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地質調査所における微小地震解析システム

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地質調査所における微小地震解析システム
地質調査所月報,第37巻第10号,p.525−553,1986
550.834:681.3
地質調査所における微小地震解析システム
杉原光彦* 伊藤久男*
SuGIHARA,M.and ITo,H.(1986)Earthquake data processing system in Geological
Survey of Japan.8z♂JJ.GooJ.Sz6プび.∫αヵσπ,vo1.37(10),p.525−553.
Abstract:A microearthquake data processing system has been developed aiming at
efncient accomplishment of(1)semi−automatic routine process:making phase data,
hypocenter calculation,data filing,an(i data display,and of (2)various analysis using
rOUtine data and WaVefOrm data,
The system has the following advantages=(1)easiness to access to and analyse
seismic parameter data and waveform data,(2)e缶ciency’in making phase data by con・
versational mode using graphic display,and (3)executing big jobs by a host computer
under remOte j6b entry.
収録方法,ファィルの形式,出力機器のちがいなどから
要 旨
システムをそのまま移植することはできない.また,震
微小地震のデータ処理の専用システムを開発した.本
源計算や自動験測などの計算ルーチンについても,対象
システムでは地震波の験測,震源決定を中心とする半自
とする地震データのスケールや周波数,ノイズ状態に適
動のデータ解析とその結果の表示,ファイリングをルー
応した処理を行うためにはプログラムレベルで試行錯誤
チン的に行う.またルーチン処理結果と波形データを使
を行える柔軟性が必要なので.独自に開発した.但し処
った解析も行う.本システムの特徴は験測処理をグラフ
理形態や出力形式,アルゴリズムについては既存のシス
ィックディスプレィを用いて能率よく行えるようにした
テムを参考にした.
こと,ルーチン処理結果と波形データを容易に利用でき
データ処理システムを構成するハードウエァは特殊な
ること,大型計算機と接続して大量の計算は大型計算機
ものではなく,処理プログラムも一部のファィル入出力
を除いてはFORTRA:Nで書かれているので汎用性の
で実行できるようにしたことである.
あるシステムといえる.システムは現在も開発中である
1.はじめに
が,処理用のソフトウエアが一通り揃って,ルーチン処
地質調査所では地熱地域の地熱活動に伴って発生する
理も順調にこなせるようになったので,ここで処理シス
微小地震を熱水系の探査に役立てる目的で研究を行って
テムの概要を報告する.
いる・微小地震を探査に利用するのは,石油・鉱床等の
2. ハードウエア
資源探査には例がなく,地熱探査に特有なものである.
従って,その探査法としての歴史は浅く,観測方法,デ
処理システムのハードウエア構成を第1図に,その外
ータ処理,解析,結果の解釈等についても未だ確立した
体系ができるに至っていない.そこで我々は,まずディ
観を第2図に示す.専用計算機の本体は1MBの主記憶
を実装したミニコンピュータPFU1500で,これに各種
ジタルシステムによる一貫したデータ収録,データ処理,
入出力装置,記憶装置が接続されている.また,工業技
解析システムを構築することから始めた.本稿ではデー
術院の共用大型計算機,FACOM:M−380及びIBM−
3081Kと回線速度4800bpsの専用回線で接続されてい
タ処理解析システムについて述ぺる.
微小地震データの処理システムとしては地震予知に関
る.
連して各大学等で開発したものがあるが(黒磯,渡辺,
システムを運用するために必要なシステム入出力装置
1977;前田ほか,1978;浜田ほか,1982,など),データ
として,システムとオペレーターとの会話のためにコン
ソールディスプレイを,システム出力装置としてはライ
*地殻熱部
ンプリンターを使用している.また図形出力のためにグ
一525一
地質調査所月報(第37巻第10号)
C P U
PFU−1500
1M B
MEM
COnsole
134M B x2
HardDlsk
106M B
Hard Copy
G D C
D isk
40M B
Cartridge
C R T
1600B P l
M T
2400f t
L P
QΩ
I C U
(A/D)
P r i n t e r
P l ot t e r
Analo9
Data Recorder
X Y
Sub NQde
4800bps
∫∫ Terminal Node
Center
Node
∬
Host Computer
FACOM M380
1BM 3081K
第1図データ処理システムのハードウエア構成図
CPU:中央処理装置 MEM=主記憶 MT:磁気テープ装置 ICU:インターフェース制御装置
CRT:キャラクタデイスプレイ GDC:グラフイックデイスプレイ LP:ラインプリンタ
XY:XYプロッタ
Fig.1 Hardware composition of the data processing system。
ラフィックディスプレイ,XYプロッター及び静電プリ
コンによるTSS機能を使ってフルスクリーン編集ので
ンタープロッターがある.グラフィックディスプレイに
きるキャラクタディスプレイがある.キャラクタディス
はハードコヒ。一装置も接続されている.グラフィックデ
プレイは地震データ処理をメニュー形式で行う際に,メ
ィスプレィからは文字や座標値の入力もできるので,地
ニュー及びパラメタ値を表示,指定する装置としても使
震データ処理では処理オプションを指定したり波形を表
示して画面上で験測するのに用いている。グラフィック
用される.補助記憶装置としては40MBのディスクカ
ートリッジとデータ総容量が374MBの固定ディスク装
ディスプレイとミニコンの間は70kbpsの速度でデータ
置がある.ディスクカートリッジはシステムディスクと
転送される.このほかプログラム開発を行うためにミニ
して使用し,固定ディスク装置は地震データ処理の際に
一526一
地質調査所における微小地震解析システム(杉原光彦・伊藤久男)
灘、
鰯
、壱.繍欝
華麟
第2図 データ処理システムの外観
Fig.2
Mini computer system for earthquake data processing.
lNTERACTIVE
BATCH OPERATlON
OPERAT I ON
I
l
l
I
CONSOLE
MENU
M IN I
COMPUTER
D l SPLAY
D l SPLAY
I HOST
5
1 GOMPUTER
i
↓一
DISPLAY↑IP岨AMETER
I
l
I
l
I
RJE
↓一
↓START
S TART
TRANSFER
CONSECUT l VE
MAKl NG
PROCESS l NG
PHASE DATA
WAVEFORM
DI SPLAY
HYPOCENTER
U ST I NG
SPECTRUM
=唾)=
1闇・・#(璽)ヰ
e tc.
etc、
/\
/\
{動旺コ
第3図 データ処理システムのソフトウエアブロック図
Fig. 3 Software block diagram of the data processing system。
一527一
g AUT()MAT I C
FOCAL MECH.
DETERMlN ING
AUTCMAT IC
MAKING
PHASE DATA
INVERSION
etc.
地質調査所月報(第37巻第10号)
使う波形データ及び処理結果を格納するために使ってい
第2表地震パラメタファイルの項目
る.外部記憶装置としては1600BP工,訟00ツィートの
Tabie2 Format of the eart麺uake parameter file.
磁気テープを扱える磁気テープ装置があ参,地震波形デ
No.
項
ータの入力やシステム及びデータのバックアップに用い
1
2
3
4
5
6
7
ている.また,A/D変換をするためのインターフェー
スコントロールユニットが接続婁れていて,アナログデ
ータレコーダからのデータをヂ、ずジタイズして計算機で
扱うことができる.
3. ソツトウエア
処理システムのソフトウエァブロック図を第3図に示
す.データ処理は波形デ…タファイルと地震パラメタフ
目
地震データ記録時刻(葬i時分秒ミリ秒)
データソースグ)種類
磁気テープ番号
観測局数
チャンネル数
局名二一ド(憩局分)
験測実行摂
8 初動到達時劇,及び初動極性(10局分)
ァイルのデータに対して行われ,処理結果は地震パラメ
9 地震動終了時刻(緯局分)
タファイルに格納される.波形データファイルとしては
10 S波到達時刻(1G局分)
90MBの領域が三つ確保されていて実行時に一つを割
11 初動到達時刻信頼度(10局分)
り当てる.各々には磁気テープ約3巻分の波形データが
12 S波到達時刻信頼度(10局分)
入る.また地震パラメタファイルには10MBの領域が
割り当ててある.地震パラメタファイルは地震IDをキ
13 ノルム最大振幅値(10局分)
ィとして検索する構造になっている.地震IDは10進
15 ノイズレベル(24チャンネル分)
数9桁で表わされ,第1表に示すように,データの種類,
16 平均周波数(10局分)
14 成分毎の最大振幅値(24チャンネル分)
17 地震種別
第1表地震IDのフォーマット
18 震源計算実行目
Table l Format of the Earthquake ID.
19震源時
内
カラム
1
2−3
4−5
6−8
9
20 震源計算誤差
容
21 震源位置:緯度,経度,深度
データの種類。1:九州4局,2=九州7局,
3;東北
22振幅マグニチュード
観測年
23 地震動継続時間マグニチュード
観測月
24 震源計算時の重み
フアイル番号
25 初動パルス幅
データ長
(バイト)
7
1
6
1
1
10×1
4
10×4
10×4
10×4
10×2
10×2
10×4
24×4
24×1
10×1
4
4
10
10
18
2
2
10×2
10×2
(MT月番一1)×50+MT内フアイル番号
26主軸方向
10×5
枝番号
27 時刻補正値
2
10
28予備
観測年月がわかるよづになっていて,波形データファイ
ルとの対応もすぐわかるようになっている.同一波形デ
動するバッチオペレーションの二つの方式がある.一般
ータに複数の地震が記録されている場合は枝番号がつけ
に処理システムを運用するにはフルスクリーン端末によ
られる.地震パラメタファイルでは一つ一っの地震につ
るメニュー方式が操作性の点で優れている.しかし,我
いて,512バィトの領域にP波到達時刻などの験測デー
々の計算機システム(PFU1500,0SIUAS)ではそのよう
タや震源位置,マグニチュードなどが格納されている
なユーティリティが用意されていないので,新たにフル
(第2表).
スクリーン端末を用いてデータ処理システムのオペレー
基本的なデータ処理はミニコンピュータ内部で行うが,
ションを行うための制御プログラム(第3図中のOPER−
大量の計算を短時問で実行したい場合の便宜を考えて計
ATION CONTROL PROGRAM)を開発した.
算は大型計算機で行い,結果をRJEでミニコンピュー
本システムではデータ処理は基本的にはこの制御プロ
グラムのもとで会話形式で行う。但し,パラメタを次々
タ側に転送する処理形態も設けた.
地震データ処理のオペレーションにはメニュー選択方
と変えて連続処理するにはジョブストリームを作成して
式による会話型オペレーションとジョブストリームを起
実行する方が使い易いので,その場合はバッチ形式をと
一528一
地質調査所における微小地震解析システム(杉原光彦・伊藤久男)
る.また震源メカニズム決定処理についてはバッチ処理
3.プロシジャメニュー(パラメタ入力の案内)
の中で疑似的なメニュー形式で実行する.
の3階層のメニュー画面により入力案内をする。
オペレーション制御プログラムの機能概要を以下に列
3.メニュー画面の選択はマスターメニュー画面,サ
挙する.構成と形式については富士通のリモートセンシ
ブメニュー画面でのオプション選択指定の他,特にプロ
ング画像データ処理システム,PROSID(富士通,1981)
シジャメニュー画面の選択は各画面でプロシジャ番号か
を参考にした.
プロシジャ名の直接指定により行うこともできる.
4.メニュー画面形式及びパラメタのデフォルト値は
1.オペレーション制御プログラムで扱えるプロシジ
ャは最大81個とし,最大9個のプロシジャグループの
メニューデータファイルで指定する.メニューデータフ
各々に最大9個のプロシジャを割り当てる。
ァイルはフルスクリーンエディタで登録,修正する。
2.処理プログラムの起動,パラメタ指定のために
1.マスターメニュー (グループの案内)
5.各プロシジャのパラメタ値はカレントパラメタフ
ァイルに格納されていて,プロシジャメニュー画面で表
2・サブメニュー (プロシジャの案内)
示され,そこで修正することもできる・
一一一一*一一一一1一噂噌馴*一噂一〇2嚇。繭一*一。”一3一一一。*一騨一釦4。薗一一*細噛一噂5一一・一噂
*一一榊噂6陣一。一*婦一一一7簡一唾一場‘一一一一8
1
艦YPO(VO1!し01》
2
網ASTER 糾ENU
3
OPTION ===〉
86/07!14 15置15220
(0。0 図ASTεR 囲ENUダ N。0 5UB 鱒εNU4 N。N pqOCεDURE 個ENU》
4
5
6
1 TRANSFER
馴 TRANSFER 》AVEFOR卜4 DATA
7
2 READING
憎 READING P夕SクF一τ1門E
8
3尉AVEFOR禍
一 WAVEFO只矧 DISPしAY
9
4 HYPO(二εNTER 一 雑YPO(∈NTεR (二〇岡PUTATION / DISPLAY
5 LISTING
一 州AKE UP PHASε しIST’FREQUεNCY DI5TRIBUτ1ON εT(・
11
6 SPε(TRU図
。 》AVE ANALYSIS
12
7
13
8
14
9
:L O
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
2。AUTO 3。STOP 4。しIST
一何r騙碑*一唱嘩噌1。。廓一*一噸D。噛2唱・一一一*一〇一喝3一一q−3:ζ一一鵬酋4鴫9−o一陶*一一一噛・5一一一β。*一一一一6一一。一*釦一一一7一・一〇一*一一一一8
第4図 メニュー方式オペレーションでのマスターメニュー画面
Fig.4Master menu picture.
一529一
地質調査所月報(第37巻第10号)
第3表
Table3
プロシジヤグループ
番号,名前
1. TRANSFE:R
オペレーションコントロールプログラムでのプロシジャ構成
Procedure composition of the Operation Control Program。
プロシジヤ内容
プロシジャ番号,名前
1.1 DGTLMT
デジタルMTから波形データファイルヘ転送する.
1.2ANLGMT
アナログMTのデータをA/D変換し,デジタルMTを編集する.
1.g wAVEID
波形データファイルに入っている波形データのIDのリストを表示す
る.
2. READING
2.1 RDTAKI
2.2 RDHOHI
2.3SEISM
滝の上地域のデータの会話型験測.
豊肥地域のデータの会話型験測.
デジタルMTあるいは波形データファイルの地震波形データの自動
験測.
2.4DFTIME
初動時刻を与えられて振動終了時刻,最大振幅,初動周波数などを計
算する.
3.WAVEFORM 3.1
WAVE
3.2
PARTCL
パーティクルモーションをグラフィックディスプレイに表示する.
3.3
WFXYPL
波形をXYプロッタで出力する.
3.4
BGATST
滝の上地域の波形データを内部表現で(ゲイン部と仮数部に分けて)表
波形をグラフィックディスプレイに表示する.
示する.
4. HYPOCENTER
4.1・HYPOGS
震源決定プログラムHYPOGS(ルーチン用)を実行する.
4.2 HYPO71
震源決定プログラムHYPO71(汎用)を実行する.
4.3 MEVENT
マスターイベント法1こより震源決定を実行する.
4.5 HCPLOT
4.6 TKPLOT
震源分布図を作成する.
4.7 T:KSECT
滝の上地域の震源深さ分布図(断面図),時空間分布図を坑井デーダと
滝の上地域の震央分布函を坑井データと重ねて出力する.
重ねて出力する.
5. :LISTING
5.1 EQLIST
地震リスト(地震毎に震源位置,大きさなどを一行に表示して並べた
もの)を出力する.
5.2
5.3
5.4
5.8
5.9
6.SPECTRUM
PHLIST
フェイズリスト(各地震の各観測点毎の験測値のゾスト)を出力する.
DAYFRQ
BVALUE
マグニチュード別頻度分布及びb値を出力する・
LISTLP
LISTGD
目別頻度分布図を出力する.
地震パラメタファイルの内容をLPに出力する。
地震パラメタファイルの内容をグラフィックディスプレイに表示する・
6.1 SPECTR
波形データの振幅スペクトルを計算し,表示する.
6.2 XSPCTR
二つの波形データのクロススペクトル,位相差,コヒーレンスを計算
6.3 DELAYT
二つの波形データのク質ススペクトル,位相差,コヒーレンスの時間
し,表示する.
変化を計算し,表示する.
一530一
地質調査所における微小地震解析システム(杉原光彦・伊藤久男)
6.あらかじめ指定しておいたスケジュールデータに
4.画面イメージをLPに出力する.
従って,連続処理をさせることができる。
5.プロシジャメニュー画面を1頁戻す.
7.メニュー画面選択以外のオペレーションはファン
6.プロシジャメニュー画面を1頁進める.
クションキイにより行う.処理内容は以下の9項目であ
7.カレントパラメタをデフォルト値で更新する.
る.
8.実行中の処理プログラムをキャンセルする。
1.選択されているプロシジャを起動する.
9.パラメタ変更入力を無効にする.
2.スヶジュールデータに従って連続処理する.
プロシジャ構成は容易に変更できる.現在のプロシジ
aオペレーション制御プログラムを終了する.
ャ構成を第3表に示す。
“qの“*噛一。一1一一@o*一噸。藺2。“一麟毒‘一哺唱一3一一一。*一一釦一40廟一一*噂。陣一5一一一一*一一,一6一一一一*一一幽一7一司一一一*一一噂一8
1
HYPO(VO1/LO1》
2
SUB 栂εNU (1 TRANSFER》
3
OPTION ===〉
86/07114 15315:32
(O“O 材AS’『εR 図ENU4 N。O SUB 門∈NU“ N.N PRO(EDURE 図ENU)
4
5
6
CODE
D∈SCRIPτ10N
7
8
1DGTL斡τ
DIGITAし 禍丁 噸一一〉 尉AV{三 DATへ FIしE
9
2 ANLG岡丁
ANALOG MT 一一繭〉 WAVE DATA FIしε 晦一一> DIGIτAL 凹τ
10
3
11
も
12
5
13
6
14
7
15
8
16
9 W AVE I D
DISPしAY ALし WAVε一ID
17
18
19
20
21
22
23
24
2。AUTO 3・STOP 4・LISτ
一一噂脚*一一一岬1。q噂一*一一一釦2聯一・一一*一一一一3。。一一2き一一一一4一一一一*騨一髄簡5一。。。*一一一一6一一一一*一一一一7廓一一一*聯一一一8
TASK−NO ニ 5012 ECODEl = 0000
第5図 メニュー方式オペレーションでのサブメニュー画面
データ転送プロシジャグループの例.ここで2番目のプロシジャを選択すると,第6図の画面が表示される.
Fig.5 An example of sub−menu picture:data transfer procedure group.
Selecting the2nd procedure on this menu,then the same picture
as Fig.6is displayed.
一531一
地質調査所月報(第37巻第10号)
があれば修正する.第1頁の指定が良ければファンクシ
アナログデータ変換処理を例にしてオペレーションの
方法を以下に示す.
ョンキイを使って他の頁を表示する.パラメタの指定が
1.コンソールディスプレイからオペレーション制御
終了したらファンクションキイ1を押してプロシジャを
プログラムを起動すると,フルスクリーン端末はマスタ
起動する。実行中,キャンセルしたレ)時はファンクショ
ーメニュー画面となる(第4図).
ンキイ10を押すと再確認の要求が出るので,YESか
2.プロシジャグループ番号1を選択しオプション入
NOを指示する.
力するとサブメニュー画面になる(第5図).
5.実行終了後,パラメタ値を変更して実行する場合
3.プロシジャ番号2を選択しオプション入力すると,
アナログデータ変換処理のプロシジャメニュー画面の第
はそのままの画面で4と同様に操作する.他のプロシジ
ャ,例えば波形表示を実行する場合は,メニュー画面番
1頁が表示される(第6図).
号を指定してサブメニュー画面,メニュー画面に戻るか,
4.表示されているパラメタ値のうち変更したいもの
または直接プロシジャ名WAVEを指定してプロシジャ
、
一一q一*一q。。1一麟。唖*印仰噌一2魎囎−一* 一〇一一3。一一一*一一。。4㎝一⑭一
*一。q−5。一噂q*一・一一一6一一一舳*。一一一7一一一一*一一一〇8
1
hYPO〔VO1ノし01》
2
3
86/07!14 15323;35
PROく=EDURE 網ENU (1・2 ANALOG 囲τ 一一〉 WAVε FILε》 1/6
OPT I ON ===〉
(0電0 裡ASτER 図ENUク N。O SUB 凹ENU“ N。N PRO(εDU程E 卜嗜ENU》
4
5
6
START TI網E (YYYY網材DDHH樋岡SS)
=3=〉 19860427170122
7
8
RECORD しENGτ髄 くSE(》 ==昌〉 30
9
10
RE(0獄D SPEED
===〉 2
11
(1 0。19C図ノSE(》
12
(2 1。90C岡/SE(》
13
(3 19面0(凹1SE(》
14
15
SA鱒PLING FREQUENCY
===〉 500
図丁 OUTPUT FLAG
==ニ〉 A
16
17
18
(A3ADD,N3NE冒》
19
20
SLO厨o(ODE THRESHOしD 3==〉 0200
21
22
23
24
1。∈XE( 2。AUTO 3。STOP 4面LI Sτ
8。NEXτ 9。DEFAUしT
PA2。RESHOW
一㊥一〇*㎝㎝。。1一翻哩7一*輔面−。2魍噂・一一*。一。恥3一噛⑳向*q。一一4噌一一一r*砺臨。。繭5馴一一一3:こq・o一一6一噂。四*一仰一一7。一髄一*一聯一一8
第6図 メニュー方式オペレーションでのプロシジャメニュー画面
アナ官グデータ変換プロシジャの例.
:Fig.6 An example of procedure menu picture=analogue data transfer procedure.
一532一
地質調査所における微小地震解析システム(杉原光彦・伊藤久男)
メニュー画面に飛ぶ.オペレーションが全て終了したら,
ルーチン処理から進んだ処理としては特別な地震活動
ファンクションキイ3を押すと,オペレーション制御プ
に注目して選択した地震データについての集計処理や震
ログラムは終了する.
源メカニズム決定,スペクトル解析による震源過程解析,
波形の特徴に注目した再験測と震源精密決定などがある.
4. データ処理
また,験測結果等を大型計算機に転送すれば速度構造
地震データ処理の成果として最も基本的なのは震源分
布である.地震活動自体,地熱活動の一部と考えられる
インバージョンなどの大量計算処理をすることも可能で
ある.
し,さらに進んで地下構造,震源メカニズムなどの解析
以下に各処理の内容について述ぺる.
をする場合も震源位置情報が必要になる。従って,震源
4.1 ルーチン処理
決定と,その入カデータとなる初動到達時刻等の験測が
ルーチン処理は験測作業と震源計算,及び集計作業か
データ処理の基本である.本システムでもデータ処理流
ら成る(第7図).地震波形を記録したテープが送られて
れ図(第7図)に示すようにルーチン処理の中で験測と震
くるとまず験測処理を行う.一月分のデータの験測処理
源決定を行い,結果をファィルに保存して定期的に集計
が終わった段階で震源計算を行い,各種リストの出力,
し,震源分布図やリストを出力している.ルーチン処理
及び震源分布図の作成を行っている.
は九州豊肥地域の地震観測網(伊藤・杉原,1985)および
盈亙.亙 験測処理
東北滝の上地域の地震観測網(伊藤・杉原,準備中)で収
験測処理は以下の手順で行っている.
録されるディジタル地震波形データを対象としている.
1.地震波形データを磁気テープから波形データファ
それぞれのデータ形式を補遺1に示す.この他,ディジ
タル収録のバックアップや補足観測データとして得られ
たアナログレコーダ記録もAID変換処理を行い,ルー
ィルに転送する.
2・波形データファイルのデータをグラフィックディ
スプレィに表示して初動到達時刻と初動極性の験測を行
チン処理で取り扱うことができる.この処理については
う.
補遺2に示す.
3.初動到達時刻の験測が終わったデータについて,
「一一一一聞一一一扁「
r一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一r
I l
I ROUTINE I
I I
l PROCESS l
l l
I l
㊥
I START I
I I
I l
l SELECT l VE ANALYS l S I
I l
l I
l I
I l
SPEC TRAL
SPEC TRUM
l I
ANALYS IS
l I
醐㊥・→一・1
2
l l
l MAKING
州一 l
l
l WAVEFORM I
PARTICU三M(⊃TION l
I DISPLAY I
WAVE FORM
DATA
REVISE
I PHASE DATA I
PHASE DATA
l
I I
I I
I I
l HYPOCENTER
I
EARTHQ. LlST l l
CALCULATION
PHASE US下 l I
i l
・CONVER’「ED脚E
CALCULATlON
SEISMIC
・F蝋3E DaべY CALC.
HYPOCENTER
DISTRIBUTION
MAP
HYPOCENTRAL
MAP.
PARAMETER
AGNITUDEFREα l l
DAl LY FREQ.
ACCURATE
HYPOCENTER
CALCULATION
l MAKINGUp FOCALMECH・
甚
DETERMIMNG
l NTHLYREPORT l l
FOCAL
MECHANISM
I I i
l I l
I l
l I I OPTI㎝AL
l STOP I l LISTING
&DISPLAY
l I I
』_________一 L________
第7図 データ処理流れ図
Fig.7 Flow chart of data processing procedure.
一533一
・ HYPOCENTRAL
MAP
■b−VALUE
_一_____1
地質調査所月報(第37巻第10号)
地震動終了時刻,最大振幅,平均周波数を計算する.
転送についてもアセンブラでプログラムを組むなどして
4.最大振幅でスケーリングした波形リストを静電プ
高速化につとめた結果,現在の表示速度を達成したので
リンタプロッタに出力する,
あるが,表示速度は速いほど良いので,さらに高速化を
このうち3と4は連続したジョブとして処理できるの
目指して検討している.
で,人手を要するのは1で磁気テープをセットすること
初動到達時刻の験測については自動化をめざしてAR
モデルによる自動験測プログラムを開発中であるが,未
と2の験測作業である.この験測作業は以下の様にして
だ,処理速度の点で,ルーチン処理に組み込むには至っ
行う.
まず験測したい地震の地震IDと表示形式の指定を行
ていない.験測処理の結果は地震パラメタファイルに格
う.画面には一度に最大8成分まで表示できる.1成分
納されるが,そのほか,波形リストと初動験測画面のハ
について振幅はp−pで320ポイント,画面上の長さで
ードコヒo一もファィノレされる.
2.7cm,時間軸は3450ポイント,画面上の長さ30cm
個々の地震についてはルーチン処理によって震源位置,
で表示する.表示形式の指定は,表示する成分として何
マグニチュード,初動波到達時刻,初動極性,卓越周波
を選ぶか,振幅の表示スヶ一ル,時刻の表示スケール,
数が計算されるが,波形パターンの特徴など数値データ
表示開始時刻,及びタイトルについて行うことができる.
としては表現しにくい情報もある.そこで我々はルーチ
頻繁に使う表示形式については8種類の標準画面が設定
ン処理の一つとして波形リスト作成を行っている。これ
してあるので,その中から選ぶことにより表示形式をい
は波形全体の特徴が見やすいように最大振幅でスケーリ
ちいち指定する手続きを省くことができる.地震と表示
ングして各観測局の上下動成分を並べて出力したもので,
形式の指定が終わると,指定した地震について波形デー
整理のしやすさと画質の点から静電プリンタプロッタで
タファイルにある波形データが,既に地震パラメタファ
A4判の折りたたみ紙に出力している.
イルに格納されている験測データとともに表示されて指
4.1.2震源計算
示待ちとなる.験測結果をチェックし,,不適切であれば
ルーチン処理の中での震源計算は独自に開発したプロ
修正値を指示すると,地震パラメタファイルの験測デー
タが書きかえられる.指示はキャラクター1文字の入力
グラムHYPOGSで行っている.本システムにはこの
ほかUSGSで開発されて,広く使われているHYPO71
と,必要に応じてカーソルを使って行われる.指示でき
(LEE and LAHR,1975)を縮小したプログラムもあるが,
るのは,P波到達時刻験測,S波到達時刻験測,地震動
滝の上地域の地震観測網のスケールがHYPO71を適用
終了時刻の験測仮の震源決定計算,験測結果の取り消
するには小さいこと,システムの標準的な震源計算プロ
し,地震データファィルの値の修正,再表示,継続表示,
グラムには,その一部機能を他の処理で引用する場合及
終了指示である.P波到達時刻の験測の時は,到達時刻
び,拡張性を考えると構造が適当にモジュール化されて
だけでなく,初動極性も指示する.また仮の震源決定計
いる必要があることから,新たにプログラムを開発した。
算は,おもにP波到達時刻験測結果の良否の判断の参
現在のプログラムでは速度構造は水平成層構造を仮定
考にするために行う.ノイズレベルに比べ信号レベルが
し,観測時刻と理論走時の走時残差について最小二乗法
それほど大きくない時は,前後の波と見分けがつきにく
で決定している.最小二乗間題の解法としては特異値分
くP波の同定に迷うことがある.そのような時,震源決
解法によっている.初期値依存性に対処するため,複数
定計算をして計算上,一番もっともらしい波を選べばよ
の初期値の揚合について計算し,走時残差が最小になる
ものを解としている.
い.
会話型験測作業の能率は波形表示速度によって強く規
マグニチュード計算は地震動継続時間を使う方法と最
定されるので,これを改善することは本質的に重要であ
大速度振幅を使う方法を併用している。継続時間をTd
る。現在,波形表示にかかる時間は8成分のデータを60
(秒)で表わすと.継続時問マグニチュードは
秒分表示するのに50秒,3.5秒分表示するのに21秒か
M=a十b loglo Td (1)
かる.このうち主記憶からグラフィックディスプレイに
で表わすことができる(宇津,1977).aとbは観測地点
転送する時間は11秒で,残りはディスクから主記憶へ
毎に与えられる定数である.最大速度振幅マグニチュー
の転送とデータ変換に要する時間である。グラフィック
ドは最大速度振幅をAv(cm/sec),震源距離をr(km)で
ディスプレイとミニコンPFU1500とのインターフェイ
表わせば,
スは,既製品としては最高速度70kbpsのシリアルイン
M=c十d loglo Av十e loglo r (2)
ターフェイスを使っている.またディスクからのデータ
で与えられる(宇津,1977).ここでc,d,eは観測地点
一534一
地質調査所における微小地震解析システム(杉原光彦・伊藤久男)
毎に与えられる定数である.(1)式や(2)式の係数はマグ
算の結果得られる震源位置とマグニチュードは地震パラ
ニチュードが既知の地震から求めるのであるが,今のと
メタファイルに書き込まれる.
ころ既知の地震のデータが不足して係数を決定すること
4.L3 集計処理
ができない.そこで,とりあえず宇津(1977)にある係数
ルーチン処理では以下の項目について一月問のデータ
値
の集計処理を行っている.
a=一2.36,b=2.85,c=2。94,(i=1.18ン
1.地震リスト
e=2.04
2.フェイズリスト
を用いている.
3.目別地震発生頻度分布図
プログラム実行にあたっては計算する地震の地震番号,
4.マグニチュード別地震発生頻度分布図
収束条件,出力の詳しさを指定する.入カデータとして
5.震源分布図
必要な験測値は地震パラメタファイルから読み込み,.計
地震リストは地震毎に震源時,震源位置,マグニチユ
140−52『E 臼 臼
140−53’E
z
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●鞠劉號撫
◎
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0 200日
一
◎
Y 門 o ∩一MRG. SCRLE 団____ PRσDUCTIσN WEしL
FRσ図 85 5 12 143 0
凹≧3〉門≧2>M≧1>岡≧0〉門 睡、_._.. REINJECTION 冨EしL
Tσ85Y5踵14D143・ O O。。。
DRR冨ING RRNGE −3。00K圏. 3。00K門. 39−48。6フON,39−50。200N 140−51。000E,140−53.500E
HYP日CENTER PLO’『 CONOIT10NS RESIDURL【SEC}瑠 0.O g O.02
HYP6CEN了ER 140.850E,140.892⊂ 39。811N,39.83フN −1。00K門, 3。00K図
R一図RG −10.0.10.O F一門RG −10.0.10.0 68S. STR. 6ゆ 8
第8図 滝の上地域の震央分布図の例
坑井位置と観測点位置,河川を重ねて示す.
Fig.8 Hypocentral distribution of earthquakes by the Takinoue observation
network with geothermal wells,observation sites and river.
一535一
地質調査所月報(第37巻第10号)
一ド,卓越周波数を一行に並べて表示する形式でライン
方向の断面図の三種類の図面を出力している.
プリンタに出力したものである.
尚,ルーチン処理に使用している集計処理プログラム
フェイズリストは地震リストの出力項目に加えて各観
のうち,震源分布図作成プログラムとマグニチュード別
測点毎のP波到達時刻,S波到達時刻,地震動継続時間,
地震発生頻度分布図作成プログラムは表示内容や形式に
最大振幅等の験測データと観測局毎に計算したマグニチ
ついて豊富なオプションがあり,いろいろな地震活動の
ュードがまとめて出力される.
特徴を把握するために広く使われる.これについては
日別地震発生頻度分布図にはディジタル記録計のトリ
4.2.1項で詳しく述べる.
ガー発生数と震源決定された地震の個数が,それぞれ日
4.2応用処理
現在,本システムを使って行っている主な応用処理は
別に示される.
マグニチュード別地震発生頻度分布図にはマグニチユ
以下の3つである.
ード別の頻度分布と累積頻度分布のほかに,分布を表現
1.集計処理・
するGutenberg−Richterの式のパラメタ,b値の計算
2・震源メカニズム決定
結果も示される.
3.再験測及び震源精密決定
震源分布図としては平面図,NS方向の断面図,EW
以下に各々の処理に関して処理プログラムの機能と処
HORIZσNTRL〔 K岡 ,
1。0
0.0
4。0
3。0
2。0
團
圓
團
o
Σ
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冨
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騨騨。。轡& 。 。
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FR日腔 85 5 12 143 0
囲≧3〉門客∼》図以》圖嘱〕》囲
ア ロ ロ
7。o
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肥855141430 000。 ・
醜P6CE断甑pし飢’C卵0171口臨 臼ε310U月U3εC,偲0。0。0。02
au踊R6 尊10●0,:0.O F陶踊n6 噂10,0g−0.0 β8S● 3Y臼。 5, 3
0εPτ”【κ闘3−1●00。3。00 臼。8,C :.50 。17り9鳥 ξg3亀 一20。91 0。75
ロ
蕊
困
第9図 滝の上地域の震源断面図の例
観測点位置と坑井の形状も重ねて示す.右下の図は断面図の範囲と投影面の位置を示す.
Fi轡9 cross・section plot of hypocenters by the Takinoue observation network
The boundaries and prolection line of the cross−section plot are shown
on the lower right in the figure.
一536一
地質調査所における微小地震解析システム(杉原光彦・伊藤久男)
理例を紹介する. を重ねて表示できる.震央分布図については,さらに河
4.2.1集計処理 川や等高線を重ねて表示できるし,震源断面図と時空間
微小地震の研究では地震活動の様子をより詳細に調べ 分布図は任意の断面で投影できる.第8図は震央分布図,
るためにルーチン出力以外の集計処理を行う必要性があ 第9図は震源断面図,第10図は時空間分布図の例であ
る.本システムには表示内容や形式をかなり自由に指定 る.震源断面図と時空間分布図では右下に出力範囲と投
できるプログラムが用意されている.いずれも対象とす 影面が示してある.
る地震を期問,区域,質,及び大きさによって選択する 第11図は規模別頻度分布図の例である。図の上側に
ことができ,震央分布図と震源断面図,時空問分布図に マグニチュード別に発生頻度と累積頻度を示し,下側に
ついては表示スケールを自由に指定し,坑井位置や形状 その分布を特徴づけるパラメタ,b値の計算結果を示し
TINE 〔H〔コUR〕
⊂》 16 18 20 22 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 0 2 4 6 8 10 12 14
o
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FRσ凹 8S 5 12 143 0
呂≧3〉呂≧2》岡」〉岡》∫〕》H
マ ほ ロ
Tσ85s141430 00Q ・ ・
6.O
1。5
桶YPβC∈Nτ∈ほ Pし5− CβドOIτ1βNS RES!PURし【SξCj面 0●D . 0。02
臼一門RG り10.0,:0.O F一幅臼G 一】0.0●10.0 8BS● Sτ臼● 亀. 8
0EPτ尉〔K楓1鴨コ.0093.00 R.BgC 1。80 −20.00 亀.50 −20。00 0.80
1
国
回
6
第10図 滝の上地域の震源時空間分布図の例
観測点位置も重ねて示す.右下の図は時空間分布図の範囲と投影面の位置を示す.
Fig。10 Space−time plot of hypocenters by the Takinoue observation network。
The boundaries and projection line of the distribution map are shown
on the lower right in the figure.
一537一
o
④
囚
図 o
N1
地質調査所月報(第37巻第10号)
てある。b値の計算は宇津(1965)の最尤法によっている
平面によって分けられる.この二つの節面を初動の押し
が,そこでは取りもらしなく観測できる最小のマグニチ
引き分布から決めるのが今の目的である.
ュード値を仮定する必要があるので,いろいろに仮定し
震源メカニズム解はそれに付随する座標系(第12図)
た場合について求まったb値とその信頼区問を表示し
を指定することで表現できる.従って決定すべき独立な
てある.この図の例では累積頻度分布の折れ曲がりとb
パラメタは三個ある.三個のパラメタの決定は最小二乗
値の安定性から最小マグニチュードは一1.0と考えられ,
法的に行う.即ち,仮定したモデルと観測結果を比較
従って,この地震活動のb値は0.8±α1である.尚,
し,最もよく合うものをメカニズム解として選ぶ.とこ
第8図∼第11図はいずれも滝の上地域での同じ群発地
ろが観測データ量が少ないと,観測値と矛盾しない解を
震についての図である.
一意的に定めることができない.今の場合,観測データ
4・2・2震源メカニズム解の決定
は各観測点での初動の押し引き分布であるので一つの地
地熱地域で発生する地震の震源メカニズムを知ること
震のメカニズムを決めるためのデータ数は最大でも観測
は熱水系を構成する断裂の方向性や力学状態を推定する
点数である.我々の微小地震観測網には数点の観測点し
のに役立つ.震源メカニズム解は互いに直交する二対の
かないので,個々の地震のメカニズムを決定するのは難
偶力によって表現できる.震波線を逆にたどって震源球
しい.そこで我々は主に複数の地震について合成したメ
を中心とする単位球上での初動の押し引き分布を考えた
カニズムを求めている.震源位置が異なるがメカニズム
とき,押しの領域と引きの領域は互いに直交する二つの
の同じ地震がいくつかあれば震源球上の初動の押し引き
丁離贈◎蠣
鼠98騒;岡禽》 ユ翻一13
鴨k胴o蠣
酬既賢U麗触G寵TU麗
鱒⑤¢
蛉鯵⑭
F臨創酬CV
(ou剛齢雅》匿籠購駅
》
準十十桑十
チ十←
焔⑭
紛の
十十
←十
、
今←
十十
輝
十十十十
脇
畑
←
秒
梓
1
皇
一e◆o 一且.o −o.9 1.G a。e
3。0 −a。②
(mG )
a.o
D内TE 3 ( 8畢5㊤5且盈,85のS呈3 )
一1.e −oら②
1.e e.e 3。9
珍一り飢U蟹
り專
鮪G(門胴》
H〉POCENT鰍 3
( 39−48,67N5 39−5の,4の髄 )
( 玉4㊤一5皇。O㊤匿,£40−53ゆ4⑭置 )
( 岨。の¢K膓 3。㊤0蝋)
{
臨一リ自LUE 窒 ⑭、8塞75 寺一 の。⑭936
触G〔凹工N》留一i.⑭
置Q。一m3(38騎騒69軌385鋸70㊤O)
9.e
第11図 マグニチュード別地震発生頻度分布図の例
頻度分布,累積頻度分布の他にb値も示してある.
Fig.11
Magnitude−fr6quency relationship.Frequency,cumulative frequency,
and b−value vs.magnitude are shown.
一538一
地質調査所における微小地震解析システム(杉原光彦・伊藤久男)
X3
o
、
X2
Xf
X2
、
、
、
、
ψ 、
》、
、
X1
第12図 震源メカニズムに付随した座標系
Fig。12
Coordinates system attendant on the focal mechanism.
会話型処理
自動処理
データの重みづけ
フェイズ1
地震群の指定
メカニズム解の指定
(璽鵬犠
ジョブ制御文と
入力データの転送
フェイズ2
震源球上位置計算
初動極性分布の表示
自動決定計算
フエイズ3
処理オブション実行
丁
メカニズム解の表示
計算結果転送
大型計算機
⊥
自動計算用
入力データの1乍成
結果の表示
初動極性分布図上
でのデータの同定
終了
終了
第13図 震源メカニズム決定処理の流れ図
Fig.13
Flow chart of focal mechanism determining process.
分布のデータは十分な量になるので,その地震群のメカ
会話型処理はグラフィックディスプレイを介して行う.
ニズムを決めることができる.但し地震群のメカニズム
会話型処理では初めに定義した地震群について初動極性
を同一と仮定したことの妥当性は注意深く検討する必要
分布をいろいろ仮定したメカニズム解と重ねて表示して
がある.
みることによって,メカニズムの違う地震を見いだして,
我々の処理システムでは震源メカニズムの決定は第
それを除いていって最終的に地震群とそのメカニズム解
13図に示すようにグラフィックディスプレイを用いた
を決定する.会話型処理は三つのフェィズから成ってい
会話型処理と自動決定処理の両方で行うことができる.
る.フェィズ1では地震群を定義する.フェイズ2では
会話型処理には自動決定処理用の入カデータファイルを
震源球の投影方向を指示したあと,地震群の各々の地震
作る機能もあるので自動決定処理の場合も通常は会話型
について地震パラメタファイルの震源位置データを引用
処理を通してから行う.以下に会話型処理と自動決定処
して震波線の射出角と方位角を求め,震源球面上での座
理のそれぞれについて説明する.
標を計算する.フェィズ3では七つの処理オプションの
一539一
地質調査所月報(第37巻第10号)
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(霞QU禽L論腰霞論P腰OJ霞c▽置o髄⑪伊”瞬騨琶霞閣竈圏軍§隅櫨霞霞》
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⑨ ⑱
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㊥
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既鰯眠X P論罷v
§服駅置2 稔。 一駒。
麗P $ 褐. 魏。
醜胆 8 3五。 且9。
第14図 震源メカニズム出力図の例
Fig.14 An example of focal mechanism plot。
中から指定した処理を行う.このフェィズでは終了オプ
カデータファイルが作られる.オプション6の処理では
ションを指示するまでオプションの指示とその実行を繰
初動極性分布図上に表示されたデータがどの地震のどの
り返すようになっている.オプション1ではデータの重
観測点のデータであるかを調べることができる。この機
みづけを行う.重みづけは0から10までの11ランク
能を使ってメカニズム解と調和しない地震データをピッ
で行うことができる.0を指定するとこの後,初動極性
クアップできる.会話型処理を終わらせるにはオプショ
分布図には表示されない.重みの値はメカニズム自動決
ン7を選択すればよい.
定計算の時にも使われる.処理オプション2を指示する
次に自動決定処理のプログラムについて述べる。プロ
と,まず初動極性分布が表示される.ここでカーソルを
グラムは大別して二つの機能を持つ.一っは何点もの押
使って仮の節面を指定する.初めに二つの節面の交線が
し引きデータが与えられたとき,そのデータを最も良く
震源球面を切る点Zを,次に節面XZ面と震源球面の
説明するメカニズム解を求めること,もう一つはメカニ
交線上の任意の一点を指定する.ここでXZ面とは二つ
ズムが違うものを除いていくことである.以下にそれぞ
の節面のうち,点Zからその節面と震源球面の交線に
れの機能を実現するためのアルゴリズムを述べる.
沿ってみたとき,左手側に初動の押しの領域がくる節面
〈押し引き分布からメカニズム解を決定する方法>
の方である.二点の指定が終了すると節面が計算される.
P波の初動が押しである確率が次式で表わされると仮
オプション3では初動極性分布図が表示される・オプシ
定する.
ョン4では初動極性分布にオプション2で指定したメカ
π=γ+(1−2γ)φ(ρ且)
ニズム解が重ねて表示される(第14図).メカニズム解
ここで
は節薗のストライク角,ディップ角,スリップ角の数値
でも表示される.オプション5では自動決定計算用の入
一一540一
φ(劣)一窺毒〆4ず
地質調査所における微小地震解析システム(杉原光彦・伊藤久男)
!1は仮定したメカニズムに対する振幅で,震源メカニズ
める.これを計算結果と観測値の不一致が小さくなるま
ムに付随した座標系(第12図)を使って
で繰り返す.
1
且一万sin2θsin2ψ
くプログラムの実行方法〉
で表わされる・ρはノイズを反映するパラメタで,ゼロ
ンを指定するデータのファイルをセットしてプログラム
初動の押し引き分布のデータファイルと処理オプショ
ならばノィズレベルが完全に信号レベルを越えているこ
を起動する.押し引き分布からメカニズム解を決める部
とを示し,大きい正値ならばノィズレベルが非常に低い
分の計算量が大きいので,転送して大型計算機で実行す
ことを表わす.実際,
る.計算結果は処理システムのファイルに転送され,グ
ρ且=o一→π=1/2,ρ且=。。一→π=1一γ
ラフィックディスプレイに表示される.
γは押しであるはずのものを問違って引きと観測してし
4.2.3 再験測と震源精密決定
まう確率を表わす.
ルーチン処理では初動到達時刻の験測を定型的画面で
以上の仮定のもとにメカニズム解に付随する座標系を
行っているために,ノィズレベルが高かったり地震が重
規定する三個のオイラー角とρ,γを最尤法で決定する.
なって発生した場合は初動到達時刻をずれたところで読
ρとγは一般には地震毎,観測局毎で異なるが,そのま
みとったり,誤って別のフェィズを読みとってしまうこ
までは条件数に比べ未知数が多いので,いくつか仮定を
とがあるが,波形を注意深く調べることによって正しく
する.仮定のしかたに応じていくつかのモデルができる.
験測できることがある.例えば,パーティクルモーショ
プログラムでは6通りのモデルから選択できるようにな
ン図や,全成分の波形を並べた図(第15図)を見比べた
っている.例えばモデルの一つは,測定誤差はゼロでノ
り,変換波や反射波,屈折波の走時と振幅比をモデル計
イズレベルはすべての地震観測点で共通であることを仮
算して対比することにより,フェイズの同定が確かにな
定して,地震iめ観測点」での初動が押しになる確率は,
る.本システムにはそれぞれの処理をするためのプログ
π乞ゴ=φ(ρ,砺)
ラムが用意されている.験測の精度が向上すると震源位
で表わせると仮定するものである.これまでの定式化は
置の精度も向上するので,地震データから推察する地熱
BRILLINGER6ず畝,(1980)に従ったものである.我々の
活動や地熱構造モデルも,より正確になる.
プログラムではさらに震源位置の誤差の影響も考慮して
群発地震の中には波形のよく似た相似地震が含まれて
いる.これは,滝の上観測網の場合,震源位置の100m
いることがある.この場合は別々の地震の同一観測局で
程度の誤差があると,震源から観測点への震波線の射出
の地震波形の時間ウインドウをずらして位相差を見るこ
方向について,10度以上の誤差になりうることに配慮
とで各フェィズについて,その観測点での到達時刻差
したものである.そこで,対数尤度関数としては,
をサンプリング周期以上の精度で求めることができる
(NAKAMuRA,1978,PouPINETθ地」.,1984)。第16図は
曙∫[1学ゴ1・9砺(端)+1子ゴ1・9(・
中央に示した二つの波形記録についてタイムウインドウ
一勧(餓))]×λ漁)×略轟
をずらしながらクロススペクトルをとった時,位相差が
どのように変化するかを図の上の部分に示してある.時
を考えることにする.、ここでy乞ゴは観測点jで地震iの
問ウインドゥが違うと波相も異なるが,二つの波形間の
初動が押しと観測されたときは+1,引きならば一1と
位相差,即ちその波相の到達時刻差も異なっていること
する.略ゴは押し引きの観測値の重みを表わし,押し
がわかる.図の下の部分は周波数を縦軸にとって,クロ
引きが不明瞭な場合はゼロを与えればよい.紛は地震i
ススペクトルとコヒーレンスと位相差の周波数分布を示
の震源位置を示し,祷は震源位置の誤差を評価する重
してある・棒の長さが位相差を表わし,幅がコヒーレン
みである。
スとクロススペクトル成分を示す.コヒーレンスが良く,
<地震の取捨選択>
スペクトル成分も大きい周波数領域の位相差が,その時
まず,ある地震群のデータ全部を使ってメカニズムを
問ウインドウでの波相の位相差を示していると考えられ
求める.次に地震群の中からメカニズムが違うものを除
る.図の上の部分に示した位相差は周波数成分毎にクロ
いていく.プログラムでは,聾あるしきい値Nを設定し,
ススペクトルとコヒーレンスで重みづけして得た平均値
全部のデータを使って得られた結果とN点以上の観測
である.第17図は時間ウインドウを指定してクロスス
点で観測値が適合しない地震については,メカニズムが
ペクトルとコヒーレンスと位相差を示した図である.こ
違うものとして除き,残りについて再びメカニズムを求
の図は三つのグラフから成り,上から位相差,コヒーレ
一541一
地質調査所月報(第37巻第10号)
ID= 385073710 1985.07.20 13=01二59.542 R図P.SCRLE=20MK工NE〔P−P〕
〔SEC〕0・0
1.0
2.0
3.0
1.0
2.0
3.0
GS l UD
GS l N S
6S l EW
G S2U D
GS2N S
GS2E W
GS3U D
GS3N S
GS3EW
GS4UO
G S4N S
GS4EW
6S5U D
G S5N S
GS5EW
GS6UD
GS6NS
GS6EW
GSアUD
GS7NS
GSアE W
〔SEC〕
0,0
第15図 地震波形観測全成分を並べた出力図
Fig.15 Three component seismograms for all stations.
ンス,クロススペクトルがそれぞれ横軸を周波数として
毎の時刻差に対応した補助線も示してある.この図の揚
示してある.縦軸はフェイズスペクトルについては度単
合はクロススペクトルは30−40H:zで卓越していて,コ
位で示してあり,クロススペクトルについては最大値で
ヒーレンスは10−45Hzで良い.そこで位相差について
正規化した値で示してある.位相差については1msec
は30−40Hzの部分を見ると,3msecの時刻差に対応
一542一
地質調査所における微小地震解析システム(杉原光彦・伊藤久男)
¢.e3
a.32
且o
F曜Q.鮪NGE
ll
B囲1}詔
{ o卓50}
麗鱒ou
64 S自納PLεS
s悶oo?H・P肉臨9
2POIN?5
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383且126皇⑭
紛3
4じD
二a且99?ユ4 5ま
3873。 4e?3
9
383!ヱ2669
4u診 〇
五aag略334 86
3953軸 4353
騨85㊤⑭
59
響
ゆ 蜘 幽 ゆ
o 昌 呂 o
§
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暑 昌
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00舵R酬CE
口
1.㊤
1二診
o
o
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奪 9
1 駐
旨 旨β 農
呂
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l l l
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欄 ㎜ 鰍
呂
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呂
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3=
9
呂
論 論
u幽凹 ㎜ 曲 幽 蹴幽 鵬皿蹴 世幽雌 幽
』』 陣 一 口 曲 餌 膠
ゆ 一 ロ ロ 鴨 ・ 目 画
一 顯 口 鞘 働 1 回
ロ
自 鱒 陣 ロ ・ 陰 1 ・
団
圖
嶋 團 脚 口 典 0 4
臼
麟 隣 鵬, o 助 “ 噛
鴎 四 〇 薩 。 吟 ロ 騙
朋1
陶 團 繭
脚 口 闘
朗 臼 闘
国 口 胃睾
順覇緬 価㎜騰 禰
箇 o 日 督 回 切 四 _
1飼l l l l l
8
日
R 團 臼 9 臓 戯 日 日
幽
島闘闘ロー目目日
聞 ロ ー ロ ー 臼 日 Eヨ
煎締臨 ㎜ ㎜ ㎜ ㎜ 雇鮒師 繍 艘㎜咽
第16図 相似地震波形の位相差の時問変化図
Fig.16
脚
㎜
Delay of arrival times between similar waveform earthquakes in milliseconds
as a fmction of the time along the seismogram in seconds.
は,初動到達時刻の験測以外は自動化されていて人手を
していることが1msec以内の精度でいえる.
以上のような方法により改訂された験測値を用いて震
かけずにスムーズに処理ができる.1ケ月間に処理すべ
源計算をすれば得られる震源分布は,より正確なもの
きデータ量は2400フィート磁気テープ約20巻である
になり,詳細に地下構造を検出できる可能性がでてくる.
が,7目間で処理できる.
特に相似地震については震源位置が近いと仮定して良い
3.波形データと地震パラメタファイルの利用が専用
ので,マスターイベント法を適用して複数の地震の相対
のファイルアクセスルーチンを用いて容易に行える.
的な震源位置関係を精密に決定できる.本システムには
4.大型計算機と専用回線で接続されているので大量
伊藤・黒磯(1979)と同様の取り扱いによるマスターイベ
の計算は大型計算機で実行することができる.
ント法の震源決定プログラムが組み込まれている.
5.データ処理システムのオペレーションをフルスク
リーン端末を用いてメニュー形式で容易に行うことがで
5. ま と め
きる.
ここで述べた微小地震データ処理システムの特徴は以
一方,今後検討すべき点として考えられるのは以下の
下のとおりである.
とおりである.
1.グラフィックディスプレイを介して処理を会話形
1.初動到達時刻の験測も自動化してルーチン処理を
式で能率よく行うことができる.
完全に自動化すること.
a験測,震源決定,集計処理といったルーチン処理
2.ルーチン処理でS波到達時刻のデータも利用する
一543一
地質調査所月報(第37巻 第10号)
383i象欝6皇㊥
3943 乳鳶薯§ §?14 51
383魅&鶴66⑱
櫓窃a3 &窮置3 4334 87
ST4 CH!
S飼P瞑函 幽 S凹OO?鯛脳G隔賄、画 a
9¢漁
偲圏SξC
、諺髪
蒼
’〃ンづ〆.9/一響ψ9!ψσ ’9・9・ロP一
.縷嚢髪髪美・
P糊sε
亀饗鷺鴇一二:二=一一’幅一”一隔葡}⇔”}’}一’噛』一”’噌∼
(DEG)
熊二ll;:1::1ンづ三1ニシ
磁囲9εc
土臼…・鴨甲ρ一
の勒.今. …・}一尊一9矯
裟三二二コニll二二._._…一一…一一
“ ㌧ 一 ・ 膨 触 } 轡 略
』 鴫 鳴 知 o 』 騨 、 一 P 亭 ゆ 甲 ” , , ■ 噌 ● , 一 曹 ▼■ り ー 軸 鴨 り 怖 ■ ● 噂 瀬 q 一 噂 』 一 噂嘲 り , ● 一 ■ 一 ■ “ 匂 一 い} 甲 “ 噛 り 喧 陶 一 福 ● 一 , か , r 曽 噛 げ 甲 讐 禍 P − 一 ㍗卵 噛 一 ■ 一 一 臼 、
一a阿SεC
一5岡sεc
噂9㊨。㊤
㊨
s3
ド慶ε側1…髄CV〔醜)
且。¢
十 十
CO輔匿照鰻CV
¢,9
急,¢
十
C陵055
9P鎧CTR断
十
十
十
十
9◎
第17図
Fig.17
相似地震のクロススペクトル,コヒーレンス,位相差の例
Cross−spectrum,coherency and phase of cross−spectrum
for the two seismograms shown in Fig.16.
こと.S波到達時刻の自動験測を行い,震源決定の際に
以上,地熱地帯の微小地震のデータ処理用に開発した
そのデータを使う.
システムについて述べてきた.この’システムはまだ完全
3。波形データの変換転送速度を速くすること.現在,
なものではなく,現在も改良を加えているが,既に震源
ルーチン処理では磁気テープから波形ファイルヘのデー
決定,結果の集計などのルーチン処理を半自動的にスム
タの入力とグラフィックディスプレィヘ波形を表示する
ーズに行えるようになっている.またスペクトル解析や
ときのデータの変換と転送で時間を費やしている.自動
震源メカニズム決定などの特別な処理も行える.
験測処理でもデータの引用が律速過程になっている.
今後もこのシステムの改良を続け,より使いやすい,
4。処理のメニューをふやすこと.例えばMEM法に
より高性能のシステムヘと作り上げてゆきたいと考えて
よるスペクトル計算,フィルター処理,一般的な速度構
いる.
造での走時計算,波形データのキャリブレーションなど.
5.地震パラメタファイル管理機能の強化.例えばデ
ータの待避,復元を容易にする.
6・より大容量のマスストレージの開発を待って,波
形データベースを構築する.
一544一
地質調査所における微小地震解析システム(杉原光彦・伊藤久男)
Determining Hypocenter,Magnitude,and
文 献
First Motion Pattem of Local Earth一
BRILLINGER,D。R。,UDIAs,A。4nd BoLT,B。A.
(luakes.乙孔S」G.S.01うθ%F∫1θ1∼θ1うoγず75−311.
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vol.30,p.91−106.
(受付:1986年4月21日;受理:1986年7月22日)
LEE,W.H.K.and LAHR,J.C.(1975)HYPO71
(Revised):A Computer Program For
なるデータはソニーマグネスケール社製アナログデータ
補遣1.本システムで扱うディジタル
レコーダUFR−31400ALによって計測用テープに記録
地震波形データ形式
されたもので,スローコードの違う二種類のタィプがあ
本システムでは2種類のディジタル地震波形データを
る.各々のスローコードを第A7図と第A8図に示す.
扱う.九州豊肥地域の地震観測網のデータ(タイプA)
スローコードを読んでデータの該当部を捜すのはテープ
と東北滝の上地域の地震観測網のデータ(タィプB)セあ
サーチ装置を制御して行い,A/D変換はICU装置のア
る.それぞれのデータ形式を第A1図∼第A6図に示す.
ナログ入カモジュールによって行う.アナログ処理のブ
ロック図を第A9図に示す.
補遺2。 アナログデータ処理
テープサーチ装置はスローコードの種類と記録時のテ
アナログデータレコーダで記録された地震波形データ
ープ速度をスイッチでセットしておけばサーチ時刻の指
の解析のためには解析すべき地震記録部分を捜して再生
定とサーチ動作は計算機で制御できる.サーチ動作中は
し,初動到達時刻等を験測し,処理結果をファィルする
読み取った時刻が7セグメントLEDで表示される.
必要があるが,この処理をすべて手作業で行っているの
ICU装置には入カチャンネルが16あり,最高サンプ
では能率が悪い.アナログデータをAID変換して後の
リング周波数100kHzでのAID変換が可能である.ア
処理はディジタルデータと同様にできるようにすれば
ナログ操作パネルではBNCコネクタ入力でのアナログ
処理はかなり省力化される.本システムのプログラム
信号の接続,利得の切り換え,AID変換のモニターがで
ANLGMTはアナログデータレコーダで記録されたデ
きる.データはデータ部12ビット(2の補数表現)とゲ
ータのうち指定した時刻のデータ部分を捜し出したあと
イン4ビット(2の指数表現)の合計2バイトで表わされ
A/D変換し,処理システムで扱えるフォーマットのディ
る.ゲィン値は固定で,1,2,4,8の4段階の中からアナ
ジタルデータを編集するプログラムである.処理対象と
ログパネルで設定した値が使われる.
一545一
PE I DENTI F lCATI ON BURST
TYPE A FORMAT
(1600 BPl PHASE ENCODED)
BOT
A
PreA
VOL
Fbst
LABEL A
HEA
lBG 肝eA LA8EL
Fbst
量
A
HEA
lBG PreA LABEL
2
Ros∼
TM
A GAP
TM
IFG PreA
HEADER
BLOCK
(1152BYTES)
Rosl
A
IBG Pre
DATA
BLOCK
(11528YTES
誌
R)st 旧G
A
PreA
漉
翻
OTAPEM・Tl・N
餅
1st DATA FILE
1
9
1
①
ヨ
批
Pre A:
lBG
PRE AMBLE
POST AMBLE
INTER BLOCK GAP
l FG
INTER FI LE G AP
PostA.
賠
DATA
BLOCK
(1152BYTE9
Rost
A
EQF
lBG RreA LABEL
1
恥st
A
EOF
lBG R’eALABEし
1
R》sε
TM TM
A GAP
HEADE
IFG 痔eA
しA8EL
1
EOF
LABEL
2
Post
A
TM TM TM TM
GA
GA
鵬
零
曝
1st DATA FILE
LAST
DATA FILE
EOV
蕪
呂
中
)
第A1図
ダイプA(九州豊肥地域での集録データ)の磁気テープフォーマット
Fig.AI Tape format:Type A(K:yusyu Hohi Area)
地質調査所における微小地震解析システム(杉原光彦・伊藤久男)
BLOCK
HEAD旺R
TYPE A
7 6 5 4 3 2 1 0 P
TAPE
傘
MOTlON
1
2
3
4
5
6
7
8
9
Y2
Y2
Y2
Y2
Yl
Yl
Yl
Yl
Y4
Y4
Y4
Y4
Y3
Y3
Y3
Y3
M2
M M
M2 MI MI MI MI
D2 D2 D2 D2 DI DI DI DI
H2 H2 H2 H2 HI
Hi
HI
HI
M2 M2 M2 M2 Ml Ml Ml Ml
S2 S2 S2 S2 SI SI Sl SI
Z2 Z2 Z2 Z2
Zl
ZI・Zl
Zl
N
N
R
R
N
N
R
R
N
N
R
R
N
N
R
R
N
N
R
R
N
N
R
R
N
N
R
R
N
N
R
R
13
Gl
Gl
GI
GI
Gl
GI
GI
GI
14
GI
GI
GI
GI
Gl
GI
GI
GI
15
G2 G2 G2 G2 G2 G2 G2 G2
10
11
12
BIT NUMBER
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
YEAR
MONTH
DAY
RECORD
HOUR
MlNUTE
START TIME
SEC
O.1SEC
NUMBER OF EARTHQUAKE
NUMBER OF OBSERVATION STATIONS
CH 1
AMP. GAlN
(MAGNIFICATlON)
G24 G24 G24 G24 G24 G24 G24 G24
59
60
G24 G24 G24 G24 G24 G24 G24 G24
61
TI
TI
62
63
TI
TI
T2
T2
TI
TI
TI
TI
TI
Tl
TI
TI
TI
TI
TI
TI
T2
T2
T2
T2
T2
T2
P
P
P
P
P
24
CH
1
CH
STANDARD FREQUENCY
OF SEISMOMETER
(0.1Hz)
107
T24 T24 T24 T24 T24 T24 T24 T24
108
T24 T24 T24 T24 T24 T24 T24 T24
109
SI
SI
SI
Sl
Sl
SI
Sl
SI
110
SI
SI
Sl
SI
SI
SI
SI
SI
111
S2 S2 S2 S2 S2 S2 S2 S2
P
P
P
P
P
24
CH
1
CH
SENSITIViTY
(10mV/Kine)
S24 S24 S24 S24 S24
155
S24 S24 S2
156
S24 S24 S24 S24 S24 S24 S24 S24
157
TI
TI
TI
Tl
TI
TI
TI
TI
158
Tl
Tl
Tl
Tl
Tl
Tl
Tl
Tl
159
T2 T2 T2 T2 T2 T2 T2 T2
P CH 24
P
P 1
P STATION
P
TRIGGER LEVEL
(μKine)
172
173
174
175
176
’「8
T8
丁8
T8 T8
丁8
T8 T8 T8 T8 T8 T8
T8 T8
丁8
T8
P
P
P
P
P
STATしON 8
ALL ZERO
日50
1151
口52
第A2図
P
P
P
タイプA(九州豊肥地域での集録データ)の磁気テープフォーマット(ヘッダーブロック)
FigるA2 Tape format(header block)=Type A(Kyusyu Hohi Area)
一547一
地質調査所月報(第37巻第10号)
DATA
TYPE A
BLOCK
7 6 5 4 3 2 1 0 P
↑ TAPE
MOTION
1
2
3
4
5
6
7
8
9
DI
DI
DI
Dl
DI
DI
DI
DI
DI
Dl
DI
DI
DI
DI
DI
DI
D2
D2
D2
D2
D2
D2
D2
D2
D2
D2
D2
D2
D2
D2
D2
D2
D3
D3
D3
D3
D3 D3 D3 D3
D3 D3 D3 D3 D3
D4
D3 D3
,D3
D4 D4 D4 D4 D4 D4 D4
D4 D4 D4 D4 D4 D4 D4 D4
D5
D5 D5 D5 D5 D5 D5 D5
10
D5 D5 D5 D5 D5 D5 D5
45
46
47
48
49
50
D23
墜3
墜3
恥3
』3
』3
瑳3
D23
晦3
恥3
ら3
墜3
ら3
ら3
恥3
瑳3
賑
ら4
瑳4
ら4
ら4
瑳4
ら4
ら4
D‘
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
BIT NUMBER
CH 1
CH 2
Di RADIX COMPLEMENT
5000
×Di(mV)
32768
CH 3
CH 4
CH 5
1st
DATA SCAN
D24 D24 D24 D24 D24 D24 D24 D24
DI
DI
DI
DI
DI
DI
DI
Dl
DI
DI
DI
DI
DI
DI
Di
Dl
2nd
51
D2
D2 D2 D2 D2
D2
D2 D2
DATA SCAN
52
53
D2
D2
D2 D2
D2
D2 D2
D3 D3 D3
D3 D3 D3 D3 D3
54
D3
D3 D3 D3 D3 D3
D3
D3
D2
12th 573
DATA SCAN 574
D23 D23 D23 D23 D23 D23 D23 D23
575
D24 D24 D24 D24 D24 D24 D24 D24
576
D24 D24 D24 D24 D24 D24 D24 D24
577
DI
DI
Dl
DI
DI
DI
DI
DI
578
579
580
DI
DI
DI
Dl
Dl
DI
DI
DI
581
D3 D3 D3 D3 D3 D3 D3
SCAN 582
↓
D23 D23 D23 D23 D23 D23 D23 D23
D2 D2 D2 D2 D2 D2 D2 02
D2
D3
D2 D2 D2
D3
D3
D3
D2
D3
D2 D2
ζ)2
1》3
D3 D3 D3
I l O3
D24 D24 D24 D24 D24 D24 D24 D24
1104
D24 D24 D24 D24 D24 D24 D24 D24
::ll
I l O7
24th l108
Dl
DI
DI
DI
DI
DI
DI
DI
DI
DI
DI
Dl
DI
DI
Dl
DI
D2 D2 D2 D2 D2 D2 D2 D2
D2 D2 D2 D2 D2 D2 D2 D2
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
CH 23
CH 24
CH 1
CH 2
CH 3
CH 23
CH 24
CH 1
CH 2
CH 3
CH 24
CH 1
CH 2
DATA SCAN
第A3図
l l49
D23 D23 D23 D23 D23 D23 D23 D23
1150
D23 D23 D23 D23 D23 D23 D23 D23
1151
D24 D24 D24
恥4
D24 D24 D24 D24
1152
D24 D24 D24
ら4
D24
晦4
D24 D24
P
P
P
P
CH 23
CH 24
タイプA(九州豊肥地域での集録データ)の磁気テープフォーマット(デ」・タブロック)
Fig.A3 Tape format(data block)=Type A(K:yusyヒHohi Area)
一548一
灘
PE IDENTIFICAT10N BURST
TYPE B FORMAT
(1600 BPl PHASE ENCODED)
醸
臨
闘
瞭
副
BOT
胃
lNTER
P R E−
HEADER POST− INTER PRE− D AT A
POST−
BLOCK
BLOCK
GAP TM
BLOCK
BLOCK AMBLE G A P
AMBLE G A P AMBLE
AMBLE
GAP
AMBLE
(8192BYTES)
lNTE
P R E−
FlLE
648YTES)
POST−
T M
lNTER−
PR E−
F I LE
AMBLE T M
GAP
AMBしE
G A P
POST− T M
T M
AMBLE GA P
誘
T M
GAP
T M
qぴ
憲
ノ
[
9
1
OTAPEM・TI・N
1st
DATA
FI LE
EO F
LAST
2nd
DATA
ゆ
FIL
DATA FlLE
E OV
誉
蜘
職
溢
で
ヌ
樋1
〉
第A4図 タイプB(東北滝の上地域での集録データ)の磁気テープフォーマット
Fig.A4 Tape format=Type B(Tohoku Takinoue Area)
磁
菰
崔
鴨
噸
鶏
》
油
地質調査所月報(第37巻第10号)
TYPEB HEADER BLOCK
↑ TAPE
MOTION
7 6 5 4 3 2 1 0 P
BIT NUMBER
P
(4digit)
FILE NUMBER
P
Cl Cl Cl P
3
(4digit)
FORMAT CODE
C3 C3 C3 P
4
(2digit)
AI AI Ai Al P
A2
A2
AREA CODE
5
(2digit)
R2 R2 R2 RI RI RI RI P
R2
REεL NU胴BER
6
P
7
RECORD MODE 1:TRIGGER REC.
8 0 0 0 0 R R R R P
2:MANUAL REC.
9
P
3:CALIBRATION REC,
10
P
11
B2 B2 82 B2 Bl Bl Bl Bl P
BYTES/SCAN(B) (3digit)
12
1msec
1 旨 1 1 B3 B3 B3 B3 P SAMPLEINTERVAL(。〔λ12;2msec
O.5msec
13
1 1 0 0 1 1 0 0 P
Cl Cl Co Co Co Co Co Co P
14
PRE−AMP,GAIN CODE (dB)
C2 C2 C2 C2 Cl Cl Cl Cl P
15
(681T/CODE)
C3 C3 C3 C3 C3 C3 C2 C2 P
16
REC。RDLENGTH〔含:1言鴇inl濡
17
R2 R2 R2 R2 RI Rl RI Rl P
RECORD τYPE(T),GAIN MODE(J)
18
T T ↑ T J J J 3 P
19
G4 G4 G3 G3 G2 G2 Gl Gl P
G8 G8 G7 G7 G6 G6 G5 G5 P
20
Gll Glo Glo Gg Gg
Gl2 Gl2
21
PRE−AMP。 GA刑
P
Gl6 Gl6 Gl5 GI5 Gl4 GI4 Gl3 Gl3 P
22
(2BIT/CHANNEL)
GI7
Gl7
G20 G20
23
P
G24 G24 G23 G2 G22 G22 G21 G21
24
P
25
D D D D D D D D P
DELAY TIME (SEC)
26
D D D D D D D D P
Y2 Y2 Y2 Y2 Yl Yl Yl YI P
27
YEAR
M2 M2 M2 M2 MI MI MI MI P
28
MONTH
D2 D2 D2 D2 Dl Dl Dl Dl P
29
DAY
H2 H2 H2 H2 HI Hl Hl Hl P
30
TRIGGERED TIME
HOUR
Mg M1 Ml M1 P
31
M2 M2 M2
MINUYE
S2 S2 S2 S2 Sl Sl SI Sl P
32
SEC
Z2 Z2 Z2 Z2 ZI Zl Zl Zl P
33
mSEC
Z3 Z3 Z3 Z3 P
34
EI
EI
El
EI
E2
E2
E2
35
P
NUMBER OF CHANNEL
E4 E4 E4 E4 E3 E3 E3 E3 P
36
u2 U2 U2 U2 Ul UI Ul UI P
37
NuMBER oF Kib−BYTEIBLocK
u4 u4 U4 u4 U3 U3 U3 U3 P
38
39
S S S S S S S S P
UMT SENSITIVITY (mV/Kine)
40
S S S S S S S S P
Sl Sl Sl Sl SI SI Sl SI P
41
CH 1
S2 S2 S2 S2 S2 S2 S2 S2 P
CH 2
42
S3 S3 S3 S3 S3 S3 S3 S3 P
CH 3
43
SENSITIVITY
1
2
F2 F2
F4 F4
C2 C2
C4 C4
A2 A2
F2 F2 Fl
F4 F4 F3
C2 C2 CI
C4 C4 C3
Fl Fl Ft
F3 F3 F3
〔
〕
G日
GI§ 翁19 G旧
G旧
㌶2
P巳2
62
63
64
第A5図
S22 S22 S22 S22 S22 S22 S22 S22
S23 S23 S23 S23 S23 S23 S23 S23
S24 S24 S24 S24 S24 S24 S24 S24
P
P
P
=Sl×S
CH 22
CH 23
CH 24
タイプB(東北滝の上地域での集録データ)の磁気テープフォーマット(ヘッダーブロック)
Fig.A5Tapef・rmat(headerb1・ck)=TypeB(T・h・kuTakin・ueArea)
一550一
地質調査所における微小地震解析システム(杉原光彦・伊藤久男)
TYPEB DATABLOCK
TAPE
傘
MOTION
7 6 5 4 3 2 1 0 P
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
1st
DATA SCAN
QQQ Q
G G G G
Q Q Q Q
G G G G
QQ Q Q
Q
Q
Q
Q
Q
G G G G Q
Q Q Q Q Q
G G
G Q
Q Q Q Q Q
,G
G G G G
Q Q
G G
DATA SCAN
Last−1
DATA SCAN
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
P
P
P
P
P
Q P
Q P
Q P
Q P
Q P
Q Q Q Q Q Q Q Q
G G G G Q Q Q Q
W W
W W
2nd
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q Q
Q Q
G G
P
P
W W T T T T P
W W W W W W P
Q Q Q Q Q Q P
G G Q Q Q Q P
Q Q Q Q Q Q P
G G Q Q Q Q P
Q Q Q Q Q Q Q Q
G G G G Q Q Q Q
W W
W W
Q Q
G G
Q Q
G G
P
P
W W T T T T P
W W W W W W P
Q Q Q Q Q Q P
G G Q Q Q Q P
Q Q Q Q Q Q P
G G Q Q Q Q P
81T NUM8ER
Q:RADIX COMPLEMENT
CHl
G: BINARY GAIN
CH2 DATA
CH3
CH4
CH5
2.44×Q×2『G(mV)
CHN
SYNC
W:COUNTOFDATASCAN
CH1
(Oor1)
T:COMPONENT OF SLOW CODE:
CH2
CHN
SYNC
CH
1
CH2
Last
DATA SCAN
Q Q Q Q Q
G G G G Q
Q Q Q Q Q
G G G G Q
W
W
B
B
W
W
B
B
W
W
B
8
W
W
B
B
T
W
B
B
Q
Q
Q
Q
T
W
B
B
Q
Q
Q
Q
T
W
B
B
Q P
Q P
Q P
Q P
T
W
B
B
P
P
P
P
CHN−1
CHN
SYNC
BLOCK NUMBER
BLANK
8189
8190
8191
8192
第A6図 タイプB(東北滝の上地域での集録データ)の磁気テープフォーマット(データブロック)
Fig.A6 Tape format(data block)=Type B(Tohoku Takinoue Area)
一551一
地質調査所月報(第37巻第10号)
SLOW CODE FORMAT TYPE A(Ex.Dec.31,21:18)
60SEC
TIME FRAME
0
30
20
10
1248 102040 1248 1020
MINUTE HOUR
一ノ ー
(BCD) (BCD)
1248 1020
1 24 8 10
DAY
MONTH
(BCD)
(BCD)
繹c
」u・
第A7図
0
50
40
0,5SEC
騨
∫LI・
0.2SEC
0.2SEC
†
項…
REFERENCE
BINARY
BINARY
MARKER
<1>
〈0>
T>
⊥.‡§
PAUSE
アナログデータレコーダ記録のスローコード(タイプA=九州豊肥観測網のデータ)
Fig.A7 Slow−code used for analogue recording(Type A=Hohi observation network)
SLOW CODE FORMAT:TYPE B (Ex.Dec.31,21:18〉
TIME FRAME 60SEC
0
20
10
30
1 2 4 8 102040 1 2 4 8 1020
MINUTE HOUR
一ノ ーノ
(BCD)
(BCD)
1 2 4 8 1020
DAY
(BCD)
0
50
40
↑24 8
一
MONTH
(BINARY)
0,8SEC
O,5SEC
牒
藤
瓜
REFERENCE
MARKER
瓜
BINARY
く1>
0,2SEC
崇
」Ll
BINARY
く0>
第A8図
アナログデータレコーダ記録のスローコード(タイプB=東北滝の上観測網のデータ)
Fig.A8
Slow−code used for analogue recording(Type B:Takinoue observation network)
一552一
地質調査所における微小地震解析システム(杉原光彦・伊藤久男)
MENU
DISPLAY
STARTO
\
PARAMETER
PROGRAM
FILE
CPU
TAPE
SEARCH
SLOW
CODE
lCU
CONTROL
ANALOG
DATA RECORDER
ANALOG
DATA
弓 A/D
CURRENT WAVE
DATA Fl LE
尋C・MPlLE
FORMATTED
TAPE
第A9図 アナログ処理の流れ図
Fig.A9 Flow chart of analogue data processing.
一553一
Fly UP