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数理工学専門 - 大阪府立大学 大学院工学研究科 電子・数物系専攻

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数理工学専門 - 大阪府立大学 大学院工学研究科 電子・数物系専攻
(電子 ・数物 系専攻 博 士前期課程 群 4)
平 成 25年
(2012.8)
度
大 阪府 立大学 大 学 院
工 学 研 究 科 電 子 0数 物 系 専 攻
博 士前期課程入学試験
試 験 科 目群 4
数
/理
工 学 専 門
試 験 問 題
(解答時間 180分 )
注意
(1)受 験番号、氏名 を解答 用紙 の所定欄 に記入せ よ。
(2)数 理 工学専門 (数学)問 題群 か ら 4題 選択、あるい は、非線形力学、量子物理
学、物性物理学 の 3科 日か ら 1科 目のみを選択 し、解答せ よ。
(3)選 択 した科 日名 を解答 用紙 の科 目名欄 に記入せ よ。
(4)試 験終了後、問題冊子は持 ち帰 ってよい。
数 理 工 学専 門 (数学 )
問題
数学 グル ー プを志望 す るもの は , 以 下 の 問題群 ( 全部 で 1 3 題 あ る) か ら 4 題 選択
して, 問 題 番号 を解答 用紙 の 所 定 の欄 に記 入 して解答 せ よ口 1 題 につ き 1 枚 の 解答
用紙 を使 用す る こ と. 問 題 文 は , 次 ペ ー ジ にわた る こと もあ るので , 注 意 深 く問題
文 を読 む こと口 なお リ プ ロ グラ ミ ン グ の 問題 を解 答 す るもの は , 試 験監督 に挙手 で
知 らせ ヮ プログラ ムの配付 を受 ける こと.
El]
実数列 {α
η
)
}肛1において任意の正の数εに対して,あ る自然数 Ⅳ(ε
}={απ
が 存在 して , 任 意 の 自然数 鶴, η に対 して
π > η ≧ Щ ε) = ⇒
π
lα
一 α働
│<ε
ー ー
が成り立つとき, { απ
} は コ シ 列であるという。このとき, 次 の問いに答
えよ.
ー ー
π
} は有界であることを示せ.
(1){α
} が コ シ 列ならば, { αη
η
a.}鷹
n }をコーシー列とするとき,{α
}のある部分列 {α
1が αに収東
(2){α
こと
を示せ.
するならば,{απ
}も αに収東する
ー ー
π
(3){α
}が 収東列であるための必要十分条件は,{αn}が コ シ 列である
こ とを示 せ 。た だ し, 有 界 な 実数 列 は収 東 す る部 分列 をも つ ( B 0 1 Z a n ∝
Weierstrassの
定理 ) こ とは認 め るもの とす る.
ス
次 に r 次 実 正 方行 列 4 に 対 して θ を
2+妾
3+…
η
。
・
■
■
♂=E+五
+二
+…
+嘉
iス
で定義す る. こ こで E は r 次 単位行列 である。
( 4 ) 上 記右辺 の無限和 は任意 の ス に対 して必 ず収束 し, c A は つ ねに定義 さ
れ る ことを示せ.
問題 は次 ペ ー ジ に続 く.
り を を 平
< 解 解 の
般 0
搬 一 一
の の 式
0 0 郊
式 式 ,
r
∩
.
媚婦嗜
る
す
善
ン
刺 静
刺
.
ょ
¨
愧愧ぇ
答
こ
︲
き 。
印 銑だ く性
と
〓定
[3コ
〓た
(3)
一 の 一
(2)
え A 求 ズ 求 ズ 衡
ヽ
(1)
こ .ょ
.
薩
ょ
卸
初
m
.
め
め
る
を考
riりヽlヽ い ″
間 存
の ヵ
次 ″
E2コ 連 立常微分方程式
関数 ∫(t)とり(t)は
区間 p,∞)上で定義された実数値連続関数であり,区間
p,∞)上で 9(t)≧0か つ不等式
と ↓
き 山
の 貞
⇒
ア﹂
● 9
︼ィ
t
を ′
た F
満 ⇒
す 0
∫(t)≦
ズ
ι
S
9(S)∫(S)α
次 の問いに答 えよ.
とおくとき,F(t)は区間 p,∞)上で微分不等式
≦
州即
Ц→
岳
を満 た す こ とを示せ .
0が成り立つことを示せ.
(2)区間 p,∞)上で ノ(t)≦
区間 p,∞)上で定義された実数値連続関数とする.この
(3)α(t)とb(t)は
と き, 初 期値 問題
弊
=α (ι
),
)″・ b(ι
″(0)=="o∈ R
の解は,区間 p,∞)上でただ一つ存在することを示せ.
問題 は次 ペ ー ジに続 く.
°,名〕は互いに独立であり,E(氏)=0,Eけ 駒 =μ2,
E4コ 確 率変数 Xl,X2,…
。,2)とする.また,
=1,2,…
Eυけ)=μ4(づ
2
y=∴喜κ―
局
とす る.こ の とき,次 の 問 い に答 え よ.
(1)期 待値 E(S2)を 求 め よ.
(2)分 散 Var(s2)を 求 め よ。
・,X兄は互いに独立に,いずれも確率密度関数
E5] 確 率変数 Xl,X2,…
exp(一
<α
ル(π
⇒
)=1昇
与
ギ
) (-00<π
をもつ確率 分布 に従 うとす る.た だ し,σ は正 の定数 と し,人 は未知母 数 (0<
λ<∞ )と す る。 この とき,次 の 問 い に答 え よ.
(1)定 数 σ の値 を求 め よ.
…,Xnに 基づく人の最尤推定量 λを求めよ.
(2)Xl,X2,°
(3)λ は人の不偏推定量であるかどうか答えよ.
一
(4)λ は入の 致推定量であるかどうか答えよ.
")'
i[││:(
′
メ
(")= { │11 イ
[6] ι >1と し,関 数 ル(π
]で定義された偶関数で
)は区間 卜π,π
を満 たす とす る.こ の とき,次 の問 いに答 えよ.
ー
(1)ル(")を 区間 卜π,π
lで フ リエ級数展開せ よ.
_様
2α
=1,a…
お
・
で
η
は
あし
く
あ
″
界
有
η
)と
し
)COS
η。
O n=│ニ
α ル
せよ.
るか どうか判定・
ー
ー
(3)ル(π
)の フ リエ級数展開 に対 してパ セバ ルの等式 を適用す ると,ど の
ような関係式 が得 られ るか。
= η2 / ( 2 2+π
1 ) と おく・この関係を保ったままη→ ∞ としたとき,
(4)イ
l i m ′2 α
πの値 を求 め よ.
η―〉C Ю
問題 は次 ペ ー ジに続 く日
■J
rL
7
ー
関数 ∫(″
)のフ リエ変換 F(ω
)お よび逆変換を次のように定義する。
F(ω
―伍海
απ ,
(・)θ
)=IIl∫
∫ (π)==」
ト ブ[lF(ω
Edω
仏′
.
)θ
このとき,次 の問いに答えよ。
ー
(1)有界かつ台がコンパ クトな関数 ∫(″
),g(π
)と それぞれのフ リエ 変 換
F(ω),C(ω)∈ L2(R)に 対 して ,
Д
=2π (一
・
F(ω
)aガ
)g(π
)db
) C(ω
J:il∫
が成 り立つこ とを示せ。
ー
(2)次 の関数 ∫(")のフ リエ変換 F(ω)を 求めよ。
嗣={l‖
il
ただ し, αは正の定数 とす る。
∞
(3)FEl(2)結
の果 を用 いて
ズ
呈 山 の値 を求め よ。
場手
(4)間 (1)の関係 ,お よび 問 (2)の結果 を用 いて,
Д響鍔%
の値 を求め よ。ただ し, α> b > 0 と
す る。
問題 は次 ペ ー ジに続 く.
E8] 因
°,■
子 スの水準がス1,■
2,…
んである1元配置法のモデル
X"=μ
+α ぅ+ε ″ (づ=1,2,… 。,た,ブ =1,2,… ・,2)
。
%。
片
〓
は スをにお ける プ 番 目の 観測 値 ,μ は 一 般 平均 ,
は 五りの 効果 ,εり は観 測誤 差 を表 す確 率変数 で あ り,ε彎 (づ=1,2,… 。,た,
1,2,…。,η)は 互 いに独立 に正 規分布 N(0,σ2)に 従 う とす る。また ,Σ 担lαぅ
と し,
を考 え る.こ こで ,為
ズ…
.―
ズ…
フ02=ΣΣ(ヌ
O=Σ Σ(Xb―
,01=2Σ(島
,
ソ
ア
ソ
し一ス・
=1
'=lJ=1
=lJ=1
を
づ
=幾
=堪ろえ
鳥
為
き
を
とす る。 このとき,次 の問 いに答 えよ。
示せ。
(1)等 式 o=ol+02を
(2)期 待値 E(ol),E(o2)を求めよ.
-1)
91/(た
… = α ん= 0 で あ る とき, F =
は 自由度
(3)α l=α 2=°
の2/{ん
(η-1)}
- 1 , ん - 1 ) ) の F 分 布 に従 う こ とを示 せ .
(絶
(た
・
対 立 仮 説 K : H の 否定 」 に対
( 4 ) 「 仮 説 H : α l = α 2 = … = α た= 0 」 を 「
して検 定 す る とき, そ の検 定手順 を述 べ よ.
[9] 代
数 方程 式 の 近似 解 に 関す る次 の 問 いに答 え よ.
(1)g(π)は R上 で 定 義 され た 実数値 関数 で あ り,任 意 の ″,"′∈Rに 対 して ,
′
′
) 一 g ( π) │ ≦κ l " ―π│
lg(″
を満 た す κ < 1 が 存在 す る と仮定 す る。 この とき, ″ = α が π = g ( ″)
の 唯 一 解 な らば , 漸 化 式 ″π+ 1 = g ( ″ π) と 初期値 ″。∈R に よって 決定 さ
れる数列 {π
π
}肛。はαに収東することを示せ.
一
_1=0の
解 はただ つ で あ る こ とを示 せ .
(2)"3+″
一
3+π _1=0の
唯 解 の 近似 値 を求 め るため の漸 化 式 を導 出 し, そ の
(3)″
漸 化 式 を導 出 した理 由 を述 べ よ.
問題 は次 ペ ー ジ に続 く。
E10]
関数 ∫ は複素平面内 の領域 D ・で 定 義 され た正 則 関数 で あ る とす る。
き, 次 の問 いに答 えよ.
( 1 ) R e ∫ が定数関数 な らば, ∫ も定数 関数であることを示せ.
│=Regが 成 り立つ とき,ノ は定数関数 と
( 2 ) D 上 の正則 関数 g に よ り, │∫
なるか. な るな ら証明 を し, な らないならその例 を挙げ よ.
El l]
p を 素数 とし, 有 理数環 Q の 部分集合
Z,P/b}
Sp={:∈
Qlα
,b∈
を考 える. こ の とき, 次 の 問 い に答 え よ.
(1)ら が Qの 部分環であることを示せ.
(2)ら が単項イデアル環であることを示せ.
(3)pで 生成されるイデアル (p)が,ら のただひとつの極大イデアルかつ素
イデアルであることを示せ。
[1 2]
配付 プ ロ グ ラム A は どの よ うな プ ロ グ ラム か , そ の アル ゴ リズム を説 明せ よ.
[13コ
配付 プ ロ グ ラム Bは どの よ うな プ ロ グ ラ ムか ,そ の アル ゴ リズム を説 明 せ よ。
非線形力学 問 題
[1]物 理量 πが以下 の方程式 に従 うもの とする。
"+α 力+sin″ =エ
ここで、α (>2),J(0<J<1)は
範囲 は 0≦ "<2π とす る。
パ ラメー ター である。以下 の 問いに答 えよ。 ただ し、″の
(a)ν =力 として、上の方程式を π と りの 1階 連立微分方程式 に変換 せ よ。
(b)上 の (a)で 導 いた力学系 の 固定点 をすべ て求めよ。
(c)上 の (a)で 導 い た力学系 のす べ ての 固定点 の安定性 とタイ プ (安定性 とは別 の分類)
を調 べ よ。
[2]状 態変数 のベ ク トル x力 `
自律系 の微分方程式 文=F(x,μ )に 従 う物理系がある。 ここで
ー
ー
μ はパ ラメ タ である。μ がある値 μcよ り小 さい ときは、時間がたつ と系 は定常状態 にお
ちつ くが、μ>μ cで は周期的振動 (リミッ トサイ クル振 動)を 示す ことがわか った。 また、μ
が μcを こえるとき、最終状態 (十分時間が経った後 の状態)に おける振動 の振幅 バ μ)が 、0
から連続的 に大きくなる こともわかった。以下 の問いに答 えよ。
(a)μ =μ cは 何 と呼ばれる分岐が起 こる点 であるか。
s ubcriticdのどちらであるか。
(b)こ の分岐 は supercriticalと
(c)特 殊な場合を除き、■(μ
)は μ=μ cの 近 くで μにどのよ うに依存するか。ただし、μ≧ μc
とする。
。
[3]区間 Ю,」で定義された1次元写像系 ″
η
π
+1=r"η
(1-″
)(2=0,1,2,…
)を考える。こ
こで、γはパ ラメー ター であ り、0<γ ≦ 4と する。以下 の問いに答 えよ。
(a)こ の系 の 2周 期解を求めよ。 この解 が存在す る rの 範囲 も示す こと。
(b)上 の 2周 期解 の安定性 を調 べ よ。
[4]以 下 の条件 と語句 について詳 しく説明せ よ。
(1)力 学系 がカオスを示す条件
(2)Feigenbaumの
普遍定数 δ
量子物理学 問 題
※ 3 ペ ー ジ にわ た って 問題 は全 部 で 3 題 あ る。
問題 1 。
1 次 元井戸型ポテンシャルの もとでの粒子 の運動 について考える。粒子 の質量 は 鶴 とし, ″ 軸上
を運動するもの とする。まず, 7 。および αを正の定数 として, 次 式で与えられる対称型ポテンシャ
ル y l の もとでの運動について考 える。
・
0={サ:ヨ
ニ
8
1
固有 エネルギー を E と して, 定 常状態 に対す るシュレディンガー方程式 を示せ。
2
偶関数」または 「
ポテンシャルが ″= o に 関 して対称である場合, 縮 退のな い固有関数 は 「
奇
関数」 となる。そ の理由を簡単 に説明せよ.
(3)偶 の東縛状態 (―y。<E<0)に
ついて,波 動関数はα,βを実係数 として,
ψ
lZl={:ガ
タ ツ曳P,
の 形 にお くことがで きる。ただ し, たお よび λは y 。ぉ ょび E で 表 され るパ ラメー タで ある 。
これ らか ら E を 消去す る ことによ り, ん と λの 間 に成 り立 つ 関係 を求 め よ。
( 0 “=α での波動関数 の接続 を考える ことによ り 入αを たaを 用 いて表せ.α ,β,70は 用 いては
な らな い。
ー
“) 東縛状態 の固有エネルギ は,(3)と (4)で得 られた関係を用 いて図形的に求める ことができ
る。7。>0で ある限 り,必 ず一つは東縛状態が存在す ることを説明せよ。
由
よ
せ
明
説
を
理 ・
の せ
そ 表
, L 乃
に > >
次 “ “
ー
(「量子 物理学 問 題 」次 ベ ジ に続 く)
問題 2。
粒子 の質量 を π として ,ハ ミル トニ アン,
2,
″
・
+1ヂ
O=嘉
で記述される一次元調和振動子について考える。ただし,ω は古典的取 り扱いにおける単振動の
角振動数である。
Fりを導入す
(1)α,β を実数 として, 消滅演算子 b=α ″+づの ,お よび生成演算子 b+=α "― を
b+D
る。交換関係 レ,b+]=1を満足 し,θ ,Dを 定数 として,ハ ミル トニアンが 九 =σ b■
の形で表されるよう,α,βを定めよ。また,そ のときの σ,Dを 求めよ。
(2)
数演算子 b+bの 固有値 π (=0,1,2,…。
)と する。(1)に
)に 対する規格化 された固有状態を lπ
ー
より,こ れは Iおの 固有状態 でもある。 lπ
)に 対応す る固有エ ネルギ Eπを求 めよ。また,
規格化 に注意 して lη
)を 10)および b+を 用いて表 せ。計算過程 は示さな くてもよい。
(3)
),お よび blη
)を 定めよ.
)に 対する生成,消 滅演算子 の作用 b■lπ
lπ
次 に ,EOで 表 され る一 次元調和振動子系 に摂動 ポテ ンシャル ,
y=λ “4,
が印加 され た場合 について考 える。人は相 互 作用係数 である。
(4)yを
b,b+を 用 いて表 せ。
(5)「 Oの 基底状態 10)につい て,yに
よるエ ネル ギ ー 変化 を 1次 摂動 の範 囲で求 め よ。
ー
(6)yに よる 10)状態 のエ ネルギ 変化 を 2次 摂動 の範 囲で求 めよ.
ー
(「量子物理学 問 題」次 ペ ジに続 く)
問題 3.
ハ ミル トニ アン ∬ で記述される量子系を扱 う方法 の一つ として,次 式で定義されるグリー ン関数
(またはレゾルベ ン ト)が しば しば用 いられる。
1
・
C(E)=百 _∬
+ づη
Eは エネルギ ー変数,η は正の無限小量 (+0)である。い ま,Iの 固有関数系を │ん
)(ん=1,2,… .),
対応する固有値 を 民 としよう。完全性関係 によ り次 のよ うな表式 も得 られる。
σ
σ
(01。
條
│=平
(E)=Σ
た
。は,デ ィラックのデル
(1)あ る 1粒 子状態を 10)とするとき,こ の状態に関する部分状態密度 ρ
タ関数を含む形で,ρO(E)=Σ た│(01ん
Oを (Or(E)lo)を
〉
12δ
( E_Eた )の ように定義される。ρ
:Im[1/(・
つ
+づη)]=一 πδ(π
用いて表せ。必要なら,実 数 ″に対 して成 り立 公式
)を用いてよ
い。ただし,Imは 虚部をとることを意味する。
(2)∬ =Jfo+yの ように,ハ ミル トニアンが無摂動部分 =0と 摂動部分 yか ら成る場合,G。鯛 )=
1/(E一 石o+jη)を無摂動グリー ン関数 と呼ぶ.Gに 関する恒等式 :(E― ∬ +づη)G(E)=1
から出発 して,G=GO+θ
OyGと なることを示せ。
上記グリー ン関数の応用 として,次 の 1体 ハ ミル トニアンで記述される半無限原子鎖を考察する。
∬=CoΣレ
+1)01)。
0+11+レ
│+ι
)。
Σ (い
′
′
ここで,プ は原子の位置 (プ=0,1,2,… 。
,+∞ ),V)は プ番 目の原子の軌道を表す。また,c。は原子
ー
軌道準位,t(<0)は 隣接軌道間の移動積分 を表すパ ラメ タである。ブ=0に ある端点 の原子軌
道 10)に関する部分状態密度を以下 のように して求 めよう。
(3)系 を注 目す る原子 (プ=0)と それ以外 (J=1,2,… .,十∞ )に 分けて考 え,ハ ミル トニ アンを
″ =Co10)(01+t(10)(11+11)(01)+∬
1
の よ うに分 解 す る。∬1 は 「
外 部環 境」, す なわ ち ブ= 1 を 端 点 とす る半無 限原 子鎖 を記述 す
るハ ミル トニアンである。また,右 辺第 2項 は注 目原子 と外部環境を繋 ぐ相互作用である。い
ま,こ れを摂動 yと 考 え,第 1項 および第 3項 を無摂動ハ ミル トニ アンと考 える。(2)で得
た関係式から導かれる表式 :G=GO+GOyσ
O+GOyCOyGの
両辺 について,状 態 10)に関
する期待値を取 る ことによ り,
(01θ(E)10)=
E - eo- t2(LlGr(E)lLl+ i,rt
となることを導け。ただし,Gl(E)=1/(E― Jfl+jη
)である。
(4)
,と もに半無限原子鎖グリーン関数の端点軌道に関する期待値であ
(orlo)および (lrl11)は
求め,c。,t,Eを 用いて表せ。
り,(lrl11)=(Or10)が 成り立つ。(Or(E)lo)を
(5)
関する部分状態密度 ρ
端点軌道 10)に
O(E)を求め,概 形を図示せよ。
(「量子物理学 問 題」 ここまで)
物性 物理 学 問 題
1■
(1)van der waals合
結 、イ オ ン結合、金 属結合 、共 有結合 はそれぞれ どの よ
うな結 合 か簡潔
に説明せ よ。
( 2 ) ダ イ ャ モ ン ド、 アル ゴ ン 、塩 化 ナ トリ ウム 、金属 ナ トリ ウムの 4 つ の
物 質 の結晶にお け
る主 な結 合様 式 を( 1 ) にあげた 4 種 類 の結合 か らそれ ぞれ選 べ 。 また こ
、 れ ら 4 つ の物質 を
D e b y e 温 度 の 高 い順 に並 べ よ。
( 3 ) 質量 数 2 0 の ネオ ン 2 0 N e の結晶 と質量数 2 2 の ネ オ ン 2 2 N e の結晶は と に
も 面心立方構造
を とるが 、同一 温度 で も 2 つ の結晶 の格子定数 は異なる。どち らの方が格 子定数が大 い
き か、
理 由をつ けて答 えよ。
( 4 ) H 2 0 の 融点 が H 2 0 よ りも分子量 の大 きな H 2 S 、H 2 S e 、H 2 T e の 融点 よ りも高 い
理 由につ
い て簡潔 に説明せ よ。
ー フメタル ( h a l ■
( 5 ) 半金 属( m e t a 1 1 0 i d )ハと
m e t a D と はそれぞれ どの よ うな ものか
説 明せ よ。
2 。 電子 の質量を m 、 電荷を 一θ、速度 を フとお く。結晶 中の伝導電子の運動に対 して
平均衝突
時間 τが定義できて、電子 の運動方程式が
=F
m(ギ
}+÷
)ν
で与えられ るもの とする。以下では、 z軸 方向に一様な静磁場 B=(0,0,3)力 `
ある場合 につ
い て考 える。 ただ しB≧ oと する。
(1)電場を E=(み ′ら ,L)と して、電子の運動方程式を成分表示せよ。
( 2 ) 定 常状 態 にお け る電 子 の速度 ( 移動速度 、流動速度) の成 分 ち 、り お よび し を求 め よ。
( 3 ) χ軸方向に のみ定常電流が流 れ て い て ノ軸方 向には電流が流れ ない場合、y 軸 方向に電場
が生じている。ら をm、θ
、τ
、βおよび み を用いて表せ。
(4)いったんB=0と してから、7.Omm×2.Omm× 1.Ommの 直方体形の試料の一番距離の
大 きな側 面 の 間( 距離 : 7 . O m m ) に 2 . 8 V の 電圧 を印加 した ところ、0 。
5 0 m A の 電流 が流れ
た。 この試料 の電気伝導率 σ[ 1 / Ω
m ] を 計算 せ よ。
( 5 ) 次 に 3 = 0 。 1 0 T に 設 定 し、
( 4 ) と同 一 の試 料 の磁 場方 向 の厚 さが 1 . O m m に な るよ う、
つ ま り試 料 の 最 も広 い側 面 が 磁 場 に垂 直 とな る よ うに配 置 して 試 料 の 一 番 長 い 軸 方
向 に 0 . 5 0 m A の 電 流 を流 した と こ ろ 、磁 場 に も電流 に も垂 直 な側 面 の 間 に O . 5 0 m V
の 電位 差 が生 じた。 この とき の 流動速度 の 大 き さ υ[ m / s ] を計 算 せ よ。
3 . 質 量 M の 原子 A と 質量 m ( a < ν ) の 原子 B が 一直線上に交互に無限に並 んでい る 1 次 元結
晶を考 える。隣 り合 う原子 A と 原子 B の 平衡距離を αとす る。また隣接原子間 にのみ 2 つ の
原子 の変位 の差 に比例す る力がはた らくもの とし、そ の比例定数 を εとす る。
( 1 ) 各原子 の変位 を適宜設定 し、原子 A お よび原子 B の 運動方程式 を示せ。
( 2 ) こ の結晶 を伝 わる格子振動 の波数 と角振動数 の 関係 を与える式 を求 めよ。
ゾン境界 上 の波数 の格子振動 の
( 3 ) 波数 が 0 の 格子振動 の角振動数、お よび第 l B r i 1 l o u i nー
角振動数 を、2 つ の分枝 につい てそれぞれ求めよ。
( 4 ) 上 の 4 つ の格子振動 のモ ー ドに対 して 、原子 A の 変位 の振幅 と原子 B の 変位 の振幅 の比
をそれぞれ求 めよ。
4 。 G a P や G a A s の 結晶は立方硫化亜鉛構造 を とる。 この構造 はそれぞれ の 元素 が 面 心立方構造
を と り、互いに体対角線 の 1 / 4 だ けずれ て重な った構造 と見なす こ とができる。通常 は立方
体 の 単位格子 が採用 され る。 立 方体 の稜 に沿 つて ッ z 軸 ( 右手系) をとり、格子定数 を αとす
る と、 この単位格子 に対す る結晶軸 ベ ク トル は、
α) ′
αl = ( α ′0 ′0 ) ′ α 2 = ( 0 , α , 0 ) , α3 = ( 0 ′ 0 ′
と書 け る。
(1)GaPや
GaAsは 一般 に金属、半導体、絶縁体 のいずれ に分類 され るか。
(2)Ga原 子 は最近接原 子 と正四面体結合 を形成 してい る。 この正四面体結合 の 間 の角 を θと
=一
な ってい る ことを示せ 。
お くと、cos θ
:と
3)を 満 た す 逆格 子 の 基 本 並進 ベ ク トル b.、 b2ヽ わ3を 示
(3)bιO町 =2π Qプ (1′
ノ)=(1′ 2′
Jピ
r。
( 4 ) 1 つ の立方体型単位格 子 あた り各原子 は 4 個 ず つ含 まれて い る。それ ら 8 個 の原子位置 を
αl ヽα2 ヽα3 を 用 い て 表 せ 。 た だ し、 8 個 の うち の い ず れ か 1 つ の 原 子 は 0 ・α. +
を P ま たは
0 °α2 + 0 ・ α3 と せ よ。 さらに G a の 原子形状因子( a t o m i c f o r m f a c t o rA)、
A s の 原子形状 因子 を / B と お い て 、逆 格子 ベ ク トル G = ″ b l + κ b 2 + L b 3 に 対応 す る
( H κL 反 射 に 対す る) 構 造因子 を書 き下せ 。
( 5 ) 立方硫化亜鉛構造 による回折 にお ける消滅則 を示せ 。
( 6 ) G a P と G a A s は 同 じ結晶構造 をもつ にもかかわ らず粉末 X 線 回折 プ ロフ ァイ ル に現れ る
ピー クの相対強度 はかな り異なる。 同様 の現象 は塩化ナ トリウム構造 を とる K C l と K B r
に も観察 され る。 これ らの理 由につい て簡潔 に説明せ よ。
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