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(ふるさと雇用再生特別基金事業・緊急雇用創出事業・重点分野雇用創造

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(ふるさと雇用再生特別基金事業・緊急雇用創出事業・重点分野雇用創造
雇用創出基金事業に関するQA(統合版)
(ふるさと雇用再生特別基金事業・緊急雇用創出事業・重点分野雇用創造事業)
《25.12.12》
※
現時点における考え方を示すものであり、今後内容に変更等を生じる場合があります。
- 1 -
■■1
共通部分
■■
(事業計画の作成)
1-1 都道府県の事業計画全体にかかる要件(新規雇用の失業者に係る人件費の割合)
は、個々の事業ごとや市町村ごとにも課されるものか。
⇒ 個々の事業や市町村毎には課さず、各年度ごとの都道府県が作成する事業計画全体
の要件とする。
(事業計画の作成)
1-2 ふるさと雇用再生特別基金事業、緊急雇用創出事業及び重点分野雇用創造事業に
おいて、具体的事業の立案を民間企業等からの企画提案方式とすることは可能か。
⇒ 民間企業等からの提案型の事業計画を参酌して都道府県において事業計画を立案す
ることは差し支えない。
また、都道府県が事業計画を立案し、委託事業に係る委託契約の際に、企画提案方
式で受託事業者を決定することは、各都道府県の財務規則等に基づく競争性のある手
続きと見なされるものであれば問題ないものと考える。
(事業計画の作成)
1-3 事業計画書及び実績報告書の「事業に従事した全労働者数」、「新規雇用の失業
者の人数」には実人員を記載するのか。
⇒ それぞれ実人員を記載する。ただし、雇用期間の更新により同一の者を雇用する場
合には、更新回数に応じた人数を計上すること。
また、新規雇用の失業者以外の労働者(委託先の既存の従業員等)については、様
々な従事形態が考えられるため、例えば、①委託先の既存の従業員が当該事業に専属
で従事した場合は、その者を1名と計上する、②複数の従業員が持ち回りで当該事業
に従事した場合は、日数等で割り戻した人数を計上する(例えば、週5日を5名でロ
ーテーションした場合1名と計上。)等実態に沿って計上する取扱とする。(小数点
以下は切り捨て。ただし、割り戻した人数が1人を下回る場合には、1人として計上
する。)
(事業計画の作成)
1-4 例えば、平成21年度中に委託事業で雇用した失業者を正規労働者として継続雇
用し、平成22年度についても委託事業において当該労働者が委託事業に従事する場
合に、新規雇用する労働者として取り扱ってよいか。
⇒ 雇用の継続性が期待される事業であることを踏まえ、設問にあるように平成21年
度に新規雇用する失業者として雇用されたのであれば、平成22年度以降について
も、基金事業において継続して従事する場合には、前年度と同様に新規雇用する失業
- 2 -
者として取り扱うものとする。
(事業計画の作成)
1-5 事業計画策定にあたって消費税の取扱は。
⇒ 委託事業は、原則として事業経費全体が消費税の課税対象となり、事業計画書様式
中の事業額欄には、事業経費全体に消費税を含めた事業額を記載する。また、人件費
及び新規雇用の失業者に係る人件費欄についても消費税額を含めて記載する。
【補足】消費税が非課税となる委託事業について
基金事業の事業主体である都道府県又は市町村が当該事業を民間企業等に委託する
本件委託事業については、受託者(民間企業等)が委託者(都道府県又は市町村)に
対して行う資産の譲渡等に該当し、原則として消費税の課税対象となる。
なお、当該委託事業が下記例示のように、消費税法別表第一第7号ロ(社会福祉事
業等)又は同号ハ(社会福祉事業等に類する事業)に規定する事業に係る資産の譲渡
等に該当する場合は、非課税となる。(内容については国税当局と協議済み)
《非課税となる委託事業の例》
① 地域包括支援センターにおける事務補助等を行う事業
老人介護支援センターを経営する法人に対して「地域包括支援センターにおける
事務補助等を行う事業」を委託する場合には、当該委託事業は老人介護支援センタ
ーを経営する事業(社会福祉事業)として行われる資産の譲渡等に該当することか
ら非課税となる(消費税法別表第一第7号ロ)。
なお、委託先が老人介護支援センターを経営する法人でない場合は、非課税とな
らないことに留意する。
② 保育所や児童館での保育補助業務を行う事業
保育所や児童館を経営する事業者に対して、当該事業者が通常行っている保育業
務を補助する事業を委託する場合には、保育所等を経営する事業(社会福祉事業)
として行われる資産の譲渡等に該当することから非課税となる(消費税法別表第一
第7号ロ)。
なお、委託先が保育所等を経営する事業者でない場合は、非課税とならないこと
に留意する。
③ 高齢者宅への配食サービス事業
高齢者宅への配食サービスを、身体等に障害がある高齢者等に対して行う資産の
譲渡等として「消費税法施行令第 14 条の3第6号の規定に基づき厚生労働大臣が指
定する資産の譲渡等(平成3年6月7日号外厚生省告示第 129 号)」に該当する「高
齢者宅への配食サービス事業」を委託する事業は、社会福祉事業に類する事業とし
て行われる資産の譲渡等に該当することから非課税となる(消費税法別表第一第7
号ハ)。
- 3 -
(事業計画の公表)
1-6 事業計画の公表方法についての考え方は。
⇒ 都道府県は事業計画を作成し公表するものであるが、当該事業計画の公表方法やそ
の内容については特段の定めはなく、各都道府県において判断するものとする。
(基金事業の対象となる事業)
1-7 都道府県の財政状況により既存事業は 20 年度末までに終止されることになって
いるが、基金を財源として 21 年度において事業化しようとする場合、事業対象とな
るのか。それとも振替えと見なされてしまうのか)。
⇒ 本来、実質的に既存事業を単に振り替えたものと見なされる場合は基金事業の対象
とはならないものである。
しかしながら、これまで当該事業が、地域において相当の事業実績、雇用創出効果
等を挙げている場合であって、かつ、財政事情等により 21 年度予算に計上されなか
ったものの今なお当該都道府県政として事業実施の必要性がある事業については、基
金事業の要件に合致すれば既存事業の振替とは見なさずに事業対象とする。
(基金事業の対象となる事業)
1-8 すでに国の交付金、補助金又は助成金等を受けている事業を基金事業として実施
することは可能か。
⇒ 補助金等を受けている事業について、それと同一対象範囲の事業については基金事
業の対象とはならない。なお、すでに補助金等を受けて実施している事業について事
業拡大し、当該新たな雇用の拡充部分を基金事業として事業化することは可能であ
る。
(基金事業の対象となる事業)
1-9 求職者を雇い入れた民間事業者に対する助成金を本事業の対象としてよいか。
⇒ 本事業は、地域内のニーズを踏まえ、都道府県が企画した新規の事業を通じて、雇
用や就業機会を直接的に創出するものであり、助成金の助成を行う事業は、基金事業
に該当しない。
(基金事業の対象となる事業)
1-10 基金事業は平成 23 年度末をもって終了することとされるが、平成 23 年度内に
開始し、平成 24 年度にかけて継続して実施した事業について、基金を活用すること
はできるのか。
⇒ 不可。平成 23 年度内に実施した事業についてのみ基金を活用することができる。
- 4 -
(基金事業の対象となる事業)
1-11 地方公営企業会計で実施されている事業を基金事業の対象とできるか。
⇒ 地方公営企業の独立採算制の基本原則を踏まえつつ、公営企業の経費のうち、地方
公営企業法第 17 条の2(性質上当該地方公営企業の経営に伴う収入をもって充てる
ことが適当でない経費又は当該地方公営企業の性質上能率的な経営を行なってもな
おその経営に伴う収入のみをもって充てることが客観的に困難であると認められる
経費であって政令で定めるもの)又は第 17 条の3(災害の復旧その他特別の理由に
より必要がある場合)の規定に基づき、一般会計が負担又は補助することができるも
のとして行う事業については、基金事業の対象とする。なお、既存事業(実質的にそ
のように判断されるものを含む。)の振替でないこととする基金事業の要件に留意す
ること。
(基金事業の対象となる事業)
1-12 基金事業の対象とならない建設・土木事業は具体的にどのようなものを指すの
か。
⇒ ここでいう建設・土木事業とは、「日本標準産業分類」に定義される次の工事(軽
微な場合を除く。)を行う事業をいう。
(1) 建設物、土木施設その他土地に継続的に接着する工作物及びそれらに附帯する設
備を新設、改造、修繕、解体、除却若しくは移設すること、
(2) 土地、航路、流路などを改良若しくは造成すること、
(3) 機械装置をすえ付け、解体若しくは移設すること。
なお、上述の軽微な場合とは、具体的に次のようなものをいう。
(1) 事業を実施している中でたまたま修繕等の作業が生じた場合
(例)観光地の美化の作業に際して観光施設の一部につき簡単な修繕を行うこと。
(2) 事業を実施するために密接不可欠な修繕等の作業がある場合
(例)森林整備の作業に際して作業道・自然道の修繕を行うこと。
(例)緑地管理の作業に際して花壇の改造や軽易な工作物の設置を行うこと。
(基金事業の対象となる事業)
1-13 一つの事業について、ふるさと雇用再生特別基金事業と緊急雇用創出事業の双
方の対象となることはあるのか。
⇒ ふるさと雇用再生特別基金事業の事業例にある事業のうち、公的性格が強い事業及
び1年以内の雇用期間内で実施できる事業については、緊急雇用創出事業の対象とな
り得るものと考える。その場合であっても、事業計画はそれぞれに作成する必要があ
る。
- 5 -
(基金事業の対象となる事業)
1-14 事業の新規性に係る判断基準はどのようなものか。
⇒ 基金造成時に同様の事業を行っているか否か、県費等を本基金で振り替えるものと
見なされるものか否か等の観点により、都道府県において、別紙1「基金による事業
の新規性について」により事業の新規性を判断する考えである。
(事業委託の対象者)
1-15 「委託事業を的確に遂行するに足る能力を有するもの」の判断はどのように行
うのか。
⇒ 委託事業の内容により、円滑な事業実施に必要となるノウハウや、事業実績等を総
合的に勘案して、的確に事業を遂行できるかどうかの判断を地方公共団体が行うもの
であり、①総勘定元帳及び現金出納簿等の会計関係帳簿類を整備していること、②労
働者名簿、出勤簿及び賃金台帳等の労働関係帳簿を整備していること等が必要であ
る。
(事業委託の対象者)
1-16 事業委託の対象者として「その他の法人又は法人以外の団体等」の具体例は。
⇒ 「その他の法人」については、例示された民間企業、NPO法人以外の法人であり、
公益法人、独立行政法人、事業協同組合等が考えられる。また、法人以外の団体とし
ては、権利能力なき社団、有限責任事業組合、民法上の組合等が考えられる。なお、
基金事業を適切に運営できるのであれば、個人事業主を委託対象とすることも可能で
ある。
(事業委託の対象者)
1-17 委託先として、県や市町村の庁舎内に事務所を置く団体は認められるか。
⇒ 事業委託の対象とする主体は、当該業務を的確に遂行するに足る能力を有するもの
であれば、県や市町村の庁舎内に事務所を置く団体であっても差し支えないと考え
る。
(委託事業)
1-18 委託先からの再委託は可能か。
⇒
事業再委託が必要となる場合には、各都道府県ごとに定める財務規則に従って契約
締結することとする。委託事業の実施に当たりその全部を一括して再委託することは
好ましくない。一般に、都道府県は、委託事業の一部を再委託しようとする場合、再
委託先に委託する業務の範囲、再委託をすることの合理性及び必要性、再委託先の履
行能力並びに報告徴収その他の運営管理の方法を明確にしておく必要があるもので
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ある。
(委託事業)
1-19 「競争性のある手続きを原則とするが、契約の性質又は目的が競争を許さない
場合等については、例外的に随意契約に準じた手続きによる」の例外的とはどのよう
な場合か。
⇒
都道府県の財務規則等に基づき契約の性質又は目的が競争を許さない場合等は、例
外的に随意契約に準じた手続きによる。具体的には、公募に対して応募者がなかった
場合、当該場所でなければ業務遂行が不可能な場合において供給者が一に特定される
場合、当該契約に係る物品又は役務の提供を行える者が他に存在しない場合等が想定
される。
単に一般競争入札には必要な入札者の公募や質問書の受付等の手続を省略すること
を目的とする場合や、本来一括して発注すべき契約を分割することにより少額契約す
る場合は認められない。
(委託事業)
1-20 通常の募集行為をしたにもかかわらず、委託契約で定めた人数の失業者が集ま
らなかった場合の取り扱い如何。
⇒ 失業者の雇用を含め、委託先が契約を履行できなかった場合の取扱については、個
々の委託契約において明記しておくこととする。都道府県は事業計画全体の人件費割
合の要件を満たすことができるよう、必要に応じて委託先に対する適切な指導等を行
うこととする。
(委託事業)
1-21 都道府県又は市町村から、当該都道府県又は市町村の公立の小学校や保育園に
おける業務(例えば、外国語指導助手や保育補助業務)を請負事業主に請け負わせる
ことは可能か。
⇒ 適切な請負と判断されるためには、①自己の雇用する労働者の労働力を直接利用す
るものであること及び②自己の業務として請け負った業務を相手方から独立して処
理することが必要である(労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関す
る基準を定める告示(昭和 61 年労働省告示第 37 号))。仮に、発注者が請負事業主
の労働者に対し、請け負わせた業務の遂行方法に関する指揮命令をした場合など、こ
れらの要件を満たしていないときは、適切な請負ではなく、労働者派遣事業と判断さ
れることになる。
ふるさと雇用再生特別基金事業等の一環で、都道府県又は市町村が請負事業主に業
務を請け負わせること可能ではあるが、①及び②の要件を満たす適切な請負とするこ
とが必要である。仮に、都道府県又は市町村から請負事業主の労働者に指揮命令をす
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る場合は労働者派遣に該当することになる。都道府県又は市町村の職員の作業を補助
する業務のように、都道府県又は市町村から請負事業主の労働者に対して業務の遂行
に関する指示等を直接行う可能性の高い業務は、実態的には請負ではなく労働者派遣
に該当しているおそれが高いので、留意が必要である。
(委託事業)
1-22 事業委託の際に、人件費総額や募集人数を定めることは、「労働者派遣事業と
請負により行われる事業との区分に関する基準を定める告示(昭和61年4月17日
労働省告示第37号)(以下「告示」という。)」第2条に違反し、偽装請負となる
のではないか。
⇒ 人件費総額、採用人数、雇用期間の上限・下限をそれぞれ設定することは、そのこ
とのみをもって直ちに、偽装請負には当たるものではないが、委託元からの指揮命令
等についての実態判断が必要となる。
例えば、県営公園の清掃業務を企画し、その事業をある事業所に委託し、事業所に
おいて、労働者を雇用した事例があったとする。この事例において、県の職員等が、
業務内容の指示を行った場合は、偽装請負に該当することとなる。
(対象労働者)
1-23 失業者等の採用条件として、例えば、離職前の職業を建設業等の特定不況業種
に限定することは問題ないか。
⇒ 基金事業は、幅広く失業者等を対象にするものであり、事業の性質上必要と認めら
れる以外の限定的な制限を課すべきではない。
(対象労働者)
1-24 本基金事業における「失業者」の定義は。失業者であることの確認方法は。
⇒ 労働の意思・能力を有し、求職活動を行っているにもかかわらず、職業に就くこと
ができない者のことをいう。本事業においては、必ずしも安定所への求職申込みは必
要としないものとする。受託者が本人に、雇用保険受給資格者証、廃業届、採用面接
等における本人への質問、履歴書や職務経歴書の提示等により確認することとする考
えである。
(対象労働者)
1-25 平成 20 年 12 月1日以降に新たに県費等により実施した事業で雇用した者を基
金事業として雇用する場合、新規雇用の失業者として取り扱うことは可能か。
⇒ 可能である。
- 8 -
(対象労働者)
1-26 採用面接時点においては在職中であるが、委託事業の開始直前に契約期間満了
等が確実な者を雇用する場合、新規雇用の失業者として取り扱うことが可能か。
⇒ 可能である。
(対象労働者)
1-27 事業実施要領上、「特定の失業者のみを対象とした事業とならないよう」定め
られているが、障害者、ホームレス、若年無業者等の就職困難者に限定して労働者を
募集することは可能か。
⇒ 就職が困難な者等特に各地域において支援が必要となる者に対する雇用機会提供の
観点から、限定を設けることは可能と考える。
(対象労働者)
1-28 未就職卒業者に配慮し、これらの者を限定した事業を実施することは可能か。
⇒ 可能である。事業計画の立案の際には、単純な作業等は極力避けることとし、本人
の今後のキャリア形成に資するものとなるような配慮が必要と考える。
なお、求人の際には、募集・採用における年齢制限の禁止(雇用対策法第 10 条)
に抵触しないよう留意が必要である。具体的には、「○歳未満の者」や「平成○年4
月2日以降に生まれた者」という記載は不可であるが、「来年3月卒業予定の者」や
「学校卒業後○年以内の者」という記載は、年齢制限には当たらない。
また、未就職卒業者のほか、障害者、外国人等の就職困難者に限定した事業を実施
することも可能である。
(対象労働者)
1-29 3月卒業予定の学生・生徒を本事業における失業者として取り扱うことは可能
か。
⇒ 採用面接時点で未内定の状態であり、卒業後の事業開始時点で失業状態であること
が予測される者については、本事業における失業者として取り扱うものとする。
(対象労働者)
1-30 新規学校卒業者を平成 21 年度中から雇い入れることは可能か。
⇒ 可能であるが、実際の雇い入れは卒業日の翌日以降とすること。
また、ハローワークでは新規学校卒業者に対する就職支援に力を入れているところ
であり、新規学校卒業者の求人にあたっては、可能な限りハローワークへの求人提出
をお願いする。
- 9 -
(対象労働者)
1-31
地方県のアンテナショップを東京に置く場合、東京在住の失業者を雇い入れる
場合も当該県の事業における失業者としてカウントしてよいか。
⇒ 失業者にカウントしても差し支えない。ただし、両基金事業とも本来的には地域の
失業者等のための雇用・就業機会創出を目的とするものであることを念頭に置いた事
業運営が必要である点に留意が必要である。
(雇用期間)
1-32 事業実施期間と労働者の雇用期間を一致させる必要はあるのか。
⇒ 事業実施期間は、各事業ごとの性質に応じた期間を設定することとし、個々の労働
者の雇用期間をこの事業実施期間に必ずしも一致させる必要はないものと考える。
(雇用期間)
1-33 新規雇用する労働者の雇用又は雇用・就業期間は、失業者以外の者についても
同様の設定とする必要があるのか。
⇒ 本事業において労働者の雇用又は雇用・就業期間は、失業者であると否とを問わず、
新規に雇用する労働者に共通する要件である。
(経費の取扱)
1-34 実施される事業における労働者の賃金はどの程度が妥当と考えているか。
⇒ 地域における賃金水準を勘案して適切な水準に設定されるものと考える。
(経費の取扱)
1-35 人件費には何が含まれるのか。
⇒ 人件費には、賃金のほか、通勤手当、賞与、退職手当等の諸手当(委託先の社内規
定や地方公共団体の例規等において労働者に対する支給が義務づけられているも
の)、社会保険料(雇用保険料、労災保険料等)に係る事業主負担分を含むものとす
る。
なお、人件費にかかる消費税については、人件費として取り扱って差し支えないも
のとする。
(経費の取扱)
1-36 事業受託者Aが、派遣会社Bに支払う派遣料は人件費として計上すること
は可能か。
⇒ 新規雇用する予定の労働者の募集に当たっては、ハローワーク、地方公共団体等
- 10 -
の活用のほか、文書による募集、直接募集等さまざまな方法が考えられる。このう
ち、人材派遣会社を活用する場合、基金事業における「事業に従事する労働者」「事
業費に占める人件費」について、次のような取扱とするものとする。
人材派遣会社Bから派遣された登録派遣労働者について、派遣先(=事業受
託者A) に お い て は 雇 用 関 係 は な い も の で あ る が 、 基 金 事 業 に お い て は こ
れを「事業に従事する労働者」として算入する取扱とする。
「事業費に占める人件費割合」の人件費は、派遣会社から労働者に支払われる賃
金を計上するものであるが、通常、事業受託者Aと、派遣会社Bとの間で締結さ
れる派遣契約の中では、労働者への賃金は明記されないものである。このこと
から、労働者への賃金については、AB間の派遣契約、覚え書き等で定められ
た派遣料金に 0.7 を乗じた額を人件費として計上する取扱とする。
なお、常用雇用型派遣労働者については、失業者以外の部分に計上する取扱とす
る。また、登録型派遣労働者であって、常用雇用に向けて仕事を探していることを
常態とする場合は、失業者に該当する取扱とする。
(経費の取扱)
1-37 運営管理費については何に使えるのか。
⇒ 運営管理費については、都道府県において、基金の管理運営、各市町村への補助金
の交付等の交付金に関する事務を行う際に必要となる諸経費(庁費、旅費、臨時職員
の賃金等)に使用できるものとする。
(経費の取扱)
1-38 都道府県の担当部署において直接雇用により基金事業の周知・広報や委託先に
対する指導等を行う事務運営補佐員を配置することは可能か。
⇒ 可能である。ただし、当該目的のために雇い入れた事務補佐員等を他の業務と兼務
させることや基金運営のために正規職員を雇い入れることは不可とする。
(市町村補助事業)
1-39 基金について、都道府県と市町村の配分基準はあるのか。
⇒ 都道府県への交付後の市町村への基金配分の基準は特段設けない。各都道府県ごと
に、雇用失業情勢や地域ニーズ等に応じて決定されるものと考える。
(市町村補助事業)
1-40 市区町村へ補助金を交付するにあたり、補助金交付要綱を国は示すのか。
⇒ 補助金の交付要綱を示すことは考えていない。配賦基準、配分割合等各都道府県に
おいて必要に応じてこれらの事項について策定するものと考える。
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(市町村補助事業)
1-41 市町村補助事業において、事業に係る周知及び広報並びに事業の運営に係る経
費の対象は、どこまで認められるのか。
⇒ 事業に係る周知及び広報並びに事業の運営に係る経費としては、市町村が実施する
委託事業(直接実施事業)に係る周知広報経費、市町村の担当部署に配置する基金事
業の運営管理等の業務に従事する事務補佐員の人件費、委託先等に対する指導旅費等
が含まれる。
(実績報告)
1-42
同一内容の事業を同一の事業主が引き続き新年度に実施する場合の実績報告
の計上方法についての考え方は。
⇒ 事業の委託契約は年度ごとが一般的であることから、新規雇用する失業者の雇用契
約も年度ごとになることが多くなると考えられる。ここで、前年度末において雇用さ
れていた労働者を新年度も雇用する場合、実績報告書には、当該者について「新規雇
用の失業者」として、前年度及び新年度ともに計上する取扱とする考えである。
(事業終了)
1-43 平成 23 年度末までに事業に係る精算を終了しなければならないとすると、平成
23 年度は年度末を待たずに事業を終了する必要が出てしまう。
⇒ 平成 23 年度までに実施した基金事業にかかる精算については、平成 24 年6月末ま
で延長することができる。
(事業終了)
1-44 基金の残余財産の国庫への納付はいつか。
⇒ 基金事業が終了し基金の精算を行った後であって、残余財産がある場合は、国庫へ
納付する取扱とする。この場合、基金事業は平成 23 年度末に終了するため、国庫へ
の納付は平成 24 年度になっても差し支えないものとする考えである。
なお、平成 23 年度の委託事業にかかる精算後の返還額について、残余財産に含める
必要があり、また、国庫への納付の際は、都道府県の歳出予算に計上する必要がある
ことに留意が必要である。
(基金条例)
1-45 両基金事業に係る条例を1本にまとめることができないか。
⇒ 両基金事業は、それぞれ設置目的が異なることから、本来、都道府県において両基
金事業ごとに基金条例を制定するのが自然であるものと考える。ただし、都道府県の
法規担当部局と必要な調整がなされ、設置目的に沿って区分経理が可能である等の環
- 12 -
境が整えば、両者を一つにすることも可能であるものと考える。
(財産の取扱)
1-46 委託事業を実施する上で、必要な機器や物品等を購入した場合、特にふるさと
雇用再生特別基金事業については、基金事業終了後も継続して事業を実施することに
なるため、委託契約期間終了後も購入した機器や備品等を引き続き使用したいが、可
能か。
⇒ 委託事業を実施する上で、必要な機器や物品等(以下「機器等」という。)の購入
については、50 万円を超えるものは認めない取扱とし、原則としてリースあるいはレ
ンタルでの対応としているところである。ここで、基金事業で使用する機器等がリー
スによる方法が採られておらず、引き続き使用するためには購入する以外の方法がな
いと認められる場合については、当該機器等を購入することを可能な取扱いとする。
また、購入した機器等について、委託先が委託事業終了後、事業により取得した財
産として引き続き使用することを希望する場合は、委託事業と同様の目的で使用され
ることが見込まれる場合に限り、委託先が都道府県と協議した上で、各都道府県の財
産管理規定等に基づき、残存価格による買取りや譲渡等をすることが可能であると考
える。
(財産権の取扱)
1-47 基金事業により業務委託を行った際に生じた特許権等の知的財産権は、委託先
と委託元のどちらに帰属するのか。
⇒ 都道府県(もしくは市町村)からの委託事業により生じた特許権等の知的財産権は、
原則として委託元である都道府県(もしくは市町村)に帰属するものと考える。
ただし、事業実施により得られた特許権等の知的財産権は、次のすべての要件を満
たした場合、委託先に帰属させることができるものと考える。
① 知的財産権に関して出願・申請の手続を行う場合、都道府県(もしくは市町村)
に報告すること。
② 都道府県(もしくは市町村)が公共の利益のために要請する場合、都道府県(も
しくは市町村)に対し、当該知的財産権を無償で利用する権利を許諾すること。
③ 正当な理由なく取得した知的財産権を相当期間活用していない場合、都道府県(も
しくは市町村)の要請に応じて第三者への実施許諾を行うこと。
④ 委託先が知的財産権に関する事業を実施しなくなった場合、当該知的財産権を事
業の目的に従い、希望する地域の関係者に譲渡する等、公益かつ公平な取扱を行う
こと。
(各種助成金との併給調整)
1-48 緊急雇用創出事業実施要領第4の 13 において、「委託事業を行う事業主に対す
- 13 -
る委託費の支給事由(中略)と同一の理由により支給要件を満たすこととなる各種助
成金のうち国が実施するもの(国が他の団体等に委託して実施するものを含む。)と
の併給はできない」旨が記載されているが、各種助成金のうち国が実施するものとは
何か。
⇒ 下記の助成金を指す。なお、生涯現役・全員参加・世代継承型雇用創出事業につい
ては雇用復興推進事業に関するQA3-14を参照されたい。
また、自治体は、委託事業を行う事業主に対して、委託費の支給事由と同一の事由
により支給要件を満たすこととなる下記の助成金等との併給はできない点について
の注意を促すこととする。
○ 雇用調整助成金
○ 高年齢者雇用安定助成金
- 高年齢者労働移動支援コース
○ 特定求職者雇用開発助成金
- 特定就職困難者雇用開発助成金、高年齢者雇用開発特別奨励金、被災者雇用開
発助成金
○ トライアル雇用奨励金
○ 障害者トライアル雇用奨励金
- 障害者トライアル雇用奨励金、障害者短時間トライアル雇用奨励金
○ 地域雇用開発助成金(※1)
- 地域雇用開発奨励金、地域求職者雇用奨励金、地域再生中小企業創業助成金
○ 通年雇用奨励金
○ 派遣労働者雇用安定化特別奨励金
○ 両立支援助成金
- 事業所内保育施設設置・運営等助成金
○ 建設労働者確保育成助成金(雇用管理制度を除く)
○
中小企業労働環境向上助成金
- 個別中小企業助成コース(※2)
○
キャリアアップ助成金
○
キャリア形成促進助成金
○
障害者雇用促進助成金
- 障害者初回雇用奨励金(ファースト・ステップ奨励金)、中小企業障害者多数
雇用設置設備等助成金、発達障害者・難治性疾患患者雇用開発助成金、精神障害
者雇用安定奨励金、重度知的・精神障害者職場支援奨励金
○ 障害者雇用納付金制度に基づく助成金
- 障害者作業施設設置等助成金、障害者福祉施設設置等助成金、障害者介助等助
成金、職場適応援助者助成金、重度障害者等通勤対策助成金、重度障害者多数雇
用事業所施設設置等助成金、障害者能力開発助成金
○ 介護労働環境向上奨励金(※3)
○ 成長分野等人材育成支援事業
- 成長分野等人材育成支援奨励金、震災関連人材育成支援奨励金
- 14 -
○
日本再生人材育成支援事業
- 非正規雇用労働者育成支援奨励金、正規雇用労働者育成支援奨励金、海外進出
支援奨励金、被災地復興建設労働者育成支援奨励金、人材育成型労働移動支援奨
励金
○ 若年者人材育成・定着支援奨励金(若者チャレンジ奨励金)
- 訓練奨励金、正社員雇用奨励金
○ 受給資格者創業支援助成金
○ 広域団体認定訓練助成金
○ 認定職業訓練実施奨励金
○ 農漁業者雇用支援事業
○ 業務改善助成金(※4)
※1 当該事業の事業費で整備した施設・設備について助成内容が重複する場合、
併給調整の対象となる。また、地域再生中小企業創業助成金のうち、雇入れに
係る費用の助成と当該事業の人件費が重複する場合、併給調整の対象となる。
※2 導入機を使用するための研修など助成内容が重複する場合がある。
※3 導入機を使用するための研修など助成内容が重複する場合がある。
※4 労働能率の増進に繋がる研修など助成内容が重複する場合がある。
(その他)
1-49 「平成 20 年 12 月1日以降に開始された基金事業について、基金を活用できる」
について、基金造成以前の事業は基金事業とは言えないのではないか。
⇒ 地方公共団体において、平成 20 年 12 月1日以降に開始された雇用対策のための事
業のうち、基金事業の要件に合致する事業について、基金を活用することができるも
のとするの意。
- 15 -
■■2
ふるさと雇用再生特別基金事業
■■
(対象事業)
2-1 委託事業の対象となる事業の具体例を示してほしい。
⇒ 別紙の事業例を参照のこと。これらは、現時点において委託事業となりうる対象分
野及び事業例を示したものであり、都道府県において作成する事業計画における個々
の事業については、事業実施要領に定められる要件を満たす必要があること。また、
これらに挙げた事例に必ずしもとらわれることなく、地域ニーズ等をもとに創意工夫
の事例を計画することが望まれる。
(基金事業の対象となる事業)
2-2 委託事業の対象とならない事業は具体的にどのようなものか。
⇒ 現時点において次のような事業を想定している。
○[都道府県が直接行う事業]
・都道府県が直接実施の非常勤講師、補助教員を小中学校等に配置する事業
○[都道府県がすでに実施している既存事業を振り替えた事業]
・県の3か年事業について、途中年度分以降にかかる事業
○[建設事業、土木事業]
・建設物、土木設備等の新設、改造、修繕、解体、除却、移設を行う事業
・土地、航路、流路の改良、造成を行う事業
○[雇用・就業機会を創出する効果が低い事業。今後の地域の発展に資すると見込ま
れない事業。その後の雇用の継続が見込まれない事業]
【草刈り、単純清掃等の軽作業の例】
・ 草刈りのみを行う事業(公道や公共施設敷地内の除草作業等)
・ 単純な清掃のみを行う事業(公園美化、側溝浚渫、海岸漂着物除去等)
【事業継続性の見込まれない調査研究事業等の例】
・ 単発の調査研究事業(○○実態調査、○○現況調査、○○緊急調査等)
・ 当該実施年度内に完結する事業(HP開設、○○年度観光PRビデオ作成
等)
【その他、雇用継続性等の観点から対象とならない事業の例】
・ 2~3ヶ月程度で終了するイベントの会場設営、イベント運営を行う事業
・ 季節要因により期間が限定される事業(除雪等)
(基金事業の対象となる事業)
2-3 地域における継続的な雇用が期待される事業とはどのような意味か。
⇒ ふるさと雇用再生特別基金事業については、労働保険特別会計を財源とした事業で
あり、求職者等の雇用の安定を図るものであることから、当該要件を設けているとこ
ろである。「継続的な雇用が期待される」とは、基金事業終了後も当該事業において
- 16 -
継続的に雇用する場合や基金事業で身につけた経験を活かして受託先以外の企業等
において引き続き雇用する場合等が想定される。
(基金事業の対象となる事業)
2-4 「事業の性質上、当該事業に従事する労働者と1年間の雇用契約を締結すること
が適当でないと認められる場合」とは具体的にどのような場合か。
⇒ 重点期間(6か月以上1年未満)等を設定して集中的に実施されることに必然性があ
る事業について、当該期間の業務に従事する者を雇い入れることとした場合であっ
て、実施後の雇用の継続性が十分に見込まれる事業を想定している。
その他、都道府県又は市町村が、年度途中に事業を委託する場合であって、やむを
得ず委託期間を当年度限りとする場合に、委託期間と雇用期間の契約期間の終期を揃
えるために1年未満の雇用契約を締結することも可能とする。ただし、この場合にあ
っても、極力複数年度にわたる委託契約を締結することにより、雇用契約を1年以上
とするよう努める必要がある。
(事業の例)
・ 地域ブランド商品の販売事業を展開する前提として、開発と販路開拓を一連のも
のとして1年間の予定で行う場合であって、商品開発が一定程度進展してから販
路開拓業務に従事する者を雇い入れることとした場合
(基金事業の対象となる事業)
2-5 新規雇用する労働者の雇用期間については、原則1年以上とし、更新できるもの
(ただし、事業の性質上、当該事業に従事する労働者と1年間の雇用契約を締結する
ことが適当でないと認められる場合には、必要に応じて、6ヶ月以上1年未満の雇用
期間についても認める。)としているが、年度を跨いで雇用期間の要件を満たす場合
(例えば、平成 21 年 12 月から雇用を開始し、平成 22 年3月末で更新し、平成 22 年
11 月までの通算して1年間の雇用期間として設定。)についても、ふるさと雇用再生
特別基金事業の対象としてよいか。
⇒ 設問にあるように平成 21 年度の雇用期間としては4ヶ月となるが、平成 22 年 11
月までの通算して 1 年間の雇用期間として設定している場合については、実施要領で
定める雇用期間の要件を満たすものであり、基金事業の対象とする考えである。
なお、委託契約については、会計年度の原則に則り、原則として、単年度で契約さ
れるべきものと思料する。
(委託事業)
2-6 事業を単年度契約とすると実施年度ごとに委託先が異なるケースが生じ、雇用さ
れていた失業者の契約が継続されないこととなるがどのように考えればよいか。
⇒ 受託者は雇用した失業者について引き続き次の受託者に雇用が引き継がれるよう、
- 17 -
可能な範囲でこれに努めることとする。
なお、都道府県議会の承認を受け債務負担行為を組むことが可能である場合には、
複数年契約が可能であるものと考える。
(対象労働者)
2-7 「地域求職者等」とはどういった者を指すのか。
⇒ 雇用機会が不足しているため、当該地域内において就職することが著しく困難な状
況にある者のことをいう。具体的には、地域における求職者(在職中の者を含む。)
に加えて、パート、アルバイト、労働者派遣事業所の派遣社員、契約社員、嘱託等の
非正規労働者を含むものとする。
(対象労働者)
2-8 基金事業において雇用される失業者の労働時間の基準はあるのか。
⇒ 健康保険の被保険者の要件となる所定労働時間、日数が当該事業所において同種の
業務に従事する他の通常の正規労働者のそれの概ね3/4以上にあること等常用的
雇用関係にあることが目安となるものと考える。
(対象労働者)
2-9 1年の雇用契約として事業を計画し、Aを雇用したが、7カ月後にA又は受託者
の都合により、Aが退職した。その後、事業継続のため、残りの5ヶ月間について、
追加募集を行い、Bを雇用した場合、Bについては、雇用期間が6カ月未満となるが、
ふるさと雇用再生特別基金事業の対象としてよいか。また、実績報告のカウントは何
人となるのか。
⇒ 事業計画策定の際に雇用期間の要件を満たしていたとしても、事業開始後において
退職者が生じ、それに伴う人員補充により、結果として雇用期間が6カ月未満となる
場合が起こりうる。この場合、設問にあるAとBの雇用契約が通算して雇用期間に関
する要件を満たすならば、基金事業の対象とする考えである。
また、このような場合のふるさと雇用再生特別基金事業実施要領様式第4号に定め
るふるさと雇用再生特別基金事業実績報告書の「新規雇用の失業者の人数」欄への計
上は、基金事業に従事する失業者をのべ数としてカウントすることとし、設問のケー
スでは、2人とカウントする。
(実施要領上、新規雇用失業者の雇用期間について、原則として1年以上、やむを得
ない場合は、6カ月以上とされている。)
(地域基金事業協議会)
2-10 地域基金事業協議会の構成員として労使の人数は最低何人必要か。
- 18 -
⇒
都道府県、労働局、労使団体を構成員としているが、各構成員が含まれているなら
ばそれぞれ人数及び役職の定めはない。
(地域基金事業協議会)
2-11 地域基金事業協議会の構成員として「その他の地域関係者」とは。
⇒ 例えば、ハローワーク、各省庁地方支分部局、日銀支店等が想定される。
(地域基金事業協議会)
2-12 地域基金事業協議会の位置づけについて、最終的な意思決定機関ではないとい
うことでよいか。
⇒ 地域基金事業協議会は、必ずしも当該事業についての意思決定機関とする必要はな
く、実施事業の選定や事業計画の策定等に関して、構成員から意見を聴取することに
よりこれらの事項に係る調査審議を行う機関であり、各都道府県の実情に応じて設置
要綱等を定めるものとして差し支えないものと考える。
(地域基金事業協議会)
2-13 第一回目の地域基金事業協議会の開催時期は任意か。交付決定前の開催でもよ
いか。その場合の経費は基金事業の対象となるか。
⇒ 地域基金事業協議会の開催時期について特段の定めはないが、事業計画書の提出に
先立って開催されることが自然であるものと考える。
なお、交付決定前に協議会を実施した場合の費用の取扱については、平成 20 年 12
月1日以降に実施されたものについて基金による対応を可能とする考えである。
(一時金の支給)
2-14 受託事業者が労働者Aについて一時金を受給した後、新たな失業者Bを補充し、
受託事業に携わる正規労働者として雇い入れた場合、Bについて一時金の支給対象とな
るか。
⇒ 支給要件に合致するものであれば、支給対象となる。
(一時金の支給)
2-15 支給要件である「委託事業に係る雇用契約期間の終了の日までの間に、期間の
定めのない労働契約を締結し、委託事業終了後も引き続き雇い入れる」とは、具体的
にどのような場合を指すのか。
⇒ 委託事業に係る雇用契約期間の終了日同日までの間に、当該労働者を労働させ、賃
金を支払う旨を約し、若しくは通知し、委託契約期間終了後においても引き続き雇用
- 19 -
期間の定めのない雇用がなされる場合を指す。
(一時金の支給)
2-16 一時金の申請に当たり、正規労働者としての雇入れ日から一定期間定着してい
ることを要件としないのか。
⇒ 支給申請日時点において、正規労働者として雇用されていることをもって一時金の
申請を可能とする。
具体的には、支給申請書に正規労働者として雇用された日を記載するとともに、様
式「対象労働者雇用状況等申立書」により、委託事業終了後の継続雇用の有無等につ
いて申し立てることが必要となる。
(一時金の支給)
2-17 ふるさと雇用再生特別基金事業の正規雇用一時金について、委託事業の開始時
又は委託事業の契約期間の途中に正社員として雇い入れた場合、支給の対象となる
か。
⇒ 支給対象となる。今回の取扱では、当該受託者が事業趣旨を斟酌し、積極的に正規
雇用を行い、労働者個人にとっては処遇の向上にもつながることから、一時金の支給
対象とするものである点に留意と理解が必要である。
(一時金の支給)
2-18 例えば、3月1日に「4月1日より正社員とする」旨の期間の定めのない労働
契約を締結した場合、当該労働契約締結日から労働契約に基づいて正社員として雇い
入れられた日(以下「正規雇い入れ日」という。)まで、間が空いてしまうが、支給
要件を満たすか。
⇒ 労働者の安定した雇用を確保する観点から、委託事業に係る雇用契約期間の終了の
日までの間に、期間の定めのない労働契約を締結し、委託事業に係る契約期間終了日か
ら正規雇い入れ日まで、間が空いていないのであれば、支給要件を満たすものである。
なお、支給申請日時点においては、正規労働者として雇用していることが必要であること
に留意する必要がある。
(一時金の支給)
2-19 「事業費に占める新規雇用の失業者の人件費割合1/2以上」の要件について、
事業開始後に正社員化した場合、新たに失業者を雇い入れることによって当該要件を
クリアする必要はあるか。
⇒ 当該要件は事業計画時点に係る要件であることから、事業開始後、年度末等の委託
契約の終了時までの間において当該要件を満たす必要はなく、新たな失業者の雇入れ
- 20 -
は必須ではない取扱とする。ただし、次年度も当該事業を継続実施するため委託契約
を更新した場合には、雇用の受皿を一つでも創出するという観点に立ち、新たな失業
者の雇入れをすることが望ましいものと考える。
(一時金の支給)
2-20 事業の委託先が法人の支店となっている場合、申請者は法人そのものとみなし
て、本社から申請させることになるのか。
⇒ 法人の支店からの申請で支給可能。
(一時金の支給)
2-21 新規雇用の失業者を正社員化する場合で、雇い入れ先が当該企業ではなく、委
託事業と無関係の企業等で正社員化する場合は一時金の支給対象となるか。
⇒ 支給対象とならない。
(一時金の支給)
2-22 基金事業の委託先である派遣会社と派遣契約を締結した派遣先事業所において
正規労働者として雇用した場合に一時金の支給対象となるか。
⇒ 基金事業の委託先である派遣会社と派遣契約を締結した派遣先事業所において正規
労働者として雇用した場合については、都道府県及び市町村とは委託契約若しくは再
委託契約の関係にはないことから、この場合については、支給対象としないこととす
る。
(一時金の支給)
2-23 再委託先において雇用した新規雇用失業者を再委託元で正社員化した場合も支
給対象となるか。
⇒ 支給対象となる。
(一時金の支給)
2-24 再委託先において一時金の支給申請をする場合、支給申請をいつまでに都道府
県に行うのか。
⇒ 再委託先の支給申請については基となる委託契約期間の終了後、都道府県が定める
支給申請期間中に行うこととする。
- 21 -
(一時金の支給)
2-25 委託事業を複数受託している事業主は、事業毎に支給申請可能か。
⇒ 一時金は、委託事業毎に新たに雇い入れた労働者を引き続き正規労働者として雇い
入れた事業主に対して支給するものであることから、委託事業を複数受託している事
業主についても、各委託事業において支給要件に合致するものであれば、支給申請可
能である。
(一時金の支給)
2-26 一時金の支給申請はいつまでに都道府県に行うのか。
⇒ 平成21年度及び平成22年度における一時金の支給申請については、委託事業に
係る委託契約期間の終了後とする。都道府県において、委託契約期間の終了後の早期
のうちの一定期間を設定することとする。設定時期については、都道府県の事務の繁
閑や市町村における事務量等を勘案の上、適当と考えられる時期及び期間を設定する
こととして差し支えない。ただし、平成23年度における一時金の支給申請について
は、例外的に申請時期を例えば平成24年3月1日までに申請するなど基金対象期間
中に設定する必要がある点には留意が必要である。今年度実施の事業の取扱として
は、原則として平成22年4月1日以降に支給申請を可能であるものとする。
(一時金の支給)
2-27 2-26のように平成23年度における一時金の支給申請について、申請時期
を例えば平成24年3月1日までとする申請期限を設定した場合、3月2日以降3月
31日までの間に正規労働者として雇用する予定である者にかかる申請書は一時金
支給対象の予定者として受け付けてもよいか。
⇒ 一時金の申請期間については、都道府県の実情に応じて当該年度の委託契約期間終
了後の一定期間を設定することとしているが、平成23年度の支給申請については、
当該年度中に支給できない場合が想定されることから、例外的に委託契約期間終了日
前の一定期間を設定することを可能としている。その場合には、支給申請日時点にお
いて正規労働者として雇用していることが必要であることから、上記のような場合に
は、支給しないこととする。
(一時金の支給)
2-28 H21年度の委託事業を 11 月から開始し、平成22年3月末で更新し、平成2
2年11月までの通算して1年間の雇用期間の事業において、正社員として雇い入れ
た場合、一時金の支給申請時期はいつか。
⇒ 単年度で雇用期間が 6 カ月を下回る場合についても、雇用期間の更新を行い、通算
して実施要領で定める雇用期間の要件を満たす場合には、基金事業の実施を認めてい
るところであり、支給対象となる。
- 22 -
この場合の支給申請時期は、事業の契約期間の終了後の平成22年4月1日以降及
び平成22年12月1日以降となる。
(一時金の支給)
2-29 例えば、委託事業の契約期間が平成21年4月1日~平成22年3月31日ま
での場合に、平成22年3月31日に期間の定めのない労働契約を締結し、平成22
年4月1日付けで正規労働者として就業を開始する場合、申請期間はいつからの一定
期間となるのか。
⇒ 委託事業に係る雇用契約期間の終了日同日までの間に当該労働者を労働させ、賃金
を支払う旨を約し、若しくは通知している必要があり、また、委託契約期間終了後に支
給申請期間を設定することになることから、上記例の場合、平成22年4月1日からの
一定期間が申請期間となる。
(一時金の支給)
2-30 支給申請書に添付する添付書類等のうちその他都道府県が必要と認める書類は
どのようなものか。
⇒ 支給要領に定める添付書類以外で各都道府県の財務規則等に基づいた書類を指す。
(一時金の支給)
2-31 一時金の支給事務を都道府県で一括して実施するのではなく、各市町村が支給
事務を行うことは可能か。
⇒ 一時金の支給決定事務は都道府県において実施するものとする。市町村補助事業と
して実施する委託事業に係る支給申請書等の交付及び受理については、委託元である
市町村において実施できるものとする。
(一時金の支給)
2-32 一時金の支給事務を都道府県の雇用担当部局で一括して実施するのではなく、
事業を委託している各担当部局が支給事務を行うことは可能か。
⇒ 支給事務については、各担当部局で行うことは可能であるが、申請先を明確にする
とともに、支給要件の判定等が各担当部局間で異ならないよう留意する必要がある。
(一時金の支給)
2-33 申請様式について都道府県の財務規則等に準じて変更可能か。
⇒ 申請様式については、あくまでもひな形であることから、支給要領で定める事項が
包含されている申請様式であれば、必ずしも同一様式である必要はなく、都道府県の
- 23 -
財務規則等に準じて変更することは可能である。
(一時金の支給)
2-34 「雇用保険被保険者資格取得確認通知書の写し」を添付書類として求めている
が、これは、従前、基金事業において雇用した際に受けた当該通知書の写しでよいか。
⇒ 基金事業において雇用された際に、事業主は雇用保険に加入していることから、そ
の際の通知書の写しで構わない。
(一時金の支給)
2-35 一時金の不正受給に係る調査に当たって、市町村補助事業の場合、都道府県だ
けではなく、委託元である市町村も同行させることは可能か。
⇒ 可能である。
(一時金の支給)
2-36 一時金支給直後に労働者の自己都合若しくは委託先である事業主の都合により
退職した場合、一時金の返還が必要か。
⇒ 一時金の支給申請時点において支給要件等に合致し、適正に支給した後、支給対象
となる労働者が退職したとしても、その退職が偽りその他不正の行為によるものでな
ければ、一時金の返還は不要である。
(一時金の支給)
2-37 一時金を都道府県の支出科目に併せて、報償費等で支出することは可能か。
⇒ 一時金の支出科目については、都道府県の財務規則等に基づき、一時金の目的に沿
った適切な科目で支出していただきたい。
(一時金の支給)
2-38 一時金の支給について、都道府県で予め各年度毎の支給総額を設定し、その範
囲内で支給するという取扱は可能か。
⇒ 予め各年度毎の支給総額を設定することについては、各都道府県毎の基金の取り崩
し状況を勘案の上、設定することとして差し支えない。
(一時金の支給)
2-39 一時金と国が実施する各種助成金との併給は可能か。
⇒ 一時金は、委託事業において新たに雇用される労働者を引き続き正規労働者として
- 24 -
雇い入れた事実をもって支給するものであり、国が実施する各種助成金のように正規
労働者としての雇い入れ後、一定期間雇用した場合に支給されるものではないことか
ら、両者の併給は可能である。
(一時金の支給)
2-40 正社員化した後も、人件費を基金からの委託事業費から充てることは差し支え
ないか。
⇒ 差し支えない(最大 23 年度末まで)。ただし、当該社員は基金事業に従事させるこ
とを前提とする。
(一時金の支給)
2-41 平成 21 年 11 月 30 日職発 1130 第 11 号職業安定局長通知(以下「改正要領」と
いう。)発出以前において、平成 21 年 1 月 30 日職発第 0130005 号職業安定局長通知
(以下「旧要領」という。)に定める一時金の要件に基づいて、委託事業と一時金支
給を一連のものとしてセットで事業立案する等により事業運営している場合、旧要件
による要件を適用して差し支えないとされているところであるが、この取扱は、改正
要領の適用日(平成 21 年 11 月 30 日)以前に正社員化したケースのみ適用できると
いうことか。
⇒ この取扱は旧要領に基づいて適用日(平成 21 年 11 月 30 日)以前に既に委託事業と
一時金支給をセットのものとして事業立案し、既に実施されている取組を救済する観
点から規定された経過措置である。このため、適用日以前に正社員化した場合のみで
はなく、適用日以前に既に一時金支給も見込んだ委託事業として計画されている場合
についても適用するものである。
(事業終了)
2-42 基金事業終了後の労働者の取扱い如何。
⇒ 委託事業において契約期間満了を迎える者の取扱について、都道府県は都道府県労
働局と連携を図り、これらの者に対する必要な支援に努めることとする。
具体的には、受託事業者に対して、一時金の活用等により正社員としての雇い入れ
を促すことや、基金事業での就業経験を活かした再就職ができるよう可能な支援を行
うこと等を求めていくことが考えられる。
(事業終了)
2-43 ふるさと事業において、結果として事業終了後の雇用が継続しなかった場合、
委託費の返還等の措置はあるのか。
⇒ 「地域における継続的な雇用が期待される事業」であることを委託事業の要件とし
- 25 -
ているところであるが、雇用継続に向けた努力をしたにもかかわらず、委託事業終了
後に結果として雇用が継続しなかった場合においては委託費の返還は求めないこと
とする。
(事業終了)
2-44 上述の「雇用継続に向けた努力をしたにもかかわらず、」は具体的にいつ、ど
のような方法で確認を行うのか。
⇒ 委託事業終了までに事業者へ聞き取り等により把握する。
(収入)
2-45
事業実施要領に「都道府県において当該事業の実施による直接的な収益を見込
んだ事業でないこと」とする記述が見あたらないが、収入を見込んだ事業が解禁され
たということか。
⇒ 本来、ふるさと雇用再生特別基金事業は雇用創出を目的とするものであり、個々の
委託事業の事業収入を求めることを主目的とするものではないが、当該地域における
円滑な委託事業の実施及び雇用の継続性確保の必要があることから、サービス提供を
受ける者から対価を得ることが通常である性質を持つ事業である場合、当該者から対
価を得ることにより事業運営をすることは可能であるものとする考えである。
これは、あくまで円滑な委託事業の運営に必要であることからの対価徴収であって、
予め収入を見込んだ営利目的の事業は対象とならないよう努めることとし、また、事
業収入が生じた場合であっても、受託者は委託事業の運営以外の目的にこれを充てる
ことはできないことに留意する必要がある。
(想定される事業例)
・地場産品の展示等するアンテナショップの運営及び物品販売を行う事業
・地場産品を活用した郷土料理を提供するレストラン事業
(収入)
2-46 事業終了後に都道府県において収入が生じた場合の取扱如何。
⇒ 委託契約額を確定した結果、概算払いにより受託者に交付した委託費に残額が生じ
たとき、又は委託費により発生した収入があるときは、委託者は受託者に対し、返還
を命じるものとする。
(収入)
2-47 収入については、どこまで返還する必要があるのか。
⇒ 各年度毎の委託契約期間終了後に委託契約額を確定した結果、委託事業の実施によ
り発生した収入がある場合、得られた収入から委託契約額を上回る事業費を差し引い
- 26 -
た額を返還するものとする。
(例)下表の場合、収入(3,500 千円)と、委託契約額を超える物件費増額分(1,000
千円)との差額(2,500 千円)を返還する。
(例)
(単位:千円)
委託料
収入
委 託 契 約 額
10,000 人件費
事務所賃借料
商品原価
その他物件費
8,000
1,000
500
500
物件費増額分
1,000
3,500
(収入)
2-48 例えば、委託先が従来から自前財源の事業(以下「本来事業」という。)として
地域の農産物を活用した新商品の開発及び商品販売を行っており、同一期間中に、基
金事業としてその新商品の販路開拓を行うための人員配置のみを基金事業で実施し
た場合、委託契約終了後において、本来事業として実施した商品販売による収入の返
還は必要か。
⇒ ① 設問にあるように販路開拓のための人員配置のみを基金事業として実施する場
合、事業費のほとんどは人件費に充てられることとなり、当該基金事業自体から
直接的に収入は生じないと考えられること
② 委託先の自前財源において原材料費等を措置し、開発された商品を本来事業と
して販売している場合、そのことにより発生した収入は、委託事業により発生し
たものとは判断されないこと
等により返還は不要であると考える。
(収入)
2-49
各年度毎の委託契約期間終了後、基金事業によらずに受託者の自助努力により、事
業継続及び雇用継続の要件を満たす場合、委託費により発生した収入の返還を要しな
いこととしているが、どのような手続きが必要か。
⇒ 委託契約期間終了後にも雇用が継続されることを支援するため、各年度毎の委託契
約期間終了後においても受託者が自助努力により引き続き事業を継続し、委託契約期
間終了日時点で当該基金事業に従事している失業者のうち1/2以上の者(※)を継
続して雇用する場合、委託費により発生した収入の返還を要しないこととする。当該
取扱について、具体的には別紙2「ふるさと雇用再生特別基金事業収入等報告書」に
- 27 -
より委託元となる都道府県又は市町村に対し、委託事業の精算以前に、報告を行うこ
ととする。
なお、上記要件に合致しない場合等、各年度における委託事業により生じた収入の
取扱については、2-46及び2-47に準じて取り扱うものとする。
(※小数点以下は切り捨て。ただし、委託契約期間終了日時点で雇入れ失業者が1名
の場合には、1名の失業者を雇い入れることを必要とする。)
(収入)
2-50 受託者の自助努力により事業を継続した場合は、収入返還を不要としているが、
ここでいう「受託者の自助努力」とはどのような意味か。
⇒ 「受託者の自助努力により事業を継続」で意味する「自助努力」は、基金で措置し
ている委託費による事業実施ではなく、企業努力により事業資金を別途確保し、事業
運営を継続することを指している。
なお、企業努力により事業資金を確保することには、引き続き県費による補助等を
受けて事業運営することも含むものとする。
(収入)
2-51 2-49の返還を要しないこととする要件の一つである委託事業に係る契約期
間終了時点において「受託者が、委託事業において雇用した労働者のうち、その1/
2以上を委託事業に係る契約期間終了後も継続して雇用すること」とは、具体的にど
のような場合を指すのか。
⇒ 委託契約期間終了日同日までの間に当該労働者を労働させ、賃金を支払う旨を約し、
若しくは通知し、委託契約期間終了日の翌日以降も継続して雇用される場合を指す。
(雇い入れた労働者に対する研修)
2-52 ふるさと雇用再生特別基金事業において、雇い入れた労働者を対象とした教育
訓練経費の取扱についての考え方は。
⇒ 本来、基金事業は雇用創出を目的とするものであり、個々の労働者の職業能力開発
を主眼とするものではない。しかしながら、委託事業終了後における安定的・継続的
な雇用のために事業実施中から行う教育訓練に係る教育訓練経費については、人件費
(事業費に占める人件費割合について定め(=新規雇用の失業者の人件費割合は委託
費の1/2以上)のある部分)としては算定せず、実施事業の事業費の範囲において
取り扱うことができるものとする。
都道府県は、事業計画の策定にあたっては、交付金の交付額の範囲において、事業
費として当該教育訓練経費を含めることができるものとし平成 21 年 10 月 23 日以降
の事業計画分より各委託事業毎の雇用期間の総労働時間数の1/2に相当する時間
の範囲内で実施する教育訓練に係る経費を認めることとする。対象としては、具体的
- 28 -
なOFF-JTに関する経費として、受講料等の実費部分等とする。
なお、平成 21 年 10 月 23 日以前の事業計画分については、平成 21 年 2 月 23 日付け
Q&A44に準じて取り扱うものとする。
〈参考〉
平成 21 年 2 月 23 日付けQA44
(経費の取扱)
44 雇い入れた労働者を対象とした教育訓練経費の取扱についての考え方は。
⇒ 本来、基金事業は雇用創出を目的とするものであり、個々の労働者の職業能力開発
を主眼とするものではない。しかしながら、委託事業終了後における安定的・継続的
な雇用のために事業実施中から行う教育訓練に係る教育訓練経費については、人件費
(事業費に占める人件費割合について定め(=新規雇用の失業者の人件費割合は委託
費の1/2以上)のある部分)としては算定せず、実施事業の事業費の範囲において
取り扱うことができるものとする。
都道府県は、事業計画の策定にあたっては、交付金の交付額の範囲において、事業
費として当該教育訓練経費を含めることができるものとする。ただし、当面、①各委
託事業ごとに、当該事業にかかる人件費の2割を上限とすること、②各労働者ごとに、
訓練時間 240 時間(雇用期間が1年未満の場合は、月数×20 時間)以内であることと
する。対象としては、具体的な OFF-JT に関する経費として、受講料等の実費部分等
とする。
- 29 -
■■3
緊急雇用創出事業
■■
(事業計画の作成)
3-1 緊急雇用創出事業の平成 23 年度までの事業計画については、その緊急性に鑑み、
初年度にかなりのウェイトを置いて事業計画を立てようと考えるが留意点如何。
⇒ 都道府県の判断において、初年度に大きく重点を置いて傾斜配分しても差し支えな
いものと考える。その際、本事業が3カ年の基金造成方式の事業であり、これは、雇
用失業情勢の更なる悪化への対応や都道府県として特に緊急実施する必要性が高い
事業が新たに生じた際に都道府県に一定の資金を確保しておくことにより年度を越
えて機動的かつ弾力的な対応を可能とするためであることに留意する必要がある。
(基金事業の対象となる事業)
3-2 基金の積み増しや要件緩和に伴い、雇用対策として自主財源で実施している事業
を、遡及して(又は途中から)基金に振り替えることは可能か。
⇒ 既に自主財源で予算措置されており、当初から基金以外で実施することを予定して
いる事業を、遡って(又は途中から)基金事業に振り替えることは不可とする考えで
ある。
なお、平成 20 年度第2次補正予算時における基金の遡及適用に係る取扱いについ
ては、国の補正予算成立の遅れを補完する手立てとして措置されたものである。これ
は基金での実施を予定していたにも関わらず、緊急避難的に単費で実施していた事業
について、20 年 12 月まで遡れることとしたものであり、原則として 20 年度に限り適
用されるものと考えている。
(対象労働者)
3-3 緊急雇用創出事業で対象とする者の定義如何。中高年齢者の場合は、離職した者
に限定される(在職求職者は除かれる)のか。
⇒ 緊急雇用創出事業では、解雇や継続雇用の中止による離職を余儀なくされた非正規
労働者、中高年齢者等の失業者に対する短期の雇用・就業機会の提供を主な目的とし
ている。
この点において、中高年齢者である在職求職者については、失業者には該当しない
こととなるが、新規に雇用する失業者以外の労働者には該当する。
※ 参考:「失業者とは、労働の意思及び能力を有しており、積極的に求職活
動を行っているにもかかわらず、職業に就くことができない状態にある者をいう。た
だし、必ずしも公共職業安定所に求職申込みを行っている必要はない。なお、在職求
職者、学業を本務とする学生、求職活動を行っていない主婦は失業者と認められない
点には留意が必要。」
- 30 -
(対象労働者)
3-4 緊急雇用創出事業をシルバー人材センターに委託する場合、センターの会員は失
業者と見なしてよいか。
⇒ 失業状態からのシルバー人材センター新規入会者(臨時入会を含む)については、
当該事業で新規雇用する失業者として取り扱うこととして差し支えないが、既存の会
員は、原則として、非失業者として取り扱うこととする。
ただし、既会員のうち、生計を共にする親族の失業や減収等により、会員自身の生
計維持に支障を来すおそれがある場合等、稼働所得を増加させるために雇用労働を含
めた働き方を希望し、仕事を探している場合(安定所への求職申込みを行っている必
要はなく、シルバー人材センター事務局への相談の際に事実確認することで差し支え
ない。)については、失業者として取り扱うこととして差し支えない。
(雇用・就業期間)
3-5 平成21年10月23日以降の改正後の雇用・就業期間及び更新要件の適用の考
え方如何。
⇒ 平成21年10月23日以降に開始する事業において雇用される者のほか、適用日
において現に雇用されている者についても適用する。
(雇用・就業期間)
3-6 月 20 日勤務ではなく、月 10 日勤務でも可能か。
⇒ 基本的には月 20 日程度を想定しているが、勤務時間や就業日数については、地域の
失業者のニーズに応じたものとする必要があり、例えば高齢失業者等のニーズに応え
るものとして月 10 日程度の事業を行うことは可能と考える。いずれにせよ、本事業の
趣旨を踏まえ、適切に事業運営をしていただきたい。
(雇用・就業期間)
3-7 緊急雇用創出事業の雇用期間は、6ヶ月以内となっているが、一定の生活保障を
するという観点から3ヶ月以上という下限を定めてもよいか。
⇒ 都道府県において雇用期間の下限を定めることは差し支えない。その際、失業者の
生活の安定を図るという観点からの設定が必要がある点に留意が必要である。
(雇用・就業期間)
3-8 同一の労働者が複数の基金事業に重ねて就く場合の雇用・就業期間の上限如何。
⇒ 通算した雇用・就業期間が1年以内の範囲で、同一の労働者が複数の基金事業に重
ねて就くことを可能とする。
また、平成21年10月22日以前に基金事業に就いていた者であっても、通算1
- 31 -
年以内の範囲で複数の基金事業に就くことを可能とする。
なお、緊急雇用創出事業とふるさと雇用再生特別基金事業の両事業間で雇用・就業
期間の通算は行わないものとする。
(雇用・就業期間)
3-9 契約事務上、年度を跨ぐために年度末でいったん契約を打ち切る場合、これは更
新1回とカウントされてしまうのか。
⇒ 実態として1人の労働者について連続する一つの就業であるものと見なされる場合
は、契約実務上、年度切替えを行ったとしても、これを更新1回とカウントしない取
扱とする考えである。
(対象経費)
3-10 平成21年10月23日以降に支給される賞与及び退職手当等の諸手当を対象
経費とするかについての考え方如何。
⇒ 平成21年10月23日以降に開始する事業において雇用される者に支給される諸
手当のほか、適用日において現に雇用されている者についても適用日以降に支給期を
迎える諸手当の支給分を対象経費とみることを可能とする。
なお、賞与等の算定期間については、平成21年10月22日以前まで通算するこ
とを可能とする(例えば、平成21年7月より雇用されていた者に対して12月に賞
与を支給する場合、7月から12月までを算定期間とすることを可能とする。)。
(臨時職員の雇用)
3-11 地方公共団体における臨時職員の雇用(緊急雇用創出事業実施要領第13の1)
の取扱如何。
⇒ 平成21年10月23日から同23年3月31日までに限っては、地方公共団体に
よる事務補佐員等としての臨時職員の雇用について、基金を活用できることとする。
この場合において、配置部署の繁忙期が事前に予測されるものでなく、計画的に事
務補佐員の措置を講ずることが困難である等、既存事業の振り替えとなっておらず、
臨時・応急的に雇用吸収の受け皿として就業の場を新たに措置したものを対象とす
る。
(臨時職員の雇用)
3-12 緊急雇用創出事業実施要領第13の1の取扱により雇用する臨時職員の雇用・
就業期間の取扱如何。
⇒ 雇用・就業期間は6カ月以内とし、1回に限り更新を可能とする。
- 32 -
(臨時職員の雇用)
3-13 緊急雇用創出事業実施要領第13の1の取扱における対象経費の範囲如何。
⇒ 人件費のほか、事業実施に必要な消耗品等の物件費を対象とする。なお、業務に必
要な備品類(パソコン、机等)は、原則として庁舎内の既存のものを使用することと
し不要不急の支出を厳に慎むこと。
臨時職員の雇用については事業実施要件(事業費に占める新規雇用失業者の人件費
割合1/2以上)が適用されないが、離職を余儀なくされた失業者に対して雇用・就
業機会を提供することを目的とするための措置であることに留意が必要である。すな
わち、本来、各自治体が必要に応じ県費により対応すべきを単に国費により振り替え
ただけとの誤解を内外から受けることのないよう留意が必要である。
(臨時職員の雇用)
3-14 事務補助員等には、庁内でデスクワークに従事する以外にも、例えば清掃や、
道路の軽微な補修といった作業的なものも可能か。
⇒ 今回の取扱は、臨時・応急的に雇用吸収の受け皿として就業の場を新たに措置した
ものを対象とするものであり、職種や業務内容について、一般事務の補助業務のみに
限定されるものではないと考える。
- 33 -
■■4
重点分野雇用創造事業
■■
(重点分野雇用創造事業の位置づけ)
4-1 従前の緊急雇用創出事業(以下「緊急雇用事業」という。)と重点分野雇用創造
事業(重点分野雇用創出事業及び地域人材育成事業)の特長如何。
⇒ いずれも緊急雇用創出事業のスキームを活用し、同基金事業の拡充(基金の積み増
し)により、平成 21 年度及び 22 年度において集中的に実施する事業であり、緊急雇
用事業と比較し特長を端的に示すと以下のとおりとなる。
○ 重点分野雇用創出事業
緊急雇用事業のうち重点分野(介護、医療、農林水産、環境・エネルギー、観光、
地域社会雇用の6分野)に該当する事業について、当初から雇用期間を1年以内とし
て実施することを可能としたもの。
○ 地域人材育成事業
緊急雇用事業では不可とされていたOff-JTを組み込んだ事業を可能としたも
の。
具体的には、重点分野の6分野及び都道府県で設定可能な4分野に該当する事業に
ついて、雇用しながらOJTとOff-JTの組合せによる人材育成(必ずしも資格取
得を目指すものに限らない)を行うものであり、「介護雇用プログラム」(「緊急雇
用対策」(平成 21 年 10 月 23 日閣議決定)2(1)①参照)のように働きながら資格を
取るような人材育成を事業趣旨に含んだ事業を行うことを可能としたもの。
(基金の造成)
4-2 平成 21 年度第2次補正予算として措置する交付金は、既存の基金と別の基金とし
て管理する必要があるのか。
⇒ 今般措置される交付金は緊急雇用創出事業臨時特例交付金を追加交付するもので
あり、都道府県において既存基金への積み増しにより対応されることを想定してい
る。
なお、目的変更等に伴う基金条例の改正の要否については、各都道府県の判断によ
るものとする。
(基金の造成)
4-3 平成 21 年度第2次補正予算として措置する交付金は、年度内に既存基金に積み増
さなければいけないのか。
⇒ 平成 21 年度予算であるため、年度内の交付及び基金化を原則とするものであるが、
交付時期が平成 22 年度に繰り越すことも可能である。
- 34 -
(交付金の使途)
4-4 平成 21 年度第2次補正予算として措置する交付金により、緊急雇用事業を実施す
ることは可能か。また、既存基金を活用して重点分野雇用創造事業を実施することは
可能か。
⇒ 今般措置される交付金は、「明日の安心と成長のための緊急経済対策」(平成 21
年 12 月8日閣議決定)のメニューとして、重点分野雇用創造事業(重点分野雇用創
出事業及び地域人材育成事業)の実施のために交付するものであるため、当該事業の
実施に活用していただきたい。
また、今般措置される交付金を全額執行することが見込まれる場合(重点分野雇用
創出事業及び地域人材育成事業の事業計画書上で事業費の合計が交付額を上回る場
合)には、既存基金を重点分野雇用創造事業に活用できることとする。(なお、今般
措置される交付金の交付までの間の取扱いについては4-9を参照。)
(交付金の使途)
4-5 交付金の交付限度額の提示内容如何。
⇒ 交付限度額は、重点分野雇用創出事業分と地域人材育成事業分で区分して提示する
予定であり、その使途は、各事業の実施に充てるものとする。
(交付金の使途)
4-6 地域人材育成事業分の交付限度額のうち、介護雇用プログラム分として提示され
る額の使途は限定されるのか。
⇒ 地域人材育成事業の基礎部分として介護雇用プログラムの実施に充てるものとし
て想定されたものであり、原則として介護雇用プログラムの事業実施により執行する
ことが期待されるものである。
なお、介護雇用プログラム提示額の政策的な考え方については、平成 22 年度にお
いて同プログラムにより全国で1.5万人の雇用創出を図るという目標数値の達成に
向けて、都道府県ごとに応分の額を配分したものであり、提示額を全額費消すること
を第一義の目的とするものではないものである。よって、介護雇用プログラムの実施
に際しては、提示額を定数(250 万円)で除した人数を雇用創出の目安数とされたい。
また、事業計画において当該目安数を達成することが見込まれる場合には、介護雇
用プログラム提示額と介護雇用プログラムの事業費の差分について、介護雇用プログ
ラム以外の地域人材育成事業の事業費に充てることを可能とする。
ただし、介護雇用プログラムの目安数に達していない場合であっても、地域人材育
成事業(介護雇用プログラム以外)分として割り当てられた額の全額相当の事業計画
が立てられた場合は、介護雇用プログラム提示額を財源として、地域人材育成事業(介
護雇用プログラム以外)の事業費に充てることを可能とする。
- 35 -
(交付金の使途)
4-7 平成 21 年度第2次補正予算として措置する交付金は、平成 23 年度以降に実施す
る事業に充てることとしてよいか。
⇒ 今般措置される交付金は、平成 21 年度及び 22 年度事業の実施に充てるものとして
想定されたものであり、原則として平成 21 年度及び 22 年度における集中的な事業実
施により執行することが期待されるものである。
なお、2年間の事業期間を必要とする介護雇用プログラム(介護福祉士の資格取得
を目指す場合)等、平成 22 年度中に開始し、終期が平成 23 年度までとなる事業につ
いては、本交付金を活用し、平成 23 年度に2年目の事業を実施することを可能とす
る。
(交付金の使途)
4-8 平成 21 年度第2次補正予算として措置する交付金の交付額に合わせて、雇用創出
数の目安は示されるのか。
⇒ 介護雇用プログラムを除き、個々の都道府県ごとに雇用創出数の目安を示すことは
現時点において考えていない。各都道府県においては、労働力需給の状況、地域の賃
金水準などを踏まえ、地域の実情に応じて可能な限り多くの雇用の創出がなされるよ
う配慮いただきたい。
なお、介護雇用プログラムに限っては、雇用創出の目安数を念頭に置いて事業実施
されたい(4-6参照)。
(対象事業)
4-9 重点分野雇用創造事業は、いつから実施可能か。
⇒ 平成 21 年度第2次補正予算成立日以降の実施を可能とする。
なお、特例として、今般措置される交付金の交付までの間は既存の基金を活用し重
点分野雇用創造事業を実施することを可能とする。
(対象事業)
4-10 重点分野雇用創造事業の対象となる分野は。
⇒ 介護、医療、農林水産、環境・エネルギー、観光、地域社会雇用の6分野とする。
(地域人材育成事業については、これら6分野に加えて、各都道府県において4分野
の追加設定を可能とする。)
なお、重点分野雇用創造事業においては、事業内容が単純清掃や単なる景観維持を
目的とする事業は対象外とし、特に環境分野については、これまで緊急雇用事業で環
境分野として実施していた事業のうち、公道や公共施設敷地内の除草作業、街路樹の
枝打ち・剪定等を行う事業、公園美化、側溝浚渫等、単純清掃や単なる景観維持を行
う事業を除くものであることに留意すること。
- 36 -
(対象事業)
4-11 21 年度まで緊急雇用事業として実施している事業について、事業の一部を見直
し、22 年度以降、重点分野雇用創出事業又は地域人材育成事業として実施することは
可能か。
⇒ 可能である。この場合、通算した雇用期間が1年以内の範囲内で 21 年度事業で雇
用している者を 22 年度事業において引き続き雇い入れることも可能とする。また、
22 年度事業において、当該者を新規に雇用する失業者として取扱うことも可能とす
る。
(対象事業)
4-12 地域社会雇用分野に該当する事業とは。
⇒ 社会的課題に取り組むNPO、企業等(以下「社会的企業」という。)を委託先と
して実施する地域再生・街づくり、環境・農林、介護・保育、教育・人材、起業支援、
雇用支援等の生活関連サービス分野の事業とする。また、社会的企業に該当するか否
かの判断は、各地方公共団体が行うものとする。
なお、地域社会雇用分野として掲げている分野のうち、環境、農林、介護の各分野
は重点分野雇用創造事業において単独で対象分野として位置付けられているため、こ
れらの分野に該当する事業は地域社会雇用分野として整理しないこととする。
(事業実施要件)
4-13 事業終了後、委託先等での継続雇用を要件とするのか。
⇒ 本事業は成長分野として期待される分野に特化して実施するものであり、その後の
継続雇用の礎となる事業となることが望ましいものであるが、基金事業終了後の継続
までを要件とするものではない。
(事業実施主体)
4-14 重点分野雇用創造事業を直接実施することは可能か。
⇒ 本事業の実施にあたっては、民間企業、NPO等の地域活力を活用し、地域におけ
る今後の成長分野の発展に資するものとすることが望ましいものと考えるが、地域に
おいて、民間企業、NPO等の委託先が見込まれない場合等には、地方公共団体が直
接実施することも可能とする。
(事業実施主体)
4-15 都道府県の外郭団体や商工会、商工会議所等の特別法人、業界団体は「社会的
企業」に該当するのか。
⇒ いかなる主体が「社会的企業」に該当するかは各地方公共団体の判断によるが、一
- 37 -
般的に、都道府県が自ら出資等して設立する外郭団体や業種別団体等は「社会的企業」
には該当しないものと考える。
(雇用期間)
4-16 雇用期間に下限はあるのか。
⇒ 雇用期間の下限は設けないが、一定期間失業者の生活の安定を図るという観点から
も、可能な限り長期の雇用期間となるよう配慮することが必要である。
(雇用期間)
4-17 雇用期間が6か月以内の事業の場合、雇用期間を更新することは可能か。
⇒ 雇用期間が6か月以内である場合に限り、1回の更新を可能とする。
(雇用期間)
4-18 同一の労働者が複数の基金事業(緊急雇用事業、重点分野雇用創出事業及び地
域人材育成事業)に重ねて就く場合の通算の雇用期間の上限如何。
⇒ 通算した雇用期間が1年以内の範囲で、同一の労働者が複数の基金事業に重ねて就
くことが可能である。
(対象事業)
4-19 重点分野雇用創出事業として想定される事業とは。
⇒ 従前実施していた緊急雇用事業のなかで、重点分野(介護、医療、農林水産、環境
・エネルギー、観光、地域社会雇用)に該当する事業が、重点分野雇用創出事業とし
て位置付けられるものである。
なお、事業内容が単純清掃や単なる景観維持を目的とする事業は対象とならないこ
とに留意すること(4-10参照)。
(事業実施要件)
4-20 事業実施要件は、重点分野雇用創出事業の個々の事業において要件を満たす必
要があるのか。
⇒ 年度ごとの重点分野雇用創出事業の事業計画全体で要件を満たすものであること
とする。
- 38 -
■■5
地域人材育成事業
■■
(対象事業)
5-1 地域人材育成事業として想定される事業とは。
⇒ 別紙3「地域人材育成事業において想定される事業の一例」を参照。
(対象事業)
5-2 重点分野6分野の他に各都道府県において追加設定する分野の設定方法如何。
⇒ 各都道府県において、当該地域の成長分野としてニーズの高い分野を4分野まで追
加して設定することを可能とし、「日本標準産業分類(平成 19 年 11 月改定)」の大
分類等を参考にして分野設定を行う。また、都道府県における各種施策や地域におけ
る特徴的な産業分野を反映できる分野設定をすることは差し支えない。
具体的には、地域雇用戦略会議(「緊急雇用対策」(平成 21 年 10 月 23 日閣議決
定)Ⅲ(1)②参照)において設定される重点雇用分野であることとし、当該会議が立ち
上がっていない場合には、地方公共団体、労働界、産業界等が参画する会議等におい
て設定された分野とする。
(事業実施要件)
5-3 事業実施要件は、地域人材育成事業の個々の事業において要件を満たす必要があ
るのか。
⇒ 年度ごとの地域人材育成事業の事業計画全体で要件を満たすものであることとす
る。
(事業実施要件)
5-4 事業実施要件「新規雇用失業者の人件費以外の事業費のうち、研修に係る費用の
割合を5分の3以上」は、地域人材育成事業の事業計画全体で満たす必要があるのか。
⇒ 介護分野の事業を除き、個々の事業計画を立てる際に、本要件を満たすことを基本
とする。本要件の趣旨としては、人件費と研修費が事業費全体に占める割合を8割以
上となるよう配慮することを求めたものである。
(事業実施主体)
5-5 派遣会社に委託し、派遣会社で雇用した派遣労働者を派遣先の業務に従事させる
ことで人材育成を行う事業の実施は可能か。また、業界団体に委託し、傘下の会員企
業の業務に従事する事業の実施は可能か。
⇒ 人材育成事業は、原則として、委託先自体が行っている業務そのものをOJTで習
得することを想定しており、これにより委託先での委託事業終了後の継続雇用の可能
- 39 -
性が高まることが期待されるものである。
なお、地域の実情や、対象となる事業分野・職種の状況等により、人材派遣会社や
教育訓練事業者への委託により行う事業形態が事業の円滑かつ効果的な実施のため
に必要である場合には、委託先とすることも可能である。この場合、人材派遣会社や
教育訓練事業者が、個々の企業に対して労働者派遣又は再委託を行う際に、これによ
り利益を得ることを目的とする事業とならないよう留意する必要がある。
また、業界団体等が、利益を目的とせず、業界全体の人材育成、人材確保の観点か
ら、研修等のOff-JT部分を担う等により委託先となることは可能である。この場
合、個々の企業で雇用する場合には、業界団体等から個々の企業への再委託となるが、
業界団体等で雇用した上で個々の企業に派遣する場合には、業界団体等において労働
者派遣事業の許可を得ている必要がある。
なお、介護雇用プログラムにおける人材派遣会社の活用については、6-8を参照。
(研修計画)
5-6 研修計画の内容はどのようなものを想定しているのか。
⇒ 別紙4「地域人材育成事業研修計画例」を参照。
(研修計画)
5-7 雇用期間中の研修計画の作成にあたり、研修受講時間の下限等はあるのか。
⇒ それぞれの事業において適切な配分でOJT及びOff-JTの組合せによる研修
計画を作成されたい。
(対象経費)
5-8 研修に係る費用の考え方如何。
⇒ 研修に係る費用は以下のとおりとする。なお、これらの費用は新規雇用失業者を対
象とする研修に限ることとし、既存の従業員のみを対象とするものは除く。
○ 研修機関でのOff-JTの場合(本人負担相当分)
研修機関の入学料(入学金、登録料、研修機関への入学試験受験料)、授業料(講
座受講料、実習費、補講費)、教科書代や教材費、検定試験受験料、研修機関に通う
ための交通費、通信制講座の受講に必要な通信費、受講に係る宿泊費(泊まり込みの
研修)、研修機関より貸与されるパソコン等の器材のレンタル費 等
○ 受託者自ら行うOff-JTの場合
外部講師謝金、旅費、教科書代や教材費、研修に必要な資材に係る費用 等
○ 受託者でのOJTの場合
既存の従業員が指導にあたる間の当該従業員の賃金、新規雇用失業者がOJTで使
用する資材に係る費用、ユニフォーム代 等
- 40 -
(対象経費)
5-9 地域人材育成事業は、5-8によると、研修期間に通うための交通費は人件費で
はなく、研修費用として算定するように読み取れるが、研修期間に通うための交通費
等は、通勤手当として人件費に含んで算定してもよいか。
⇒ 地域人材育成事業全体については、通勤した上で、一定の時間のみ研修期間に通う
こと等が想定されることから、その交通費は、研修費用の例示として上げたものである。
実態として、研修機関に通うこと自体が通勤となっているのであれば、地域人材育成事
業においても、通勤手当として人件費に含んで算定しても構わない。
(対象経費)
5-10 委託先において事業の進捗管理等のために雇い入れる者(人材育成の対象とは
ならない者)に対する人件費を事業対象経費とすることは可能か。
⇒ 可能である。なお、当該者は本事業の目的である人材育成の対象ではないため、新
たに雇い入れた失業者であっても、当該者に係る人件費は「新規に雇い入れた失業者
に対する人件費」に該当しないものとし、それ以外の事業費として取り扱うものとす
る。
(介護雇用プログラム)
5-11 既に緊急雇用事業として実施している介護雇用プログラムの取扱は。
⇒ 平成 21 年度中より開始する介護雇用プログラムについては、平成 21 年度に関して
は緊急雇用事業による実施として取り扱い、平成 22 年度からは地域人材育成事業に
よる実施として取り扱うこととする。
- 41 -
■■6
介護雇用プログラム
■■
6-1 地方自治体が事業を実施する目的如何。
⇒ 資格を有する介護労働力を確保することが可能となり、地域における介護サービス
の質、量を引き上げることを目的とする。
6-2 委託できる介護施設等の範囲如何。
⇒ 介護等の事業を行う介護保険事業者及び障害者福祉サービス事業者を対象に、事業
を委託することができる。(別紙5参照)
6-3 公立施設で直接実施することができるか。
⇒ 直接、地方自治体が失業者を雇い入れて事業を実施することも可能。
6-4 市町村についても、都道府県と同様に実施主体となることができるか。
⇒ 緊急雇用創出事業を活用するものであり、市町村についても実施可能。
6-5 離職失業者等を雇い入れるとされていますが、離職失業者以外の対象者はどのよ
うなものを想定しているか。
⇒ 事業を廃業した自営業主又はその家族従業者であった者、高等学校等を卒業した未
就職者等の失業者を想定している。
6-6 事業経費にはどのようなものが含まれるか。また、賃金や養成機関の受講費用に
上限はあるか。
⇒ 地方自治体の判断に委ねられるものですが、概ね事業経費に算定しうるものとして、
以下の費用が考えられます。
① 養成講座費用
・養成機関の入学金
・養成機関の受講料
・その他養成に必要な教材費等
② 賃金
・講座受講中を含む全ての労働時間に相当する賃金
なお、養成機関において、参加者が事由に利用できる休憩時間(昼休みを含む)
は労働時間に該当しない。ただし、養成機関と介護施設との移動時間については、
通常の移動に要する時間は労働時間に該当する。
③ 介護労働の従事に要する費用
- 42 -
・参加者が使用する資材等の費用
・介護労働者雇用管理責任者等が指導に当たる間の賃金相当費用
・その他介護労働に必要な経費
一般的に、地方自治体は、上記の①から③までに要する費用の最高額を算定し、こ
れを上回らない応募事業者について、予定総事業経費の範囲で落札業者を決定するこ
とになると考える。すなわち、応募事業者は、目指す資格ごとに定められる1人当た
りの事業経費の上限を超えない範囲で、賃金や受講費用等を決定できることになると
考える。ただし、賃金は、都道府県毎に定められた最低賃金を下回ることのないよう
設定する必要がある。
6-7 受託事業者が、失業者を新規に雇い入れて就労させるとともに、既存職員に介護
資格を取得させることができるか。
⇒ 新規に雇入れた者に介護資格を取得してもらう事業であり、認められない。(従前
どおり、代替職員の確保による現任介護職員等の研修支援事業の対象となる。)
6-8 人材派遣会社を活用することができるか。
⇒ 「『働きながら資格をとる』介護雇用プログラム」においては、介護事業者等に雇
い入れられて働くことが必要であり、人材派遣会社からの派遣による就労形態は認め
られない。
6-9 社会福祉協議会等を活用することができるか。
⇒ 介護施設等へ事業を再委託することを前提に社会福祉協議会等に事業委託しようと
する場合、単に自治体の契約事務等の軽減のみを理由とすることは不可であり、社会
福祉協議会等がその受託した事業の全部をそのまま再委託することにならないよう
社会福祉協議会等を委託先として選定することの合理性及び必要性を明確にする必
要があります。
6-10 介護職員基礎研修やヘルパー1級等の他の介護資格の取得を目指す事業を委託
することができるか。
⇒ 地域のニーズを勘案して対象資格を設定することとして差し支えない。
6-11 年度内に雇い入れ、4月から受講を開始することができるか。
⇒ ホームヘルパーの資格取得を念頭に置いた事業の場合、雇用契約期間内に資格を取
得していただければ、可能である。一方、介護福祉士の資格取得を念頭に置いた事業
の場合、雇用期間は最長2年であるため、3月から委託契約を締結し、入学金等を委
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託費から養成機関に対して支払った上、4月の受講開始から雇用契約を締結する方法
が考えられる。
6-12 雇用契約期間が年度をまたぐ場合、地方公共団体と事業委託された民間企業等
との委託契約につき、年度末までの委託契約と新年度の委託契約に分ける必要がある
が、これは委託契約の更新に当たるか?
⇒ 1年以内の期間、継続して雇用される場合、年度ごとに委託契約を分けても更新と
見なす必要はない。介護福祉士を目指して、1年の委託契約期間が終了し、さらに1
年の委託契約を締結する場合が更新に当たることとなる。
6-13 委託契約期間内に中途離職した場合、事業費の取扱はどうなるか。
⇒ 離職の日までに実際に支弁した費用及び支弁を要することが定められた費用(当日
までの賃金が想定される)を事業費とし、残余の額を返還していただくことになる。
6-14 介護福祉士を目指す場合、長期休暇時のみ就労させることとして、受講日の就
労を免除することができるか。
⇒ 就労時間は事業者において自由に設定することが可能。ただし、受講時間(休憩時
間を除く)及び養成機関と介護施設との間の通常の移動に要する時間も労働時間とさ
れるので、実際の就労時間との合計が週40時間を超えることのないよう指導をお願
いする。
6-15 ホームヘルパー2級を取得させる事業の場合、養成機関への通学のみのコース
ではなく、通信制のコースでも構わないか。
⇒ 通信制でも構わない。その場合、事業所の指揮命令により通信制のコースを受講す
ることから、そのための自宅学習時間は養成機関における学習時間と同様に労働時間
として扱うことが必要になるケースもあると考えられるが、その具体的な取扱いにつ
いては、学習の内容等を踏まえ労使でよく話し合ってもらう必要がある。
6-16 介護福祉士についても、通信制の講座受講は、介護雇用プログラムの対象とな
るのか。
⇒ 6-15のとおり、ホームヘルパーについては、通信制でも可能としているところ
であるが、介護福祉士の場合には、ほとんどの時間が勉強時間になり、通信制で自宅
学習している場合を労働時間として管理することが困難であることから、介護雇用プ
ログラムの対象とはしない取扱とする。
- 44 -
6-17 雇い入れた離職失業者等は、介護保険法の基準上、介護職員に含まれるか。
⇒ 雇い入れた離職失業者等を介護職員として取り扱うか、介護職員ではないものとし
て取り扱うかについては、それぞれの実情に応じて判断していただくことになる。た
だし、人員配置基準上の介護職員として取り扱う場合は、介護報酬算定上の介護職員
としても取り扱う必要がある。
なお、介護雇用プログラムにより雇い入れた求職者の賃金にあてる委託費と、介護
サービスの提供の対価として事業主に支払われる介護報酬は、趣旨、目的を異にする
ものであり、併給は差し支えない。
6-18 雇い入れた離職失業者等は、障害者自立支援法等の基準上、生活支援員等の職
員に含まれるか。
⇒ 6-17と同様の取扱となる。
6-19 雇い入れた離職失業者等は、介護職員処遇改善交付金の対象となるか。
⇒ その取扱いについては他の従業員と同様、介護職員として勤務している者が対象と
されている。(介護職員処遇改善交付金Q&A、問12、問13、問14参照)
6-20 雇い入れた離職失業者等は、福祉・介護人材処遇改善事業交付金の対象となる
か。
⇒ 6-19と同様の取扱となる。
(福祉・介護人材処遇改善事業交付金Q&A、問12、問13、問14参照)
6-21 受講中の遅刻、欠席は賃金の計算外になるのか。また、受講中の事故について
は労災保険の適用となるのか。
⇒ 受講期間中も賃金の支払い対象となる労働と位置づけられることから、通常の労働
時間と同様に扱っていただくことになる。従って、遅刻、欠勤により労務の提供がな
ければ、その分について賃金を支給しないことも可能であり、有給休暇についても通
常の労働時間における取扱いと同様で構わない。また、受講は業務の一環として行う
ものであり、受講中の事故については、労災保険の適用となる。
6-22 介護雇用プログラムについては、働きながら養成機関で受講し、資格を取得す
ることを目的とした事業であり、欠席等で養成校を終了できない(介護雇用プログラ
ムとしての期間中の資格取得ができない)ことが判明した段階で退校させる取扱をし
てもよいか。
⇒ 構わない。
- 45 -
6-23 6-22の場合、事業所との雇用関係についても、退校させた時点で解雇予告
を行い、1カ月後に解雇することが可能と考えるが如何。
⇒ 養成校への通学は、勤務時間中に業務命令として行うものであることから、対象者
本人の都合による欠席等本人の責めにより養成校を退校することとなった場合には、
労働関係法令や就業規則の定めにより解雇することが可能と考えられる。
なお、本事業は資格取得のみを目的としたものではなく、失業者の雇用自体を第一
義的な目的としていることから、退校理由等にもよると思料されるが、事業所側が引
き続き雇用を継続し、委託元である地方自治体でも必要であると判断する場合には、
失業者を介護施設等で雇用する事業として引き続き委託事業を実施することは可能
である。
ただし、この場合には、雇用期間は1年までとなる。
6-24 介護雇用プログラムは、22年度より地域人材育成事業として取り扱うことと
されているが、5-8によると、研修期間に通うための交通費は人件費ではなく、研
修費用として算定するように読み取れるが、研修期間に通うための交通費等は、通勤
手当として人件費に含んで算定してよいか。
⇒ 介護プログラムについては、研修期間が長く、自宅から業務命令として直接研修期
間に通うこと等が想定されるため、通勤手当として人件費に含んで算定しても構わな
い。
6-25 介護資格が取れなかった場合、賃金や研修費用等を返還することになるのか。
⇒ 結果として資格を得られないことも想定されるが、その間までの雇用の場の提供に
なる事業でもあることから、賃金や研修費用等の返還は求めないこととする。
6-26 介護福祉士のコースで、3年以上実務経験がある人が、国家試験の受験による
資格取得を目指して養成機関に通う場合は、介護雇用プログラムの対象になるか。
⇒ 介護雇用プログラムは、緊急対策として、失業者を雇用期間中に資格取得までさせ
てその後の雇用に結びつけていくものである。したがって、設問のような実務経験が
あり、養成機関に通ってから国家試験を受けるケースは対象としていない。
6-27 既に基金事業に従事していた者が介護雇用プログラムに就くことは可能か。
⇒ 緊急雇用創出事業では臨時緊急的に、より多くの雇用機会を求職者に提供すること
が求められることから、同一の労働者が複数の基金事業に重ねて就く場合、通算した
雇用・就業期間の上限を1年以内としているところであり、これは、介護雇用プログ
ラムに従事する者を含めて適用されるものである。
- 46 -
《25.12.12》
起業支援型地域雇用創造事業に関するQA
(24 年度第1次補正予算)【第2版】
※
現時点における考え方を示すものであり、今後内容に変更等を生じる場合があります。
(基金の造成)
1 平成24年度第1次補正予算として措置する交付金は、年度内に既存基金に積み増さ
なければいけないのか。
⇒ 平成24年度予算であるため、年度内の交付及び基金への積み増しを原則とする。
(交付金の使途)
2 平成24年度第1次補正予算として措置する交付金により、重点分野雇用創造事業(重
点分野雇用創出事業、地域人材育成事業、震災等緊急雇用対応事業、雇用復興推進事業)
を実施することはできるか。
⇒ 今般措置される交付金は、起業支援型地域雇用創造事業の実施のために交付するもの
であるため、当該事業の実施に活用していただきたい。
(事業計画の作成)
3 都道府県の事業計画全体にかかる要件(新規雇用の失業者に係る人件費の割合)は、
個々の事業ごとや市町村ごとにも課されるものか。
⇒ 個々の事業や市町村ごとには課さず、各年度ごとの都道府県が作成する事業
計画全体の要件とする。
(事業計画の作成)
4 起業支援型地域雇用創造事業において、具体的事業の立案を民間企業等から
の企画提案方式とすることは可能か。
⇒ 民間企業等からの提案型の事業計画を参酌して都道府県において事業計画を
立案することは差し支えない。
また、都道府県が事業計画を立案し、委託事業に係る委託契約の際に、企画
提案方式で受託事業者を決定することは、各都道府県の財務規則等に基づく競
争性のある手続きと見なされるものであれば問題ないものと考える。
(事業計画の作成)
- 47 -
5
事業計画書及び実績報告書の「事業に従事した全労働者数」、「新規雇用の失業者の
人数」には実人員を記載するのか。
⇒ それぞれ実人員を記載する。ただし、雇用期間の更新により同一の者を雇用
する場合には、更新回数に応じた人数を計上すること。
また、新規雇用の失業者以外の労働者(委託先の既存の従業員等)について
は、様々な従事形態が考えられるため、例えば、①委託先の既存の従業員が当該事業に
専属で従事した場合は、その者を1名と計上する、②複数の従業員が持ち回りで当該事
業に従事した場合は、日数等で割り戻した人数を計上する(例えば、週5日を5名でロ
ーテーションした場合1名と計上。)等実態に沿って計上する取扱いとする。(小数点
以下は切り捨て。ただし、割り戻した人数が1人を下回る場合には、1人として計上す
る。)
(事業計画の作成)
6 例えば、平成25年度中に委託事業で雇用した失業者を正規労働者として継続雇用し、
平成26年度についても委託事業において当該労働者が委託事業に従事する場合に、新
規雇用する労働者として取り扱ってよいか。
⇒ 雇用の継続性が期待される事業であることを踏まえ、設問にあるよ うに平成
25年度に新規雇用する失業者として雇用されたのであれば、平成26年度に
ついても、基金事業において継続して従事する場合には前年度と同様に新規雇用する失
業者として取り扱うものとする。
なお、委託事業の事業拡充等により委託期間が1年以上となる場合、前年度と同様に
新規雇用する失業者として取り扱うのは、失業者が被災求職者の場合を除き、雇用・就
業期間 1 年以内に限る。1年を超える部分は、新規雇用する失業者以外の人件費として
取り扱うこと。
(事業計画の作成)
7 事業計画策定にあたって消費税の取扱いは。
⇒ 委託事業は、原則として事業経費全体が消費税の課税対象となり、事業計画
書様式中の事業額欄には、事業経費全体に消費税を含めた事業額を記載する。また、人
件費及び新規雇用の失業者に係る人件費欄についても消費税額を含めて記載する。
【補足】消費税が非課税となる委託事業について
基金事業の事業主体である都道府県又は市町村が当該事業を民間企業等に委託する
本件委託事業については、受託者(民間企業等)が委託者(都道府県又は市町村)に
対して行う資産の譲渡等に該当し、原則として消費税の課税対象となる。
なお、当該委託事業が下記例示のように、消費税法別表第一第7号ロ(社会福祉事
業等)又は同号ハ(社会福祉事業等に類する事業)に規定する事業に係る資産の譲渡
等に該当する場合は、非課税となる。(内容については国税当局と協議済み)
- 48 -
《非課税となる委託事業の例》
① 地域包括支援センターにおける事務補助等を行う事業
老人介護支援センターを経営する法人に対して「地域包括支援センターにおける
事務補助等を行う事業」を委託する場合には、当該委託事業は老人介護支援センタ
ーを経営する事業(社会福祉事業)として行われる資産の譲渡等に該当することか
ら非課税となる(消費税法別表第一第7号ロ)。
なお、委託先が老人介護支援センターを経営する法人でない場合は、非課税とな
らないことに留意する。
② 保育所や児童館での保育補助業務を行う事業
保育所や児童館を経営する事業者に対して、当該事業者が通常行っている保育業
務を補助する事業を委託する場合には、保育所等を経営する事業(社会福祉事業)
として行われる資産の譲渡等に該当することから非課税となる(消費税法別表第一
第7号ロ)。
なお、委託先が保育所等を経営する事業者でない場合は、非課税とならないこと
に留意する。
③ 高齢者宅への配食サービス事業
高齢者宅への配食サービスを、身体等に障害がある高齢者等に対して行う資産の
譲渡等として「消費税法施行令第 14 条の3第6号の規定に基づき厚生労働大臣が指
定する資産の譲渡等(平成3年6月7日号外厚生省告示第 129 号)」に該当する「高
齢者宅への配食サービス事業」を委託する事業は、社会福祉事業に類する事業とし
て行われる資産の譲渡等に該当することから非課税となる(消費税法別表第一第7
号ハ)。
なお、消費税の取扱いについては、平成24年3月28日付け職地発0328第
1号「雇用創出基金事業における消費税の取扱いについて」も参照すること。
(事業計画書の作成)
8 事業計画書の分野区分の記入について。
⇒ 日本標準産業分類によるものとする。ただし、日本標準産業分類に観光業は存在しな
いため、事業内容で判断し分類すること。また、日本標準産業分類では共同組合は複合
サービス業に、非営利団体はサービス業(他に分類されないもの)に分類されているが、
事業内容に応じて分野を指定すること。
なお、分野8に該当する場合は、業種がわかるように事業内容を記載し、併せて事業
内容欄の文頭にカッコ書きで業種を明記すること。
(事業計画の公表)
9 事業計画の公表方法についての考え方は。
⇒ 都道府県は事業計画を作成し公表するものであるが、当該事業計画の公表方法やその
内容については特段の定めはなく、各都道府県において判断するものとする。
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(基金事業の対象となる事業)
10 すでに国の交付金、補助金又は助成金等を受けている事業を基金事業として実施す
ることは可能か。
⇒ 補助金等を受けている事業について、それと同一対象範囲の事業については基金事業
の対象とはならない。なお、すでに補助金等を受けて実施している事業について事業
拡大し、当該新たな雇用の拡充部分を基金事業として事業化することは可能である。
(基金事業の対象となる事業)
11 求職者を雇い入れた民間事業者に対する助成金を本事業の対象としてよいか。
⇒ 本事業は、地域内のニーズを踏まえ、都道府県が企画した新規の事業を通じて、雇用
や就業機会を直接的に創出するものであり、助成金の助成を行う事業は、基金事業に該
当しない。
(基金事業の対象となる事業)
12 基金事業の対象とならない建設・土木事業は具体的にどのようなものを指すのか。
⇒ ここでいう建設・土木事業とは、「日本標準産業分類」に定義される次の工事(軽微
な場合を除く。)を行う事業をいう。
(1) 建設物、土木施設その他土地に継続的に接着する工作物及びそれらに附帯する
設備を新設、改造、修繕、解体、除却若しくは移設すること。
(2) 土地、航路、流路などを改良若しくは造成すること。
(3) 機械装置をすえ付け、解体若しくは移設すること。
なお、上述の軽微な場合とは、具体的に次のようなものをいう。
(1) 事業を実施している中でたまたま修繕等の作業が生じた場合
(例)観光地の美化の作業に際して観光施設の一部につき簡単な修繕を
行うこと。
(2) 事業を実施するために密接不可欠な修繕等の作業がある場合
(例)森林整備の作業に際して作業道・自然道の修繕を行うこと。
(例)緑地管理の作業に際して花壇の改造や軽易
(基金事業の対象となる事業)
13 調査やデータ集計等の作業は可能か。
⇒ 事業の趣旨により、地域の産業・雇用振興策に沿って、当該委託先企業が支
援先として適切であり、事業終了後も委託先で雇用が継続すると都道府県が
判断される場合は、実施して差し支えない。
- 50 -
(基金事業の対象となる事業)
14 ふるさと雇用再生特別基金事業、緊急雇用事業及び重点分野雇用創造事業として実
施した(している)事業について、事業の一部を見直し、起業支援型地域雇用創造事業
として実施することができるか。
⇒ 実施を可能とする。
(基金事業の対象となる事業)
15 事業の新規性に係る判断基準はどのようなものか。
⇒ 基金造成時に同様の事業を行っているか否か、県費等を本基金で振り替えるものと見
なされるものか否か等の観点により、都道府県において、別紙1「基金による事業の新
規性について」により事業の新規性を判断する考えである。
(基金事業の対象となる事業)
16 委託事業の対象となる事業の具体例を示して欲しい。
⇒ 別紙2の事業例を参照のこと。これらは、現時点において委託事業となり得る事業例
を示したものであり、都道府県において作成する事業計画における個
々の事業については、事業実施要領に定められる要件を満たす必要があること。また、
これらに挙げた事例に必ずしもとらわれることなく、地域のニーズに応じた新たな事業
を計画することが望まれる。
(対象となる地域)
17 対象地域は限定されるのか。また、対象地域の設定単位はどのようになるのか。
⇒ 例えば工場の閉鎖等により雇用情勢が著しく厳しい地域等を対象地域として実施して
いただくことを想定している。ただし、都道府県において、地域の実情に応じて対象地
域を定めることは差し支えない(都道府県内の全地域を対象とすることも差し支えない
。)。地域の設定単位については市区町村単位を想定しているが、これに限るものでは
ないので、これ以外の単位で設定していただいても差し支えない。
(対象となる地域)
18 地域の選定基準や決定方法は県において定める必要があるか。
⇒ 選定基準や対象となる地域の決定方法等の指定手続をこちらから示す予定はない。都
道府県の判断により地域の実情を踏まえて設定していただきたい。
- 51 -
(事業委託の対象者)
19 「委託事業を的確に遂行するに足る能力を有するもの」の判断はどのように行うの
か。
⇒ 委託事業の内容により、円滑な事業実施に必要となるノウハウや、事業実績等を総合
的に勘案して、的確に事業を遂行できるかどうかの判断を地方公共団体が行うものであ
り、①総勘定元帳及び現金出納簿等の会計関係帳簿類を整備していること、②労働者名
簿、出勤簿及び賃金台帳等の労働関係帳簿を整備していること等が必要である。
なお、起業支援型地域雇用創造事業では、委託先の選定に当たり、有識者の意見を聴
くこととしており(Q46参照)、本手続きを含め、適切に判断していただきたい。
(事業委託の対象者)
20 事業委託の対象者の具体例は。
⇒ 起業後10年以内の民間企業、NPO法人、これら法人以外の法人であり、一般社団
・財団法人、公益社団・財団法人、事業協同組合等が考えられる。また、法人以外の団
体としては、権利能力なき社団、有限責任事業組合、民法上の組合等が考えられる。ま
た、基金事業を適切に運営できるのであれば、個人事業主を委託対象とすることも可能
である。
なお、分割・合併により設立した新会社は、従来の事業を引き継いでいるため、実質
的に起業と見ることが困難であることから、分割・合併による新会社設立の場合、起業
には含まない。
(委託事業)
21 「競争性のある手続を原則とするが、契約の性質又は目的が競争を許さな
い場合等については、例外的に随意契約に準じた手続による」の例外的とはどのような
場合か。
⇒ 都道府県の財務規則等に基づき契約の性質又は目的が競争を許さない場合等
は、例外的に随意契約に準じた手続による。具体的には、公募に対して応募者がなかっ
た場合、当該場所でなければ業務遂行が不可能な場合において供給者が一に特定される
場合、当該契約に係る物品又は役務の提供を行える者が他に存在しない場合等が想定さ
れる。
単に一般競争入札には必要な入札者の公募や質問書の受付等の手続を省略す
ることを目的とする場合や、本来一括して発注すべき契約を分割することにより少額契
約する場合は認められない。
(委託事業)
22 通常の募集行為をしたにもかかわらず、委託契約で定めた人数の失業者が集まらな
かった場合の取扱い如何。
- 52 -
⇒
委託先が契約を履行できなかった場合の取扱いについては、個々の委託契約において
明記しておくこととする。都道府県は事業計画全体の人件費割合の要件を満たすことが
できるよう、必要に応じて委託先に対する適切な指導等を行うこととする。
(委託事業)
23 募集を行ったが、新規雇用の失業者を1人も雇用できなかった場合、事業遂行可能
か。
⇒ 失業者に対する短期の雇用・就業機会を創出・提供し、起業等に資する事業を実施す
ることにより、失業者の雇用継続が期待される事業であり、年度を跨ぐ事業を含め委託
契約期間終了日までに、新規雇用の失業者を1人も雇用しないといった自体は想定して
いない。
(事業委託の対象者)
24 事業委託の対象者の確認方法。
⇒ 起業後10年以内等の対象要件は企業(法人)の場合は登記、個人事業主の場合は開
業届出、社団・財団法人等は定款等で確認すること。なお、事業所が複数ある場合は、
同一都道府県内に所在する企業であるかを申告等により確認すること。
(事業委託の対象者)
25 「起業後10年以内」の起算点はいつからか。
⇒ 法人等の設立した日の属する年度の最終日からである。
具体的には、平成15年7月1日に法人を設立した場合、起算点は平成16年3月3
1日となる。
(事業委託の対象者)
26 個人事業主が法人を設立した場合、起業後10年以内の起算点はいつになるか。
⇒ 法人を設立した日の属する年度の最終日からである。なお、個人事業主が法人を設立
した場合のみ「起業」の基準である新分野進出、経営の多角化は問わないこととする。
(事業委託の対象者)
27 「起業後10年」はどの時点で判断すれば良いか。
⇒ 契約時を基準に判断いただきたい。
また、年度を跨ぐ事業を委託する場合、当初契約時を基準に判断いただきたい。
- 53 -
(事業委託の対象者)
28 これから起業を考えている者に対して、委託することは可能か。
⇒ 公募等申請時又は委託契約時において、起業している場合には、委託することは可能
である。ただし、委託先として適格性があるかどうかについて有識者から意見を聴取す
ること。
(事業委託の対象者)
29 起業後10年超の企業に就職していた者が、起業のため離職し企業を設立した場
合、当該企業は委託の対象となるか。
⇒ 当該企業が起業後10年以内であれば対象となる。
(事業委託の対象者)
30 起業後10年超の企業が出資し、新会社を設立した場合は、当該企業は支援対象と
ならないのか。
⇒ 当該企業が起業後10年以内の企業で、分割・合併と認められない場合であれば、支
援対象となる。ここでいう「分割・合併」による設立には、EBO(エンプロイーバイ
アウト)、LLP(有限責任事業組合)、LLC(合同会社)、共同企業体、子会社と
いった形態による組織の設立を含むが、こうした分割・合併の形態(株式の持ち株比率
の多寡を含む。)にかかわらず、これらの形態により設立された組織が実質的に既存事
業の継承をしている場合を指すものである。
したがって、これらの形態により設立された組織が、既存事業の継承のみならず、新
分野進出・経営の多角化を行っている場合は、ここでいう「分割・合併」による設立と
は解されず、事業委託の対象として差し支えない。
(事業委託の対象者)
31 「起業後10年以内」の「起業」に新分野進出、経営の多角化などは含まれるか。
⇒ 新分野進出のために社内に新たな部門を設置し、実質的に起業と同等に見ることがで
きると書類等により確認することができる場合には、「起業」に含めて差し支えない。
ただし、本事業の趣旨に鑑み、新会社の設立等による起業を優先すること。
(事業委託の対象者)
32 新分野進出・経営の多角化とはどのような場合を指すのか。
⇒ 日本標準産業分類の分類が変更・追加されること、定款に新たに事業が追加されるこ
と、新たに部門が設置されること、技術革新を伴う事業を展開すること等により確認さ
れることを想定している。
- 54 -
(事業委託の対象者)
33 企業誘致により本社等が県外から移転してきた場合、移転から10年以内であれば
、移転先の県において「起業後10年以内」に該当すると解釈してよいか。
⇒ 不可。委託先は、移転先の県において起業時と同一都道府県内に本社が所在する必要
がある。ただし、新会社を設立した場合(分割・合併を除く。)、当該新会社が起業後
10年以内であれば該当となり得るが、起業支援型地域雇用創造事業の趣旨に鑑み、失
業者の雇用の継続が期待される委託先として適切か検討する必要があることに留意す
ること。
(事業委託の対象者)
34 共同企業体の場合の取扱い如何。企業体のうち、一部の企業でも起業後10年以内
であれば委託先として認められるか。
⇒ 委託契約の相手方が共同企業体そのものである場合には、新分野進出のために共同企
業体を立ち上げた場合など、実質的に起業と同等に見ることが書類等により確認するこ
とができる場合には、当該共同企業体が成立してから10年以内であれば委託先として
差し支えない。ただし、事業に係る責任関係が明確であることを必要とする。なお、本
事業の趣旨に鑑み、新会社の設立等による起業を優先すること。
(事業委託の対象者)
35 共同企業体の構成員の一部の本社が委託する都道府県に所在しない場合、委託先と
して認められるか。
⇒ 概ね半数以上の構成員が都道府県内に所在していること、または構成員に雇用されて
いる従業員の勤務地の概ね半数以上が当該都道府県内である場合、委託先事業所として
差し支えない。
(事業委託の対象者)
36 任意団体が法人化した場合や、公益法人による制度改革によって新たに法人化した
場合、いつの時点から起算すべきか。
⇒ 新分野進出のために法人化した場合においては、法人化した時点から起算すること。
なお、当該法人の事業が従来の事業を単に引き継いで実施している場合は、法人化を実
質的に起業とは見ることが困難であることから、従来の事業開始時点から起算すること
。
(事業委託の対象者)
37 「起業後10年以内の企業、NPO等」とあるが、NPOについても設立後10年
以内でないと対象とならないか。
- 55 -
⇒
貴見のとおり。
(事業委託の対象者)
38 起業後10年以内の派遣会社に委託することは可能か。
⇒ 事業の趣旨により、地域の産業・雇用振興策に沿って、当該委託先企業が支援先とし
て適切であり、事業終了後も委託先で雇用が継続すると都道府県が判断される場合は、
実施して差し支えない。
(事業委託の対象者)
39 事業所が複数ある企業において、どの程度の事業所が同一都道府県内にあ
れば委託先とできるか。
⇒ 概ね半数以上の事業所が同一の都道府県内に所在する場合には、委託先とし
て差し支えないと考えている。
また、都道府県内は本社のみで、複数の事業所等が都道府県外に所在する場合であっ
ても、本社に概ね半数以上の従業員が従事している場合、委託先として差し支えない。
(再委託)
40 商工団体やコンサルタント会社等に委託し、受託者が起業後10年以内の企業を開
拓し、再委託することは可能か。
⇒ 起業後10年以内の事業所であれば委託対象となり得るが、当該基金事業の趣旨を鑑
み、委託先において起業後10年以内の企業を開拓し、再委託することは望ましくない
。
なお、起業後10年以内の企業の開拓及び周知等が必要な場合は、周知・広
報及び管理運営等に要する経費を活用して、委託先を開拓・周知する業務を委
託するなどにより行うこと。
(再委託)
41 当該事業において再委託することは可能か。
⇒ 再委託とは、本来受託者自ら行うべき業務の一部を効率性、合理性等の観点から例外
的に外部発注するものであり、契約目的を達成するために遂行する一連の業務に付帯し
て印刷、通訳、翻訳等を外部の専門業者に発注することは、再委託に当たらないとされ
ている。これを踏まえ、再委託をする場合は、当該基金事業の趣旨に鑑み、再委託する
ことの合理性・必要性、再委託先の履行能力等を検討のうえ、事業の一部を再委託する
こと。
- 56 -
(事業委託の対象者の選定)
42 事業趣旨に沿ったテーマを選定し、民間等からの具体的な事業内容の提案を公募で
受け付けるといった対象者の選定は可能か。
⇒ 差し支えない。
(事業委託の対象者の選定)
43 事業受託の対象者を選定するに当たり、有識者から意見を聴取しなければならない
か。
⇒ 有識者の意見を聴取することで、委託先が事業終了後も雇用を継続し、将来地域の雇
用の受け皿となり得る企業であるかの適格性を判断していただけると考える。
なお、都道府県事業のみならず市町村事業においても有識者の意見を聴取す
ること。
(事業委託の対象者の選定)
44 支援対象企業の選定に当たり有識者の意見を聴取する場合の有識者とはどのような
ものか。
⇒ 起業者に対する経営指導等を行っている商工会議所や税理士、起業の際に融資を行っ
ている銀行等の者が該当する。このほか、信用調査会社等を利用することも有識者の意
見を聴取する場合に準ずるものとして差し支えないが、いずれにしても、委託先として
適正であることについて自治体として責任がもてる方法で選定することが必要である。
(事業委託の対象者の選定)
45 有識者の人数や人選に当たり制約等はあるか。
⇒ 事業の趣旨を鑑み、地域の起業支援に精通する複数の者から意見を聴取することが望
ましい。
(事業委託の対象者の選定)
46 有識者の意見を聴取する場合、有識者会議を実施する必要はあるか。
⇒ 形式については問わないので、委託先が事業終了後も雇用を継続し、将来地域の雇用
の受け皿となり得る企業であるかの適格性を判断していただきたいと考える。
なお、有識者会議を実施する場合の経費は、周知・広報及び管理運営に要する経費と
して支出して差し支えない。
(事業委託の対象者の選定)
47 有識者からの意見聴取の方法について、どのようなものが考えられるか。
- 57 -
⇒
例えば、委託先が事業終了後も雇用を継続し、将来的に地域の雇用の受け皿となり得
る企業であるか、といった観点から適格性を判断できるものであれ
ば、以下のような方式によることとしても差し支えない。なお、上記観点から委託先と
しての適格性を判断できる方法であれば、これに限るものではない。さらに、有識者か
ら意見を聴く場を設ける場合において、これを条例に基づく付属機関として位置付ける
か否かについては、各都道府県において判断していただいて差し支えない。
・有識者を参集した会議又は個別の有識者から意見聴取を行うこと。
・有識者から事前に条件を設定してもらい、その条件に基づき委託先を選定すること
。
・有識者への業務委託により企業の情報収集及び委託先候補の選定を行うこと。
・企画提案方式による事業採択を行う場合において、その企画を審査・選定する際に
、上記観点から有識者を審査員に含めること。
(事業実施期間)
48 平成24年度第1次補正予算による事業実施期間の取扱い如何。
⇒ 平成24年度第1次補正予算による交付金を活用する起業支援型地域雇用創造事業
について、平成25年度末までの事業実施を可能とする。ただし、平成25年度中に開
始した事業は平成26年度まで実施可能とする。
(事業実施期間)
49 平成26年度当初からの事業開始は可能か。
⇒ 不可。平成25年度中に事業を開始した場合のみ、平成26年度も実施することが可
能である。また、平成26年度以降新たに失業者を雇用することはできない。
ただし、退職者の補充は、当該退職者の雇用されることが可能であった期間の範囲内
で可能である。
(事業実施期間)
50 委託事業の拡充により、新たに新規失業者を雇い入れる場合、平成25年度中に雇
用を開始しなければならないか。
⇒ 平成25年度中に雇用を開始すること。なお、委託事業の拡充により事業実施期間が
1年を超えることも可能とする。ただし、新規に雇い入れる失業者の雇用・就業期間は
1年以内であること(被災求職者は更新可)。
(対象となる失業者)
51 対象となる失業者の定義は。失業者であることの確認方法は。
⇒ 労働の意思・能力を有し、求職活動を行っているにもかかわらず、職業に就くことが
- 58 -
できない者のことをいう。本事業においては、必ずしも安定所への求職申込みは必要と
し な い も の と す る 。 受 託 者 が 本 人 に 、 雇 用 保 険 受 給 資 格 者
証、廃業届、採用面接等における本人への質問、履歴書や職務経歴書の提示等により確
認することとする。
(対象となる失業者)
52 有期の雇用期間満了に備え、在職しながら、求職活動を行う者は失業者に含まれる
のか。
⇒ 含まれる。ただし、委託事業開始前までに雇用期間満了が確実な者であること。
(対象となる失業者)
53 3月卒業予定の学生・生徒を本事業における失業者として取り扱うことは可能か。
⇒ 採用面接時点で未内定の状態であり、卒業後の事業開始時点で失業状態で
あることが予測される者について、本事業における失業者として取り扱うもの
とする。
(対象となる失業者)
54 新規学校卒業者を平成25年度中から雇い入れることは可能か。
⇒ 可能であるが、実際の雇い入れは卒業日の翌日以降とすること。
また、ハローワークでは新規学校卒業者に対する就職支援に力を入れているところで
あり、新規学校卒業者の求人に当たっては、可能な限りハローワークへの求人提出をお
願いする。
(対象となる失業者)
55 ふるさと雇用特別再生基金事業、緊急雇用創出事業(緊急雇用事業、重点分野雇用
創造事業)に従事していた失業者は対象となるか。
⇒ 対象となる。
なお、今般創設された起業支援型地域雇用創造事業と従前の基金事業の雇用
期間は通算しない。 ただし、起業支援型地域雇用創造事業における雇用期間は被災求
職者を除き通算して1年以内となる。
(対象となる失業者)
56 基金事業において雇用される失業者の労働時間や日数等の基準はあるの
か。
⇒ ふるさと雇用再生特別基金事業同様に、健康保険の被保険者の要件となる所定労働時
- 59 -
間、日数が当該事業所において同種の業務に従事する他の通常の正規労働者のそれの概
ね 3 / 4 以 上 に あ る こ と が 望 ま し い が 、 委 託 事 業 の 内 容 、 業
務量、委託先における雇用継続の確保の観点から、正規労働者の所定労働時
間、日数の3/4より少ない労働時間、日数としても差し支えない。ただし、雇用保険
被保険者となる週20時間以上を目安として適切に事業運営をしていただきたい。
(雇用期間)
57 6ヶ月未満の雇用・就業期間の場合、1回に限り更新が可能(被災求職者を除く。
)だが、更新から1年間の雇用・就業期間とすることは可能か。
⇒ 不可。更新前の雇用・就業期間を含め通算1年以内の雇用・就業期間とな
る。
(雇用期間)
58 契約事務上、年度を跨ぐために年度末でいったん契約が切れる場合これは更新1回
とカウントされてしまうのか。
⇒ 実態として1人の労働者について連続する一つの就業であるものとみなされる場合
は、契約実務上、年度切替えを行ったとしても、これを更新1回とカウントしない取扱
いとする考えである。
(雇用期間)
59 事業実施期間と労働者の雇用期間を一致させる必要はあるのか。
⇒ 事業実施期間は、各事業ごとの性質に応じた期間を設定することとし、個々
の労働者の雇用期間をこの事業実施期間に必ずしも一致させる必要はないもの と 考 え
る。
(雇用期間)
60 新規雇用する労働者の雇用又は雇用・就業期間は、失業者以外の者についても同様
の設定とする必要があるのか。
⇒ 本事業において労働者の雇用又は雇用・就業期間は、失業者であると否とを
問わず、新規に雇用する労働者に共通する要件である。
(経費の取扱い)
61 実施される事業における労働者の賃金はどの程度が妥当と考えているか。
⇒ 地域における賃金水準を勘案して適切な水準に設定されるものと考える。
- 60 -
(経費の取扱い)
62 人件費には何が含まれるのか。
⇒ 人件費には、賃金のほか、通勤手当、賞与、退職手当等の諸手当(委託先の社内規定
や地方公共団体の例規等において労働者に対する支給が義務づけられているもの)、社
会保険料(雇用保険料、労災保険料等)に係る事業主負担分を含むものとする。
なお、人件費にかかる消費税については、人件費として取り扱って差し支え
ないものとする。
(経費の取扱い)
63 人件費のうち賃金を委託契約時の設定単価に基づき支弁することは可能か。
⇒ 賃金台帳等により実際の支払額を確認し、精算すべきものである。
(経費の取扱い)
64 起業支援型地域雇用創造事業では、事業を実施する上で必要な財産の取得について、
50万円以上のものは認めない取扱いとし、原則としてリースあるいはレンタルで対応
すること(以下「リース契約」という。)とされているが、効率的にリース契約が締結
されるよう取り扱う必要があるか。
⇒ リース契約においては、各都道府県の財務規則等に基づき、効率的にリース契約が締
結されるよう入札の実施や複数の者から見積書を徴取する等により適正に取り扱う必
要がある。
また、リース契約終了後、無償等で借り手に所有権を譲渡する旨の特記のあるリース
契約については、実態が購入による財産取得と変わらないこと等から、リース契約終了
後、貸し手にリース物件を返還する(所有権の移転が生じない)リース契約とすること。
(経費の取扱い)
65 知的財産権の取得に係る経費を支弁することは可能か。
⇒ 知的財産権は、委託元である都道府県(もしくは市町村)に帰属するため委託先事業
所において知的財産権取得のための手続きを行うことは想定していない。
(経費の取扱い)
66 運営管理費については何に使えるのか。
⇒ 運営管理費については、都道府県において、基金の管理運営、各市町村への
補助金の交付等の交付金に関する事務を行う際に必要となる諸経費(庁費、旅
費、臨時職員の賃金等)、有識者の意見聴取に係る経費に使用できるものとす
る。ただし臨時職員の雇用については、他の業務と兼務させることは不可であること、
真に必要な範囲で雇い入れることに留意すること。いずれの場合も適切な範囲で実施し
ていただきたい。
- 61 -
(市町村補助事業)
67 市町村補助事業において、事業に係る周知及び広報並びに事業の運営に係
る経費の対象は、どこまで認められるのか。
⇒ 事業に係る周知及び広報並びに事業の運営に係る経費としては、市町村が実
施する委託事業に係る周知広報経費、市町村の担当部署に配置する基金事業の
運営管理等の業務に従事する事務補佐員の人件費、委託先等に対する指導旅費、有識者
の意見聴取に係る経費等が含まれる。
(実績報告)
68 同一内容の事業を同一の事業主が引き続き翌年度に実施する場合の実績報
告の計上方法についての考え方は。
⇒ 事業の委託契約は年度ごとが一般的であり、新規雇用する失業者の雇用契約も年度ご
とになることが多くなると考えられるため、前年度末において雇用されていた労働者を
翌年度も雇用する場合、実績報告書には、当該者について「新規雇用の失業者」として、
前年度及び翌年度ともに計上する取扱いとする考えである。
(財産の取扱い)
69 委託事業を実施する上で、必要な機器や物品等を購入した場合、基金事業終了後も
継続して事業を実施することになるため、委託契約期間終了後も購入した機器や備品等
を引き続き使用したいが、可能か。
⇒ 委託事業を実施する上で、必要な機器や物品等(以下「機器等」という。)の購入に
ついては、50 万円以上のものは認めない取扱いとし、原則としてリースあるいはレンタ
ルでの対応としているところである。ここで、基金事業で使用する機器等がリースによ
る方法が採られておらず、引き続き使用するためには購入する以外の方法がないと認め
られる場合については、当該機器等を購入することを可能な取扱いとする。
また、購入した機器等について、委託先が委託事業終了後、事業により取得
した財産として引き続き使用することを希望する場合は、委託事業と同様の目的で使用
されることが見込まれる場合に限り、委託先が都道府県と協議した上で、各都道府県(も
しくは市町村)の財産管理規定等に基づき、残存価格による買取りや譲渡等をすること
が可能であると考える。
(財産権の取扱い)
70 基金事業により業務委託を行った際に生じた特許権等の知的財産権は、委託先と委
託元のどちらに帰属するのか。
⇒ 都道府県(もしくは市町村)からの委託事業により生じた特許権等の知的財
- 62 -
産権は、原則として委託元である都道府県(もしくは市町村)に帰属するものと考える。
ただし、事業実施により得られた特許権等の知的財産権は、次のすべての要
件を満たした場合、委託先に帰属させることができるものと考える。
① 知的財産権に関して出願・申請の手続を行う場合、都道府県(もしくは市
町村)に報告すること。
② 都道府県(もしくは市町村)が公共の利益のために要請する場合、都道府
県(もしくは市町村)に対し、当該知的財産権を無償で利用する権利を許諾
すること。
③ 正当な理由なく取得した知的財産権を相当期間活用していない場合、都道
府県(もしくは市町村)の要請に応じて第三者への実施許諾を行うこと。
④ 委託先が知的財産権に関する事業を実施しなくなった場合、当該知的財産
権を事業の目的に従い、希望する地域の関係者に譲渡する等、公益かつ公平
な取扱いを行うこと。
(収入)
71 事業終了後に都道府県において収入等が生じた場合の取扱い如何。
⇒ 委託契約額を確定した結果、概算払いにより受託者に交付した委託費に残額が生じた
とき、又は委託費により発生した収入があるときは、委託者は受託者に対し、返還を命
じるものとする。
(収入)
72 収入については、どこまで返還する必要があるのか。
⇒ 各年度ごとに、委託事業の実施により発生した収入がある場合、得られた収入から委
託契約額を上回る事業費を差し引いた額を返還するものとする。
(例)下表の場合、収入(3,500 千円)と、委託契約額を超える事業費増額分(1,000 千円)
との差額(2,500 千円)を返還する。
(単位:千円)
委
契約額
収入(売上)
託
10,000
事
業
事業費(人件費、
リース料、物件費
等)
10,000
委託契約額を超
える事業費
1,000
3,500
- 63 -
※収入とは委託事業を実施することにより生じた売上や手数料等のことである。
(収入)
73 どのようなものが収入に当たるのか。
⇒ ① 物品販売事業
事業費に原材料費等を措置している場合、売上が収入に当たる。
ただし、QA72のとおり、原材料費等を自前財源で措置し、事業費のほどんど
が人件費に充てられる場合は、収入に当たらない。
② 人的サービス事業
経費のほとんどが人件費であっても、新規雇用の失業者の役務の提供によって売
上が生ずる場合は収入とする。
ただし、介護保険法による介護保険施設を委託先事業所として実施する
事業において、事業者に支払われる介護報酬は趣旨・目的を異にするもの
であり、介護報酬は収入に当たらない。
なお、いずれの場合においても個別の事案によって判断する必要がある。
(収入)
74 例えば、委託先が従来から自前財源の事業(以下「本来事業」という。)として地
域の農産物を活用した新商品の開発及び商品販売を行っており、同一期間中に、基金事
業としてその新商品の販路開拓を行うための人員配置のみを基金事業で実施した場合、
委託契約終了後において、本来事業として実施した商品販売による収入の返還は必要
か。
⇒ ① 設問にあるように販路開拓のための人員配置のみを基金事業として実
施する場合、事業費のほとんどは人件費に充てられることとなり、当該基金事業自
体から直接的に収入は生じないと考えられること。
② 委託先の自前財源において原材料費等を措置し、開発された商品を本来
事業として販売している場合、そのことにより発生した収入は、委託事業により発
生したものとは判断されないこと。
等により返還は不要であると考える。
(収入)
75 委託契約期間終了後、基金事業によらずに受託者の自助努力により、事業継続及び
雇用継続の要件を満たす場合、委託費により発生した収入の返還を要しないこととし
ているが、どのような手続が必要か。
⇒ 委託契約期間終了後にも雇用が継続されることを支援するため、委託契約期間終了後
においても受託者が自助努力により引き続き事業を継続し、委託契約期間終了月時点で
当該基金事業に従事している失業者のうち1/2以上の者(※)を継続して雇用する場
- 64 -
合、委託費により発生した収入の返還を要しないこととする。当該取扱いについて、具
体的には別紙3「起業支援型地域雇用創造事業収入等報告書」により委託元となる都道
府県又は市町村に対し、委託事業の精算以前に、報告を行うこととする。
(※小数点以下は切り捨て。ただし、委託契約期間終了月時点で雇入れ失業者が1名
の場合には、1名の失業者を雇い入れることを必要とする。)
なお、委託契約期間終了月において 1 人退職し、補充のため新たに 1 人雇い入れた場
合、1人とカウントすること。
(収入)
76 委託契約期間終了後、要件を満たす場合、委託事業により発生した収入の
返還を要しないこととしているが、年度を跨ぐ事業の場合、返還を要しないの
は最終年度のみか。
⇒ 平成25年度中に開始し、平成26年度に終了する事業は、平成26年度に生じた収
入のみ要件を満たした場合、返還を要しない(平成25年度に生じた収入は返還しなけ
ればならない。)。
(収入)
77 受託者の自助努力により事業を継続した場合は、収入返還を不要としているが、こ
こでいう「受託者の自助努力」とはどのような意味か。
⇒ 「受託者の自助努力により事業を継続」で意味する「自助努力」は、基金で措置して
いる委託費による事業実施ではなく、企業努力により事業資金を別途確保し、事業運営
を継続することを指している。
なお、企業努力により事業資金を確保することには、引き続き県費等による補助等を
受けて事業運営することも含むものとする。
(収入)
78 返還を要しないこととする要件の一つである委託事業に係る契約期 間終了時点
において「受託者が、委託事業において雇用した労働者のうち、その1/2以上を委託
事業に係る契約期間終了後も継続して雇用すること」とは、具体的にどのような場合
を指すのか。また、「継続して雇用すること」とは、非正規による継続雇用も含まれ
るのか。
⇒ 委託契約期間終了日同日までの間に当該労働者を労働させ、賃金を支払う旨を約し、
若しくは通知し、委託契約期間終了日の翌日から継続して雇用される場合を指す。また、
非正規による継続雇用も含まれるものとする。
(一時金の支給)
- 65 -
79 支給要件である「委託事業に係る雇用契約期間の終了の日までの間に、
期間の定めのない労働契約を締結し、委託事業終了後も引き続き雇い入れる」とは、具
体的にどのような場合を指すのか。
⇒ 委託事業に係る雇用契約期間の終了日同日までの間に、当該労働者を労働さ
せ、賃金を支払う旨を約し、若しくは通知し、委託契約期間終了後においても引き続き
雇用期間の定めのない雇用がなされる場合を指す。
(一時金の支給)
80 支給要件である「事業の実施に当たり新たに雇い入れた者」とは、委託先事業所と
雇用契約を締結した労働者のみか。
⇒ 貴見のとおり。再委託先事業所で雇用された労働者及び派遣会社より派遣された労働
者等は対象とならない。雇入れ当初から委託先事業所と雇用契約を締結した労働者のみ
対象となる。
(一時金支給)
81 一時金の申請に当たり、正規労働者としての雇入れ日から一定期間定着しているこ
とを要件としないのか。
⇒ 支給申請日時点において、正規労働者として雇用されていることをもって一時金の申
請を可能とする。
具体的には、支給申請書に正規労働者として雇用された日を記載するとともに、「対
象労働者雇用状況等申立書」(様式第2号)により、委託事業終了後の継続雇用の有無
等について受託者である事業所及び継続雇用される者双方の申し立てが必要となる。た
だし、都道府県においては、不正受給の防止のために必要な措置を講ずること。(Q9
8参照)
(一時金支給)
82 起業支援型地域雇用創造事業の正規雇用一時金について、委託事業の開始時又は委
託事業の契約期間の途中に正社員として雇い入れた場合、支給の対象となるか。
⇒ 支給対象となる。今回の取扱いでは、当該受託者が事業趣旨を斟酌し、積極的に正規
雇用を行い、労働者個人にとっては処遇の向上にもつながることから、一時金の支給対
象とするものである点に留意と理解が必要である。
ただし、事業開始時より正社員として雇い入れた場合であっても、委託事業における
雇用期間は1年以内であることに留意すること。
(一時金支給)
83 例えば、3月1日に「4月1日より正社員とする」旨の期間の定めのない労働契約
- 66 -
を締結した場合、当該労働契約締結日から労働契約に基づいて正社員として雇い入れら
れた日(以下「正規雇入れ日」という。)まで、間が空いてしまうが、支給要件を満た
すか。
⇒ 労働者の安定した雇用を確保する観点から、委託事業に係る雇用契約期間の終了の日
までの間に、期間の定めのない労働契約を締結し、委託事業に係る契約期間終了日から
正規雇入れ日まで、間が空いていないのであれば、支給要件を満たすものである。
なお、支給申請日時点においては、正規労働者として雇用していることが必要である
ことに留意する必要がある。
(一時金支給)
84 事業の委託先が法人の支店となっている場合、申請者は法人そのものとみなして、
本社から申請させることになるのか。
⇒ 法人の支店からの申請で支給可能。
(一時金支給)
85 新規雇用の失業者を正社員化する場合で、雇入れ先が当該企業ではなく、委託事業
と無関係の企業等で正社員化する場合は一時金の支給対象となるか。
⇒ 支給対象とはならない。
(一時金の支給)
86 委託事業を複数受託している事業主は、事業ごとに支給申請可能か。
⇒ 一時金は、委託事業ごとに新たに雇い入れた労働者を引き続き正規労働者として雇い
入れた事業主に対して支給するものであることから、委託事業を複数受託している事業
主についても、各委託事業において支給要件に合致するものであれば、支給申請可能で
ある。
(一時金支給)
87 一時金の支給申請をする場合、支給申請をいつまでに都道府県に行うのか。
⇒ 支給申請については基となる委託契約期間の終了後、都道府県が定める支給申請期間
中に行うこととする。
ただし、平成26年度の委託事業は、年度中に一時金の支払いを完了させる必要があ
ることから、平成26年度後半に委託契約期間が終了する事業に係る一時金の支給申請
については、当該年度の委託契約期間終了前の一定期間を申請期間として設定すること
とする。
- 67 -
(一時金の支給)
88 87のように平成26年度における一時金の支給申請について、申請時期
を例えば平成27年3月1日までとする申請期限を設定した場合、3月2日以降3月3
1日までの間に正規労働者として雇用する予定である者にかかる申請書は一時金支給
対象の予定者として受け付けてもよいか。
⇒ 一時金の申請期間については、都道府県の実情に応じて当該年度の委託契約期間終了
後の一定期間を設定することとしているが、平成26年度の支給申請については、当該
年度中に支給できない場合が想定されることから、例外的に委託契約期間終了日前の一
定期間を設定することを可能としている。その場合には、支給申請日時点において正規
労働者として雇用していることが必要であることから、上記のような場合には、支給し
ないこととする。
(一時金の支給)
89 支給申請書に添付する添付書類等のうちその他都道府県が必要と認める書類はどの
ようなものか。
⇒ 支給要領に定める添付書類以外で各都道府県の財務規則等に基づいた書類を指す。
なお、当該書類を添付する場合、「起業支援型地域雇用創造事業一時金支給申請書」
(様式第1号(第3面))及び「起業支援型地域雇用創造事業一時金要件チェックリスト」
に、必要事項を追記し、確認等を行うこととする。
(一時金の支給)
90 一時金の支給事務を都道府県で一括して実施するのではなく、各市町村が支給事務
を行うことは可能か。
⇒ 一時金の支給決定事務は都道府県において実施するものとする。市町村補助
事業として実施する委託事業に係る支給申請書等の交付及び受理については、委託元で
ある市町村において実施できるものとする。
(一時金の支給)
91 一時金の支給事務を都道府県の雇用担当部局で一括して実施するのではなく、事業
を委託している各担当部局が支給事務を行うことは可能か。
⇒ 支給事務については、各担当部局で行うことは可能であるが、申請先を明確
にするとともに、支給要件の判定等が各担当部局間で異ならないよう留意する必要があ
る。
(一時金の支給)
92 申請様式について都道府県の財務規則等に準じて変更可能か。
- 68 -
⇒
申請様式については、あくまでもひな形であることから、支給要領で定める事項が包
含されている申請様式であれば、必ずしも同一様式である必要はなく、都道府県の財務
規則等に準じて変更することは可能である。
(一時金の支給)
93 一時金の不正受給に係る調査に当たって、市町村補助事業の場合、都道府県だけで
はなく、委託元である市町村も同行させることは可能か。
⇒ 可能である。
(一時金の支給)
94 一時金支給直後に労働者の自己都合若しくは委託先である事業主の都合により退職
した場合、一時金の返還が必要か。
⇒ 一時金の支給申請時点において支給要件等に合致し、適正に支給した後、支給対象と
なる労働者が退職したとしても、その退職が偽りその他不正の行為によるものでなけれ
ば、一時金の返還は不要である。
(一時金の支給)
95 一時金を都道府県の支出科目に併せて、報償費等で支出することは可能か。
⇒ 一時金の支出科目については、都道府県の財務規則等に基づき、一時金の目的に沿っ
た適切な科目で支出していただきたい。
(一時金支給)
96 一時金の支給について、都道府県で予め各年度の支給総額を設定し、その範囲内で
支給するという取扱いは可能か。
⇒ 予め各年度の支給総額を設定することについては、各都道府県毎の基金の取り崩し状
況を勘案の上、設定することとして差し支えない。
(一時金支給)
97 一時金と国が実施する各種助成金との併給は可能か。
⇒ 一時金は、委託事業において新たに雇用される労働者を引き続き正規労働者として雇
い入れた事実をもって支給するものであり、国が実施する各種助成金のように正規労働
者としての雇入れ後、一定期間雇用した場合に支給されるものではないことから、両者
の併給は可能である。
- 69 -
(一時金支給)
98 不正受給の防止のために必要な措置を講じるとは具体的にどのような方法がある
か。
⇒ 一時金支給申請時において
① 申請者から、雇用状況について聞き取りを行うこと。
② 申請者に対し、不正受給に該当するケースについて具体例等を示し、
十分な説明を行うこと。
③ 申請者に対し、対象労働者等から雇用状況について聞き取り調査を行
うことを説明すること。
一時金支給申請書の受理後
① 支給決定までの間に対象労働者等から聞き取りを行うこと。
等が想定される。
(一時金支給)
99 一時金支給要領2(2)において、委託事業に係る雇用契約期間の終了日
(以下「雇用契約終了日」という。)と委託事業実施期間の終了日(以下「事
業終了日」という。)が同一ではない場合、事業終了日の翌日から引き続き新規雇用の
失業者を正社員として雇い入れることにより、一時金支給の要件を満たすか。
⇒ 満たさない。雇用契約終了日の翌日から正社員として雇い入れることを要件
とする。
(事業終了)
100 基金終了後の労働者の取扱い如何。
⇒ 委託事業において契約期間満了を迎える者の取扱いについて、都道府県は都道府県労
働局と連携を図り、これらの者に対する必要な支援に努めることとする。
具体的には、受託事業者に対して、一時金の活用等により正社員としての雇入れを促
すことや、基金事業での就業経験を生かした再就職ができるよう可能な支援を行うこと
等を求めていくことが考えられる。
(事業終了)
101 起業支援型地域雇用創造事業において、結果として事業終了後の雇用が継続しな
かった場合、委託費の返還等の措置はあるのか。
⇒ 地域の産業・雇用振興策に沿って、地域に根ざした雇用創出に資する事業であること
を想定しているところであるが、雇用継続に向けた努力をしたにもかかわらず、委託事
業終了後に結果として雇用が継続しなかった場合においては委託費の返還は求めない
こととする。
- 70 -
(事業終了)
102 上述の「雇用継続に向けた努力をしたにもかかわらず、」は具体的にいつ、どの
ような方法で確認を行うのか。
⇒ 委託事業終了までに事業者へ聞き取り等により把握する。
(各種助成金との併給調整)
103 緊急雇用創出事業実施要領第4の 13 において、「委託事業を行う事
業主に対する委託費の支給事由(中略)と同一の理由により支給要件を満たすこととな
る各種助成金のうち国が実施するもの(国が他の団体等に委託して実施するものを含
む。)との併給はできない」旨が記載されているが、各種助成金のうち国が実施するも
のとは何か。
⇒ 下記の助成金を指す。また、自治体は、委託事業を行う事業主に対して、委
託費の支給事由と同一の事由により支給要件を満たすこととなる下記の助成金等との
併給はできない点についての注意を促すこととする。
○
○
雇用調整助成金
高年齢者雇用安定助成金
- 高年齢者労働移動支援コース
○ 特定求職者雇用開発助成金
- 特定就職困難者雇用開発助成金、高年齢者雇用開発特別奨励金、被災者雇用開
発助成金
○ トライアル雇用奨励金
○ 障害者トライアル雇用奨励金
- 障害者トライアル雇用奨励金、障害者短時間トライアル雇用奨励金
○ 地域雇用開発助成金(※1)
- 地域雇用開発奨励金、地域求職者雇用奨励金、地域再生中小企業創業
助成金、沖縄若年者雇用促進奨励金
○ 通年雇用奨励金
○ 派遣労働者雇用安定化特別奨励金
○ 両立支援助成金
-
事業所内保育施設設置・運営等助成金
○ 建設労働者確保育成助成金(雇用管理制度を除く)
○ 中小企業労働環境向上助成金
- 個別中小企業助成コース(※2)
○ キャリアアップ助成金
○ キャリア形成促進助成金
○ 障害者雇用促進助成金
- 71 -
-
障害者初回雇用奨励金(ファースト・ステップ奨励金)、中小企業障害者多数
雇用設置設備等助成金、発達障害者・難治性疾患患者雇用開発助成金、精神障害
者雇用安定奨励金、重度知的・精神障害者職場支援奨励金
○ 障害者雇用納付金制度に基づく助成金
- 障害者作業施設設置等助成金、障害者福祉施設設置等助成金、障害者介助等助
成金、職場適応援助者助成金、重度障害者等通勤対策助成金、重度障害者多数
雇用事業所施設設置等助成金、障害者能力開発助成金
○ 介護労働環境向上奨励金(※3)
○ 成長分野等人材育成支援事業
- 成長分野等人材育成支援奨励金、震災関連人材育成支援奨励金
○ 日本再生人材育成支援事業
- 非正規雇用労働者育成支援奨励金、正規雇用労働者育成支援奨励金、海外進出
支援奨励金、被災地復興建設労働者育成支援奨励金、人材育成型労働移動支援奨
励金
○ 若年者人材育成・定着支援奨励金(若者チャレンジ奨励金)
- 訓練奨励金、正社員雇用奨励金
○ 受給資格者創業支援助成金
○ 広域団体認定訓練助成金
○ 認定職業訓練実施奨励金
○ 農漁業者雇用支援事業
○ 業務改善助成金(※4)
※1 当該事業の事業費で整備した施設・設備について助成内容が重複する場合、
併給調整の対象となる。また、地域再生中小企業創業助成金のうち、雇入れに
係る費用の助成と当該事業の人件費が重複する場合、併給調整の対象となる。
※2 導入機を使用するための研修など助成内容が重複する場合がある。
※3 導入機を使用するための研修など助成内容が重複する場合がある。
※4 労働能率の増進に繋がる研修など助成内容が重複する場合がある。
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