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北陸新幹線後の並行在来線を考える

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北陸新幹線後の並行在来線を考える
政策提言「自主研究グループからの提言」
北陸新幹線後の並行在来線を考える
−県境を越えた市民連携−
行在来線等活用市民会議(以下、北陸
ていくこととしています。
連携市民会議)
」を設立しました。
富山県交通政策研究グループ
2.今後の展開
!.北陸連携並行在来線等活
用市民会議
1.設立まで
先進的な取組みがありますが(下図)
、
①新幹線開業による高速鉄道網の整
このまま住民・利用者の視点を加えら
備と②北陸本線を動脈とする地域公共
れないままでは、北陸新幹線の開業に
交通の整備は、地域活性化と住民生活
伴って、地域公共交通網が後退する可
の充実にとって車の両輪です。しかし、
能性があります。
長野や東北、九州新幹線整備にともな
現在、沿線各県ごとに経営分離後の
そこで、北陸新幹線開業後の JR 北陸
北陸本線のあり方について調査・検討
本線及び地域の鉄軌道の活用方策につ
北陸においても同様に発生する可能性
が進められており、平成2
0年度以降は、
いて、市民の側からの政策提言を行う
があり、その問題に対して、住民・利
県をまたいだ協議が行われる予定です。
ため、当グループも含めた北陸各県の
用者の視点で県域を越えて徹底的に考
しかし、北陸新幹線の開業に対する
公共交通を活かしたまちづくりに取り
える必要があります。
って生じた並行在来線に関わる問題は、
期待が高いのに比べ、一般に「並行在
組んでいる市民団体等による広域的観
北陸連携市民会議では、下記の点に
来線」は新幹線整備に伴う負の遺産と
点から共同研究する組織を設けること
ポイントを絞って2
0年度当初に中間報
して捉えられています。北陸では貴重
とし、平成1
9年9月1
7日設立総会(於:
告をとりまとめ、各市民団体が出前講
な地域公共交通資産を活かした再生の
富山県民会館)をもって「北陸連携並
座を行うなどして市民にわかりやすく
".北陸本線の現状
図は、北陸三県主要駅の利用者数(乗
車数の合計)の推移を見たものです。
ここ1
0年の間、すべての主要駅で利
用者数が減少しています。
図中の数字は平成7年を1
0
0とした指
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『北陸連携並行在来線等活用市民会議』概要
基本方針
北陸各県の市民団体等が連携し、住民・利用者の視点から北陸新幹線開業後の鉄道ネットワークの研究を
進め、住民・利用者にとって便利で使いやすく、地域の活性化に寄与できる北陸本線等の鉄道活性化策を
提案する。
市民会議会員
【構成団体】
公共交通とやま市民応援団(富山)
金沢・LRT と暮らしを考える会(石川)
特定非営利活動法人 ふくい路面電車とまちづくりの会(ROBA)
(福井)
富山県交通政策研究グループ(富山)
【協力団体】
路面電車と都市の未来を考える会・高岡(通称名:RACDA 高岡)
(富山)
(新潟県上越市の市民団体もオブザーバーとして参加)
4
示し、市民レベルでの盛り上げを図っ
⑔੗
①並行在来線の位置づけ
②並行在来線を活かした地域づくり
③運行形態
④既存の特急列車の取り扱い
⑤ソフトな利用促進策
⑥他の公共交通機関との連携
⑦経営形態
⑧費用の負担
⑨既存の私鉄と競合・調整
⑩その他(貨物の経営問題、枝線の扱いについ
て検討する など)
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5
数で、高岡が最も低く、福井が最も高
くなっています。
総じて、富山県の減少率が大きく、
反対に石川県の減少率が小さいことが
わかります。
図の右上(人口、利用者数ともプラ
表1
並行在来線の経営主体
ス)には石川県の市町が、左下(人口、
新 幹 線
起
点
終
東 海 道
東
京
新 大 阪
利用者数ともマイナス)には富山県の
山
市町が並んでいます。
富山市と金沢市は、人口の増減率が
陽
東
北
上
越
点
並行在来線
経営主体
東海道本線
JR
新 大 阪
博
多
山陽本線
JR
東
京
盛
岡
東北本線
JR
盛
岡
八
戸
東北本線
第三セクター
大
宮
新
潟
上越線
JR
JR(高崎∼横川)
この理由について考えてみます。
ほぼ同じにもかかわらず、利用者数の
北
陸
高
崎
長
野
廃止(横川∼軽井沢)
信越本線
下の相関図は、平成7年から1
2年に
増減が反対となっています。これは金
第三セクター(軽井沢∼篠ノ井)
おける、富山県と石川県の北陸本線沿
沢に通勤や通学、買い物などででかけ
第三セクター(新八代∼川内)
線市町(平成の大合併前の市町)の人
る人がより JR を利用し、反対に富山に
口増減と、市町内にある駅の利用者数
でかける人は JR 以外の交通手段(車と
(市町内に複数駅がある場合は合計)を
思われる)を利用していることを示し
JR(篠ノ井∼長野)
プロットしたものです。
金沢の郊外都市として人口が増加し、
おり、人口が増加すれば利用者数が増
金沢に JR を利用してでかけていること
えていることがわかります。
も予想されます。
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6
州
新 八 代
鹿児島中央
鹿児島本線
山
形
福
島
新
庄
奥羽本線
JR
秋
田
盛
岡
秋
田
田沢湖線、
奥羽本線
JR
ੱญჇᷫ₸䋦㸢
㪉㪇㪅㪇
JR(川内∼鹿児島中央)
北陸新幹線金沢開業にともない、長
ています。また、松任、美川、寺井は、
全体として、右上方向に点が並んで
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䋦
九
!.並行在来線の経営
野∼直江津(JR 東日本信越本線)と直
江津∼金沢(JR 西日本北陸本線)が並
並行在来線とは、新幹線と並行する
行在来線となります。その経営主体を
金沢市内や周辺部の道路網は、富山
JR 在来線を指します。国鉄時代は並行
どうするかについては不明ですが、こ
市内に比べて狭く、渋滞も激しいこと
在来線についても引き続き国鉄が経営
こでは、北陸本線の該当区間がすべて
が、逆に JR の利用を促進していること、
していましたが、平成3年からは、新
JR から経営分離されるという前提で議
金沢は、比較的コンパクトに都市機能
たに建設する新幹線の並行在来線部分
論をすすめていきます。
が集積しているため、車を使わなくて
については、原則として JR から経営を
も用が足せるということも JR 選択の利
分離することとなりました。
用ではないでしょうか。
ただし、表1にあるように、整備新
今後、並行在来線の利用者増加を考
幹線として建設された区間の並行在来
える場合、この富山と金沢の違いを考
線は、すべてが経営分離されているわ
えていくことが必要だと考えます。
けではなく、引き続き JR が経営してい
る区間もあります。
なお、経営分離された鉄道を、前回
(でるくい1
8号に掲載)と同様「北アル
プス銀河鉄道」と呼びます。
1.経営分離された並行在来線の経営
上の課題について
表2は、並行在来線を経営する第三
7
表2
並
行
在
来
線
並行在来線の営業損益(平成17年度鉄道統計年報)
営業キロ
営業収入
営業費用
IGR いわて銀河鉄道
3
2.
0
3,
6
6
7
3,
7
9
1
3
1
△1
2
5
1
0
2.
6
1
0
3.
4
青い森鉄道
2
5.
9
4
3
5
4
3
7
3
1
△1
9
3.
2
1
0
0.
3
−
5
8
0
8
1
4
−
△2
3
4
1
4
0.
3
1
4
0.
3
青森県
しなの鉄道
償却前
償却後
6
5.
1
2,
6
8
2
2,
4
9
0
1
9
5
1
9
2
8
5.
6
9
2.
8
1
1
6.
9
8
2
4
9
5
8
7
9
△1
3
5
1
0
6.
8
1
1
6.
4
5
9.
5
4,
1
2
7
3,
2
2
8
7
2
7
8
9
9
6
0.
6
7
8.
2
富山地方鉄道
9
3.
2
1,
5
1
8
1,
6
6
5
2
1
6
△1
4
7
9
5.
4
1
0
9.
7
のと鉄道
3
3.
1
1
9
2
3
8
1
2
△1
8
9
1
9
7.
7
1
9
8.
8
肥薩おれんじ鉄道
北越急行
北
陸
の
主
な
民
鉄
減価償却費
営業損益
営業係数(%)
北陸鉄道
2
2.
7
5
8
8
6
2
4
5
1
△3
6
9
7.
5
1
0
6.
1
福井鉄道
2
1.
4
3
8
1
4
6
0
2
9
△7
9
1
1
3.
1
1
2
0.
9
えちぜん鉄道
5
3.
0
7
4
3
0
5
8
1,
1
7
1
5
△3
1
4
0.
1
1
4
2.
3
石川県で共同運営していくには、前述
得ないこと。
(全線複線の静岡鉄道と
した全般的な課題を解決する必要があ
の経営比較によっても明らかです。
)
りますが、
「北アルプス銀河鉄道」には、
○1両当たりの平均乗車人員が多いに
これ以外にも、以下の課題があります。
もかかわらず収入が上がらない一方、 (1)
現在の電車は古いため、新規に車
経費が高くなりがちで赤字経営にな
の民鉄の経営は厳しく、特に第三セク
第三セクター企業の営業収支
黒字
赤字
赤字ローカル線転換
3
1
1
3
0
並行在来線
5
1
4
平成17年度鉄道統計年報
セクターと北陸の主な民鉄の損益を見
両を購入する費用が大きい
りやすいこと。
北陸本線の普通電車は昭和4
0∼5
0年
があげられます。
代の特急・急行電車の改造車で既に耐
用年数が過ぎており、並行在来線の譲
2.
「北アルプス銀河鉄道」の課題につ
金額は百万円。民鉄は鉄軌道部門のみ
企業数
しては不必要な土地も取得せざるを
いて
受時に車両の更新が必要になります。
新車の導入には、直流電車の場合は1
ター鉄道(国鉄時代の赤字ローカル線
北陸本線が第三セクター化された「北
両当たり最低1億円余り、交直流電車
を引き継いだものと並行在来線など)は
アルプス銀河鉄道」を新潟県、富山県、
の場合は5割程度高くなるといわれて
赤字企業がほとんどという状況です。
この理由としては、前回(でるくい
たものです。並行在来線では、しなの
1
8号)で述べたとおり、
鉄道が黒字となっていますが、これは
○三セク会社は並行在来線を引き継ぐ
会社が運賃値上げや徹底した合理化を
という性格上、地方都市近郊私鉄に
行うとともに、長野県も資産購入費の
比べ、安い運賃を設定せざるを得な
資本金化などで支援したことによるも
いこと。
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のです。民鉄では、北越急行(ほくほ
○特急や長大編成の貨物走行用に軌道
く線)が黒字となっています。これは
強化がされた複線電化路線であるた
北越急行線を通る特急「はくたか」の
め、線路や架線の保守費など維持管
運賃と特急料金分が大きく貢献してい
理費が多くかかること。
また、
JR から
ます。
特急列車や貨物列車用に整備された
一般的に、並行在来線を含めた地方
8
広大な駅敷地用地など地域の鉄道と
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9
県区間(越中宮崎・石動間)7,
2
0
9、石
並行在来線の初期投資の状況(金額単位:億円)
を踏襲すれば、2
3編成6
9両の交直流電
川 県 区 間(石 動・金 沢 間)約1
5,
0
0
0と
青い森鉄道 IGR いわて
しなの鉄道
(青森県) 銀河鉄道
車が必要と見込まれ、1
0
0億円程度の費
大きな差があり、仮に共同運営する場
います。金沢・直江津間の現行ダイヤ
用が必要です。
合に、各県の利害が大きく衝突するこ
(2)
経営分離される区間が長いため、
とが予想されます。特に石川県内は、
距離(km)
6
5.
1
2
5.
9
3
2
資産購入
1
0
3
2
3
9
4
3
1
5
施設設備
車両購入
4
6
初期投資の負担が重い
輸送密度が高く、サンダーバードやし
並行在来線を経営している「しなの
らさぎが和倉温泉まで七尾線内に乗り
鉄道」などの初期投資の状況から見て、
入れていることから、JR 西日本が引き
直江津∼金沢間の資産を JR から簿価で
続き運行する可能性があります。
合
計
1
4
9
簿価で行われていますが、この簿価は、
特急や貨物が走行できるよう JR が整備
した結果の簿価であり、普通列車を中
1
5
6
開業準備
これまで、JR からの資産の取得は、
心に運行された場合の収益力を反映し
1
0
2
6
たものではありません。このため、先
1
3
4
(注)八戸・目時間については、青い森鉄道と青
森県に経営を上下分離(しなの鉄道経営改革検
討委員会資料から作成)
行する「しなの鉄道」などでは、取得
費の全額を県や市町村等が負担し、何
さぎが廃止になれば、富山県民は、金
とか経営を継続しているのが実態です。
購入し、開業に伴う関係施設の整備や
(4)
名古屋・大阪方面からの特急が金
沢で新幹線から在来線に乗り換えとい
収益還元法に基づき、JR の資産を正当
車両の更新等を行った場合には、三県
沢止まりとなれば、収入が減少する
う大変な不便を強いられることになる
に評価して、資産を取得する必要があ
併せ、概ね6
0
0億円(施設簿価は、約5
0
0
前述の北越急行が大幅な黒字となっ
とともに、採算性が大幅に悪化します。
ります。
億円+車両更新費等1
0
0億円)の初期投
ていることから、
「北アルプス銀河鉄道」
資が必要と見込まれます。
においても、特急列車の運行による収
(3)
県別の輸送密度の差が大きいため、
入を確保することが望まれます。
費用負担のスキーム作りが難しい
(2)
経営手法
3.並行在来線の経営戦略
上述のとおり、各県の輸送密度の差
(1)
JR からの資産の取得
は大きなものがあり、仮にこのまま新
富山県と中京方面、関西方面の間に
普通列車の輸送密度(人/km)につ
は、年間2
6
0万人の流動があり、鉄道が
いて、各県の調査によれば、新潟県区
かなりの市場を占有しています。仮に
間(直江津・越中宮崎間)1,
5
4
7、富山
新幹線開業後、サンダーバードやしら
ਗⴕ࿷᧪✢ߩ⾗↥ߩขᓧߣ⚻༡ᚻᴺ
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ߓߚ෼⋉ㆶరᴺߦၮߠߊ⾗↥ߩขᓧ‫ޓ‬
富山県と中京・関西方面との年間旅客流動(単位千人)
愛知
流動量
三重
分担率
流動量
分担率
流動量
分担率
流動量
分担率
流動量
道
船
舶
バ
ス
2
8
2.
6
2
1.
1
6
0.
9
2
8
2.
1
2
0.
4
乗用車
7
4
4
6
9.
0
8
6
4
7.
3
1
9
4
2
7.
9
2
4
0
1
8.
1
1
6
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1
1,
0
7
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1
0
0.
0
1
8
2
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1
0
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6
9
6
1
0
0.
0
1,
3
2
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1
0
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0
5
1
8
1
0
0.
0
9
4
0.
0
5
1.
6
4
9
6
0.
0
7
1.
3
0.
0
1,
0
6
0
0.
0
7
9.
8
0.
0
5
0
0
0.
0
ን ጊ ⋵
⑔ ੗ ⋵
分担率
鉄
2
8.
4
0.
0
ᣂ ẟ ⋵
兵庫
空
3
0
6
0.
0
大阪
航
計
0.
0
京都
㋕㆏ߩㆇ
㋕㆏ߩㆇ༡
⾗↥ߩ⾉ઃߣฦ⋵඙ ߩ෼⋉ജߦᔕߓߚ✢〝૶↪ᢱߩᡰᛄ޿
⾗↥ߩ⾉ઃߣฦ⋵඙㑆ߩ෼⋉ജߦᔕߓߚ✢〝૶↪ᢱߩᡰᛄ޿
9
6.
5
0.
0
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ߥࠨ࡯ࡆࠬߩឭଏ
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⋵
ߩ
೑
↪
⠪
平成17年度国土交通省幹線旅客純流動調査
10
11
潟県、富山県、石川県が共同運営した
地域密着型鉄道として、より自由な経
場合、県間の不公平感が生じます。
営を行うことができるようになります。
このため、資産の取得は、各県が JR
このため、新駅の設置、列車の増発、
から取得区間の収益力に応じて行い、
各種附帯サービスの実施など、新たに
運営は、各県共同の三セク会社を設立
さまざまな増収策を実施することがで
し、各県の区間の収益力に応じて線路
きるようになると考えられます。
使用料を支払う上下分離方式の経営手
法を提案します。
しかしながら、このような措置を講
じたとしても、
「北アルプス銀河鉄道」
そうすれば、財政的・経理的には、
が全体として収支を均衡させることは
各県が独自に経営することになる一方、
難しいと思われます。このため、発生
利用者にとっては、一つの会社となり、
した損失を、誰が、どのように補てん
運行ダイヤや初乗り運賃、企画切符な
していくのかについて、各県の行政、
どで大きなメリットが生じます。
住民の合意が得られるシステムを考え
(3)
採算性の確保、損失補てんシステ
ムの構築
ることも必要です。
「北陸連携並行在来線等活用市民会
「北アルプス銀河鉄道」は、地域密着
議」で は、現 在、福 井、石 川、富 山 の
型の鉄道であるとともに、日本海縦貫
それぞれの市民グループが知恵をこら
の貨物輸送を担う幹線鉄道の役割も果
してこれらの施策提案を考えており、
たさなければいけません。
結果がまとまった段階で発表されます。
このため、前述のように線路規格や
駅・補修・車両基地などに過大な設備
投資が必要です。これらの必要負担を
どのように分担していくかにより、
「北
アルプス銀河鉄道」の採算性は大きく
異なってきます。
また、JR から分離されることにより、
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北陸連携市民会議設立総会で発表する楠幹事
グループ紹介
富山県交通政策研究グループ
公共交通とまちづくりに関心を有する県
職員9名による自主研究サークルで、時間
外と休日に活動しています。平成1
4年4月
に発足し、これまで、
「同乗するなら金を
出せ−富山型公共交通優先型社会への提
案」
(平成1
4年1
2月)
、
「新幹線 後 の 公 共 交
通とまちづくりはこれだ。
」
(平成1
6年3月)
、
「富山ライトレールのブランド戦略」
(平成
1
8年1
1月)の3冊の報告書をとりまとめて
おり、各種メディアや学術誌に紹介されて
きました。また、市民団体やマスコミと一
緒にシンポジウムの開催等にも取り組んで
います。
当グループの詳細は、HP(http : //www1.
tcnet.ne.jp/kusunoki/koutuken/ )に掲載され
ています。
〈グループ員名〉
座長 山崎正治(知事政策室地域振興課)
幹事 楠 宗久
(知事政策室総合交通政策課)
中川正次
(知事政策室国際・日本海政策課)
平野浩一(企業局経営管理課)
宮崎洋一
(土木部高岡土木センター)
島 信之
(知事政策室消防・危機管理課)
五十島恵子
(土木部富山土木センター)
椙本敏規
(土木部新幹線・駅周辺整備課)
紺 昌弘
(土木部高岡土木センター)
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