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トヨタ環境活動助成プログラム 2014年度 活動成果報告会 成果報告

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トヨタ環境活動助成プログラム 2014年度 活動成果報告会 成果報告
トヨタ環境活動助成プログラム 2014年度 活動成果報告会 成果報告プロジェクト概要
2014/5/22
(プロジェクト名をクリックすると発表資料が閲覧できます)
No.
団体名
所在地
プロジェクト名
プロジェクト概要/成果
実施国
フィジーにおいてはかつて豊かなマングローブ林が見られ、魚の棲家ともなり海域の生物多様性の基盤となっていた。近年リゾート開発や薪炭利用等のため伐採が
進み、漁獲量の減少や海岸浸食の被害が多発。
マングローブの意義を地域住民に啓発、ワークショップや研修活動を通じた人材育成、住民主体でのマングローブ植林を実施することにより、自然と
調和した持続可能な社会の確立を目指すプロジェクト。
(助成期間:2012∼2013年)
公益財団法人
オイスカ
1
東京
フィジー 海の生物多様性保全
マングローブ植林プロジェクト
<実際の成果>
①普及啓発活動及び実際の苗床作業や植林活動を通じて、10カ村以上の沿岸住民がマングローブの重要性や意義、生物多様性の保全効果を認識し、
実際の体験を通して植林や管理手法を学んだ。学校単位では3校、村単位の実施では多数の子供たちの参加を得て自然環境の重要性を学ぶ機会を提供。
②人材育成活動を通じて約160名の青年がマングローブ保全の意義と手法を理解。今後彼らがそれぞれの出身村で、積極的な行動を起こすことを期待する。
③2年間で約92,000本、約9.2haのマングローブ植林を実施。また、巨大サイクロン(2012年3月)の影響により遅れた残りの苗の植林が終われば、植林本数
10万本以上、 面積10ha以上は達成される見込み。
フィジー
ビチレブ島
<今後の発展性>
地域住民と合わせて、将来を担うYouth Groupへの働きかけに努めた。すでにマングローブの意義を理解した村からは、種さえあれば自分たちで
植林を続けたい、という声もある。種の提供、また植林したマングローブから種を採取できるようになると、地域住民による継続的な動きが期待できる。
当NPOは、農林水産省や文部科学省等と共に、「聞き書き甲子園」と呼ぶ、高校生を対象とした環境教育プログラムを10年以上実施。
このノウハウをESD(持続可能な開発のための教育)の手法の一つとして、インドネシアに移転し、国際環境プログラムとして確立することを目標とする。
英語版テキスト作成、現地指導者の養成、インドネシアの高校生による「聞き書き」の実践、成果発表等を行う。
(助成期間:2012∼2013年)
2
NPO法人
共存の森ネットワーク
東京
インドネシアにおける「森の聞き書き」を
通じた環境教育の普及
ェ
海
外
プ
ロ
ジ
ク
ト
<実際の成果>
①指導者をインドネシアで養成:研修参加者 ボゴール30名+スラウェシ8名 計38名
②「聞き書き」による記録:対象 ボゴール8名+スラウェシ2名 計10名
③コルニタ高校で実施する環境教育プログラムの他校への波及:4校
④フォーラムの開催。参加者:日本250名、ボゴール100名、スラウェシ80名 計430名
⑤高校生のプロジェクトへの参加・育成:ボゴール34名+スラウェシ15名 計49名
インドシア
西ジャワ州
<今後の発展性>
・ボゴール大学等の高等教育機関と連携し、大学教員あるいは大学生が、名人選定や高校生の取材に協力するサポート
体制をつくれないか、検討、調整したい。
・それぞれが活動成果を持ち寄る全国コンクール形式の交流の場も、今後検討したい
・コンクールを通してインドネシアのさまざまな言語による作品が集まれば、それを書籍化し、普及に役立てることも検討したい。
当該地区は国内で最も乾燥した地帯であり、有効な農地としての利用が難しい。地域内の小学校より選定した40校の全校庭に「学校の森」造成を
目的とした植樹を実施。苗木は、数年で薪や木炭にできる樹木、果実を収穫できるものや、約10年で家具財として販売できる種類等を選定し、苗木を
育成する知識を生徒や父兄に普及する。
さらに家庭でも植樹による「家の森」を造成し、住民が継続して自主的に植樹に参加。知識と技術、効果を体験することで、当該地区から近在の学校・
住民への植樹意識の普及を目指す。(助成期間:2012∼2013年)
3
アフリカ児童教育
基金の会
奈良県
アフリカケニア共和国東州エンブ県に
おける植樹促進教育プロジェクト
<実際の成果>
対象地域のプライマリ・スクール(1∼8年)から40校を選び植樹促進教育事業を実施。
必要とした苗木は17,400本、うち5,000本は枯死した苗木を代替するために使用。苗木の選定に当たっては、地域の環境を考慮しつつも、
(1)2∼5年で収穫可能な果樹、薪や木材として活用できる樹種 (2)10年前後で市場に出せる商品価値の高い樹種などを組み合わせることで、
植樹後の楽しみが、実利という形で実感できた。
生徒やエコクラブ指導教員を中心として植樹促進に関心を強め、受身から能動的な姿勢に変わることに寄与。近在の学校や住民の関心を喚起することで、
他地域へ植樹促進事業を広げるための、パイロットプロジェクト的な役割を果たすことが出来た。
<今後の発展性>
(1)サバンナ地帯に立地するプライマリ・スクールの全てを巻き込むまで、植樹促進教育事業を継続する
(2)学校の敷地内での活動からコミュニティレベルの活動に拡大し、在校生の家族だけでなく、地域住民を巻き込む形で、植樹
促進事業を継続する
(3)(プライマリ・スクールの)トイレは、満タンになるとそこを埋めて新しく作るということをしているが、トイレを繰り返し使えるように
するために、人糞を有機肥料化するシステムと植樹促進事業とを結びつけるプロジェクト形成の可能性あり
(4)支援対象のプライマリ・スクールに井戸を掘削し、水の供給不足を解消する
ケニア
東州エンブ県
トヨタ環境活動助成プログラム 2014年度 活動成果報告会 成果報告プロジェクト概要
2014/5/22
(プロジェクト名をクリックすると発表資料が閲覧できます)
No.
団体名
所在地
プロジェクト名
プロジェクト概要/成果
実施国
生駒山の暗越奈良街道に展開する西畑町の棚田一帯は歴史的にも由緒ある地域。その棚田の荒廃が進んでおり、棚田の景観を後世にと地元自治会が立ちあがり
(2002年)それに呼応して「いこま棚田クラブ」を設立。両者共同で棚田・里山の再生と創造を目指して活動中。棚田の草刈り、里山林の間伐などの景観整備(生物
多様性の保全)、休耕田の新しい活用としてそば、大豆、菜の花、南高梅、花畑、野菜畑の栽培ビオトープ、遊歩道つくりなどを行い、子ども達の自然観察会などを通
じて都市と農村の交流を図る。(助成期間:2012年、2013年度も採択)
いこま棚田クラブ
4
奈良県
生駒市西畑町の棚田・里山の
再生と創造
<実際の成果>
−10年来継続している棚田・里山の景観を保持。 毎活動に30名強参加
①定例活動(毎月第1,3,5日曜日、第2,4月曜日) 実施回数 50回 延べ活動参加者 1,578名
②特別活動(棚田イベント・地域イベント・セミナー) 実施回数 53回 ゲスト参加者 4,788名
奈良県
生駒市
−地元自治会と合同の棚田保全研修会実施。 棚田保全の重要性、ボランティアの必要性を認識
−ボランティア活動のモデルとして、パネラー、レクチャー、基調講演等の依頼あり
−客観的な第三者評価で都市住民およびボランティアのユニークな活動に評価を得た
<今後の発展性>
全国棚田サミットで提言のあった「地域の文化的・歴史的な景観」を棚田保全の目的にする必要あり。
生駒地域など範囲を広げて歴史・文化に取り組んだランドスケープ計画を策定するように働きかけたい。
5
関西野生生物研究所
鎮守の森の生物多様性を脅かす
京都府 外来生物アライグマの基礎研究と
対策のための啓蒙活動
ェ
国
内
プ
ロ
ジ
特に社寺周辺に生息するアライグマの実態とその被害調査のため、基礎情報のデータベース作成とGISによる分析を行う。幾つかの市における
全域社寺調査の実施。アライグマの繁殖特性の解析を行う。アライグマの特性を多面的に調査し、それらの成果を踏まえたセミナー、シンポジウムを
開催し、鎮守の森の生物多様性に被害を与えるアライグマの有効な対策を提案する。
(助成期間:2014年∼2015年)
ク
ト
京都府京都市、
南丹市、
埼玉県所沢市、
千葉県いすみ市、
青森県弘前市
<活動実施中>
狩野川流域の原風景と固有種の河畔林が残る止水域・松毛川の生物多様性を学ぶと共に、生物調査と植林活動などの具体的な実践活動を通して、
松毛川の重要性を地域住民や子どもたちと共有し、貴重なふるさとの川と森の生物多様性を多角的に学び、固有種の保全・維持に努める。
(助成期間:2011年)
6
特定非営利活動法人
グラウンドワーク三島
静岡県 ふるさとの川と森を守れ!
生物多様性・市民環境監視プロジェクト
<実際の成果>
・外来種駆除: ホテイアオイ、カミツキガメ、ミシシッピアカミミガメ等6種類以上
・散乱、放置されている産業廃棄物・ゴミの除去: 約1トン
・荒廃、劣化が進む河畔林(松毛川上・中流部)の植林: 300本、面積:約0.1ha(これまでの植林地600㎡、新たに整備した植林地420㎡)
・具体的な実践活動を通した、厳しい環境現場の現実把握と関心喚起…実践活動12回と実学3回を実施、参加者延べ530人に松毛川を取り巻く厳しい現状を
伝え、「ふるさとの森」への関心を喚起
・外来種への問題意識は、農村地域では定着しにくい側面があるが、本事業で地元住民への啓蒙が進み、ホテイアオイやセイタカアワダチソウ、
カミツキガメへの危機感と、人間が手を加えて守る風景・景観への理解が得られた。
<今後の発展性>
松毛川の森の貴重性・重要性も、地元住民に理解が広まりつつあるが、「地域固有の自然・ふるさとの宝もの」との認識を根付かせるための人材育成を
継続していくことが必須。特に、地元小学校との連携による出前講座や青空教室、子ども会との協働での「自然学級」の開催などを視野に入れて展開して
いきたい。
自然との関わり方や、外来生物の正しい取扱い方を学ぶ機会が、地域の子どもにも、大人にも必要であると考える。当団体の持つ人的ネットワークを活用し、
各団体が多様な関わり方をすることが重要である。
静岡県
三島市、
沼津市
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