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Page 48 2.7.3.4 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 2.7.3.4.1
ジェノトロピン 2.7.3.4 2.7.3.4 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 Page 48 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 2.7.3.4.1 用法・用量(案) 用法・用量に関する添付文書(案)を以下に記載した。 用法・用量 通常開始用量として,1 週間に体重 kg 当たり,ソマトロピン(遺伝子組換え)として 0.021 mg を 6∼7 回に分けて皮下に注射する。患者の臨床症状に応じて 1 週間に体重 kg 当たり 0.084 mg を上限として漸増し,1 週間に 6∼7 回に分けて皮下に注射する。なお,投与量は臨床症状及び 血清インスリン様成長因子-I(IGF-I)濃度等の検査所見に応じて適宜増減する。ただし,1 日量 として 1 mg を超えないこと。 用法・用量に関連する使用上の注意 成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)の患者に投与する場合には,次の点に留意すること。 (1)本剤の投与量は,血清 IGF-I 濃度を参照して調整すること。血清 IGF-I 濃度は投与開始後 24 週目までは 4 週間に 1 回,それ以降は 12 週から 24 週に 1 回の測定を目安とすること。また,副 作用の発現等の際は,適宜,血清 IGF-I 濃度を測定し,本剤の減量,投与中止等適切な処置をと ること。 (2)加齢に伴い生理的な成長ホルモンの分泌量や血清 IGF-I 濃度が低下することが知られている。 本剤投与による症状の改善が認められなくなり,かつ本剤を投与しなくても血清 IGF-I 濃度が基 準範囲内にある場合は,投与中止を考慮すること。 2.7.3.4.2 用法・用量(案)設定根拠 2.7.3.4.2.1 至適補充量の指標としての IGF-I ジェノトロピンによる AGHD の治療は,成長ホルモン分泌不全症に対する補充療法である。通 常,ホルモン補充療法は健康人におけるホルモンレベルを目標に行われるが,成長ホルモンは脈 動的に分泌されるため,単回,随時採血の血中 GH レベルは補充療法の指標になり得ない。一方, IGF-I は成長ホルモンの生理作用のメディエーターであり,血液中に安定して存在し,成長ホル モンの生理的分泌量の良い指標となる。IGF-I と同様に成長ホルモン依存的に変動する IGFBP-3 や ALS(acid labile subunit)と比べ,感受性に優れ,健康人におけるデータが集積されている。 国内臨床試験で用いた,日本人健常成人における IGF-I 基準値を表 40 に示した。IGF-I 値は GH 分泌を反映して,思春期に最大となり,以後加齢とともに減少する。50 歳を超える年代の平 均値は 20 歳未満の約 1/3 である。成人若年層では女性は男性に比べやや高値を示す。このように 性差と年齢差があるため,GH 補充療法の指標として IGF-I の性別・年齢別基準値を用いることが 妥当である。 ジェノトロピン 2.7.3.4 表 40 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 Page 49 日本人健常成人血中 IGF-I 基準値参考文献 2) 日本人健常成人血中 IGF-I 参考値(ng/mL) 年齢(歳) 性別 症例数 平均値 基準値* 12 347 219 ~ 509 男 17 ~ <20 8 391 264 ~ 542 女 20 364 233 ~ 525 合計 141 202 85 ~ 369 男 20 ~ <30 101 234 119 ~ 389 女 242 215 96 ~ 382 合計 104 169 67 ~ 318 男 30 ~ <40 40 171 73 ~ 311 女 144 170 69 ~ 316 合計 75 131 41 ~ 272 男 40 ~ <50 31 139 46 ~ 282 女 106 134 43 ~ 275 合計 95 125 59 ~ 215 男 50 ~ <60 36 126 37 ~ 266 女 131 125 52 ~ 230 合計 29 124 42 ~ 250 男 60 ~ <70 15 84 37 ~ 150 女 44 110 35 ~ 226 合計 *基準値:平均値±1.96 SD として計算 2.7.3.4.2.2 血中 IGF-I 値の臨床的意義 2.7.3.4.2.1 で述べたように血中 IGF-I 値は GH 補充療法の指標として最も重要な生化学パラメー タであるが,GH の作用のすべてが血中の IGF-I を介して働くものではない。また,肝機能や栄養 状態などによっても血中 IGF-I レベルは変動する。 2.7.3.4.2.2.1 GH 分泌不全患者の血中 IGF-I 値 国内 075 試験の被験者の約半数 (35/73 例:47.9%) が試験開始前の IGF-I SDS が基準範囲内(-2SD 以上)であった。また,AGHD 市販後データベース KIMS の集計でも-2SD を超える AGHD 患者 が 40%を占めていた参考文献5)(図 9) 。 2.7.3.4 ジェノトロピン 図 9 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 Page 50 KIMS における GH 治療前 IGF-I SDS の分布(n=665)参考文献 5) このように GH 分泌不全であったにもかかわらず IGF-I SDS が基準範囲内に入る患者が多い理 由として,血中 IGF-I 値は GH 分泌状態だけではなく,栄養状態(蛋白摂取量やエネルギー摂取 量),肝機能,甲状腺ホルモンレベルの影響を受けることが考えられる参考文献6,7)。すなわち,基準 範囲のデータの元になった健康被験者と AGHD 患者集団の中の栄養状態,肝機能,甲状腺ホルモ ンレベルは均一ではなく,バラツキがあることを反映していると考えられる。 Hoffmann ら参考文献8)は AGHD のコンセンサスガイドライン検討に先立ち,23 人の器質性下垂体 機能低下患者(年齢:17∼77 歳)と性,年齢,BMI(Body Mass Index)をマッチさせた 35 人の 健康被験者(年齢:17∼78 歳)を対象に,①インスリン負荷による GH 分泌刺激試験の GH 頂値 (インスリン負荷試験 GH peak) ,②24 時間,20 分毎採血による平均 GH 濃度(24 h integrated GH concentration:IGHC) ,生化学パラメーターとして③IGF-I と,④IGFBP-3 の 4 つの方法を検討し た。その結果,インスリン負荷試験 GH peak では AGHD 患者と健康人を重複なしに明確に区別で きたが,IGF-I 値は下垂体機能低下患者の 70%(23 例中 16 例)が健康人の血中 IGF-I 値の範囲内 であったことが報告され(図 10) ,血中 IGF-I 値は GHD であるか否かの確定診断には適さないこ とが明らかになった。 2.7.3.4 ジェノトロピン 400 C A 350 100 300 IGF-I ng/mL Peak GH ng/mL Page 51 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 10 1.0 S 250 200 150 100 0.1 S n = 21 B n = 25 D 3.5 3.0 IGFBP-3 μg/mL IGHC ng/mL 0 n = 23 n = 35 n = 21 n = 29 4.5 4.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 S 50 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0 0.5 n = 20 n = 31 S:測定感度, GH:0.2ng/mL, IGF-I:25ng/mL, n:被験者数 図 10 下垂体機能低下症患者(●)と健康人(○)におけるインスリン負荷試験 peak GH(A) , 参考文献 8) IGHC(B) ,IGF-I(C) ,IGFBP-3(D)における測定値の分布 2.7.3.4.2.2.2 IGF-I が基準範囲内である患者へのジェノトロピン投与 GH の作用は主として IGF-I を介して発現しているが,GH 作用のすべてが血中の IGF-I を介す る作用だけではないことが基礎研究から明らかになった。1982 年に Isaksson ら参考文献9)はラット の片側の脛骨成長板に GH を局所注射し,注射側の脛骨だけが伸長したことを GH の直接作用と して報告した。その後,この効果は GH の直接作用ではなく,GH 投与によって IGF-1 が局所で 産生され局所で作用する局所性の IGF-I の存在が明らかになった参考文献10)(図 11)。最近では肝臓 の IGF-I 遺伝子だけを特異的に knock-out したマウスは,血中 IGF-I 値が無処置対照の約 25%の低 値だったにもかかわらず,成長は阻害されなかったことが報告され参考文献11),少なくとも成長に関 しては肝臓から分泌され,血流を介して働く IGF-I の重要性は低いことが明らかになった。 ジェノトロピン 2.7.3.4 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 図 11 Page 52 GH-IGF-I 系の作用機構参考文献 10) 血中 IGF-I 値は GH 補充療法の生化学パラメータとして最も重要だが,GH の作用のすべてが血 中の IGF-I を介して働くものではない。また,肝機能や栄養状態などの,GH 分泌状態以外の要因 によっても血中レベルは変動する。よって AGHD の診断あるいは GH 治療の対象とするか否かは 分泌刺激試験の結果を中心として判断すべきであり,血中 IGF-I 値はあくまで参考所見として活 用すべきであると考える。 従って,GH 分泌刺激試験で GHD と診断され,GH 分泌不足による異常を有すると判断された AGHD 患者は,血中 IGF-I 値が基準値内であっても基本的には成長ホルモン補充療法を受けられ るべきであると考える。 血中 IGF-I の基準値は,GHD か否か判定する病態識別値としての意義は少ないことから,GH 分泌刺激試験で GHD と確定診断された AGHD 患者は,血中 IGF-I 値が基準値内であっても補充 療法を行うべきである。投与前から基準範囲内である患者の場合には低用量から開始し体液貯溜 関連副作用に注意しながら血中 IGF-I 値基準値内プラス側を目標に用量調節すべきであると考え る。血中 IGF-I 値の健康人と AGHD 患者の分布は重複しているため,基準範囲のマイナス側は GHD のリスクが否定できない範囲と考えられ,重複の少ない範囲であるプラス側を目標にすべき と判断した参考文献12)。 2.7.3.4.2.3 用法・用量設定に関する臨床試験成績 国内ではプラセボ対照二重盲検群間比較試験である 075 試験および 075 試験完了患者を対象と した非盲検長期投与試験である 076 試験を実施した(表 41) 。075 試験では,投与開始後 4 週間 は 0.003 mg/kg/日,投与 4 週から投与 8 週後までは 0.006 mg/kg/日,投与 8 週から投与 24 週後で 2.7.3.4 ジェノトロピン Page 53 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 は 0.012 mg/kg/日を連日皮下投与した。これらの用量は小児 GHD の承認用量のそれぞれ 1/8, 1/4, 1/2 量に相当する。076 試験では初期投与量として 0.003 mg/kg/日を 8 週間投与後,個々の症例毎 に,血清 IGF-I が性別・年齢別基準値内に収まるよう治験責任(分担)医師の判断で適宜増減し た。投与量上限は体重にかかわらず 1.0 mg/日とした。076 試験の投与法はコンセンサスガイドラ インで推奨されている投与法である。 表 41 試験 番号 075 076 2.7.3.4.2.3.1 進行 状況 完了 完了 組入 例数 75 例 71 例 国内臨床試験 デザイン および対照 投与 期間 用法・用量 0.003mg/kg/日(0∼4 週) プラセボ対照二 0.006mg/kg/日(4∼8 週) 重盲検群間比較 0.012mg/kg/日(8∼24 週) 試験(用量漸増) 同容量のプラセボ 非盲検長期投与 試験(用量適宜 増減) 24 週 0.003mg/kg/日(0∼8 週) その後血清 IGF-I 値が性別・ 年齢別基準値内に収まるよ うに適宜増減する 48 週 IGF-I SDS の推移 投与量の強制漸増を行った 075 試験における IGF-I SDS の推移を表 42 および図 12 に示した。 IGF-I SDS は性別・年齢別平均値からの IGF-I の隔たりを示すスコアであり,以下の式から算出さ れる。 IGF-I SDS =(IGF-I の実測値−被験者の性・年齢における IGF-I 基準値)÷ SD 両群とも IGF-I SDS の試験開始時の値は基準値下限を示した。GT 群における平均値は 0.006 mg/kg/日投与時の 8 週後に 0 SD を超え,0.012 mg/kg/日投与時の 12 週後と 24 週後にはそれぞれ +1.424 SD,+0.818 SD で推移した。 GT 群における血清 IGF-I 値の性別・年齢別による層別解析の結果をみると(表 43),投与 24 週後の血清 IGF-I 値は,投与量の強制漸増により 40∼65 歳の一部で基準値上限を超える平均値が 認められたものの,その他の層の平均値は日本人健常成人の性別・年齢別基準値に復していた。 表 42 投与群 GT 群 (n=37) P群 (n=36) 投与開始時 -1.964±1.621 [-2.505, -1.424] -1.835±1.279 [-2.268, -1.402] 075 試験における IGF-I SDS の推移 4 週後 -0.466±1.854 [-1.084, 0.152] -1.772±1.286 [-2.207, -1.336] 引用:075 試験総括報告書 別添 6 表 10-3 8 週後 0.444±2.064 [-0.244, 1.133] -1.798±1.323 [-2.245, -1.350] 12 週後 1.424±2.279 [0.664, 2.184] -1.810±1.436 [-2.296, -1.324] 24 週後 0.818±2.390 [0.021, 1.615] -1.746±1.345 [-2.201, -1.291] 平均±SD[95%信頼区間] 2.7.3.4 ジェノトロピン Page 54 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 図22.1 IGF−Ⅰの推移(箱ひげ図) 最大の解析対象集団 SDS PNU-180307群 GT 群 プラセボ群 P群 8 6 4 2 ◇ 0 -2 + ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ -4 + + -6 + -8 投与開始時 ◇:平均値,―:中央値, 4週後 8週後 12週後 24週後 :25%∼75%,│―│:10%∼90%,+:箱から 1.5 四分偏差∼3 四分偏差の値 図 12 075 試験における IGF-I SDS の推移 引用:075 試験総括報告書 別添 8 図 4-3 表 43 075 試験 GT 群における血清 IGF-I(ng/mL)の性別・年齢別による層別解析 075 試験 GT 群における血清 IGF-I 年齢 20∼29 30∼39 日本人健常成人血中 IGF-I 参考文献 2) 性別 症例数 24 週後 男性 9 279.70±167.46 85 ~ 369 女性 4 143.48±73.11 119 ~ 389 合計 13 237.78±155.93 96 ~ 382 男性 8 256.59±170.80 67 ~ 318 女性 5 159.18±154.52 73 ~ 311 合計 13 219.12±165.56 基準値* 40∼65 女性 合計 6 5 11 *基準値:平均値±1.96 SD として計算 282.18±125.25 241.80±81.90 263.83±104.75 20 ~ <30 30 ~ <40 69 ~ 316 41 ~ 272 男性 年齢 40 ~ <50 59 ~ 215 50 ~ <60 42 ~ 250 60 ~ <70 46 ~ 282 40 ~ <50 37 ~ 266 50 ~ <60 37 ~ 150 60 ~ <70 43 ~ 275 40 ~ <50 52 ~ 230 50 ~ <60 35 ~ 226 60 ~ <70 平均±SD 2.7.3.4 ジェノトロピン Page 55 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 075 試験 GT 群における症例毎の IGF-I SDS の推移を図 13 に示した。ほとんどの症例において, IGF-I SDS はジェノトロピン投与開始後に上昇し基準値内に入ったが,個体差が大きく,増量後, +2SD を超えるスコアが GT 群 38 例中 19 例で認められた。 PNU-180307群 IGF-I( SDS ) 治験実施計画書に適合した集団 8 6 IGF-I SDS 4 2 0 -2 -4 -6 投与開始時 4週後 8週後 12週後 24週後 観察時期 図 13 075 試験 GT 群における症例毎の IGF-I SDS の推移 引用:075 試験総括報告書 別添 8 図 9-21 076 試験では初期投与量として 0.003 mg/kg/日を 8 週間投与後,血清 IGF-I が性別・年齢別基準 値内に収まるよう治験責任(分担)医師の判断で投与量を適宜増減した。投与量上限は体重にか かわらず 1.0 mg/日とした。投与 48 週後,GT/GT 群および P/GT 群における投与量は,それぞれ 0.001∼0.014 mg/kg/日および 0.001∼0.012 mg/kg/日(最小∼最大)に分布し,中央値はそれぞれ 0.0056 mg/kg/日および 0.0052 mg/kg/日であった。 076 試験の P/GT 群における IGF-I SDS の推移を表 44 に示した。本試験では,血清 IGF-I 値が 基準値内に収まるように投与量を調整したため, 強制漸増で行った 075 試験での推移に比べ,0 SD に近い範囲で推移した。 P/GT 群における血清 IGF-I 値を性別・年齢別に示した(表 45) 。投与 48 週後の血清 IGF-I 値は, 40∼65 歳の男性および 40∼65 歳の女性で基準値上限(男性:50∼<60 歳の基準値,女性:60∼ <70 歳の基準値)を超える平均値が認められた以外は,日本人健常成人の性別・年齢別基準値内 であった。 表 44 076 開始時 4 週後 0.975±2.361 -0.270±1.764 GT/GT 群 [0.164, [-0.876, N=35 1.786] 0.336] -1.746±1.345 -0.420±1.476 P/GT 群 [-0.920∼ [-2.201, N=36 -1.291] 0.079] 引用:076 試験総括報告書 表 7.2.1 投与群 076 試験における IGF-I SDS の推移 8 週後 -0.477±1.935 [-1.141, 0.188] -0.372±1.408 [-0.848, 0.105] 12 週後 -0.010±1.786 [-0.624, 0.603] -0.008±1.149 [-0.397, 0.381] 16 週後 0.418±1.625 [-0.141, 0.976] 0.191±1.325 [-0.257, 0.639] 24 週後 48 週後 0.400±1.679 0.457±1.491 [-0.177, [-0.055, 0.977] 0.970] 0.532±1.283 0.443±1.269 [-0.098, [0.013, 0.966] 0.872] 平均±SD[95%信頼区間] 2.7.3.4 ジェノトロピン 表 45 Page 56 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 076 試験 P/GT 群における血清 IGF-I(ng/mL)の性別・年齢別による層別解析 日本人健常成人血中 IGF-I 参考文献 2) 076 試験 P/GT 群における血清 IGF-I 年齢* 20∼29 30∼39 性別 症例数 48 週後 基準値** 男性 6 162.15±66.28 85 ~ 369 女性 5 238.64±112.27 119 ~ 389 合計 11 196.92±93.99 96 ~ 382 男性 9 217.22±78.41 67 ~ 318 女性 2 155.50±23.33 73 ~ 311 合計 11 206.00±74.81 年齢 20 ~ <30 30 ~ <40 69 ~ 316 41 ~ 272 7 男性 40∼65 204.86±57.79 6 女性 165.60±92.37 13 合計 186.74±75.10 40 ~ <50 59 ~ 215 50 ~ <60 42 ~ 250 60 ~ <70 46 ~ 282 40 ~ <50 37 ~ 266 50 ~ <60 37 ~ 150 60 ~ <70 43 ~ 275 40 ~ <50 52 ~ 230 50 ~ <60 35 ~ 226 60 ~ <70 *075 試験投与開始時の年齢,**基準値:平均値±1.96 SD として計算 平均±SD 076 試験における症例毎の IGF-I SDS の推移を図 14 に示した。075 試験でジェノトロピン投与 を受けた GT/GT 群では,投与量を 0.0120 mg/kg/日から 0.003 mg/kg/日に減量して 076 試験を開始 した。075 試験の 0.0120 mg/kg/日投与時に+2SD を超えていた症例の多くは減量後,+2SD 以下に 低下した。075 試験でプラセボ投与を受けた P/GT 群では,ジェノトロピン投与により IGF-I SDS が上昇したが,+2SD を超えた症例は 36 例中 9 例と 075 試験と比べて少なく,ほとんどの症例で IGF-I 値が基準値内にコントロールされていた。 プラセボ/PNU-180307群 SDS ) P/GT 群 IGF-ISDS( PNU-180307群 SDS ) GT/GT 群 IGF-ISDS( 6 6 4 4 2 2 0 0 -2 -2 -4 -4 -6 -6 先行試験 開始時 第Ⅳ期 開始時 第Ⅳ期 4週後 第Ⅳ期 8週後 第Ⅴ期 12週後 第Ⅴ期 16週後 第Ⅴ期 20週後 第Ⅴ期 24週後 第Ⅴ期 36週後 第Ⅴ期 48週後 追跡1 追跡2 先行試験 開始時 追跡3 第Ⅳ期 開始時 第Ⅳ期 4週後 第Ⅳ期 8週後 第Ⅴ期 12週後 第Ⅴ期 16週後 第Ⅴ期 20週後 第Ⅴ期 24週後 観察時期 観察時期 図 14 076 試験における症例毎の IGF-I SDS の推移 引用:076 総括報告書 図 8-2 第Ⅴ期 36週後 第Ⅴ期 48週後 追跡1 追跡2 追跡3 2.7.3.4 ジェノトロピン 2.7.3.4.2.4 Page 57 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 血清 IGF-I の測定間隔 血清 IGF-I 濃度は GH 投与後速やかに上昇し,投与 2 週後で投与前と比較し有意に上昇し参考文献 ,2-4 週以降では男女に若干の差はあるものの血清 IGF-I 濃度は徐々にプラトーな時期に到達す 13) ることが報告されている。従って,投与開始初期にはジェノトロピンの投与量を調整していく観 点から 4 週間隔で測定し,その後血清 IGF-I 濃度が年齢別・性別基準値内に収まり安定した場合 は,その測定間隔を広げることが可能であると考える。 076 試験 P/GT 群における個々の患者でのジェノトロピンの投与量を検討した(表 46)。12 週 時の血清 IGF-I 濃度および因果関係を否定できない有害事象を参考にした 16 週時までの投与量で 42.4%(33 例中 14 例)の被験者において個々の投与量が固定され,20 週時の血清 IGF-I 濃度およ び因果関係を否定できない有害事象を参考にした 24 週時までの投与量で 84.8%(33 例中 28 例) の被験者において個々の被験者の投与量が固定されていた。 表 46 被験者 識別番号 投与第 IV 期 開始∼4 週 投与量 (mg/日) 01-02 02-04 04-02 05-01 05-02 05-06 06-01 06-03 06-05 07-01 08-02 09-01 10-01 10-06 10-08 11-03 12-02 13-01 13-02 13-06 14-01 14-02 14-06 14-09 17-01 17-03 17-04 17-07 17-09 18-02 19-01 0.3 0.1 0.1 0.3 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.1 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.1 0.2 0.2 0.1 0.3 0.2 0.2 0.1 4∼8 週 ジェノトロピン投与量の推移 8∼12 週 12∼16 週 16∼20 週 20∼24 週 24∼36 週 36∼48 週 投与量 投与量 投与量 投与量 投与量 投与量 投与量 (mg/日) (mg/日) (mg/日) (mg/日) (mg/日) (mg/日) (mg/日) 0.3 0.1 0.1 0.3 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 中止 0.6 0.1 0.2 0.3 0.3 0.2 0.2 0.3 0.3 0.2 0.4 0.2 0.2 0.3 0.3 0.2 0.3 0.3 0.2 0.2 0.4 0.2 0.2 0.3 0.4 0.2 0.3 0.3 0.2 0.2 0.4 0.2 0.3 0.3 0.4 0.2 0.3 0.2 0.3 0.2 0.4 0.2 0.3 0.4 0.3 0.2 0.3 0.2 0.3 0.2 0.4 0.2 0.3 0.3 0.3 0.2 0.3 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.3 0.2 0.2 0.2 0.1 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.1 0.2 0.2 0.1 0.3 0.2 0.2 0.1 0.2 0.2 0.3 0.2 0.2 0.4 0.2 0.3 0.2 0.4 0.4 0.4 0.1 0.2 0.3 0.2 0.3 0.2 0.4 0.2 0.2 0.3 0.3 0.2 0.2 0.6 0.2 0.2 0.4 0.6 0.6 0.6 中止 0.3 0.4 0.3 0.2 0.2 0.6 0.2 0.2 0.4 0.8 0.6 0.6 0.3 0.4 0.4 0.2 0.2 0.6 0.2 0.2 0.4 0.8 0.6 0.4 0.3 0.4 0.4 0.2 0.2 0.6 0.2 0.2 0.6 0.6 0.4 0.4 0.4 0.4 0.4 0.2 0.2 0.6 0.2 0.2 0.6 0.6 0.4 0.4 0.2 0.3 0.2 0.2 0.2 0.4 0.3 0.2 0.3 0.2 0.2 0.2 0.4 0.4 0.3 0.3 0.2 0.1 0.2 0.4 0.5 0.3 0.4 0.2 0.1 0.2 0.5 0.5 中止 0.4 0.2 0.1 0.2 0.5 0.6 2.7.3.4 ジェノトロピン 被験者 識別番号 投与第 IV 期 開始∼4 週 投与量 (mg/日) 19-02 0.3 Page 58 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 4∼8 週 8∼12 週 12∼16 週 16∼20 週 20∼24 週 24∼36 週 36∼48 週 投与量 投与量 投与量 投与量 投与量 投与量 投与量 (mg/日) (mg/日) (mg/日) (mg/日) (mg/日) (mg/日) (mg/日) 0.3 0.6 0.8 0.8 0.8 0.8 1.0 19-04 0.2 0.2 0.4 0.6 19-07 0.2 0.2 0.4 0.6 中止 20-01 0.2 20-02 0.2 0.2 0.2 0.2 投与量を固 定できた 8 5 症例数 引用:076 試験総括報告書 別添 3.5 表 1.2 より改変 :投与量固定開始時期 0.6 0.6 0.6 0.7 0.5 0.7 0.5 0.7 0.2 0.2 0.2 0.2 1 7 7 5 血清 IGF-I 濃度の測定を 4 週ごとに行う必要があると考えられる期間は被験者によって異なる が,血清 IGF-I 濃度測定 12 週後には投与量を決定できる被験者が認められる。また,12 週以降 にも血清 IGF-I 濃度測定値に基づき投与量を増量もしくは減量した被験者においても,血清 IGF-I 濃度や因果関係を否定できない有害事象の発現状況をもとに,大部分が 24 週時までには投与量を 固定できるものと考える。 従って,血清 IGF-I 濃度の測定はジェノトロピン投与開始 24 週後までは 4 週間に 1 回,それ以 降は 12 週から 24 週間に 1 回測定することで,ジェノトロピンが過量投与になるのを防ぎ個々の 患者の投与量を調整することが可能である。 2.7.3.4.2.4.1 有効性 075 試験および 076 試験 P/GT 群における除脂肪体重,体脂肪量および LDL-コレステロールの 推移を表 47 および表 48 に示した。GT 群では経時的に除脂肪体重が増加し,体脂肪量は減少し た。LDL-コレステロールは投与 4 週後に減少し,投与 24 週後までほぼその水準を維持した。P/GT 群においても同様の推移が認められた。 なお,075 試験および 076 試験で通算 48 週間のジェノトロピン投与を受けた GT/GT 群では, 投与 24 週後の結果が投与 48 週後においても維持されていた(2.7.3.5 参照) 。 表 47 評価項目 投与群 GT 群 除脂肪体重(kg) P群 GT 群 体脂肪量(kg) P群 GT 群 LDL-コレステ ロール (mg/dL) P 群 075 試験における有効性評価項目の推移 例数 投与開始時 37 36 37 36 37 36 41.48±9.77 39.93±10.34 22.15±7.15 19.91±7.35 127.7±37.9 140.7±29.8 引用:075 試験総括報告書 別添 6 表 1-1, 2-1, 6-9 4 週後 117.9±31.8 140.4±36.2 8 週後 12 週後 24 週後 115.9±35.6 137.8±38.3 43.21±9.71 40.28±11.11 21.09±7.32 19.76±7.30 115.9±32.3 137.4±39.1 43.38±10.30 40.41±11.01 20.22±7.54 19.89±7.32 113.9±32.0 136.3±39.6 平均±SD 2.7.3.4 ジェノトロピン 表 48 076 試験 P/GT 群における有効性評価項目の推移 評価項目 例数 076 開始時 4 週後 8 週後 除脂肪体 36 40.41±11.01 重(kg) 体脂肪量 36 19.89±7.32 (kg) LDLコレステ 36 136.3±39.6 121.9±29.3 124.8±37.0 ロール (mg/dL) 引用:076 試験総括報告書 表 4.2.1, 5.2.1, 6.2.1 2.7.3.4.2.4.2 2.7.3.4.2.4.2.1 Page 59 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 12 週後 123.6±33.0 16 週後 125.6±39.2 20 週後 124.3±30.4 24 週後 48 週後 41.89±10.96 42.14±11.02 19.01±7.45 18.59±7.28 124.3±37.1 122.1±32.1 平均±SD 安全性 075 試験 強制漸増法を用いてジェノトロピンを 0.012 mg/kg/日まで投与した 075 試験 GT 群では,治験薬 との因果関係を否定できない主な有害事象(発現率≧10%)として,浮腫(8 例,21.6%) ,関節 痛(4 例,10.8%)および筋脱力(4 例,10.8%)が認められた。因果関係を否定できない有害事 象のうち,高度の有害事象は難聴 1 件のみであり,他は軽度または中等度であった。 重篤な有害事象は 2 例に 3 件(急性胃腸炎,難聴,急性胃炎)報告されたが,難聴を除いて治 験薬との因果関係は否定された。 有害事象による投与中止は GT 群の 2 例(5.4%)で認められた(表 49)。内訳をみると,1 例 が筋脱力,思考異常,精神病性うつ病および難聴により投与を中止し,もう 1 例は浮腫により減 量後に投与を中止した。難聴と浮腫を除いて,これらの事象と治験薬との因果関係は否定された。 有害事象による治験薬の減量は GT 群の 3 例(8.1%)に認められた。これらの減量は,筋(肉) 痛,関節痛および緊張亢進,ならびに腱鞘炎を理由としたものであり,治験薬との因果関係は否 定できなかったが,いずれの事象も減量後に回復した。この他,GT 群では 2 例(5.4%)が胃腸 炎および胃炎により投与を一時中止したが,いずれの事象も治験薬との因果関係は否定され,投 与を一時中止後,回復した。 2.7.3.4 ジェノトロピン 表 49 症例 075 試験 GT 群おける有害事象による投与中止例,一時中止例および減量例 投与量 有害事象 番号 (mg/日) 01-01 0.500 発現日# (日目) Ⅰ 29 高度 127 Ⅲ 高度 128 Ⅲ 筋脱力 高度 140 Ⅲ 思考異常 高度 140 Ⅲ 軽度 140 Ⅲ 軽度 106 Ⅲ 軽度 106 Ⅲ Ⅲ 難聴 0.800 重症度 中等度 筋(肉)痛 胃腸炎 02-05 Page 60 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 精神病性うつ病 関節痛 04-03 0.800 05-03 0.900 腱鞘炎 中等度 113 12-01 0.200 胃炎 中等度 19 緊張亢進 Ⅰ 処置・処置日#(日目) 消失日# 因果※ (日目) 関係 減量;0.200 mg/日(57∼112) 85 有 一時中止(127∼140) 132 無 223* 有 223* 無 223* 無 223* 無 減量;0.400 mg/日(106∼126) 190 有 減量;0.200 mg/日(127∼162) 134 有 減量;0.300 mg/日(144∼168) 193 有 一時中止(20∼21) 22 無 36 有 中止(140) 1Ⅰ 浮腫 中等度 中止(21)** 15-01 0.200 # 投与開始日を 1 日目として算出,※ 有:否定できない,無:否定できる Ⅰ 投与Ⅰ期(0.003 mg/kg/日投与期間) ,Ⅲ 投与Ⅲ期(0.012 mg/kg/日投与期間) * 未回復,** 減量(15∼20 日目)後に中止 一部引用:075 試験総括報告書 別添 7 表 1-1 本試験では,ジェノトロピンとの因果関係を否定できない重篤な有害事象として難聴が認めら れたものの,有害事象の多くは軽度であり,安全性に特に問題はないと考えられた。 2.7.3.4.2.4.2.2 076 試験 ジェノトロピン投与を低用量から開始し投与量を適宜増減した 076 試験において,治験薬との 因果関係を否定できない主な有害事象(発現率≧10%)として,P/GT 群では筋脱力(5 例,13.9%), GT/GT 群では浮腫(7 例,20.0%) アルカリホスファターゼ上昇(6 例,17.1%) ,関節痛(5 例, 14.3%) ,感情不安定(5 例,14.3%) ,緊張亢進(4 例,11.4%) ,不安(4 例,11.4%) ,思考異常 (4 例,11.4%) ,血清 GOT 上昇[AST(GOT)上昇] (4 例,11.4%) ,血尿(4 例,11.4%)が認 められた。因果関係を否定できない有害事象のうち,高度の有害事象は GT/GT 群の精神病性うつ 病および思考異常,P/GT 群の血尿および続発性癌のみであり,他は軽度または中等度であった。 重篤な有害事象は,P/GT 群の 1 例で続発性癌〔症例報告書の記載:腫瘍の再発(頚髄) 〕,GT/GT 群の 3 例にそれぞれ頭蓋咽頭腫(症例報告書の記載:頭蓋咽頭腫嚢胞内容液の増大) ,痙攣・イン フルエンザ様症候群および結腸憩室炎が報告された。このうち,続発性癌と頭蓋咽頭腫は治験薬 との因果関係が否定されなかったが,いずれも試験開始時に存在した原疾患の悪化であり,自然 再発の可能性も否定できない。原疾患の悪化をきたした 2 例は投与中止に至ったが,結腸憩室炎 の 1 例は一時中止後,投与を再開した。 有害事象による投与中止は,3 例(GT/GT 群;関節痛,頭蓋咽頭腫,P/GT 群;続発性癌,各 1 例)に認められ,いずれも治験薬との因果関係を否定できないと判断された。有害事象による治 験薬の減量が GT/GT 群 4 例(11.4%) ,P/GT 群 4 例(11.1%)の計 8 例,治験薬の一時中止が GT/GT 群 7 例(20.0%) ,P/GT 群 6 例(16.7%)の計 13 例で認められた(表 50) 。いずれの事象も,回 復,慢性化・安定した。 2.7.3.4 ジェノトロピン 表 50 Page 61 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 076 試験おける有害事象による投与中止例,一時中止例および減量例 GT/GT 群 症例 投与量* 有害事象 重症度 番号 (mg/日) GT/GT 群 0.200Ⅰ 関節炎 軽度 01-01 傾眠 軽度 0.500Ⅱ 不整脈 軽度 AST(GOT)上昇 中等度 02-02 0.300Ⅱ ALT(GPT)上昇 中等度 24 117 102 117 117 0.800Ⅲ 関節痛 軽度 -56 0.200Ⅰ 0.200Ⅰ 関節痛 緊張亢進 関節痛(症例報告 書の記載:左母指 基節関節痛) 関節痛(症例報告 書の記載:左 MP 関節痛) 関節痛(症例報告 軽度 軽度 57 57 軽度 285 軽度 285 書の記載:左 CM 関節痛) 軽度 285 04-03 0.100Ⅰ 05-03 0.200Ⅰ 06-02 0.400Ⅱ 0.900Ⅲ 09-02 発現日# (日目) 0.300Ⅰ 12-01 14-11 0.200 0.200Ⅰ 17-02 0.100Ⅰ 17-06 0.400Ⅱ Ⅲ 頭蓋咽頭腫 軽度 頭痛 軽度 上気道感染 中等度 上気道感染 軽度 貧血(項目:赤血 軽度 球数) 貧血(項目:ヘモ 軽度 グロビン) 貧血(項目:ヘマ 軽度 トクリット) 消化不良 軽度 結腸憩室炎 高度 白血球増多(症) 軽度 疲労 軽度 感情不安定 軽度 思考異常 軽度 176 142 62 -11 処置・処置日#(日目) 一時中止(29∼49) 減量;0.3 mg/日(117∼283) 一時中止(145∼172) 減量;0.4 mg/日(-56∼-36) 減量;0.2 mg/日(-35∼112) 減量;0.1 mg/日(113∼307) 減量(0.1 mg/日) (113∼307) 中止(308) 中止(176) 一時中止(144∼147) 一時中止(63∼63) 一時中止(1∼1) 141 141 減量(0.2 mg/日) (141∼336) 141 1 20 53 98 116 116 一時中止(2∼3) 一時中止(20∼48) 一時中止(81∼84) 一時中止(100) 減量;0.3 mg/日(116∼150) 消失日# 因果※ (日目) 関係 494 144 144 173 173 有 有 有 有 有 29 有 141 364 有 有 392 有 336 有 336 有 267** 526 113 29 有 無 無 無 337 有 337 有 428 有 36 48 183 116 151 176 有 無 有 無 有 有 * 有害事象発現時の 1 日あたりの投与量(mg/日)を体重 1kg あたりに換算(単位;mg/kg/日)し,以下のよ うに分類した。Ⅰ;0.003±0.001 mg/kg/日,Ⅱ;0.006±0.001 mg/kg/日,Ⅲ;0.012±0.001 mg/kg/日 ** 未回復,# 076 試験の投与開始日を 1 日目として算出,※ 有:否定できない,無:否定できる 2.7.3.4 ジェノトロピン Page 62 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 P/GT 群 重症度 発現日# (日目) 中等度 軽度 中等度 軽度 軽度 -18 a) 18 30 69 96 中等度 51 上気道感染 軽度 上気道感染 軽度 疲労 軽度 腹痛 軽度 続発性癌 高度 上気道感染 軽度 胃潰瘍 中等度 上気道感染 軽度 喘息 軽度 γ-GTP 上昇 軽度 AST(GOT)上昇 軽度 ALT(GPT)上昇 軽度 114 180 298 333 71 110 121 332 335 30 142 142 症例 投与量* 有害事象 番号 (mg/日) P/GT 群 01-02 プラセボ 筋(肉)痛 02-04 0.100Ⅰ 筋脱力 05-01 0.300Ⅰ 膿瘍 筋(肉)痛 06-03 0.300Ⅱ 浮腫 06-05 0.200Ⅰ 0.200Ⅰ 07-01 0.200Ⅰ 14-09 17-01 17-03 0.100Ⅰ 0.200Ⅰ 0.300Ⅰ 18-02 0.500Ⅱ 0.200Ⅰ 19-04 0.600 c) 知覚減退 処置・処置日#(日目) 減量;0.4 mg/日(86∼336) 一時中止(20∼22) 一時中止 (6 日間 b) ) 減量(0.2 mg/日) (134∼336) 減量(0.2 mg/日) (85∼140) (211∼336) 一時中止(114∼118) 一時中止(180∼183) 一時中止(298∼298) 一時中止(333∼334) 中止(71) 一時中止(111∼113) 一時中止(121∼121) 一時中止(7 日間 b)) 一時中止(7 日間 b)) 減量(0.5 mg/日) (177∼337) 減量(0.5 mg/日) (177∼337) 消失日# 因果※ (日目) 関係 117 21 113 253 295 有 有 無 有 有 337 有 134 183 337 334 71** 120 540 341 341 401 261 261 無 無 無 無 有 無 無 無 無 有 有 有 *有害事象発現時の 1 日あたりの投与量(mg/日)を体重 1kg あたりに換算(単位;mg/kg/日)し,以下のよう に分類した。Ⅰ;0.003±0.001 mg/kg/日,Ⅱ;0.006±0.001 mg/kg/日,Ⅲ;0.012±0.001 mg/kg/日, ** 未回復,# 076 試験の投与開始日を 1 日目として算出,※ 有:否定できない,無:否定できる a) 075 試験にてプラセボ服薬期間(076 試験にてジェノトロピンの初回投与を受ける前 18 日)に「筋(肉)痛」 を発現した。本事象が未回復のまま 076 試験に参加し,ジェノトロピンを 0.3mg/日で開始し,投与 4 週後から 0.6mg/日に増量した。投与後 86 日に 075 試験で発症した筋(肉)痛が悪化したため 0.4mg/日まで減量し,試 験終了(336 日)まで 0.4mg/日の用量を継続した。 b) 一時中止した日数のみ報告された。 c) 0.0088 mg/kg/日 一部引用:076 試験総括報告書 別添 3.7.1 表 1.1.1,1.1.2 なお,本試験では投与量を上限の 1.0 mg/日(0.0125 mg/kg/日)まで増量した被験者が P/GT 群 および GT/GT 群に 1 例ずつ認められた。 P/GT 群の 1 例は投与 36 週目に 1.0 mg/日に増量したが, 増量後に有害事象は報告されなかった。GT/GT 群の 1 例は 076 試験開始時から 20 週目に 1.0 mg/ 日に増量し,その後,軽度の胸痛が有害事象として報告されたが,治験薬との因果関係は否定さ れた。 本試験ではジェノトロピンとの因果関係が否定できない原疾患の悪化が 2 例で認められたもの の,有害事象の多くは軽度であり,長期投与の安全性に特に問題はないと考えられた。 2.7.3.4.2.4.2.3 体液貯留作用に基づく有害事象 成長ホルモンの生理作用である体液貯留作用に基づく代表的な有害事象として関節痛および浮 腫がある。075 試験の GT 群 37 例では,浮腫が 8 例(21.6%) ,関節痛が 5 例(13.5%)で認めら れた。これらの事象の時期別発現件数をみると,0.012 mg/kg/日へ増量後(投与Ⅲ期:8 週∼24 週) にもっとも多く発現し,次いで投与開始時(投与 I 期:0∼4 週)に多く発現した(表 51) 。投与 2.7.3.4 ジェノトロピン Page 63 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 Ⅲ期に浮腫または関節痛を発現した 8 例における投与 12 週後および 24 週後の IGF-I SDS をみる と,8 例中 7 例で+2 SD を超えていた(表 52) 。 また,076 試験における浮腫および関節痛の発現例数は P/GT 群 36 例において,それぞれ 5.6% (2 例) ,8.3%(3 例)であり,075 試験の GT 群における発現率に比べ明らかに低頻度であった。 強制漸増が行われた 075 試験の高用量期に多く発現し,低用量から開始しその後投与量を適宜増 減した P/GT 群では低頻度であったことから,血清 IGF-I をモニターしながら性別・年齢別基準値 内に収まるよう用量調節することにより,これらの有害事象の発現をある程度抑制できると考え られた。 076 試験の GT/GT 群 35 例では,浮腫が 8 例(22.9%) ,関節痛は 6 例(17.1%)で報告されたが, そのうち浮腫 1 例および関節痛 1 例は 075 試験で発現した事象が 076 試験まで継続していた症例 であった。 表 51 075 試験における浮腫および関節痛の時期別発現件数 プラセボ 0.003 mg/kg/日 (投与ⅠⅡⅢ期合計) 投与時(投与Ⅰ期) 1 3 3 1 浮腫 関節痛 0.006 mg/kg/日 投与時(投与Ⅱ期) 0 0 0.012 mg/kg/日 投与時(投与Ⅲ期) 5 6 引用:075 試験総括報告書 表 21 表 52 075 試験投与Ⅲ期(8∼24 週)に関節痛および浮腫を発現した患者の IGF-I 症例番号 有害事象 発現時期* 治験薬に対 する処置 転帰 01-01 関節痛 113 日 なし 01-03 浮腫 72 日 なし 関節痛 119 日 なし 回復 浮腫 113 日 なし 回復 関節痛 106 日 減量 回復 関節痛 162 日 なし 回復 09-02 関節痛 141 日 なし 回復 12-01 浮腫 73 日 なし 回復 17-02 浮腫 85 日 なし 回復 浮腫 60 日 なし 回復 関節痛 93 日 なし 回復 04-01 04-03 17-10 24 週後 12 週後 IGF-I (ng/dL) SDS IGF-I (ng/dL) SDS 未回復 236 0.98 422 3.21 回復 300 2.35 339 2.77 331 2.62 342 2.73 539 4.15 304 1.80 499 3.99 32.7 -3.18 120 -0.92 147 0.13 474 3.56 336 2.16 353 4.26 298 3.40 *投与開始日からの日数,一部引用:075 試験総括報告書 別添 7 表 1-1 なお,米国申請資料である安全性統合概要を参考に,浮腫および関節痛に加えて,筋(肉)痛, 腱炎,腱鞘炎,緊張亢進,知覚減退,異常感覚および顔面浮腫を体液貯留に関連する有害事象と して定義したとき,これらの有害事象の総発現率は 075 試験 GT 群で 43.2%(16 例) ,076 試験の P/GT 群で 30.6%(11 例)および GT/GT 群で 31.4%(11 例)であった(076 試験では 075 試験か ら継続している有害事象は集計より除外)。体液貯留関連有害事象の総発現率は,強制漸増を行っ た GT 群に比べ,投与量を適宜増減した P/GT 群および GT/GT 群で低かった(2.7.4.2.1.5.2 参照)。 2.7.3.4 ジェノトロピン 2.7.3.4.2.5 Page 64 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 発症時期(小児期発症/成人期発症) 本治療の目標のひとつは,成人期発症(AO-GHD) ,小児期発症(CO-GHD)ともに除脂肪体重 や体脂肪量等の体組成異常を改善することである。Attanasio AF ら 参考文献14)により報告された AO-GHD と CO-GHD 両者の病態を表 53 に示した。 表 53 CO-GHD と AO-GHD との比較 参考文献 14) CO-GHD と AO-GHD との比較 CO-GHD AO-GHD 年齢(歳) CO-GHD<AO-GHD 28.8 ± 8 43.5 ± 10* 身長(cm) CO-GHD<AO-GHD 160.8 ±11 171.0 ± 9* 体重(kg) CO-GHD<AO-GHD 63.8 ± 17 84.9 ± 17* BMI(kg/m2) CO-GHD<AO-GHD 24.5 ± 6 28.9 ± 5.5* ウエスト/ヒップ比 CO-GHD<AO-GHD 0.90 ± 0.10 0.96 ± 0.06* 除脂肪体重(kg) CO-GHD<AO-GHD 43.5 ± 12 57.3 ± 14* 除脂肪体重(%) CO-GHD ≒AO-GHD 68** 67** 体脂肪量(kg) CO-GHD<AO-GHD 20.2 ± 11 27.7 ± 13* 体脂肪量(%) CO-GHD≒AO-GHD 31.1 ± 12 項目 IGF-I(ng/mL) CO-GHD<AO-GHD QOL CO-GHD<AO-GHD 34(17-69) 31.9 ± 13 a 66(48-91)a* *:P < 0.05 vs CO-GHD **:表から概算した値〔除脂肪体重(%)=除脂肪体重(kg)÷体重(kg)×100〕 a) ( )は,最小値―最大値を示す。 AO-GHD の成因は続発性(器質性)が多いのに対し, CO-GHD の成因は特発性が多く, CO-GHD は小児期に低身長を特徴とした臨床像を示した。このため,AO-GHD に比べ身長が低く,成人 標準身長の-2 SD 以下の患者も多かった。さらに,AO-GHD に比べ体格自体が小さく体重も軽 く,BMI やウエスト/ヒップ比も低かった。 この様な体躯を臨床像として有しているにもかかわらず,CO-GHD は除脂肪体重や体脂肪量 が,絶対量(kg)で AO-GHD に比べ少ないものの,相対量(%)では両者に差は認められなか った。年齢に関係なく同様の分布を示していることから,除脂肪体重や体脂肪量の異常は,発 症年齢ではなく,GHD であることに起因していると推定した。血中 IGF-I 値は AO-GHD に比 べ CO-GHD の方が低く,両者とも正常域から比べると低値であった。これらの臨床像は GH の 薬理作用が欠乏することにより生じている症状であり,GH の補充により正常化することは明 らかであると考える。 AO-GHD と CO-GHD の臨床像を比較した場合,程度の差を認める項目もあるものの,特に 除脂肪体重,体脂肪量の分布で両者は一致していた。 2.7.3.4.2.5.1 有効性 Attanasio AF ら参考文献 14)は,最初の 1 ヵ月間は 0.00625 mg/kg/日,その後 5 ヵ月間は 0.00125 mg/kg/日の GH を投与したプラセボ対照二重盲検比較試験と,これに続く継続長期投与試験(全 2.7.3.4 ジェノトロピン Page 65 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 ての患者は 12 ヵ月投与)を実施した。 上述したような特徴(表 53)が見られるが,有効性評価では,両者とも開始時およびプラセ ボ群との比較で統計的に有意な改善が認められ,有効性に差は認められなかったと報告された (表 54) 。 表 54 評価項目 除脂肪体重(kg) 体脂肪量(%) IGF-I(ng/mL) 二重盲検比較試験(6 ヵ月間)における CO-GHD と AO-GHD の 有効性評価項目の比較 参考文献 14) 症例数 開始時 開始時からの 平均変化量 群内比較 検定値 AO GH 52 57.9 ± 14.9 3.54 ± 8.5 < 0.001 AO プラセボ 45 55.9 ± 14.2 -0.22 ± 5.5 0.718 CO GH 32 43.5 ± 9.5 3.68 ± 4.1 < 0.001 CO プラセボ 35 43.4 ± 13.4 -1.91 ± 5.7 0.060 AO GH 52 29.5 ± 13.8 -4.93 ± 12.3 < 0.001 AO プラセボ 45 34.1 ± 12.0 0.19 ± 7.4 0.369 CO GH 32 32.2 ± 10.5 -5.50 ± 6.2 <0.001 CO プラセボ 35 30.8 ± 13.0 3.38 ± 8.2 0.011 AO GH 46 73.4 ± 40.1 143.4 ± 101.4 < 0.001 AO プラセボ 46 70.3 ± 31.6 2.5 ± 18.9 0.590 CO GH 32 60.7 ± 69.5 123.5 ± 106.8 < 0.001 CO プラセボ 34 54.4 ± 45.7 1.1 ± 23.9 0.378 投与群 群間比較 検定値 < 0.001 < 0.001 < 0.001 < 0.001 < 0.001 < 0.001 投与量は最初の 4 週間は 0.00625 mg/kg/日,その後 0.0125 mg/kg/日投与した(プラセボは相当量) 。 また,075 試験において,体組成および血清 IGF-I 値とその SDS の発症時期による層別解析を 検討した。いずれの項目においても,AO-GHD,CO-GHD 共に GT 群では試験開始時と比較して 24 週後には有意な変化が認められた。しかし,P 群では CO-GHD の除脂肪体重において,有意な 変化は認められたものの,他の項目では有意な変化は認められなかった。以上より,075 試験に おいても,発症時期による有効性への影響は認められなかった(表 55,表 56)。 2.7.3.4 ジェノトロピン 表 55 投与 24 週後の体組成の平均変化率(%) :発症時期による層別解析 GT 群 発症時期 Page 66 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 例 試験開始時 数 P群 平均変化率 p 値* 24 週後 例 試験開始時 数 24 週後 19 38.12±8.49 39.00±9.81 平均変化率 p 値* 除脂肪体重(kg) CO 19 40.27±8.43 AO 18 42.76±11.12 44.88±11.73 4.37±6.25 p=0.0040 5.09±4.07 p=0.0001 41.96±8.81 17 41.96±12.01 41.98±12.33 1.86±4.38 p=0.0469 0.10±4.32 p=0.7818 体脂肪量(kg) CO 19 22.28±7.71 20.70±8.28 AO 18 22.00±6.73 19.72±6.87 -8.24±12.74 p=0.0210 -10.44±10.96 p=0.0005 19 20.78±8.60 21.06±8.86 17 18.94±5.74 18.59±5.04 *試験開始時との比較:Wilcoxon 符号付き順位検定 1.30±7.04 p=0.4423 -0.97±7.22 p=0.4238 平均±SD 引用:075 試験総括報告書 別添 6 表 3-1, 3-5 表 56 投与 24 週後の血清 IGF-I および IGF-I SDS の平均変化量:発症時期による層別解析 発症時 例 期 試験開始時 数 GT 群 24 週後 P群 平均変化量 p 値* 例 試験開始時 数 24 週後 平均変化量 p 値* 血清 IGF-I(ng/mL) CO 19 46.56±35.59 186.42±134.97 AO 18 109.37±64.70 294.44±134.29 139.85±120.06 19 68.99±36.22 p<0.0001 185.07±103.97 17 99.36±59.90 p<0.0001 70.18±32.56 106.99±67.70 1.19±17.48 p=0.6794 7.63±26.59 p=0.3289 IGF-I SDS CO 19 -3.069±0.922 -0.419±1.885 AO 18 -0.798±1.364 2.125±2.194 2.649±1.826 p<0.0001 2.923±1.427 p<0.0001 19 -2.449±0.957 -2.400±0.936 17 -1.148±1.265 -1.015±1.376 *試験開始時との比較:Wilcoxon 符号付き順位検定 引用:075 試験総括報告書 別添 6 表 11-1, 11-3 0.049±0.411 p=0.5744 0.134±0.460 p=0.3005 平均±SD AO-GHD と CO-GHD において,原因,臨床像に程度の差はあるが,体組成等の GH 欠損に起因 する異常は両者に存在し,この治療が GH 補充療法の目的である。表 54,表 55,表 56 に示し たように,本適応症の治療目的となる除脂肪体重や体脂肪量の,AO-GHD と CO-GHD に対する 同一用量での GH の反応性は同様と考えられた。 2.7.3.4.2.5.2 安全性 AO-GHD,CO-GHD とも重篤な有害事象の報告はなかったが,AO-GHD の方が CO-GHD に比 べ体液貯留に関係する有害事象が多く報告された参考文献 14)。これは,GH 補充を開始した短期間に 発生しやすい現象であり,詳細な発症機序は現段階では不明である。しかし,ほとんどの場合, 無処置あるいは投与量の減量で軽減もしくは消失すること,初期は低用量から始め,徐々に用量 を増量し,血中 IGF-I 値が基準値内に入った段階で維持用量に至る方法をとることにより発生率 を押えることができることから,GH の感受性の問題であると考えられる。 2.7.3.4 ジェノトロピン Page 67 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 血中 IGF-I 値が基準値内に収まるよう投与量を適宜増減した 076 試験の P/GT 群において,発症 時期別の因果関係を否定できない有害事象の発現頻度を 0 週∼24 週と 24 週∼48 週の 2 つの期間 で検討した。因果関係を否定できない有害事象の発現率は,0 週∼24 週で CO-GHD において 15 例中 8 例(42.1%) ,AO-GHD において 17 例中 7 例(41.2%),24 週∼48 週で CO-GHD において 17 例中 4 例(23.5%),AO-GHD において 16 例中 5 例(31.32%)と両発症時期でほぼ同じであっ た(表 57) 。 表 57 076 試験における P/GT 群の発現時期別有害事象 a) の発現頻度 (因果関係を否定できない):発症時期による層別解析 P/GT群発現例数(%) 0 週-24 週 全体 CO AO 症例数 有害事象発現例数 筋・骨格系障害 関節痛 筋脱力 代謝・栄養障害 アルカリフォスファターゼ上昇 一般的全身障害 浮腫 P/GT群発現例数(%) 24 週-48 週 全体 CO AO 19 8(42.1) 17 7(41.2) 36 15 17 4(23.5) 16 5(31.3) 33 9 1(5.3) 2(10.5) 0(0.0) 3(17.6) 1 5 1(5.9) 0(0.0) 0(0.0) 0(0.0) 1 0 1(5.3) 2(11.8) 3 0(0.0) 0(0.0) 0 1(5.3) 1(5.9) 2 0(0.0) 0(0.0) 0 a) 因果関係が否定できない有害事象のうち P/GT 群で 3 例以上認められたもの,および 075 試験発症時期別の有 害事象の解析において GT 群で 3 例以上認められたもの 2.7.3.4.2.6 性差 強制漸増した 075 試験において,性別における除脂肪体重・体脂肪量の変化は,女性より男性 の方が大きかった(2.7.3.3.3.1 参照) 。 そこで,初期投与量として 0.003 mg/kg/日を 8 週間投与,その後,個々の患者ごとに,血中 IGF-I が性別・年齢別基準値内に収まるように治験責任医師或いは治験分担医師の判断で適宜増減し投 与した 076 試験の,有効性および安全性の性差に対する影響を検討した。 2.7.3.4.2.6.1 有効性 体組成 076 試験の除脂肪体重,体脂肪量の変化率および変化量を性別による層別解析した結果を表 58, 表 59,表 60,表 61 に示した。 除脂肪体重の 24 週後および 48 週後の変化を男女間で比較すると,GT/GT 群で,男女ともに 076 試験開始時(ベースライン)の除脂肪体重を維持したが,075 試験開始時からの増加の程度は, 男性に比べ女性の方が低かった。P/GT 群では,男女ともに 24 週後および 48 週後に増加する傾向 を示し,その増加の程度もほぼ同様であった。 体脂肪量では,GT/GT群において,男女ともに076試験開始時に比べて増加する傾向が見られた が,075試験開始時の値より低値で推移した。また,075試験開始時からの減少の程度は男性に比 べ女性の方が小さかった。P/GT群では,男女ともに076試験開始時に比べて減少する傾向が見られ 2.7.3.4 ジェノトロピン Page 68 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 たが,減少の程度は男性に比べて女性の方が小さかった。 表 58 性 076 試験における除脂肪体重の推移:性別(24 週評価) 075 試験開始時 投与群 ベースライン 24 週 変化量 変化率(%) 48.31 ± 10.30 0.28 ± 2.08 0.55 ±4.25 除脂肪体重(kg) 男 性 女 性 GT/GT 群 N=22 平均値±標準偏差 [95%信頼区間] 中央値 45.19 ± 10.02 48.03 ±9.97 [40.75,49.63] 44.40 [43.61,52.45] 47.00 P/GT 群 N=23 平均値±標準偏差 [95%信頼区間] 中央値 45.04 ±8.64 45.85 ±9.54 [41.31,48.78] 43.60 [41.72,49.97] 43.70 GT/G 群 N=13 平均値±標準偏差 [95%信頼区間] 中央値 35.88 ±6.44 36.76 ±6.15 [31.99,39.78] [33.04, 40.48] [33.37, 40.55] [-0.70, 1.10] [-1.81, 3.27] 35.90 35.90 37.80 0.00 0.00 30.88 ± 5.99 30.78 ±5.48 平均値±標準偏差 [95%信頼区間] [27.26,34.50] [27.47,34.10] 27.80 28.40 中央値 ベースラインは 076 試験開始時(075 試験 24 週評価時)の値 引用:076 総括報告書 表 9.1.1.1,表 9.1.2.1 P/GT 群 N=13 表 59 性 [43.75,52.88] [-0.64,1.21] [-1.34,2.43] 46.55 0.10 0.20 47.63 ±8.77 1.78 ± 2.39 4.54 ±6.16 [43.83,51.42] [0.75, 2.81] [1.87,7.20] 46.60 1.70 3.50 36.96 ± 5.94 31.75 ± 5.88 0.20 ±1.50 0.96 ± 1.47 [28.20,35.30] [0.07,1.85] 29.60 1.10 0.73 ±4.20 3.08 ± 5.06 [0.03,6.14] 4.10 076 試験における除脂肪体重の推移:性別(48 週評価) 投与群 075 試験開始時 ベースライン 48 週 変化量 変化率(%) 48.76 ± 9.81 0.73 ± 2.49 1.75 ±4.87 除脂肪体重(kg) 男 性 女 性 GT/GT 群 N=22 平均値±標準偏差 [95%信頼区間] 中央値 45.19 ± 10.02 48.03 ±9.97 [40.75,49.63] 44.40 [43.61,52.45] 47.00 P/GT 群 N=23 平均値±標準偏差 [95%信頼区間] 中央値 45.04 ±8.64 45.85 ±9.54 [41.31,48.78] 43.60 [41.72,49.97] 43.70 GT/GT 群 N=13 平均値±標準偏差 [95%信頼区間] 中央値 35.88 ±6.44 36.76 ±6.15 [31.99,39.78] [33.04, 40.48] [32.96, 40.98] [-0.39, 0.81] [-1.28, 2.13] 35.90 35.90 36.30 0.20 0.60 P/GT 群 N=13 平均値±標準偏差 [95%信頼区間 v 中央値 [44.41,53.11] [-0.38,1.83] [-0.41,3.91] 48.00 0.90 2.00 47.86 ±8.98 2.01 ± 2.69 [43.97,51.74] [0.85, 3.17] 44.60 1.60 36.97 ± 6.63 0.21 ±0.99 5.00 ±6.68 [2.12,7.89] 2.70 0.42 ±2.82 30.88 ± 5.99 30.78 ±5.48 32.02 ± 5.68 1.23 ± 1.41 4.05 ± 4.52 [27.26,34.50] 27.80 [27.47,34.10] 28.40 [28.58,35.45] 30.20 [0.38,2.08] 1.20 [1.32,6.79] 3.60 ベースラインは 076 試験投与開始時(075 試験 24 週評価時)の値 引用:076 総括報告書 表 9.1.1.1,表 9.1.2.1 2.7.3.4 ジェノトロピン 表 60 性 Page 69 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 076 試験における体脂肪量の推移:性別(24 週評価) 投与群 075 試験開始時 ベースライン 24 週 変化量 変化率(%) 20.25 ± 6.26 17.69 ± 6.15 18.32 ± 6.57 0.65 ± 2.04 4.43 ± 13.35 体脂肪量(kg) GT/GT 群 男 性 N=22 P/GT 群 N=23 GT/GT 群 女 性 N=13 P/GT 群 N=13 平均値±標準偏差 [95%信頼区間] 中央値 平均値±標準偏差 [95%信頼区間] 中央値 平均値±標準偏差 [95%信頼区間] 中央値 平均値±標準偏差 [95%信頼区間] 中央値 [17.47, 23.03] [14.95, 20.40] [15.41, 21.23] [-0.26, 1.55] [-1.49, 10.35] 20.30 16.80 17.55 0.35 2.95 18.60 ± 7.08 18.65 ± 7.09 17.60 ± 7.52 -1.05 ± 2.00 -6.50 ± 11.75 [15.54, 21.66] [15.58, 21.71] [14.35, 20.85] [-1.91, -0.18] [-11.58, -1.42] 17.80 17.20 16.60 -0.50 -2.20 24.65 ± 8.02 23.18 ± 8.03 23.68 ± 7.87 0.50 ± 0.82 2.43 ± 5.27 [19.08, 29.49] [18.33, 28.04] [18.93, 28.44] [0.01, 0.99] [-0.76, 5.62] 22.80 21.50 23.10 0.60 1.80 22.23 ± 7.51 22.10 ±7.46 21.49 ± 6.89 -0.61 ± 2.38 -1.36 ± 12.89 [17.69, 26.77] [17.59, 26.61] [17.33, 25.66] [-2.05, 0.83] [-9.15, 6.43] 18.80 19.50 18.40 -1.20 -4.70 ベースラインは 076 試験投与開始時(075 試験 24 週評価時)の値 引用:076 総括報告書 表 9.2.1.1,表 9.2.2.1 表 61 性 076 試験における体脂肪量の推移:性別(48 週評価) 投与群 075 試験開始時 ベースライン 48 週 20.25 ± 6.26 17.69 ± 6.15 18.18 ± 6.63 変化量 変化率(%) 体脂肪量(kg) GT/GT 群 男 性 N=22 P/GT 群 N=23 GT/GT 群 女 性 N=13 P/GT 群 N=13 0.50 ± 2.13 3.32 ± 13.02 [95%信頼区間] [17.47, 23.03] [14.95, 20.40] [15.24, 21.12] 中央値 20.30 16.80 16.90 平均値±標準偏差 18.60 ± 7.08 18.65 ± 7.09 17.07± 7.26 [-0.44, 1.45] [-2.46, 9.09] 0.25 1.30 -1.58 ± 2.14 -8.88 ± 11.84 [95%信頼区間] [15.54, 21.66] [15.58, 21.71] [13.93, 20.21] 中央値 17.80 17.20 17.00 平均値±標準偏差 24.65 ± 8.02 23.18 ± 8.03 23.56 ± 7.93 [-2.50, -0.65] [-14.00, -3.76] -0.90 -5.20 0.38 ± 0.92 2.05 ± 4.48 [95%信頼区間] [19.08, 29.49] [18.33, 28.04] [18.77, 28.35] 中央値 22.80 21.50 21.50 平均値±標準偏差 22.23 ± 7.51 22.10 ±7.46 21.28± 6.75 [-0.18, 0.93] [-0.66, 4.75] 0.10 0.40 -0.82 ± 2.55 -2.37 ± 10.47 [95%信頼区間] [17.69, 26.77] [17.59, 26.61] [17.21, 25.36] 中央値 18.80 19.50 18.60 [-2.36, 0.73] [-8.69, 3.96] -0.80 -5.60 平均値±標準偏差 ベースラインは 076 試験投与開始時(075 試験 24 週評価時)の値 引用:076 総括報告書 表 9.2.1.1,表 9.2.2.1 血中 IGF-I SDS 値 投与 12 週,24 週,36 週,48 週後における血中 IGF-ISDS 値を表 62 に示した。投与 48 週後, 大部分の症例の血中 IGF-I は性別・年齢別基準値内(-1.96 SDS ∼ 1.96 SDS)に調整された。 投与 48 週後,血中 IGF-I 値が基準値プラス側(0 SDS 以上)であった症例は GT/GT 群の男性 で 21 例中 14 例(66.7%) ,P/GT 群の男性で 20 例中 15 例(75.0%) ,GT/GT 群の女性で 12 例中 6 例(50.0%),P/GT 群の女性で 11 例中 8 例(72.7%)であった。基準値マイナス側(0 SDS 未満) であった症例は, GT/GT 群の男性で 21 例中 7 例 (33.3%), P/GT 群の男性で 20 例中 5 例 (25.0%), GT/GT 群の女性で 12 例中 6 例(50.0%),P/GT 群の女性で 11 例中 3 例(27.3%)であった。 ジェノトロピン 2.7.3.4 表 62 性 076 試験の血中 IGF-I SDS 値の調整状態:性別 12 週 24 週 36 週 48 週 -1.96 未満 3(13.6) 1(4.6) 1(4.6) 1(4.8) -1.96 以上∼-1.00 未満 3(13.6) 3(13.6) 0(0.0) 2(9.5) -1.00 以上∼0.00 未満 4(18.2) 3(13.6) 3(13.6) 4(19.1) 0.00 以上∼1.00 未満 3(13.6) 6(27.3) 7(31.8) 8(38.1) 1.00 以上∼1.96 未満 6(27.3) 6(27.3) 9(40.9) 3(14.3) 1.96 以上 3(13.6) 3(13.6) 2(9.1) 3(14.3) 投与群 GT/GT 群 男性 P/GT 群 GT/GT 群 女性 P/GT 群 -:該当症例なし Page 70 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 -1.96 未満 1(4.8) 1(4.8) 0(0.0) 0(0.0) -1.96 以上∼-1.00 未満 3(14.3) 1(4.8) 0(0.0) 1(5.0) -1.00 以上∼0.00 未満 5(23.8) 4(19.1) 3(15.0) 4(20.0) 0.00 以上∼1.00 未満 6(28.6) 3(14.3) 9(45.0) 9(45.0) 1.00 以上∼1.96 未満 6(28.6) 9(42.9) 4(20.0) 2(10.0) 1.96 以上 0(0.0) 3(14.3) 4(20.0) 4(20.0) -1.96 未満 3(23.1) 1(8.3) 1(8.3) 0(0.0) -1.96 以上∼-1.00 未満 3(23.1) 1(8.3) 2(16.7) 0(0.0) -1.00 以上∼0.00 未満 1(7.7) 4(33.3) 3(25.0) 6(50.0) 0.00 以上∼1.00 未満 3(23.1) 2(16.7) 2(16.7) 3(25.0) 1.00 以上∼1.96 未満 1(7.7) 2(16.7) 2(16.7) 1(8.3) 1.96 以上 2(15.4) 2(16.7) 2(16.7) 2(16.7) -1.96 未満 1(8.3) 0(0.0) 0(0.0) 1(9.1) -1.96 以上∼-1.00 未満 2(16.7) 1(8.3) 1(8.3) 0(0.0) -1.00 以上∼0.00 未満 5(41.7) 3(25.0) 3(25.0) 2(18.2) 0.00 以上∼1.00 未満 3(25.0) 5(41.7) 6(50.0) 6(54.6) 1.00 以上∼1.96 未満 1(8.3) 2(16.7) 1(8.3) 1(9.1) 1.96 以上 0(0.0) 1(8.3) 1(8.3) 1(9.1) ( ) :% 投与量 GT/GT 群の女性の投与量は GT/GT 群および PL/GT 群の男性,P/GT 群の女性に比べ若干高い用 量で投与されていたが,概ね男女の各群で平均投与量に差は認められなかった。平均投与量は 075 試験の第Ⅱ期(0.006 mg/kg/日)に相当する用量であった(表 63) 。また,投与 48 週後の血中 IGF-I 値が 0 SDS 未満であった症例の平均投与量(投与 36 週後∼48 週後)は,GT/GT 群の男性で 0.0079 mg/kg/日(最小∼最大:0.0053∼0.0138 mg/kg/日),P/GT 群の男性で 0.0060 mg/kg/日(最小∼最大: 0.0035∼0.0092 mg/kg/日) ,GT/GT 群の女性で 0.0081 mg/kg/日(最小∼最大:0.0027∼0.0126 mg/kg/ 日) ,P/GT 群の女性で 0.0036 mg/kg/日(最小∼最大:0.0028∼0.0043 mg/kg/日)であった。なお, 0.009 mg/kg/日を超え投与された症例は,GT/GT 群の男性 1 例,女性 1 例であった。 2.7.3.4 ジェノトロピン 表 63 性 男性 女性 076 試験の ITT における各評価時期における GT 投与量(mg/kg/日):性別 12 週∼24 週 投与群 Page 71 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 24 週∼36 週 36 週∼48 週 GT/GT 群 0.0048 ±0.0017(N=22) 0.0058 ±0.0035(N=22) 0.0057 ±0.0035(N=22) P/GT 群 0.0053 ±0.0028(N=21) 0.0058 ±0.0027(N=21) 0.0061 ±0.0031(N=20) GT/GT 群 0.0057 ±0.0022(N=13) 0.0070 ±0.0036(N=12) 0.0075 ±0.0037(N=12) P/GT 群 0.0053 ±0.0025(N=12) 0.0053 ±0.0018(N=12) 0.0051 ±0.0019(N=12) 2.7.3.4.2.6.2 安全性 076 試験における性別で層別した因果関係を否定できない有害事象を表 64(076 試験開始時か ら 24 週後) ,表 65(076 試験開始 24 週から 48 週後)に示した。P/GT 群で因果関係を否定でき ない有害事象発現頻度に性別による差が認められた。しかし,GT/GT 群,P/GT 群の因果関係を 否定できない有害事象発現例数を合計すると,076 試験開始時から 24 週後では,男性で 45 例中 25 例(55.6%) ,女性で 26 例中 18 例(69.2%),076 試験開始 24 週から 48 週後では男性で 43 例 中 13 例(30.2%) ,女性で 25 例中 11 例(44.0%)とほぼ同じであった。 表 64 076 試験の因果関係を否定できない有害事象の発現頻度 (いずれかの群で 3 例以上発現) 076 試験開始時-24 週 GT 投与期間 24-48 週 最大の解析対象症例数 副作用発現例数 副作用発現率(%) WHO-ART 器官分類および基本語 筋・骨格系障害: 関節痛 筋脱力 精神障害: 不安 感情不安定 思考異常 代謝・栄養障害: アルカリフォスファターゼ上昇 泌尿器系障害: 血尿 一般的全身障害: 浮腫 GT 投与期間 0-24 週 合計 GT 群 男性 女性 合計 P/GT 群 男性 女性 35 28 80.0 22 18 81.8 13 10 76.9 36 15 41.7 23 7 30.4 13 8 61.5 5 2 3(13.6) 2(15.4) 0(0.0) 2(15.4) 1 5 1(4.3) 0(0.0) 3(13.0) 2(15.4) 4 5 4 1(4.5) 3(23.1) 2(9.1) 3(23.1) 3(13.6) 1(7.7) 1 3 3 1(4.3) 0(0.0) 3(13.0) 0(0.0) 3(13.0) 0(0.0) 3 0(0.0) 3(23.1) 6 3(13.6)3 (23.1) 4 3(13.6) 1(7.7) 3 1(4.3) 2(15.4) 7 4(18.2) 3(23.1) 2 0(0.0) 2(15.4) 2.7.3.4 ジェノトロピン 表 65 Page 72 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 076 試験の因果関係を否定できない有害事象の発現頻度 (いずれかの群の総数で 2 例以上発現) 076 試験開始 24 週-48 週 最大の解析対象症例数 副作用発現例数 副作用発現率(%) WHO-ART 器官分類および基本語 中枢・末梢神経系障害: 緊張亢進 呼吸器系障害: 副鼻腔炎 GT 投与期間 48-72 週 GT 投与期間 24-48 週 合計 GT 群 男性 女性 合計 P/GT 群 男性 女性 35 15 42.9 22 10 45.5 13 5 38.5 33 9 27.3 21 3 14.3 12 6 50.0 2 1(4.5) 1(7.7) 0 0(0.0) 0(0.0) 2 1(4.5) 1(7.7) 0 0(0.0) 0(0.0) なお,強制漸増した 075 試験の因果関係を否定できない有害事象は,発現頻度は男女でほぼ同 じであり(2.7.4.2 表 14 参照),1 日最大投与量は 0.012 mg/kg(075 試験の第Ⅲ期)で 1.0 mg を超 えないものであった。 以上より,有効性および安全性の両面から,患者の血中 IGF-1 値を性別・年齢別基準値プラス 側内(0 ∼+1.96 SDS)に男女間で差異なく調整することにより,男女間で同様な体組成改善効 果を期待することができる。女性は男性より若干高い GH 補充量を要すると考えるが,男女を問 わず大部分の症例は 1.0 mg/日内までの GH 補充にて血中 IGF-1 値が基準プラス側内に調整するこ とが可能である。 2.7.3.4.2.7 • 用法・用量(案)の設定根拠のまとめ 国内で実施した二つの臨床試験(075 および 076 試験)の成績から,日本人 AGHD 患者に おける用法・用量を検討した。075 試験ではジェノトロピンを 2 段階で強制漸増(0.003 → 0.006 → 0.012 mg/kg/日)し,076 試験では 0.003 mg/kg/日にて 8 週間投与後,日本人健常 人の性別・年齢別 IGF-I 基準値を指標に投与量を適宜増減した。 • 両試験において体組成および血清脂質におけるジェノトロピンの有効性が確認された。 • 成長ホルモンの生理的補充量からの隔たりを示す IGF-I SDS は,075 試験では投与 12 週後 (0.012 mg/kg/日投与時)に平均値が+1SD を超え,投与 24 週後までに+2SD を超える症例 が 38 例中 19 例認められた。一方,コンセンサスガイドラインに準拠して投与を行った 076 試験では,IGF-I SDS の平均値は 0 SD 近くで推移し,投与 24 週後までに+2SD を超える症 例は 26 例中 4 例と少なく,症例の多くは基準値内にコントロールされていた。 • 両試験においてジェノトロピンの安全性に特に問題は認められなかった。 • 両試験において有害事象を理由に治験薬を減量または一時中止した症例が認められたが, いずれの事象も減量または一時中止後回復した。有害事象による投与中止例は,075 試験で は GT 群で 2 例,076 試験では P/GT 群 1 例および GT/GT 群 2 例であった。 ジェノトロピン • 2.7.3.4 Page 73 推奨用法・用量に関する臨床情報の解析 成長ホルモンの生理作用である体液貯留に関連すると考えられる浮腫および関節痛は,075 試験 GT 群の 0.012 mg/kg/日投与時に比較的多くみられ,投与量を適宜増減した 076 試験 P/GT 群では 075 試験 GT 群に比べ少なかった。 • 浮腫および関節痛を含む体液貯留関連有害事象の総発現率は,強制漸増を行った 075 試験 GT 群に比べ,投与量を適宜増減した 076 試験の P/GT 群および GT/GT 群で低かった。 • 投与量を適宜増減した 076 試験において,投与量上限の 1.0 mg/日へ増量した症例は 2 例認 められたが,投与量上限に増量後の安全性に問題は認められなかった。 • AO-GHD と CO-GHD において,原因,臨床像に程度の差はあるが,体組成等の GH 欠損に 起因する異常は両者に存在し,この治療が GH 補充療法の目的である。本適応症の治療目 的となる除脂肪体重や体脂肪量において,AO-GHD と CO-GHD に対する同一用量での GH の反応性はほぼ同様であった。安全性では,両者とも重篤な有害事象の報告はなかったが, AO-GHD の方が CO-GHD に比べ体液貯留に関係する有害事象が多く報告された参考文献 14)。 しかし,ほとんどの場合,無処置あるいは投与量の減量で軽減もしくは消失し,初期は低 用量から始め,徐々に用量を増量し,血中 IGF-I 値が基準値内に入った段階で維持用量に至 る方法をとることにより発生率を押えることができる。血中 IGF-I 値が基準値内に入った段 階で維持用量に至る方法を用いた 076 試験の P/GT 群において,因果関係を否定できない有 害事象の発現頻度は AO-GHD と CO-GHD でほぼ同じであった。 • 患者の血中 IGF-1 値を性別・年齢別基準値プラス側内(0 ∼+1.96 SDS)に男女間で差異な く調整することにより,男女間で同様な体組成改善効果を期待することができる。女性は 男性より若干高い GH 補充量を要すると考えるが,男女を問わず大部分の症例は 1.0 mg/日 内までの GH 補充にて血中 IGF-1 値が基準プラス側内に調整することが可能である。 • 以上の成績より,成長ホルモン投与の反応性に個人差があること,また体内の水分貯留の 変化による副作用が高用量投与時に比較的多くみられたことを考慮し,ジェノトロピン投 与は低用量 0.003 mg/kg/日から開始し,血清 IGF-I 値をモニタリングすることにより,個人 毎に適切な補充量を決定することが妥当と考える。 2.7.3.5 ジェノトロピン 2.7.3.5 Page 74 効果の持続,耐薬性 効果の持続,耐薬性 075 試験を終了した症例を対象にジェノトロピンを 48 週間投与する長期投与試験;076 試験を 実施した。075 試験に完了した GT 群 35 例,P 群 36 例が本試験の対象となった。075 試験から継 続してジェノトロピン投与を受けた GT/GT 群では通算 72 週間となる。本項では,これらの長期 投与例である GT/GT 群 35 例を対象にジェノトロピンの効果の持続性を検討した。 なお, GT/GT 群におけるジェノトロピン投与量は,075 試験の投与開始時から投与 4 週後は 0.003 mg/kg/日,投与 4 週から投与 8 週後までは 0.006 mg/kg/日,投与 8 週から投与 24 週後では 0.012 mg/kg/日であった。076 試験開始時からの 8 週間は 0.003 mg/kg/日に減量となり,その後は血清 IGF-I が性別・年齢別基準値内に収まるよう治験責任(分担)医師の判断で投与量を適宜増減し た(投与量上限:1.0 mg/日) 。076 試験における投与 48 週後の投与量は,GT/GT 群で 0.001∼0.012 mg/kg/日(最小∼最大)に分布し,中央値は 0.0052 mg/kg/日であった。 2.7.3.5.1 体組成に対する効果 除脂肪体重および体脂肪量の経時的推移を図 15 に示した。投与 48 週後および 72 週後も投与 24 週後の除脂肪体重および体脂肪量が維持されており,ジェノトロピンの効果は投与の継続によ り維持された。 55 ( 体 45 組 成 35 ) ㎏ 25 15 05 ~ ~ 075試験開始時 48週後/24週後 除脂肪体重 投与期間* 例数 除脂肪体重(kg) 平均±SD 平均変化率 体脂肪量(kg) 平均±SD 平均変化率 体脂肪量 075 試験開始時 24 週後/ 076 試験開始時 48 週後/ 24 週後 72 週後/ 48 週後 35 35 35 35 41.73±9.87 − 43.85±10.26 − 44.10±10.43 0.61±4.17 44.38±10.41 1.25±4.23 21.88±7.18 − 19.72±7.31 − 20.31±7.44 3.69±10.99 20.18±7.51 2.85±10.59 *上段は 075 試験開始時,下段は 076 試験開始時からの投与期間 引用:076 試験総括報告書 表 4.2.1, 5.2.1 図 15 長期投与例(GT/GT 群)における除脂肪体重の推移(平均±SD) 2.7.3.5 ジェノトロピン 2.7.3.5.2 Page 75 効果の持続,耐薬性 血清脂質に対する効果 LDL-コレステロールの経時的推移を図 16 に,血清脂質の経時的推移を表 66 に示した。 投与 48 週後も LDL-コレステロール,総コレステロール,中性脂肪およびリン脂質の低下が認 められ,ジェノトロピンの効果が投与の継続により維持された。HDL-コレステロールおよび遊離 脂肪酸は増加の傾向が認められたが,いずれも基準値内での変動であった。 180 140 120 100 80 60 ~ ~ 40 07 5開 24 始 週 時 後 /0 76 開 始 時 28 週 後 /4 週 後 32 週 後 /8 週 36 後 週 後 /1 2週 40 後 週 後 /1 6週 44 後 週 後 /2 0週 48 後 週 後 /2 4週 60 後 週 後 /3 6週 72 後 週 後 /4 8週 後 LDL-コレステロール (mg/dL) 160 図 16 長期投与例における LDL-コレステロールの推移(平均±SD) 表 66 投与期間* 例数 LDL-コレステロ ール(mg/dL) HDL-コレステロ ール(mg/dL) 総コレステロー ル(mg/dL) 長期投与例における血清脂質の推移 075開始 時 24週後/ 076開始 時 36週後/ 12週後 48週後/ 24週後 60週後/ 36週後 72週後/ 48週後 35 127.7 ±38.0 51.0 ±14.7 35 113.8 ±32.4 53.5 ±15.4 35 112.7 ±29.7 56.9 ±17.4 35 112.6 ±30.5 55.0 ±15.3 35 115.3 ±31.4 55.5 ±14.6 35 114.7 ±28.7 55.5 ±16.5 197.6 ±38.6 160.4 ±108.0 224.7 ±44.6 0.387 ±0.167 202.0 ±39.6 167.8 ±119.8 227.9 ±50.3 0.430 ±0.271 平均±SD 204.7 192.7 201.7 198.2 ±43.7 ±36.4 ±42.8 ±41.0 189.2 162.7 166.7 163.5 中性脂肪(mg/dL) ±165.5 ±100.5 ±101.2 ±124.4 238.7 228.7 236.9 227.4 リン脂質(mg/dL) ±56.2 ±39.4 ±46.7 ±50.0 遊離脂肪酸 0.362 0.462 0.453 0.451 (mEq/L) ±0.214 ±0.264 ±0.260 ±0.227 *上段は 075 試験開始時,下段は 076 試験開始時からの投与期間 引用:076 試験総括報告書 表 6.1.1, 6.2.1, 6.3.1, 6.4.1, 6.5.1, 6.6.1 2.7.3.5 ジェノトロピン 2.7.3.5.3 Page 76 効果の持続,耐薬性 薬力学的指標 血清 IGF-I,血清 IGFBP-3 およびそれらの SDS を表 67 に示した。血清 IGF-I は,投与量の強 制漸増を行った 075 試験中(投与 24 週後)に大きな増加を示したが,076 試験では血清 IGF-I が 基準値内に収まるよう症例毎に投与量を調整したことから,076 試験開始以降の血清 IGF-I は試 験開始時に比べ低値に保たれた。血清 IGFBP-3 も同様な推移を示した。 表 67 48週後/ 24週後 60週後/ 36週後 72週後/ 48週後 35 35 35 35 35 77.87 249.30 153.40 175.81 199.20 ±61.33 ±140.71 ±95.98 ±101.73 ±87.74 1.967 3.045 2.522 2.835 3.265 ±1.049 ±1.226 ±1.042 ±1.089 ±1.183 -1.969 0.975 -0.477 -0.010 0.400 IGF-I SDS ±1.664 ±2.361 ±1.935 ±1.786 ±1.679 IGFBP-3 -3.8655 -0.7749 -1.9509 -1.1626 -0.2455 SDS ±3.9912 ±2.6600 ±2.8774 ±2.7390 ±2.5346 *上段は 075 試験開始時,下段は 076 試験開始時からの投与期間 引用:076 試験総括報告書 表 7.1.1, 7.2.1, 7.3.1, 7.4.1 35 203.76 ±68.99 3.629 ±1.145 0.578 ±1.394 0.4832 ±2.1377 35 190.18 ±73.16 3.616 ±1.118 0.457 ±1.491 0.5833 ±1.8542 平均±SD 投与期間* 075開始時 長期投与例における薬力学的指標の推移 24週後/ 076開始時 32週後/ 8週後 36週後/ 12週後 例数 IGF-I (ng/mL) IGFBP-3 (µg/mL) 2.7.3.5.4 自他覚症候 自他覚症候のスコアの 076 試験開始時から変化を表 68 に示した。投与 24 週後のスコアの低下 は,投与 48 週後も継続して認められた。 「運動力・筋力低下」, 「不安感」 ,および「疎外感」にお いては,投与 48 週後に新たにスコアの低下を示す症例が認められた。 2.7.3.5 ジェノトロピン 表 68 症候 運動力 ・筋力 低下 076 開始時 スコア 0 1 2 3 欠測 スコア 0 無気力, 1 集中力 2 低下 3 欠測 スコア 0 鬱状態 1 (落ち込 んだ 2 気分) 3 欠測 Page 77 効果の持続,耐薬性 長期投与例における自他覚症候の推移 24週後 48週後 0 1 2 3 欠測 0 1 2 3 欠測 17 7 4 0 0 0 3 0 1 0 0 0 1 1 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 17 9 4 1 0 0 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 2 3 欠測 0 1 2 3 欠測 19 10 0 0 0 0 1 2 0 0 0 0 1 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 19 11 0 0 0 0 0 3 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 2 3 欠測 0 1 2 3 欠測 26 3 3 0 0 0 2 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 25 3 2 0 0 1 2 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 情緒 不安定 (感情的 な不安 定さ) スコア 0 1 2 3 欠測 0 1 2 3 欠測 0 1 2 3 欠測 23 2 2 1 0 2 3 1 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 24 2 1 1 0 1 3 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 2 3 欠測 0 1 2 3 欠測 自制の 障害 スコア 0 1 2 3 欠測 26 4 0 1 0 0 2 1 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 25 3 0 1 0 1 3 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 2 3 欠測 0 1 2 3 欠測 不安感 スコア 0 1 2 3 欠測 21 5 1 0 0 0 6 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 21 6 2 0 0 0 5 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 スコア 0 1 2 3 欠測 0 1 2 3 欠測 0 1 2 3 欠測 疎外感 (社会的 孤独感 の増加) 26 2 2 0 0 0 2 1 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 26 1 2 0 0 0 3 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 自他覚症候のスコア: 0:症状なし,1:軽度,2:中等度,3:重度 はスコアが低下した症例を示す。 例数 2.7.3.5 ジェノトロピン 2.7.3.5.5 Page 78 効果の持続,耐薬性 QOL QOL-AGHDA および SF-36 のスコアの推移を表 69 および表 70 に示した。 QOL-AGHDA は疾患特異的な QOL の質問票であり,スコアが低いほど高い QOL を示し,0∼ 25 のスコアで評価される。スコアは 076 試験開始後(24 週以降)にさらに低下し、低値を維持し た。 SF-36 は疾患によらない包括的な健康関連 QOL の尺度である。スコアが高いほど良い健康度を 示し,8 つの下位尺度別に 0∼100 のスコアで評価される。 スコアは 8 つの下位尺度のすべてで 076 試験開始後(24 週以降)からさらに上昇した。投与 72 週後のスコアが 075 試験開始時に比べ平 均値が 10 以上改善した尺度は「一般的健康状態の認識」, 「活発さ」, 「心理的役割機能」であった。 特に 075 試験開始時に低いスコアを示した「一般的健康状態の認識」と「活発さ」で改善が比較 的大きかったことは意義がある。 表 69 長期投与例における QOL-AGHDA スコアの推移 投与期間* 075 試験開始時 24 週後/ 076 試験開始時 48 週後/ 24 週後 72 週後/ 48 週後 例数 32 7.6±7.6 35 5.9±7.2 33 5.0±6.6 33 5.0±6.2 スコア *上段は 075 試験開始時,下段は 076 試験開始時からの投与期間 引用:076 試験総括報告書 表 11.2.1 表 70 平均±SD 長期投与例における SF-36 スコアの推移 身体機能 83.11±20.29(35) 24 週後/ 076 試験開始時 83.73±18.30(35) 身体役割機能 81.44±26.71(35) 82.51±24.84(35) 88.06±17.96(34) 88.08±17.07(33) 痛みの症状 79.00±25.00(35) 79.38±25.77(34) 84.62±20.11(34) 81.91±23.47(33) 一般的健康状態の認識 54.84±19.82(35) 62.49±19.58(35) 65.55±14.44(33) 67.48±16.39(33) 活発さ 55.91±21.11(35) 64.91±19.21(34) 69.87±17.71(34) 70.86±18.40(33) 社会的機能 83.21±26.59(35) 86.79±20.99(35) 91.18±14.61(34) 90.91±16.91(33) 心理的役割機能 82.86±28.15(35) 87.50±20.94(34) 88.97±18.89(34) 93.18±13.25(33) 心理的健康 69.57±19.79(35) 75.19±18.89(34) 77.06±16.93(34) 78.03±17.63(33) 投与期間* 075 試験開始時 48 週後/ 24 週後 90.59±10.78(34) 72 週後/ 48 週後 90.00±13.81(33) *上段は 075 試験開始時,下段は 076 試験開始時からの投与期間 **一般的健康状態の認識 n=25,引用:076 試験総括報告書 表 11.1.1 平均±SD(例数) ジェノトロピン 2.7.3.6 Page 80 付録 表 2 QOL 質問票(QOL-AGHDA)の質問事項 1. ものごとをやり終えるのにとても苦労する。.............................................. はい いいえ 2. 日中,眠くて,眠りたいと思う。 ................................................................. はい いいえ 3. 人と一緒にいても,孤独を感じる。 ............................................................. はい いいえ 4. 何回も読みかえさないと,内容をよく理解できない。.............................. はい いいえ 5. 友だちを作るのが苦手だ。 ............................................................................. はい いいえ 6. ごく簡単な仕事をするのにも,非常に努力を要する。.............................. はい いいえ 7. 自分の感情をうまくコントロールできない。.............................................. はい いいえ 8. 考えの流れが途切れることが多い。 ............................................................. はい いいえ 9. 自分に自信がない。 ......................................................................................... はい いいえ 10. 何かをするとき,自分を追い立てなければならない。.............................. はい いいえ 11. とても緊張することが多い。 ......................................................................... はい いいえ 12. 人をがっかりさせるような気がする。 ......................................................... はい いいえ 13. 人と付き合うことが苦手だ。 ......................................................................... はい いいえ 14. 何もしていないのに,とても疲れた感じがする。...................................... はい いいえ 15. とても暗い気持ちになることがある。 ......................................................... はい いいえ 16. 責任を避ける。 ................................................................................................. はい いいえ 17. よく知らない人とは付き合わないようにしている。.................................. はい いいえ 18. 人の重荷になっているような気がする。 ..................................................... はい いいえ 19. 人に言われたことを,よく忘れる。 ............................................................. はい いいえ 20. 前もって計画するのがむずかしいように思う。.......................................... はい いいえ 21. 人に対して,すぐイライラする。 ................................................................. はい いいえ 22. 疲れすぎていて,やるべきことができない,と思うことが多い。.......... はい いいえ 23. やるべきことを全てやるには,無理をしないとできない。...................... はい いいえ 24. 努力しないと起きていられないことが多い。.............................................. はい いいえ 25. 物事を記憶するのが難しい。 ......................................................................... はい いいえ 試験 番号 投与群 例数 除脂肪体重(kg)の推移 変化率(%) 試験開始時 24週後 p値* p値** 体脂肪量(kg)の推移 変化率(%) 試験開始時 24週後 p値* 4.72±5.25 22.15 20.22 ±7.15 ±7.54 p<0.0001 075 p=0.0003 1.03±4.38 19.91 19.89 P群 36 ±7.35 ±7.32 p=0.1338 *試験開始時との比較:Wilcoxon 符号付き順位検定,**群間の比較:Wilcoxon 順位和検定 引用:075 試験総括報告書 別添 6 表 1-1, 2-1, 6-9 GT群 37 41.48 ±9.77 39.93 ±10.34 43.38 ±10.30 40.41 ±11.01 p値** -9.31±11.79 p<0.0001 p=0.0004 0.23±7.11 p=0.8349 LDL-コレステロール(mg/dL)の推移 変化量 p値** 試験開始時 24週後 p値* 127.7 ±37.9 140.7 ±29.8 113.9 ±32.0 136.3 ±39.6 -13.8±19.6 p=0.0001 p=0.0645 -4.4±23.1 p=0.3328 平均±SD 投与群 076 P/GT群 除脂肪体重(kg)の推移 24週後/ 48週後/ 076開始時* 24週後 72週後/ 48週後 075開始時* 体脂肪量(kg)の推移 24週後/ 48週後/ 076開始時* 24週後 72週後/ 48週後 LDL-コレステロール(mg/dL)の推移 075開始時* 24週後/ 48週後/ 72週後/ 076開始時* 24週後 48週後 41.73±9.87 43.85±10.26 44.10±10.43 44.38±10.4 21.88±7.18 19.72±7.31 20.31±7.44 20.18±7.51 127.7±38.0 113.8±32.4 112.6±30.5 114.7±28.7 (35) (35) (35) (35) (35) (35) (35) (35) (35) (35) (35) 1 (35) 39.93±10.34 40.41±11.01 41.89±10.96 42.14±11.02 19.91±7.35 19.89±7.32 19.01±7.45 18.59±7.28 140.7±29.8 136.3±39.6 124.3±37.1 122.1±32.1 (36) (36) (36) (36) (36) (36) (36) (36) (36) (36) (36) (36) *上段は 075 試験開始時,下段は 076 試験開始時からの投与期間 引用:076 試験総括報告書 表 4.2.1, 5.2.1, 6.2.1 付録 GT/GT群 075開始時* 2.7.3.6 表 4 076 試験における臨床的有効性の結果 試験 番号 ジェノトロピン 表 3 075 試験における臨床的有効性の結果 平均±SD(例数) Page81 ジェノトロピン 075 試験における PP 集団除外症例一覧 表5 GT 群 性別 身長 (cm) 体重 (kg) 有害事象 成因 / 発症 時期 被験者 年齢 (歳) 識別 番号 入院 BMI ・ (kg/m2) 外来 02-05 151.3 女 腫瘍 30 小児期 65.1 GH GH頂値* 治療歴 インスリン 負荷 有 -0.3 他のホル モンの 欠損状態 有効性 発現期間 時期 項目 TSH欠損 除脂肪体重(kg) ACTH欠 損 FSH/LH 除脂肪体重・変 欠損 化率(%) ADH欠損 28.4 体脂肪量(kg) 男 167.0 腫瘍 57 68.5 成人期 インスリン 負荷 -0.3 男 147.9 64 68.8 31.5 emptysella グルカゴン 負荷 成人期 -0.3 投与 12週後 30.6 - - 34.7 - 31.4 - - - - - - - 13.4 31.2 -0.6 -7.5 34.7 10.5 IGF-Ⅰ(ng/mL) 97.1 158 132 129 61.2 無 IGF-Ⅰ(SDS) TSH欠損 除脂肪体重(kg) -1.39 41.8 -0.22 - -0.69 - -0.75 45.1 -2.27 46.1 - - - 7.9 10.3 23.7 - - - 20.7 -12.7 17.4 -26.6 有 ACTH欠 損 FSH/LH 除脂肪体重・変 欠損 化率(%) ADH欠損 体脂肪量(kg) 体脂肪量・変化 率(%) IGF-Ⅰ(ng/mL) IGF-Ⅰ(SDS) TSH欠損 除脂肪体重(kg) 99.7 -0.66 43.5 247 2.54 - 324 3.82 - 453 5.65 - 393 4.83 42.3 24.6 15-01 投与 8週後 ACTH欠 損 - - - - -2.8 22.1 - - - - 23.4 5.9 31.0 -2.35 - - - 55.1 -1.57 発現 時期 持続 日数 38日目 186日 軽度 61日目 80日 軽度 運動力、筋力低 140日目 下 無気力・集中力 140日目 低下 うつ状態 140日目 84日 高度 84日 高度 84日 軽度 湿疹 UPPER RESP 上気道炎 TRACT INFECTION MUSCULO-SKELETAL MUSCLE SYSTEM DISORDERS WEAKNESS PSYCHIATRIC DISORDERS THINKING ABNORMAL PSYCHIATRIC DISORDERS DEPRESSION PSYCHOTIC 重症度 重篤度 治験薬と の 因果関係 否定 できる GASTRO-INTESTINAL GASTROENTERITIS 急性胃腸炎 SYSTEM DISORDERS 127日目 6日 高度 重篤 HEARING AND VESTIBULAR DISORDERS 128日目 96日 高度 重篤 処置 転帰 なし 未回復 否定 なし 回復 できる 否定 治験薬の 未回復 できる 投与中止 否定 治験薬の 未回復 できる 投与中止 否定 治験薬の 未回復 できる 投与中止 否定 治験薬投与 回復 できる の一時中止 否定 治験薬の 未回復 できない 投与中止 DEAFNESS 突発性難聴 OEDEMA 浮腫 1日目 36日 中等度 否定 できない 治験薬の 投与中止 回復 HEADACHE 頭痛 1日目 22日 否定 できない なし 回復 なし BODY AS A WHOLE-GENERAL DISORDERS CENTRAL & PERIPHERAL NERVOUS SYSTEM DISORDERS 軽度 Page82 FSH/LH 除脂肪体重・変 欠損 化率(%) ADH欠損 体脂肪量(kg) 体脂肪量・変化 率(%) IGF-Ⅰ(ng/mL) IGF-Ⅰ(SDS) ECZEMA Dr.記載 症状名 付録 10-05 投与 4週後 有害事象名 2.7.3.6 体脂肪量・変化 率(%) 投与 開始時 器官別分類 投与24週後 (あるいは 中止時) 28.3 SKIN AND APPENDAGES DISORDERS RESPIRATORY SYSTEM DISORDERS 性別 身長 (cm) 体重 (kg) 有害事象 成因 / 発症 時期 被験者 年齢 識別 (歳) 番号 入院 BMI ・ (kg/m2) 外来 19-02 169.9 男 特発性 33 小児期 101.2 他のホル GH GH頂値* モンの 治療歴 欠損状態 インスリン 負荷 -0.32 有 有効性 発現期間 時期 項目 TSH欠損 除脂肪体重(kg) ADH欠損 除脂肪体重・変 化率(%) 体脂肪量(kg) 162.9 腫瘍 32 53.0 小児期 投与 12週後 53.4 - - 60.4 有 体脂肪量・変化 率(%) IGF-Ⅰ(ng/mL) IGF-Ⅰ(SDS) TSH欠損 除脂肪体重(kg) ACTH欠 損 FSH/LH 除脂肪体重・変 欠損 化率(%) ADH欠損 体脂肪量(kg) 体脂肪量・変化 率(%) IGF-Ⅰ(ng/mL) IGF-Ⅰ(SDS) - 38.7 - - - - 13.1 39.9 17.2 41.1 - - - 3.1 6.2 36.1 -2.85 36.0 61.4 -2.10 - 49.9 -2.42 - 51.9 -2.36 35.4 52.2 -2.35 36.1 - - - -1.7 0.3 14.1 - - - 14.8 5.0 15.5 9.9 28.5 -3.12 34.5 -2.90 25.4 -3.24 34.8 -2.89 43.4 -2.61 Dr.記載 症状名 持続 日数 113日目 58日 軽度 無気力、集中力 71日目 低下 うつ状態 71日目 129日 軽度 129日 軽度 71日目 129日 軽度 71日目 129日 軽度 UPPER RESP 風邪 TRACT INFECTION PSYCHIATRIC DISORDERS THINKING ABNORMAL PSYCHIATRIC DISORDERS DEPRESSION PSYCHOTIC PSYCHIATRIC DISORDERS EMOTIONAL LABILITY PSYCHIATRIC DISORDERS DEPERSONALIZATION 疎外感 なし 重症度 重篤度 発現 時期 情緒不安定 治験薬と の 因果関係 否定 できる 否定 できる 否定 できる 否定 できる 否定 できる 処置 転帰 なし 回復 なし 未回復 なし 未回復 なし 未回復 なし 未回復 付録 20 インスリン 負荷 -0.32 投与 8週後 有害事象名 2.7.3.6 男 投与 4週後 FSH/LH 欠損 35.1 19-07 投与 開始時 器官別分類 投与24週後 (あるいは 中止時) 62.6 RESPIRATORY SYSTEM DISORDERS ジェノトロピン P群 Page83 ジェノトロピン 表6 076 試験における PP 集団除外症例一覧 GT/GT 群 性別 身長 (cm) 被験者 年齢 体重 識別 (歳) (kg) 番号 入院 BMI ・ (kg/m2) 外来 04-03 167.0 男 39 65.0 23.3 有効性 G 成因 H /発 GH頂 治 値* 症時 療 期 歴 特発 インス 性 リン負 荷 成人 0.6 期 無 他のホル モンの欠 損状態 時期項目 ADH欠損 除脂肪体重 (kg) 除脂肪体 重・変化率 (%) 先行試験 投与開始 時 投与Ⅳ 期開始 時 投与4 週後 46.2 47.0 - - - - 有害事象 投与48 週後 投与8 投与12 投与16 投与20 投与24 投与36 (あるい 週後 週後 週後 週後 週後 週後 は中止 時) - - - - - - - - 48.0 2.1 - - 48.0 2.1 発現期間 器官別分類 有害事象名 関節痛(膝、 -56 85日 軽 日 足) 度 BODY AS A WHOLE-GENERAL DISORDERS BODY AS A WHOLE-GENERAL DISORDERS BACK PAIN 右背部痛 BACK PAIN 回復 1日 29日 軽 目 度 否定で 治験 きない 薬の 減量 否定で なし きない 腰痛 1日 29日 軽 目 度 否定で なし きる 回復 左手関節 痛 朝のこわ ばり(手) 1日 29日 軽 目 度 57日 308 軽 日 度 目 否定で なし きない 否定で 治験 きない 薬の 減量 回復 IGF-Ⅰ (SDS) 投与量 (mg/kg/日) 216 - 304 - - 217 0.69 1.80 1.27 0.0031 0.0030 0.0030 - - 287 2.13 - - 324 2.54 0.0031 0.0030 - - 281 - - 272 14.9 -4.5 230 - - 213 15.3 両側膝関 節痛 57日 85日 軽 目 度 回復 MUSCULO-SKELETAL ARTHRALGIA SYSTEM DISORDERS 末節関節 痛(手) 左母子基 節関節痛 113 29日 軽 日目 度 285 108 軽 日目 日 度 MUSCULO-SKELETAL ARTHRALGIA SYSTEM DISORDERS 左MP関 節痛 285 52日 軽 日目 度 MUSCULO-SKELETAL ARTHRALGIA SYSTEM DISORDER 左CM関 節痛 285 52日 軽 日目 度 RESPIRATORY SYSTEM DISORDERS 咽頭炎 141 37日 軽 日目 度 否定で 治験 きない 薬の 減量 否定で なし きない 否定で 治験 きない 薬の 投与 中止 否定で 治験 きない 薬の 投与 中止 否定で 治験 きない 薬の 投与 中止 否定で なし きる -1.9 116 2.06 1.95 1.44 1.22 -0.27 0.0015 0.0016 0.0015 0.0015 - CENTRAL & HYPERTONIA PERIPHERAL NERVOUS SYSTEM DISORDERS MUSCULO-SKELETAL ARTHRALGIA SYSTEM DISORDERS MUSCULO-SKELETAL ARTHRALGIA SYSTEM DISORDERS PHARYNGITIS 回復 回復 付録 IGF-Ⅰ (ng/mL) - 15.6 転帰 2.7.3.6 体脂肪量・ 変化率(%) 16.6 重 重 治験薬 症 篤 との因 処置 発現 持続 度 度 果関係 時期 日数 MUSCULO-SKELETAL ARTHRALGIA SYSTEM DISORDERS MUSCULO-SKELETAL ARTHRALGIA SYSTEM DISORDERS 体脂肪量 (kg) Dr.記載症 状名 回復 回復 回復 回復 回復 Page84 性別 身長 (cm) 被験者 年齢 体重 識別 (歳) (kg) 番号 入院 BMI ・ (kg/m2) 外来 05-03 157.5 女 42 77.3 31.2 有効性 G 成因 H /発 GH頂 治 値* 症時 療 期 歴 腫瘍 インス リン負 荷 成人 -0.2 期 無 他のホル モンの欠 損状態 TSH欠損 時期項目 除脂肪体重 (kg) 先行試験 投与開始 時 投与Ⅳ 期開始 時 投与4 週後 45.1 44.6 - 有害事象 投与48 週後 投与8 投与12 投与16 投与20 投与24 投与36 (あるい 週後 週後 週後 週後 週後 週後 は中止 時) - - - - - - 45.5 PSYCHIATRIC DISORDERS 有害事象名 THINKING ABNORMAL 除脂肪体 重・変化率 (%) IGF-Ⅰ (ng/mL) IGF-Ⅰ (SDS) 投与量 (mg/kg/日) - 30.5 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 2.0 PSYCHIATRIC DISORDERS EMOTIONAL LABILITY PSYCHIATRIC DISORDERS EMOTIONAL LABILITY 自制の障 害 30.2 RESISTANCE MECHANISM DISORDERS INFECTION FUNGAL 陰部白癬 SECONDARY TERMS CRANIOPHARYNGIOMA 頭蓋咽頭 腫嚢胞内 容液の増 大 DIZZINESS めまい -1.0 99.3 257 178 273 197 173 208 - - 239 -0.72 1.66 0.61 1.86 0.88 0.53 1.03 - - 1.44 0.0025 0.0027 0.0026 0.0027 0.0027 - - - 0.0027 0.0027 CENTRAL & PERIPHERAL NERVOUS SYSTEM DISORDERS LIVER AND BILIARY SYSTEM DISORDERS CHOLELITHIASIS 胆石 -84 日 351 日 転帰 高 度 否定で なし きる 回復 -56 81日 中 日 等 度 1日 267 中 日 目 等 度 否定で なし きない 回復 267 日 中 等 度 軽 度 172 131 日目 日 軽 度 1日 目 否定で なし 未回復 きる (慢性化 /安定) 否定で なし 未回復 きる (慢性化 /安定) 101 167 否定で なし 未回復 日目 日 きる (慢性化 /安定) 176 197 軽 重 否定で 治験 回復 日目 日 度 篤 きない 薬の 投与 中止 141 31日 軽 否定で なし 回復 日目 度 きる 付録 体脂肪量・ 変化率(%) 34.9 - 重 重 治験薬 症 篤 との因 処置 発現 持続 度 度 果関係 時期 日数 2.7.3.6 体脂肪量 (kg) - Dr.記載症 状名 無気力 集中力低 下 両手指屈 筋腱腱鞘 炎 情緒不安 定 MUSCULO-SKELETAL TENOSYNOVITIS SYSTEM DISORDERS ACTH欠損 ADH欠損 発現期間 器官別分類 ジェノトロピン GT/GT 群(続き) 否定で なし 未回復 きる (慢性化 /安定) Page85 性別 身長 (cm) 体重 (kg) 被験者 年齢 識別 (歳) 番号 入院 BMI ・ (kg/m2) 外来 08-02 157.8 女 30 72.8 G 成因 H /発 GH頂 治 値* 症時 療 期 歴 腫瘍 インス リン負 荷 小児 <-0.3 期 29.2 158.5 23 43.0 17.1 腫瘍 インス リン負 荷 小児 01.5 期 除脂肪体重 (kg) 先行試験 投与開始 時 投与Ⅳ 期開始 時 投与4 週後 37.7 - - ACTH欠損 FSH/LH欠 除脂肪体 損 重・変化率 (%) 体脂肪量 (kg) 体脂肪量・ 変化率(%) IGF-Ⅰ (ng/mL) IGF-Ⅰ (SDS) 投与量 (mg/kg/日) 無 TSH欠損 除脂肪体重 (kg) - - - - - - - - - - 32.1 - - - - - - - - 32.3 - - - - - - - - - - 48.2 46.0 - - - - - - - 139 -2.65 -2.72 - - - - - - - -0.56 0.0028 0.0027 - - - - - - - - 35.4 37.3 - - - - - - - - ACTH欠損 FSH/LH欠 除脂肪体 損 重・変化率 (%) - - - - - - - - - - ADH欠損 体脂肪量 (kg) - 05.7 - - - - - - - - - - - - - - - - - 55.2 64.6 86.1 81.9 - - - - - 127 -2.66 -2.42 -1.94 -2.03 - - - - - -1.16 0.0024 0.0023 0.0022 0.0024 - - - - - - 発現期間 重 重 治験薬 Dr.記載症 症 篤 との因 処置 状名 発現 持続 度 度 果関係 時期 日数 -182 327 日 日 転帰 SOMNOLENCE 眠け 軽 度 否定で なし きる 未回復 PSYCHIATRIC DISORDERS THINKING ABNORMAL 無気力・集 29日 33日 軽 中力低下 目 度 否定で なし きる 未回復 (慢性 化/安 定) SKIN AND APPENDAGES DISORDERS ECZEMA 貨幣状湿 疹 29日 43日 軽 目 度 否定で なし きない 回復 BODY AS A WHOLE-GENERAL DISORDERS BACK PAIN 頚腕症候 群 51日 164 日 目 否定で なし きない SECONDARY TERMS SECONDARY CARCINOMA 腫瘍の再 71日 144 日 発(頚髄) 目 後遺症 を残し 回復 後遺症 を残し 回復 MUSCULO-SKELETAL MUSCLE WEAKNESS SYSTEM DISORDERS 運動力筋 力低下 71日 144 日 目 PSYCHIATRIC DISORDERS EMOTIONAL LABILITY PSYCHIATRIC DISORDERS ANXIETY 情緒不安 定 不安感 PSYCHIATRIC DISORDERS DEPERSONALIZATION 疎外感 71日 144 日 目 71日 144 日 目 71日 144 日 目 軽 度 高 重 否定で 治験 度 篤 きない 薬の 投与 中止 中 否定で なし 等 きる 度 軽 否定で なし 度 きる 軽 否定で なし 度 きる 軽 否定で なし 度 きる 後遺症 を残し 回復 回復 回復 回復 Page86 体脂肪量・ 変化率(%) IGF-Ⅰ (ng/mL) IGF-Ⅰ (SDS) 投与量 (mg/kg/日) 06.2 有害事象名 付録 男 TSH欠損 時期項目 有害事象 投与48 週後 投与8 投与12 投与16 投与20 投与24 投与36 (あるい 器官別分類 週後 週後 週後 週後 週後 週後 は中止 時) 38.8 PSYCHIATRIC DISORDERS 2.7.3.6 14-09 有 有効性 他のホル モンの欠 損状態 ジェノトロピン P/GT 群 性別 身長 (cm) 体重 (kg) 被験者 年齢 識別 (歳) 番号 入院 BMI ・ (kg/m2) 外来 17-01 160.5 男 23 66.0 25.6 G 成因 H /発 GH頂 治 値* 症時 療 期 歴 腫瘍 インス リン負 荷 小児 00.0 期 有 有効性 他のホル モンの欠 損状態 TSH欠損 時期項目 除脂肪体重 (kg) 先行試験 投与開始 時 投与Ⅳ 期開始 時 投与4 週後 38.9 39.5 - 有害事象 投与48 週後 投与8 投与12 投与16 投与20 投与24 投与36 (あるい 器官別分類 週後 週後 週後 週後 週後 週後 は中止 時) 40.9 41.8 PSYCHIATRIC DISORDERS RESPIRATORY SYSTEM DISORDERS ACTH欠損 - - - - - - 3.5 - 5.8 20.8 18.8 - - - - - 18.4 - 18.1 - - - - - - - -2.1 - -3.7 113 114 269 241 282 183 253 348 - 142 -1.41 -1.39 0.86 0.51 1.01 -0.27 0.66 1.74 - -0.90 0.0032 0.0032 0.0032 0.0031 0.0048 0.0047 - - 0.0031 0.0031 転帰 EMOTIONAL LABILITY 情緒不安 定 57日 29日 軽 目 度 否定で なし きない 回復 UPPER RESP TRACT INFECTION 110 11日 軽 日目 度 否定で 治験 きる 薬投 与の 一時 中止 否定で なし きない 回復 VISION DISORDERS CATARACT 風邪症候 群 両眼・白内 120 155 日目 日 障 中 等 度 追跡調 査不能 付録 - 発現期間 重 重 治験薬 Dr.記載症 症 篤 との因 処置 状名 発現 持続 度 度 果関係 時期 日数 2.7.3.6 FSH/LH欠 除脂肪体 損 重・変化率 (%) ADH欠損 体脂肪量 (kg) 体脂肪量・ 変化率(%) IGF-Ⅰ (ng/mL) IGF-Ⅰ (SDS) 投与量 (mg/kg/日) 有害事象名 ジェノトロピン P/GT 群(続き) Page87 性別 身長 (cm) 体重 (kg) 被験者 年齢 識別 (歳) 番号 入院 BMI ・ (kg/m2) 外来 17-04 131.5 女 64 37.7 21.8 G 成因 H /発 GH頂 治 値* 症時 療 期 歴 その アルギ 他 ニン負 荷 成人 -0.3 期 無 有効性 他のホル モンの欠 損状態 TSH欠損 時期項目 除脂肪体重 (kg) 先行試験 投与開始 時 投与Ⅳ 期開始 時 投与4 週後 22.8 - - 有害事象 投与48 週後 投与8 投与12 投与16 投与20 投与24 投与36 (あるい 器官別分類 週後 週後 週後 週後 週後 週後 は中止 時) 25.2 PSYCHIATRIC DISORDERS ACTH欠損 FSH/LH欠 除脂肪体 損 重・変化率 (%) - - - - - - - - - - BODY AS A WHOLE-GENERAL DISORDERS APPLICATION SITE DISORDERS 有害事象名 1日 53日 軽 目 度 否定で なし きる 回復 OEDEMA 浮腫(下 肢) 32日 117 日 目 軽 度 否定で なし きない 回復 INJECTION SITE BLEEDING 注射部位 の皮下出 血 運動力・筋 力低下 無気力・集 中力低下 情緒不安 定 不安感 30日 24日 軽 目 度 否定で なし きない 回復 否定で きない 否定で きる 否定で きる 否定で きる 否定で きない 否定で きる 否定で きる 否定で きない なし 回復 なし 回復 なし 回復 なし 回復 なし 回復 なし 回復 なし 回復 浮腫(上 肢) 22日 軽 度 68日 軽 度 68日 軽 度 169 軽 日 度 74日 軽 度 74日 軽 度 74日 軽 度 58日 91日 軽 目 度 - - - - - - - - - - - - - 09.9 - - - - - なし 回復 浮腫(下 肢) 249 87日 軽 日目 度 否定で なし きない 回復 腹部不快 感 127 2日 日目 否定で なし きない 回復 PSYCHIATRIC DISORDERS THINKING ABNORMAL PSYCHIATRIC DISORDERS EMOTIONAL LABILITY PSYCHIATRIC DISORDERS ANXIETY MUSCULO-SKELETAL MUSCLE WEAKNESS SYSTEM DISORDERS IGF-Ⅰ (ng/mL) IGF-Ⅰ (SDS) 投与量 (mg/kg/日) 10.3 -3.78 0.0027 12.9 -3.53 0.0027 52.3 -1.22 0.0026 34.9 -2.06 76.1 -0.27 0.0052 0.0052 101 0.58 0.0053 13.8 -3.46 0.0055 91.0 0.25 0.0053 96.7 0.44 0.0052 - - - PSYCHIATRIC DISORDERS THINKING ABNORMAL PSYCHIATRIC DISORDERS DEPRESSION PSYCHOTIC BODY AS A OEDEMA WHOLE-GENERAL DISORDERS BODY AS A OEDEMA WHOLE-GENERAL DISORDERS GASTRO-INTESTINAL ABDOMINAL PAIN SYSTEM DISORDERS 32日 目 81日 目 81日 目 81日 目 運動力・筋 176 日目 力低下 無気力・集 176 日目 中力低下 176 うつ状態 日目 軽 度 付録 集中力低 下 2.7.3.6 体脂肪量・ 変化率(%) 11.0 転帰 THINKING ABNORMAL MUSCULO-SKELETAL MUSCLE WEAKNESS SYSTEM DISORDERS 体脂肪量 (kg) 発現期間 重 重 治験薬 Dr.記載症 症 篤 との因 処置 状名 発現 持続 度 度 果関係 時期 日数 ジェノトロピン P/GT 群(続き) Page88 性別 身長 (cm) 体重 (kg) 被験者 年齢 識別 (歳) 番号 入院 BMI ・ (kg/m2) 外来 19-02 169.9 男 33 101.2 G 成因 H /発 GH頂 治 値* 症時 療 期 歴 特発 インス 性 リン負 荷 小児 -0.32 期 有 有効性 他のホル モンの欠 損状態 TSH欠損 FSH/LH欠 損 ADH欠損 35.1 時期項目 除脂肪体重 (kg) 除脂肪体 重・変化率 (%) 体脂肪量 (kg) 男 160.0 58 61.0 23.8 腫瘍 インス リン負 荷 成人 -0.2 期 無 除脂肪体 重・変化率 (%) 体脂肪量 (kg) 体脂肪量・ 変化率(%) IGF-Ⅰ (ng/mL) IGF-Ⅰ (SDS) 投与量 (mg/kg/日) 投与4 週後 53.4 62.6 - - 38.7 - 41.1 - - - - - - - - - - 2.7 40.1 - - 2.1 40.9 - - - - - - - -2.4 - -0.5 36.1 52.2 36.9 23.7 59.7 51.1 131 121 174 165 -3.31 -2.15 -2.85 -2.35 -2.82 0.0031 0.0028 0.0028 -2.38 -0.64 -0.82 0.07 -0.07 0.0073 0.0074 0.0072 0.0092 - 46.1 46.6 - - - - - - - - - - - - - - - - - - 14.4 14.6 - - - - - - - - - - - - - - - - - - 0.0055 0.0074 165 164 - - - - - - - 202 0.94 0.91 - - - - - - - 1.70 0.0033 0.0031 - - - - - - - - 有害事象名 発現期間 重 重 治験薬 Dr.記載症 症 篤 との因 処置 状名 発現 持続 度 度 果関係 時期 日数 転帰 THINKING ABNORMAL 無気力、集 -99 日 中力低下 410 日 軽 度 否定で なし きる 回復 PSYCHIATRIC DISORDERS DEPRESSION PSYCHOTIC EMOTIONAL LABILITY 情緒不安 定 410 日 410 日 軽 度 軽 度 否定で なし きる 否定で なし きる 回復 PSYCHIATRIC DISORDERS -99 日 -99 日 PSYCHIATRIC DISORDERS DEPERSONALIZATION 疎外感 -99 日 410 日 UPPER RESP TRACT INFECTION 感冒 28日 3日 目 否定で なし きる 否定で なし きる 回復 RESPIRATORY SYSTEM DISORDERS RESPIRATORY SYSTEM DISORDERS BODY AS A WHOLE-GENERAL DISORDERS 軽 度 軽 度 UPPER RESP TRACT INFECTION 感冒 50日 9日 目 軽 度 否定で なし きる 回復 BACK PAIN 腰痛 283 29日 軽 日目 度 否定で なし きる 回復 アキレス 腱疼痛 24日 8日 目 否定で なし きる 回復 うつ状態 回復 回復 付録 20-01 IGF-Ⅰ (ng/mL) IGF-Ⅰ (SDS) 投与量 (mg/kg/日) ADH欠損 除脂肪体重 (kg) 投与Ⅳ 期開始 時 2.7.3.6 体脂肪量・ 変化率(%) 先行試験 投与開始 時 有害事象 投与48 週後 投与8 投与12 投与16 投与20 投与24 投与36 (あるい 器官別分類 週後 週後 週後 週後 週後 週後 は中止 時) 64.3 63.9 PSYCHIATRIC DISORDERS ジェノトロピン P/GT 群(続き) MUSCULO-SKELETAL TENDON DISORDER SYSTEM DISORDERS 軽 度 Page89