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Title 宿主特異的毒素AM-toxin類縁体の合成と構造活性相関

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Title 宿主特異的毒素AM-toxin類縁体の合成と構造活性相関
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宿主特異的毒素AM-toxin類縁体の合成と構造活性相関(
Dissertation_全文 )
宮下, 正弘
Kyoto University (京都大学)
1998-11-24
https://doi.org/10.11501/3145727
Right
Type
Textversion
Thesis or Dissertation
author
Kyoto University
bHHJ}
UU
一島一一川
宿 主 特 異 的 毒 素 A Mt
o
x
i
D類 縁 体 の 合 成 と
圃
構造活性相関
1998年
、正
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A
J
J
J,
山
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酔
も ,
一 件 一 ・ ー も
トト、
J
う
ι
"
r
¥
目次
緒論・・・・・・
第 1章 AM
・白血類縁体の簡便な合成方法の確立
1-1 緒言・・・
1-2 合成方法・・・
• 7
1
1
1-2-1 化 合 物 の 同 定 お よ び 試 薬 類 ・ ・ ・ 1
2
1-2-2 DDapを 用 い た 合 成 方 法 ・ ・ ・ ・ ・ 1
3
1-2-3 o
.
P
s
aを 用 い た 合 成 方 法 ・ ・ ・ ・ ・ 2
1
1-3 結 果 お よ び 考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 24
第 2章 AM..:ωm類撮体の毒素活性の測定方法
2-1 緒論・・
.2
7
2
8
2-2 方 法 ・ ・ ・ ・ ・ .
2-2-1 リンゴの茎頂培養系の確立・・・・・・・・・・・・・ 2
8
9
2-2-2 茎頂培養シュート葉を用いた褐変哲起活性の測定方法・ 2
2-3 結 果 お よ び 考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 3
0
0
2-3-1 リンゴの茎頂培養・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
0
2-3-2 茎頂培養シュート葉を用いた褐変欝起活性の捌定・・・ 3
第 3章 AM-ωm類偉体の構造活性相関
3-1 緒 論 ・ ・ ・ ・ ・ .
3
4
3-2 方 法 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ .3
6
6
3-2-1 褐 変 輯 起 活 性 の 測 定 方 法 ・ ・ ・ ・ 3
6
3-2-2 AM-ωm類最体の分配係数の測定方法・・・・・・・・ 3
3-3 結 果 ・ ・ ・ ・ ・ .
3
7
3-3-1 AM
・
ω泊n額縁体の褐変瞬起活性
• 37
3-3-2 A
M
.
ω泊n類韓体の掠水性
・3
9
• 40
3-4 考事・・
第 4章 AM
・ω
幻n類融体のコンフォメーション解析
4-1 緒論・
.44
4-2 方 法 ・ -
・ 45
4-2-1 NMRの測定・-
・45
4-2-2 構造計算
• 45
4-2-3 コンフォーマーの分類
・46
・48
4-3 結果・
4-3-1 NMRの測定・
・48
4-3-2 構造計箪およびコンフォーマーの分類
• 5
2
4-3-3 メジャーコンフォメーションの推定
・55
・60
4-4 考察・・・・・
絶括・
• 63
酎辞・・
• 66
本研究に閲する原著輪文など・-
・6
8
関係論文・・
・6
9
引用文献・
• 70
n
結論
植物は様々な病因によって植病するが,特に農作物への病害は,これまでの
歴史において人類にとって致命的とも言える被害を与えてきた.その原因とな
るものとして,
ウイノレス細菌,糸状菌(カピ)などがあげられ,この中でも
糸状菌がその 8割を占めている.地球上には約 10万種の糸状菌が存在し,その
うち 8千種程度が植物病害に関与すると言われているが
l
kもともとは腐生的に
生存していた糸状菌が進化の過程で,植物に進入し,定着および増殖する能力
を護得していったものと考えられる.このような,糸状菌の植物に対する寄生
の多くは,特定の植物種あるいは植物品種に対してのみ起こる.つまり,植物
の種あるいは品種の中には,病原菌に対して植病性のものと抵抗性のものが存
在しており,このような関係は,植物病原菌の宿主特異性と呼ばれている.
植物病原菌の宿主特異性は,病原菌から放出される化学的なシグナルと,そ
れに対する植物の反応性によって決定されると考えられる.植物と病原菌の相
互作用における菌由来のシグナノレ分子が探索された結果,特定の植物にのみ作
用する宿主特異的毒素 (Host-Sp
自由cT
o
x
i
n
;HST) ,抵抗反応誘導物質であるエ
リシターへ感受性誘導物質であるサプレッサ _3)の存在が明らかにされた.中
でも, HST は病原性の直接決定因子あるいは宿主識別因子として注目され,研
究が盛んに行われてきた.現在では. HSTの定義
4
.
5
)として,1)毒素作用の宿
) 宿主の毒素耐性度と病害抵抗性の相関, 3
) 病原菌の毒素生成能
主特異性, 2
と病原性の相関, 4
) 胞子尭芽時の毒素放出, 5
) 放出毒素による菌受容化,の 5
つがあげられている.これまでに A
/
t
e
r
n
a
r
i
a属菌と C
o
c
h
l
i
o
b
o
l
u
s属菌を中心に 19
例の HST放出菌が報告岳)されており (T
油l
e1
) ,その HSTの多くは化学構造が
決定されている. (
F
i
g
u
陀 1
)
Table1
宿主特異的毒素を分秘する病原菌とその宿主植物
病原繭
病名
宿主織物(感受性品種・系統など)
毒素
毒素作用点
A1
t
e
r
n
a
r
i
a凪薗
A altema但
Applepathotype
リンゴ斑点落葉病
rpathotype ナシ照斑病
Japanese同 a
A M毒素
リンゴ(インド,デリシャス系統) 葉緑体,原形質膜
AK毒素
ニホンナシ(二十世紀.新水など) 原形質膜
Roughlemonpathotype
カンキツ browns
p
o
t病
ACRι}毒素
r
o
u
g
hlemon
ミトコンドリア
S
t
悶w
be町 pathotype
イチゴ黒斑病
AF毒素
イチゴ(盛岡 1
6号. R
o
b
i
n
s
o
n
)
原形質膜
Tangerinepathotype
カンキツ browns
p
o
t病
Acr毒薬、 AcrO毒素
D
a
ncy回 g
e
r
i
n
eなど
原形質膜
Toba
∞opathotype
タバコ赤星病
AT毒素・
Nica山 間 風 植 物
Tomatopatholype
ト7 トアルターナリア茎枯病
A(A)L毒素
アブラナ科植物黒斑病
Des
t
r
u
x
i
nB
アブラナ科植物
キャベツ黒すす病
組毒素本
アプラナ科植物
キマメ l
e
a
f
s
p
o
t病
ATC憲素・
キマメ (
B
a
h
a
r
,
S叫聞など)
ミトコンドリア
HC毒素
トウモロコシ (K4
4
.K61など)
原形質膜, t
Aト
ン
テ 'yt
チ
ヲ
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セ
.
l
y
p
a
k7など)
トマト (
F
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ミトコンドリア
ミトコンドりア
A7イ同 '
H'ト¥エ!J-"7~ ン代酎系
A brassicae
Ab
.
r
晶 S
悶
∞
伺
A tenuissima
Cochliobolus属菌
国 r
bonum問 団 1
c
.
トウモロコシ北方斑点病
Cca
むonumr
首渇 3
トウモロコシ北方斑点病
BZR毒素
トウモロコシ,イネ
C
.heterostrophusr
a
c
eT
トウモロコシごま薫枯病
田町毒素
トウモロコシ (Tms細胞質系統)
C
.s
a
c
c
I
間
サトウキピ眼点病
HS毒素
C
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HV毒素 (
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由
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ミトコンドリア
サトウキピ (SI-NG97など)
原形質膜
エンパク (
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a系統)
原形質膜.n~ンヂ抑寧'キシj--t'
その他
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)
トマト(If
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.1など)
モロコシ (
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トウモロコシ yeUow1
回 f
b
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t病
PM毒素
トウモロコシ (Tms細胞質系統}
丹市nopho
団 付 師 骨 四mis
コ ム ギ 国 S凹 t病
P
t
r毒素・
コムギ (TAM1
0
5など)
寧構造がまだ決定されていない毒素
原形質陵
ミトコンドリア
OH
ACR-loxin
/ 司 、r
、 対 「 可J
、
NH
コ
同
:;ν!~\「ω
B
C
H
S
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,
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Hα2,RF)
H
1
;A=COC
H(OH)C(CH3
)
;
PH
I
1
;R"H
I
D
;R=COC
H{OH)CH(CH3)2
Rl=CHCI,
2 R2=H
E
;Rl=CC~ , R:
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T心:R,=∞Cf
七CH(∞ が )CH;P02H,R
;
o=H,
R3=UH
;R =H,
~CH2CH{GO.! H)CH2Cû2H, R3~H
T官 1
TB2;R1
=OCCH2CH(G
O
.
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H
:
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, R2"H,
R3"H
臼叩
伯
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OHOHO
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HMT-toxin
F
i
酔r
el 主な宿主特異的毒素の構造
o OHO
o
oOHO
o
0 OHO
官叫
リンゴ斑点帯葉病は. 1950年代に岩手県南部で発生し,その後全国の主要な
リンゴ栽培地域にも罷められるようになった病害である.本病は,葉身,葉柄
のみならず,枝梢,果実にも褐色の壊死斑を形成し,夏季の異常落葉,樹勢の
低下,果実の成育不良,花芽形成の低下などを引き起こし,果実の生産量なら
びに商品価値を低下させる.本病を防除するためには,年間 10回以上の薬剤散
布が必要とされており,届珊病や黒星病と共にリンゴの主要病害であるといえ
l
t
e
r
n
a
r
i
am
a
l
iと呼ばれていたが,現在では .A
l
t
e
r
n
a
r
i
a
る.本病の病原菌は当初.A
a
l
l
e
r
n
a
t
aの病原性に関する変異系統(病原型. p抽 o
t
y
p
e
) のーっと位置づけられ
九A
l
t
e
r
n
a
r
i
aa
l
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n
a
t
aa
p
p
l
e岡 山o
t
y
p
eと呼ばれている.本菌は胞子発芽時に HST
である A
M
t
o
x
i
nを分秘して,リンゴ葉の褐変壊死を引き起こす. A
M
t
o
x
i
n1は
u叩 oら的や,
Okunoら 9)によって構造決定され, a
l
t
e
m
a
r
i
o
l
i
d
eとも呼ばれている.
A
M
t
o
x
i
nには Iか ら 田 の 3種類が存在し, A
M
t
o
x
i
n1は,ヒドロキシ酸である
1
.
-2
・h
y
d
r
o
x
y
3・m
e
t
h
y
l
b
u
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a
n
o
i
ca
c
i
d(
1
.
.
-Hmb)および,非タンパク質性アミノ酸である
L
・
2
a
m
i
n
o
5
-(
p
-m
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h
o
x
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.
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.
A
l
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を
含
M
t
o
x
i
n1
1および皿は,それぞれ
む環状テトラデプシペプチドである.また. A
1
.
.
A
m
p とは側鎖構造の異なる. L
2
世 n
i
n
o
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p
h
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n凶
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1
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pp
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(
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)p
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)を含んでいる
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丈
1
:
巳
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土
地
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つ
c
1
:
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L
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L
.
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I.(~-V'b\(L-A凶
(Mla) H
"
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F
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M
1
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i
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- 4-
8,1
0
)
(
F
i
g
u
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e2
)
A
1
v
1
t
o
xI
n1は感受性リンゴ品種の葉に対して 1
0
-8 M という低揖度でも褐変壊
死を誘起する作用を持っている
11)
それに対して, 1
04 M という高揖度を処理
,
しても褐変を示さない抵抗性品種や, 1
0
-5M 程度の毒素処理に対しては感受性を
t
o
x
Inに対する抵
示す中程度抵抗性品種が存在する.このような品種間でのA1v1
抗性の違いは,本病に対する抵抗性と一致していることから, A
M
t
o
x
i
n の作用
機構は,本病の感染成立や発病のメカニズムと密接に闇連していると考えられ,
その解明は新たな病害防除法や抵抗性品種の開発のために有用な知見を与える.
A
1
v
1
t
o
xInの作用機構を明らかにするため, A
1
v
1
・toxm処理後の感受性リンゴ葉
の電子顕微鏡観察が行われた
12)
その結果, A
1
v
1
t
o
x
mによって原形質膜および
葉緑体に構造的な変化が引き起こされていることが明らかとなった.原形質膜
は原形質連絡糸近傍において陥入しており,葉輯体ではグラナラメラ構造の小
胞化が引き起こされていた.また,これらの現象に関連して,電解質の漏出
および光合成活性の低下
1
3
)
が引き起こされることも明らかにされた.これらの
1
4
)
Inは原形質膜および葉緑体の二カ所に作用点の存在すること
事実から, AM-ω'X
が示唆された.さらに最近では,感受性リンゴ葉から単離した葉緑体を用いて,
AM-to
幻nの効果を検討した例が報告され lへ葉融体に対する直接的な効果およ
び受容体の存在が示唆されたが,今だに,受容体の存在が明確には確認されて
おらず,詳細な作用機構については不明な点が多い.
本研究は,新たに AM臼x
In類縁体を合成し,構造と活性との関係を詳細に検
討することにより,毒素活性発現のために重要な構造要因について明らかにす
ることを目的として行われた.第 1章では,構造活性相関研究を効串良く進め
るのに有用である A
M
t
o
x
i
n類韓体の新規合成法の確立について述べた.第 2章
In類最体の,簡便かつ信頼性の高い毒素活性の測定方法の確立に
では, AM-tox
ついて述べた.第 3章では,本研究において合成した AM-toxm類縁体の毒素活
性の測定を行い.その結果から,活性と構造の関係について考察した.第 4章
加泊n類縁体のコンフォメーショ
では,第 3章において活性を示した数種の AM-
ン解析を分子動力学計算 (Mol
田 u
l
a
rDy
n町 田 S
i
m
u
l
a
t
i
o
n
;MD) および NMR解 析
←
5-
を用いて行い,安定=ンフォーメーションの推定ならびに活性に対する三次元
的な構造の影響について述べた.
J
,
"
.
'
.
¥
,
<
-6-
第 1章
AM-toxin類 縁 体 の 簡 便 な 合 成 方 法 の 確 立
1-1 緒 言
AM-ω氾nの尭見以後 20年以上経過しているにも関わらず,その作用機構がほ
とんど明らかにされていない理由のーっとして, AM-toxin の構造が檀雑である
ことが考えられる.つまり構造の複雑さゆえに,合成が困難であり,容易に類
麗体を得ることができない.種々の AM-toxm類融体を用いて構造活性相関研究
を行うことができれば,毒素活性発現のために重要な構造要因を明らかにする
ことができるだけでなく,存在すると考えられる AM-toxIn受容体を探索するた
めの標識化合物
を設計する上でも有用な情報を得ることができる.従って,
16.17)
AM-ωm類縁体の簡便な合成方法を確立することは,構造活性相関研究のみな
らず,作用機構解明のための研究をより一層発展させるために有用である.
AM
・ω
xinの全合成はすでに行われており
18.19)
同じ方法に従って,類縁体の
合成も行われてきた.それらの合成方法においては,直鎖デプシペプチドを得
るために,液相法が用いられている.しかしながら,この方法は反応ステップ
が多いために,合成に時間がかかり,効率が悪い.ここで,固相ペプチド合成
法を用いることにより,液相法に比べ,より簡便でしかも効率良く直鎖デプシ
ペプチドを合成することが可能である.つまり,固相法においては,反応後の
生成物の単離や精製の操作が,固相担体である樹脂を託浄するだけで萌むので
非常に簡便である.また,同様の理由から,反応させるアミノ酸や縮合試薬を
大過剰に用いれば各反応ステップがほとんど定量的に進行する.このような利
点により,固相法を用いて迅速に多種の類障体を合成することが可能となるの
で,固相法は現在ではベプチドのみならず,様々な有機化合物の構造活性相関
研究において重要な役割を果たしている.しかし,デプシベプチド合成に対す
旬泊n 合成に対しても,これ
る固相法の適用例はあまり報告されておらず. AM-
まで固相法が用いられた例は存在しない.
また,これまでの AM-ω泊n類障体の合成においては,直鎖デプシペプチドの
一 7-
環状化反応のために,主にサクシイミドエステル法が用いられてきた.しかし,
この方法も反応の終了までに時間がかかり,効率が悪い.直鎖ベプチドの環状
d
e (DPPA), ひ
化 反 応 を 行 う た め に , こ れ ま で . diphenylphosphoryl 也 i
(
b
e
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z
o
t
r
i
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z
o
l
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)・1
.
1,
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N-
[(仙叫y
l
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i
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l
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2
.
3・ 岡 田0
1
0
[
4,
5み]
p
戸 din-)・y加 抽ylene]-N-me血y岡 山 副 首mi-
niumh
e
x
a
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l
u
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r
o
p
h
o
s
p
h
a
t
eN-oJ
l
id
e(HATIJ)のような強力な縮合剤が開発されてき
F
i
g3
)
. 中でも HATIJは現在のところ,環状化反応における最も強力な縮合
た (
剤の一つであると考えられ,環状化反応
2
0
)のみならず,これまで反応収率の良
くなかった,立体障害を持つアミノ酸の縮合
。
N
;
下
崎島MM
N@N N
NM旬
,
イ
DPPA
v
M川E n
ひ
ょ
M川‘
。
?
o
いる.
)に対しても効果的に用いられて
21
HBTU
HA
1U
F
i
g
u
問 3 縮合剤 DPPA
,HBTU,HA百 Jの構造
AM-ωxinは構造中にデヒドロアラニン (aA1a)残基を含んでいるが,これまで
の研究により,合成の最終段階において,前駆体アミノ酸から aA1aを形成させ
るのが最も効串的であることが明らかにされている
2
2
)
aAlaの前駆体として,
2,
3
-di阻血o
prop
叩 o
i
ca
c
i
d(D
a
p
) がこれまで最もよく用いられてきた
(
F
i
g4
)・こ
23)
れは,側鎖アミノ基をトリメチ Jレ化した後,ホフマン脱離反応によって二重結
合を形成させる反応である,これに対して,最近新たに, ~ph田.ylseleno凶血ine
伊s
a
)を用いた aAla形成反応が開発された川(F
i
g4
)
. これは倒鎖のフェニ/レセレ
- 8-
ノ基を過酸化物で酸化することで,種やかな条件で脱離反応を進行させ,二重
結合を形成する方法である.
。
CHC
同4
M川
HH
n
r
a
一
tIhhBEE-11111﹂
吋
lJu
司'﹄聞
MHMH
貼∞
J
、
Mい
+NlCl屯
H
lt- NH ベ~H~CO-tl
M刊
﹁
ititis-EEEBEE-'﹂
ヤH2
CH?
n
r
⋮
.Dapを用いた方法
Di
町r
u
n
o
p
r
o
p
皿 o
i
c邸 i
d
(D
a
p
)
一向
Ju
﹂コ
1EEEEEEEBEE-
GA
h
ct
コ 2-q
一円﹁川作創
10DI
FJ
副 HHV
+SIC
人u
・也﹄
bNH-B-04
法
方
の
J
抽
目
rBEEt4﹄1 1 1 1 1 1 L 4 4
剛一る
同一間一ぁ
州四一同
可回レ-
品一て
.し
﹄A E
卦 1
羽山体
吃酬同一同蜘叫躍
F
﹂・憎か闘
肋 SIC
を肘蜘
4
匂炉開伊
CH?
本研究においては,直鎖デプシペプチドの合成に固相法を用い,その環状化
反応に HATU;
を用いることによって,簡便な AM-to
泊n類縁体の合成法の確立を
sa法の両方法を簡便
目指した.また. .aAla形成反応に関して, Dap法および P
な方法という観点から比較,検討を行った.
-9-
T
a
b
l
e2 合成した AM-toxm額縁体の構造
@
@
i
i
寸
よ.:升:
z
<
)--<サひ(CH
ι
.
"
¥
:
:
:
:
:
:
:
:
〉
〉
:
:
:
〉
〉
〉
三
;
:
:
に
〉
く
〉
〈
:
:
:
:
〉
〈
く
〉
く
く
〈
:
:
:
:
く
:
:
:
:
:
:
:
:
;
;
〆了、@
ド 守
.
H
@
No.
A
n
a
lo
g
s
x
z
Y
R
n
R
'
1 AM-ω,
x
i
n1
O
=CH2
OCH3 3 CH3
CH{CH3
)
2
2 AM-toxins
O
=CH2
H
3 CH]
CH(CH3
h
3 [L-Phel]AM-ω泊nI O
=CH2
H
CH3
CH(CHJ2
2
4 [
o
A
l
a
]AM-toxin1 O
2
5 [
L
A
l
a]AM・t
o
泊nI O
-CH3
…
,H
OCH3 3 CH3
CH(CHJ2
CH3
,
-H OCH3 3 CH3
CH(CHJ2
6 [
G
1
r]AM-lOxin1
O
=CH2
OCH3 3 H
CH(CHJ2
7 [L-Abu)]AM
・ω氾nI O
3
8 [
L
N
v
a]AM-ω泊nl O
9 [
L
Nl
e3
]AM白羽nI O
=CH2
OCH3 3 CH2
CH3
CH(CHJ2
=CH2
OCH] 3 CH2
CH2
CH3
CH(CHJ2
=CH2
OCH] 3 CH2
CH2
CH2
CH
3 CH(CHJ2
=CH2
OCH] 3 CH2
CH{CHJ2
CH(CHJ2
1
1 [
L
-T~]AM-ωxin 1 O =CH2
4
1
2[
L
V
a
l
]AM-to
泊nI NH =CH
2
OCH] 3 CH2
PhOH
CH(CHJ2
OCH] 3 CH3
CH(CHJ2
1
3[
L
L
配 4
]AM_ωxin1 O
=CH2
OCH
3 3 CH
3
4
1
4[
L
P
l
a
]AM-ω泊nl O
CH3
=CH
2
OCH] 3 CH
3
CH?
h
1
0[
L
Le
u3
]AM・t
o
刻nI O
-10-
sAla
日[sAl
a3]AM-to:
x
ID1
Hila
h
3
1
7[
G
l
y
-レAla
M-to
泊nI
]A
1
6 [しAla
-G
l
y
3
]AM-toXIs1
F
i
g
u
r
e5 環骨格を拡大した AM泊四z
類縁体の構造
1-2 合成方法
a
b
l
e2および F
i
g5に示した.本研究においては,
合成した類縁体の構造を T
aA.la前駆体として D叩あるいは Psaを用いた方法によって AM-ω泊n類縁体を合
成した.以下にそれぞれの代表倒を示した. aA1a前駆体としてD-同p を用いた
r
]
AM
・
ω血 Iの合成方法の概要を F
i
g6に,またDPsaを用いた[Gl A
M
t
o
x
i
n1の
合成方法の概要を F福 7に示した.また, AM-ωx
血 I以外の類縁体合成の収串を
T
a
b
l
e
3に. MSおよび NMRデータを笹にまとめて示した.
4
・
‘1A
1-2-1 化合物の同定および試薬類
化合物の同定はプロトン核磁気共鳴 eH-N恥1R)スベクトノレおよび質量分析
(附)によって行った. MSは,大気圧イオン化 (API) 法あるいは高分解能 F
a
s
t
AtomBombar
曲l
e
n
t(HRFAB) 法を用いた.以下に分析機器および分析条件を示す.
(
A
)IH・旧日
∞
機器
B
rukerAC3ωspectrome
回あるいは BrukerARX5 spectrome也 r
溶媒
DMS
O
-d
6
内部標準 :Te
回 me
曲y
l
s
i
l
邸時
(
B
)MS
機器
API 法一 PEs
caxAPI-IDあるいは API-l65
IS
1
王
XIl
O
A
HRFAB法一 JEOL品
合成に用いた N-9fluorenylm
抽 o
x
y
c
a
r
b
o
n
y
l
しAm
p(Fm
∞-L-Am
p
),Fmoc-L
App,
・
N
t
e
r
t
b
u
ωxycarbonyl-Nb
e
n
可l
c
訂b
o
n
y
l
-o
.
D
a
p• d
i
c
y
c
l
o
h
e
x
y
l
a
n
u
n
o
n
i
u
ms
a
l
t(
B
o
c
D叩 (
Z
)・配HA),B出-D-Psa は文献 24 .2~ .26)~こ従って合成した.他の保護アミノ酸,
試薬,Jr
剖k
o
x
y
b
e
r
町l
a
l
∞holresin(substitutionlevel,1
.0ー1.2 m
司/
g
) は市販のもの
を購入して使用した.
'aA
n
r
u
1-2-2 D-Dapを用いた合成方法
L-Ala
D-Dap
L-Amp
L-Hmb
而田十剖
la
∞
+
闇
r
回 i
n
DIPCDI,DMAP,
h
n
lb
20%p
i
p
e
r
i
d
i
n
elDlvF
同寸一朗
H+resi
lc
DIPCD1
,
HOBt
Rn国一→一山田
r
e
s
m
ld
r
e
s
m
le
n
1
f
r
e
s
m
19
日t
lh
DIPCD1
,
0MAP
z
│ 肌 割 問d
i
neJD昨
日4
「自由
D
lPCD1
,
HOSt
queous1下A,
BO%
95%a
HATU,
DIEA,2rr制 d
e
p
s
i
p
e
p
t
i
d
e
I
DMF,
64%
H
セ
トIPd.66悦
c
y
c
l
o
(
)
.Hα
U
1)C~I. 剛CO:3 2
)50'
C
, 28%
C
)
1
曲(
-4la
1
Figure6 .d.AIa前駆体としてDD叩を用いた AM-lOXIn1の合成スキーム
I
直鎖デプシペプチドの合成 I
FmOC-L.Amp-resin (lb)
p
A
1
k
o
x
y
b
e
n
z
y
la
l
∞holresin(1660mg,2rrunol) を 世 間 出ylfo町 四 国de(DMF,15mlx
15m
l
) に溶解した F m
即-L-Arop(
1
a
)(
2
6
7
0m g,6mmol) お
2
) で洗浄した笹.DMF(
よび N,
Nd
u
s
o
p
r
o
p
y
l
叩 加d
出世d
e(D
IPCDI
,9
3
1
μ,
1 6mmol)を加えてよく混合した
1A
。
円
さらに d
i
n
副h
y
出凶n
o
p
y
r
i
d
i
n
e(DMAP.1
2
2mg.1r
n
r
n
ol)を混合溶摘に加えて, 3時
間室温で~梓した笹, Fm
田-L-Arn
pの結合した r
e
s
i
nlbを DMF(
15mlx1
0
) で洗
浄した.
L-Hmb~L-Amp-resin
(
1d
)
Fm
配-LrAr叩r
e
s
i
n(
1b
) の Fmoc基を 20%p
i
p
e
r
i
d
i
ne/D
MF(
1
5m
l
, 3分 x2,20 分)
によって除去してしAm
p
r
白血 (
l
c
)を得た後, l
.
.
.
Hmb (709 mg,6 1四 no
,
)
l DIPC
Dl
(931μ1
,6mmol),
N
h
y
d
r
o
x
y
b
e
n
z
o
l
r
泊z
o
l
e(HOB
,t 919mg.6nunol)の DMF溶液(15
m
l
) を加えた. 45分間捜枠した後,ペプチドの結合した r
e
s
i
nldを DMF(
15r
n
l
x1
0
) で洗浄した.
FmOC-L.Ala-L-Hmb-L-Amp-resin (
l
e
)
L
A
l
a
.H20(
2
6
7
0mg.8
.
1rnmol)および DIPCDI(
12
3
9
μ,
.
18
.
1m
r
n
o
l
) の D加F
Fmoc溶液 (
1
5m
l
) をしHmbL
A
r
n
p
r
e
s
i
n(
1d
) と混合した後, DMAP(
16
5mg.I
.
4
mmol)
を混合溶液に加えた.室温で 3時間揖枠した後,デプシベプチドの結合した r
e
s
i
n
15r
n
lx1
0
) で洗浄した.
le を DMF(
Boc・
D・
Dap(Z)・
L
A
l
a・
L-Hmb-L・
Amp-resin(lg)
FmocL
A
l
a
L
-Hm
b
L
A
r
n
p
r
e
s
i
n(
1e
) の Fmoc基を 20%p
i
p
e
r
i曲 le/D
MF(
15m
l
, 5分)
L-Amp-r
e
s
i
n(
1f
) を得た後, ldの合成方法と同様
によって除去してLrAla-しHmbにして,
B
o
c
-D
D叩(
Z
)
・
OCHA(
5
2
0mg.4
.
4r
n
r
n
o
l
)
.Dl
P
CDI(
6
8
2
μ,
1 4.
4mmol) およ
6
7
4mg.4.
4n
u
n
o
l
) を用いて, B配-D-Da
p
(
Z
)
-L
r
A
J
a
L
r
H
mb
L-Ampr
e
s
i
n(
1g
)
び HOBt(
を合成した.デプシペプチドの結合した r
白 i
nIg を E白血0
1(
1
5mlx2
)
.DMF(
15
凶
x1
0
) および CHCl)(
15mlx2
) によって順次詑浄し,誠圧下で乾燥させた.
D.Dap(Z)・L
A
l
a
L・Hmb-L-Amp(1h)
蹴 t
i
c回 d(甘A, 25m
l
)を氷冷下, B田-D-Dap(司-L-抽・しHmbL-Amp
r
e
s
i
n
T
r
i
f
l
u
o
r
o
(
1g
) と混合し, 1時間,室温で置持した.反応液をグラスフィノレターによって
-14-
ろ過した後,残った r
e
s
i
nを I下A(
5ml) で洗浄し.ろ液を漉縮した.残檀を d
i
e
t
h
y
l
e
出e
r
j
p
e
t
r
o
l
e
u
me
白e
rによって洗浄し,粗デプシペプチド lhを得た.ここでは,
これ以上の精製を行わずに,t:Rの環状化反応に用いた.
収量:977 mg(
79
.
5 %,間回の s
u
b
s
t
i
t
u
t
i
o
nl
e
v
e
l から計算). API-MS m/z: 615
(M+H
可
.
I
直鎖デプシペプチドの環状化 1
cyclO[D・Dap(Z)・L・Ala-L・Hmb-L・Amp](
1
i
)
∞
直鎖デプシベプチド lh(
1
3
9mg,0
.
2
2mmol) を 2 nuの DMFに溶解し, HATU
(
129mg,0
.
3
4mmo
l)および d
u
s
o
p
r
o
p
y
l
e
t
h
yl
a
.
r
n
i
n
e(D
I
E
A
.
, 115μ.
10.68mrr旧 1
)の
D悶 溶 液 (
1
0ml) をゆっくりと揖枠しながら氷冷下で滴下した溶液を擾梓せ
ずに,そのまま室温で 24時間静置した.反応溶液を漉縮した後,残涯を冷 a
由旬ne
によって固化させ,さらに冷酷回eで翫浄した.遠心分離によって a
c
e
t
o
n
eを除
去し,減圧下で乾操させて環状単量体 l
iを得た.
収量:86mg(
6
3
.
7%
)
.
白叩残基側鎖保護基の除去 I
cyclO[D-Dap-L・
Ala-L・
Hmb-L-Amp]・
HCI(
l
j
)
環状デプシベプチド l
i(
5
1
4mg,0
.
8
6n
u
n
o
l
) を DMF(
柑 ml) に懸濁し, 3
.
9
7M
HClld
i
o
x剖 e溶液 (
2
.
1
6m
1
,8
.
6mmol) を加えた後 I P
d
b
l
a
c
kを触媒として,揖枠
しながら H2ガスを吹き込んだ .4時間後. P
d
b
l
a
c
kをろ過によって除去し,ろ植
を揖縮した.残涯を a
自白凶回1eによって固化させ,さらに眠回目出l
eで洗浄した.
eを除去し,誠圧下で乾蝿させて脱保護体 l
jを得た,
遠心分離によって悶旬回出l
収量:284mg(66.2~も), API-MSmlz
:463刷1
+
H
+
)
.
'EA
b
I
デヒドロアラニン
(AA
l
a
) 残基の形成]
c
y
c
l
o
[
企A
l
a
M
L
A
l
a
M
L・HmbML-Amp](
1
, AM-toxin 1
)
環状デプシベプチド l
j(
1
3
6mg.0
.
2
7mmo
l)を乾燥 e
t
h
y
la
c
e
附 (
5
5n
u
) に懸濁し,
CHJI(
2
.
7n
u
.44mmol)および KHCO)(
5
5
0mg.5.
5n
u
n
o
l
) を加えた後,混合物を
Arガス下で光を遮断して揖梓した. 2日後,同量の CHJIおよび KHCO)を加え,
さらに 2日間捜枠を続けた.溶媒および過剰の CH3Iを蹴圧留去した後,再び,
残誼を乾蝿 e
t
h
y
l蹴 也t
e(
5
5ml)に懸濁し,Arガス下, 50
てで捜持した. 20時間後,
反応液をろ過して不溶物を取り除き,ろ披を揖縮した.得られた粗生成物を逆
相 HPLCによって精製し,凍結乾蝿して,目的物 1(
A
M
t
o
x
i
nnを得た. HPLC
の条件は以下の通りである.カラム:S
h
i
r
n
P
a
c
kPREP-ODS(
15μm
,20x250mm),
移動相:35・6O%a四ω回国l~O. 流量: 1
0mV
min
,
UVd
e
t
配 t
o
r
:220nm.
Y
i
e
l
d
;34mε(28.1%
)
, HRFAB-MSmlz(M+H+):C
a
l
c
d
.f
o
rC2)HnN
)
O
o
:446.2283,
∞
.IH-NMRO(DMSO-do);0_89(3H,d,J=6.7H,z Hmby-CH)),0.90
Fo
阻止 4
4
6
.
2
3
J=6.8H
,
z HmbyCH3
)
.1
.3
5(3H,d
.J=7.2H
,
zA
l
a~-CH)) , 1
.47(
lH,m
.Amp
(3H,d,
s-CH),1
.56(2H,凧Am
py-CH2). 1
.8
3(
1H,m,Am
ps-CH),1
.97(
lH,m
.HmbsCH),2
.
5
0(
1H
.皿 A m
po
CH),2
.
5
9(
1H
.凧AmpιCH).3
.
7
1(3H,s
,Am
pOCH)),
4
.
3
1(2H,m
.AlaandAmpα-CH)4.69(IH,d,J=6.3H,z Hmbα-CH),5.29(
lH,b
s,
AA
l
as-CH),5.
41(
1H.5,.
d
.
A
l
as-CH),6
.
8
3a
n
d7.a(
4
H
.~B2' Ar.叩釘'Om油 cH),
7
.
9
8(
1H,b
s,A
r
n
pNH),8
.
1
1(
1H,d,
J=9.
4Hz,A
l
aN
H
)
,9
.
0
6(
1H,s
.AA
l
aNH).
cyclo[AAla-L-Ala-L・Hmb-L-App](
2,
AM-toxin1
1
)
HRFAB-MSmlz(M
+H+):C
a
l
c
d
.f
o
rC22H30N30~: 4
1
6
.
2
1
8
5,F
o
u
n
d
:4
1
6
.
2
2
0
1,I
H
_
NMRO(D
恥
1
S
O
do)
;0
.
8
9(3H,d,J=6.6Hz
,Hmby-CH3
)
.0
.
9
0(
3
H
.d
.J=6.8Hz.Hmb
y-CH
)
.1
.3
5(
3
H
.d
.J=7.2H
,
z 剖 as-CH)),1
.5
1(
lH,m,Ap
psC
H
)
.1
.6
1(2H,m
,
3
Ap
py
C
H2),1
.8
6(IH,凪Ap
ps-CH),1
.
9
7(
l
H
.凪 Hmbs-CH),2
.
5
6(
lH.凪Amp
o-CH),2
.
6
6(
1H,凪Am
po
CH).4
.
3
3(2H,凪Ala血dAp
pα-CH),4
.
6
9(
1H.d,
eA
P0
・
J=6.
4H,
z Hmbα-CH),5
.
2
9(lH,b
s,企Ala~-CH) , 5
.
41(
1H,s
,AA
l
a~-CH) , 7
.
1
4
-
7
.
3
0(
5
H,m
.Apparom姐 c
.H
)
.7
.
9
9(
l
H
.b
s,AppNH).8
.
1
1(
l
H
.d
.J=9.1Hz
,A
l
a
NH),9
.
0
7(
lH
.s
.AAlaNH).
A
l
a
L・
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7
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3
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HRFAB-附
m/z(M+W):C
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l
c
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.f
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H
_
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m AmpO
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+W): C
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l
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d
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,Found:488.2755,IH_
6H3
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8
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m Nle千
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2
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6
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7
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m
a
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i
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1
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1
1
)
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API-MSm/z:538(M
+W).!H-N1
'
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.5
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l
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Amp](
1
2
)
API-MSm/z:447(M+W).
L
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Amp](
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1H,m,AmpsC
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5
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.AmpふCH),2.58(
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-CH),3.71
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,A
r
n
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8(
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3
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.
3
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s,AA
l
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.
0
4(
1H,b
s,A
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.
叩 NH),8
.
0
8(
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=9.2Hz,AlaNH),
∞
9
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,AA
l
aNH).
cyclo[AAla-L・Ala・L・Pla・L・Amp](
1
4
)
API
掛
川 :4
94(M+別 .IH-N:MRO (0'陥O
d6); 1
.2
7(3H,d,/
=
7
.
2
,品as
-CH)),
1
.4
2(
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3(2H,凪 h叩 y-CH2),1
.7
9(
lH,m
.Amps-CH),2.50
po
・C
H)
,2
.
5
8(IH,m
.Arnpo
-CH),2.96and3.06(2H,m,Plas-CH2).
(IH,凪Am
3
.
7
2(3H,s
,Amp臼ごH
)
)
,4
.
2
5(2H,m
.AmpandAlaα-CH),5.06(
1H,m
.Plaα・CH
)
,
5
.
2
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lH,b
s,AA
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,5
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1
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p
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m
a
t
i
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.
2
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a
t
i
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H
),7
.
9
6(
1H,b
s,AmpNH),8.
12(
1H,
d,/=9.
5
H
z,A
l
a
.NH),9
.
0
3(
1H,s
,AA
l
aNH).
)
cyclo[AAla-sAla-L・Hmb・L-Amp](15
API-MSm/z:446側 +
;0
H
.
),IH-NMRO(DM
S
(
)
.
.
d
.
9
0(3H,d,J=6.6H
z
, Hm
by-CH)),
6)
0
.
9
1(
3
H,d,1=6.3H
,
z H拍 子CH)),1
.4
5(
lH,m
.A町, s-CH),1.54(2H,m
.Ar.叩,子
CH2). 1
.8
7(
1H,凪Am
p,sCH),2
.
0
6(
IH,凪 Hmbs-CH),2.
48(
1H,凪Am
p,o
CH),2
.
5
8(
1H,m
.Amp,ιCH),2.64(2H,b,sA
1
a
, s-CH
.
41(2H,b,sA
J
a
, α2),3
CH2),3
.
7
1(3H,s
,A
m
p
, OCH3),4.
4
3(
1H,b
s,Am
pα-CH),4
.
8
5(
lH,
,
d 1=
5.3H
,
z
-20-
Hm
bα-CH).5
.
3
2(
1H,s
.a
A
l
a
.s-C町
,5
.
4
4(
lH,
s
,a
A
l
a
.s-CH).6.83回 d7.08(4H,
A
zB2・Amp四国語cH),7.49(
1H
.b
s,sA
1
aNH),8
.
ω(
1H,d,
正=
8
.
3
H
z
.AI
即
NH),
8
.
5
6(lH,s
,AA
1
aNH).
cycloIAAla・L・
Ala・GlY-L・
Hmb-L・
Amp](
1
6
)
API-MSm
l
z
:503{M+H勺.
cyclo[Mla-L・
Gly-Ala-L-H皿 b
L・Am
p
](
1
7
)
API-MSm
l
z
:503{M
+H
勺
.
1-2-3
O
Psaを用いた合成方法
直鎖デプシペプチドの合成,およびその環状化は前項の同pを用いる方法とほ
ぼ同様の操作を行った.ただし、 Psaは空気中で容易に酸化されてフェニ Jレセレ
ノ基が脱離してしまうため. Psaの縮合以降はArガス下で反応を行い,中間体
併 b
u
t
y
l
h
y
也可賠T
O
x
i
d
e
の保存にも同様の注意を払った.なお,合成に用いた約 6Mt
,
(TBHP)/d
i
c
h
l
o
r
o
m
e
白血β 溶液は文献 m こ症って調製した.
-21-
D
司
P
s
a
L-Amp
L-Hmb
L
G
l
y
嗣∞十 OH
6
a
e
S
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n
D
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P
C
D
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DM
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. ,r
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∞十
6b
2
伊ん p
i回 r
i
d
i
n自のtE
十町一一ト-OH
F
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-ー-OH 4コ
D
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6
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H
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H
,
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1
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5
弘a
q
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o
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sTFA
H
同
TU,
D
J
E
A,町制由岡田岡串IDMF,
3
5
弘
6
i
c
y
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(
6M 丁目 HPICH~12
i
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C
I
:
!
作 E,
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2
I
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c
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o
(
ー 品l
6
F
i
酔 児 7 d.Ala前駆体としてひ P
s
aを用いた [
G
l
y
3
]AM-toxm1の合成スキーム
c
y
c
l
o
[
d
.
Ala・Gly-L-Hmb-L-Amp](
6
)
可clo[~Psa-Gly-L-Hmb-L-Amp]
(
6
i
) (
9
1
m
g
. 0.15mmol) を d
i
c
h
l
o
r
o間 血a
n
e
副 u
o
r
o
e
白 血0
1(
5
:
1
.陥叫)に搭解し,氷冷しながら約 6MTB田
I
I
d
i
c
h
l
o
r
o
m
e
伽 l
e
溶液(l29ml
,O.77mmo
l)をゆっくりと滴下し,その後、室温で一晩1Jl枠した.反
応植を聾縮し、~Dapを用いた合成方法と同様に,逆相 HPLC で精製後,棟結乾
蝿して, 目的物 6を得た。
)
;0
Y
i
e
l
d
;4mg(
6
.
0
%
),API-MSmlz:432(M+W),'H-NMRO(DMSO
-d
,
90(6H,m
,
6
Hmb・
'
Y
'CH3(
2
)
),1
.5
5(
3
H
.,
m Am
ps-CH皿 dy-CH
)
,1
.80(
1H,m
, A
r
甲
, s-CH),
2
1
.9
7(
lH,凪 Hmbs・CH),2.
4
9(IH,m,Am
pふCH).2
.
5
7(
1H,凪Arn
pιCH),3
.
7
1
-22-
(3H,s
,A
m
p
, OCH3
)
,3
.
8
3a
n
d3
.
9
8(2H,m,Glyα-CH2),4
.
3
2a
n
d4
.
4
6(
1H,m Amp
φCH),4
.
6
4釦 d4
.
8
4(
1H,m
, Hmbα-CH),5.
45(lH,b
s,oA
1
a
,
~-CH) ,
6
.
8
3岨 d
7
.
0
7(4H,~B2' Am
pa
r
om
.
a
t
i
cH),7
.
9
1皿 d8
.
2
0(2H,b,Gly回 dAr可 NH),8
.
9
8(
1H,
b
s,oA
l
aNH).
T
a
b
l
e3合成した AM-ω山 1類縁体の各段階での収率(協)
No.
Analo~s
直鎖ペプチド
環状化
Z基除去
oAla形成
加対n
I
1 AM-
7
9
.
5
6
3
.
7
6
6
.
2
2
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.
1
2 A
M
t
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6
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.
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6
1
L
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3 [
2
I
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A
l
a]AM旬氾nI
4 [
2
レ
A
l
a]
A
M
t
o
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5 [
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l
却 泊nf
y3]AM
6 [
3
L
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A
M
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i
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7 [
1
5
.
4
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4
.
7
6
5
.
6
7
3
.
9
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6
.
0
1
5.
4
3
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L
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a
]
A
M
t
o
泊nI
3
L
N
1
e]AM白羽nI
9 [
3
L
L
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u]AM回氾nI
10 [
6
0
.
0
5
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.
2
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.
7
7
0
.
7
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2
.
6
6
5
.
9
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.
9
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73.
7
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.
6
6
6
.
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.
2
L
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11 [
4
L
V
a
l]AMt
o
泊nI
12 [
5
6
.
1
4
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0
.
7
定量的
6
6
.
1
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.
7
定量的
2
2
.
0
4
6
8.
6
0
.
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.
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2
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・
4
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A
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4
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P
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a]A
島1
-旬泊nI
14 [
15 [~Ala3]AM-旬血 I
16 [L--Ala-Gl~]AM-ωxin 1
3
17 [
G
l
Y
L
A
l
a
]
A
M
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x
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6
7
.
0
.9
51
4
4
.
3
.8
41
1
5
.
5
民sAla前駆体として P
s
aを用いた方法で合成した.
b
; 単離せず環状化まで連続して行った.
6
.
6
5
.
5
4
.
3
内
q
a
4
1-3 結果および考察
環状ペプチドを合成する際,優先的に環状単量体を与える,すなわち環化反
応が容易に進行する適切な直鎖ベプチド配列を選択することは非常に重要であ
る. AM-ωx回では 4つの直鎖デプシペプチド配列が考えられるが. Shimohigashi
らによって C末端に,r...AI叩やしA聞のような,芳香環を側鎖に有するアミノ酸
が位置すると単量体が置先的に得られることが明らかにされている山.また,
この時 N 末端にはd.Alaが位置することになるが,この前駆体として D アミノ
酸を用いることでさらに優先的に単量体の得られることが報告されている
28)
そこで,本研究においても, r
.
.
.
A
m
p (あるいはr...Phe,r
.
.
App) を N 末端に, D体の
d.AIa前駆体アミノ酸を C末端に配置した直鎖デプシベプチド配列を採用した.
p
d.AJa前駆体アミノ酸として,本研究では簡慣な方法という観点から, D
D
a
およびDPsaの 2つの合成方法の比較,検討を行った.アミノ酸の合成に聞して,
B田-D-Dap(司・ DCHAは
, B田-D-Asn から二段階の反応で,比較的簡単に合成さ
れる山.一方、 Boc-D
Psaは
, B∞-D-S
e
rからやはり二段階の反応で合成される
2
6
)
が,その撞作が慣雑で技術と労力を要する.また、D-Psaは空気中で容易に酸化
されてフェニノレセレノ基が脱離してしまうため. D
-Psaを用いた合成や反応中間
体の保存は,Arガスで置換して行う必要がある.両者の方法で AM-toxin1合成
を行った結果を T
a
b
l
e4に示した.
T
a
b
l
e4 d.Ala前駆体アミノ酸として b凪 pあるいはひPsa を用いた
AM-toxinIの合成方法の収率(%).
直鎖ベプチド環状化 Z基除去d.Ala形成総収串
D
D
a
p
bPsa I
7
9
.
5
*
6
3
.
7
6
6
.
2
1
9
.
6
2
8
.
1
9.
4
2
5
.
2
4
.
9
事単離せず環状化まで連続して行った.
d.Al且残基形成反応、の収率はDDap 法で 28%,
D
-Psa法で 25%とほとんど変わら
ず,総収串でも両者にあまり大きな違いはみられなかった.従って,簡便な合
-24-
成法という観点から, AM白羽n類縁体の合成には D 恥 p法を採用することとした.
-D叩法では合成することができなかった [Gly3
]AM-toxin1に対しては,
ただし, o
o
P
s
a法を採用した.
AM-toxin の前駆体である直鎖デプシベプチドの合成において,これまでの液
相合成法では, L-AlaおよびL-Hmbをそれぞれ逐孜結合させてベプチド鎖を延長
r
r
A
l
a
しHmb を し
するのではなく,あらかじめ合成したジデプシベプチド B田 -
Ampに結合させる方法が採用されていた
22)
これは.L-Alaとし拍nbの聞の結合
がアミド結合ではなく,カップリング反応がやや煩雑なエステ Iレ結合であるた
めである.しかし. L-AlaあるいはしHmb部位を,他のアミノ酸あるいはヒドロ
キシ酸に変換した類縁体を効率良く合成する目的にはこの方法は適していない
Hmb
ので. L
-HmbおよびL-Alaを逐次結合させる方法を選択することとした. L
とr
r
Ampとのアミド結合形成反応ではLHmbの水酸基を保護せずに. DIPCDI I
HOBtを用いて行うことが可能であった.また. FmocL
剖aとしHm
bとのエステ
ノレ結合反応は DIPCDIIDMAPを用いて効率良く進行させることができた.しAla
i
p
e
r
i
d
i
n
e/DMF
の Fm∞基除去の際,エステ/レ結合の加水分解を防ぐため, 20%p
による処理を短時間 (
5分間)にとどめた.最終的に, 95%τ下A/HPによって
B民基の除去および直鎖デプシペプチドの切断を行ったが,迅速かっ良好な収率
i
p
出 曲l
eI
で得ることができた.レAlaとしHmbとの聞のエステノレ結合は. 20% p
DMFによる Fmoc基の除去,および 95%TFAIH20 による樹脂からの直鎖デプ
シペプチドの切り出しの際に切断されることなく安定であった.
岨 x
i
n類縁体合成における環状化反応では,主にサクシイミドエス
従来の A M
テJレ法が用いられていた
1
8
)
この方法は,環状化反応、に先立って直鎖ペプチド
のカノレポキシJレ基を N-hydroxysuccinimideで活性化する必要がある上,反応が完
5日聞を要した.それに対して,本研究のように HATUを環化縮
了するのに 2
合剤として用いた場合は,直鎖ペプチドの N末端をあらかじめ活性化する必要
がなく,両末端が遊離の状睡で,ほとんどラセミ化を起こさずに反応が進行す
る. AM-toxinの前駆体である直鎖デプシペプチドの環状化反応は, 24時間以内
-25-
で,ほぽ完全に終了し,目的とする環状単量体のみが得られ,収率低下の原因
となるこ量体などの生成がほとんど見られなかった.本方法での直鎖デプシペ
プチドの形成から環状化反応までの収率は 51%であり.Iz山由yaらのグループに
よって報告されている 36%よりも高いものであった
1
8
)
さらに被らの方法では
直鎖デプシペプチドの形成から環状化反応まで 1週間以上かかっていたのに対
して,本方法では 4日以内で終了し,時間的にも効率が良いものであった.
最終段階で, Dap残基を Hofmann 脱離反応によって~Alaに変換し,最終生成
物を得たが,逆相 HPLCを用いて,反応の進行状況および完了を確寵した.
結論として,直鎖デプシペプチドの合成に固相法を用い,その環状化反応に
H.
A
:
百Jを用いることによって,迅速に,効率良く AM-ωxin類縁体を合成する方
・ω
xin類最体の構造活性相聞研究に
法を確立することができた.この方法は A M
役立つだけでなく,他の環状デプシベプチドであるイオノフォア,抗生物質な
どの合成にも応用することができるであろう.
-26-
第 2章
AM-toxin類 縁 体 の 毒 素 活 性 の 測 定 方 法
2-1 緒 論
リンゴ斑点落葉病は葉身,葉柄のみならず枝梢,果実にも褐色あるいは黒褐
色の斑点を形成する.これは,病原菌が胞子の尭芽時に HSTである AM-旬泊n を
分秘することによって起こる現象である.すなわち,感受性品種では, AM-ωxin
の侵入によって,植物体内で生理学的な変化が引き起とされ,様々な症状を示
しながら,最終的に細胞は壊死してしまう.このような AM-toxinに対するリン
ゴの撮々な反応の一つを指標とすることによって, AM-ωxin類縁体の毒素活性
を測定することが可能である. さらに,再現性のある毒素活性の値を簡便に得
ることにより,構造活性相関研究を効率良く進めていくことができる.AM白血
の毒素活性の測定方法として.これまでにも,樟々なものが報告されているが,
そのほとんどは葉の褐変壊死を指標にしたものであり,植物材料として,切枝,
土,感度が高いとされ
実生苗,切離葉が用いられている.切枝を用いる方法制 i
ているが,新梢を用いるため,入手できる数量が限られており,種々の謹度の
AM-白羽n 類縁体に対する反応を検定する目的には,あまり現実的な方法とは言
えない.実生苗を用いる方法
は,遺伝的に不均一であるため, AM加 xmに対
30)
する感受性の変動が大きく,また種子の大量確保,長期保存が困難であるなど
の欠点がある.切離葉を用いる方法
は,これまで, AM.
・
ωm類縁体の毒素
11.31}
活性の測定に最もよく用いられてきた.この方法は用いる葉による個体差や,
毒素処理の際の誤差のため,再現性にやや問題があり,また活性測定に適した
新葉を入手できる期聞が隈られているという欠点があった.個体差の減少,お
よび植物材料の安定供給を可能にするため,リンゴの茎頂培養が行われ,その
苗の葉を用いた活性の劃定が報告されている川.茎頂培養には,季節によらず
均一な形質の植物体が得られるという利点があり,データの再現性が期待でき
る.しかし,この報告では順化した個体の葉を用いており,毒素活性の測定方
法そのものは以前からの方法と同様である.従って,毒素溶液の処理操作,あ
るいは葉齢による誤差が依然問題として残っている.
u
内'
t
丹
本研究においては,毒素活性の測定にあたり,用いる植物体の個体差を減少
させるために,
リンゴの茎頂培養の確立を試みた.さらに葉齢の違いや毒素処
理における測定誤差の問題を改善するために,培養シュート葉を用いた簡便な
毒素活性の担!I]定方法を検討した.
2~2
方法
2~2~1
リンゴの茎頂培養系の確立
32)
感受性品種であるIn
doの茎頂培養を以下に示す方法に従って行った.用いた
培地の組成は T
a
b
l
e5に示した.なお, J
o
n油 田 お よ び R
o
y
a
lG
a
l
aの 2品種に関
しては,京都大学農学研究科果樹園芸学講座より提供された茎頂培養シュート
を用い,増殖の操作のみを行った.
[茎頂組織の無菌的取り込みと初代培養]
リンゴ倒枝から頂芽および側芽を摘出し, 70%エタノールおよび 1% 孜 E塩素
酸ナトリウムで殺菌した後,クリーンベンチ内で実体顕微鏡を用いて葉原基 2
枚を含む茎頂を無菌的に採取した.採取した茎頂は MurasrugeSkoog (MS)培地
司
(しょ精 3%. 寒天 1%,pH5.8) 上で一週間培養して雑菌汚染の無い事を確認し
た後,初代培養用培地に移植した.茎頂組織は 1カ月後にはシュートを形成し,
さらに数ヶ月培養を続けるとマ fレチプルシュートを形成した. この間,培地は
3週間に 1度交換し, 2
5
C
C, 16時間の照明下で培養した.
I
増殖(継代培養) ]
形成したシュートを切り分け,増殖用培地に移植した.この間,培地は 4週
間に 1度交換し, 2
5で
, 1
6時間の照明下で培養した.
一抱一
T
a
b
l
e5 茎頂培養に用いた培地の組成
基本培地
/
l
)
ホノレモン (mg
I
>
!
!
陥培地
初代培養(増殖)用培地
しょ塘
寒天
0
.
8
1
7
も
MS培地
増殖用培地
.
2 5
3% ベンジルアデニン 2
.
8
しょ精
寒天
ベンジルアデニン
1
.1
-インドーノレ酷酸 0
.
1 5
3% 3
.
8
ジベレリン酸
0.8%
0
.
5
2-2-2 茎頂培養シュート葉を用いた褐変誘起活性の劃定方法
[毒素溶液の調製】
AM
却 泊n類縁体は水に難溶であるため,1O-3M 程度のアセトン溶液を調製した
後,水で 3
.
5X 1
0
.4 M (終濃度, 1
.0X 1
0
.4 M)に希釈し,さらにこれを 1
0倍づっ
希釈した溶液を用いた.
I
植物材料]
上記の方法に従って培養し,マノレチプノレシュートを形成したものを用いた.
リンゴの品種としてIn
do (感受性品種) ,J
o
n
a
t
h
叩(中程度抵抗性品種) .Royal
G
a
l
a (抵抗性品種)を用いた.
【方法 1
96穴組織培養用プレート但配旬.
nDicki邸 o
nLa
bw
蹴)の各ウェルに,オートク
略寒天を含む蒸留水を 50凶ずつ無菌的に分注し,そ
レープによって誠菌した 1
のまま冷やして固めた.シュートから葉を 1枚ずつ根元から切り取り,各ウェ
ノレに葉の切断面を下にして,葉がウエ/レの壁面に接触しないように寒天ゲル上
に差し込んだ.この時,葉がウェノレの壁面に接触していると,毒素溶液が壁面
と葉との聞に保持され,葉の根元にまで毒素擢躍が充分に届かないため,正確
-29-
に毒素活性を測定できない. 20μIの毒素溶液を寒天ゲ/レ上に処理し,密閉して
26
で で 48時間暗所でインキュベートした.処理した毒素の各温度に対して,葉
の根元から進行した褐変壊死の有無を観察した.各捜度について 3 連で行い,
そのうち 2つ以上褐変が見られた場合を褐変輯起活性があるもの(十)とした.
2-3 結果および考察
2-3-1 リンゴの茎頂培養
i
g8(司のようなシュートを形成
摘出された茎頂部分は 1カ月ほど経過すると F
した.さらに数カ月間培養すると, F
i
g8 (
b
) のようなマルチプ/レシュートを形
1Galaにおいては,ホ/レモンとしてペン
成するようになった. lndoおよび Roya
2,2 mg/l)だけを含んだ培地を用いることにより,盛んな増殖が
ジ/レアデニン (
見られたが, 1
0
n
a
t
h
聞においてはベンジルアデニン(1.1mg/l),インドール酪酸
(
0,1mg/l),ジベレリン酸 (
0
.
5 mg/l)を含んだ培地を用いたほうが,増殖が良い
傾向が見られた.
2-3-2 茎頂培養シュート葉を用いた褐変誘起活性の測定
感受性の異なる 3品種に対する, AM-toxin1の褐変誘起活性の測定の結果,お
よび従来の方法での文献値
との比較を T
a
b
l
e6に示した.また,本方法での
1
1
.
3
3
)
AM旬血1処理による葉の褐変の横子を F
i
g9 に示した.
T
a
b
l
e6 感受性の異なる 3品種のシュート葉に対する AM-toxin1の効果
品種
AM-toX
I
s1処 理 濃 度 削 )
10
,4
I
n
do
1
0
n
a
出回
1
0
・
5
10
・
6
10
・
?
1
0
・
8
O'¥U 1
1
0
'
9 l
0
'¥1
+ + + + + + +
+ +
文献値ホ
。
句
1
0
'
8
10
・5
>104
RoyalGala
,
市成木からの新葉を用いた方法
-30-
(
a
)培養一カ月後
(
b
) マルチプノレシュートの形成
ndoの茎頂培養におけるシュートの形成.
F
i
g
u
r
e8 I
AM-to
幻n1
01 0 M処理
C
o
n
t
r
o
l
・
F
i
g
u
r
e9 AM-ω氾n処理による培養シュート業日n
d
o
)の褐変
-EA
q
a
褐変壇死は,寒天に接触している担元から葉脈に沿って進行し,毒素謹度に
応じて褐変の大きさが変わる傾向を示した.褐変は 24時間後でも十分現れてい
たが,その度合いにややぱらつきが見られた. 4
8時間後では,さらに確実に各
揖度に対応した褐変が見られたことから,毒素処理 48時間後の褐変による判定
doに対しては,従来の成木か
が必要であると考えられた.感受性品種であるIn
∞倍低い揖度でも褐変の誘起が見られ,この毒
らの新葉を用いた方法:りより I 1
素活性の測定方法が非常に感度の高い方法であることが分かつた.また,中程
o
n
a
t
h
a
n に対しては従来の方法と同等の活性値を示し,抵
度抵抗性品種である J
o
y
a
lG
a
l
aに対しては従来の方法と同様に,1O-4M という高溝度
抗性品種である R
でも褐変を誘起しなかった.このことより,シュート葉を用いた本方法は A M
ω必n の宿主特異性に関しでも十分その効果を確かめることが可能であることが
分かつた.
AM-ω泊n に対する感受性は用いた葉の葉齢によって大きく異なるため,従来
・加泊n に対する感受性の高い新梢の展開第 3葉付近の葉が毒素
の方法では. AM.
活性測定のために用いられてきた
3
4
)
しかし,このような葉は入手する期聞が
春から夏に限定されており,一年中得ることは困難である.また従来の方法で
旬泊n処理の際に,葉に傷を付けたり
は. AM-
l
l
J
シリカゲノレに AM
岨 氾nを吸着
させた後,葉に処理するといった操作を行っており
31)
それらの操作方法の違
いによって,葉の毒素に対する反応の異なる可能性があり,誤差を生じさせる
原因となっていた.これらの問題に対し,茎頂培養由来のシュート葉を用いた.
本方法では
1年中植物材料を入手することが可能であり,個体差がほとんど
無く均一である.また,毒素溶液の処理方法としては,毒素溶液をマイクロピ
ペットを用いて,葉を挿した寒天ゲル上に加えるだけなので,操作が容易であ
り,誤差を生じる可能性が小さい上,マイクロプレートを用いて 1度に多くの
Inに
サンプル処理をすることが可能である.また,用いる葉が小さく. AM-tox
対する感度も高いため,投与するサンプノレ量も少なくて積むという利点がある.
拍 x
i
n類縁体の毒素活性を測定するのに適
以上のことから,本方法は簡便に AM-
L
円
司u
した方法であるといえる.
結論として,植物材料として茎頂培養シュートを用い,マイクロプレートの
ウェル内に葉を立てた寒天ゲノレ上に毒素を処理することにより,簡便で再現性
白血類縁体の構造活
のある毒素活性値を得る方法を開発した.本方法は, AM性相関研究を効率的に行う上で有用であるだけでなく,リンゴ斑点落葉病に抵
抗性の品種を選抜する正確な検定方法としても用いることが可能である.
ー泊ー
第 3章 AM-toxin類縁体の構造活性相関
3-1 緒 論
AM-toxin は,感受性のリンゴに対して,非常に低揖度で葉に褐変壊死を引き
起こす.これまでの研究により, AM-toxin処理によって電解質の漏出,原形質
膜の陥入,葉緑体グラナラメラの小胞化が引き起こされることが明らかにされ
ており,これらの現象から, AM-toxin の初期作用点は原形質膜および葉緑体に
存在すると考えられている
1
2
)
しかし,現在のところ AM-to泊n と特異的に結合
する受容体の存在は明らかにされておらず,その作用機構に闘しては今だ不明
な点が多い.しかし,これまでの報告において,特異的な代謝解毒機構の存在
が指摘されておらず,また合成された AM-toxlnの鏡像体が活性を保持していな
かった事実 3到などから. AM-toxinの作用は,単にその物理的性質によって引き
起こされるのではなく,植物体内に AM-柏氾nの構造を雌密に認識する遺伝的に
固定された受容体が存在し,その受容体との結合の結果,生理学的な変化が植
物体内で引き起こされることが示唆されている.
AM-toxin の作用機構がほとんど明らかにされていない現状において,毒素の
構造活性相関研究より得られる情報は作用機構解明のために有用であると思わ
れる.つまり, AM-加泊n の構造と活性の関係を明らかにし,毒素活性亮現に関
わる A M明白x
i
n類縁体の物理化学的な効果を知ることによって,作用機構解明の
ための手掛かりを得ることができる.一方. AM-toxin の受容体を明らかにする・
ことは作用機構の解明のために必須である.一般に,未知の受容体を探索,あ
るいは単離するために,放射性同位体(悶)で標識化した化合物を用いた受容
体結合実験,あるいは化合物を固定化した担体を用いたアフイニティクロマト
グラフィーなどが行われる .RIによる標識化は,合成の最終段階で行うことが
望ましいが, AM白羽n1の合成において,構造を改変せずに RIを導入すること
を考えた場合,最初の段階で則を有するアミノ酸を導入する方法しか考えられ
ない.しかし,最終生成物の合成までには,その後, RIを有した状態で直鎖べ
-34-
プチドの環状化, i
lAla化のような多くの反応を行わなければならず,標識化の
効率などを考えると,この方法は現実的ではない.従って, AM-白 血 を 最 終 段
階で RIを導入できるような構造に変換する必要がある.構造変換を行うと,活
性に大きな影響を及ぼす可能性が考えられるが,構造活性相関研究から得られ
た情報を考置すれば,活性を保持した標識化 AM-toxinを合成することが可能で
ある.また,同様に AM-ωxinの構造中には,アミノ基あるいはカノレポン酸とい
った官能基が存在せず,アフイニティークロマトグラフィーなどを行うための
担体に固定化することができない.このような目的に用いるための類縁体を合
成するためにも,構造活性相関研究から得られた情報が有用であると考えられ
る.
これまでにも主にIzu
miyaらのグループによって AM-to
泊n類最体が合成され,
その構造と毒素活性との関係について報告されている.それらの結果をまとめ
ると,以下のようになる.
1
)L-Ampl部位
一-側鎖の長さが重要であり,メチレン基の炭素数が 3個
,
1
8
.
2
2
.
3
6
.
3
7
)
すなわち AM-加泊n本来の長さの時に最も活性が強く,それより長くても短く
ても,著しく活性が低下する.また,芳香環の置換基によって活性が異なり,
4--メトキシ基 (AM-to
血1
1
) の場合が最も活性が高い.
2
2
)i
lA
1
a
部位
3
8
.
3
9
.
4
0
)
有一どのような変換を行っても毒素活性が激誠,もしくは消
失し,活性に対する影響が大きい.しかし,二重結合が必須というわけでは
ない.
3
3
)L
A
l
a
部位 41)
側鎖がかさ高くなるに従って活性は低下する.
4
4
)L
-Hmb
部位 42.43) 一一ある程度の側鎖のかさ高さが活性コンフォメーションを
維持するために必要である.
また,コンブオメーション変化によって活性が低下したと考えられる類最体
が存在していることから,側鎖構造だけでなく,環骨格構造のコンフォメーシ
ヨンも毒素活性発現に大きな影響を与えていることが示唆されている.
しかし,これらの知見は限られた範囲の類縁体から得られたものであり,
-35-
し
かも,毒素活性の劃定方法が本研究とは異なっているので,活性値を新たに横
酎し直す必要があると思われる.
一般に,ある生理活性の強さに対して,受容体との相互作用における化合物
の構造上の要因だけでなく,化合物の移行性あるいは膜の透過性といった要因
も影響する.特に,本研究では AM-toxIn類縁体の毒素活性測定の際に,葉を用
いており,細胞への移行性が毒素活性に影響を与える可能性も考えられる.ま
た AM-toxInの初期作用点は原形質膜および葉緑体であると言われているので,
化合物の膿との相五作用の強さが活性値に影響を及ぼすかもしれない.化合物
全体の疎水性指標の一つである 1
・オクタノール/水系における分配係数の対数,
logP値は定量的構造活性相闇研究に用いられている州.化合物の受容体との相
互作用あるいは膜の透過性が活性に影響を与えた結果,この蹄水性パラメータ
が活性変化を支配する因子となる例が多く見られる.
以上のことから,本研究では,第 l章で合成した類障体について,第 2章 で
述べた方法に従って毒素活性を測定し,これまでの知見と比較しながら,構造
と活性の関係を明らかにすることを目的とした.また,毒素活性と l
o
gP値との
関係についても考察した.
3-2 方法
3-2-1 禍変揖起活性の測定方法
AM-ωxin類縁体の褐変誘起活性の測定は第 2章に記した方法に従って行った J
それぞれの類縁体に対して感受性品種であるIn
do および抵抗性品種である
RoyalGalaを用いて測定を行った.毒素溶液として 3
.
5xlO-~M から 10 倍ずつ水
で希釈したもの(終濃度, 1
.
0X1
0
'
4-1
.0X1
012M)を用い,褐変を欝起した最低
,
揖度を毒素活性の指標とした.
3-2-2 AM-ω泊n類縁体の分配係数の測定方法“)
AM-ωxin類縁体の分子全体の疎水性を表わす指標である 1
-オクタノ - Jレ /
水系における分配保数 P 値はフラスコ揮とう法を用いて劃定した.測定する化
内
品
tu
合物を正確に秤量した後,ホ飽和オクタノールに溶解した.オクタノール飽和
水と水飽和オクタノー/レをその比が 50対 1程度になるように正確に 40m1遠心
∞
管に入れ, 25て で 1時間振とうした.分配後,遠心分離 (
3 0甲m,1O分)に
よって両相を分離し,オクタノーノレ相を除去し, HPLCを用いて 220nmにおけ
るu
v吸収強度を測定した.その
u
v吸収強度をあらかじめ作成した検量撮と比
較することにより,水相中の化合物揖度を求めた.同様の換作を,化合物の水
飽和オクタノ-/レ溶液の初期揖度,およびオクタノール飽和水と水飽和オクタ
ノー/レの比を変えて, 3
4回行い,その平均 P値の対教を l
o
g
Pとして求めた.
3-3 結果
3-3-1 AM-白血1類縁体の褐変誘起活性
第 1章において合成した AM-to
血 1類縁体 (
T
a
b
l
e2およびFi
g5
) について,感
受性品種In
do の茎頂培養シュート葉を用いた褐変誘起活性の測定の結果を
T
a
b
l
e7に示した.なお,これらの類縁体について,同様の劃定を抵抗性品種で
ある RoyalGalaに対しでも行い. 104 M で褐変が見られないことを確認した.
r
.
.
.
A
m
pI部位はこれまでにもいくつかの構造変換が報告されており,本研究に
おいては,側鎖芳香環のメトキシ基が水素に置換されているしAp
p(
2,AM-toxin
町および側鎖アノレキノレ炭素鎖教が 3から 1に短縮されたr...
Phe(
3
) への変換を
行ったが,これらの変換によりいずれも活性が低下した.特に 3 は A M
・旬 x
i
n1
の 10万分の lの低活性を示した.
2
部位を o
aAla
A
l
a(
4
),L-A
la(
5
) に変換した額縁体の活性値はこれまでにも報
告されているが"にこの二つの化合物は水には全く溶解せず,アルコールなど
の有機溶媒などにもほとんど溶解しなかった . D
陥 0 には溶解したが,水で希
釈する段階で結品が析出してしまい,本方法での褐変誘起活性測定を行うこと
はできなかった.
3
L
_
Ala部位を,犠々な長さのア/レキ/レ側鎖を有するアミノ酸 (
L
-AbU. L-N砲 し
N
1
e
)に変換した類縁体 (
7
9
) はいずれも 1
0
・
骨 M とA
M-toxin1よりはやや劣るも
qd
nt
のの,高活性を示した.また,側鎖として,枝分かれ構造であるイソプチノレ基
を有する
LLe
uに変換した類縁体
(
1
0
) は. AM-ω泊n1よりもやや高い活性を示
3
l
a
y(
6
) あるいはレTy
r(11) に変換した化合物ではそれ
した.しかし. L_A
を Gl
・
ぞれ 10
1
0
・1Mに活性が低下した
4
L-Hrnb
部位を L-VaIに変換,つまり. L-HmげとしA}a3の聞のエステノレ結合をア
0
-9 M と AM-tox
I
J
1 1よりやや弱い程度の活
ミド結合に変換した類縁体(12) は 1
叩 x
i
n1の 50分
性を示した.この類縁体の従来の活性測定法による活性値 (AM
1今回の方法では,その値から予想されるよ
の1)はすでに報告されているが 4
H
r
n
'
げを側鎖にメチル基を有するヒドロキシ
り,高い褐変瞬起活性を示した. L
酸
, L-Lac に変換した類縁体 (13) は,従来の測定方法では AM~ω泊nI の 10 万分
の lの活性であると報告されていたが
43)
今回の活性測定の方法ではそれと比
較すると大幅に高活性であり. AM-ωxin1のl(削分の lの活性を示した.側鎖
P
l
aに変換した額縁体 (
1
4
)
が Pheと同様に,芳香環を有しているヒドロキシ酸, L
は1
0
-4M の高揖度でも活性を示さなかった.
環骨格の大きさを拡大した類縁体である [
sAla3] AM-to泊n 1(15), [L-Ala-Glf]
3
AM
・
ωxin1(
1
6
),[
G
l
y
L
A
l
a
M-toxin1(
1
7
) はいずれも活性が AM-toxin1の 1万
]A
分の lから 100万分の 1と,大幅に低下した.
一括ー
T油 l
e
7 AM
・ω氾n類縁体のシュート葉を用いた褐変誘起活性
N
o
.
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
i
最小褐変誘起漉度
Ana1
0
g
s
0.
f
)
A
M
t
o
x
i
n1
A
M
t
o
x
i
n1
1
[
L
P
h
e
1
]
A
M
t
o
x
i
n1
2
[
D
A
la
]
A
M
t
o
x
i
n1
2
[
し
A
la]
A
M
t
o
x
i
n1
[
G
l
y
3
]
A
M
t
o
x
i
n1
3
[
L
-A
bu]
A
M
t
o
x
i
n1
3
[
L
Nva]
A
M
t
o
泊n
I
3
[
L
N
l
e]
A
M
t
o
泊n
I
3
レ
[L
e
u]
A
M
t
o
泊n
I
[
L
T
y
2
]
A
M
t
o
x
i
n1
4
[
L
-Va
1]
A
M
t
o
泊n
I
4
レ
[L
a
c]
A
M
t
o
x
i
n1
4
[
L
P
l
a]
A
M
t
o
x
i
n1
3
[
sAla]AM-toxin1
[しAl
a
G
l
y
3
]
A
M
t
o
x
i
n1
3
[
G
l
Y
L
A
l
a]
A
M
t
o
x
i
n1
日
1
0
-1
1
0
・
8
1
0
・
5
ND*
ND*
1
0
-7
・
9
1
0
1
0
・
9
1
0
-9
1
1
0
1
0
-目
9
1
0
1
0
・
7
'
4
>
10
・
6
1
0
1
0
4
4
1
0
*溶媒への溶解性が非常に悪く,活性測定が不可能.
3-3-2 AM-to泊n類最体の諌水性
l
o
gP値は分子の韓水性を表わす代表的な指標であり,定量的構造活性相関研
究において,しばしば用いられ,活性値との相聞を検討するのに適した値であ
る.類最体 1
.7,9
,1
5について,
1
-オクタノーノレ/水系での l
o
gP値を澗定し
た.その結果に基づき,さらに 6
,8
,1
0,1
1 の類縁体の
l
o
gP値をAk町UUSU
らによって求められたアミノ酸側鎖の疎水性指標的である九を用いて予測した.
(
T
曲l
e8
)
-39-
Table8 A M
却 血1額縁体のおよび l
o
gP値
No.
An
a
l
o
g
s
a
最小褐変瞬起 震 度 刊1
)
l
o
gP
冗α
。
1
0
.
1
.8
5本 0
.
2
8
6 [Gly3]AM-ωxin1
L
A
b
u3
]AM-10
泊nI
7 [
・
7
1
0
1
.64
1
0
.9
2
.
2
7ホ 0
.
7
4
3
L
N
v
a
]AM-to
泊nI
8 [
1
09
.24
2
.
6
6 1
1
0・9
3
.
1
0寧1.79
1
0・11
.52
2
.
8
8 1
1
0・8
2
.
5
4 1
.10
1
0
.6
2
.
2
0事
10
1 AM-ω泊nI
与
J
N
1
e]
A
M
t
o
x
i
n1
L
9 [
10 [
L
Leu
)
]
A
M
t
o
x
i
n1
0
泊nI
11 [L-Tyr]AM・1
3
15 [
sAla]AM-toxin1
寧測定値
3-4 考察
L-Am
p
l部位に関しては,これまでの報告から予想されたように,側鎖の構造
変換によって大幅な活性の低下が見られた。従って,側鎖の芳香環の置換基お
よびア/レキ/レ炭素鎖の長さに対して厳しい制約があり,受容体がこの部位を融
密に認識していることが示唆された.
2
部位において .
4
) あるいはL-Ala(
5
) へ変換した類縁体は溶媒への
o
.
A
l
a(
o
.
A
l
a
溶解性が著しく低下した.企AlaとAlaとの側鎖構造の違いが帯解性に影響を与
えているのかもしれない.また変換によって分子のコンフォメーションが変化
し,溶解性が低下した可能性もある.つまり. AM-toxin のコンブオメーション,
は α.~ 二重結合の存在によって lrA1a, o.Al且置換体とは異なったコンフォメーシ
ョンを形成していることが示唆されており叫,その結果,溶解性に大きな違い
が生じたとも考えられる.
LA}a
3部位における側鎖構造の変換は,いずれにおいても大幅な活性低下を引
き起こさなかった.このことは,これまでの報告における,かさ高い側鎖は活
性を低下させるという知見 4りとは異なっており,この部位の構造変換の活性に
対する影響は非常に小さいと考えられた. しかし. Gl
yおよびレ乃rへ変換した
-4
0一
類縁体 (
6,11) は,この中で,比較的大きな活性低下を示した. Glyに置換し
た類晶体の一政元 NMRスベクトノレを AM-toXIn1と比較すると,アミドプロトン
が,より幅広いシグナルとして観察された.これは Gly 置換体のコンフオメー
y には
ションがあまり固定されていないととを示しており,その理由としてGl
側鎖が存在しないため,環骨格が固定されにくくなったことが考えられる.つ
まり,少なくとも側鎖メチル基が活性コンフォメーションを固定するためには
必要であると思われる. L-Tyrに置換した類縁体において, Tyrの側鎖は芳香環
3
を有しているが, L
-A
l
a
を,やはり芳香環を有する L-Pheに変換した類融体も同
樺に活性の低いことが報告されていること,また .8や 9のようなかさ高いアノレ
キ/レ側鎖を持つ類融体は高活性を保持しているととから,側鎖のかさ高さとい
うよりはむしろ,芳香環が受容体との結合の際に不利な影響を与えているとい
うことが示唆された.以上のように,レAla3部位においては,いずれの構造変換
l
a3部位は受容体との結合にお
に対してもあまり活性が低下しないことから ,L-A
いて,それほど制約を受けない部位であると考えられる.このことは,受容体
探索のための RI標識化合物などを合成する上で有用な情報であり,例えば,活
性を保持していた [
L
T
げ]AM-toxinIにおいて. Tyrの芳香環側鎖に山Iを導入し
3
て RI標識を行うことが可能である.また, [しN1
e
M-toxin1においては,しNl
e
]A
を,側鎖アノレキノレ基の先端にアミノ基などの官能基を有するアミノ酸,例えば
L
-2
,
6
d
i
町 由o
hex
田
o
i
ca
c
i
dなどに変換した類縁体を合成し,この官能基を様々な
担体に結合させ,アフイニティークロマトグラフィーなどへ応用することも可
能である.
4
部位における,側鎖にメチノレ基を有するしLacへの変換 (13) による活
L-Hmb
性の低下原冒として,これまでの報告では,側鎖のかさ高さが小さくなること
による分子全体のコンフォメーション変化が原因とされていたがりしLac置換
体の一次元 NMRスベクトノレパターンは, AM-toxI
s1と比較して,それほど大き
く変化していなかったーこのことは,この類融体のコンフォメーションがあま
り AM-toxin1と変わらないことを示しており,側鎖が Hmbのイソプロヒ勺レ基よ
-4
1-
りも小さいメチノレ基に変換されたことによって,受容体との結合が不利になっ
たことが活性低下の要因であると示唆された.また, L-Hmげを Phe型の側鎖を
有する L
P
l
且に変換した類縁体 (
1
4)では活性が消失したが, L
2
・H
y
d
r
o
x
y4
m 出y
l
戸n
凶 o
i
ca
c
i
dに変換した類縁体,つまり側鎖にイソプチノレ構造を有する類
縁体が AM-toxm1の I
∞ 分 の lの活性を保持していると報告されていることか
ら
42)
活性消失の原因は側鎖のかさ高さではなく,側鎖芳香環の影響によるも
のと考えられた. L
-Valへの変換 (12),つまり骨格構造のエステ/レ結合をアミド
結合へ変換した類縁体は,一次元 N恥虫スベクトノレが AM-toxin1とは異なって複
雑であり,幅広いシグナルが多く観察された.このことから,類縁体 (12) では,
コンフォメーションが固定されておらず, AM-to泊nIとは異なったコンブオメー
ションも有していることが示唆された,この類縁体の側鎖構造は AM-toXIn1と同
じイソプロピノレ基であり,側鎖そのものの活性に対する寄与は変わらないので,
いくつかのコンフォメーションの混在が活性低下を引き起こす要因であると考
えられた.以上の結果をまとめると, L-Hmb4部位には受容体と結合する際に,
適したかさ高さの側鎖構造が必要であるが,芳香環側鎖は結合に非常に不利に
作用することが示唆された.また,主鎖に含まれるエステノレ結合が,活性コン
フォメーションを維持するために重要な構造要因であることが示唆された.
環骨格を拡大した類縁体 (
1ι17)においては,環骨格を形成する原子数が 1
2
から 1
3あるいは l
Sに増大した構造を有している. L-Ala部位は側鎖構造に聞し
て,活性に対する影響が小さいことから,これらの類晶体の活性低下の原因は
環骨格構造の変化にあることが示唆された.つまり,環骨格が拡大されて,骨
格構造のフレキシピリティーが増大し,さまざまなコンブオメーションを形成
するのみならず,形成し得るコンフォメーションも A
M
.
.
:
旬泊n
Iの活性コンブオメ
ーションとは異なることが活性低下を引き起こしたと考えられる.これらのこ
とは,環骨格のコンフォメーションの活性に対する重要性を示している.
続いて AM-ωx.in類最体の疎水性が毒素活性に与える影響について検討した.
醜水性は.化合物の生体内での移行における膜透過や,受容体との相互作用の
-4
2ー
際に影響を与える因子である. T
a
b
l
e8より, AM-ω垣n類縁体の実測および予測
logP値は1.6から 3
.
1までの範囲の値を示した.しかし,毒素活性と logPとの
直接の相関関係は認められず,活性に対する疎水性の影響はあまりないと考え
nv
i
v
oでの除草活性に対する最適 l
o
gP値が 2付近で
られた.一方,除草剤の i
あることが知られており幻}, AM-tom類最体の l
o
gP値が同様に 2前後であるこ
とから, AM-toxinは植物体内部への移行には適した logP値を有していると思わ
れる.
4
部位の変換は活性尭現に対し
)AM-ωmの
r
.
.
.
AI
甲 1お
よびr...
Hmb
結論として, 1
て構造上の制約が厳しく,受容体が厳密に認識している部位であると考えられ
3
部位は構造上の制約がそれほどなく,受容体によってあまり認識さ
l
a
た.2)lrA
3
部位を変換することが,受容体探索の
l
a
れていないと考えられた.従って ,lrA
2
部位のし
ための標識化合物の合成などに際して適切であると思われた .3
)oA
l
a
Alaあるいはo.Alaへの変換は溶解性が著しく低下し本方法での活性測定ができ
)活性発現に対して,環骨格のコンフォメーションが大きな影響を
なかった. 4
与えていることが示唆された.
-43-
第 4章
AM-toxin類縁体のコンフォメーション解析
4-1 緒 論
生理活性化合物の三次元構造を詳細に知ることは,その作用機構を知る上で
重要である.つまり,三次元構造と活性の関係を詳細に調べることにより,平
面構造からは明らかにできない重要な情報を得ることが可能である.そのため,
最近では,農薬や医薬品の開発の際に三次元定量的構造活性相関研究の行われ
ることが多い.
低分子の三次元構造を決定する一般的な方法として X 親結晶構造解析が知ら
れているが,この方法では化合物の X 続結晶構造解析に適合した結品を作成す
ることが必項であり,結晶化の困難なベプチドなどには適用できない.そこで
近年,生理活性ベプチドの三次元構造を N恥R 劃定および構造計算によって決定
する方法 48)が盛んに行われている.これは NMR測定により得られる距離や二面
角情報を拘束条件として,分子動力学法などの計算を行うことによって溶液中
却 xm もやはり,結晶化が圏難で
での安定構造を明らかにする方法である. A M
あり,その三次元構造については種々の N島田測定からの定性的な情報を得るに
とどまっている州. AM-ω泊nは 4残基のアミノ酸およびヒドロキシ酸からなる
1
2員環構造を有し,環状ペプチドとしては小さい方である.そのため,構造上
の制約から取り得るコンフォメーションの種類は限定され,その中の,ある一
定のコンフオメーションがメジャーコンフォメーションとして安定に存在して
いると考えられる.また,構造中にデヒドロアラニンが含まれていることも,
コンフォメーションの決定に影響を与えている.このような,固定化されたコ
ンフオメーションが活性にとって重要であることは,第 3章での結果からも示
唆されており,コンフォメーション変化は AM-toxin類縁体の活性変化を支配す
る主要因子の一つであると考えられる.
旬泊n の三次元構造と毒素活性との関係について明ら
本研究においては. AM-
加 泊1
かにすることを目的とし,第 3章において,異なる強さの活性を示した, AM-
一制ー
I
.[L-NI
e
J
]
A
M
t
o
x
i
n1およてJ
[
sAla3]AM却 xin1の 3化合物についてコンフォメーシ
ョン解析を行い,その毒素活性との関係について検討した.
4-2 方法
4-2-1 NMRの測定
NMR劃定は BrukerARX 5
∞を用いた.化合物の揖度が 5 mMになるように
DMSO
d6に溶解し ,3
∞ K で制定を行った.プロトンスベクトルの帰属は,一枚
元プロトンスベクトル,および二次元スベクトノレ (H・H COSy,NOESY) によっ
て行った NOESY測定における混合時間 (nuxing也市)は 4∞ msに設定した.
4-2-2 構造計算
e
r
.6
.
4(
T
r
i
p
o
sAss
∞i
a
t
e
sI
n
c
.,StLu
i
s,MO) 上にお
三次元構造の構築を SybylV
いて行った後, MUI
.
:
τ1
・lTh侶 ED法によって,ランダムに 1
00個の初期構造を発
生させた.これらの構造に対してまず, I
ns
i
g
h
tI
I
J
D
i
S
∞V町 V
e
r
.3
.1(M
o
l
e
c
u
l
a
r
nc
.,S佃 Diego,
CA) を用いてエネルギーの極小化を行った.エネルギ
S
i
r
n
u
l
a
t
i
o
n
sI
ーの極小化には,力場として∞ns臼 回tv
a1四国 f
o
r
c
e
f
i
e
l
d(CVFF) を用い,誘電車
(
d
i
e
l
e
c
出c ∞回国t
) を DMSO溶液環境に相当する 45 に設定した.
s
出 p
e
s
t
D
e
s
白n由法によってエネ/レギーの極小化を行った後,さらに NewtonRaphson法
によって極小化した.続いて,エネルギーが極小化された構造に対して分子動
力学計算を行った.エネノレギーの極小化と同横に力場として CVFF を用い,系
の温度を最初の 10p
sは 1
∞O Kとした笹, 300K まで 1∞ K ずつ 2ps間隔で温
度を下げていき, 3∞ K では 3p
sに設定した.さらに,得られた構造に対して,
前述した方法と同樺にしてエネルギーの極小化を行い,最終構造を得た. 1
∞個
の初期構造に聞して,それぞれ同様の手順で計算を行い,得られた 1
∞個の構
造のうち,最小エネノレギー値から 10k
,伺I
の範囲内のものを選択した.
-45-
4-2-3 コンフォーマーの分類
最もエネルギー値の小さい構造を基準として φおよび φの値について土 1
5
。
以内の値を有する構造を一つのグループとし, さらに残った構造のうち最小の
エネルギー値を持つものを基準として同樺にグループ化する揖作を続け,すべ
ての構造を分類した.さらに,それぞれのグループで最小のエネルギー値を持
つ構造を比較し, 4つのカノレポニル酸素の環骨格平面に対する上下の位置関係
(
1
1
曲l
e9
) が同じであったものを一つのグループに統合した. NQ
回 Yスベクト
ノレから得られた情報と 4つのカノレポニノレ酸素の環骨格平面に対する位置関係と
の聞に矛盾の生じないコンフォーマーを, 1
0個以上の構造が含まれるグループ
から選択し,それをメジャーコンフォーマ}とした.
司
4
6-
T
a
b
l
e9 コンフォーマーのグループとカ
ノレポニノレ酸素の方向との関係
y
H
m
b
吋
申
c了 ← ← → ← ← → ← → ← ? ? ← ? ? →
向
時 d一 ← ← ← ← → ← ← → ← → → ← ? ? → →
鵬
J[
レ
,一
ニ b 一 ← ← → ← ←T ← ← → →LTTLT→
→ ← ← ← → → 1・←→
ABCDEFGHIJKLMNOP
ポ一
ル a一←→4 4 4 T→
カ
Gro
up
Amp1上
ト蜘 イ
Ala3
2
下
本上園で“上"に存在する場合を吋'で,
u下"に存在する場合を“↓"で示した.
-~唱
-47'-
4-3 結果
4-3-1 NMRの測定
3
AM-ωxin1
.[
I
.
-N
l
e3JA
M-toxm1および [
s
A
l
a
JAM-toxm1の主要な NOESYスベ
i
g1
0に示した.また NOESY測定の結果,アミノ酸残基間で観劃され
クト/レを F
た NOEについて T
a
b
l
e1
0にまとめた. AM-ω泊nには,メジャーコンフォーマー
とt NMRスベクトルではほとんど確認できないほどのマイナーコンフォーマー
が混在していることが報告されている
49)
そのため,コンフォーマー聞の化学
変換による幅広いシグナノレが一部で観測された.アミド水素の α 水素に対する
カップリング定数は結合角度を推定するうえで重要である.本化合物では, α
水素のない oAlaや,エステノレ結合が含まれており,しかも一部の水素の化学シ
フトが幅広くなりカップリング定数を決定するのが困難であった.これらの理
3
3
3
の 3JNH-C,H
由より, A
]A
M-to
泊n
Iおよび [
l
r
Nl
e
M
t
o
x
i
n1の,それぞれ lrA
l
a
,lrNl
e
値のみを得ることができた (
T
a
b
l
e1
0
)
.
T
a
b
l
e1
0アミノ酷残基問で観測された NOEおよび 3JNH-C,
.
J
f
値
AM-ω泊nI
Am
pNH-Hm
bC
pH
Am
pNH-oAlaNH
NOE I
A
r
n
pNH-Hmb
叩
A
m
p
C
.
)
:
I
-oAl副H
t~ AlaNH-AlaNH
3J
NH・叩
9
.
1(lrA
1
a
3)
[
l
rN
l
e]
A
M
ω訂nI
3
Am
pNH-Hm
bCpH
Am
pNHd.AlaNH
Am
p
問-HmbC.fI
AmpCJ-I- OAl副H
AAlaNH戸N1
eNH
3
9
.
2(
t
r
N1
e
)
-48-
I
sAla3JAM-加 血 I
ArnpNH-HrnbC~H
Am
p
間一Hrr虻.fI
A
.
m
p
C
.
)
:
I
-oAla
t
剖
立
法J白色
f↑卜~戸
,
,
山剛
llt﹀
岬訓一﹁
ILlA 副I J P I L - - B -
山田
¥=
守斗
'
・
一﹂
-
,,---
曲伺hHH九 一 - 一
H
山間人主主
-zz
l
﹄
片
一
l
i
,
t
官
立訳出色
e
E
s
:
ち也
.
"
同b
-01
AII
cc
1Ct l
d冨
哩
:
:
:
>
ー
o
・
0
1
4
2
b
~
E
s
I~
A Mt
o
x
i
n1
司
3
]AM
F
i
伊問 1
0 AM白血1
.[
L
N
l
e
・白血 Iおよび[sA
l
a
?
]A
M
'
加 血I
の主要な NOFSYスベクトル
-49-
閣 とJ
と
'
ー
巴
4
A
l
I
H
ド
'
'
ー
-
...
市
.
'
a
ー
ー
E
Z
Hm
b
4
A
I
O
叩H K H
hmNNN
,
Amp N
I
O
-~た二主〈こ
>
'.
.
.
.
NH
~
均一間耐剛
γ作ー
~
三践うきJ
巴
Hm
b
.
.
a
崎市陶叩
I!
t-~
f--r--~
[
L
N
J
e
3
]A M
知
X
i
:
J
.1
3
]AM
F
i
g
u
r
e1
0 AM
却血1
.(
L
N
l
e
司旬血 Iおよび[帥ぽ]AM
・白血 I
の主要な NOESYスベクトノレ(続き)
-50-
J""11
I
I
n
>
b "
岬
J,,0ち
OCH
・ー田
w.
三
車
a
HH
A岬.,.1
1
NH HH
I
!
"
3日fμp
E
z
ー.
叫Z
直
H回b
・
01
E
直主
'
1
1
t
"
ー
Amp
t
OCH
a
z
-
.
島
.
E
z
叉忠υぜ
'
'
E
&叫・
c
NH
e
"
・
笥
,
国
E
c
h司p
岨I
担
"
'
NH
.
t
I
一
一
一
[jWa
3
]A M
・
ω
'
X
I
n1
F
i
思田 1
0 A
M
t
o
x
i
n1
,[L-N1e3]AM.:
凶 nIおよび[JiAぜ ]AM白 血I
の主要な NOESYスベクトル(続き)
-51-
4-3-2 構造計算およびコンブオーマーの分類
AM-ω泊nIについて,ランダムに尭生させた 1
∞個の初期構造から分子動力学
岨l
以内のエネルギー値を有する
計算を行った結果,最小エネルギー値からlOk
94個のコンブオーマーを得た.これらを,やおよび φの値に基づいて,分類を
2個のグループに分類された.さらに,これらのグループ聞の構
行った結果, 2
造を比較したところ,それぞれのグループに属するコンフォーマーは, Table10
に示したように, A
M
t
o
x
i
n に含まれる主鎖の 4つのカノレポニノレ酸素原子の環骨
格平面に対する上下の位置関係を基準にして統合できることが分かつた.各グ
/レープに含まれるコンフォーマーのうち最小エネノレギー値を有するものを比較
し,カノレポニノレ酸素原子の環平面に対する位置関係が同じであったグループを
統合して, 1
3個のグノレープに分類したその結果, AM
・ 白 血 Iのコンフォーマー
のうち,約 7割が 2つのグループに属している事が明らかとなった.コンフオ
ーマーのグループ分けの結果を Table1
1および F
i
g1
1に示す,
L
円
PHU
T
a
b
l
e1
1 計算によって得られたコンブオーマーの分類
。
.
v
r
AM旬幻nI
値による
カノレポニルの
方向による分類
分類
Group Numberof Gro
up Numberof
Co
n
f
o
r
m
e
r
s
Conform間
3
1
2
3
4
5
6
7
8
9
1
0
1
1
1
2
1
3
1
4
1
5
1
6
1
7
1
8
1
9
20
2
1
22
1
4
1
5
A
B
3
1
C
D
2
3
6
1
E
F
G
6
1
4
1
H
K
L
6
3
2
。
N
2
P
分類
2
2
3
4
5
6
7
8
9
1
0
1
1
1
2
1
3
1
4
1
5
1
6
1
7
1
8
1
9
20
2
1
22
23
24
25
26
27
28
29
30
3
1
ぜ]AM
却 血I
[sA
カルポニルの
ゆ.
v
r
値による
1
0
2
4
8
3
5
7
2
3
2
3
2
2
8
A
1
2
B
1
2
C
D
3
6
E
1
3
F
6
G
H
I
J
2
2
1
0
2
K
3
3
L
5
2
M
N
2
2
。
P
-53-
4
方向による分類
分類
│方向による分類
Group NUD
蜘 o
r
lGroup N凶 nberof
C
o
n
f
o
r
r
n
e
目
Confom
世間
3
2
2
2
6
3
。
3
[
L
NJe
・
ω泊nI
]A M
.
v
r
値による │ カルポニルの
Group Numberof Group Numberof
Conformers
C
o
n
f
o
r
r
n
e
π
1
2
3
4
5
6
7
8
9
1
0
1
1
1
2
1
3
1
4
1
5
1
6
1
7
1
8
1
9
20
2
1
22
23
24
25
26
27
28
29
30
3
1
32
33
34
35
8
4
2
2
6
8
A
1
6
B
1
5
3
C
4
2
D
3
6
E
8
F
8
G
3
H
6
1
K
2
6
L
7
3
2
2
M
。
3
5
3
2
3
3
P
50
AM-to
泊nI
40
ー
%
e
e
,
.
,
..
..
.
...
...
..
..
..
...
.
:
:
4
:
:
u:
・
:
:
:
:
:
3
0
20
1
0
o
ABCDEFGHIJKLMNQP
50
40
[
L
N
le
司AM-I
ox
i
n1
3
0
%
20
1
0
o
A B C D E F G H IJKLMNOP
田
40
印刷内 AM.旬 血 I
3
0
%
20
1
0
o
ABCDEFGHIJKLMNOP
Figw
芭 1
1 各グループのコンフォーマーの全コンフォーマーに対する割合
-54-
同様の方法で [LNle3] AM-臼 xI
n1および [
sAla3] AM-toxIn1に関しでも構造計算
3
]A
およびコンフオーマーの分類を行った. [
L
N
1
e
M-to
XIn1は. 1
∞個の初期構造
0k
,伺I
以内に 8
3個のコンフォーマー
から計算した結果,最小エネルギー値から 1
を得た.これらを φおよび φの値に基づいて. 3
1 個のグループに分類し,さら
に,カノレポニノレ酸素原子の環平面に対する位置関係に基づき, 1
5個のグループ
sAla3]A M・ 白 血 Iは 100個の初期構造から計算し,最小エネルギー
に統合した. [
値から 1
0k
c
a
l以内に 8
3個のコンフォーマーを得た.これらを φおよび φの値に
基づいて. 3
5個に分類し,さらに,カ/レポニ Jレ酸素原子の環平面に対する位置
関係に基づき. 1
6個のグループに分類した.この 2つの類縁体では, F
i
g 10の
分布図から分かるように. A M
却XUl 1とは異なり,グループ A と B 以外のコン
フォーマーの教の多い傾向が見られた.
4-3-3 メジャーコンフォメーションの推定
AM加x
i
n1の N O
日 Y 測定から得られた情報のうち,環骨格構造のコンフォメ
ーションを決定する上で重要であると恩われるものを. F
i
g12に示した.
CH
30
F
i
g
u
r
e12 コンフォメーションを決定するのに重要な NOE
-55-
生理活性ペプチドのコンブオメーション解析では, しばしば
I
NOEデータをそ
の強度に従って距離情報に換算し,構造計算における拘束条件として定量的に
用いることが多い.しかし I A
M
t
o
x
i
n のように,環構造を有し,取りうるコン
ブオメーションに制限がある小さな分子では,基本的に水素問の距離に大きな
差がなく,コンフォメーションを決定するためには,より雌密な距離情報が必
要である.しかしながら
I
NOEの強度からは厳密な距離情報を得ることができ
ないため,本研究においては,計算によって得られたいくつかの安定コンフオ
ーマーの中からメジャーコンフォーマーを決定する際の定性的な条件として
NOEデータを用いた.
AM-to
XIn1の構造計算の結果
2種類の安定コンブオーマーが得られた.この
2種類の安定コンフォーマーは F
i
g1
3に示すように Ampとd.AJaとの聞のアミ
I
ド結合の方向,つまりカルポニル酸素の方向だけが異なったコンフォメーショ
ンを有していた.この 2つのコンフォメーションと NOESY測定による NOEデ
pとd.Al
aとの聞のアミド水素原
ータを比較した結果, Ampの α水素原子とAm
子との聞に NOEが観捌されていることから,この両者は近くに存在する必要が
あり,コンフォーマーBが NOEデータと矛盾のないコンフォメーションを有し
ていることが分かった.すなわち,コンフォーマーA の場合,これらの水素聞に
はカノレポニル基が存在するので, NOEが観測されないと考えられる . Bのコン
フォメーションは,その他の NOEデータおよび,
3J
NH,CJl値から推定されるゆ値
'
a
b
l
e1
2
) とも矛盾はなく,これがメジャーコンブオメーションであると推定し
σ
た. H
ig田恒j
血眼らは,各種 NMR測定から AM-to
XIn1のアミド構造の方向を決定
し,活性の異なる種々の類縁体との比較から,メジャーコンフォメーションが
活性型であると定性的に示しているが
46)
本研究で得られたメジャーコンブオ
ーマーは彼らの報告とも構造が一致しており,活性型であると考えられる.ま
た,披らはマイナーコンフォメーションの推定構造についても報告しているが,
それは本研究においては,コンフォーマー Fに相当し,やはりメジャーコンフォ
ーマーである Bに比べて取り得る確率が低いと考えられる.
戸門V
FD
O
O
ConformerB
ConformerA
F
i
g
u
r
e1
3 A M・臼泊nIのコンフォーマーA と B どの比較
T
a
b
l
e1
2 結合定数三'NH-C,jI値およびゆ値の比較
Ana
l
o
g
s
アミノ酸残基
,
j
I ゆ
叫J
3JNH-C
札imulatJ
AM-toxin1
L
A
l
a
9
.
1
1
0
3
.
1
8
8
.
6
3
]AM[
L
N
l
e
ぬ泊nI
レNl
e
9
.
2
1
0
4
.
6
9
2
.
3
a;得られた
.,Hに基づき,以下に示した Brystovによって提唱さ
3JNH-C
れ た Karplusタイプの計算式 5白)から求め,仇i皿 uluedに近いものだけ
を挙げた
,
j
I=1
.
9-1
.
4cosB+6
.
4cos29,9=1
9-601
3
JNH_C
0
•
b
; メジャーコンフォーマーの代表例から求めた.
3
]A
[
L
N
l
e
M-to
泊n
Iおよび[
sAla3]A M・to泊nlに関しても,同様に,コンブォーマ
ーが 1
0個以上含まれているグループのコンフォメーションと NOEデータを比
3
]A
e
M-toxin1ではこのようなグループは A,B,,
E Jの 4種類存在
較した. [
L
N
l
するが,このうち B以外は AM-toxin 1 の場合と同様にAmpと~Alaとの聞のカ
/レボニル酸素原子の方向が NOEデータと矛盾しており,グループ Bがメジャー
コンフォーマーであると推定した. [sA
ぽ ]AM
・加 x
i
n1ではコンフォーマーが 1
0
個以上含まれているグループは A
. Bの 2種類存在し,やはり. Ampと~A1aと
の聞のカ/レボニノレ酸素の方向と NOEデータとの比較から, Bがメジャーコンフ
巧﹃
ED
ォーマーであると推定した,
3
]A
A
M
.
t
o
x
i
n1
,I
r
.
N
l
e
M-ωx
i
n1および I
sA1a3JAMωxin1のメジャーコンブオー
咽
マーの代表例を F
i
g1
4に,それらの主鎖の二面角を T
a
b
l
巴 1
3に示した,アミド
結合のニ面角を示す ω値の絶対値のほとんどが,平面構造を表わす 1
8
0
・よりも
20
・前後小さくなっており,これらの化合物はいずれも,ねじれたアミド構造を
形成していることが分かつた.
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泊 11
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AM
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ω泊nIおよび [
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IとA M・t
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わせ園
[
t
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e3]AM~toxin 1および [
sAla3]AM-toxin1のメジャーコンブオーマーを,それ
ぞれ AM-toxin1と.4個のカノレポニ/レ炭素原子が最も近くなるように重ね合わせ
た結果を Fig15に示した.
[
t
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N
l
e3] A M
・
ω剖n 1と AM-toxin1の重ね合わせにおいて, t
r
Ampの側鎖部分は
AM-toxinIのそれとは異なっているが,計算で得られた低いエネルギーを有する
コンフォーマーのこの付近の構造はいずれもかなり異なっており,この部分は
大きなエネルギー陣壁なく自由回転を行うことが可能であるように思われた.
従って曹この部分のコンブオメーションの違いは,あまり活性に対して影響し
ないと判断した.一方,環骨格構造のアミド窒素原子,カノレポニノレ酸素原子, α ,
および F
炭素原子の位置は A
M
.
.
:
加x
i
n1とほとんど同一であった.
3
]A
[
s
A
l
a
M-toxin1と AM-toxin1との重ね合わせにおいては,環骨格の主鎖原子
の位置が
s
AIa付近でかなり異なっていることが分かった.特に. aAlaと日Ala
のカノレポニ Jレ酸素の位置が大きく異なっていた.
4~4
考察
3] AM-ωx
リンゴのシュート葉を用いた褐変誘起活性測定において. [
t
r
N
l
e
加 I
-60-
は AM-toxin1の 10分の 1,[
sAla3] A M・toxin1は l∞ ∞ 分 の lの活性を示した.
3
コンフォメーション解析の結果. [
]A
レN
le
M-ω泊n 1のメジャーコンフォーマー
は主鎖の環骨格構造については AM-ω泊n1とほぼ同一であることが分かつた.
AM-ωxin1のメジャーコンフォメーションが活性型であると考えると,第 3章で
J
部位の構造変換の活性に与える影響は小
の構造活性相関研究の結果から,しAla
3
]A
さいので,[
L
Nle
M-toxin 1のメジャーコンフォーマーが受容体と結合して,
AM-toxin1と同等の活性を発揮すると考えられた.しかし,分子動力学計算から
得られた全コンフォーマーに対する,メジャーコンブォーマーの占める割合は
15%であり. AM-toxin1のそれが 34%であるのに比較すると低くなっている.と
3
のことは. [
L
Nle
M-toxin 1がメジャーコンフォーマーに国定されにくく,そ
]A
れ以外のコンフォーマー,つまり活性型ではないと考えられるコンフォー 7 ー
3
を形成する確率が AM-toxin1より高いことを示しており,これが[LN
I
e
]AM白 血1
1の活性をやや低下させているものと思われる.一方,
[
sAla3]AM-toxin1のメジ
白刃n
ャーコンフォーマーはカノレポニル酸素などの主鎖環骨格原子の位置が AM-
Iとはかなり異なっていた.これまでの報告から,カノレポニノレ酸素原子の空間配
置が活性発現に重要な役割を担っており,受容体との結合に関わっていること
が示唆されている
46)
従って,この主鎖環骨格原子の位置の違いが [
sAla3] AM-
t
o
x
i
n1の活性の大幅な低下の要因の一つであると考えられた.このことは,環骨
格に含まれるカ fレポニノレ酸素原子あるいはアミド水素原子が,受容体との水素
結合などによって相互作用している可能性があることを示唆している.また,
3
]A
この類最体では, [
L
-Nle
M-toxin 1の場合と同様に,分子動力学計算から得ら
れた全コンブオーマーに対する,メジャーコンフォーマーの占める割合が 19%
と. AM-toxin1のそれに比べ低く,このことも活性低下の要因であると考えられ
た.
結論として
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.
[
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ーション解析を行った結果, AM-toxinIと
[
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]AM-toxin1との聞には,メジャ
ーコンフォーマーの主鎖骨格聞の違いは見られなかったが,後者はメジャーコ
-6
1-
ンフォーマーに固定されにくく,それ以外のコンフォーマーを形成する確串が
高くなることによって活性の低下が引き起こされていることが示唆された.ま
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コンフォーマーの環骨格構造,特にカ Jレポエノレ酸素原子の位置が大きく異なっ
ていることによって大幅な活性低下の引き起こされていることが示唆された.
-62-
総括
本研究は,宿主特異的毒素である AM泊四類縁体を種々合成し,その毒素活
性との関係を調べることにより,毒素活性発現に関わる構造要因を明らかにす
ることを目的として行った.
第 1章において,直鎖デプシペプチドの合成に固相法を適用し、環状化に強
力な縮合試薬である HATUを用いることにより、これまでの方法より簡便で効
旬泊n類縁体の合成方法について述べた.近年,ペプチド合成に限
率の良い AM-
らず,様々な結合反応を固相担体上で行うことによって,様々な有機化合物を
合成する手法が確立されてきた.この合成法を用いることにより,多横な化合
物を短期間で得ることができるようになるため,コンビナトリアルケミストリ
ー52)の分野が急速に進歩した.また,デプシペプチドは自然界においてしばしば
見出され,それらは有効な生理活性を示す場合が多い.本研究における合成法
加泊n のみならず,そのような他のデプシベプチドの簡便な合成にも応
は
, AM-
用することが可能であり,それらの効率的な構造活性相関研究において役立つ
であろう.
第 2章ではリンゴの茎頂培養系の確立,および茎頂培養由来のシュート葉を
用いた毒素活性の劃定方法について述べた.従来の AM-ω泊nの毒素活性測定に
用いられてきた方法では,成木から採取した葉を用いているため,葉の成長程
度による個体差が大きく,また毒素処理の操作によっても活性値に違いの生じ
る可能性があった.本研究においては,すでに従来の測定方法による活性値が
報告されている額縁体に対しでも,シュート葉を用いた方法で活性測定を行っ
た結果,従来の方法より,高い活性値を示す場合が存在した.本研究での方法
は培養植物を用いているため,ほとんど個体差が無く,従来法より信頼性の高
いデータを与えると考えられるので,活性値を過小評価する危険性を回避する
ことができる,さらに本方法は, AM~白山E に対する活性を高感度で測定できる
ため,リンゴ斑点落葉病に対するリンゴ品種の抵抗性を検定するのにも僅れて
内﹄
ρnu
おり,抵抗性品種の選抜の際に役立つと思われる.
第 3章では,合成した種々の AM-l
Ox
m類縁体の毒素活性を測定し,構造と活
性の関係を調べた結果, AM
・t
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x
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nの L抽
部位の側鎖構造が活性に対し,あまり
3
影響を与えないことを明らかにした.このことは,受容体探索のための標識体
を設計する上で有用であり, RI による標識化合物の候補として [L-T~] AM
・t
o
x
i
n
Iが考えられた.これを用いて,最終段階において,クロラミン Tのようなタン
パク質のヨード化試薬を用いて標識することが可能であり,このようにして作
成した RI標轍化合物を用いて受容体結合実験を行うことにより. A
M
t
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nに特
異的に結合する受容体の存在を明らかにすることができると考えられる.さら
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どのアミノ酸に変換した類縁体を用いることにより,アフィニティークロマト
グラフィーを行うための担体に結合させることができ,受容体の単離が可能と
なると考えられる.このような類縁体は,近年,盛んに行われるようになった
BIACOREなどのバイオセンサ _S3)にも用いることが可能である.
環骨格を拡大した類縁体の活性が大きく低下したことから,環骨格のコンブ
オメーションの変化が活性に影響を与えることが示唆されたため,第 4章にお
M
t
o
x
i
n1およびその類縁体の,コンヒ。ューターによる分子動力学計算お
いて. A
的 自1のコン
よび NMR測定による安定コンフォメーションの解析を行った.AM-
フォメーションについては,これまで,定性的に解析した報告側しか存在しなかったが,今回初めて,計算および NMRによって詳細にそのコンフォメーショ
ンを解析し,活性との関係について考察した.その結果,環骨格構造のコンブ
オメーションが活性尭現に重要であるだけでなく,そのエネルギー的な安定性
も膨響を与えていることを明らかにした.A
M
t
o
x
i
n1のコンフォーメーションの
変化は,ほとんど,しAla3部位のアミド結合部分および L-Hmザ部位のカノレポニ Jレ
酸素原子部分に現れており,受容体との結合において,これらの部分の酸素あ
るいは水素原子が水素結合などの相互作用に関わっている可能性が示唆された.
ー白一
AM
・旬x
i
oの作用機構に関しては,化合物構造の複雑さのため,その亮見から
20年以上経過した現在でさえ,ほとんどが躍のまま残されている.本研究で得
られた情報が作用機構解明のための新たな手掛かりとなり,また,本研究にお
いて開発された合成法および毒素活性測定法などを応用して展開される研究か
M
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加血の作用の全容が明らかにされることを期待している.
ら. A
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謝辞
本研究を行うにあたり,終始有益な調指導,御助言を賜りました京都大学農
学部教授,上野民夫先生に心から感謝致します.また,終始御助言と励ましの
言葉を賜りました京都大学農学部助教授,赤松美紀先生に深く御礼申し上げま
す.本研究を進めるにあたり,有益なる御助言を賜りました京都大学農学部助
教授,宮川恒先生に感謝致します.
日頃より貴重な御意見と励ましの言葉を賜りました大阪府立大学先端科学研
究所教授,西村勤一郎先生,京都大学農学部,中川好秋博士に探く感謝致しま
す.
化合物の MS揖!
I
J定に際し,調助力頂いた京都大学薬学部,秋元直茂博士に深く
御礼申し上げます.デヒドロアラニン前駆体の合成において御助言頂きました,
関西学院大学,楠本貴美子博士に感謝致します.リンゴの茎頂培養の実験にお
いて,御指導頂きました京都大学農学部教授,佐藤文彦先生ならびに武田薬品
工業株式会社,国米正明氏に感謝致します.また,
リンゴ茎頂培養シュートの
一部を快く御供与頂きました京都大学農学部,田尾龍太郎博士に感謝致します.
生理活性の測定において,有益な御意見を賜りました信州大学農学部助教授,
伴野潔先生,京都大学農学部助教授,間藤徹先生および三芳秀人先生に感謝
致します.鉢植えリンゴの置き場所を提供して頂きました京都大学農学部助教
授,加納健司先生に感謝致します.構造計算の際に利用させて頂いた,京都大
学化学研究所スーパーコンピュータ}ラボラトリーに感謝致します.
本研究は京都大学生物調節化学研究室にて行われたものであり,共同研究者
である中谷葉子氏(現日本エコテック) .中森朋子氏(現ユニチカ環境技術セ
ンター) ,村井孝弘氏,浦上真知子氏,米本哲郎氏の御協力のもとに行ったも
のであり,ここに深く感謝の意を表します.茎頂培養実験に際し,御協力頂い
た山中寿域氏(現宝酒造)に心から感謝致します.
本研究を進める上で,多方面にわたり貴重な御助言を蝿りました,宇部興産
(株),大岡朗氏,ならびに大日本除畠菊(株),井上雅文博士に感謝致します.ま
~
66-
た,同期生としてお互いに刺激を与えあい,また良き相談相手となって頂いた,
岡沢敦司氏(現大阪大学) ,山口博志氏(現日本農薬)に深く御礼申し上げま
す.本論文作成に際し,御助力頂いた滑水文一氏に感甜致します.
最後に,本研究を行う上で,履かい御支援を下さった京都大学生物調節化学
研究室の方々に心より感謝致します.
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本研究に関する原著論文など
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