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名大トピックス No.195

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名大トピックス No.195
No.195
平成21年度国際化拠点整備事業(グローバル30)の拠点に採択される
http://www.nagoya-u.ac.jp/
2009年8月
目次
●ニュース
平成21年度国際化拠点整備事業(グローバル30)の拠点に採択される
第3回 AC21学生世界フォーラムを開催
参議院文教科学委員会が本学を視察
「部局の第二期中期目標・中期計画等の作成に関する説明会」を開催
第24回経営協議会を開催
平成21年度主任研修を実施
平成21年度中堅職員(3年目)研修を実施
名古屋大学職場説明会を開催
英国における産学連携セミナーを開催
第51回防災アカデミーを開催
3
4
5
5
6
6
6
7
7
8
●知の未来へ
薬物依存症の分子メカニズムを探る
9
永井 拓(大学院医学系研究科特任講師)
●知の先端
マウスの絶望行動を制御する遺伝子の発見
10
海老原 史樹文(大学院生命農学研究科教授)
●学生の元気
第63回名古屋大学・大阪大学対抗競技大会
第58回東海地区国立大学体育大会 ―男子3位、女子5位―
12
13
●部局ニュース
安藤隆穂教授日本学士院賞受賞記念講演会を開催
世界天文年 全国同時七夕講演会を開催
平成21年度工学部懇話会を開催
第16回トークサロン「ふみよむゆふべ」を開催
第1回地球教室「化石の森を探検しよう!」を開催
博物館が第101、102回特別講演会を開催
14
14
15
15
16
16
●環境への取り組み
安全教育と安全に関する講習会
●本学関係の新聞記事掲載一覧 平成21年6月16日~7月15日
17
18
●博物館からのお知らせ
第17回博物館企画展「水辺の宝石 トンボ ~東海昆虫保存会
21
コレクション展~」を開催中
● INFORMATION
創立70周年(創基138周年)記念式典・記念フォーラム・祝賀会を
22
10月17日(土)に開催
第5回名古屋大学ホームカミングデイを10月24日(土)に開催
概要パンフレット「名古屋大学プロフィール」を刊行
●イベントカレンダー
23
24
25
●ちょっと名大史
くまがいこう の すけ
愛知医専校長 熊谷幸之輔 ― 名大をひきいた人びと② ―
2
名大トピックス◦ No. 195
28
平成 年度国際化拠点整備事業(グローバル )の
拠 点 に 採 択される
名大トピックス No. 195
21
30
極的に実施するためのキャリア・ディ
全体の魅力を情報発信するとともに、
ローバル30)の選考結果が公表され、
ベロップメント・オフィスを整備しま
学生募集を行う日本国内の大学のため
本学は、本事業の拠点として採択され
す。また、英語対応可能な各種アドバ
の説明会の開催、入学審査時の面接な
ました。
イザーを新規に採用し、英語教材等の
どの支援業務が期待されています。
本事業は、文部科学省が今年度から
英語化を実施します。(3)について
今後、平成23年度の学生受け入れに
実施する事業で、
「我が国の高等教育
は、上海事務所等既設の海外拠点及び
向けて、急ピッチで準備を進めること
における国際競争力の強化」及び「留
新たに整備する名古屋大学ウズベキス
になります。
学生等にとって魅力的な水準の教育等
タン事務所、さらに他の拠点大学が設
なお、事業全体では30校程度選定さ
を提供するとともに留学生と切磋琢磨
置する共同利用事務所の活用により、
れる予定ですが、本年度はそのうちの
する環境の中で国際的に活躍できる高
海外でのワンストップサービス等の実
13校が採択されました。申請は、全体
度な人材の養成」を図ることを目的と
施を計画しています。
で22件(国立大学15校、私立大学7校)
して、我が国の留学生受け入れの拠点
特に、本学のウズベキスタン事務所
あり、採択された13校の内訳は、本学
となる質の高い国公私立大学をコンペ
など採択校が設置する8カ所の「海外
を含めて国立大学は7校、私立大学は
方式で選定し、各大学の機能に応じた
大学共同利用事務所」は、日本の大学
6校でした。
ニュース
平成21年度国際化拠点整備事業(グ
質の高い教育と、海外の学生が日本に
留学しやすい環境を提供する国際化拠
点の形成に向けた取り組みを総合的に
名古屋大学 国際化拠点整備事業構想(概要)
支援するものです。
本 事 業 に 採 択 さ れ た 各 大 学 で は、
□ 世界に誇る研究推進、世界をリードする研究者群
□ 英語コースの新設、既設授業の英語化、教員の国際公募
□ 奨学金制度の整備、TA/RA 制度の充実
□ 宿舎の整備 □ キャンパスの国際化 □ 海外拠点の整備 □ 学内文書・掲示物の英語化、図書館の国際化
(1)英語による事業等の実施体制の構
築として、国際的競争力のある学部・
研究科において、英語で授業を受け、
英語で学位が取得できる体制を整備す
ること、
(2)
留学生受け入れに関する
短期留学生
受入れ
体制の整備として、留学に対する専門
スタッフによる生活支援、日本語教
育、就職支援や補完教育の実施及び4
月以外の入学時期の促進、
(3)
戦略的
な国際連携の推進として、留学生を受
け入れるためのワンストップサービス
を行う海外拠点の設置等を推し進める
こと、が期待されています。
英語による新設コース
大学院
聴講生
研究生
日本法セ
国際人材
自動車
NUPACE
G-COE
などの
プログラム
後 期
では、自動車工学、物理系、化学系、
生物系の4コースを設置します。さら
に博士課程前・後期課程においても、
文系・理系に同様な英語環境の教育が
日本語
教育の
提供
ゆる手続き、相談に対応するワンス
トップオフィスとして、現在の受付業
医学系
コース
化学系
コース
生物系
コース
経済・
ビジネス
国際
コース
進学
自動車
工学
コース
学部
3,4
年次
1,2
年次
受けられる6つの国際コースを設置し
ます。(2)について、留学生のあら
物 理
数理系
コース
前 期
本学では、
(1)について、学部文
系では、国際社会科学コースを、理系
国際交流、
学生・教職員の
海外派遣
海外留学
入学
物理系
コース
化学系
コース
数学・物理・化学・生命科学・地球科学
日本語・理系基礎・理系教養など
比較言
語文化
コース
進学
国際社会
科学
コース
法 学
経済学
社会科
学系専
門科目
既設の
学 部
文系基
礎情報
など
国際教育運営会議(Committee of Global Education, CGE)
受入れ支援
日本語教育
(含英語
コース)
入学
生物系
コース
数学・物理・化学・生命科学・地球科学
工学系・理学系・農学系専門科目
卒論実験研究
既設の
大学院
教養教育院
入学
務を英語で行うアドミッションオフィ
現地での受験、入学手続き
ス及び留学生の卒業後の進路指導を積
アドミッションオフィス
留学生センター
国際ゾーン
ワンストップサービス
教務・経理
産官学連携基盤センター
リクルート・交換留学・学術セミナー開催など
米国・ベトナム・ウズベキスタン・中国・インド・モンゴル・カンボジアなど
NAGOYA UNIVERSITY TOPICS◦No. 195
3
ニュース
第3回 AC21学生世界フォーラムを開催
参加した学生の様子
第3回 AC21(国際学術コンソーシアム)学生世界フォー
からのあいさつもありました。開会式の後、学生は、テー
ラムが、6月22日
(月)
から27日
(土)
の間、ドイツ ケムニッ
マについての考えを述べるとともに、フォーラム終了後の
ツ工科大学において開催されました。本フォーラムは2年
目標を設定しました。
に1度、AC21メンバー校において開催されるもので、第
23日から26日は、フォルクスワーゲン社の工場見学や同
1回は2005年に本学で、第2回は2007年にフランス ポン
社から経営担当者を招き、企業と地域の大学との連携や環
ゼショセ工科大学で開催されました。
境に配慮した企業経営などの講義が行われ、生産の現場及
3回目となる今回は、
「グローバル・チャレンジ-21世
び経営の両側面から実務研修を行うなど、同大やドレスデ
紀の製品開発」をテーマとし、9ヵ国17大学から51名の学
ン地区の企業の講師によるテーマに関する様々な講義が開
生と、学生ボランティア、講師が参加し、テーマに沿った
催されました。参加者は、意見交換や議論などを通じて、
議論やプレゼンテーション、企業見学などを行いました。
テーマへの見識を深めるとともに、様々な国が抱える問題
21日の歓迎会に続き、フォーラム初日である22日は、開
や立場、言語や文化背景の違いなどについて学びました。
会式が行われ、クラウス・ユルゲン・マテス ケムニッツ
また、講義以外にも、同大のキャンパスツアー、ドレス
工科大学長、エーベルハルト・アレス同大事務局長があい
デン観光など、相互理解のための交流の場も用意されてい
さつし、ケムニッツ工科大学で AC21学生世界フォーラム
ました。
を開催できたことは、同大の国際化にとって貴重な機会で
最終日である27日には、同大主催の晩餐会が開催され
あり、AC21への積極的な参加がますます重要になってい
ました。ラオス国立大学の学生が参加学生を代表して、
ることを強調しました。引き続き、ザクセン州の教育省か
AC21及びケムニッツ工科大学に感謝の意を表明するとと
らの来賓、サイモン・ウォリス元本学 AC21推進室副室長
もに、本フォーラムで培った友情を今後も大切にして、
AC21メンバー校全体の交流がさらに活発になるように
願っていると述べました。
本学から参加した3名の報告は、AC21のホームページ
(http://www.ac21.org/Portal)でご覧ください。
グループでのディスカッションの様子
4
名大トピックス◦ No. 195
ニュース
参議院文教科学委員会が本学を視察
参議院文教科学委員会の委員10名が、6月25日
(木)、教
示された野依良治博士、益川敏英博士、小林
育に関する実情調査のため、本学を訪問し、学内を視察し
下村 脩博士のノーベル賞受賞に関わる新聞記事、受賞メ
誠博士及び
ました。
ダル、博士学位論文、自筆の色紙などを見学した後、総
同委員会一行は、参議院事務局関係者、文部科学省関係
長から本学の概要について、渡辺副総長からグローバル
者、濵口総長、杉山理事、山本副総長、服部生命農学研究
COE プログラム等の研究概要について、それぞれ説明を
科長らとともに、大学院生命農学研究科の資源昆虫学教室
受けました。
において、栁沼利信同研究科教授から、カイコ卵休眠や昆
各委員からは、終始、本学における教育・研究に関する
虫ウィルスの増殖に関する研究について説明を受けた後、
事項について積極的な質問があり、活発な意見交換が行わ
学生が実験を行う様子を見学しました。
れました。特に、教育研究基盤経費については、その重要
次に一行は、野依記念学術交流館に移動し、ロビーに展
性及び大学が教育・研究を行う上で十分とは言えない現状
について、理解を得ることができた
ようでした。
資源昆虫学教室を視察する一行
ノーベル賞展示について説明をする総長
「部局の第二期中期目標・中期計画等の作成に関する説明会」を開催
部局の第二期中期目標・中期計画等の作成に関する説明
今後、各部局が中期目標・中期計画等を作成するにあたり、
会が、7月8日
(水)
、野依記念学術交流館カンファレンス
より理解を深めてもらうことを目的に開催されたもので、
ホールにおいて開催されました。
各部局の評価担当委員及び事務担当者ら132名が出席しま
本説明会は、6月29日に「第二期中期目標・中期計画(素
した。
案)
」を文部科学省へ提出したことを受けて、濵口総長を
はじめに、本説明会開催にあたって総長から「客観的に
はじめ、佐分、高橋両理事、山本、松下両副総長出席の下、
世の中の流れを把握しながら各部局のミッションをしっか
りイメージして第二期中期目標・中期計画に反映させてい
ただきたい」とあいさつがあり、続いて松下副総長から、
文部科学省に提出した「第二期中期目標・中期計画(素案)
」
及び各部局で作成する目標・計画等の概要や、作成対象部
局、様式等について、説明がありました。
引き続き、質疑応答を行い、出席者からは様々な質問が
寄せられ、各部局における中期目標・中期計画への関心の
高さがうかがえました。
本学では、第二期中期目標期間にも、各部局において中
期目標・中期計画を策定して、計画に基づいた質の高い教
育・研究活動に取り組んでいきます。
あいさつする濵口総長
NAGOYA UNIVERSITY TOPICS◦No. 195
5
ニュース
第24回経営協議会を開催
第24回経営協議会が、6月21日(日)、名古屋市内のホテ
ルにおいて開催されました。
会議では、濵口総長からのあいさつがあった後、第二期
中期目標・中期計画、平成20事業年度に係る業務の実績に
関する報告書、平成20年度決算、平成22年度概算要求につ
いて各担当理事、副総長から説明が行われ、審議の結果、
了承されました。
続いて、本学における収容定員の充足率、学部・大学院
の進路状況、平成21年度学部・大学院入学試験状況、創立
70周年(創基138周年)記念式典・祝賀会、ホームカミン
グデイの準備状況、平成20年度施設整備状況、平成21年度
外部資金の受入状況について報告がありました。
外部委員の方々からは、職員の人材開発、学部学生に対
する留学促進等について、貴重なご意見が寄せられまし
た。
会場の様子
平成21年度主任研修を実施
平成21年度主任研修が、6月18日(木)、19日(金)
の2日
間にわたり、豊田講堂第1会議室において実施されまし
た。この研修は、主任として職場における役割を自覚し、
掛長への準備段階として身につけておくべき態度や意識、
リーダーシップの発揮に必要な諸能力を養うことを目的に
実施されるもので、今回は20名が受講しました。
研修では、外部講師による指導のもと、主任の役割、リー
ダーシップ、コミュニケーションスキル、目標設定による
自律型行動管理等について、講義及びグループ討議が行わ
れました。グループ討議では、主任として求められる能力・
役割について、教材を通して各自が認識した後、積極的な
意見交換を行い、理解を深めました。
この研修で得たスキルを活かし、研修修了者一人ひとり
の今後の活躍が期待されます。
主任としての抱負等を述べあう受講者
平成21年度中堅職員(3年目)研修を
実施
平成21年度中堅職員(3年目)研修が、7月15日(水)、
16日(木)の2日間にわたり、豊田講堂第1会議室において
実施されました。この研修は、本学に採用後3年目となる
職員を対象に、自己の特性を理解し、より積極的な行動力
を養うとともに、中堅職員として必要な自己表現力、発表
力を養うことを目的に実施されるもので、今回は31名が受
講しました。
受講者は、採用から現在に至る2年間を振り返るととも
に、中堅職員としての立場や役割を認識し、本学の職員と
してさらに成長を期すために必要な業務上の基礎知識を習
得するため、中堅職員に期待される役割、職場の問題解決、
上司に対する支援要請等について、グループ討議や発表を
通して学びました。
グループ討議結果を発表する受講者
6
名大トピックス◦ No. 195
ニュース
名古屋大学職場説明会を開催
東海・北陸地区国立大学法人等職員採用試験の受験者を
一方、シンポジオンホールでは、受験者により詳しく職
対象とした名古屋大学職場説明会が、6月24日
(水)
、豊田
務内容や職場の雰囲気を知ってもらうために、先輩の経験
講堂及びシンポジオンホールにおいて開催されました。
を伝えるブース及び福利厚生、給与等の処遇説明のブース
まず、豊田講堂において濵口総長のあいさつがあった後、
を設け、それぞれ、参加者からの具体的な質問に、職員が
高橋理事より、本学及び国立大学法人を取り巻く状況や、
個別に対応しました。
本学職員として期待することについての話がありました。
当日は、約270名の参加があり、それぞれ真剣に説明を
続いて、ビデオによる大学概要の紹介、今後の採用面接
聞き、熱心にメモをとる姿が見受けられました。
の日程等について説明があり、その後、各課の担当者によ
る個別業務の内容の紹介がありました。
会場の様子
先輩の経験を伝えるブースの様子
英国における産学連携セミナーを開催
英国における産学連携セミナーが、6月25日
(木)
、大学
てもらうことを目的に開催されたもので、多くの参加があ
院国際開発研究科オーディトリアムにおいて開催されました。
りました。
本セミナーは、文部科学省
「産学官連携戦略展開事業(戦
まず、産学官連携推進本部長である宮田理事から開会の
略展開プログラム)」の一環として、本学及び関連大学等
あいさつがあり、続いて、ケビン・ナペット駐日英国大使
の国際的な産学官連携を推進するため、産学連携活動にお
館科学技術一等書記官が「科学及びイノベーションに対す
いて先端的な英国の事情を紹介し、日常の活動の参考にし
る英国政府の支援について」と題し、英国における科学研
究費の状況について講演しました。
次に、オックスフォード大学の産学連携活動を担ってい
るアイシス・イノベーションのデイビッド・バグハースト
代表が「英国オックスフォード大学における技術移転の成
長-5つの重要なポイント」と題した講演を行いました。
英国では、産学連携を重視し、国を挙げて支援を行って
おり、オックスフォード大学に代表されるように多くの大
学で顕著な実績をあげています。また、産学連携活動を効
果的に実施するため、産学連携を実務面で推進しているア
イシス・イノベーションは、大学とは別組織となっている
ものの、オックスフォード大学とは密接な連携を取ってお
り、参考にすべき点を多く知ることができた有意義なセミ
ナーとなりました。
講演するバグハースト氏
NAGOYA UNIVERSITY TOPICS◦No. 195
7
ニュース
第51回防災アカデミーを開催
第51回防災アカデミーが、7月14日
(火)
、環境総合館レ
豪雨災害時に、行政、メディアなどがどのように情報を収
クチャーホールにおいて開催されました。
集し住民に伝えたか、について講演しました。
今回は、須見徹太郎東京大学大学院情報学環・総合防災
須見教授は、多くの住民が避難勧告などの重要度の高い
情報教育センター教授が「検証2008年8月末豪雨災害~突
情報をテレビ放送により入手していることや、発令から情
発的水害をどう知り、どう伝えたか~」と題し、2000年の
報が伝わるまでに数時間を要した場合があったことなど、
東海豪雨における豪雨災害の経験を経て、2008年8月末の
情報周知の手法やスピード、情報共有の仕組みなどに問題
があることを紹介しました。また、多くの人にとって、災
害が発生しうる状況にあることを認識するために、「東海
豪雨に匹敵する」という言葉が有効であったことについて
触れ、比較的新しい豪雨災害のため記憶に残っていること
などがその理由である一方、東海豪雨時に被災しなかった
地域にとっては、逆に安心情報となり得る危険性もはらん
でいることなどを指摘しました。
今回の参加者は132名にのぼり、会場は満席になりまし
た。参加者の豪雨災害に対する関心は高く、講演後は、多
くの質問が寄せられました。
講演する須見教授
8
名大トピックス◦ No. 195
(PAR1)を活性化し、ドパミン遊離を促進する
存性薬物は脳内の報酬回路を活性化して報酬効果
ことにより麻薬(モルヒネ)およびタバコ(ニコ
を示すことが知られており、特に中脳腹側被蓋野
チン)依存症を悪化させることを発見しました(図
から側坐核および前頭前皮質に投射する中脳辺縁
1)
。
系ドパミン作動性神経系は報酬回路を構成する重
一方、覚醒剤の使用により精神障害が誘発さ
要な神経系の一つとされています。依存性薬物の
れ、その精神症状は長期間持続することが知ら
乱用により報酬回路の異常興奮が長期間持続する
れています。我々は、低用量のメタンフェタミ
と、報酬回路に病的な可塑的変化が生じ、渇望を
ンをマウスに反復投与し、メタンフェタミン休
伴う依存状態になると考えられています。
薬後も長期間にわたり記憶障害を呈するメタン
私は、薬理作用としては中枢抑制と興奮と全く
フェタミン誘発性記憶障害モデルを作製しまし
逆の作用を示す麻薬および覚醒剤による薬物依存
た。さらに、記憶の長期固定には脳の前頭前皮
症に共通して関連する生体分子を同定するため
質におけるドパミン D1受容体の刺激と下流に存
に、DNA マイクロアレイを用いて麻薬(モルヒ
在 す る extracellular signal-regulated kinase 1/2
ネ)および覚醒剤(メタンフェタミン)依存動物
(ERK1/2)の活性化を介した新規タンパク合成
の脳内に発現する遺伝子を網羅的に解析し、両薬
が重要であること、メタンフェタミンの連続投与
物の依存症を悪化させる分子の一つとして組織プ
によるドパミン D1受容体/ ERK1/2の機能不全
ラスミノーゲン活性化因子(tPA)を同定しまし
が記憶障害に関与していること見出しました(図
た。tPA はプラスミノーゲンをプラスミンに変
2)。近年では、覚醒剤精神病が統合失調症に類
換する分泌型セリンプロテアーゼであり、血液
似した症状を示すことに着目し、統合失調症の基
線溶系で重要な役割を果たしていることが知られ
礎および臨床研究も進めています。
知の未来へ―若手研究者の紹介
迫的に欲求している精神的・身体的状態です。依
薬物依存症の分子メカニズムを探る
プラスミンを介してプロテアーゼ活性化受容体-1
大学院医学系研究科特任講師
ている分子です。その後の研究により、tPA は
果(快感)を体験するためにその薬物の摂取を強
永井 拓
薬物依存(精神依存)はある薬物の精神的効
図1 薬物依存症における組織プラスミノーゲン
活性化因子(tPA)の関与
①依存性薬物は側坐核の神経細胞に存在す
る tPA の放出を増加させる。②細胞外に放
出された tPA はプラスミンの産生を促進す
る。③プラスミンによるプロテアーゼ活性
化受容体 -1(PAR1)の活性化は側坐核のド
パミン遊離を増強し、依存性薬物の報酬効
果・精神依存形成を促進すると考えられる。
図2 メタンフェタミンの連続投与により誘発さ
れる記憶障害の発現機序
記 憶の長期固定には前頭前皮質における
ドパミン D1受容体の刺激と下流に存在す
る extracellular signal-regulated kinase 1/2
(ERK1/2)の活性化を介したタンパク合成
が重要であると考えられる(A)。また、メ
タンフェタミンの連続投与によりドパミン
D1受容体が慢性的に刺激される。その結
果、ドパミン D1受容体を介した ERK1/2の
活性低下が惹起され、記憶障害を引き起こ
すと考えられる(B)。
NAGOYA UNIVERSITY TOPICS◦No. 195
9
知の先端
マウスの絶望行動を制御する遺伝子の発見
海老原 史樹文 大学院生命農学研究科教授
「絶望」とは、心理学的には対処不可能な状況
に直面した時に生じる心理状態とされています。
動物に絶望感が生じるか否かは実際のところ分か
りませんが、行動は心理を反映した現象ですの
で、動物の行動をつぶさに観察することによりそ
の心理状況を推測することが可能になります。
私 達 は、 マ ウ ス の 絶 望 行 動 1 を 制 御 す る 遺
伝 子 を 特 定 す る こ と に 成 功 し ま し た(Nature
Genetics 41,688-695,2009)。マウスにおける
絶望の程度は、逃避不可能な状況で短時間逃避行
動をさせ、途中で逃避を諦めて無動状態になる時
間で評価します。水槽の中で泳がせたり(強制水
泳テスト)
、尾を固定してぶら下げたり(尾懸垂
テスト)すると、水に浮いたままや懸垂されたま
まの状態が間欠的に現れます。この無動化した状
態が、ヒトのうつ状態に類似するとされており、
【用語説明】
1)専 門 的 に は、 行 動 的 絶 望(Behavioral
despair)と言う用語が用いられている。
2)近交系マウス:全ての遺伝子座がホモ接合
体になった個体群で、兄妹交配を20世代以
上繰り返して育成する。ある近交系の全て
の個体は同一の遺伝子組成を持つ。
3)概日リズム:約24時間の周期を示す内因性
のリズム。体内時計により制御される。
4)ユビキチン:76個のアミノ酸からなるタン
パク質で、標的タンパク質の修飾に用いら
れ、標的タンパク質を分解に導く目印とし
て作用する。
5)GABA:神経伝達物質の一つで、抑制性伝
達物質として働く。
6)海馬:脳の一領域。タツノオトシゴに似た
形をしているのでこう呼ばれる。記憶に関
連する領域。
図 上の図:USP46タンパク質のアミノ酸配列のうち K(リシン)が無動時間の短い
CS と1053で欠損している。
下の図:USP46 のアミノ酸配列。上から、マウス、ヒト、ラット、ニワトリ、ゼ
ブラフィッシュ、ショウジョウバエ、線虫、シロイヌナズナ。アミノ酸配列の
一致率が種を通して高い。Nature Genetics 41,688-695(2009)より。
10
名大トピックス◦ No. 195
テスト時間中の無動時間が長い程うつ傾向が強い
素をコードしています。突然変異が見つかったか
と言うことになります。絶望行動は、抗うつ薬の
らと言って、この遺伝子が責任遺伝子と断定する
反応性を調べるために用いられ、抗うつ薬投与に
ことは出来ません。そこで、正常な Usp46 遺伝子
より無動時間が短縮することが知られています。
を突然変異マウスに遺伝子導入したマウスを作製
私達は、本学で育成した近交系マウス2CS に注
し、証明実験を行いました。その結果、遺伝子導
目しました。このマウスは、概日リズム3や睡眠
入マウスでは強制水泳及び尾懸垂テストいずれに
に異常が見られます。睡眠や概日リズムの異常は
おいても、無動時間が正常なレベルに回復しまし
ヒトの精神疾患と密接な関わりを持つため、CS
た。これらの結果から、Usp46 がマウスの無動化
マウスが精神疾患のモデルマウスとして有益と考
を制御する遺伝子であると断定することが出来ま
えられました。そこでまず、情動性(不安)
、活
した。
動性、記憶など様々な行動特性を調べ、動物モデ
次に、Usp46 が強制水泳や尾懸垂行動以外に
ルとしての CS マウスの有用性を評価しました。
どのような行動に影響を及ぼすかを調べたとこ
その結果、強制水泳や尾懸垂テストにおいて CS
ろ、巣作りの低下、抗うつ薬の反応性の低下、
マウスがほとんど無動化せず、絶望行動を示さな
GABA 5作動薬であるムシモール作用の低下、さ
いことを見出しました。正常なマウスは適度な無
らに、GABA 合成酵素である GAD67の海馬 6 で
動時間を示すため、CS は躁的傾向の強いマウス
の減少が見られました。これらの異常は全て正常
と言えます。そこで、この行動に影響する遺伝子
な Usp46 を導入することにより回復しました。以
を特定することを目的として、遺伝解析を行いま
上の結果から、Usp46 の突然変異は、GABA 系に
した。その結果、第5および第4染色体に責任遺
影響を与えることより無動時間を短縮しているこ
伝子が存在することが分かりました。そのうちの
とが明らかになりました。
一つの第5染色体上の責任遺伝子を明らかにする
ために、責任遺伝子近辺の染色体領域を様々な長
マウスの絶望行動に影響を与える遺伝子の発見
さで含み、それら以外の染色体領域は全て正常な
は、ヒトの気分障害や統合失調症などの精神疾患
マウスと同一遺伝子組成に置き換えた17系統のマ
の発症メカニズムの解明、新規治療薬の開発に繋
ウス(コンジェニックマウスと呼ぶ)を育成し、
がる可能性があります。Usp46 の異常は GABA
正常マウスとコンジェニックマウスを比較するこ
合成酵素である GAD67の免疫陽性細胞を減少さ
とにより原因染色体領域を可能な限り絞り込みま
せますが、ヒトの統合失調症、双極性障害、自閉
した。絞り込んだ領域には4個の遺伝子が存在し
症などでも、同様に GAD67が減少することが知
ていましたが、そのうちの一つの遺伝子 Usp46
られています。また、脱ユビキチン化酵素は、様々
(Ubiquitin specific peptidase 46)に3塩基欠損
な生体機能を制御していると考えられますが、そ
(リシンをコード)の突然変異を見いだしました。
の詳細についてはほとんど分かっていません。
(図)Usp46 はタンパク質の分解に関わるユビキ
従って、本研究の成果は脱ユビキチン化酵素の生
4
チン をタンパク質から外す、脱ユビキチン化酵
理機能の解明に貢献できるものと思われます。
えびはら しずふみ
【略 歴】
1978年名古屋大学大学院農学研究科博士課程後期課程満了、1998
年より現職(応用分子生命化学専攻・バイオモデリング講座・動物
行動統御学研究分野)
。
【ひとこと】
研究対象となった CS マウスの異常行動をもたらす原因遺伝子の特
定は37年前の卒業研究からの課題。ゲノム解析などの手法が発展
した今日ようやく可能になった。これまで、哺乳類や鳥類の概日リ
ズムや光周性の制御機構について研究してきたが、定年までの残さ
れた期間、初心に立ち返り、動物研究者サイドからヒト精神疾患に
アプローチしたいと思っている。
【趣 味】映画鑑賞、温泉、旅行
NAGOYA UNIVERSITY TOPICS◦No. 195
11
第
回名古屋大学・大阪大学対抗競技大会
学生の元気
63
第63回名古屋大学・大阪大学対抗競技大会(名阪戦)が、主に
5、6月の土、日曜日に、本学を当番校とし開催されました。今
年度は男子31種目、女子14種目を実施種目とし、本学の体育施設
や県内の運動施設を会場として、熱戦が繰り広げられました。
今大会の結果は、9月に実施されるソフトボール、バトミント
ンの2種目を残して、男子が本学11勝、大阪大学17勝で大阪大学
の勝利、女子が本学6勝、大阪大学4勝・1引き分けで本学の勝
利、総合成績では本学17勝、大阪大学21勝・1引き分けで大阪大
学の勝利となりました。
これで本学の大会通算成績は、男子が20勝39敗4分け、女子が
アメリカンフットボール
18勝33敗7分けとなりました(総合優勝の制度が導入された第20
回から今回までの総合優勝通算成績は、本学の17勝24敗3分けで
す。)。
なお、来年度の名阪戦は、大阪大学が当番校となり開催される
予定です。
第63回名古屋大学・大阪大学対抗競技大会対戦結果表
戦
績
対 戦 結 果
名大 阪大
種 目
戦
績
対 戦 結 果
名大 阪大
種 目
×
○
 1 ア ー チ ェ リ ー
実施なし
  2 アイスホッケー
○
×
 2 弓
道
×
○
  3 アメリカンフットボール
○
×
 3 剣
道
△
△
 4 空
道
×
○
 4 硬 式 テ ニ ス
○
×
 5 弓
道
○
×
 5 漕
艇
○
×
 6 剣
道
○
×
 6 ソ フ ト テ ニ ス
×
○
 7 航
空
×
○
 7 体
操
○
×
 8 硬 式 テ ニ ス
○
×
 8 卓
球
×
○
 9 硬
球
×
○
  9 バスケットボール
○
×
フ
○
×
10 バ ド ミ ン ト ン 9月19・20日実施
手
11 サ
ル
ッ
男 子
ー
×
○
11 バ レ ー ボ ー ル
○
×
12 自 動 車 競 技
×
○
12 フィギュアスケート
×
○
13 柔
道
○
×
13 ラ
ク
ロ
ス
○
×
14 準 硬 式 野 球
×
○
14 陸
上
競
技
15 少 林 寺 拳 法
×
○
16 水
泳
×
○
ー
×
○
17 ス
カ
子
10 ゴ
野
式
女
 1 ア ー チ ェ リ ー
キ
艇
○
×
19 ソ フ ト テ ニ ス
18 漕
×
○
女 子 小 計
総 合 成 績
硬式テニス
柔道
中止
6勝
4勝
17勝
21勝
20 ソ フ ト ボ ー ル 9月12日実施
21 体
操
×
○
22 卓
球
○
×
23 バスケットボール
×
○
体操
24 バ ド ミ ン ト ン 9月19・20日実施
25 バ レ ー ボ ー ル
○
×
26 ハ ン ド ボ ー ル
○
×
27 フィギュアスケート
×
○
28 ラ イ フ ル 射 撃
×
○
29 ラ
グ
ビ
ー
×
○
30 ラ
ク
ロ
ス
×
○
31 陸
上
競
技
男 子 小 計
12
名大トピックス◦ No. 195
中止
11勝
17勝
バレーボール
でプレーをしていました。
今年度から本大会の開催方法が変更され、一つの大
7月12日(日)に全競技を終了し、今大会の結果は、
学が全ての競技の運営を担当する方法から、参加する
男子は静岡大学、女子は愛知教育大学の総合優勝とな
8大学が複数の競技の運営を担当する分散開催方法と
りました。
なり、東海地区の各会場で男子20種目、女子15種目が
本学では、男子が3年ぶりの総合優勝を目指しまし
実施されました。
たが残念ながら3位、女子が5位という結果に終わ
梅雨の時期の開催とあって蒸し暑い中でしたが、選
り、来年度以降の奮起が期待されます。
第58回東海地区国立大学体育大会総合得点表
■男子
浜医大
大学名
競技種目
1 陸
順位 得点
上
競
愛教大
三重大
順位 得点 順位
岐阜大
名古屋大
得点 順位
得点
順位
名工大
得点
順位
得点
豊技大
順位
得点
静岡大
順位 得点
技
8
1
1
10
5
4
3
6
4
5
6
3
7
2
2
8
泳
7
2
5
4
4
5
1
10
2
8
6
3
8
1
3
6
球
3
4.5
5
2
2
6
5
2
3
4.5
5
2
1
8
4 準 硬 式 野 球
1
8
5
2
3
4.5
2
6
5
2
5
2
3
4.5
2 水
3 硬
式
野
5 硬 式 テ ニ ス
1
8
6 ソフトテニス
5
2
5
2
3
5
2
6
4
4
5
2
5
2
1
6
3
4
4
3
6
1
2
5
7 バスケットボール
7
1
6
2
1
8
4
4
5
3
2
6
3
5
8 バレーボール
7
2
3
6
6
3
4
5
1
10
8
1
5
4
2
8
7
1
3
5
1
8
4
4
5
3
6
2
2
6
10 バ ド ミ ン ト ン
6
3
4
5
3
6
5
4
1
10
7
2
8
1
2
8
11 サ
ー
1
10
8
1
3
6
5
4
7
2
6
3
4
5
2
8
12 ハ ン ド ボ ー ル
6
1.5
1
8
6
1.5
2
6
3
5
4
4
5
3
9 卓
球
ッ
カ
13 柔
道
5
2
4
4
2
6
1
8
5
2
5
2
3
5
14 剣
道
7
2
2
8
3
6
5
4
1
10
6
3
8
1
4
5
道
2
8
7
2
6
3
1
10
4
5
5
4
8
1
3
6
16 弓
道
2
8
4
5
1
10
6
3
7
1.5
5
4
7
1.5
3
6
17 体
操
18
馬
術
4
2
2
5
4
2
1
6
19
アーチェリー
2
4
3
3
1
5
4
20
少 林 寺 拳 法
1
5
4
1.5
2
4
3
15 空
手
1
2
合 計 得 点
46.5
81.5
83
87.5
男 子 順 位
7
5
4
3
愛教大
三重大
3
4
2
オープン競技
3
4
1.5
4
1.5
3
4
100
2
備 考
1.5
52.5
35.5
100.5
6
8
1
58
回東海地区国立大学体育大会 ―男子3位、女子5位―
手達は東海地区の国立大学 No.1の座をかけて、全力
6、7月の土、日曜日に開催されました。
学生の元気
第
第58回東海地区国立大学体育大会の各競技が、主に
■女子
浜医大
大学名
競技種目
1 陸
順位 得点
上
競
順位 得点 順位
岐阜大
名古屋大
得点 順位
得点
順位
得点
名工大
順位
得点
豊技大
順位
得点
静岡大
順位 得点
技
5
2
1
6
6
1
3
4
2
5
4
3
泳
5
3
2
6
1
8
4
4
6
2
7
1
3
5
5 硬 式 テ ニ ス
4
3
3
4
5
1.5
2
5
5
1.5
1
6
1
4
4
1
3
2
2
3
4
2
2
4
1
5
2 水
6 ソフトテニス
7 バスケットボール
5
1
8 バレーボール
4
2
9 卓
10
球
バドミントン
6
2
12 ハ ン ド ボ ー ル
13
柔
14
剣
15
空
3
3
3
3
1
5
5
1
2
4
5
2
6
1
3
4
4
4
7
1
1
8
2
5
4
3
1
6
3
5
5
3
2
6
1
2
オープン競技
道
オープン競技
1
5
3
3
4
2
2
4
5
1
道
1
6
6
1
5
2
4
3
3
4
2
5
16 弓
道
2
8
3
6
1
10
6
3
5
4
7
2
17 体
操
19
道
手
備 考
4
5
8
1
1
アーチェリー
2
3
3
2
4
1
1
2
オープン競技
4
合 計 得 点
27
47
38.5
32
44
10.5
1
46
女 子 順 位
6
1
4
5
3
7
8
2
NAGOYA UNIVERSITY TOPICS◦No. 195
13
部局ニュース
安藤隆穂教授日本学士院賞受賞記念講演会を開催
●大学院経済学研究科
大学院経済学研究科は、7月11日
(土)
、野依記念学術交
1日、日本学士院会館において挙行されました。同賞は日
流館カンファレンスホールにおいて、経済学部同窓会であ
本の学術賞としては最も権威のあるもので、本学経済学部
る社団法人キタン会との共催で、安藤隆穂同研究科教授の
関係者では、初の受賞となりました。
日本学士院賞受賞記念講演会を開催しました。
記念講演会では、アダム・スミス研究の世界的権威で
安藤教授は、「フランス自由主義の成立―公共圏の思想
あり、安藤教授の恩師でもある水田 洋本学名誉教授が、
史」により第99回日本学士院賞を受賞し、授賞式は、6月
安藤教授のフランス自由主義研究の学術的意義について解
説したのち、スミスの『道徳感情論』と『国富論』につい
て、講演を行いました。
次いで、安藤教授が、通説を覆す新しいフランス自由主
義像について解説し、そこから見えてくるスミス思想のフ
ランスによる読解についても、スライドを交えて紹介しま
した。会場には、学内外から200名を超える参加者が集い、
最後に、安藤ゼミの卒業生より、安藤教授に花束が贈呈さ
れました。
引き続き行われた祝賀会では、岡田邦彦キタン会会長が
祝辞を述べ、佐分理事から乾杯のあいさつがありました。
濵口総長をはじめ、大勢の参加者が安藤教授の受賞の喜び
を分かち合い、盛会のうちに終了しました。
講演する安藤教授
世界天文年 全国同時七夕講演会を開催
●グローバル COE プログラム「宇宙基礎原理の探求」
グローバル COE プログラム「宇宙基礎原理の探求」は、
7月7日(火)、野依記念学術交流館カンファレンスホールに
おいて、
「世界天文年 全国同時七夕講演会」を開催しました。
国連、ユネスコでは、ガリレオが望遠鏡を宇宙に向けて
から400年目にあたる今年を世界天文年としています。同
講演会は、日本天文学会が、世界天文年を記念し、全国80
か所以上で行った「全国同時七夕講演」の一講演として行
会場の様子
14
名大トピックス◦ No. 195
われました。
はじめに、杉山 直同プログラム拠点リーダー・理学研
究科教授及び國枝同研究科長・天文学会理事長のあいさつ
があり、引き続き、塩村 耕文学研究科教授による「七夕
の歴史」と題した講演がありました。塩村教授は、まず、
古書に見る江戸時代の天文学のレベルの高さに触れた後、
「たなばた」の語源にまつわる諸説や、お盆との関わりな
どについて説明しました。また、七夕は女性にとって重要
な祭りであったことなど、江戸時代の庶民生活の中にある
七夕を、古書を紐解き、美しい図版を取り混ぜながら解説
しました。
次に、犬塚修一郎理学研究科教授が、「星と惑星、その
誕生の秘密」と題した講演を行い、星の誕生から原始惑星
系円盤、それに続く惑星の誕生まで、最先端の研究を紹介
しながら説明しました。まず、七夕で有名な織姫星
(ベガ)
の周りに塵の円盤が発見されたこと、ベガと同じような星
の円盤の中に、惑星が見つかったことなどを紹介し、これ
らの惑星がどのように出来たのか、標準的な説とその問題
点、さらに新たに提案している説について語りました。
平日の夜にも関わらず、高校生、大学生を中心に、132
名の参加があり、好評のうちに閉会しました。
●工学部
工学部は、7月1日(水)
、IB 電子情報館大講義室にお
高等学校から77名の教諭の参加がありました。
いて、平成21年度工学部懇話会を開催しました。
開催に先立ち、小野木工学部長からあいさつと趣旨説明
同懇話会は、高等学校の進路指導担当教諭に同学部の教育
があった後、田中英一工学研究科副研究科長から「名古屋
内容を知ってもらうことを目的に、毎年この時期に行って
大学工学部/工学研究科の目指す教育と国際化の取り組
おり、今回は「工学部の目指す教育と国際化の取り組み」
み」
、博士課程前期課程2年の松平雄人さんから「グロー
をテーマに、愛知、岐阜、三重の東海3県下を中心に63の
バルに活躍するエンジニアを目指して」
、同年の塙 常男
部局ニュース
平成21年度工学部懇話会を開催
さんから、
「工学部での教育と国際人への第一歩」と題し
た講演が行われました。
続いて、参加した教諭を14の班に分け、研究室の見学が
行われました。見学先では、教員や大学院学生から、研究
内容の紹介があり、教諭は、大学院学生との対話を通して、
直接、学生の成長を感じることができました。
その後、休憩を挟んで、質疑応答及び自由討論が行わ
れ、教諭と同学部教員との忌憚のない意見交換が行われま
した。
同懇話会は、高等学校教諭と大学教員との相互理解を深
め、高校生が将来の進路や大学・学部を選択する際に適切
な情報を提供するためのよい機会となりました。
研究室見学の様子
第16回トークサロン「ふみよむゆふべ」を開催
●附属図書館
附属図書館は、6月17日
(水)
、同館5階多目的室におい
今回は、滝川
て、第16回トークサロン「ふみよむゆふべ」を開催しまし
み〉を〈よむ〉―シェイクスピア劇の場合―」と題した講
た。これは、附属図書館友の会の主催により、一般の方、
演が行われ、学内外から30名の参加がありました。
学生、図書館職員などの交流を軸に、図書館関連情報の提
講演では、まず、17世紀オランダの画家フェルメール
供、図書館の社会連携・貢献活動の支援などを目指し、広
の『窓辺で手紙を読む女』に触れ、小道具としての手紙に
く学内外の方を対象に開催しているものです。
睦文学研究科教授による「舞台の上で
〈ふ
着目しながら、16~17世紀英国の劇作家シェイクスピアの
『マクベス』や『十二夜』を「読むことのアレゴリー(寓意)
」
として読み解きました。
次いで、近代初期ヨーロッパにおける文字と身体との密
接な関係を、人体の解剖図や『夏の夜の夢』などのシェイ
クスピア劇の台詞を軸に例証しました。
また、手紙がもたらす舞台空間の変貌、特に覗き込む
(読
む)という行為が、17世初頭の英国に登場した、観客によっ
て覗き込まれる額縁舞台の出現を誘導したことを、当時の
公衆劇場やスチュアート朝の宮廷劇場の構造に言及しなが
ら検証しました。
講演後の質疑応答では、シェイクスピア劇が上演された
当時の舞台についての質問や、江戸時代の舞台と観客との
共通性を指摘する発言もありました。参加者からは、充実
会場の様子
した内容でとても面白かったなどの感想が寄せられました。
NAGOYA UNIVERSITY TOPICS◦No. 195
15
部局ニュース
第1回地球教室「化石の森を探検しよう!」を開催
●博物館
博物館は、6月27日
(土)
、28日
(日)
の2日間、第1回地
1日目は、岐阜県美濃加茂市の化石林公園で、木や葉の
球教室「化石の森を探検しよう!」を開催しました。地球
化石の観察を行いました。同公園では、淡水魚の化石など
教室は、次世代教育の基幹事業として、名古屋市科学館と
も見つかっており、周囲に無数の葉の化石をまとい、火山
の共催により、小・中学生とその保護者を対象に実施して
灰混じりの細粒な堆積岩の中に直立した状態で埋まってい
いるもので、今回は190名の応募の中から、抽選で選ばれ
る樹幹化石が見られます。その後、岐阜県川辺町の飛騨川
た31名が参加しました。
河岸へ移動し、木の化石(珪化木)の採集を行いました。
ここでは化石林公園とは違い、バラバラの破片になった木
の化石が、ゴツゴツした地層中に無秩序に埋まっており、
地層の中には珪化木だけでなく、溶岩の礫がたくさん含ま
れています。これらの産状の違いはどのようにしてできた
のか、などと参加者は太古の美濃加茂周辺の様子に思いを
はせていました。
2日目は、博物館において、古川邦之愛知大学助教によ
る火山についての説明がありました。その後、顕微鏡や電
子顕微鏡で1日目に各自で採集した化石を観察しました。
顕微鏡で見る珪化木の組織の美しさに、あちらこちらで驚
きの声があがっており、参加者からは「将来、名古屋大学
で顕微鏡を使った研究をしたい」と言う声も聞かれました。
最後は珪化木鑑定クイズを行い、成績優秀者には景品と
して、繰り出しルーペが贈られ、盛況の内に終了しました。
珪化木を採集する参加者
博物館が第101、102回特別講演会を開催
●博物館
博物館は、6月20日
(土)
、7月3日
(金)
、同館講義室に
教授が「アフリカの農業生産と農民の生活向上に向けた名
おいて、第101回、102回特別講演会を開催しました。
古屋大学の活動」と題して、アフリカの人口増加に伴う食
第101回では、渡邊 毅椙山女学園大学教授が「人類起
糧事情と農作物開発に関する現状について講演しました。
源論の現状」と題し、アフリカ大陸における人類発祥に関
特に、アフリカでの気候と風土に適したネリカ米の稲の開
する研究の歴史や、人類の進化に伴う骨格の発達過程につ
発に、本学が大きく貢献していることや、現地での生産に
いて講演しました。渡邊教授は、人類の進化に関しては、
おいて具体的な成果が得られつつあることなどが紹介され
未だ多くの謎と研究すべき課題が多数残されていること
ました。
や、ゴリラやチンパンジーと人間との違いなどについて語
現在開催中の特別展「大陸アフリカ」は7月25日で終了
りました。
しますが、これまでの開催期間に約7500名を超える来館者
第102回では、浅沼修一農学国際教育協力研究センター
がありました。
第101回特別講演会の様子
16
名大トピックス◦ No. 195
第102回特別講演会の様子
環境への取り組み
安全教育と安全に関する講習会
■安全教育の重要性
安全というとまずは「交通安全」という言葉が思い浮か
びませんか。小・中学生などに対する交通安全教育では、
歩行者として道路及び交通の状況に応じて、安全に道路を
通行するために、必要な技能及び知識を教えます。その目
的には、道路における危険を予測し、これを回避して安全
に通行する意識及び能力を高めること、いわゆるリスク管
理、が含まれています。
安全衛生教育講習会の様子
安全とは、国際規程では「受け入れ不可能なリスクがな
いこと」と定義されていますが、これは、受けたリスクが
に応じた安全・衛生教育を実施し、職員及び学生の安全確
十分許容限度内にあり、受け入れることができるレベルと
保に努めるよう依頼しています。また安全・衛生教育の実
言い直すことができます。このリスクは、危害の発生確率
施結果について報告することになっています。しかし、安
と危害の程度の組み合わせで決められます。いずれにしろ
全・衛生教育の実施結果を取りまとめてみますと、安全・
安全教育は、予防の観点から危害の発生する確率を如何に
衛生教育を実施すべきと思われるところで実施されていな
して減らせるか又生じると予想される危害の程度をいかに
い場合が見られます。
軽減させるかという、自主対応型及び先取り型の「リスク
学内に起こる事故の中で、化学薬品や機械の使用時のほ
管理」の面から捉えることが重要です。なぜなら、どのよ
かに、事務室内や学内移動中の事故が報告されていること
うなリスクであれ、リスクは必ず存在するからです。
を受け、主に本年度の安全教育を受ける予定のない教職員
事故災害が起こると必ず、
「不安全な行動」と「不安全
や学生を対象として、施設管理部環境安全支援課と環境安
な状態」が要因として浮かび上がります。作業環境は安全
全衛生管理室が中心となって、5月21日(木)と27日(水)
の
性を考慮して改善することにより、ある程度不安全な状態
2日間、
「平成21年度安全衛生教育講習会」を開催しまし
は取り除くことができますが、とっさの行動や不安全な行
た。同講習会の内容は、安全管理の必要性、緊急時の対応、
動により生じる危害をできるだけ抑制するためには、安全
化学薬品の取り扱いにおける注意事項などで、受講生に直
教育や訓練により常時シミュレーションをしておくことが
接に関係はなくても身の回りで起こりうるリスクについて
必要です。大学の構成員は、研究者から学生まで年齢、経
の説明が行われました。今回は、案内の期間が短かった
験など多種多様であり、教育・研究で求められる能力とそ
こともあり、あわせて46名の参加にとどまりましたが、安
れに従事する学生などの能力との差が大きいと、事故災害
全・衛生教育を受けていない受講者にはそれなりの意義が
が起きる確率は高まります。そこで、安全教育の目的は、
あったと思います。来年度以降も、学内での危害防止と安
「各作業内容についてのリスクを予測し、リスクを軽減さ
全確保をテーマに安全に関する講習会を継続していく予定
せ事故災害を防止するための能力を向上させること」であ
です。
るといえます。
平成21年度から、環境安全衛生管理室の鶴田 光准教授
が、前期(火曜日の2眼目)に全学教養科目として「大学
■安全に関する講習会及び講義
における環境と安全」という講義を開講しています。この
大学における教育・研究の範囲は非常に幅広いのが特徴
講義の特徴は、環境や安全に配慮して自主的に行動するこ
です。したがって、全てをカバーする安全教育というより
との重要性を受講者に十分理解してもらうことです。今年
も、その分野に応じた安全教育のほうが効果的です。本学
度は70名強が受講しています。
では、年度当初に部局等に対しそれぞれの教育・研究内容
名古屋大学はチーム・マイナス6%に参加しています
名古屋大学は名古屋市からエコ事業所の
認定を受けています
NAGOYA UNIVERSITY TOPICS◦No. 195
17
本学関係の新聞記事掲載一覧[平成21年6月16日~7月15日]
18
記事
月日
1
本学の「地球学から基礎・臨床環境学への展開」が文部科学省のグローバル COE プログラムに採択される
  6.16(火) 中日(朝刊)
他2社
2
名大サロンの主役 第81回名大サロン:春名幹男国際言語文化研究科教授が「オバマ政権の情報戦略」ついて講演
  6.16(火) 中日(朝刊)
3
レーザー:伊藤 繁理学研究科教授「研究には神話、ロマン、サイエンス、ビジネスの四つの段階がある」と語る
  6.16(火) 日刊工業
4
社本英二工学研究科教授らと村田機械は共同で、工具先端のチップ本体に複数の溝を設け、旋削加工時の切り粉を
その溝に沿わせてまっすぐに伸ばすという技術を確立 この技術で折れにくい素材の切り粉処理が容易となる
  6.16(火) 日刊工業
5
茂登山清文情報科学研究科准教授は動画サイトをめぐる可能性と課題について語る
  6.16(火) 朝日(夕刊)
6
現代日本誤百科(86):「理論的」につきつめる 町田 健文学研究科教授
  6.17(水) 中日(朝刊)
7
本学駅伝チームが、21日に行われる全日本大学駅伝東海選考会での有力校として紹介される
  6.17(水) 朝日(夕刊)
8
第12回博物館特別展「大陸アフリカ 名大の研究軌跡」3月24日~7月25日
  6.17(水) 朝日(夕刊)
  6.24(水) 朝日(夕刊)
9
益川敏英本学特別教授 来春より本学にも研究拠点を構える予定
  6.18(木) 中日(朝刊)
他3社
  6.19(金) 日刊工業
他2社
10
国際言語文化研究科主催シンポジウム「月刊現代はなぜ死んだのか? ジャーナリズムの未来を問う」開催:19日
  6.18(木) 朝日(朝刊)
  6.19(金) 読売
11
THE 研究室:切削加工に関する相談事で、各種部品加工業や工作機械メーカーなどの「駆け込み寺」となっている
社本英二工学研究科教授の研究室が紹介される
  6.19(金) 日刊工業
12
濵口総長と名古屋市長が面談
  6.19(金) 中日(朝刊)
13
パーキンソン病に関する講演:27日 岡崎げんき館 平山正昭医学部附属病院講師が講演
  6.19(金) 中日(朝刊)
14
朝日カルチャーセンター:「万葉の天象を科学する~上代人の空、光と影」三矢保永本学名誉教授
  6.19(金) 朝日(朝刊)
15
本学の HP 上での注意喚起等の取り組みが、新型インフルエンザの感染防止に独自の工夫や判断がせまられる各大
学の状況紹介の中で取り上げられる 藤井理事は「学生らに情報を即座に伝えるのは重要な課題」と話す
  6.19(金) 朝日(夕刊)
16
赤﨑 勇本学特別教授が青色発光ダイオードの開発で「第25回京都賞」を受賞
  6.20(土) 中日(朝刊)
他2社
  6.22(月) 日刊工業
17
本学は2008年度の注目度の高い特許を持つ国内の研究機関のランキングで11位となる
  6.20(土) 日経(夕刊)
18
直江知樹医学系研究科教授、清井 仁医学部附属病院講師らのグループはがん遺伝子たんぱく質「FLT3」を抑制す
る阻害剤の開発に成功する
  6.20(土) 中日(朝刊)
読売
19
中日新聞を読んで:中西久枝国際開発研究科教授はイランの民主主義について語る
  6.21(日) 中日(朝刊)
20
杉山 直理学研究科教授はサイエンスカフェ「ガリレオ・ガリレイ」の開店記念イベントで記念講演を行う 今後も
毎週末に本学をはじめとする協力大学の研究者が講演会を開く予定
  6.21(日) 朝日(朝刊)
21
公開実験講座2009「バイオサイエンス・バイオテクノロジーを体験する」開催:8月1、2日
  6.21(日) 朝日(朝刊)
22
今年で63回目となる本学と大阪大学の対校戦レガッタが21日中川運河で開催:本学が競り勝ち通算32勝目となる
  6.22(月) 朝日(朝刊)
23
第41回全日本大学駅伝 東海地区選考会 21日開催:本学と中京大学が出場権を獲得
  6.22(月) 朝日(朝刊)
24
蘇れ医療:上田裕一医学系研究科教授は国立循環器病センターでの臨床試験中に起きた死亡事故で、同センターの
調査委員長となり、
「第三者の視点で背景にある組織的な課題も洗い出し共有することが、医療安全の向上につなが
る」と語る
  6.23(火) 日経(朝刊)
25
本多裕之工学研究科教授らは磁気を利用して多数のがん細胞を少数ずつ分離する技術を確立
  6.24(水) 日刊工業
26
現代日本誤百科(90):「想定内」町田 健文学研究科教授
  6.24(水) 中日(朝刊)
27
中部経済特集:今年2月に複合材工学研究センターを設立し、炭素繊維素材を始めとする素材開発を加速して航空
機産業に積極的に参加する本学の取り組みが紹介される
  6.24(水) 日経(夕刊)
29
訃報:田先威和夫本学名誉教授
  6.25(木) 中日(朝刊)
他2社
30
医療をまもる:中尾昭公医学系研究科教授は若手医師の外科離れの理由をあげ、「手術ができる病院がどんどん減っ
ていく」と訴える
  6.25(木) 中日(朝刊)
31
吉田久美情報科学研究科准教授らのグループはアジサイの一般的に「花」と呼ばれているがくの細胞が、隣同士で
も赤色になる場合と青色になる場合があることを確認
  6.25(木) 朝日(夕刊)
32
工学研究科ものづくり講座開催:8月3日 高校生を対象とした体験講座
  6.26(金) 毎日(朝刊)
33
名古屋大学協力会総会講演会「経済危機を乗り越える!」開催:7月25日 後 房雄法学研究科教授、宇田川幸則法
政国際教育協力研究センター准教授、西村 眞経済学研究科教授、木村彰吾経済学研究科教授が講演
  6.26(金) 中日(朝刊)
34
憲法と教育を守る愛知の会講演会開催:28日 中嶋哲彦教育発達科学研究科教授が講演
  6.27(土) 中日(朝刊)
名大トピックス◦ No. 195
新聞等名
本学関係の新聞記事掲載一覧[平成21年6月16日~7月15日]
記事
月日
新聞等名
35
書籍:「浜口雄幸と永田鉄山」川田 稔環境学研究科教授著
  6.28(日) 中日(朝刊)
36
人・模・様:岩崎宗治本学名誉教授 エリオットの詩集「四つの四重奏」を53年ぶりに訳し直し出版
  6.29(月) 毎日(夕刊)
37
名大サロンの主役 第82回名大サロン:祖父江 元医学系研究科長が「抗がん剤で神経難病を治療する」と題して講演
  6.30(火) 中日(朝刊)
38
古希の名大:本学の自然科学分野における高い研究レベルやイメージの確立などの課題が紹介される
  7.  1(水) 日経(朝刊)
39
法学部創立60周年記念行事 記念講演「裁判員制度はじまる-期待と展望」開催:18日 最高裁判事の宮川光治氏本
学卒業生が講演
  7.  1(水) 中日(朝刊)
40
親子で考える環境問題 公開講座 in 名古屋大学2009:8月1、2日 竹内恒夫環境学研究科教授が総合監修、
杉山範子環境学研究科助教が講演
  7.  2(木) 日経(朝刊)
41
古希の名大:第1部 ノーベル賞の系譜(1)受賞の下地となった「E 研」の自由な風土が紹介される
  7.  2(木) 日経(朝刊)
42
本学開発の病院情報データベース「ホスピタル・ナビ」と名古屋市医師会が提携し、システムの運用を開始 開業医
が携帯電話を使って診療情報を提供し、患者がネットで確認できるシステムの導入は全国で初めてとなる 開発に
関わった杉浦伸一医学部医療システム管理学寄附講座准教授は「最終的には全国に広げたい」と話す
  7.  2(木) 朝日(朝刊)
  7.  4(土) 中日(朝刊)
43
古希の名大:第1部 ノーベル賞の系譜(2)下村 脩本学特別教授の研究を中心に、新たな難しいテーマに果敢に
挑む伝統が紹介される
  7.  3(金) 日経(朝刊)
44
研究室探訪:未利用木質バイオマスの研究に取り組む福島和彦生命農学研究科教授が紹介される
  7.  3(金) 読売
45
科学 温暖化バトル 懐疑論は本当か:草野完也太陽地球環境研究所教授は、
「気候モデル」について「まだ経験的な
部分が多い」と語る
  7.  3(金) 朝日(朝刊)
46
安藤隆穂経済学研究科教授の学士院賞受賞記念講演会開催:11日
  7.  3(金) 中日(朝刊)
47
七夕講演会開催:7日 犬塚修一郎理学研究科教授と塩村 耕文学研究科教授の講演
  7.  3(金) 毎日(朝刊)
48
本学は「安全・安心で持続可能な社会をめざして」をテーマに公開講座を開催する 8月18日~10月15日の全15回
  7.  3(金) 読売
49
古希の名大:第1部 ノーベル賞の系譜(3)野依良治本学特別教授の「象牙の塔」にこもらない研究スタイルから
得られた成果が紹介される
  7.  4(土) 日経(朝刊)
50
追跡この改革:社会貢献人材育成本部ビジネス人材育成センターのポスドク支援の活動が紹介される
  7.  6(月) 日経(朝刊)
51
工学研究科が開講している海外から訪れる学生向けサマープログラム「自動車工学における先端技術と課題」が紹
介される
  7.  4(土) 毎日(朝刊)
52
家森信善経済学研究科教授は、東海3県の信用保証協会の 「 代位弁済」が2割増となっていることに関して、
「信用
保証協会は窓口という受身の立場に終始するのでなく県や市に情報を提供し新しい政策作りに反映させる役割を果
たしてもいいのではないか」と話す
  7.  6(月) 読売
53
古希の名大:第1部 ノーベル賞の系譜(4)益川敏英本学特別教授はインタビューを受け「人工的でないドラマを
探してさまよっている」と語る
  7.  7(火) 日経(朝刊)
54
本学は東山地区に環境対応車の素材やシステムに関する産学官連携の研究施設を新設する予定
  7.  8(水) 中日(朝刊)
  7.  9(木) 朝日(朝刊)
他3社
55
古希の名大:第1部 ノーベル賞の系譜(5)小林 誠本学特別教授はインタビューを受け「『わかった』というとき
が一番うれしい」と語る
  7.  8(水) 日経(朝刊)
56
古希の名大:第1部 ノーベル賞の系譜(6)野依良治本学特別教授はインタビューを受け「今世紀の世界を展望し
人類の行方を考えながら研究しなくてはならない」と語る
  7.  9(木) 日経(朝刊)
57
酒井忠勝理学研究科准教授ら湯川・朝永賞受賞
  7.  9(木) 読売
58
防災減災:福和伸夫環境学研究科教授は災害に対する個々人の意識で被害の大きさは変わると語る
  7.10(金) 読売
59
Asahi キャンパス通信:濵口道成総長が国際社会で活躍する人材の育成をテーマとした座談会に参加
  7.10(金) 朝日(朝刊)
60
Asahi キャンパス通信:斉藤真衣さん本学学生が受験生の夏休みの過ごし方について話し合う、現役大学生の座談
会に参加
  7.10(金) 朝日(朝刊)
61
大学生の就職活動が深刻 一柳 明学務部就職支援室長は「夏休み明けに企業を集めて合同説明会をしたい」と話す
  7.10(金) 読売
62
第5回医学部附属病院市民公開講座開催:8月8日 今泉和良医学系研究科准教授、加藤勝義医学部附属病院薬剤
主任が講演
  7.10(金) 中日(朝刊)
63
若手研究者らの論文集「〈東海〉を読む 近代空間と文学」が出版 竹内瑞穂さん本学研究員、牧 義之さん本学大学
院生らが執筆
  7.10(金) 朝日(朝刊)
64
本学は中部大学とともに食の安全・食育に関わる教育のためのフードコンソーシアムプログラムに取り組み、文部
科学省の共通する教育プログラム開発などに向け協力し合う教育機関を支援する事業に採択される
  7.11(土) 中日(朝刊)
65
科学技術交流財団が24日に開催する研究開発事業の成果報告会で、本学は労災リハビリテーション工学センターと
共同開発した病気の後遺症で歩行時につま先が上がらない障害に対し電気刺激を与えて補助をする装置について報
告する
  7.12(日) 中日(朝刊)
NAGOYA UNIVERSITY TOPICS◦No. 195
19
本学関係の新聞記事掲載一覧[平成21年6月16日~7月15日]
20
記事
月日
66
小田寛貴年代測定総合研究センター助教らのグループは個人が所有していた「文選」の古写本の新簡が奈良時代に
書かれたものであると発表
  7.12(日) 朝日(朝刊)
67
社本英二工学研究科教授と鈴木教和工学研究科講師が開発した楕円振動切削が紹介される
  7.13(月) 日刊工業
68
本学と愛知県埋蔵文化財センターの研究グループは濃尾平野の遺跡群の土器を年代測定したところ卑弥呼が没した
とされる西暦250年前後と重なったと発表
  7.13(月) 朝日(朝刊)
69
教育学部附属高等学校は第91回全国高校野球愛知大会で小牧南高校に13-5で1回戦で敗れる
  7.13(月) 朝日(朝刊)
70
春名幹男国際言語文化研究科教授は元外務次官が暴露した「核密約」について論説する
  7.13(月) 中日(朝刊)
71
第31回日本疼痛学会大会の大会長を務める水村和枝環境医学研究所教授はインタビューを受け、「積極的に痛みを
取り、明るく意味のある人生を」と語る
  7.13(月) 中日(朝刊)
72
先月19日に開催されたシンポジウム「月刊現代はなぜ死んだのか? ジャーナリズムの未来を問う」の内容をジャー
ナリズム研究会のメンバーの内山裕幾さん本学大学院生らがまとめる
  7.14(火) 中日(朝刊)
73
德丸宗利太陽地球環境研究所教授は「太陽は今、これまでとまったく違うものが毎日見えている」と話す 22日に
46年ぶりに見られる皆既日食はそうした太陽の様子の観察の絶好のチャンスとなる
  7.14(火) 朝日(朝刊)
74
ひと・仕事:グローバル COE プログラム報告書を刊行した松澤和宏文学研究科教授が紹介される
  7.14(火) 中日(朝刊)
75
須藤雄気理学研究科准教授らは、細菌を使った研究からイオンの働きを探り生き物が緑色を識別する仕組みを解明
したと発表
  7.15(水) 朝日(朝刊)
76
レーザー:本多裕之工学研究科教授は「最近の学生はおとなしい」と話し、意見が飛び交う研究室づくりに励む
  7.15(水) 日刊工業
77
愛知県は本学を始めとする県内4大学と科学技術交流財団の共催となる研究会を設置 シンクロトロン光を利用し
た実験を検討する企業などを対象に専門家と情報交換する場とし、稼働予定のシンクロトロン光利用施設の周知と
利用促進を狙う
  7.15(水) 日刊工業
78
岡崎健一工学研究科助教を始めとする159件が2009年度村田学術振興財団研究助成金の交付対象者として選定さ
れる
  7.15(水) 日刊工業
名大トピックス◦ No. 195
新聞等名
博物館からのお知らせ
第17回博物館企画展
「水辺の宝石 トンボ ~東海昆虫保存会コレクション展~」を開催中
博物館では、8月4日
(火)から10月3日
(土)まで(日・月曜日休館)
、第17回
企画展「水辺の宝石 トンボ~東海昆虫保存会コレクション展~」を開催してい
ます。
水上を力強く飛び回る鮮やかな姿。トンボは水辺の宝石ともいえる存在です。
トンボは、川や池や田んぼなど、私たちの身近な水辺の自然に寄り添うように生
きてきました。今回の展示では、東海昆虫保存会から寄贈された標本コレクショ
ンを中心に、トンボの多様性や体の構造・不思議な生態などを紹介します。8月
20日(木)
には、小野知洋金城学院大学教授を講師に迎え、特別講演会「トンボの
縄張り ~ご近所さんとの仁義なき闘い~」を開催します。講演会後半では、野
外観察園でハッチョウトンボを観察します。
主な展示内容
○トンボの生態
トンボは、水の中で生まれ育ち、成虫になると空を飛びま
す。幼虫~水中時代、羽化
(うか)
、成虫時代、産卵・晩年、
それぞれの時代について解説することで、水と空を生きる
トンボの一生を簡単に紹介します。
○トンボのからだ
トンボの成虫は、空を力強く飛んでほかの虫を捕らえ暮ら
します。トンボの体は、この暮らしに適した巧みな体を備
えています。展示では、目やあごなどの走査型電子顕微
鏡写真パネルのほか、実体顕微鏡で実物を見て貰えるコー
ナーを設けます。
○トンボの分類と多様性
ト ンボは昆虫の中でトンボ目という位置を占め、特徴が
○東海地方でみられるトンボ
トンボは分布域が広く、東海地方だけにみられるトンボは
いません。ここでは、東海地方にも見られるトンボで、私
たちにも身近なトンボの一部をとりあげて紹介します。
○名古屋発ハッチョウトンボ
世界でもっとも小さいトンボの一種であるハッチョウトン
はっきりしてまとまった分類群で、古代の昆虫の特徴を残
ボは、名前も名古屋に由来していますが、名古屋で行われ
していると言われています。このコーナーでは、トンボの
た調査によってその生態が明らかになりました。このコー
分類と、さまざまなトンボの標本を展示します。
ナーでは、調査の紹介と、調査で明らかになったハッチョ
ウトンボの生き様を紹介します。
○東海昆虫保存会コレクション ~トンボ以外の昆虫~
保存会の標本は、トンボ以外にもさまざまな昆虫が含まれ
ています。中には、クイズ形式など、ユニークな標本もあ
ります。このコーナーでは、それらの標本の一部を紹介し
ます。
ご興味のある方は是非一度ご来館ください。
開催期間:8月4日(火)~10月3日(土)
日・月曜日を除く
開館時間:10時~16時まで
入 場 料:無料
問い合わせ先:博物館事務室
Tel 052-789-5767
夏空が似合うオニヤンマ
NAGOYA UNIVERSITY TOPICS◦No. 195
21
INFORMATION
創立70周年(創基138周年)
記念式典・記念フォーラム・祝賀会
を10月17日(土)
に開催
◆ プログラム(開催場所:豊田講堂)
1 記念式典(13:00∼13:50)
2 記念フォーラム「名古屋大学を語る」
(14:00∼15:30)
益川 敏英
(理学研究科 昭和42年修了、
京都産業大学益川塾教授、名古屋大学特別教授)
松本 正之
(法学部 昭和42年卒業、東海旅客鉄道(株)代表取締役社長)
宮池 克人
(工学研究科 昭和46年修了、
中部電力株式会社代表取締役副社長執行役員)
石黒 不二代
(経済学部 昭和55年卒業、
ネットイヤーグループ(株)代表取締役社長兼 CEO)
濵口 道成
(医学研究科 昭和55年修了、名古屋大学総長)
丹野 みどり
(文学部 平成8年卒業、中部日本放送株式会社アナウンサー)
3 名古屋大学基金銘板除幕式(15:40∼15:50)
◆ 対象(来賓を除く)
本学同窓生、名古屋大学基金協力者、教職員
OB、教職員、学生
◆ 申し込み方法
参加をご希望されます方は、準備の都合上、
必要事項をご記入の上、9月11日
(金)までに
ホームページから申し込み願います。
https://www.nagoya-u.ac.jp/70th/entry/
なお、応募者多数の場合は抽選とさせていた
だき、入場券の発送(10月上旬を予定)をもっ
て結果に代えさせていただきます。
◇ 創立70周年(創基138周年)
名古屋大学は、昭和14年(1939年)に名古屋帝国大学が創設
されて、2009年で70周年を迎えます。
なお、
「創基」とは、本学の出発点である明治4年(1871年)
から数えた年数であり、2009年で138周年を迎えます。
お問い合わせ先
総務部秘書課
TEL:052-747-6459 FAX:052-747-6383
E-mail:[email protected]
詳細は、ホームページ(http://www.nagoya-u.ac.jp/70th/)をご覧ください。
22
No. 195
INFORMATION
第5回名古屋大学ホームカミングデイ
地域と大学で考える 創立70周年「人と人とを結ぶメッセージ」
を10月24日
(土)
に開催
イベント一覧
【豊田講堂】
名古屋フィルハーモニー交響楽団コンサート、学術講演会
「日本漫画の創造性と芸術性」
、文科系リレー学術講演会
フミ
、文学研究
「文の世界-書簡・通信・コミュニケーション-」
科研究内容展示、本のリユース市、農産物の販売、生協の
名大グッズ等の販売、名古屋大学出版会刊行物の割引販売
【野依記念学術交流館】
「名大キャンパス雑木林の生物多様性を観察しよう!」(東
山キャンパス雑木林の散策及び展示)
、柔道家 広瀬 誠氏
講演会「人生を豊かにした二つの力」
、環境医学研究所市
民公開講座「脳の機能の不思議」
【附属図書館】
秋季特別展「学校沿革史は語る―近代日本の中等学校と名
古屋大学の前身校―」
、図書館見学ツアー、オープンライ
ブラリー、スライドショーによる図書館紹介
【博物館】
展示「医学教育の曙からノーベル賞まで―名古屋大学創立
70周年(創基138周年)記念―」、特別講演会「名古屋大学
70年の歴史」、展示「剥き出しの地球-南極大陸」、博物館
ガイドツアー、考古学イベント:触れて感じて学ぶ! 縄文時代
【IB 電子情報館】
講演会「生活習慣病予防 ~メタボリック症候群の予防と
がんの予防について~」、「ライフトピア地域支援研究セン
ター活動報告会-少子高齢社会と患者家族支援-」等
【陸上競技場】
「名古屋グランパススクールコーチによる親子ふれあい
サッカー教室」、「落合英二氏&若狭敬一氏による親子ふれ
あい野球教室」
【第4体育館】
柔道家 広瀬 誠氏による柔道教室
お問い合わせ先
総務部秘書課
TEL:052-747-6459 FAX:052-747-6383
E-mail:[email protected]
詳細は、ホームページ(http://www.nagoya-u.ac.jp/home-coming-day/)をご覧ください。
NAGOYA UNIVERSITY TOPICS◦No. 195
23
INFORMATION
概要パンフレット「名古屋大学プロフィール」を刊行
本学では、
このたび概要パンフレット
「名古屋大学プロフィー
なお、今年度は、大学紹介 DVD も併せて作成しました。
ル」を刊行しました。
本学の歴史、学生生活など概要をまとめたものと、各学部・
本誌は、本体編と資料編(各年1回発行)の2冊で構成さ
研究科を詳細に紹介するものの2バージョンを各日本語及
れています。本体編は、
「名古屋大学の強みを発信する」を
び英語で収録しています。一般配布はしておりませんが、
コンセプトに、高級紙版、簡易紙版の2種類を制作してお
本 学 ホ ー ム ペ ー ジ(http://www.nagoya-u.ac.jp/about-nu/
り、今年度は、
「時を越えて、継がれゆくもの」をテーマに、
publication/movie/)からご覧いただけます。
インタビューや寄稿を交えわかりやすく本学を紹介していま
また、高校生向けパンフレット「GUIDE TO NAGOYA
す。資料編は、数字等のデータにより、本学の取り組みを客
UNIVERSITY 2010」(年1回発行)も刊行しました。ご入
観的に紹介しています。ご入り用の方は、広報プラザで入手
り用の方は、学務部入試課で入手できます。
できます。
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名大トピックス◦ No. 195
イベントカレンダー
開催月日・場所・問い合わせ先等
内容
7月3日
(金)
~8月28日
(金)
の毎週金曜日
場 所:インキュベーション施設
プレゼンテーション室
経済産業省産学人材育成パートナーシップ事業
[問い合わせ先]
生命農学研究科
福島和彦教授 052-789-4159
農学国際教育協力研究センター
松本哲男教授 052-789-4240
NPO 法人東海地域生物系先端技術研究会
松井正春アドバイザー 052-789-4586
8月4日(火)~10月3日(土)
場 所:博物館展示室
時 間:10:00~16:00
休 館 日:日・月曜日及び
8月13日~8月15日
入 場 料:無料
「農産学連携による東海の農と食を担う生産・流通組織及び
中小食品企業の中核人材の育成」研修コース
内 容:新 規ビジネス創出のためのビジネスモデル構築、トレーサビリティー、
サプライチェーン強化による品質管理、資源循環、リーダー資質養成など
についての講義、演習及び実習
第17回博物館企画展
「水辺の宝石 トンボ
~東海昆虫保存会コレクション展~」
[問い合わせ先]
博物館事務室 052-789-5767
8月18日(火)~10月15日(木)
(祝日を除く毎週火・木曜日)
場 所:経済学部第2講義室
時 間:18:00~19:30
受 講 料:9,200円
定 員:200名
※申込終了
平成21年度名古屋大学公開講座
テ ー マ:
「だいじょうぶか! 安全・安心で持続可能な社会をめざして」
[問い合わせ先]
研究協力部社会連携課
「公開講座」係 052-788-6144
8月20日(木)
場 所:博物館講義室
時 間:13:30~15:30
参 加 費:無料
第103回博物館特別講演会
講演題目:「トンボの縄張り~ご近所さんとの仁義なき闘い」
講 演 者:小野知洋(金城学院大学教授)
[問い合わせ先]
博物館事務室 052-789-5767
8月22日(土)~24日(月)
場 所:名古屋市科学館(8/22)、
シンポジオンホール(8/23)、
野依記念学術交流館ほか(8/24)
時 間:10:00~17:00
参 加 費:1000円(資料集代)
(学生は500円)
※申込終了
第18回公開セミナー「天文学の最前線」
宇宙の磁場~太陽から深宇宙まで
内 容:
「宇宙の磁場」をキーワードに、宇宙物理学研究の最新成果、本
学で行われている研究とその成果について講演。研究室見学。
[問い合わせ先]
理学研究科物理天体物理学研究室
「公開セミナー」係 052-789-2843
NAGOYA UNIVERSITY TOPICS◦No. 195
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イベントカレンダー
開催月日・場所・問い合わせ先等
内容
8月22日(土)
場 所:東郷フィールド農業教育公園内
農業館
時 間:14:00~16:00
参 加 費:無料
附属フィールド科学教育研究センター東郷フィールド
第3回農場講演会
講演題目:「畜産物のできるまで」
講 演 者:加藤雅己氏(JA 愛知経済連)
[問い合わせ先]
附属フィールド科学教育研究センター
事務掛 0561-37-0210
8月25日(火)、26日(水)
場 所:理学部 G 館及び遺伝子実験施設
時 間:9:00~17:00
※申込終了
平成21年度理数系教員指導力向上研修事業
「実習と演習による分子進化の解析」
内 容:県内の高校理科教員28名に対し身近な植物を使った進化系統解析の実験と
演習を行う。
[問い合わせ先]
遺伝子実験施設 杉山康雄准教授 052-789-5943
9月4日(金)
場 所:IB 電子情報館
時 間:10:00~17:00
テクノ・フェア名大2009
内 容:工学研究科の研究者が保有する研究シーズを広く企業等の方に
公開し、研究内容を理解していただくとともに、企業の方と共
に、新規産業の創出や新規製品の開発を目指すことにより、産
学連携の芽を育むため企画してものである。
[問い合わせ先]
工学部総務課総務掛 052-789-3406
9月5日(土)
場 所:経済学部
カンファレンスホール
時 間:10:00~12:00
名古屋大学オープンカレッジ
「自由奔放!サイエンス」
講演題目:「未来医療を拓くマイクロマシンとロボティスク」
講 演 者:生田幸士(工学研究科教授)
[問い合わせ先]
経済学研究科エクステンション・サービス
[email protected]
9月9日(水)
場 所:環境総合館1階
レクチャーホール
時 間:18:00~19:30
参 加 費:無料
第52回防災アカデミー
講演題目:「地域と連携した超高層ビルの地震防災
-新宿駅西口地域の事例-」
講 演 者:久田嘉章(工学院大学工学部建築学科教授)
[問い合わせ先]
災害対策室 052-788-6038
9月12、19日、10月10、17日(各土曜日)
場 所:第4体育館(柔道場)
時 間:14:00~16:00
参 加 費:無料
※要事前申込
[問い合わせ先]
工学研究科
瓜谷 章教授 052-789-3797
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名大トピックス◦ No. 195
平成21年度スポーツ公開講座
柔道寝技教室
内 容:高専柔道で培われた三角絞や各種返し技等の高度な寝技テクニック、立ち
技から寝技への移行技について講習を行います。
指 導 者:二村雄次(本学柔道部師範、本学名誉教授)、小川明男(本学柔道部監督)
イベントカレンダー
開催月日・場所・問い合わせ先等
内容
9月26日(土)
場 所:経済学部
カンファレンスホール
時 間:10:00~12:00
名古屋大学オープンカレッジ
「自由奔放!サイエンス」
講演題目:「日本のモノづくりは何処へ向かう?」
講 演 者:山田基成(経済学研究科准教授)
[問い合わせ先]
経済学研究科
エクステンション・サービス
[email protected]
9月26日(土)
場 所:東郷町役場2階大会議室
時 間:14:00~16:00
参 加 費:無料
附属フィールド科学教育研究センター東郷フィールド
第4回農場講演会
講演題目:「食糧問題と地域農業、そして地産地消」
講 演 者:竹谷裕之(本学名誉教授)
[問い合わせ先]
附属フィールド科学教育研究センター
事務掛 0561-37-0210
名大トピックス No.195 平成21年8月15日発行
編集・発行/名古屋大学広報室
本誌に関するご意見、ご要望、記事の掲載などは広報室にお寄せください。
名古屋市千種区不老町(〒464-8601)
表紙
目に涼しい附属図書館前の
池
(平成21年7月13日)
TEL 052-789-2016 FAX 052-788-6272 E-mail [email protected]
名大トピックスのバックナンバーは、名古屋大学のホームページ
(http://www.nagoya-u.ac.jp/extra/topics/)でもご覧いただけます。
NAGOYA UNIVERSITY TOPICS◦No. 195
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くまがいこう の すけ
愛知医専校長 熊谷幸之輔 ― 名大をひきいた人びと② ―
名大および前身諸学校の学長や校長のうち、最も長くそ
その校長時代、特にその前半は、存続にかかわる大きな
の職にあったのが、医学部の前身にあたる愛知医学校や愛
危機が連続するなど、苦難の時代でもありました。
知県立医学専門学校(愛知医専)などの校長を33年間にわ
政府は1887年、全国5学区に1校ずつ設置された高等中
たって務めた、熊谷幸之輔(1857-1923)です。
学校の医学部に昇格できなかった府県立医学校の、地方税
安政4年、現在の秋田県仙北郡美郷町六郷に生まれた
による経営を禁じました。これによって、ほとんどの府県
熊谷の生家は、地元にある神社の神職の家柄でした。本来
立医学校が廃止の憂き目にあいます。愛知医学校も危機に
なら長男の熊谷が家を継ぐはずでしたが、志を立てて16歳
直面しましたが、熊谷は高等中学校医学部長の椅子が用意
で上京、1881
( 明治14)年に東京大学医学部を卒業しまし
されていたにもかかわらず、あえて愛知医学校に残り、教
た。その同期生の1人に、森鷗外がいます。
職員を一丸とする諸改革を断行して何とか経営を続けまし
そして卒業直後の1881年、愛知医学校の後藤新平校長か
た。また1891年には、浄土真宗三派が愛知県に対し、愛知
ら同校の将来を担う人材として期待され、一等教諭として
医学校と愛知病院の払い下げを請願するという騒動が起こ
名古屋に赴任しました。当時の医学士はきわめて貴重な存
り、熊谷もその渦中で悩み苦しみました。
在で、その給与は後藤校長をはるかに上まわっていまし
こうした苦難のうえに、現在の名大医学部があります。
た。早くも赴任した年に外科医長に就任しています。そし
そして熊谷は最後の大仕事として、愛知医専の鶴舞への全
て後藤が名古屋を去った1883年、愛知病院長、まもなく愛
面移転を成し遂げ、1916(大正5)年に高齢と病気を理由に
知医学校長となりました。時に26歳です。
職を辞したのでした。
1 2
3
4
1 熊谷幸之輔
2 熊谷の在職25年記念絵はがき(1906年、附属図書館医学部分館
医学部史料室所蔵)。
3 熊谷が校長を辞してまもなくの1918年、校友会の募金によって
愛知県立医学専門学校に建立された熊谷の銅像。戦時期の金属
供出によって撤去され現存していないが、戦後に胸像が再建さ
れた。現在は医学系研究科基礎医学研究棟4階に置かれている。
4 鶴舞公園の竜ヶ池から見た、移転当時の愛知県立医学専門学校。
名古屋大学基金
名古屋大学基金へのご寄附をお願い申し上げます。この基金は、平成18年3月に創設され、学生育英事業、教育・研究環境整備
事業、国際交流事業などの充実のために活用されます。ご寄附のお申し込み、お問い合わせは秘書課(基金事務局)あて(電話
052-789-4993,
5759、E メール [email protected])にお願いいたします。
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