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グローバルヴューNo.40 - 仙台白百合学園 中学高等学校

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グローバルヴューNo.40 - 仙台白百合学園 中学高等学校
時代を拓き
世界に貢献する人を目指して
国際教育部
ニュースレター 第 40 号
仙台白百合学園中学・高等学校
2014 年9月 26 日
第 2 回イギリス短期研修を終えて
2014.8.2~8.13
引率教員 土 谷 志 帄
この夏、20 名の生徒とともにイギリス短期研修へ参りました。生徒達は研修先で、ヨーロッパ諸国からの生徒
達と寝食を共にしましたが、イギリスにおいては「英語が母国語でない外国人」という対等な関係の中で、いい
意味で、遠慮のない同年代どうしの関わりを持つことができました。それゆえ,研修が始まって何日もたたない
うちから、英語力の未熟さだけにとどまらず、自分たちのコミュニケーション能力の未熟さに、多くの生徒達が
気づかされたようです。
研修において特に印象的だったことは、ほかの国の生徒たちの授業態度と本校生の授業態度の違いです。ほか
の国の生徒たちは、先生の説明に対し疑問が浮かぶと、躊躇なく英語を駆使して質問したり、先生から質問を投
げかけられるとそれに対して自分の考えを率直に述べたり、先生とコミュニケーションを取りながら英語の学習
を進めていました。その姿勢は、授業におけるテストにまで及び、生徒の中には,たとえテストであっても分か
らない所があると先生に質問して答えを教わっていた人もいたようで、本校生はその様子に非常に驚いていまし
たが、それは「テスト」に対する考え方の違いから来るものだと私は感じました。私たち日本人は、
「テスト」と
いうと自分の現在の習得度を確認するもの、そして評価につながるものという意識が非常に強いため、先生に質
問して答えを訊くことはしません。しかし、教育という広い視点で見れば、学習したことを確実に習得すること
が大切なことなのですから、テストで分からないことがあれば先生に訊くという生徒たちの行動は決しておかし
な事ではないのです。また、そういう事が許容される教育環境で生活してきたのでしょう。
さて近年、教育界では,
「21 世紀型スキル」というものが話題になっています。これは,欧米の政府や大学等で
組織された国際団体 ATC21S が提唱した「21 世紀に生きるこどもたちに必要な一般的能力」で、それによると、
創造性や批判的思考力、問題解決力、意思決定力、他者とコミュニケーションを取りながら協調して働く能力な
どがこれからの社会では必要だということです。
研修に参加した生徒たちは、前述のとおり、最初こそほかの国の生徒たちの様子に圧倒されていましたが、自
分たちに足りないもの-積極性や、自分の意見を持ちそれを相手に表明すること-に気づき、研修の後半ではそ
れぞれが自分を変革しようと具体的な目標を立て行動していました。今回の研修を通し、まさにこれからの社会
で必要とされる力の大切さに気づくことができたのではないでしょうか。
研修期間は決して長くはありませんが、研修に参加した生徒たちには、研修での経験をこれからの自分の将来
のために、活かしていって欲しいと思います。また、まだ海外研修に一度も参加していない生徒の皆さんには、
ぜひ若いうちに海外に出る機会を持ってほしいと思います。
寮の食堂にて一緒に食事
研修先のブライトンカレッジ
他国の生徒と一緒の英語のレッスン
イギリス短期研修参加者感想
高校2年3組 佐藤和奏
今回私がイギリス研修に参加した理由は、大きく分けると二つあります。一つ目は、前回行った友人たち
の感想を聞きとても興味を持ったからです。二つ目は、自分の英語に対する苦手意識を払拭したいという気
持ちでした。
私は多分、周りの人よりも少し軽い気持ちで今回の研修に参加したかもしれません。けれど、今回研修先
で学んだことは私の今までの価値観や考え方、そして感じ方までもが大きく変わったとても濃い二週間でし
た。
一番大きく変わったのは、日本に対しての考え方と、人と関わっていくときの考え方です。
日本は本当に素晴らしい技術や文化を持っていると実感しました。日本に興味を持ってくれている人が街
を歩いていても沢山いるということに驚きました。今まで何度もニュースなどで聞いたことがあっても半信
半疑でしたが、実際に自分の目で見てきて日本の素晴らしさがよく分かりました。
また、人と関わるときは、とりあえず伝えたいという気持ちを持つ、ということが大切です。そして、な
んでも長所として表現するということも学びました。英語は全くできない私でしたが、伝えるために知って
いる簡単な英語を並べて伝わるようにはっきりと話そうと心掛けていました。理解してもらえない時もあり
ましたが、伝えようという気持ちがあれば、相手も丁寧にきいてくれるのでコミュニケーションをとること
ができました。そして、相手をいい言葉で表現するというところに感動したので、私も今後そうしていこう
と思いました。今回の経験を大事にし、自分の夢へと繋げていけたらと思いました。
高校1年4組 滝野碧彩
約 2 週間のイギリス研修は本当に充実していて日本ではできないようなたくさんの経験ができました。ビ
ッグベンやバッキンガム宮殿、大英博物館といったとても有名な観光地の見学や、オックスフォード大学見
学,日本人学生や現地で働く方との座談会などがありました。またフランスでは白百合の本部修道院がある
シャルトル聖パウロ修道女会の訪問やシャルトル大聖堂の見学をはじめ、エッフェル塔やルーブル美術館へ
も行きました。その中でも私が一番思い出に残っているのはブライトンでの日々です。私たちはそこで他国
の学生と一緒に約 1 週間、英語の授業やアクティビティを楽しみました。しかし初日は何もできず「英語の
勉強してないの?」と言われました。悔しかったけれどその言葉がきっかけで積極的に行動しようと決め,
実際に行動に移しました。自分を出していく事で自然に友達ができましたし、拙い英語ですが会話をするの
がとても楽しく感じました。今でも英語で連絡を取っているほどです。
この研修を通して私は積極的に行動し自分を出していくことの大切さ、日本と他国との違いやそれぞれの
良さを学び、今まで以上に海外に興味を持っている人が沢山いるのを知り、日本人としてもっと日本のこと
を知るのはもちろん、それを英語で説明できるようになりたいと思うようになりました。今回の研修で学ん
だことは留学にも活かしていけることが沢山ありました。これからは 1 月からの留学に向けて、またこの研
修でできた友だちの住んでいる国に行くという目標を達成するため、英語はもちろんたくさんの事に挑戦し
ていきたいです。
フィリピン姉妹校受け入れ 2014.5.12~5.22
2004年にフィリピンの姉妹校である St. Paul College Pasig(パッシグ)との交流が始まってから10
年が経ちました。今年1月には、本校の LI コースの生徒35名がフィリピンを訪問しました。5月には、
パッシグから引率教員2名と15名の学生が本校を訪れました。約10日間の滞在では、東京観光から始ま
り、紫山では9日間過ごしました。ホームステイ受け入れをしてくださった皆様、ありがとうございました。
歓迎会
生け花教室
白百合の園児とともに
さよならパーティー
ホームステイ受け入れをして
高校3年4組 三 宅 絵 実 里 さん
私は1月のフィリピンボランティアスタディーツアーに参加し、帰国前にホストシスターの Meaghan が
日本に来る時は私が受け入れると約束していました。5月の受け入れまでの4ヶ月間は Meaghan と日本の
気候や必要のものについて等ずっとメールでやり取りをしていて彼女の来日が待ち遠しくて仕方がありませ
んでした。待ちに待ったホームステイ受け入れはとても楽しかったです。受け入れ中は、毎日 Meaghan の
希望に添って行動していました。ポケモンセンターやスケートリンク、猫カフェに行ったり、焼き肉を食べ
に行ったり。私が普段絶対に行かないところに行くのでとても面白かったです。週末には、友達にも手伝っ
てもらって家でパーティーを開きました。
色々な事をして一緒に10日間過ごして行くうちに気づいた事は、日本に来てから Meaghan が日本語に
興味を持つようになったということです。私がフィリピンに滞在していた時は、日本語にあまり興味がなく
「こんにちは」も知らなかったのですが、来日してからは「日本語で何と言うの?」と
よく質問されるようになりました。また、お気に入りの単語があるとローマ字のスペル
を教えてほしいと言われるようになり、嬉しかったです。日本語の他にも日本の普段の
生活についても沢山話しました。洗濯機を使った時は、「回っているのをずっと見ていた
い!」というほど気に入った様子でした。フィリピンボランティアスタディーツアーに
参加した時も日本の豊かさを実感しましたが、こうして Meaghan の反応を見たり聞い
たりする事で改めて日本の生活の豊かさ、便利さに気が付くことが出来ました。
Meaghan がホームステイした事で私はとても良い思い出が出来ました。これからも、
メールや手紙、誕生日プレゼントを送って Meaghan との交流を大切にしていきたいです。
富永 是親
今年の5月、今回のフィリピン姉妹校の交流プログラムに際し、団を引率して来られたロナルド・サント
ス先生(ロン先生)を我が家へ受け入れる機会を頂きました。このようなことは自分自身にとってもそうで
すが、家族にとっても初めての経験でしたので、受け入れる前は我が家では一体どのようにすべきか暗中模
索でしたが、私自身としては彼との再会が楽しみであるという気持ちが大きかったように振り返ります。
きっかけは年末年始、単身セント・ポールカレッジ・パッシグ校の精神とは何かを追究すべくフィリピン
に行って来たことが始まりでした。その時にパッシグ校の先生方に出会い、その流れで街中を案内して頂い
たことがありました。ロン先生とはその道中の途中にて初めてお会いしましたが、初対面の私に対して、大
変温かく歓迎してくださったことが今でも印象に残っております。
さて、ロン先生が家に来てからは,色々な事を語り合いました。お互いの家族構成の話、今どのような仕
事をしているのか、そしてこれからの将来の展望について等、話すうちに段々と打ち解けることができまし
た。私の両親もロン先生のことをフィリピンの息子と呼ぶまでになり、父親は出張先での私へのお土産はな
くともロン先生にはお土産をしっかり買ってくるということが起きるまでにそう時間はかかりませんでした。
その時の衝撃を私は生涯忘れないでしょう。
滞在中、特に私が面白いと思ったことは、ロン先生を迎えることで家族一人一人の個性が遺憾なく発揮さ
れたということです。ロン先生と夕食を済ませた後、ある日は祖父・母による書道教室が行われたり、また
ある日には弟による『ある意味実用的な』日本語講座が開かれたり、父親による朝の公園散歩ツアーがあっ
たりと、私の家族一人一人がロン先生に対してそれぞれの持ち味を出して歓迎している様子は、見ていて大
変面白いものでした。ロン先生のお蔭で、私の家族の素晴らしさを再認識することができました。
また、ロン先生も家族一人一人と交流を持てたことを大変喜んでおられるようでした。
ロン先生達が家を後にする時、私の母親は泣いて止まない状況になっていたのですが、不思議と私は平静
を保っていたように思います。悲しくなかったわけではないのですが、きっと、近い将来にまた会えるとい
う確信が自分の中にあるからなのだと思います。
「近い将来、必ず会いましょう。
」と言って私達は別れまし
た。
最後に、今回のホームステイ受け入れは、家族の協力がなければ成しえ
ないことでした。快く引き受けてくださった両親・家族に心から感謝する
と共に、この素晴らしい研修が永く続くことをお祈りしております。
交流プログラムに参加して
フィリピン
セントポールパッシグ校
参加生徒
ロ
ク
サ
ン
エ イ ス ビ ド
Roxanne Acevedo
日本は私の夢の目的地でした。はじめは別の星に来たような感じがしました。見慣れない文字や言葉に
あふれ、いくらかの日本語の表現を学んできたとはいえ、十分に互いの気持や考えを伝えるのには言葉の
壁がありました。しかし「行いは言葉以上に語る」という表現がありますが、言葉によるコミュニケーシ
ョンがうまくとれなくてもホストファミリーのおもてなしの心や礼儀正しさをしっかりと受け止めること
ができました。ホストファミリーから日本の習慣を教えていただいたり、たくさんの場所に連れて行って
もらいました。今まで知らなかった日本の美を知り、短期間ではありましたが、自分の目が開かれ、この
素晴らしい国の文化を探検することができました。日本は本当に驚くほど素晴らしい国です。この交流プ
ログラムを通して私は日本の壮大な素晴らしさを経験することができました。
中学1年生 SPタイム 「グローバルデイ」 報告
2014.7.17
7月17日(木)、中学1年のSPタイムでは、仙台在住の4名の外国人特別講師の先生方を迎え、
「グロー
バルデイ」を行いました。アルゼンチン出身のカロリナさん、スーダン出身のシーダさん、インドネシア出
身のアリさん、スリランカ出身のヤパさんから、各国の歴史や文化から、日常生活での様子、代表的な食事
など、多岐にわたってお話していただきました。生徒たちは初めて知った国もあったり、日本との文化の違
いなどに驚いたりと、大変興味深く聞いていました。グローバルデイの前週には、各クラス毎に9つの国に
ついて調べ、まとめた新聞を発表する時間が設けられました。これらの外国のことを学習する SP タイムを
通して、生徒たちの視野が世界に大きく広がっていくことを願っています。
生 徒 感 想
中学1年2組 原田 麻衣
今回はいろいろな国のことを知れて楽しかったです。日本では宗教の自由があるけれど、インドネシアか
らいらしたアリさんのお話で、必ず宗教に入らなくてはならないことを知ってびっくりしました。インドネ
シアは、東南アジアに位置する島国で、宗教はイスラム教が盛んなため、インドネシアの人びとは主にイス
ラム教の信者が多いそうです。
SP の時間に最初に4人の講師の先生を見かけたときは、シーダさんのお話が一番気になっていました。シ
ーダさんは頭にターバンを巻いていて白い布のようなもので体全体を包んでいたので、私はインドからいら
したのかなと思い、ヒンドゥー教について教えてくださるんだ、と少しわくわくしながらシーダさんのお話
を楽しみにしていました。
しかし配布されたプリントにスーダンからいらした方だと書いてあったので、
「あ、
スーダンもこのようにターバンを巻いたりするんだ」とわかり、そういうところも勉強になりました。他に
も、スリランカやアルゼンチンからいらした方のお話もおもしろかったです。今回のお話を通して、もっと
世界の国々について、自分からも調べてみたいと思いました。
左からスーダさん、マリさん、
ヤパさん、カロリナさん
マテ茶は同じカップから複数の人で飲む
ターバンの巻き方を披露
中2ニュージーランド研修報告
2014 年 3 月 20 日~4 月 1 日
引率教員 佐藤 かな・佐藤 千恵
2014年3月20日から4月1日に行われました、ニュージーランド研修に中学校2年生29名が参加
しました。このニュージーランド研修は今回で11回目になります。昨年11月より、生徒たちはマオリ文
化・マオリ語、浴衣の着付け、交流会での出し物の練習(踊りと歌)、日本文化、ニュージーランド文化、英
会話を含む事前研修に取り組み、知識を増やしてから臨んだ研修でした。ロトルアに11日間滞在し、最終
日はオークランドに滞在しました。ロトルアでは、1日目からホームステイを経験し、2日目からは語学学
校 RELA で英語レッスンが始まりました。最初は生活に慣れるのに必死の様子でしたが、積極的な姿勢が見
え、ロトルアで最初の週末をホストファミリーと過ごし、自信を持つことができたようでした。その後も、
カワハポイント小学校との交流、RELA での留学生との交流、ホストファミリーとの交流を通し、生徒たち
は大きく成長して帰国することができました。
ポフツガイザー間欠泉ロトルア
カワハポイント小学校で日本文化の紹介
参加生徒感想
中学3年1組 小塚 芽依
どしゃ降りの仙台空港を、不安と期待いっぱいで飛び立ちました。そんな私を、オークランドは雲ひとつ
ない青空で迎えてくれました。
ロトルアでホストファミリーと対面しました。お母さんと18歳のお兄さん、
お兄さんの友達も同居していました。お父さんは普段は遠く離れた農場で暮らしているそうでいろいろなこ
とが新鮮な驚きでした。
初日の夕食はご飯を炊いてくれたのですが、日本人の私のためだと思うと感激しました。もっと適切な表
現があったと思いますが「おいしいです」くらいしか言えない自分に少しがっかりしました。週末にはお父
さんの農場へ連れていってもらい、牛や馬やニワトリのほか、はちみつや野菜、果物など、家で食べる食料
はほとんど自給自足していると聞いてまた驚きました。理想的な話のようですが、正直大変だと思ってしま
いました。でも2人はいつも楽しそうでした。お父さんとお母さんだけではなくあちらに行って思いました
が、NZ の人々は本当によく笑います。私もついつられて笑顔になりました。言葉はよくわからなくても、
笑顔にはつながる力があります。最初の頃、英語ではなんて言えばいいのかとばかり考えていた不安や緊張
はどんどんなくなっていきました。
RELA での英語レッスンのおかげもあり、だいぶ英語に慣れてきたころのプロジェクトワークは大成功に
終わり、地域の小学生に喜んでもらえて充実感を得ることができました。子供たちはまったく壁もなく私の
名前を呼び、手をつなぎ、どんどん同じ世界へひっぱっていってくれて、遊んであげるどころか逆に私がリ
ードされていたように思います。
今回この研修で学んだことはたくさんありますが、目を見て伝える、手をとって伝える、声に出して名前
を呼びかけて伝える、笑顔で伝えることで、国を超えて世界を超えてつながれるというシンプルなことがわ
かりました。また、短い研修期間でしたが日本を離れて過ごしたことによってニュージーランドを好きにな
ったのと同じくらい、日本の良さを再確認できました。中学生の時期にこのような経験ができたことは、人
生の色々な場面で私の財産になると思います。機会に恵まれ無事に行ってこられたことに感謝したいです。
中学3年3組 佐々木 綾音
「また行きたい!」
「ひとりでもいいからまた行きたい!」そのように思えるくらいとても実り多き研修でし
た。約11時間の空の旅を終え、遠い異国の地 NZ にいるあいだには素敵な出会いがたくさんありました。
まず、ホストファミリーとの出会い。NZ の文化に誇りを持っているとともに日本文化にも大きな感心を
もってくれました。休日には、ロトルアなどの名所にも連れて行ってくれたり、ホストファザーの趣味であ
るカヤックをさせてもらえたりして、NZ でしかできないことをたくさんしました。
やはり、国籍も言語も違う中、必要なのが「お互いを知ろうとする心」だと思いました。自分の国の文化
や考え方などを伝えるのはもちろん大切ですが、
「相手の国ではどうなのだろう?」と疑問を持ち聞くことも
とても大切だと思います。
「伝える」と「教わる」のバランスを保ってこそ初めて違いを楽しんだり理解でき
るのではないでしょうか。ホストファミリーの「NZ 文化のライフスタイルを楽しんで欲しい!」という思
いがひしひしと伝わってきました。
Kiwis(ニュージーランド人)とコミュニケーションをとる中でたくさんの英語との出会いもありました。
今、振り返ってみると、会話で使った単語はそんなに難しい単語ではなくシンプルで簡単な単語でした。そ
れでも最初のほうはあまりスラスラ出てきませんでしたが、徐々に使えるようになり、英語に囲まれている
ことの喜びを感じました。
そして NZ では、たくさんのきれいな風景と出会いました。壮大な牧草地、きれいな海。青い空はまさに
「Aotearoa(白い雲のたなびく国)
」!!このような自然を Kiwis 自らが楽しんでいることがとてもすばらしい
なと思いました。
今回の研修を感じ一文字で表すなら「楽」も当てはまると思いますが、やっぱり「学」が私の中で一番し
っくりきます。多くのことを学んだからです。NZ 研修であったたくさんの出会いに感謝したいと思います。
海外留学報告
カナダから
高校2年4組 越後 みなみ
3月より Saskatoon Japanese Language School にてお手伝いをさせていただいていたご縁もあって、私は
この夏、Saskatoon 最大の多文化イベント、Folk Fest に参加することができました。Folk Fest では様々な
国のパビリオンが市内に設置され、それぞれの国の文化をショー、食べ物、売り物など全体を通してお客様
に提供します。私のパビリオンは中国と日本合同の Asia Pacific。歴史上関係があまり良くない中国と日本
ですが、Saskatoon の人たちは共に力を合わせてアジア文化を広めようとしています。さらに Folk Fest に
訪れる人々は皆、異文化を理解しようという姿勢。そしてその文化を素晴らしいと思う尊敬の心を持ってい
ます。これは移民大国カナダならではの素敵な面だと、感心させられました。ユースアンバサダーは、いわ
ば各国の代表。とても重要な役割なので、常に緊張していたことを覚えています。Folk Fest 前は宣伝活動
を中心に他のユースアンバサダーと共に、それぞれの文化の衣装とパビリオンのたすきを身に着けて活動し
ました。私にとってこのユースアンバサダーとの異文化交流はとても大切で良い経験となりました。Folk
Fest 期間中はパビリオンにて Asia Pacific のアンバサダーの方たちと共にお客様のお出迎えやおもてなし。
嬉しいことにたくさんの方々に楽しんでいただけたようで、帰り際に “最高!” “ここ気に入った!” な
ど多くのありがたいお言葉をいただきました。ホストファミリーも来てくださり、シスターは私が以前あげ
た浴衣を着て来てくれました。この Folk Fest を通して更にホストファミリーに日本文化を伝えることがで
きたいい機会でした。幸い Folk Fest は大成功。この Folk Fest にユースアンバサダーとして携われたこと
は私のとても貴重で素敵な、カナダでの夏の経験となりました。
ポーランドからの短期留学
震災をきっかけに始まったポーランドのクラコフ日本語学校との交流。2013年12月にポーランドか
ら10名の生徒が本校に訪れましたが、その中のマリア・ミグダウさん(18歳)は、日本についてさらに
学びたいという希望で、2014年1月に本校を再び訪れ、3カ月間の短期留学をしました。マリアさん
から感想をいただきました。
マリア・ミグダウ
私の白百合学園での日々は何と言っても人生で一番素晴らしく、感動溢れる体験でした。私はポーラン
ド人として初めて仙台白百合学園に長期留学するという幸運に恵まれたのですが、結論から話しますと、
一生心に残る価値のある留学になりました。
私は2014年1月16日に来日して以来、三つのホストファミリーに巡り合ったのですが、どのファ
ミリーも別々の雰囲気や物の考え方がありながらも、私を一様に優しく迎えてくださいました。白百合学
園で出来た友達はかけがえのない宝物になりました。留学開始からすぐにクラスの内外から沢山の皆さん
が、日本語がほとんど分からなくてオドオドしているこの金髪の外人である私を囲み、助けようとしてく
れました。先生方も、学校での勉強のことだけでなく、自分が気づかなかった身の回りの事や友人関係な
どにも気配りをして下さり、非常に驚くと共に感動しました。こんなに生徒の将来や身辺の事を気遣って
くださる先生方はヨーロッパにはいません。本当にありがとうございました。普段の学校生活に加え、高
校の卒業式や東日本大震災の記念日などに直後立ち会うこともでき、
別の顔の日本を知ることもできました。そんな特別な行事などを
通して、単なる日本語学習だけではなく、人と人とのつながりの
大切さをも深く学ぶことができました。私の三つのホストファ
ミリーの皆さん、学校の愉快で人想いなお友達、そして先生の
皆様。本当にお世話になりました。皆さんとの思い出は一生の
宝物です。皆さんは私の大きな家族の一員です。そして私は
ポーランドに戻った今も白百合学園生として誇りをもって
日々の生活を続けていきたいと思います。
新しい留学生の紹介
10月より、パオリナ・ザスクワラさんが本校に3カ月間滞在します。パオリナさんからの自己紹介を掲載
します。
パオリナ・ザスクワラ
はじめまして。私は高校1年生のパオリナと申します。私は、ポーランドはリマノバという
クラコフから120キロほど離れた小さい町の生まれですが、今年の9月からクラコフ近く
のミッション系の高校で勉強しています。私は日本の漫画とアニメが好きな理系の女の子で
すが、日本語の勉強を去年の10月から楽しく勉強しています。日本語は本当に美しい言語
ですから、いつか日本語で日本の本や漫画を読んでみたいと思っています。他に私は歌う事
や踊る事も大好きです。皆さんの学園でたくさんのお友だちを作りたいと楽しみにしていま
す。でも、私の日本語はまだまだですので、どうぞ皆さん、私にいつでも気軽に声をかけて
よいお友だちになってください!
図書館前に専用ボックスが
ありますので、日本語でぜひポーランドのお友達にお手紙を書いて入れてくださ
い。お返事がきたときのために学年、クラス、名前を必ず書いてください。みん
なで友情の輪を広げましょう!
第26回東北地区高等学校国際教育協議会英語弁論大会
優
秀
賞
受
賞
!
!
第26回東北地区高等学校国際教育協議会英語弁論大会で、
高校3年5組の佐藤菜々さんが、優秀賞を受賞しました。
昨年度の夏に参加した、第 1 回イギリス短期研修での経験を
もとに発表しました。受賞おめでとうございました。
What Is True?
―真実とは何か―
高校3年5組
佐藤 菜々
私は、東北地区高等学校国際教育研究協議会による高校生弁論大会宮城県代表選考会で、優秀賞をいただ
きました。タイトルは“What Is True?” 私たちが日ごろ見聞きしているものは、世界の一部を一方向から
見た、操作された情報である。その限られた情報を鵜呑みにするのではなく、物事の本質を見極めなければ
ならない。という意見を述べました。
私がこう考え始めたきっかけは、高校2年の夏に参加したイギリス研修でのイスラエル人との出会いでし
た。彼らに実際会うまで、私はイスラエル人が貧しく、紛争状態にある怖い人々だと思っていました。その
ためなかなか心を開くことができず、仲良くなるまでに時間がかかってしまいました。なぜ私はすぐに彼ら
と友達になれなかったのか、を考えたとき、自分がイスラエル=紛争=危険、という偏見、先入観をもって
いたことに気が付きました。ニュースで見る紛争状況へのイメージを、そのまま人間のイメージにあてはめ
ていたのです。国籍や信仰宗教という先入観に囚われ、目の前にいるイスラエルから来た女の子、男の子と
して彼らの内面を見ようとしていなかった、ということに気が付きました。
これは、世界の様々な問題に対しても言えることだと思います。民族や階級といった先入観に囚われず、
相手の個性に目を向ければ、世界の争いごとも減っていくのではないでしょうか。
私のこの考えは、まだまだ未熟で、小さなことだと思います。ですが私にとっては自分の価値観を変えた、
大切な発見でした。それをこうして文章として、言葉として整理することができ良かったです。これからも、
どんなに小さなことでも、経験したことを一つ一つ整理して、成長の糧にしていきたいです。
第49回宮城県国際理解に関する弁論大会
9月10日宮城県東高等学校で、国際理解に関する弁論大会が行われました。本校より3名の生徒が出場
し、見事全員賞をいただくことができました。それぞれの体験に基づき、6分以内にまとめた原稿を暗誦し、
熱弁をふるいました。
(当日の出場者20名)
☆高校Ⅲ年3組 吉川優姫さん 宮城県知事賞受賞「歴史を忘れた民族に未来はないか?」⇒全国大会出場決定
☆高校Ⅰ年2組 八幡 莉里花さん
☆高校Ⅱ年5組 土樋輪 果歩さん
吉川さんの発表の様子
宮城県高等学校国際教育研究会長賞「生命の源、水」
公益財団法人宮城県国際化協会理事長賞「あなたに平和がありますように」
土樋輪さんの発表の様子
八幡さんの発表の様子
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