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No.230

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No.230
No.230
発 行 年 月 日 : 2 0 0 9 / 0 6 / 25
今 週 のメニュー
■トピックス
◇雨音に誘われて −塩ビ製のレインブーツ−
■随想
◇塩化ビニル管・継手の歴史(3)
塩化ビニル管・継手協会 総務部長 石崎 光一
■編集後記
■トピックス
◇雨音に誘われて −塩ビ製のレインブーツ−
雨が多いこの時期、巷ではファッショナブルなレインブーツを履いた女性たちを目にし
ます。
ファショナブルなレインブーツはイタリア製など輸入品が火付け役でブランド品として
も販売されています。
ヨーロッパからの輸入品は高価だということもあり、最近では日本でも生産されるよう
になり販売されています。
塩ビのレインブーツの特徴は塩ビならではの革のような質感や、花柄・ヒョウ柄など多
彩なデザイン。筒を細くするなど、ファッション性を強調して従来の地味なイメージを一
新しています。雨の日だけでなく晴れた日にも履けるデザインが人気のようです。
今回紹介するのは『
「雨の日が好きになる。雨音
に誘われて」−雨の音を聞いていると、心が癒され
る−』
。そんなコンセプトから名前がついた塩ビレ
インブーツの amane(アマネ)
。
amane には、ローヒールとハイヒールの2タイ
プがあります。エナメル調の艶やかな塩ビ素材の下
に浮き出す柄は、レトロな幾何学模様、雨粒をイメ
ージした水玉模様、レース柄やラメ入りまで多彩で
amane シリーズ
す。特徴はハイヒールタイプのサイドファスナーで
す。一般的にファスナーがないものが多く、一度足を入れると脱ぐ時に苦労します。
サイドファスナーの取付け部分をカットし、最後にミシンでファスナーを縫いつけます
が、技術的には、この縫製工程の改良が最も苦心されたらしく、後から縫いつけるために、
既存のミシンと裁断機に改良を加えて試行錯誤をして特殊な機器を開発したとのことです。
サイドファスナーをつけることによって履きやすさと細身でエレガントなシルエットを実
現することが出来たそうです。
(了)
PVCニュース(JPEC)に、アキレス(株)の取材記事を掲載しています。
http://www.pvc.or.jp/news/69-7.html
■随想
◇塩化ビニル管・継手の歴史(3)
塩化ビニル管・継手協会 総務部長 石崎 光一
シリーズも第3回目となり、塩化ビニル管の成長と転換の時期の話をさせていただきま
す。特にこの時期は下水道用途への拡大を図りました。
3.成長の10年
昭和39年(1964年)からの10年間は、わが国の高度成長を加速する時期にあ
たり、この年の東京オリンピックの開催を皮切りに、塩ビ管の需要が沸騰する時期とな
りました。
ただし、好景気ばかりは続かず、オリンピック景気で沸いた翌年には早くもその反動
で日本経済は大きな不況への落ち込みもありました。
この時期を経て、再び日本経済の高度成長の入り口に立ち始め、それにつれて塩ビ管
業界の需要も急角度で回復するようになりました。特に住宅ローン制度の創設による住
宅建設、宅地造成が相乗効果を生んで塩ビ管の需要増を呼び込むこととなりました。
4.転換期の10年
昭和49年(1974年)の前半はオイルショックの影響が色濃く残り、需要が旺盛
で品不足気味となりました。しかし後半になると状況は急変しました。
設備を増強して最大限の生産から、需要が落ち込み需要バランスは大きく崩れました。
塩ビ管業界のこのような状況には、需要者側にも大きな不安感を与えました。
特に東京都下水道局が2年間にわたる各種実験の結果、塩ビ管が下水道管として採用
可能というお墨付きをとったにも拘わらず、数量と価格の不安定要因が問題となって採
用が一時棚上げとなりました。しかし、昭和49年(1974年)6月には(社)日本
下水道協会規格(JSWAS K-1)として成案化されました。その後の下水道分野での著し
い普及拡大の足跡を見れば、一大転機となる瞬間でありました。
昭和53年(1978年)になると昭和51年(1976年)に立てた需要見通しが
何かの間違いかと思われるほど、需要は活発となりました。この主な要因のひとつとし
ては、東京サミットを控えて公共事業拡大による下水道、農業用水など大口径分野の需
要が増加したことが挙げられます。
この53年には、1月に伊豆大島近海地震、7月に宮城県沖地震の二つの大きな地震
が起きました。特に宮城県沖地震はM7.4規模でかなり被害を出しました。現地に調
査団を派遣して調べたところ、水道管路におけるゴム輪形接合は接着接合より地震に強
いことが判明しました。一方、安定供給を図るうえで、耐震工法の研究が強く要請され
ました。
塩ビ管の大口径化への鍵を握る国、県道への下水道管埋設を目指して、道路下埋設許
可を得るための動きがスタートしました。建設省外郭団体の(財)国土開発技術研究セ
ンター(現国土技術研究センター)に下水道用硬質塩ビ管の埋設実験を委託した結果、
センターが事務局となって下水道界の技術者からなる委員会が組織され、昭和53年
(1978年)になって道路下埋設実験が実施されることとなりました。
こうした中で、下水道分野における道路下埋
設実験は予定通り着々とすすめられ、昭和55
年(1980年)の10月の最終委員会で「国
道下埋設可能」という待望の結論に至りました。
また、水道用ゴム輪形塩ビ管と継手の規格は、
4年間かかって昭和56年(1981年)に制
定されました。
(財)国土開発技術研究センターで行われて
いた道路下埋設実験の報告では、安全性を確保
するためにはさらに施工基準を作成することが
道路下埋設実験
必要となりました。このため再度同センターで
施工基準作成が審議され、水道分野では水道用ゴム輪形塩化ビニル管と継手に関して5
つの(社)日本水道協会規格 JWWA(K127∼K131)が制定され、ゴム輪形接合への体制が
完成しました。
昭和58年(1982年)3月需要開拓面では、
(財)国土開発技術研究センターが
行っていた2年間にわたる各種試験の結果を「下水道用硬質塩化ビニル管道路埋設指
針」として発表しました。先に報告された「道路下埋設に関する研究報告書」に次ぐも
ので道路下埋設に関する施工資料の完成となりました。これを受けて建設省道路局は各
地方建設局に「下水道用硬質塩化ビニル管に関する占用の取り扱いについての対応方針
(案)
」を出しました。
(続く)
前回の塩化ビニル管・継手の歴史(2)は、下記からご覧頂けます。
http://www.vec.gr.jp/mag/225/mag_225.pdf
■編集後記
今週に入り、東京では雨量も増え、気温・湿度とも上昇し、
黴雨(ばいう)らしくなってきました。それまでは、曇り空
でしたが雨量は少なく、梅雨入り宣言は間違いではと思って
おりました。
この時期の花と言えば紫陽花、テレビや新聞に名所や見頃
を紹介する記事が多く出ています。
つい最近、故石原裕次郎さんの23回忌の法要が、この7
Photo:http://www.s-hoshino.com/
月5日に国立競技場の中に建てたお寺で営まれるとの記事を
見ました。紫陽花がお好きだったようで法要時にはいっぱい
飾られるようです。裕ちゃんには今も幅広い世代に多くのファンがいるようで、当日の参
列者はすごい人になるのでしょうね。それにしても国立競技場のフィールドにお寺を建て
るとは豪気ですね。
(可)
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