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28-1.利用者相談についての活動(利用者の声に対応するための規定)

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28-1.利用者相談についての活動(利用者の声に対応するための規定)
28-1.利用者相談についての活動(利用者の声に対応するための規定)
1.活動の趣旨
聖隷横浜病院が提供する医療(診断、治療、その他のサービスなど)に関する利用者の
声(意見・要望・苦情・不安・不満など)に対し、誠意をもって速やかに対応し、利用者
の権利擁護および提供する医療の質向上を目的とする。
2.対応方法の基本
利用者の声は、聖隷横浜病院が提供する医療において、新たな問題の発見や表面化しない
内在する問題の把握に繋げることができる貴重な情報提供であると考え、全職員が情報収
集者としての意識を持つ。その情報は共有し原因究明・改善・再発防止に活用され、更な
る利用者満足度の向上につなげていく。また、苦情に対しては全職員にフィードバックし
て、病院全体でその解決に当たる体制をとる。
3.利用者からの苦情相談の対応 “利用者相談(苦情相談)対応フロー”参照
①電話:
病院代表電話は経営管理課(時間外では事務当直者)にて苦情内容を確認の上、
当該部署もしくは当該委員会での対応を依頼する。
②メール:
病院代表メールは総合企画室にて苦情内容を確認の上、
当該部署もしくは当該委員会での対応を依頼する。
③投書箱:
院内に設置してある投書箱“利用者の声”の中での苦情内容に関しては、
総合企画室にて確認の上、当該部署もしくは当該委員会での対応を依頼する。
④来院時での直接相談:
利用者の方々からの来院時での直接の苦情相談は、医療相談室にて受けつける。
特に、苦情内容の事実確認が困難な場合や相談者が病院代表者との面談を希望され
る場合には医療安全管理室にて対応する。また、相談内容において、必要があれば
当該部署もしくは当該委員会での対応を依頼する。
各部署での直接の苦情相談があった場合には、各部署の職場長(不在時には職
場長代行者)が責任をもって対応する。
※ 医療相談室
・ 相談窓口の責任者及び担当者、設置場所、対応時間等は、正面玄関入口横の
掲示コーナーにて案内する。
・ 医療相談室の担当者は、看護師並びに社会福祉士の資格を要するものが対応
する。
* 基本的には、上記すべての相談に関し、当該職場において事実確認を行った上、状況説
明(必要に応じて謝罪)の連絡をする。
* 苦情相談に関しては、相談を受けた担当者より苦情相談内容をまとめて、インシデン
ト・アクシデント報告として医療安全管理室に提出し管理する。【情報収集と管理】
* インシデント・アクシデント報告のあった苦情に対しては医療安全管理室にて苦情内容
の把握をした上で原因究明・改善・再発防止策を検討し、必要に応じ医療安全管理室よ
り当該患者・家族への説明をし、管理者および病院安全管理委員会への報告、院内への
周知(公表)について必要か否かの判断をする。苦情事例については医療安全管理室・
患者サポートチーム合同カンファレンスでも報告し情報の共有をする。
【分析・対策・説明・報告・周知(公表)・共有】
4.苦情相談に対する基本的な考え方
苦情の申し出者から適正な手順で対応してもらったという信頼と満足をいただくために、
下記の要素を考慮した対応を心がける。
① 公平性:どの利用者にも迅速で丁寧な対応をする。
1)申し出者の権利を尊重する。
2)苦情対応に関連する職務手順(下記 5. 苦情相談に対する初期対応の基本的な心構
え)を明確にする。
② 透明性:事実確認後の対応結果について偽らない。
1)申し出者にとって適正な対応となるよう事実を隠さない。
2)申し出者に苦情対応の結果(もしくは進捗状況)を説明する。
③ 容易性:どんな苦情も区別なく受入れられるようにする。
1)苦情の受付窓口を明確にする。
2)苦情相談窓口を院内掲示やホームページなどで明示する。
3)苦情申し出の方法を容易に理解できるものにする。
④ 機密性:苦情に対する申し出者およびその内容、相談後の取扱い等に留意し、情報流
出を防ぐ。
1)申し出者のプライバシーを尊重する。
2)申し出者の個人情報および苦情対応結果は外部に流出しないよう慎重に取り扱い、
守秘義務の徹底を図る。
⑤ その他
1)苦情の申し出者に対して、決して不利益とならないような配慮を心掛ける。
5.苦情相談に対する初期対応の基本的な心構え(職務手順)
① 苦情相談については病院全体で対応する。
② 事実確認(事柄の経過確認)を大切にする。
③ 基本的な姿勢
1)初期対応の職員は、初期対応の良し悪しが、今後の処理にあたって極めて
重要であることを自覚して対応する。
2)初期対応の職員は、あまり苦情内容について詳細には(執拗に)聴かず、
速やかに担当者に連絡し状況を正確に伝達する。
* 聞き取る場合は、できるだけ内容を整理して担当者へ引き継ぐ。
3)初期対応の職員は、(下記④基本的な態度)に十分に配慮し対応する。
4)苦情のインシデント・アクシデント報告の提出は、原則として初期対応者ではなく
状況把握を行った者が作成する。
④基本的な態度
1)苦情対応は、基本的にすべての業務に優先する。
2)相手の立場に立って、誠意をもって対応する。
3)不快な思いをさせるきっかけとなったことについて謝罪する。
4)相手の訴えたい内容をよく聴き、すぐに否定しない。
5)内容が分からないときは適宜質問する。ただし、話の腰を折らない。
6)自分勝手な判断をしない。必ずその場で答えを出さず、担当者へ連絡することを
伝え、理解を得る。
7)議論、言い訳、弁明、責任転嫁は禁物。
8)感情的にならずに、常に冷静に対応する。
9)できること、できないこと、分からないことは、はっきりと伝え、過大な期待を
抱かせない。
10)専門用語などは使わず、分かりやすい言葉で対応する。
6.明らかな不当要求に対する対応
苦情相談者の中にはいわゆるクレーマーと呼ばれる明らかな不当な要求を請求してく
る人も存在する。クレーマーに適切に対応するため、苦情内容が妥当か不当かの判断
をし不当要求であった場合にはただちに警告の上、状況によっては警察へ通報するな
ど毅然とした対応をとる。クレーマーの対応については医療安全管理室とも協議し組
織的に対応する。
【明らかな不当要求とは?】
いわゆる暴力的行為を言う。暴力的行為は職員に対して身体的な力を使って身体や性
的あるいは精神的危害を及ぼすものの他、言葉の暴力とされる個人の尊厳や価値を言
葉によって傷つけたり、おとしめたり、敬意の欠如を示す行為も含む。
◆暴力的行為の具体例
①身体的行動・・・・殴る、蹴る、つねる、締め上げる、唾を吐きかける など
②言葉的行動・・・・威嚇する、脅迫する、暴言を吐く、土下座の強要 など
③器材などの破壊・・壁や物を壊す、ガラスを割る、器材を壊す
参考:暴力被害から医療従事者を守る法律
・医療従事者や患者に対して殴る・蹴る・胸倉をつかむ等の暴力行為をする。
⇒ <暴行罪・傷害罪>
・院内の設備や備品を破壊する。
⇒ <器 物 破 壊 罪>
・医療従事者や患者に暴言を浴びせる。
⇒ <侮 辱 罪>
・わざと大声を張り上げたり奇声を発したり、居直り続けて業務を妨害する。
⇒ <威力行為妨害罪>
・「お前らただじゃすまないぞ」「不幸がおきるぞ」等脅迫的暴言を吐く。
⇒ <脅 迫 罪>
・医療従事者に物を投げつける等の行為をする。
⇒ <暴行罪・傷害罪>
・土下座させたり、謝らせたりする。
⇒ <強 要 罪>
・正当な理由がないのに院内に侵入し「退去してください」と言っても従わない。 ⇒<住居侵入罪・不退去罪>
2008 年 2 月 20 日 病院安全管理委員会にて作成
2008 年 3 月 11 日
管理会議にて承認
2010 年 12 月 15 日 病院安全管理委員会にて改訂
2013 年 10 月 16 日 病院安全管理委員会にて改訂
28-2.利用者相談(苦情相談)対応フロー
電話での苦情相談
メールでの苦情相談
投書箱での苦情
相談窓口での苦情相談
◎窓口で苦情を聞いてもらいたい
◎事実確認をしてもらい状況を
教えて欲しい
経営管理課
(時間外の場合は
総合企画室
事務当直者)
医療相談室
一次対応した部署の職場長
◎病院代表との面談を希望したい
当該部署
各部署での直接の苦情相談
◎対応が困難な場合
もしくは
当該委員会
インシデント・アクシデント報告
各職場長
(不在時は
インシデント・アクシデント報告
医療安全管理室
職場長代行者)
※ 情報収集と管理
患者サポート
インシデント・アクシデント報告書として提出された苦情
チーム
相談事例の一元管理をする。
(情報共有)
※ 分析・対策・説明・報告・周知(公表)
インシデント・アクシデント報告のあった苦情内容に対し
ては、苦情内容の把握をした上で、原因究明・改善・再発
防止策を検討し、当該患者・家族への説明をする。
また、管理者および病院安全管理委員会への報告、院内へ
インシデント・アクシデント報告
の患者影響レベル 3 以上の事例は
病院管理者への報告を義務とする
の周知(公表)について必要か否かの判断をする。
基本的には、すべての苦情相談に関し、当該職場に
病院管理者
おいて事実確認を行った上、申し出者に対して、
必ず病院担当者より状況説明(必要に応じて謝罪)
の連絡をする。
病院安全管理委員会
2008 年 2 月 20 日 病院安全管理委員会にて作成
2008 年 3 月 11 日
管理会議にて承認
2013 年 10 月 16 日 病院安全管理委員会にて改訂
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