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第8回 課税物件確定の時期と適用法令

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第8回 課税物件確定の時期と適用法令
第8回 課税物件確定の時期と適用法令
1. 覚えたければ、「通関士試験の指針」を見てください。(ビジョン化)
一覧表を見ることでビジョンとして記憶(暗記)するのであれば、「通関士試験の指針」でビジョン化
してください!
2. ただし、少しの理屈で、ロジック化することで理解してください。
(問1) 関税は何のためにありますか?
国際取引を円滑にすることを前提とし、校内産業を保護する目的
(問2) 関税はだれが払うのですか?
輸入者(納税義務者)
☆ 課税物件確定とは、課税されるとは、関税が課されるということで、関税が課される物件
つまり、輸入貨物です。
輸入貨物が課税されるとき、どの時点をもって課税をすべきか?ということ。
≪ 基本 ≫
関税を課する場合の基礎となる貨物の性質及び数量は、輸入貨物についての輸入者の
選択によって輸入の意志が具現化する輸入申告の時の現況による。
⇒つまり・・・ もっともその貨物が明らかなときはいつか?
⇒よって・・・輸入申告の時となる。
*適用法令の考え方は、この現況の考え方と同じ!
≪ 例外 ≫
① まず、ビジョンで覚えるもっともよく聞かれる適用法令の問題
問) 蔵入承認をした貨物で、輸入申告後、輸入許可前引取り承認をし、その後許可となった貨物
A) BP前に法改正があった場合 ・・・ BPの時
B) BP後に法改正があった場合 ・・・ 輸入申告の時
(蔵入承認)
輸入申告
輸入許可前引取承認
A) 法改正
輸入許可
B) 法改正
② ここからは、少しのロジック化でとらえる問題
問) 保税運送の指定期間を経過しても到着しない貨物
(いつ税関長がもっとも貨物が明らかと言えるか??) 承認の時?発送の時?経過した時?
保税運送の承認をしました⇒区分1や区分2で税関長は承認した
つまり・・・課税物件の確定は、保税運送が承認された時
適用法令は、保税運送が承認された日となる。
問) 包括保税運送の指定期間を経過しても到着しない貨物
(いつ税関長がもっとも貨物が明らかと言えるか??) 承認の時?発送の時?経過した時?
個別の時と包括の時の違いは??
⇒包括で承認を得た場合、発送時期はまちまちであることに注目!
つまり・・・課税物件の確定は、貨物が発送された時
適用法令は、貨物が発送された日となる。
問) 保税工場外作業の許可を受けた貨物で指定期間を過ぎてしまった
⇒ (いつ税関長がもっとも貨物が明らかと言えるか??) ⇒ 場外使用の許可を受けた時
問) 船用品積込承認を受け、指定期間を経過してしまった
⇒ (いつ税関長がもっとも貨物が明らかと言えるか??) ⇒ 積込承認の時
問) 郵便事業株式会社から提示がされた郵便物 *第7回郵便通関の動画勉強会参照
⇒ (いつ税関長がもっとも貨物が明らかと言えるか??) ⇒ 郵便事業株式会社からの提示の時
問) 収容又は公売されたもの
⇒ (いつ税関長がもっとも貨物が明らかと言えるか??) ⇒ 売却の時
3. こう考えていくと、関税法自体が誰のための法律か・・・
関税法は、税関長のための法律です! ・・・少しオーバーな言い方ですが
この法律は、関税の確定、納付、徴収及び還付並びに
貨物の輸出及び輸入についての税関手続の適正な処理を図るため必要な事項を定めるものとする
*関税法第一条の趣旨から
ここで、税関手続きの適正な処理を図るためと記載がある!
つまり、関税法とは、関税関係の税金関連と、税関長が輸出、輸入に対する手続きを
円滑に進めることができるようにする法律ということ。
ペーパレス化もしかりですよ!
以上、勝手な余談でした!
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