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機械知能システム学科でSolidWorks教育版を 100ライセンス導入して

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機械知能システム学科でSolidWorks教育版を 100ライセンス導入して
20092010
●Sol
i
d
Wor
k
s認定試験の受験クーポン付き
(受験料$
9
9
/クレジット決済のみ)
1
SolidWorksの教育機関向けスポンサーシップ
◆小・中学生向けイベント
●FIRST LEGO League(ファースト・レゴ・リーグ)世界大会、10年目
にオープンアジアンチャンピオンシップを初めて東京で開催
25カ国・約700名の子どもたちが参加
●レゴ社から提供されるキットを利用し、3∼10名の子どもたちがチームで
プログラミングした自律型ロボットが、課題に基づくミッションをいかに
クリアするかを競う
●9∼15歳の子どもたちが参加する世界規模のロボット競技会、ファースト・
レゴ・リーグ、オープンアジアンチャンピオンシップを2008年より支援
小中学生がSolidWorksで理数・創造性教育や
モノづくり体験で"楽しさ"を体感
「欧州では
国家レベルで
SolidWorksを
初中等教育ツール
として採用、
創造性教育を推進」
◆高専生向けイベント
● 全 国63校 中50校 以 上 がSolidWorksで ロ ボ コ
ン用ロボットを設計 (このうち40校近くが3次
元CAD教育でSolidWorksを既に導入済)
●ソリッドワークス・ジャパンユーザ会の全面協
力による企業ボランティア(一般企業の設計エ
ンジニア)が地元高専を支援(草の根的な産学
連携が実現)
●全国高等専門学校 ロボットコンテスト(主催: 高
等専門学校連合会、NHK、NHKエンタープライ
ズ)に協賛:2002年より2006年まで
「モデリングから機構・構造検証までの
設計検証なしにはロボコンは勝てない」
高専生がSolidWorksを使いこなすことによって、真の“使いやすさ”を実証!!
●2007年度大会、参加大学チーム40校中30校がSolidWorksでフォーミュラカーを設計
●日本の基幹産業である自動車設計で、SolidWorksの有効性を実証
●全日本 学生フォーミュラ大会(主催:社団法人自動車技術会)に協賛:2004年より
大学生がSolidWorksでフォーミュラーカーをまるごと設計!!
「フレーム設計・解析及び
流体検証等の設計検証が
統合環境で使えるメリット
は大きい」
大阪大学
金沢大学
近畿大学
静岡理工科大学
大同工業大学
千葉大学
福井大学
武蔵工業大学
SolidWorksEXPRESS 2008-2009
◆大学生向けイベント
3
Community Network Power
早稲田大学
http://www.waseda.jp/
SolidWorksを
1,100ライセンス導入。
新入生全員のノートPCに
インストールして、
日常文房具として活用
早稲田大学理工学術院機械工学科教授 高西淳夫先生
2007年2月、早稲田大学の理工学術院は、SolidWorksの教育版1,100ライセンスを導入した。また創造
機械工学科では、CADとCAEを理工学系学生の日常必需品と位置づけ、ノートPCにインストールして新
入生全員に配布した。
1,100ライセンスの導入は、過去にない規模であると同時に、学生個人が持ち歩く
ノートパソコンへ配布して、ユビキタス教育のツールとして活用するという形態も日本の大学としてきわめ
て珍しい。
今回の先進的な取り組みが実現したのは、理工学術院総合機械工学科の高西淳夫教授の研究
室におけるSolidworks導入の成功実績が反映している。
Solidworks教育版1,100ライセンスを
一気に導入した理工学術院
力なのです」と高西教授は言う。
すでにPCを持っている学生を含めて、すべての新入生の個人
用PCにSolidWorksをインストールし、保守サポートやトラブ
2007年2月、早 稲 田 大 学 の 理 工 学 術 院 は、
3次 元CAD
ル対応をするのは大変な手間であるが、早稲田大学の理工メデ
「SolidWorks」の教育版1,100ライセンスを導入し、大学のカ
ィアセンターを運営している情報支援課が、全面的な理解と支
リキュラムとして採用した。
また、理工学術院創造理工学部の総
援を提供してくれたことから、今回の個人全員配布が可能にな
合機械工学科では、新入生約160人の全員が個人用ノートパソ
った。
コンを持ち、これへ大学が購入したSolidworks教育版をインス
総合機械工学科では、2007年度前期はSolidworksをそれぞ
トールして、3次元CADと解析ソフトを、ノートや文房具の一種
れの科目でスポット的に活用し、後期から、本格的にカリキュラ
として、日常的に利用できるようにした。
ムへ組み込んでの展開となる。
「機械工学系の学生にとって、
3次元CADのソフトは、ノート
とエンピツの次に大切なコモディティです。ノートPCを起動し
たら最初に表示されるのが3次元CADの画面であってもいいと
思うくらい、日常的にあたりまえの文房具として使わせたい」と
語るのは、早稲田大学 理工学術院総合機械工学科の高西淳夫教
Solidworksが本学カリキュラムに大規模導入された背景に
授である。
は、産学連携、グローバル展開など、さまざまな成果をあげてい
「思いついた図をメモしてそのまま重心と重量を概算してみ
る高西研究室で、Solidworksが日常的な研究支援ツールとして
たり、講義の内容を入力し、数値を変えてシミュレーションして
活用され、
「設計期間を3分の1に短縮」という大きな成果をあげ
160名の新入生は全員がSolidWorks 教育版をインストー
ルした個人用ノートパソコンを持つ。3次元CADと解析ソ
フトを身近に、日常的に利用できるようだ。同大学ではこ
のライセンス貸出機能を利用して授業以外でも学生が24
時間、学内外において学習が出来る環境を整えた。
4
高西研究室は
「設計期間を3分の1に短縮」してきた実績
みたり、熱流体の実
てきた実績への評価が反映している。
習・実 験 結 果 を 解
1970年 に 故・加 藤 一 郎 教 授 を 中 心 と し た グ ル ー プ が
析 し て み た り と、
WABOTプロジェクトを開始して以来、早稲田大学は、人型ロボ
使 い 方 は 幅 広 い。
ットの世界最先端の研究の場として知られてきた。2000年に
Windows完 全 準
開設されたヒューマノイド研究所はその中核を担っている。
拠 の3次 元CADと
ヒューマノイド研究所にはいくつかのグループがあるが、高
いうのは、メインの
西淳夫教授率いる高西研究室では、学部の4年生と大学院修士
製図作業はもちろ
/博士課程の学生約40名が、2足ヒューマノイドロボット、汎用
んのこと、力学や土
2足ロコモーター、情動表出ヒューマノイドロボットのほか、唇
木工学など、さまざ
/指/腕などを使って限りなく人に近いメカニズムで演奏を行う
まな科目で手軽に
人間形フルート演奏ロボット、音声合成ではなく声帯/肺/舌な
利用できるのが魅
どを使ってしゃべる人間形発語ロボットなど、約10種類のプロ
ユーザー事例
※2007年4月取材
ジェクトに取り組んでいる。
の多くの人をつなぐ輪の中心になるのは、言語を超えたコミュ
高西研究室では、5∼6年前からSolidWorksと解析ソフトウ
ニケーションを実現できる3次元CADである。
ェアCOSMOSWorksの組み合わせを利用するようになった
「理論の理学とものづくりの工学を一体のものとして学ぶべ
が、現在では、10プロジェクトのすべてで、構想から設計、プレ
きだと考えたのが大隈重信の先見性であり、早稲田大学理工学
ゼンテーションなどありとあらゆる場面で、ごくあたりまえの
部の出発点です。以来100年間にわたって、早稲田大学の理工
ツールとして駆使している。
3次元CADと解析ソフトを活用す
学系は、世界をリードする研究者や工学者を数多く輩出してき
ることで、たわみや重心の計算や、動く部分の干渉チェックが楽
ました。われわれは、世の中が3次元ものづくりの時代へと移行
にできるうえ、解析を繰り返すことで設計精度を上げられる。結
する現代においても、日本の産業を引っ張っていける『ドライビ
果として、各種ロボットの設計期間を約3分の1に短縮すること
ングフォース』を育成していかなければなりません。3次元CAD
ができたのである。
や解析ソフトをメモ用紙代わりに使いこなす日常は、そこへ至
るために不可欠な一歩です」と高西教授はしめくくった。
産学連携、
グローバル連携の
人々の中心に3次元データ
高西研究室は、ロボット研究を軸足に置きながら、心理学など
他の学術分野との相互啓発を促進したり、技術移転を積極的に
行って企業のビジネスチャンス拡大に貢献している。開発期間
の大幅短縮は、産学連携の効果を高めるうえでも大きな意義を
持っている。
グローバルな学術連携も年を追って拡大している。
高西研究室では、イタリア、フランス、スウェーデン、デンマ
ーク、ドイツ、カナダ、米国、中国、台湾、韓国、スーダンなど、常時
8∼10人の海外からの学生や研究者を受け入れている。中国が
15年計画で進めている国家的ハイテク研究発展計画「863プ
ロジェクト」など、アジア各国の国家規模のプロジェクトについ
「WABIAN-2は、イタリアでも
台湾でも作っています。設計情
報のベースが図面ではなく3次
元CADデータですから、設 計
情 報を世界中のどこでも共 有
できるのです。
」
(高西教授)
ても、共同でシンポジウムを開催するなど積極的な支援を行っ
てきた。
「2足ヒューマノイドロボットWABIAN-2は、福岡・博多の商
店街を歩いて話題になりましたが、実は、WABIAN-2は、イタリ
アでも台湾でも作っています。設計情報のベースが図面ではな
く3次元CADデータであるため、設計情報を世界中でうまく共
まざまな領域にどんどん派生させていくこともできるのです」
学校紹介
と高西教授は続けた。
●本部所在地:東京都新宿区戸塚町
●創立:1882年(前身である東京専門学校が創立)
●学部構成:11学部、17大学院研究科、2付属高校
●概要:早稲田大学は2007年に125周年を迎えた。理工学部も2008年に
100周年を迎え、医学系などへ対象領域を拡大し、基幹理工学部、創造
理工学部、先進理工学部の3つの学部に再編成を行った。これら3学部・
研究科と総合研究所を理工学術院という大きな枠組みで統合した。
ロボットは、機械工学、電子・電気工学、ソフトウェア開発とい
う3つの分野の最先端技術を統合して、チームワークで作りあ
げるものだ。さまざまな国のさまざまな分野の人が、アイデアを
出し合い、実験し、ものづくりをし、ディスカッションをする。そ
●早稲田大学 理工学術院
2007年に125周年を迎えた早稲田大学は、さまざまな改革を行った。
2008年に100周年を迎える理工学部も大きく変わった。医学系などへ
対象領域を拡大したうえで、基幹理工学部、創造理工学部、先進理工学
部という3つの学部に再編成を行い、これら3学部・研究科と総合研究所
を理工学術院という大きな枠組みで統合したのだ。
今回、Solidworksの大量導入の中心となった創造理工学部の総合機械
工学科には、4学年で約640人が所属している。
●導入効果
・製図、力学、土木工学など、さまざまな科目で日常的に利用
・3次元ものづくりの時代に日本の産業を引っ張っていける「ドライビ
ングフォース」育成
・高西研究室では、干渉チェック、解析シミュレーションで、設計期間
を約3分の1に短縮
・産学連携、グローバル連携も、3次元データでスムーズ
●チャレンジ
早稲田大学理工学術院は、次なる100年に向けて、新機軸の統合エン
ジニアリング教育を企画。そのために不可欠なツールとして選択したの
が、3次元CADと解析ソフトだった。
3次元データを自在に扱い、3次元でものを発想できる人材を育成する
「3次元ものづくり教育」は、創造性を重視する早稲田大学の大変革への
取り組みと目指すところが合致したのである。
●ソリューション
「SolidWorks教育版2006-2007」は、3次元CADの機能に加えて、構
造解析/機構解析/熱流体解析ができる解析用ソフトと、教職者・学生向
けの操作マニュアルをワンセットにして提供している。
しかも、SolidWorksのネットワークライセンスは、設定した日数だけ、
ライセンスを切り離すことができる。つまり、一定のライセンス数を大
学が導入すれば、学生が自分のノートPCにインストールして持ち帰り、
自分の個人用ソフトウェアのように活用できる。サーバー側で設定した
貸出し期間が過ぎると自動的にライセンスが戻るため、管理負荷をかけ
ることなく、在学生だけを確実にカバーできるのである。
SolidWorksEXPRESS 2008-2009
有できるうえに、WindowsソフトのSolidworksであるから、さ
5
Community Network Power
東北大学
http://www.tohoku.ac.jp/
SolidWorksを
1,000ライセンス導入。
62ある全研究室に配布して、
機械系専門教育を強化
東北大学大学院 工学研究科
工学研究科機械システムデザイン工学専攻 准教授 まさし
山中将先生
2007年に創立百周年を迎えた東北大学が、次の100年に向けて、新しいデジタルエンジニアリング教育へ
の取り組みを開始した。
東北大学工学部 機械知能・航空工学科は、2008年3月、SolidWorksの教育版を
1,000ライセンス導入したのである。
しかも、この1,000ライセンスは、機械知能・航空工学科の中に62ある
研究室のすべてで使えるようにして、自主的な活動を促している。CAD教室などの集合教育のために用い
るのではなく、研究室の活動を強化するためにSolidWorksを大量導入したのである。東北大学ならでは
の専門教育を重視した取り組みとして、
その成果が注目されるところだ。
集合教育用CAD教室をあえて設けず、
「CAD教室レス」
で導入
にするには、
250×4=1,000ライセンスが必要である。集合教
育のツールではなく、
「CAD教室レス」のカリキュラム教育での
利用と日頃の研究活動の支援ツールへの応用を熟慮したからこ
機械知能・航空工学科は、東北大学工学部に5つある学科
そ、
学生の人数分のライセンスを整備したのである。
の ひ と つ で、主 に 機 械 工 学 の 領 域 を 研 究 す る 学 科 で あ る。
SolidWorksを1,000ライセンス学内のサーバーにインストー
ルし、ネットワーク経由で各研究室のWindowsパソコンで使え
るようにしている。
62の全研究室の共通インフラとして
SolidWorksを選択
「機械知能・航空工学科の学生は、
3年生以降、
62ある研究室
研究室の活動を支援するツールとしてSolidWorksを選んだ
のいずれかに所属します。したがって、
3年生以降の講義や演習
のは、すでに各研究室が個別に導入しているSolidWorksが、合
で出された課題に取り組んだり、卒業研究を進めるときには、自
計すると100ライセンスぐらいにのぼるからだ。
「 共通インフ
分が所属する研究室で、好きな時間にSolidWorksを利用でき
ラにするCADは、SolidWorksがいい」が、先生方の総意だった
る環境を整えました」と、東北大学大学院 工学研究科 機械シス
のである。
テムデザイン工学専攻 准教授の山中将(やまなか まさし)先生
今後、62の研究室では、それぞれの研究テーマに沿って、
3次
は説明する。
元CADとCAEを活用していくことになる。研究室での使い方は
研究室は大学院 工学研究科の研究室でもあり、大学院修士課
千差万別だが、ベースになるツールが共通しているので、交流し
程での授業や修士研究でも、研究室のSolidWorksを各自がその
たり、関連づけたりすることが容易にできるのである。
まま利用していくことになる。学部3年生から修士2年生まで4
今後、カリキュラムにもSolidWorksを組み込んでいく。
年間続けて、常に3次元CADと解析ソフトを利用できる環境を作
まず、2008年10月に始まる後期の授業から、機械知能・航空
り上げるには、研究
工学科3年生の「計画および製図」の授業で、機械と図面の関係
室への配布が最適で
をより深く理解させるために、3次元CADを用いる予定で、準備
あると、機械知能・航
を進めている。
空工学科の先生方は
SolidWorksとCOSMOSWorksの活用を講義に組み込んで
判断したのである。
いく試みは、他の授業でも進んでいる。CADとシームレスにつ
機 械 知 能・航 空 工
ながった形で解析ツールが使えることから、材料力学の授業な
学 科 に は、
1学 年 約
どで、これらを活用して取り組む課題を出すことも考えられる。
250人の学生が在籍
する。
4年間にわたっ
大学の付属施設「創造工学センター」では、2001年
からSolidWorksを活用したデジタルエンジニアリング
教育を行ってきた。たとえば、
帽子や洋服をかける「フ
ック」を題材に、最適設計を行い、光造型で試作した
うえで、負荷テストを行って、最適設計の成功度合い
をグループ単位で競う。2008年度後期に始まる「計
画および製図」の授業では、この「フックの最適設計」
またはこれに相当する課題を取り入れる計画である。
6
て、待ち時間などの
ストレスを生じさせ
大学院の新設授業
「機械工学フロンティア」でも活用
ることなく、いつで
今回の学部へのSolidWorks大量導入は、大学院工学研究科
も気軽に3次元CAD
で「機械工学フロンティア」という授業科目を新設したことが契
とCAEを使えるよう
機になっている。
ユーザー事例
※2008年3月取材
グラム」 を利用して、東北大学 大学院工学研究科は、機械シス
※
さらに山中研究室では、大学4年生、大学院生向けのゼミで、
「時計プロジェクト」も実施している。
これは、オリジナルの時計を設計し、製作し、評価するという演
る授業として、
「機械工学フロンティア」
と
「イノベーション創成
習である。
学生には、
「長針、短針が回転する従来の典型的な機構
研修」を新設した。
の時計は不可」
、
「部品点数が少ないほど優れた設計とする」など
「機械工学フロンティアの授業を成功させるには、学生各自が
のルールが与えられ、
時計の機構のアイデア出しから取り組む。
自分の判断で設計や解析をどんどん行える環境を整備しておか
「ルールを定めることで、想像した以上のアイデアが生まれて
なければなりません。
Windowsパソコンで使える3次元CADと
います。作り方についても、手順を細かく指示していないにもか
CAEの組み合わせを配布しておくことは、この環境づくりへの
かわらず、インターネット上で公開されている機械メーカーの
一番の近道です。研究を進めるに従って、大型計算機を使った解
電子カタログの部品を利用する学生も出てきました。3次元デ
析が必要になるチームや、
3次元スキャナで立体形状を取り込
ータだからこそ、こういうアイデアがどんどん広がっていくの
みたいチームなどがいろいろ出てくると思いますが、そのとき
です」と山中先生は力説する。
にも、ベースになるツールが共通であるほうが都合がいい」と山
今回の全研究室へのSolidWorks導入は、こうした数々の成
中先生は語る。
果をさらに拡大し、専門
大学院で急にCADとCAEが使える環境を提供すると、操作を
性を高めたマス教育の取
身につけるところで時間をとられてしまう恐れがある。そこで、
り組みなのである。
大学3年生のときから、研究室では3次元CADとCAEを自由に
これからの工学系大
使えて、操作にはいつの間にか慣れてしまうという環境を整え
学・大学院教育では、3次
ておくことで、大学院における
「機械工学フロンティア」をより
元ものづくり教育は不可
効果的な授業にして、創造性豊かなフロンティア精神を花開か
欠だ。3次元CADは、人間
せたいと考えたのである。
の創造性を伸ばし、フロ
ンティアスピリットを刺
2001年以来、
学部1年生向けの
創造工学研修で積んできた実績
そもそも東北大学工学部では、
2001年から、大学の付属施設
「創造工学センター」で、SolidWorksを活用したデジタルエン
ジニアリング教育を行ってきた。
この「創造工学研修」の授業は、工学部1年生が対象の選択授
業だが、3次元設計に始まり、解析による設計の最適化、樹脂造
形による試作、負荷試験による評価までを一貫して行う実践的
な授業として大きな成果をあげている。
●東北大学 工学部・工学研究科
東北大学における工学系の学生は、学部約3700人、大学院約2100人で、
大学全体の約3分の1の規模を占める。
工学部・工学研究科は、研究重点大学として、多くの実績をあげてきた。
テレビの受信に不可欠な八木・宇田アンテナの発明、電子レンジに使わ
れているマグネトロンの発見、金属材料の研究、歯車の研究、曲面建築
構造の研究など、世界を先導する数々の業績を誇る。2002年には、電気
系の卒業生である田中耕一氏(現在客員教授)が、ノーベル賞受賞に輝
いている。
今回SolidWorks1,000ライセンスを導入したのは、大学院 工学研究科
機械・知能系と、工学部 機械知能・航空工学科である。大学院の機械・
知能系は、機械科学、設計、製造などの機械工学の基礎に立脚しつつ、
さらに深層を開拓することを目指している。
大学院 工学研究科
機械・知能系
電子情報システム・応物系
化学・バイオ系
材料科学系
人間・環境系
工学部
機械知能・航空工学科
情報知能システム総合学科
化学・バイオ工学科
材料科学総合学科
建築・社会環境工学科
激するからである。
山中研究室では、大学4年生・大学院生向けの
ゼミで﹁時計プロジェクト﹂を実施してきた。
学生は時計の機構のアイデア出しから取り組
み、オリジナルの時計を作り上げる。
テムの設計と創成に必要な一連のプロセスを体験的に習得させ
学校紹介
●本部所在地:宮城県仙台市青葉区片平2-1-1
●大学設置:1907年
●創立:1736年(仙台藩藩校「明倫養賢堂」が源流)
●学部構成:10学部・15研究科(1研究部を含む)
●学生数:学部10,913人、大学院6,585人(2007年5月1日現在)
●教職員数:5,376人(2007年5月1日現在)
●概要:建学以来「研究第一」と「門戸開放」を理念に掲げ、わが国で初
めて研究大学を標榜した大学。さらに「実学尊重」のもと、人類が直面
する課題に挑戦し、数多くの研究成果を世界に送り出している。
●導入効果
・研究室の活動が支援され、専門教育が強化できた
・学部3年生から修士2年生まで4年間一貫してCAD/CAEを利用
・学生のCAD/CAEの素養が身につき、大学院の新設授業「機械工学フロ
ンティア」もより効果的に行える
・今後の授業のカリキュラムでも、3次元 CAD/CAEを自在に組み込んで
いける
●チャレンジ
工学部 機械知能・航空工学科は、研究室を中心とした専門教育強化に
役立てることを第一義に考え、集合教育用のCAD教室をあえて設けるこ
となく、
「CAD教室レス」を選択した。
東 北 大 学 は も と も と、
「Challenge( 挑 戦 )
」
、
「Creation( 創 造 )」
、
「Inovation(革新)」という3つのキーワードを基軸に行動する自主的な
研究マインドを重視している。自主的な取り組みの過程で、学生が自分
の所有するパソコンにインストールして、家に帰った後もSolidWorksを
使えるようにしたいと申請してきた場合には、許可する方針である。
●ソリューション
SolidWorks教育版は、3次元CAD機能と、構造解析/機構解析/熱流
体解析ができる解析用ソフト、そして、教職者・学生向けの操作マニュ
アルをワンセットにして提供している。
また、ネットワークライセンスを、設定した日数だけ切り離すことが
できる。したがって、大学が導入したSolidWorksは、学生が自分のノー
トPCにインストールして持ち帰り、自分の個人用ソフトウェアのように
活用することも可能だ。サーバー側で設定した貸出し期間が過ぎると自
動的にライセンスが戻るため、管理負荷をかけることなく、在学生だけ
を確実にカバーできる。
SolidWorksEXPRESS 2008-2009
文部科学省が募集した
「2007年度大学院教育改革支援プロ
※文部科学省大学院教育改革支援プログラムは、高度な学術研究に豊富に接するなかで、創造性豊かな若手研究者を育成する各大学の取り組みを評価して、3年間支援するというもの。全国の大学から355件の申請があり、126件が採択された。
東北大学の大学院工学研究科では、
「機械工学フロンティア創成」と、
「メディカルバイオエレクトロニクス教育拠点」のプロジェクトが採択されている。
7
Community Network Power
※2008年5月取材
秋田県立大学
http://www.akita-pu.ac.jp/
機械知能システム学科でSolidWorks教育版を
100ライセンス導入して設計から解析までを授業に活用
2003年スタート当時から学生フォーミュラ
大会にも参加している。同大の「学生フォ
ーミュラチーム」には12∼13名が所属し、
SolidWorksを日常的に使いこなしている。
秋田県立大学のシステム科学技術学部・機械知能システム学科では、人工知能を持つ
ロボットに代表される技術や、これからのモノづくりの基本となるメカトロニクス
について多面的に学んでいる。
2003年からは、
100ライセンスのSolidWorks教育版
を使った授業も行っている。また、SolidWorksはフローティングライセンスである
ため、約20の研究室でも自由に利用できる。
学生たちは、SolidWorksと教育版に組み
込まれているCOSMOSシリーズとを自主的に使いこなしながら、自主研究や卒業研
究、
あるいは、
全日本 学生フォーミュラへの挑戦などでも、
3次元設計と各種解析を自
然に活用するようになっている。
3次元CADと解析は工学系教育の必須科目
この「機械知能システム学演習Ⅱ」の授業では、
「鉄棒」を素材として、
秋田県立大学は、急速に変わっていく現代社会に即応して貢献でき
論によるバックチェック、さらに体操選手が大回転を何回やったら鉄
る人材を豊富に送り出すことを目指して1999年に開学した。
棒が壊れるか、金属疲労度を評価するのである。
工業系の実践教育といえば、今や3次元CADとCAE教育は必須科
具体的には、授業の前半で、材料力学、流体解析、熱解析などを理
目である。同大学では、1999年の開学当初から、
「2年後期でドラ
論で学び、自分で計算式をプログラミングして検証する。後半になっ
フターを用いた製図の基礎/2次元CAD、3年前期で2次元/3次元
てから、SolidWorksと解析ツールを使って解析を行う。
CAD、3年後期でCAEを教える」という大きな流れが決まっていたの
この授業で一番重点を置いているのは、解析ツールで結果が表示
である。
されたときに、それが正しいのか、材料力学の方程式に沿って、理論
現在、SolidWorksは、CADコンピュータ実習室の端末91台で学
値と比較・検討するところである。CADと解析ツールがデータ連携し
部3年生と大学院1年前期の授業に使われている。また、フローティ
てしまうと、
その部分がブラックボックスにならざるを得ない。しかし、
ングライセンスであることを利用して、学内LANにつながっている機
中身がわからなくてもツールが使えるというのは、大学で教えるべき
械知能システム学科の約20の研究室でも自由に使われている。また
姿勢ではない。なぜそういう結果になるのか、基礎がきちんとわかっ
CADコンピュータ実習室も、授業のない時には学生が自由に使えるよ
ている学生を育てるところを重視しているのである。
うに開放されている。
さらに、この「機械知能システム学演習Ⅱ」の最後の1時間では、日
授業で出された課題に取り組むときはもちろん、学生自主研究、卒
立製作所から技術者を呼び、実際の製品開発で解析をどのように活用
業研究などでも、CADコンピュータ実習室や研究室でSolidWorksと
しているかなど、企業での事例を紹介してもらっている。
COSMOSWorks、COSMOSFloWorksを 使う学 生 が 増 えてきた。
SolidWorksは、社会に出たときに即戦力となれる人材を育てる実
使いやすい教育ツールを選択したことで、学生の自主的な利用シーン
践的な教育を支えているのである。
曲げ応力、たわみ量などを解析できるようになったところで、はり理
が広がったのである。
解析の授業はツールによる計算結果を
理論的に検証するところに重点を置く
機械知能システム学科には1学年約80名が在籍する。機械設計に
関する講義としては、学部2年後期の「設計製図Ⅰ」でドラフターと2
次元CADで設計とは何かを学んだ後、3年前期の「設計製図Ⅱ」で、
3次元CADを本格的に使う。
「設計製図Ⅱ」の中で、3次元CADに関する授業は、3∼4人1組の
グループで創意工夫に満ちた設計を行うのが特徴である。
まず、SolidWorksのチュートリアルに3時間×2回ほど取り組んで、
使い方を覚える。次に、
「平歯車2段減速装置」を題材に、設計から
モデリングまでをひと通り体験する。
その次には、機構を考えることに重点をおき、自動車のワイパーな
学部3年生前期の「設計製図Ⅱ」の授業で、SolidWorksを
使って設計したワイパーの一例。SolidWorksのアセンブリモ
デルに対してモータや重力などの要素を設定し、機構動作を
アニメーション表示させて、正しく動作するかどうかを検証
している。
どを題材に、創造設計を行うのである。先生からは、ワイパーの動力
源、フロントガラスの大きさなど、おおまかな基本仕様だけが示される。
学生たちは、機構から工夫して考え、グループ内で作業を分担して設
計し、モデリングして、機構の動きをアニメーションで検証したうえで、
その結果をプレゼンテーションするのである。
3年前期で「設計製図Ⅱ」を経験した学生は、後期の「機械知能シ
ステム学演習Ⅱ」で、解析を学ぶ。本講座は、ものづくりの経験を活
かした実践的な教育を目的としており、日立製作所 機械研究所と共
同でカリキュラムを作成している。
8
学校紹介
●公立大学法人秋田県立大学
●本部所在地:秋田県秋田市下新城中野字街道端西241-438
●開学:1999年 ●学部構成:2学部・8学科
●学生数:学部約1560人、大学院約80人
●教職員数:207名(嘱託・非常勤除く)
●概要:工学系のシステム科学技術学部と、生物・農学系の生物資源科学
部の2学部で構成される理系大学である。広々としたキャンパスに充実し
た先端設備が整備され、充実した教育・研究環境を誇る。
ユーザー事例
※2003年9月取材
東京工業大学
http://www.titech.ac.jp/home-j.html
110セットのSolidWorksとFDMラピッドプロトタイピングを駆使。
CAD/CAM/CAEを背景としたモノづくりを凝縮体験することで、創造性を刺激
3年生が「SolidWorks」で設計するパラレ
ルマニピュレータ。
東京工業大学(以下、東工大)
の工学部機械系の4学科では、共有教材として、
110セッ
トのSolidWorksとFDM-RP(溶融樹脂積層方式ラピッドプロトタイピング)を活用。
学部3年生には、3次元の複雑な動きをするパラレルマニピュレータを設計し、FDMRPで部品を出力して組み立て、モーターで動かす授業が好評だ。
2003年からは、新1
年生を対象にした
「機械工学系リテラシー」の授業で
「3D CAD/CAM/CAEコース」
も始まった。これは、SolidWorksの基本操作をざっと学んだうえで、応力解析と振動
解析を駆使しながら、金具の最適設計を行う実習授業。
2004年からは、機械工学系の
1年生、約200名全員が受講する。同大では今後も、3次元CADを使った授業で、学生
の工学に対するモチベーション向上と創造性の育成を推し進めていく。
3次元CADを活用してモノづくりを
少しでも早く体験させたい
タを生成して、切削ツールパスのシミュレーションを体験するなど、
「設計から製作までのモノづくりの過程を、少しでも早く体験させた
機械工学系の新1年生全員が
3次元CAD/CAM/CAEを体験へ
い」という構想のもと、東工大工学部の機械系4学科では、4年ほど
前から、SolidWorksを3次元CADの共有教材として講義に活用して
SolidWorksの活用は広がりつつある。
きた。
2003年度は、学部1年生の機械工学系リテラシーの講義にも「3D
理工系総合大学の最高峰でSolidWorksが使われるようになった背
CAD/CAM/CAEコース」を取り入れた。機械工学系リテラシーの講
景としては、昨今の教育環境の変化が指摘できる。ゆとり教育が推進
義とは、機械系エンジニアに憧れを持って入学してきた新入生に、旋
され、土曜休みが定着したことで、設計・製図の講義時間が減ってし
盤を使った機械工作や、簡単なロボットを作るメカトロニクスを体験
まったのだ。さらに、時間が少ないと、自分で描いた図が実際のモノ
させて、モチベーションをさらに高めようという新しい試みだ。
になるまでを見ることができず、製図の規則の詳細が何のためにある
「3D CAD/CAM/CAEコース」では、まずSolidWorksのチュート
かが理解できない。そこで、同大では「2次元の製図教育のみでは限
リアルを体験し、基本モデリングができるようになった後、金具の設
界に近づいている」
と判断したのである。さらに、
最近の学生における、
計に入る。仕様制限があるなかで、応力解析と振動解析を行いながら、
3次元形状把握能力の低下にも問題視をしている。よく飛ぶ模型飛行
どのような形状にすれば高い強度を得られるかを学び、設計を試行錯
機を工夫して作ったり、ラジオを分解してまた組み立てたりという経
誤する。ユニークな作品はFDMラピッドプロトタイピングで製作して
験を、子どものときに経ていない学生が多い。したがって、3次元の
もらうことができ、さらに優れた設計には賞状と賞品が贈られる。
形状を正確に伝える図を描くことが苦手なのだ。
興味深いのは、学生の作品に対する先生のコメントだ。
「こういう形
3次 元CADシ ス テ ム の 導 入 に 際 し て は、
「Pro/Engineer」 と
状は鋳物でないと作れないので、性能は良いがコストが高くつく」
「こ
SolidWorksを比較検討した。大学の講義は、ポイントだけを凝縮し
の形状は発想が新しいが、ボルトが締められない」など、モノづくり
て短い時間に教えなければならず、CADの操作教育に時間をかける
の視点に確固として立ちつつも、新しい機械部品の創造を奨励するよ
ことができない。誰でも操作しやすく、初心者でも親しみやすいのは
うなアドバイスをするのである。
何か。SolidWorksに軍配があがった。
新入生がいかに興味を持ったかは、SolidWorksを使った春の授業
は5週間すべて遅刻/欠席ゼロであったことからもうかがえる。この講
わかりやすいSolidWorksだからこそ、
短時間で3次元設計を体験できる
義は大変に好評で、2004年度からは機械工学系の新1年生、約200
東工大 機械知能システム学科ではまず、学部3年生の製図基礎の
SolidWorksを 自 由 に 利 用
半年間15週間の講義のうち、2週間合計5時間をSolidWorksを使っ
できる環 境から、新しいメカ
た実習に振り向けてみた。
ニズムを発想できる人、いま
学生はほぼ全員が3次元CADをさわるのは初めてだが、先生が用意
までになかった新しい機械シ
したマニュアルを見ながら操作していくうちに、半日でモデルデータの
ステムを創造できる才幹を育
生成までできるようになってしまう。学生たちは、いままで授業で2次
てていきたい ─ モノづくりの
元図面を作成するのにさんざん苦労していたのが、3次元CADの図面
発想を促進する機械工学教育
作成機能を使うと、一瞬のうちにできてしまうことを体験するわけだ。
に、3次 元CADは大きな効果
基本操作を理解したら、3個のモーターで制御する空間パラレルマ
を発揮できることが証明され
ニピュレータを設計する。複数箇所が3次元的な動きをするため、回
たのである。
人全員が受講することになった。そこで同大ではSolidWorksの台数
転軸が斜めに取り付けられていたり、運動部分の付け根にベアリング
SolidWorksのメニューの延 長という感 覚で、
CAEを起動させ、応力解析/振動解析をする
ことができる。
が入っているなど、多くの部品を複雑に組み合わせる必要がある。2
週目にはこれをFDMラピッドプロトタイピングで製作し、組み立て
て、モーターで動かしてみるのである。形状ができるだけでなく、モー
ターで動くことで、学生のモノづくりへの好奇心は強くかき立てられ
るのだ。このほかNC加工の実習では、3次元データからNC加工デー
大学情報
●大岡山キャンパス:東京都目黒区大岡山2丁目12の1
●設立:明治14年設立の東京職工学校が前身。
昭和4年、官立工業単科大学の東京工業大学となる
SolidWorksEXPRESS 2008-2009
を増やし、110セット以上を授業で使える環境を整備したのである。
9
Community Network Power
※2004年4月取材
長野県岡谷工業高等学校
http://www.nagano-c.ed.jp/okako/
SolidWorksを利用した高校生のための優れた教材作りがきっかけで、
「3次元CADアドミニストレータ認定試験」
がスタート
機械科の素材はマウンテンバイクだ。企画、
デザイン、機能設計、強度解析、画像処理の
学びを通してチーム設計の基礎を体験する。
長野県岡谷工業高等学校
(以下、岡谷工業高等学校)では、2003年、教育用のCADを2
次元CADから3次元のSolidWorksに入れ替えた。教材は、
2人の先生が、それぞれマ
ウンテンバイクとSL機関車を素材として、基本機能をわかりやすく学べるものを苦
労して自作。その出来栄えの高さが地元新聞等で紹介されたのをきっかけとして、
長
野県下の大学/高専/民間企業が結集する「3D CADミーティング」組織が発足した。
さらに同組織の協力を得て、
「3次元CADアドミニストレータ認定試験」
もスタート。
数回のトライアル試験を実施した後、
2004年秋から全国で実施される予定だ。岡谷
工業高等学校は、3次元CAD教育のレベルの高さで、全国に名をとどろかす存在にな
ったのである。
工業高校の授業へ時代にマッチした3次元設計を導入
リまで3次元設計のすべてをバランス良く盛り込んでいるのが特長だ。
岡谷工業高等学校のルーツは、明治期に創立された平野農蚕学校で
機構設計の基礎知識を身につけることを重視している。
あり、その伝統は現在にも受け継がれている。そのひとつが、1990
素材に選んだのは、SL機関車である。
これに対して生産システム科の飯島先生の教材は、動きにこだわり、
年、繊維工業科から学科転換した生産システム科だ。工業化学/電機制
「 こ れ ま で はDOS上 で 動 く2次 元CADを 教 え て い ま し た か ら、
御/デザインを統合したユニークな学科で、繊維工業に強い郷土色を反
Windowsで動く3次元CADはまさしく未知の世界。感覚的に違和感が
映している。
ありました。しかもSLは実物が手元にありませんから、資料を集めて
CAD教育については、10年前から2次元CADソフトを利用してい
試行錯誤しながら、ピストンの動きが伝わって車輪が回転する仕組み
たが、2003年初頭にSolidWorksを導入。大居俊男先生を中心に機械
をSolidWorksでモデル化していったのです」
(飯島先生)
。
科で12ライセンス、飯島健二先生を中心とする生産システム科で21
2人の先生の汗の結晶であるユニークな教材は、秋から授業で用い
ライセンスを利用している。
られ、
生徒から好評を博した。授業時間内に仕上がらなかったところは、
SolidWorksを導入したのは2003年1月だが、システムが落ち着い
各自が自主的に残って完成させている。血の通った教材だからこその
て使えるようになったのは同年3月である。当然、4月からの授業に使
成果である。
いたかったが、CADに興味を持っていない生徒までが長期間にわたっ
て取り組むには、興味をかきたてる素材を使った教材の準備が不可欠
だった。そこで2人の先生自ら教材開発に取り組んだのである。
3次元CADアドミニストレータ認定試験を立ち上げ
クラブ活動が盛んな高校であるだけに、2人とも運動部の顧問になっ
優れた教材から、まったく新しい産学共同の取り組みも生まれてきた。
ており、夜にならないとパソコンに向かうことができない。春先から
大居先生は、長野県教育委員会主導の「開かれた学校作り」企画、
夏休みまで、2人の先生は頻繁に学校に泊り込み、徹夜で励まし合い
諏訪圏工業メッセ、岡谷テクノフェア・北信越工業教育教材開発研究会
ながら、機械科と生産システム科それぞれの授業に最適な素材を模索
など、さまざまなところで教材開発とその成果を発表した。2003年6
し、優れた教材を作り上げた。
月には地元新聞にも掲載され、県下の大学や企業から多数の問い合わせ
が殺到した。そこで、県下の教育関係者と、ソリッドワークス社をはじ
マウンテンバイクとSL機関車を素材に
2人の先生が教材を自作
けた。これが、定期的に会合を持つ産学共同組織「3D CADミーティ
ング」へと発展した。
機械科の大居先生は、自転車を素材に選んだ。担任をした折に生徒か
「3D CADミーティング」が会合を重ねるうちに、CAD技術者の初
ら卒業記念品として贈られたマウンテンバイクを実測してSolidWorksで
級レベルの認定試験をスタートさせようという話へと進んでいった。
モデリングを行った。
岡谷工業高等学校で作った教材が、CADの初級技術者に必要な機能を
出来上がった教材は200ページに及ぶ立派なものだ。前半では、コ
網羅していることから、これをベースに、初級向けの「アドミニスト
ップや歯磨きチューブなどの身近な素材を使って、回転、スイープ、三
レータ認定試験」を実施することになったのである。
面図などを学ぶ。後半はマウンテンバイクをグループで分担して設計
コンピュータキャリア教育振興会主催の「3次元CADアドミニストレ
しアセンブリを行うところから、SolidWorksに標準搭載されている
ータ認定試験」は、地域限定でトライアルを数回繰り返した後、2004
「COSMOSXpress」を利用した強度解析、
「PhotoWorks」を利用した
年秋から全国展開をする予定である。出生率の低下、若年層人口の減少
画像処理までを体験する。授業
の影響を受けて、工業高校はどこでも生き残り策を模索している。岡谷
では10人1組の班を作り、マウ
工業高等学校は、整備されたイントラネット環境と時代にマッチした3
ンテンバイクの部品を10種類
次元CAD教育によって、独自の魅力づくりに成功したのである。
に分けて各自が担当して設計を
※本文中に登場する大居俊男教諭は現在は同校から転任(2008年6月現在)
行い、最終的に1つの班で1台
のマウテンバイクを作り上げる
学校紹介
ため、チーム設計の基礎も学ぶ
●長野県岡谷工業高等学校:長野県岡谷市神明町2丁目10番3号
●設立:明治45年3月6日(平野農蚕学校として出発)
●課程:全日制(工業化学科/機械科/生産システム科/電気科/
情報技術科)
、定時制(機械科)
●生徒数:全日制711名、定時制28名、合計739名
ことができる。
このマウンテンバイクの教材
は、モデリングからアセンブ
10
めとする民間企業を一堂に集めて、教材の評価と改善提案をする場を設
生産システム科はSL機関車が素材。シリンダー
をカットした断面図で、ピストンの動きを確認
することもできる。
ユーザー事例
最新ニュース
根澤松雄氏が、米SolidWorks社主催の
「第2回Student Design Contest」で、
日本人初の
「最優秀作品賞」受賞の快挙
東京都立産業技術高等専門学校で非常勤職員を務める根澤松雄先生が、米SolidWorks
社
(本社:マサチューセッツ州コンコード)が主催する「第2回Student Design Contest」で、
「最優秀作品賞」を受賞した。
日本人初の快挙である。
第2回のコンテストは、世界10カ国以
上から約40点の作品が出品。
米SolidWorks社は慎重な審査の末に、自動車や精密機械の
設計作品が圧倒的に多いなかで、根澤松雄氏が制作した「植物の3次元化」をテーマにした
「いちご、サボテン、果実」
の作品が着想、独創性を評価され最高位の賞を受賞した。
工業デザ
インの美しさは、基本は常に自然の形状にあり、植物の形状を精緻に3次元化することは、工
業デザイン、
材料工学、
解析などの一層の発展に貢献するというのが、
根澤氏の主張である。
根澤氏は現在、
「公立大学法人首都大学東京 東京都立産業技術高等専門学校 品川キャンパス」
(以
降、「都立産業技術高専」と略記)の非常勤職員 機械技術実習指導補助という地位にある。
そもそも、1996年から、旧東京都総合技術教育センターのCAD講座講師としてSolidWorks
に出会った時から、「植物の3次元化」は根澤氏が温めてきたテーマであった。植物の表面は平ら
ではない。風が吹いても変形せず、しかも、光をできるだけたくさん受け取るという目的を無駄な
く実現する形状をするために、ギザギザがあったり、曲面を描いて反り返ったりしている。こうし
た自然の造化を精密に3次元化できれば、工業デザインはもとより、材料力学、解析など、幅広い
技術領域の進化に貢献するはずだ。いろいろな機能の集合体である植物の形状を、SolidWorksの
アセンブリ機能を使って内部から構成していけば、自然の造化にこれまでとは違った角度から迫る
ことができるのである。
根澤氏は、2008年9月からは、日本工業大学専門学校で、SolidWorksを利用した新講座「植
物の3次元化」を担当する予定である。身近なテーマで授業を楽しくやる。子供の興味を繋ぎ止め、
野菜をモデリングするときは、薄く切り、
ラッピングフィルムで保護してスキャナ
ーに置き、形状を取り込む。植物の場合
は、ノギスで徹底的に寸法を測って入力
していく。また、対象物にノギスを当て
たところをデジカメで撮影しておくこと
で、複数の形状を組み合わせたときの大
きさのバランスを正確に取っている。
実感させる、体感させる技術教育を行うための良い環境づくりを演出する。それが教員の役目でも
あり、良いエンジニアの卵を作るきっかけになる。SolidWorks はまさにその環境を構築するの
に最適なツールであると褒め称える。
将来的にはSolidWorksを使った「電子植物図鑑」を作り、日本の産業界に利用してもらうことも
根澤氏が目指すところだ。工業デザインは、元を正せば必ず自然の中にその形状があり、美しいも
のは必ず植物にその形状が存在するという信念が、今回の最優秀作品賞受賞をもたらしたのである。
東北大学 山中先生が、
「デジタルエンジニアリングを活用した創造工学
教育の実践」
で2005年度
(平成17年度)
日本機械学会 教育賞を受賞!
大学の先生が小学生にSolidWorksを教える!? こんな世界でも珍しい光景が、東北大学で
見られる。「こども科学キャンパス」でのワンシーンである。夏休みと春休みに、大学の先生
画が、同校で実施されているのである。
東北大学では、2001年4月、創造工学研修および工学に関する基礎実験の教育を行うこと、
さらには地域社会に対する知的サービスおよび工学に関する情報発信などの共同利用に供す
ることを目的に「創造工学センター
(通称:発明工房)
」
を開設。センター内のデジタル造形室に、
SolidWorks、COSMOSWorks、樹脂造型機を導入し、大学1年生向けの「創造工学研修」や、
夏休みの「こども科学キャンパス」などで活用している。
デジタルエンジニアリングを活用した、上記をはじめとする創造工学教育を強力に推進し
てこられたのが、2005年度 日本機械学会 教育賞を受賞された山中将先生(大学院工学
研究科 機械システムデザイン工学専攻 助教授 工学博士で、
「発明工房」前副センター長)だ。
「小学生も大学生も同じです。使いやすく、複雑な形状もスピーディに扱えるSolidWorks
だからこそ、こどもや学生の純粋な興味を喚起して、次のステップへ進ませることができるのです。教育には教育用簡易ツール
でいいのではなく、実社会でプロが使っている本物と同じツールを使う、これがわたしたちの方針です」と山中先生は強調する。
アイデアや興味を中断させることのないSolidWorksが、創造性教育にも非常に有効であることが実証されたのだ。
SolidWorksEXPRESS 2008-2009
がSolidWorksと樹脂造型機を使ってモノづくりを教えてくれる、という世界で最も贅沢な企
11
Community Network Power
カリキュラム事例
独立行政法人国立高等専門学校機構 久留米工業高等専門学校
http://www.kurume-nct.ac.jp/
本格的な3次元CAD/CAM/CAE教育で、
ものづくりの本質への理解が進み、
コミュニケーション力、
創造力、
自立心も育った
橋村真治准教授
独立行政法人国立高等専門学校機構 久留米工業高等専
「久留米高専は、
自分で手を動かすモノづくりを大切にしてきました。
門学校
(以下、
「久留米高専」
)では、
2006年度から本格的な パソコンの中だけではなく、本当にモノを作り、壊すところまでを
授業で体験させるのです」
3次元CAD/CAM/CAE教育を行っている。カリキュラムに
SolidWorks を取り入れたのは、企業の現場が3次元を利用した一貫したモノづくりへ移行していること
と、解析を駆使しながら”
最適設計”
に対応できる技術者を育てるには、3次元CAD教育が不可欠だからで
ある。
学生たちの反応はきわめて良く、コミュニケーション力、創造力などが高まり、モノづくりの本質への
理解も進んだ。
さらに、
学生自ら課題を見つけて解決策まで自分で探し出す自立心も育っている。
解析を駆使する
最適設計のできる技術者を育てたい
一方で、企業のモノづくりの現場は、企画からデータの運用ま
で、3次元データで一貫して動くようになった。また、設計者が
解析を活用して最適設計をしていくためには、3次元CADの知
「久留米高専は、自分で手を動かすモノづくりを大切にしてき
識が必須になってきている。
ました」と、橋村真治先生は口火を切った。
そこで久留米高専は、2005年3月SolidWorks導入に踏み切
旋盤や手仕上げ等の加工実習に時間を割いているのはその
った。5年間にわたって基礎製図、図学、工業デザイン、機構学、
5年生がSolidWorks で作成した手巻きウィンチ。
部品総数は67。マウスでハンドルを回すとちゃん
とドラムが動くので、「すごい」という歓声が起き
る。ものを作ったという達成感を味わえるのだ。
ためでもある。設計・製
材料力学などを学んできたことの集大成として、3次元CADを
図についても、最初の
使った最適設計を体験してから、学生たちを社会へ送り出すこ
一歩では実物の手描き
とにしたのである。
「2次元CADと3次元CADでは設計に対する
ス ケ ッ チ か ら 始 め る。
信頼性が違います。良いもの(3次元AD/CAM/CAE)を知らな
1997年 に 設 計・製 図
い学生にエンジニアとしての未来は閉ざされます。技術者とし
の道具としてCADを導
て“知らない”ことがないように、学生にはできるだけ多くのこ
入 す る に あ たっ て も、
とを教えたいのです」というのが廣尾靖彰先生の目指す教育で
手書き図面の延長とし
ある。また、SolidWorksに標準搭載されているDWGEditorが
て2次元CADを利用し
DWGやDXFファイルの作成と読み込みを可能にしている点が
てきた。
導入の決め手となった。2005年度はカリキュラムなどの整備
3年前期「CAD演習」
週
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
12
5年前期
「機械要素実験Ⅰ」
講義項目・作業内容
オリエンテーション 授業の主旨と目的の理解
2 次元 CAD DWGEditor の使用方法
自作テキストを用いた 2 次元 CAD 使用方法の習得
2 次元 CAD DWGEditor の使用方法
自作テキストを用いた 2 次元 CAD 使用方法の習得
2 次元 CAD DWGEditor の使用方法
自作テキストを用いた 2 次元 CAD 使用方法の習得
2 次元 CAD DWGEditor の使用方法
自作テキストを用いた 2 次元 CAD 使用方法の習得
2 次元 CAD 演習
2 次元 CAD 演習
2 次元 CAD 演習
2 次元 CAD 演習
2 次元 CAD 演習
2 次元 CAD 演習
2 次元 CAD 演習
パッキン押えの 2 次元 CAD 演習
パッキン押えの 2 次元 CAD 演習
アングルロッドの 2 次元 CAD 演習
アングルロッドの 2 次元 CAD 演習
アングルロッドの 2 次元 CAD 演習
歯車の 2 次元 CAD 演習
歯車の 2 次元 CAD 演習
3 次元 SolidWorks の使用方法と 3 次元 CAD 演習
カップリングの 3 次元 CAD 演習 部品図から組立図まで
3 次元 SolidWorks の使用方法と 3 次元 CAD 演習
カップリングの 3 次元 CAD 演習 部品図から組立図まで
3 次元 SolidWorks の使用方法と 3 次元 CAD 演習
カップリングの 3 次元 CAD 演習 部品図から組立図まで
週
1
2∼5
6
7
8∼13
14∼15
講義項目・作業内容
オリエンテーション 授業の主旨と目的の理解
Solidworks の使用方法
チュートリアル等を用いた 3 次元 CAD 使用方法の習得
Cosmos の使用方法
チュートリアル等を用いた構造解析ソフト(CAE)使用方法の習得
DesignSpace の使用方法
チュートリアル等を用いた構造解析ソフト(CAE)使用方法の習得
質問に対する対応
手巻きウインチ部品図の作成(3 名のグループごとに設計仕様は異なる)
質問に対する対応 手巻きウインチ部品の組立
5年後期
「機械要素実験Ⅱ」
週
1
2∼6
7
8∼12
13、14
15
講義項目・作業内容
オリエンテーション この授業の趣旨と目的の理解、設計条件の提示
3 次元 CAD 設計と CAE ハンドル設計と構造解析(各自)
Competitionの評価のチェック グループ内
(8名/G)
でのCompetition
各グループでの CAM 加工のサポート
各グループで設計の再検討 CAM 加工
各グループでの破壊試験 破壊試験の準備と観察、データ収集
レポート作成のサポート レポート作成
カリキュラム事例
※2007年3月取材
を行い、2006年度から本格的に100ライセンスを授業で活用
「モノづくりの概念、基本ルール、見方と考え方、物事への取り
し始めた。
組み方を総合的に教えることができました。3次元設計では、
3
次元の姿を最初にきちんと思い浮かべることが大事であること
最適設計の結果でモノを作り、
荷重をかけて壊れるところまで体験
も伝えることができました」と橋村先生は語る。
現在、3次元CADを本格的に使っているのは、
5年生の機械要
3年生で歯車を製図する授業では、
「やっと終わった」と言っ
素設計実験Ⅰ/Ⅱの授業である。また、
3年生でのCAD演習の他
ていた学生が、3次元だとゲーム感覚でおもしろがって歯車を
に、機械製図Ⅲでも、SolidWorksで歯車ポンプのモデリングを
クルクル回す。しかもふっと、
「手を抜いたら動かない。動くもの
行う。また、4年生の産業デザインの授業で車のドアのデザイン
を作るには、完璧に作業しなければならないね」と言ったりする
にSolidWorksを活用したり、専攻科1年の創造工学実験で高度
のである。
なモデリングを行うなど、これまでの授業の流れの中に、3次元
5年生の最後に取り組む卒業研究に、3次元データを活用し
を取り入れようという動きも広がっている。
た学生もいる。SolidWorksとCOSMOSWorksで自動車のミ
機械要素設計実験の授業は、前半のⅠと後半のⅡで構成され
ニチュアモデルの流体解析をしたうえで、CAMデータを作って
る。前半のⅠでは、手巻きウィンチを3人1組のチームで設計す
ケミカルウッドを削り出し、今度は、実物を使った風洞実験を行
る。
後半のⅡでは、手巻きウィンチのハンドル部分の最適設計に、
って両者の結果を比較した。この研究は、Hondaエコノパワー
8人1組のチームで取り組む。
チーム内でコンペを行い、誰のデザ
燃費競技九州大会(通称エコラン)の大学・高専・専門学校クラス
インをテーマに取り上げるかを決める。その後、解析しながら設
で、準優勝を獲得したのである。
計を改良していき、
チームごとに最適設計のレビューを行う。
第3には、コミュニケーション力や創造力を伸ばすことがで
3年次前期の機械製図Ⅲでスケッチした歯車ポンプは3次元
きた。学生たちは、少しでも他の人と違う形状を作ろうとした。
CAD上で動かなければいけない。さらに、機械要素設計実験Ⅱ
また、チーム設計を成功させるには、自分の担当範囲を期限内に
で設計した手巻きウインチハンドルのSolidWorksのデータ
完成させることがいかに大切であるかも身を持って学んだ。久
は、CAMWorksを使ってCAMデータに変え、タレットセンター
留米高専の3次元CADの授業は、単に設計スキルを身につける
を用いてケミカルウッドを削り、ハンドルを作る。
ハンドル作成
だけでなく、実際の企業にあるチーム設計のスキルまで含めた、
時に与えられるのは仕様だけである。
材質、厚み、形状、すべてに
モノづくりの本質を把握した人材育成に役立っているのだ。
おいて何が最適なのか、考えて設計をしなければならない。しか
今後の3次元教育は、4年生と5年生の2年間に拡大していく。
もこれを圧縮試験機にかけて、計算通りの荷重で、計算した位置
4年生で材料強度を配慮した手巻ウィンチの最適設計と、流体
が壊れることを確かめる。パソコンの中だけの描画や解析で終
工学を駆使する風洞実験を行い、5年生ではエンジンを素材に、
第2には、学生が能動的に取り組み、自分自身で発見を積み重
わることなく、本当にモノ
機械工学と熱工学を駆使した最適設計を学ぶ予定だ。
を作り、壊すところまで体
また、SolidWorksネットワークライセンスが、最大30日間
験させるのが、久留米高専
ライセンスを切り離すことができる点を活用して、3年生と5年
の授業なのである。
生のCAD演習で、宿題を自宅で作業できるようにする方針だ。
廣尾先生は、
「これぐらい
学生は自分のノートPCを学内のLANに接続し、貸出申請を行
使いやすいソフトウェア
って、SolidWorksを持って帰る。学生が自宅で作成したモデル
は、手取り足取り教えない
は、eDrawings Professionalで100分の1容量のファイルへ
で、チュートリアルマニュ
圧縮し、メールに添付して先生へ送信・提出できる。サーバー側
アルを使って自分で練習さ
で設定した貸出し期間が過ぎると自動的にライセンスが戻るた
せています。自立心を育て
め、先生方の管理負荷は少ない。
ることも重要なテーマの一
「一番大事なことは、自立心であり、挑戦する心です。何か課題
つなのです」
と語る。
にぶつかったとき、
『手を尽くせばできるのではないか、まずや
「歯車を噛み合わせて回
ってみよう』と考える癖をつけるために、3次元モノづくりの教
す」という課題を達成するために、先生からヒントを得るのは簡
育が役立てばいいと思っているのです。今後も卒業生の就職先
単である。それよりも学生自身に調べさせることが一番大切で
にヒアリングをし、自立性と創造性をもった社会に貢献できる
ある。ヘルプ機能を使うなどあちこち工夫しているうちに、自ら
技術者育成のために本校での教育をさらに進歩させて行きま
SolidWorksの両軸を同期させる機能を見つけ出し、簡単に歯
す」と廣尾先生はにこやかに語った。
COSMOSWorksを使った、手巻きウィンチの
ハンドル部分の強度解析。50kgの荷重に耐え
るハンドルを作り、最後にでき上ったハンド
ルに50kg超の荷重を加えて壊れるところまで
を確認する。
車を回せるようになった学生もいる。
学校紹介
自立心、
コミュニケーション力、
創造力が育った
3次元CAD、CAE、CAMを駆使した授業の教育効果を整理す
ると、次の3点が挙げられる。
第1に、5年間に習ってきた座学が、モノづくりに不可欠な知
識として再認識された。
●所在地:福岡県久留米市小森野1-1-1
●設立:1939(昭和14)年
●学科:機械工学・電気電子工学・制御情報工学・生物応用化学・材料工
学の5科
●学生数:約1000名
●概要:1939(昭和14)年に設立された旧制久留米高等工業学校が前身。
全国の高専のモデル校的存在。5年生まで総勢約200人の少数精鋭。加えて
2年間の専攻科がある。
「自立の精神と創造性に富み、広い視野と豊かな心
を兼ね備えた、社会に貢献できる技術者の育成」を教育理念として、自立
の精神を尊ぶ。
SolidWorksEXPRESS 2008-2009
ねていけることだ。
13
Community Network Power
カリキュラム事例
信州大学 工学部 機械システム工学科
http://www.shinshu-u.ac.jp/
SolidWorksを活用した3次元設計教育で
学生のモチベーションが飛躍的に向上
機械システム工学科では、平成15年度
(2003年4月∼)よりSolidWorksを利用した3次元設計教育カリ
キュラムをスタートさせた。
2学年前期は
「基礎製図」、2学年後期は
「設計製図」、そして3学年後期は
「創造
設計」
と題したカリキュラムが組まれ、
学生は入学後の早い段階から、
3次元CADを駆使した設計のノウハ
ウを学んでいくことになる。
カリキュラム導入例
いく。そのような積極
性や課題への真剣な取
●2学年前期「機械システム工学基礎製図」
り組みは、まさにこの
この授業では、製図板を利用した2次元製図の基礎とともに、
3次元設計教育が学生
3次元CADの操作基礎が学習できるようになっている。3次元
のモチベーションを大
設計学習とはいえ、ものづくりのベースとなるJIS規格に基づ
きく引き上げているこ
いた製図法教育は必要である。しかしながら、製図板での授業
との表れであるといえ
が続くと、ものづくりとあまり結びつかないためか、どうして
る。学生たちは、自身
も学生のモチベーションが下がってしまう。製図の入門となる
が設計したモデルがコ
この「基礎製図」では、こうしたさまざまな配慮のもと、2次
ンピュータ上で組みあ
元製図と3次元CAD操作教育が平行して進むよう、工夫された
がっていく様子を3次
カリキュラムが組まれている。なお、3次元CADの操作基礎学
元で視覚的に確認でき
習としては、「CAD実務キャリア3次元CADトレーサー認定試
ることに、大きな喜び
験SolidWorks部門 作図解説書」を利用し、ショベルカーを題
を感じているのだ。過
材とした3次元モデリング、アセンブリ教育が実施されている。
去の先輩や他の学生が
●2学年後期「機械システム工学設計製図」
設計した十人十色の製
この授業は、SolidWorksを活用し、材料選定、応力など
品からも、多くのもの
を考慮した強度設計、ねじ、歯車、軸受といった要素設計な
を学べる授業になっている。
どを統合的に学習できるカリキュラムである。
「手巻きウィン
●3学年後期「機械システム工学創造設計」
チ」を題材として、与えられた製品仕様に基づいた設計を強
3学年後期には、
「創造設計」カリキュラムが用意されている。
度などを考慮しながらおのおので行っていく結果、最終の手巻
学生自ら製品設計を企画し、実際に設計を終了させるまでの一
きウィンチ形状が学生ごとに異なるのも特徴的だ。CADの操
連のプロセスを学べるこのカリキュラムでも、SolidWorksが
作や設計内容で不明な点は積極的に先生や他の生徒に質問しな
フル活用されている。
手巻きウィンチモデリング例
がら、学生たちは授業が終わった後も自主的に作業を進めて
2学年前期「機械システム工学基礎製図」
週
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
14
講義項目・作業内容
ガイダンス
総合研究棟と製図室の使用方法、進め方
3 次元 CAD のインストール
ものづくりにおける設計・製図の重要性と 3 次元 CAD
3 次元 CAD システムの基礎操作(1-1)─押し出し
製図基礎(1-1)投影法の説明・作図
3 次元 CAD システムの基礎操作(1-2)─スイープ
製図基礎(1-2)投影法の説明・作図
3 次元 CAD システムの基礎操作(1-3)─ロフト
製図基礎(1-3)機械製図則の説明
3 次元 CAD システムの基礎操作(1-4)─回転 製図基礎(1-4)
3 次元 CAD システムの基礎操作(1-5)
製図基礎(1-5)
3 次元 CAD システムの基礎操作(1-6)
製図基礎(1-6)
3 次元 CAD システムの基礎操作(1-7)
製図基礎(1-7)
3 次元 CAD システムの操作(2-1)─ショベルカー部品モデリング
3 次元 CAD システムの操作(2-2)─ショベルカー部品モデリング
3 次元 CAD システムの操作(2-3)─ショベルカー部品モデリング/アセンブ
3 次元 CAD システムの操作(2-4)─ショベルカーアセンブリ
3 次元データから 2 次元図面への変換
製図側に関する総括と演習
寸法公差、はめあい、幾何公差、溶接記号など
製図則、投影図など
2学年後期「機械システム工学設計製図」
週
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
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13
14
講義項目・作業内容
ガイダンス
手巻ウィンチの概要
設計説明
ワイヤーロープ径の選定、巻胴の設計、歯車装置の設計説明
設計説明
巻胴軸、中間軸、原軸、軸受の強度計算の説明
設計説明
ハンドル、ブレーキ、つめ車とつめ軸、フレームの設計説明
設計書整備
実習 :3 次元 CAD での設計─手巻きウィンチ部品モデリング
実習 :3 次元 CAD での設計─手巻きウィンチ部品モデリング
実習 :3 次元 CAD での設計─手巻きウィンチ部品モデリング
実習 :3 次元 CAD での設計─手巻きウィンチ部品モデリング
(全部品データ提出)
実習 :3 次元 CAD での設計─手巻きウィンチアセンブリ
実習 :3 次元 CAD での設計─手巻きウィンチアセンブリ
実習 :3 次元 CAD での設計─手巻きウィンチアセンブリ
実習 :3 次元 CAD での設計─手巻きウィンチアセンブリ
アセンブリデータの確認
全体のまとめ
(最終全設計データ提出)
カリキュラム事例
※2006年1月取材
榊 和彦 助教授
「導入メリットが多く、大企業を中心に
多くの会社が3次元設計を利用している
なかで、教育機関で3次元設計教育を
推進していくのは当然のことだと思いま
す。今後は、解析や加工工程なども含
めた総合的な“3次元ものづくり教育”
を実現できれば、と考えています」
3次元設計教育への転換
松岡 浩仁 助教授
「私自身、誰にも教わらずにSolidWorks
の操作を習得することができましたし、
使い勝手のいいツールだけに、学生も
興味を持って課題に取り組みます。た
だ、学生がツールを使いこなすことで
満足しないようなカリキュラムの編成が
重要だと思います」
栗山 弘 非常勤講師
「 工 学 教 育 にいか に3次 元
CADを用いていくかでは先
生 方とかなり議 論しました
が、一つの形が出来たと思
います。3次元設計教育は、
学生のモチベーションアップ
にも大きく貢献しています。
」
者のための設計7つ道具」〈SolidWorks簡単操作マニュアルつ
き〉を使用した授業が開始される。3次元CAD、JIS製図法、
信州大学 工学部 機械システム工学科では、同環境機能工学
精度設計、材料選定、強度設計、信頼性設計、要素設計などの
科とともに、2002年秋にSolidWorksを130ライセンス導入、
設計者に必要な技術や知識をバランスよく学ぶことができるこ
2学年から3学年にかけて、総合的な3次元設計を実施し、卒
の教材を利用することで、実際の設計現場で求められる能力を
業研究や修士研究においても活用している。
より的確に据えた授業へとシフトしていく。またこの教材は、
●ソフトウェア/インフラ
NPO 3次元設計能力検定協会が行う「3次元設計能力検定試
SolidWorks導入担当の機械システム工学科 榊 和彦助教授
験」の科目と合致していることから、学生にとっても、カリキュ
は、企業での設計経験をもち、設計における3次元ツールの必要
ラム受講後の効果測定や力試しとしての挑戦が期待される。
性を肌で感じてきただけに、工学科での3次元設計ツール導入な
なお、本検定試験は、長野県技能評価認定制度に基づく認定
らびに3次元設計カリキュラムへの転換に対する迷いはなかっ
技能となっている。
たという。特に長野県下では、長野高専や岡谷工業高校をはじ
めとした教育機関でもSolidWorksの導入実績が高く、大手企業
での豊富な設計経験と3次元設計教育で実績のある栗山 弘氏(現
非常勤講師)の薦めもあり、ツール選定もスムーズだった。
教育現場でSolidWorksが選ばれる理由は、何よりその操作
性の良さにある。時間が限られたカリキュラムの中で、操作取
得に時間がかかっていては、単なる3次元CADオペレーション
教育となってしまう。大学ではその先の設計教育こそが重要で
あり、ここにじっくりと時間をかけるために、3次元CADは使
いやすく、すぐに習得できるものでなければいけない。そこで
選択されるツールがSolidWorksなのである。
また、機械システム工学では、新入生にノートパソコンの
購入を推奨している。3次元設計教育の授業も、100名以上
収容できる大規模な部屋に学生が自身のノートパソコンを持
ち寄り、机に設置されたネットワーク ケーブルに繋ぐところ
使用教材
から始まる。おのおののノートパソコンにインストールされた
SolidWorksが、学部内のサーバーに接続された時点で起動す
る仕組みを活用しているのだ。
●トレーナー
現在、機械システム工学科では、3次元設計教育の講師を特
定非営利活動法人3次元設計能力検定協会(以下、NPO 3次元
計経験を経て現在は3次元受託開発などを請け負う同氏ならで
はの、均整のとれた3次元設計授業が実施されている。栗山氏
が代表を務める会社「プラーナー」では、3次元設計教育を立
3次元CADから学ぶ機械設計入門
初心者のための設計7つ道具
〈SolidWorks 簡単操作マニュアルつき〉
(NPO 3次元設計能力検定協会)
発行所:森北出版株式会社
CAD実務キャリア
3次元CADトレーサー認定試験
SolidWorks部門 作図解説書
ち上げるためのトレーナー育成トレーニングも実施しており、
3次元CADを利用した設計教育への転換を計画している教育関
係者がすでに受講を開始している。
一方、3次元設計教育の進行を授業現場で強力にバックアッ
プする 機械システム工学科の松岡 浩仁助教授は、自身でも
SolidWorksライセンスを購入、独学で操作を習得したという。
SolidWorksの操作性の良さを実感している先生の一人である。
●今後の展開
平成18年度(2006年4月∼)からは、
2学年の前期カリキュ
ラムで、新しい教材「3次元CADから学ぶ機械設計入門 初心
学校紹介
●所在地:〒380-8553 長野県長野市若里4-17-1 ●創立 : 昭和24年5月
●概要:機械システム工学科では、機械工学分野の教育と研究を行うこと
を目的とし、豊かな創造力や高度な研究開発能力の養成を目指したカリキ
ュラムを展開。特に、3次元CADなどを利用した演習による実践的教育を
重視し、講義と演習を機能的にリンクしたカリキュラムによって、基礎か
ら応用までをしっかりと学べる教育プログラムを提供している。
また、機械工学の様々な分野にわたって理論・実験・計算などの先進的研
究を推進しており、その成果は国内外で高い評価を得ている。
SolidWorksEXPRESS 2008-2009
設計能力検定協会)の栗山 弘氏に委託している。企業での設
15
主 要 導 入 校 一 覧
大 学
● はこだて未来大学
● 札幌市立大学
● 室蘭工業大学
● 帯広畜産大学
● 北海道工業大学
● 北海道大学
● 北海道自動車短期大学
● 北見工業大学
● 酪農学園大学
● 青森大学
● 八戸工業大学
● 岩手県立産業技術短期大学校
● 岩手大学
● 石巻専修大学
● 東北大学
● 秋田県立大学
● 山形大学
● 福島大学
● 茨城大学
● 筑波技術大学
● 筑波大学
● 宇都宮大学
● 足利工業大学
● 慶應義塾大学
● 埼玉医科大学
● 埼玉大学
● 東京電機大学
● 日本工業大学
● 日本大学
● 法政大学
● 千葉科学大学
● 千葉大学
● 東京理科大学
● お茶の水女子大学
● 杏林大学
● 玉川大学
● 桐蔭学園桐蔭横浜大学
● 桑沢学園東京造形大学
● 首都大学東京
● 拓殖大学
● 早稲田大学
● 電気通信大学
● 東京医科歯科大学
● 東京海洋大学
● 東京工業大学
● 東京工芸大学
● 東京大学
● 東京電機大学
● 東京都立大学
● 東京農工大学
● 東京理科大学
● 武蔵工業大学
● 武蔵野美術大学
● 法政大学
● 横浜国立大学
● 横浜市立大学
● 関東学院大学
● 桐蔭学園桐蔭横浜大学
● 慶應義塾大学
● 湘南工科大学
● 湘北短期大学
● 神奈川工科大学
● 神奈川大学
● 鶴見大学
● 東海大学
● 東京工業大学
● 東京工芸大学
● 東京理科大学
● 防衛大学校
● 新潟工科大学
● 新潟工業短期大学
● 新潟産業大学
● 長岡技術科学大学
● 富山県立大学
● 富山大学
● 金沢工業大学
● 金沢大学
● 福井大学
● 山梨県立産業技術短期大学校
● 山梨大学
● 信州大学
● 諏訪東京理科大学
● 長野県工科短期大学校
● 岐阜大学
● 静岡大学
● 静岡文化芸術大学
● 静岡理工科大学
● 愛知工業大学
● 大同工業大学
● 中京大学
● 旭川工業高等専門学校
● 札幌市立高等専門学校
● 苫小牧工業高等専門学校
● 八戸工業高等専門学校
● 一関工業高等専門学校
● 宮城工業高等専門学校
● 仙台電波工業高等専門学校
● 鶴岡工業高等専門学校
● 福島工業高等専門学校
● 茨城工業高等専門学校
● 小山工業高等専門学校
● 群馬工業高等専門学校
● 木更津工業高等専門学校
● 東京工業高等専門学校
● 東京都立産業技術高等専門学校
● サレジオ工業高等専門学校
● 長岡工業高等専門学校
● 富山工業高等専門学校
● 富山商船高等専門学校
● 石川工業高等専門学校
● 福井工業高等専門学校
● 金沢工業高等専門学校
● 長野工業高等専門学校
● 岐阜工業高等専門学校
● 沼津工業高等専門学校
● 豊田工業高等専門学校
● 鈴鹿工業高等専門学校
● 神戸市立工業高等専門学校
● 明石工業高等専門学校
● 米子工業高等専門学校
● 北海道札幌琴似工業高等学校
● 北海道札幌国際情報高等学校
● 北海道標茶高等学校
● 北海道北見工業高等学校
● 北海道帯広工業高等学校
● 北海道稚内商工高等学校
● 十和田工業高等学校
● 青森県立八戸工業高等学校
● 岩手県立黒沢尻工業高等学校
● 岩手県立水沢工業高等学校
● 宮城県農業高等学校
● 宮城県立古川工業高等学校
● 秋田県立横手清陵学院高等学校
● 秋田県立大館工業高等学校
● 秋田県立大曲工業高等学校
● 秋田県立湯沢商工高等学校
● 秋田県立秋田工業高等学校
● 福島県立喜多方工業高等学校
● 福島県立福島工業高等学校
● 福島県立勿来工業高等学校
● 福島県立二本松工業高等学校
● 茨城県立下館工業高等学校
● 茨城県立玉造工業高等学校
● 茨城県立取手第一高等学校
● 茨城県立水戸工業高等学校
● 茨城県立日立工業高等学校
● 栃木県立鹿沼商工高等学校
● 栃木県立矢板高等学校
● 群馬県立伊勢崎工業高校
● 群馬県立桐生工業高等学校
● 群馬県立高崎工業高等学校
● 群馬県立渋川工業高等学校
● 群馬県立大田工業高等学校
● 群馬県立藤岡工業高等学校
● 前橋工業高等学校
● 玉川工業高等学校
● 埼玉県立熊谷工業高等学校
● 埼玉県立児玉白楊高等学校
● 埼玉県立川越工業高等学校
● 埼玉県立三郷工業技術高等学校
● 新座総合技術高等学校
● 千葉県立東総工業高等学校
● 関東第一高等学校
● 都立府中工業高校
● 東京実業高等学校
● 東京都立つばさ総合高等学校
● 東京都立王子工業高等学校
● 東京都立科学技術高等学校
● 東京都立葛西工業高校
● 東京都立橘高等学校
● 東京都立工芸高等学校
● 東京都立荒川工業高等学校
● 東京都立小石川工業高等学校
● 東京都立総合工科高等学校
● 東京都立蔵前工業高等学校
● 東京都立足立工業高等学校
● 東京都立北豊島工業高等学校
● 東京都立墨田工業高等学校
● 東京都立練馬工業高等学校
● 東京都立六郷工科高等学校
● 東京都立葛西工業高等学校
● 東京都立中野工業高等学校
● 東京都立世田谷泉高等学校
● 東京都立北豊島工業高等学校
● 横須賀工業高等学校
● 横須賀市立横須賀総合高等学校
● 横浜市立横浜総合高等学校
● 神奈川県立相模原総合高等学校
● 新潟県立柏崎工業高等学校
● 新潟県立新津工業高等学校
● 石川県立工業高等学校
● 石川県立七尾工業高校
● 福井県立科学技術高等学校
● 福井県立春江工業高等学校
● 山梨県立甲府城西高等学校
● 山梨県立韮崎工業高等学校
● 岡谷工業高等学校
● 長野県駒ヶ根工業高等学校
● 長野県松本工業高等学校
● 長野県飯田工業高等学校
● 長野県箕輪工業高等学校
● 武蔵工業大学第二高等学校
● 岐阜県大垣工業高等学校
● 岐阜県立岐南工業高等学校
● 岐阜県立岐阜工業高等学校
● 岐阜県立高山工業高等学校
● 岐阜県立多治見工業高校
● 岐阜県立土岐紅陵高等学校
● 修善寺工業高等学校
● 静岡県立引佐高等学校
● 静岡県立掛川工業高等学校
● 静岡県立吉原工業高等学校
● 静岡県立周智高等学校
● 中部大学
● 豊橋技術科学大学
● 豊田工業大学
● 名古屋工業大学
● 名古屋市立大学
● 名古屋大学
● 日本福祉大学
● 名城大学
● 三重大学
● 滋賀県立大学
● 立命館大学
● 龍谷大学
● 京都大学
● 大阪成蹊大学
● 関西大学
● 関西学院大学
● 近畿大学
● 大阪産業大学
● 大阪成蹊大学
● 大阪大学
● 大阪電気通信大学
● 神戸芸術工科大学
● 神戸大学
● 兵庫県立大学
● 奈良先端科学技術大学院大学
● 近畿大学
● 鳥取大学
● 岡山県立大学
● 岡山理科大学
● 海上保安大学校
● 近畿大学
● 広島工業大学
● 広島国際大学
● 広島国際学院大学
● 東亜大学
● 山口大学
● 東亜大学
● 徳島大学
● 香川大学
● 徳島文理大学
● 愛媛大学
● 高知工科大学
● 久留米工業大学
● 九州共立大学
● 九州工業大学
● 九州産業大学
● 九州大学
● 西日本工業大学
● 福岡工業大学
● 福岡大学
● 長崎大学
● 佐賀大学
● 九州東海大学
● 熊本大学
● 崇城大学
● 東海大学
● 大分県立工科短期大学校
● 大分大学
● 宮崎大学
● 松江工業高等専門学校
● 津山工業高等専門学校
● 広島商船高等専門学校
● 宇部工業高等専門学校
● 大島商船高等専門学校
● 徳山工業高等専門学校
● 阿南工業高等専門学校
● 高松工業高等専門学校
● 詫間電波工業高等専門学校
● 弓削商船高等専門学校
● 久留米工業高等専門学校
● 北九州工業高等専門学校
● 有明工業高等専門学校
● 八代工業高等専門学校
● 大分工業高等専門学校
● 都城工業高等専門学校
● 鹿児島工業高等専門学校
● 沖縄工業高等専門学校
● 静岡県立沼津工業高等学校
● 静岡県立島田工業高等学校
● 静岡県立浜松工業高等学校
● 静岡県立浜松城北工業高等学校
● 愛知県立愛知工業高等学校
● 愛知県立起工業高等学校
● 愛知県立常滑高等学校
● 亨栄高等学校
● 京都府立峯山高等学校 ● 金剛学園
● 大阪市立東淀工業高等学校
● 大阪府立茨木工科高等学校
● 大阪府立茨木工業高等学校
● 大阪府立今宮工業高等学校
● 大阪府立城東工業高等学校
● 大阪府立成城工業高等学校
● 大阪府立藤井寺工業高等学校
● 大阪府立布施工業高等学校
● 神戸市立科学技術高等学校
● 兵庫県立篠山産業高等学校
● 兵庫県立姫路商業高等学校
● 和歌山県立紀北農芸高等学校
● 和歌山県立和歌山工業高等学校
● 島根県立出雲工業高等学校
● 島根県立松江工業高等学校
● 広島県立広島工業高等学校
● 広島県立宮島工業高等学校
● 新田高等学校
● 福岡県立鞍手竜徳高等学校
● 福岡県立嘉穂総合高等学校
● 福岡県立苅田工業高等学校
● 福岡県立戸畑工業高等学校
● 福岡県立香椎工業高等学校
● 福岡県立三池工業高等学校
● 福岡県立小倉工業高等学校
● 福岡県立田川科学技術高等学校
● 福岡県立博多青松高等学校
● 福岡県立八女工業高等学校
● 福岡県立八幡工業高等学校
● 福岡県立浮羽工業高等学校
● 福岡県立福岡工業高等学校
● 福岡工業大学付属城東高等学校
● 豊国学園高等学校
● 佐賀県立鳥栖工業高等学校
● 長崎県立大村工業高等学校
● 熊本県立八代工業高等学校
● 学校法人渡邊学園大分国際情報高等学校
● 大分県立情報科学高等学校
● 大分県立大分工業高等学校
● 大分県立中津工業高等学校
● 大分県立津久見高等学校
● 大分県立日田林工高等学校
● 大分県立鶴崎工業高等学校
● 大分県立佐伯鶴岡高等学校
● 宮崎県立佐土原高等学校
● 宮崎県立都城工業高等学校
● 長崎県立長崎工業高等学校
● 沖縄県立沖縄工業高等学校
● 沖縄県立名護商工高等学校
● 沖縄県立宮古工業高等学校
● 沖縄県立八重山商工高等学校
● 沖縄県立美来工科高等学校
工業高等専門学校
高等学校
上記の他にも全国のポリテクセンター、専門学校、技術専門校、職業訓練校をはじめとする多くの教育機関のカリキュラムにて使用されています。
(2009 年 7 月現在)
〒100-0005 東京都千代田区丸の内 1 丁目 8 番 2 号 第一鉄鋼ビル 3F TEL:03-6270-8702(営業部)
URL http://www.solidworks.co.jp/ Email [email protected]
SolidWorks は(米)DS SolidWorks 社の登録商標です。また、それ以外に記載されている会社名及び商品名も各社の商標または登録商標です。このドキュメントに含まれる情報は、予告なく変更されることがあります。
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