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平成27年度第3回 岐阜県環境審議会企画政策部会 議事録

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平成27年度第3回 岐阜県環境審議会企画政策部会 議事録
平成27年度第3回
岐阜県環境審議会企画政策部会
日
時
平成27年11月20日(金)
場
所
岐阜県庁
出 席 者
6階
議事録
10:00~12:00
6北-1会議室
<委員> 13名 (欠席委員8名)
浅野委員、石原委員、岩佐委員、神谷委員、佐治木委員、佐藤委員、杉谷委員、須田
委員、田中委員、中村委員、福手委員、松岡委員(代理:水越リサイクル専門官)、三
村委員(代理:遊佐課長)
<県>
20名
鍋島環境生活部次長、山口環境生活政策課長、横山環境生活政策課課長補佐兼係長、
大槻環境生活政策課主査、川合環境生活政策課主事、大坪廃棄物対策課長、市原環境管
理課長、近藤自然環境保全課長、千田新産業振興課課長補佐、小島農政課主任技師、小
川農村振興課技術課長補佐兼係長、岡山農村振興課技術課長補佐兼係長、渡辺農地整備
課技術課長補佐兼係長、乾林政課主査、西恵みの森づくり推進課係長、長谷川恵みの森
づくり推進課技術課長補佐兼係長、石田森林整備課係長、後藤教育総務課主任、神出教
育研修課課長補佐、藤井学校支援課課長補佐
会議の概要
1
開会
2
環境生活部次長あいさつ
・本日は第5次となる環境基本計画の原案について説明させていただく。
・本部会での報告書の取りまとめに向けたご議論を進めていただきたい。
3 議事
(1) 第5次岐阜県環境基本計画の原案について
(2) 環境マイスター制度(仮称)について
事務局による説明を行った。また、以下のとおり発言があった。
(神谷委員)
・「農業・農村の多面的機能」や「空間放射線」など初心者には難しい用語があるので、子
どもから大人まで様々な方にとって用語集だけで勉強できるものとなるよう、用語の解説
項目をもう少し充実させて欲しい。
・年号の表記について、年が重複(「平成22年(2010年)」)しているので一つにすると読
みやすい。また、年度にも西暦を加えて統一を図るとさらに読みやすくなる。
(佐治木会長)
・用語解説を充実することで、将来的には副読本にも活用することが期待できる。ぜひ事務
局でご検討いただきたい。
・同様の観点から、目標指標「県民1人当たりの年間電力消費量」の単位、メガワットアワ
ー(MWh)についても、どのくらいの電力消費量なのかが分かるような解説を本文中に
加えて欲しい。
(石原委員)
・同感である。1人当たりの消費量を表すのであれば、一般的にキロワットアワー(KWh)
が解りやすいと考えるが、なぜメガワットアワーを用いているのか。
(大槻環境生活政策主査)
・目標指標を算出する際のベースである県全体の電力消費量に用いられていた単位がメガワ
ットアワーであった。ご指摘のとおり、分かりやすいキロワットアワーに改めたい。
- 1 -
(岩佐委員)
・放射線量の異常時の対応が計画に表記されている。放射線の蓄積は我々の生活において大
きな心配ごとであるから、計画への表記は別として、必要があれば放射性物質の検査をす
るということを考えていただきたい。
(大槻環境生活政策課主査)
・現状として、個別に保健所に持ち込めば検査することが可能となっているが、今後、必要
に応じた対応を検討していくことが重要と考えている。
(岩佐委員)
・学校現場は忙しいため、副読本の活用においては、例えば、この内容は4年生の理科で使
える内容である、といったように、使う方向性を示していく必要がある。
・子どもが自分たちで学んでいくことが重要。今後の事業の検討となるが、例えば副読本か
ら出題されるマイスター検定を行うなど、環境問題に楽しく取り組んでいく仕組みづくり
が大事である。
(杉谷委員)
・原案において狩猟免許保持者が減っているとの指摘があり、今後の課題として担い手の育
成と確保が必要としているが、これまでにどのような対策を行ってきたのか。
(近藤自然環境保全課長)
・狩猟免許の受験機会を増やすため、今年度は試験回数を増やしたほか、土曜日にも開催し
ている。また、環境省と連携して若者向けのフォーラムを開催し、300名程度の参加が
あった。このほか、実際に狩猟の現場を見ていただく研修会も開催しており、また、国に
よる狩猟税の減免制度が設けられるなど、国と県が一体となって対策を進めている。
(杉谷委員)
・今年度からということだが、これまではどのような対策を行っていたのか。
(近藤自然環境保全課長)
・これまでも試験回数や若手を対象とした講習会を徐々に増やしてきた。
(杉谷委員)
・原案を読むと効果が出ていないように思われるがいかがか。
(近藤自然環境保全課長)
・効果はあると感じている。ただし、新たに狩猟者になる方よりも辞める方が多いことから
全体的に減少傾向となっている。
・わな免許の保持者数は10年前に比べて2倍となっているが、銃免許の保持者数が減って
いる状況にある。
(杉谷委員)
・わな免許の保持者数が増えているのはなぜか。
(近藤自然環境保全課長)
・農業従事者で被害のある方などに対する免許取得の支援の成果であると考えている。
(杉谷委員)
・鳥獣を食べることを推進し、捕獲のインセンティブを上げる取り組みが全国で行われてい
るが、岐阜県ではどうか。
(小川農村振興課技術課長補佐兼係長)
・一点目として狩猟者の捕獲に対する意欲向上対策として、狩猟者の所得向上の観点から、
ジビエがお金に変わる取り組みを推進している。二点目として、捕獲した個体を埋設処分
するのではなく、食肉として加工すれば地域資源の有効活用につながると考えている。こ
のため、解体処理施設の整備に係る支援や、ぎふジビエの取扱店を登録する制度を設ける
など一般の方にも広く食べていただけるように、ぎふジビエの流通、消費拡大に向けた取
り組みを行っている。
- 2 -
(杉谷委員)
・せっかく有効な取り組みがあるのだから、安全を確保しながら鳥獣を捕ることが所得向上
につながることや、鳥獣を食べることが食生活を豊かにすることなどを原案に表記しては
どうか。現状と今後の課題について原案で触れていることから、どのようにすればよいの
かという方針を加えるべき。
・環境マイスター制度に関する資料のうち、学校におけるニーズとして人材バンクがあると
よいと記載されているが、具体的にどのくらいの学校からニーズがあったのか。
(大槻環境生活政策課主査)
・人材バンクという言葉を用いたのは1校のみである。
(杉谷委員)
・このように記載されると、1校だけでなく、学校の総意として人材バンクを必要としてい
ると読めなくはない。
・人材バンクという言葉以外にも、制度を求める声というのはどのくらいあるのか。
(大槻環境生活政策課主査)
・環境マイスター制度に関するアンケートは実施していないが、環境教育出前講座の際に行
うアンケートでは、環境教育の進め方が分からないなどの意見がある。
(杉谷委員)
・そういったアンケート結果が資料中の人材バンクが必要という記載に飛躍している気がす
る。人材バンクとは本当に学校のニーズなのか。
(大槻環境生活政策課主査)
・人材バンクが必要という意見と同様の意見として、誰に頼めばいいのか分からないといっ
た意見もある。
(杉谷委員)
・人材バンクは県の構想ではないのか。資料では、人材バンクが必要という意見が学校から
多く出てきたように見える。
(横山環境生活政策課課長補佐兼係長)
・出前講座で行ったアンケートの中には、先生が何をしていいのか分からない、先生自体が
環境のことが分からないといった言葉を多々いただいている。相談できる体制や相談でき
る人を必要としているという趣旨で記載したものであり、人材バンクといった表現を用い
たことで混乱させてしまったことをお詫びする。
(佐治木会長)
・どうしていいのか分からないといった学校もあることから、副読本の活用については、い
かに浸透させるかが重要になってくる。計画に盛り込むという前提ではないが、今後を見
据えながら、浸透させる制度を意識して欲しい。
(中村委員)
・鳥獣被害については、ニホンジカの分布調査地点数や狩猟免許保持者数を目標指標として
も、捕獲頭数や被害を減らせなければ結果が出てこないのではないか。例えば、目標とす
るのであれば、捕獲頭数や被害面積を設定し、そのための手段として狩猟免許保持者数や
狩猟者に対する講習会の数を増やすということになると思う。ニホンジカの分布調査地点
数が増えるだけでいいというわけではなく、下層植生の衰退被害が少ない地点数をいくつ
にするといった設定がいいと考える。
(佐治木会長)
・事務局で目的と手段を明確にして記載することについて検討して欲しい。
(近藤自然環境保全課長)
・個別計画においてニホンジカの捕獲頭数を設定しているが、平成30年度までの設定とな
っており32年度までの数値がない。そのため、平成30年度以降も適正な管理を行うと
いう目的で、ニホンジカの分布調査地点数を増やすことを目標としている。
- 3 -
・狩猟者が増えても捕獲する数が増えないと意味がないが、どのように捕獲するかというこ
とを目標にするのは難しいことから、狩猟免許保持者数を目標としている。
(岩佐委員)
・ニホンジカの分布調査や個体数調査を行い、きちんと把握したうえで対策を練ることが非
常に重要。追い出すだけでは違う場所に行くだけなので、個体数の調整を行う観点から狩
猟免許保持者を増やすことは大事なことだと思う。
・知人が、有害駆除に借り出されるが仕事があることや高齢であることなどから対応するの
が大変とのことだった。このような方たちがもっとやれるようにするにはどうすればいい
のか、報酬を高くするとか、行政で雇うとか、会社に対応してもらうなど考えていかない
と、現実的には個体数が減らないと思う。
・高齢者が多くを占める中で狩猟免許保持者数を5,000人にするというのはタイトな目
標だと思う。若い人たちを中心に多くの方にいかに興味を持ってもらうかを考えていかな
ければならない。
(水越リサイクル専門官)
・目標指標である1人1日あたりのごみ排出量は一般廃棄物を指していると思うが、計画中
にはごみという言葉と一般廃棄物という言葉が使われているのはなぜか。
(大槻環境生活政策主査)
・分かりやすさの観点からごみという言葉を使用している。文言の説明を加えるなど整合性
を図った表記に改めたい。
(石原委員)
・再生可能エネルギーの導入を目標指標としており、太陽光発電の更なる導入などはいいこ
とだと思う。しかし、同時に再生可能エネルギーの導入促進に関する負担金を県民が支払
っており、経済的な負担が増大していくことも認識すべきと考える。
(遊佐課長)
・猪鹿庁(いのしかちょう)というジビエの団体が岐阜県にあると思うが、国が行う環境シ
ンポジウムの地方ヒアリングにおいて、ジビエという地域資源の有効利用、狩猟者と需要
者とのマッチング、第6次産業として製品を広げていく過程の発表を行い、高い評価を得
ていた。
・先ほど狩猟の話しが出たが、地方創生の交付金や補助金を活用して、狩猟を行う会社を設
置することができないだろうか。環境省でも、交付金事業で事業者認定などにより狩猟が
出来ないかを考えているようだ。
・岐阜県は水や空気がおいしく、自然景観がよいなど、一目瞭然で分かる魅力があるので、
その魅力をぜひ活かして欲しい。
(佐治木会長)
・今後は計画や目標に基づいた事業のぶらさげが非常に重要となってくる。前回の部会でも
ご提案したが、自治体などが開催する科学作品展において、作品を出展した児童生徒の成
果に対し、環境という視点で評価、検証していく制度をぶらさげていくことも一つの方策
だと思う。
・今後も様々なぶらさがり事業を検討し、いろいろな案を吸い上げていただきたい。
(佐藤委員)
・県内のどの地域でどのような鳥獣が分布しているのか、鳥獣被害について数字だけでなく
図解などにより分かりやすく示すことが必要。狩猟免許保持者数も地域で異なると思うが
、これらを明らかにすることにより一層分かりやすい内容になると思う。
(3) 今後のスケジュールについて
事務局による説明を行った(質疑応答なし)。
- 4 -
4
その他
岐阜県の環境課題等について、以下のとおり発言があった。
(杉谷委員)
・鳥獣被害に関連して、先ほど地方創生の資金を活用してはどうかとの意見があったが、ビ
ジネスとして広げていくことを県はどの程度検討しているのか。
(小川農村振興課技術課長補佐兼係長)
・県下に22の解体事業者があるが、安全安心なジビエ供給を推進するため、施設整備に関
する支援制度がある。また、安定的に解体施設に個体を持ち込んでいただくように狩猟者
へ働きかけ、農水省の事業なども活用しながらネットワーク化を進めている。
・先ほども申し上げたが、ぎふジビエの取扱店を登録する制度を設けたほか、今後は捕る方
から処理する方へ、そして末端のユーザーへとつなぐ事業をモデルとして行っていきたい
。
・県内各地で拠点が増えれば、県内各地の個体が有効に活用できる。それができればぎふジ
ビエという枠で将来的には大都市圏に販路を拡大していきたいと考えている。
(杉谷委員)
・そういった取り組みに賛成である。個体を生きたまま持ち込んだり、加工しやすいように
持ち込むなどした場合に買い取り価格を引き上げれば、捕獲が進み、持ち込む個体数が増
えるのではないか。
(小川農村振興課技術課長補佐兼係長)
・ご指摘のとおり高く買い取る状況を作れば活用が増えると考える。ただし、末端の消費の
側でどの程度の値段で購入いただけるのかを見ながらさかのぼっていくと、なかなか難し
い状況にある。
・現状では、鶏肉などに比べて高い値段で流通しており、高級料理店などで細々と使われて
いる状況にある。そのため、平成26年度にぎふジビエを取扱う解体処理施設や飲食店、
加工・販売業者等からなるぎふジビエ推進ネットワークを立ち上げ、ぎふジビエのブラン
ド化やさらなる流通、消費の拡大に向けた議論を行っている。
(中村委員)
・兵庫県でもジビエの有効活用が進められている。ただし、あくまでも有効活用であって、
第一の目標は捕獲の推進。食肉にしようとする場合には、例えば銃で内臓を打ち抜いた場
合には利用できないなど、一定の捕殺の方法が必要となる。ジビエの有効活用と捕獲の推
進とを分けて考えたほうがよいのではないか。
(岩佐委員)
・同感である。被害を減らすことが緊急課題なので、それに取り組みながら、有効活用の方
策を練っていくことが大事。
・有効活用については全国どこでも研究しているので、これに打ち勝っていく必要がある。
ぎふジビエという言葉が出たが、早く手をつけてブランド力を高め、売れる商品を作って
いくことが重要であり、積極的に推進して欲しい。
(福手委員)
・ニホンジカが増えた要因の一つに融雪剤をなめているという報道を見たことがある。鳥獣
被害対策として、増やさない、成長させないようにするという方法はないのか。
(近藤自然環境保全課長)
・ニホンジカの出産を抑制する有効な方策はない。ニホンジカが増加した要因には諸説ある
が、大きな要因として考えられるのが温暖化である。ニホンジカやイノシシは積雪50セ
ンチ以上の日が続くと翌年の春まで生きていけないが、近年の温暖化により分布が広がっ
ている。分布の広がりを防ぐためにもまずは捕獲を進めていく。
(須田委員)
・企業の森づくりに関わっている。山の上に行くまでに鳥獣による被害を見せていただき、
どれだけの被害があるのかを自覚した。また、ジビエを食べる機会も設けていただき、思
- 5 -
ったよりも食べやすいことが分かった。こうした体験を通じながら現状を知ってもらうこ
とが大切であり、体験をきっかけにして環境への配慮につながっていくと思う。
(佐治木会長)
・こういった体験の推進なども、ぶら下がり事業として検討していただきたい。
(以 上)
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