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高 齢 者 雇 用 対 策

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高 齢 者 雇 用 対 策
職 業 安 定 行 政 を 目 指 す 方 々 へ
厚生労働省採用案内
─ Ⅰ種(人間科学Ⅰ)─
厚生労働省
職業安定行政の最近の課題
昨年の世界的な金融危機に端を発する経済危機の影響から、現下の雇用失業情
勢は非常に厳しい状況に直面しています。
いわゆる内定取消し、派遣切り等、昨今社会問題化している諸問題に留まらず、
フリーター等若者の不安定就労、雇用情勢の地域差等、職業安定行政には引き続
きその解消に向けて取り組んでいる中長期的な課題も山積しています。また、高
齢・人口減少化社会の到来等、我が国の経済社会構造が大きな転換点を迎える中
で、若者、女性、高齢者の区別なく、働く意欲を持つすべての方々の希望に基づ
き安心して働ける社会を実現することが必要であり、他分野の行政とも柔軟かつ
横断的な連携に努めています。
現在、景気回復に向け政府として全力で取り組んでいるところですが、職業安
定行政が担う雇用対策については、厚生労働行政としては元より政府における最
重要課題と言うべきであり、
国民が政府に最も期待を寄せ、その役割が益々高まっ
ている行政分野です。(4 ページに詳細)
職業安定行政本省Ⅰ種(人間科学Ⅰ)採用職員
雇用対策のほか、職業能力の開発や総合的な労働対策などを厚生労働本省で担
当している職員が、職業安定行政本省採用職員です。
Ⅰ種(人間科学Ⅰ)採用職員は、本省内部部局である職業安定局、職業能力開
発局など幅広い分野で活躍しています。
厚生労働行政
厚生労働行政は、人の誕生から雇用、老後の保障まで、日々の国民生活全般に
わたる幅広い分野を所掌しています。
職業安定行政
厚生労働省では、新たな雇用機会の創出、雇用の安定、雇用保険制度の安定的
運営の確保、高齢者・障害者などの雇用の促進、若年者に対する就労支援といっ
た様々な雇用対策に取り組んでいます。
目 次
厚生労働省の組織……………………………………………………
2
職業安定局の組織及び所掌業務……………………………………
3
職業安定行政の役割…………………………………………………
4
先輩職員からのメッセージ…………………………………………
8
平成20年度採用職員の一日… ……………………………………… 11
おしえて職業安定行政(Q&A)
……………………………………… 12
厚生労働省の組織
厚生労働省
本
省
内部 部 局
大
臣
官
房
医
政
局
健
康
局
人事課、会計課、地方課、
国際課、統計情報部など
医 薬 食 品 局
労 働 基 準 局
職 業 安 定 局
雇用対策
職業能力開発局
職業能力の開発
雇 用 均 等・ 児 童 家 庭 局
社 会・ 援 護 局
老
健
局
保
険
局
年
金
局
政 策 統 括 官
総合的な労働対策等
施設等機関
地方支分部局
地 方 厚 生 局
外 局
都道府県労働局
社 会 保 険 庁
労働基準監督署
中央労働委員会
公共職業安定所
※ は職業安定行政本省採用職員が主として配置されている部署を表しています。その他の部局にも幅広く配置されています。
2
職業安定局の組織及び所掌業務
職
業
安
定
総
(平成 21 年 4 月現在)
局
務
課
・職業安定局の所掌事務に関する総合調整、予算、人事に関すること。
公共職業安定所運営企画室
・ハローワークの行う業務の運営企画・立案に関すること。
人
・朝鮮半島出身の旧民間徴用者等に関すること。
道
調
査
室
首 席 職 業 指 導 官 室
・ハローワークが行う職業紹介・職業指導の実施に関すること。
雇
・雇用対策基本計画の策定・推進、雇用失業情勢についての分析・
情報収集に関すること。
用
政
策
課
介 護 労 働 対 策 室
・介護労働者における労働力需給調整・雇用管理改善に関すること。
課
・特定求職者雇用開発助成金、雇用調整助成金などの各種助成金、
その他事業主支援に関すること。
農 山 村 雇 用 対 策 室
・農山村における雇用機会の確保、林業労働者の雇用管理の改善に
関すること。
建 設・ 港 湾 対 策 室
・建設労働者及び港湾労働者の雇用の改善に関すること。
若 年 者 雇 用 対 策 室
・フリーター、ニート対策等若年労働者の雇用に関すること。
就
・公正採用選考、生活保護受給者、
ホームレス等の就職に関すること。
雇
用
開
労
支
発
援
室
地 域 雇 用 対 策 室
雇
用
保
険
課
・地域における雇用安定・創出対策、季節労働者・沖縄労働者対策
など地域雇用開発に関すること。
・失業等給付など雇用保険事業に関すること。
需 給 調 整 事 業 課
・労働者派遣事業、民間職業紹介事業に関すること。
外 国 人 雇 用 対 策 課
・外国人の職業紹介、外国人雇用に関する事業主等への助言に関す
ること。
経済連携協定受入対策室
・経済連携協定に基づく看護士及び介護福祉士の候補者等の受入の
実施に係る連絡調整等に関すること。
労働市場センター業務室
・総合的雇用情報システム、雇用保険トータルシステムなど職業安
定関係システムに関すること。
※練馬区上石神井庁舎
高 齢・ 障 害 者 雇 用 対 策 部
企
画
課
・高齢・障害者雇用対策部内の総合調整に関すること。
高 齢 者 雇 用 対 策 課
・高年齢者の雇用の確保、再就職の促進に関すること。
障 害 者 雇 用 対 策 課
・障害者の職業紹介・職業指導、障害者の雇用の促進・職業生活に
おける自立の促進に関すること。
地域就労支援室
・地域における障害者の就労支援及び職場への定着の促進等に関す
ること。
(注)主な所掌業務を記載しています。
3
職業安定行政の役割
雇 用 状 況 悪 化 へ の 対 応 に つ い て
【 再 就 職 支 援 対 策 】
●
雇用失業情勢が厳しい地域に対する支援
現在、全国の雇用失業情勢は大変厳しい状況にありますが、地域別に見ても、依然として雇用失業情勢の特
に厳しい地域があるなど地域差が見られ、このような状況を改善するために積極的な地域雇用対策に取り組む
必要があります。
このため、地域雇用対策室では、雇用失業情勢が厳しい地域において事業所の設置整備に伴う雇入れに対す
る助成措置や、雇用改善に向けた意欲のある地域の取組を支援する地域雇用創造推進事業等の各種対策に取り
組むとともに、緊急雇用対策として、地域求職者に対する雇用機会を創出する取組を支援するための基金を造
成し、効果的な地域の雇用創出に取り組んでいます。
●
(職業安定局雇用開発課地域雇用対策室)
中小企業の就職困難者の雇入れに対する支援
世界的な金融危機の影響等により雇用失業情勢が悪化する中で、中小企業の雇用意欲の低下が懸念されるた
め、新たにハローワーク等の紹介により高年齢者や障害者等の就職困難者を雇用した中小企業に対し、特定求
職者雇用開発助成金の支給額を増額する措置を講じています。
●
(職業安定局雇用開発課)
非正規労働者の就労支援
安定した職業に就くことを希望する非正規労働者の再就職を支援するため、非正規労働者の集中する都市圏
に「非正規労働者就労支援センター」を、センター未設置の府県の主要なハローワークに「非正規労働者就労
支援コーナー」を設置し、担当者制によるきめ細かな就職支援や住宅確保相談等の生活支援など様々な支援を
ワンストップで提供しております。
●
(職業安定局総務課首席職業指導官室)
介護労働者の雇用改善管理に取り組む事業主等に対する総合的な支援
介護施設などでサービスに従事する方の雇入れや職場定着を支援するため、雇用管理改善の業務を担う人材
や介護の仕事の経験がない人材の雇入れ、腰痛予防などのために介護福祉機器(移動用リフト等)の導入を行っ
た場合に助成金を支給しています。また、各都道府県の主要なハローワークに「福祉人材コーナー」を設置し、
福祉分野における求人・求職のマッチング機能の強化を図っています。
(職業安定局雇用政策課介護労働対策室)
4
【 雇 用 維 持 対 策 】
●
中小企業等の雇用維持支援
世界的な金融危機の影響等により、雇用失業情勢の悪化が懸念されていることから、企業の雇用維持努力を
最大限支援し、労働者の雇用の安定と失業の予防を図る必要があります。
このため、厚生労働省では生産量や売上高が減少し、事業の縮小を余儀なくされた中でも、休業・残業削減
などで労働者の雇用維持に取り組む事業主の方を支援するため、「雇用調整助成金」及び「中小企業緊急雇用
安定助成金」、「残業削減雇用維持奨励金」により休業手当等の一部を助成し、雇用維持に全力で取り組んでい
ます。
(職業安定局雇用開発課)
【 住 宅 ・ 生 活 対 策 】
●
住居を喪失した離職者や不安定就労者に対する住居・就労支援対策の推進
悪化する雇用失業情勢の中、離職に伴い住居を喪失してしまった方に対して、国のハローワークにおいて、
雇用促進住宅への入居斡旋や資金融資の相談等の支援を実施しています。また、離職後も、引き続き社員寮等
への入居継続を可能とするよう事業主に要請し、このような措置をとった事業主に対しては助成金を支給して
います。
このように住居・就労の支援に万全を期し、生活の安定が早期に図られるよう全力で取り組んでいます。
(職業安定局雇用開発課就労支援室)
5
職業安定行政の役割
【 労 働 者 派 遣 事 業 の 適 正 な 実 施 に 向 け て 】
労働者派遣事業は、新たな労働力のマッチングシステムとして、昭和60年に労働者派遣法が施行されて以来、
数度の改正を経ながら、雇用創出の一役を担ってきました。
しかしながら、現在では、「偽装請負」等の違法行為や、さらに、リーマンショック以降、いわゆる「派遣切
り」が問題となっています。
このため、厚生労働省では、労働者派遣法の改正をはじめ、関係法令等の整備を進めるとともに、都道府県
労働局を通じて、各派遣元・派遣先事業所に対して、法令等を遵守させるために厳正な指導・監督を行い、派
遣労働者の雇用の安定のために全力で取り組んでいます。
(職業安定局需給調整事業課)
【 若 年 者 雇 用 対 策 】
若者の完全失業率は、平成21年1月現在7.4%と依然高水準で推移しており、フリーター数についても平成15年
をピークに平成20年は170万人と5年連続で減少しているものの、いわゆる「就職氷河期」に正社員となれなかっ
た若者(年長フリーター(25~34歳))が依然として多く、これらの者が30代半ばを迎える状況となっています。さ
らに、昨今の厳しい経済情勢の下、内定取消し事案の発生や新規学卒者の就職状況が厳しいものとなるおそれが
あるところです。このため「フリーター等正規雇用化プラン」等各種施策を推進することにより、我が国の将来を
担う若者が安心・納得して働き、その意欲や能力を十分に発揮できる社会の実現を目指しています。
(職業安定局雇用開発課若年者雇用対策室)
【 子育 てをする女性等に対する再就職支援の充実】
少子・高齢化による本格的な人口減少が見込まれる中、女性労
働力の活用は一層重要であり、出産・子育て等で離職した者への
再就職支援を強化することが緊急の課題となっています。
このため、子育てをしながら就職を希望している女性等に対し
て、子供連れで来所しやすい環境を整備し、予約制・担当者制に
よるきめ細かな職業相談や職業紹介、仕事と子育てが両立しやす
い求人の確保、さらに地方公共団体等との連携による保育所・子
育て支援サービスに関する情報の提供など、再就職に向けた総
合的かつ一貫した就職支援を行うマザーズハローワーク事業を全
国で実施しています。
6
子どもを連れて職業相談をする求職者
(職業安定局総務課首席職業指導官室)
【 高 齢 者 雇 用 対 策 】
少子高齢化社会の急速な進行に伴う労働力人口減少が見込まれる中、我が国の経済社会の活力を維持するため
には、高年齢者が意欲と能力のある限り働き続けられることのできる社会の実現が重要です。
このため、改正高年齢者雇用安定法に基づき、各企業における定年の引上げ等65歳までの雇用の確保措置の円
滑な導入の実施をはじめ、「70歳まで働ける企業」の実現に向けた取組の推進や、シルバー人材センターによる多
様な就業機会の提供等による高齢者の雇用対策を総合的に実施しています。
(職業安定局高齢・障害者雇用対策部高齢者雇用対策課)
【 障 害 者 雇 用 対 策 】
障害者の就労意欲は近年急速に高まっており、障害者が職業を通じ、誇りをもって自立した生活を送ることがで
きるよう、厚生労働省においては、障害者の雇用対策を進めています。
障害者の雇用対策として、まず、企業に対して、雇用する労働者の1.8%に相当する障害者を雇用することを義
務づけています(障害者雇用率制度)。そして、これを満たさない企業からは、雇用義務数から一人不足するごとに、
月5万円を納付してもらうこととし、その納付されたお金をもとに、雇用義務数より多く障害者を雇用する企業に対
して調整金(月2万7千円)を支払ったり、障害者を雇用するために必要な施設整備費等を助成したりしています(障
害者雇用納付金制度)。
また、障害者本人に対しては、職業訓練や職業紹介、職場適用援助者等の職業リハビリテーションを実施し、そ
れぞれの障害特性に応じたきめ細やかな支援がなされるように配慮しています。
こうした施策を総合的に実施し、障害者が身近な地域で働きながら、生き生きと暮らすことができる社会の実現
を目指しています。
(職業安定局高齢・障害者雇用対策部障害者雇用対策課)
【 外 国 人 雇 用 対 策 】
経済社会の国際化の進展に伴い、就労を目的として我が国に入国、在留する外国人は増加しています。その就
労状況をみると、雇用が不安定な状況にあります。また、政府として高度外国人材のさらなる就業促進に向けて取
り組んでいるところです。当課では、外国人の就労支援・安定雇用確保対策、外国人指針に基づく雇用管理改善指導、
外国人雇用状況届出制度の厳格な履行、専門的・技術的分野の外国人の就業促進対策等の各種対策に取り組んで
います。
(職業安定局外国人雇用対策課)
【 職 業 能 力 の 開 発 】
少子高齢化の進行や雇用失業情勢の急激な悪化を受け、職業訓練等を通じ一人一人の能力を高め生産性を向上
させることが、これまで以上に重要な課題となっています。
そこで、離職者に対する職業訓練の定員を大幅に拡充するとともに、フリーターなど、職業能力形成機会に恵ま
れない方々を対象とした「ジョブ・カード制度」の実施や、ニート等の若者に対する地域の支援拠点である「地域
若者サポートステーション」事業の拡充・強化等を通じ、一人一人の職業能力の開発及び向上を図るための施策を
積極的に推進しています。
(職業能力開発局)
7
先輩職員からのメッセージ
皆様は職業選択の最中にあって、
「働く」ということは給料を得るとともに、
働くことを通して、社会に参加し、自分の可能性に挑戦することでもあると感
じておられることと思います。人間科学Ⅰの皆様の活躍が期待される職業安
定行政は、そうした「働く」ことを支援する、国民生活にとって不可欠の仕
事を行っています。そして、その最大の特徴は、政策の企画、立案から業務
の実施まで、すべて国の機関が責任を持って直接行っていることです。
私が責任者を務める首席職業指導官室では、良い人材を求める求人者と、
良い仕事を求める求職者を結びつける職業紹介業務の企画、立案を行ってい
ますが、その際は、雇用失業情勢に対応して、日々刻々と変化するハローワー
職業安定局首席職業指導官
上市 貞満
(昭和56年採用)
クの現場で働いている職員の意見を尊重するように心がけ、現場との一体感
を強く感じています。
また、ハローワークには、自分の適性がわからなかったり、キャリア・コン
サルティングを必要としている求職者も少なからずおられるので、適性診断
のツールや職業相談技法の開発なども行っていますが、それには心理学の知
識が大いに役に立っています。
現在のように雇用情勢が厳しいときには、とりわけ職業安定行政への期待
が高まっており、志ある皆様と是非一緒に働いてみたいです。お待ちしてお
ります。
厚生労働省には「都道府県労働局」という出先機関があり、本省採用の
職員は(それ以外の出向ポストもありますが)一定期間を都道府県労働局で
勤務することとなります。
都道府県労働局の「職業安定部長」には、本省の課長補佐を1ポスト経験
した頃から順次配置されることとなります(今年「後厄」の私は現在 2 回目
の職業安定部長勤務です)。
職業安定部長のお仕事を一言で言うと、本省方針に従って、①第一線のハ
ローワークを指揮監督し、②地方公共団体等と一緒になって各地域の雇用対
策を実施する、といったところでしょうか。本省の通達が現場でうまく実施さ
神奈川労働局職業安定部長
松瀬 貴裕
(平成 2 年採用)
れるよう、地域ごとハローワークごとの工夫を凝らしていくことも重要な仕事
です。
本省で仕事をしていると、たま~に「これって本当に国民のためになって
いるんだっけ?」と思うようなことがありますが(誤解しないでくださいよ。「実
感が湧きにくい」という意味です)、職業安定部長ですと、利用者や現場の
反応を間近に感じながら仕事ができます。うまくいった時には「手応え」も感じます。
職業安定部長は日々膨大な量の決裁に目を通します。職業安定部の人たちは「部長は何でも知ってますよね。
だって本省の人だから」という前提で説明しにきますが、当然何でも知っているわけではありません。そこで「うっ」
と詰まらずに涼しい顔して切り抜けたり、「うん」とも「うーん」ともつかない曖昧な相づちをうまくやる演技力が
求められます。
また、職業安定部長は非常に多くの人々と接する機会があります。一応「部長」っていうくらいですから、地元
経済界の名士や地方公共団体の長といった方々とお話する機会もしばしばです。大変魅力的な方々が多く、お会
いするだけでも非常に勉強になります。
人間が好きで、適当に茶目っ気のある(と思う)人、お待ちしています。
8
皆様はじめまして。さて、皆様におうかがいします。これから就職しようとし
たときのお仕事探しの方法としては、どんな方法があるでしょうか。
たとえば、学校や知り合いから紹介されたり、インターネットや求人情報誌
で自ら探したり、国が運営するハローワークに相談したりといった方法が思い浮
かぶでしょう。そのほかには、民間の職業紹介会社で仕事の斡旋をうけたり、
派遣会社から派遣されたりといった方法もあります。こうした職業紹介会社と
派遣会社は全国に数万とありますので、テレビや雑誌、電車の広告等でみかけ
たこともあるかと思います。
職業紹介会社も派遣会社も、人材を取り扱うという性質上、一定のルールに
職業安定局需給調整事業課長補佐
鶴谷 陽子
(平成 6 年採用)
則って、事業運営をしていただいています。現在、私は、こうした職業紹介会
社や派遣会社に対して、守るべきルールをご理解いただき、さらにそれが遵守
されているかを確認し、場合によっては適正な事業運営になるよう見直してい
ただく仕事をしています。
前述のハローワークのように、お仕事を探されている方や、人材を求めてい
る事業主の方に直接お目にかかってご相談をしながら、就職を支援するという
わけではありませんが、人々が安心して職業紹介会社や派遣会社をご利用にな
り、円滑に就職していただくということを間接的に支援しています。
実際、国の仕事というのは、直接誰かに対して何かをするというよりも、間
接的にサポートする仕事がほとんどです。が、国民の皆様にいきいきと働いて
いただくことを応援するという厚生労働省の仕事は、本当にやりがいのある、
そして、自分自身がいきいきできる仕事です。
皆様も、私たちと一緒にお仕事をしてみませんか。
私は、厚生労働省職業安定局で、十数年間、若年者雇用対策やハローワー
クの職業紹介に関係する仕事等を経験して、昨年4月から現職場であるハロー
ワーク川崎北に所長として勤めています。
皆様もご存じのとおり、昨年末以降、雇用情勢は急速に悪化しており、今、
ハローワークには、たいへん多くの人が、仕事の相談に訪れています。
ハローワークは、これらの人々の様々なニーズに応じて、仕事の相談・紹
介等を行うほか、雇用保険関係業務の運営や障害者、高齢者等の雇用指導
など、働くことに関するさまざまな業務を行っています。
本省では、厳しい雇用情勢に対応するために、さまざまな対策を次から次
川崎北公共職業安定所長
渡部 幸一郎
(平成 9 年採用)
へと企画していきますが、それを着実に実行していくのが全国に設置されて
いるハローワークの仕事です。心理系の職種に関心をお持ちの皆様には、現
場の仕事に興味がある方も多いのではないでしょうか。
現場の仕事にはスッキリと解決しない事柄も多く、本省の仕事とはまた別
の困難な思いをすることも多いですが、利用される方の反応を直に感じるこ
とができるなど、やりがいを感じることのできる仕事です。
私が入省した時もいわゆる「就職氷河期」という時期でしたが、今就職活
動を行っている皆様にとってもたいへん厳しい状況なのだと思います。厚生
労働省の仕事は注目・期待がたいへん大きく、その分やりがいのある一方で、
たいへん厳しい仕事であることも事実ですので、安易に選ぶことはお勧めし
ませんが、厚生労働省の一員として、何か自分のできることをやってみたい
という方は大いに歓迎します。
フレッシュな力に溢れる皆様と一緒に仕事のできる日がくることを願ってい
ます。
9
先輩職員からのメッセージ
みなさんこんにちは。
現在、私は職業能力開発局で障害のある方の職業能力開発に関わる仕事
をしています。
「働くこと」は、生活基盤となる賃金を得る手段であるとともに、人生を形
作る上で、大きな位置を占めるものです。どのような「働き方」を選択する
かによって、生き方に大きな影響を与えます。「働くこと」を支える上で、職
業能力開発は非常に重要な役割を果たしていると思います。
私は、大学生の頃に、障害を持つお子さんとかかわるボランティアをして
いましたが、その中で、彼らが大きくなった時、ハンディキャップを持ちなが
職業能力開発局能力開発課
障害者企画係長
増田 保美
(平成 15 年採用)
らも働き、収入を得て、生き甲斐をもって生活できる、そんな環境作りに少
しでも役に立つ仕事がしたいと思い、厚生労働省に入省いたしました。
私が現在配属されている職業能力開発課では、障害のある人を対象とした
職業訓練について、様々な施策を展開しています。 障害を持つ方が職業訓
練を通じて、スキルアップを図り、就職され、自信をもって、活き活きと働
かれている姿を見て、職業能力開発行政の重要性を感じます。また、この仕事を通して、障害者雇用に関係する
全国の行政機関の方々や企業の方々、支援者の方々など、たくさんの素晴らしい人々に出会う機会を持つことが
でき、日々、様々な刺激を受けています。決して、簡単な仕事ではないですし、時には、きついことや苦しいこと
もありますが、職場の仲間、先輩、上司に支えられ、楽しく、やりがいを持って働いています。
職業安定行政は、国民の生活に密着した重要な仕事であり、今後、より一層、その重要性・必要性は増すもの
と思います。是非、みなさんの才能を職業安定行政に活かしてください。
職業安定局内各課室での勤務を経て、現在、私は池袋公共職業安定所(ハ
ローワーク池袋)にて職業相談業務に従事しています。
ハローワークは、お仕事探しする人なら誰でも利用でき、まさに厚生労働
行政の最前線といえる場所です。 実際、私が担当する職業相談窓口では、
老若男女・国籍等を問わず、さまざまな境遇にある人と向き合い、毎日“働
くこと”について相談しています。例えば、職務経歴書の書き方や面接での
答え方等の技術的な質問から、「自分に合った仕事ってなんですか?」といっ
た相談、「住む家もお金もないんですが……」等の込み入った事情を抱える
人との相談などなど。自分の知識や経験(や人生観等)を総動員して毎日対
池袋公共職業安定所職業指導官
石井 悠久
(平成 17 年採用)
応しています。
職業相談では、その人の価値観や考え方を尊重しつつ、境遇を考慮しなが
ら、
“働くこと”を実現しなくてはなりません。これは至難の業です。そのため、
時として、期待に添えない場面もあり、「何にもしてもらえないのか。」と帰
られる人もいます。非常に心が痛む瞬間です。けれども、しょげているだけでは前に進めません。このような生の
声を踏まえ、なぜ期待に添えなかったのか、それは制度の不備なのか、それとも社会的な変化等に起因する新た
な行政課題なのか等々の思索に耽り、さらにより良い制度に変革していくのが私たち公務員のお仕事だと思います。
当然、実際はそんなに単純なものではなく、関係法令や関係者との調整、予算の制約等検討すべき事項が数多
く存在し、多くの知恵と労力を要します。しかしながら、現在最前線で勤務している立場からすれば、何より利用
者の声に応えることが最重要任務ですので、これを実現できたときの喜びは何事にも代え難いものだと思います。
日常生活における人々の感じ方や考え方に耳を傾け、そこで感じた疑問や問題点を如何にして解決していくか。
目に見えず、時々刻々と変化するものを的確に捉え、如何にして政策に反映していくか。そんな仕事にやりがいを
感じる人と一緒に思索に耽れることを楽しみにしています。
10
平成20年度採用職員の一日
職業安定局雇用開発課企画係
杉原 慶(平成20年度入省)
7:30 起床
けたたましい目覚ましの音で起床します。 朝が弱い
私は目覚まし2つをセットしなければ目が覚めません
……。 起床後には眠い目をこすりながらゴミ出し等を
したり、 出勤の準備をします。
9:30 メールチェック
昨日退庁してから届いたメールをチェックしたり、 課
内の人の本日の予定をチェックします。
10:00 作業依頼の割り振り
企画係では、 総務課等から割り振られてきた作業に
ついて、 内容をチェックし、 課内の担当係に仕事を
割り振ります。 作業依頼の中には、 短い期間での依
頼もありますので、 常にメールチェックをすることが
必要となります。 作業を依頼する際には、「相手に
仕事内容がわかりやすいよう、 短くわかりやすく伝え
るよう心がける。 作業を依頼する係の方がお客様だ
と思って作業依頼をするべし」と、 係長からアドバイ
スを受け、これを実践するように心がけています。
12:00 昼食
昼食では、 上司や先輩、 同期と省内から出て食事に
行ったり、 省内の食堂で食事をとっています。 午後に
向けてのリフレッシュタイムです。
15:00 案文作成
担当係の方も多忙なため、 作業依頼の中でも簡単な
ものなら、 企画係において案文を作成し、 担当係の
方には案文のチェックをお願いしております。 案文に
ついては、通常は係長、補佐まで見てもらいますが、
まだまだ未熟な私はかなりの添削を受けます。 添削
されたことで、 表現方法等の行政における文章テク
ニックについて学びます。
20:00 国会待機
国会議員が翌日の国会において質問する内容を政府
側に伝え、 質問内容を所管する関係省庁の担当部局
がその回答案を作成します。 回答案を作成することに
なると、資料のコピー等、作成者のお手伝いをします。
国会において質問をされるということは、 注目度が高
まっているということなので、 国民の生活に密着して
いるという実感がわき、 仕事へのモチベーションが高
まります。
Q1.どうして
職業安定行政
を選んだ?
私は大 学 生
の時に就職活
動を行いました
たいか決めな
が、 何をやり
いまま就職活
動
を行ったため、
失敗してしまい
就職活動に
ました。 しかし
、 この就職活
きっかけに、「
動
での失敗を
働く」というこ
とについて真
ができました。
剣に考えること
その結 果、 自
分の経 験もあ
に就職支援等
り、 多くの方
の様々な支援
ができる職業
ました。
安定行政を選
び
Q2.厚生労働
省に入ってよか
ったと思うこと
厚生労働省
は?
ではいろいろな
事業等がありま
事業も生活に
すが、 どの
密着している分
、 自分のして
誰かの役に立
い
る
仕事が
ってるんだなと
思いながら仕事
とができる点が
を
す
るこ
よかったと思い
ます。 このよう
ると、 少々の忙
に考え
しさは忘れ、
仕事に集中で
きます。
Q3.職業安定
行政を目指す
皆
さ
ん
への
メッセー
ジをどうぞ。
霞が関での
業務は多忙だ
といわれており
その中でも業
ますが、
務を効率よくテ
キパキとこなす
先輩方を見て
上司や
いると、「いつ
か自分もこうな
と思います。
りたい」
仕事内容もさる
ことながら、 そ
うな方々ととも
のよ
に働くことので
き
ることも職業安
行政の魅力だ
定
と思います。
採用案内を見
みなさんが職業
て
い
る
安定行政に入
り、 ともに働け
ことを楽しみに
る
しております。
22:00 退庁
国会質問がない日などは、 比較的早く帰宅できます。
平日はまっすぐ帰宅し、 翌日に向けてリフレッシュをし
ます。 休日前には、 上司や同期、 友人と寄り道をす
ることもあります。
11
A
&
Q
教えて! 職業安定行政!
Q
採用後の配属先はどうなっているのですか?
Q
異動・転勤はありますか?
A
A
Q
A
本省の内部部局で、雇用対策を所管する職業安定局、職業能力の開発を所掌する職
業能力開発局を中心として、大臣官房、政策統括官(室)などに配属されます。
本省内部部局で、原則2年程度で異動を行います。また、採用1年目に第一線機関の
業務を勉強していただくため、全国いずれかの都道府県労働局及びハローワーク(公
共職業安定所)に地方研修として半年間、勤務していただきます。
また、将来的には、都道府県労働局の幹部職員として地方に勤務することもありま
すが、それ以外は原則本省勤務になります。
職業相談、職業紹介や障害者雇用といった分野に関する専
門家となることを期待されているとのことですが、これら
以外の業務に就くことはないのですか?
主として職業相談、職業指導や障害者雇用の分野で活躍していただくことを想定し
ていますが、従事していただく業務は必ずしもそれらの分野に限定されているわけで
はありません。当然、将来、行政における指導者として、広い見地から専門性を活か
しつつ、責任を持つ立場に立っていただくことが期待されています。そのため、国際
関係業務等の、職業相談、職業紹介や障害者雇用といった分野以外の業務に就くこと
もあり得ます。
しかし、中心となるのはこれらの業務をはじめとした職業安定行政、職業能力開発
行政の分野であり、心理学の専門家としての資質が活かせるような業務に従事してい
ただくことを想定しているものです。
12
A
Q
A
Q&A
採用者数は、どのくらいですか?
過去5年間の本省(職業安定行政)採用者数は、平成17年度採用者2(1)名、平成18
年度採用者2(1)名、平成19年度採用者2(1)名、平成20年度採用者2(1)名、平成21
年度採用者2(2)名となっています(カッコは女性の採用者内数)。
また、厚生労働省は女性職員の採用についても積極的に行っており、全府省の中で
も女性職員の占める割合が高くなっています。
Q
A
既卒者は不利ですか?
採用選考は、官庁訪問の中で様々な職員に会っていただきながら、希望、長所、適性、
可能性などを総合的に判断して行っています。
厚生労働本省(職業安定行政)では、本省勤務(職業安定行政)を希望するやる気
のある方を求めており、大学の卒業年次や年齢にかかわりなく、あくまでも人物本位
の採用選考を行っていますので、積極的に官庁訪問をしていただき、自分の魅力をア
ピールしてください。
Q
A
Q
A
採用後の研修はどうなっていますか?
現在行われている研修としては、新規採用時に、国家公務員としての心得や厚生労
働行政の基礎的な知識の習得を図るため、約4週間の研修を実施しています。その後、
人事院主催の初任行政研修が約1ヵ月ほどあります。
また、中堅係員や係長等を対象として、職務上必要な能力の向上を図るための研修
等を適宜実施しています。
採用後、国家公務員宿舎に入居したいのですが、可能ですか?
毎年、宿舎の入居を希望される方がいらっしゃいますが、すべて入居いただいてお
ります。
13
厚生労働本省職業安定行政(採用窓口 )
職業安定局総務課人事給与係
〒100-8916 東京都千代田区霞が関 1-2-2
(中央合同庁舎5号館 14階15号室)
☎03-5253-1111(内線 5714 )
☎03-3502-6769(直通)
ホームページ http://www.mhlw.go.jp
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