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第2期 香川県医療費適正化計画

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第2期 香川県医療費適正化計画
2期
第
香川県医療費適正化計画
県民の健康を向上させ、医療を効率良く提供して、医療費の負担を軽減する。
は
じ
め に
香川県知事 浜 田 恵 造
私たちは、国民皆保険制度により、良質で適切な医療を安心して受けることができ
ます。しかしながら、急速な高齢化の進行等により医療費が増え続け、また、少子化
や経済の低成長により、医療費を支えている保険料、公費(税金)
、患者の負担は大
きくなっています。今後とも国民皆保険制度を維持していくためには、県民や患者の
皆様の視点に立って、中長期を見据えた医療費適正化を推進することが求められます。
香川県では、平成20年4月に香川県医療費適正化計画を策定し、医療費の適正化
に取り組んでまいりましたが、こうした状況を省み、このたび、県民の皆様や市町の
ご意見を踏まえ、新たな計画を策定しました。
この計画では、生活習慣病の予防対策、がん検診や特定健康診査の推進、高齢者の
健康維持などの「県民の健康を保ち、向上させることに関する施策」と、医療機関の
機能分化と連携の推進、在宅医療の充実などの「医療を効率良く提供することに関す
る施策」に取り組むことにより、県民の生活の質を確保しつつ、医療費の伸びの抑制
を目指してまいります。
また、
「健やか香川21ヘルスプラン(第2次)
」
、
「第六次香川県保健医療計画」及
び「第5期香川県高齢者保健福祉計画」における目標及び施策と相まって、高い効果
が発揮されるよう、これら計画と調和のとれたものとしています。
今後、この計画に沿って、国や市町、医療機関、関係団体等と連携を図りながら、
持続可能な医療保険制度の構築に向けて、全力で取り組んでまいりますので、県民の
皆様には、自らの健康づくりと「地域医療は地域の住民が守る」という意識と行動に
向けて、積極的に取り組んでいただきますようお願いいたします。
計画の策定に当たり、県議会をはじめ、第2期香川県医療費適正化計画作成検討委
員会、市町、県民の皆様から貴重なご意見やご提言をいただきましたことに、深く感
謝いたします。
平成25年7月
目 次
1 計画の基本的な事項
2 医療費の現状と見通し
3 医療費等の分析と課題
(1)計画策定の背景
1
(2)計画の基本理念
1
(3)計画期間
1
(4)他の計画との調和
2
(1)香川県の医療費の推移と平成 29 年度までの見通し
3
(2)平成 30 年度以降の医療費の見通し
3
(1)疾病分類による分析
4
(2)年齢区分による分析
7
(3)本県の課題
10
(1)県民の健康を保ち、向上させることに関するもの
11
(2)医療を効率良く提供することに関するもの
13
(3)その他の医療費適正化の推進に関するもの
14
(1)県民の健康を保ち、向上させることに関するもの
15
(2)医療を効率良く提供することに関するもの
15
6 医療費適正化の効果額
平成 29 年度の医療費への影響額
18
7 計画の推進
(1)計画の推進体制
19
(2)計画の評価
19
(3)評価結果の活用
19
(1)作成検討委員会の設置
20
(2)パブリック・コメント
20
(3)市町との協議
20
(4)県議会の審議
21
4 取り組む施策
5 計画の目標
8 計画策定の経緯
1 計画の
計画の基本的な
基本的な事項
(1)計画策定の
計画策定の背景
私たちは、誰もが公的医療保険制度に加入しており、良質で適切な医療を安心して受けるこ
とができます(国民皆保険制度)
。しかし、急速な高齢化の進行等により医療費が増え続け、ま
た、少子化や経済の低成長により医療費を支えている保険料、公費(税金)
、患者の負担は大き
くなっており、将来は医療保険制度の運営が困難になる状況が見込まれています。
そこで、この国民皆保険制度を維持し、将来も持続させ、良質で適切な医療を安心して受け
続けることができるようにするために、医療費の伸びを適正化し、過度に増大しないようにし
ていく必要があります。
このような背景から、平成 18 年の医療制度改革では、都道府県は国が定める医療費適正化に
関する施策についての基本的な方針(医療費適正化基本方針)に即して、医療費適正化を推進
するための計画(医療費適正化計画)を策定するよう法整備されました。
(高齢者の医療の確保
に関する法律第2章)
香川県においても「香川県医療費適正化計画」を策定し、平成 20 年度から取組を進めてきま
したが、平成 24 年度末をもって計画期間が終了します。
この度、医療費適正化基本方針が平成 24 年9月末に告示されましたので、これに即して、第
2期の香川県医療費適正化計画を策定します。
(2)計画の
計画の基本理念
この計画は次の2つの視点を基本理念として策定します。
①県民の
県民の生活の
生活の質を確保し
確保し、向上を
向上を図ること。
ること。
国民皆保険制度を堅持し、持続可能な医療保険制度を構築していくためには、県民・
患者の視点に立って、中長期を見据えた医療費適正化を推進することが求められていま
す。具体的には、生活習慣病の有病者・予備群を減らすとともに、入院期間を短縮し病
院から早く家庭や地域に戻れるようにし、県民の生活の質を確保・向上しつつ、結果と
して医療費適正化に資するという、中長期的な対策を講じます。
②超高齢社会の
超高齢社会の到来に
到来に対応すること
対応すること。
すること。
平成 24 年現在は約 14 万人と推計される 75 歳以上の香川県の人口は、平成 47 年には
約 18 万5千人になると推計されており、これに伴って現在は県民医療費の約4割を占め
る高齢者医療費(75 歳以上医療費)が半分を占めるまでになると見込まれます。これを
踏まえ、結果として高齢者の医療費の伸び率が中長期的に徐々に下がるように医療費適
正化に取り組みます。
(3)計画期間
高齢者の医療の確保に関する法律第9条第1項では医療費適正化計画は1期5年とすると定
めているため、平成 25 年度から平成 29 年度を計画期間とします。
また、計画期間中であっても、必要に応じて計画の見直しを行うものとします。
1
1 計画の基本的な事項
(4)他の計画との
計画との調和
との調和
高齢者の医療の確保に関する法律第9条第4項では、医療費適正化計画は都道府県が定める
医療計画、健康増進計画、介護保険事業支援計画と調和が保たれたものでなければならないと
されています。
また、医療費適正化基本方針では、医療費適正化のための施策等は上記3計画における各施
策等と密接に関連するため、医療費適正化計画はこれらの計画における施策等を中心に構成す
ることが示されています。
このため、第2期香川県医療費適正化計画においても、第六次香川県保健医療計画(医療計
画)
、健やか香川 21 ヘルスプラン(第2次)
(健康増進計画)
、第5期香川県高齢者保健福祉計
画(介護保険事業支援計画)と連携・整合を図ります。各計画の各施策を医療費適正化の観点
から横断的に再構成するとともに、独自施策を加えて補完し、医療費適正化の対策を総合的に
進めます。
1 計画の基本的な事項
2
2 医療費の
医療費の現状と
現状と見通し
見通し
(1)香川県の
香川県の医療費の
医療費の推移と
推移と平成 29 年度までの
年度までの見通
までの見通し
見通し
平成 24 年度の県民の医療に要した費用(県民医療費)は、3,582 億円と推計され、平成 17
年度からの7年間で 507 億円、16.5%増加しています。
また、この計画の計画期間中(25 年度-29 年度)は、毎年 2.0%~2.3%伸び続け、5年間で
406 億円増加し、平成 29 年度には 3,988 億円になると見込まれます。
また、平成 24 年度の高齢者医療費は、1,364 億円と推計され、平成 17 年度からの7年間で
120 億円、9.6%増加しています。
この計画の期間中は、毎年 3.2%~3.4%伸び続け、5年間で 239 億円増加し、平成 29 年度
には 1,603 億円になると見込まれます。
億円
4,000
3,500
3,075
3,746
3,909
3,988
3,502
3,663
3,831
3,582
1,364
1,410
1,457
1,505
1,553
1,603
H28
H29
3,212
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
500
1,244
1,182
1,319
H17
H20
H23
0
H24
H25
県民医療費
H26
H27
高齢者医療費
平成 17,20 年度:厚生労働省「国民医療費」
「後期高齢者医療事業報告」
平成 23 年度以降:厚生労働省「都道府県医療費の将来推計ツール」を用いて推計
(2)平成 30 年度以降
年度以降の
以降の医療費の
医療費の見通し
見通し
香川県の人口は平成 12 年から減少に転じていますが、
医療技術の高度化や高齢人口の増加等
に伴い1人当たり医療費は伸び続け、県民医療費は 47 年度になっても増加が見込まれます。こ
のため、医療費適正化対策が急務となっています。
億円
県民医療費
人口減少率
1人当たり医療費伸び率
5,500
5,000
4,631
4,500
4,000
5,306
4,997
3%
4,236
2%
3,831
1%
3,500
0%
3,000
-1%
2,500
2,000
-2%
H27
H32
H37
H42
H47
厚生労働省「都道府県医療費の将来推計ツール」を用いて推計
3
4%
2 医療費の現状と見通し
3 医療費等
医療費等の分析と
分析と課題
医療費適正化基本方針では、全国の医療費等を分析した結果、生活習慣病の治療に要する医療
費が大きいこと、高齢者の入院医療費の都道府県格差が大きいことが課題として把握され、これ
らに対する対策として生活習慣病対策と平均在院日数の短縮対策が示されています。
香川県における医療費等についても同様の課題が当てはまるか分析しました。
(1)疾病分類による
疾病分類による分析
による分析
①医療費 ・・・ 生活習慣病が約3割
香川県の国民健康保険(人口の約 27%)
、後期高齢者医療(同 14%)
、全国健康保険協会(同
37%)の各医療費を疾病分類でみると、いずれも生活習慣病の医療費が大きな割合を占めて
います。
国民健康保険
その他
71%
悪性新生物
11%
虚血性心疾患
3%
脳血管疾患
4%
糖尿病
5%
高血圧性疾患
6%
全国健康保険協会
悪性新生物
9%
虚血性心疾患
2%
脳血管疾患
3%
後期高齢者医療
悪性新生物
8%
虚血性心疾患
4%
脳血管疾患
8%
糖尿病
4%
その他
67%
高血圧性疾患
9%
全国
悪性新生物
11%
虚血性心疾患
3%
脳血管疾患
7%
糖尿病
5%
糖尿病
5%
高血圧性疾患
6%
その他
75%
その他
67%
高血圧性疾患
7%
国民健康保険・後期高齢者医療:香川県国保連合会「香川県国民健康保険病類統計総合資料 23 年度」から作成
全国健康保険協会:全国健康保険協会「都道府県医療費等の基礎データ 22 年度」から作成
全国:厚生労働省「国民医療費 22 年度」から作成
3 医療費等の分析と課題
4
②死因別死亡割合 ・・・ 生活習慣病が約6割
生活習慣病は、県民の死因でも大きな割合を占めており、県民の健康に対する脅威となっ
ています。
香川県
全国
悪性新生物
28%
悪性新生物
26%
その他
44%
その他
45%
心疾患
17%
心疾患
16%
脳血管疾患
高血圧性疾患
糖尿病 10%
1%
1%
高血圧性疾患
脳血管疾患
糖尿病 10%
1%
1%
厚生労働省「人口動態調査 23 年」から作成
③生活習慣病の受療率 ・・・ 全国平均を上回る。
主な生活習慣病は、受療率(人口 10 万人当たりの推計患者数)でも全国平均を上回ってお
り、虚血性心疾患、糖尿病、高血圧性疾患は上位となっています。
特に、糖尿病の受療率は、全国平均を大幅に上回っています。
悪性新生物
虚血性心疾患
1
山形県
325
1
大分県
107
1
高知県
607
2
長崎県
313
2
北海道
97
2
鹿児島県
407
3
秋田県
304
3
徳島県
94
3
徳島県
369
27
香川県
244
7
香川県
83
21
香川県
256
全国平均
238
全国平均
62
全国平均
226
44
千葉県
194
44
沖縄県
46
44
千葉県
157
45
滋賀県
192
45
神奈川県
42
45
埼玉県
154
46
沖縄県
176
46
千葉県
36
46
神奈川県
152
糖尿病
5
脳血管疾患
高血圧性疾患
1
徳島県
312
1
佐賀県
862
2
香川県
308
2
熊本県
806
3
長崎県
261
3
長崎県
786
13
香川県
664
全国平均
534
全国平均
185
44
愛知県
152
44
千葉県
408
45
茨城県
151
45
神奈川県
381
46
宮崎県
147
46
奈良県
369
3 医療費等の分析と課題
厚生労働省「患者調査 23 年」から作成
(入院外来・男女の計)
④生活習慣病の患者数の見込み ・・・ 今後も増加が見込まれる。
主な生活習慣病の受療率(人口 10 万人当たりの推計患者数)は、年齢とともに高くなって
います。
本県の生活習慣病の患者数(1日に医療機関等を受診する患者)は、高齢人口の増加によ
り今後も増加し、これに伴って生活習慣病に関する医療費も増加すると見込まれます。
受療率と人口構成から推計した患者数の見込み
年齢区分別の受療率
千人
千人
5
16
悪性新生物
糖尿病
高血圧性疾患
虚血性心疾患
脳血管疾患
計
4
3
2
15,046
16,782
15,995 16,393
16,723 16,306
12
8
4
1
0
H23
0
0-4
5-14 15-24 25-34 35-44 45-54 55-64 65-74
H27
H32
悪性新生物
虚血性心疾患
75-
H37
糖尿病
脳血管疾患
H42
H47
高血圧性疾患
厚生労働省「患者調査 23 年」から作成(入院外来・男女の計)
⑤メタボリックシンドロームの状況 ・・・ 約3割が該当者・予備群
生活習慣病の発症前の段階であるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)該当者及
びその予備群をあわせた割合は特定健診受診者の 27.5%となり、年齢が高くなるにしたがい
割合も高くなっています。
全国順位では割合が高い方から 13 位で、全国平均に比べて1%程度高くなっています。
%
50
49.4
男
(該当者)塗りつぶし
(予備群)網掛け
女
40.4
40
45.7
44.9
39.5
男女計
35.6
34.3
30.4
30
29.0
27.5
29.2
沖縄県
32.9%
2
宮城県
30.8%
3
岩手県
29.6%
30.3
13
香川県
27.5%
全国平均
26.4%
45
長野県
24.0%
46
静岡県
23.6%
47
岐阜県
23.4%
26.3
23.5
23.2
20.2
20
1
42.4
18.6
14.0
13.0
11.6
8.7
10
4.5
6.2
0
40~74
40~44
45~49
50~54
55~59
60~64
65~69
70~74
厚生労働省資料(特定健診・保健指導実施報告データ 22 年度)から作成
3 医療費等の分析と課題
6
⑥メタボリックシンドローム該当者等の医療費 ・・・ 年間で約9万円高い。
厚生労働省が全国約 269 万人の特定健診情報とレセプト情報から、メタボリックシンドロ
ーム該当者・予備群と非該当者の平均医療費(平成 22 年度の年額)を比較したところ、該当
者・予備群の方が非該当者より高く、全性別・年齢の平均では約9万円の差があることが分
かりました。
500
千円
男性
500
千円
女性
433
該当・予備群
非該当
375
400
375
該当・予備群
非該当
387
400
344
318
300
241
200
281
275
262
271
264
274
319
268
200
181
200
147
121
279
230
222
211
190
300
144
128
100
175
156
100
0
0
40-44
45-49
50-54
55-59
60-64
65-69
70-74
40-44
45-49
50-54
55-59
60-64
65-69
年齢区分
70-74
年齢区分
厚生労働省資料(特定健診・保健指導の検証効果の進捗状況)から作成
(2)年齢区分による
年齢区分による分析
による分析
①1人当たり医療費 ・・・ 高齢者医療費は2.6~5.7倍となり、入院医療費の割合が高い。
本県の1人当たり医療費を年齢階級別にみると、年齢とともに高くなり、外来(入院外+
調剤)より入院(入院+食事療養)の割合が高くなっています。
75 歳以上の医療費(高齢者医療費)と 75 歳未満の医療費(国保・全国健康保険協会)を
比べると、高齢者医療は 2.6~5.7 倍となっています。
100~
110.2
95~99
90~94
47.1
42.3
92.4
108.0
国民健康保険(0~74歳)
99.7
85~89
80~84
92.3
14.9
79.3
75~79
70~74
59.6
65~69
4.9 9.5
42.0
55~59
18.4
35.7
入院
全国健康保険協会(0~74歳)
45.1
60~64
入院外
歯科
16.2
38.1
50~54
33.4
45~49
0
20
40
60
80
100
28.5
23.6
40~44
17.9
35~39
国民健康保険・後期高齢者医療
15.0
30~34
12.7
25~29
20~24
9.2
15~19
8.2
10~14
8.4
5~9
入院
入院外
厚生労働省「医療給付実態調査 22 年度」から作成
歯科
0~74歳は国保の1人当たり診療費
11.6
23.1
0~4
0
7
後期高齢者医療(75歳以上)
123.0
50
100
万円
3 医療費等の分析と課題
全国健康保険協会
全国健康保険協会「都道府県医療費等の基礎データ 22 年
度」から作成
②医療費の年齢別構成 ・・・ 増加分のうち高齢者医療費が5割以上を占める。
人口推計によると香川県では総人口は減少するものの、1人当たり医療費が高い高齢者の
人口は増加することが見込まれています。医療費全体の増加分のうち5割以上が高齢者医療
費の増加によるものと見込まれます。
億円
99
96
93
4,997
4,631
5,000
4,236
4,000
3,502
80
70
1,000
1,760
14
15
16
H23
H27
1,319
0
2,678
2,507
2,204
19
18
18
県民医療費
H37
高齢者医療費
H42
142
186
50
H27-32
406
151
255
40
H32-37
395
▲50
445
30
H37-42
366
64
303
20
H42-47
309
138
171
10
H23-47
1,804
444
1,359
厚生労働省「都道府県医療費の将
来推計ツール」を用いて推計
H47
総人口
以上
328
0
H32
未満
H23-27
60
2,000
75 歳
全体
80
85
3,000
1,505
増加額(億円)
90
89
3,831
万人
100
5,306
高齢者人口
③高齢者医療費 ・・・ 低い都道府県と比べると入院医療費の差が大きい。
1人当たり医療費が他の年齢と比べて高く、今後も医療費全体の増加の大きな要因と見込
まれる高齢者医療費を都道府県で比べると、大きな差が見られます。
香川県(924 千円)は全国平均(891 千円)をやや上回り、全国順位では高い方から 18 位
です。最も低い岩手県(726 千円)と比べると 199 千円もの差があります。
医療費を入院と入院外とに分けると、香川県の入院医療費(471 千円)は全国平均(455
千円)をやや上回り、最も低い静岡県(347 千円)とは 124 千円の差があります。医療費全
体で最も低い岩手県の入院医療費(352 千円)とは 119 千円の差があります。
他方で、香川県の入院外医療費(423 千円)は全国平均(407 千円)をやや上回り、最も低
い富山県(348 千円)とは 76 千円の差があります。医療費全体で最も低い岩手県の入院外医
療費(352 千円)とは 72 千円の差があります。
以上から、香川県と1人当たり高齢者医療費が低い都道府県を比べると、特に入院医療費
に大きな差があることがうかがえます。
平成22年度 1人当たり後期高齢者医療費(総額)
千円
全国平均 (891千円)
1,200
1,132
1,000
924
800
726
600
400
200
沖縄
鹿 児島
大分
3 医療費等の分析と課題
宮崎
長崎
熊本
佐賀
福岡
愛媛
高知
香川
山口
徳島
岡山
広島
島根
和歌山
鳥取
兵庫
奈良
大阪
京都
三重
滋賀
愛知
静岡
長野
岐阜
山梨
石川
福井
新潟
富山
神奈川
千葉
東京
埼玉
群馬
茨城
栃木
山形
福島
宮城
秋田
岩手
北海道
青森
0
8
平成22年度 1人当たり後期高齢者医療費(入院)
千円
全国平均 (455千円)
700
661
600
500
471
400
352
347
300
200
100
鹿 児島
沖縄
大分
宮崎
鹿 児島
沖縄
長崎
熊本
大分
熊本
宮崎
長崎
佐賀
福岡
高知
愛媛
香川
山口
徳島
平成22年度 1人当たり後期高齢者医療費(入院外)
千円
広島
岡山
島根
和歌山
鳥取
奈良
兵庫
大阪
京都
滋賀
三重
愛知
静岡
岐阜
長野
山梨
石川
福井
富山
新潟
神奈川
東京
千葉
埼玉
群馬
茨城
栃木
山形
福島
秋田
宮城
岩手
北海道
青森
0
全国平均 (407千円)
600
484
500
423
400
352
348
300
200
100
佐賀
福岡
愛媛
高知
香川
山口
徳島
岡山
広島
島根
和歌山
鳥取
兵庫
奈良
大阪
京都
三重
滋賀
愛知
静岡
長野
岐阜
山梨
石川
福井
新潟
富山
神奈川
千葉
東京
埼玉
群馬
茨城
栃木
山形
福島
宮城
秋田
岩手
北海道
青森
0
厚生労働省「後期高齢者医療事業報告 22 年度」から作成
④高齢者入院医療費 ・・・ 平均在院日数に比例する傾向が見られる。
高齢者の入院医療費と平均在院日数には正の相関関係があり、平均在院日数の長さに比例
して、1人当たり入院医療費が高くなる傾向があります。
平均在院日数と1人当たり入院医療費の関係
700
高知
福岡
650
沖縄
北海道
鹿児島
長崎
600
石川
熊本
大分
550
福井
愛媛
兵庫 香川
富山
全国 鳥取
島根
奈良
和歌山
福島
愛知
群馬
東京
山梨
山形 茨城
長野
埼玉
秋田
栃木
宮城
青森
千葉
三重
神奈川 岐阜
滋賀
450
)
千
円 400
350
佐賀
岡山
大阪
500
山口
広島
京都
(
1
人
当
た
り
入
院
医
療
費
新潟
静岡
徳島
宮崎
相関係数=0.671
厚生労働省「後期高齢者医
療事業報告 22 年度」
・
「病
院報告 22 年」から作成
岩手
300
20
25
30
35
平均在院日数(日)
9
3 医療費等の分析と課題
40
45
50
(3)本県の
本県の課題
(1)(2)において本県の医療費等を分析した結果、本県においても全国の分析結果と同様の
課題が認められます。
①生活習慣病は医療費(約3割)と死因(約6割)に占める割合が大きい。
②高齢化の進行により生活習慣病に関する患者と医療費の増加が見込まれる。
③生活習慣病の要因となり、非該当者と比べて1人当たり医療費が高い傾向のあるメタボリッ
クシンドローム該当者・予備群の割合が大きい。
(約3割)
④高齢者医療費は若人と比べ1人当たり医療費が高く、医療費全体に占める割合も大きい。
⑤今後の医療費増加見込みの5割以上が高齢者医療費の増加によるものと見込まれる。
⑥1人当たり高齢者医療費が低い都道府県と比べると入院医療費に大きな差がある。
加えて、香川県では全国と比べると次のような特徴があります。
①生活習慣病の受療率が全国平均を上回っており、特に、糖尿病については、全国で2番目に
高くなっている。
②メタボリックシンドローム該当者・予備群の割合が全国順位で上位(13 位)である。
③1人当たり高齢者医療費が全国順位で上位(18 位)である。
3 医療費等の分析と課題
10
4 取り組む施策
医療費が過度に伸びないようにしていくためには、①住民の健康が保たれ、向上することと
②医療が効率的に提供されることが求められます。
医療費適正化基本方針では、全国の医療費等に関する現状と課題を踏まえ、①②に対応するも
のとして次の対策が示されています。
①住民の
住民の健康を
健康を保ち、向上させることに
向上させることに関
させることに関するもの 若 い 時 か ら の 生 活 習 慣 病 の 予 防 対 策
医療費に大きな割合を占め、今後も増加が見込まれる生活習慣病の発症を予防することがで
きれば、通院しなければならない者が減少し、更には重症化や合併症の発症を抑え、入院が必
要となる者も結果として減少することとなると見込まれます。
②医療を
医療を効率良く
効率良く提供することに
提供することに関
することに関するもの
入院期間の短縮対策
平均在院日数の長さに比例して高齢者の1人当たり入院医療費が高くなる傾向があること
を踏まえ、医療機関の機能分化・連携や在宅医療の推進等により入院期間を短縮することで、
高齢者医療費の都道府県の差が小さくなることが見込まれます。
本県においても、医療費等の分析結果から全国と同様の課題があり、さらに、生活習慣病(特
に糖尿病)の受療率、メタボリックシンドロームの該当者・予備群の割合、1人当たり高齢者医
療費が全国平均より上位にあるといった特徴が確認されるため、上記の対策を中心に医療費適正
化に取り組みます。
なお、これらの対策は、第六次香川県保健医療計画、健やか香川 21 ヘルスプラン(第2次)
、
第5期香川県高齢者保健福祉計画に定める施策と密接に関連するため、主に、これらの計画に定
める施策により取り組みます。
(1)県民の
県民の健康を
健康を保ち、向上させることに
向上させることに関
させることに関するもの
●健やか香川 21 ヘルスプラン(第2次)に沿って生活習慣病予防の施策に取り組みます。
(表
①~⑤)
●また、生活習慣病の要因となるメタボリックシンドロームに着目した特定健康診査・特定保
健指導は実施率が低調であることから、実施率の向上に向けた支援を行います。
(表⑥)
●さらに、高齢者の人口と医療費の増加を見すえ、健やか香川 21 ヘルスプラン(第2次)に沿
って高齢者の健康の保持、向上に取り組みます。
(表⑦)
各施策の主な内容は次のとおりです。
①
生活習慣病の発症予防と
重症化予防の徹底
がん
○生活習慣の改善促進
○がん検診受診率向上に向けた取組の実施
○がん検診実施主体である市町への助言
○県民への普及啓発 等
11
4 取り組む施策
循環器疾患
○生活習慣の改善促進
○基礎疾患の受診・治療の促進
○特定健診・特定保健指導の実施率向上 等
糖尿病
○生活習慣の改善促進
○小児生活習慣病の予防
○特定健診・特定保健指導の実施率向上
○保健・医療・教育・職域・地域等の関係者による情報交換・
意見交換
○治療中断・合併症発症の予防に向けた普及啓発 等
②
栄養・食生活に関する
○栄養バランスのとれた食事の実践
生活習慣・社会環境の改善
○野菜摂取量の増加や朝食をとる取組の重点的推進
○望ましい生活習慣や食習慣の啓発、栄養や食生活に対する意識の向上
○食生活の改善に関する地区組織等の育成
○かがわ食育アクションプランに基づく食育の計画的な推進
③
身体活動・運動に関する
○身体活動・運動の生活習慣病予防効果について知識の普及
生活習慣・社会環境の改善
○身体活動増加や運動習慣定着の実践の地域・職場を通じた支援
○安心して運動等ができる場の情報提供、軽スポーツの普及を通じた健康と
体力づくりの推進
○地域ぐるみ家族ぐるみの生涯スポーツの普及 等
④
喫煙に関する
生活習慣・社会環境の改善
○禁煙する意志がある人への支援
○健康への悪影響・COPD(慢性閉塞性肺疾患)について知識の普及
○香川県禁煙・分煙施設認定制度の普及、受動喫煙防止の啓発
○未成年者に対する喫煙防止教育の推進 等
⑤
歯・口腔の健康に関する
○ライフステージに応じた歯科口腔保健に関する知識の普及啓発
生活習慣・社会環境の改善
○学校、地域、職場で歯科健診、歯科保健指導・相談が受けられる体制の整
備
○8020運動の推進 等
⑥
保険者による特定健康診
管 理 運 営に関 する指
○先進的な事例の収集・情報提供
査等の推進支援
導・助言
○特定健診とがん検診等の同時実施促進のための
情報提供、助言
○国における制度の見直しや効果の検証等の情報
提供 等
人材育成支援
○健診・保健指導事業の企画・評価に関する研修の
実施
○保健指導の知識・技術向上に関する研修の実施
等
普及啓発支援
○特定健診、特定保健指導、メタボリックシンドロ
保険者協議会の支援
○運営への参画、情報交換 等
健 診 結 果デー タ等の
○健診・保健指導の実施結果に関するデータの保健
ーム対策の概念の普及 等
活用支援
⑦
高齢者の健康の維持・向上
事業等への効果的な活用についての助言 等
○生活習慣・食習慣や心身の健康づくりに対する意識の啓発
○生きがいづくりの普及啓発、地域における活動状況の情報提供
○介護予防サポーターの養成と活動環境整備の促進
○地域づくり活動やボランティア活動への参加の促進
○運動器の健康維持の重要性等の情報提供 等
4 取り組む施策
12
(2)医療を
医療を効率良く
効率良く提供することに
提供することに関
することに関するもの
●発症から入院、そして居宅等に復帰するまでの医療の流れや医療機能に着目した医療連携体
制(医療機関等相互間の機能の分担、及び業務の連携を確保するための体制)の構築、在宅
医療の充実を進めることによって、入院から退院までの切れ目のない医療が提供され、早期
に居宅等に移ることができれば、患者の生活の質を高めつつ、入院期間が短縮され、医療の
効率的な提供の推進に資することになると見込まれます。
このため、第六次香川県保健医療計画に沿って医療機関の機能分化と連携の推進、在宅医
療の充実を図ります。
(表①②)
●また、加齢などにより身体機能が低下した場合であっても、医療機関に入院することなく住
み慣れた自宅や地域でできる限り自立して暮らせるためには、介護、医療、予防、住まい、
生活支援サービスが切れ目なく提供される必要があります。
このため、第5期香川県高齢者保健福祉計画に沿って地域包括ケアシステムを構築・充実
します。
(表③)
●入院日数の短縮対策以外の取組として、限られた医療費資源を有効に活用する観点から、後
発医薬品の使用促進が有効です。患者及び医療関係者が安心して後発医薬品を使用すること
ができるよう取り組みます。
(表④)
●県民による適正な受診が図られるよう取り組みます。
(表⑤)
各施策の主な内容は次のとおりです。
①
医療機関の機能分化と連
かかりつけ医・
○県民への普及啓発
携の推進
かかりつけ歯科医等
○医療機能情報の提供
○かかりつけ医、歯科医等の研修 等
地域医療支援病院
○承認意向を有する病院への支援 等
地 域 医 療連携 の窓口
○医療連携窓口の設置促進
設置・開放病床等
○開放病床の整備、共同利用する医療機器の整備の
地 域 連 携クリ ティカ
○急性心筋梗塞など新たな地域連携クリティカル
支援 等
ルパス
パスの導入に向けた取組促進
○介護分野等と連携した作成の促進 等
②
在宅医療の充実
医療機関の機能分化
○回復期リハビリテーション病棟の整備促進 等
在宅医療の基盤整備
○在宅療養支援病院・診療所による診療体制の確保
○訪問看護ステーションにおける医療機関や介護
事業所との連携強化
○訪問歯科診療の普及
○訪問薬剤管理服薬指導の普及 等
在 宅 医 療連携 体制の
構築
○在宅医療連携の拠点づくり
○在宅チーム医療を担う人材育成
○情報通信技術を活用した連携の推進 等
③
地域包括ケアシステムの
○地域包括支援センターの機能の強化
構築・充実
○地域包括支援ネットワークの充実
○医療・介護関係者の連携
○地域における生活支援等の充実
○住宅・住環境の充実 等
13
4 取り組む施策
④
後発医薬品の使用促進
○香川県ジェネリック医薬品安心使用促進協議会における意見交換
○医療関係者向けセミナー開催
○備蓄状況の医療関係者への情報提供
○医療機関に対する後発医薬品採用ノウハウ等の情報提供
○医療関係者への情報提供、啓発
○県民に対する普及啓発 等
⑤
適正受診の促進
○県民に対する普及啓発
○保険者が行う重複・多受診者に対する訪問指導に対する助言
〇救急電話相談事業 等
(3)その他
その他の医療費適正化の
医療費適正化の推進に
推進に関するもの
香川県内の市町国民健康保険の1人当たり医療費は全国と比較して高水準となっています。
このため、高医療費である市町に対して、医療費適正化に対する計画の策定を求め、これに対
して助言を行います。
市町別1人当たり国民健康保険医療費
万円
最 高 直 島 町 44.1万円
最 低 宇多津町 30.9万円
県平均 35.7万円
全国平均 29.4万円
40
県平均
30
20
全国平均
宇
多
津
町
土
庄
町
三
木
町
多
度
津
町
琴
平
町
高
松
市
丸
亀
市
さ
ぬ
き
市
観
音
寺
市
東
か
が
わ
市
三
豊
市
小
豆
島
町
綾
川
町
善
通
寺
市
ま
ん
の
う
町
坂
出
市
直
島
町
厚生労働省「医療給付実態調査 22 年度」から作成
4 取り組む施策
14
5 計画の
計画の目標
高齢者の医療の確保に関する法律第9条第3項では、医療費適正化計画において、①住民の健
康の保持の推進と②医療の効率的な提供の推進に関して、それぞれ目標を定めることとしていま
す。
また、医療費適正化基本方針では、医療費適正化計画にはおおむね次の事項について目標を定
めることとしています。
住民の健康を保ち、向上させることに関する目標
①特定健康診査の実施率
②特定保健指導の実施率
③メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少率
④たばこ対策
医療を効率良く提供することに関する目標
①平均在院日数
②後発医薬品の使用促進
この計画においては、
医療費適正化基本方針に定める事項について、
次のとおり目標を設定し、
4で定めた施策による取組を通じて達成を目指します。
(1)県民の
県民の健康を
健康を保ち、向上させることに
向上させることに関
させることに関するもの
項 目
現 状
目 標
目標年次
①特定健康診査の実施率の向上
42.6%
80%
29 年度
②特定保健指導の実施率の向上
20.0%
60%
29 年度
③メタボリックシンドロームの
該当者及び予備群の減少
2.8%増
25%減
29 年度
④成人の喫煙率の減少
18.0%
14.4%
29 年度
現 状
目 標
目標年次
29.9 日
29.6 日
29 年度
※現状の①~③は 22 年度、④は 23 年度の値
※③は 20 年度の人数と比べた減少率をいう。
(2)医療を
医療を効率良く
効率良く提供することに
提供することに関
することに関するもの
項 目
平均在院日数の短縮
※現状は 23 年の値
15
5 計画の目標
なお、各項目に関する全国平均値や各都道府県の状況は次のとおりです。
①特定健康診査実施率(22 年度・都道府県別)
香川県(42.6%)は全国平均(43.2%)をやや下回り、全国順位では高い方から 17 位です。
70.0%
60.0%
60.2%
全国平均 (43.2%)
50.0%
42.6%
40.0%
30.0%
20.0%
10.0%
北海道
奈良県
山 口県
和歌山県
宮崎県
青森県
長崎県
愛媛県
岡山県
鳥 取県
鹿 児島 県
広島県
秋 田県
高知県
佐賀県
福 岡県
大阪府
徳島県
兵庫県
栃木県
熊本県
埼 玉県
茨城県
岩手県
福井県
京都府
神奈 川県
千葉 県
沖縄県
滋賀県
岐阜県
香 川県
福島県
静 岡県
石川県
群馬県
三重 県
大分県
島根県
愛知県
山梨県
長野県
新潟県
富山県
宮城県
山 形県
東京都
0.0%
厚生労働省資料(特定健診・保健指導実施報告データ 22 年度)から作成
②特定保健指導実施率(22 年度・都道府県別)
香川県(20.0%)は全国平均(13.1%)を上回り、全国順位では高い方から5位です。
25.0%
23.5%
20.0%
20.0%
全国平均
(13.1%)
15.0%
10.0%
5.0%
大阪府
神奈 川県
和歌山県
群馬県
東京都
島根県
愛知県
宮城県
京都府
北海道
三重 県
埼 玉県
兵庫県
秋 田県
岡山県
高知県
滋賀県
茨城県
奈良県
富山県
鳥 取県
静 岡県
千葉 県
新潟県
福 岡県
山 口県
福島県
愛媛県
福井県
大分県
山梨県
栃木県
石川県
鹿 児島 県
山 形県
広島県
岩手県
長崎県
徳島県
沖縄県
岐阜県
青森県
香 川県
熊本県
佐賀県
長野県
宮崎県
0.0%
厚生労働省資料(特定健診・保健指導実施報告データ 22 年度)から作成
③メタボリックシンドローム該当者及び予備群の割合(22 年度・都道府県別)
香川県(27.5%)は全国平均(26.4%)をやや上回り、全国順位では高い方から 14 位です。
40.0%
35.0%
33.9%
全国平均 (26.4%)
30.0%
27.5%
25.0%
20.0%
15.0%
10.0%
5.0%
岐阜県
静 岡県
山梨県
長野県
新潟県
鳥 取県
山 口県
京都府
滋賀県
神奈 川県
佐賀県
福井県
兵庫県
島根県
三重 県
富山県
山 形県
東京都
埼 玉県
青森県
広島県
千葉 県
奈良県
岡山県
大阪府
群馬県
愛知県
愛媛県
福 岡県
石川県
秋 田県
北海道
香 川県
高知県
和歌山県
栃木県
宮崎県
岩手県
鹿 児島 県
大分県
福島県
茨城県
長崎県
徳島県
宮城県
熊本県
沖縄県
0.0%
厚生労働省資料(特定健診・保健指導実施報告データ 22 年度)から作成
5 計画の目標
16
④喫煙率(23 年度・香川県と全国平均)
香川県(18.0%)は全国平均(20.1%)をやや下回っています。また、男女いずれとも全
国平均を下回っています。
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
18.0%
20.1%
男女計
30.6%
32.4%
男性
6.9%
9.7%
女性
香川県
全国
厚生労働省「国民健康・栄養調査 23 年」
・香川県「県民健康・栄養調査 23 年」から作成
⑤平均在院日数(23 年・都道府県別)
香川県(29.9 日)は全国平均(30.4 日)をやや下回り、全国順位では長い方から 31 位で
す。
(介護療養病床を除く全病床)
50
45.6
40
全国平均 (30.4日)
29.9
30
23.3
20
10
厚生労働省「病院報告 23 年」から作成
⑥後発医薬品割合(数量ベース)
(23 年度・都道府県別)
香川県(22.2%)は全国平均(23.3%)を下回り、全国順位では高い方から 38 位です。
40.0%
36.3%
35.0%
全国平均 (23.3%)
30.0%
25.0%
22.2%
20.0%
15.0%
10.0%
5.0%
秋田
徳島
山梨
東京
和歌山
5 計画の目標
滋賀
17
高知
厚生労働省「最近の調剤医療費(電算処理分)の動向 23 年度」から作成
神奈 川
香川
広島
大阪
愛知
岐阜
愛媛
京都
茨城
鳥取
佐賀
兵庫
福島
三重
千葉
静岡
石川
栃木
長野
長崎
大分
福岡
山口
埼玉
宮城
群馬
北海道
新潟
奈良
岡山
福井
宮崎
島根
山形
青森
岩手
富山
熊本
沖縄
鹿児島
0.0%
東京
長野
神奈 川
愛知
岐阜
滋賀
宮城
兵庫
奈良
千葉
静岡
山形
大阪
京都
群馬
香川
岡山
茨城
三重
福井
鳥取
埼玉
新潟
福島
島根
青森
和歌山
山梨
沖縄
富山
広島
秋田
栃木
岩手
石川
愛媛
北海道
大分
宮崎
福岡
長崎
徳島
熊本
山口
佐賀
鹿児島
高知
0
6 医療費適正化の
医療費適正化の効果額
この計画の計画期間の最終年度である平成 29 年度の県民医療費は 3,988 億円となると見込まれ
ています(P3参照)が、4で定めた施策の取組を通じて5で定めた目標を達成した場合は 3,965
億円となり、医療費適正化対策の効果により 23 億円少なくなる影響があると見込まれます。
平成 29 年度の県民医療費の推計額
①計画を実施しない場合
3,988億円
②計画の目標を達成した場合
3,965億円
③医療費適正化の効果(②-①)
▲23億円
(内訳) メタボリックシンドロームの減少
▲31億円
平均在院日数の短縮
医療機能等の強化・充実
▲16億円
24億円
厚生労働省「都道府県医療費の将来推計ツール」を用いて推計
6 医療費適正化の効果額
18
7 計画の
計画の推進
(1)計画の
計画の推進体制
①関係者の連携及び推進
県民が健康を保ち、向上させるためには、特定健康診査など保険者による施策の推進が中
心となります。しかしながら、健康づくりは、社会全体で進めていくことが重要ですので、
県、市町や医療機関その他関係者が連携し進めていくことが必要です。
医療の効率的な提供についても、地域連携、在宅医療支援等を県をはじめ関係機関の連携
協力により進めていきます。
このような観点から、この計画の取組状況等を香川県保険者協議会と香川県特定健康診
査・特定保健指導連絡協議会に情報提供し、意見交換を行います。
②計画の進行管理
この計画を実効性のあるものとして推進していくため、PDCAサイクルによる進行管理
を行う委員会を設置して、事業の実施状況等について諮り、より一層の推進施策の検討を行
います。
③計画の周知
この計画の周知については、県のホームページに掲載するほか、広報誌等に積極的に掲載
します。
(2)計画の
計画の評価
①進捗状況評価
計画作成年度の翌々年度である平成 27 年度に中間評価として計画の進捗状況に関する評
価を行い、その結果を公表します。
②実績評価
計画終了の翌年度である平成 30 年度に目標の達成状況を中心とした実績評価を行い、その
結果を公表します。
(3)評価結果の
評価結果の活用
目標値の見直しなど計画全体の見直しに活用するほか、平成 30 年度を初年度とする次期計画
の策定に活用します。
19
7 計画の推進
8 計画策定の
計画策定の経緯
(1)作成検討委員会の
作成検討委員会の設置
医療費適正化基本方針では、都道府県医療費適正化計画の策定に当たり外部の専門家及び関
係者の意見を反映させるため、検討会等を開催することが望ましいとされています。
このため、
「第2期香川県医療費適正化計画作成検討委員会」を設置し、計画案の検討を行い
ました。
平成24年10月
計画の骨子案を検討
平成25年1月
計画の素案を検討
平成25年5月
計画案を検討
氏 名
役 職
備 考
泉川 誉夫
四国新聞社執行役員広告局長
~H25.3.31
粂井 弘之
四国新聞社編集局長
H25.4.1~
小川 俊
香川県労働者福祉協議会会長
杉上 厚男
香川県後期高齢者医療広域連合事務局長
竹広 晃
香川県医師会副会長
田中 亮三
全国健康保険協会香川支部支部長
辻上 巖
香川県薬剤師会会長
豊嶋 健治
香川県歯科医師会会長
長尾 省吾
香川大学学長
野口 尚義
香川県老人福祉施設協議会会長
野田 法子
香川県婦人団体連絡協議会会長
早馬 久香
香川県老人クラブ連合会副会長
三野 安意子
香川県栄養士会会長
元行 馨
東かがわ市市民部長
~H25.3.31
松岡 みどり
東かがわ市市民部長
H25.4.1~
森下 立昭
香川県医師会会長
渡邊 照代
香川県看護協会会長
副会長
会 長
(敬称略・50音順で掲載)
(2)パブリック・
パブリック・コメント
この計画案に関する県民の意見等を求めるため、パブリック・コメントを実施しました。
(平
成 25 年3月 11 日から4月 10 日まで)
(3)市町との
市町との協議
との協議
県民の健康の保持推進及び医療と介護の連携推進について大きな役割を担う立場である市町
が医療費適正化の推進に積極的に関わりを持つことを期待するため、高齢者の医療の確保に関
8 計画策定の経緯
20
する法律第9条第5項では、計画作成過程において関係市町と協議しなければならないことと
定めています。
このため、県内の全 17 市町と協議を行いました。
(平成 25 年3月 22 日から4月 10 日まで)
(4)県議会の
県議会の審議
この計画は、香川県行政に係る基本計画の議決等に関する条例により県議会の議決が必要と
なる計画です。
平成24年11月県議会
計画の骨子案を報告
平成25年2月県議会
計画の素案を報告
平成25年6月県議会
計画案を審議・議決
21
8 計画策定の経緯
香川県健康福祉部医務国保課
〒760-8570
香川県高松市番町四丁目1番10号
℡
087-832-3316
香川県「医療情報総合サイト」URL
http://www.pref.kagawa.jp/imu/soumuiji/index2.htm
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