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LTC1645 - デュアルチャネル、ホットスワップ
LTC1645 デュアルチャネル ホットスワップ・コントローラ/電源シーケンサ 特長 概要 ■ LTC®1645は電源の入った状態でのバックプレーンからの ボードの安全な抜き差しを可能にする2チャネル・ホット (活線挿抜)コントローラです。外付けNチャネ スワップTM ル・パス・トランジスタを使用し、 供給電圧をプログラマブ ル・レートで徐々に増加させることが可能です。 2つのハイ サイド・スイッチ・ドライバは1.2V∼12Vの電圧を供給す るためにNチャネルのゲートを制御することができます。 2つのチャネルを個別に上昇および下降するように設定で きます。 あるいは同時に上昇および下降するようなプログ ラムも可能で、 2出力の電源トラッキングを保証します。 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 電源の入ったバックプレーンへの挿入、引き抜きを安 全に行う プログラム可能な電源シーケンス プログラム可能な電子回路ブレーカ ユーザがプログラム可能なパワーアップ・レートおよ びパワーダウン・レート 外部NチャネルFET用のハイサイド・ドライバ 1.2V∼12Vまで可能な供給電圧の制御 適切な起動動作が確実 低電圧ロックアウト グリッチ・フィルタにより偽RESET信号から保護 プログラム可能な回路ブレーカによりいずれの出力も短 絡から保護します。RESET出力は電源電圧がユーザがプ ログラムした電圧以下に低下すると、システム・リセット を発生することに用いられます。二次電源電圧のモニタ には、もう1つの予備コンパレータを利用できます。 アプリケーション ■ ■ ■ ボードの活線挿入 電源のシーケンシング 電子回路ブレーカ LTC1645は8ピンおよび14ピンSOパッケージで供給され ます。 、LTC、LTはリニアテクノロジー社の登録商標です。 Hot Swapはリニアテクノロジー社の商標です。 標準的応用例 5Vおよび3.3Vのホットスワップ 5Vおよび3.3Vのホットスワップ波形 VOUT2 3.3V 5A 0.005Ω* IRF7413 VIN2 + CLOAD2 0.005Ω* VOUT1 5V 5A IRF7413 VIN1 + CLOAD1 10Ω ON CONNECTOR 1 CONNECTOR 2 10Ω 0.01µF 25V 0.01µF 25V 7 6 SENSE1 GATE1 8 5 1 2 3 GATEn 10V/DIV VOUT2 5V/DIV VCC2 SENSE2 GATE2 VCC1 ON ON 5V/DIV VOUT1 5V/DIV LTC1645 (8-LEAD) 10k GND 1645 TA01 4 GND BACKPLANE PLUG-IN CARD *LRF1206-01-R005-J (IRC) 1 LTC1645 絶対最大定格 (Note 1) 電源電圧(VCC1、VCC2)......................................... 13.2V 入力電圧 FB、ON、COMP+ .......................... −0.3V∼(VCC1+0.3V) TIMER ................................................... −0.3V∼2.5V SENSE1 ...................... (VCC1 − 0.7V)∼(VCC1+0.3V) SENSE2 ...................... (VCC1 − 0.7V)∼(VCC2+0.3V) 出力電圧 RESET、COMPOUT、FAULT .............. −0.3V∼16V GATE1、GATE2 ............................ 内部制限(Note 3) 出力電流 GATE1、GATE2 ............................................ ±20mA 動作温度範囲 LTC1645C .................................................. 0℃∼70℃ LTC1645I .............................................. −40℃∼85℃ 保存温度範囲 ......................................... −65℃∼150℃ リード温度 (半田付け、10秒) ............................... 300℃ パッケージ/発注情報 ORDER PART NUMBER TOP VIEW VCC2 1 8 VCC1 SENSE2 2 7 SENSE1 GATE2 3 6 GATE1 GND 4 5 ON LTC1645CS8 LTC1645IS8 S8 PART MARKING S8 PACKAGE 8-LEAD PLASTIC SO TJMAX = 125°C, θJA = 150°C/ W 1645 1645I ORDER PART NUMBER TOP VIEW VCC2 1 14 VCC1 SENSE2 2 13 SENSE1 GATE2 3 12 GATE1 FAULT 4 11 TIMER RESET 5 10 ON FB 6 9 COMPOUT GND 7 8 COMP + LTC1645CS LTC1645IS S PACKAGE 14-LEAD PLASTIC SO TJMAX = 125°C, θJA = 110°C/ W ミリタリ・グレードに関してはお問い合わせください。 電気的特性 ● は全動作温度範囲の規格値を意味する。それ以外はTA=25℃での値。注記がない限り、2.375V ≤ VCC1 ≤ 12V、 1.2V ≤ VCC2 ≤ 12V(Note 2)。 SYMBOL PARAMETER CONDITIONS MIN TYP MAX UNITS 1.1 2.0 mA DC Characteristics ICC1 VCC1 Supply Current ON = VCC1 = 5V, VCC2 = 3.3V ● ICC2 VLKO1 VCC2 Supply Current ON = VCC1 = 5V, VCC2 = 3.3V ● 0.28 0.4 mA VCC1 Undervoltage Lockout High to Low ● 2.16 2.23 2.3 V VLKO2 VCC2 Undervoltage Lockout High to Low ● 1.06 1.12 1.18 V VLKHn VCCn Undervoltage Lockout Hysteresis VFB FB Pin Voltage Threshold High to Low ● 1.226 1.238 1.250 ∆VFB FB Pin Threshold Line Regulation High to Low, VCC1 = 2.375V to 12V ● 1 4 VFBHST FB Pin Voltage Threshold Hysteresis VCOMP COMP + Pin Voltage Threshold High to Low ● ∆VCOMP COMP + Pin Threshold Line Regulation High to Low, VCC1 = 2.375V to 12V ● VCOMPHST COMP + Pin Voltage Threshold Hysteresis 2 25 mV 5 1.226 mV mV 1.238 1.250 1 4 5 V V mV mV LTC1645 電気的特性 ● は全動作温度範囲の規格値を意味する。それ以外はTA=25℃での値。注記がない限り、2.375V ≤ VCC1 ≤ 12V、 1.2V ≤ VCC2 ≤ 12V(Note 2)。 SYMBOL PARAMETER CONDITIONS MIN TYP MAX UNITS 1.212 1.230 1.248 V 1 9 mV – 2.3 –2 12 – 1.7 µA mA ● 46 50 56 mV ● 46 50 56 mV VTM TIMER Pin Voltage Threshold ∆VTM TIMER Pin Threshold Line Regulation VCC1 = 2.375V to 12V ● ITM TIMER Pin Current Timer On, VTIMER = 0.6V, VCC1 = 5V Timer Off, VTIMER = 1.5V ● VCB1 Circuit Breaker Trip Voltage 1 VCB1 = (VCC1 – VSENSE1) VCB2 Circuit Breaker Trip Voltage 2 VCB2 = (VCC2 – VSENSE2) t CBDn Circuit Breaker Trip Delay VCBn = (VCCn – VSENSEn) > 60mV ICP GATEn Pin Output Current ON = 2.2V, VGATEn = VCCn, VCC1 = 5V, VCC2 = 3.3V ON = 0.7V, VGATEn = VCCn, VCC1 = 5V, VCC2 = 3.3V ON = 0.3V, VGATEn = VCCn, VCC1 = 5V, VCC2 = 3.3V ● ● – 12.5 30 ∆VGATEn External N-Channel Gate Drive ∆VGATEn = (VGATEn – VCCn) ● 4.5 VONFPD ON Pin Fast Pull-Down Threshold Low to High High to Low, Fast Pull-Down Engaged ● ● 0.375 0.35 VON1 ON Pin Threshold #1 Low to High, GATE1 Turns On High to Low, GATE1 Turns Off ● ● VON2 ON Pin Threshold #2 Low to High, GATE2 Turns On High to Low, GATE2 Turns Off ● ● VONHYST ON Pin Hysteresis ION ON Pin Input Current VCC1 = 5V, VCC2 = 3.3V ● ±0.01 ±2 µA VOL Output Low Voltage RESET, FAULT, COMPOUT, IOUT = 1.6mA, VCC1 = 5V ● 0.16 0.4 V ● µs 1.5 – 10 40 12 µA µA mA – 7.5 50 16 V 0.4 0.375 0.425 0.4 V V 0.8 0.775 0.825 0.8 0.85 0.825 V V 2 1.975 2.025 2 2.050 2.025 V V 25 mV Note 3:GATEnピンの内部ツェナーにより、チャージ・ポンプ電圧は標準最大 動作電圧22Vにクランプされる。GATEピンの外部オーバドライブ(たとえば、 VCCnのグリッチの容量結合によるもの)が、内部ツェナー電圧を超える場合、 デバイスに損傷を与える可能性がある。GATE nピンのクランプ電圧を低くした い場合は、外部ツェナー・ダイオードを使用すること。 Note 1:絶対最大定格はそれを超えるとデバイスの寿命が損なわれる可能性が ある値。 Note 2:デバイスのピンに流入する電流はすべて正。デバイスのピンから流出 する電流はすべて負。注記がない限り、すべての電圧はグランドを基準にして いる。 標準的性能特性 VCC2電源電流と電圧 VCC1電源電流と電圧 3.5 TA = 25°C 2.5 ICC2 (mA) ICC1 (mA) 2.0 1.5 VCC2 = 1.5V 1.0 1.4 TA = 25°C 3.0 1.2 2.5 1.0 ICCn (mA) 3.0 電源電流と温度 2.0 VCC1 = 2.375V 1.5 1.0 VCC2 = 12V 3 4 5 6 7 8 VCC1 (V) 0.6 0.4 9 10 11 12 1645 G01 ICC2 0.2 0.5 0 ICC1 0.8 VCC1 = 12V 0.5 2 VCC1 = 5V VCC2 = 3.3V 0 1 2 3 4 5 7 8 VCC2 (V) 6 9 10 11 12 1645 G02 0 –40 –20 40 20 60 0 TEMPERATURE (°C) 80 100 1645 G03 3 LTC1645 標準的性能特性 GATE電圧と電源電圧 グリッチ・フィルタ時間 と帰還過渡 GATE電圧と温度 16.0 25 100 VCC1 = 5V 15.8 VCC2 = 3.3V TA = 25°C GLITCH FILTER TIME (µs) 15.6 20 GATEn (V) GATEn (V) 15.4 15 10 15.2 15.0 14.8 14.6 5 0 2 4 3 5 6 7 8 9 HIGHEST VCC (V) 0 40 20 0 60 TEMPERATURE (°C) 0 OUTPUT VOLTAGE (mV) 300 250 200 150 SINK CURRENT = 1.6mA 100 600 500 SINK CURRENT = 3mA 400 300 200 SINK CURRENT = 1.6mA 1645 G07 2 3 4 5 6 7 8 VCC1 (V) 280 高速プルダウン電流とVCC1 TA = 25°C 17 VCC2 = 1.5V 16 15 14 13 12 11 10 9 0 100 80 120 160 200 240 FEEDBACK TRANSIENT (mV) 18 TA = 25°C 100 50 40 1645 G06 FAST PULL-DOWN CURRENT (mA) SINK CURRENT = 3mA OUTPUT VOLTAGE (mV) 100 80 700 350 4 30 RESET、FAULT、COMPOUT 出力電圧とVCC1 VCC1 = 5V 80 40 10 800 0 20 40 60 TEMPERATURE (°C) 50 1645 G05 400 –20 60 20 RESET、FAULT、COMPOUT 出力電圧と温度 0 –40 70 14.2 1645 G04 450 80 14.4 14.0 –40 – 20 10 11 12 TA = 25°C 90 9 10 11 12 1645 G08 8 2 3 4 5 6 7 8 VCC1 (V) 9 10 11 12 1645 G09 LTC1645 ピン機能 (14ピン・パッケージ/8ピン・パッケージ) VCC2(ピン1/ピン1) :正電源入力。VCC2の範囲が1.2V∼ 12Vの場合に通常動作を行います。ICC2は標準0.2mAで す。低電圧ロックアウト回路は、VCC2の電圧が1.12V以下 になるたびにLTC1645をディスエーブルします。 SENSE2( ピン2/ピン2) :VCC2の回路ブレーカ設定ピン。 電流供給パスのVCC2とSENSE2間に接続された電流セン ス抵抗によって、その両端の電圧が1.5µs以上の間50mV 以上になると回路ブレーカはトリップします。回路ブ レーカのトリップ電流を通常動作電流の2倍に設定した 場合、通常動作時のセンス抵抗での電圧降下はわずか 25mVです。このブレーカをディスエーブルするには、 VCC2とSENSE2をまとめて短絡します。 GATE2(ピン3/ピン3) :チャネル2のハイサイド・ゲート・ ドライブ。外部NチャネルMOSFETのゲートに接続して ください。内部チャージ・ポンプは最低4.5Vのゲート・ド ライブを保証します。チャージ・ポンプには、VCC1とVCC2 のうち電圧の高い方から電源が供給されます。ONピンが 2Vを超えると、チャージ・ポンプの出力からGATE2に 10µAの電流源を接続することによりGATE2がターンオ ンし、電圧はdv/dt=10µA/CGATE2の勾配で上昇を開始しま す。一方、ONピンが2V以下0.4V以上の場合、40µAの電流 源によりGATE2はグランド電位に向かって低下します。 ONピンが0.4V以下の場合、回路ブレーカまたは低電圧 ロックアウト回路がトリップし、GATE2ピンは12mA(標 準)の電流源により即時グランド電位になります。 FAULT(ピン4/NA) :回路ブレーカ・フォールト。FAULT ピンは、回路ブレーカ機能がトリップすると“L”になる オープン・ドレイン出力です。ONピンを0.4V以下に下げ ると、回路ブレーカはリセットされます。FAULTピンを ロジック“H”にするには、外部プルアップが必要です。 ONピンが“L”になると、FAULTが解除されます。 回路ブレーカは、FAULTピンをONピンに接続して、自動 的にリセットするようにプログラムできます。この回路 構成でロジック・デバイスがONピンをドライブする場合 は、大電流が流れるのを防止するためにロジック出力と ONピンの間に直列抵抗を使用してください。 RESET( ピ ン 5/NA) :オ ー プ ン・ド レ イ ン RESET出 力 。 RESETピンはFBピンの電圧が1.238V以下に低下するか、 またはVCC1が低電圧ロックアウト・スレッショルド以下 になると“L”になります。RESETピンはFBピンの電圧が FBピン・スレッショルド以上に上昇すると、1タイミン グ・サイクル後に“H”になります。このタイミング・サイ クルの間、ONピンは0.8V以上でなければなりません。 RESETピンをロジック“H”にするには、外部プルアップ が必要です。 FB(ピン6/NA) :RESETコンパレータ入力。FBピンを外部 抵抗分割器とともに使用して出力電源電圧をモニタしま す。FBピンの電圧が1.238V以下のとき、RESETピンは“L” になります。FBピンのグリッチ・フィルタは、高速過渡に よりRESETが“L”に強制されるのを防止します。FBピン の電圧がトリップ点より上昇すると、RESETピンは1タイ ミング・サイクル後に“H”になります。 GND(ピン7/ピン4) :グランド。最高の性能を達成するに は、グランド・プレーンに接続してください。 COMP+ (ピ ン 8/NA) :予 備 コ ン パ レ ー タ 非 反 転 入 力 。 + COMP の電圧が1.238V以下のとき、COMPOUTは“L”に なります。 COMPOUT(ピン9/NA) :オープン・ドレインの予備コン + パレータ出力。COMP の電圧が1.238V以下、またはVCC1 が低電圧ロックアウト・スレッショルド以下に低下する と、COMPOUTは“ L”に なり ます 。COMPOUTピンをロ ジック“H”にするには、外部プルアップが必要です。 ON(ピン10/ピン5) :アナログ制御入力。ONピンの電圧が 0.4V未満のとき、GATE1とGATE2はどちらも即時にグラ ンド電位になります。電圧が0.4Vから0.8Vの間にある場 合、 GATE1とGATE2はそれぞれ40µAの電流源によってグ ランド電位になります。電圧が0.8Vから2Vの間にある場 合、GATE1プルアップは1タイミング・サイクル後にター ンオンしますが、GATE2は40µA電流源によりグランド電 位になります。電圧が2Vを超えると、GATE1とGATE2の プルアップはどちらも電圧が0.8Vを超えてから1タイミ ング・サイクル後にターンオンします。 ONピンを使用して電子回路ブレーカをリセットするこ ともできます。回路ブレーカのトリップした後、ONピン を0.4V未満にしてから再び0.4Vより高くすると、回路ブ レーカはリセットし、通常のパワーアップ・シーケンスが 発生します。 タイマ: (ピン11/NA) :システム・タイミング・ピン。タイ ミング遅延を発生させるために、TIMERピンとグランド との間に外部コンデンサが必要です。このピンはFBピン が正常な出力電源電圧を検知してからRESETピンが“H” になるまでの遅延を設定するのに使用します。また、この ピンはONピンが0.8Vを超えてからGATE1ピンとGATE2 ピンがターンオンするまでの遅延を設定します(GATE2 はONピンが2Vを超える場合にのみターンオンします)。 5 LTC1645 ピン機能 (14ピン・パッケージ/8ピン・パッケージ) タイマが非アクティブになるたびに、内部NチャネルFET はTIMERピンをグランドに短絡します。タイマをアク ティブにするとVCC1からTIMERピンに2µA電流源が接続 され、電圧がdv/dt=2µA/CTIMERの勾配で上昇を開始しま す 。電 圧 が ト リ ッ プ・ポ イ ン ト( 1.23V)に 達 す る と 、 TIMERピンがグランド電位になり、タイマがリセットさ れます。タイマ周期は(1.23V • CTIMER)/2µAです。 て低下します。また、ONピンが0.4V未満の場合、回路ブ レーカまたは低電圧ロックアウト回路がトリップし、 GATE1ピンは12mA(標準)の電流源により即時グランド 電位になります。 SENSE1(ピン13/ピン7):VCC1回路ブレーカ設定ピン。電 流供給パスのVCC1とSENSE1の間に接続されたセンス抵 抗によって、その両端の電圧が1.5µs以上の間50mV以上 になると回路ブレーカはトリップします。回路ブレーカ のトリップ電流を通常動作電流の2倍に設定した場合、通 常動作時のセンス抵抗での電圧降下はわずか25mVです。 この回路ブレーカをディスエーブルするには、VCC1と SENSE1をまとめて短絡してください。 GATE1( ピン12/ピン6) :チャネル1のハイサイド・ゲー ト・ドライブ。外部NチャネルMOSFETのゲートに接続し てください。内部チャージ・ポンプは最低4.5Vのゲート・ ドライブを保証します。チャージ・ポンプには、VCC1と VCC2のうち電圧の高い方から電源が供給されます。ONピ ン が 0.8Vを 超 え る と 、チ ャ ー ジ・ポ ン プ の 出 力 か ら GATE1ピンに10µAの電流源が接続されGATE1がターン オンして、dv/dt = 10µA/CGATE1の勾配で電圧が上昇を開始 します。一方、ONピンが0.8V以下(ただし0.4V以上)の場 合、40µAの電流源によりGATE1はグランド電位に向かっ VCC1(ピン14/ピン8) :正電源入力。VCC1の範囲が2.375V∼ 12Vの場合は、通常動作を行います。ICC1は標準1mAです。 低電圧ロックアウト回路はVCC1の電圧が2.23V以下にな るたびに、チップをディスエーブルします。すべての内部 ロジックはVCC1から電源が供給されます。 ブロック図 VCC1 SENSE1 VCC2 SENSE2 14 13 1 2 – + + – + 50mV + – 2V – 2.23V UVL 1.5µs FILTER 1.12V UVL 12 3 50mV – + ON 10 GATE1 GATE2 1.5µs FILTER 4× CHARGE PUMP + 0.8V – + 0.4V LOGIC 1.238V REFERENCE REF – GLITCH FILTER 2µA – + + TIMER 11 REF FB 5 RESET 7 GND 8 COMP+ 9 COMPOUT – – + FAULT 4 6 REF 1645 BD 6 LTC1645 アプリケーション情報 活線挿入 電源トラッキングと電源シーケンス 回路ボードが電源の入っているバックプレーンに挿入さ れるとき、ボード上のバイパス・コンデンサの充電中に 大きな過渡電流が流れる可能性があります。これらの過 渡電流によってコネクタのピンに回復不可能な損傷が生 じたり、電源にグリッチが生じ他のボードがリセットし たりすることがあります。 2つの電源間の電位差がある電圧を超えないことを要求する アプリケーションがあります。 この要求条件は、 多くはデュア ル電源ASICでのラッチアップを防止するために、 定常状態で の動作中だけでなくパワーアップ中やパワーダウン中にも 適用されます。 ある電源が別の電源より前に立ち上がること を要求するシステムもあります。 たとえば、 ロジック・ブロッ クの前にクロックが開始しなければならない場合などです。 標準的な2電源またはバックプレーン接続は、負荷電流、 コン デンサのサイズ、 ソフトスタート・レートなどに応じて起動時 間が異なる場合があります。 従来の解決方法はかなり面倒で、 電源の要求条件を満たすには複雑な回路が必要でした。 LTC1645はボードの供給電圧のオン/オフを制御された 方法で行い、電源の入ったバックプレーンへの抜き差し を安全に行えるようにします。このチップは、システ ム・リセット信号およびボードの電源電圧がプログラム された電圧以下に低下したことを示す予備コンパレー タ、そして過電流状態が発生したことを示すフォールト 信号を出します。 LTC1645は、電源トラッキングおよびシーケンス要求に容易 に対応できます。 LTC1645は2つの電源の立上げと立下げを同 時に行うことによって、 電源トラッキングを保証します (図15 参照)。LTC1645のシーケンス能力は、 電源の立上げと立下げ の組合せのほとんどすべてに対応可能なため (例として図17 を参照) 、 さまざまなシーケンス仕様を満足させることができ ます。 電源トラッキングおよびシーケンスの詳細については、 アプリケーション情報セクションを参照してください。 図1に示すとおり、LTC1645はコネクタの前または後に 配置することができます。回路ボードを差し込んだり取 り外したりする際、スタガPCBコネクタによりピン接続 をシーケンスすることができます。また、制御信号はプ ロセッサ制御により生成できます。 BACKPLANE CONNECTOR STAGGERED PCB EDGE CONNECTOR VCC + ON VCC SENSE VOUT CLOAD GATE ON FAULT FAULT LTC1645 GND (a)マザーボード上のホットスワップ・コントローラ BACKPLANE CONNECTOR STAGGERED PCB EDGE CONNECTOR VCC + VOUT CLOAD FAULT VCC SENSE GATE ON FAULT LTC1645 GND 1645 F01 (b) ドーターボード上のホットスワップ・コントローラ 図1. スタガ・ピン接続 7 LTC1645 アプリケーション情報 電源電圧の立上り 図2に示すように、ボードの電源供給は電源経路に挿入 された外部Nチャネルパス・トランジスタによって制御 されます。LTC1645で使用するNチャネルFETの選択に ついては、表1を参照してください。RSENSE1とRSENSE2は 電流フォールトを検出し、R1とR2は高周波発振を防止 します。パス・トランジスタのゲート電圧を制御された レートで上昇下降させることによって、ボードが挿入さ れたときに生じるメイン・バックプレーンからの過渡 サージ電流(I=C • dv/dt)を安全な値に制限することがで きます。 このチップにまず電源を供給すると、Nチャネルのゲー ト(GATE1およびGATE2ピン)は“L”になります。ONピ ンが少なくとも1タイミング・サイクル以上の間0.8V以 上に保持されると、GATE1の電圧はdv/dt=10µA/C1の勾 配で上昇を開始します(図3)。C1はGATE1ピンとグラン ドの間に接続される外部コンデンサです。ONピンが2V を超えると(ONピンが1タイミング・サイクル以上の間 0.8V以上に保持されてから)、GATE2の電圧はdv/dt= 10µA/C2の勾配で上昇を開始します。 RSENSE1 Q1 VCC1 + VOUT1 各電源の立上り時間はt=(VCCn • Cn)/10µAです。ONピン がGATE2の場合は2V以下、またはGATE1の場合は0.8V 以下(ただし0.4V以上)に低下すると、GATEnからGND に40µA電流源が接続され、図4に示すとおりGATEnピン の電圧は下降します。 リンギング どの回路でも技術的に優れた方法は、電源レールをバイ パスすることです。各電源レールに1個以上の大容量バ ルク・コンデンサを接続するとともに、多くの場合は、 すべてのアクティブ・デバイスの電源接続にバイパス・ コンデンサを配置します。急に電源接続を行った場合、 バイパス・コンデンサによって電圧の上昇率が低下し、 電源バイパス・コンデンサに作用するどんなリードまた は配線インダクタンスの寄生共振を大幅に低下します。 この逆がドーターボードのLTC1645ホットスワップ回路で の電源 す。 ほとんどの場合、NチャネルFETスイッチ (VCCn) 側には電源バイパス・コンデンサはありません。バックプ レーン・コネクタにボードを差し込んで急な接続を行うと、 LTC1645のVCCnラインに高速立上りエッジが印加されます。 VCCn + ∆VGATE GATEn CLOAD1 R1 10Ω SLOPE = 10µA/Cn C1 RSENSE2 Q2 VCC2 + VOUT2 VOUTn VCCn CLOAD2 R2 10Ω 14 13 1 12 VCC1 SENSE1 GATE1 VCC2 SENSE2 GATE2 4 ON LTC1645 (14-LEAD) COMPOUT FAULT FB t2 図3. 電源のターンオン C2 3 2 COMP+ 10 t1 8 VCCn + ∆VGATE 9 GATEn 6 SLOPE = 40µA/Cn 5 TIMER 11 CTIMER GND RESET VCCn 7 VOUTn 1645 F02 t3 図2. 標準的なホットスワップ接続 8 t4 1645 F04 図4. 電源のターンオフ 1645 F03 LTC1645 アプリケーション情報 上昇率を下げ、寄生共振を著しく減衰させるバルク容量 は存在しません。代わりに、配線ハーネス、バックプ レーンおよび回路ボードの寄生インダクタンス、FET容 量の組合せからなる共振回路が高速エッジによる衝撃で 励振されます。理論上、ピーク電圧は入力電源の2倍に 上昇するはずですが、実際には電圧に依存するFET容量 の影響で2.5倍にまで達することがあります。 LTC1645の絶対最大VCCnの電位は13.2Vです。入力が5V以 上の回路はすべて、リンギングがあるかどうか詳しく調査 しなければなりません。十分にバイパスされたバックプ レーンも疑ってみる必要があります。回路ボード配線によ るインダクタンスがわずか10nHでも、VCCを過電圧状態に するだけのリンギングが発生する可能性があります。 高速ストレージ・オシロスコープ(LECROY 9314AL DSO など) を使用し、VCCおよびGNDに同軸またはプローブを 当て、バックプレーンに回路ボードを繰り返し挿入し て、リンギングをチェックしてください。図5aおよび図 5bに、VCCのリード長が異なる12Vアプリケーションでの 標準的な結果を示します。ピーク振幅は22Vに達し、そ の過程でESD保護ダイオードを破壊します。 リンギングを除去する方法は2つあります。クリッピン グとスナッビングです。過渡電圧サプレッサは、ピーク 電圧を安全なレベルに制限する有効な手段です。図6に ON Semiconductor製1SMA12CAT3を追加したときの図5 の波形に与える効果を示します。 図7aおよび図7bは、異なるRC回路でのスナッビングの 効果を示します。コンデンサ値はバイアス印加時のFET COSSの10倍∼100倍を選択し、Rは寄生インダクタンス 値に応じて、減衰効果が最高の値(1Ω∼50Ω)を選択し ています。 R1 0.01Ω 8' IRF7413 + 12V + – POWER LEADS VOUT CLOAD 10Ω SCOPE PROBE 0.1µF LTC1645 1645 F05 4V/DIV 24V 4V/DIV 24V 0V 0V 1µs/DIV 1µs/DIV 1645 F05a (a) 減衰されていないVCC波形(リード122cm) 1645 F05b (b) 減衰されていないVCC波形(リード20cm) 図5. リング実験 9 LTC1645 アプリケーション情報 R1 0.01Ω IRF7413 VOUT 12V CLOAD 10Ω D1* 2V/DIV + – PCB EDGE CONNECTOR 12V POWER LEADS BACKPLANE CONNECTOR + 0.1µF LTC1645 0V 1645 F06 1µs/DIV ON SEMICONDUCTOR * 1SMA12CAT3 1645 F06a 過渡サプレッサでクランプされたVCC波形 図6. 過渡サプレッサのクランプ R1 0.01Ω IRF7413 + – PCB EDGE CONNECTOR 12V POWER LEADS BACKPLANE CONNECTOR + 10Ω VOUT CLOAD 10Ω 0.1µF 0.1µF LTC1645 1645 F07 12V 2V/DIV 2V/DIV 12V 0V 0V 1µs/DIV 1µs/DIV 1645 F07a (a) スナバ(15Ω、6.8nF)により減衰されたVCC波形 (b) スナバ(10Ω、0.1µF)により減衰されたVCC波形 図7. スナバによる「調整」 10 1645 F07b LTC1645 アプリケーション情報 SUPPLY GLITCH 12V + – R1 0.01Ω 電源接続後に完全な短絡が生じた場合(図8)、センス抵 抗R1と完全に導通したFETのRDS(ON)により、 ほとんど無制 限の電流が流れる低インピーダンス経路が与えられます。 IRF7413 2µH 10Ω + 100µF 0.1µF LTC1645 BOARD WITH POSSIBLE SHORT-CIRCUIT FAULT バックプレーンのLTC1645ホットスワップ回路は、一般 に過負荷保護および短絡保護はもとより、抜き差しの際 のパワーアップ/パワーダウン・シーケンスを提供する ことに使われます。電源上昇中に短絡が発生した場合 は、回路ブレーカがトリップします。完全に導通してい ないFETは、電源グリッチなしに簡単に切り離すことが できます。 BACKPLANE CONNECTOR 電源のグリッチ 1645 F08 4V/DIV 25A/DIV GATE VCC 1µs/DIV 1µs/DIV 1645 F08a 1645 F08b (b) 制限のないVCC電源グリッチ (a) 制限のないVCC短絡電源電流グリッチ 4V/DIV 5A/DIV GATE 1µs/DIV 1µs/DIV 1645 F08c (c) 2µHの直列インダクタによる VCC短絡電源電流グリッチ VCC 1645 F08d (d) 2µHの直列インダクタによるVCC電源グリッチ 図8. 電源グリッチ 11 LTC1645 アプリケーション情報 LTC1645は数µs以内にGATEピンを放電しますが、放電 中にVCC電源から150A台の電流が流れます。この電流ス パイクにより電源にグリッチが発生し、結果としてVCC が低下します(図8aおよび図8b)。 過負荷状態から回復する際に、電源がオーバシュートす ることがあります。この電源に取り付けられた他のデバ イスがリセットあるいは誤動作し、またオーバシュート により一部の部品が損傷をうけることもあります。イン ダクタ(1µH∼10µH)をFETのソースと直列に接続すれば 短絡電流のdi/dtを制限し、それによってピーク電流と電 源グリッチが制限されます(図8cおよび図8d)。また、電 源にバイパス・コンデンサを追加して、VCCグリッチを 低減することもできます。 リセット LTC1645は内部1.238Vバンドギャップ・リファレンス、 高精度電圧コンパレータ、および抵抗分割器を使用して 出力電源電圧をモニタします(図9)。 FBピンの電圧がリセット・スレッショルド(1.238V)以 上に上昇するたびに、コンパレータの出力が“H”にな り、タイミング・サイクルがスタートします(図10のタ イム・ポイント1と4を参照)。1タイミング・サイクルの 完了後に、RESETは解除されます。RESETピンをロジッ ク “H” に上昇させるには、 外部プルアップが必要です。 グリッチ・フィルタ LTC1645は、FBピンに過渡信号がある場合にRESETが擬 似システム・リセットを生成するのを防ぐグリッチ・フィ ルタを内蔵しています。フィルタ時間は大きな過渡信号 (150mV以上)に対しては20µs、より小さな過渡信号に対 しては最大80µsです。グリッチ・フィルタ時間と過渡電圧 の関係を標準的性能特性「グリッチ・フィルタ時間と帰還 過渡」に示します。 タイマ LTC1645のシステム・タイミングは、図11に示す回路に よって生成されます。タイマはONピンが“H”になってか らのターンオン遅延を設定するのに使用します。また、 FBピンが1.238Vを超えてからRESETピンが“H”になるま での遅延も設定します。 タイマがオフになるたびに、内部NチャネルはTIMERピン をグランドに短絡します (図11) 。 タイマをアクティブにす るとVCC1からTIMERピンに2µAの電流が接続され、外部コ ンデンサCTIMERの電圧がdv/dt=2µA/CTIMERの勾配で上昇を 3 V1 V2 ON LOGIC 1.23V 1.23V RESET 1645 F10 図10. 電源モニタ波形 ON LOGIC SUPPLY MONITOR COMP 10k 1.23V – 1.238V REFERENCE + FB COMP TIMER V2 TIMER 2µA + 4 V1 VOUT FBピンの電源電圧がリセット・スレッショルド以下に低 下すると、コンパレータの出力が“L”になります。グリッ チ・フィルタを通過した後、RESETは“L”になります(タ イム・ポイント2)。FBピンがリセット・スレッショルド以 上に上昇しても、1タイミング・サイクルより短ければ、 RESET出力は“L”のままです(タイム・ポイント3)。 VOUT 2 1 V2 – µP RESET RESET TIMER CTIMER TIMER 1645 F09 CTIMER 1645 F11 図9. 電源モニタ・ブロック図 12 図11. システム・タイミング・ブロック図 LTC1645 アプリケーション情報 開始します。 電圧がトリップ・ポイント (1.23V) に達すると、 TIMERピンがグランド電位になり、 タイマがリセットされ ます。 タイマ周期はt= (1.23V • CTIMER) /2µAです。 200msの遅 延には、 0.33µFコンデンサを使用してください。 電子回路ブレーカ LTC1645は短絡や過剰な出力電流から保護するための電 子回路ブレーカ機能を備えています。センス抵抗を両方 の電源入力および電源センスピンの間に挿入すると、セ ンス抵抗両端の電圧が1.5µs以上の間50mV以上になるた びに回路ブレーカがトリップします。回路ブレーカがト リップすると、両方のGATEピンが瞬時にグランド電位 になり、外部NチャネルFETが素早くターンオフします (図12のタイム・ポイント6)。タイム・ポイント7に示す とおり、ONピンを0.4V以下にし、そして上昇させる と、回路ブレーカがリセットし、別のタイミング・サイ クルがスタートします。 CURRENT FAULT RAMPING UP 1 2 3 4 5 6 RESET FAULT AND RAMP UP 7 8 9 10 VCCn ON VCCn – VSENSEn タイマ・サイクルの終り (タイム・ポイント8) に、 チャージ・ ポンプが再びターンオンします。 回路ブレーカ機能が必要 ない場合は、 SENSEnピンをVCCnに短絡してください。 応答時間が1.5µsでは速すぎて電源ノイズを除去できな い場合、図13に示すように、センス回路に外部抵抗RFと コンデンサCFを追加してください。 ONピン 図14に示すように、ONピンを使用してシステム動作を 制御します。タイム・ポイント1で、ボードが接続され 電源がチップをパワーアップします。タイム・ポイント 2で、ONピンが“H”になり、両方のVCCピンが低電圧 ロックアウト・トリップ点(VCC1では2.23V、VCC2では 1.12V)より高く、過電流フォールトが検出されない限り タイマ・サイクルがスタートします。タイマ・サイクル の終り(タイム・ポイント3)で、いずれかのゲート-ソー ス間電圧が降下すると、チャージ・ポンプがターンオン し、GATEnピンの電圧が出力電源電圧VOUTnとともに上 昇を開始します。タイム・ポイント4で、VOUT2はパワー グッド・トリップ・レベル(この例ではFBピンの抵抗分 割器がVOUT2に接続されていると仮定)に達し、タイミン グ・サイクルがスタートします。タイミング・サイクル の終わり(タイム・ポイント5)で、RESETは“H”にな り、パワーアップ・プロセスが完了します。 TIMER RAMPING UP AND DOWN TOGETHER RAMPING UP AND DOWN SEPARATELY RAMPING UP AND TURNING OFF FAST GATEn 12 VOUTn 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 VCCn 2V RESET 1645 F12 図12. 電流フォールト・タイミング 0.8V ON 0.4V 0V TIMER GATE1 CF RF VOUT1 GATE2 VCCn SENSEn GATEn VOUT2 LTC1645 RESET 1645 G13 1645 F14 図13. 短絡保護遅延の延長 図14. ONピンの波形 13 LTC1645 アプリケーション情報 外部ハード・リセットは、 タイム・ポイント6で開始します。 ONピンは0.8V以下0.4V以上に強制され、 GATEnピンの電圧 は下降を開始します。 VOUTnも下降を開始し、 タイム・ポイン ト7でVOUT2がパワーグッド・トリップ・レベル以下に低下す るとRESETは “L” になります。 タイム・ポイント16から19で示されるパワーアップ・シー ケンスはタイム・ポイント2から5のシーケンスと同じで す。ただし、タイム・ポイント20は、ONピンが0.4V以下と なるとGATE nピンは(徐々に下降せず)瞬時にグランド 電位になることを示しています。 タイム・ポイント8∼15は、VOUT1とVOUT2を別々に立ち上げ るために、 ONピンの電圧スレッショルドが異なる場合を除 き、 タイム・ポイント1∼7に似ています。 タイム・ポイント8 で、ONピンが0.8Vを超えると(ただし2V以下)、1タイミン グ・サイクル後(タイム・ポイント9) で、いずれかのゲートソース間電圧が降下すると、 GATE1がVOUT1とともに上昇を 開始します。 タイム・ポイント10で、 ONピンが2Vを超え、 い ずれかのゲート-ソース間電圧が降下するとGATE2は即時 タイム・ポイント11で、 にVOUT2とともに上昇を開始します。 VOUT2がパワーグッド・トリップ・レベルに達すると、 直ちに タイミング・サイクルがスタートします。 タイミング・サイ クルの終り (タイム・ポイント12) で、 RESETは “H” になり、 パ ワーアップ・プロセスが完了します。 電源のトラッキングとシーケンス・アプリケーション LTC1645は、 さまざまなVOUTnのシーケンスが可能です。 たと えば、 VOUT1を最初に立ち上げ、 最後に立ち下げる。 VOUT1を 最初に立ち上げ、 最後に立ち下げる。 VOUT1を最初に立ち上 げ、 VOUT1とVOUT2を同時に立ち下げる。 VOUT1とVOUT2を同時 に立ち上げ、 同時に立ち下げる、 などです。 図15にVOUT1とVOUT2を同時に立ち上げ、 立ち下げるアプリ ケーションを示します。VOUT1とVOUT2を立ち上げるには、 ONピンが0.8Vに達しなければなりません。 VCC2が2.3Vを超 えるまで予備コンパレータはONピンを “L” にし、 VCC1が3V を超えるまではONピンが0.8Vに達することはありません。 したがって、 タイミング・サイクルがスタートする前に両方 の入力電源が安定化状態になっていなければなりません。 タイミング・サイクルの終りで、 出力電圧は同時に上昇しま す。いずれかの入力電源が安定化状態から外れると、 Q1と Q2のゲートは同時に “L” になります。 図16に図15の回路のオ シロスコープ写真を示します。 タイム・ポイント13で、 ONピンは2V以下0.8V以上に強制さ れると、 GATE 2ピンの電圧は下降を開始します。 VOUT2も下 降を開始し、 タイム・ポイント14でVOUT2がパワーグッド・ト リップ・レベル以下に低下するとRESETは “L” になります。 タイム・ポイント15で、 ONピンが0.8V以下 (ただし0.4V以上) に低下すると、 GATE1とVOUT1は下降します。 BOTH CURRENT LIMITS: 5A Q1 1/2 Si4920DY 0.01Ω* VIN1 3.3V D1 1N4002 10Ω Q2 0.01Ω* 1/2 Si4920DY VIN2 2.5V D2 1N4002 + CLOAD1 D3 MBR0530T1 VOUT1 3.3V 2.5A VOUT2 2.5V 2.5A + CLOAD2 10k 10Ω 14 4.99k 1% TRIP POINT: 3V 1.37k 1% 12 VCC1 SENSE1 GATE1 10 1 VCC2 SENSE2 GATE2 COMP+ COMPOUT LTC1645 (14-LEAD) FB 8 9 1.18k 1% 6 5 FAULT TIMER 11 0.33µF GND 1.37k 1% RESET 7 µP RESET 1645 F15 *WSL1206-01-1% (VISHAY DALE) 図15. 3.3Vと2.5Vの同時立上げ、立下げ 14 10k 0.1µF 25V 3 2 ON 1.82k 1% 4 1.18k 1% 13 LTC1645 アプリケーション情報 VIN2 5V/DIV VIN1 5V/DIV VOUT2 5V/DIV VOUT1 5V/DIV TIMER 2V/DIV RESET 5V/DIV 図16. 3.3Vと2.5Vの同時立上げ、立下げ この回路は、(1)VOUT1はVOUT2より1.2V以上高くなるこ とはなく、(2)VOUT2はVOUT1より0.4V以上高くなること はないことを保証します。パワーアップ時、VOUT1と VOUT2は 同 時 に 立 ち 上 が り ま す 。 パ ワ ー ダ ウ ン 時 、 LTC1645はQ1とQ2を同時にターンオフします。電荷は CLOAD1とCLOAD2に蓄積されたままで、出力電圧は負荷に 応じて変化します。D1および D2が約1V( それ ぞれ約 0.5V)でターンオンするので確実に条件1を満足し、D3 は条件2の違反を防止します。異なる出力電圧構成の場 合には、異なるダイオードを使用する必要もあります。 入力の過電圧状態を除き、これらのダイオードが電流を 流すのはパワーダウン・イベント中、つまりCLOAD1また はCLOAD2が放電するときだけです。入力が過電圧状態に なり過剰な電流が流れる場合は、電流制限レベルが適切 に設定されていれば回路ブレーカがトリップします。 図17にVOUT2より先にVOUT1が立ち上がるアプリケーショ ン回路を示します。VOUT1が最初に放電され、D1は逆バイ アスされます。したがって、ONピンの電圧は抵抗分割器 R1とR2によるVCC1だけで決まります。VCC1が4.6V以上に なるとONピンの電圧が0.8Vを超え、VOUT1は1タイミン グ・サイクル後に上昇を開始します。VOUT1が上昇すると、 D1は順バイアスされ、VOUT1が約4.5VのときにONピンを 2V以上に引き上げます。これにより、GATE2がターンオ ンし、VOUT2が立ち上がります。FBコンパレータはVOUT2 をモニタし、予備コンパレータは約50mVのヒステリシス を生成するRHYSTによりVOUT1をモニタします。 電源マルチプレクサ バック・トゥ・バックFETを使用して、LTC1645は2つ の電源を同じ出力にホットスワップし、一次電源がある ときは自動的に一次電源を、一次電源が使えない場合は 二次電源を選択することができます。図18のとおり、ど ちらかの電源が立ち上がった場合はダイオードまたは回 路がLTC1645に電源を供給します。VCC1の電圧が低電圧 ロックアウト・スレッショルドに接近するのを防ぐため に、ショットキ・ダイオードが使用されています。この アプリケーションは、電源が存在しない場合には電源入 力がフロートしているものと仮定します。 3.3V電源しか存在しない場合、COMP+ ピンの電圧はト リップ点以下であり、COMPOUTはQ3のベースを“L”に して、GATE1ピンが正常に上昇できるようにします。 3.3V電源が3Vを超えるとONピンの電圧は0.8Vを超え、 GATE1を立ち上げ、Q1AとQ1Bをターンオンします。ON ピンが2Vを超えず(3.3V電源が7.5Vを超えない限り!)、 GATE2は“L”のまま、Q2AとQ2Bはオフのままです。 5V電源だけが存在するか、または両方の電源が存在する場 合は、 COMP+ピンが1.238V以上になり、 COMPOUTはR2でQ3 のベースを “H” に引き上げることができるようにします。 こ れにより、 Q3をターンオンし、 GATE1を “L” に、 Q1AとQ1Bを オフ状態に保ちます。 ONピンの電圧はR1により2V以上に引 き上げられ、 GATE2がQ2AとQ2Bをターンオンします。 15 LTC1645 アプリケーション情報 0.005Ω* BOTH CURRENT LIMITS: 10A VIN2 3.3V IRF7413 + CLOAD2 0.005Ω* VIN1 5V IRF7413 + CLOAD1 D1 1N4148 10Ω 13k 1% 10k R1 47.5k 1% 10Ω 0.01µF 25V 0.01µF 25V 14 13 12 1 VCC1 SENSE1 GATE1 10 ON R2 10k 1% 3 2 VCC2 SENSE2 GATE2 COMP+ COMPOUT FB 4 FAULT RESET FAULT TIMER GND 11 7 10k 28k 1% 8 14.7k 1% RHYST 681k LTC1645 (14-LEAD) 10k 10k 1% 9 µP RESET2 6 10k 1% 5 µP RESET 1645 F17 0.33µF *LRF1206-01-R005-J (IRC) 図17. 5Vの立上げに続く3.3Vの立上げ Q1A Q1B IRF7313 VIN1 3.3V D1 1/2 BAT54C Q2A Q2B IRF7313 10Ω VIN2 5V R1 10k 14 10k VCC1 10 10k D2 1/2 BAT54C 22.6k 1% 13 12 1 10Ω 0.1µF 25V 3 2 R2 10k SENSE1 GATE1 VCC2 SENSE2 GATE2 COMP+ ON 11.3k 1% 4 0.1µF 25V VOUT 5V OR 3.3V 5A COMPOUT LTC1645 (14-LEAD) FB FAULT TIMER GND 11 7 RESET 8 9 Q3 PN2222 6 5 0.33µF 1645 F18 図18. 電源マルチプレクサ 16 VOUT2 3.3V 5A VOUT1 5V 5A LTC1645 アプリケーション情報 LTC1645をリニア・レギュレータとして使用 ターンオンします。これによってQ2のゲート電圧が低 下します。この帰還ループはコンデンサC1とC2および 抵抗R1によって補償されます。最初に電源を入れる と、FBピンは“L”になり、RESETピンはC2の片側を“L” に保持し、VOUT2のランプアップを遅くします。VOUT2が 2.75Vを超えると、RESETが解除されてループ過渡応答 が改善されます。図20に生成された電源の負荷過渡応答 と電圧リップルを示します。 このアプリケーションではLTC1645を使用して一次電源 をホットスワップし、二次低損失安定化電源を生成しま す。図19に、5V電源を切り替えて、予備コンパレータ と1個の追加トランジスタを使用し3.3V電源を構築する 方法を示します。 COMP+ピンを使用して3.3V出力をモ ニタします。Q2のゲート電圧が上昇すると3.3V出力も 上昇します。3.3Vスレッショルドでは予備コンパレータ がトリップします。COMPOUTピンが“H”になりQ3を Q1 IRF7413 0.01Ω* VIN 5V VOUT1 5V 2.5A BOTH CURRENT LIMITS: 5A + CLOAD1 10Ω 0.1µF 25V 0.01Ω* 1M Q2 IRFZ24 + 10k 10Ω 14 13 VCC1 SENSE1 GATE1 10 1 12 VCC2 SENSE2 GATE2 COMP+ ON LTC1645 (14-LEAD) 4 3 2 COMPOUT FB R1 200k C2 0.1µF 25V 2.49k 1% VOUT2 3.3V 2.5A 470µF** 6V ×2 C1 0.033µF 8 9 Q3 PN2222 6 1.5k 1% 12.1k 1% 5 FAULT TIMER GND 11 7 0.33µF RESET 10k 1% *LRF1206-01-R010-J (IRC) **T510X477K006AS (KEMET) 1645 F19 図19. 5Vの切替えと3.3Vの生成 VOUT2 0.1V/DIV 2.5A IOUT2 1A/DIV 0.5A 図20. 負荷過渡応答と電圧リップル 17 LTC1645 アプリケーション情報 スイッチング・レギュレータの電源シーケンス 図21にLTC1645による2電源シーケンスを示します。電圧 が低い方の電源はLTC1430Aスイッチング・レギュレー タにより生成されます。レギュレータのFBピンの抵抗分 割器(R1およびR2)をパスFET(Q1)の他のサイドに接続 すると、LTC1430AによりRSENSE1とQ1間での電圧降下が 補償され、正確な電圧出力を確保できます。予備コンパ レータはLTC1430Aの出力が少なくとも3Vになるまで LTC1645のONピンを“L”に保持し、3V以下になると両方 のチャネルをシャットオフします。ON/OFF信号が5V (ターンオン)まで上昇すると、ONピンの電圧はRCの指 数特性で上昇し、まず0.8Vに達します。すると、タイミン グ・サイクルがスタートし、GATE1が上昇を開始します。 ONピンが2Vに達するとGATE2が上昇を開始します。タ イミング・サイクルがONピンが0.8Vから2Vに上昇する のに要する時間よりも短かければ、VOUT2はVOUT1の後で 上昇します。RESETはVOUT1が3Vを超えるた1タイミン グ・サイクル後に“H”になります。ON/OFF信号が“L”にな ると、ONピンの電圧は指数関数的に低下し、GATE2は GATE1より先に下降します。VOUT1が3V以下に下降する と直ちにRESETが“L”になります。図22に図21の回路のパ ワーアップおよびパワーダウン・シーケンスを示します。 スイッチング・レギュレータのホットスワッピング 高電流スイッチング・レギュレータを適切に動作させる には、通常、入力と出力の両方に大容量のバイパス・コン デンサが必要です。図23のアプリケーションはLTC1649 の入力バイパス・コンデンサへの突入電流を制御し、2つ の出力電圧の立上げと立下げを同時に行います。前述の アプリケーションと同様に、レギュレータのFBピン抵抗 分割器を出力パスFET (Q2)の他方に接続するとLTC1649 はQ2での電圧降下を補償することができ、正確な電圧出 力が確保されます。VINが3Vを超えると、LTC1645のONピ ンの電圧は0.8Vに達し、GATE1は1タイミング・サイクル 後に上昇を開始します。レギュレータの出力が上昇する と、 D2によりONピンの電圧が2Vを超え、GATE2が上昇を 開始し、VOUT1とVOUT2が同時に立ち上がります。VOUT1が 3Vを超え、VOUT2が2.35Vを超えると、1タイミング・サイ クル後にRESETは“H”になります。図24に図23の回路が 立ち上がる様子を示します。 スイッチング・レギュレータのFBピンまたはSENSEピン を出力以外のノードに接続する際には注意が必要です。 レギュレータの内部アーキテクチャによっては、FBピン またはSENSEピンの電圧を無駄に上昇させようとする異 ON 2V/DIV VREGOUT 2V/DIV VOUT1 2V/DIV VOUT2 2V/DIV RESET 5V/DIV 図22. スイッチング・レギュレータの電源シーケンス 18 + 1µF + 1500µF 6.3V ×3 CLOAD2 MBR0530T1 VOUT2 5V 2.5A アプリケーション情報 RSENSE2* Q2 0.01Ω 1/2 Si4920DY VIN 5V 51Ω LTC1430ACS8 7 8 5 22k 6 4700pF 270pF 15µF 10V PVCC2 G2 SHDN COMP PVCC1 G1 FB GND 1 Si4410DY 0.1µF 4 0.1µF R2 16.9k 1% 2.4µH CDRH1272R4 RSENSE1* Q1 0.01Ω 1/2 Si4920DY VREGOUT 3 Si4410DY + R1 16.5k 1% 680pF 2 MBRS130T3 + 1Ω 4700pF 1500µF 6.3V ×2 + CLOAD1 10Ω 1µF 10Ω 0.047µF 25V 0.047µF 25V ON/OFF 14 162k 1% 10k 130k 1% 13 3 1 2 VCC2 SENSE2 GATE2 12 VCC1 SENSE1 GATE1 10 COMP+ ON 8 LTC1645 (14-LEAD) COMPOUT FB 4 FAULT RESET TIMER *LRF1206-01-R010-J (IRC) 2.67k 1% 10k 1.87k 1% 1µF FAULT VOUT1 3.3V 2.5A 11 0.33µF 9 6 5 3.16k 1% 1.15k 1% GND 7 RESET 1645 F21 図21. スイッチング・レギュレータの電源シーケンス LTC1645 19 + 10Ω 1500µF 6.3V ×6 IRF7801 1µF IRF7801 1.2µH† GND ** IRF7801 5.1Ω IRF7801 0.1µF MBR0530LT1 1 2 3 4 + 10µF 100k 5 6 0.33µF 7 0.33µF 0.1µF 8 0.1µF G1 G2 PVCC1 PVCC2 GND FB VCC LTC1649 IFB SHDN IMAX SS COMP VIN CPOUT 1500µF 6.3V ×4 + 10Ω GND R1 1.8k 14 1k 13 18k 12 R2 1k 11 3.01k 1% 0.01µF D1 1N4148 3.09k 1% 0.1µF 10 0.015µF 220Ω 0.33µF 220pF + 100µF 1µF MBR0530LT1 0.003Ω* 33k Q3 FDS6680 + 0.01µF 25V D2 MBR0530T1 10k 4.99k VCC1 1% 10 ON 13 1 RESET COMP+ FAULT COMPOUT TIMER *LRF2010-01-R003-J (IRC) **MBRS340T (ON SEMICONDUCTOR) †ETQP6F1R2HFA (PANASONIC) 3 10k VCC2 SENSE2 GATE2 LTC1645 (14-LEAD) 4 2 FB 1.82k 1% FAULT 0.047µF 25V 12 SENSE1 GATE1 1.02k 1% 6 1.13k 1% 5 8 9 2.67k 1% 1.87k 1% GND 11 VOUT1 3.3V 10A CLOAD1 10Ω 14 VOUT2 2.5V 15A CLOAD2 1µF 15 9 C+ C– + 2200pF 16 Q2 FDB8030L VREGOUT RESET 7 0.01µF 1645 F23 図23. スイッチング・レギュレータのホットスワップ LTC1645 VREGIN アプリケーション情報 20 Q1 0.003Ω* FDB8030L VIN 3.3V LTC1645 アプリケーション情報 表1. NチャネルFETの選択ガイド ON 2V/DIV 電流 レベル 製品番号 製造業者 1A to 2A NDH8503N Fairchild Dual N-Channel RDS(ON) = 0.033 SuperSOT-8 1A to 2A Si6928DQ Siliconix Dual N-Channel RDS(ON) = 0.035 TSSOP-8 2A to 5A Si4920DY Siliconix Dual N-Channel RDS(ON) = 0.025 SO-8 2A to 5A IRF7313 International Rectifier Dual N-Channel RDS(ON) = 0.029 SuperSOT-8 5A to 10A Si4420 Siliconix Single N-Channel RDS(ON) = 0.009 SO-8 5A to 10A FDS6680 Fairchild Single N-Channel RDS(ON) = 0.01 SO-8 5A to 10A IRF7413 International Rectifier Single N-Channel RDS(ON) = 0.011 SO-8 5A to 10A MMSF3300 ON Semiconductor Single N-Channel RDS(ON) = 0.0125 SO-8 10A to 20A FDB8030L Fairchild Single N-Channel RDS(ON) = 0.0035 TO-263AB 10A to 20A SUD75N03-04 Siliconix Single N-Channel RDS(ON) = 0.004 D2PAK 説明 VREGIN 2V/DIV VREGOUT 2V/DIV VOUT2 2V/DIV VOUT1 2V/DIV RESET 5V/DIV 図24. スイッチング・レギュレータのホットスワップ 常動作が発生することがあります。LTC1649の場合、FB ピンがグランド電位にあり出力インダクタおよびコンデ ンサに直接接続されていない場合には、大きなピーク電 流が発生します。ピーク電流を制御するために、R1と R2およびD1はVOUT2が上昇してD1が逆バイアスされる までは、FBピンをグランド電位より高く、ただし通常 の安定値以下に保持します。 パワーNチャネルFETの選択 外部パス・トランジスタのRDS(ON)は、全電流時の電圧降 下が100mV以下になるように十分低くなければなりませ ん。もしRDS(ON)が高すぎると、トランジスタの電圧降下 によって出力電圧がリセット回路をトリップさせる可能 性があります。LTC1645とともに使用する場合は、表1 に列挙するトランジスタまたは他の類似トランジスタが 推奨されます。 低電圧アプリケーションでは、ロジック・レベルのFET を使用しなければならない場合があります。アプリケー ションにとって最大VGS定格が十分であることを確認し てください。標準的性能特性にGATE電圧をVCCの関数 として表します。GATEドライブを低くしたい場合は、 図25に示すとおり、GATEとVCC間またはGATEとVOUT 間にダイオードとツェナーを直列に接続してください。 R1 Q1 VCC VOUT D1* D2 1N4148 D2 1N4148 D4* *USER SELECTED VOLTAGE CLAMP 1N4688 (5V) 1N4692 (7V): LOGIC-LEVEL MOSFET 1N4695 (9V) 1N4702 (15V): STANDARD-LEVEL MOSFET 1645 F25 図25. オプションのゲート・クランプ 21 LTC1645 パッケージ 注記がない限り寸法はインチ(ミリメートル) S8パッケージ 8ピン・プラスチック・スモールアウトライン(細型0.150) (LTC DWG # 05-08-1610) 0.189 – 0.197* (4.801 – 5.004) 8 7 6 5 0.150 – 0.157** (3.810 – 3.988) 0.228 – 0.244 (5.791 – 6.197) 1 0.010 – 0.020 × 45° (0.254 – 0.508) 0.008 – 0.010 (0.203 – 0.254) 0.053 – 0.069 (1.346 – 1.752) 0°– 8° TYP 0.016 – 0.050 (0.406 – 1.270) 0.014 – 0.019 (0.355 – 0.483) TYP * 寸法はモールドのバリを含まない。モールドのバリは 各サイドで0.006"(0.152mm)を超えてはならない。 ** 寸法にはリード間のバリは含まれない。リード間の バリは各サイドで0.010"(0.254mm)を超えてはならない。 22 2 3 4 0.004 – 0.010 (0.101 – 0.254) 0.050 (1.270) BSC SO8 1298 LTC1645 パッケージ 注記がない限り寸法はインチ(ミリメートル) Sパッケージ 14ピン・プラスチック・スモール・アウトライン(細型0.150) (LTC DWG # 05-08-1610) 0.337 – 0.344* (8.560 – 8.738) 14 13 12 11 10 9 8 0.228 – 0.244 (5.791 – 6.197) 0.150 – 0.157** (3.810 – 3.988) 1 0.010 – 0.020 × 45° (0.254 – 0.508) 0.008 – 0.010 (0.203 – 0.254) 2 3 4 5 0.053 – 0.069 (1.346 – 1.752) 0.014 – 0.019 (0.355 – 0.483) TYP * 寸法はモールドのバリを含まない。モールドのバリは 各サイドで0.006"(0.152mm)を超えてはならない。 ** 寸法にはリード間のバリは含まれない。リード間のバリは 各サイドで0.010"(0.254mm)を超えてはならない。 7 0.004 – 0.010 (0.101 – 0.254) 0° – 8° TYP 0.016 – 0.050 (0.406 – 1.270) 6 0.050 (1.270) BSC S14 1298 リニアテクノロジー・コーポレーションがここで提供する情報は正確かつ信頼できるものと考えておりますが、 その使用に関する責務は一切 負いません。 また、 ここに記載された回路結線と既存特許とのいかなる関連についても一切関知いたしません。 なお、 日本語の資料はあくまで も参考資料です。 訂正、 変更、 改版に追従していない場合があります。 最終的な確認は必ず最新の英語版データシートでお願いいたします。 23 LTC1645 標準的応用例 トラッキング出力付き両電源ホットスワップ BOTH CURRENT LIMITS: 5A Q1 1/2 Si4920DY 0.01Ω* VIN1 3.3V D1 1N4002 10Ω Q2 0.01Ω* 1/2 Si4920DY VIN2 2.5V D2 1N4002 + CLOAD1 D3 MBR0530T1 VOUT1 3.3V 2.5A VOUT2 2.5V 2.5A + CLOAD2 10k 10Ω 14 4.99k 1% TRIP POINT: 3V 13 VCC1 SENSE1 GATE1 10 1 VCC2 SENSE2 GATE2 COMP+ COMPOUT LTC1645 (14-LEAD) 4 FB TIMER GND 11 0.33µF 1.37k 1% 8 9 1.18k 1% 6 5 FAULT 10k 0.1µF 25V 3 2 ON 1.82k 1% 1.18k 1% 12 1.37k 1% RESET 7 µP RESET 1645 F15 *WSL1206-01-1% (VISHAY DALE) 関連製品 製品番号 説明 注釈 LTC1421 ホットスワップ・コントローラ 3V∼12Vの2電源と−12V LTC1422 ホットスワップ・コントローラ SO-8、3V∼12Vの単一電源ホットスワップ LT1640L/LT1640H 負電圧ホットスワップ・コントローラ −10V∼−80Vの負高電圧電源 LT1641 正電圧ホットスワップ・コントローラ 9V∼80Vの正高電圧電源 LTC1642 フォールト保護のホットスワップ・コントローラ 3V∼15V、最大33Vまで過電圧保護 LTC1643L/LTC1643L-1/ PCIバスのホットスワップ・コントローラ LTC1643H PCIバス用3.3V、5V、12V、−12V電源 LTC1647 3V∼15V電源用デュアルONピン 24 デュアル・ホットスワップ・コントローラ 1645f 0400 0.5K • PRINTED IN JAPAN リニアテクノロジー株式会社 〒162-0814 東京都新宿区新小川町1-14 NAOビル5F TEL 03-3267-7891• FAX 03-3267-8510 • www.linear-tech.co.jp LINEAR TECHNOLOGY CORPORATION 1999