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活用事例 デジタル総合印刷株式会社
デジタル総合印刷株式会社
印刷と 3D コンテンツの融合で
新たな付加価値をお客様に提供する
最先端のプリンティングカンパニー
創立
1956年6月1日
本社
大阪府
代表者
従業員
資本金
事業内容
主要得意先
神田 紀子
208名 (グループ全体)
1億5,500万円(グループ全体)
商業印刷、出版印刷、インターネット
関連ビジネス、コンテンツ企画・制作、
各種データ処理及びソフト開発
ダイキン工業株式会社
シャープ株式会社
松下電工株式会社
導入ソリューション
今回、取材にご協力いただいた皆様 XVLの適用分野
3Dデータを使って、マニュアルやパーツカタログ向けのテクニカルイラ
ストを作成。また、3D組立・分解マニュアル、3Dパーツカタログの制
作提案を積極的に展開している。
XVL導入背景
デジタル総合印刷株式会社は、大阪市に本社を置く印刷会社だ。本社と津
山事業所(岡山県)にある制作部であるデジタル総研は、マニュアル制作
や DTP、ソフト開発などを行っている。
デジタル総研では、印刷物やコンテンツの作成サービスを拡充するために、
2000 年には SolidEdge、2005 年には SolidWorks、2006 年には Pro E と
3ds max、XVL 関連ツールを導入した。これらのツールは本社と津山事業
所で活用されている。2007 年 8 月からは、富士通ソフトウェアテクノロ
ジーズの Collabo Creator を導入し、富士通の DMU ツール、VPS のデータ
を XVL 化し、XVL コンテンツとして活用できる環境を整えた。XVL を採用
した理由のひとつに、Autodesk 社の CG ツール、3ds max との親和性があ
げられる。XVL を介することで、製品を設計するための CAD データと、ド
キュメント制作のための CG ツール間を自由に行き来することが可能にな
る。つまり、3ds max のアニメーション定義機能を使って XVL のアニメー
ションを作成することで、高度な機能説明用アニメーションを巧みに XVL
で表現できるようになった。この親和性の高さがデジタル総研の業務にマ
ッチした。
活用事例
イラスト作成のためのデータ
3D データを使ったコンテンツの作成
製造業の顧客からの業務依頼では、3D
CAD データ、2D 図面、フィルム、基盤
図の DXF データ、PDF データなど、さま
ざまな形式でデータが提供されていたが、
現在では、メーカから提供されるデー
タは、ほぼ 100%、3D データである。た
だ、3D CAD データを受け取った場合で
も、お客様から預かったデータをその
まま利用することはまれである。制作物を完成させるためには、欠落してい
るハーネスや共通部品などの追加や、データの不備による再モデリングなど
の編集作業が必要となる場合がほとんどだ。デジタル総研の制作チームは、
CAD を使ってこれらの作業を行っている。 XVL ツール導入によるイラスト作成工数削除
XVL ではない 3D データがメーカから提供された場合、ドキュメントの作成に
利用することは難しい。第一に、編集を加えたモデルのデータサイズは、受
け取ったデータの数 ? 数十倍、数ギガレベルのファイルになってしまうこと
も珍しくなく、マニュアル制作では必須となるスナップショットの編集・登
録などの必須機能の使い勝手や、イラストの品質に課題がある。こういった
点は、XVL Studio を利用したドキュメント作成ですべて解決できる。現状で
は、XVL ツールを導入したことで、3D データを用いたイラスト作成にかかわる
作業量は、他社のビューワツールを用いた場合と比較し、約 1/8 程度と大幅
に削減できた。また、工程設計、イラスト出力、イラスト作成ツールでの編
集、実機の分解作業など、2 ∼ 3 週間かけていた作業が、XVL の導入により、1
∼ 2 日に短縮できた。
(a) パーツリストへの展開例
(b) サービスマニュアルへの展開例
さらに、イラスト作成のために編集した工程の情報は、簡単な操作で 3D の分
解・組立アニメーションに転用できる。これをムービー化すると、3D を使っ
たサービスや教育向けコンテンツとしても活用ができるという付加価値がで
てくる。こうして、イラスト、サービス用のコンテンツ、技術資料、コール
センター向けの教育資料、サービスマニュアル、パーツリストなど、製造業
で展開されているドキュメントのほとんどに展開できることが活用のポイン
トとなっている。つまり、1 つのデータをさまざまな用途に使いまわす、
「ワ
ンソース・マルチユース」の試みである。
活用事例 デジタル総合印刷株式会社
教育、コールセンター用、トラブルシュ
ーティング、エンドユーザ向けのマニュ
アルに 3D を活用していこうとする動きは
最近、顕著に増えてきている。たとえば、
分解手順など、現在、PDF や紙ベースで
展開されているものを、よりわかりやす
い 3D アニメーションや 3D ムービーとい
組立・分解コンテンツをわかりやすく表現
ったコンテンツに置き換えていくといっ
た動きである。ただ、3D アニメーションのデモを見ていただいただけでコン
テンツ制作の発注がくるわけではない。そのお客様のニーズにあった明確な
用途と使い方とともに 3D アニメーションを提案する必要があるのだ。ただ、
3D データ、XVL を使ったという目新しさだけではなく、ノウハウを含めた提
案を行うこと。これがデジタル総研にとって、工夫のしどころとなっている。
3D コンテンツとムービー、紙の使い分け
動きを見せるコンテンツは、XVL を使った 3D アニメーションのほか、ムービー
も活用されている。では、ムービーと 3D アニメーションはどう使い分けをされ
ているのか。一般的に、コールセンターなどは PC を使っているため、3D アニメ
ーションが好まれる。教育や研修向けの場合は大勢に手間なく見せることがメ
リットとなるムービーが好まれる。また、表面の質感や、美しさの表現は、実
物をビデオで撮ったり、CG ツールを駆使して作成したムービーのほうが充実し
ている。しかし、表から見えない、見づらい部分の構造や動きを説明する場合
は、部品を半透明にして見せることができる 3D アニメーションを使用すること
が多い。実機では、手前の部品が邪魔をして、奥に配置されたパーツが見えな
い場合が発生する。
コピー機の紙の動きを説明するコンテンツ
アニメーションを XVL Studio で定義
たとえば、コピー機の紙の通り道を説明するコンテンツを作った場合、コピー
の紙の通り道を明確に視覚化して説明できない。このとき、手前側に配置され
た部品を半透明にし、該当部分が明確にわかるようなコンテンツ作りができる
のが、3D アニメーションのメリットとなる。また、別の観点の 3D アニメーショ
ンのメリットとして、紙の節約が挙げられる。これまで、紙の媒体では、数十
ページを使って説明していた動きを、XVL のアニメならば、1 つのコンテンツで
表現ができる。ただ、現場でメンテナンスを行うサービスマンなどは、PC を持
ち込めない環境も多い。さらにコンテンツを収めた PC のバッテリー切れや故障
といったトラブルが発生すると、コンテンツを利用できなくなってしまう。そ
ういった場合に備えて、現状では紙もやはり必要となる。携帯電話上でコンテ
ンツを動かしたり、端末の進化による新たな展開にも期待したい。
紙からデジタルへ。デジタルから 3D へ。
デジタル総研では、パーツカタログを Web
ブラウザ上で双方向にリンクが取れたコン
テンツを制作する座標鳥ソリューションを
展開し、好評を得ている。元データが紙図
面の場合は、スキャニング後に図番の座標
を自動検出し、PDF 図面の場合は、図番を
自動抽出し、部品表の図番と双方向にリン
3D モデルと線画、部品表を連携させた
座標鳥ソリューション
クさせることで座標鳥のリンクコンテンツ
が制作できる。座標鳥の特長は、既に構築されたサーバ環境や受発注システム
に影響を与えずに導入できる点と、Internet Explorer のみで動作する点である。
これにより、低コストで導入が可能で、従来の CD-ROM 配布や PDF 配信での運用
からの移行が容易に実現するため、多数の導入実績がある。
3D パーツカタログは、座標鳥に XVL Studio の優れた技術をあわせて利用するこ
とで、効率の良いシステムが構築できる。まず、過去の膨大な紙や PDF データを
座標鳥の 2D コンテンツとして Web で公開し、次に 3D 設計による XVL データが用
意できたものからパーツカタログを 3D 化していくことで、手軽に 3D パーツカタ
ログへ移行できる。
今後の展望・これからのXVLに期待すること ただ、3D のコンテンツにも課題はある。3D コンテンツは、PC を持ち込めない環
境では利用ができない。そういった環境では、3D で作成されたドキュメントを
紙に印刷したいという要望も根強くある。こういった環境では、細かい点を拡
大して見せるといったデフォルメが難しい。つまり、データが製品に忠実すぎ
るのである。つまり、3D のコンテンツは、印刷する際には、さらに編集を加え
る必要が出てくる。このあたりの生産性については、工夫がほしい。紙との連
携も考えていかなければならない。また、3D データから自動で作成する場合と、
最初から手で書く場合の工数は、顕著にはかわらない。ただ、1 つのデータを
使いまわす、つまりワンソースマルチユースで有効活用するという観点は、大
変有効なので、ぜひこの点も改善してほしいと考えている。
今後の課題 お客様が理想とする印刷物の制作フローは、設計からの情報を印刷会社に渡す
だけで、印刷会社側が説明書やマニュアル、サービス資料など、必要な資料一
式を制作することだ。つまり、印刷会社は、どこまでお客様の業務に入り込み、
ニーズにあった印刷物やコンテンツなどの「ものづくり」をおこなえるか、と
いう部分に大きな付加価値がある。そのひとつの解決策が、XVL の 3D デモコン
テンツを制作し、お客様にご紹介・提案することだ。あるお客様に、XVL Web
Master を使って作成した組立・分解マニュアルのデモコンテンツをご覧いただ
いたところ、3D データを利用するメリットを瞬時にご理解いただき、導入を即
決した。このように、デジタル総研では、3D コンテンツの営業には、まず、説
得力のあるデモデータを制作する。組立指示書、展開図、教育コンテンツなど
への展開コンテンツを準備しており、これからも充実させていく計画だ。こう
いった 3D データを活用した技術資料やサービスマニュアル、ドキュメントに関
する提案の充実と座標鳥の強化に向けて、デジタル総研の制作チームでは、ひ
とり 1 台体制で XVL Studio、DTP、開発までこなせるようになることが目標だ。
また、テクニカルイラスト作成専用ツールの Lattice3D Outliner の導入や、これ
まで展開していなかったサービス部門への展開など、積極的に XVL ツールの活
用を進めていく考えだ。
【協力】デジタル総合印刷株式会社
【お問い合わせ】
ラティス・テクノロジー株式会社 営業統括本部 マーケティング室
〒 102-0074 東京都千代田区九段南 3-8-11 飛栄九段ビル 4F
TEL
: 03-5212-5121 E-mail: [email protected]
WEB
: http://www.lattice.co.jp
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