を入れて歩かない 」
「 携 帯 電 話を操 作しながら歩かな
い」
「 手すりを持って階段を昇降す
自主保全・4S活動
頻発停止の改善活動
安全の番人活動
毎週火曜日の朝の30 分間、工場一
作業者から頻発停止についてヒア
責任者を決めて、安全への取り組
斉に自主保全と4S(整理・整頓・清
リングし、
マップ化することで計画的
みを毎月点検しています。労使一体
各職場のミーティング結果を一覧表
潔・清掃)
を実施しています。
に改善しています。
となり、当事者意識を持って安全を
に集約して掲示。全職場にフィード
守っています。
バックし、情報を共有するとともに、
る」
「 斜め横 断はしない 」
「指差呼
称」
を徹底。
新たな気づきを促します。
全社展開
14
CSR Report 2 015
安全ミーティングの
キャッチボール活動
田戸岬工場
東京工場
豊橋工場
豊橋工場
労働安全
JTEKT GROUP VISION
CSR社内浸透
PI C K U P 2 0 14
人づくり
月21日、全役員出席のもとで安全研修を実
施。
「ジェイテクトが目指す安全ビジョン」
「経営幹部としての安全文化構築のための
浸透活動の継続
人づくり
JTEKT GROUP VISION
仕 事とCSRのつながりを、
一 人ひとりが考えるための機会づくり
コミットメント」について研修・討議を行い、
各役員からは「『 現地現物 』で周知を徹底
する」
「安全へのモチベーション向上に取り
浸透ツールを全従業員に配布
ひとりがどう関わっているかを考える内容と
なっています。勉強会の結果報告では「職
組む」
などの強い意思表示がなされました。
ジェイテクトでは2011 年度から
「 CSRレポ
ジェイテクト安全ビジョンを策定
New!
ート」
を全従業員に配布し、各職場で勉強
場にもビジョンが必 要なことがわかった」
「定期的に議論していくことが大切」
などの
会を開 催しています 。2 0 1 4 年 度 は 、
声がありました。
ジェイテクトの安全に対する基本的な考え
JTEKT GROUP VISIONの目指す姿と
方として 、2 0 1 5 年 度 、安 全 ビジョン
CSRの考え方は同じであることを伝えるた
「 Safety First 」No.1 JTEKT −全ての災
めに、
リーフレット
「 CSR+YOU あなたが担
害は必ず防ぐことができる!− を策定。この
う社会的責任について考えるノート」の第 2
職場マネジメントアンケートの中で実施した
ビジョンのもと、労働災害撲滅に向け、各
弾を、
「 CSRレポート」
とともに全従業員に
CSR 方針理解度調査の結果、2014 年度
工場・事業場において、安全人間づくり、安
配布しました。
リーフレットは、社会の変化・
は基幹職以上で86%、一般従業員で47%
全職場づくりを強化しています。2015 年度
進化に対応する能力が企業には求められ
から、CSR 方針について理解したという回
はまず、止めず災害ゼロ、歩行災害ゼロの
ていることや、JTEKT GROUP VISION
答が得られました。
実現を目指します。
の三つの柱について、職場や従業員一人
CSR方針の理解度調査を継続
S_10 関連記事
安全ビジョン
「Safety First」
No.1 JTEKT
全ての災害は必ず防ぐことができる!
● 安全は全てに優先する
● ゼロ災害に対するこだわり
CSR方針について「十分理解した」
「かなり理解した」の上位2回答(全6択)の比率
2012年度
2013年度
2014年度
基幹職以上
79%
82%
86%
一般従業員
36%
38%
47%
全従業員
43%
45%
53%
● 危険ゼロの会社を目指す
CSR+YOU あなたが担う社会的責任について考えるノート
従業員と家族が幸せで
誇りの持てる会社になる
安全人間
①自分の身体は自分で守る
②周りの仲間にもケガをさせない
③不安全行動・状態を改善する
安全職場
①本質安全設備になっている
②明るく4Sが継続されている
2013 年度に第 1 弾を作成。各職場で行われるCSRの勉強会で活用されています。
③職場が日々改善され続ける
CSR Report 2 015
15
地球温暖化防止
PI C K U P 2 0 14
地 球温暖化防止活動のあゆみ
E_03・04・11・12・13 関連記事
JTEKT GROUP VISION
現 場 との対 話 を
Hiromu Takeuchi
大 切 に し なが ら 、
竹内 弘
さ ら なる改 善 策 を
と も に 追 求 し ていき ま す
生産技術本部
環境管理部
モノづくり
目標値を定め、計画的・体系的に
ーメーターを設置し、
そのデータを生かして
います。また、逆にジェイテクトの各工場が
省エネ化を推進
停止時の待機電力削減や原単位の管理
考案した改善事例についても工業会に情
に取り組みました。特に熱処理炉は多くの
報提供し、業界全体で効果的な手法を共
ジェイテクトでは5 年ごとに環境取り組みプ
エネルギーを必要とするため、重点的に省
有しながらCO 2 削減に取り組んでいます。
ランを策定し、明確な方針と目標値のもと、
エネ化を推進。各工場において計画的に
さまざまな環境対策を進めています。CO 2
改造・補修、新型炉の導入などを進めてい
さらに高い
排出量削減についても社会情勢や政策動
ます。
目標の達成に向けて
物流など全プロセスにわたって省エネ化を
省エネマトリックスを作成し
2015 年度は、第 5 次環境取り組みプラン
計画的・体系的に推進してきました。
効果的な改善事例を展開
向に応じて目標値を設定し、製品の生産や
N ew!
の最終年度。2020 年度を目標年度とす
る、第6次プランの策定が始まっています。
エネルギーの見える化により
ジェイテクトが所属している工業会やオール
「どの工場もすでにさまざまな対策を導入し
無駄を把握・改善
トヨタグループの改善事例から、
ジェイテクト
ているため、
さらにCO 2 排出量を削減する
にとって効果的と思われるものを
「原動力・
のは、簡単なことではありません。私たち全
CO 2 削減の大きな柱として、2011 年度か
照明」
「 熱処理・鋳造」
「 加工・組み付けライ
社事務局としては、各現場に足を運んで対
らエネルギーの見える化を推進。全工場の
ン」の 3 分野を軸にピックアップし、全工場
話を重ねながら、
ともに改善策を追求してい
主要ラインに電力を自動計測するエコパワ
に展開。これを省エネマトリックスと呼んで
きたいと考えています」
新型炉の導 入により、品質向上と省エネを実現
香川工場では、
ころ
(軸受の転動体)
の熱処理工程におい
て、
さらなる品質向上を実現するとともに、
エネルギーの使
用量も削減できる新型炉を導入。消煙装置も設置し、環境
工程能力値
従来炉より
に配慮しています。仕様の選定にあたっては香川工場だけ
でなく、軸 受 生 産 技 術 部 や 熱 処 理 B R( B u s i n e s s
Revolution )部と連携して検討。これまで積み重ねてきた
改善の経験を生かし、最適な仕様を選定しました。
16
CSR Report 2 015
New !
7.6 改善
CO 2 1カ月あたり
従来炉より
22.6 削減
災害復興支援
PI C K U P 2 0 14
被災地支援チャリティキャラバン
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寄付贈呈式を開催した気仙沼向洋高等学校の仮設校舎
気仙沼向洋高等学校へはネット支柱カバーとチームバックを贈呈
気持ちを届ける
想いがつながる
STINGSサインボールも贈呈
合言葉は「再生にエールを」
金を増額するマッチングギフト制度も、前年
て寄付金総額は262 万 525 円となり、前年
2013年度に引き続いて実施
同様取り入れました。
より約30万円多く集めることができました。
食堂メニューや自動販売機を活用した全
全工場・事業場・支社で実施
従業員参加型の支援活動「 被災地支援
独自企画もより活発に
寄付
金額
2013年度 → 231万4,976円
2014年度 → 262万 525円
2 0 1 5 年 度も継 続 中!
チャリティキャラバン」
を前年に引き続き、
2014 年度も全工場・事業場・支社で実施
「期間中、すべてのメニューで東北米を使
しました。キャッチフレーズは「被災地に行
用」
「期間以外にも、工場フェスティバルで
かなくてもできる支援があります。4 年目の
コーヒーチャリティを実施」
など、趣向を凝ら
今、再生にエールを送ろう」。従業員からの
した企画も各地で活発に行われました。こ
寄付と同額をジェイテクトが支援して寄付
れらの独自企画とマッチングギフトを合わせ
気仙沼市で贈呈式
「希望の光となるように」
2月6日、宮城県の気仙沼向洋高等学校に
気仙沼市での「STINGS」バレーボール教室も引き続いて開催
9月13日、
ジェイテクトのバレーボールチーム「 STINGS 」
が、本吉響高等学校にてバレーボール
て寄付贈呈式を実施。6高校10チームのバ
レーボール部に現金と希望物品を贈呈しま
教室を開催しました。STINGSは2011 年 6月、被災地を励まそうとかねてから縁のあった気仙沼
した。気仙沼向洋高等学校は震災で校舎
市でバレーボール教室を開催。以来、2013年7月にも開催し、今回が3回目
が全壊し、現在も仮設校舎で授業を行って
となります。6高校から90人が参加し、元気に汗を流しました。
いますが、生徒のみなさんは復興を目指して
小 松未来さん
着実に歩みを進めています。男子バレーボ
本吉響高等学校
女子バレー部部長
ール部主将の齊藤一磨さんからは「私たち
丁寧に教えていただき、
うまくできると一緒
に喜んでくれて、すごくうれしかったです。
の活躍が地域の希望の光となるようにがん
ばります」
という力強い声をいただきました。
ジェイテクトのみなさん、いつも支援してく
ださり、本当にありがとうございます。
ジェイテクトは今後も被災地の力になれる
よう、
この取り組みを継続実施します。
2014年度義援金
◎中国雲南省大地震被害の義援金として、
ジェイテクトと国内・中国のグループ会社は、総額450万円
(約27万元)
を寄付しました。
◎広島市集中豪雨被害の義援金として、
ジェイテクトは100万円を寄付しました。
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CSR Report 2 015
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