...

3月定例会(PDF:1183KB)

by user

on
Category: Documents
35

views

Report

Comments

Transcript

3月定例会(PDF:1183KB)
平成28年3月第1回
坂井市議会定例会議事日程(第1号)
平成28年2月23日(火)午前10時04分
開議
1.議事日程
〔第1号〕
日程第1
会議録署名議員の指名
日程第2
会期の決定
日程第3
諸般の報告
日程第4
承認第1号
専決処分の承認を求めることについて(坂井市
税条例の一部を改正する条例の一部を改正する
条例について)
日程第5
承認第2号
専決処分の承認を求めることについて(坂井市
国民健康保険税条例の一部を改正する条例の一
部を改正する条例について)
日程第6
議案第1号
三国中学校仮設校舎建設工事請負契約の変更に
ついて
日程第7
議案第2号
坂井市一般職の職員の給与に関する条例等の一
部を改正する条例について
日程第8
議案第3号
坂井市特別職の職員の給与及び旅費等に関する
条例の一部を改正する条例について
日程第9
議案第4号
坂井市教育委員会教育長の給与及び勤務時間等
に関する条例の一部を改正する条例について
日程第10
発議第1号
坂井市米の消費拡大等の推進に関する条例の制
定について
日程第11
議案第5号
平 成 2 7 年 度 坂 井 市 一 般 会 計 補 正 予 算 (第 5 号 )
日程第12
議案第6号
平成27年度坂井市国民健康保険特別会計補正
予算(第2号)
日程第13
議案第7号
平成27年度坂井市後期高齢者医療特別会計補
正予算(第2号)
日程第14
議案第8号
平成27年度坂井市水道事業会計補正予算(第
2号)
日程第15
議案第9号
平成27年度坂井市公共下水道事業会計補正予
算(第2号)
日程第16
議案第10号
平成27年度坂井市病院事業会計補正予算(第
2号)
-1-
日程第17
議案第11号
平成28年度坂井市一般会計予算
日程第18
議案第12号
平成28年度坂井市国民健康保険特別会計予算
日程第19
議案第13号
平成28年度坂井市後期高齢者医療特別会計予
算
日程第20
議案第14号
平成28年度坂井市水道事業会計予算
日程第21
議案第15号
平成28年度坂井市公共下水道事業会計予算
日程第22
議案第16号
平成28年度坂井市農業集落排水事業会計予算
日程第23
議案第17号
平成28年度坂井市病院事業会計予算
日程第24
議案第18号
市道路線の認定について
日程第25
議案第19号
福井県市町総合事務組合規約の変更について
日程第26
議案第20号
指定管理者の指定(たけくらべ広場ほか2施
設)について
日程第27
議案第21号
坂井市行政不服審査会の組織及び運営等に関す
る条例の制定について
日程第28
議案第22号
坂井市消費者センターの組織及び運営等に関す
る条例の制定について
日程第29
議案第23号
坂井市病児病後児保育施設条例の制定について
日程第30
議案第24号
坂井市教育支援センター条例の制定について
日程第31
議案第25号
坂井市固定資産評価審査委員会条例の一部を改
正する条例について
日程第32
議案第26号
坂井市行政手続条例等の一部を改正する条例に
ついて
日程第33
議案第27号
坂井市立保育所条例の一部を改正する条例につ
いて
日程第34
議案第28号
坂井市介護予防拠点施設条例の一部を改正する
条例について
日程第35
議案第29号
坂井市企業立地促進条例の一部を改正する条例
について
日程第36
議案第30号
坂井市丸岡スポーツランド条例の一部を改正す
る条例について
日程第37
議案第31号
坂井市下水道条例の一部を改正する条例につい
て
日程第38
議案第32号
坂井市立三国病院使用料及び手数料徴収条例の
一部を改正する条例について
2.本日の会議に付した事件
-2-
議事日程のとおり
3.出席議員(26名)
1番
小
原
慶
之
2番
後
藤
寿
和
3番
川
端
精
治
4番
渡
辺
竜
彦
5番
前
川
徹
6番
南
川
直
人
7番
上
坂
健
司
8番
戸
板
9番
吉
川
貞
明
10番
古
屋
信
二
11番
上
出
純
宏
12番
田
中
哲
治
13番
佐
藤
寛
治
14番
松
本
15番
東
野
栄
治
16番
伊
藤
聖
一
17番

人
志
18番
川
畑
孝
治
19番
前
田
嘉
彦
20番
橋
本
充
雄
21番
永
井
純
一
22番
畑
野
麻美子
23番
山
田
栄
24番
広
瀬
潤
25番
田
中
千賀子
26番
木
村
進
朗
一

4.欠席議員(0名)
な
し
5.説明のため出席した者の職氏名
市
長
坂
本
憲
男
副
長
北
川
貞
二
長
川
元
利
夫
総 務 部 長
新
開
和
典
財 務 部 長
野
路
良
二
生活環境部長
黒
川
正
夫
福祉保健部長
髙
嶋
優
文
産業経済部長
萬
道
正
之
建 設 部 長
䋆
本
賢
治
上下水道部長
寺
澤
英
二
教 育 部 長
岡
部
恭
典
三国病院事務局長
直
江
正
一
会計管理者
廣
田
芳
裕
教
育
市
6.職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
事 務 局 長
友
田
義
隆
事務局次長
村
田
由紀恵
書
三
寺
武
人
書
栗
田
ゆうこ
午前10時04分
開
議
記
7.議事の経過
-3-
記
第1回坂井市議会定例会
(午前10時04分
○
開議)
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
○
議長(橋本充雄)皆さん、おはようございます。
ただいまの出席議員数は26人であります。
定足数に達しておりますので、これより平成28年第1回定例会を開会いた
します。
ここで、会議に先立ち、市民憲章を全員で唱和をいたします。
○
事務局長(友田義隆)御起立願います。
(起立)
○
議長(橋本充雄)前文は私が朗読いたします。以下各項目については、全
員で御唱和をお願いいたします。
坂井市民憲章。
彩り豊かな海・山・川と市民が融和する坂井市。
大空へ伸びる緑の木々のように
希望に満ちたまちの実現に向けて
ここに市民憲章を定めます。
一、
青い日本海のすがすがしさ
自然と住みよい環境に恵まれた
一、
白いユリのやさしさ
人々のきずなと安心が広がる
一、
坂井
桜に浮かぶ古城の気高さ
誇りある歴史と文化が息づく
一、
坂井
真っ赤な太陽の輝き
明るい笑顔と活力があふれる
○
坂井
黄金波打つ平野の温もり
感謝と思いやりの心を育む
一、
坂井
坂井
事務局長(友田義隆)着席願います。
(着席)
○
議長(橋本充雄)市長の招集挨拶を許します。
坂本市長。
○
市長(坂本憲男)皆さん、おはようございます。
本日、ここに平成28年第1回議会定例会を招集いたしましたところ、議員
各位には、公私ともに御多忙の中、御出席を賜り、厚くお礼を申し上げます。
また、平素は市政の運営にあたりまして各般にわたり御理解と御支援をいた
-4-
だいておりますことに対しまして、重ねてお礼を申し上げたいと思います。
さて、昨年は安倍内閣により「地方創生元年」と位置づけられ、本市におき
ましても、地方版総合戦略の策定に取り組んできたほか、政府が「一億総活躍
社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策」を決定し、夢を紡ぐ子育て支援の
基本的な考えが示されたことは、私ども全国市長会で取りまとめた少子化対策
・子育て支援に関する特別提言と軌を一にするもので、この実現に大いに期待
をしているところであります。
また、第3次安倍改造内閣におきましては、新3本の矢の実現を目的とする
一億総活躍社会を目指すとされていますが、我々地方都市を預かる者としまし
ては、地方創生の実現なくしては一億総活躍社会の実現はないというふうに考
えているところであります。
市政におきましては、3月20日をもちまして、坂井市が誕生いたしまして
丸10年が過ぎようとするもので、現在、「笑顔」を市政のキーワードとしな
がら、市民の皆様が健康で心豊かに笑顔で安心して暮らせるまちづくりに取り
組んでいるところであります。また、5月22日には市制10周年記念式典を
予定しているほか、関連記念事業も予定しており、大変重要な節目の年でもあ
るというふうに考えているところであります。
平成28年度は、厳しい財政状況はもとより、地方創生、人口減少問題によ
る地域間の競争はますます激しくなる中で、本市では、将来を見据え地方創生
という新たな課題と向き合い、人口減少社会の克服に市民が総力を挙げて挑戦
する年の始まりとし、移住定住の促進、少子化、高齢化対策、女性の活躍促進、
経済・観光の活性化、都市基盤の整備を柱としながら、シティセールス事業な
ど、さまざまな事業に取り組み、これまで以上に市民の皆様が、住んでよかっ
た、また、全国住みよさランキング上位が実感できるようなまちづくりに一層
全力を傾注してまいりたいというふう考えております。
次に、平成28年度の予算編成について基本的な考え方を申し上げます。
国の経済対策等により景気回復の兆しが見えてきたとはいえ、地方財政を取
り巻く環境は依然厳しい状況が続いております。
当市におきましても、市税などの自主財源は若干の増収が見込めますが、大
型の普通建設事業や社会保障費などの歳出の伸びもあり、限られた財源を有効
に活用し、持続可能で堅実な財政運営を図るために、第二次行政改革大綱及び
中期財政計画に基づきさらなる行政改革を推進するとともに、選択と集中によ
る事業の重点化を図りながら、後期総合計画を着実に推進する予算編成といた
しました。
また、「笑顔でみんなが住みたくなるまち」づくりの実現を目指し、シティ
セールスや人口減少問題対策への取り組みを初め、全庁挙げて多方面からマニ
-5-
フェストの施策を推し進めるために、社会状況の変動や市民ニーズの変化を的
確に捉えながら、また、工夫を加え、住民目線の新規事業の立案や既存事業の
再構築などに取り組むとともに、経常的な経費についてはゼロシーリングを実
施するなど持続可能な財政運営に努めてまいりました。
それでは、平成28年度で実施する主な施策などについて、総合計画の施策
の大綱ごとに申し上げさせていただきます。
初めに、「住民とともに育むまちづくり」について申し上げます。
協働のまちづくり事業について申し上げます。
現在、コミュニティセンター移行を機に協働のまちづくりをさらに推進する
体制を整えているところであり、今後も地域づくりや学習活動に対する支援を
継続して行っていきます。特に、28年度では、地域づくりを担う人材育成を
目的に、(仮称)人づくり大学の開講を予定をいたしております。
また、コミュニティセンター施設整備事業につきましては、春江中コミュニ
ティセンターの年度内完成を目指し建築を進めているとともに、平成28年度
より耐震改修等事業を計画的に進めていき、地域コミュニティの拠点にふさわ
しい、安全で安心な利用しやすい施設の整備を図ってまいります。
なお、市制10周年を記念した各種の事業等をボート事業の収益金を財源と
して実施する予定で、まちづくり協議会活動への支援としては、従来の協働の
まちづくり事業交付金とは別に特別交付金による地域づくりの活性化を図るほ
か、各町の特色を生かした独自のイベント等に対して支援を行ってまいります。
次に、男女共同参画事業について申し上げます。
市制10周年を記念して、これまで単独で開催している推進大会を、まちづ
くり活動発表会と合同で開催することを予定をいたしております。それぞれの
推進事業を関連させて相乗的な効果を高めたいというふうに思っております。
また、女性活躍推進法が昨年8月に成立し、坂井市も特定事業主行動計画を
策定し、従来の子育てと仕事の両立支援とあわせて、女性の職業生活における
活躍を推進していくことが大変重要であるというふうに考えております。女性
の個性と能力が充分発揮されるよう、管理職に占める女性職員の割合など目標
値を定め、職員誰もが生き生きと働けるような職場環境を目指してまいりたい
と思います。
次に、行政改革推進事業について申し上げます。
平成24年度より職員一丸となって取り組みを進めてまいりました第二次行
政改革大綱に基づく119項目の実施計画期間は、平成28年度が最終年度と
なります。未達成の項目につきましては、期限内の達成を目指し、取り組みを
推進してまいりたいと思います。
また、第三次の行政改革大綱につきましても、総合計画やまち・ひと・しご
-6-
と創生総合戦略などと連携をさせながら、合併特例期間終了後の行財政運営の
あり方を見据え、大綱の策定を行ってまいりたいというふうに考えております。
このほか、現在取り組みを進めております公共施設の見直し、受益者負担の
適正化、補助金等の見直しなどにつきましても、関係者の皆様と十分協議を重
ねていきながら着実に進めてまいりたいと考えておりますので、議員各位にお
かれましても、一層の御理解とまた御支援を賜りたいと思います。
次に、窓口の対応については、「さわやか、親切、スピーディ」を心がけ住
民サービス向上に努めるとともに、昨年10月から開始されたマイナンバー制
度については、個人番号カードの適正かつ円滑な交付体制と普及促進を図って
まいります。
また、多様化する市民ニーズに対応するため、個人番号カードを活用し、各
種証明書のコンビニ交付サービス構築に向けて準備を進めてまいります。
また、ホームページ運営事業につきましては、平成28年度のシステム更新
に向けた公式ホームページの全面リニューアルの準備を行ってまいりました。
新しいホームページは、見やすく、わかりやすく、そして使いやすいホームペ
ージを目指してデザインや情報分類を一新しており、4月1日からの公開とな
っております。
次に、シティセールス推進事業について申し上げます。
持続ある市の発展を目指し、本市の認知度の向上及びシビックプライドの醸
成を図るため、産官学連携のもと、本市のまちの魅力を首都圏並びに各地方か
ら、戦略的、効果的に発信してまいりました。今年度も、引き続き、市内の企
業や、学校、市民団体はもとより、品川区や弘前市など他自治体との広域連携
を図っていきながら、本市のまちの魅力を全国に発信してまいりたいと思いま
す。
次に、「多様な都市活動を支えるまちづくり」について申し上げます。
福井港丸岡インター連絡道路及び県道福井森田丸岡線並びに北陸新幹線につ
いては、県及び鉄道・運輸機構と綿密な打ち合わせを行いながら協力し事業の
推進に取り組んでまいります。
次に、情報管理については、行政が行う各種業務の電子化を安定した状態で
提供できるよう、日々進化するICT技術に対応したシステム導入やネットワ
ーク環境の構築を行ってまいります。
また、平成27年10月に付番された個人番号を含んだ個人情報の流出防止
のため、より強固なセキュリティー対策を講じてまいります。
次に、「地域の活力を創造するまちづくり」について申し上げます。
まず、水田農業振興事業でございますが、コストの低減や高品質な米生産を
目指す強い農業づくりのため、認定農業者などの色彩選別機導入等を支援する
-7-
とともに、本市産米の消費拡大を推進してまいりたいと思います。また、新規
就農者の定住促進や、農地中間管理機構を通じた農地のさらなる集積・集約に
も努めてまいりたいと思います。
次に、畑作・園芸振興事業についてでございますが、三里浜砂丘地における
遊休農地対策などの計画的な事業継続と、ラッキョウ、メロン、軟弱野菜のさ
らなる生産の拡大、特産化と北部丘陵地を含め、新たにニンジンの産地化を目
指してまいりたいと思います。
また、有害鳥獣捕獲事業については、地域住民との連携強化により効果的な
有害鳥獣害対策に取り組み、農作物などの被害軽減を図ってまいります。
畜産振興事業については、TPPを視野においた若狭牛や高能力乳牛へ転換
する事業に対し支援し、畜産農家の経営安定を図ってまいります。
また、林業振興事業については、継続した松くい虫防除事業を計画的に進め、
林道改良工事を実施してまいりたいと思います。また、水産振興事業について
でございますが、新規漁業就業者や漁業経営安定化に対する支援対策により、
持続的な水産振興を図ってまいります。
次に、農地整備事業については、平成11年度から実施してきた九頭竜川下
流域国営かんがい排水事業第1期地区分が平成27年度をもって完了いたしま
すが、今後も、引き続き、国営第2期地区と県営のかんがい排水事業の早期完
成に向け、積極的に関係機関への働きかけを行ってまいりたいと思います。
また、ゆりの里公園再整備については、直売所及び公園整備を図る中、レス
トランの実施設計、建築工事等を実施するとともに、誘客を図るためのソフト
面の充実につきましても、観光を含めた関係機関と協議を進め、平成30年度
のオープンを目指してまいりたいと思います。
次に、中小企業振興事業についてでありますが、人材育成、販売拡大及び技
術開発に要する経費等の支援事業を継続して実施をするとともに、新たに空き
店舗を活用したビジネスに取り組む経費を助成するなど、安心でにぎわいのあ
る地域づくりと、経営の持続的な発展を推進してまいりたいと思います。
また、魅力的な産業の誘致と安定した良質な雇用を確保するため、本社機能
立地促進助成金の創設や先進技術産業の誘致に係る助成を拡充し、積極的に企
業誘致を推進してまいりたいと思います。
また、企画事務事業においては、人口減少対策について、住みよい環境を確
保し、東京一極集中を是正し、将来にわたって活力ある社会を維持するため、
今年度策定をいたしました坂井市まち・ひと・しごと創生総合戦略を実践して
まいりたいと思います。
また、結婚サポート事業では、結婚を考えながらも理想のパートナーと成婚
に至らない方を対象に、有資格者によりそれぞれの状況に応じたきめ細やかな
-8-
個別カウンセリングを実施し、成婚に向けたサポート体制を構築してまいりた
いというふうに考えております。
次に、「安全で快適な暮らしを支えるまちづくり」について申し上げます。
本年度の市防災訓練については、防災意識の啓発とさらなる地域防災力の向
上を目指し、各地区の一時避難場所での安否の確認状況等について、8月21
日に市内全域を対象として実施予定でございます。
また、大規模な災害に備えた、市民等の避難行動を円滑にするため、指定避
難場所及び指定避難所に太陽光発電によるLED照明つきの避難場所表示板を、
また市内小中学校など合わせて30ケ所に設置をする予定であるほか、市内全
中学校に防災備蓄倉庫の整備を予定をいたしております。
また、防災行政無線の整備につきましては、昨年に引き続き春江地区を整備
し、新たに坂井地区を整備することで市内全域の整備完了を予定をいたしてお
ります。
消費者行政推進につきましては、市民の消費生活の安全・安心を確保するた
め、消費者相談を初め、世代に配慮した消費者教育に継続して取り組み、今後
も消費者団体連絡協議会との連携による消費者視点での啓発活動や自立した賢
い消費者の育成に努め、坂井市消費者センターの一層の充実を図ってまいりた
いと思います。
また、道路整備については、利便性の高い道路網の整備を進めるため、社会
資本整備総合交付金などの財源を活用し幹線道路や通学路を整備するほか、五
本跨線橋の修繕を行ってまいります。
市単独事業では、市民に密着した道路改良や維持補修などを計画的に実施し、
安全・安心な道路整備、維持に努めてまいりたいと思います。
次に、市営住宅については、江留上団地の老朽化に伴い、平成25年、26
年に実施をいたしました2号棟に引き続きまして、耐震補強、エレベーターの
増設を含めた3号棟の全面改修に着手してまいります。また、空き家の利活用
については、各担当課において新規及び拡充するための補助制度を構築しなが
ら、空き家の利活用を誘導するために支援事業の充実に努めているところでご
ざいます。
また、上下水道事業につきましては、昨年度から上下水道お客さまセンター
を立ち上げ事業の包括的業務委託を開始しており、平成28年度からは新たに
水道施設の維持管理業務を加えて、さらなる事務の効率化とお客様サービスの
向上を図ってまいります。
また、水道事業につきましては、三国テクノポート地区や坂井木部地区への
安定した水道水の供給を図るため、平成30年度の完成を目指し、木部配水池
の造成工事及び配管工事を進め、下水道事業につきましては、引き続き、快適
-9-
なまちづくりに向け、平成28年度をもって未普及地区の解消を目指し、下水
道整備を進めてまいりたいと思います。
また、コミュニティバスの運行につきましては、市民の身近な交通手段とし
て、平成21年9月から本格運行をしてまいりました。利用実績につきまして
は、毎年利用者が増加をいたしておりまして、平成26年9月から平成27年
8 月 末 ま で の 年 間 延 べ 利 用 人 数 は 9 万 1 ,7 8 5 人 で あ り ま し て 、 前 年 同 期 と
比 較 を い た し ま し て 5 .1 % の 増 加 と な っ て お り 、 新 年 度 は 高 校 生 の 利 用 増 に
対応するため、基幹ルートの一部の見直しを検討してまいりたいと思います。
次に、「美しい自然と共生するまちづくり」について申し上げます。
坂井市環境基本計画及び坂井市一般廃棄物処理基本計画に基づき、市民、事
業者、行政が一体となって環境保全施策、環境衛生施策に取り組んでおります。
環境保全施策としましては、環境に対する正しい知識やマナーの普及として、
市民向け環境講座や子ども向け環境教育を提供し、環境に優しい人づくりを推
進していきます。
また、地球温暖化防止として、市民、事業者等に対して省エネの普及啓発を
図ってまいりたいと思います。
一般廃棄物対策につきましては、ごみの減量化を進める中で、一般廃棄物処
理として、家庭から排出される可燃ごみの組成を分析し、可燃ごみに含まれる
資源物や不適物などの割合を求め、今後のごみの減量、再使用及び適正な処理
を推進し、循環型社会の形成に努めてまいりたいと思います。
また、JR春江駅周辺整備事業については、JR西日本と協議を進めながら、
地域交流に利用可能な駅舎、使いやすい公園を目指して設計を実施し、また、
三国駅周辺整備事業については、地域交流・観光情報発信を目的として、駅舎
・駅前広場の設計を実施をするとともに、その準備として、仮設駅舎の設置、
三国駅ビルの解体工事を実施してまいりたいと思います。
次に、「誰もが笑顔で暮らせるまちづくり」について申し上げます。
まず、社会福祉事業についてでございますが、平成28年度も引き続き実施
される臨時福祉給付金につきまして、制度内容の動向に注目しながら、多くの
方に受給していただけるよう努めてまいりたいと思います。
また、三国希望園及び三国社会福祉センターは、市社会福祉協議会を指定管
理者として、主に三国地区の社会福祉事業の拠点として運営をされております
が、建造物の老朽化に伴い、廃止をいたします。両施設で実施してきた事業や
役割は今後も不可欠であることから、市社会福祉協議会の要望により、三国西
幼稚園を改修し、新たな拠点として機能の移転を図ってまいります。
次に、高齢者福祉事業について申し上げます。
団塊の世代が75歳を迎える平成37年に向け、地域包括ケアシステムを構
-10-
築する必要があります。地域包括支援センターはその中核的機関となるため、
本年4月から現行の地域包括支援センターを基幹型センターとし、日常生活圏
域ごとに民間法人による地区センターを4ケ所設置することで体制強化を図っ
てまいりたいと思います。
次に、健康増進事業について申し上げます。
母子保健事業としまして、地域における切れ目のない妊娠・出産支援として、
妊娠期から子育て期にわたるまでの総合的相談支援を強化し、関係機関と連携
して母子保健対策の充実を図ってまいりたいと思います。また、坂井地区の私
的二次救急医療機関の救急搬送受け入れ体制の確保・維持を図るため、あわら
市とともに補助制度を設け、坂井地区内の救急医療体制の強化を図ってまいり
たいと思います。
また、がん対策といたしましては、胃がん検診の個別検診における内視鏡検
査の導入のほか、節目検診対象者の無料クーポン券交付を継続し、がん検診受
診率の向上と早期発見に努めてまいりたいと思います。
健康都市推進事業につきましては、市民スポーツ祭に合わせて健康・食育フ
ェスタを開催し、より多くの市民の方に運動と食を中心とした健康づくりを展
開し、健康意識の向上を図ってまいりたいと考えております。
次に、国民健康保険事業につきましては、被保険者の疾病や負傷に対し安定
した医療給付を行うため、事業の健全な運営を確保する必要があります。また、
保健事業実施計画でありますデータヘルス計画に基づき、生活習慣病の発症予
防、重症化予防を推進し、医療費の適正化や軽減を図るための普及啓発を図っ
てまいります。
次に、子育て支援事業について申し上げます。
まず、多子世帯子育てすくすく支援事業でございますが、平成28年度から
は、人口減少対策として、多子世帯における経済的負担を軽減するとともに、
子育てしやすい環境のさらなる向上を目指し、対象を従来の小学校就学前の第
3子以降の子どもから第2子以降の子どもに拡大して実施をいたします。対象
となる第3子以降の子どもには従来どおり1人あたり5万円分、第2子の子ど
もには1人あたり3万円分の商品券を保護者に対し交付する予定であります。
次に、かねてより進めてまいりました幼保一元化でございますが、平成28
年4月に春江北保育所と春江西保育所を保育所型の幼保園に、三国南幼稚園、
春江幼稚園及び春江東幼稚園を幼稚園型の幼保園とし、当初の計画を達成する
こととなりました。
今後とも、保護者のニーズを踏まえながら、保育と幼児教育の一元的な推進
と充実を図ってまいりたいと考えております。
また、磯部東幼保園の民営化については、本年度に設置・運営法人を社会福
-11-
祉法人城久会に決定し、平成28年度は29年度の開園に向け、施設整備に入
っていく予定でございます。また、今福幼保園の増築及び改修工事については、
平成28年度はいよいよ本体工事に着手し、生後8週からの受け入れと保育環
境の向上などを目指してまいりたいと思います。
次に、「生涯を通じて学び・育つまちづくり」について申し上げます。
坂井市が目指す教育のあり方を明らかにした坂井市教育振興基本計画につき
ましては、坂井市総合計画との整合性を図るため、平成29年度まで2年間の
計画延長を行います。平成28年度は、教育の基本目標として掲げております
「豊かな心と生きる力を育み、未来を拓く都市づくり」の実現に向け、夢を育
む教育活動に取り組んでまいります。
次に、学校施設関係について申し上げます。
学校施設の整備につきましては、平成27年度をもちまして、小中学校の耐
震補強工事が完了いたします。今後は、建築後40年が経過し、かつ、以前の
改修から20年が経過する学校、また、新耐震基準で建築され、建築後20年
以上経過する学校等について計画的に施設の長寿命化工事に取り組んでまいり
たいと思います。また、小中学校においては、AEDを計画的に再整備をして
まいりたいと思います。
次に、学校教育関係についてでありますが、少子化、人口減少、国際化など、
大きく変化する社会の中で、坂井市の未来を担う子どもたちが、豊かな心と生
きる力を育み、将来に向かって夢や希望を持ち、笑顔で生き抜く力を育むよう
に、教育施策を進めてまいりたいと思います。
また、子どもたち一人一人に応じたきめ細かな教育支援を行いながら、学ぶ
楽しさや挑戦する意欲を育成してまいりたいと思います。
次に、国体に向けた施設整備について申し上げます。
福井しあわせ元気国体に向けた施設整備といたしまして、三国運動公園の多
目的競技場人工芝改修工事のほか、陸上競技場のフィールド拡張及び芝張りか
え工事、スタンド内のリフレッシュ工事などを行います。また、バレーボール
競技関係といたしまして、丸岡体育館の床改修工事、三国体育館の耐震補強を
含むリフレッシュ工事等を進めてまいりたいと思います。
国体推進事業につきましては、平成27年9月に福井しあわせ元気国体坂井
市実行委員会を設立をいたしまして、事業計画を具体化するための基本方針を
策定するため、4つの専門委員会を設置をいたしました。平成28年度は、実
施計画の要項及び基本設計の策定のほか、競技会の円滑な運営のため、体育協
会や競技団体などとの連携を推進していきたいというふうに考えております。
次に、文化施設管理運営事業について申し上げます。
みくに龍翔館は、開館より30年以上が経過をしておりまして、老朽化が著
-12-
しいことから、市の博物館にふさわしい展示内容を考慮した改修計画について、
リニューアル検討委員会などで協議をいたします。
次に、文化財保存事業について申し上げます。
丸岡城国宝化に向け、平成27年度に丸岡城国宝化推進室を設置をいたしま
したが、平成28年度も、引き続き、丸岡城の歴史的な価値を明らかにするた
めの調査・研究を行い、新たな学術的発見に努めてまいります。また、収集し
た資料などを市民に広く公開し、丸岡城に対する市民の認識が高まり、市民の
自主的な運動につながっていくよう努めてまいりたいと考えております。
また、図書館管理運営事業につきましては、坂井市制10周年記念事業とい
たしまして、作家のあさのあつこ氏を招き、中高生などを対象としました読書
普及のためのトークライブの開催を予定をいたしております。
最後に、「地域全体でもてなすまちづくり」について申し上げます。
観光振興事業では、北陸新幹線金沢開業による波及効果を維持しつつ、さら
なる市内観光資源の情報発信を展開してまいります。
また、竹田農山村交流センターやゆりの里など、新たに整備する観光資源と
既存観光資源をハード、ソフト両面で結びつけ、観光ビジョン戦略基本計画に
沿った着地型観光、新たな観光商品造成に積極的に取り組んでまいりたいと思
います。
また、国際交流事業についてでございますが、英国派遣事業は、平成3年の
開始から平成28年度で23回目の派遣となり、英国からの招聘事業も18回
を数え、この長きにわたる当市の国際交流事業の実績は県内トップレベルであ
るというふうに認識をいたしております。
平成28年度につきましても、国際交流事業を通じた英語教育や国際理解教
育の向上に積極的に取り組んでまいりたいと思います。
以上、私の平成28年度の市政運営にあたっての考え方と今年度取り組む主
な施策について申し上げさせていただきました。
施策の推進にあたっては、議会を初め市民皆様の御意見を伺いながら全力で
取り組んでまいりたいというふうに考えております。議員各位の温かい御支援
と御協力を賜りますようにお願いを申し上げまして、施政方針とさせていただ
きます。よろしくお願いいたします。
○
議長(橋本充雄)これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。
日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第88条の規定により、25番、田中千賀子議
員、26番、木村議員を指名いたします。
日程第2、会期の決定を議題といたします。
-13-
お諮りします。
本定例会の会期は、本日から3月22日までの29日間といたしたいと思い
ます。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、会期は、本日から3月22日までの29日間と決定いたしました。
日程第3、諸般の報告をいたします。
地方自治法第121条の規定により、議長から出席を求めた者を報告いたし
ます。
坂本市長、北川副市長、川元教育長、新開総務部長、野路財務部長、黒川生
活環境部長、髙嶋福祉保健部長、萬道産業経済部長、䋆本建設部長、寺澤上下
水道部長、岡部教育部長、廣田会計管理者、直江三国病院事務局長。以上であ
ります。
次に、事務局長にその他の報告をさせます。
友田議会事務局長。
○
事務局長(友田義隆)報告いたします。
本定例会に市長より提出されました案件は、承認2件、議案32件、発議1
件でございます。
本日までに提出されました請願は、さきに配付してあります資料のとおりで
あります。
なお、定例会最終日に人事案件及び追加議案がございますので、よろしくお
願いいたします。
以上、報告を終わります。
○
議長(橋本充雄)次に、広域連合及び一部事務組合の議会報告を関係議員
にしていただきます。
初めに、坂井地区広域連合について、15番、東野栄治議員、お願いいたし
ます。
15番、東野栄治議員。
○
15番(東野栄治)おはようございます。坂井地区広域連合議会定例会の
概要について報告をいたします。
第53回坂井地区広域連合議会の定例会が、2月4日、広域連合大会議室に
おきまして開催され、議案10件が上程されました。議案の主な内容と審議結
果について報告をいたします。
議案第1号、専決処分の承認を求めることについて(平成27年度坂井地区
広域連合一般会計補正予算(第2号))は、平成27年度社会保障・税番号制
-14-
度システム整備費補助金の交付が決定されたことに伴い、団体内統合宛名シス
テム整備に係る経費を専決処分したもので、歳入歳出予算の総額に歳入・歳出
そ れ ぞ れ 1 ,0 3 1 万 円 を 増 額 し 、 歳 入 歳 出 予 算 の 総 額 を 2 億 3 ,6 3 1 万 4 ,
000円とするものでございます。
議案第2号、平成27年度坂井地区広域連合一般会計補正予算(第3号)に
つ い て は 、 歳 入 歳 出 予 算 の 総 額 に 歳 入 ・ 歳 出 そ れ ぞ れ 1 ,6 4 4 万 円 を 減 額 し 、
歳 入 歳 出 予 算 の 総 額 を 2 億 1 ,9 8 7 万 4 ,0 0 0 円 と す る も の で ご ざ い ま す 。
人事異動及び人事院勧告に伴う総務費や衛生費の増額または減額の補正を行
うとともに、さかいクリーンセンターの維持管理・運営委託料等を減額するも
のであります。
議案第3号、平成27年度坂井地区広域連合介護保険特別会計補正予算(第
3 号 ) に つ い て は 、 歳 入 歳 出 予 算 の 総 額 に 歳 入 ・ 歳 出 そ れ ぞ れ 2 7 3 万 4 ,0
0 0 円 を 増 額 し 、 歳 入 歳 出 予 算 の 総 額 を 1 0 8 億 3 ,0 7 4 万 2 ,0 0 0 円 と す
るもので、その内容といたしましては、総務費で職員の人事異動及び人事院勧
告に伴う給与改定等により給与等の増額を行うものであります。
議案第4号、平成27年度坂井地区広域連合代官山墓地特別会計補正予算
(第2号)については、代官山墓地6平米2区画分の使用申請がなく歳入不足
が見込まれるため、使用料及び手数料53万円を減額し、代官山墓地基金から
同じく53万円を繰り入れるものであります。
議案第5号、平成28年度坂井地区広域連合一般会計予算については、議会
費のほか、庁舎管理費、ネットワーク・システム管理費、代官山斎苑管理費、
さかいクリーンセンター管理費等で、歳入歳出予算の総額を歳入・歳出それぞ
れ 2 億 2 ,7 3 7 万 円 と す る も の で あ り ま す 。
議案第6号、平成28年度坂井地区広域連合介護保険特別会計予算について
は、第6期介護保険事業計画に基づき提供するサービスの保険給付費、賦課徴
収費、介護認定審査会経費等介護保険事業に係る経費で、歳入歳出予算の総額
を 歳 入 ・ 歳 出 そ れ ぞ れ 1 1 0 億 2 ,2 7 2 万 円 と す る も の で 、 対 前 年 比 3 億 7 ,
7 4 1 万 3 ,0 0 0 円 の 増 額 、 率 に し て 3 .4 % の 増 と な り ま す 。
主 な も の と い た し ま し て は 、 保 険 給 付 費 1 0 4 億 8 ,5 2 1 万 1 ,0 0 0 円 、
地 域 支 援 事 業 費 3 億 1 ,4 1 4 万 円 等 が 計 上 さ れ て お り ま す 。
な お 、 歳 入 予 算 の 分 担 金 及 び 負 担 金 1 5 億 6 ,9 4 0 万 7 ,0 0 0 円 の う ち 、
坂 井 市 の 負 担 金 は 1 1 億 4 ,0 8 4 万 4 ,0 0 0 円 と な っ て お り ま す 。
議案第7号、平成28年度坂井地区広域連合代官山墓地特別会計予算につい
ては、歳入歳出予算の総額を歳入・歳出それぞれ219万円とするもので、主
な も の と い た し ま し て は 、 指 定 管 理 者 委 託 料 2 0 5 万 8 ,0 0 0 円 等 が 計 上 さ
れております。
-15-
議案第8号、坂井地区広域連合個人情報保護条例の制定については、社会保
障・税番号制度導入に伴い個人情報の適正な取り扱いを確保するために必要な
事項を定めるとともに、個人情報の保護を図るため、この条例を制定するもの
であります。
議案第9号、坂井地区広域連合情報公開条例の制定については、公文書の開
示を請求する権利及び情報公開の推進に関し必要事項を定めるため、この条例
を制定するものであります。
議案第10号、福井県市町総合事務組合規約の変更については、武生・三国
モーターボート競走施行組合が、本年4月1日付で地方公営企業法の全部適用
を受け公営企業の経営に関する事務を共同処理する一部事務組合に移行し、名
称を越前三国競艇企業団に変更することとなり、これに伴い、福井県市町総合
事務組合規約の一部を変更するものであります。
以上、10議案について慎重に審議いたしました結果、いずれも妥当と認め、
原案のとおり、承認及び可決いたしました。
なお、一般質問では、伊藤議員が地域包括ケアシステムについて、畑野議員
が介護保険におけるマイナンバー制度の運用についてを質問いたしました。
また、平成28年2月20日に坂井地区広域連合選挙管理委員及び補充員の
任期が満了となりますので、坂井地区広域連合選挙管理委員及び補充員の選挙
を行いました。
委員には、あわら市の小川務氏、坂井市の大嶋豊一氏、稲田修氏、高木和昭
氏が当選いたしました。
また、補充員には、あわら市の徳丸健一氏、坂井市の大島捨成氏、東長明氏、
関輝勝氏が当選いたしました。
以上、坂井地区広域連合議会の現況報告といたします。
平成28年2月23日、坂井地区広域連合議会議員、東野栄治。
○
議長(橋本充雄)次に、嶺北消防組合について、7番、上坂健司議員、お
願いいたします。
7番、上坂健司議員。
○
7番(上坂健司)皆さん、おはようございます。私の方から嶺北消防組合
議会における審議内容について報告させていただきます。
平成27年12月18日に第4回臨時会が開催され、提案された議案は4件
でございました。
まず、議案第9号、監査委員の選任については、監査委員の高橋憲治氏が本
年11月30日をもって委員を退職されたため、その後任として、あわら市二
面第42号15番地1、近藤茂氏を選任するにあたり、嶺北消防組合規約第1
1条第2項の規定により、議会に同意を求めたものであります。
-16-
次に、議案第10号、平成27年度嶺北消防組合一般会計補正予算(第3
号 ) に つ い て は 、 2 ,3 5 0 万 8 ,0 0 0 円 を 増 額 し て 、 歳 入 歳 出 予 算 の 総 額 を
2 1 億 7 ,3 3 8 万 円 と す る も の で あ り ま す 。
歳入の主なものとして、分担金及び繰越金を増額し、組合債を減額しており
ます。
一方、歳出の主なものとしては、常備消防費の職員手当などで984万円、
共 済 費 で 2 ,7 4 8 万 円 を 増 額 補 正 し 、 給 与 で 6 1 1 万 3 ,0 0 0 円 を 減 額 す る
ほか、事業費確定に伴う減額補正をしております。
次に、議案第11号、嶺北消防組合個人情報保護条例の一部を改正する条例
については、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関
する法律の施行により、特定個人情報の利用及び提供の制限等に関して条例の
所要の規定を整備したものであります。
次に、議案第12号、嶺北消防組合職員の再任用に関する条例の一部を改正
する条例については、被用者年金制度の一元化を図るため、厚生年金保険法等
の一部を改正する法律が平成27年10月1日に施行されたことに伴い、条例
の所要の規定を整備したものであります。
以上の議案につきまして慎重に審議した結果、原案どおり可決しました。
以上、嶺北消防組合議会の報告といたします。
平成28年2月23日、嶺北消防組合議会議員、上坂健司。
○
議長(橋本充雄)次に、福井坂井地区広域市町村圏事務組合について、2
番、後藤寿和議員、お願いいたします。
2番、後藤寿和議員。
○
2番(後藤寿和)福井坂井地区広域市町村圏事務組合議会定例会の概要に
ついて報告いたします。
平成27年12月4日、第164回組合議会定例会が招集され、上程された
議案は次のとおりでありました。
認定第1号、平成26年度福井坂井地区広域市町村圏事務組合一般会計歳入
歳 出 決 算 の 認 定 に つ い て は 、 歳 入 で は 、 予 算 現 額 2 4 億 7 ,2 4 7 万 7 ,0 0 0
円 に 対 し 、 収 入 済 額 は 2 4 億 8 ,4 5 7 万 9 ,4 8 9 円 で あ り ま し た 。
ま た 、 歳 出 合 計 に つ い て は 、 予 算 現 額 2 4 億 7 ,2 4 7 万 7 ,0 0 0 円 に 対 し 、
支 出 済 額 は 2 3 億 8 ,4 6 2 万 5 ,5 6 7 円 で あ り 、 し た が い ま し て 、 平 成 2 7
年 度 へ の 繰 越 額 は 、 歳 入 歳 出 差 し 引 き 残 額 の 9 ,9 9 5 万 3 ,9 2 2 円 と す る も
のでございます。
議案第6号、平成27年度福井坂井地区広域市町村圏事務組合一般会計補正
予 算 に つ い て は 、 歳 入 ・ 歳 出 か ら そ れ ぞ れ 6 7 7 万 2 ,0 0 0 円 を 減 額 し 、 補
正 後 の 予 算 額 を 6 1 億 1 ,1 3 0 万 6 ,0 0 0 円 と す る も の で ご ざ い ま す 。
-17-
歳入につきましては、歳出に見合う負担金の減額補正をするものであり、歳
出 に つ き ま し て は 、 総 務 費 、 総 務 管 理 費 で 6 4 6 万 5 ,0 0 0 円 、 衛 生 費 、 清
掃 費 で 3 0 万 7 ,0 0 0 円 を 減 額 と す る も の で ご ざ い ま す 。
同意第2号、監査委員の選任についての概要は、当組合監査委員の欠員を補
充するため、あわら市の識見監査委員の近藤茂氏を選任するものでございます。
以上のことについて慎重に審議し、原案どおり、認定、可決、同意されまし
た。
また、一般質問につきましては、当市、川畑議員よりガラス瓶のリサイクル
についてとの質問に対して、事務局長からは、今後も衛生担当課等を通じてご
み減量化の指導や分別回収の徹底、ガラス瓶によるリサイクル製品の利活用を
お願いしていきたいとの答弁がありました。
以上、福井坂井地区広域市町村圏事務組合議会の報告といたします。
平成28年2月23日、福井坂井地区広域市町村圏事務組合議会議員、後藤
寿和。
○
議長(橋本充雄)次に、武生三国モーターボート競走施行組合について、
17番、人志議員、お願いいたします。
17番、人志議員。
○
17番(
人志)17番、です。私からは、武生三国モーターボート
競走施行組合議会の概要について報告をいたします。
平成27年第4回定例会は、平成27年12月22日に三国ボート大会議室
において開催されました。上程された案件は議案14件でございました。
まず、議案第3号、平成27年度武生三国モーターボート競走施行組合一般
会計補正予算(第1号)については、平成27年7月に開催されましたSGオ
ーシャンカップ競走により、当初見込み額より売り上げがふえたことに伴い、
売 上 関 連 予 算 の 補 正 と あ わ せ ま し て 、 坂 井 市 と 越 前 市 に 合 わ せ て 5 ,5 0 0 万
円 を 交 付 す る べ く 、 歳 入 ・ 歳 出 そ れ ぞ れ 2 2 億 9 8 9 万 4 ,0 0 0 円 を 増 額 し 、
歳入歳出予算の総額を歳入・歳出それぞれ410億513万円とするものでご
ざいます。
次に、議案第4号、競走用ボート購入について、及び、議案第5号、競走用
モーター購入についてでありますが、両議案とも平成28年度において使用す
る 競 走 用 ボ ー ト 6 0 隻 、 モ ー タ ー 6 0 基 の 購 入 予 定 価 格 が い ず れ も 2 ,0 0 0
万円を超えるため、議会の議決を求めたものでございます。
次に、武生三国モーターボート競走施行組合が本年4月1日付で地方公営企
業法の全部適用を受け企業団に移行することに伴いまして、議案第6号から議
案第15号までの10議案につきましては、所要の整備として合計31本の条
例の制定、改廃を行うものでございました。
-18-
次に、議案第16号、武生三国モーターボート競走施行組合公平委員会の事
務の委託の廃止については、地方公営企業法の全部を適用させるため、公平委
員会の事務の委託の廃止につきまして福井県と協議をするため、地方自治法の
規定に基づき上程されたものでございます。
これら14議案につきまして慎重に審議した結果、いずれも妥当と認め、原
案どおり可決をいたしました。
なお、3月18日から坂井市制10周年記念坂井市長杯レースが開催をされ
ます。一般レースではありますけども、SGクラスのレーサーが出場すると聞
いております。議員各位や多くの皆様が御来場されますことを期待するもので
ございます。
以上、武生三国モーターボート競走施行組合議会の報告といたします。
平成28年2月23日、武生三国モーターボート競走施行組合議会議員、
人志。
○
議長(橋本充雄)以上をもって、広域連合及び一部事務組合の議会報告を
終わります。
お諮りします。
日程第4、承認第1号、専決処分の承認を求めることについて(坂井市税条
例の一部を改正する条例の一部を改正する条例について)及び日程第5、承認
第2号、専決処分の承認を求めることについて(坂井市国民健康保険税条例の
一部を改正する条例の一部を改正する条例について)の2件を一括上程したい
と思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、日程第4、承認第1号及び日程第5、承認第2号の2件を一括上程
いたします。
理事者の提案理由及び議案内容の説明を求めます。
坂本市長。
○
市長(坂本憲男)それでは、承認議案の提案理由と議案内容の説明を申し
上げます。
承認第1号及び承認第2号につきましては、地方自治法第179条第1項の
規定に基づき専決処分をいたしましたので、同条第3項の規定により、これを
報告し、議会の承認を求めるものでございます。
承認第1号、坂井市税条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例につ
いて及び承認第2号、坂井市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の一部
を改正する条例についての専決処分の承認を求めることについては、国におい
-19-
て地方税分野における個人番号・法人番号の利用の取り扱いの一部見直しが行
われたことに伴い、それぞれ所要規定の改正について緊急を要し、専決処分を
いたしたので、その承認を求めるものでございます。
改正の主な内容としましては、個人番号または法人番号の記載によって生じ
る本人確認手続等の納税義務者の負担を軽減するため、一定の手続において個
人番号の記載を不要とするものであります。
以上、承認第1号及び第2号、専決処分の承認を求めることについての提案
理由を御説明申し上げました。
詳細につきましては、質問に応じ、私または副市長、関係部長がお答えをい
たしますので、何とぞ慎重なる御審議をいただき、妥当なる御決議をいただき
ますように、よろしくお願いをいたします。
○
議長(橋本充雄)これより質疑を許します。
質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)質疑なしと認めます。
次に、審議の都合上、承認第1号及び承認第2号を坂井市議会会議規則第3
7条第3項により委員会付託を省略したいと思いますが、これに御異議ありま
せんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、委員会付託を省略いたします。
次に、これより討論を行います。
討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)討論なしと認めます。
これより、日程第4、承認第1号、専決処分の承認を求めることについて
(坂井市税条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例について)、採決
いたします。
本案は原案のとおり承認することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、承認第1号は承認することに決定いたしました。
次に、日程第5、承認第2号、専決処分の承認を求めることについて(坂井
市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例について)、
採決いたします。
本案は原案のとおり承認することに賛成の議員の起立を求めます。
-20-
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、承認第2号は承認することに決定いたしました。
お諮りします。
審議の都合上、日程第6、議案第1号、三国中学校仮設校舎建設工事請負契
約の変更についてから日程第9、議案第4号、坂井市教育委員会教育長の給与
及び勤務時間等に関する条例の一部を改正する条例についてまで、議案4件を
一括上程したいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、日程第6、議案第1号から日程第9、議案第4号まで、議案4件を
一括上程いたします。
理事者の提案理由及び議案内容の説明を求めます。
坂本市長。
○
市長(坂本憲男)まず、議案第1号の三国中学校仮設校舎建設工事請負契
約の変更についての議案内容と提案理由を御説明申し上げます。
この議案につきましては、平成26年3月24日に議決をいただいておりま
す三国中学校仮設校舎建設工事請負契約相手方、坂井市三国町米納津23-2、
株 式 会 社 高 橋 組 代 表 取 締 役 、 高 橋 忠 彦 と の 契 約 内 容 を 契 約 金 額 2 億 1 ,1 5 7
万 2 ,0 0 0 円 を 2 億 1 ,7 2 0 万 2 ,0 4 0 円 に 増 額 変 更 し 、 完 成 期 日 、 平 成
28年3月18日を平成28年5月16日に延長をするため、坂井市議会の議
決に付すべき契約及び財産の取得または処分に関する条例第2条の規定により
議会の議決を求めるため、この案を提出をさせていただくものでございます。
次に、議案第2号でございますが、坂井市一般職の職員の給与に関する条例
等の一部を改正する条例について御説明を申し上げます。
人事院勧告に基づく国家公務員の給与改定及び地方公務員法の改正に基づき、
坂井市一般職の職員の給与に関する条例等について所要の規定を整備するため、
この案を提出をするものでございます。
主な内容といたしましては、官民給与の格差を解消するため、世代間の給与
配 分 の 観 点 か ら 、 若 年 層 に 重 点 を 置 き 、 給 与 を 平 均 0 .4 % 引 き 上 げ る ほ か 、
一 般 職 の 勤 勉 手 当 に つ い て 0 .1 ケ 月 分 を 引 き 上 げ る も の な ど で ご ざ い ま す 。
次に、議案第3号でございますが、坂井市特別職の職員の給与及び旅費等に
関する条例の一部を改正する条例について、及び、議案第4号、坂井市教育委
員会教育長の給与及び勤務時間等に関する条例の一部を改正する条例について
御説明申し上げます。
-21-
特 別 職 及 び 議 員 並 び に 教 育 長 の 期 末 手 当 を 一 般 職 の 職 員 に 準 じ 0 .0 5 ケ 月
分引き上げるため、この案を提出するものでございます。
詳細につきましては、質問に応じ、私または副市長、教育長、関係部長より
お答えをさせていただきますので、何とぞ慎重なる御審議をいただきまして、
妥当なる御決議を賜りますように、お願いをいたします。
○
議長(橋本充雄)これより質疑を許します。
質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)質疑なしと認めます。
次に、審議の都合上、議案第1号から議案第4号までを坂井市議会会議規則
第37条第3項により委員会付託を省略したいと思いますが、これに御異議あ
りませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、委員会付託を省略いたします。
これより討論を行います。
討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)討論なしと認めます。
これより、日程第6、議案第1号、三国中学校仮設校舎建設工事請負契約の
変更について採決いたします。
本案は原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第1号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第7、議案第2号、坂井市一般職の職員の給与に関する条例等の
一部を改正する条例について採決いたします。
本案は原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第2号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第8、議案第3号、坂井市特別職の職員の給与及び旅費等に関す
る条例の一部を改正する条例について採決いたします。
本案は原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
-22-
よって、議案第3号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第9、議案第4号、坂井市教育委員会教育長の給与及び勤務時間
等に関する条例の一部を改正する条例について採決いたします。
本案は原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第4号は原案のとおり可決されました。
ここで暫時休憩をいたします。
11時25分より再開をいたします。
○
(午前11時15分
休憩)
(午前11時24分
再開)
議長(橋本充雄)休憩前に引き続き、会議を開きます。
次に、日程第10、発議第1号、坂井市米の消費拡大等の推進に関する条例
の制定についてを議題といたします。
提出者の趣旨説明を求めます。
23番、山田栄議員。
○
23番(山田
栄)志政会の山田です。発議第1号、坂井市米の消費拡大
等の推進に関する条例についての趣旨説明を行います。
坂井市は、里・山・海の豊富な自然環境を誇り、坂井平野において収穫され
た米を中心に、四季折々の中で豊かな食文化が育まれてきました。
また、お米を代表するコシヒカリは坂井市丸岡町の方が中心となって生み出
され、今や日本一の生産量を誇っています。また、九頭竜川水系の農業用水も
パイプライン化によって、きれいで冷たい水が安定供給されることになり、よ
り一層おいしいお米がつくられるようになりました。
しかしながら、近年「食」を取り巻く環境が変化してきており、1人あたり
の米の消費量も平成26年度には昭和37年度のピーク時の半分となり、米離
れが進んでおります。そのため、いま一度、御飯食を推進していくことが必要
であり、特に坂井市で生産される米については、市・市民・生産者及び事業者
がそれぞれ連携して、米の消費拡大の推進、そして、その魅力を全国へ発信し
ていくため、この条例を取りまとめました。
今後の坂井市産米の消費拡大などの推進を図るためにも、議員各位の御賛同
をお願い申し上げまして、趣旨説明といたします。
○
議長(橋本充雄)これより質疑を許します。
質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)質疑なしと認めます。
-23-
これより討論を行います。
討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)討論なしと認めます。
これより、日程第10、発議第1号、坂井市米の消費拡大等の推進に関する
条例の制定について採決いたします。
本案は原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、発議第1号は原案のとおり可決されました。
お諮りします。
審議の都合上、日程第11、議案第5号、平成27年度坂井市一般会計補正
予算(第5号)から日程第38、議案第32号、坂井市立三国病院使用料及び
手数料徴収条例の一部を改正する条例についてまで、議案28件を一括上程し
たいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、日程第11、議案第5号から日程第38、議案第32号まで、議案
28件を一括上程いたします。
理事者の提案理由及び議案内容の説明を求めます。
坂本市長。
○
市長(坂本憲男)それでは、今定例会に提案しております議案第5号から
議案第32号までの概要につきまして説明をさせていただきます。
最初に、議案第5号、平成27年度坂井市一般会計補正予算(第5号)の概
要につきまして御説明を申し上げます。
今 回 の 補 正 額 は 、 歳 入 ・ 歳 出 と も に 9 ,9 7 0 万 円 を 減 額 し 、 一 般 会 計 の 予
算 総 額 を 3 8 0 億 1 ,5 8 0 万 円 と す る も の で あ り ま す 。
ま ず 、 歳 入 の 主 な 内 容 で あ り ま す が 、 市 税 で は 1 億 2 ,0 0 0 万 円 を 追 加 し 、
普 通 交 付 税 で は 2 億 4 ,4 9 1 万 6 ,0 0 0 円 を 追 加 す る ほ か 、 国 ・ 県 支 出 金 や
繰 越 金 な ど の 財 源 調 整 を 行 っ た 結 果 、 財 政 調 整 基 金 繰 入 金 で 8 億 2 ,2 8 8 万
9 ,0 0 0 円 を 繰 り 戻 し 、 収 支 の 調 整 を 図 っ た と こ ろ で あ り ま す 。
なお、歳出につきましては、その多くが各事業費の確定に伴う減額補正であ
りますので、増額補正の内容を主に御説明をさせていただきます。
まず、総務費関係では、庁内情報管理事業といたしまして、情報セキュリテ
ィ ー 対 策 を 強 化 す る た め の 費 用 と い た し ま し て 2 ,5 7 4 万 1 ,0 0 0 円 を 、 個
-24-
人番号カード等交付事務事業としまして、個人番号カード等の作成を委任して
い る 地 方 公 共 団 体 情 報 シ ス テ ム 機 構 へ の 交 付 金 と し て 、 1 ,5 6 1 万 9 ,0 0 0
円を増額をいたしております。
次に、民生費関係では、新たに施行されます年金生活者等支援臨時福祉給付
金 給 付 事 業 に 2 億 5 ,1 2 1 万 9 ,0 0 0 円 を 計 上 し 、 4 月 以 降 の 早 期 給 付 に 向
けて準備を進めてまいります。
児童福祉費では、保育単価の改正や対象児童数の増加により、広域入所児童
保 育 業 務 委 託 事 業 で 1 ,1 1 5 万 8 ,0 0 0 円 を 、 同 じ く 私 立 保 育 所 保 育 業 務 委
託 事 業 で 1 ,0 1 3 万 5 ,0 0 0 円 を 増 額 を い た し て お り ま す 。
衛生費関係では、事業費の確定により、国民健康保険特別会計繰出金で1億
5 7 2 万 4 ,0 0 0 円 を 、 病 院 事 業 会 計 補 助 金 で 1 億 円 を 増 額 を い た し て お り
ます。
農林水産業費関係につきまして、農業振興費では補助事業費の確定や実績に
伴 い 減 額 を し た ほ か 、 若 狭 子 牛 を 導 入 し 増 産 を 図 る 事 業 に 5 3 7 万 6 ,0 0 0
円 を 増 額 し 、 土 木 費 関 係 で は 除 雪 対 策 事 業 に 3 ,0 0 0 万 円 を 増 額 を い た し て
おります。
続きまして、教育関係予算について説明させていただきます。
小学校・中学校・幼稚園施設整備事業では、工事監理委託料及び工事費の入
札 差 金 な ど 、 8 ,2 0 0 万 円 を 減 額 を い た し て お り ま す 。
ま た 、 体 育 施 設 費 で は 、 落 雷 な ど に よ る 修 繕 料 負 担 金 と し て 4 9 7 万 6 ,0
00円を増額するほか、公債費では利率の変動などに伴う減額を、また、諸支
出金では寄附市民参画基金への積立金として343万円を計上いたしておりま
す。
以上、平成27年度坂井市一般会計補正予算(第5号)の概要について申し
上げました。
続きまして、議案第6号から議案第10号で提案を申し上げております平成
27年度特別会計及び企業会計の補正予算の概要について説明を申し上げます。
国民健康保険特別会計補正予算(第2号)につきましては、事業費の見込み
額 が ほ ぼ 確 定 を し た た め 、 歳 入 ・ 歳 出 の 総 額 を そ れ ぞ れ 1 億 6 ,4 7 9 万 3 ,0
0 0 円 を 増 額 し 、 9 9 億 5 ,5 5 5 万 7 ,0 0 0 円 と す る も の で ご ざ い ま す 。
また、後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号)につきましては、事業費
の 見 込 み 額 が ほ ぼ 確 定 し た た め 、 歳 入 歳 出 総 額 を そ れ ぞ れ 2 5 万 2 ,0 0 0 円
を 増 額 を い た し ま し て 、 8 億 9 9 8 万 5 ,0 0 0 円 と す る も の で あ り ま す 。
水道事業会計補正予算(第2号)につきましては、資本的支出の建設改良費
と し て 6 ,6 1 8 万 2 ,0 0 0 円 を 減 額 し た こ と に 伴 い 、 企 業 債 、 国 庫 補 助 金 、
出資金それぞれを減額するものでございます。
-25-
公共下水道事業会計補正予算(第2号)につきましては、資本的支出の建設
改 良 費 と し て 2 億 7 ,4 3 4 万 5 ,0 0 0 円 を 減 額 し た こ と に 伴 い 、 企 業 債 、 国
庫補助金それぞれを減額するものでございます。
病院事業会計補正予算(第2号)につきましては、病院の医業収益を1億円
減額し、一般会計補助金を1億円増額するものでございます。
以上、一般会計及び特別会計並びに企業会計の補正予算につきまして、その
概要を申し上げさせていただきました。
続きまして、議案第11号から議案第17号までの提案を申し上げておりま
す平成28年度坂井市一般会計及び特別会計並びに企業会計の当初予算の概要
について御説明を申し上げます。
平成28年度の予算編成にあたりましては、先ほどの施策方針の中でも御説
明をさせていただきましたが、合併10周年を迎え、この節目を市民全体で祝
うため、既存事業の見直しを図りながら、新規事業による坂井市の魅力のさら
なる発信や、10周年記念として既存事業の内容の充実を図るなど、創意工夫
による事業の展開を目標といたしております。
また、「笑顔でみんなが住みたくなるまち」づくりの実現を目指し、地方創
生、人口減少問題対策に向けた取り組みとして、移住定住の促進、少子化、高
齢化対策、女性の活躍促進、経済・観光の活性化、都市基盤の整備を柱としな
がら全庁挙げて推進するために、新規事業の立案や既存事業の再構築などに積
極的に取り組みました。加えて、経常的経費については、ゼロシーリングを実
施するなど、持続可能な財政運営に努めたところでございます。
まず、議案第11号でございますが、平成28年度坂井市一般会計予算でご
ざ い ま す 。 前 年 度 当 初 予 算 に 対 し 、 4 8 億 8 ,3 0 0 万 円 、 1 3 .5 % 増 し の 4
0 9 億 2 ,0 0 0 万 円 と 定 め た 次 第 で あ り ま す 。
それでは、まず、一般会計当初予算の歳入の主な内容について申し上げます。
歳入の根幹となる市税につきましては、景気・雇用の回復の兆しが見えてき
たことにより、個人市民税や固定資産税、軽自動車税などの増を見込み、前年
度 当 初 比 で 2 億 2 , 8 9 0 万 円 、 2 .0 % 増 の 1 1 9 億 3 ,3 7 0 万 円 を 計 上 を
いたしました。
ま た 、 国 の 地 方 財 政 計 画 に 基 づ き 、 地 方 交 付 税 に つ き ま し て は 、 2 億 5 ,0
0 0 万 円 、 3 .5 % 増 の 7 4 億 円 を 、 臨 時 財 政 対 策 債 は 9 ,0 0 0 万 円 減 の 1 3
億 6 ,0 0 0 万 円 を 、 地 方 消 費 税 交 付 金 に つ い て は 、 平 成 2 7 年 度 実 績 見 込 み
額 を 踏 ま え 、 2 億 4 ,0 0 0 万 円 、 1 7 .6 % 増 の 1 6 億 円 を 計 上 い た し て お り
ます。そのほか、国・県支出金や繰越金、市債などの財源に対して不足する額
に つ い て は 、 財 政 調 整 基 金 か ら 1 1 億 6 ,3 8 6 万 7 ,0 0 0 円 を 取 り 崩 す な ど 、
財源の調整を図った次第であります。
-26-
次に、歳出予算の主な内容について申し上げます。
まず、総務費についてでございますが、一般管理費では、市制施行10周年
記念事業として、記念式典の企画運営事業や、市テーマソングDVD制作事業
を 初 め 、 N H K 全 国 放 送 公 開 番 組 運 営 の た め の 経 費 と し て 8 4 8 万 6 ,0 0 0
円を計上をいたしております。
なお、市制10周年記念として、地域振興事業では各四町で実施する地域振
興 事 業 分 と し て 6 0 0 万 円 を 、 協 働 の ま ち づ く り 事 業 で は 特 別 交 付 金 2 ,3 0
0万円などを計上をいたしております。
また、コミュニティセンター事業では、春江中コミュニティセンター建築事
業 に 6 億 2 ,8 2 8 万 6 ,0 0 0 円 を 、 ま た 、 コ ミ ュ ニ テ ィ セ ン タ ー に 係 る 耐 震
改 修 の た め の 設 計 費 な ど に 3 ,1 0 0 万 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
財産管理費では、仮称でありますが、みくに市民センター建設事業に5億6,
6 1 6 万 2 ,0 0 0 円 を 計 上 し 、 企 画 費 で は 、 農 山 漁 村 活 性 化 プ ロ ジ ェ ク ト 支
援 事 業 と し て 、 旧 竹 田 保 育 所 を レ ス ト ラ ン に 改 修 す る 経 費 3 ,5 1 2 万 2 ,0 0
0円を計上いたしております。
情報管理費では、庁内情報管理事業として、ネットワーク機器の更新費用な
ど を 含 め 2 億 2 ,3 0 3 万 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
また、戸籍住民基本台帳費では、コンビニ交付サービス事業を実施するため
の 準 備 経 費 と し て 、 4 ,1 7 2 万 3 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
選挙費では、7月に執行が予定されております第24回の参議院議員通常選
挙 の 経 費 と い た し ま す 2 ,8 5 0 万 1 ,0 0 0 円 を 計 上 を い た し て お り ま す 。
防災費では、市内30ケ所にLED照明つきの避難所の表示板を設置する事
業 や 、 5 つ の 中 学 校 へ の 防 災 倉 庫 の 設 置 な ど で 9 ,6 2 0 万 9 ,0 0 0 円 を 、 防
災行政無線整備事業では、平成28年度で完了を予定している春江地区に加え、
新 た に 坂 井 地 区 の 整 備 を す る た め 、 3 億 3 ,7 1 7 万 2 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し
ております。
次に、民生費について申し上げます。
社 会 福 祉 総 務 費 で は 、 社 会 福 祉 協 議 会 運 営 補 助 事 業 に 1 億 5 ,7 9 2 万 7 ,0
00円を計上いたしております。
障 害 児 ( 者 ) 福 祉 費 で は 、 重 度 障 害 者 ( 児 ) 医 療 費 助 成 事 業 に 3 億 7 ,2 9
0 万 円 、 介 護 給 付 費 支 給 事 業 に 8 億 6 ,9 4 2 万 4 ,0 0 0 円 、 訓 練 等 給 付 費 支
給 事 業 に 6 億 8 ,6 0 2 万 9 ,0 0 0 円 、 相 談 支 援 事 業 や 日 常 生 活 用 具 給 付 等 事
業 な ど 、 地 域 生 活 支 援 事 業 全 体 で 1 億 8 5 2 万 1 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お
ります。
老人福祉費では、老人クラブなどの高齢者活動支援事業、地区別敬老会など
の 敬 老 事 業 、 坂 井 地 区 広 域 連 合 へ の 負 担 金 な ど 、 全 体 で 1 2 億 6 ,8 1 8 万 9 ,
-27-
000円を計上させていただいています。
地域支援事業費では、一次予防、地域介護予防活動支援、通所型サービスな
ど の 介 護 予 防 ・ 日 常 生 活 支 援 総 合 事 業 に 8 ,8 0 0 万 3 ,0 0 0 円 を 、 地 域 包 括
支 援 セ ン タ ー 運 営 や 認 知 症 の 対 策 な ど 、 包 括 的 支 援 ・ 任 意 事 業 で 1 億 6 ,1 7
8 万 5 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
児 童 福 祉 総 務 費 で は 、 子 ど も 医 療 費 助 成 事 業 に 3 億 1 ,9 9 0 万 6 ,0 0 0 円
を、多子世帯子育て支援事業として実施をしています、すくすく商品券交付事
業では、人口減少対策として平成28年度から第2子まで拡大する経費に1億
1 ,0 3 0 万 円 を 、 放 課 後 等 デ イ サ ー ビ ス 等 の 障 害 児 通 所 支 援 事 業 に 9 ,0 5 3
万 3 ,0 0 0 円 を 計 上 を い た し て お り ま す 。
保 育 園 費 で は 、 公 立 保 育 所 管 理 運 営 事 業 に 9 億 3 ,7 0 9 万 8 ,0 0 0 円 を 計
上し、各公立幼保園・保育所の管理運営経費や今福幼保園の増築及び改修工事
等経費などを見込んでおります。私立保育所施設整備補助事業では、仮称であ
り ま す が 、 い そ べ 保 育 園 整 備 事 業 補 助 金 な ど に 2 億 2 ,3 7 9 万 5 ,0 0 0 円 を
計上いたしております。
また、特別保育事業では、新たに三国病院が取り組む病児・病後児保育負担
金 を 含 め 1 億 6 ,3 9 7 万 4 ,0 0 0 円 を 、 放 課 後 児 童 対 策 事 業 で は 、 2 億 5 ,
5 2 1 万 2 ,0 0 0 円 を 計 上 し 、 平 成 2 8 年 度 か ら は 全 て の 放 課 後 児 童 ク ラ ブ
で6年生までの受け入れ体制が可能となりました。
次に、衛生費について申し上げます。
予防費では、感染症の蔓延や重症化予防のため、子どもや高齢者に対する予
防 接 種 に 係 る 経 費 と し て 、 2 億 4 9 7 万 9 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
母子保健費では、特定不妊治療の助成に900万円、妊婦と乳幼児の健康診
査 事 業 に 7 ,9 7 0 万 3 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
健 康 増 進 費 で は 、 が ん 検 診 事 業 に 7 ,6 4 5 万 5 ,0 0 0 円 、 基 本 健 診 事 業 に
1 ,1 0 2 万 円 、 健 康 都 市 推 進 事 業 に 3 2 9 万 7 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お り
ます。
次に、労働費について申し上げます。
シ ル バ ー 人 材 セ ン タ ー の 運 営 や 事 業 に 対 す る 補 助 金 1 ,4 8 8 万 8 ,0 0 0 円
や、企業キャリア支援事業補助金200万円を計上するなど、若者や女性、高
年齢者の雇用対策など、総活躍社会に向けた事業に取り組んでまいります。
次に、農林水産業費について申し上げます。
水田農業振興では、地域農業を支える担い手の経営基盤強化に向けた取り組
み と し て 、 水 田 農 業 大 規 模 化 ・ 園 芸 導 入 事 業 に 6 ,9 9 9 万 7 ,0 0 0 円 を 、 坂
井市産米の低コスト化及び高品質化を図るため、斑点米などを選別する色彩選
別 機 の 導 入 に 対 す る 支 援 と し て 、 2 億 9 ,1 4 3 万 8 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て
-28-
おります。
また、畑作・園芸振興では、三里浜砂丘地の園芸作物生産出荷体制の強化に
努 め る た め 、 三 里 浜 砂 丘 地 園 芸 産 地 育 成 事 業 に 対 し 、 4 ,4 2 3 万 5 ,0 0 0 円
を計上いたしております。
経営支援事業では、地域における担い手育成と農地流動化を推進するため、
人 ・ 農 地 問 題 解 決 推 進 事 業 に 9 ,5 8 1 万 1 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
農地費では、ゆりの里再整備として農家レストラン新築工事などの農山漁村
活 性 化 プ ロ ジ ェ ク ト 支 援 事 業 に 2 億 4 ,0 2 0 万 円 を 、 パ イ プ ラ イ ン 1 期 工 事
償 還 に 係 る 国 営 か ん が い 排 水 事 業 と し て 2 5 億 4 ,0 0 6 万 9 ,0 0 0 円 を 計 上
いたしております。
林業振興では、国定公園内の松林を松くい虫被害から守り森林の再生を図る
た め の 松 く い 虫 防 除 事 業 に 2 ,0 7 2 万 9 ,0 0 0 円 を 、 林 道 河 内 南 谷 線 、 曽 谷
豊 原 線 の 改 良 工 事 で 1 ,2 0 0 万 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
水産業振興では、漁場の保全を図り水産資源の持続的利用を確保していくた
め 海 底 面 を 耕 転 す る 小 規 模 漁 場 保 全 事 業 に 2 ,7 7 2 万 7 ,0 0 0 円 、 漁 業 の 経
営支援及び新規漁業就業者に対する支援を実施するため、水産業経営安定事業
に 3 ,4 0 0 万 4 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
次に、商工費について申し上げます。
商工振興費では、商工会が行う中小企業や小規模事業者に対する振興事業に
要 す る 経 費 に 対 す る 支 援 と し て 、 商 工 会 運 営 補 助 金 や 事 業 補 助 金 と し て 4 ,0
80万円、中小企業が実施する県外展示会出展や販路開拓に要する事業の支援、
空き家を活用しビジネスを実施する経費に要する事業の支援など、中小企業振
興 支 援 事 業 に 6 6 2 万 9 ,0 0 0 円 を 計 上 し 、 中 小 企 業 者 の 持 続 的 な 経 営 を 支
援してまいりたいと思います。
ま た 、 企 業 立 地 促 進 の た め の 企 業 立 地 促 進 助 成 金 に 1 億 5 ,0 0 0 万 円 を 計
上いたしております。
ま た 、 観 光 振 興 費 で は 、 B - 1 グ ラ ン プ リ 開 催 事 業 と し て 1 ,4 0 0 万 円 、
三 国 温 泉 ゆ あ ぽ ~ と の 機 器 設 備 の 更 新 費 用 と し て 5 ,0 0 0 万 円 を 計 上 し 、 さ
らなるサービス向上を目指してまいりたいと思います。
また、観光施設費では、竹田農山村交流センター、たけくらべ広場、竹田水
車メロディーパークの3施設の管理運営について、指定管理委託料として4,
686万円を計上いたしております。
次に、土木費について申し上げます。
道路橋りょう維持費では、道路管理に起因する事故の未然防止と将来的なコ
スト縮減を図るための橋りょう長寿命化修繕計画に基づく五本跨線橋の長寿命
化 事 業 と し て 、 4 ,2 0 0 万 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
-29-
道路橋りょう新設改良費では、社会資本整備総合交付金を活用し、末政・随
応寺線ほか3路線の幹線道路と通学路の整備を進めていくため、道路改良補助
事 業 に 1 億 7 ,1 0 0 万 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
土木総務費では、北陸新幹線建設に係る円滑な用地取得及び早期の工事着手
を 図 る た め の 補 助 金 と し て 、 4 ,0 5 9 万 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
また、景観まちづくり費では、JR春江駅周辺整備事業として、新しい駅舎
建 設 な ど の 整 備 の た め に 1 ,9 8 0 万 円 、 三 国 駅 周 辺 整 備 事 業 と し て 、 1 億 1 ,
0 2 1 万 8 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
住宅費では、公営住宅ストック総合改善事業として、2ケ年の継続事業とな
る 江 留 上 団 地 3 号 棟 の 全 面 改 修 工 事 な ど で 1 億 5 ,5 3 6 万 6 ,0 0 0 円 を 計 上
するとともに、空き家等対策事業として、改修費や除却費などを支援するため
の補助金492万円を計上いたしております。
次に、消防費について申し上げます。
嶺 北 丸 岡 消 防 署 移 転 新 築 工 事 及 び 嶺 北 三 国 消 防 署 改 修 工 事 の 経 費 7 億 6 ,5
9 0 万 円 を 含 め 、 嶺 北 消 防 組 合 負 担 金 で 総 額 2 1 億 3 0 2 万 1 ,0 0 0 円 を 計
上いたしております。また、嶺北丸岡消防署移転に伴う土地購入費として9,
862万円を計上いたしております。
次に、教育費について申し上げます。
教育委員会費では、学級運営支援事業として年々増加傾向にある特別な支援
を必要とする児童・生徒に対する支援員のさらなる充実を図っていくために、
8 ,0 1 8 万 4 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
学校管理費では、耐震補強工事が終了したところでありますが、今後は計画
的に施設の長寿命化に取り組む必要があり、そのため、小学校施設整備事業で
春江小学校・春江西小学校・大石小学校の長寿命化改良工事設計委託料を4,
200万円計上いたしております。
また、みくに龍翔館管理運営事業では、老朽化した設備の段階的な改修を図
る た め 、 エ レ ベ ー タ ー 改 修 工 事 と し て 4 ,5 0 0 万 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
また、丸岡城国宝化推進事業では、丸岡城の国宝化に向けて、丸岡城の歴史的
価 値 を 明 ら か に す る た め の 調 査 研 究 費 用 と し て 1 ,1 9 7 万 円 を 計 上 い た し て
おります。
保健体育総務費では、国体推進事業として、三国運動公園多目的競技場の人
工 芝 新 設 工 事 に 3 億 8 ,0 0 0 万 円 、 三 国 運 動 公 園 陸 上 競 技 場 の 改 修 工 事 に 3
億 8 ,0 0 0 万 円 、 三 国 体 育 館 の 耐 震 補 強 な ど 改 修 工 事 に 5 億 4 ,8 0 0 万 円 、
丸 岡 体 育 館 の 床 の 改 修 工 事 に 5 ,2 5 4 万 3 ,0 0 0 円 、 ま た 、 福 井 し あ わ せ 元
気 国 体 の 開 催 に 向 け た 費 用 と し て 、 実 行 委 員 会 負 担 金 な ど を 含 め て 3 ,0 1 1
万 6 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
-30-
また、学校給食費では、三国学校給食センターでアレルギー対応食を提供す
る た め 、 施 設 整 備 費 と し て 1 ,1 9 5 万 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
次に、特別会計の予算概要について申し上げます。
国民健康保険特別会計予算につきましては、歳入歳出予算の総額は、それぞ
れ 前 年 度 に 比 べ 2 億 7 ,5 3 9 万 1 ,0 0 0 円 増 の 9 9 億 8 ,4 9 6 万 5 ,0 0 0
円を計上いたしております。
歳入では、国民健康保険事業運営維持のため、一般会計からの法定外繰入金
4億円を計上いたしております。
歳 出 で は 、 保 険 給 付 費 で 6 2 億 4 ,2 0 8 万 6 ,0 0 0 円 、 後 期 高 齢 者 支 援 金
で 1 0 億 8 ,2 7 9 万 1 ,0 0 0 円 、 共 同 事 業 拠 出 金 で 2 0 億 9 ,0 7 7 万 6 ,0
00円を計上いたしております。
後期高齢者特別会計予算につきましては、歳入歳出予算の総額を、それぞれ
前 年 度 に 比 べ 1 3 3 万 4 , 0 0 0 円 増 の 8 億 1 ,1 1 2 万 7 ,0 0 0 円 を 計 上 い
たしております。
次に、企業会計の予算概要について申し上げます。
水道事業会計につきましては、主に事業の維持運営費であります収益的支出
に 1 8 億 6 ,1 8 9 万 5 ,0 0 0 円 、 主 に 施 設 整 備 な ど の 経 費 で あ り ま す 資 本 的
支 出 に 9 億 4 ,7 5 4 万 3 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
資 本 的 支 出 の 主 な も の で あ り ま す が 、 木 部 配 水 池 新 設 事 業 で 3 億 3 ,2 4 4
万 円 、 石 綿 管 等 布 設 替 事 業 で 1 億 8 ,1 8 4 万 4 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お り
ます。
公 共 下 水 道 事 業 会 計 に つ き ま し て は 、 収 益 的 支 出 で 3 1 億 9 ,0 0 8 万 7 ,0
0 0 円 、 資 本 的 支 出 で 3 0 億 5 ,5 3 2 万 4 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
資本的支出の主なものでありますが、未普及解消下水道事業で8億円、汚水
処 理 対 策 改 築 事 業 で 6 ,7 0 0 万 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
農 業 集 落 排 水 事 業 に つ き ま し て は 、 収 益 的 支 出 で 3 ,6 6 3 万 1 ,0 0 0 円 、
資 本 的 支 出 で 1 ,3 3 4 万 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
病院事業会計につきましては、収益的収入は、入院収益や外来収益などで2
0 億 4 ,0 6 4 万 7 ,0 0 0 円 、 収 益 的 支 出 は 、 給 与 費 、 材 料 費 、 経 費 な ど で 2
2 億 5 ,3 2 5 万 2 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
資 本 的 収 入 は 、 一 般 会 計 か ら の 出 資 金 や 企 業 債 で 1 億 9 ,4 3 5 万 4 ,0 0 0
円 、 資 本 的 支 出 は 建 設 改 良 費 や 企 業 債 償 還 金 に 2 億 9 ,9 4 7 万 円 を 計 上 い た
しております。
以上、当初予算の概要について申し上げました。
続きまして、議案第18号、市道路線の認定について提案理由を御説明申し
上げます。
-31-
区画整理事業による道路及び開発行為により帰属した道路11路線について、
道路法第8条第1項の規定により市道路線として認定するため、議会の議決を
お願いするものでございます。
次に、議案第19号、福井県市町総合事務組合規約の変更について提案理由
を申し上げます。
福井県市町総合事務組合を組織する武生・三国モーターボート競走施行組合
の名称が越前三国競艇企業団に変更することになるため組合規約を変更するこ
とについて、地方自治法第286条第1項の規定により、議会の議決をお願い
するものであります。
次に、議案第20号、指定管理者の指定(坂井市たけくらべ広場ほか2施
設)について、提案理由を申し上げます。
坂井市たけくらべ広場の管理運営について指定管理者の指定期間が平成28
年3月31日で満了となるほか、竹田水車メロディーパークと竹田農山村交流
センターの管理運営について効果的、効率的に行うため、一般社団法人竹田文
化共栄会を平成28年4月1日から3年間指定管理者として指定することにつ
いて、地方自治法第244条の2第6項の規定に基づき、議会の議決を求める
ものでございます。
次に、議案第21号、坂井市行政不服審査会の組織及び運営等に関する条例
の制定について御説明申し上げます。
行政不服審査法の規定により行政不服審査会の組織及び運営等について所要
の規定を整備するため、この案を提出するものでございます。
次に、議案第22号、坂井市消費者センターの組織及び運営等に関する条例
の制定について、提案理由を申し上げます。
消費者安全法の規定により、消費者センターの組織及び運営並びに情報の安
全管理に関して所要の規定を整備するため、この案を提出するものでございま
す。
次に、議案第23号、坂井市病児病後児保育施設条例の制定について、提案
理由を申し上げます。
保護者の子育てと就労等の両立を支援するとともに、児童の健全な育成に寄
与することを目的に病児病後児保育施設を設置するため、この案を提出するも
のでございます。
次に、議案第24号、坂井市教育支援センター条例の制定について、提案理
由等を説明申し上げます。
登校できない状態や学校生活になじめない状態にある児童・生徒の学校への
早期復帰を支援する教育支援センターを設置するため、この案を提出するもの
であります。
-32-
次に、議案第25号、坂井市固定資産評価審査委員会条例の一部を改正する
条例について、提案理由を申し上げます。
行政不服審査法等の施行に伴い、審査申し出等について所要の規定を整備す
るため、この案を提出するものであります。
主な内容は、審査申し出、審理書面、決定書に係る規定を整備するものでご
ざいます。
次に、議案第26号、坂井市行政手続条例等の一部を改正する条例について、
提案理由を申し上げます。
行政不服審査法の全部改正に伴い、行政不服審査の手続等について所要の規
定を整備するものでございます。
主な内容は、坂井市情報公開条例及び個人情報保護条例において、行政不服
審査法による審理手続の規定を適用除外するほか、開示請求に係る不作為事件
を審議会の諮問対象にするなどを規定するものでございます。
次に、議案第27号、坂井市立保育所条例の一部を改正する条例について、
提案理由を申し上げます。
保育所の位置などを変更することについて、及び、幼保一元化の完了に合わ
せて名称を統一することについて、所要の規定を整備するものでございます。
主な内容は、幼稚園を幼保園とするための位置の変更、幼保園化の完了に伴
う保育園への名称統一などであります。
次に、議案第28号、坂井市介護予防拠点施設条例の一部を改正する条例に
ついての説明を申し上げます。
「いってこさ」及び「やすらぎの家」について、施設の老朽化により使用の
継続が困難であることから、用途を廃止するため、この案を提出するものでご
ざいます。
次に、議案第29号、坂井市企業立地促進条例の一部を改正する条例につい
て、提案理由を申し上げます。
坂井市内への本社機能の移転、最先端技術産業及び健康増進産業を含めた成
長産業を誘致することにより地域産業の新たな発展及び地元雇用の機会を確保
するため、この案を提出するものでございます。
主な内容は、本社機能の市内移転に対する立地促進助成金の追加、成長産業
に対する助成率の上乗せなどでございます。
次に、議案第30号、坂井市丸岡スポーツランド条例の一部を改正する条例
について、提案理由を申し上げます。
丸岡スポーツランドサッカー場の管理棟の使用料について所要の規定を整備
するため、この案を提出するものでございます。
内 容 は 、 管 理 棟 の 使 用 料 を 1 時 間 あ た り 2 ,5 0 0 円 と す る も の で あ り ま す 。
-33-
次に、議案第31号、坂井市下水道条例の一部を改正する条例について、提
案理由を申し上げます。
下水道法施行令の一部を改正する政令により下水道に排出される水質規制の
基準の変更について所要の規定を整備するため、この案を提出するものでござ
います。
内容は下水道を使用する排水基準の改正で、トリクロロエチレン1リットル
に つ き 0 .3 ミ リ グ ラ ム 以 下 を 0 .1 ミ リ グ ラ ム 以 下 と す る も の で ご ざ い ま す 。
次に、議案第32号、坂井市立三国病院使用料及び手数料徴収条例の一部を
改正する条例について、提案理由を申し上げます。
血液中アミノ酸濃度測定検査項目の追加に伴う検査料について所要の規定を
整備するため、この案を提出するものでございます。
主 な 内 容 は 、 検 査 項 目 の 追 加 に よ り 検 査 料 の 上 限 額 を 2 万 円 か ら 2 万 5 ,0
00円に改正するものであります。
以上、今回提案しました予算、条例その他の議案について概要を説明させて
いただきましたが、細部につきましては、御質問の内容に応じ、私初め副市長、
教育長または関係部長がお答えをさせていただきますので、慎重に御審議をい
ただき、妥当なる御決議をいただきますようにお願い申し上げ、提案理由の説
明とさせていただきます。
なお、本定例会最終日には人事案件等について提案を予定しておりますので、
よろしくお願いをいたします。
○
議長(橋本充雄)ここで暫時休憩をいたします。
午後は1時10分より再開をいたします。
○
(午後0時04分
休憩)
(午後1時09分
再開)
議長(橋本充雄)休憩前に引き続き、会議を開きます。
これより、日程第11、議案第5号、平成27年度坂井市一般会計補正予算
(第5号)から日程第16、議案第10号、平成27年度坂井市病院事業会計
補正予算(第2号)まで、議案6件について質疑を行います。
質疑ありませんか。
14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)簡単に質問しますが、補正の5ページに情報管理事業
というのがあります。それで、今、自治体に対するサイバー攻撃というのもか
なり強まっていまして、国の補助金も受けてセキュリティー対策強化は当然の
ことなんですけども、特にマイナンバー制度に伴っていろいろ懸念があるわけ
です。そういうことも相まって、国としてもそういうことを要請しているし、
補 助 金 も 出 し て い る わ け で す け ど 、 こ の 予 算 で い き ま す と 、 9 4 万 1 ,0 0 0
-34-
円 は 一 般 財 源 だ し 、 市 債 の 1 ,2 4 0 万 円 は 後 ほ ど の 交 付 税 な ど の 対 応 っ て い
うことなのかもしれませんが。まず、そのあたりの具体的な国としての財政的
な責任はどうなっているのか。それから、一般財源を出させないとだめという
ことでは本来あってはならない、国の責任でやるべきだと思うんですけど、こ
の点についてはどのように考えていますか。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)ただいまの松本議員の御質問でございます。今回の
3 月 補 正 の 中 で 庁 内 情 報 管 理 事 業 と し ま し て 2 ,5 7 4 万 1 ,0 0 0 円 を い た だ
いているものでございますが、現在のシステムの概要だけ若干申し上げますと、
事業別説明資料にも一部記載してございますが、財務事務あるいは文書管理事
務として扱っている職員のパソコンにインターネットが直接接続されて外部の
情報をとりにいけるという環境になっています。
先ほど、議員おっしゃったように、個人番号を含めた特定個人情報の取り扱
いを、インターネットを直接接続されているパソコンで扱いますと外部へ流出
するおそれがあるということから、この環境を隔離するというための国庫補助
並びにセキュリティー事業債、起債を一部認めるという財源の手当を背景とし
た環境整備を行うというものです。
この国の補助事業の考え方としまして、一定の人口規模に合わせた補助金の
枠の設定をされております。なので、個別の自治体のそういったシステムの環
境によっては、その補助金、あるいは、この起債対象とならない、どうしても
システムは自治体によって違いますので、万全の態勢を構築しようといたしま
すと、こういった補助金あるいは市債の方では対応できないという部分も財源
的 に 一 部 見 込 ま れ る と い っ た よ う な こ と か ら 、 9 4 万 1 ,0 0 0 円 の 一 般 財 源
を今充てさせていただいておりますが、実際、事業として繰り越しをさせてい
ただいて、そういった環境を整備するわけですが、極力、一般財源の持ち出し
がないような対応をしてまいりたいと考えております。
以上です。
○
議長(橋本充雄)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)自治体としては部長の答弁の方向でするしかないわけ
ですけども、やはり、これは国としての責任をきちっと果たしているというこ
とにはならないという点で問題だと思いますし、こうやって、一事が万事、い
ろいろ、今後ともずっとこういうことがかかわってくるわけですから、国に対
して改めてきちっと要求をしていくということが大事だと思います。そのこと
だけ指摘しておきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)ほかに質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
-35-
○
議長(橋本充雄)これで質疑を終わります。
次に、日程第17、議案第11号、平成28年度坂井市一般会計予算から日
程第23、議案第17号、平成28年度坂井市病院事業会計予算まで、議案7
件について質疑を行います。
質疑ありませんか。
14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)大まかなことについて基本的な視点についてお尋ねし
たいと思います。一般会計を中心にお尋ねしますが。この28年度の予算は大
きな特徴があります。事業規模で前年比で49億円を超えるということで、大
きな事業規模になり、パイプラインの負担金の25億円を除いても、相当な伸
びと。その大きな要因は普通建設事業費が前年52億円が85億円になるとい
うところにあると思います。これをどう見るかということなんです、1つは。
個々の事業でいうと必要な事業もたくさんあるわけです。ゆりの里のレストラ
ンでいうと、私は見通しも明確になっていないこの段階で予算計上することは
大いに問題ありと思いますが、いずれにしても身の丈に合った事業規模の展開
をするべきだと思うんですけども、その点でやはり背伸びをし過ぎということ
を思わざるを得ないし、その点についての基本的な市長としての見解をお尋ね
したいと思います。それは後ほど答えていただきますが。
そもそも、坂井市、合併して10年になるわけですけども、坂井市の財政運
営の経緯というのは、職員を削減する。100人以上削減しました。それから、
正職員を臨時職員に置きかえる、あるいは、民間委託、指定管理制度、そうい
うことで、行政の民間化をかなり急速に進めることによって財政を浮かす、そ
れを投資的経費に回すというような流れになってきてると思うんですね。今回、
こういう、28年度、29年度、30年度も行くんでしょうか、そういう大き
な規模での事業が見込まれるわけですけども、そうした中で合併特例債という
有利な起債事業であっても、その3割は後年度負担なわけですから、それがや
はり実質公債費比率は余り上がらないという試算はされていますけども、その
試算それ自体は裏づけがあると思いますが、それにしても、やはり、後年度へ
の負担を残すことになり、それをどのように坂井市が対応することになるのか
ということが懸念されるわけです。行革大綱実施計画の中で、今私が言ったよ
うなところを削減して一般財源を生み出してきているわけですけども、今後、
そういうハード事業を進めるツケを新たな行政改革の中で、職員を減らすとか、
ひいては、直接的な市民へのサービスの低下を招くとか、そういうことがあっ
てはならないと思うんですけども、その点での市長としての基本的な姿勢、考
え方、その裏づけを持ってちゃんと対応されるのかどうかと、住民サービスを
おとさないんだという点で、そのあたりについて明確にしていただきたいとい
-36-
うふうに思います。まず、第1点はこの点でお尋ねします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)松本議員のおっしゃることも十分理解もしています。特
に、今回の予算にあたっては、13%強っていいますか、今言われるように、
多くはパイプラインのそういう事業が完了したっていうことで、25億円です
か、それも大きなウェートも占めていますし。そのほか、やはり、どうしても
住民に必要なっていうんか、まず、坂井市民のためにするっていうことは重き
を置いてますし、これまで、特に、学校、私は市長になる前から、何のために
するやと、将来を担う子どもたちのためにやっていこうという強い方針ってい
うんか、考え方で市長をさせていただいています。そういったこともありまし
て、今日まで、この2、3年の間に学校の耐震補強だけでも、今、130億円
ぐらいかかってる。まだ、これからかけないかん。これは、将来の子どものた
めに、お金の問題じゃなしに、やっぱり、子どもの教育として安全で安心して
教育が受けられるようにしなきゃならない。それはどうのこうの言うことでは
ないというふうに思ってますし。そのほか、やはり、人命っていうんか、市民
の財産、生命を守っていくにも、消防なんかもそう、今、春江のあそこにも1
0億円近くかけたし、今度の丸岡の消防署も、ずっと前から役所の前にありま
したが、本当に、一番危険な場所、一番助けなあかん、そういうところが一番
危ないって。ただ、そういった中で、お金は多少。それなんかも、結構審議し
て、要らないものは買わないって、改修するところもありますし。それなんか
も、いろんな審議して、少しでも抑えよう、抑えようってしていく中で、どう
しても、そういう土地の改修もせないかんし、建物なんかも、もう消防なんか
でも、できるだけ抑えてってしていますし。そういった中で、丸岡だけじゃな
いですけど、そういう、住民のために、やっぱりせないかん絶対必要なことな
んですよね。学校なんかもそうですし。小さいことやけど、今、学校の支援員
なんかも、教育長ももうちょっと何人かふやしてほしいっていう話もありまし
たけど、それはふやすにこしたことはないですけど。多少、4人ふやしたんか
ね、実際。今、70人やったっけ、60人、それなんかもやっぱり大事だとい
うふうに思います。それは、もう、やはり、それも学校の先生もふやし、子ど
もさんの、問題を抱えるっていうんか、親御さんの身にしてみたら、それも1
人 分 の 給 料 っ て い う ん か 、 そ れ を 見 た ら 、 6 ,0 0 0 万 円 や っ た の が 、 7 ,0 0
0 万 円 、 8 ,0 0 0 万 円 、 2 ,0 0 0 万 円 ほ ど ふ え て い る ん で す よ ね 。 そ れ な ん
かも、やはり、親御さんのことを考えると、そういった、自分の子ども、障が
いまでもいかないですけど、そういうなんかもやっぱりしてあげんとだめやろ
うというふうに思ってますし。そういった、財源的には、本当に、箱物、きの
うも記者会見あった中で、箱物っていうのは多いんですよ。多いけど、やっぱ
-37-
り今やらんとだめやと思うし、やれる時期っていうのはやっぱりあると思うん
ですよ。今、松本議員言われるように、合併特例債がなかったら、こんなんで
きないですよ、学校にしても、何にしても。だから、合併特例債がなかったら、
学校、三国なんかも10何億円かけてやってますけど、多分1割も国の補助金
はないというふうに思うんです。合併特例債があるから、そういうのができる
ことであって、できるのは本当に32年までだというふうに思います。すれば、
なるべくしない方がいいんですけど、やっぱり、そういう学校なんかも、やっ
ぱり、整備していかないかんし、グラウンドもそうだと思うし、これから、コ
ミュニティセンターなんかの、やっぱり、そういう、坂井市、やっぱり、そう
いう、人口減少にもなっていくし、高齢化社会を迎えていくし、そういった中
で、コミュニティセンターの必要性っていうのも、これからも、お金もかかる
けど、やっぱり、もう、今やらんとだめなんですよ。私も会社を経営してて、
今、本当に、これは、いいわいいわっていうわけにはいかないんです。借金も、
合併する前は330億か、40億か、400億円って、確かになりましたけど、
借金ふやしたらもうやめるかっていったら、その借金以上に坂井市全体が落ち
込んでしまうだろうというふうに私は思っています。時期もありますから。こ
れから、今、丸岡の国宝化に向けても、今、丸岡の住民なんかも、本当に、今、
一生懸命、来月にも大会もあるんですね。それなんかは、もう、一生懸命、み
んな、丸岡だけじゃないですけど、丸岡は1つ目標に向かってやっていこうと。
これも、将来的には、相当、何億円ってお金かかるみたいですよね。それだけ、
町の住民がこれだけ目標に向かってやっていこうと、そういう気持ちがあった
ら、やっぱり、何かつけて、何か、ほかの、選択と集中っていうのももちろん
ありますけど、それはやっていかなあかん。だから、これに対しての、本当に、
無駄って、松本議員はどれが無駄っていうんか、よくわかんないんですけど、
それは無駄っていうのは私は無駄なんて自分自身は1つもないというふうに思
ってますし。さっき、ゆりの里公園の話も出ましたが、これも、3回も4回も
お答えしてますように、だから、お金かけ過ぎなんですよ、国のお金が。最初、
500億円って、今度、倍になってますから。だから、そのために、60億円、
今、借金を返さなあかんのですね。それも合併特例債があるから、これ、今、
60億円できるんですよ。60億円全部が合併特例債には使えないということ
ですけど。それなんかも、やっぱり、春江、今、悪いけど、春江、本当に商業
ゾーンっていうことで、今の縦貫道路なんかは、本当に一番にぎやかしい場所
だというふうに思ってますし。ところが、今、そこを外れると、やはり、まだ、
春江っていうのは、もう一つ、正直言って。そのためには、やっぱり、そうい
うお金をかけたからには何か成果を出さないかんということで、くどいようで
す け ど 、 前 に も 言 っ た よ う に 、 今 、 1 ,0 0 0 、 こ れ は 国 の お 金 か も わ か り ま
-38-
せ ん け ど 、 1 ,1 3 0 億 円 っ て い う お 金 が み ん な 土 の 中 に 埋 ま っ て し ま う ん で
す。これをしないと、もう、それだけになってしまうんですよ。それでは私は
だめやろうって。それでお金を投資したら、それだけのことを、成果っていう
か、ちょっとでもいいから、少しでも成果を出していかないかん。それは、今、
全国に、今、シティセールス室もつくりましたが、「花あかり」っていうのを
一生懸命、そういう、東京なんかもしていますし、そういった中で、やはり、
今のうちに、何か、せっかく、今、私は、何でそれをしようと思ったか。せっ
かく、ここに貯水槽があるから、ちょっとしたんですよ。それやったら電気代
もかからないですね、ポンプの必要。それをうまいこと利用して人を呼びたい
と思うし、観光の1つにしたい。だから、丸岡へ行って、春江行って、三国の
こういうのが将来的にできたら私の理想ですよ。それはやっぱりするべきやと
いうふうに思いますし、丸岡から直接春江って、特に、正直、春江の人には悪
いけど、丸岡へ行って、春江って観光って特別ない、特に三国って遠過ぎます。
だから、丸岡へ行って、丸岡も寄って、逆でもいいんですけど、丸岡へ行って、
春江のそこへ行って、お食事もしてみながら、農産物のそれも見て、そこだけ
でも、農産物、レストランだけではなかなか人が来ないですよ。だから、そう
いうものをして、やっぱり、それだけではだめ。だから、それの予備として、
そういう、水を生かした、イルミネーションとか、まだ、これからきちんとし
た、設計はある程度はできてますけど、私の思いの7割ぐらいしかできてない
ですけどね。それはやっぱりしなきゃいけない。だから、それはもう水を生か
したイルミネーションって、多分、どこにも、どこにもっていうことはないけ
ど、大きなところをいえばありますけど、北陸では今のところはないだろうと
いうふうに思ってますし。中途半端みたいなのはしたらあかんなと思うけど、
だけど、余りお金もかけられんなという、だから、そこの私もいつも悩んでい
るところですけどね。だけど、やっぱり、そういう1つの観光のあれとして、
やっぱり、絶対私はしたいなっていうふうに思います。そのことをすることに
よって、高齢者の一人暮らしとか、子どもさんとか、そういう、この坂井市に
はこういうものがあるっていう、感動を覚えるようなところにしたいっていう
ふうに思っています。
そして、この前も話をしましたが、JAはるえとJA花咲ふくいと一緒にな
ってやっていくっていうのを今進めています。きのう、おとついも、春江の女
性部の総会、そこである程度話はしましたが、お互いにしてませんし、それは
皆さんで、女性の人も、何とか、そういう1つの目標っていうんか、楽しみで
もありますし、協力してほしいっていうのは私も総会の中で挨拶もさせていた
だいていますし。最初から、お金ないから、確かにお金ないですよ。私らも、
会社してると、本当に、400億円の借金っていったら、それはもうできない
-39-
と思う。売り上げの1割ぐらいの借金が限度やなって、民間では、私はそう思
ってましたが。これはまた違うと思うんですよ。確かに、お金も、借金も40
0億円というふうに思いますから。お金よりか、やっぱり、生きがいやという
ふうに思います。生きがいやし、にぎわっていけば、経済効果していけば、借
金も少しずつ返していけるやろうというふうに私は思ってますし。やはり、中
途半端に、これはだめ、これもだめって言ったら、だんだん坂井市全体が落ち
込んでしまう。だから、せなあかんときはせないかんというふうに私は思って
ますし。やっぱり、坂井市民のために、私は、こういった、400億円のあれ
してますし。だから、職員なんかも削ればいいってもんでない。これから、セ
キュリティーの問題とかって、いろんな、だんだん職員の仕事がふえてきてる
んですよ。これも余り減らしたらだめやと思うし。減らすっていうことは、市
民にまたそういう迷惑っていうんか、サービスが低下するんですよ。今、1人
やめたら2人入る、お金だけ言うとね。1人、今、退職すると、2人ぐらい給
料払えるんです。2人、若い子やったら。そこまでも言わないけど。そういう
考え方をしないと。職員を減らせ減らせって改革してしたら、自分の首絞める
ようなものですから。だから、そこらも人数がこれくらいっていうのはなかな
かできないんですけど。これは、ちゃんと、今の仕事に合ったような職員の配
置とか、人数とかっていうのは考えていかなあかんというふうに思います。減
らせばいいっていうもんでは。私は人を減らすっていうのは余り賛成ではない
し。だけど、それも、やっぱり、そういう改革のうちでは人件費も大きなウェ
ートを占めてるもんですから、それはそれなりにしていかなあかんと思うし、
民間委託もありますし、民間委託は、一応、今度の丸岡の方で約半分、公立半
分、民間、私立半分ということに目標を一応達成してますから。これは、もう、
私も財政的なことも十分思いながら、やっぱり、市民がこの坂井市に住むこと
に生きがいを持って生活していくことがまず大事だというふうに私は思うんで
すよ。それに向かって進むべきだというふうに私は思っています。いろいろ話
ありますが、私、ちょっと、余り、松本議員にも、もう3度ほどお話ししてし
まいましたけど、私はいろんなことを心配してます。だから、財政問題なんか
も、月に1回近く財政と話して、これはいろんな話をしてますし、だから、議
会にも、先日も35年までの財政計画っていうのは議員らにも説明してあると
いうふうに思いますし。だから、私がどう思うんじゃなしに、議会からも、い
ろんな、総チェック機関ですから、そういった中で財政おかしいんじゃないか
なっていうのは、どんどんチェックして、また指導を仰ぎたいなというふうに
私は思ってます。
○
議長(橋本充雄)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)思いは伝わるんですが、やはり、これから高齢化社会
-40-
を迎える中で、財政需要は、福祉需要が高まるわけですね。なので、市長は一
定職員を削ればいいってもんじゃないっていう発言もされましたから、それは
大事な視点だと思いますし、貫いていただきたい。ただ、ベテランの職員1人
やめて若い子2人雇えるって、計算はそうですけど、ベテランの職員も1歳年
とると給料は上がりますから、それを昇級をストップするんなら2人雇えます
けども。そう単純ではなくて。つまり、職員をこれだけ減らしたから財源埋め
たわけですけど、逆に行政需要がふえる中で職員もふやさないとだめな状況が
出てくるわけです。そういうときには、相当、逆に大変になるわけですよね。
そういう心構えといいますか、住民サービスの基本は職員の人のサービスです
から、そういう心構えは、将来的な展望を持つと、人口減少社会とはいえども、
人の手当てっていうのは重要だと思うんです。
もう1点の大きな視点は、この子育て支援策についてです。
市長は、先ほどの所信表明の中で、まず、女性活躍推進法ができて、子育て
と仕事の両立支援とあわせて、女性の職業生活における活躍を推進していくん
だというふうに述べられました。その下支えをするのが子育て支援ですよね。
安心して仕事に打ち込めると。あるいは、安定した収入、身分だから、子ども
を産み育てられる条件が一つ一つの過程では生まれるわけですよね。そういう
点で、今年度の予算はどうなのかと。国との関係でちょっとありますから言い
ますけど。2014年に消費税が引き上げられることに対して、低所得者の子
育 て 世 帯 臨 時 特 例 交 付 金 を 、 1 世 帯 1 万 円 出 し ま し た 。 昨 年 は 1 世 帯 3 ,0 0
0円に削られました。2016年度はゼロになりました。一方で、よく与党の
方々は、児童扶養手当の加算分を倍にするんだということがありますが、これ
は子ども2人目からなんですね。じゃあ、坂井市はどうか。坂井市も、すくす
く支援事業で、3人目を年間5万円の商品券、今度、2人目を年間3万円の商
品券というふうに拡充されました。この事業そのものの拡充という意味では前
向きの取り組みと思います。その部分に限っては。しかし、以前から私たちは
言ってますが、子育て支援というのは総合的な問題なので、1人目を産み育て
ることが今の時代は大変厳しい。もう一つは、子どもを持っている家庭では、
2人目以上を産んでる家庭は全体の4割なんですね。つまり、過半数の家庭は
1人なんです。子どもを持っている家庭の中では。だから、総額は1億円超え
ました、このすくすく支援事業で。大きな予算です。しかし、国の施策として
も、例えば、母子家庭、総体的には低所得階層になります。一人っ子の母子家
庭、結構いますよね。そういうところは、むしろ、逆に厳しくなるわけですよ、
今の国の安倍内閣の政策によって。だから、坂井市として、そういう国の動き
には問題があるけども、そういうことを踏まえて、そこをカバーする取り組み
っていうのをもっと考えられるべきではないのかというふうに思うわけです。
-41-
それで、女性の活躍という視点からいいましても、坂井市は今年度の予算の
計上、つまり、人事政策として、給食センターの調理師が3人やめるけど1人
も採用しないんでしょう。臨時職員に置きかえるわけですね。それから、保育
士は16人ぐらいやめて、10人しか採用しないんですよね。いろんな都合で、
結果としてはそんなになってるんです。だから、その女性の職場で臨時に置き
かえてるんです、ずっとこの10年間。だから、何か、口では女性の活躍とか、
安倍内閣のスローガンに乗っかってるみたいなところがあるけども、実態とし
て本当に女性に活躍してもらおうと思ったら、比較的女性の多い、そういう職
場の職員もちゃんと正職員で採用すると、対応すると、そうしなければ、本当
に地域全体のベースアップも図れないし、子どもも、安心して、結婚し、子ど
もを産み育てるという環境を家庭の中につくっていくことはできないわけです
よ。だから、そういう視点が今度の予算ではやはり欠けている。従来型の延長
線でやっているんではないのかというふうに思うんですね。こういう法律がで
きたんだから、改めてみずからの政策を振り返って軌道修正をしていくと、そ
ういう方向性が必要なんじゃないですか。いかがでしょう。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)今度、今の2人目、二子に対しての助成っていうの、だ
か ら 、 今 、 日 本 で 1 .8 人 で す か ね 。 1 .2 に な れ ば 、 坂 井 市 も 人 口 ふ え る 。 理
想ですけどね。平均は。
○
14番(松本
朗 ) 出 生 率 が で す ね 。 2 .1 ね 。
○
市長(坂本憲男)ごめんなさい。出生率。だから、少しでも、そういうこ
とによって、2人目も大変なんですよね。今、1人でも大変だと思います。今、
給料も上がっていかないから、だから、共働きしなきゃいかんのですよ。子ど
もには学費もかかるし、いろんなものがかかりますから。だから、そういった
ので、気持ち、だから、年間3万円もらって、今、ほんで、1人目産んで生活
楽になるかっていったら、全然ならないというふうに思います。人口減少が続
いてるから、できたら2人目を産んでくださいねっていうのが私の気持ちだと
思います。これは商品券ですから。5年か、6年前、国の前に、うちの施策、
商品券をやってます。それは、経済効果っていうのは、今、商業者なんかは大
変悪いんですよ、坂井市内。まあ、どこでも一緒だと思います。そういったの
を商品券にすれば、坂井市外へ行くことはないんですよ。それも経済効果も含
めて、すくすく商品券のもやりましたし、今度のは経済効果もありますけど、
やはり、私の理想としては、1人の子どもさんじゃなしに、将来的にいったら、
やっぱり、1人、さみしいやろなというふうに思うんです。子どもさんも、親
御さん、1人やったら、生活が大変だから、1人かもわからん。だけど、子ど
もさんのことを考えたら、やっぱり、兄弟はいた方がいいと思いますよ、将来
-42-
にわたっては。そういった中で、気持ちとして、2人目も大変だけど、何とか
子どもさんを2人産んでほしいなっていうのは私の気持ちでやってますし。だ
から、話は変わって、そういう、女性が働く、活躍するって、国は女性の一億
総活躍社会っていうのを目指してるっていうのは、気持ちはわかるけど、松本
議員、気持ちはわかるけど、だから、そういうんだし。だから、今の財政にな
ると、給食とか、いろんな、臨時職員を正職員にしたら、ちょっと私はできな
いと思うんですよ。正職したら。そうしたら、本当に、もう、いいわいいわに
なってしまうから、私は、ちょっと、将来的、財政的にも。だから、応募なん
かも臨時職員でって応募してると思うんですよ。わかるんですよ、松本議員の
言われるのは。臨時職員で入って正職員にって、わからんことはないですよ、
それは。できたら、そうやってした方がいいです。ただ、今言うように、今、
400億円も、今までにないような、かつて13%以上の予算ばっとつけてる
中で、どこかで抑えせんかったら、バランスがとれないんですよ。だから、臨
時職員っていう、それの応募していく中で正職員にばっと持っていった場合に、
人件費っていうのは、さっきも言ったように大きなウェートを占めていますし。
坂井市全体の人件費っていうのは、ウェートっていうのは80億円ぐらいかな。
多分、それぐらいのウェートを占めているんですよ。それを、今、臨時職員を
正職っていってなったら、私も気持ちとしてはしたいですよ。だけど、全体的
に考えると、それはそれで、約束どおり。臨時職員の方がいいっていう者もい
るんですよ。全部、臨時職員を正職員にしてって、それはないです。保育士の
人、臨時職員の人でも私も懇談するときがあるんです。私らは臨時職員の方が
いいっていうのも結構いますから。その方が楽やっていうことで。ずっと勤め
るよりかは。そういう方もいますから、だから、臨時職員で採用したら臨時職
員でお願いしますっていうのが。いろんな課題もありますけど。理想はそうで
すよ。正職員に行くまで。そこまで余裕がないというふうに思ってますから。
どっかで、やっぱり、ちょっと、そういう抑えんとだめやと思いますよ、私は。
○
議長(橋本充雄)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)だから、今、答弁されたところが問題なんですよ。そ
うやって、職員を臨時に、正規の職員3人やめて臨時で補充でしょう。そうや
って、どんどん臨時の職員の比率が上がるわけですよ。そういう浮いた財源が
公共投資に回るっていう典型的な予算を組んでいる。今年度は特別それが顕著
ですけども、この来年度の予算は。そういう考え方のもとにずっと推移してき
ている坂井市の財政運営のあり方が問題ないのかっていうことについて問題提
起をしました。引き続き、この問題については今議会で取り上げていきたいと
思います。そういう自治体でいいのかっていうのが問われると思います。
以上です。
-43-
○
議長(橋本充雄)ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)これで質疑を終わります。
次に、日程第24、議案第18号、市道路線の認定についてから日程第38、
議案第32号、坂井市立三国病院使用料及び手数料徴収条例の一部を改正する
条例についてまで、議案15件について質疑を行います。
質疑はありませんか。
14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)保育所条例の一部改正についてであります。これは、
主なものは名称を保育所から保育園にするということがあるわけですけども、
ここで問題になるのは、春江北保育所、保育園、それから、春江西保育園の定
数が190に大きく伸びることです。背景としてはわかりますよ。大石小学校、
大石幼稚園と西幼稚園がそれぞれの保育園の中で幼保園として保育をするとい
う中で定員を減らさなければならないという背景はあるけども、余りにも大き
くなっている。
お尋ねしますが、北保育所の建設時当初の定員は何名でしたか。西保育所の
定員は何名でしたか。わかりますか。事前に言ってなくて悪いですけど。
○
議長(橋本充雄)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)春江北保育所は160人でございました。春江
西は165人でございました。
○
議長(橋本充雄)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)それは直前の数字がそうなっているんじゃないんです
ね。間違いなく当初建設時の定員ですね。直前でしょう、それ。
○
議長(橋本充雄)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)すいません。建設時は調査しておりません。今
現在の見込みを述べさせていただきました。
○
議長(橋本充雄)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)西は120人だったと思いますし、北はちょっとはっ
きり覚えてませんが、130人だそうです。ですから、非常に大きくなってい
る。西は、増築したから、ちょっとそれをカバーする面もあるけど、北は増築
してないでしょう。つまり、本来、定員130人とか、120人を前提とした
設計をしている保育所で、最低基準を上回っているはずはないでしょうから、
条件をクリアしているんだと思いますが、条件をクリアすればいいのかという
問題なんですよ。だから、ゆとりある園舎でゆとりある保育ができていたもの
が、定員を大きくすることによって、どうしても手狭になるっていうことがあ
る。
-44-
もう一つは、1つの保育園が定数190人ということ自体が、やはり非常に
大きな問題だと思うわけです。市立春江保育所のときも定数180人で、多過
ぎるじゃないかという議論は言いましたけども、これだけ児童数が1つの園で
多いと、保育士が、両親から、じいちゃん、ばあちゃんから、そういう子をち
ゃんと認識して子どもの保育の状況も伝える、そういう役割が保育所にはある
わけですけども、果たし切れない、キャパを超えている、そういう規模だと思
うんですね。だから、そういうことを、そうではなくて、本来、大きなものを
1つつくるのではなくて、適切な数の保育所を新たにつくると、それこそが本
当の子育て支援だというふうに思うわけですけど、その点は基本的な視点とし
てどのように考えますか。
○
議長(橋本充雄)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)ただいまの質問にお答えいたします。御指摘ご
ざいましたように、一元化の計画に基づいてこれまで整備をさせていただきま
して、今回の条例を変更させていただく中で、全体で19施設の保育園ができ
るわけでございます。こども園が1園、幼保園型の保育園が13園、保育園が
5園ということで19施設が整備をされていくわけでございますけども、今お
っしゃいましたように、確かに定員数が多くなってしまったということに関し
ましては、今後、しっかりした保育をしていく必要が当然あると思っておりま
すし、施設基準については最低基準は当然クリアをしながら施設を運営させて
いただきたいと思っております。
以前、民営化のときにもお答えをさせていただきましたように、保育士一人
一人がしっかりと子どもたちに向き合いながら充実した保育を今後とも進めて
まいりたいと思っておりますので、御理解いただきますように、お願いいたし
ます。
○
議長(橋本充雄)ほかに質疑はありませんか。
16番、伊藤議員。
○
16番(伊藤聖一)議案第24号、教育支援センター条例についてお伺い
したいと思うんですけども。ちょっと意外っていうか、かなり積極的にこうい
うところに市はかかわってきてくれてるかなというふうに。先ほど、市長の答
弁の中でも、松本議員との話の中でもそれに関連したようなことに触れてるか
なと思うんですけど。ここで、教育支援センターを市でやっていこう、こうい
う条例化してやっていこうということに至った思いとか、それから、これから
この支援センターをどういうふうにしていくのかっていうことについて、教育
長でも、教育部長でも方針についてお聞かせください。
○
議長(橋本充雄)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)今回お願いしてます支援センター条例でございます
-45-
けども、春江の研修センターに、平成23年4月に、この機能を、いわゆる適
応指導教室を、三町、いわゆる、三国町、丸岡町、春江町にそれぞれ適応教室
がありましたけども、それを一括に集めまして、不登校児童・生徒の支援、ま
た、学級復帰を支援するということで指導員を集約し、また、スクール・ソー
シャル・ワーカーも配置しまして、家庭、保護者の支援、また、子どもたちの
支援をするということで、そういう機能を研修センターに持たせました。
そういった意味で、今回、年々、不登校児童・生徒がふえる中で、いろんな
状況の中で不登校児童がふえるわけですけども、家庭の支援を含めまして、そ
ういった専門の指導員を置いた中で、子どもたちを支援していきたいというこ
とで、今回、本来やっている適応指導教室の状況に合わせた条例をお願いして
るということでございます。
○
議長(橋本充雄)16番、伊藤議員。
○
16番(伊藤聖一)今の部長の話やと、この研修センターの名前を変えた
ぐらいの答弁だったふうにもとれるんですけども、本来はもっと違うと思うん
やね。建物の名前を変えるんじゃなくて、坂井市として教育支援センターとい
う、そういう、組織っていうか、そういうものをつくって、今、部長最後に答
弁いただいてますけど、不登校の子たちに対するフォローしていこうというと
ころが最も大事な部分かなと思うんですけども。だから、今、たまたま、そこ
にあるけども、そういう教育支援センターっていうものをしっかりと坂井市の
教育行政の中に位置づけを全体の中にきれいにはめ込んで、これから、そうい
うことはちゃんとやっていこうという積極的な思いだろうと思うんですね。教
育長、うなずいてらっしゃいますけど。この間、議会報告会でも、坂井市の教
育行政についていろいろと話を皆さんにさせていただいて、やはり、いじめと
か、不登校って、かなり、誰でも非常に関心の高い部分で、坂井市はどうして
いくのっていうようなことも、大分、我々も意見をもらいましたし、教育長も、
この教育センター、これから先、どういうふうに運営されていかれますか。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)今回、この教育支援センターに名を変えさせていただ
いて、ここを中心にしながら、もちろん、不登校であったり、あるいは、いろ
んな、気がかりな子どもたちの支援であったり、あるいは、もっともっと教育
的な幅の広い支援をそこの支援センターで行うことができるような、そういう
システムであったり、場所にしていきたいなと。そういうことで、今まで適応
指導教室であった3つのものを1つにして、今のところ、非常にいい働きをし
ていただいておりますし、不登校の子どもたちが1人でも多く学校に復帰でき
るような、そういう体制にもなってきておりますので、これからの坂井市10
年に向けて、これからの10年に向けて、そこをもっと拡張しながら、いわゆ
-46-
る、今の19の小学校と5つの中学校のいろいろな問題をそこで集約しながら、
そこで、また、発信したり、指導体制であったり、援助したり、あるいは、研
修の場にしていけたらいいなと、そういう思いでこういう条例を出させていた
だいています。頑張っていきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)16番、伊藤議員。
○
16番(伊藤聖一)ありがとうございます。実は、きのう、2、3人の議
員で今の施設にちょっと行かせていただいて、職員の方とお話をいくつかさせ
ていただいて。今、教育長、幅広い支援というお言葉でしたけども、そんなに
大したお金かかったり、そんなんじゃなくって、ああしてほしい、こうしてほ
しいっていうようなことも2、3聞いてますので、それはまた委員会の方で一
緒にきのう行った議員から話があると思いますので、ぜひお願いいたします。
○
議長(橋本充雄)ほかに質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)これで質疑を終わります。
次に、会議規則第37条の規定により、予算特別委員会に議案第5号から議
案第17号までを、総務教育常任委員会に議案第19号、議案第21号、議案
第24号から議案第26号、議案第30号を、生活福祉常任委員会に議案第2
2号、議案第23号、議案第27号、議案第28号、議案第32号を、産業建
設常任委員会に議案第18号、議案第20号、議案第29号、議案第31号を、
それぞれ所管の委員会に付託をいたします。
次に、本日までに受理した請願は、さきに配付いたしました請願文書表のと
おり所管の常任委員会に付託いたしましたので、報告をいたします。
お諮りします。
あす2月24日から3月6日まで休会とすることにしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、あす2月24日から3月6日まで休会とすることに決定いたしまし
た。
3月7日は午前10時より本会議を再開いたしますので、よろしくお願いを
いたします。
本日は、これをもって散会いたします。
○
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
(午後1時59分
-47-
散会)
地方自治法第123条第2項の規定により、会議の経過を記録して、その相
違ないことを証するため、ここに署名する。
議
長
署 名 議 員
署 名 議 員
-48-
平成28年3月第1回
坂井市議会定例会議事日程(第2号)
平成28年3月7日(月)午前9時59分
開議
1.議事日程
〔第2号〕
日程第1
諸般の報告
日程第2
代表質問
2.本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
3.出席議員(26名)
1番
小
原
慶
之
2番
後
藤
寿
和
3番
川
端
精
治
4番
渡
辺
竜
彦
5番
前
川
徹
6番
南
川
直
人
7番
上
坂
健
司
8番
戸
板
9番
吉
川
貞
明
10番
古
屋
信
二
11番
上
出
純
宏
12番
田
中
哲
治
13番
佐
藤
寛
治
14番
松
本
15番
東
野
栄
治
16番
伊
藤
聖
一 (13:00退出)
17番

人
志
18番
川
畑
孝
治
19番
前
田
嘉
彦
20番
橋
本
充
雄
21番
永
井
純
一
22番
畑
野
麻美子
23番
山
田
栄
24番
広
瀬
潤
25番
田
中
千賀子
26番
木
村
進
朗
一

4.欠席議員(0名)
な
し
5.説明のため出席した者の職氏名
市
長
坂
本
憲
男
副
長
北
川
貞
二
長
川
元
利
夫
総 務 部 長
新
開
和
典
財 務 部 長
野
路
良
二
生活環境部長
黒
川
正
夫
福祉保健部長
髙
嶋
優
文
産業経済部長
萬
道
正
之
建 設 部 長
䋆
本
賢
治
上下水道部長
寺
澤
英
二
教
育
-49-
市
教 育 部 長
岡
部
恭
典
三国病院事務局長
直
江
正
一
6.職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
事 務 局 長
友
田
義
隆
事務局次長
村
田
由紀恵
書
三
寺
武
人
書
栗
田
ゆうこ
記
7.議事の経過
午前9時59分
開
議
-50-
記
第1回坂井市議会定例会
(午前9時59分
○
開議)
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
○
議長(橋本充雄)皆さん、おはようございます。
ただいまの出席議員数は26人であります。
定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。
日程第1、諸般の報告をいたします。
去る2月23日の本会議において予算特別委員会に付託しました、議案第5
号、平成27年度坂井市一般会計補正予算(第5号)から議案第17号、平成
28年度坂井市病院事業会計予算については、予算特別委員長からの依頼によ
り、お手元の調査依頼案件のとおり、それぞれの所管の各常任委員長に調査依
頼をしましたので、御報告をいたします。
日程第2、これより代表質問を行います。
所定の日時までに4会派の代表者より通告がありました。代表質問は、申し
合わせのとおり、順次行います。なお、質問時間につきましては、答弁を含め
て、志政会は1時間40分、政和会は1時間10分、政友会は1時間、日本共
産党議員団は50分であります。所定の時間内に質問並びに答弁が終わります
よう、御協力をお願いいたします。
まず、志政会代表、24番、広瀬潤一議員の質問を許します。
24番、広瀬潤一議員。
○
24番(広瀬潤一)皆さん、おはようございます。24番、志政会の広瀬
でございます。きょうの代表質問にあたりましては、志政会の皆さん方には温
かい御理解と御協力を賜りまして、そして、この代表質問の機会を与えていた
だきました。本当にありがとうございました。心より、厚く御礼、感謝を申し
上げる次第でございます。
それでは、志政会を代表いたしまして質問をさせていただきます。
坂井市はこの3月20日で誕生10年という大きな節目を迎えます。市長や
議員を初め、この場にいる皆さん、それぞれ、この10年を顧みて、さまざま
な思いがあるものと感じています。
振り返ってみますと、地方自治の環境が大きく変容する時代に対応するため
に、それぞれに特徴あるまちづくりを進めてきた4つの町が1つになる英断を
された各町長、議会、住民の皆様に敬意を表したいと思います。
しかし、この10年間が順風満帆に経過したものとは思っておりません。合
併前から続く厳しい財政状況と、新市の抱える課題の多さと、合併市として避
-51-
けて通れない克服していかなければならい合併のデメリットや旧町の融和など、
苦労の絶えない10年間ではなかったのかと思えます。
そのような中、融和・心・笑顔をスローガンに、坂井市船出からかじ取りを
続けてこられた坂本市長の尽力により、住みよさランキングにおいて絶えず全
国トップレベルに評価される市として、全国に誇れるまちとなることができた
のだと感じております。市民にも坂井市になってよかったとの思いが、若い人
を中心に確実に大きくなってきています。
我々の暮らす現在の日本は、人口減少と高齢化が進む社会となり、地方の衰
退が顕著となり始め、将来、日本の国力そのものが低下しかねない危機感から、
地方創生が国を挙げての喫緊の課題となってきています。
地方創生の最大の目的は、人口減少に歯どめをかけることにあります。その
ために、出生率の増加とUターン、Iターンなどを含めた定住人口の増加に向
け、施策を総動員して取り組む必要があります。言いかえれば、地方創生に向
けた取り組みが、11年目以降の坂井市の最重要施策となると言えるでしょう。
出生率の増加や定住人口の増加に大きく影響を与える鍵は、雇用の確保や改
善であり、そのためには産業の育成強化が重要なポイントであると確信いたし
ます。
産業の育成の観点では、観光産業が最も成長性があると期待される分野であ
り、観光産業育成はより重要度の高いものだと考えております。海外からの観
光客も合わせ、坂井市を訪れる交流人口の増加は、観光業での雇用創出だけで
はなく、人口減の影響を補って余りある市内の消費増につながり、市内経済の
好循環を生み出す効果が期待されています。
幸いにも、坂井市の観光分野における潜在能力は非常に高いものと断言でき
ます。これまでの魅力に磨きをかけ、まだまだ未利用の魅力を生かした創造を
するなど、坂井市が発展する要素はほかの自治体以上に豊富に存在しておりま
す。それを実行していくことが、ここにいる我々の使命であると思っておりま
す。
これまでに、観光の拠点として竹田地区や丸岡城周辺の整備が行われ、これ
からも引き続き強化されていくものと思います。そして、いよいよ、観光面で
最も期待される三国地区で、公共施設の統廃合に合わせて、より時代に合った
市民ニーズに応えながら、訪れる人にとっても魅力あるまちづくりとして、整
備が動き出しました。三国地区住民が待ち望んでいたときであり、心から期待
をいたしております。
さて、出生率向上や定住人口増につながる子育て支援や産業育成といった施
策は、坂本市長が最も得意とされる分野ではないでしょうか。
そこで、我々、志政会も、地域経済の発展を中心に、地方創生の観点から6
-52-
つのテーマについて質問をいたします。
まず初めに、特別区全国連携プロジェクトについてお伺いいたします。
政府は、平成26年に特別区連携プロジェクトを掲げ、翌平成27年8月に
ホームページを立ち上げ、広く広報活動を始めました。
早々に、坂井市は東京都品川区との連携に動き出し、昨年の10月にお互い
の地域の活性化のために手を取り合い、特別区全国連携プロジェクトとして締
結いたしました。この締結は全国に先駆けて1番目だと聞きました。
昨年11月には、プレミアム越前がに「極」の発表とタイミングを合わせ、
「品川区坂井市連携プロジェクト記念」イベントとして、「極」が品川水族館
に展示されました。この事業は特別区全国連携プロジェクトでの全国初の開催
となりました。
繰り返しになりますが、地方創生の現状として、1つに人口減少に歯どめが
かかっていない、2つ目に東京一極集中が加速している、3つ目に景気回復が
地方まで波及せず、地方経済と大都市経済で格差が存在していることが現状認
識としてあります。
地方を活性化させていく上で、大都市との連携をしっかりと確立していかな
ければ、地方創生を訴えてもまちづくりが進まないのも現状ではないでしょう
か。
また、人口減少社会を迎えている今、地方の活性化なくして、大都市東京も
いずれ衰退していく可能性もあります。今、お互いに必要なことは、大都市の
特別区と地方が、強い信頼のもとに、ともに発展・成長を続けられるまちづく
りを展開できるように、共存共栄を図っていくことが大事であると感じます。
品川区が坂井市をパートナーとして連携を始めたのは、坂井市の教育水準の
高さに目をつけたからだと聞いております。坂井市が、長年、子育てや教育に
力を注いできた結果だと感じます。
また、我々、志政会も、特別区全国プロジェクトを受けて、品川区議会、品
川区自民党・子ども未来会派との意見交換会を1月に行いました。今月末には、
品川区の議員が坂井市を訪れ、再度、お互いの情報交換を含め、議員同士の連
携を深めていこうと考えております。
行政と行政、議会と議会との連携の流れが、市民、区民や企業同士の連携に
つながっていくなど、いろいろな可能性も出てきます。これからは、競争では
なく、共存共栄として、ともに走る共走することでお互いのまちを活性化させ
ていくことに期待をします。
そこで、4点についてお聞きいたします。
まず、なぜ特別区全国連携プロジェクトのパートナーに品川区を選んだので
しょうか。
-53-
次に、品川区との連携プロジェクトは今後どのように事業として広げていく
考えでしょうか。
次に、坂井市と品川区、お互いが共同の関係での連携が必要となってくると
感じますが、どのように展開していくのでしょうか。
次に、品川区には、都内人気ベストテンに入る商店街として、戸越銀座、武
蔵小山の両商店街があります。坂井市として商店街との連携などを考えている
のでしょうか。
以上、答弁をお願いいたします。
2番目のテーマは、ゆりの里公園整備事業であります。
28年度より、国営パイプライン春江北部調圧水槽、並びに、ゆりの里公園
の整備事業が本格化してきます。今後、調圧水槽を初めとして、ゆりの里公園
屋外の親水空間に、噴水、壁泉、滝壺池など、さまざまな場所にライトアップ
が施され、光と水と木々の自然が織りなす北陸随一の空間として整備されます。
また、ユリーム内外には、坂井市産を中心に農水産物の直売所と農家レスト
ランが設営されるなど、まさに、人と人とが笑顔で集う、にぎわいの拠点とな
ることが期待されます。
今後は、坂井市の観光拠点である東尋坊・三国湊と丸岡城の中間拠点として、
また、坂井市観光周遊の新たな観光ルートの目玉として、ほかにはない多面的
魅力を持つゆりの里公園に我々は期待を寄せております。
しかし、懸念する点もあります。先ほども述べましたが、ゆりの里公園は、
もともと誘客力のある東尋坊・三国湊と丸岡城の中間点ではありますが、逆に、
どちらからも距離があり、アクセスに課題があるということです。JRやえち
ぜん鉄道の最寄り駅から徒歩で行くことは容易ではなく、公共交通機関を利用
してのアクセスを考えた場合、非常に気にかかります。マイカーやバスなどの
利用客が中心にならざるを得ないと思われます。
一見、マイナス材料に思える点ではありますが、見方を変えてみると、これ
らの自由に移動できる人たちに魅力ある公園であると認められれば、リピータ
ーとして何度も訪れてもらえるチャンスと捉えなければなりません。日夜、
日々、季節ごとに訪れるたびに違った感動を与えられる公園になってほしいと
思いますし、そのキーポイントは、新たにリニューアルされる直売所と農家レ
ストランにあるはずです。その直売所とレストランのあり方に大いに期待する
ところです。
全国に誇る地元の産物、食材をふんだんに使い、誰もがおいしいと笑顔にな
れるレストラン、そして、新鮮で安心でおいしい品ぞろえ豊富な坂井市の農水
産物と加工品が安く買える直売所。連日たくさんの来訪者でにぎわうことも夢
ではないですし、全国にも成功事例は多くあるものと思われます。
-54-
その点を踏まえ、2点お聞きいたします。
まず初めに、ゆりの里に設営される農家レストランについてお伺いをいたし
ます。
交通アクセス的にマイナス要因のあるこの場所において、待ち時間のできる
ほどの評判レストランになれるような、どのようなレストランになるのでしょ
うか。
次に、直売所についてお伺いいたします。
地域の特産品を販売すると予算書に明記してありますが、地域の特産品とは
具体的にどのようなものを販売していくお考えなのでしょうか。また、県内外
への販路拡大について、どのような戦略をお持ちでしょうか。
以上、答弁をお願いいたします。
3番目のテーマは、地域交通対策事業であります。
坂井市に公共交通機関を利用して訪れる人々や、地域で暮らす高齢者などの
交通弱者にとって、公共交通網の整備は重要な課題であります。
公共交通の整備・充実において、市の後期基本計画では、北陸新幹線整備に
伴いJR北陸線が第三セクター化されることから、県と連携して地域に密着し
た利便性の高い生活基盤交通機関の確保に向け検討するとあります。
また、観光面では、県を含め周辺自治体との連携を強化し、観光地間を結ぶ
二次交通の整備や各市町の観光資源を有機的に結合した観光商品の開発などに
より、新たな観光客の掘り起こしと誘客に取り組むとあります。
また、平成26年、福井県観光客入り込み数のデータを見ると、推計で、東
尋坊へは118万人、丸岡城へは37万人であり、坂井市全体で延べ443万
人と、県内市町では最も多く、名勝「東尋坊」、日本最古の天守閣「丸岡城」、
北前船寄港地でにぎわった湊町、伝統文化を今に伝える文化財や祭りなど、坂
井市が多くの観光資源を有していることが数字の上からもうかがえます。
しかし、これら坂井市への観光客が、市内観光地を点から線へと円滑に移動、
訪問しているかは大変疑問のあるところであります。県立大学の江川誠一先生
と福井銀行情報支援チームが行った観光アンケート調査によると、東尋坊を訪
れた人がどこを周遊しているかを見ると、石川県が最も多く、次いで芦原温泉
となり、丸岡城へは約5%の観光客しか訪れていないというデータとなってお
ります。観光客が市内を周遊できるために、公共交通機関を円滑に乗り継ぐた
めの環境づくりが早急に求められていると思います。
また、平成26年、県内目的別入り込み状況では、「文化・歴史」が最も多
く694万人であり、丸岡城においても有料入場者数は前年を上回っています。
そして、観光客の中には、歴史好きの人、夫婦で来られた方など、団体ではな
く、個人や少人数で来られる方が多くなってきているのも確かであります。さ
-55-
らに、今後進められる越前加賀インバウンド推進においても、JRの各駅、と
りわけ丸岡駅から丸岡城へのアクセスが重要になってくるものと思われます。
そこで、3点についてお聞きをいたします。
まず、東尋坊、ゆりの里、丸岡城、竹田を結ぶ観光ルートをどのように確立
するのでしょうか。
次に、JR丸岡駅と丸岡城を結ぶ新たな公共交通が必要と考えますが、今後
の取り組みについてどのように考えますか。
次に、JR線の三セク化後の支援としても、丸岡地区から福井市へ公共交通
機関を利用して移動する市民の利便性を考えても、丸岡・春江駅間に絞ったバ
ス路線の強化が必要と思われますが、どのように考えますか。
以上、答弁をお願いいたします。
4番目のテーマは、観光分野の総括として、坂井市の観光ビジョン戦略につ
いてであります。
坂井市には、彩り豊かな自然環境、歴史、伝統文化など、地域の個性や宝と
なる資源が豊富にあります。これらの地域資源を有効活用しながら、国が最重
要課題に掲げた「地方創生」に正面から取り組むことにあたり、地域の特性に
即した対応や政策分野ごとの新たな取り組みを展開していくために、坂井市は
まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定いたしました。
これまでの質問の繰り返しになりますが、これからの坂井市の地方創生にお
いては、観光業を基幹産業に育て、そこから派生する雇用増や消費拡大により
坂井市の産業を活性化し、人口増につなげていく施策が重要であります。
具体的な施策としては、これまでの中心的な観光資源にさらなる磨きをかけ
ることと、訪れていただく観光客などに少しでも多く市内で消費をしていただ
けるようにすることが重要であると思います。
そこで、2点について所見をお聞きいたします。
まずは、観光地の魅力アップについてですが、丸岡城国宝化推進室が取り組
んでいる国内最古の天守閣を有する丸岡城の国宝化の実現。極めて貴重な安山
岩の柱状節理である東尋坊の世界自然遺産登録や、北前船寄港地の日本遺産認
定などについて、坂井市の観光資源の対外的アピールを積極的に進めるため、
市民運動など坂井市全体で盛り上げることが必要であると思われます。観光拠
点のブランド化の具体的方策について、坂井市の所見をお伺いいたします。
次に、宿泊滞在型観光推進についてお伺いいたします。
昨年の3月14日の北陸新幹線金沢開業以降、坂井市には多くの観光客が訪
れており、各観光地はにぎわっています。東尋坊では約25%の増加、丸岡城
でも5%増加しております。特に、東尋坊の関東圏からの観光客は、前年度と
比較すると約10万人も増加し、北陸新幹線の開業効果が顕著にあらわれてお
-56-
り、誘客拡大の絶好の機会を迎えています。
また、丸岡スポーツランドのサッカーグラウンド整備により、学生の交流人
口も増加傾向にあります。市内飲食店でも、金沢や石川ナンバーのレンタカー
が多くなったと聞き及んでいます。
坂井市には、絶対的観光地である東尋坊、歴史的価値が高い国内最古の天守
閣を有する丸岡城、ファミリーに人気がある芝政や越前松島水族館、この春か
ら運営される「ちくちくぼんぼん」や、しだれ桜の里、竹田地区、ゆりの里公
園などの観光地が、1時間前後で移動できる範囲に多数存在しております。そ
して、坂井市を訪れた観光客の多くが宿泊する芦原温泉では、この北陸新幹線
特需で4割の宿泊客が増加したとのことであります。
また、坂井地区内には多くの工場や企業が稼働しており、ビジネス客も毎日
大勢この坂井地区を訪れております。しかし、観光用の宿泊施設ばかりで、ビ
ジネス利用に適した宿泊施設の絶対数が不足していると感じています。
このような状況下、これからの坂井市は、訪れた人にできるだけ長く市内に
滞在していただき、少しでも多くの消費をしていただけるようなまちづくりを
目指す必要があると思われます。
北陸新幹線金沢開業やサッカー場の整備により坂井市の観光入り込み数が増
加傾向にある上、今後、福井国体、北陸新幹線福井開業などで、さらなる観光
客の増加が見込まれる中、市内宿泊施設では大変不足していると考えます。
宿泊滞在型観光を推進することにより地域経済発展にもつながることから、
宿泊施設の誘致が急務であると思いますが、そのための具体的方策を考えては
どうか、市長の所見をお伺いいたします。
5番目のテーマは、強い農林水産業の政策についてであります。
農業は坂井市の基幹産業であります。しかし、農家を取り巻く昨今の農業情
勢は年々厳しくなってきており、農家の衰退は坂井市経済に対してマイナスの
影響が懸念されています。
とりわけ、昨年10月に大筋合意された環太平洋連携協定(TPP)により、
米の輸入枠拡大や牛肉・豚肉に関する関税の大幅引き下げ、野菜関係の関税撤
廃など、農業への影響が懸念される中、2月4日にはニュージーランドでTP
Pの署名式が行われました。
協定発効にはまだ時間がかかりそうですが、政府が示した我が国農業への影
響試算につきましては、さまざまな疑問視する声があります。去る1月14日
に農業対策などを説明する農政新時代キャラバン北陸ブロックの説明会や各地
域での説明会でも反発や不安の声が相次いでいるようであります。
そして、政府の言う「攻めの農業」や「国際競争力のある農業」とは、我々
農業生産者に置きかえて考えたときに、さてどういう農業政策なのかと不安が
-57-
募ります。国際競争力とは価格競争なのか、それは大規模化しての競争力なの
か、我々、生産者としてわからない点が多々あるように見えます。
市長の施政方針にもあるように、コストの低減や高品質な米生産を目指す強
い農業づくりの推進や、園芸振興においては、遊休農地対策などの計画的な事
業継続と、伝統野菜ラッキョウなどの生産拡大と特産化、そして、新たにニン
ジンの産地化を目指すとのことですが、坂井産米の低コスト化や高品質化を図
る上で、ブランド米の知名度を高め、強い農業づくり事業において、さまざま
な規模の農家が一体となり、より質の高い農産物が生産・提供できるようにし、
それを守り育てる政策が大事であると思います。
また、畜産政策においては、TPPでより大きな影響をこうむることが懸念
されます。
市内の肉用牛農家は16戸、酪農農家は5戸と年々減少傾向であります。福
井県が誇るブランド牛「若狭牛」は、その多くを坂井市の畜産農家で、宮崎県
で生まれた10ケ月の子牛を20ケ月、800キロほどになるまで大切に育て
られ、枝肉500キロで出荷されています。しかし、配合飼料の高騰や後継者
不足など、課題は山積しております。
林業においては、その取り巻く環境は、木材価格の低迷や高齢化などにより、
労働者の減少で極めて厳しい環境下にあります。
新年度予算では松くい虫防除事業や林道改良工事を計画的に実施するとのこ
とですが、木材産業の活性化や、グリーンツーリズムの観光との連携を推進す
べきではないでしょうか。
水産業は海の幸の豊富な坂井市ではありますが、現状は、後継者不足など、
他の一次産業同様に厳しい環境下にあります。
しかし、日本を代表する冬の味覚の王様「越前がに」や甘エビなどのブラン
ド化と、三国市場さかな祭、カニまつりのさらなるPRを積極的に展開すべき
だと思います。
今後は、シティセールス事業や、観光事業と連携し、体験漁業や地魚を使っ
た料理教室などの誘客推進と、三国港のPR活動が急務ではないでしょうか。
国は、強くて豊かな農林水産業と美しく活力ある農山漁村の実現に向け取り
組むことが重要であると言っております。
そこで、6点にわたりお聞きをいたします。
まず、坂井市の水田単作地帯や園芸地帯での強い農業づくりとは、どのよう
な農業を目指すものなのでしょうか。そのために今後どのような施策を講じて
いくのでしょうか。
次に、米の消費拡大について、どのように考えておられますか。
次に、和食文化の保護・継承に向けてどのような考えでしょうか。
-58-
次に、畜産酪農において若狭牛や高能力乳牛への転換についての具体的な支
援策はあるのでしょうか。
次に、豊富な森林資源の循環利用が重要と思えますが、どのように考えてお
られますか。
次に、水産業での商品開発や首都圏などへの販路拡大について、どのように
考えておられますか。
以上、答弁をお願いいたします。
最後のテーマですが、三国病院の改革プランについてお伺いをいたします。
これまで産業育成による地方創生を論じてきましたが、安心なまちづくりに
よる定住促進策も大変重要な視点であり、効果も期待できる施策でもあります。
首都圏では大都市部の医療・介護難民の不安がふえており、周辺自治体では
医療・介護施設を充実させ、都市部からの移住を促す施策が行われております。
全国的にも、救急医療体制を新たに構築する自治体や民間の救急医療を支援す
る自治体もふえております。
また、国の政策として、ますますふえ続ける高齢者や医療費に対応すべく、
地域包括システムの導入や地域医療構想の策定により、在宅医療を推進しよう
としております。
市民が安心して暮らしていける地域づくりに三国病院の役割はこれまで以上
に高まるはずであり、公立病院として存続させていかなければならないと思っ
ております。
しかし、公立病院を取り巻く経営環境は厳しく、経営の改善は常に求められ
続けている一方で、進められる地域医療構想や、地域包括システムに沿った新
たな市民ニーズに公立病院として期待に応え、公立病院としての責務を果たさ
なければならないのも現状であります。
そこで、3点についてお聞きをいたします。
まず、現在、総務省から求められている新公立病院改革プラン策定にあたり、
経営形態の見直しの方針はどのように考えているのでしょうか。
次に、市内の民間病院や診療所とのネットワーク化をどのように考えている
のでしょうか。
次に、現在、医師の派遣などで連携をしている福井大学附属病院と今後連携
強化すべきではないかと考えますが、どのように連携を進めていくのでしょう
か。
以上、答弁を求めて、志政会代表質問を終わります。ありがとうございまし
た。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)おはようございます。志政会、広瀬議員の代表質問にお
-59-
答えをさせていただきます。
初めに、なぜ品川区を選んだのかについてお答えをさせていただきます。
平成26年9月に、東京の特別区長会が、東京を含む全国各地域が生き生き
としたまちづくりを進め、ともに発展・成長し共存共栄を図り、それが日本の
元気につながるという趣旨で、特別区全国連携プロジェクトを立ち上げました。
これを受けまして、坂井市では、昨年8月に当プロジェクトのホームページ
に自治体情報を登録し、参加の意思表示を行ったところでございます。
品川区との連携に及んだ理由につきましては、品川区は陸の要衝、坂井市は
海の要衝であったことから歴史が似ており、また、「まちが皆で子どもを見守
る運動」や、活気ある商店街があるなど、古きよき地域コミュニティが現在も
残っていること、坂井市の空の玄関口となる小松空港から羽田空港まで約1時
間と近く、交通の便がいいこと、さらには大手企業の本社が集中しているとい
うことが挙げられます。
また、濱野品川区長が以前より坂井市を大変気に入ってくださっていること
も、その理由の1つともなっております。
次に、連携プロジェクトを今後どのように広げていくのかについて、お答え
をいたします。
今年度は、連携プロジェクトといたしまして、日本一幸福なまちからの贈り
物「極(きわみ)・黄金がにがやってきた展」や、戸越銀座商店街での坂井市
産コシヒカリの特別栽培米「花あかり」のPR販売を行ってまいりました。
来年度は、人の交流事業も進めるために、夏休み期間等を利用して、品川区
の小学生を坂井市に招き、市内の小学生との交流を実施したいというふうに考
えております。
今後は、市民同士の交流も含め、産業、観光、文化、教育など、さまざまな
分野において、役所間だけでなく、民間事業者も巻き込んだ連携も模索をし、
坂井市の経済の活性化や、お互いのまちの元気につながるような取り組みを展
開していきたいというふうに考えております。
次に、品川区内にある戸越銀座、武蔵小山両商店街との連携等を考えている
のかとの質問にお答えをいたします。
戸 越 銀 座 商 店 街 は 、 全 長 1 .3 キ ロ メ ー ト ル 、 約 4 0 0 店 舗 が 建 ち 並 ぶ 、 都
内で一番長い商店街であります。また、武蔵小山商店街は、全長800メート
ルの、天候に左右されないアーケードを持つ都内最長のアーケード街となって
おり、両商店街ともに平日でも多くの人々が訪れ、活気あふれる商店街だとい
うふうに伺っております。
先ほど申し上げましたように、今年度、戸越銀座商店街で「花あかり」のP
R販売を行ってきております。
-60-
今後は、武蔵小山商店街も含め、坂井市のおいしい食材や魅力ある特産品の
PR販売に取り組んでいければというふうに考えております。
さらに、商品を販売するだけでなく、例えば、そば打ち体験等を実施するな
ど、坂井市に訪れたくなるような仕掛けなどを取り組んでいきたいというふう
に考えております。
次に、ゆりの里公園整備事業についてお答えをいたします。
まず、レストランの内容についての御質問でございますが、平成28年3月
に 通 水 可 能 と な っ た 国 営 か ん が い 排 水 事 業 は 、 総 事 業 費 が 1 ,1 3 3 億 円 の 巨
費を投じ、国費約755億円、県費約270億円、坂井市では約60億円を負
担するものであります。
ゆりの里公園周辺再整備は、パイプライン化され目にすることができなくな
った農業用水の歴史を後世に伝えるため、パイプラインの仕組みや歴史ある農
業用水を子どもたちに伝承し学習できる場を、隣接する春江北部調圧水槽敷地
内に整備をするものでございまして、さらには、レストランや、直売所、ライ
トアップ施設を農業振興の新たな拠点施設として一体的に整備をするものでご
ざいまして、これにより地域内外からの集客を促進し、交流人口を増加させる
ことにより、地域農業の活性化を図るものでございます。
今回の事業において整備するレストランや直売所等は、JAはるえ、JA花
咲ふくいなどを中心に管理運営をしていただくことで協議を進めております。
その協議の中で、レストランについて関係機関や専門業者等の意見をお聞き
し、どのようにしていくかを検討しているところでございますが、その内容に
ついてはJAが決めることといたしております。
また、公共交通機関のアクセスについては、観光会社や交通会社等と連携す
ることなどを含めて検討していきたいというふうに考えております。
次に、直売所において販売する地域特産品また販路拡大についてお答えをい
たします。
直売所の内容についても、レストランと同様にJAと協議しているところで
ありますが、坂井市全域の農産物や加工品等が地域特産品となります。
その上で、春江地区を初め市内の農家の方がつくった新たな野菜や加工品を
地域特産物として販売することも検討をしております。
販路拡大については、観光施設としての誘客やイベントの開催などで集客に
努めるとともに、さまざまな媒体を利用した情報発信を積極的に行いたいとい
うふうに考えております。
次に、地域交通対策事業についての御質問にお答えをいたします。
初めに、東尋坊、ゆりの里、丸岡城、竹田を結ぶ観光ルートをどのように確
立するのかの御質問でございますが、市が取りまとめた平成27年度観光客の
-61-
交通機関別の入り込み客数におきましては、マイカーによる割合が最も高い7
0%となっており、これに追随する交通手段として、貸し切りバス利用が21.
3 % 、 電 車 や 路 線 バ ス の 定 期 路 線 交 通 利 用 者 は 4 .9 % と な っ て お り ま す 。
また、今後は、北陸新幹線の延伸に伴い関東方面からの訪問客が増加し、そ
の距離から、マイカーやバスよりもJRや飛行機での来客がふえると予想をい
たしております。
議員御質問の主たる市内観光地においては、いずれも特急が停車する駅など
からは離れておりまして、これを補うためには二次交通で補完する必要があり
ますが、その方法として、基点となる駅などから自転車のスポークのように主
要観光地へ向かう交通網を整備する「ハブ・アンド・スポーク」という考え方
があります。
また、それぞれの観光地が持つ自然、歴史、文化、食、体験等の特性を組み
合わせ、観光ニーズに応じたコース設定について検討していかなければならな
いというふうに考えています。
観光地、観光施設と、交通機関、宿泊施設との提携クーポンも有効であると
いうふうに考えており、これらを総合して、関係機関と一体となって整備して
いくことを検討してまいりたいと考えております。
次に、JR丸岡駅と丸岡城を結ぶ新たな公共交通網について、お答えをいた
します。
現在、JR丸岡駅と丸岡城を結ぶ交通アクセスとして、京福路線バスの丸岡
永平寺線と丸岡線を乗り継いで、平日は往復7便、土曜日では往復5便があり
ます。
また、コミュニティバスにおいては、平日運行になりますが、基幹系の丸岡
春江ルートの計6便で、朝夕、JR丸岡駅のバス停から一筆啓上茶屋前のバス
停を往復することができます。
観光面からの公共交通網については、現在の生活路線バスとしての位置づけ
を確保し、利用者の動向を見きわめ、路線バスとコミュニティバスの運行状況
を調査・把握しながら、運行事業者や関係部署と研究をしてまいりたいという
ふうに考えております。
次に、JRの三セク支援として丸岡地区春江駅間のバス運行の必要性につい
ての御質問でございますが、現在、丸岡地区と春江駅を結ぶバス運行について
は、JR春江駅に直接乗り入れる路線バスはありませんが、コミュニティバス
は、基幹系の丸岡春江ルートで朝夕を主に12便を運行しております。
しかしながら、限られた便数のため、全ての時間帯の結節については現段階
では困難な状況にあります。
春江駅の通勤、通学利用等の実態として、平成26年度の乗車人数は年間約
-62-
3 7 万 8 ,0 0 0 人 で 、 1 日 あ た り 約 1 ,0 0 0 人 の 方 が 利 用 し て お り 、 こ の 中
には丸岡地区の方も含まれているというふうに考えております。
このような実態を踏まえ、今後、JR春江駅周辺整備計画や北陸新幹線開業
による第三セクター化を視野に入れ、市民の利便性を高められるよう、路線バ
スを含めたバス運行について、運行事業者や関係部署と協議、検討してまいり
たいというふうに考えております。
次に、観光ビジョン戦略についての御質問でございますが、初めに、丸岡城
の国宝化、東尋坊の世界遺産登録、三国湊北前船寄港地として日本遺産認定の
ための市民運動の盛り上りについての御質問にお答えをいたします。
国宝、世界遺産、日本遺産については、いずれも最高峰の観光地や観光施設
の称号となり、これらに認定されれば坂井市の強力な観光資源となり、国内は
もとより、世界的な観光地として名を挙げることができると考えております。
現在、坂井市では、国宝化推進室を設置、また、3月下旬には、市民主導に
よって、国宝化の実現を目指すために、丸岡城天守を国宝にする市民の会が設
立されると聞いております。
国宝や日本遺産等の認定に向けた市民運動は非常に大切なことであるという
ふうに感じておりますが、一時的な盛り上がりではなく、次世代にわたり国宝
や遺産を守り続けていくことが大変重要であるというふうに考えております。
そのために、次世代の負担についての研究・検討を視野に入れ、自発的、か
つ、持続的に市民一体となった運動が展開できることを期待をするとともに、
市としてもできる限り支援をしていきたいというふうに考えております。
次に、観光等による入り込み数が増加をしており、福井国体、新幹線延伸な
ど、さらなる観光客の増加が見込まれる中、宿泊施設の誘致が急務であるにつ
いてお答えをいたします。
現 在 、 坂 井 市 に は 4 3 ケ 所 の 一 般 宿 泊 施 設 が あ り 、 収 容 人 数 は 約 2 ,2 0 0
人となっておりますが、これらのほとんどは三国地区にあり、ホテル形式のも
のは数少なく、民宿や旅館が主なものであります。
宿泊あっせんを行っている三国観光協会や、民宿、旅館への問い合わせにお
いて、団体であっても個別の部屋を求められることが多くなっているというふ
うに聞いております。
御質問の宿泊施設の誘致につきましては、観光やビジネスで来られる方に対
し高い利便性をもたらすだけではなく、地域経済の活性化にもつながることを
期待をするものであるというふうに考えております。
また、坂井市には、テクノポート福井を初め、市内全域に企業が進出してお
りますので、ビジネスでの利用や、平成30年に開催される福井国体時の宿泊
施設の確保、さらには、今後、進める外国人誘客施策についても視野に入れな
-63-
がら、できるだけ早く宿泊施設の誘致に取り組んでまいりたいというふうに考
えております。また、議員各位の御理解とまた御協力をお願いをいたします。
次に、強い農業水産業の政策についての御質問にお答えをいたします。
まず、坂井市の水田単作地帯や園芸地帯での強い農業づくりとはどのような
農業を目指すものなのか、そのために今後どのような施策を講じるのかについ
て、お答えをさせていただきます。
強い農業づくり事業とは、生産から流通までの総合的な取り組みに対して支
援する国の交付金の事業であります。
坂井市の水田単作地帯や園芸地帯では、農地の集積・集約により大規模化を
可能にする施設・機械等の整備に対して支援し、低コスト化、効率化を図り、
農産物の高品質・高付加価値化とあわせて高収益化を推進しており、農業が産
業として成り立つような足腰の強い農業経営を目指すものでございます。
次に、米の消費拡大についての御質問でございますが、以前より社会情勢や
食生活の変化から米の消費が年々少なくなり、米余りの状況が続いております
が、御飯を中心とした食生活のよさについて、小中学校や保育園へのお米の提
供を通して、食育の面から、子どもや保護者など家庭に対し、米の消費につい
て啓発してまいりたいというふうに考えております。
坂井市で生産された米を市内で消費する地産地消や、本年度、品川区戸越銀
座において「花あかり」のPR販売を行った実績がございますが、今後も、市
外はもとより、県外に向けて坂井市産米として販売できるようJAに働きかけ
るなど、関係する事業者と連携しながら坂井市産米の消費拡大に努めてまいり
たいというふうに考えております。
また、本定例会において、坂井市産米の消費拡大等の推進に関する条例が、
議員発議により議決、制定されましたので、今後、施策などの実施にあたりま
して、議員各位の御支援、御協力をお願いをするものでございます。
次に、和食文化の保護・継承に向けてどのように考えているのかの御質問に
お答えをいたします。
和食がユネスコ無形文化遺産に登録されましたが、和食の基本である一汁三
菜の構成は理想的な栄養バランスと言われており、うまみを上手に使い、動物
性油脂を多用しないことによって長寿や肥満防止に役立ち、さらに、季節に合
った調度品や器を利用することで季節感を楽しめるなど、すぐれた文化である
というふうに考えております。
坂井市では、海、山、里と豊かな自然が広がり、地域に根差した食材が用い
られており、年中行事と密接にかかわって育まれた伝統的な「食」が、家族や
地域のきずなを深めてきたのではないかというふうに感じております。
地元産の食材を取り入れた学校給食での地産地消、食と農と環境をセットで
-64-
考える安心・安全な農産物の生産、食と里山里海とのつながりについて理解を
深め、食育等の連携により、和食文化の保護・継承が必要と考えております。
次に、畜産酪農において若狭牛や高能力乳牛への転換についての具体的支援
についての御質問でございますが、品質・価格面で輸入牛肉と区別される和牛
や生産性の高い乳牛への転換については、今後の畜産経営の安定化に必要なこ
とであるというふうに考えております。
県の補助事業により、交雑種から若狭牛への転換に対しては、転換に係る費
用 に つ い て 県 が 算 定 し た 差 額 3 8 万 4 ,0 0 0 円 の 2 分 の 1 を 、 高 能 力 乳 牛 へ
の 転 換 に 対 し て は 、 差 額 2 3 万 5 ,0 0 0 円 の 2 分 の 1 を 助 成 を い た し て お り
ます。このほか、市の単独補助事業では、子牛の導入に対し、購入額の1%を
助成をいたしております。
次に、森林資源の循環利用についての質問にお答えをいたします。
本市の森林面積の多くを占める私有林のうち、約9割が所有面積5ヘクター
ル未満の小規模所有者でありまして、施業にあたる所有者の多くが高齢という
問題を抱えております。
このため、森林資源の利用にあたっては、地域で一体となった森林所有者の
組織と坂井森林組合による連携した施業がなされております。
森林から木材等を切り出し利用するときには、森林が有する公益的機能であ
る水源涵養、山地災害防止、生活環境保全の低下がないようにすることが必要
となっています。
そのため、市では坂井市森林整備計画に基づいた公益的機能別森林区域を設
けておりまして、それぞれの森林機能に支障がないような施業方法によって、
伐採地への植林、保育及び間伐などを適正に行い、永続的な森林資源の循環利
用を図っているところでございます。
次に、水産業での商品開発や首都圏などへの販路拡大について、お答えをい
たします。
水産物の商品開発や首都圏などへの販路拡大については、昨年、地方創生交
付金を活用し、東京で三国産魚介類の販売や、サンプリングを通じて坂井市と
物産品をPRし、産地の知名度向上と販路拡大を目的とした事業を展開したと
ころであります。
また、三国港で水揚げされる甘エビについては、商品のブランド化に向けて、
三国港機船底曳網漁業協同組合が、昨年5月と9月に東京都内のすし店築地
「すし好」において子持ち甘エビを利用していただき、高い評価を得たところ
であります。
さらに、新たな取り組みとしまして、新鮮なうちに冷凍し、姿焼き煎餅用と
して三国町の食品企画販売会社に出荷し、東京スカイツリーの「東京ソラマ
-65-
チ」にて「甘えび姿そのまま焼」として実演販売されたところであります。
今後も、昨年の取り組みを継続をするとともに、産地直送などの流通体制の
強化、改善及び水産物の高鮮度化に取り組み、甘エビ等のブランドを確立しな
がら、魚価の向上を図っていきたいというふうに考えております。
最後でありますが、三国病院、新公立病院改革プランについて、お答えをい
たします。
まず、経営形態の見直しの方針についての御質問でございますが、現在の改
革プランの策定にあたり、複数の運営方法を検討し、その中から地方公営企業
法の一部適用による運営形態を維持するという方式を選択し、病院事業改革プ
ランを推進してまいりました。
平成28年度に予定しております改革プラン策定にあたり、地方公営企業法
の全部適用、地方独立行政法人化、指定管理者制度を導入した運営など、複数
の運営形態について研究、検討を行ってまいりたいというふうに考えておりま
す。
次に、ネットワーク化をどのように考えるのかの御質問にお答えをいたしま
す。
御質問の再編、ネットワーク化につきましては、改革プラン策定においても、
検討、記載が求められている事項でもあります。
まず、再編につきましては、病院事業が運営する施設は三国病院のみという
こともありますので、今の時点では、他の団体が運営する公的医療施設、民間
運営等による医療施設との再編は困難であるというふうに考えておりますし、
また想定はしておりません。
ネットワーク化につきましては、現状では、国などが進めております地域包
括ケアシステムの中で、他の医療施設等との連携、協力体制を確立し、地域に
おけるネットワーク化の構築に積極的に取り組んでまいりたいというふうに考
えております。
次に、福大附属病院との連携強化をどのように進めるのかの御質問でござい
ますが、現在、福井大学医学部からは、常勤医師7名、そのほか、複数の非常
勤医師を派遣をしていただいております。また、外来診療科の開設を行ってお
ります。
この中で、より高度な医療提供が必要な患者や、回復期、慢性期にあたる患
者の紹介、逆紹介等による連携、協力により、当該患者にとって最も適切な医
療を提供できるよう努めております。
今後も、医師を中心とした人事交流、医療連携等の拡充、充実が図られるよ
う、病院長を初めとした病院スタッフの働きかけはもとより、坂井市と福井大
学との連携協定等も関連させながら、さらなる連携強化を図ってまいりたいと
-66-
いうふうに考えております。
○
議長(橋本充雄)以上で志政会の代表質問を終わります。
ここで暫時休憩をいたします。
午後1時より再開をいたします。
○
(午前11時16分
休憩)
(午後
再開)
1時00分
議長(橋本充雄)休憩前に引き続き、会議を開きます。
次に、政和会代表、19番、前田嘉彦議員の質問を許します。
19番、前田嘉彦議員。
○
19番(前田嘉彦)19番、政和会、前田嘉彦。政和会を代表いたしまし
て質問いたします。
平成18年3月20日、旧三国町、旧丸岡町、旧春江町、旧坂井町は、地理
的・歴史的観点から広域的な視点でまちづくりを推進することを目指し、坂井
市が誕生いたしました。そして、将来像を「輝く未来へ・・・みんなで創る希
望の都市」と定めました。あれから10年、坂井市は今年の3月20日で10
周年を迎えます。これまで、市、議会、市民が一体となってまちづくりを進め
てまいりました。
市制10周年を迎え、「四町融和と地域の均衡ある発展」から、さらなる飛
躍をするため、新たな将来像に向けた発想の転換が必要ではないでしょうか。
今回の代表質問では、1点目として、28年度の予算を財政的視点から、2
点目として、この10年を振り返り都市計画及び公共施設の今後のあり方につ
いて、3点目として、国が地方創生を最重要点に掲げ、急速な少子高齢化の進
展、人口減少に歯どめをかけるために制定された、まち・ひと・しごと創生法
に基づき、新たな取り組みとして市が策定している坂井市まち・ひと・しごと
創生総合戦略について質問していきたいと思います。
初めに、平成28年度の予算についてであります。
我が国の経済は緩やかに回復することが期待されていますが、アメリカの金
融政策が正常化に向かう中、中国経済を初めとするアジア新興国などの景気後
退、それによる日本経済の景気後退のリスクが考えられます。
また、国内に目を向けますと、平成29年に消費税を10%に上げる予定も
あり、この場合にはさらに消費が冷え込むことが予想されるところであります。
このような経済状況の中、坂井市における平成26年度の決算の収支状況は、
歳入総額379億円、歳出総額369億円で、実質収支は約10億円の黒字、
実 質 単 年 度 収 支 は 4 ,4 0 0 万 円 の 黒 字 で あ り ま し た 。
市税収入は微増に転じておりますが、財政の弾力性を示す経常収支比率は、
平 成 2 6 年 度 決 算 で は 9 2 .0 % と な り 、 財 政 の 硬 直 化 が 顕 著 と な っ て い ま す 。
-67-
さらに、平成28年度と平成30年度の2ケ年において、国営パイプライン整
備事業に係る負担金約60億円が予定されていることや、合併に伴う普通交付
税の特例措置が平成28年度から5年間で段階的に縮減され、平成27年度に
比べると、平成33年度には約10億円の減額と予想され、さらなる財源不足
が考えられます。
したがって、平成28年度予算は、事業の選択と集中を進め、歳入確保と歳
出削減に最大限の努力をしなければならないと考えられます。
そのために、市の平成28年度の予算編成方針は、基本方針として、坂井市
市制10周年と、「笑顔でみんなが住みたくなるまちづくり」の推進、事業の
再構築、最適化、総合計画後期基本計画の着実な推進、第二次行政改革の着実
な実行、各部局の主体的な取り組みの推進、財源の確保、国・県の制度変更へ
の適切な対応、ゼロシーリングの実施、特別会計・公営企業会計の健全化の8
項目に基づいて予算編成に取り組むものとしています。
そこで、市長は、行政改革を進めながら、中期財政計画により健全財政に取
り組むための具体的な考え方とその進め方をどのように考えているのかを最初
の質問といたします。
次に、本市都市計画について質問します。
人口減少・少子高齢化時代へと社会情勢が大きく変わる中にあっても、都市
計画用途区域の指定については、旧四町の指定をそのまま引き継いだ経緯があ
ります。その結果、従来の市街地は、空洞化が進み、空き店舗などが増加する
など、市街地の活力が失われています。
また、無秩序な郊外開発により虫食い的な宅地開発が広範囲に分布し、居住
環境が悪化しており、さらに郊外の沿道開発が進み、都市機能が市街地の外側
に拡散している状況であります。
地方分権が推し進められている今、自治体が個性的なまちづくりを展開し、
都市間競争に打ち勝つ施策が必要であると考えます。
また、旧四町の市街地において空洞化が顕著に見られるほか、嶺北縦貫道路
沿いは商業地化するなど、新たな市街地となっています。
現在の本市都市計画マスタープランでは、従来の旧町市街地を4つの拠点市
街地としてネットで結ぶネットワーク型都市としています。しかし、50年先、
100年先を見据えたとき、本市の都市構造は果たしてこれでよいのでしょう
か。
従来、都市計画の変更などは10年程度を目安としていることや、さきに述
べたように、土地利用形態の変化や公共施設の再配置を検討する場合の位置づ
けともいえる都市計画の見直しは重要と考えられます。
そこで、次の3点についてお尋ねします。
-68-
1点目として、本市都市計画は早期に見直すべきでは。また、その見直し内
容はどのように考えているのでしょうか。
2点目として、これまでコンパクトシティの実現のため、どのように取り組
んできたのでしょうか。また、今後の方針はどのように考えているのでしょう
か。
3点目として、従来のネットワーク型都市を継続していくとなれば、その核
となるものが必要と考えますが、市長の見解をお尋ねします。
次に、公共施設の今後のあり方について質問します。
坂井市発足後も、旧四町時代に整備してきた公共施設はそのまま坂井市へと
引き継がれました。これらの施設には、同じような目的で建設されたものが複
数存在し、それらの建築全盛期は1970年代から1980年代であり、施設
の約半数近くが30年以上の年数を経過していることから、近年、老朽化が進
行し、維持管理に係る費用も増加傾向にあると思われます。
また、10年から20年後には、大規模な改修や改築しなければならない時
期が確実に到来することも想定されます。
さらに、財政の硬直化が懸念される状況にある中、このような施設をどのよ
うに維持し、あるいは、新たに整備していくのでしょうか。これからの市政運
営にとっても極めて大きな問題であることは言うまでもありません。
こうした視点から、市では、市民の皆さんに、日ごろから御利用いただいて
いる公共施設について、利用状況や維持管理経費に関すること、さらには、市
全体の財政状況を含めてもっと広く市の現状を知ってもらおうと、平成24年
3月に公共施設マネジメント白書を作成し、市内各所に存在する多くの公共施
設について、施設利用の実態や、稼動、コスト状況など、これまで可視化され
ていなかった情報を施設単位で明確にするとともに、今後の施設のあり方・改
善の方向性を示しております。
また、合併10年で平成16年時点より280人の職員削減を目指しており
ましたが、平成24年度に示した中期財政計画では、平成28年度で210人
の削減、670人体制へ下方修正、今回の当初予算では698人体制と、さら
に28人の下方修正となっています。
これらの下方修正は、庁舎や支所の最終的なあり方が明確化されていないこ
とが原因となっていると思われるところであります。子や孫、ひ孫の世代に至
るまで負担を先送りせず、よりよい資産を次世代に引き継ぐため、公共施設再
生計画策定と実施が望まれるところであります。
そこで、次の4点についてお尋ねいたします。
1点目として、合併前と現在で公共施設の数と延べ床面積の推移はどのよう
な状況でしょうか。
-69-
2点目として、財政規模を考慮した適正な公共施設の数や延べ床面積はどれ
くらいと考えているのでしょうか。
3点目として、学校やコミュニティセンターなどの大規模改修や増改築にお
いて、環境負荷の低減を考慮したエコ改修や子育て支援などへの対応はどのよ
うに考えているのでしょうか。
4点目として、公共施設の総量圧縮、長寿命化、財源確保を考慮した公共施
設再生計画と実施に対してはどのように考えているのでしょうか。
次に、坂井市まち・ひと・しごと創生総合戦略について質問いたします。
少子高齢化の進展に的確に対応し、人口減少に歯どめをかけるとともに、東
京圏への人口集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来
にわたって活力ある日本社会を維持していくために、まち・ひと・しごと創生
法が施行されました。
これに基づき、坂井市では、人口の現状・将来見通しを踏まえるとともに、
客観的指標を設定し、今後の坂井市の人口減少対策、地方創生に取り組むため
の坂井市まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定することとなりました。
「まち」とは、市民一人一人が夢や希望を持ち、潤いのある豊かな生活を安
心して営める地域社会の形成であり、「ひと」とは、地域社会を担う個性豊か
で多様な人材の確保、そして、「しごと」とは、地域における魅力ある多様な
就業の機会の創出であります。
「しごと」が「ひと」を呼び、「ひと」が「しごと」を呼び込む好循環を確
立するとともに、その好循環を支える「まち」に活力を取り戻すことが総合戦
略に求められているのです。
人口減少を克服するには、若者の都会への転出の抑制、転入の増加を図る必
要があります。その効果的な方策の1つが雇用の創出だと思います。
市 内 4 校 の 高 校 3 年 生 全 員 に 対 す る ア ン ケ ー ト で は 、 2 8 .8 % が 県 外 進 学
を希望しており、「坂井市に住みたくない・坂井市から出たい」という回答は
2 4 .6 % で し た 。
その理由として最も多かったのが、進学したい大学・専門学校などがあるか
らで、次に、坂井市より魅力的な都市があるからでした。志望する職種がない
からは、男性に比べて女性の比率が極端に高くなっておりました。
坂井市の高校生の4人に1人は、行きたい大学が都市部にある、都市部の生
活が魅力的であるといった都会への憧れがうかがわれます。
また、そのほかにも、地方から都会への人口流出の理由として、地元に良好
な雇用機会がないため出ていこうとする人や、都会の大学を卒業して地元に帰
ろうと思っても、魅力的な就職先がないために都会に残るといった若者が多く
存在しているからとも言われています。
-70-
このことから、地元で働き続ける、進学で都会へ出ていった若者を呼び戻す、
あるいは、都会で生活している若者の坂井市への移住を図るには、魅力的で希
望を満たす雇用機会を創出しなければならないと考えます。それは、都会より
もやりがいを感じる仕事、都会よりも仕事への意欲を持ち続けることのできる
環境だと考えます。
そこで、坂井市における魅力ある雇用の創出について、次の3点を質問いた
します。
1点目として、夢や希望を持てる農林水産業の育成には、経済的自立を可能
にするための新システムの開発や、首都圏・海外をターゲットとした販路拡大
が必要と考えますが、市の支援策と今後の展望はどのように考えているのでし
ょうか。
2点目として、大企業や、有名企業、成長産業の企業誘致を周辺自治体と連
携協力しながら積極的に進める必要があると考えますが、具体的な方針と将来
ビジョンはどのように考えているのでしょうか。
3点目として、地場産業の振興や新規産業の開拓を、市が中心となって企業
や経営者、大学、金融機関、シンクタンクと連携して進めることが重要だと考
えますが、市の方針はどのように考えておられるのでしょうか。
次に、坂井市への新しい人の流れをつくるについて質問します。
国では、現状・課題を、人口流入によって東京圏に人口が集中し、地方は人
口減少の著しい地域が発生する見込みとし、基本目標を現状で年間10万人超
えの東京圏への人口流入に歯どめをかけ、東京圏と地方の人口の転出入を均衡
させるとしております。
現在策定中の総合戦略におきまして、坂井市で生まれ育った人のUターンを
支援するなど、坂井市にゆかりのある若者の移住を促進し、将来を担う優秀な
人材を確保するとしています。
また、坂井市が有する恵まれた住環境を生かして、大都市圏の住民に積極的
に情報発信するなど、若い世代を中心としたIJターン人口を図ろうとしてい
ます。
さらに、転入増加を図るとともに、転出の抑制にも取り組み、大幅な転出超
過状態から転入超過の状態への転換の実現を目的としています。
坂井市は、住みよさランキング上位にありながら、住みたさや市の認知度は
余りよくありません。さらなる知名度、認知度の向上を図るため、充実した内
容の情報発信を促す必要があります。
IJターンについては、大学生・専門学校や、都会で移住を考えている人や、
観光に訪れた人に、移住を検討する戦略的な情報発信を通じ、坂井市を選んで
もらう取り組みを進めなければなりません。
-71-
また、福井国体を大きなチャンスと捉え、関連した施策をどう考えていくの
かであります。
そこで、坂井市への新しい人の流れをつくるについて、次の4点について質
問いたします。
1点目として、県外大学・専門学校のIJターンをどう捉え、実効性のある
展開をどのように行っていくのでしょうか。
2点目として、観光に訪れた客や、他県出身の県内大学生、合宿を利用した
大学生に対して、移住対策のアプローチはどのようにするのでしょうか。
3点目として、坂井市にゆかりある人々をどのようにつながりを深めていく
のでしょうか。また、民間企業との連携についてはどのように考えているので
しょうか。
4点目として、国体事業に関連した施策はどのように考えているのでしょう
か。
最後に、若い世代の結婚・出産・子育てについて質問します。
人口は、地域コミュティの維持や安定的な行政サービスを提供していくため
の力の源であり、自治体経営の持続可能性に大きくかかわるものであります。
坂 井 市 に お き ま し て も 、 平 成 2 0 年 か ら 2 4 年 の 合 計 特 殊 出 生 率 が 1 .5 7
となっており、未婚化・晩婚化の進行が極めて深刻な状況にあると思われます。
しかし、雇用や働き方、経済的負担の軽減などの条件や環境が整えば、家庭
や子どもを持つことを希望する若者や子どもを持ちたいという市民は多く、結
婚から子育てまでの切れ目のない総合的かつ抜本的な対策を講じることが重要
と考えます。
また、結婚・出産・子育て対策は、生活全般や教育など多岐にわたることか
ら、その推進にあたっては、関連する施策や取り組みが効果的に実施されるよ
う地域が連携して取り組むとともに、家庭や子どもを持つことを温かく見守る
機運を醸成し、社会全体で取り組んでいくことが必要であります。
子どもを持ちたい人の希望をかなえるとともに、安心して子育てができるた
めに、市として少子化対策や子育て支援をどのように行っていくのか、次の2
点について質問いたします。
1点目として、切れ目のない妊産婦・乳幼児への保健対策を進めるため、集
中と選択によって保健師の体制を整備すべきでないでしょうか。
2点目として、女性が働きやすい職場づくりが重要であり、市として妊娠・
出産・子育てを推進するためにどのようなことを考えているのでしょうか。
以上、政和会の代表質問といたします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)政和会、前田議員の代表質問にお答えをさせていただき
-72-
ます。
私の方からは、平成28年度予算編成について、都市計画の見直しについて、
また、魅力ある雇用の創出について、新しい人の流れをつくるについて、若い
世代の結婚・出産・子育てについてをお答えをさせていただき、公共施設の今
後のあり方については副市長よりお答えをさせていただきます。
まず、平成28年度の予算編成に関して、行政改革を進めながら、中期財政
計画により健全財政に取り組むための具体的考え方と進め方をどう考えている
のかの質問にお答えをさせていただきます。
平成28年度一般会計予算につきましては、小中学校の耐震改修事業が平成
27年度で完了することから、国体開催に向けた施設整備や、(仮称)みくに
市民センターの整備、ゆりの里公園の再整備、継続して実施しております防災
無線の整備などの事業に加え、国営かんがい排水事業の一括償還の負担金など、
大型事業に係る予算を計上したことから、合併後最大の予算規模となりました。
これらの財源として、合併特例債などの優良起債の活用や地域振興基金などを
一部取り崩ししながら、財源の確保を図ったところであります。
また、市税におきましては、景気回復の兆しが見えてきたことから若干の増
収を見込んでおりますが、普通交付税については、合併算定替の特例措置の段
階的な縮減が平成28年度から始まり、平成33年度からは普通交付税が一本
算定となり、大きく減額されることになります。
財政状況は今後さらに厳しくなることが予測される中、今後も、引き続き、
自主財源の確保に向け最大限の努力をしていくとともに、必要不可欠な普通建
設事業については、合併特例債の活用期限を考慮しつつ計画的に実施をしてい
くことが重要であるというふうに考えております。
また、厳しい財政状況のもと、「笑顔でみんなが住みたくなるまちづくり」
の推進を図るためには、今後も継続して行政改革を着実に推進し、限られた財
源の中で、選択と集中を基本として適正な予算配分に努めることにより、持続
可能な行財政運営に努めてまいりたいというふうに考えております。議員各位
の御理解、また、御支援もいただきたいというふうに思います。
次に、都市計画の見直しについての御質問にお答えをいたします。
都市計画は早期に見直すべきについての御質問でございますが、平成20年
に策定されました都市計画マスタープランでは、平成39年を目標に、旧四町
のそれぞれの市街地や都市機能を強化し、相互の連携を強化するネットワーク
型の都市構造を目指すことといたしております。
相互の連携強化策でありますが、主要幹線道路として、これまでに、坂井地
区と春江地区を結ぶ市道福島江留上線、坂井地区と丸岡地区を結ぶ市道宮領北
部線、丸岡地区と春江地区を結ぶ市道末政随応寺線の整備を進めており、県の
-73-
事業でありますが、三国地区と坂井地区を結ぶ県道三国丸岡停車場線の整備も
進んでおります。
また、坂井市を東西に結ぶ高規格道路福井港丸岡インター連絡道路、南北に
結ぶ福井森田丸岡線についても事業採択され、ネットワーク型の都市として、
さらに連携が進むことを期待をするものであります。
また、都市計画の見直しでございますが、都市計画マスタープランはおおむ
ね10年で見直すことが推奨されておりますが、上位計画であります坂井市総
合計画の見直しに合わせて着手したいというふうに考えておりますので、総合
計画との整合性を図りながら、都市計画マスタープランの見直しを行いたいと
いうふうに考えております。
また、見直し内容については今後検討することとなりますが、近年の少子高
齢化、人口減少社会に対応するための都市計画としては、4つの市街地がある
本市の特色を考慮しますと、現在のネットワーク型の都市構造にコンパクトシ
ティの考えを足したコンパクトプラスネットワークの考え方、言いかえますと
4つの地域のそれぞれでコンパクトシティを目指しながら、それぞれの連携を
強化していく必要があるのではないかというふうに考えております。
国においては、都市再生特別措置法による立地適正化計画の策定を自治体に
提案しており、その内容は、地域公共交通機関の周辺に医療、福祉、商業等の
都市機能の誘導区域を定めることや、居住を誘導する区域を定める内容となっ
ております。
この計画を策定し、居住区域や都市機能の誘導が進められれば、一定区域で
人口密度を維持することが想定され、生活サービスや地域コミュニティが集約
され、持続可能な高齢者が住みよいまちになると考えます。
計画上は、インフラへの投資が抑制されることにより、結果的には若年層が
将来に希望が持てる魅力的なまちになると期待もされています。
しかしながら、この事業に取り組むかどうかについては、坂井市にとって有
効かどうかを含め、先進自治体を参考にもしていきながら、調査研究もしてい
きたいというふうに考えております。
次に、コンパクトシティの実現に向けての取り組みについて、お答えをさせ
ていただきます。
坂井市は、現在、コンパクトシティよりもネットワーク型都市構造の構築に
重点を置き取り組んでおりますが、コンパクトシティの考え方から、無秩序な
開発を防止する必要があります。
事業者から開発行為の相談があった場合には、無秩序な開発を行わないよう、
また、農地の開発を控えるように指導をしております。
開発の制限対策として、平成26年に高規格道路福井港丸岡インター連絡道
-74-
路及び福井森田丸岡線の両側300メートルの範囲を特定用途制限地域に指定
し、今後、道路整備が進んだ場合に大規模集客施設などの無秩序な開発が行わ
れないように制限をかけておるところであります。
次に、ネットワーク型都市計画を継続していく場合の核について、お答えを
いたします。
ネットワーク型都市の核については、1つの地域を核とするのではなく、坂
井市の特色である4つの市街地を今後も核として、それぞれの連携により特色
ある都市を形成する多核ネットワーク型の都市として発展していければという
ふうに考えております。
次に、魅力ある雇用の創出についての御質問でございますが、まず、夢や希
望を持てる農林水産業の育成についてでございます。
農業が産業として自立できることが、夢や希望を持った就農につながり、国
は農林水産分野におけるさまざまな対策を打ち出しております。
新しい取り組みとしては、ICTを活用した高性能機械の導入による高効率
な水田・畑作農業や、生産現場に導入可能な革新的な技術体系を確立した事業
などがあります。
本市といたしましては、このような事業を活用するため、常に市内農業者の
ニーズを把握し、意欲ある農業者と、次元の高いレベルでの事業計画・実施を、
県と連携して支援もしてまいりたいというふうに考えております。
首都圏・海外をターゲットとした販路拡大については、安定供給、ブランド
力、輸出条件などさまざまな課題もありますが、市といたしましては、シティ
セールスの一環として、市内農畜産物のPR機会を創出し、JAや市内農産物
加工業者、観光関係者と連携して販路拡大の取り組みを支援もしていきたいと
いうふうに考えております。
次に、大企業や、有名企業、成長産業の企業誘致を周辺自治体と連携協力し
ながら積極的に進める必要があると考えるが、具体的な方針と将来ビジョンに
ついての質問にお答えをさせていただきます。
現在、テクノポート福井の企業誘致については、福井県や福井市と連携し協
議をしており、県の誘致制度とともに、坂井市企業立地奨励金制度についても
周知しながら、積極的誘致を行っているところでございます。
今後の企業誘致については、県外に進学・就職した市内出身者のUターン促
進や、地元高校生、大学生の県外流出を抑制するため、市内事業所への就職促
進の施策として、本定例会において企業立地奨励金制度の条例改正を上程させ
ていただいているところでございます。
条例改正にあわせて、学生時代に学んだことを生かすことができる魅力的な
企業及び事業所の部門誘致を、県の企業誘致課とともに推進をしていきたいと
-75-
いうふうに考えております。
具体的には、女性や若者層が魅力を感じる管理部門や研究開発部門などの本
社機能を初め、先端技術産業や健康増進産業などの成長産業を積極的に誘致を
していきたいというふうに考えております。
そのための制度改正として、市外から本社機能を市内に移転する場合に、投
下固定資産額の20%、上限2億円を助成するとしたほか、製造業の中でも成
長産業と認められるものには、現行制度の助成基準に上乗せをするといった内
容であります。
地域産業の発展により人口減少に歯どめがかかり、それがさらなる地域産業
の発展となるような企業誘致施策について、今後も、県や周辺自治体の施策を
参考にしていきながら対策を講じてまいりたいと考えております。
次に、地場産業の振興や新規産業の開拓を、市が中心となって企業や経営者、
大学、金融機関、シンクタンクと連携して進めることが重要だと考えるが、市
の方針はという御質問でございます。
坂井市においては、市の中小企業振興に関する施策を総合的かつ計画的に推
進をするため、市が事務局となって、平成27年度から中小企業振興懇話会を
開催をいたしております。
懇話会の構成員として、県立大学の地域経済専門の教授を委員長として、企
業関係からは、テクノポート福井協議会代表者や、市の中小企業支援団体であ
る商工会関係、産学官及び金融機関代表者を委員として、市企業立地奨励金制
度や、中小企業者向けの支援制度、市商工会が実施をいたしています地域貢献
計画や、新規創業支援制度などについての検証や評価も実施をいたしました。
今後も、坂井市産業振興の発展のために、継続的に中小企業振興懇話会を開
催し、市内の産業の振興と活性化を図っていきたいというふうに考えておりま
す。
次に、新しい人の流れをつくるについての御質問でございます。
初めに、県外の大学・専門学校のIJターンをどう捉え、実効性のある展開
をどのように行っていくのかの御質問でございますが、IJターンへの取り組
みとしては、3つを考えております。
まず、1つ目は、3月4日に締結をした坂井市・福井労働局雇用対策協定に
より、ハローワーク三国と連携して、首都圏における移住相談会、職業相談会
や、県外の労働局及びハローワーク三国と連携した市内企業の説明会や面接会
を開催をしていきたいと考えております。
2つ目は、市外からの若い世代の移住促進を目的に子育て施策を充実させ、
さらに坂井市の認知度を上げる意味で、えちぜん鉄道の駅名を変更することで
認知度向上につなげ、坂井市の魅力が認知され移住などにつながるといった相
-76-
乗効果というものを期待をするものであります。
そのためには、えちぜん鉄道や駅周辺の地区の理解を得る必要があるという
ふうに考えております。
3つ目は、地域おこし協力隊などを積極的に受け入れていきたいと考えてお
ります。
隊員の活動期間の終了に合わせて、地域社会への貢献の意識が高く課題解決
能力にすぐれた者には、貢献度に応じて市内企業等への就職をあっせんする仕
組みをつくることで、IJターンの人口増加を図っていきたいというふうに考
えております。
次に、観光に訪れた客や、他県出身の県内大学生、合宿を利用した大学生に
対して移住対策のアプローチはについての御質問でございますが、地域住民が
主体となった自然の豊かさや、固有の歴史、文化、田舎暮らしを素材とする教
育旅行など、体験型・交流型の観光プログラムの開発、実施が有効であるとい
うふうに考えております。
見て食べていただくことはもちろんのことでございますが、体験・交流を通
じ、地域の人と触れ合い、楽しんでいただくことで、さらに坂井市の印象を強
く持っていただけるものと考えており、受け身の観光から脱却していかなけれ
ばならないというふうに考えております。
また、県外の大学生が、年間を通して竹田地区に滞在し、「教育」をキーワ
ードに、住民とともに竹田の資源が教育に及ぼす可能性を探る竹田Tキャンプ
を実施する予定でございまして、大学生に坂井市を第二のふるさとと感じてい
ただき、定住につなげることができるように取り組んでまいりたいというふう
に考えております。
さらに、坂井市学生合宿促進事業費補助金を活用する大学生などへ、定住パ
ンフレットやハローワークからの求人情報を提供し、事業所の説明会などへの
声かけを積極的に実施をしていきたいというふうに考えております。
次に、坂井市にゆかりのある人々をどのようにつながりを深めていくのか、
また、民間企業との連携についてはどうかの御質問でございますが、坂井市に
ゆかりのある著名人や坂井市に何らかのかかわりのある方々に坂井市のよさを
さまざまな場面で紹介していただくことにより、全国的に坂井市の認知度が上
がっていくのではないかというふうに考えております。
これまで、三国出身の小松長生氏の生家をリノベーションしたレストラン開
業に対する支援や、ヒナタカコ氏には、これまで、「たけだの響」や坂井高校
の校歌などの作詞、作曲をしていただいており、現在、10周年を記念した楽
曲の創作もお願いをいたしております。
一過性ではなく、今後もさまざまな機会やネットワークを活用し、坂井市に
-77-
ゆかりのある方々と協力できるようなつながりや可能性について探っていきた
いというふうに考えております。
なお、坂井市出身であることにこだわらず、福井県出身の方や坂井市に興味
を示した方々と信頼関係を築くことで情報の拡散の可能性が広がると考えてお
り、三国湊町のプロモーションビデオに御出演をいただいた竹下景子氏は大変
坂井市を気に入っていただき、さまざまな場面で坂井市のことをPRをしてい
ただいていると伺っております。
民間企業との連携については、平成28年度開催予定のシティプロモーショ
ンサミットにおいて、地方創生に積極的に取り組んでいる企業に参画をしてい
ただき、全国の自治体との事業連携のきっかけ創出を考えております。
次に、国体事業に関連した施策をどう考えているのかとの御質問でございま
すが、国体は我が国最大のスポーツの祭典として広く親しまれ、国民の健康増
進と、体力向上、スポーツの普及と発展、そして、豊かで活力ある地域社会づ
くりに大きく寄与してきました。
平成30年に開催される福井しあわせ元気国体では、正式種目のサッカー競
技 と バ レ ー ボ ー ル 競 技 だ け で 約 2 ,0 0 0 人 の 参 加 者 が 見 込 ま れ 、 観 客 等 を 含
め ま す と 、 約 2 万 1 ,0 0 0 人 の 方 々 を お 招 き す る こ と に な る と い う ふ う に 予
測されております。
その際、市民一人一人がそれぞれの立場で国体に参画し、参加者との交流を
通じ、住みよさなど坂井市の魅力をPRしていただくことが必要であると考え
ております。
今後、受け入れする際のおもてなしを具体化するにあたり、移住・定住の視
点を盛り込み、住みたい、また、住み続けたいまちとして選ばれるよう、その
方策について検討していきたいというふうに考えております。
次に、若い世代の結婚・出産・子育てについての御質問でございますが、ま
ずは、切れ目のない妊産婦・乳幼児への保健対策を進めるため保健師の体制を
整備すべきについての御質問でございますが、現在、妊娠された方が届け出す
る際に、健康増進課において個別面談を行い、面談で気になったことについて
保健師間で情報の共有を図り、妊娠期から出産に向けて注意を払っております。
また、各総合支所福祉課にも保健師を配置し、同様の面談を行うなど、幅広
い対応を行ってきております。
妊娠中には、妊婦教室を開催し、両親に対して出産への心構えや、母体の健
康管理等について、保健師や助産師、栄養士などから指導や助言を行っており
ます。出産後には、医療機関での1ケ月、4ケ月、9ケ月の無料健診のほか、
保健師や助産師による乳児全戸訪問を実施し、産後の母体管理もあわせて行っ
ているところであります。5ケ月、また、6ケ月の育児相談では、乳児の発達
-78-
相談や離乳食指導を行っております。
こうした取り組みの中で、支援が必要と考えられる産婦、乳児や未熟児に対
しては、医療機関と連携して保健師が自宅訪問をしているところであります。
このように、1歳6ケ月児健診や3歳児健診も含め妊娠期から乳幼児期に至
るさまざまな記録を整備し、フォローが必要な方の経過を一元的に把握し、的
確に対応しているところであります。
これらの事業に関しては、よりきめ細やかな対応や専門性が求められており
まして、平成28年度におきましては、国・県の補助事業を活用し、妊娠出産
包括支援事業に取り組みたいというふうに考えております。
この事業により各機関との連携・情報の共有を図り、全ての妊産婦や乳児の
状況を継続的に把握し、要支援者に対する支援プログラムの作成などを行い、
今まで以上にきめ細やかで切れ目のない保健事業を進めていくこととなります。
出生数は減少傾向にありますが、育児や発達に不安感を持つ親が増加してい
る中、保健師の果たす役割は大変重要であるというふうに感じており、今後と
も充実した体制づくりに努めてまいりたいと考えております。
次に、女性が働きやすい職場づくりが重要である。妊娠・出産・子育てを推
進するためにどのようなことを考えているのかの御質問でございますが、女性
の職業生活における活躍の推進に関する法律が4月1日に施行されます。
妊娠・出産・子育てを推進するためには、本市においてもこの法律は重要で
あるというふうに認識をいたしており、男女共同参画と女性が働きやすい職場
づくりを一体的かつ総合的に進める必要があることから、このような施策を推
進するための体制づくりを行いたいと考えております。
現状における具体策でございますが、坂井市まち・ひと・しごと創生総合戦
略においては、県が認定するふくい女性活躍推進企業としての登録促進や、市
内の企業に対し男女共同参画意識の啓発を図り、講座の受講などを通じて、家
事や育児への男性の参画を促すなどの取り組みを進めていきたいと考えており
ます。
また、企業や職場に対して、坂井市商工会を通じた出前講座の開催や、産業
経済部と連携し坂井市中小企業者向けの支援制度をテクノポート企業会に周知
するなど、女性が働きやすい職場づくりに努めたいというふうに考えておりま
す。
○
議長(橋本充雄)北川副市長。
○
副市長(北川貞二)それでは、私の方からは、公共施設の今後のあり方に
ついての御質問にお答えをいたします。
初めに、合併前と現在で公共施設の数と延べ床面積の推移でございますけど
も、平成26年度の決算における一般会計の公有財産のうち、建物の総面積は
-79-
4 0 万 1 ,1 5 8 平 方 メ ー ト ル と な っ て お り ま す 。 ま た 、 平 成 1 7 年 度 決 算 に
お け る 旧 四 町 の 建 物 の 総 面 積 は 3 8 万 5 ,0 6 8 平 方 メ ー ト ル と な っ て お り 、
比 較 し ま す と 、 1 万 6 ,0 9 0 平 方 メ ー ト ル の 増 と な っ て お り ま す 。
これにつきましては、今言う春江東小学校の新設を初めとした必要不可欠な
義 務 教 育 施 設 等 の 整 備 で 1 万 3 ,9 8 0 平 方 メ ー ト ル で 、 ま た 、 赤 坂 聖 苑 の 特
別 会 計 廃 止 に 伴 う 移 管 に よ る 2 ,0 8 2 平 方 メ ー ト ル 等 を 含 ん で お り ま し て 、
これらを除けば、公共施設全体の面積はほぼ横ばいとなっております。
また、今後計画しております三国地区の公共施設再編におきましては、三国
庁舎、また、三国社会福祉センター、三国希望園、三国コミュニティセンター
の4つの老朽化した施設を廃止し新築する(仮称)みくに市民センターと、既
存 施 設 を 改 修 し 機 能 移 転 す る こ と に よ り ま し て 、 約 1 万 2 ,0 0 0 平 方 メ ー ト
ルの削減を見込んでおります。
なお、公共施設の数においては、施設そのものの捉え方の相違によりまして
比較できませんが、公共施設マネジメント支援システムにより管理している施
設数としては、現在、292施設となっております。
次に、財政規模を考慮した適正な公共施設の数と延べ床面積について、お答
えをいたします。
自治体における適正な公共施設数や床面積については、国等が示す明確な基
準はございません。
坂 井 市 に お け る 人 口 1 人 あ た り の 公 共 施 設 面 積 は 4 .2 7 平 方 メ ー ト ル と な
っております。それで、平成24年にまとめた全国自治体の公共施設床面積デ
ー タ を も と に 算 出 し た 類 似 団 体 の 平 均 値 で ご ざ い ま す け ど も 、 4 .1 7 平 方 メ
ートルと比較して、ほぼ似通った数値となっております。
しかし、公共施設マネジメント白書における試算では、既存の施設の更新・
改修に要するコストは、2050年までに年平均で約46億円を要する結果と
なっており、全てを更新して維持していくことは極めて困難な状況でございま
す。
次に、学校やコミュニティセンターなどの大規模改修や増改築での環境負荷
の低減を考慮したエコ改修や子育て支援などへの対応についてお答えをいたし
ます。
公共施設は、安全で使いやすく、かつ、長く使用できるもの、また、景観性
や経済性、さらには、環境性を考慮したものであることが重要であると考え、
建物の断熱性の向上や省エネルギー対応の電気・機械設備を採用するとともに、
施工の際には、廃棄物の適正な処理、二酸化炭素の削減や、有害物質を排出し
ないなど、環境負荷の低減を十分考慮した整備に努めてきたところでございま
して、今後も、引き続き、実施していきたいと考えております。
-80-
一方で、小学校の長寿命化改修計画や、コミュニティセンター耐震改修計画
による整備にあわせて規模の適正化、また、施設の有効活用などを含めて検討
していく必要があると考えております。
また、老朽化した児童館機能の移設や子育て支援施設の機能を加えるなど、
施設を有効活用できるよう検討してまいりたいと考えております。
次に、公共施設の総量圧縮や、長寿命化、財源確保を考慮した公共施設再生
計画と実施に対しての考えについて、お答えをいたします。
公共施設の更新や再配置については、現在は、公共施設マネジメント白書に
定めた優先度と、個々の施設のあり方・改善の方向性に基づき、社会情勢の変
化や財政状況も見きわめながら、小中学校や幼稚園・保育所といった、施設の
用途ごと、地域エリア内での再編整備といったように範囲を絞り込んだ中で、
個別の年次計画を作成し、議会の皆様と市民の方にお示ししながら、順次、取
り組みを行っているところでございます。
また、市民の利便性を低下させることがないよう考慮しながら、施設の総量
の抑制を基本に、施設確保から機能確保への考えをもとに計画の策定を行って
いるところでございます。
今後につきましても、児童館のコミュニティセンターへの機能移転、集会施
設等の地元移譲等につきましては、引き続き、取り組みを進めてまいります。
しかし、公共施設マネジメント白書においては、道路・橋りょうや上下水道
等のインフラが対象外となっていることから、中長期的な計画策定に不可欠な
公共施設全体の老朽化の状況や、必要とされるコストの全体像は把握できてお
りません。
現在検討中の公共施設等総合管理計画において、これらの点について現状を
明らかにし、財政状況との連携により、総量抑制の目標値を定めます。施設の
建てかえ、改修に必要な将来負担を適切に予測した上で、坂井市における施設
サービスが、市民ニーズに最大限応えながら、少子高齢化社会においても持続
可能なものになるよう、適正な施設の総量を目標として設定していく必要があ
ると考えております。
また、公共施設マネジメント白書に定めた個別の施設ごとの改善の方向性に
ついては、公共施設等総合管理計画により定められる総量抑制の目標値に基づ
き、適宜、見直しを図りながら、中長期的な方針等を再生計画として検討して
いく必要があると考えております。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)19番、前田嘉彦議員。
○
19番(前田嘉彦)最後に、平成24年3月に公共施設マネジメント白書
が現況を把握するということで、非常にいい資料がつくられたなと思っていま
-81-
す。そういうこともあって、結構、県外から、視察で、公共施設マネジメント
白書で今後の施設のあり方・改善の方向性まで書いた白書っていうのは珍しい
っていうことで、たくさんの議会から訪問されておりました。やはり、今後、
公共施設をいろいろ考えていく上で、統廃合というものは、いずれ、避けては
通れないこともあるのではないかなと。そうすると、やはり、十分に市民に対
して今から認知していってもらう必要はあるのかなと。10年、20年先を見
越した説明っていうのはやはり必要かなというふうに考えています。突然言わ
れた場合、そのエリアの人は本当に戸惑いがあるかと思いますので、その辺を
考慮して、少しでも早く全体的なものをまとめながら、この公共施設マネジメ
ント白書に沿った公共施設再生計画というものを立てていただいて実施してい
くことを切に願いまして、代表質問といたします。
終わります。
○
議長(橋本充雄)以上で政和会の代表質問を終わります。
ここで暫時休憩をいたします。
2時10分より再開をいたします。
○
(午後1時57分
休憩)
(午後2時09分
再開)
議長(橋本充雄)休憩前に引き続き、会議を開きます。
次に、政友会代表、18番、川畑孝治議員の質問を許します。
18番、川畑孝治議員。
○
18番(川畑孝治)18番、川畑孝治です。今回、政友会を代表しまして、
7つの項目について質問をさせていただきます。
最初に、市制10周年を迎えるにあたって質問をいたします。
平成18年3月20日に坂井郡四町が合併をしまして、今日の坂井市が誕生
しました。実に早いもので、間もなく丸10年を迎えます。
合併当初は、同じ郡内にいながら、いろいろなところにおいて違った場面が
目につきました。市民はもとより職員においても戸惑いがあったのではないか
と思います。
そんな中、坂本市長においては、合併前から構成町の首長として合併協議会
に参加し、新市の初代市長として今日まで坂井市を牽引をしてきました。
そこで、お聞きします。市長としてこの10年間を振り返って率直な感想は
いかがでしょうか。また、市長としての10年間、市政運営での満足度は10
0点満点中、何点をつけられるでしょうか。また、その根拠についてもお聞き
いたします。
合併後10年が過ぎようとしている今日ですが、今後、坂井市として取り組
みたいことをお聞きします。また、将来、10年後の坂井市がどのような市に
-82-
なっていてほしいか、市長の希望・要望があれば、お聞きします。
次に、財政問題について質問します。
合併後10年間は合併算定替により財政面で普通交付税など優遇されてきま
したが、今後5年間で一本査定により坂井市の規模に見合った本来の普通交付
税に減額されます。担当課による普通交付税の推移の見込みでは、平成27年
の 普 通 交 付 税 額 に 対 し 、 平 成 2 8 年 で は 8 ,8 0 0 万 円 の 減 額 、 平 成 2 9 年 で
は 2 億 8 ,2 0 0 万 円 の 減 額 、 平 成 3 0 年 で は 4 億 8 ,4 0 0 万 円 、 平 成 3 1 年
で は 6 億 8 ,6 0 0 万 円 、 平 成 3 2 年 で は 8 億 8 ,7 0 0 万 円 、 そ し て 平 成 3 3
年 に は 9 億 8 ,8 0 0 万 円 も の 減 額 が 見 込 ま れ て い ま す 。
また、この間、平成28年から平成33年における累計減少額は、34億1,
500万円もの収入減となる見込みであります。
合併後、事業の見直しや公共施設のあり方など検討され、取り組んできまし
たが、何より職員の削減による歳出削減が最も大きな要因となっています。
そこで、支出に対しての取り組みは今後とも大切でありますが、収入増に向
けても取り組む必要があるのではないでしょうか。
これまでの一般質問で何度か取り上げられていましたが、坂井市へのふるさ
と納税について検討し直すべきではないでしょうか。実際に私の近所で聞いた
ことでありますが、都会で就職をしている娘さんの話では、坂井市のふるさと
納税は魅力がないと言っていました。ふるさと納税に関心のある人は、きっと、
いろいろな自治体の状況を見て、ふるさと納税をされるのではないでしょうか。
これまでの答弁のように、純粋に坂井市に対してのふるさと納税は本当に感
謝いたしますが、過度にならないように多少の返礼品も考えてもよいのではな
いでしょうか。
坂井市特産の米やそば・農産品、海の幸などや、えちぜん鉄道乗車券、坂井
市内での民宿・ホテルの宿泊券、日帰り温泉入浴券、丸岡城・手紙の館などの
共通入場券など、どれも坂井市にとって税収増だけではなく、農業や漁業、市
内の活性化も期待できる取り組みになるのではないのでしょうか。
また、細かなところ、少ない金額かもしれませんが、本来納める税などは、
確実に収納するために、各部局での取り組みが必要であります。例えば、農業
機械などの軽自動車税、特定空き家法における固定資産税の減額見直しなど、
各部局においての対策が必要でありますが、どのように考えますか。
歳出面での人件費は大きな割合ですが、これ以上の職員削減は市民へのサー
ビス低下と職員自身への大きな負担になり過ぎるのではないでしょうか。また、
住民の行政に対するニーズ、要望が多種多様になってきており、職員の研修や
スキルアップの取り組みができないような状況になっては、行政運営や市民サ
ービスにおいても大きなマイナスになり得ません。いま一度、職員の定数につ
-83-
いて考え直すべきではないでしょうか。
坂井市は、合併以降、小中学校など耐震補強を行ってきており、今後は、コ
ミュニティセンターの建てかえや耐震補強を行うこととなっていますが、この
機会にコミュニティセンターのあり方について検討すべきではないでしょうか。
本来であれば、子どもの学校区とコミュニティセンターの構成地区が同じで
あることがふさわしいのではないでしょうか。子どもは家庭と学校と地域で育
てることが望ましいとされています。
過去に春江東小学校ができたときに、地域コミュニティを見直し、原則、J
Rより東の地域は学校区に合わせて、一部の集落においては当時の春江中部か
ら春江東部へ公民館区を変えました。現在の状況を見てもベストな選択だった
ように思います。
コミュニティセンターの施設整備事業においては、小学校の規模や、これま
での歴史などもあるかもしれませんが、将来を担う子どもたちと、地域コミュ
ニティ拠点のあり方、将来の管理方法などを考え、施設の改築について見直し
をすべきではないでしょうか。
次に、2年後に迫りました国体について質問します。
平成30年の福井しあわせ元気国体、全国障害者スポーツ大会(福井しあわ
せ元気大会)までに残すところ2年となり、市においては予定どおりに競技施
設について準備が進められており、来年度には競技団体が主催する国体のプレ
大会が開催される予定と聞いていますが、市民においてはまだ国体が開催され
るという実感が関係者以外においては余りないように感じます。
そこで、来年度開催される競技団体によるプレ大会を市民に周知をして、国
体への盛り上がりのきっかけにすべきではないでしょうか。
また、プレ大会や国体において坂井市への来場者に多くの花で迎えたいと思
いますが、いろいろな団体などに、大会当日に向けた花づくりをしていただく
ための取り組みはどのように考えているのでしょうか。
昨年、和歌山国体を見てきましたが、会場の準備はもちろん大切であります
が、大会を支えるボランティアスタッフが多数必要と感じました。プレ大会を
含め、国体に向けてボランティアスタッフの登録・養成が必要ではないでしょ
うか。また、今年行われる予定でありますB-1グランプリや、花火大会など、
いろいろなイベントにおいてボランティアスタッフとしての経験をしていただ
き、国体当日の協力をお願いすべきではないでしょうか。
次に、農業問題について質問します。
今後の農業を取り巻く状況においては、TPPによる農業者の不安も大きい
と思いますが、水稲栽培における平成30年問題と言われる減反政策の見直し
により、減反に対する補助がなくなり、作付も自由となり、影響が心配されま
-84-
す。
そこで、水稲栽培を行う農業者が安心をして米づくりができるように、平成
30年問題に対する取り組みはどのように考えているのでしょうか。
飼料米に対する取り組みも言われていますが、飼料米の消費を左右する畜産
農家への支援対策はどのように考えているのでしょうか。
また、畜産農家においては、周辺への悪臭など環境に関する問題を抱えてい
ますが、どのように対策を考えているのでしょうか。
一方、農作物に多大な被害を及ぼす鳥獣害対策のさらなる取り組みが必要で
あります。
鳥獣害対策については、国の補助を受けて柵の設置や、おりやわなの設置を
行っており、メンテナンスなどについては、地元農家の人たちには大変な御苦
労をされています。
そして、この冬は降雪量が少なく、イノシシなど雪による溺死が少ないと言
われており、今後の鳥獣害が心配をされています。
いろいろな取り組みがありますが、抜本対策としては鳥獣類の個体数の削減
が重要であります。どのような対策を考えているのでしょうか。
また、この事業においては猟友会の人たちに頼っている部分が多々あります
が、現在、猟友会のメンバーの高齢化・人手不足が言われております。そこで、
ハンター確保のために、市が全額補助をしてでもハンターの養成をすべきでは
ないでしょうか。例えば、市の職員や、消防署員、消防隊員や防犯隊員などの
中で了解を得られる方に銃の免許取得をしてもらってはどうでしょうか、考え
をお聞きいたします。
また、捕獲したシカやイノシシなど、現在はほとんどが焼却処分されていま
すが、ヨーロッパの方では野生種の肉は高級肉とされていると聞きます。捕獲
したシカやイノシシなどを有効活用するためには、処理をするための施設整備
が必要であります。どのように考えられるでしょうか。
次に、避難所について質問します。
間もなく、東日本大震災から丸5年となります。この大震災を機に、全国各
地においてあらゆる災害対策について住民の関心が高くなりました。
現在、坂井市においても、まちづくり協議会単位や小学校区単位などでいろ
いろな取り組みがされており、各集落単位での自主防災組織での取り組みもさ
れています。
市においては毎年防災訓練が行われており、今年は8月21日に、各地区の
小学校を一時避難場所として、地区住民の安否確認について、市内全域を対象
に訓練が行われる予定と聞いています。
しかし、実際の大規模災害時には、各集落の一次避難場所は身近な集落の公
-85-
園や広場などであり、そこで安否などの確認を行い、自宅などが安全であれば
自宅に戻り、自宅が使えない状況や自宅へ戻ることが適当ではない場合には、
二次避難所へ移動することが必要と考えます。
実際の大規模災害を想定し、市として各集落ごとの一次避難所の把握と、全
ての住民を避難所で受け入れは不可能と考えますが、災害時の被災者情報や支
援物資など、集落ごとの拠点として二次避難所の指定が必要ではないでしょう
か、考えをお聞きします。
また、他の地域で原子力災害や大規模災害が発生した場合、坂井市が広域避
難所と指定されております。被災された人たちの受け入れをすることとなって
いますが、市民に対しての説明や具体的な対策がされていないように感じます。
また、逆に坂井市が他の地域への広域避難が必要になったときの周知や対策
についてどのように取り組むのか、お聞きします。
次に、北陸新幹線金沢駅の開業効果について質問します。
昨年3月に金沢駅まで北陸新幹線が開業したことにより、石川・富山両県の
観光地は人であふれ、金沢市の中心部では今も再開発が続いています。その経
済効果は福井県にも波及していると思いますが、開業効果がいつまでも続くは
ずはなく、既に一部で不安の影が忍び寄っているとも言われております。
そこで、まず、新幹線金沢駅開業後、坂井市内の主要観光施設の入り込み数
にどのような変化があったのかをお聞きします。また、今後、開業効果が薄れ
ていく中で、坂井市の観光戦略についてどのように考えているのでしょうか。
最後に、学校給食センターと公立幼保園の給食について質問します。
近年、給食調理の現場において正規職員の新規採用が見送られています。そ
こで、臨時職員の割合がふえることによって、正規職員の負担が大幅にふえる
とともに、一部のセンターや幼保園では設備の老朽化やアレルギー対応食の増
加などが考えられ、今後、調理現場のさらなる負担増が予測されます。
調理現場の負担を減らし、子どもたちに安全で安心な給食を提供するために
も、正規職員の新規採用や臨時職員の正規職員化を進めるべきと考えますが、
いかがでしょうか、御所見を伺います。
以上、7項目についてお尋ねし、政友会の代表質問といたします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)政友会、川畑議員の代表質問にお答えをいたします。私
の方からは、市制10周年を迎えるにあたって、財政問題について、農業問題
について、避難所について、北陸新幹線金沢駅開業効果についてをお答えをさ
せていただきまして、学校・公立幼保園給食の方向性については副市長から、
また、福井国体については教育長からお答えをいたします。
初めに、10年間を振り返って率直な感想はという御質問でございますが、
-86-
私は、初代の市長として、坂井郡四町合併協議会が策定をいたしました坂井市
まちづくり計画を基本に、行政推進の指針となる坂井市総合計画を初め、都市
計画マスタープランなど、各種計画を策定をいたしました。
以来、旧四町が育んできた歴史や文化を尊重し融和を図るとともに、市民と
の協働のまちづくりを基本として、議員の皆様を初め、各地区の地域協議会や
まちづくり協議会の皆様、さらには、多くの市民の皆様に市政のさまざまな機
会に参画をいただき、でき得る限り市政に反映をしてまいりました。
また、生活環境の整備や、福祉・保健・医療制度の充実、産業経済の振興、
都市基盤の整備、教育環境の充実等々、市民生活向上のための各種施策を推進
しながら、最少の経費で最大の効果を得るべく、行財政改革にも積極的に取り
組んでまいりました。
一方で、東日本大震災という未曽有の大災害を経験し、平常時からの備えや
災害に強いまちづくりの重要性を再認識したことにより、課の新設を初め、小
中学校の耐震化や、防災行政無線のデジタル化、さらには、防災資機材の整備
等々、安全・安心なまちづくりに重点を置き取り組んできたところであります。
改めて、議員の皆様を初め、市民の皆様方のこれまでの市政への御支援、また
御協力に感謝を申し上げますとともに、輝ける未来に向けて本市のさらなる発
展を図るため、引き続き、お力添えを賜りますようにお願いを申し上げたいと
思います。
次に、10年間の市政運営での満足度についてでございますが、私が市政の
かじ取り役を預かってから早10年が過ぎようとしておりますが、今日に至る
までの間、改善の意識を持つとともに、常に市民目線に立って歩んできたつも
りであります。
こうした中、平成24年度に実施をいたしました市民満足度調査で、市の取
り組む事業の中で高い満足度をいただきましたのは、上下水道の整備、ごみの
減量化・資源化の推進、健康づくりの推進、公園緑地の整備、スポーツをする
機会や場所の提供、安全・安心対策の推進等であり、合併来、積極的に取り組
んできました事業に対する評価と受けとめているところであります。
このほか、市内小中学校の耐震補強に伴う大規模改修が本年度をもって全て
が終了し、市の宝である子どもたちが安心して勉学にスポーツに取り組めるよ
うになったことも、責任が果たせたものというふうに思っております。
また、御承知のとおり、住みよさランキングにおいては、毎年高い評価をい
ただいているところであります。これまでの取り組みが評価されているものと
考えておりますし、誇りに感じているところでございます。
次に、これからの坂井市として取り組みたいことについての御質問でござい
ますが、現在、御案内のように「笑顔」を市政のキーワードとし、市民の皆さ
-87-
ん方がまずは健康で心豊かに笑顔で安心して暮らせるまちづくり、また、少子
高齢化や人口減少問題に的確に対応した、将来にわたって活力ある地域社会を
維持していくための地方創生総合戦略づくりに取り組んでいるところでありま
す。
今後の事業推進にあたりましては、合併から10年間の市政運営を総括させ
ていただいた上で、市のさらなる一体感の醸成と地域の特色ある発展を推進す
るため知恵と工夫を総動員する中、健全財政を維持しつつ、調和のとれた事業
執行に努めさせていただきまして、多くの市民が、住んでいてよかった、また、
ほかの人たちからは住んでみたいと思っていただけるような、魅力あるまちづ
くりの実現に向けて全力を傾注してまいりたいというふうに考えております。
次に、10年後の坂井市に望むものについての御質問でございますが、地方
公共団体を取り巻く環境は、少子高齢化・人口減少問題への対応、産業の振興、
地域雇用の拡大等々、極めて多くの課題が存在しており、本市におきましても、
同様の問題のほかに、さまざまな行政課題が山積をいたしております。この課
題の解決は行政だけでできるものではなく、議員の皆様を初め、市民の皆様方
と一緒に解決に取り組むことが大切なことであるというふうに認識をいたして
おります。
また、行政が目指すべきは市民満足度を高めることであり、市民からの意見
を反映させていきながら協働で施策を進めていくことが地方自治の本来のあり
方であるというふうに思っております。
このことから、今後、まちづくりの方向性を示す総合計画を初め、地方創生
総合戦略ビジョン等の各種計画を基本に、まちに住む人の生活の質を高めると
ともに、多くの人がこのまちを訪れ、幅広い活動を展開できるような、誰にと
っても快適な魅力あふれるまち、そして、まちに住む人と地域経済との間に好
循環を生み出す持続可能なまちに、さらには、次代を担う子どもたちが夢と希
望を持って心豊かに健やかに成長していける、そんなまちの実現を望むもので
ございます。
次に、財政問題についての御質問でございますが、まず、収入増のために坂
井市へのふるさと納税のあり方を検討してはとの御質問でございます。
これまでも申し上げてきたとおり、ふるさと納税は、生まれ故郷やかつて住
んでいた自治体などに寄附という形で応援しようと始めた、心遣いの制度であ
るというふうに理解をいたしております。
また、寄附市民参画制度は、ふるさと納税の趣旨に加え、市民が市の行う具
体的な事業について意志を表明し、その事業に対し寄附をすることにより、誇
りを持って市政運営に参画をしていただき、市民参加型社会の構築を目指す制
度であります。
-88-
これまでの7つの事業に加え、平成28年度からは、新たに文化財に関する
ことについて多くの方に参画をしていただきたいというふうに考えているとこ
ろであります。
本来の寄附は、見返りを望んだ行為ではなく、善意が前提の行為であり、寄
附市民参画制度においては、市民等が寄附によって市政にさらなる関心を持っ
ていただくという考えから、特産物などのお礼を掲げて納税を募るという1つ
の自治体間競争に積極的に参加していこうとするものではありませんが、全国
への坂井市PRの方法として効果的に活用していくことは大切なことであると
いうふうに認識をいたしております。
また、一方で、寄附をいただいた市外の方には、参画いただいた事業に触れ
ていただき、住みよさランキング上位の坂井市の魅力を体感していただくため
に、ぜひ坂井市に足を運んでいただきたいというふうに考えております。
具体的には、三国湊町ゲストハウス「詰所三國」や、平成28年度のオープ
ン予定の竹田「ちくちくぼんぼん」の宿泊券をお礼として、坂井市を体感し、
身近に感じていただくことで再度寄附をしようという思いを持ち、周りの人に
坂井市の魅力を伝えたいという気持ちになっていただくきっかけにしていただ
ければというふうに考えております。
次に、細やかなところでも適正な賦課徴収のために各部局で必要な対策をと
るべきではとの質問でございますが、農業機械として対象となる税としまして
は、軽自動車税や固定資産税の償却資産がありますが、農業機械に係る税につ
いては、基本的に所有者による申告が必要となります。
そこで、市の広報紙やホームページ等を通じて、農業機械が課税の対象であ
ることを周知する中で、申告についての周知徹底も図る必要があると感じてお
ります。
各部局との連携に関しては、これまで、農業機械等の取得に対し補助を活用
している場合の情報提供を求めております。今後も、さらなる連携を図るとと
もに、農業者への周知を徹底しながら、課税客体の的確な把握と適正な賦課徴
収に努めてまいりたいというふうに考えております。
また、特定空き家に係る住宅用地の特例の適用除外につきましても、空き家
等対策の推進に関する特別措置法に基づき勧告した場合には、住宅用地の特例
を除外するなど、適正な措置を講じ、自主財源の確保はもとより、本来の目的
であります空き家等の適正な管理に努めていきたいというふうに考えておりま
す。
次に、職員の削減についての御質問でございますが、市では、第2次定員適
正化計画により行政組織の合理化・効率化を図りながら、職員数の削減に取り
組んでまいりました。
-89-
第2次定員適正化計画では、平成27年4月1日現在、目標値が696人に
対しまして、701人となっております。また、平成28年4月1日時点の最
終目標値である670人についても、目標達成には至らない見込みとなってお
ります。
職員の削減につきましては、今までも議員の皆さん方に御理解をいただきな
がら進めてまいりましたが、国体や、また、新幹線、丸岡城の国宝化などの新
規事業への取り組みもあり、今後は一定数の職員の確保が必要であるというふ
うに考えています。
平成28年度には第3次定員適正化計画を策定することとなりますが、御質
問のように、市民への行政サービスの低下を招くことのないように、また、職
員の負担になり過ぎることがないように、新たな計画を策定してまいりたいと
いうふうに考えております。
次に、コミュニティセンターの地域コミュニティの拠点のあり方について、
お答えをさせていただきます。
コミュニティセンターは、地域コミュニティの拠点として、行政と地域をつ
なぎ、協働のまちづくりを推進する重要な役割を担っているところであります。
現在のコミュニティセンターは、地理的条件・歴史的経緯の中で、地域とし
て一定のコミュニティが形成されている区域に設置した公民館を引き継いだも
のでありまして、合併後にはまちづくり協議会が設立され、自主的・主体的な
地域づくり活動が行われており、現在では、社会教育・生涯学習業務に加えて
地域づくりを支援する業務も加わり、地域に対する役割が大きくなっておりま
す。
平成28年度からの5年間で実施するコミュニティセンターの耐震改修等の
整備計画では、安全・安心で利用者が快適で使いやすい施設を整備することは
もちろんのこと、加えて、まちづくり協議会を初めとする地域団体の活動を促
進するため、女性や若者が気軽に立ち寄ることができ、利用しやすい施設とな
るよう、地域の御意見も伺いながら、地域コミュニティの拠点施設としての機
能の充実を図っていきたいと考えております。
なお、各地域により人口・世帯数等の規模の大小はありますが、まちづくり
協議会がある23のコミュニティセンターを整備対象としまして、まちづくり
協議会に対する支援として、地域コミュニティの拠点として、そして、地域に
長く愛される地域のきずなや触れ合いが生まれる施設として、コミュニティセ
ンターの整備に努めてまいりたいというふうに考えております。
次に、農業問題についての御質問でございますが、まず、30年問題に対す
る対策を講じると考えるが、市の見解についての御質問でございます。
30年問題とは、米政策を見直しする中で、従来からの国による生産数量目
-90-
標の配分を廃止するもので、生産者や集荷業者等が需要に応じてどのような米
をどれくらい生産・販売するかなどをみずから決められるようにし、農業経営
の自由度拡大を目指すものでありまして、国は、需要と供給のバランスがとれ
た生産体制を推進するため、麦、大豆、飼料用米などの水田活用直接支払交付
金を充実させ、外食産業等のニーズに応じた生産流通推進、農産物の価格、販
売、在庫等の情報提供など、きめ細かい米政策を進めていくとしています。
こうした中、平成30年産を目途に円滑に需要に応じた生産が行える状況に
なるよう、行政・生産者団体・現場が一体となって取り組むとされております。
本市においては、集荷団体であるJA及び、JAと市で構成する坂井市農業
再生協議会が中心となり、坂井市産米の品質向上を図りながら、この対策に取
り組んでまいりたいというふうに考えております。
次に、飼料用米の消費を左右する畜産農家の支援策についての御質問でござ
いますが、現在、市の畜産農家23件のうち、飼料用米を使用している農家は
6件であります。
市では、飼料用米を粉砕する設備などを初め、平成27年度から実施されて
いる国の畜産クラスター事業を活用した生産コスト削減や、品質向上を目的と
した収益力・生産基盤を強化する省力化機械の整備を行う畜産農家を支援をし
てまいります。
先般、坂井市における畜産クラスター計画に関し、市内畜産農家を対象とし
た事業説明会を実施したところでありまして、今後、具体的な取り組みを進め
てまいりたいというふうに考えております。
次に、畜産農家が抱える環境に対する問題についての支援策についての御質
問でありますが、畜産農家が抱える環境に対する問題については、家畜の排せ
つ物が主なものであるというふうに考えます。
家畜排せつ物に係る取り組みでは、家畜排せつ物法に規定されている行政指
導や利用の促進に関する事項について、県とともに畜舎への立入検査及び指導
を実施をいたしております。
畜産に起因する水質汚濁や、悪臭などによる周辺環境への影響に関しては、
必要な施設整備等に対する畜産クラスターなどの補助事業や、制度資金、利子
助成等の融資や、税制上の優遇措置を活用できるように畜産農家を支援してま
いりたいというふうに思います。
次に、鳥獣害対策においては柵の設置や、わなでの対策を行っているが、個
体数の削減が重要だと考えるが、その対策はという御質問でございます。
議員御指摘のように、被害防除とともに、捕獲による個体数の削減が重要で
あり、イノシシやシカ対策を中心に、集落で取り組む獣害対策が必要と考えて
おります。
-91-
わなの設置補助、見回り、餌づけ、誘引時・捕獲時の通報など、集落の方で
捕獲の補助者制度的な体制について検討をしていただきたいというふうに考え
ております。
これにより、捕獲従事者である猟友会の方の負担の軽減、毎日の見回りと餌
づけによる捕獲効率のアップ、地区における捕獲作業への理解が深まる効果が
期待されるものと考えております。
また、平成28年度からの捕獲した獣類の処分については、集落で埋設でき
ない場合において焼却施設を使用することとし、地元の負担軽減を図るため、
鳥獣被害対策の地域リーダー育成研修会を実施し、行政、捕獲従事者、集落が
連携した取り組みを進めてまいります。
次に、市が全額費用負担をしてでも、市の職員や、消防署員、消防団員や防
犯隊員に銃の免許を取得してもらってはどうかとの御質問でございますが、市
の担当職員は、職務上、わな猟の免許の取得が必要で、取得に係る費用につい
ては全額負担をしており、毎年2名から3名が取得をいたしております。
また、平成27年度から、捕獲に協力していただける地域のわな猟取得者に
対して、免許試験事前講習参加費や免許試験手数料について全額補助をいたし
ております。
銃の免許につきましては、有害鳥獣捕獲隊員29名のうち17名が所有をし
ており、その方々には猟銃所持維持や技術向上に要する費用負担も含めた捕獲
業務を委託いたしておりまして、銃の免許取得については、みずから狩猟を行
い、有害鳥獣捕獲に協力していただける方を対象に、取得に係る費用を補助し
ていきたいというふうに考えております。
次に、捕獲したシカやイノシシなどを有効活用するための施設整備が必要で
あるとの質問でございますが、先般、県から嶺北の11市町を対象に、シカや
イノシシを主とした食肉加工・焼却・保冷庫を備えた施設整備の検討案が示さ
れ 、 年 間 処 理 は 、 シ カ が 1 ,6 0 0 頭 、 イ ノ シ シ が 4 ,5 0 0 頭 を 想 定 し た 計 画
で、現在、県において各市町からの意見等を集約しているところであります。
今後、隣接市と連携しながら、捕獲の頭数や食肉への需要など、費用対効果
を精査しながら、慎重に対応してまいりたいというふうに考えております。
次に、避難所についての御質問にお答えをいたします。
初めに、集落の二次避難場所の指定が必要と考えるがの御質問でございます
が、集落における一時避難場所については、各集落の住民が身の安全を確保す
るために一時的に避難する場所で、集落内にある公園や、駐車場、神社の境内
など、地区において最適な場所を選定していただいているところであります。
次の段階における集落の二次避難場所としては、指定緊急避難場所及び指定
避難所として、市内小中学校など25ケ所を定めております。
-92-
災害が起きた場合は、まず初めに、被災者への応急支援策や、情報、物資、
医療などを集約するため、地域の拠点となる各小中学校を避難所として開設す
ることになりますので、各集落においては当該校区内の小中学校へ避難するこ
とになります。
また、災害の状況によっては、各避難所へ避難してくる人数等を把握しなが
ら、ほかの公共施設の避難所への誘導を行っていくことになります。
現在の地域防災計画においては、大規模災害発生時の地区単位での避難場所
の指定が明確にされておりませんが、今後の計画見直しの中で十分検討してい
きたいというふうに考えております。
次に、ほかの地域において大規模災害が発生した場合、具体的な対策がとら
れていないのではないかとの御質問でございますが、市の地域防災計画では、
大規模災害が発生した場合、福井県の各市町を初め、近隣自治体を含めた県外
の17自治体と住宅のあっせんや物資の提供などについて相互の応援協定を結
んでおり、被災者の受け入れや広域避難についても、その中で協議していくこ
とになります。
また、広域的に他県からの受け入れや他県への避難が必要となった場合には、
県を通して当該地の都道府県と協議することになっております。
なお、原子力災害時については、県の広域避難計画に基づき被災者の受け入
れ人数が計画されておりますが、突然起きることが予想される大規模災害発生
時には、事前に被災する人数等が把握できないため、その災害状況や被災者の
受け入れ要請の状況、避難所の選定などにおいて、その都度、緊急な対応を協
議していきたいというふうに考えておりますので、御理解をいただきたいと思
います。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)すいませんでした。北陸新幹線金沢駅開業効果について
の御質問にお答えをさせていただきます。
初めに、新幹線金沢開業後、市内の主要観光施設の入り込み数にどのような
変化があったかとの御質問でございますが、平成27年における坂井市の観光
入り込み客数は全体で500万人に到達し、一昨年の449万人から、51万
人 、 約 1 1 .3 % の 増 と な っ て お り ま す 。
市内において10万人を超える観光地は9ケ所ありますが、前年と比較する
と、そのほとんどがふえておりまして、特に、東尋坊におきましては、年間2
9万人、25%の増となり、年間約150万人近い観光客の入り込みとなって
います。
また、県外からの観光客は、関西から約80万人、中京及び北陸からそれぞ
れ約60万人、特に関東からの観光客は31万人となっており、昨年との比較
-93-
では13万人、72%の増と著しく伸びております。
このことから、北陸新幹線の金沢開業効果が大いに影響しているものと考え
ております。
次に、今後、開業効果が薄れていく中での坂井市の観光戦略についての御質
問でございますが、今回の観光客増は北陸新幹線の金沢開業効果というものが
非常に大きく、今後、この効果をいかに持続させていくかが重要なことである
というふうに考えております。
そのためには、坂井市の重要な観光の玄関口として東尋坊を整備し、丸岡城
や、竹田の里、ゆりの里など主要観光地の磨き上げをさらに進めていくととも
に、二次交通による有効な連絡手段について構築していきながら、観光客の増
加を図ってまいりたいと考えております。
今後は、北陸新幹線福井開業に向け、坂井市が単なる通過点とならないよう、
全国へ向けた情報発信について県や近隣市町と協力しながら、広域的な魅力発
信を進めていくとともに、海外からの誘客についても、これを推進するため、
仮称でありますが、越前加賀インバウンド推進機構を設置し、広域連携による
海外への誘致活動を進めていきたいというふうに考えております。
○
議長(橋本充雄)北川副市長。
○
副市長(北川貞二)私の方からは、調理師の新規採用や臨時職員の正職員
化についての御質問にお答えをいたします。
調理師などの技能労務職員の採用につきましては、平成21年度に技能労務
職員等の給与等の見直しに向けた取り組み方針を策定いたしまして、また、行
政改革大綱の中でも、職員退職後の新規採用は行わないという退職不補充の考
えにより、現在まで新規採用は見送っているところでございます。
また、臨時職員の正職員化につきましては、地公法で職員採用は試験による
こととされていますので、公平性、公正性の確保の観点からも、そのまま正職
員への任用はできないものと考えております。
調理師退職後の補充は、現在まで臨時職員や再任用制度を活用しながら対応
してまいりましたが、今後の調理師の採用につきましては、給食センターや幼
保園での給食提供のあり方や施設の運営方法についても検討しながら、その方
向性に沿って判断してまいりたいと思いますので、御理解いただきたいと思い
ます。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)私の方からは、福井国体についての御質問にお答えを
いたします。
初めに、来年度開催されるプレ大会を市民に周知して国体への盛り上がりの
-94-
きっかけにすべきではないかという御質問にお答えをいたします。
実際は、来年度でなくて、来年、つまり、平成29年度に開催されますプレ
大会は、来年7月15日から17日の三連休に中部日本6人制バレーボール総
合男女選手権大会が行われ、坂井市では三国体育館と丸岡体育館で行う予定で
あります。
また、10月14日から18日までの5日間で、全国社会人サッカー選手権
大会が、国体を開催します、テクノポート、三国運動公園、丸岡スポーツラン
ドの3会場を利用して行う予定であります。
本大会と同様とまではいきませんが、競技会の運営や、歓迎、おもてなしに
ついても、本番さながらで取り組んでいきたいと考えております。
市民への周知内容と方法についてでありますが、平成28年度から、プレ大
会を含め、デモンストレーション競技、福井しあわせ元気国体、そして福井し
あわせ元気大会に関する情報を、坂井市の広報紙を初めさかいケーブルテレビ、
坂井市実行委員会のホームページを利用して、市民の皆様に逐一お伝えしてい
きたいと考えています。
また、坂井市が開催するイベント等を利用し、多くの市民に周知する啓蒙活
動を行っていきたいと考えています。
次に、プレ大会、本大会での来場者に多くの花で歓迎したいについての御質
問にお答えをいたします。
福井しあわせ元気国体の会期が9月29日から10月9日までの11日間、
そして、福井しあわせ元気大会についても10月13日から15日までの3日
間と、全体会期が決定いたしました。
現在、この時期に咲く花を県が選定しているところでございます。その花の
中から、坂井市ではマリーゴールドとサルビアを検討しており、平成28年度
は、試験的に、種から育てるプランターづくりについて、今、計画を進めてい
るところであります。
また、多くの地域の方々は日ごろから花いっぱい運動の花壇づくりに参加し
ていただいておりますので、まちづくり協議会を中心に、試験経過を見ながら、
平成29年度と本大会が行われる平成30年度には御協力をお願いしていきた
いと考えております。
これらのことを踏まえ、今後は、坂井市実行委員会及び総務企画専門委員会
の中で、委員の皆様と協議しながら検討していきたいと考えております。
次に、これからのイベントなどでボランティアの経験をしてもらうべきでは
ないかについての御質問にお答えをいたします。
平成28年11月に、県が県民に向けてボランティア募集を発信する予定と
なっております。坂井市もその時期に合わせて募集を行っていきたいと考えて
-95-
います。
坂井市においては、ボランティアスタッフに御協力いただく期間を、公開練
習日と競技会期の10日間と想定しており、募集人数の目標を、今のところ、
1 ,0 0 0 人 と 考 え て お り ま す 。
今後、募集の方法については、さきに開催した市町の例や坂井市社会福祉協
議会のボランティア窓口の意見を参考にしながら、総務企画専門委員会で協議
を進めていきたいと考えております。
以上です。
○
議長(橋本充雄)以上で政友会の代表質問を終わります。
ここで暫時休憩をいたします。
3時20分より再開をいたします。
○
(午後3時07分
休憩)
(午後3時19分
再開)
議長(橋本充雄)休憩前に引き続き、会議を開きます。
次に、日本共産党議員団代表、22番、畑野麻美子議員の質問を許します。
22番、畑野麻美子議員。
○
22番(畑野麻美子)22番、日本共産党議員団、畑野麻美子です。代表
質問を行います。
まず、職員の専門性とそのあり方について。
平成28年度は合併して10年にあたります。平成17年3月に「輝く未来
へ・・・みんなで創る希望の都市」を掲げ、坂井市まちづくり計画が策定され
ました。第2章には、合併の効果として財政上の視点から見た効果が上げられ
ています。
町長、助役、収入役などの特別職や議員総数が減少し、人件費などの経費削
減が行える、一般職の職員の人件費についても、新市の規模に見合った職員数
に是正することができるとあります。
一定の職員の削減で行政効率がよくなることは確かですが、現在、職員の削
減は削り過ぎています。
また、本来なら正規職でやるべき仕事を臨時職の採用で賄い、資格を持った
専門性が軽視されています。合併の効果と言えるのでしょうか。次の2点につ
いて質問します。
1、職員の適正配置がなされているか。
国宝に向けて取り組む文化課や、みくに龍翔館における学芸員の兼務状態を
解消し、適正な職員配置を求めます。
また、生涯学習スポーツ課では、公民館をコミュニティセンターとし、総務
部部局になりましたが、生涯学習・社会教育などの一部分は生涯学習スポーツ
-96-
課が担っています。そのための職員配置と、手紙の館などとの兼務を解消すべ
きです。
総合支所は、地域の人たちが日々たくさんと訪れ、役所としての重要な役割
を担っています。28年度からは各支所が1課制になります。幅広い知識を有
する職員を窓口業務に配置し、本庁にお伺いを立てて判断しなければならない
ことのないよう、住民サービスを充実させるべきです。
2点目、調理師、保育士、図書館司書などの臨時職員がふえています。保育
士は、平成25年3月で、正規が164人、臨時が112人、パートが31人
でしたが、平成28年1月現在では、正規が161人、臨時122人、パート
が50人です。正規は減り、臨時がふえている状況です。
保育所を民営化することで臨時職の割合が小さくなるとのことでしたが、民
営化されたにもかかわらず、臨時職がふえています。
幼保園、保育所の調理師についても、平成25年3月では、正規16人、臨
時27人、平成28年1月では、正規14人、臨時31人、正規はマイナス2
人、臨時はプラス4人です。臨時が正規の倍を超えています。
学校給食においては、合併時(平成18年度)では、正規50人、臨時13
人、平成27年度は、正規36人、臨時37人、正規はマイナス19人、臨時
はプラス24人です。正規職が退職しても、正規の採用はありません。まさに
専門性の軽視であり、このことをもって人件費の削減の効果と言えるのでしょ
うか。新市の規模に見合った職員数の配置と位置づけられるのでしょうか。そ
して、さらに、調理師においては時給は850円。同一労働、同一賃金にもな
っていません。
また、住民主体のまちづくりとして、各地区のまちづくり協議会は、担い手
不足が課題としてはありますが、地域の特色を生かした取り組みが見られます。
しかし、住民と行政の責任と役割分担とうたわれながら、公民館(コミュニテ
ィセンター)職員は全て臨時職員です。それでは高度なサービスの提供や部署
の充実は片手落ちと言わざるを得ません。
以上のことから、正規職員の採用と、経験豊かな臨時職員を正規職にしてい
くこと。先ほどの答弁では職員の採用は試験となっているとのことでしたが、
臨時職員の試験についてもぜひ率先してするように、採用も行うようにしてい
くこと、そして、臨時職員の同一労働、同一賃金を強化すべきです。
大きな2点目として、子育て支援策の充実について。
平成28年度は、すくすく子育て支援商品券は2人目にも3万円支給される
ことになりましたが、さらに1人目からに拡充するなど、子育て支援は子育て
にかかわる上で総合的に充実させるべきです。
次の5点について質問します。
-97-
1点目、通学バス支援事業は、スクールバス運行委託料がふえ、保護者負担
割 合 は 事 業 費 の 約 1 5 % か ら 1 0 % に な り ま し た 。 保 護 者 負 担 額 は 約 1 ,3 0
7万円です。財源がないわけではありません。義務教育の無償化としても、ス
クールバスを無料にすべきです。
2点目、生活困窮者自立支援事業の中で学習支援が行われていますが、利用
者は現在1名です。日本財団が、3月4日に、経済規模を考慮した子どもの貧
困 放 置 の 影 響 を 、 1 5 歳 の 子 ど も に 限 っ て も 損 失 は 全 国 で 約 2 兆 9 ,0 0 0 億
円になると試算結果を公表しました。福井県の影響額が最小となっていました
が、福井市では、市民による無料の塾が新聞で2度にわたり記載されていまし
た。報道された日は、この市民の無料の塾には電話が殺到したとのことでした。
坂井市においても、学習支援の充実に向けて、学校とも連携をとりながら、
また、より広く市民に周知し、高校進学や、進学後の進路選択、職業選択の機
会の確保と自立への支援をすべきです。
3点目、幼稚園の保育料が3年かけて約3倍の引き上げとなります。しかし、
幼保園、認定子ども園の現場では、臨時職員が担任を持つなどの矛盾がありま
す。臨時職員の県外研修を含めた研修の場や、正規職員を増員し幼児教育がで
きる体制づくり、担任の時間差出勤をしないための職員の配置を求めます。
また、認定こども園では、3、4、5歳児は学校教育と位置づけられていま
す。市内の幼保園は全て子育て支援課の管轄になりましたが、幼児教育はあく
まで教育委員会のもとにあります。教育基本法、幼稚園教育要領、幼稚園教育
課程などの受け皿となり、幼児教育研究のための幼稚園研究会をなくすことは、
幼児教育の後退です。継続を求めます。
幼保園になるために増築、改修が進められていますが、ホールの広さや、ト
イレ、給食室など、人数、年齢に応じた改修にはなっていません。幼保園とし
ての環境を整備することを求めます。
4点目、幼稚園保育料の引き上げ幅を縮小し、幼稚園型幼保園で幼児教育を
希望する保護者への負担軽減を求めます。また、平成28年度から2人目の保
育料は一部軽減されますが、1人目からの子育て支援策はありません。結婚サ
ポート事業がありますが、経済的にも自立できていることが大きな条件でもあ
ります。また、結婚しても第1子を産むのに経済的なことが影響しています。
子育ては1人目からもお金がかかります。1人目の支援としても、保育料の引
き下げを求めます。
5点目、母子保健事業では療育児の発達相談回数を5回ふやし充実を図って
いますが、発達障がい児の早期発見や支援のための教室などは十分とは言えま
せん。
厚生労働省は、今春から、各都道府県と政令指定都市で地域で開業する小児
-98-
科医らを広く対象にした研修を始めるとしました。障がいに対する認識を底上
げし、幼少期の早期発見と支援につなげ、どの地域でも専門医への橋渡しと一
定水準の対応ができるようにしたい考えです。
発達障がいは、生まれつきの脳機能の障がいが原因とされ、2012年文部
科 学 省 の 調 査 で は 、 通 常 学 級 に 通 う 小 中 学 生 の 6 .5 % に 可 能 性 が あ る と 推 計
されています。
早期発見には、最初に相談を受ける身近なかかりつけ医の対応が重要ですが、
診断を得られるまでに時間がかかったり、医師の理解不足のため、通院しづら
くなったりすることがあります。
国立精神・神経医療研究センターが実施している指導者研修を受けた各地の
専門医師らに、地元で一般の医師や看護師向けの地方版研修を開いてもらうと
のことです。
時期、回数は自治体の判断に任せるとなっています。県に対して研修開催の
要求をするように通告しましたが、県に問い合わせたところ、県では国に先駆
けて平成25年度より取り組んでいるとのことでした。坂井地区からは11人、
医師や看護師らが研修を受けているとのことでしたが、三国病院の医師、看護
師らも積極的に参加し、早期発見と相談窓口をふやすと同時に、支援のための
教室をふやすことを求めます。
大きな3点目です。TPP対策と産業政策について。
TPPが大筋合意され、その内容は、地域経済・雇用、農業、医療・保険、
食品安全、知的財産権など、国民の生活・営業に密接にかかわる分野でアメリ
カの言うままに譲歩を重ね、国民の利益と経済主権をアメリカや多国籍企業に
売り渡すものです。
TPPへの影響は坂井市にも襲いかかってきます。自治体が地元業者への発
注ができなくなったり、輸入しやすくするために残留農薬の基準を甘くし、遺
伝子組みかえ表示をなくそうとするのがTPPです。
また、中小企業振興条例が制定され、その計画が策定されました。今年度の
施策にどのように生かされているのでしょうか。
中小企業、零細企業、商店などの景気はますます悪くなるばかりです。坂井
市の業者の動向に注視し、自治体として真剣な取り組みが必要です。
次の4点について質問します。
1点目、空き家利活用対策支援事業として、まちづくり推進課、子育て支援
課、高齢福祉課、観光産業課、都市計画課から新規・拡充の事業補助がなされ
ました。しかし、空き家バンクの登録は現在3件しかなく、利活用しにくい現
状があります。その補助事業のほとんどが改修費(リフォーム)に充てられて
います。
-99-
空き家等対策事業は、坂井市空き家情報バンクに登録されている物件を対象
に補助するとなっています。また、多世帯同居などの住宅リフォーム支援事業
などもなかなか使いにくい現状です。
多世帯同居支援では、初めから多世帯同居のところには何の支援もなく、ま
た、多世帯同居になると介護度がなくても手すりをつけたりなどの住宅改修が
できますが、高齢者のみや一人暮らしなど同居ができない状況にある高齢者は、
介護度がなければ住宅支援はありません。矛盾とは思いませんか。また、これ
らの改修業者は地元業者に限るとはなっていません。
そこで、2点。
空き家についての情報を、地域住民の協力を得ながら調査し、空き家情報バ
ンク登録することも含め、空き家を有効活用することを求めます。
2点目、また、住宅リフォーム支援事業は、条件つきでなく、誰でも利用で
きる事業として、空き家等対策だけでなく、自治体の仕事づくり、地元業者に
お金が回る仕組みづくり、地域の経済の活性化・経済対策として支援を拡充す
べきです。住宅リフォーム助成制度を求めます。
2点目、市内の中小企業、零細企業、商店などの10年先をどのように見て
いますか。商店街の10年先はほとんどがお店をやめてしまいます。今からで
もまだ間に合う対策はあります。全ての業者の聞き取り調査を行い、カルテづ
くりから、理念と計画に基づき、地元の経済の活性化のための施策を講じるこ
とを求めます。
3点目、TPPにおける坂井市への農業への影響を、自給率も含めどのよう
に考えていますか。
4点目、パイプライン化によって市に約60億円もの負担がかかっています。
パイプライン化でいい水をつくっても、農業が衰退するのでは、農業は大打撃
を受けるだけです。
農業の規模拡大だけではなく、中山間地の農業初め、家族経営の農業を守っ
ていくことが、耕作放棄地の解消や自給率向上にもつながっていくと考えます。
ゆりの里公園を農業の発信拠点として、パイプライン化された農業用水を利
用した水とのふれあい広場、公園などの交流の場の創設のための整備、農産物
の直売所、レストランなどをつくり活性化を図るということですが、そもそも、
春江町時代につくったゆりの里公園が有効活用されず、成果を上げた施設とは
なっていません。そこを何とかしたいという市長の施策や思いはわかりますが、
だからといって、国や県から補助金が来るからと、お金をかけて魅力的な施設
になるのか、とても心配です。今さらやめよとは言えませんが、やる以上は市
民が認めるようなことをするべきと指摘をし、また、多額のお金をかけるので
はなく、家族経営の農業を守るための施策の転換を求めます。
-100-
以上、代表質問とします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)日本共産党、畑野議員の代表質問にお答えをいたします。
私の方からは、子育て支援策の充実のうち、通学バス以外について、また、T
PP対策と産業政策についてをお答えをし、職員の専門性とそのあり方につい
ては副市長から、通学バスについては教育長がお答えをいたします。
初めに、子育て支援策の充実の御質問にお答えをさせていただきます。
まず、生活困窮者自立支援事業の、子どもの学習支援事業の制度周知につい
て、お答えをいたします。
平成27年4月に施行された、生活困窮者自立支援制度の任意事業である子
どもの学習支援事業を、現在、市内1ケ所で実施をいたしています。
この事業は、学習の指導者に教員のOBや大学生を学習ボランティアとして
登録し、指導を受ける生徒は無料で学習支援を受けることができます。
また、世帯単位での支援を検討することが必要となる場合もあるため、学習
の重要性について、保護者の理解を促進することも目的としております。
制度の周知につきましては、昨年、市の広報紙において、生活困窮者自立支
援制度を周知するとともに、学習支援ボランティアと支援を必要とする生徒の
募集をあわせて行っております。
今後、新年度を迎えるにあたり、制度案内と学習支援ボランティア及び支援
を必要とする生徒の登録を勧奨するため、市内各小中学校へ協力を依頼するこ
ととしており、その準備を進めているところであります。
次に、幼保園の職員体制及び施設整備についての御質問にお答えをいたしま
す。
まず、幼保園・保育所等の職員体制でございますが、現在、正職員と臨時職
員の割合はほぼ半々となっておりまして、正職員と臨時職員で1つのクラスを
受け持っていることはありますが、臨時職員だけで1つのクラスを受け持って
いることはございません。
また、幼児教育については、以前から全ての幼保園・保育所等で取り組んで
おり、そのための研修には正職員・臨時職員の分け隔てなく参加していただい
ております。
時間差出勤については、11時間以上開園している幼保園・保育所等を運営
していく中で、必要不可欠な勤務形態であり、先ほど申し上げましたように、
幼児教育については、以前から全ての幼保園・保育所などで取り組んでおり、
時間差出勤が幼児教育に悪影響を与えるようなことはないと考えております。
今後も、安定した幼児教育・保育ができるよう取り組んでいきたいというふ
うに考えております。
-101-
幼保園の施設整備についてでございますが、定員を増加する幼保園では、保
育室と同様トイレも増設しており、遊戯室、給食室については、広さが問題と
なるような定員の増は行っておりませんので、御理解をいただきたいと思いま
す。
次に、幼稚園保育料についての御質問でございますが、まず、幼稚園保育料
の引き上げ幅の縮小についてでございますが、子ども・子育て支援の新制度で
は、幼稚園などを利用する場合の保育料は、保護者の所得に応じた応能負担と
なり、国が定める基準額を限度として、市が世帯の所得状況などを勘案して定
めることとなっています。
坂井市では、第1号認定の幼稚園保育料は、現行の保育所保育料や公立と私
立の幼稚園のバランスを考慮しておりまして、また、現行の幼稚園保育料が県
内でも最も低い水準であることから、大幅な負担増とならないように、平成2
8年度から3ケ年の緩和措置を設けることといたしております。
昨年6月に開催をいたしました坂井市子ども・子育て会議において、幼稚園
保育料の段階的な改定について説明を行い、御理解をいただくとともに、委員
からは改定内容について市民にわかりやすい説明をするように御意見をいただ
き、それを踏まえ、10月に市内15ケ所の幼稚園及び幼保園等で説明会を行
いました。
650名ほどの御参加をいただき、御理解が得られたものというふうに考え
ておりまして、これまで取り組んできました幼保園一元化を新年度からスター
トし、今まで以上の保育サービスの充実に努めてまいりますので、御理解をい
ただきたいと思います。
次に、保育料についてでございますが、2人目の保育料は無料ではなく、2
人目の保育料の半額の要件が緩和されます。一定の所得要件に満たない世帯の
2人目の保育料が、1人目の子どもの状況にかかわらず半額となることになり
ます。
また、保育料の軽減については、近年、保育需要の拡大や保育ニーズの多様
化により施設整備等に係る経費が増大する中、合併以来、保育料については、
所得の高い階層の8階層は設けましたが、その他の階層については見直しは行
っておりませんし、県内他市と比べても低い水準にあることから、保育料の引
き下げについては考えておりません。
次に、療育児発達相談、支援のための教室をふやすことについての御質問で
ございますが、地域で開業する小児科医らを対象にした国の研修は、各都道府
県と政令指定都市において平成28年度から実施されるというふうに聞いてお
りますが、福井県においては、平成25年度から28年度にかけて、県内外の
発達相談専門医を招いて、地域の小児科医や内科医を対象とした子どもの心の
-102-
診療医研修を行っております。
今後、必要な場合には、坂井地区医師会と連携もしながら、地域の医師を対
象とした研修の開催について県に要請していきたいというふうに考えておりま
す。
保護者の相談窓口に関しましては、県が実施する研修を市内の小児科医や内
科医が受講しておりますので、療育児発達相談に対応できる医療機関が地元地
域に広がる中で相談窓口がふえていくことを期待をしているところであります。
市においては、保護者を対象とした療育児発達の相談会であるひまわり相談
の回数について、今年度は前年度から5回ふやしまして、22回実施する予定
であります。また、支援のための教室につきましては、相談の状況などを見な
がら考えてまいりたいというふうに思います。
次に、TPP対策と産業政策についての御質問にお答えをいたします。
まず、空き家についての御質問でありますが、空き家の問題については、坂
井市のみならず、全国的に周辺地域に及ぼす保安面・環境衛生面、景観面で大
きな課題となっております。
本市においては、これまで住宅リフォーム支援事業の中で空き家対策を実施
してきましたが、平成28年度からは空き家等対策事業として事業を実施して
まいりたいというふうに考えております。
空き家対策は、周辺地域に与える影響を考えますと、廃屋への対策が重要で
ありますが、空き家が廃屋とならないように空き家を有効活用することも大変
重要でございまして、空き家の利活用について支援することを考えております。
支援の対象となる空き家については、空き家情報バンクに登録している空き
家を対象としておりまして、支援する場合において、登録数の増加が課題であ
ると感じております。
空き家情報バンクの状況でございますが、平成24年からこれまでに累計で
30件の登録がございました。
この30件の登録空き家のうち、これまでに22件の空き家が売買や賃貸の
契約を結んでおりまして、平成26年度に8件、平成27年度に7件と、契約
締結が増加傾向にあると考えております。
この契約件数は、福井市に次いで2番目となっており、登録件数に対する契
約件数を比較しますと、一定の効果を得たのではないかというふうに感じてお
りますが、今後も登録空き家の確保に努める必要があると考えております。
これまで、登録空き家については、広報さかい、ホームページ、さかいケー
ブルテレビを利用した周知に努めていますが、さらに、県や宅地建物取引業協
会と協力連携しながら登録空き家の増加を図っていくとともに、相談会などの
開催を考えております。
-103-
また、住宅リフォーム支援事業を地域経済の活性化として対象条件をなくす
ことについてでございます。以前にも同様の御質問をいただき、お答えをして
おりますが、限られた予算の中では、選択と集中により効率的な成果を得る必
要があるというふうに考えています。
これまで、支援事業については国や県の補助により実施してきており、御提
案のように対象条件をなくすことは、国や県の補助要件に一致せず、補助金が
交付されなくなり、また、申請件数が大幅に増加することも想定され、課題も
多く、困難であるというふうに考えています。
また、多世帯での同居を促進する多世帯同居リフォーム支援事業については、
平成25年度に事業を開始して以来8件の実績があり、平成27年度からは補
助金の限度額を40万円から80万円に拡大し、より利用者のニーズを反映さ
せた事業となっております。
また、空き家を対象とした定住促進空き家リフォーム支援事業につきまして
は、平成25年度に事業を開始して以来9件の実績があり、空き家の利活用と
定住促進に効果があったものと考えております。
これらの住宅リフォーム支援事業については、工事施行者を市内業者に限定
しており、地域の経済の活性化にもつながるものというふうに考えております。
次に、市内の中小企業、零細企業、商店などの聞き取り調査を行い、カルテ
づくりから、地元の経済の活性化のための施策を講じることについての御質問
でございますが、坂井市の中小企業、特に小規模事業所の経営改善の普及事業
として、市商工会が経営指導を行っており、平成26年度の経営相談件数は、
経 営 一 般 で 1 ,4 8 9 件 、 金 融 関 係 で 2 7 1 件 を 含 め て 合 計 4 ,6 6 9 件 と な っ
ています。
これらについては、事業所ごとにカルテを作成することにより、過去の経営
状況も踏まえた経営指導を実施をいたしております。
市としては、市商工会が作成した事業所のカルテについては、個人情報があ
るため情報を共有することはできませんが、事業所の経営状況を分析した上で、
どのような支援策ができるのか、市商工会と連携しながら協議をしております。
また、平成27年4月から実施しております市中小企業振興支援事業では、
国外や県外で開催される展示会出展の助成のほか、新商品開発を積極的に行う
事業者に対して支援をしております。
また、平成28年度から実施予定であります空き家活用ビジネス支援事業に
ついては、事業者が空き家を活用してビジネスに取り組む場合に空き家の改修
工事について一部を支援することとしており、それにあわせて、改修工事につ
いては工事施行者を市内業者に限定し、地域経済の活性化を図りたいと考えて
おります。
-104-
このほか、市内の中小企業の経営強化を図るため、市商工会を通してではあ
りますが、現在実施している新規創業支援事業について、改修費や家賃の助成
額を、35万円限度から、80万円を上限として支援額を拡充する予定でござ
います。
また、小規模事業者対策として、経営強化対策やIT促進化に対しても積極
的に取り組み、支援をしてまいりたいというふうに考えております。
市においても、今後も商店街の代表者や中小企業関係者との意見交換を実施
しながら、市商工会と連携した中で、地元経済の活性化につながる施策を講じ
ていきたいというふうに考えております。
次に、TPPにおける坂井市の農業への影響等についてでございますが、関
税率10%以上かつ国内生産額10億円以上の19品目の農産物生産額へ与え
る影響について国が試算した資料のうち、坂井市に関係する米、大麦、牛肉、
乳製品、鶏卵については、関税削減等の影響による価格下落により生産額の減
少が生じるものの、生産コストの低減、品質向上、経営安定などの体質強化対
策を講じることにより、生産や農家所得は確保されるとされております。
坂井市における自給率も含めた農業への影響額を試算することは困難でござ
いますが、米に関する国の試算によれば、現行の制度や枠外税率は維持される
ことから、国家貿易以外の輸入の増大を見込むことは難しく、また、国別枠に
よる輸入分についても、政府が備蓄米として買い入れることから、生産量も生
産額も変わらず、影響はほとんどないとされていますが、産地間競争が高まる
ことから、消費者に選ばれる安心・安全でおいしい米づくりを目指していかな
ければならないものと考えております。
最も影響があると思われる牛肉でありますが、坂井市においては、輸入の牛
肉と品質・価格面で差別化が図れる和牛への転換を一層促進し、体質強化対策
や経営安定対策を適切に実施することにより、畜産経営の安定化が図られるも
のと考えております。
次に、家族経営農業への施策の転換についてでございますが、また、農業経
営は大規模経営と小規模経営に分けて対策を講じる必要があると考えています。
まず、大規模経営に関しましては、産業として成り立つような効率的な経営
が求められるのに対し、小規模経営は、中山間地域や小区画農地を中心とした
農地の保全や地域農業の維持を目的とした重要な位置づけが期待をされていま
す。
本市といたしましては、県・JAや関係機関と連携し、地域の現状をよく把
握し、地域における話し合いを促進し、地域が理想とする農業経営が行えるよ
うに支援もしてまいりたいというふうに考えておりますので、御理解をいただ
きたいと思います。
-105-
○
議長(橋本充雄)北川副市長。
○
副市長(北川貞二)私の方からは、職員の専門性とそのあり方についての
御質問にお答えをいたします。
まず初めに、職員の適正配置についての御質問でございますけども、職員の
兼務についてですが、丸岡城の国宝化については、9月に文化課内に国宝化推
進室を設置いたしまして、現在、文化課長並びに学芸員が兼務となっておりま
す。
また、手紙の館の館長についても、同じく9月から教育部次長が兼務してお
りますし、これらについては、いずれも年度途中の新たな事業であることから、
兼務という形での対応を行ったところでございます。
なお、来年度に向けた職員の配置につきましては、現在調整を行っていると
ころでございますけども、これらの事業を含め、全体的な業務に対し、適正な
職員配置を行ってまいりたいと思っております。
また、支所に関する御質問でございますけども、地域自治区の期間満了に伴
い組織の見直しを行いまして、平成28年度からは、新たに1課体制での支所
再編を行う予定でございます。
現在ある3つの課は係として残しまして、市民が窓口で混乱しないよう、今
まで以上のサービスの提供を行うとともに、1課体制とすることで、より一層、
これまで以上に職員相互の連携がとりやすい体制になるものと考えております。
次に、臨時職員と職員採用についての御質問でございますけども、先ほど、
政友会の川畑議員の御質問にお答えいたしましたが、調理師などの技能労務職
員の採用につきましては、現在まで退職後の正規の職員採用は見送っておりま
す。なお、保育士につきましては、幼保一元化や民営化の計画に沿って、一定
の職員を採用しているところでございます。
また、臨時職員の正職員化についても、先ほど申し上げましたとおり、競争
試験によることが原則となっておることから、困難であると考えております。
まちづくり協議会については、市民が主体となって、身近な課題の解決や、
地域の活性化を進め、市民と行政の役割を分担することを目的としており、コ
ミュニティセンターはその活動の拠点としての役割を担っております。
一方、まちづくり推進課では、コミュニティセンター全体的な業務や事業な
どの支援を行っておりまして、行政の役割としては、こうした住民主体のまち
づくりの体制を確立していくことが大変重要だと考えております。
当市では、来年度、平成28年度でございますけども、第3次の定員適正化
計画を作成することになりますが、正職員の定数の見直しにあわせ、今後、臨
時職員の活用などの見直しについても検討を行いながら、よりよい、また、効
率的な行政運営を図ってまいりたいと考えているところでございます。
-106-
また、現在、政府は、同一労働同一賃金を含む「働き方改革」を提言してお
りまして、これらについても、国・県の動向及び近隣自治体の状況を把握しな
がら、臨時職員の実情に合わせた処遇の改善を積極的に進めてまいりたいと考
えているところでございます。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)最後になりましたが、私の方からは、スクールバスを
無料にすべきについての御質問にお答えをいたします。
通学バスの運行については、平成19年10月に、通学支援問題検討委員会
により、運行基準や利用料金などに関する方向性が示されました。これを受け
て、平成20年より、坂井市全域で統一した基準に従い、通学バスの運行が始
まりました。
また、平成21年9月議会において、スクールバス自己負担額の軽減を求め
る陳情書の採択を受けて、平成22年度より、利用料金の2割軽減や、2人目
の利用料金は半額、3人目以降の利用料金の無料化及び距離基準の見直しを行
い、保護者負担の軽減に取り組んできたところであります。
利用率が、小学生で約25%、中学生で約22%の状況の中で、議員御指摘
の、保護者からの負担なしで運行費用の全てを公費で賄うとなれば、保護者の
負担方法としては公平性を欠くことになるのではないかと考えています。
このような観点から、通学バスの運行に関しては、通学支援問題検討委員会
において決定された方向性に従い、今までどおりの利用負担をお願いしたいと
考えています。
以上です。
○
議長(橋本充雄)22番、畑野議員。
○
22番(畑野麻美子)再質問をいたします。
先ほどの市長の答弁の中に、時間差出勤は以前からやっていたので影響を与
えることはないというふうに言われましたけれども、幼稚園時代、そして、小
学校低学年時代は目に見えないところが育つときです。だから、目に見えない
ところなので、なおさら大事にしなくてはいけないところで、影響がないとい
うのは、本当に見えているのかどうかということを、それは強調しておきます。
それでは、再質問のところですけれども、中小企業、零細企業、商店街の発
展についてなんですけれども、町の中を歩きますと、商店街のいろんな心配事
とか、中小企業、零細企業の本当にもうどうしようもないっていう状況がいっ
ぱいと見えてきています。だから、これは、商工会とも一緒になって、一度、
町の中の全ての業者を訪問して声を聞いていただきたいというふうに私は以前
から言ってるんですけれども、全然なされてませんが。一度歩いてみてくださ
-107-
い。そうすれば、どんなところに困っていて、どういう工夫をしているかがわ
かります。ぜひとも、中小企業振興条例計画の理念の中にも創意工夫等もあり
ますけれども、そういう工夫を1軒1軒歩いてみて、その人たちと話をして、
そこの中から一緒になって考えていく、そういうことをぜひやっていただきた
いなと思います。そうすれば、町の中の商店街も零細企業も何かどんな対策が
いいか目に見えるものがあると思うので、これはぜひやっていただきたいなと
思います。何もしないで10年間過ぎてしまったように私は思いますので、ぜ
ひ、これからの10年間、早い時期に、これは、歩いて、カルテづくり、業者
の声をしっかりと聞いて対策をしていただきたいというふうに、これを求めま
す。
それと、農業関係なんですけれども、これも全国農業新聞でこんなものを見
つけました。坂井市の農業委員会が大きく取り上げられています。農業委員会
が本当に農地パトロールをしています。これも1軒1軒農地パトロールをして
いるわけですけれども、やはり、耕作放棄地の解消に非常に積極的であって、
すごい荒れ地のところを、本当にきれいに、今では、きれいに復元した農地は
菜の花畑になっていたり、土壌改良を実施しているというふうになっています
ので、ぜひ、こういうところを強化していただいて、耕作放棄地をなくす方向、
そして、家族経営の農業の支援をしっかりとしていくことを求めておきたいと
思います。
そして、最後ですが、この「里山産業論」という金丸弘美さんという人の書
いた本の中に、こういうことが書いてありました。ぜひ参考にしていただきた
いなと思います。
視察に行っても、資料をもらい、現場で話を聞いているだけということがよ
くある。結果、視察で見た農産物直売所やレストランが繁盛していたとなると、
うちの村でもレストランを補助金をもらってやろうとする。すると、見事に失
敗すると書いてあります。視察先が成功していたのは、レストランをつくるま
でに、スタッフを見習いに行かせ、技術を学んでいたからだ。直売所をふやす
にあたって、農家を口説き、全て現場に行って品物を厳選していたからだ。消
費者の調査をして、欲しいものをつくっていたからだ。表には出ないことをし
っかり行っていることで繁盛しているとあります。質問を細かにしていくこと、
議会の方でも質問を細かにしないと、人材や技術の教育や市場調査のことは見
えてこないとあります。いかがでしょうか。
そして、最後に、集約型農業として、農業は農地を集約して効率化をすると
もうかるというが、実際はそうはならないとあります。どこの誰に売るのか、
どんな必要な作物をつくるのか明確にしておかないと、農地が大きくなっても
売り上げが上がるわけではないと書いてあります。むしろ、小さい農地でも、
-108-
いろんな野菜をレストランや直売所向けに栽培をした方がはるかに付加価値が
高いという事例がたくさんある。多様なものを栽培したり、加工したりして販
売している方がはるかに売り上げがいいという山間地もあるようだとあります。
ぜひ、家族経営の農業の強化を求めておきたいと思います。今の点について、
いかがでしょうか。〔代表質問用タイマーのブザーが鳴る〕
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)今の畑野議員、いくつもの御質問もありました。農業で
あろう、中小企業、零細企業であろう、大変厳しい状況が続いております。そ
うした中で行政として支援することは精いっぱい支援もしていかなければなら
ないというふうに思いますし、先ほど言ったように、1軒1軒、そういう施業
者を歩けっていってもなかなか難しいことであろうというふうに思っています
し、聞いたからには何か支援せないかんということで、今、中小企業は何千件
ってありますから、それを、今、畑野議員言われるのは、全部歩いてカルテを
つくれっていうことだと思いますし、なかなか、簡単に、容易なものでは、言
うことはわかりますが、容易ではないというふうに思っていますし。話聞いた
からには、やっぱり支援も何かしていかなあかん。それが本当に可能かという
と、なかなか難しい。1軒1軒の話を聞いて対応できるかっていったら、なか
なか難しいものがあろうというふうに思っております。特に、この農業はこれ
から本当に厳しい、さっき言ったように厳しくなるというふうに思いますが。
だから、家族だけで農業やっていくのもなかなか難しいものもあるとも思いま
すし。やはり、法人化とか、そういった時代の流れに沿ってしていかんという
ふうに思いますし。先ほども言ったように、行政としての役割っていうのは限
度もありますから、それなりに、何としても、農業者は、家畜の問題で、畜産
の問題であろうと、行政として精いっぱいお話も聞きながら支援できることは
支援していきたいというふうに考えています。
○
議長(橋本充雄)以上をもって、各会派代表による代表質問は全て終了い
たしました。
あす8日は午前10時より本会議を開会いたしますので、よろしくお願いを
いたします。
本日は、これをもって散会いたします。
○
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
(午後4時12分
-109-
散会)
地方自治法第123条第2項の規定により、会議の経過を記録して、その相
違ないことを証するため、ここに署名する。
議
長
署 名 議 員
署 名 議 員
-110-
平成28年3月第1回
坂井市議会定例会議事日程(第3号)
平成28年3月8日(火)午前9時59分開議
1.議事日程
〔第3号〕
日程第1
一般質問
2.本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
3.出席議員(25名)
1番
小
原
慶
之
2番
後
藤
寿
和
3番
川
端
精
治
4番
渡
辺
竜
彦
5番
前
川
徹
6番
南
川
直
人
7番
上
坂
健
司
8番
戸
板
9番
吉
川
貞
明
10番
古
屋
信
二
11番
上
出
純
宏
12番
田
中
哲
治
13番
佐
藤
寛
治
14番
松
本
15番
東
野
栄
治
17番

18番
川
畑
孝
治
19番
前
20番
橋
本
充
雄 (12:59退出、14:20出席)
21番
22番
畑
野
麻美子
24番
広
瀬
潤
26番
木
村
一
進
朗
人
志
田
嘉
彦
永
井
純
一
23番
山
田
25番
田
中
千賀子
栄 (11:30退出、11:33出席)
 (11:45退出、11:47出席、13:55退出、14:04出席)
4.欠席議員(1名)
16番
伊
藤
聖
一
5.説明のため出席した者の職氏名
市
長
坂
本
憲
男
副
長
北
川
貞
二
長
川
元
利
夫
総 務 部 長
新
開
和
典
財 務 部 長
野
路
良
二
生活環境部長
黒
川
正
夫
福祉保健部長
髙
嶋
優
文
産業経済部長
萬
道
正
之
建 設 部 長
䋆
本
賢
治
上下水道部長
寺
澤
英
二
教 育 部 長
岡
部
恭
典
三国病院事務局長
直
江
正
一
教
育
-111-
市
6.職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
事 務 局 長
友
田
義
隆
事務局次長
村
田
由紀恵
書
三
寺
武
人
書
栗
田
ゆうこ
記
7.議事の経過
午前9時59分
開
議
-112-
記
第1回坂井市議会定例会
(午前9時59分
○
開議)
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
○
議長(橋本充雄)皆さん、おはようございます。
ただいまの出席議員数は25人であります。16番、伊藤聖一議員から欠席
の届け出が出ております。
定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。
日程第1、これより一般質問を行います。
通告順により質問を許します。
4番、渡辺竜彦議員。
○
4番(渡辺竜彦)皆さん、おはようございます。議席番号4番、志政会の
渡辺竜彦です。今回、3月の一般質問でトップバッターを務めます。今年の大
河ドラマ「真田丸」の主人公、真田信繁のように、爽やかでしなやかに、そし
て、議場に吹く一陣の風のごとく、一般質問を行っていきたいと思います。そ
れでは、どうかよろしくお願いいたします。
今回、私は、坂井市の人口減少問題に対する対策・施策について質問をいた
します。
総務省が今年1月29日に発表しました2015年の人口移動報告によりま
すと、東京圏(東京、埼玉、千葉、神奈川)は、転入者が転出者を上回る転入
超 過 の 増 加 人 口 が 計 1 1 万 9 ,3 5 7 人 と な り 、 前 年 と 比 べ 9 ,9 4 9 人 の 増 加
となっていて、転入超過の拡大は4年連続になりました。
この転入超過は、全国でさきの東京圏の4つと愛知、大阪、福岡、沖縄の8
つの都府県のみにとどまっていて、残りの39の道府県は転出が転入を上回る
転出超過となりました。
東京圏への転入超過は20年連続になり、名古屋圏(愛知、岐阜、三重)の
3 県 は 1 ,0 9 0 人 、 大 阪 圏 ( 京 都 、 大 阪 、 兵 庫 、 奈 良 ) の 2 つ の 府 と 2 つ の
県 は 9 ,3 5 4 人 の 転 出 超 過 と な っ て い ま す 。
こういった状況を踏まえ、総務省は、景気が上向き、就業者数がふえていて、
大都市への流入傾向が続いている。そんな中、特に、東京圏は名古屋圏や大阪
圏からの流入もあり、人口がふえているのではないかと分析をしています。
一 方 、 我 が 福 井 県 は 、 転 入 者 8 ,5 2 8 人 、 転 出 者 1 万 6 8 2 人 で 、 2 ,1 5
4人の転出超過となりました。
また、福井県が先月2月3日に発表いたしました平成27年の国勢調査によ
りますと、福井県内の10月1日時点の人口は、前回調査しました平成22年
-113-
よ り 1 万 9 ,2 1 5 人 、 率 に い た し ま し て 2 .3 8 % 減 の 7 8 万 7 ,0 9 9 人 で 、
減少数、減少率とも過去最高の数字となりました。
福井県の人口は12年調査をピークに3回連続で減少し、人口水準は昭和5
0年代まで減少いたしました。市と町では、鯖江市を除く16の市と町が減少
と な り 、 我 が 坂 井 市 も 、 2 0 1 0 年 の 国 勢 調 査 時 の 人 口 9 万 1 ,9 0 0 人 か ら 、
2 0 1 5 年 の 国 勢 調 査 人 口 に よ り ま す と 、 1 ,6 0 0 人 減 の 9 万 3 0 0 人 へ と
減少いたしました。また、そういった人口減少の反面、世帯数は福井県内17
の市と町のうち5つの市と4つの町で増加となっていて、坂井市も前回調査時
の 2 万 8 , 7 4 4 世 帯 か ら 2 万 9 ,4 3 9 世 帯 へ と 、 2 .4 2 % 増 加 し た と あ り
ます。
そこで、質問をいたします。
まず初めに、2014年の9月1日、人口減少対策本部を立ち上げたとあり
ますが、現在までの進捗状況と主にどのような内容の対策(施策)を行ってい
るのか、お答え願いたいと思います。
次に、人口減少に対する施策の1つとして、少子化対策、合計特殊出生率の
ア ッ プ 、 改 善 が 挙 げ ら れ ま す 。 現 在 、 坂 井 市 の 合 計 特 殊 出 生 率 は 1 .5 7 で 、
全 国 平 均 の 合 計 特 殊 出 生 率 1 .3 8 を 上 回 っ て は い ま す が 、 福 井 県 の 合 計 特 殊
出 生 率 1 .6 2 を 下 回 り 、 県 内 1 7 の 自 治 体 の う ち 1 2 番 目 と 、 低 い 傾 向 に あ
ります。
そこで、2つ目の質問をいたします。
坂井市として合計特殊出生率の上昇につなげるような施策、支援策はあるの
か。また、なければ、今後、そのような施策、支援策はあるのか、お答え願い
たいと思います。
そして、同じく、人口減少問題の大きな要素の1つとして、地方に若者にと
っての働き場が少ないことが挙げられます。とはいえ、簡単に、大きな企業、
魅力的な企業を誘致することは非常に難しく、また、それにあわせ雇用を生み
出すことは難しくなっています。そのため、最近では、地方での起業を促進し、
雇用を生み出そうと取り組む自治体がふえてきています。
そこで質問をいたします。
坂井市としての地方での起業を促進し、雇用を生み出すための創業支援、施
策はあるのか。なければ、今後、そのような施策、支援策はあるのか。
以上、答弁をよろしくお願いいたします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)おはようございます。きょうの運勢を見てますと、魚座
が1番ということで、私、魚座でございまして、内容的にはゆっくりしゃべり
なさいという言葉が出ましたので、きょうはゆっくりしゃべらせていただきた
-114-
いと思います。
それでは、渡辺議員の坂井市の人口減少問題に対する対策、施策についての
御質問にお答えをさせていただきます。
まず、人口減少対策本部の進捗状況等についてでありますが、人口減少問題
に対し、庁内全ての部署で意識の共有を図り、即効性のある施策を集中的に実
施するため、昨年度、坂井市人口減少対策本部を設置し、さまざまな議論を重
ねてまいりました。
特に、平成26年度においては、坂井市の人口動態分析や、人口が減少した
際の影響や課題について集中的に議論をしてまいりました。このような中で、
移住・定住、地域コミュニティ、合計特殊出生率の低下、女性の流出、労働力
など、さまざまな要因を整理したところであります。
平成27年度においては、地方創生に関し、若手職員を中心としたワーキン
ググループで具体的な事業提案を募り、特に実現性のある事業について議論を
深めてまいりました。
これらの成果については、坂井市総合戦略推進会議に報告をさせていただき、
坂井市まち・ひと・しごと・創生総合戦略に反映したところであります。
次に、合計特殊出生率の上昇につながる施策、支援策についての御質問にお
答えをいたします。
坂井市は、子育て環境に恵まれており、子育て世帯の転入が多いことから、
経済的理由や仕事との両立が困難なことなどを理由に、結婚、妊娠、あるいは、
出産をちゅうちょすることのないよう支援をしていくことが重要であるという
ふうに考えております。
結婚支援に関しては、結婚に悩む人をカウンセリングでサポートしていく結
婚サポートなどを実施をしていきたいと思います。
また、妊娠・出産支援に関しては、妊娠・出産を望みながらも不妊治療の費
用が経済的負担となっている人への助成や、産前・産後の負担を軽減するため
の妊婦健診への助成などを実施をしていきたいと思います。
女性の雇用に関しては、職場の理解が得られないことを理由に妊娠・出産の
時期がおくれることのないよう、女性が働きやすい環境づくりを広げるため、
ふくい女性活躍推進企業への登録を促していきます。
子育て支援の充実に関しては、市内協賛企業を募り、子育て世帯への割引・
特典サービスを提供することや、多子世帯子育てすくすく支援商品券事業を実
施をしてまいりたいと思います。
これら、結婚、妊娠、出産、子育てに関する全ての情報の一元化を図ってい
くため、従来の「広報さかい」、ホームページに加え、ITを活用した情報発
信、さらには、「わがまち便利帳子育て編」を発刊をいたしたいと思います。
-115-
最後に、坂井市としては、地方での起業を促進し、雇用を生み出すための創
業支援、施策はあるのかについての御質問にお答えをいたします。
現在、坂井市において新規の企業進出があった場合には、企業立地奨励金制
度において支援をしております。
また、代表質問でもお答えをさせていただきましたが、地域産業の新たな発
展と魅力的な産業の誘致を図り、県外進学者のUターン率向上を含め市内での
雇用機会増強を図るため、本社機能の市内移転に対する助成金制度の追加や、
先端技術産業及び健康増進産業を対象とした成長産業の進出に対しては、従来
の助成率に上乗せをし、地域間競争に打ち勝つ施策を策定し、今議会において
審議をいただいているところであります。
また、企業立地奨励金制度の中の雇用促進助成金において、新規雇用者が坂
井市内に住所を有し1年以上継続して雇用された場合には、新規雇用者1人に
つき20万円、障がい者雇用の場合には40万円を企業に助成して、坂井市民
の雇用の確保を図っています。
また、中小企業、特に小規模事業者に対する施策については、市商工会に対
する事業補助金を通して、起業に伴う新規雇用の創出、並びに、起業者の市内
定住等の促進を図るため、事業所改修費や家賃の補助対象経費の2分の1以内
で35万円を限度に支援をしていますが、平成28年度からは上限を80万円
に増額することを予定をしております。
また、新規事業としては、空き家を活用して事業に取り組む場合に、事業所
改修費や家賃代を含め上限70万円の支援制度を創設し、市内での起業の推進
の支援に努めてまいりたいというふうに考えております。
○
議長(橋本充雄)4番、渡辺議員。
○
4番(渡辺竜彦)市長が魚座ということで。ちなみに私は牡羊座なんです
が、きょうの運勢はたしか「熱く語れ」ということが運勢だったと思いますの
で、再質問に移りたいと思います。
まず、1つ目にお尋ねしたいのは、この人口減少という非常に難解な問題を
市長はどのようにお捉えになっていて、今後、この自治体の最優先課題として
どのように取り組んでいくお考えなのか。端的で構いません。まず、市長のこ
の人口減少問題に対する所見をお伺いしたいと思います。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)今、この人口減少問題については、全国各地で大きく捉
えています。ただ、人口減少問題っていうのは、去年とか、おととしの問題で
なしに、何十年前からもうできていたっていうんか、もうわかっていたことだ
というふうに思いますし。私は国会に申し上げるわけはございませんが、今さ
ら何やってのは多少あります。だけど、現実的にはそういったものを言っても
-116-
仕方ありませんので、だから、少しでも坂井市にしては人口減少問題っていう
のは真剣に取り組んでいくことが必要であるというふうに思っています。
それには、やはり、基本的には、未婚者の方が結構多いんですよね、いろん
なところ。私らも、いろんな席に出る場合でも、うちの娘を何とかしてほしい
とか、息子を何とか。だから、本人も結婚したいっていう意思があるんですよ
ね、聞いてると。それでも、なかなかそういう結婚までに至らないというか。
いろんな事情もあるんでしょうけど。そういう機会が少ないっていうことで、
これまで何回となく婚活問題に取り組んできました。そして、やっぱり、でき
たら、子どもさんを多く産んでもらうことが、一番、坂井市はもとより日本に
とってもすごく大事なことだというふうに思いますし、これからも、まず、結
婚して子どもさんを産んでっていうのが理想の、人口減少問題につながってい
くんではないかなっていうふうに思っていますし。ただ、坂井市だけのことを
考えて、よその自治体っていうんか、隣の、例えば、福井とか、人口ふえても
余り意味がないというふうに思ってはいるんですよ。できることなら、都会か
ら、やはり、都会は人口がふえつつありますから、そこら、東京の都会の人を
いかに坂井市に来て住んでもらうっていうことが大事。それには、この坂井市
が、そういう子育て支援とか、また、観光においても、いろんな全てにおいて
魅力ある町をつくり上げていく、1回住んでみたい、行ってみたいっていう、
そういう環境づくりを目指していくことが一番望ましいかなというふうに思っ
ています。
○
議長(橋本充雄)4番、渡辺議員。
○
4番(渡辺竜彦)今ほど、市長のこの人口減少問題に対するお考えをお聞
きいたしまして、非常に安心いたしました。市長おっしゃるように、本当に、
この人口減少問題というのは、ここ数年沸き上がってきた問題ではなく、今ま
で、悪い言い方で言うと、国がこういった問題に対して目を向けてなかったの
が原因ではないかというふうに思っております。そういった意味では、今、市
長の考え、今後の取り組み等を聞いて非常に安心をいたしました。
その中で、今ほど市長の御答弁の中にありました魅力的なまちづくりという
ことに関してなんですが、この人口減少問題という、今後の自治体にとって避
けては通られない問題、これを真っ正面から捉え、真剣に向き合った場合、今
後の自治体のあり方、それから、市長おっしゃってました、まちづくり、ひい
ては、今後の坂井市の未来図、グランドデザインといったものに大きなかかわ
りを持ってくるかと思います。人口減少問題という、人口が減り、ある意味、
変な例えかもしれませんが、世の中が縮小していく、縮んでいく社会の中で、
従来、今まで建ててしまった建物だけが残り、それを少なくなっていく人口で
支えなくてはならない、非常に厳しい未来が予想されます。
-117-
そういった意味では、今後の自治体の1つのあり方として、市の中心部に行
政、商業、住宅などといったさまざまな都市機能を集中させて、なおかつ、都
市の郊外化やスプロール化を抑制し、そこに新たな地域コミュニティを再生し、
にぎわいを生み出す、きのうの代表質問にもありましたコンパクトシティとい
ったようなお考えは市長のお考えとしておありにあるのでしょうか、御答弁を
お願いしたいと思います。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)今、全国的にも、国会でコンパクトシティという言葉が
たくさん出ています。だけど、本市においては、合併して、今、10年目、ち
ょうど、今月、丸10年になります。だけど、坂井市は、4つの町が合併して、
まずは、コンパクトシティっていうよりかは、きのうの質問でもお答えもさせ
ていただきました。まずは、今の現状においては、各四町ごとに、そういう特
色あるまちづくりに努力していくというんか、そのことがやっぱり大事やとい
うふうに思っています。そのことが、将来的には、大きくなってコンパクトシ
ティになっていくというのが望ましいんじゃないかなというふうにも思います
し。コンパクトシティが全てそれがいいかっていったら、いろんな、逆にデメ
リットというのもありますから、そこらは、今、現時点においては坂井市にと
ってはコンパクトシティっていうのは余り大きく進めていくことではないんじ
ゃないかなというふうに思っていますし。まずは、その地域が地域の活性化を
図っていくっていうんか、そのことが大事であろうというふうに考えています。
○
議長(橋本充雄)4番、渡辺議員。
○
4番(渡辺竜彦)市長が10年前に初代市長となられて本当に四町の融和
に御尽力されていたのは、我々も非常に尊敬をしております。今後も、四町の
融和から融合に向けて努力していただきたいと思います。
それでは、合計特殊出生率のアップについて質問いたします。
昨年、坂井市の人口ビジョンの資料の中で、坂井市は、国の長期ビジョンで
あ る 2 0 3 0 年 に 合 計 特 殊 出 生 率 を 1 .8 に 、 そ し て 、 2 0 3 0 年 か ら 2 0 4
0年に、人口置きかえ水準、つまり、人口が安定してくるといった水準の数値
で あ る 合 計 特 殊 出 生 率 2 .1 を 長 期 の 目 標 と し て 掲 げ て い く と い っ た 資 料 が あ
りました。それを目標に進んでいきますと、2025年には人口が上向きに転
じ、そして2030年には現在の今の人口水準になるだろう、そして、長期的
に見れば、将来にわたっても人口が安定してくるだろうといったようなことも
付随して書かれていました。
そういった中では、先ほど市長の御答弁にありました、さまざまな子育て世
代への支援、それから、結婚サポート、そういったことは非常に心強く思って
おります。
-118-
また、今回、新年度には、子育てすくすく支援商品券ですか、従来の3番目
の子まで発券されていました子育てすくすく支援商品券を、今度は第2番目の
子まで発券されるという形で伺っております。
そこで、総務部長にお尋ねいたします。
この子育てすくすく支援商品券というものは、当然、それを対象者に発行し
て、それを、その方が、今、坂井市内の提携しているお店で使用するという形
になっているかと思いますが、その子育てすくすく支援商品券の発行した数に
対して、使用料、回収率といいますか、そういったものが、もしおわかりにな
っていたら、教えていただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)すいません。手元に正確な数字はございません
が、予算段階で確認をいたしますと、ほとんどの方が利用していただいている
ということになっています。率については、また後ほどお伝えいたしたいと思
っております。
○
議長(橋本充雄)4番、渡辺議員。
○
4番(渡辺竜彦)わかりました。正確な数字は、今後また資料として提出
していただきたいと思います。
今、福祉保健部長の御答弁ではほとんどの方がそれを利用しているというこ
とで、非常に安心いたしました。
次に、3番目の起業支援について質問いたします。
先ほど、市長の御答弁にもありましたように、人口減少問題の大きな要素の
1つとして、地方の若者が働き場を都会へ求めて出て行く、いわゆる転出して
いくといったことも大きな要素の1つとして挙げられております。そういった
方の声をよく耳にしますと、地方に働く場がない、あるいは、働きたくなるよ
うな職業がないといったような言葉をよく耳にします。冒頭、一般質問の最初
の中でお話ししましたように、例えば、ここに大きな企業を誘致したり、若者
が本当にすぐ飛びつくような魅力的な企業を誘致できればいいのでしょうが、
現在のこのやや景気が厳しい時代では、そういったものを誘致することも非常
に難しくなってきていると思います。
そういった意味では、起業、創業ですね、起業を支援し、そこに企業を定着
させ、そこに新たな雇用を生み出し、そして、そのことによって定住、移住へ
とつなげていく、そういったことで起業支援を行う自治体がふえてきています。
そんな中では、先ほど、さまざまな起業支援を市長の御答弁の中からいただき
ました。事務所改修などに上限80万円として、それから、新たに空き家改修
として上限70万円、非常にうれしく思います。本当に一歩も二歩も三歩も前
進したかなと思いますが、そこで、もう五歩ほど前へ進んでいただき、例えば、
-119-
坂井市内にあります交通量の多い場所、あるいは、利便性の高い場所にありま
す空き家や空き店舗を坂井市が借り受け、それを起業を志す若者、若者でなく
ても構いません、起業を志す人たちに、1年ほど、できればもうちょっと長い
方がいいんですが、1年ほど無償で貸し出す。そして、その中には、1つの職
種だけではなく、いくつかの職種、業種が集い、そうすることによって多方面
にわたり市民の関心を寄せ、坂井市民の人たちがそこへどんどんと足を運ぶ、
そういったことによって、新たなにぎわいと、その場所が笑顔が集う場所にな
ると思います。そういったような起業支援策というのは御検討はいただけない
でしょうか、御答弁、お願いをいたします。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)ただいまの渡辺議員の御質問でございますけれ
ども、若者が、魅力ある企業、なかなか、この地方の方へ、ましてや、坂井市
という1小都市の方へ誘致してくるというのは非常に困難なことでございます。
その中で、県内においても、成長産業なり、また、本社機能ということで、少
しでも若者に魅力のある企業ということで、余り、県内市取り組んでないよう
な、そういうような支援制度、坂井市としてもできるだけということで、一歩
も二歩も先んじて政策を打ってきているところでございます。
議員言われますように、市があらかじめ空き家等を借り受け、または買い取
って、そして、テナントとして、若者に、また、起業を目指す人に貸し付ける、
そういうことも1つの方法としてはあると思いますけども、実際に、今、違う
事業で、三国における町家活用事業の方で、1つ、空き家、空き店舗を、市の
方が地権者と話をして借り受けて、そして、新たな起業を、また、開店を志す
人を募集して、そして、まちづくりの一環としてそのお店をやってもらうとい
うような事業も、今、進めております。
こういうふうな事業は、地権者とか、また、改修とか、借り受けの期間、そ
の後というようないろんな問題があります。今回の三国でやるこの事業は、1
つの先例、試みとして大変関心を寄せているところでありますし、市としても、
いろんな課を縦断しながら取り組んでいかなければならない事業というように
考えております。まずは、こういうところでどういうふうな成果が出るのかと
いうことを見きわめながら、ほかの町でもそういうことができないかどうか、
当然、どういうふうな物件があるのかどうかという調査が先決でございますけ
れども、いろんな状況を試しながら、今後も1つの研究課題ということで取り
組んでいきたいというふうに考えております。
○
議長(橋本充雄)4番、渡辺議員。
○
4番(渡辺竜彦)坂井市の方が県内の自治体の方では先駆けて進んでいる
ということで、それ以上にも、いろんな部分で試み、チャレンジといった形で
-120-
臨んでいだたきたいと思います。
例えば、これはよその自治体の例なんですが。福岡市です。御存じのように、
福岡市は2015年の国勢調査で、神戸市を抜いて全国で5番目の人口になり
ました。その2010年から2015年までの人口増加数、増加率も政令指定
都市の中では全国一となっています。この全国一となった背景には、今言いま
したような起業支援といったものが、地道な努力としてありました。ちょうど
2000年から始めた福岡市の起業支援なんですが、その当時までも、当然、
人口はアップしてきていましたが、市内の中心部を中心にドーナツ化現象が始
まり、ちょうど福岡市内中心部にあった4つの小学校を1つに統合して、残り
の3つを廃校にしまして、その中の1つを、起業支援のための事務所として、
新たにインキュベートプラザとして設置をいたしました。それは、起業を志す
人たちに非常に安価な値段で提供し、なおかつ、そこには経営の専門相談員な
どを置いて行いました。ワンフロアをいくつかのパーティションで区切って、
1 平 方 メ ー ト ル あ た り 月 額 1 ,2 0 0 円 、 実 際 、 事 務 所 と し て 借 り ま す と 月 額
2万円から3万円ぐらいという、福岡市という繁華街の中で非常に安価な値段
で提供しています。条件としては、創業する人、あるいは、創業して5年未満
の人、そういった方たちに5年間そこで巣立ちのための準備を支援してまいり
ました。そういった巣立ちが2000年から2015年までの間に180とい
う大きな数の起業を生み出し、それによって大きな雇用を生み出し、それによ
って、移住、定住といった社会増の人口増加につながっていったと思います。
どうでしょう。こういった坂井市版インキュベートプラザ、お考えにはなら
れないでしょうか。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)ただいまのインキュベートの施設でございます
けども、福井県の方では、福井県の産業支援センターで、そういうふうな施設、
特に、起業始めて初期の段階では、ノウハウ、また、心構え、また、いろんな、
これから目指していく上で注意しなければならないこと、まだ未知の分野に踏
み込んでいくわけですから、いろんなことを教わりながら、その中でひとり立
ちしていくと、そして事業が継続していけるようになるということが求められ
る時代だと思います。
現在、市内でも、新しく新規で起業する事業者は50とも100とも言われ
ております。その中には、事業所を持ってきちんと企業として構える、また、
店として構える事業者もおりますけれども、自宅内で、事務所兼自宅というこ
とで、1室でいろんなIT環境を使用してやる、また、塾等自宅を使用してや
ると、いろんな形態で起業なさっている方がおられます。やっぱり、その方々、
いろんな、それぞれに合わせた形で、また、それぞれのいろんな悩みに応じて
-121-
いろんな対応しなければならないと思いますので、できれば、坂井市独自でそ
ういうふうな施設を持てればいいんですけども、現在のところは、県、産業支
援センターということで、坂井市、近いところにございますので、そういうふ
うな施設を利用していただけるように、これからPRを強めていきたいなとい
うふうに考えております。
○
議長(橋本充雄)4番、渡辺議員。
○
4番(渡辺竜彦)わかりました。県の産業支援センターとも市も緊密な連
携をとりながら、なおかつ、また、今後、そういった、坂井市版インキュベー
トプラザ、ぜひとも御検討をお願いしたいと思います。
先月、2月だったかと思いますが、県の西川知事が定例記者会見の折に、福
井県は幸福度ランキング1位という県なのに、この幸せな県からどんどん人口
が減っていくのはおかしいといったようなことをおっしゃってた記憶がありま
す。これをそっくりそのまま坂井市に当てはめますと、坂井市も住みよさラン
キングで2014年には全国で2位に、そして、2015年には全国5位と、
非常に高いランキングを誇っています。そういった住みよさランキングの町が
人口が減っていくのはおかしいと思います。
そういった意味では、これからもこの人口減少問題に真っ正面からしっかり
と取り組み、当然、我々、議会も力を合わせ取り組んでいく所存です。どうか、
今後もこの坂井市が誰もが笑顔で住みたくなる町でありますことを、議会、行
政、力を合わせて頑張っていきたいと思います。
これで私の一般質問を終わります。
○
議長(橋本充雄)次に、2番、後藤寿和議員。
○
2番(後藤寿和)おはようございます。代表質問・一般質問2日目、本日
2番目の一般質問、志政会から2番手、議席番号2番の2づくしの志政会の後
藤寿和です。
先週の土曜日に春江工業高校の閉校式の方に参列させていただきました。自
分は、平成3年3月の卒業生ということで、閉校に関してやはり寂しい思いも
ありますが、どもならん生徒だった自分が、坂井市議会議員としての卒業生と
して来賓で参列できたのは、本当に光栄でした。3年間担任だった先生との再
会や、パネル展示では、陸上部時代、また、ドラム担当だったということで、
吹奏楽部時代の部活の写真も展示されていて、非常に懐かしい思いばかりでし
た。閉校式の生徒挨拶で印象に残っていた言葉で「物づくりは人づくり、春工
の歴史は閉じますが、物づくりの精神を持って、今後も春工卒業生の誇りを胸
に頑張っていきます」と言っていました。自分も、春工卒業生として、後輩に
負けないように、物づくりをまちづくりに形を変えて、市長が掲げている「笑
顔」をキーワードとした、健康で笑顔あふれる住みよいまちを目指しながら頑
-122-
張っていきたいと強く感じました。
それでは、通告に従い、平成30年に開催される福井しあわせ元気大会につ
いてと、障がい者のスポーツ参加環境について、そして、総合相談支援窓口の
一本化についてということで、9月の一般質問でお聞かせいただいた総合相談
支援窓口の一本化について、進捗状況、どのように進んでいるかについて一般
質問させていただきます。
今年は4年に一度のオリンピックイヤーです。本年はブラジル・リオデジャ
ネイロで開催されますが、4年後には、2020年東京オリンピック・東京パ
ラリンピックとして日本で開催されるのが決定しています。
国内でおけるオリンピック・パラリンピックの開催で、スポーツがより国民
に身近になるニュースとしても取り上げられる中、さきの東京マラソン車椅子
の部門においては、今年の夏のリオデジャネイロ・パラリンピックの代表選考
会を兼ね、今年から国際パラリンピック委員会公認レースとなり、話題にもな
りました。
このように、障がい者スポーツを取り巻く環境というのは大きく変化してい
ってると感じますが、いまだに福井しあわせ元気大会などは目立ってこない気
が感じられます。それに従い、市内における障がい者スポーツの理解は余り進
んでないようにも感じます。
今回、なぜ障がい者スポーツについての一般質問をさせていただきますかと
いいますと、昨年11月に、私も入会している、一緒に勉強させていただいて
いる福井若手議員の会による「若手議員と語ろう会」がこの坂井市にて行われ
ました。その際に、鯖江市からわざわざこの坂井市にまで出向いてくれて参加
してくれた車椅子の方が、障がい者スポーツの現状と御自身が心配されている
福井しあわせ元気国体・しあわせ元気大会の開催の問題点をいろいろと話をし
てくれました。
平成30年に開催される福井しあわせ元気大会とは、障がいのある選手が競
技を通じてスポーツの楽しさを体験するとともに、国民に障がいに対する理解
を深め、障がい者の社会参加の推進に寄与することを目的とした、障がい者の
スポーツの祭典です。
全国障がい者スポーツ大会は、平成13年に、それまで別々に開催されてい
た全国身体障害者スポーツ大会と全国知的障害者スポーツ大会が統合されて、
宮城県で第1回大会が開催されました。以降は、オリンピック終了後に開催さ
れるパラリンピック同様に、毎年、国民体育大会終了後に開催されており、平
成30年の福井県での大会が第18回となります。
その福井大会があと2年後に開催されるのが迫っていますが、しあわせ元気
国体にばかり意識が向いているように感じられ、全国障害者スポーツ大会であ
-123-
る福井しあわせ元気大会は置き去りにされている感も感じてしまいます。また、
国体の方が話題にされているので国体関連の質問も多く感じられますが、実際
に大会の方もまだまだ抱える問題も多いのではないでしょうか。
そこで、7つの質問をさせていただきます。
1つ、福井しあわせ元気国体についてはPRされていると感じられますが、
福井しあわせ元気大会については、PRが余り聞こえてこない現状だと感じま
す。競技開催もされる坂井市としての開催市の思いはどうでしょうか。
2つ目、坂井市はサッカーとフライングディスクが行われますが、開催協議
においての問題点などはどうでしょうか。
3つ目、国体は県が開催するとのイメージがあります。また、県が主体とい
う言葉もあちらこちらで耳にします。それでは、開催市としては県との調整は
どうなっているのかをお聞きいたします。また、今後の取り組みとしてはどの
ような予定がありますか。
4 つ 目 、 当 日 は 、 全 国 か ら 都 道 府 県 ・ 指 定 都 市 の 選 手 団 約 5 ,5 0 0 人 が 参
加をする旨も聞かれています。会場運営・スタッフ・宿泊先・移動手段は具体
的にどのように計画しておりますか。
5つ目、坂井市出身の参加選手はいるのでしょうか。また、参加選手がいる
のであれば、選手に対する支援などはあるのでしょうか。
6つ目、練習会場の確保が困難と感じますが、実際に練習会場などは確保で
きているのでしょうか。
7つ目、学校での取り組み状況や各種イベントなどの取り組みについてお伺
いいたします。
そして、もう1点の質問、進捗状況についてお伺いいたします。
9月の一般質問でお聞かせいただいた総合相談支援窓口の一本化について、
9月の御答弁の中では、相談内容が今後さらに個別化し複雑多岐にわたること
が予想される中で、福祉事務所としての相談支援を一層充実する必要があるも
のと考えておりますとの御答弁をいただいておりますが、進捗状況の方はどう
なっているでしょうか。
以上の項目を私の一般質問とさせていただきます。
○
議長(橋本充雄)北川副市長。
○
副市長(北川貞二)おはようございます。それでは、後藤議員の御質問に
お答えをいたします。私の方からは総合相談支援窓口の一本化の進捗状況につ
いてをお答えいたしまして、障がい者のスポーツ参加環境については、後ほど
教育長がお答えをいたします。
まず、総合相談支援窓口の一本化の進捗状況についてでございますけども、
昨年9月議会におきましても、後藤議員から質問がありました。その際にも、
-124-
相談窓口の統一や一本化は非常に重要になり、検討できればとお答えをさせて
いただいたところでございます。
現在、議員御指摘のとおり、社会福祉課では、障がい者、また、生活困窮者
に関するものと、高齢福祉課では高齢者の介護や、また、健康増進課では健康
に関すること、また、子育て支援課では子育てや家庭に関すること、また、各
総合支所福祉課においては福祉全般についての相談を受けておりまして、平成
26年度の福祉に関する相談件数は約900件を超えておりまして、今年度は
さらに増加するものと予想をしているところでございます。
相談内容が非常に複雑かつ多様化しておりまして、1つの課なり1つの制度
での対応や解決することは非常に困難な状況でございますので、このような状
況がまた今後さらに続くことが予測されることから、包括的な支援体制が必要
不可欠だと考えているところでございます。
これらの現状を踏まえまして、福祉に関する相談を総合的に対応するための
総合窓口を4月に設置するため、現在、具体的な準備を進めているところでご
ざいまして、それにより、より一層の住民サービスが図れるものと考えており
ます。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)議員の皆さん、おはようございます。私の方からは、
障がい者のスポーツ参加環境についての御質問にお答えをいたします。
まず、福井しあわせ元気国体についてはPRされているが福井しあわせ元気
大会については余り聞かないと、開催市の思いはどうなっているかについての
御質問にお答えをいたします。
福井しあわせ元気国体と福井しあわせ元気大会には大きな違いがあります。
その1つに、大会の会期を決定する中央の団体が公益財団法人日本体育協会と
公益財団法人日本障がい者スポーツ協会と異なっております。そのために、全
体会期・競技会期を決定する時期も異なり、元気大会の正式名称でもあります
全国障害者スポーツ大会については、全体会期が昨年の8月に決まったものの、
競技会期は平成29年度に決定する予定となっております。この会期決定のお
くれが県全体の公表のおくれとなったり、PR不足の1つの要因と考えられま
す。
坂井市といたしましては、決定されている内容をもとに両大会同様に広報P
Rを行っており、会場に設置する広報看板やイベント時に配布する啓発グッズ
においては、国体と同様に種目・全体会期ともに併記をさせていただいており
ます。
また、坂井市実行委員会においても、県と歩調を合わせながら、国体と同様
-125-
に協議をしていく考えでございます。さらに、今大会を機に、障がい者福祉の
理解促進と障がい者のスポーツ環境整備のため、市内施設のバリアフリー化な
ど、合理的な配慮も検討していきたいと考えております。
次の質問でありますが、坂井市はサッカーとフライングディスクが行われま
すが、競技開催についての問題点はどうなっているかの御質問にお答えをいた
します。
競技種目の問題点として想定されることは、サッカー競技においては、知的
障がい者の部で7チーム参加によるトーナメント戦であるため、大きな問題は
ないものと認識しております。しかし、フライングディスク競技については、
47都道府県に政令都市20都市を加えた67団体と、多くのチームが参加す
る予定であります。視覚障がい者用の音声ガイドとか、車椅子利用者に対する
多目的トイレや、施設の段差解消などのハード面の整備に加えて、競技役員、
会場運営スタッフ及びおもてなしスタッフに、選手との意思疎通など、ソフト
の面でも、専門的知識を持った経験者の役員不足が懸念されています。
さきに開催した地域では、ハード面については仮設で対応しておりましたが、
ソフト面では他県からの応援もあったとのことであります。福井県においても、
その例と相違ない状況に現在のところあります。
次に、県との調整はどうなっているのか、また、今後の取り組みの予定はど
うかについての御質問にお答えをいたします。
福井しあわせ元気大会の県との調整につきましては、開催種目と会場が決ま
り、現在は業務負担の調整を行っております。競技に必要な用具や仮設物、競
技運営にかかわる費用は全て県が準備し全額負担する方向でありますが、それ
以外の坂井市独自で行うおもてなしの費用や、坂井市がサポートする会場係員
の時間外手当、あるいは、印刷費などは、坂井市の経費負担を依頼されている
状況であります。
坂井市といたしましては、さきに行われた市町の状況を踏まえ、県に協力を
しながら、経費の負担等については、必要に応じ要望してまいりたいと考えて
おります。
また、大会時においての会場環境整備については、既存の施設状況、改修状
況を県に報告しながら、会場の設計を、今、調整しているところでございます。
次に、会場運営・スタッフ・宿泊先・移動手段は具体的に計画されているの
かについての御質問にお答えをいたします。
さきの質問でも触れましたが、福井しあわせ元気大会は、県が主になって計
画しております。具体的な計画についてはまだ示されておりませんが、会場運
営やスタッフについて、現時点では競技運営は県の種目協会が行い、会場運営
については、県の職員と坂井市のスタッフが行うことになる予定であります。
-126-
また、手話通訳など専門的スタッフや補助員については、県が育成及び要請
を行っているほか、宿泊先や移動手段、配宿、宿を決めること、配宿、それか
ら輸送計画についても県が検討しているところであります。
さきに開催した県の例では、開会式後の移動に係る車両などは、特殊なもの
も含み、開催県が全て準備したとのことであります。
次に、坂井市出身の参加選手はいるのですかという、そして、参加選手に対
しての支援はどうなっているかの御質問にお答えをいたします。
これまでの坂井市出身選手の出場状況としましては、平成24年度は陸上競
技に5名、平成25年度、26年度はボウリング競技に1名が出場しています。
また、平成28年1月現在、今年の1月の現在の「チームふくい」アスリート
認定選手のうち、坂井市民は17名で、坂井市開催競技のフライングディスク
では、女性が1名、サッカー競技で男性が1名の2名が登録されています。
大会参加に係る支援といたしましては、交通費、宿泊費などは県が負担し、
市は激励金を交付しております。なお、坂井市から多くの選手が参加し活躍し
ていただくために、選手の育成や支援が重要であると認識しております。
今後、管内の特別支援学校や障害福祉サービス提供事業者と連携しながら、
県や市大会など各種大会への積極的な参加を促すとともに、市としても必要な
バックアップを行っていきたいと考えています。
次に、練習会場などの確保はできているのかについての御質問にお答えをい
たします。
福井しあわせ元気大会では、期間前日が公開練習となっており、実施種目の
本会場が練習会場となります。同じであるということです。さきに行った開催
地でも、別に練習会場を設けることはなかったように聞いております。
競技力向上、普及のための練習会場につきましては、今後、フライングディ
スク競技の普及啓発としまして、県障害者フライングディスク協会、市身体障
害者福祉連合会など、関係する団体と連携を図りながら、練習会場の確保にも
しっかりと配慮してまいりたいと考えています。
最後に、学校等の取り組みと各種イベントなどの参加の状況はどうなってい
るかについての御質問にお答えをいたします。
坂井市では、福井しあわせ元気国体と福井しあわせ元気大会を開催するにあ
たり、各学校には、補助員の動員、練習会場の借用、花づくり活動、クリーン
アップ活動、応援のぼり等の作成、観戦依頼などの支援、協力をお願いする内
容で、今、計画を調整しております。なお、補助員の動員につきましては、市
外の高等学校にもお願いをしているところであります。
次に、坂井市では福井しあわせ元気国体や福井しあわせ元気大会に限った特
別なイベントは、現在、行っておりません。しかし、県の事業を含む既存のイ
-127-
ベントに出向して、広報活動や、保育士、教員、市内の事業所職員を対象に国
体ダンスのリーダー養成講習会を開催し、多くの指導者から広く市民に浸透さ
せる啓発活動を行っております。
参考までに、坂井市が開催した国体ダンスリーダー養成講習会には81名の
参加を得て、そこから各家庭にまで広がる波及効果を狙っているところであり
ます。
また、継続して行っている事業といたしましては、市身体障害者福祉協会へ
レクリエーション種目を中心とした事業を委託しており、協会会員100名程
度の参加をいただいたところであります。
今後は、障がい者を含むより多くの市民に福井しあわせ元気国体・福井しあ
わせ元気大会にかかわっていただくために、幅広い年代を対象にした国体ダン
ス教室の開催や広報啓発活動など、平成30年の本大会に向けてさまざまなイ
ベントを実施することで、市全体の気運を上昇させていきたいと考えておりま
す。
以上です。
○
議長(橋本充雄)2番、後藤議員。
○
2番(後藤寿和)ありがとうございます。
まず、総合相談窓口についてですけど、今年の4月から本格的に設置する予
定ということで、前回、9月にこの問題を出させていただいて、出したかいが
あったなと思いました。本当にこれからいろいろとまた問題もふえていくと思
いますんで、ぜひ、設置して、坂井市がこの問題を1つでも、すぐに解決でき
るような形でいけるような取り組み、本当にありがとうございます。本当にこ
ちらの方はありがたいなという思いであります。
国体・大会の方ですけど、今ほど教育長からの御答弁いただいた中で、正直、
僕が思ってた以上に、坂井市、すごくしっかりしてるなというのが正直な思い
です。国体や大会に関して言いますと、やっぱり県が主体っていうイメージが
すごく大きいし、実際、やっぱり、県が負担する部分というのもありますけど、
実際に選手は福井県のこの坂井市に訪れて、坂井市のイメージが福井県のイメ
ージにもなるし、坂井市ってこういうところだっていうのもありますんで、ぜ
ひ、開催市として一期一会の気持ちをしっかりと持って取り組んでいってほし
いなという思いでございます。
障がい者スポーツに関してちょっと視点を変えさせてもらってお話の方をさ
せていただきたいなと思うんですけど。実際、今、教育長の御答弁の中でも、
今、バリアフリーや、いろんな合理化なども検討していっていただけるという
ことをお聞きしました。実際、今現状の障がい者の方がスポーツを楽しめる施
設の現状っていうのは、やはり、いろいろな問題っていうのはあるのでしょう
-128-
か。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)現在の、例えば、三国体育館であったり、それから、
新しく改修しました丸岡体育館においても、バリアフリーとして、多機能のト
イレをつけるとか、いろんなことは、今、努力をしているところでありますが、
実際、車椅子でバスケットをするとか、いろんなことをするということになる
と、まだまだ問題点があって課題は多いわけであります。そういう点もこれか
ら、いろいろ、また、細かな部分で話し合いをしながら、できるだけ、健常者
と同じような、そういう会場の提供をしていかなきゃ、やっぱり、坂井市とし
て、やっぱり、大事な部分ってあるんでないんかなって、そう思いますので、
また努力していきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)2番、後藤議員。
○
2番(後藤寿和)実際、車椅子の方とお話しさせていただくと、施設とか、
バリアフリーとか、いろいろ問題ある部分もあるけど、一番トイレがしっかり
していてほしいということを訴えてましたんで、ぜひ、先ほど、教育長、すご
く前向きな御答弁だったんで、安心したんです。彼らに対してもそういうお答
えできるのかなと思いますんで、ぜひ、また、しっかりと見ていっていただき
たいなと思います。
また、学校ですね、小学生や中学生なんかで、僕の地元でも、昨年、車椅子
の子が卒業とかしました。学校なんかで体育や運動会などのスポーツに関する
参加の状況や、その学校での車椅子の生徒さんに対する取り組みなんか、スポ
ーツに対する参加の状況なんかはどのような形になってますか。
○
議長(橋本充雄)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)ただいまの御質問でございますが、学校の現場にお
きましては、車椅子、肢体不自由のお子さん方につきましては、支援員がつい
て対応しております。また、その児童・生徒の保護者の方からも、その児童・
生徒の状況等も十分に聞きながら、例えば、体育の授業であったり、遠足であ
ったり、そういった校外学習についてどこまでの範囲で支援するかということ
も綿密に学校の中で連絡をとりながら対応してますし、また、子どもさんが、
そういう体育の授業を通して、自分も参加するというような喜びを感じられる
ようなことで、先生方もいろいろ工夫をなさって、例えば、体育会であったり、
遠足であったり、校外学習、子どもたちが参加できるような取り組みも工夫し
ながら対応しておりますので、その状況、状況によって学校もしっかり対応さ
せていただいております。
○
議長(橋本充雄)2番、後藤議員。
○
2番(後藤寿和)やはり、車椅子の方なんかでスポーツをしている方って
-129-
いうのは、まず第一に外へ出るっていうものがなかなか一歩踏み出せないとい
うのをお聞きしました。そんな中で、やはり、学校のときから、小さいときか
ら、そういう形で周りがサポートして参加しやすい環境っていうのをぜひつく
っていって、スポーツをするっていう楽しさっていうものを身につけていって
いただければ、将来、大きくなっていっても、いろんなことに活発になれるの
かなっていう思いもありますんで、やはり、坂井市としてもそういう学校の対
応っていうのはすごくいいなと思いましたし、自分も、昨年、東小学校のマラ
ソン大会や運動会などを見てまして、車椅子で参加している子もすごく笑顔で
参加しているなっていうのを見てましたんで、やはり、ぜひいい形で続けてい
ってほしいなと思います。
次に、県内には数多くマラソン大会とかありますけど、例えば、坂井市だと
古城マラソンというものがあります。例えば、この福井県には車椅子の陸上競
技で金メダリストをとった高田稔浩氏がいます。メダリストが今いるという状
況にもかかわらず、車椅子がなかなか走れない状況だっていうのも聞いており
ます。古城マラソンなんかは、今後の取り組みとして車椅子の方が参加させて
いただける方針というのは考えているのか、また、各種いろんなスポーツイベ
ントなどが坂井市でもありますし、そういう部分で積極的に障がい者の方たち
に参加を呼びかけられるような取り組みをするべきだと思いますけど、そちら
の方はどうお考えでしょうか。
○
議長(橋本充雄)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)以前、坂井市のマラソン大会におきましては、車椅
子の方の参加もございました。しかし、レースにおいて並行して走るというこ
とで接触事故等があるというふうなことで、今現在は車椅子の方の参加はなさ
れておりませんが、例えば、視覚障がい者の方がその古城マラソンには伴奏者
を伴って参加するといったことで参加をお願いしているような状況でございま
す。
ただ、今後、そういう車椅子の方々をそういうレースに参加していただける
状況については、やはり、そのコースの環境とか、いろんな部分でのクリアし
なくちゃいけない問題も出てきますので、この辺については、今後、体育協会
とも話をしながら、そういう車椅子の方が参加できるかどうかということも考
えて、いろいろ、今後検討してまいりたいというふうに思っております。
○
議長(橋本充雄)2番、後藤議員。
○
2番(後藤寿和)坂井市で車椅子に乗っている方とお話をさせていただい
たときに、車椅子に乗って転ぶから危ない、接触するから危ない、健常者も転
ぶことだってあるんだし、僕らだって、やっぱり、そういう転ぶっていうリス
クは持っていると。そういう部分でなぜ僕らの話は聞いてもらえずに、まず危
-130-
ないからっていうものでとめられてしまうというふうなことを聞いております。
やっぱり、今、部長が、今後、これから前向きにっていうことでお話もしてく
れたっていうことなんですけど、実際、やっぱり、いろんな意味で、確かに、
健常者が走ってる、車椅子が走ってる、それの接触するっていうことは危ない
と思いますし、車椅子で走ると、聞くところによると結構なスピードも出るっ
ていうのもお聞きしています。そういう部分で、じゃあどのような形にすれば、
いい形でスポーツ大会に参加できるのかっていうものを一緒に議論できるよう
な環境の場っていうものをぜひつくっていただきたいなって思います。そうい
う部分で、やはり、車椅子の方だけが危ないではなくて、健常者もやっぱり走
っているっていうことは危ないっていう自覚もありますし、その中で一緒にも
のをつくっていくことによって、いろんな案も出てくると思いますし。例えば、
知的障がい者の方が伴奏者がいれば参加ができるということなんですけど、こ
ういうことも言ってました。例えば、車椅子に乗っている人が家族の方が伴走
になってもらって、友達であったりとか、一緒に走る、そういう形で一緒に走
ることによってその時間を共有できるっていうのを僕らはしたいんだというこ
とを強く訴えてたんですね。そういう部分で県内ではなかなか参加する場って
いうのがないらしいです。
聞くところによると、鯖江の方のマラソンの方で、車椅子の参加が今あるだ
けのことを聞いております。やはり、参加できるっていうことが、彼らにとっ
ても、スポーツを一緒になって共有できる時間っていうのを実際つくってあげ
れるっていうのはいいことなのかなと思いますので、ルールなどの細かい部分
いろいろ大変だと思いますけど、そういう部分で、同じテーブルで同じように
競技し合って、少しずつ可能性を見つけていくっていう部分をぜひこの坂井市
では前向きにつくっていっていただきたいなと思います。やっぱり、参加する
機会がふえなければ。今後、国体であったりとか、パラリンピックであったり
とか、若い選手っていうのが育っていかないと思いますし、例えば、スポーツ
をしようっていう子たちもなかなか出てこないのではないのかなと思います。
レース用の車椅子っていうのはすごく高価だっていうのも聞いてますし、また、
参加するってなると、サポートとか、いろんな問題があると思います。やはり、
一番の問題は周りの目線ではないのかなと思います。その周りの目線を、僕た
ち、我々がサポートしてあげて、参加のハードルがそういう部分で下がってい
くんではないのかなと思いますんで、そういう部分で協議していただいて、マ
ラソン大会や、いろんな各種スポーツイベントに参加できるようなステージっ
ていうのをぜひつくっていただきたいと思います。そういう部分で、レースだ
けじゃなく、車椅子の、先ほどお話ししたような、家族が伴奏者であったり、
友達が伴走者であったり、同じように競技ができるような場というのをぜひつ
-131-
くっていただきたいなと思います。そういう部分で、子どものときからスポー
ツを楽しめる環境というのをぜひつくっていただきたいと思うんですけど、そ
の部分に関してはどのようにお考えでしょうか。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)よくわかりました。今度、平成30年のいわゆる国体
に合わせて、しあわせ元気大会が行われるということも含めて、そういうこと
も含めて、古城マラソンの実行委員会の中で1回話もさせていただきながら、
何かできる範囲の、どこまでできるかっていうことも考えながら、いい機会で
もありますので、検討はさせていただきます。時間帯を変えるとかいろんな部
分もあるかもわかりませんけども、何かの形で何か話の話題にはしていきたい
と思いますので。
○
議長(橋本充雄)2番、後藤議員。
○
2番(後藤寿和)本当に、そういう場っていうのを教育長が今言っていた
だけたというのはいい機会だったかなとも思いますし、やはり、そういう車椅
子に乗ってる方、障がいを持ってる方っていうのも一緒にテーブルにのってお
話できれば、いい形ででき上がっていくんじゃないのかなと思います。
もう一つ、今、坂井市として、その現状、子どものころからスポーツを楽し
める環境づくりっていうのが大切になってくると思うんですけど、そちらの方
はどのようにお考えしてるかっていうのをぜひお聞きしたいなと思います。
○
議長(橋本充雄)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)子どものころからのスポーツに親しむ環境づくりと
いうことですけども、学校においては、障がい者の関係のそういう福祉的な部
分の教育をしておりますし、とにかく子どもは体を動かすことが大好きでござ
います。そういった意味で、健常者も、障がい者の方もスポーツを通して体を
動かす喜びを味わわせるような形で学校の方でも取り組んできてますし、また、
教育委員会としてもそういった形の中で支援をしていきたいというふうに思っ
ております。
○
議長(橋本充雄)2番、後藤議員。
○
2番(後藤寿和)教育長、部長から本当にいい答えをきょうは聞けたなっ
ていう思いと同時に、自分の中でもちょっとほっとしている部分もあります。
また、国体の大会っていうものが終わって、パラリンピック、東京オリンピッ
ク、今、話題にもなっていますし、パラリンピックもそうですし、終わっても、
一過性のイベントとして終わらせてほしくないなっていう思いがあります。や
っぱり、この大会であったり、今、話題にある東京オリンピックであったりと
かを契機として、障がい者が身近な地域において、この坂井市においてスポー
ツに親しむ環境が進んでいってくれれば幸いかなと感じます。その中でも、今
-132-
後、坂井市の取り組みとして、僕、障がい者っていうと福祉の方もかんでくる
のかなって正直思ってたんで、福祉の保健部長の方からの思いもぜひお聞かせ
いただきたいなと思います。
○
議長(橋本充雄)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)今、岡部部長が申し上げましたとおり、やはり、
スポーツにつきましては、社会参加も含めて非常に重要な課題になってくると
思っておりますし、特に、今、いろいろ御指摘がございました、小さい方のス
ポーツに対する参加率が若干少ないというふうな傾向もございますので、それ
らも総合的に勘案しながら進めていきたいと思っています。
また、あわせて、やはり、スポーツを正しく理解したりとか、あるいは、正
しく普及していく生涯スポーツ指導員の養成等も、教育委員会と一体となって
福祉部局としても進めてまいりたいと考えております。国においては、平成2
6年度から事業の移管がありまして、競技スポーツについては文部科学省が所
管になりますが、レクリエーション、あるいは、リハビリ、社会参加について
は厚生労働省の所管となりますので、市としましては、一体となって、今後、
障がい者の方のスポーツ振興に努めてまいりたいと考えております。
○
議長(橋本充雄)2番、後藤議員。
○
2番(後藤寿和)ありがとうございます。今回、坂井市の行政の方からす
ごくすばらしい御答弁いただけたなという思いが本当にありました。ありがと
うございます。
最後に、自分の思いだけを今回ちょっとお話しさせていただきたいんですけ
ど。今回の一般質問の中で何人かの方から実際にお話を聞かせてもらって、自
分の率直な感想は、歩行に障がいを持っていて車椅子に乗っているけど、それ
以外は健常者の方と何ら変わらないなと。でも、気持ちや熱意は健常者と変わ
らない以上のものを、熱いものを持ってるなということを感じました。そして、
そのとき、自分自身、恥ずかしい話ですけど、もしかして障がい者に対して壁
をつくっていたのは僕たち健常者じゃないのかなって思いました。やはり、彼
らを、同じように、健常者の方がやってるような一緒なことを、一般のコース
を一緒に汗をかいて同じように走って、そして、完走したことや、記録に一喜
一憂したりしたいということを話してくれてました。
パラリンピックの女子水泳で金メダリストの成田真由美さんがお話ししてい
たんですけど、私たちをアスリートとして見てほしいと。新聞やテレビや、や
っぱり、この風潮として、不慮の事故や病気で車椅子になってしまったという
論調になりがちですが、骨折したらギブスをするし、目が悪ければ眼鏡をかけ
ると、それと同じように足が悪いから車椅子に乗ってるだけですと話をしてま
した。日常生活で障がいのハンディはありますが、それをスポーツを通じて心
-133-
身ともに成長する場をつくれるということはすばらしいことだと思いますとい
うふうにお話ししていました。そういう部分で、今回、坂井市出身の車椅子に
乗ってる方からもお話をいただいたんですけど、こんなことも話しました。僕
は坂井市出身で坂井市に住んでます。福井市発信でこういうことをやるんでは
なくて、坂井市から発信してできることに意義があるし、そのことがすごく地
元の一員として気持ちいいじゃないですかというふうに答えてくれました。
スポーツっていうのは、やっぱり、健常者も障がい者も一緒に楽しむことも
できますし、相互理解を進むことによって、誰もが楽しむことができるのかな
と。性別も年齢も国籍も関係なく楽しめるものでもあり、さまざまな垣根も取
り払うこともできるのかなと思います。そして、一緒に楽しめることで、お互
いに思いやりの気持ちができ、助け合うこともできてくるのではないのではな
いでしょうかと。まだまだ抱える問題っていうのはいっぱいあると思います。
今のマラソン大会参加にしてもそうだと思います。いろんなことがあると思い
ます。しかし、その垣根を取り払って、坂井市が福井県の中でも先陣を切って
障がい者スポーツの促進の先進地にぜひしていただきたいと思います。どうぞ
よろしくお願いします。
そして、最後に一言だけ。本年3月で退職なさる部長様に、この場をおかり
して、一言だけ感謝の意を述べさせていただきたいなと思います。
長年にわたって、各町での行政と、まちづくり、そして、この10年間は合
併した坂井市のまちづくりとして坂井市をしっかりと支えていただき、心より
尊敬いたしております。本当にお疲れさまでした。
また、議員に当選してから、私のような新人の質問や言葉に対しても真摯に
受けとめていただいて、そして、真剣に答えてくれたことを本当に感謝いたし
ています。短い時間でしたが、一緒に仕事できて光栄でした。
これからは、市民の目として、人生の先輩として、叱咤激励のほどをよろし
くお願いします。第二の人生、これからの日々、ますます充実することと、健
康と御活躍を御祈念申し上げます。ありがとうございました。
これで私の一般質問を終わらせていただきます。
○
議長(橋本充雄)次に、11番、上出純宏議員。
○
11番(上出純宏)11番、志政会の上出純宏でございます。私も、けさ、
ぱらぱらと新聞をめくりましたら、てんびん座ですけども、控え目にと書いて
ありました。いっぱいお聞きしたいことはありますけど、ポイントを絞ってい
ろいろ質問してまいりたいと思います。
弥生3月を迎えますと、新年度への期待もあります。私は還暦を過ぎました
ので、やはり、卒業式などの別れの節目というものを強く意識します。今ほど、
後藤議員にも言われましたけれども、議場に並ばれる部長職におかれましても、
-134-
定年退職を迎えられる方々がたくさんおられます。退職間近になればなるほど、
これまでの御自身の職務の履歴を振り返り、感慨が深いものがあるものかと推
察いたします。
本年3月20日には市制10周年となりますが、私も元職員であったという
ことから、合併前に漠然とした不安を抱えて合併を見据えた対応に忙しく追わ
れた日々があり、合併後には、他町の職員の方々と机を並べながら、そして、
新しい坂井市の未来を描きながら、与えられた課題と必死に向き合ったことが
思い出されます。
先日の全員協議会で平成32年までの各分野の方向性を示す一覧表が提出さ
れて、これまでの経過と、そして、今後の方向性について報告を受けましたが、
それを見ながら、何ともせわしい10年間であったなあと思わずにはいられま
せんでした。と同時に、ここまで歩みをともにした先輩やほぼ同年代の職員が
市役所という職場を去り、一般に戻るということで、来る4月からはほぼ世代
交代による行政が執行されていくんだという思いもやはりしました。
ともあれ、今回で退職される方々には、本当にお疲れさまでございました。
そして、次代を継ぐ職員の方々には、新時代を切り開くことを期待しています。
我々議員も、この10周年を節目に気持ちも新たに次の踏み出す政策を構築し
てまいりたいなと思うところでございます。
さて、今回の一般質問、坂井市教育振興基本計画、この冊子ですけども、こ
れにかかわる諸問題についてテーマとさせていただきました。
坂井市教育委員会は、平成22年末にこの坂井市教育振興基本計画を策定し、
平成23年度から平成27年度までの5年間を計画期間としています。これの
64ページに計画の進行管理という項目がありまして、外部有識者の知見を活
用しながら年度ごとに本計画の進行管理を行うとともに、その結果を公表しま
すとあり、さらには、新たに生じた課題への対応や評価の結果に基づく改善の
ために、計画期間の途中においても必要に応じて見直しますと書かれています。
1年前の3月定例会におきまして、私は坂井市教育振興基本計画を見直さな
いのかと一般質問をしたところ、総合計画と歩調を合わせるために期間を2年
延長をするとの回答でございました。
ところで、先日2月16日に開催された全員協議会におきまして、合併債の
期間5年延長に伴うまちづくり計画の改定や、地方創生戦略プラン策定内容を
考慮して、現行の総合計画を平成32年まで期間延長するとの説明がございま
した。
そこで伺いますが、坂井市教育振興基本計画も、総合計画との整合性を保つ
となると、さらに5年を追加して、計7年の期間を改定先送りをいたしますか。
もし、見送るとしたら、これまでに解決したであろう事案、また時代の移ろい
-135-
に伴う新たな課題の派生を受けて、7年の期間は長過ぎるのではないかと思い、
後期計画の策定を検討してはいかがかと思います。教育長の所見を伺います。
また、坂井市教育振興基本計画策定の際に設けられた文化未来会議において
は、選定された各委員が活発な意見を交換しているものと思いますが、ここで
議論された内容は、今後、基本計画の中でどのように位置づけられますか。
次に、坂井市教育振興基本計画の16ページにおいて、子どもたちの社会体
験や自然体験の不足が指摘されているとあり、教育課程編成上の創意工夫が必
要と書かれています。
来る本年の7月、丸岡竹田地区で「ちくちくぼんぼん」がオープンいたしま
すが、この施設の活用について、ここにある教育課程編成上の創意工夫という
ものとリンクすると思われます。具体的にはどのような取り組みが行われます
か。
最後に、基本計画の18ページですけど、子どもたちの生活スタイルの変化
に伴い、自然体験、生活体験の機会も減少傾向にあります。そのような状況の
中、自己本位の行動をとったり、うまく人間関係を築けなかったりする生徒が
ふえてきていますとあります。だから、道徳教育及び特別活動の一層の充実が
望まれるとあります。この基本計画策定時から、これまで5年間、この特別活
動としての成果は具体的にはどのようなものがありましたでしょうか。
以上を伺って、私、上出純宏の一般質問といたします。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)上出議員の坂井市教育振興基本計画の進捗についての
御質問にお答えをいたします。
まず、坂井市教育振興基本計画も整合性を保つために平成32年度まで改訂
を見送りますかについてのお答えであります。
坂井市教育振興基本計画につきましては、議員の御指摘のとおり、平成22
年度末に策定し、5年が経過する平成27年度が最終年度となっております。
しかし、現在の坂井市総合計画の終期が平成29年度となっていることから、
総合計画との整合性を図るために改訂を行いました。
既に実施済みの耐震補強・大規模改修年次計画や、春江坂井学校給食センタ
ーの整備、丸岡文化ホールの整備などについては削除し、また、福井しあわせ
元気国体開催に向けた三国運動公園陸上競技場の改修工事や、丸岡城国宝化推
進事業、図書館におけるブックスタート事業などの新たな事業等については、
追加等を行うなどの修正を行い、平成29年度まで計画を延長した改訂版を、
現在、策定中であります。
今回、平成29年度まで計画を延長いたしましたが、議員御指摘のとおり、
坂井市総合計画との整合性を図ることが必要と考えており、総合計画の策定に
-136-
合わせて坂井市教育振興基本計画について策定していきたいと考えております。
この基本計画の基本目標であります、「豊かな心と生きる力を育み、未来を
拓く都市づくり」のさらなる実現に向けて取り組んでいきますので、御理解の
ほど、よろしくお願いをいたします。
次に、文化未来会議において議論された文化政策が基本計画の中でどのよう
に位置づけられるのかについての御質問にお答えをいたします。
坂井市文化未来会議では、平成24年3月の設立以来、8回の会議を開催し、
2回の視察研修を行いました。視察研修先として、平成26年度は、365日
24時間、文化芸術活動に使用できる金沢市民芸術村を視察し、平成27年度
には、滋賀県次世代文化芸術センターが間に立ち、学校と、文化施設、芸術家
が一体となって子どもたちに本物の文化芸術を提供する連携授業を拝見してき
ました。
この視察先は、坂井市文化未来会議の中で、文化施設の活用、若年層への文
化継承には、親世代の文化に対する理解を向上させること、子どものころから、
坂井市の歴史や、文化、芸術に親しんでもらう環境づくりが重要であることな
どの議論を受けて、先進的な取り組みを行っているところを選び、行われたも
のであります。
金沢市民芸術村では、火気の取り扱いに気をつける以外は、文化、芸術に関
連する限り、利用に制限を設けておりません。また、公募によるディレクター
たちが中心となって自主的な運営を行っていることに非常に感銘を受けたとこ
ろであります。
また、滋賀県次世代文化芸術センターでは、子どもたちに本物の文化・芸術
に触れる機会を与えることが、子どもたちだけではなく、支える側もともに育
っていくとのこと、文化施設の親子での入館者がふえるなど、地域全体に好影
響を与えておりました。
坂井市では、次世代に文化の継承を図るため、坂井市文化協会や文化団体等
が子ども文化祭や子どもミュージカルなどを開催し、若年層の文化振興に努め
ております。
ハートピア春江やみくに文化未来館では、市民を巻き込んだ九頭竜音楽祭や
アートフェスタなどの、市民参加型、育成型の事業が行なわれております。こ
のような文化活動を支えていくためにも、先進地の事例に学びながら、市民の
文化に対する理解を高めていくことが重要であると考えております。
また、指導者や会員の高齢化による文化サークルの衰退なども大きな問題で
あります。個々のグループの努力と市全体で図る文化振興策のどちらもが両輪
となって進めていくことが大事ではないかとの御意見もいただいております。
今回、改訂する教育振興基本計画では、坂井市文化未来会議で議論された内
-137-
容を受けて、「文化・芸術を生かしたまちづくりと協力体制の推進」という項
目を追加しました。坂井市の文化芸術に携わる人々や、文化施設、行政がお互
いの持つ力を結集し協力体制を構築していくことで、あらゆる世代が文化に親
しむことのできる環境がつくられ、坂井市のさらなる文化振興につながってい
くものと考えられます。
これからも、坂井市文化未来会議において幅広く市民の意見を求め、坂井市
の文化未来図を模索していくための場として位置づけております。教育振興基
本計画はもとより、市の文化施策やみくに龍翔館リニューアル検討委員会の中
でも、いただいた御意見等を反映させていきたいと考えております。
次に、本年7月に丸岡竹田地区で「ちくちくぼんぼん」がオープンしますが、
この施設の活用について具体的な取り組みはどのようなプロセスで検討されて
いますかの御質問にお答えをいたします。
各小学校では、総合的な学習の時間や特別活動の中で、児童たちが体験活動
に課題意識を持ち、思考力・判断力などを育む言語活動の充実など、探究的な
学習を実践しているところであります。
竹田農山村交流センター、愛称「ちくちくぼんぼん」は、竹田地区の豊かな
自然環境を生かした体験型宿泊施設として、本年7月にオープンを予定してお
ります。
この施設は、子どもから大人まで、炭焼きや森づくり、森育てなどの林業体
験、竹田の川遊びや、星空観察などの自然体験などのメニューが用意されてお
り、子ども会、婦人会、老人会の会合、また、学生の合宿、企業の研修施設と
しての活用など、幅広い利用が期待されているところであります。
現在、各小学校では、総合的な学習の時間や特別活動の中で、児童たちが体
験活動に課題意識を持ち、思考力・判断力などを育む言語活動の充実など、探
究的な学習を実践しております。そのすばらしい施設を、児童の興味・関心等
に基づいた学習など、創意工夫を生かした教育活動を体験する場として、それ
ぞれの学校で協議しながら活用していきたいと考えております。
具体的には、平成28年度は、小学校を対象に社会科や総合的な学習で行わ
れている日帰りでの校外学習として活用してまいります。さらに、平成29年
度以降は、小学校5年生が、現在、他の施設で実施している1泊2日の自然教
室の活用の提案を考えています。
これは、集団生活を通して自然に親しみ、自分たちの力でやり遂げることや、
宿泊訓練を通して集団生活の決まりを身につけることを目的とした行事であり
ます。
中学校では、豊かな自然環境の中で、クラブ活動における合宿や他の中学校
との交流の場として活用するなど、野外炊飯などの体験活動を通し部員同士の
-138-
親睦を図る施設としても提案をしていきたいと考えております。
また、小学校、中学校の特別支援学級で行われている交流学習や適応指導教
室における児童・生徒の貴重な体験の場としても活用を考えているところであ
ります。
最後に、道徳教育及び特別活動の一層の充実が望まれるとありますが、策定
時からこれまでに特別活動として成果は具体的にどのようなものがありました
かの御質問にお答えをいたします。
現行の学習指導要領「生きる力」については、特別活動とは、望ましい集団
活動を通して心身の調和のとれた発達と個性の伸長を図ること、集団や社会の
一員として、よりよい生活や人間関係を築こうとする自主的、実践的な態度を
育てること、人間としての生き方についての自覚を深め、自己を生かす能力を
養うことを目的としております。
また、特別活動といたしましては、学級活動、児童会、あるいは、生徒会活
動、クラブ部活動、学校行事において、それぞれの学校が創意工夫した全体計
画を作成し、自主的、実践活動を行っているところであります。
具体的には、小学校における集団登校において、地域の見守り隊などの御協
力をいただきながら地域とのコミュニティを深めたり、大きな学年の子が小さ
な学年の子のお世話をするなど、自然と年上の指示に従うという縦割り構造の
基本も学ぶ場となっております。
学級活動では、自分なりの考えを自分なりの理由を持って発表したり、お互
いの意見を尊重し、助け合ったり、励まし合ったりする、話し合い活動が積極
的に行われております。
また、学級での係活動を通して、みんなのために進んで仕事をし、協力し合
う子どもの育成を目指しております。児童会や、生徒会活動では、委員会活動
などを通して、集団の運営に進んで参加し、その向上に尽くすことを目標に活
動が行われています。
クラブ活動においては、児童・生徒が自発的・自主的に活動していこうとす
る能力を育てています。
また、学校行事では、異年齢による集団交流や、幼児、高齢者、障がいのあ
る人々との触れ合いなどの体験活動を通して、思いやりや助け合いの大切さを
身につけることができることなど、人間関係を育成する力を養っております。
今後、さらに、学級や学校の実態や、児童・生徒の発達の段階などを考慮し
ながら、児童・生徒による自主的、実践的な活動が助長されるようにしていき
たいと考えております。
さらに、各教科、道徳、外国語活動及び総合的な学習の時間などの指導との
関連性を図るとともに、家庭や地域の人々との連携、社会教育施設等の活用な
-139-
どの工夫も推進していきたいと考えております。
以上です。
○
議長(橋本充雄)11番、上出議員。
○
11番(上出純宏)それでは、再質問をさせていただきます。教育長には
御丁寧な御答弁、ありがとうございます。
この教育問題、実は、議会報告会で、この秋と冬ですけど、2回、教育をテ
ーマに行ったわけです。その秋のときに、市民の方から、唐突だったんですけ
ども、この教育振興基本計画のコピーをダイジェストのやつを渡してまして、
それを読んだ方が、この報告書の議員は成果について報告を受けているかとい
う質問がありまして、そのときに、私、総務教育常任委員長でございますけど
も、はたと、ひょっとして、えっと出席した議員の顔を見たら、誰も報告を受
けてないというようなことで、後日また調べてということで、その場は回答を
させていただきまして、翌日、議会の事務局で調べましたら、副議長と議長が
それを見て決裁をしているということで。その報告書、決裁などを見せてもら
いました。ちょうど決算のときに報告を受けている内容と同じだったんで、こ
れのことかというぐらい。まあ言うと、唐突に言われたもので、こちらもちょ
っと動揺はしてましたけども、これのことだったんだなとわかったんですけど
も。それをよくよく見ますと、やはり、1年間の成果について書かれています。
ここでその市民の方がおっしゃってたことなら、その計画というものについて
議会は進捗とかそういうものをちゃんと把握しているのかということを聞きた
かったのかと思っています。
そういう面では、例えば、それぞれで目標を掲げられるところは、数字が、
目標がありますけど、教育というものは、そんなに、絵に描いて、1年ごとに
学年が変わりますし、そういう面ではなかなか数字にあらわすような内容では
ないとは思いますけども、数字によって見えてくるものもございます。なので、
2年おきぐらいのデータのようなものを、やっぱり、そういう報告書の中の一
部にあれば進捗とかも見えてくるのかなと思うんですけども、教育部長には、
その辺、ちょっと御所見をお願いします。
○
議長(橋本充雄)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)今回、教育振興基本計画でございますけども、改訂
する中で、大筋、大きい柱の部分は変わっておりません。ただ、この5年間で
いろいろ事業を進めてきた中身とか、終わったものについては、先ほど教育長
述べましたけども、削除したり、追加したりということでやっておりますし、
今、上出議員がおっしゃいましたそういう数字的な部分については、今後、そ
の基本計画の進捗状況とか成果をお示しする中で、数字的にあらわせる部分に
ついてはあらわしていきたいなというふうに考えております。
-140-
○
議長(橋本充雄)11番、上出議員。
○
11番(上出純宏)では、次ですけども。基本計画が改訂されることを、
29年度までの分を取りかかっていたというのは今ほどお聞きして、それまで
わからなかったものですから、それが32年までの計画ということですね。こ
こにもありました、ちくちくぼんぼんとか、それから、今、三国では新しいホ
ールを準備されているっていうことで、既に終わったもの、それから、今から
つくったり、利用するものということになってきますと、やはり、この基本計
画も随分とさわるところはあるのかなというふうに思いますが。基本的には、
この文化未来会議は、この計画、相当、後発にスタートして議論されている内
容でございますから、これにつきましては、やはり、そこで議論された内容も、
やはり、計画の中に、まあ言うと、中期計画といいますか、文化に関する中期
計画というものが立てられるということは非常に好ましいことだと思いまして、
今、教育長おっしゃいましたけども、若年層の育成について力を入れているこ
と、これについては、本当に、私も、あんなちっちゃい子があんな上手に太鼓
をたたいているんやなというようなことで、本当に目を見張る、そういう子を
見ると、その指導されている方々の努力に気持ちがいきます。ですから、行政
というのはそこまで踏み込めませんけども、やはり、そういう指導されている
方々に対するケアとか、評価するといいますか、そういうことも、そういう計
画の中でちょっと考えてもらえると、その指導される方々、また励みになって
いくんじゃないかなと思いますけど、教育長、どう思われますか。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)子どもたちの育成につきましては、きょうまで文化協
会が非常に力を入れてきてくれておりまして、今までなかった子どもたちのた
めの芸能祭であったり、美術展であったり、あるいは、ちくちくぼんぼんにあ
ります、例えば子どもミュージカルであったり、今はちょっと休んでおります
が、子供歌舞伎であったり、いろんな面で非常に頑張ってきてくれています。
やっぱり、子どもの活躍する場を、そして、披露する場を設けていくことによ
って、やりがいが出てきて、それがその文化芸能に結びついていくわけであり
ますので、とにかく、そういう面で、いろいろ多くの市民の方に見ていただい
て、子どもたちの励みになり、子どもたちがまた練習を積み重ねていくという、
そして、坂井市の将来の文化の担い手になっていただくということが一番大事
になっていくんじゃないかなと。そういう意味でも、今回、27年度までで、
今年までだったものを、2年延長して29年度まで延長させていただきました。
今、新しいものを出そうと思ってるんですが、また、32年度までの延びがあ
りますので、今度、来年、再来年にかけて、その32年度までのいろんな部分
をまた調整しながら、未来会議にもいろいろ相談をかけながら、また前に文化
-141-
行政がうまくいくように努力をしていきたいと思っています。
○
議長(橋本充雄)11番、上出議員。
○
11番(上出純宏)次に、ちくちくぼんぼんでございますけども、本当に
これ、市民の方々、興味を持っています。それは、これまで坂井市に欠けてい
たといいますか、9万の都市にはあってもよかった施設が、ようやく竹田で実
現するということで、期待が大きく高まっておりますので、今ほど、教育長に
は、平成28年度と、そして、平成29年度の予定、それから、中学校のクラ
ブ等の利用や、特別支援のというような内容で、非常にいろんな活用を考えて
いるということで、この活用の中で、使ってみる中で、どんどん、利用の幅と
か、これから進んでいくと思いますので、大変、期待をしております。につき
ましても、ちくちくぼんぼんの側で、いろんな、これも、やはり、指導とか、
メニューをつくったり、そういう、サポートとか、アシスタント、後ろにいる
裏方のちくちくぼんぼんの方のいろんな取り組みが成果をもたらすのではない
かなと。学校側と、そして、ちくちくぼんぼんの方のそういう裏方の方々の交
流、ここらのところがキーポイントになっていくんじゃないかなと思いますが、
教育長には、その辺。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)今年、28年度から自然教室をやりたかったんですが、
計画がもう既に出ておりましたので、竹田のちくちくぼんぼんではできなかっ
たんですが、29年度からは全部やらせていただきます。でも、心配なのは、
いかに魅力的なメニューを提供してくれるか、そして、それを受け皿として、
ちくちくぼんぼんが受けとめてくれるか、指導してくれるかとか、そういう部
分がまだ不透明な部分がありますので、指定管理でいくだろうと思いますが、
勉強していただき、研修を重ねていただきながら、子どもたちにすばらしい体
験ができるような、そういう受け皿をお願いしたいなと。
そして、今、竹田のちくちくぼんぼんを見に行ったんですが、とてもすばら
しい、もう本当に「おお、すごい」っていう建物でありますので、今度はそこ
のソフト面が非常に大事であるなと。そういう面でも、いっぱい、何回も言う
けども、研修を重ねていったり、食事のそういうメニューについても、いろい
ろ工夫していただきながら、子どもたちが楽しんで体験学習ができる、そうい
う場になったらいいなと。既に今年の8月には芦原の県立青少年の家ができる
んで、それと競い合っていきたいと思いますので、坂井市の小学校、中学校の
自然教室については、全て、バッティングしない限り、竹田ちくちくぼんぼん
でやっていただきたいなと思っています。
以上です。
○
議長(橋本充雄)11番、上出議員。
-142-
○
11番(上出純宏)大変期待をして見守りたいと思います。
それから、3番目の生きる力、個性を伸ばすこと、これが、取り組みが、学
校生活を豊かにする、学校に行きたいという子どもがたくさんふえる力、それ
は、やはり、社会性、ここに尽きるかなと思っております。やはり、仲よく周
りとできること、このところでキーポイントだと思います。それが、また学習
能力を高めることに、学力でそのことも含めまして非常に大切なことかなと思
いますが、この5年間の取り組みをばねにして、次の5年間はさらにこの部分
が充実して、頼もしい、たくましい子どもたちの成長がありますことを祈念い
たしまして、私の一般質問を終わります。
○
議長(橋本充雄)ここで暫時休憩をいたします。
午後は1時から再開をいたします。
○
(午後0時01分
休憩)
(午後0時59分
再開)
副議長(前田嘉彦)それでは、休憩前に引き続き、会議を開きます。
6番、南川直人議員。
○
6番(南川直人)皆さん、御苦労さんでございます。「春眠暁を覚えず」
と言いますけれども、おなかも膨れたところで、頑張ってまいります。
3月に入りまして、暖かい日が続いております。9月の一般質問でゲリラ豪
雪についてお聞きをいたしましたけれども、今年の冬は暖かい暖冬ということ
で、そういった豪雪という心配もなく、雪に関しては何事もなかったというこ
とが言えると思いますけれども、今、地域の経済、この福井県内、あるいは、
坂井市内の経済に目をやりますと、何事もなかったというわけにはいかないよ
うな状況になっていると思っております。
今回、市内中小企業の市税に占める納税割合と事業継承について質問をいた
したいと思います。
まず、質問の趣旨でございますけれども、市の平成26年度地方税の状況は、
普 通 会 計 決 算 の 概 要 の 中 で 、 法 人 税 割 に お い て は 、 前 年 度 比 7 ,9 1 6 万 1 ,0
0 0 円 、 1 2 .3 % の 増 と な り 、 企 業 の 業 績 は 穏 や か に 回 復 し て い る と 考 え ら
れるとあります。今、地方創生が叫ばれる中、市内小規模企業の業績もこのま
ま回復されることを願うばかりであります。
また、まち・ひと・しごと創生総合戦略の中で分析されている雇用吸収力が
ある事業の中で、市内産業別の雇用力を見ますと、従業員数が多いのは繊維工
業 で 4 ,4 3 1 人 、 全 体 の 1 2 .1 % を 占 め 、 市 に お い て 雇 用 吸 収 力 が 大 き い 繊
維工業などの産業の集積度が高いことは市内産業の強みとなっていると書かれ
ております。
しかし、現状を見ると、世界経済の中で、中国経済は過剰な設備投資により
-143-
一気にバブル崩壊し、また、その影響を受けるなど、グローバル化した経済の
中で地域経済は大変厳しい状況にあり、いまだデフレ状態からの脱却には及ば
ず、地域の小規模企業にとってその状況は決して好転しているとは言いがたい
ように思います。
また、福井新聞の報道において、県内人口あたり社長輩出数は福井県が34
年連続1位となったと伝えていますが、その中で、帝国データバンクは、全国
的に年商1億円未満の企業の社長の平均年齢の上昇が顕著で、1990年と比
べ て 7 .6 歳 上 昇 し て い る と 指 摘 し て お り 、 小 規 模 企 業 で は 事 業 継 承 が 困 難 な
状態が続いており、若い世代の創業も減少していると考えられるとあります。
市として、市内中小企業の現状と、今後をどう考え、また、どう対処してい
くのか、以下の質問をいたします。
まず1番目ですけれども、市の自主財源において、企業に関する法人税、固
定資産税などの割合はどの程度を占めているのか。また、そのうち、小規模企
業の納税割合はどの程度でしょうか、お尋ねいたします。
2番目として、経済産業省の小規模企業振興基本計画の中で、事業承継につ
いて、事業が継続して行われることが地域経済社会の発展のために不可欠であ
るとあります。市内小規模企業の事業承継の状況をどのように分析しているの
でしょうか。また、地域の企業の事業継承支援が若者の定住や税収維持につな
がると思いますが、いかがでしょうか、質問をいたします。
3番目として、市としても中小企業振興計画やまち・ひと・しごと創生総合
戦略の中でいろいろ示されていますけれども、市内中小企業の活性化について、
地方で働いた方が得となるような施策を市として企画などからかかわり支援す
べきと考えますが、いかがでしょうか。
4番目といたしまして、福井国体や東京オリンピックに向け、市内中小企業
の関連商品の開発、受注状況は、現在、どのような状況でしょうか、お尋ねい
たします。
以上、4点、一般質問といたします。よろしくお願いをいたします。
○
副議長(前田嘉彦)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)南川議員の市内中小企業の市税に占める納税割合と事業
の承継についての御質問にお答えをさせていただきます。
まず、自主財源において企業の納税割合はどの程度かについてお答えをさせ
ていただきます。
平 成 2 6 年 度 決 算 で は 、 法 人 市 民 税 の 納 付 額 が 約 1 0 億 2 ,0 0 0 万 円 、 個
人 市 民 税 が 約 4 2 億 8 ,0 0 0 万 円 と な っ て お り ま し て 、 法 人 市 民 税 と 個 人 市
民税を合わせた市民税全体で約53億円となり、法人市民税が占める割合は約
19%でございます。
-144-
ま た 、 法 人 に 課 税 さ れ て い る 固 定 資 産 税 は 約 2 2 億 9 ,0 0 0 万 円 で 、 固 定
資 産 税 全 体 額 約 5 7 億 7 ,0 0 0 万 円 に 対 す る 割 合 は 約 4 0 % と な っ て お り ま
す。
法 人 に 課 税 さ れ る 法 人 市 民 税 及 び 固 定 資 産 税 の 合 計 は 約 3 3 億 1 ,0 0 0 万
円 で あ り ま し て 、 市 税 全 体 額 と な る 約 1 2 0 億 円 に 対 す る 割 合 は 2 7 .6 % で
あります。
次に、小規模法人の割合について申し上げます。
法人市民税は、資本金の額及び従業員数により均等割の税率が変わり、1号
法人から9号法人までの9種類に分かれています。1号法人は、資本金が1,
000万円以下、従業員数が50人以下の企業となります。
坂 井 市 で は 、 市 民 税 納 付 法 人 数 2 ,1 2 2 社 の う ち 、 1 ,4 7 6 社 、 約 7 0 %
が小規模の1号法人となっております。この1号法人の法人市民税は約1億9,
000万円でありまして、法人市民税納付額全体に対しての割合は約19%と
なっています。
一 方 、 固 定 資 産 税 の 納 付 額 は 約 2 億 8 ,0 0 0 万 円 で 、 法 人 が 納 め る 固 定 資
産税のうち、1号法人分は約12%を占めています。1号法人が納付している
法 人 市 民 税 及 び 固 定 資 産 税 の 合 計 額 は 約 4 億 7 ,0 0 0 万 円 で ご ざ い ま し て 、
市税全体に占める割合は約4%であります。このように、法人からの納税収入
は重要な自主財源となっておるところでございます。
次に、市内小規模企業の事業承継の状況をどのように分析しているか、また、
事業承継支援が若者の定住や税収維持につながるのではないかとの御質問にお
答えをさせていただきたいと思います。
平成27年3月の坂井市中小企業振興計画策定時に行った市内事業者対象の
アンケートの結果を見ますと、回答のあった事業所の4割が承継済みでござい
まして、3割は、後継者が見つかっていない、または、事業承継しないと回答
しており、残りの3割は未定となっております。また、後継者がいない、事業
承継しないという理由として、9割近くの事業者が、子や親族が別の仕事をし
ている、また、もともと自分限りを予定しているというふうに答えています。
しかしながら、議員御指摘のように、事業承継は、地域経済の空洞化を防ぎ、
税収や雇用環境の維持が図られ、ひいては若者の定住にもつながり得るもので
あるため、経営指導を行う市商工会と連携する中で、中小企業庁や中小企業基
盤整備機構が実施しています中小企業の事業の再生、事業継承の窓口相談であ
る支援センターを紹介しながら、事業承継を支援していきたいというふうに考
えております。
次に、市内中小企業の活性化について、地方で働いた方が得となるような施
策を、市として企画などからかかわり支援すべきという御質問でございますが、
-145-
市内中小企業が活性化するためには、地元企業で働き生活する魅力を発信して
いくことが必要となっています。
坂井市は、医療水準や、居住環境、子育て環境に恵まれておりまして、住み
よさランキング上位自治体でありますので、恵まれた条件や魅力を積極的に県
内外に情報発信をしていきたいというふうに考えています。
今後、坂井市で働く魅力を総合的、効果的かつ一体的に実施するために、福
井労働局や、ハローワーク三国、市商工会と連携を強化し、地域産業の活性化、
安心できる暮らしの確保及び地域住民の雇用の安定のため、具体的な取り組み
について協議し、坂井市で働く魅力を検討していきたいというふうに考えてお
ります。
最後に、福井国体や東京オリンピックに向け、市内中小企業の関連商品の開
発、受注状況はどうかとの御質問でございます。
平成30年に開催されます福井しあわせ元気国体及び福井しあわせ元気大会
に向け、県及び各市町では、現在、周知啓発のためのさまざまな取り組みを行
っておりますが、坂井市においても、市民を含めた実行委員会において効果的
なPRに努めているところでございます。
現在、のぼり旗等の啓発グッズについては、坂井市内の障がい者支援施設が
福井県から作製の受注を受けており、国体関係者が身につけるストラップにつ
いても、越前織が採用されている状況であります。さらに、東京オリンピック
の開催に向け、東京に進出し事業展開を計画される市内事業者もあるというふ
うに伺っております。
本市といたしましては、自主的な経営向上の努力を尊重した上で、市内の中
小企業者が、積極的に新商品の開発、また、販路開拓に取り組めるよう支援制
度を設けていますので、今後とも、市商工会と連携していきながら、市内中小
企業のニーズを把握し、また、企業みずからの創意工夫を発信できるような支
援を引き続き実施してまいりたいというふうに考えておりますので、御理解を
いただきたいと思います。
○
副議長(前田嘉彦)6番、南川議員。
○
6番(南川直人)それでは、再質問をさせていただきます。
今、市長の御答弁の中で、1号法人の市税における納付割合というのを御答
弁いただきました。1号法人というのは、1号法人から9号法人までございま
すけれども、いわゆる、その他と分類されてしまいますけれども、いわゆる、
小規模企業、私たちが一般で言う零細企業というのは、ほとんどこの1号法人
に該当するのかなと思っているところでございます。
その中で、ちょっと財務部長にお尋ねしたいんですけども、自主財源120
億円のうちの1号法人から9号法人までの法人関係でいく、これは、その法人
-146-
に、企業に勤める市民の方の税金も含めてですけれども、約120億円のうち
五十何億あると、そのうちの9億近くが1号法人が占めるということになろう
かと思いますけれども、こういった割合、他市との比較というのは、なかなか
こういったデータが出ていないと思いますので難しいと思いますけれども、こ
の自主財源における法人の占める割合、あるいは、また、その中で、1号法人、
小規模企業が占める割合というのは、財務部長として、どれくらいのウェート
といいますか、私は、かなり、思っていたより、今、市長から御答弁いただい
たような内容も含めて、大きいのではないのかなと思っておりますけれども、
財務部長の御所見をお尋ねいたします。
○
副議長(前田嘉彦)野路財務部長。
○
財務部長(野路良二)ただいまの御質問でございますけれども、法人税と
固定資産税を合わせた額については、先ほど市長が御答弁させていただきまし
たとおりでございますけども、さらに、特別徴収と法人では、そこに働いてい
る方の市民税を特別徴収という形で納付しているというふうな額を含めますと、
全 体 で 法 人 が 特 別 徴 収 を 含 め て 約 5 1 億 6 ,0 0 0 万 円 ぐ ら い の 納 付 が あ る と
いうことで、市全体の納付額120億円に対しては43%ほど占めているとい
うふうなことでございますので、法人、特別徴収を含めて市の一般財源に対す
る貢献度は非常に高いものというふうに考えております。
○
副議長(前田嘉彦)6番、南川議員。
○
6番(南川直人)今、120億円のうち約51億円、43%程度を企業関
係がその財源を生み出しているという状況の中で、その中でも1号法人から9
号法人まである、いわゆる小規模企業から大企業まである中で、小規模企業も
その中で、かなりの金額、納税額があるというふうなことで認識をしたわけで
ございますけれども。
そうした中で、ちょっと財務部長にお尋ねしたいんですけども、1号法人の
企業数、これはかねてよりデータをいただいておりますけども、平成21年度
は 1 ,4 7 2 社 、 平 成 2 6 年 度 は 1 ,4 7 6 社 と 、 企 業 数 と し て は 、 1 号 法 人 、
いわゆる小規模企業というのはほぼ横ばいでございますけれども、そうした中
で、小規模企業の市税における割合というのも一定量を保っていると、私個人
的には本当にもっと少ないのかなという認識を持っておりましたけれども、か
なりのウェートを占めている、法人税、固定資産税、あるいは、その企業に勤
める従業員の方々の市民税等を含めるとそれなりのパーセントを占めるという
現状において、小規模企業の社長の高齢化、先ほども趣旨の中で申しましたけ
れども、かなり小規模企業の経営者の方々の年齢が高齢化していると。現状に
おいて、市税においてかなりのその小規模企業からの税金というのは占めてい
るけれども、この小規模企業の経営者の年齢が上がっているという状況を踏ま
-147-
える。
なぜ、そういうことを申し上げるかというと、例えば、坂井青年会議所とい
う青年会議所の団体があります。また、三国・芦原・金津青年会議所という団
体がございます。20年前までは、前身は丸岡青年会議所でしたけれども、2
0代、30代の次の経営を目指す、そういった若者の集まりですけれども、2
0年前は約五十何人いたのが、今年はスタート時で10名程度と、三国・芦原
・金津青年会議所も同じような形だと聞いております。今、経済状態がかなり
悪いので、なかなかそういった活動に専念できないという、そういった理由も
ございますけれども、やはり、次の代になる、そういった予備軍といいますか、
そういった方たちが大分減っている状況にあると。そして、また、団塊の世代
の方々が、今、経営者になり、その後、先ほど市長の御答弁にもありましたけ
れども、4割は事業承継が済んでいるけれども後は未定という状況で、今現在、
市税において1号法人の法人からの120億円の税金の中でかなりのウェート
をしているその1号法人が、この10年後、20年後にはかなり減っていく状
況にあるというのが現状ではないかなと私は思っているんですけれども。また、
社長の年齢が高齢になればなるほど、減収、減益になる可能性があるというデ
ータもございます。市として、税収を減らさないためにも、そういった小規模
企業を残す、また、あるいは、今ある経済資源を活用するということも必要に
なってくるのではないかなと。午前中の一般質問で渡辺議員がこの二歩も三歩
も進んだような御質問を出されましたけれども、私はどっちかというと二歩も
三歩も下がったような質問になるかもわからないんですけれども、現状を捉え
て萬道部長の御所見をお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いいたしま
す。
○
副議長(前田嘉彦)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)ただいまの南川議員の御質問でありますけれど
も、確かに、経営者、高齢化が進んでおります。また、後継者不足ということ
で廃業する企業も進んでいるという現状がありまして、この坂井市の中小企業
の振興計画を立てるときに、なかなか一人一人足を運べないもんで、全体の意
見を聞くべく、アンケートということで、商工会に入っている、入ってないに
もかかわらず、市内全ての事業者にアンケートを配布いたしまして、その回答
を得たわけで。全員からというわけにはいきませんでしたけども。
その中で、やはり、一番の問題は、人材不足、後継者不足ということが内容
だったわけであります。それらを踏まえて、また、国の中小企業の基本計画及
び小規模事業者の振興計画、これに基づいて、坂井市版ということで、南川議
員にも、作成のときには大変な御苦労をいただいたわけであります。
この計画、条例、計画ともに、坂井市としても何とかせんといかんというこ
-148-
とで、これも県内で取り組んだのは最初のまちということで、ほかのところで
も、いろんな問い合わせがあったところでありますけども、いち早く何らかの
形で行政として対応したいということで、条例制定、計画策定ということをや
らせていただいたわけであります。
この中で、いろんな委員さんの中から出ましたとおり、確かに、今の現状は
厳しい状態にあります。でも、一番最初、肝心なのは何かというと、やはり、
事業者の方々の自主的な前向きな取り組み、その姿勢が大事だと。国の方の法
律、計画の中でも、まずは前向きな第一歩、これがあって、いろんな施策、国
やら地方自治体の応援ができるんだというような位置決めがあります。これも
坂井市の条例や計画をつくるときに、各委員さんから出た言葉であります。
これを踏まえて、市としても、いろんな政策、支援策、これを講じておりま
す。これも、ひとえに、何とかしたい、しかし、これは、各商店街にしても、
中小企業、また、地場産業の方々にしても、自分たちはこういう方向でやって
いきたい、これがあと一押しになるんだというような、そういう意気込みの中
で初めて実現できる施策、また、有効に活用される施策じゃないのかなという
ように思っております。いろんな施策、市としてもまだまだ足りない部分があ
りますし、まだまだ行っていかなければならない施策があると思いますけれど
も、ここらにつきましては現在も継続ということで、いろんな業種の方、業界
の方、大企業、中小企業、商店街、多くの方々と意見交換をして、懇話会とい
うことで、坂井市の経済振興と中小企業振興ということで、現在も取り組みを
進めて、いろんな御意見を伺っております。この中で、今のこの施策に終わる
ことなく、さらに有効な施策等があれば、現在の地域や経営者の状況に合わせ
た施策、こういうことの提案、提言があれば、どんどん取り入れながら、取捨
選択しながら、選択と集中ではありませんけども、予算ということもあります
ので、その範囲の中で、いろんな取り組み、どんどん取り組みを進めていきた
いと考えておりますので、議員皆様からも、こういうふうな施策があった、あ
ると後押しになるというようないろんな前向きな御意見があれば、お聞かせ願
いたいなというように思います。
○
副議長(前田嘉彦)6番、南川議員。
○
6番(南川直人)部長のおっしゃることは逐次そのとおりでございまして、
それは非常によく理解しているところでございますけれども。先ほど、部長お
っしゃった中小企業のそういった支援のそういった条例、あるいは、計画、条
例の中では、私も組合の理事長として参加をさせていただきましたけれども、
いろんな勉強会なんかへ行きますと、PDCAと、プラン、ドゥー、チェック、
アクションということを勉強いたします。現在、その、部長、いろんなことを
今おっしゃいましたけれども、プランは分厚いんだけれども、ドゥー、チェッ
-149-
ク、アクションの部分があるんだけれども、なかなか、そういった市内の業界、
業種の方にそれが伝わらないというのが、今、現状かなと。本当にいろんなプ
ラン等々もございます。そういったものを、もっと、市内中小企業の皆様方に
提示してわかりやすく説明するというか、そういったことも必要ではないかな
と思います。
その1つに、今、政府系の金融機関から地方創生の取り組み支援ということ
で、まち・ひと・しごと創生貸付利率特例制度ということで、案内等も来てお
ります。その中で、いろいろあるんですけども、地方版総合戦略により、地方
創生に資する事業として、地方公共団体が認めた事業を行う方に対しての、そ
う い っ た 金 利 の 低 減 と い い ま す か 、 0 .1 % 、 そ う い っ た 融 資 制 度 に 定 め る 利
率を下げるというようなこともあるんですけども、こういったものにも地方公
共団体が認めた事業を行う方というような文言もあるわけです。そういった案
内が金融機関から皆さんに届くと、やっぱり、届いた事業者は、これはどうい
うことなのかなというような気持ちにもなります。そういった意味において、
もちろん、その計画においていろんなことをしていただいていることは、私も
議員になってよくよく重々承知をしておりますけれども、商工会とこの行政と
いう2つの発信源があるわけですけれども、その中で、やはり、行政からも、
その中小企業者に向けて、もっと身近といいますか、見えるというか、そうい
った形での支援というのがこれから必要になってくるんではないかなというふ
うにも思います。部長、その辺はいかがでしょうか。
○
副議長(前田嘉彦)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)ただいまの御質問ですけども、国の方ではまち
・ひと・しごと創生ということで、地方版のその計画を立てて、その中で位置
づけられた事業にはついては、いろんな特例、また、いろんな助成支援をする
というような内容だと思います。
議員、今、おっしゃられましたようなことにつきましては、日本経済金融公
庫、いわゆるマル経融資の1つのあれだと思うんですけども、のような貸し付
け、また、特別融資ということについて、この計画の中で、市町の公共団体が、
これからの人口対策とか、また、東京からの一極集中から地方の創生というこ
とでの計画の中できちんと位置づけてあれば、市として認めれば、この事業の
対象に、支援の対象になるということだろうと思います。
これにつきましては、その都度、今、これと、これと、この事業が対象にな
るからという取り組みは今ありませんので、そういうような御相談があれば、
それが坂井市のこれからの人口減少に対してどのような位置づけをされていく
のか、これはやっぱり市としても進めるべきというようなことであれば、市と
しても、この対象事業として助成の対象になるようないろんな応援を積極的に
-150-
させていただきたいと。また、窓口は基本的には商工会になるんではないかな
と思いますので、商工会とも連携しながら、PR、そして、また、これの活用
の円滑化、それに努めていきたいと考えておりますので、御理解の方をよろし
くお願いいたします。
○
副議長(前田嘉彦)6番、南川議員。
○
6番(南川直人)それでは、事業継承のことでちょっとお尋ねしたいんで
すけれども。きょうの福井新聞にも、孫が後を継ぐというようなことがちょっ
と載っておりました。そういった意味も含めまして、やはり、市内1号法人の
中には、かなり手に職を持った職人という方もいらっしゃいます。そういった
中で、職人に対する認定制度のようなものが市としてできないか、あるいは、
そういった事業継承するというように、そういった職というものも継承すると
いうのは、これから大変必要になってくると思います。だから、行政として、
そういった職人に対する認定制度というのができないか。それが、また、技術
・技能の継承、市としての継承につながっていくんじゃないかというふうにも
考えます。部長の御見解をお聞きしたいと思います。
○
副議長(前田嘉彦)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)いろんな技術とか、また産業にかかわる発展の
元になるというものについては、それを継承していくというためには、やはり、
後継者の存在が必要ではないかなというように思っております。
この中で、そういうことにつながるような技術、もしくは、伝統的なつなが
り、これについて、これから、いろんな、先ほど言いましたが、人口減少で、
地域の創生の中で、これから、坂井市として、今後も継承し、また、残してい
かなければならないもの、農林関係でいくと伝統野菜とかいろいろあるわけで
すけども、技術のみならず、いろんな、これからの坂井市として残していかな
ければならないもの、これ、将来の社会にどういうふうに子どもたちに残して
いかなければならないか、これを1つの課題として研究をさせていただきたい
と思います。技術取得についてもその1つとして考えていきたいと思いますの
で、御理解のほど、よろしくお願いいたします。
○
副議長(前田嘉彦)6番、南川議員。
○
6番(南川直人)よろしくお願いをしたいと思います。それと、部長には
もう1点質問したいんですけども。私、平成26年6月、議員になってすぐ、
一番最初の質問で、事業継続計画というBCPという質問をいたしました。そ
の中で、部長は、いわゆる災害時に都会の企業とその後どうしていくかという
ようなことですけれども、今、志政会の代表質問でも品川区との連携というこ
とで質問をさせていただいております。東京都品川区とのおつき合いの中で、
東京のそういった企業とこの坂井市との企業で、そういったBCP、事業継続
-151-
計画、万が一のときにどうするかといったことを、この品川区との連携の中で
一環として考えられないかということをお尋ねいたします。
○
副議長(前田嘉彦)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)確かに、私もBCPについてお答えした記憶が
ございます。Business
Continuity
Planということ
で、災害時、緊急時に早期に復旧して、また、早期に生産再開するというよう
なことをしていくために、日ごろからどういうふうなプロセスを、また、どう
いうふうな計画を立てておくのかというようなことで、たしか、2015年ま
でに、大きい企業では、また、中小企業でも半分ぐらいはというような国の政
策だったと思います。このほかの団体との事業の連携につきましては、民間の
企業活動ですので、技術の流出とか、あるいは、消費エリアの重なりというこ
とで、民間同士がこのBCPについて協力するというのはなかなか難しいとい
うようなことを聞いております。しかしながら、品川区という、東京というこ
とで、経済圏も違いますし、また、人の流れも違いますから、それほど緊急時
に、それぞれが補完する事業、営業活動というのは、支障は全くないと言えば
あれですけど、支障は少なくて、そういうふうな民間同士のつながりというの
も可能ではないのかなという感じはいたします。ただ、品川区との間につきま
しては、今はまだ交流という段階で、それぞれにおいて、それぞれのまちとの
PR、あるいは、これからは、まず、子どもさん方からということで、子ども
の交流ということから何か始めようというような計画はありますけれども、民
間同士のつながり、産業同士の連携というのは、これから、その民間の方々が
これはやっぱりみずからやっていかなければならないことだと思いますので、
これは、1つの研究課題、お互い、相手のあることですから、1つのこれから
の交流のあり方ということで、機会があれば品川区の方へも出かけていきたい
なと考えております。よろしくお願いいたします。
○
副議長(前田嘉彦)6番、南川議員。
○
6番(南川直人)よろしくお願いしたいと思います。
今回、中小企業での質問ということで、教育長には質問は行かんであろうと
いうことかもわかりませんけれども、1つ、教育長に質問なんですけれども。
実は、私、いろんな経済の勉強といいますか、そういう中で、これは外国の
話なんですけども、スイスの女の子がスーパーで買い物をしているときに、卵
を買うのに、スイスはヨーロッパで陸続きですけれども、外国の卵、あるいは
スイス産の卵が置いてあったと。スイス産の卵は1個80円と高いと。ところ
が、そのスイスの女の子はその80円の卵を買っていたと。そこで、インタビ
ューアーがその女の子になぜこのスイス産の卵を買うのと聞いたら、私たちが
スイス産の卵を買うとスイスの農家の方々の所得が生まれるんでしょうという
-152-
答えをしたと。これ、経済を語る上ですごくすばらしいことだと思うんです。
やはり、これからグローバル化の社会になっていく中で、地域の教育において
も、こういった、生産者が生産する、消費者がそれを買う、そうした中でこの
経済のサイクルが生まれるということを、やはり、学校でも、小学校高学年か
ら中学校においても教えるべきじゃないかと、地域のものを買うと地域の生産
者の所得になるということを教えるべきではないかなと思うわけですけども、
教育長のお考えをお聞きしたいと思います。
○
副議長(前田嘉彦)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)僕もそれは大変いいことであって、それぞれの教育課
程の中で、教科はいろいろあるだろうと思いますが、地元の食材であったり、
地元のいろんなことについてどんどん調べていただいて、それを誇りに思って、
そして、自分で買うとか、あるいは、大事にするとか、口コミでふるさとを大
切に思う、そういう気持ちをあらわしながら行動するというか、そういうこと
については、いろんな中で当然やっていくべきことだと思います。きょう、突
然の質問なんですが、また、校長会とかいろんな部分の中で、そんな話もあり
ましたよということで、とにかく、やっぱり、坂井市に住んでよかったとか、
坂井市のものを大事にするとか、そういう、心の教育っていうんか、ふるさと
教育というのは非常に大事だと思います。だから、それは、お金をかけるとか、
整備をしなきゃならないとかそんなことでなくて、いつでもその場でできるわ
けですから、先生方にもお願いしながら、そういうことは頑張っていきたいな
と思っています。
○
副議長(前田嘉彦)6番、南川議員。
○
6番(南川直人)ありがとうございます。最後に市長にお尋ねをしたいん
ですけれども。これからの経済、この日本経済も含めてですけれども、移民、
そういった政策をとらなければといいますのは、会派で内閣府へ行ったときに
も、移民というのも1つの選択肢だというような回答もあったんです。私はそ
れは間違った政策だと思いますけれども、そういったことがなければ、これか
ら、やはり、人手不足というものは日本にとって避けられない、これは人口減
少というよりも、生産年齢人口の減少というのが、今、如実にあらわれていま
すので、人手不足になると。そのため、やはり、人件費等々は上がると。ただ、
地域の小規模企業にとっては、その人件費の上昇をなかなか価格に転嫁できな
いと、デフレ化でなかなか価格に転嫁できないというところで、大企業はいい
けれども、中小企業はここしばらくは厳しい状況になってくるのじゃないかな
と。そういった中にあって、この生産性向上のため、先ほど萬道部長からいろ
いろと御指摘いただきましたけれども、この生産性を向上するための支援、こ
のためには行政としても惜しむべきではないと思います。できる限りのその支
-153-
援をすべきじゃないかなと思っているわけですけども、この生産性向上のため
に支援をするという点につきまして、最後に市長の御所見をお聞きしたいと思
います。よろしくお願いいたします。
○
副議長(前田嘉彦)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)今ほどから、南川議員のお話もありましたし、今、南川
議員においても経営者として大変な御活躍をされていますし、自分の会社じゃ
なしに、坂井市全体の中小企業・零細企業においての御心配をされていますし、
私も、これから先、今はまだちょっといいっていうんか、だけど、この前、東
京も、先月も2、3回行きました。東京の中小・零細企業においても、非常に、
タクシーの運転者さんに3人聞いた。3人とも、今、めちゃめちゃ東京は悪い
って言ってるんです。東京はいいんかなと思ったら、そうじゃないみたいです。
だから、タクシーに乗ったら、行き先がわかんないんですよ。3人の2人ぐら
い。それは何が原因かっていったら、リストラが多いらしいですよ、今は、東
京なんかも。最悪だって言ってる。これはタクシーの運転者さんです。それ以
上に、地方における中小・零細企業においてはまだまだ厳しい状況となってい
ますし。そういった中で、大変厳しい中で、今ほどから、冒頭でお話出ていま
すように、税収、うちの大きな財源として、中小企業の方は一生懸命頑張って
いただいて税金等も納めていただいている。そういった分においても、行政と
してどこまで支援できるか。先ほどもお話もさせてもらった。行政として、そ
ういう中小・零細企業においてどこまで支援できるかっていうのを、限度もあ
りますが、そういった中身について、もちろん、市単独ではなかなか難しいと
ころもありますけど、国・県とも、そういう連携、もちろん商工会も含めてで
すけど、そういった、企業で働いているっていうんか、経営者として努力して
いる方々の御意見等もお聞きしながら、行政としての支援策っていうのは当然
考えていくべきであるというふうに考えています。
○
副議長(前田嘉彦)6番、南川議員。
○
6番(南川直人)今回、その税収に占める中でのそういった企業の果たす
役割といいますか、今、どういうふうな状況になってるかっていうのを、いろ
い ろ と 調 べ て い た だ き ま し た 。 そ の 中 で 、 零 細 企 業 も 1 ,4 7 0 で す か 、 数 の
力というのもありますけれども、法人税、赤字でも、やっぱり、カット割で支
払っております。また、固定資産税、これは、土地、機械全てに係ります。そ
こで、雇用を生んでいる、そういった従業員の方々の市民税もございます。そ
ういったものが数値として出していただいて、その数字が、また、各企業、零
細企業の経営者の方にもかなり力強く思うんじゃないかなと私は思っておりま
す。萬道部長とも私が議員になる前からいろいろな議論をさせていただきまし
たけれども、また、よりよい形で引き継ぎをしていただけるようにお願いをい
-154-
たしまして、私の一般質問といたします。
○
副議長(前田嘉彦)次に、3番、川端精治議員。
○
3番(川端精治)皆様、こんにちは。議席番号3番、志政会の川端精治で
ございます。今年はさる年であります。私は年男ということでありまして、4
8。最近、文字を読むのにちょっと大分見にくくなってきた年齢であります。
今定例会の一般質問は、眼鏡をかけて質問させていただきます。これで先輩方
の世界に仲間入りをさせていただきます。よろしくお願いいたします。
それでは、さきの通告書に従いまして、一般質問をいたします。私からは、
坂井市の学校給食管理事業及び整備事業についてお伺いをいたします。
現在、坂井市では、平成26年1月に移転新築された春江坂井学校給食セン
ターで、春江・坂井地区の小中学校9校、春江地区の2幼保園の計11施設、
約4000人、丸岡地区での自校式5校2園、民間委託方式で1校、民間委託
ク ッ ク チ ル 方 式 で 2 校 の 計 1 0 施 設 、 約 3 ,3 0 0 人 、 三 国 学 校 給 食 セ ン タ ー
では、三国・坂井地区の小中学校7校、三国の5幼保園の計12施設で約2,
0 0 0 人 、 総 計 3 3 施 設 、 約 9 ,3 0 0 人 の 園 児 、 児 童 ・ 生 徒 に 給 食 を 提 供 し
ています。
各センター及び施設では、栄養士を初め、市の担当課や関連業者と連携し、
地産地消を推進、また、健康増進・体位向上を目的とし、安全でおいしく栄養
バランスのとれた給食の提供に取り組んでいます。
子どもたちにとって、給食とは学校生活の中でも節目となる大切な時間であ
り、楽しみの1つでもあります。みんなで一緒に楽しく食べる体験を通じて、
望ましい食習慣を身につけ、好ましい人間関係の構築の場でもあり、食育の場
にもなっています。
このように、学校教育の一環であり、安全性を最優先としている学校給食で
はありますが、近年、食物アレルギーに関するニュースがマスコミでも多く取
り上げられ、社会的な関心も高まってきております。乳幼児から成人にいたる
まで食物アレルギーを持つ人がふえてきているのも事実であり、坂井市も例外
ではありません。
このようなアレルギー対策の必要性を受け、教育委員会は平成25年11月
に、既に提供していた丸岡地区のアレルギー対応食の様式整備を含めた坂井市
学校給食アレルギー対応食提供事業実施要綱を制定し、平成26年4月から、
アレルギー疾患を有する児童・生徒に対してアレルギー対応食を、春江坂井学
校給食センター及び丸岡地区での提供を開始いたしました。
それから2年後、ようやくアレルギー対応の設備が整備されていない三国学
校給食センターのアレルギー対応食提供のための工事請負費と備品購入費が、
今定例会、平成28年度の当初予算で計上され、アレルギー対象者の児童・生
-155-
徒の保護者は期待を寄せているところであります。
そこで1点、お伺いいたします。
この三国学校給食センターのアレルギー対応食を提供するための整備とは具
体的にどのような内容であるのでしょうか、教育委員会の所見をお伺いいたし
ます。
次に、三国学校給食センターの建設計画についてお伺いいたします。
近年、食の重要性が見直される中で、食育に関する施策を総合的かつ計画的
に推進することを目的とした食育基本法の制定と、それに伴う食育推進基本計
画の策定の中では学校給食の充実がうたわれており、学校給食の一層の普及と
献立内容の充実を促進することなどが明記されています。さらに、平成21年
4月からは学校給食衛生管理基準が大幅に改正され、食の安全・安心に向けた、
さらなる施設・設備類の対応が必要となり、学校給食を取り巻く環境は大きく
変化してきております。
三国学校給食センターは、昭和61年に建設され、当時の学校給食法や建築
基準法に基づき整備されたものであります。これまでの間、学校給食衛生管理
の基準などの改正に伴い、施設整備の一部改修を行いながら調理過程の改善な
どを図り、衛生管理に努め、運営されています。
しかし、建設から30年を経過した三国学校給食センターは、施設・設備の
老朽化が進んでいるとともに、維持管理が難しく、更新時期を迎えているのも
事実であります。
坂井市は、このような状況を鑑み、先月の全員協議会で、来年度中に三国学
校給食センターの建設基本構想を策定し、平成32年度から新たな施設での学
校給食の提供を目指すとの説明がありました。このことにつきましても、我々
は大いに期待を寄せているところであります。
そこで、1点、お伺いいたします。
三国学校給食センター建設は具体的にどのような計画なのでしょうか、教育
委員会の所見をお伺いいたします。
次に、学校給食における地産地消についてお伺いいたします。
坂井市で生産される米の消費拡大及び、その魅力の発信を目的として、今定
例会で我が志政会の山田議員から提出された、坂井市米の消費拡大等の推進に
関する条例が議員発議により全会一致で可決され、平成28年4月1日から施
行されることになりました。
パイプラインによって九頭竜川水系の新鮮で冷たい水が24時間安定して供
給される、そして、生産される食味値の高い米は坂井市のブランド米でありま
す。この条例制定を機に、地産地消はもとより、市外からの来訪者に対しても
積極的に提供することが必要であります。また、市内の子どもたちにも、この
-156-
かんがい対策が図られた経緯や歴史の認識が必要でもあります。
このような観点から、坂井市の給食にも積極的に坂井産米を取り入れるべき
と考えます。教育委員会の所見をお伺いいたします。
以上、3点を私の一般質問といたします。
○
副議長(前田嘉彦)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)川端議員の平成28年度当初予算で三国学校給食セ
ンターのアレルギー対応食を提供するための工事請負費と備品購入費が計上さ
れている内容についてお答えをいたします。
三 国 学 校 給 食 セ ン タ ー で は 、 保 育 所 、 小 中 学 校 を 合 わ せ て 約 2 ,0 0 0 食 の
給食を提供しております。老朽化している施設の供給体制の中ではアレルギー
対応食を提供することが困難なため、食物アレルギー疾患を持つ児童及び生徒
に対して、これまでアレルギー対応食の提供を行っておりませんでした。保護
者の方々等から、三国地区の小中学校の学校給食において食物アレルギー疾患
を持つ児童及び生徒にアレルギー対応食を対応してほしいとの御意見や御要望
等をいただき、今後の対応策について検討を重ねた結果、現在の施設の一部を
改修して対応することにいたしました。
今回、新規に計上しましたアレルギー対応食の提供に伴う工事請負費では、
三国学校給食センター職員が利用している食堂の一部を改修して、アレルギー
対応食を提供するための専用調理室の設置を考えております。
主な工事内容としましては、部屋の間仕切り、電気工事、給排水工事などを
含めて405万円を計上しております。また、備品購入費といたしまして、ア
レルギー対応食を提供するためのIHコンロや冷凍冷蔵庫など、専用調理室で
利用する厨房設備機器の購入費として600万円を計上しております。
今回、施設を改修することにより、坂井市全ての学校でアレルギー対応食の
提供が可能となります。教育委員会としましては、食物アレルギー疾患がある
児童・生徒に対しまして、校長、学級担任、保護者、栄養士、養護教諭等が連
携する中で、アレルギー対応食の提供について全教職員が共通理解を図り、よ
り安全な学校生活を送れるよう、管理・指導を徹底してまいりたいと考えてお
ります。
次に、三国学校給食センターが新設されてから今年で30年が経過する。施
設の老朽化が懸念される中で、今後の整備計画について教育委員会の所見を伺
うということについて、お答えをいたします。
三国学校給食センターは、議員おっしゃいましたとおり、昭和61年4月に
建設してから、今年で30年が経過し、建物の老朽化や設備の劣化が進んでい
ます。現在の施設は、調理場内の床がぬれた状態で調理及び洗浄作業を行う施
設のため、学校給食衛生管理基準に合致するよう必要な措置をできる範囲内で
-157-
工夫しておりますが、施設及び厨房設備の老朽化により、適切な衛生管理に努
めることは、年々、困難な状態となってきています。
先般の全員協議会でお示ししましたとおり、平成28年度中において新たな
三国学校給食センター建設における基本構想及び計画を策定し、平成32年4
月より、新たな施設からの学校給食の提供を目指して準備を進めていきます。
そのため、28年度に庁内のワーキングチームを立ち上げ、建設場所、建設
規模、学校ごとの提供地区の見直しなどを含めて、児童・生徒の人口推移を考
慮しながら、坂井市全体としての学校給食の提供のあり方について検討してま
いります。
次に、坂井市の給食にも積極的に坂井産米を取り入れるべきと考える。教育
委員会の所見を伺うについて、お答えをいたします。
坂井市では、福井県が実施しているコシヒカリ等福井米給食推進事業におい
て坂井市産コシヒカリ等を使用し、児童・生徒はおいしい坂井市産米をいただ
いております。
平成26年度においては、三国学校給食センター、春江坂井学校給食センタ
ー、丸岡地区の自校式において提供する学校給食は、全て、坂井市産コシヒカ
リ、あきさかりを使用し、4月から12月までは坂井市産コシヒカリを約1,
200俵、1月から3月までは坂井市産あきさかりを約450俵消費しており
ます。
子どもたちが豊かな人間性を育み、生きる力を身につけていくためには、何
よりも食育が重要であります。地元産米の消費拡大とあわせて地産地消を推進
しながら、安全で安心な給食の提供を行ってまいりたいと考えております。
以上です。
○
副議長(前田嘉彦)3番、川端議員。
○
3番(川端精治)それでは、再質問に入らせていただきます。
ちょっと順番を変えさせていただきまして、先に条例制定による坂井産のお
米の取り入れということをお聞きさせていただきます。
今、部長の答弁にありました、もう平成26年度は全て坂井市産のお米を使
用しているということでした。私も、通告した後いろいろと調べさせていただ
きまして、福井県の学校給食会のホームページの方にもアクセスさせていただ
きまして、ここには一応書いてあるんですね。地産地消の推進をしたいという
自治体には、それを申し出てくれと、そうすれば供給しますよというような文
言がありましたので、これは坂井市としてちゃんと県の学校給食会の方に要望
されているということで、そうなってるんだと思います。これは本当に非常に
うれしいことであります。
今回、議員発議により条例が制定されるにあたって、ちょっと再度確認なん
-158-
ですけれども、丸岡地区の委託している部分に関しては、今、坂井市産米が使
われているのかっていうのがおわかりになったら、ちょっと御答弁いただきた
いと思います。
○
副議長(前田嘉彦)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)丸岡地区の学校、いわゆる、鳴鹿小学校、それから、
丸岡南中学校においてはC・ネットが給食を提供してますし、丸岡中学校につ
きましては、委託としてランチサービスが給食を提供しております。それぞれ
の業者におきましては、全てが坂井市産米のお米というわけにはいってない状
況でございます。中には、C・ネットにおきましては、あわらの方にそういう
農場を持っておりますので、そちらの方でつくっておりますし、そういった、
いわゆるあわら市産米になるのかなと思いますし、C・ネットにおきましては
坂井市米、福井県産米は使っておりますが、その比率についてはまだちょっと
把握をしておりません。
ただ、今後におきましてはできる限り坂井市産のお米を使っていただくよう
に、子どもたちに坂井市産のお米を食べていただくような形で、事業所の方に
そういうふうにお願いをしていきたいというふうに考えております。
○
副議長(前田嘉彦)3番、川端議員。
○
3番(川端精治)今の部長の御答弁のとおり、私たちもそれを望みます。
条例制定がされるわけですから、学校給食ではなくて、坂井市全体で坂井市で
できたお米を消費しようという動きを、議員発議ですから、これから私たちも
先頭に立ってじゃんじゃん推進していきたいと思いますので、その点、理事者
側の方々も協力をいただいて、そして、今、東京の方にもお米をPRしている
事業もありますので、ぜひともこれを推進していただきたいということを切に
お願い申し上げます。
それから、次に、三国学校給食センターのアレルギー対策についてお伺いを
いたします。
現在、春坂、それから、三国、丸岡管内のアレルギーの対応食の提供数と、
今、三国ではその提供はされていない中で、当然、アレルギーを持った児童・
生徒はいるわけですね。その三国管内のアレルギーの対応というのは、例えば、
本人がそれを除去するのか、担任が除去しているのかはわかりませんが、そう
いった状況をお知らせください。
○
副議長(前田嘉彦)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)各、春江坂井学校給食センター、丸岡の自校式、そ
れから、三国学校給食センター管内の児童・生徒のアレルギー疾患を持ってい
るお子さんにつきましては、三国学校給食センターで今49名というふうに報
告を受けています。それから、春江坂井学校給食センターで110名のアレル
-159-
ギー疾患のお子さんがいるんですが、対応しているのは21名でございます。
それから、丸岡地区管内においては約65名の何らかのアレルギー疾患という
形で報告を受けてますが、実際、アレルギー対応食を提供しなくちゃいけない
児童・生徒さんは21名でございます。三国地区においては、今、49名のア
レルギー疾患の報告を受けてますが、今後、アレルギー対応食をする中で、そ
のアレルギーが重度のものかどうかというものは、今後、市の方でアレルギー
対応審査会がございますので、そちらの方でいろいろ検討しながら対応してい
きたいというふうに思ってます。
また、三国地区の学校給食センターにおける管内における児童・生徒さんの
アレルギー除去については、基本的には本人が行っておりますが、低学年のお
子さんについては、学級担任、また、養護教諭等が献立表を見ながら、アレル
ゲンのそういったものを口にしないような形の中で指導をしているような状況
でございます。
○
副議長(前田嘉彦)3番、川端議員。
○
3番(川端精治)今のこのアレルギーの対象児童・生徒の数は、私、思っ
ていた以上の数字、ちょっと、今、びっくりしている状況であります。文科省
が出している資料なんですけども、この食物アレルギーの対応指針、これ、も
のすごく分厚いんです。これをずっと見させていただきますと、ものすごくマ
ニュアル化されているわけです。本人が食べたらだめなんだろうなっていって
出している状態もあるんでしょうが。以前、坂井市でもアレルギー疾患を有す
る児童・生徒に対応する研修会というのが開かれているようであります。ここ
では、かなり前に東京でアナフィラキシーショックで死亡した女の子の事故を
受けて、恐らくこの研修会というのをされているんだと思います。
ここでは、アレルギー対応食云々もあるんですが、それを口に入れてしまっ
た後の、そのアドレナリン自己注射薬、要は注射をするまでの研修を行ってい
ると。ですので、本当に、今、アレルギーを持っている人、大人もそうなんで
すが、ここ最近、強風で花粉もかなりひどうございますので、アレルギーを持
った児童・生徒っていうのはかなりふえてきている現状があります。こういっ
たところも含めて、計画することはいいことでありますが、この計画するにあ
たって、今、三国で栄養士っていうのは県の栄養士さんがたしか2名だったか
と思います。アレルギー対応食を提供するにあたって、この栄養士、市の栄養
士でも県の栄養士でもいいんですが、それの増員計画というのはあるのか、今
の状態で御所見をお願いします。
○
副議長(前田嘉彦)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)三国学校給食センターでは今年の28年9月から提
供していきたいと、今、計画で考えておりますので、今現在、川端議員がおっ
-160-
しゃいましたとおり、県の栄養士が2名学校給食センターの方に配置をされて
おります。今後、アレルギーの対応食等のこともございますので、栄養士の配
置については検討していきたいというふうに考えております。
○
副議長(前田嘉彦)3番、川端議員。
○
3番(川端精治)とにかく、アレルギー、先ほどもこの事例も出ましたが、
相当重度の児童・生徒もいる可能性もやっぱりありますので、そこら辺をまた
連携をとりながら、御答弁もあったようにやっていただきたいとは思うんです
が。基本的に、アレルギー対策としての給食センターの整備はされるというこ
とで、ハード整備としてはいいんですけども、それに対するソフト面といいま
すか、そういった連携とか、そういったものが非常に重要になってくるという
ふうに思います。当然のことながら、対応するのは学校の教職員であり、保護
者との連携っていうのも大事なんですけれども、学校で対応する教職員のアレ
ルギーに対する知識とか、そういった部分が不足する可能性もあります。研修
はされているとは思いますが、そういう懸念もあります。また、給食時間にお
ける配膳やおかわりの部分も非常に気を遣わなければいけないと思うんです。
そういった、学校と保護者、そして児童・生徒を含めた学校全体で取り組む姿
勢が必要であるかと思いますが、そういった点で教育長の御所見をひとつお伺
いしたいと思います。
○
副議長(前田嘉彦)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)最近、今、議員さんが言われるように、アレルギー体
質の児童・生徒が大変多いです。これは、もちろん、軽度から重度までずっと
あって、そして、最終的には命にかかわることにまでなっていくわけであって、
どう対応していくかということ、本当にこれは大変なことです。そういう部分
で、軽はずみに「はい、こうですよ。ああですよ」というわけにはいかない部
分がありますので、しっかりと対応していかなければならないなと。
そして、それぞれの、例えば、丸岡であれば自校給食の3人の調理員さんが
つくっていくわけでありますが、それも同じ大半の給食をつくりながら、今度
はアレルギー対策の子どもについても、また、別メニューで、もう大変です。
それから、今度は、給食センターにおいても別コースでやっていきますが、全
く別にしなきゃ命にかかわることでもありますから、そういう部分も含めて、
軽度から重度を、しっかりと、親との面談、それから、それを超えて今度はお
医者さんとの面談、そして、栄養士、調理師、学校の先生、いろんなところ、
全部を含めながら、一人一人の対応策を考えながらやっていくわけです。しか
も、アレルギーを持っている、例えば、卵アレルギーであれば、卵を抜くと。
卵っていろんなところに入っているわけであります。そういう部分でもう抜き
切れん部分もあったり、そうすると、除去食でなくて、代用食を出さなきゃな
-161-
らないということになると、それに別のものを入れていくわけですから、それ
も間違ったら大変なことになりますし、もちろん、しっかりと、給食室であっ
たり、給食センターで管理して学校へ持っていったとしても、学校の中で今度
は教室へ持ってきて配膳する場合に、そこの管理はしっかりしておかなければ、
ちょっとでも間違ったら大変なことです。普通の人が除去食を食べたり、代用
食を食べてもいいけれども、そのアレルギーを持っている子どもがほかのもの
を食べたら大変なことになる。そんな部分も含めて、もう学校を挙げてってい
うんか、給食センターであったり、また、教育委員会であったり、保護者とか、
地域の全ての方の御協力を得ながらやっていくということですので、今、三国
でもやり出しますが、場所も少ないし、コーナーもなかなかとりにくい部分も
ありますので、32年度に向けて新しい給食センターをぜひお願いをして、し
っかりとしたコースで単独のものをつくっていくことによって安心したその提
供ができるということも含めて、今お願いしているところです。
以上です。
○
副議長(前田嘉彦)3番、川端議員。
○
3番(川端精治)教育長のおっしゃるとおりだと思います。学校だけでは
なくて、周り全体でそれを支えていかなければいけない、私もそう思っていま
す。学校の中でも、児童・生徒同士でそこでも協力し合うということも僕は大
事だというふうに思っています。学校全体でアレルギーに対して取り組むこと
を子どもたちにも学んでもらう、アレルギーを持ってない子どもたちにも学ん
でもらうということは、食育の中でも非常に大事な要素だと僕も思っています。
お互いに、気遣い、助け合うということは大切な教育の一環でありますので、
積極的に取り組んでいくことを切にお願いを申し上げます。
次に、三国給食センターの建設計画についてであります。
これに関しましては、とりあえず、今のところは、来年度に基本構想でワー
キングチームを立ち上げて進めていくということでした。場所にしても、規模
にしても、給食の提供の地区の見直しにしてもまだ全然ぼやっとしているよう
な状況だと思いますので、これは、おいおい、また来年度に向けてだんだんそ
の計画の中で明確化されてくるかというふうには思います。
この件に関しましても、先ほど教育長答弁ありましたアレルギーにしても、
今の三国学校給食センターではものすごく手狭だと、そういったことも鑑みて、
今、給食センターの建設という計画であることは私も大賛成なんです。それに
対しましても、一度、春坂も新築しておりますので、もう、相当、そのノウハ
ウといいますか、そういったものっていうのはお持ちだと思います。
私もその建設に関してはちょっといろいろ調べさせていただきました。学校
給食法に基づく学校給食衛生管理基準の適応、それから、食物アレルギーや、
-162-
その個別食の対応も求められるわけです。
まず、安全で安心な給食の提供するための衛生基準、危機管理の徹底、あと、
今ありましたアレルギー対応食が提供できる環境整備、それから、地産地消の
一層の推進、食育に関する教育施設でなければいけないというふうに思います。
それから、あと、自然環境に配慮した省エネルギー設備の導入、いろんな観点
もあるんですが、本来ならば、災害時にも何かあったときにそこで食材を提供
できるようなのが一番望ましい。よその自治体の給食センターも、そういった
方向性を視野に入れて建設されているようであります。ここら辺をトータル的
に考えて建設に関しての計画を立てていただきたいと思いますが、もう一度、
その点を鑑みた中の教育長の御所見をお願いします。
○
副議長(前田嘉彦)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)先ほど議員さんからも御指摘のとおり、今の三国給食
センターについては30年が経過しております。そして、非常に、老朽化。耐
震はいいんですが、老朽化しています。それから、今の給食の方式には合って
ないという部分もあったりして、そして、その勤務の中身についても大変御苦
労している部分もあります。それから、場所的に、今、雄島小学校の横の敷地
でありますが、もう手狭でありますし、給食センターに入る中での入り口も非
常に狭くて、非常に困っていた状態であります。
そして、今度は、坂井市全体の給食のあり方ということを考えていったとき
に、丸岡の自校給食も、やがていろいろ老朽化して、また考えていかなきゃな
らない状況もあって、そして、そういうことを考えていくと、先ほど、また、
議員さんも言われたように、春坂の配送地の学校の転換をしながらやっていく
ということになると、今ある場所よりも、やはり、三国でありながら坂井町に
近い場所であったり、もっともっと丸岡に近い部分の中で建設ができたらいい
か な と 、 そ ん な こ と も 含 め て 、 今 、 春 坂 は 全 部 で 許 容 が 4 ,8 0 0 食 で す 。 そ
う す る と 、 三 国 の 場 合 も 、 将 来 の 全 体 の こ と を 考 え て い く と 、 4 ,0 0 0 食 ぐ
らいの給食センターをつくっていかなければならない。そうすると、そこには、
もちろん、今の春坂のようなアレルギー対策のコーナーもできて、すばらしい
ものになっていくのではないかな、そう、今のところ考えているわけでありま
して、合併特例債とのかかわりもあって、市長、副市長にもお願いをしながら、
32年度までにはっていう、そういうことでこの計画を出させていただいたと
いうことでありますので、もっともっと、今、28年度でいっぱいかけて、い
ろいろ御検討いただきながら、すばらしいものができるように計画を立ててい
けたらいいなと思っています。
以上です。
○
副議長(前田嘉彦)3番、川端議員。
-163-
○
3番(川端精治)トータル的に、今お考えになられたということで、重々
伝わってまいりました。いずれにしましても、この三国学校給食センターの建
設というのは、20年、30年先を見据えた計画でなければいけないというふ
うに思います。それから、欲を言いますと、今のある三国学校給食センターの
跡地の利活用も、いろんな形で検討していただきたいなというふうに思います。
いずれにしましても、子どもたちが口にする給食は安全で安心でなければい
けません。それから、これから、いろいろな条例、今、制定されまして、食育
の推進というのも一層進めていかなければいけません。そういった計画であり
ますことを切にお願いを申し上げまして、私の一般質問を終わります。
○
副議長(前田嘉彦)ここで暫時休憩いたします。
会議の再開は2時半といたします。
○
(午後2時20分
休憩)
(午後2時30分
再開)
議長(橋本充雄)休憩前に引き続き、会議を開きます。
一般質問を続けます。
7番、上坂健司議員。
○
7番(上坂健司)皆さん、御苦労さまです。7番、政和会の上坂健司です。
即刻、通告に従い、一般質問させていただきます。
人口減少社会とさかい創生についてでございます。
既に、昨日の代表質問や数名の議員から質問がございまして、重なる発言部
分もあろうと思いますが、お許しをいただきたいと思います。
石破地方創生大臣の年頭所感によりますと、地方創生は日本創生であり、今
の ま ま 人 口 減 少 が 進 め ば 、 2 0 1 3 年 に 1 億 2 ,7 0 0 万 人 だ っ た 我 が 国 の 人
口 は 、 2 2 0 0 年 に は 1 ,3 9 1 万 人 、 2 3 0 0 年 に は 4 2 3 万 人 、 そ し て 、
2 9 0 0 年 に は わ ず か 4 ,0 0 0 人 、 そ し て 西 暦 3 0 0 0 年 に は 、 た っ た 1 ,0
00人になるとしています。
坂井市の人口は、国勢調査の速報値によりますと9万300人であり、5年
前 と 比 べ て 1 ,6 0 0 人 減 少 、 5 0 0 世 帯 が な く な る イ ン パ ク ト の あ る 数 字 で 、
2010年以降、継続して年々拡大して人口が減っていく計算で、2060年
に は 6 万 1 ,0 0 0 人 と 推 計 さ れ て い ま す 。
出生率が低く、地方からの人口の流出が続きますと、過疎化が進展し、存続
が難しくなる集落が予想されます。政府はこの問題を重視し、それぞれの地域
で住みやすい環境を確保し、将来にわたって活力ある日本社会を維持していく
ことを目指し、まち・ひと・しごと創生本部を立ち上げ、まち・ひと・しごと
創生法を制定しました。
今般策定中の坂井市まち・ひと・しごと創生総合戦略の目的、概要について
-164-
は、昨日の代表質問でも触れられましたので割愛させていただきますが、地方
創生は今がチャンスと考え、人口減少というものが坂井市にとって大変大きな
ことであると考えます。
また、地方創生は市町村の競争でもあります。全国どこでも同じような金太
郎あめ、パン食い競争対策では立ち行かないと考えます。人口減少を少しでも
食いとめるためには、他市と違った特色があるまちづくり、インパクトのある
まちづくりの戦略が必要であります。
しかし、各市町が若者を奪い合っては本末転倒が懸念されますので、県・市
町の広域の地方創生連携も大切であります。
子どもに夢を、高齢者に安心を、若者に希望を与える取り組み。この若者に
仕事があり、正規雇用があり、仕事を大事にすることが地方創生の基本である
と思います。都会で若い人が坂井市に帰ろうと思えるようなものを、都会で坂
井市をどう売るのか、所得が低くても、都会にいる仕事よりも、それ以上の価
値が坂井市に住むことにある、そのことを提案すべきであります。
市長の施政方針では、本市は、将来を見据え、地方創生という新たな課題と
向き合い、人口減少社会の克服に市民が総力を挙げて挑戦する年の始まりと述
べられました。
以上の点に鑑み、社会情勢が毎日変化している事実、人口減少社会とさかい
創生について質問いたします。
1つ目として、市長はさかい創生をどのように考えているのでしょうか、市
長の御所見をお伺いいたします。
2点目として、人口減少社会をどのような戦略で市民と総力を挙げて挑戦さ
れるのか、市長の御所見をお伺いいたします。
3点目として、地域の魅力のブランド化(ローカル・ブランディング)を生
かした重要戦略についてお伺いいたします。
4点目として、坂井市の通勤は、車も多く、範囲は北は金沢近郊、南は敦賀
近郊と考えます。福井市を中心とした雇用の県・市町の広域地方創出連携につ
いてお伺いいたします。
5点目として、企業誘致の効果及び今後の雇用創出政策についてお伺いいた
します。
6点目として、地方創生は集落支援が基本と私は思いますが、若者が住みや
すい、住み心地よき地域づくりの支援・方策をお伺いいたします。
以上、一般質問といたします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)上坂議員の人口減少社会とさかい創生についての御質問
にお答えをさせていただきます。
-165-
まず、さかい創生をどのように考えているかの御質問でございますが、坂井
市は、坂井市総合計画に掲げる将来像「輝く未来へ・・・みんなで創る希望の
都市」を実現するため、市民と行政が相互の自主性や自立性を尊重しながら、
「市民と協働」を掲げ「地域による地域のためのまちづくり」を進めながら、
融和から、発展・飛躍するために、「思いやりの心」、「助け合いの心」、ま
た「自然を愛する心」などの「心」の結びつきにより、心豊かに安心して暮ら
せるまちの実現に向けて施策を推進してまいったところであります。
人口減少・少子高齢化が一層進展することが懸念されている中で、「市民と
協働」「心」の結びつきにより、坂井市が培ってきた活力を維持しながら、安
定した雇用を創出することが坂井市への新しい人の流れをつくることとなり、
それが若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえ、時代に合った地域とな
り、安心できる暮らしを守るとともに、地域と地域が連携することにより持続
可能なまちづくりに取り組んでいくことが、議員言われる「さかい創生」であ
るというふうにも考えているところであります。
次に、人口減少社会をどのような戦略で市民と総力を挙げて挑戦するのかの
御質問にお答えをさせていただきます。
人口減少を克服し、将来のまちの発展・繁栄につなげるためには、行政と市
民が危機感を共有し、坂井市まち・ひと・しごと創生総合戦略を実践していく
ことが重要であるというふうに考えております。
まずは、坂井市における人口の現状、及び、今後、人口が減少していくとい
う将来展望について危機感を共有することが大切であるというふうに考えてお
ります。市民に坂井市の人口減少の認識をさらに深めていただくため、坂井市
人口ビジョンについて、5月末を目途に全世帯に配布する予定でございます。
さらに、平成28年度から実施予定のまちづくりパートナーシップ講座の中で、
人口減少問題を1つのメニューとして、地域の皆様に身近な課題として認識を
していただき、市民目線での提案などをお聞きしながら、総合戦略施策に反映
させていただきたいと考えております。
また、坂井市まち・ひと・しごと創生総合戦略を実施していくにあたっては、
さまざまな機会に市民の方に参画していただくことに重点を置きまして、人口
減少の課題解決の主役になっていただくことで、人口減少対策をより効果的に
進められていくものというふうに考えております。
次に、地域の魅力のブランド化(ローカル・ブランディング)を生かした重
要戦略については、定住、観光、農林水産の3つの視点からお答えをさせてい
ただきますと、まず、定住についてでありますが、全国で人口減少という課題
に対し将来への不安を覚える中で、特に若者層のニーズの多くは、就業、居住、
子育て等の安心にあるというふうに感じております。
-166-
坂井市は、住みよさランキング上位でありながら、2015年の地域ブラン
ド 調 査 の 認 知 度 で は 、 1 ,0 4 7 自 治 体 中 8 9 2 位 と 順 位 が 高 い と は 言 い が た
い状況にありますが、若者層が安心を求める就業、居住、子育て等をセットで
ブランド化することで、住みよさと住みたさの開きを埋めることができるもの
と考えております。
その1つとして、若い世代が坂井市に移住するためには、安心して出産や子
育てができる環境を整えることが重要であるというふうに考えておりますが、
まずは坂井市を知っていただくことが肝要かと感じております。
そのためには、子育て施策を充実させること、さらには坂井市の認知度を上
げることが必要でありまして、その手段としてえちぜん鉄道の駅名を変更する
ことも認知度を上げることにもつながっていくものというふうに考えておりま
す。それが、坂井市の魅力が認知され、移住などにつながるといった相乗効果
を期待をするものでございます。
また、観光でありますが、北陸新幹線の開業や国体の開催などを1つの契機
として、観光産業を地域産業の柱として育成することが、地域経済活性化のた
めに必要であるというふうに考えております。
既存の観光資源であります東尋坊、また、三国湊町や、国宝化を目指す丸岡
城の魅力を生かしながら、新たな観光資源として、竹田地区、ゆりの里公園等
を創出し、それぞれを結ぶ周遊ルートを整備し、周辺市町との連携による広域
観光ルートを確立するなど、観光資源を横断的に利用することによるブランド
化を図り、観光入り込み客数の増加を図りたいというふうに考えております。
次に、農林水産業でありますが、品質のよさが、所得の向上、地域経済の活
性化に結びつく観点からも、ブランド化は大変必要であるというふうに考えて
おります。既に知名度の高い越前がにはもちろんのこと、甘エビ、花あかりに
ついては、ブランド化することにより所得の安定と知名度の向上につながるも
のと感じておりまして、さらなるブランド化に努めてまいりたいというふうに
考えております。
次に、県・市町の広域地方創出連携についての御質問にお答えをさせていた
だきます。
坂井市において安定した雇用を創出するには、市の地域産業のうち製造業な
どの強みのある産業を軸に一層の振興に取り組むとともに、働き手不足が課題
となっている産業への支援、観光産業の育成など、市内産業全体の活性化によ
る多様な雇用の創出が重要であるというふうに考えております。
また、一方で、坂井市の昨年末の時点での有効求人倍率は、福井県において
は 1 .6 4 倍 と 、 全 国 で も 東 京 都 に 次 い で 2 番 目 、 ハ ロ ー ワ ー ク 三 国 管 内 で は
2 .8 0 倍 と 、 県 内 で も 非 常 に 高 い 数 値 に も か か わ ら ず 、 就 業 率 が 高 い と は 言
-167-
いがたい状況にあるため、求職希望の高い職種はもちろんのこと、人材不足と
なっている職種の求人に加え、企業等の潜在的魅力を求人者に伝えていくとと
もに、働きやすい環境を整備していくことも重要であるというふうに考えてお
ります。
本市においては、福井港丸岡インター連絡道路が平成26年1月に都市計画
決定がなされ、平成26年度より早期完成に向けた事業展開がされているとこ
ろでありますが、北陸自動車道、国道8号線、嶺北縦貫線という南北の主要幹
線道路に加え、東西方向の交通ネットワークを強化していくことで、産業高次
集積圏の形成や広域的な観光による地域経済の活性化を期待をするものであり
ます。
次に、企業誘致の効果及び今後の雇用創出政策についての御質問であります
が、合併以来、市の企業立地奨励金制度を利用した企業は、平成27年度現在
で16社、雇用促進助成金にて新規に雇用された方は259人で、制度活用に
よる坂井市民の雇用につながっているところであります。
さらに、市に進出した企業の税収については、固定資産税、法人・個人市民
税を合わせ、およそ35億円の効果がありました。今後の雇用対策については、
市内出身の優秀な人材のUターンや学生の県外流出を抑制し、市内事業所への
就職を促進するため、学んだことを生かすことができる魅力的な企業及び事業
所の部門誘致を進めてまいりたいと思います。
次に、地方創生は集落支援が基本でありまして、若者が住みやすい、住み心
地よき地域づくりの支援・方策についての御質問にお答えをいたします。
議員御指摘のとおり、地方創生は、地域ぐるみの次世代育成の促進が地域に
活力を与え持続可能なまちにつなげていくという点で、集落を基本とする地域
の活性化が特に重要であるというふうにも考えております。
平成27年4月より、コミュニティセンターを設置し、地域コミュニティの
醸成や地域づくりの活性化をまちづくり協議会との協働により推進してまいり
ましたが、地域と若者の距離を近づけ、さらに、人づくり、地域づくりの推進
が必要であると考えております。
特に、青少年へのふるさと意識の醸成が重要でありまして、郷土の歴史、文
化に関する学習や、高校生や大学生を対象とした地域課題解消への取り組みな
ど、地域と学校などが連携し行っていくことが大切であります。
市においては、これらを目的に高校生の未来塾事業を実施する予定でありま
すし、また、地域においては、平成28年度から実施予定のまちづくりパート
ナーシップ講座や人づくり大学の中で、これらの取り組みのきっかけとなる講
座を実施していく予定でありますので、御理解をいただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)7番、上坂議員。
-168-
○
7番(上坂健司)詳しい御答弁、ありがとうございました。
いよいよ地方創生の実現に向けてスタートを切るというときがやってまいり
ま し た 。 私 が 1 0 3 歳 に な る 2 0 6 0 年 、 本 当 に 、 こ こ 8 万 1 ,0 0 0 人 を 乗
り切るというこの目標は大変厳しく、今、始められることから取り組むことが
重要でございまして、財政問題を含めて、この4つの基本目標といった総合戦
略を策定中でありますけど、本当に一朝一夕に簡単にできるものではございま
せん。やはり、地域全体で着実に実行していただく、そして、数値目標の進捗
をチェックしていただいて、必要に応じて見直しということで、また、全力で
取り組んでいただきたいと思いますとともに、最大の課題というのは、質問で
も投げかけましたけども、坂井市に住む人たちの豊かな生活の創造と、そして、
幸福度の実感づくり、また、若者たちに夢のあるまちづくりの創造であるとい
うふうに思っております。
子育てについては、大変お金がかかりますので、例えば、子どもの医療費と
か保育料の問題については、やはり、国策ということで国に要請してその財源
をもらうというのが子育ての本当の基本じゃないのかなと思っております。
昨年10月に、ここにおられる大半の議員の方が、市町議員研修会が行われ
ました。まさしく「地方創生と地方議会の責任」というタイトルで講演が行わ
れまして、お聞きしたんですけれども、その中で、地域づくりは数字ではない
んだと、そして、地域に対する人々の情熱と知恵と努力の結集であると書かれ
ていました。また、地方創生は何かということにつきましても、私たちの先祖
がしてきたように、山を守り、農地を守り、海をきれいに維持し、国土の成り
立ちと、伝統を守り、それを誇りにして、地方で生活する人たちを心から尊敬
して応援する都市住民をふやしていくんだと、それにほかならないと。そのこ
とにより地方居住のムーブメントを起こし、出生率向上と多様な価値観を育み、
子育て環境を実現していくことであると書かれておりました。
繰り返しになりますけども、私は、市民一人一人が、ふるさと坂井というも
の、また、市長の所感にもありましたけども、愛着や誇りを持って、みずから
進んでまちづくりに参加する、そして、全員が参加していただいて、住んでよ
かった、住みたい坂井市というものの市民主役のまちづくりというものが大切
で、また、集落への支援というものが必要であるというふうに思っております
し、この行政と市民が協働していくんだという中で、先ほど、まちづくりパー
トナーシップの文言が二度ほど出まして、これにつきましては、前回の12月
の定例会で、同僚の前川議員さんの方から地域担当職員制度の質問をされまし
て、副市長の御答弁の中に、まちづくり協議会と市のさらなるパートナーシッ
プというのを検討していくんだと、構築していくんだということでしたが、こ
のまちづくりパートナーシップについて御説明をお願いいたします。
-169-
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)ただいまの上坂議員の御質問でございます。坂井市
が、今、進めてきております地方創生、国の方針が出され、それと軌を一にし
て、坂井市が進めている市民と行政の協働によるまちづくりといったもの、そ
れから、シティセールスといったものが、見事、時期が合致して、市の行政を
進めてきていけるっていいますか、非常にありがたいなと思っています。
そこで、今、コミュニティセンター化を進めてきている片方で、市民の皆さ
んと一緒に力を合わせて行政の進めている仕事に御理解をいただきながら、さ
らに進めていければということで、今年度、まちづくりパートナーシップ講座
の内容を準備をしてまいりました。
平成28年度からスタートということで、今、最後の詰めを行っております
が、主体はまちづくり協議会に開催をいただいて、市の行政で進める仕事とし
ての、例えば、人口減少を地域から考えようといったテーマであるとか、コミ
ュニティセンターって何であるとか、地域と行政との新たな関係といった、行
政あるいは計画といった部門、それから、環境づくり、生活といった部門、そ
れから、健康、福祉、さらに、防災、安全・安心、教育、文化、そのほか、男
女共同参画といった41のテーマを、各市役所の部門、それから、社会福祉協
議会、それから、消防署といった関係機関にも御協力いただきながら、そうい
ったテーマを今準備しております。平日でも土日でも午前10時から午後8時
までの間に約1時間程度ほどの時間をいただいて御説明にあがり、いろいろ、
御質問、御意見を交換できるような内容のものを進めていきたいといったよう
な内容です。
○
議長(橋本充雄)7番、上坂議員。
○
7番(上坂健司)ありがとうございます。基本的に学習を中心にパートナ
ーシップを開催するということでしょうか、それとも、施設見学があって、い
わゆる、さかい創生でございますので、そういったことを見ながら、そちらに
つなげていくという施設見学等々についてはいかがでしょうか。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)施設見学といったメニューまで、まだ含めてござい
ません。事業や施策についての学習会と申しますか、さらに御理解をいただけ
るような話し合いといいますか、そういった内容が中心になっております。
○
議長(橋本充雄)7番、上坂議員。
○
7番(上坂健司)百聞は一見にしかずという言葉もありますとおり、いろ
いろと、三国ボートなり、学校なり、そうしたことを、私は議員として視察と
いう言葉があって、そこに行けるわけなんですが、一般の人が中学校を見に行
くとか、こども園を見に行くというのは、なかなか、近くにありながら入れな
-170-
い。入ろうと思えば入れるんでしょうけど。そういう家庭環境でなければ入れ
ないわけですから。私も稚内のまちづくり出前講座っていうのがございまして、
ここをのぞきますと、やはり、学習と施設見学と、そこは、市の無料バスで1
0名ぐらいが集まれば、そういった企画があるんだということで、この地方担
当職員制度のさらなる考え方っていうことでまちづくり出前講座というのがあ
って、市の方では、今、まちづくりパートナーシップ講座というものに相変わ
るということでございますので、その辺、施設見学も含めていただければ、な
おさら、この坂井市の行政の仕事がよく見えて、職員さんのやりがい、生きが
いというもの、当然、人材育成も必要でございますし、これまで10年間の中
で、安心・安全、また、環境都市さかい、そして、男女共同参画、さらには、
健康都市宣言というものがよく見えてくる、見える化になろうと思いますので、
その辺、私もちょっとボランティアもやってますけど、その市民ボランティア
と同時並行でまたお願いしたいと思っております。
次の質問に移りますけども、地域のブランド化ということで、先ほど、定住
関係等々、観光もおっしゃられましたけど、私はもうこの坂井市のふるさとを
売っていくんだという時代に入ったように思っております。こう考えますと、
やはり、この坂井市の経営、民間会社、それ以上に自治体経営の責務は大きい
のじゃないかなと、そんなふうに思っております。
ブランドというものは、今から申し上げることでもありませんけども、他の
地域と比べて、優位性とか、独自性とか、物語性、そして、誇りが持てる付加
価値性というもの、そして、それが坂井ブランドであって、ほかの市にあるも
のと同じものであれば、それは坂井ブランドにならない、そんなことを思って
おります。さすれば、この坂井市のブランドキャッチコピーって申し上げまし
ょうか、市長は「笑顔で暮らせるまち、坂井市」で市長のキャッチコピーはあ
るわけなんですけども、これは、住民の理解とか、経済界の理解、まして、四
町になって、融合の中で新たなこの坂井市はこれだというもの、そして、坂井
市を思い出していただけるようなキャッチコピーというのが、これから認知度
の向上というには必要と思いますけども、この辺の坂井ブランドというものの
絞り込みについて、いかがでしょうか。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)市のブランドイメージについては、現在、市長の市
政のキーワード「笑顔」を一番中心に含めた、今、議員もおっしゃられたよう
な、「笑顔で誰もが住みたくなるまち」というのを、市としての一番前面に押
し出してきているわけです。今、特に「花あかり」の品川での販売であるとか、
甘エビの販売であるとか、いろんな面で、その一つ一つの坂井市が持っている
資源っていいますか、そういったものを磨き上げて表に出していくと。テレビ
-171-
や報道の皆さんに御紹介いただいて、それを市内外の人に見ていただいて、坂
井市っていいものがあるな、坂井市に住んでる方そのものも、自分とこの住ん
でるまちが非常に自信に満ちあふれて誇りに思ってっていったようなことを1
つずつ積み重ねていくっていうことが非常に大事な時期でないかなと思ってい
ます。
ですから、シティセールス推進室、それから、それぞれの部署を所管すると
ころと力を合わせて、その坂井市が持っているいろんな資源を光り輝くような
言葉にして、心に響く、心にささるといったようなところに仕上げていくって
いうことをこれからも力を入れてやっていくことが大事だろうと思っています。
○
議長(橋本充雄)7番、上坂議員。
○
7番(上坂健司)大変難しい質問でございましたけど。やはり、このブラ
ンドというもの、先ほども、川端議員の方から、日本一の九頭竜川下流域農業
用水再編事業から生まれた、飛躍発展するっていうんですか、日本一、パイプ
ライン、コシヒカリ米とか、そんな、日本一は、坂井市にも、一筆啓上、丸岡
城と、いろいろあるわけですので。
これ、なぜ申し上げたかと申し上げますと、今、品川連携プロジェクト、そ
して、23区のプロジェクトっていうんですか、国が23区と地方都市という
結びつきを言ってるわけなんで、その中で、私、今、シティセールス室という
とあれなんですけど、先般、日本郵便の切手の会館をイベントとして使ってい
ただけるような話をお伺いしまして、もう一つ何かということを、御提案、今、
来週やらせていただくんですけど、やはり、この、あまねく公平な郵便局、特
に23区には大規模な郵便局もございますので、そこにポスターの広告事業と
いうものをさせていただければなと思って、その郵便局のところにポスターを
張っていただくという御提案を、今、させていただいております。このポスタ
ーというものを掲示するということになれば、やはり、このキャッチコピーが
ないとなかなか目に触れない。1月間のロングランで掲示するわけですので、
それらもあわせて、品川でやるのか、23局の郵便局でやるのかはわかりませ
んけども、このブランド化のキャッチコピーというものを早急に策定していた
だきたいなと、そんなふうに思っております。
次の質問に移ります。企業の誘致関係でございます。代表質問、本日も、ま
た、あすも企業関係の質問続きますので、1点だけ質問させていただきたいと
思っております。
企業誘致のための促進のために、既存のテクノポート福井、そして、福井県
の商工業団地ですか、こちらの検討というものを、当然、誘致していくわけな
んですけども、私の提案は、企業のオーダーに対して市がインフラ整備をする
オーダーメイド方式の採用というもの、また、企業立地戦略の中で、国に対し
-172-
て地方創生特区っていうんですか、国家戦略特区などの積極的な提案状況があ
ったかどうか、現在の取り組み状況をお聞かせいただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)ただいまの上坂議員の御質問でございますけれ
ども、企業誘致の場合のオーダーメイド型というのが、昨今、いろんな団体で、
土地・建物、いろんな形態で行われています。これは、議員おっしゃいますよ
うに、区画とか、造成とか、また、一部インフラの整備などを公共団体の方が
企業の要望を聞いて行うということで、企業の負担が少なくて済むというよう
なメリットがありますけれども、時間が結構かかるというような欠点がござい
ます。これに対しまして、現在、坂井市がとっている方法みたいに、工業団地
を造成しておいて、また、空き施設等を確保しておいて、そこに紹介して、そ
れぞれの企業が自分の希望に合ったところを自分で見繕って決めて、造成とか
は自分でやっていくと、いわゆる、オーダーメイドに対してレディメイドとい
うような形で言われてますけども、坂井市の方では、現在、その方法でとって
おります。
これはなぜかと申しますと、市内には、工業適地として分譲可能な用地が、
現在、ストックとして8ケ所、約36ヘクタールほどございます。まず、ここ
を優先的に利用していただくと、そして、その中で企業誘致を図っていきたい
というようなことで、まだまだ空き施設はありますので、まず、その方を優先
して行いたいと。ただ、これには、もう既に造成されていたり、用地があるの
で、すぐにでも企業の方が事業に着手できるというメリットがあると思います。
それと、国家戦略特区の状況ですけども、現在、国の方では、この規制緩和
の措置として約18項目用意しているみたいですけども、今のところ、坂井市
ではどれもちょっと該当するようなものがないということで、この特区以外に、
国の方へは、先ほどいろんなところで説明しましたけども、本社機能の移転と
かっていう場合には、現在は国の優遇制度は東京23区しか対象になってない
んで、ここらの大都市圏全てに広げてもらえるような、そういうふうな要望は
今後していきたいというように考えております。
○
議長(橋本充雄)上坂議員。
○
7番(上坂健司)では、もう1点、質問させていただきます。
中小企業の振興計画の中で課題として掲げられています点をちょっとお聞き
します。
課題の整理として、大規模対象の助成事業しかなくて、小規模な企業立地に
対する支援が余りないということで、ちょっと上がっているわけなんですけど
も。この27年3月につくりました振興計画の中でのこの取り組み課題に対す
る取り組み状況、それをちょっとお知らせいただきたいと思います。
-173-
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)ただいまの中小企業関係の対策でございますけ
れども、中小企業振興計画に位置づけられているメニューについては、できる
だけ速やかにできることから始めていくということで、その中で、一部、今年
度、平成27年度から既に取り組み始めている事業もございます。
それを御紹介いたしますと、中小企業への振興支援のためのいろんな施策と
して、知的財産等の取得に対する助成、展示会等の出展に対する助成、産学官
の連携に対する助成、人材育成等の助成、それと、非正規社員から正規社員へ
転換するキャリアアップのための支援等々がございます。現在、まだ年度締め
までちょっと若干時間がありますけども、現在のところ、申請状況を見ますと、
人材育成では5件、展示会等では12件、あと、キャリアアップ事業では18
件、これだけの、今、3月までの申請見込みも含めて実績があるという状況で
ございます。
○
議長(橋本充雄)7番、上坂議員。
○
7番(上坂健司)ありがとうございます。企業立地の先ほど南川議員にも
おっしゃいました奨励金制度等を含めまして、大企業というのは坂井市でも2
0 か ら 3 0 程 度 で ご ざ い ま す の で 、 多 く は 、 3 ,8 0 0 余 り は 中 小 企 業 と い う
ことでございますので、この辺の雇用の拡大っていうんですか、20万円の補
助金の話も出ておりましたけども、その辺の緩和というものもお考えいただい
て、若者が勤めやすい正規雇用が生まれる対策をお願いしたいと思います。
それでは、最後の質問をさせていただきます。ちょっとグローバルにお聞き
したいわけなんですけども。地方創生交付金ということで、これから地方創生
の中で交付金が交付されてお金がおりてくる国のシステムになるわけ。そして、
坂井市の財政ということで、市長にお聞きしたいと思います。
総合戦略そのものは5年間の本当に短期でございまして、逆に申し上げれば、
市全体としてはラストチャンスという、これからの2年間が、今後の5年、1
0年、20年という大きな考え方で臨む必要があると思っております。今後の
予算編成等々も考えながら、この人口減少と一般財源のこの厳しい予算編成、
そして、社会情勢の変化、転換期、そして、地方創生事業や産業の創出、そし
て、新しい自治体モデル、きのうも出てました市の4つの町の多角経営からコ
ンパクトシティという話も出ておりましたけども、人口ビジョンを考えますと、
2 0 6 0 年 に は 春 江 地 区 が 4 ,0 0 0 人 の 増 加 と 、 ま た 、 人 口 が 減 る と こ ろ も
ございます。高齢者が移住する日本版CCRCですね、高齢者の地方移住とか、
生涯活躍の町ということで、例えば、今、JRが第三セクターになって、私は、
その春坂駅みたいな新しい駅をつくって、この駅周辺が、丸岡も春江もなかな
か駅周辺整備が進まない中で、この間に春坂駅というようなものをつくって、
-174-
これは私個人の考えでございますけど、市街地形成と、そんなものも、大胆な
政策も打つのかなと、そんなふうに思っていますけども、この地方創生交付金
が必ずしもおりてくるわけでもございませんので、この財政調整基金の取り崩
しというもの、そして、合併特例債の残された、繰り越しもあるからあれです
けど、107億円余りのこの使用の考え方と申しますか、姿勢といいますか、
それをお聞かせいただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)上坂議員も、今、最初から、人口減少社会、また、坂井
の創生についてということで、いろいろお話をされたわけでございます。特に、
地方創生については、昨年から、市としても、いろんな、そういうの、坂井市
のさらなる発展・飛躍を目指して、さまざまな事業にも取り組んでいますし。
また、上坂議員は、郵便局っていうんですか、今年7月にも、今のそういうJ
Pタワーですか、東京駅前で7月から始まります。それも何のためにするかっ
ていったら、やっぱり、坂井市のPR、一筆啓上も含めて、全体的に1週間ぐ
らいやりますけど。それは、今、日本郵便の方、また、住友さんにも御協力い
ただいてやります。それは坂井市のPRするための、大きな地方創生っていい
ますか、PRしていくことが大事。それは、地方創生だけじゃなしに、いろん
な面で坂井市を知っていただくことが大事だというふうに思いますし、企業の
誘致の問題についても、そういう、環境、誘致するからには、やはり、子ども
たちの子育て支援の問題とか、環境の整備も図っていかないかんというふうに
思いますし。何といっても、強いのは、この坂井市は、農林水産、観光など、
さまざまな、多岐に、職種っていうんか、ブランドというものはなかなかない
かもわかりませんが、多岐にわたっていますし。そういった中で、いろんな、
そういうPRするものがある。だから、坂井市はあり過ぎて、これっていうの
がなかなかつかめないっていうところもありますし、何といっても、地方創生
であろうと、何であろうと、先ほども申し上げましたように、この坂井市の総
合計画でも示していますように、「輝く未来へ・・・みんなで創る希望の都
市」、これが、市民一人一人がそういう気持ちを忘れずに取り組んでいくこと
が大事、まずは人と人との心のつながりというものがやっぱり大事やというふ
うに思います。それがないと、これからの坂井市発展していくにしても厳しい
ものがあるんじゃないなというふうに思います。それが大事かなというふうに
思っています。財政調整基金とか、そういう話、財政調整基金とかそういうも
のはなるべく取り崩さないように、できるだけ、国とか県の補助等に合ったそ
ういう事業に取り組んでいくことが、今後、将来の、そういう、坂井市も、将
来、本当に財政的に本当に楽かっていったら、楽でもありませんから、できる
だけそういう基金というのは残していく必要があろうというふうに思います。
-175-
前回にも誰かの質問にも言いましたが、やはり、当初予算の1割ぐらいは財政
調整基金に積んでいく、それが私の1つの目標値でもありますので、財政調整
基金あるからってそれを取り崩すっていうのはどうかなっていうふうに思いま
すし。そういった中で、これからも、市民の皆さんと協働のまちづくりを、行
政と協働のまちづくりといいますか、市民と協働ですね、まず、それが一番大
事やというふうに思っていますから、その目標に向かって、さらなる坂井市の
発展を目指していきたいというふうに考えています。
○
議長(橋本充雄)7番、上坂議員。
○
7番(上坂健司)ありがとうございます。もう終わりたいと思いますけど
も。地方創生、本当に大きなテーマでございます。大きなチャンスという考え
方もございますので、坂井市から国づくりをするという考えで御尽力いただき
たいことを申し上げて、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
○
議長(橋本充雄)次に、23番、山田栄議員。
○
23番(山田
栄)笑顔で質問します。志政会の山田です。通告に従い、
一般質問をいたします。
今年は市制10年の記念すべき年であります。この記念に対しまして、28
年 度 当 初 予 算 で も 、 三 国 ボ ー ト の 収 益 還 元 金 5 ,0 0 0 万 円 も 投 入 し て 、 協 働
のまちづくり、男女共同参画、地域振興、スポーツ活動、文化活動支援事業、
そして、各地区の祭り、イベント事業にそれぞれに費用をかけております。こ
れら事業は、市一丸となって取り組んでいただき、成功するようお願いしたい
と思います。
ところで、坂本市長が日ごろ挨拶の前に言ってます、キーワード「笑顔」で
す。この「笑顔」にはコストがかかりません。非常に大事なキーワードでござ
います。50年前ほどの歌の文句に「器量千両、えくぼは万両」という歌詞が
あります。器量とは品格ですが、それよりもえくぼ(笑顔)が上回っていると
いうことでございます。大事ということでございます。
また、春江工業が今年でなくなりますが、野球部を中心とした全学生が通学
時に笑顔で挨拶することで、春江の町の中が明るくなったと聞いております。
笑顔、声かけが町を変えたのでございます。
また、少子高齢化で一人住まいの方が多くなり、近所の声かけ、挨拶のさら
なる必要性が多くなると感じます。
また、視点を変えて言いますと、私たちは何のために働いているのか。生活
を支えるために働く、給与、収入は、これは結果であります。
今、地方創生の取り組みが必要と言われてますが、私はその結果のお金を求
めていることにより、都会へと一極集中していると考えます。お金ばかりを求
めるのではなしに、心の豊かさを求めることが大事と考えます。
-176-
ブータンという国を見てください。豊かさは、幸せとは、心のあり方です。
そして、やはり、私たちはお客様に喜んでいただくために、はたを楽にするた
めに、笑顔を得るために働いているんです。価格、品質、納期、安全、サービ
スなどをお客様に喜びをたくさん与えられる事業、会社が結果的にうまくいっ
ているわけです。
私たちは、店に買い物に行きますと、「おはようございます」「いらっしゃ
いませ」、物を買わなくても、「ありがとうございます」と笑顔で言ってくれ
ます。愛想がいいと、気分が落ち込んでいても、何となくうれしく元気が出ま
す。人生は鏡です。坂井市の職員から、このコストのかからない笑顔、声かけ
を10周年記念継続事業として実施してはどうかと考えます。
福井県第2の都市として、里、山、海に恵まれたこの自然環境を昨年から
大々的にシティセールスしていますが、笑顔と声かけで接するロマンの坂井市
として、心の豊かさをセールスし、住みよさランキング上位をさらに確固たる
ものにしていただきたいと考えますが、答弁をお願いします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)山田議員の10周年記念の継続事業としての笑顔と声か
け推進についての御質問等にお答えをさせていただきます。
議員がおっしゃる「笑顔」と「声かけ」につきましては、接遇の基本でござ
いまして、市役所に来られたお客様が気持ちよく帰っていただけるように、職
員は常に意識を持って対応することが大変重要であるというふうに考えており
ます。
このことから、合併の翌年から、毎年、外部講師を招き、全職員を対象に接
遇研修を実施してきたところであります。また、新採用職員を対象とした接遇
研修を実施をするとともに、若手職員につきましては、福井県自治研修所にお
いて、ビジネスマナーやコミュニケーションなどを講義内容に含む研修を受講
しているところであります。
こうした中、今年度は、職員によります自主研究として、住みやすいまちの
持続と、笑顔で暮らせるまちを目指すため、「坂井市版おもてなし」をテーマ
に、現在、自主的に取り組んでいるところでございます。
また、職員組合におきましても「笑顔」を活動のキーワードとして、職員が
マナー向上に一丸となって取り組んでいるところでありまして、特に、定期的
に実践している早朝の挨拶運動等の街頭活動については、市民の皆様にも喜ん
でいただいているものと思っております。
私も、市政運営のキーワードを「笑顔」としながら、「笑顔でみんなが住み
たくなるまち」の実現を目指し、市民の皆さん方が、まずは健康で、そして、
笑顔で心豊かに安心して暮らすことができるまちづくりに鋭意努力をしている
-177-
ところでありますが、議員からも御提案をいただいております笑顔と声かけに
ついて、改めてその必要性を再認識させていただき、今後におきましても継続
して推進するとともに、真心のこもった質の高い行政サービスが提供できるよ
うに努力をしてまいりたいというふうに思っていますので、お願いをいたしま
す。
○
議長(橋本充雄)23番、山田議員。
○
23番(山田
栄)合併以来、外部講師を招いて積極的に実践してるとい
うことでございますが、私は、今、職員の対応が悪いって言ってるわけではな
いんです。やはり、住みよさランキング上位の坂井市は心の豊かさが全然違う
なと、違いがわかる市のブランドにしてほしいと思って言ってるんです。
今、特に、全国的にスマホの普及によって、家庭内でも親子が目を見て話さ
ない、会話が少ない現象が起きてます。職場、会社も同様でございます。従前
は、「おはよう」っていう挨拶で、返しの「おはよう」とイントネーションで、
子どもの変化、または、部下の状態を把握したものです。笑顔でおはようの挨
拶をしたら、笑顔で声かけられたら自然と笑顔が出ますし、家庭が明るくなり、
また、仕事に活力が出ると思います。坂本市長に笑顔で声かけられたら、我々
議員も笑顔で応えることになりますし、結果、市民の皆さんが笑顔になると思
います。少し金がかかるとしたら、笑顔のシールとか、ワッペンぐらいかなと
いうふうに思っております。
市役所に来ていただいた市民の皆さんに目線を同じ高さにして積極的に笑顔
で声をかけることをよろしくお願いしますが、市長に、最後に、今の答弁も何
もなしで、自分の気持ちを一言言っていただければ幸いかなと思います。
以上です。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)私は、去年ですか、選挙っていうんか、3期目です。笑
顔っていうのはやっぱり一番いいことかなっていうふうに思ってますし、笑顔
というのは人の心を豊かにするものであるというふうに思ってますし。私は、
今、市長として一番願っていることは、市民の皆さん方が笑顔で安心して暮ら
していけるまち、本当の笑顔っていうのは、やはり、みんな、市民の方がまず
は健康でないと、本当の笑顔は出てこないというふうに思います。笑顔で安心
して暮らせる。それも、生活もやっぱりある程度できないと、なかなか本当の
笑顔はできない。そういった中で、みんなが笑顔で、こうやって坂井市に住ん
で、また暮らしてよかったなと思えるような、そういうような町にしていきた
いなというふうに、だから笑顔っていうことにしていますし。1つ余談になり
ますけど、「泣いても1日、怒っても1日、同じ1日なら笑って1日」という
のがありますから、そういった意味で、いつもそういう気持ちで市民みんなが
-178-
笑顔で暮らしていけるようなまちづくりを目指していきたいというふうに考え
ております。
○
議長(橋本充雄)ここで暫時休憩をいたします。
3時40分より再開をいたします。
○
(午後3時29分
休憩)
(午後3時38分
再開)
議長(橋本充雄)休憩前に引き続き、一般質問を続けます。
1番、小原慶之議員。
○
1番(小原慶之)議席番号1番、政友会の小原慶之です。私は今回、東京
オリンピック・パラリンピックの事前合宿誘致について質問させていただきま
す。
今年2016年は、ブラジルのリオデジャネイロにて、8月5日から8月2
1日までの17日間、オリンピックが開催される予定であり、現在もリオオリ
ンピックに向けた女子サッカーのアジア最終予選などが行われているところで
あります。残念ながら、きのう、試合には勝利しましたが、予選敗退が決定し
てしまい、とても残念であります。
また、後藤議員の質問でもありましたが、先日行われた東京マラソンでは、
リオオリンピックの男子マラソン選手選考会とパラリンピックの車椅子マラソ
ンの選考会が同時に開催され、オリンピックのみならず、パラリンピックにも
注目をしていることがメディアを通じて感じられます。
以前から、代表質問や一般質問などで、2020年の東京オリンピック・パ
ラリンピックへのキャンプ地誘致については取り上げられております。自分自
身の経験ではありますが、2002年の日韓ワールドカップが行われた際に、
三国町にメキシコ代表のサッカーチームがキャンプに訪れ、自分は学生として
みくに文化未来館でメキシコチームを応援したのを今でも覚えております。
サッカー部の友人は、ワールドカップのキャンプによるメキシコチームとの
交流により、県のサッカー協会の事業ではありますが、メキシコに合宿へ行く
などして、まさに、国際交流、学習の場となっていたのではないかと感じてお
ります。
また、中学、高校と自分は陸上部に所属しており、陸上競技場で部活動を行
っている際、車椅子で競技の練習をされていた方と同じ場所を共有し練習を行
っていました。
このような経験があったことで、車椅子マラソンに対する関心や応援したい
という気持ちが、競技の大変さやすごさがわかった気がします。
また、この2020年の東京オリンピック・パラリンピックの大会ビジョン
となっている文章を紹介いたします。スポーツには世界と未来を変える力があ
-179-
る。1964年の大会は日本を大きく変えた。2020年の東京大会は、全て
の人が自己ベストを目指し、一人一人がお互いを認め合い、そして、未来につ
なげようを3つのコンセプトとし、史上最もイノベーティブで世界にポジティ
ブな改革をもたらす大会とするとなっております。
教育の観点からも、子どもたちや若い世代がトップアスリートや運営される
たくさんの方とかかわることが将来の子どもたちのためにも最良の教育になる
のではないかと考えます。
そこで、2点質問いたします。
まず1点目に、2016年のリオデジャネイロオリンピックへのキャンプ候
補地の公式ガイドブック掲載について、以前の一般質問の教育長の答弁の中で、
3月をめどに東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会への申請
を行う予定であるとありましたが、現在の進捗状況をお聞かせください。
2点目に、オリンピックと同時に開催されるパラリンピックの事前合宿誘致
については誘致していく考えはあるのか、お伺いいたします。
パラリンピアンとかかわることは福祉の理解を高めるためにも欠くことので
きない機会だと考えますので、その点も踏まえ、答弁をよろしくお願いいたし
ます。
以上、私の一般質問といたします。
○
議長(橋本充雄)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)小原議員の東京オリンピック・パラリンピックの事
前合宿誘致についての御質問にお答えをいたします。
まず、キャンプ候補地の公式ガイドブックの掲載の進捗状況について、お答
えいたします。
現在、各競技の国内競技連盟に対しまして、練習施設が国際競技連盟の技術
要件に適合しているかどうか確認をしている状況であります。今後、その確認
が得られましたら、キャンプ地情報、練習施設情報、宿泊施設情報等のデータ
登録申請作業に取りかかる予定です。
組織委員会では、登録されたデータに基づきガイド掲載を決定し、リオデジ
ャネイロオリンピック開催に合わせ、ガイドの公開を行う予定となっておりま
す。
また、県におきましては、申請した県内施設を紹介するリーフレットを、日
本語、英語両方で作成し、過去に旧三国町において陸上競技の事前キャンプ実
績のあるペルーを初め、オーストラリア、イタリア大使館に直接出向いて配布
するなど、県独自の誘致活動を行っております。
坂井市におきましても、公式ガイドへの申請登録作業を進めるとともに、県
と連携を図りながら情報収集に努め、誘致活動を推進していきたいと考えてお
-180-
ります。
次に、パラリンピックの事前合宿誘致についての考えについて、お答えをい
たします。
パラリンピックにつきましては、オリンピック同様に、練習施設の国際競技
連盟の技術要件を満さなければ申請することはできません。全ての公共エリア
に選手とチーム関係者がアクセスしやすい施設であり、シャワー及び更衣室並
びにトイレのユニバーサル対応等が必要となり、現状の施設においては、国際
競技連盟の技術要件の適合確認を得られることは困難であると考えます。
事前キャンプ誘致に関しましては、県と連携し取り組んでおりますので、オ
リンピック競技中心に誘致活動を推進していきたいと考えております。
また、事前キャンプ誘致とは異なりますが、2020年の東京オリンピック
・パラリンピックに限らず、2019年のラグビーワールドカップ、2021
年の関西ワールドマスターズゲームズと3年連続で開催されるこの時期は、ゴ
ールデンスポーツイヤーズと呼ばれており、世界の注目が日本に集まってきま
す。
特に、ラグビーワールドカップでは、坂井市と長年にわたり青少年の国際交
流事業を展開しておりますラグビーの伝統国であるウェールズも必ず出場して
くると予想され、日本に約2ケ月間滞在することになります。そこで、期間中
にウェールズ代表を坂井市にお招きして坂井市の子どもたちと交流ができない
かどうか、明後日、3月10日から坂井市の英国派遣団がウェールズを訪問す
る際、交流先でありますプラスマウル校のジョン・ヘイズ校長がラグビー関係
者ということもありますので、坂井市の思いをお伝えしたいと考えております。
実現することになりましたら、坂井市をアピールしていく絶好の機会と考えま
すし、子どもたちにとりましてもすばらしい交流になるものと思います。
今後も、このゴールデンスポーツイヤーズを生かした具体的な取り組みを、
キャンプ誘致とあわせて、関係機関と連携しながら模索していきたいと考えて
おります。
以上です。
○
議長(橋本充雄)1番、小原議員。
○
1番(小原慶之)では、再質問をさせていただきます。
1点目のリオデジャネイロオリンピックへのキャンプ候補地の公式ガイドブ
ックへの掲載の進捗状況の中で、オーストラリアとイタリアの大使館に、今、
出向いているという答弁がありましたが、先日、文部科学省の方にお伺いして、
このオリンピックの事前合宿誘致についてお聞きしたところ、やはり、ある程
度、国を絞ってといいますか、その協会との関係性などを持っていた方が合宿
誘致に優先だというようなお話がありましたが、オーストラリアとイタリアの
-181-
大使館の反応というか、感触はどのような感じだったでしょうか。
○
議長(橋本充雄)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)県が独自に直接出向いてお願いに行って誘致活動を
行っておりましたので、その状況について、私ども、詳しいことはちょっと把
握しておりませんので、また、わかり次第、またお知らせをしたいと思ってお
りますので、よろしくお願いをいたします。
○
議長(橋本充雄)1番、小原議員。
○
1番(小原慶之)県との連携というのが本当に大切だということもお聞き
してますので、本当に、県と連携して合宿誘致に努めていってほしいなと思っ
ております。
また、このオリンピックの前に、2018年には福井しあわせ元気国体もあ
りますので、その点に関して施設を整備していきます。そのときに施設を整備
していく中で、そういうオリンピックを誘致していく環境を整えていくってい
うことを、ほかの大使館などにも周知する予定はありますか。
○
議長(橋本充雄)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)今、国体に向けまして、三国の運動公園の陸上競技
場、また、多目的グラウンド、体育館等も整備するわけですけども、陸上につ
きましては、このガイドブックへの申請というものを、今、事務手続を行って
おりますけれども、サッカーにつきましてはなかなか難しい部分がございまし
て、やはり、Jリーグのそういうホームグラウンド、そういうところが主にキ
ャンプ誘致になるのかなと思います。また、これについてはまだ確定ではござ
いませんけども、陸上については、そういった形の中で、今、アクションを起
こしているような状況でございます。
○
議長(橋本充雄)1番、小原議員。
○
1番(小原慶之)ぜひ推し進めていっていただきたいと思います。先ほど
質問の最初の方にも言わせていただきましたが、子どもたちにとっても、やっ
ぱり、そういうアスリートとかかわるっていうのは、本当にいい教育だと思っ
ております。東京の方では、プロ野球選手やプロサッカー選手が出前授業みた
いな形で小学生の方と交流しているという話も聞きますので、坂井市では、こ
ういう交流というのは、プロスポーツチームが、今、なかなかないので、こう
いったオリンピックの合宿を機会に、子どもたちにも生で触れるという機会を
どんどんふやしていってほしいなと思っております。
次のパラリンピックの事前合宿誘致についての質問をさせていただきます。
少し自分の勉強不足もあるんですが、部長の答弁の中でゴールデンスポーツ
イヤーズの話がありましたが、ちょっとこれについて詳細な説明があれば、お
願いいたします。
-182-
○
議長(橋本充雄)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)今ほど答弁の方でもお答えいたしましたが、201
9年に、いわゆる、ラグビーのワールドカップ、これは9月20日から11月
2日の約7週間、20チームが参加して全国12会場で開催をされることにな
っております。また、2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開
催されますし、これは、7月24日から8月9日が東京オリンピック、パラリ
ンピックは8月25日から9月6日の開催という形になります。また、翌年2
021年には、中高年齢者のための世界規模の国際総合競技大会、いわゆる関
西ワールドマスターズゲームズが、5月15日から30日の16日間、約30
競技、選手で5万人が150ケ国から日本に来るという形で、福井県の近隣で
ある関西地域で開催されますので、世界中の方がこの福井県の近くにいるとい
うことで、この3年間の中で世界各国の人たちが日本に集まってくるというこ
とで、この期間をゴールデンスポーツイヤーズというふうに言っております。
○
議長(橋本充雄)1番、小原議員。
○
1番(小原慶之)よくわかりました。3月10日からウェールズの方に派
遣で行くということで、そのときに、そのウェールズの校長先生にしっかりと
アピールをして、ラグビーの大会で来た際に坂井市を訪れるように、積極的に
アピールしてほしいなと思います。
今、五郎丸選手が出たおかげで、日本のラグビーも大分有名になり、知名度
も上がってきてますので、とても関心の高いスポーツのイベントだと思います
ので、坂井市では余りラグビーというのは行われてないと思いますが、これを
機会に、またラグビーとかもできるような環境が整っていければと思っており
ますので、またよろしくお願いいたします。
それと、この関西のワールドマスターズですか。これはどれぐらいの出場者
というか、選手が来るのか、お伺いしてもよろしいですか。
○
議長(橋本充雄)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)期間は先ほど申し上げましたが、5月15日から3
0日の16日間でございます。競技種目では30競技、約5万人、150ケ国
の選手団が来られます。福井県の近隣であります関西広域の8府県と4政令都
市で開催されるということで、かなり福井県の方にも足を運んでいただけるん
じゃないかなと思いますので、こういったものを機会に坂井市をどんどんアピ
ールしていければなというふうに思っております。
○
議長(橋本充雄)1番、小原議員。
○
1番(小原慶之)マスターズといえば、今、芸能人でも活躍されている武
井壮さんなんかもマスターズに出られて活躍されてますので、そういった機会
を本当に1つの機会と捉えて、観光客の誘致、そこそこ中高年の方なので、こ
-183-
ういう、一度、坂井市に訪れてみたいという外国人観光客なんかも誘致できれ
ばなと思います。
ちょっとパラリンピックのことについて戻りますが、後藤議員の質問と少し
重なる部分もあるのですが、しあわせ元気大会に合わせて、坂井市のいろんな
施設、公共施設などを整備していくと思われます。その中で、しあわせ元気大
会をきっかけにし、パラリンピックのために、バリアフリーのまちを目指して
いくっていうのも1つのまちづくりかと思いますが、これからどういった形で
バリアフリーに向けて坂井市のまちづくりを進めていくのか、お聞かせくださ
い。
○
議長(橋本充雄)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)バリアフリーにつきましてはどういう形という
ことについて、すいません、まだ具体的には出てきておりませんが、本年4月
から障がい者の差別解消法が施行されます。その中で、合理的な配慮というこ
とで、例えば、車椅子で使用したいところにスロープがない場合には、積極的
に施設整備を進めなければいけないというようなことになってまいりますので、
当然、そういうような法律も含めて、今後、施設整備がなされるものと考えて
おります。
○
議長(橋本充雄)1番、小原議員。
○
1番(小原慶之)ぜひ進めていっていただきたいと思います。今、住みよ
さランキングでも上位に入っていますので、本当に、健常者のみならず、そう
いう、障がい者というか、車椅子の方々もこの坂井市に来て住みやすいなと感
じてもらえるためにも、そういった配慮も必要ですし、そういうまちづくりも
必要だと思いますので。これから、また、住みよさランキング、その1位を目
指してっていいますか、本当の意味での1位を目指して推し進めていってほし
いなと思います。また、教育の観点からも、そういうパラリンピアンとかかわ
るということが大事ですので、難しいかもしれませんが、ぜひ合宿誘致を進め
ていっていただきたいと思います。
それにあたりまして、先日、ちょっと日本陸上競技連盟の方に出向きまして、
実際にパラリンピックに出ている方とお話ししてきたときに、アメリカなんか
では、オリンピックに出ている選手とそのパラリンピックに出ている選手が
半々の割合で同じ施設を使っているっていうのを見て、やはり、障がい者と健
常者の関係がフラットなのはいいなと感じたと言っておられました。なので、
こういうスポーツを通して社会にあるさまざまな問題を解決していっていただ
きたいなと思いますので、要望して、私の一般質問を終わりたいと思います。
○
議長(橋本充雄)次に、9番、吉川貞明議員。
○
9番(吉川貞明)議席番号9番、政友会の吉川貞明です。今回は、私は、
-184-
1つ目に、三国町加戸地区一円における悪臭問題の対策について伺いたいと思
います。2つ目に、厳しさを増す現状の稲作環境に対する施策についてお伺い
いたします。
まず、1つ目の三国町加戸地区一円における悪臭問題の対策についてお伺い
いたします。
三国町平山や池上に所在する養鶏場から発生している悪臭問題は、数年来の
懸案事項となっています。
鶏ふんの処理作業などに伴って発生する悪臭は特に刺激臭が強く、いたたま
れないほど異臭を脅かすものであります。その日の気温や風向きなどによって
民家に漂い、良好な生活環境が大きく阻害されている現状にあります。
その悪臭は、学校などの公共施設を初め近隣の地区一帯に及び、窓も開けら
れないとか、時には外に干した洗濯物にまでしみ込むといった苦情が寄せられ
ています。
社会通念上の受忍限度をはるかに超えた公害と言うべき事象であり、市民の
苦情を救済し、郷土のイメージの失墜を改善することは行政の大きな責務と考
えます。
また、この間、所在する平山地区を初め、加戸地区区長会などから、当事業
所や坂井市に対して、共存共栄の観点を踏まえながら適切な措置を早急に行う
ように求めた要望書が幾度にわたって提出されているところであります。
このため、坂井市では臭気測定などを行って対策を講じているのは承知して
いますが、基準値などの対策がとられない状況と伺っています。
しかしながら、臭気測定の時間以外に発生する悪臭によって苦しんでいる実
態に配慮をいただき、市民の安全・安心な生活や環境権を守っていくための有
効な施策を講じる必要があると考えますが、坂井市としての見解を伺います。
次に、厳しさを増す現状の稲作環境に対する施策について伺います。
近年の稲作農家の高齢化や、後継者の不足、離農者の増加などの状況は、目
下、全国的な課題になっているところであります。
さらに、TPPの合意や、今後の米の消費量の減少傾向、政府の農業施策の
変遷などの問題が山積し、先行きの見通せない現状の中で、今の稲作環境を維
持発展していく取り組みは極めて難しいと考えます。
その中で、有効な農業施策の一環として、農地の集積・集約化が積極的に進
められており、坂井市内でも集落営農が進展しているところです。
しかし、零細な営農組織の中では、構成員の高齢化が進んでいるほか、新た
な農業機械を整備する余力もなく、今後の維持が困難な組織が発生しています。
特に、小区画の水田や、土手などの多い山合いの集落営農では、元来、経営体
質が弱い上に、非常に不利な自然条件の下での耕作を余儀なくされています。
-185-
一律的な農業施策では、ともすれば、区画拡大が可能な平野部や組織力のあ
る農業法人などに焦点が当てられがちになっています。
しかし、施策上では、取り残される零細な営農組織を放置すれば、耕作放棄
地の増加や、自然景観の保全がますます困難となり、今のこの時点で有効な対
応を図っていかなければ、その復活は不可能になると考えます。
こうした現状を踏まえ、零細な集落営農組織の生き残りを支援する措置とし
て、坂井市独自の農業機械の導入支援や、近隣の農業法人などとの吸収・合併
促進策などの緊急な支援策を講ずるべきではないかと考えますが、これについ
て坂井市の見解を伺います。
以上、伺いまして、私の一般質問とさせていただきます。
○
議長(橋本充雄)黒川生活環境部長。
○
生活環境部長(黒川正夫)吉川議員の悪臭問題の対策についての御質問に
お答えいたします。
三国町平山に所在します養鶏場のにおいの問題につきましては、毎年、加戸
地区区長会から市への要望書が出されているところでございます。昨年も、要
望につきまして地元代表の方からもお話をお聞きしており、悪臭による不快感
は、日常生活においても切実な悩みであることは、私どもも十分に認識をして
おります。
坂井市としましては、特ににおいに対する苦情が多くなる時期を考慮しなが
ら巡回パトロールを行い、苦情があれば、事業所に出向き、作業の状況等につ
いて、直接、事業者に聞き取りを行っております。また、地元の方に立ち会っ
ていただき、毎年、臭気測定を実施し、悪臭の規制基準に適合しているかを確
認しているところでありますが、悪臭の原因に関しましては、吉川議員も御指
摘のように、気温、風向、湿度など、その日の状況により変化することから、
状況把握が困難であることも言えます。
養鶏場の施設につきましては、福井県公害防止条例と坂井市環境保全条例に
よる規制の対象となっておりまして、これらの条例に基づき施設内の立ち入り
調査等を行っております。
畜産関係の悪臭におきましては、良質な堆肥生産・施用技術、飼料の開発や
脱臭装置の改善など、家畜排せつ物管理や施設状況においての指導も重要なこ
とから、今後も、県農林総合事務所や家畜保健所など関係機関と連携しながら
指導を行ってまいります。
また、事業者に対しましても、継続して養鶏場の施設管理や堆肥生産現場で
の作業状況などに関して定期的に立ち入り等を行い、監視指導を行ってまいり
たいと考えております。
以上でございます。
-186-
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)私の方からは、稲作環境に対する施策について、
お答えをさせていただきます。
零細な集落営農組織の生き残りを支援する措置といたしまして、市独自の農
業機械の導入支援や、農業法人等の吸収・合併促進等の緊急支援策を講ずるべ
きについてでございますけれども、市の農業政策におきましては、農地の集積
・集約による規模拡大に対応する機械等の補助事業に多くの予算が措置がされ
ておりますけれども、農地の集積・集約が困難な中山間地域におきましては、
担い手の育成等による自立的かつ継続的な農業生産活動等の体制整備、及び、
耕作放棄地の発生を防止し農地の多面的機能を確保するための補助制度を措置
しているところでございます。
市では、人・農地プランの中で地域の課題と対策を徹底的に話し合っていた
だきまして、農業の競争力や体質強化を図り、持続可能な農業の実現を目指す
施策等につきまして積極的に対策を講じてまいりたいというように考えており
ます。
御質問の市独自の農業機械の導入支援等につきましては、農業機械の性能に
合った経営計画をまず立てていただき、その計画の中で国・県の補助事業の活
用がないか、それも含めて検討していくことが必要であるというように考えて
おります。
零細な集落営農組織や個人の経営に対しましては、農地中間管理事業の活用
によりまして、近隣の農業生産法人等に貸し付けする方法がまず考えられます。
用排水等の維持管理を誰がまたどのように実施していくかなどは、それぞれが
地域で決める必要はございますけれども、効率よい農地の集積・集約が長期的
かつ安定的に図られるなど、メリットは大きいというように考えられます。
実際に、平成27年度におきまして、春江町の集落営農組織の解散がありま
して、それに伴い、農地中間管理事業を活用した近隣の農業生産法人に対する
農地集積が図られたという例がございます。また、周辺の集落営農組織同士に
よる合併によりまして経営規模の拡大が図られるということがあった場合にお
きましては、農業機械の導入支援を受けることもあるというように考えており
ます。
今後におきましても、県や、農協、JAなどと連携いたしまして、地域での
十分な話し合いが進むよう支援を行ってまいりますとともに、地域農業の活性
化、振興に取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解のほど、よろ
しくお願いいたします。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)9番、吉川議員。
-187-
○
9番(吉川貞明)それでは、悪臭について再質問させていただきます。
先ほど、部長の方から、1年に1回は悪臭の測定をしているとお聞きをして
おります。昨年もこの加戸地区から、6月29日、これは坂井市宛てに要望書
が出ていると思います。また、その結果、8月31日には土田の方から返答が
来ています。また、その集落について、9月15日も、市長宛てに、各部長宛
てに要望書も出しているということをお聞きしています。
その中で、今現在、地元の、特に、平山地区、非常に若い人が、新婚さんで
しょうね、3世帯ぐらいがにおいがひどいんで、集落から出て、どこかに家を
建てたというようなことも聞いております。このにおい、測定というのはなか
なか難しい問題であります。これは、福井県にも、何人か、鼻で感知をする測
定、人間がすることですから、そのときによって、風向き、その人の鼻によっ
ても、きょうはにおいがするな、しないなというのが現状ではないかなと思っ
ております。ただ、今、私、この集落からお聞きしますと、1年を通じながら、
この地域に住んで、いい場所だなと思って住んでいながらも、そういう悪臭、
においを嗅ぎながら、また、洗濯の上にもひっつくと、また、学校の窓もあけ
られない状態もあるというようにお聞きしています。
部長、市として、先ほども土田さんの中を見ていただいたということも聞い
ておりますが、もう少し、こういう、これからなくなるっていうことはないん
ですから、その点についてこれからどういう対策をするのか、ちょっとお聞き
します。
○
議長(橋本充雄)黒川生活環境部長。
○
生活環境部長(黒川正夫)今ほども、吉川議員の地元の方の切実なそうい
う悩みもおっしゃられたこと、私どもの方も、地元の区長さんを初め、何回か
お会いしてお聞きしております。
今、加戸地区でも、加戸区の方と平山の方と、やはり、季節、若干、加戸区
の方は、大体、6、7月、平山は盆あたりぐらいがやっぱりにおうということ
で、その時期には、当然、私どもも何回か足を運んで、においを実際にどうい
う状況かっていうのも、行きまして、そのにおいを認知したこともございます。
やはり、こういう夏の時期っていうのは、気温が高いっていいますか、一旦
暖められまして上に上がる、それが夕方になりますと、また、それが温度が下
がって、ある、1キロ、2キロのところにふわっとおりてくるというところで、
もう遠いところですと、三国の支所で悪臭がするというようなこともございま
す。ただ、これも風向きによって場所がいろいろありますので、こちらの方も
特定できるかどうかというと、非常にその辺は困難をきわめるわけでございま
すが、今、議員さんおっしゃるように、これまでの経緯から見ますと、今の平
山の養鶏場が一番近くの、平山ですと直線距離で約1キロメートル、加戸区で
-188-
す と 約 1 .5 キ ロ メ ー ト ル 、 そ の よ う な 地 内 で ご ざ い ま す と 、 や は り そ こ か ら
の状況かなというふうには考えております。
今後ですけども、今、ここの養鶏場につきましては、あわらの方に第3養鶏
場を、先ほどおっしゃいましたけども、つくられて、26年度まで鶏の飼養数
がかなりピークを迎えておりました。あわらにつくったということで、若干鶏
数が減ってはきておりますが、まだまだ、その飼養数というのは、もう膨大な
数十万単位でございますので、やはり、その鶏の数、そして、なおかつ、そこ
から堆肥生産するふん尿といったものを、できるだけ、事業者とこちらも指導
を加えまして、まず、それの改善もありますし、できるだけ餌へのそのにおわ
ない飼料の採用とか、脱臭装置の改善、それはもう継続してこちらもお話を進
めていきたいと思っております。あとは、県の方からの支援も受けて一緒に立
ち入りをしながら、年に1回といわずに、何回か、特に、これから、また、時
期になりますので、そういったことで指導をしていきたいと思っております。
○
議長(橋本充雄)9番、吉川議員。
○
9番(吉川貞明)部長の言われるとおり、なかなかそう簡単にできる問題
ではないと思います。この土田さんの回答書にも書いてありますけども、かな
りの設備投資はしてますと。皆さん方から、できる限りのことは、原因究明に
ついては率直にやりたいという要望は来ています。回答書は来てますけども。
実際ながら、これは、鶏ふんをつくるときには、攪拌するときに、いくらして
も、トリが減ろうと減るまいと、トリの鶏ふんをつくる間はにおいが出るんで
す。やり方等はいろいろあるんです。ですから、一番いいのは、そのにおいを
機械によって水で減らすということもありますけども、それについては、その
水を流した場合には、また、公害で非常に問題があるんです。一番いいのは、
確かにお金はかかりますけども、そのにおいを吸収して、再燃焼、750度か
ら800度の温度ですれば、もうにおいは100%消えます。これは、皆さん
も御存じのように、火葬場の仕組みがそういうふうにしてございますので、そ
こまでお金をかけるか、かけないかは、ちょっとあれですけども、今、部長が
言われるように、鶏があわらに移ったからにおいが消えるかっていったら、そ
れは絶対に消えません。もう、ここで鶏ふんをつくる間は、一生涯、においは
出ます。ですから、土田さんにどこまでをお金をかけてやっていただくか、こ
れは、また、市としても、いろいろな、県ともお話ししながら施策を考えてい
ただかないと、そこに住んでる住民は結局誰も住まなくなるという現状もあり
ますので、そこは、部長、1年に1回といわずに、1年に何回か回っていただ
き、土田さんのところも、あの周辺のところも検知をしていただくのが一番手
っ取り早く、そして、また、周辺の集落についても少しでも安心できるのでは
ないかなと思いますが、いかがでしょうか。
-189-
○
議長(橋本充雄)黒川生活環境部長。
○
生活環境部長(黒川正夫)今、議員さんおっしゃられたように、所管課、
小まめに、とにかくパトロールも兼ねまして現場での状況を常に把握しながら、
事業者とも根気強く指導に努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願い
いたします。
○
議長(橋本充雄)9番、吉川議員。
○
9番(吉川貞明)続いて、農業問題についてちょっとお聞きしますが。先
ほど、部長の方から、集落営農については、中山間地域については非常に厳し
いというお話でございます。私も、我々のところは、広くても、そういう集約
はできると思いますが、山間地においては、1反とか半畝歩とか、そういう集
約が非常に厳しいんじゃないかなと思っております。
それについて先ほど部長言われましたが、農地中間管理機構の件についてで
すが、これはもうどうしても、これは坂井市としては、これからの農業をして
いくためには、米の値段は下がることは間違いないです。ですから、いかにし
て、その高齢者の方もこれから、若い方も同じですけども、この緑の豊かな農
業を維持していくためには、市自体がやっぱりそういう中間管理について、積
極的に各集落に行ってお願いをするなり、こういう利点があると、機械の方も
こういう利点があると、そういうものを説明をもっと細かくしないと、この広
い坂井市の田園地帯があと10年もしたら草でぼうぼうになってしまうと、そ
ういう感じもいたします。その点について、部長、いかがですか。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)ただいま、吉川議員おっしゃるように、坂井市
内には、平たん部で大きい面積の地区もありますけれども、非常に零細な小区
画の農地しか持っていないというような山間地域もございます。その中山間地
におきましては、さらに鳥獣害等の被害があってなかなか営農もままならない
というようなことが重なっているという状況でございます。
坂井市内におきましても、農地の集積を進めるということで、いろいろな話
し合いの場にJAともども出かけていっているところでありますけども、市内
におきましても、営農集落組織っていうのは100近くほど、今、あるんです
けども、やはり、その3分の1近くが、15ヘクタールから20ヘクタールの
小さな区画しか持ってない集団でございます。先ほど言いましたように、上手
に、隣接の地区の生産組合、また、法人等へ吸収される、また、委託できると
いうような条件が合ったところはいいんですけども、これからの継続した農業
をやっていく上では課題を抱えているところがたくさんあると思います。市で
は、農地中間管理事業が、それだけで、集約拡大化するだけでいいというふう
には考えておりませんけれども、それぞれの地域に合った中で、そういうふう
-190-
な事業を適用して拡大していった方が、これからの将来的な農業を継続してい
く上で1つの解決策になるというところであれば、積極的に地域の方に出かけ
ていったり、また、地域からの要望があれば、資料等をそろえて説明に回りた
いというように考えております。
○
議長(橋本充雄)9番、吉川議員。
○
9番(吉川貞明)そうですね。部長の言われるとおりに、中間管理につい
ては、まだまだ坂井市としては伝わっていないというのは現状だと思います。
そういった意味で、各集落へ1回といわずに足を運んでいただき、また、それ
でもなかなか厳しい問題については、2つの集落、3つの集落がこういった合
併をしながら、この坂井市のすばらしい田園地帯を守るためにも、これは坂井
市の農政の役目だと思っております。我々が生きている間はもうしばらくです
が、これからの若い世代について、この坂井市にいてよかったというように農
業については力を入れていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
これで私の一般質問を終わります。
○
議長(橋本充雄)以上をもって、本日の一般質問を終了いたします。
お諮りします。
本日の会議はここであすに延会したいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、本日は延会することに決定いたしました。
あすの本会議は午前10時から再開いたしますので、よろしくお願いをいた
します。
○
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
(午後4時26分
-191-
延会)
地方自治法第123条第2項の規定により、会議の経過を記録して、その相
違ないことを証するため、ここに署名する。
議
副
長
議
長
署 名 議 員
署 名 議 員
-192-
平成28年3月第1回
坂井市議会定例会議事日程(第4号)
平成28年3月9日(水)午前9時59分
開議
1.議事日程
〔第4号〕
日程第1
一般質問
2.本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
3.出席議員(25名)
1番
小
原
慶
之
2番
後
藤
寿
和
3番
川
端
精
治
4番
渡
辺
竜
彦
5番
前
川
徹
6番
南
川
直
人
7番
上
坂
健
司
8番
戸
板
9番
吉
川
貞
明
10番
古
屋
信
二
11番
上
出
純
宏
12番
田
中
哲
治
13番
佐
藤
寛
治
14番
松
本
15番
東
野
栄
治
17番

18番
川
畑
孝
治
19番
前
20番
橋
本
充
雄 (13:00退出、14:42出席)
21番
22番
畑
野
麻美子
24番
広
瀬
潤
26番
木
村
一
進
朗
人
志
田
嘉
彦
永
井
純
一
23番
山
田
栄
25番
田
中
千賀子
 (11:27退出、11:30出席、15:57退出)
4.欠席議員(1名)
16番
伊
藤
聖
一
5.説明のため出席した者の職氏名
市
長
坂
本
憲
男
副
長
北
川
貞
二
長
川
元
利
夫
総 務 部 長
新
開
和
典
財 務 部 長
野
路
良
二
生活環境部長
黒
川
正
夫
福祉保健部長
髙
嶋
優
文
産業経済部長
萬
道
正
之
建 設 部 長
䋆
本
賢
治
上下水道部長
寺
澤
英
二
教 育 部 長
岡
部
恭
典
三国病院事務局長
直
江
正
一
教
育
-193-
市
6.職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
事 務 局 長
友
田
義
隆
事務局次長
村
田
由紀恵
書
三
寺
武
人
書
栗
田
ゆうこ
記
7.議事の経過
午前9時59分
開
議
-194-
記
第1回坂井市議会定例会
(午前9時59分
○
開議)
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
○
議長(橋本充雄)皆さん、おはようございます。
ただいまの出席議員数は25人であります。16番、伊藤聖一議員から欠席
の届け出が出ております。
定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。
日程第1、一般質問を昨日に引き続き行います。
通告順により質問を許します。
8番、戸板進議員。
○
8番(戸板
進)皆さん、おはようございます。議席番号8番、志政会の
戸板進でございます。3月20日から選抜野球大会が始まりますけども、第3
戦のトップバッターとして打席に出させていただきます。また、選抜において
は、福井高校、敦賀気比が出場しますけども、その中には、丸岡出身、それか
ら春江出身の選手もおります。我々もぜひ応援したいものであるというふうに
思います。
また、志政会においては、きのう山田議員も言っておりましたけども、それ
ぞれが一番大事なものということで、志政会において話し合っております。坂
本市長の2期目のキーワードであります「心」という言葉がありますけども、
私もその心というものを大事にしていきたいなというふうに思っております。
人を思いやる心、愛する心、そういう心、そして、市民の方が市を愛する心、
そういうものを大切にしていきたいなというふうに思っております。そんな中
で、市民の方が住んでよかったなと心から思えるような、そういう市にしてい
きたいということで、皆さんと一緒に頑張っていきたいなというふうに思って
おります。
そんな中で、今回、私は、坂井市のこれからの高齢者の介護について質問を
させていただきたいというふうに思っております。
今後、ますます高齢化が進み、団塊の世代が75歳を迎える2025年問題
もひしひしと近づいてくる中、第6期の介護保険計画でも在宅介護に重点を置
いているようであります。
高齢者が住みなれた地域で自分らしく生活していくには、地域で高齢者を支
える仕組みが必要であり、市においてもその施策に取り組んでいることは十分
承知をいたしております。
そこで、いま一度、今後の介護事業について、次の3点について質問をさせ
-195-
ていただきます。
まず、1点目であります。
平成29年度から、改正された介護保険法の施行に向け、今年度は、新たな
事業として、通いの場事業を実施をいたしました。その目標として20地区の
モデル地区を選定したいとのことでありましたが、現在は4地区にとどまって
いると聞いております。各区長にお願いしているとのことでありますが、なか
なか難しいとのことであります。
また、今回の定例会に提出されている議案の中で、介護予防拠点施設2ケ所
の廃止が上程されております。
事業についてはほかの施設を利用して実施するとのことでありますが、ほか
の施設を利用することは、他の利用団体との関係でいろいろな制約も考えられ
ます。専用の施設を利用することが一番いいということは言うまでもありませ
ん。
そこで、通いの場事業が各地区でふえない理由がどこにあるのか検証し、区
長などに通いの場事業を積極的に取り組むような働きかけや、空き家を利用し
た介護予防施設の増加に取り組むなど、平成28年度介護予防事業を実施する
場所について今後どのようにするか考えているのか、お聞きいたします。
次に、地域包括支援センターについてであります。
私は、平成26年9月議会において、在宅介護ケアの構築や介護保険法の改
正に伴い、地域包括支援センターが担う介護予防・日常生活支援総合事業の役
割は今まで以上に大きなものになることを考え、地域包括支援センターを強化
することや、単独の課の設置について一般質問をさせていただきました。
平成28年度から地域包括支援センターを日常生活圏域ごとに民間に委託し
機能を強化したことは、大いに評価できるものであります。
しかし、在宅介護の推進や地域との連携など、きめ細かな事業を担う地域包
括支援センターの役割は、今後、さらに重要になると考えております。
基幹型支援センターが担う役割と民間支援センターが担う役割について具体
的にどうなるのか、また、それぞれの連携についてどのように連携するのか、
また、本庁や支所に相談に来た人への対応、市民に対する周知の方法など、平
成28年度から始まる新しい地域包括支援センターの体制についてどのように
なるのか、お聞きいたします。
最後に、平成29年度から施行される新たな支援事業についてであります。
この法律の改正は、平成18年度に要支援1・2が創設されて以来の大きな
改正であるというふうに思います。
昨年の6月議会において、平成27年度は、対象者の選定方法や、受け皿と
なるサービス形態の内容検討、市の社会資源の状況、また、それに伴うサービ
-196-
ス基準単価などを検討し、既存の介護サービス事業所、民間事業所、各種団体
と協議を重ねていき、連携と協力を得ながら拡大と充実を図っていくとのこと
でありました。利用者や、今後、利用する方に早めの周知と理解が必要と考え
ております。
平成28年度の方向性はどのように図られるのか、お聞きをいたします。
以上、一般質問とさせていただきます。
○
議長(橋本充雄)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)おはようございます。それでは、戸板議員の市
のこれからの介護事業についての御質問にお答えをいたします。
まず、予防事業を実施する施設の今後について、お答えをいたします。
通いの場事業の実施地区が市内4ケ所となった理由について、考えられるも
のを説明させていただきます。
昨年は、まず、各区長に対して事業の内容を説明し、実施について依頼をい
たしました。ある程度の関心は示していただきましたが、農繁期に実施ができ
ないといった地区特性があることや、中心人物の不在、立ち上げ時のスケジュ
ールやメニューづくりなどに負担がかかる等の理由から実施にはつながらず、
関係者等への周知方法や住民主体の取り組みへの御理解をいただくことの難し
さを痛感をいたしました。
しかしながら、このたび、あるまちづくり協議会健康福祉部会の御協力を得
まして、体験事業として通いの場の内容を理解するために、1、2回程度実際
に教室を体験しようという試みをしていただくこととなりました。3月から新
年度にかけて5ケ所で体験依頼を得ることができ、関心を示してくださる関係
者もふえております。
今後も、関係者の方々に対して事業の理解を得られるような工夫が必要であ
ると感じております。そのためにも、チラシなどを活用し、誰が見ても事業内
容を理解していただけるものとしていきたいと考えております。
また、地区の中で中心的役割を担う方々との連携や、事業スケジュールをみ
ずから作成できるよう、準備段階での支援を今まで以上に重点的に行ってまい
りたいと考えております。
介護予防事業を実施する施設についてでございますが、高齢者がより身近な
場所で介護予防を目的とした取り組みができるよう通いの場の充実を図ること
で、より効果的な介護予防事業を展開していけるものと考えております。その
ため、新たに介護予防拠点施設を整備するのではなくて、例えば、空き家など
も含めた既存の建物を活用して、介護予防事業を実施していきたいと考えてお
ります。
通いの場事業は、今後も内容の充実を図り、二次効果として地域の見守り体
-197-
制の構築へもつながる取り組みとして進めていきたいと考えておりますので、
御理解をいただきますように、お願いをいたします。
次に、今後の支援センターの体制について、お答えをいたします。
本年4月から、日常生活圏域ごとに地区センターを民間に委託して設置をさ
せていただきます。市直営の地域包括支援センターは基幹型としての機能強化
を図り、地区センター間の総合調整や、各センターの指導助言を行ってまいり
ます。また、基幹センターの体制としましては、必要な人員を確保していきた
いと考えております。
なお、4月からの新体制に向けて、毎月、委託法人との連絡会を開催をいた
しておりますし、3月中旬には地域包括支援センター新人職員研修会を行いな
がら、業務内容の理解を図りたいと考えております。また、市内介護保険事業
所を対象にして、4月からの体制についての説明会も実施をいたします。
4月以降は、地区センターごとに基幹センター職員が業務についての指導助
言を行ったり、毎月、連絡会を実施するなど、一層連携を密にしながら、一体
的な体制づくりに努めてまいりたいと考えております。
市民に対する周知方法としましては、既にホームページにおきまして委託先
をお知らせをいたしておりますし、市内の介護保険事業所に対しても通知をい
たしております。また、各支所窓口におきましても、地区センターについての
チラシを置き、相談や申請に来られた方に対してお渡しをしております。なお、
広報紙の3月号におきましても周知記事を掲載をする予定でございます。
最後に、訪問型サービス・通所型サービスの受け入れ施設、施設使用料など、
市としての今後の方向性について、お答えをいたします。
訪問型サービス・通所型サービスの受け入れ施設についてですが、介護保険
予防給付で残るサービスについては、そのまま現在の介護保険事業所でサービ
スを提供いたします。
地域支援事業として実施をいたします要支援相当者に対しての現行相当の通
所サービス、訪問サービスは、今後、みなし指定とされ、そのままサービスを
提供いたします。
さらに、今回の法改正では、緩和した基準によるサービスを市町村の裁量で
提供することができるようになりました。
現在、坂井地区介護保険事業所にこの緩和した基準による通所サービスと訪
問サービスを提供してもらえるよう、保険者であります坂井地区広域連合等、
構成市で本年2月29日に説明会を開催をいたしました。
この説明会を受けまして、今後は、坂井地区広域連合を中心として、事業所
を交えていろいろ協議を行ってまいりたいと考えております。
利用者負担額につきましては、人員基準等の緩和を図り、現行の単価を少し
-198-
下げて設定をいたしながら、介護保険事業所が運用しやすく、多くの高齢者が
利用しやすいようなサービスとなるように検討してまいりたいと考えておりま
す。
また、身近なところでの通所サービスと必要とされる簡易な訪問サービスは、
これからの在宅ケアを支える非常に重要な役割を担っているものと考えており
ますので、今後、内容や、単価、利用者負担額などについて検討を重ねながら、
NPO団体、ボランティア団体等に対して内容を示しながら、協力をお願いし
ていきたいと考えております。
さらに増加が予測されます高齢者が必要な時期に必要なサービスを的確に受
けられるように、必要とするサービスと、サービス提供体制を整え、住みなれ
た地域で安心して暮らし続けることができるよう、関係機関と連携を密にしな
がら調整を進めてまいりたいと考えております。
そのためにも、今回、地域包括支援センターの民間委託を契機に、民間事業
所の皆様の御理解と御協力を得ながら一体的な推進に努めてまいりたいと考え
ておりますので、御理解をいただきますようにお願いいたします。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)8番、戸板議員。
○
8番(戸板
進)ありがとうございます。いろいろと考えていただいてい
るようでありますけども、よろしくお願いしたいというふうに思います。
それで、1点目のことでありますけども、先般、志政会で、認定率が下がっ
ているという長崎県の佐々町の取り組みについて、会派の方で視察を行わせて
いただきました。
佐 々 町 は 約 1 万 4 ,0 0 0 人 の 町 で は あ り ま す け ど も 、 閉 じ こ も り が ち な 高
齢者の方に、趣味やレクリエーションを通じて、健康と生きがい、介護予防と
して集まる場所づくり、地域社会との交流・参加、要援護者見守りネットワー
ク活動という目的にいたしまして、地域デイサービスを社協に委託しています。
その地区、32地区のうち、実に30地区で地域デイを実施をしているとい
うことであります。そういう取り組みがあってからかどうかはわからないとし
ても、実際に介護の認定率が25%から14%から15%に下がっているとい
う事実がございます。
この実施している主体といたしまして、民生児童委員、福祉協力員、それか
ら、介護予防ボランティアの方がそれぞれの地域に出向き、積極的にこの事業
をしているということであります。視察に行った我々も、実際にそこの地域デ
イサービスに、体験というか、一緒に参加してもらって、皆さん楽しくやって
いるということであります。特にここで思ったのが、社協が主体でありながら、
民生委員の方もそこに参加をしているということであります。そういう、民生
-199-
委員は市の委託、それから、坂井市でいうと、福祉委員は社協の委託というよ
うな形で、1つの垣根があるのかなというふうに思っている中で、この佐々町
については、通いの場もそうかもしれませんけども、一緒になってやってるな、
そして、その地域の福祉協力員の方が地域にボランティアの方を積極的に募集
をかけてやっているというふうにお聞きをいたしました。非常にそういう取り
組みが進んでいるなというふうに思ったわけでありますけども。今ほども、ま
ち協の中で、体験というようなそういうこともやるというようなことでありま
すけども、市の方からもっと積極的にその地区に出向いていって、そういう説
明をするなり、そういう中で、100%とまではいかないかもしれませんけど
も、各地区においてそういうできるような積極的な働きかけを今後もしていた
だきたいなというふうに思うわけでありますけども、先ほどはまち協というよ
うなことも出ましたけども、まち協においても、いろいろと事業拡大がふえて
いる中でなかなか難しい点もありますけども、その点、今後、市としてどのよ
うな働きかけをするのか、お聞きをしたいというふうに思います。
○
議長(橋本充雄)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)今、戸板議員の方から御意見がございましたよ
うに、やはり、こちらも、相当、今後、積極的にお願いをしなければいけない
ということは認識をいたしております。そのために、各地区の民生委員会に既
に出向きながら御説明もさせていただきましたし、実は、社協の福祉委員の改
選が、本年、改選期を迎えるということで、各地区ごとに説明会がございまし
たので、各地区ごとに福祉委員会の委嘱式にも出向きまして、通いの場につい
ての御説明をさせていただきました。
今後、先ほど説明をさせていただきましたように、通いの場というのは非常
に重要な役割を担っていただけるものと考えておりますし、自助・互助それぞ
れを高めるためにも必要な活動だと考えておりますので、これまで以上に積極
的にこちらの方からお願いする、あるいは、説明をしながら、通いの場の内容
を充実させていきたいと考えております。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)8番、戸板議員。
○
8番(戸板
進)ぜひ、積極的な働きかけ、それと、やはり、社協との連
携といいますか、そういうものも大事にしながら進めていっていただいて、1
つでも多く、地域でそういう通いの場が開設できますことを希望をいたします。
次に、地域包括支援センターについてでありますけども、先ほど、ホームペ
ージとか、それから、支所にチラシを置いているというようなことで周知を図
っているということでありますけども、高齢者の方は、そういうチラシやホー
ムページとかっていうのが来てても見ないとか、ホームページなんかは特に見
-200-
れないのかなというふうに思いますので、そういう知らない方が支所の方に来
た場合も、その後の丁寧な対応をひとつお願いしたいなというふうに思うわけ
でございます。
今ほども、地域包括支援センターを民間に委託する以外にも、今回の予算の
中でも、空き家や、高齢者が集う場に、改修した場合の補助金の新設とか、そ
れから、シルバーの方に高齢者・現役世代雇用サポート事業の新設など、高齢
者の居場所づくりや高齢者の生きがいづくりという新規事業も今回の予算の中
に入っているということは非常に評価できるものであるというふうに私は思っ
ております。
これらの事業を活用するにおいても、支援センターの職員が待つのではなく、
先ほどと同様に、地域に出向き、地域のボランティアの発掘、育成、それから、
シルバー人材登録者の積極的な登用をするという支援センターはコーディネー
ターとしての役割は十分なのかなというふうに思っております。
このような中で、今回の予算を見ますと、地域包括支援センター事業の臨時
職員の賃金が昨年度と比べて減額をさせているわけであります。
これは、今までですと各支所に相談というような形で出向いていたことが、
民間に委託されることによって、そういう人員が削減されたということなのか
なというふうに、間違ってたらごめんなさいですけども、そういうふうに私は
感じ取られたわけであります。これはそう思うんですけども、先ほども言うよ
うに、高齢者の方が支所に来たときの相談とか、新規事業がふえているという
ような中で、そういう支所に来た人に対する対応であるとか、先ほど言うよう
に、積極的に地域に出向いていって、ボランティアの発掘、育成とか、そうい
うものを今後どのような体制で市として考えているのかをお聞きをいたします。
○
議長(橋本充雄)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)まず、臨時職員の賃金が減額された理由でござ
いますけども、今、戸板議員がおっしゃいましたように、これまで各総合支所
に相談担当の臨時職員を配置をしておりましたが、今回、包括支援センターを
民間に委託をさせていただくということで、その人員の必要がなくなったとい
うことで、全体的に臨時職員の賃金が減額になっております。
そのために、今、御心配されますように、それぞれの地区の包括支援センタ
ーにつきましては、それぞれの事業所が新たに場所を設けていただいて、包括
支援センターを開設をしていただくというような運びになりました。支所に近
いところに包括支援センターを配置していただく事業所もございますので、十
分、支所との連携をとりながら、必要に応じて地区の包括支援センターの職員
が支所に出向きながら相談をしていくというようなことは行ってまいりたいと
思っております。また、必要があれば、当然、自宅の方にも出向きながら、き
-201-
め細やかな相談体制をつくっていきたいということを考えておりますし、それ
らについては、各事業所についてそれぞれお願いもしてありますし、そういう
ふうにしていきたいと考えております。
また、ボランティア等の発掘につきましては、今、各地区の定例の民生委員
会等には、包括支援センターの職員が出させていただくということで、民生委
員協議会にもお願いをいたしました。必ず、毎月それぞれの地域で起こってい
るような福祉ニーズを的確に把握していただくために、そういうふうな会合に
も包括の方から積極的に出させていただきたいと思っておりますし、当然、地
域ケア会議の中でいろいろな課題が出てくると思っております。そのときに、
なかなか制度だけでは解決しにくいというような問題も出てくると思っており
ますので、そういうときには、基幹型と一体になって、あるいは、社会福祉課
の職員と一緒になってボランティアの養成も行っていく必要があると考えてお
ります。一般的に言われております地域包括ケアシステムをどのようにつくっ
ていくかということが、うちの部としましては非常に重要な課題であると考え
ておりますので、それらもあわせて積極的に地区の会合には出させていただき
ながら、それぞれの地区の福祉ニーズを把握して、その解決に向けた方法をい
ろいろ考えていくことができればと考えておりますので、よろしくお願いいた
します。
○
議長(橋本充雄)8番、戸板議員。
○
8番(戸板
進)今後とも積極的な取り組みをしていただきたい。そして、
先ほども言ってましたように、地域ケア会議であるとか、それから、民間の支
援センターとの連絡会議の中で、よりよいサービス提供できるような、そうい
う体制。特に、今年が初めてであります。一番重要な年なのかなっていうふう
に思いますので、ぜひそういう積極的な取り組みというものをしていっていた
だきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。
それから、29年度から始まる新たな事業っていうか、施策なんですけども、
先ほど、今まで使っている方はみなしで利用できるというようなことをおっし
ゃってたかなというふうに思うんですけど。そして、新たに利用する方という
か、そういう単価について下げるというようなことをおっしゃったのかなとい
うふうに思うんですけども、今まで使っていた方と新しく使った方のその単価
の違いというような形で、その不公平さとか、そういうものが出ないのか、ひ
とつお聞きします。
○
議長(橋本充雄)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)新たな総合支援の中におきましては単価を設定
することができるということになっておりますので、当然、介護給付として受
けるものに関しては金額は変わりませんけども、地域支援事業として市町村が
-202-
単価を設定できるものに関しましては若干単価を下げながら調整をしていくと
いうことで、今、実はいろいろ協議を行っております。ですから、若干、対象
者の方も変わると思っております。これまで受けていた方と、今後、要支援相
当になる方っていうのは、若干対象も変わってくると思いますので、不公平感
を持たないような単価設定については、今後、いろいろ協議をさせていただき
たいと思っております。
まだ単価については決定したものではございませんが、今、事業所の方に関
しても、大体そのような若干下げた単価でお願いできないかというようなこと
で調整をしている段階でございます。
○
議長(橋本充雄)8番、戸板議員。
○
8番(戸板
進)これについても、新たなことでありますので、利用する
方、これから利用する方に不公平のないように。それと、一番懸念されるのは、
その坂井地区全体、あわらと坂井とのそういうはざまにいる人のそういうこと
とか、そういうことを、きちんと、今後、この1年取り組んでいただいて、事
業が29年からスムーズに移行できるように、きちんとした打ち合わせをして
いっていただきたいなというふうに思います。
先ほども言いましたように、これから高齢者がふえる中、高齢者を支えるの
は地域の方々で支えるのが一番であるというふうに思いますし、地区のケアの
構築のため、そして、冒頭に言いましたように、坂井市に住んでよかったなと
心から思えるような、そういう高齢者介護施策を取り組んでいっていただきた
いなというふうに思いますので、ひとつよろしくお願いします。
最後に市長にお伺いしますけど、そういうことについてひとつ御意見をいた
だきたいというふうに思います。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)今ほども、戸板議員から高齢者福祉の充実に対していろ
んな御意見もありましたし、私もいろんな話も聞かせていただいて、何といっ
ても、今、超高齢化社会を迎えているわけでありますし、また、この坂井市に
おいても65歳以上が約2万人近くいるというふうにお聞きもいたしておりま
すし、何といっても、先ほども戸板議員言われたように、やはり、高齢者の生
きがいづくり、それと、また、人と人との心の支えっていいますか、地域の支
えなんかも必要だというふうに思っていますし、そういった中で、今日まで、
これから本当にもっともっと高齢者がふえていくということで、今後、最重要
課題の1つであろうというふうに思ってますし。そうした中で、今年4月から
民間委託で包括支援センターも開設されるということで大きな期待もいたして
おりますので、これから、いろんな関係者とも、また、議会とも御相談もいた
だきながら、高齢者の方々が生きがいを持って充実した高齢者福祉に対して鋭
-203-
意努力をしていきたいというふうに考えております。
○
議長(橋本充雄)8番、戸板議員。
○
8番(戸板
進)今後とも、超高齢化になる社会の中で、いい方向性を進
めていっていただきたいというふうに思います。
以上、一般質問を終わります。
○
議長(橋本充雄)次に、15番、東野栄治議員。
○
15番(東野栄治)議席番号15番、政和会の東野です。私は、合併10
周年を迎えるにあたりまして、皆様と一緒にお祝いをするとともに、これまで
の事業計画の、これを機会に、事業計画の見直し、あるいは、改善点というの
を、市長、関係部長に質問したいと思います。
2点の質問をいたします。
1つ目は平成28年度予算編成と中期財政計画について、2点目は都市計画
の見直しについてという、2つのことについて質問いたします。
まず1点目の、平成28年度予算編成と中期財政計画についてでありますが、
平成28年度当初予算編成は、従来の「選択と集中」を進めるとともに、公共
施設や事務事業の見直しなどの行政改革を推進し、歳出経費を抑制することを
目的としております。
ま た 、 国 営 パ イ プ ラ イ ン 整 備 事 業 に 係 る 負 担 金 が 約 2 5 億 6 ,0 0 0 万 円 の
影響によりまして、一般財源が不足し、厳しい財政状況が予想されます。しか
し、合併10周年を迎えるにあたりまして、記念事業、新規事業がふえ、一般
会 計 は 1 3 .5 % の 伸 び 率 と な っ て お り ま す 。
市が策定した中期財政計画では、長引く景気低迷や生産年齢人口の減少など
によりまして市税収入の伸び悩みの中で、高齢化による社会保障増、安心・安
全を支える社会基盤整備への支出増、社会情勢や価値観の変化に伴う市民ニー
ズの多様化・高度化等により、今後、ますます厳しい状況が続くものと予想し
ております。
また、平成28年度から交付税が段階的に減少することや、平成27年度以
降の国営パイプライン事業の一括負担金の増による財政の硬直化の懸念を挙げ
ています。
中期財政計画の目的は、総合計画後期基本計画の推進を財政的視点から補完
し、今後においても計画的かつ健全な財政運営を維持していくため、現在及び
将来における財政状況を明らかにし、今後の予算編成や執行の指針としていく
こととしています。
行革を進めながら諸事業をどう推進していくのか、歳入確保と歳出削減を図
り、中期財政計画に基づいた今後の財政運営をどう進めていくのかを、以下、
質問いたします。
-204-
まず、予算要求の基本方針について。
1、事業の再構築、最適化について、優先度の低い事業の見直し、廃止、事
務事業評価の反映などをどのように考えたのか。
2、総合計画後期基本計画について位置づけがないものを、拡充、新設を提
案する内容とその理由は。
3、各部局の総合的、横断的調整は図られたのか。
4、ゼロシーリングの実施について効果的に実践できるのか。
5、特別会計、公営企業会計の健全化について、一般会計からの繰出金及び
補助金のシーリングについての考え方と方針は。
次に、中期財政計画についてでありますが、6、経常収支比率について平成
2 6 年 度 の 推 計 は 8 8 .5 % と な っ て い ま す が 、 平 成 2 6 年 度 の 決 算 で は 9 2 .
0%となっています。計画どおりとなっていないのではないでしょうか。考え
られる対策は。
7、合併算定替が平成32年度終了により普通交付税が減額されるが、健全
財政を実現するために考えられる施策は何でしょうか。
次に、都市計画の見直しについてであります。
坂井市は、平成20年4月に坂井市都市計画マスタープランを策定し、目標
年を平成39年度に設定しております。このマスタープランの表題は「希望に
つながるネットワーク都市」となっています。
都市計画とは、その都市の将来像を示し、厳しい財政状況、人口減少、少子
高齢化の時代の変化に耐え得る持続可能な都市をつくるための指針であると考
えます。
一方、国も最重要課題である地方創生を掲げ、平成26年11月に、まち・
ひと・しごと創生法を制定しました。これを受け、坂井市は、坂井市まち・ひ
と・しごと創生総合戦略(案)を平成28年1月に策定しました。
その中に、都市基盤整備の市街地、住環境の整備で、人口減少、少子高齢化
に対応したまちづくりを進めるため、それぞれの地域の特色や、土地利用、都
市施設など、まちづくり上の課題を踏まえた都市計画の見直しに取り組むとあ
ります。それらについて、考え方、方向性について、以下、質問いたします。
1、ネットワーク都市はどの程度実現されたのか。
2、旧四町の特色を生かしたまちづくりをどう考えているのか。
3、都市計画の見直しについて、少子高齢化と人口減少に対応した都市に向
け、現時点での課題と今後の方向性をどう考えているのか。
以上、1回目の質問といたします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)おはようございます。東野議員の御質問にお答えをいた
-205-
します。私の方からは都市計画の見直しについてにお答えをさせていただきま
して、平成28年度予算と中長期財政計画については財務部長からお答えをさ
せていただきます。
まず、ネットワーク都市はどの程度実現されたかの御質問でございますが、
先日、政和会の質問にもお答えをさせていただきましたが、平成20年4月に
策定された都市計画マスタープランでは、旧四町のそれぞれの市街地や都市機
能を強化し相互の連携を強化する、多核ネットワーク型の都市構造を目指すこ
ととしております。
また、その連携強化のための主要幹線道路の整備としては、坂井地区と春江
地区を結ぶ市道福島江留上線、坂井地区と丸岡地区を結ぶ市道宮領北部線、丸
岡地区と春江地区を結ぶ市道末政随応寺線の整備を進めております。あわせて、
県の道路事業でありますが、三国地区と坂井地区、春江地区を結ぶ県道三国丸
岡停車場線及び三国春江線の4車線化整備などを進め、県道・市道による道路
ネットワークはより利用性の高いものとして構築が進んでおります。
また、坂井市を東西に結ぶ高規格道路福井港丸岡インター連絡道路、また、
南北に結ぶ福井森田丸岡線も事業採択され、ネットワーク型の都市構造がさら
に連携することに期待をしております。
次に、旧四町の特色を生かしたまちづくりについてでございますが、三国地
区では、えちぜん鉄道三国港駅の改修のほか、山車会館の整備や、道路の美装
化、また、三国湊の歴史的町並みを生かしたまちづくりを平成17年から平成
26年まで実施をいたしておりますし、また、平成28年度では、三国湊や東
尋坊などへのアクセスの中心となるえちぜん鉄道三国駅及びその周辺整備に着
手し、観光客への各種サービスの提供と魅力ある市街地の形成に努めたいと考
えております。
また、丸岡地区では、城下町の中心である丸岡城周辺の整備を実施し、城下
町の雰囲気を高めるとともに、一筆啓上日本一短い手紙の館を建設し、観光客
増につながる取り組みを行ってまいりました。また、旧竹田小学校を利用した
宿泊施設を整備し、自然を生かした地区の活性化を図っております。
また、春江地区では、公共交通機能の中心であるJR春江駅とその周辺整備
に着手をしております。また、JR春江駅、エンゼルランドふくいや、また、
ハートピア春江、建設中の春江中コミュニティセンターを含め、地域のにぎわ
いと活力のほか、子育てや教育施設の充実など、利便性の高い地域としての環
境整備に取り組んでおります。また、ゆりの里公園の整備にも着手しており、
市民の交流がさらに深まっていくことを期待をするものでございます。
また、坂井地区では、JR丸岡駅は市庁舎に最も近い重要な交通結節点であ
るため、駅舎の改修をいち早く実施をいたしております。また、JR丸岡駅か
-206-
ら東へ通じる県道春江丸岡線整備の要望を継続して県に行い、通勤・通学者の
安全性と利便性の向上を目指してまいりたいというふうに考えております。
このように、四町それぞれの特色を生かしたまちづくりを実施しているとこ
ろでございます。
次に、都市計画の見直しについてでございますが、このことについても、先
日、政和会の御質問にお答えをさせていただきましたが、全国的な少子高齢化、
人口減少社会の課題に対応するためには、4つの市街地がある本市の特色を考
慮しますと、現在のネットワーク型の都市構造にコンパクトシティの考えを足
したコンパクト・プラス・ネットワークの考え方、言いかえますと、4つの地
域のそれぞれでコンパクトシティを目指しながら相互の連携を強化していくこ
とが必要であるというふうに考えております。
国は、都市再生特別措置法による立地適正化計画の策定を自治体に提案して
おり、地域公共交通機関の周辺に、医療、福祉、商業等の都市機能の誘導区域
を定めることや、居住を誘導する区域を定める内容となっております。
立地適正化計画を策定し、居住区域や都市機能の誘導が進められれば、一定
区域で人口密度を維持することも想定され、生活サービスや地域コミュニティ
が持続的に確保されるとともに、相乗的な経済交流活動が活発化され、高齢者
にとって住みよいまちになると考えられます。また、インフラへの投資が抑制
されることにより財政面において持続可能なまちになり、結果的に、若年層に
も将来に希望が持てる魅力的なまちになるものというふうに期待もしておりま
す。
しかしながら、事業取り組みにあたりましては、本市にとって有効かどうか、
先進自治体も参考にしていきながら調査研究をしてまいりたいというふうに考
えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)野路財務部長。
○
財務部長(野路良二)おはようございます。それでは、東野議員の平成2
8年度の予算編成と中期財政計画についての御質問にお答えをいたします。
まず、予算要求の基本方針について、事業の再構築、最適化、優先度を考慮
した見直しや、廃止、事務事業評価の反映などの考えについての御質問にお答
えをいたします。
平成28年度当初予算に係る予算要求につきましては、事業の再構築、最適
化、そして、総合計画後期基本計画の着実な推進、第二次行政改革の着実な実
行、各部局の主体的な取り組みの推進、そして、財源の確保、国・県の制度変
更への適切な対応、ゼロシーリングの実施、特別会計・公営企業会計の健全化
の8項目を予算編成の基本方針として示したところでございます。
特に、事業の再構築、最適化につきましては、合併10周年という節目を機
-207-
といたしまして、前例踏襲という固定観念から脱却し、ゼロベースの視点で類
似事業との統合も含めた事業の再構築を進めるとともに、実施の必要性を見き
わめて優先度の低い事業は見直しや廃止をすること、また、事務事業評価に基
づき、事業の必要性、有効性、効率性の観点から事務事業の目的・内容・成果
を再点検し、費用対効果を強く意識した上で事業の見直しを行い、予算要求に
反映させることといたしました。
これは、厳しい財政状況の中で事業の選択と集中を行うことにより、不要不
急の事業を省きながら、また、事務事業評価の反映を行うことにより、事業の
再構築、最適化、見直し、廃止などを着実に実施していくものであります。
この取り組みは継続して行うことが重要でありまして、今後も継続してこの
ような方針を示していきたいと考えております。
次に、総合計画後期基本計画の推進について、位置づけのないものを拡充・
新設を提案する内容とその理由はということについて、お答えいたします。
総合計画につきましては、10年間という長期の計画であり、後期基本計画
は、その後半の5年間について示しているものでございます。計画では、その
方向性としまして、現に実施している事業及び今後実施すべき事業等について、
具体的また包括的に記載しているところでございます。
しかしながら、社会経済情勢の変化に伴い国・県の動向や市民ニーズに変化
が生じることもあり、このような変化に的確に対応していくため、総合計画後
期基本計画の趣旨を尊重した上で、実施計画や予算編成の中で修正、拡充、新
設などの見直しを含め、柔軟に対応しているところであります。
また、予算事業別説明資料では、全ての事業について、総合計画の基本構想
及び基本計画のひもづけを行っているところでございます。
次に、各部局の総合的・横断的調整を図られたのかということについてお答
えいたします。
予算要求の基本方針では、各部局においては、引き続き、部局長を中心に各
課との連携を十分に図り、限られた財源を効率的かつ重点的に配分することを
基本に、合併10周年記念事業や「笑顔」をキーワードとしたまちづくりを推
進することとしております。また、地方創生や、少子高齢化、人口減少対策な
ど、社会情勢や地域経済などの変化に適切に対応するため、部局長等のリーダ
ーシップのもと、全職員が創意と工夫を結集して事業の必要性を見きわめなが
ら事業の見直しに積極的に取り組み、部局間連携による総合的、横断的な調整
を図りながら、効率的かつ効果的な予算編成に取り組んできたところでありま
す。
次に、物件費等のゼロシーリングの実施について効果的に実践できたのかと
いうことについてお答えをいたします。
-208-
平成27年度予算では、経常経費につきましてはマイナス5%のシーリング
を 実 施 し 、 約 1 億 3 ,6 0 0 万 円 を 削 減 し た と こ ろ で あ り ま す 。 し か し な が ら 、
平 成 2 6 年 度 決 算 に お け る 経 常 収 支 比 率 が 9 2 .0 % へ 上 昇 し た こ と や 、 平 成
28年度当初予算では、合併10周年記念事業や普通建設事業の大幅な伸びに
伴いまして、物件費などの経常経費も同様に上昇することが考えられましたの
で、予算編成にあたりましては、特に物件費などに限定してゼロシーリングを
実施したところであります。
その結果、物件費につきましては、平成27年度当初予算と比較いたしまし
て 、 約 9 5 0 万 円 、 0 .2 % 減 と な り 、 目 標 は お お む ね 達 成 で き た の で は な い
かと考えております。
次に、特別会計・公営企業会計の健全化について、一般会計からの繰出金等
についての考え方と方針についてお答えをいたします。
予算編成においては、特別会計や企業会計への補助金や繰出金についてもゼ
ロシーリングを原則としておりましたが、国民健康保険特別会計では、国民健
康保険税の収入減や制度改正等による財源不足のため、4億円の法定外繰出金
を計上したところでございます。また、病院事業会計におきましては、基準内
繰 り 出 し で は あ り ま す が 、 改 革 プ ラ ン の 策 定 経 費 な ど に よ り 2 ,0 0 0 万 円 増
で計上させていただいたところであります。
それぞれの会計の事情によりまして結果として増額になったものでありまし
て、事業の見直しや経営改善に最大限の努力をする中で、事業継続のため、必
要最小限度の繰出金及び補助金は今後も必要であると考えております。
次 に 、 平 成 2 6 年 度 決 算 で の 経 常 収 支 比 率 が 9 2 .0 % と な っ て お り 、 中 期
財政計画に掲げた推計どおりとなっていないのでないかと、その理由と対策に
ついてということの御質問についてお答えいたします。
平 成 2 6 年 度 に お け る 経 常 収 支 比 率 が 平 成 2 5 年 度 と 比 較 し て 2 .8 ポ イ ン
ト上昇した要因といたしましては、臨時職員等の賃金とか、業務委託の増加に
伴う物件費及び扶助費、さらには後期高齢者医療や国民健康保険会計への繰出
金などが増加していることにあります。
このような状況につきましては全国的な傾向でありまして、平成26年度決
算では、県内9市のうち6市が90%を超えており、また、他の3市について
も、かろうじて90%を下回っているような状況であります。
今後の対策といたしましては、単純なシーリングなどの実施では限界があり
ますので、組織改革や適正な人員配置等による行政運営のスリム化・効率化を
図るとともに、公共施設における機能の集約化などを含めた施設の統廃合など
抜本的な改革を進めることにより、経常経費の削減を図ることが必要であると
考えております。
-209-
次に、合併算定替が平成32年度で終了することにより普通交付税が減額さ
れるが、健全財政を実現するために考えられる施策はということについて、お
答えいたします。
普通交付税につきましては、平成25年度に県が示した試算では、特例措置
による減額が22億円以上になるとしておりましたが、平成の大合併により行
政区域が格段に広くなったことなどによる財政需要に対応するため、国の交付
税制度の見直しがありました。
平成26年度からは、支所に要する経費の算定、いわゆる支所加算などで約
10億円、また、平成27年度からは、消防費及び清掃費においても約2億円
程度の措置があり、さらに、平成28年度からは保健衛生費や社会福祉費、平
成29年度からは農業行政費や小中学校費などにおいて、それぞれ需要額増加
の措置があると見込まれていることから、最終的には地方交付税の減額の幅は
10億円以内に縮小されるものと考えております。
この交付税の減収は本市にとっては非常に厳しいものであるため、歳入面で
は、市税等の徴収率のさらなる向上や不用資産の売却などを積極的に行い、自
主財源の確保に努めるとともに、歳出面においては、先ほど申し上げましたが、
徹底した行政経費の削減に努めながら、必要な事業については選択と集中によ
り優先順位をつけながら実施するなど、健全財政を維持できるよう努力してま
いりたいと考えております。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)15番、東野議員。
○
15番(東野栄治)再質問させていただきます。
まず、1番の平成28年度予算編成と中期財政計画についてですけども、今
言われたように、非常に財政状況は厳しいと、これはもう議員みんな認識して
いると思います。
そこで、先ほどの回答の中の一番初めに聞いたところですが、合併10周年
を節目に、ゼロベースの視点で優先度の低い事業の見直しや、廃止、費用対効
果を強く意識した上での事業の見直しの考え方を聞いたんですけども、これ、
具体例というとどういうことが挙げられますか。
○
議長(橋本充雄)野路財務部長。
○
財務部長(野路良二)まず、具体的な例でございますけども、農林水産費
では、鶏卵価格安定事業という補助事業を実施しております。それにつきまし
ては、経営形態も変化してきたということから、平成29年度で廃止するとい
う方向性でもって、平成28年度にはその経過措置として2分の1にしている
ということ、そして、住宅用の太陽光発電導入促進事業補助金については、住
宅用の太陽光発電の設置費用が低価格になってきたということ、そして、県の
-210-
補助事業も廃止しているということ、そして、民間事業者による太陽光発電設
備なども普及してきたというふうなことから、一定の成果を上げたことで補助
事業の役割っていうものは終えたものと考え、それについては、住宅用太陽光
発電導入促進事業については廃止しているところでございます。ほかに何点か
あるんですけども、主なものとしてはそういうことでございます。
○
議長(橋本充雄)15番、東野議員。
○
15番(東野栄治)3番目のゼロシーリングという考え方ですけども、経
常収支比率が先ほどの説明で92%に上昇したということとか、それから、平
成33年度から10億円の交付税の減額ということで財政改革を断行すると、
先ほどの部長の説明でも施設の統廃合も含めた抜本的な改革を行うということ
なんですが、今回の予算は、合併10周年ということもあるし、パイプライン
の 関 係 の こ の 負 担 金 も あ る と 思 う ん で す け ど も 、 一 般 会 計 も 1 3 .5 % も 伸 び
ていますし、非常に厳しいと。この積極財政との整合性というところがちょっ
と問われるんじゃないかなと思うんです。特に、この経常収支比率、先ほど言
いましたけども、部長は、県内では6番目ですか、決していい数字ではないと、
財政の硬直化ということは懸念を挙げられてましたけども、やはり、本当に、
これ、将来的に見ますと、これがまだ上昇する可能性も非常にあるということ
で、経常収支比率というのはこの自治体のエンゲル係数と言われてますし、非
常に重視しなければいけない数字だと思います。
そういうことで、先ほども言いましたけど、事業を進めないといけないんで
すが、その反面、非常に強行なこの行政改革というものも並行してやっていか
ないと、この計画いろいろ立ててますけども、本当に実現に向いていかないと
いうふうに思いますんで、そういうことでやってほしいんですけども、部長、
もう1回。
○
議長(橋本充雄)野路財務部長。
○
財務部長(野路良二)施設の統廃合ということで、今回、予算計上させて
いただきました(仮称)みくに市民センターにつきましては、まず、三国庁舎、
支所と三国の社会福祉センター、そして、文化未来館の3つの機能を1つにま
とめるということでの予算計上したところでございます。そういうふうに、施
設を1つにまとめながら統廃合しながら集約していくというふうな一歩が今回
踏み出せたのかなというふうに思っております。
また、経常収支比率につきましては、非常に硬直化という視点で見ると、確
かに、90%以上ということであれば硬直化が進んでいるということになりま
すけども、全国どこの自治体でも扶助費の増嵩とかそういうものがありまして、
その経常収支比率は上昇傾向にあると。その中でも、やっぱり、そこを重視し
ながら、施設の見直しとか、そういうものも含めて今後やっていく必要がある
-211-
のかなというふうに思っております。
○
議長(橋本充雄)15番、東野議員。
○
15番(東野栄治)それでは、次に、都市計画の見直しについて再質問さ
せていただきます。
先ほどの答弁の中で、多核ネットワーク型の都市という言葉が出てまいりま
した。この多核ネットワーク型の都市構造を目指すということですが、この拠
点づくりというのをどう進めたのかということについて、まず、回答お願いし
ます。
○
議長(橋本充雄)䋆本建設部長。
○
建設部長(䋆本賢治)ただいまの御質問でございますけれども、拠点づく
りとしては、都市計画マスタープランにおいて、それぞれの市街地が個性際立
つ拠点づくりの中で取り組む内容として挙げておりますように、三国湊交流拠
点では、三国湊の歴史的な町並みを生かしたにぎわいや観光交流を目的とした
三国湊地区の整備を目指しております。
また、城下町の交流拠点では、現在、城下町の雰囲気を高め、にぎわいの城
下を目指した丸岡城周辺で整備を実施しまして、現在、国宝化を目指しており
ます。
また、市民文化振興拠点として、エンゼルランドやらハートピア春江など、
高水準の教育文化施設がある中で、さらに文化振興を図るために、春江中コミ
ュニティセンターの整備を実施しております。また、坂井地区では、坂井図書
館の整備や坂井こども園を整備しまして、住みよい環境づくりを実施してまい
りました。
○
議長(橋本充雄)15番、東野議員。
○
15番(東野栄治)それと、先ほどの答弁の中で、この主要道路の整備と
いうことで、福島江留上線と、宮領北部線、末政随応寺線というのを回答され
ましたけども、この福島江留上線の整備というのは、これ、ほかの道路はずっ
と起点から最後まで整備してるんですけども、この福島江留上線というのは交
差点の整備しかされてないと思うんですけども、今後のこの整備計画っていう
のはあるんですか。
○
議長(橋本充雄)䋆本建設部長。
○
建設部長(䋆本賢治)福島江留上線につきましては平成22年に着手して
おりまして、一部、用地取得に時間を要した部分もありましたが、ようやく解
決しまして、今年度、コンビニエンスストア交差点の北側部分が完成しました。
これにより、春江町の為国から堂田川までですか、事業区間約400メートル
が完成をしております。今後につきましては、交通量や近隣の開発により状況
が大きく変化した場合には、再度検討していきたいと考えております。
-212-
○
議長(橋本充雄)15番、東野議員。
○
15番(東野栄治)それでは、市長に都市計画のことについて、少し市長
と意見の交換をさせていただきたいんですけども。先ほど、これ、政和会の代
表質問でも質問してるんですけども、ネットワーク都市を目指すということな
んですけども、市長の答弁を今まで聞いておりますと、コンパクトシティとい
うのは余り積極的にするつもりがないみたいな感じにとられるんですけども、
認識っていうか、ちょっと、私は違うんでないかなと思ってるんですけども。
今までのそのコンパクトシティっていうのは、1つの一極に集中して中心市街
地を整備していくという考え方でしたけども、この改正都市再生措置法という
法律ができまして、先ほども答弁の中で多極型のネットワーク型コンパクトシ
ティを目指すという、市長も回答されましたね。これは坂井市では実現可能な
計画ではないかと思うんです。初めのうちは、確かに、1ケ所に集中するとい
うことで、ちょっと考え方と合わなかったんですけども、この拠点のことを言
いますと、先ほど部長が言われました、いろんな拠点があるということで言わ
れましたけども、私は、やはり、この計画というのは、駅、主要駅ですね、J
R丸岡と、JR春江、それから三国のえち鉄も入れて、そして、それに、あと、
本庁と支所ぐらいを拠点にしてこの計画を遂行すると非常に具体的になってく
るんじゃないかなと思います。
特に、それらを、ネットワークですから、公共交通で結ぶんですけども、そ
の公共交通というのは電車とバスが中心になりますし、そういう形で今のやっ
ていることをもっと内容を充実させて、それと、あと、濃淡をつけるというか、
中心地がないって言ってるんですけども、やっぱり、中心になるのは本庁だと
思うんですね。本庁をどうするかっていうのは今後の議論になってきますけど
も。やはり、なるべく本庁の周りにはいろんなものを集約させるということで
す。これ、狙いは人口減少と少子高齢化に対応するということですんで、それ
に見合った形で、いろんな施設等も移してこれるものは移してくるというよう
な考え方でいいですし、各四町の旧市街地どれを見ても、これも議会でよく意
見が出てますけども、非常に空洞化して、空き地、空き家が非常に多くなって
いると、これを解決するんだというときに、やはり、市街地にいろんな形で人
を誘導してきたり、そういうこともしていかないといけないと。なるべく近く
に、もう高齢化が進むという前提で、その拠点の近くに、医療とか、福祉とか、
商業施設とか、そういうものも持ってこれたら持ってくるというような、全体
的にやろうというと非常に難しいですけども、今までの計画を生かした形で部
分的に改善していくということは私は可能だと思っています。
特に、公共施設の計画の中でこの都市計画っていうのをしっかり意識してや
ってほしいなと。今まである公共施設をそのままそこでっていう形、そこで必
-213-
要なものはそれでいいんですけども、公共施設も区別して、市全体で必要な施
設については本庁の周りにどんどん持っていくとか、それは、もちろん、地域
のコンセンサスは要りますけど、そういうふうな考え方で、今、調査研究する
という回答がありましたけども、ぜひやっていただきたいなと思うんですけど
も。これ、今後の何十年、今、特に、10周年で、10年たって、私も今まで
携わってきて、今後、必要なことっていうのはそういうことになるんじゃない
かなと思うので、決して市長の考えと違った方向にはなってないと思うんです
けども、その点、ちょっと、意見、考えを聞かせてください。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)多核ネットワークっていう言葉、先ほど冒頭で答弁をさ
せていただきましたが。前回の一般質問ですか、代表質問でもお答えもさせて
いただいたように、この坂井市というのは4つの町が合併してまだ10年しか
たってないということで、本当は、理想は一極集中型っていいますか、コンパ
クトシティをしていって、医療機関とか、福祉とか、そういうものを集中した
方がいいっていうのもありますけど、4つの町ってどうしても離れてますから、
それよりも、1つの町を小さいコンパクトシティにしていって、それを公共交
通機関で結んでいくっていうのが、今の時期はその方がいいんでないかな。今
の時点でそういうコンパクトシティを進めていくことになると、いろんな課題
もありますし、当然、先ほど、東野議員言いましたが、財政的なこともありま
すし、当分の間は、私としては、それぞれの4つの町が頑張って、そういう特
色ある地域、活力あるまちづくりを目指していく。大事なことは、今、公共交
通機関っていうのもきちんと整備していかなあかんと思いますし。今、本庁が
ここにあるから、本庁を中心にまとめて、それを活性化っていうんか、そうし
ていく、なかなか難しいところもありますし、今の時点ではなかなか難しいか
なというふうに私自身は思っていますし。もちろん、まずは、地域性、国は、
確かに、今、コンパクトシティっていうのを進めていますが、やっぱり、地域
性もありますから、その地域性によって考え方は考えていけばいいんじゃない
かなというふうに私は思っています。
○
議長(橋本充雄)15番、東野議員。
○
15番(東野栄治)ちょっとまだ議論がかみ合っていないように思うんで
すけど。私は、今、市長が言われたようなことを自分の考えとして言ったつも
りなんですけども。拠点を4つ設けて、それぞれの拠点を住みやすい生活環境
に変えていくっていうのは、私はそれでいいと思っているんです。ただ、本庁
っていうのがありますから、特に、先ほども言いましたけど、公共施設なんか
は、市民全員がつくるような施設っていうのは、将来的にですよ、なるべく真
ん中に集めた方が。それぐらいは、私は、計画の中でできるような気がするん
-214-
です。その中心市街地を形成しろっていうことじゃなくって、先ほども言いま
したが、公共施設については、財政計画を考慮した上で、市民がみんな使うよ
うな施設は、今後、計画的に、少しずつ。本庁を今度どうするかとかいうのが、
やっぱり議論になってくるんですけども、そういうふうな考え方でお願いした
いなと思うんです。
先ほども言いましたけども、特に、公共交通をネットワークで結ぶというこ
とと、それから、公共施設を整備するということを、都市計画を意識したもの
にしてほしいということです。私は、中心地に全部1点で真ん中に持ってこい
って言ってるんじゃないんです。だから、そういうふうな、今、国が打ち出し
ているコンパクト・プラス・ネットワークのこの多極ネットワーク型コンパク
トシティを坂井市版で進めてほしいというふうに言ってるんですけども。ただ、
中心地が、県外から来た人なんかはどこが中心かわからんというようなことも
あるんで、それは、やっぱり、そう言うと、みんな、市民の共通認識、本庁が
あるところだろうなと思うので、そういうところで、一部、部分的には、やは
り、本庁の周りには、そういう公共施設ぐらいは持ってこれるものは持ってく
るというような考えを持ってほしいというような意味なんですけども。もう1
回、ちょっとお願いできますか。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)だから、将来的には、だから、公共施設っていうのは、
そういう、大きな、例えば、大きな体育館を1つに集約して1つに持ってくる
とか、将来的なことはあると思います。それは、2、3年でできる問題じゃな
いというふうに思いますし。大きな目で見たらそういうことも考えられますし。
今の時点で、いろんな公共施設を坂井市が庁舎があるから真ん中に持っていく
っていうのは、将来的にはそういういろんな見方もあると思いますが。まず今
が大事というんだと、今、公共施設を、例えば、体育館にしても1つをまとめ
て持っていくっていうのはめちゃめちゃ膨大なお金がかかると思うんですよ。
医療機関はなかなか移動はできないと思いますけど。言うことはわからないこ
とはないですけど、今のことを考えると、なかなか。将来的にはそういうこと
はいいと思いますんで。そういう公共施設は、今の時点っていうんか、数年で
っていうのはなかなか難しい。理想はそうですけど。よそから来た場合に4つ
の町が中心どこですかって聞かれても、今のままやったらできないと思います。
一般的には役所が中心というふうに見えますが、先ほども言ったように、まだ、
合併して10年、そういう人と人とのつながりもなかなかまだぴちっとしてな
い。ぴちっというと言葉はおかしいんですよね。なかなか難しいところもあり
ますから。まずは、地域性をきちんとした活力あるまちづくりを求めていく。
将来的には、コンパクトシティとか、1ケ所に集中してまとめるとか、そうい
-215-
う考え方はあると思いますけど、将来的にはそういうのは方向性としてはする
と思います。今はそれぞれの地域の4つの町が頑張っていただくことが、4つ
の町が頑張っていけば、1つの大きなまち、ものすごい活力あるまちにつなが
っていくというふうに私は考えていますので。と思いますけどね。
○
議長(橋本充雄)15番、東野議員。
○
15番(東野栄治)では、最後にします。今、市長が言われたことと私の
言ってることとほとんど変わってないと思うんですけども。私も今やれとは全
然言ってなくって。やっぱり、都市計画っていうのはもう何十年ですから、今
のマスタープランも20年ぐらいの平成39年が目標年度になってますし、都
市計画っていうのはそんな簡単にすぐできるようなものではないのは認識して
ますんで、今後のその計画の立て方の方向性と考え方は、ぜひそういうふうな
ことを意識して方向性をそういうふうに持っていっていただかないと、将来の
少子高齢化とか人口減少っていうのはこれはもうずっと進んでいくんですから、
そういうふうな将来的な意味で言ってますんで。もう一致したと思うんで、そ
ういうことでぜひよろしくお願いします。
以上、終わります。
○
議長(橋本充雄)次に、21番、永井純一議員。
○
21番(永井純一)皆様、こんにちは。公明党の永井でございます。ちょ
っと微妙な時間帯になりましたけども。お昼にちょっとかかりましたら、申し
わけございません。
いよいよ坂井市も市制10周年を迎えることとなりました。私も、先般、ち
ょっと前に、10周年を迎えるにあたって市長の感想をお聞きしましたけども、
また代表質問でも聞かれておりましたけれども、市長みずからが自己評価する
っていうのはなかなか難しいかなっていうふうに思っております。政策とか、
いろんな事業とか100%満足の政策はないというふうに思っておりますので、
いかに市民が100%満足に近づけられるような政策を打って出るかっていう
のが大事だというふうに思っております。
また、市制発足と同時に私たちも議員になりましたし、また、市長も大変重
い課題を背負ってこの10年間走ってこられたのではないかというふうに思っ
ております。私個人の評価としては、坂本市長、本当にこの大変な中、よくや
ってこられたなっていうふうに評価をしておりますし、また、これから、市長
との、いろんな、今までの懇談の折に、市長は、常々、本当に、子どもの幸せ、
あるいは、市民の健康というのを第一っていうことを常々おっしゃっておられ
ましたので、この信念がある限り、大いに坂本市政には期待をしたいと思いま
すので、今後ともよろしくお願いいたします。
それで、きょうは、市長のその掲げてきた健康を基本に、今まで、融和、心、
-216-
笑顔、そういうものを実感できる坂井市を本格的に目指していく今後の大事な
年になってきたのではないかというふうに思っております。
市民と共有する大きな課題が人口減少問題であります。
2月26日に発表された2015年国勢調査で、初めて日本の人口が減少に
転じたことが確認をされました。28年度は、人口減少対策、あるいは、まち
・ひと・しごと創生総合戦略を実行に移す段階になってまいります。
そこで、今回は少子化対策という観点からお話をさせていただきます。
少子化対策、さまざまな事業があるわけでございますけれども、例えば、婚
活事業から産み育てる事業を時系列的に列挙し、この事業との間にはまだこう
いう支援ができるのではないかっていうふうに考えたり、あるいは、高齢者事
業の通いの場事業に子どもの見守り事業を入れるなど、各部局間、事業間を総
合的に捉えて、少子化対策、子育て支援を充実できたらというふうに考えてお
ります。
そこでお伺いをいたします。
(仮称)坂井市版少子化トータルプランを策定して、総合的な施策を市民な
どに提示して、坂井市は子育てしやすい日本一すばらしい環境であることを市
民の皆さんに示したらどうかということでございます。
次に、病児・病後児保育についてでございます。
市内3ケ所目の病児・病後児保育が三国病院で開設の予定であります。三国
の方からも希望する声が大変多くありましたので、大変喜んでおられるという
ふうに思っております。ありがたいというふうに思っております。
先般、市民の方から相談がありまして、働いているお母さんでありますけれ
ども、小学校1年生と4年生の兄弟がおられまして、同時にインフルエンザに
罹患をした場合に、これまでの制度では、対象が10歳未満ということで、下
のお子さんは預けられるけれども、上の子は仕事を休んで見なければならない
っていうふうな御相談がございました。今回、市といたしましてその対象年齢
を拡充するということで、小学校6年生までに拡充するという方向になりまし
た。
そこで、今回、その6年生まで拡充された経緯と今後の周知方法についてお
伺いをいたします。
大きな2点目といたしまして、国土強靭化地域計画の策定についてというこ
とでお伺いをいたします。
大震災から丸5年がたとうとしております。今なお多くの方が避難生活を余
儀なくされています。また、現場では風評と風化という2つの風と闘っておら
れると聞いております。人間の復興を本格的に目指すというふうに打ち出され
ております。私も発災直後にボランティア活動をさせていただきましたが、今
-217-
後も被災地を訪問して応援をさせていただきたいというふうに思っております。
この東日本大震災の教訓を機に平成25年12月に公布・施行された国土強
靭化基本法では、地方公共団体の責務を明記するとともに、都道府県・市町村
は国土強靭化地域計画を定めることができると明記されています。
しかしながら、この1月現在、計画の策定状況は13道府県9市区町にとど
まっています。この地域計画については3つの大きなメリットがございまして、
1つ目に、どのような災害等が起こっても被害の大きさそれ自体を小さくでき
る。2つ目に、国土強靭化に係る各種の事業がより効果的かつスムーズに進捗
することが期待できることから、関係府省庁において、平成27年1月、国土
強靭化地域計画に基づき実施される取り組みに対する関係府省庁の支援につい
てを決定、国として32の関係府省庁所管の交付金・補助金などにおいて支援
が講じられる。
3つ目に、地域の強靱化とは、地域の持続的な成長を促すととともに、計画、
取り組みを国内外に周知・広報することを通じて、内外から適正に評価され、
結果として、その地域に投資を呼び込むことにつながるというメリットを示し
ております。
この計画の策定については、今後も発生するであろう大規模自然災害等から
市民の命、財産を守ることを最大の目的として、そのための事前の備えを効率
的かつ効果的に行うとの観点から、早急に策定・公表するべきと考えておりま
す。
そこでお伺いをいたします。
国土強靭化地域計画を策定する考えはありますか。予定があるならば、いつ
ごろをめどに、その内容についてはどのようなものを検討されているのか、お
伺いをいたします。
以上、一般質問といたします。よろしくお願いいたします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)永井議員の少子化対策についての御質問にお答えをいた
します。
まず、仮称でありますが、坂井市版の少子化トータルプランの策定について
の御質問にお答えをいたします。
坂井市では、国の子ども・子育て支援新制度を受け、子どもたちにとってふ
さわしい幼児期の教育や、保育の質を高め、地域における子ども・子育て支援
を総合的・一体的に推進していくことが必要なことから、昨年度に、平成31
年度までを計画期間として、坂井市子ども・子育て支援事業計画を策定をいた
しました。
これは、子育てしやすい環境を地域や社会全体で支援し構築することを目的
-218-
に、子ども・子育て支援施策等について庁内各部局間を横断的にまとめたもの
でございまして、この計画には婚活事業は入っておりませんが、多子世帯子育
てすくすく支援事業、充実した病児・病後児保育事業や、保育事業、小学6年
生までの受け入れが完全実施となる放課後児童クラブ事業など、他市に誇れる
事業をたくさん計画をいたしております。この計画の着実な実施とその後の検
証に努め、子ども・子育て支援施策を市のホームページ等で広く告知すること
で、少子化対策や人口減少問題、あるいは、定住対策につなげていきたいとい
うふうに考えております。
次に、病児・病後児保育の対象年齢の拡充の経緯と周知方法についての御質
問でございますが、まずは、病児・病後児保育の対象年齢については、昨年7
月17日に国の病児保育事業実施要綱が定められ、その中で、乳児・幼児、ま
たは、小学校に就学している児童と規定されました。これを受けまして、本定
例会に上程しております坂井市病児病後児保育施設条例でも、対象児童を小学
校6年生までに拡大をいたしました。市内のほかの病児・病後児保育施設にも
同様に、小学校6年生までの受け入れをお願いをいたしたいというふうに考え
ております。
周知方法としましては、今後、発行を予定しております「坂井市子育て便利
帳~えがお~」や、広報、あるいは、ホームページなど、各施設のパンフレッ
ト等を考えております。
次に、国土強靭化地域計画の策定についての御質問にお答えをいたします。
平成25年12月に国土強靭化基本法が制定、また、公布され、平成27年
6月には、同法に基づき、国土強靭化基本計画、アクションプラン及び地域計
画策定ガイドラインが国において策定されております。
これまでの防災・減災の範囲を超えて「強さ」と「しなやかさ」を持った安
全・安心な国土の構築に向けた取り組みを推進するものでございまして、基本
方針として、人命の保護が最大限図られること、社会の重要機能の維持、被害
の最小化、迅速な復旧復興などが示されています。
地域計画には、道路や橋りょう、河川などのハード分野の施策に限らず、保
健、医療やエネルギーなどソフト施策も含むものとされ、市政の各分野に広く
関連がございます。国土強靭化を実効あるものとするためには、国のみならず、
地方公共団体等を含め関係者が総力を挙げて取り組むことが不可欠でありまし
て、国における基本計画の策定に、引き続き、速やかに地方公共団体において
地域強靱化計画が策定され、国と地方が一体となって強靱化の取り組みを推進
していくことが重要とされております。
2月末現在における地方公共団体での策定状況は、都道府県では18団体、
市区町村で10団体となっておりまして、福井県内での状況については、県に
-219-
おいて策定への内部協議がなされてきている段階でございまして、県下の市町
についても策定はされていない状況であります。
坂井市の強靭化地域計画の検討と策定にあたっては、先行している自治体の
策定内容、また、国の動向を把握しつつ、県と市町の地域計画が相互に調和し
たものとなるように留意する必要がございますので、県及び周辺自治体の進捗
状況も注視しながら、策定について検討していきたいというふうに考えており
ます。
策定する際には、地方創生の地方版総合戦略と調和が図られることがより効
果的でございまして、市の施策を防災・減災の視点から整理することも重要で
あるかと考えております。
坂井市においては、これまでに小中学校の耐震化を完了させ、来年度からは
コミュニティセンターの耐震化に着手したいというふうに考えておりますので、
強靭化地域計画の策定の有無にとらわれず、ソフト面での対応も含め、一歩一
歩着実に坂井市の強靭化の取り組みを進めていきたいというふうに考えており
ますので、御理解と御協力をお願いをいたします。
○
議長(橋本充雄)21番、永井議員。
○
21番(永井純一)最初の少子化トータルプランですけども、予算特別委
員会でもちょっとお話ししましたけども、この少子化に関しては、結婚されて
子どもを産む人数っていうのは昔からさほど変わらないっていうことで、いわ
ゆる、非婚化、晩婚化っていうのが、子どもさんを当然産みませんから、その
分、少子化になっているということで。今回、坂井市においても、婚活事業で
新たな事業もプラスしていただきまして、それは大変いいことかなというふう
に思っております。子育て世帯の方が支援とかいろんなことを受けるのは当然
大事なんですけれども、結婚に至るということが、やっぱり、今、大事だって
いうふうに私はちょっと考えまして。今、いろんな若い人が、賃金が安いとか、
給料が安いんでなかなか結婚できないとかいう方も結構いらっしゃるみたいで、
そういった方たちにもって言ったらおかしいんですが、賃金を上げることが大
事なんですけれども。例えば、2人で働けば、結婚して、子どもを産んで、子
どもにこんだけ費用がかかってというのをある程度見ることができれば、これ
でやっていけるんだなっていう、結婚に踏み切れるっていうのか、そういった
環境っていうんか、そういうものをそういう人たちに知らせていくというのが
大事かなと思って。このいろんな少子化計画、大事なんですけれども、いわゆ
る、市民に周知、坂井市はこういう支援がありますというのをわかりやすく知
らせて、市民の方が、これやったら結婚できるねとか思わせるようなっていう
んか、そういうものがあったらいいなというふうな考え方から、今回、ちょっ
と質問をさせていただいたんで。例えば成人式に、そのようなわかりやすいパ
-220-
ンフレットというかお分けしたり、あるいは、いろんな機会でこういう制度が
ありますよとかいう、説明会とかいろんなところで紹介をしたりとかいうもの
があったら、一つ一つの事業はありますよ、だけども、この事業はこの分野、
この事業はこの分野という説明になりますので、トータルとして一括して説明
ができるような、そういったものがあってお示しできたらいいなという、そう
いった考えなんですけども、そういったものをつくっていただくっていうこと
はできないでしょうか。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)今、永井議員おっしゃるように、結婚、子育てに結
びつくということが、これからの非常に大事なことでございます。そのために、
地方版、坂井市版の総合戦略ビジョンを策定したところでございます。特に、
若い方が、結婚、子育てを希望する方がその希望をかなえられるようにしてい
くっていうことが非常に大事で、そのための方策をいくつか坂井市で考えてい
るものを、その中に盛り込んだわけです。特に、その結婚、子育ての希望を阻
害する要因を取り除くために、先ほど議員おっしゃったように、財政的な支援、
いろいろ、子育てのための支援といったものがわかりやすくなるようなものを
もっとお知らせして、わかっていただけるようにしていくということが非常に
大事でございます。そのために、子育て便利帳というものを、今、準備をいた
しております。市役所内の特に関係部署集まりまして、もうすぐ発刊の予定を
しておりますので、そういったものを若い方にもわかっていただく、お知らせ
するような方策を順次整えていきたいと思っております。
○
議長(橋本充雄)21番、永井議員。
○
21番(永井純一)そういったものをつくっていただけるということで、
できるだけわかりやすくっていうのか、僕は具体性が大事だと思いますので、
結婚する、子育てするんやったら、当然、お金の面でも、やっぱり、シビアな、
いろんな数字とか、いろんなことをもとにしなければ、漠然としたことでは生
活設計も立てにくいっていう部分もありますので、その辺も含めて、細かいこ
とを言えば、例えば、食費いくらかかる、これは例ですよ、食費いくらかかる、
子育てにこんなんやったらいくらかかる、いくらかかるっていう、何かそうい
うものも例を挙げて、このくらいやったら生活できるっていうんか、子育てで
きるっていうものも、それは一人一人によっても違いますよ、収入とか違いま
すけども、最低これだけあったらできるねっていうようなものも例として何か
示しながらやっていただけるといいんかなっていうふうにも思いますので。要
するに、わかりやすくっていうんか、皆さんが入ってきやすい、坂井市やった
ら、結婚、子育てできるなっていう、そういうものがあってほしいなっていう、
ただお願いでありますので、その辺もできたら考慮してしっかりしたものをつ
-221-
くって、ただ字だけをばっと並べても、絵とか、いろんなことも入れたり、わ
かりやすく、取っつきやすい、そういった便利帳にしていただきたいと思いま
すので、よろしくお願いいたします。
それから、もう一つの病児・病後児に関しましては、本当にありがとうござ
います。国の方針も出ましたけども、やっぱり、こういった世の中ですから、
子育ての支援の大事な1つでありますけれども、いざというときに本当に助か
る事業でありますので。例えば、もう一つ突っ込んでいくと、今、福井県で、
病児・病後児の送迎ということで事業を始めるっていうのか、今、モデル事業
で福井市にやっていただいているみたいなんですけれども、今後、坂井市とし
てもそういうことも考えていけるのかどうか、ちょっとお伺いいたします。
○
議長(橋本充雄)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)病児・病後児に対しての送迎事業でございます
けれども、今、永井議員がおっしゃいましたように、ちょっと福井市の方にも
確認をさせていただきましたけれども、モデル事業として確実に取り組むとい
う段階までは至っていないということでございますが、今後、保護者の方の就
労に関する支援を考えたときに、そういうふうなニーズも出てくるものとは認
識をいたしております。ニーズに対してどういうふうに応えていけるか、応え
ていける範囲も決まってくるとは思っておりますが、今後、そのニーズが出て
きたときに、どういうことができて、どういうところに問題があるか等も含め
ながら、丁寧に対応していくことができればと考えております。
○
議長(橋本充雄)21番、永井議員。
○
21番(永井純一)よろしくお願いいたします。子育て支援に関しまして
は、一つ一つを見ると、坂井市ってやっぱりいろんなことをしていただいてい
ると思うんです。もちろん、私たちも要求しました中学生までの医療費の無料
化とか、それは大きな課題でしたけれども、細かいところまでを含めると、意
外ときめ細かく支援していただいている部分は坂井市は多いと思いますので、
自分に関係するような支援してほしいような事業っていうのは皆さんわかって
らっしゃる部分もあるんですけども、いざこんなときはどうしたらいいんやろ
うっていうことが知らないっていうことが意外と多いと思いますので、先ほど
申しましたように、病児・病後児も含めましてトータル的に、市民の皆さんに
坂井市の子育てはこんなんやっていうのをぜひともわかりやすくお伝え願えた
らというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それから、もう一つの国土強靭化ですけれども、今、市長の御答弁で計画策
定自体はちょっと今わからないようなことをおっしゃっておりまして、それに
かかわらずしっかり進めていきたいというふうなお話はありましたので、それ
はそれでよろしくお願いしたいと思いますけれども。第一義的には、本当に、
-222-
市民の生命・財産を守るということでの計画でありますので、できたらしっか
りと策定していただきたいなと。
もう一つの観点は、やっぱり、いろんな面にお金がかかりますので、そうい
った意味では、この計画を策定すれば、国の支援も関係府省が今までよりもふ
えておりますので、ある意味、いろんなところに使えるんでないかなっていう
ふうに思っています。老朽化対策とか、いろんなインフラの老朽化対策とか、
あるいは、河川とか、いろんなところで、もちろん、坂井市は海岸もございま
すので、港関係とか、いろんなところで使えるようになっているようでござい
ますので、そういったものを国の資金をちょっと利用してやっていくっていう
のも、やっぱりこの坂井市の財政にとっては非常に大事なことかなっていうふ
うな思いで、1つのその財政的な観点からもぜひとも策定をしたらどうかとい
うふうに思っておりますので。
ちょっと余談ですけど、ほかのところを視察なんかに行った場合に、結構、
国のやっていることに目を光らせてる部署なんかがあったり、うちのやってい
る事業、やりたい事業に国の支援がないかとか、使えないかとか、そういった
ものをうまく利用してやっているところも、今まで視察したところではあった
ようでございますので、基本は坂井市の税収で賄っていくのが当然ですけれど
も、利用できるものはやっぱり利用したいという思いがありますので、そうい
った意味を含めてなるべく早くつくっていただいた方が、国って割と早いとこ
ろに予算づけしていただける部分もありますので、まだまだ、今、全国ではで
きてないので、そういったものをもとにしっかりと策定していただきたいって
いう思いなんですけれども、そういった意味で、もう1回お考えをお聞かせい
ただけたらというふうに思います。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)議員御提案のとおり、総合計画あるいは地域防災計
画の上位に位置するという意味で、非常に大事な計画でございます。国土強靭
化地域計画、これの策定について検討するということを、今、市長の答弁の中
でも申し上げておりますが、さらに研究を進めていきたいと思います。
それから、もう1点、今、お話ありました、国のやっていることについて情
報収集をしっかりやりながら、先に準備ができるようなこともあわせて非常に
大事なことでございますので、そういった面にも力を入れて取り組んでいきた
いと思います。
○
議長(橋本充雄)21番、永井議員。
○
21番(永井純一)ぜひとも。国のお金といえども税金ではありますけれ
ども、なるべく坂井市民の負担も減らすということも考えれば、そういったこ
とも利用させていただくということも大事だと思いますので、今後ともしっか
-223-
りと情報を集めながら進めていただきたいなというふうに思っております。も
う、いよいよ、坂井市、これから、20年後、30年後、あるいは、50年後
を目指した立ち位置になってまいると思いますので、今までもいろんな御質問
がありましたけれども、その辺を踏まえて、財政的にも市民のサービス向上を
目指して私どもも頑張ってまいりますので、これからもよろしくお願いしたい
と思います。
以上で終わります。
○
議長(橋本充雄)ここで暫時休憩いたします。
午後は1時より再開をいたします。
○
(午前11時58分
休憩)
(午後
再開)
1時00分
副議長(前田嘉彦)それでは、休憩前に引き続き、会議を開きます。
一般質問を続けます。
25番、田中千賀子議員。
○
25番(田中千賀子)25番、政和会、田中千賀子です。通告に従いまし
て、一般質問をさせていただきます。
最初の男女共同参画推進について質問をいたします。
男女共同参画社会基本法の制定(平成11年)から、はや17年であります。
さまざまな領域で助成が活躍する場面がふえるなど、男女共同参画の実現のた
めの取り組みは着実に進められています。
しかし、地域においては、人口の減少、少子高齢、社会的格差、ワーク・ラ
イフ・バランス、子育て、配偶者からの暴力などの課題が山積みです。男女共
同参画の推進は国の最重要課題であり、地域(自治体)にとっても重要な課題
であります。これは進めないと進まない政策と言われております。
坂井市におきましても、平成19年3月、条例が制定され、平成23年6月、
参画センターの設置、平成24年、男女共同参画都市を宣言するなど、着実に
推進体制の整備をされてきたと思われます。
合併以前から見ますと、男女共同参画への意識や知識については、少しずつ
は向上してきているのではと実感をしております。
1点目、男女共同参画推進員の皆様は、男女共同参画を推進するために、地
域や学校などにわかりやすく寸劇や紙芝居などを通して啓発活動に熱心に取り
組んでおられますこと、敬意と感謝を申し上げます。
今までの10年を総括した上で、これからの実践活動計画を、3年または5
年計画を立てるべきと考えます。本年度、重点目標は何か、どこに力を入れて
いくのか、お伺いをいたします。
2点目、今、何といっても地域がおくれています。坂井市には23地区のコ
-224-
ミュニティセンターがありますが、モデル地区をつくり、地域に踏み込んでい
く政策は考えられないか、お伺いをいたします。
3点目、地域における課題や、そこに住む人々が抱えている課題解決のため
の実践的活動を行う男女共同参画センターのあり方について、10年先を見据
えてNPOや指定管理者(公設公営)などの委託は考えているのか、お伺いを
いたします。
2点目の不登校対策について質問をいたします。
不登校の児童・生徒数が年々ふえ、今や10万人を超えていると報道されて
います。坂井市におきましても、25年度、小学校で14名、26年度は8名、
中学校では、25年度56名、26年度79名となっております。
市におきましても、教育長を初め教職員の皆様が多くの時間を費やして対策
を講じていることにつきましては、敬意と感謝を申し上げます。
また、28年度の予算で適応指導教室を設置するなど、ステップさかいを設
置するなど、不登校対策に力を入れておりますことも明記してございますが、
不登校の現状と課題、対策について、教育長の見解をお聞かせください。
2点目といたしまして、視点を変えて提案をさせていただきます。
長野県の小中学校の給食を変えたことで学校を変えた先生がいるということ
を本で見ました。給食の改革でありますが、ある自治体では学校給食に無農薬
野菜や低農薬野菜を取り入れ、添加物などを使用しない給食を実現し、不登校
の生徒が減少したということ。もちろん、給食だけではなくって、土づくりか
ら始まり、種も自分たちでまいて育てる花づくり、先生方の努力で、わかる、
できる、楽しい授業改革などの三本の柱を実行することで、生徒たちが大きく
変わっていきました。家庭で難しいなら学校で給食を変えるしかない、ともか
く、子どもたちのためには食を変えなければならない、生徒の食生活を変えな
ければと真剣に取り組み、成果を上げています。
三本の柱を実行することで、四、五十人いた不登校生徒が、2年目から非行
による事件がゼロになり、完全不登校の生徒が2人に減少したと報告されてい
ます。坂井市は長野県に比べて教育環境は恵まれておりますが、地産地消も取
り組んでおります。食環境や食事習慣を改善することで子どもたちの未来がひ
らけてくるのでは、さらによりよいものにするために、このような成果が出て
いる自治体のような取り組みはできないか、教育長の見解をお尋ねいたします。
以上、1回目の質問といたします。
○
副議長(前田嘉彦)北川副市長。
○
副市長(北川貞二)田中千賀子議員の御質問にお答えをいたします。私の
方からは男女共同参画推進についてにお答えをいたしまして、不登校などの対
策については、後ほど、教育長からお答えをいたします。
-225-
まず、男女共同参画推進委員の今年度の重点目標としてどこに力を入れてい
くのかについて、お答えをいたします。
現在、坂井市の男女共同参画推進委員会は19名の委員で構成されていまし
て、男女共同参画推進事業の企画なり、また、運営、啓発など、積極的に活動
していただいております。
具体的には、毎月の月例の推進委員会を開催して、委員の勉強会や啓発活動
の協議を行っております。
また、今年度の重点目標等におきましては、啓発活動として、これまでの小
学校の合宿通学や児童クラブでの出前講座のほか、幅広く男女共同参画を推進
するため、老人クラブや高齢者サロンなどへの啓発活動に取り組んでおります。
その結果、平成26度より講座開催数は3回ほど増加しまして、全体的で14
回開催いたしました。
また、参加者数も120名増加し570名ということで、市民の意識啓発と
地域における男女共同参画社会への関心が着実に高まっているものと感じてお
ります。
このような中、男女共同参画とまちづくり活動においては、それぞれの推進
活動をお互いが相乗的に行いまして、男女共同参画では地域における女性参画
の促進を、まちづくり活動では女性・若者の参加拡大を図ることが大切である
と考えているところでございます。
これまでの活動を踏まえまして、平成28年度では、市制10周年を記念い
たしまして、まちづくり活動と男女共同参画イベントを合同開催といたしたい
と考えておりまして、この大会などを機に地域で男女共同参画を実現し、地域
住民が生き生きと活動する地域づくりやまちづくりを目指すことを重点目標に
考えているところでございます。
次に、モデル地区をつくり地域に踏み込んでいく政策は考えられないかにつ
いて、お答えをいたします。
まちづくり協議会を初めとする地域活動においては、女性の参加が少ない傾
向にありまして、男女がお互いを尊重しながら、一人一人の個性と能力を発揮
する男女共同参画の気運をさらに高め、着実な活動として推進していくことが
重要であると認識をしているところでございます。
まちづくり協議会では定例的に地区ごとの連絡会を開催していますので、地
域へ踏み込んでいく手法として、まずは、地域での活動基盤をしっかりとする
ためにも、協議会における役員の登用や女性部会の創設など、具体的な取り組
みについてこちらから提案していきたいと考えているところでございます。
また、モデル地区の設定といった手法も大切な活動展開の1つではございま
すが、現在、まちづくり協議会が部会制により明確な活動方針のもと活動して
-226-
いる現況を踏まえ、市内全域のまちづくり協議会へ情報提供を行うなど、男女
共同参画に取り組む体制の必要性について御理解をいただけるよう、着実な活
動を進めてまいりたいと考えているところでございます。
次に、今後の男女共同参画センターのあり方について、これから10年先を
見据えて、NPOや指定管理者など委託は考えているのかについてでございま
すけども、現在、男女共同参画センターは、男女共同参画社会の実現を図るた
めの学習及び交流の拠点施設といたしまして、江留上のコミュニティセンター
と併設されている春江女性の家内に設置しているところでございます。
今後の10年先を見据えての考え方でございますけども、まず、ハード面で
の施設のあり方については、今年度から進めますコミュニティセンターの整備
計画の中でその位置や機能の面について検討しまして、市民の方々にとって、
交流の場、また、男女共同参画の情報を得る場となるよう取り組んでいきたい
と考えているところでございます。
また、ソフト面として、施設の管理の方法等については、御提案があるよう
な手法や、管理受託できるような団体等の有無や、その内容について、今後、
調査・研究してまいりたいと思いますので、御理解いただきたいと思います。
以上でございます。
○
副議長(前田嘉彦)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)私の方からは、まず、不登校などの対策についての御
質問にお答えをいたします。
まず、不登校の原因として何が考えられるか、現状の課題と対策はどうなっ
ているかについて、お答えをいたします。
文部科学省の「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」に
よりますと、全国的に不登校の児童・生徒数は増加傾向にあります。坂井市に
おいても同じ傾向であり、学習や学校生活における不安などの情緒的混乱がき
っかけとした不登校の割合が多くなってきております。
要因としては、いじめを除く友人関係をめぐる問題、親子関係をめぐる問題
などがきっかけとなる場合が多く見受けられ、本人と家庭と学校にかかわるさ
まざまな要因が複雑に絡み合っているのが現状であります。
また、それぞれの家庭の教育力の低下により基本的な生活習慣などが身につ
かない、あるいは、ついていないことで不登校になるケースや、無気力で何と
なく登校しない生徒がふえています。子ども自身の問題の背景には、発達障が
いが隠れていることもあります。
坂井市の小中学校では、児童・生徒が不登校と思われる、欠席日数が5日以
上となった場合には、その児童・生徒の様子や学校での対応状況を記載した児
童・生徒の個人状況・学校対応状況シートにより、教育委員会に報告をしてい
-227-
ただいています。
その報告に基づき、学校からの聞き取りなどを行い、スクールソーシャルワ
ーカー、また、適応指導教室等に連絡を図るなどして、学校において児童・生
徒の状況に応じたきめ細やかな対応を実施しているところであります。
次に、ある学校では学校給食の食材に無農薬・減農薬野菜を取り入れ、添加
物などを使用しないよう改善した。その取り組みの結果、不登校、非行、暴力
がなくなったと聞いている。市においても地産地消に取り組んでいるが、この
ような成果が出ているような自治体のような取り組みはできないものかについ
ての御質問にお答えをいたします。
坂井市では、地元で生産された農産物や特産物を学校給食に取り入れ、食育
の推進に力を入れています。地産地消の取り組みといたしましては、献立メニ
ューを工夫した学校給食の提供を行っているところであります。
月ごとに、地元産物を取り入れた「食育の日」や、鉄分を多くとることを意
識した「アイアンの日」、地元料理人のお勧めの食材を利用した「お楽しみの
日」など、食に対する感謝の気持ちと郷土の食文化への関心や理解を育ててお
ります。
また、食育に関しては、学校給食だけではなく、それぞれの家庭で用意した
食事を一家団らんでとることで、家族の会話がふえ、子どもたちの健全な心を
育む場として大変重要であると認識しております。
今、子どもたちが一番望むことは、家族が一緒に楽しく食事をとる団らんの
場であります。そういう点で、保護者の皆様方、あるいは、地域の方、あるい
は、おじいちゃん、おばあちゃんに対しましても、そのことはしっかり訴えて
いきたいと考えています。
子どもたちの食育は、幼児期の家庭料理、すなわち「おふくろの味」に影響
を受けるために、家庭では手間を惜しまず、時間を惜しまず「おふくろの味」
を、子どもたちの将来のためにぜひ提供していただきたいと思います。
議員御指摘の学校給食の食材に無農薬・減農薬野菜を取り入れ、添加物など
を使用しないなどの改善の取り組みについてではありますが、学校給食では、
大量調理による提供のため、安全な食材はもちろんのこと、安価で、一定量・
一定規格の食材を安定的に確保することが一番の課題となっております。
学校給食において量と質を満たした無農薬・減農薬野菜などの供給体制が可
能であれば取り組むことができますが、現在のところ、坂井市においては厳し
い状況であります。
引き続き、地産地消については、JAや、生産農家、農林水産課などとしっ
かりと連携をとりながら推進をしてまいりたいと思います。
「早寝、早起き、朝ごはん」、必ず子どもたちに朝御飯を食べて学校に来て
-228-
いただくようなことも、今進めているところであります。
以上。
○
副議長(前田嘉彦)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)それでは、再質問をさせていただきます。
今ほど、男女共同参画のいろんな啓発事業につきまして、副市長よりお答え
をいただきました。それで、参加者もふえて一応は少しずつ着実に進んでいる
というお答えでしたけれども、17年たったわけでありますので、啓発活動は
ちょっとそこに置きまして、それから一歩踏み込んで、やはり、3年計画とい
うか、5年計画を立てながら、今、福井市の活動をよく耳にするんですけれど
も、公民館ごとに、男女2名、98名の推進員がおりまして、そして、ほかに、
専門に学んだ8人のアドバイザーを設けて、そして、一緒に地域に出向いて、
男女共同参画を推進していって非常に効果を上げているということなんですけ
ども、市におきましても人材育成に力を入れていく必要があるかなと思います
けど、この点につきましてはいかがでしょうか。
○
副議長(前田嘉彦)北川副市長。
○
副市長(北川貞二)先ほど、男女共同参画の今までの啓発やら、いろいろ
こうやった中での効果っていうんですか、たしか、私もいろいろ見に行ってる
んですけども、昔って悪いんですけど、啓発、考え方もだんだん変わってきた
んではないかなと思っているところでございます。ただ、先ほど、田中議員も、
地域がまだ進んでいないということになりますと、今現在、23のまちづくり
協議会があるわけでございますので、その中へ、やっぱり女性も積極的に参画
やら参加していただいて、それによって、また、その地域の意識も変わってい
くんではないかなと思いますので、今後、まちづくり協議会の中でそういう部
会をつくったり、また、そういう場を設定して、なるべく、そういう理解、ま
た、啓蒙できるような体制も今後考えていきたいと思いますので。一番いいの
は、女性の意識改革をしてもらって、みずからが参画するような気持ちを持っ
ていただければ、こちらからはなかなか難しいんではないかなと思いますので、
その点、また御理解いただきたいと思います。
○
副議長(前田嘉彦)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)今ほど副市長からお話がありましたけれども、まち
づくり協議会ですか、いろいろ温度差がありまして、私たちの地域では女性が
計画に入っているんですけども、ある地区では女性がとても入れるような状態
でないっていうことも聞いておりますので、その辺、環境を整備するというの
も市の責務かなと思いますけども、その点についていかがでしょうか。
○
副議長(前田嘉彦)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)女性の皆さんが、先ほど副市長も申し上げたとおり、
-229-
23のまちづくり協議会の活動の中に御参加いただけるような環境整備が非常
に大事でございます。
それで、まず、御答弁の中でも申し上げましたが、23のまち協がそれぞれ
旧四町単位で連絡会を持っておりますので、まず、そちらでその連絡会を定例
的に行っています。それぞれのまち協の中にそういった部会などを設けていた
だくとか、参画していただきやすいような雰囲気づくりに向けて、ぜひお願い
を重ねていきたいというのが1点。
それから、2点目に、まちづくりパートナーシップの講座を4月から開設い
たします。行政側から、それぞれのまちづくり協議会の方へ、参加っていいま
すか、出向いていきまして、男女共同参画の活動、それから、女性活躍に向け
た取り組み、地方創生の事業の大切さといったようなこともあわせて御説明で
きる機会を設けていきますので、それは行政としてまたやっていける方法かな
と思っております。
それから、3つ目に、推進委員会の方でも継続した啓発活動を展開していき
ますので、3つ合わせてやっていきたいと。そして、さらに、ネットワークの
会 員 の 皆 さ ん 、 市 全 体 で 1 4 の 団 体 で 約 2 ,8 0 0 人 の 会 員 の 皆 さ ん が お い で
になりますので、それぞれの地域のまちづくり協議会の方へ御参加いただいて、
それぞれの地域で実践活動を展開していただくと、そうしますと、市民の皆さ
ん、行政、まちづくりの団体、女性自身という4つの大きな活動の輪につなが
っていくものと思います。ぜひそんな形で進めていきたいと思っております。
○
副議長(前田嘉彦)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)ありがとうございます。新しい試みも聞かせていた
だきましたけれども、その部会を設けるとしたら、例えば、女性を30%か4
0%か、そこら辺どのことは、また、地域の皆さんと協議しなければならない
と思うんですけれども、そういう数字も設けていただきたいなということを思
うんですけども、その点についてはいかがですか。
○
副議長(前田嘉彦)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)まちづくり協議会の活動そのものは市民の皆さんの
自主的な活動でございますので、まちづくり協議会の中でそういった目標を設
定していただくということは非常に大事だと思います。それに向けて、市全体
であるとか、いろんな目標の設定の大事さっていうのは、市としても説明を重
ねていきたいと思います。
○
副議長(前田嘉彦)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)わかりました。それでは、また、私たちも、もちろ
ん、積極的に市民活動として市民と協働のまちづくりを行いますけども、行政
としてもバックアップをまたよろしくお願いいたします。
-230-
それから、センターの、男女参画センター、今後、いろんなことを勘案しな
がら、また、結局、今のところは、市役所の、ちょっと離れているので、市役
所の近くにやはりそういうセンターを設けてほしいっていうネットワークの要
望もありますので、また、その辺しっかりと皆さんの声を聞いて、センターの
あり方を考えていってほしいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
それから、不登校の対策について、ちょっと再質問をさせていただきます。
今ほど、教育長からいろいろと取り組んでいることを聞かせていただきまし
て、非常に安心をするわけですけども。一部、相談っていうんですか、こうい
うことがちょっとわからないということなんですけども。相談に行くでしょう。
相談に行くと、例えば、お医者さんとか、学校とか、教育委員会とかが1つに
なって問題をすぐ解決してほしいのに、お医者さんへ行くと何ケ月待ってくだ
さいとか、いろいろあってなかなかすぐお答えがもらえないということで非常
に悩んでいる保護者の方もいらっしゃいますけど、そこら辺どの連携っていう
んですか、ネットワークというものはできているのでしょうか、お伺いいたし
ます。
○
副議長(前田嘉彦)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)不登校の問題ですけども、状況については、今、教
育長の方から御答弁があったとおりですけども、不登校になったお子さんの支
援的な部分については、例えば、適応指導教室、坂井市ではステップスクール
さかいがございますけども、そういった中での通室の部分とか、また、いわゆ
る、5日休みますと、不登校の兆候があるというような状況で、学校では状況
シートを出していただいています。その状況シートをもとに、教育委員会とい
たしましては、指導主事の先生方とか、いろんな連携の中で、学校と相談しな
がら、早めに、例えば、お子さんとか、御家庭の方に、声かけとか、そういう
こともしておりますし、また、どうしても学校に行けない状況が続きますと、
適応指導教室の方に通室して、そこで、例えば、団体行動をとるとか、そうい
ったものもお勧めしてますし、適応指導教室には、スクールソーシャルワーカ
ー、また、教員免許を持った指導員がおりますので、そういったところで支援
をしております。とにかく、教育委員会、学校、それから、適応指導教室、保
護者、そういった形の中で連携はとっております。そういった中で連携をとり
ながら、1日でも早い学級復帰を目指しながら支援をしているところでござい
ます。
○
副議長(前田嘉彦)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)今ほど聞かせていただきましたけども、お医者さん
との連携はどのようになっておりますか。
○
副議長(前田嘉彦)岡部教育部長。
-231-
○
教育部長(岡部恭典)お医者さんとの相談になりますと、そのお子さんの
いわゆる発達障がい的な部分がやはり出てきますので、どうしても、保護者の
同意とか、いろんな部分が絡んできます。そういったところで、どうしても、
保護者の方が自分のお子さんをそういった医療機関の方に受診をしたいなとい
うことであれば、例えば、学校の先生とか、そういった形の中で同席した中で
の相談はしますけども、不登校だからいきなり医療機関につなぐということは
しておりません。ただ、そういう病的な部分が、発達障がい的な部分があるん
じゃないかというようなことがあれば、やはり、適応指導教室の先生方も1回
受診してくださいよというようなことの声かけはしておりますけども、そうい
ったところで、医療機関とのつなぎというか、連携はとっております。
○
副議長(前田嘉彦)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)そういうこともちょっと相談されておりますので、
ぜひ、お医者さんとの連携も今後密にしてネットワークをしっかりとつくって
いただきたいと思いますので、その点、よろしくお願いいたします。
それから、今ほど、教育長の方から、長野県の、私もこの勉強会を去年の9
月に行きまして、「給食で死ぬ!!」っていう本に出会って、一体何かなと思
って、この間、買って、ちょっと読んだんですけども。もちろん、食事は家庭
が一番、それは私も重々わかっておりますし、皆さんもわかっていると思うん
ですね。でも、ここの校長先生は、若いお母さんに言ってもなかなか聞いてく
れない。それで、私たち、僕たちが学校から給食を変えなければできないとい
うことで、それがうまく講じて、そして、それが親に伝わって、最後は、今、
みんなでやっているということで。最初は、学校給食法の中に教育ということ
で学校給食は位置づけられておりますので、教育長の言うことは十分承知して
ますけれども、学校から給食を変えることによって非常に効果を上げていると
いうような報告でありました。先ほど、教育長の中に、精神的に不安定な子ど
もたちもいるということで、無農薬の野菜を使ったりすることで非常に落ちつ
いて、薬なんかで神経が痛められているのを、そういう食材を使うことによっ
て非常に感情が正常化して、そして、学習意欲が湧いてということがこの本の
中でも書かれておりますし。今までも大きな事件がありましたね。そこには、
入ってみると、インスタントラーメンとか、それから、空き缶のジュースが何
本もあったりして、そういう食の乱れによって犯罪が起きているという例もあ
りますけども、その点について、もう一度お願いいたします。
○
副議長(前田嘉彦)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)食が非常に大事であるということはもう重々わかって
おりますし、何とかして、無農薬であったり、無添加物のそんなもので学校給
食を賄うことができたらいいなと。そういうすばらしい事例もあるわけであり
-232-
ますが、今、春坂の給食センターでそれをやれるかというと、現実はなかなか
難しい問題もあるわけであります。
例えば、小さな学校の、そして、自校給食でやっている中で、周りにいる生
産者にお力をいただきながら、そういった無農薬であったり無添加のそんなも
のを協力しながらみんなで盛り上げていくという、そういうことはできたらい
いなとは思っていますけど、今のところ難しい問題もあるだろうと思います。
きょうも、ちょっと本を読んでいたら、今の子どもたちの中で一番問題があ
るのは、塩分のとり過ぎと添加物をとることによってキレる子どもが非常に多
くなってきているんだっていうような、そういう事例が出ているわけでありま
す。それを学校給食の中でやれるかというと、難しいな。これ、僕、教育長や
けど、僕が言うたらおかしいけど、やっぱり、一番手っ取り早いのは、家でお
母さんが、おばあちゃんが、それに力いっぱい目を向けて、かわいい子どもの
ため、かわいい孫のために、何とかして3食あるうちの朝と晩だけでもできた
らいいんでないかなって、僕やったら思う。おばあちゃんだって、お母さんだ
ったら、そんなことを思うけれども、そういう部分も含めて、行政側がこんな
ことを言うのはおかしいけれども。でも、努力しますよ。これから、今、どん
どんまた考えながら、何かの形でできんかなと思うけれども、とにかく、今っ
ていうことになったときに、とにかく、家で、家庭で何とかお願いできんかな、
せめて、朝、十分おいしいみそ汁を食べたり、みんなで笑顔で学校に送ってい
ただける、そういう家庭が全部だったらまだまだ変わっていくんでないんかな、
そんなことを思って、きょうも今ここに臨んでるですが、なかなか難しいなと。
努力はしていきたいと思います。
○
副議長(前田嘉彦)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)センター方式があるもので非常に難しいことは私も
重々承知なんですけども、こんなふうに成果が出ておりますと、改善したとき
に、先生方も、また、学習に力を入れたり、いろんな面で相乗効果が出て、結
局よくなっていくということで、実証がちゃんとされておりますので、小さい、
自校式もまだ残っているところもありますので、そういうところから少しずつ
進めていってほしいなって。そして、宮崎県の綾町は有機農業の町なんですけ
ども、差額の分を市が負担しているということも、調べてみますと、基金制度
を設けて、そういうこともありますので、急にこのような問題を出してすぐお
答えはできないとは思ってたんですけども、今後、また、市長とも、市長も子
どもは宝だっていうことで、少子化に向けまして、まち・ひと・しごとの中で
も、人口がふえるように、坂井市の学校給食は、無農薬、添加物がないものを
使ってるんだっていうことで、いろんな見方もできるかなと思いますので、今
後、また、検討していってもらいたいなと思っておりますので、よろしくお願
-233-
いいたします。
以上で終わります。
○
副議長(前田嘉彦)次に、14番、松本朗議員。
○
14番(松本
朗)日本共産党の松本朗です。私は、さきの畑野議員の代
表質問の答弁も踏まえ、4点について市長にお尋ねいたします。
第1に、総合的な子育て支援の充実についてであります。
地方創生などと言われていますけども、市長も言われているように今さらの
課題でありますが、避けて通れない課題でもあります。
人口減少対策のかなめは、どの町でも安心して子どもを産み育てられる環境
をつくることであることは、言うまでもありません。都市から地方へというU
IJターンなど、社会増を求める施策の重要性は否定しませんが、軸足を間違
えると本末転倒になります。
都会から地方への流れをつくることは本質的に難しいのです。出生率を上げ
ずして人口増を求めるならば、近隣市町との人口の奪い合いになるだけであり
ます。
28年度の坂井市の子育て支援の新規事業では、多子世帯子育て支援事業と
いうことで、商品券を支給する事業を3人目から2人目への拡大はあるものの、
その他、若干はありますが、大きな見るべき前進はありません。
逆に、今後、幼稚園の保育料が引き上げられることになるなど、子育て世帯
に負担が強化されます。
また、安倍内閣は、来年度、子育て世帯臨時給付金を廃止します。児童扶養
手当の加算をふやし、保育料の負担軽減措置もありますが、いずれも第2子以
降であります。子育て支援としては問題が多いのです。
子育て支援の充実についてこれまでも要求してきましたが、以下の点につい
て、改めて検討を求めるものです。
第1に、最大3倍以上にも引き上げられる幼稚園保育料の引き上げ幅を縮小
すべきではありませんか。
第2に、保育園保育料の引き下げも求めます。
かつて三国町の保育料は郡内でも際立って低い保育料でした。子育てしやす
い町として、人口の定着にも効果があったのではないでしょうか。
第3に、通学バスです。交付税需要額の算入額が事業費に見合っています。
教育長は、代表質問に対し、無料にするのは公平性を欠くとの従来どおりの答
弁でありましたが、義務教育の通学費に格差があることこそ不公平ではありま
せんか。無料にすべきであります。
第4に、学校の教材費、修学旅行費の保護者負担も子育ての世帯の家計を大
き く 圧 迫 し て い ま す 。 大 体 、 毎 月 5 ,0 0 0 円 か ら 8 ,0 0 0 円 程 度 、 教 材 費 と
-234-
して学校に持っていくわけです。これも、その一部は国の交付税措置で対応す
るものもあるのでありますけども、市の予算ではそうした国の交付税措置に対
する予算化の比率は3割程度と低いわけです。ここに予算を回すことは十分可
能です。教材費の父母負担を圧縮するための措置が求められるのではありませ
んか。
第2に、ゆりの里公園の事業の見直しと管理方針についてです。
ゆ り の 里 公 園 の 整 備 は 、 総 額 約 6 億 5 ,0 0 0 万 円 と 、 大 き な 費 用 を か け て
行われようとしています。これまで何回かこの計画に疑問を投げかけ、坂本市
長は、そのたびに事業に対する意欲を語ってこられました。市長の熱意は伝わ
ってきましたが、問題は市長の熱意に応える計画になっているのかということ
です。甚だ疑問です。費用をかけてパイプラインの象徴だけつくって、後の負
担をかけ続けることになりかねません。その結果、市財政を圧迫し、市民から
の批判が高まれば、これは市長の責任だけでは済まないわけです。計画はもっ
と緻密に行い、展望が開けるものにすべきです。
本格的開設を2年後に控え、市民の理解と納得がどこまで進んでいるでしょ
うか。この点も市は説明責任を果たさなくてはなりません。
そこで、以下、5点について答弁を求めます。
市民に対する説明の機会をいつ設けますか。
第2、ゆりの里公園における、レストラン経営を含めて、指定管理者導入の
方針は見直すべきです。指定管理者制度は、そもそも、民間のノウハウを生か
すことによって効果を上げるというものであります。市は、この指定管理者を
JAはるえとJA花咲ふくいに、その委託、指定管理を行わせるという計画で
ありますが、JAにこうしたレストラン経営などのノウハウがあるのでしょう
か。
第3は、指定管理料で、これを、レストランの経営、直売所、公園管理、こ
ういうものに全体として指定管理料を一括して支払うことによって、レストラ
ン、あるいは、直売所の経営の責任が曖昧になるのではありませんか。
こうした個別の事業の経営責任を明確にすることが、市の負担も減らすこと
につながるのではないでしょうか。
第4は、費用対効果の見通しがないものを新たにつくり、高い指定管理料を
払い続け、将来にツケを負わせることになる事業は見直すべきだと考えます。
この点で費用対効果が確実にあると言えるのか、改めてお尋ねいたします。
第5、改めて確認でありますが、レストラン事業者に対してテナント料を課
すことになるのでしょうか。議会においてはそのようにかつて説明されていた
と思いますが、改めてお尋ねいたします。
次に、大きな第3番目、市の機構再編についてでありますが、総務部局の強
-235-
化よりも、市民サービスの現場を重視するべきことを求めます。
部局の再編が予定されています。議会最終日に議案の提出予定となっていま
すが、そもそもなぜ議会最終日なのでしょうか。議会への説明は予算特別委員
会が予算を採決をする17日です。
予算それ自体には影響がないとの説明でしたが、行政機構の再編は今後の市
政運営の方向性を示すものであり、その意図がどこにあるのか議会が見きわめ
なければならない重要な案件です。よって、機構再編について市長の基本的見
解をお尋ねします。
この間の説明では、新しい部を設置するということでありました。それに伴
う課の再編ということがあるわけです。そうすると、それは、新しい部という
のは政策部門を設置というふうに推測します。
合併以来、職員を削減するために、坂井市は総合支所を縮小し、職員体制を
ふやしたのは総務部局です。市民に直接接する部局を縮小し、総務・政策部局
を強化するという方向には懸念を持ちます。
地方自治体の仕事の基本は住民福祉の充実です。そのかなめが職員サービス
であり、マンパワーではないでしょうか。
現状の坂井市は、財政を理由に正規職員を非正規に置きかえるなどを進めて
きました。本来、スタッフは最小でラインを充実する、これがサービスの基本
であります。今行おうとしている機構改革は、市民本位の行政サービスのあり
方とは異なるのではないでしょうか。職員を削減し、総務部門を増員すれば、
現場が悲鳴を上げることになります。
現に、保育士の約半数が臨時職員、給食調理師や図書館司書、コミュニティ
センター職員など、女性が活躍している職場で臨時職員に代替されています。
ここにこそ改善しなければならない課題があるのではありませんか。どのよう
に考えていますか、答弁を求めます。
第4に、低所得者対策の充実強化です。
消費税が8%に引き上がり、来年4月には10%に引き上げると、安倍首相
は発言を繰り返しています。国民の実質賃金は下がり続け、格差が広がってい
ます。こうしたときに住民の暮らしを守るのが地方自治体の役割です。最低限
の暮らしを支える施策の充実が求められます。
その1は、国民健康保険税の減免制度についてです。
今年度から国保税の減免制度が新たに策定され、生活保護水準の所得しかな
い方でも、従来は課税されていたものが解消される仕組みがつくられました。
前進であります。しかし、この減免の仕組みはあくまでも本人申請主義であり、
この制度の実質的な運用が重要であります。今、この減免制度の運用状況、実
績はどのようになっていますか。
-236-
第2に、この国保税の減免制度の拡大と周知の徹底を求めます。
市は、今年度から施行している減免制度について市民に積極的に知らせる姿
勢があるのでしょうか。例えば、ホームページでもこの減免要綱が閲覧できま
せん。なぜ例規に加えていないのですか。また、現在の税の減免基準は、免除
ゼ ロ に な る 、 税 金 が ゼ ロ に な る 免 除 基 準 は 生 活 保 護 水 準 の 1 .1 倍 で あ り ま す
が 、 1 .3 倍 ま で 引 き 上 げ を 求 め ま す 。
第3は、就学援助制度の充実であります。
この間、昨年度から就学援助に受給できる基準も引き上げられました。この
援助の内容の1つに、PTAの会費を援助に含めることを求めます。
第4は、貧困の連鎖を断ち切るために、無料の学習支援制度の充実、拡大を
求めます。
以上のことを求めて質問といたします。
○
副議長(前田嘉彦)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)松本議員の御質問にお答えをいたします。私の方からは
ゆりの里公園についての御質問にお答えをし、総合的な子育て支援については
教育長、福祉保健部長がお答えし、また、低所得者対策については財務部長、
教育部長、福祉保健部長がお答えをさせていただきますし、また、部局の再編
については総務部長がお答えをいたします。
初めに、ゆりの里公園の事業見直しと管理方針について、お答えをさせてい
ただきます。
まず、市民への説明についての御質問でございますが、ゆりの里公園再整備
計画については、これまで議員の皆様に説明をさせていただき、御理解をいた
だいているものというふうに考えております。
市民への説明については、市民の代表であります議員の皆さんや、議会を通
して市民の皆様に御説明させていただいているものというふうに考えておりま
す。
なお、整備の概要につきましては、今後、詳細設計が整った段階で、市の広
報等で市民の皆様にお知らせをしてまいりたいというふうに思っております。
次に、レストラン経営を含めた指定管理者制度について、お答えをさせてい
ただきます。
坂井市では、本定例会で上程している施設を含め、61の公共施設について
指定管理者制度を導入し、管理、運営をお願いをしているところでございます。
今回の事業において整備するレストランや直売所などを含め公園施設全体に
指定管理者制度を導入することを考えておりまして、レストランや直売所など
があることから、JAはるえ、JA花咲ふくいなどを中心に業務協定を結ぶこ
とで協議を進めております。
-237-
その協議の中で、レストランの管理運営についてはどのような方法が一番適
切なのか、先進地を参考にし、専門業者などの意見も聞きながら、現在、調査、
研究、また、協議をしているところでございます。
なお、JAや農業者団体等が実施しているレストランは全国的にも数多くあ
り、その中で、県内だけを見ても三里浜特産農協やJA越前丹生などが実施を
いたしております。
次に、指定管理料での一括支払いがレストラン経営責任の曖昧につながると
の御質問でございますが、先ほども述べましたが、公園施設全体を指定管理と
考えておりまして、現在、JA等と協議しているところでありますが、市とい
たしましては、レストランと直売所の経営については独立採算で運営すること
を考えております。
次に、事業の見直しについてお答えをいたします。
先日の志政会の代表質問でも述べさせていただきましたが、日本で最大級の
事業として莫大な事業費を投じた国営かんがい排水事業により、効率的かつ安
定的な農業生産力の向上が図られ、用水路がパイプライン化されます。
ゆりの里公園再整備事業は、今日まで利用されてきた農業等に係る用水の歴
史や、水に対する恩恵を、地域の方々を初め、後世にまで伝えていくことを目
的に実施をするものでございます。
また、この国営事業にあわせ、隣接した農村振興と都市住民及び農村住民の
交流の場であるゆりの里公園に観光施設としての付加価値をつけて再整備する
ことで、これまで以上に坂井市の農産物の販売力を強化し、地域農業の振興を
促進するほか、「農と水のテーマパーク」として、坂井市管内にありますさま
ざまな観光資源と連携することで、坂井市の新たな観光スポットして施設周辺
に県内外からの交流人口を増加させ、地域の活性化も図りたいというふうに考
えております。
また、米価下落が続き、農業改革など農業者を取り巻く環境がさらに厳しく
なってきていることから、農産物直売所があることにより生産者が継続して農
業に取り組めることはもとより、交流人口の増加を期待できる観光的な要素を
持った総合的な施設が必要であるというふうに感じているところでございます。
ゆりの里公園再整備については、各種事業を展開するとともに、夜間景観を
演出するライトアップを行うなど、観光誘客の観点も含め、新たな農産物の生
産拡大と、ブランド化、加工商品の開発など積極的に行い、地域の特産品を販
売、提供することにより、安定的な生産と農業所得の向上となるものと考えて
おります。
以上のように、今回の事業はさまざまな効果が期待できるものであるという
ふうに思ってますし、また、市民に愛される持続可能なテーマパークを目指し、
-238-
来場者皆様から親しまれる施設となるように努力をしていきたいというふうに
考えております。
次に、レストラン事業に対するテナント料を課すことの説明についてでござ
いますが、先ほどもお答えさせていただきましたとおり、レストランのテナン
ト料については、JAはるえ、JA花咲ふくいなどを中心に、直売所やレスト
ランも含めた公園施設全体について指定管理者制度による管理運営を行い、そ
の中で、レストランと直売所については独立採算で運営することを現時点で考
えております。
○
副議長(前田嘉彦)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)私の方からは、総合的な子育て支援の充実についての
質問のうち、通学バス及び保護者負担の圧縮についての御質問にお答えをいた
します。
まず、通学バスは交付税措置の観点からも無料にすべきだという御質問につ
いては、御理解いただいているように、代表質問の畑野議員にお答えしたとお
りでありまして、通学バスの運行については、通学支援問題検討委員会で決定
された方向性に従って、今までどおりの御負担をお願いしていきたいと考えて
おります。
次に、学校教材費、修学旅行費の保護者負担を圧縮するための措置について
の御質問にお答えをいたします。
学校では、学習に必要な教材等の購入は基本的に保護者の方にお願いしてお
りますが、なるべく保護者への負担とならないように、それぞれの学校で工夫
をしております。例えば、絵の具セットや、鍵盤ハーモニカ、リコーダーなど
は希望者のみが購入し、購入以外に個人で用意したものを使用している児童・
生徒が、現在、多数おります。また、修学旅行における費用は、一定の金額を
毎月積み立てするなどし、集金に無理のかからないように工夫をしております。
修学旅行は、児童・生徒にとって、団体行動を通じて問題解決に必要な情報
収集であったり、処理能力を身につけるとともに、協調性であったり、自主性、
あるいは、責任感を養成する、一生に一度の大切な思い出に残る学習のひとと
きであると思います。
保護者の同意が得られるならば、今後、旅行行程の見直しによる旅行経費の
削減も選択肢の1つとして学校に提案していくことも考えてまいりたいと考え
ています。
今後も、学校教材費、修学旅行費に関しては、保護者の負担軽減の工夫を学
校とともに考えていきたい、そして、保護者の理解を求めつつ、保護者に対す
る負担をお願いしていきたいと考えています。
以上です。
-239-
○
副議長(前田嘉彦)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)私からは、総合的な子育て支援の充実をのうち、
幼稚園保育料と、保育園の保育料について御説明をさせていただきます。また、
低所得者対策の充実強化のうち、無料塾制度の抜本的拡大についてお答えをさ
せていただきます。
初めに、幼稚園保育料の引き上げ幅を縮小すべきについて、お答えをいたし
ます。
一昨日の日本共産党議員団の代表質問でもお答えをさせていただいておりま
すとおり、子ども・子育て支援新制度では、国が定める基準額を限度として、
市町村が世帯の所得状況などを勘案して定めることとなりました。
坂井市の幼稚園保育料は、現行の保育所保育料や公立と私立の幼稚園のバラ
ンスを考慮し、また、現行の幼稚園保育料が県内でも最も低い水準であること
から、平成28年度より、大幅な負担増とならないように、3ケ年の緩和措置
を設け決定することといたしました。
昨年6月に開催をいたしました坂井市子ども・子育て会議において、幼稚園
保育料の段階的な改定について説明を行い、御理解をいただきました。また、
昨年10月に、市内15ケ所の幼稚園及び幼保園等で幼稚園保育料改定等の説
明会を行いました。650名ほどの参加をいただき、特に反対意見もなく、御
理解が得られたものと考えております。
次に、保育園保育料の引き下げを求めるについてでございますが、これも、
一昨日の日本共産党議員団の代表質問でお答えをさせていただきましたとおり、
近年、保育需要が拡大し、保育ニーズが多様化し、施設整備等に係る経費を含
め、保育に要する経費は増大をしてきております。合併以来、本市では、保育
料については、所得の高い階層の8階層を設けましたが、その他の階層の金額
の改定は行っておりません。県内他市と比べても低い水準となっておりますの
で、御理解をいただきますように、お願いいたします。
続きまして、貧困の連鎖を断ち切るため無料塾制度の抜本的拡大についての
御質問にお答えをいたします。
平成27年4月に施行されました生活困窮者自立支援制度の任意事業であり
ます子どもの学習支援事業は、生活困窮家庭の貧困の連鎖を防ぐという観点か
ら、支援を受ける生徒は、準要保護及び要保護家庭の生徒も対象にしておりま
す。学習の指導者には教員OBや大学生を学習ボランティアとして登録をして
いただき、指導を受ける生徒は無料で学習支援を受けることができます。
子どもの学習支援事業につきましては本制度の重要な事業と考えております
ので、今後ともこの事業を周知及び推進してまいりたいと考えております。
新年度に向けまして、市内の各学校に対して、ボランティアとしての学習支
-240-
援員の登録や、要保護世帯、準要保護世帯で学習支援が必要な生徒への周知も
あわせて依頼をいたしております。今後とも、さまざまな配慮を行いながら、
この事業を進めてまいりたいと考えていますので、御理解いただきたいと思っ
ております。
以上でございます。
○
副議長(前田嘉彦)野路財務部長。
○
財務部長(野路良二)では、私の方からは、松本議員の低所得対策の充実
強化に関しての、まず、国民健康保険税の減免制度の活用状況、及び、国民健
康保険税の減免措置の拡大と周知についての御質問にお答えをいたします。
まず、国民健康保険税の減免制度の活用状況についてでありますが、昨年、
国民健康保険税減免取扱要綱を新たに制定し、平成27年4月1日から施行し
ております。
昨年4月から現在までにこの減免制度を利用した実績としては、刑事施設等
に収容されたことによる減免申請はありましたけども、生活困窮等による減免
申請の実績はありませんでした。
次に、国民健康保険税の免除基準の拡充と周知方法について、お答えをいた
します。
まず、減免制度の周知についてでありますが、国民健康保険税の減免に関す
る事項については、国民健康保険税減免制度に関する市のホームページ等へ掲
載して周知をしているところであります。
また、国民健康保険税の納税通知書を発送の際に毎年同封させていただいて
おりますB5版のチラシに、減免制度の項目を平成27年度から新たに追加し、
送付しているところであります。そのほか、窓口においても同様のチラシを置
き、周知に努めているところでございます。
また、生活困窮等による減免基準についてでありますが、現在の基準では、
実 収 入 月 額 が 基 準 生 活 費 の 1 .1 倍 以 下 の 場 合 は 減 免 の 割 合 を 全 額 減 免 と し て
お り ま す が 、 実 収 入 月 額 が 基 準 生 活 費 の 1 .1 倍 を 超 え 1 .1 5 倍 以 下 の 場 合 は 、
減 免 の 割 合 を 1 0 分 の 8 、 同 じ く 1 .1 5 倍 を 超 え 1 .2 倍 以 下 に つ い て は 、 減
免 の 割 合 を 1 0 分 の 6 、 そ し て 、 1 .2 倍 を 超 え 1 .3 倍 以 下 の 場 合 は 、 減 免 の
割合を10分の4としているところでございます。
議員御指摘の、減免基準等の見直し、拡充については、昨年、要綱を制定し
たばかりでありますので、当面は、納税者の生活実態を十分見きわめながら、
この要綱の適正な運用に努めていきたいと考えております。
なお、社会経済情勢の変化や納税者の生活実態等に応じて要綱の見直しが必
要となってきた場合は、社会保障と税負担のあり方も考慮しながら適切に対応
してまいりたいと考えておりますので、御理解をお願いしたいと思います。
-241-
以上でございます。
○
副議長(前田嘉彦)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)松本議員の就学援助制度でPTA会費を援助に含め
ることの御質問にお答えをいたします。
坂井市では、生活保護受給者、いわゆる要保護世帯だけでなく、市が必要と
判断した生活困窮者、準要保護世帯を対象に児童・生徒の給食費や学用品費な
どを助成する就学援助事業を実施しております。
就学援助の対象費用は、先ほど申し上げた給食費、学用品費のほかに、通学
用品費、新入学用品費、修学旅行費、校外活動費、体育実技用品費、通学費を
支給しております。
国が定める要保護児童・生徒援助費補助金交付要綱の支給対象項目の中から、
市において要綱を定め、必要な援助を行っております。
国が定める要保護児童・生徒援助費補助金交付要綱の支給対象項目の中には、
松本議員おっしゃるとおりPTA会費も含まれておりますが、支給対象項目と
するかの判断につきましては市町村の裁量に委ねられており、PTA会費は坂
井市においては支給対象項目としておりません。
今後、PTA会費の納入状況の確認、近隣市町の支給状況を把握しながら、
支給対象項目に含めるかどうかについては調査研究していきたいと考えており
ます。
以上でございます。
○
副議長(前田嘉彦)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)それでは、部局の再編についての御質問にお答えさ
せていただきます。
坂井市は、地域自治区の事務を担うため、旧町役場を総合支所と位置づけ、
合併直後の急激な変化による影響を最小限に抑えるため、総務、財政、議会等
の部門を除いて、一定の権限を持たせた事務所として設置してまいりました。
その後においては、合併によるスケールメリットが得られるよう、効率的な
組織体制を目指し、一定の市民サービスを維持しながら、順次、本庁への業務
集約を図ってまいっております。
今月末をもちまして地域自治区の設置期間が満了することによりまして、地
域自治区の事務所としての機能を終えることとなりますが、人口減少問題や少
子高齢化社会の現状を見据えながら、満足度の高い市民サービスを提供してい
くことが大変重要であると認識しております。
本年4月からは、坂井総合支所を除く3つの総合支所については、現行の3
課体制から1課体制と再編し、従来の課を係として残すとともに、業務全般に
精通した再任用職員等を配置することとしております。住民窓口でのサービス
-242-
の確保をしっかり行ってまいりたいと考えております。
このことから、これまで以上に職員相互の連携がとりやすい体制となります
し、意思決定と事務処理のスピードアップが図られることから、安定した市民
サービスを提供することができ、多様化する市民の要望に柔軟に対応できる組
織体制になるものと考えております。
また、昨日の後藤議員の一般質問でもお答えをさせていただいておりますが、
本年4月からは、現在の福祉関係各課で取り扱っております、高齢、障がい、
児童等の総合的な相談窓口としまして福祉総合相談室を設置する準備を進めて
いるところでもございます。全庁を挙げて市民サービス向上のための窓口業務
の充実強化に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思
います。
以上でございます。
○
副議長(前田嘉彦)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)再質問します。
初めに、子育て支援の件でありますが、ほぼゼロ回答でした。それで、教育
長と福祉保健部長が答弁されましたが、これは、今、子育て支援がより重要に
なってきているという観点からお尋ねしたわけです。それで、教育部門の予算
も含めて予算編成権は市長にあるわけですから、市長の基本的な考え方をお尋
ねしたいんです。教育長にお尋ねしても、従来型を、残念ながら、きょうの答
弁 で は 変 わ り ま せ ん で し た の で 、 そ れ で 、 い わ ゆ る 多 子 世 帯 支 援 で 6 ,0 0 0
万円上乗せをして、1億円、商品券を配布するという事業では、その面では充
実拡大されました。ただ、本来、その通学バスの費用にしろ、教材費にしろ、
保育料が値上がりすることにしろ、値上がりっていうことは逆行するわけです
よ。他市町との比較とか、国の制度の問題は関係ないんですね、当事者は。こ
れまで幼稚園に預けてた家庭よりも3倍ぐらい保育料は引き上がるわけでしょ
う、3年後には。だから、そういう問題をどう捉えるのかっていうことが大事
なんじゃないかなと思うんですね。それで、その交付税措置で教材費も出てい
る。修学旅行は別ですけども。しかし、修学旅行でどこを手をつけるべきかと
いえば、旅行者の企画料が11%も取られているという現状にメスを入れるべ
きだと思うんですけど。それはそれとして、市が直接できるところでいうと、
教材費の個人負担の基準をもっとより厳密にして、坂井市が負担するべきとこ
ろは負担すると。工夫はされているとおっしゃるけど、実質的に軽減するとい
う仕組みをやっぱりもう一歩突っ込んで前進させていくことが、今、この時代
に期待されてるんではないかと思うんです。
そういう点で、坂本市長が、そういう、子育て、子どもを大事にするという
姿勢なわけですから、こういう時期に一歩前進する取り組みっていうのが必要
-243-
なんじゃないでしょうか。財政的裏づけをきちっと持って。いかがでしょう。
○
副議長(前田嘉彦)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)私は、何回も答えてきましたように、10年前に市長に
させていただいて、1つの大きな考え方として、将来を担う子どもさんのため
に精いっぱい努力していこうということでやってきた。それには、莫大な投資
しました学校の耐震とか、いろんな、もう、百何十億かかってますよ、今まで。
去年から冷暖房の整備もしていますし、いろんな面で、そのちっちゃいことで
なしに、莫大なお金をかけていますし。そういった意味で、安全・安心とか、
教育の環境づくりとか、そういう面でもしてますし。十分までもしてないかも
わかりませんが。こういった、今の子育て支援がゼロっていう、まだあります
けど、今回は、特に、3人目の商品券の補助事業を、今度2人目まで支援の商
品券も発行するっていうんか、支援することになってますし。全体的に、他町
村と比べたら、坂井市にとっては本当にいいっていうんか、多少なりに恵まれ
ているかなというふうに私は自信持って子育て支援については行っているつも
りでいます。
○
副議長(前田嘉彦)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)相対論の議論というよりは、現状から一歩さらにどう
するんだということで求めたわけです。
例 え ば 、 通 学 バ ス の こ と で 言 う と 、 保 護 者 負 担 は 1 ,3 0 0 万 円 な ん で す ね 、
小 中 学 校 で 。 そ れ は 、 4 0 9 億 円 の 坂 井 市 に 比 べ れ ば 、 わ ず か 0 .0 3 % な ん
で す よ 。 1 ,0 0 0 万 円 が 出 せ な い わ け が な い ん で す ね 。 し か も 、 本 来 、 学 校
から遠いところにたまたま住んでいる家庭が余分に負担をする、それが不公平
なんじゃないかっていうことをこれまでも言っていますが、改めて検討される
べきだと思います。
次、行きます。ゆりの里公園についてお尋ねします。
1つは、指定管理料のことで、市長の答弁で新たに明らかになったのは、レ
ストラン、直売所は独立採算ということであります。それは非常にいいことだ
と思うんですね。独立採算であるということは、さっき質問しましたテナント
料もちゃんと取るということでいいですね。その点については答弁されません
でしたけど。
○
副議長(前田嘉彦)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)ただいまの御質問ですけども、ゆりの里公園の
施設の管理につきましては、指定管理者導入ということで考えております。ほ
かの施設と同様に、事業目的に合ったことを管理をしていただくということで、
その中で自主事業として独立採算で中の経営をやってもらうということで、現
在のところは、テナント料とか、貸し館みたいな扱いは考えておりません。
-244-
○
副議長(前田嘉彦)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)今の部長答弁は、これまでの担当部局の答弁と食い違
いがあるんですよ。昨年、27年2月に予算特別委員会の中で、私はこの問題
を取り上げました。担当の次長は、建設費が確定していないけども、テナント
料もそこら辺から計算しないとだめと、やはり最低でも、光熱費とかそういう
ものがありますから取っていかないとだめという答弁をしているんです。今の
部長の答弁とどうなりますか。
○
副議長(前田嘉彦)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)昨年2月のまず計画段階では、全て、ランニン
グコスト、水道光熱費とかも一応施設が支払うということの前提で、少なくと
もその分だということで答弁されていると、お答えさせていただいているとい
うことですが、独立採算ということで、当然、その施設に係る営業に要する経
費については、独立採算ということで自分で支払ってもらうということで、改
めて施設の方で一括して支払ってその分をもらうというようなことではないと
いうような考えの違いだけでございます。
○
副議長(前田嘉彦)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)そうしますと、問題は指定管理料にかかわってくるわ
けですよ。6億円、レストランの部分でいうと1億円ぐらいでしょうか、そう
いう費用をかけて新しいお店を市がつくったわけですね。その市がつくった施
設を利用してレストラン経営をすると。通常、独立採算ということは、どんな
世界でも、お店に入ったらテナント料を払うわけですよね。払うところもJA
で、相手がJAでもいいんだけど、そのテナント料を払った部分も含めて独立
採算でやってもらうっていうのが、独立採算という日本語の意味じゃないんで
すか。その収入、テナント料収入は指定管理者全体の収入に入ると、そうする
と、全体の経費をいくらに想定するかという問題になるけども、収入としてカ
ウントできると。それによって指定管理料っていうのが決まってくるわけでし
ょう。そういう意味で、独立採算ということは、ちゃんと独立採算として責任
を持ってやってもらうという意味じゃないんですか。そういうふうにするべき
なんじゃないんですか。
○
副議長(前田嘉彦)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)ただいまお答えさせていただいたような運営は
ほかの施設の方でも実際に行っておりまして、それぞれ独立採算っていうのは、
指定管理料の収入にも入れないけれども、そのリスクとして発生した赤字につ
いても、その経営者が責任を持つということで考えております。
○
副議長(前田嘉彦)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)ちょっと今の議論がよくわかりませんでしたが。指定
-245-
管理者が責任を持つべきなんじゃないんですか。だから、そういう前提になっ
て指定管理料を設定しないとあかんのじゃないんですか。
それで、費用対効果があるって市長はおっしゃいました。坂井市がこれは農
水省の補助金をもらっていますので、農水省に対して計画を提出するわけです
ね。国は、補助金を出すにあたって費用対効果がなければ補助金は出しません。
レストランと直売所とそれぞれ単体で費用対効果を計算してますね。いくらで
すか。
○
副議長(前田嘉彦)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)すぐ見つけられないようですから。事前に坂井市が点
検 を 受 け た シ ー ト に よ り ま す と 、 直 売 所 の 投 資 効 果 は 1 .0 8 、 農 家 レ ス ト ラ
ン は 1 .0 1 で す 。 1 を 切 る と 費 用 対 効 果 な し と い う こ と に な り ま す ね 。 つ ま
り、ぎりぎりなんです。では、その費用対効果の計算式っていうのは、手元に
ありませんけども、ゆりの里ができる平成30年の計画はどうなっているかっ
て い っ た ら 、 ゆ り の 里 公 園 に 年 間 2 2 万 5 ,0 0 0 人 入 る と 。 レ ス ト ラ ン は 、
1日100人の300日営業で3万人入るという前提で計算されているんじゃ
ないんですか。そうですか。
○
副議長(前田嘉彦)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)数字的な根拠につきましては、今ほど松本議員
が言われるとおりの数字でございます。このB/C算出の根拠につきましては、
公的な資金を投入したのを減価償却で割り返して、1年あたりその部分が1以
上であれば当初の目的は達成しているということで。そもそも、この国の補助
事業等が採択されるためには1以上であるというのが前提条件であります。
しかしながら、実際問題、経営していく中では、公的な資金だけの回収だけ
では持続性はなかなか難しいというように考えております。ですから、いかに
事業活動として継続性を持っていくのかというようなことは、この当初の公園
は、整備する前の昨年の2月に、国への申請のために国の要綱に従って作成し
たもので、実際、この活動を行っていく上での数字というのは、これからきち
んと継続して運営ができていくように、市場調査もしなければなりませんし、
また、いろいろな提供物、また、時期、それに伴います入り込み数というのも、
もっともっと精査していかなければならないということを考えておりまして、
今現在、市・県・事業者、また、専門家の意見をいろいろ踏まえて何十回もこ
れから検討していって、1つの大きな見込みという数字をつくっていかなけれ
ばならないと考えております。
○
副議長(前田嘉彦)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)一般に、例えばレストランを出店させようと思ったら、
そういう市場商圏調査も含めてしっかりやった上で進出するんですよ。結局、
-246-
国はそういうことを求めているんじゃないんですか。そういういろんなことを
や っ て 、 減 価 償 却 を し て 、 そ れ で 1 .0 以 上 に な ら な い と 認 め な い っ て い う の
が仕組みなんでしょう。それを、数字合わせで、差し当たり補助金を取るため
に出してから、建物もつくって、今年度、着工なんでしょう。それで、これか
ら一生懸命調査しましょうって、それは、まさに、私が最初に言ったように、
見通しの曖昧なままで物事が進んでいるということの証明なんじゃないんです
か 。 こ ん な こ と で 、 責 任 持 っ て 、 担 当 課 が こ の ゆ り の 里 で 6 億 5 ,0 0 0 万 円
も国民全体の経費を使ってやるということについては、改めてこの計画がいか
に曖昧なまま進んできているのかということが明らかになったと思うんです。
私は、そういうことで、その結果を独立採算制だといって農協に押しつけるや
り方もちょっとひどいと思うけども。やる以上はちゃんと成功してほしいです
よ。しかし、今の段階でやっていることというのは非常にずさんだということ
を指摘しておきたいと思います。
改 め て 、 も う 一 度 聞 き ま す よ 。 で は 、 1 日 1 0 0 人 、 年 間 2 2 万 5 ,0 0 0
人の誘客がゆりの里であるという自信はありますか。市長、どうですか。
○
副議長(前田嘉彦)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)数字的なことは、今、整備されて、すぐあしたから成果
が出るとは私は思っていませんし、どんな企業にしても最初からそんなにもう
かったり、成果は出ないと思います。いろんな、そういう関係者が苦労して、
努力して、創意工夫して、初めて、将来的に成果が出るものであって、すぐに
求められるものじゃないというふうに思っていますし。だから、これも、そも
そも、今、春江のゆりの里公園が、今、投資対効果って先ほど言ってました。
だから、それがしてないから、何かに、せっかくある公園を、せっかく、今、
そ う い う パ イ プ ラ イ ン 事 業 で 1 ,1 0 0 億 円 も か け た っ て い う こ と で 、 今 の 貯
水槽もできたし、それを何とかあるものを生かそうと思ってやってきているん
ですよ。それが、今、国の方が6億四、五千万円ぐらいかかるんかね、全体的
に。国から約3億円ぐらいだと思いますし、国・県においても2億円ぐらいか
なというふうに。これから多少変更しますが。そういった中で、今、整備を進
めていますし。だから、レストランにしても、松本議員言われるように、レス
トランについては私はもうまるっきり素人やし、これからどうしていくかって
いうのは、本当に煮詰めている段階。今、JAはるえにしても、JA花咲ふく
いにしても、今、本当に、一生懸命、いろんなプロの人も頼んでやってますし。
だから、結果、この数字をぼんと言われても、私はちょっとそれ言えるわけな
いし。県と相談しての数字でありまして、それに近づくようにこれからは精い
っぱい努力をしていかなきゃならないというふうに考えています。
○
副議長(前田嘉彦)14番、松本議員。
-247-
○
14番(松本
朗)私も、春江町のときも議員で、ゆりの里公園を建設す
る判断のときにも加わっていました。そういう点では、いろいろじくじたる思
いがあるわけですよ。春江町のときも、このゆりの里の活性化のための協議会、
農協なんかも入ってやってきて、計画も立てる、しかし、なかなか思うように
ならない、そういう経過があるわけですね。坂本市長はそれを何とかしたいと
いう思いはわかりますよ。しかし、なかなか、無理なものを、思いはわかるけ
ど、さわらん方がよかったのかもしれないとも思うわけですね。少なくとも、
部 長 に 言 い た い け ど 、 今 、 現 在 の ゆ り の 里 の 指 定 管 理 料 が 3 ,0 0 0 万 円 足 ら
ずですよ。初めは赤字かもしれんけど、初めは赤字だっていうことも農協も見
込 ん で い る ら し い け ど 、 そ う い う と こ ろ を 、 独 立 採 算 っ て な れ ば 、 そ の 3 ,0
00万円の指定管理料がそんなに大きく上回らない、そういうことを期待した
いんですよ。どの程度想定しますか。
○
副議長(前田嘉彦)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)指定管理料がいくらになるかというのは、どう
いう形で、今、指定管理をしていくのか、また、公園整備して、どういう部門
で経費がふえるのか、ふえないのか、まだ試算もされていない状況であります
ので、どれぐらいを見込んでいるのかということについては、まだちょっと数
字は出ておりませんが、公園の管理部門についてはそれほど変わらないという
ように考えております。
○
副議長(前田嘉彦)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)公園管理料が変わらないんでしたら、あとは、それこ
そ独立採算の部門ですから、やはり、本来、変わってはならないということを
強調しておきたいと思います。
次、低所得者対策、特に国保税減免について部長はホームページに出てるっ
ておっしゃいましたけども、要綱は出てません。なので、要綱をちゃんと入れ
るべきだと思います。
それから、1年近くたって実質利用がゼロっていうことは、客観的にそうい
う方が存在されることは間違いないんですよね。せっかく制度をつくって、そ
れを広げない、本人が自覚して申請できないっていうことは、制度としての問
題 も あ る 、 周 知 の 仕 方 に 1 つ は 問 題 が あ る 。 そ れ か ら 、 6 割 減 額 が 1 .3 か な 、
生 保 基 準 の 1 .3 で す け ど も 、 や は り 、 こ こ も 実 際 に そ の 減 免 の 額 の こ と を 考
え た ら 、 も っ と 減 免 の 基 準 を 緩 和 し て 、 就 学 援 助 は 1 .3 な ん で す よ 、 生 保 基
準 の 、 そ し た ら 、 国 保 税 の 免 除 基 準 も 1 .3 ま で 引 き 伸 ば す の は 、 本 来 、 合 理
的なことじゃありませんか。制度はできたばっかりとおっしゃったけど、改め
て改善すべきではありませんか。
○
副議長(前田嘉彦)野路財務部長。
-248-
○
財務部長(野路良二)ただいまの件でございますけども、まず、生活基準
費 に つ い て は 、 今 、 1 .3 以 下 の 場 合 は 1 0 分 の 4 と し て お り ま す 。 1 .1 5 か
ら 1 .2 に つ い て は 1 0 分 の 6 と い う ふ う に し て お り ま す け ど も 、 こ れ に つ い
ては、今、国民健康保険の一部負担金の減免制度があります。それについては、
生 活 基 準 費 の 基 準 生 活 費 の 1 .3 以 下 に つ い て は 2 分 の 1 と い う ふ う な こ と で
ございますので、それに合わせたような形での制度ということでございます。
また、今の実際に生活困窮者による減免の実績がないということでございます
ので、今後、やはり、この減免制度については適正に運営していく、そして、
各自治体も、ほかの県内の自治体も、実際、減免制度はあるんですけども、実
際に利用はないというふうなことも聞いております。国保税については、その
ほかに、軽減措置がございます。軽減。7割、5割、2割の軽減ということも
ありますので、そういうことで軽減世帯については自動的に所得によって軽減
になりますので、そういうこともあわせて制度の中にありますので、そういう
ことが起因してこういう減免制度の利用が少ないのかなというふうに思います
けども、さらに頑張っていきたいと思います。
○
副議長(前田嘉彦)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)最後になりましたけども。やはり、子育ての問題で一
歩ずつ進めていくということが求められると思います、こういう時代の中で。
同時に、たくさん公共事業で坂井市がやってきてる〔一般質問用タイマーのブ
ザーが鳴る〕
そういうことを問題提起をして、質問を終わります。
○
副議長(前田嘉彦)ここで暫時休憩いたします。
2時55分、再開いたします。
○
(午後2時42分
休憩)
(午後2時55分
再開)
議長(橋本充雄)休憩前に引き続き、会議を開きます。
一般質問を続けます。
17番、人志議員。
○
17番(
人志)17番、政友会の人志です。通告に従い、2点につ
いて質問をさせていただきます。
まず1点目は、職員の職場環境の確保についての質問です。
職員が仕事に専念できる職場環境があってこそ、良質な市民サービスを安定
して維持・向上できるものと考え、以下、質問をいたします。
近年、心のストレスによる職員の病休が多くなっているとお聞きしています
が、合併以降、これまでの定員適性化計画による職員数の削減や新規採用抑制
が影響していませんか、御所見を伺いします。
-249-
次に、職場におけるメンタルヘルス対策やハラスメント対策について具体的
にどのような取り組みを行っているのか、お教えください。
3番目に、人事評価制度について、その目的は何であると認識しているのか
をお尋ねいたします。
4番目に、本庁や、市役所、その他、出先機関の窓口や相談業務等において
不当な圧力や暴力行為があった場合、組織としてしっかりと対応するシステム
は確立しているのかをお伺いします。
5番目として、新年度から支所の1課体制が図られますが、市民ニーズが多
様化する中、行政サービスの低下を招かないような対策はとられているのかを
お尋ねします。
次に、病院事業について質問します。
2015年3月、総務省は新公立病院ガイドラインを示しました。2007
年12月に示された旧ガイドラインを引き継ぐものですが、旧ガイドラインが
三国病院にもたらした影響と、新ガイドラインに対して三国病院はどのように
対応していくのかをお聞きします。
まず、旧ガイドラインに沿って策定された病院改革プランによってどのよう
な効果がもたらされたかをお尋ねします。
次に、三国病院における救急患者数、手術件数、臨床研修医受け入れ件数、
紹介率、逆紹介率、在宅復帰率の推移についてお教えください。
最後に、今後、収益の改善に向けどのような取り組みを行っていくのかをお
尋ねします。
以上をお伺いして、私の一般質問とさせていただきます。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)議員の御質問にお答えをさせていただきます。私
の方からは職場環境の確保についてお答えし、病院事業については三国病院事
務局長がお答えをさせていただきます。
初めに、職員の職場環境確保についてでございます。
まず、心のストレスによる病休者について、お答えをさせていただきます。
心のストレスによる休職者については年々減少傾向にございます。平成27
年度には6人の休職者が復職いたしまして、心のストレスによる休職者は、現
在、1人もいない状態が継続しております。
職員の職場復帰につきましては、平成25年度から、お試し出勤制度などを
取り入れた復職支援プログラムを活用しながら、復職支援に努めてきておりま
す。
職員削減に関しましては、第1次定員適正化計画において職員数の削減によ
る人件費の抑制を掲げ、5年間で96人の削減が行われてきております。第2
-250-
次定員適正化計画では、行政の効率化を図りながら適正な職員体制を構築する
ため、本年4月1日時点の最終目標値を670人と定めておりますが、新幹線
整備への対応や、丸岡城の国宝化、国体の推進など、新たな事業などにより、
目標数値の達成は極めて難しいものと判断しております。
平成28年度には第3次の定員適正化計画を策定することになりますが、1
人あたりの業務量がふえることにより市民サービスの低下を招くことがないよ
う、適正な職員数を目標とする計画を今後策定してまいりたいと考えておりま
す。
次に、職場におけるメンタルヘルス対策やハラスメント対策についてでござ
います。
四町が合併し市制が施行されたことで、今までと異なる新たな環境で仕事を
することになった職員にはさまざまなストレスが生じることも予想されました。
合併初年度には、医療職を除く全職員を対象としたメンタルヘルス講座を開催
し、また、合併の翌年度から本年度まで継続して専門機関と委託契約を結びま
して、月1回、臨床心理士によるメンタルヘルス相談窓口を開設してきており
ます。
この相談窓口では、仕事や職場の人間関係の悩みなどのほか、パワーハラス
メントなどの相談も受け付けております。また、自分自身の問題だけではなく、
管理職や周囲の職員からの相談についても、正職・臨時職員の区別なく実施を
されてきております。
さらに、新任管理職に対しては、部下のメンタルヘルス不調の早期発見を目
的としたグループミーティングを実施するほか、昨年度は、精神科医を講師に、
管理職全員を対象としたメンタルヘルス講座を開設してきております。
また、昨年12月施行の改正労働安全衛生法により、ストレスチェック制度
が創設されまして、厚生労働省が示す質問に回答することで、自身でストレス
の程度が確認できることになります。希望者は医師の面談を受けることも可能
となってまいります。
以上のように、メンタルヘルスやハラスメント対策を実施しながら、今後も
職員が安心して働ける職場環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
次に、人事評価制度の目的についてでございます。
国や地方公共団体においては、能率的かつ適正な運営を確保するため、能力
や実績重視の人事制度への転換が求められております。平成18年4月には、
職務・職責に応じた昇給制度の導入などの給与構造改革が実施され、翌19年
7月には、能力本位の任用制度の確立や、新たな人事評価制度の構築等を盛り
込んだ改正国家公務員法が公布されてきております。
この中で、人事評価は人事管理の基礎となるものとして明確に位置づけられ
-251-
るとともに、人事管理は人事評価に基づいて適切に行うこととされております。
国においては、国家公務員法改正により平成21年4月から人事評価制度が
施行されてきておりまして、また、地方公務員法も平成26年5月に同様の改
正がされまして、本年4月から施行されてまいります。
このような中、市におきまして人事評価制度を平成22年度から試行してま
いってきておりますが、平成28年度評価からは給与等の処遇に段階的に反映
させるとともに、今後、全ての職員を対象に実施を予定しております。
人事評価は、評価することにより職員に差をつけることが目的ではございま
せん。人材育成のための重要な手法と考えております。評価者との面談による
業務目標の確認や、評価を本人に伝えることにより能力開発や人材育成につな
げ、職員を成長させることにより組織の業績や成果を向上させていくための手
法であるものと考えております。
今後は、この人事評価制度を活用し組織全体の士気の高揚や職務能力の向上
を図りながら、一層の市民サービスの充実に努めてまいりたいと考えておりま
す。
次に、窓口や相談業務等において不当な圧力や暴力的行為があった場合、組
織としてしっかりと対応するシステムは確立されているかとの御質問について
でございます。
近年、自治体や自治体職員に対し反社会的勢力や過剰な要求をする一部の住
民等が、不当または威力等を背景とした方法により、自治体の持っている権限
や財産を自分たちの利益につなげようとする不当要求行為が全国的に発生をし
てきております。
このような不当要求行為に対しては、行政の健全性、公益性を確保するとい
う観点から、毅然とした姿勢で対処しなければならないと考えております。
このような状況を踏まえ、当市におきましても、坂井市不当要求行為等防止
対策要綱を定めております。暴力や脅迫等の不当要求行為に対して基本的な対
策を講じるとともに、具体的な事案に的確に対応するため、副市長を委員長と
し、警察関係者を顧問とする不当要求行為等防止対策委員会を設置し、全庁的
に対応できる仕組みがつくられております。
仮に、窓口等において不当要求行為が生じた場合や生じるおそれがある場合
には、対応責任者として各課長や施設責任者が指揮対応を行い、不当要求行為
防止対策委員会に報告し、警察に通報するなど、市役所内の組織だけでなく、
関係機関と連携協力し対応する仕組みが構築されております。
また、行政対象暴力に関する知識や対応にあたっての手法・心構えを示した
「行政対象暴力マニュアル」を平成25年に作成し、各職員が担当事務を進め
る際に、対応の基準として活用できるよう周知しているほか、毎年、県と県警
-252-
本部が主催する職員を対象とした行政対暴力対策研修会に参加し、平素からの
心構えについて研さんに努めているところでもございます。
今後も、庁内において事務事業に関する法令研究や知識の習得に努め、相手
に十分説明し理解を得る努力を重ねるとともに、不当要求行為等に適切に対応
するために、対応方法の習熟に努めてまいりたいと考えております。
最後に、新年度の支所体制と行政サービスについての御質問でございますが、
先ほどの松本議員の一般質問でもお答えをさせていただいてきておるとおりで
ございまして、今年4月からは、坂井市総合支所を除く3つの総合支所につい
ては、現行の3課体制から1課体制と再編し従来の課を係として残すとともに、
業務全般に精通した再任用職員等を配置することとしておりまして、しっかり
と窓口でのサービス確保を行ってまいりたいと思っておりますので、御理解い
ただきますよう、お願い申し上げます。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)直江三国病院事務局長。
○
三国病院事務局長(直江正一)私の方からは、病院事業についてお答えい
たします。
まず、旧ガイドラインに沿って策定された病院改革プランによってどのよう
な効果がもたらされたかについて、お答えいたします。
現在の改革プランは、総務省が平成19年に公表しました公立病院改革ガイ
ドラインに沿って、平成20年度に、目標年度を平成28年度とする、計画期
間8年間の坂井市立三国病院改革プランを策定いたしました。その中で、経営
の効率化、再編ネットワーク、経営形態の見直しの3つにつきまして研究・検
討を行ってまいりました。
まず、経営の効率化につきましては、財務に係る数値目標を掲げ、数値目標
達成に向けて取り組んでまいりました。また、再編ネットワークにつきまして
は、三国病院の位置づけを病床規模の大きい医療機関と小さい医療機関との中
間的な位置づけということで、病病連携、病診連携の促進を図ってまいりまし
た。
さらに、経営形態の見直しにつきましては、現在の地方公営企業法の一部適
用を維持するということでまいりました。
特に、経営の効率化の中では、アウトソーシングによります業務の外部委託、
医薬品、医薬材料等の購入手法、価格、委託業務契約等の検証、見直しを実施
し、さらには、ジェネリック薬品の導入促進、がん検診におけます個別検診や
精密検診などを実施してまいりました。
これらが、全て、改革、収支改善などに大幅な効果を上げたとは申せません
が、経費の削減など、一定の効果はあったものと考えております。
-253-
次に、三国病院におけます救急患者数、手術件数、臨床研修医受け入れ件数、
紹介率、逆紹介率、在宅復帰率の推移はについて、お答えいたします。
平 成 2 6 年 度 の 数 値 を 申 し ま す と 、 救 急 患 者 数 は 2 ,7 2 9 件 で 、 1 日 平 均
7 .5 人 受 け 入 れ て お り ま す 。 手 術 件 数 は 3 8 0 件 で 、 う ち 全 身 麻 酔 は 9 6 件
でありました。三国病院からほかの医療機関に紹介しました患者紹介件数は9
5 8 件 で 、 6 .9 % に な り ま す 。 ほ か の 医 療 機 関 か ら 三 国 病 院 に 紹 介 の あ り ま
し た 逆 紹 介 件 数 は 8 3 8 件 で 、 6 .1 % で ご ざ い ま す 。 在 宅 復 帰 率 は 7 7 .5 %
となっておりまして、年度によって増減はありますが、ほぼ横ばい状態でござ
います。なお、臨床研修医につきましては、三国病院は受け入れ施設にはなれ
ませんので、受け入れておりません。
最後に、今後、収益の改善に向けどのような取り組みを行っていくのかにつ
いて、お答えいたします。
新改革プランの策定にあたりましては、財務数値の検証、これに基づく収支
予測の結果だけにとらわれず、坂井市民、また、地域における必要とされる医
療の内容、施設のあり方など総合的に検証、検討し、自治体病院が病院を運営
することの意義を踏まえて目標指標の設定にあたることで、医療提供体制や収
支計画の上でも効果的で実現可能な改革プラン策定にあたってまいりたいと考
えております。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)17番、議員。
○
17番(
人志)最初のところです。総務部長の御答弁の中で、現在、
心のストレスによる病気の職員はないということなので、恐らく、最初に申し
上げた定員適性化計画による影響はないのかなというふうに率直に思います。
それにつきましては、当初600人という無理な計画を見直したことに対しま
して、率直に評価を申し上げたい。
しかしながら、新規採用の抑制という面で、なかんずく、給食センターや、
あるいは、幼保園などの調理員の新規採用の抑制につきましては、政友会の代
表質問でも取り上げましたが、極めて遺憾であると言わざるを得ない。いま一
度お聞きしますが、この技能労務職におきまして、今後、正職員を採用する計
画は全くないのでしょうか。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)議員御質問のとおり、合併直後の第一次の行政改革
大綱から、引き続き第二次行革大綱、その間、直接的には定員適性化計画で第
1次、第2次と計画を定めて、それに沿って、当初は今おっしゃった600人
から670人という目標の修正を行ってきております。その中で、今、御指摘
の職について新規の採用は行わないという方針が定められてきておりますので、
-254-
今、それに基づいて一歩ずつ来ております。今後どうなるのかという御質問で
ございますが、昨日でしたか、代表質問のときでしたか、副市長からも御説明
させていただいたように、今後の、例えば、給食センターの方針であるとか、
といったものの中でまた詳しく定められてくるのかなという思いでおります。
第3次の定員適性化計画が平成28年度予定されておりますので、その辺を含
めて検討されていくものと思われます。
○
議長(橋本充雄)17番、議員。
○
17番(
人志)このまま、いわゆる技能労務職の正職員採用を見送り
続ければ、要は、とどのつまりは、学校給食も幼保園も全て民営化という選択
しかないんです。それであるならば、その方向性を、きちんと、保護者の方、
あるいは、市民の皆さんに説明して理解をした上で、職員にもきちんと説明を
行われなければならないと思っています。
ただ、学校とか幼保園の給食を民営化するっていうことは、食の安全はもと
より、児童・生徒の健全育成に対する自治体の責任の後退ではないかというふ
うに考えています。もちろん、民間の給食事業者さんも頑張っておられて、丸
岡南中学校などでは非常に児童・生徒の評判はいいということは聞いておりま
す。しかしながら、きのうの質疑でも明らかになりましたように、安心で安全
で、しかもおいしい坂井市産米を全部使ってなかったり、そういった問題もあ
ります。そういったことを今後十分審査して考えていかなければならないんじ
ゃないかと思います。
それから、アレルギー食の増加、これはもう大変なもので、給食センターや
幼保園の現場で働く職員さんは、それは大変な思いをされています。
先ほどの新開部長の御答弁は、恐らく、そういった現場をよく御存じである
部長、あるいは、一昨日の副市長の御答弁、現場をよくわかっている副市長や
新開部長の本意ではないんじゃないかと思いますが、要は、技能労務職の正規
職員の新規採用につきましては、これは越前市において実績がございます。そ
れに、総務省も明確にそれを否定しているものではありません。私は、その現
場の悲痛な叫びを代弁させていただいて、第3次定員適性化計画においては、
技能労務職の退職に伴う欠員については、これを補充しないという方針の転換
を強く求めておきます。
次に、メンタルヘルス対策やハラスメント対策につきましては、必要な予算
措置も今回とられておりますので、その体制を今後も維持していただきたいな
と思います。
それから、人事評価制度の目的、これは、部長おっしゃるとおりで、あくま
でも、人材の育成を目的としたものでなくてはなりません。間違っても、それ
によって総人件費の削減を目的にしてはならないということを申し上げておき
-255-
ます。
次に、窓口対応や、いわゆる相談業務ですが、これは本当に組織としてしっ
かりとした対応をしなければならない問題でありまして、今後、引き続き、取
り組んでいただきたいなと思っています。
ただ、御答弁で言及がなかったんでお聞きしたいんですが、これは学校とか
幼保園などでも同様だと思いますが、教職員やあるいは保育士においても、そ
ういった対応はきちんととられているのかをお尋ねします。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)先ほども御答弁申し上げましたが、部長・支所長会
でも、そのマニュアル等の概要説明も行っておりますし、それから、昨年11
月初旬だったと思いますが、県の方での研修会に坂井市の方から各部局から2
0名参加しております。その研修成果を持ち帰りまして、それぞれの部局でま
た職員にいろいろ説明をしてきていると思いますが、重ねて、そのマニュアル
の周知、それから、対応方法の周知を含めて確認を今後しながら十分対応でき
るように努めてまいりたいと思っております。
○
議長(橋本充雄)議員。
○
17番(
人志)モンスターペアレンツとか暴力的な保護者に対して組
織としてしっかりとした取り組みを行って、現場の教職員や保育士が萎縮する
ことなく仕事に専念できるような、そんな環境づくりをお願いしたいと思いま
す。
それと、もう1点。三国病院で、やっぱり、病院ですと、24時間、不特定
多数の人が来られる。そういった中には、暴力的な方、あるいは、威圧的な方
がいるかもしれない。そういった組織的な対応はなされているか、局長にお伺
いします。
○
議長(橋本充雄)直江三国病院事務局長。
○
三国病院事務局長(直江正一)そういった事案、多くはございませんが、
あります。時間内につきましては事務局の職員が対応し、時間外につきまして
は守衛が対応しております。また、事務局職員につきましては、先ほど、総務
部長が申しました研修会に参加しており、守衛も会社の方でそういった研修を
受けております。いずれにしましても、そういった事案に対しましては毅然と
した態度で臨むように指導をしております。
○
議長(橋本充雄)17番、議員。
○
17番(
人志)次に、新年度から始まる支所の1課体制に関連してで
すけども、現在、支所で取り扱っている業務を本庁に移管する場合、具体的に
どの支所のどの業務を本庁に移管するのか、そして、それが本当に市民サービ
スの低下につながらないと言えるのかをお尋ねします。
-256-
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)支所の1課体制に向けて、それから、本庁の方へ集
約する業務について、今、最終段階の調整を行っております。先ほども御答弁
申し上げましたが、各支所での市民サービスの低下につながらないよう、精い
っぱい努めてその体制をつくっていきたいと考えております。
○
議長(橋本充雄)17番、議員。
○
17番(
人志)わかりました。まだ詳細を詰めてない段階ですので、
この件については今後の発表を待ちたいと思います。
次に、病院事業につきまして、いわゆる新ガイドラインというのは、基本的
に旧ガイドラインを踏襲する形をとってますので、大幅な変更は行われなかっ
たと考えますが、それでも、地方交付税措置とか、先ほど御答弁いただいた、
この救急患者数や、手術件数、紹介率、逆紹介率、在宅復帰率、こういった医
療の質向上を目指す目標設定の記述が盛り込まれているのと、あと、事務職員
に関しまして、外部人材の活用、それから、プロパー専門職員の採用、専門的
なスキルを持った職員を計画的に育成する仕組みの構築なども盛り込まれてい
ます。直江局長ほか、頑張っておられる三国病院の職員さんには、大変きつい、
失礼な言い方かもしれませんが、素人の職員では病院のマネジメントを行って
いくには限界があると思います。いわゆるプロフェッショナルの事務職員養成
というものが自治体病院の生き残りに必要なのではないか。また、これは、も
う民間病院ではよくあることでありますけども、事務局長や事務局次長に看護
師や、あるいは、医療技術職の職員が就任するという考え方もあると思います
が、この点につきまして直江局長のお考えをお聞かせください。
○
議長(橋本充雄)直江三国病院事務局長。
○
三国病院事務局長(直江正一)議員御指摘のとおり、一般行政事務に従事
していた職員が、人事異動によりまして病院事業に携わることは大変なものが
ございます。医療に精通している医療職者が事務局長などの職につくことは十
分、検討、実施されて、よい事項だと考えます。しかしながら、全ての事項が
病院内で完結する民間病院と違いまして、市が設置する自治体病院という性質
上、自治体組織の一部署としての求められる事務や議会との対応ということが
ございますので、それらを考えますと、まだ課題があると思っております。
○
議長(橋本充雄)17番、議員。
○
17番(
人志)現在は、この局長とか次長を含めて、事務職員が2年
から、あるいは、数年間隔で異動の対象となってしまいます。ですから、診療
報酬とか、病院経営に精通した職員の配置とか、育成が困難にあるんじゃない
かなというふうに思っています。そういうこともありまして、やはり、病院経
営を取り巻く環境が、今後、急激に変化するかもしれない。そういった中で、
-257-
いわゆるプロフェッショナルの事務職員の養成も必要かと思いますので、ぜひ、
改革プランの中で御検討いただければと思います。
次に、一昨日の広瀬議員による代表質問の中で、経営形態の見直しの方針に
ついての坂本市長の御答弁の中で、旧ガイドラインに基づく改革プランの中で、
三国病院は、公営企業法の一部適用という方式を維持して、先ほどの局長の御
答弁の中にもありましたが、改革プランを推進してきたとおっしゃっておられ
ました。そして、今回の策定にあたっては、地方公営企業法の全部適用や、独
立行政法人、指定管理制度などについて研究したいとのことでしたが、その中
で、地方公営企業法の全部適用という、一般的に聞きなれない言葉がありまし
た。この質疑を後でごらんになっている市民の方で御存じない方も多いと思い
ますので、局長、簡単で結構ですので、自治体病院の地方公営企業法について、
一部適用、全部適用とはどういうことなのか、ちょっと御説明いただけないで
しょうか。
○
議長(橋本充雄)直江三国病院事務局長。
○
三国病院事務局長(直江正一)まず、一部適用でございますが、これは、
地方公営企業法のうち債務規定のみを適用するというもので、会計の処理方法
が一般会計とは異なり、発生主義で経理を行います。また、市長が運営の責任
者であるというところは、一般の行政組織と同じであります。
一方、全部適用は、地方公営企業法の財務規定のみならず、全てを適用する
わけで、一部適用との違いはいくつかございますが、主な点を申しますと、ま
ず1点目は、運営の責任者であります事業管理者を置くことができるという点
でございます。事業管理者は市長が任命し、任期4年の特別職になります。2
点目は、職員の人事権が事業管理者になります。3点目は、給与が独自の基準
で条例で定めることができる点です。この3つが主な違いでございますが、制
度上はこれらのことが可能であっても、実際には、坂井市が設置する自治体病
院である以上、極端な人事、給与制度の導入、実施には慎重であるべきと考え
ます。小規模な病院では人事管理などの負担が増大するため、一部適用を採用
しているというのが実情でございます。
以上です。
○
議長(橋本充雄)17番、議員。
○
17番(
人志)わかりました。私は、経営形態のこの見直し、これに
ついては極めて慎重に協議されるべきだと思います。
例えば、今、局長に御説明いただいた地方公営企業法の全部適用ですけども、
おっしゃるとおり、全部適用された場合であっても、地方公営企業法に基づく
自治体の直営病院であることには変わりありません。公営企業としての独立性
が強化され、医療環境の変化に迅速に対応するっていうことがあるんでしょう
-258-
けども。今以上に、全部適用した方が病院経営に必要な効率的で効果的な取り
組みが可能になるということかもしれません。
いずれにしても、全部適用に移行しても、坂井市直営の公立病院であること
には変わりなく、診療内容とか医療費も変更はないということになっています
が、一般的には、一層の企業的手法の導入が図られるため、採算性が求められ
る、あるいは、経費の節減が求められる、それによって懸念されるのが、いわ
ゆる不採算部門といわれる医療部門、そういったことを初め、患者さんのため
の、あるいは、住民のための独自施策っていうのは実施するのは困難になって
る、そういうケースもあります。結果、それが患者さんや住民サービスの低下
につながるっていうことも考えられます。そんなことも改革プランの中では十
分議論していただきたいと思っています。
そして、地方独立行政法人化する場合、これはさらに慎重でなければならな
い、会計基準の変更に伴う人事給与や、財政会計システム、そういった構築の
変更に多額の初期投資が必要になってしまいます。さらに、この指定管理者制
度になると、これは民間譲渡の場合も同じだと思いますけども、現在の職員は
全て退職になってしまいます。つまり、一次的であるとはいえ、職員の退職に
伴う多額の負担金が発生してしまう。それに、指定管理者へのいわゆる委託料
を考えると、一般会計からの繰入額はさほど今と変わらない、そういうふうに
思います。
また、もう一歩進んで、民間譲渡となりますと、今、26億円の企業債の繰
上償還が発生する、そういった可能性もあり、大きな財政負担を伴うことにな
りかねません。それに、今は、病院会計の予算の議決や決算の認定を議会から
受けています。つまり、市民の代表である議会の意向が病院経営に反映されま
すけども、指定管理制度とか民間譲渡となると、直接的にはそれがなくなって
しまう。つまり、地域医療に対する公的責任が縮小する。ひいては、それが、
決して大げさじゃないと思いますよ、これ、健康で安心して住み続けることが
できるまちづくりにマイナスの影響を及ぼすものと思います。
いずれにしましても、今後、国の医療システムはどんどん改革されるかもし
れない。そういった改革が進む中で、三国病院も生き残りの取り組みが必要な
のは間違いありません。しかし、新しい病院の改革プランは、単なるそういっ
た改善じゃなくて、地域医療を守るための戦力となるプランであるべきだとい
うことを申し上げまして、質問を終わります。
○
議長(橋本充雄)次に、12番、田中哲治議員。
○
12番(田中哲治)皆さん、こんにちは。議席番号12番、志政会の田中
哲治です。通告に従いまして、坂井市の雇用対策についての一般質問をいたし
ます。
-259-
去る3月3日に、県立坂井農業高校の卒業式・閉校式に出席をさせていただ
きました。卒業生の答辞で、「私は中学のとき、土木を学ぶため、県立坂井農
業高校の環境システム科に入ろうと決めていた」という言葉がありました。そ
して、就職もその道を進んだようでございます。私は、今の若者が中学校のと
きに既に進路を決めていたんだなと感銘を受けました。
さて、現在、2017年、いわゆる来年の3月卒業・修了予定者の就職活動
採用情報の公開は、3月から一斉に解禁となり、経団連加盟企業を中心に、選
考、開始時期が従来の8月から6月へと2ケ月前倒しになりましたが、企業に
よってはそれ以前から選考を開始することもあり、選考開始時期が全体的に本
年卒業者よりも前倒しとなっております。福井県においても、県内の企業が参
加する合同企業説明会の真っただ中であります。
本年は学生の売り手市場と言われておりますが、本市では、1月にハローワ
ーク三国と運営協議会を立ち上げ、また、先般、厚労省福井労働局とUターン、
Iターン就職や、若者の就職促進、女性の活躍支援を中心に、地域の振興や雇
用の安定を図るため、雇用対策協定を締結いたしました。
このような中、総務省が2月16日に労働力調査を発表しましたが、正社員
数が8年ぶりに増加に転じたとの記事がありましたが、その内容は、前年と比
較 し て 2 6 万 人 増 加 し 、 3 ,3 0 4 万 人 に な っ た と の こ と で あ り ま す 。 ま た 、
新たに働き始める女性や高齢者の増加に加え、パートやアルバイトから正社員
に職種転換する方が目立ったようであります。
特に、女性については、子育ても終わった方、また、子育て中でも働きやす
くなったこと、高齢者については定年者の再雇用や新たに職種を選択して雇用
ができる企業も多く出てきていることも事実であり、雇用は改善できたと思い
ますが、やはり、賃金や消費への波及は依然鈍いようであります。
福井県労働局発表による県内の昨年12月の労働市場の動きは、有効求人数
は 1 万 7 ,6 8 6 人 で 、 前 年 同 月 比 で 8 % の 増 加 と な っ て お り 、 一 方 、 有 効 求
職 数 、 職 を 求 め る 数 で ご ざ い ま す け ど も 、 9 ,7 2 2 人 で 、 前 月 同 月 比 3 .1 %
の増加で、数字上での雇用失業は改善が進んでいるようですが、地方の景気は
まだまだ上昇とはいえず、今後、雇用促進が急務と私自身はそう思っておりま
す。
さて、本市においては、まち・ひと・しごと創生総合戦略の中で、坂井市に
おける安定した雇用を創出するを基本目標に掲げ、今後、あらゆる企業や組織
団体等の連携を強化し、本市産業の発展と雇用の創出にさらに取り組むことが
重視されます。
また、総合計画後期基本計画では、若年労働力を確保するため、若年既卒者
の就職支援や、若手人材の確保、新規学卒者を対象としたセミナーや企業説明
-260-
会を実施し、6次産業・ブランド商品の推進開発など、市内産業の高度化・魅
力向上に努めるとのことであり、さらに、高齢者の就業機会の確保については、
生きがいづくり・地域社会への参画の推進も行うとのことですが、次のことに
ついてお伺いをいたします。
まず1点目に、企業の新規誘致や既存企業の増設等に積極的に進められてお
りますが、近々5ケ年の地元雇用の実態について伺います。
2点目は、就業機会の確保や雇用の安定化のため、県、福井労働局、ハロー
ワークとの支援策の結果について伺います。
3点目は、農・商・工業、また観光事業との連携による雇用対策は考えてい
るのでしょうか。考えているのであれば、具体的な方法はどのようなものか伺
います。
4点目は、若者の雇用対策についてであります。
少子高齢化が進む中、若年層の労働力人口が減少し、最近の雇用情勢の堅調
さを受けまして新卒者の就職率は上昇傾向にあるものの、依然として就職がで
きない若者が存在していることも事実であります。
こうした中、若者の就職等に関し支援策を講じる必要があると思います。ま
た、先般の会議で、あるスポーツチームの監督の挨拶の言葉で、「今年は選手
の育成を重視して活動したいとのことですが、優秀な選手を入団しても働き場
所がないので、雇用場所をぜひともお願いしたい」とのことですが、今後、地
域経済が持続していくためにも、市民が安定した生活を送り、若者が坂井市に
住み続け生活ができる若者の雇用対策が必要と考えますが、その点を伺います。
最後に、高齢者雇用政策についてであります。
年金接続の必要性から、65歳までの雇用確保が完了し、さらに70歳まで
の雇用確保も考えなければならない時代になると思いますが、意欲と能力があ
れば年齢に関係なく活躍し続けられる社会づくりで、いつまでも健康なまちづ
くりが大事と思いますが、市の考えについてお伺いをいたします。
以上のことについて答弁を求め、一般質問といたします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)田中議員の坂井市の雇用対策についての御質問にお答え
をさせていただきます。
まず、企業の新規誘致や既存企業の増設等に積極的に進めているが、5ケ年
の地元雇用の実態についてをお答えさせていただきます。
坂井市では、一定規模の投下固定資産と新規雇用者数を満たす大規模な企業
に対し、企業立地奨励金制度を適用しております。県と連携し新規企業の誘致
や既存企業の増設を推進している中で、平成23年度から平成27年度までの
5年間で新規参入した企業が7社、既存施設の増設については8社となってお
-261-
ります。
また、市に新規に進出した企業や既存施設の増設等により坂井市民を新たに
雇用した場合には、当該制度の雇用促進助成金において、1人につき20万円、
障がい者である場合は40万円の助成金を交付しており、安定した雇用を生み
出す契機となっています。
近年5ケ年の雇用促進助成金の実績としては、障がい者13名を含む総勢1
73名の市民が新たに雇用されており、着実に雇用促進制度の成果が出ている
ものと考えてます。
次に、就業機会の確保や雇用の安定化のため、県、福井労働局やハローワー
クとの支援策の結果についての御質問にお答えをいたします。
市では、平成27年度にふくい若者サポートステーションの出張相談会を2
回開催をいたしておりまして、計9件の就職に関する悩み事相談を実施をいた
しました。
さらに、ハローワークが発行する求人情報の提供や、県が定期的に開催して
いる労働相談会、また、福井ジョブカフェが開催している、新入社員の職場定
着を図ることを目的とした交流会等の周知広報などを行い、関係機関との連携
の中で、就業機会の確保や雇用の安定を促進しております。
さらに、今年度より、厚生労働省からキャリアアップ助成金の支給を受けた
市内事業所に対しては、対象者が市内在住の場合には助成金を上乗せする、坂
井市企業キャリア支援事業を設けておりまして、これまでに、非正規から正規
雇用にキャリアアップした事業所9社中の10名に対して助成金を交付をいた
しております。
今後につきましても、ハローワークや県が行う雇用安定事業の周知広報や企
業キャリア支援事業による支援を継続するとともに、福井労働局と雇用対策に
関して協議を重ね、さらなる支援策を検討してまいりたいというふうに考えて
おります。
次に、農・商・工業と観光との連携による雇用対策について、お答えをさせ
ていただきます。
市では、福井労働局と締結した雇用対策協定により首都圏での雇用に係る情
報発信についての協議を進めていきたいというふうに考えておりますが、市産
業関係者の意見や情報を集約・整理した上で効果的なPRを実施する必要があ
ります。
第1次産業から3次産業、あるいは、6次産業にかかわる事業者や団体とも
連携し新たな労働力を坂井市に呼び込むため、農・商・工、また観光との連携
による雇用対策について検討していきたいというふうに考えております。
次に、若者の雇用対策について、お答えをいたします。
-262-
坂井市では、若年の未就業者に対する就職支援として、ふくい若者サポート
ステーションの相談会を開催をしておりまして、相談内容は多岐にわたり、一
人一人が抱える問題は多種多様で、画一的な支援策を講じるのは非常に難しい
のが現状でありまして、今後ともこういった悩みを抱える方に対しての相談会
を引き続き開催して、就労支援を実施してまいりたいと考えております。
また、働く意欲のある若者に対しては、ふくいジョブカフェを紹介し、社会
人としてのマナー講習や面接対策といった就職活動支援を行い、就労が推進さ
れるよう支援を行っていきたいと考えています。
特に、スポーツ選手の雇用の場についてでございますが、練習時間等を考慮
した上で、希望する雇用体系や職種に応じた求人情報の提供をハローワークで
行っておりますので、相談していただいて雇用につながればというふうに考え
ております。
最後になりますが、高年齢者雇用政策について、お答えをいたします。
意欲と能力のある高年齢者が年齢に関係なく活躍し続けられる健康なまちづ
くりは、地域の活性化や膨れ上がる医療費問題対策にもつながり得る非常に大
切なものだと考えられます。
現在、坂井市シルバー人材センターでは、高年齢者の健康で生きがいのある
生活の実現と、地域社会の福祉の向上、活性化に貢献するため、積極的な会員
募集活動のほか、業務ごとの委任や請負に限らず、派遣先の指揮系統で自由に
仕事を指示できる一般労働者派遣事業を推進し、より多くの会員がより多くの
事業所で就労できるよう事業を展開しております。
市といたしましては、こうしたシルバー人材センターの事業支援を行うだけ
でなく、一般企業への就労に対しては、ハローワークとの連携の中で高年齢者
の雇用機会確保に努められるよう協議していきたいというふうに考えておりま
す。
○
議長(橋本充雄)12番、田中議員。
○
12番(田中哲治)じゃあ、再質問をさせていただきます。
まず、1点目の地元雇用の実態でありますけども、今、市長の答弁より、新
規参入が7社と、また、市民の雇用が173名というふうにお聞きしたところ
でございます。ここで一番心配になるのは、今、テクノポートでも、今年の予
算のあれでは、今、長瀬フィルターが、ちょっと名前出して悪いんですけれど
も、ここでも、いろんなことで、就職っていうんか、ハローワークへちょっと
行きまして、2、3名とるようなお話もお聞きしております。結果はどうなっ
たかはちょっとわかりませんけれども、そのようなことで、坂井市民の方を積
極的にとるというお話も若干聞いております。
そのような中で、非常に心配されるのは、やはり、我が国の生産年齢人口が、
-263-
た し か 、 6 年 ほ ど 前 で す か 、 そ れ が 、 6 3 .8 % が 、 だ ん だ ん 人 口 が 減 少 に な
って、今、生産年齢人口が来年では60%を割るような、そのようなことも言
われております。
そのような中で、これは言っていいんかちょっとあれですけども、非常に、
後ほどもしますけども、やはり、若者のアルバイトが就職だなというふうな、
そういうふうなことも非常に懸念されるところでございます。そういうことで
ございまして、今、1点目の新規誘致やら既存企業につきましては着実に推移
しているというようなことで、今後ともよろしくお願いしたいと思います。
次、2点目の就業機会の確保と雇用の安定化ということで。実は、県の、先
ほど申し上げましたとおり、いろんなことで、求人情報、また、新入社員の教
育をしているというふうなお話でございますけれども、先般のハローワークと
のそのような立ち上げによりまして、今、ハローワーク三国は、春江町を抜か
した、あわら市、坂井市ですね。そうすると、そういうふうなハローワークと
の連携で、春江町の方はハローワーク福井が管轄になるんですわね。こういう
点はどのようになるんですかね。ここをちょっとお聞かせ願いたいと思います。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)ただいまの田中議員の御質問のハローワーク、
労働局との協定の締結なんですけれども、現在、福井県内では、坂井市を含め
まして、8団体、全国では73自治体なんですけども、その中には、福井県、
福井市、越前市、大野市、勝山市、越前町、鯖江市ということで、春江町の管
轄になっております福井のハローワークも同じように協定を締結しております
ので、ハローワーク三国と同じような活動を春江町においても行うということ
を考えています。
○
議長(橋本充雄)12番、田中議員。
○
12番(田中哲治)よくわかりました。
では、次に、3点目の農商工の観光事業との連携ということで。いろんなこ
とで、市長から第1産業から第2産業へというふうなことでございますけども。
実は、群馬県のみなかみ町、これはちょっと山へ入った2万ほどの町なんです
けども、今、東京都の品川区にあります日立システムズと、いろんな情報通信
等々共同で結んでおりまして、これは農業に関することだけでございますけれ
ども、農業のそのような雇用創出をしているというようなことで。非常に観光
地でもございます。それと、温泉町でもございます。そういうことで、雇用創
出をしながら、やはり、みなかみ町は町でございます。町民のそのような雇用
をこれから進めていくというふうな、これ、先般の新聞記事。ちょっと問い合
わせましたら、これから進めるんだというふうなお話もちょっとお聞きしてお
りますが。今後、この坂井市として、今ほど市長から答弁がありましたけれど
-264-
も、例を言うと、例えば大豆麦茶、今、これ、正直言うて、きょうも朝、JA
に行って、大豆麦茶、焙煎は大阪でして、水は富山と。ここで年間12万本売
り上げがあるんですけれども。これは、やはり、販路拡大があらんと、やはり
なかなかそういうようなのは6次産業でできないかなと。国庫事業でね。そん
なことをちょっとお話をさせていただいたんですけど。販路拡大があらんとや
はり難しいなというふうなことをおっしゃっておられましたけれども、今後、
こういうようなこともこれから進めていかないけないんじゃないかなというふ
うに思っているんですけれども、こういう考えはございませんでしょうか。お
茶でないかって、あらゆる面でちょっと考えがあれば、お願いしたいと思いま
す。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)これからの産業の振興を図るためには、単一の
事業、業種だけではなかなか振興はしていけないということで、特に、坂井市
におきましては観光というのが大きく割合を占めておりまして、中小企業の振
興及び雇用の対策でも、まず観光の事業と連携してというような位置づけをし
ていかなければならないというような意見をいろんなところで承っております。
そのような形で、産業の振興及び雇用の拡大ということで、中小企業の振興
の懇話会というのを設けまして、その中で、いろんな業界の方、業種の方に意
見を伺いながら、それぞれの、6次産業なり、また、観光を交えた体験農業な
り、いろんなあり方について、それぞれのこれからの振興策というものも、定
例的にそういう話し合いの場を持って今も進めておりますので、その中で雇用
についても、今後の対応、また、6次産業のあり方等についても話題として、
いろんな御意見を伺って進めてまいりたいと考えております。
○
議長(橋本充雄)12番、田中議員。
○
12番(田中哲治)あと、4点目の若者の雇用対策でありますけども、先
ほど申し上げましたとおり、あるスポーツ選手は、今年は選手の育成を重視し
たいというふうなことでございまして、今ほど、市長から御答弁がありました
けども。実は、昨年の12月、水球の日本男子、ポセイドンジャパンっていう
んですけども、あそこが32年ぶりにリオオリンピックに出場が決定したそう
でございます。その主力選手が無職であったというようなことでございますけ
れども、それから、オリンピックの出場が決まってから、就職が、企業がどん
どんあらわれたということでございますけども。教育長、あの場所にいたで、
ちょっと、一遍、あのスポーツチームのサッカーの監督のお話で、いろんな、
何か、いい就職、何かないですか、御意見等々は。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)突然のふりであれですが。今、いわゆる、学校の教員
-265-
で、昔であったら、教員枠として、国体であったり、あるいはオリンピック選
手をとってというような形になるんですが、最近はそれがなくなってきており
ます。それで、市としては、市の職員としてっていう部分でも、今のところ、
1人、任期採用で採用しているわけでありますが、なかなか、その枠、就職し
てしまうと、今度は、自分のスポーツにかける時間がどうとっていくかという
部分で非常に難しい面もあって、よほどその理解のある企業の中で就職しなけ
れば、本来の自分の練習時間をとるとか、そういう部分がなかなか見えてこな
い部分もありますので。どうでしょうかね。どう答えていいかわからんですが。
テクノポートのいろんな多くの会社がありますので、そこで何とかとってくれ
たらいいなとは思っています。
○
議長(橋本充雄)12番、田中議員。
○
12番(田中哲治)わかりました。私も若者の雇用対策っていうことで、
非常に重要だなと思っているところでございます。特に、これから坂井市を背
負っていく非常に社会の中核を占めて、これから、勤めると、税金も払いなが
ら、子育てもしながら、これから、やはり、そういうことで非常に大事だなと、
また、これから親世代の社会保障もいろいろ負担していかないけませんので、
これから、またいろいろと御相談あったら、お願いしたいなと思います。
最後に市長にお伺いしますけども。労働局と雇用対策協定を締結いたしまし
た。先般の新聞の中では、地場産業の活性化や、安心できる暮らしの確保、ま
た、地域雇用の安定を図る施策を連携して推進をしていきたいというようなこ
とで、私自身もこの雇用のことにつきましては協定は非常に大事だなと思って
おりますけども、この推進をしていくというのは具体的にどのようなことを考
えているんか、お考えがありましたらお願いします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)先日、福井の労働局とハローワーク三国との協定もさせ
ていただきました。そういった中で、働くにおいても、いろんな、そういう悩
みじゃないですけど、やはり、人間として、若い人からお年寄りまで働くこと
が大事、健康で働くことが大事やというふうに思っていますし、それが生きが
いにもつながっていくということで、そういう、労働局とか、いろんなそうい
う連携を結んで、これから、いろんな相談、こういう問題があるけどどうやと
かって、そういう問題について、どっちかというと指導してもらうっていうん
か、労働局の方から来る場合もありますけど、そういった連携を結んでいこう
ということだというふうに思います。
○
議長(橋本充雄)12番、田中議員。
○
12番(田中哲治)これからは雇用を期待するものでございます。坂井市
の皆さんが、よく働いて、また、よく汗をかいて、また、よくお米を食べて頑
-266-
張っていくことを期待して、私の一般質問を終わります。ありがとうございま
す。
○
議長(橋本充雄)以上をもって、一般質問を全て終了いたします。
お諮りします。
各常任委員会に付託いたしました議案等の審議のため、あす10日から3月
21日まで休会とすることにしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、あす10日から3月21日まで休会とすることに決定いたしました。
次の本会議は3月22日午前10時から再開をいたしますので、よろしくお
願いをいたします。
本日は、これをもって散会をいたします。
○
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
(午後4時01分
散会)
地方自治法第123条第2項の規定により、会議の経過を記録して、その相
違ないことを証するため、ここに署名する。
議
副
長
議
長
署 名 議 員
署 名 議 員
-267-
平成28年3月第1回
坂井市議会定例会議事日程(第5号)
平成28年3月22日(火)午前9時59分
開議
1.議事日程
〔第5号〕
日程第1
議案第5号
平 成 2 7 年 度 坂 井 市 一 般 会 計 補 正 予 算 (第 5 号 )
日程第2
議案第6号
平成27年度坂井市国民健康保険特別会計補正
予算(第2号)
日程第3
議案第7号
平成27年度坂井市後期高齢者医療特別会計補
正予算(第2号)
日程第4
議案第8号
平成27年度坂井市水道事業会計補正予算(第
2号)
日程第5
議案第9号
平成27年度坂井市公共下水道事業会計補正予
算(第2号)
日程第6
議案第10号
平成27年度坂井市病院事業会計補正予算(第
2号)
日程第7
議案第11号
平成28年度坂井市一般会計予算
日程第8
議案第12号
平成28年度坂井市国民健康保険特別会計予算
日程第9
議案第13号
平成28年度坂井市後期高齢者医療特別会計予
算
日程第10
議案第14号
平成28年度坂井市水道事業会計予算
日程第11
議案第15号
平成28年度坂井市公共下水道事業会計予算
日程第12
議案第16号
平成28年度坂井市農業集落排水事業会計予算
日程第13
議案第17号
平成28年度坂井市病院事業会計予算
日程第14
議案第18号
市道路線の認定について
日程第15
議案第19号
福井県市町総合事務組合規約の変更について
日程第16
議案第20号
指定管理者の指定(たけくらべ広場ほか2施
設)について
日程第17
議案第21号
坂井市行政不服審査会の組織及び運営等に関す
る条例の制定について
日程第18
議案第22号
坂井市消費者センターの組織及び運営等に関す
る条例の制定について
日程第19
議案第23号
坂井市病児病後児保育施設条例の制定について
日程第20
議案第24号
坂井市教育支援センター条例の制定について
日程第21
議案第25号
坂井市固定資産評価審査委員会条例の一部を改
-268-
正する条例について
日程第22
議案第26号
坂井市行政手続条例等の一部を改正する条例に
ついて
日程第23
議案第27号
坂井市立保育所条例の一部を改正する条例につ
いて
日程第24
議案第28号
坂井市介護予防拠点施設条例の一部を改正する
条例について
日程第25
議案第29号
坂井市企業立地促進条例の一部を改正する条例
について
日程第26
議案第30号
坂井市丸岡スポーツランド条例の一部を改正す
る条例について
日程第27
議案第31号
坂井市下水道条例の一部を改正する条例につい
て
日程第28
議案第32号
坂井市立三国病院使用料及び手数料徴収条例の
一部を改正する条例について
日程第29
請願第1号
災害ボランティア割引制度に関する意見書提出
を求める請願
日程第30
発議第2号
「災害ボランティア割引制度」の実現を求める
意見書の提出について
日程第31
議案第33号
損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定に
ついて
日程第32
議案第34号
坂井市部設置条例等の一部を改正する条例につ
いて
日程第33
同意第1号
教育委員会委員の任命について
日程第34
諮問第1号
人権擁護委員候補者の推薦について
日程第35
諮問第2号
人権擁護委員候補者の推薦について
日程第36
諮問第3号
人権擁護委員候補者の推薦について
2.本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
3.出席議員(26名)
1番
小
原
慶
之
2番
後
藤
寿
和
3番
川
端
精
治
4番
渡
辺
竜
彦
5番
前
川
徹
6番
南
川
直
人
7番
上
坂
司
8番
戸
板
健
-269-
進
9番
吉
川
貞
明
10番
古
屋
信
二
11番
上
出
純
宏 (11:27退出、11:30出席)
12番
田
中
哲
治
13番
佐
藤
寛
治
14番
松
本
15番
東
野
栄
治
16番
伊
藤
聖
一 (11:30退出、11:32出席)
17番

人
志
18番
川
畑
孝
治
19番
前
田
嘉
彦
20番
橋
本
充
雄
21番
永
井
純
一
22番
畑
野
麻美子
23番
山
田
栄 (11:27退出、11:30出席)
24番
広
瀬
潤
25番
田
中
26番
木
村
千賀子
朗
一 (11:31退出、11:33出席)
 (11:30退出、11:33出席)
4.欠席議員(0名)
な
し
5.説明のため出席した者の職氏名
市
長
坂
本
憲
男
副
長
北
川
貞
二
長
川
元
利
夫
総 務 部 長
新
開
和
典
財 務 部 長
野
路
良
二
生活環境部長
黒
川
正
夫
福祉保健部長
髙
嶋
優
文
産業経済部長
萬
道
正
之
建 設 部 長
䋆
本
賢
治
上下水道部長
寺
澤
英
二
教 育 部 長
岡
部
恭
典
三国病院事務局長
直
江
正
一
会計管理者
廣
田
芳
裕
教
育
市
6.職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
事 務 局 長
友
田
義
隆
事務局次長
村
田
由紀恵
書
三
寺
武
人
書
栗
田
ゆうこ
記
7.議事の経過
午前9時59分
開
議
-270-
記
第1回坂井市議会定例会
(午前9時59分
○
開議)
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
○
議長(橋本充雄)皆さん、おはようございます。
ただいまの出席議員数は26人であります。
定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。
お諮りします。
審議の都合上、日程第1、議案第5号、平成27年度坂井市一般会計補正予
算(第5号)から日程第30、発議第2号、「災害ボランティア割引制度」の
実現を求める意見書の提出についてまで、議案28件、請願1件、発議1件を
一括上程したいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、日程第1、議案第5号から日程第30、発議第2号まで、議案28
件、請願1件、発議1件を一括上程いたします。
これより、各常任委員会に付託いたしました案件について、各常任委員長よ
り審査結果の報告を求めます。
初めに、総務教育常任委員長の報告を求めます。
11番、上出純宏議員。
○
11番(上出純宏)皆さん、おはようございます。元気を出していきたい
と思います。
さきの本会議におきまして本委員会に付託された案件の審査結果と審議内容
について、御報告を申し上げます。
本委員会に付託された案件は、議案6件、請願1件、また予算特別委員会の
調査事項「予算議案の全般について」の対象議案2件であります。
去る3月15日、委員会を招集し、市長、副市長、教育長を初め、担当部課
長ほかの出席を求め、全委員出席のもと委員会を開会いたしました。
審査は、所管の各担当部課長からそれぞれ詳細にわたる説明の後、審議に入
りました。
その主な審議内容は、次のとおりであります。
最初に、総務部所管では、議案第21号、坂井市行政不服審査会の組織及び
運営等に関する条例の制定について、委員から、審査機関が機能するために市
民への周知など工夫されるところはあるのかとの問いに、理事者から、審査請
-271-
求による処分等については条例や規則等に伴って行う処分等の審査請求であり、
広報等で周知していくことは大切なことだと答弁がありました。
次に、請願第1号、災害ボランティア割引制度に関する意見書提出を求める
請願について、請願提出者の関係者を招致し請願の趣旨説明を受け、その審査
を行いました。
委員から、国が仕組みづくりを行えば、もし坂井市が被災しても、国の仕組
みどおりに割引制度あるいは無料化というものを施行できることから、非常に
重要なことと考えるという意見がありました。
ほかの委員からも多数の賛成意見があり、本委員会で採決の結果、この請願
について採択することに決しました。
次に、予算特別委員会から調査依頼を受けました議案第5号、平成27年度
坂井市一般会計補正予算(第5号)について、委員から、リモートデスクトッ
プ環境構築について詳細な説明を求めたのに対し、理事者は、職員が利用して
いる端末機器は行政専用のネットワークと不特定多数の人が利用しているイン
ターネット環境の両方が接続できる状況であることから、リモートデスクトッ
プ環境においてインターネット専用環境を構築する。万が一、ウィルスに攻撃
された場合、リモートデスクトップ環境は感染するが、市の内部ネットワーク
とは分離されているので、重要な情報が流出することはないとの答弁がありま
した。
議案第11号、平成28年度坂井市一般会計予算について、委員から、協働
のまちづくり事業で市制10周年記念及び三国ボート収益金還元特別事業とし
て予算配分されているが、事業費の使用に縛りはあるのかとの問いに、理事者
は、基本的に制限はないが、市として活用例は説明している。また、三国ボー
トの収益金還元事業というものも広く市民に周知していくためには、イベント
事業も有効な手段であるとの答弁がありました。また、LED防犯灯設置費補
助の方向性についてなどの質疑がありました。
次に、財務部所管でございます。
議案に対する質疑は特段ありませんでしたが、予算特別委員会より調査依頼
を受けました議案第11号、平成28年度坂井市一般会計予算について、委員
から、本庁舎・各総合支所施設整備工事費の内訳についての説明を求めたのに
対し、理事者は、本庁舎では老朽化している非常用自家発電機の入れかえ工事
や職員駐車場の簡易舗装であって、支所に関しては春江支所の外構工事費など
であると答弁がありました。
次に、教育委員会所管について。
議案第24号、坂井市教育支援センター条例の制定について、委員から、学
校になじめない児童・生徒のために坂井市教育支援センターがあると思うが、
-272-
学校への復帰率はとの問いに、理事者から、昨年12月現在で、小学生6名、
中学生10名が通室しており、そのうち、小学生が3名、中学生が7名復帰し
ているとの答弁がありました。
次に、予算特別委員会より調査依頼を受けました議案第5号、平成27年度
坂井市一般会計補正予算(第5号)については、委員から、小中学校通学支援
事業を減額した理由はとの問いに、理事者は、運行日数が減ったことが理由で、
予算要求時にはルートやバスの大きさなど不確定要素があり、正確に積算でき
ない部分があるので、運行日数を調整しながら積算したためとの答弁がありま
した。
次に、議案第11号、平成28年度坂井市一般会計予算については、委員か
ら、三国学校給食センターの暑さ対策について何か考えているのかという問い
に、理事者から休憩室と食堂にエアコンの設置計画をしているとの答弁があり
ました。
また、委員から、小学校の教材用備品が前年度に比べて減っている理由の問
いに、理事者は、平成27年度は小学校の教科書改訂があり、それに伴う備品
購入費があったためとの答弁がありました。
以上、それぞれの所管で質疑、意見が交わされ、採決の結果、本委員会に付
託された議案6件は全て原案のとおり可とすることに決しました。
また、予算特別委員会から依頼のあった調査事項「予算議案の全般につい
て」、本委員会は、対象議案2件について、議案第5号、平成27年度坂井市
一般会計補正予算(第5号)については異議ありませんでしたが、議案第11
号、平成28年度坂井市一般会計予算については、一部異議があったものの、
異議なしの意見が多数を占めましたので、2議案について原案が適当であると
報告することを確認しました。
次に、その他の主な協議について、次のとおり申し上げます。
総務部所管では、理事者から旧大木道具店リノベーション事業物件活用者選
考委員会の選考結果について、委員からは、職員の再任用制度における運用実
績と今後の方向性について、えちぜん鉄道の駅のバリアフリー化について、県
の広域避難計画要綱に掲載されている避難元と避難先の協議が行われているの
かについて、メロディーパーク木工館の移転計画について、新幹線開業に伴う
並行在来線の第三セクターに向けて坂井市からの要望はについて。
財務部所管では、理事者から税条例改正について、委員からは、小規模工事
に関する登録数や発注実績について、丸岡消防署跡地の利活用について。
最後に、教育委員会所管では、理事者から三国運動公園管理センター改修に
ついて、委員から、小中学校の土曜日授業の方向性について、坂井図書館が中
学校に隣接されたことによるメリット、デメリットについて、春江中学校体育
-273-
館のクラックについて、三国運動公園陸上競技場の改修について、第九演奏会
の今後について。
以上、本委員会に付託された案件の審査結果と主な審査経過を申し上げ、総
務教育常任委員会の報告といたします。
○
議長(橋本充雄)次に、生活福祉常任委員長の報告を求めます。
13番、佐藤寛治議員。
○
13番(佐藤寛治)それでは、生活福祉常任委員会の報告をいたします。
さきの本会議において本委員会に付託された案件の審査結果と審議内容につ
いて御報告申し上げます。
本委員会に付託されました案件は、議案5件と予算特別委員会からの調査事
項「予算議案の全般について」の対象議案8件であります。
去る3月16日に委員会を招集し、市長、副市長を初め、担当部課長ほかの
出席を求め、委員全員出席のもと委員会を開会いたしました。
審査は、所管の担当部課長からそれぞれ詳細にわたる説明の後、審議に入り
ました。
その主な審議内容は、次のとおりであります。
最初に、生活環境部所管では、議案に対する質疑は特段ありませんでしたが、
予算特別委員会より調査依頼を受けました議案第11号、平成28年度坂井市
一般会計予算について、委員から、一般廃棄物収集処理事業について県では雑
紙資源化に意欲を示しているが、坂井市ではどのように考えているかとの問い
に、理事者からは、一般廃棄物の組成調査を行い、実態を把握して、捨てられ
ている貴重な紙の資源について市民に周知してごみ減量に取り組んでいくとの
答弁がありました。
別の委員からは、住民票の写しなどのコンビニ交付を始めると個人番号カー
ドの利用価値が出てくると思うが、周知などはどう考えているのかとの問いに、
理事者から、個人番号カードの所持者をふやすことが一番だと考えるので、広
報紙やホームページ、ケーブルテレビなど、いろんなところで周知していくと
の答弁がありました。
次に、福祉保健部所管では、議案第28号、坂井市介護予防拠点施設条例の
一部を改正する条例について、委員から、廃止する施設について、そこで実際
に介護予防教室を運営していた団体があると思うが、今後どうなるのかとの問
いに、理事者から、引き続き、近くのコミュニティセンターなどでやっていた
だくとの答弁がありました。
次に、予算特別委員会より調査依頼を受けました議案第5号、平成27年度
坂井市一般会計補正予算(第5号)については、委員から、病児・病後児保育
委託事業で追加された新規事業の説明を求めたことに対して、理事者から、病
-274-
児・病後児を受け入れる側が現在こういう流行性感冒がはやっているというこ
とを保育所などに情報を流し、そのことによって保育所側も事前にこのような
感染症がはやる可能性があるということで予防していく。その情報を保育施設
等に提供していくことに対して支援をしていく事業との答弁がありました。
次に、議案第11号、平成28年度坂井市一般会計予算について、委員から、
非婚のひとり親家庭に対する寡婦控除のみなし適用が予算としてつかないのは
なぜかという問いに、理事者から、市全体で取り組むのであれば福祉でも対応
できると思うが、保育料の算定だけに取り入れるということは今のところ考え
ていないとの答弁がありました。
次に、三国病院所管では、議案に対する質疑は特段ありませんでしたが、予
算特別委員会より調査依頼を受けました議案第17号、平成28年度坂井市病
院事業会計予算について、委員から、新公立病院改革プランの中で、公営企業
法の全部適用や指定管理または民営化など、いろんな方法について検討しない
といけないと思うが、どのように検討していくのかとの問いに、理事者から、
いろんなことを想定しながら、どういった戦略が三国病院にとって一番いいの
かをコンサルタントにお願いしてプランをつくっていきたいとの答弁がありま
した。
以上、それぞれの所管で質疑、意見が交わされ、採決の結果、本委員会に付
託されました議案5件について全て原案のとおり可とすることに決しました。
また、予算特別委員会から依頼のあった調査事項「予算議案の全般につい
て」、本委員会は、対象議案8件のうち、議案第5号、議案第6号、議案第7
号、議案第10号、議案第13号及び議案第17号の6議案については異議が
ありませんでした。なお、議案第11号、平成28年度坂井市一般会計予算及
び議案第12号、平成28年度坂井市国民健康保険特別会計予算の2議案につ
いては一部異議がありましたが、異議なしの意見が多数を占めましたので、8
議案について原案が適当であると報告することを確認いたしました。
次に、その他の主な協議について、次のとおり申し上げます。
生活環境部所管では、理事者から、個人番号カード申請・到着、通知発送後
交付及び通知カード返戻状況について、委員からは、環境指導員の活動内容に
ついて、国民健康保険証の短期証と資格証明書の発行基準について。
次に、福祉保健部所管では、寡婦控除があるなしで保育料の違いはいくらに
なるのかについて、私立保育園への坂井産米使用の推進状況について、社会福
祉協議会補助金で人件費分が追加された理由について、広域連合と構成市の関
係について。
次に、三国病院所管では、理事者から、1月までの医業収益とアミノインデ
ックス検査の実績について、委員からは、市職員は人間ドックなどの検診をど
-275-
のくらい三国病院で行っているのかについて。
以上、本委員会に付託されました案件の審査結果と主な審査経過を申し上げ、
生活福祉常任委員会の報告といたします。
○
議長(橋本充雄)次に、産業建設常任委員長の報告を求めます。
12番、田中哲治議員。
○
12番(田中哲治)改めて、おはようございます。私より、産業建設常任
委員会の報告をいたします。
さきの本会議において本委員会に付託された案件の審査結果と審議内容につ
いて御報告申し上げます。
本委員会に付託されました案件は、議案4件、また予算特別委員会からの調
査事項「予算議案の全般について」の対象議案7件であります。
去る3月10日に委員会を招集し、市長、副市長を初め、担当部課長ほかの
出席を求め、全委員出席のもと委員会を開会いたしました。
審査は、所管の担当部課長からそれぞれ詳細にわたる説明の後、審議に入り
ました。
その主な審議内容は、次のとおりであります。
最初に、産業経済部所管では、議案第20号、指定管理者の指定(たけくら
べ広場ほか2施設)について、委員から、竹田農山村交流センター「ちくちく
ぼんぼん」の指定管理料はどれくらいの収益を見込んでの金額なのかとの問い
に 、 理 事 者 か ら 、 自 主 事 業 の 収 益 と し て 年 間 宿 泊 者 数 を 3 ,3 0 0 人 と 予 想 し 、
収入見込み額は700万円を想定しているとの答弁がありました。
次に、議案第29号、坂井市企業立地促進条例の一部を改正する条例につい
て、委員から、本社機能の移転ということは非常に難しいと思うが、重要なこ
とだと思う。どこか候補の企業はあるのかとの問いに、理事者から、保険会社
のコールセンターが本社機能を移転してもいいという打診が県の方にあり、現
在のところ、ここを候補に挙げているとの答弁でありました。
次に、予算特別委員会より調査依頼を受けました議案第11号、平成28年
度坂井市一般会計予算の議案に関して、委員から、ゆりの里公園整備について、
ゆりの里公園だけの単体で集客するというのは非常に厳しいのではとの問いに、
理事者側から、親水公園やイルミネーションなども含めて集客できるよう努力
していくし、観光の一面にもできればと考えているとの答弁がありました。
また、委員から、保育園などへの花あかり提供に係る米の購入について、J
Aは農家から安く米を買い取って、それを高く売ることに対しておかしいと思
わないのかとの問いに、理事者側から、精米をして保育園に配布しやすい形態
で納入されるが、感覚的には高いと思うので、今後、少しでも安くなるよう、
さらに交渉していきたいとの答弁がありました。
-276-
また、委員から、地籍調査の推進についてや、水産多面的機能発揮対策事業
での取り組み内容についてなどの質疑がありました。
次に、建設部所管についてですが、議案第18号、市道路線の認定について、
委員から、市道認定は6メートルの幅員がないと認定しないと言っていたが、
今回はなぜ4メートル幅員があるのかの問いに、理事者側から、事故や除雪等
の問題から幅員6メートルとしているが、今回の幅員4メートル道路について
は歩行者専用道路であると答弁がありました。
次に、予算特別委員会より調査依頼を受けました議案第11号、平成28年
度坂井市一般会計予算に関して、委員から、橋りょう点検業務について資格を
持った職員でこの点検はできないのかとの問いに、理事者側から、専門的な構
造力学の知識が必要であり、素人が判断したのでは安全・安心につながらない
ので委託でお願いするとの答弁がありました。
また、委員から、高速交通対策事業で新幹線関係の予算しかないが、福井港
丸岡インター連絡道路整備も市としてもっと強く県に要望しないといけないの
ではないかとの問いに、理事者から、常々、県に要望している。今後も引き続
き新幹線と絡ませながら、早く着工できるよう市としても努力していくとの答
弁がありました。
ほかに、道路補修について、どのように把握をして、将来どのように対応し
ていくのかなどの質疑がありました。
次に、上下水道部所管では、議案第31号、坂井市下水道条例の一部を改正
する条例について、委員から、今回基準値が変更されるトリクロロエチレンは
人体にどういった影響が懸念されるのかとの問いに、理事者から、発がん性が
指摘されており、人体に影響を与えるものとの答弁がありました。
次に、予算特別委員会より調査依頼を受けました議案第8号、議案第9号、
議案第14号、議案第15号及び議案第16号については、特段の質疑、意見
はありませんでした。
以上、それぞれの所管で質疑、意見が交わされ、採決の結果、本委員会に付
託されました議案4件は原案のとおり可とすることに決しました。
また、予算特別委員会より依頼のあった調査事項「予算議案の全般につい
て」、本委員会は対象議案7件について原案が適当であると報告することを確
認しました。
次に、その他の主な協議について、次のとおり申し上げます。
産業経済部所管では、理事者から、昨年11月15日に開催された「キャナ
ルフェスタ
水と農と食の祭典inゆりの里公園」において、農業農村整備事
業広報大賞優秀賞をいただいたとの報告がありました。
委員からは、小学校給食で「花あかり」と「梨タルト」が出されたが、児童
-277-
の反応について、農地中間管理事業において坂井市ではどれだけの集落が取り
組んでいるのかについて、ゆあぽ~との風呂場照明が暗いのではについて、イ
ノシシなど有害鳥獣捕獲に係る支援について。
次に、建設部所管では、理事者から、市道での事故における和解交渉の進捗
状況について説明がありました。委員からは、空き家リフォームに関する補助
について市内の工務店などへの情報提供はどうなっているのかについて、特定
空き家による勧告の目標は持っているのかについて。
次に、上下水道部所管では、包括的業務委託について4社の共同企業体で行
っているが、役割分担はきちんとされているのかについて、従来から使用して
いる鋳鉄管の内部検査について。
以上、本委員会に付託された案件の審査結果と主な審査経過を申し上げ、産
業建設常任委員会の報告といたします。
○
議長(橋本充雄)次に、予算特別委員会に付託いたしました案件について、
予算特別委員長より審査結果の報告を求めます。
10番、古屋信二議員。
○
10番(古屋信二)私の方からは、予算特別委員会の報告をさせていただ
きます。
さきの本会議において本委員会に付託された案件の審査結果と審議内容につ
いて御報告申し上げます。
本委員会に付託されました議案は13件であります。
去る2月24日から26日の3日間委員会を招集し、担当部課長ほかの出席
を求め、委員会を開会いたしました。
審査は、部局ごとに平成27年度補正予算並び平成28年度当初予算の議案
内容について、各会派のめいめいの議員が質疑し、それぞれの所管の部局長及
び課長がそれぞれ対応する一問一答方式で審議を進めました。
審議されました主な内容について、次のとおり申し上げます。
最初に、総務部所管について。
委員から、合併10周年は、福井県の第2の都市として、また、住みよさラ
ンキング上位の市として、今後さらなる施策を示し実践していくことが必要と
考えるが、どのような考えを持っているかとの問いに、理事者から、市制施行
10周年記念を市民の皆さんとともにお祝いするとともに、市長の市政運営キ
ーワードでもある「笑顔」が記念事業等を通して市民のさらなる一体感の醸成
に努めていきたい。また、合併以来、市の基盤となる市民憲章や、まちづくり
基本条例、議会基本条例、各種都市宣言、総合計画等をつくっているので、そ
ういうことも総括することをあわせて準備しているとの答弁がありました。
また、委員から、人口減少対策事業は各課との連携が非常に重要になってく
-278-
ると思うが、どのように管理して推進していくのかとの問いに、理事者から、
人口減少に歯どめをかけていくためには、坂井市まち・ひと・しごと創生総合
戦略の効果検証を行い進捗管理をしていく必要があると考えている。また、各
部局においては、重要業績評価指標の進捗管理を徹底して、さらに効果のある
事業とするための見直しを図っていく。また、妥当性、客観性を担保するため、
第三者委員会を設置して効果検証を実施していきたいとの答弁がありました。
ほかに、結婚サポート事業や、防災行政無線の春江、坂井地区の工事計画な
どの質疑があり、それぞれ議論されました。
次に、財務部所管について。
委員から、法人市民税の税収減の影響額はどれくらいかとの問いに、理事者
か ら 、 平 成 2 6 年 度 と 2 7 年 度 税 制 改 正 に よ る 影 響 額 は 約 1 億 2 ,0 0 0 万 円
の税収減と見込んでいるが、国が直接徴収した分については地域間税源の偏在
を是正するために交付税として地方に再配分されるため、結果として増収につ
ながる可能性もあるとの答弁がありました。
また、委員から、空き家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、固定資
産税の特例対象から除外された事例はあるのかとの問いに、理事者から、担当
所管において、この特別措置法に基づく勧告がなかったため除外した事例はな
いが、今後、勧告がなされた場合は課税特例対象から外す措置を行っていくと
の答弁がありました。
ほかに、監理委託料の算出根拠や補正予算での医業収益赤字補填のあり方に
ついてなどの質疑があり、それぞれ議論されました。
次に、生活環境部所管について。
委員から、コンビニ交付サービス事業のサービス内容についての問いに、理
事者から、個人番号カードの電子証明書を利用して、住民票の写し・所得課税
証明書・印鑑登録証明書・戸籍証明書・戸籍の附票など5種類の証明書を交付
する予定で、市内37ケ所のほか、全国のコンビニ店舗で取得ができ、さらな
る利便性が図れるとの答弁がありました。
また、委員から、国民健康保険特別会計の法定外繰出金について毎年ふやし
て対応していくのかとの問いに、理事者から、毎年これだけの法定外繰り出し
ということは難しいと思っている。今後、国の支援等も拡充されるという話が
あり、まだ明確な数値等示されていないが、そこらを勘案しながら、被保険者
の方々にどのようなお願いをするか、今後検討していきたいとの答弁がありま
した。
ほかに、コミュニティバス運行事業や、ごみの排出量を減らすための方策に
ついてなどの質疑があり、それぞれ議論されました。
次に、福祉保健部所管について。
-279-
委員から、新規の坂井地区二次救急医療運営事業について具体的な事業内容
を求めたことに対して、理事者から、坂井地区内では、現在、7医療機関が二
次救急搬送の受け入れをしているが、救急医療に対する医師や看護師、空きベ
ッドの確保に経費がかさむこともあり全国的に二次医療救急機関が減少してい
る状況で、今後も継続して坂井地区での二次救急を確保・維持していくため、
補助を行うものとの答弁がありました。
また、委員から、認知症施策推進事業での認知症初期集中支援チームの活動
内容についてはとの問いに、理事者から、認知症について専門的な知識・技能
を有する医師の指導のもと、各種専門者がチームとなって、認知症の方や疑わ
れる方とその家族に対し初期段階から家族の支援などを集中的に行い、少しで
も自立した生活に向け支援していくという活動との答弁がありました。
また、成年後見人制度の周知方法や民生委員の人数は確保できているのかな
どの質疑があり、それぞれ議論されました。
次に、産業経済部所管について。
委員から、農山漁村活性化プロジェクト支援事業における農産物直売所や農
家レストラン等の整備についての問いに、理事者から、施設の管理運営につい
ては、国の要綱要領で農業者やJAが管理運営することが条件になっているの
で、現存のユリーム春江や公園、直売所やレストラン、また、せせらぎ水路等
を含めた公園全体を指定管理者制度として業務委託を結んでいくとの答弁があ
りました。
また、委員から、中小企業支援事業において新たな支援を考えていくのかと
の問いに、理事者から、空き家を活用してビジネスに取り組む経費として、市
内業者を利用した場合に改修工事費や家賃の一部を助成していきたい。また、
市商工会を通した事業補助金では、新規創業支援事業について平成28年度か
ら限度額を80万円に増額していきたいとの答弁がありました。
また、有害鳥獣捕獲事業での捕獲増に対する取り組みや生産調整作物である
そばの特産化に対する考えなどの質疑があり、それぞれ議論されました。
次に、建設部所管について。
委員から、都市計画マスタープランが平成20年に作成されている。合併し
て10年がたつ中でいろんな状況が変わってきているので見直しが必要ではな
いかとの問いに、理事者から、この計画は20年先を目標設定としてつくられ
ているが、国や県からおおむね10年に一度見直しを行うよう指導等も受けて
いるので、平成29年度から見直しに向けた作業を行っていきたいとの答弁が
ありました。
また、委員から、空き家除却支援事業で3件挙げているが、これは解決する
可能性があるということで挙げているのかとの問いに、理事者から、特定空き
-280-
家の他に、それに近い空き家を対象として助言や指導を行っていき、その中で
家庭の事情によっては補助金で支援していきたいという答弁がありました。
ほかに、道路橋りょう維持事業の内容や、空き家を市営住宅として活用して
はなどとの質疑があり、それぞれ議論されました。
次に、教育委員会所管について。
委員から、気がかりな子どもが統計的にもふえていくということで、学級サ
ポーターや支援員、ソーシャルワーカーの増員についての考えはとの問いに、
理事者から、気がかりなお子さん方がふえている状況で学校からの要望数を、
100%応えることはなかなか難しいが、ふやしてきている。今後、県からの
支援をお願いできるように働きかけていきたいと回答がありました。
また、委員から、ストレスチェックが義務化されたが、診断の結果をどのよ
うにフォローしていくのかとの問いに、理事者から、ストレスが高いと評価さ
れた職員には、面接指導案内をして、本人から面接指導の申し出があれば、医
師による面談を行い、例えば勤務時間を少し短くするなど、必要な措置を講じ
ていく。また、ストレスチェックの実施により、所属ごとの集計、分析を行う
ため、職場の環境改善にも取り組めるのではないかとの答弁がありました。
ほかに、一筆啓上手紙資料館管理運営事業で、今後の入館者増のための取り
組みや、小学校施設整備事業において今後の建てかえ計画や放課後児童クラブ
への対応についてなどの質疑があり、それぞれ議論されました。
次に、上下水道部所管について。
委員から、包括的業務委託が行われ、住民サービスという観点で具体的にど
ういうあらわれがあるのかとの問いに、理事者から、水道料金や工務の窓口は
今まで別々だったが、ワンストップ化などにより市民の方へのサービス面の向
上は図られており、滞納の徴収業務についてもきめ細かな折衝を行い、給水停
止の件数は半減しているとの答弁がありました。
また、委員から、老朽管の更新対策で、大震災以降、工法や管も含めていろ
いろなものが開発されていると思うが、そういったものを取り入れた今後の更
新計画についての問いに、理事者からは、石綿管を布設がえするときには、耐
震化を持った鋳鉄管にしていくが、管径の小さいところは耐震化があるポリエ
チレン管で更新していくとともに、先進地事例を参考にしながら老朽管の更新
に努めていきたいとの答弁がありました。ほかに、県水受水費の軽減などにつ
いての質疑があり、それぞれ議論されました。
次に、三国病院所管について。
委員から、三国病院新改革プランはどのように取り組んでいくのかとの問い
に対し、理事者から、経営の効率化と再編ネットワーク、それに経営形態の見
直しに加えて、県で作成中の地域医療構想に関連して、地域医療構想を踏まえ
-281-
た役割の明確化、この4つの事項について記載することが求められており、策
定にあたっては、病院職員による策定部会と、議会や総務、福祉保健部門など
にも参加をいただく策定委員会を設置して、そこにコンサルタントの協力を得
ながら新しい改革プランを策定したいとの答弁がありました。以上、それぞれ
質疑、意見が交わされました。
また、本特別委員会では、3日間の質疑が終わった後、総務教育、生活福祉、
産業建設の常任委員会に、各所管分の疑問や課題など予算議案の全般について
調査を依頼いたしました。
各常任委員会からの調査結果につきましては、先ほどそれぞれの委員長の委
員会報告の中にあった内容のとおりであり、予算関係の13議案全てに対し原
案が適当であるとの報告を受けました。
各常任委員会からの調査結果の報告を踏まえ、議案第11号及び議案第12
号について反対討論がありましたが、本委員会に付託されました議案13件に
つき、採決の結果は全て原案のとおり可とすることに決しました。
以上、本委員会に付託されました案件の主な審議経過と結果を申し上げ、予
算特別委員会の報告といたします。
○
議長(橋本充雄)以上で、各常任委員長及び予算特別委員長の委員会審査
結果の報告を終わります。
これより、各委員長の報告に対する質疑を許します。
質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)質疑なしと認めます。
これより、日程第1、議案第5号から日程第28、議案第32号までの28
議案について討論を行います。
22番、畑野麻美子議員より討論の通告がありますので、発言を許します。
22番、畑野麻美子議員。
○
22番(畑野麻美子)22番、畑野麻美子です。日本共産党議員団を代表
して、議案第11号、第12号に反対、議案第14号、議案第15号について
は賛成の討論を行います。
議案第11号、平成28年度坂井市一般会計予算。
平成28年度の一般会計の予算は、市民生活を応援する多くの事業が含まれ
て い ま す が 、 4 0 9 億 2 ,0 0 0 万 円 と 過 去 最 大 の 予 算 規 模 に な っ て い ま す 。
普通建設事業費が前年度比約30億円増と、パイプラインの負担金25億円な
ど、今後の財政運営の硬直化が懸念されます。普通建設事業費の多くは、それ
自体は必要な事業ですが、ゆりの里公園整備事業は成果を上げる見通しが不明
確であり、賛成できません。
-282-
この事業の費用対効果は、市が農水省に提出した計画によると、農産物直売
所 で 1 .0 8 、 レ ス ト ラ ン が 1 .0 1 で あ り 、 基 準 の 1 .0 ギ リ ギ リ の 値 で す 。
事業そのものに明確な方向性が示されていません。
計画では、事業整備終了後の平成30年度には年間3万人がレストランと農
産物直売所を利用することになっていますが、それだけの誘客ができる具体的
な計画は示されていません。
事業のコンセプトもはっきりせず、議会においても説明できない状況です。
しかも、財務部は市の各事業が有効な事業であるか財政規律の面からも厳しく
審査すべきであるのに、その責任が果たされていません。
財務部の査定では費用についての指摘はされたようですが、事業見込みにつ
いてはノーチェックであることが明らかになりました。行政内部で無駄な事業
を行わない仕組みづくりが求められます。こうした甘い体質が結局は全国で1,
000兆円もの借金大国になった原因と言えます。
春江町時代につくったゆりの里公園が有効活用されず負の遺産となっている
のを何とかしたいという市長の熱意は伝わってきますが、厳しい視点が必要で
す 。 ゆ り の 里 整 備 事 業 費 は 約 6 億 5 ,0 0 0 万 円 、 市 の 財 源 は 約 1 億 円 で す が 、
6億円も国民の税金です。やる以上は市民が認めるようなものでなければなり
ません。産業経済部任せにするのではなく、市の総力を結集して新たな体制で
取り組むべきです。
多世帯子育て支援事業ですくすく子育て支援商品券が2人目にも3万円支給
と拡充されましたが、さらに総合的な子育て支援の充実が求められます。無料
であるべき通学バスの保護者負担はそのままです。中学生で負担総額は700
万円、小学生で600万円です。一般会計予算内で無料にできる金額です。無
料にしない理由として公平性に欠けるということですが、義務教育の無償化と
いう点からいえば、家が学校から遠いというだけで保護者負担がふえることの
方が不公平と言わざるを得ません。
国の子ども子育て支援制度の中で幼稚園保育料が値上げになったことが大き
な原因ですが、保護者負担が約600万円から、平成28年度は幼稚園部の利
用 者 が 減 っ て い る に も か か わ ら ず 1 ,1 0 0 万 円 と 、 約 2 倍 に な っ て い ま す 。
子育て世代に厳しい予算となっています。
また、女性の職業生活における活躍の推進に関する女性活躍推進法が成立し、
女性がみずからの意志によって職業生活を営み、または、営もうとする女性の
個性と能力が十分に発揮されることが一層重要とあります。
しかし、市の直接雇用の職員のうち非正規の多くが女性であり、幹部の登用
も少なく、また、正規職員の年収は約512万円、非正規職員は約215万円
です。同一労働、同一賃金等も含め抜本的見直しが求められます。
-283-
次に、空き家利活用支援事業においては、空き家を集会所や放課後児童クラ
ブ、高齢者が集う場、新規創業するときや空き店舗などの利活用の改修にかか
る補助をするなど大事な事業ですが、空き家・空き店舗にならないために、今、
営んでいる事業者がなりわいとして継続できるための支援が必要です。
大企業が誘致されても、雇用をふやすという点では、多少の効果はあっても、
地域への波及効果は望めません。企業誘致は元気でもうかっている企業を応援
する施策です。それよりも、地元の零細、中小企業、商店を応援する施策が必
要です。その対策の1つとして、誰でも利用できる住宅リフォーム助成制度は、
地元業者へ約6倍の波及効果があると言われます。住民の懐を暖める対策が必
要です。
以上、討論とします。
議案第12号、平成28年度坂井市国民健康保険特別会計予算に反対の立場
で討論します。
高齢者の増加と高度医療などに伴い療養給付費がふえていき、一般会計から
4億円の繰り出しを行い、これ以上の保険料値上げをしないという点において
は十分に評価しますが、それでも高い保険料です。
国保会計の大もとは、国庫負担金が下がり、それに対応する予算になってい
ることが大きな原因で、国庫負担金の引き上げなど、国保制度の抜本的改革が
必要です。
平成28年度は国保税収が約1億円も減収になります。消費税増税など被保
険 者 の 生 活 が 厳 し い 実 態 が あ り 、 払 い た く て も 払 え な い 滞 納 者 が 1 ,0 0 0 人
を超え、今後もふえざるを得ない可能性があります。
収入がなくても払わなければならない均等割、平等割、資産割が保険料にか
かってくるという国保の制度上の問題があります。
こうした中で、資格証明書の発行は、平成27年度は113名と、前年度よ
り22名ふえています。悪質な滞納者であっても、住民の生活に寄り添った丁
寧な納税相談で生活困窮の立て直しをし、資格証明書の発行をなくしていくと
いう笑顔の対応を求め、討論とします。
次に、議案第14号、平成28年度坂井市水道事業会計予算、議案第15号、
平成28年度坂井市公共下水道事業会計予算については、問題点を指摘して賛
成の討論をします。
平成27年度より水道事業の業務が包括委託されました。業務委託は経費削
減が目的で導入されましたが、委託の方が高度な技術や知識があるというより
は、委託先の社員の賃金が低いということで委託費が安いというだけのことで
す。
公共性の高い水道事業を民間に任せるということは、専門的な知識や技術の
-284-
継承が行われなくなるという懸念があります。
今後、こうした懸念がどのようにあらわれるか注視していきたいと思います。
同時に、当面はその推移を見守るという立場で賛成です。平成28年度機構改
革で上下水道部が廃止され、3課が1課体制になります。一層職員の体制が弱
くなりはしないでしょうか。そのことを指摘して、討論とします。
○
議長(橋本充雄)ほかに討論はありませんか。
21番、永井純一議員。
○
21番(永井純一)皆様、こんにちは。公明党の永井でございます。私は
議案第5号から議案第32号全てに賛成の立場でございますが、特に、議案第
11号、平成28年度坂井市一般会計予算について賛成の立場で討論をさせて
いただきます。
まず、先日、坂井市は合併10年を迎えました。いよいよ、今後、20年、
30年に向けてまた新たな気持ちでスタートを切ったところでございますけれ
ども、合併の前日にも市長が福井新聞のインタビューで答えられた記事が出て
おりました。その中で、私も読ませていただきましたけれども、いろんな思い
で来られたんだなっていうふうに思っております。私ども議員も、この10年
間、議会改革等を行いながら、市民の皆さんの声を少しでも市政に反映しよう
というふうに頑張ってきたつもりでございます。
また、その中でそれ以上に市長大変だったろうなというふうに思っておりま
す。四町が合併したわけでございますから、それぞれの思いがあり、また、現
在でもいろんな思いがあると思いますけども、その中で、市長は特に子どもさ
んのことを考えて、この大事な学校の施設の耐震化を大きなお金をかけて今日
までやってこられました。また、市民にとってもいざというときには大事な場
所でございますので、私もその点を大いに評価したいなというふうに思ってお
ります。また、恐らくいろんなことをやりたいんだろうなっていうふうに思い
ます。でも、限られた予算の中で本当にやることがたくさんある中で、それぞ
れの町の立場も考えながら、時には苦しい思いをして今日まで来られたのでは
ないかなと。今、振り返ってみますと、この10年大きな問題もなく、粛々と
いうのか、平穏にこの10年を迎えられてきました。市長におかれましては、
市長の性格もあると思いますけれども、市長のリーダーシップのもとに今日ま
で来られたことを私は大いに評価をしたいと思っております。
まさに、これからが大事でございまして、今、大きな課題として人口減少問
題があります。少子高齢化という問題がございます。その中をいかにこの予算
の中で反映をさせていくかということが大事でございまして、人口減少、一口
に言っても、本当にこれは大きな問題で、人口が減れば、当然、市の税収も減
っていくわけでございますし、いろんな消費とかも落ちていきますから、それ
-285-
ぞれの事業者さんも大変な立場になってくるわけでございまして、そこをどう
していくかっていうのが本当に大きな課題でございます。
そういった意味で、今年度の平成28年度の予算に関しましては、例を挙げ
ますと、例えば、シティセールス事業の拡充、あるいは、大事な防災無線の整
備とか、また、子育て支援に関しましては、子育て支援事業の拡充、あるいは、
放課後児童対策事業の拡充などが盛り込まれております。また、国体ももう間
近でございまして、国体の予算等もしっかりと取られております。また、地域
包括支援センターを充実させた予算にもなっておりまして、私は評価をさせて
いただきたいっていうふうに思っております。
また、先ほども反対の討論の中でありましたけども、大きな予算になった理
由の1つが、国営のパイプライン化事業の返済ということで、大きな返済があ
りました。これも、今までも合併特例債等を必要なところにということで活用
してまいりましたので、約7割の特例債活用ということで、私はできれば5割
か6割ぐらいがベストかなというふうには思っておりましたけども、慎重に将
来に負担を残さないということで、財政健全化も含めてやってこられたんでは
ないかというふうに評価をしております。
また、今後、先ほど申しましたが、人口減少対策ということで、この坂井市
を何とかしたい、そういった思いで、今回のゆりの里の事業も、地元も含めて、
坂井市の活性化、あるいは、交流人口等の増加というのをしっかりと見据えて
取り組まれようとしている事業だというふうに思っておりますので、いろんな
ことを言うのは簡単でございますけども、市長とか、市側だけでなくて、積極
的に私たち議員もいろんなことを提案しながら、よりよいものをつくり上げて
いきたいというふうに、私はそういうふうに思っております。
そういった立場で、今後が非常に大事になってまいりますので、本当に、今、
市長が掲げられている「笑顔」というものが、市民、皆さん、また、特に子ど
もさんが大事であるっていうふうに常日ごろ言われておりますので、今年度予
算を含めて、これからの予算で、さらに、子育て支援の充実、あるいは、高齢
者が生き生きとしていけるような事業等を含めて、しっかりとまた予算に反映
をしていただきたいことを願いまして、賛成の討論とさせていただきます。
○
議長(橋本充雄)ほかに討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)これで討論を終わります。
これより、日程第1、議案第5号、平成27年度坂井市一般会計補正予算
(第5号)を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
-286-
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第5号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第2、議案第6号、平成27年度坂井市国民健康保険特別会計補
正予算(第2号)を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第6号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第3、議案第7号、平成27年度坂井市後期高齢者医療特別会計
補正予算(第2号)を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第7号は原案のとおり可決されました。
日程第4、議案第8号、平成27年度坂井市水道事業会計補正予算(第2
号)を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第8号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第5、議案第9号、平成27年度坂井市公共下水道事業会計補正
予算(第2号)を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第9号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第6、議案第10号、平成27年度坂井市病院事業会計補正予算
(第2号)を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
-287-
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第10号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第7、議案第11号、平成28年度坂井市一般会計予算を採決い
たします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立多数であります。
よって、議案第11号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第8、議案第12号、平成28年度坂井市国民健康保険特別会計
予算を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立多数であります。
よって、議案第12号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第9、議案第13号、平成28年度坂井市後期高齢者医療特別会
計予算を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第13号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第10、議案第14号、平成28年度坂井市水道事業会計予算を
採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第14号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第11、議案第15号、平成28年度坂井市公共下水道事業会計
予算を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
-288-
よって、議案第15号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第12、議案第16号、平成28年度坂井市農業集落排水事業会
計予算を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第16号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第13、議案第17号、平成28年度坂井市病院事業会計予算を
採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第17号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第14、議案第18号、市道路線の認定についてを採決いたしま
す。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第18号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第15、議案第19号、福井県市町総合事務組合規約の変更につ
いてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第19号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第16、議案第20号、指定管理者の指定(たけくらべ広場ほか
2施設)についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第20号は原案のとおり可決されました。
-289-
次に、日程第17、議案第21号、坂井市行政不服審査会の組織及び運営等
に関する条例の制定についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第21号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第18、議案第22号、坂井市消費者センターの組織及び運営等
に関する条例の制定についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第22号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第19、議案第23号、坂井市病児病後児保育施設条例の制定に
ついてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第23号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第20、議案第24号、坂井市教育支援センター条例の制定につ
いてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第24号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第21、議案第25号、坂井市固定資産評価審査委員会条例の一
部を改正する条例についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第25号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第22、議案第26号、坂井市行政手続条例等の一部を改正する
-290-
条例についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第26号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第23、議案第27号、坂井市立保育所条例の一部を改正する条
例について採決をいたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第27号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第24、議案第28号、坂井市介護予防拠点施設条例の一部を改
正する条例についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第28号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第25、議案第29号、坂井市企業立地促進条例の一部を改正す
る条例についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第29号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第26、議案第30号、坂井市丸岡スポーツランド条例の一部を
改正する条例についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第30号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第27、議案第31号、坂井市下水道条例の一部を改正する条例
についてを採決いたします。
-291-
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第31号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第28、議案第32号、坂井市立三国病院使用料及び手数料徴収
条例の一部を改正する条例についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第32号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第29、請願第1号、災害ボランティア割引制度に関する意見書
提出を求める請願についてを議題といたします。
これより討論を行います。
討論ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)討論なしと認めます。
これより、日程第29、請願第1号、災害ボランティア割引制度に関する意
見書提出を求める請願についてを採決いたします。
この請願に対する委員長の報告は採択であります。委員長報告のとおり決す
ることに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、請願第1号は委員長報告のとおり採択することに決定いたしました。
次に、日程第30、発議第2号、「災害ボランティア割引制度」の実現を求
める意見書の提出についてを議題といたします。
事務局長に意見書を朗読させます。
友田議会事務局長。
○
事務局長(友田義隆)朗読します。
「災害ボランティア割引制度」の実現を求める意見書。
日本列島は、大地震や火山噴火、豪雨災害などが相次ぐ「災害の世紀」を迎
えている。その救援から復興に至る過程では、家屋の清掃や畳・家具の搬出、
瓦礫の処理のみならず、要援護者宅への訪問介護や心のケア、傾聴ボランティ
アなど、福祉的ニーズなども高まってきており、多くの支援者の参画が欠かせ
ない。
-292-
東日本大震災では、1日当たり推定1万~2万人のボランティアが必要だっ
たが、実際には集まらなかった。各種の世論調査やボランティアへの調査では、
旅費が無いのでボランティアに行けないという人が圧倒的に多い。「行きたい
気持ち」はあるけれど「行けない」のである。
過去の実績から、首都直下地震や南海トラフ沖地震が起きると、1日10万
人 以 上 、 延 べ 1 ,0 0 0 万 人 以 上 の ボ ラ ン テ ィ ア が 必 要 に な る こ と が わ か っ て
いる。それだけ多くのボランティアを集めようとするならば、近隣からの支援
だけでは足りず、遠方からの支援や長期にわたる支援に頼らなければならない
が、今のわが国には、こうした大規模災害の被災地に必要なだけのボランティ
アを集める環境が整っていない。まずは、彼らの「被災地への移動手段」と
「滞在場所」にかかる経費の援助を社会的に図るべきである。
これまで、鉄道会社や航空会社、旅館などの民間企業が独自に割引制度を実
施したり、福井県を初め地方自治体がボランティアバス運行の支援をしたりす
るなど、官民ともに、負担軽減のための取り組みを行った事例がある。国は、
こうした動きをさらに広め、多くの団体が取り組みやすくなるような支援のあ
り方を速やかに検討し、そのための官民協働の社会システムを構築すべきであ
る。
以上の理由から、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
記。地震や津波、豪雨などの大規模災害発生時に、被災地に赴く災害ボラン
ティアに対して交通費や宿泊費を割り引く制度を制定すること。
平成28年3月22日。福井県坂井市議会議長、橋本充雄。
提出先につきましては、衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、厚生労働
大臣、経済産業大臣、国土交通大臣、内閣官房長官、復興大臣、内閣府特命担
当大臣並びに福井県選出国会議員でございます。
以上、朗読を終わります。
○
議長(橋本充雄)提出者の趣旨説明を求めます。
11番、上出純宏議員。
○
11番(上出純宏)発議第2号、「災害ボランティア割引制度」の実現を
求める意見書の提出について、趣旨説明を申し上げます。
先ほどの意見書にもありましたが、現在、大規模災害が起これば、さまざま
な方面で、多くのボランティアの方の支援が必要不可欠となってきます。近隣
からの支援だけでは足りず、遠方からの支援や長期にわたる支援に頼らざるを
得ません。
しかし、今の我が国には、こうした災害被災地に必要なだけのボランティア
を集める環境が整っておりません。
また、ボランティアの方などへの調査では、ボランティアに行きたいけど旅
-293-
費がないので行けないという方が圧倒的に多く、行きたい気持ちはあるけれど
行けないということであります。
そのため、国でボランティアの方の負担軽減など支援活動に取り組みやすく
するような支援のあり方を速やかに検討し、官民協働の社会システムを構築し
ていくことが必要と考えます。
以上のことから、今回の請願の趣旨を十分理解した上で、総務教育常任委員
会で委員全員の合意が得られましたので、意見書を提出するものであります。
議員各位の賛同をお願い申し上げまして、趣旨説明とさせていただきます。
○
議長(橋本充雄)これより質疑を許します。
質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)質疑なしと認めます。
これより討論を行います。
討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)討論なしと認めます。
これより、発議第2号、「災害ボランティア割引制度」の実現を求める意見
書の提出についてを採決いたします。
本案は原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、発議第2号は原案のとおり可決されました。
ただいま議決されました発議第2号の意見書は、関係機関などに提出いたし
ます。
お諮りします。
日程第31、議案第33号、損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定に
ついて及び日程第32、議案第34号、坂井市部設置条例等の一部を改正する
条例についての議案2件を一括上程したいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、日程第31、議案第33号及び日程第32、議案第34号の議案2
件を一括上程いたします。
理事者の提案理由及び議案内容の説明を求めます。
坂本市長。
○
市長(坂本憲男)まず、議案第33号、損害賠償に係る和解及び損害賠償
-294-
の額の決定についてを御説明申し上げます。
当時、相手方が市道を自転車で通行中、強風にあおられ市道脇の水路に転落
し、右上腕骨大結節等の骨折、右肩関節機能障がい等の後遺障がいを負ったこ
と に つ い て 、 相 手 方 と 協 議 が 調 い 、 損 害 賠 償 の 示 談 金 と し て 2 4 8 万 9 ,6 0
8円を支払いたいため、地方自治法第96条第1項第12号及び第13号の規
定により、議会の議決を求めるものでございます。
次に、議案第34号、坂井市部設置条例等の一部を改正する条例についてを
御説明申し上げます。
市行政に求められている課題に的確に対応するための組織を整備するため、
この案を提出するものでございまして、改正の主な内容でございますが、総合
政策部の新設、生活環境部を福祉保健部、産業経済部にそれぞれ統合し、福祉
保健部を市民福祉部に、産業経済部を産業環境部にそれぞれ名称を変更するほ
か、上下水道部を建設部に統合するものでございます。
以上、提案をいたしました議案等の概略について説明申し上げましたが、詳
細につきましては、御質問に応じまして、私または副市長、関係部長にお答え
をさせますので、何とぞ慎重なる御審議と妥当なる御決議をいただきますよう
にお願いを申し上げまして、提案理由の説明とさせていただきます。
○
議長(橋本充雄)これより質疑を許します。
質疑ありませんか。
14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)部局の組織機構の見直しについてでありますけども、
4点ばかりあるんですが、1つは、支所が3課体制から1課体制になり、課長
が2名減ります。この間の説明では、支所の業務を本庁に何が吸収できるのか
ということを検討しているということが言われていました。
その結果、支所の機能の中で本庁に吸収するものは、具体的にどういう業務
があるのでしょうか。
第2ですけど、環境推進課が生活環境部から産業経済部へ移転したわけであ
りますが、この狙いは何でしょうか。環境保全とか環境政策っていうものは、
市民生活の視点から、そういうレベルから推進していくべきものではないのか
というふうにも思うわけです。ですから、現在の生活環境部に属している方が
むしろふさわしいという思いも私はあるわけです。それをあえて産業経済部局
に置くということで、その面での企業に対する連携という面で置く意味がある
んだという全協での説明もありましたが、それは同じ部局であるということが
連携がとりやすいという側面があるかもしれないけども、環境問題という視点
にとると、環境規制という視点からいけば、市民部局に置く方が規制の効果は
的確に講じられるのではないのかという面もあると思うんです。その辺の点で
-295-
むしろ規制が甘くなりはしないのかと、一緒の部局だということが、その辺の
懸念についてはどのように答えられますか。
あえて皮肉に言えば、本庁のスペースの手狭さを、環境推進課を別の庁舎に
置くことで確保するという意図は本当にないのかということについてもお尋ね
します。
第3は、上下水道部が部局として独立していたのを、建設部に吸収し、この
上下水道部3課体制が上下水道課1課になるわけです。反対討論の中でも若干
触れましたけども、包括業務委託ということで、行政のかかわりが薄く、人的
にも薄くなる、技術的な継承という点で今後が心配だという点がある。そうい
う中で、部局の体制を縮小するということが、つまり、部長という職務はいな
くなるということが、そういう懸念が現実のものになりはしないかという点で、
一層懸念を持つわけです。その点で、そういう問題点についてどのように、今
の指摘についてどのように答えられるか。
第4は、いわゆる総合政策部を新たに新設することによって、従来の総務部
から、その総務部と総合政策部を合わせると課の数はふえるわけですね。私は
一般質問でも若干触れて、総務部長の答弁はいわゆる総務部が膨れるわけでは
ないんだっていう答弁もされたんですけども、そういうところで現実に直接市
民にかかわる事業部門が縮小される傾向という指摘は間違ってないんではない
のかというふうに思うわけです。そうではありませんか。
以上の点についてお尋ねします。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)松本議員の何点か御質問いただいている内容につい
て、お答えさせていただきます。
まず1点目の、支所のこれまで3課体制から1課体制にすることで、本庁へ
の業務集約が具体的にどういった部門として予定されているのかという、まず
1点目の御質問でございました。
特に、林業水産部門を、それぞれ、丸岡、あるいは三国の地域振興課で担っ
ておりましたものを、産業経済部を、今度、産業環境部としまして、その中に
林業水産振興課として独立させていくという、1つ、ポイントがございます。
全協でも御説明させていただきましたが、林地台帳の整備が市町村に義務化さ
れるような法案が、今、提出されているような動き、それから、林業、あるい
は、漁業の生産体制、生産組織ですか、組合等の組織体制の強化を図っていく
っていうようなことも大変重要なポイントとしてその中に考えております。
そのほか、特に、観光面でも、三国で担っておりましたものも観光産業課の
方に統合していくような事業、それから、環境推進課の方でそれぞれ支所で対
応してきたものを、細かい事務の中で、今、具体的にこれとこれって申し上げ
-296-
るものをちょっと持ち合わせておりませんので、具体的なものを御説明できな
い点、申しわけございませんが、環境推進課の方への集約といったような部分
が、特に支所での本庁へ持っていく業務の主なものでございます。
それから、2点目の環境部門の産業環境部として統合していく狙いというも
のが、市民視点を引き続き持ちながらやっていくことが大事ではないかという
2点目の御質問だったと思います。
おっしゃるとおり、市民の皆さんのその環境に対する取り組みを、引き続き、
非常に大事にしながら続けていくということを基盤に持っておりますが、それ
に加えて、産業環境部として地球温暖化防止の取り組みをしっかり積み上げて
いくという狙いを持っております。規制の効果そのものが産業部門を担当して
いるところで所管することが規制の面で甘くならないかという視点については、
引き続き、法律、あるいは、条例等に基づく業務をしっかり進めてまいります
ので、そういった心配がないような取り組みにしてまいりたいと考えておりま
す。
その点について、庁舎スペースの確保の視点があるから、そういったことを
考えたのではないかという御指摘がございましたが、先ほど申し上げた視点で
ございますので、そういったことを考えたということではございませんので、
御理解いただきたいと思います。
それから、次に、上下水道部が建設部の方へ統合されるということに関しま
して、包括民間委託が進められ、それから、もう1点、技術職等の人的な面で
技術継承が心配なという御指摘がございました。
建設部の中に統合されるということで、お互い、技術関係の確認といいます
か、技術を、お互いに切磋琢磨といいますか、ということをあわせて行えると
いう環境にもなると、その辺の狙いも1つ含めて、心配という面ではないのか
なと思っております。
部長職がなくなるということについての御指摘もございましたが、公営企業
全部適用という中で、その会計、公営企業の持つ経済的、効率的な運営につい
てはしっかり建設部長があたるということを前提にしておりますので、そうい
った心配がないような業務推進をしっかりやっていくということを前提にして
おります。
それから、最後の総合政策部にすることで、課の数の方がふえて市民サービ
スの面での人的配置が減るのではないかという御指摘だったと思いますが、確
かに、女性活躍推進室という面では、所属がふえるという点については、確か
にふえるわけですが、職員数全体の中では、これまでも松本議員御指摘いただ
いているように、市民サービス確保の面で全体の調整を図っていくということ
を、今、最終調整しておりますので、しっかりその辺の確保を念頭に置いた配
-297-
置にしていきたいと考えております。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)今の答弁、私の懸念に対する答弁だったわけですけど
も、それが、今の部長の答弁がしっかり今後生かされる、その懸念を払拭する
ような対応を今後の部局で担っていただきたいと思うんです。
ただ、1点言いますと、支所の問題で、三国支所、丸岡支所の分野で、本庁
吸収というのはわかりますが、環境推進課の件でいいますと、現在でも4つの
支所の対応は本庁の環境推進課が対応している部分がかなり大きくあって、た
だ、窓口的な対応として、野焼きの苦情とか、いろんな苦情とか、そういうも
のは市民課が対応しているし、でも、その多くはやはり本課の方でやっていた
わけですね。そういう点では、今の部長の説明は、具体的には、余り、本課そ
のものがあるわけです。推進課そのものは今まであり、今後もあるわけですか
ら、支所としての対応という点ではそう変わらないんじゃないかと思うんです。
むしろ、市民課が対応するのが、市民課というものはなくなるわけですから、
そこの窓口対応という点では、実際には支所にいろいろ連絡が来るわけですか
ら、明確な対応の仕組みを確立しておくことが重要だと思われます。
いずれにしても、支所がやはり身近な行政ですから、そこが市民にとって行
政が遠くなったというふうに思われては決してならないと思いますので、その
点で常にその点を自覚するといいますか、対応を一層充実するという視点が必
要だと思います。
あとは、そういう懸念を払拭するような取り組みとしてしっかりやっていた
だきたいということを指摘しておきます。
以上です。
○
議長(橋本充雄)ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)これで質疑を終わります。
次に、審議の都合上、議案第33号及び議案第34号を坂井市議会会議規則
第37条第3項により委員会付託を省略したいと思いますが、これに御異議あ
りませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、委員会付託を省略いたします。
これより討論を行います。
討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
-298-
○
議長(橋本充雄)討論なしと認めます。
これより、日程第31、議案第33号、損害賠償に係る和解及び損害賠償の
額の決定についてを採決いたします。
本案は原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第33号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第32、議案第34号、坂井市部設置条例等の一部を改正する条
例についてを採決いたします。
本案は原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第34号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第33、同意第1号、教育委員会委員の任命についてから日程第
36、諮問第3号、人権擁護委員候補者の推薦についてまで、同意1件、諮問
3件を一括上程することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、日程第33、同意第1号から日程第36、諮問第3号まで、同意1
件、諮問3件を一括上程いたします。
理事者から提案理由の説明を求めます。
坂本市長。
○
市長(坂本憲男)それでは、同意第1号、教育委員会委員の任命について、
提案理由を御説明申し上げます。
教育委員会委員、喜夛正之氏の任期が平成28年5月10日をもって満了と
なるため、次期委員に経験豊富で識見の高い田中典夫氏を任命したいので、地
方教育行政の組織及び運営に関する法律第4条第2項の規定により、議会の同
意を求めるものでございます。
続きまして、諮問第1号から諮問第3号までの人権擁護委員候補者の推薦に
ついて、提案理由を御説明申し上げます。
人権擁護委員の三田小夜子氏、松本盛博氏及び廣瀬惠子氏の任期が平成28
年6月30日をもって満了いたしますので、人権擁護委員として豊富な経験を
もとに活躍されております現職の委員を引き続き次期人権擁護委員候補者とし
て推薦をいたしたいので、議会の意見を求めるものでございます。
以上、人事案件4件につきまして御説明をさせていただきましたが、慎重に
御審議をいただき、妥当なる御決議を頂戴できますようにお願いを申し上げま
-299-
して、提案理由の説明とさせていただきます。
○
議長(橋本充雄)これより質疑を許します。
質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)質疑なしと認めます。
これより討論を行います。
討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)討論なしと認めます。
これより、日程第33、同意第1号、教育委員会委員の任命についてを採決
いたします。
同意第1号は原案のとおり同意することに賛成の議員は起立願います。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、同意第1号は原案のとおり同意することに決定いたしました。
次に、日程第34、諮問第1号、人権擁護委員候補者の推薦についてを採決
いたします。
諮問第1号は、お手元に配付しました意見のとおり答申することに賛成の議
員は起立願います。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、諮問第1号は原案のとおり答申することに決定いたしました。
次に、日程第35、諮問第2号、人権擁護委員候補者の推薦についてを採決
いたします。
諮問第2号は、お手元に配付しました意見のとおり答申することに賛成の議
員は起立を願います。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、諮問第2号は原案のとおり答申することに決定いたしました。
次に、日程第36、諮問第3号、人権擁護委員候補者の推薦についてを採決
いたします。
諮問第3号は、お手元に配付いたしました意見のとおり答申することに賛成
の議員は起立を願います。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、諮問第3号は原案のとおり答申することに決定いたしました。
-300-
以上をもって、本日の日程は全て終了いたしました。
ここで、市長の挨拶を許します。
坂本市長。
○
市長(坂本憲男)平成28年第1回の議会定例会の閉会にあたりまして、
一言御挨拶をさせていただきます。
いよいよ春めいてまいりましたが、議員各位には、何かとお忙しい中、2月
23日から本日までの29日間、本会議や各委員会に御出席をいただきまして、
平成28年度坂井市一般会計予算を初め、諸案件について終始熱心に御審議を
賜りますとともに、妥当なる御議決を賜り、厚くお礼を申し上げます。
平成27年度も残りわずかとなってまいりましたが、議員各位並びに市民の
皆様の御理解と御協力によりまして、計画いたしました事業もほぼ順調に推移
をいたしております。
4月からは、地域自治区の期間満了や人口減少問題対策など、さまざまな市
政の課題に的確に対応するため、今ほど議決をいただきました組織改編を行い、
さらなる住民サービスの向上、一体感の醸成を図ってまいりたいというふうに
考えております。
また、坂井市が合併してから3月20日で10周年を迎え、5月22日に記
念式典も開催をすることとなっておりますが、この10年を振り返り強く感じ
ておりますのは、人と人とのつながりというものが本当によくなってきている
ものというふうに思っております。
今後も、市政運営のキーワードであります「笑顔」を大切にしながら、市民
の皆さん方が、まずは健康で、また、心豊かに笑顔で安心して暮らせるまちづ
くりに全力を傾注してまいりたいというふうに考えております。議員各位の変
わらぬ御指導、また、御支援、御協力を賜りますようにお願いを申し上げまし
て、閉会にあたっての挨拶とさせていただきます。本当にありがとうございま
した。
○
議長(橋本充雄)29日間にわたる会期も終了いたしました。その間、各
常任委員会及び予算特別委員会においては慎重に審議をいただき、大変御苦労
さまでした。
これをもって、平成28年第1回坂井市議会定例会を閉会いたします。
○
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
(午前11時52分
-301-
閉会)
地方自治法第123条第2項の規定により、会議の経過を記録して、その相
違ないことを証するため、ここに署名する。
議
長
署 名 議 員
署 名 議 員
-302-
Fly UP