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インベスターズガイド 2006 修正版

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インベスターズガイド 2006 修正版
http://www.fuji-jutaku.co.jp/
最新の決算情
報等は財務情
報をクリック
してください。
最新のIR情報はこ
こをクリックして
ください。
担 当:IR室
電 話:072(437)9010(直通)
ホ ー ム ペ ー ジ:http://www.fuji-jutaku.co.jp/
メールアドレス:ir@fuji-jutaku.co.jp
株主・投資家の皆様へ
Quality & Reliable
インベスターズガイド 2006
東証・大証一部 コード番号:8860
修正版
Fuji Corporation Limited Investors Guide 2006
修正版
IR活動の方針
・一部昇格後は機関投資家向けの活動を積極的に実施しますが、従来の個人
投資家重視の方針に変更はありません。
・当社の経営方針・方向性を明確にするよう努力しております。
・情報の開示に際し、絶対に嘘をつかない、隠さないことを
代表取締役社長
今井 光郎
モットーとしております。
・客観的なデータを開示することとしております。
・何ごとも明確にわかりやすく表現するよう努めております。
・業績の良し悪しにかかわらず、継続して実施することを心がけております。
Contents
目
次
フジ住宅への投資の魅力 . . . . . . . . . . . . . . 2
事業内容 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3∼4
住まいのトータルクリエイターとして . . . . 5
連結・中期経営計画の進捗報告 . . . . . . 6∼11
トピックス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12
会社の概況 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 13
沿革 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .14
1
Investors Guide
Value
フジ住宅への投資の魅力
業界の動向
と
当社の方針
安定した経営
基盤の上に
立った成長力
と収益力
近畿圏でも都市中心部の地価は長期間の低迷が嘘のようにここ数年で高騰し、一部の人気のある商業
地を除けば事業化による採算ラインを取引価格が大きく上回って実需での売買は影を潜め、業者間の転
売合戦の様相を呈しています。
一方、郊外の地価は現在のところ大きくは上昇しておらず事業化できる状況ですが今後更に上昇が進
むようであれば、個人所得が依然として低水準のままでは地価の上昇分を販売価格に転嫁するのは難し
く、ここに創意工夫が要求されます。
これに加えて、一昨年秋のマンションの構造計算偽造問題で住宅の購入者がマンションだけでなく戸
建住宅にも強度や質を求めるように市場が大きく変化してきました。
当社は売りっ放し、建てっ放しではなく、各々の事業で顧客に顔を向けた責任の取れる住まいづくり
と経営を心掛けてまいりました。住宅市場も証券市場も従来、外観や人気が先行していましたが、今後は
顧客第一主義で創意工夫のできる本物の企業だけが生き残れる時代に入ったように思われます。今こそ
本物が評価される時代で、当社の経営姿勢が従来にも増して評価される時代が到来したことに感謝して
います。
当社は将来に向けて顧客第一主義と競争力の強化を目的として、一昨年秋に分譲住宅で顧客満足日本
一を目指すことを決意しました。これらのことは、先行して関連の費用が発生し短期的には業績の低下
要因となりますが、長期的には業績向上と住宅市場からの評価に結びつくものと確信しています。
安定した経営基盤
1.住まいのトータルクリエイター
・事業内容を分譲住宅専業から住まいのトータルクリエイター事業に多角化させて、各事業間の相乗効
果による収益の拡大と地域と時代のニーズに合わせて各事業の売上比率を変えることでバランス経
営を実現し、市況に左右されにくい経営基盤を構築!
・少子高齢化等の将来の住宅需要の変化に対応できる体制の構築!
2.財務体質の改善強化
・販売用不動産・固定資産とも含み損0(ゼロ)。平成18年3月期の賃貸物件の子会社への譲渡による実
現損と減損処理の実施で実現!
・業績の良さと財務体質の改善が金融機関に評価され、より低利の資金調達が可能に!
3.育てて任せる企業風土
・徹底した社員教育による経営理念・方針の理解と実践の浸透が業績向上の原動力に!
成長力と収益力
1.常に新商品と新規事業を開発
・不動産投資ファンド向けの賃貸マンション販売事業成功!
・同様のビジネスモデルの個人富裕層向けの小型の賃貸マンション販売事業に参入!
・戸建住宅では街づくりと自由設計による他社との差別化!
・土地有効活用事業で他社に例を見ない木造一戸建て賃貸住宅『フジパレス戸建』を平成18年1月に商
品化!
・中古住宅『快造くん』を中心とした住宅探しの情報拠点『お・う・ち・館』1号店を平成18年2月に、2号店
を同年11月に開設!
2.営業地域の拡大
・地域密着の姿勢を堅持しながら営業地域を隣接のより需要層の強い地域へ拡大することで住宅需要
の減少を補い業績向上!
中期経営計画の経常利益の平成14年3月期対比
高い収益の伸び率
高い1株当たりの
利益
平成14年3月期
経常利益
平成15年3月期
平成16年3月期
平成17年3月期
平成18年3月期
平成19年3月期
平成20年3月期
平成21年3月期
692百万円 1,028百万円 1,891百万円 2,799百万円 3,196百万円 3,880百万円 4,100百万円 4,700百万円
100%(基準)
149%
273%
404%
462%
561%
592%
679%
1株当たり当期純利益
39.91円
62.16円
66.24円
75.93円
※経常利益の平均伸び率33.8%
低PER
高配当
平成19年3月期EPS
円
月 日終値 円(PER
倍)
月 日東証一部平均PER
倍
もし当社のPERを東証一部平均とすると
当社の株価は 円(EPS
円× 倍)
同様に類似会社のPER(
倍)で換算すると 円
(本項でのEPS、PERは全て進行事業年度の予想値です)
配当:平成 19 年 3 月期の配当は、平成 18 年 3 月期の一部昇格記念配当 5 円を普通配当に変えて、中間配当 8 円を実施、期末配当 9 円の
合計17円(
月 日の終値での配当利回り %)とさせていただく予定です。
※1株当たりの各数値については、平成18年9月30日現在の自己株式を除く発行済株式数36,518千株に増減がないものとして算出して
います。
Fuji Corporation Limited
2
事業内容
【部門別事業内容と営業展開】
◇分譲住宅事業(戸建・マンション)
用地仕入から許認可の取得・宅地造成・設計・建築・販売
の一貫体制を構築しています。
マンションは、
『 シャルマ
ンフジ』シリーズとして知られています。
平成14年3月期前半の戸建住宅の販売不振の原因を解
明し、
中心購買層(25∼35才)のニーズ
“洗練された外観
デザインと自由な間取り、
多彩なオプション仕様”
に対応
するため、
建売から自由設計方式へ180度の方針変更。
体制変更に6ヶ月間を要しましたが、
平成14年1月より販売が好転。
以降も工夫を重ねながら、
販売活動は順調に推移しています。
平成15年1月より本格的に営業地域を拡大。
より需要層が厚く、
販売単価の高い地域へ進出。
50∼200戸を中心とするプロジェクト毎の特徴ある魅力的な街づくりと自由設計により、
同業他社との差別化を図っています。
◇土地有効活用事業(建築請負事業)
対象顧客は既契約者、
金融機関や既契約者からの紹介による土地所有者で、
賃貸管理と分譲住宅事業のノウハウを活かして、
美
観性が高く、
居住性に優れた木造賃貸アパート『フジパレス』
『
、エンフィールド』、
RC造賃貸マンション『エフ・コンスパイヤー』、
さらには平成18年1月に木造一戸建て賃貸住宅『フジパレス戸建』を商品化し、
事業を展開しています。
単なる建築請負ではなく、
サブリースを前提とした土地所有者との運命共同事業として、
徹底した市場調査・企画・設計・建築・
竣工引渡後の建物の運営管理までのトータルサポートシステムをお客様個々の状況に合わせた『安定・安全・安心』の事業とし
て提案しています。
加えて、
金融機関や顧客のニーズに応える形で個人資産家向けの投資用賃貸マンションの一棟販売事業にも参入しました。
◇賃貸及び管理事業
賃貸マンションの建物管理や入居者募集、
賃料回収、
事務等の管理業務及び分譲マンションの管理組合からの運営受託。この
分野のノウハウが、
土地有効活用事業や不動産投資ファンド等向け賃貸マンションの販売及びマンションの分譲に大きく寄与
しています。関連事業の大きな武器であると同時に、
これにリンクして安定した収益が期待できます。
不動産投資ファンド等向けの賃貸マンションの販売後の管理受注や管理物件の大規模修繕提案を推進し、
収益の増大を図り
ます。
リニューアルした賃貸マンション・分譲マンション管理システム『FASS』による管理効率の向上を図ります(この事業は平成
17年9月1日に新設の100%出資子会社フジ・アメニティサービス株式会社に営業譲渡しています)。
3
Investors Guide
Acctivities
◇不動産投資ファンド等向け賃貸マンション販売事業
平成14年3月期に新規参入し、
平成16年度上半期に単身者用賃貸マンション3棟247戸で初の売上計上!
他の事業に比べて事業歴は浅いものの、
長期高稼働が見込める立地の選定、
用地の取得、
設備・仕様の企画、
設計、
建築、
賃貸管理
等の、
事業に必要なノウハウを全て備えており、
当社にとって新たな人材、
物の投資の必要のないローリスク・ミドルリターンの
事業。
建物の完成時点での引渡しだけでなく、
新築物件を一定期間保有、
運営し、
稼動実績を付けて販売する方式を導入。これにより
不動産投資ファンドが安心して投資でき、
当社にとっては賃貸収入と販売利益の両方が得られるメリットが確保できます。
最近、
各不動産投資ファンドの投資熱が高まり、
当社の経営基盤である大阪圏の賃貸マンションが投資対象として注目される
中で、
物件の供給者としての実績を積み、
各ファンドの注目を集めたことは今後のこの事業の展開に大いに役立つと期待してい
ます。
◇中古住宅の販売及び仲介事業
中古住宅再生事業としての手法を確立している改装付中古住宅『快造くん』で人気を博しています。地域密着型の経営による
交差点単位での地域情報とその分析による物件の鑑定力、
仕入・販売価格の査定の速度と正確性及びリフォームのマニュアル化
による独自のノウハウが活きています。
永年の分譲住宅事業で蓄積した地域情報を活かして、
営業地域を拡大することで大き
く業績を伸ばします。
さらに、
平成18年2月に新業態の中古住宅を中心とする豊富で鮮度の高い住まい探し
の情報拠点として『お・う・ち・館』を開設し、
物件情報の提供のみならず住宅ローン及び
持家の売却相談や無料査定に至るまでの専門のアドバイザーによるコンサルティング
スペースとして、
住宅に関する地域のコミュニティセンターを目指した店舗運営を通じ
ても業績の向上を図ります。
Fuji Corporation Limited
4
Tootal Crreator
住まいのトータルクリエイターとして
会社設立時点
販売代理
定期借地権
付分譲住宅
戸建住宅
土地有効活用
(アパート・マンション)
分 譲
マンション
賃貸・管理
中古住宅の
仲 介
快造くん
リフォーム
JJ-Reit等の
REIT等の
不動産ファンド向け
賃貸マンション
フジ住宅はあらゆるニーズに対応できる機能を備えております。
会社の設立後間もなく、土地の仕入れ・許認可の取得・設計・建築・販売の一貫体制を備えた戸建住宅事業が確立さ
れ、次に分譲マンションの設計・建築のノウハウが加わり、これらがアパート・マンション等の建築を請負う土地有効
活用事業へと発展し、安定収入の確保を目的に進出した賃貸マンション事業が不動産管理事業を生み、これらの総
合的なノウハウが不動産投資ファンド向け賃貸マンションの販売事業の立上げに発展しました。また、一方で設立当
初の住宅の代理販売事業とリフォーム事業のノウハウが合体して中古住宅の再生事業
『快造くん』
が生まれています。
戸建住宅から派生した各事業が独自のノウハウを持ち、他の事業部門を相互に補完する(相乗効果)、単なる住宅
の分譲会社ではなく地域や時代に合った住宅に関するあらゆるニーズに対応できる機能を備えていることが「住ま
いのトータルクリエイター」
であり、
当社の特徴です。
地域密着型経営の特徴を活かし、顧客に顔を向けた“売りっ放し”、
“建てっ放し”のない顧客満足度の高い住宅づ
くりを継続すると同時に、
より高い水準を目指します。
5
Investors Guide
Meedium-term Pllan
連結・中期経営計画の進捗報告“顧客満足日本一を目指して”
(平成19年3月期∼平成21年3月期)
不動産・住宅を取り巻く環境はこの数年で大きく変貌しました。
近畿圏でも都市中心部は地価が高騰し、住宅関連の実需での土地取引が姿を消した感があります。金利も上昇
傾向ですが、地価や金利の上昇を販売価格に転嫁できるほど住宅の第一次取得者層の所得は依然として本格的な
上昇には至っておりません。
一方、構造計算書偽造や違法建築問題で偽者が淘汰され、住宅の購入者のより質の高い本物志向が高まってお
り、市場に信頼され経営力の優れた本物だけが生き残れる時代になってまいりました。今こそ当社の住まい作り
や経営姿勢が評価される時代と考え、「顧客満足日本一を目指して」新しい中期計画を策定いたしました。全社
一丸となって目標数値の実現に向けて前進したいと存じます。
目標数値
(単位:百万円)
第34期計画
(平成19.3)
第35期計画
(平成20.3)
第36期計画
(平成21.3)
売上高
分譲住宅(戸建・マンション)
28,020
30,720
34,740
中古住宅等(快造くん)
6,690
8,490
10,950
土地有効活用
5,420
4,160
5,000
不動産投資ファンド等向け賃貸マンション
6,470
8,900
6,500
賃貸及び管理
5,730
6,420
7,470
270
310
340
52,600
59,000
65,000
営業利益
3,969
4,247
4,812
経常利益
3,880
4,100
4,700
当期純利益
2,270
2,419
2,773
420.09円
469.32円
528.25円
62.16円
66.24円
75.93円
その他事業
売上高合計
1株当たり純資産
1株当たり当期純利益
※1株当たりの各数値については、平成18年9月30日現在の自己株式を除く発行済株式数36,518千株に増減がないものとして算出しています。
Fuji Corporation Limited
6
連結・中期経営計画
Meed
平成19年3月期の事業部別の実績と見通し(中間期及び通期)
分譲住宅
景況感の改善と地価の上昇等による消費マインドの向上によって当初計画を上回る売価が設定でき、粗利益率が向上しま
した。
下半期についても、既に利益目標に対応する受注契約は締結済みですので目標の達成は十分に見込めます。
中古住宅等
売上戸数は計画比で減少しましたが、分譲住宅と同様に計画を上回る売価設定により粗利益率が大きく向上したことで、
計画の粗利益目標を達成することができました。
商品の回転率が高く、下半期に物件を仕入れて売上げる比率が高いため中間期末の受注契約残高は少ないものの順調な仕入
れ、販売状況ですので利益目標の達成は十分に見込めます。
土地有効活用
期初の段階で、利益目標に対応する契約は締結済みで工事の進捗も順調なこと、期中受注、期中売上予定の物件が目標に
追加されましたので計画を少し上回る利益の計上が期待できます。
不動産ファンド向け賃貸マンション
既に利益目標に対応する契約は締結済みで工事の進捗も順調なことから目標の達成は十分に見込めます。
賃貸及び管理
平成17年9月の子会社への賃貸物件と賃貸管理部門の営業譲渡に関連して子会社の事業所の移転による修繕費や消耗品等の
計画外の一時的な支出により、当初計画の利益を下回る実績と通期の見通しとなりましたが、稼動状況は好調ですので将来に
悪影響を及ぼすことはございません。
来期以降の見通し
分譲部門につきましては、売上対応の比較的単価の低い好条件の土地を現中期経営計画での平成20年3月期売上対応分は
100%を取得済みです。金利の先高感はありますが、何より景気の回復で消費マインドが好転していることから、現在の中期
経営計画を大きく上回り順調に事業が進められる見通しです。
中古住宅再生事業の「快造くん」につきましては、この事業を担当する住宅流通部が、小規模の新築の建売住宅販売事業を
積極的に進めることから、現在の中期経営計画と比較し、伸長度は鈍りますが、その分以上に戸建住宅が伸びる見通しですの
で、中古住宅の業績は低下するものの住宅流通部全体の業績は伸びる見通しです。
不動産投資ファンド等向けの賃貸マンションにつきましては、地価の高騰の結果、好採算の用地取得が極めて困難となりま
した。そのために再来期(平成21年3月期)以降は現在の中期経営計画を下回る見通しです。
土地有効活用事業につきましては、金利の先高感から、この中間期の受注は低迷致しました。金利が実際には大きく上昇し
ないことから受注の回復傾向が見えてきましたが、先行きの金利動向によって大きく影響を受ける可能性があります。
賃貸管理につきましては、稼動状況は順調に推移致しておりますので計画の進捗に大きな変化はございません。
平成 19年 3月期の決算発表時に、これらを組み入れた新たな 3年間の中期経営計画を策定し公表致しますので、よろしく
お願い申し上げます。
7
Investors Guide
dium-term Pllan
中期経営計画の達成に悪影響を及ぼすリスクとその対策
当社は、何も対策しなければ、戸建住宅の原価を構成する地価が上昇し、その上金利が上昇傾向にあって、住宅購入者の所
得がさほど上昇していないことから、住宅の購買力(住宅ローン返済能力)が低下し、コストの上昇を販売価格に転嫁できず
粗利益が低下する、あるいは有利子負債の金利負担が増大して利益が減少し、業績が悪化するリスクを負っております。
変動性の住宅ローンの金利が平成18年10月1日から各行一斉に0.25%上昇しました。この上昇により返済額は、当社のお客
様の最多適用金利 1.175%が 1.425%に改訂されたことで、借入期間 35年、金額 1千万円について元利月額 1,201円増加しま
した。
同様の条件での元利金の1ヶ月当たりの返済額は金利上昇が1%で4,890円、2%で10,417円増加します(住宅ローンの場合、
返済額の計算は0.25%の4倍が1%とはなりません)。
この程度の金利の上昇であれば、住宅の購入を断念する方はそう多くないでしょうし、これ以上に大きく金利が上昇するので
あれば給与所得も上昇するのではないかと考えます。地価と金利が上昇しても給与所得も一緒に上昇すれば大きな問題はあり
ません。
ただし、当社自身の金利負担増からは逃れられませんので利益計画にある程度の上昇を見込んでいるほか、現在、取引金融
機関に対する金利上昇抑制の要請、借入商品の選択、より低利の資金を提供する金融機関での調達等により金利負担の軽減に
努めております。
地価の上昇につきましては、高騰した都心部を避け平成15年に拡大した営業地域で比較的地価の安定している郊外の大規模
プロジェクト用地を積極的に仕入れることで対応しております。
その他のリスクとして消費税率の改訂があります。これは分譲部門では消費税率の上昇分を販売価格に上乗せできなければ、
当社の粗利益の低下に直結します。例えば土地と建物の対価が 1:1の場合、改定幅が 5%とすれば建物に係る消費税で土地、
建物全体の粗利率が2.5%低下することとなります。
Fuji Corporation Limited
8
連結・中期経営計画
Meed
【事業別の重点施策】
[分譲住宅事業]
本事業部門の構成を戸建住宅のみとし、分譲マンションの供給はないものとして計画しています。理由は、大阪市内を中心と
する分譲マンションの供給過剰傾向下での地価及び建築コストの上昇で、適正利益の確保ができないとの判断によるものです。
代わりに戸建住宅の供給を増加させます。これは、あくまで分譲住宅のセグメントの中で時代と顧客のニーズに合わせて戸建と
マンションの構成比率を変えるという、住まいのトータルクリエイターとしての当社ならではの事業展開です。もちろん分譲マ
ンションの市況が回復する見通しが立てば供給を再開し、さらなる業績の向上を目指します。
今後、地価や金利が上昇したとしても景気の上昇を伴うものであれば、戸建住宅について街づくりと自由設計で低廉良質な住
宅を供給する限り住宅市場での当社のシェアを高めることは十分可能と判断しています。
最近の動きとして、平成15年3月期に大阪府下全域と兵庫県神戸市までに営業地域を拡大した効果が表れており、販売面では
新たに進出した特定の地域に複数のプロジェクトが同時進行することで顧客に立地の選択ができる、また、土地の仲介業者間で
当社の認知度がさらに進み良質の用地情報の提供が増加する等のメリットが実現しています。
この新しい市場を深耕することでさらなる業績の伸長を図ります。
―具体策として―
〈地域戦略〉
・北部大阪、兵庫県南部地域の用地仕入れ及び住宅販売の強化
・南大阪の東部(河内長野市、富田林市、藤井寺市等の近鉄南大阪線の沿線地域)への本格的な進出
〈「さらなる顧客満足度向上」をテーマにした住宅づくり〉
・建売住宅ではかなわない、お客様の夢の実現を可能にする自由設計方式を継続
・設備・仕様の各品目について、3,000アイテムから成るオプション制度の充実
・プロジェクト毎の特徴ある魅力的な街づくりの継続
[中古住宅販売事業(中古住宅再生事業『快造くん』
)
]
中古住宅再生事業は、これまで大阪府南部地域の一部に限定して事業展開していましたが、この事業を最も成長性のある重要
事業と位置付け、既に確立している『快造くん』のノウハウをもって他地域へ進出することと平成18年2月に開設した中古住宅
情報提供の『お・う・ち・館』での集客効果により事業の拡大を目指します。
―具体策として―
・段階的な営業地域の拡大
前期に進出した堺市(平成18年4月1日 政令指定都市)の市場を深耕し、この地域で大阪府南部地域以上の事業規模を目指し
ます。
・営業手法
交差点単位での地域情報とその分析による物件の鑑定力、及び仕入れ・販売価格の査定の速度と正確性、及びリフォームのマ
ニュアル化により、他社との差別化を図ります。
また、地価の上昇に伴う中古住宅の仕入れ価格の上昇で粗利益率が低下傾向にありますが、改装後の中古住宅である『快造く
ん』と未改装の中古住宅との差別化を顧客に十分に訴えることで一戸当たりの利益の増大を図ります。
9
Investors Guide
dium-term Pllan
[土地有効活用事業]
当計画では、従来通り既契約者と銀行ルートでの提案営業を活動の中心とします。銀行営業店の取引先をお客様として、地域
密着ならではの、ご所有地に関する迅速かつ適切な市場性の調査・診断の提供、あるいは賃貸マンションやアパートの経営に関
する多角度からの助言サービスの提供を通じた営業活動を展開します。
―具体策として―
・商品の充実
主力商品として美観性が高く、居住性に優れた木造アパート『フジパレス』シリーズ、低コストのRC造マンション『エフ・コ
ンスパイヤー』に、一戸建て賃貸住宅『フジパレス戸建』を新シリーズとして加えます。
・分譲住宅部門と並行して営業地域を拡大し、より需要の多い地域へ進出します。
[不動産投資ファンド等向け賃貸マンション販売事業]
不動産ファンド向けについては、賃貸マンションの好立地の地価が急激に上昇し、平成20年3月期売上予定の用地までは確保
できましたが、平成21年3月期の売上予定物件は現在取得の目途が立っている2棟のみとしています。
当社の用地の仕入れ方針(完成した賃貸マンションを長期的に保有運営して一定の利益が上がる物件)は崩さず、この方針に
合致した用地が買えればもちろん積極的に事業を進めます。
不動産ファンドがノン・リコースローンとエクイティファイナンスで調達した資金で賃貸物件を購入し、運用による賃貸収入で
金利等の経費を支払い、残った収益で配当する仕組みである限り、現状の地価での彼等の採算を度外視した物件仕入れはイレギュ
ラーを除けば有り得ず、そのイレギュラーケースに軸足を置いた用地仕入れをすればこの事業の成功は望めるはずがありません。
地価が収益還元法で取引される状況に戻れば、即時にこの事業を積極的に進める方針です。
但し、土地有効活用事業部が推進中のファンド向けと同じビジネスモデルの個人富裕層向け小規模賃貸マンションの一棟売
りについては、ファンドと違い個人の資金運用の手段として多少の金利上昇傾向下でも需要が強いこと、一棟当たりの投資額が
小額で事業リスクが低いことから、より積極的に進める方針です。
―具体策として―
・長期保有を前提とした物件の選別
当社自身が賃貸事業を運営した場合に業績に貢献できる物件のみを手掛けます。
・住まいのトータルクリエイターとしての独自ノウハウの活用
立地の選定、用地の仕入れ、長期的に高稼働の見込める設備・仕様等の企画、設計・建築・販売の全工程について、各事業部門の
スタッフによるプロジェクトチームを編成。専属者を置かずに、住まいのトータルクリエイターとしての当社独自のノウハウ
をこの事業に活かします。
・販売手法
不動産投資ファンド向けは、新築物件を竣工時に引き渡すだけではなく、選択肢として一定期間保有運営し、稼動実績を付け
て販売する方式があります。これにより賃貸収入と販売利益の両方を確保できます。
[賃貸及び管理事業]
平成17年6月に賃貸管理事業を専業とする100%出資子会社を新設し、同年9月に子会社に賃貸管理事業及び賃貸物件を譲渡
しました。これにより専門性に特化し、経営の合理化と原価低減を含む収益性の向上を図ります。
―具体策として―
・経営の合理化と賃貸管理原価の低減
・不動産投資ファンド等向け賃貸マンション販売後の管理受注の推進
・管理物件の大規模修繕提案を推進、収益の増大
Fuji Corporation Limited 10
Meedium-term Pllan
連結・中期経営計画
【数値目標】
(単位:百万円)
平成19年3月期
平成20年3月期
平成21年3月期
上期実績
売上高
営業利益
経常利益
当期純利益
株主持分利益率(ROE)
1株当たり利益
1株当たり年間配当金
20,861
1,094
1,071
605
4.40%
17円57銭
中間配当8円
52,600
3,969
3,880
2,270
14.80%
62円16銭
期末配当9円
年間合計17円
59,000
4,247
4,100
2,419
14.11%
66円24銭
未定
65,000
4,812
4,700
2,773
14.37%
75円93銭
未定
※1株当たりの各数値については、平成18年9月30日現在の自己株式を除く発行済株式数36,518千株に増減がないものとして算出しています。
売上高と経常利益の推移
売上高
(百万円)
経常利益
(百万円)
5,000
4,500
4,000
3,500
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
70,000
経常利益の平均伸び率
経常利益
4,700
33.8%
売上高
2,799
4,100
50,000
3,880
40,000
3,196
30,000
1,891
692
20,000
1,028
10,000
平成14年3月期 平成15年3月期 平成16年3月期 平成17年3月期 平成18年3月期 平成19年3月期 平成20年3月期 平成21年3月期
(計画)
(計画)
(計画)
34期計画(平成18年4月∼平成19年3月)
28,020
2,002
50%
6,690
296
7%
土地有効活用事業
5,420
622
16%
不動産投資ファンド等向け賃貸マンション
不動産投資ファンド
個人富裕層
4,518
732
18%
1,952
25
1%
賃貸及び管理
5,730
264
7%
その他事業
270
28
1%
35期計画(平成19年4月∼平成20年3月)
30,720
2,068
49%
8,490
461
11%
土地有効活用事業
4,160
406
9%
不動産投資ファンド等向け賃貸マンション
不動産投資ファンド
個人富裕層
5,200
642
15%
3,700
241
6%
賃貸及び管理
6,420
376
9%
その他事業
310
53
1%
36期計画(平成20年4月∼平成21年3月)
34,740
2,673
56%
10,950
681
14%
※管理部門に係る費用は売上高比率により各事業に按分しています。
11 I n v e s t o r s G u i d e
52,600
3,969
100%
合計
59,000
4,247
100%
(単位:百万円)
分譲住宅
中古住宅等
(戸建・マンション) (快造くん)
売上高
営業利益
営業利益構成比
合計
(単位:百万円)
分譲住宅
中古住宅等
(戸建・マンション) (快造くん)
売上高
営業利益
営業利益構成比
0
(単位:百万円)
分譲住宅
中古住宅等
(戸建・マンション) (快造くん)
売上高
営業利益
営業利益構成比
60,000
土地有効活用事業
5,000
613
13%
不動産投資ファンド等向け賃貸マンション
不動産投資ファンド
個人富裕層
2,000
128
3%
4,500
163
3%
賃貸及び管理
7,470
479
10%
その他事業
340
75
1%
合計
65,000
4,812
100%
Toopics
トピックス
【平成19年3月期の業績見通し】
◆ 平成 18年 10月 23日に中間業績上方修正発表、平成 18年 11月 2日に中間決算発表、同時に平成 19年 3月期通期
業績の上方修正発表
◆ 期初公表の利益目標数値達成は確実な見通し
◆「お・う・ち・館」増設
中古住宅と新築の小規模建売住宅の情報提供を目的とする「お・う・ち・館」を平成 18 年 2 月の岸和田店に
引き続き、平成18年11月に泉佐野店を開設し、平成19年1月に「快造くん」の新たな仕入・販売の拠点となる
堺店を開設
【増資】
◆ 平成18年7月に3,000千株の公募増資、この一環として平成18年8月に幹事証券を引受人とする300千株の第三
者割当増資を実施
◆ 合計 2,287 百万円の調達資金は、全額を大規模な一戸建て住宅プロジェクトである大阪府和泉市の戸建住宅
プロジェクト(総戸数188戸)の用地の取得資金と開発費用に充当
(平成21年3月期に売上高で59億円程度、粗利益で9.3億円程度の業績寄与を見込む)
【株主数の増加】
◆ 中間期末の株主数は6,611名で前中間期末比2,450名、58.8%の増加
◆ 平成5年以来の積極的なIR活動、投資単元の段階的な引下げ、株式分割、増資、株主通信(旧事業報告書)での
株主アンケート回答者への「すだち」贈呈の継続実施等、一連の施策が寄与
平成18年7月締切の株主アンケートの回答率は55.6%
【東証・個人株主拡大表彰受賞】
◆ 平成19年2月5日に東京証券取引所より当社の平成18年度上場会社表彰(個人株主拡大表彰)を受賞
【配当】
◆ 一部昇格記念配当5円を普通配当に変えて年17円
中間配当8円を実施、期末配当9円を予定
Fuji Corporation Limited 12
Coorporate Daata
会社の概況
(平成18年9月30日現在)
◇事
業
所
本社:大阪府岸和田市土生町1丁目4番23号(平成18年10月30日住居表示変更)
大阪支社:大阪市浪速区幸町2丁目2番20号
◇従
業
員
数
◇株 式 の 状 況
上
場
市
場
300名(単体212名)
東証・大証一部 コード番号:8860
平成2年12月19日大阪証券取引所市場第二部上場
平成15年12月12日東京証券取引所市場第二部上場
平成17年3月1日東京証券取引所及び大阪証券取引所市場第一部昇格
資
本
金
4,855,379千円
発行済株式総数
36,653,912株(内、自己株式数135,457株)
1 単元の株式数
100株(平成16年3月1日に500株から100株に変更)
株
6,611名(内、単元株主数6,462名)
主
数
地域別株主分布状況
北海道
74名
1.12%
中国
292名
4.41%
129名
1.96%
四国
136名
2.06%
関東
1,778名 26.90%
九州
294名
4.45%
中部
1,225名 18.53%
外国
34名
0.51%
近畿
2,649名 40.06%
合計
東北
6,611名 100.00%
チャート(大証)
株価(円)
1,000
▲ 株式分割
800
600
▲
400
出来高
(千株)
5,000
200
0
2002.1
2003.1
2004.1
2005.1
2006.1
2007.1
0
この株価チャートは、
当社の平成14年
(2002年)
以来の株価について株式分割を調整したものです。
株式分割は、
大証二部上場以降平成3年
(1991年)
3月を基準日に1:1.3、平成9年(1997年)3月を基準日に1:1.15、平成17年(2005年)3月を基準日に1:2を実施いたしました。
13 I n v e s t o r s G u i d e
Hiistor y
沿 革【企業グループの事業の変遷】
◇全 社
昭和49年 4月
8月
資本金3,500千円で不動産の仲介及び戸建住宅の分譲を主たる目的とし、設立。
宅地建物取引業免許(大阪府知事免許)を取得。
52年 10月
宅地建物取引業免許(建設大臣免許)を取得。
55年 3月
自社ビルを完成し現住所に移転。
63年 6月
建築工事部門の強化を図る目的をもって100%出資の子会社フジハウジング株式会社(昭和63年9月15日にフジ工務店株式会社
に社名変更)を設立。
平成 2年 12月
大阪証券取引所市場第二部に上場。
15年 12月
東京証券取引所市場第二部に上場。
17年 3月
東京証券取引所・大阪証券取引所市場第一部に昇格。
17年 6月
100%出資の子会社フジ・アメニティサービス株式会社を新設し、同年9月に賃貸管理事業部門と賃貸物件を営業譲渡。
18年 2月
新業態の中古住宅を中心とする住まい探しの情報拠点として『お・う・ち・館』を開設。
19年 1月
東京証券取引所より上場会社表彰(個人株主拡大表彰)を受賞。
◇不動産販売事業
昭和49年 4月
他社の戸建住宅の販売代理事業を開始。
50年 1月
戸建住宅の分譲事業を開始し、一次取得者向けを中心とする最初の戸建住宅を分譲。
58年 3月
住宅流通部を新設し、中古住宅の仲介事業を開始。
61年 3月
マンション分譲事業を開始し、第1棟として「シャルマンフジ春木」を分譲。
平成 2年 6月
中古住宅流通ネットワークの構築。
6年 3月
定期借地権付住宅分譲事業を開始。
7年 8月
営業地域拡張の一環として、大阪市内で初めての分譲マンション「シャルマンフジ・リッツ南堀江」の分譲を開始。
8年 5月
統一の仕様による中古住宅再生事業、改装付中古住宅「快造くん」の販売を開始。
9年 9月
大阪市内戸建で初めての定期借地権付住宅「アトレニューシティ平野」の分譲を開始。
11年 8月
常設の分譲マンションモデル展示場を併設した大阪市内における分譲マンションの拡販拠点となる大阪支社(大阪市浪速区)を
開設。
13年 11月
12月
大阪市内で初めての戸建住宅「大正千島ガーデンフォーラム35」の分譲を開始。
不動産投資ファンド等向け賃貸マンション販売事業を開始。
14年 1月
戸建住宅の販売を中心購買層(25∼35才)のニーズに合わせ、建売から自由設計方式へ変更。
15年 1月
戸建及びマンションの分譲地域を兵庫県南東部の阪神地域と大阪府北部の北摂、北大阪地域まで拡大。
16年 8月
不動産投資ファンド等向け賃貸マンション3棟247戸で初の売上計上。
17年 1月
個人富裕層向けの小型賃貸マンションの一棟売り事業を開始。
18年 2月
新業態の中古住宅を中心とする住まい探しの情報拠点として『お・う・ち・館』を開設。
◇土地有効活用事業
平成 3年 4月
賃貸マンション、無人洗車場、カラオケボックス、立体駐車場等の建設提案を行い、請負工事の受注を行う土地有効活用事業を
開始。
6年 3月
12年 3月
定借事業部を設置。土地保有者に定期借地権での遊休土地の有効活用を図る定借事業を開始。
木造賃貸住宅「フジパレス」シリーズの1Kタイプ(24∼30m2)が、土地所有者の土地活用ニーズをとらえ主力商品として定着。
16年 3月
新タイプのRC造賃貸マンション「エフ・コンスパイヤー」シリーズを商品化し、初受注。
18年 1月
賃貸用木造一戸建て住宅「フジパレス戸建」を商品化し、販売開始。
◇賃貸及び管理事業
昭和62年 9月
63年 4月
岸和田市にて第一号の賃貸マンション「フジパレス下松」の賃貸事業を開始。
施設管理部(現 フジ・アメニティサービス株式会社)を設置し、分譲マンションの管理組合の運営受託と賃貸マンションの
建物・入居者管理事業を開始。
平成16年 1月
17年 6月
新FASS(賃貸・分譲マンション管理システム)の導入により、管理規模の拡大と効率化に対応。
100%出資の子会社フジ・アメニティサービス株式会社を新設し、同年9月に賃貸管理事業部門と賃貸物件を営業譲渡。
Fuji Corporation Limited 14
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