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関節リウマチと抗酸菌感染症 - T

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関節リウマチと抗酸菌感染症 - T
第60回日本リウマチ学会総会・学術集会
ランチョンセミナー30
関節リウマチと抗酸菌感染症
座長:當間
演者:吉永
重人 先生
国立病院機構相模原病院
臨床研究センター
泰彦 先生
倉敷成人病センター
リウマチ膠原病センター
演者:片山
雅夫 先生
国立病院機構名古屋医療センター
臨床研究センター
日時
2016年 4月23日(土)12:00∼13:00
会場
第7会場(パシフィコ横浜 会議センター4階 416+417)
●ランチョンセミナーはチケット制です。
(24日のACLランチョンセミナーは整理券制ではありません)
【事前参加登録をされた方】学会参加証と一緒にチケットを発券いたします。
【当日参加登録の方】学会参加証に記載のバーコードを使用しチケットを発券してください。
発券日時:4月23日
(土)
8:00 - 11:30
(定員になり次第終了)
発券場所:パシフィコ横浜 1階 ホワイエ
※チケットはお弁当の引換券です。聴講を制限するものではございません。
※会場にはチケットをお持ちの方から優先的にご入場いただけます。
※セミナー開始後、チケットは無効となります。
本セミナーでは下記の日本整形外科学会単位の内1つを取得できます。
● 専門医資格継続単位(N)
【01:整形外科基礎科学】
● 専門医資格継続単位(N)
【06:リウマチ性疾患、感染症】
● リウマチ医資格継続単位(R)
共催
第60回日本リウマチ学会総会・学術集会
| オックスフォード・イムノテック株式会社
関節リウマチ(RA)と結核
関節リウマチと
非結核性抗酸菌症について
吉永 泰彦 先生 倉敷成人病センター リウマチ膠原病センター
片山 雅夫 先生 国立病院機構名古屋医療センター 膠原病内科
我が国にRAに初めて生物学的製剤(Bio)が登場して12年経
過した。我々は、それ以前に、結核病棟を併設した一施設にお
けるRA患者に合併した結核を検討し、RA患者は一般人に比べ
約3倍結核の合併率が高いと推定した(Mod Rheumatol 14:
143, 2004)。その後、国立病院機構免疫異常ネットワークを中心
とした全国規模リウマチ性疾患データベース(NinJa)登録RA
患者における結核の標準化罹病率(SIR)を検討し、2003 -04
年度2年間のBio未使用RA患者の結核のSIRが3.98と高率である
ことを報告した(結核85:37-39, 2010)。各市販後全例調査成
績から求めた結 核のSIRは、IFX 34.4 > ADA13.6 > ETN8.21 >
TCZ8.01であり、Bio未使用RA患者のSIR 3.98と比較すると、各々
8.6倍、3.4倍、2.1倍、2.0倍と、とくに抗TNF抗体製剤で高率であっ
た(結 核88:831-834, 2013)。肺外結 核の割合は、ADA 55.6
> IFX 50 > ETN 40 > TCZ20%で、TNF阻害剤使用者で高率で
あった。
NinJaを利用した結核発症の前向き調査を継続し、2003 -14年
度12年間の登録RA 患者95,421 例中65例に結核が発症し、RA
患者の結核SIRは2.97(95%CI:2.25-3.39)であり、2003-04年
度Bio未使用RA患者の結核SIR 3.98と比し増加していないこと、
2年毎の推移をみると、2007-08年度の4.76 をピークに低下傾向に
あることが判明した。結核を発症した65例中、Bio投与中は9例
(13.8%)であったが、Bio投与患者の結核SIR 2.76は、非投与患
者の結核SIR3.05に比べ、むしろ低率であることが判明し、今回
のJCR総会で報告した。我々リウマチ医が、JCRの定めたBio使
用ガイドラインを順守して、Bioを慎重に使用している成果だと考
える。
しかし、Bio使用RA患者の結核治療には、未だ以下のような
問題が残されている。①肺外結核が高率であり、しばしば診断が
遅れる。②結核の診断時にBioやMTXなどの免疫抑制剤が中止さ
れ、RAの活動性が増すことが多く、その場合のRA治療が制約
される。③ステロイド剤はRFP投与により効果が半減する。④Bio
中止後、細胞性免疫機能が回復して結核が悪化する(免疫再構
築症候群)の症例報告が、最近、散見される。 関節リウマチ(RA)の治療の進歩、特に生物学的製剤がRA
患者の治療薬として確立され、結核と同様に非結核性抗酸菌症
(non-tuberculous mycobacteriosis;NTM)は重要な合 併 症
となっている。しかし、RA患者におけるNTMについての疫学的
データは未だ十分ではない。本邦におけるRA患者の多施設大規
模データベースであるNinJa;National Database of Rheumatic
Diseases by iR-net* in Japan(*iR-net:国立病院機 構免疫異
常ネットワーク(I-net)リウマチ部門)を利用してRA患者におけ
るNTMの有病率、臨床像などについて検討した。
方法は、NinJa登録RA患者におけるNTM合併率を2012から
2014年度まで求めた。また、アンケートにより同2年間の登録患
者におけるNTM合併症例の有無、診断の根拠、合併基礎疾患、
検出菌 種、胸 部画 像 所見、患者プロファイル等を調査した。
NTMの診断は日本結核病学会・日本呼吸器病学会基準により
行った。各種臨床データはNinJaデータベースから抽出した。
その結果ではNinJa2014における入院理由病名でNTMが抽出
された患者は12名/15,023名(入院感染有病率10万人対79.9)、
同2012、2013それぞれ9/11940;75.4、12/13285;90.3であった。
同2014では3例の死亡があり、死因は肺炎2例(1例はカンジダ肺
炎疑い)、間質性肺炎1例。有病率はそれぞれ同2012、2013で
は 38/6028(同630.4)52/6683(同778.1)と著 明 高 値。2012
登録患者における2013年度罹患率は58.5/10万人年と高値を示し
た。NinJa2012の解 析でNTM合併RA患者は非NTM患者に比
し、高齢、高疾患活動性、身体機能障害の進行などが示された。
治療ではMTX使用が少なくステロイドが多く使われていた。また、
Bio、特にTNF阻害薬の使用頻度が少なく、理由としてNTM症
に対しての使用困難があることが推測された。
大規模データベースの検討でRA患者におけるNTM 合併率
は、一般人に比し顕著に高いことが推測された。
この 他 に、NTMの 中 で 最 も 多 いMAC(Mycobacterium
avium complex)症の診断におけるMAC抗体の有用性について
も報告する。
アクセス
会場内図
419
418
N
展示ホール
国立大ホール
ヨコハマグランド
インターコン チネ
ンタルホテル
417
416
パシフィコ横浜
415
4F
414
みなとみらい駅
会議センター
クイーンズスクエア横浜
至 桜木町駅
横浜ランドマークタワー
▲〒220 - 0 012 神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1
第7会場(パシフィコ横浜 会議センター 4階 416+417)
413
吹抜
412
411
425
421 422 423 424
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