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魅力的な誌面作りのための一提案

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魅力的な誌面作りのための一提案
魅力的な誌面作りのための一提案
わがJAの広報戦略
JAえひめ南 企画統制室 総合企画課
清水 純(広報担当)
2011 年 7 月 14 日(木)
JA広報セミナー初級編
1、心がけていること
2、現場をコントロールしよう
3、ドラマを探そう
4、広報の仕事
5、様々な媒体から学ぼう
6、広報誌の発行体制など
7、
「エクセル」でも多彩なレイアウト
1、「心がけていること」
―併せて誌面作りの具体的なポイントを紹介
広報誌の誌面では毎号、農家のいきいきとした姿・とくに笑顔あふれる人々の表情を大き
く紹介する。それは掲載される人々の笑顔によって、読者にも笑顔になってほしいから。
JA広報誌は笑顔あふれる農業や食を、組織の内外、生産者と消費者、地域の人と人をつ
なぐコミュニケーションや情報共有の場と考えている。広報誌を通じ、多くの地域住民に
農業や農家、JAの現実をもっとよく知ってもらうことで地域の活性化につなげたい。
広報誌に限らずWebサイトほかあらゆる媒体で、組合員・一般消費者を含む顧客・お客
さまからJAに最も期待されているJAの「農業」イメージをはずさないこと。
「JAらし
さ」
(※)を全面に押し出し、各コンテンツでこれを具体的なイメージとして実現すること。
※ 何がJAらしいかについては議論の余地があるところだろう。しかし少なくともJAらしさは、
各事業部や担当部署が自己利益をのみねらい独善的な思惑で作ろうとする「イメージ」とは
関係がないといえるだろう。
多くのお客さまがJAに求める「農業」のイメージを大切にしながら、地域に根ざす魅力
的な組織として、さらにイメージアップを図ろう。徹底的に生産者サイドの味方として、
農家組合員の立場に立った「広報」を実践したい。それは消費者目線を度外視する一方的
なものでなく、むしろ消費者目線を踏まえた上での情報発信、そこからさらに一歩を進め
た、いわば情報共有だ。生産者の利益と消費者の利益、さらにJAの利益は、もとより相
反するものではない。広報誌の表紙では生産者自身が被写体(※)。誌面を開いて真っ先に
目に飛び込む特集のテーマには「農業」との関連性を失わない内容にこだわる。
※ 人間は人間の顔・表情に最も関心を向け注意を払う。その意味で表紙被写体に人物を
登場させることには意味がある。表紙とは、読者に誌面を開かせ、中身を読んでもらうための
仕掛けだ。表紙においてJAの堅実で誠実なイメージをアピールしつつ、かつ同時にそれ自体
目を引く魅力的な表紙である必要があるが、中身である特集との関連性を無視すれば、
たちまち読者は違和感を覚えるだろう。表紙から特集への自然な流れを作りたい。
そのためには、特集記事を誌面全体のできる限り上層に構成するのがベターだ(弊JAでは
表紙を開いてすぐの2ページ目から特集)。
(右からp1、p2-p3:『みなみかぜ』) 表紙から誌面特集への自然な流れを作り、読者を本文に誘導しよう。
「特集」という以上、一定の読みごたえがほしい。『JA広報通信』の転載特集(見開き2
ページ完結)は、確かによくまとまっている記事ではあるが、よそから借りた借りものの
記事で地域の魅力を発信することはできない(もちろん、自前のコンテンツを補完する記
事としては有効だろう)
。自前のボリュームある特集記事でこそ「JAの広報誌」という位
置付けを守り、組織の内外へ発信できる魅力的な内容を存分に盛り込める。
『みなみかぜ』では 24 ページ中7~9ページ以上の特集を組む。場合によっては3分の2
以上の紙幅を割き、地域の魅力を掘り下げる。人の目を惹き付ける写真、目を引く簡潔で
シンプルなタイトルとみだし、最低限の情報だけではない農家のサイドストーリーを紹介
する読んでおもしろい本文(もちろん「おもしろさ」は独善的なものであってはならない。
読者の関心に応えるおもしろさは読者の目線に立ち考えたい)―これらを総合的にまとめ、
とくに読者の視線誘導を念頭に置いた効果的なレイアウトを念頭に置く。
JA広報担当者は、地元新聞など一般総合紙やローカルテレビ局の記者とは違う。あくま
でJAの組織広報を担う者として、
(誤解を恐れず極端に言い切ってしまえば)第三者の公
平な視点を要しない。広報誌のコンテンツにまんべんなく、あれもこれもと欲張った内容
を盛り込む必要はない。予算・費用や人員配置の考え方と同じく「選択と集中」によって、
最大限に効果を発揮する誌面作りを心がけたい。
読者の視線(関心を向ける対象)は、写真(写真中とくに掲載人物の顔)⇒タイトル(大
みだし)⇒小みだし⇒本文の順に向けられる。どれだけ綿密に取材し詳細に掘り下げた良
質な文章も読者に読まれなければ何の値打ちもないが、読者が必ずしも本文記事を読んで
くれるとは限らない。誌面の随所に中身を読ませる工夫を盛り込みたい。
大きな写真で、良い表情を見せる生産者ほか地域の人々をダイナミックに掲載する誌面は、
読者に強烈な印象をもたらす仕掛けだ。写真によって読者の興味を惹き付けたら、効果的
なタイトルや大見出しを重ねる。タイトルは本文を表す端的でシンプルな文字とし、読者
の関心を惹きつけるものでなければならない(※)。
※ タイトルを考えあぐねて、会議や催しの名称そのものや主催者の名称などを
「タイトル」としてしまっているのは、残念ながらよく見られる例だ。
タイトルとしての機能を備えないがために、本文に関心を向けられない。
タイトルや見出しは本文以上に難しい、ともいえるだろう。
タイトルやみだしの文字数が多くなればなるほど説明的ではある。しかし逆に、タイトル
やみだしが説明的であればあるほど、その効果は薄く機能を十分に発揮しないだろう。
レイアウトやデザイン細部を(熟考した上で)作り込み過ぎないこと。レイアウトは、写
真を活かす方向であくまでシンプルなものとし、読者にとって自然で無理がない「視線誘
導」を第一に考えた組み方にこだわりたい。細部のデザインは熟考を重ねるが、デザイン
の細部を作り込み過ぎることで、写真や本文がデザインの中に埋没してしまう。誌面中の
デザインは、編集者にとってもデザイナーにとっても腕の見せどころではある。印刷会社
所属のデザイナーは腕によりをかけて、手をかけ作り込んだデザインを提案してくれるか
もしれない。洗練されたデザインばかりが前面に出ることがないよう、写真や文章を活か
す最低限のデザインを心がけたい。
フルカラー印刷の誌面では、使える色数が多い分、色使いの難しさがある。色の組み合わ
せによっては、読者にとってひどく読みづらく不快な印象を与えてしまうかもしれない。
多くの色を使えばカラフルではあるが、カラフルであることは色情報の多さゆえに、読者
の視線誘導を阻害してしまう怖れもある(※)
。
※ 例えば、赤や黄色の注意喚起色や蛍光色などは目を引く色だが、本文誌面の中で
黒文字の小さな本文記事を読んでいる時などに、常に読者の視界の中でその色がチラ
チラと目につくなら、その配色は失敗であるかもしれない。あるいはまた、見開き誌面の
あちこちに目を引く色が多数あり、さらに暖色・寒色入り乱れた配色はカラフルでにぎや
かな誌面の中のどこにも読者の目がいかない、読者の注意を惹きつけることができない
かもしれない。
『みなみかぜ』では、見開いた誌面の中でおおまかに(写真を含め)3~4色を基調色とし、
誌面において使用する色数を意図的に制限している。誌面をシンプルにするこの方法は、
華美になり過ぎないことで記事そのものを際立たせ、同時にJAの堅実性のイメージから
も妥当だと考えている。
比較的長い本文記事では要所要所に小みだしを効かそう。タイトルや大みだしとも違う、
本文の中身を端的に示す気の利いた小みだしは読者の理解を助け、本文の趣旨を明らかに
する。
2、「現場をコントロールしよう」
―ここでは、とくに写真撮影のコツについて。経験や撮影技術ではない
端的に言って、良い写真を撮るには現場を「コントロール」すること(一概に何が良い写
真かを定義するのは難しいが、ここでは使用目的や制作サイド及び読者ニーズに符合する
写真を良い写真ということにしたい)。撮ろうとしている対象・被写体にしっかりと声をか
けながらポーズをつけよう(※)。これは写真の構図を作ることであると同時に、誌面のレ
イアウト作りでもある。
※ もちろん、現物撮りで対象静物に声をかける必要は全くない。しかし現物撮りの場合で
も、例えば農産物や料理のおいしそうに見える角度、光の色や量などを探る過程は、被写
体とコミュニケーションを図っているように見えなくもないだろう。
被写体(人物)には常に具体的な指示出しを心がけよう。被写体がどのように撮られるべ
きかは、カメラマンだけが知ることであって被写体自身には分からない。おどおどした態
度に出るカメラマンの自信のなさは被写体を不安にさせ、表情を曇らせる。しっかりと声
を出そう。遠慮しないこと。広報誌の編集長である広報担当者は、カメラマンであり記者
であり、ディレクターでありデザイナーとして総合力を発揮しよう。
「笑ってください」と言って笑う人は少ない。撮影者も笑顔を見せよう。臨機応変に現場
を和ませる冗談も交えたい。ここで大切なことは、たとえば「ココに、このように手を置
き、自然な笑顔で、この辺を見つめるようにしていてください」などといった具体的な指
示だ。こう撮りたいのだという撮影者側の意向をハッキリと被写体に伝えたい(コンセプ
トまで伝えられればベター)。
誌面・レイアウト制作に必要な素材写真を作成する作業は、現場で既に始まっている。写
真は撮影した瞬間に、右に置くか左に置くか、レイアウト位置がほぼ決まっている(右あ
るいは左に置くべき写真を無理に配置すると読みづらく違和感ある誌面になる)
。(※)
※ 撮り終えた写真を何度も見なおして、使いたいその写真が、誌面のどこに配置されるべき
写真かを見極めよう。誌面レイアウトの自由度の高さも新聞紙面との大きな違いだ。
撮影枚数1~2枚であきらめないこと(※)。初めに「何枚か撮りますね。一番良い表情で
お願いしますよ」などと断わっておくこと。構図・ポーズを変え、必要な素材写真が撮れ
るまで、納得いくまで撮らせてもらおう。話しかけながら相手の緊張をほぐす。取材時に
被写体の知り合いを同行させるのもよい。撮れば撮るほど緊張する相手に対しては撮影を
早めに切り上げる。
※ 掲載する1枚のために少なくとも 50~100 枚撮りたい。
WB や ISO 感度、ストロボ発光の設定を、その場で即座に切り替えながら撮ろう。
もたもたしているうちにシャッターチャンスを逃し、相手の表情も曇り始める。
自分が使う機材くらいは、ちゃんとマニュアルを読み、すばやく操作できるように練習しておきたい。
現場では交渉・かけひきの能力も試される。「写真は勘弁してくれ。1枚でいいだろう、さ
っさと撮れ」と照れくさがる相手を説得する作業も必要になる。担当者はデスクワーカー
であるとともに、現場最前線の営業マン・渉外担当者でもあることを肝に銘じたい。
声をかけない遠くからの「隠し撮り」はやめよう。いま現に作業している被写体を遠巻き、
遠慮がちに俯瞰(ふかん)で撮影した写真は、よほど周囲の景観に特徴(ニュース性)が
なければ使えない。
遠慮した遠巻きの「隠し撮り」写真(左)では何も伝わらない。相手に声をかけながら構図とポーズを決めて表情をねらおう。写真
の上手さは、経験年数による慣れやテクニックの習熟、機材の構造などに対する理解ではない。写真がうまい人は、トイカメラや
使い捨てカメラを使ってもうまい。技巧的な撮影技術を磨くより、取材対象と向きあい相手との会話を弾ませる方が「良い写真」を
撮る近道だろう。
3、「ドラマを探そう」
―広報誌原稿の執筆スタンスについて
ひと口に誌面における「農畜産物の紹介」といっても、その手法・切り口は一つではない
(※)。ここ十数年来いわれ、とくに求められているのは「顔の見える商品」だが、単に商
品を陳列するだけでは誰も魅力を感じない。消費者が求めるのは商品だが、商品の背景に
ある生産者のストーリーが商品価値を高めている。商品の「付加価値」というとき、生産
者の努力や苦労、工夫点、高品質な商品作りにかける熱意は、商品そのものに内在する価
値を高め、そこにある価値そのものを形づくる重要な要素になる(付加価値といって、た
だしPRされる対象が独善的な後付けの価値観であっては誰も魅力や値打ちを認めないだ
ろう)。人間が織りなす生のドラマを正しく(適切な方法やプロセスで)紹介することが「顔
の見える商品」を作る。
※ 「正解がない」というより、「たくさんの正解がある」といえるのが写真や記事、誌面作りの
おもしろさでもある。様々な手法を試した上で自分自身が納得する誌面を読者に提案しよう。
身勝手な価値観の押しつけや自己満足が目的の編集はいただけないが、複数の価値観の
寄せ集めだけを基準とする編集方針は、間を取った妥協や折衷案だけが全面に出るばかりで
見る影もないものになりがちである。現場のプロである広報担当者は同時に編集長であるこ
とを自覚し、誌面を導く強力なリーダーシップを発揮しよう。
現場には常に人間のドラマがある。広報誌面記事の大きな特徴でありメリットは、新聞記
事とは異なる角度から対象に切り込み、報道写真とは異なる写真、事実説明にとどまらな
い分析と解釈を含む文章によって人々の魅力を抽出し描き出すことができる点にある(※)。
基本的な新聞のルールでは「余剰」ともいえる一見無関係な周辺事実・内容にこそ、人間
味あふれる人物像と、彼らが作る農畜産物の魅力を物語る要素があるといえる。
農畜産物の背景には生産者たちのドラマがある。新聞記事と広報記事は別物。とくに広報誌面では、新聞記事で描き切れなか
った、生産者たちのサイドストーリーを紹介したい。新聞記事として出稿できないトピックスも、広報誌面では大特集できるかも?
読者のお便りなどから顧客(読者)ニーズを読み解きながら、新たな顧客価値を企画提案していこう。
※ 5W2H(when/who/where/what/why/how/how much)や重要度が高く伝えたい事実から
先に書き始める新聞の基本ルールをふまえた上で、広報誌用の記事では書きぶりを変えよう。
新聞用に出稿した原稿は、そのまま広報誌に流用しない方がいい。文末を「です・ます」調に変えるだけでは
単調過ぎて魅力に欠ける。
もとより主観・客観は論理的に厳密なものであり得ないのだが、広報誌ではあえて「主観」を大切にした
文章を心がけた方がおもしろいだろう。ただし、文章には常に責任と義務が生じることを忘れずに。
現場を最もよく知るのは現場だ。現地の支所・センターなど出先機関の職員と意思疎通、
情報共有を図り、押しつけでない情報提供を求めよう。組織広報の存在を内部に周知させ、
各方面からの情報発信を促し、一人ひとりが広報関連業務の重要性を考える組織の土壌を
作るのは、担当者自身にほかならない。そのためにも積極的に各支所へ足を運ぼう。情報
提供に協力してくれる人材も見出せる。
4、「広報の仕事」
―組織広報、業務の機能・役割とは
広報誌の作成や新聞原稿の出稿、WEBサイトの管理、あるいはプレスリリースを出すこ
とだけが、広報担当者の仕事ではない。むしろ広報業務は、肥大化した(お客さまにとっ
て、それぞれは良い仕事をしているが、必ずしも互いが何をしているか明確に把握し切れ
ていない)組織各部署の情報共有を図り、「顧客満足」という組織の最大目標を達成させる
ための足並みをそろえ、全役職員・従業員をつなぐ扇の要(かなめ)としての大きな機能・
役割がある(※)。経営幹部層の意向如何に関わらず、組織広報を担う担当者としてリーダ
ーシップを発揮することが大切だ。
※ 扇の要役として、人と人をつなぐ広報担当部署が、「総務課」や「組合員課」といった
管理本部系の部署に置かれることは、その意味でなじみやすい。ただ、これによって同時に業務
内容を恣意的に格付けする考え方や経営方針から長年、組織広報が不当にも他の業務よりも
格下の雑務であるかのように扱われ続けてきた事実については、組織そのものの未熟さを否定で
きない。
「対内広報(組織内広報)」や「対外広報」といった理念的枠組みは「顧客満足」を考え、お客さまの
目線に立てば、とくに大きな意味を持ち得ない。組織内の便宜的な枠組みをお客さまに押しつける
のはやめて、組織にとっての広報業務とは何かを組織全体で自身の問題として捉えなおしてほしい。
5、「様々な媒体から学ぼう」
―具体的な参考事例の紹介を交えて
写真集や画集、映画や小説、絵本、ノンフィクション作品など、様々な作品に学ぼう。心
に響く言葉を学ぶには、詩集もいい。端的で上手いみだしの付け方は新聞から学べる。雑
誌広告やテレビCMには「多くの人にものを伝え知らせる」ためのアイデアが満載されて
いる。
訴求力ある誌面(あるいはWEBサイトなど)作りを心がけるのは当然だ。「読んでもらえ
なくてもいい、発行していることに意味がある」というのは、自己満足な言い訳に過ぎな
いばかりか、お客さま(組合員)からお預かりした貴重な金銭を浪費する重大な背任行為、
組織に対する業務の妨害行為にもつながる。広報誌もWEBサイトも、発信した内容は人
に見られ読まれて初めて値打ちがある(というより、そこで初めて価値を生じる可能性を
得るのだ)。どうすれば見てもらえ読んでもらえるかを徹底的に考え、創意工夫しよう。
個人的に影響を受けたのは無料タブロイド紙『GENERATION TIMES(ジェネレーショ
ン・タイムズ)』、月刊誌『relax(リラックス)
』
(マガジンハウス、廃刊)
『Newsweek(ニ
ューズウィーク)日本版』など。『家の光』も一般誌にひけをとらないデザイン性、取材力
の確かさがあり、学ぶところが多い。
左から『GENERATION TIMES』 『relax』 『Newsweek 日本版』 。GENERATION TIMES からは、視点を切り替え、ものごとを多角
的に捉えながらワンテーマを実直に追う編集者のスタンスを、relax では「常識」にとらわれない視点や雑誌レイアウト作りの楽し
さを、Newsweek 日本版からは世界的な視野に立ったものの考え方、目を引く印象的なみだしの作り方や小さな文字でも読みや
すい本文行間の美しさなどを学んだ。
タイトル、リード、みだし、小みだしも手を抜かないようにしよう。キャッチー(目を引
く)で印象的な言葉を選び、誌面開かせ本文を読ませるための工夫が必要だ。誌面の隅々
まで、こだわり抜くことは馬鹿げたことではない。お客さまのお金を拠出して制作してい
る以上、たとえばノンブルのデザインや位置など細部にいたるまで熟考したい。印刷会社
のデザイナーさんにレイアウトをまる投げしたり、事業部発行のチラシで誌面を埋めるな
どしたりせず、仕事に責任を持ちたい。
6、「広報誌の発行体制など」
発行:企画統制室・総合企画課(担当者 1 人)
、室長決裁
制作:内部作業
印刷:アイコー印刷(旧アイニチ)
発行部数:21,300 部
配布:支所約 50 カ所へ印刷会社から直送→支所職員、地区運営委員らによる手配り
道の駅「きさいや広場」内の JA 直売所「みなみくん」で配布(300~400 部/月)
1 部単価(印刷費): 19 円/16p、25 円/20p、30 円/24p
約 67 万円/月
約 670 万円~800 万円/年
作業サイクル:
現在制作中の広報誌を校了させるまでに、次の誌面の企画を練る。部署や担当に関わらず依頼されるパンフレットやチラシ、ポ
スター制作のほか、日本農業新聞通信員としての取材、Webサイトの更新作業や職場内報の発行、イントラネットのほか twitter
や Face book、You tube、ブログなどインターネットを利用した情報共有を同時に推し進めながら、常に次のアイデアを温めたい。
JAえひめ南JAえひめ南
「エクセル」を使う利点は?
● 画像や文字の貼り付けが自在で、写真や紙を物理
的に切り貼りするより、圧倒的に効率がいい。
● 広く普及しているウインドウズPCに、ほぼ100%搭
載されている表計算ソフトなので、デスク環境が変わっ
てもスキルが活かせる。
● 作業範囲(=レイアウト範囲)を自由に広げることが
できるので、ワープロソフト「ワード」のA4タテ概念に規
制されず、見開きページなど、比較的自由な発想でレイ
アウトできる。
● 細かい作り込みができるので、印刷会社の担当デザ
イナーに具体的で明確なイメージをダイレクトに指示で
きる。
● A4カラープリンタ出力の簡易的な印刷物なら、その
まま利用できるクオリティのものを作成可。店頭ポップや
チラシ作りなどでもノウハウを活かせる。
縦書き・横書きテキストボックス
「配置」(文字の配置)→縦位置・横
位置を調整。「均等割り付け」
① リサイズ…「ペイント」(WinOS標準)か「ピク
チャーマネージャー」(WinPCにプリインスト)。旧
式PCの「エクセル」上でレイアウトするには、画像
サイズを小さくした方が扱いやすい(印刷会社デ
ザイナーには別途、元画像を送る)。
② トリミング…「ピクチャーマネージャー」(Win系
PCにプリインストール)
おおざっぱに画像中の使いたい部分を四角く切り
抜く。この段階で色補正もする。
③ キリヌキ…「GIMP2」(フリーソフト。「フリーソフ
ト100」「窓の杜」等から無料DL可。アドビ・フォト
ショップは高価)「パスツール」で人型にそって描
線、範囲として選択→選択範囲の反転で人型の
外側を消す
■ 簡易的には「ペイント」でもキリヌキできる!→
「多角形」で白塗りつぶしを利用する方法
④ 色(明るさ+コントラスト)補正…レイアウト後に
エクセル上でも補正可。「ピクチャーマネージャー」
オートシェイプ→線→曲線
簡単なイラストも描ける。
もともと装飾的で凝ったフォント
(書体)が数多く入っているが、使
わない方がベター。いかにも素
人っぽく見えるため
「エクセル」の図形描画ツールを活用
(表示→ツールバー→図形描画)
四角や円、ワードアートやオートシェイプの
組み合わせで様々な形を作ることができ
る。
文字色や傾き、書
体を変えて
Fly UP