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申請書一式

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申請書一式
地域活性化総合特別区域指定申請書
平成23年9月
日
内閣総理大臣殿
大分県知事
広 瀬
勝 貞
(九州地方知事会会長)
福岡県知事
長崎県知事
宮崎県知事
小 川
中 村
河 野
洋
佐賀県知事
古 川
康
熊本県知事
蒲 島
郁 夫
鹿児島県知事
伊 藤
祐一郎
法 道
俊 嗣
九州観光推進機構
会長
石 原
進
総合特別区域法第31条第1項の規定に基づき、地域活性化総合特別区域について指定
を申請します。
1
1.指定を申請する地域活性化総合特別区域の名称
九州観光“おもてなしの輪”創造特区 ~特区ガイド導入から始める「九州アジア観光戦略」の遂行~
2.総合特別区域について
(1)区域
(ⅰ)総合特区として見込む区域の範囲
九州各県(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県)
(ⅱ)区域設定の根拠
九州の観光の特性である「周遊」観光ニーズに対応できる広域ガイドの養成が必要
とされている。また、九州一体となって観光推進するための実行組織である「九州観
光推進機構」を通じ、事業を行うスケールメリットにより、育成にかかるコストを抑
える効果も発揮できる。
(2)目標及び政策課題等
(ⅰ)総合特区により実現を図る目標
(ア)定性的な目標
「九州はひとつ」の理念のもと、九州一体となった観光推進と連携を強化し、「快
適で魅力的な行きたくなる九州」の実現を目指す。
(イ)評価指標及び数値目標
※別添資料1
p.3 参照
(a)総合目標
・2013 年までに入国外国人数 150 万人達成
・2013 年までに延べ宿泊者数 3,370 万人泊達成
(b)特区ガイドにかかる事業の目標
・2013 年度末までに 300 名の特区ガイドを育成
・2013 年度までに特区ガイド稼働率 40%(日数ベース)達成
(ウ)数値目標の設定の考え方
総合目標については、観光庁による 2013 年誘客目標値 1,500 万人の約 10%にあた
る、150 万人を第三次九州観光戦略(2010 年度策定)の目標値とした。数値目標の
実現により、わが国の“観光立国”化に貢献する。また、国内からの誘客について
も、九州新幹線効果を見込み、延べ宿泊者数年率 3.0%増を目指し、2013 年は 3,370
万人泊を目標値とする。九州はアジアに近く、空港、港及び鉄道などの交通拠点に
加え、九州新幹線の全線開業並びに高速道路網の整備など、循環型広域交通ネット
ワークの構築を図っており、観光客がより周遊しやすくなっている。
特区ガイドにかかる事業の目標については、現在、九州で登録している通訳案内士
2
約 600 名の5割に当たる人員を育成することとし、稼働率を高めることで量的な不足
を補完する。なお稼働率は、活用推進事業の実施を通し、現在の通訳案内士の稼働率
約 20%(国土交通省「通訳案内士就業実態等調査」(2008)より試算)の2倍にあた
る 40%とした。
(エ)事業の寄与度
九州観光推進機構を通じた地域の責任ある関与により事業実施の実現性も高いこ
とに加え、新たな取り組みとなる本事業を、九州観光の強みとしてプロモーション
することによる目標達成への寄与度は大きい。また、九州が一体となっての観光特
区実現を国内外に情報発信することにより、一層の誘客が期待できる。
(ⅱ)包括的・戦略的な政策課題と解決策
2010 年の訪日外国人旅行者数は 861.1 万人(出典:日本政府観光局(JNTO)「訪
日外客数」)、そのうちアジアからの旅行者数は、652.8 万人(75.8%)を占めている。
九州地方はアジアからの訪日外国人観光客の割合が高く、8割を占めている(「JNT
O訪日外客訪問地調査 2010」)が、アジア言語の通訳案内士の資格者の数が少ない状況
にある。
2011 年以降についても、福江-釜山線、佐賀-上海線の定期チャーター空路開設の検討、
クルーズ船の大型化、複数配船化及び新たな配船計画も確定しており受入環境の早急
な整備が求められている状況にある。
また、旅行業法施行規則(昭和46年11月10日運輸省令第61号)第1条の2
が改正され、第三種旅行業の業務範囲に募集型企画旅行(条件付)が新たに追加され
たが、その地域まで赴くまでの移動手段を含めた商品が企画提案できるとさらに魅力
ある商品の提供が可能となるとの関係者の声がある。
(ア)政策課題
※別添資料1
p.10 参照
上記した受入環境の早急な整備等を図るための政策課題は次のとおりである。
・アジア言語の通訳ガイドの量的不足の解消
・地域の魅力ある旅行商品の企画提案の一層の促進
(イ)対象とする政策分野:o)観光
(ウ)解決策
※別添資料1 pp.11-16 参照
(a)通訳案内士法(昭和24年6月15日法律第210号)第36条を規制緩和
して、九州エリアに限定した「特区ガイド」を創設する。また、制度を円滑に
運用するためICTを活用した登録・検索システムを構築する。
(b)特区ガイドを活用した旅行プランの提案及びそのプロモーションを展開する。
3
(c)東アジア各国の旅行会社やメディアを招請し、特区ガイドを活用した旅の提
案をする。
(d)出入国管理及び難民認定法(昭和26年10月4日政令第319号)第19
条第2項を規制緩和し、資格外活動許可が不要な活動として認定する。又は、
資格外活動の許可を必要とする場合は、出入国管理及び難民認定法施行規則(昭
和56年10月28日法務省令第54号)第19条第5項に定める活動時間の
上限を緩和する。
(e)旅行業法施行規則(昭和46年11月10日運輸省令第61号)第1条の2
第3号に定める企画旅行に関し、当該企画旅行に参加するための移送手段も含
めて募集できるよう規制を緩和する。
(ⅲ)取組の実現を支える地域資源等の概要
※別添資料1 pp.4-7 参照
(ア)地理的条件
・島国である地理的特性から九州を全体として観光される傾向が強い。
・九州は東アジアと距離的に近いことから、「安近短」訪日旅行先としてのプレ
ゼンスが高く、特に、中国、韓国、台湾の訪日観光のゲートウェイの一つとなっ
ている。
(イ)社会資本の現状
・周遊型の観光に不可欠な高速鉄道(九州新幹線)が 2011 年3月に全線開業し、
九州縦断にかかる時間が大幅に短縮した。
・九州縦貫自動車道および横断自動車道により、各県の県庁所在都市が高速道路
で連結している。さらに、東九州自動車道(北九州~鹿児島間)の整備も順次進めら
れていく予定であり、九州全域の周遊観光の利便性が、今後さらに高まっていく
ものと思われる。
・九州全県に空港があり、チャーター便も含めれば、全県に国際的なゲートウェ
イが配置されている条件にある。
・日本一の乗降人員を誇る国際旅客港(博多港)を有しているほか、長崎~ハウ
ステンボスと上海を結ぶ国際旅客便も就航するなど、地理的近接性を活きた海路
のゲートウェイ機能も高い。また、近年は、九州各港に中国発着のクルーズ船が
就航し、博多港や別府港において新しいターミナルが建設(予定)されている。
(ウ)人材、NPO等の地域の担い手の存在等
九州観光ボランティアガイド大会の開催等観光ボランティアの育成に取り組んで
いる。ボランティアガイドの資質向上に努め、特区ガイドへのステップアップを促
す。
4
(エ)地域内外の人材・企業等のネットワーク
官民が出資、人員を派遣して運営されている九州観光推進機構が実施する各種事
業の展開により、日ごろから官と民のネットワークが構築されている。また同機構
の国内誘致推進部および海外誘致推進部による営業プロモーション活動を通じ、国
内外とのネットワークが構築されている。
(3)事業
(ⅰ)行おうとする事業の内容 ※別添資料1 pp.17-18 参照
(ア)事業内容
(a)特区ガイド養成支援事業
九州エリアに限定した「特区ガイド」を養成するための事業。研修内容等の検討
結果をふまえ、「特区ガイド」のPR、募集、講師招へい等の研修運営を行う。
(b)誘客・プロモーション事業
PR用媒体のレベルアップや海外の関係機関、航空会社、船会社、旅行会社等
と連携し、外客誘致に向けたプロモーション・営業活動を展開する。
(c)マッチングシステム構築事業
特区ガイドの登録・検索システムを構築し、旅行会社等と連携し特区ガイドの
活用を促進する。
(d)九州観光の質の向上を示す「観光客満足度調査」事業との連動
九州観光の満足度調査を独自に実施することを検討している。事業の評価プロ
セスと連動させ、目標達成度を測るための指標のひとつとして活用する。
(イ)想定している事業実施主体
事業実施主体:九州観光推進機構
研修実施主体については、観光人材育成研修を実施している民間企業への委託も
含めて検討中(取組の最適スキーム検討調査中のため、結果を受けて検討を進める。
)
(ウ)当該事業の先駆性
通訳案内士以外が有償ガイドを行うことは認められていなかったため、特区ガイ
ド養成は全国的にも新たな取り組みとなる。また、2011 年度から 2013 年度までを戦
略期間とする第三次九州観光戦略に基づく各種施策を実施するための取組のスキー
ム検討調査を行っており、この特区ガイド養成にかかる事業についても、費用等も
勘案した現実的で最適なスキームを選択し、円滑に事業が実施できるよう準備を進
めている。
九州観光推進機構は九州各県と民間企業からなる広域観光推進組織として、全国
5
に先駆けて設立された組織であり、連携でしかできないプロジェクトを着実に推進
している。また、同機構が総合窓口機能や地域間調整機能を果たすことで、九州全
域という広域ブロックでの実現可能性をより高めることができ、実施する主体自体
が先駆性に富む。
(エ)関係者の合意の状況
九州観光推進機構は官民連携の組織であり、行政及び旅行エージェント、交通事
業者(鉄道、航空、バス)等の観光関係企業をはじめ、電力、通信等観光に直接関
係の無い企業からも出向しており多種多様な組織が連携しているため、各種取り組
みにあたっては審議のうえ、総会の決議により承認を受けている。今回の特区申請
に関しても、2011 年 3 月に機構評議員会・理事会において特区実現の推進について
審議し、同年5月の定時総会において決定した。事業実施の具体的な方法など、九
州地域戦略会議や九州各県課長会議等で経済界や各県など、関係者と調整を進めた
うえで実行していくこととしている。
(オ)PDCAサイクルによる目標の管理
特区ガイドにより直接サービスが提供される本事業の効果測定は、サービス利用
者の満足度による評価が最も適している。アンケート調査によって課題を抽出し、
改善活動を展開する。また、九州観光の質の向上を示す目的で、観光客満足度調査
を独自に実施することを検討しているが、訪日外客からの回答が得られにくいため
本事業のアンケート調査も活用し、九州観光の質の向上に努めたい。
(ⅱ)財政上の支援措置の対象としたいと考えている事業
(ア)誘客・プロモーション事業
PR用媒体のレベルアップや海外の関係機関、航空会社、船会社、旅行会社等と
連携したプロモーションを展開する。
(イ)マッチングシステム構築事業
特区ガイドの登録・検索システムを構築し、旅行会社等と連携し特区ガイドの活
用を促進する。
(ⅲ)事業実施を促進しようとする事業の内容
(ア)資格外活動許可条件緩和事業
特区ガイドの仕事は、訪日外客のニーズに左右されるため突発的かつ不定期に
なることが予想される。出入国管理及び難民認定法(昭和26年10月4日政令
第319号)19条第2項を規制緩和し、留学、家族滞在、特定活動(継続就職
活動)の在留資格を持つ者が、アルバイトと併せて特区ガイドの仕事に従事でき
6
るよう資格外活動の許可が不要なケースとして認定する。資格外活動許可を必要
とするならば、出入国管理及び難民認定法施行規則(昭和56年10月28日法
務省令第54号)第19条第5項に定める活動時間の上限を1週40時間以内に
緩和する。
(イ)第三種旅行業者の企画旅行催行区域条件緩和事業
旅行業法施行規則(昭和46年11月10日運輸省令第61号)第1条の2を
規制緩和し、第三種旅行業者の募集型企画旅行に参加するための移送手段(主要
交通結節点から発着地まで)も含めて提案可能とする。
(ⅳ)数値目標の設定根拠となっている事業
(ア)事業概要
第三次九州観光戦略実現に向け、今年度実施する主な事業は下記のとおりである。
(a)九州の魅力を磨きブランド化する戦略
観光振興のためには、観光を担う人材の育成や活用が重要であるため、これら
人材育成を支援するとともに、人材の横断的ネットワーク化や、外国人観光客の
受入体制の整備支援などを実施する。また、地域独自の魅力を生かした商品等の
創出を支援することにより、新たな九州観光のブランド化を推進する。
・観光人材育成支援事業
・観光ボランティアガイドの育成支援
・先進的な観光人材のネットワーク化と活用
・観光案内所の整備支援
・外国人観光客の受入体制の整備
・地域独自の魅力を生かした商品等の創出支援
・既存イベントの支援による観光誘客の推進
・県境を越えた魅力ある観光ルートの形成・促進(二次交通の充実促進)
・九州観光の質の向上を示す「観光客満足度調査」等の検討・実施
・国の制度・施策の活用・連携と要望
・観光に関する統計の活用
・会員や関係機関・組織との連携強化
(b)海外からの誘客戦略
海外からの誘客を促進するためには、対象市場において九州の知名度を高める
ことが必要不可欠であることから、マスメディア等を通じた認知度向上対策に取
り組む。また、九州にとって最大の市場である韓国、今後大きな伸びが期待でき
る中国、安定した送客が望める台湾を最重点市場と位置づけ、これらの市場特性
に応じたプロモーションを展開する。さらに、FIT化が進展していることから、
7
より詳細な観光情報の発信に取り組む。
・九州運輸局と連携した事業の推進
・各県海外誘致事業と連携した事業の推進
・PR用媒体のレベルアップ
・旅行博覧会等への積極的な参加
・海外の観光機関等との連携
・中国・韓国・台湾からの誘客
・その他の国からの誘客
・教育旅行の誘致
・国や自治体の航空・港湾関係部門との連携による活動の展開
(c)国内大都市圏などからの誘客戦略
関東・中部・近畿の大都市圏に加え、中国地方を重点市場に位置づけ、引き続
きプロモーション活動を強化するとともに、WEBの活用を図るなど、情報発信
の強化に努める。特に、近畿や中国地方に対しては、九州新幹線鹿児島ルート全
線開業を契機とした誘客強化を図ることとし、マスコミや鉄道会社、旅行会社と
の連携を強化する。
・プロモーション活動の強化
・情報発信の強化
・プレゼンテーション活動の強化
(ⅴ)地域の責任ある関与の概要
※別添資料1 pp.1-2 参照
(ア)地方公共団体等における体制の強化
第一次(戦略期間 2005~2007 年度)及び第二次(同 2008~2010 年度)を経て、
6か年の経験(成果及び課題)や業務効率を考慮しつつ、これまでの施策等を統合・
再整理し外部環境の変化も考慮したうえで第三次九州観光戦略を策定・実行してい
る。理念、基本的な考え方、数値目標も明確で、資金や人材面の実行基盤も強固で
ある。活動状況も定期的に関係機関に報告を行い、意識や情報の共有化も図ってい
る。
(イ)地域全体としての取り組み
九州各県という広い区域で事業を実施する当該事業では九州全体が連携して事業
に取り組む必要がある。各観光施設等でガイドを行う際には通訳案内士や特区ガイ
ドのライセンスカードの提示を求めるなど、国において無資格ガイド行為を排除す
るための新たな仕組みを構築していただきたい。仕組みが定着・浸透することで、
観光に対する地域全体の意識向上に繋がる。
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(ⅵ)事業全体の概ねのスケジュール
(ア)九州観光推進機構の活動状況
(a)九州の魅力を磨きブランド化する戦略
第2回九州マスコミ会議で九州は安心・安全であることを情報発信し、今後も
あらゆる機会を通じてPRしていくことが報告された。人材育成については、旅
館従業員等への研修や第5回九州観光ボランティアガイド大会開催を予定してい
る。外国人観光客の受入体制の整備については、実現に向けてスキーム案を検討
している。
(b)海外からの誘客戦略
東日本大震災で打撃を受けた外国人観光客誘致について各県・観光連盟等海外
担当者臨時意見交換会や九州観光推進機構担当者会議を開催し、情報共有や対策
検討を行った。また、現地での博覧会等への出展、マスコミ招請、九州への取材
支援などを通じて、九州の安全性と魅力をPRし各国メディアから九州情報が発
信された。訪日旅行者の回復に向け今後もプロモーションを実施していく。
(イ)特区ガイド創設のための取組及びスケジュール
※別添資料1
p.19 参照
(ウ)地域協議会の活動状況
特区ガイド創設に向け、下記のとおり協議を重ねるとともに、関係機関等からの
意見聴取等を行い、特区実現に向けての意思統一を図った。
<地域協議会(九州観光推進機構)の特区取組への意思決定>
平成 22 年9月~10 月:機構評議員会・理事会 アイデア提案決定・了解
平成 23 年3月:機構評議員会・理事会 特区実現の推進について決定
平成 23 年5月:機構総会 特区実現の推進について決定(最終)
平成 23 年9月:機構内部決裁(申請)
<地域協議会の構成機関等からの意見聴取等>
・九州観光推進機構の意思決定機関
平成 23 年3月:九州観光推進機構評議員会・理事会
平成 23 年 10 月(予定):機構評議員会・理事会(申請内容報告)
・九州知事会(九州各県)
平成 23 年4月:九州各県観光担当者会議
平成 23 年7月:九州広域観光推進検討委員会(各県観光担当部長・局長)
9
平成 23 年7月:同上 委員会ワーキンググループ(各県観光担当課長)
平成 23 年 8 月: 同上 委員会ワーキンググループ(各県観光担当課長)
・九州経済連合会(九州の主要な企業)
平成 23 年6月:九州経済連合会観光委員会
平成 23 年7月:九州経済連合会観光委員会企画部会
平成 23 年 8 月: 九州経済連合会観光委員会企画部会
・その他関係機関
平成 23 年5月:九州観光実務者会議(国の九州管内出先機関及び自治体等)
平成 23 年6月:九州地域戦略会議(九州各県知事及び経済界代表)
10
指定申請書の区域に含まれる行政区画を表示した図面等
区域の範囲:九州全域(九州各県の行政界と一致)
11
地域活性化総合特別区域の指定申請に伴う新たな規制の特例措置等の提案書
平成23年9月
日
内閣総理大臣殿
大分県知事
広 瀬
勝 貞
(九州地方知事会会長)
福岡県知事
長崎県知事
宮崎県知事
小 川
中 村
河 野
洋
佐賀県知事
古 川
康
熊本県知事
蒲 島
郁 夫
鹿児島県知事
伊 藤
祐一郎
法 道
俊 嗣
総合特別区域法第33条第1項の規定に基づき、地域活性化総合特別区域の指定申請に
伴い、新たな規制の特例措置その他の特別の措置として、別紙提案書の通り提案します。
12
規制の特例措置等の提案書
1.提案団体名
大分県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、宮崎県、鹿児島県
2.
提案内容
(1)規制の特例措置の提案
(ⅰ)通訳案内士法(昭和24年6月15日法律第210号)第36条を規制緩和し、
「特区ガイド」を創設する。
(ⅱ)出入国管理及び難民認定法(昭和26年10月4日政令第319号)第19条第
2項を規制緩和し、資格外活動許可を不要とする。又は、資格外活動許可を必要と
するならば、出入国管理及び難民認定法施行規則(昭和56年10月28日法務省
令第54号)第19条第5項の活動時間の上限を緩和する。
(ⅲ)旅行業法施行規則(昭和46年11月10日運輸省令第61号)第1条の2第3
号に定める企画旅行に関し、当該企画旅行に参加するための移送手段も含めて募集
できるよう規制を緩和する。
(2)財政上の支援措置に関する提案
(ⅰ)特区ガイドの実態把握し、改善方向を探る調査への支援
(ア)新設提案する予算制度名
特区ガイド就業実態等調査事業
(イ)所管省庁名等
観光庁
(ウ)想定事業費と国費希望額
特区ガイドの就業実態調査に関わる費用、約400万円の全額国費補助を希望。
(エ)支援措置要望の概要
特区ガイド輩出1年後に特区ガイドの実態(就業日数、料金収入、業務内容、
活動地域、案内が多い観光地・観光施設)を把握するための調査を行い、結果を
3年後以降の特区ガイド育成・研修や活用促進方策の方向性について検討する資
料とする。
(ⅱ)制度の周知及び活用のためのプロモーションにかかる支援
(ア)活用を想定する予算制度名
訪日旅行促進事業(ビジット・ジャパン事業)の増額
(イ)所管省庁名等
観光庁
(ウ)想定事業費と国費希望額
13
今年度の九州観光推進機構の同事業の予算1億円を、1億2,000万円程度に増額。
国費負担割合が2分の1であるため、国費1,000万円程度が増額となる。
(エ)支援措置要望の概要
訪日外国人旅行者に制度を活用してもらうためには、旅行前の段階で制度を認
知してもらうことが重要である。観光庁の平成23年度予算において、中国をはじ
めとする東アジア諸国を当面の最重点市場と位置づけられている。九州への訪日
外国人旅行者の割合が高い東アジア諸国に向けて、特区ガイドのPR強化を行い
たい。
(ⅲ)制度をより利用しやすいものにするための基盤強化にかかる支援
(ア)活用を想定する予算制度名
訪日外国人旅行者の受入環境整備事業の拡充
(イ)所管省庁名等
観光庁
(ウ)想定事業費と国費希望額
システム構築費100万円程度、国費希望額は2分の1の50万円。
(エ)支援措置要望の概要
ICTを活用した訪日外国人旅行者受入環境整備を実施し、旅行者の受入環境
におけるバリアの解消を促進する。特区ガイドの登録・検索システムを構築する。
(3)制度を円滑に進めるために国に推進を要望する事業の提案
(ⅰ)特区ガイドの導入を促す無資格ガイド行為問題の解決に対する支援
(ア)新設提案する予算制度名
無資格ガイド取締強化事業
(イ)所管省庁名等
観光庁
(ウ)想定事業費と国費希望額
国費により実施
(エ)支援措置要望の概要
国が主体となって、無資格ガイド行為の取り締まりを強化する制度を創設し、
総合特別区域の地域で試験的に実施することを提案する。
14
関係地方公共団体の意見の概要
関係地方公共団体
名
当該地方公共団体
が関係すると判断
する理由
福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県
地域協議会の構成員であり、事業の実施区域に含まれるため、通訳案
内士法に関する規制を緩和し事業を実施するうえでの影響が大きい。
意見を聴いた日
3/18.3/24.5/19.5/25.5/30.6/7.7/26.8/22.
意見聴取の方法
直接聴取(会議方式:九州各県担当課長会議等)
意見の概要
・通訳案内士は不足しているのか。
・研修会に要する経費等について予算上の対応は可能か。
・特区ガイドが有効に活用されるための方策は何か。
・通訳士団体からの反対はないのか。
・各県の役割は何か。
・各県からの新たな費用負担は必要か。
意見に対する対応
・九州では不足している。特に福岡県以外は不足している。
・九州観光推進機構の戦略Ⅰの予算で対応可能と考える。
・マッチングシステムを構築し、旅行会社等の協力を得ながら、単に
育成するだけでなく有効に活用されるように運営する。
・現段階で反対はない。逆に貢献したいとの意見をいただいている。
・研修のカリキュラムに入れる各県の観光地等に関する情報を教示し
ていただきたい。また、九州地方知事会の事務局である大分県には、
特区ガイドの登録等を実施してもらう予定である。
・各県からの新たな費用負担は考えていない。九州観光推進機構にお
いて予算の範囲内で負担する。
15
地域協議会の協議の概要
地域協議会の名称
地域協議会の設置日
地域協議会の構成員
九州観光推進機構(既存組織を地域協議会と位置づけ)
平成 17 年4月 22 日
地域協議会の公表時期や公表方法は検討中
地域協議会となる「九州観光推進機構」は官民連携の組織であり、
平成 17 年4月より九州一体となって観光振興に向けて各種事業
を推進してきている。
※構成員の内訳…別表1参照
協議会事務局(九州観光推進機構)としては、平成 22 年 7 月以降
協議を行った日
毎日。
特に会員との協議は、3/18.3/24.5/19.5/25.5/30.6/7.7/26.8/22.
協議の方法
直接会議方式
協議会の意見の概要
・通訳案内士は不足しているのか。
・研修会に要する経費等について予算上の対応は可能か。
・特区ガイドが有効に活用されるための方策は何か。
・通訳士団体からの反対はないのか。
意見に対する対応
・九州では不足している。特に福岡県以外は不足している。
・九州観光推進機構の戦略Ⅰの予算で対応可能と考える。
・マッチングシステムを構築し、旅行会社等の協力を得ながら、
単に育成するだけでなく有効に活用されるように運営する。
・現段階で反対はない。逆に貢献したいとの意見をいただいて
いる。
16
指定申請書に記載した事業で、併せて提案した規制の特例措置等の摘要を見込
む事業の一覧
事業名
摘要を見込む規制の特例措置等
特区ガイド養成支
通訳案内士法(昭和24年6月15日法律第210号)第36
援事業
条の規制緩和(規制の特例措置)
誘客・プロモーショ
訪日旅行促進事業(ビジット・ジャパン事業)の増額(財政上
ン事業
の支援措置)
マッチングシステ
訪日外国人旅行者の受入環境整備事業の拡充(財政上の支援措
ム構築事業
置)
資格外活動許可条
出入国管理及び難民認定法(昭和26年10月4日政令第319
件緩和事業
号)第19条第2項の規制緩和。
新たな提案
○
又は、出入国管理及び難民認定法施行規則(昭和56年10月2
8日法務省令第54号)第19条第5項の規制緩和。
(規制の特例措置)
第三種旅行業者の
旅行業法施行規則(昭和46年11月10日運輸省令第61号) ○
企画旅行催行区域
第1条の2の規制緩和(規制の特例措置)
条件緩和事業
特区ガイド就業実
特区ガイド輩出後に実態調査を行い今後の方向性の検討資料と
態等調査事業
する。(財政上の支援措置)
無資格ガイド取締
国が主体となり、満足度を低下させている無資格ガイド行為の
強化事業
取り締まりを強化するための仕組みを構築する。(国に対して
○
○
の新たな事業の提案)
17
別表1
既存組織である「九州観光推進機構」を、総合特別区域法(平成23年6月29日法律
第81号)第42条に基づく地域協議会として位置づける。
地域協議会となる「九州観光推進機構」の顧問、役員及び評議員は下記のとおり。
「九州観光推進機構」役員
役 職
「九州観光推進機構」評議員
所 属
役 職
所 属
会 長
九州旅客鉄道株式会社
議 長
財団法人みやざき観光コンベンション協会
副会長
鹿児島県観光交流局
副議長
福岡県商工部国際経済観光課
副会長
株式会社ジェイティービー
事業本部長 九州観光推進機構
株式会社NTTドコモ九州
大分県企画振興部観光・地域振興局
いわさきコーポレーション株式会社
社団法人鹿児島県観光連盟
雲海酒造株式会社
鹿児島県商工労働水産部観光交流局観光課
大分県企画振興部観光・地域振興局
財団法人九州経済調査協会
九州電力株式会社
九州経済同友会
九州旅客鉄道株式会社
社団法人九州経済連合会
熊本県商工観光労働部観光経済交流局
財団法人九州国立博物館振興財団
佐賀県農林水産商工本部
九州商工会議所連合会
全日本空輸株式会社
株式会社近畿日本ツーリスト九州
長崎県企画振興部文化観光物産局
社団法人熊本県観光連盟
西日本旅客鉄道株式会社
熊本県商工観光労働部観光経済交流局観光課
西日本鉄道株式会社
社団法人佐賀県観光連盟
日本航空株式会社
佐賀県農林水産商工本部観光課
福岡県商工部
JR九州高速船株式会社
福岡地所株式会社
社団法人ツーリズムおおいた
宮崎県商工観光労働部観光交流推進局
株式会社電通九州
監 事 社団法人九州経済連合会
社団法人熊本県観光連盟
トップツアー株式会社
社団法人長崎県観光連盟
長崎県企画振興部文化観光物産局観光振興課
「九州観光推進機構」顧問
所属
長崎自動車株式会社
西日本旅客鉄道株式会社
九州観光連盟等連絡協議会
株式会社日本旅行
九州旅客鉄道株式会社
ハウステンボス株式会社
国土交通省九州運輸局
株式会社博報堂
九州地方知事会
社団法人福岡県観光連盟
社団法人九州経済連合会
株式会社マインド
宮交ホールディングス株式会社
宮崎県商工観光労働部観光交流推進局観光推進課
祐徳自動車株式会社
株式会社リクルート
18
19
別添11 指定申請書に記載した事業ごとの支援措置の要望の一覧(参考資料)
●基本事項
大分県
企画振興部
地方公共団体に関する情報 地方公共団体名
担当部署名
(九州観光推進機構)
(企画部)
総合特別区域の名称 九州観光“おもてなしの輪”創造特区
国際・地域の別
地域
担当者名
電話番号
対象地域 九州全域
E-Mail
計画期間 平成23年度~平成25年度(3年間)
●国の財政支援を希望する事業
事業
番号
1
2
事業名
誘客・プロモーショ
ン事業(特区ガイ
ド)
マッチングシステ
ム構築事業(特区
ガイド)
事業内容
実施主体
九州エリアに限定した「特
区ガイド」制度のプロモー 九州観光推進機構
ション事業
九州エリアに限定した「特
区ガイド」制度の円滑な
九州観光推進機構
運用のための体制整備
事業
所管省庁名
国の制度名
訪日旅行促進事業(ビ
観光庁 ジット・ジャパン事業)
訪日外国人旅行者の受
観光庁 入環境整備事業
新規
拡充
新規・拡充内容
観光立国化に向けた東
アジア諸国へのPR強化
観光立国化に向けた訪
拡充 日外客受入のバリア解
消
総事業費 年度別 事業費(上段)・国費(下段) (単位:千円)
(単位:千
H23
H24
H25
H○
H○
円)
360,000 120,000 120,000 120,000
180,000 60,000 60,000 60,000
2,000
1,000
500
500
1,000
500
250
250
-
-
-
-
-
-
-
-
3
4
5
6
7
8
9
10
<記載要領>
1.「国の財政支援を希望する事業」については、総合特区計画推進のため、優先順位の高い者から順次記載してください。
2.「事業名」欄には、総合特区申請書に記載されたものと同じ名称を用いてください。
3.「事業内容」欄には、目的・対象者・規模等が分かるよう、かつ簡潔に記載してください。
4.「国の制度名」欄には、国の制度名や要綱名を記載してください。なお、作成団体で分からない場合、都道府県や地方支分部局等に可能な範囲で問い合わせの上、記載してください。(どうしても分からない場合、「丌明」で可)
新規制度の創設を希望する場合は空欄のままにしておいてください。
※内閣府所管の「総合特区推進調整費」は各府省の予算制度を補完するものであるため、「国の制度名」には各府省の予算制度名を記載してください。(総合特区推進調整費を記載することはできません。)
5.「新規拡充」欄には、新規制度の創設を希望する場合は「新規」を、既存制度の拡充を希望する場合は「拡充」を選択してください。(いずれでもない場合は空欄)
6.「新規・拡充内容」欄には、「新規」の場合は国が財政支援すべき理由を、「拡充」の場合は拡充の内容と理由を記載してください。
7.事業数が10を超える場合は、適宜、行挿入して追加してください。
8.「事業費」欄:補助金(交付金)の場合は補助(交付)対象経費を、地方負担がない事業の場合には国費相当額を記載してください。
20
9.「年度別事業費・国費」欄について、財政支援措置を希望する年度が5ヶ年を超える場合、適宜記入欄を追加してください。
21
資料1
九州観光
“おもてなしの輪”
創造特区
~特区ガイド導入から始める「九州アジア観光戦略」の遂行~
九州観光推進機構
22
1.九州観光推進機構(総合特区の実践組織・地域協議会)
平成15年10月、「九州はひとつ」の理念のもと、九州地方知事会と九州経済連合会、九州商工会議所連合会、九州経済同友会、九州経営者協会で構成される
「九州地域戦略会議」が設置され、九州地域の自立的かつ一体的な発展に向け、九州観光戦略の策定を決議した。
これに基づき、九州観光戦略委員会が平成16年1月に設置され、九州観光を振興するために九州が一体となって取り組むべき戦略について検討を行い10 月
に「九州観光戦略」が取りまとめられた。
この戦略を実践的かつ着実に展開するために、平成17年4月22日に官民協力のもと「九州観光推進機構」が発足し、これまで九州一体となった海外誘致プロモ
ーションや受入体制の整備を行ってきたところである。
なお、今般の総合特区申請にあたり、既に実績を有する当機構を地域協議会として位置付け、特区指定に向けた検討を行っている。
福岡県
大分県
九州観光推進機構 = 地域協議会
及び観光連盟
及び観光連盟
総会(会員)
役 員
会長・副会長・事業本部長
佐賀県
幹事
理事会
及び観光連盟
評議員会
宮崎県
及び観光連盟
事業本部
事業本部長
行政
長崎県
及び観光連盟
熊本県
及び観光連盟
副本部長
民間
資金と人員を提供
●事業予算
年間5億円
●職員
27名
国内誘致
推進部
企画部
鹿児島県
及び観光連盟
海外誘致
推進部
連携
JR九州、JTB九州等
九州内の関連企業等
民間事業者・各種観光団体・組織、自治体、大学・研究機関、地域住民
1
23
1.九州観光推進機構(総合特区の実践組織・地域協議会)
【地域内外の人材・企業等のネットワーク】
・官民が出資、人員を派遣して運営されている九州観光推進機構が実施する各種事業の展開により、日ごろから官と民のネットワー
クが構築されている。また同機関の国内誘致部および海外誘致部による営業プロモーション活動を通じ、国内外とのネットワークが
構築されている。
九州観光推進機構役員(平成23年5月25日現在)
役 職
所 属
会 長
九州旅客鉄道株式会社
副会長
鹿児島県観光交流局
副会長
株式会社ジェイティービー
事業本部長
九州観光推進機構
いわさきコーポレーション株式会社
雲海酒造株式会社
大分県企画振興部観光・地域振興局
九州電力株式会社
九州旅客鉄道株式会社
熊本県商工観光労働部観光経済交流局
佐賀県農林水産商工本部
全日本空輸株式会社
長崎県企画振興部文化観光物産局
西日本旅客鉄道株式会社
西日本鉄道株式会社
日本航空株式会社
福岡県商工部
福岡地所株式会社
宮崎県商工観光労働部観光交流推進局
監 事
社団法人九州経済連合会
社団法人熊本県観光連盟
九州観光推進機構評議員(平成23年5月19日現在)
役 職
議 長
副議長
所
財団法人みやざき観光コンベンション協会
福岡県商工部国際経済観光課
株式会社NTTドコモ九州
大分県企画振興部観光・地域振興局
社団法人鹿児島県観光連盟
鹿児島県商工労働水産部観光交流局観光課
財団法人九州経済調査協会
九州経済同友会事務局
社団法人九州経済連合会
財団法人九州国立博物館振興財団
九州商工会議所連合会
株式会社近畿日本ツーリスト九州
社団法人熊本県観光連盟事務局
熊本県商工観光労働部観光経済交流局観光課
社団法人佐賀県観光連盟
佐賀県農林水産商工本部観光課
JR九州高速船株式会社
社団法人ツーリズムおおいた
属
株式会社電通九州
トップツアー株式会社
社団法人長崎県観光連盟
長崎県企画振興部文化観光物産局観光振興課
長崎自動車株式会社
西日本旅客鉄道株式会社
株式会社日本旅行
ハウステンボス株式会社
株式会社博報堂
社団法人福岡県観光連盟
株式会社マインド
宮交ホールディングス株式会社
宮崎県商工観光労働部観光交流推進局観光推進課
祐徳自動車株式会社
株式会社リクルート
2
24
2.地域の活性化に関する目標
総合目標:第三次九州観光戦略に掲げる数値目標の実現
①2013年までに入国外国人数150万人を達成
②2013年までに九州での延べ宿泊者数3,370万人泊達成
図表Ⅰ 九州への入国外国人客数と2013年目標値
2006
2007
2008
2009
2010
2013年
(目標)
九州
79.1
92.7
87
59.8
100.1
150.0
全国
810
915.2
914.6
758.1
944.3
1,500
前年比
25.3%
17.2%
-6.1%
-31.3%
67.4%
全国比
9.8%
10.1%
9.5%
7.9%
10.6%
入国外国人数
10.0%
資料)法務省「出入国管理統計」
個別事業目標:特区ガイド制度にかかる数値目標
①2013年度末までに300名の特区ガイドを育成
②2013年度までに特区ガイド稼働率40%(日数ベース)達成
3
25
3.取組の実現を支える地域資源等の概要
アクセス(空路)
福 岡
・九州全県に空港
・チャーター便も含めれば、全県に
国際的なゲートウェイが配置され
ている
九州主要空港の国際航空路線
(2010年8月)
国際旅客線は18都市、
ソウル(35)
釜山(28)
済州(3)
上海(21)
→
大連(11)
→
青島(4)
→
瀋陽(2)
広州(2)
台北(21)
→
グアム(7)
バンコク(5)
マニラ(5)
シンガポール(5)
ハノイ(2)
ホーチミンシティ(2)
北九州
ソウル(3)
長 崎
ソウル(2)
上海(2)
熊 本
ソウル(3)
大 分
ソウル(2)
宮 崎
ソウル(3)
台北(2)
鹿児島
ソウル(3)
上海(2)
200便
武漢(7)
北京(7)
北京(4)
香港(7)
資料)JTB「時刻表」
4
26
3.取組の実現を支える地域資源等の概要
アクセス(船舶)
・日本一の乗降人員を誇る国際旅客港(博多港)を有しているほか、長崎~ハウス
テンボスと上海を結ぶ国際旅客便も就航するなど地理的近接性を活きた海路の
ゲートウェイ機能も高い。
国際旅客定期航路(2010年8月)
航路
船名
運行回数
旅客定員
所要時間
博多~釜山
ニューかめりあ
毎日1往復
522人
5時間30分
博多~釜山
ビートル
ビートル二世
ビートル五世
週36往復
200人
200人
200人
2時間55分
釜山~博多
KOBEE
KOBEE Ⅲ
KOBEE Ⅴ
週23往復
222人
222人
215人
2時間55分
門司~釜山
セコマル
週6往復
640人
7時間
厳原~釜山
日田勝~釜山
シーフラワーⅡ
ドリームフラワー
週8往復
376人
300人
2時間30分
1時間30分
資料)船舶会社HP等
5
27
3.取組の実現を支える地域資源等の概要
周遊観光を支えるアクセス(陸路)
九州新幹線鹿児島ルート全線開業
福岡-鹿児島 1時間19分
まさに「九州はひとつ」
到達時分比較
開業後
博多~鹿児島中央
博多~熊本
鹿児島中央~新大阪
熊本~新大阪
開業前
2:12
1:19
1:13
0:33
▲0:53
▲0:58
▲0:40
5:02
▲1:17
3:45
3:57
2:59
▲0:58
路線図
6
28
3.取組の実現を支える地域資源等の概要
5年後以内には東九州自動車道も全線開通
九州全域の周遊観光の利便性向上
資料)nexco西日本資料
7
29
4.九州における観光の特徴
中国国内の旅行会社の九州ツアーの現状
九州内の観光地のみを 組み合わせたツ ア ー
①多いアジアからの訪日外国人客
「JNTO訪日外客訪問地調査2010」によると、九州地方はア
ジアからの訪日外国人観光客の割合が8割を占めている。
これは、全国と比べ、5%ポイント以上高い
九州と その他の観光地を 組み合わせたツ ア ー
福岡・ 長崎・ 佐賀
福岡・ 大分・ 鹿児島・ 宮崎・ 大阪
福岡・ 熊本・ 大分
福岡・ 鹿児島・ 韓国
福岡・ 熊本・ 鹿児島
福岡・ 京都・ 韓国
福岡・ 佐賀・ 熊本・ 大分
福岡・ 東京・ 京都・ 大阪
福岡・ 大分・ 熊本・ 長崎
福岡・ 広島・ 大阪・ 京都・ 北アルプ ス・ 名古屋
福岡・ 大分・ 長崎
福岡・ 大分・ 熊本・ 長崎
福岡・ 熊本・ 宮崎・ 鹿児島・ 長崎
福岡・ 熊本・ 宮崎・ 鹿児島・ 長崎・ 大分
②県境を越えた“九州”周遊観光
・中国や台湾国内の旅行会社で販売されている九州ツアー
の多くは、九州内でも3県以上を周遊(図表2) 。
・韓国人観光客は、北部九州中心の周遊から、南九州も含
めたオール九州の周遊へ変化しようとしている。
九州主要港への中国発外航クルーズ船の寄港推移
160
その他
140
45
120
7
③中国発外航クルーズ船寄港の増加
・近年、多くの中国発クルーズ船が寄港。中国との近さから国内
では九州がその強みを遺憾なく発揮している。
・2012年はクルーズ客船の配船計画の状況により、2010年を上
回って、さらに増大することが必至な情勢。
100
5
80
60
0
20
40
20
0
(回)
7
22
39
長崎港
30
48
博多港
27
61
42
5
2007
鹿児島港
25
26
08
09
10
資料)福岡アジア都市科学研究所
8
30
4.九州における観光の特徴
急激に立ち直りつつある九州のインバウンド観光
九州の入国外国人数とその全国比
120000
九州インバウンドDI
九州入国外国人数
全国比
100000
14.0
70
12.0
60
10.0
80000
7月末調査時点で
の見込み値
50
40
8.0
30
60000
6.0
20
40000
20000
4.0
10
2.0
0
Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ
0
(人)
0.0
1
3
5
7
9 11 1
2009
3
5
7
2010
9 11 1
3
5
08
09
10
11
(%)
2011
注)九州インバウンドDIは九州の宿泊・観光施設(約80カ所)に対するアンケート結果
を指標化したもの。50を上回れた(インバウンドが)前年より増えたとする回答が
減ったとする回答を上回ったとみる
資料)財団法人九州経済調査協会
資料)法務省「出入国管理統計」より作成
9
31
5.政策課題と解決策
課題1:アジア言語の通訳ガイドの量的不足の解消
解決策 ①通訳案内士法(昭和24年6月15日法律第210号)第36条を規制緩和
し、九州エリアに限定した「特区ガイド」を創設
解決策 ②出入国管理及び難民認定法第19条第2項を規制緩和し、資格外活動
許可を不要とする。又は資格外活動時間の上限を緩和する。
課題2:地域の魅力ある旅行商品の企画提案の一層の促進
解決策 ③旅行業法施行規則第1条の2を規制緩和し、主要交通結節点から
発着地までの移送手段も含めて提案可能とする。
10
32
5.政策課題と解決策 (課題1 アジア言語の通訳ガイドの量的不足の解消)
1 九州の通訳案内士の現状
通訳案内士(「九州」の割合) 平成23年4月1日現在
九州 4.1%
九州の通訳案内士:言語別割合
平成23年4月1日現在
その他
6.6%
韓国語
11.0%
中国語
15.5%
九州以外
95.9%
英語
66.9%
九州は、全国の約4%
(全国:15,371人 九州:634人)
「英語」が圧倒的に多く、「韓国語」「中国語」
の通訳案内士は約3割程度。
九州には通訳案内士が少なく、「韓国語」、「中国語」通訳案内士はさらに少
ない。
11
33
5.政策課題と解決策 (課題1 アジア言語の通訳ガイドの量的不足の解消)
2 九州へのアジア観光客の入り込み状況
対応困難
中国語、韓国語の通訳案内士が少ないのに比べて、
九州への入国外国人数は、「中国」「韓国」からが約8割
12
34
5.政策課題と解決策 (課題1 アジア言語の通訳ガイドの量的不足の解消)
3 2011年以降のクルーズ船の配船状況
多くは旅行代理店において申請される「団体査証」で来日するため、船会社や旅行代理店の募集する
「地上観光ツアー(ショアエクスカーション)」に参加することが、入国のための条件。
大型バス1台につき1名の中国語のガイドが必要
! 1回の入港で1,000名を超える中国人旅行者に対応できる量の確保も課題
主要ク ルーズ客船の配船状況( 総ト ン 数50,000以上のも の)
配船開始年
船 名
2013年 セレ ブリ ティ ・ ミ レ ニアム
船 社
ロ イ ヤル・ カ リ ビ アン ・ イ ン タ ーナショ ナル
ト ン数
91,000
乗客数
寄港先
1,950 長崎
2012年 ボイ ジャ ー・ オブ・ ザ・ シーズ ロ イ ヤル・ カ リ ビ アン ・ イ ン タ ーナショ ナル 138,000
3,114 博多、 長崎
配船済 レ ジェ ン ド ・ オブ・ ザ・ シーズ ロ イ ヤル・ カ リ ビ アン ・ イ ン タ ーナショ ナル
1,950 博多、 長崎、 鹿児島、 別府
70,000
配船済 ダイ ヤモン ド ・ プリ ン セス
P &O
116,000
2,674 長崎
配船済 ク ィ ーン メ リ ー2
カ ーニバルコ ーポレ ーショ ン
145,000
2,620 長崎
配船済 飛鳥Ⅱ
郵船ク ルーズ
50,142
配船済 コ スタ ・ ク ラ シカ
コ スタ ・ ク ルーズ
53,000
1,680 博多、 鹿児島
配船済 コ スタ ・ ビ ク ト リ ア
コ スタ ・ ク ルーズ
75,000
1,928 博多
720 長崎、 北九州、 西之表
注) 配船済の寄港先は2011年配船スケジュ ールよ り 作成
資料) 社団法人 日本外港客船協会「 ク ルーズ船寄港地」 及び県H P よ り 作成
13
35
5.政策課題と解決策 (課題1 アジア言語の通訳ガイドの量的不足の解消)
4 解決策①通訳案内士法第36条の規制緩和
<現状及び課題>
九州で特に需要の大きい「韓国語」「中国語」の通訳案内士の数が少ない。
※通訳案内士の数
全国:15,371人
九州: 634人(うち、韓国語:70人、中国語:98人)
<解決策>
①通訳案内士法第36条の規制緩和
【現行規制】
外国人に対し、外国語で、有料で、旅行に関する案内を業として行う場合
には、通訳案内士試験に合格し、通訳案内士の資格を取得することが必要
【規制緩和】
研修により、九州エリアを周遊する有償ガイド(「特区ガイド」)を育成
することが可能となる。
※特区ガイドの研修内容についてはP20参考を参照
14
36
5.政策課題と解決策 (課題1 アジア言語の通訳ガイドの量的不足の解消)
5 解決策②出入国管理及び難民認定法第19条第2項の規制緩和
<現状及び課題>
九州で特に需要の大きい「韓国語」「中国語」の通訳案内士の数が少ない。
多くの特区ガイドを早急に育成する必要があることから、日本人以外の人材も
育成対象として捉えることが重要である。
<解決策>
②出入国管理及び難民認定法第19条第2項の規制緩和
【現行規制】
在留外国人が現に有する在留資格に属する活動のほかに、それ以外の活動
で収入を伴う事業を運営する活動または報酬を受ける活動(1週28時間以
内)を行う場合には、あらかじめ法務大臣の許可(資格外活動の許可)を
受けなければならない。
【規制緩和】
「資格外活動の許可」の不要、または活動時間の上限緩和により、留学生
を特区ガイドとして育成・活用することが可能となる。
15
37
5.政策課題と解決策 (地域の魅力ある旅行商品の企画提案の一層の促進)
6 解決策③旅行業法施行規則第1条の2の規制緩和
<現状及び課題>
着地型旅行については、その地域までは旅行者が自力で移動する必要があるこ
とから、必ずしも交通アクセスに恵まれない地域にとっては、旅行者へ大きな
負担を強いることとなる。
<解決策>
③旅行業法施行規則第1条の2の規制緩和
【現行制度】
第三種旅行業者の募集型企画旅行の催行可能な地域は、本社および営業所
が所在する市町村とその隣接する市町村および国土交通大臣の定める区域
に限定されている。
【規制緩和】
主要交通結節点から発着地までの移送手段も含めた企画が可能となること
から、旅行者にとって、より利用しやすい旅行を提案することが可能とな
る。
16
38
6.行おうとする事業の内容
「九州観光“おもてなしの輪”創造特区」に係る事業は下記の通り(特区ガイド関連)
事 業 名
内
容
財政上の支援措
置を求める事業
特区ガイド養成支援事業
九州エリアに限定した「特区ガイド」を養成するため、研修内
容の検討および検討結果を踏まえ、「特区ガイド」のPR、募
集、講師招へい等の研修運営を行う。
誘客・プロモーション事業
PR用媒体のレベルアップや海外の関係機関、航空会社、船
会社、旅行会社等と連携し、外客誘致に向けたプロモーショ
ン・営業活動を展開する。
○
マッチングシステム構築事
業
特区ガイドの登録・検索システムを構築し、周遊コースや地域
情報などのコンテンツを提供する九州観光に必要な情報がま
とめて入手できるサイトを作成する。
○
九州観光の質の向上を示
す「観光客満足度調査」事
業(検討・実施)との連動
九州観光の満足度調査を独自に実施することを検討している。
事業の評価プロセスと連動させ、目標達成度を測るための指
標のひとつとして活用する。
規制の特例措置
が必要な事業
○
17
39
6.行おうとする事業の内容
「九州観光“おもてなしの輪”創造特区」の事業を促進するための事業の提案
事 業 名
内
容
財政上の支援措
置を求める事業
規制の特例措置
が必要な事業
資格外活動許可条件緩和
事業
出入国管理及び難民認定法第19条第2項を規制緩和し、資
格外活動許可を不要とする。又は、出入国管理及び難民認
定法施行規則第19条第5項の資格外活動時間の上限を緩和
する。
○
第三種旅行業者の企画旅
行催行区域条件緩和事業
旅行業法施行規則第1条の2を規制緩和し、第三種旅行業者
の募集型企画旅行に参加するための移送手段(主要交通結
節点から発着地まで)も含めて提案可能とする。
○
特区ガイド就業実態等調
査事業
特区ガイド輩出1年後に特区ガイドの実態把握調査を行い、
結果を今後の特区ガイド育成・研修や活用促進方策の方向
性検討に役立てる。
○
制度を円滑に進めるために国に推進を求める事業の提案
事 業 名
無資格ガイド行為取締強
化事業
内
容
財政上の支援措
置を求める事業
規制の特例措置
が必要な事業
特別区域全体で、無資格ガイド行為排除するための新たな取
り組みを行い、特区ガイド及び通訳案内士の利用を促す。
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7.事業全体の概ねのスケジュール
※具体的なスケジュール等は現在検討中のため、内容が変更される場合があります。
九州観光“おもてなしの輪”創造特区に係る事業全体のスケジュールは下表の通り
ス ケジュ ール( 総合特区ガイ ド 研修等)
平成23年度
9月
10月 11月 12月
1月
平成24年度
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月 11月 12月
1月
2月
3月
備考
申請書提出
研修会場・ 講師手配
事前準備
研修内容検討
研
●
修
告知
教材・ テ キス ト 製作
募集
受講票発送
初年度 : 年1回( 6月)
研修
次年度以降: 年2回( 6月、 1月)
事後業務
認定・ 登録
学
ハン グル能力検定
資
中国語検定
格
一
般
知
九州観光マス タ ー検定
●
●
●
●
●
合格通
語
講
●
合格通
受
合格通
●
日本語能力試験
●
●
年2回( 7月、 12月)
年2回( 6月、 11月)
●
●
年3回( 6月、 11月、 3月)
年2回( 9月、 3月)
識
マ ッ チ ン グシス テム構築
プ ロ モ ーショ ン 活動( V J 事業)
資格外活動許可条件緩和事業
周知期間
第三種旅行業者の企画旅行催行
区域条件緩和事業
周知期間
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参考
解決策①通訳案内士法第36条の規制緩和(特区ガイドの養成・研修の概要)
研修実施主体
九州観光推進機構
研修実施機関
現在検討中
研修対象者資格
日本の在留資格を有する以下に該当する外国人及び日本人
■中国語、韓国語を母国語とする者 → 日本語能力検定N2相当の語学能力
■日本語を母国語とする者 → 中国語検定2級、HSK(漢語水平考試)7級、TECCのCランク、ハングル能力検定2級、
韓国語能力試験6級相当の語学能力のある者で、伝統文化の説明、同行案内、各種の情報提供、旅行相談等一通り
の対応が可能であること。九州マスター検定合格者の活用も検討中。
研修期間:4日
研修内容:座学(2日)+実務研修・総括(1.5日)+修了試験(0.5日)
研修期間及び研修内容
■座学
1.訪日観光市場の動向と通訳案内士・特区ガイドの役割
2.通訳ガイド業務従事者の心得
3.九州観光総論(歴史・自然・文化・産業)
4.通訳ガイド業務のポイント
5.実践ガイド業務に必要な語学
6.九州各県の主要観光地・観光施設(概論)
■実務研修
福岡でのガイディング実務等研修実施場所から可能な範囲で設定
■修了試験
一定の語学能力等を受講資格とし、コ
ミュニケーション能力等の実際のガイ
ディングに必要な項目の開発を主目的
とする。
修了試験の内容
・特区ガイド業務総論(心得・実務)
・九州観光総論及び各論
・実践の通訳ガイド業務で必要な語学等を選択回答(四択)式
資質の確保
修了試験の実施及び更新制(3年、在留期間がこれより短い場合はその期間)
資格認定と登録方法
研修の全日程出席及び修了試験の80%以上の得点をもって合格とし、特区ガイドの登録を機構で行う。
認定書、ガイドバッジ、ライセンスカードを発送する。
特区ガイドの質の確保
特区ガイドが特に拠点とする地域において、現地研修等を実施する。
各地域で座学や実務研修を実施し、特区ガイドの知識とスキル向上に努める。
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