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社会保険の種類

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社会保険の種類
社 会保険の種 類
社会保険には「広義の社会保険」と「狭義の社会保険」があります。
雇用保険
労働保険
社会保険
(広義)
労働者災害補償保険
健康保険(医療保険)
社会保険
(狭義)
厚生年金(年金保険)
介護保険
社会保険とは…
広義の社会保険とは、医療保険・年金保険・介護保険・雇用保険・労働
者災害補償保険の総称です。狭義の社会保険とは、健康保険と厚生年金
および介護保険を指します。ちなみに、雇用保険・労働者災害補償保険を
まとめて労働保険と呼びます。
一般に“社会保険”というと、健康保険と厚生年金の二つを指している
場合と、社会保険制度すべてのことを意味している場合があります。通例
としては健康保険と厚生年金を意味している場合が多いのですが、企業
の求人情報などで「社会保険完備」と記載している場合は労働保険も含
む意味で使われています。
雇用保険
失業者への給付や雇用促進など、雇用全般に対する保険。 一般にいうと
ころの失業保険は、
この雇用保険制度からの給付です。
労働者災害補償保険
(労災保険)
仕事中や通勤中に負ったけがや病気への治療費に対する保険。 その他、
このけが等により働けなくなった期間の収入の補償も行います。
− −
34
医療保険
病気やけがに対する保険。 健康保険、船員保険、国民健康保険、共済保険
などがあります。
年金保険
老後の所得保障の柱として、高齢者の老後生活を実質的に支えていくも
の。国民年金、厚生年金、共済年金があります。
介護保険
社会の高齢化に対応するため設けられた社会保険制度です。
ワンポイント
勤務先の労働保険加入状況をインターネットで確認できます!
労働者を1人でも雇った場合、事業主は労働保険(「労働者災害補償
保険」
と
「雇用保険」の総称)
に加入するよう法律で義務付けられてい
ますが、加入手続きを取らない事業主も存在します。 そうした企業で
働く人は、労災事故に遭った時や失業した時などに、速やかに保険給
付を受けられない恐れがあります。
このため、厚生労働省では、
「勤務先や就職先の事業主が労働保険
に加入しているかどうか」
を、労働者や求職中の人など、どなたでも簡
単に確認できるよう、同省ホームページ上に
「労働保険の適用事業場
検索」のページを開設しています。
(1)「都道府県」
と(2)「事業主名」
または
「所在地」
を入力するだけで、
条件に該当する労働保険の適用事業場の事業主名と所在地、労働保
険の適用状況が一覧で見られます。
公表する内容は、厚生労働省のホームページ(http://www.mhlw.go.jp/)
の
「分野別の政策」
の雇用・労働
「労働基準」
→
「労働保険の適用徴収」
→
「労働保険に関する総合情報はこちら」
→
「労働保険適用事業場検索」
に
記載しています。
− −
35
労災保険
会社が加入する労災保険
労災保険はパートタイマーには適用されないと思っていませんか?
*労災保険は農林水産業のごく零細なものを除いて、あらゆる業種の事
業所が加入しなければなりません。たとえ、小売店や喫茶店や事務所で
も、
従業員を1人でも雇っている事業所は加入しなければなりません。
*ここでいう従業員とは正社員・パートタイマー・アルバイト・嘱託・臨時
工などすべての人をさし、
1日働いただけでも対象となります。
*労災保険料は全額会社が負担します。
*労災保険の対象となる事故は大きくわけると、業務上の災害と通勤災
害とがあり、
ケガ・病気・障害・死亡などについての給付があります。
*事業主の責任は業務上の死傷病のみ
ですが、労災保険では通勤災害に関し
ても給付が行なわれます。
*また最近増えつつある過労死の予防
のため、第二次健康診断の費用の給付
もあります。
− −
36
仕事上のケガ・病気と通勤災害
*労災保険の給付は、例えばこんなときに受けられます。
●仕事をしている時にケガをした
●仕事中にトイレに行く時にケガをした
●会社の建物の不備が原因でケガをした
●会社の給食で食中毒にかかった
●仕事が直接の原因で病気になった
●通勤の途中で災害にあった
*通勤の行き帰りにスーパーやクリーニング店に立ち寄ったあとケガを
することもあるでしょう。こんなときでも通勤災害として労災の給付
を受けられるケースもあります。
*仕事上の災害や通勤災害にあったら、会社の担当者にすぐ連絡し、病
院には労災扱いでの治療をお願いしましょう。
*労災保険の給付の種類には次のようなものがあります(
。次ページ参照)
●病院等での治療・療養
●休業した日の賃金補償(80%)
●障害が残った時の一時金や年金
●重い傷病となった時の年金
●遺族に対する一時金や年金
●必要な介護費用
●葬祭の費用 など
*労災保険についての詳しいことは
近くの労働基準監督署へお尋ね下さい。
(77ページ参照)
− −
37
労災保険の給付の概要
給 付 の 条 件
療
養
補
償
給
付
︵
療
養
給
付
︶
給 付 額
療
養
の
給
付
業務上・通勤災害の傷病に 監督署が必要と認めた治療
ついて、労災指定病院で治 が治るまでの現物給付
療を受けるとき
療
養
の
費
用
の
支
給
業務上・通勤災害の傷病で、 療養に要した費用の全額
上 記 療 養 の 給 付 を受け な (現金給付)
かったことについて労働者に
相当の理由があるとき
︵
特 別 支 給 金
休 給 休 業務上・通勤災害の傷病の 休業1日につき給付基礎日
<休業特別支給金>
業 業 療養のため休業して賃金の 額の60%を休業4日目から 休業4日目から給付基礎
補 給
休業を必要とする間
支払いを受けないとき
日額の20%をプラス
償付付
︶
傷
︵
病傷
補病
償年
年金
︶
金
障
害
補
償
給
障
害
補
償
年
金
︵
障
害
年
金
︶
前払一時金
付
︵
障
害
給
付
︶ 差
額
一
時
金
<傷病特別年金>
業務上・通勤災害の傷病で 傷病等級第1級
給 の313日分 傷病等級第1級
○
療養の給付を受けて1年6
算 の313日分
○
カ月たっても治らず、しか 傷病等級第2級
給 の277日分 傷病等級第2級
○
もその傷病の程度が一定の
算 の277日分
○
傷病等級第3級
状態にあるとき
給 の245日分 傷病等級第3級
○
算 の245日分
その間は年金で毎年支給さ 次と併給は減額(障害基礎
○
れる(特別支給金は1回だ 年金・障害厚生年金→73% <傷病特別支給金>
けの支給)
1級 1 1 4 万 円 、
2級 1 0 7 万
障害基礎年金のみ→88%
円、
3級100万円(一時金)
障害厚生年金のみ→86%)
給 の313日分
1級障害 ○
給 の277日分
2級障害 ○
給 の245日分
3級障害 ○
給 の213日分
4級障害 ○
給 の184日分
5級障害 ○
給 の156日分
6級障害 ○
給 の131日分
年金で毎年支給される(障 7級障害 ○
害特別支給金は1回だけの 次と併給は減額(障害基礎
支給)
年金・障害厚生年金→73%
障害基礎年金のみ→88%
障害厚生年金のみ→83%)
業務上・通勤災害の傷病が
治ったが、一定の身体障害
がのこり、それが障害等級
表の1級から7級までのど
れかにあてはまるとき
<障害特別支給金>
1級障害 342万円
2級障害 320万円
3級障害 300万円
4級障害 264万円
5級障害 225万円
6級障害 192万円
7級障害 159万円
<障害特別年金>
算定基礎日額の1級障害
313日分∼7級障害131
日分
給 の2 0 0 日 ∼ 1 3 4 0 日 分 を
障害補償年金の受給権者が ○
年金の前払を希望したとき 等級に応じて受給権者が選
(1回限り)
択する額
給 1340日分∼7
障害補償年金の受給権者が 1級障害 ○
障害特別年金
給 560日分を限度と
死亡して失権し、既受給額 級障害 ○
差額一時金
算 560日
算 1340日分∼○
が上記前払一時金額に達し して既受給額との差額
○
ないとき
分から既受給障害特別年
金を差し引いた額
給 は給付基礎日額(災害発生前3か月間に支払われた平均賃金で、
(注1)○
その額が定められた年齢階層
別の最高・最低限度額を超えまたは下回るときは最高・最低限度額が給付基礎日額とされる)
算 は算定基礎日額(災害発生前1年間に支払われたボーナスの365分の1又は限度額)
(注2)○
(注3)通勤災害の給付は、すべて「補償」の文字をはずした呼び方をする
− −
38
給 付 の 条 件
障
障 害
補
害 償
一
補 時
金
償 ︵
障
給 害
一
付 時
金
︶
介︵
護介
補護
償給
給付
付︶
遺 族 補 償 遺
族
補
償
年
金
︵
遺
族
年
金
︶
前
払
一
時
金
給 付 額
8級障害
9級障害
10級障害
11級障害
12級障害
13級障害
すべて一時金(1回だけの 14級障害
支給)
業務上・通勤災害の傷病が
治ったが、一定の身体障害
がのこり、それが障害等級
表の8級から14級までのど
れかにあてはまるとき
障害(補償)年金や傷病(
補償)年金を受ける一定範
囲の労働者が、常時介護・
随時介護をうけているとき
(別に親族介護の給付あり)
業務上・通勤災害の傷病で
死亡したとき(死亡の当時
その労働者により生計をた
てていた妻・60歳以上の
夫・18歳未満の子・60歳
以上の父母・18歳未満の
孫・60歳以上の祖父母・
18歳未満か60歳以上の兄
弟姉妹の順の最先順位者)
給 の503日分
○
給 の391日分
○
給 の302日分
○
給 の223日分
○
給 の156日分
○
給 の101日分
○
給 の 56日分
○
特 別 支 給 金
<障害特別支給金>
8級障害
65万円
9級障害
50万円
10級障害
39万円
11級障害
29万円
12級障害
20万円
13級障害
14万円
14級障害
8万円
<障害特別一時金>
算定基礎日額の8級障害
503日分∼14級障害56日分
被災労働者が現実に介護費
用として支出した額
常時介護(月)
56,600円∼104,290円
随時介護(月)
28,300円∼52,150円
給 の153日分か、
<遺族特別支給金>
1人=(○
175日分)
遺族に300万円の一時金
給 の201日分)
2人=(○
を加給
給 の223日分)
3人=(○
<遺族特別年金>
給 の245日分) 遺族の人数に応じて算定
4人以上=(○
次と併給は減額(遺族基礎 基礎日額の245日分
年金・遺族厚生年金→80% (遺族4人以上)∼153日分
遺族基礎年金のみ→88% (遺族1人)の範囲で受け
遺族厚生年金のみ→84%) られる
給 の200日分、
400日分、600
遺族補償年金の受給権者が ○
日分、800日分、1000日分の
希望したとき
うち受給権者が選択する額
給 遺
族 労働者が業務上・通勤災害
補 の傷病で死亡して①遺族補
付 償 償年金を受ける遺族がいな
︵ 一
遺 時 くて、ほかの遺族がいる場
族 金 合②遺族補償年金を受ける
給 ︵
遺 遺族が全員失権し支払われ
付 族
︶ 一 た年金の合計額が給付基礎
時 日額の1000日分に達しな
金 いとき
給 の1000日分
①の場合は○
給 の1000日分
②の場合は○
から既受給額を差し引いた
額
<遺族特別支給金>
遺族に300万円の一時金
を加給
<遺族特別一時金>
算 の1000日分
①の場合は○
算 の1000日分
②の場合は○
から既受給額を差し引い
た額
︶
︵ 労働者が業務上・通勤災害 315,000円に給付基礎日額
葬 葬 給 の傷病で死亡したとき
の30日分を加えた額
祭 祭 付
料︶
給 の60日分)
(最低保障○
*この他に災害には関係なく、有所見者に第二次健康診断の費用の給付がある
*18歳とは18歳到達後の3月31日までをいう
− −
39
雇用保険
*雇用保険は、農林水産業のごく零細なものを除くあらゆる業種で、常
時使用する従業員を1人でも雇っている事業所は加入しなければなり
ません。
パートタイマーも雇用保険に
*雇用保険の被保険者となるパートタイマーは、次の要件の人です。
① 1週間の所定労働時間が20時間以上である
② 31日以上の勤務が見込まれる
*被保険者の種類は年齢により次のように分けられます。
週所定労働時間
年齢
20時間以上
65歳未満
65歳以上(注1)
一般被保険者
高年齢継続被保険者
(注1)65歳前から引き続き同一の事業主に雇用されている人に限ります。
※他に日雇いの日雇労働被保険者と季節的に雇用される者等の短期雇用特例被保険者があります。
*雇用保険料の本人負担分は給料の1000分の5 (平成25年度)(農林水
産・清酒製造・建設は1000分の6(平成25年度))です。会社の都合や
あなたの都合で退職して収入がなくなったときに頼りになるのは雇用
保険です。要件に該当する人は雇用保険に加入してもらいましょう。
* そ及して雇用保険加入の手続きができる期間は2年間を限度とされて
いますが、給与明細等で雇用保険料を控除されていたという事実が確
認できる方については、2年を超える期間であってもさかのぼって雇
用保険に加入できる取り扱いができるようになりました。
*雇用保険の被保険者であった人が失業したときには、失業の給付が受
けられます。(次ページ参照)
雇用保険についての詳しいことはお近くの公共職業安定所へお尋ね下さ
い。(76ページ参照)
− −
40
基本手当と は
失業した場合、一定の要件を満たしていれば基本手当(失業給付)が受
けられます。 基本手当日額は、離職時の年齢および離職時以前 6 か月間
の賃金により決まります。 また、被保険者であった期間と離職時の年齢
および退職理由により受給日数
(所定給付日数)が決まります。
基本手当の受給日数(42 ページ参照)
①特定受給資格者の場合
(③を除く)
被保険者であった
期間
区 分
1 年以上
5 年未満
1 年未満
30 歳未満
90 日
30 歳以上 45 歳未満
10 年以上
20 年未満
20 年以上
120 日
180 日
ー
210 日
240 日
180 日
240 日
270 日
45 歳以上 60 歳未満
180 日
240 日
270 日
330 日
60 歳以上 65 歳未満
150 日
180 日
210 日
240 日
35 歳以上 45 歳未満
90 日
5 年以上
10 年未満
②特定受給資格者以外の場合
(③を除く)
被保険者であった
期間
区 分
10 年未満
10 年以上
20 年未満
20 年以上
全 年 齢
90 日
120 日
150 日
③就職困難な者の場合
被保険者であった
期間
区 分
45 歳未満
45 歳以上 65 歳未満
1 年未満
150 日
1 年以上
300 日
360 日
※特定受給資格者とは
倒産・解雇等により、再就職の準備をする時間的な余裕がなく離職を余儀
なくされた者として確認された方をいいます。
− −
41
雇用保険の給付の概要
基本手当
技能習得手当
求 職 者 給 付
給付の条件
給付額および給付日数
一般被保険者が離職し、就職の意
思と能力がありながら失業状態に
あるとき。離職の日以前2年間(疾
病・負傷などの期間がある場合
は最長4年間)に一定以上の賃金
受給の被保険者期間が 12 か月以
上あるとき。
ただし、倒産、解雇等
により離職した場合は離職の日以
前1年間に被保険者期間が通算し
て6か月以上あること
基本手当日額表により賃金日額の最
低 50%から最高 80%(高年齢者は
45%∼ 80%)
まで。 離職時の年齢
と被保険者期間と離職理由によって
最短 90 日から最長 360 日まで(41
ページの表参照)状況により延長給
付あり
(訓練延長・広域延長・全国
延長)
ハローワークの指示によって
公共職業訓練を受けるとき
受講手当 日額500円
月額42,500円を限度として実費
通所手当 寄宿手当
傷病手当
基本手当の受給資格者が求職申込み 基本手当日額と同額
後、傷病で就職できないとき
再就職手当
一 般 被 保 険 者
公共職業訓練を受けるため家族と 月額で支給 10,700円
別居して寄宿するとき
就業手当
常用就職支度手当
就職 促進 給付
就職促進手当
受給資格者が一定の給付日数を残 支給残日数×給付率×基本手当日額
して1年を超える期間の安定した 給付率は支給残日数により50%・60%
職業についたとき
受給資格者が一定の給付日数を残 基本手当日額の30%を就業日ごとに
し就業したが再就職手当の対象と 支給(上限あり)
ならない常用雇用以外のとき
移転費
広域求職活動費
障害者や 45 歳以上の人など就職
困難な受給資格者が職安等の紹
介で安定した職業についたとき
支給残日数に応じて×40%×基本手
当日額(上限あり)
上限:基本手当日額の36日分
ハローワークの紹介した職業につ
いたり職業訓練を受けるために住
所が変わるとき
鉄道賃・船賃・航空賃・車賃・
移転料・着後手当
ハローワークの紹介で、広範囲の
地域にわたり求職活動をする場合
に、必要があると認められたとき
鉄道賃・船賃・航空賃・車賃・宿泊料
− −
42
教育訓練給付金
教育訓練給付
給付の条件
給付額および給付日数
育児休業給付
介護休業給付
雇用継続給付
一 般 被 保 険 者
被保険者期間が通算して3年以上
ある人が、厚生労働大臣の指定する
教育訓練を受けてそれを修了した
とき(初回に限り被保険者 期間1
年以上受給可能)
被保険者期間3年以上
支払った受講費用の 20%
(上限 10 万円 下限あり)
初回に限り被保険者期間1年以上
で受給可能
育児休業給付金
育児休業開始前の賃金の 50%の額
(給付金+賃金額が 80%相当額に達
するまでは支給)
対象期間:育児休業期間
(最長で子が1歳6か月に達するまで)
育児休業取得者で休業の間に賃金
が低下・喪失のとき(開始前2年間
に 11 日以上働いた月が通算 12 か
月以上あること)
介護休業給付金
介護休業取得者で休業の間に賃金
が低下・喪失のとき(開始前2年間
に 11 日以上働いた月が通算 12 か
月以上あること)
介護休業開始前の賃金の 40%の額
(給付金+賃金額が 80%相当額に
達するまでは支給)
対象期間:介護休業期間
(通算 93 日を限度)
高年齢雇用継続給付
65 歳に達する日の属する月まで
被保険者期間が5年以上ある者が、 60 歳時点の賃金に対して、減額時の
賃金に応じて一定の割合を乗じた額
雇用継続中に 60 歳時点に比べ賃金
(最高 15%)
が 75%未満に減ったとき
高年齢雇用継続基本給付金
高年齢再就職給付金
被保険者期間が5年以上ある者が、
一定の給付日数を残して再就職し、
60 歳時点に比べ賃金が 75%未満
に減ったとき
高年齢継続被保険者
高年齢求職者給付金
短期雇用特例被保険者
特例一時金
日雇労働被保険者
給付金
日雇労働求職者
65歳以上の被保険者が失業したとき
被保険者期間が6か月以上の者が
失業したとき
(各月に 11 日以上働いていること)
失業前2か月間に 26 日以上の保険
料を納めた日雇労働者が失業した
とき
高年齢雇用継続基本給付金と同じ内容
支給残日数 200 日以上 2年間
100 日以上 200 日未満 1年間
※65 歳に達する月が限度
被保険者期間に応じて基本手当日額
に次の日数を乗じた額
1年未満…30 日分
1年以上…50 日分
基本手当日額の 30 日分
(当分の間は 40 日分を支給)
第1級から第3級までの給付金日額
印紙の枚数により給付日数決定
(注)60歳代前半の老齢厚生年金受給者が、一般・高年齢の給付を受けると年金の給付が停止・減額されること
がある。それぞれの給付には上限額がある
− −
43
雇用継続給付
(高齢者・育児・介護)
とは
雇用保険には退職後の「失業給付(基本手当)
」だけでなく、 雇用の継続
を支援するための給付金の制度もあります。
高年齢雇用継続給付
高年齢雇用継続給付には、 失業給付の基本手当を受給しない方を対象
とする「高年齢雇用継続基本給付金」と、 基本手当を受給し安定した職業
に就いた方を対象とする「高年齢再就職給付金」の2 種類があります。
給付金は次の要件を満たした場合、 ダウンした後の給与額により 15%
を限度として支給されます。 *高年齢雇用継続基本給付金
●60歳以上65歳未満の一般被保険者であること
●60歳到達時の賃金月額の75%未満に給与が低下したこと
●被保険者であった期間が通算して5年以上であること
〔高年齢再就職給付金〕
●基本手当を受給した後、60歳以後に安定した職業に就いていること
●再就職後の賃金が賃金日額の75%未満であること
●基本手当についての被保険者であった期間が通算して5年以上であること
●再就職した日の前日における基本手当の残日数100日以上あること
基本手 当 の 支 給 残 日 数
支給期間
200日 以 上
2年間
100日以 上 200日 未 満
1年間
ただし、65歳に達する月までが限度
育児休業および介護休業給付
育児休 業給付・介護休業給付は、労働者が育児や介護をしている期間に、
育児休業や介護休業を取りやすくし職場復帰を支援するための制度です。
次の要件を満たした場合、 育児休業給付金は休業開始時賃金日額に支
給日数を乗じた額の 50%相当額、 介護休業給付金は 40%相当額が支給
されます。 また、 休業期間中に事業主から賃金が支払われた場合も支給
される場合があります。
− −
44
*育児休業給付金
●満1歳(保育所に入れないなどの場合1歳6カ月)に満たない子を養育
するため育児休業を取得する一般被保険者
いわゆる「パパママ育休プラス制度」に該当する場合は1歳2ヵ月
●休業開始前2年間に賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12カ月以
上あること
※支給対象者は男女を問いません。 また期間雇用者も条件に該当すれ
ば対象となります。
※支給対象期間には、被保険者の産後休業期間(出産日の翌日から起算
して8週間)は含まれません。男性の場合は条件を満たせば出産日の
翌日から対象期間となります。
*介護休業給付金
●家族を介護するための休業を取得する一般被保険者
●休業開始前2年間に賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12カ月以上
あること
※期間雇用者も条件に該当すれば対象となりますが、 休業開始予定日
から起算して 93 日を経過する日を超えて引き続き雇用される見込み
がある場合に限ります。
※同一家族について受諾した介護休業給付金の支給日数は 93 日が限度
です。
次のページは、これまで紹介した失業給付 ( 基本手当 ) や雇用継続給付
以外の雇用保険のもうひとつの給付制度「教育訓練給付」について取り上
げます。 この制度は、 職場を余儀なく離職した方や定年後の再雇用によ
り給与がダウンした方、 あるいは育児や介護で会社を休業する方といっ
た限られた方だけを対象にした給付ではありません。 ある一定要件を満
たせば在職している正社員・パートタイマーだけでなく、 離職した方にも
利用できる制度です。
− −
45
教育訓練給付とは
雇用保険は、 失業給付や雇用継続給付以外に、 労働者の能力開発の取
り組みを支援するための助成も行っています。 それが「教育訓練給付制
度」です。 一定の要件を満たす対象者が厚生労働大臣の指定する講座を
修了した場合、 本人が教育訓練施設に支払った講座費用の一部をハロー
ワークから支給する制度です。
支給対象者の要件 ( 次のいずれか )
①雇用保険の一般被保険者(在籍者)
被保険者期間が受講開始日以前に3年以上あること。
②雇用保険の一般被保険者であった方(離職者)
被保険者であった期間が受講開始日以前に3年以上あり、かつ離職日の
翌日から受講開始日まで1年以内であること。
※ただし、初回申請に限り、被保険者期間は1年以上で受講可能です。
支給内容
支給率
教育訓練経費の20%
支給額(上限・下 限 )
教育訓練経費10万円を超える場合は、10万
円を上限とし、4,000円を超えない場合は支
給されない。
この給付の対象講座は厚生労働大臣が指定する講座です。 例えば、 情
報処理技術者資格、簿記検定、語学技能検定、訪問介護員、社会保険労
務士等の士業資格試験など多彩な講座が指定されています。
指定している講座は、『厚生労働大臣指定教育訓練講座一覧』にまとめ
られており、 最寄りのハローワークで閲覧できるほか、 厚生労働省のホ
ームページ(http://www.kyufu.javada.or.jp/kensaku/T_M_kensaku)
をご覧ください。
− −
46
健康保険・厚生年金保険
*健康保険・厚生年金保険の適用は同時に行われます。つまり、健康保
険に入る人は厚生年金にも入ることになります。健康保険(厚生年金
も同じ)の適用事業所は常時5人以上の従業員を使用する事業所が対
象となりますが、その事業所が法人(株式会社・有限会社など)のと
きは人数に関係なく適用になります。
パートタイマーの加入の基準(会社の健康保険・厚生年金)
*パートタイマーの場合、次の条件にすべてあてはまる人は加入の対象
となります。(下記の年収要件よりもこの要件が優先します。)
① 1日または1週間の所定勤務時間がフルタイマー(その事業所で
同種の仕事をする人)の勤務時間のほぼ4分の3以上で、しか
も1か月の所定勤務日数もほぼ4分の3以上であること
② 次のような適用除外者でないこと(それぞれの期間を超えて勤
務するときは加入しなければなりません)
・2か月以内の短期雇用者
・4か月以内の季節的業務雇用者
・6か月以内の臨時的事業雇用者
原則、健康保険は75歳になるまで(障害のある方は65歳)厚生年金
は70歳まで加入します。
年収が一定以上になったら被扶養者から独立
*パートタイマー自身の年間収入が 130 万円以上(健保組合により多少
異なる)
になると、配偶者の健康保険の被扶養者、あるいは国民年金の
第3号被保険者からはずれるため、保険料は自分で負担することにな
ります。
(53 ページ参照)
●健康保険と厚生年金保険に加入する
(加入の要件を満たした場合)
自分が働いている会社の健康保険・厚生年金保険に加入する(この場
合は国民年金の2号被保険者になる)
●国民健康保険と国民年金に加入する
自分が住んでいる地域
(例えば名古屋市)
の国民健康保険に加入し、
年
金は国民年金に加入する
(この場合は国民年金の1号被保険者になる)
− −
47
公的年金制度の体系
わが国の公的年金制度はサラリーマンの加入する厚生年金、
公務員が加入す
る共済年金、
自営業者などが加入する国民年金がそれぞれ独立した制度です。
年金制度の改正により、国民年金を基礎として 20 歳以上は年金に強制加入
する土台をつくり、厚生年金、共済年金はその上乗せ部分(報酬比例部分)とす
る制度としました。 家に例えるなら、1階部分が国民年金、2階部分が厚生
年金、共済年金という感じでしょうか。
厚生年金基金
(プラスα部分)
国民年金
(基礎年金)
第1号被保険者
第3号被保険者
(20∼59歳)
(20∼59歳)
自営業など
第2号被保険者の
被扶養配偶者
共済年金
国民年金
(基礎年金)
国民年金
(基礎年金)
第2号被保険者等
民間サラリーマン・OLなど
公務員など
第1号被保険者
日本国内に住所のある20歳以上60歳未満の方で厚生年金、共済年金に加
入していない方が対象です。
自分で保険料を納めなければいけないので、忘れると未納期間ができるこ
とになります。経済的に負担できない場合、免除制度や特例納付制度を利用
してください。
第2号被保険者
サラリーマン、公務員の方は勤務先で社会保険等に加入することにより、
国民年金に同時に加入することになります。この場合国民年金の保険料は厚
生年金や共済年金で制度として負担して支払います。
(65歳以上で老齢を支給事由とする年金の受給権を有する者を除く)
− −
48
1階部分
国民年金
(基礎年金)
厚生年金保険
2階部分
国民年金基金
職域相当部分
第3号被保険者
勤務先で社会保険等に加入するサラリーマン、公務員の被扶養配偶者は勤
務先経由で年金事務所に国民年金の加入届を提出することにより、国民年金
に加入し、第3号被保険者となります。保険料は制度全体で負担しますので
個人負担はありません。
被保険者が2号被保険者でなくなったときや、被扶養配偶者でないときは
1号か2号の被保険者となります。
国民年金は60歳まで、厚生年金は70歳まで加入
*国民年金は、20歳∼60歳までの加入可能年数が40年です。40年間、
全部保険料を納めたときには、1年間に786,500円(平成24年度)の
老齢基礎年金を受け取れます。また、厚生年金はその加入した期間の
月数と平均給料額に応じた額を、老齢厚生年金として受け取れます。
老後の幸せはお金がすべてではありませんが、厚生年金に加入した期
間が長いほど年金額は増えます。厚生年金は働いていたら70歳まで
加入することになります。
健康保険・介護保険・厚生年金保険の保険料は
*健康保険・厚生年金保険の保険料は、毎月の給料および賞与の双方か
ら同率の保険料を徴収する総報酬制で計算されています。 また介護
保険は 40 歳以上の方が加入し、介護保険料を負担しています。
*健康保険料、厚生年金保険料は事業主と従業員が折半して会社から納
めます。 社会保険加入者の介護保険料は 40 歳∼ 64 歳までは会社か
ら納めますが 65 歳以上の人の介護保険料は本人の年金から控除され
るか、直接本人が納めます。
*健康保険・厚生年金保険についての詳しいことは、お近くの年金事務
所、年金相談サービスセンターにお尋ね下さい。
(78 ページ参照)
− −
49
健康保険の給付の概要
給 付 の 種 類
給 付 の 条 件
業務外での病気・けがについて治るまで必
要な医療が受けられる
診
療 ①診察 ②薬剤・治療材料の支給 ③処
( 療 養 の 給 付 ) 置・手術・その他の治療 ④在宅療養・看
護 ⑤入院・看護
●被扶養者は家族療養費として受ける
入院時食事療養費
(家族療養費)
入院をして食事の提供があったとき
●所得に応じた食事療養標準負担額を1食
ごとに負担(1日3食分が限度)
●被扶養者も同額を負担(家族療養費とし
て取り扱われる)
給 付 額
一部負担金
義務教育就学前∼70歳未満
は3割
70歳以上75歳未満は2割
ただし、現役並所得者は3割
食事療養標準負担額
一般 1食260円
(1日780円)
低所得者等の軽減措置あり
①保険診療を受けることが困難であると認 「療養費支給申請書」を保
められたとき
険者に提出する
療
養
費
②やむを得ない理由で保険医療機関以外の ●一部負担金は療養の給付
(家族療養費)
病院・診療所にかかって保険者が認めた
と同じ
とき(海外滞在も含む)
平均的な費用の3割を負担
居宅療養の者が医師の指示に基づき訪問看
訪問看護療養費
●基本利用料を支払って訪問
護ステーションから訪問看護サービスを受
(家族訪問看護療養費)
看護事業者から看護師等の
けたとき
訪問看護サービスを受ける
療養病床に入院する65歳以上の者に生活 標 準 負 担 額 一 般 1 日
入 院 時 生 活 療 養 費 療養(食事療養並びに温度、照明および給水 1,700円(1食460円+居住
費320円)
( 家 族 療 養 費 ) に関する)の提供が行われたとき
低所得者の軽減措置あり
同一月・同一医療機関ごとの自己負担額が 70歳未満の自己負担限度額
●上位所得者=150,000円+(医
高額となったとき
療費−500,000円)×1%
●一般=80,100円+(医療費−
267,000円)×1%
●低所得者等=35,400円
同一世帯で過去12か月に4回以上高額療養
4回目からは、上位所得者は83,400
費 の 支 給を受 けることになるとき( 多 数
円、一 般 は 44,400 円、低 所 得 者 は
該当)
24,600円を超えた額が受けられる自
同一世帯で同一月に21,000円以上の負
己負担21,000円を超えたものを合算
し、
前記の額を超えた額が受けられる
担が複数生じ、合算額が自己負担限度額を
超えたとき
70歳以上の自己負担限度額
高 額 療 養 費
厚生労働大臣の定める長期高額の疾病(血
友病・人工透析・HIV感染)は自己負担額が1
万円を超えたとき
●現役並所得者=80,100円+(医
療費−267,000円)×1%(外来
個人ごと44,400円)
●一般=62,100円(外来個人ごと
24,600円)
●低所得者=15,000円(外来個
人ごと8,000円)他
1万円を超えた額が受けられる
(血友病、HIV感染症の場合は自己
負担金1万円も公費負担)
人工透析患者のうち所得の高い人(月収 53 万円以上)は自己負担限度
額は、2万円を超えたとき
− −
50
給 付 の 種 類
給 付 の 条 件
給 付 額
高額医療・高額介
護合算療養費
同一世帯で医療保険と介護保険の自己負担 一部負担の合算額が一定の
額が著しく高額になったとき
限度額を超えた場合、その
超えた額を支給
保険外併用療養費
(家族療養費)
保険外の診察と保険診療とを併用し、保険 一部負担金は療養の給付と
外の診察が「評価療養」か「選定療養」と 同じ内容を負担
認められたとき
●本来保険診療となる部分が保険外併用療
養費として受けられる
●被扶養者は家族療養費として受ける
傷 病 手 当 金
療養のため労務不能で給与の支払いを受 休業4日目から1日につき
けられないとき
標準報酬日額の3分の2相
当額
最高1年6か月まで
①療養が保険診療として適切であること
②病気、ケガにより移動が困難であること
最も経済的な通常の経路および
方法により算出した額に基づき
算定した額を現金給付する
●必要があり医師等の付添
い人が同乗した場合の人
件費は「療養費」として
支給(原則1人分)
移
送
費
(家族移送費)
③緊急その他やむをえないことのいずれ
にも該当すると保険者が認めたとき
出 産 手 当 金
出産のため、出産日以前42日より(多
休業1日について標準報酬
胎妊娠は98日)出産日後56日までの間
日額の3分の2相当額
で休業し、給与の支払を受けられないとき
(予定日超過期間も支給)
妊 娠4か 月を超えて出 産したとき( 生 産・ ●1児につき42万円
出 産 育 児 一 時 金 死産・流産の別を問わない)
●被扶養者の出産は家族出産
(家族出産育児一時金) 協会けんぽから医療機関に直接支払う制度
育児一時金として受ける
がある
埋
葬
料
(家族埋葬料)
埋
葬
費
●被保険者が死亡した際、被保険者と生計
維持関係にあった者
●被扶養者が死亡したときは家族埋葬料を
受ける
一律 5万円
一律 5万円
被保険者が死亡し、埋葬料を受けるものが 5万円を限度として埋葬に
要した費用の実費
なく、友人等が埋葬を行ったとき
− −
51
国民年金の給付の概要
給付の種類
受給資格の条件
受給期間とその内容
老 齢 給 付 老齢基礎年金
25年の資格期間を満たした人が65歳
に達したときから受給できる(原則)
保険料納付期間 +保険料免除期間+
国民年金カラ期間+厚生年金加入期間
=25年以上
480月に満たない人は65歳までの間、
受給資格を満たしていない人は70歳ま
での間、任意加入ができる
65歳前から厚生年金からの年金を受け
ていた人も、65歳になると老齢厚生年金
とこの老齢基礎年金へ切り換わる
年金額は次により計算される ※
保険料
786,500円× 納付月数
+
保険料多段
階免除月数
×
国庫負担に
応じた減額割合
加入可能年数(最大40年)×12か月
※65歳から死亡するまで受給できる
60歳から繰り上げ請求(この場合は
減額)ができる
70歳まで繰り下げ請求(この場合は
増額)ができるが、減額・増額は死
亡するまで続く
障 害 給 付 障害基礎年金
国民年金加入中の傷病のため1級・2級
1級障害…983,100円
該当の障害が生じたときに受給できる
2級障害…786,500円
(1号・2号・3号被保険者とも)
18歳未満の子がいるとき…子2人ま
*被保険者期間中の障害は、初診月の
で1人当たり226,300円、3人からは
前々月までの被保険者期間(免除期
1人当たり75,400円を加算
間を含む)に3分の1以上の保険料
の滞納がなく(または直近1年間に
障害認定日の翌月から障害が続く間、
保険料の滞納がない)障害認定日に
受給できる
障害等級に該当すること
*20歳前の障害は、20歳か20歳以後の
障害認定日に障害等級に該当してい
ること
20歳前からの障害は20歳の誕生日の
翌月から受給できる
( )
障害認定日…1年6か月目か症状
*障害認定日に障害等級に該当しない
場合で、65歳到達までに障害等級に
該当していること
が固まったとき
遺 族 給 付 遺族基礎年金
被保険者・老齢年金の受給資格期間を
妻と子の場合
786,500円 +子の加算
満たした人・被保険者であった60∼65 子だけ1人の場合 786,500円
歳未満の人が死亡して、18歳未満の子
子2人以上の場合 786,500円 +子の加算
(障害のある子は20歳未満)をもつ妻か、 子の加算額は障害給付と同じ
子だけが残ったときに受給できる
*ただし滞納がない条件は障害給付と
受給期間:子が18歳(障害のある子は
20歳)になるまでの間
同じ
寡婦年金
老齢基礎年金の受給資格期間のある第
夫が受けられる老齢基礎年金の額の4
1号被保険者の夫が、老齢基礎年金も
分の3の相当額
障害基礎年金も受けないまま死亡した
受給期間:60歳から65歳になるまでの間
ときの妻(10年以上の結婚)が受給でき
る(内縁関係も含む)
− −
52
給付の種類
受給資格の条件
受給期間とその内容
遺 族 給 付 死亡一時金
第1号被保険者として保険料を3年以
保険料の納付期間により120,000円∼
上納めた人が老齢基礎年金も障害基礎
320,000円までの額の一時金
年金も受けないままに死亡し、遺族基
付加保険料納付3年以上のとき8,500
礎年金も受けられない遺族がいるとき
円を加算
に受給できる
その他の給付 脱退一時金
外国籍の人が日本国内に居住中に、第
保険料の納付期間により44,940円∼
号1被保険者として6か月以上保険料
269,640円までの額の一時金
を納めたが、何の年金も受けられない
ドイツ、イギリスなど一部の外国人
まま帰国したときに受給できる(2年
は、社会保障協定により加入を免除さ
以内に請求)
れることがある
※18歳未満の子とは、満18歳到達後の最初の3月31日までの未婚の子をいう(厚生年金の給付も同じ)
※平成25年10月以降 年金額0.9%引き下げ予定
勤務時間・年収と医療保険・年金の関係(47ページ参照)
資格要件
1日または1週間の所定労働時間もしくは1か月の所定労働日数が通常の就
所定労働時間 1日または1週間の所 労者のおおむね 4 分の3 未満である者(注1)
定労働時間および1か
年 収
月の所定労働日数が
通常の就労者のおお
(180 万円
(注 2)
) 原則として年収が 130 万円
むね4分の3以上であ 原則として年収が130 万円
未満
(180 万円
(注 2)
)
以上
る者
(注1)
年 金
厚生年 金保険等
被用者 年金保険の
被保険 者
(国民年金の第2号被保険者)
適 用
医療保険
健康保 険等被用者
保険の被保険者
(家族が健康保険等被 (家族が健康保険等被
用者保険に加入して 用者保険に加入してい
国民健康保険の被保険者
ない場合)
いる場合)
国民健康保険の
健康保険等被用者
被保険者
保険の被扶養者
(配 偶 者 が 65 歳 未 満 (配偶者が65歳以上の
の 2 号 被 保 険 者 の 場 2号被保険者の場合)
合)
(配偶者が厚生年金保
厚生年金保険等
険等被用者年金保険の 国民年金の第 1 号被保険者
被用者年金保険の
被保険者でない場合)
被扶養配偶者
国民年金の
(国民年金の第3号被保険者) 第 1 号被保険者
(注1)保険者が労働日数、労働時間、就労形態、職務内容等を総合的に勘案して、常用的使用関係が認められれば、
社会保険が適用されます。
(注2)認定対象者が60歳以上の者である場合(医療保険のみ)、または、おおむね厚生年金保険法による障害厚生
年金の受給要件に該当する程度の障害者である場合。
− −
53
厚生年金の給付の概要
給付の種類…老齢給付
60 歳∼64 歳までの年金…60 歳代前半の老齢厚生年金(定額部分・報酬比例部分)
*次の3つの条件がそろった人は60歳代前半の老齢厚生年金が受給できる
①男性は昭和36年4月1日以前生まれ・女性は昭和41年4月1日以前生まれ
②厚生年金の被保険者期間が1年以上ある
③老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている
*ただし定額部分・報酬比例部分とも下の表のように支給開始年齢の引き下
げがある
65歳以後の年金…老齢基礎年金と老齢厚生年金(国民年金・厚生年金)
(注1)平均標準報酬月額は総報酬制の導入により平成15年3月以前・4月以後が分けて計算される
60歳代前半の老齢厚生年金
生年月日
●は男性 ○は女性
特別支給の老齢厚生年金
60歳
61歳
62歳
63歳
本来の老齢年金
64歳
65歳
●昭16.4.1以前
報酬比例部分
老齢厚生年金
○昭21.4.1以前
定額部分
老齢基礎年金
報酬比例部分
老齢厚生年金
●昭16.4.2∼昭18.4.1
○昭21.4.2∼昭23.4.1
●昭18.4.2∼昭20.4.1
定額部分
老齢厚生年金
定額部分
報酬比例部分
報酬比例部分
老齢基礎年金
老齢厚生年金
老齢基礎年金
○昭29.4.2∼昭33.4.1
●昭28.4.2∼昭30.4.1
老齢基礎年金
老齢厚生年金
定額部分
○昭27.4.2∼昭29.4.1
●昭24.4.2∼昭28.4.1
老齢基礎年金
報酬比例部分
○昭25.4.2∼昭27.4.1
●昭22.4.2∼昭24.4.1
老齢厚生年金
定額部分
○昭23.4.2∼昭25.4.1
●昭20.4.2∼昭22.4.1
老齢基礎年金
報酬比例部分
報酬比例部分
老齢厚生年金
老齢基礎年金
○昭33.4.2∼昭35.4.1
報酬比例部分
●昭30.4.2∼昭32.4.1
老齢厚生年金
老齢基礎年金
○昭35.4.2∼昭37.4.1
報酬比例部分
●昭32.4.2∼昭34.4.1
老齢厚生年金
老齢基礎年金
○昭37.4.2∼昭39.4.1
報酬比例部分
●昭34.4.2∼昭36.4.1
老齢厚生年金
○昭39.4.2∼昭41.4.1
老齢基礎年金
●昭36.4.2以降
老齢厚生年金
○昭41.4.2以降
老齢基礎年金
− −
54
給付の種類
受給資格の条件
障 害 給 付 障害厚生年金
厚生年金加入中の傷病のため1級・2級・
3級の障害が生じた時に受給できる
*初診日の前々月までに被保険者期間
の3分の1以上の保険料の滞納がな
くて(または直近1年間の保険料の
滞納がない)障害認定日に障害等級
に該当すること
*障害認定日…初診日から1年半か症
状固定日
障害手当金(一時金)
初診日から5年たった日までに症状が
固定して、傷害の程度が準3級に該当
したときに受給できる
*保険料の納付条件は障害厚生年金と
同じ
遺 族 給 付 遺族厚生年金
次のような場合、死亡した人の遺族が
受給できる
*厚生年金保険の被保険者が在職中に
死亡したとき
*厚生年金保険の被保険者でなくなっ
た人が、在職中の傷病が原因で初診
日から5年以内に死亡したとき
*障害厚生年金(1級・2級)を受け
ている人が死亡したとき
*老齢厚生年金をうけている人や受け
る資格期間のある人が死亡したとき
そ の 他
受給期間とその内容
障害認定日の翌月から障害が続く間、
受給できる
1級と2級…※平均標準報酬月額×給付
乗率×被保険者月数×スライド率+加
給年金226,300円
この場合の乗率は1級は1.25、2級は
1.00で、被保険者月数は最低300月と
して計算する
3級…上記と同じ計算であるが加給年
金なし、最低保障589,900円
一時金が受給できる
手当金…※平均標準報酬月額×給付乗
率×被保険者月数×2
被保険者月数は最低300月として計算
する
最低保障1,153,800円
※平均標準報酬月額×給付乗率×被保険者
(前ページ注1参照)
3
4
月数×スライド率×−
被保険者月数は最低300月として計算
する。他の計算も併せて有利な方で受
給できる
夫死亡時に40歳以上の子のない妻は、
40∼65歳までの間、中高齢加算が
加算(遺族基礎年金受給中は支給停止)
される
子のいない30歳未満の妻の遺族厚生年
金は5年の有期給付
遺族の範囲と受けられる順序…18歳未
満の子のある妻・18歳未満の子だけ・
18歳未満の子のない妻・55歳以上の夫
・55歳以上の父母・18歳未満の孫・55
歳以上の祖父母(注…18歳未満の子の
ある妻・18歳未満の子だけ、は国民年
金から遺族基礎年金も受けられる)
妻・子・孫が遺族のときは死亡のとき
から受給できる
ただし子・孫は18歳(障害者20歳)
までの受給
夫・父母・祖父母が遺族のときは60
歳から受給できる
脱退一時金
外国籍の人が日本企業に就職中、厚生
年金の被保険者として6か月以上保険料
を納めたが、何の年金も受けないまま帰
国したときに受給できる(2年以内に請求)
被保険者期間により平均標準報酬月額
に支給率をかけた額の一時金
ドイツ、イギリスなど一部の外国人は、社会保
障協定により加入を免除されることがある
− −
55
在職老齢年金
60歳代前半(60∼64歳)の在職者の年金…在職老齢年金
*本来の老齢年金の支給開始年齢は 65 歳です。 60 歳代前半の年金は生
年月日によって支給開始年齢が違います。
(54 ページ参照)受給権者が
退職または厚生年金に加入していなければ、
「在職老齢年金」には該当
せず
「特別支給の老齢厚生年金」
が全額支給されます。
*60 歳以降も働いて厚生年金に加入している場合、年金および給与の額
によりこの年金が減額されて支給されます。 これを「在職老齢年金」と
いいます。
*在職老齢年金は高年齢者の生活の安定のためのものですから、給料と
年金の合計額が低いうちは年金のカットはありません。次の表のよう
に給料+年金月額が28万円以下は年金は(A)全額支給されます。
*ここでいう給料は、月の給料(標準報酬月額)+賞与(その月以前の
標準賞与額の合計÷12)をいいます。(総報酬月額相当額)
*そして合計が28万円を超えるとまず給料が46万円以下か、超える
かに分けられます。給料が46万円以下のときはさらに年金月額が28万
円以下・超えるに分けますが、例えば28万円以下(B)の場合は、給
料と年金月額の合計が28万円を超えたらその超えた分の2分の1の
年金がカットされることになります。
この要領でおよそのカット分を計算してみてください。
給料+年金月額
給料
年金月額
46万円
以下
28万円を
超える
受給額(月額)
A 全額支給
28万円以下
46万円を
超える
28万円
以下
28万円を
超える
28万円
以下
28万円を
超える
1
B 年金月額−(給料+年金月額−28万円)
× 1
C 年金月額−給料× 2
2
1
D 年金月額−
(46万円+年金月額−28万円)
× 2−(給料−46万円)
E 年金月額−46万円× 1 2
−
(給料−46万円)
*60歳代前半の老齢厚生年金受給者が雇用保険の給付を受けると、年
金の給付が停止・減額されることがあります。これは社会保障制度か
らの二重支給を防ぐためです。
− −
56
60歳代後半(65∼69歳)の在職老齢年金は
*65歳∼69歳で会社勤めをして、フルタイムかパートタイマーでも
厚生年金の加入基準を満たして働いている人(54ページ参照)は、
厚生年金の被保険者として保険料を負担することになります。それと
併せて60歳代前半の人にあったように、在職老齢年金の制度によっ
て年金の支給額が調整(カット)されます。この支給調整の方法は
60歳代前半の人とは異なっています。計算には老齢基礎年金や
加給年金や経過的加算は入りません。
給料+年金月額
46万円以下
受給額(月額)
A 全額支給
1
46万円を超える
B 年金月額−(給料+年金月額−46万円 ) × 2
老齢厚生年金の月額
(注1)老齢基礎年金は65歳を超えているので全額支給される
(注2)給料と年金の合計額が低いうちは年金のカットはない。
給料+年金月額が46万円以下は年金は
(A)
全額支給される
給料+年金月額の合計が46万円を超えると、上の計算式によって出た数字が年金カットの数字となる
(B)
*70歳以上の在職者の在職老齢年金は、70歳以後の在職者についても、
60歳台後半の在職老齢年金のしくみが適用されます。ただし、厚生
年金の被保険者とはならず、保険料はとられません。昭和12年4月
1日以前生まれの人や過去に厚生年金の加入期間のない人は対象とな
りません。
*年金についての詳しいことはお近くの年金事務所か年金相談サービス
センターへお尋ね下さい。
(78ページ参照)
− −
57
企業で働く人たちと社会保障給付
業務外の
災害
健保の
未加入者
病気・ケガを
した
業務上の
災害か
通勤災害
健保の
被保険者
病気・ケガを
した
個人で加入の国民健康保険の給付となる
休業して賃金の
支払を受けなか
った
(労災)
休業(補償)給付
病気・ケガの治療
年齢に無関係
(労災)
療養(補償)給付
・療養費
休業して賃金の
支払を受けなか
った
業務外の
災害
異常分娩
出産をした
正常分娩
75歳未満である
75歳以上である
65歳以上障害者
である
休業して賃金の
支払を受けなか
った
(健保)
傷 病 手 当 金
(健保)
療養の給付・療
養費等
(後期高齢者)
医 療 ・ 診 療
(健保)
出 産 手 当 金
(生年月日による)
雇用保険
被保険者
60∼64歳になった
裁 定 請 求
(厚年)
特 別 支 給 の
老齢厚生年金
賃金が大幅に
下がった
60歳∼64歳であ
る
(雇用)
高年齢雇用継続
基本給付金
出産をした
育児休業をして
賃金が下がった
(雇用)
育児休業給付金
家族介護をした
介護休業をして
賃金が下がった
(雇用)
介護休業給付金
失 業 し た
65歳未満である
(雇用)
基 本 手
65歳以上である
(雇用)
高年齢求職者給
付金
− −
58
当
※注 社会保障制度の受給資格・給付内容は非常に複雑でこの他にもい
ろいろとあります。この表は労災保険・健康保険・後期高齢者医
療制度・厚生年金保険・国民年金・雇用保険などの社会保障制
度と企業で働く人たちが出会うごく一般的なかたちです。
(健保の被保険者に支給)
要介護状態になった
(労災)
介護(補償)給付
1年6か 月 し て も
症状が重く治らない
(労災)
傷病(補償)年金
一定の障害が残った
(労災)
障害(補償 )給
付(年金・一時金)
死
亡
し
(厚年)
遺族厚生年金
(国年)
遺族基礎年金
死 亡 し た
た
自己 負 担 額 が
一 定 額を 超 えた
(健保)
高額療養費
自 己 負 担 額 が
一 定 額を超えた
(後期高齢者)
高額療養費
一定の障害が残った
(厚年)障害厚生年金
(国年)障害基礎年金
傷病のために
死亡した
(健保)
出産育児一時金
6 5 歳になった
受 給日数を多く残
して再就職した
(厚年)
老齢厚生年金
(国年)
老齢基礎年金
死 亡 し た
60歳未満である
(雇用)
就職促進手当
60歳∼64歳であ
る
(雇用)
高年齢再就職
給付金
− −
59
(労災)
遺族(補償)給付
(他の年金との調整あり)
(労災)
葬
祭
料
(健保)
埋
葬
料
(厚年)
遺族厚生年金
(国年)
遺族基礎年金
税金について
*パートタイマーであっても、その年収によっては、給与所得者として、下表のと
おり課税対象となります。 また、パートタイマーの配偶者には、配偶者控除ま
たは配偶者特別控除が認められる場合があります。
パートタイマー本人に対する課税について〔図表 1〕
①所得税(国税)の場合:年収 103 万円(給与所得控除 65 万円+基礎控除 38 万円)
まで課税されません。
②住民税(地方税)の場合:所得割と均等割が課されますが、所得割は年収 100 万
円(給与所得控除 65 万円+所得割非課税範囲 35 万円)までは課税されません。
パートタイマーの配偶者に対する課税について〔図表 2〕
所得税
(国税)
および住民税
(地方税)
の計算では、
配偶者の年収から、
パートタイ
マーの年収に応た額が控除されます。
パートタイマーの収入が給与所得のみで年収103万円以下であれば、
配偶者の所
得税の計算時に配偶者控除
(38万円)
が行われます。この額を超えると配偶者控
除
(38万円)
は行われません。一方、
年収103万円を超え、
141万円までは配偶者
特別控除が行われます。年収が141万円を超えると控除は行われません。
〔図表1〕パート収入と所得税)
65万円
38万円
(給与所得控除)
(基礎控除)
0
65(万円)
課
(
103(万円)
税
所
得
103万円を超えた額に
所得税がかかる
)
パートタイマー本 人の年収
配偶者が受けられる控除額
〔図表2〕配偶者控除と配偶者特別控除の関係(配偶者の所得税)
38
(万円)
0
配偶者控除
(38万円)
(A)
(B)
配偶者
特別控除
103
(万円)
パートタイマー本人の年収
141(万円)
*税金についての詳しいことはお近くの税務署(78 ページ参照)、区役所へお尋ね
下さい。
− −
60
薄くなる年収103万円のカベ
103万円はまだカベか?
*「年収103万円の壁(カベ)」こんな言葉がありましたね。
パートタイマーで働きはじめた、職場でもうまくいっている、なんと
かやって行けそうだ、自分で収入を得る喜びもある、さあこれから続
けて働きたいな…そんなときなどに多くの人が出会う言葉です。この
まま働き続けるとその年の収入が103万円をオーバーしてしまう、
そのときに自分はもしかしたら何か損をするのではないかという疑問
です。
*もう一度60ページの[図表1]を見て下さい。
パート年収が103万円をオーバーすると、年収から控除(65万+38万
=103万円)を引いた残りからさらに社会保険料などを引いた残りの
5%程度の額が税金となります。(収入が増えると税率は上がります)
*次は[図表 2]を見ましょう。税金の計算で「控除がある」というのは
「税金を計算するときに先に控除の分だけ引いて計算をしてくれる」
ことです。
「控除」は、働く人の
配偶者や家族に収入がないか
少ないときには、経済的に大変
だから少し税金を軽くすると
いうものです。
*被配偶者の収入が増えれば増え
るほど、被配偶者自身が税金を
払い、配偶者の税金の「控除」
がなくなるのは当然のことなの
ですね。
− −
61
その他のチェック事項
*ほかにもチェックしておいた方がいい事柄を挙げてみましょう。
●住民税(市民税・県民税)
●配偶者の会社の家族手当…会社によって支給の有無・金額の多少
や、支給要件(被配偶者の収入の有無など)が異なる。
●健康保険の被扶養家族(75歳未満)の範囲(47ページ参照)原則と
して年収130万円(60歳以上は180万円)をオーバーするようなら配
偶者の健康保険の被扶養家族から外れる。この場合、勤務先の健康
保険か国民健康保険に加入し保険料を負担することになる。ただし,
健康保険の加入は勤務時間要件が年収要件よりも優先となるので、
130万円より少ない場合でも、勤務時間が多ければ勤務先の健康保
険に加入しなければならない。
(厚生年金保険も同じ)
●厚生年金保険の被扶養配偶者(20歳∼60歳)の範囲(47ページ参
照)原則として年収130万円をオーバーするようなら被扶養配偶者か
らはずれるので3号被保険者でなくなる。そこで2号(自分の勤務先
の厚生年金保険に加入)か1号(国民年金に加入)被保険者にかわる
ことになる。3号は保険料負担がないが、1号は国民年金として、2号
は厚生年金としてそれぞれの保険料負担がある。
*健康保険や厚生年金保険の被保険者には各種の給付や給付金が支給さ
れます。(50ページ∼55ページ参照)
*自分の働き方をどう決めるのかを迷うときには、自分の考えをまとめ
ながら家族で話しあってみたらどうでしょうか。共同して働き、共同
して助け合うのが家族ですものね。今のあなたの年齢や将来の希望、
配偶者が定年退職したあとの社会保障や老後の生活設計など、広い視
点から判断をして行くことが必要でしょう。
− −
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