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第2回資料 - 国土交通省

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第2回資料 - 国土交通省
「観光に関する懇談会」
第二回資料
平成20年4月25日
国土交通省総合政策局観光部門
Ministry
Land, Infrastructure,
Transport and
andTourism
Tourism
Ministry of
of Land,
Infrastructure, Transport
Ⅰ. 国際観光の振興
1. インバウンド関係
1−2.ビジット・ジャパン・キャンペーンの
成果と今後の目標
1−3.政府観光局JNTOについて
1−4.日本ブランドの発信力強化について
1−5.受け入れ施策の推進
1−6.国際会議の誘致
2. アウトバウンド関係
2−1.日本人海外旅行者の現状
2−2.日本人海外旅行の促進に関する取組
-1-
Ⅱ
観光地づくり
1.時代の変化と観光地づくりにおける観光行政の役割
2.観光地づくりにおける観光行政の取組例
2−1.戦略策定(法的枠組の具体例)
2−2.普及啓発の具体例
2−3.ガイドラインの策定及びその実施促進の具体例
2−4.モデル事業の実施と評価の具体例
2−5.コンサルティングの具体例
2−6.総合調整(コーディネート)の具体例
3.観光地づくりにおける観光庁の基本的役割と政策課題
-2-
Ⅰ 国際観光の振興
-3-
Ⅰ−1ー1
インバウンド観光の推進体制
●ビジット・ジャパン・キャンペーンのプレイヤー(概念図)
●国際観光の振興に関する諸外国の行政組織
●国と国際観光振興機構(JNTO)との関係(ビジット・ジャパン・キャンペーン関係)
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-4-
ビジット・ジャパン・キャンペーンの主なプレイヤー(概念図)
海 外
国 内
(在外公館)
自治体
(海外事務所)
記事掲載
番組放映
日本へ
の招請
JNTO本部
メディア
ジャーナリスト
JNTO海外事務所
一般消費者
WEBサイトの充実
広告宣伝
地方運輸局等
国土交通省
外務省
旅行博覧会共同出展
地方連携
事業
ニーズ把握
情報提供
取材あっせん
取材等協力
販売セミナー
海外ツアーオペレーター
紹介
日本への招請
共同広告
旅行
商品
旅行
商品
取引関係
旅行会社
旅行会社
(リテーラー)
(ツアーオペレーター)
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
自治体
運輸事業者
宿泊事業者
旅行会社
(ランドオペレーター)
-5-
国際観光の振興に関する諸外国の行政組織
■諸外国においても国が観光政策の企画・立案を担い、他の公的主体が観光宣伝を実施。
■海外における国の出先機関は外務省の在外公館に限られる。
韓国
観光政策の
企画・立案
文化体育観
光部
観光宣伝の
実施
韓国観光公社
台湾
タイ
イギリス
フランス
交通部
観光・
スポーツ省
文化・
メディア・
スポーツ省
経済・財政
・雇用省
連邦観光・
産業・資源
省
国土交通省
(観光庁)
タイ
政府観光局
イギリス
政府観光局
フランス
政府観光局
オーストラリア
政府観光局
国際観光振興
機構(JNTO)
台湾観光協会
オーストラリア
日本
●海外プロモーションについては、現地の旅行会社、メディア等とのネットワークを通じた情報
収集、分析が必要であり、専門的ノウハウを有する専門機関が行うのが適当
●国を代表して外交政策を担う在外公館は、特定の民間企業と連携しにくい。
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-6-
国と国際観光振興機構との関係(ビジット・ジャパン・キャンペーン関係)
観光立国の実現のための基本的な目標
訪日外国人旅行者数を平成22年までに1,000万人にすることを目標とし、将来
的には、日本人の海外旅行者数と同程度にすることを目指す。
国(観光庁)
法案審議中
●施策の企画・立案
・低迷する地域経済の活性化に向けた、地域における観光振興。
・各国との観光交流を一層促進していく観点からの国際観光の
振興。
●外国政府との協議
・観光交流拡大に関する外国政府との交渉を効果的に実施。
●関係者との調整・連携体制の構築
・政府部内で関係省庁への調整・働きかけを強力に実施。
・独立行政法人国際観光振興機構の監督業務。
・民間の関係事業者、自治体との連携体制の構築。
観光立国の総合的かつ計画的な推進
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
国際観光振興機構(JNTO)
●海外事務所等におけるマーケティングと
事業展開
・海外事務所は、旅行会社やジャーナリストとのネットワークを
構築し、マーケティングに基づき戦略を企画立案し、プロモー
ション事業を展開。海外事務所のマーケティング情報は、国
の施策の企画・立案の基礎情報。
●国内受入手配業務の実施
・海外におけるプロモーション事業と一体となって、海外からの
ジャーナリスト、旅行会社等の受入手配を実施。
我が国の政府観光局として
観光宣伝活動等を実施
-7-
Ⅰ−1−2
ビジット・ジャパン・キャンペーンの
成果と今後の目標
●拡大する世界の国際観光市場
●JNTO運営費交付金及びビジット・ジャパン・キャンペーン予算の推移
●ビジット・ジャパン・キャンペーン実施本部事務局との組織・機能の一元化
●訪日外国人旅行者数の推移
●主要国のインバウンドの伸び
●国・地域別訪日外国人旅行者の割合
●ビジット・ジャパン・キャンペーン重点市場の訪日外客数(1月∼3月期)
●外国人旅行者受入数の国際ランキング(2006年)
●訪日外国人旅行者の経済効果
● VJCを自らのビジネスに取り込んでいる例(日本百貨店協会の取組み)
● VJCを自らのビジネスに取り込んでいる例(小田急電鉄の取組み)
●中国人団体観光旅行者の消費動向
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-8-
拡大する世界の国際観光市場
■東アジア・太平洋地域は世界の中で最も高い伸びが予測される国際観光市場。
■2020年頃には訪日外国人旅行者数2,000万人を目指してはどうか?
国際観光到着客数の年平均伸び率予測
(%)
2000年-2010年
7.7 7.4
5.6
2010年-2020年
国際観光到着客数
予測
実績
15.61億人
7.0 6.7 6.7
3.97億人
25.4%
5.8
5.1
4.2
3.9 4.0
4.5
3.0 3.1
10.06億人
6.94億人
1.95億人
19.4%
全世界
南アジア
中東
ヨーロッパ
東アジア・太平洋
アメリカ
アフリカ
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
南アジア
中東
アフリカ
東アジア・太平洋
アメリカ
ヨーロッパ
出所:UNWTO「Tourism 2020 Vision 」より作成
-9-
JNTO運営費交付金及びビジット・ジャパン・キャンペーン予算の推移
■ビジット・ジャパン・キャンペーンの対象重点市場の拡大とともに、ビジット・ジャパン・キャン
ペーン予算は拡大し事業量も増加。
■これに伴い、独立行政法人国際観光振興機構の業務量も増加しているが、国からの交付金
は毎年度削減され、厳しい状況。
(千円)
独立行政法人国際観光振興機構運営費交付金及びビジット・ジャパン・キャンペーン予算の推移
6,000,000
5,000,000
ビジット・ジャパン・キャンペーン
予算
4,000,000
3,203,366
3,460,000 3,550,751
3,427,336
3,450,742
独立行政法人国際観光振興機構
運営費交付金
2,462,075 2,242,685 2,295,115 2,266,941
2,111,376
2,016,998
ビジット・ジャパン・キャンペーン
対象重点市場の拡大
2,000,000
3,000,000
2,000,000
2,668,038 2,659,660
2,521,825
1,000,000
0
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008 (年度)
2004年度∼ 英、独、仏
2003年 4月 ビジット・ジャパン・キャンペーン開始
2003年10月 JNTO独法移行
2003年度∼
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
2005年度∼ タイ、シンガポール、
カナダ、オーストラリア
韓国、中国、台湾、香港、米国
-10-
ビジット・ジャパン・キャンペーン実施本部事務局との組織・機能の一元化
■本年4月1日よりこれまでのビジット・ジャパン・キャンペーン実施本部事務局を廃止し、
その機能を国際観光振興機構(JNTO)に承継。
引き続きビジット・ジャパン・キャンペーン自体は官民一体で実施。
ビジット・ジャパン・キャンペーン実施本部
本部長 : 国土交通大臣
メンバー : 民間企業・団体、自治体、関係省庁、国際観光振興機構等
意思決定
ビジット・ジャパン・キャンペーン実施本部執行委員会
本部長 : 国土交通省大臣官房総合観光政策審議官
メンバー : 実施本部の主要メンバーにより構成
事務局を廃止
ビジット・ジャパン
・キャンペーン
実施本部事務局
国際観光振興機構
一元化
企画・立案
民間出向者数
H15.4 8名
↓
H20.4 25名
海外事務所
企画・立案への協力
国(国土交通省)
地方運輸局
企画競争により選定
実施
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
民間企業等
-11-
訪日外国人旅行者数の推移
■ビジット・ジャパン・キャンペーンの開始以降、訪日外国人旅行者は大幅に増加(60%増)
■2008年は915万人を目標
(万人)
1000
1000
900
ビジット・ジャパン・
キャンペーン開始
800
733
673
614
700
600
500
411
524
476
521
384
400
358 347
300
179
200
100
835
35 43
52
85
72
76
92
104
70
72
74
76
78
211 206 236
4年間
4年間
324
(314万人)
(314万人)
17年間
17年間
132
(315万人)
(315万人)
0
64
66
68
80
82
84
86
88
西暦(年)
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
90
92
94
96
98
00
02
04
06
08
10
出典 : 国際観光振興機構
-12-
主要国のインバウンドの伸び
訪問先
香港
シンガポール
台湾
中国
日本
タイ
韓国
ドイツ
英国
米国
豪州
フランス
カナダ
2003年
9,676
4,703
2,248
32,970
5,212
10,082
4,753
18,399
24,715
41,218
4,354
75,048
17,534
2006年
伸率(%)
15,822
7,588
3,520
49,600
7,334
13,882
6,155
23,569
30,654
51,063
5,064
79,083
18,265
63.5
61.3
56.6
50.4
40.7
37.7
29.5
28.1
24.0
23.9
16.3
5.4
4.2
出典 : 世界観光機構(UNWTO)
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-13-
国・地域別訪日外国人旅行者の割合
■訪日外国人旅行者数のおよそ7割がアジア
(2007年)
白字 重点市場(2003年度∼)
青字 重点市場(2004年度∼)
赤字 重点市場(2005年度∼)
2007年度重点市場分
計 737万人(88.3%)
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-14-
ビジット・ジャパン・キャンペーン重点市場の訪日外客数(1月∼3月期)
■2010年1,000万人の目標は毎年ゼロから新たに積み上げて達成を目指すもの
⇒インフラ整備やインベスト・ジャパンのストックの目標とは異なる。
■市場ごとに状況が異なる
⇒特定市場に依存することなく、ポートフォリオが重要。新規市場の開拓も不可欠。
+9.9%
800,000
700,000
694,100
- 2.1%
631,436
+16.9%
600,000
+4.6%
+46.5%
500,000
2007年1月∼3月
2008年1月∼3月
316,700
400,000
323,442
260,200
222,662
300,000
200,000
186,300
178,191
100,000
139,700
95,347
韓国
台湾
中国
米国
香港
+30.4%
-1.1%
(人)
80,000
+26.6%
+33.2%
70,000
60,000
+11.9%
72,400
55,539
54,996
+6.6%
+7.1%
54,400
47,000
50,000
41,994
40,000
45,500
35,954
32,500
24,397
30,000
29,071
31,000
28,855
30,900
20,000
10,000
豪州
英国
カ ナダ
タイ
シン ガポール
ドイ ツ
フラ ン ス
資料:独立行政法人国際観光振興機構(JNTO)
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-15-
外国人旅行者受入数の国際ランキング(2006年)
■日本は世界で30位、アジアで7位
フランス
79,083
58,451
ス ペイン
51,063
49,600
米国
中国
41,058
イタリア
30,654
英国
23,569
21,353
20,269
20,199
18,916
18,265
(17,600)
17,547
15,822
15,670
(14,276)
13,882
11,282
10,739
10,683
9,259
8,659
8,646
8,396
(8,037)
8,001
7,863
7,588
7,334
(7,126)
6,995
6,558
6,550
6,435
ド イツ
メキシコ
オース トリア
ロシア
トルコ
カナダ
ウクライナ
マ レーシア
香港
ポーランド
ギリシャ
タイ
ポルトガル
オランダ
マ カオ
ハンガリー
クロアチ ア
エジプト
南アフリカ共和国
サウジアラビア
アイルランド
ス イス
シンガポール
日本
アラブ首長国連邦
ベルギー
モロッコ
チ ュニ ジア
チ ェコ
0
10,000
20,000
30,000
40,000
50,000
60,000
70,000
80,000
90,000 (千人)
注1:世界観光機関(UNWTO)、各国政府観光局の資料に基づき、国際観光振興機構(JNTO)が作成 注2:本表の数値は2007年10月時点の暫
定値である。 注3:( )は2006年の数値が公表されていないため、2005年の数値を利用した。 注4:本表で採用した数値は、英国、日本、韓国を
除き、原則的に1泊以上した外国人旅行者数である。 注5:外国人旅行者数は、数値が追って新たに発表されたり、さかのぼって更新されることが
あるため、数値の採用時期によって、そのつど順位が変わり得る。
資料:独立行政法人国際観光振興機構(JNTO)
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-16-
訪日外国人旅行者の経済効果
■訪日外国人旅行者の観光消費額は 約6%であるが、大きく増加している分野
23.5兆円
海外旅行
(国内分)
1.7兆円
(7.4%)
日帰り旅行
4.7兆円
(20.1%)
訪日外国人旅行
1.4兆円 (前年比
(5.8%)
20%増:2006年)
宿泊旅行
15.7兆円
(66.6%)
国土交通省「平成18年度旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究」による。
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-17-
VJCを自らのビジネスに取り込んでいる例(日本百貨店協会の取組み)
■VJCに呼応し「外国人観光客招致プロジェクト」を平成19年6月に立ち上げ。
■YŌKOSO!JAPAN WEEKS 2008(1月20日∼2月29日)に協力し、同期間中、各社におい
て免税手続きをしたお客様へ割引やギフト進呈を提供する等、業界をあげて外客を歓迎する取
組みを実施。
■同期間中の売り上げは、対前年比26.9%増(免税手続きベース)
●YŌKOSO!JAPAN WEEKS期間中の売り上げ(免税手続きベース)
●YJW期間中の来店(購買)国別順位
・売上高 約22億6千万円(1店平均約7,300万円) 前年比 26.9%増
第1位 香港 第2位 台湾 第3位 韓国
・購買客数 約3万8千人(1店平均約1,250人)
第4位 欧州(欧州国籍を取得した香港人含む)
一人当たり購買単価 約6万円 (一般客の約10倍)
第5位 中国
各店担当へのアンケートから
●まとめ買い、高額品の購入の際に銀聯カードを利用する中国人旅行者が急増した。(銀聯カードによる売り上げは1.4億円前年の14倍)
●店によっては、YJW期間中のバーバリーブルーレーベルの売り上げの半数以上が外国人観光客で占められるケースがあった。
●化粧品では「日本限定」ポーチの人気が高かった。
●100万円前後のエルメスのバッグが十数点売れたり、ヴィトンの高額品が大量に売れた。
●子供関連では「日本製」のミキハウスやサンリオに人気があった。
今後の活動方向
①国交省等関係当局との連携強化 ②アジアで開催される国際観光展への出展検討 ③協会HP「百貨店ワールド」を活用した誘客プロモーショ
ンの展開 ④店頭販売員向け「多言語版ポケット会話集」の作成 ⑤百貨店版通訳コールセンターの設置検討 ⑥免税手続きに関する研修
会及び運用適正化に向けた要望活動 ⑦全国会員百貨店対象「YOKOSO!HYAKKATEN フォーラム」の企画・開催
(日本百貨店協会資料による)
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-18-
VJCを自らのビジネスに取り込んでいる例(小田急電鉄の取組み)
■2006年から地元の自治体、企業と連携して「春節遊客歓迎キャンペーン」を実施。本年は、箱根、
新宿エリアに加え、湘南エリアでも実施。
■春節限定箱根フリーパス発売枚数が対前年比33.7%増となる等、前年の実績を大きく上回る
成果。
○実施期間 平成20年2月1日(金)∼2月29日(金)
( YŌKOSO!JAPAN WEEKSに参加)
キャンペーンの概要・成果
箱根
・外国人向け春節限定フリーパス(前年比+33.7%)
(小田急線往復+登山鉄道、ケーブルカー、海賊船等7つの乗り物が乗り降り自由)
・特別宿泊プラン
・歓迎イベント(餅つき大会、抽選会、芸者お出迎え、和太鼓演舞等)
・歓迎装飾(交通機関、主要駅等)
江ノ島・鎌倉
新宿
Ministry ・小田急百貨店割引・特典
of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
・歓迎懸垂幕
新宿小田急外国人旅行センター
・利用者総数 7,867人 (前年比+34%)
・フリーパス(周遊券)(前年比+61.8%)
・ウェルカムカードの配付、施設割引
・歓迎装飾(交通機関、主要駅等)
箱根湯本駅
片瀬江ノ島駅
新宿小田急外国人旅行センター
-19-
中国人団体観光旅行者の消費動向
■中国人旅行者の購買意欲は旺盛
1.訪日中国人観光客の最近のトピックス
中国銀聯カード
中国国内で最も流通している中国版デビッドカード。現在約13億枚発行されており、日本では三井住友
カードと業務提携し、百貨店、大手家電量販店、ホテル等、約8400店舗で使用可能
・銀聯カード所有者の購買単価は極めて高く、一度に200万円以上購入するケースも少なくない。
・都内で約600万円の腕時計を銀聯カードで購入した事例もあり(パテック・フィリップ(スイス製)2本)。
・2007年の国慶節(10月1日∼7日)の間に、銀聯カードによる中国人の海外での買い物金額は約220億円。
(日本百貨店協会資料による)
2.本年3月より、富裕層を対象に「家族観光」が実現したことから、ツアー自体も今後はより高品質化する。
・家族3人北海道5泊6日で総額約153万円(うちツアー代で約68万円(従来の団体観光ツアーの約2倍))
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-20-
Ⅰ−1−3
政府観光局JNTOについて
●国際観光振興機構(JNTO)の海外事務所
●各国政府観光局の比較
●JNTOによるプロモーション戦略の策定
●ビジット・ジャパン・キャンペーン事業の概要
(JNTOのマーケティングデータ)
●マーケティング① 外国人旅行者の訪日動機
●マーケティング② 訪日外国人の個人旅行者・リピーター割合
●マーケティング③ 都道府県別外国人宿泊数
●マーケティング④ 地方別・国籍別延べ宿泊者数構成比
●平成20年度市場別「重点ターゲット」と「競合国」
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-21-
国際観光振興機構(JNTO)の海外事務所
■世界の主要な訪日旅行市場に13ヵ所の海外事務所を設置。
■海外事務所は、マーケティングに基づき戦略を企画・立案し、観光プロモーション事業を展開。
JNTO海外事務所の所在地
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-22-
各国政府観光局の比較
国名
機関名
総職員数
海外
事務所数
国からの
交付金
入国者数
2005年
入国者1人当
たり財政支出
職員一人
当たり入国者数
(人)
(ヶ所)
(億円)
(千人)
(円)
(千人)
日本
国際観光振興機構
137
13
21.1
6,728
314
③
49
⑤
韓国
韓国観光公社
733
27
85.1
6,023
1,413
⑦
8
⑪
台湾
台湾観光協会
835
10
不明
3,378
-
4
⑫
中国
中国国家旅游局
不明
16
不明
46,809
-
-
香港
香港政府観光局
321
21
120.0
14,773
812
⑥
46
⑥
タイ
タイ国政府観光局
876
18
178.1
11,567
1,539
⑧
13
⑩
シンガポール
シンガポール政府観光局
525
25
不明
8,943
-
17
⑨
オーストラリア
オーストラリア政府観光局
245
18
154.6
5,020
3,079
⑩
20
⑧
ニュージーランド政府観光局
100
14
71.0
2,366
3,000
⑨
24
⑦
カナダ観光局
161
10
96.0
18,770
511
⑤
117
③
英国
英国政府観光局
476
35
122.9
29,971
410
④
63
④
ドイツ
ドイツ観光局
154
30
41.2
21,500
192
②
140
②
フランス政府観光局
369
33
41.3
76,001
54
①
206
①
ニュージーランド
カナダ
フランス
(出所) UNWTO統計等より作成
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-23-
JNTOによるプロモーション戦略の策定
■市場ごとに経済・社会の全体像を把握した上でプロモーション戦略を策定。
1.外部環境分析(戦略策定にあたっての基礎情報)
○マーケットの状況(政治情勢、景気、為替、余暇時間、文化等)
○マーケットの外国旅行の状況(出国者数、訪日率、航空輸送、訪日旅行取扱会社の戦略、流通構造等)
○競合デスティネーションの状況(主たるセグメント、主要商品、誘客手法等)
2.デスティネーション分析(旅行目的地としての日本)
○訪日旅行者のプロフィール(訪問地、旅行形態、性・年齢、旅行目的等)
○競合デスティネーションとの相対比較(SWOT分析)
3.プロモーション戦略の策定
○ターゲット・テーマの絞り込み←競合国との差別化
○数値目標の設定
○プロモーション・ミックス→認知度向上事業(広告・広報・・・)と誘客事業(旅行会社招請・商談会・・・)の組み合わせ
例)韓国市場
・20∼30代の働く女性の増加により、海外旅行者に占める
女性の割合が拡大。
・週休2日制の段階的な実施により近隣諸国への旅行需要増加
・ショッピングやグルメといった競合国(中国)にはない日本
の魅力を求める傾向
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20∼30代の女性を主要ターゲットとし、
トレンディなショッピングやグルメ等の観光
魅力を楽しむ旅行を提案し、広告宣伝、
WEB等を通じたプロモーションを実施
-24-
ビジット・ジャパン・キャンペーン事業の概要
●旅行会社との連携
1.旅行会社招請事業
・対象国の旅行関係者を日本に招請し、国内観光地を視察するとともに、
商談会、旅行説明会を開催することにより、日本向けのツアー造成につな
げる事業
2.ツアー共同広告事業
・対象国において旅行会社と共同でツアー商品の広告を行う事業
大規模商談会(YOKOSO!JAPAN
トラベルマート)の実施(2007年11月)
●メディアへの働きかけ
3.メディア招請事業
・海外の記者、テレビクルー等を招請することにより、日本の観光資源等
を紹介する記事、テレビ番組の作成を支援する事業
4.広告宣伝事業
・新聞・テレビ等に広告宣伝を展開することにより、日本の観光魅力を紹
介し、観光目的地としての認知度を高める事業
●消費者への働きかけ
5.情報発信事業
・ウェブサイトにより、訪日基本情報、日本文化、トレンド等の情報発
信を充実する事業
6.展示会等事業
・国際旅行博覧会への出展等により、日本の観光地、訪日ツアーへの関
心を高め、需要を喚起させる事業
メディア招請事業
(道後温泉・2007年9月)
ドイツの国際旅行博・ITBベルリン
への出展(2007年3月)
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-25-
マーケティング① 外国人旅行者の訪日動機
■アジア圏は「温泉、リラックス」、「ショッピング」に関心が高い。
韓国
台湾
中国
・ 温泉、リラックス …… 29 .2 %
・ ショッピング …… 60 .7 %
・ ショッピング …… 2 2.8 %
・ 温泉、リラックス …… 32 .0%
・日本人とその生活 …… 17.8%
香港
・自然、景勝地 …… 26.3%
・伝統文化、歴史的施設 …… 17.3%
・日本人とその生活 …… 13.4%
・都市の魅力、現代性 …… 14.6%
・伝統文化、歴史的施設 …… 11.8%
・ ショッピング …… 3 3.7 %
・ ショッピング …… 25 .1 %
・ 温泉、リラックス …… 32 .4 %
・伝統文化、歴史的施設 …… 22.5%
・自然、景勝地 …… 31.9%
タイ
・自然、景勝地 …… 22.5%
・伝統文化、歴史的施設 …… 17.9%
・日本訪問への憧れ …… 21.7%
・日本人とその生活 …… 15.8%
・日本人とその生活 …… 13.5%
・自然、景勝地 …… 21.5%
・ ショッピング …… 28 .1 %
・ショッピング …… 19.6 %
・自然、景勝地 …… 26.9%
・ 温泉、リラックス …… 16 .7 %
シンガポール ・伝統文化、歴史的施設 …… 21.6%
・伝統文化、歴史的施設 …… 12.3%
・ 温泉、リラックス …… 21 .6%
・日本人とその生活 …… 8.7%
・日本人とその生活 …… 18.6%
出典: JNTO訪日外客実態調査2006-2007<訪問地調査編>
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-26-
マーケティング① 外国人旅行者の訪日動機
■欧米豪は「伝統文化、歴史的施設」、「日本人とその生活」に関心が高い。
米国
カナダ
英国
・ 伝統文化、歴史的施設 …… 3 6 .4 %
・伝統文化、歴史的施設 …… 46 .0 %
・ 日本人とその生活 …… 28 .3 %
・日本人とその生活 …… 3 6.8%
・自然、景勝地 …… 13.8%
フランス
・日本訪問への憧れ …… 17.2%
・ショッピング …… 9.9%
・都市の魅力、現代性 …… 11.7%
・日本訪問への憧れ …… 8.5%
・ショッピング …… 7.2%
・ 伝統文化、歴史的施設 …… 3 7 .5 %
・伝統文化、歴史的施設 …… 34 .1 %
・ 日本人とその生活 …… 36 .5 %
・日本人とその生活 …… 2 9.9%
・自然、景勝地 …… 18.3%
ドイツ
・自然、景勝地 …… 9.6%
・ショッピング …… 13.6%
・日本訪問への憧れ …… 7.3%
・日本訪問への憧れ …… 10.6%
・ショッピング …… 5.1%
・ 日本人とその生活 …… 39 .2 %
・日本人とその生活 …… 3 5.0%
・ 伝統文化、歴史的施設 …… 3 7 .8 %
・伝統文化、歴史的施設 …… 34 .2 %
・日本訪問への憧れ …… 12.7%
豪州
・自然、景勝地 …… 18.6%
・自然、景勝地 …… 12.4%
・ショッピング …… 13.7%
・ショッピング …… 12.0%
・日本訪問への憧れ、スキー …… 11.4%
出典: JNTO訪日外客実態調査2006-2007<訪問地調査編>
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-27-
マーケティング② 訪日外国人の個人旅行者・リピーター割合
■個人旅行者の割合は8割、リピーターの割合は6割にのぼる。
■個人旅行者の一日当たりの平均消費額は団体旅行者の1.6倍にのぼる。
【個人旅行者の割合、リピーターの割合】
単位 : %
出典:JNTO「訪日外客訪問地調査2006-2007」
国
78.7
65.9
中
国
67.4
43.4
米
国
92.1
55.3
台
湾
56.2
76.1
香
港
65.7
79.5
英
国
92.2
46.3
フランス
95.2
49.8
ドイツ
89.6
55.8
カナダ
83.7
59.5
オーストラリア
90.1
47.5
シンガポール
72.5
62.9
89.9
62.2
78.0
60.6
イ
全 体
出典:JNTO「訪日外客消費動向調査2005」
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リピーター割合
韓
タ
【一日当たり平均消費額】
個人旅行者割合
団体旅行者
8,678円
個人旅行者
14,169円
1.6倍
-28-
マーケティング③ 都道府県別外国人宿泊数
■日本人も含めた宿泊者総数(表の右欄)では都市圏に集中しているが、そのうち外国人の割合
(表の中欄)でみると、外国人旅行者が相当のインパクトを有している地方も存在。
外国人の宿泊者数の割合が多い都道府県 上位10位
外国人宿泊者数の割合
東京都
大阪府
千葉県
長崎県
京都府
愛知県
山梨県
熊本県
北海道
大分県
20.9%
15.6%
11.3%
10.2%
9.9%
9.6%
8.8%
7.7%
7.4%
6.8%
※我が国全体における外国人宿泊数の割合は7.2%
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宿泊者総数の順位
1
3
4
23
10
8
26
19
2
21
出典 : 国土交通省宿泊旅行統計調査
-29-
マーケティング④ 地方別・国籍別延べ宿泊者数構成比
■北海道では台湾人が多く、九州では韓国人が多いなど、ブロック毎で構成比が異なる。
100%
90%
その他
オース トラリア
80%
フランス
70%
ド イツ
イギリス
60%
カナダ
50%
アメリカ
タイ
40%
シンガポール
30%
香港
台湾
20%
中国
10%
韓国
中
国
四
国
九
州
九
州
運
輸
局
沖
縄
総
合
事
務
局
近
畿
四
国
運
輸
局
中
部
中
国
運
輸
局
北
陸
信
越
近
畿
運
輸
局
関
東
中
部
運
輸
局
東
北
関
東
運
輸
局
北
陸
信
越
運
輸
局
北
海
道
東
北
運
輸
局
北
海
道
運
輸
局
0%
沖
縄
※北海道、東北(青森、岩手、秋田、宮城、福島、山形)、関東(東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、栃木、山梨、群馬)、北陸信越(新潟、長野、富山、石川)、中部(愛知、三
重、岐阜、静岡、福井)、近畿(大阪、京都、兵庫、和歌山、奈良、滋賀)、中国(広島、岡山、山口、鳥取、島根)、四国(香川、徳島、愛媛、高知)、九州(福岡、宮崎、大分、
熊本、長崎、佐賀、鹿児島)、沖縄
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-30-
平成20年度市場別「重点ターゲット」と「競合国」
■JNTOによるマーケティングデータを中心に、ビジット・ジャパン・キャンペーンのプロモーション
戦略を推進
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-31-
Ⅰ−1−4
日本ブランドの発信力強化について
●日本ブランドの発信に関する各省庁の今後のあり方
●海外の政策例 (UK NOW)
●日本ブランドの発信力強化
●国際観光振興機構(JNTO)のWEBサイト
●「忘れられない体験」(JNTOの取組み)
●体験型メニューに関する旅行会社の取組み
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-32-
日本ブランドの発信に関する各省庁の今後のあり方
■各省庁が日本ブランドの発信に取り組んでいるが、その間の連携が必要
今後の方向性
出
典
外務省・国際交流基金
「文化交流の振興」
○我が国のソフトパワーの基礎となるナショナルイメージ
を我が国の文化的ダイナミズム・多様性を踏まえながら見
直し、戦略的に海外へ発信する。
文部科学省・文化庁
「文化芸術の振興」
○文化芸術に係る国際交流、国際貢献を推進し、内外の文 「文化芸術の振興に関す
化芸術活動の発展に資するための措置を講じるとともに、 る基本的な方針(第2次
我が国の多様な文化を積極的かつ効果的に海外へ発信する。 基本方針)」(H19.2閣議
決定)
農水省
「農林水産物等の輸出拡大」
○高品質な我が国農林水産物・食品の輸出拡大の機会が増
大していることを踏まえ、戦略的な輸出促進を図るととも
に、日本食文化の海外への情報発信を推進する。
「我が国農林水産物・食
品の総合的な輸出戦略」
(H19.5農林水産物等輸出
促進全国協議会総会了
承)
経産省
「インベスト・ジャパン」
○対日直接投資は、新しい技術や経営ノウハウをもたらす
とともに、雇用機会の創出、海外からの安定的な資金確保
に資することから、日本を外国企業にとって魅力ある進出
先とするための対策を講じるとともに、日本への投資を呼
びかけるため海外へ情報発信する。
「対日直接投資加速プロ
グラム」(H18.6対日投
資会議了承)
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
「新たな時代の外交と国
際交流の新たな役割」
(H15.4 国際交流研究
会)
-33-
海外の政策例 (UK NOW)
■イギリスでは、関係者(英国大使館、英国政府観光局、ブリティッシュ・カウンシル、英国商業会議
所)が連携して、イギリスに関する日本向けポータルウェブサイト「UK NOW」を運営。
■イギリスの一般情報のほか、観光・宿泊などの旅行案内や留学、英語学習、芸術、科学、教育、
文化、ビジネスなどの情報を提供
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-34-
日本ブランドの発信力強化
■持続的に訪日外国人旅行者数を伸ばすためには、リピーター増が重要。
■リピーター増のためには、リピーターの属性(個人旅行、自分だけの体験を求める等)を踏ま
えたプロモーションが必要。
■我が国の多様な文化に関する日本ブランドという形での戦略的発信は、リピーター獲得のた
めに有効なアプローチ。
○観光デスティネーションの成熟化モデル(概念図)
訪日外国人の典型パターン
人数
リピーター
全体
初回訪日者
初回訪日者
時間
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
初回訪日者
リピーター
旅行形態
訪問地
ツアー
ゴールデン
ルート(注)
個人旅行
ゴールデン
ルート
+地方
(注)ゴールデンルート
成田∼東京∼箱根∼名古屋∼京都・奈良∼大阪∼関空
-35-
国際観光振興機構(JNTO)のWEBサイト
■自ら旅程を組み立てる個人旅行のリピーター対策として、宿泊・交通などの実用情報に止まらず、
日本文化に関する正確でわかりやすい情報を備えたウェブサイトの充実が不可欠。
•
日本観光のポータルサイトとして6言語(韓・中・英・仏・
独・タイ)で全世界に情報発信
– アクセス実績は年間4,400万pv(H18年度)。
– 全国400観光地情報を網羅。
– 海外事務所のローカルサイトから現地の目線に
立った情報を発信。
(米国・カナダ・韓国・中国・タイ・シンガポール・香
港・ドイツ・フランス・オーストラリア)
・JNTOグローバルサイト トップページ
– 日本各地の観光地の画像
2,000枚のダウンロードが可能
・ Google (http://www.google.com/) における「Japan Travel
」での検索結果は首位(2007年5月15日時点)。
首位
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-36-
「忘れられない体験」(JNTOの取組み)
■個人旅行者・リピーターの満足度の向上には、体験型コンテンツの流通促進が課題。
●体験型コンテンツについて、地方自治体からの推薦に基づき、JNTOが「忘れられない体験」としてまとめ、
海外の旅行会社に情報提供し、旅行商品への組み込みを働きかけるとともに、日本のランドオペレーターと
の仲介を行っている。
外国人旅行者
体験型コンテンツ
●海外旅行会社に対し、
体験型コンテンツを提示
していることを周知
自治体
日本ランドオペレーター
(JTB、近ツリ等)
●ランドの手配
●体験型
コンテンツの発掘
JNTO
●体験型コンテンツの
情報提供
※忘れられない体験
収録データ195件
(現在、拡充作業中)
本部
「忘れられない体験」
海外事務所
●体験型コンテンツ
の旅行商品の組み込み働きかけ
●日本のランドオペレーター紹介
収録データ例: 京都・「町屋」体験
京都・友禅着物絵付け体験
富山・イカ釣り体験
日光・江戸文化体験ツアー
手配依頼
等
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
海外旅行会社(欧米・豪)
●旅行商品への取り組み
中国等、アジアにおける展開については
事務所の判断
-37-
体験型メニューに関する旅行会社の取組み
■旅行会社の中には、外国人個人旅行者向けに、体験型コンテンツについて、ウェブにより予
約受付、販売を行っているものがある。
・JAPAN i CAN.com(http://japanican.com/index.aspx)
【サンライズツアー】
東京等の主要都市からの1泊∼数日泊の旅行のほか、果物狩り、和菓子づくり、お祭り、
相撲稽古見学、トヨタ工場見学等のプログラムをガイド付きで提供。
・HIS Experience (http://hisexperience.jp/ja/index.php)
東京等の主要都市からの1泊∼数日泊の旅行のほか、体験プログラムをガイド付きで提供。
殺陣パフォーマンスを学ぶ「サムライ道場」、真剣斬り、和太鼓、寿司握り体験、相撲稽古見
学、書道や茶道といった伝統的体験等。
・みちトラベル (http://www.michitravel.com/jp2)
日本への旅行を考えている外国人からネットでニーズを受け付け、それに沿ったかたちでの旅
行プランをコーディネート。
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-38-
Ⅰ−1−6
受け入れ施策の推進
●訪日外国人旅行者の受入れに関する主な課題
●公共交通機関における外国語等による情報提供促進措置
(外国人による「ひとり歩き点検隊」)
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-39-
訪日外国人旅行者の受入れに関する主な課題
■訪日外国人旅行者を増加させる上ではリピーター対策としての受入環境の整備も重要。
■様々なフェーズに応じた受入対策が必要であり、主体となるプレイヤーも多岐に渡る。
旅行前
旅行前
(外国)
(外国)
○日本ブランドの戦略的発信
○魅力ある旅行商品の造成
○観光地や交通アクセス等の情報提供の充実
共通事項
共通事項
入国時
入国時
日本滞在時
日本滞在時
○査証の発給要件の緩和
○空港での入国審査時間の短縮
○訪日外国人の来訪状況・
満足度等の把握
○観光地づくり等を担う
人材の育成
○観光案内所の整備(全国・ブロック・地域)
○外国語による情報提供(観光地・公共交通等)
○通訳ガイド・ボランティアガイドの確保
○宿泊施設等での外国人に対する応接水準の向上
○海外発行のカードに対応したATMの増設
○医療保険の提供等、トラブル時の対応の充実
-40-
公共交通機関における外国語等による情報提供促進措置
外国人の旅行しやすい環境を整備するために、公共交通機関による外国語等での情報提供に
ついて、外客来訪促進法で実施計画策定を義務化し、事業者等による実施を促進。
外国語等による情報提供促進措置ガイドライン
(通達)
○日本語、英語、ピクトグラムの3種類を基本と
し、地域特性等の観点から対応
○継続的な改善(協働型マネジメント)の実施
交通結節点における関係者による協働型マネ
ジメント組織の設置と、PDCAサイクル型マネジ
メントの実施(成田国際空港、関西国際空港
等)
全ての公共交通事業者等
○国土交通大臣が定める基準に従い「情報提供促進措置」
を講ずる努力義務(外客来訪促進法第19条)
指定された区間(告示)において事業を経営している
公共交通事業者等
○「情報提供促進実施計画」を作成及び実施する義務
(第21条)
○指定区間と事業者の数
鉄軌道
区間数:187
事業者数:56
バス
区間数: 96
事業者数:96
旅客船
区間数: 14
事業者数:23
航空
国内航空路線全区間 事業者数:74
(一部離島路線は除く)
※事業者数には旅客施設等の施設管理者も含む。
指定された区間において事業を経営している
公共交通事業者等は情報提供促進実施計画を
国土交通大臣に提出
○平成19年3月末までに全事業者が提出済
○投資を伴うものはその更新時期に、その他の
ものについては2年以内での完了を指導
外国人による「ひとり歩き点検隊」により実施促進
-41-
外国人による「ひとり歩き点検隊」
外客来訪促進法を踏まえ、外国語表示等の実施状況を外国人の目で実際に点検し、さらに分り
やすい表示とするための改善を促進。
外国人による「ひとり歩き点検隊」の実施
外国人留学生等により、空港等の表示や使いやすさを点検。
平成19年度までに、成田空港・関西国際空港の他、海外定期
路線が就航している空港23箇所と秋葉原駅・京都駅にて実施
済。
点検結果を参考に
関係者で改善方策を実施、検討
成田国際空港での点検の様子
-42-
点検結果による改善の例
成
田
空
港
関
西
空
港
○ 観光案内所の職員は、中国
語・韓国語で対応できる旨を表示
すべき。→対応できる言語を表示
したボートをカウンターに設置。
○ 機内持ち込み禁止物品の
情報を外国語やわかりやす
い絵で表示すべき→外国語、
絵による案内板を設置。
○ 宅配便など日本独特の素晴らし
いサービスは、案内表示でアピール
すべき。→従来の館内案内表示板・
HP・パンフレットに加え、外国人案
内所及び案内カウンターに「宅配」
の紹介パネルを掲示。
○ シャトル乗車時間を表示すべき。
→英語によりシャトル乗車時間を表
示した案内板を設置。
○ 到着した旅行者が、日本
の雰囲気を感じられるように
すべき。→オリジナル音楽
の放送を実施。行燈を設置。
○ 店舗の場所を示す表示
をすべき。→英語・中国語
(簡体字)・ハングルにて表
示した案内板を設置。
○電車や切符の買い方を案内す
るパンフレットが切符を買った後の
場所に置いてあった。→京成電鉄
㈱及び東日本旅客鉄道㈱発行パ
ンフレットを外国人観光案内所の
ラック内にも配置。
○関西の地域性を外国人が感じ
取りやすい演出が必要。→大型
ディスプレイにより15ヶ国語で歓
迎メッセージを表示。
-43-
Ⅰ−1−6
国際会議の誘致
●国際会議の開催件数
●国際会議の開催・誘致における各国の取組
●国際会議の開催において我が国の地位が低下した理由
●国際会議開催の経済効果
●国際会議開催・誘致の推進
●国と国際観光振興機構との関係(国際会議の開催・誘致関係)
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-44-
国際会議の開催件数
■近年、我が国の地位が低下。他のアジア諸国、特にシンガポールは躍進
10位 シンガポール
298件
300
(都市別ではパリ、ウイーンに次ぎ3位)
14位 中国
204件
250
200
16位 韓国
185件
150
18位 日本
166件
100
50
2002
2003
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
2004
2005
2006
-45-
国際会議の開催・誘致における各国の取組
■アジアの近隣諸国は、国際会議の開催を主要産業と位置づけ、国を挙げて開催誘致を推進。
韓国
シンガポール
○ 推進体制
・ 金大中政権が国際会議産業を韓国の主要
産業として位置づけ(1998)
・ 「国際行事審査委員会」が統括して大規模
で世界的に有名な国際会議を誘致
○ 推進体制
・ 貿易開発庁と観光庁所管の国際会議等の
誘致関連業務を観光庁に一元化(2002)
・ 2006年8月より、政府観光局の主導の下、
「BE (Business Events) in Singapore」キャン
ペーンを開始
○ 予算額 173億ウォン
(約22億4900万円:2006)
○ 予算額 1.7億シンガポールドル(約126.5
億円:2006-2010。年間約25億円)を拠出
○ 主な内容
・財政面も含めた誘致・開催支援
・コンベンション見本市への出展、キーパーソン
の招聘
・広報、ツール作成、マーケティング
・観光ツアー、文化イベント等の実施
・専門人材育成支援
○ 主な内容
・ 財政面も含めた誘致・開催支援
・ コンベンション見本市への出展、キーパーソン
の招請
・ 広報、ツール作成、マーケティング
・ 観光ツアー、文化イベント等の実施
・ 国際団体のアジア地域統括本部の誘致支援
(事務所設置費等に対する助成)
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
-46-
国際会議の開催において我が国の地位が低下した理由
■我が国は誘致主体による取組みにとどまり、国を挙げた誘致活動が行われて
いなかった。
主要な国際会議の約7割は学術研究の交流を目的とするもの等
(国土交通省調べ)であるが、会議の誘致に経費負担が生じるなど、
インセンティブに乏しい。
・
・
開催地については、複数都市が立候補し国内で競合する場合があり、
決定権者の印象が悪化。
・
人材面においても、誘致活動や運営に関するノウハウの蓄積が不十分
である上、地域的に人材が偏在。
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-47-
国際会議開催の経済効果
■国際会議の開催は観光交流の拡大を通じた国際観光の振興のみならず、地域経済の活性化にも資する。
(国際会議参加者の1人当たり1日消費額は、72,364円であり、観光目的来訪者の6.3倍:出典ICCA、JNTO)
事例1:
○会議名:第56回国際宇宙会議(IAC)
○開催地:福岡市
○会期 :平成17年10月16日∼21日
○参加者:55カ国2,423人(うち外国人1,871人)
○会議以外のプログラム:
・市主催歓迎レセプション
・文化交流事業(日本文化体験プログラム)
①能鑑賞会
②伝統武芸/芸能鑑賞会
③茶道/華道/着付教室
・エクスカーション:福岡市博物館、福岡タワー、
博多町屋ふるさと館、緑化フェア
等の観光ツアー
・市民公開講座
・展示会(宇宙フェア)
○経済効果:直接効果 5.4億円+間接効果5.2億円
=10.6億円(推計)
(出典:福岡市)
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
事例2:
○会議名:第16回国際顕微鏡学会議(IMC16)
○開催地:札幌市
○会期 :平成18年9月3日∼8日
○参加者:55カ国2,073人(うち外国人996人)
○会議以外のプログラム:
・ウエルカムパーティー
・記念式典、特別レセプション(天皇皇后両陛下ご臨席)
・札幌市内ウォーキング、・日本文化体験プログラム
(①着付と華道教室、②書道と茶道教室、③着付と茶道教室)④日本
料理教室
・エクスカーション(①北海道神宮、②モエレ沼公園、③札幌芸
術の森、④サッポロビール博物館と千歳鶴酒造、⑤アイヌ文化
交流センター、⑥江別セラミックアートセンター、⑦定山渓温泉)
・観光ツアー(①積丹半島、②富良野と美瑛、③洞爺湖、④小樽、
⑤大雪山、⑥函館、⑦支笏湖)
・フェアウェルパーティー、 ・展示会
○経済効果:直接効果 4.0億円+間接効果1.9億円=5.9億円
(出典:札幌コンベンションビューロー)
-48-
国際会議開催・誘致の推進
■国際会議の開催・誘致は、経済効果のみならず、国際社会における我が国のプレゼンス向上に重要。
国際会議の開催・誘致推進による国際交流拡大プログラム
① 2011年までに主要な国際会議の開催件数5割増を目指すため、国際会議の誘致、開催を我が国の国家戦略として位置づけ、
国、自治体、経済界、学界等の有する資源を集中投入して誘致・開催を推進。
②具体的には、国を挙げた推進体制を整備し、誘致活動や開催・受入に関する支援を行う。
(国土交通省は、内閣官房とともに事務局として、政府全体の取組について取りまとめと進行管理の責任を負う。)
誘致・開催の促進
○誘致活動等に対する支援
決定権者に対する働きかけ等を行うために実施される説明会、レセプション等を国土交通省が共催。
各府省庁が開催する国際会議に伴う観光交流事業等を国土交通省が共催。
国際会議適地としての認知度向上プロモーション
○コンベンション見本市出展
○キーパーソン招請
○誘致希望者との商談会
○広告宣伝
○ツール作成
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
誘致・開催に係るソフトインフラの整備
○誘致戦略マニュアルの作成
○ベストプラクティス等のデータベース化
-49-
国と国際観光振興機構との関係(国際会議の開催・誘致関係)
観光立国の実現のための基本的な目標
我が国における国際会議の開催件数を平成23年までに5割以上増やすことを目標
とし、アジアにおける最大の開催国を目指す。
国(観光庁)
法案審議中
●政府全体の取組の取りまとめ、進行管理
・国家戦略(国際会議の開催・誘致推進による国際交流拡大プロ
グラム(国際会議開催・誘致拡大局長級会合決定))の策定、
フォローアップ。
●施策の企画・立案
・上記プログラムに基づく、国際会議開催・誘致の推進(誘致活動
等に対する支援、認知度向上のためのプロモーション、人材育
成等ソフトインフラの整備)
●関係者との調整・連携体制の構築
・国を挙げて開催・誘致推進に取り組むための関係省庁、自治体、
国内受入主体への働きかけ、調整。
観光立国の総合的かつ計画的な推進
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
国際観光振興機構
●施策の企画立案に必要となる情報の収
集・分析、国の業務実施支援等
・国際会議の開催・誘致に関するデータベースの活用、充実。
・海外において、海外事務所により国際機関、国際団体など国際会
議の主催者へのセールス活動を通じた現地ネットワークを構築。
・主催者のニーズ等を収集・分析し、国の施策の企画・立案へ反映。
●自治体・国内受入団体に対する支援
・主催者のニーズ等を踏まえたアドバイス、コンベンション交付金
制度による開催支援等。
我が国の政府観光局として
誘致活動の支援等を実施
-50-
Ⅰ−2−1
日本人海外旅行の現状
●日本人海外旅行者数の推移
●出国率
●海外旅行に関する意識調査
-51-
訪日外国人旅行者数及び日本人海外旅行者数の推移
○ 2000年までは、我が国の海外旅行者数は右肩上がりに伸びていったが、2000年以降、9.11(2
001年)、SARS(2003年)といったマイナス要因が立て続けに発生し、これまでにない落ち込みを
みせた。
○ 2004年からは、回復基調に転じ、ようやく2006年に1754万人となったが、2007年は減少に転
じており、2000年が最高値のままとなっている。
関西国際空港
開港(1994)
日本人海外旅行者数
訪日外国人旅行者数
(千人)
18,000
17,404
17,819
16,216
韓国渡航の
自由化(1989)
16,000
16,523
17,535
15,298
米国同時多発
テロ事件(2001)
初の1ドル=120円台、ソ
ウル五輪(1988)
14,000
10,000
イラク戦争、SAR
S発生(2003)
10,997
急騰な円高進行(1993)
(1ドル=100円未満)
プラザ合意、
つくば博(1985)
羽田-金浦空港間
就航(2003)
8,000
6,000
台湾発の渡航
自由化(1979)
湾岸戦争
(1991)
アジア通貨危機
(1997)
4,757
2,466
3,236
3,345
1990
1995
4,772
0
1975
7,334
5,212
ビジット・ジャパン・キャンペーン
開始(2003)
2,327
812
6,728
6,138
5,239
3,909
2,000
8,349
日韓サッカーワールド
カップ開催(2002)
4,948
4,000
愛・地球博、中部国際
空港開港(2005)
13,296
12,000
新東京国際空港開
港(1978)
17,294
16,831
1,317
1980
1985
資料 : 法務省資料に基づき国土交通省作成資料による
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007(年)
-52-
日本人出国率と1人当たりのGDPの推移
1人当たりの名目GDP
日本人出国率
(米ドル)
16.0%
45,000
40,000
35,000
14.0%
12.0%
30,000
25,000
20,000
15,000
10.0%
8.0%
6.0%
4.0%
2.0%
0.0%
1975
1980
1985
1990
1995
2000
2005
2006
2007
10,000
5,000
0
※ 出国率は、「国勢調査」「人口推計」(総務省)及び「出入国管理統計年報」(法務省)より作成
1人当たりの名目GDP(米ドル換算)は国民経済計算確報(内閣府)より
-53-
主要国の出国率比較(2005年)
○ 我が国の出国率は諸外国に比べて未だ低い水準(G8中最下位)にとどまっている。
○ 地理的条件が類似しているニュージーランド、台湾、オーストラリア、近隣の韓国と比べてもなお
低い。
(%)
120.0
主要国の出国率(2005年)
110.4
93.9
100.0
80.0
65.5
60.0
45.0 42.4
36.0 35.5
40.0
23.3 21.4 20.9 19.9
13.6
20.0
本
日
ア
ロ
シ
国
韓
カ
ア
メ
リ
ア
リ
トラ
ー
ス
ン
ス
湾
台
ア
ン
ド
タ
リ
イ
フ
ラ
オ
ュ
ー
ジ
ー
ラ
ダ
ナ
カ
ドイ
ツ
ニ
イ
ギ
リ
ス
0.0
資料:国際観光白書2007(JNTO)
-54-
年齢階層別出国率(2000年と2007年の比較)
年齢階層別出国率の推移
・年齢階層別にみると、20代から30代前半
の出国率に大きな落ち込みがみられる。
25.0%
・20代について男女別にみると、特に女
性の落ち込みが顕著である。
15.0%
20.0%
20歳未満
20代
30代
40代
50代
60歳以上
10.0%
5.0%
0.0%
1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2006 2007
年齢階層別出国率
30.0%
25.7%
25.0%
20代の男女別出国率
22.6%
19.8%
20.0%
19.8%
17.5%
15.9%
18.0%
15.9%
15.0%
10.0%
5.0%
14.5%
2000
2007
10.8%
8.4%
31.5%
30%
27.4%
25%
25.6%
22.7%
20.1%
4.4% 4.8% 5.0%
4.0%
17.8%
20%
15%
2000
2007
12.4%
11.5%
7
5 ∼
0 歳
以
6
6
0 ∼
6
6
5 ∼
5
5
0 ∼
5
5
5 ∼
4
4
0 ∼
4
4
5 ∼
3
3
0 ∼
3
3
5 ∼
2
2
0 ∼
2
2
5 ∼
0%
1
1
5%
1
5 ∼ 0 ∼
0 ∼ 10%
1
0.0%
35%
上
9 歳
4 歳
9 歳
4 歳
9 歳
4 歳
9 歳
4 歳
9 歳
4 歳
9 歳
4 歳
9 歳
4 歳
男
女
20∼24歳
男
女
25∼29歳
※出入国管理統計、国勢調査(2000年)、人口推計(2007年)により国土交通省作成
-55-
海外旅行に関する意識調査①
○同世代の世帯年収を比較すると、過去3年海外旅行に行かなかった人は、行った人よりも相対的に年収は低
い。
○海外旅行を決める際に、為替や航空運賃等の経済環境の影響度合いは、過去3年間に海外旅行に行った人と
行かなかった人に大きな違いはなく、影響があると感じる人がいずれも4割∼5割程度。
①世帯年収(各世代毎の割合)
②海外旅行を決める際に、為替や航空運賃等の経済環
境に強く影響を受けるか。
①世帯年収(各世代毎の割合)
過去3年間に海外旅行に行った人
300万
円未満
300∼
500万円
未満
500∼
700万円
未満
700∼
1000万
円未満
1000
万円
以上
20代
21.4%
26.6%
18.2%
14.5%
19.3%
30代
10.6%
26.1%
29.5%
20.6%
13.2%
40代
4.8%
13.6%
23.0%
29.7%
28.9%
50代
5.8%
13.4%
15.8%
26.7%
38.4%
60代
12.5%
27.2%
21.1%
20.9%
18.2%
70代以上
14.3%
42.9%
15.5%
15.8%
11.6%
過去3年間に海外旅行に行かなかった人
300万
円未満
300∼
500万円
未満
過去3年間に海外旅行に行った人
まったくそう
思わない
あまりそう思わ
ない
少しそう思う
とてもそう思
う
20代
18.4%
36.3%
36.3%
9.0%
30代
18.5%
40.6%
33.1%
7.8%
40代
15.2%
43.1%
32.5%
9.2%
50代
12.9%
41.6%
34.6%
10.9%
60代
17.0%
46.6%
28.2%
8.2%
70代以上
12.8%
39.2%
38.0%
10.0%
過去3年間に海外旅行に行かなかった人
500∼
700万円
未満
700∼
1000万
円未満
1000
万円
以上
まったくそ
う思わない
あまりそう思わ
ない
少しそう思う
とてもそう思
う
20代
8.1%
47.7%
29.1%
15.1%
30代
10.1%
38.5%
42.2%
9.2%
40代
3.3%
50.0%
34.8%
12.0%
18.7%
50代
5.6%
26.2%
49.5%
18.7%
16.0%
2.1%
60代
4.3%
33.0%
41.5%
21.3%
8.9%
7.1%
70代以上
1.8%
29.5%
46.4%
22.3%
20代
29.1%
45.3%
11.6%
5.8%
8.1%
30代
23.9%
36.7%
21.1%
14.7%
3.7%
40代
6.5%
33.7%
23.9%
22.8%
13.0%
50代
19.6%
19.6%
15.9%
26.2%
60代
29.8%
30.9%
21.3%
70代以上
30.4%
34.8%
18.8%
-56-
海外旅行に関する意識調査②
○海外旅行を決める際に、テロや戦争、感染症および言葉や文化などに不安を感じる度合いは、過
去3年間に海外旅行に行かなかった人の方が圧倒的に多い。
③海外旅行を決める際、テロや戦争、感染症、風土病
などについて、強い不安を感じるか。
④旅行を決める際に、言葉や文化などの違いによる、
不安感や負担感を強く感じるか。
過去3年間に海外旅行に行った人
過去3年間に海外旅行に行った人
まったくそう
思わない
あまりそう思わ
ない
少しそう思う
とてもそう思
う
まったくそう
思わない
あまりそう思
わない
少しそう
思う
とてもそう
思う
20代
19.9%
38.4%
34.4%
7.3%
20代
19.7%
36.5%
35.6%
8.2%
30代
22.8%
40.3%
31.0%
5.9%
30代
23.8%
42.7%
28.0%
5.6%
40代
19.6%
41.7%
33.3%
5.4%
40代
27.1%
45.3%
24.2%
3.4%
50代
19.7%
46.0%
28.5%
5.8%
50代
22.6%
50.4%
23.4%
3.6%
60代
21.1%
47.0%
26.4%
5.5%
60代
25.2%
52.3%
19.4%
3.1%
70代以上
15.5%
38.6%
35.6%
10.3%
70代以上
23.7%
45.0%
27.7%
3.6%
過去3年間に海外旅行に行かなかった人
過去3年間に海外旅行に行かなかった人
まったくそう
思わない
あまりそう思わ
ない
少しそう思う
とてもそう思
う
まったくそう
思わない
あまりそう思
わない
少しそう
思う
とてもそう
思う
20代
5.8%
8.1%
24.4%
61.6%
20代
5.8%
18.6%
43.0%
32.6%
30代
4.6%
11.9%
16.5%
67.0%
30代
8.3%
32.1%
29.4%
30.3%
40代
3.3%
12.0%
22.8%
62.0%
40代
5.4%
27.2%
37.0%
30.4%
50代
3.7%
10.3%
17.8%
68.2%
50代
7.5%
17.8%
43.0%
31.8%
60代
3.2%
8.5%
19.1%
69.1%
60代
4.3%
26.6%
30.9%
38.3%
70代以上
6.3%
4.5%
14.3%
75.0%
70代以上
7.1%
20.5%
37.5%
34.8%
-57-
日本人の海外旅行の現状(まとめ)
○2000∼2007年の間の変化の特徴として、若い世代(20∼30
代)の出国率の低下が挙げられる。
○全世代を対象にした海外旅行に関する意識調査の結果から、
「世帯収入」の多寡のほか、「テロ・感染症」や「言葉」等の面につい
て不安に思う度合いが、海外旅行に行く、行かないの判断に影響
を与えていると考えられる。
一方、「為替や航空運賃の影響」については、世代によって影響
の度合いが異なる。
-58-
Ⅰ−2ー2
日本人海外旅行の促進に関する取組
●日本人海外旅行の意義
●国の取組
●民間の取組
-59-
論点の例
1.日本人の海外旅行を促進することの意義は
2.政府(観光庁)や民間の役割は何か
-60-
日本人海外旅行の意義
○国際相互理解の推進・政府間の外交の補完
○国際相互理解の推進・政府間の外交の補完
・諸外国の日本や日本人に対する認識や理解を深め、国際相互理解を増進し、
・諸外国の日本や日本人に対する認識や理解を深め、国際相互理解を増進し、
政府間の外交を補完するものであること
政府間の外交を補完するものであること
○国際感覚豊かな人材の育成(国の活力)
○国際感覚豊かな人材の育成(国の活力)
・海外旅行経験は異なる文化や社会に対する認識を深め、国際感覚を身につ
・海外旅行経験は異なる文化や社会に対する認識を深め、国際感覚を身につ
ける契機となるものであること、同時に国際感覚豊かな人材の育成は我が国
ける契機となるものであること、同時に国際感覚豊かな人材の育成は我が国
の国際競争力の基盤強化のためにも重要であること
の国際競争力の基盤強化のためにも重要であること
○相互交流・国際貢献(ツーウェイ・ツーリズムによる交流拡大)
○相互交流・国際貢献(ツーウェイ・ツーリズムによる交流拡大)
・外国人の訪日旅行の促進を図るためには、相互交流の観点から、同時に当
・外国人の訪日旅行の促進を図るためには、相互交流の観点から、同時に当
該国への訪問客の増加も求められること
該国への訪問客の増加も求められること
・開発途上国等の観光開発を促進しその発展に貢献する面もあること
・開発途上国等の観光開発を促進しその発展に貢献する面もあること
-61-
国際線チャーター制度に関する規制緩和(2007年5月・9月)
旅行業界の要望等を受け、利用者利便の確保等の観点から、国際旅客を対象とし地上部分
におけるツアー等とチャーター便による航空運送を組み合わせた包括旅行チャーター(ITC)
について規制緩和を行った。
〈主な内容〉
○宿泊手配:日程全ての宿泊→日程の半分以上の宿泊を手配すれば可
○運航頻度:平均週2便まで→無制限
○運航国滞在日数:全行程の50%以上→撤廃
例えば3泊4日のツアーの場合
《現行ルール》
《新ルール》
A国の国際航空チャーター便を利用した場合でも、A
国に1泊(50%未満)のみで良い。
A国の国際航空チャーター便を利用した場合、A
国に2泊(50%以上)しなければならない。
2泊
1泊
1泊
1泊
1泊
A国
B国
A国
B国
C国
日本
日本
〈緩和後の日本発チャーター便数の状況〉
10月
11月
12月
1月
2006年度
423
357
259
486
2007年度
475
455
438
517
対前年比
112%
127%
169%
106%
-62-
海外修学旅行に関する意見交換会(08.3.27)
文部科学省、首都圏の教育委員会関係者及び公立高校の校長先生等の参加を得て、下記のとおり「海外修学旅行に関
する意見交換会」を開催した。
○目的:高等学校等においても修学旅行を海外で実施するケースが増えてきている一方、実施に当たっては、
費 用を含め様々な課題もあるため、海外修学旅行の意義や取り巻く課題等について意見を頂くことにより、関
係 者間の理解をより一層深める。
○主催:国土交通省、(社)日本旅行業協会
○参加者:文部科学省、首都圏公立高校の校長先生等の教育委員会関係者、(財)日本修学旅行協会、(財)全
国修学 旅行研究協会等
○議題(意見交換):海外修学旅行のケーススタディ
海外修学旅行等に関する意識
海外修学旅行を取巻く課題について
課題
○海外修学旅行に関する情報・ノウハウの不足
○各教育委員会が定める費用・日数の制約
○危機管理・安全面の不安
等
-63-
ODA予算の活用による新たなディスティネーションの開発(H20年度∼)
政府開発援助の枠組みを活用し、民間の取り組みと有機的に連携させることにより、
日本人海外旅行の促進にも資する予算(約1,500万円)
概要
【事業の流れ】
○ 対象国へのミッション派遣、現地調査
(民間団体の取り組みと連携)
【期待される効果】
対象国におけるインバウンド促進のための能力を総合的に向上
→ 観光を通じた対象国の発展に寄与
→ 日本人海外旅行者に訴求する新たな
ディスティネーションの開発
<対象国からキーパーソンを招聘>
○ 観光資源の開発と商品化の促進
○ 本邦旅行業関係者との意見交換
○ 観光宣伝の効果の向上
*ミッション派遣の成果を活用*対象国の観光魅力の活用、
PR方策の検討
○ 観光プロモーション活動の実施
*旅行博等への出展 *観光宣伝ツールの作成支援
○ 本邦の外客受入体制整備の視察
*外客受入に熱心な事業者の取り組みを視察
○ 観光プロモーションノウハウの蓄積
○ 特に日本人旅行者の認知度の向上
○ 外客に対する接遇の向上
-64-
JATAビジット・ワールド・キャンペーン(08年4月∼)
(社)日本旅行業協会(JATA)が、2010年日本人海外旅行者数2000万人達成に向け、
ツー・ウェイ・ツーリズムを基本とし、関係官庁、自治体、旅行会社、航空会社、政府観光局、
空港会社等と協力をし、海外旅行の需要喚起・促進を図っていく。
体制
(社)日本旅行業協会のビジット・ワールド・キャンペーン(VWC)推進特別委員会の下に「V
WC2000万人推進室」を設置し、 2008年4月より事業を実施。
事業計画
1.海外旅行のムーブメント・気運の創出
関係者と協力し、メディア、イベント、キャンペーン等を活用したプロモーション等を行う。
2.低迷するディスティネーション活性化のための需要喚起策の導入
重点市場(国・地域)を決定し、戦略的な需要喚起策を行う。
3.地方発の海外旅行需要喚起
定期便・チャーター便を利用した地方空港発の海外旅行需要喚起等を行う。
4.年代別、旅行形態別の需要喚起に向けた施策の展開
シニア層、若年層、女性層などターゲット別の促進策を図る。海外職場旅行等の促進を図る。
5.海外旅行を阻害している要因・「バリア」への取り組みの実施
燃油サーチャージ、教育旅行、休暇促進などの課題への対応を図る。
-65-
Ⅱ 観光地づくり
-66-
Ⅱ−1
時代の変化と観光地づくりにおける
観光行政の役割
●時代の変化と観光地づくりにおける観光行政
(国土交通省観光部門)の役割
-67-
時代の変化と観光地づくりにおける観光行政(国土交通省観光部門)の役割
社会・経済
観
光
国
観光地づくりに
おける役割
バブル経済
バブル崩壊−失われた10年
人口減少、団塊世代
地域格差、IT
団体旅行
宴会・物見遊山
娯楽の多様化
ストレス解消、癒し
個人・少人数グループ旅行
体験・学習・交流
運輸省
○観光振興運動
(観光振興行動計画)
○地域への外客誘致
(国際観光モデル地区の指
定、宣伝、助言等の支援)
○リゾート・民活支援
(税・財投)
○観光基盤施設整備支援
(観光レクリエーション施設)
省庁再編
国土交通省
○戦略策定
―国際競争力のある魅力の高い観
光地づくり
○普及啓発など
(事例収集・分析、モデル事業など)
○コンサルティング
(観光地域づくり相談窓口など)
○総合調整
(関連政策との一体化など)
-68-
(参考1) 観光地の重要な要素
観光立国懇談会報告書(平成15年4月
観光立国懇談会報告書(平成15年4月 座長:木村尚三郎
座長:木村尚三郎 東京大学名誉教授)
東京大学名誉教授)
国としての魅力は、その国のもつ空間が人々をひきつける価値があるか、その国で過ごす時間が価値あ
国としての魅力は、その国のもつ空間が人々をひきつける価値があるか、その国で過ごす時間が価値あ
るものであるか、その国に社会を発展させる活力がある
るものであるか、その国に社会を発展させる活力があるか、そしてその国の人々が生きる喜びを味わい、
か、そしてその国の人々が生きる喜びを味わい、
「くらしといのち」の知恵と誇りを抱き、外国人に対しても親しく接して生きる喜びを分かち合うかにかかって
「くらしといのち」の知恵と誇りを抱き、外国人に対しても親しく接して生きる喜びを分かち合うかにかかって
いるといってよい。
いるといってよい。
国の魅力は一朝一夕にできるものではない。年月をかけて観光資源のみならず、文化に、教育に、研究
国の魅力は一朝一夕にできるものではない。年月をかけて観光資源のみならず、文化に、教育に、研究
に投資を続けてこそ、その成果が魅力に結実するのである。フランスなどに多く観光客が訪れるのは、そ
に投資を続けてこそ、その成果が魅力に結実するのである。フランスなどに多く観光客が訪れるのは、そ
れを如実に物語っている。
れを如実に物語っている。
原風景と歴史の重み
アイデンティティー(誇り)
プログラムと知的満足
ホスピタリティー
発展エネルギー
特に、女性(美しさ)、高齢者(優しさ)、外国人(わかりやすさ)に評価されることが重要
特に、女性(美しさ)、高齢者(優しさ)、外国人(わかりやすさ)に評価されることが重要
-69-
(参考2) 観光地づくり
≪調和≫
アイデンティティー・自信・誇りの再生
・住み手と資源の共存
地域の個性
地域の個性
(資源)
(資源)
≪対立・無関心≫
収容力オーバーによる劣化
資源の利活用が不十分
≪対立・無関心≫
地域の資源との自覚なし
住み手が資源を楽しめない
住み手
住み手
(住民)
(住民)
≪調和≫
利用と保全のバランスを確保
・劣化防止、価値向上
・より広い範囲での再発見・再認識
≪対立・無関心≫
生活環境の悪化
モラルの低下
観光客
観光客
(来訪者)
(来訪者)
≪調和≫
「お仕着せ」ではない「地域の姿」を共に楽しむホスピタリティーの実現
・来訪者の満足度向上、単なる「よそ者」でなく「応援団」
「住んでよし、訪れてよし」、魅力と活力、持続的な交流を可能とする地域
「住んでよし、訪れてよし」、魅力と活力、持続的な交流を可能とする地域
-70-
(参考3) 住んでよし、訪れてよしの観光地づくり
地域いきいき観光まちづくり -100- 掲載地域の取組の分析例
1. 地域の「お宝」を再発見
【ないものねだり → あるもの探し】
景観の見直しや応用、埋もれている資源の発掘等、地域の原風景や歴史・伝統などを活かして、わがまちならではの魅力を再発見する。
2. やる気ある人で仲間づくり、組織づくり
【やる気のカラ回り → 地域改革のエンジン役】
走り回る世話役・リーダー、これに協力するサポーター、冷静なアドバイザーが中核となり、既存の観光業の枠にとらわれない幅広い業種や住民
の参画を促進する。
3. 「誰」に「何」を「どういう方法」でアピールするか、「皆」で考える
【自己満足・お国自慢 → 売れてなんぼ】
市場の調査、観光メニューや体験コースの企画・商品化、プロモーションのやり方等、草の根でマーケティング活動を実施する。
観光地づくりの3つのピラミッド <成果につながる継続的な取組>
観光市場の基本構造
観光地づくりにおける5つの要素
観光地づくりに対する国の取組
PR事業
(情報の発信)
戦略
ハード事業
制度
外国人
全国
(三大都市圏)
ブロック
(ブロック内都市圏)
(施設整備等)
ソフト事業
(施設や地域資源の効果的活用策)
地域の人づくり
(人材育成・組織化)
ローカル
(周辺都市圏)
地域の固有資源の再発見
(不変・特有=変えられない)
モデル事業・PDCA
普及啓発
(相談・橋渡し・フォロー)
統計・調査・分析
-71-
Ⅱ−2−1
戦略策定(法的枠組の具体例)
●外客来訪促進法
(外国人観光旅客の来訪地域の整備等の促進による国際観光の振興に関する法律)
●観光圏整備法案
(観光圏の整備による観光旅客の来訪及び滞在の促進に関する法律案)
-72-
外客来訪促進法
(外国人観光旅客の来訪地域の整備等の促進による国際観光の振興に関する法律)
外国人の来訪促進のために、観光地の整備(平成17年8月∼)、公共交通機関における外国語
等による情報提供の促進、及び地域限定の通訳ガイドを導入(18年4月∼)。
国際競争力ある観光地整備
(1)民間組織による地域の観光振興事業に対する支援
(2)公共交通における外国語による案内表示等に関する措置
外国人の利用が見込まれる公共交通路線について、外国
語による案内表示等の整備計画の策定、実施を義務付け
る。
国【第20条】
区間の指定
通訳ガイドの数の増加
○「地域限定通訳案内士試験制度の導入
H19年度∼
4県(岩手県、静岡県、長崎県、沖縄県)で実施
H20年度∼
2道県(北海道、栃木県)で新たに実施予定
都道府県知事が地域限定通訳案内士試験を実施
【第26条】
※指定試験機関が試験事務を代行【第28条】
試験合格
都道府県知事が登録し登録証を交付
公共交通事業者等
外国人観光旅客の利用の増加が見込まれ
る路線等について、外国語による案内表
示等に関する計画策定を義務付け
【第36条により準用する通訳案内士法第18条、22条】
業務開始
業務の適正な実施の確保
※通訳案内士法の規定を準用
・登録証の提示、携帯の義務
・禁止行為
・知識及び能力の維持向上の努力義務
・戒告、業務停止、業務禁止
・報告徴収
・地域限定通訳案内士の団体の届出
-73-
観光圏整備法案
(観光圏の整備による観光旅客の来訪及び滞在の促進に関する法律案)
外国人に限らず、内外観光客による二泊三日以上の滞在型観光ができるような観光エリアの整
備を促進するための法案を今国会に提出。
施策の背景
観光立国推進基本法の制定(平成18年12月)
ポイント ○国内旅行消費額の約9割が日本人
○観光振興の関係者は多種多様
○単独の観光地での取組には限界
○滞在の魅力を高めた取組が必要
(観光圏のイメージ)
「国際競争力の高い魅力ある観光地の形成」による地域の活性化
日本人を含めた内外からの観光旅客の来訪・滞在を促進することによる地域経済の活性化
観光業と他業種との連携
による一体的な取組(法定協議会)
官民の連携
※複数の観光地の連携により観光旅客の来訪・滞在を促進する地域
地域間の連携を促進(観光圏※の形成)
滞在促進に重点的に取り組む地区(滞在促進地区)の整備を含む総合的な取組により、2泊3日以上の滞在
型観光を目指す。
観光資源の
活用促進
観光案内・情報提供の
充実
・魅力ある観光資源を生
かした観光商品の開発
体験・交流・食メニュー
の充実
・早朝・夕刻のイベント開催
・地域限定の食のメニューの
開発
・提案型観光案内の導入
・案内標識の充実
地域が連携して行う取組への
国の主な支援メニュー
○予算(観光圏整備事業費補助)、財投
宿泊、観光資源、交通移動、案内・情報提供などのレベル
アップを図る地域の取組を支援
⇒2泊3日以上快適に充実して過ごせる観光圏づくりに向け
た地域の取組を活発化し、観光旅客の満足度を向上
○ハード面での連携
D町
B市
周遊
移動の快適化
・周遊割引券の導入
・沿道の植樹
A市
社会資本整備における、景観整備、案内標識整備等の事
業による観光圏整備事業との連携・配慮
⇒ハード面を含めた観光圏全体の総合的な魅力向上
○農山漁村活性化法の特例
周遊
観光圏内の農山漁村における交流施設整備について、農
山漁村活性化プロジェクト支援交付金の交付が可能
⇒農山漁村の体験・交流メニュー等楽しく過ごせる滞在メ
ニューの充実
滞在促進地区
そぞろ歩きできる環境づくり
周遊
・快適なまち歩きのためのルート
整備(ハード面での連携)と案
内充実
C町
○旅行業法の特例
ホテル・旅館による旅行業者代理業の特例
⇒宿による宿泊客への着地型旅行商品の販売を可能とし、
宿泊客の滞在を拡大
観光旅客のニーズをふまえた
取組への支援
農業・漁業体験交流
メニューの充実
・体験交流施設の整備
・農業体験プログラムの開発
宿泊の魅力向上
・泊食分離の導入
・共通入湯券の導入
・宿による宿泊客への
着地型旅行商品の
販売
効果
国際競争力の高い魅力ある観光地の形成
↓
内外観光客による2泊3日以上の
より長期の滞在を拡大
↓
地域経済の活性化
-74-
Ⅱ−2−2
普及啓発の具体例
●地域いきいき観光まちづくり
(滞在力のあるまち・外国人で賑わうまち)
-75-
地域いきいき観光まちづくり -100観光地づくりの具体的な取組事例を収集・分析し、参考事例集として平成18年8月に公表・周知。
(日本語:HP開設∼平成20年3月で約17万2千アクセス、外国語:年間約50万アクセス)
1.歴史的まちなみを活かし
た取組み
2.体験交流を活かした取
組み
3.小説、映画等を活かした
取組み
4.温泉地再生に向けた取
組み
【掲載事例】
【掲載事例】
【掲載事例】
【掲載事例】
○福島県大内宿:
○新潟県高柳:
アスファルトを撤去して街道を復元
○岐阜県飛騨古川:
町並み景観デザイン賞
○山口県山口:
「和紙づくり」と農家民泊「かやぶ
「坂の上の雲」を軸とした21世紀
きの宿」
のまちづくり
○長野県飯田:体験教育旅行
○愛知県日間賀島:
自然・歴史・文化と住民参加による
観光振興
福島県大内宿
○山形県小野川温泉:夢ぐりプラン
○愛媛県松山:
(湯めぐりプラン)
○大分県別府温泉:別府ハットウオンパク
(別府八湯温泉博覧会)
○広島県尾道:
映画と坂道を活かした観光振興
体験型観光の確立
○兵庫県有馬温泉:
日本最古の名湯の奥座敷の観光地づくり
長野県飯田
愛媛県松山
大分県別府温泉
-76-
(地域いきいき 観光まちづくり−100− 掲載地域)
<創意工夫をいかした観光まちづくりの事例集>
都道府県
都道府県
観光地名
観光地名
1
北海道
函館
26
群馬県
四万温泉
2
北海道
小樽
27
群馬県
草津温泉
3
北海道
阿寒湖温泉
28
埼玉県
川越
千葉県
館山・南房総
4
北海道
帯広・音更・池田
29
5
北海道
東オホーツク
30
千葉県
佐原
富良野・美瑛
31
新潟県
高柳
ニセコ
32
新潟県
村上
八戸
33
新潟県
安塚
五所川原
34
富山県
越中八尾
35
富山県
岐阜県
白川郷・五箇山
36
石川県
能登半島
37
石川県
山代温泉
38
福井県
三国湊
39
福井県
熊川宿
40
山梨県
富士河口湖
6
7
8
9
北海道
北海道
青森県
青森県
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
10
青森県
横浜
11
岩手県
花巻
12
岩手県
遠野
13
岩手県
江刺
14
宮城県
気仙沼
15
宮城県
登米
16
宮城県
鳴子温泉郷
41
長野県
飯田
17
秋田県
田沢湖・角館
42
長野県
白馬
18
秋田県
小坂
43
長野県
小布施
19
山形県
小野川温泉
44
岐阜県
飛騨高山
20
山形県
酒田
45
岐阜県
飛騨古川
21
山形県
長井
46
静岡県
浜名湖
22
山形県
銀山温泉
47
静岡県
熱海
72
23
福島県
会津若松・喜多方
48
愛知県
足助
24
福島県
大内宿・湯野上温泉
49
愛知県
日間賀島
25
栃木県
栃木
50
三重県
伊勢・二見
73
74
75
・・・観光ルネサンス補助制度で支援(23地域)
都道府県
三重県
滋賀県
滋賀県
京都府
京都府
兵庫県
兵庫県
三重県
奈良県
和歌山県
和歌山県
鳥取県
鳥取県
島根県
島根県
島根県
島根県
岡山県
岡山県
岡山県
広島県
広島県
広島県
島根県
山口県
山口県
山口県
徳島県
観光地名
鳥羽
長浜
近江八幡
舞鶴
美山
有馬温泉
出石
都道府県
観光地名
76
香川県
小豆島
77
愛媛県
松山
78
愛媛県
内子
79
高知県
四万十川
80
高知県
馬路村
81
福岡県
門司港
82
福岡県
柳川
83
佐賀県
大川内山
84
長崎県
長崎
85
長崎県
佐世保
86
熊本県
水俣
87
熊本県
阿蘇
88
熊本県
黒川温泉
89
大分県
別府温泉
90
大分県
日田
91
大分県
直入
92
大分県
豊後高田
93
大分県
安心院
94
大分県
由布院温泉
95
宮崎県
飫肥
96
宮崎県
綾
萩・津和野
97
鹿児島県
知覧
下関
山口
脇町
98
鹿児島県
屋久島
99
沖縄県
国際通り周辺
100
沖縄県
竹富島
熊野古道
高野山
倉吉
境港
松江
平田
石見銀山
隠岐
倉敷
津山
湯原温泉郷
呉
尾道
西条
-77-
(地域いきいき観光まちづくり 2008 掲載地域)
地域いきいき観光まちづくり‐100-に続き、宿泊数や滞在時間を延ばしている地域と、外国人が
多く訪れている地域の具体的取組事例を収集・分析し、平成20年1月に公表・周知。
・・・観光ルネサンス補助制度で支援(20地域)
都道府県
北海道
北海道
北海道
北海道
北海道
青森県
宮城県
秋田県
福島県
群馬県
千葉県
新潟県
石川県
石川県
長野県
静岡県
愛知県
滞在力のあるまち
外国人で賑わうまち
掲載33地域
掲載36地域
観光地名
都道府県
観光地名
都道府県
函館
阿寒湖温泉
帯広・十勝
知床・網走・東オホーツク
富良野・美瑛
弘前・五所川原・西津軽
鳴子温泉郷
田沢湖・角館・玉川/乳頭
温泉郷
会津若松・喜多方
草津温泉
館山・南房総
村上
金沢
山中温泉
飯田
伊東
日間賀島
三重県
兵庫県
兵庫県
兵庫県
和歌山県
鳥取県・島
根県
高知県
佐賀県
長崎県
長崎県
熊本県
大分県
大分県
鹿児島県
沖縄県
沖縄県
鳥羽
有馬温泉
淡路島
豊岡・城崎・出石
高野・熊野
北海道
北海道
北海道
北海道
北海道
青森県
栃木県
東京都
東京都
東京都
東京都
神奈川県
神奈川県
神奈川県
山梨県
富山県・
長野県
長野県
長野県
・岐阜県
中海・宍道湖・大山圏域
四万十川
唐津
長崎
松浦
黒川
長湯温泉
由布院・湯平
屋久島
那覇∼北部地域
八重山諸島
観光地名
札幌
小樽
登別温泉
ニセコ
洞爺湖
十和田湖・奥入瀬
日光
秋葉原
新宿
浅草・谷中・両国
高尾山
横浜
鎌倉
箱根
富士河口湖
立山黒部アルペンルート
白馬
妻籠・馬籠
都道府県
岐阜県
岐阜県
愛知県
京都府
大阪府
兵庫県
奈良県
和歌山県
岡山県
広島県
広島県
香川県
愛媛県
福岡県
長崎県
長崎県
熊本県
大分県
観光地名
高山
白川郷
名古屋
京都
大阪(ミナミ)
姫路
奈良
高野山
倉敷
広島
宮島
直島
松山
福岡
佐世保
対馬
阿蘇
別府
-78-
(滞在力のあるまち)
「滞在力のあるまち」に共通する成功要因を分析し、滞在型の観光エリアの整備に取り組む地域
への普及・啓発に活用。
1.泊まって楽しめる価値のあるまち
【掲載事例】
○ 「宿」は、家族・個人客を満足させるソフト・ハード両面の魅力を持つ
【黒川、由布院・湯平】。
○「宿」は、「街」の持つ多様な機能と融合し、「街歩き」=「外湯、お土産・商
店街、伝統的なまちなみ、地産飲食店などの回遊」ができるようにする
【鳴子温泉郷、豊岡・城崎・出石】。
熊本県黒川
2.「連泊・転泊」に耐えうる中1日の滞在メニューのあるまち
【掲載事例】
○ 「ここに来て良かった」と満足できる、「コトがたり」可能な質の高いガイド付き
体験・学習・交流メニューを地域の仲間で創り込む【高野・熊野、松浦】。
○滞在メニュー参加を促すよう、地域の集客ポイントで、「営業」=「選別された
情報をタイミングのよく提供し、積極的にエスコート」をやる【鳥羽、唐津】。
三重県鳥羽
3.観光圏の広さに応じた便利で快適な周遊環境の整備
【掲載事例】
○ガイド付きコミュニティーバス、地域資源を演出した列車など「自由度」と「快
適度」を重視した二次交通に改善する【弘前・五所川原・西津軽、山中温泉】。
○国内観光の主流たる自動車旅行がしやすいよう、「日本風景街道」などによ
り、美しい沿道景観、休憩・駐車スポット、リアルタイムの観光情報など観光
圏内の地域間で協力して整える【富良野・美瑛、中海・宍道湖・大山圏域】。
鳥取県・島根県中海・宍道湖・大山圏域
-79-
(外国人で賑わうまち)
「外国人で賑わうまち」に共通する成功要因を分析し、外国人を呼び込もうとしている地域への
普及・啓発に活用。
1.とにかく、「来てもらう」ための魅力の発信
【掲載事例】
・東アジアへの観光プロモーションの先駆け、ゴールデンルートではない地域の取り組み【登別温
泉、富士河口湖、別府】。
・1つの地域だけでなく広域的なプロモーション【京都と和歌山や北海道】。
大分県別府
2.外国人がひとり歩きできるための足回りの整備等
【掲載事例】
・多言語で対応できる広域観光案内所【札幌のワンストップ案内所】。
・外国人でも気軽に利用できる二次交通【ニセコ、白馬、直島、阿蘇】。
・そぞろ歩きできる路地整備【松山、別府】。
長野県白馬
3.外国人の感性等を活用した観光地づくり
【掲載事例】
・オーストラリア人による雪質再発見と通年化【ニセコ】。
・海外からもボランティアが参加するイベント【小樽】。
・外国人の僧侶による案内【高野山】。
北海道倶知安・ニセコ
4.思い出に残るおもてなしでリピーターを獲得
【掲載事例】
・商店街での英語メニュー、気軽に挨拶を交そう運動など地域ぐるみの受入れ体制【浅草・谷中・両
国】。
・東京都観光ボランティア【新宿】、観光サポーター【富士河口湖】など外国語の得意な住民の参画。
東京都浅草・谷中・両国
-80-
Ⅱ−2−3
ガイドラインの策定
及びその実施促進の具体例
●公共交通機関における外国語等による情報提供促進措置
(外国人により「ひとり歩き点検隊」)
-81-
公共交通機関における外国語等による情報提供促進措置(再掲)
外国人の旅行しやすい環境を整備するために、公共交通機関による外国語等での情報提供に
ついて、外客来訪促進法で実施計画策定を義務化し、事業者等による実施を促進。
外国語等による情報提供促進措置ガイドライン
(通達)
○日本語、英語、ピクトグラムの3種類を基本と
し、地域特性等の観点から対応
○継続的な改善(協働型マネジメント)の実施
交通結節点における関係者による協働型マネ
ジメント組織の設置と、PDCAサイクル型マネジ
メントの実施(成田国際空港、関西国際空港
等)
全ての公共交通事業者等
○国土交通大臣が定める基準に従い「情報提供促進措置」
を講ずる努力義務(外客来訪促進法第19条)
指定された区間(告示)において事業を経営している
公共交通事業者等
○「情報提供促進実施計画」を作成及び実施する義務
(第21条)
○指定区間と事業者の数
鉄軌道
区間数:187
事業者数:56
バス
区間数: 96
事業者数:96
旅客船
区間数: 14
事業者数:23
航空
国内航空路線全区間 事業者数:74
(一部離島路線は除く)
※事業者数には旅客施設等の施設管理者も含む。
指定された区間において事業を経営している
公共交通事業者等は情報提供促進実施計画を
国土交通大臣に提出
○平成19年3月末までに全事業者が提出済
○投資を伴うものはその更新時期に、その他の
ものについては2年以内での完了を指導
外国人による「ひとり歩き点検隊」により実施促進
-82-
外国人による「ひとり歩き点検隊」(再掲)
外客来訪促進法を踏まえ、外国語表示等の実施状況を外国人の目で実際に点検し、さらに分り
やすい表示とするための改善を促進。
外国人による「ひとり歩き点検隊」の実施
外国人留学生等により、空港等の表示や使いやすさを点検。
平成19年度までに、成田空港・関西国際空港の他、海外定期
路線が就航している空港23箇所と秋葉原駅・京都駅にて実施
済。
点検結果を参考に
関係者で改善方策を実施、検討
成田国際空港での点検の様子
-83-
点検結果による改善の例
成
田
空
港
関
西
空
港
○ 観光案内所の職員は、中国
語・韓国語で対応できる旨を表示
すべき。→対応できる言語を表示
したボートをカウンターに設置。
○ 機内持ち込み禁止物品の
情報を外国語やわかりやす
い絵で表示すべき→外国語、
絵による案内板を設置。
○ 宅配便など日本独特の素晴らし
いサービスは、案内表示でアピール
すべき。→従来の館内案内表示板・
HP・パンフレットに加え、外国人案
内所及び案内カウンターに「宅配」
の紹介パネルを掲示。
○ シャトル乗車時間を表示すべき。
→英語によりシャトル乗車時間を表
示した案内板を設置。
○ 到着した旅行者が、日本
の雰囲気を感じられるように
すべき。→オリジナル音楽
の放送を実施。行燈を設置。
○ 店舗の場所を示す表示
をすべき。→英語・中国語
(簡体字)・ハングルにて表
示した案内板を設置。
○電車や切符の買い方を案内す
るパンフレットが切符を買った後の
場所に置いてあった。→京成電鉄
㈱及び東日本旅客鉄道㈱発行パ
ンフレットを外国人観光案内所の
ラック内にも配置。
○関西の地域性を外国人が感じ
取りやすい演出が必要。→大型
ディスプレイにより15ヶ国語で歓
迎メッセージを表示。
-84-
Ⅱー2−4
モデル事業の実施と評価の具体例
●観光ルネサンス事業
●観光カリスマ塾
-85-
観光ルネサンス事業
○ビジット・ジャパン・キャンペーンの受け皿としての先進事例となる地域の取組みを支援(H17
∼19年度で31箇所)し、その結果、富良野市などで外国人が増加。
(富良野市の外国人宿泊者延べ数:平成16年約0.9万人→18年約2.6万人)
○事業採択等には、第三者委員会で評価を実施(19年度:継続判断12件、継続辞退1件)。
民間主体の地域観光振興組織の取組み
(例) ・地域イベント活性化事業
・多言語人材育成事業
・観光案内所の整備・運用
・観光案内標識の整備 等
(観光案内所)
観光ルネサンス事業検討
会により地域を厳選
観光ルネサンス補助制度
○国際競争力のある観光地として可能性が高い地域において民間組織が取り組む事業を
支援
○官民一体となった地域の取り組みを支援する「観光地域づくり実践プラン」とも連携
第三者委員会で評価を実施
地域の統一的な観光地づくり戦略(市町村)
-86-
観光ルネサンス事業の成果事例(北海道 富良野市)
実施主体
(社)ふらの観光協会
ホテルから市内の飲食店街を循環するナイトバスツアーを導入し、観光客のニーズにあった二次交通の
整備を支援。
○外国人宿泊者延数(平成16年)0.9万人→(平成18年)2.6万人へ増加
〔平成18年度・平成19年度事業の概要〕
①国際交流イベント・日本文化交流イベント等の開催
②スキー場・ロケ地・市内循環バスの整備
③外国人向けHP作成、外国語案内マニュアル作成等
④外国語スキーホスト・ボランティア等の育成
⑤NPO法人「ふらの国際観光総合センター」の運営、
国際交流カフェの開設
⑥ウエルカムサインの整備
市内ナイトツアーバスの概要
運行概要:新富良野プリンスホテルからレストランふ
らの広場へのシャトルバス運行。
輸送実績:2,479人(平成17年度)(24人/便)
16,790人(平成18年度)(23人/便)
市内ナイトバスツアー
-87-
観光カリスマ塾
人材育成の観点から、観光カリスマによる成功ノウハウの伝授を行う講義を実施(平成16∼19
年度に全国31地域で開催)。
概 要
観光カリスマを講師として、観光カリスマの現地において、20名程度の受講生を対象に、講師となる観光カリスマ自身が
策定するカリキュラムを基に、講義・現地視察等を一泊二日(または二泊三日)のセミナー形式で開催する。
平成18年度実施の様子
受講資格は?
自治体関係者、観光関連業界の方、学生の方など、 地
域の特色を活かした観光振興や地域の活性化、魅力のあ
るまちづくりに熱意のある方ならどなたでも受講可能。
愛知県日間賀島会場
新潟県村上市会場
どんな内容?
・観光カリスマの取組活動などの講義
・観光カリスマによる現地視察・現場体験
・受講生によるグループミーティング
・地元の関係者との意見交換会
など、観光カリスマと地域が取り組んできたことを
「体験」できる構成。
-88-
Ⅱー2−5
コンサルティングの具体例
●「観光地域づくり相談窓口」の設置
-89-
「観光地域づくり相談窓口」の設置
○平成19年度より本省観光部門において「観光なんでも相談員」として、地域からの相談を受け、
関係省庁等との調整を実施。
○体制をより明確にし、きめ細かく観光関連支援メニューの紹介や関係省庁等との調整などコン
サルティングを行うために、地域からの相談を受ける窓口を新たに本省観光部門及び運輸局
に設置。(平成20年4月)
観光地域づくり相談窓口 本省の例
エリア
都道府県
担当者
北海道
北海道
真野(まの)、渡邊(わたなべ)
東北
青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県
岩淵(いわぶち)、前田(まえだ)
関東
茨城県、栃木県、群馬県、千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県、山梨県
塩崎(しおざき)、竹本(たけもと)
北陸信越
新潟県、富山県、石川県、長野県、
小菅(こすげ)、唯(ゆい)
中部
福井県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
近藤(こんどう)、神村(かみむら)
近畿
滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
貴田(きだ)、前田(まえだ)
中国
鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県
寺西(てらにし)、唯(ゆい)
四国
徳島県、香川県、愛媛県、高知県
寺西(てらにし)、水野(みずの)
九州
福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県
武田(たけだ)、神村(かみむら)
沖縄
沖縄県
辻畑(つじはた)、水野(みずの)
-90-
Ⅱー2−6
総合調整(コーディネート)の具体例
●観光を考える百人委員会
●ショーケースプロジェクト
(九州広域観光ルート支援モデル事業 選定地域の概要等)
●中小企業地域資源活用プログラム
●地方運輸局による支援メニューガイドブックの作成
●観光立国推進戦略会議
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観光を考える百人委員会
○民間と行政の幅広い関係者による連携を促進するため、観光振興の情報交換や提言の場(百
人委員会)を国土交通省がコーディネート。
○その結果、地域では、九州観光推進機構などの組織設立の動きが拡大。
名 称
対象地域
会 長
北海道の観光を考える百人委員会
北海道
松田昌士
東日本旅客鉄道㈱取締役会長
北東北の観光を推進する百人委員会
青森県・岩手県・秋田県
下山徳弘
青森県観光連盟理事長、
㈱陸奥新報社代表取締役社長
新潟県観光復興戦略会議
(新潟県の観光を考える百人委員会)
新潟県
上原明
新潟県商工会議所連合会会頭、
新潟日産自動車㈱代表取締役社長
中部の観光を考える百人委員会
富山県・石川県・福井県・岐阜県・
静岡県・愛知県・三重県
谷口清太郎
東海商工会議所連合会元会長、
名古屋鉄道㈱相談役
関西観光産業振興フォーラム
(関西百人委員会)
福井県・三重県・滋賀県・京都府・大阪
府・兵庫県・奈良県・和歌山県・徳島県
秋山喜(代表幹事)
関西広域機構会長、
関西電力㈱顧問
中国地方の観光振興を支援する百人
委員会
鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県
福田督(ふくだ・ただし)
中国経済連合会会長、
中国電力㈱会長
四国の観光を考える百人委員会
徳島県・香川県・愛媛県・高知県
梅原利之
四国観光立県推進協議会会長、
四国旅客鉄道㈱代表取締役会長
九州の観光を考える百人委員会
福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分
県・宮崎県・鹿児島県
田中浩二
九州旅客鉄道㈱会長
沖縄の観光を考える百人委員会
沖縄県
仲井真弘多(なかいま・ひろかず)
沖縄商工会議所連合会会長、
沖縄電力㈱代表取締役会長
※肩書きは最終開催当時のもの
-92-
ショーケースプロジェクト
九州広域観光ルート支援モデル事業 選定地域の概要等
例えば、九州などで地方運輸局・地方整備局・その他関係省庁と連携して観光地づくりを総合的
に支援。国土交通省は社会資本整備を含めた総合的な調整を実施。
恋の華 柳原白蓮と 炭坑王 伊藤伝右衛門の
ゆかりの地を巡る旅
恋の華 柳原白蓮と 炭坑王 伊藤伝右衛門
ルート広域連携協議会
【事業・取組の概要】
● イベント等の企画・実施
浦(URA)物語プロジェクト
∼日豊海岸津々浦々をスローに過ごす∼
飯塚市
日豊海岸(URA)ツーリズム推進協議会
東峰村
【事業・取組の概要】
日田市
● イベント等の企画・実施
イベントの開催(旧伊藤伝右衛門邸など)、一時的な周
遊バスの運行、宿泊研修(平成版「咸宜園」)
臼杵市
津久見市
● 各種施設等の整備・運営
水防倉庫・柳原白蓮歌碑・芳雄橋の屋根・休憩所(旧伊藤
伝右衛門邸)・案内板・案内所・道路(日田)・駐車場・公園
(日田)、地域物産館(道の駅)
● 交通アクセスの改善
佐伯市
荒尾市
延岡市
定期巡回バス・相乗りタクシーの運行
● 各種施設等の整備・運営
オープンカフェ・漁師レストランの設置、道路ネーミング・サ
イン表示、観光市用施設整備、「空き家バンク」
● 接遇向上・人材育成
体験プログラムガイド・ルートコーディネーターの育成、事
業者向け接遇セミナーの開催
● 接遇向上・人材育成
観光ボランティアの育成、地元事業者向け接遇研修会
● 国内外への情報発信(ツール作成を含む)
ツール整備(HP、読み物型冊子、ブログサービス)、活魚
トラックのラッピング
● 国内外への情報発信(ツール作成を含む)
ツール整備(まち歩きマップ、HP、DVD等)
● その他
● その他
情報提供(まちめぐりナビプロジェクト)
情報提供(まちめぐりナビプロジェクト)
整備局支援
● 観光圏整備事業
● 観光カリスマ塾、九州
遺産セミナーの開催
● 公共交通活性化総合
プログラム
● VJC地方連携事業
運輸局支援
運輸局・整備局
支援 【想定】
選定地域における
計画の具体化等を
踏まえ、今後、詳細
を検討
● 観光圏整備事業
● ニューツーリズム創
出・流通促進
● 観光カリスマ塾、九州
遺産セミナーの開催
● VJC地方連携事業
運輸局支援
● 日本風景街道
● 道路整備補助
● まちづくり交付金
● 地域自立・活性化交付
金
整備局支援
東九州
自動車道の整備
遠賀川
河川整備事業
● 道路整備補助
● 「道の駅」整備
● まちづくり交付金
● 地域自立・活性化交付
金
直轄
事業
体験プログラム・体験講座の開発・実施、地域資源のデー
タベース化、地域住民向けシンポジウムの開催、食関係イ
ベントの実施
直轄
事業
93
中小企業地域資源活用プログラム
中小企業庁と国土交通省観光部門が連携し、中小企業地域資源活用促進法(経済産業省、国
土交通省等が共管)により地域資源を掘り起こす取組を支援(19年度認定数328件中、観光関
係25件)。
中小企業が策定する、地域資源を活用して新商品開発等を行う計画に対して、補助金、税、財投等により支援
観光資源
支援措置
○試作品開発等に対する補助金
○設備投資減税
○政府系金融機関による低利融資
○信用保証枠の拡大
○投資育成株式会社法に係る特例
○食品流通構造改善促進機構の債務保証
等
○専門家等によるアドバイス等
○中小機構・JETRO・国際観光振興機構
による販路拡大支援
地域資源名:いわき湯本温泉
(福島県いわき市)
支援
産地技術
地域資源名:手袋
(香川県東かがわ市)
農林水産物
地域資源名:南高梅
(和歌山県みなべ町)
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地方運輸局による支援メニューガイドブックの作成
中部運輸局では、管内の関係省庁の出先機関との連絡会議を設置し、観光関連支援メニュー
のガイドブックの作成やセミナーの実施により、地域の取組を支援。
観光立国推進東海地区省庁連絡会議 (H19.5設置)
(東海農政局、中部経済産業局、中部地方整備局、中部運輸局)
① 国の観光関連施策活用ガイドブックの発刊
② 観光セミナー(各県単位実施)
(合同施策説明会+先進事例講習会)
-95-
観光立国推進戦略会議
観光立国関係閣僚会議の下に、観光立国推進戦略会議を開催し、政府一丸となって観光立国
の実現のための施策を実施。内閣官房及び国土交通省が、そのコーディネートを実施。
観光立国関係閣僚会議
観光立国推進戦略会議メンバー
(座長) 牛尾治朗
安藤忠雄
加賀見俊夫
澤田秀雄
島田晴雄
須田寛
富澤秀機
成田豊
槇原稔
マリ・クリスティーヌ
桑野和泉
星野佳路
ウシオ電機㈱会長
建築家、東京大学名誉教授
㈱オリエンタルランド会長
㈱エイチ・アイ・エス会長
千葉商科大学学長
東海旅客鉄道㈱相談役
テレビ大阪㈱会長
㈱電通最高顧問
三菱商事㈱相談役
異文化コミュニケーター
㈱玉の湯代表取締役社長
㈱星野リゾート代表取締役社長
(五十音順:敬称略)
※政府側出席者
内閣官房長官
観光立国担当大臣
経済財政政策担当大臣
内閣官房副長官
内閣官房副長官補
内閣官房内閣審議官
国土交通省総合観光政策審議官
内閣総理大臣主催
全閣僚がメンバー
観光立国推進戦略会議
開催経緯概要
○第1回(平成16年
5月24日)
○第2回(平成16年
7月26日)
○第3回(平成16年
9月22日)
○第4回(平成16年10月29日)
○第5回(平成16年11月30日)
観光立国推進戦略会議報告書とりまとめ(55の提言)
『国際競争力のある観光立国の推進』
○第6回(平成17年
5月25日)
○第7回(平成17年12月13日)
○第8回(平成18年12月21日)
○第9回(平成19年 6月1日)
観光立国推進戦略会議報告書とりまとめ(45の提言)
『地域が輝く「美しい国、日本」の観光立国戦略』
○第10回(平成19年10月1日)
他
○第11回(平成19年11月26日)
『北海道洞爺湖サミットを契機とした北海道・日本の魅力
の世界への発信及び観光振興に関する提言』とりまとめ
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北海道洞爺湖サミットを契機とした北海道・日本の魅力の世界への発信及び観光振興に関する提言
北海道洞爺湖サミットを契機とした
北海道・日本の魅力の世界への発信及び観光振興に関する提言
平成19年11月26日
観光立国推進戦略会議
1.
(背景)
2008 年 7 月 7 日から同年 7 月 9 日にかけて、環境・気候変動問題等を主要テーマ
とするサミットが北海道洞爺湖地域において開催され、8か国の首脳及び EU 委員長
が参加するのみならず、数千人の各国政府関係者、メディア関係者等が北海道を訪問
する。
国内外に北海道及び日本が強力に情報発信されるこの機会こそ、地域が主体となっ
て総合的な取組みを実施することにより、北海道を日本の「モデル観光圏」として、
その観光振興を図っていく好機である。
また、観光立国推進基本法及び同基本計画に掲げられている政策目標及びそれを支
える施策を実践する場としても、北海道を「モデル観光圏」と位置づけ、地域間の連
携により、地域経済の活性化と国際観光振興を積極的に推進することが求められる。
2.
(視点及び留意事項)
その際、以下の視点に立って、北海道の地域特性を活かした取組みをサミット終了
後も継続することにより、確固たる北海道ブランドを構築していくことが重要である。
①花を中心とする豊かな自然、海山の食、環境との共生等、北海道の地域特性を活か
した北海道ブランドの確立を図る。
②北海道における滞在・体験の満足度を高めるよう、画一的なサービスを脱し、サー
ビスの多様化・高付加価値化やホスピタリティーの向上、充実を図る。
③的確な情報発信を行うことにより、国内外における北海道観光の認知度向上を図る。
3.
(対策)
具体的には、以下の取り組みを早急に実施すべきである。
(1)北海道観光プロモーションの促進
北海道ならではの観光資源の発掘と様々な視点からの再編成により、2.①の北海
道ブランドの確立と持続的なビジネスとして成立する、地域特性を活かした着地発の
高付加価値型ニューツーリズムの創出を図るとともに、四季を通じた楽しみを提供す
る通年観光の充実を図る。
①北海道全域にわたる観光イベントの展開
a.道民を挙げた「花いっぱいプロジェクト」の促進
【北海道、関係市町村、道経済界、国土交通省】
b.さっぽろ雪まつり等道内イベントと連携した観光 PR
【北海道、関係市町村、道経済界、国土交通省】
②北海道の自然や豊かな食材を活かした高付加価値・高品質なニューツーリズムの展
開と商品化【北海道、関係市町村、道経済界、農林水産省、国土交通省、環境省】
a.体験型ツーリズム(エコツーリズム、農業など第一次産業と連携した産業観光、
森林浴や北海道の食材等を楽しむゆとりツーリズム等)
b.美しい景観を活かしたツーリズム(シーニックバイウェイ北海道、北海道フット
パス事業、国立公園の保全整備等)
(2)観光客受け入れ環境の整備
①「おもてなしの心」による接遇の向上
a.ボランティアガイドの充実等を通じたホスピタリティーの改善
【北海道、国土交通省】
b.北海道の玄関口である空港や駅での歓迎ムード醸成【北海道、道経済界】
②交通インフラにおける受け入れ環境の整備
a.新千歳空港、JR 主要駅をはじめとする公共交通機関や主要な道路の案内表示、
道の駅情報端末等の多言語化【北海道、道経済界、国土交通省】
b.道内レンタカー会社による多言語カーナビ・エコカー導入促進【道経済界】
c.環境負荷の少ないデュアルモードビークルの実用化に向けた取組の促進
【道経済界、国土交通省】
d.観光に資するインフラの整備【北海道、道経済界、国土交通省】
③案内機能の強化
a.新千歳空港等におけるビジット・ジャパン案内所の設置促進
【北海道、関係市町村】
b.洞爺湖周辺等の観光施設、宿泊施設における多言語化
【北海道、関係市町村、道経済界、国土交通省、環境省】
c.地域限定通訳案内士制度の導入【北海道】
④出入国手続きの円滑化
a.新千歳空港はじめ国際線乗り入れ空港の出入国手続きの迅速化【法務省】
b.新千歳空港への外国エアライン乗り入れに係る弾力的な運用
【国土交通省、防衛省、北海道】
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北海道洞爺湖サミットを契機とした北海道・日本の魅力の世界への発信及び観光振興に関する提言
⑤決済のバリアフリー化
a.海外発行カードの国内における利用者の利便性向上に向けた金融業界への要請
及び利用可能な ATM の設置場所に係る情報の周知【金融庁、国土交通省】
b.クレジットカード受け入れ施設増加への働きかけ【経済産業省】
(3)北海道・日本の魅力発信の強化
①インターネットや海外事務所等を活用した情報発信強化
a.サミット関連ポータルサイトの運営【北海道、道経済界、外務省】
b.国際観光振興機構のウェブサイト、海外事務所及び在外公館等を活用した情報発
信【外務省、国土交通省】
②サミット参加各国に対する観光 PR の強化
【内閣府、外務省、農林水産省、国土交通省、環境省】
③来道外国人客の多い、東アジア、東南アジア、豪州への観光 PR 広告強化
【国土交通省】
④開催地周辺の空き店舗を活用した観光 PR、アンテナショップの設置
【北海道、関係市町村、道経済界、国土交通省】
⑤海外メディアの取材支援
a.外国人記者向け無料周遊パスの発行【北海道、道経済界】
b.プレス向け情報提供拠点の設置(地元食材等の PR デスク及びホスピタリティデ
スクを含む)【北海道、道経済界、外務省、農林水産省、国土交通省】
(4)「環境と共生する観光」の展開
①観光、環境等をテーマにした国際会議、イベント等の誘致・開催
【北海道、関係市町村、道経済界、国土交通省、環境省】
②洞爺湖等における環境共生型の観光地づくり、環境に配慮した宿泊施設の整備
【関係市町村、道経済界、国土交通省、環境省】
4.
(期待)
このような取組みの実施にあたっては、国、地元自治体、経済界の役割分担や密接な
連携はもちろん、道民一人一人が日常の生活の中で観光振興に向けた取組みを実践し
これを道民運動として盛り上げていくことが肝要である。来年4月に発足予定の北海
道観光振興に関する新機構が、市民参加と新たなビジネスモデルの創出による北海道
を挙げた観光振興にとって、中心的な役割を果たすことが期待される。
-98-
Ⅱー3
観光地づくりにおける
観光庁の基本的役割と政策課題
-99-
観光地づくりに関する観光庁の基本的役割とは?
① 戦略の策定と政策の企画立案
<基本的な考え方、方向、目標などの設定と制度設計>
現在 → 国際競争力のある魅力の高い観光地づくりに関する法的枠組
・外国人受入環境の整備(外客来訪促進法)
・滞在型、着地型の観光の受け皿(観光圏整備法案)
② 戦略と政策の実行
<他部門・他府省庁、地方公共団体、産業界等への働きかけと調整>
現在 → 普及啓発
・成功・失敗事例の収集と分析・公表(地域いきいき観光まちづくり-100-、2008)
→ ガイドラインの策定及びその実施促進
・(公共交通機関における外国語等による情報提供、外国人によるひとり歩き点検隊)
→ モデル事業の実施と評価
・(観光ルネサンス事業、観光カリスマ塾)
→ コンサルティング
・地域からの相談・橋渡し・フォローの窓口整備(観光地域づくり相談窓口)
→ 総合調整(コーディネート)
・社会資本整備、交通、文化、環境、中小企業、農山漁村など関連政策との一体化(ショーケースプロジェクトなど)
・各種会議体(フォーラム)の設定・運営(観光を考える百人委員会、観光立国推進戦略会議)
-100-
これでは足りない、これはやりすぎ、これでよい、のいずれと評価するか?
行政資源の国と地方とのウェイト差や各地域での取組熟度のバラツキ度、インバウ
ンド中心の先進諸外国の行政実態などを考慮すると、今後とも以上の2つの機能を
観光庁のコアとすべきか?
観光地づくりにおける観光庁の今後の重要な政策課題(例)とは?
◎ポスト外客1000万人を想定した、新たな観光地づくり戦略の策定
○内外観光客の受入環境(ハード、ソフト両面)の整備の加速
○全体のパイ(国内観光需要)の拡大方策
○観光地づくりのメインプレーヤー(人材と知識と資金)の育成と定着
-101-
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