...

4 学校における感染症

by user

on
Category: Documents
8

views

Report

Comments

Transcript

4 学校における感染症
4 学校における感染症
(1) 感染症の成り立ち
感染症が発生するには、その原因となる病原体の存在、病原体が宿主に伝播す
る感染経路、そして病原体の伝播を受けた宿主に感受性があることが必要となる。
病原体、感染経路、感受性宿主の三つを感染症のための三大要因という。
(2) 感染経路
感染経路には、①飛沫感染、②空気感染(飛沫核感染)、③接触感染、④経口感
染などがある。また、感染症の種類によっては複数の感染経路をとるものもある。
① 飛沫感染
感染している人が咳やくしゃみ、会話をした際に、口から飛ぶ病原体が含まれた
小さな水滴(飛沫)を近くにいる人が浴びて吸い込むことで感染する。飛沫が飛び
散る範囲は 1∼2m である。
○ 飛沫感染する主な病原体
細
菌:A 群溶血性連鎖球菌、百日咳菌、インフルエンザ菌、肺炎球菌、肺
炎マイコプラズマ
ウイルス:インフルエンザウイルス、アデノウイルス、風しんウイルス、ムン
プスウイルス、RS ウイルス、エンテロウイルス、麻しんウイルス、
水痘・帯状疱疹ウイルス
-48-
② 空気感染(飛沫核感染)
感染している人が咳やくしゃみ、会話をした際に、口から飛び出した小さな飛沫
が乾燥し、その芯となっている病原体(飛沫核)が感染性を保ったまま空気の流れ
によって拡散し、近くの人だけでなく、遠くにいる人もそれを吸い込んで感染する。
空気感染は、室内などの密閉された空間内で起こる感染経路であり、空調が共通の
部屋なども含め、その感染範囲は空間内の全域となる。
○ 空気感染する主な病原体
細
菌:結核菌
ウイルス:麻しんウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルス
③ 接触感染
感染源である人に触れることで伝播がおこる直接接触による感染(握手、だっこ、
キス等)と汚染された物を介して伝播がおこる間接接触による感染(ドアノブ、手
すり、遊具等)がある。通常、体の表面に病原体が付着しただけでは感染は成立せ
ず、体内に侵入する必要がある。ほとんどの場合、病原体の体内への侵入の窓口は
鼻や口、あるいは眼がある。したがって接触感染の場合、最終的には病原体の付着
した手で口、鼻、眼をさわったり、あるいは病原体の付着した遊具等を舐めること
によって病原体が体内に侵入して感染する。
○ 接触感染する主な病原体
細
菌:黄色ブドウ球菌、インフルエンザ菌、肺炎球菌、百日咳菌、腸管出
血性大腸菌
ウイルス:RS ウイルス、エンテロウイルス、アデノウイルス、ロタウイルス、
ノロウイルス、風しんウイルス、ムンプスウイルス、麻しんウイル
ス、水痘・帯状疱疹ウイルス
④ 経口感染
病原体を含んだ食物や水分を経口で摂取することによって、病原体が消化管に達
して感染が起きる。
食事の提供や食品の取扱いに関する通知等を踏まえた適切な衛生管理が必要で
す。
○ 経口感染する主な病原体
細
菌:黄色ブドウ球菌、腸管出血性大腸菌、サルモネラ菌、カンピロバク
ター、赤痢菌、コレラ菌等
ウイルス:ロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルス、エンテロウイルス
(3) 感染症の予防
感染症を予防するには、病原体、感染経路、感受性宿主の三大要因について対策を
とる必要がある。効果的な方法は次のとおり。
① 手洗い
きちんとした手洗いとは、手首の上まで、できれば肘まで、石鹸を泡立てて、流
水下で洗浄する。手を拭くのは布タオルではなくペーパータオルが望ましい。
布タオルを使用する場合は個人持ちとして共用は避ける。尿、便、血液、唾液、
眼やに、傷口の浸出液に触れた場合は必ずきちんと手洗いをする。石鹸は液体石鹸
が望ましい。
-49-
手洗い
こまめな手洗いは感染予防の基本
■調理や食事する前 ■トイレのあと
■オムツ交換後
① 石けんで充分泡立てから
②手のひら
③手の甲
④指先・つめの間 ⑤指の間
⑥親指も念入りに ⑦手首まで
⑧最後に清潔なタオルかペーパータオルでふき取る
② 咳・くしゃみ
口、鼻をティッシュなどを用いて覆い、使用後は捨てる。ハンカチなどを使う場
合は共用しない。唾液や鼻水が手についた場合は流水下で石鹸を用いて洗う。
※咳エチケット
咳やくしゃみをする場合は、ハンカチ、タオル、ティッシュ等で口を覆い、顔
をそむけて飛沫を浴びせないようにする。
③ 吐物・下痢便
吐物は、ゴム手袋をして、できればマスク、ゴーグルを着用し、ペーパータオル
や使い捨ての布で拭き取る。拭き取ったものはビニール袋に二重に入れて密封して、
破棄する。便や吐物の付着した箇所は、熱湯もしくは塩素系消毒液 200ppm 程度(漂
白剤を約 200 倍に希釈)で消毒。消毒剤の噴霧は効果が薄く、逆に病原体が舞い上
がり、感染の機会を増やしてしまうため行わない。処理後は、石鹸、流水で手を洗
う。
※標準予防策(standard precautions:スタンダード・プリコーション)
糞便・血液・体液・吐物等には感染性病原体が含まれていることが多く、これ
らに接する時には、手洗いをより丁寧に行うことや、手袋をすること、必要に応
じてマスクやゴーグルをつけることなどが、感染症予防の基本である。これらを
標準予防策といい、従来は病院内の感染予防策として用いられてきたが、近年は
病院内に限らず、学校を含め、感染の可能性があるものを取り扱う場合に必要な、
基本的な感染予防策とみなされるようになってきている。
④ 清掃
床、壁、ドアなどは水拭きでよい。ドアノブ、手すり、ボタン、スイッチなどは、
水拭きした後、1 日 1 回の消毒(アルコール類でよい)が望ましい。ただし、ノロ
ウイルスの場合は塩素系消毒剤を使用するなど、流行している感染症によっては、
その病原体に応じた清掃を行う必要がある。
-50-
⑤ プール
プールの水質基準である 0.1∼1.0ppm の塩素濃度を守る。プール前には体を良く
洗う。プール後は、うがいをして、シャワーで体を洗う。
⑥ 予防接種
感染症に感受性があるものに対してあらかじめ免疫を与えることが、感染症を未
然に防ぐために重要である。特にワクチンで予防可能な疾患は集団生活に入る前の
接種が有効である。就学時の健康診断においては予防接種歴を確認することとなっ
ているが、就学時のみならず、学校等においても児童生徒等の予防接種歴は保健調
査等で確実に把握する必要がある。また、感染症によっては、職員の予防接種歴(ま
たは罹患歴)の把握も重要になる。
予防接種法が改正され、定期接種のうち A 類の 8 対象疾病(ジフテリア、百日咳、
破傷風、急性灰白髄炎(ポリオ)、日本脳炎、麻しん、風しん、結核(BCG))に加
え平成 25 年 4 月 1 日から新たにインフルエンザ菌 b 型(ヒブ)、小児用肺炎球菌、
子宮頸がんワクチンが追加される予定となっている。
(4) 感染症別対策
① インフルエンザ(鳥インフルエンザ(H5N1)を除く)
普通の風邪とは異なり、感染力が非常に強く症状の重い呼吸器感染症。時に世界
的な大流行をもたらす。肺炎・急性中耳炎・脳症等の合併症を起こして重症化する
:平成 21 年に出現した新型、A 型(H3N2)
:いわゆる
場合もある。A 型(H1N1)
香港型、B 型などのタイプがある。
潜伏期間
1∼4 日(平均 2 日)
患者の鼻腔、咽頭、気道粘膜の分泌物から飛沫感染によるが、接触感
感染経路
染もある。毎年 12 月頃から翌年 3 月頃にかけて流行する。感染力が
(発生時期)
強く、一旦流行が始まると短期間に多くの人へ感染が拡大する。
発熱 1 日前から 3 日目をピークとし、7 日目頃まで。しかし低年齢患
感染期間
者では長引くこともある。
悪寒、頭痛、高熱(39∼40℃)で発病する。全身症状は、関節痛、筋
肉痛などである。呼吸器症状は咽頭痛、鼻汁、鼻づまりがみられる。
症状
消化器症状は、嘔吐、下痢、腹痛がみられる。脳症を併発した場合は、
けいれんや意識障害を呈し、死に至る場合や救命しえても精神運動遅
滞の後遺症を残すことがある。
飛沫感染として、うがいや手洗いなどの一般的な予防法の励行のほ
か、ワクチンの接種が有効である。任意接種で、感染予防効果は高く
予防法
ないが、重症化の予防効果がある。特に持病を持つ人への接種が勧め
られる。また流行時には臨時休校も流行阻止に有効である
流行期に発熱と咳が生じた場合は欠席し、安静と栄養をとるととも
感染拡大
に、早めに医療機関を受診する。罹患者は咳を介して感染を拡大しな
予防法
いように、外出を控え、必要に応じてマスクをする。
-51-
② 百日咳
百日咳菌の飛沫感染で起こり、普通の風邪のような症状で始まる。続いて咳がひ
どくなり、連続した咳込みが続く。
潜伏期間
7∼10 日(5∼21 日)
感染経路
飛沫感染、接触感染。1 年を通じて存在する病気であるが春から夏に
(発生時期) かけて多い。
咳が出現してから、4 週目頃まで。抗菌薬開始後 7 日程度で感染力は
感染期間
弱くなる。
病初期からしつこい咳が特徴で、発熱することはあまりない。年齢が
低いほど症状は重く、咳のために眠れなかったり、顔を真っ赤にして
症状
咳き込むこともある。小学生になると咳のしつこいかぜに思われるこ
とも少なくない。
定期予防接種によって、生後 3 ヶ月∼90 ヶ月に沈降精製百日せきジ
フテリア破傷風混合(DPT)ワクチンを4回接種する。2012 年 11 月
予防法
からは DPT とポリオの 4 種混合ワクチン(DPT-IPV)が導入された。
標準的には生後 3 ヶ月∼12 ヶ月に 3 回接種し、1年から 1 年半後に 1
回追加接種。
③ 麻しん(はしか)
麻しんウイルスの空気感染によって起こり、感染力が強く予防接種を受けないと
多くの人がかかる病気である。肺炎・中耳炎脳炎などの合併症を併発しやすく、命
に関わることや、重大な後遺症が残る危険もある。
潜伏期間
8∼12 日(7∼18 日)
感染経路
空気感染(飛沫核感染)。感染力が最も強いのは、発疹前の咳の出始
(発生時期) めたころである。
感染期間
発熱出現 1∼2 日前から発疹出現 4 日目頃まで。
眼の結膜充血、涙やめやに(眼脂)が多くなる、くしゃみ、鼻水など
の症状と共に発熱し、口内の頬粘膜にコプリック斑という特徴的な白
い斑点が見られるのが早期診断のポイントである。発疹は耳の後ろか
症状
ら顔面にかけて出始め、身体全体に広がり激しい咳が続く。発熱は発
疹出現 3∼4 日持続し、通常 7∼9 日の経過で回復するが、重症な経過
をとることもある。急性脳炎は発症 1,000 人に 1∼2 人の頻度で生じ、
脳炎や肺炎を合併すると生命の危険や後遺症の恐れもある。
麻しん風しん(MR)混合生ワクチンとして、1 歳時に第 1 期接種、
小学校入学前 1 年間(年長児)に第 2 期定期接種する。さらに、法定
予防法
年齢外でも任意で予防接種が受けられる。麻しんワクチンの副反応と
しての急性脳炎の発症は 100 万回接種に 1 人以下と自然感染時に比べ
低い。
空気感染であるため、学校などの集団の場では、1 名の発症があった
感染拡大
場合、速やかに予防接種を聴取する。未接種の場合、患者との接触後、
防止法
3日以内であればワクチンにて発症の阻止、あるいは症状の軽減が期
待できる。
-52-
④ 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
ムンプスウイルスに感染することにより起こる発熱と、耳下腺の晴れを特徴とす
る病気。ウイルスが全身の臓器や神経組織を冒して、無菌性髄膜炎、脳炎、難聴、
精巣炎、卵巣炎などの合併症を起こすことがある。
潜伏期間
16∼18 日(12∼25 日)
感染経路
飛沫感染、接触感染。幼稚園、保育所、小学校での流行が多い。冬か
(発生時期) ら初夏にかけて発生が多い。
耳下腺腫脹の 1∼2 日前から腫脹 5 日後までが最もウイルス排出量が
感染期間
多い。唾液中には、腫脹 7 日前から腫脹後 9 日後までウイルスが検出
される。
全身の感染症だが耳下腺の腫脹が主症状で、顎下腺も腫れる。腫れは
2∼3 日でピークに達し、3∼7 日間、長くても 10 日間で消えるが痛み
症状
を伴う。また、100 人に 1 人が無菌性髄膜炎を、500∼1,000 人に 1
人が回復不可能な片側の難聴を、3,000∼5,000 人に 1 人が急性脳炎を
併発する。
多くの先進国で 2 回の予防接種が行われている。日本では任意接種で
予防法
ある。ワクチンによる無菌性髄膜炎の発症は 2,000∼3,000 人に 1 人、
急性脳炎の発症は約 25 万人に 1 人と、自然感染時に比べ低い。
感染拡大
飛沫感染、接触感染として一般の予防法を励行する。
防止法
⑤ 風しん
風しんウイルスによって引き起こされ、発疹、発熱、リンパ節の腫脹と圧痛を訴
える疾患である。脳炎、血小板減少性紫斑病、関節炎などの合併症を併発すること
もある。
潜伏期間
16∼18 日(14∼23 日)
感染経路
飛沫感染、接触感染。数年ごとに流行し、春から初夏に多い。
(発生時期)
感染期間
発疹出現 7 日前から発疹出現 14 日目頃まで。
発熱と同時に発疹に気付く疾患である。発熱は麻しんほど顕著ではな
いが、全身に淡い発疹が出現する。3∼5 日で消えて治るため三日はし
かとも呼ばれる。リンパ節の腫れは頚部、耳の後ろの部分にみられ、
症状
圧痛を伴う。発熱は一般に軽度で、気付かないこともある。3,000 人
に 1 人の頻度で血小板減少性紫斑病を、6,000 人に 1 人の頻度で急性
脳炎を合併する。
麻しん風しん(MR)混合生ワクチンとして、1 歳時に第 1 期接種、
予防法
小学校入学前 1 年間(年長児)に第 2 期定期接種する。さらに、法定
年齢外でも任意で予防接種が受けられる。
感染拡大
飛沫感染、接触感染として一般の予防方法を励行する。
防止法
-53-
⑥ 水痘(みずぼうそう)
感染力の強い水痘帯状疱疹ウイルスによっておこり、ときに肺炎、脳炎、ライ症
候群(急性脳症)などを合併することもある。
潜伏期間
通常 14∼16 日であるが、10 日未満や 21 日程度になる場合もある。
空気感染、飛沫感染。膿や水疱中にはウイルスがいるので接触感染も
感染経路
する。帯状疱疹からは飛沫感染しないが、接触感染をすることがある。
(発生時期)
かさぶたの中にはウイルスはいないため、感染源とはならない。
感染期間
発疹出現 1∼2 日前から全ての発疹がかさぶた(痂皮)化するまで。
発疹は体と首のあたりから顔面に生じやすく、発熱しない例もある。
発疹は紅斑、水疱、膿疱、かさぶたの順に変化する。かゆみや疼痛を
症状
訴えることもある。まれに脳炎やアスピリンとの併用によってライ症
候群を併発する場合や、白血病や免疫抑制治療を受けている児では、
重症化して死に至ることもある。
多くの先進国で 2 回の予防接種が行われている。日本では任意接種で
予防法
ある。
空気感染であるため、学校などの集団の場では、1 名の発症があった
感染拡大
場合、予防接種歴の聴取が望ましい。患者との接触後、72 時間以内で
防止法
あればワクチンにて発症の阻止、あるいは症状の軽減が期待できる。
⑦ 咽頭結膜熱
発熱、結膜炎、咽頭炎を主症状とする疾患である。プールを介して流行すること
が多いのでプール熱ともいわれるが、プールでのみ感染するのではなく、飛沫、接
触感染する。
潜伏期間
2∼14 日
感染経路
飛沫感染、接触感染。また、プールでの目の結膜からの感染もある。
(発生時期) 夏期に多い。
ウイルス排出は初期数日が最も多いが、その後、数ヶ月、排泄が続く
感染期間
こともある。
高熱(39∼40℃)、咽頭痛、頭痛、食欲不振を訴え、これらの症状が
3∼7 日間続く。咽頭発赤、頚部・後頭部リンパ節の腫脹と圧痛を認め
症状
ることもある。眼の症状としては、結膜充血、涙が多くなる、まぶし
がる、眼やになどである。
飛沫感染、接触感染として、手洗い、うがい、プール前後のシャワー
予防法
の励行などの一般的な予防法が大切である。プール外でも接触感染が
成立している場合も多い。
⑧ 結核
結核菌の感染によって発病する呼吸器疾患である。子ども特に乳幼児では家族内
感染が多い。結核菌に感染してもほとんどの場合発症しないが、免疫力が低下する
と発症する場合がある。
2 年以内、特に 6∼8 ヶ月に多いが、初感染後、数十年経って、発症
潜伏期間
することもある。
感染経路
空気感染(飛沫核感染)。特に患者の排菌量が多く、咳症状が強い時
(発生時期) に感染力が高い。
感染期間
喀痰検査で結核菌が陽性の間。
-54-
症状
予防法
◇初期結核
結核菌が気道に入って、肺に初感染原発巣を作り、自然治癒しない
で、そのまま進展拡大した状態を初期結核症(一次結核症)という。
初期には無症状であるか、症状があっても不定で気付かれないことの
多いのが特徴である。一般的な症状は発熱、咳、痰、疲れやすい、食
欲不振、顔色が悪いなどである。
◇粟粒結核
リンパ節などの病変が進行して菌が血液を介して散布されると感
染は全身に及び、肺では粟粒大の多数の小病変が生じる。発熱、咳、
呼吸困難、チアノーゼなどが認められる。この病型は BCG 接種歴の
ない乳幼児に多くみられる重症型である。
◇二次結核
初感染からかなりの年数を経てから発病してくる結核。成人(特に
高齢者)に多く、児童生徒ではまれである。
◇結核性髄膜炎
結核菌が血行性に脳・脊髄を覆う髄膜に到達して発病する。高熱、
頭痛、嘔吐、意識障害、けいれんなどがみられる最重症型である。一
命をとりとめても後遺症を残す恐れがある。
BCG ワクチンは、発症予防、重症化予防になる。生後 6 ヶ月(H25.4.1
より1歳)までが定期接種と認められている。
⑨ 腸管出血性大腸菌感染症
ベロ毒素を産生する腸管出血性大腸菌による感染症である。全く症状のない人か
ら、腹痛や血便を呈す人まで様々で、うち 6∼7%は溶血性尿毒症症候群や脳症を併
発し、ときには死に至ることもある。
潜伏期間
ほとんどの大腸菌が主に 10 時間∼6 日、O157:H7 は 3∼5日
感染経路
生肉などの飲食物から糞口(経口)感染、接触感染。少ない菌量(100
(発生時期) 個程度)でも感染する。夏期に多発する。
感染期間
便中に菌が排泄されている間。
無症状の場合もあるが、水様下痢便、腹痛、血便。なお、乏尿や出血
症状
傾向、意識障害は、溶血性尿毒症症候群の合併を示唆する症状であり、
このような場合は速やかに医療機関を受診する。
手洗いの励行、消毒(トイレ等)、及び食品加熱と良く洗うことが大
切である。特に小児では生肉・生レバーの摂取は避ける。肉などを食
べさせる場合は、中まで火が通し肉汁が透き通るまで調理する。加熱
予防法
前の生肉などを調理したあとは、必ず手を良く洗う。生肉などの調理
に使用したまな板や包丁は、そのまま生で食べる食材(野菜など)の
調理に使用しないようにする。調理に使用した箸は、そのまま食べる
ときに使用しない。
⑩ 溶連菌感染症
A群溶血性連鎖球菌が原因となる感染症である。扁桃炎など上気道感染症、皮膚
感染症、猩紅熱などが主な疾患である。合併症として発症数週間後にリウマチ熱、
腎炎をおこすことがある。そのため、全身症状が強いときは安静にし、経過を観察
する必要がある。
-55-
潜伏期間
感染経路
(発生時期)
感染期間
症状
予防法
2∼5 日、膿痂疹(とびひ)では 7∼10 日。
飛沫感染、接触感染。
抗菌薬投与にて 24 時間以内に感染力は失せる。
上気道感染では発熱と咽頭痛、咽頭扁桃の腫脹や化膿、リンパ節炎。
猩紅熱は 5∼10 歳頃に多く、発熱、咽頭炎、扁桃炎とともに舌が苺状
に赤く腫れ、全身に鮮紅色の発疹が出て、それがおさまった後、落剥
する。治療が不十分な場合は、リウマチ熱や急性糸球体腎炎を併発す
る場合がある。とびひは水疱から始まり、膿疱、痂皮へと進む。子ど
もに多くみられるが、成人が感染することもある。
飛沫感染、接触感染として、手洗い、うがいなどの一般的な予防法の
励行が大切である。
⑪ 感染性胃腸炎(ノロウイルス等)
ウイルスや細菌に感染し、流行性嘔吐下痢症の症状を呈する腸管感染症である。
潜伏期間
ノロウイルスは 12∼48 時間
経口感染、接触感染、飛沫感染。ノロウイルスは二枚貝などの食品を
感染経路
介しての感染例もある。便中に多くのウイルスが排出されており、吐
(発生時期) 物の感染力も強く、吐物の空気感染も発生しうる。ノロウイルスは冬
季から春先に多く発生する。
急性期が最も感染力が強いが、便中に 3 週間以上排泄されることもあ
感染期間
る。
嘔吐と下痢が主症状であり、多くは 2∼7 日で治るが、脱水、まれに
症状
けいれん、脳症などを合併する。
経口感染、接触感染、飛沫感染として、一般的な予防法の励行が大切
予防法
である。
ウイルスがついた水や食物、手を介して、またはそこから飛び散って
感染するので、患者と接触した場合は、手洗いを励行する。ノロウイ
感染拡大
ルスは速乾性すり込み式手指消毒剤やアルコール消毒は無効なため、
防止法
流水下に石鹸で手洗いをし、食器などは、熱湯(1 分以上)や 0.05∼
0.1%次亜塩素酸ナトリウムを用いて洗浄する。食品は 85℃、1 分以上
の加熱が有効。
⑫ マイコプラズマ感染症
咳を主症状とし、学童期以降の細菌性肺炎としては最も多い。
潜伏期間
主に 2∼3 週間(1∼4 週間)
感染経路
飛沫感染。家族内感染や再感染も多くみられる。夏から秋にかけて多
(発生時期) い。
感染期間
症状のある間がピークであるが、保菌は数週∼数ヶ月間持続する。
咳、発熱、頭痛などのかぜ症状がゆっくり進行する。特に咳は徐々に
症状
激しくなる。中耳炎・鼓膜炎や発疹などを伴うこともあり、重症例で
は胸水がたまり呼吸障害が強くなる。
予防法
飛沫感染としての一般的な予防法を励行する。
-56-
(5)資料
◇感染症の種類及び出席停止の期間の基準
(学校保健安全法施行規則第18条、第19条)
① 学校において予防すべき感染症の種類及び出席停止の期間は次のとおりとする。
種類
感染症名
出席停止期間
第一種
エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、 治癒するまで
痘そう、南米出血熱、ペスト、マールブルグ
病、ラッサ熱、急性灰白髄炎、ジフテリア、
重症急性呼吸器症候群(病原体がコロナウ
イルス属 SARS コロナウイルスであるも
のに限る)及び鳥インフルエンザ(病原体
がインフルエンザウイルス A 属インフル
エンザ A ウイルスであつてその血清亜型
が H5N1であるものに限る)
第二種
インフルエンザ
発症した後5日を経過し、かつ、
(鳥インフルエンザ〈H5N1〉及び新型 解熱した後2日(幼児にあつては
インフルエンザ等感染症を除く)
3日)を経過するまで
百日咳
特有の咳が消失するまで又は5
日間の適正な抗菌性物質製剤に
よる治療が終了まで
麻しん(はしか)
解熱した後3日を経過するまで
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
耳下腺、顎下腺又は舌下腺の腫脹
が発現した後5日を経過し、か
つ、全身状態が良好になるまで
風しん(3日はしか)
発しんが消失するまで
水痘(水ぼうそう)
すべての発しんが痂皮化するま
で
咽頭結膜炎(プール熱)
主要症状が消退した後2日を経
過するまで
結核及び髄膜炎菌性髄膜炎
病状により学校医その他の医師
において感染のおそれがないと
認められるまで
第三種
コレラ、細菌性赤痢、
病状により学校医その他の医師
腸管出血性大腸菌感染症、腸チフス、
において感染のおそれがないと
パラチフス、流行性角結膜炎、
認められるまで
急性出血性結膜炎、その他の感染症
備 考
第二種の感染症(結核及び髄膜炎菌性髄膜炎を除く)にかかった者について
は、上記の期間。ただし、病状により学校医その他の医師において感染のお
それがないと認めたときは、この限りでない。
② 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四
「感染症法」)第六条第七項から第九項までに規定する新型インフルエンザ
号)(以下、
等感染症、指定感染症及び新感染症は、前項の規定にかかわらず、第一種の感染症と
みなす。(上記感染症の種類の
の感染症が該当)
③ その他の感染症は必要があれば、学校医の意見を聞き、第三種の感染症として措置
をとることができる疾患です。
-57-
◇発生時の県教育委員会への連絡経路図
※使用する報告様式については、P.59 を参照
■ 感染症発生の報告
市町村立学校
市町村教育委員会
県教育事務所
保健所
県健康福祉企画課
県スポーツ保健課
県立学校
■ 学級閉鎖等の報告
市町村教育委員会
県教育事務所
市町村立学校
保健所
県健康福祉企画課
県スポーツ保健課
県立学校
■ 出席停止の報告
市町村教育委員会
市町村立学校
保健所
県立学校
◇
県スポーツ保健課
出席停止期間の考え方
「○○した後△日を経過するまで」とした場合は、「○○」という現象が見られた日の
翌日を第1日として算定する。
例えば、「解熱した後2日を経過するまで」の場合は、以下のとおり
月曜日
解熱
火曜日
⇒
解熱後1日目
水曜日
⇒
解熱後2日目
木曜日
⇒
出席可能
(この間発熱がない場合)
ただし、第二種の各出席停止期間は基準であり、病状により学校医その他の医師におい
て感染のおそれがないと認められた場合についてはこの限りではない。
-58-
◇感染症・食中毒発生時の報告(連絡)事項(原因不明疾患集団発生も含む)の例示
感染症等が発生した場合は、以下のとおり報告様式を使用すること。
項目
速報
感染症の種類 ※1
(報告事項及び報告様式)
第一種の感染症 ※2
散発時
出席停止
終えん
別記1
様式第4号
様式第1号
様式第3号
様式第4号
○
●
●
◎
●
◎
●
◎
●
◎
●
(連絡)
報告
○
※3
●
集団
発生時
第二種のうちインフルエンザ
報告
報告
(インフルエンザは別途記載)
第三種の感染症
臨時休業
文書
(電話)
(学校保健安全法施行規則第18条)
第二種の感染症
発生報告(連絡)
○
●
散発時
●
(鳥インフルエンザ(H5N1)
を除く)
集団
発生時
○
●
インフルエンザ様疾患
食中毒・原因不明疾患の集団発生時
※4
○
●
○:電話にてP.58の連絡経路図に従い、学校等の設置者へ報告
●:文書にてP.58の連絡経路図に従い、学校等の設置者へ報告
◎:電話及び文書にてP.58の連絡経路図に従い、学校等の設置者へ報告
※ 1
罹患の疑いのある者又は罹患の恐れがある者についても報告が必要、また集団
発生の場合は、発生状況の変化を適宜、報告すること。
※ 2 感染症法第六条第七項から第九項までに規定する新型インフルエンザ等感
染症、指定感染症及び新感染症は、前項の規定にかかわらず、第一種の感染症と
みなす。(感染症の種類は、P.57の感染症名に
された感染症が該当する。
)
※ 3 感染症法第二類、三類及び五類に該当する感染症(麻しん、風しん、結核、
髄膜炎菌性髄膜炎、コレラ、細菌性赤痢、腸管性出血性大腸菌感染症、腸チフス、
パラチフス)については、学校保健安全法施行規則の第一種の感染症と同様の報
告とする。
※ 4 報告様式は、様式第4号に替え、別紙様式1を使用する。
-59-
◇インフルエンザ集団発生時における措置
(1) 欠席状況の把握
学級ごとに児童生徒等の毎日の欠席率に注意し、欠席率が急速に高くなった学級が
あるときは、インフルエンザ様疾患によるものかどうか調査して明らかにすること。
(2) 学校医の指導と助言
常に学校医との連絡を密にし、予防対策の指導と助言をあおぐとともに、インフル
エンザ様疾患の児童生徒等を発見したときは、学校医の意見等に基づき出席停止その
他必要な措置を講じること。
さらに、欠席率が急速に高くなったとき、または、罹患児童生徒等が急激に多くな
ったときは、校長又は学校の設置者は直ちにその状況を考慮し、その地域におけるイ
ンフルエンザの流行状況を参考にし、学校医と協議して時期を失うことなく、学校保
健安全法に基づき臨時休業を行うこと。
(3) 修学旅行、学校行事などの取り扱い
学校においてインフルエンザ様疾患が発生している場合は、その状況により計画中
の修学旅行、学校行事などがあっても拡大防止の観点から中止することが望ましい。
(4) 学級担任の保健指導の留意事項
① 早期発見のための健康観察の視点
ア 熱がないか(学校、家庭での検温を指示)
イ 頭痛はないか
ウ 咳、痰はでないか
エ 鼻水は出ていないか
オ 吐き気はないか
カ 悪寒を感ずることはないか
キ 倦怠感はないか
ク 腹痛はないか(下痢はしていないか)
ケ 関節の痛みはないか
コ 筋肉痛はないか
サ 顔色に変化はないか
シ 普段の様子と変わりはないか(行動、動作等)
② 児童生徒等への指導事項
ア 運動後、遊びのあと、食事前、トイレの後、帰宅後などに「手洗い、うがい」
を励行するように指導すること。
イ 多数の人の集合する場所には、できるだけ行かないように指導すること。
ウ 十分な睡眠及び栄養の摂取に注意して、不規則な生活を避けるようにすること。
エ 運動後、遊びのあとの着替えと汗の処理についても十分注意するよう指導す
ること。
オ 教室内の温度、換気などについて注意すること。
カ 罹患したと思われる場合には、安静にし、早めに医療機関を受診するように指
導すること。
-60-
(5) 家庭に対しての指導事項
① 家族全員で「手洗い、うがい」を励行するように協力を得ること。
② 家族の健康については、互いに注意し合い、異常があったときは医師の診断を
受けるように協力を求めるとともに、児童生徒等の場合は診断結果を直ちに学
校に報告すること。
③ 家族がインフルエンザに罹患した場合は、できるだけ個室で療養し、個室がな
い場合はマスク着用や療養場所を離すなど家族内感染に注意すること。
④ 患者の使用した居室の換気を図り日当たりを良くし、また、衣類家具などの日
光消毒を行うこと。
(6) 関係機関への報告【※当該年度の通知による】
① 学校は、インフルエンザが集団的に発生(初発)し、臨時休業(学級閉鎖、学年
閉鎖、休校等)の措置をとる場合は、インフルエンザ様疾患集団発生報告要領を
参照の上、その状況を別紙様式1により設置者に速やかに電話及び文書にて報告
し、その設置者は図1により文書にて報告すること。
【図1】
学
校
等
※2
別紙様式1
※1
様式第7号の1
市
町
村
教
育
委
員
会
別紙様式1
別紙様式1
※1
様式第7号の2
保
健
所
教
育
事
務
所
別紙様式1
※1 様式第8号
教育庁
スポーツ
保健課
※1 終えん報告は、集団発生報告要領に従い、矢印下部の様式による文書報告
※2 県立学校の報告については、P.58を参照
② 厚生労働省への状況報告等のため、学級閉鎖・学年閉鎖・休校の措置を行う場合
並びに措置が変わった場合【図2参照】には、上記【図1】と同様の経路で別紙
様式1により措置を行う直前の状況を文書にて報告すること。
【図2】
学級閉鎖
(学級早退)
学年閉鎖
(学年早退)
休校
(学校早退)
矢印の方向に変わった場合のみ報告とするが、教育事務所ごと、現時点での
閉鎖校数を把握できるように体制は作っておくこと。
③ インフルエンザ様疾患の集団発生が終えんした場合は、
【図1】により、文書で
速やかに報告すること。
-61-
別記1
感染症・食中毒関係速報
1
件名
2
概要
感染症・食中毒の発生状況について
(1)病名(疑い)
(2)発生年月日
(3)発生場所
(4)患者数
感染症の場合
診断医師名
平成
年
月
日
市・町・村 学校名
名 (内訳:出席者数
クラス名 年
(在籍数
名
欠席者数
組 (患者氏名
(5)発生状況
(6)症状
3
措置状況(学校・学校管理機関・保健所等における措置状況も確認)
4
その他(検査状況・学校給食の状況・摂取者数等)
-62-
名)
名)
)
様式第1号
第
平成
市町村教育委員会教育長
号
年
月
日
殿
市町村立学校長
氏 名
印
学校において予防すべき感染症による出席停止の報告について
このことについて下記により報告します。
記
理由(病名)
学年
人数
期
間
指示年月日
その他参考となる事項
(注)1 出席停止期間がまちまちの場合は、○日∼○日と記入すること。
2 第一種のものについては「その他参考となる事項」の欄に児童生徒及び保護
者氏名を記入すること。
-63-
様式第3号
第
平成
市町村教育委員会教育長
月
殿
市町村立学校長
臨
年
号
時 休 業 の 報 告 に つ い て
このことについて下記のとおり報告します。
記
1
授業を行わない期間
2
非常変災その他急迫の事情の概要
3
その他必要と認める事項
(注)上記2の欄については、理由、措置内容等を記入のこと。
-64-
氏 名
印
日
様式第4号
第
平成
教育委員会教育長
年
号
月
殿
小
中 学校
高等
校長
感染症・食中毒の発生(終えん)について
このことについて別紙のとおり報告します。
-65-
氏
名
印
日
-66-
-67-
殿
※
終えん月日
①在籍者数
②り患者実数
(②/①)
り患率
③欠席者実数
市町村立学校長
(③/①)
欠席率
氏 名
平成
第
年
備
印
月
考
日
号
1として計上すること。
ではないこと。従って、同一の者が数日間にわたり欠席した場合、2回にわたり欠席した場合などは、欠席者数を
欠席者実数・・・初発日から終えん日までに欠席した者の合計(実数)を記入すること。日ごとの欠席者数を累積したもの(延数)
ではないこと。
り患者実数・・・ 初発日から終えん日までにり患した者の合計(実数)を記入すること。日ごとのり患者数を累計したもの(延数)
初発月日
記
インフルエンザ様疾患集団発生終えん報告
このことについて、下記のとおり報告します。
市町村教育委員会教育長
様式第7号の1
-68-
殿
終えん月日
(発生校在籍計)
①在籍者数
②り患者実数
(②/①)
り 患 率
年
③欠席者実数
月
1として計上すること。
ではないこと。従って、同一の者が数日間にわたり欠席した場合、2回にわたり欠席した場合などは、欠席者数を
欠席者実数・・・ 初発日から終えん日までに欠席した者の合計(実数)を記入すること。日ごとの欠席者数を累積したもの(延数)
ではないこと。
%
%
(③/①)
欠 席 率
印
日
号
※ り患者実数・・・ 初発日から終えん日までにり患した者の合計(実数)を記入すること。日ごとのり患者数を累計したもの(延数)
%
初発月日
中学校
発生学校数
%
管内学校数
平成
第
市町村教育委員会教育長
小学校
学校別
種別
記
インフルエンザ様疾患集団発生終えん報告
このことについて、下記のとおり報告します。
教育事務所長
様式第7号の2
様式第8号
第
年
県教育庁スポーツ保健課長
月
号
日
殿
教育事務所長
印
インフルエンザ様疾患集団発生終えん報告
このことについて下記のとおり報告します。
記
種別
市町村名
計
管内学校数
発生学校数
初発月日
終えん月日
学校
① 在 籍 数 (発
②り患者
り患率
生校在 籍計 )
実数
(②/①)
③欠席者実数 欠 席 率
(③/①)
小学校
%
%
中学校
%
%
小学校
%
%
中学校
%
%
小学校
%
%
中学校
%
%
小学校
%
%
中学校
%
%
小学校
%
%
中学校
%
%
小学校
%
%
中学校
%
%
小学校
%
%
中学校
%
%
小学校
%
%
中学校
%
%
小学校
%
%
中学校
%
%
小学校
%
%
中学校
%
%
小学校
%
%
中学校
%
%
小学校
%
%
中学校
%
%
小学校
%
%
中学校
%
%
小学校
%
%
中学校
%
%
小学校
%
%
中学校
%
%
小・中
%
%
学校計
-69-
-70-
Fly UP