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事業の成果と活用

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事業の成果と活用
発刊によせて
近年、県民ニーズや地域の課題は複雑多様化し、行政だけではきめ細やかに対応することが困難
になっています。このような状況において、自らの主体性と責任をもって決める事ができる、住民
自治による地域づくりがますます重要となっています。
このため、県は、栃木県重点戦略「新とちぎ元気プラン」(計画期間平成23年度~27年度)に
おいて、とちぎづくりの基本姿勢を「新たな時代の“公(おおやけ)”を実現する」と位置づけ、
すべての主体が、お互いの立場や垣根を越え、相互に連携・協力しながら、住みよい地域づくりや
社会的な課題の解決に取り組む、協働によるとちぎづくりを進めています。
このような中、協働によるとちぎづくりの取組の一つとして、平成23年度・24年度の2カ年にわ
たり、国の施策「新しい公共支援事業」を活用して、「栃木県新たな公の担い手支援事業」を実施
しました。
本冊子は「栃木県新たな公の担い手支援事業」のうち、NPO・ボランティア団体、地域団体、
大学、企業、住民、行政が協働して地域課題の解決のために取り組んだ36事例の成果を掲載した
ものです。
それぞれの取組ごとに、多様な主体が出会い、課題を共有し、ノウハウを出し合い、試行錯誤を
重ねながら実践に取り組んだ経過があります。今後、協働による地域課題解決に向けて第一歩を踏
み出そうとする皆様には、これらの事例が貴重な道標になると期待するものです。また、既に実践
を重ねている皆様には、取組のさらなる広がりのきっかけとなれば幸いです。
平成 25 年 7 月
栃木県県民生活部長
平
新たな時代の“公(おおやけ)”を実現する
~地域をともに創る~
県民一人ひとりが
県民一人ひとりが
多様な主体が協働・
地域が自立・発展
地域が自立・発展
主役となるとちぎ
主役となるとちぎ
創造するとちぎ
創造するとちぎ
するとちぎ
するとちぎ
1
野
博
章
目
次
発刊によせて .................................................................................................................................................................. 1
序
章
栃木県新たな公の担い手支援事業概要 .................................................................................... 5
事業目的 ................................................................................................................................................................................................... 5
実施経過 ................................................................................................................................................................................................... 5
事業内容 ................................................................................................................................................................................................... 5
第1章
事例紹介.................................................................................................................................................... 7
1.郷土を育てる
~地域資源再発見、未来につなぐ郷土づくり~ ......................................................... 7
(1)小山駅東西の回遊化、活性化(小山市ボランティア支援センター運営委員会 ×
小山市) ............ 8
(2)再生可能エネルギーである温泉熱利用促進と温暖化対策地域協議会創設の薦め
(那須温泉地球温暖化対策地域協議会 ×
栃木県) ........................................................................................ 10
(3)自然環境保全推進事業(佐野市環境ネットワーク会議
× 佐野市) ......................................................... 12
(4)宇都宮市における新しい環境共生型ライフスタイルの提案
(NPO 法人宇都宮まちづくり市民工房 ×
宇都宮市) ................................................................................ 14
(5)リピーター創出事業 ~那珂川町の交流人口増加に向けて~
(那珂川町観光協会 × 那珂川町) ......................................................................................................................... 16
(6)とちぎの農村景観と食文化を素材とするルーラルツーリズムの基盤づくりと実践策
(とちぎ協働デザインリーグ
× 栃木県) ........................................................................................................... 18
(7)とちぎの食と景観を活かした地域づくり(まんま共和国 × 栃木県) .................................................... 20
(8)壬生町干瓢生産振興推進事業(壬生町干瓢生産流通推進協議会 ×
壬生町) ...................................... 22
(9)わがまちへの誇りと郷土愛の醸成事業(姿川地区まちづくり協議会
× 宇都宮市)........................ 24
(10)新市の一体感の醸成(NPO 法人ハイジ × 栃木市) .................................................................................... 26
(11)下野市の文化保護活用事業(下野薬師寺ボランティアの会 ×
下野市) ............................................ 28
(12)「はにしの里」歴史遺産保護事業(はにしの里自然塾 × 壬生町) ..................................................... 30
(13)懐かしい“ふるさと とちぎ”回想事業(下野民俗研究会 ×
2.地域で支える
栃木県) .............................................. 32
~誰もが安心して暮らせる地域づくり~ ..................................................................... 35
(1) 自主防犯活動のイイこと広報&つながり活動
(一般社団法人栃木県若年者支援機構 ×
栃木県) ........................................................................................ 36
(2)高齢者の交通事故防止(一般財団法人栃木県老人クラブ連合会 ×
栃木県) ...................................... 38
(3)独居高齢者等の生活支援プロジェクト(一般社団法人栃木県若年者支援機構 × 栃木県) ......... 40
(4)未治療・治療中断となった在宅精神障害者に対する訪問相談支援
(NPO 法人那須フロンティア
× 栃木県) ........................................................................................................ 42
(5)高校・大学等中退者の支援事業
(NPO 法人とちぎユースサポーターズネットワーク ×
栃木県) ........................................................ 44
(6)地域力を活かした子育て支援(NPO 法人野うさぎくらぶ × 那須烏山市) ........................................ 46
(7)「やさしい日本語」の普及による多文化共生の推進
(公益財団法人栃木県国際交流協会 × 栃木県) ............................................................................................ 48
(8)多文化共生コミュニティセンター設置事業(鹿沼市国際交流協会
× 鹿沼市) ................................. 50
(9)東日本大震災による被災地から栃木県内への避難者支援
(とちぎ協働デザインリーグ
× 栃木県) ........................................................................................................... 52
(10)みんなで守る地域防災力活性化事業(落合地区自主防災会連合会
× 日光市).............................. 54
(11)市民討議会を活用しての地域災害時市民協働ネットワークの構築
(社会福祉法人栃木市社会福祉協議会 ×
栃木市) ........................................................................................ 56
(12)栃木市に於ける市民協働被災者支援(蔵の街コミュニティケア研究会 × 栃木市) .................... 58
3.人のつながりを創る ~地域を支える人と協働の環づくり~ ........................................................................ 61
(1)新しい公共を担う市民研究員育成事業
(NPO 法人宇都宮まちづくり市民工房 ×
宇都宮市) ................................................................................ 62
(2)まち変“ふらっと”フォーム事業(NPO 法人かぬま市民活動サポーターズ ×
(3)地域リーダー育成事業(NPO 法人おおきな木 ×
日光市) ......................................................................... 66
(4)小山っ子元気づくり事業(おやまフットボールクラブ
× 小山市) ......................................................... 68
(5)もうひとつの楽校づくり(野木町未来プロジェクト実行委員会 ×
(6)高校生アイディア会議(NPO 法人かぬま市民活動サポーターズ
(7)男女の出会いの場創設事業(やいた未来クラブ ×
鹿沼市) ........... 64
野木町) ...................................... 70
× 鹿沼市) ................................... 72
矢板市) ....................................................................... 74
(8)e(い~)出会いづくり in SAKURA(NPO 法人氏家まちづくり Active ×
さくら市) ......... 76
(9)壬力 UP 協働のまちづくり推進事業(夢壬隊 × 壬生町) ............................................................................ 78
(10)協働のまちづくり普及啓発事業
(那須塩原市協働のまちづくり推進協議会
× 那須塩原市)..................................................................... 80
(11)ボランティア活動促進事業(野木町ボランティア支援センター利用者協議会
第2章
× 野木町) ...... 82
協働の成果と展望 ............................................................................................................................ 84
序
章
栃木県新たな公の担い手支援事業概要
(5) 平成 25 年 3 月
事業目的
事業目的

本事業は、県内において一層の社会貢献活
支援情報提供事業及び運営委員会の運営
を除き、事業終了
動の促進を図るため、NPO 等の活動基盤を
(6) 平成 25 年7月
強化するとともに、NPO・ボランティア、地

国の支援事業メニューのうち、
「新しい公
域団体、企業・県民等の「新たな“公”
(おお
共の場づくりのためのモデル事業」
(本冊
やけ)
」の担い手と行政とが相互に連携・協働
子掲載の取組)について、事例報告会を
する環境づくりを推進することを目的として
開催(会場:栃木県庁)
います。
事業内容
事業内容
実施経過
実施経過
国の支援事業メニューに基づき、本県にお
1. 実施期間
いては次のとおり事業を実施した。
平成 23 年度~24 年度(平成 25 年度に支
1. NPO 等の活動基盤整備のための支援事
業
援情報提供事業のみ実施)
2. 実施経過
会計相談事業/マネジメント強化事業/地
(1) 平成 23 年 3 月
域・協働・創造Webサイトの構築/県民協

働推進事業
国(内閣府所管)の「新しい公共支援事
業交付金」の交付決定(158,000 千円)

栃木県新たな公の担い手支援基金を造成

事業選定、助言、評価等を行う機関とし
2. 寄附募集支援事業
多様な寄附手段の普及啓発/ファンドレイ
ジング強化事業
て「新たな公の担い手支援事業運営委員
3. 融資利用の円滑化のための支援事業
会」(以下、「運営委員会」と略する)を設置
融資相談事業
(2) 平成 23 年 4 月

4. 新しい公共の場づくりのためのモデル事
運営委員会委員を委嘱
業
(3) 平成 23 年 5 月

とちぎ地域力創造プラットフォーム(テー
第 1 回運営委員会開催、基本方針策定
(以
マ別、地域版)
、プラットフォーム運営事業、
後、必要に応じて委員会を開催)
NPO 等からの提案協働事業
(4) 平成 23 年 6 月

国の承認を得て県事業計画を決定

以後、順次事業開始
※
本冊子掲載事例はこれらの事業による。次頁
に事業概要掲載。
5. 共通事務に関する事業
5
6
第1章
事例紹介
1.郷土を育てる
~地域資源再発見、未来につなぐ郷土づくり~
事例 01:小山駅東西の回遊化、活性化
(小山市ボランティア支援センター運営委員会 ×
小山市)
08
事例 02:再生可能エネルギーである温泉熱利用促進と
温暖化対策地域協議会創設の薦め
(那須温泉地球温暖化対策地域協議会 ×
栃木県)
10
事例 03:自然環境保全推進事業
(佐野市環境ネットワーク会議
× 佐野市)
12
事例 04:宇都宮市における新しい環境共生型ライフスタイルの提案
(NPO 法人宇都宮まちづくり市民工房
×
宇都宮市)
14
事例 05:リピーター創出事業 ~那珂川町の交流人口増加に向けて~
(那珂川町観光協会
× 那珂川町)
16
事例 06:とちぎの農村景観と食文化を素材とする
ルーラルツーリズムの基盤づくりと実践策
(とちぎ協働デザインリーグ
×
栃木県)
18
事例 07:とちぎの食と景観を活かした地域づくり
(まんま共和国
×
栃木県)
20
事例 08:壬生町干瓢生産振興推進事業
(壬生町干瓢生産流通推進協議会
× 壬生町)
22
事例 09:わがまちへの誇りと郷土愛の醸成事業
(姿川地区まちづくり協議会
×
宇都宮市)
24
事例 10:新市の一体感の醸成
(NPO 法人ハイジ
×
栃木市)
26
事例 11:下野市の文化保護活用事業
(下野薬師寺ボランティアの会
× 下野市)
28
事例 12:「はにしの里」歴史遺産保護事業
(はにしの里自然塾
× 壬生町)
30
事例 13:懐かしい“ふるさと とちぎ”回想事業
(下野民俗研究会
×
栃木県)
32
小山駅東西の回遊化、活性化
小山駅東西の回遊化、活性化
小山市ボランティア支援センター運営委員会
× 小山市
小山市ボランティア支援センター運営委員会 × 小山市
(1)小山駅東西の回遊化、活性化(小山市ボランティア支援センター運営委員会 × 小山市)
■実施期間
■実施期間
平成 24 年 7 月~平成 25 年 3 月
平成24年7月~平成25年3月
■事業費:1,095
千円
■事業費:1,095千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
小山市ボランティア支援センター運営委
小山市ボランティア支援センター運営委
員会、おやま西口まつり実行委員会、い
員会、おやま西口まつり実行委員会、い
いとこ教え隊おやままちなかボランティ
いとこ教え隊おやままちなかボランティ
アガイド、未来創造ネットワーク白
鷗
アガイド、未来創造ネットワーク白鷗
小山評定の地散策の様子
事業目的
事業目的
具体的な事業内容
具体的な事業内容
本事業は、小山駅東西の地域住民や利用者
小山市ボランティア支援センター運営委員
等が小山駅の東西を行き来する人の流れをつ
会と小山市を中心にプラットフォームを構成
くり、小山駅周辺の回遊化、活性化を推進す
し、市民が小山駅東西で行われる各種イベン
ることを目的としました。
トなどを通じ、駅の東西を回遊することを促
し、駅周辺地域の活性化を図るための以下の
実施までの経緯
実施までの経緯
事業を企画、実施しました。
小山駅東口には、小山市民の生涯学習の場
1. 講演会
である白鷗
鷗 大学東キャンパスがあり、小山駅
鷗 大学東キャ
平成 24 年 10 月 21 日に白鷗
西口は、中心市街地活性化を目的とする再開
ンパスホールにて三遊亭らん丈氏を講師に
発ビル「城山・サクラ・コモン」が建設され、
「仲間はずれを出さなかった江戸っ子」とい
その 2 階には、市民活動の拠点である「まち
うテーマで講演会を開催しました。当日は
なか交流センター
100 名の方にご来場いただきました。
おやま~る」がオープン
しました。また、平成 24 年 6 月に小山駅の
2. 小山評定の地散策
東西を結ぶ小山駅東西自由通路「さくら道」
上記の講演会にあわせて、43 名の方に参
が完成し、各地域が連携して駅周辺の回遊化、
加いただき、駅周辺の史跡散策会を開催しま
活性化を図ることを目的としました。
した。案内役はいいこと教え隊おやままちな
8
かボランティアガイドさんにお願いしました。
事業の成果と活用
事業の成果と活用
参加者は、駅東地区にある白鷗
鷗 大学東キャ
ンパスから小山駅中央自由通路を経由し、駅
地元を愛し、発展させたい思いで活動をさ
の西側に位置する小山御殿跡(※1)と小山
れている東京都町田市議会議員で落語家の三
評定跡(※2)を散策しました。散策終了後
遊亭らん丈氏の講演会を通じて、
「人と人との
は、講演会と同時開催されていたうどんまつ
ふれあいや協力しあうことが、結果として市
りなどを楽しみました。
民協働の第一歩になる」ということを学びま
※1
徳川将軍家が日光東照宮を参拝する際
した。また、講演会当日に多くのイベント等
の休憩・宿泊所として設けられたもの。
を盛り込んだことで、目標としていた地域の
「天下分け目の関ヶ原の戦い」において、
回遊が促進され、地域の活性化につながりま
※2
した。
徳川家康が率いた東軍が下野国小山に
本陣を置き、諸将を招集して軍議を開き
小山駅西口で開催された「おやま西口まつ
ました。この軍議が東軍に結束をもたら
り」(主催:おやま西口まつり実行委員会)、
し、勝利に道筋をつけることとなりまし
「おやま開運まつり」
(主催:おやま開運まつ
た。
り実行委員会)、
「開運小山うどんまつり」
(主
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
催:開運小山うどん会他)、「ハンドベルフェ
小山駅西口で同日開催された「おやま西口
タ in OYAMA 実行委員会)、
「子ども虐待防
まつり」や「おやま開運まつり」などの多く
止オレンジリボンたすきリレー」とポスター
のイベントにあわせて、東口の白鷗
鷗 大学東キ
を相互に掲載するなど、協働への新たな一歩
ャンパスで三遊亭らん丈氏の講演会を実施し、
を踏み出すことができました。また、講演会
東西のイベント両方に参加できるように各実
時に配付した「イベントガイドマップ」につ
行委員会と調整をしました。また、ポスター
いては、回遊をするにあたり、参考になった
やチラシ等で呼びかけることで多くの参加者
と好評でした。多くの参加者が、東口から西
を募り、イベントに来場してもらうことによ
口へ移動し、配付した共通商品券を使用しま
って、小山駅周辺の回遊化や活性化につなが
した。実施アンケートによると、参加者には
ると考えました。
高評価をいただいており、改善、発展させる
スタ in OYAMA」
(主催:ハンドベルフェス
べき点もありましたが、回遊化、活性化の端
緒を開くことができました。
■問合せ先:小山市市民生活課 市民協働推進係
■問合せ先:小山市市民生活課
市民協働推進係
・住 所:〒323-0025 栃木県小山市城山町3-7-5
・住
所:〒323-0025 栃木県小山市城山町 3-7-5
・電 話:0285-20-5561(代表)
・電
話:0285-20-5561(代表)
9
再生可能エネルギーである温泉熱利用促進と
再生可能エネルギーである温泉熱利用促進と
温暖化対策地域協議会創設の薦め
温暖化対策地域協議会創設の薦め
那須温泉地球温暖化対策地域協議会
× 栃木県
那須温泉地球温暖化対策地域協議会 × 栃木県
(2)再生可能エネルギーである温泉熱利用促進と温暖化対策地域協議会創設の薦め(那須温泉地球温暖化対策地域協議会
×
栃木県)
■実施期間
■実施期間
平成 24
月~平成 25
25年
年22月
月
平成
24 年
年8
8 月~平成
■事業費:3,008
千円
■事業費:3,008 千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
那須温泉地球温暖化対策地域協議会、栃木
那須温泉地球温暖化対策地域協議会、
栃木
県地球温暖化防止活動推進センター、㈱ネ
県地球温暖化防止活動推進センター、
㈱ネ
クスパ、㈱ヤマト栃木支店、那須町(観光商
クスパ、㈱ヤマト栃木支店、那須町(観光
工課)、栃木県(地球温暖化対策課)
商工課)
、栃木県(地球温暖化対策課)
温泉熱の有効利用セミナーの様子
事業目的
事業目的
また、温泉熱の有効利用は、東日本大震災及
本県には、鬼怒川、那須、塩原、日光など
ー供給の不安定化にも対応できると考えられ
び福島第一原子力発電所事故によるエネルギ
温泉資源が豊富にあります。これまで未利用
ます。
であった温泉の余熱や排湯熱を、給湯や床暖
そこで、温泉関係者を対象とした「温泉熱
房などに有効活用することは、灯油や重油等
の有効利用セミナー」や「先進地調査会」等、
の化石燃料の使用量削減により、地球温暖化
温泉熱利用促進に向けた働きかけを行うこと
の原因とされる温室効果ガス(CO2)の削減
としました。
や、温泉の価値の向上にもつながると期待さ
れます。そこで、再生可能エネルギーである
具体的な事業内容
具体的な事業内容
温泉熱の利用拡大を図ることにより、地球温
ヒートポンプ(熱媒体や半導体等を用いて
暖化の防止に寄与することを目的としました。
低温部分から高温部分へ熱を移動させる技術)
実施までの経緯
実施までの経緯
の活用や、バイナリー発電(地下から取り出
那須町で多く利用されている、温泉熱利用
加熱・蒸発させ、その蒸気でタービンを回し
技術を、他の温泉地にも広げ、エネルギーの
発電する技術)等の普及により、温泉熱のさ
地産地消を促進することにより、温泉事業者
らなる利用拡大を図るため、セミナーや先進
の経営改善及び集客アップが期待できます。
地調査、啓発冊子の配布、戸別訪問等を実施
した蒸気・熱水で、水より沸点の低い液体を
10
しました。
立案、実施、点検、見直しを随時行いました。
1. 温泉熱の有効利用セミナー
また、セミナーについては、温泉地を中心に
温泉熱利用機器導入プランや支援制度等の
複数回開催するようにし、先進地調査につい
紹介、温暖化対策地域協議会の設立の提案を
ては、本県で導入可能なバイナリー発電機等
目的に県内 5 市町(宇都宮市、日光市、那須
の調査を行いました。
塩原市、那須町、那珂川町)6 会場で「温泉
事業の成果と活用
事業の成果と活用
熱の有効利用セミナー」を開催し、延べ 121
名の方に参加いただきました。
本事業で実施した「温泉熱の有効利用セミ
2. 先進地調査会
ナー」や「先進地調査会」に延べ 164 名の
那須町の那須温泉(テーマ:温泉熱利用施
方が参加し、温泉熱利用の効果や方法などに
設の見学)とバイナリー発電システムを開発
ついて知っていただくことができ、また、地
している神奈川県横浜市のアルバック理工㈱
域で温泉熱利用に関して調査・検討する地域
(テーマ:温泉熱を利用した発電システムの
協議会の設立について、働きかけを行うこと
見学)の 2 箇所を見学しました。実際に導入
ができました。
し稼働している機器や施設を見学することに
プラットフォーム構成員は引き続き、温泉
より、温泉熱の利用が、省エネ・省コストに
関係者に対し温泉熱利用の普及拡大と化石燃
もつながることを実感することができました。
料の使用量削減による温室効果ガスの削減を
本調査会には、延べ 43 名の方が参加されま
働きかけ、併せて温泉地における地域協議会
した。
の設立や源泉所有者、民間事業者によるバイ
3. プラットフォーム構成員による会議
ナリー発電の導入を支援し、栃木県全域に温
(定例会:3回開催)
泉熱利用を広めていくこととしています。
セミナー及び先進地調査会の企画・運営に
ついては、那須温泉地球温暖化対策地域協議
会が中心となって提案し、定例会において、
セミナー及び先進地調査会の実施方法等を協
議・決定しました。
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
プラットフォーム構成員による事業の計画
■問合せ先:栃木県
地球温暖化対策課
■問合せ先:栃木県 地球温暖化対策課
・住
所:〒320-8501 栃木県宇都宮市塙田 1-1-20
・住 所:〒320-8501 栃木県宇都宮市塙田1-1-20
・電
話:028-623-3187
・電 話:028-623-3187
11
自然環境保全推進事業
自然環境保全推進事業
佐野市環境ネットワーク会議
× 佐野市
佐野市環境ネットワーク会議 × 佐野市
(3)自然環境保全推進事業(佐野市環境ネットワーク会議 × 佐野市)
■実施期間
■実施期間
平成 23 年 11 月~平成 25 年 3 月
平成23年11月~平成25年3月
■事業費:1,068
千円
■事業費:1,068千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
NPO法人安佐グラウンドワーク、NPO法人
NPO
法人安佐グラウンドワーク、NPO 法人
エコロジーオンライン、EM
エコの会・佐野、
エコロジーオンライン、EMエコの会・佐野、
佐野観光ボランティア友の会、㈱アティク、
佐野観光ボランティア友の会、㈱アティク、
㈲オストコーポレーション北関東、住友大阪
㈲オストコーポレーション北関東、住友大阪
セメント㈱、栃木県砕石工業協同組合、栃木
セメント㈱、栃木県砕石工業協同組合、栃木
県石灰工業協同組合、㈱ダイセキ、みかも森
県石灰工業協同組合、㈱ダイセキ、みかも森
林組合、個人 17 名、佐野市(環境政策課)
林組合、個人17名、佐野市(環境政策課)
環境保全活動の様子
関するイベントやセミナー、講座等を連動す
事業目的
事業目的
ることにより、より効果的な環境啓発を行う
本事業は、佐野市の豊かな自然環境の保全
こととしました。
推進を図り、市民参加のもと、できる人がで
具体的な事業内容
具体的な事業内容
きることから自然環境の保全のために行動す
るきっかけとすることを目的として実施され
1. 先進地視察
ました。多様な主体間で構成される佐野市環
東京都の NPO 法人すぎなみ環境ネットワ
境ネットワーク会議が主体となって、地球温
ークの視察を行い、本事業の実施や本会議の
暖化防止や3R、地域の自然を学ぶイベント
組織運営を行う際の参考としました。
や学習会等と不法投棄ごみやポイ捨てごみ回
2. 「地球温暖化防止」推進のための環境イ
収の美化活動等を企画・実施しました。
ベント“クールアースデー in SANO”
平成 24 年 7 月 1 日佐野駅前交流プラザ
実施までの経緯
実施までの経緯
ぱるぽーと周辺で開催しました。会場では、
市の環境行政との協働による取組を進める
地球温暖化防止に関するエコブース等を企
にあたって、同会議の運営委員会で事業内容
画・運営し、環境に関する意識啓発を実施し
を検討した結果、様々な環境に関するテーマ
ました。また、特別セミナーとして「森林(も
の中から誰もが参加できる美化活動をメイン
り)の可能性を探る」と題して、森林資源の
に取り上げることとしました。併せて環境に
有効利用などについて、宮城県登米町森林組
12
7. 唐沢山美化活動
合の竹中雅治氏より講演をいただきました。
唐沢山県立自然公園においてハイキング及
3. こどもの国環境エコ教室
び登山口美化活動を実施しました。
佐野市こどもの国こどもの森の工作教室に
8. 協働事業のフォローアップ
て、EM 菌を利用した泥団子づくりから水の
大切さを学ぶ「魔法の泥団子教室」と森の資
協働事業の成果等をホームページで情報発
源を利用した「親子木工体験教室」を開催し
信し、自然環境の保全に対する意識啓発を図
ました。
りました。
4. 再生可能エネルギー講演会
事業の成果と活用
事業の成果と活用
「原発を選ばなかった国・デンマークに学
ぶエコスタイル」と題し、ジャーナリストの
これまでの環境行政は行政主体でしたが、
ニールセン北村朋子氏に講演をいただきまし
本事業では、本会議が主体となって企画・運
た。また市内で環境啓発活動等に取り組む女
営に当たりました。本市の豊かな自然環境の
性の皆さんとパネルディスカッションを行い
保全を推進するためには、自然環境を学んだ
ました。
り美化活動に参加する機会を設けるほか、地
5. 再生可能エネルギーワークショップ
球温暖化防止や 3R の推進等も重要であると
考え、環境に関するイベントや講座等を多数
午前中は住友大阪セメント㈱栃木工場の木
開催しました。
質バイオマス発電施設を見学し、午後は、み
かも森林組合において、千葉大学大学院教授
こうしたイベントや講座、美化活動に多く
の倉阪秀史氏と同大学院講師の馬上丈司氏を
の市民が参加し、自然環境の保全のために行
お招きして、
「地域主導のエネルギー革命」と
動するきっかけとなったのではないかと考え
題して講演をいただきました。その後、参加
ています。また、本会議の活動が活性化し、
者をグループに分けてワークショップを行い
認知度も上がり、会員増加にもつながるなど、
ました。
今後の組織運営にもつながりました。
今後も、引き続き本会議主体の企画、運営
6. 「3R」推進のための環境イベント”もっ
を行いながら、会員増加を図るなどして安定
たいないフェア さの”
再生可能エネルギー推進のための「市民発
的な組織運営を目指し、市と連携しながらも
電所を作ろう」セミナーや、
「みかも山の自然
本会議の特色を活かした活動につなげていき
くでじゅう
たいと考えています。
を学ぼう」、
「組手什を使用した親子木工教室」
講座を開催しました。
■問合せ先:佐野市環境政策課
■問合せ先:佐野市環境政策課
・住
所:〒327-0398 栃木県佐野市田沼町 974-1
・住 所:〒327-0398 栃木県佐野市田沼町974-1
・電
話:0283-61-1155
・電 話:0283-61-1155
13
宇都宮市における
宇都宮市における
新しい環境共生型ライフスタイルの提案
新しい環境共生型ライフスタイルの提案
NPO法人宇都宮まちづくり市民工房 × 宇都宮市
NPO 法人宇都宮まちづくり市民工房 × 宇都宮市
(4)宇都宮市における新しい環境共生型ライフスタイルの提案(NPO 法人宇都宮まちづくり市民工房
×
宇都宮市)
■実施期間
■実施期間
平成 23 年 11 月~平成 25 年 3 月
平成23年11月~平成25年3月
■事業費:1,150
千円
■事業費:1,150千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
法人宇都宮まちづくり市民工房、宇
NPO法人宇都宮まちづくり市民工房、宇都
NPO
都宮大学、トヨタウッドユーホーム㈱、
宮大学、トヨタウッドユーホーム㈱、宇都宮
宇都宮市(みんなでまちづくり課)
市(みんなでまちづくり課)
活動の様子
事業目的
事業目的
炭素型住宅地など、企業を中心に、ハード面
東日本大震災発生により、これまで平穏に
トフォームのメンバーで、どのような提案が
過ごすことができた都市生活の場や身近な居
できるのか(方向性・到達点)について考え
住環境が、広域的な災害時には非常に脆弱で
る時間に大半を要しました。
を重視した取組が進んでいる中、このプラッ
あることが顕在化しました。その結果、従来
具体的な事業内容
具体的な事業内容
の経済活動優先、効率第一主義に基づく社会
から、環境と共生した持続可能な社会への転
NPO 法人宇都宮まちづくり市民工房は、
換が、関心を集めつつあります。このような
平成 22 年から、トヨタウッドユーホーム㈱、
転換期だからこそ、宇都宮市における新しい
宇都宮大学と協働で、
「宇都宮におけるエコな
環境共生型ライフスタイルを提案することが
暮らしを考える」をテーマに事業を実施しま
重要であると考え、本事業では、市民意識の
した。その後も継続する予定でしたが、東日
醸成や地域ニーズ把握の取組を通した提案を
本大震災により中断してしまい、平成 24 年
行いました。
度に再開しました。再開するにあたり、NPO
法人宇都宮まちづくり市民工房と宇都宮市が
実施までの経緯
実施までの経緯
中心となってプラットフォームを形成し、環
環境を配慮した住民の暮らし方や様々な取
境と共生した持続可能な社会を実現するため、
組の意識が高まり、太陽光パネルの設置や低
地域の特性を考慮した環境共生型ライフスタ
14
イルの提案を行いました。
した。
1. 勉強会の開催
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
先進事例として、低炭素エコタウン「エコ
ライフスクエア三島きよずみ」や東京都府中
プラットフォームには、大学・企業・NPO・
市にある「長寿命環境配慮住宅モデル事業『園
行政の4者が参画し、大学の持つ先駆的な研
路がつむぐ庭物語』ソーラータウン府中」な
究内容や学会等のネットワーク、学生の若い
どの見学をしました。また、
「里山長屋暮らし
力、企業の持つ専門的・実践的な知識、NPO
の藤野プロジェクト」や「横浜 MINA GAR
の持つコーディネート力など、それぞれの持
DEN」等、環境に配慮した取組について勉強
ち味を十分に活用しました。また、環境に配
会を開催しました。併せて環境に配慮したエ
慮した暮らし方の中に、
「宇都宮らしさをどの
ネルギー自立型の住まいづくり・まちづくり
ように出すか」
「誰にでもできる取組であるか」
について、建築分野やコミュニティ分野の専
「地域のコミュニティの発展を目指せるか」
門家の方を講師に、基調講演やパネルディス
を考慮した提案になるよう工夫しました。
カッションを行いました。さらには、宇都宮
の特性や地域性を考慮したエコな取組につい
事業の成果と活用
事業の成果と活用
てワークショップを通して意見交換を行いま
勉強会やワークショップを通じて、多くの
した。
方と意見交換を実施したことにより、環境(エ
2. ワークショップの開催
コ)について考えるよい機会となりました。
住宅模型や省エネ機器を利用したテーマご
また、宇都宮の特性や地域性を生かし、新た
とのワークショップを実施しました。
な住宅地を想定した環境と共生した取組とし
3. モデル CG 製作
て、これから目指すべきライフスタイル(自
環境共生モデルを分かりやすく見せるため
立電源付集会所、農園・菜園、コミュニティ
の CG を制作しました。
空間の活用など)をまとめ、提案することが
4. シンポジウム(成果発表会)の開催
できました。
環境共生型ライフスタイルを提案するシン
今後は、プラットフォームメンバーの広報
ポジウムを開催し、住宅地における環境に配
機能を十分に活用し、住民の環境に対する意
慮した設備利用、シェアリング、コミュニケ
識醸成につなげることにより、多くの方々の
ーション空間を利用した取組など、宇都宮ら
環境に関する意識・知識が高まることを期待
しさを踏まえた調査・研究の成果を発表しま
しています。
■問合せ先:宇都宮市みんなでまちづくり課
■問合せ先:宇都宮市みんなでまちづくり課
・住
所:〒320-0818 栃木県宇都宮市旭 1-1-5
・住 所:〒320-8540 栃木県宇都宮市旭1-1-5
・電
話:026-632-2287
・電 話:028-632-2287
15
リピーター創出事業
リピーター創出事業
~那珂川町の交流人口増加に向けて~
~那珂川町の交流人口増加に向けて~
那珂川町観光協会 × 那珂川町
那珂川町観光協会
× 那珂川町
(5)リピーター創出事業
~那珂川町の交流人口増加に向けて~(那珂川町観光協会
× 那珂川町)
■実施期間
■実施期間
平成 23 年 9 月~平成 25 年 3 月
平成23年9月~平成25年3月
■事業費:1,237
千円
■事業費:1,237千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
(公財)栃木県産業振興センター、那珂川
(公財)栃木県産業振興センター、那珂川
町観光協会、那珂川流 域活性化連絡協議
町観光協会、那珂川流域活性化連絡協議会、
会、星の見える丘農園、那珂川町商工会青
星の見える丘農園、那珂川町商工会青年部、
年部、富山舟戸いわうちわ保存会、金谷郷
富山舟戸いわうちわ保存会、金谷郷づくり
づくり会、ボランティア盛谷協議会、
NPO
会、ボランティア盛谷協議会、NPO
法人山
法人山野草保存会、久那瀬農地水環境保全
野草保存会、久那瀬農地水環境保全会、那
会、那珂川町(商工観光課、農林振興課)
珂川町(商工観光課、農林振興課)
那珂川ぷらっとクーポンとチラシ
様化し、そういったニーズに的確に応えるた
事業目的
事業目的
めには、さらなる工夫が必要です。
那珂川町には、馬頭温泉郷や美術館(もう
那珂川町観光協会と那珂川町を中心にプラ
ひとつの美術館、広重美術館、いわむらかず
ットフォームを構成し、那珂川町の交流人口
お絵本の丘美術館)、清流那珂川に代表される
増加に向けて協議検討を重ね、協働事業を企
自然など、多くの地域資源を有しています。
画・実施しました。
那珂川町の魅力を再発見し、それを発信する
具体的な事業内容
具体的な事業内容
ことで、町の良さを知ってもらい、町を訪れ
る人を増やすことが重要となります。
1. 花事業
そこで、本事業を通じ、確実にリピーター
那珂川町は季節ごとに花や山野草を楽しめ
を増やすとともに、定住につなげるため、平
る街であり、それぞれの団体がその維持管理
成 23 年比で観光客入込数 5%増を目標に掲
に努めています。しかし、一方で、来町する
げ、事業に取り組みました。
方にとっては、目的地の位置関係がわかりづ
実施までの経緯
実施までの経緯
らく、不便をきたしていました。それらの課
近年、那珂川町における観光客入込数は減
岩団扇、ポピーなど)を掲載したパンフレッ
少しています。景気低迷による旅行離れも増
トを作成しました。また、一緒に食事も楽し
えている中、観光客が求めるニーズは年々多
んでもらうために、八溝蕎麦を取り扱う店舗
題を解消すべく、花の見どころ(カタクリ、
16
も掲載し、1 日を那珂川町で過ごせる工夫も
いうテーマについて、事業を企画し実施して
施しました。
きました。那珂川ぷらっとクーポンは、町内
2. 体験型事業
のおみやげ品やサービスに利用でき、限定
那珂川町が有する様々な資源を活かして、
100 セットは完売し、町外の人に那珂川町を
都市住民との交流事業を企画すべく議論を重
PR することができました。花と蕎麦のパン
ねました。群馬県中之条町への先進地視察研
フレット「花めぐり蕎麦めぐり」作成事業で
修を行いました。事業実現は、平成 25 年度
は、那珂川町が誇る花や山野草と、特産品の
を目指します。
八溝蕎麦を同時に紹介した画期的なパンフレ
3. 那珂川ぷらっとクーポン事業
ットを作成し、花処や蕎麦処、道の駅等に配
那珂川町の特産品や資源を活かしたサービ
置することで、町内観光資源のネットワーク
スをお得な値段で楽しめるクーポンを 100
の強化が図れました。
部発行し、何度も町を訪れていただける仕組
本事業の目標である平成 23 年比で観光客
みづくりを行いました。発売当初は認知度不
入込数 5%増はまだ集計されていないため分
足もあり、なかなか売れ行きがかんばしくな
からないものの、那珂川ぷらっとクーポンと
か っ た の で す が 、 新 聞 や ラ ジ オ ( RADIO
花と蕎麦のパンフレット「花めぐり蕎麦めぐ
BERRY)で広報・宣伝した結果、総額 50
り」による集客は相当数ありました。
万円分を用意していたクーポンは完売し、利
また、本事業を通じて、各団体の活動意欲
用率も 98%を越え、一定の成果を得ること
は増し、プラットフォームの基本である、ま
ができました。
ずは自分たちの活動をしっかりすることの大
切さを改めて認識できました。参画団体は一
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
様に本事業を高評価しており、町としても、
協議を進めるにあたり、個々で活動してき
引き続き多様な主体による協議の場を創出し、
た各団体が、プラットフォーム構成団体にな
課題解決に向け、住民と連携しながら継続的
ることで、関係性が深まり、それぞれが持つ
に支援していきます。
ノウハウや知恵を持ち寄ることができました。
事業の成果と活用
事業の成果と活用
多様な主体によるプラットフォームを形成
し、
「那珂川町の交流人口の増加に向けて」と
■問合せ先:那珂川町企画財政課
■問合せ先:那珂川町企画財政課
・住
所:〒324-0692 栃木県那須郡那珂川町馬頭 409
・住 所:〒324-0692 栃木県那須郡那珂川町馬頭409
・電
話:0287-92-1114
・電 話:0287-92-1114
17
とちぎの農村景観と食文化を素材とする
とちぎの農村景観と食文化を素材とする
ルーラルツーリズムの基盤づくりと実践策
ルーラルツーリズムの基盤づくりと実践策
とちぎ協働デザインリーグ × 栃木県
とちぎ協働デザインリーグ
× 栃木県
(6)とちぎの農村景観と食文化を素材とするルーラルツーリズムの基盤づくりと実践策(とちぎ協働デザインリーグ ×
栃木県)
■実施期間
■実施期間
平成 24年1月~平成 25年3月
平成24年1月~平成25年3月
■事業費:5,000
千円
■事業費:5,000千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
法人ふ
とちぎ協働デザインリーグ、NPO法人ふる
とちぎ協働デザインリーグ、NPO
るさと、NPO
法人とちぎグリーンエージ
さと、NPO法人とちぎグリーンエージェン
ェント、宇都宮大学工学部建築計画研究
ト、宇都宮大学工学部建築計画研究室、栃
室、栃木県(農村振興課)
木県(農村振興課)
モニターツアーの対象地・都賀の里
事業目的
事業目的
振興課と協働で検討することにしました。ま
本事業は、豊かな田園風景と食文化に恵ま
等の活動支援をミッションとしていることか
れた栃木県の特徴を組み合わせることにより、
ら、
本事業の主旨に沿う活動をしている NPO
新たなルーラルツーリズム(農業体験や農村
法人2団体との協働も図ることとしました。
た、とちぎ協働デザインリーグは、県内 NPO
滞在を楽しむ旅)の魅力を県内外に発信する
具体的な事業内容
具体的な事業内容
ための基盤づくりと実践策を提案することを
目的としました。
1. 農村景観と食文化を素材とするルーラル
ツーリズムの検討
実施までの経緯
実施までの経緯
(1) 「とちぎ食の回廊」と「とちぎのふるさ
本事業のきっかけとなった「とちぎのふる
と田園風景百選」を重ね合わせた県域レ
さと田園風景百選」事業は平成 22 年度から
ベルのマッピング→レイヤードマップ
実施されました。その中で、当事業の実行委
(重ね合わせ地図)の作成
員会及び選定委員会から、百選事業の効果を
(2) ルーラルツーリズムに関する広報戦略の
どのように波及させていくのかという意見が
現状と課題把握
ありました。そこで、本事業では先行して選
(3) 地域別、季節別のルート作成
定されていた「とちぎ食の回廊」を重ね合わ
(4) 公共交通の利便性把握
せたルーラルツーリズムの実践策を、県農村
(5) 「田園風景と食文化を育むとちぎの里め
18
ぐりモニター会議」を設置、モデル事例
事業の成果と活用
事業の成果と活用
地区について評価の機会を設けました。
 食の回廊と関連情報及び田園風景百選認定
2. モデル事例地区におけるルーラルツーリ
地の情報を 1 つに重ね合わせることで、地
ズムの実践策の検討
域別・季節別の選択を容易にしました。
(1) 栃木県「美しい田園風景協働保全支援事
 「とちぎの里めぐり」に関する広報の現状
業」の採択地区に関する情報収集
と課題把握(新聞、ラジオ・テレビ取材等)
(2) モデル事例地区調査とルーラルツーリズ
を行い、多様な関連情報の整理をしました。
ムの提案
(3) ルーラルツーリズムの先進事例調査
 11 の地域別にバス停留所を記載した地図
 長野県東御市海野宿-伝統的宿場景観
を作成して、田園風景百選認定地等へ行き
 長野県伊那市-住民主体の農村景観形成
やすくする工夫をしました。
 モニターツアーとワークショップを開催し
 長野県小布施町-景観まちづくりのモデル
 三重県伊勢市横輪-山里の食と風景形成
て、利用者の立場での食と風景についての
3. フォーラム「田園風景と食文化を育むと
感想を整理することができました。
 2 カ年にわたる本事業の総括として、前記
ちぎの里めぐり」の開催
フォーラム」を実施しました。
(参加約 80
田園風景についての講演、NPO によるツ
名)
ーリズム実践報告を行いました。
これからの課題は以下のとおりです。
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
 食と風景に関連する情報は多様ですが、個
 本事業のテーマに関連する既存情報をもれ
別化されており、これらをネットワーク化
なく収集し、事業の成果に反映させること。
によりルーラルツーリズムの効果をさらに
 県行政担当、関連 NPO、モデル調査地区、
向上させます。
 歩くこと(エコツアー)を原則とする小範
モニターツアー対象地区等との連携・協働
を促進するように努めること。
囲の里めぐりルートを数多く提供します。
 モニター会議にワークショップ方式を採り
地域を訪れるひと(ゲスト、ビジター)をも
入れ、参加者の率直な意見を引き出すこと。
てなす側(ホスト、地元)のホスピタリティ
 「とちぎの田園風景写真コンテスト」事業
(接遇)の質を高めます。
の成果をフォーラムにも活かすようにする
こと。
■問合せ先:とちぎ協働デザインリーグ
■問合せ先:とちぎ協働デザインリーグ
・住
所:〒320-0032 栃木県宇都宮市昭和 2-2-7 とちぎボランティア NPO センター内
・住 所:〒320-0032 栃木県宇都宮市昭和2-2-7 とちぎボランティアNPOセンター内
・電
話:028-623-3455
・電 話:028-623-3455
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とちぎの食と景観を活かした地域づくり
とちぎの食と景観を活かした地域づくり
まんま共和国
× 栃木県
まんま共和国 × 栃木県
(7)とちぎの食と景観を活かした地域づくり(まんま共和国 × 栃木県)
■実施期間
■実施期間
平成 24 年 10 月~平成 24 年 12 月
平成24年10月~平成24年12月
■事業費:3,028
千円
■事業費:3,028千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
まんま共和国、食の街道協議会のメンバーによ
まんま共和国、食の街道協議会のメンバーに
行ってみよう!食べてみよう!「とちぎ食の回廊」と
より構成される団体(宇都宮餃子ベジフル街
り構成される団体(宇都宮餃子ベジフル街道、日
道、日光例幣使そば街道、いい芳賀いちご夢
光例幣使そば街道、いい芳賀いちご夢街道、とち
街道、とちぎ渡良瀬いちご・フルーツ街道、
ぎ渡良瀬いちご・フルーツ街道、歴史とロマンの
歴史とロマンのかんぴょう街道、たかはら山
かんぴょう街道、たかはら山麓水街道、
八溝そば
麓水街道、八溝そば街道、
那須高原ミルク街
街道、 那須高原ミルク街道、那珂川あゆ街道、
道、那珂川あゆ街道、足利佐野めんめん街道)
「とちぎのふるさと田園風景百選」フェアの様子
栃木県(農村振興課)
足利佐野めんめん街道)、栃木県(農村振興課)
「とちぎのふるさと田園風景百選」フェ
事業目的
事業目的
ア”の開催
本事業では、県内に 10 箇所ある各食の街
平成 24 年 11 月 11 日に宇都宮市オリオ
道への誘客促進や、県内農村地域の魅力の一
ン通り市民広場にて“行ってみよう!食べて
層の周知を図り、地域住民の「とちぎ食の回
みよう!「とちぎ食の回廊」と「とちぎのふ
廊」や「とちぎのふるさと田園風景百選」に
るさと田園風景百選」フェア”を開催しまし
対する認知度を高めることを目的としました。
た。当日は、県内 10 の食の街道の特産品展
実施までの経緯
実施までの経緯
示販売やとちぎのふるさと田園風景百選パン
関係団体、関係機関先、担当者への個別ヒ
道や田園風景百選の紹介映像の放映等々を行
アリングから、
「とちぎ食の回廊」や「とちぎ
いました。開催の様子は映像で収録し、その
のふるさと田園風景百選」に対する地域住民
後、イベント実施状況記録として編集・保存
の認知度向上に伴った、各食の街道へ誘客促
版 DVD を 20 枚制作しました。
フレットの配布、大型映像装置による食の街
進への課題を把握し、事業を企画しました。
同フェア開催にあたっては、県内各食の街
道協議会の事務局・担当者へのヒアリング等
具体的な事業内容
具体的な事業内容
を実施しました。また、田園風景百選のオリ
1. 県都におけるイベント“行ってみよう!
ジナル T シャツや各種映像コンテンツ、事前
食べてみよう!「とちぎ食の回廊」と
告知用リーフレット(5,000 枚)を作成しま
20
した。さらには、東京スカイツリーや浅草駅、
を各種イベント等で着用することにより、お
池袋駅、大宮駅、柏駅、新越谷駅、横浜市役
金をかけない動く広告塔を現出し、
「とちぎの
所前に設置されている映像表示機を使用した
田園風景」の PR 等をしました。
デジタルサイネージ(電子広告)による首都
このように構成団体のおのおのが持ってい
圏向け情報発信活動を行いました。
る経営資源や知恵、デジタルサイネージ(電
2. 映像コンテンツの制作
子広告)をうまく活用することにより、お金
県内 10 箇所ある各食の街道と田園風景百
をかけなくても、効果が出る活動を心がけま
選を併せて紹介する各街道 3 分以上の映像コ
した。
ンテンツを DVD として 10 枚作成しました。
事業の成果と活用
事業の成果と活用
3. 食の回廊 PR ブックの制作
各食の街道協議会の会員店と協働した食の
「とちぎ食の回廊」と「とちぎのふるさと
回廊 PR ブックを作成しました。
田園風景百選」フェアでは、集客数 4,000
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
余名を数え、また制作した各種映像コンテン
フェアの開催にあたっては、より多くの
表示機を有効活用し、その PR 目的を十二分
ツを会場に設置されている 210 インチ映像
人々に「とちぎ食の回廊」と「とちぎのふる
に果たすことができました。
さと田園風景百選」の周知を図れるように、
また、同事業で作成された成果物の各種映
栃木県商工会連合会主催のイベント「
“スー爺
像コンテンツは、栃木県や各食の街道協議会
サンタ”の軽トラ市」等と連携し、相乗効果
等での再利用・再加工ができるため、各種イ
が得られるようにしました。
ベントでの利用はもとより HP への掲載、協
PR 手法についても、首都圏各地にある大
議会会員への積極的利活用が図れます。
型映像装置によるデジタルサイネージ(電子
それ以外にも、街道名入りのステッカー・
広告)を活用するなど、従来にない手法を取
ミニのぼりセット・テーブル用三角柱 POP
り入れました。また、今回の諸活動を DVD
の作成配布、看板の設置、駅での DVD 放映、
化し、複製を容易にすることにより、多方面
街道名入りのテント・大型懸垂幕の作成等を
にわたり情報を広く発信し、情報を共有しま
行うことにより、有効な PR ができました。
した。さらには、すべてのデザインが異なる
今後も、作成した PR 資材を有効に活用し
102 種類のオリジナル T シャツを作成し、
ながら継続的に PR 活動を行い、農村地域の
各食の街道協議会の構成員に配布し、それら
活性化を図っていきたいと思います。
■問合せ先:栃木県農村振興課
■問合せ先:栃木県農村振興課
・住
所:〒320-8501 栃木県宇都宮市塙田 1-1-20
・住 所:〒320-8501 栃木県宇都宮市塙田1-1-20
・電
話:028-623-2333
・電 話:028-623-2333
21
壬生町干瓢生産振興推進事業
壬生町干瓢生産振興推進事業
壬生町干瓢生産流通推進協議会
× 壬生町
壬生町干瓢生産流通推進協議会 × 壬生町
(8)壬生町干瓢生産振興推進事業(壬生町干瓢生産流通推進協議会 × 壬生町)
■実施期間
■実施期間
平成 23 年 12 月~平成 25 年 3 月
平成23年12月~平成25年3月
■事業費:3,028
千円
■事業費:3,028千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
壬生町干瓢問屋組合、壬生町農業委員会、
壬生町干瓢問屋組合、壬生町農業委員会、
生産者、JA
しもつけ、壬生町商工会、壬
生産者、JAしもつけ、壬生町商工会、壬
生町(農政課)
、栃木県(下都賀農業振興
生町(農政課)、栃木県(下都賀農業振
事務所)
興事務所)
壬生町かんぴょう伝来 300 年記念祭の様子
事業目的
事業目的
伝統ある優れた食文化の継承を図るとともに、
栃木県の代表的な特産品である干瓢が、当
時の壬生城主である鳥居忠英により滋賀県甲
具体的な事業内容
具体的な事業内容
賀市から正徳 2 年(1712 年)に壬生町に伝
壬生町干瓢生産流通推進協議会を活用した
えられてから平成 24 年で 300 年を迎えた
プラットフォームを構成し、下記事業を実施
ことを機に、さらなる干瓢の生産振興を図る
しました。
ための事業を実施しました。併せて平成 23
1. 壬生町かんぴょう伝来 300 年記念祭
干瓢の生産振興を推進することとしました。
年 3 月 11 日に発生した東日本大震災及び福
平成 24 年 8 月 11~12 日の 2 日間にわ
島第一原子力発電所事故による栃木県農産物
たり、みぶハイウェーパークにて開催し、延
に対する風評被害からの復興を目的としまし
べ約 2 万人の方にご来場いただきました。記
た。
念祭では、壬生町出身で平成 23 年から壬生
実施までの経緯
実施までの経緯
町干瓢大使を務めているフォークシンガーの
近年、干瓢生産を取り巻く環境は、輸入品
るクイズ大会、干瓢音頭保存会など、様々な
の増加や生産者の高齢化、後継者不足等年々
ステージショーを実施しました。また、機械
厳しくなってきています。栃木県の代表的な
や手カンナによる干瓢剥き体験、郷土料理の
特産品である干瓢が伝来して 300 年という
無料配布を行い、干瓢について県内外の方々
節目を迎えるにあたり、干瓢の素晴らしさ、
に広く PR を行いました。
サトウヒロコさんのライブや、干瓢にまつわ
22
2. 農商工連携推進に関する講演会
賞作品 7 点のレシピを中心に、干瓢の保存方
講師に㈱ただいま代表取締役社長の佐藤翼
法などを載せたレシピ集を作成・配布し、PR
氏をお招きして「農商工連携による地元農産
活動を行いました。
物の利活用について」との演題で、ご講演を
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
いただきました。
参加者からは、地元農産物の生産振興及び
普段食べている干瓢がどのように生産され
消費拡大による地域活性化を図るヒントを得
ているかあまり知られていないことから、干
ることができたとの声が寄せられました。
瓢剥きの生産工程を体験してもらいました。
3. かんぴょう伝来 300 年記念事業
また、講演会の実施により干瓢が優れた健康
観光地域連携事業として、鬼怒川・川治温
食品であるとの認識を深めていただきました。
泉との共同 PR として、旅館での食事に干瓢
を活用してもらい、同事業の周知を行いまし
事業の成果と活用
事業の成果と活用
た。また、町のお祭り等にて干瓢を使った郷
本事業の実施により、干瓢の生産振興や消
土料理の無料配布を行いました。さらにゆう
費拡大を図ることができました。また、干瓢
がおの実を利用した新たなメニュー開発を依
の歴史や干瓢が栄養に優れた食品であること
頼し、学校給食や料亭等にて提供しました。
を再認識でき、町民の愛郷心を育てることも
また、記念大会、健康福祉まつり、ゆうがお
できました。
マラソン大会に大使を派遣し、干瓢伝来 300
今後も生産者の高齢化と生産量の減少が進
年の PR を行いました。
む中、需要拡大に向けた干瓢の新たな生産方
他にも、干瓢伝来 300 年の記念事業の一
式及び新商品開発の取組を推進し、流通等の
環として「とちぎ・かんぴょう伝来 300 年
活性化を図っていきます。
記念かんぴょう料理コンテスト」を開催しま
した。
4. かんぴょう PR 事業
東京スカイツリーのとちまるショップにお
いて、県外の方向けに PR 活動を行いました。
また、平成 24 年 6 月 25 日「道の駅しも
つけ」で行われた「とちぎ・かんぴょう伝来
300 年記念かんぴょう料理コンテスト」の入
■問合せ先:壬生町農政課
■問合せ先:壬生町農政課
・住
所:〒321-0292 栃木県下都賀郡壬生町通町 12-22
・住 所:〒321-0292 栃木県下都賀郡壬生町通町12-22
・電
話:0282-81-1839
・電 話:0282-81-1839
23
わがまちへの誇りと郷土愛の醸成事業
わがまちへの誇りと郷土愛の醸成事業
姿川地区まちづくり協議会
× 宇都宮市
姿川地区まちづくり協議会 × 宇都宮市
(9)わがまちへの誇りと郷土愛の醸成事業(姿川地区まちづくり協議会
×
宇都宮市)
■実施期間
■実施期間
平成 23 年 9 月~平成 25 年 3 月
平成23年9月~平成25年3月
■事業費:1,210
千円
■事業費:1,210千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
姿川地区まちづくり協議会、姿川地区歴
姿川地区まちづくり協議会、姿川地区歴
史と文化の会、姿川中央小学校、姿川第
史と文化の会、姿川中央小学校、姿川第
一小学校、姿川第二小学校、新田小学校、
一小学校、姿川第二小学校、新田小学
宇都宮市、㈲正栄社印刷所
校、宇都宮市、㈲正栄社印刷所
副読本 「ふるさと再発見 わたしたちの姿川」
しました。
事業目的
事業目的
実施までの経緯
実施までの経緯
姿川地区では、地域が目指す 10 年後の地
域像の基本構想「姿川地区将来ビジョン」が
姿川地区には貴重な歴史・文化的な地域資
平成 23 年度に策定されました。同ビジョン
源が存在していますが、地域住民には十分に
を進めるにあたり、
「まちづくり」を自然や歴
認知されているとは言えないことから、地区
史、安心・安全など6つの分野に分け、それ
内の発掘調査などの成果を一堂に集めた展示
ぞれの分野でプラットフォームを構築し、地
会や講演会を開催し、さらには地域の歴史的
域の特色あるまちづくり事業を展開していま
文化財などの地域資源の紹介のほか、サイク
す。本事業では同地区に多数存在しながらも
リングマップなども取り入れたガイドブック
十分に周知されていない歴史的文化財や、ゆ
を作成することとしました。また、小学生向
かりのある文化人などの貴重な地域資源を、
け副読本を作成し、地域住民の方々に広く発
住民に広く発信することによって、地域への
信していくこととしました。
誇りや郷土愛の醸成を図ることを目的としま
した。また併せて、地域での共通の話題を提
具体的な事業内容
具体的な事業内容
供することにより、世代を超え、同ビジョン
地域の方々や地元の学校関係者と協働し、
に掲げたアイデンティティのひとつ「自然と
姿川地区の学校の教材副読本や歴史文化財ガ
歴史を大切にし、新しい文化を創造する住み
イドを作成し、あらゆる世代での郷土愛の醸
やすいまちづくり」に寄与することも目的と
成を図りました。また、地区内の小中学校の
24
協力をいただき、校外学習の際に歴史文化財
をコースに取り入れたウォーキングマップな
への散策を組み入れ、実際に触れる機会の創
ど、多角的に興味関心を高める内容を盛り込
出を図りました。
む工夫をしました。
1. 小学生向け副読本
3. 歴史展の開催
小学校の総合学習用のテキストとしてや土
地区内の歴史を知るきっかけとすることを
曜講座、授業や子ども会の行事において活用
目的に、平成 23 年度は「掘り出された姿川
してもらうことを目的に、学校と地区が協働
の歴史展」と「記念講演会」、平成 24 年度は
して、姿川地区内の歴史文化財やゆかりのあ
「姿川の川上澄生と村の版画展」を開催しま
る人物を盛り込んだ小学生向け副読本「ふる
した。
さと再発見
私たちの姿川」を 1500 冊作成
し、同地区小学校 4 年生以上の児童に配布し
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
ました。制作にあたり、子どもたちに自分た
ガイドブックと小学生向け副読本を編集す
ちで姿川地区について調べる意欲を持たせる
るにあたり「姿川地区歴史と文化の会」の会
ことができるよう、易しい言葉を使うととも
員をそれぞれ専門分野に分けました。ガイド
に、写真や図表などを多く取り入れ視覚的に
ブックについては、地域の文化財ボランティ
わかりやすくする工夫をしました。
アの方を中心に、小学生向け副読本について
副読本を制作する過程で資源の洗い出しな
は、地区内の学校教員を中心とした編集委員
どを行った結果、改めて編集メンバーも貴重
会を結成し、作成にあたりました。
な歴史文化的な地域資源について知識を深め
事業の成果と活用
事業の成果と活用
ることができました。
2. ガイドブック(姿川さんぽ)
本事業の実施により、地域住民に、改めて
「ふるさと」への誇りと愛着を再認識してい
ただく機会となりました。特に子どもたちの
郷土愛を育む機会ともなりました。今後も、
本事業で作成したガイドブックや副読本を活
用し、
「姿川地区将来ビジョン」の達成に向け
同地区の広報発信を目的に、各種イベント
て努力していきたいと思います。
などでも活用できるガイドブックを作成しま
した。作成にあたって同地区内の歴史文化財
■問合せ先:姿川地区まちづくり協議会(姿川地区歴史と文化の会)
■問合せ先:姿川地区まちづくり協議会(姿川地区歴史と文化の会)
・住
所:〒321-0151 栃木県宇都宮市西川田町 805-1 (姿川地区市民センター内)
・住 所:〒321-0151 栃木県宇都宮市西川田町805-1(姿川地区市民センター内)
・電
話:028-658-1594
・電 話:028-658-1594
25
新市の一体感の醸成
新市の一体感の醸成
NPO 法人ハイジ × 栃木市
NPO法人ハイジ × 栃木市
(10)新市の一体感の醸成(NPO 法人ハイジ × 栃木市)
■実施期間
■実施期間
平成 23 年 9 月~平成 25 年 3 月
平成23年9月~平成25年3月
■事業費:1,214
千円
■事業費:1,214千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
法人ハイジ、TOSS 下野教育サーク
NPO法人ハイジ、TOSS下野教育サーク
NPO
ル、栃木市観光ボランティア協会、大平町
ル、栃木市観光ボランティア協会、大平町観
観光案内ボランティアの会、とちぎアマチ
光案内ボランティアの会、とちぎアマチュア
ュアビデオライブラリー、
NPO 法人ふるさ
ビデオライブラリー、NPO法人ふるさと、
と、西方町文化財愛護ボランティア、ネッ
西方町文化財愛護ボランティア、ネットワー
クとちぎ、ケーブルテレビ㈱、栃木市(地域
トワークとちぎ、ケーブルテレビ㈱、栃木
まちづくり課)
市(地域まちづくり課)
渡良瀬遊水地を巡っている様子
事業目的
事業目的
をお願いし、参加者と一緒にウォーキングを
市町合併後の新市においては、それぞれの
ました。その地域の自然、景観、歴史、文化
地域の特徴や資源を各地域住民が知ることが
に触れ、魅力ある地域資源を活かしたまちづ
重要です。新市の一体感の醸成に向け、各地
くりをしたいと思い、栃木市地域まちづくり
域の資源を再発見できる交流事業等を実施し
課へ相談しました。
するイベントを行っており、これを参考にし
ました。また、市民自らが栃木市全域の名所
また、TOSS 下野教育サークルの「子ども
旧跡を再発見することにより、郷土の素晴ら
観光大使事業」の企画もあり、大人向けと子
しさを市内外にアピールできるよう、観光大
ども向けの両方を実施することとなりました。
使の育成を図りました。
具体的な事業内容
具体的な事業内容
実施までの経緯
実施までの経緯
NPO 法人ハイジと栃木市を中心に、多様
NPO 法人ハイジ理事会で、
「市民が合併し
な主体によるプラットフォームを構成し、新
てよかったと思える栃木市にするには、どう
栃木市の一体感の醸成という地域課題を解決
したらよいか」を話し合いました。以前、
「ネ
するための協働事業を企画し、NPO 等への
ットワークとちぎ」が、平成 22 年に栃木県
委託等により実施しました。
の委託事業「NPO・ボランティア理解促進事
1. 栃木のとちぎ交流事業
業」で、合併した各地域の地元の方に案内人
公募による延べ 145 名の参加者により、
26
栃木市内の名所旧跡を巡る交流事業を 6 回に
の運営を担いました。
わたり実施しました。
事業の成果と活用
事業の成果と活用
2. 栃木のとちぎ交流事業映像記録撮影事業
「栃木のとちぎ交流事業」において、名所
「栃木のとちぎ交流事業」と「子ども観光
旧跡及び交流の様子を撮影しました。
大使事業」の参加者には、これまで交流のな
3. 新栃木市記録映像編集事業
かった地域の人達、子どもたち同士で交流を
NPO が撮影した
「栃木のとちぎ交流事業」
図っていただきました。そして、自分たちの
の記録映像の編集作業を行いました。
住んでいる栃木市に誇りを持ち、積極的に栃
4. めざせ!とちぎふるさと子ども観光大使
木市の素晴らしさを発信することの大切さを
事業
知っていただきました。各地域のプラットフ
公募による延べ 222 名の小学生の参加者
ォームメンバー同士の交流も図ることができ、
により、栃木市内の名所旧跡等を巡る 7 回に
事業を継続する際の協力体制が整いました。
わたる講座を実施しました。その結果、栃木
今後も様々な形での協働事業が期待できます。
市子ども観光大使 41 名が認定されました。
また、
「栃木のとちぎ交流事業」の記録映像は、
5. 協働事業の評価
栃木市の良さを再発見してもらうため、とち
協働事業の評価をするため、プラットフォ
ぎ市民活動推進センターのイベントや、とち
ーム会議を開催し、協働の評価と次年度以降
ぎ協働まつり、各地域のイベント等で放映し
の取組を協議しました。
ます。
「子ども観光大使事業」については、多
くの子どもたちに栃木市の良さを知ってもら
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
え、他の小学校の子どもたち同士が交流をも
プラットフォームの構成メンバーは、栃木
つことができました。
市各地域で活躍している方にお願いし、会議
今後も事業を継続し、地域の魅力を発見・
の場所も各地域で行いました。また、事業企
発信できる人を育て、観光に貢献するととも
画案をメンバーそれぞれが立案し、会議で情
に、地域の人たちが自然に交流し、合併して
報の共有を図りました。
「栃木のとちぎ交流事
よかったと思えるようにしていきたいと思い
業」は、1 回ごと担当制にし、当日の運営、
ます。また、小学生の頃から地域資源に気づ
案内人等への連絡調整等はメンバーが行いま
いてもらうことで、郷土愛を育てていきたい
した。「子ども観光大使事業」は、TOSS 下
と思います。
野教育サークルが各地域の担当と一緒に当日
■問合せ先:NPO
法人ハイジ(とちぎ市民活動推進センターくららの指定管理者)
■問合せ先:NPO法人ハイジ(とちぎ市民活動推進センターくららの指定管理者)
・住
所:〒328-0043 栃木県栃木市境町 19-3(とちぎ市民活動推進センター内)
・所在地:〒328-0043 栃木県栃木市境町19-3(とちぎ市民活動推進センター内)
・電
話:0282-20-7131
・電 話:0282-20-7131
27
下野市の文化保護活用事業
下野市の文化保護活用事業
下野薬師寺ボランティアの会
× 下野市
下野薬師寺ボランティアの会 × 下野市
(11)下野市の文化保護活用事業(下野薬師寺ボランティアの会 × 下野市)
■実施期間
■実施期間
平成 24 年 7 月~平成 25 年 3 月
平成24年7月~平成25年3月
■事業費:1,114
千円
■事業費:1,114千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
下野薬師寺ボランティアの会、下野市観光
下野薬師寺ボランティアの会、下野市観光
ガイドボランティアの会、南河内歴史研究
ガイドボランティアの会、南河内歴史研究
会、しもつけ市を元気にする会、木を知ろ
会、しもつけ市を元気にする会、木を知ろ
う森を知ろう会、下野市教育委員会(文化
う森を知ろう会、下野市教育委員会(文化
課、歴史館)
、下野市(総合政策課)
課、歴史館)、下野市(総合政策課)
下野市史跡まつりでの餅つきの様子
事業目的
事業目的
はじめ市内にある文化財活用事業ということ
下野薬師寺周辺については、近隣に「道の
ランティア団体に協力を求めプラットフォー
駅しもつけ」がオープンしたことなどに伴い、
ムを設置しました。市内にある文化財の活用
市内外の交流人口が増加し、地域観光資源と
というテーマでプラットフォームを設置した
してより一層の活用が望まれています。その
ため、前向きな検討ができました。
で、市内で活動する歴史などに関係があるボ
ため、下野薬師寺を中心とする地域の文化財
具体的な事業内容
具体的な事業内容
を観光資源としてより一層活用するため、既
存イベントの充実や施設設備の充実を図りま
下野薬師寺ボランティアの会と下野市を中
した。また、地域の歴史や自然に触れる機会
心に、多様な主体によるプラットフォームを
を設け、郷土愛や文化財保護の精神を養うこ
構成しました。下野市薬師寺地域の文化保護
とを目的として、史跡まつりのプレイベント
と活用という地域課題を解決するため、プラ
を開催しました。史跡まつりは、前年比 10%
ットフォームにおいて協働事業を企画し、ボ
増を目指しました。
ランティア団体等との協働により実施しまし
た。
実施までの経緯
実施までの経緯
1. 史跡まつりイベント支援
下野薬師寺跡を中心とした事業は、今まで
下野薬師寺跡で開催している史跡まつりに
下野薬師寺ボランティアの会が中心となり単
対する支援、雅楽等のイベントの補助を行い
独で実施してきました。今回は下野薬師寺を
ました。
28
2. 講演会の開催等に伴う支援
プレイベントを含めると前年に比べ 30%以
下野市の歴史に関する啓発のため、下野薬
上来場者が増加し、大きな成果がありました。
師寺関連の講演会を開催しました。
本事業終了後も下野薬師寺歴史館や下野薬
3. 情報発信
師寺ボランティアの会を中心としたイベント
下野市薬師寺周辺のグリーンマップや樹木
等が企画されていますが、プラットフォーム
のプレートを作成し、歴史ばかりではなく自
で集まったメンバーとも協働で事業を開催し
然にも親しんでもらいました。
ていきたいと思います。
4. 歴史館支援(来館者案内・体験事業用備
今後は下野薬師寺跡だけではなく、他の史
品購入)
跡とゆかりのある団体などにも働きかけ、学
プロジェクター・スクリーン・餅つき機・
校や地域と連携し協働で活用を図っていきた
缶バッジ制作キッドを購入しました。
いと思います。その手始めとして、下野国分
5. 事業企画の検討に伴う補助
寺跡が平成 25 年度で史跡整備終了のため、
先進地(房総の村)で研修を実施しました。
今回作成した樹木マップを下野国分寺周辺地
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
域においても作成するなど、史跡と自然環境
を活かした活用を幅広い地域で行っていきた
企画した事業を実施する際に皆で協力した
いと思います。
事業展開ができるよう、それぞれの団体に役
割分担をして行いました。また、文化財だけ
ではなく自然環境などを活かした取組も行い
ました。
事業の成果と活用
事業の成果と活用
史跡まつりでは、一昨年オープンした道の
駅しもつけの研修室を活用し、プレイベント
下野薬師寺周辺樹木マップ
として午前中は二胡の演奏会・午後は下野薬
師寺についての講演会を開催し、それぞれ定
員の 150 名が集まり盛大に開催できました。
また、史跡まつりでは来場者が 1,300 人を
数え、前年に比べ 20%増えました。また、
■問合せ先:下野市文化課
■問合せ先:下野市文化課
・住
所:〒329-0511 栃木県下野市石橋 552-4
・住 所:〒329-0511 栃木県下野市石橋552-4
・電
話:0285-52-1120
・電 話:0285-52-1120
29
「はにしの里」歴史遺産保護事業
「はにしの里」歴史遺産保護事業
はにしの里自然塾
× 壬生町
はにしの里自然塾 × 壬生町
(12)「はにしの里」歴史遺産保護事業(はにしの里自然塾 × 壬生町)
■実施期間
■実施期間
平成 24 年 9 月~平成 25 年 3 月
平成24年9月~平成25年3月
■事業費:1,201
千円
■事業費:1,201千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
はにしの里自然塾、夢・はにしの里協議
はにしの里自然塾、夢・はにしの里協議
会、みぶ埴輪会、壬生町文化財保護審議
会、みぶ埴輪会、壬生町文化財保護審議
会、壬生町(歴史民俗資料館)
会、壬生町(歴史民俗資料館)
先進地視察の様子
は、近年の発掘調査により、
「国内最大級の家
事業目的
事業目的
形埴輪」等が出土したことから、関東近県よ
「はにしの里」と称される羽生田地区には、
り大型バス等で訪れる団体も多くなりました。
古代下毛野国を代表する多くの古墳が築かれ
過去に他県からきた見学バスが脱輪するなど
ています。しかし、地元住民には意外と知ら
の事故があったため、古墳の環境整備、古墳
れていないのが現状でした。そこで、地元住
への案内道標の整備、駐車場の確保など、早
民の方に「はにしの里」の歴史を知っていた
急に整備する必要がありました。
だき、そのうえで史跡等の環境整備を行い、
具体的な事業内容
具体的な事業内容
住民が気軽に地域の文化遺産に触れることが
できる機会を創出するとともに、当該地域の
設置準備段階において古墳の解説・見学会
活性化を図ることを目的としました。
等を行い、地元の歴史遺産に関する再認識の
機会としました。古墳の環境整備、古墳道標
実施までの経緯
実施までの経緯
及び案内板の整備、歴史講座等をはにしの里
以前より、町教育委員会では、町内全域の
自然塾が主体となり実施しました。
史跡(指定を受けた古墳)について、古墳の
1. 古墳環境整備事業
環境整備を進めていました。しかし、羽生田

地区のみ実施されない状況にあり、見学者か
桃花原古墳下草刈り作業【計 2 回、参加
者延べ 41 名】

ら草が生い茂り古墳が見学できない等の苦情
が寄せられていました。また、同地区の古墳
富士山古墳下草刈り作業【計 2 回、参加
者延べ 22 名】
30
していたことを再認識することができました。
また、埴輪作りや古墳からの出土品の見学を
通して古墳に対する関心を深めました。
はにしの里自然塾及び壬生埴輪会は、古墳
説明会や先進地域の古墳の整備状況を見学し
たことにより、地元に残る歴史遺産が全国レ
ベルの文化財であることを認識することがで
下草刈り作業の様子
きました。また研修会等をとおし、地域の人々
2. 文化財案内板整備事業
がふるさとの歴史的遺産を大切にし、後世に

引き継ごうとする意識が芽生えました。
古墳案内の道標の修繕作業【計 3 回、参
加者延べ 16 名】

事業の成果と活用
事業の成果と活用
「はにしの里」古墳群案内板の設置作業
【1 回、参加者 11 名】

以前より、地域住民においても、地元の古
古墳解説書収納箱の設置作業【1 回、参
墳をきれいにしたいという願望はありました
加者 10 名】
が、なかなか実行できませんでした。本事業
3. 「はにしの里」歴史講座の開催
を契機に、地元の有志が中心となり、各団体

埴輪作り教室の開催【参加者 22 名】
が、結束し実行することができたことが大き

羽生田地区古墳出土資料の見学会の開催
な成果といえます。
【参加者 9 名】

また、インターネット上などの口コミサイ
古墳出土資料の見学
トでは、管理が行き届かない古墳として、不
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
名誉な紹介がなされてきました。本事業によ
羽生田地区の住民は、自分たちのふるさと
備、古墳解説案内箱の設置等を行っていく予
り、古墳の草刈り、古墳案内道標の修繕、整
にある古墳について、興味はあるが、古墳の
定です。
実態、さらには歴史的遺産としての価値につ
いてはあまり知らない状況にありました。そ
こで、最初に、群馬県高崎市にある当時の姿
に復元された古墳へ見学に出向くことで、羽
生田地区にも想像を絶する壮大な古墳が存在
■問合せ先:壬生町生涯学習課
歴史民俗資料館
■問合せ先:壬生町生涯学習課 歴史民俗資料館
・住
所:〒321-0292 栃木県下都賀郡壬生町通町12-22
・住 所:〒321-0292 栃木県下都賀郡壬生町通町12-22
・電
話:0282-82-8544
・電 話:0282-82-8544
31
懐かしい “ふるさと とちぎ”
回想事業
懐かしい“ふるさと
とちぎ”回想事業
下野民俗研究会
× 栃木県
下野民俗研究会 × 栃木県
(13)懐かしい“ふるさと とちぎ”の回想事業(下野民俗研究会 × 栃木県)
■実施期間
■実施期間
平成 24 年 9 月~平成 25 年 3 月
平成24年9月~平成25年3月
■事業費:3,000
千円
■事業費:3,000千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
下野民俗研究会、宇都宮メディアアーツ
下野民俗研究会、宇都宮メディアアーツ
専門学校、随想舎、下野新聞社、那須塩
専門学校、随想舎、下野新聞社、那須塩
原市(那須野が原博物館)
、栃木県(総合
原市(那須野が原博物館)、栃木県(総合
政策課、県民文化課、美術館、博物館)
、
政策課、県民文化課、美術館、博物館)、
栃木県教育委員会(文化財課、文書館)
栃木県教育委員会(文化財課、文書館)
懐かしい”ふるさと とちぎ”回想展の様子
の愛着を深め、誇りと自信を持って今後の郷
事業目的
事業目的
土づくりに活かせるよう意識の高揚を図るこ
本事業は県民文化の更なる振興とともに、
とはできないかと考えました。
県民が“ふるさと とちぎ”への愛着を深め、
具体的な事業内容
具体的な事業内容
誇りと自信を持って郷土づくりに取り組める
よう、意識の高揚を図ること目的とします。
1. 懐かしい”ふるさととちぎ”回想展の開催
平成 25 年 2 月 16 日から 3 月 17 日まで、
実施までの経緯
実施までの経緯
県庁舎内 3 会場で開催され、期間中合わせて
時の流れの中で、未来に継承すべき文化的
28,231 名が来場しました。写真、絵はがき、
価値のある品々が、適切に管理されず散逸・
ポスター・チラシ、レコード、看板等が展示
廃棄されているケースが発生しており、文化
された会場に多くの方が訪れ、県庁の理解・
振興の観点から大変な損失になっています。
認知度を高めるきっかけにもなりました。
一方、本県は歴史・伝統・文化・産業と実力
2. 記念催事「昭和の集い」の開催
がありながらも全国的な認知度はとても低く
平成 25 年 2 月 23 日に開催し、137 名
「無名実力県」と指摘されています。これを
の方にご参加頂きました。第一部の「昭和の
払拭するためには、県民各々が本県の魅力を
遊びに挑戦」では、コマを回す高齢者の元気
再認識し、情報発信していくことが大切です。
な姿がとても印象的でした。また、おじいち
そこで、昔懐かしい品々を活用した文化事業
ゃんとそのお孫さんが、福笑いに興じる様子
を通じ、県民が先人たちの築いてきた郷土へ
が地元紙に取り上げられ、大きな反響があり
32
ました。第二部前半の「昭和を懐かしむ」で
について「何を知っているか」
「何ができるか」
は、郷土史に精通する方々から、戦中・戦後
を導きながら議論を展開していきました。そ
の様々な思い出話が語られました。来場者か
のため話題も広がり、企画に厚みが増し、協
らは「郷土への理解を深められ、未来に向け
働の醍醐味を感じることができました。また、
て活かしていこうと思った」との声が寄せら
事業企画に際しては、
「県民参加型」という点
れました。後半の「昭和を歌おう」では、地
にこだわりました。具体的には、県民からお
元の歌手・楽団との昭和メロディの合唱等に
借りしたものを展示することとし、単なる展
より、活気に満ちた時代を懐かしみ、元気を
示会にとどまらぬよう、それらの品々にまつ
出してもらおうとの企画でした。また、アン
わる思い出・エピソードをコメントいただく
コールで合唱した「県民の歌」に「県民とし
よう心がけたり、展示会場での解説員として、
ての誇り」を感じたとの声も寄せられました。
地元のボランティア団体に協力を求めました。
3. ふるさと回想リレー講座の開催
事業の成果と活用
事業の成果と活用
「とちぎの歴史の一幕」をテーマに博物館
や美術館等の専門家による映像を交えた講座
本事業は短期間での運営となりましたが、
を全4回開催し、延べ 157 名が受講しまし
アンケートでも「貴重な品々を大切に保存し
た。受講者からは「知らなかったことが多く
てほしい」等の声が寄せられ、企画した趣旨
大変良かった」等の声が寄せられました。
も伝わり一定の成果が得られました。特に次
4. 懐かしい品々のデータベース化
回開催を望む声が多く、想像以上に昔を懐か
平成 24 年 11 月 15 日から約 1 ヶ月間を
しみたいというニーズがあることを把握でき
募集期間とし、県民から懐かしい品々を募り、
ました。今後は本事業をより生活に身近な市
42 名の方々から 676 点の懐かしい品々が
町単位で実施することにより、歴史・文化を
寄せられました。これらをデータ化し、県内
共有する住民の間の絆も深まり、更なる地域
博物館等と情報共有を図りました。
活性化につながるものと期待できます。
下野民俗研究会は、各市町の民俗・歴史資
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
料館や博物館の関係者が多く会員となってお
プラットフォームのメンバーは、ノウハウ
り、本事業で得られたノウハウを会員間で共
や人脈の活用を目的に、本県の民俗・文化・
有し、各地域で取り組む際には、その地域の
芸術分野の第一線で活躍中の方々にお願いし
社会資源を活用し、多様な主体と連携を図り
ました。会議進行にあたっては、そのテーマ
ながら、支援を行っていきたいとのことです。
■問合せ先:栃木県県民文化課
■問合せ先:栃木県県民文化課
・住
所:〒320-8501 栃木県宇都宮市塙田 1-1-20
・住 所:〒320-8501 栃木県宇都宮市塙田1-1-20
・電
話:028-623-3422
・電 話:028-623-3422
33
2.地域で支える
~誰もが安心して暮らせる地域づくり~
事例 01:自主防犯活動のイイこと広報&つながり活動
(一般社団法人栃木県若年者支援機構 ×
栃木県)
36
事例 02:高齢者の交通事故防止
(一般財団法人栃木県老人クラブ連合会
×
栃木県)
38
事例 03:独居高齢者等の生活支援プロジェクト
(一般社団法人栃木県若年者支援機構 ×
栃木県)
40
事例 04:未治療・治療中断となった在宅精神障害者に対する訪問相談支援
(NPO 法人那須フロンティア
× 栃木県)
42
事例 05:高校・大学等中退者の支援事業
(NPO 法人とちぎユースサポーターズネットワーク
× 栃木県)
44
事例 06:地域力を活かした子育て支援
(NPO 法人野うさぎくらぶ
×
那須烏山市)
46
事例 07:「やさしい日本語」の普及による多文化共生の推進
(公益財団法人栃木県国際交流協会 ×
栃木県)
48
事例 08:多文化共生コミュニティセンター設置事業
(鹿沼市国際交流協会
× 鹿沼市)
50
事例 09:東日本大震災による被災地から栃木県内への避難者支援
(とちぎ協働デザインリーグ
×
栃木県)
52
事例 10:みんなで守る地域防災力活性化事業
(落合地区自主防災会連合会
×
日光市)
54
事例 11:市民討議会を活用しての地域災害時市民協働ネットワークの構築
(社会福祉法人栃木市社会福祉協議会 ×
栃木市)
56
事例 12:栃木市に於ける市民協働被災者支援
(蔵の街コミュニティケア研究会
× 栃木市)
58
自主防犯活動のイイこと広報&つながり活動
自主防犯活動のイイこと広報&つながり活動
一般社団法人栃木県若年者支援機構
× 栃木県
一般社団法人栃木県若年者支援機構 × 栃木県
(1) 自主防犯活動のイイこと広報&つながり活動(一般社団法人栃木県若年者支援機構 × 栃木県)
■実施期間
■実施期間
平成 23 年 12 月~平成 25 年 3 月
平成23年12月~平成25年3月
■事業費:5,000
千円
■事業費:5,000千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
(一社)栃木県若年者支援機構、宇都宮
(一社)栃木県若年者支援機構、宇都宮
大学、高根沢町(地域安全課)
、高根沢町
大学、高根沢町(地域安全課)、高根沢
教育委員会、高根沢町立上高根沢小学校、
町教育委員会、高根沢町立上高根沢小学
栃木県(くらし安全安心課)
、栃木県警察
校、栃木県(くらし安全安心課)、栃木
本部
県警察本部
ハイタッチ運動の様子
具体的な事業内容
具体的な事業内容
事業目的
事業目的
地域防犯活動者のモチベーションの向上と
1. 事業モデル校である上高根沢小学校での
新たな活動者の発掘を目的に、地域で活動す
地域の方々と子どもたちのつながり事業
る自主防犯活動団体や活動者の取組、活躍を
の実施
広報紙、ホームページを使って、広く県民に
上高根沢小学校において、スクールガード
伝えることを目指しました。
として活動している方々と子どもたちとの交
実施までの経緯
実施までの経緯
流会を企画しました。そのほか、普段スクー
当初、県の担当部署から提示された防犯活
した「スクールガード 1 日体験(ハイタッチ
動の課題として、メンバーの高齢化や後継者
運動)
」や子どもたちが地域のどこに見守って
不足、資金不足、関心希薄が挙げられていま
くれている人がいるのかを知る「地域安心マ
した。そのため、活動している方々が「やっ
ップの作成」、子どもたちからスクールガード
ていて良かった」と喜びを感じることができ
の方々に感謝を伝える「ありがとうカード製
るよう、その取組を広報紙や事例集、HP で
作会」等のイベントを実施しました。
紹介し、多くの人に知ってもらおうと考えま
2. 広報紙や HP での広報及び栃木県「自主
ルガードとして活動していない方々を対象と
した。また、スクールガードと児童との絆(信
防犯団体活動事例集」作成
頼関係)を深める事業も実施しました。
上高根沢小学校でのつながり事業の様子や
36
県内の活発な防犯活動をしている団体を広報
り、人々に「自分の地域は自分で守ろう」と
紙「地域安心イイこと新聞」や HP 等で紹介
いう意識を促すことを目指しました。結果と
しました。中でも特色ある地域防犯活動団体
して、広報紙等を見て、取り上げた団体に話
を取り上げ、冊子「自主防犯団体活動事例集」
を聞きたいという問合せがあり、モデルとな
を作成しました。いずれも、県内小学校や教
った上高根沢地域では参加者から子どもたち
育委員会、各市町防犯担当課に配布しました。
と地域の方々とのつながりが強くなったとの
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
声が聞かれました。また、子どもたちの安全
安心対策に関する地域の学校への評価も上が
受託団体の事業所と県庁舎が近かったため、
りました。今後の課題として、このような地
担当者間で足繁く双方に通い合い、密に情報
域のつながりを強くする取組を県内全域にど
交換・共有を行うことができました。また、
うやって波及させるかが挙げられます。
県の担当者が栃木県内の自主防犯ボランティ
地域の人たちと地元の子どもたちを仲良し
アへの取材に毎回同行したり、イベントに積
にし、人と人のつながりを深めることで、犯
極的に参加したりと、実務の現場に多く入っ
罪に強い地域づくりを目指してきました。実
てきてくれたので、互いの動きをよく把握で
際に、モデル地区となった高根沢町上高根沢
き、良い信頼関係を作ることができました。
地域では、定期的なイベントを開催し、停滞
事業の中では特に「人とのつながり」を意
気味だった地元スクールガードの活動を活性
識して、自主防犯ボランティアとして活動し
化することができました。
ている方々の所へ積極的に足を運び、顔を覚
自分たちが取材した栃木県内の自主防犯団
えてもらったことで、その後の広報紙や事例
体の取組も含め、今回の事業の成果が他の高
集作成のための取材を円滑に行うことができ
根沢地区、ひいては栃木県内各地域に広がる
ました。
ことを願っています。
広報力という点では、今回の事業でも行政
事業の成果と活用
事業の成果と活用
の力が大きいと感じました。協働事業で得ら
防犯に関する情報は従来、犯罪発生状況等
れた成果を広く知ってもらうには、事業終了
といったマイナスイメージのものが多く見受
後の成果報告に行政・民間両者とも力を入れ
けられましたが、地域を守る人々にスポット
ていく必要性を感じています。
を当てた広報やイベントを企画することによ
■問合せ先:栃木県くらし安全安心課
■問合せ先:栃木県くらし安全安心課
・住
所:〒320-8501 栃木県宇都宮市塙田 1-1-20
・所在地:〒320-8501 栃木県宇都宮市塙田1-1-20
・電
話:028-623-2154
・電 話:028-623-2154
37
高齢者の交通事故防止
高齢者の交通事故防止
一般財団法人栃木県老人クラブ連合会
× 栃木県
一般財団法人栃木県老人クラブ連合会 × 栃木県
(2)高齢者の交通事故防止(一般財団法人栃木県老人クラブ連合会 × 栃木県)
■実施期間
■実施期間
平成23年12月~平成25年3月
平成 23 年 12 月~平成 25 年 3 月
■事業費:2,720千円
■事業費:2,720 千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
(一財)栃木県老人クラブ連合会、足利
(一財)栃木県老人クラブ連合会、足利
市老人クラブ連合会、栃木県トラック協
市老人クラブ連合会、栃木県トラック協
会、栃木県交通安全協会、栃木県安全運
会、栃木県交通安全協会、栃木県安全運
転管理者協議会、足利市、栃木県(くら
転管理者協議会、足利市、栃木県(くら
し安全安心課)、栃木県警察本部
し安全安心課)
、栃木県警察本部
高齢者向け交通安全教育用 DVD のジャケット
事業目的
事業目的
実施までの経緯
実施までの経緯
交通死者数の約半数を占める高齢者の交通
本県の交通事故発生状況の特徴として、全
事故防止を図るため、スケアードストレイト
体の死者数に対する高齢者の割合が、平成
方式(交通事故仮想体験)を取り入れた交通
20 年以降、5 割以上を占めています(平成
安全教育を実施し、高齢者の交通安全に対す
21 年は 49.6%)。また、本県は公共交通網
る意識高揚を図りました。また、その様子を
等の関係から運転免許保有率が高く、高齢運
撮影・編集した視聴覚教材を作成し、効果的
転者が年々増加するにつれて、交通事故の当
な高齢者安全教育を実施することにより、交
事者となるケースも増加傾向にあります。
通事故を防止しました。
具体的な事業内容
具体的な事業内容
また、高齢ドライバーによる交通事故防止
に向け、自らの運転の振り返りと危険予知能
1. 交通事故仮想体験による交通安全教育事
力の向上を目的にドライブレコーダーを利用
業
した安全運転教室を行うほか、反射材や自転
11 月 5 日、足利市内において、県内初の
車ヘルメットの普及促進を図るため、高齢者
高齢者対象の交通事故の仮想体験による交通
が利用しやすい反射材や自転車ヘルメットの
安全教育を実施しました。
調査を行いました。
また、その様子を撮影・編集した視聴覚教
材の DVD ビデオ 1,100 枚を作成しました。
38
2.高齢運転者の安全運転啓発事業
る交通安全教育ができるか、また、高齢者自
ドライブレコーダーを高齢者の車に取り付
身の身を守る反射材等の効果的な活用につい
け、記録された映像をもとに自らの運転の振
て、構成機関と検討を重ね実施しました。
り返りを行うとともに、ヒヤリ・ハットシー
ンなどを視聴して、危険認知の能力を高める
事業の成果と活用
事業の成果と活用
交通安全教室を実施しました。
(8 回実施)
本事業により、高齢者自身が参加し、その
3.反射材の普及促進事業
意見を積極的に取り入れて事業を行うなど、
高齢者の着用率の向上を目指すため、老人
高齢者の交通事故防止対策を進めるうえで、
クラブ会員へ 4 種類の反射材等を配布し、後
新たな手法を構築することができ、今後の事
日アンケート調査を実施しました。配布した
業につなげることができました。特に、ドラ
どの反射材も高齢者が高い率で継続利用して
イブレコーダーを利用した交通安全教室につ
いることが分かったほか、自ら光るタイプの
いては、備品として購入したドライブレコー
クリップライトは、高齢者のニーズが特に高
ダーを今後も使用して、高齢者の交通安全教
いことが判明しました。
室を継続して実施していく体制ができました。
4.自転車ヘルメット着用推進事業
また、交通事故仮想体験による交通安全教室
自転車乗車中における交通死亡事故抑止対
の模様を収めた交通安全教育用 DVD ビデオ
策として、自転車ヘルメットの普及・促進を
についても、高齢者に対する交通安全教育に
図るべく、老人クラブ会員に 3 種類の自転車
活用が図れるなど、優れた成果が得られまし
用ヘルメット等をモニターとして使用しても
た。これらについては、参加した高齢者から
らい、後日アンケート調査を実施しました。
も好評価を得ており、交通安全意識の高揚に
従来からの自転車用のヘルメットや女性の使
効果的であることから、警察本部や関係団体
用を意識したデザイン重視のヘルメット等は
等と協働し、今後も継続実施したいとのこと
受け入れられ易く、インナータイプの衝撃緩
です。今回、高齢者と密接なつながりを持つ
衝材は使いにくさ等から敬遠される傾向にあ
組織が協働することにより、高齢者の実情(実
ることが判明しました。
態)を踏まえた事業を推進することができる
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
とともに、相互の関係の強化につながりまし
事業を実施するうえで、いかに高齢者に対
抑止対策における良きパートナーとして、今
た。この事業を契機とし、高齢者の交通事故
して印象に残り、かつ、多くの人が参加でき
後も連携をしていきたいとのことです。
■問合せ先:栃木県くらし安全安心課
■問合せ先:栃木県くらし安全安心課
・住
所:〒320-8501 栃木県宇都宮市塙田1-1-20
・所在地:〒320-8501 栃木県宇都宮市塙田1-1-20
・電
話:028-623-2185
・電 話:028-623-2185
39
独居高齢者等の生活支援プロジェクト
独居高齢者等の生活支援プロジェクト
一般社団法人栃木県若年者支援機構
× 栃木県
一般社団法人栃木県若年者支援機構 × 栃木県
(3)独居高齢者等の生活支援プロジェクト(一般社団法人栃木県若年者支援機構 × 栃木県)
■実施期間
■実施期間
平成 23 年 2 月~平成 25 年 3 月
平成23年2月~平成25年3月
■事業費:3,000
千円
■事業費:3,000千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
(一社)栃木県若年者支援機構、昭和地
(一社)栃木県若年者支援機構、昭和地
区自治会、地域包括支援センターきよす
区自治会、地域包括支援センターきよす
み、昭和地区民生委員会、宇都宮市(み
み、昭和地区民生委員会、宇都宮市(み
んなでまちづくり課)
、栃木県(県民文化
んなでまちづくり課)、栃木県(県民文
課、青少年男女共同参画課、高齢対策課、
化課、青少年男女共同参画課、高齢対策
経営支援課、労働政策課)
課、経営支援課、労働政策課)
御用聞きの様子
ることから、高齢者の生活サポートを地域の
事業目的
事業目的
中で構築していく必要があると考えました。
栃木県では高齢社会が進行し、独居の高齢
受託団体は若者の就労支援を本業としており、
者が増加していて、彼らが日常生活を送るう
この高齢者のニーズと、若者の働く場づくり
えでの困難は山積しています。
をつなげることができれば、持続可能で付加
そこで、若者たちの力を活かしながら、高
価値の高い事業になると考え取り組むことに
齢者の生活を支えるサービスを形にするとと
なりました。
もに地域内で支え合いを構築することが必要
具体的な事業内容
具体的な事業内容
です。
特に、震災時における避難支援や安否確認
1.生活困りごとサポート(御用聞き)事業
を行うためには、日頃からの関係性が重要で
「庭の草が伸びて困った」
「荷物を片付けた
あり、若者たちが潤滑油になってコミュニテ
いけど、重たくて運べない」など、地域の高
ィづくりを行えるようにすることを目指しま
齢者等の生活の困りごとを若者たちが仕事と
した。
して対応しました。
(63 件実施)
2.交流の場づくり事業
実施までの経緯
実施までの経緯
高齢者と若者の交流会を野菜の販売を兼ね
宇都宮市でも高齢化が進み、独居高齢者な
て実施し、多くの方にお越しいただきました。
ど生活上の困難を抱える高齢者も増加してい
(4 回実施)
40
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
の依頼があったので、スタッフ自身が多様な
受託団体が高齢者支援の事業を実施した経
た。仕事の質を保つためにも、若者の力を高
験はありませんでしたが、高齢者支援機関や
めるためにも、お年寄りとのコミュニケーシ
地域包括支援センターなどにプラットフォー
ョンを円滑にするためにも、スタッフの担う
ムに入ってもらい、現状や高齢者のニーズを
役割の重要性を実感しました。
作業の経験を積み、対応することができまし
教えていただきました。
高齢者と若者の交流の場づくり事業では、
事業の成果と活用
事業の成果と活用
お集まりの高齢者に楽しい時間を過ごしてい
御用聞き事業を実施することで、困りごと
はありませんが、お茶をしながら自然に話す
を抱えた高齢者が受託団体に相談に来ていた
だけで、和やかで楽しい時間をつくることが
だけるようになりました。今まではほとんど
できました。
ただきました。特別な企画を用意したわけで
接点がなかった高齢者も、何か困ったことが
参加した若者にとっては、お年寄りとお話
あったときには事務所に相談をしに来てくだ
をする中で、地元(宇都宮市昭和地区)の昔
さり、地元の方とのコミュニケーションが増
の様子や変化を知ることができ、地域に対す
加しました。また、仕事に伺った際の休憩時
る理解を深めることができました。
間や作業後にお茶を飲みながら依頼者である
本事業を実施し、このような取組に対する
高齢者と話す時間がありましたが、孤独で誰
独居高齢者からの一定のニーズがあることが
かと話したい方が多く、孫ぐらいの年齢の若
分かったので、今後は自主事業として継続的
者が作業していると話をしやすく、思い出話
に実施できる形を維持していく予定です。草
をしてくださる方も多くおられました。
とりや荷物の片づけなどの主な依頼のほかに、
働くことに困難を抱える若者たちにとって
提供可能なメニューを少しずつ増やしていき、
も、この事業を通じて働く機会を得ることが
高齢者の「困った」により対応できるように
できました。作業の様子や結果をほめていた
発展させていきます。高齢者の御用聞きの仕
だけることが多く、彼らの自信につながりま
事を行うことは若者を育むという点からも大
した。さらに、
「中間的就労」の場づくりとし
変有効であり、それらもまとめ若者の就労支
てのひとつのモデルとして示すことができ、
援の場としても生かす予定です。
全国各地から多数の視察を受け入れました。
受託団体スタッフにとっては、様々な作業
■問合せ先:一般社団法人栃木県若年者支援機構
■問合せ先:一般社団法人栃木県若年者支援機構
・住
所:〒320-0032 栃木県宇都宮市昭和 2-7-5
・所在地:〒320-0032 栃木県宇都宮市昭和2-7-5
・電
話:028-678-4745
・電 話:028-678-4745
41
未治療・治療中断となった
未治療・治療中断となった
在宅精神障害者に対する訪問相談支援
在宅精神障害者に対する訪問相談支援
NPO法人那須フロンティア × 栃木県
NPO 法人那須フロンティア × 栃木県
(4)未治療・治療中断となった在宅精神障害者に対する訪問相談支援(NPO 法人那須フロンティア × 栃木県)
■実施期間
■実施期間
平成 24 年 6 月~平成 25 年 3 月
平成24年6月~平成25年3月
■事業費:1,303
千円
■事業費:1,303千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
NPO法人那須フロンティア、
那須高原病院、室
NPO
法人那須フロンティア、那須高原病院、室
井病院、佐藤病院、那須地区障害者相談支援セ
井病院、佐藤病院、那須地区障害者相談支援
ンター、国際医療福祉大学、ゆずり葉、ホリデ
センター、国際医療福祉大学、ゆずり葉、ホリ
ー、㈱関東農産、ほっとステーション平塚、平
デー、㈱関東農産、ほっとステーション平塚、平
塚市、図画工作屋、植竹虎太商店、黒磯駅前活
塚市、図画工作屋、植竹虎太商店、黒磯駅前活
性化委員会、大田原市、那須塩原市、那須町、
性化委員会、大田原市、那須塩原市、那須町、
栃木県(障害福祉課、県北健康福祉センター)
栃木県(障害福祉課、県北健康福祉センター)
活動の様子
事業目的
事業目的
状態の者」
「退院後も病状が不安定な者」への
治療中断となった精神障がい者や未治療者
です。市町の保健師、高齢者分野の支援員、
について、本人の同意を得たうえで、必要に
民生委員等が「精神科の治療や支援が必要だ
応じて治療につなげることや、生活相談、障
が、どのような支援をしてよいのか分からな
がい福祉サービスを活用し、本人の望む地域
い」
「治療が中断になり、地域で問題行動がで
生活が送れるように支援しました。
ている」等の課題を抱えることが多く、いず
支援は、支援課題が複雑なために対応が困難
また、支援者が互いの支援の特徴や限界を
れの機関も単一での対応のため苦慮している
共有し、既存の支援体制を見直すと同時に、
現実があります。精神障がい者の地域生活支
地域住民もプラットフォームに参加すること
援が推進される中、地域住民には多様な障が
によって、精神障がい者の多様な生き方や生
い者像、生活のあり方のために誤解や偏見が
活を知り、心の病気や障がいは誰でもなり得
根強く残っています。地域の理解や見守りの
るものであることを理解していくことで、豊
体制が少しでもできる事によって、精神障が
かなメンタルヘルスを中心にしたまちづくり
いに限らず、誰もが住みやすいまちづくりへ
への寄与を目指しました。
つながると考えています。しかし、各機関は
実施までの経緯
実施までの経緯
単体での活動が主で、それぞれの領域や枠を
「精神科受療中断者」
「未受診、引きこもり
いく場が必要で、地域の中の仕組みとして発
超えて、それらの支援について一緒に考えて
42
展していない現状がありました。
生活状況に合った必要な医療機関、障がい福
祉サービスへつなげる仕組みを具体的に地域
具体的な事業内容
具体的な事業内容
住民に提供することを目的に意識の共有化を
1. 様々なプラットフォームの場の設定
図りました。
医療機関、行政福祉担当者、保健師、相談
3. 往診(医師の診断や治療)への取組
支援専門員、地域住民、ボランティア、企業、
本事業の取組の課題として、医師の往診機
障がいを持つ当事者等が参加しました。
能が無かった事があります。地域の往診医療
2. 関係機関と協働した個別支援の充実
の充実を図る事ができれば、もっと支援の幅
在宅精神障がい者に関する個別のケースを
が広がった事や、病状の安定が図られる事が
検討し、再度中断とならないために具体的な
多いと思います。
支援方針や支援計画を作成し、経過を追うこ
事業の成果と活用
事業の成果と活用
とにしました。
3. 地域住民への啓発活動
個別ケースを様々な機関で取り組むことで、
地域住民や民生委員向けの分かりやすいパ
徐々にではありますが変化がみられています。
ンフレットの作成にあたって、地域企業の広
様々な方と情報交換できたことで、個別支援、
告デザイナーに協力を得て作成しました。
支援体制を共有できました。これまで、特定
の専門機関が関心を寄せていた内容について
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
地域住民等を交えて議論できたことは大きな
1. 地域の中にある現存のプラットフォーム
成果の一つです。
(自立支援協議会)の有効活用
近隣医療機関の医師による往診機能がない
県や各市町で取り組んでいる地域自立支援
ことや、訪問系サービスが少ないことなど身
協議会や部会等に、精神科病院の現場の職員
近な地域での支援体制の課題がみえてきまし
が参加できるように促すことや、福祉事業所
た。また、地域住民のメンタルヘルスへの関
とも病院と一緒に支援体制を検討し点検をし
心についても、発信の方法や広報手段を再検
続けることを目指しました。
討することが必要です。個別支援会議にタイ
2. 未治療・治療中断者の個別支援
ミング良く皆さんが集まれるように連絡調整
精神障がい者への関わりは、今までは特定
を充実させたいと思います。
の専門機関が主でしたが、地域住民がすべて
を理解しないまでも、精神障がい者を病状や
■問合せ先:NPO
法人那須フロンティア・地域生活支援センターゆずり葉
■問合せ先:NPO法人那須フロンティア・地域生活支援センターゆずり葉
・住
所:〒325-0055 栃木県那須塩原市宮町 2-14
・所在地:〒325-0055 栃木県那須塩原市宮町2-14
・電
話:0287-63-7777
・電 話:0287-63-7777
43
高校・大学等中退者の支援事業
高校・大学等中退者の支援事業
NPO 法人とちぎユースサポーターズネットワーク × 栃木県
NPO法人とちぎユースサポーターズネットワーク × 栃木県
(5)高校・大学等中退者の支援事業(NPO 法人とちぎユースサポーターズネットワーク × 栃木県)
■実施期間
■実施期間
平成 24 年 4 月~平成 25 年 3 月
平成24年4月~平成25年3月
■事業費:3,000千円
■事業費:3,000
千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
帝京大学、宇都宮共和大学、宇都宮大学、作
帝京大学、宇都宮共和大学、宇都宮大学、作
新学院大学、文星芸術大学、足利工業大学、
新学院大学、文星芸術大学、足利工業大学、
(一
(一社)栃木県若年者支援機構、NPO法人ト
社)栃木県若年者支援機構、NPO
法人トチギ
チギ環境未来基地、
(一社)とちぎ青少年自
環境未来基地、
(一社)とちぎ青少年自立援助
立援助センター、
とちぎ若者サポートステー
センター、
とちぎ若者サポートステーション、
ション、
NPO法人KHJとちぎベリー会、
NPO
法人
KHJ とちぎベリー会、NPO NPO
法人
法人キャリアコーチ、
NPO法人とちぎユー
キャリアコーチ、
NPO 法人とちぎユースサポ
スサポーターズネットワーク、とちぎユース
ーターズネットワーク、とちぎユースワーク
ワークカレッジ、栃木県
(県民文化課、青少
カレッジ、栃木県(県民文化課、青少年男女
年男女共同参画課、医事厚生課、労働政策
共同参画課、医事厚生課、労働政策課)
、栃木
課)、栃木県教育委員会(学校教育課)
県教育委員会(学校教育課)
「大学生や中途退学者の悩みを考える
シンポジウム」の様子
事業目的
事業目的
り、時間差が長くなるほど支援に長期間を要
中途退学による社会的孤立を防ぐため、学
そこで、学校(学)と地域(官民)がダイレ
校・地域・行政が協働(プラットフォームを
クトにつながり、中途退学イコール社会的孤
構築)し、中途退学者の社会的孤立や社会的
立とならないために教育、労働、福祉などの
空白を生まない支援策について協議し、試験
分野を越えたプラットフォームの構築が必要
的に実施することを目的としました。
であると考えました。
するなど、支援が難しくなる傾向にあります。
具体的な事業内容
具体的な事業内容
実施までの経緯
実施までの経緯
大学の中途退学者は、学校から離れると家
1. 18 回の検討委員会の実施
庭以外に所属のない社会的孤立の状況に陥り
2. 課題分析、調査の検討、実施、調査結果
がちです。現在は、就労支援の若者サポート
の分析(調査対象:中途退学経験者 34、
ステーションが設置されていますが、若者ま
個別ヒアリング 9、県内大学 10、支援
たはその家族からのアプローチがあって初め
団体 13)
て支援がスタートするため、少なからず退学
3. 支援策の検討“中途退学”シンポジウム
時から支援スタートまでに時間差が生じてお
の企画、実施(参加者:118 名)
44
4. リーファーパッケージ(大学が地域の若
案を持って説明に伺い、取り組む意義と必要
者支援団体につなぐことができる情報資
性の共通認識を確認してから動き出しました。
料)の検討・作成(印刷:500 部、デー
また、今回扱う課題が、社会にどのように影
タ化し自由にダウンロード可能)
響を与えるのかを丁寧に説明しました。社会
5. 調査報告書の発行(印刷:300 部、送付
的必要性に加え、構成団体や大学、担当部署
先:大学・教育機関・労働行政・福祉事
にとって取り組む理由を想定したことがよか
務所、支援団体約 200 か所)
ったと思います。
高等教育機関の中途退学後の若者の社会孤
取組を始めた後、方向性と必要性の共有を
立状態と支援空白期間を埋めるため、大学、
していくことに時間を費やしましたが、結果
行政、支援団体が連携できる仕組みを構築し
的にそこが土台となり、士気が高く、スムー
ました。中退経験者と大学・支援団体の支援
ズかつ創造的なプラットフォーム運営ができ
実態の調査、大学・行政・支援団体の共通の
ました。
中途退学の背景認識を確認し、相互理解を図
事業の成果と活用
事業の成果と活用
る場の創出、リーファーパッケージの作成な
どを行いました。
調査を実施した結果、社会的孤立につなが
また、シンポジウムでは、本事業を通して
る中途退学は、入学直後の人間関係構築と大
明らかになった若者の現状報告と、中途退学
学環境の変化と適応につまずくことが大きな
に関わる社会的背景や支援の必要性を広く周
要因であることを明らかにできました。
知しました。また、専門家によるディスカッ
加えて、中途退学者のニーズから組み立て
ションを行い、問題解決への道筋を見い出し、
たリーファーパッケージの作成や、大学・行
同時に若者に関わる教育機関・行政・NPO
政・支援団体、支援対象者が共通理解を図る
等支援団体・保護者がつながり合う場として、
シンポジウムの開催により、構成員の所属の
参加者の相互交流の機会を設け、今後の若者
関係者へ中途退学の理解が促進されました。
支援への新しいステージの幕開けの場としま
25 年度も 9 月に中退者を考えるフォーラム
した。
を開催し、高校の中退についても発信してい
きます。
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
本事業の成果の一つとして、大学から地域
プラットフォームの構成員になっていただ
の若者支援団体に相談がありました。セーフ
いた方々には、それぞれに対して事業の企画
ティーネットが機能しはじめています。
■問合せ先:NPO
法人とちぎユースサポーターズネットワーク
■問合せ先:NPO法人とちぎユースサポーターズネットワーク
・住
所:〒320-0808 栃木県宇都宮市宮園町 8-2 松島ビル 2F
・所在地:〒320-0808 栃木県宇都宮市宮園町8-2 松島ビル2F
・電
話:028-612-3341
・電 話:028-612-3341 45
地域力を活かした子育て支援
地域力を活かした子育て支援
NPO 法人野うさぎくらぶ × 那須烏山市
NPO法人野うさぎくらぶ × 那須烏山市
(6)地域力を活かした子育て支援(NPO 法人野うさぎくらぶ × 那須烏山市)
■実施期間
■実施期間
平成 24 年 5 月~平成 25 年 3 月
平成24年5月~平成25年3月
■事業費:1,152
千円
■事業費:1,152千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
法人野うさぎくらぶ、子育て支援倶
NPO法人野うさぎくらぶ、子育て支援
NPO
楽部・里風鈴、栃木県家庭教育オピニオ
倶楽部・里風鈴、栃木県家庭教育オピニ
ン連合会那須烏山支部、㈱縁、学識経験
オン連合会那須烏山支部、㈱縁、学識経
者、
那須烏山市教育委員会(生涯学習課)、
験者、那須烏山市教育委員会(生涯学習
那須烏山市(こども課)
課)、那須烏山市(こども課)
夏休みわくわく塾の様子
これまでに構成団体間の協働経験はなかっ
事業目的
事業目的
たものの、個人的な人間関係を基盤にプラッ
本事業では、那須烏山市において、少子化・
トフォームを形成しました。
子育て環境改善のための親同士の学びあい、
具体的な事業内容
具体的な事業内容
子ども同士の育ちあいなどの機会を増やすこ
とで地域のつながりの再構築を図り、穏やか
1. 夏休みわくわく塾
な地域社会の発展に寄与することを目的とし
かやぶき古民家にて小学生の子どもたちが
ました。
2 泊 3 日の昔の暮らしを体験しました。
実施までの経緯
実施までの経緯
2. 親子のリラックスイベント
本事業実施にあたり、那須烏山市内の NP
見・新そば会を開催しました。
地域の方の協力を得てだんごつくりとお月
O・ボランティア団体、企業、学識経験者等と
3. 親子の居場所事業
那須烏山市こども館とが協働して地域の課題
お母さんの居場所提供として子育て相談、
解決に取り組むために「那須烏山市運営委員
体操、子育て講話、調理実習を実施しました。
会」を設置しました。テーマを「地域力を活
4. クリスマスイベント
かした子育て」と決め、協議検討を重ねた結
これまでのイベントに参加した親子が一同
果、NPO 法人野うさぎくらぶへ事業を委託
に集まれるイベントとして開催しました。わ
して実施することになりました。
くわく塾に参加した子どもたちにサンタにな
46
ってもらい、喜ばれる楽しさを知ってもらう
るそれぞれの施設を利用し、多くのボランテ
機会としました。
ィアの協力を得て様々な事業が展開できまし
5. 子育て応援冊子
た。地域の多様な人材の存在を知り連携でき
「那須烏山市子育て応援ブック」の改正に
たことは大きな成果です。実施内容を広報等
あたり、子育て中の保護者からの意見をもら
で市内の方々にお知らせし継続したことで波
い、使いやすい情報誌を作成しました。
及にもつながりました。委託先の「NPO 法
6. 子育てに関する講演会シンポジウム
人野うさぎくらぶ」では具体的な事業を進め
今まで開催してきた事業の報告と今後の那
てもらいましたが、特に、事業チラシの作成、
須烏山市での子育て応援に関する方向性を話
実施後の報告書などは、内容が充実していた
し合う機会とすることを目的に、平成 25 年
との高評価を得ました。事業を実施するにあ
3 月に宇都宮大学教授の廣瀬隆人先生を講師
たり若い世代の方、地域に密着した高齢者の
に子育てに関する講演会とシンポジウムを開
ボランティアの方など様々な方の力を借りて
催しました。
進める中で、行政を含めたそれぞれが子育て
支援について身近なことでできることをやる
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
ことが大切だと感じました。
事業を実践する上で、若い世代の方や地域
今後の課題としては、いかに継続して事業
に密着した高齢者のボランティアの方など
に取り組んでいけるかが挙げられます。その
様々な方の力を借りて進めました。
ため、今後は市独自で「地域力を活かした子
事業の成果と活用
事業の成果と活用
育て支援」の充実を図る予定です。具体的に
親子のリラックスイベントの「新そば会」
を活かした子育て応援支援」のテーマに合致
は、今後「子育て支援倶楽部
は、「みんなで子育てを応援しよう!!
地域力
里風鈴」の事
した事業を予定している市内の子育て団体及
業として、また夏休みに行った「わくわく塾」
び各種サークル等の 5 団体に対し、1団体当
は会場として協力していただいた「大木邸」
たり 10 万円の委託費を提供する事業を 25
の事業として継続していこうという思いがあ
年度において実施する予定となっています。
ります。地域の子育て支援に携わる方々が話
し合いを重ね、子どもたちが地域の人たちに
見守られて育つことは、非常に大切なことで
あると共通認識が生まれ、運営委員が所有す
■問合せ先:那須烏山市こども館
■問合せ先:那須烏山市こども館
・住
所:〒321-0627 栃木県那須烏山市南 1-562-12
・所在地:〒321-0627 栃木県那須烏山市南1-562-12
・電
話:0287-80-0281
・電 話:0287-80-0281 47
「やさしい日本語」の普及による多文化共生の推進
「やさしい日本語」の普及による多文化共生の推進
公益財団法人栃木県国際交流協会
× 栃木県
公益財団法人栃木県国際交流協会 × 栃木県
(7)「やさしい日本語」の普及による多文化共生の推進(公益財団法人栃木県国際交流協会 × 栃木県)
■実施期間
■実施期間
平成 23 年 3 月~平成 25 年 2 月
平成23年3月~平成25年2月
■事業費:
4,999 千円
■事業費:4,999千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
鷗 大学、
(公財)栃木県国際交流協会、白鷗大学、
(公財)栃木県国際交流協会、白
㈱とちぎテレビ、NPO
法人蔵の街たんぽ
㈱とちぎテレビ、NPO法人蔵の街たんぽ
ぽの会、栃木県(県民文化課、国際課)
ぽの会、栃木県(県民文化課、国際課)
「やさしい日本語実践セミナー」における
「やさしい日本語への書き換えのワークショップ」の様子
事業目的
事業目的
実施までの経緯
実施までの経緯
阪神大震災で外国人被災者数が日本人の約
多文化共生社会を目指す活動において、最
2 倍に上った反省から、日本語の不自由な外
も基本となるものは日本人と外国人のコミュ
国人に、必要な情報を分かりやすく伝える「や
ニケーションであるという認識から、言葉の
さしい日本語」の研究が始まりました。平成
円滑化の必要性に着目し、「やさしい日本語」
23 年の東日本大震災の発生時においても、
を行政、企業、県民に向けて広く普及するた
行政の注意報・警報等が理解できずに被災し
め本事業を活用することにしました。
た外国人がいたことで、再び「やさしい日本
具体的な事業内容
具体的な事業内容
語」の普及の必要性が高まりました。
本事業は、
「やさしい日本語」を通して、日
1. 窓口等における外国人利用者への対応実
本人と外国人とのコミュニケーション能力を
態調査
高めるとともに、緊急時の外国人への対応を
外国人へのコミュニケーション方法や対応
容易にし、併せて、外国人対応の行政、関係
について、また、
「やさしい日本語」の認知度
機関・団体等にその必要性の理解と普及を図
などについて、国、県、市町等の行政機関や
りながら、多文化共生を推進することを目的
病院、国際交流協会等外国人の利用頻度の高
としました。
い機関等及びコンビニ、スーパー、飲食店等
の外国人が来店する民間店舗へ幅広く調査を
48
行い、集計結果を数値、グラフにまとめ、分
打ち合わせや報告を行いながら事業を遂行し
析し報告書を作成しました。
ました。
2. 「やさしい日本語実践セミナー」の開催
事業の成果と活用
事業の成果と活用
県・市町等職員向けセミナー(1 回、34
名参加)と県民向けセミナー(3回、計 85
平成 23 年度の「外国人利用者窓口対応実
名参加)を実施しました。
態調査」の結果、意思疎通を何とか図っては
3. やさしい日本語普及啓発小冊子の作成・
いるものの、外国人にもわかりやすい「やさ
配布
しい日本語」についての認知度は全体として
日本語の不得意な外国人と意思疎通を図る
低い数値が出ました。
ため、また交流に発展できるよう、場面別(地
このような結果に鑑み、
「やさしい日本語実
域、役所、交通機関、病気、緊急時等)の会
践セミナー」を(県・市町等職員向け)と(県
話を標準の日本語会話とやさしい日本語会話
民向け)に分け、(県民)については県内 3
を見開きの左右ページに併記しました。巻末
ヶ所で行い、受講者の立場に合った、広い範
資料としてコミュニケーションのきっかけづ
囲での普及に努めました。
くりにも役立つ「世界のあいさつ」や「栃木
また、やさしい日本語普及啓発小冊子「や
弁」のほか、県内国際交流協会や日本語教室
さしい日本語で話してみよう!」は、持ち運
等の情報も掲載しました。
(作成:4,200 部、
びにも便利な A5 版サイズとし、イラストも
配布先:約 1,200 か所)
豊富に気軽な読み物として楽しんでもらえる
4. 「やさしい日本語」による多文化共生推
体裁としました。
進についての意見交換会の開催
意見交換会では、今後の「やさしい日本語」
「やさしい日本語」を今後更に幅広い分野
を普及するため各関係機関に広く周知をした
で普及するとともに「やさしい日本語」を活
ところ、弁護士会、法テラス、警察、日本語
用した緊急時の外国人支援のあり方等につい
学校など広範囲な分野から予想をはるかに上
て考えるため、行政担当者や関係機関。団体、
回る 48 名の参加がありました。
有識者等による意見交換会を行いました。
外国人に接する機会の多い立場の方や、多
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
文化共生に関心のある方を中心に、今後も引
セミナーの広報や運営方法、小冊子の内容
事業で作成した小冊子を活用したやさしい日
や校正について、受託団体と担当課で細かな
本語のセミナー等の実施を計画しています。
き続き「やさしい日本語」の普及を進め、本
■問合せ先:公益財団法人栃木県国際交流協会
■問合せ先:公益財団法人栃木県国際交流協会
・住
所:〒320-0033 栃木県宇都宮市本町 9 番 14 号 とちぎ国際交流センター内
・所在地:〒320-0033 栃木県宇都宮市本町9番14号 とちぎ国際交流センター内
・電
話:028-621-0777
・電 話:028-621-0777
49
多文化共生コミュニティセンター設置事業
多文化共生コミュニティセンター設置事業
鹿沼市国際交流協会
× 鹿沼市
鹿沼市国際交流協会 × 鹿沼市
(8)多文化共生コミュニティセンター設置事業(鹿沼市国際交流協会 × 鹿沼市)
■実施期間
■実施期間
平成 24 年 6 月~平成 25 年 3 月
平成24年6月~平成25年3月
■事業費:1,300
千円
■事業費:1,300千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
グローバルグループ、あわのフラワーFC、
グローバルグループ、あわのフラワーFC、
NPO
法人かぬま市民活動サポーターズ、鹿沼
NPO法人かぬま市民活動サポーターズ、鹿
市国際交流協会、栄町
2 丁目自治会、ベトナ
沼市国際交流協会、栄町2丁目自治会、ベト
ムの会、未来に希望財団、Sou
Caoeira、デ
ナムの会、未来に希望財団、Sou
Caoeira、
ックタイグループ、㈲栃木ダボ、鹿沼住宅関
デックタイグループ、㈲栃木ダボ、鹿沼住
連事業協同組合、鹿沼市機械金属工業協同組
宅関連事業協同組合、鹿沼市機械金属工業
合、書道教室、鹿沼相互信用金庫、宇都宮大
協同組合、書道教室、鹿沼相互信用金庫、
学、鹿沼市議会、鹿沼市
宇都宮大学、鹿沼市議会、鹿沼市
長岡市国際交流センター「地球広場」視察の様子
事業目的
事業目的
んでした。また、鹿沼市国際交流協会が市役
本事業では鹿沼市国際交流協会を核とした
民の状況やそれを取り巻く環境を知ることは
「多文化共生コミュニティセンター」の設置
困難でした。また、
「多文化共生」の拠点施設
について協議検討し、委員会と行政が協働で
を設置するにあたっての協力者を探す必要性
センター設置の準備、設置後の運営も連携協
もありました。
所の事務室内にあったため、詳しい外国籍市
働できる体制の構築を目的としました。
具体的な事業内容
具体的な事業内容
実施までの経緯
実施までの経緯
本事業では、鹿沼市国際交流協会と鹿沼市
鹿沼市において平成 23 年に「かぬま多文
を中心とした多様な主体によるプラットフォ
化共生プラン」を策定しました。同プランで
ームを構成し、外国籍市民も日本人市民も住
は、
「よりそう心 つながる共生・協働のまち
みやすい「多文化共生の地域づくり」の拠点
かぬま」を基本理念に、4 つの基本目標を定
となる「多文化共生コミュニティセンター」
めました。その目標を達成するための重点事
の設置について、具体的な設置の準備や運営
業の一つとして、外国籍市民も日本人市民も
方法について検討しました。設置後も同セン
ともに暮らしやすい多文化共生の地域づくり
ターの支援に関わっていきます。
の拠点施設の設置検討がありました。策定当
1. プラットフォーム会議
時は、同施設の具体的内容は確定していませ
プラットフォーム会議を組織し、平成 24
50
年 6~12 月にかけて 4 回会議を開催し、セ
プラットフォームの構成員に在住外国人や事
ンターの役割や事業内容、運営方法、名称等
業に関連のあるグローバルグループなどのボ
センター設置のための協議・検討をしました。
ランティア・NPO 団体の代表等を配置し、現
2. 先進地視察
場の意見を取り入れるようにしました。プラ
平成 24 年 6 月に同プラットフォーム構成
ットフォーム会議は、毎回テーマを決めたワ
員が多文化共生の先進事例である長岡市国際
ークショップ形式で実施し、センターの設置
交流センター「地球広場」を視察しました。
場所の案や役割、機能など多くの意見を取り
3. 鹿沼市多文化共生コミュニティセンター
入れることができました。センターの設置後
「コミニーテ」の開設
も、センターの活動と連携・協働ができる足
がかりとなりました。
事業の成果と活用
事業の成果と活用
平成 25 年 2 月に鹿沼市多文化共生コミュ
ニティセンター「コミニーテ」をオープンし
ました。設置のための協議検討でプラットフ
ォームを活用したことにより、様々な立場か
鹿沼市多文化共生コミュニティセンター
らの多角的な多くの意見を取り入れることが
「コミニーテ」の様子
できたとともに、今後の活動に対する協力支
プラットフォーム会議での意見交換や長岡
援体制ができました。センター設置後、外国
市国際交流センター「地球広場」における先
籍市民を含む多くの市民がセンターを訪れ、
進地視察の結果をもとに、多文化共生センタ
新たな市民や他の団体との連携が生まれてい
ーの設置に向けた具体的な準備(備品購入・
ます。外国人相談件数も増え、それを解決す
設置準備・運営の補助等)等を行い、平成 25
るための新たな連携やそれに関するアイディ
年 2 月に鹿沼市国際交流協会が運営する鹿沼
アも生まれてきました。市民協働活動の拠点
市多文化共生コミュニティセンター「コミニ
でもあるセンターの利点を生かし、交流イベ
ーテ」を開設しました。
ント等の開催やセンターのスペースの活用を
促進し、みんなが支え合い、楽しめる多文化
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
共生の地域づくりを多くの市民や団体ととも
プラットフォーム会議を設置するにあたり、
に促進していきます。
■問合せ先:鹿沼市国際交流協会
■問合せ先:鹿沼市国際交流協会
・住
所:〒322-0054 栃木県鹿沼市下横町 1302-5 まちなか交流プラザ内
・所在地:〒322-0054 栃木県鹿沼市下横町1302-5 まちなか交流プラザ内
・電
話:0289-63-2264(柿沼)
・電 話:0289-63-2264(柿沼)
51
東日本大震災による
東日本大震災による
被災地から栃木県内への避難者支援
被災地から栃木県内への避難者支援
とちぎ協働デザインリーグ × 栃木県
とちぎ協働デザインリーグ
× 栃木県
(9)東日本大震災による被災地から栃木県内への避難者支援(とちぎ協働デザインリーグ × 栃木県)
■実施期間
■実施期間
平成 23 年 10 月~平成 25 年 3 月
平成23年10月~平成25年3月
■事業費:3,000
千円
■事業費:3,000千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
とちぎ協働デザインリーグ、
㈱studio-L、
(一
とちぎ協働デザインリーグ、㈱studio-L、
社)栃木県若年者支援機構、認定
NPO 法人と
(一社)栃木県若年者支援機構、認定NPO
ちぎボランティアネットワーク、NPO
法人ハ
法人とちぎボランティアネットワーク、
イジ、NPO
法人宇都宮まちづくり市民工房、
NPO法人ハイジ、NPO法人宇都宮まちづ
福島県、栃木県(県民文化課、消防防災課)
くり市民工房、福島県、栃木県(県民文
ふるさと大交流会の様子
化課、消防防災課)
必要性がありました。
事業目的
事業目的
避難者がどこに住んでいるのかは個人情報
東日本大震災による福島県からの避難者の
であるため、NPO やボランティア団体では
県内での生活を支援するため、県内の中間支
その把握が困難でした。しかし、避難者情報
援センター、社会福祉協議会、NPO・ボラン
がなければ情報の提供もできず支援が届かな
ティア団体、行政、地縁団体等による支援ネ
いため、いかに県災害対策本部(消防防災課)
ットワーク「とちぎ暮らし応援会」を構築し
と協働で取組体制が構築できるかが、活動の
ました。情報共有、連携を図りつつ、避難者
重要なポイントでした。
が居住する地域での「交流サロンづくり」
「見
具体的な事業内容
具体的な事業内容
守り活動」等を展開し、最終的には、避難者
の自立を目指すことを目的としました。
避難者支援活動に関わる NPO 関係者、栃
実施までの経緯
実施までの経緯
木・福島両県担当者、企業関係者、専門知識
福島県・宮城県・岩手県から栃木県への避
を組織し、隔月の定期会議及び臨時会議を開
難者が 3 千人を超え、孤立し苦悩する状況に
催し、本事業の運営方針と実施企画について
ありながら、十分な情報が届かず、周囲から
検討を行いました。具体的な実施内容や緊急
の支援も一部の避難者に限られていたことか
を要する個別案件への対応については、中心
ら、県内全域を網羅した支援体制を構築する
となる運営委員数名と事務局による「コアメ
を有する個人等 10 名からなる「運営委員会」
52
ンバー会議」を毎週開催し、検討及び実施の
定を明確にし、取扱者の研修を実施するなど、
決定を行いました。
万全を期した上で、県との覚書を締結し、情
さらに、本事業に賛同する県内の市民活動
報提供を受けられることとなりました。
団体、社会福祉協議会、中間支援センター、
事業の成果と活用
事業の成果と活用
教育機関、企業等を構成団体とする「とちぎ
暮らし応援会」を組織し、定期総会を開催す
東日本大震災を契機として発生した「広域
ることで、事業方針の決定に参画できる仕組
避難者支援」という新たな社会的課題解決の
みを設けました。
「避難者支援」をキーワード
必要性を広く県民に訴え、栃木県内の支援者
とした緩やかなネットワーキングを行い相互
ネットワーク「とちぎ暮らし応援会」を構築
に情報を共有することで、県内全域で多様な
することで課題解決のための一つの方向性を
主体間の協働が促進する機会を創出しつつ、
示すことができました。本会への参加を契機
次の事業を展開しました。
に支援活動を開始した団体も多く、県内での
(1)訪問支援活動(訪問、SOS 対応、電話相
交流会開催数も増加しています。これまで単
談等)(2)とちぎ暮らし交流集会(参加者 300
独で活動していた団体も、ネットワークに参
名、うち避難者 150 名)、ふるさと大交流会
加・連携することで、情報やノウハウを共有
(参加者 450 名、うち避難者 250 名)(3)
し協働での事業実施が可能になるなど、県内
地域交流会(4)出身者別交流会(5)避難者向け
全域の支援活動の底上げにつながりました。
情報通信「くらしの手帖」発送(毎月)(6)
さらに、本事業による官民協働型の広域避
放射能学習会(県内 3 か所で開催)(7)母子
難者支援スキームは、県外の支援団体等から
世帯交流会(8)各地開催茶話会の応援等。
講演・報告依頼や研修依頼があるなど先進
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
的・効果的な取組であると評価されています。
60 を超える団体に構成団体となっていた
支援活動と並行しながら、社会福祉協議会、
だくことで、支援活動が県内全域に広まり、
地縁組織、避難当事者等による自助組織の立
県内各地での避難者交流会開催が可能となり
ち上げ・育成支援を重点的に行い、日常生活
ました。また、避難者の方に訪問支援活動を
を営む地域社会の中で支える仕組みを構築で
お願いしたため、避難者の立場に寄り添った
きるようにしていくことが、今後の課題です。
息の長い支援活動を続けるために、従来の
効果的な活動が展開できました。
避難者の情報については、個人情報取扱規
■問合せ先:とちぎ協働デザインリーグ
■問合せ先:とちぎ協働デザインリーグ
・住
所:〒320-0032 栃木県宇都宮市昭和 2-2-7 とちぎボランティア NPO センター内
・所在地:〒320-0032 栃木県宇都宮市昭和2-2-7 とちぎボランティアNPOセンター内
・電
話:028-623-3455
・電 話:028-623-3455
53
みんなで守る地域防災力活性化事業
みんなで守る地域防災力活性化事業
落合地区自主防災会連合会
× 日光市
落合地区自主防災会連合会 × 日光市
(10)みんなで守る地域防災力活性化事業(落合地区自主防災会連合会 × 日光市)
■実施期間
■実施期間
平成 24 年 4 月~平成 25 年 3 月
平成24年4月~平成25年3月
■事業費:1,310
千円
■事業費:1,310千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
落合地区自主防災会連合会、文挾町自治
落合地区自主防災会連合会、文挾町自治
会、小倉自治会、小代自治会、長畑自治
会、小倉自治会、小代自治会、長畑自治
会、明神自治会、上板橋自治会、下板橋
会、明神自治会、上板橋自治会、下板橋
自治会、手岡自治会、岩崎自治会、つく
自治会、手岡自治会、岩崎自治会、つく
し野自治会、日光市(市民課)
し野自治会、日光市(市民課)
ワークショップの様子
事業目的
事業目的
とで、広範囲に及ぶ災害に対応できるよう、
東日本大震災の教訓から、地域の自主防災
合地区自主防災会連合会及び落合地区防災連
落合地区全体の防災力向上を目的とした、落
組織や関係団体による新たな防災組織の結成
絡協議会を設立することとなりました。
を呼びかけ、地域をあげた災害への備えを推
具体的な事業内容
具体的な事業内容
進するモデル事業を新設しました。結成され
た組織については、日光市との協働により継
「自分たちの地域は自分たちで守ろう」を
続して地域防災訓練や住民情報の収集等を実
スローガンに、各種団体等の連携体制をもっ
施するほか、市内他地域においても同様の組
た運営組織「落合地区防災連絡協議会」を設
織が結成されるよう推進していきます。
立し、各地区で防災マップ、災害時要援護者
実施までの経緯
実施までの経緯
リストを作成しました。これをもとに防災活
今までは、各自治会で自主防災会が組織さ
し、地域・学校・福祉施設・行政が一体とな
れていたため、活動内容は様々で温度差があ
って事業に取組、地域防災力の向上を図るた
る状況でした。しかし東日本大震災により、
め、以下の事業を行いました。
地域の防災力向上への意識が高まりました。
1. 落合地区防災連絡協議会研修会
動マニュアルを兼ねた地域の避難計画を作成
そこで、各自主防災組織の連携、さらには
2. 災害時要援護者リスト作成への協力
関係団体による災害時協力体制を構築するこ
3. 各自治会において避難場所・避難ルート
54
の調査・設定
2. 波及効果
4. 落合地区自主防災会連合会会議
地域の各種団体が一つの防災連絡協議会を
5. 自治会長と民生児童委員との意見交換会
結成したことにより、団体間の交流が生まれ、
6. 落合地区防災連絡協議会会議
色々な場面で人と人がつながるきっかけとな
7. 一時避難場所等の資料作成・配布
りました。また、防災マップ作成のために地
8. 防災資機材の整備購入
域を歩いたことで、歴史を学び地域を見直す
9. 防災避難訓練及び避難所受入訓練
機会となり、郷土愛が深まりました。
3. 今後の展望
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
地域防災力向上のためには、行政、学校や
①自治会の境を越えた避難所ごとに防災訓練
福祉施設、地域が一体となり取り組む必要が
を実施しました。
ありました。今回の取組により、地域全体を
②避難所が遠い自治会は、一時的な避難場所
カバーできる防災組織が発足し、地域防災力
を設定し、そのチラシを全戸配布しました。
の向上及び減災への効果、行政や防災関係機
③地域の避難計画を、地域住民が中心となっ
関との速やかな連携が期待できます。
て作成し、集落内に周知しました。
落合地区の防災体制は、学校・地域・行政
④自治会だけでなく社会福祉協議会、民生委
が一体となった先進的モデルであり、今後も
員、行政(福祉担当)と連携し、災害時要
継続的に会議・防災訓練を行うことで、多方
援護者リストを作成し、情報共有しました。
面にわたり防災活動情報を発信し、他の地域
の防災体制整備の推進を図ります。
事業の成果と活用
事業の成果と活用
①防災マップや避難計画を毎年更新、常に最
1. 支援の成果
新の情報を把握し災害発生時に役立てます。
プラットフォームの設置に伴い、構成する
②防災訓練を繰り返し実施し、地域住民への
各自主防災組織の現状を見直し、各々の課題
避難の場所、防災意識の浸透を図ります。
を抽出でき、地域防災力の役割・必要性を再
③災害用資機材を、拠点となる落合支所に確
確認し、地域住民に深く意識付けすることが
保したことで、災害発生時に対策本部等か
できました。また、地域と学校と福祉施設と
ら支援が届く前の対応が可能となります。
行政が一体となり防災情報を共有し、共通の
④「防災」を通して、自治会・各種団体・関
防災意識のもと、防災活動に取り組めるよう
係機関が意見交換や連携し、今以上に住み
になりました。
よい落合地区となるよう活用していきます。
■問合せ先:日光市市民課
■問合せ先:日光市市民課
・住
所:〒321-1107 栃木県日光市小代 440 番地 1
・所在地:〒321-1107 栃木県日光市小代440番地1
・電
話:0288-27-0002
・電 話:0288-27-0002
55
市民討議会を活用しての
市民討議会を活用しての
地域災害時市民協働ネットワークの構築
地域災害時市民協働ネットワークの構築
社会福祉法人栃木市社会福祉協議会 × 栃木市
社会福祉法人栃木市社会福祉協議会
× 栃木市
(11)市民討議会を活用しての地域災害時市民協働ネットワークの構築(社会福祉法人栃木市社会福祉協議会
× 栃木市)
■実施期間
■実施期間
平成 24 年 1 月~平成 25 年 3 月
平成24年1月~平成25年3月
■事業費:1,222
千円
■事業費:1,222千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
法
(社福)栃木市社会福祉協議会、NPO法
(社福)栃木市社会福祉協議会、NPO
人ハイジ、
(一社)栃木青年会議所、VC
人ハイジ、(一社)栃木青年会議所、VC
栃木、栃木市(地域まちづくり課、社会
栃木、栃木市(地域まちづくり課、社会
福祉課)
福祉課)
避難所運営ゲームの様子
また、団体同士の連携があまりうまくいって
事業目的
事業目的
いないことがわかりました。
一昨年の東日本大震災により、栃木市は甚
東日本大震災で、栃木市内の避難所運営を
大な被害は免れたものの、震災当日は一部停
きっかけに、社会福祉法人栃木市社会福祉協
電となり、行政からの情報が行きわたらない
議会(以下、栃木市社協)と、とちぎ市民活
など、課題が浮き彫りとなりました。そのた
動推進センター(愛称:くらら、指定管理者:
め、震災等の災害が起きた場合の市民活動の
NPO 法人ハイジ)の連携が深まり、また、
情報収集、地域内での支援活動、ボランティ
被災地支援活動に取り組む団体・個人との交
ア活動の受け入れ等、民間レベルでの災害時
流・情報交換も行なっていたことから、今回
の支援体制を構築するとともに、東日本大震
のプラットフォームを設置することができま
災の被災地支援を同時に行っていくものです。
した。
実施までの経緯
実施までの経緯
具体的な事業内容
具体的な事業内容
一般社団法人栃木青年会議所主催の市民討
栃木市社協と栃木市を中心にプラットフォ
議会で「震災」をテーマに話し合う機会があ
ームを構成し、災害時における被災者支援、
りました。栃木市は、災害が少ない地域なの
情報収集等がスムーズに行える体制づくりを
で、危機管理意識も薄く、市民にどうしたら
構築するため、プラットフォームにおいて協
関心をもってもらえるのかを話し合いました。
働作業を企画し、実施しました。
56
1. 災害ボランティアセンター設置運営マニ
市、気仙沼市等の被災地にボランティアを派
ュアル作成事業
遣して、瓦礫の撤去、泥出し等の人的支援を
市の地域防災計画に位置付けられる災害ボ
行いました。
ランティアセンターを設置運営するにあたり、
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
行政では対応できない被災者のニーズや臨機
応変に支援活動を行うため、本マニュアルを
メンバーが企画を提案し、全員の合意を得
作成しました。これにより、ボランティアの
た上で事業を実施しました。当日の運営は、
受け入れ等、被災者に対してきめ細やかな対
企画したメンバーが行い、他のメンバーは協
応が可能となるほか、非常時の連絡体制やそ
力者として参加しました。
れぞれの団体の役割が明確になり、災害時に
事業の成果と活用
事業の成果と活用
おける被災者支援、情報収集及び提供がスム
ーズに行える体制づくりが構築されました。
市民参加による災害時対応研修会を開催し
2. 被災地グッズ売り上げ促進事業
たことにより、災害時にどのような行動をと
福島県、宮城県、岩手県内の社協と連携を
ればよいか理解を深めることができたほか、
図り、お菓子、飲み物、小物等の被災地で製
災害に対する備えや被災地のニーズを知るこ
造しているグッズを販売したほか、栃木市の
とが可能となりました。また、図上訓練や避
イベントにおいてブースを設け販売し経済的
難所運営のシミュレーションを行ったことに
な支援を行いました。
より、地域の問題点や課題を整理することが
3. 各種研修会等の実施
できました。そのほかにも被災地応援グッズ
市民参加による災害対応研修を 6 月と 10
の販売やボランティア活動により、被災地の
月の計 2 回開催し、災害時にどのような行動
支援を行うことができました。また、災害ボ
をとるべきか学んだほか、図上訓練や避難所
ランティアセンター設置運営マニュアルの策
運営のシミュレーションを行い、地域の問題
定により、各団体の役割が整理され、今後、
点や課題を整理することができました。また、
災害が起きた際の連携やスムーズな支援体制
被災者による体験談講演会を開催し、被災者
が明確化されました。プラットフォーム参加
のニーズや課題等を知るとともに、災害時の
団体と顔と顔の見えるネットワークづくりが
備えについて理解を深めることができました。
できました。これからも定期的に情報交換を
4.被災地におけるボランティア活動
行い、関係を密にしていきたいです。
ボランティアバスの運行を企画し、南相馬
■問合せ先:社会福祉法人
栃木市社会福祉協議会
■問合せ先:社会福祉法人 栃木市社会福祉協議会
・住
所:〒328-0027 栃木県栃木市今泉町 2-1-40
・所在地:〒328-0027 栃木県栃木市今泉町2-1-40
・電
話:0282-22-4457
・電 話:0282-22-4457
57
栃木市に於ける市民協働被災者支援
栃木市に於ける市民協働被災者支援
蔵の街コミュニティケア研究会
× 栃木市
蔵の街コミュニティケア研究会 × 栃木市
(12)栃木市に於ける市民協働被災者支援(蔵の街コミュニティケア研究会 × 栃木市)
■実施期間
■実施期間
平成23年11月~平成25年3月
平成 23 年 11 月~平成 25 年 3 月
■事業費:1,181千円
■事業費:1,181 千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
蔵の街コミュニティケア研究会、(公社)栃木
蔵の街コミュニティケア研究会、
(公社)栃木県宅
県宅地建物取引業協会県南支部、㈱メロー、
栃木県生活協同組合連合会、(一社)コープ
活協同組合連合会、(一社)コープ福祉とちぎ、
福祉とちぎ、NPO法人蔵の街たんぽぽの会、
NPO 法人蔵の街たんぽぽの会、(医)アスムスコ
(医)アスムスコミュニティケア研究所、佐野
ミュニティケア研究所、佐野短期大学、県青少年
短期大学、県青少年育成アドバイザー会、栃
育成アドバイザー会、栃木南ロータリークラブ、
木南ロータリークラブ、NPO法人ハイジ、町
NPO
法人ハイジ、町ごと疎開蔵の街とちぎプロジ
ごと疎開蔵の街とちぎプロジェクト、栃木市
ェクト、栃木市(地域まちづくり課、消防防災課)
(地域まちづくり課、消防防災課)
地建物取引業協会県南支部、㈱メロー、栃木県生
茶話会の様子
しました。
事業目的
事業目的
具体的な事業内容
具体的な事業内容
1. 震災等の災害発生時の支援活動、被災避
難者の栃木市への受け入れや生活支援等
栃木市に拠点を置く団体等が協働で、震災
を行うとともに、栃木市固有のコミュニ
等の災害発生時の支援活動、被災者避難者の
ティ力を活かし、避難者自助共助コミュ
栃木市への受け入れ支援や生活支援の為のプ
ニティの構築と市民協働による被災者支
ラットフォームを作り、被災者避難者の受け
援を行うこと。
入れや生活支援を行う体制を構築しました。
2. 栃木市への被災避難者の受入体制の構築
そして、東日本大震災で被災し、既に栃木地
を図ること。
区へ避難されている被災者の支援・協力を同
時に行いました。
実施までの経緯
実施までの経緯
1. 栃木市への避難移住ガイドブック作成事
東日本大震災に伴い、
「町ごと疎開・蔵の街
業
とちぎプロジェクト」を栃木市などが立ち上
民間ベースで様々な栃木市の情報を盛り込
げました。発起人となった「蔵の街コミュニ
んだ避難者向けのガイドブックを作成し、栃
ティケア研究会」が中心となり、栃木市への
木市への避難移住及び一時避難等への支援を
避難者受け入れを進めていく中で、県のプラ
行いました。
ットフォーム事業を活用して実施することと
58
2. 避難者交流事業
避難者の方々から感謝の言葉をいただきまし
栃木市に避難されている方同士の交流を図
た。また、茶話会への参加が縁で、避難者の
るとともに、被災避難者への相談及び生活支
方が茶話会協力者の方の会社に勤務するよう
援を行いました。
になりました。市民活動への参加によるコミ
ュニティの活性化にもつながっています。
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
避難移住ガイドブックは、私たちがもし、
とちぎ市民活動推進センター(愛称:くら
見ず知らずの土地で生活をしなければならな
ら)を運営している NPO 法人ハイジの協力
くなった時、何が必要で何がわからないかと
により、センターの会議室等の利用ができ、
いう視点に立って作成しました。避難移住ガ
会議の開催等、事業をスムーズに進めること
イドブックは、公共性が高く、様々な情報の
ができました。
ハブステーションとして広く市民に利用され
事業の成果と活用
事業の成果と活用
ているとちぎ市民活動推進センター「くらら」
東日本大震災から 2 年が経ちましたが、ま
製本化し、栃木市に住んでいる避難者の各家
だ栃木市では約 50 世帯が避難生活を送って
庭と関係各所へ配布しました。東日本大震災
います。避難生活の事情、将来設計ともに様々
を受けての栃木市の受入態勢とシステムの紹
であり、大きな環境の変化等から肉体的にも
介をまとめた形になりましたが、今後発生し
精神的にもケアを必要としている状態の方々
うる他地域での災害時においても、栃木市で
が数多くいます。避難先での生活も、不慣れ
生活を始めるにあたっては非常に有用な部分
な土地であることから、不便や孤独を感じな
が多いと思います。
のホームページに掲載しました。同時に冊子
がら生活をしています。
栃木市での茶話会をきっかけに避難者の皆
避難者の皆さんから直接声を聞き、避難者
さん同士の小さな集まりも自然に行われるよ
同士はもちろん、避難者と栃木市のコミュニ
うになりました。行政で行う支援とは異なる、
ティをつなぐ働きとして、茶話会の開催や、
民間ならではのコミュニティを活かした支援
「くらら」の活動への参加を呼びかけました。
の形ができました。また、「くらら」の機能、
また、栃木市のコミュニティ、地元の人々と
働きによって、市民協働の被災者支援をより
のふれあいを企画実施した結果、人と人との
拡充することができました。
ふれあいと生活の中に安心感を得て、精神的
避難移住ガイドブックは、今後もデータの
にも前向きな生き方ができるようになったと、
更新をしていきたいと考えています。
■問合せ先:NPO
法人ハイジ(とちぎ市民活動推進センターくらら 指定管理者)
■問合せ先:NPO法人ハイジ(とちぎ市民活動推進センターくららの指定管理者)
・住
所:〒328-0043 栃木県栃木市境町 19-3(とちぎ市民活動推進センター内)
・所在地:〒328-0043 栃木県栃木市境町19-3(とちぎ市民活動推進センター内)
・電
話:0282-20-7131
・電 話:0282-20-7131
59
3.人のつながりを創る
~地域を支える人と協働の環づくり~
事例 01:新しい公共を担う市民研究員育成事業
(NPO 法人宇都宮まちづくり市民工房
×
宇都宮市)
62
× 鹿沼市)
64
事例 02:まち変“ふらっと”フォーム事業
(NPO 法人かぬま市民活動サポーターズ
事例 03:地域リーダー育成事業
(NPO 法人おおきな木
×
日光市)
66
事例 04:小山っ子元気づくり事業
(おやまフットボールクラブ
×
小山市)
68
事例 05:もうひとつの楽校づくり事業
(野木町未来プロジェクト実行委員会 ×
野木町)
70
事例 06:高校生アイディア会議
(NPO 法人かぬま市民活動サポーターズ
× 鹿沼市)
72
事例 07:男女の出会いの場創設事業
(やいた未来クラブ
× 矢板市)
74
事例 08:e(い~)出会いづくり in SAKURA
(NPO 法人氏家まちづくり Active × さくら市)
76
事例 09:壬力 UP 協働のまちづくり推進事業
(夢壬隊
×
壬生町)
78
事例 10:協働のまちづくり普及啓発事業
(那須塩原市協働のまちづくり推進協議会
× 那須塩原市)
80
事例 11:ボランティア活動促進事業
(野木町ボランティア支援センター利用者協議会 ×
野木町)
82
新しい公共を担う市民研究員育成事業
新しい公共を担う市民研究員育成事業
NPO 法人宇都宮まちづくり市民工房 × 宇都宮市
NPO法人宇都宮まちづくり市民工房 × 宇都宮市
(1)新しい公共を担う市民研究員育成事業(NPO 法人宇都宮まちづくり市民工房 × 宇都宮市)
■実施期間
■実施期間
平成 23 年 11 月~平成 25 年 3 月
平成23年11月~平成25年3月
■事業費:1,175千円
■事業費:1,175千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
法人宇都宮まちづくり市民工房、と
NPO法人宇都宮まちづくり市民工房、と
NPO
ちぎ協働デザインリーグ、宇都宮市(み
ちぎ協働デザインリーグ、宇都宮市(み
んなでまちづくり課)
んなでまちづくり課)
研究協議の様子
研究員を募集する際には、どのような人を
事業目的
事業目的
どれくらいどのような要件で募集するかしっ
社会的課題が複雑化する中、市民主体のま
かりと議論を重ねました。研究員の養成カリ
ちづくりの重要性がますます増大しています
キュラムを作り上げるにあたっては、視察先
が、現状では担い手の高齢化や後継者不足と
である金沢市の例を参考にしました。
ともに、まちづくりへの関心の希薄化が大き
また、本研究のキックオフ及び成果発表に
な課題となっています。このため、
“地域の課
ついてのイメージをある程度固めました。
題を見い出し、その解決について主体的に取
具体的な事業内容
具体的な事業内容
り組む市民(=市民研究員)”の募集・育成を
行うこととしました。
平成 23 年 11 月にプラットフォームを設
実施までの経緯
実施までの経緯
置し、以後 10 回以上の事前協議をもとに、
市民研究員事業に取り組むにあたっては、
等、事業の具体的な進め方について打合せを
先駆的な取組を行っている金沢市を視察する
行いました。また、研究員が選任された後は、
等、事前に参考となる情報集めをしました。
研究員とともに、テーマについての意見交換
研究テーマや事業スキーム、最終的に目指す
をし、地域コミュニティについて、各人の思
ところなど、研究員の意見・考えを聞く前に、
いや認識を深めたうえで、調査方法や調査地
事務局としての検討を重ねました。
域の選定等、定期的に協議を行いました。
研究員の公募方法やシンポジウムの開催方法
62
平成 24 年度は、
「地域コミュニティにおけ
文献の情報を共有し、知識を深めました。ネ
る絆の再生」~これからの近所付き合いを考
ット上での意見交換をはじめ、様々な技術を
える~というテーマについて、アンケート班
駆使して情報の共有化や作業の分担化を図り、
とインタビュー班に分かれての班別研究会や、
効果的に調査研究を進めました。
進捗確認及び研究の共有をする合同研究会を
事業の成果と活用
事業の成果と活用
積み重ねていきました。
アンケート調査の回収は 400 件、インタ
20 代から 70 代の市民が、立場の違いや
ビュー調査は市内 3 地区で実施しました。そ
世代間の意識の違いを互いに認めつつ、一つ
こから見えてきたことは、①近所づきあいを
のテーマについて9ヵ月にわたり粘り強く調
したくないわけではない。②地域とつながる
査研究をしてきました。限られた時間の中で
きっかけについて、世代により違いがある。
研究員が自由闊達な研究協議を楽しみつつ、
③リーダーの存在が、コミュニティの絆づく
丁寧に報告をまとめ、発表会において公表で
りに大きく影響している。④ご近所の範囲と
きたことは、研究員をはじめ事業に関わった
しては、向こう三軒両隣や自治会町内会をイ
方々にとっても、多くの市民に市民研究員事
メージしている人が多く、今後その範囲をひ
業を知ってもらう意味でも大きな成果でした。
ろげていきたいと感じている。⑤近所付き合
発表会の参加者アンケートでは「今後の自
いで大事にしていることは、あいさつとマナ
治会活動や近所付き合いをしていく上で大い
ー(常識的な行動)
、などです。
に参考になった」といった肯定的な意見がほ
幅広い世代の市民が1つのテーマについて
とんどであり、市民の視点での調査研究が高
じっくり話し合うことの大切さを実感し、ま
い評価を得たものととらえています。
た、発表会でも多くの方が関心を寄せてくれ
さらに、25 年度以降の活動を希望する研
たことから、本研究の有用性を確認すること
究員も多く、
“地域の課題を見出しその解決に
ができました。25 年度も意欲をもって継続
ついて主体的に取り組む市民”を増やしてい
できるよう検討していきます。
く上での波及効果も十分あったといえます。
今後も、本事業を活発にしていくとともに、
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
研究成果を市の施策に反映させるための仕組
県が主催した地域コミュニティのシンポジ
みづくりなどを検討し、地域が生きいきする
ウムに参加するなど、関係機関が開催する講
「住民自治」を目指して歩んでいきます。
座等をカリキュラムに組み入れました。参考
■問合せ先:宇都宮市みんなでまちづくり課
■問合せ先:宇都宮市みんなでまちづくり課
・住
所:〒320-0818 栃木県宇都宮市旭 1-1-5
・住 所:〒320-8540 栃木県宇都宮市旭1-1-5
・電
話:028-632-2287
・電 話:028-632-2287
63
まち変“ふらっと”フォーム事業
まち変“ふらっと”フォーム事業
NPO 法人かぬま市民活動サポーターズ × 鹿沼市
NPO法人かぬま市民活動サポーターズ × 鹿沼市
(2)まち変“ふらっと”フォーム事業(NPO 法人かぬま市民活動サポーターズ × 鹿沼市)
■実施期間
■実施期間
平成23年10月~平成25年3月
平成 23 年 10 月~平成 25 年 3 月
■事業費:1,328千円
■事業費:1,328
千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
カフェ饗茶庵、鹿沼ヒーロー計画、NPO法
カフェ饗茶庵、鹿沼ヒーロー計画、NPO 法
人CCV、鹿沼相互信用金庫、WAKEISHI、
人 CCV、鹿沼相互信用金庫、WAKEISHI、
鹿沼市自治基本条例を考える会、白石建築
鹿沼市自治基本条例を考える会、白石建築
設計事務所、常陸屋呉服店、下野タイムス
設計事務所、常陸屋呉服店、下野タイムス
社、インテリア大長、鹿沼市観光物産協会、
社、インテリア大長、鹿沼市観光物産協会、
宇都宮大学、NPO法人かぬま市民活動サ
宇都宮大学、
NPO 法人かぬま市民活動サポ
ポーターズ、
鹿沼市(市民活動支援課)
ーターズ、鹿沼市(市民活動支援課)
「まち変」の様子
事業目的
事業目的
本条例の理念である、
「市民自治と協働による
市民・企業・行政の協働によるアイディア
間支援施設「かぬま市民活動広場ふらっと」
会議を行いながら事業の協力者を募り、全国
の運営団体である NPO 法人かぬま市民活動
の事例を研究するサミットを開催しました。
サポーターズと鹿沼市がプラットフォームを
「市民提案制度」
「まちづくりファンド」等の
設置し、市民のアイディア会議「まち変・ま
新たな仕組みづくりと人材育成を行い、市民
ちアイ」等を開催しました。
自治と協働のまちづくりを推進することを目
1.「かぬま全国まち変サミット」の開催
まちづくり」を推進するために、市民活動中
的としました。
市外県外のまちづくり実践者 8 名を「まち
実施までの経緯
実施までの経緯
変人」として招き、トークライブ形式で事例
地域の様々な課題について、その解決策を
発表された他地域の事例から、鹿沼における
見い出せずそのまま放置されてしまっている
新たなアイディア事業のヒントが得られまし
ことが多かったことから、課題を発掘し、解
た。また、分科会や懇親会を通して、市内外
決策を自由に語り合えるフリートークの場を
の参加者同士の交流を図る機会ともなりまし
設けることにしました。
た。
発表や意見交換を行いました。本サミットで
2.新たな仕組みづくり
具体的な事業内容
具体的な事業内容
市民のアイディア会議「まち変・まちアイ」
平成 24 年 4 月に施行された鹿沼市自治基
を全 20 回開催しました。自由な雑談の中で
64
アイディアを出し合ったことで、まちづくり
事業の成果と活用
事業の成果と活用
の新たな活動や仕組みを考えることができる
場となりました。
「まち変・まちアイ」で提案された 8 事業
(1) 「まち変」
:まちを変える人=まち変人の
のうち、他事業による実施を含めると、5 事
懇談会
業が実施されました。その中でも特に「カヌ
まちづくりのヒントにつながるよう、市内
マ大学」は、多様な人材により構成された組
で地域づくり、まちづくりを行い活躍してい
織による本格的な市民の自主活動団体として
る「まち変人」をゲストとして迎え、活動報
設立され、地域のコミュニティとネットワー
告や事例報告、意見交換を内容とするトーク
クづくり、人材発掘と活用の仕組みとしてモ
ライブを全 4 回実施しました。
デル的事業となりました。また、
「かぬま全国
(2) 「まちアイ」
:まちづくりアイディア会議
まち変サミット」等で地域間の交流が深まり、
自由な参加による雑談形式のアイディア意
北関東を中心としたネットワーク作りにつな
見交換会として「まちアイ」を全 8 回実施し
がりました。さらには、平成 25 年 3 月 3 日
ました。アイディアを掘り起こして「まちネ
に開催された「かぬま市民協働まつり」の際
タ」として企画書にまとめ、実行に向けての
に実施した「まちづくりアイディア総選挙」
協議を行いました。
では、様々なアイディアが提案され、実際の
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
活動に結びつきそうなものもいくつかありま
自由に気楽に語り合える場の創設と平成
を変えていこうとしている人や実践している
24 年 11 月開催の「全国まち変サミット」
人の発掘をさらに進め、まちづくりに関して
開催に向けアイディア会議を行いました。ま
学びの場を設け、フリートークの中で出たア
た、まちづくり実践者のお話しを聞くことで
イディアや発想が具現化できるような仕組み
意識を高められるよう数回ゲストトークを実
を構築していきたいと思います。また、市民
施しました。まちづくりへの興味の有無に関
のアイディア提案の仕組みとして、他の事業
わらず会議に参加できるよう、参加したくな
活動(高校生アイディア会議等)や NPO 団
る会議進行及び雰囲気作りを工夫しました。
体などと連携をしながら継続的に実施して行
会議は、全員が意見を出せるようワークショ
く予定です。
した。同プラットフォームでは、今後もまち
ップの形で進めました。
■問合せ先:NPO
法人 かぬま市民サポーターズ
■問合せ先:NPO法人 かぬま市民サポーターズ
・住
所:〒322-0054 栃木県鹿沼市下横町 1302 まちなか交流プラザ1F
・住 所:〒322-0054 栃木県鹿沼市下横町1302 まちなか交流プラザ1F
・電
話:0289-60-2212(青田)
・電 話:0289-60-2212(青田)
65
地域リーダー育成事業
地域リーダー育成事業
NPO 法人おおきな木 × 日光市
NPO法人おおきな木 × 日光市
(3)地域リーダー育成事業(NPO 法人おおきな木 × 日光市)
■実施期間
■実施期間
平成 24 年 11 月~平成 25 年 3 月
平成24年11月~平成25年3月
■事業費:1,266
千円
■事業費:1,266千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
法人おおきな木、(社福)日光市社
NPO法人おおきな木、(社福)日光市社
NPO
会福祉協議会、傾聴ボランティアチーム
会福祉協議会、傾聴ボランティアチーム
ありのまま、NPO
法人ウエーブ、宇都宮
ありのまま、NPO法人ウエーブ、宇都宮
大学、日光市(総合政策課)
大学、日光市(総合政策課)
ワークショップの様子
事業目的
事業目的
めには、新しい人材の掘り起こしが必要であ
活気ある地域を実現するため、コミュニテ
実践につなぐ機会として、
「日光創新塾」を実
り、地域貢献したいと思っている方の思いを
ィ活動の担い手となる地域リーダーを育成す
施することになりました。
ることは、日光市の大きな課題です。この課
具体的な事業内容
具体的な事業内容
題に対し、NPO 法人おおきな木と日光市を
中心にプラットフォームを構成し、協議検討
第 1 回は、
「身近なモノに目を向けよう 日
を重ねました。本事業は、日光市の地域資源
光市の地域資源を探ろう!」をテーマに講義
に触れ、改めて地域の良さや課題を見つめ直
と事例紹介を行い、ワークショップでは日光
す機会をつくり、日光市における様々な地域
市における地域資源を再確認しました。第 2
課題に対し、仲間と共に解決に向けて取り組
回では、
「実践者に出会う旅 in 茂木」をテー
むきっかけづくりを目的としました。
マに地域活性化の取組を実践者に伺い、ワー
実施までの経緯
実施までの経緯
クショップにおいて、日光のためにできるこ
当市においては、市民活動支援センターを
をアイディアに」をテーマに講義とワークシ
拠点として市民活動を進めていますが、各団
ョップを行いました。ワークショップでは、
体とも後継者の確保が難しいという課題があ
日光市の課題「観光」、
「居場所」、
「雇用」、
「地
ります。市民活動団体等の人材を確保するた
域福祉」の 4 テーマについて課題解決のアイ
とを考えました。第 3 回では、
「地域の課題
66
ディアを考えましたが、各グループから多く
でき人材発掘につながりました。
の具体的なアイディアが発表されました。
事業の成果と活用
事業の成果と活用
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
プラットフォームの構成員は、市民活動支
【運営】会議体の進行を円滑にするため、コ
援センターの利用団体、社会福祉協議会から
ーディネーター役を置きました。
選出したことでネットワークの強化につなが
【事業】
りました。また検討会では、積極的な意見が

講演会、グループワーク、ワールドカフ
出るなど参加意識が高い会議体となりました。
ェ、現地訪問など様々な手法を活用する
実施事業は、当初、日光市の実情(高齢化)
ことで、相乗効果を期待しました。具体
を考慮し、高齢者を対象としたリーダー育成
的には、コミュニケーション技法を学び、
を意識しましたが、幅広い年齢層を対象とす
ワークショップで参加者同士が思いを語
ることに転換した結果、受講者にとっては、
り合う機会を毎回設定したことで、参加
それぞれの得意分野を活かし、さらに世代間
者同士の交流が深まり、仲間づくりにつ
交流を深め、課題解決への仲間づくりの機会
ながりました。
にもつながりました。全 3 回のワークショッ
対象者の絞込みをせず、幅広い層から参
プ等を通して、日光市の課題を明確化し、最
加を募りました。宇都宮大学の学生には、
終の課題解決アイディアについては、実行可
役割を持って参加してもらったことで、
能性の高い具体的なアイディアが提案され、
若者の力やアイディアの発揮が、雰囲気
自分の住む地域を自分達で変えるという意識
づくりの一助を担い、世代間交流の機会
の向上に寄与できました。今後はさらに、実
にもなりました。
践につながるような機会をつくっていく予定
広く日光市民からの参加を募るため、事
です。参加者のモチベーションを維持し、具
業の広報媒体としてチラシの全戸配布
体的な活動へと結びつけていくための研修や
(日光市内)を実施しました。その結果、
情報交換の機会を定期的につくり、継続的に
会場となる日光市民活動支援センターに
フォローアップを行います。
「地域リーダー育
訪れたことがない方の参加も多く得られ
成事業」を継続事業とし、更なる人材ネット
ました。日頃接点のない方々の「地域に
ワークの拡充、人材バンクへの展開、拡大、
貢献したい」との思いや地域のことを真
様々な活動の場の提供といった可能性を検討
剣に考えている熱い思いに触れることが
し、地域活性化を目指します。


■問合せ先:日光市地域振興課
■問合せ先:日光市地域振興課
・住
所:〒321-1292 栃木県日光市今市本町 1
・住 所:〒321-1292 栃木県日光市今市本町1
・電
話:0288-21-5147
・電 話:0288-21-5147
67
小山っ子元気づくり事業
小山っ子元気づくり事業
おやまフットボールクラブ
× 小山市
おやまフットボールクラブ × 小山市
(4)小山っ子元気づくり事業(おやまフットボールクラブ × 小山市)
■実施期間
■実施期間
平成 24 年 9 月~平成 25 年 3 月
平成24年9月~平成25年3月
■事業費:1,221千円
■事業費:1,221
千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
おやまフットボールクラブ、白鷗大学、
おやまフットボールクラブ、白
鷗 大学、小
小山南高等学校、間々田中学校、羽川西
山南高等学校、間々田中学校、羽川西小学
小学校(校長会代表)、乙女小学校、せ
校(校長会代表)
、乙女小学校、せいほう幼
いほう幼稚園(市内幼稚園代表)、さく
稚園(市内幼稚園代表)
、さくら保育園(市
ら保育園(市内保育所・園代表)、青木
内保育所・園代表)
、青木スポーツ、小山市
スポーツ、小山市(こども課、生涯学習
(こども課、生涯学習課、市民生活課、間々
課、市民生活課、間々田公民館)
田公民館)
サッカー教室の様子①
らスタートしました。
事業目的
事業目的
具体的な事業内容
具体的な事業内容
サッカー教室を通じて、参加する子どもた
ちにスポーツの楽しさを学ぶ場づくりを行い
おやまフットボールクラブを中心にプラッ
ました。また、指導協力に学生の参加を得て、
トフォームを構成し、小山の子どもたちを元
学生自らに世代間交流、コミュニケーション、
気にするための事業を検討し、おやまフット
ボランティア体験、指導方法等様々な体験を
ボールクラブへの委託等によりサッカー教室
してもらうことで、次世代を担う人材育成に
を実施しました。
努めました。
1. 4~6 歳の部サッカー教室(計 3 回)
さらには、地域活動推進のきっかけづくり
2. 小学校 1~3 年生の部サッカー教室
として、沢山の人とふれあい交流する場づく
(計 3 回)
りとなる事業を行う事を目的としました。
3. 小学校 4~6 年生の部サッカー教室
(計 36 回)
実施までの経緯
実施までの経緯
4. 小山っ子元気づくり・サッカーまつり
スポーツに興味はあるが、きっかけがない
サッカー教室の締めくくりとして、3 月 24
子どもたちのために、人気スポーツであるサ
日、小山南高校グラウンドにて「小山っ子元
ッカーを通じて、スポーツの楽しさを体験し
気づくり・サッカーまつり」を開催しました。
てもらい、心身共に元気にしたいとの思いか
白鷗
鷗 大学の学生や小山南高校、間々田中学校、
68
乙女中学校の生徒らの協力のもと、約 70 人
の楽しさや、仲間づくり等の面でも良い体験
の子どもたちとたくさんの来場者があり、祭
の場となりました。指導のサポートをしてく
りは大いに盛り上がりました。
れた高校生や大学生にとっても、子どもや保
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
護者との交流を通じて、指導の難しさや、コ
一つの競技を通じて、多くの人々が集い、
ることができました。これにより、幅広い年
つながりが生まれるように努めました。また
齢の子どもたちを心身共に明るく元気にする
会議では、必ず全員から意見を聞き、欠席者
ことができました。
ミュニケーションの方法など様々な経験をす
にも必ず報告書を送付し、全員が共通認識を
最終日には、幼児、小学生、中学生、高校
持つようにしました。事業実施にあたっては、
生、大学生、保護者等が合同でチームをつく
自主性にまかせて、それぞれ自分ができるこ
りサッカーイベントを開催しました。地元住
とをアイディアとして出しあい、一つにまと
民ボランティアや企業にもご協力いただき、
め上げました。
多世代間交流、多様な団体との交流が図られ
ました。
今後の発展としては、大きな目標は「子ど
もたちの元気づくり」ですが、その達成のた
めの具体的な目標を決めて事業を展開してい
きたいと思います。そうすることで、会議参
加者が共通認識を持つことができ、意見も活
発化し、様々なアイディアを引き出せると考
えます。
サッカー教室の様子②
今後、おやまフットボールクラブは NPO
法人設立を目指し、プラットフォームでつな
事業の成果と活用
事業の成果と活用
がった方々と協力しながら、事業を展開して
参加した子どもたちは、初めて会った子同
行く予定です。
士でも、サッカーという一つの競技を通じて、
コミュニケーションをとることができました。
また、高校生や大学生が一緒に遊んでくれる
他には無い教室として大変喜ばれ、スポーツ
■問合せ先:小山市市民生活課
■問合せ先:小山市市民生活課
・住
所:〒323-0025 栃木県小山市城山町 3-7-5
・住 所:〒323-0025 栃木県小山市城山町3-7-5
・電
話:0285-20-5561
・電 話:0285-20-5561
69
もうひとつの楽校づくり事業
もうひとつの楽校づくり
野木町未来プロジェクト実行委員会
× 野木町
野木町未来プロジェクト実行委員会 × 野木町
(5)もうひとつの楽校づくり(野木町未来プロジェクト実行委員会 × 野木町)
■実施期間
■実施期間
平成23年9月~平成24年3月
平成 23年 9 月~平成 24年 3 月
■事業費:1,300千円
■事業費:1,300
千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
野木町未来プロジェクト実行委員会、新橋
野木町未来プロジェクト実行委員会、新橋小
小学校PTA、白鷗大学、未来創造ネット
学校 PTA、白鷗 大学、未来創造ネットワーク
ワーク白鷗、絵本の会、野木中学校PTA、
白鷗 、絵本の会、野木中学校 PTA、古河市文
古河市文化協会、スマイルタッチケア協
化協会、スマイルタッチケア協会、NPO 法人
会、NPO法人栃木おやこ劇場、野木町ボラ
栃木おやこ劇場、野木町ボランティア支援セ
ンティア支援センターきらり館、南赤塚小
ンターきらり館、南赤塚小学校ボランティア、
学校ボランティア、シニアリーダースクラ
シニアリーダースクラブ、青年劇場、野木町
ブ、青年劇場、野木町(生活環境課)
(生活環境課)
演劇公演の様子
私たちは「子ども=未来」と位置づけ、そ
事業目的
事業目的
の子どもたちに、地域の大人や大学生とのふ
野木町の様々な魅力に着目し、子どもたち
れあいなどの学校では学べない楽しい体験を
とともに地域文化を学びあい、様々な表現方
してもらうことで、地域の文化・伝統や野木
法で「野木町」の魅力を発信することを目的
町に生まれた誇りを継承してもらうため「も
にしました。子どもの自発性や創造性、発想
うひとつの楽校づくり」を町と協働で企画し
を活かしながら、世代をこえた仲間意識を育
ました。野木町にできた「ボランティア支援
てるために、
「キラリ子ども未来塾」において、
センター『きらり館』
」を拠点に「キラリ子ど
地域の大人から高校生・大学生とふれあい、
も未来塾」を開校しました。チラシを作成し、
学校では学習しないことにチャレンジする
地域の学校や関係機関に配布したところ、予
「もうひとつの楽校づくり」を目指しました。
想以上の塾生の参加を得ることができました。
実施までの経緯
実施までの経緯
具体的な事業内容
具体的な事業内容
東北地方での東日本大震災による「ふるさ
野木町未来プロジェクト実行委員会と野木
と喪失」を目の当たりにし、同じような想定
町を中心に、プラットフォームを構成し、子
外の事態に野木町が遭遇したとき、野木町を
どもから大学生、シニア世代まで幅広い世代
未来に伝えていくことができるのかと考えま
が文化・芸術活動を通して地域文化を発掘し
した。
創造する活動をしました。主な活動内容につ
70
いては、演劇公演に向けての練習、大学生な
校した「キラリ子ども未来塾」に集まった子
どの異世代との交流、キャンプなどを通じた
どもやその保護者の皆さんは、創作による演
自然体験、地元を知るための観光看板作り、
劇を体験しながら、地域の大人や高校生・大
イベントでの駄菓子屋出店などを実施しまし
学生たちとふれあうことで、仲間づくり、親
た。また、若い世代の文化芸術活動を支援し、
子の絆、地域とのつながりを深めることがで
文化によるまちづくりを推進するネットワー
きました。また、演劇公演を通じ、野木町の
クづくりを進めるため、演劇講座や子どもの
これからのまちづくりのあり方や人と交流す
創作による演劇公演、公開報告会、
「キラリ子
る街・つながりを作り出す場の大切さを、多
ども未来塾」パフォーマンス講座を企画し実
くの方々に伝えることができ、町の活性化が
施しました。
図られました。
今後も子どもたちを中心に、若者の発想を
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
活かした野木町らしい文化や歴史・伝統を学
大人だけではフェスティバルやイベントで
びあうなど、野木町の未来を考える機会を提
なんとなく成功したとの錯覚で、1 回で終わ
供し、広く発信していきたいと思います。
りがちです。そこで、私たちは地道な作戦を
さらには、野木町で活動している他のボラ
とることにしました。例えば、
「観光看板作り」
ンティア団体と一緒に活動する機会を得たこ
では、子どもたちに町のキャラクターを描い
とで、自分たちの活動領域が大きくなってき
てもらい、友だちや家族に「ひまわりフェス
たので、今後も多くのボランティア団体、学
ティバルにぼくの描いた看板があるよ」と話
校などと連携して、どんな子どもたちもいき
すと口コミで広がり、子どもたちも自慢気に
いきできる居場所を広げていきたいと考えて
野木町の説明ができます。また、表現力の向
います。
上を目指し「演劇」という手法を取り入れ、
地元の話題を織り交ぜて、野木町について「自
信」をつけさせます。発表の場を多く設け、
友だち、家族など身近な人たちを少しずつ巻
き込む事が大事だと考え実践しました。
事業の成果と活用
事業の成果と活用
「もうひとつの楽校づくり」を目指して開
■問合せ先:野木町未来プロジェクト実行委員会
■問合せ先:野木町未来プロジェクト実行委員会
・住
所:〒329-0195 栃木県下都賀郡野木町大字丸林 571(野木町役場生活環境課)
・住 所:〒329-0195 栃木県下都賀郡野木町大字丸林571(野木町役場生活環境課)
・電
話:0280-57-4132
・電 話:0280-57-4132
71
高校生アイディア会議
高校生アイディア会議
NPO 法人かぬま市民活動サポーターズ × 鹿沼市
NPO法人かぬま市民活動サポーターズ × 鹿沼市
(6)高校生アイディア会議(NPO 法人かぬま市民活動サポーターズ × 鹿沼市)
■実施期間
■実施期間
平成24年6月~平成25年3月
平成 24 年 6 月~平成 25 年 3 月
■事業費:1,390千円
■事業費:1,390
千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
レストランアンリロ、ヤオハンフードセン
レストランアンリロ、ヤオハンフードセンター、ヘ
ター、ヘッドクリエーション㈱、鹿沼市観光
ッドクリエーション㈱、鹿沼市観光物産協会、NPO
物産協会、NPO法人CCV、WAKEISHI、㈱
法人 CCV、WAKEISHI、㈱マチヅクリ・ラボラト
マチヅクリ・ラボラトリー、鹿沼高校、鹿沼
リー、鹿沼高校、鹿沼東高校、鹿沼南高校、鹿沼商
東高校、鹿沼南高校、鹿沼商工高校、NPO
工高校、NPO 法人かぬま市民活動サポーターズ、
法人かぬま市民活動サポーターズ、鹿沼市
鹿沼市(企画課、生涯学習課、市民活動支援課)
(企画課、生涯学習課、市民活動支援課)
アイディア会議の様子
つながりました。
事業目的
事業目的
具体的な事業内容
具体的な事業内容
市内 4 高校の協力のもと、鹿沼市自治基本
条例の「子どもの参加」に基づき、高校生を
「かぬま市民活動広場ふらっと」を会場に
対象としたまちづくりアイディア会議を開催
市内 4 高校の生徒 27 名によるまちづくりア
しました。企画立案から事業実施までを高校
イディア会議を開催しました。その後、同会
生と市民・行政の協働で実施することにより、
議の提案に基づき、テーマ別に高校生を 4 チ
高校生のまちづくりへの参加と将来の担い手
ームに編成し、事業者、NPO 等、大人たち
育成を目的としました。
等によるサポート体制のもと、企画立案から
実施までの経緯
実施までの経緯
事業実施までを高校生自らが行ないました。
子どもたちの社会参加の機会及び自由に活
① 高校生間の交流イベント「4 校
1. 高校生アイディア会議
動できる場が少なく、自分たちで企画立案し
Competition」の開催
事業を実施する機会もほとんどない現状を解
高校生同士のディベート、クイズ大会、芸
決するため、高校生を対象に、自由な発想や
術作品展示、バンド演奏、書道パフォーマン
アイディアを活かし、事業に結び付けたいと
スを行いました。
の思いがありました。そのため、高校の校長
② フリーペーパーの作成
先生にまず企画を説明し、その校長先生が他
まちなかの情報や高校生の口コミ情報をま
の3校へかけあってくれて、本事業の実施に
とめた情報誌を作成し、
「全国まち変サミット」
72
等のイベントで配布、地域情報の PR を行い
が将来の担い手として参加または戻ってくる
ました。情報誌のデザイン・取材・編集は、
きっかけとなります。
高校生自らが行いました。
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
③ 地元食材の新メニューづくり
地元のおいしい食材を活用した新メニュー
会議運営にあたっては、大人はあくまでも
「ニラのジェノベーゼソース」を市内のレス
サポート役に徹し、高校生たちが中心に会議
トラン「アンリロ」と共同開発し、市内スー
を進めて行けるよう、また自由な発想やアイ
パー「ヤオハンフードセンター」の協力によ
ディアを活かせるよう会議を進行しました。
り「ニラジェノベーゼチキンステーキ」とし
メンバー同士交流を深められるように、お茶
て商品化しました。同商品の売上代金の一部
会やバーベキュー会等の行事を取り入れまし
は同事業の活動資金に還元する仕組みになっ
た。また、学校とは会議開催の連絡や事業実
ています。今後は、地場野菜の「鹿沼菜」を
施の報告、また、学生の状況などの連絡を密
使用したパスタやラスク等の新メニューの開
に行いました。
発やトマトジェラートの商品開発をしていく
事業の成果と活用
事業の成果と活用
予定です。
④ キャラクターの活用
本事業実施により、今まで関わることので
地味な鹿沼らしいキャラクターとして考案
きなかった市内の高校と関わりを持つことが
した「Jimiiiii」をプリントした T シャツを作
できました。また 4 校の学生同士のつながり
成し、イベントで着用して活動の PR を行い
も生まれました。本事業は市の初めての取組
ました。今後は、缶バッジ等のグッズを作成
であり試行錯誤の連続でした。高校生の自主
して販売し、活動資金に充てていくほか、地
的な活動の運営能力や、サポート役である大
元の民話の研究などを検討してく予定です。
人の関わり方などに今後の検討課題がありま
⑤ まちづくりイベントの参加
すが、高校生が求めている活動のあり方や、

かぬま全国まち変サミット
将来の地域の担い手育成に地元の大人が関わ

かぬま市民協働まつり
る際の方向性が明確になりました。
2. アイディア事業のサポート
本事業は名称を「高校生まち変プロジェク
市内の事業者、NPO、行政等の市民による
ト会議」と改め、新たな高校生のメンバーを
サポート体制を整えました。プロからのアド
加えて、新たな組織により今年度も継続する
バイス等、大人と関わることにより、参加者
予定です。
■問合せ先:NPO
法人かぬま市民活動サポーターズ
■問合せ先:NPO法人かぬま市民活動サポーターズ
・住
所:〒322-0051 栃木県鹿沼市下横町 1302 まちなか交流プラザ 1F
・住 所:〒322-0051 栃木県鹿沼市下横町1302 まちなか交流プラザ1F
・電
話:0289-60-2212
・電 話:0289-60-2212
73
男女の出会いの場創設事業
男女の出会いの場創設事業
やいた未来クラブ
× 矢板市
やいた未来クラブ × 矢板市
(7)男女の出会いの場創設事業(やいた未来クラブ × 矢板市)
■実施期間
■実施期間
平成 23 年 11 月~平成 25 年3月
平成23年11月~平成25年3月
■事業費:1,542
千円
■事業費:1,542千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
やいた未来クラブ、矢板市商工会、㈲リ
やいた未来クラブ、矢板市商工会、㈲リ
クエスト、民生委員協議会、矢板市(子
クエスト、民生委員協議会、矢板市(子
ども課)
ども課)
婚活イベントのチラシ
事業目的
事業目的
点としては、発足したばかりのボランティア
本事業は矢板市の大きな問題でもある少子
ていることを広く周知する情報発信力が弱い
化現象に歯止めをかけ、男女の良好なパート
こと、財政が脆弱なため、各種イベント等を
ナーシップを築くために、独身男女の出会い
行うための財政支援が必要であることなどが
の場を創設し、結婚しやすい環境づくり等の
挙げられました。
団体なので知名度が低いこと、事業を実施し
支援活動を行うことを目的としました。
具体的な事業内容
具体的な事業内容
実施までの経緯
実施までの経緯
やいた未来クラブと矢板市を中心に、プラ
地域の課題である「少子化対策」、「後継者
ットフォームを構成し、良好な男女のパート
不足」、「次世代育成」等に対応するため、独
ナーシップを築くために、独身男女の出会い
身男女の出会いの場を創設し、地域で結婚し
の場創設、結婚しやすい環境づくりに向けた
やすい環境を築くこと、地域を活性化するこ
支援を行いました。主にやいた未来クラブが
と等を目的に「やいた未来クラブ」が発足し
主体となり、お見合いパーティー(出会いの
ました。今まで、サポーターが個人ごとに活
場)イベントや婚活したい人を対象としたセ
動していたものを組織化することにより、情
ミナー(男女のふれあい交流)の開催、会員
報の共有化ができ、効率的に事業が展開でき
登録やイベント情報発信を行うためのホーム
るというメリットがあります。しかし、問題
ページの作成(情報システム構築)、毎月結婚
74
相談と情報交換を開催するなど様々な取組を
ホームページなどで広く周知することで、併
行いました。
せて「やいた未来クラブ」という団体の PR
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
も図ることができ、地域での認知度も上がり
この事業を進める上でまず力を入れたこと
安心して申し込める雰囲気を醸成するという
は、協働事業内容の周知やクラブの情報発信
意味では大きな成果がありました。しかし、
力を高めることでした。人と人を繋ぐ仕組み
婚活イベントは参加者には概ね好評でしたが、
を作るにあたり、地域においてクラブやサポ
課題として、そこから先につながりにくいと
ーターの信頼度・認知度を高める必要があり
いう現状があります。今後は、一過性のつな
ました。そのために、市の広報紙を活用した
がりに終わらせないための方策、アフターケ
情報発信のほか、クラブのホームページを新
アについて、サポーターと共に検討していく
たに構築し、事業の概要やイベントの告知な
必要があります。さらに、他のボランティア
どの情報を積極的に発信していきました。ま
団体や企業との連携なども視野に入れ、効率
た、やいた未来クラブのサポーターはとちぎ
的な事業展開を目指していきたいと考えてい
未来クラブのサポーターを兼ねていることか
ます。
ました。婚活に参加したいと思う方が気軽に
ら、お互いのイベントについて周知広報など
今回、市とクラブが協働事業を実施したこ
の面で連携を図りました。
とにより、効率的な事業の運営や団体育成等
という一定の成果が挙げられました。近隣か
事業の成果と活用
事業の成果と活用
らの視察や先進地としての事例発表など、活
矢板市の大きな課題でもある「少子高齢化」
動範囲は市内に留まらず、ネットワークも市
「後継者問題」等に対応するため、市民が自
内外に広がりつつあります。今後の展望につ
主的に立ち上げた「やいた未来クラブ」は当
いては、やいた未来クラブが自立した団体と
時 23 人の会員で発足しましたが、現在 28
して、これからも活動できるよう、市として
人となり、月1回の情報交換会や月2回の結
は役割を分担しつつ、継続性のある取組を目
婚相談等地道な活動を行っています。
指していきたいと考えています。
24 年度は、婚活イベント(3回)と男性
向けの婚活セミナー(コミュニケーション・
マナー講座)を開催し、参加者は合計 100
人を超えました。イベントの開催をチラシや
■問合せ先:やいた未来クラブ(社会福祉法人
矢板市社会福祉協議会内)
■問合せ先:やいた未来クラブ(社会福祉法人 矢板市社会福祉協議会内)
・住
所:〒329-2161 栃木県矢板市扇町 2-4-19
・所在地:〒329-2161 栃木県矢板市扇町2-4-19
・電
話:0287-44-3000
・電 話:0287-44-3000
75
e(い~)出会いづくり
SAKURA
e(い~)出会いづくりinin
SAKURA
NPO 法人氏家まちづくり Active × さくら市
NPO法人氏家まちづくりActive × さくら市
(8)e(い~)出会いづくり in SAKURA(NPO 法人氏家まちづくり Active × さくら市)
■実施期間
■実施期間
平成 24 年 11 月~平成 25 年 3 月
平成24年11月~平成25年3月
■事業費:1,170
千円
■事業費:1,170千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
法人氏家まちづくり Active、氏家
NPO法人氏家まちづくりActive、氏家商
NPO
商工会、喜連川商工会、㈱エフエム栃木、
工会、喜連川商工会、㈱エフエム栃木、
さくら市(商工観光課)
さくら市(商工観光課)
若者の出会い創出イベントの様子
事業目的
事業目的
開催の「氏家雛めぐり」です。駅前施設を中
若者同士の出会いの場を創出することによ
中は賑わいを創出できる定着した大きなイベ
り、さくら市商業集積施設である e プラザの
ントになりました。しかし、上記イベントで
利用促進、中心街である JR 氏家駅前の賑わ
は年齢層が中高年層に偏ってしまうため、若
い創出に寄与することを目的とします。
者たちにターゲットを絞ったイベントを開催
心に開催しており、現在では、事業実施期間
実施までの経緯
実施までの経緯
し、さらなる賑わい創出につなげたいという
さくら市も他の地方都市の現状にもれず郊
ザを活用し、若者同士が集まるような事業を
ことで、駅前にある市の商業集積施設 e プラ
外大型店舗の進出等により、市内 JR 氏家駅
実施しました。
前を中心とする昔からの中心街への客足は減
若者同士がコミュニケーションを図りやす
少の一途をたどっています。そのような状況
い空間を演出することで、若者の出会いの場
下でシャッター通りとなりつつある中心街で
を創出することを目指しました。また会場を
も世代交代をした若い経営者が魅力的な店舗
e プラザとすることで、今回の事業へ参加し
づくりをしながら賑わい創出をめざして日々
た若者がリピーターとなって同施設を訪れる
頑張っています。そのような若い経営者たち
きっかけとなれば、同施設の活用促進、PR
が、NPO 法人氏家まちづくり Active を組織
にもつながり、中心街の賑わい創出に寄与で
し中心街の賑わい創出のきっかけにと始めた
きると考えました。
のが 8 月開催の「納涼彩」や年明け 2~3 月
76
としました。そして、中心街の魅力を感じて
具体的な事業内容
具体的な事業内容
もらうため、eプラザを起点に「氏家雛めぐ
同プラットフォームで実施した若者の出会
り」を見学できるよう配慮しました。
いの場創出イベントは今回が初開催のため参
イベントについては、過去に開催経験があ
加者が集まるか不安がありましたが、募集定
る「㈱エフエム栃木」に協力を依頼しました。
員を超える応募があり、イベント当日は、男
事業の成果と活用
事業の成果と活用
女各 20 名、計 40 人の若者が参加しました。
参加者は「氏家雛めぐり」を楽しみながら、
主 催 団 体 の NPO 法 人 氏 家 ま ち づ く り
「アトリエソエタ」に移動し、手づくり指輪
Active も今回の事業について集客力や参加
製作体験等を行いました。同イベントの運営
者の意欲に手応えを感じていました。また、
は、開催経験豊富なスタッフが中心となり、
商工会会員にも来年度の開催について興味を
市職員や NPO スタッフがお手伝いをすると
持っていただけました。来年度以降について
いう形式をとったので、司会進行などもスム
も事業の継続についての要望があったので、
ーズに進み、盛り上がりました。その結果、
市内 NPO や商工会と連携し回数を増やす等
今回のイベントでは、20 組のうち、7 組 14
の事業改善についても打合せを行っていきた
名のカップルが誕生しました。今回の参加者
いと思います。
の多くが市外からの参加だったこともあり、
今後は、若者の出会いの場の創出と併せて、
イベント中に e プラザやその他の広報活動も
落ち着いた雰囲気をもつ企業等を活用し、年
行い、市の魅力を伝えることができました。
齢層を上げたパーティーの企画も考えていま
また、会場を提供していただいた企業もお店
す。
の PR にもつながるなど、本事業はプラット
フォーム×企業×若者の 3 者が Win×Win×
Win でつながる事業となりました。
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
当初は、eプラザ弐番館及び参番館をイベ
ント会場とする予定でしたが、同時期に開催
する「氏家雛めぐり」で使用されるため、企
業の店舗をイベント会場として利用すること
■問合せ先:さくら市商工観光課
■問合せ先:さくら市商工観光課
・住
所:〒329-1492 栃木県さくら市喜連川 4420-1
・住 所:〒329-1492 栃木県さくら市喜連川4420-1
・電
話:028-686-6627
・電 話:028-686-6627
77
壬力UP協働のまちづくり推進事業
壬力UP協働のまちづくり推進事業
ゆ めみ
みたたい
い
ゆめ
夢壬隊
壬隊 × 壬生町
夢
× 壬生町
(9)壬力 UP 協働のまちづくり推進事業(夢壬隊 × 壬生町)
■実施期間
■実施期間
平成24年9月~平成25年3月
平成 24 年9月~平成 25 年3月
■事業費:1,299千円
■事業費:1,299
千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
夢壬隊、壬生町商工会青年部、壬生町文
夢壬隊、壬生町商工会青年部、壬生町文
化協会、メリーランド保育園、壬生町
化協会、メリーランド保育園、壬生町(生
(生活環境課)
活環境課)
講演会の様子
事業目的
事業目的
し、岩手県陸前高田市で東日本大震災の被災
夢壬隊(ゆめみたい)と壬生町が中心とな
災者に喜んでいただくことができました。こ
り、さらに多様な主体と連携し、まちおこし
の経験から、ボランティアの素晴らしさを実
や被災者支援の事業を企画・実施することに
感したことにより、町内でボランティアの気
より、ボランティア活動の促進、地域の活性
運が高まり、被災者支援と併せて、まちづく
化を図り、壬生を元気にし、壬力(みりょく
りの活動をしていくために、商工会青年部、
=壬生の魅力)を発信することを目的としま
農業関係青年部、その他個人のつながりの仲
す。
間や団体から約 50 名が集い、夢壬隊が組織
者を支援するボランティア活動を実施し、被
されました。
実施までの経緯
実施までの経緯
具体的な事業内容
具体的な事業内容
壬生町では、ボランティアへの参加を望む
個人や企業が多く存在はしても、それぞれの
夢壬隊と町が中心となり、住民・企業・行
連携がうまくいかなかったり、民間と行政の
政による「協働のまちづくり」を推進するた
連携を図ることが難しいなど、住民の「やる
め、多様な主体によるプラットフォームを構
気・意欲」が直接的に実施に結びつかないこ
成し、各種まちおこしの事業や東日本大震災
とがありました。そのような中、平成 24 年
被災者支援を協働で実施することを通じて、
2 月、壬生町商工会青年部の呼びかけにより、
ボランティア活動の促進、地域の活性化を図
今までやりたいのにやれなかった人々が結集
り、壬生を元気にし、壬力(みりょく=壬生
78
の魅力)を発信しました。
組といえます。また、職業の垣根を超えた、
1. 新たなご当地グルメ開発・普及事業
多彩なメンバーがそれぞれの得意分野を活か

グルメ試作会【参加者 100 名】
した提案や活動を実践することにより地域の

グルメ練習会【参加者 11 名】
活力向上を強力に推進できました。さらには、

蘭学通りまつりイベント【参加者 20 名】
ボランティアやまちおこしに興味のある人材

高野誠鮮氏による講演
【参加者 350 名】
が自ら参加する組織であるため、継続性の期

視察研修(小田原市)
【参加者 12 名】
待できる取組です。
2. フィルムコミッションの立ち上げに向け
今回の県補助事業活用により実施した「高
た研究事業
野誠鮮氏の講演」により、まちおこしのノウ
フィルムコミッションの立ち上げをするこ
ハウのヒントをいただけたことは、今後に役
とができたので、今後も継続的に研究等を実
立てていけると期待できます。また、グルメ
施することになりました。
関係で「小田原どん」の展開の視察・聞き取
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
りができ、壬生丼でのまちおこしを目指す上
「地域の活性化」・「壬生を元気にする」と
しています。さらに、調理関係の小道具(フ
いうテーマが大きく、それを実現するための
ライパン・ボウル・ザル・包丁・まな板等)
事業がたくさん出てきたために組織を細分化
が揃ったことも、活動の継続に寄与するもの
しました。グルメ部門、フィルムコミッショ
と考えます。この事業により、様々な職業や
ン部門、ボランティア部門、音楽部門などに
経験を持つボランティア精神あふれる人材が
部門を分け、各部門に責任者を置き、部門ご
結束することができ、新しいご当地グルメの
との自主的な取組を促しました。また、組織
開発やブランド確立に関する講演会、フィル
内での情報の共有を密にするために、SNS
ムコミッション事業の展開など、壬力(みり
(フェイスブック)を使用し、事業に関する
ょく=壬生の魅力)を発信することができま
情報の即時発信、参加者取りまとめ、意見収
した。今後も継続して協働による活動を続け、
集等に活用しました。
ご当地のグルメPR等をしながら、地域の活
での参考となり、今後につながるものと確信
性化を図り、壬力の向上と発信をしていく予
事業の成果と活用
事業の成果と活用
定です。
ボランティア精神あふれる人材をまちづく
りに活用する仕組みであり、先導性のある取
■問合せ先:壬生町生活環境課
■問合せ先:壬生町生活環境課
・住
所:〒321-0227 栃木県下都賀郡壬生町通町 12-22
・住 所:〒321-0227 栃木県下都賀郡壬生町通町12-22
・電
話:0282-81-1888
・電 話:0282-81-1888
79
協働のまちづくり普及啓発事業
協働のまちづくり普及啓発事業
那須塩原市協働のまちづくり推進協議会
× 那須塩原市
那須塩原市協働のまちづくり推進協議会 × 那須塩原市
(10)協働のまちづくり普及啓発事業(那須塩原市協働のまちづくり推進協議会 × 那須塩原市)
■実施期間
■実施期間
平成24年6月~平成25年3月
平成 24 年6月~平成 25 年 3 月
■事業費:1,095千円
■事業費:1,095 千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
学識経験者、自治会長連絡協議会、コミュニ
学識経験者、自治会長連絡協議会、コミュニティ連
ティ連絡協議会、NPO法人ひなた、ボランティ
絡協議会、NPO 法人ひなた、ボランティア連絡協
ア連絡協議会、狩野地区車座談議委員会、輝き
議会、狩野地区車座談議委員会、輝きネットなすし
ネットなすしおばら、那須塩原市地域婦人会連
おばら、那須塩原市地域婦人会連絡協議会、(社福)
絡協議会、(社福)那須塩原市社会福祉協議会、
那須塩原市社会福祉協議会、那須塩原市商工会、
那須塩原市商工会、
NPO法人塩原温泉観光協
NPO 法人塩原温泉観光協会、関東バイオエナジー
会、
関東バイオエナジー㈱、
㈱、
ブリヂストン栃木工場、
NPOブリヂストン栃木
法人アスク、NPO
工場、NPO法人アスク、NPO法人三区町地域資
法人三区町地域資源・環境保全会、那須塩原市(市
源・環境保全会、那須塩原市(市民協働推進課)
民協働推進課)
協議会で作成したリーフレット
できます。
事業目的
事業目的
実施までの経緯
実施までの経緯
平成 23 年度に那須塩原市において「協働
のまちづくり指針」が策定され、協働のまち
協働によるまちづくりを普及させるには、
づくりの推進に向けて新たな一歩が踏みださ
まず活動団体自らによるネットワーク化(組
れましたが、市民への浸透度はまだまだ十分
織化)が必要と考え、推進協議会の設立を行
とは言えない状況にあります。この問題を解
いました。その過程において、様々な議論を
消するには、市民の意識を高めていく働きか
重ねた結果、まずは市全体に意識啓発を図る
けが必要です。そのため、協働のまちづくり
ことが重要であるとの結論に至り、普及啓発
への理解を深めるための講演会や、協働をよ
事業を実施することとなりました。
り身近にしていくためのリーフレットの作成
具体的な事業内容
具体的な事業内容
及び全世帯への配布などの様々な活動により、
市民自らが協働理念の発信・周知、そして浸
各種団体や那須塩原市を中心に、多様な主
透へとつなげ、市民との協働によるまちづく
体によるプラットフォームを構成し、本市に
りの推進に寄与することを目的とします。
おける協働のまちづくりの必要性や意義など
このような活動を実施することにより、本
の市民への理解と浸透を図るため、プラット
市での協働のまちづくりに対する市民の認知
フォームにおいて協働事業の協議・検討を重
度や意識を向上させる一助となることが期待
ね、企画をし、事業を実施しました。
80
1. 講演会の開催
事例発表や団体の活動を紹介した会報誌の全

世帯配布など身近な取組の紹介を行いました。
「できることからひとつずつ!協働で大
切な人・まちづくり」坂口正治氏

事業の成果と活用
事業の成果と活用
12 月 26 日(日)参加者:150 名
協働のまちづくりに対する市民への意識を
高め、理解を深めるための講演会を実施し、
また協働をより身近にしていくためのリーフ
レットを作成し市内全世帯に配布することで、
多くの市民に向けて認知度や意識を向上させ
る一助となったと思われます。しかしながら、
協働のまちづくりについての市民への浸透度
講演会の様子
はまだまだ十分とは言えない状況にあり、問
2. 会報誌「協働のまちづくり推進協議会通
信」の発行
題解消のため今後も協働のまちづくりに対す
配布先:市内全域班回覧
3. リーフレット「みんなでつくろう
る市民への意識を高めていく働きかけが必要
わた
であると思われます。
したちのまち~協働のまちづくり~」の
今後は、啓発の取組を継続しながら、行政、
作成
団体、個人が相互に情報を共有し、協働の実

部数(35,000 部)
践につながるようなしくみを検討していきま

配布先:全世帯、市民活動団体他
す。具体的には、団体情報や活動の参考とな
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
る各種情報等を提供するためのホームページ
協働のまちづくりについての市民への浸透
とのできる団体交流会の実施を検討していき
の開設、活動発表の場を提供し相互に集うこ
度がまだまだ十分とは言えない状況にあるこ
たいと考えています。
とから、様々な角度から普及啓発の取組を行
また、協働のまちづくりに関する調査研究
いました。
を進め、市民や団体同士を繋ぐ団体登録制度
具体的には、協働の意義や仕組みなど概要
の創設や市民活動支援センターのような様々
についてのリーフレットを作成し全世帯への
な市民活動を支援する拠点となる場所の設置
配布を実施しました。また、実践についての
の必要性の有無についても検討していきたい
啓発を行うため、講演会での地元団体による
と考えています。
■問合せ先:那須塩原市企画部市民協働推進課
協働のまちづくり室
■問合せ先:那須塩原市企画部市民協働推進課 協働のまちづくり室
・住
所:〒325-8501 栃木県那須塩原市共墾社 108-2
・所在地:〒325-8501 栃木県那須塩原市共墾社108-2
・電
話:0287-62-7151
・電 話:0287-62-7151
81
ボランティア活動促進事業
ボランティア活動促進事業
野木町ボランティア支援センター利用者協議会
× 野木町
野木町ボランティア支援センター利用者協議会 × 野木町
(11)ボランティア活動促進事業(野木町ボランティア支援センター利用者協議会 × 野木町)
■実施期間
■実施期間
平成23年9月~平成25年3月
平成 23 年 9 月~平成 25 年 3 月
■事業費:1,300千円
■事業費:1,300
千円
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
■プラットフォーム構成機関(団体名等)
野木町ボランティア支援センター利用者協
野木町ボランティア支援センター利用者協
議会、傾聴野木、のぎパソコンクラブ、個
議会、傾聴野木、のぎパソコンクラブ、個
人ボランティア、学校ボランティア、こん
人ボランティア、学校ボランティア、こん
ぺいとう(読み聞かせボランティア)、㈲
ぺいとう(読み聞かせボランティア)、(有)
さわやか、生涯学習ボランティア、NPO
さわやか、生涯学習ボランティア、NPO
法
法人ハートフルのぞみ会、花咲かせ隊、野
人ハートフルのぞみ会、花咲かせ隊、野木
木町ボランティア支援センター、野木町
町ボランティア支援センター、野木町(生
(生活環境課)
活環境課)
ボランティア団体による活動発表の様子
事業目的
事業目的
の受発信拠点としての機能を整備するため、
野木町では、現在、町民活動を行う団体は、
ア支援センター利用者協議会でプラットフォ
平成 23 年 9 月、野木町と野木町ボランティ
個々に活動している状況であり、一方で個人
ームを設置しました。
や自治会活動の一環として地道に活動してい
る町民が大勢います。そこで、いつでもだれ
具体的な事業内容
具体的な事業内容
もが情報を入手し、活動に参加しやすくする
野木町ボランティア支援センター利用者協
ために、IT 機能の充実と情報をつなげる環境
議会と野木町を中心に、プラットフォームを
の整備を実施するとともに、情報の一元化と
構成し、ボランティア活動の促進を図るため、
ネットワーク化を図ることを目的としました。
プラットフォームにおいて検討を重ね、協働
実施までの経緯
実施までの経緯
事業を企画し、野木町ボランティア支援セン
ター利用者協議会への助成により実施しまし
野木町においては、町民がボランティア活
た。
動に参加したい意志がありながら、情報不足
1. 情報提供の充実を図るためのホームペー
から実践につながらない状況が見られました。
ジの充実(リニューアル)
平成 23 年 4 月に設立された当協議会は、
2. ボランティア団体・個人等の資質向上の
ボランティア活動を促進するための情報収
ための利用者協議会対象パソコン教室の
集・提供を事業の一つとしているので、情報
開催(計 8 回)
82
3. 情報提供の向上を図るための備品購入
の整備及びホームページ作成基盤を変更した
情報提供の向上を図るために、パソコン、
ことでデータの容量が増加しました。そのこ
プロジェクター、スクリーン、デジカメを購
とにより、一度にホームページ上に掲載でき
入しました。
る画像や情報誌の量が大幅に増加し、ホーム
4. 関連事業の開催
ページが充実しました。情報収集・発信が充
関連事業として以下の事業を実施しました。
実し、情報の一元化が図られ、多くの町民に
(1) 協働のまちづくり講座
活用されるようになりました。また、利用者
協働のまちづくり講座を 5 回【第 1 回:協
協議会対象のパソコン教室の開催により、ボ
働のまちづくり入門/第 2 回:協働が育つプ
ランティア団体・個人等の育成・創出に大変
ラットフォーム事例/第 3 回:人(若者)を
役立ちました。
「きらり大楽院・地域デビュー
呼び込むイベント事例/第 4 回:プロスポー
講座」やゲストを招いての「きらり館トーク」
ツによる地域活性化事例/第 5 回:協働のま
など、各種講座の開催により、ボランティア
ちづくりワークショップ】開催しました。
団体・個人等の資質が向上し、協働のまちづ
(2) ボランティア養成講座
くりに関する気運の高まりが見られました。
(3) まちづくりシンポジウム in 歌声喫茶
また、
「協働のまちづくり講座」は町民と町職
野木町内のまちづくり団体による活動発表
員の合同で 5 回実施し、うち 1 回をワークシ
会として開催しました。
ョップ形式で行うことにより、協働による課
事業を進める上での工夫
事業を進める上での工夫
題解決を目指すための方策への理解促進が図
情報の一元化とネットワークを図るための
ターの他、公民館、学校、図書館、社会福祉
IT 機能の充実、協働の気運を高揚するための
協議会で活動しているボランティア団体・個
研修講座の開催、ボランティア団体・個人の
人等の連携、情報提供等をさらに強化しネッ
育成、創出のための各種講座の開催に重点を
トワーク化を図ります。また、将来ボランテ
置きました。これらの研修会には、町職員の
ィア支援センターを指定管理することを目的
参加を働きかけ、多数の参加者を得ることが
に、受託できる団体を育成していきたいと思
できました。
います。
られました。今後は、ボランティア支援セン
事業の成果と活用
事業の成果と活用
IT 機器(パソコン、会議室の無線 LAN)
■問合せ先:野木町ボランティア支援センター利用者協議会
■問合せ先:野木町ボランティア支援センター利用者協議会
・住
所:〒329-0101 栃木県下都賀郡野木町大字友沼 4930-1 きらり館
・住 所:〒329-0101 栃木県下都賀郡野木町大字友沼4930-1 きらり館
・電
話:0280-23-1231
・電 話:0280-23-1231
83
第2章
協働の成果と展望
はじめに
第 1 章のそれぞれの取組にみられるように、地域にはさまざまな社会的な課題があります。こ
れまでにも、県内各地で協働による地域課題解決のための取組が行われていましたが、本事業を
きっかけとして、協働事業に初めて取り組んだ団体や行政機関も多く、協働がより身近な地域で
広がりをもって実践されたことがうかがえます。初めて取り組んだ「新たな公の担い手」の方々に
あっては、課題の解決に向けて検討を重ね、実行し、成果を検証するという一連のプロセスの中
で得られたものはたいへん大きかったと思われます。例えば、協働の効果への気付き、新たな出
会い、相互の信頼関係の構築、受益者への満足度の高いサービス提供などが挙げられるのではな
いでしょうか。
また、既に協働の経験があり、効果を熟知している「新たな公の担い手」の方々にあっては、
今までの経験から得られたノウハウを基に、新たな視点で新たな団体等と連携を図ることにより
活動の幅を拡げ、より効果の高い事業を実施されたと推察されます。いずれにしても、事例報告
をみていくと、今までの協働の経験の有無を問わず、それぞれが取組を実施した結果が現在直面
している課題の解決に結びついただけではなく、その先にある地域社会の発展につながるさまざ
まなヒントを得る機会にもなったと思われます。
このように、本事業において、NPO や各種団体、住民、企業などの「新たな公の担い手」が、
行政等との協働により課題解決に取り組んだ社会的な意義はたいへん大きいといえます。
本事業の成果及び今後の展望を概括するにあたって、「地域課題への多様なアプローチ」をキ
ーワードに成果を整理し、その取組成果を今後に繋げていくために何が必要かを考えていきます。
1.地域課題への多様なアプローチの過程から得られたもの
本書に掲載された 36 事例では、その地域で活動する「新たな公の担い手」がさまざまなアプロ
ーチで地域の課題解決に臨んでいます。個別にみていくと、課題の捉え方に共通点がある事例ど
うしであっても、解決を図るための手段は実にさまざまです。例えば、住民の郷土愛醸成を目指
した事例では、地域資源の再発見を通してアプローチしたもの、人づくりそのものを通してアプ
ローチしたものがあります。対象とする住民も、大人を対象とした場合や子どもを対象とした場
合、その両方などさまざまです。
課題解決のための多種多様な選択肢がある中で、地域の実情を把握している「新たな公の担い
手」が、知識や経験を持ち寄って多様性を活かしつつ、その時に最も効果的と思われる方法を検
討し実行したという経験は、今後、情勢が変化したときや別の問題が発生したときに新たな解決
84
策を提案し実行する礎となります。取組の個別の成果はもちろんですが、この経験をしたことが、
最大の成果であるといえます。これは定量的に表せるものではありませんが、経験の蓄積こそが
協働にとって重要な要素の一つです。
以下、目的や手段から3つに大別して、個別の成果を振り返ります。
(1)郷土を育てる~地域資源の再発見と未来につなぐ郷土づくり~
地域住民自らが行動して地域の魅力の再発見・再評価をし、地域振興につなぐ取組が各地で行
われました。発見された地域資源は、観光や特産品販売の振興、環境保全、文化財保護や民俗文
化の継承などのために活用されています。中には、地域資源どうしを組み合わせることで相乗的
な効果を生み出した取組もあります。
郷土のすばらしさを何よりも住民が認識し、誇りをもって後世に伝えていくことは、地域住民
の主体性を揺るぎないものにします。取組の成果が今後も継承され、地域の発展に活かされてい
くことが期待されます。また、事業実施がきっかけとなって、つながりを持った団体が数多く見
受けられたことも成果の一つで、多面的な切り口での新たな価値の創造が期待されます。
(2)地域で支える~誰もが安心して暮らせる地域づくり~
少子高齢社会の到来や社会経済のしくみの複雑化、自然災害の発生などにより、誰もが時とし
て社会的弱者になる可能性があります。そのような時に、地域に見守られながら安心して暮らし
ていくためには、普段からどのような支援体制を築いていくかが課題となります。本事業では、
防犯、交通安全、独居高齢者の見守り、在宅精神障がい者の支援、就学中退者の支援、子育て支
援、多文化共生、被災者支援、地域防災体制の構築など、地域福祉に関するさまざまな取組が行
われました。
どの取組においても、専門機関または経験値の高い機関が中心となり、支援の輪を拡大し深化
させるという工夫がみられました。課題によっては専門機関単独では対応が困難な場合がありま
す。そのような時に、専門機関を支える協働のしくみがあることで、効果的な対応が可能となる
ことがあります。専門知識は無くとも、“できる範囲でできることをする”という姿勢が社会的
弱者を支えます。
(3)人のつながりを創る~地域を支える人と協働の環づくり~
本事業で実施された取組をみると、将来を担う若い世代に重点を置いた取組が多くみられ、各
地域で将来を見据えた人づくりを進めていることがうかがわれます。また、地域の主体を巻き込
んで協働の気運を醸成することを目的とした取組も行われました。
地域社会にとって、その地域に関わる一人ひとりが大切な構成員です。住民や企業、団体等の
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誰もが、地域づくりに参加、参画そして協働していくことが、地域のつながりを育み発展する基
礎となります。人のつながりや協働のしくみを創った成果は、直ちに地域の発展につながるもの
ばかりではありません。特に若い世代の人づくりや協働のしくみづくりの成果は、10 年後、20
年後を見据えたとき、その効果が現れてくるといえます。
2.取組成果の発展のために
(1)発信力を高める
地域課題の解決を図ろうとする場合、課題に対する認識を共有し、仲間や支持者を募るため、
社会にメッセージを発信する必要があります。また、新しい価値を提案し取組成果を広く発信す
ることで、先進地域やこれから課題解決に臨もうとする人々との連携のきっかけになることがあ
ります。
課題の共有、新しい価値の提案、取組成果の公表、いずれの場合も、「地域課題は自分たちの
地域だけのものではない」という意識を持つことが重要です。なぜなら、各地域の集合体が、ま
た一つの大きな地域を形成しており、相互に影響しあいながら社会生活が営まれているからです。
ある地域で問題となっている事が、実は隣の地域でも問題となっている、ということが多々あり
ます。自分たちの属する地域について発信力を高めることで、情報の共有化が進み人的ネットワ
ークの充実につながる可能性があります。協働の一つひとつの積み重ねが全体へ波及し、安心し
て暮らせる活力ある地域社会の構築へつながります。
(2)協働の担い手を育てる
取組を進める中で得られた多様な主体との関わりは、参画したメンバーに多くの学びをもたら
したことがうかがえます。中でも、お互いの価値観を認め、自由に意見を出しながら合意形成し
ていく過程は、他者受容を体験する場となったと思われます。個を大切にする関係性が、人材を
育み、次なる担い手の成長を促します。課題解決力を高めた人材が増えていくことで、魅力ある
地域を作っていくことが期待できます。
上記の個々の人材育成のほか、プラットフォームの舵取役となるコーディネーターの育成が欠
かせません。コーディネーターには、意見調整や事業推進の統括者としての役割があります。
協働には多様な主体が参画するため、さまざまなアイディアを得ることができるという利点が
ある一方で、目的は同じでも実現の手段をめぐって意見がまとまらないといったことも起きがち
です。また、試行錯誤を重ねるうちに、事業の進み具合に遅れを生じたり、当初目標としていた
進むべき方向とずれを生じることがあります。このような時に、コーディネーターは公平な立場
で意見を調整し、全体を見渡した上で進む方向を決める役割を担うことになります。協働を実践
し、成功体験や反省などの経験を重ねることにより、コーディネーターのスキルが培われていき
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ます。日常の中でより多くの協働の実践の機会を創出することが、コーディネーターの育成につ
ながります。
(3)活動資金を確保する
取組継続のためには、活動資金を確保することが必要です。取組内容に合わせて、利用者に負
担をお願いする、民間や行政の助成金制度を利用する、市民や企業などから寄附を募るなどの取
組が考えられます。
どのような取組で活動資金を確保するにしても、まずは、自分たちの活動を分かり易く説明する
ことが求められます。活動の目的や方法について、「思い」だけではなく、客観的な視点で説明
しなければ相手方の賛同を得ることは困難です。例えば、
「何をどのようにいつまでに達成する」
という具体的な目標及び手段、これまでの(できれば数字で表すことのできる)成果、年度ごと
の資金計画や使途などを明確に示すことが必要です。
また、企業等と連携することで資金を確保しようとする場合、企業等の社会貢献活動に関するニ
ーズを把握し、それに応えることができる社会的な価値を創出し、経済価値としてアピールする
取組が必要です。連携先の企業とともに成長することを目指していく姿勢こそが何よりも重要で
す。
おわりに
本事例集に掲載された取組は、序章に記載したとおり、
「新たな公の担い手支援事業」の一環と
して平成 23 年度・24 年度に実施された取組ですが、実質的な取組期間は長いもので約 1 年半、
短いもので 7 ヶ月でした。本来、協働は一定の時間をかけて検討を重ねて取り組んでいく性質の
ものです。それぞれの取組に参画いただいた皆様には、時間的な制約に追われながらの取組とな
りましたが、その中にあって、数々の成果を残したことに心からの敬意を表するものです。
今後とも各地域の発展のため、本事業の成果を活用していただくことを期待するとともに、新
たな協働事業に皆様の御協力の下、取り組んでいただくことで、協働によるまちづくりが推進さ
れることを期待します。
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栃木県新たな公の担い手支援事業事例集
発 行
発
月
日:
平成 25 年 7 月
行:
栃木県県民生活部県民文化課 県民協働推進室
〒320-8501
栃木県宇都宮市塙田 1-1-20
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企画・調査・執筆:とちぎ協働デザインリーグ
藤本 信義/小林 有見子/浦田 義広
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