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有価証券届出書(第三者割当)(PDF:5.7MB)

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有価証券届出書(第三者割当)(PDF:5.7MB)
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
【表紙】
【提出書類】
有価証券届出書
【提出先】
関東財務局長
【提出日】
平成25年1月16日
【発行者名】
産業ファンド投資法人
【代表者の役職氏名】
執行役員
【本店の所在の場所】
東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
【事務連絡者氏名】
三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社
倉都
康行
インダストリアル本部長
【電話番号】
03-5293-7091
【届出の対象とした募集内国投資証券
産業ファンド投資法人
西川
東京ビルディング
嘉人
に係る投資法人の名称】
【届出の対象とした募集内国投資証券
の形態及び金額】
形態:投資証券
発行価額の総額:その他の者に対する割当
(注)
228,546,336円
発行価額の総額は、平成24年12月28日(金)現在の株式会社東京証券取引所にお
ける本投資口の普通取引の終値を基準として算出した見込額です。
安定操作に関する事項
該当事項はありません。
【縦覧に供する場所】
株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
第一部【証券情報】
第1【内国投資証券(投資法人債券を除く。)】
(1)【投資法人の名称】
産業ファンド投資法人
(英文表示:Industrial & Infrastructure Fund Investment Corporation)
(以下「本投資法人」といいます。)
(注)
本投資法人は、投資信託及び投資法人に関する法律(昭和26年法律第198号。その後の改正を含みます。)(以下「投
信法」といいます。)に基づき設立された投資法人です。
(2)【内国投資証券の形態等】
本書に従って行われる募集(以下「本第三者割当」といいます。)の対象である有価証券は、本投資法
人の投資口(以下「本投資口」といいます。)です。本投資口は、社債、株式等の振替に関する法律(平
成13年法律第75号。その後の改正を含みます。)(以下「振替法」といいます。)の規定の適用を受ける
振替投資口であり、振替法第227条第2項に基づき投資主が発行を請求する場合を除き、本投資法人は、本
投資口を表示する投資証券を発行することができません。本投資口は、投資主の請求による投資口の払戻
しが認められないクローズド・エンド型です。
本投資口について、本投資法人の依頼により、信用格付業者から提供され若しくは閲覧に供された信用
格付、又は信用格付業者から提供され若しくは閲覧に供される予定の信用格付はありません。
(注)
投信法上、均等の割合的単位に細分化された投資法人の社員の地位を「投資口」といい、その保有者を「投資主」と
いいます。本投資口を購入した投資者は、本投資法人の投資主となります。
(3)【発行数】
376口
(注1)
(注2)
上記発行数は、後記「第4 募集又は売出しに関する特別記載事項 2 オーバーアロットメントによる売出し等につい
て」に記載のオーバーアロットメントによる売出しに関連して、野村證券株式会社を割当先として行う第三者割当に
よる新投資口発行(本第三者割当)の発行数です。野村證券株式会社は、後記「第4 募集又は売出しに関する特別記
載事項 2 オーバーアロットメントによる売出し等について」に記載の口数について申込みを行い、申込みの行われ
なかった口数については失権します。
割当予定先の概要及び本投資法人と割当予定先との関係等は、以下のとおりです。
割当予定先の氏名又は名称
野村證券株式会社
割当口数
376口
払込金額
228,546,336円
本店所在地
東京都中央区日本橋一丁目9番1号
代表者の氏名
代表執行役社長 永井 浩二
割当予定先の
資本金の額
10,000百万円
内容
事業の内容
金融商品取引業
大株主
野村ホールディングス株式会社 100%
本投資法人が保有している
-
割当予定先の株式の数
出資関係 割当予定先が保有している
本投資法人の投資口の数
38口
本投資法人との
(平成24年6月30日現在)
関係
国内募集(後記「第4 募集又は売出しに
関する特別記載事項 1 国内市場及び海
取引関係
外市場における本投資口の募集及び売出
しについて」に定義します。以下同じで
す。)の共同主幹事会社です。
人的関係
-
本投資口の保有に関する事項
-
(注)
払込金額は、平成24年12月28日(金)現在の株式会社東京証券取引所における本投資口の普通取引の終値
を基準として算出した見込額です。
(4)【発行価額の総額】
228,546,336円
(注)
上記の発行価額の総額は、平成24年12月28日(金)現在の株式会社東京証券取引所における本投資口の普通取引の終
値を基準として算出した見込額です。
(5)【発行価格】
未定
(注)
発行価格は、平成25年1月28日(月)から平成25年1月30日(水)までの間のいずれかの日(以下「発行価格等決定
日」といいます。)に国内募集において決定される発行価額と同一の価格とします。
─ 1 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(6)【申込手数料】
該当事項はありません。
(7)【申込単位】
1口以上1口単位
(8)【申込期間】
平成25年3月4日(月)
(9)【申込証拠金】
該当事項はありません。
(10)【申込取扱場所】
本投資法人 本店
東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
東京ビルディング
(11)【払込期日】
平成25年3月5日(火)
(12)【払込取扱場所】
三井住友信託銀行株式会社 本店営業部
東京都千代田区丸の内一丁目4番1号
(13)【振替機関に関する事項】
株式会社証券保管振替機構
東京都中央区日本橋茅場町二丁目1番1号
(14)【手取金の使途】
本第三者割当における手取金上限228,546,336円については、本第三者割当と同日付をもって決議された
国内募集における手取金4,573,358,064円及び海外募集(後記「第4 募集又は売出しに関する特別記載事項
1 国内市場及び海外市場における本投資口の募集及び売出しについて」に定義します。)における手取金
上限4,801,904,400円と併せて、後記「第二部 参照情報 第2 参照書類の補完情報 2 投資対象 (1) 第11期
取得済資産及び取得予定資産の概要」に記載の本投資法人による新たな特定資産(投信法第2条第1項にお
ける意味を有します。以下同じです。)の取得資金の一部に充当します。
(注)
上記の各手取金は、平成24年12月28日(金)現在の株式会社東京証券取引所における本投資口の普通取引の終値を基
準として算出した見込額です。
(15)【その他】
① 引受け等の概要
該当事項はありません。
②
申込みの方法等
(イ)
申込みは、前記「(8) 申込期間」に記載の申込期間内に前記「(10) 申込取扱場所」に記載の申込
取扱場所へ申込みを行い、前記「(11) 払込期日」に記載の払込期日に新投資口払込金額を払い込む
ものとします。
(ロ)
野村證券株式会社は、後記「第4 募集又は売出しに関する特別記載事項 2 オーバーアロットメ
ントによる売出し等について」に記載の口数について申込みを行い、申込みの行われなかった口数
については失権します。
第2【投資法人債券(短期投資法人債を除く。)】
該当事項はありません。
─ 2 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
第3【短期投資法人債】
該当事項はありません。
第4【募集又は売出しに関する特別記載事項】
1
国内市場及び海外市場における本投資口の募集及び売出しについて
本投資法人は、平成25年1月16日(水)開催の本投資法人の役員会において、本第三者割当とは別に、本投
資口の日本国内における募集(以下「国内募集」といいます。)並びに米国及び欧州を中心とする海外市場
(ただし、米国においては1933年米国証券法に基づくルール144Aに従った適格機関投資家に対する販売に限
ります。)における募集(以下「海外募集」といいます。)並びに本投資口の日本国内における売出し(オ
ーバーアロットメントによる売出し)を行うことを決議しています。
国内募集及び海外募集(以下併せて「本募集」といいます。)の総発行数は15,424口であり、国内募集にお
ける発行数は7,524口を目処とし、海外募集における発行数は7,900口(海外引受会社の買取引受けの対象口数
7,524口及び海外引受会社に付与する追加的に発行する本投資口を買い取る権利の対象口数376口)を目処とし
て募集を行いますが、その最終的な内訳は総発行数15,424口の範囲内で、需要状況等を勘案した上で、発行価
格等決定日に決定されます。また、国内募集における発行価額の総額は4,573,358,064円(注1)であり、海外募
集における発行価額の総額は4,801,904,400円(注2)です。
オーバーアロットメントによる売出し等の内容につきましては、後記「2 オーバーアロットメントによる
売出し等について」をご参照下さい。
(注1)
(注2)
2
国内募集における発行価額の総額は、平成24年12月28日(金)現在の株式会社東京証券取引所における本投資口の普
通取引の終値を基準として算出した見込額です。
海外引受会社に付与する追加的に発行する本投資口を買い取る権利の全てが行使された場合の上限金額です。海外募
集における発行価額の総額は、平成24年12月28日(金)現在の株式会社東京証券取引所における本投資口の普通取引
の終値を基準として算出した見込額です。
オーバーアロットメントによる売出し等について
(1) 本投資法人は、平成25年1月16日(水)開催の本投資法人の役員会において、本第三者割当とは別に、国
内募集及び海外募集を決議していますが、国内募集にあたり、その需要状況等を勘案した上で、国内募集
とは別に、野村證券株式会社が本投資法人の投資主である三菱商事株式会社から376口を上限として借り入
れる本投資口の日本国内における売出し(以下「オーバーアロットメントによる売出し」といいます。)
を行う場合があります。本第三者割当は、オーバーアロットメントによる売出しに関連して、野村證券株
式会社が上記本投資法人の投資主から借り入れた投資口(以下「借入投資口」といいます。)の返還に必
要な本投資口を取得させるために行われます。
また、野村證券株式会社は、国内募集及びオーバーアロットメントによる売出しの申込期間の終了する
日の翌日から平成25年2月26日(火)までの間(以下「シンジケートカバー取引期間」といいます。)、借
入投資口の返還を目的として、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)におい
てオーバーアロットメントによる売出しに係る口数を上限とする本投資口の買付け(以下「シンジケート
カバー取引」といいます。)を行う場合があります。野村證券株式会社がシンジケートカバー取引により
取得した全ての本投資口は、借入投資口の返還に充当されます。なお、シンジケートカバー取引期間内に
おいて、野村證券株式会社の判断でシンジケートカバー取引を全く行わず、又はオーバーアロットメント
による売出しに係る口数に至らない口数でシンジケートカバー取引を終了させる場合があります。
更に、野村證券株式会社は、国内募集及びオーバーアロットメントによる売出しに伴って安定操作取引
を行うことがあり、かかる安定操作取引により取得した本投資口の全部又は一部を借入投資口の返還に充
当することがあります。
オーバーアロットメントによる売出しに係る口数から、安定操作取引及びシンジケートカバー取引によ
って取得し借入投資口の返還に充当する口数を減じた口数について、野村證券株式会社は本第三者割当に
係る割当てに応じ、本投資口を取得する予定です。そのため本第三者割当における発行口数の全部又は一
部につき申込みが行われず、その結果、失権により本第三者割当における最終的な発行口数がその限度で
減少し、又は発行そのものが全く行われない場合があります。
(2) 上記(1)に記載の取引について、野村證券株式会社は、SMBC日興証券株式会社及び三菱UFJモルガ
ン・スタンレー証券株式会社と協議の上、これらを行います。
─ 3 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
第二部【参照情報】
第1【参照書類】
金融商品取引法(昭和23年法律第25号。その後の改正を含みます。)(以下「金融商品取引法」又は「金商
法」といいます。)第27条において準用する金融商品取引法第5条第1項第2号に掲げる事項については、以下に
掲げる書類をご参照下さい。
1【有価証券報告書及びその添付書類】
計算期間 第10期(自平成24年1月1日
至平成24年6月30日)
平成24年9月27日関東財務局長に提出
2【半期報告書】
該当事項はありません。
3【臨時報告書】
1の有価証券報告書提出後、本書提出日(平成25年1月16日)までに、金融商品取引法第24条の5第4項並び
に特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令(平成5年大蔵省令第22号。その後の改正を含みます。)
第29条第1項及び同条第2項第1号に基づき、平成25年1月16日に、臨時報告書を関東財務局長に提出
(注)
なお、発行価格等決定日に本3記載の臨時報告書の訂正報告書が関東財務局長に提出されます。
4【訂正報告書】
該当事項はありません。
─ 4 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
第2【参照書類の補完情報】
参照書類である平成24年9月27日付の有価証券報告書(以下「参照有価証券報告書」といいます。)に関して、
本書の日付現在までに補完すべき情報は、以下に記載のとおりです。
以下の文中に記載の事項を除き、参照有価証券報告書に関する事項については、本書の日付現在、変更がな
いと判断しています。
なお、以下の文中における将来に関する事項及び参照有価証券報告書における将来に関する事項は、別段の
記載のない限り、本書の日付現在において本投資法人が判断したものです。
(注)
1
以下の文中において記載する数値は、別途注記する場合を除き、単位未満については切り捨てて記載し、割合については
小数第2位を四捨五入した数値を記載しています。したがって、各項目別の数値の合計が全体の合計と一致しない場合があ
ります。
本募集の意義及び運用状況
(1) 本募集の意義
本投資法人は、平成23年3月8日を払込期日とする公募増資及び同月24日を払込期日とする第三者割当増
資(以下、総称して「平成23年公募増資」といいます。)並びに平成24年3月5日を払込期日とする公募増
資及び同月26日を払込期日とする第三者割当増資(以下、総称して「平成24年公募増資」といいます。)
並びにこれらの公募増資に伴う資産の取得を経て、1口当たり分配金と1口当たりNAV(注1)の向上を実現し
ました。本投資法人は、3年連続の公募増資となる本募集においても「成長の継続」と「安定性の向上」に
加え、「プレミアム増資」による効果により更なる「エクイティの継続的な成長」を目指します。
「プレミアム増資」とは、投資口価格が1口当たりNAVを上回る状態(NAV倍率(注2)が1.0倍超の場合)
で、増資を実行することをいいます。本投資法人は、平成24年12月28日の本投資口の投資口価格の水準に
照らし、本募集がプレミアム増資に該当すると判断しています。プレミアム増資は、同じ収益力の物件を
同じ借入比率で取得することを前提として、プレミアム増資ではない増資を行う場合と比較すると、プレ
ミアム増資の方が新規発行口数が少なくて済むため、1口当たり分配金の向上効果及び1口当たりNAVの向
上効果が高くなります。
なお、プレミアム増資という用語は、増資前後における投資法人全体の1口当たり投資主価値に着目した
概念であり、本募集の発行価格が、本募集に応ずる投資家にとり有利な価格であること又は本投資口への
投資により利益が得られることを意味又は示唆するものではありません。本募集に応じて投資口を取得す
る投資家にとっては、プレミアム増資ではない公募増資やNAV倍率がより低い状態での公募増資の場合と
は異なり、直近の期末における1口当たりNAVよりも高い発行価格により本投資口を購入することになる点
に、注意が必要です。
(注1)
(注2)
「1口当たりNAV」は、以下の計算式により求めた、その時点における鑑定評価額(又は調査価格)(なお、本書にお
いては、鑑定評価額とは、IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)における調査価格を含める場合があります。)に
基づく1口当たり純資産額を指しており、参照有価証券報告書に記載されている1口当たりの純資産額とは異なります。
1口当たりNAV=NAV÷期末現在の発行済投資口数
なお、「NAV」とは、以下の計算式により求めた、本投資法人が保有する不動産関連資産の価額を鑑定評価額(又は
調査価格)に基づいて評価した場合における、本投資法人の資産と負債の差額(純額)であり、会計上の純資産額と
は異なります。
NAV=総資産額*+(不動産関連資産の期末鑑定評価額(又は調査価格)-不動産関連資産の期末簿価*)-総負債
額*-剰余金*
*総資産額、不動産関連資産の期末簿価、総負債額及び剰余金は、該当する期末現在における貸借対照表上の金額
を用いています。
「NAV倍率」は、以下の計算式により求めています。以下同じです。
NAV倍率=投資口価格÷1口当たりNAV
①
分配金の成長の「継続」と「追加効果」
上記のとおり、本投資法人は、本募集の意義を、「成長の継続」と「安定性の向上」に加え、プレミ
アム増資による追加効果により更なる「エクイティの継続的な成長」を目指すことにあると考えていま
す。すなわち、本投資法人は、本募集では、過去2回の公募増資同様の収益力向上効果に加え、プレミア
ム増資による、分配金及びNAVの向上効果を目指します。
このうち、1口当たり分配金の成長という観点においては、本募集における取得予定資産(後記「③
CRE提案型取得の継続と進化 (ロ) 取得予定資産」に定義します。以下同じです。)の取得を通じた分
配金の増加に加え、プレミアム増資を通じて、1口当たり分配金の継続的な成長への追加効果を期待する
ことができます。
加えて、1口当たりNAVの成長という観点においても、独自のCRE(Corporate Real Estate)戦略(注1)に
基づいた提案型取得手法の成果による、特定資産の鑑定評価額よりも低い価格での取得を通じた鑑定評
価額に対する含み益(注2)の更なる増加に加え、プレミアム増資を通じて、1口当たりNAVの成長への追加
効果が期待できると、本投資法人は考えています。
(注1)
「CRE(Corporate Real Estate)戦略」とは、企業が保有する不動産について経営戦略的視点から、企業価値最大化の
ために、その保有する不動産を最適かつ効率的に運用するという考え方です。
─ 5 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(注2)
「含み益」とは、鑑定評価額(又は調査価格)と取得(予定)価格との差額をいいます。なお、取得(予定)価格は、
売買契約書に記載された各不動産又は信託受益権の売買代金(税金を含まず、百万円未満を切り捨てて記載していま
す。)を記載しています。ただし、IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の含み益は、IIF川崎サイエンスセンター
(開発物件)の建物建築が未着工であることから、当該物件の土地の落札後、建物が基本設計書どおりに竣工し、そ
の後締結する予定の定期建物賃貸借契約を前提としたIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)に係る調査報告書(以
下「本調査報告書」といいます。)記載の不動産鑑定士による調査価格及び本投資法人とジョンソン・エンド・ジョ
ンソン株式会社メディカルカンパニーとの間で締結した平成25年1月16日付定期建物賃貸借予約契約書(以下「本定期
建物賃貸借予約契約書」といいます。)記載の建物建築に係る請負予定代金総額を使用して算定した参考値に過ぎま
せん。本定期建物賃貸借予約契約書上の請負予定代金総額は確定額ではなく、増額される可能性があり、実際の建物
の請負代金総額が本定期建物賃貸借予約契約書記載の金額と同額になる保証はありません。したがって、実際のIIF川
崎サイエンスセンター(開発物件)の取得価格も変動する可能性があり、また、竣工後の鑑定評価書の内容は本調査
報告書の内容とは異なる可能性がありますので、当該参考値は実際の数値と大幅に異なる可能性があります。更に、
当該物件の土地取得が行えない可能性もあります。以下同じです。IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の詳細及
び当該物件に関するリスクについては、後記「2 投資対象 (1) 第11期取得済資産及び取得予定資産の概要 ① IIF川
崎サイエンスセンター(開発物件)について」及び「2 投資対象 (2) 個別物件の概要 ② 取得予定資産」並びに「3
投資リスク (1) リスク要因 ⑤ 不動産及び信託受益権に関するリスク (レ) 開発物件に関するリスク」及び同「⑦
その他 (イ) 取得予定資産の組入れに関するリスク」をご参照下さい。
本投資法人は、これまでの成長の継続性に加え、トラックレコードの積上げを前提にしつつ、プレミ
アム増資による外部成長を通して更なる継続的な成長を実現させることにより、投資主価値の最大化を
図ることが可能であると考えています。
(イ)
1口当たり分配金の成長の継続と効果
本投資法人は、公募増資において1口当たり分配金の成長を目指しています。平成23年公募増資及
び平成24年公募増資を通じて、2年連続で、既存ポートフォリオ全体の平均NOI利回りを上回る収益
力の物件を取得することにより、ポートフォリオ全体の収益力向上効果を創出し、1口当たり分配金
の向上を実現しました。
平成23年
公募増資
平成24年
公募増資
本募集
(注1)
(注2)
<既存ポートフォリオを上回る収益性での物件取得>
既存
取得(予定)
取得(予定)資産取得後
ポートフォリオ全体の
資産の平均NOI利回り
ポートフォリオ全体の
平均NOI利回り
(注2)
平均NOI利回り
(注1)
平成22年12月末日
平成23年12月末日
6.9%
5.0%
5.3%(注1)
平成23年12月末日
平成24年6月末日
7.1%
5.3%
5.9%(注1)
平成24年6月末日
7.3%(注3)
6.1%(注3)(注4)
5.9%
「既存ポートフォリオ全体の平均NOI利回り」は、平成23年公募増資については平成22年12月末日(第7期末日)
現在、平成24年公募増資については平成23年12月末日(第9期末日)現在及び本募集については平成24年6月末日
(第10期末日)現在におけるポートフォリオ全体の平均NOI利回りを記載しており、「取得(予定)資産取得後
ポートフォリオ全体の平均NOI利回り」は、平成23年公募増資については平成23年12月末日(第9期末日)現在及
び平成24年公募増資については平成24年6月末日(第10期末日)現在におけるポートフォリオ全体の平均NOI利回
りを記載しています。具体的には、以下の計算式により求めています。以下同じです。
既存ポートフォリオ全体の平均NOI利回り又は取得(予定)資産取得後ポートフォリオ全体の平均NOI利回り
=各期末日現在における本投資法人の既存保有資産に係る{(不動産賃貸事業収入*-不動産賃貸事業費用*)
の合計+減価償却費の合計*}÷取得価格の合計
*平成22年12月末日(第7期末日)については、第7期(平成22年7月1日~平成22年12月31日)の実績値を2倍
することにより、年換算して使用しています。ただし、同期中に本投資法人が取得したIIF横浜都筑テクノロ
ジーセンターについては、第7期(平成22年7月1日~平成22 年12月31日)の実績値を稼働日数で除し、365
日を乗じることにより、年換算して使用しています。
*平成23年12月末日(第9期末日)については、第9期(平成23年7月1日~平成23年12月31日)の実績値を2倍
することにより、年換算して使用しています。
*平成24年6月末日(第10期末日)については、第10期(平成24年1月1日~平成24年6月30日)の実績値を2倍
することにより、年換算して使用しています。ただし、同期中に本投資法人が取得したIIF厚木ロジスティク
スセンターⅢ、IIF三鷹カードセンター、IIF東雲R&Dセンター、IIF蒲田R&Dセンター、IIF座間ITソリューシ
ョンセンター及びIIF品川データセンターについては、第10期(平成24年1月1日~平成24年6月30日)の実績
値を稼働日数で除し、365日を乗じることにより、年換算して使用しています。
「取得(予定)資産の平均NOI利回り」は、以下の計算式により求めています。以下同じです。
取得(予定)資産の平均NOI利回り=取得(予定)資産のNOI*の合計÷取得(予定)価格*の合計
*NOIは、各取得(予定)資産に係る取得時の鑑定評価書又は調査報告書に記載されたDCF法における初年度
又は2年目の運営純収益を使用しています。
*取得(予定)価格は、売買契約書に記載された各不動産又は信託受益権の売買代金(税金を含まず、百万円
未満を切り捨てています。)を使用しています。ただし、IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の取得予
定価格については、本投資法人が決定した土地の入札金額に、建物建築が未着工であることから、本定期建
物賃貸借予約契約書に記載の建物建築に係る請負予定代金総額を合計した金額を使用しています。
─ 6 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(注3)
(注4)
本募集の「取得(予定)資産の平均NOI利回り」及び本募集の「取得(予定)資産取得後ポートフォリオ全体の
平均NOI利回り」については、IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)に関し、当該物件の建物建築が未着工で
あることから、本調査報告書記載のDCF法における竣工後初年度運営純収益及び本定期建物賃貸借予約契約書記
載の建物建築に係る請負予定代金総額を使用して算定した参考値にすぎません。実際のIIF川崎サイエンスセンタ
ー(開発物件)の取得価格は変動する可能性があり、また、竣工後の鑑定評価書の内容は本調査報告書の内容と
は異なる可能性がありますので、当該参考値は実際の数値と大幅に異なる可能性があります。また、予定地落札
後建物竣工までの間における土地の賃貸借をもとに算出したNOI利回りは、建物竣工後のNOI利回りとは異なり
ます。更に、当該物件の土地取得が行えない可能性があります。IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の詳細
及び当該物件に関するリスクについては、後記「2 投資対象 (1) 第11期取得済資産及び取得予定資産の概要
① IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)について」及び「2 投資対象 (2) 個別物件の概要 ② 取得予定資
産」並びに「3 投資リスク (1) リスク要因 ⑤ 不動産及び信託受益権に関するリスク (レ) 開発物件に関する
リスク」及び同「⑦ その他 (イ) 取得予定資産の組入れに関するリスク」をご参照下さい。
なお、本募集の「取得(予定)資産の平均NOI利回り」の算出においては、平成24年12月25日に取得済みのIIF川
口ロジスティクスセンター(以下「第11期取得済資産」といいます。なお、第11期取得済資産及び取得予定資産
を総称して「第11期以降の取得(予定)資産」ということがあります。)を含めていません。
本募集の「取得(予定)資産取得後ポートフォリオ全体の平均NOI利回り」は、平成24年6月末日(第10期末日)
現在における既存保有資産に係る(注1)に記載の数値並びにIIF川口ロジスティクスセンター及び取得予定資産に
係る(注2)に記載の数値の合計値を使用して上記と同じ計算式により求めています。以下同じです。
また、本投資法人の継続的な成長の実現により、本投資法人の投資口価格は上昇しており、平成
23年公募増資の発行価格決定日である平成23年3月1日時点、平成24年公募増資の発行価格決定日で
ある平成24年2月27日時点のNAV倍率はそれぞれ0.98倍、0.99倍でしたが、平成24年12月28日時点で
は、1.38倍まで上昇しています(注)。NAV倍率が1倍を超える水準で公募増資を行うことにより、収益
力の向上による分配金の向上に加えて、プレミアム増資による分配金向上の効果が期待できます。
なお、平成23年公募増資、平成24年公募増資及び本募集のそれぞれについて、当該増資による調
達資金及び当該増資と同時に行った又は行う借入れによる調達資金並びに当該増資の際の取得(予
定)資産のみでポートフォリオを構築したと仮定して算出した、増資が収益力に与える増資部分1口
当たりインパクトは、以下に記載したとおり、平成23年公募増資では22,208円、平成24年公募増資で
は22,064円、本募集では31,223円です。本募集においては、収益性が高い物件取得とプレミアム増資
の効果により、「成長の継続」及び「成長の追加効果」を目指します。
(注)
NAV倍率は、いずれも直前の期末時点の1口当たりNAVに基づき算出しています。
<増資部分1口当たりインパクト>
以下の方法で試算された増資部分1口当たりインパクトは、本募集による投資口発行が、どの程度、
本投資法人の収益向上に寄与すると期待されるかを、過去の本投資法人の公募増資の場合と比較し
て示す目的のみのために算出された参考数値であり、当該目的以外に用いられることを想定してい
ません。当該参考数値は、各公募増資における取得(予定)資産、借入れ及び発行投資口数のみを
基礎とし、物件取得及び借入れに係る一時的費用等は考慮せず、また、各公募増資による資金調達
及び当該増資と同時に行った又は行う借入れによる調達資金並びに当該増資の際の取得(予定)資
産を、その時点の本投資法人全体と完全に切り離して、あたかも各公募増資毎に上記各要素からな
る別個独立した擬似的な投資法人が構築されるものとみなした上で、当該擬似的な投資法人におけ
る投資口1口当たりの収益性を試算したものです。しかし、実際には、本募集に応じて本投資口を取
得する投資家の投資収益は、本投資法人の取得済資産及び取得予定資産、既存の投資主資本及び借
入れを合わせた本投資法人全体のポートフォリオの収益・費用、金利コストその他の諸要素により
決まります。また、実際の増資のインパクトは、以下のような増資部分1口当たりインパクトの大
小に加え、増資の金額の大小などにも左右されます。したがって、以下の増資部分1口当たりインパ
クトの数値は、本募集に応じた投資家が取得する本投資口の投資収益を示すものではなく、また、
過去の公募増資より当該数値が大きくとも、1口当たり分配金の増加額が過去の公募増資より大きく
なるものではなく、当該数値により、本投資法人の損益又は分配金の水準を想定できるものでもな
い点にご注意下さい。
─ 7 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
≪ご参考:増資部分1口当たりインパクト(試算)≫
<本募集における増加分の相対的に高い収益性の向上効果>
収益性≒(償却後NOI-借入コスト増加額)÷新規発行口数
平成23年
平成24年
公募増資
公募増資
11,340
37,274
①取得(予定)価格総額(百万円)
6.2%
6.2%
②平均償却後NOI利回り(注1)
③償却後NOI増加額(百万円・6か月当たり)(注1)
351
1,155
=①×②
本募集
(注2)(注4)
18,073
6.2%
560
3,100
1.8%
18,000
1.3%
9,000
1.5%
27
118
66
324
1,037
493
⑧新規発行口数(注1)
14,597
47,000
15,800
増資部分1口当たりインパクト(円)(注1)
=⑦÷⑧
22,208
22,064
31,223
④借入総額(百万円)
⑤平均適用金利(注3)
⑥借入コスト増加額(百万円・6か月当たり)(注1)
=④×⑤
⑦増資部分インパクト(百万円・6か月当たり)(注1)
=③-⑥
(注1)
(注2)
(注3)
②平均償却後NOI利回り=(NOI※の合計-減価償却費※の合計)÷取得(予定)価格※の合計
③償却後NOI増加額=①取得(予定)価格※総額×②平均償却後NOI利回り÷2
⑥借入コスト増加額=④借入総額 × ⑤平均適用金利÷2
⑦増資部分インパクト=③償却後NOI増加額-⑥借入コスト増加額
増資部分1口当たりインパクト=⑦増資部分インパクト÷⑧新規発行口数※
※NOIは、各募集における新規取得資産に係る鑑定評価書(又は調査報告書)に記載されたDCF 法におけ
る初年度運営純収益又は2年目の運営純収益を使用しています。
※減価償却費は、新規取得資産についても本投資法人の他の既存保有資産と同じく、耐用年数に応じた定
額法の償却率により計算しています。
※取得(予定)価格は、売買契約書に記載された各不動産又は信託受益権の売買代金(税金を含まず、百
万円未満を切り捨てています。)を使用しています。ただし、IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)
の取得予定価格については、本投資法人が決定した土地の入札金額に、建物建築が未着工であることか
ら、本定期建物賃貸借予約契約書に記載の建物建築に係る請負予定代金総額を合計した金額を使用して
います。
※本募集の新規発行口数は、海外引受会社に付与する追加的に発行する本投資口を買い取る権利が全て行
使された場合の公募増資における発行口数と本第三者割当増資における募集投資口数の全てが発行され
た場合の発行口数を合計して算出しています。
本募集の①取得(予定)価格総額、②平均償却後NOI利回り及び③償却後NOI増加額は、IIF川崎サイエンスセ
ンター(開発物件)に関し、建物建築が未着工であることから、本調査報告書記載のDCF法における竣工後初
年度運営純収益及び本定期建物賃貸借予約契約書記載の建物建築に係る請負予定代金総額を使用して算定した
参考値に過ぎません。実際のIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の取得価格は変動する可能性があり、
また、竣工後の鑑定評価書の内容は本調査報告書の内容とは異なる可能性がありますので、当該参考値は実際
の数値と大幅に異なる可能性があります。また、予定地落札後建物竣工までの間における土地の賃貸借をもと
に算出したNOI利回りは、建物竣工後のNOI利回りとは異なります。更に、当該物件の土地取得が行えない可
能性があります。IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の詳細及び当該物件に関するリスクについては、
後記「2 投資対象 (1) 第11 期取得済資産及び取得予定資産の概要 ① IIF 川崎サイエンスセンター(開発
物件)について」及び「2 投資対象 (2) 個別物件の概要 ② 取得予定資産」並びに「3 投資リスク (1) リ
スク要因 ⑤ 不動産及び信託受益権に関するリスク (レ) 開発物件に関するリスク」及び同「⑦ その他
(イ) 取得予定資産の組入れに関するリスク」をご参照下さい。
平均適用金利は、平成23年公募増資及び平成24年公募増資については、各公募増資に伴い借入れ、取得資産
の取得資金に充当した各借入金*の適用金利を、借入額に応じて加重平均した数値を記載しています。
本募集に係る平均適用金利は、平成25年1月16日に締結された各新規借入れ*に係る契約及び借入契約締結後に
締結される金利スワップ契約の内容を基に、東短ICAP株式会社が平成24年12月28日午前10時00分(東京時
間)に発表した6か月LIBORベースの円/円スワップレート(期間9年、10年、12年物ASKサイド)に基づき試
算したレートに各借入契約に定められるスプレッドを加えて求めたレートを借入額に基づき加重平均した数値
を記載しています。実際に適用される利率は、平成25年1月16日に締結された各借入契約及び借入契約締結後
に締結される金利スワップ契約に基づき、各借入れが実行される前に決定されるため、上記の平均適用金利は
実際に適用される金利とは異なる可能性があります。特に、経済環境等の急激な変化により金利情勢が大幅に
変動した場合には、実際に適用される金利が上記記載の数値から大きく乖離する場合があります。
*各借入金は、全額が固定金利又は金利スワップ契約の締結により金利を固定化した借入金です。金利ス
ワップ契約の締結により金利を固定化した借入金については固定化後の金利を用いています。以下同じ
です。
─ 8 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(注4)
*各新規借入れの詳細は、「⑤ 安定性の更なる向上 (ロ) 長期固定化を進める長期安定的なデット戦略
c. 調達先の多様化」をご参照下さい。以下同じです。
第11期取得済資産であるIIF川口ロジスティクスセンター(平成24年12月25日に取得済み)を含めていません。
また、本投資法人が実施した平成23年公募増資の発行決議日(平成23年2月21日)以降、平成24年
12月31日までに発行決議がされた上場不動産投資信託(以下「J-REIT」といいます。)の公募増資に
おいては、新規取得資産のNOI利回り(注)が既存ポートフォリオ利回りを1.2%超上回り、かつNAV倍
率が1.1倍超で実施した公募増資はありませんが、本募集はそのいずれをも上回る公募増資となる見
込みです。
(注) 「NOI利回り」は、以下の計算式により求めています。別段の記載のない限り、以下同じです。
NOI利回り=NOI*÷取得(予定)価格
*本投資法人の取得(予定)資産のNOI利回りは、各取得(予定)資産に係る取得時の鑑定評価書又は調査報
告書に記載されたDCF法における初年度又は2年目の運営純収益を使用しています。
≪ご参考:J-REITの公募増資事例の分類(注1)≫
(本募集以外は本投資法人の平成23年公募増資の発行決議日(平成23年2月21日)以降平成24年12月
31日まで)
プレミアム増資による投資法人に対する効果
△(注2)
○(注2)
◎(注2)
NAV倍率
NAV倍率
NAV倍率
0.9倍以上1.1倍以下
1.1倍超
0.9倍未満
1件
2件
◎
既存ポートフォリオ利回りを
4件
収
(うち本投資法人2件) (本募集のみ)
(注2)
1.2%超上回る物件を取得
益
○
既存ポートフォリオ利回りに対し
4件
6件
1件
力
(注2)
±1.2%の範囲の物件を取得
向
△
既存ポートフォリオ利回りを
上
0件
0件
0件
(注2)
1.2%超下回る物件を取得
(注1)
(注2)
(注3)
(ロ)
本投資法人のNAV倍率は、平成23年公募増資については平成23年3月1日(発行価格決定日)、平成24年公募増資
については平成24年2月27日(発行価格決定日)、本募集については平成24年12月28日現在の株式会社東京証券
取引所における本投資口の普通取引の終値を基準に算出しており、本投資法人以外のJ-REITの公募増資事例の
NAV倍率は、各公募増資の発行価格決定日における株式会社東京証券取引所における当該J-REITの投資口の普通
取引の終値を基準に算出しています。本募集における取得物件の利回りは、本募集の取得予定資産(第11期取得
済資産を含めていません。)の平均NOI利回りを用いており、本募集以外の各J-REITの公募増資事例の取得物件
(各公募増資時に取得を公表した物件、又は公募増資による手取金の使途が借入金の返済となっている場合には
公募増資を決議した日の属する期に取得を公表した物件を対象としています。)の利回りは、各J-REITの有価証
券届出書又は適時開示書類に基づき算出しており、当該有価証券届出書又は適時開示書類において各J-REITが算
出した想定NOIが開示されている場合には当該想定NOIを、想定NOIが開示されていない場合には不動産鑑定評価
における運営純収益を、取得価格で除して算出しています。また、本募集以外のJ-REITの公募増資事例の既存ポ
ートフォリオの利回りは、各J-REITの適時開示書類に基づき算出しています。なお、投資口価格は変動するもの
であり、それに伴いNAV倍率も変動します。したがって、本募集のNAV倍率は上記の数値から変動し、また、最
終的に1.1倍超とはならない可能性もあることにご留意下さい。本表記載の事例の集計期間は限定されており、ま
た、合併から初回決算を経ずに公募増資を実施している事例についてはNAVの算出ができないため集計対象から
外しています。このため、本表はJ-REIT全体の傾向を網羅的に示すものではありません。
投資法人全体の財政状態に与える効果についての本投資法人の判断を記号化して表示したものであり、本募集に
応ずる投資家にとっての有利不利を意味又は示唆するものではありません。
プレミアム増資とは、投資口価格が1口当たりNAVを上回る状態(NAV倍率が1.0倍超の場合)で、増資を実行す
ることをいいます。
1口当たりNAVの成長の継続と追加効果
本投資法人は、前記「(イ) 1口当たり分配金の成長の継続と効果」に記載した1口当たり分配金の成
長に加え、1口当たりNAVの継続的な成長を目指しています。その実現のため、本投資法人は保有す
る既存ポートフォリオの価値の最大化を図ると共に、資産取得においては鑑定評価額に対する含み
益を有する物件を取得することでポートフォリオ全体の含み益向上効果を創出し、1口当たりNAVを
向上させてきました。具体的には、平成23年公募増資時には取得物件合計で鑑定評価額に対する含
み益9億円、含み益率(注)+8.7%、平成24年公募増資時には取得物件合計で鑑定評価額に対する含み
益44億円、含み益率+12.0%の物件取得を行ってきました。本募集においても、1口当たりNAVの更な
る成長を実現することができると考えています。
(注)
含み益率は、以下の計算式により求めています。
含み益率=含み益(鑑定評価額と取得価格との差額)÷取得価格
─ 9 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<増資部分1口当たりインパクト>
以下は、本募集による投資口発行が、どの程度、本投資法人のNAVの向上に寄与すると期待され
るかを、過去の本投資法人の公募増資の場合と比較して示す目的のみのために算出された参考数値
であり、当該目的以外に用いられることを想定していません。当該参考数値は、各公募増資におけ
る取得(予定)資産の含み益、発行価額及び発行投資口数のみを基礎とし、各公募増資及びその際
の取得(予定)資産を、その時点の本投資法人全体と完全に切り離して、あたかも各公募増資毎に
上記各要素からなる別個独立した擬似的な投資法人が構築されるものとみなした上で、当該擬似的
な投資法人における投資口1口当たりの純資産価値を試算したものです。しかし、実際には、本募集
に応じて本投資口を取得する投資家が取得する本投資口の1口当たりNAVは、本投資法人の取得済資
産及び取得予定資産を合わせたポートフォリオを含む本投資法人全体の資産及び負債並びに物件の
鑑定評価額等により決まります。また、実際の増資のインパクトは、以下のような増資部分1口当た
りインパクトの大小に加え、増資の金額の大小などにも左右されます。したがって、以下の増資部
分1口当たりインパクトの数値は、本募集に応じて投資家が取得する本投資口の1口当たりNAVを示
すものではなく、また、過去の公募増資より当該数値が大きくとも、1口当たりNAVの増加額が過去
の公募増資より大きくなるものではなく、当該数値により、将来の本投資口の1口当たりNAVの水準
を想定できるものではない点にご注意下さい。
≪ご参考:増資部分1口当たりインパクト(試算)≫
<本募集における新規投資口の相対的に高い1口当たり純資産価値の向上効果>
純資産価値の向上効果=(発行価額+含み益)÷新規発行口数
平成23年
平成24年
本募集(注3)
公募増資
公募増資
①発行価額総額(百万円)
5,711
19,640
9,603
=②×③
391,297
417,879
607,836
②発行価額(円/口)
14,597
47,000
15,800
③新規発行口数(注1)
④含み益(百万円)(注2)
⑤増資部分インパクト(百万円)
=①+④
増資部分1口当たりインパクト(円)
=⑤÷③
(注1)
(注2)
(注3)
990
4,486
3,306(注3)
6,701
24,126
12,910
459,119
513,325
817,121
③新規発行口数は、海外引受会社に付与する追加的に発行する本投資口を買い取る権利が全て行使された場合の
公募増資における発行口数と第三者割当増資における募集投資口数の全てが発行された場合の発行口数を合計し
て算出しています。
本募集の④含み益は、IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)に関し、当該物件の建物建築が未着工であること
から、本調査報告書記載の不動産鑑定士による調査価格及び本定期建物賃貸借予約契約書記載の建物建築に係る
請負予定代金総額を使用して算定した参考値に過ぎません。実際のIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の取
得価格は変動する可能性があり、また、竣工後の鑑定評価額は調査価格とは異なる可能性がありますので、当該
参考値は実際の数値と大幅に異なる可能性があります。更に、当該物件の土地取得が行えない可能性もあります。
IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の詳細及び当該物件に関するリスクについては、後記「2 投資対象
(1) 第11期取得済資産及び取得予定資産の概要 ① IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)について」及び「2
投資対象 (2) 個別物件の概要 ② 取得予定資産」並びに「3 投資リスク (1) リスク要因 ⑤ 不動産及び信
託受益権に関するリスク (レ) 開発物件に関するリスク」及び同「⑦ その他 (イ) 取得予定資産の組入れに関
するリスク」をご参照下さい。
第11期取得済資産であるIIF川口ロジスティクスセンター(平成24年12月25日に取得済み)を含めていません。
─ 10 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
また、本投資法人が実施した平成23年公募増資の発行決議日(平成23年2月21日)以降、平成24年
12月31日までに発行決議がされたJ-REITの公募増資においては、NAV倍率1.1倍超、かつ追加取得資
産の含み益率10%以上で実施した公募増資はありませんが、本募集はそのいずれをも上回る公募増
資となる見込みです。
≪ご参考:J-REITの公募増資事例の分類(注1)≫
(本募集以外は本投資法人の平成23年公募増資の発行決議日(平成23年2月21日)以降平成24年12月
31日まで)
プレミアム増資による投資法人に対する効果
△(注2)
○(注2)
◎(注2)
NAV倍率
NAV倍率
NAV倍率
0.9倍未満
0.9倍以上1.1倍以下
1.1倍超
◎
追加取得資産の含み益率
1件
1件
0件
含
(本投資法人のみ)
(本募集のみ)
(注2)
10%以上(注3)
み
○
追加取得資産の含み益率
2件
2件
1件
益
(うち本投資法人1件)
(注2)
5%以上10%未満(注3)
拡
△
追加取得資産の含み益率
大
6件
5件
0件
(注2)
5%未満(注3)
(注1)
(注2)
(注3)
(注4)
本投資法人のNAV倍率は、平成23年公募増資については平成23年3月1日(発行価格決定日)、平成24年公募増資
については平成24年2月27日(発行価格決定日)、本募集については平成24年12月28日現在の株式会社東京証券
取引所における本投資口の普通取引の終値を基準に算出しており、本投資法人以外のJ-REITの公募増資事例の
NAV倍率は、各公募増資の発行価格決定日における株式会社東京証券取引所における当該投資口の普通取引の終
値を基準に算出しています。本募集以外のJ-REITの公募増資事例の追加取得資産(各公募増資時に取得を公表し
た物件、又は公募増資による手取金の使途が借入金の返済となっている場合には公募増資を決議した日の属する
期に取得を公表した物件を対象としています。)の含み益率は、各J-REITの適時開示書類に基づき算出していま
す。なお、投資口価格は変動するものであり、それに伴いNAV倍率も変動します。したがって、本募集のNAV倍
率は上記の数値から変動し、また、最終的に1.1倍超とならない可能性があることにご留意下さい。本表記載の事
例の集計期間は限定されており、また、合併から初回決算を経ずに公募増資を実施した事例についてはNAVの算
出ができないため、集計対象から外しています。このため、本表はJ-REIT全体の傾向を網羅的に示すものではあ
りません。本募集の追加取得資産には第11期取得済資産を含みません。
投資法人全体の財政状態に与える効果についての本投資法人の判断を記号化して表示したものであり、本募集に
応ずる投資家にとっての有利不利を意味又は示唆するものではありません。
「追加取得資産の含み益率」は、各J-REITの有価証券届出書又は適時開示書類に基づき、以下の計算式により算
出しています。
追加取得資産の含み益率=追加取得資産の含み益合計*÷追加取得資産の取得(予定)価格合計
*追加取得資産の含み益合計は、追加取得資産に係る取得時の鑑定評価額と取得(予定)価格の差額合計をい
います。
プレミアム増資とは、投資口価格が1口当たりNAVを上回る状態(NAV倍率が1.0倍超の場合)で、増資を実行す
ることをいいます。
─ 11 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
②
成長の継続
平成22年3月に実施した資産入替(IIF戸塚テクノロジーセンター(底地)の取得及びIIF船橋ロジスティ
クスセンターの譲渡)を始め、平成21年度以降、CRE提案による取得活動により「分配金の成長」、
「NAVの成長」を実現する外部成長を継続しています。
平成21年度は2物件5,690百万円を平均NOI利回り6.1%で、平成22年度は6物件12,440百万円を平均NOI利
回り7.0%で、平成23年度は6物件37,274百万円を平均NOI利回り7.1%でそれぞれ取得し、平成24年度は本
募集の取得予定資産を含む7物件19,843百万円を平均NOI利回り7.3%で取得することを見込んでおり、そ
れらの物件取得及び取得見込により、ポートフォリオ全体の平均NOI利回りは、平成21年度の5.0%から
本募集の取得予定資産取得後は6.1%に向上し、「分配金の成長」の継続を見込んでいます。
また、CRE提案による相対取引など独自のネットワークにより物件を取得しており、平成21年度は鑑定
評価額に対する含み益950百万円(含み益率16.7%)、平成22年度は鑑定評価額に対する含み益1,130百円
(含み益率9.1%)、平成23年度は鑑定評価額に対する含み益4,486百万円(含み益率12.0%)でそれぞれ
物件を取得し、平成24年度は本募集の取得予定資産を含め鑑定評価額に対する含み益4,326百万円(含み
益率21.8%)を見込んでおり、それらによって、「NAVの成長」の継続を見込んでいます。
(注1)
(注2)
各年度の取得(予定)資産は、各年度中に売買契約書又は基本協定書の締結を完了した又はする予定の資産に
ついて記載しています。
各年度の「取得(予定)資産の平均NOI利回り」は、以下の計算式により求めています。
取得(予定)資産の平均NOI利回り=取得(予定)資産のNOI*の合計÷取得(予定)価格*の合計
*NOIは、各取得(予定)資産に係る取得時の鑑定評価書又は調査報告書に記載されたDCF法における初年度
又は2年目の運営純収益を使用しています。
*取得(予定)価格は、売買契約書に記載された各不動産又は信託受益権の売買代金(税金を含まず、百万
円未満を切り捨てています。)を使用しています。ただし、IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の取
得予定価格については、本投資法人が決定した土地の入札金額に、建物建築が未着工であることから、本
定期建物賃貸借予約契約書に記載の建物建築に係る請負予定代金総額を合計した金額を使用しています。
なお、平成24年度本募集までの「取得(予定)資産の平均NOI利回り」の算出においては、平成24年12月25日
に取得済みのIIF川口ロジスティクスセンターを含んでいます。
─ 12 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(注3)
(注4)
(注5)
(注6)
各年度の「ポートフォリオ全体の平均NOI利回り」は、平成21年度については平成22年6月期(第6期)、平成
22 年度については平成23年6月期(第8期)、平成23年度については平成24年6月期(第10期)の数値を記載し
ています。具体的には、以下の計算式により求めています。
ポートフォリオ全体の平均NOI利回り=各期末日現在における本投資法人の既存保有資産に係るNOIの合計*
÷既存保有資産の取得価格の合計
*NOIの合計=(不動産賃貸事業収入-不動産賃貸事業費用)の合計+減価償却費の合計
平成22年6月期(第6期)のNOIの合計は、第6期(平成22年1月1日~平成22年6月30日)の実績値を2倍すること
により、年換算して使用しています。ただし、同期中に本投資法人が取得したIIF 習志野ロジスティクスセンタ
ー(底地)及びIIF 戸塚テクノロジーセンター(底地)については、第6期(平成22年1月1日~平成22年6月30
日)の実績値を稼働日数で除し、365日を乗じることにより、年換算して使用しています。
平成23年6月期(第8期)のNOIの合計は、第8期(平成23年1月1日~平成23年6月30日)の実績値を2倍すること
により、年換算して使用しています。ただし、同期中に本投資法人が取得した厚木ロジスティクスセンターⅡ、
IIF習志野ロジスティクスセンターⅡ(底地)、IIF横浜都筑ロジスティクスセンター、IIFさいたまロジスティク
スセンター及びIIF名古屋ロジスティクスセンターについては、第8期(平成23年1月1日~平成23年6月30日)の
実績値を稼働日数で除し、365日を乗じることにより、年換算して使用しています。
平成24年6月期(第10期)のNOIの合計は、第10期(平成24年1月1日~平成24年6月30日)の実績値を2倍するこ
とにより、年換算して使用しています。ただし、同期中に本投資法人が取得したIIF厚木ロジスティクスセンタ
ーⅢ、IIF三鷹カードセンター、IIF東雲R&Dセンター、IIF蒲田R&Dセンター、IIF座間ITソリューションセンタ
ー及びIIF 品川データセンターについては、第10期(平成24年1月1日~平成24年6月30日)の実績値を稼働日数
で除し、365日を乗じることにより、年換算して使用しています。
平成24年度本募集までの取得(予定)資産に係る「ポートフォリオ全体の平均NOI利回り」は、取得予定資産
取得後の数値を記載しています。具体的には上記で算出した平成24年6月期(第10期)における既存保有資産に
係るNOI合計(年換算値)にIIF川口ロジスティクスセンター及び本募集における取得予定資産の鑑定評価書又
は調査報告書に記載されたDCF法における初年度又は2年目の運営純収益を加算し、取得予定資産取得後の取得
(予定)価格合計で除すことにより求めています。
各年度の含み益は、各年度の取得(予定)資産に係る取得時点の鑑定評価額(又は調査価格)と取得(予定)
価格との差額の合計を記載しています。また、各年度の含み益率は、各年度の含み益の合計を各年度の取得
(予定)価格の合計で除した値を記載しています。
平成24年度本募集までの取得(予定)資産の「取得(予定)資産の平均NOI利回り」、「ポートフォリオ全体
の平均NOI利回り」、「取得(予定)価格」、「含み益」及び「含み益率」については、IIF川崎サイエンスセ
ンター(開発物件)に関し、当該物件の建物建築が未着工であることから、本調査報告書記載のDCF法におけ
る竣工後初年度運営純収益及び本定期建物賃貸借予約契約書記載の建物建築に係る請負予定代金総額を使用し
て算定した参考値にすぎません。実際の取得価格は変動する可能性があり、また、竣工後の鑑定評価書の内容
は本調査報告書の内容とは異なる可能性がありますので、当該参考値は実際の数値と大幅に異なる可能性があ
ります。また、予定地落札後建物竣工までの間における土地の賃貸借をもとに算出したNOI利回りは、建物竣
工後のNOI利回りとは異なります。更に、当該物件の土地取得が行えない可能性があります。IIF川崎サイエン
スセンター(開発物件)の詳細及び当該物件に関するリスクについては、後記「2 投資対象 (1) 第11期取得済
資産及び取得予定資産の概要 ① IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)について」及び「2 投資対象 (2)
個別物件の概要 ② 取得予定資産」並びに「3 投資リスク (1) リスク要因 ⑤ 不動産及び信託受益権に関す
るリスク (レ) 開発物件に関するリスク」及び同「⑦ その他 (イ) 取得予定資産の組入れに関するリスク」
をご参照下さい。
平成24年12月25日に取得したIIF川口ロジスティクスセンターを含みます。
─ 13 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
③
CRE提案型取得の継続と進化
本投資法人は、外部成長においてCRE戦略を基軸とした取得戦略を実践しており、これまでCRE戦略の
パイオニアとして実績を積み上げてきました。こうしたトラックレコードの積み上げにより、本投資法
人の認知度が向上し、また、多業種にわたり、CRE戦略についての理解も深まりつつあり、取得パイプラ
インは急速に増加しています。
そのような環境の中で、パイプラインの量としての拡大に加え、売主のニーズも多様化してきていま
す。本投資法人は、経営資源を最大限活用し、様々な売主のニーズに対応することにより、本投資法人
の外部成長における競争優位性は更に高まっていると考えています。
(イ)
継続と進化
これまでの本投資法人の物件取得を特徴づけているCRE提案型取得の継続の観点では、CRE戦略に
基づいた提案型取得手法により、「収益性」と「含み益」向上に資する「安定」した資産の取得を
継続していく方針です。かかる観点から、本募集を分析すると、a. CRE提案型取得手法という意味に
おいて、(i) 全物件がスポンサー以外の第三者からの取得であること、(ii) 多様なCRE戦略ニーズに
対応したカスタマイズ提案を行っていること、(iii) 独自のネットワークによる入札を避けた相対取
引であること、b. 取得予定資産の全てが既存ポートフォリオ全体の平均NOI利回りを上回るNOI利回
りでの取得であること、c. 鑑定評価額に対し含み益のある資産を取得すること、d. 優良テナントと
の長期契約による安定した収益を生み出す資産を取得することによる安定性の向上をあげることが
できます。
また、本募集におけるCRE提案型取得の進化としては、パブリックセクターへのソリューション提
案の展開、優良企業とのコラボレーションによるオフバランスでの新規開発へのソリューション提
案などがあげられます。本投資法人は、このようなこれまでのCRE戦略を更に進化させた戦略(以下
「CRE Beyond」といいます。)により、本投資法人の外部成長における競争優位性を更に高めるこ
とが可能であると考えています。
<CRE Beyond-CREの大きな成長ポテンシャル>
・競合の少ない大きな成長ポテンシャルでの先行者アドバンテージ
・多様なCREニーズへのソリューション提案による実績の広がり
・イノベーションによる更なるポテンシャルの開拓
─ 14 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(ロ)
取得予定資産
本投資法人は、前記「(イ) 継続と進化」に記載のCRE Beyondの成果として、本募集に伴い、以下
の取得予定資産(以下「取得予定資産」といいます。)を取得する予定です。取得予定資産のうち、
IIF神戸ロジスティクスセンターでは、神戸市の都市計画事業の一環としての産業用地の売却ニーズ
に対する独自のPRE(Public Real Estate)戦略(注)に基づく提案を行うとともに、株式会社日新のオフ
バランス及び長期継続使用ニーズに対するCRE提案を行うことにより、土地・建物を相対取引で同時
に取得する予定です。また、IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)では世界最大のトータルヘル
スケアカンパニーである米国ジョンソン・エンド・ジョンソンの日本法人であるジョンソン・エン
ド・ジョンソン株式会社メディカルカンパニー(以下「J&J社」といいます。)とのコラボレーショ
ンによる開発を予定しています。
(注)
物件
番号
第11期
取得済資産
L-16
L-17
取得予定
資産
PRE(Public Real Estate)戦略とは、公的不動産について、公共・公益的な目的を踏まえつつ、経済の活性化
及び財政健全化を念頭に、適切で効率的な管理、運営を推進するという考え方です。
<第11期取得済資産及び取得予定資産一覧>
CRE提案型取得手法
(i)
全物件がスポンサー以外の第三者からの取得
(ii)
多様なCREニーズに対応したカスタマイズ提案
物件名称
(iii) 独自のネットワークによる入札を避けた相対取引
CRE戦略ニーズ
売主
独自のネットワーク
オフバランス
IIF川口ロジスティクス
明治ロジテック
(セール&
相対取引
センター
株式会社
リースバック)
都市整備事業の一環
土地:神戸市(注1)
としての産業用地の
IIF神戸ロジスティクス
相対取引
売却
センター
建物:株式会社日新
オフバランス
L-18
IIF 東 大 阪 ロ ジ ス テ ィ ク
スセンター
L-19
IIF柏ロジスティクス
センター
F-6
IIF川崎サイエンス
センター(開発物件)
(土地入札案件であり、
現時点では落札の可否は
未定です。)
I-5
IIF大阪豊中データ
センター
I-6
IIF 大 阪 南 港 IT ソ リ ュ ー
ションセンター
東芝ロジスティクス
株式会社
(区分所有建物)
NREG東芝不動産
株式会社
(土地及び
区分所有建物)
SPC
(売主の意向により
非開示)
オフバランス
相対取引
キャッシュ・ニーズ
相対取引
土地:独立行政法人
都市再生機構
J&J社(テナント)
によるオフバランス
での新規開発
テナントとの
コラボレーション
SPC
(売主の意向により
非開示)
キャッシュ・ニーズ
相対取引
株式会社
野村総合研究所
オフバランス
(セール&
リースバック)
相対取引
─ 15 ─
(注2)
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
物件
番号
物件名称
第
11 L-16 IIF 川 口 ロ ジ ス テ ィ
クスセンター
期
取
得
小計
済
資 (第11期取得済資産)
産
含み益向上
全物件平均で+21.8%(注6)の
大きな含み益
鑑定
含み益
評価額/
(百万円)
調査価格
(含み益率)
(百万円)
取得
(予定)
価格
(百万円)
6.7%
1,770
2,790
+1,020
(+57.6%)
明治
ロジテック
株式会社
2.0年
(定借)
原則不可/
不可
6.7%
1,770
2,790
+1,020
(+57.6%)
-
2.0年
-
株式会社日新
IIF 神 戸 ロ ジ ス テ ィ
クスセンター
6.7%
5,193
5,900
+706
(+13.6%)
L-18
IIF 東 大 阪 ロ ジ ス テ
ィクスセンター
7.1%
2,280
2,630
+350
(+15.4%)
7.5%
1,810
2,290
6.9%
11,053
13,610
IIF 柏 ロ ジ ス テ ィ ク
スセンター
小計
(物流施設)
IIF川崎サイエンス
センター(開発物
件)
F-6 (土地入札案件であ
り、現時点では落札
の可否は未定で
す。)
小計
(工場・研究開発施設等)
+480
(+26.5%)
+2,556
(+23.1%)
テナント
摂津倉庫
株式会社
(注7)
日本通運
株式会社
-
7.6%
(注5)
2,040
(注5)
2,500
(注5)
+459
(注5)
(+22.5%)
ジョンソン・
エンド・
ジョンソン
株式会社
メディカル
カンパニー
7.6%
2,040
2,500
+459
(+22.5%)
-
I-5
IIF大阪豊中データ
センター
7.5%
5,600
6,030
+430
(+7.7%)
I-6
IIF 大 阪 南 港 IT ソ リ
ューションセンター
8.6%
1,150
2,030
+880
(+76.5%)
7.7%
6,750
8,060
7.3%
18,073
21,380
7.3%
(注4)
19,843
24,170
小計
(インフラ施設)
小計
(取得予定資産)
合計
(第11期取得済資産及び
取得予定資産)
安定性の向上
優良テナントとの長期契約による
安定した収益を生み出す資産
NOI
利回り
L-17
L-19
取
得
予
定
資
産
収益力向上
全物件が既存
ポートフォリ
オの平均NOI
利回り5.9%
(注3)を上回る
─ 16 ─
+1,310
(+19.4%)
+3,306
(+18.3%)
+4,326
(注6)
(+21.8%)
契約期間
中途解約/
(契約形態)
賃料改定
(注8)
11.7年
原則不可/
(普通借) 原則不可
7.0年
(定借)
不可/
協議可
5.0年
(定借)
不可/
原則不可
8.0年
-
16.2年(注5)
(定借(建物
不可/不可
竣工前は
普通借))
16.2年
野村ビル
10.0年
マネジメント
(定借)
株式会社
株式会社
10.1年
野村総合
(定借)
研究所
-
可/可
(パス・
スルー型)
不可/不可
-
10.0年
-
-
10.3年
-
-
9.6年
-
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(注1)
(注2)
(注3)
(注4)
(注5)
(注6)
(注7)
(注8)
(注9)
神戸市が所有する土地を株式会社日新が買い受けた後、本投資法人が株式会社日新から土地・建物の信託受益権を取
得するスキームを採用しています。
テナントとのコラボレーションにより土地を入札で取得し、開発を行います。
平成24年6月末日現在の数値です。
第11期取得済資産及び取得予定資産に係る平均NOI利回りを記載しています。なお、第11期取得済資産及び取得予定
資産の平均NOI利回りは、建築未着工の状態で建物部分の価値を推計したIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の
NOI利回りを使用して算出しているため、参考値に過ぎません。
IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)のNOI利回り、取得予定価格、調査価格及び含み益については、建物竣工を
前提とした本調査報告書、本定期建物賃貸借予約契約書記載の建物建築に係る請負予定代金総額等を用いて算定した
参考値に過ぎません。実際の取得価格は変動する可能性があり、また、竣工後の鑑定評価の内容は本調査報告書の内
容と異なる可能性がありますので、当該参考値は実際の数値と大幅に異なる可能性があります。また、予定地落札後
建物竣工までの間における土地の賃貸借をもとに算出したNOI利回りは、建物竣工後のNOI利回りとは異なります。ま
た、契約期間については土地落札後に締結される予定の土地の賃貸借契約の期間1年2か月とその後建物の竣工後に締
結する予定の定期建物賃貸借契約の期間15年を合算して算出しています。IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の
詳細及び当該物件に関するリスクについては、後記「2 投資対象 (1) 第11期取得済資産及び取得予定資産の概要 ①
IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)について」及び「2 投資対象 (2) 個別物件の概要 ② 取得予定資産」並び
に「3 投資リスク (1) リスク要因 ⑤ 不動産及び信託受益権に関するリスク (レ) 開発物件に関するリスク」及び
同「⑦ その他 (イ) 取得予定資産の組入れに関するリスク」をご参照下さい。
第11期取得済資産及び取得予定資産の含み益を記載しています。なお、第11期取得済資産及び取得予定資産の含み益
は、建築未着工の状態で建物部分の価値を推計したIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の含み益を使用して算出
しているため、参考値に過ぎません。
主たるテナントについて記載しています。
「定借」とは、定期借地契約及び定期建物賃貸借契約をいい、「普通借」とは、それ以外の賃貸借をいいます。
IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)を取得できない場合の数値については、後記「2 投資対象 (3) 取得予定資
産取得後のポートフォリオ全体の概要 ⑦ IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)を取得しないこととなった場合に
ついて」をご参照下さい。
─ 17 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
④
CREの大きな成長ポテンシャル
本投資法人は、物件取得戦略において主にCREソリューションの提供を通じて取得活動を行っています。
CREソリューションの提供にあたっては、あらゆる業種のCRE戦略ニーズを汲み取ることにより、相対取
引での物件取得を実現しています。ただし、取得物件の選定にあたっては、継続的に「収益力」、「含
み益」、「安定性」の全てを妥協なく追求し、セレクティブな物件取得を行っています。
(イ) CREの広がり
本投資法人の資産取得においては、多様なCREニーズ(バランスシートのスリム化、新規投資への
資金創出、コア事業への集中、売却後の継続的な利用等)へのソリューション提供を行うことによ
り、非鉄金属・セメント・鉄道・食品・建設・ITと幅広い業種における売主から資産を取得してきて
います。
また、CRE提案の実践による本投資法人の認知度及びソリューション力の向上が図られたことによ
り、本投資法人の優良企業に対する提案力が向上し、また、CRE戦略に対する理解が深まってきてい
ます。その結果、本募集においては、パブリックセクターの市有地売却ニーズやオフバランスでの
新規開発ニーズといった新たなCREニーズへのソリューション提案による資産の取得を行い、売主の
業種も自治体・医療機器・シンクタンク・物流と多様化が進展しています。
また、アセットカテゴリーにおいても、「物流施設」、「工場・研究開発施設等」及び「インフ
ラ施設」の全てのカテゴリーに浸透しており、第11期取得済資産及び取得予定資産の合計は7物件
(取得(予定)価格の合計:19,843百万円)となります。J-REITへの新規参入が続いているアセット
カテゴリーである「物流施設」においても、独自のCRE戦略に基づいた提案型取得活動により競合の
少ない大きな成長を継続することが可能であると考えており、他のJ-REITが投資対象としていない
「工場・研究開発施設等」及び「インフラ施設」においては、成長ポテンシャルでの先行者アドバ
ンテージを活かし更なるポテンシャルの開拓を目指していきます。
本投資法人は、大きな成長ポテンシャルを有するCRE(Corporate Real Estate)及びPRE(Public
Real Estate)の両分野を、本投資法人の強みを活かして開拓していくことにより、今後も「収益力向
上」と「含み益向上」を伴った外部成長による資産規模の拡大を目指します。
─ 18 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(注1)
(注2)
「LC」はロジスティクスセンター、「SC」はサイエンスセンター、「ITSC」はITソリューションセンター、
「TC」はテクノロジーセンター、「DC」はデータセンターの略称です。また、「日新」は株式会社日新、
「明治ロジテック」は明治ロジテック株式会社、「NREG東芝不動産」はNREG東芝不動産株式会社、「東芝
ロジスティクス」は東芝ロジスティクス株式会社、「ジョンソン・エンド・ジョンソン」はジョンソン・エン
ド・ジョンソン株式会社メディカルカンパニー、「野村総研」は株式会社野村総合研究所、「サッポロビー
ル」はサッポロビール株式会社、「太平洋セメント」は太平洋セメント株式会社、「小田急電鉄」は小田急電
鉄株式会社、「大成建設」は大成建設株式会社、「日本IBM」は日本アイ・ビー・エム株式会社、「古河電気
工業」は古河電気工業株式会社をいいます。
インフラ施設には、本書の日付現在、制度上本投資法人による投資が困難なものが含まれています。
─ 19 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(ロ)
セレクティブな物件取得
本投資法人は、取得物件の選定にあたっては、継続して「収益力」、「含み益」及び「安定性」
の全てを妥協なく追求していく方針です。
a. 収益力の追求
本投資法人は、物件取得にあたっては、「収益力」の追求を行っています。
具体的には、本投資法人の投資口価格の上昇によりインプライド・キャップレート(注)が低下して
も、物件取得時の利回り目線は以前と同水準とし、収益力を確保し、分配金の向上を目指していま
す。インプライド・キャップレートは、以下の計算式で求められる指標です。
インプライド・キャップレート=本投資法人が保有する資産の年間NOI*÷(時価総額*+有利
子負債*+預り敷金・保証金*-現預金*)
インプライド・キャップレートは、(時価総額+有利子負債+預り敷金・保証金-現預金)を投
資法人の「保有資産の資産価値総額」とみなし、その資産価値に基づいて平均NOI利回りを算出した
指標です。「保有資産の資産価値総額」は時価総額の変動により上下するため、インプライド・キ
ャップレートは「資本市場の投資家から見た保有資産の期待NOI利回り」と位置付けられることがで
きます。
公募増資にあたって、ポジティブスプレッド(当該公募増資により取得する取得予定資産の平均
NOI 利回りからインプライド・キャップレートを控除した数値が正である場合の当該数値)が生じ
る場合、このポジティブスプレッドは、最終的には資金の出し手である投資主に配分されるため、
分配金の向上に資すると期待されます。
(注)
b.
各年度のインプライド・キャップレートは、平成22年度については平成23年3月31日を、平成23年度について
は平成24年3月30日を、平成24年度については平成24年6月29日を基準日としています。
*本投資法人が保有する資産の年間NOIは、各基準日が属する本投資法人の計算期間における実績NOIを2倍
することにより年換算して使用しています。また、時価総額については各基準日における本投資法人の時
価総額を、有利子負債、預り敷金・保証金、現預金については各基準日が属する本投資法人の計算期間の
末日における実績値を使用しています。
なお、上記の数値は過去の実績値であり、将来の見通しを示すものではなく、今後変動する可能性があります。
含み益の追求
本投資法人は、物件取得にあたっては、鑑定評価額に対する含み益の追求を行っています。
具体的には、スポンサー以外の第三者から、相対取引での物件取得に注力することにより、鑑定
評価額に対する含み益がある物件取得を実現し、NAVの向上を目指しています。
本投資法人の取得(予定)資産の含み益率は、平成21年度から平成24年度(本募集まで。J-REIT全
体は平成24年12月28日まで。)の各年度において4年連続でJ-REIT全体の含み益率を5%超上回ってい
ます。また、この間の本投資法人の取得(予定)資産の含み益率平均は14.9%ですが、J-REIT全体
(本投資法人を除きます。)の取得資産の含み益率平均は4.9%です。
─ 20 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<取得(予定)資産の含み益率(注1)の推移>
(注1)
(注2)
(注3)
本投資法人の各年度の取得(予定)資産の含み益率は、各年度の取得(予定)資産の取得価格に応じ、加重
平均した含み益率を記載しています。J-REIT全体(本投資法人を除きます。)の含み益率は、平成24年12月28
日までに公表された本投資法人以外のJ-REITの資産取得を集計対象とし、各年度の取得資産の取得価格に応じ、
加重平均した含み益率を算出しています。
本投資法人の含み益率平均及びJ-REIT全体(本投資法人を除きます。)の含み益率平均は、平成21年度から平
成24年度(本募集まで)の含み益率を単純平均して記載しています。
平成24年度(本募集)の含み益率は、建築未着工の状態で建物部分の価値を推計したIIF川崎サイエンスセン
ター(開発物件)の調査価格等を使用して算出しているため、参考値にすぎません。
c. 安定性・クオリティの追求
本投資法人は、物件取得にあたっては、継続性と汎用性の2つの基準で取得候補物件を厳しくスク
リーニングし、ポートフォリオのキャッシュ・フローの安定性の向上を追求しています。
「継続性」については、賃借人の属する産業分野及び行う事業の継続性や、賃借人にとってその
施設が事業を行う上で重要な拠点として継続利用される蓋然性などについて分析を行っています。
その結果、取得予定資産取得後の平均賃貸借期間は15.4年、テナントの入替えは上場以来5年間で2回
のみと長期安定的な賃貸借契約を締結しています。
また、併せて「汎用性」について分析を行っており、産業用不動産としての立地や施設のスペッ
クの観点から、現テナントが退去した場合においても十分に新規のテナント需要が見込まれる施設
にのみ投資を行っています。その結果、過去2回のテナント入替えでは、いずれも空室期間なく新た
なテナントとの間で、賃貸借契約を締結しています。
これら2つの基準を満たす厳選した物件にのみ投資を行うことにより、上場以来5年間の稼働率は
99.9%以上を保っており、長期安定的なポートフォリオを構築しています。
<具体的なイメージ>
─ 21 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
⑤
安定性の更なる向上
本投資法人は、一貫した「長期安定的なポートフォリオの構築方針」を採用しており、長期賃貸借契
約に裏付けられた安定的なキャッシュ・フローと長期・固定化を進める長期安定的なデット戦略を実践
することが、本投資法人の収益安定性に寄与するというALM(Asset Liability Management)を重視した戦
略のもと運用を行っています。これらの戦略に基づき、賃貸借契約期間と借入期間を長期安定でマッチ
ングさせることを目指します。
(イ) 長期賃貸借契約に裏付けられた安定的なキャッシュ・フロー
a. 長期安定したキャッシュ・フローを生み出す賃貸借契約
本投資法人では、長期賃貸借契約をテナントと締結することにより、安定したキャッシュ・フロ
ーを生み出すポートフォリオを構築していく方針です。
IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の土地の落札後に建設予定の建物の竣工後に締結する予
定の定期建物賃貸借契約の効力の発生を前提とし、それ以前の土地の賃貸借期間と通算した場合の
平均賃貸借期間は15.4年、平均賃貸借残存期間(注1)は10.3年となります。特に平均賃貸借期間につい
ては、10年以上の契約割合が88.3%(注2)を占めるなど、長期の契約期間を有する契約が多いことが、
本投資法人の特徴となっています。
加えて、取得予定資産取得後の定期借地借家契約の割合は、年間賃料ベースで74.8%となり、長期
賃貸借契約と共に定期借地借家契約の割合を拡大することで、安定的なキャッシュ・フローを保有
資産から生み出すことが期待されます。
また、長期賃貸借契約又は定期借地借家契約の安定性を担保すべく、年間賃料ベースで52.7%の契
約については契約期間中の中途解約を一切不可としているほか、37.3%の契約については一定期間の
中途解約を禁止し又は違約金の支払を解約要件としています。
更に、賃貸借契約における賃料改定に関しては一般的に様々な条項がありますが、本投資法人の
現状では年間賃料ベースでアップサイドオンリー型賃料形態の割合が28.5%となっており、単に契約
が長期安定しているのみならず、将来のアップサイドを追求できる点が、本投資法人の強みとなっ
ています。
<取得予定資産取得後>
<賃貸借期間>
<定借割合>
<賃料改定方法>
<中途解約条項>
─ 22 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(注1)
(注2)
(注3)
(注4)
(注5)
(注6)
(注7)
(注8)
(注9)
「賃貸借残存期間」とは、取得予定資産の取得予定日(IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)については
土地の引渡予定日)のうち最終の日である平成25年4月12日から、各不動産及び信託不動産に係る賃貸借契約
書(取得予定資産については、各取得予定資産の取得予定日において効力を有する予定の各取得予定資産に係
る賃貸借契約書)に表示された賃貸借契約満了日までの期間をいいます。以下同じです。
年間賃料をベースに換算しています。また、取得予定資産取得後の数値であり、IIF川崎サイエンスセンター
(開発物件)については、その土地の落札後、建築予定の建物の竣工後に締結する予定の定期建物賃貸借契約
に基づき記載しています。賃貸借期間の算出においては、IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の契約期
間については土地落札後に締結される予定の土地の賃貸借契約の期間1年2か月とその後建物の竣工後に締結す
る予定の定期建物賃貸借契約の期間15年を合算した数値を利用しており、定借割合、賃料改定方法及び中途解
約条項の数値の算出においては、建物の竣工後に締結する予定の定期建物賃貸借契約の内容を利用しています。
本書の日付現在から取得予定資産取得後までの間に契約期間が満了する契約については、同一条件で更新され
ることを前提として記載しています。
以下、本(イ)a.において同じです。
「アップサイドオンリー」とは、賃貸借契約において、一定期間毎の増額改定、又は増額改定のみ協議が可
能と規定されている契約をいいます。
「フラット」とは、賃貸借契約において、取得予定資産取得以降、契約期間満了日まで若しくは10年以上賃
料改定を行わない旨規定されている契約、又は一定の条件が成就した場合の増額協議に係る規定はあるが、原
則的には改定がないものとされている契約をいいます。
「協議改定」とは、上記(注3)及び(注4)以外の賃貸借契約であり、賃料改定については主に協議によると定め
られている契約などからなります。
定期建物賃貸借契約を締結している場合を除き、賃貸借契約の条項によっても、借地借家法に基づく賃借人
の賃料(地代)減額請求権を排除することはできません。詳細については、後記「3 投資リスク (1) リスク
要因 ⑤ 不動産及び信託受益権に関するリスク (ロ) 賃貸借契約に関するリスク d. 賃借人による賃料減額
請求権行使のリスク」をご参照下さい。
「契約期間中解約不可」とは、賃貸借契約書において、契約期間中の中途解約が一切不可と規定されている
契約及び中途解約時の違約金として残存期間賃料全額の支払が規定されている契約をいいます。
「一定期間解約不可又は違約金支払い」とは、賃貸借契約書において、一定期間解約不可又は一定額の違約
金支払により解約が可能と規定されている契約をいいます。
「6か月前予告」とは、賃貸借契約書において、6か月前予告により解約が可能と規定されている契約をいい
ます。
─ 23 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
b.
安定した稼働率と賃料のトラックレコード
本投資法人は、長期安定したキャッシュ・フローを生み出す比較的長期の賃貸借契約を基盤とし
て、安定的な稼働率と賃料のトラックレコードを有しています。
稼働率については、オフィスビルや住宅は常に一定水準の空室が存在している一方で、本投資法
人の稼働率は長期にわたり安定して高い水準で推移しており、平成24年12月末日(第11期末日)現在、
100%となっています。
賃料については、オフィスビルの賃料水準が低下基調にあった期間においても、本投資法人の賃
料は安定的に推移しており、平成20年7月を100とした場合には、直近で98.1の高水準を維持していま
す。
<安定した高い稼働率>
(出所)
(注)
<安定した賃料収入>
本投資法人以外は、オフィスビル、住宅は一般社
団法人不動産証券化協会(以下「ARES」といいま
す。)、大型マルチテナント型物流施設はシービ
ーアールイー株式会社
オフィスビル、住宅はARESが確定値として公表し
た平成24年6月までのデータに基づき、J-REITが保
有する各アセットクラス別の稼働率を記載してい
ます。
大型マルチテナント型物流施設は、東京都、千葉
県、埼玉県、神奈川県に所在し、延床面積10,000坪
以上、原則として、開発当時において複数テナン
ト利用を前提として企画・設計された施設の稼働
率を記載しています。
本投資法人の稼働率は、「稼働率=総賃貸面積÷
総賃貸可能面積」として算出しています。
─ 24 ─
(出所)
(注)
本投資法人以外は、オフィスビルは三鬼商事株式
会社、東京ビジネス地区月次平均賃料、住宅はリク
ルート住宅価格インデックス住宅賃料指数(東京都
区部)、物流施設はCBRE平均募集賃料(東京都全
体平均)
本投資法人については、各物件の取得時賃料を100
とした指数を、月末現在の保有物件にかかる賃料で
加重平均して算出しています。本投資法人以外は、
各アセットクラスの新規募集賃料の平均を、平成20
年7月の数値を100%として相対的に計算していま
す。
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
c. テナント分散の向上
本投資法人は、既存ポートフォリオからの安定した収益を長期に渡って確保するため、テナント
分散についても戦略的に取り組んでいます。
その結果、3年連続の公募増資とこれに伴う物件取得によりテナント分散が向上する見込みです。
すなわち、平成22年12月末日(第7期末日)における上位3位のテナントの賃料比率は74.1%、総テナ
ント数は10社でしたが、本募集による取得予定資産取得後における上位3位のテナントの賃料比率は
35.5%まで低下し、総テナント数は29社まで増加する見込みであり、本投資法人におけるポートフォ
リオの安定性が更に進展するものと、本投資法人は考えています。
<平成22年12月期(年間賃料ベース)>
(注)
d.
<取得予定資産取得後(年間賃料ベース)>
賃借人からの同意を得られていないため、非開示としています。
長期賃貸借契約による契約満了時期の分散
本投資法人は、物件取得にあたり、「継続性」と「汎用性」に基づく分析を行った上で、取得を
行っています。そのため、テナントとの賃貸借契約においては、長期契約を締結することに取り組
んでおり、取得予定資産取得後の平均賃貸借残存期間は10.3年となっています。
また、1期当たりに満了する契約のポートフォリオ全体に対する平均割合(注3)(賃料ベース)は
2.2%と、「c. テナント分散の向上」と併せて、賃貸借契約の満了時期においても分散を図ることに
戦略的に取り組んでいます。
<契約満了時期の分散(取得予定資産取得後)>
(注1)
(注2)
(注3)
年間賃料をベースにしています。また、取得予定資産取得後の数値であり、IIF川崎サイエンスセンター(開
発物件)については、その土地の落札後、建築予定の建物の竣工後に締結する予定の定期建物賃貸借の建物賃
貸借契約満了期日及び賃料に基づき記載しています。本書の日付現在から取得予定資産取得後までの間に契約
期間が満了する契約については、退去予告期間中に退去予告を受領しなかったことから、同一条件で更新され
ることを前提として記載しています。
賃借人の同意を得られていないために非開示としている賃料割合については、「-%」と記載しています。
1期当たり平均は、第12期から第31期までに契約満了期日を迎える契約を対象として計算しています。
─ 25 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(ロ)
長期固定化を進める長期安定的なデット戦略
本投資法人は、「長期賃貸借契約に裏付けられた安定的なキャッシュ・フロー」という本投資法
人のポートフォリオの特性を勘案し、「長期固定化」を基本的な負債調達の戦略として位置付けて
います。
a. 長期安定性を示す指標の向上
平成22年12月末日(第7期末)における本投資法人のLTVは57.2%でしたが、長期固定化を進める
長期安定的なデット戦略の推進のもと、平成24年6月末日(第10期末)には51.6%まで低下しました。
また、平均借入残存期間は、平成22年12月末日(第7期末)の2.1年から平成24年12月末日(第11期
末)には4.7年となり、更なる長期化を実現しました。更に、固定比率については、平成22年12月末
日(第7期末)は3.4%でしたが、平成24年12月末日(第11期末)には78.8%まで向上しました。
これら長期固定化を図りながらも、同時にDSCR(デット・サービス・カバレッジ・レシオ)につ
いては平成22年12月期(第7期)の4.4倍から平成24年6月期(第10期)には6.5倍の増加を実現してい
ます。
(注1)
(注2)
(注3)
<LTV>
<DSCR(デット・サービス・
カバレッジ・レシオ)>
<長期比率>
<固定比率>
各期末日の各指標(平成24年12月期末日及び取得予定資産取得後の各指標を除く。)は、各期末日現在の各
数値を使用して、以下の計算式により求めています。
LTV=有利子負債の総額÷総資産額*
*総資産額=負債総額+純資産額
DSCR(デット・サービス・カバレッジ・レシオ)=(当期純利益+減価償却費+投資法人債発行費償却+
投資口交付費償却+支払利息+投資法人債利息)/
(支払利息+投資法人債利息)
長期比率=長期有利子負債金額÷有利子負債の総額
長期有利子負債は、長期借入金(1年内返済予定長期借入金を含みます。)及び投資法人債を指します。
固定比率=固定金利による有利子負債の総額÷有利子負債の総額
なお、金利スワップ契約により金利が固定化された変動金利による有利子負債は、固定比率の計算においては、
固定金利による有利子負債として計算しています。
平成24年12月期末日のLTVは、以下の計算式により求めた試算値です。
LTV=第10期末日現在の有利子負債の総額÷(第10期末日現在の負債総額+第10期末日現在の純資産額+第
11期中の負債総額増減額)
取得予定資産取得後の各指標は、以下の計算式により求めています。
LTV=(第10期末日現在の有利子負債の総額+新規借入れの合計借入金額-仮払消費税相当額*)÷(取得
予定資産取得後総資産額*-仮払消費税相当額*)
─ 26 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
*仮払消費税相当額は、本投資法人が取得予定資産取得時に支払う消費税相当額です。当該仮払消費税相
当額は、その後還付されることが見込まれることから、LTVの算出に際し考慮していません。
*取得予定資産取得後総資産額=第10期末日現在の負債総額+第10期末日現在の純資産額+第11期中の負
債総額増減額+取得予定資産取得に伴う資金調達額+取得予定資産の取得代金に充当される取得予定資
産に係る敷金保証金額
長期比率=(第11期末日現在の長期有利子負債金額+新規借入れの合計借入金額)÷(第11期末日現在の有
利子負債の総額+新規借入れの合計借入金額)
固定比率=(第11期末日現在の固定金利による有利子負債の総額+新規借入れの合計借入金額)÷(第11期
末日現在の有利子負債の総額+新規借入れの合計借入金額)
取得予定資産取得に伴う資金調達額は、取得予定資産の取得予定価格の合計及び付随費用の合計見込額から、
手元資金等により充当される見込額を控除した金額であり、18,603,808,800円を見込んでいます。本投資法人
は、本募集及び本第三者割当(エクイティ調達金額*)並びに新規借入れにより、当該取得予定資産取得に伴
う資金調達額を調達します。
*エクイティ調達金額=本募集による発行価額の総額+本第三者割当による発行価額の総額
また、取得予定資産取得後のLTVは、本募集における発行価額の総額及び本第三者割当における発行価額の総
額として、それぞれ9,375,262,464円及び228,546,336円を見込んで算出しています。これらの金額は平成24年12
月28日現在の東京証券取引所における終値を基準として、発行価額を本投資口1口当たり607,836円と仮定して
算出したものです。また、本募集のうち、海外募集については、海外引受会社に付与する追加的に発行する本
投資口を買い取る権利が全て行使されることを前提としており、本第三者割当については、募集投資口数の全
部について野村證券株式会社により申し込まれ、払込みがなされることを前提としています。したがって、本
募集における実際の発行価額が前記仮定額よりも低額となった場合、海外募集における海外引受会社に付与す
る追加的に発行する本投資口を買い取る権利の全部若しくは一部が行使されないこととなった場合又は本第三
者割当の全部若しくは一部について払込みがなされないこととなった場合には、本募集における調達金額は前
記よりも減少することとなり、実際のLTVは前記よりも高くなります。逆に実際の発行価額が前記仮定額より
も高額となった場合には、本募集における調達金額は前記よりも増加することとなり、実際のLTVは前記より
も低くなります。更に、エクイティ調達金額が減少した結果追加の借入れを行うこととなった場合等には、実
際の長期比率及び固定比率が変動する可能性があります。
b.
長期・固定化を図りながらの借入コストのコントロール
本投資法人は、借入金を調達する際に、固定化・長期化の進展を図ると共に、キャッシュ・フロ
ーの安定性を図るため、借入コストをコントロールしながら、負債調達を行っています。平均借入
残存期間(注 1)においては、平成24年12月期末日には4.7年と長期化を実現しながら、安定した金利水
準を保ち、平均適用金利(注2)については概ね1.3%程度での借入れを行っています。
<平均借入残存期間の長期化>
(注1)
(注2)
<借入コストのコントロール
(平均適用金利の推移)>
平均借入残存期間は、各時点における各有利子負債の返済日までの期間を、有利子負債金額で加重平均して
算出しています。
平均適用金利は、各期末時点において、各有利子負債に適用されている金利を、有利子負債金額で加重平均
して算出しています。取得予定資産取得後の平均適用金利については、平成24年12月期末時点の各有利子負債
に適用されている金利と、新規借入れに係る適用金利とを、有利子負債金額で加重平均して算出しています。
新規借入れに係る適用金利については、後記「(ハ) 本募集におけるALM」をご参照下さい。
─ 27 ─
産業ファンド投資法人
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c. 調達先の多様化
借入先は、メイン行(株式会社三菱東京UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行株式会社及び三井住友
信託銀行株式会社)を中心とする、安定したレンダーフォーメーションを構築しています。
また、平成24年12月7日には、同年11月7日付発行登録書に基づいて発行登録追補書類を提出し、平
成24年12月27日、本投資法人としては初の公募投資法人債となる第1回無担保投資法人債(発行価額
の総額5,000百万円)及び第2回無担保投資法人債(発行価額の総額5,000百万円)を発行しました。
本投資法人は、投資家の認知度を高めることが今後の継続的な起債のために有用であると考え、
第1回無担保投資法人債として、投資家層の厚い年限4年の投資法人債を発行しました。また、本投
資法人は、平均賃貸借期間が16.4年、平均賃貸借残存期間が11.0年(いずれも第10期末現在)という、
長期安定的なポートフォリオに合わせ、長期安定的な財務体質の構築を進め、アセット、デット共
に安定したバランスシートの構築を目指してきました。今回の起債においても、この方針を堅持し、
第2回無担保投資法人債として、平成20年の金融危機以降では年限がJ-REIT最長の10年となる投資法
人債を発行しました。
また、本投資法人は、本募集に合わせて、以下のとおり借入れ(以下「新規借入れ」といいま
す。)を行うことについて各借入金融機関との間で平成25年1月16日付で金銭消費貸借契約を締結し
ています。
<新規借入れ一覧>
借入期間
借入額
金利
借入実行予定日
12年
1,000百万円
固定
平成25年2月6日 株式会社日本政策投資銀行
3,500百万円
固定(注1)
株式会社三菱東京UFJ銀行
平成25年2月6日 三菱UFJ信託銀行株式会社
三井住友信託銀行株式会社
1,000百万円
固定
平成25年2月6日 株式会社三菱東京UFJ銀行
10年
借入金融機関
500百万円
固定(注1)
平成25年2月6日 株式会社三井住友銀行
1,000百万円
固定(注1)
平成25年2月6日
500百万円
固定
500百万円
固定(注1)
500百万円
固定(注1)
500百万円
固定(注1)
9年
株式会社みずほコーポレート
銀行
平成25年2月6日 日本生命保険相互会社
(新規借入先)
株式会社新生銀行
株式会社三菱東京UFJ銀行
平成25年2月6日 三菱UFJ信託銀行株式会社
三井住友信託銀行株式会社
平成25年2月6日
平成25年2月6日 株式会社三井住友銀行
新規借入れの
平均借入期間
(注2)
10.1年
(注1)
(注2)
(注3)
合計借入額
9,000百万円
平均適用金利
(注3)
1.5%
各借入契約は変動金利ですが、金利スワップ契約を締結して、平成25年2月6日以降の金利を固定化する予定
です。
借入額に基づき加重平均した数値を記載しています。
平成25年1月16日に締結された各新規借入れに係る契約及び借入契約締結後に締結される金利スワップ契約の
内容を基に、東短ICAP 株式会社が平成24年12月28日午前10時00分(東京時間)に発表した6か月LIBORベー
スの円/円スワップレート(期間9年、10年、12年物ASK サイド)に基づき試算したレートに各借入契約に定
められるスプレッドを加えて求めたレートを借入額に基づき加重平均した数値を記載しています。実際に適用
される利率は、平成25年1月16日に締結された各借入契約及び借入契約締結後に締結される金利スワップ契約
に基づき、各借入れが実行される前に決定されるため、上記の平均適用金利は実際に適用される金利とは異な
る可能性があります。特に、経済環境等の急激な変化により金利情勢が大幅に変動した場合には、実際に適用
される金利が上記記載の数値から大きく乖離する場合があります。
─ 28 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
3年連続の公募増資に伴う新規借入れによる資金調達先の多様化が図られています。
<平成22年12月期末日>
(注)
d.
<取得予定資産取得後>
資金調達先については略称を記載しています。「三菱東京UFJ銀行」は株式会社三菱東京UFJ銀行、
「三菱UFJ信託銀行」は三菱UFJ信託銀行株式会社、「三井住友信託銀行」は三井住友信託銀行株式会社、
「メットライフアリコ」はメットライフアリコ生命保険株式会社、「三井住友銀行」は株式会社三井住友銀行、
「野村信託銀行」は野村信託銀行株式会社、「りそな銀行」は株式会社りそな銀行、「山口銀行」は株式会社
山口銀行、「日本政策投資銀行」は株式会社日本政策投資銀行、「みずほコーポレート銀行」は株式会社みず
ほコーポレート銀行、「日本生命保険」は日本生命保険相互会社、「新生銀行」は株式会社新生銀行をいいま
す。
長期借入金による返済時期の分散
借入期間の長期化を伴いながら、返済時期の分散を図っています。有利子負債の返済額の1期当た
り平均は35.6億円(4.0%)(注)です。
(注)
1期当たり平均は、第12期から第36期までに返済期日を迎える長期借入金及び投資法人債(取得予定資産取得
後の本投資法人の有利子負債全額が対象となります。)を対象として記載しています。
<返済時期の分散(取得予定資産取得後)>
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(ハ)
本募集におけるALM
本投資法人は、収益の安定性確保と運用資産の持続的な成長を目的として、安定的かつ効率的な
財務戦略を立案、実行することを基本方針とし、ALM(Asset Liability Management)の観点も考慮し、
財務体質改善と負債コントロールを両立させます。
本募集においては、長期安定的なキャッシュ・フローに長期固定借入れを組み合わせ、ポジティ
ブスプレッドを長期間確保します。すなわち、取得予定資産(注1)の平均賃貸借残存期間が9.9年であ
るのに対し、新規借入れの平均借入期間は10.1年であり、更に、取得予定資産の定借(注2)割合が
74.8%であるのに対し、新規借入れの固定比率を100.0%とすることにより、長期・固定化によるマ
ッチングを図っています。
また、取得予定資産の平均NOI利回りが7.3%であるのに対し、新規借入れの平均適用金利が1.5%
(注3)での調達となるため、本募集により長期間確保される5.8%のポジティブスプレッドが投資主価
値の向上に寄与する予定です。加えて、アセットとデットを長期安定でマッチングさせる一貫した
戦略により安定性が向上します。
(注1)
(注2)
平成24年12月25日に取得したIIF川口ロジスティクスセンターを含みません。本(ハ)において同じです。
「定借」とは、定期借地契約及び定期建物賃貸借契約をいい、「普通借」とは、それ以外の賃貸借契約をいいま
す。
(注3)
平成25年1月16日に締結された各新規借入れに係る契約及び借入契約締結後に締結される金利スワップ契
約の内容を基に、東短ICAP株式会社が平成24年12月28日午前10時00分(東京時間)に発表した6か月
LIBORベースの円/円スワップレート(期間9年、10年、12年物ASKサイド)に基づき試算したレートに
各借入契約に定められるスプレッドを加えて求めたレートを借入額に基づき加重平均した数値を記載して
います。実際に適用される利率は、平成25年1月16日に締結された各借入契約及び借入契約締結後に締結
される金利スワップ契約に基づき、各借入れが実行される前に決定されるため、上記の平均適用金利は実
際に適用される金利とは異なる可能性があります。特に、経済環境等の急激な変化により金利情勢が大幅
に変動した場合には、実際に適用される金利が上記記載の数値から大きく乖離する場合があります。
(ニ) 格付
本投資法人は、平成24年1月18日に株式会社日本格付研究所(以下「JCR」といいます。)より、
長期優先債務格付として「AA-(格付の見通し:安定的)」を新規に取得しました(本募集の対象
である本投資口に付された格付ではありません。本投資口について、本投資法人の依頼により、信
用格付業者から提供され若しくは閲覧に供された信用格付、又は信用格付業者から提供され若しく
は閲覧に供される予定の信用格付はありません。)。
また、平成24年8月8日には、JCRより、安定した賃貸事業運営の継続、公募増資及びこれに伴う外
部成長による収益基盤の拡大、ポートフォリオにおける物件集中やテナント集中の緩和による収益
安定度の向上並びにLTV水準の低下等の進展により、JCRによる格付の見通しは「AA-(安定
的)」から「AA-(ポジティブ)」に変更されました。
更に、平成24年12月7日には、JCRより、第1回無担保投資法人債及び第2回無担保投資法人債につ
き、それぞれ「AA-」の格付を取得しました。
─ 30 ─
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⑥
戦略的なキャッシュマネジメント
本投資法人は、エクイティの継続的成長のため、戦略的なキャッシュマネジメントを実践致します。
a. 安定的なフリーキャッシュフロー
本投資法人の毎期の減価償却費から発生するフリーキャッシュフロー(注 1)は約605百万円(上場来
平均。ただし、第1期を除きます。)であり、安定的にフリーキャッシュフローが発生しています。
フリーキャッシュフローの源泉であるFFO(注2)及びAFFO(注2)も、これまでのところ、安定的に成
長を継続しています。
本投資法人は、これらのフリーキャッシュフローを多様なキャッシュマネジメント手法を通じて
柔軟に活用していくことが可能であると考えています。
(注1)
(注2)
FFOから資本的支出及び分配金を控除した額を本投資法人では「フリーキャッシュフロー」と呼んでいます。
FFOとはFunds From Operationの略で、当期純利益から一過性の損益を控除して減価償却費を加算したキャッシ
ュ・フローであり、以下の計算式により求められる指標です。
FFO=当期純利益±不動産売却損益+減価償却費
AFFOとは、Adjusted Funds From Operationの略で、FFOから資本的支出を差し引いたキャッシュ・フローであり、
以下の計算式により求められる指標です。
AFFO=FFO-資本的支出
<毎期生じるフリーキャッシュフロー-本投資法人の収益・キャッシュフロー構造>
毎期の減価償却費に占める資本的支出の割合は、平均で約8%であり、毎期フリーキャッシュフロ
ーが発生しています。
<FFO・AFFO・純利益の安定的な成長>
FFOペイアウトレシオ(注)
58.5%
64.0%
66.4%
72.7%
AFFOペイアウトレシオ(注)
62.8%
65.2%
71.7%
75.3%
(注)
「FFOペイアウトレシオ」とは、FFOのうち実際に分配された金額の割合を示す指標です。純利益は分配金総
額とほぼ同額です。
FFOペイアウトレシオ=純利益÷FFO
「AFFOペイアウトレシオ」とは、AFFOのうち実際に分配された金額の割合を示す指標です。純利益は分配
金総額とほぼ同額です。
AFFOペイアウトレシオ=純利益÷AFFO
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産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
b.
公募増資における実際の調達額と見込額の差額
平成23年公募増資及び平成24年公募増資では、いずれも投資口価格の上昇により、実際の調達額
が調達見込額よりも増加しました。
(注)
上記の各グラフは、本投資法人の過去の投資口価格の推移を示したものであり、今後の投資口価格の動向を
示唆するものではありません。
c. 戦略的なキャッシュマネジメント
本投資法人は、獲得したフリーキャッシュフロー等の資金を収益力向上・含み益拡大に資する物
件取得に最優先で活用し、エクイティの更なる成長を追求します。
<フリーキャッシュフロー活用方法の考え方の整理>
本投資法人は、フリーキャッシュフローの戦略的な活用方法を選択するにあたり、エクイティの
継続的な成長及び安定性の向上の観点から分析を行い、それら分析の結果を総合的に判断していま
す。
本投資法人は、第11期取得済資産及び取得予定資産平均のNOI利回りが7.3%(注)と本投資法人の平
成24年6月30日(第10期末)における既存ポートフォリオ全体の平均NOI利回り5.9%を上回り、第11
期取得済資産及び取得予定資産における含み益が4,326百万円(含み益率:21.8%)(注)であり、かつ
本投資法人の財務安定性を示す長期優先債務格付の見通しもAA-(安定的)からAA-(ポジティ
ブ)に変更されたことにより、現時点におけるキャッシュ・フローの活用方法の判断としては、物
件取得を最優先とすることが、エクイティの成長に最も効果があると判断しています。
(注)
第11期取得済資産及び取得予定資産の平均NOI利回り、含み益及び含み益率は、IIF川崎サイエンスセンター(開
発物件)に関し、本調査報告書記載の竣工後初年度運営純収益及び本定期建物賃貸借予約契約書記載の建物建築
に係る請負予定代金総額を使用して算定した参考値にすぎません。実際の取得価格は変動する可能性があり、ま
た、竣工後の鑑定評価の内容は本調査報告書の内容と異なる可能性がありますので、当該参考値は実際の数値と
大幅に異なる可能性があります。また、予定地落札後建物竣工までの間における土地の賃貸借をもとに算出した
NOI利回りは、建物竣工後のNOI利回りとは異なります。更に、当該物件の土地取得が行えない可能性がありま
す。IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の詳細及び当該物件に関するリスクについては、後記「2 投資対象
(1) 第11期取得済資産及び取得予定資産の概要 ① IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)について」及び「2
投資対象 (2) 個別物件の概要 ② 取得予定資産」並びに「3 投資リスク (1) リスク要因 ⑤ 不動産及び信託
受益権に関するリスク (レ) 開発物件に関するリスク」及び同「⑦ その他 (イ) 取得予定資産の組入れに関す
るリスク」をご参照下さい。
─ 32 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<本投資法人の実績に即した効果の検証>
■内部留保(現預金として留保)については、資金効率とキャッシュ保有による安定性とのバランスをとって常に検
討を行います。
※本投資法人は、規約及び一般社団法人投資信託協会(以下「投信協会」といいます。)の定める規則に基づき計算
期間の末日に計上する減価償却費の100分の60に相当する金額を限度として、投資元本の払戻しとして分配ができま
す。このため、上記では本投資法人の第10期(平成24年6月期)における減価償却費694百万円の60%に相当する416
百万円をフリーキャッシュフローとして活用した場合の効果を記載しています。
(注1)
1口当たり分配金への効果、1口当たりNAVへの効果及びLTVへの効果として記載されている数値は、取得予定
資産取得後の各種数値に基づき、①物件取得については平成21年度以降に取得(予定)の21物件の平均償却後
NOI利回りを、②LTV引下げについては、本投資法人の取得予定資産取得後の平均適用金利を使用して算出し
た参考情報に過ぎず、実際に各数値通りの効果が得られることを示すものではありません。当該数値は本投資
法人の直近の実績に即して各活用方法の差異を分かりやすく示す目的のみのために算定されているものであり、
当該数値により、将来の本投資法人1口当たりの分配金、1口当たりNAV及びLTVを想定できるものではない点
にご留意下さい。
(注2)
本投資法人の現時点における判断に基づく、現時点の優先順位です。
(注3)
「平成21年度以降に取得(予定)の21物件の平均償却後利回り」は、以下のとおり算出しています。
平成21年度以降に取得(予定)の21物件の平均償却後利回り=(21物件のNOIの合計-減価償却費の合計)÷
21物件の取得(予定)価格
21物件のうち、平成21年度から平成23年度に取得した14物件のNOI及び減価償却費については、第10期(平成
24年1月1日~平成24年6月30日)の実績値を2倍することにより、年換算して使用しています。ただし、同期中
に本投資法人が取得したIIF厚木ロジスティクスセンターⅢ、IIF三鷹カードセンター、IIF東雲R&Dセンター、
IIF蒲田R&Dセンター、IIF座間ITソリューションセンター及びIIF品川データセンターについては、第10期(平
成24年1月1日~平成24年6月30日)の実績値を稼働日数で除し、365日を乗じることにより、年換算して使用し
ています。
平成24年度に取得(予定)の7物件のNOIは、各取得(予定)資産に係る鑑定評価書又は調査報告書に記載さ
れたDCF法における初年度又は2年目の運営純収益を使用しています。また、減価償却費は、本投資法人の他
の既存保有資産と同じく、耐用年数に応じた定額法の償却率により計算しています。
(注4)
「平成21年度以降に取得(予定)の21物件の平均償却後NOI利回り」は、IIF川崎サイエンスセンター(開発
物件)に関し、本調査報告書記載の数値及び本定期建物賃貸借予約契約書記載の建物建築に係る請負予定代金
総額を使用して算定した参考値にすぎません。実際の取得価格は変動する可能性があり、また、竣工後の鑑定
評価書の内容は本調査報告書の内容とは異なる可能性がありますので、当該参考値は実際の数値と大幅に異な
る可能性があります。また、予定地落札後建物竣工までの間における土地の賃貸借をもとに算出したNOI利回
りは、建物竣工後のNOI利回りとは異なります。更に、当該物件の土地取得が行えない可能性があります。IIF
川崎サイエンスセンター(開発物件)の詳細及び当該物件に関するリスクについては、後記「2 投資対象
(1) 第11期取得済資産及び取得予定資産の概要 ① IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)について」及び
「2 投資対象 (2) 個別物件の概要 ② 取得予定資産」並びに「3 投資リスク (1) リスク要因 ⑤ 不動産
及び信託受益権に関するリスク (レ) 開発物件に関するリスク」及び同「⑦ その他 (イ) 取得予定資産の組
入れに関するリスク」をご参照下さい。
本投資法人は、これらフリーキャッシュフロー等の資金を活用し、平成24年12月25日にIIF川口ロ
ジスティクスセンター(第11期取得済資産)を取得しました。
本投資法人では、今後もこのような環境及び本投資法人の実績等を勘案し、戦略的にフリーキャ
ッシュフロー等の資金の活用を行っていきます。
<戦略的なキャッシュマネジメントによる物件取得の実例:
IIF川口ロジスティクスセンター>
(注)
分配金への寄与額の記載は、個別の事象の影響のみを考慮して算出し、記載しているものです。
実際の分配金は、上記以外の要因の変動にも影響を受け、変動します。
また、IIF川口ロジスティクスセンターからの収益が通期において寄与するのは第12期からであり、当該期の
末日における予想発行済投資口数を前提とした1口当たり分配金への寄与は+341円/口となります。
─ 33 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
⑦
「エクイティの継続的な成長」を実現する戦略の実行
本投資法人が実施した平成23年公募増資及び平成24年公募増資では、「収益力の向上」、「含み益の
向上」に資する資産の取得により、1口当たり分配金及び1口当たりNAVが向上しました。
3年連続の公募増資となる本募集では、「成長の継続」と「安定性の向上」を実現するとともに、プレ
ミアム増資の実施により、1口当たり分配金の向上効果及び1口当たりNAVの向上への追加効果の実現を
目指します。
(イ) アセット―ポートフォリオの「収益力」、「含み益」及び「安定性」の向上を伴った外部成長を継
続
本投資法人は、CRE提案の継続と独自ネットワークの活用による外部成長の実現を図ります。平成
23年、平成24年の公募増資に引き続き3年連続で、既存ポートフォリオのNOI利回り・償却後NOI利
回りを上回り、含み益の大きな物件を取得し、ポートフォリオ収益力と含み益の向上を図るととも
に、テナント分散の進展による安定性の向上を図っていきます。
<平成23年及び平成24年に実施した公募増資>
CRE提案を通じた物件取得による分配金及びNAVの成長
平成22年
12月末日
(第7期末日)
現在
物件数
取得(予定)価格の合計
平成23年
12月末日
(第9期末日)
現在
平成23年
公募増資
平成24年
6月末日
(第10期末日)
現在
平成24年
公募増資
11物件
+
5物件
=
16物件
+
6物件
=
22物件
96,900百万円
+
11,340百万円
=
108,240百万円
+
37,274百万円
=
145,514百万円
平均NOI利回り
5.0%
6.9%
⇒
5.3%
7.1%
⇒
5.9%
平均償却後NOI利回り
3.8%
6.2%
⇒
4.2%
6.2%
⇒
4.9%
鑑定評価額に対する
含み益
-
+990百万円
-
+4,486百万円
上位3テナント割合
74.1%
-
61.7%
42.6%
<3年連続の公募増資となる本募集>
CRE提案を通じた物件取得とプレミアム増資による分配金及びNAVの更なる継続的な成長を目指す
第11期物件取得
及び本募集
(注2)
平成24年6月末日
(第10期末日)現在
物件数
取得(予定)価格の合計
取得予定資産
取得後
22物件
+
7物件
=
29物件
145,514百万円
+
19,843百万円
=
165,357百万円
平均NOI利回り
5.9%
7.3%
⇒
6.1%
平均償却後NOI利回り
4.9%
6.2%
⇒
5.0%
-
+4,326百万円
鑑定評価額に対する含み益
35.5%
42.6%
上位3テナント割合
(注1)
(注2)
-
「第11期物件取得及び本募集」及び「取得予定資産取得後」の取得(予定)価格の合計、平均NOI利回り、平
均償却後NOI利回り及び鑑定評価額に対する含み益については、IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)に関
し建物竣工後を前提とした本調査報告書、本定期建物賃貸借予約契約書記載の請負予定代金総額等を用いて算
定した参考値に過ぎません。当該参考値は変動する可能性があります。
平成24年12月25日に取得したIIF川口ロジスティクスセンターを含みます。
─ 34 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(ロ)
デット―一貫して「長期・固定化」を進めながら負債コストをコントロールする長期安定的な財務
戦略
本投資法人は、平成24年8月8日に株式会社日本格付研究所(JCR)より、安定した事業運営の実績
と過去2回の公募増資による収益基盤・財務体質の一層の向上により、格付見通しを「AA-(安定
的)」から「AA-(ポジティブ)」に上方修正されました。本募集及び本募集と同時に行われる新
たな借入れにより、安定したLTVコントロールを行い、LTVの低減及び長期固定化が進展することに
より、デットの長期安定性を向上させ、有利子負債コストをコントロールしながら更なる財務安定
化を図ります。
平成22年
12月末日
(第7期末日)
現在
平成23年
12月末日
(第9期末日)
現在
平成24年
6月末日
(第10期末日)
現在
取得予定資産
取得後
LTV
57.2%
54.9%
51.6%
51.3%
長期比率
79.8%
100.0%
100.0%
100.0%
固定比率
3.4%
46.9%
61.4%
80.9%
2.1年
3.8年
4.2年
5.0年
1.37%
1.32%
1.31%
1.28%
平均借入
残存期間
平均適用
金利
(ハ)
エクイティ―「成長の継続」と「安定性の向上」を進めるとともに、プレミアム増資の実施により、
「エクイティの継続的な成長」を目指す
本投資法人は、「収益力の向上」と「含み益の向上」に伴った外部成長において資産を取得する
ことにより、資産規模を安定的に拡大しながら、1口当たり分配金及び1口当たりNAVを向上してき
ました。また、本募集ではプレミアム増資の実施により、1口当たり分配金及び1口当たりNAVの更
なる継続的な成長を目指します。
平成22年
12月末日
(第7期末日)
現在
平成23年
12月末日
(第9期末日)
現在
平成24年
6月末日
(第10期末日)
現在
1口当たり
分配金
10,102円
22.5%上昇
(2,275円の増額)
12,377円
6.5%上昇
(799円の増額)
13,176円
1口当たり
NAV
427,593円
5.6%上昇
(24,063円の増額)
451,656円
3.5%上昇
(15,765円の増額)
467,421円
(注)
取得予定資産
取得後
更なる
エクイティの
継続的な
成長を目指す
平成23年6月末日(第8期末日)の1口当たり分配金は10,919円、1口当たりNAVは430,700円でした。
≪ご参考≫
J-REIT No.1の時価総額増加率
時価総額
31,100百万円
(+132.9%)(注)
72,425百万円
J-REIT No.1の投資口価格上昇率
投資口
393,500円
価格
(注)
(+30.9%)(注)
515,000円
平成22年12月30日から平成24年6月29日までの期間における株式会社東京証券取引所における終値に基づき本
投資法人が独自に集計したものです。
⑧
環境への取組み
本投資法人は平成24年10月5日に、本投資法人が保有する2物件(IIF越谷ロジスティクスセンター、IIF
野田ロジスティクスセンター)について、J-REITが保有する物流施設として初めて株式会社日本政策投資
銀行よりDBJ Green Building認証(ゴールド認証)を受けました。
本投資法人は、従来より環境への貢献を目的として環境負荷低減設備の導入を実施しており、太陽光
発電システムの導入により消費電力量、消費石油量及び排出CO2量の削減に取り組んでいます。
本投資法人は、今後も環境への貢献を継続していく運用を目指していきます。
─ 35 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(2) 運用状況
本投資法人は、平成19年3月26日に設立され、平成19年10月18日に株式会社東京証券取引所の不動産投資
信託証券市場に上場しました(銘柄コード 3249)。
本投資法人は、『日本経済の力を産み出す源泉としての社会基盤に投資し、日本の産業活動を不動産面
から支えていく』という理念のもと、あらゆる産業活動の基盤となり、中長期にわたり、安定した利用が
見込まれる物流施設及び工場・研究開発施設等並びにインフラ施設を投資対象としています。本投資法人
は、唯一の産業用不動産特化型の上場不動産投資信託(J-REIT)として、競合の少ない取得環境を活かした
資産取得により、収益の向上・安定を実現することで、分配金水準の更なる向上・安定化を目指します。
① 運用状況
(イ) 運用の状況
本投資法人は、平成19年10月19日に物流施設8物件(取得価格の合計47,900百万円)及びインフラ
施設1物件(取得価格18,100百万円)を取得して運用を開始しました。その後、第2期には、インフラ
施設としてIIF羽田空港メインテナンスセンター(取得価格41,110百万円)を取得しました。第6期に
は、IIF習志野ロジスティクスセンター(底地)(取得価格1,190百万円)及び本投資法人初の工場・
研究開発施設等となるIIF戸塚テクノロジーセンター(底地)(取得価格4,500百万円)を取得する一
方、IIF船橋ロジスティクスセンターを9,020百万円で売却し、ポートフォリオの収益力の向上及び分
配金水準の向上のための資産の入替えを実施し、第7期には、IIF横浜都筑テクノロジーセンター(取
得価格1,100百万円)を取得しました。また、第8期には公募増資を実施し、IIF習志野ロジスティク
スセンターⅡ(底地)(取得価格3,350百万円)、IIF厚木ロジスティクスセンターⅡ(取得価格3,100
百万円)、IIF横浜都筑ロジスティクスセンター(取得価格2,350百万円)、IIFさいたまロジスティク
スセンター(取得価格1,490百万円)及びIIF名古屋ロジスティクスセンター(取得価格1,050百万円)
の5物件(取得価格の合計11,340百万円)を取得しました。
第10期には、第2回目となる公募増資を実施し、IIF厚木ロジスティクスセンターⅢ(取得価格
2,290百万円)、IIF三鷹カードセンター(取得価格8,700百万円)、IIF東雲R&Dセンター(取得価格
8,800百万円)、IIF蒲田R&Dセンター(取得価格7,200百万円)、IIF座間ITソリューションセンター
(取得価格5,384百万円)及びIIF品川データセンター(取得価格4,900百万円)の6物件(取得価格の
合計37,274百万円)を取得しました。また、第11期には、IIF川口ロジスティクスセンター(取得価格
1,770百万円)を取得しました。
その結果、本書の日付現在、インダストリアル不動産19物件(取得価格の合計147,284百万円)
(うち、物流施設14物件(取得価格の合計47,490百万円)及び工場・研究開発施設等5物件(取得価
格の合計30,300百万円))、インフラ不動産4物件(取得価格の合計69,494百万円)を保有するに至
っています。
(ロ)
投資口価格の推移
本投資法人の投資口価格は、かかる運用の結果、平成22年1月4日における243,800円から、平成24
年12月28日現在の646,000円まで上昇し、時価総額においても同期間で192億円(同日における発行済
投資口数:79,035口)から724億円(同日における発行済投資口数:140,632口)に増加しました。こ
の直近3年間の投資口価格のパフォーマンスは、平成22年1月4日を100とした場合、日経平均株価が
97.6、東証REIT指数が123.0に対し、本投資法人の投資口価格は265.0とアウトパフォームしています。
また、投資口価格の上昇及び時価総額の増加に伴い、一日平均売買代金も平成22年は66百万円で
したが、平成23年は85百万円、平成24年は215百万円となり、流動性の向上も併せて実現しています。
本投資法人は、分配金の向上及びNAVの向上に加え、投資口価格の上昇により、投資主価値の最
大化に努めていきます。
─ 36 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<相対投資口価格推移>
(直近3年間の推移)
(出所)
(注1)
(注2)
(注3)
Bloomberg
株式会社東京証券取引所における終値を使用しています。
左軸は平成22年1月4日の株式会社東京証券取引所における終値又は指数を100%とした相対的な本投資
口価格、日経平均株価及び東証REIT指数の推移を示しています。
期間は、平成22年1月4日から平成24年12月28日までです。
<本投資法人の時価総額及び売買代金の推移>
(出所)
(注)
Bloomberg
株式会社東京証券取引所における時価総額と売買代金を記載しています。
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産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(ハ)
平成24年3月の公募増資における受賞
本投資法人は、平成24年公募増資に関し、トムソン・ロイター・マーケッツ株式会社(注1)より、
『J-REIT of the Year(Thomson DealWatch Awards 2011)』(注2)を受賞しました。また、あわせて株式
会社キャピタル・アイ(注3)より『Best Deal of 2011(不動産投資信託証券部門)』(注4)を受賞しまし
た。
(注1)
(注2)
(注3)
(注4)
(ニ)
トムソン・ロイター・マーケッツ株式会社は、企業と専門家のために「インテリジェント情報」を提供する
企業グループです。業界の専門知識に革新的テクノロジーを結びつけ、世界で最も信頼の置かれている報道部
門をもち、ファイナンシャル・リスク、法務、税務・会計、知財・学術情報、メディア市場の主要な意思決定
機関に重要情報を提供しています。
主幹事実績やシンジケート団参加の実績がある引受業者や投資家にアンケートを依頼し、該当会計年度の案
件から各部門の受賞候補を選定し、DealWatch編集部が選定された候補案件、候補者をDealWatch Awards判断基
準に則り、さらに吟味・選考し、最終的に受賞案件、受賞者を決定するものとされています。
株式会社キャピタル・アイは、金融市場に関するオンライン情報サービス、金融専門誌や関連書籍の製作・
発行等を主な事業の内容としています。
引受証券会社・機関投資家に対して実施したアンケートの回答を基に、市場に円滑に受け入れられたか、市
場にとって意義があったか、市場の発展や活性化に資するかなどの観点から選出したものとされています。
グローバル指標(インデックス)への組入状況
本投資法人は、平成24年12月末日現在、以下のグローバル指標(インデックス)に組み入れられ
ています。
a. FTSE EPRA/NAREIT Global Real Estate Index
FTSE EPRA/NAREITグローバル不動産インデックス・シリーズは、欧州不動産協会(EPRA)と全
米不動産投資信託のベンチマークとして広く利用されている指数です。
b.
GPR 250 Index/ GPR 250 REIT Index
GPR 250 Indexとは、世界中の上場不動産会社(含むREIT)について、代表的で流動性が高い250の
銘柄によって構成されたインデックスです。
GPR 250 REIT Indexとは、GPR 250 Indexに組み入れられている250銘柄のうち、REITのみ(平成24
年9月30日現在、192銘柄)で構成されたインデックスです。
c. UBS Global Real Estate Index / UBS Global Real Estate Investors Index
UBS Global Real Estate Indexとは、世界中の上場不動産会社(含むREIT)によって構成されたイン
デックスです。
UBS Global Real Estate Investors Indexとは、UBS Global Real Estate Indexに組み入れられている銘柄
のうち、デベロッパーを除く銘柄のみで構成されたインデックスです。
d.
S&P Global REIT Index/ S&P Developed REIT Index
S&P Global REIT Indexとは、36か国の不動産会社592銘柄のうち、REITのみ(平成24年12月31日現
在、291銘柄)で構成されたインデックスです。
S&P Developed REIT Indexとは、S&P Global REIT Indexに組み入れられている291銘柄のうち、S&P
Dow Jones社が定義する先進国における銘柄のみ(平成24年12月31日現在、274銘柄)で構成されたイ
ンデックスです。
─ 38 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
②
競合の少ないアセットカテゴリーへの投資
本投資法人は、他のJ-REITの投資対象の中心とされてきたオフィスビル、商業施設及び住宅等のアセッ
トクラスとは異なる、物流施設、工場・研究開発施設等及びインフラ施設等の産業用不動産に特化した
投資を行うことにより、パイオニアとしての先行者アドバンテージ及び取得における競合が少ないこと
による有利な条件での取得を通じ、成長を実現してきました。
本投資法人は、日本で唯一の産業用不動産特化型J-REITとして、従来のJ-REITが投資してこなかった新
しいアセットカテゴリーに投資することにより、更なる成長を目指します。
③
既存ポートフォリオのリーシング状況
平成24年1月1日以降の本投資法人のリーシング状況としては、IIF厚木ロジスティクスセンターのテナ
ントが平成24年6月末日で契約満了を迎えましたが、テナント退去後に空室期間を発生させることなく、
後継テナントを誘致することに成功しました。
また、IIF神戸地域冷暖房センターでは、現テナントである大阪ガス株式会社と増床を伴う新たな定期
建物賃貸借契約を結んだことで、一部空室だったスペースも契約対象になり、平成24年7月から本書の日
付現在までの間、ポートフォリオ全体の稼働率は100%となっています。
<平成24年1月1日以降のリーシング状況の実績>
物件名称
契約締結日
契約期間
契約の種類
年間賃料
敷金
賃料改定
解約オプション
IIF厚木
平成24年
5年
定期建物
非開示
月額賃料の
契約期間中の
なし
ロジスティクスセンター
6月25日
3か月相当額
改定は不可
IIF神戸地域
平成24年
月額賃料の
契約期間中の
新規契約開始日より2年
12か月相当額
改定は不可
間は解約不可。ただ
冷暖房センター
6月6日
賃貸借契約
12年
定期建物
約20百万円
賃貸借契約
し、2年経過後は解約希
望日の2年前までに書面
で解約を申し入れるこ
とにより解約すること
ができる
IIF東雲R&Dセンターにつきましては、テナントである日本ユニシス株式会社から平成24年9月末日まで
に解約の意思表示がなく、平成25年4月1日以降、普通建物賃貸借契約が2年間継続されますが、賃貸条件
については、本書の日付現在決定していません。
─ 39 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
④
資金調達と返済の状況
本投資法人は、平成23年8月31日に借り入れた劣後ローン59億円について、新規の借入れにより、平成
24年6月29日に20億円、平成24年9月28日に39億円を返済し、全額期限前弁済しました。平成24年6月29日
に実行された20億円の借換えでは、借入の残存期間が4.2年から7.5年に長期化され、また金利は1.73643%
の変動金利から1.29750%の固定金利に固定化され、同時に借入コストを低減しました(平成24年6月29日
時点)。また、平成24年9月28日に実行された39億円の借換えでは、借入れの残存期間が3.9年から7.0年
に長期化され、また金利は1.73667%の変動金利から1.15750%の固定金利に固定化され、同時に借入コス
トを低減しました(平成24年9月28日時点)。
また、平成24年12月27日付で、本投資法人初の第1回無担保投資法人債50億円(年限4年/固定金利
0.56%)及び第2回無担保投資法人債50億円(年限10年/固定金利1.40%)を発行し(投資法人債の合計
100億円/年限7年/固定金利0.98%)、平成24年12月28日付で借入金(残存期間0.2年/変動金利
1.12833%)を期限前弁済しました。この投資法人債の発行による借入金の期限前弁済により、有利子負
債の残存期間の長期化及び金利の固定化と同時に有利子負債コストの低減を達成しました。
<平成24年6月29日に実行された20億円の劣後ローンの返済及び借入れ>
劣後ローン
借入れ
返済額
20億円
借入額
20億円
返済先
株式会社三菱東京UFJ銀行
株式会社三井住友銀行
借入先
日本生命保険相互会社
株式会社三菱東京UFJ銀行
株式会社三井住友銀行
残存年数
7.5年(注1)(注2)
残存年数
1.73643%(変動)(注1)
金利
(注1)
(注2)
4.2年(注1)
金利
1.29750%(固定)(注2)
平成24年6月29日現在の数値です。
日本生命保険相互会社、株式会社三菱東京UFJ銀行及び株式会社三井住友銀行からのそれぞれの借入れにつき、加重平
均し算出しています。
<平成24年9月28日に実行された39億円の劣後ローンの返済及び借入れ>
劣後ローン
借入れ
返済額
39億円
借入額
39億円
返済先
株式会社三菱東京UFJ銀行
株式会社三井住友銀行
借入先
株式会社三菱東京UFJ銀行
株式会社三井住友銀行
残存年数
7.0年(注1)(注2)
残存年数
1.73667%(変動)(注1)
金利
(注1)
(注2)
3.9年(注1)
金利
1.15750%(固定)(注2)
平成24年9月28日現在の数値です。
株式会社三菱東京UFJ銀行及び株式会社三井住友銀行からのそれぞれの借入れにつき、加重平均し算出しています。
<平成24年12月27日に発行した本投資法人初の投資法人債及び平成24年12月28日に期限前弁済した借入金>
期限前弁済した借入金
第1回
第2回
投資法人債
(注1)
投資法人債 投資法人債
合計
返済額
残存年数
金利
(注1)
(注2)
100億円
発行額
50億円
50億円
100億円
0.2年(注2)
年限
4.0年
10.0年
7.0年
1.12833%(変動)(注2)
利率
0.56%
1.40%
0.98%
平成22年2月26日付で株式会社三菱東京UFJ銀行(借入額3,765百万円)、三菱UFJ信託銀行株式会社(借入額
3,471百万円)及び三井住友信託銀行株式会社(借入額2,764百万円)から借り入れた借入金です。
平成24年12月7日現在の数値です。
─ 40 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<借入金明細表(平成24年12月末日(第11期末)現在)>
(単位:千円)
区分
借入先
株式会社
三菱東京UFJ銀行
株式会社
三井住友銀行
株式会社
三菱東京UFJ銀行
三菱UFJ信託銀行
株式会社
三井住友信託銀行
株式会社
メットライフアリコ
生命保険株式会社
三井住友信託銀行
株式会社
野村信託銀行
株式会社
株式会社
りそな銀行
株式会社
山口銀行
株式会社
三菱東京UFJ銀行
三菱UFJ信託銀行
株式会社
長
期
借
入
金
(注
2) 株式会社
三井住友銀行
株式会社
日本政策投資銀行
株式会社
三菱東京UFJ銀行
三菱UFJ信託銀行
株式会社
三井住友信託銀行
株式会社
株式会社
三菱東京UFJ銀行
株式会社
三葬東京UFJ銀行
三菱UFJ信託銀行
株式会社
三井住友信託銀行
株式会社
第10期末
残高
第11期
増加額
第11期
減少額
第11期末
残高
2,274,000
-
2,274,000
0
1,626,000
-
1,626,000
0
3,765,000
-
3,765,000
0
3,471,000
-
3,471,000
0
2,764,000
-
2,764,000
0
2,000,000
-
-
2,000,000
2,500,000
-
-
2,500,000
2,000,000
-
-
2,000,000
2,000,000
-
-
2,000,000
1,000,000
-
-
1,000,000
3,900,000
-
-
3,900,000
平均利率
(注1)
返済期限
1.7%
平成28年
8月31日
(注3)
無担保
既存投資
無保証
法人債の
劣後
償還
ローン
1.1%
平成25年
2月28日
(注4)
既存短期
無担保
借入金の
無保証
借換
1.7%
平成26年
12月25日
既存短期
無担保
借入金の
無保証
借換
0.9%
平成25年
9月30日
既存長期
無担保
借入金の
無保証
借換
0.9%
平成25年
10月18日
既存長期
無担保
借入金の
無保証
借換
3,600,000
-
-
3,600,000
2,000,000
-
-
2,000,000
1.0%
平成26年
12月30日
5,000,000
-
-
5,000,000
1.7%
平成30年
2月27日
3,200,000
-
-
3,200,000
2,950,000
-
-
2,950,000
2,350,000
-
-
2,350,000
2,000,000
-
-
2,000,000
4,463,000
-
-
4,463,000
4,057,000
-
-
4,057,000
3,080,000
-
-
3,080,000
─ 41 ─
使途
既存短期
借入金の
借換
既存短期
借入金の
借換
摘要
無担保
無保証
無担保
無保証
1.8%
(注5)
平成30年
3月9日
不動産等
購入資金
無担保
及び既存
無保証
短期借入
金の借換
1.2%
(注5)
平成28年
8月31日
既存投資
無担保
法人債の
無保証
償還
平成29年
9月29日
既存長期
借入金及
無担保
び既存短
無保証
期借入金
の借換
1.3%
(注5)
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(単位:千円)
長
期
借
入
金
(注
2)
区分
借入先
株式会社
三菱東京UFJ銀行
三菱UFJ信託銀行
株式会社
三井住友信託銀行
株式会社
株式会社
三井住友銀行
株式会社
三菱東京UFJ銀行
三菱UFJ信託銀行
株式会社
三井住友信託銀行
株式会社
株式会社
三菱東京UFJ銀行
株式会社
日本政策投資銀行
株式会社
日本政策投資銀行
株式会社
三井住友銀行
株式会社
三井住友銀行
株式会社
みずほコーポレート
銀行
第11期
増加額
第11期
減少額
第11期末
残高
平均利率
(注1)
返済期限
0.9%
(注5)
平成29年
3月6日
不動産等 無担保
購入資金 無保証
0.9%
(注5)
平成29年
3月6日
不動産等 無担保
購入資金 無保証
1.3%
(注5)
平成31年
3月29日
不動産等 無担保
購入資金 無保証
平成34年
3月30日
平成36年
3月29日
平成34年
3月29日
平成34年
3月31日
平成31年
3月29日
不動産等
購入資金
不動産等
購入資金
不動産等
購入資金
不動産等
購入資金
不動産等
購入資金
不動産等 無担保
購入資金 無保証
2,823,000
-
-
2,823,000
2,603,000
-
-
2,603,000
2,074,000
-
-
2,074,000
1,500,000
-
-
1,500,000
565,000
-
-
565,000
520,000
-
-
520,000
415,000
-
-
415,000
1,000,000
-
-
1,000,000
1.9%
1,000,000
-
-
1,000,000
2.2%
(注5)
2,000,000
-
-
2,000,000
1.9%
500,000
-
-
500,000
1,500,000
-
-
1,500,000
1,500,000
-
-
1,500,000
1.6%
平成32年
3月31日
株式会社
三菱東京UFJ銀行
583,000
-
-
583,000
1.2%
(注5)
平成31年
6月28日
株式会社
三井住友銀行
417,000
-
-
417,000
1.2%
(注5)
平成31年
6月28日
日本生命保険
相互会社
1,000,000
-
-
1,000,000
1.4%
(注5)
平成32年
6月30日
株式会社
三菱東京UFJ銀行
-
2,274,000
-
2,274,000
1.2%
(注5)
平成31年
9月30日
株式会社
三井住友銀行
-
1,626,000
-
1,626,000
1.2%
平成31年
9月30日
長期借入金
(注1)
(注2)
(注3)
(注4)
(注5)
第10期末
残高
計
1.9%
(注5)
1.3%
(注5)
使途
既存長期
借入金の
借換
既存長期
借入金の
借換
既存長期
借入金の
借換
既存長期
借入金の
借換
既存長期
借入金の
借換
摘要
無担保
無保証
無担保
無保証
無担保
無保証
無担保
無保証
無担保
無保証
無担保
無保証
無担保
無保証
無担保
無保証
無担保
無保証
無担保
無保証
80,000,000 3,900,0000 13,900,000 70,000,000
平均利率は期中加重平均利率を小数点第2位で四捨五入して表示しています。
長期借入金には1年内返済予定の長期借入金を含みます。
平成24年9月28日に期限前弁済をしています。
平成24年12月28日に期限前弁済をしています。
金利変動リスクを回避する目的で金利スワップ取引を行っており、金利スワップの効果を勘案した利率を記載しています。
─ 42 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<投資法人債明細表(平成24年12月末日(第11期末)現在)>
(単位:千円)
銘柄
発行年月日
第1回無担保
投資法人債
第2回無担保
投資法人債
合計
平成24年
12月27日
平成24年
12月27日
第10期末
残高
第11期
増加額
第11期
減少額
第11期末
残高
利率
-
5,000,000
-
5,000,000 0.56%
-
5,000,000
-
5,000,000 1.40%
-
10,000,000
-
─ 43 ─
10,000,000
償還期限
使途
担保
平成28年 借入金の 無担保
12月27日
返済
無保証
平成34年 借入金の 無担保
12月27日
返済
無保証
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(3) 運用環境
日本経済は、東日本大震災による一時的な落ち込みの後、継続的な回復を見せてきました。特に、平成
24年前半までは、公共投資を中心とした震災からの復興需要やエコカー補助金による自動車販売の好調な
どの効果もあり、非常に好調に推移しました。しかし、平成24年後半以降は、こうしたサポート要因の剥
落に加えて、債務危機問題が尾を引いた欧州や中国など新興国での景気減速による輸出の伸び悩みが顕在
化し、経済の回復は鈍化傾向を見せています。一方、平成24年12月に実施された衆議院総選挙では自由民
主党が過半数の議席を獲得し、同月新政権をスタートさせました。経済対策を前面に打ち出している安倍
政権に対する期待感は高まっており、これを背景に株式市場も大きく回復を見せています。こうした状況
に鑑み、日本経済は概ね緩やかな回復傾向を維持していると本投資法人は考えています。
一方、こうした先行きが不透明な経済情勢を背景に、日本企業においてはバランスシートの効率的な運
用により競争力を高めていこうとする意識が高まっています。特に、本投資法人が提唱してきた、企業が
保有する不動産の最適かつ効率的な運用により競争力を高めようとするCRE(Corporate Real Estate、企業不
動産)戦略は広く浸透してきています。また、公的セクターの保有する不動産を見直そうとするPRE
(Public Real Estate、公共不動産)戦略については、これまであまり動きがみられませんでしたが、財政赤
字やインフラ老朽化などの問題もあり検討への萌芽も見られ始めています。こうした背景から、本投資法
人にとっての投資機会も増加傾向にあると本投資法人は考えています。
本投資法人は、これらの経済、金融環境を勘案した上で、平成23年公募増資、平成24年公募増資の実施
時期と同様に、本投資法人が投資対象とする産業用不動産へ投資を行う好機が継続していると考えていま
す。
<景気動向指数(CI)の推移>
景気動向指数は、平成20年半ばを境に落ち込んだ後、平成21年後半から回復基調にありました。かか
る基調は、平成23年3月以降、東日本大震災の影響を受け、一時的に落ち込みましたが、足元では、回復
基調の傾向が継続しています。
(出所)
内閣府「景気動向指数(平成17年=100)」平成12年1月~平成24年10月
①
物流施設への投資
物流施設については、後記「営業普通倉庫入庫高(入庫数量)の推移」を見ると、経済状況の回復に
伴い、平成21年2月を底に一時的に落ち込んだ物流量が徐々に回復し、平成23年以降現在まで、ほぼ横ば
いで推移しています。
また、近年の生活スタイルの多様化、IT化の進展による通信販売の利用者の増加や小売店のニーズの変
化に伴う貨物の小口化、多頻度配送化、短納期化等が進展した結果、物流施設の役割が単なる保管拠点
から加工及び配送拠点としての役割も有するものへと変化してきています。これに伴い、日本の企業に
おいては、自社物流の全部又は一部を専門業者に委託して物流コストを削減したり、仕分け、値札付け
や梱包といった付加価値サービスを包括的に請け負うサード・パーティ・ロジスティクス(以下「3PL」
といいます。)事業者を利用する機会が増えています。このような環境変化に伴い、本投資法人は、保
管機能に加えて、3PL事業者の付加価値サービスを伴う施設内作業に適った機能性と、高い汎用性(天井
高、床耐荷重、待機スペース等の観点からの汎用性)を併せ持った物流施設のニーズが高まっていると
考えています。本投資法人は、大量消費地に近く、高速道路や幹線道路へのアクセスが良好である等の
立地上の優位性を有し、かつ建物設備のスペックが充実した汎用性が高い物流施設に投資していく方針
です。
─ 44 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<営業普通倉庫入庫高(入庫数量)の推移>
営業普通倉庫入庫高(入庫数量)は、平成20年12月を境に落ち込みましたが、平成21年2月以降、増加
傾向に転じ、平成23年以降現在まで、ほぼ横ばいで推移しています。
(出所)
(注)
国土交通省「営業普通倉庫の実績(主要21社)について」平成19年1月~平成24年10月
主要21社には、日本通運株式会社、三菱倉庫株式会社、三井倉庫株式会社、澁澤倉庫株式会社、安田倉庫株式会
社、株式会社ヤマタネ、東洋埠頭株式会社、ケイヒン株式会社、蔦井倉庫株式会社、仙台運輸倉庫株式会社、諏
訪倉庫株式会社、東陽倉庫株式会社、日本トランスシティ株式会社、株式会社住友倉庫、株式会社杉村倉庫、株
式会社中央倉庫、森本倉庫株式会社、新生倉庫運輸株式会社、高松臨港倉庫株式会社、福岡倉庫株式会社及び琉
球物流株式会社が含まれます。
<貨物輸送量の前年同月比の推移>
営業用車両の貨物輸送量は、平成20年以降、トン数及びトンキロともに前年同月比において100%を下
回り、かつ減少幅が拡大傾向にありましたが、平成21年以降、減少幅が縮小する傾向にあり、前年同月
比を上回る局面もあるなど、回復基調が見られ、安定して推移しています。
(出所)
(注)
国土交通省「自動車輸送統計調査」平成15年1月~平成22年9月
営業用車両の輸送トン数及び輸送トンキロの前年同月比を表示しています。
─ 45 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
統計基準が変わったため、平成22年10月以降については、下表のとおり、貨物輸送量を前年同月比で
はなく実際の数量で表示しています。
<貨物輸送量の推移>
(出所)
国土交通省「自動車輸送統計調査」平成22年10月~平成24年2月
<宅配貨物の取扱個数の推移>
インターネットやモバイルを利用した通信販売、DM等のメール便の増加を背景に、宅配貨物の取扱個
数は、平成24年1月以降、前年及び前々年を上回った状態で推移しています。
(出所)
国土交通省「月例経済」平成21年1月~平成24年9月
─ 46 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
②
工場・研究開発施設等への投資
日本企業における設備投資は、平成20年9月に端を発した世界的な金融危機以降大幅に減少しましたが、
その後は回復傾向にあり、全産業における今年度の計画では対前年度比で+12.2%と5年ぶりの増加となっ
ていることから、本投資法人は、日本企業による設備投資意欲は穏やかに回復してきていると考えてい
ます。日本企業が日本国内において設備投資を行うにあたっては、維持・補修といった必要不可欠な投
資はもちろんのこと、近年では新製品の開発・製品高度化や研究開発を投資目的として重視する傾向が
高くなるとともに、合理化・省力化によるコスト削減への意識が高まっています。これは日本企業にお
いて、競争力強化のための設備投資が非常に重要な戦略となっているためであり、今後も日本企業の設
備投資意欲は強い傾向が続くものと本投資法人は考えています。
<国内設備投資増減率推移>
(出所)
(注1)
(注2)
(注3)
株式会社日本政策投資銀行
前年度との共通回答会社による増減率
平成24年度は計画ベース。
平成21年度実績までは事業基準分類。平成22年度実績以降は主業基準分類。
<投資動機ウエイトの推移(製造業)>
(出所)
株式会社日本政策投資銀行
─ 47 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
近年、日本企業においては、製造業、非製造業を問わず、円高等を背景とした国際競争力の維持やグ
ローバルな調達、製造及び販売の観点から、中国、台湾、韓国、インド及びブラジル等のいわゆる新興
国への海外移転のトレンドが継続しています。しかしながら、技術流出等の懸念もあるため、コア技術
を取り扱う重要な工場・研究開発施設等については、引き続き国内に拠点を設けて事業を行う事業者も
多数にのぼります。
海外展開が進展する中で国内外における生産機能の棲み分けが進み、国内拠点においては生産技術改
善や技能者育成、製品企画・設計等の機能を強化する傾向があります。つまり、単なるものづくりから
得られる付加価値が低下し、企画・マーケティング、研究開発、設計といった工程が重要な位置を占め
るようになったと考えられています。
特に、次世代産業への対応が求められる企業では、研究開発及び製造・生産部門並びにそれらを支え
るサポーティング・インダストリーを重要視していることから、日本国内に一定の工場及び研究開発施
設等の集積が必要と考えている企業が多いものと本投資法人は考えています。
また、これらの重要施設においては高度な技術を必要とすることから、優秀な人材の獲得が企業の競
争優位性を確立する上で、重要な戦略となっています。一方で、企業の研究開発部門では恒常的に人材
不足感があることから、施設の立地戦略においては人口流入が継続している東京圏(東京都、神奈川県、
千葉県及び埼玉県をいいます。以下同じです。)に立地する研究開発施設への需要が高いと考えていま
す。また、こうした研究開発に対しては税制優遇制度や各種支援策が設けられており、日本の競争力の
強化に向けて官民一体となった取組みが行われています。
<コア技術の供与・移管をしない理由>
(出所)
(注)
経済産業省「2011年版ものづくり白書」
経済産業省の実施した入札により選定された民間事業者が、我が国の製造業の実態を調査・分析すること等を目
的として、平成23年3月31日までに国内の製造事業者に実施した調査結果です。回答総数は、中国が549件、台湾
が157件、韓国が193件、インドが130件、ブラジルが128件です。
─ 48 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<海外生産機能保有後に国内生産拠点で強化した機能>
(注)
経済産業省の実施した入札により選定された民間事業者が、我が国の製造業の実態を調査分析すること等を目的
として、平成24年2月までに国内の製造事業者に実施した調査結果です。回答総数は53件です。
<付加価値が高い・低いと考えられる工程>
(出所)
(注1)
(注2)
経済産業省「2012年版ものづくり白書」
「付加価値が高い」という回答割合から「付加価値が低い」という回答割合を差し引いたもの。
経済産業省の実施した入札により選定された民間事業者が、我が国の製造業の実態を調査分析すること等を目的
として、平成24年2月までに国内の製造事業者に実施した調査結果です。回答数は、従来の主力製品が1,692件、
今後の成長産業が1,554件です。
─ 49 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<次世代産業におけるサポーティング・インダストリーの重要性>
(出所)
(注)
経済産業省「2011年版ものづくり白書」
経済産業省の実施した入札により選定された民間事業者が、我が国の製造業の実態を調査・分析すること等を目
的として、平成23年3月31日までに国内の製造事業者に実施した調査結果であり、回答総数は1,383件です。
<次世代産業において最も重視する部門>
(出所)
(注)
経済産業省「2011年版ものづくり白書」
経済産業省の実施した入札により選定された民間事業者が、我が国の製造業の実態を調査・分析すること等を目
的として、平成23年3月31日までに国内の製造事業者に実施した調査結果であり、回答総数は2,497件です。
<研究開発部門における人材の過不足感>
(出所)
(注)
経済産業省「2011年版ものづくり白書」
経済産業省の実施した入札により選定された民間事業者が、我が国の製造業の実態を調査・分析すること等を目
的として、平成23年3月31日までに国内の製造事業者に実施した調査結果であり、回答総数は863件です。
─ 50 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
日本企業における研究開発に関する投資金額は、平成22年度で約12兆円、GDP比で2.5%と他の先進国
と比較しても高い水準にあり、今後も日本企業の研究開発に対する積極的な投資は継続していくものと
考えています。
一方で企業では、経営資源をコア事業へ集中させるために、保有資産を圧縮しようとするニーズが依
然として強く、工場・研究開発施設等においても保有から賃貸へとシフトしており、そこに本投資法人
の投資機会があるものと考えています。また、工場・研究開発施設等は、当該企業の企業価値の維持・
向上を図るために重要な施設であることから、テナント企業からも長期の安定した契約へのニーズが強
く、本投資法人としても長期にわたり安定したキャッシュ・フローが見込める重要な投資対象であると
考えています。
<各国企業における研究開発費の推移>
(出所)
(注)
文部科学省 科学技術政策研究所 科学技術基盤調査研究室 「科学技術指標2012 統計集」
OECD購買力平価換算後の数値です。人文・社会科学を含みます(韓国は平成18年までは自然科学のみ)。
<各国企業における研究開発費のGDPに占める割合>
(出所)
(注)
文部科学省 科学技術政策研究所 科学技術基盤調査研究室 「科学技術指標2012 統計集」
人文・社会科学を含みます(韓国は平成18年までは自然科学のみ)。
─ 51 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
③
インフラ施設への投資
インフラ施設全般を潜在的な投資対象として見た場合、その市場規模は非常に大きく、内閣府による
推計によれば、公的機関が保有するインフラ施設の規模を示す社会資本ストック量は着実に増加してお
り、本投資法人が投資対象とする分野(注)だけでも400兆円を超える水準となっています。
また、インフラ施設は公的機関のみならず、民間企業も多く保有していることが推定されます。民間
企業資本ストックも着実に増加しており、平成21年中の残高としては約1,200兆円を超える規模となって
います。その内訳としては、製造業が約403兆円と全体の約33%を占めており、サービス業、卸売・小売
業が続きます。
本投資法人としては、今後官民ともにインフラ施設について所有と経営の分離の動きが加速すると考
えており、これら公的機関と民間企業が保有するインフラ施設に対しては大きな市場規模に支えられた
成長ポテンシャルが見込めることから、関係法令の整備等が必要な場合にはそれらの前提条件の充足や
関係機関との調整を踏まえつつ、投資していく方針です。なお、本投資法人は、インフラ施設としてIIF
神戸地域冷暖房センター、IIF羽田空港メインテナンスセンター、IIF座間ITソリューションセンター及び
IIF品川データセンターの4物件を保有しており、本募集の完了後、後記「2 投資対象 (1) 第11期取得済
資産及び取得予定資産の概要」に記載のIIF大阪南港ITソリューションセンター及びIIF大阪豊中データセ
ンターを新たに取得する予定です。
<本投資法人が投資対象とする分野における我が国の社会資本の推移>
(出所)
(注)
内閣府「日本の社会資本<2012>」昭和55年~平成21年
本投資法人が投資対象とする分野とは、原統計が集計対象とした17部門のうち、道路部門・港湾部門・航空部
門・鉄道部門・下水道部門・廃棄物処理部門・水道部門・郵便部門・工業用水道部門の計9部門の数値を集計し
た数値です。
<民間企業資本ストックの推移>
(出所)
(注)
内閣府「民間企業資本ストック年報」平成6年~平成22年
進捗ベース。
─ 52 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<民間企業資本ストックの業種別内訳>
(出所)
(注)
内閣府「国民経済計算・民間企業資本ストック年報」
民間企業資本ストックのうち、直近の年報(平成22年、進捗ベース)の数値を業種別に記載しています。
インフラ施設の中でもデータセンターは日本の産業活動を支える重要な施設である、と本投資法人は
考えています。国内データセンター市場(自社利用施設を除くアウトソーシングサービス事業者の関連
売上)は、平成23年で1兆2,000億円を超える規模にあり、年率4、5%程度の成長を続けていると見られて
います(株式会社富士キメラ総研調べ)。近年はクラウドと呼ばれるサービスが拡大しているほか、東
日本大震災以降DR(ディザスタ・リカバリ)対策などリスク管理目的としての需要が急増しています。
一方、自然災害や電源・通信トラブルに対する堅牢性などデータセンターのスペックに対する要求も高
まっており、そうした要求にこたえられる高機能な施設に対する需要は高まる一方で、中小規模の施設
は統廃合される傾向にあります。結果的にサーバールーム面積はデータセンター市場規模ほど急速に拡
大しないものとみられ、こうした状況を背景に高機能なスペックを有する施設に対する需要は今後も堅
調に推移すると考えています。
特に関西圏では、他の地域に比べてデータセンターの空きスペースが少ない中、東日本大震災以降に、
これまで利用していなかった関西企業によるデータセンター利用が急速に増加したことや、関東や中京
圏所在企業のバックアップ需要が高まったことでタイトな需給状況にあり、本投資法人としても長期に
わたり安定したキャッシュ・フローが見込める重要な投資対象であると考えています。
<国内データセンター市場>
(出所)
(注)
株式会社富士キメラ総研「データセンタビジネス市場調査総覧 2012年版上巻」
株式会社富士キメラ総研は、市場調査を業務としている独立系の調査会社です。上記の国内データセンター市場
については、ヒアリング取材から得られた情報に加え、オープン情報、外的要因を総合的に考慮し推定する方法
により株式会社富士キメラ総研が作成しています。
─ 53 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<国内サーバールーム面積推移>
(出所)
(注)
株式会社富士キメラ総研「データセンタビジネス市場調査総覧 2012年版上巻」
上記国内サーバールーム面積推移については、ヒアリング取材のほか、株式会社富士キメラ総研のデータベース
やその他基礎情報に基づき株式会社富士キメラ総研が作成しています。
<コロケーションにおける立地変更の検討候補先>
(出所)
(注)
各種公開情報等を基に株式会社三菱総合研究所作成
コロケーションにおけるデータセンター変更に際して、変更先データセンターの立地候補についてのアンケート
(複数回答可)への全ての回答企業の集計結果を表示しています。なお、コロケーションとは、「データセンタ
ーの施設を一定の面積で借り受けるサービス」であり、ハウジングとも呼ばれるデータセンター事業の中心的な
サービスをいいます。
─ 54 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
2
投資対象
(1) 第11期取得済資産及び取得予定資産の概要
本投資法人は、第11期(自 平成24年7月1日 至 平成24年12月31日)に第11期取得済資産であるIIF川口
ロジスティクスセンターを取得価格1,770百万円で取得しました。また、本投資法人は、本募集の完了後、
本募集及び本第三者割当において調達される資金、新規借入金及び手元資金により、後記「② 第11期取得
済資産及び取得予定資産の一覧」に記載するインダストリアル不動産4物件及びインフラ不動産2物件(当
該不動産を信託財産とする信託受益権での取得を含みます。)(以下、総称して「取得予定資産」といい、
又は個別に「各取得予定資産」といいます。)を取得する予定です。第11期取得済資産及び取得予定資産の
概要は、後記の各表に記載のとおりです。
なお、本書の日付現在、本投資法人は、取得予定資産のうちIIF神戸ロジスティクスセンター、IIF東大阪
ロジスティクスセンター、IIF柏ロジスティクスセンター、IIF大阪豊中データセンター及びIIF大阪南港ITソ
リューションセンターについては、売主との間で不動産売買契約又は信託受益権売買契約(以下「売買契
約」と総称します。)をそれぞれ締結しています。
各売買契約においては、本投資法人が売買代金の支払に必要な資金調達(増資を含みますが、これに限
られません。)を完了できたことを条件として売買契約の効力が発生するものとされています。また、売
主は、売買契約の効力が発生しないことにより生じた損害について、一切請求することができないものと
されています。なお、取得予定資産には、売主における借入先金融機関のために、担保権が設定されてい
るものがありますが、かかる担保権は、取得予定資産の譲渡の際に除去される予定です。
IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)については、後記「① IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)
について」をご参照下さい。
─ 55 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
①
IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)について
取得予定資産のうちIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の土地は、土地区画整理事業区域内の仮
換地中の土地であり、本投資法人は、平成25年1月16日、当該土地の現所有者である独立行政法人都市再
生機構(以下「都市再生機構」といいます。)による土地譲受人募集手続に申込みを行うことを決定し
ており、同月21日又は22日にかかる申込み(入札)を行う予定です。都市再生機構による土地譲受人の
決定は、平成25年1月23日に行われる予定であり、平成25年1月16日現在では本投資法人が落札できるか
どうか、すなわち本投資法人が土地譲受人に選定されるかどうかは未定です。本投資法人が資産の運用
に係る業務を委託している三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社(以下「本資産運用会社」と
いいます。)は、平成25年1月16日の資産運用検討委員会において、本投資法人が土地譲受人に選定され
ることを停止条件としてIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の土地の取得を行うことを決議してい
ます。
更に、本投資法人は、当該土地に新築する建物において研究開発及び研修を実施する予定のJ&J社と平
成25年1月16日に本定期建物賃貸借予約契約書を締結し、本投資法人が土地譲受人に選定された場合にお
いて、J&J社が建設会社との間で締結する建物建設請負契約(以下「本建物建設請負契約」といいま
す。)に基づき平成26年4月に竣工予定の建物につき、竣工と同時に本投資法人がJ&J社の本建物建設請
負契約の契約上の地位を譲り受けることを合意しています。建設会社に対する本建物建設請負契約に基
づく請負代金の支払は、本建物建設請負契約の契約上の地位を譲り受けた後、本投資法人が行う旨合意
されており、これにより本投資法人は建物の所有権を取得する予定であり、その後、当該建物をJ&J社に
対して賃貸する予定です。
本定期建物賃貸借予約契約書においては、解除事由が定められています。主な解除事由は、以下のと
おりです。
i.
本投資法人がIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の土地を落札できなかった場合
ii. 竣工日の変更につき本投資法人及びJ&J社が合意できなかった場合
iii. 建物の仕様が本定期建物賃貸借予約契約書により特定されたものと異なるものであることが判明し
た場合
ただし、ii.及びiii.の場合、J&J社は解除権を有しません。
本定期建物賃貸借予約契約書が一定の解除事由(上記i.乃至iii.を含みますが、これに限られません。)
に基づき解除された場合、解除された側の当事者は、違約金の支払の時点までに相手方が負担した費用
相当額(本件土地の取得代金及び本建物建設請負契約に係る代金を含みますが、これらに限られませ
ん。)を違約金として相手方に支払わなければなりません。
上記にかかわらず、本投資法人が本定期建物賃貸借予約契約書を解除した場合には、J&J社は、違約金
の支払に代えて、本投資法人がIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の土地の取得に要した費用及び
J&J社による土地の買取りまでに本投資法人が負担した費用相当額(IIF川崎サイエンスセンター(開発物
件)の土地の取得代金及び取得に要した費用を含みますが、これに限られません。)の合計金額を売買
代金として、IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の土地を買い取るものとされています。ただし、
本投資法人と都市再生機構との間のIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の土地に係る売買契約の締
結前に本定期建物賃貸借予約契約書が解除された場合には、この限りではありません。また、当該買取
りに際しては、土地の現所有者である都市再生機構の承諾が必要です。
本書におけるIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)又は同物件を含むポートフォリオの全部若しく
は一部に関する取得(予定)価格、NOI利回り(償却後NOI利回りを含みます。)、賃貸借契約の状況そ
の他の情報及び数値に関しては、別途記載する場合を除いて、本投資法人が、当該物件の土地を落札及
び取得し、その後、当該土地上に建築予定の建物が竣工し、当初想定通りの価格で当該建物を取得する
こと、及び、当該建物に関してJ&J社との間で定期建物賃貸借契約が条件等を変更することなく締結され
ることを前提として、当該定期建物賃貸借契約の効力が発生した後の状況に基づいて記載しています。
したがって、建物竣工前の状況及び数値は、建物竣工後とは異なる可能性がありますのでご注意下さい。
IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の取得予定価格は、本投資法人が決定した土地の入札金額に、
建物建築が未着工であることから、本定期建物賃貸借予約契約書に記載の建物建築に係る請負予定代金
総額を合計して算出した金額であり、参考値です。本定期建物賃貸借予約契約書上の請負予定代金総額
は確定額ではなく、今後増額される可能性があり、実際の請負代金総額が本定期建物賃貸借予約契約書
記載の金額と同額になる保証はありません。したがって、実際のIIF 川崎サイエンスセンター(開発物
件)の取得価格も変動する可能性があります。
なお、本投資法人が土地を落札できず、IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)を取得しないことと
なった場合については、後記「(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要 ⑦ IIF川崎サイエ
ンスセンター(開発物件)を取得しないこととなった場合について」をご参照下さい。
─ 56 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
②
第11期取得済資産及び取得予定資産の一覧
アセット
アセット
物件
カテゴリー
クラス
番号
(注1)
第
インダス
11
期 トリアル
取 不動産
得
済
資
産
物流施設
L-16
物件名称
IIF川口ロジスティクス
センター
物流施設
IIF神戸ロジスティクス
センター
IIF東大阪ロジスティクス
L-18
センター
インダス
トリアル
IIF柏ロジスティクス
L-19
センター
取 不動産
得
IIF川崎サイエンス
予
センター(開発物件)
定
工場・研究
F-6
(土地入札案件であり、現
資
開発施設等
産
時点では落札の可否は未定
です。)
インフラ
不動産
インフラ
施設
取得
(予定)
年月日
売主
埼玉県
川口市
平成24年
12月25日
明治ロジテック株式会社
6.7
6.0
1,770
6.7
6.0
5,193
6.7
5.4
東芝ロジスティクス
大阪府 平成25年 株式会社(区分所有建物)
東大阪市 4月12日 NREG東芝不動産株式会社
(土地及び区分所有建物)
2,280
7.1
6.6
千葉県
柏市
SPC
平成25年
2月4日 (売主の意向により非開示)
1,810
7.5
6.6
神奈川県
川崎市
平成25年
独立行政法人都市再生機構
2月7日
(土地)
(注3)
2,040
(注4)
7.6
(注4)
5.6
(注4)
小計
兵庫県
神戸市
(注3)
(注4)
神戸市(土地)(注2)
株式会社日新(建物)
IIF大阪豊中データセンター
大阪府
豊中市
SPC
平成25年
2月7日 (売主の意向により非開示)
5,600
7.5
6.7
I-6
IIF大阪南港ITソリューショ
ンセンター
大阪府
大阪市
平成25年
2月7日
1,150
8.6
6.9
18,073
(注4)
7.3
(注4)
6.2
(注4)
小計
株式会社野村総合研究所
19,843
7.3
6.2
(注4)
(注4)
(注4)
アセットカテゴリーの定義及び具体例については、参照有価証券報告書「第一部 ファンド情報 第1 ファンドの状況
2 投資方針 (1) 投資方針 ① 基本方針 (イ) 投資対象とする資産」をご参照下さい。
神戸市の土地を株式会社日新が買い受けた後、本投資法人が株式会社日新から土地・建物の信託受益権を取得するスキ
ームを採用しています。
本投資法人が土地譲受人に選ばれた場合の土地の引渡予定日を記載しています。なお、建物の建築工事は、本書の日付
現在、未着工ですが、平成26年4月に予定されている竣工と同時に本投資法人が本建物建設請負契約の契約上の地位を譲
り受け、建物を取得する予定です。実際の取得時期は変動する可能性があります。
IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の取得予定価格、NOI利回り、償却後NOI利回りについては、建物竣工後を前提
とした本調査報告書、本定期建物賃貸借予約契約書記載の建物建築に係る請負代金等を用いて算定した参考値に過ぎま
せん。実際の建物の取得価格は変動する可能性があり、また、竣工後の鑑定評価書の内容は本調査報告書の内容と異な
る可能性がありますので、当該参考値は実際の数値と大幅に異なる可能性があります。したがって、実際のIIF川崎サイ
エンスセンター(開発物件)の取得価格並びに第11期取得済資産及び取得予定資産の取得(予定)価格の合計も変動する
可能性があります。また、予定地落札後建物竣工までの間における土地の賃貸借をもとに算出したNOI利回り(償却後
NOI利回りを含みます。)は、建物竣工後のNOI利回り(償却後NOI利回りを含みます。)とは異なります。IIF川崎サイ
エンスセンター(開発物件)の詳細及び当該物件に関するリスクについては、前記「(1) 第11期取得済資産及び取得予定
資産の概要 ① IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)について」並びに後記「3 投資リスク (1) リスク要因 ⑤ 不
動産及び信託受益権に関するリスク (レ) 開発物件に関するリスク」及び同「⑦ その他 (イ) 取得予定資産の組入れに
関するリスク」をご参照下さい。
第11期取得済資産及び取得予定資産
(注2)
平成25年
2月7日
I-5
取得予定資産
(注1)
取得(予定) NOI
償却後
価格
利回り NOI利回り
(百万円) (%) (%)
1,770
第11期取得済資産
L-17
所在地
合計
─ 57 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
③ 第11期取得済資産及び取得予定資産における「継続性」及び「汎用性」の分析(注)
物件
物件名称
継続性
汎用性
番号
■明治ロジテック株式会社は、約2年間引 ■床耐荷重1.5t/㎡~1.8t/㎡、倉庫部分の梁
き続き本物件を利用予定。本投資法人
下有効階高は1階5.5m、2階6.5m、3~4階
5.8m、基準柱間隔は8.4m×9.5mと、基本
は、賃貸借契約満了に伴う明治ロジテッ
IIF川口
ク株式会社退去後を見据え、速やかに後
スペックにも高い汎用性を備えており、
L-16 ロジスティクス
継テナントのリーシング活動を開始
また、四温度帯(ドライ・チルド・パー
シャル・フローズン)の全てに対応可能
センター
であることから、冷凍・冷蔵に限らず常
温でも様々な業種の貨物に対応すること
が可能
■大手国際物流企業である株式会社日新の ■縦持ち機能面では、荷物用エレベーター
(3.5t)1基、垂直搬送機(1.5t)3基、ド
西日本における主要物流拠点として平成
13年に開設(平成16年増築)された物流
ックレベラー95基と標準的なスペック
IIF神戸
施設で、高度なマテリアル・ハンドリン ■保管機能面では、床耐荷重1.5t/㎡、柱間
L-17 ロジスティクス
隔7.6m以上、梁下有効階高5.6~7.2mと
グ機器を備えた大手玩具チェーンの広域
センター
標準的な水準を確保しているほか、自動
配送拠点
ラック倉庫(軒高約30m)を備え、高い
■賃貸借契約期間11年7か月の建物賃貸借
保管力を有する
契約に裏付けられた高い継続性
■関西エリアを地盤とする有力物流企業で ■縦持ち機能面では、荷物用エレベーター
(3.5t)1基、垂直搬送機(0.7t)7基、ド
ある摂津倉庫株式会社は、高い交通利便
ックレベラー2基を装備
性と汎用性を併せ持つ本施設を、大手食
IIF東大阪
品メーカーの大阪エリア向け配送ハブ拠 ■保管機能面では、床耐荷重は1階が1.5t/
L-18 ロジスティクス
点及び株式会社セガ・ロジスティクスサ
㎡、2~4階が1.0t/㎡で、梁下有効階高は
センター
5.2 ~ 5.5m 、 柱 間 隔 が 10.0m と な っ て お
ービスの機器保管倉庫として利用
■倉庫部分における期間7年間の定期建物
り、比重が特に重い貨物(飲料・紙パル
賃貸借契約に裏付けされた高い継続性
プなど)を除き、汎用性を確保
■大手グローバルロジスティクス企業であ ■縦持ち機能面では、荷物用エレベーター
6基(2.0t:4基、3.5t:2基)と標準的な
る日本通運株式会社の柏エリア最大級の
スペック
物流施設の一つ
IIF柏
■平成24年12月1日から新たに開始された ■保管機能面では、床耐荷重は1.5t/㎡(1
L-19 ロジスティクス
期間5年間の定期建物賃貸借契約に裏付
階 の み 2.0t/ ㎡ ) 、 柱 間 隔 ( 9.5 m × 8.0
センター
けされた高い継続性
m)、梁下有効階高(5.0m超)とも標準
的な水準を確保し、保管型倉庫として高
い汎用性を有する
■世界最大のトータルヘルスケアカンパニ ■4階建て、延床面積4,714㎡(予定)の研
ーである米国ジョンソン・エンド・ジョ
究・研修施設であり、特区内での制度的
IIF川崎
ンソンの日本法人であるJ&J社が新設す
優遇、周辺企業との連携可能性から、研
サイエンス
る極めて重要性の高いサイエンスセンタ
究開発施設としての高い汎用性を有する
F-6
センター
ー
(開発物件)
■土地取得から起算して計16年2か月間に
及ぶ賃貸借契約に裏付けられた高い継続
性
■本物件のメインエンドテナントである大 ■堅牢な支持地盤に耐震構造設計が施さ
手ITソリューション企業が全国に展開す
れ 、 個 別 空 調 方 式 、 天 井 高 2,600 ~
IIF大阪豊中
I-5
2,800mm、床耐荷重300~500kg/㎡、特別
るデータセンターの中でも延床面積でト
データセンター
ップ5に入る基幹施設
高圧2回線受電等、研究開発施設、バッ
クオフィスなど多用途に転用可能な施設
■業界トップクラスの収益力を誇る日本有 ■個別空調方式、天井高2,550mm(サーバ
ールームフリーアクセスフロア高
数のシステムインテグレーターである株
IIF 大 阪 南 港 IT
650mm)、床耐荷重600kg/㎡(水平二次
式会社野村総合研究所の基幹施設
I-6 ソリューション
元免震床後)、特別高圧3回線スポット
■平成25年2月7日から新たに開始される期
センター
ネットワーク受電を備える施設
間10年間の定期建物賃貸借契約に裏付け
られた高い継続性
(注)
「継続性」及び「汎用性」の分析は、本資産運用会社が第11期取得済資産又は取得予定資産の取得の意思決定に際し、
デュー・デリジェンス手続においてシービーアールイー株式会社、株式会社一五不動産情報サービス及び株式会社三菱
総合研究所から取得したレポートを含む資料及び情報に基づく本資産運用会社の判断を記載しています。
─ 58 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
④
物件
番号
L-16
L-17
L-18
L-19
F-6
I-5
I-6
第11期取得済資産及び取得予定資産の設計者、構造設計者、施工者、確認検査機関(注1)
設計者
構造設計者
施工者
確認検査機関
物件名称
(注1)
(注1)
(注1)
(注1)
IIF川口ロジスティクス
株式会社朝日設計 株式会社朝日設計
日本イーアール
株式会社大林組
センター
一級建築士事務所 一級建築士事務所
アイ株式会社
IIF神戸ロジスティクス
株式会社群成建築 株式会社群成建築
財団法人神戸市
鹿島・竹中共同企業体
センター
計画事務所
計画事務所
防災安全公社
株式会社竹中工務
IIF東大阪ロジスティクス 店大阪一級建築士
株式会社東芝
株式会社竹中工務店
東大阪市
センター
事務所、株式会社
東芝
IIF柏ロジスティクス
株式会社協和建築 株式会社協和建築
秋谷興業株式会社
千葉県
センター
設計事務所
設計事務所
IIF川崎サイエンス
-(注2)
-(注2)
-(注2)
-(注2)
センター(開発物件)
大林組・フジタ・青木
IIF大阪豊中データ
株式会社日本設計 株式会社日本設計
建設・松村組共同企業 豊中市
センター
事務所
事務所
体
IIF大阪南港IT
野村不動産一級建 野村不動産一級建 大林組・錢高組共同企
大阪市
ソリューションセンター 築士事務所
築士事務所
業体
(注1)
(注2)
設計者、構造設計者、施工者及び確認検査機関の各欄に記載の名称については、各不動産及び信託不動産の竣工時又は
新築の検査済証取得時における名称を記載しています。
本物件において建設予定の建物の設計者、構造設計者、施工者及び確認検査機関は、現時点で施工会社が決定していな
いため未定です。
─ 59 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
⑤
物件
番号
L-16
L-17
L-18
L-19
第11期取得済資産及び取得予定資産に関する地震リスク評価報告書及び建物状況調査報告書の概要(注
1)
地震リスク評価報告書
建物状況調査報告書
PML
長期修繕費(千円)
物件名称
(予想最大損失率)
年平均(千円)
調査業者
調査業者
(注2)
(%) 調査時点
調査時点
株式会社イー・ア
267,350
IIF川口ロジスティクス
平成24年 ール・エス
平成24年 株式会社ERIソリ
10.7
10月5日 応 用 ア ー ル ・ エ
10月5日 ューション
センター
22,270
ム・エス株式会社
株式会社イー・ア
222,830
IIF神戸ロジスティクス
平成24年 ール・エス
平成24年
5.3
日本管財株式会社
11月15日 応 用 ア ー ル ・ エ
11月15日
センター
18,575
ム・エス株式会社
株式会社イー・ア
211,225
IIF東大阪ロジスティクス
平成24年 株式会社ERIソリ
平成24年 ール・エス
8.7
10月29日 ューション
10月29日 応 用 ア ー ル ・ エ
センター
17,600
ム・エス株式会社
株式会社イー・ア
209,760
IIF柏ロジスティクス
平成24年 ール・エス
平成24年
4.4
日本管財株式会社
10月23日 応 用 ア ー ル ・ エ
10月23日
センター
17,480
ム・エス株式会社
F-6
IIF川崎サイエンス
センター(開発物件)(注3)
I-5
I-6
-
-
IIF大阪豊中データ
センター
3.7
平成24年
11月14日
IIF大阪南港IT
ソリューションセンター
5.2
(注1)
(注2)
(注3)
-
平成24年
11月14日
株式会社イー・ア
ール・エス
応用アール・エ
ム・エス株式会社
株式会社イー・ア
ール・エス
応用アール・エ
ム・エス株式会社
-
483,440
40,280
0
0
-
-
平成24年
11月14日
株式会社ERIソリ
ューション
平成24年
11月14日
株式会社東京建築
検査機構
第11期取得済資産及び取得予定資産に係る建物については、株式会社イー・アール・エス及び応用アール・エム・エス
株式会社の共同報告により、地震リスク評価報告書が作成されています。ただし、本地震リスク評価報告書については、
本投資法人がその内容の妥当性、正確性を保証するものではありません。なお、「PML(予想最大損失率)」とは、統
一された厳密な定義はありませんが、本書においては、対象建物に損失を与えると想定される大小の地震に対して、損
失額及び年超過確率の関係から、超過確率0.21%(再現期間475年)における、地震に対する「建物の予想損失額」/
「建物再調達価格」(%)を意味します。ただし、予想損失額は、地震動による建物(構造部材・非構造部材・建築設
備)のみの直接損失に関するものであり、機器、家具、什器等の被害や地震後の水又は火災による損失、被災者に対す
る補償、営業中断による営業損失等の二次的被害は含まれていません。
また、これらの各建物については、日本管財株式会社、株式会社ERIソリューション及び株式会社東京建築検査機構によ
り、建物状況調査報告書が作成されています。ただし、費用についてはあくまで調査業者の意見であり、本投資法人が
その内容の妥当性、正確性を保証するものではありません。
各調査会社が試算した長期修繕費と年平均を記載しています。なお、緊急・短期にかかる修繕費が見込まれる場合は、
「年平均」は緊急、短期及び長期に係る修繕費の合計額の12年間の平均を記載しています。また、賃貸借契約上、賃借
人の負担とされている修繕にかかる費用を除いた数値を記載しています。
建築未着工のため、地震リスク評価報告書及び建物状況調査報告書を取得していません。竣工に際し取得する予定です。
─ 60 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
⑥
物件
番号
第11期取得済資産及び取得予定資産についての津波又は地震による被害の可能性に関するデュー・デ
リジェンスの結果の概要(注1)
津波による浸水被害の 地震による外構液状化
物件名称
調査会社
可能性(注2)
被害の可能性(注3)
L-16
IIF川口ロジスティクスセンター
-
低い
L-17
IIF神戸ロジスティクスセンター
低い
高い(注4)
L-18
IIF東大阪ロジスティクスセンター
-
高い(注5)
L-19
IIF柏ロジスティクスセンター
-
かなり低い
F-6
IIF川崎サイエンスセンター
(開発物件)
低い
低い
I-5
IIF大阪豊中データセンター
-
かなり低い
I-6
IIF大阪南港ITソリューション
センター
低い
低い
(注1)
(注2)
(注3)
(注4)
(注5)
株式会社
イー・アール・エス
第11期取得済資産及び取得予定資産に係る建物については、津波による浸水被害の可能性(原則として海に面する市町
村(政令指定都市は区))又は地震による外構液状化被害の可能性に関して専門家に依頼してデュー・デリジェンスを
行っており、株式会社イー・アール・エスにより津波リスク評価報告書及び液状化リスク評価報告書が作成されていま
す。ただし、各評価報告書については、本投資法人がその内容の妥当性、正確性を保証するものではありません。
なお、上記各評価報告書に関しては、外構液状化被害の可能性について、統一された厳密な定義はなく、また、液状化
の発生により第11期取得済資産及び取得予定資産の敷地地盤を対象に想定される補修費用を算出しているものであり、液
状化による護岸の移動・損傷等についての補修費用は含まれていません。
原則として海に面する市町村(政令指定都市は区)に所在していない場合には調査不要と判断しており、各市町村(政
令指定都市は区)が公表しているハザードマップに基づき、低いと判定された場合には、「低い」と記載され、低くな
いと判定された場合には、浸水深が記載されます。
地震による外構液状化被害の可能性の判定について、調査会社である株式会社イー・アール・エスの判定結果は「かな
り低い・低い・高い・極めて高い」の4 段階で示されます。
一般社団法人日本建築学会の建築基礎構造設計指針に基づき、液状化が発生した場合、外構部の概算補修費用として
1,280万円のコストが算出されています。
一般社団法人日本建築学会の建築基礎構造設計指針に基づき、液状化が発生した場合、外構部の概算補修費用として390
万円のコストが算出されています。
─ 61 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(2) 個別物件の概要
第11期取得済資産及び取得予定資産の個別物件の概要は、以下のとおりです。
なお、後記の各表の各欄の記載に関する説明は、別途記載される場合を除き、以下のとおりです。また、
前記「(1) 第11期取得済資産及び取得予定資産の概要」における各記載は、原則として本書の日付現在を基
準としています。
a. 「第11期取得済資産及び取得予定資産の概要」及び「個別物件の概要」の「特定資産の概要」に関する
説明
・「物件番号」は、本投資法人が保有する資産をL(物流施設)、F(工場・研究開発施設等)及びI(イ
ンフラ施設)の3つに分類し、番号を付したものです。
・「物件名称」は、本投資法人が現在使用している第11期取得済資産の名称又は各取得予定資産を取得後
に使用する予定の名称を記載しています。
・「特定資産の種類」は、第11期取得済資産又は各取得予定資産の種類を記載しています。
・「取得(予定)年月日」は、売買契約書に記載された各不動産又は各信託受益権の譲渡日を記載して
います。
・「取得(予定)価格」は、売買契約書に記載された各不動産又は各信託受益権の売買代金(税金を含
まず、百万円未満を切捨て)を記載しています。
・「信託受益権の概要」は、第11期取得済資産又は各取得予定資産の取得(予定)日において効力を有す
る又は効力を有する予定の第11期取得済資産又は各取得予定資産に係る信託契約に基づき記載していま
す。
・土地の「所在地」は、登記簿上の建物所在地(複数ある場合にはそのうちの一所在地)を記載してい
ます。
・土地の「面積」は、登記簿上の記載(借地がある場合には借地面積を含みます。)に基づいており、
現況とは一致しない場合があります。なお、区分所有建物については、敷地権の対象となる土地全体
の地積を、共有及び受益権準共有の場合には全体の地積を、それぞれ記載しています。
・土地の「用途地域」は、都市計画法(昭和43年法律第100号。その後の改正を含みます。)(以下「都
市計画法」といいます。)第8条第1項第1号に掲げる用途地域の種類を記載しています。
・土地の「容積率」は、建築基準法(昭和25年法律第201号。その後の改正を含みます。)(以下「建築
基準法」といいます。)第52条に定める、建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合であって、用途
地域等に応じて都市計画で定められる容積率の上限値を記載しています。
・土地の「建ぺい率」は、原則として、建築基準法第53条に定める、建築物の建築面積の敷地面積に対
する割合であって、用途地域等に応じて都市計画で定められる建ぺい率の上限値を記載しています。
・土地及び建物の「所有・それ以外の別」は、本投資法人又は信託受託者が保有する権利の種類を記載
しています。
・「建物状況評価の概要」について
本投資法人は、第11期取得済資産又は各取得予定資産に関し、建物状況調査、緊急・短期・長期に係る
修繕更新費用、年平均の算出、建築基準法等の法令遵守状況調査、建物有害物質含有調査等の建物状
況評価を、日本管財株式会社、株式会社ERIソリューション及び株式会社東京建築検査機構に委託し、
報告を受けており、本欄にはその概要を記載しています。なお、緊急・短期に係る修繕更新費用が見
込まれる場合、「年平均」は緊急、短期及び長期にかかる修繕更新費用の合計額の12年間の年平均を
記載しています。ただし、当該報告内容はあくまで上記調査業者の意見であり、本投資法人がその内
容の妥当性、正確性を保証するものではありません。
なお、「調査年月日」は、調査業者により調査・作成されたエンジニアリングレポートに表示された
調査年月日を記載しています。
・建物の「構造と階数」及び「種類」は、登記簿上の記載に基づいています。なお、区分所有建物につ
いては、当該専有部分が含まれる一棟の建物全体の構造・階数を、共有及び受益権準共有の場合には
一棟の建物全体の構造・階数を、それぞれ記載しています。
・建物の「建築時期」は、登記簿上の新築年月日を記載しています。なお、増築部分がある場合には、
登記簿上の増築年月日もあわせて記載しています。
・建物の「延床面積」は、登記簿上の記載に基づき、附属建物の床面積も含めて記載しています。なお、
区分所有建物については、当該専有部分が含まれる一棟の建物全体の延床面積を、共有及び受益権準
共有の場合には、一棟の建物全体の延床面積を、それぞれ記載しています。
・「担保設定の有無」は、本投資法人が負担する担保がある場合にその概要を記載しています。
・「PM会社」は、取得後に委託を予定しているプロパティ・マネジメント会社を記載しています。
・「土壌」は、本投資法人の委託に基づき、株式会社フィールド・パートナーズが土壌調査を実施し、
作成した土壌環境評価報告書及び土地利用履歴(PHASE 1調査)報告書を基に記載しています。当該各
報告内容は、一定時点における上記調査業者の判断と意見であり、本投資法人がその内容の妥当性及
び正確性を保証するものではありません。
─ 62 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
b.
「特記事項」欄に関する説明
「特記事項」には、本書の日付現在において各不動産又は各信託受益権の権利関係・利用等及び評価
額・収益性・処分性への影響等を考慮して重要と考えられる事項を記載しています。
c. 「賃貸借の概要」欄に関する説明
・「賃貸借の概要」は、各不動産及び信託不動産に関し、第11期取得済資産又は各取得予定資産の取得
(予定)日において効力を有する又は効力を有する予定の各不動産又は信託不動産に係る賃貸借契約
書の内容を記載しています。
・「業種」は、日本標準産業分類に基づく業種を記載しています。
・「賃借人数」は、各不動産及び信託不動産に係る賃貸借契約書に表示された建物に係る賃貸借契約の
数に基づき記載しています。
・「総賃貸面積」は、各不動産及び信託不動産に関し、第11期取得済資産又は各取得予定資産の取得(予
定)日において効力を有する又は効力を有する予定の各不動産又は信託不動産に係る賃貸借契約書に
表示された建物に係る賃貸面積の合計を記載しています。
・「稼働率」は、総賃貸可能面積(各不動産及び信託不動産に係る賃貸借契約書に表示された建物に係
る賃貸面積及び賃貸借契約を締結していない区画の賃貸可能面積の合計面積)に対して総賃貸面積が
占める割合を記載しています。
・「年間賃料」は、各不動産及び信託不動産に関し、第11期取得済資産又は各取得予定資産の取得(予
定)日において効力を有する又は効力を有する予定の各不動産又は信託不動産に係る賃貸借契約書に
表示された建物に係る月間賃料を12倍することにより年換算して算出した金額(複数の賃貸借契約が
締結されている不動産及び信託不動産については、その合計額)を記載しています。
・「契約期間」及び「敷金・保証金」は、各不動産及び信託不動産に関し、第11期取得済資産又は各取得
予定資産の取得(予定)日において効力を有する又は効力を有する予定の各不動産又は信託不動産に
係る各賃貸借契約書に表示された、契約期間並びに敷金及び保証金の予定残高の合計額を記載してい
ます。
d.
「鑑定評価書の概要」欄及び「調査報告書の概要」欄に関する説明
「鑑定評価書の概要」及び「調査報告書の概要」は、本投資法人が、一般財団法人日本不動産研究所
及びシービーアールイー株式会社に投資対象不動産の鑑定評価又は価格調査を委託し作成された各不動
産鑑定評価書及び調査報告書(以下、併せて「鑑定評価書」ということがあります。)の概要を記載し
ています。当該各不動産鑑定評価又は価格調査は、一定時点における評価者の判断と意見であり、本投
資法人がその内容の妥当性、正確性及び当該鑑定評価額又は調査価格での取引可能性等を保証するもの
ではありません。
e. 「本物件の特性」欄に関する説明
「本物件の特性」は、本資産運用会社が第11期取得済資産又は取得予定資産の取得の意思決定に際し、
デュー・デリジェンス手続においてシービーアールイー株式会社、株式会社一五不動産情報サービス及
び株式会社三菱総合研究所から取得したレポートを含む資料及び情報に基づく本資産運用会社の判断を
記載しています。
─ 63 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
L-16
① 第11期取得済資産
IIF川口ロジスティクスセンター
特定資産の概要
不動産
調査業者
平成24年12月25日
調査年月日
建物状況
1,770百万円
緊急修繕費
評価の概
-
短期修繕費
要
-
長期修繕費
-
年平均
埼玉県川口市緑町4829番
所在地
構造と階数
他
7,397.22㎡(注1)
面積
建築時期
用途地域
工業地域
延床面積
土地
建物
容積率/建ぺい
200%/70%(注2)
種類
率
所有・それ以外
所有・それ以外
所有権
の別
の別
PM会社
担保設定の有無
なし
土壌:
・調査会社 株式会社フィールド・パートナーズ
・特記事項 対象地においては、土壌汚染の可能性は小さいとされています。
特定資産の種類
取得年月日
取得価格
信託設定日
信託受益
信託受託者
権の概要
信託期間満了日
(注1)
(注2)
株式会社ERIソリューション
平成24年10月5日
0円
0円
267,350,000円
22,270,000円(12年間)
鉄骨造陸屋根6階建
平成14年4月19日
11,705.02㎡
冷蔵倉庫
事務所
所有権
シービーアールイー株式会社
本物件の土地の一部は、河川保全区域内に位置しています。
本物件に係る土地の建ぺい率は、本来60%ですが、角地緩和の適用により70%となっています。
特記事項
該当事項はありません。
賃借人名
明治ロジテック株式会社
業種
運輸業
賃貸借の概要
総賃貸面積
年間賃料
賃借人数
(稼働率) (消費税別)
1
11,705.02㎡
(100%)
契約期間
2年間
(平成24年12月25
-(注)
日から平成26年12
月31日まで)
敷金・保証金
-(注)
契約更改・改定:
・本賃貸借契約は、定期建物賃貸借であり本賃貸借契約の更新はされないものとされていますが、賃借人が新たな
定期建物賃貸借契約の締結を望む場合は、賃貸借契約終了日の1年前までに再契約の締結について賃貸人と協議
し、合意した場合は賃貸借契約終了日の6か月前までに再契約を締結することができるとされています。この場
合、賃料は現行賃料を下限として協議することとされており、再契約の賃料及び期間以外の条件については、賃
貸人及び賃借人が別途合意した場合を除き、本賃貸借契約と同一内容とするとされています。
・賃借人は、平成25年6月30日までに書面にて賃貸人に通知することにより、平成26年6月30日から平成26年12月31
日の間で、賃借人が希望する日をもって本賃貸借契約を終了させることができます。
・本賃貸借契約は賃料の改定を行わないものとされています。
賃借人にとっての本施設位置付け:
東京都心及び埼玉県南部向けの短時間配送に利便性のよい幅広い温度帯に対応できる施設です。
(注)
賃借人からの同意を得られていないため、非開示としています。
─ 64 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
鑑定機関
鑑定評価額
価格時点
直接還元法による収益価格
還元利回り
DCF法による収益価格
割引率
最終還元利回り
原価法による積算価格
土地割合
建物割合
鑑定評価書の概要
シービーアールイー株式会社
2,790百万円
平成24年12月1日
2,810百万円
5.8%
2,790百万円
5.5%
5.8%
1,620百万円
85.2%
14.8%
本物件の特性
■物件概要
・日本の食品大手明治グループの物流企業である明治ロジテック株式会社へのCRE提案案件
・県内で物流立地需要が最も集まるエリアに立地する希少価値の高い物件の取得
・汎用性・スペックともに高く、四温度帯に対応できる施設
■取得ハイライト
・明治ロジテック株式会社の物流機能効率化ニーズを目的としたオフバランスニーズに対する独自のCRE戦略提
案により取得
・本物件の持つ物流拠点としての需要の高さと、幅広い温度帯に対応できる汎用的かつ高い施設スペックを活か
し、明治ロジテック株式会社退去後に向けた後継テナントの誘致を開始
・既存ポートフォリオ平均(5.9%)を上回るNOI利回り6.7%でポートフォリオの収益性向上に寄与
■継続性
・明治ロジテック株式会社は、約2年間引き続き本物件を利用予定。本投資法人は、賃貸借契約満了に伴う明治
ロジテック株式会社退去後を見据え、速やかに後継テナントのリーシング活動を開始
・本物件の持つ物流拠点として需要の高い立地特性と、四温度帯(ドライ・チルド・パーシャル・フローズン)
に対応できる汎用的かつ高い施設スペックにより、主に東京都心及び埼玉県南部向けの短時間配送を目的に本
物件を活用する後継テナントの誘致が十分可能であると本投資法人は評価しており、本物件からの継続的かつ
安定的な収益の更なる向上を目指す
■汎用性
<立地>
埼玉県内で物流立地として最も需要が集まる古くからの交通の要衝
・本物件は都心から約15km圏の埼玉県南部に位置し、荒川を隔てて東京都北区及び板橋区と隣接する古くからの
交通の要衝。現在は東京への物流拠点として、多数の倉庫や配送センターが集積
・JR埼京線や高速道路網の発展と共にその交通利便性が向上し、東京都心及び埼玉県南部を見据えた配送拠点と
して県内で最も需要が集まるエリア
首都圏主要エリア及び全国主要都市への高速アクセスを確保した高い希少性
・国道17号線を利用して東京都心部へ比較的短いリードタイムで集配送が可能。また、環状7号線や国道298号線
を利用し都内北部及び埼玉県南部をカバーできるため、都内及び埼玉県南部への短時間配送向けの物流立地と
して高い利便性を有する
・首都高速5号池袋線、首都高速川口線、東京外環自動車道も利用可能であり、首都圏主要エリア及び全国主要
都市への高速アクセスも良好
良好なオペレーション環境と安定的な雇用確保
・用途地域が工業地域であり、工場・倉庫・河川に囲まれているためオペレーション環境も良く、中長期的にも
物流施設運営に適した立地。最寄駅(JR埼京線「戸田公園」駅、JR京浜東北線「西川口」駅・「川口」駅)か
らバスの利用ができ、周囲に住宅地が広がるため、安定的な雇用確保が可能
<施設>
高いスペックと幅広い温度帯に対応可能な施設
・倉庫スペース4層(事務所を含めると6層)、延床面積約11,000㎡超の、物流拠点の集約・統廃合の受け皿とな
り得る物流施設
・1階及び3階にトラックバースが計26台分(スロープにより3階にアプローチが可能)、荷物用エレベーター
(3.5t)2基、垂直搬送機3基によって縦持ち機能に優れるとともに、ドックレベラーを7基備えていることか
ら、海上コンテナの荷役作業にも対応できるスペック
・床耐荷重1.5t/㎡~1.8t/㎡、倉庫部分の梁下有効階高は1階5.5m、2階6.5m、3~4階5.8m、基準柱間隔は8.4m×
9.5mと、基本スペックにも高い汎用性を備えており、また、四温度帯(ドライ・チルド・パーシャル・フロー
ズン)の全てに対応可能であることから、冷凍・冷蔵に限らず常温でも様々な業種の貨物に対応することが可
能
・トラックバースを河川側に配置することで周辺環境に考慮した設計
─ 65 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<本投資法人によるソリューション提案>
<高い汎用性を持つ庫内スペック>
<産業系用途の施設が集積する良好なオペレーション環境>
─ 66 ─
<周辺環境に配慮した建物配置>
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
L-17
② 取得予定資産
IIF神戸ロジスティクスセンター
特定資産の種類
取得予定年月日
取得予定価格
信託設定日
信託受益
信託受託者
権の概要
信託期間満了日
特定資産の概要(注1)
不動産信託受益権
調査業者
平成25年2月7日
調査年月日
5,193百万円
建物状況 緊急修繕費
評価の概 短期修繕費
平成25年2月7日
要
三菱UFJ信託銀行
長期修繕費
株式会社
平成35年2月28日
年平均
所在地
兵庫県神戸市灘区摩耶埠頭
2番10 他
面積
40,486.00㎡(注3)
土地
構造と階数
建物
建築時期
日本管財株式会社
平成24年11月15日
0円
70,000円(注2)
222,830,000円
18,575,000円(12年間)
本棟:
鉄骨造合金メッキ鋼板葺2階
建
附属建物:
鉄筋コンクリート造亜鉛メッ
キ鋼板葺平家建(守衛所、便
所)
平成13年1月23日
平成16年9月15日増築
39,567.74㎡
本棟:倉庫
附属建物:守衛所、便所
用途地域
準工業地域
延床面積
容積率/建ぺい
200%/70%(注4)
種類
率
所有・それ以外
所有・それ以外
所有権
所有権
の別
の別
PM会社
担保設定の有無
なし
シービーアールイー株式会社
土壌:
・調査会社 株式会社フィールド・パートナーズ
・特記事項 対象地においては、土壌汚染が存在する可能性は小さいとされています。
特記事項
・売主は、本件土地の現所有者である神戸市との間で、売買契約の締結日(平成25年1月16日)から10年間、本件
土地について、所有権の移転、地上権等の用益物権の設定、質権、抵当権等の担保物権の設定、賃貸借の設定又
は使用貸借による権利の設定をしようとする場合には、神戸市の書面による承認を得ることを合意しており、信
託受託者はその義務を承継する予定です。なお、本投資法人による本物件の取得にあたっては、かかる承諾は必
要とされません。
・売主は、本件土地の現所有者である神戸市との間で、売買契約の締結日(平成25年1月16日)から10年間、本件
土地について、売買契約上の用途制限等の義務に違反した場合には、神戸市が本件土地を買い戻すことができる
ことを合意しており、信託受託者はかかる合意を承継する予定です。
・テナント所有の広告板について建築基準法上必要な建築確認手続が実施されていませんが、本投資法人は、売主
との間で、本投資法人による取得時までに、売主の責任と負担において治癒工事を実施することを合意していま
す。
(注1)
(注2)
(注3)
(注4)
本書の日付現在、本件土地は神戸市が所有しており、本件土地には、売主である株式会社日新の本件建物の所有を目的とした普
通借地権が設定されています。売主は、本件土地を神戸市から取得した上で、本件土地及び本件建物を一体として信託設定し、本
投資法人に対してその信託受益権を譲渡することを本投資法人との間で合意しています。なお、上記普通借地権は、売主の本件土
地の取得に伴い消滅する予定です。
短期修繕については、引渡しまでに売主にて治癒する予定です。
本物件は、臨港地区内に位置しています。
本物件に係る土地の建ぺい率は、本来60%ですが、角地緩和の適用により70%となっています。
─ 67 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
賃借人名
株式会社日新
業種
運輸業
賃借人数
1
賃貸借の概要
総賃貸面積
(稼働率)
39,567.74㎡
(100%)
年間賃料
(消費税別)
契約期間
11年7か月
(平成25年2月7
-(注)
日から平成36年9
月30日まで)
敷金・保証金
-(注)
契約更改・改定:
・賃貸借期間中、本契約は解約できないものとされています。ただし、賃借人が転借人との間で、転貸借契約を平
成33年1月末日付で終了させる旨合意した場合は、平成32年7月末日までに賃貸人に対して解約申入れをすること
ができるものとされ、その場合、本契約は平成33年1月末日の経過により終了するものとされています。
・賃借人は、平成35年10月1日から平成36年3月末日までの間に、更新の有無等について賃貸人に対して意向表明す
ることとされており、当該意向表明を行なわなかった場合又は更新する旨の意向表明を行なった場合は、本契約
は更に5年間更新され、その後も同様とするとされています。
・賃料の改定は行わないものとされていますが、平成33年1月末日から期間満了日までの期間につき、転貸借契約
における賃料、賃貸借期間その他の契約条件に変更が生じる場合には、賃貸人及び賃借人は、協議の上、平成33
年1月末日から期間満了日までの期間に係る本物件の賃料、賃貸借期間その他の本契約の契約条件を改定するこ
とができるとされています。
賃借人にとっての本施設位置付け:
大手国際物流企業である株式会社日新の西日本における主要物流拠点です。
(注)
賃借人からの同意を得られていないため、非開示としています。
─ 68 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
鑑定機関
鑑定評価額
価格時点
直接還元法による収益価格
還元利回り
DCF法による収益価格
割引率
最終還元利回り
原価法による積算価格
土地割合
建物割合
(注)
鑑定評価書の概要
シービーアールイー株式会社
5,900百万円(注)
平成24年12月14日
5,880百万円
5.7%
5,900百万円
5.5%
5.9%
4,750百万円
65.9%
34.1%
土地の鑑定評価額は3,890百万円、建物の鑑定評価額は2,010百万円です。
本物件の特性
■物件概要
・本投資法人初となるPRE(Public Real Estate)取得案件
・神戸市(土地所有者)及び株式会社日新(建物所有者)に対するPRE・CRE複合提案により取得
・株式会社日新の主要物流拠点かつ大手玩具チェーンの西日本基幹施設
■取得ハイライト
・神戸市の土地売却を通じた財政健全化ニーズに対する独自のPRE戦略提案とともに、株式会社日新のオフバラ
ンス及び施設長期継続使用ニーズに対するCRE戦略提案により、土地・建物を相対取引で同時取得するPRE・
CRE複合提案案件
・平成25年2月7日から新たに開始される建物賃貸借契約(期間11年7か月間)に裏付けられた安定したキャッシ
ュ・フロー
・既存ポートフォリオ平均(5.9%)を上回るNOI利回り6.7%でポートフォリオの収益性向上に寄与
■継続性
・本物件は大手国際物流企業である株式会社日新の西日本における主要物流拠点として平成13年に開設(平成16
年増築)された物流施設で、高度なマテリアル・ハンドリング機器を備えた大手玩具チェーンの広域配送拠点
・賃貸借契約期間11年7か月の建物賃貸借契約に裏付けられた高い継続性
■汎用性
<立地>
物流インフラ面で多様な貨物取扱が期待できる立地
・神戸港の中心に位置する約103haの人工島(摩耶埠頭)に位置し、神戸港を間近に臨む貿易中継拠点であるこ
とに加え、神戸空港へのアクセスも容易な立地
・神戸市の中心市街地に近く、国道43号線、阪神高速3号神戸線「摩耶IC」、港湾幹線道路「摩耶埠頭IC」が近
接、阪神エリアを中心に広域をカバー可能な拠点
産業用不動産としての高い立地汎用性
・日本通運株式会社、山九株式会社、三菱倉庫株式会社、株式会社住友倉庫などの大手物流企業の物流施設が立
地する臨海部の事業所集積エリア。大型車のアクセスが良好かつ24時間操業可能な環境
安定的な雇用の確保
・神戸市中心部のターミナル駅である「三宮」駅より摩耶埠頭内行バスがピークタイム毎時5~6分間隔で運行
し、安定的な雇用の確保が可能
<施設>
庫内作業効率が高い施設
・1階は両面バース(ドックシェルター付トラックバース95台)で、頻繁な集配を可能にする広大な荷捌きスペ
ースを備え、マテリアル・ハンドリング機器が縦横に設置された延床面積40,000㎡弱の大型物流センター
・縦持ち機能面では、荷物用エレベーター(3.5t)1基、垂直搬送機(1.5t)3基、ドックレベラー95基と標準的な
スペック
・保管機能面では、床耐荷重1.5t/㎡、柱間隔7.6m以上、梁下有効階高5.6~7.2mと標準的な水準を確保しているほ
か、自動ラック倉庫(軒高約30m)を備え、高い保管力を有する
─ 69 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<本投資法人によるソリューション提案>
<スキームイメージ>
<物流施設が集積する良好なオペレーション環境>
<汎用性が高い庫内スペック>
<両面バースを備えた作業効率の高い仕様>
─ 70 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
L-18
IIF東大阪ロジスティクスセンター
特定資産の概要
特定資産の種類
取得予定年月日
取得予定価格
信託設定日
信託受益
信託受託者
権の概要
信託期間満了日
所在地
土地
不動産
平成25年4月12日
2,280百万円
-
-
-
大阪府東大阪市若江東町
六丁目701番2 他
10,228.36㎡(注)
準工業地域
面積
用途地域
容積率/建ぺい
200%/60%
率
所有・それ以外
所有権
の別
担保設定の有無
なし
調査業者
調査年月日
建物状況
緊急修繕費
評価の概
短期修繕費
要
長期修繕費
年平均
建築時期
延床面積
株式会社ERIソリューション
平成24年10月29日
0円
100,000円
211,225,000円
17,600,000円(12年間)
鉄骨造亜鉛メッキ鋼板葺・陸
屋根5階建
平成3年11月25日
20,247.86㎡
種類
倉庫・事務所
構造と階数
建物
PM会社
所有・それ以外
所有権
の別
野村ビルマネジメント株式会
社
土壌:
・調査会社 株式会社フィールド・パートナーズ
・特記事項 対象地において、平成20年に実施された土壌調査の結果、ふっ素(溶出量)による土壌汚染が確認さ
れていますが、地下水においては、ふっ素の地下水基準は満たしているとされています。
既往調査の土壌において確認されたふっ素については、地下水汚染が生じておらず、地下水を経由し
た摂取経路が存在しておらず、部分的な調査ながらも含有量基準に適合する結果であることから、直
接摂取による土壌汚染に起因する健康リスクが生じる可能性は小さいと考えるとされています。
土壌のふっ素溶出量基準超過の区画において、現に地下水汚染が生じておらず、地下水を経由しての
拡散の可能性が小さいこと、浅層土壌から深度方向への浸透による拡散の可能性については、地表部
がアスファルトで被覆されており、降雨の浸透を防いでいるため、降雨の浸透による拡散の可能性は
低いと判断されることから、現状、汚染が拡散している可能性は低いと考えるとされています。
なお、取得にあたり本投資法人では、土壌汚染対策想定費用を考慮の上、取得予定価格を決定してい
ます。
特記事項
該当事項はありません。
(注)
本物件の土地の一部は、河川保全区域内に位置しています。
─ 71 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
賃借人名
業種
賃借人数
賃貸借の概要
総賃貸面積
(稼働率)
年間賃料
(消費税別)
摂津倉庫株式会社
運輸業
1
19,598.81㎡
(95.8%)
株式会社セガ・ロジス
ティクスサービス
運輸業
1
80.67㎡
(0.4%)
-(注1)
-
2
19,679.48㎡
(96.2%)
-(注1)
合計
-(注1)
契約期間
7年間
(平成23年4月1
日から平成30年
3月31日まで)
2年間(注2)
(平成23年4月1
日から平成25年
3月31日まで)
-
敷金・保証金
-(注1)
-(注1)
-(注1)
契約更改・改定:
[摂津倉庫株式会社]
・賃貸借開始日から3年間については、賃料改定はできないものとされています。3年経過後については、以後2
年毎に、物価の変動、公租公課の改定、その他経済情勢の著しい変動等の事情により、当該賃料が不適当と賃
貸人及び賃借人が認められるに至った場合、双方協議の上、これを改定することができます。
[株式会社セガ・ロジスティクスサービス]
・賃貸人は、本契約の更新時に賃料及び共益費を賃借人と協議の上、改定することができます。
・上記にかかわらず賃貸人は、物価の変動、土地建物に対する公租公課その他経費の増加、近隣土地建物賃料の
変動、その他経済事情の急激な変動等により賃料及び共益費が不相当となったと認めたときは、賃貸借期間中
といえども賃借人と協議の上、これを改定することができます。
・賃貸人又は賃借人は、賃貸借期間中に本契約を解約しようとするときは、解約日の6か月前までに相手方に予
告しなければならないとされています。
・賃借人は、上記予告に代え、貸室の明渡しを完了させ、かつ賃料及び共益費の6か月分相当額を支払うことに
より本契約を即時に解約することができるとされています。
賃借人にとっての本施設位置付け:
摂津倉庫株式会社は、大手食品メーカーの大阪エリア向け配送ハブ拠点及び株式会社セガ・ロジスティクスサービ
スの機器保管倉庫として利用しています。
株式会社セガ・ロジスティクスサービスは、物流拠点と不可分な位置付けの関西唯一の営業所機能として利用して
います。
(注1)
(注2)
賃借人からの同意を得られていないため、非開示としています。
現契約を同期間、同一条件にて更新予定です。
─ 72 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
鑑定機関
鑑定評価額
価格時点
直接還元法による収益価格
還元利回り
DCF法による収益価格
割引率
最終還元利回り
原価法による積算価格
土地割合
建物割合
鑑定評価書の概要
一般財団法人日本不動産研究所
2,630百万円
平成24年12月14日
2,630百万円
5.9%
2,620百万円
5.6%
6.0%
2,510百万円
76.5%
23.5%
本物件の特性
■物件概要
・NREG東芝不動産株式会社CRE戦略部との共同提案により大阪内陸部の希少な物流施設を取得
・関西エリアを地盤とする有力物流企業である摂津倉庫株式会社の主要拠点
・株式会社セガ・ロジスティクスサービスにおける関西唯一の物流拠点兼営業所
■取得ハイライト
・本建物を保有していた東芝ロジスティクス株式会社の資産売却ニーズに対し、本土地の所有者であり東芝グル
ープのCRE戦略の企画・立案を担うNREG東芝不動産株式会社との共同CRE戦略提案によって、買主としての
信頼性、先行者としての知名度を活かした相対取引による取得を実現
・高い交通利便性を背景に物流施設が集中するエリアに立地する、汎用性の確保された物流施設の取得
・摂津倉庫株式会社における拠点の重要性を背景とした、定期建物賃貸借契約(期間7年間)に裏付けられた安
定したキャッシュ・フロー
・既存ポートフォリオ平均(5.9%)を上回るNOI利回り7.1%でポートフォリオの収益性向上に寄与
■継続性
・関西エリアを地盤とする有力物流企業である摂津倉庫株式会社は、高い交通利便性と汎用性を併せ持つ本施設
を、大手食品メーカーの大阪エリア向け配送ハブ拠点及び株式会社セガ・ロジスティクスサービスの機器保管
倉庫として利用
・倉庫部分における期間7年間の定期建物賃貸借契約に裏付けされた高い継続性
・事務所部分は株式会社セガ・ロジスティクスサービスが物流拠点と不可分な位置づけの関西唯一の営業所機能
として利用
■汎用性
<立地>
高い交通利便性を背景に物流施設が集中するエリア
・近畿自動車道と阪神高速が結節する交通の要衝であり、一大消費地である大阪市に隣接する東大阪市に立地。
東大阪ジャンクションから約3km、近畿自動車道「東大阪南IC」より約2kmに立地するため阪神高速及び近畿
自動車道を利用しやすく、主要高速道路へのアクセスの良さから、京都、奈良、和歌山の関西全域をカバーで
きる立地優位性を有する
・国道308号線を通じて大阪市中心部へのアクセスも良好であり、中心市街地まで30分以内でアクセス可能
・高い交通利便性を背景に物流機能が集中するエリアで、東大阪トラックターミナルを筆頭に、紙・文具流通セ
ンター、機械卸団地、東大阪流通倉庫団地が立地する
安定的な雇用確保が可能な周辺環境
・物流倉庫に加え商業施設や住宅が混在するエリアであり、最寄駅(近鉄奈良線「若江岩田」駅)から徒歩圏で
あることから安定的な雇用確保が可能
大型物流施設の空室率も低く、需給バランスが安定した立地
・本物件周辺では大型物流施設や開発用地の売却事例が少なく、希少性の高い物流センターのひとつ
・大阪圏全体の空室率は低水準で推移し、今後の開発計画も湾岸エリアに集中しているため、大阪内陸エリアで
需給バランスが悪化する懸念は小さい
<施設>
標準的な市場競争力を有する汎用性の確保された施設
・倉庫スペース4層(事務所部分は5層)の物流センターで、建物の南北両面にトラックバース(北側は雨天荷役
用庇10m付)を備える
・縦持ち機能面では、荷物用エレベーター(3.5t)1基、垂直搬送機(0.7t)7基、ドックレベラー2基を装備
・保管機能面では、床耐荷重は1階が1.5t/㎡、2~4階が1.0t/㎡で、梁下有効階高は5.2~5.5m、柱間隔が10.0mとな
っており、比重が特に重い貨物(飲料・紙パルプなど)を除き、汎用性を確保
・各階に事務所も併設されており、延床面積20,000㎡前後の大型物流センターとして、標準的な市場競争力を有
する
─ 73 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<本投資法人によるソリューション提案>
<交通アクセスに優れる大阪内陸エリアで希少な大型物流施設>
<施設概要>
─ 74 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
L-19
IIF柏ロジスティクスセンター
特定資産の概要
特定資産の種類
取得予定年月日
取得予定価格
信託設定日
信託受益
信託受託者
権の概要
信託期間満了日
所在地
不動産
平成25年2月4日
1,810百万円
-
-
-
調査業者
調査年月日
建物状況
緊急修繕費
評価の概
短期修繕費
要
長期修繕費
年平均
千葉県柏市鷲野谷字宮後原
1027番1 他
土地
構造と階数
建物
面積
13,553.47㎡
建築時期
日本管財株式会社
平成24年10月23日
0円
0円
209,760,000円
17,480,000円(12年間)
本棟:
鉄骨造亜鉛メッキ鋼板葺3階
建(倉庫)
軽量鉄骨造亜鉛メッキ鋼板ぶ
き2階建(事務所)
附属建物:
軽量鉄骨造亜鉛メッキ鋼板ぶ
き2階建(事務所)
軽量鉄骨造亜鉛メッキ鋼板ぶ
き平家建(便所)
平成2年11月30日(倉庫)
平成20年12月10日(事務所)
17,379.78㎡
本棟:倉庫、事務所
附属建物:事務所、便所
用途地域
工業専用地域
延床面積
容積率/建ぺい
200%/60%
種類
率
所有・それ以外
所有・それ以外
所有権
所有権
の別
の別
PM会社
担保設定の有無
なし
日本管財株式会社
土壌:
・調査会社 株式会社フィールド・パートナーズ
・特記事項 対象地の土地利用に伴う土壌汚染が存在する可能性は小さいとされています。なお、南側隣接地から
のもらい汚染による影響が懸念されますが、もらい汚染による有害物質の直接摂取は考えにくく、ま
た対象地における地下水飲用もないため地下水摂取による健康影響も考えにくいとされています。
特記事項
該当事項はありません。
賃借人名
日本通運株式会社
業種
運送業
賃借人数
1
賃貸借の概要
総賃貸面積
(稼働率)
17,373.53㎡
(100%)
年間賃料
(消費税別)
契約期間
5年間
(平成24年12月1
-(注)
日から平成29年
11月30日まで)
敷金・保証金
-(注)
契約更改・改定:
本契約期間中、賃料の額は改定しないものとされています。
なお、次の各号のいずれかに該当する場合には契約期間中であっても賃貸人から賃借人に対して賃料改定の協議を
申し入れることができ、合意に至った場合には賃料を改定することができます(ただし、本契約締結時の賃料を下
限とします。)。
① 土地又は建物に対する公租公課の上昇その他経済事情の変動により賃料が著しく不相当となった場合
② 近隣土地建物の賃料の上昇と比較して賃料が著しく不相当となった場合
③ 賃借人の要望により建物若しくは貸室の改修・改造等があった場合
賃借人にとっての本施設位置付け:
柏エリア最大級の物流施設の一つで、竣工以来継続利用する主要拠点です。
(注)
賃借人からの同意を得られていないため、非開示としています。
─ 75 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
鑑定機関
鑑定評価額
価格時点
直接還元法による収益価格
還元利回り
DCF法による収益価格
割引率
最終還元利回り
原価法による積算価格
土地割合
建物割合
鑑定評価書の概要
一般財団法人日本不動産研究所
2,290百万円
平成24年12月14日
2,300百万円
6.1%
2,270百万円
5.5%
6.1%
2,110百万円
59.6%
40.4%
本物件の特性
■物件概要
・大手グローバルロジスティクス企業である日本通運株式会社の主要拠点
・国道16号線に隣接する工業団地内に位置し、24時間オペレーションが可能な希少性の高い立地
・保管型倉庫として汎用性の高い施設
■取得ハイライト
・売主のポートフォリオ戦略に基づく売却ニーズを捉え、買主としての信頼性、先行者としての知名度を活かし
た相対取引を実現
・首都圏の大消費地へのアクセスに優れた首都圏内陸の物流適地に立地する、複数荷主の貨物取扱いが可能な汎
用性の高い施設
・定期建物賃貸借契約(期間5年間)に裏付けられた安定したキャッシュ・フロー
・既存ポートフォリオ平均(5.9%)を上回るNOI利回り7.5%でポートフォリオの収益性向上に寄与
■継続性
・大手グローバルロジスティクス企業である日本通運株式会社の柏エリア最大級の物流施設の一つ
・平成2年の竣工以来、日本通運株式会社の主要物流センターの一つである沼南流通センター事業所として継続
利用
・日本通運株式会社のオペレーション向上を目的に、事務所棟の設備投資を近年実施済
・平成24年12月1日から新たに開始された期間5年間の定期建物賃貸借契約に裏付けされた高い継続性
■汎用性
<立地>
首都圏へのアクセスに優れた内陸エリアの物流適地
・首都圏の主要環状線である国道16号線沿いに位置する沼南工業団地内に立地し、隣接する風早工業団地ととも
に、大手物流企業の物流拠点が集積するエリアに位置
・沼南工業団地は東京都心から40km圏に位置する物流エリアのひとつで、常磐自動車道と国道16号線が結節する
「柏 IC」周辺から約12kmに位置する。また、国道16号線を北上することで埼玉方面に、南下すると東関東自
動車道や千葉湾岸エリアにもアクセス可能。そのほか国道6号線(水戸街道)や国道464号線を利用して都心部
へのアプローチも可能であり、首都圏の大消費地へのアクセスに優れた首都圏内陸エリアの物流適地のひとつ
24時間稼働が可能かつ雇用確保も見込める周辺環境
・工業団地内に所在しているため、騒音等に対するクレームもなく24時間稼働が可能な立地。周辺環境をみると
近隣エリアに戸建住宅もあることから、安定的な雇用確保が可能
賃料水準は底固く推移しており、安定的な物流施設の需給バランス
・柏市の物流施設に対する需給バランスは安定している。三郷エリアから柏エリアに至る常磐道の周辺で開発計
画が活性化しているが、リーシングの引き合いは堅調で、賃料は底堅く推移
<施設>
標準スペックを備えた汎用性の高い施設
・倉庫スペース3層で、建物形状はL字型となっており、6面のうち3面に雨天荷役用庇を備えたトラックバースを
装備。敷地中央のスペースは駐車場に加え、野積倉庫として活用可能
・縦持ち機能面では、荷物用エレベーター6基(2.0t:4基、3.5t:2基)と標準的なスペック
・保管機能面では、床耐荷重は1.5t/㎡(1階のみ2.0t/㎡)、柱間隔(9.5m×8.0m)、梁下有効階高(5.0m超)と
も標準的な水準を確保し、保管型倉庫として高い汎用性を有する
・トラックバースや荷物用エレベーターの配置関係より2~3社程度のマルチテナントへの移行も可能な建物設計
─ 76 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<本投資法人によるソリューション提案>
<野積倉庫としても活用可能な敷地>
<高い汎用性を持つ庫内スペック>
<首都圏アクセスに優れた内陸エリアの物流適地>
<物流施設が集積する良好なオペレーション環境>
<作業効率の高い庇付き3面トラックバース>
─ 77 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
F-6
IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)
特定資産の概要
特定資産の種類
取得予定年月日
取得予定価格
信託設定日
信託受益
信託受託者
権の概要
信託期間満了日
所在地
土地
不動産
平成25年2月7日(注1)
2,040百万円(注2)
-
-
-
神奈川県川崎市川崎区殿町
三丁目土地区画整理事業地
内2街区2-2画地
2,941.80㎡(注4)
準工業地域
面積
用途地域
容積率/建ぺい
200%/60%
率
所有・それ以外
使用収益権(注5)
の別
担保設定の有無
なし
調査業者
調査年月日
建物状況
緊急修繕費
評価の概
短期修繕費
要(注3)
長期修繕費
年平均
-
-
-
-
-
-
構造と階数
-
建築時期
延床面積
-
-
種類
-
建物
PM会社
所有・それ以外
-
の別
三井不動産ビルマネジメント
株式会社
土壌:
・調査会社 株式会社フィールド・パートナーズ
・特記事項 対象地では川崎市条例に基づく調査・対策が行われ、川崎市がその調査結果及び対策結果を受領して
いることから、行政審査のもと、汚染のおそれ等の判断が適切に行われたものと判断されています。
また、対象地内では「ふっ素及びその化合物」が残存し、形質変更時要届出区域に指定されています
が、その原因は、自然由来によるものと判断されています。なお、形質変更時要届出区域(一般管理
区域)において土地の形質の変更や区域外搬出等を行う際には土壌汚染対策法に基づく届出が必要で
す。
また、対象地内にふっ素溶出量で基準不適合の土壌が残置されており、水質モニタリングの実施の指
導が適用される可能性がある状態と考えられるため、詳細には行政への確認が必要と判断されていま
す。
なお、現在、一般の人間が居住しておらず、周辺に飲用井戸が存在しないことによる形質変更時要届
出区域に既に指定されていることから、地下水を経由した摂取経路が存在していないと考えられ、現
状において、人の健康などに被害が生じる可能性は小さいと考えるとされています。
また、市条例に準拠した対策により含有量基準超過土壌は除去されていることから、直接摂取による
土壌汚染に起因する健康リスクが生じる可能性も小さいと考えるとされています。なお、取得にあた
り本投資法人では、土壌汚染対策想定費用を考慮の上、取得予定価格を決定しています。
─ 78 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
特記事項
・本物件の土地(以下「本土地」といいます。)は、施行者を都市再生機構とする殿町三丁目土地区画整理事業
(以下「本事業」といいます。)施行地区内にあり、仮換地の指定を受けています。本事業は、平成25年9月ま
でに完了する予定となっており、その期間内に換地処分が行われる予定です。なお、本土地の境界については、
換地処分の際に最終的に確定される予定です。
・本投資法人は、平成25年1月16日、本土地の現所有者である都市再生機構による土地譲受人募集手続に申込みを
行うことを決定しており、同月21日又は22日にかかる申込み(入札)を行う予定です。都市再生機構による土地
譲受人の決定は、平成25年1月23日に行われる予定であり、平成25年1月16日現在では本投資法人が落札できるか
どうか、すなわち本投資法人が土地譲受人に選定されるかどうかは未定です。
本投資法人が土地譲受人に選定された場合、本投資法人は、平成25年2月7日に現所有者である都市再生機構と不
動産売買契約を締結する予定です。土地譲受人募集手続において定められている、現所有者と土地譲受人との間
で締結される不動産売買契約(以下「本売買契約」といいます。)には以下の定めがあります。
(1)
土地譲受人は、売買代金全額を、本売買契約の締結と同時に現所有者に支払います。現所有者は、売買代
金受領後、直ちに土地譲受人に本土地を引き渡します。土地譲受人は、引渡を受けた後、本土地を使用収
益することができますが、本土地の所有権は、本事業の終了認可の日に土地譲受人に移転します。
(2)
土地譲受人は、本土地の引渡しが完了した日から起算して7年を経過するまでの間、本土地の全部又は一
部について所有権を移転し、又は抵当権、質権、留置権、先取特権若しくは譲渡担保権その他の担保を目
的とする権利、地上権、永小作権、地役権、入会権、通行権、使用借権若しくは賃借権その他の使用及び
収益を目的とする権利を設定し、変更し、若しくは移転しようとするときは、現所有者の書面による承諾
を得ます。
(3)
土地譲受人は、本土地の引渡しが完了した日から起算して原則5年を経過するまでの間に、本土地に、建
築物の建設を完了します。
(4)
土地譲受人が上記(3)に規定する期間内に建築物の建設を完了しないとき、その他本土地の引渡しが完了
した日から起算して7年を経過するまでの間に本売買契約の所定の定めに違反した場合、又は下記(5)等に
より現所有者が本売買契約を解除した場合、土地譲受人は、違約金として売買代金の20%相当額を支払う
ものとします。
(5)
土地譲受人が上記(3)に規定する期間内に建築物の建設を完了しないとき、その他本土地の引渡しが完了
した日から起算して7年を経過するまでの間に本売買契約の所定の定めに違反した場合等において、現所
有者は、催告を要せずに直ちに本売買契約を解除することができます。
(注1)
(注2)
(注3)
(注4)
(注5)
本投資法人が土地譲受人に選ばれた場合の本土地の引渡しは平成25年2月7日に予定されています。建物は、本書の日付現在、未
着工ですが、平成26年4月に予定されている竣工の後に本投資法人がJ&J社から本建物建設請負契約の契約上の地位を譲り受け、
その後建物を取得する予定です。
IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の取得予定価格は、本投資法人が決定した本土地の入札金額に、建物建築が未着工であ
ることから、本定期建物賃貸借予約契約書に記載の建物建築に係る請負予定代金総額を合計した金額であり、参考値に過ぎませ
ん。実際の建物の請負代金が当該価格と同額になる保証はなく、したがって、実際のIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の
取得価格も変動する可能性があります。
建築未着工のため、建物状況調査報告書を取得していません。竣工に際し取得する予定です。
平成24年12月現在の計画に基づくものであり、今後、道路管理者等との協議により変更となる可能性があります。また、本物件
は、高規格堤防特別区域に指定される可能性があります。
本土地の所有権は本事業の終了認可の日(平成25年9月予定)に現所有者から本投資法人に移転します。
─ 79 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
賃貸借予約契約の概要
当事者名
予約期間
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社
本定期建物賃貸借予約契約書締結時から本土地上に
メディカルカンパニー
今後建築する建物に係る定期建物賃貸借契約締結時まで
本定期建物賃貸借予約契約書には以下の定めがあります。
(1) 本投資法人及びJ&J社は、本土地上に今後建築する建物(以下「本件予定建物」といいます。)の建設及び本
件予定建物の賃貸借等に関する取引について、以下のとおりとすることを相互に確認しています。
a.
本投資法人が本土地を落札した場合、本投資法人は、本売買契約を締結し、本土地を取得します。
b.
本投資法人が本売買契約に基づき本売主から本土地の引渡しを受けた場合、本投資法人は、J&J社に対し、
本土地を一時使用目的で賃貸します。
c.
J&J社は、J&J社が選定する建設会社との間で工事請負契約(以下「本請負契約」といいます。)を締結
し、本土地上に本件予定建物を建設させます。本請負契約上、請負代金から前渡金等を控除した請負代金
等残額の支払は、本件予定建物の引渡しが行われる時点で行われる旨定めます。
d.
J&J社は、本件予定建物の竣工後引渡前の時点において、本投資法人のJ&J社に対する前渡金等の支払と引
き換えに、本請負契約におけるJ&J社の発注者としての地位を本投資法人に対して譲渡します。その後、本
投資法人は、本請負契約に基づき、建設会社に対して請負代金等残額を支払い、本件予定建物の引渡を受
けます。当該引渡日に、J&J社は、本投資法人から本件予定建物を賃借します。
(2) 本請負契約の請負代金総額については予定額が定められています。本請負契約の請負代金総額が、当該予定額
の120%を超えることが予想される場合、J&J社は本請負契約締結以前に本投資法人に通知の上、本投資法人と設
計及び仕様の変更について協議し、本請負契約の請負代金総額について本投資法人と合意するものとされていま
す。この場合、賃貸借本契約に基づき支払われる賃料は、本請負代金総額の金額に応じ、所定の定めに従い増額
されるものとされています。
(3) J&J社は、本件予定建物を平成26年4月1日までに竣工させるものとされていますが、本件予定建物の仕様の変
更等により工期の延長が必要となった場合等は、平成26年10月1日以前までの範囲で竣工日を変更することがで
き、本投資法人及びJ&J社の合意により平成26年10月1日以降に変更することができるものとされています。
(4) 本投資法人及びJ&J社は、本定期建物賃貸借予約契約書の有効期間中、①本投資法人が本土地を落札できなか
った場合、②竣工日の変更につき本投資法人及びJ&J社が合意できなかった場合、③本件予定建物の仕様が本定
期建物賃貸借予約契約書により特定されたものと異なるものであることが判明した場合、④その他本定期建物賃
貸借予約契約書所定の場合には、本定期建物賃貸借予約契約書を解除することができます。ただし、②及び③の
場合、J&J社は解除権を有しません。解除された側の当事者は、違約金の支払の時点までに相手方が負担した費
用相当額(本土地の取得代金、本請負契約にかかる代金を含みますが、これに限られません。)を違約金として
相手方に支払わなければならないものとされています。ただし、本投資法人が本定期建物賃貸借予約契約書を解
除した場合、J&J社は、違約金の支払に代えて、本投資法人が本土地の取得に要した費用及びJ&J社による本土地
の買取りまでに本投資法人が負担した費用相当額(本土地の取得代金及び取得に要した費用を含みますが、これ
に限られません。)の合計金額を売買代金として、本投資法人が指定する日に、本土地を買い取るものとされて
います。ただし、前記のとおり、当該買取りに際しては、本土地の現所有者である都市再生機構の承諾が必要で
す。なお、本投資法人及びJ&J社は当該買取りに関して、お互いに協力の上現所有者の承諾を得ることができる
よう努力するものとされています。
─ 80 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
なお、本定期建物賃貸借予約契約書において、本投資法人とJ&J社は以下の内容の賃貸借本契約を締結することを
合意しています。
賃借人名
ジョンソン・エンド・
ジョンソン株式会社
メディカルカンパニー
土地賃貸借契約に関する合意事項の概要(注1)
総賃貸面積
年間賃料
業種
賃借人数
(稼働率)
(消費税別)
製造業
1
2,941.80㎡
(100%)
-(注2)
契約期間(注3) 敷金・保証金
1年2か月
(平成25年2月7
日から平成26年
4月1日まで)
-(注2)
契約更改・改定:
なし
賃借人にとっての本施設位置付け:
開発する高度医療機器の安全使用のための学習プログラムと機器の開発評価を実施する総合的な拠点(研究・研修
施設)の建設予定地です。
(注1)
(注2)
(注3)
本投資法人が本土地を取得した後に、J&J社が本土地上に本件予定建物を建築するため、本投資法人とJ&J社が締結する土地一時
使用賃貸借契約についての合意事項です。
賃借人からの同意を得られていないため、非開示としています。
建物の竣工予定日と同日までとなります。竣工日が遅れた場合には借地期間も延長となります。
賃借人名
ジョンソン・エンド・
ジョンソン株式会社
メディカルカンパニー
建物賃貸借契約に関する合意事項の概要(注1)
総賃貸面積
年間賃料
業種
賃借人数
(稼働率)
(消費税別)
製造業
1
4,714.00㎡
(100%)
契約期間
15年間
(平成26年4月
-(注2)
1日から平成41年
3月31日まで)
敷金・保証金
-(注2)
契約更改・改定:
・本賃貸借契約期間中、任意に解約することはできないとされています。
・本契約は本賃貸借期間の満了により終了し、更新がないとされていますが、賃借人が再契約の締結を希望する場
合、賃借人は、期間満了により本契約が終了する旨の通知を賃貸人より受領した日から6か月間優先交渉権を持
つこととされ、双方合意した場合、再契約を締結することができるとされています。
・賃料は、固定賃料及び変動賃料とされています。
・固定賃料は、本賃貸借期間中変更せず、賃貸人及び賃借人は借地借家法第32条の適用による増減を行うことがで
きないとされています。
・変動賃料は、本土地及び本件予定建物にかかる固定資産税(償却資産税を含みます。)、都市計画税及び本件予
定建物にかかる保険料の合計相当額とし、これに別途消費税を付加するものとされています。
その他の事項:
・賃借人は、本賃貸借期間の初日から3年経過時点及び以後3年毎に、賃貸人に本土地及び本件予定建物の購入を申
し出ることができるとされ、賃貸人は当該申出日から30日以内に、売買価格について賃借人と協議し、売買価格
及び引渡日について合意した場合は、賃借人は優先的に本土地及び本件予定建物を購入できるとされています。
・賃貸人は、本賃貸期間中本土地及び本件予定建物を第三者に売却する場合、事前にその旨を賃借人に通知するも
のとされ、賃借人が当該通知を受け取った日から20日以内に賃貸人に購入したい旨を申し出た場合には、賃貸人
は、当該申出日から30日以内に、売買価格について賃借人と協議し、当該期間内に売買価格及び引渡日について
合意した場合は、賃借人は優先的に本土地及び本件予定建物を購入できるとされています。
・賃貸人は、期間満了による本契約の終了を通知する際、併せて賃借人に本土地及び本件予定建物の購入の意思を
確認するものとされ、賃借人が購入したい旨を申し出た場合には、売買価格について賃借人と協議し、売買価格
及び引渡日について合意した場合は、賃借人は優先的に本土地及び本件予定建物を購入できるとされています。
(注1)
(注2)
本投資法人が、本件予定建物の引渡しを受けた後に、本投資法人とJ&J社が締結する定期建物賃貸借契約についての合意事項で
す。
本請負代金に所定の比率を乗じた額を賃料としていますが、賃借人からの同意を得られていないため、非開示としています。
─ 81 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
不動産価格調査機関
調査価格
価格時点
(注)
調査報告書の概要
一般財団法人日本不動産研究所
2,500百万円
平成24年12月14日
対象建物は建築着工前ですが、上記調査報告書では、対象建物が価格等調査の時点における基本設計書どおりに竣工し、建物賃
貸借契約が締結され、賃貸借が開始されることを前提にしています。なお、土地については別途不動産鑑定評価書を一般財団法人
日本不動産研究所より取得しております。
本物件の特性
■物件概要
・本投資法人初の開発型スキーム活用によるJ&J社の重要拠点の取得
・同社と共同で、開発リスクを本投資法人から排除したスキームを構築
・土地取得後、開発期間中もJ&J社から地代を得ることで収益を確保
■取得ハイライト
・J&J社のオフバランスでのサイエンスセンター(研究・研修施設)開発ニーズを捉え、リスクを排除した開発
型スキームにより継続性の高い資産を取得
・平成25年2月7日から新たに開始される土地一時使用賃貸借契約(期間1年2か月間)及び建物取得(平成26年4
月予定)時から新たに開始される定期建物賃貸借契約(期間15年間)に裏付けられた安定したキャッシュ・フ
ロー
・既存ポートフォリオ平均(5.9%)を上回るNOI利回り7.6%(建物竣工後)(注)でポートフォリオの収益性向上
に寄与
■継続性
・世界最大のトータルヘルスケアカンパニーである米国ジョンソン・エンド・ジョンソンの日本法人であるJ&J
社が平成26年竣工予定で新設するサイエンスセンター
・サイエンスセンターは、同社が開発する高度医療機器の安全使用のための学習プログラムと、機器の開発評価
を実施する総合的な拠点であり、現在J&J社の既存研修施設としては、MIT研究センター(福島県)、MIT東京
(東京都、IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)に統合予定)、MIT大阪(大阪府)の3か所を運営中
・医療施設・医療事業者の多い東京中心部からのアクセスが良く、東京国際空港(羽田空港)に近接する立地優
位性により国内の医療従事者に加えてアジアを中心とした海外の医療従事者の交流も見込む、J&J社にとって
極めて重要性が高い施設
・内視鏡外科手術や心臓・血管系疾患治療の治療トレーニングのシミュレーター等最先端医療設備が配備される
ほか、TVカンファレンスシステムや200名以上動員できる大型カンファレンスルームなどを設置予定
・土地取得から起算して計16年2か月間に及ぶ賃貸借契約に裏付けられた高い継続性
■汎用性
<立地>
国際競争拠点形成が進む約40haの開発エリアに所在
・本物件が所在する川崎市殿町地区は「キングスカイフロント」と呼ばれる国際戦略拠点であり、ライフサイエ
ンス・環境分野における世界最高水準の研究開発から新産業を創出する開発エリア
・国の「国際戦略総合特別区域」及び「特定都市再生緊急整備地域」に指定され、本物件の他、「産学公民連携
研究センター」、「実中研 再生医療・新薬開発センター」、「国立医薬品食品衛生研究所」等、官民挙げて
ライフサイエンス・環境研究開発機能を持った建物の建設計画が進められており、「ヨドバシカメラアッセン
ブリーセンター」、「全日本空輸ケータリングセンター」等、周辺ではゾーンごとのコンセプトに沿った開発
が進行中
国内はもとより海外とのスピーディなアクセスを備えた立地
・羽田空港の南西に位置し、首都高速神奈川6号川崎線「殿町IC」にも近接、京浜急行大師線「小島新田」駅か
らも徒歩圏内にあり、首都圏中心部の交通ネットワークの要に立地
・多摩川を挟んだ対岸の羽田空港とのアクセス道路建設の計画が進行中
<施設>
後継テナントの誘致が容易な研究開発施設としての汎用性の高い施設
・4階建て、延床面積4,714㎡(予定)の研究・研修施設であり、上記特区内での制度的優遇、周辺企業との連携
可能性から、研究開発施設としての高い汎用性を有する
・「キングスカイフロント計画」に基づく産業集積により、他のライフサイエンス・環境系企業の入居の他、公
的施設としての活用も想定しやすい施設
(注)
取得予定地落札後建物竣工までの間における土地の賃貸借をもとに算出したNOI利回りは、建物竣工後のNOI利回りとは異なりま
す。
─ 82 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<本投資法人によるソリューション提案>
<開発スキームのイメージ>
<国内外医療従事者の交流を企図した立地選定>
<「キングスカイフロント計画」概要と羽田空港に近接する国際戦略拠点>
─ 83 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
I-5
IIF大阪豊中データセンター
特定資産の概要
特定資産の種類
取得予定年月日
取得予定価格
信託設定日
信託受益
信託受託者
権の概要
信託期間満了日
所在地
土地
不動産信託受益権
平成25年2月7日
5,600百万円
平成13年12月18日
三菱UFJ信託銀行
株式会社
平成35年2月28日
大阪府豊中市新千里西町
一丁目1番38
4,769.70㎡
商業地域
面積
用途地域
容積率/建ぺい
600%/制限なし(注)
率
所有・それ以外
所有権
の別
担保設定の有無
調査業者
調査年月日
建物状況 緊急修繕費
評価の概 短期修繕費
要
長期修繕費
建築時期
延床面積
種類
事務所
構造と階数
PM会社
なし
483,440,000円
40,280,000円(12年間)
鉄骨鉄筋コンクリート造陸屋
根地下2階付10階建
平成3年9月19日
20,027.14㎡
年平均
建物
株式会社ERIソリューション
平成24年11月14日
0円
0円
所有・それ以外
所有権
の別
野村ビルマネジメント株式会
社
土壌:
・調査会社
・特記事項
株式会社フィールド・パートナーズ
対象地においては、土壌汚染が存在する可能性は小さいとされています。
特記事項
該当事項はありません。
(注)
本物件に係る土地の建ぺい率は、本来80%ですが、防火地域内の耐火建築物であるため、制限なしとなっています。
賃借人名
野村ビルマネジメント
株式会社
業種
不動産業
賃借人数
1
賃貸借の概要
総賃貸面積
年間賃料
(稼働率) (消費税別)
20,027.14㎡
(100%)
-(注)
契約期間
敷金・保証金
10年間
(平成25年2月7日
から平成35年
2月6日まで)
-(注)
転貸借:
・賃貸人は、賃借人が本件建物の一部又は全部を、データセンター、事務所、倉庫及び駐車場として第三者に転貸
を行うことを目的として、賃借人に対し本件建物を賃貸し、賃借人はこれを賃借するとされています。
契約更改・改定:
・賃貸借期間中において、賃貸人及び賃借人は、本契約を任意に解約することはできないとされています。ただ
し、賃貸借開始日から満5年を経過した時点で、本契約の継続について協議を行うことができるものとされてい
ます。
・賃借人が賃貸人に支払う賃料は、転借人が賃借人に支払うべき賃料等(賃料、共益費、駐車場使用料、倉庫使用
料、設備使用料、礼金、更新料、遅延損害金等並びにこれらに係る消費税及び地方消費税相当額)とされていま
す(いわゆるパス・スルー型)。
賃借人にとっての本施設位置付け:
本物件のメインエンドテナントである大手ITソリューション企業の関西地区における事業運営に不可欠な最重要拠
点です。
(注)
賃借人から同意を得られていないため、非開示としています。
─ 84 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
鑑定機関
鑑定評価額
価格時点
直接還元法による収益価格
還元利回り
DCF法による収益価格
割引率
最終還元利回り
原価法による積算価格
土地割合
建物割合
鑑定評価書の概要
一般財団法人日本不動産研究所
6,030百万円
平成24年12月14日
6,070百万円
6.7%
5,990百万円
5.8%
6.3%
5,650百万円
56.1%
43.9%
本物件の特性
■物件概要
・大手ITソリューション企業グループの関西地区における事業運営に不可欠な最重要拠点
・近年高まる災害対策バックアップニーズに応えるハイスペックかつ希少性のある施設
■取得ハイライト
・売主のポートフォリオ戦略に基づく売却ニーズを捉え、買主としての信頼性、先行者としての知名度を活かし
た相対取引による取得を実現
・本物件のメインエンドテナントである大手ITソリューション企業(以下「エンドテナントIT企業」といいま
す。)が、同社における大阪府内唯一のLGWAN(注)接続拠点を有する本施設を大阪地域の最重要拠点として長
期利用
・データセンターの運営ノウハウを有する野村ビルマネジメント株式会社をマスターレッシーに招聘し、テナン
ト管理を効率化
・既存ポートフォリオ平均(5.9%)を上回るNOI利回り7.5%でポートフォリオの収益性向上に寄与
(注)
LGWANとは総合行政ネットワーク(Local Government Wide Area Network)の略称で、地方公共団体の組織内ネットワークを
相互に接続し、地方公共団体間のコミュニケーションの円滑化、情報の共有による情報の高度利用を図ることを目的とする、
高度なセキュリティを維持した行政専用のネットワーク。自治体の業務ネットワーク接続はLGWAN経由が必須となっていま
す。
■継続性
・エンドテナントIT企業にとって、全国に展開するデータセンターの中でも延床面積でトップ5に入る基幹施設
・エンドテナントIT企業が非常用発電設備の増設、施設内のオイルタンクの容量アップ等、データセンターとし
ての冗長性強化のために設備投資を実施し、継続的に長期利用
・エンドテナントIT企業グループが展開するデータセンターや顧客システムとの相互ネットワーク化による効率
的な運営
・優れた立地特性、強固な地盤を武器に近年高まる災害対策バックアップニーズを確実に取り込み高稼働率を維
持
・オフィス機能部分はインテリジェントビルとしての高いスペックと安定性を背景にシステム開発企業、ITサー
ビスプロバイダー等の企業による賃貸需要を有する
■汎用性
<立地>
高い標高、強固な地盤に支えられるデータセンター適地
・標高73m超のため津波の影響を受ける可能性が低く、かつ地盤の固い(標準貫入試験でN値50以上=きわめて
硬い)千里丘陵に立地
・西日本向けデータセンター拠点としての評価が高く、東日本大震災以降は東日本のバックアップ機能としての
優位性が改めて評価されたデータセンター適地
交通利便性を確保した立地
・北大阪急行電鉄南北線及び大阪高速鉄道大阪モノレール線の「千里中央」駅から徒歩8分、「新大阪」駅や大
阪中心部の「梅田」駅、大阪国際空港(伊丹空港)から30分以内のアクセスが可能な、データセンター、研究
開発施設、企業本社等の用途に適したエリア
・通常時の管理に加え、システム保守要員による24時間の緊急時技術対応が可能な利便性を確保
<施設>
高いスペックと施設としての汎用性
・堅牢な支持地盤に耐震構造設計が施され、個別空調方式、天井高2,600~2,800mm、床耐荷重300~500kg/㎡、
特別高圧2回線受電等、研究開発施設、バックオフィスなど多用途に転用可能な施設
・実負荷稼働で72時間の継続稼働が可能な非常用発電設備、UPS(無停電電源装置)を装備し、データセンター
部分はセキュリティ面でも非接触ICカードと手のひら静脈認証による複数階層に及ぶ高いセキュリティ体制を
完備
・特定非営利活動法人日本データセンター協会(JDCC)による総合評価として主要部分でティア3相当(4段階
評価・ティア4が最高)に該当し、大阪において希少性のある施設
・周辺に駐車場を有する施設が少ない中、駐車場(全83台)を有することにより広域活動を企図するテナントへ
の訴求が可能
─ 85 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<本投資法人によるソリューション提案>
<本施設における新規マスターリース・スキーム>
新たに締結する期間10年間の定期建物賃貸借契
約(パス・スルー型)において、テナント管理
の効率化及びテナントニーズの汲み取りにより
収益の最大化を図るために、データセンターの
運営ノウハウを有する野村ビルマネジメント株
式会社をマスターレッシーとして招聘
<周辺にデータセンター等産業用不動産が集積するエリア>
<ご参考:関西のデータセンター市場について>
─ 86 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
I-6
IIF大阪南港ITソリューションセンター
特定資産の種類
取得予定年月日
取得予定価格
信託設定日
信託受益
信託受託者
権の概要
信託期間満了日
土地
特定資産の概要(注1)
不動産信託受益権
調査業者
平成25年2月7日
調査年月日
1,150百万円
建物状況 緊急修繕費
評価の概 短期修繕費
平成25年2月7日
要
三菱UFJ信託銀行
長期修繕費
株式会社
平成35年2月28日
年平均
所在地
大阪府大阪市住之江区
南港北一丁目21番 他
面積
13,200.07㎡
構造と階数
建物
建築時期
株式会社東京建築検査機構
平成24年11月14日
0円
0円
0円
0円(12年間)
本棟:
鉄骨鉄筋コンクリート造陸屋
根地下1階付6階建
附属建物:
鉄筋コンクリート造陸屋根平
家建
本棟:平成4年3月26日
附属建物:平成4年3月31日
18,429.14㎡
本棟:事務所
附属建物:守衛所
用途地域
準工業地域・工業専用地域
延床面積
容積率/建ぺい
400%(注2)/70%(注3)
種類
率
所有・それ以外
所有・それ以外
所有権
所有権
の別
の別
PM会社
担保設定の有無
なし
シービーアールイー株式会社
土壌:
・調査会社 株式会社フィールド・パートナーズ
・特記事項 対象地においては、事業活動に伴う土壌汚染の可能性は小さいことが確認されています。埋立材料に
含まれる重金属等による自然由来等の土壌汚染が存在する可能性は否定できませんが、現状の土地利
用においては敷地の大半が舗装・建物基礎で覆われていることから埋立材料による有害物質の直接摂
取による健康影響の可能性は小さく、また地域的に地下水飲用もないと思われるため地下水摂取によ
る健康影響は考えにくいとされています。
特記事項
該当事項はありません。
(注1)
(注2)
(注3)
未登記の倉庫がありますが、本投資法人による取得時までに登記予定です。
本物件に係る土地の容積率は本来281.62%ですが、「咲洲コスモスクエア地区地区計画」により400%となっています。
本物件に係る土地の建ぺい率は、本来60%ですが、角地緩和の適用により70%となっています。
賃借人名
株式会社野村総合研究所
業種
情報通信業
賃貸借の概要
総賃貸面積
年間賃料
賃借人数
(稼働率) (消費税別)
1
18,429.14㎡
(100%)
-(注)
契約期間
敷金・保証金
10年間
(平成25年2月7日
から平成35年
2月28日まで)
-(注)
契約更改・改定:
・賃貸借期間中、賃料の改定は行わないものとされています。
・賃貸借期間中、本契約は解約できないものとされています。なお、賃借人の債務不履行等の解除事由に該当する
場合は、賃貸人は解除が可能であり、賃借人は賃貸人に対し、敷金相当額に解除日から期間満了日までの残存期
間の賃料相当額全額を加算した金額を違約金として支払うものとされています。
・契約は更新しないものとされています。ただし、賃貸人及び賃借人は、期間満了日の2年前から1年前までの間
に、再契約につき協議し、合意に至った場合は、期間満了日の1年前までに、再契約を締結することができると
されています。
賃借人にとっての本施設位置付け:
大手システムインテグレーターである株式会社野村総合研究所の関西地区の基幹施設です。
その他の事項:
・平成26年4月分の賃料より、賃貸借物件に係る1月1日起算による固定資産税・都市計画税納税通知書記載の年税
額合計が、予め合意した想定納税額を上回った場合、賃借人は賃料に加えて、差額相当額の追加賃料を賃貸人に
支払うものとされています。
・躯体に係る修繕工事(資本的支出を伴う大規模修繕を含みます。以下本欄において同じです。)を除く、全ての
修繕工事は賃借人の負担とされています。
(注)
賃借人から同意を得られていないため、非開示としています。
─ 87 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
鑑定機関
鑑定評価額
価格時点
直接還元法による収益価格
還元利回り
DCF法による収益価格
割引率
最終還元利回り
原価法による積算価格
土地割合
建物割合
鑑定評価書の概要
一般財団法人日本不動産研究所
2,030百万円
平成24年12月14日
2,040百万円
6.4%
2,010百万円
6.0%
6.9%
2,120百万円
37.4%
62.6%
本物件の特性
■物件概要
・大手システムインテグレーターである株式会社野村総合研究所の関西地区の基幹施設
・研究所・データセンター等が集積する大阪南港咲洲コスモスクエア地区に所在する、事業継続・災害復旧への
対策が施された堅牢な施設
■取得ハイライト
・株式会社野村総合研究所の本施設のオフバランスを柱とするCRE戦略実行を捉え、買主としての信頼性、先行
者としての知名度を活かした相対取引による取得を実現
・定期建物賃貸借契約(期間10年間)に裏付けられた安定したキャッシュ・フロー
・既存ポートフォリオ平均(5.9%)を上回るNOI利回り8.6%でポートフォリオの収益性向上に寄与
■継続性
・業界トップクラスの収益力を誇る日本有数のシステムインテグレーター(以下「Sler」といいます。)である
株式会社野村総合研究所の基幹施設
・全国5か所の拠点の中で、関西地区の基幹施設であり、関東地区所在施設の補完機能も兼備
・本投資法人による取得以前から株式会社野村総合研究所によって実施されている、施設の機能維持を目的とす
る継続的な資本投下
・平成25年2月7日から新たに開始される期間10年間の定期建物賃貸借契約に裏付けられた高い継続性
■汎用性
<立地>
大阪市中心部への良好なアクセス
・地下鉄中央線「コスモスクエア」駅及びニュートラム南港ポートタウン線「ポートタウン東」駅から徒歩圏に
立地し、最寄駅から大阪中心部の「梅田」駅や「新大阪」駅まで地下鉄で約30分、大阪国際空港(伊丹空港)
や関西国際空港まで車で約35分~40分と、良好なアクセスを確保
・咲洲地区へのアクセスは、①夢咲トンネル(一般道)、②大阪港咲洲トンネル(一般有料道・地下鉄中央
線)、③阪神高速4号湾岸線、④南側ルート(一般道・阪神高速4号湾岸線・ニュートラム)、の4つのルート
が確保されており、緊急時の24時間対応が可能
データセンター、研究開発施設等が集積するエリア
・災害発生時の事業継続、災害復旧への対応力に優位なエリアであり、日本アイ・ビー・エム株式会社や株式会
社エヌ・ティ・ティ・ドコモ等のデータセンターのほか、情報通信センター、電算センター、研究開発施設等
が集積するエリア
・大阪市の「成長戦略拠点」に指定され、大阪府・大阪市・関西経済連合会等で構成する「夢洲・咲洲地区企業
等誘致協働チーム」による企業誘致も促進されている
地震、津波等の災害に強い立地
・阪神淡路大震災時にも、液状化被害はなく、アクセスルートの耐震対策・津波対策について、大阪府の咲洲庁
舎への一部移転時に、実施済み又は実施予定とされている
<施設>
地震・水害・液状化等への対策を追求した設計
・地表面下63m以深の第二天満層を支持層とした225本の杭による支持力確保、大阪湾最低潮位面約+9mの1階床
レベル設定、CPU室全体への水平二次元免震床採用等
賃借人のビジネスを支えるトップレベルのスペック
・個別空調方式、天井高2,550mm(サーバールームフリーアクセスフロア高650mm)、床耐荷重600kg/㎡(水平
二次元免震床後)、特別高圧3回線スポットネットワーク受電を備える施設
・実負荷稼働で48時間の継続稼働が可能な非常用発電設備、UPS(無停電電源装置)を装備
・非接触ICカード、X線検査装置及び3Dホログラフィックボディスキャナによる入退館等、複数階層に及ぶ高い
セキュリティ体制を完備
・本施設の有する非常時対応能力は、次頁の一般的なデータセンターの評価基準に照らしても優れている
─ 88 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
<本投資法人によるソリューション提案>
<ご参考:株式会社野村総合研究所について>
<各種災害対策が施された堅牢な施設>
<賃借人のビジネスを支えるトップレベルのスペック>
─ 89 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要
以下の記載におけるIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)又は同物件を含むポートフォリオの全部若
しくは一部に関する取得(予定)価格、賃貸借契約の状況その他の情報及び数値に関しては、前記「(1) 第
11期取得済資産及び取得予定資産の概要 ① IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)について」をご参照
下さい。
① ポートフォリオ一覧
取得予定資産取得後における本投資法人のポートフォリオは、インダストリアル不動産23物件(取得
(予定)価格の合計89,113百万円)、インフラ不動産6件(取得(予定)価格の合計76,244百万円)となり
ます。
アセット 目標投 アセット
クラス 資比率 カテゴリー
インダス
トリアル
不動産
インフラ
不動産
エリア
(注1)
物件名称
IIF東雲ロジスティクスセンター
(準共有持分53%)
IIF野田ロジスティクスセンター
IIF新砂ロジスティクスセンター
IIF厚木ロジスティクスセンター
IIF越谷ロジスティクスセンター
IIF習志野ロジスティクスセンター
(底地)
東京圏
IIF習志野ロジスティクスセンターⅡ
(底地)
物流施設
IIF厚木ロジスティクスセンターⅡ
IIF横浜都筑ロジスティクスセンター
IIFさいたまロジスティクスセンター
IIF厚木ロジスティクスセンターⅢ
50%~
IIF川口ロジスティクスセンター
80%
IIF柏ロジスティクスセンター
IIF西宮ロジスティクスセンター
大阪圏 IIF神戸ロジスティクスセンター
IIF東大阪ロジスティクスセンター
名古屋圏 IIF名古屋ロジスティクスセンター
物流施設 小計
IIF戸塚テクノロジーセンター(底地)
IIF横浜都筑テクノロジーセンター
IIF三鷹カードセンター
工場・研究
東京圏 IIF東雲R&Dセンター
開発施設等
IIF蒲田R&Dセンター
IIF川崎サイエンスセンター(開発物
件)
工場・研究開発施設等 小計
インダストリアル不動産 中計
IIF羽田空港メインテナンスセンター
東京圏 IIF座間ITソリューションセンター
IIF品川データセンター
20%~ インフラ
50%
施設
IIF神戸地域冷暖房センター
大阪圏 IIF大阪豊中データセンター
IIF大阪南港ITソリューションセンター
インフラ不動産 中計
ポートフォリオ 合計
─ 90 ─
期末算定価
取得(予定)
額、鑑定評
対資産
価格
価額又は調
総額比
(百万円)
査価格
(%)
(注2)
(百万円)
(注3)
13,700
8.3
14,600
6,500
5,300
2,100
2,000
3.9
3.2
1.3
1.2
6,880
5,810
1,870
2,290
1,190
0.7
2,040
3,350
2.0
3,970
3,100
2,350
1,490
2,290
1,770
1,810
1,300
5,193
2,280
1,050
56,773
4,500
1,100
8,700
8,800
7,200
1.9
1.4
0.9
1.4
1.1
1.1
0.8
3.1
1.4
0.6
34.3
2.7
0.7
5.3
5.3
4.4
3,300
2,690
1,730
2,560
2,790
2,290
1,490
5,900
2,630
1,130
63,970
4,760
1,250
9,160
10,700
7,510
2,040
1.2
2,500
32,340
89,113
41,110
5,384
4,900
18,100
5,600
1,150
76,244
165,357
19.6
53.9
24.9
3.3
3.0
10.9
3.4
0.7
46.1
100.0
35,880
99,850
39,500
5,600
6,300
14,700
6,030
2,030
74,160
174,010
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(注1)
(注2)
(注3)
エリアについては、以下のとおりです。
「東京圏」とは、東京都、神奈川県、千葉県及び埼玉県をいいます。
「大阪圏」とは、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県及び和歌山県をいいます。
「名古屋圏」とは、愛知県、三重県及び岐阜県をいいます。
「取得(予定)価格」は、売買契約書又は基本協定書に記載された売買代金を記載しています。ただし、IIF羽田空港メインテナン
スセンターについては、売買契約書上には税込みの金額が記載されていますが、税抜きの金額を記載しています。IIF川崎サイエン
スセンター(開発物件)の取得予定価格は、本投資法人が決定した土地の入札金額に、本定期建物賃貸借予約契約書に記載の建物
建築に係る請負予定代金総額を合計した金額であり、参考値に過ぎません。本定期建物賃貸借予約契約書上の請負予定代金総額は
確定額ではなく、増額される可能性があり、実際の建物の請負代金総額が本定期建物賃貸借予約契約書記載の金額と同額になる保
証はありません。したがって、実際のIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の取得価格も変動する可能性があります。
「期末算定価額、鑑定評価額又は調査価格」は、既存保有資産については、平成24年6月30日を価格時点とする本投資法人規約に定
める資産評価の方法及び基準並びに投信協会の定める規則に基づく鑑定評価書に基づき、第11期取得済資産については平成24年12
月1日、取得予定資産については平成24年12月14日をそれぞれ価格時点とする、一般財団法人日本不動産研究所又はシービーアール
イー株式会社による鑑定評価書又は調査報告書に基づいています。
─ 91 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
②
アセット
カテゴリー
テナントとの契約状況
取得予定資産取得後における本投資法人のポートフォリオに係る賃貸借契約は、以下のとおりです。
物
件
番
号
L-1
L-4
L-5
L-6
L-7
L-8
L-9
L-10
物流施設
L-11
L-12
L-13
L-14
L-15
L-16
L-17
L-18
L-19
物件名称
テナント名称
賃借
人数
契約形態
IIF 東 雲 ロ ジ ス テ 佐川急便株式会
定期建物
1
ィクスセンター
社
賃貸借契約
三菱商事ロジス
定期建物
ティクス株式会
賃貸借契約
IIF 野 田 ロ ジ ス テ 社
2
ィクスセンター
三菱電機ロジス
定期建物
ティクス株式会
賃貸借契約
社
IIF 新 砂 ロ ジ ス テ 佐川急便株式会
普通建物
1
ィクスセンター
社
賃貸借契約
IIF 厚 木 ロ ジ ス テ 株式会社富士ロ
定期建物
1
ィクスセンター
ジテック
賃貸借契約
IIF 越 谷 ロ ジ ス テ
定期建物
1
株式会社ツカサ
ィクスセンター
賃貸借契約
IIF 西 宮 ロ ジ ス テ
定期建物
1
鈴與株式会社
ィクスセンター
賃貸借契約
鹿島リース
IIF 習 志 野 ロ ジ ス
株式会社
1
事業用定期
ティクスセンター
JA三井リース建 (注5) 借地契約
(底地)
物株式会社
IIF 習 志 野 ロ ジ ス 三菱UFJ信託
事業用定期
1
ティクスセンター 銀 行 株 式 会 社
借地契約
(注7)
Ⅱ(底地)
IIF 厚 木 ロ ジ ス テ サン都市建物
普通建物
1
ィクスセンターⅡ 株式会社
賃貸借契約
IIF 横 浜 都 筑 ロ ジ
東京ロジファク
定期建物
1
スティクスセンタ
トリー株式会社
賃貸借契約
ー
IIF さ い た ま ロ ジ 株式会社MM
普通建物
1
スティクスセンタ コーポレーショ
賃貸借契約
ー
ン
IIF 名 古 屋 ロ ジ ス DHLサプライチ
定期建物
1
ティクスセンター ェーン株式会社
賃貸借契約
IIF 厚 木 ロ ジ ス テ 東京ロジファク
定期建物
1
ィクスセンターⅢ トリー株式会社
賃貸借契約
IIF 川 口 ロ ジ ス テ 明治ロジテック
定期建物
1
ィクスセンター
株式会社
賃貸借契約
IIF 神 戸 ロ ジ ス テ
普通建物
1
株式会社日新
ィクスセンター
賃貸借契約
摂津倉庫株式会
定期建物
社
IIF 東 大 阪 ロ ジ ス
賃貸借契約
2
株式会社セガ・
ティクスセンター
普通建物
ロジスティクス
賃貸借契約
サービス
IIF 柏 ロ ジ ス テ ィ 日本通運株式会
定期建物
1
クスセンター
社
賃貸借契約
─ 92 ─
総賃貸
可能面積
(㎡)
(注1)
年間賃料
(消費税別)
(百万円)
(注2)
795
27,493.29
(注4)
38,828.10
契約
期間
賃貸借
残存
期間
(注3)
20年
12.9年
10年
3.0年
5年
3.1年
445
5,741.75
338
20年
5.3年
10,959.68
-(注6)
5年
4.2年
10,113.50
151
10年
7.7年
10,608.00
120
20年
12.4年
19,834.71
(土地)
-(注6)
20年
8.4年
58,070.00
(土地)
232
50年
48.1年
20,661.13
-(注6)
10年
9.4年
9,464.03
-(注6)
15年
11.0年
8,995.00
134
7.5年
1.6年
8,721.01
97
3年
0.9年
16,584.64
-(注6)
5.3年
3.8年
11,705.02
-(注6)
2年
1.7年
39,567.74
-(注6)
11.7年
11.5年
7年
5.0年
2年
2.0年
5年
4.6年
20,461.73
17,373.53
-(注6)
-(注6)
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
アセット
カテゴリー
物
件
番
号
物件名称
テナント名称
IIF 戸 塚 テ ク ノ ロ
大成建設株式会
F-1 ジーセンター(底
社
地)
テュフ ライン
IIF 横 浜 都 筑 テ ク
F-2
ランド ジャパ
ノロジーセンター
ン株式会社
IIF 三 鷹 カ ー ド セ 株式会社
F-3
ンター
ジェーシービー
工場・研究
IIF 東 雲 R&D セ ン 日本ユニシス
開発施設等 F-4
ター
株式会社
IIF 蒲 田 R&D セ ン 東京計器株式会
F-5
ター
社
ジョンソン・エ
IIF 川 崎 サ イ エ ン ンド・ジョンソ
F-6 スセンター(開発 ン株式会社
物件)
メディカルカン
パニー
IIF 神 戸 地 域 冷 暖 大阪ガス株式会
I-1
房センター
社
IIF 羽 田 空 港 メ イ
日本航空株式会
I-2 ンテナンスセンタ
社
ー
日本アイ・ビ
IIF 座 間 IT ソ リ ュ
I-3
ー・エム株式会
ーションセンター
インフラ
社
施設
IIF 品 川 デ ー タ セ 株式会社ザイマ
I-4
ンター
ックスアクシス
IIF 大 阪 豊 中 デ ー 野村ビルマネジ
I-5
タセンター
メント株式会社
IIF 大 阪 南 港 IT ソ
株式会社野村総
I-6 リューションセン
合研究所
ター
合計/平均
(注1)
(注2)
(注3)
(注4)
(注5)
(注6)
(注7)
(注8)
総賃貸
可能面積
(㎡)
(注1)
年間賃料
(消費税別)
(百万円)
(注2)
賃貸借
残存
期間
(注3)
賃借
人数
契約形態
1
事業用定期
借地契約
31,442.47
(土地)
276
30年
27年
1
定期建物
賃貸借契約
4,655.48
115
22年
17.5年
21,615.01
730
16.5年
5.9年
17,045.30
-(注6)
26.0年
2.0年
21,896.56
-(注6)
14.9年
13.0年
4,714.00
(建物)
-(注6)
16.2年
(注8)
16.0年
(注8)
11,275.39
661
12年
12年
11.2年
11.2年
1
1
1
1
2
普通建物
賃貸借契約
普通建物
賃貸借契約
定期建物
賃貸借契約
定期建物
賃貸借契約
土地一時
使用賃貸借
契約
定期建物
賃貸借契約
契約
期間
1
定期建物
賃貸借契約
81,995.81
1,849
15.4年
12.7年
1
定期建物
賃貸借契約
10,931.89
-(注6)
10年
8.3年
19,547.11
-(注6)
10年
8.9年
20,027.14
-(注6)
10年
9.8年
18,429.14
-(注6)
10.1年
9.9年
598,758.16
10,647
15.4年
10.3年
1
1
定期建物
賃貸借契約
定期建物
賃貸借契約
1
定期建物
賃貸借契約
32
-
「総賃貸可能面積」は、各不動産及び信託不動産に係る賃貸借契約書に表示された建物又は土地(底地の場合)に係
る賃貸面積及び賃貸借契約を締結していない区画の賃貸可能面積の合計面積を記載しています。ただし、IIF新砂ロジ
スティクスセンターについては、登記簿上の延床面積を記載しています。IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)に
ついては、竣工後に締結する予定の定期建物賃貸借契約に基づき記載しています。
「年間賃料」は、各不動産及び信託不動産に係る賃貸借契約書(取得予定資産については、各取得予定資産の取得予
定日において効力を有する予定の各取得予定資産に係る賃貸借契約書)に表示された建物又は土地(底地の場合)に
係る月間賃料を12倍することにより年換算して算出した金額(ただし、複数の賃貸借契約が契約されている不動産及
び信託不動産については、その合計額によります。)を、百万円未満を四捨五入して記載しています。したがって、
各不動産及び信託不動産の年間賃料の合計がポートフォリオ合計と一致しない場合があります。
「賃貸借残存期間」は、取得予定資産の取得予定日(IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)については土地の引渡
予定日)のうち最終の日である平成25年4月12日から、各不動産及び信託不動産に係る賃貸借契約書(取得予定資産に
ついては、各取得予定資産の取得予定日において効力を有する予定の各取得予定資産に係る賃貸借契約書)に表示さ
れた賃貸借契約満了日までの期間を記載しています。
佐川急便株式会社が賃借するIIF東雲ロジスティクスセンターについては、賃貸借契約書に表示された年間賃料に53%
(信託受益権の準共有持分割合)を乗じ、百万円未満を四捨五入して記載しています。
IIF習志野ロジスティクスセンター(底地)における共同借地人については、賃借人数を1として計算しています。
IIF厚木ロジスティクスセンター、IIF習志野ロジスティクスセンター(底地)、IIF厚木ロジスティクスセンターⅡ、
IIF横浜都筑ロジスティクスセンター、IIF厚木ロジスティクスセンターⅢ、IIF川口ロジスティクスセンター、IIF神戸
ロジスティクスセンター、IIF東大阪ロジスティクスセンター、IIF柏ロジスティクスセンター、IIF東雲R&Dセンター、
IIF蒲田R&Dセンター、IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)、IIF座間ITソリューションセンター、IIF品川データ
センター、IIF大阪豊中データセンター及びIIF大阪南港ITソリューションセンターの年間賃料については、賃借人から
の同意が得られていないため非開示としています。なお、合計額の算出に際し、IIF川崎サイエンスセンター(開発物
件)については、竣工後に締結する予定の定期建物賃貸借契約に基づき記載しています。
IIF習志野ロジスティクスセンターⅡ(底地)上に存する建物は三菱UFJ信託銀行株式会社を受託者として信託され
ているため、賃借人は三菱UFJ信託銀行株式会社ですが、建物のエンドテナントは異なります。
IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の契約期間及び賃貸借残存期間は、土地落札後に締結する予定の土地の賃貸
借契約の期間1年2か月とその後建物の竣工後に締結する予定の定期建物賃貸借契約の期間15年を合算して算出してい
ます。
─ 93 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
③
主な賃借人への賃貸条件
i. 主要な賃借人(注1)の概要及び賃借人の全体概要
賃借人の名称
業種
物件名称
航空 IIF羽田空港メイン
運送業 テナンスセンター
日本航空株式会社
契約
満了日
年間賃料
(消費税別)
(百万円)
(注2)
賃料
比率
(%)
(注3)
賃貸面積
(㎡)
(注4)
面積
比率
(%)
(注5)
敷金
保証金
(百万円) (百万円)
(注6)
(注6)
平成37年
12月31日
1,849
17.4
81,995.81
13.7
973
-
小計
-
-
-
1,849
17.4
81,995.81
13.7
973
-
賃借人全体の合計
-
-
-
10,647
100.0
597,975.91
100.0
8,930
193
(注1)
(注2)
(注3)
(注4)
(注5)
(注6)
主要な賃借人とは、当該賃借人への賃貸面積が全賃貸面積(ポートフォリオ全体の総賃貸面積の合計)の10%以
上を占める賃借人です。
「年間賃料」は、各不動産及び信託不動産に係る当該賃借人との間の賃貸借契約書(取得予定資産については、
各取得予定資産の取得予定日において効力を有する予定の各取得予定資産に係る賃貸借契約書)に表示された建
物又は土地(底地の場合)に係る月間賃料を12倍することにより年換算して算出した金額(ただし、複数の賃貸
借契約が契約されている不動産及び信託不動産については、その合計額によります。)を、百万円未満を四捨五
入して記載しています。IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)については、竣工後に締結する予定の定期建物
賃貸借契約に基づき記載しています。
「賃料比率」は、各賃借人の年間賃料の賃借人全体の合計に対する比率を記載しています。IIF川崎サイエンスセ
ンター(開発物件)については、竣工後に締結する予定の定期建物賃貸借契約に基づき記載しています。
「賃貸面積」は、賃借人毎の建物又は土地(底地の場合)の賃貸面積を意味し、賃貸借契約書(取得予定資産に
ついては、各取得予定資産の取得予定日において効力を有する予定の各取得予定資産に係る賃貸借契約書)に表
示されているものを記載しています。IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)については、竣工後に締結する予
定の定期建物賃貸借契約に基づき記載しています。
「面積比率」は、各賃借人に対する賃貸面積の総賃貸面積(建物又は土地(底地の場合)毎の総賃貸面積を意味
し、賃貸借契約書(取得予定資産については、各取得予定資産の取得予定日において効力を有する予定の各取得
予定資産に係る賃貸借契約書)の表示に基づいています。)の合計に対する比率を記載しています。IIF川崎サイ
エンスセンター(開発物件)については、竣工後に締結する予定の定期建物賃貸借契約に基づき記載しています。
「敷金」及び「保証金」は、各不動産及び信託不動産に係る当該賃借人との間の賃貸借契約書(取得予定資産に
ついては、各取得予定資産の取得予定日において効力を有する予定の各取得予定資産に係る賃貸借契約書)に表
示された敷金及び保証金の予定残高を記載しています。IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)については、竣
工後に締結する予定の定期建物賃貸借契約に基づき記載しています。
ii. 年間賃料比率において10%以上を占める賃借人
年間賃料(消費税別)
賃借人の名称
(百万円)(注1)
(注1)
(注2)
(注3)
賃料比率
(%)(注2)
日本航空株式会社
1,849
17.4
佐川急便株式会社(注3)
1,133
10.6
小計
2,982
28.0
賃借人全体の合計
10,647
100.0
「年間賃料」は、各不動産及び信託不動産に係る賃貸借契約書(取得予定資産については、各取得予定資産の取
得予定日において効力を有する予定の各取得予定資産に係る賃貸借契約書)に表示された建物又は土地(底地の
場合)に係る月間賃料を12倍することにより年換算して算出した金額(ただし、複数の賃貸借契約が契約されて
いる不動産及び信託不動産については、その合計額によります。)を、百万円未満を四捨五入して記載していま
す。IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)については、竣工後に締結する予定の定期建物賃貸借契約に基づき
記載しています。
「賃料比率」は、各賃借人の年間賃料の賃借人全体の合計に対する比率を記載しています。
佐川急便株式会社が賃借するIIF東雲ロジスティクスセンターについては、賃貸借契約書に表示された年間賃料に
53%(信託受益権の準共有持分割合)を乗じ、百万円未満を四捨五入して記載しています。
─ 94 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
④
主要な不動産等に関する情報
本投資法人の既存保有資産及び取得予定資産のうち、本書の日付現在において、「年間賃料合計」が
「全年間賃料合計」の10%以上を占める不動産は、以下のとおりです。
IIF羽田空港メインテナンスセンター
1
テナント総数
1,849百万円
年間賃料(消費税別)(注1)
17.4%
賃料比率(注2)
81,995.81㎡
総賃貸面積(注3)
81,995.81㎡
総賃貸可能面積
100.0%
平成24年12月31日
100.0%
平成24年 6 月30日
100.0%
平成23年12月31日
100.0%
平成23年 6 月30日
100.0%
平成22年12月31日
最近5年の稼働率の推移
100.0%
平成22年 6 月30日
100.0%
平成21年12月31日
6
100.0%
平成21年
月30日
100.0%
平成20年12月31日
100.0%
平成20年 6 月30日
(注1)
(注2)
(注3)
「年間賃料」は、当該不動産に係る賃貸借契約書に表示された月間賃料を12倍することにより年換算して算出し
た金額を、百万円未満を四捨五入して記載しています。
「賃料比率」は、当該賃借人の年間賃料の賃借人全体の合計に対する比率を記載しています。
「総賃貸面積」は、当該不動産に係る賃貸借契約書に表示された賃貸面積を記載しています。
─ 95 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
⑤
ポートフォリオ分散の状況
(イ) アセットカテゴリー別
アセットカテゴリー
物流施設
工場・研究開発施設等
インフラ施設
合計
(注1)
(注2)
(ロ)
比率(%)
(注2)
36.8
20.6
42.6
100.0
エリア別
東京圏
大阪圏
名古屋圏
合計
物件数
22
6
1
29
期末算定価額、
鑑定評価額又は調査価格
(百万円)
140,100
32,780
1,130
174,010
比率(%)
80.5
18.8
0.7
100.0
立地カテゴリー別
立地カテゴリー
都市近郊型又は工業集積地型
独立立地型
合計
(ニ)
17
6
6
29
期末算定価額、
鑑定評価額又は調査価格
(百万円)(注1)
63,970
35,880
74,160
174,010
「期末算定価額、鑑定評価額又は調査価格」は、既存保有資産については、平成24年6月30日を価格時点とす
る本投資法人規約に定める資産評価の方法及び基準並びに投信協会の定める規則に基づく鑑定評価書に基づき、
第11期取得済資産については平成24年12月1日、取得予定資産については平成24年12月14日をそれぞれ価格時
点とする、一般財団法人日本不動産研究所又はシービーアールイー株式会社による鑑定評価書又は調査報告書
に基づいています。以下、(ロ)、(ハ)及び(ホ)において同じです。
「比率」は、期末算定価額、鑑定評価額又は調査価格の合計に対する比率を記載しています。以下、(ロ)、
(ハ)及び(ホ)において同じです。
エリア
(ハ)
物件数
賃貸借期間別
(契約期間)
契約賃貸借期間
(注1)
10年以上
2年以上10年未満
2年未満
合計
(注1)
(注2)
(注3)
(注4)
29
0
29
期末算定価額、
鑑定評価額又は調査価格
(百万円)
174,010
0
174,010
賃借人
数(注2)
23
9
0
32
年間賃料(消費税別)
(百万円)(注3)
9,396
1,251
0
10,647
物件数
比率(%)
100.0
0.0
100.0
比率(%)
(注4)
88.3
11.7
0.0
100.0
IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)は、土地落札後に締結する予定の土地の賃貸借契約の期間1年2か月
とその後建物の竣工後に締結する予定の定期建物賃貸借契約の期間15年を合算して算出しています。
「賃借人数」は、各不動産及び信託不動産に係る賃貸借契約書(取得予定資産については、各取得予定資産の
取得予定日において効力を有する予定の各取得予定資産に係る賃貸借契約書)に表示された建物又は土地(底
地の場合)に係る賃貸借契約の数に基づき記載しています。以下、(残存期間)についても同じです。
「年間賃料」は、各不動産及び信託不動産に係る賃貸借契約書(取得予定資産については、各取得予定資産の
取得予定日において効力を有する予定の各取得予定資産に係る賃貸借契約書)に表示された建物又は土地(底
地の場合)に係る月間賃料を12倍することにより年換算して算出した金額(ただし、複数の賃貸借契約が契約
されている不動産及び信託不動産については、その合計額によります。)を百万円未満を四捨五入して記載し
ています。IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)については、竣工後に締結する予定の定期建物賃貸借契
約に基づき記載しています。
「比率」は、各賃借人の年間賃料の賃借人全体の合計に対する比率を記載しています。
─ 96 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(残存期間)
賃貸借残存期間
(注)
10年以上
2年以上10年未満
2年未満
合計
(注)
(ホ)
賃借人
数
12
15
5
32
年間賃料(消費税別)
(百万円)
5,301
4,174
1,172
10,647
比率(%)
49.8
39.2
11.0
100.0
「賃貸借残存期間」は、取得予定資産の取得予定日(IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)については土
地の引渡予定日)のうち最終の日である平成25年4月12日から、各不動産及び信託不動産に係る賃貸借契約書
(取得予定資産については、各取得予定資産の取得予定日において効力を有する予定の各取得予定資産に係る
賃貸借契約書)に表示された賃貸借契約満了日までの期間に基づいています。IIF川崎サイエンスセンター
(開発物件)は、土地落札後に締結する予定の土地の賃貸借契約の期間1年2か月とその後建物の竣工後に締結
する予定の定期建物賃貸借契約の期間15年を合算して算出しています。
総賃貸可能面積別
総賃貸可能面積
30,000㎡以上
10,000㎡以上30,000㎡未満
10,000㎡未満
合計
物件数
5
18
6
29
期末算定価額、鑑定評価額又
は調査価格
(百万円)
61,010
97,890
15,110
174,010
─ 97 ─
比率(%)
35.1
56.3
8.7
100.0
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有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
⑥
資本的支出の予定
既存保有資産に関し、本書の日付現在計画されている改修工事等に伴う資本的支出の予定額のうち主
要なものは、以下のとおりです。なお、下記工事予定金額には、会計上の費用に区分経理される部分が
含まれています。
工事予定金額(百万円)
不動産等の名称
所在地
目的
予定期間
当期
既支払
総額
支払額
総額
IIF厚木ロジスティクス
神奈川県
27
外壁補修工事
平成25年4月
-
-
センター
厚木市
IIF名古屋ロジスティクス
愛知県
26
外壁補修工事
平成25年5月
-
-
センター
名古屋市
IIF羽田メインテナンス
東京都
外壁補強工事
39
平成25年6月
-
-
センター
大田区
(M1,M2西側)
東京都
電算機室
IIF三鷹カードセンター
22
平成25年4月
-
-
三鷹市
空調機更新工事
東京都
防災設備
IIF三鷹カードセンター
18
平成25年6月
-
-
三鷹市
更新工事
─ 98 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
⑦
IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)を取得しないこととなった場合について
前記「(1) 第11期取得済資産及び取得予定資産の概要 ① IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)に
ついて」に記載のとおり、本投資法人は、IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)に関し、平成25年1月
16日、当該土地の現所有者である都市再生機構による土地譲受人募集手続に申込みを行うことを決定し
ており、同月21日又は22日にかかる申込み(入札)を行う予定ですが、都市再生機構による土地譲受人
の決定は、平成25年1月23日に行われる予定であり、平成25年1月16日現在、本投資法人が落札できるか
どうか、すなわち本投資法人が土地譲受人に選定されるかどうかは未定です。本投資法人が土地譲受人
に選定されなかった場合、本投資法人はIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)を取得することができ
ず、本書記載の本投資法人の取得予定資産取得後の各種情報は、IIF川崎サイエンスセンター(開発物
件)を除外した以下の情報に読み替える必要があります。
・ 前記「1 本募集の意義及び運用状況 (1) 本募集の意義 ① 分配金の成長の「継続」と「追加効
果」 (イ) 1口当たり分配金の成長の継続と効果」における<既存ポートフォリオを上回る収益性で
の物件取得>の表中の、本募集の取得(予定)資産の平均NOI利回りは7.3%に、本募集の取得(予
定)資産取得後ポートフォリオ全体の平均NOI利回りは6.0%となります。
・ 前記「1 本募集の意義及び運用状況 (1) 本募集の意義 ① 分配金の成長の「継続」と「追加効
果」 (イ) 1口当たり分配金の成長の継続と効果」における本募集の増資部分1口当たりインパクトは
27,727円になります。
・ 前記「1 本募集の意義及び運用状況 (1) 本募集の意義 ① 分配金の成長の「継続」と「追加効
果」 (イ) 1口当たり分配金の成長の継続と効果」における≪ご参考:増資部分1口当たりインパクト
(試算)≫の表中の、本募集の取得(予定)価格総額(百万円)は16,033に、本募集の平均償却後
NOI利回りは6.3%に、本募集の償却後NOI増加額(百万円・6か月当たり)は505百万円に、増資部分
インパクト(百万円・6か月当たり)は438百万円に、増資部分1口当たりインパクト(円)は27,727
円になります。
・ 前記「1 本募集の意義及び運用状況 (1) 本募集の意義 ① 分配金の成長の「継続」と「追加効
果」 (ロ) 1口当たりNAVの成長の継続と追加効果」における≪ご参考:増資部分1口当たりインパク
ト(試算)≫の表中の、含み益(百万円)は2,846百万円に、増資部分インパクト(百万円)は
12,450百万円に、増資部分1口当たりインパクト(円)は788,023円になります。
・ 前記「1 本募集の意義及び運用状況 (1) 本募集の意義 ② 成長の継続」における表中の平成24年
度 本募集までの取得(予定)資産の欄の棒グラフよりIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)が
削除の上、物件数が6物件となり、また、同表中の平成24年度 本募集までの取得(予定)資産の欄
の取得(予定)資産の平均NOI利回りは7.2%に、ポートフォリオ全体の平均NOI利回りは6.0%に、
取得(予定)価格は17,803百万円に、含み益は+3,866百万円に、含み益率は+21.7%となります。
・ 前記「1 本募集の意義及び運用状況 (1) 本募集の意義 ③ CRE提案型取得の継続と進化 (ロ) 取
得予定資産」における<第11期取得済資産及び取得予定資産一覧>の表よりIIF川崎サイエンスセン
ター(開発物件)及び小計(工場・研究開発施設等)が削除され、また、同表中の合計(第11期取得
済資産及び取得予定資産)の欄の取得(予定)価格(百万円)は16,033に、鑑定評価額(百万円)は
18,880に、含み益(百万円)(含み益率)は2,846(17.8%)になります。
・ 前記「1 本募集の意義及び運用状況 (1) 本募集の意義 ④CREの大きな成長ポテンシャル (イ)
CREの広がり」における第11期取得済資産及び取得予定資産の物件数の合計が6物件、取得(予定)
価格の合計が17,803百万円となり、また、図中の「幅広い業種」の欄からIIF川崎サイエンスセンタ
ー(開発物件)が削除されます。
・ 前記「1 本募集の意義及び運用状況 (1) 本募集の意義 ④ CREの大きな成長ポテンシャル (ロ)
セレクティブな物件取得 a. 収益力の追求」における図中の平成24年度の取得(予定)資産の平均
NOI利回りは7.2%となり、ポジティブスプレッドは+2.4%となります。
・ 前記「1 本募集の意義及び運用状況 (1) 本募集の意義 ④ CREの大きな成長ポテンシャル (ロ)
セレクティブな物件取得 b. 含み益の追求」における<取得(予定)資産の含み益率の推移>の図
中の平成24年度の含み益率は21.7%となります。
─ 99 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
・
・
前記「1 本募集の意義及び運用状況 (1) 本募集の意義 ⑤ 安定性の更なる向上 (イ) 長期賃貸借
契約に裏付けられた安定的なキャッシュ・フロー a. 長期安定したキャッシュ・フローを生み出す
賃貸借契約」の平均賃貸借残存期間は10.2年、10年以上の契約割合は88.1%、定期借地借家契約の割
合は74.3%、中途解約一切不可の割合は51.9%、一定期間の中途解約禁止の割合は37.9%、アップサ
イドオンリー型賃料形態の割合は29.0%で、賃貸借期間、定借割合、賃料改定方法及び中途解約条項
の円グラフは、それぞれ以下のとおりとなります。
<賃貸借期間>
<定借割合>
<賃料改定方法>
<中途解約条項>
前記「1 本募集の意義及び運用状況 (1) 本募集の意義 ⑤ 安定性の更なる向上 (イ) 長期賃貸借
契約に裏付けられた安定的なキャッシュ・フロー c. テナント分散の向上」における上位3位のテナ
ントの賃料比率は36.1%、総テナント数は28社、円グラフは、以下のとおりとなります。
<平成22年12月期(年間賃料ベース)>
─ 100 ─
<取得予定資産取得後(年間賃料ベース)>
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
・
前記「1 本募集の意義及び運用状況 (1) 本募集の意義 ⑤ 安定性の更なる向上 (イ) 長期賃貸借
契約に裏付けられた安定的なキャッシュ・フロー d. 長期賃貸借契約による契約満了時期の分散」
における取得予定資産取得後の平均賃貸借残存期間は10.2年、<契約満了時期の分散(取得予定資産
取得後)>の棒グラフは、以下のとおりとなります。
・
前記「1 本募集の意義及び運用状況 (1) 本募集の意義 ⑤ 安定性の更なる向上 (ハ) 本募集にお
けるALM」における取得予定資産の平均賃貸借残存期間は9.1年に、取得予定資産の定借割合は
71.6%に、図表中における取得予定資産の平均賃貸借残存期間は9.1年に、取得予定資産の定借割合
は71.6%になります。
前記「1 本募集の意義及び運用状況 (1) 本募集の意義 ⑥ 戦略的なキャッシュマネジメント c.
戦略的なキャッシュマネジメント」における<フリーキャッシュフロー活用方法の考え方の整理>
の図表中の平均NOI利回りは7.2%に、含み益は3,866百万円(+21.7%)、文中の第11期取得済資産
及び取得予定資産の平均NOI利回りは7.2%、第11期取得済資産及び取得予定資産における含み益は
3,866百万円、第11期取得済資産及び取得予定資産における含み益率は21.7%になり、<本投資法人の
実績に即した効果の検証>の図表中の①物件取得の欄の1口当たりNAVへの効果は1期当たり+380円
/口になります。
前記「1 本募集の意義及び運用状況 (1) 本募集の意義 ⑦ 「エクイティの継続的な成長」を実現
する戦略の実行 (イ) アセット―ポートフォリオの「収益力」、「含み益」及び「安定性」の向上
を伴った外部成長を継続」における<3年連続の公募増資となる本募集>の図中の第11期物件取得及
び本募集の物件数は6物件に、取得(予定)価格の合計は17,803百万円に、平均NOI利回りは7.2%に、
平均償却後NOI利回りは6.3%に、鑑定評価額に対する含み益は+3,866百万円になり、また、取得予
定資産取得後の物件数は28物件に、取得(予定)価格の合計は163,317百万円に、平均NOI利回りは
6.0%に、平均償却後NOI利回りは5.0%に、上位3テナント割合は36.1%になります。
前記「(1) 第11期取得済資産及び取得予定資産の概要」におけるインダストリアル不動産は3物件に
なります。
前記「(1) 第11期取得済資産及び取得予定資産の概要 ② 第11期取得済資産及び取得予定資産の一
覧」における表中よりIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)が削除され、また、取得予定資産の
小計の欄の取得(予定)価格(百万円)は16,033に、NOI利回り(%)は7.3に、償却後NOI利回り
(%)は6.3に、また、第11期取得済資産及び取得予定資産合計の欄の取得(予定)価格(百万円)
は17,803に、NOI利回り(%)は7.2に、償却後NOI利回り(%)は6.3になります。
前記「(1) 第11期取得済資産及び取得予定資産の概要 ③ 第11期取得済資産及び取得予定資産にお
ける「継続性」及び「汎用性」の分析」における表中よりIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)
が削除されます。
前記「(1) 第11期取得済資産及び取得予定資産の概要 ④ 第11期取得済資産及び取得予定資産の設
計者、構造設計者、施工者、確認検査機関」における表中よりIIF川崎サイエンスセンター(開発物
件)が削除されます。
前記「(1) 第11期取得済資産及び取得予定資産の概要 ⑤ 第11期取得済資産及び取得予定資産に関
する地震リスク評価報告書及び建物状況調査報告書の概要」における表中よりIIF川崎サイエンスセ
ンター(開発物件)が削除されます。
前記「(1) 第11期取得済資産及び取得予定資産の概要 ⑥ 第11期取得済資産及び取得予定資産につい
ての津波又は地震による被害の可能性に関するデュー・デリジェンスの結果の概要」における表中
よりIIF川崎サイエンスセンター(開発物件)が削除されます。
・
・
・
・
・
・
・
・
─ 101 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
・
前記「(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要 ① ポートフォリオ一覧」におけるイ
ンダストリアル不動産は22物件、取得(予定)価格の合計は87,073百万円になり、表よりIIF川崎サ
イエンスセンター(開発物件)が削除され、また、同表中の工場・研究開発施設等小計の欄の取得
(予定)価格(百万円)は30,300に、対資産総額比(%)は18.6に、期末算定価額、鑑定評価額又は
調査価格(百万円)は33,380に、同表中のインダストリアル不動産中計の欄の取得(予定)価格(百
万円)は87,073に、対資産総額比(%)は53.3に、期末算定価額、鑑定評価額又は調査価格(百万
円)は97,350に、同表中のポートフォリオ合計の欄の取得(予定)価格(百万円)は163,317に、期
末算定価額、鑑定評価額又は調査価格(百万円)は171,510になり、対資産総額比は、以下のとおり
となります。
物件名称
対資産総額比(%)
IIF東雲ロジスティクスセンター
8.4
(準共有持分53%)
IIF野田ロジスティクスセンター
4.0
IIF新砂ロジスティクスセンター
3.2
IIF厚木ロジスティクスセンター
1.3
IIF越谷ロジスティクスセンター
1.2
IIF習志野ロジスティクスセンター(底地)
0.7
IIF習志野ロジスティクスセンターⅡ(底地)
2.1
IIF厚木ロジスティクスセンターⅡ
1.9
IIF横浜都筑ロジスティクスセンター
1.4
IIFさいたまロジスティクスセンター
0.9
IIF厚木ロジスティクスセンターⅢ
1.4
IIF川口ロジスティクスセンター
1.1
IIF柏ロジスティクスセンター
1.1
IIF西宮ロジスティクスセンター
0.8
IIF神戸ロジスティクスセンター
3.2
IIF東大阪ロジスティクスセンター
1.4
IIF名古屋ロジスティクスセンター
0.6
34.8
物流施設小計
IIF戸塚テクノロジーセンター(底地)
2.8
IIF横浜都筑テクノロジーセンター
0.7
IIF三鷹カードセンター
5.3
IIF東雲R&Dセンター
5.4
IIF蒲田R&Dセンター
4.4
18.6
工場・研究開発施設等小計
53.3
インダストリアル不動産中計
IIF羽田空港メインテナンスセンター
25.2
IIF座間ITソリューションセンター
3.3
IIF品川データセンター
3.0
IIF神戸地域冷暖房センター
11.1
IIF大阪豊中データセンター
3.4
IIF大阪南港ITソリューションセンター
0.7
46.7
インフラ不動産中計
100.0
ポートフォリオ合計
・ 前記「(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要 ② テナントとの契約状況」の表より
IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)が削除され、また、同表中の合計の欄の賃借人数は31に、
総賃貸可能面積(㎡)は594,044.16に、年間賃料(消費税別)(百万円)は10,465に、賃貸借残存期
間は10.2年になります。
・ 前記「(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要 ③ 主な賃借人への賃貸条件 i. 主要
な賃借人(注1)の概要及び賃借人の全体概要」の表中、日本航空株式会社の欄及び小計の欄の賃料比
率(%)は17.7に、面積比率(%)は13.8に、賃借人全体の合計の欄の年間賃料(消費税別)(百万
円)は10,465に、賃貸面積(㎡)は593,261.91に、敷金(百万円)は8,884に、保証金(百万円)は
192になります。
─ 102 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
前記「(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要 ③ 主な賃借人への賃貸条件 ii. 年間
賃料比率において10%以上を占める賃借人」の表中、日本航空株式会社の欄の賃料比率(%)は17.7
に、佐川急便株式会社の欄の賃料比率(%)は10.8に、小計の欄の賃料比率(%)は28.5に、賃借人
全体の合計欄の年間賃料(消費税別)(百万円)は10,465になります。
・ 前記「(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要 ④ 主要な不動産等に関する情報」の
表中の賃料比率は17.7%になります。
・ 前記「(3) 取得予定資産取得後のポートフォリオ全体の概要 ⑤ ポートフォリオ分散の状況」にお
ける(イ) アセットカテゴリー別の表の物流施設の欄の比率(%)は37.3に、工場・研究開発施設等の
欄の物件数は5に、期末算定価額、鑑定評価額又は調査価格(百万円)は33,380に、比率(%)は
19.5に、インフラ施設の欄の比率(%)は43.2に、また、合計の欄の物件数は28に、期末算定価額、
鑑定評価額又は調査価格(百万円)は171,510に、(ロ) エリア別の表の東京圏の欄の物件数は21に、
期末算定価額、鑑定評価額又は調査価格(百万円)は137,600に、比率(%)は80.2に、大阪圏の欄
の比率(%)は19.1に、また、合計の欄の物件数は28に、期末算定価額、鑑定評価額又は調査価格
(百万円)は171,510に、(ハ) 立地カテゴリー別の表の都市近郊型又は工場集積地型の物件数は28に、
期末算定価額、鑑定評価額又は調査価格(百万円)は171,510に、また、合計の欄の物件数は28に、
期末算定価額、鑑定評価額又は調査価格(百万円)は171,510に、(ニ) 賃貸借期間別の契約期間の表
の10年以上の欄の賃借人数は22に、年間賃料(消費税別)(百万円)は9,214に、比率(%)は88.1
に、2年以上10年未満の欄の比率(%)は11.9に、また、合計の欄の賃借人数は31に、年間賃料(消
費税別)(百万円)は10,465に、(ニ) 賃貸借期間別の残存期間の表の10年以上の欄の賃借人数は11に、
年間賃料(消費税別)(百万円)は5,119に、比率(%)は48.9に、2年以上10年未満の欄の比率
(%)は39.9に、2年未満の欄の比率(%)は11.2に、また、合計の欄の賃借人数は31に、年間賃料
(消費税別)(百万円)は10,465に、(ホ) 総賃貸可能面積別の表の30,000㎡以上の欄の比率(%)は
35.6に、10,000㎡以上30,000㎡未満の欄の比率(%)は57.1に、10,000㎡未満の欄の物件数は5に、期
末算定価額、鑑定評価額又は調査価格(百万円)は12,610に、比率(%)は7.4に、また、合計の欄
の物件数は28に、期末算定価額、鑑定評価額又は調査価格(百万円)は171,510になります。
・ 後記「3 投資リスク (1) リスク要因 ② 本投資法人の運用方針に関するリスク (ニ) 運用資産の
立地の地域的な偏在及び種類的な偏在に関するリスク」における東京圏所在の物件の割合は78.8%に
なります。
・
─ 103 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
3
投資リスク
以下は、参照有価証券報告書の「第一部 ファンド情報 第1 ファンドの状況 3 投資リスク」に記載され
た投資リスクの全文を記載しています。なお、当該投資リスクに関し、同書の日付以降に発生した変更点は、
_罫で示しています。
(1) リスク要因
以下には、本投資口(以下、本「3 投資リスク」の項において「本投資証券」といいます。)への投資
に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。ただし、以下は本投資
証券への投資に関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在しま
す。また、本投資法人が取得した又は取得を予定している個別の不動産又は信託受益権の信託財産である
不動産に特有のリスクについては、前記「2 投資対象 (1) 第11期取得済資産及び取得予定資産の概要」及
び参照有価証券報告書「第一部 ファンド情報 第1 ファンドの状況 5 運用状況 (2) 投資資産 ③ その
他投資資産の主要なもの」を併せてご参照下さい。
本投資法人は、対応可能な限りにおいてこれらのリスクの発生の回避及び発生した場合の対応に努める
方針ですが、回避及び対応が結果的に十分である保証はありません。以下に記載するリスクが現実化した
場合、本投資証券の市場価格が下落又は分配金の額が減少し、その結果、投資主が損失を被る可能性があ
ります。
各投資家は、自らの責任において、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で、本投
資証券に関する投資判断を行う必要があります。
なお、本書に記載の事項には、本投資法人及び本資産運用会社の目標及び意図を含め、将来に関する事
項が含まれますが、別段の記載のない限り、これらの事項は本書の日付現在における本投資法人及び本資
産運用会社の判断、目標、一定の前提又は仮定に基づく予測によるものであり、実際の結果が異なること
となる可能性があります。
本項に記載されているリスク項目は、以下のとおりです。
① 投資証券の商品性に関するリスク
(イ) 本投資証券の市場価格の変動に関するリスク
(ロ) 投資証券の市場での取引に関するリスク
(ハ) 金銭の分配に関するリスク
(ニ) 収入及び支出の変動に関するリスク
(ホ) 新投資口の発行時の1口当たりの価値の希薄化に関するリスク
② 本投資法人の運用方針に関するリスク
(イ) 投資対象を産業用不動産に特化していることによるリスク
(ロ) 公的セクターに対する投資が予定通り進捗しないリスク
(ハ) 少数の賃借人に依存していることによるリスク
(ニ) 運用資産の立地の地域的な偏在及び種類的な偏在に関するリスク
(ホ) 本投資法人の成長戦略に関するリスク
③ 本投資法人の運用に関する一般的なリスク
(イ) 不動産を取得又は処分できないリスク
(ロ) 新投資口の発行、借入れ及び投資法人債の発行による資金調達に関するリスク
(ハ) 敷金及び保証金に関するリスク
④ 本投資法人の関係者、仕組みに関するリスク
(イ) 三菱商事株式会社及びユービーエス・エイ・ジーへの依存、利益相反に関するリスク
(ロ) 本投資法人の関係者への依存、利益相反に関するリスク
(ハ) 本資産運用会社の人材に依存しているリスク
(ニ) インサイダー取引規制等に係る法令上の禁止規定が存在しないことによるリスク
(ホ) 本投資法人の投資方針の変更に関するリスク
(ヘ) 本投資法人の倒産又は登録抹消のリスク
⑤ 不動産及び信託受益権に関するリスク
(イ) 不動産の欠陥・瑕疵に関するリスク
(ロ) 賃貸借契約に関するリスク
(ハ) 災害等による建物の毀損、滅失及び劣化のリスク
(ニ) 不動産に係る所有者責任、修繕・維持費用等に関するリスク
(ホ) 不動産に係る行政法規・条例等に関するリスク
(ヘ) 法令の制定・変更に関するリスク
(ト) 売主の倒産等の影響を受けるリスク
(チ) 転貸に関するリスク
(リ) マスターリース契約に関するリスク
(ヌ) 賃借人等による不動産の利用状況に関するリスク
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産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(ル) 共有物件に関するリスク
(ヲ) 区分所有建物に関するリスク
(ワ) 底地物件に関するリスク
(カ) 借地物件に関するリスク
(ヨ) 借家物件に関するリスク
(タ) 使用許可を取得した敷地上に所在する物件に関するリスク
(レ) 開発物件に関するリスク
(ソ) 埋立地に関するリスク
(ツ) 有害物質に関するリスク
(ネ) 不動産を信託受益権の形態で保有する場合の固有のリスク
(ナ) フォワード・コミットメント等に係るリスク
(ラ) 減損会計の適用に関するリスク
⑥ 税制に関するリスク
(イ) 導管性要件に関するリスク
(ロ) 税務調査等による更正処分のため、導管性要件が事後的に満たされなくなるリスク
(ハ) 不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク
(ニ) 一般的な税制の変更に関するリスク
⑦ その他
(イ) 取得予定資産の組入れに関するリスク
(ロ) 専門家の意見への依拠に関するリスク
(ハ) 匿名組合出資持分への投資に関するリスク
①
投資証券の商品性に関するリスク
(イ) 本投資証券の市場価格の変動に関するリスク
本投資法人は、投資主からの請求による投資口の払戻しを行わないクローズド・エンド型である
ため、投資主が本投資証券を換金する手段は、第三者に対する売却に限定されます。
本投資証券の市場価格は、取引所における需給バランスにより影響を受け、一定の期間内に大量
の売却が出た場合には、大きく価格が下落する可能性があります。また、市場価格は、本投資証券
に対する需給状況、金利情勢、経済情勢、不動産市況その他市場を取り巻く様々な要因の影響を受
けて変動します。
そのため、投資主は、本投資証券を取得した価格で売却できない可能性があり、その結果、投資
主が損失を被る可能性があります。
(ロ)
投資証券の市場での取引に関するリスク
本投資証券は、東京証券取引所に上場していますが、本投資法人の資産総額の減少、投資口の売
買高の減少その他の東京証券取引所の有価証券上場規程に定める上場廃止基準に抵触する場合には、
本投資証券の上場が廃止されます。
本投資証券の上場が廃止された場合、投資主は、保有する本投資証券を相対で譲渡する他に換金
の手段がないため、本投資法人の純資産額に比して廉価で譲渡せざるを得ない場合や本投資証券の
譲渡自体が事実上不可能となる場合があり、その結果、投資主が損失を被る可能性があります。
(ハ)
金銭の分配に関するリスク
本投資法人は参照有価証券報告書「第一部 ファンド情報 第1 ファンドの状況 2 投資方針
(3) 分配方針」に記載の分配方針に従って、投資主に対して金銭の分配を行う予定ですが、分配の有
無及びその金額は、いかなる場合においても保証されるものではありません。本投資法人が取得す
る不動産及び不動産を裏付けとする資産の当該裏付け不動産(以下、本「(1) リスク要因」の項にお
いて「不動産」と総称します。)の賃貸状況、売却に伴う損益や建替えに伴う除却損等により、期
間損益が大きく変動し、投資主への分配金が増減し、又は一切分配されないことがあります。
(ニ)
収入及び支出の変動に関するリスク
本投資法人の収入は、不動産の賃料収入に主として依存しています。不動産に係る賃料収入は、
不動産の稼働率の低下(建物の建替え及び大規模修繕等を要因とする場合も含みます。)等により、
大きく減少する可能性があるほか、賃借人との協議や賃借人からの請求等により賃料が減額された
り、契約通りの増額改定を行えない可能性もあります(なお、これら不動産に係る賃料収入に関す
るリスクについては、後記「⑤ 不動産及び信託受益権に関するリスク (ロ) 賃貸借契約に関するリ
スク」をご参照下さい。)。個別の資産の過去の受取賃料の状況は、当該資産の今後の受取賃料の
状況と一致する保証はありません。また、不動産に関して締結される賃貸借契約に基づく賃料が、
一般的な賃料水準に比して適正な水準にあるとは限りません。
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産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
一方、収入の減少だけでなく、退去する賃借人への預り敷金及び保証金の返還、大規模修繕等に
要する支出、多額の資本的支出、不動産の取得等に要する費用、その他不動産に関する支出が状況
により増大し、キャッシュ・フローを減ずる要因となる可能性があります。
このように、不動産からの収入が減少する可能性があると共に、不動産に関する支出は増大する
可能性があり、個別の資産及び運用資産全体の過去の収支の状況が必ずしも将来の収支の状況と一
致し又は同様の傾向を示すとは限りません。何らかの理由によりこれらの収支に変更が生じた場合、
投資主への分配金額が減少したり、本投資証券の市場価格が下落することがあります。
(ホ)
新投資口の発行時の1口当たりの価値の希薄化に関するリスク
本投資法人は、新投資口を随時発行する予定ですが、かかる発行により既存の投資主の保有する
投資口の持分割合が減少します。また、本投資法人の計算期間中に発行された投資口に対して、当
該計算期間の期初から存在する投資口と同額の金銭の分配が行われるため、既存の投資主は、当該
新投資口の発行がなかった場合に比して、1口当たりの受取分配金額が減少する可能性があります。
更に、当該新投資口の発行の結果、本投資法人の投資口1口当たりの価値や市場における需給バラン
スが影響を受け本投資証券の市場価格が下落する可能性があります。
②
本投資法人の運用方針に関するリスク
(イ) 投資対象を産業用不動産に特化していることによるリスク
本投資法人は、インダストリアル不動産及びインフラ不動産からなる産業用不動産を投資対象と
しており、この投資対象の特性による特有のリスクを有しています。
a. 産業用不動産全体に対する需要が減少するリスク
産業用不動産は、歴史的に工場・研究所の立地件数や設備投資額等について、景気動向の影響を
受けています。したがって、今後の我が国の景気動向、為替動向、人口推移、国際競争力、生産活
動の海外移転等の進捗状況等の如何によっては、本投資法人が投資対象とする産業用不動産に対す
る全般的需要が減少し、その結果、本投資法人の収益等に悪影響が生じる可能性があります。
b. 特定の種類の産業用不動産に対する需要が減少するリスク
産業用不動産全体に対する需要が減少しない場合でも、今後の我が国の産業構造、交通・通信・
エネルギーその他のインフラのあり方の変化等により、特定の種類の産業用不動産に対する需要が
低下し、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、産業用不動産には、ガスタ
ーミナル、発電所その他の天然資源等の需給変動により当該施設に対する需要が減少し、その結果、
本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性もあります。
c. 個別の産業用不動産に対する需要が減少するリスク
産業用不動産全体又は特定の種類の産業用不動産に対する需要が減少しない場合でも、個別の産
業用不動産に対する需要が減少する可能性もあります。例えば、ある産業用不動産の周辺地域の宅
地化・市街地化、周辺のインフラの利便性の低下、将来の生産活動、物流及び交通・通信・エネル
ギーその他のインフラのあり方の変化による特定の産業用不動産の用途適合性の低下、喪失等を理
由として当該不動産の産業用不動産としての価値が損なわれ、その結果、当該産業用不動産に対す
る賃借需要が後退し、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
d. 用途が限定されていること及び単一賃借人、少数賃借人物件であることによるリスク
産業用不動産は、インダストリアル不動産、インフラ不動産いずれについても、特定の又は特殊
な用途に適合するように建設され、用途の変更が困難である場合が多く、多くの場合、物件の特性
から賃借人となりうる者が限定されることになります。したがって、既存の賃借人が退去した場合、
オフィス、住居、商業施設などに比べ、代替賃借人となりうる者が限定され、代替賃借人が入居す
るまでの非稼働期間が長期化する可能性があります。
また、本投資法人の運用資産は、産業用不動産としての特性から、全て、単一の賃借人又は少数
の賃借人が物件全体を賃借する形態となっており、今後の取得資産についても同様の場合が多いと
考えられます。
したがって、これらの賃借人が退去した場合、賃貸スペースの広さ等から、代替賃借人となりう
る者が限定され、代替賃借人が入居するまでの空室期間が長期化する可能性があります。
これらの結果、当該物件の稼働率が大きく減少したり、代替賃借人確保のために賃料水準を引き
下げざるを得なくなることがあり、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
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e. 環境関連法による規制及び環境関連法規制の変更に関するリスク
産業用不動産においては、立地の特性及び施設の用途から、土壌汚染や地下水汚染又は有害物質
使用等の問題が生じる可能性が比較的高く、土壌汚染対策法(平成14年法律第53号。その後の改正
を含みます。)(以下「土壌汚染対策法」といいます。)等様々な環境関連法規制の対象となって
おり、問題が生じた場合は賃借人等の本投資法人以外の者の行為による場合であっても本投資法人
が責任を負担することになる可能性があります。また、環境関連法規制が強化された場合には、か
かる規制を遵守するために、本投資法人が多大なコストを負担することになる可能性があり、本投
資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
f. 産業用不動産に関する法規制等に伴うリスク
産業用不動産は、環境関連法規制に加え、用途に応じた多くのかつ厳格な安全規制などの様々な
法規制の対象となっています。これらの規制については今後強化される可能性が高く、このような
規制強化により、本投資法人の収益が悪影響を受ける可能性もあります。また、産業用不動産に関
する用途規制、地域規制等の変更・強化により、本投資法人の収益が悪影響を受ける可能性があり
ます。
g. 産業用不動産固有の事故等に関するリスク
本投資法人が投資対象とする産業用不動産においては、工場操業、危険物の運送その他の本質的
に危険性のある活動が行われる場合があり、万が一、運用資産において、火災、爆発その他の事故
(以下「事故等」と総称します。)が発生した場合、不動産が滅失、劣化又は毀損し、その価値が
影響を受ける可能性があります。このような場合には、滅失、劣化又は毀損した個所を修復するた
めに多額の費用を要したり、一定期間建物の不稼働を余儀なくされることにより、賃料収入が減少
し、又は当該不動産の価値が下落する結果、投資主が損失を被る可能性があります。不動産の個別
事情により保険契約が締結されていない場合、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生し
た場合、保険契約で填補されない事故等が発生した場合又は保険契約に基づく保険会社による支払
が他の何らかの理由により行われず、減額される若しくは遅れる場合には、本投資法人の収益等に
悪影響を及ぼし、投資主が損失を被る可能性があります。
また、インフラ不動産の場合公衆が多数利用する場合も想定され、事故等が発生し第三者に損害
を与えた場合、本投資法人に故意又は過失がない場合であっても、本投資法人も民法(明治29年法
律第89号。その後の改正を含みます。)(以下「民法」といいます。)上の土地工作物責任等の理
論により、責任を負担する可能性があり、その結果、本投資法人に損害が生じる可能性があります
(詳しくは、後記「⑤ 不動産及び信託受益権に関するリスク (ニ) 不動産に係る所有者責任、修
繕・維持費用等に関するリスク」をご参照下さい。)。
更に、本投資法人の運用資産において事故等が発生した場合、本投資法人が法的責任を負担しな
い場合又は損害が損害保険等によって填補され実害が生じない場合等であっても、事故等が生じた
ことから資産を保有する本投資法人に対する社会からの評価(いわゆるレピュテーション)が低下
し、その結果、投資主が損失を被る可能性もあります。
h. 産業用不動産に設置された設備等に関するリスク
産業用不動産には、その用途のために様々な特別な設備等が設置されることがあり、その価格は
高額になる場合もあります。当該設備等の設置、補修等が賃借人の費用と責任により行われる場合
であっても、当該賃借人が当該不動産から退去する場合には、当該不動産の効用を維持するために
当該設備等を本投資法人が買い取らざるを得なくなる場合も想定されます。仮に無償譲渡を受けた
場合であっても、この場合、本投資法人に当該設備等の補修等のための費用が発生する可能性もあ
ります。これらにより、本投資法人の収益が悪影響を受ける可能性があります。
(ロ) 公的セクターに対する投資が予定通り進捗しないリスク
本投資法人は、現在公的セクターが保有している産業用不動産についても、将来本投資法人のよ
うな民間セクターによる取得・保有ニーズが増加するものと考え、このような公的セクターが現在
保有している産業用不動産への投資を引き続き検討していくこととしています。
しかし、公的セクターが保有している産業用不動産の取得に当たっては、法規制の改正その他の
規制緩和、政府、地方公共団体その他の諸機関との調整を必要とする場合があり、このような場合
において、かかる規制緩和、調整が本投資法人の想定通り進捗するとは限りません。
したがって、本投資法人の投資方針にもかかわらず、これらの産業用不動産を予定通り取得でき
ないリスクがあります。
また、公的セクターが保有している産業用不動産を取得できたとしても、政府、地方公共団体そ
の他の諸機関によって、賃料等が規制される可能性があり、その結果、本投資法人の収益等に悪影
響が生じる可能性があります。
更に、公的セクター以外が保有している場合であっても、産業用不動産固有の法的、経済的、事
実上の制約により、本投資法人の投資方針にもかかわらず、これらの産業用不動産を予定通り取得
できないリスクがあります。
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(ハ)
少数の賃借人に依存していることによるリスク
本投資法人の運用資産のうち相当部分は、少数の賃借人へ賃貸されており、本投資法人の収入は、
かかる賃借人に大きく依存しています。したがって、これらの賃借人の営業状況、財務状況が悪化
し、賃料支払が遅延したり、物件から退去した場合には、本投資法人の収益等に大きな悪影響が生
じる可能性があります。
(ニ)
運用資産の立地の地域的な偏在及び種類的な偏在に関するリスク
本投資法人が保有する不動産及び信託受益権並びに取得予定資産の取得(予定)価格の総額に占
める東京圏所在の物件の割合は、取得予定資産取得後79.0%となる予定であり、東京圏における産業
構造の変化、経済情勢の悪化、地震その他の災害などの理由により、本投資法人の収益が悪影響を
受ける可能性があります。
また、今後の運用次第では、本投資法人の運用資産の立地にその他の地域的な偏在が生じたり、
特定の種類の不動産の割合が高くなる可能性もあります。地域的な偏在が生じた場合には、上記同
様、当該地域に特有の事由により、本投資法人の収益が悪影響を受ける可能性があります。また、
特定の種類に利用される不動産の割合が高くなった場合には、当該特定の種類に特有の事由により
(詳しくは、前記「(イ) 投資対象を産業用不動産に特化していることによるリスク b. 特定の種類
の産業用不動産に対する需要が減少するリスク」をご参照下さい。)、本投資法人の収益が悪影響
を受ける可能性があります。
(ホ)
本投資法人の成長戦略に関するリスク
本投資法人は、保有資産の拡大に当たって、本資産運用会社による積極的な提案型の物件取得活
動を行っていますが、かかる活動が成果を上げるとは限りません。また、本投資法人は、稼働率の
低い物件や未竣工の物件の場合にはフォワード・コミットメントにより物件を取得する仕組みを三
菱商事株式会社その他の適切と考えるパートナーと構築すべく取り組んでいますが、本投資法人が
希望する場合にかかる仕組みが構築できない可能性もあります。
更に、本投資法人は、三菱商事株式会社等との協働による物件の取得を、外部成長戦略の一つと
していますが、三菱商事株式会社等との間でかかる協働関係を規律する契約は存在しません。
したがって、本投資法人は、三菱商事株式会社等から本投資法人が適切であると判断する物件を
必ずしも希望通り取得できるとは限りません。
また、本投資法人は、運用資産について、施設拡張工事・改築等を実施することを内部成長戦略
の一つとしていますが、法規制上の制限その他の理由により、必ずしも本投資法人の希望する工
事・改築等が行えるとは限りません。
③
本投資法人の運用に関する一般的なリスク
(イ) 不動産を取得又は処分できないリスク
本投資法人が投資対象とする産業用不動産のうちインダストリアル不動産については、一般的に、
オフィス、住宅、商業施設といった他の種類の不動産に比べて取得機会が少なく、また、インフラ
不動産については、未だその流通市場が形成されているとはいえません。他方、不動産投資信託そ
の他の不動産ファンド及びその他の投資家等による不動産に対する投資は一般的に活発化する傾向
にあり、産業用不動産への需要も拡大する可能性があります。したがって、本投資法人は、必ずし
も、希望する不動産等を取得することができるとは限りません。また、取得が可能であったとして
も、投資採算の観点から希望した価格、時期その他の条件で取引を行えない可能性もあります。更
に、本投資法人が不動産等を取得した後にこれらを処分する場合にも、投資採算の観点から希望し
た価格、時期その他の条件で取引を行えない可能性もあります。その結果、本投資法人が利回りの
向上や収益の安定化等のために最適と考える資産のポートフォリオを構築できない可能性がありま
す。
(ロ)
新投資口の発行、借入れ及び投資法人債の発行による資金調達に関するリスク
新投資口の発行、金銭の借入れ及び投資法人債の発行並びにそれらの条件は、本投資法人の経済
的信用力、金利情勢その他の要因による影響を受けるため、今後本投資法人の希望する時期及び条
件で新投資口の発行、金銭の借入れ及び投資法人債の発行を行うことができる保証はなく、その結
果、予定した資産を取得できなかったり、予定しない資産の売却を余儀なくされたり、更には資金
繰りがつかなくなる可能性があります。
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産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
また、本投資法人が金銭の借入れ又は投資法人債の発行を行う場合において、当該金銭の借入れ
又は投資法人債の発行の条件として、資産・負債等に基づく一定の財務指標上の数値を維持する、
本投資法人の信用状態に関する評価を一定の水準に維持する、投資主への金銭の分配を制約する等
の財務制限条項が設けられたり、運用資産に担保を設定することとなったり、規約の変更が制限さ
れる等の可能性があります。このような制約が本投資法人の運営に支障をきたし、又は投資主に対
する金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、これらの制限に違反した場合に
は、追加の担保設定や費用負担等を求められ、又は当該借入契約にかかる借入金若しくは投資法人
債の元利金について期限の利益を喪失するなどの可能性があり、その結果、本投資法人の運営に重
大な悪影響が生じる可能性があります。
更に、借入れ及び投資法人債の金利は、借入れ時及び投資法人債発行時の市場動向に左右され、
変動金利の場合には、その後の市場動向にも左右されます。借入れ及び投資法人債の金利が上昇し、
又は、本投資法人の借入額及び投資法人債発行額が増加した場合には、本投資法人の利払額は増加
します。このような利払額の増加により、投資主に対する金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性
があります。
(ハ)
敷金及び保証金に関するリスク
本投資法人は、運用資産の賃借人が無利息又は低利で預託した敷金又は保証金を運用資産の取得
資金の一部として利用する場合があります。ただし、敷金又は保証金を本投資法人が利用する条件
として、本投資法人が敷金又は保証金の返還債務を負う場合があり、当該返還債務の履行に必要な
資金を借入れ等により調達する可能性があります。その結果、本投資法人の収益に悪影響をもたら
す可能性があります。
④
本投資法人の関係者、仕組みに関するリスク
(イ) 三菱商事株式会社及びユービーエス・エイ・ジーへの依存、利益相反に関するリスク
三菱商事株式会社及びユービーエス・エイ・ジーは、本書の日付現在、本資産運用会社の発行済
株式総数のそれぞれ51%及び49%を保有し、また、本資産運用会社の役員中数名が三菱商事株式会
社及びユービーエス・エイ・ジーの子会社等の出身です。したがって、三菱商事株式会社又はユー
ビーエス・エイ・ジーの利益が本投資法人又は本投資法人の他の投資主の利益と異なる場合、利益
相反の問題が生じる可能性があります。三菱商事株式会社又はユービーエス・エイ・ジーは、それ
ぞれ本投資法人が三菱商事株式会社若しくはその関連会社等又はユービーエス・エイ・ジー若しく
はその関連会社等から資産を取得する場合、物件の賃貸又はその他の業務を行う場合に、本投資法
人に対して影響力を行使する可能性があり、また、本投資法人は、三菱商事株式会社若しくはその
関連会社等又はユービーエス・エイ・ジー若しくはその関連会社等と資産の取得等に関し直接又は
間接的に競合する場合もあります。かかる場合、本投資法人の業務、財政状態又は経営成績に重大
な悪影響を及ぼす可能性があり、本投資法人の投資口価格や分配金が減少する可能性があります。
(ロ)
本投資法人の関係者への依存、利益相反に関するリスク
本投資法人は、投信法に基づき、執行役員及び監督役員から構成される役員会において重要な意
思決定を行い、資産の運用を本資産運用会社に、資産の保管を資産保管会社に、一般事務を一般事
務受託者に、それぞれ委託しています。本投資法人の円滑な業務遂行の実現のためにはこれらの者、
特に本資産運用会社の能力、経験及びノウハウに依存するところが大きいと考えられますが、これ
らの者が業務遂行に必要な人的・財政的基盤等を維持できる保証はありません。また、投信法は、
本投資法人の執行役員及び監督役員並びに本投資法人の関係者に関する義務及び責任を定めていま
すが、これらの本投資法人の関係者が投信法その他の法令に反し、又は、法定の措置をとらないと
きは、投資主に損害が発生する可能性があります。
─ 109 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
また、本資産運用会社、資産保管会社及び一般事務受託者が、法令上又は契約上負っている善良
な管理者としての注意義務(善管注意義務)、本投資法人のために忠実に職務を遂行する義務(忠
実義務)、利益相反行為を行わない義務、その他の義務に違反した場合には、本投資法人の存続及
び収益等に悪影響を及ぼし、投資主が損失を被る可能性があります。特に、本投資法人のために資
産の運用を行う本資産運用会社において、その利害関係者のために本投資法人の利益を害する取引
が行われるリスクがあり、本資産運用会社では、かかるリスクに適切に対処するための社内規程
(自主ルール)として、利害関係者取引規程を定めています(参照有価証券報告書「第二部 投資法
人の詳細情報 第3 管理及び運営 2 利害関係人との取引制限 (2) 本投資法人に関する利益相反取
引ルール」をご参照下さい。)が、かかる対策が完全に機能するとは限りません。なお、投信法上、
資産運用会社は、複数の投資法人等の資産運用を受託することを禁じられてはおらず、本投資法人
の資産運用会社である三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社は、本投資法人のほか、日本
リテールファンド投資法人からも資産の運用を受託しています。本資産運用会社は、それぞれの資
産の運用に際して利益相反が生じることのないように、投資法人間の利益相反防止のためのチェッ
クリストを作成し(参照有価証券報告書「第二部 投資法人の詳細情報 第3 管理及び運営 2 利害
関係人との取引制限 (2) 本投資法人に関する利益相反取引ルール」をご参照下さい。)、本投資法
人に係る資産運用に従事するインダストリアル本部と日本リテールファンド投資法人に係る資産運
用に従事するリテール本部を独立させていますが、かかるチェックリストが想定通り機能しない場
合もあり得ます。また、ミドル・オフィス部門及びバック・オフィス部門においてはかかる区別は
なされていません。また、本資産運用会社のインダストリアル本部のみならずリテール本部におい
て不適切な行為が行われた場合、行政処分が本資産運用会社に対して課せられ、その結果、本投資
法人の資産運用に悪影響を与える可能性や、本投資法人のレピュテーションも低下する可能性があ
ります。
このほかに、本資産運用会社又は本投資法人若しくは運用資産である信託受益権に関する信託受
託者から委託を受ける業者として、プロパティ・マネジメント会社、建物の管理会社等があります。
本投資法人の収益性の向上のためにはこれらの者の能力、経験及びノウハウに依存するところも大
きいと考えられますが、これらの者が業務遂行に必要な人的・財政的基盤等を必ずしも維持できる
保証はありません。これらの者について業務の懈怠その他の義務違反があった場合や業務遂行能力
が失われた場合には、本投資法人の存続及び収益等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ハ) 本資産運用会社の人材に依存しているリスク
本投資法人は、資産運用を本資産運用会社に委託しており、その運営は、本資産運用会社の人材
に大きく依存しています。したがって、本資産運用会社の人材が失われた場合、本投資法人の運営
に悪影響をもたらす可能性があります。
(ニ)
インサイダー取引規制等に係る法令上の禁止規定が存在しないことによるリスク
本書の日付現在、投資証券は上場株式等と異なり、金商法に定めるいわゆるインサイダー取引規
制の対象ではありません。
本投資法人及び本資産運用会社は、その内部規則において、役職員が金商法で禁じられているイ
ンサイダー取引に類似の取引を行わないよう規制し、役職員の行う本投資法人の発行する投資証券
の取得及び譲渡に関する手続も定めていますが、本投資法人及び本資産運用会社の役職員等がかか
る規則を遵守せずにインサイダー取引に類似の取引を行った場合には、本投資証券に対する一般の
信頼を害し、ひいては市場価格の下落や本投資証券の流動性の低下等の悪影響をもたらす可能性が
あります。
(ホ) 本投資法人の投資方針の変更に関するリスク
本投資法人の規約に記載されている資産運用の対象及び方針等の基本的な事項の変更には、投資
主総会の承認が必要ですが、本投資法人の役員会及び本資産運用会社の取締役会が定めた、より詳
細な投資方針、ポートフォリオ構築方針、運用ガイドライン等については、投資主総会の承認を経
ることなく、変更することが可能です。そのため、本投資法人の投資主の意思が反映されないまま、
これらが変更される可能性があります。
(ヘ)
本投資法人の倒産又は登録抹消のリスク
本投資法人は、破産法(平成16年法律第75号。その後の改正を含みます。)(以下「破産法」と
いいます。)上の破産手続、民事再生法(平成11年法律第225号。その後の改正を含みます。)(以
下「民事再生法」といいます。)上の再生手続及び投信法上の特別清算手続(投信法第164条)に服
する可能性があります。
─ 110 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
本投資法人は、投信法に基づいて投資法人としての登録を受けていますが、一定の事由が発生し
た場合に投信法に従ってその登録が取り消される可能性があります(投信法第216条)。その場合に
は、本投資証券の上場が廃止され、本投資法人は解散し、清算手続に入ります。
本投資法人が清算される場合、投資主は、全ての債権者への弁済(投資法人債の償還を含みま
す。)後の残余財産の分配に与ることによってしか投資金額を回収することができません。このた
め、投資主は、投資金額の全部又は一部について回収を得ることができない可能性があります。
⑤
不動産及び信託受益権に関するリスク
本投資法人の主たる運用資産は、参照有価証券報告書「第一部 ファンド情報 第1ファンドの状況
2 投資方針 (2) 投資対象 ① 投資対象とする資産の種類」に記載のとおり、不動産等及び不動産関連
資産です。不動産を信託する信託の受益権その他不動産を裏付けとする資産の所有者は、その信託財産
である不動産又は裏付けとなる不動産を直接所有する場合とほぼ同様の経済的状況に置かれます。した
がって、以下に記載する不動産に関するリスクは、不動産を信託する信託の受益権その他不動産を裏付
けとする資産についても、ほぼ同様にあてはまります。
なお、信託受益権特有のリスクについては、後記「(ネ) 不動産を信託受益権の形態で保有する場合の
固有のリスク」をご参照下さい。
(イ) 不動産の欠陥・瑕疵に関するリスク
不動産には権利、地盤、地質、構造等に関して欠陥、瑕疵等が存在している可能性があり、また、
かかる欠陥、瑕疵等が取得後に判明する可能性もあります。建築基準法等の行政法規が求める所定
の手続を経由した不動産についても、建築基準関係規定の求める安全性や構造耐力等を有するとの
保証はありませんし、取得時には想定し得ない隠れた構造上その他の欠陥・瑕疵の存在等が取得後
に判明するおそれもあります。また、本投資法人の取得時の調査においても、物理的、時間的その
他の制約があり、調査が完全であるとの保証はありません。本投資法人は、状況によっては、前所
有者又は前信託受益者に対し一定の事項につき表明及び保証を要求し、瑕疵担保責任を負担させる
予定ですが、表明及び保証又は瑕疵担保責任を負担させることができない可能性があるほか、負担
させた場合においてかかる表明及び保証が真実でなかったことを理由とする損害賠償責任や瑕疵担
保責任を追及できたとしても、これらの責任の期間及び責任額は一定範囲に限定されるのが通例で
あり、また、前所有者又は前信託受益者が解散したり無資力になっているために実効性がない場合
もありえます。このようなリスクは前所有者又は前信託受益者が特別目的会社である場合により高
いと考えられるところ、本投資法人の既存保有資産及び取得予定資産の前所有者又は前信託受益者
は、IIF習志野ロジスティクスセンター(底地)、IIF戸塚テクノロジーセンター(底地)、IIF羽田空
港メインテナンスセンター、IIF横浜都筑テクノロジーセンター、IIF名古屋ロジスティクスセンター、
IIF厚木ロジスティクスセンターⅡ、IIF座間ITソリューションセンター、IIF品川データセンター、IIF
川口ロジスティクスセンター、IIF神戸ロジスティクスセンター、IIF東大阪ロジスティクスセンター、
IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)及びIIF大阪南港ITソリューションセンターを除きいずれも
特別目的会社です。
これらの場合には、当該欠陥、瑕疵等の程度によっては当該不動産の資産価値が低下することを
防ぐために買主である本投資法人が当該欠陥、瑕疵等の修補その他に係る予定外の費用を負担せざ
るを得なくなることがあり、投資主に損害を与える可能性があります。
また、本投資法人が不動産を売却する場合、本投資法人は、宅地建物取引業法(昭和27年法律第
176号。その後の改正を含みます。)(以下「宅地建物取引業法」といいます。)上、宅地建物取引
業者とみなされるため、同法に基づき、売却の相手方が宅地建物取引業者である場合を除いて、不
動産の売買契約において、瑕疵担保責任に関し、買主に不利となる特約をすることが制限されてい
ます。したがって、本投資法人が不動産を売却する場合は、売却した不動産の欠陥、瑕疵等の修補
その他に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなることがあり、投資主が損失を被る可能性があ
ります。
加えて、不動産をめぐる権利義務関係の複雑さゆえに、不動産に関する権利が第三者の権利や行
政法規等により制限を受けたり、第三者の権利を侵害していることが後になって判明する可能性が
あります。その結果、本投資法人の収益等に悪影響をもたらす可能性があります。
また、不動産登記簿の記載を信じて取引した場合にも、買主は不動産に係る権利を取得できない
ことがあります。更に、権利に関する事項のみならず、不動産登記簿中の不動産の表示に関する事
項が現況と一致していない場合もあります。このような場合、上記と同じく、本投資法人は売主等
に対して法律上又は契約上可能な範囲で責任を追及することとなりますが、その実効性があるとの
保証はありません。
─ 111 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(ロ) 賃貸借契約に関するリスク
a. 賃貸借契約の解約及び更新に関するリスク
賃借人が賃貸借契約上解約権を留保している場合等には、契約期間中であっても賃貸借契約が終
了したり、また、賃貸借契約の期間満了時に契約の更新がなされない場合もあります。これらの理
由等により賃借人が退去した場合、本投資法人は新たな賃借人を誘致するよう努めますが、新たな
賃借人の獲得競争が激しく、新たな賃借人を早期に誘致できない場合には、当該不動産が空室とな
り又は稼働率が低下し、賃料収入が減少することがあります。また、解約禁止条項、解約ペナルテ
ィ条項等を置いて期間中の解約権を制限している場合や更新料を定めている場合でも、裁判所によ
って所定の金額から減額されたり、かかる条項の効力が否定される可能性があります。
以上のような事由により、賃料収入等が減少した場合、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、
投資主が損失を被る可能性があります。
b. 賃料不払に関するリスク
賃借人の財務状況が悪化した場合又は破産法上の破産手続、民事再生法上の再生手続若しくは会
社更生法(平成14年法律第154号。その後の改正を含みます。)(以下「会社更生法」といいま
す。)上の更生手続その他の倒産手続(以下、併せて「倒産等手続」と総称します。)の対象とな
った場合、賃貸借契約に基づく賃料支払が滞る可能性があり、この延滞賃料等の債務の合計額が敷
金及び保証金で担保される範囲を超える状況になった場合には、投資主が損失を被る可能性があり
ます。
c. 賃料改定に係るリスク
不動産賃貸借契約においては、契約期間が長期間であっても、多くの場合、賃料等の賃貸借契約
の内容について、定期的に見直しが行われます。
したがって、このような見直しが行われた場合には、本投資法人が締結する賃貸借契約が長期の
ものであっても、本書に記載の賃料が維持される保証はありません。賃料改定により賃料が減額さ
れた場合、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主が損失を被る可能性があります。
また、定期的に賃料等を増額する旨の規定が賃貸借契約にある場合でも、賃借人との交渉如何に
よっては、必ずしも、規定通りに賃料を増額できるとは限りません。
d. 賃借人による賃料減額請求権行使のリスク
建物の賃借人は、定期建物賃貸借契約において借地借家法(平成3年法律第90号。その後の改正を
含みます。)(以下「借地借家法」といいます。)第32条に基づく賃料減額請求権を排除する特約
を設けた場合を除いて、同条に基づく賃料減額請求をすることができます。また、建物の所有を目
的とする土地の賃借人についても、借地借家法第11条に基づく土地の借賃の減額請求が認められてい
ます。請求が認められた場合、当該不動産から得られる賃料収入が減少し、本投資法人の収益等に
悪影響を及ぼし、投資主が損失を被る可能性があります。
e. 優先的購入権又は先買権その他の合意が存在することによるリスク
本投資法人は、単一のテナントへ物件全体を賃貸するいわゆるシングルテナント物件か少数の核
となる大規模テナントが存在する核テナント物件を投資対象としています。これらの物件の賃貸借
契約においては、賃借人との間で優先的購入や処分禁止に関する合意(その内容は様々です。)を
することにより、賃貸人等が物件の所有権又はこれらを信託財産とする信託の受益権を第三者に売
却しようとする場合に賃借人に優先的に又は排他的に購入できる機会又は権利(いわゆる優先的購
入権や先買権)が与えられたり、その他賃貸人による物件の自由な売却その他の処分が制限される
場合があります。
本投資法人が現在保有する物件及び取得予定資産の一部においてもかかる合意が存在しますが、
かかる合意がなされている場合、取得及び売却により多くの時間と費用を要したり、価格の減価要
因が増す可能性があります。
(ハ)
災害等による建物の毀損、滅失及び劣化のリスク
火災、地震、津波、暴風雨、洪水、落雷、竜巻、戦争、暴動、騒乱、テロ等(以下「災害等」と
総称します。)により不動産が滅失、毀損又は劣化し、その価値が影響を受ける可能性があります。
このような場合には、滅失、毀損又は劣化した個所を修復するために多額の費用を要したり、一定
期間建物の不稼働を余儀なくされることにより賃料収入が減少し、又は当該不動産の価値が下落す
る結果、投資主が損失を被る可能性があります。不動産の個別事情により保険契約が締結されてい
ない場合、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生した場合、保険契約で填補されない災
害等が発生した場合又は保険契約に基づく保険会社による支払が他の何らかの理由により行われず、
減額される若しくは遅れる場合には、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主が損失を被る
可能性があります。
─ 112 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(ニ)
不動産に係る所有者責任、修繕・維持費用等に関するリスク
運用資産である不動産を原因として、第三者の生命、身体又は財産等に損害を与えた場合に、本
投資法人に損害賠償義務が発生する可能性があります。特に、土地の工作物の所有者は、民法上の
土地工作物責任等の理論により、無過失責任を負うことがあります。不動産の個別事情により保険
契約が締結されていない場合、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生した場合、保険契
約で填補されない災害等が発生した場合又は保険契約に基づく保険会社による支払が他の何らかの
理由により行われず、減額される若しくは遅れる場合には、本投資法人は悪影響を受ける可能性が
あります。
また、不動産につき毀損又は劣化等が生じ、修繕が必要となる場合には、かかる修繕に関連して
多額の費用を要し、修繕のために一定期間建物を不稼働とすることを余儀なくされる場合には賃料
収入が減少する可能性があります。また、かかる修繕が困難又は不可能な場合には、不動産から得
られる賃料収入が減少し、不動産の価格が下落する可能性があります。
(ホ)
不動産に係る行政法規・条例等に関するリスク
建築基準法又はこれに基づく命令若しくは条例、都市計画法の改正、新たな立法、収用、再開発、
区画整理等の行政行為の規定の施行又は適用の際、原則としてこれらの規定に適合しない現に存す
る建物(現に建築中のものを含みます。)又はその敷地については、当該規定が適用されない扱い
とされています(いわゆる既存不適格)。しかし、かかる既存不適格の建物の建替え等を行う場合
には、現行の規定が適用されるので、現行の規定に合致するよう手直しをする必要があり、追加的
な費用負担が必要となる可能性があり、また、現状と同規模の建物を建築できない可能性がありま
す。
また、不動産に係る様々な行政法規や各地の条例による規制が運用資産である不動産に適用され
る可能性があります。例えば、都市計画法、地方公共団体の条例による風致地区内における建築等
の規制、河川法(昭和39年法律第167号。その後の改正を含みます。)による河川保全区域及び土地
区画整理法(昭和29年法律第109号。その後の改正を含みます。)による土地区画整理事業施行地区
における工作物の新築等の制限、文化財保護法(昭和25年法律第214号。その後の改正を含みま
す。)に基づく試掘調査義務、一定割合において住宅を付置する義務、駐車場設置義務、福祉配慮
設備設置義務、緑化推進義務並びに雨水流出抑制施設設置義務等が挙げられます。このような義務
が課せられている場合、当該不動産の処分及び建替え等に際して、事実上の困難が生じたり、これ
らの義務を遵守するための追加的な費用負担が生じる可能性があります。更に、運用資産である不
動産を含む地域が道路設置等の都市計画の対象となる場合には、当該都市計画対象部分に建築制限
が付されたり、建物の敷地とされる面積が減少し収益が減少する可能性があります。また、当該不
動産に関して建替え等を行う際に、現状と同規模の建物を建築できない可能性があります。
(ヘ)
法令の制定・変更に関するリスク
土壌汚染対策法のほか、将来的に環境保護を目的とする法令等が制定・施行され、過失の有無に
かかわらず不動産につき大気、土壌、地下水等の汚染に係る調査義務、除去義務、損害賠償義務等
が課される可能性があります。
また、消防法(昭和23年法律第186号。その後の改正を含みます。)その他不動産の管理に影響す
る関係法令の改正により、不動産の管理費用等が増加する可能性があるほか、エネルギーや温室効
果ガス削減を目的とした法令、条例等の制定、改正等によっても、追加的な費用負担等が発生する
可能性があります。更に、建築基準法、都市計画法の改正、新たな立法、収用、再開発、区画整理
等の行政行為等により不動産に関する権利が制限される可能性があります。このような法令若しく
は行政行為又はその変更等が本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。
(ト) 売主の倒産等の影響を受けるリスク
本投資法人が、債務超過の状況にある等財務状態が実質的危機状態にあると認められる又はその
疑義がある者を売主として不動産を取得した場合には、当該不動産の売買が売主の債権者により取
消(詐害行為取消)される可能性があります。また、本投資法人が不動産を取得した後、売主につ
いて倒産等手続が開始した場合には、不動産の売買が破産管財人、監督委員又は管財人により否認
される可能性が生じます。
また、本投資法人が、ある売主から不動産を取得した別の者(以下、本項において「買主」とい
います。)から更に不動産を取得した場合において、本投資法人が、当該不動産の取得時において、
売主と買主との間の当該不動産の売買が詐害行為として取消され又は否認される根拠となりうる事
実関係を知っている場合には、本投資法人に対しても、売主と買主との間の売買が否認され、その
効果を主張される可能性があります。
─ 113 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
本投資法人は、管財人等により売買が否認又は取消されるリスク等について諸般の事情を慎重に
検討し、実務的に可能な限り管財人等により売買が否認又は取消されるリスク等を回避するよう努
めますが、このリスクを完全に排除することは困難です。
更に、取引の態様如何によっては売主と本投資法人との間の不動産の売買が、担保取引であると
判断され、当該不動産は破産者である売主の破産財団の一部を構成し、又は更生会社若しくは再生
債務者である売主の財産に属するとみなされる可能性(いわゆる真正譲渡でないとみなされるリス
ク)もあります。
(チ)
転貸に関するリスク
本投資法人の運用資産である不動産の賃借人(転借人を含みます。)に、不動産の一部又は全部
を転貸する権限を与えた場合、本投資法人は、不動産に入居する賃借人を自己の意思により選択で
きなくなったり、退去させられなくなる可能性があるほか、賃借人の賃料が、転借人の賃借人に対
する賃料に連動する場合、転借人の信用状態等が、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があ
ります。
また、賃貸借契約が合意解約された場合又は債務不履行を理由に解除された場合であっても、賃
貸借契約上、賃貸借契約終了の場合に転貸人の転借人に対する敷金等の返還義務が賃貸人に承継さ
れる旨規定されている場合等には、かかる敷金等の返還義務が、賃貸人に承継される可能性があり
ます。このような場合、敷金等の返還原資は賃貸人の負担となり、本投資法人の収益に悪影響を及
ぼす可能性があります。
(リ)
マスターリース契約に関するリスク
本投資法人は、マスターレッシーが本投資法人又は信託受託者とマスターリース契約を締結した
上で、各転借人に対して転貸するマスターリースの形態をとる物件を取得することがあります。
マスターリースの形態をとる物件においてマスターレッシーの財務状況が悪化した場合、転借人
がマスターレッシーに賃料を支払ったとしても、マスターレッシーの債権者がマスターレッシーの
転借人に対する賃料債権を差し押さえる等により、マスターレッシーから本投資法人又は信託受託
者への賃料の支払が滞る可能性があります。
(ヌ)
賃借人等による不動産の利用状況に関するリスク
不動産の賃貸借においては、日常の管理等が賃借人等に委託されている場合が多く、そうでない
場合であっても、賃借人等による不動産の利用状況等により、当該不動産の資産価値、ひいては本
投資法人の収益に悪影響が及ぶ可能性があります。
(ル)
共有物件に関するリスク
運用資産である不動産が第三者との共有物件である場合には、その保存・利用・処分等について
単独で所有する場合には存在しない種々のリスクがあります。
まず、共有物の管理は、共有者間で別段の定めをした場合を除き、共有者の持分の過半数で行う
ものとされているため(民法第252条)、持分の過半数を有していない場合には、当該不動産の管理
及び運営について本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。また、共有者
はその持分の割合に応じて共有物の全体を利用することができるため(民法第249条)、他の共有者
によるこれらの権利行使によって、本投資法人の当該不動産の保有又は利用が妨げられるおそれが
あります。
更に、共有の場合、他の共有者からの共有物全体に対する分割請求権行使を受ける可能性(民法
第256条)、及び裁判所により共有物全体の競売を命じられる可能性(民法第258条第2項)があり、
ある共有者の意図に反して他の共有者からの分割請求権行使によって共有物全体が処分されるリス
クがあります。
上記の分割請求権を行使しないという共有者間の特約は有効ですが、この特約は5年を超えては効
力を有しません。また、登記済みの不分割特約がある場合でも、特約をした者が倒産等手続の対象
となった場合には、管財人等はその換価処分権を確保するために分割請求ができるとされています。
ただし、共有者は、倒産等手続の対象となった他の共有者の有する共有持分を相当の対価で取得す
ることができます(破産法第52条、会社更生法第60条、民事再生法第48条)。
他の共有者の共有持分に抵当権が設定された場合には、共有物が分割されると、共有されていた
物件全体について当該共有者(抵当権設定者)の持分割合に応じて、当該抵当権の効力が及ぶこと
になると考えられています。したがって、運用資産である共有持分には抵当権が設定されていなく
ても、他の共有者の共有持分に抵当権が設定された場合には、共有物が分割されると、分割後の運
用資産についても、他の共有者の持分割合に応じて、当該抵当権の効力が及ぶこととなるリスクが
あります。
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産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
共有持分の処分は単独所有物と同様に自由に行えると解されていますが、共有不動産については、
共有者間で共有持分の優先的購入権や先買権の合意をすることにより、共有者がその共有持分を第
三者に売却しようとする場合に他の共有者が優先的に又は排他的に購入できる機会又は権利を与え
るようにする義務を負い、またその他物件の自由な売却その他の処分が制限される場合があります。
不動産の共有者が賃貸人となる場合には、賃料債権は不可分債権となり敷金返還債務は不可分債
務になると一般的には解されており、共有者は他の賃貸人である共有者の信用リスクの影響を受け
る可能性があります。
共有者間において、他の共有者に共有物の賃貸権限を付与し、当該他の共有者からその対価を受
領する旨の合意をする場合がありますが、かかる場合、共有者の収入は賃貸人である他の共有者の
信用リスクに晒されることとなります。これを回避するために、賃借人からの賃料を、賃貸人では
ない共有者の口座に払い込むように取り決めることがありますが、かかる取決めによっても、賃貸
人である他の共有者の債権者により当該他の共有者の各賃借人に対する賃料債権が差し押さえられ
ることもあり、他の共有者の信用リスクは完全には排除されません。また、複数の共有者が、他の
共有者に共有物の賃貸権限を付与する場合、かかる複数の共有者の他の共有者に対する賃料分配債
権が不可分債権と解される可能性があり、共有者はかかる他の共有者の信用リスクの影響を受ける
可能性があります。
共有不動産については、単独所有の場合と比べて上記のような制限やリスクがあるため、取得及
び売却により多くの時間と費用を要したり、価格の低下要因が増す可能性があります。
(ヲ)
区分所有建物に関するリスク
区分所有建物とは建物の区分所有等に関する法律(昭和37年法律第69号。その後の改正を含みま
す。)(以下「区分所有法」といいます。)の適用を受ける建物で、単独所有の対象となる専有部
分(居室等)と共有となる共用部分(エントランス部分等)及び建物の敷地部分から構成されます。
区分所有建物の場合には、区分所有法上、法定の管理方法及び規約(規約の定めがある場合)によ
って管理方法が定められます。規約の設定、変更及び廃止は、集会において区分所有者及び議決権
(規約に別段の定めのない限り、その有する専有部分の床面積の割合)の各4分の3以上の決議が、
また、建替え決議をする場合には集会において区分所有者及び議決権の各5分の4以上の多数の決議
が必要とされる等(区分所有法第31条、第62条)、区分所有法の適用を受けない単独所有物件と異
なり管理方法に制限があります。
区分所有建物の専有部分の処分は自由に行うことができますが、区分所有者間で優先的購入権、
先買権又は処分禁止の合意をする場合があることは、共有物件の場合と同様です。
区分所有建物と敷地の関係については以下のようなリスクがあります。
区分所有建物の専有部分を所有するために区分所有者が敷地に関して有する権利を敷地利用権と
いいます。区分所有建物では、専有部分と敷地利用権の一体性を保持するために、法律で、専有部
分とそれに係る敷地利用権を分離して処分することが原則として禁止されています(区分所有法第
22条)。ただし、敷地権の登記がなされていない場合には、分離処分の禁止を善意の第三者に対抗
することができず、分離処分が有効となります(区分所有法第23条)。また、区分所有建物の敷地
が数筆に分かれ、区分所有者が、それぞれ、その敷地のうちの一筆又は数筆の土地について、単独
で、所有権、賃借権等を敷地利用権(いわゆる分有形式の敷地利用権)として有している場合には、
分離して処分することが可能とされています。このように専有部分とそれに係る敷地利用権が分離
して処分された場合、敷地利用権を有しない区分所有者が出現する可能性があります。
また、敷地利用権が使用借権及びそれに類似した権利である場合には、当該敷地が売却、競売等
により第三者に移転された場合に、区分所有者が当該第三者に対して従前の敷地利用権を対抗でき
なくなる可能性があります。
このような区分所有建物と敷地の関係を反映して、区分所有建物の場合には、取得及び売却によ
り多くの時間と費用を要したり、価格の低下要因が増す可能性があります。
(ワ)
底地物件に関するリスク
本投資法人は、第三者が賃借してその上に建物を所有している土地、いわゆる底地を取得するこ
とがあります。底地物件の場合は特有のリスクがあります。借地権は、定期借地権の場合は借地契
約に定める期限の到来により当然に消滅し、普通借地権の場合には期限到来時に本投資法人が更新
を拒絶しかつ本投資法人に更新を拒絶する正当事由がある場合に限り消滅します。借地権が消滅す
る場合、本投資法人は借地権者より時価での建物買取を請求される場合があります(借地借家法第
13条、借地法(大正10年法律第49号。その後の改正を含みます。)第4条)。普通借地権の場合、借
地権の期限到来時に更新拒絶につき上記正当事由が認められるか否かを本投資法人の物件取得時に
正確に予測することは不可能であり、借地権者より時価での建物買取を請求される場合においても、
買取価格が本投資法人が希望する価格以下である保証はありません。
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産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
また、借地権者の財務状況が悪化した場合又は破産手続、再生手続若しくは更生手続その他の倒
産手続の対象となった場合、借地契約に基づく土地の賃料の支払が滞る可能性があり、この延滞賃
料の合計額が敷金及び保証金等で担保される範囲を超える場合は投資主に損害を与える可能性があ
ります。借地契約では、多くの場合、賃料等の借地契約の内容について、定期的に見直しを行うこ
ととされています。賃料の改定により賃料が減額された場合、投資主に損害を与える可能性があり
ます。借地権者は借地借家法第11条に基づく土地の借賃の減額請求をすることができ、これにより、
当該底地から得られる賃料収入が減少し、投資主に損害を与える可能性があります。
(カ)
借地物件に関するリスク
借地権とその借地上に存在する建物については、自らが所有権を有する土地上に存在する建物と
比べて特有のリスクがあります。借地権は、所有権と異なり永久に存続するものではなく、期限の
到来により当然に消滅し(定期借地権の場合)又は期限到来時に借地権設定者が更新を拒絶しかつ
更新を拒絶する正当事由がある場合に消滅します(普通借地権の場合)。また、借地権が地代の不
払その他による解除、その他の理由により消滅してしまう可能性もあります。借地権が消滅すれば、
時価での建物買取りを請求できる場合(借地借家法第13条、借地法第4条)を除き、借地上に存在す
る建物を取り壊した上で、土地を返還しなければなりません。普通借地権の場合、借地権の期限到
来時の更新拒絶につき上記正当事由が認められるか否かを本投資法人の物件取得時に正確に予測す
ることは不可能であり、仮に建物の買取請求権を有する場合でも、買取価格が本投資法人が希望す
る価格以上である保証はありません。
また、本投資法人又は信託受託者が借地権を有している土地の所有権が、他に転売されたり、借
地権設定時に既に存在する土地上の抵当権等の実行により第三者に移ってしまう可能性があります。
この場合、借地権について適用のある法令に従い第三者対抗要件が具備されていないときは、本投
資法人又は信託受託者は、借地権を当該土地の新所有者に対して対抗できず、当該土地の明渡義務
を負う可能性があります。
更に、借地権が賃借権である場合、借地権を譲渡するには、原則として、借地権設定者の承諾が
必要となります。借地上の建物の所有権を譲渡する場合には、当該借地に係る借地権も一緒に譲渡
することになるので、原則として、借地権設定者の承諾が必要となります。かかる借地権設定者の
承諾に関しては、借地権設定者への承諾料の支払が予め約束されていたり、約束されていなくても
慣行を理由として借地権設定者が承諾料を承諾の条件として請求してくる場合があります(ただし、
法律上借地権設定者に当然に承諾料請求権が認められているものではありません。)。
加えて、借地権設定者の資力の悪化や倒産等により、借地権設定者に差し入れた敷金及び保証金
等の全額又は一部が返還されない可能性があります。借地権設定者に対する敷金及び保証金等の返
還請求権について担保設定や保証はなされないのが通例です。
借地権とその借地上に存在する建物については、敷地と建物を一括して所有している場合と比べ
て、上記のような制限やリスクがあるため、取得及び売却により多くの時間と費用を要したり、価
格の低下要因が増す可能性があります。
(ヨ)
借家物件に関するリスク
本投資法人は、建物(共有持分、区分所有権等を含みます。)を第三者から賃借の上又は信託受
託者に賃借させた上、当該賃借部分を直接若しくは信託受託者を通じて保有する建物と一体的に又
は当該賃借部分を単独で、賃借人へ転貸することがあります。
この場合、建物の賃貸人の資力の悪化や倒産等により、建物の賃貸人に差し入れた敷金及び保証
金等の全額又は一部が返還されない可能性があることは、前記(カ)の借地物件の場合と同じです。
加えて、民法上、本投資法人が第三者との間で直接又は信託受託者を通じて締結した賃貸借契約
が何らかの理由により終了した場合、原則として、本投資法人又は当該受託者と賃借人の間の転貸
借契約も終了するとされているため、賃借人から、転貸借契約の終了に基づく損害賠償請求等がな
されるおそれがあります。
(タ)
使用許可を取得した敷地上に所在する物件に関するリスク
本投資法人は、国等から、敷地について使用許可を取得した上で、当該敷地上の建物を取得する
ことがあります。かかる使用許可を受けてする敷地の使用については、借地借家法の適用はありま
せん(国有財産法(昭和23年法律第73号。その後の改正を含みます。)第18条第8項)。使用許可の
期間が終了した後、使用許可が更新される保証はなく、使用許可には、一定の場合には一方的に使
用許可の取消しができるなどの本投資法人に不利益となる条件が付される可能性もあります。この
ように、使用許可を取得した敷地上に所在する物件については、通常の借地物件とは異なった固有
のリスクが存在し、これらの要因により、本投資法人が当該物件の使用収益を継続できなくなった
り、収益性が低下する可能性があります。なお、本投資法人の保有する資産のうち、IIF羽田空港メ
インテナンスセンターは、国からこのような使用許可を取得した敷地上に所在する物件です。
─ 116 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(レ)
開発物件に関するリスク
本投資法人は、規約に定める投資方針に従って、竣工後の物件を取得するために予め開発段階で
売買契約その他建物等の所有権等を取得するための契約(以下、本項において「売買契約」といい
ます。)を締結する可能性があります。また、本投資法人は、規約に定める投資方針に従って、新
たな建物を建築する目的で更地を購入したり、不動産の開発を行う特別目的会社に出資を行う可能
性もあります。本募集の取得予定資産の中には、このような開発物件であるIIF川崎サイエンスセン
ター(開発物件)が含まれます。かかる場合、既に完成した物件につき売買契約を締結して取得す
る場合とは異なり、様々な事由により、開発が遅延し、変更され、又は中止されることにより、売
買契約通り物件の引渡しを受けられない可能性その他の不動産の開発に係る各種リスク(開発リス
ク、許認可リスク、完工リスク、テナントリスク、価格変動リスク、開発中の金利変動リスク及び
大規模な自然災害発生リスク等)を負担する可能性があります。また、仮にこれらのリスクを排除
又は軽減するための契約上の手当てをしている場合であってもそれが十分である保証はありません。
この結果、開発物件からの収益等が本投資法人の予想を大きく下回る可能性があるほか、予定され
た時期に収益等が得られなかったり、収益等が全く得られなかったり、又は予定されていない費用、
損害若しくは損失を本投資法人が負担する若しくは被る可能性があり、その結果、本投資法人の収
益等が悪影響を受ける可能性があります。
(ソ)
埋立地に関するリスク
本投資法人が投資対象とする産業用不動産は埋立地に立地することがありますが、埋立地には、
埋立に使用した土壌に含まれることのある汚染物質に関するリスク、津波、高潮その他の災害、海
面上昇等による被害を受けやすいリスク、建物が沈下するリスク、液状化リスク等の特有のリスク
があります。これらの理由により当該不動産が損害を被った場合、当該不動産の価値が下落し、投
資主が損失を被る可能性があります。
(ツ)
有害物質に関するリスク
本投資法人が土地又は土地の賃借権若しくは地上権又はこれらを信託する信託の受益権を取得す
る場合において、当該土地について産業廃棄物等の有害物質が埋蔵されている可能性や、近隣の施
設や賃借人の活動によりかかる有害物質で当該土地が汚染される可能性があり、これらの場合には
当該土地の価格が下落する可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために土壌の入替
えや洗浄が必要となる場合には、これに係る予想外の費用や時間が必要となる可能性があります。
また、かかる有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接又は信託受託者を通じて間接
的に、本投資法人がかかる損害を賠償する義務を負う可能性があります。なお、土壌汚染対策法に
よれば、土地の所有者、管理者又は占有者は、鉛、砒素、トリクロロエチレンその他の特定有害物
質による土地の土壌の汚染の状況について、都道府県知事により調査・報告を命ぜられることがあ
り、また、土壌の特定有害物質による汚染により、人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれ
があるときは、都道府県知事によりその被害を防止するため必要な汚染の除去等の措置を命ぜられ
ることがあります。
この場合、本投資法人に多額の負担が生じる可能性があり、また、本投資法人は、支出を余儀な
くされた費用について、その原因となった者やその他の者から常に償還を受けられるとは限りませ
ん。
特に、本投資法人が投資対象とする産業用不動産の場合、立地が工場跡地、工業地域内等の土壌
汚染が懸念される地域であったり、当該産業用不動産において土壌汚染を惹起する可能性のある活
動が行われていることもあり、上記リスクは他の資産を取得する場合に比して相対的に高いものと
なることがあります。
また、本投資法人が建物又は建物を信託する信託の受益権を取得する場合において、当該建物の
建材等にアスベストその他の有害物質を含む建材が使用されているか又は使用されている可能性が
ある場合やポリ塩化ビフェニル(PCB)廃棄物が保管されている場合等には、当該建物の価格が下落
する可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために建材の全面的若しくは部分的交換
が必要となる場合又は有害物質の処分若しくは保管が必要となる場合には、これに係る予想外の費
用や時間が必要となる可能性があります。また、かかる有害物質によって第三者が損害を受けた場
合には、直接又は信託受託者を通じて間接的に、本投資法人がかかる損害を賠償する義務が発生す
る可能性があります。
将来的に環境保護を目的とする法令等が制定・施行され、過失の有無にかかわらず不動産につき
大気、土壌、地下水等の汚染に係る調査義務、除去義務、損害賠償義務等が課される可能性があり
ます。
─ 117 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(ネ)
不動産を信託受益権の形態で保有する場合の固有のリスク
本投資法人は、不動産を信託受益権の形式で取得することがあります。
信託受託者が信託財産としての不動産、不動産の賃借権又は地上権を所有し管理するのは受益者
のためであり、その経済的利益と損失は、最終的には全て受益者に帰属することになります。した
がって、本投資法人は、信託受益権の保有に伴い、信託受託者を介して、運用資産が不動産である
場合と実質的に同じリスクを負担することになります。
信託契約においては信託受益権を譲渡しようとする場合には、信託受託者の承諾を要求されるの
が通常です。更に、不動産、不動産の賃借権又は地上権を信託する信託の受益権は原則として私法
上の有価証券としての性格を有していませんので、債権譲渡と同様の譲渡方法によって譲渡するこ
とになり、私法上の有価証券のような流動性がありません。
信託法(大正11年法律第62号。その後の改正を含みますが、信託法の施行に伴う関係法律の整備等
に関する法律(平成18年法律第109号)による改正前のもの)及び信託法(平成18年法律第108号。
その後の改正を含みます。)上、信託受託者が倒産手続の対象となった場合に、信託受益権の目的
となっている不動産が信託財産であることを破産管財人等の第三者に対抗するためには、信託され
た不動産に信託設定登記をする必要があり、仮にかかる登記が具備されていない場合には、本投資
法人は、当該不動産が信託受益権の目的となっていることを第三者に対抗できない可能性がありま
す。
また、信託財産の受託者が、信託目的に反して信託財産である不動産を処分した場合、又は信託
財産である不動産を引当てとして、何らかの債務を負うことにより、不動産を信託する信託の受益
権を保有する本投資法人が不測の損害を被る可能性があります。
更に、信託契約上、信託開始時において既に存在していた信託不動産の欠陥、瑕疵等につき、当
初委託者が信託財産の受託者に対し一定の瑕疵担保責任を負担する場合に、信託財産の受託者が、
かかる瑕疵担保責任を適切に追及しない、又はできない結果、本投資法人が不測の損害を被り、投
資主が損害を被る可能性があります。
借地権が信託財産となっている場合において、当該借地の所有者から信託受益権の譲渡に関して
承諾を得なければならないものとされている場合において当該借地の所有者が当該承諾をしない場
合においても、信託受益権の譲受人は、当該借地の所有者に対して、借地借家法上の借地非訟手続
を利用することはできません。
本投資法人が信託受益権を準共有する場合、共有物件とほぼ同様のリスクが存在します。まず、
準共有する信託受益権の行使については、それが信託財産の管理に関する事項である場合、準共有
者間で別段の定めをした場合を除き、準共有者の過半数で行うものと解されるため(民法第264条、
民法第252条)、持分の過半数を有していない場合には、当該信託受益権の行使について本投資法人
の意向を反映させることができない可能性があります。また、準共有持分の処分は、準共有者間で
別段の定めをした場合を除き、単独所有する場合と同様に自由に行えると解されていますが、準共
有する信託受益権については、準共有者間の合意により、他の準共有者の承諾なく準共有持分につ
き譲渡その他の処分を行わないことが義務づけられたり、準共有者がその準共有持分を第三者に売
却する場合に他の準共有者が優先的に購入できる機会を与えるようにする義務を負う場合がありま
す。IIF東雲ロジスティクスセンターは、このような信託受益権を準共有している物件であり、受益
者間協定書において、受益者としての意思形成には、原則として、準共有者全員の合意が必要であ
る旨、他の準共有者の承諾なく準共有持分につき譲渡その他の処分ができない旨や優先的購入に関
する定めなどが設けられています(参照有価証券報告書「第一部 ファンド情報 第1 ファンドの状
況 5 運用状況 (2) 投資資産 ③ その他投資資産の主要なもの (ハ) 個別資産の概要 L-1 IIF東
雲ロジスティクスセンター」をご参照下さい。)。準共有する信託受益権については、単独保有す
る場合と比べて上記のような制限やリスクがあるため、取得及び売却により多くの時間と費用を要
したり、減価要因となる可能性があります。
(ナ)
フォワード・コミットメント等に係るリスク
本投資法人は、不動産又は不動産信託受益権を取得するにあたり、いわゆるフォワード・コミッ
トメント(先日付の売買契約であって、契約締結から一定期間経過した後に決済・物件引渡しを行
うことを約する契約)等を行うことがあります。不動産売買契約が買主の事情により解約された場
合には、買主は債務不履行による損害賠償義務を負担することとなります。また、損害額等の立証
にかかわらず、不動産又は不動産を信託する信託の受益権の売買価格に対して一定の割合の違約金
が発生する旨の合意がなされることも少なくありません。フォワード・コミットメント等の場合に
は、契約締結後、決済・物件引渡しまでに一定の期間があるため、その期間における市場環境の変
化等により本投資法人が不動産取得資金を調達できない場合等、売買契約を解約せざるを得なくな
った場合には、違約金等の支払により、本投資法人の財務状況等が悪影響を受ける可能性がありま
す。
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産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(ラ)
減損会計の適用に関するリスク
固定資産の減損に係る会計基準(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企
業会計審議会 平成14年8月9日))及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計
基準適用指針第6号 平成15年10月31日)が、平成17年4月1日以後開始する事業年度より強制適用さ
れたことに伴い、本投資法人においても減損会計が適用されています。減損会計とは、主として土
地・建物等の事業用不動産について、収益性の低下により投資額を回収する見込みが立たなくなっ
た場合に、一定の条件のもとで回収可能性を反映させるように帳簿価額を減額する会計処理のこと
をいいます。減損会計の適用に伴い、地価の動向及び運用資産の収益状況等によっては、会計上減
損損失が発生し、本投資法人の損益や分配金の支払能力に悪影響を及ぼす可能性があり、また、税
務上は当該資産の売却まで損金を認識することができない(税務上の評価損の損金算入要件を満た
した場合や減損損失の額のうち税務上の減価償却費相当額を除きます。)ため、税務と会計の齟齬
が発生することとなり、本投資法人の税負担が増加する可能性があります。
⑥
税制に関するリスク
(イ) 導管性要件に関するリスク
税法上、「投資法人にかかる課税の特例規定」により、一定の要件(導管性要件)を満たした投
資法人に対しては、投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため、利益の配当等を投資法人
の損金に算入することが認められています。
投資法人の主な導管性要件
配当等の額が配当可能利益の額の90%超であること
(利益を超えた金銭の分配を行った場合には、金銭の分配の額が配当可
能額の90%超であること)
投資法人規約において、投資口の発行価額の総額のうちに国内において
国内50%超募集要件
募集される投資口の発行価額の占める割合が50%を超える旨の記載又は
記録があること
機関投資家(租税特別措置法第67条の15第1項第1号ロ(2)に規定するもの
借入先要件
をいう。次の所有先要件において同じ。)以外の者から借入れを行って
いないこと
事業年度の終了の時において、発行済投資口が50人以上の者によって所
所有先要件
有されていること又は機関投資家のみによって所有されていること
事業年度の終了の時において、投資主の1人及びその特殊関係者により
非同族会社要件
発行済投資口総数あるいは議決権総数の50%超を保有されている同族会
社に該当していないこと
出資制限要件
他の法人の株式又は出資の50%以上を有していないこと
本投資法人は、導管性要件を満たすよう努めていますが、今後、下記に記載する要因又はその他
の要因により導管性要件を満たすことができない可能性があります。本投資法人が、導管性要件を
満たすことができなかった場合、利益の配当等を損金算入することができなくなり、本投資法人の
税負担が増大する結果、投資主への分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。
a. 会計処理と税務処理との取扱いの不一致によるリスク
会計処理と税務処理との不一致が生じた場合、会計上発生した費用・損失について、税務上その
全部又は一部を損金に算入することができない等の理由により、法人税等の税負担が発生し、配当
の原資となる会計上の利益は減少します。支払配当要件における配当可能利益の額(又は配当可能
額)は会計上の税引前利益に基づき算定されることから、多額の法人税額が発生した場合には、配
当可能利益の額の90%超の配当(又は配当可能額の90%超の金銭分配)ができず、支払配当要件を
満たすことが困難となる可能性があります。なお、この配当可能利益の額(又は配当可能額)の算
定上、特別損失に計上した減損損失につき発生する法人税額については、一定の配慮がなされてい
ます。
b. 借入先要件に関するリスク
本投資法人が何らかの理由により機関投資家以外からの借入れを行わざるを得ない場合若しくは
本投資法人の既存借入金に関する貸付債権が機関投資家以外に譲渡された場合、又はこの要件の下
における借入金の税法上の定義が明確ではないため、賃借人等からの預り金等が借入金に該当する
と解釈された場合においては、借入先要件を満たせなくなる可能性があります。
c. 投資主の異動について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
本投資口が市場で流通することにより、本投資法人のコントロールの及ばないところで、所有先
要件あるいは非同族会社要件が満たされなくなる可能性があります。
支払配当要件
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産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(ロ)
税務調査等による更正処分のため、導管性要件が事後的に満たされなくなるリスク
本投資法人に対して税務調査が行われ、導管性要件に関する取扱いに関して、税務当局との見解
の相違により更正処分を受け、過年度における導管性要件が事後的に満たされなくなる可能性があ
ります。このような場合には、本投資法人が過年度において行った利益の配当等の損金算入が否認
される結果、本投資法人の税負担が増大し、投資主への分配額等に悪影響を及ぼす可能性がありま
す。
(ハ)
不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク
本投資法人は、規約における投資制限において、その有する特定資産の価額の合計額に占める、
特定不動産の価額の合計額の割合を100分の75以上とすること(規約第13条第2項)としています。
本投資法人は、上記内容の運用方針を規約に定めること、及びその他の税法上の要件を充足するこ
とを前提として、直接に倉庫等以外の不動産を取得する場合の不動産流通税(登録免許税及び不動
産取得税)の軽減措置の適用を受けることができると考えています。しかし、本投資法人がかかる
軽減措置の要件を満たすことができない場合、又は軽減措置の要件が変更された場合において、軽
減措置の適用を受けることができない可能性があります。
(ニ)
一般的な税制の変更に関するリスク
不動産、信託受益権その他本投資法人の資産に関する税制若しくは本投資法人に関する税制又は
かかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、公租公課の負担が増大し、その結果本
投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、投資口に係る利益の配当、資本の払戻
し、譲渡等に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、本投資口
の保有又は売却による投資主の手取金の額が減少し、又は税務申告等の税務上の手続面での負担が
投資主に生じる可能性があります。
⑦
その他
(イ) 取得予定資産の組入れに関するリスク
本投資法人は、本募集に係る払込期日後遅滞なく、前記「2 投資対象 (1) 第11期取得済資産及び
取得予定資産の概要」に記載の取得予定資産の取得を予定しています。
しかし、取得予定資産について締結された売買契約書において定められた条件が成就しない場合
等においては、取得予定資産を取得することができない可能性や予定していた時期に取得できない
可能性があります。また、IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)に関しては、本投資法人は都市
再生機構の土地譲受人募集手続に申込みを行うことを決定しており、平成25年1月21日又は22日にか
かる手続に申込みを行う予定であり、都市再生機構は同月23日に土地譲受人を決定する予定ですが、
本投資法人が土地譲受人に選定される保証はなく、本投資法人は当該土地を取得できない可能性が
あります。また、本投資法人は、IIF川崎サイエンスセンター(開発物件)の土地に関し、当該土地
に新築する建物において研究開発及び研修を実施する予定のJ&J社と本定期建物賃貸借予約契約書を
締結し、本投資法人が土地譲受人に選定された場合において、本建物建設請負契約に基づき平成26
年4月に竣工予定の建物につき、竣工と同時に本投資法人がJ&J社の本建物建設請負契約の契約上の
地位を譲り受けることを合意し、かつ、建設会社に対する本建物建設請負契約に基づく請負代金の
支払いは、本建物建設請負契約の契約上の地位を譲り受けた後、本投資法人が行う旨合意しており、
これらの合意に基づいて本投資法人は当該建物の所有権を取得する予定です。しかし、本定期建物
賃貸借予約契約書に定める解除事由が生じたことその他の理由により、当該建物を取得することが
できない可能性や予定していた時期に取得できない可能性があります。
これらの場合、本投資法人は、代替資産を取得するための努力又は早期に取得予定資産を取得す
るための努力を行う予定ですが、短期間にこれらの物件を取得することができる保証はなく、短期
間に物件を取得できず、かつ本募集による手取金を有利に運用できない場合には、投資主に対する
金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、本投資法人は、本書の日付現在保有す
る資産の保有及び取得予定資産の取得のみを目的とはしておらず、今後、新たな資産を取得し又は
保有資産の一部を売却することがあります。
(ロ)
専門家の意見への依拠に関するリスク
不動産の鑑定評価額及び不動産価格調査の調査価格は、個々の不動産鑑定士等の分析に基づく、
分析の時点における評価に関する意見を示したものにとどまり、客観的に適正な不動産価格と一致
するとは限りません。同じ物件について鑑定、調査等を行った場合でも、不動産鑑定士等、評価方
法又は調査の方法若しくは時期によって鑑定評価額、調査価格の内容が異なる可能性があります。
また、かかる鑑定等の結果は、現在又は将来において当該鑑定評価額や調査価格により当該不動産
の売買が可能であると保証又は約束するものではありません。
─ 120 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
建築物環境調査報告書、土壌環境評価報告書も、個々の調査会社が行った分析に基づく意見の表
明であり、評価方法、調査の方法等によってリスク評価の内容が異なる可能性があります。また、
かかる報告書は、専門家が調査した結果を記載したものにすぎず、土壌汚染等の環境上の問題が存
在しないことを保証又は約束するものではありません。
また、マーケットレポート等により提示される第三者によるマーケット分析は、個々の調査会社
の分析に基づく、分析の時点における評価に関する意見を示したものにとどまり、客観的に適正な
エリア特性、需要と供給、マーケットにおける位置付け、市場の動向等と一致するとは限りません。
同じ物件について調査分析を行った場合でも、調査分析会社、分析方法又は調査方法若しくは時期
によってマーケット分析の内容が異なる可能性があります。
建物状況調査報告書の作成者並びに確認検査機関からは特に問題点が指摘されているようなもの
はないとの調査結果が記載された報告書を得ていますが、建物の状況及び構造に関して専門家が調
査した結果を記載したものにすぎず、不動産に欠陥、瑕疵等が存在しないことを保証又は約束する
ものではありません。また、各調査会社が試算した修繕費用は、あくまでも調査会社の意見であり、
その内容の妥当性、正確性が保証されているものではありません。
また、不動産に関して算出されるPMLは、個々の専門家の分析に基づく予想値であり、損害の予
想復旧費用の再調達価格に対する比率で示されますが、将来、地震が発生した場合、予想以上の多
額の復旧費用が必要となる可能性があります。
(ハ)
匿名組合出資持分への投資に関するリスク
本投資法人はその規約に基づき、不動産等匿名組合出資持分への投資を行うことがあります。本
投資法人が出資するかかる匿名組合では、本投資法人の出資金を営業者が不動産等に投資すること
となりますが、当該不動産等に係る収益が悪化した場合や当該不動産等の価値が下落した場合等に
は、本投資法人が匿名組合員として得られる分配金や元本の償還金額等が減少し、その結果、本投
資法人が営業者に出資した金額を回収できない等の損害を被る可能性があります。また、匿名組合
出資持分については契約上譲渡が制限されていることがあり、又は、確立された流通市場が存在し
ないため、その流動性が低く、本投資法人が譲渡を意図しても、適切な時期及び価格で譲渡するこ
とが困難となる可能性があります。
─ 121 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
(2) 投資リスクに対する管理体制
本投資法人及び本資産運用会社は、以上のような投資リスクを踏まえ、その上でこのようなリスクに最
大限対応できるよう以下のリスク管理体制を整備しています。
しかし、当該リスク管理体制については、十分に効果があることが保証されているものではなく、リス
ク管理体制が適切に機能しない場合、投資主に損害が及ぶおそれがあります。
本投資法人は、執行役員1名及び監督役員2名により構成される役員会により運営されています。かかる
役員会については、役員全員の出席のもと開催できるよう期初において半年間の予定を作成して日程を確
保の上、原則として毎月2回開催します。本投資法人は、役員会において、本資産運用会社に、運用状況の
報告と共に資産運用に関連する各種議案の説明を求めており、同社による資産運用業務の状況を確認して
います。その上で、法令遵守状況に係る監視機能を強化するため、原則として役員会には毎回顧問法律事
務所へも出席を求めています。また、財務諸表承認決議の役員会においては、顧問法律事務所と共に会計
監査人の出席を求め、法令遵守や内部管理態勢の状況について十分な議論を行います。
更に、半年に一度、定期的に一般事務受託会社及び資産保管会社から執行状況、法令遵守や内部管理態
勢等について報告させることとしています。
加えて、監督役員による監視機能の実効性を高めるため、原則2年に1回外部専門家を活用し監督役員主
導による業務監査を実施することとしています。
一方、本投資法人の委託を受けた本資産運用会社では、以下のような重層的かつ相互牽制的な検証シス
テムを通じて、投資運用に係るリスクその他のリスク等について、各リスクの内容と程度に合わせて、必
要・適正なレベルで、複数の検証システムによる管理を行っており、重要な事項は取締役会に報告されて
います。
まず、本資産運用会社は、インダストリアル本部において、資産の取得又は処分に伴う各種リスク(主
に不動産の欠陥・瑕疵に関するリスク、売主の倒産に伴うリスク、共有物件に伴うリスク、開発物件に関
するリスク、有害物質に関するリスク)、資産の運用管理に伴う各種リスク(主に賃貸借契約に関するリ
スク、災害等による建物の毀損、滅失及び劣化のリスク、不動産にかかる所有者責任、修繕・維持費用等
に関するリスク)及び本投資法人の資金調達等に関する各種リスクについて管理を行います。これらのリ
スク管理に加え、リスク管理責任者(代表取締役副社長)の下で、コンプライアンス管理室が、他の各本
部・室(以下、本(2)において「各本部」といいます。)から独立した立場で、全社的な立場から本資産運
用会社のリスク管理態勢の企画・立案を行うと共に、その整備状況及び運用状況の確認・改善業務を統括
します。
次に、本資産運用会社は、資産の取得・処分・運用管理、運用管理方針・基準、予決算及び資金調達等
に関するポートフォリオ全体の総合的なリスクを、資産運用検討委員会において検証・議論し、また同時
にそれらのリスクに対する対応策を決定しています。
更に、社長、副社長、本部長、副本部長、部長及びコンプライアンス管理室長を常任委員として構成さ
れるコンプライアンス管理委員会が、原則として3か月に1度開催され、資産運用検討委員会に係属する事
項以外のリスクについて適時に把握、検討し、必要な対応策及び管理方針を策定する体制にあります。
常勤監査役は、資産運用検討委員会及びコンプライアンス管理委員会のそれぞれに出席し、意見を述べ
ることができます。なお、各委員会の概要については、参照有価証券報告書「第一部 ファンド情報 第1
ファンドの状況 1 投資法人の概況 (4) 投資法人の機構 ② 投資法人の運用体制」をご参照下さい。
また、内部監査室は、会社及び各本部におけるリスク管理の状況について、内部監査規程に基づき定期
的に内部監査を実施し、内部監査報告書を作成します。同報告書に関する改善策は、監査役監査及び会計
監査人監査における指摘事項等とあわせ、コンプライアンス管理委員会における協議を経て、コンプライ
アンス・プログラムとして取りまとめられます。内部監査室長は、コンプライアンス管理委員会の委員と
して同委員会に出席し、協議を行い、その進捗状況を把握することに努めます。コンプライアンス・プロ
グラムは、取締役会に報告され、その承認を得ます。このプログラムの進捗状況は、コンプライアンス管
理委員会でモニタリングされ、更に取締役会へ報告されています。なお、内部監査室長は、本資産運用会
社の副社長が兼任しており、監査員として内部監査規程に従い外部専門家を指名した上で、内部監査を実
施しています。また、各本部内におけるコンプライアンス担当者により、各本部内におけるリスク管理及
び業務効率化のためのセルフ・アセスメントを行い、適切な自己点検制度の確立を図っています。
本資産運用会社では、上記各体制に加えて、コンプライアンス管理室による法令等遵守に対する点検及
び社内規程との整合性の確認、更には利害関係者との利益相反行為の有無等の確認など網羅的な内部牽制
により、常勤監査役との連携を図りながらリスク管理体制の充実と実効性の向上を図っています。
また、利害関係者との取引等に関しては、本資産運用会社の社内規程(自主ルール)として、利害関係
者取引規程を定め、これを遵守することにより、当該取引を適切に管理し、もって本資産運用会社が本投
資法人に対して負う善管注意義務及び忠実義務の履行を十全ならしめる体制を取っています(参照有価証
券報告書「第二部 投資法人の詳細情報 第3 管理及び運営 2 利害関係人との取引制限 (2) 本投資法人
に関する利益相反取引ルール」をご参照下さい。)。
このように、投資リスクに対しては、本投資法人及び本投資法人から委託を受けた本資産運用会社の重
層的かつ相互牽制的な検証システムを通じ、実効性のあるリスク管理体制を整備し、最大限の効果の発揮
に努めています。
─ 122 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
4
本資産運用会社の役員の異動
参照有価証券報告書提出日後、以下のとおり本資産運用会社の役員の異動がありました。
(新任)平成24年12月7日付就任
取締役(非常勤)トーマス・ウェルズ
取締役(非常勤)カイ・ソトープ
(退任)平成24年12月7日付退任
取締役(非常勤)ジェームズ・オキーフ
取締役(非常勤)ポール・マキュース
新たに就任した取締役の本書の日付現在の略歴は、以下のとおりです。
役職名
氏名
主要略歴
取締役
トーマス・ 昭和52年
(非常勤) ウェルズ
(Thomas
昭和54年
Wels)
昭和58年
平成 元 年
平成 3 年
平成16年
平成17年 9 月
平成18年 5 月
平成22年 4 月
平成24年12月
リューベック銀行
アプレンティスシップ・バンキング・クラーク
ザンクトガレン大学
BWV/SGZZ-調査・経済モデリング・予測
(共同経営者)
プライス・ウォーターハウス・コンサルティング
コンサルタント/マネージャー
マッキンゼーアンドカンパニー
コンサルタント(平成9年~パートナー)
ローランド・ベルガー シニア・パートナー
UBSグローバル・アセット・マネジメント
シニア・ストラテジスト、ストラテジック・
プランニング
UBSグローバル・アセット・マネジメント
ストラテジック・プランニング&ビジネス・
ディベロップメント・グローバル・ヘッド
UBSグローバル・アセット・マネジメント
チーフ・オペレーティング・オフィサー
(平成24年1月までファンド・サービス・グローバ
ル・ヘッド兼任)
UBSグローバル・アセット・マネジメント
グローバル不動産部門ヘッド(現任)
三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社
取締役(非常勤)(現任)
─ 123 ─
所有
株式数
0
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
役職名
氏名
取締役
カイ・
(非常勤) ソトープ
(Kai. R.
Sotorp)
主要略歴
昭和56年 7 月
昭和60年 7 月
昭和62年 7 月
平成 元 年 9
月
平成 7 年 1 月
平成 8 年11月
平成11年 4 月
平成12年 1 月
平成12年 7 月
平成12年12月
平成14年 3 月
平成16年 6 月
平成22年 6 月
平成23年10月
平成24年 9 月
平成24年12月
フリート・ノースター 融資担当オフィサー
プライス・ウォーターハウス マネージャー
マック・グループ マネージャー
ケンパー・フィナンシャル・サービス
エグゼクティ・バイス・プレジデント
AIGアセット・マネジメント・サービシズ
マネージング・ディレクター
エイミック投信投資顧問 社長兼CEO
AIGカンパニーズ COO
UBS投信投資顧問 代表取締役社長
UBSアセットマネジメント株式会社(現UBSグローバ
ル・アセット・マネジメント株式会社)
代表取締役社長
三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社
非常勤取締役
UBSグローバル・アセット・マネジメント
アジア・パシフィック・ヘッド
UBSグローバル・アセット・マネジメント(アメリ
カ) アメリカ・ヘッド
UBSグローバル・アセット・マネジメント(アメリ
カ) グループ・マネージング・ディレクター
フロリダ・エクイティ・パートナーズ
シニア・アドバイザー
UBSグローバル・アセット・マネジメント
アジア・パシフィック・ヘッド(現任)
三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社
取締役(非常勤)(現任)
─ 124 ─
所有
株式数
0
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
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一般事務受託者の異動
参照有価証券報告書提出日後、以下のとおり本投資法人の一般事務受託者の異動がありました。
(1) 新たに一般事務受託者となった者の名称及び住所
株式会社三菱東京UFJ銀行
東京都千代田区丸の内二丁目7番1号
(2) 一般事務委託契約の内容
① 第1回無担保投資法人債についての財務代理契約
(イ) 委託すべき事務の内容
平成24年12月27日に発行した本投資法人の第1回無担保投資法人債につき、一般事務受託者に以下
の事務を委託しています。
a. 振替機関の業務規程等に定める発行代理人事務
b. 振替機関の業務規程等に定める支払代理人事務
c. 投資法人債原簿関係事務
・ 本投資法人債の投資法人債原簿の作成及び備置きその他の投資法人債原簿に関する事務
d. 上記a.乃至c.の事務のほか、次に定める事務
・ 投資法人債権者からの期限の利益喪失に関する請求の受領及び本投資法人への通知
・ 公告の手配
・ 投資法人債権者集会に関する事務
・ 投資法人債要項の写しの一般事務受託者本店での備置きによる開示
・ 投資法人債券台帳の作成及び管理
・ 租税特別措置法に基づく利子所得税の納付
・ 買入消却にかかる事務
・ その他本投資法人と一般事務受託者が協議の上必要と認められる事務(投資法人債権者の
権利行使に関する請求その他の投資法人債権者からの申出の受付に関する事務を含みま
す。)
e. 元利金及び元利金支払手数料の分配事務
(ロ) 契約期間及び当該期間中の解約に関する事項
期限の定めはありません。第1回無担保投資法人債が全て償還されるまでであり、期間中の解約の
定めもありません。
(ハ) 契約の内容の変更に関する事項
本投資法人及び一般事務受託者は、本契約に定められた事項につき変更の必要が生じたとき(追
加発行により、本投資法人債の総額が変更された場合を含みます。)は、その都度これに関する協
定をします。
(ニ) 報酬の計算方法並びに支払の時期及び方法
a. 本投資法人は、委託事務に関する手数料として1,600万円に投資法人債の発行金額100円当たり7銭
及び償還期限1年間当たり20万円を加えた金額を上限として、平成24年12月27日に一般事務受託者
に支払います。当該手数料に賦課される消費税及び地方消費税は、本投資法人が負担します。
b. 本投資法人債の元金支払手数料及び利金支払手数料は以下のとおりとし、本投資法人は、元利金
支払期日の前銀行営業日までに一般事務受託者を経由して、投資法人債権者に対して本投資法人
債の元利金の支払を行った者にこれを支払います。当該手数料に賦課される消費税は、本投資法
人が負担します。
(i) 元金支払手数料
支払元金金額の10,000分の0.075。
(ii) 利金支払手数料
支払利金の対象となる元金金額の10,000分の0.075。
c. 振替機関が定める本投資法人債の新規記録に関する費用については本投資法人の負担とし、振替
機関からの請求に基づき、一般事務受託者を経由して振替機関に納付します。
② 第2回無担保投資法人債についての財務代理契約
(イ) 委託すべき事務の内容
平成24年12月27日に発行した本投資法人の第2回無担保投資法人債につき、一般事務受託者に以下
の事務を委託しています。
a. 振替機関の業務規程等に定める発行代理人事務
b. 振替機関の業務規程等に定める支払代理人事務
c. 投資法人債原簿関係事務
・ 本投資法人債の投資法人債原簿の作成及び備置きその他の投資法人債原簿に関する事務
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産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
d.
上記a.乃至c.の事務のほか、次に定める事務
・ 投資法人債権者からの期限の利益喪失に関する請求の受領及び本投資法人への通知
・ 公告の手配
・ 投資法人債権者集会に関する事務
・ 投資法人債要項の写しの一般事務受託者本店での備置きによる開示
・ 投資法人債券台帳の作成及び管理
・ 租税特別措置法にもとづく利子所得税の納付
・ 買入消却にかかる事務
・ その他本投資法人と一般事務受託者が協議のうえ必要と認められる事務(投資法人債権者
の権利行使に関する請求その他の投資法人債権者からの申出の受付に関する事務を含みま
す。)
e. 元利金及び元利金支払手数料の分配事務
(ロ) 契約期間及び当該期間中の解約に関する事項
期限の定めはありません。第2回無担保投資法人債が全て償還されるまでであり、期間中の解約の
定めもありません。
(ハ) 契約の内容の変更に関する事項
本投資法人及び一般事務受託者は、本契約に定められた事項につき変更の必要が生じたとき(追
加発行により、本投資法人債の総額が変更された場合を含みます。)は、そのつどこれに関する協
定をします。
(ニ) 報酬の計算方法並びに支払の時期及び方法
a. 本投資法人は、委託事務に関する手数料として1,600万円に投資法人債の発行金額100円当たり7銭
及び償還期限1年間当たり20万円を加えた金額を上限として、平成24年12月27日に一般事務受託者
に支払いました。当該手数料に賦課される消費税及び地方消費税は、本投資法人が負担しました。
b. 本投資法人債の元金支払手数料及び利金支払手数料は以下のとおりとし、本投資法人は、元利金
支払期日の前銀行営業日までに一般事務受託者を経由して、投資法人債権者に対して本投資法人
債の元利金の支払を行った者にこれを支払います。当該手数料に賦課される消費税は、本投資法
人が負担します。
(i) 元金支払手数料
支払元金金額の10,000分の0.075。
(ii) 利金支払手数料
支払利金の対象となる元金金額の10,000分の0.075。
c. 振替機関が定める本投資法人債の新規記録に関する費用については本投資法人の負担とし、振替
機関からの請求に基づき、一般事務受託者を経由して振替機関に納付します。
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産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
第3【参照書類を縦覧に供している場所】
産業ファンド投資法人 本店
(東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
東京ビルディング)
株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
─ 127 ─
産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
第三部【特別情報】
第1【内国投資証券事務の概要】
1
名義書換の手続、取扱場所、取次所、代理人の名称及び住所並びに手数料
本投資口は振替投資口であるため、投資主は、本投資法人又は投資主名簿等管理人である三菱UFJ信託
銀行株式会社に対して、投資口の名義書換を直接請求することはできません。また、本投資口については、
投資証券を発行することができず、権利の帰属は振替口座簿の記載又は記録により定まります(振替法第
226条第1項、第227条第1項)。本投資口に係る投資主名簿の記載又は記録は、総投資主通知(振替機関が本
投資法人に対して行う、投資主の氏名又は名称、保有投資口数等の通知をいいます。)により行われます
(振替法第228条、第152条第1項)。投資主は、振替機関又は口座管理機関に対して振替(譲受人がその口
座における保有欄に譲渡に係る数の増加の記載又は記録を受け、譲渡人がその口座における保有欄に当該数
の減少の記載又は記録を受けることをいいます。以下同じです。)の申請を行い、本投資口の振替が行われ
ることにより、本投資口の譲渡を行うことになります(振替法第228条、第140条)。なお、本投資口の譲渡
は、原則として、本投資口を取得した者の氏名又は名称及び住所を投資主名簿に記載し、又は記録しなけれ
ば、本投資法人に対抗することができません(投信法第79条第1項)。
投資主名簿に係る取扱場所、取次所、代理人の名称及び住所並びに手数料は、以下のとおりです。
東京都千代田区丸の内一丁目4番5号
取扱場所
三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部
取次所
なし
代理人の名称及び住所
東京都千代田区丸の内一丁目4番5号
三菱UFJ信託銀行株式会社
手数料
なし
2
投資主に対する特典
該当事項はありません。
3
内国投資証券の譲渡制限の内容
該当事項はありません。
4
その他内国投資証券事務に関し投資者に示すことが必要な事項
該当事項はありません。
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産業ファンド投資法人
有価証券届出書(第三者割当分)(平成25年1月16日)
第2【その他】
該当事項はありません。
─ 129 ─
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