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米 - TOKYO TECH OCW

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米 - TOKYO TECH OCW
投稿受付中:投稿受付期間外
ラストコンテスト「かおり」の結
果発表! アーカイブからどうぞ。
作者コメントのしめきりは1月31
日30時です。おはやめに。
開 催 中:開催期間外
テーマ:米
順位 ポイント
投票数
作品タイトル
作者
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数
最新投稿時刻
閲覧時刻
1位 40
17
お米がお米である事を、私は祝う
ブラほわ
有
17
11/22 21:58
02/05 14:38
3位 21
14
お米の話ーーなまけものの場合
なまけもの
無
12
11/21 23:02
11/21 23:58
うに
無
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2位 37
4位 14
4位 14
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13
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甘く、もっと甘く
アメリカについてのリポート
ぐるぐる
祖父のこと
※
対 1米
ごはんはおかずに成り得るか
おいしいお米の炊き方
日本の心
食べたいものを
やまのかめさん 有
ユウレイ
吾妻
ラッキー
八剣
ペリドット
mats
thjam
melody
諸君 さあ今日は何について話そうか 柚香
米は※にも米粒にも似ていない
産業構造に対する社会科学の役割
hurt
在原
有
有
有
有
無
無
有
有
無
有
21
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18
12
18
10
15
11/25 07:07
11/21 20:03
11/21 22:20
11/21 20:11
11/21 23:15
11/21 19:57
11/21 23:44
11/21 23:40
11/21 23:45
11/21 19:39
11/22 22:24
11/21 23:02
11/26 20:22
02/05 14:40
11/25 11:27
12/22 13:15
11/23 10:47
12/03 21:38
11/22 22:27
11/26 19:33
11/22 19:46
11/21 23:55
11/25 22:08
11/25 11:24
11/22 15:53
12/04 20:53
投稿受付中:投稿受付期間外
開 催 中:開催期間外
ラストコンテスト「かおり」の結
果発表! アーカイブからどうぞ。
作者コメントのしめきりは1月31
日30時です。おはやめに。
お米がお米である事を、私は祝う
総合順位:1位
合計ポイント:40 Point
作者:ブラほわ
作者コメントを読む
……
…………
………………
西日が部屋に射し込み、幻想的な朱に染め上げる中、
彼女は揺り椅子に身体を深く沈め、
時が止まっているかのような静寂を携えていた。
私はその侵さざるべき空間に歩を進める。
一歩踏み出してみれば、部屋の中には椅子が揺れて軋む音が流れ、
彼女も揺れに合わせて一定の間隔で動いている。
先程感じた静寂は私の錯覚だったと悟る。
改めて、私は無粋だな、と思いつつ声を発する。
……
彼女は瞳をゆっくりと開き、声のした方、私に視線を向けた。
彼女は私の方を向き、私に視線を向けている。
しかし、焦点が合っていないと言えば良いのだろうか、
彼女は私を視ていない。
その事実に僅かに胸が痛む。
顔を少し顰めてしまったが、すぐに戻し、
微笑みを携えて彼女の元に歩み寄る。
……
彼女の肩に手を添える。
肉が無くなったその身体は、骨を直に触れさせた。
かつて共に稲を植え、水田を管理し、稲刈りをした姿は見る影もない。
……
彼女に一言断りを入れてから、彼女の背に腕を回し、
抱えるようにして彼女を立ち上がらせる。
……
彼女を支えながら、ゆっくりと共に居間に向かう。
食卓には既に私が用意した食事が並べられている。
今日の主菜は鍋だ。着いたらまた温めれば良い。
焦ることはない。ゆっくりと。
……
居間に着き、彼女を椅子に座らせる。
お茶碗を手に取り、まずは並盛。次に小盛。
彼女の前に小盛のお茶碗を置き、彼女の向かいの席に自分のお茶碗を置く。
湯呑にお茶を淹れる。
……
…………
……
湯呑にお茶を淹れる。
啜る。
溜息が出た。
私は彼女とはかれこれ八十年の付き合いになる。
互いに好き合い、結婚し、今まで米を育てながら共に生きてきた。
だが、そんな私達ももう八十八歳。
共に生きてきた彼女は数年前に認知症を発症し、
今では私の事も認識できているのか定かではない。
しかしそれでも私は彼女と共に生きる。
彼女はとうに私の一部だから。
私は未だ彼女を必要としているから。
今はもう、自分たちで育てたお米ではないけれど、
ご飯を日々食べていく。
それが私達らしいと思うから。
死が私達を別つまで、
私は私らしくありたい。
彼女が彼女らしくあってほしい。
だから今、私達が私達らしく在れる事に
感謝します。
「ごちそうさま」
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八剣
11/08 21:19
いいですね。
老老介護のはずなのに元気そうで。
trick
11/09 03:14
間の取り方に成功していて良いと思います。
お米自体の描写はありませんがお米がおいしそうに見えます。
ユウレイ
11/09 22:43
お米の白くてあかるいイメージと主人公のポジティブな考えがマッチしているので、この文章は読者に幸福感
を分けてくれるような気がします。
thjam
11/13 01:54
雰囲気が伝わってきます。
eme
11/13 13:43
こんな幸せな老後になるといいなぁと思いました。
柚香
11/14 01:19
「ごちそうさま」と感じたのは何方なのでしょうか?なんとも不思議な一言でした。
Nish
11/14 16:44
老老介護という所だけを見れば悲惨な状態なんですけど、なんでしょうか、この幸せな感じ。
み〜
11/14 22:27
間がとっても素敵です.trickさんに共感.
二人だけの生活から漏れ聞こえるかすかな音が聞こえてきそうで,
息を詰め,耳をすましながら読みました.
いっきょ
11/15 14:03
「米」というお題から介護の場面を表現する、その発想力に純粋に感心してしまいました.
お米ひとつをとってみても色々な人間ドラマがありうるのですね.
melody
11/15 17:06
やまのかめさん
11/19 00:24
彼女は私の一部だから…
という所に一番惹かれました。
いつでも一緒にいてくれる人っていいですよね。
trickさんとみ〜さんが触れられていますが、間がとてもよく雰囲気を演出していますよね。ゆっくりと場面の
描写と語り手の心情が綴られ、語り手と彼女の絆も伝わってきます。しっとりと雰囲気に浸ることができまし
た。
ただ、最後の「ごちそうさま」には自分も違和感を覚えてしまいまして……実は個人的には「感謝を込めて、
いただきます」という展開を予想してたんですよね……
うん!なんか惜しい!すっごい惜しい!!なんだろう!!!
ひとつ言うと
rightHeart
11/21 13:34
>かつて共に稲を植え、水田を管理し、稲刈りをした姿は見る影もない。
と感じているにもかかわらず、
>彼女が彼女らしくあってほしい。
と思っているのがどうしても違和感が!が!!
良い雰囲気は出ているので、もうすこし言葉を注意深く選んでみると良いかもしれません。
Azrael
11/21 18:34
「ごちそうさま」 彼女が言ったのかな? 認知症になっても離れない言動や行動もあるらしいですが…… 流れ
としてはやはり「いただきます」の方が自然かもしれません。
骨と皮だけ
11/21 19:12
最後の一言がピリリと効いてますね。
八剣
11/22 19:39
>>八剣さん
元気そうということですが、私はこの状況に『元気』という言葉は不似合いな気がします。
・・・いや、老老介護がこんな綺麗事で済むかい、という嫌味です。
>>八剣さん
そういうことでしたか。気付きませんでした。
ブラほわ
11/22 21:00
八剣
11/22 21:58
確かに老老介護は行うこと自体が基本的に不可能なくらいですからね。
しかし物事には例外がありますし、何よりこれは物語です。
こんな素敵な未来があったら良いじゃないですか。
私の母は特別養護老人ホームで2年ほど働いていました。
そんな現場の人達にとってはこの作品こそが嫌み、もしくは侮辱かもしれません。
しかしそれでも、想像するくらいは許されるのではないでしょうか?
同意していただけると幸いです。
不躾なコメントに丁寧な回答ありがとうございます。
想像するのは別に構いませんし、物語としては素的なことだとは思いますが、個人的にはそんなに綺麗事では
済まないよな、と思ってしまうのです。
TOPへ
コンテスト:米
作品名:お米がお米である事を、私は祝う
作者:ブラほわ
皆さん、初めまして。ブラほわという者です。
現在22日の12:30頃です。結果を早く知りたくてこんな時間にアクセスしてます。
というのも、皆さんのコメントがとても好感触だったので、
「今回、上位狙えるんじゃね?」
とか思っちまいまして。笑
しかしアクセスしてみて驚きました。
なんと私の作品が第一位ではあーりませんか!!!
昨年のコラムランド、コラムキングダム、コラムiランド(←あれ?)
大体が出しても出しても本選に行かなく人目に触れられず、
例え人目に出ても不評で最下位争いに興じていた私のコラム達……
初の一位!本当に嬉しいです。
投票してくださった方はもちろん、読んで下さりありがとうございました。
しかし、実は私、一位は『甘く、もっと甘く』だと思っていました。
私も一位はこの作品に投票させていただきましたし。
本当に素晴らしい物語でした。
投票数も私の作品より多かったようですし……
そんな作品を差し置いて、私の作品が一位であることに恐縮してしまいます。
ここからは作品についての解説とコメント返しとさせていただきます。
まず、作品を書くにあたり『米』というお題だったので、米寿を核として書こうと思いま
した。
そして今年の9月末に私の祖母が85歳で亡くなっているのですが、それまで母が帰郷した
り、私の家に祖母を連れてきてお世話するという日々が続いていました。
このことを題材にしようと思い、作品を書き始めました。
なので始めは語り手が娘のつもりでした。
しかし書いていくにつれて構想上、旦那(おじいちゃん)の方がしっくり来る気がして路
線を変更して書き進めました。
>>八剣さん
元気そうということですが、私はこの状況に『元気』という言葉は不似合いな気がしま
す。
おばあさんが認知症を患いながらも、おじいさんはゆっくりとした二人の時間を心地良く
感じて生きている。
これは『停滞』もしくは『達観』といった風合いではないでしょうか。
上記の言葉はあまり良い印象を受けないかもしれません。しかしそこが良いのです。
歳を重ねたことで二人は周りを隔した世界の中で、安らかさを手に入れたのですから。
>>ユウレイさん、thjamさん、emeさん、Nishさん
共感していただけたようでありがとうございます。
八剣さんのところで触れましたように、二人だけの世界というものが作られているのが味
噌だと我ながら思います。
私もこんな老後を過ごしたいものです。……相手が見つかるか、からですが。泣
>>trickさん、み〜さん、やまのかめさんさん
間に関してはこれまで試行錯誤してきたので、褒めていただけて嬉しいです。
私は先にも書きましたが、実は去年もこのコラムiランドに参加させていただきました。
その時の経験や、普段のネット小説の読み漁りから、
ネット上では文章はある程度間隔を空けた方が良いと学びました。
特に今回は穏やかな時間や、場面の移り変わりを効果的に演出するために、
三点リーダーを多用させていただきました。
>>柚香さん、やまのかめさんさん、Azraelさん、骨と皮だけさん
必ず触れてくるだろうと思っていました、最後の一言について。
これに関しては私自身悩みました。
ここまで雰囲気作りのために敢えて、というか無理やり、セリフ無しにしてきたのに、
最後に一言入れて良いのだろうか、と。
入れることに関しては比較的悩まず、むしろ入れた方が締めとしても演出としても良いだ
ろう、ということで決めました。
しかし問題は入れるセリフ。
やまのかめさんさん、Azraelさんは「いただきます」を勧められましたが、
「いただきます」はこれから食べ始める合図ですよね?
余生ともいうべき穏やかな生活を生きる二人に対して開始の合図は似つかないと私は思い
ます。
また、三点リーダーが3段続く箇所(二つの「湯呑にお茶を淹れる。」の間)で物語の中で
は食事が終わっているんですよ。
なのでなおさら「いただきます」は合わないと思います。
そして私が「ごちそうさま」にした最大の理由は、ノリです。
食事が終わって一息ついて何か一言入れる……
ハッキリ言って「ごちそうさま」が最も妥当だと思いませんか?
敢えて理由を付けるならば、おじいさんが充実した人生を与えてくれたおばあさんに
「ありがとう」の代わりに贈った言葉といったところでしょうか。
詳しくは一番最後の解説を参照して下さると、もう少しご理解していただけるかと。
>>いっきょさん
先に書いたような理由でこの物語を思いつきました。
そして米に関しては……米寿だけでは弱い。食事のシーンでは米というよりご飯だ。
そんな理由でおじいさんには農家になってもらいました。笑
>>melodyさん
そうですね。私にもほしいです、そんな人。
>>rightHeartさん
ご指摘されている点に関しては一応私なりに考えた上で選びました。
それが理解されなかったのであれば、私の力量不足ですね。
まず、「かつて共に稲を植え、水田を管理し、稲刈りをした姿は見る影もない。」
このくだりは文字通り「姿が変わった」ことを指しています。
次に、「彼女が彼女らしくあってほしい。」
これは彼女の内面に関して「変わらないでほしい」という願いです。
ちなみにこの内面に関しては、認知症になり、おじいさんを判断出来なくなっていること
からも分かるとおり、実際にはこちらも「変わってしまっています」
なのでこの二つに矛盾は全くありません。
おそらく違和感を感じられている最大の部分は「だから今、私達が私達らしく在れる事に
感謝します。」のくだりだと思います。
上の解説でも言ったように、おばあさんの外見も内面も変わってしまっているのに、彼女
らしいというのは確かにおかしいです。
しかし、ここで重要なのが「私達が私達らしく在る」というところです。
この文の前にある「彼女はとうに私の一部だから。私は未だ彼女を必要としているか
ら。」からも分かるように、彼らは二人(私達)で存在しているのです。
また、「ご飯を日々食べていく。それが私達らしい」と言っています。
つまり「私達が私達らしく在る」というのは、
「私と彼女が共に過ごし、一緒にご飯を食べている」という状態のことなのです。
実はここから、「ごちそうさま」というセリフが活きてくるのですが、伝わりませんでし
たか……
ご飯を食べることが私達らしい→ご飯が食べ終わった→今日も私達らしく在れた→神様に
ありがとうございますの代わりに、ご飯に感謝を→「ごちそうさま」
……分かりづらっ!!!
伝わった人がむしろ凄い気がしてきました。汗
<追加>
まじょさんのコメントを見て、今日が「11月22日(いい夫婦の日)」だと思い出しまし
た。
きっとこの日だったから一位になれたのだと思います。
最後まで読んで下さりありがとうございました。
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作者コメントのしめきりは1月31
日30時です。おはやめに。
甘く、もっと甘く
総合順位:2位
合計ポイント:37 Point
作者:やまのかめさん
作者コメントを読む
「お昼、外で食べない?」
そんな祐美の言葉に誘われて、今日は二人、校舎の脇でのお昼になった。
別にデートも何度もしている仲、のはずなのだが、学校で二人っきりになるのはそう言えば久しぶりな気がす
る。そんなことを思うと、亮はつい緊張を覚えてしまった。陽光は穏やかに差し込み、植木が小綺麗に並んで
いるのだが、フェンスに囲まれてしまっているその場所は、なかなか他の生徒が通らない穴場だったりする。
なんだか照れ臭い気分でおにぎりを頬張りながら、ちらりと祐美の方を見れば、祐美はそしらぬ顔でお弁当を
口に運んでいる。
外でお昼、なんて突然誘ってきたのは祐美の方なのだが、祐美はただ黙々と自分のお弁当を食べていた。こう
して改めて見ると、祐美の制服姿はとてもかわいい。とは言っても、毎日顔を合わせているのにそんなことを
口にするのはおかしい気もするし、普段着だってかわいいと思うし……などと亮の思考は巡る。そのまま亮は
おにぎりを口にして、言葉を飲み込んでしまった。しばらく沈黙が続いてしまう。
ふと亮は、祐美の口の脇にごはんつぶがくっついているのを見つけた。ごはんつぶは秋の陽光に輝いて、ひと
きわ目立って亮の目に映る。こんなのをくっつけた祐美もかわいいなあ、と、亮はしばらく、ごはんつぶと見
つめ合ってしまった。
「なに?」
との祐美の声に我に返る。亮は慌てて目をそらす。
「いや、ごはんがさ、ついてるよ」
ほらここ、と指差して教えると、なーんだ、と祐美はつまらなそうに指で口元をかく。祐美は指でその場所を
探りあてたが、つまみ取るでもなく、しばらくごはんつぶをなでる。
と、祐美がなにかを思いついたように
「ねぇ、取って」
と亮に笑いかけた。そんな祐美の言葉に一気に緊張が解け、「なに甘えてるんだよ」と亮も笑い返した。やっ
ぱりかわいいなぁ、などと思いながら手を伸ばそうとしたが、祐美は甘えた表情で亮の手を抑えた。
「口で取って」
そう言って口元を突き出した。
こっちの口をあっちの口元へ、と想像して、亮の顔はたちまち真っ赤になってしまった。とっさに言葉も出て
こない。亮の頭の中では、祐美の唇がだんだん近付いてくる光景が展開されている。そして唇が視界いっぱい
に広がって——
そこで思考が止まる。呆然としたまま「ええと」などと無意味な声を漏らすことしかできない。祐美の口元で
はあいかわらず、ごはんつぶがじっと亮を見つめている。思わず目をそらして、亮は、照れ隠しに自分のおに
ぎりをかじった。
そんな亮を見て、祐美がムっと表情を消す。
「意気地無し」
そう呟いたかと思うと、祐美はずいっと身を乗り出した。
止める間などなかった。声を出す間すらなかった。
唇と唇が触れ合う。
柔らかい……
亮がとっさに思ったのはそんなことだった。
祐美はそのまま、亮に覆い被さる。唇の隙間で、舌と舌とが触れた。
えっと、これって……
祐美の舌がねじ込まれてくる。祐美の舌が、亮の口の中を舐め回すかのように動いて、止まった。
亮が今まで体験したこともない感触。それは祐美にとっても同じだったのか、祐美の目も、見開かれて、亮の
目を見つめている。
絡み合う舌と舌。そして、舌の上に転がる無数のごはんつぶ。
なんだかとても甘い。
昼休みの騒音が遠くに聞こえる。二人の頭上では、木々がさやさやと揺れる。秋の柔らかな日差しの下で、二
人は息苦しくも、じっと、重なり合っていた。
と、しばらく亮を見つめていた祐美が、おかしそうに目を細めた。そして器用に舌を動かし始める。祐美の舌
が動くたび、亮の歯のすき間からごはんつぶのかけらがこぼれ落ちてゆく。
な、なにしてるんだ……と亮は慌てたが、咄嗟のことに振り払うこともできず、口の中で抵抗することもでき
ず、亮の口からはくぐもった呻きが漏れただけだった。祐美の舌が、ぐっと伸ばされると、そんな奥まで!と
いう亮の心の叫びを無視して、奥歯の脇に残っていたおにぎりの残骸まで取り去られてしまう。止めようとす
ればするほど、舌と舌とは触れ合い、舐め合い、絡み合い、そしてごはんつぶはますます甘く、甘く、絡みつ
く。
ようやく祐美は身を起こし、くすっと笑った。ごくんとその喉が動く。
亮は真っ赤な顔でうつむき、口元を手の甲でぬぐった。だが、口の中の甘い余韻は当分消えそうにない。
祐美はうつむく亮のとなりに座り直すと、
「ごちそうさま」
と満足そうに笑った。そんな祐美の口元では、ごはんつぶが、変わらず亮を見つめていた。
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ラッキー
11/08 21:01
エッチ…。お米はコミュニケーションの題材になりやすいと思いますが、こういう角度もあるんですね。
ユウレイ
11/08 22:12
なんか、新たなエロの形を見た!って感じで新鮮でした。
柚香
校舎・制服という言葉があるから高校生ですよね。と勝手の思い込んだわたくし 最初の部分で「別れ」とか
11/09 10:52
「大切な告白」が始まると思ったのが浅墓でした。お米を題材としてここまでの発想ができる筆者に脱帽しま
す。おなかが一杯になると次に考えることは・・・というのは聞いた事があります。
うに
11/09 14:59
いいですねー卑猥で。どきどきしちゃいました。
八剣
11/12 08:54
主人公の心情的にファーストキスっぽいんだけどな。
女の子からというのはともかく、いきなりディープキスしかも食べ物が残ったままって私なら多分、引いてし
まうのだが。
eme
11/13 13:25
いや、でも文章かくのうまいですね!表現力?今までいろんな素人の小説読みましたがレベル高いと思いま
す。
Nish
11/14 16:30
おぉ……。
米からこんな小説を作るとは……。
思わずニヤけてしまいそうでした。
み〜
11/14 22:09
内容はややベタですが,文章が上手ですらっと読めました!
心地よくお腹いっぱいになりました! ごちそうさまでした.
unknown
11/15 12:24
「米」という題材でこんな小説が出てくるとは思いませんでした。
いっきょ
11/15 14:17
まさかこんな展開になるとは!もっとさわやかな展開になると思ったのに.
現実にこんな女の子がいたらひいちゃいそうですけど笑
それにしてもお米からここまでもっていける作者の表現力(想像力?)に感心してしまいました.
melody
11/15 21:53
ごちそうさまって!笑
女の子、強くて面白いです。
ブラほわ
11/19 01:25
作品のレヴェルが違いますね。これ、米から思い付いたのだとしたら素晴らしい妄想力だと思います。良い意
味で、ですよ。
こういうシチュエーション(ディープは要らず)が高校時代にあってほしかったです。
ヌースカムイッ
クネン
11/19 07:09
妄想オチや、爽やかな学園恋愛ネタとしてまとめることを選ばず、官能路線を最後まで突き進み、それでも読
後に清涼感とすら言える明るい印象を残すことに成功している点が素晴らしいです。
在原
11/20 23:26
非常に高評価のところ申し訳ありませんが、ご飯が口に残っている状況でのディープキスでしかもご飯を持っ
ていくのは、想像するとちょっと特殊すぎる趣味な気がしてしまい、私の趣味とは合わないなぁというあたり
に行ってしまいました。
rightHeart
11/21 13:37
発想は凄く良い!
ただ『米』に例えるならもう少し粘度がほしい…と思ってしまいました。まだいける!!
Azrael
11/21 18:24
東工大の学生にとっては(画面に向かって)よく見る光景だと思いますが、それが「米」というお題から出て
きたものだとすると話が違いますね……
このままBGIに突っ込んでCGを入れても合いそう
ペリドット
11/21 22:07
個人的には内容がもう少しライトな方が好みではあるのですが、文章が巧いと思います。
お米からこういう発送になるとは思いもしませんでした。
最後の「ごちそうさま」が効いていますね。
のみ
11/21 22:49
斬新ですね‼米というお題からここまでやるとは!
test
11/21 23:41
このお題からこんなに長い文章が書けるなんてスゴイです。
八剣
11/23 23:59
らぶこめ・・・なのか?
あまり人のことは言えないけど。
やまのかめさん
11/25 07:07
らぶこめには見えませんか……>八剣さん
そうですか……しくしく。
TOPへ
コンテスト:米
作品名:甘く、もっと甘く
作者:やまのかめさん
みなさま、こんにちは。
お題「米」に作品「甘く、もっと甘く」を投稿させて頂きました、やまのかめさんと申し
ます。
えっと、そのですね……世に言う、らぶこめ、を書いてみたかっただけなんですよぅ……
ごはん食べながらキスしたら口の中はごはんだらけでは?
とか思いついてしまったのが運のつきでして、
そのまま突き進んでしまいました。
作品自体から引かれてしまう反応ももう少しあるかと思っていたのですが、
思いの外の好評を頂いてしまいまして、恐縮することしきりです。
どうもありがとうございます。
やるからには突き進め!と同時に、
やっぱり基本はラブコメという路線に乗るようにとも目指したりしていまして、
ヌースカムイックネンさんにコメントで触れて頂きましたが、
そうして作品全体の印象を明るくとどめることができたのが、
皆さんの好評を頂けた理由かなと思っています。
一方でrightHeartさんから、もっと粘度をとコメントを頂きました。
このシーンのインパクトを考えれば確かにその通りと自分も思います。
ネチネチと絡み合う消化のプロセス(笑)をもっと濃密にという構想もあったのですが、
そうしなかった理由は分量的な問題、
特に作品全体を考えての展開のバランスによるものです。
なにはともあれ、のっけからこんな作品ですいません(汗)
楽しんで……頂けたのでしょうか???
読んで下さいました皆さん、コメント下さいました皆さん、
どうもありがとうございました。
投稿受付中:投稿受付期間外
開 催 中:開催期間外
ラストコンテスト「かおり」の結
果発表! アーカイブからどうぞ。
作者コメントのしめきりは1月31
日30時です。おはやめに。
お米の話ーーなまけものの場合
総合順位:3位
合計ポイント:21 Point
作者:なまけもの
米!
米から連想されるもの 精米機 新米 冬場の米研ぎ(手が冷たい。。) 水加減 おこげ 特別栽培米 鍋炊飯 胚芽米
無洗米 かまど ササニシキ あきたこまち こしひかり まだありそうだけどでてこない。
寂しいボキャブラリーです。
そろそろ物忘れも多くなってきて、大事なことを覚えているのに付箋は欠かせない毎日です。用事を思いつく
たび、付箋に一つ一つ書いていって手帳なりPCなりに貼付けておいて、用事を無事終えるとはがして捨てる。
私の場合、手で書くことが重要でPCにToDoリストを作る方法ではうまくいきませんでした。
道具(ペンとか鉛筆とか)を使って紙に書くことが大事みたいです。とにかく何でも書く。朝起きた時にする
こととか、次の日に買うもの、家族の誰かに言わなければならないこと、すませなければならない仕事、した
いこと。
色とりどりの付箋を眺めながら、眉をひそめたり、考え込んだり、にやにやしたり、結構変な人かも、、
閑話休題
お米の話でしたね(汗
新米が出回り、おいしい季節になりましたね。
ちなみに 皆様のご家庭ではお米を炊く時は炊飯器ですか?土鍋ですか?無水鍋?飯盒?あるいは他の方法?
我が家は無水鍋で炊いています。長らく使っている割には失敗も多いですが
沸騰するまで強火で、沸騰したらホタル火(極弱火)で15分、その後8分蒸らして、炊きあがり。
炊きあがったご飯のおいしいこと。冷めたらレンジであっためたりチャーハンやチキンライスにしたり・・
ご飯おいしいですよね。
お米の種類は、ここしばらくは実家から送られてくるお米を食べているので
いろいろは選べませんが、正直私程度の舌なら多分、そうそう違いなどわからないと思われ、炊き方を間違え
なければおいしくいただけるので満足しています。
ただ、属に早炊きと言われる、割に不本意なお米の扱いをしているのが、悲しいところです。
お米はといだお米を水からあげて30分ほど水を切り、夏場は1時間冬場はもっと長く水に浸してから炊き上げ
るというのが理想です。
さっきお昼食べたばかりだというのに、ご飯食べたくなってきました
今日は栗ごはんでも炊こうかな
おかずに秋刀魚と、青菜のおひたしと、里芋の煮たのとか、お味噌汁は茄子かなぁ
浅漬けも作れると理想的かも・・・
仕事から帰る頃まで気力が続きますように
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八剣
11/08 21:57
ぽんぽんとテンポよく、書きなれてる女性っぽい文章で好感が持てます。
特に引っかかるところも無く、そのまま通り過ぎてゆくのですが・・・
わき道にそれますが、ササニシキが出てくるあたりでジェネレーションギャップがありそうな。
吾妻
11/11 23:25
ああ、読んでいて秋の食卓が恋しくなりました。
これから冬だし、煮物は大根かなぁ。おみおつけは煮干で。
柚香
11/12 23:07
お米の話より、付箋の話の方が身につまされました。ササニシキこの頃スパーではあまり見ませんね。コシヒ
カリは王様 後は新しい品種どまんなか 天高く(富山)ふさおとめ(千葉)等 が生まれてきてコシヒカリ一辺
倒でなくなってきているのが面白いです。
やまのかめさん
11/13 13:12
語り口のよい文章ですね。楽しく読めました。冒頭はお米から連想した単語を列記しているだけですぐに脱線
してしまうし、最後まで読んでから振り返れば前半部とのつながりはどうでもよくなっていたりするのです
が、そんなことを気にさせない読後感でした。
語り手はあれこれ語っているものの、日頃は早炊きをしてしまってるのかな? 理想は高くても仕事から帰ると
気力が続かないんでしょうか。おかずにしても、あれこれ思い浮かべるのは幸せなんですけどねー。用意する
のは大変ですよねー(しみじみ)
Nish
11/14 16:26
炊飯器しか使ったことないので、無水鍋なんてのもはじめて知りました。
しかし…めんどくさそうだなぁ、と文章見た感じ思ってしまった。
いっきょ
11/15 14:21
私もお米の品種の違いなど分からないので、炊きたてなら何でもおいしく感じてしまいます.
後半の文章を読んでいたら、無性にほかほかご飯が食べたくなってきました.
ご飯,みそ汁、さんま…美味しそうだなぁ
在原
11/17 00:09
つらつらと四方山話風のように拝見しました。焦点がいまひとつ絞りきれない印象を受けたのですが、メッ
セージというよりは日々の感想に近いのかなと受け止めました。
ブラほわ
11/19 00:29
rightHeart
11/21 13:30
徒然(つれづれ)なるままに……
といった風合いでしょうか。化かされてる気がする一方で、好感の持てる文章でした。
ただ、最後の連に句読点が全く無いのはどういった意図があったのでしょうか?分かりません。
メルマガっぽい文章だな
と思いました
改行の具合がとても良いです
まねしてみました
Azrael
11/21 20:16
テンポいいなぁ〜
最後の段落は無気力感の表現でしょうか 意図的に句読点を抜いているように見えますが
ペリドット
11/21 21:56
テンポのよい文章で、食べ物がおいしそうですね。
序盤で物忘れの脱線は必要なのかなと思ってみたのですが、最後のパラグラフの内容を忘れないようにメモ書
きした、ということなのでしょうかね。
のみ
11/21 23:02
米が恋しくなる文章だと思いました。
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日30時です。おはやめに。
アメリカについてのリポート
総合順位:4位
合計ポイント:14 Point
作者:ユウレイ
作者コメントを読む
抽象的な話から始めましょう。アメリカと聞いて何を思い浮かべるだろうか。アメリカと聞いて、まず思い浮
かべるのがある種の強大な力とそれに内包する社会的悪が私のイメージとして頭に残る。アメリカでは銃は合
法化されているし、大量に移民を受け入れることによって低所得者層が多い。最近では、経済が下向きになっ
ているおかげで、失業率が増えてきているのでそれに伴って犯罪も増加傾向にある。その上、アメリカは多く
の国に「正義」を掲げて介入しているが、どれも失敗に終わっている。例えば、アフガニスタンを制圧した
が、その後のアフガニスタンのカルザイ政権は不安定となり、過激派勢力のタリバンが対抗してきている。そ
の結果、イスラム過激派によるテロが続発している。これからもわかるように、アメリカでは常に憎しみと強
奪の渦が巻いているように思える。
そんなアメリカに私はやってきた。
ニューヨークで一番最初に思ったことは、町が汚いということだった。ガムがそこら中に放置され1キロも歩
くと靴の裏がガムでべとべとになる。鳩の糞も多いし、悪い時は鳩の死臭もする。何をやっているのかわから
ないホームレスの黒人が街を歩いていて、金をほしがっている。それを放置したまま手も差し伸べない政府。
保守的な社会通念が強すぎて何もできないでいるオバマ政権。予想通りだった。結局アメリカに入ってくる移
民全員を幸せにすることなんか出来っこないのだ。そして、夜になると怖くて歩けなかった。常にだれかが見
ているような気がする。夜になると皆周囲を警戒して目を光らせているような感じがした。誰かが私のクレ
ジットカードを奪って金を奪ったり、悪い場合は、銃で撃たれるのかと思った。私はアメリカについて書かれ
た本から知識として、自分の身を自分で守らないと生きていけないことは知っていたが実際に体験するのは初
めてだった。
ただし、私の予想と違ったのは、そこにいる人間はみな人を簡単に信頼するということだった。これは悪い意
味ではなくて、初対面の人だったとしても非常に協力的だということだ。彼らは誰とでも気さくに話ができ
る。日本ではなかなか見られない光景だ。雑貨屋に行った時も店員が”Are you Japanese?”とか気軽に聞いて
きて、”Yes.”と答えると、”Actually, my boss is Japanese, and I like his characteristic.”とか言ってくる。
最初は彼特有の雰囲気かと思ったが、長く滞在するにつれて、彼らの国民性であることがわかった。やはり、
彼らだって孤独や危険と隣り合わせなのだ。だからこそ、頼れる仲間がほしい。その精神が歪むと売春婦やマ
フィアなどと化すが、ほとんどの現地人は正常だったようだ。
結局のところ私がいた2週間という短い間ではアメリカの全貌は明かされなかったが、非常に特異な国だとい
うことがわかった。アメリカに行った目的も果たせなかったし、何を得たのか本当のところわからない。ただ
し、これが世界の覇権を握る大国の風格なのだということを実感した。だからこそ、この国に憎しみを抱いた
り不満を抱いたりするのだ。
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八剣
11/08 20:39
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コメント
作者の素直な感想と思われ、受け止め方の一つとして興味深く読ませていただきました。
文章をもう少し推敲した方がよいのではないかと思います。
例えば、最初の方の
アメリカと聞いて何を思い浮かべるだろうか。アメリカと聞いて、まず思い浮かべるのが
など無駄に繰り返しているような気がします。
吾妻
11/11 23:31
八剣さんと同じく、一行目にかなりひっかかりました。
それさえクリアすれば、アメリカ行ったことない私にとっては、「ほぅ、ニューヨークとはそんな街か」と。
精神が歪んだ姿が売春婦やマフィアってのは飛躍しすぎかなと感じました。ならば治安がよいと言われている
日本の暴力団とかどうなるのとか。
うーん、とりあえず、大上段に構えすぎという印象を受けてしまいました。個人的な滞在の印象を綴っている
文章としては、第一段落や最終段落はえらく仰々しい雰囲気ですし、アメリカの調査に出かけたリポートとい
う話であれば2週間で全貌がわからないなんてあたりまえじゃー!という印象ですし。
やまのかめさん
11/13 23:28
また、語り手自身が「アメリカに行った目的も果たせなかったし」と書いてますけど、そもそもどんな人がど
んな目的でどんなふうにアメリカに滞在した結果の文章なんだろう?と首をかしげてしまうんです。なんと言
いますか、「長く滞在するにつれて〜」と書いたすぐ後で「私がいた2週間という短い間では〜」なんて書い
ていたりもして、どうにも滞在リポートとしてのリアリティが感じられません。本当にそういう印象だったん
だと言われてしまえばそれまでですが、それならそれで2週間の滞在で国民性を結論づけたりするのは短絡的
だろうと思いますし。
melody
11/15 18:15
アメリカは一般信頼があついと聞いたことがありますが、やっぱり本当なんですね!
協力的なところは見習いたいです!
アメリカを訪れた方の生の意見が読めてよかったです。
ベイスター
11/16 23:36
亜米利加から、なぜ米国になるのか不思議です。職場がアメリカ大使館の近くにあるのですが、ビザを取るに
は夏の炎天下でも、大雨の日でも大使館の前で待たされています。なんか、昔、ニューヨークを目の前にエリ
ス島での入国審査もこんな感じだったのかな、思ってしまいます。アメリカ、日本で生まれ育った私にとっ
て、ちょっとついて行けないところがあります。
在原
11/17 00:19
日本が特異でアメリカが割と一般的だったりすることはないでしょうか。アメリカが一般的だと主張したいの
ではなくて、(やむをえないこととは思うのですが)作者様の立ち位置を普遍的と捉えているような印象を受
けたため、少々引っかかりを覚えてしまいました。もっともそれゆえにその空気に触れてきた雰囲気も出せて
いるとは思います。
ブラほわ
11/18 22:54
私もリポートとしての未熟さと格調ばった雰囲気のギャップについては少し違和感を覚えました。
しかし、それを考慮しても話の内容はとてもおもしろかったです。
不躾かもしれませんが、最後のまとめを最初に提示したイメージにはっきりと関連付けてみたら、もっとおさ
まりが良かったかもしれません。
ヌースカムイッ
クネン
11/19 07:21
初対面でも人々が気さくに話を始めるのはアメリカに限ったことではなく、ヨーロッパ各国でも、日本でも少
し田舎に行けばよくあることだと思います。国民の殆どが何世代か前まで辿れば移民であり、文化的な融合が
進んでいるアメリカという国の成り立ちは、明らかにその一因と考えられますが、孤独や危険をその理由と結
論付けるのは、尚早な気がします。
Azrael
11/21 20:03
ひとつの考え方としては興味深く読ませていただきました。
ですが、他人のことまで断定口調だと違和感があるので適度に使い分けたほうがいいと思いました。
俺も3年ほど前にアメリカに行きましたが、まともに英語しゃべれなくて国民性どころじゃありませんでした
orz
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コンテスト:米
作品名:アメリカについてのリポート
作者:ユウレイ
どうも、ユウレイです。
読み返してみると、今回のこの作品は思いつきで適当に言葉を並べただけだったので、も
う少し推敲すればより良い文になったような気がしました。
大上段で書いていたことは、自分が抱いていた偏見で、全体的なバランスからいって、軽
くすませるべきだったような気がします。
また、これが一番の問題点だと個人的には思うのですが、論旨としてのメッセージ性が弱
く、結局その偏見や価値観がどうなるのかわからなかった。その辺の首尾一貫性を出した
ほうがいいと、自己反省している次第です。
全体的に読んでてもあんましおもしろくない文章になってしまったことを深くお詫びしま
す。
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ぐるぐる
総合順位:4位
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作者:うに
こめはしろい
しろいはうさぎ
うさぎははねる
はねるはみずたまり
みずたまりににじ
にじはそらに
そらにはつき
つきにはうさぎ
うさぎはしろい
しろいはこめ
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こめはしろい
しろいはうさぎ
八剣
11/08 22:08
うさぎはしろい
しろいはこめ
・・・でいいのであれば、
こめはしろい
しろいはこめ
で済むのでは?
ラッキー
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11/11 12:22
イラスト付きの絵本で読みたい。
ラッキー
11/11 12:24
↑「イラスト付きの絵本」て変ですね、すみません。。。
thjam
11/13 01:49
また繰り返しになりますね。
eme
11/13 13:27
絵本いいですね!私も好きです、これ。
み〜
11/14 22:42
しろいはうさぎ,と,うさぎはしろい,はほぼ同じで,
うさぎはしろい,と読んだとき「惜しい!かぶった!」と思いました.
でも,読み終わった後,タイトルを改めてみれば,「ぐるぐる」.
そうだ,かぶって(ぐるぐるして)いいんだと嬉しくなりました.
子どもが無邪気に歌っていそうな,リズミカルな流れにうっとりです.
unknown
11/15 12:18
自分も絵本で読みたいと思いました。
TIG48
11/15 20:42
こういう言葉遊びみたいなの好きです。
のみ
11/15 20:56
もう少しひねりが欲しかったですが、発想は面白いと思います‼
Sh11/18 01:32
最初は白い米から段々カラフルなものが出てきて最後にまた白に戻る・・・
頭のなかでくるくる絵が変わっていくようでおもしろかったです。
あな
11/18 11:37
縦読みか!と思って一瞬わくわくしたが、違うようだ。。
mats
11/18 23:21
うさぎが二回出てこなければよかったかも。
ブラほわ
11/18 23:37
とても個人的な感想ですが……良く分かりませんでした。
いや、子供らしい愛らしさというか無邪気さというのは感じたのですが、「っで?」と思ってしまう自分がい
ました。すみません、童心を忘れてきたようです、10代に。
在原
11/20 00:36
途中からバックし始めてしまい、円ではなくて電源マークのようになってしまいました。対称性の破れが重要
だって南部先生が新聞で言っていたのでいいのかもしれません。
Azrael
11/21 18:37
第1列を縦に読もうとしたら……あれ?
流れについてですが、最後は別の方向から米に戻して欲しかったです。せっかくのぐるぐるなので。
骨と皮だけ
11/21 19:08
何かが隠されてるのでは思ってしまう。
でも見つからなくてがっかり。って思考がぐるぐるしました。
ペリドット
11/21 22:20
発送はおもしろいと思います。
「うさぎ」と「しろい」が2回でてきていますが、うまく「こめ」までつないでループができるとよかったの
ではと思います。
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作者コメントのしめきりは1月31
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テーマ:米
初回のお題は「米」。
どう料理していただけたでしょうか。
全15品目、関連づけながら振り返ってみます。
まずは、お米の食べかた提案から。
——ん? ごはんは太る?
食べたいものを
共感度マックスのすなおトークでした。
だからコメントがみごとに「私の場合は……」「娘の食生活を見ているようで」等、みなさん自分の経験に照
らしての回想だったりアドバイスだったりが並びましたね。読者のどんなツボを刺激できたのか、こうしてコ
メントを分析するとよく分かります。
それはそれで作者さんのお人柄だけれど、「自然に食べたくなったものを食べれば元気に生活できるんじゃな
いかなあという気がします。」で全体をまとめてしまうのは、やっぱり物足りないです。
「気がする」「思う」じゃなくて、何らか根拠を挙げて論理的に語れるようにしたいもの。たとえそれがレ
ポートではなくエッセイであっても。そうすれば論理の力で読み手の共感を引き寄せられます。
——レシピ行きましょうか。
おいしいお米の炊き方
昆布は私も良く入れるなあ、と作者さんの罠(?)にはまってみます。
えっ、これだけ? というあっけなさ。これで「起・承・転・結」満たしてるんだよって作者さんが主張された
ら、それはそれで、あっぱれかも。
——ベテランさんの炊き方指南。
お米の話ーーなまけものの場合
最初に語り手の姿をふわっと見せて、なかみはしっかりごはんがテーマ、おいしそうな定食を見せてエンディ
ング。思いつくままにころがしているようにみえて、じつは構成はきっちり考えられていると読みましたが、
さて。
ラストの段落だけ「。」がないのはつぶやきだから、でしょうか。そこは統一したほうが読みやすそうです。
投稿時刻が 2010/11/1 13:58、ほんとに「さっきお昼食べたばかりだというのに」なのですね。
タイトルで作者バレしないよう、ご用心。語り口の軽快さが好感度大でブロンズ・メダルです、おめでとう!
——より遠大な目的での提案。
ごはんはおかずに成り得るか
冒頭、書き手さんの立場が見えません。農協さんの回し者?? なぜ、「米の消費量減少を食い止めるための打
開策はないものか」などという問題意識を抱くに至ったのか、そこが説明されないと、いろんな提案の根っこ
が見えないままになってしまいます。お米離れ=食生活の多様化は、それはそれでありでしょうし、そもそも
本稿の論旨は多様化を提案してますし。
で、結論が「お米を使った料理を他の料理に合わせることで、お米の消費量を増加できる」とまとめてあるの
ですが、あれ、これって「ごはんをおかずにすればいい」ってことなの? チャーハンやリゾットや、お米に味
を付けちゃうこと自体が「ごはんのおかず化」じゃないのかなあと、これを論理的文章としてとらえた場合、
そんなほころびも気になります。
まあ、「のんびり妖精な天然系ギタリスト少女」を登場させたかっただけ、というなら話は別ですが。
——いちばんトンデモナイ食べ方!
甘く、もっと甘く
あ・ぜ・ん。
メルヘンチックでほのぼの〜な作風の作者さんとして親しんできたかたなので、この「明るいエロス」に不意
打ち、びっくりでした。
絡み合う舌と舌。そして、舌の上に転がる無数のごはんつぶ。
なんだかとても甘い。
末恐ろしい祐美ちゃんです。つかまっちゃったら、一生モンですね。それを覚悟の上で浸ってくださいませ。
新境地を開いて銀シャリコンテストでのシルバー・メダルに輝きました。おめでとう!!
お次はいわゆる正統派登場。堂々と主張展開、三本立てです。
——米国、行ってみた!
アメリカについてのリポート
第1段落がガチガチで重たかった。そこをはずして、「やってきたぜアメリカへ」と旅トークから入ると、
ぐっと親しみやすい入り口になります。
冒頭の1行は自分の文章を読んでもらえるか、いちばんの勝負どころなので、今後はそこをがんばってみてく
ださいな。
固定観念を持ってアメリカへ行ったけれど、意外とそうでもなかった、というこのコンセプトの場合、後半の
ほうが重要なのですから、「そうでもなかった」エピソードを、もっと友だちに話すように具体的にこまか
く。今のままだと店員さんの風貌どころか性別すら不明で読者は想像しようがありません。想像しようがなけ
れば共感しようもありません。
——ただいま講義中。
諸君 さあ今日は何について話そうか
未完成さが何とも残念。読者のみなさん、指摘されてますが、「教授」が途中で「先生」に化けたり、半角の
空白がぽこぽこあったり、「銀実」って? とか。やはり数十名とは言え、ヒトサマに読んでいただくものなの
ですから、確認画面で読み直してくださいな。
イメージはハーバード白熱教室でしょうか。「愛」から「おかず」へと論点をしぼったなら、ラストでまたふ
わっと広げるなど変化を付けると、おお、そう誘導したのかと問答形式にした意味が生きてきそうです。
——知ってましたか「産業の米」?
産業構造に対する社会科学の役割
なるほどなるほど、産業の米に、産業のビタミンね。と第2段落あたりまで、ふむふむと読めるのですが、ビ
タミンを敢えて米に言い換えるのヘンだなあと思っているうちに、いきなり温暖化と社会の責任の話へ、
「我々社会科学を学ぶ者」って誰のことだよーと作者の立ち位置が分からなくなり、あとはありきたりという
か、ぐだぐだというか。見るべき論点が全く出てきませんでした。
何だろ。もっともらしく見えて、じつはなかみがカラッポな、張り子の虎論説をパロディしてみたかったので
しょうか。
ここらで箸休めに言葉遊び系を。
——まわります。
ぐるぐる
タイトルで方向付けをして、本文はさっくりシンプルに。
いい狙いではあると思うのですが、改善点としては2点。
その1。お題にもなっている「こめ」の組み込み方が、これがなくて「うさぎ」から始めても回るようになっ
てしまっている。付け足しみたいでもったいない。
その2。レイアウトをもっと工夫できそう。
こめはしろい
しろいはうさぎ
うさぎははねる
はねるはみずたまり
ひと工夫でずいぶん印象が違います。
——字形が気になります。
米は※にも米粒にも似ていない
特殊文字は何だったんだ?? とむしろそっちが気になったりして。
記号としての文字のフシギさという論点は、読者さんにも伝わったもようですが、それを組み立てるプロセス
で視聴率表記という超マイナーな事例を持ってきて「証拠」提出としたところが説得力を弱めてしまって残
念。ここはワンクッション置いて、視聴率もそうだし、御役所系の書類でも※は良く見るよね、と日常のあち
こちから※を探して、その身近さをアピールするという手順を踏むと、説得力も論の魅力も増すと思います。
——まいうー?
日本の心
蛮勇に乾杯。
ただし、同じ手は2度は効きません。
——メートルです。
対 1米
ほぉ、メートルで来たか! とお題使いのユニークが光ります。
ただ、女の子の名前「璧和」が読めません。へきわ? たまわ??
それから「佳恵こと上田佳恵」というタネアカシ部分、「こと」は通称と本名のようなものをつなぐ言葉なの
で、「AことA&B」という表現は落ち着きません。加えて冒頭の佳恵さんの「あの上田さん」との整合性も読
者さんを混乱させてしまっています。「ふたりの上田さん」というウラ設定があるなら、そこも見せないと。
こまかなところはスルーでもよいでしょうが、お話のキーになる部分はきっちりさせておきたいです。
「長い」「散漫」というコメントが返ってきたように、茶室の一席、足にしびれが来ないよう、もっとコンパ
クトなのが吉かと。
ラストは家族の肖像 3部作をしっとりとどうぞ。
——母の思い。
※
タイトル、シンプルなのはよいけれど、あまりに無機的で内容とミスマッチ感があります。ここは「母の精米
機」くらいに、具体像が浮かぶほうが入りやすい。
前半快調、特に「私の周りには「たまたま入ったカフェで玄米があれば選ぶ」くらいの知人しかいない。」な
んて、とても実感こもったいい表現です。
でも後半で、「常識」vs「思い込み」という対立概念を持ってきてまとめようとしたところが、いきなり大問
題に行きすぎていて、そんなにくっきり分けられるものではないよねという違和感を掘り起こしてしまいま
す。小さなエッセイには荷の重いテーマに広げすぎたのでは。
なお、「電気屋」さんには精米機はなさそうです。正確には「電器屋」さんか「電機屋」さんかな。
——祖父への思い。
祖父のこと
タイトル、すなおに「米寿」で良かったんじゃないのかなあ。
「特に何かを話すこともなく、ただ静かに時を待っていたように思う」。このフレーズが、すっと心に入って
きました。
これだけ波乱に満ちた人生をこまかに描き込みながら、全編、ひとこともおじいさんのセリフがない。身を立
て、財を成し、家族を慈しみ、成すべきことを成し遂げて、ゆっくりと去っていく。
武士ですね。
——夫の思い。
お米がお米である事を、私は祝う
しっとりと展開して静かで穏やかな余韻を残してくれます。なるほど議論になったラスト1行の「ごちそうさ
ま」には、そんな意図が……と作者コメントに納得。
作者さんも含め、ここに集われているみなさまには、たぶん遠い遠い先のできごと。だからよけいに思いを馳
せやすかったかもしれません。みんなの心をあったかくして、おめでとう首位!!
なお冒頭、揺り椅子の彼女を、すでに亡き人と予想してしまう病んだ状況を想定した読者さんは、私も含めて
コラムランド病重症者です。反省っ!
あ、今日は「いい夫婦の日」だ——。
じゃあね。
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