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インドの日系部品メーカー:北部と南部で、生産拠点を構築

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インドの日系部品メーカー:北部と南部で、生産拠点を構築
2016/4/5
イ ン ドの日系部品メーカ ー:北部と南部で、生産拠点を 構築/拡充 ­ マークラ イ ン ズ 自動車産業ポータル
インドの日系部品メーカー:北部と南部で、生産拠点を構築/拡充
ホンダ新工場の稼動延期等で、一部計画は先送り
2009.7.29 No.799
インドでの日系自動車メーカーの年産能力は、2012年には 200万台規模
新拠点構築は、日系自動車メーカーの工場があるインド北部と南部に集中
ホンダ新工場の稼動延期で、エイチワン/TSテック/八千代工業等が新工場計画を先送り
ハイレックス/ユーシンが生産能力拡充、ASTI/トヨタ紡織が生産品目拡大
市光工業/河西工業/シロキ工業は、インドで生産委託
要 約
以下は、インドにおける日系自動車部品メーカーの最近動向である (2009年7月中旬までの約1年間の動向)。スズ
キ/ホンダ/トヨタ/日産の生産拡大計画に対応して、部品メーカーの生産拠点の構築と拡充が続いているが、ホンダ
の新工場稼動延期等により一部の計画は先送りされている。
インドでの日系自動車メーカーの年産能力は、2012年には 200万台規模
日系自動車メーカーはインドで、スズキ、ホンダ、トヨタが生産の大幅拡大、日産が 3つの合弁工場の新設を計画
しており、現状 84万台の年産能力は、2012年には 202万台に拡大する。
しかし、ホンダが2010年に予定していた第 2工場の稼動を2012年以降に延期、トヨタが第 2工場の当初の年産規
模を圧縮、日産も新工場計画の一部を先送りした。
■インドにおける、日本の自動車メーカーの主要生産拠点
組立工場
年産能力
(1,000台)
概要/最近動向
Maruti 800, Wagon R, Alto, Versa/Every Landy,
Gurgaon
ス
ズ
キ
Maruti Suzuki
(第 1工場)
540→700
Omni/Every, Gypsi/Jimny, Zen Estilo/MR Wagon 等を生
産。2008年10月、年産能力 24万基のガソリンエンジン工場が
稼動。
India Ltd.
Manesar
(第 2工場)
140→300
年産能力を、2009-10年度までに、車両 30万台、ディーゼ
ルエンジン 30万基 (現行 10万基) に拡充する。
Greater
Noida
ホ
ン
ダ
100
City, Civic, Accord を生産。
(第 1工場)
Honda Siel Cars
2010年稼動予定を 1年延期 (08年10月発表)。稼動時期を
India Ltd.
Tapukara
(第 2工場)
0→60
さらに 2012年以降に先送りする方向で検討中 (09年 4月発
表)。敷地内のプレス部品とエンジン部品の工場は08年 9月に
稼働した。
Innova, Corolla, Camry を生産。09年は年産規模を従来の
Bangalore
60
6.5万台から 5万台程度に引き下げていたが、需要が回復傾
向にあるとして、通常の生産体制に戻す見込み。
ト
ヨ
タ
Toyota Kirloskar
Motor Pvt. Ltd.
2010年末までに稼動し、新開発する小型車を投入する。需
Bangalore
要が 30% ほど減少しているため、当初の年産規模は 7万台と
0→100
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第 2工場
する。エンジン工場計画は、決定を延期した (09年 6月発
表)。
(Renault-Nissan
Bajaj)
Chakan
0→400
日産は2010年 5月に次期型 Micra/March 生産を開始す
Renault Nissan
日 Automotive India
Oragadam
0→200
産 Private Limited
る。当初は 1直で 1ラインのみ稼動。2012年にフル稼働を目
指す (09年 6月発表)。2015年までに、年産能力を 40万台と
する計画は維持。
Ashok Leyland
Nissan Vehicles
2011年から、超低価格車 ULC (コードネーム) を生産する。
Pillaipakkam 0→100
Pvt. Ltd.
小型商用車を生産する。2010年頃としていた稼動時期を半
年ほど延期した (08年12月発表)。
(注) 日産拠点の年産能力は Renault ブランド車の生産能力も含む。”(Renault-Nissan Bajaj)” は名称未定。
■インドの自動車生産/国内販売/輸出台数(台)
2008年
2009年
1-6月
1-6月
2,255,823
1,246,044
1,188,532
2,040,376
1,936,002
1,098,757
1,057,223
277,395
378,412
n.a.
n.a.
2008年
2009年
1-6月
1-6月
2004-05
2005-06
2006-07
2007-08
2008-09
生産
1,563,579
1,700,383
2,065,205
2,326,589
国内販売
1,380,002
1,494,117
1,847,744
輸出
196,342
216,172
247,989
■日系自動車メーカーの生産台数 (暦年ベース)(台)
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
スズキ
537,734
555,327
628,355
751,405
756,333
391,236
457,132
ホンダ
34,535
38,570
55,379
58,114
53,298
33,045
27,218
トヨタ
47,628
45,695
44,310
52,275
52,990
29,188
19,803
3社合計
619,897
639,592
728,044
861,794
862,621
453,469
504,153
資料:SIAM (Society of Indian Automobile Manufacturers)
(注) 2004-05 は 04年 4月~05年 3月、2008-09 は 08年 4月~09年 3月。
■新拠点構築は、日系自動車メーカーの工場があるインド北部と南部に集中
日系部品メーカーによるインド生産拠点の新たな構築は、スズキとホンダの工場があるインド北部と (Rajasthan州
やUttar Pradesh州など)、トヨタの工場があり、日産が工場を建設する南部 (Bangalore市とChennai市など) に集中
している。
北部では、住友金属工業がクランクシャフト、住友商事が鋼材/プレス部品/金型、ミクニが燃料供給装置、三井化
学がポリプロピレン自動車材の生産拠点を構築する。南部では、豊田鉄工とユニプレスがプレス部品、ブリヂストンが
防振ゴムの生産拠点を構築する。
■日系自動車部品メーカー:インド生産拠点の構築 2009年 7月中旬までの約 1年間の動向。配列は企業名 50音順。
■鬼怒川ゴム工業:2010年にインドに生産拠点を構築する計画
鬼怒川ゴム工業は、2010年にインドに生産拠点を構築する計画 (09年 2月発表)。事業化調査の段階だが、中
長期の成長には新興市場での拡大が不可欠で、欧州への輸出基地にも活用できるため、高い優先順位を置いて
進出を急ぐとしている。
■住友金属工業:クランクシャフトを合弁生産、年産能力は 80万本
住友金属工業は2009年 7月、インドの部品メーカー Amtek Auto Limited と、SMI Amtek Crankshaft を設立
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した。出資比率は住友金属 40%, 住友商事 10%, Amtek 50% で、住友金属が CEO を派遣する。新会社は、
Amtek が Delhi 近郊に新設した工場を約 10億円で買収し、09年 7月にクランクシャフト生産を開始した。年産能
力は 80万本で、4年後のフル生産を目指す。住友金属がインドに生産拠点を設置するのは初。
■住友商事:鋼材加工, プレス部品製造, 金型製造を、2010年 1月に開始
住友商事は2009年 2月、インド北部の Uttar Pradesh 州に、鋼材加工, プレス部品製造, 金型製造を行う India
Steel Summit を設立した。住友商事の鋼材加工センターとしてはインド初で、2010年 1月に稼動し、自動車メー
カーや家電メーカーに供給する予定。2014年の売上高目標は、約 100億円。
■タチエス:日産 A-platform 車向けシートを、 Lear 子会社と2010年から合弁生産
タチエスは2009年 8月、米国 Lear Corporation の子会社 Lear Corporation (Mauritius) Limited と合弁で、
インド Tamil Nadu 州に TACLE Automotive India Private Limited を設立する (タチエスの出資は 49%)。新工
場を建設し、日産の A-platform 車向けシートを2010年 5月から生産する。投資額は 3.6百万米ドル。2011年度
には、20万~23万台分を生産し、売上高 55百万米ドルを計画。
(注)タチエスは、生産拠点再編の一環で、08年12月にインド新工場計画をいったん凍結していた。Lear
Corporation は 09年 7月 8日に米国連邦破産法 11条の適用を申請したが、子会社は問題なく事業を継続し
ているため、タチエスは Lear との合弁会社を従来通り継続するとしている。
■豊田鉄工:第 2工場を新設、2010年末からトヨタの EFC 向けプレス部品を生産
豊田鉄工は2008年12月、Toyotetsu India Auto Parts (TTID) をインドの Rajasthan 州に設立した (豊田鉄工
が 99%, 現地資本が 1% 出資)。Bangalore 市郊外に、豊田鉄工としてはインドで 2つ目の工場を建設し、2010年
12月に稼動する計画。トヨタがインド第 2工場で生産する低価格小型車 EFC (Entry Family Car) 向けに、バン
パーやドアトリム等のプレス部品を年 7万台分生産する。投資額は 60~75億円。
■ブリヂストン:インドの提携先と、防振ゴムの合弁生産会社を設立
ブリヂストンは2009年春、インドの防振ゴム大手 Sundaram Industries と、防振ゴムを生産する Bridgestone
TVS India を Chennai 市に設立した。資本金は約 823百万円で、ブリヂストンが 51%、Sundaram が 49%出資。両
社は96年から、防振ゴム事業で技術援助契約を締結している。
■ミクニ:2010年から燃料供給装置を新会社で生産、現地資本との合弁は解消
ミクニは、Mikuni India Private Limited を 100% 出資で設立し、2010年 4月稼働を目処に建屋面積 4,000㎡
の工場をインド Rajasthan 州に建設し、スロットルボディ等の四輪・二輪車用燃料供給装置を生産する (08年 7月
発表)。当初 5年間の投資額は 19億円。2013年度の売上高目標は 63億円。
(注)ミクニは、1985年にインドの Carburettors Ltd. と合弁で Ucal Fuel Systems Ltd. を設立し、四輪・二輪車用
の燃料供給装置を生産・販売してきた。しかし、共同経営方式では、成長著しいインド市場への対応が遅れると
して、保有する全株式を Caburettors に譲渡し、合弁契約を解消した (08年 4月発表)。
■三井化学:ポリプロピレン自動車材生産を開始、年産能力は 15,000t
三井化学は、インド Rajasthan 州で、ポリプロピレン自動車材を生産する Mitsui Prime Advanced Composites
India (三井化学が 80%、プライムポリマーが 20%出資) の営業運転を2009年 6月に開始した。年産能力は
15,000t。三井化学グループ初の、インドでの事業会社。
(注) プライムポリマーには、三井化学が 65%、出光興産が 35% 出資している。
■ユニプレス:Renault/日産向け車体用プレス部品を、年 20万台分生産
ユニプレスと丸紅は、2009年 9月、インド南部 Chennai 市に Unipres India を設立する (09年 6月発表)。出資
比率は、ユニプレス 80%、丸紅 20%。2010年 5月から車体用プレス部品を年 20万台分生産し、Chennai の
Renault/日産合弁工場が生産する小型車に供給する。用地を含む投資額は約 50億円。
(注)2008年10月の当初発表ではイタリアの Magnetto Automotive を含む 3社合弁で、09年 3月に設立する計画
だった (出資比率はユニプレス 55%、Magnetto 25%, 丸紅 20%)。しかし、09年 6月、世界的な自動車不況を理
由に、Magnetto が出資見送りを発表した。
資料:各社プレスリリース, 各紙報道
■ホンダ新工場の稼動延期で、エイチワン/TSテック/八千代工業等が新工場計画を先送り
ホンダは、Delhi 近郊に第 2工場を建設し、2010年稼動を予定していたが、計画を 1年延期した (08年10月発
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表)。さらに、2012年以降への先送りを検討中。
この稼動延期に伴い、エイチワンが骨格部品、TSテックがシート、八千代工業が燃料タンク、山下ゴムが防振ゴム
の新工場の建設・稼動を先送りしている。
■日系自動車部品メーカー:インド生産拠点の建設・稼動計画の凍結
2009年 7月中旬までの約 1年間の動向。配列は企業名 50音順。
■エイチワン:ホンダ新工場の稼動延期で、骨格部品の第 2工場建設計画を凍結
エイチワンは、インド Rajasthan 州で車体骨格部品を生産する H-one India の第 2工場を、2009年に建設する
予定だったが、ホンダが第 2四輪車工場の稼動を延期したため、建設計画を凍結した。第 1工場の年産能力を 7
万台から 15万台に増強したばかりで、2010年までは増強の必要がないとしている (08年11月発表)。
(注)当初計画では、第 2工場への初期投資額は約 7億円で、第 1期として床面積 7,000㎡ の工場棟を建設し、年
産能力 5万台分のプレス部品の溶接・組立ラインを構築する予定だった。
■TS テック:ホンダ新工場の稼動延期で、シートの第 2工場建設計画を見直し
TS テックは、ホンダの第 2四輪工場の稼動延期に対応、2009年 8月に稼働予定だった、シートを生産するイン
ド第 2工場建設を休止した。09年度上半期が終了した時点で、建設再開時期と規模を判断する、としている (09年
3月発表)。
(注)TS テックは、2008年 7月、Rajasthan 州に TS Tech Sun Rajasthan を設立した (TS テックが 60%、インドの生
産子会社 TS Tech Sun (India) が 25% 出資)。新会社はホンダの第 2四輪車工場近隣に、建屋面積 11,500㎡
の工場を建設し (初年度投資 7.7億円)、09年 8月からシートを生産する計画だった。
■八千代工業:ホンダ車の販売不振で、燃料タンクの新工場稼動を 1年延期
八千代工業は、2010年 1月に予定していた樹脂製燃料タンクを生産するインド新工場の稼動を、1年を目処に延
期し、当面はタイ工場から供給する。主要供給先のホンダのインド販売が低迷しているため。
(注)八千代工業は2008年春、ホンダの第 2四輪車工場近隣に、初のインド拠点 Yachiyo India Manufacturing を
設立した。数億円を投じて燃料タンクの新工場を建設し、Civic 向け等に供給する予定だった。
■山下ゴム:2010年末稼動予定だった防振ゴム工場の建設計画を先送り
山下ゴムは、2010年末までに稼働を予定していたインド新工場の建設計画を先送りした。ホンダの第 2四輪工場
の稼動に合わせ、初のインド拠点で防振ゴムを生産する計画だったが、主要取引先の生産台数減少を受け、イン
ドへの工場進出を当面見送る。(08年12月発表)
資料:各社プレスリリース, 各紙報道
■ハイレックス/ユーシンが生産能力拡充、ASTI/トヨタ紡織が生産品目拡大
インド既存工場の生産能力増強では、ハイレックスがケーブルやウインドレギュレーターの生産能力を倍増、ユー
シンがキーセット等の生産を 2.5倍に増強した。エイチワンも、内製する金型数を 1.5倍に拡大する。
生産品目拡大では、ASTI が四輪車用電装品の生産を開始、トヨタ紡織がドアトリムの一貫生産を開始する。
■日系自動車部品メーカー:インド生産拠点の生産能力増強と生産品目拡大
2009年 7月中旬までの約 1年間の動向。配列は企業名 50音順。
■ASTI:四輪車向け電装品も生産
ASTI は、主にスズキの二輪車用ワイヤーハーネスを生産してきた ASTI Electronics India (Haryana 州) で、
Maruti Suzuki 等の四輪車向けに、車載機器を制御する電子基盤やボディーコントロールモジュール等の生産を
開始する (09年 4月発表)。圧縮天然ガス (CNG) 車用のエンジン制御部品も生産する計画。
■エイチワン:インドで内製する金型数を 1.5倍に拡大
エイチワンは、これまでは主として日本から世界に供給してきた金型を、コスト競争力の高い中国/タイ/インドから
も供給する (08年 10月発表)。インドでは、Uttar Pradesh 州で部品・金型を製造・販売する H-one India の生産
能力を増強し、内製する金型数を、08年度の年間 100 から、2010年度までに 150 に増やす。日本から輸入して
いた金型を内製化し、開発期間の短縮、コスト抑制、効率向上を目指す。
■トヨタ紡織:大型射出成形機を導入し、ドアトリムを一貫生産
トヨタ紡織は、2010年末にインド生産を開始するトヨタの新小型車用ドアトリムの受注に対応、Toyota Boshoku
Automotive India の工場を増築する。約 10億円を投じて大型射出成形機も導入し、従来はタイから輸入していた
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樹脂成形部品も生産し、09年 12月にドアトリムの一貫生産を開始する。
■ハイレックス:稼働を先送りしていた第 2工場で、生産開始
ハイレックスは、HI-LEX India (Haryana 州) のケーブルやウインドレギュレーターの生産能力倍増のため、第 2
工場を建設したが、世界的な自動車不況で08年内に予定していた稼動を延期していた。しかし 09年 6月、インド
での需要が回復してきたとして、稼働を開始した。生産が軌道に乗り次第、スズキやホンダ等の日系メーカーに供
給する他、Tata など現地メーカーにも販売する計画。
■ユーシン:スズキの A-star 向けに、インド工場でキーセット等を 2.5倍に増産
ユーシンは、スズキがインド生産を開始した新型リッターカー A-star のキーセット等を受注、2009年からインドの
Jay Ushin (Haryana 州) で増産する (08年12月発表)。New Delhi 近郊の Manesar 工場のヒーターコントロール
パネルやキーセットの生産を、月産 4,000台分強から 10,000台分に引き上げる。
資料:各社プレスリリース, 各紙報道
■市光工業/河西工業/シロキ工業は、インドで生産委託
現地メーカーへの生産委託によって、インド生産拠点を確保する動きもある。市光工業がスモールランプ、河西
工業が日産向けのドアトリム、シロキ工業がトヨタの新開発小型車向けウインドレギュレーター等を、現地の提携先に
生産委託する。
■日系自動車部品メーカー:インドでの生産提携
2009年 7月中旬までの約 1年間の動向。配列は企業名 50音順。
■市光工業:インドで、グローバル生産の 1/4 のスモールランプを委託生産
市光工業は、2009年 5月、インドの自動車用ランプ・ミラーメーカー FIEM Industries Limited の発行済株式の
5% を取得した。FIEM とは、05年11月からミラーグラスの生産技術支援関係にあり、今後は資本関係を含めた提
携を強化する。
市光工業は、これまで国内子会社を中心に生産してきた、ルームランプ, フットランプ, マップランプ等の車載ス
モールランプを、タイとインドでも生産し、グローバル供給体制を構築する (09年 7月発表)。インドでは FIEM に生
産を委託し、生産分担をタイ 50%, インド 25%, 日本 25% とし、スモールランプ事業の08年度売上高 80億円を、
2013年度には 160億円に倍増する計画。
■河西工業:Renault/日産の小型車向けドアトリム生産を、韓国メーカーに委託
河西工業はインドで、ドアトリムの委託生産を2010年に開始する。委託先は、韓国の内装品メーカー韓一理化
Hanil E-Hwa のインド生産拠点 Hanil Automotive India。年産計画は 145,000台分。Renault/日産の Chennai
新工場建設に対応して、自社工場建設を計画していたが、受注が 1000cc 級の小型車に限られ、投資回収が難し
いと判断したため。
■シロキ工業:インド出資先が、トヨタの新開発小型車向けウインドレギュレーターを全量受注
シロキ工業は2008年 9月、インドの部品メーカー Technico Industries の第 3者割当増資を引き受け、出資比
率を 1.35% から 21.0% に引き上げた。株式取得額は約 4億円。Technico はシロキ工業から技術供与を受けてウ
インドレギュレーターやドアヒンジ等を製造している。シロキ工業は、生産拠点がないインドで、Technico への影響
力を強め、トヨタやスズキ等からの受注に対応する。
Technico は、2008年 9月、トヨタが 2010年からインド生産する新開発小型車向けウインドレギュレーターおよび
ドアヒンジの全量受注を発表した。この受注に対応して、トヨタ工場がある Bangalore市郊外に新工場を建設する
計画で、ウインドレギュレーターについてはシロキ工業が技術指導を行う。
■イーグル工業:インド子会社が、合弁相手のドイツ社子会社と合併
自動車・一般産業機械向けメカニカルシール大手のイーグル工業は、ドイツ Burgmann Industries との合弁事
業展開に伴い、グローバルで提携強化を進める一環として、両社のインド子会社の Eagle Seals and Systems
India と Burgmann India を、2009年 3月に合併させた。存続会社はイーグル工業の子会社で、社名を Eagle
Burgmann India に変更した。
資料:各社プレスリリース, 各紙報道
出典:マークラインズ
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