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4.委員活動報告
(1)地域の実情に応じた防災活動
富井
佑委員長(下田市)
7 月 4 日に地震による津波の被害を未然に防ぐ
ための津波避難訓練が下田港と稲取港で行われ
ました。大津波を想定した訓練で 1,100 人が参
加し、海上自衛隊横須賀地方総監の「えんしゅう」
多用途支援艦及び下田海上保安部巡視艇「いずな
み」を交えて対応確認をしました。静岡県では賀
茂危機管理局が無線機、衛星携帯電話による情報
伝達、下田土木事務所が水門操作を行いました。
11 月 27 日の下田市民生委員児童委員 11 月
副知事から委嘱を受ける富井委員長
定例会では、10 月 27 日に行われた「災害時要
援護者セミナー」の基調講演「新潟県中越地震に見る災害時要援護者の自助、共助、
公助」に参加したのでその内容を報告しました。2004 年(平成 16 年)10 月 23
日に発生の中越地震の体験の中は情報が入りにくい状況だった」
「災害時要援護者は
日頃から行政や近隣の住民とコミュニケーションを図ることが必要である」などの意
見があった。
12 月 6 日の地域防災の日には、「共に育む防災『共育』の輪」をテーマに、大規
模地震が突然発生し震度 6 弱以上で大津波が来るなど、全域に大きな被害が出たと
の想定で訓練が行われました。賀茂地区では一市四町で自主防災組織を主体に
17,000 人が参加し、地域の実情に沿った実践的訓練を実施して防災意識を新たに
しました。下田市では、陸上自衛隊駒門駐屯地第1戦車大隊を迎えて応急救出救護、
防災資機材の取り扱いの指導を受けたのをはじめ、避難誘導、情報伝達、初期消火、
炊き出し、避難所テント設営等、各種訓練を行いました。この訓練には、小・中学生、
高校生からお年寄りまで多数が参加しました。
・東伊豆町 安否確認や避難誘導を実施
・南伊豆町 大津波を想定した高台避難を実施
・西伊豆町 田子港で門扉開閉訓練を実施
・河津町
津波を想定した避難訓練を実施
12 月 18 日の下田市民生委員児童委員 12 月定例会で、12 月 6 日に行われた地
域防災訓練の報告をしました。防災訓練が一定の盛り上がりを見せる中、避難所生活
について健常者はよいが、障がいのある人への情報伝達に配慮が欠いていることが指
摘されました。体育館などでの集団生活はマスコミが押し寄せ、プライバシーが保た
れない、他人の目が気になって夜も眠れない・・・。過去の地震災害で避難生活が過
酷であることは今や周知の事実。
「避難所生活することなし、引き続き自宅で暮らす」
これは静岡県地域防災活動推進委員会でも「自主防災」新聞で広報しています。
1. 自宅の平面図を描き、危険な場所をチェックしておく。
2. ブレーカー、ガスの元栓を確認し、家具のない安全なスペースを確保する。
3. 飛んでくるテレビ、転倒して飛び出す本棚、部屋の中を走り廻るピアノ、割れて
部屋中に散乱する窓ガラス。
4. キッチンでは食器棚が開き、床に割れた食器が散乱。
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4.委員活動報告
5. 冷蔵庫は倒れ、電子レンジも飛んでくる。
6. コンロの近くに燃えやすい物を置かない。
7. ドアが開かなくなった場合に備え、下駄箱にバールを常備。
以上、わが家の平面図を見ながら家族で話し合いをこれから始めるといいと思います。
そのためには、「自主防災」新聞 64 号木造住宅の耐震化、67 号耐震診断、耐震補
強工事、地震に強いわが家にしよう、68 号東海地震、家庭の防災力に目を通すとい
いでしょう。総合すると自宅が倒壊したり、土砂崩れや津波に巻き込まれたら避難す
るしかないと思わないで、日頃からわが家の危険個所をチェックしておけば、突発時
に最低限の危険は防げます。加えて自宅生活を可能にする方法を日常備えておくこと
が必要だと思います。
伊豆半島東方沖を震源とする地震については、12 月 17 日から 18 日にかけて 2
度の震度 5 弱を含む 100 回以上の地震を記録しました。伊東市内では、転倒や落下
物にあたるなど 7 人が重軽傷を負ったほか、水道管の破裂や家屋の一部損壊などの
被害が相次ぎました。伊豆半島東方沖地震は発生から 4 日目小康状態を保ち、20 日
午後 6 時までの有感地震は震度 2 が 1 回、震度 1 が 9 回でした。17 日以降の有感
地震は震度 5 弱が 2 回、震度 4 が 4 回、震度 3 が 17 回、震度 2 が 57 回、震度
1 が 165 回の計 245 回でした。水道の復旧工事も進み、全く水が出ない地域はな
くなりました。JR伊東線と伊豆急線では、19 日夜地震による点検のため一時運転
を見合わせました。
【平成21年度の活動】
4月20日 賀茂危機管理局にて平成 21 年度事業打合せ会
7月 4日 津波避難訓練
7月14日 賀茂地域防災力強化実行委員会
9月 5日 災害ボランティア会議
10月27日 災害時要援護者支援セミナー
11月13日 ぷらす防災フェア
総務省消防庁防災課長と話し合い
11月27日 下田市民児協定例会
11月30日 賀茂地域防災力強化実行委員会
県政さわやかミーティング
12月 6日 地域防災の日、大規模地震訓練
12月18日 下田市民児協定例会
1 月 4日 下田市消防団出初式
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4.委員活動報告
(2)平成 21 年度を振り返って
加藤
明委員(熱海市)
<平成21年度の活動>
【防災訓練】
・土砂災害に対する防災訓練・・・平成21年6
月7日(日) 約60人が参加
・津波避難訓練(長浜海岸)・・・・平成21年7
月12日(日)
約300人が参加
・総合防災訓練(熱海観光港芝生広場)・・・平
成21年9月6日(日)約2,600人が参加
・夜間防災訓練(泉小中学校)・・・平成21年
副知事から委嘱を受ける加藤委員
11月7日(日)約200人が参加。
・地域防災訓練・・・各自主防災会ごとに主に平成21年12月6日(日)実施。全
体で約1,500人が参加
【熱海市自主防災会連合会会議】
・定期総会・・・・・平成21年5月12日(火)地域の防災体制の確立による「減
災」と市民の「自助・共助」の防災意識の高揚を図るための年
間計画の協議
・第1回役員会・・・平成21年4月28日(火)総会の議題について協議
・第2回役員会・・・平成21年7月22日(水)総合防災訓練について協議
・第3回役員会・・・平成21年12月21日(月)防災資機材等購入整備費補助
金、自主防災会視察研修会、地震防災講演会について協議
【災害医療対策会議】
熱海市において予想される災害から市民及び一時滞在者の生命と健康を守るた
め、医療救護体制全般について、過去の被害地震等の教訓から関係機関と協議する
もの。平成18年2月より月1回程度開催している。本年度は各団体の体制及び活
動、総合防災訓練、夜間防災訓練で実施したトリアージ、情報収集連絡体制の確立
としてのアマチュア無線の利用等について認識の共有を図った。特にアマチュア無
線につきましては、今回の駿河湾を震源とする地震でも心配する家族からの安否確
認などにより当市にも電話が集中してしまい、電話が使用できなくなったことがあ
りましたが、これは先の新潟中越地震や能登半島地震などでも同じ状況で、情報収
集に支障をきたす原因の一つであります。私どもは熱海市災害対策医療協議会とし
て、昨年の3月と10月に第4級アマチュア無線技士の講習会を実施して医療関係
団体57名、自主防災会18名が新たに資格を取得しました。これにより、今まで
自主防災会同士、また、自主防災会と市役所しか出来なかった連絡が医療関係団体
を含む情報連絡が出来ることとなり、大規模災害時に向けての3団体の連絡体制及
び情報収集体制の強化につながったものと思っております。(以下、平成21年4
月∼12月の開催日)
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4.委員活動報告
・第25回・・・平成21年 4月21日(火)
・第26回・・・平成21年 5月19日(火)
・第27回・・・平成21年 6月16日(火)
・第28回・・・平成21年 7月21日(火)
・第29回・・・平成21年 9月15日(火)
・第30回・・・平成21年10月20日(火)
・第31回・・・平成21年11月17日(火)
・第32回・・・平成21年12月15日(火)
【静岡県「自主防災活動推進大会」への参加】
平成21年11月14日(土)に静岡市の静岡県地震防災センター「ないふるホ
ール」で開催された自主防災活動推進大会に熱海市自主防災連合会役員25名の皆
様と参加いたしました。
【防災担当大臣表彰への出席】
平成21年9月3日(木)に内閣府で開かれた防災担当大臣表彰で、はからずも
私は、熱海市自主防災会連合会副会長として「個人の部」で受賞させていただきま
した。式典後に受賞者より、各自5分以内で防災担当大臣に現在、危惧している事
をスピーチさせて頂きました。私は、(1)駿河湾を震源とする地震時の全国各地よ
りの安否確認の電話が集中してしまい、電話が使用出来なくなったこと。(2) 当市
は観光地で多数の来遊客があり、観光客が集中している時間帯に大規模地震が発生
したときの対応の2点について話しをいたしました。
<駿河湾を震源とする地震を体験して>
平成21年8月11日 5時7分に駿河湾を震源とするマグニチュード6.5の
地震が発生し、県内では最大震度6弱を伊豆市、焼津市、牧之原市、御前崎市で観
測したほか、震度5強∼3を観測した市町がほとんどであり、東海地方を中心に東
北地方から中国・四国地方にかけて震度5弱∼1を観測するなど広い範囲におよん
だことから、あの揺れを体験し、テレビを見た人は「東海地震がついに発生したの
か」と思った人は数多くいたと思います。
地震後に行なわれた防災の日の訓練では、多数の市民が参加され、東海地震、神
奈川県西部の地震に向けて一生懸命訓練に取り組まれましたとは思いますが、訓練
に参加される人は、毎回同じ人が参加されており、特に若い世代の参加者が少ない
状況となっていることが、今後の課題の一つであり、私自身も防災対策を進めてい
く上で必要と思っております。
また、今後特に感じていることがいくつかございます。
1.個人による家庭内の安全対策と建物の耐震化の再確認
2.隣近所とのコミュニケーションを密にし、自主防災会での諸活動を通しての災
害時要援護者に対する支援の再確認
3.避難所ごとの自主防災会諸活動(自主防災会リーダーとの調整、行政との連絡・
調整・確認)
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4.委員活動報告
4.情報収集等の把握、手段(バイク隊、アマチュア無線技士への依頼・活用)の
再確認
5.公的機関である市や医師会等との連携の再確認
最後に、昭和51年に東海地震説が発表されてから30年が経過し、日に日に切
迫性を増している東海地震ですが、政府の地震調査委員会は、想定される東海地震
について、規模はマグニチュード8程度、今後30年以内に発生する確率は87%
と予測しており、今回の駿河湾を震源とする地震よりはるかに大規模なものになる
といわれておりますので、東海地震に対して、住民が危機感を持って対策を講じる
努力をするよう啓発していくこと、また、自主防災会がより進んだ防災活動を推進
していけるようにしていくことが推進委員の使命だと思っております。
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4.委員活動報告
(3)地域防災スクールモデル事業
下山義昭委員(沼津市)
・8 月 10 日
・8 月 30 日
中学生による普通救命講習
夜間訓練
<参加人数>150 人
<訓練内容>
・三角巾の訓練
・可搬ポンプ
・ロープ結索
・12 月 6 日 地域防災訓練
<参加人数>761 人
<訓練内容>
・普通救命
・テンプラ油の消火訓練
・12 月末
AEDの取り扱い訓練
避難訓練
『大平安心くん』の配布
備蓄防災食料の試食
他
副知事から委嘱を受ける下山委員
命をつなぐ『大平安心くん』
障害を持った方や、高齢の一人暮らしの方を対象に、災害に遭ったときの
救命のため、一時的に役立つ品物が入っている「大平安心くん」をお届けし
ています。
袋の中には笛、懐中電灯、三角巾、水、キャラメル、絆創膏、ビニール袋、
ポケットティッシュ、緊急連絡先カードが入っています。
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4.委員活動報告
▲広報誌『コミュニティ大平』
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4.委員活動報告
(4)防災活動推進委員・災害ボランティアとしての活動報告
高澤勝彦委員(富士市)
推進委員には、自主防災会長となったことで推
薦されました。私は以前から地域防災指導員・富
士市アマチュア無線非常通信協力会・災害ボラン
ティアコーディネーター・富士市災害ボランティ
ア連絡会・地区まちづくり推進会議防災分会に所
属しており推進委員に任命されたからといって
新しいことに取り組むことが困難であったので
延長線で活動を行ないました。
副知事から委嘱を受ける高澤委員
A.自主防災会 (富士市下横割南区自主防災会)
1)防災役員対象の講演会(対象者 75 名、出席者 60 名)
・地震発生メカニズム、地震被害は(阪神/中越の被害)
・富士にはどんな被害が
・普段の心がけは
・「住民/地域コミュニティ」の働き等の講演
2)研修会
・可搬式ポンプ操作方法、消火栓使用方法
・アルミ缶コンロ製作講習、同調理研修
3)防災訓練 (9 月,12 月)
中学生に活動の場を与える、実際に使える訓練を
主眼に
・市保有の簡易トイレの組立、ダンボールトイレ組立
・アルミ缶コンロを使った炊飯、調理(訓練会場で)
・毛布の簡易担架
・住民によるトリアージ訓練
・第 3 次被害想定、家屋の耐震補強例ほかの啓発展示
12 月の訓練では、協定を結んでいる茅ヶ崎市から自主
防災会の見学があり、家庭用ダンボールトイレとアルミ
缶コンロが注目され非常に好評でした。
(自主防災会訓練)
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(研修会)
4.委員活動報告
(避難所運営訓練)
B.富士駅南地区(9 区の集合体)
(市内 26 地区の内の 1 地区)
まちづくり推進会議の防災分会が主体となり、市
指定の避難所である小学校を使用し体験型の避難所
運営訓練を行いました。
昨年と比較し各担当の横の連携が取れ、運営会議で
全体のまとめをとりました。NHKのニュースにも取
り上げられました。
・総務班 ・情報班 ・被災者管理班
・施設管理班
・物資食料班
・保健衛生班
に分かれ訓練を行い、訓練の
積み重ねが大切であることを
感じました。
C.富士市災害ボランティア連絡会
市内の災害時に活躍できそうな 9 団体で構成
1)市主催の会場型総合防災訓練に参加
・ 地域住民をボランティア役とし、受付訓練を
・ アマ無線を利用した情報通信(音声・画像)
・ 地域の災害について啓発
・ 171 の使い方
・トイレ組立指導ほか
2)一般市民を対象に連絡会主催で災害ボラ講習会を開催
・ 8/11 の駿河湾を震源とする地震について
・ 緊急地震速報とJ-ALERT
・ 我が家の耐震対策と防災用品
・ 図上訓練(DIG)
・ 普通救急救命(AEDを用いた)
・ 災害ボランティア活動と避難所ワークショップ
会場型防災訓練
災害ボラ講習会
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4.委員活動報告
3)災害ボランティア支援本部・支部開設訓練
・ 市内自主防災関連にボランティア役とし
て参加要請し、ボラ模擬体験、防災啓発
資料説明などを行なう
・ 県東部危機管理局、市防災危機管理課、
社会福祉協議会と共催で開催した
・ 支部を合併した旧富士川町に開設、また
ボラ体験場所とし近隣の区公会堂を借用
し、トイレ組立、AED、三角巾、クロ
スロード、間仕切り設置 ほかの体験を
企画した
4)地域に出向いての防災講座
(今泉地区福祉推進会)
D.その他の活動
1)富士市地域防災指導員研修に講師として参加
2)富士常葉大学 環境防災学部教授からの要請
で、授業に出向き地域防災の活動紹介を行なう
・ 住民の防災に関する関心度
・ 自主防災活動、防災訓練
・ 避難所運営訓練
・ 富士市の災害ボランティア活動
など
大学での授業
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災害ボラ本部開設訓練
4.委員活動報告
(5)自主防災活動と防災訓練
杉本
正委員(静岡市)
平成 21年2月9日に市主催による防災会議を
市役所で実施し、併せて国民保護協議会も同時開
催されました。
2月25日には土砂災害警戒避難体制整備説
明会が駿河区役所にて開催され参加しました。
3月13 日 静岡県自主防災活動推進委員会に
出席
6月 17日 第1回駿河区自主防災会議に出席
6月 19 日 静岡県地域防災活動推進委員会に
出席
委嘱を受ける杉本委員
7月 4日 清水区三保において津波訓練に参加
見学
7月16日 第2回駿河区自主防災会議に出席
8月 7日 静岡県地域防災活動推進委員会に出席
9月15日 地域防災指導員研修会に参加
10月 9日 静岡県地域防災活動推進委員会に出席
10月29日 市連合自治会防災害対策委員会を開催し、8月11日の駿河湾を震源
とする地震に対しての対応対策等について検討意見の交換を行った。
11月13日 防災指導員研修会に参加
11月24日 静岡県地域防災活動推進委員会視察研修会に参加
11月26日 自治会防災訓練実施にあたり役員と役割分担の確認
12月 1日 市行政側と学区役員との3者会合を開催し、学校側の対応に対して確
認
12月 6日 自治会主催による防災訓練を実施し、中学生男子には高齢者の安否確
認及び簡易トイレの組立、女子はお母さん方と炊き出しを行い、一般
の方は中学生とともに可搬ポンプ操作等を行った。参加者は予想より
も多く、約180名が参加した。
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4.委員活動報告
(6)平成 21 年度静岡県地域防災活動推進委員会に参加して
藤田治之委員(牧之原市)
牧之原市の防災担当者より本委員会の就任要
請があり、第1回委員会に出席しました。危機
管理局の名前はテレビ、新聞等の情報で理解は
しておりましたが、推進委員会の存在も活動内
容も知らず不安なスタートでした。委員の皆様
に少しでも追いつけるよう、県地震防災センタ
ーで開かれる土曜セミナーをはじめとする研修
や講座に参加し、初めて耳にする語句を理解す
るため、自宅をモデルに図面を描いたり、地図
副知事から委嘱を受ける藤田委員
とにらめっこしたりの毎日でした。
8月11日の早朝の地震発生、「来たな。責任
を果たすときだ。」と思いつつも身体は動かず、孫を抱いたまま立ち往生の数十秒が
過ぎました。しかし、その後自分でも驚くほど早く冷静さを取り戻すことができたの
は、やはり、短期間でも本委員会で学習させていただき対処法が身につきかけたお陰
と考えています。家族と家屋の安全確認に続いて近所の状況調査にも協力し、微力な
がら町内会役員の皆様にアドバイスらしきものもお伝えすることができました。さら
に、地震発生の一週間後、別添のアンケートを町内会員に実施し、併せて道上町内会
避難手順書(一般用、防災員用)を作成、配布し町内会住民への意識づけを図りました。
12月の防災訓練では、参加者数が増加し、災害時要援護者への援助の実施、防災
ラジオの注文の増加、避難訓練時に津波に備えた高所への避難路の確保が提言される
など、今までにない盛り上がりを感得できたのはひとつの収穫であったと自負してい
ます。
資料1 8 月 11 日から 1 週間後に実施した地震アンケート
資料2 道上町内会避難手順書(一般用)
資料3 道上町内会避難手順書(防災員用)
平成 21 年度
月 日
2 月 12 日
4 月 25 日
5 月 16 日
7月 3日
7月 3日
7 月 18 日
7 月 31 日
研修、講座、訓練、セミナー参加
(敬称略、中部危機は中部危機管理局)
内 容
講師、場所
原子力防災訓練
高野講師
静岡、東海地方を東海地震から守ろう
ツインメッセ
災害時トイレは大丈夫
影山 Dr
昼間津波訓練
静波海岸にて 県、中
部危機管理局関係者
夜間津波訓練
区事務所
外国人住民と震災を乗り越えるために
池上講師
自主防災組織関係研修(基礎コース)
中溝講師
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4.委員活動報告
8月
7 日 防災に関する知識
中部危機、松本講師、
嘉茂講師
チームトリアージ
笠原講師
8 月 29 日 被災現場でのトリアージ
9月
9月
9月
1 日 総合防災訓練、区にて8月11日地震の検証
1 日 総合防災訓練、市にて8月11日の地震検証会 相良資料館
9 日 台風や大雨(風水害)に対しての備え
静岡気象台職員、岡田
講師
9 月 28 日 小中学生の登下校時の対策打ち合わせ
大石主幹
10 月 7 日 わたしたちの防災活動(牧之原市)
消防庁地域安心安全
ステーション西村講
師
10 月 29 日 地域防災指導員避難所運営(基礎編)(防災セン 小千谷市、風間講師
ター)
防災アドバイザー中
村講師
11 月 6 日 HUG(避難所運営図上訓練)演習
中部危機、松本講師、
嘉茂講師、田中講師
11 月 27 日 細江区、細江小学校防災連絡会議(年2回)
12 月 6 日 地域防災訓練
1 月 17 日 防災、耐震セミナー
林講師、中島講師、皆
元講師
2 月 4 日 原子力防災訓練
2 月 26 日 自主防災組織関係研修(基礎コース)
今後について
今回の地震では残念なことに、県内で 311 名ものけが人が出ました。その 42.9%
が家具の固定を怠った結果であったことは「東海地震への備えは万全」であったはず
の静岡県民としては大きい反省材料であったと言わねばなりません。「震度の大きさ
の割に被害が最小限にとどめられたことは、いくつもの幸運によるもの。東海地震は
こんなものではない。」とは斯界の権威の一致した意見であることを考えれば、県民
そろっての防災意識の再確認とともに、家具の固定、備蓄品の確保、地区内災害時要
援護者の実態確認などの具体的行動の実行は緊急の課題です。地域防災活動推進委員
会委員として、地域の皆さんに「自分の身は、家族は、地域は、自分たちで守る。」
の意識を確保していただけるよう、一層の研鑚と周知活動の徹底を心掛けなければな
らないと自覚しています。
28
4.委員活動報告
地震のアンケート
NO1
1 地震発生時8月11日午前5時7分ごろの状態
A 就寝中
記入欄
B 起床
a
b
c
d
散歩中
仕事中
運転中
朝食準備中
C 運転中
D 朝食準備中と回答の場合どんな行動をしたか
2 震動継続中どんな状態だったか
記入欄
A 寝たまま
B 立ったまま
C 子供、幼児をかばっていた
D つかまる所を探した
E 避難場所を探した
3 地震直後何をしたか
記入欄
A 家族の無事の確認
B 取り合えず、自分の安全確保
C 火の消し忘れが無いか確認
4 家族、近所、町内の確認は
1,確認
2,無確認
A 各部屋の家族の確認
B 家の確認、(外観破損、落下物 部屋の破損、落下物)
C 隣、近所の確認と、町内の情報と確認
記入欄 1,確認
2,無確認
5 津波警報の発令時の行動
A
B
C
D
記入欄
避難指示が出るまで家で待機
家族で徒歩、自転車で避難
家族で自動車で避難
避難場所に避難
6 山が近く、がけ崩れ不安時
A
B
C
D
記入欄
避難指示が出るまで家で待機
家族で徒歩、自転車で避難
家族で自動車で避難
避難場所に避難
7 地震後に8月11日午前5時40分ごろ携帯電話が不能になった時、何を考えたか
記入欄
電話が通じなくなったら、家族等の安否確認の手段はどうするか
記入欄
29
4.委員活動報告
地震のアンケート
NO2
8 地震後の情報をどんな方法で収集したか
A
B
C
D
E
市の同報無線
アマチア無線
テレビ
その他
ラジオ
記入欄
9 自宅破損があった時、誰に何処のどんな連絡をしたか
記入欄
連絡先の対応はどうだったか
記入欄
10 確認に誰か来たか、何時ごろ来た
A 来た
誰が
何時ごろ
B 来ない
記入欄
裏も御協力願います
30
4.委員活動報告
NO3
11 地震対策の効果は有ったか
記入欄
何をしたか
その効果は
備えあれば愁い無しの実感
本当にこれで良いのか再確認
12 今回の地震で、今後の対策を何をしょうと思っていますか。
(東海沖地震は今回の180倍と言われています)
記入欄
アンケート用紙、集計用紙ブライバシー保護、コビー禁止には十二分に管理致します。
アンケート用紙は、必要の方には返却致します。
ご協力ありがとうございました。
31
4.委員活動報告
32
4.委員活動報告
33
4.委員活動報告
(7)活動報告書
古川伸一郎副委員長(袋井市)
はじめに
平成22年は、戦後最悪の震災と言われた兵
庫県南部地震、平成 7 年 1 月 17 日(阪神、淡
路大震災)から15年を迎える年となりました。
私の記憶の中には震災発生当日の地震波の長い
微動に驚き、ベットから飛び起たこと、きっと
何処かで大きな地震が発生したと直感したこと
を、今も映しだされます。
昨年 8 月11日、駿河湾を震源とした地震(M
6,6)が発生し、最大震度 6 弱、震源に近い 副知事から委嘱を受ける古川副委員長
中西部地域では家屋の損壊をはじめ、高速道路
の路肩が部分崩落をしました。静岡県下では本棚の転倒によるとみられる人的被害、
死者 1 名、負傷者は 300 名を超えました。又、駿府城跡外堀の石垣が一部崩れるな
どの被害もありました。袋井市では浅羽支所(震度5強)袋井市役所(震度5弱)を観
測し、市内各地で建物の一部損壊をはじめ、小学校校舎の部分亀裂などの被害を受け
ました。
今回の地震で東海地震観測情報が初めて出され緊張が走ったことも大きな経験に
思いますが、地震発生後、災害対策本部の設営基準となり、自主防災組織が行動を起
こしたことに大きな意義があると思いました。
想定される東海地震、
(MEGAQUAKE)、アスペリテー(固着域)破壊が起こ
すそのエネルギーは、今回の地震のはるか 180 倍に及ぶとされています。各国では
近年、スマトラ沖、中国四川、パキスタン、ハイチ、にて、大地震が発生し多くの人々
が被災され、甚大な被害が出ております。
国内でも、いつ、どこで起きても不思議でないと言われる地震災害、発生するメカ
ニズムが最新の科学技術で解明されようとする所まできています。
しかしながら地震を止めることはできません。その日、その時、私たちは自らの身
を、命を自ら守らなくてはいけないのです。その為には災害における、リスクを検証
してこれに備えること、実行することが不可欠に思います。我が家の防災対策、地域
の土地柄を知る、過去の災害(震災)を知るなど、知識、技術を持って防災対策に精
進していきたいと感じております。地域も又、助け合いの精神を持ちその地元(地区)
が協力しあうことが大変重要であります。
これからも地域防災の輪が広がることを願います。
34
4.委員活動報告
地震あれこれ・歴史探訪(地域を知ろう)の巻
私の故郷、現在の袋井市富里の史跡を一部ご紹介いたします。これは、地域の出来
事、過去の災害を知ることで、地域の防災意識の向上に役に立てればと思い、年歴を
たどってみました。
第一話、村の鎮守の神様、村社、王子神社、一祭神、天忍穂耳尊を奉る神社でありま
す。時は14世紀鎌倉時代(承久の乱)承久3年巳年 2 月16日(1200年代)、長田
荘司貞家なる者、尾張の国より当村に移住し同人寄附により本社、拝殿を造立セシと
あります。時代は過ぎ、室町時代に入ると文正年丙戌年(1400 年代)震災にて罹
潰とあります。これは(1498年頃)に発生した明応地震と言われています。浜名
湖が開湖した時代に当てはまります。後の戦国、江戸時代に入り、寛永4年(160
0年頃)に震災にて罹潰セシとあります。これは(1605年頃)に起きた慶長地震
であると推測されます。
又、天保 5 年甲午年、火災により神器書類を焼失するも本宮を再建とあり、その
後も文久2年戌年建て替えとありました(1854年)の安政東海地震の被災である
と言われています。明治の時代に入り明治 13年 9 月 18 日、村社に列せられると
あり、修復を重ねながらも現在の神社の姿があります。
1700 年代の宝永地震の記録は見つかりませんでしたが、歴史を振り返りますと、
繰り返される巨大地震の姿が実感でき、巧の技である建物も耐えられなかったと、そ
んな思いがいたしました。
第二話、1944 年 12 月7日、昭和東南海地震と明けて翌年の 37 日後に起きた三
河地震です。南海地震の発生もありました。大東亜戦争の中、隠された地震と言われ
記録の希少な地震ですが、地域が受けた震災が語り継がれてきました。
静岡県中遠行政センター(現西部危機管理局)から平成6年に発行された、写真でみ
る東南海地震の資料をご覧いただき参考にされて下さい。
蛇のようにうねる道路、土煙を上げて崩れる民家、おおきな地割れ、そして至る所で
脈状噴砂が起きていたことです。液状化に伴う現象です。藁ぶき屋根の家だけが残り、
瓦屋根の家はこの地区のほとんどが倒壊し空襲警報の鳴る寒い中、鶏小屋に藁を敷き
寝泊ったものだと聞かされました。又浜松大空襲の時は夜空が真っ赤に染まったそう
です。
その後に発生した三河地方の地震では、先の地震で家屋の修復もままならぬ所に被
災を受け多くの方が亡くなられたとの語りでありました。
先人たちの教訓を風化させてはいけないと思います。そして歴史を知り、地域を知る
こともこれからの防災力や意識力の向上、さらには強化に繋がることにして参りたい
と思います。
35
4.委員活動報告
まとめ
地震防災センターにおいて、大古の昔、今から約 6000 年前の再現図を見せて頂
き驚きました。浜名湖が2つある。どうして、現在であれば袋井市最北端までと、磐
田原台地から小笠山間の平地が海だったと言う事に尽きるからです。袋井市宇刈地区、
この山間から採取された古代の貝の化石片が、私の祖父の手元に生前残されていまし
た。又、隣接する掛川市横須賀(旧大須賀町)の清水邸は江戸時代の海船問屋と聞いて
います。横須賀湊があり、帆船を使っての商いをしていたそうです。現在は市街の中
心地に位置します。長い年月を経て海面が後退していき、内陸は湖沼に変わり、やが
て、河川の土砂による堆積や干拓で陸地となり、沿岸部では繰り返される地震の隆起
により完全に干上がって陸地に変わったとされています。
袋井浅羽では、延宝年間にあったとされる高潮物語、東海道五十三次、安藤広重に
よって描かれた袋井の宿では、その背景に帆かけ船が描かれております。この時代に
は旧東海道筋の近くまで水運が発展していたと思っても不思議ではありません。現在
も浅羽地区には赤堀池や一の池、二の池、三の池と言った土地の地名が存在していま
す。又地質調査によれば浅岡地籍では深さ70メートルの深い谷が存在していた事も
確認されております。
この地域の成り立ちと、地盤の材料が、手に取るように把握できる瞬間でもありま
した。
私は地下の構造を探ること、リスクを知ることも歴史を紐解くことで開発や耐震に
繋がる貴重な資料であることを認識しました。
又、先人たちは地震がきたら、便所に飛び込め、押し入れに入れ、と言い合ったそ
うです。その場所は家屋の中でも 4 本の柱がしっかりしていた事と安全な空間であ
ったと思われると共に、茶箪笥、神棚や仏壇等の転倒、そして倒壊する天井の下敷き
から免れる場所だったに違いないのです。
今私たちの防災対策は、第一に家庭内の検証です。家具の配置、固定、落下物や飛
散の防止策、そして住宅の構造を知り強化する事です。さらには地域の検証と対策を
今一度行ってみる事が求められています。
終わりに、今年度静岡県から発行されました家庭内DIG−地震が起きても我が家
で暮らす方法(企画編集静岡県地域防災活動推進委員会)をぜひ活用をして頂きご家
庭で話し合っていただきたいと思います。
災害における避難所生活は誰も嫌だと思いますし、家に居ると思うのが本当なので
はないでしょうか。
36
4.委員活動報告
平成21年9月20日
富里区自治会長(自主防災隊長)様
民生児童委員 様
※災害時要援護者支援対策について
静岡県地域防災活動推進委員会
地域防災指導員 古川伸一郎
日頃より、防災活動につきましては、御理解とご協力を賜り厚くお礼申しあげます。
さて、8月11日の駿河湾を震源とする地震が発生し、県下全域にかけて震度6弱∼
4の揺れに見舞われ、静岡市では、本棚の転倒とみられる被害で死者が発表されまし
た。袋井市では、人的被害1件、一部損壊家屋70棟、神社灯篭や墓石の転倒被害数
件が報告され、緊張いたしました。国の地震予知連絡会も、東海地震との関連性につ
いて協議され、始めて東海地震観測情報が発表されました。東海地震とは結び付かな
いとの見解に安堵いたしましたが、静岡県地域防災活動推進委員会では、今回の地震
対応を検証しました所、自主防災組織では、災害時の一部の防災活動しか機能してい
なかった報告が寄せられました。災害対応の問題点を重要視し、今後の抜本的な防災
対策につなげる課題として※災害時要援護者の対応を取り上げ、災害時要援護者を地
域の力でいざと言う時に避難支援をして頂きたく、関係機関の協力を得ながら、各自
主防災組織単位での早急な対策計画をお願いするものであります。
※災害時要援護者とは
東海地震警戒宣言の発令時や、災害発生時に自力で情報収集や避難行動に支障のあ
る方を言います。
高齢者・障害者・外国人・妊婦・乳幼児
自主防災組織へのお願い
○要援護者の把握(要援護者台帳の作成、更新・マップ作成、更新)
○緊急時の情報伝達と確認・(避難指示・避難誘導・安否確認)
○組織支援と近隣での支援
○避難所支援 避難地・福祉避難場所の一部設置(第一避難所)・公会堂
○(公設避難所)・浅羽西幼稚園・浅羽西公民館
○救急での仮設救護所(浅羽南小学校)拠点病院(袋井市民病院)への搬送手段
○自主防災活動マニュアルを点検し各役割の編成表作成・更新
○住民台帳・人材台帳 資機材台帳・要援護者台帳と安否確認地図の作成・
更新
作成時の問題点
個人情報保護法・プライバシー問題・協力拒否等
協力頂く機関
民生児童委員・地域防災指導員
37
4.委員活動報告
平成 21 年度の主な活動内容
平成 21 年度 静岡県・袋井市総合防災訓練の参加
実施日 平成 21 年 8 月29日(土)
訓練の目的
東海地震発生の切迫性が一層強く指摘される中、静岡県と袋井市の共催により、東海
地震観測情報の発表から地震発生直後の災害応急対策までの地震防災訓練を実施し、
県及び市の防災計画等の実効性を検証するとともに、国・県・市・防災関係機関等の
連携強化、地域の防災体制確立及び袋井市民をはじめ、広く
県民の防災意識の高揚と防災知識・技能の向上を図る。
訓練重点項目
○住民主導の訓練 ○将来地域防災力の担い手となる中学生・高校生の訓練
○避難所生活体験訓練○居住外国人との多文化共生コラボ訓練
○事業所との連携訓練○過去の災害の教訓を生かした訓練
訓練エリア・北部エリア・中部エリア・南部エリア
平成 21 年度法定地区民児協会長研修会への参加
実施日 平成 21 年 9 月 16 日(水) 焼津グランドホテル
参加項目
クロスロードで考える災害時要援護者支援、クロスロードの実施
平成 21 年度災害時要援護者セミナーの参加
実施日 平成 21 年 10 月27日 静岡グランシップ (パネリスト)
要項 第4分科会(静岡県民生委員児童委員協議会担当分科会)
第2次民生委員児童委員発災害時一人も見逃さない運動の今後の推進について
内容 災害時の安否確認や避難体制支援を進める上で、地区社会福祉協議会・自主防
災組織・自治会・行政等の関係機関・団体等の連携協力が必要です。これらの
関係団体と民生委員・児童委員との連携強化を図るにはどのようにしたらよい
のか協議しました。
その他の活動
○袋井市防災会議
○袋井市地域防災訓練 12月6日(日曜日)
○袋井市富里区災害時要援護者支援対策会議 9月
○ぷらす防災フェアー(静岡地震防災センター20周年記念)
○アイデアコンテスト審査
○8・11地震災害対策本部設置(袋井市浅羽西災害対策本部・自主防災会
○三河地震視察研修 愛知県幸田、深図断層、蒲郡市 11月
○委員会事業所視察研修(焼津港)
(豊田合成)
38
4.委員活動報告
(8)1年間の防災クラブ活動
岡田みな子委員(浜松市)
21年における防災クラブとしての活動の主
な行動としては、毎月の定例会の他21年度に限
り、5月31日までに設置が義務化されました住
宅用火災警報器の普及率を上げるための呼びか
けの活動が加わりました。
4月には消防音楽隊と一緒に浜松駅前にて呼
びかけをしました。報道はされているもののまだ
まだ意識は薄い感じでした。
6月には浅間地域10ヶ町内の自主防災隊、地
元の浜松市消防12分団と共にのぼりを持ちパン
副知事から委嘱を受ける岡田委員
フレットを配りながら行進をして呼びかけをする
と同時に、回覧板にて販売をし、購入していただいた家には1件1件配達しながら取
り扱い注意事項や取り付け位置など説明をしました。
8月には内閣府主催の「防災フェア2009 in はままつ」に参加いたしました。
8月21日∼8月24日、浜松駅周辺で行われ多くの市民に呼びかけをしました。真
夏の屋外の呼びかけで、4日間と長丁場で声はかれ、疲労は隠せませんでした。市内
の住宅用火災警報器の普及率は約40%で、私達の活動は続きます。
11月13日∼14日の「ぷらす防災フェア」には、2日間私達が定例会でクラブ
員に伝えている非常時の過ごし方、特に家事についての発表をさせていただきました。
空き缶でのご飯炊き、軽量カップ+コンロ五徳を作り、コンロの中の火は廃油(サラ
ダ油)とティッシュペーパーの芯でお鍋をかけ、ご飯を炊きました。この他ペットボ
トルを使用して泥水の浄化、コップの中で焚く廃油のランプを披露しました。
以上このような活動を通して皆様に防火防災を呼びかけると共にクラブ員で普通
救命講習や非常時の対応など、消防局職員の方々の指導で活動しています。
また、2 月 17 日県地震防災センターにて「大学生防災研修会」に参加しました。
地震発生時に生き残るためのコツ&非常食
体験と言うことで、空き缶と廃油でご飯炊
きを大学生の皆さんに見て貰うと同時に、
アルミ缶をきりぬいたり、ティッシュを丸
めて芯を作ったりしました。アルファ米と
炊いたご飯の試食をしての感想は、やはり
炊いたご飯がおいしかったようです。非常
時でも、工夫次第で、おいしく食べる方法
がある事を再確認していただきました。ア
ンケートにも、参考になったとの評価をもら
大学生防災研修会
い、次へのステップとなりました。
39
4.委員活動報告
(9)12月第一日曜日の防災訓練ついて
中村晉也委員(静岡県防災士会)
9月の中旬に焼津市内での講演会終了後、あ
る自主防災役員の方と話をしている中で、毎年避
難訓練だけを実施しているが、このような講演会
を12月の地域防災の日に地元住人にも話して
もらうことは出来ないか?と言う問い掛けがあ
りました。
1
地域の状況等(自主防災役員の話)
(1) 町内の戸数およそ150戸。
(2) 焼津市郊外で田畑が点在している。
副知事から委嘱を受ける中村委員
(3) 年2回の防災訓練は、数百m離れた空き地に
集合し、各組の参加人数の報告と数名の来賓の挨拶後、消火訓練を実施して
解散している。
(4) 避難対象地域ではない。
(5) 自主防災会の資機材点検は、月1回程度は、役員だけで実施している。
(6) 役員は1∼2年で交代している。
2 提案事項
(1) 地域の状況などを話している中で、約30年間問題点の洗い出しなどを行わ
ないで同じ様な訓練を実施し、参加人数を市の対策本部に報告するだけの訓
練ならば別の実のある訓練方法もあるのではないか?
(2) 8月11日の駿河湾地震とはまったく規模の違う東海地震が発生したときに、
今の訓練では災害に対応出来ないのではないか?
(3) 「自らの命は自ら守る・自らの地域は皆で守る」と言う防災の原点に立ち返
り、避難対象地域ではない訓練のあり方を考える。
(4) 日ごろの対策としてまず、家庭内の防災対策の徹底を住民に再度周知し、家
屋の耐震化・家具類などの固定・隣組内の要援護者などの支援方法の確立。
(5) 家族間の連絡方法をどのようにするか決めておく。
(6) 地域の危険箇所の把握や、発災時に役に立つ「人や物」の確認。 などを提案
する。
(7) 水や食料など備蓄品の点検や補充をする。
3
数回の打ち合わせ結果
(1) 日ごろから家庭内の防災対策を実施する。
(2) 発災時に役に立つ「人や物」の確認を各隣組内で確認する。
(3) 各隣組内で班構成を決める。
(4) 防災訓練も含め発災時には、組内の安否確認の結果を組長が自主防災組織へ
報告する。
① 自分自身の安全確保。
② 家族の安全確認。
40
4.委員活動報告
③
④
⑤
⑥
「家族安全確認旗」を玄関に掛ける。
向こう三軒両隣の安否確認を実施する。
組内の要援護者の安否確認を実施する。
などを決めた。
組長が集計(事前にチェック表を作成)し本部へ報告。
4 12月第一日曜日に防災訓練実施
(1) 初めての訓練で、組内で戸惑いが合った。
(2) 今回の案では実情に合わない部分があった。
下の図-1は修正版。
(3) 回を重ねる事に気づいた点を実情に合わせていく。
(4) かなり盛り上がった訓練となった。
※ 今回第8町内会がこの方式を取り入れて訓練を実施したが、各組単位ではまだ
かなり意識の差が有り、浸透するまでにはかなりの時間が必要と思われる。
今回の訓練では、この6組には元看護士2名がおり要援護者(図の丸印6名)
の対応をしていた。現実には、応急手当やトリアージの担当。
図-1
41
4.委員活動報告
5
訓練終了直後のアンケート結果(図-2)
(1) 約半数の家庭しかアンケートが集まらなかった。
(2) 駿河湾地震の時にもかなりの被害が出ている。
(3) 家具の固定では、少しを含めても67%とかなり低目となっている。
(4) 水や食料の備蓄では、17%が何もしていない。
(5) 避難対象地域か?の問いに15%しか正解者がいない。
図-2
※ アンケート結果を見て、今までの訓練方法や、周知の方法などを、地域の実情に
合った訓練に変えていくべきで、参加人員の把握などと、時間内での参加人数の報
告のため、一箇所に集める訓練方法が多いのではないか。
6
今回の訓練を振り返り
防災訓練は何のために行うのか。原点に返り「地域に合った訓練」を実践し、事前
の対策を確実に行い、東海地震発生時に最悪な状況に至らないように、地域住民が協
力して災害に立ち向かい、少しでも被害を減らすための実践的な訓練であってほしい。
平常時の自主防災組織はそのための活動を指導や補佐し、住民と協力し合いながら
減災に勤める組織だと思う。
42
4.委員活動報告
(10)災害ボランティアコーディネーターとしての活動
山岡 美須永委員(災害ボランティア)
今年度の活動目標は、地震による被害想定を身近に感じ、防災力を高めるには?
さらに、若い世代に参加してもらうには?という事です。
【活動】
・ 災害ボランティアセンター立ち上げ訓練
・ 防災講演会(正井礼子氏・星野 剛氏)
・ 三遠南信交流会(社協主催)
・ 防災フェア in 浜松にてフォーラム参加と、
巨大防災すごろくで子供と遊ぶ
・ 北区内各地域まつりで防災啓発(ピノキオ
ぶるる・液状化実験や備蓄品展示など)
・ 民生児童委員福祉部会での講演と HUG の
副知事から委嘱を受ける山岡委員
あと、交流会をもつ。
・ 県民生委員会へ参加 クロスロードゲームで共感(委員として参加)
・ 県ボランティア養成講座参加(HUG)、地域ボラ協との交流
・ 福祉教育実習生へ災害ボランティアの研修
・ 北区内小学校2校へ、防災すごろくとクロスロードゲームを使い防災教育
・ 金指地区防災訓練にてエコノミークラス症候群防止体操(ゆるゆる)
・ 焼津港管理事務所・津波緊急待避施設と豊田合成工場見学(委員として)
浜松市北区災ボコ連絡会としての目玉報告
今年度、例年とは違う手法で活動が出来、新たな方向を見出せたので、一部紹介し
ます。(3社(校)は共に、浜松市北区内にあります)
1. 「ひと」 浜松大学ボランティアサークルの学生による応援
2. 「もの」 建設会社協力で木造住宅倒壊模型ピノキオぶるるを活用
3. 「かね」 企業の社会貢献で巨大防災すごろくと液状化実験装置の製作が
出来た
普段、この「3点」は活動する上で問題であったが、
「help me!」と逆に言ってみ
たところ、快く手を差し伸べられました。会としては、非常にうれしく、ありがた
くご厚意に甘えました。困った時の共助を、身をもって知ったと共に、今後の活動
のヒントにもなりました。
【課題】
1.災害への意識から
・ 駿河湾地震のあと、防災フェア in はままつがあったため浜松駅前で社協職員
と共にアンケート調査を行った。浜松は、大きな揺れではなかったので、被害も
無かったことから若い世代に行くほど、
「朝ベッドの中で揺れを感じたけれどまた
寝た。」という回答が多かった。
・防災教育で小学校へ行き、また、啓発活動を通しても感じたことは、各家庭で
43
4.委員活動報告
の防災への取り組み方の相違で、子供達の意識にも違いが出る。
・ 地域での啓発活動の所感は、新しい家の人はそれだけで安心しており、家の中
の家財にまで目がいっていない。一方、高齢者や家が老朽化している方たちは、
もう今更仕方が無いと諦めている。
・ 徐々にではあるが、ハイチ地震も重なり、何とかしなければ!という意識は強
まっている。
・ 若い世代は、わが子への防衛力はあるが減災への行動が伴い難い。
2. 今後へむけて
家の新旧にかかわらず、室内の安全を再点検すると共に、正しい情報の確保に気
を配るよう啓発をしていきます。日常生活の中でいつも頭の片隅に、「安全に暮ら
すには?」と考える習慣を身につけてもらえるまで啓発の必要があるようです。
また、高齢者や要援護者が隣近所にいる場合、周りの人が把握し合う必要があり
ます。民生委員と自主防が協力し合える環境をつくる。それには、ご近所の底力が
重要であろう。いざと言う時には、やはり、顔がみえる人同士の助け合いになるで
しょうから。
若い世代には、子供を守り育てていくという使命があるので、地域も協力してい
かねばならないでしょう。防災訓練、家庭・学校での親子防災教育などは事あるご
とに、繰り返し行っていく必要があると思います。
今年度は身につまされた地震が多発したので、さらに気を引き締めて減災への啓
発活動を継続していかなければならないと、考えています。
【主な行事】
「ねえ、お姉さん、津波って何?」
木造住宅模型を揺すってみる
防災訓練(ゆるゆる体操)
防災講座(女性の視点から)
筋交いが入っていないと・・
「液状化はこうして起こるんだよ」
44
4.委員活動報告
(11)消防団としての活動
大石光明委員(吉田町消防団長)
【平成 21 年の活動】
4月 5日(日)吉田町消防団入団式
新入団員 12 名
5月12日(火),13日(水)
静岡空港視察
6 月4日に開港を予定している静岡空港に
おいて災害等が発生した場合、空港敷地内
の防火水槽及び空港ターミナル内の配置
等を確認し、災害に対応することを目的と
する。
副知事から委嘱を受ける大石委員
5 月31日(日)榛原支部幹部講習及びラッパ手
講習会
内容:訓練礼式、ポンプ車操法、小型ポンプ操法、ラッパ隊(ラッパ手講習)
7月 4日(土)吉田町津波避難訓練
場所:吉田海岸一帯と吉田漁港周辺
7月18日(土)静岡県消防操法大会
場所:小笠山総合運動公園(エコパ)
内容:ポンプ車操法、小型ポンプ操法
8月17日(月)駿河湾を震源とする地震対策本部を設置
8月29日(土)消防団家族慰安バス旅行
9 月 1 日(火)総合防災訓練
11月 3日(火)小山城まつり
内容:1.消防ポンプ車の出展
2.消防被服試着
1)子供用法被、2)子供シルバー防火衣、3)子供用防火服
11月 4日(水)西伊豆消防団視察受け入れ
11月 6日(金)吉田町地域防災訓練
11月 9 日(月)∼15日(日)秋の火災予防運動
内容:模擬火災訓練、実践を想定した訓練
11月28日(土)静岡県消防大会及び意見発表会
目的:県下消防団の団結と士気の高揚を図り、もっと消防体制の強化と発展に
寄与するため。
12月25日(金)∼2月20日(土)夜警
【平成 22年の活動】
1月10日(日)吉田町消防団
出初式
45
4.委員活動報告
参考
平成21年度
吉田町消防団総合防災訓練実施計画
東海地震を想定し、東海地震観測情報の発表から発災初期における災害応急対策
実施までの防災訓練を行い、防災関係機関等の連携強化、地域の防災体制の確立及
び町民の防災に関する意識の高揚と知識の向上を図ることを目的とし、吉田町消防
団も吉田町総合防災訓練基本計画に基づき次のとおり実施する。
1
2
実施日時
参加機関
3
地震想定
平成21年9月1日(火)「防災の日」
国、県、町、防災関係機関、自主防災組織、
・家庭、事業所、学校、
病院、福祉施設等
駿河湾から遠州灘を震源域とするマグニチュード8.0の地震が発
生し、震度6弱の揺れを想定。
消防団訓練日程
◆【東海地震観測情報】8月31日:午前 6時30分
*情報収集態勢(状況により副団長以下の団員に連絡できる態勢)
・団行動なし
◆【東海地震注意情報】9月 1日:午前 6時50分
*事前配備態勢(必要に応じて情報収集・連絡活動のほか応急対策の準備等に当たる)
・役場より団長宅へ電話連絡
・団長は連絡網により副団長以下電話連絡
・団長は役場3階『災害警戒本部』へ集合(午前8時00分集合)
・副団長は庁舎東側『災害警戒基地本部』へ集合(午前8時00分集合)
・本部長は『各地区本部』へ集合(午前8時00分集合)
・各分団員は『分団詰所』へ集合(午前8時00分集合)
◆【警戒宣言発令】9月 1日:午前 8時30分
*地震災害警戒本部設置(第3次配備態勢:災害応急対策を万全に期するための態勢)
・分団役員は、地震災害に備え消防車両・資機材の点検及び全団員の招集
・消防車両による広報パトロールの実施
◆【地震発生】9月 1日:午前 9時30分
*地震災害対策本部へ移行
・情報に注意し、消火救出等の活動に備える
・消防署の出動要請により現場へ出動する(模擬火災訓練)
※団 長:午前 8時45分頃対策本部巡視班にて巡視
※副団長:午前 9時40分頃消防団本部にて巡視
想定火災発生場所
分
団
時
間
第1分団
9:40
第2分団
∼
第3分団
10:30
第4分団
◆【訓練終了】9月 1日:正 午
発 生 場 所
湯日川古川橋上流50M付近
大幡川五番橋付近
湯日川山崎橋上流50M付近
ソニー北東側土手付近
46
4.委員活動報告
参考
駿河湾を震源として発生した地震の被害状況 (H21.8.17 現在)
1 人的・住家等被害の状況
被害状況
人的被害(人)
瓦損壊
塀損壊
塀の壁にヒビ
狛犬転倒
電柱傾き
外灯傾き・カバー脱落
住家等被害
案内表示看板傾き
(件)
常夜塔のズレ
天井ヒビ(工場)
壁にヒビ
室内装飾物落下
食器損壊
計
2
住吉区 川尻区 片岡区
北区
4(軽傷:裂傷 1、切傷 3)
68
27
39
21
12
17
1
1
3
3
1
3
2
1
1
1
3
6
1
92
44
53
22
計
4
155
31
6
1
3
2
1
1
1
3
6
1
211
公共施設の被害状況
所管課
健康づくり課
教育委員会
事務局
産業課
都市建設課
総務課
被
被害場所
保健センター
住吉小学校
自彊小学校
中央小学校
総合体育館
小山城
資料館
小山城売店
吉田漁港
町道
庁舎
大幡会館
清掃センター
リサイクルセンター
害
状
況
件数
被 害 内 容
テレビの破損
玄関タイルの破損 等
渡り廊下のつなぎ目破損 等
渡り廊下のつなぎ目破損 等
ガラス破損 等
棟瓦の破損 等
瓦の一部破損 等
ガラスの破損の恐れ
陥没
1
1
1
1
1
1
1
1
1
舗装の亀裂、陥没、隆起、マンホール周辺沈下
(住吉 14 件、川尻 7 件、北区 1 件)
天井破損、床コンクリート、タイル破損、壁亀裂
等
軒天井の板が外れ落ちる
吉田町牧之原
外壁タイル脱落 等
市広域施設組
ガラス破損 等
合
吉田榛原学校給食共同調理場 天井パネル破損 等
合
計
※公共施設の被害状況の件数については、施設で 1 件としてカウントしている。
47
22
1
1
1
1
1
36
4.委員活動報告
(12)2009年度の企業防災活動について
佐藤邦治委員(富士通株式会社沼津工場)
富士通㈱沼津工場の防災は「消防計画」を基本
としており、毎年、防災に係わる活動計画を立案
し、年初に安全衛生防災委員会にて承認された
「2009 年度沼津工場防災活動計画」に基づき活
動しました。また、近隣企業との防災に係わる情
報連携や地域との連携にも力を入れています。
1.
①
②
③
④
主な防災活動について
今年度の防災活動の特徴は BCP の観点から
副知事から委嘱を受ける佐藤委員
再度、東海地震リスクを想定した工場インフラ系
の再チェックとそのリスクがどの様に影響するかを抽出、対策検討を行った事です。
自衛消防隊訓練
自衛消防隊は各フロアーから選出された従業員と警備員の総勢24名で構成されて
おります。毎月、消火訓練を実施しており、総合防災訓練時の本部員としての活動も
行います。本年度の消防出初式は1月19日に沼津北消防署長の列席をいただき実施
しました。
防災週間
今年度は 12 月1日から6日を防災週間とし、1 日には突発型地震発生の想定で各
建屋のフロア責任者の指示のもと一部の部署のみ二次避難を行い、他の部署は人員確
認を実施しました。また、休日早朝の地震発生を想定し警備員と施設部門の初動活動
の連携訓練を実施すると共に、安否確認システムによる沼津工場従業員の安否確認訓
練を行いました。
救護、初期消火訓練
各フロアにはフロア責任者の他、救護係、消火係等が居り、救護係には普通救命講
習Ⅰ(AED 操作、心肺蘇生、応急手当等)を、また過去に普通救命講習を受講した人
向けに応急手当(心肺蘇生)講習を実施ました。
平素の職場防災巡視
毎月、安全衛生防災委員会委員による、職場点検の実施。不安全箇所、不衛生箇所
のみならず、防災、防火の観点から巡視を行い職場改善を行っています。
2.防災啓発活動
① 防災講演会
毎年、従業員並びに、近隣住民向けに防災セミナーを実施しています。今年度は
12 月1日に静岡県地震防災センターから郷 隆志氏を招いて「東海地震から命を守
る」と題して講演を頂き、65名が聴講しました。
② 近隣企業との情報共有
協和発酵キリン殿と協力会社様を含む、60名弱の方々に情報共有を兼ねて、富
士通沼津工場の「企業防災」について講演を行い、企業での防災の取り組みの長所・
短所の議論をさせて頂きました。
48
4.委員活動報告
③ 地域防災活動推進委員としての活動
焼津で行われた静岡県民生委員協会会長研修にオブザーバーとして参画(9/16)
また東部地域自主防災組織活性化連絡協議会においても企業防災の立場から、意見
交換をさせて頂きました。
④ 知事褒章受賞
地域防災活動推進において企業として地域防災活動を評価頂き、この度知事褒章
を受賞致しました。11 月 14 日、小林危機管理監より賞状並びに、盾を授与して
頂きました。
3.諸活動の状況写真
応急手当講習
普通救命講習会
自衛消防隊出初式(行進)
防災講演会
知事褒章受賞式
演題は「東海地震から命を守る」
講師は静岡県地震防災センターの郷隆氏
賞状
49
自衛消防隊出初式(放水)
楯
4.委員活動報告
(13)沼津市における災害時要援護者名簿の作成の経緯について
越川 年委員(静岡県民生委員児童委員協議会)
私は平成 21 年度、静岡県地域防災活動推進委
員会委員として委嘱を受け、県の地域防災活動に
関わることになりました。民生委員・児童委員の
立場でこの委員会に加わるのは初めてのことと
聞いています。日頃、地域の高齢者・障害者等、
災害時に要援護者となる人たちのサポートに携
わっている民生委員・児童委員としてこのような
機会を与えられたことは有難いことと考えてい
ます。第4回の定例会でも発表しましたが、沼津
市における災害時要援護者名簿の作成の取り組
副知事から委嘱を受ける越川委員
みについて私見を含めて報告します。
従来から単位民生委員児童委員協議会毎に要援護者名簿やマップ作りが行われて
いましたが、平成 19 年度末に沼津市が災害時要援護者支援に係る庁内検討会を設置
し、市が中心となって名簿づくりを一体化することとなりました。20 年 9 月には民
生委員が主体となり、最初の調査が行われ、20 年 12 月には第一回の調査を終了し
ました。そして、21 年 1 月には名簿が各民生委員と自治会長に配布されました。初
年度の調査に対する反省から 21 年度は調査主体を民生委員から自治会に移すこと
となりました。このことはことの性質上、当然のことと思われます。
第二年次の 21 年 8 月には健康福祉課.長寿介護課.健康づくり課の情報に基づきダ
イレクトメールによる事前同意調査を経て対象者のリストが自治会連合会を経由し
単位自治会長に配布され、自治会長、民生委員が調査にあたりました。調査結果は自
治会連合会を通じて社会福祉課に報告され、名簿が各自治会長と民生委員に配布され
る予定です。まだ、種々の課題を抱えてはいますが、今後、回を重ねていくことで、
徐々に改善されていくことと期待しています。兎にも角にも沼津市全域が足並みをそ
ろえて名簿作りが出来たことは一歩前進です。
もちろん、名簿を作ることが最終目的ではなく、災害時に要援護者の避難をスムー
ズに行い、被害をより少なくすることが目標です。そのためには「向こう三軒両隣」
を基に地域の住民の繋がりを強めていくことが大切なことは言うまでもないことで
す。
50
4.委員活動報告
(14)子育て世代の防災意識向上をめざして
染谷絹代委員(男女共同参画交流会議)
防災体制に男女共同参画の視点を取り入れる
観点から地域防災活動推進委員となって 2 年目。
私の立場を活かした活動とはどのようなものか、
具体的にどんな貢献ができるのか、問い続けな
がら活動した一年でした。
手探りで活動を続けるうち、どこの市町も活
発に防災訓練や防災セミナー等を実施している
のに、子育て世代の参加者は少なく、情報が浸
透していないことに気付きました。なぜ、子育
副知事から委嘱を受ける染谷委員
て世代に情報が行き届かないのか、どうすれば、
母親(父親)たちの防災意識を高められるのか、そのあたりを自分のフィールドにし
て「わが子を地震から守るため、親ができること」を広めていけたらと考えています。
子育て世代の防災意識の実態をつかむために、島田市内の乳幼児をもつ母親たち百
人を対象に「乳幼児をもつ世帯の防災意識アンケート」を実施しました。(有効回答
数 91)少ないサンプル数ですがその結果から現状を分析し、今後の活動につながる
ヒントを提案して、今年度の活動報告とします。(アンケート用紙 別紙参照)
アンケートの結果から、住まいの形態(Q2 賃貸アパート・マンション、借家、
持ち家、親の家に同居)によって防災意識に差が生じている実態が読み取れます。以
下、集計結果を報告します。(詳しくは別表参照)
災害時に、家族との連絡方法や集合場所を決めていますか?(Q3)
親と同居世帯の半数(50%)が「家族で話し合って決めている」と回答。賃貸アパ
ート・マンション世帯(以下、「賃貸アパ」と表記)は同 16%。話し合っておく必
要は感じているものの話し合っていない世帯が全世帯の 63%を占める。
災害用伝言ダイヤル 171 を知っていますか?(Q4)
利用方法を「知っている」との回答は 22%。「聞いたことはあるが利用方法を知ら
ない」と答えた世帯が全体の 64%。テレビ・ラジオで頻繁に災害用伝言ダイヤル
171 の利用方法を広報しているが、使い方を「知っている」ところまでは浸透して
いない実態がうかがえる。
地域の防災訓練に参加したことがありますか?(Q5)
賃貸アパ世帯の 71%が「参加したことはない」と回答。持ち家・親と同居の 47∼
60%が「毎年ないし数回参加したことがある」ことから、地域との結びつきが防災
訓練に参加するか否かの判断材料になっていることが推測される。一方で、全世帯の
約半数(46%)が一度も防災訓練に参加したことがない事実を重く受け止めなけれ
ばならない。
51
4.委員活動報告
「東海地震観測情報」等を知っていますか?(Q6)
観測情報・注意情報・予知情報の違いを知っていると回答したのは 91 人中 2 人の
み。全世帯の 53%が「聞いたことはあるが違いはわからない」と回答。また、45%
が「知らない」と回答している。ここにも情報が充分に浸透していない実態がうかが
える。
家具等の固定をしていますか?(Q7)
住まいの形態に関わらず 50∼66%の世帯で家具の「一部固定」を実施している。
とくに親と同居世帯においては「固定」「一部固定」あわせて 100%を達成。一方、
まったく「固定していない」世帯が、全世帯の 28%に上ることが懸念される。
窓ガラス等に飛散防止フィルム貼っていますか?(Q8)
「貼っている」世帯は、全体の 11%。「貼りたいと思っているがまだ実施していな
い」世帯が 33%。
「貼っていない」世帯が 56%。わが子を守る第一は「我が家」を
安全にすることという意識が浸透すれば、家具の固定や飛散防止フィルムを貼ること
の実施率はもっと向上するのではないか。
非常持ち出し品を準備していますか?(Q9)
全世帯の 41%が「いつでも持ち出せる場所に準備している」と回答。とくに親と同
居している家庭では割合が高い。課題は「必要性は感じているがまだ準備していない」
と答えた世帯が約半数(51%)にのぼること。どのようなきっかけがあれば「準備
する」行動に移るのか。そのあたりが子育て世代に向けた啓発事業のポイントではな
いだろうか。
あなたの家庭で備蓄しているものについて教えてください。(Q10)
「飲料水 3 日分」は、全世帯の 6 割(59%)が備蓄。次いで、「タオル・毛布等」
45%、「食料 3 日分」37%、紙おむつ 36%と続く。その他の備蓄品としてあがっ
た品物は、生理用品・救急用品・懐中電灯・ラジオ・カセットコンロ・ホッカイロ・
衣類・トイレ・スリッパなど。但し、全体の 14%が「備蓄なし」と回答している。
調査対象 91 世帯中、きわめて防災意識が高いと思われる世帯が 3 世帯あった。
また、災害時の連絡方法を「話し合っている」世帯では、伝言ダイヤル 171 の使い
方を「知っている」割合が高く、「防災訓練に毎年参加している」世帯では非常持ち
出し品を「いつでも持ち出せる場所に準備している」割合が高い。家具の「固定」と
飛散防止フィルムを「貼っている」世帯は、備蓄率が高い傾向がうかがえた。
大規模地震が起きたとき、幼いわが子を守れるか…地震災害の不安や恐怖を打ち消
して安全を確保するにはどうしたらよいか… 母親(父親)心理に届く具体的事例や
イメージトレーニングを取り入れた防災講座を開催できれば、子育て世代の防災意識
は向上&浸透していくものと思われる。
52
4.委員活動報告
乳幼児をもつ世帯の防災意識アンケート
平成 22 年 1 月実施
昨年 8 月 11 日、最大震度 6 弱を記録する駿河湾を震源とする地震が発生しました。予想される
東海地震は、昨夏の地震の 180 倍のエネルギーをもつといわれています。そこで、伺いたいので
すが、
皆さんの家庭では、大事な家族の命を守るために、日頃どのような備えをしていますか?
当てはまる箇所に○をつけ、以下のアンケートにご協力ください。
1.あなたのお子さんの年齢を教えてください。(
)
(
)
(
)
2.自宅建物について教えてください。
①賃貸アパート(マンション)
②一戸建て借家
③一戸建て持ち家
④両親の家に同居
3.災害時に、家族との連絡方法や集合場所を決めていますか?
①家族で話し合い決めている
②必要性は感じているがまだ話し合っていない
③話し合ったことはない
4.災害用伝言ダイヤル 171 を知っていますか?
①利用方法を知っている
②聞いたことはあるが利用方法は知らない
③知らない
5.家庭をもってから、地域の防災訓練(9/1 防災の日・12 月上旬地域防災の日など)に参加し
たことはありますか?
①毎年参加している
②数回参加した
③1 回だけ参加した
④参加したことはない
6.観測データに東海地震の前触れとみられる異常現象が発見された場合には、その危険度の大
きさにより「東海地震観測情報」「東海地震注意情報」「東海地震予知情報」が気象庁より発
表されます。
これらの情報の違いについて知っていますか?
①それらの違いを知っている
②聞いたことはあるが違いはわからない
③知らない
7.あなたのお宅では、家具等の固定をしていますか?
①固定している
②一部固定している
③固定していない
8.あなたのお宅では、窓ガラス等の飛散を防止するためフィルムを貼っていますか?
①飛散防止フィルムを貼っている
②貼りたいと思っているがまだ実施していない
③貼っていない
9.あなたのお宅では、非常持ち出し品を準備していますか?
①いつでも持ち出せる場所に準備している
②必要性は感じているが準備していない
③準備していない
10.大地震が起きた場合に備え、救援活動が受けられるまでの食料や飲料水は各家庭で蓄えてお
く必要があります。あなたの家庭で備蓄しているものについて、該当するすべてに○をつけ
てください。
①食料 3 日分
⑤離乳食
②飲料水(一人3リットル×3日分)
⑥タオル・毛布等
☆☆ご協力ありがとうございました☆☆
③ミルク
④紙おむつや清浄綿
⑦その他(
文責:静岡県地域防災活動推進委員
53
)
染谷絹代
4.委員活動報告
乳幼児をもつ世帯の防災意識アンケート 集計結果 (2010年1月 実施)
賃貸アパート
38件(42%)
Q1
∼12ヶ月
14
子ども数 1歳∼3歳
31
3歳∼6歳
11
6歳以上
6
平均子ども人数
1.63人
Q3
①話し合っている
6 (16%)
災害時の ②必要性は認識
24 (63%)
連絡方法 ③話し合っていない
8 (21%)
6 (16%)
Q4
①利用方法知っている
ダイヤル ②聞いたことはある
27 (71%)
171 ③知らない
5 (13%)
Q5
①毎年参加
1 ( 3%)
防災訓練 ②数回参加
7 (18%)
③1回のみ参加
3 ( 8%)
27 (71%)
④参加したことはない
Q6
①意味を知っている
1 ( 3%)
観測情報 ②聞いたことはある
14 (37%)
③知らない
23 (60%)
Q7
①固定している
5 (13%)
家具等の ②一部固定
19 (50%)
固定
③固定していない
14 (37%)
Q8
①貼っている
1 ( 3%)
飛散防止 ②貼りたいがまだ
5 (13%)
フィルム等 ③貼っていない
32 (84%)
Q9
①準備している
14 (37%)
非常持出 ②必要だと思うがまだ
19 (50%)
品準備
③準備していない
5 (13%)
Q10
①食料3日分
11 (29%)
備蓄品 ②飲料水3日分
23 (61%)
(複数回答) ③ミルク
2 ( 5%)
④紙おむつ
15 (39%)
⑤離乳食
3 ( 8%)
⑥タオル・毛布
19 (50%)
⑦その他
3 ( 8%)
備蓄なし
5 (13%)
借家
持ち家
両親宅同居 全体
11件(12%) 32件(35%) 10件(11%) 91件(100%)
2
5
3
24
12
27
9
79
6
20
5
42
1
9
0
16
1.9人 1.9人 1.7人 1.77人
2 (18%) 8 (25%) 5 (50%) 21 (23%)
8 (73%) 20 (62%) 5 (50%) 57 (63%)
1 ( 9%) 4 (13%) 0 ( 0%) 13 (14%)
4 (36%) 7 (22%) 3 (30%) 20 (22%)
4 (36%) 20 (62%) 7 (70%) 58 (64%)
3 (28%) 5 (16%) 0 ( 0%) 13 (14%)
1 ( 9%) 4 (13%) 1 (10%) 7 ( 8%)
2 (18%) 8 (25%) 5 (50%) 22 (24%)
4 (36%) 10 (31%) 3 (30%) 20 (22%)
4 (36%) 10 (31%) 1 (10%) 42 (46%)
0 ( 0%) 1 ( 3%) 0 ( 0%) 2 ( 2%)
6 ( 5%) 21 (66%) 7 (70%) 48 (53%)
5 (45%) 10 (31%) 3 (30%) 41 (45%)
0 ( 0%) 5 (16%) 4 (40%) 14 (15%)
6 (55%) 21 (66%) 6 (60%) 52 (57%)
5 (44%) 6 (18%) 0 ( 0%) 25 (28%)
0 ( 0%) 5 (16%) 4 (40%) 10 (11%)
4 (36%) 17 (53%) 4 (40%) 30 (33%)
7 (64%) 10 (31%) 2 (20%) 51 (56%)
2 (18%) 13 (41%) 8 (80%) 37 (41%)
8 (73%) 18 (56%) 2 (20%) 47 (51%)
1 ( 9%) 1 ( 3%) 0 ( 0%)
7 ( 8%)
2 (18%) 14 (44%) 7 (70%)
34 (37%)
6 (55%) 17 (53%) 8 (80%)
54 (59%)
0 ( 0%) 2 ( 6%) 3 (30%)
7 ( 8%)
6 (55%) 8 (25%) 4 (40%)
33 (36%)
0 ( 0%) 1 ( 3%) 0 ( 0%)
4 ( 4%)
4 (36%) 13 (41%) 5 (50%)
41 (45%)
1 ( 9%) 3 ( 9%) 2 (20%)
9 (10%)
2 (18%) 4 (12%) 2 (20%)
13 (14%)
54
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