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2006年1月30日

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2006年1月30日
経済研究所企業調査レポート
2006 年 1 月 30 日
エイベックス・グループ・ホールディングス(7860
株価 3,170 円(06 年 1 月 27 日終値)
東証1部)
株価レーティング
企業訪問
セクター:エンタテインメント
アナリスト:今中 能夫
A
株価レーティング(基準株価は表紙記載の株価)
A:今後6~12 ヶ月間で絶対株価が 20%以上上昇すると予想される
B:今後6~12 ヶ月間で絶対株価が 5%以上 20%未満上昇すると予想される
C:今後6~12 ヶ月間で絶対株価が±5%未満の範囲に留まると予想される
D:今後6~12 ヶ月間で絶対株価が 5%以上 20%未満下落すると予想される
E:今後6~12 ヶ月間で絶対株価が 20%以上下落すると予想される
連結決算
75,418
2.1
4,269
-39.1
4,431
-37.8
836
-77.1
06.3 予
会社
86,300
14.4
6,500
52.3
6,700
51.2
3,500
318.7
06.3 予
楽天証券新
86,300
14.4
6,500
52.3
6,700
51.2
3,500
318.7
07.3 予
楽天証券新
101,000
17.0
9,100
40.0
9,300
38.8
4,900
40.0
08.3 予
楽天証券新
118,000
16.8
12,800
40.7
13,000
39.8
6,800
38.8
18.1
75.8
75.8
106.2
147.3
05.3
売上高(百万円)
前年比(%)
営業利益(百万円)
前年比(%)
経常利益(百万円)
前年比(%)
当期利益(百万円)
前年比(%)
EPS(円)
配当(円)
40.0
40.0
40.0
40.0
40.0
PER(倍)
175.0
41.8
41.8
29.9
21.5
株式時価総額
1,463 億円
発行済株数
46,157 千株
PCFR
29.3 倍(06/3 期予)
PBR
4.8 倍
23,628
25.8
3,057
687.9
3,189
887.3
1,741
黒転
要 約
z
国内音楽CD市場で第4位(2004 年)の音楽会社。浜崎あゆみ、倖田來未、安室奈
美恵、BoAなどJ-POPの著名アーティスト多数と契約。
z
国内音楽市場の低迷と浜崎あゆみ以降のヒット作の不在によって、02/3 期から
05/3 期まで営業減益が続いていた。しかし、06/3 期は音楽配信市場の拡大、倖
田來未、安室奈美恵などのヒットと巧みなマーケティングによる音楽CDの復調に
より、今上期に増益転換した。通期でも大幅増益が見込まれる。
z
着メロ、着うたと携帯音楽プレーヤーの普及によって音楽配信市場が急拡大して
いる。当社はその中で積極的に事業展開しており、音楽配信が業績に寄与し始め
ている。楽天証券は株価レーティングA、目標株価レンジ 4400~4600 円としてカバ
レッジを開始する。
ROE(06/3 期予)
11.5%
目標株価レンジ
4,400~4,600 円
14,550
8.7
-1,057
赤字
-1,036
赤字
-654
赤字
05.7-9
音楽CD販売の回復と音楽配信の急成長で増収増益に転換
配当利回り
1.3%
自己資本比率
45.4%(05/9 末)
05.4-6
楽天証券株式会社________________________________________________________________________________
〒106-6121 東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー
本資料は、掲載されているいかなる銘柄についても、その売買に関する勧誘を意図して作成したものではありません。本資料に掲載さ
れているアナリストの見解は、各投資家の状況、目標、あるいはニーズを考慮したものではなく、また特定の投資家に対し特定の銘柄、
投資戦略を勧めるものではありません。また掲載されている投資戦略は、すべての投資家に適合するとは限りません。銘柄の選択、売
買、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。本資料で提供されている情報については、
当社が情報の完全性、確実性を保証するものではありません。本資料にてバリュエーション、レーティング、推奨の根拠、リスクなど
が言及されている場合、それらについて十分ご検討ください。また、過去のパフォーマンスは、将来における結果を示唆するものでは
ありません。アナリストの見解や評価、予測は本資料作成時点での判断であり、予告なしに変更されることがあります。当社は、本資
料に掲載されている銘柄について自己勘定取引を行ったことがあるか、今後行う場合があり得ます。また、引受人、アドバイザー、資
金の貸手等となる場合があり得ます。当社の親・子・関係会社は本資料に掲載されている銘柄について取引を行ったことがあるか、今
後取引を行う場合があり得ます。掲載されているレポート等は、アナリストが独自に銘柄等を選択し作成したものであり、対象会社か
ら対価を得て、又は取引を獲得し若しくは維持するために作成するものではありません。この資料の著作権は楽天証券に帰属しており、
事前の承諾なく本資料の全部または一部を引用、複製、転送などにより使用することを禁じます。本資料の記載内容に関するご質問・
ご照会等には一切お答えいたしかねますので予めご了承お願いいたします。
経済研究所企業調査レポート
国内音楽市場の概況 ■ 国内音楽市場は 98 年のオーディオレコード生産額 6075 億円を
ピークとして減少が続いている(表1参照)。この理由として考えられることは、音楽ユーザー
の嗜好が二極化し、浜崎あゆみ、BoAなど一部のビッグアーティスト以外のCDの売れ行き
が悪化したこと、ビッグアーティストでも、人気の一巡、アルバム制作やマーケティングの失敗
などによって、かつての様な 200~300 万枚以上売れるアルバムがなくなったことなどである。
2005 年の生産額はピークの 60%にまで低下した。
一方で、日本と世界の音楽市場に重要なインパクトを与えているのが携帯電話とインター
ネットによるデジタル音楽配信市場である。日本の音楽配信市場は、1998 年頃から携帯電
話向け「着信メロディー(着メロ)」としてスタートし、その後 2002 年から「着うた」が始まり、市場
が拡大、音楽会社にとってこれへの音源提供と自社サイトによる配信が一つの収益源となっ
た。加えて、パソコンとデジタル携帯音楽プレーヤーによる本格的な楽曲配信が 2000 年頃
から始まった。例えば、エイベックスが「@MUSIC」を 2000 年から、レーベルゲートが「Mora」
を 2004 年から開始したが、2001 年にアップルコンピューターが日本でiPodを発売した後、
2005 年8月からようやく日本でiPod専用の配信サイト「iチューンミュージックストア」がスタート
してから市場が急速に盛り上がってきた。
日本レコード協会の推定では、日本の音楽配信市場は 2004 年 150 億円から 2005 年 340
億円に急増し、音楽ソフト(オーディオレコードと音楽ビデオ)の減少を補うまでになっている
(グラフ2参照)。携帯電話向けの「着メロ」「着うた」「着うたフル」が日本市場の大部分を占め
ているが、iTune ミュージックストアのスタートで、PC向け、デジタル携帯プレーヤー向けも盛
り上がってきた。ちなみに、配信サイトの一つである「Mora」の月間ダウンロード曲数は 05 年
10 月以降急増しているため(グラフ3参照)、2006 年は 2005 年以上の活況が予想される。こ
の状況は今後も中期的に続くと思われる。レコード会社、音楽プロダクション等の音楽関連
会社にとって、音楽配信への対応が、企業成長の決め手になっている。
また、統計を見ると、洋楽の生産額は未だ前年割れが続いているが、邦楽は底打ちの兆し
が見られる。邦楽生産額は 2004 年が前年比 6.8%減だったのが、2005 年は前年比 0.5%減
とほぼ横ばいだった。月次で見ても底打ち感が見られる。例えば、エイベックスでは、倖田來
未のヒット、安室奈美恵の復活などで、音楽アルバムの売り上げが伸びている。これらを見る
と、需要が底打ちした可能性や、iPodのヒットが音楽配信だけでなく、音楽への関心を喚起
した可能性がある。もし、そうであれば、今後はアルバム制作、マーケティングの巧拙によっ
て、このブームに乗れる会社とそうでない会社とがでてこよう。エイベックスは既にこのブーム
に乗っていると思われる。
楽天証券株式会社
_______________________________________________________________________________
〒106-6121 東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー
2
経済研究所企業調査レポート
表1
音楽ソフト生産金額
単位:百万円、暦年
オーディオレコード
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
音楽ソフト(オーディオレコー
ド+音楽ビデオ)
前年比
音楽ビデオ
合計
前年比
邦楽
前年比
洋楽
前年比
574,031
409,139
164,884
583,862
1.7% 425,783
4.1% 158,090
-4.1%
588,019
0.7% 445,157
4.6% 142,863
-9.6%
607,494
3.3% 470,855
5.8% 136,639
-4.4%
569,551
-6.2% 447,027
-5.1% 122,524
-10.3%
539,816
-5.2% 424,712
-5.0% 115,103
-6.1%
503,061
-6.8% 391,753
-7.8% 111,308
-3.3%
443,129
-11.9% 333,142
-15.0% 109,987
-1.2%
399,690
-9.8% 292,900
-12.1% 106,790
-2.9%
377,369
-5.6% 273,106
-6.8% 104,263
-2.4%
367,237
-2.7% 271,792
-0.5%
95,445
-8.5%
前年比
56,489
53,900
54,973
50.0%
-4.6%
2.0%
456,179
431,269
422,210
-5.5%
-2.1%
出所:日本レコード協会
グラフ1 音楽ソフトと音楽配信
(単位:億円、出所:日本レコード協会、
音楽ソフトはレコードと音楽ビデオの生産額合計、音楽配信は推定)
音楽配信
5200
音楽ソフト
5000
4800
4600
4400
150
340
5031
4814
4200
4562
4313
4000
4200
3800
3600
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
グラフ2 日本の有料音楽配信売上実績
(単位:百万円、出所:日本レコード協会)
その他
10,000
9,000
モバイル
16
8,000
7,000
24
インターネット・ダウンロード
17
6,000
9,081
5,000
4,000
6,316
7,372
3,000
2,000
1,000
310
0
233
436
楽天証券株式会社
05/1-3期
05/4-6期
05/7-9期
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3
経済研究所企業調査レポート
グラフ3 「Mora」の月間ダウンロード曲数
(単位:万曲、出所:レーベルゲート)
120
105
100
80
70
60
55
60
50
37
36
40
40
37
37
35
40
40
20
0
2004年12月
2005年2月
2005年4月
2005年6月
2005年8月
2005年10月
2005年12月
グラフ4 デジタル携帯音楽プレーヤーの国内市場予測
(単位:万台、出所:シード・プランニング)
1030
1200
1000
800
460
600
280
400
200
0
2004年
2005年
2010年
グラフ5 オーディオレコード・邦楽生産金額と前年比:月次
(出所:日本レコード協会)
60.0%
40,000
35,000
邦楽
30,000
前年比
50.0%
40.0%
20.0%
25,000
百万円
30.0%
10.0%
20,000
0.0%
15,000
-10.0%
-20.0%
10,000
-30.0%
5,000
-40.0%
9月
20
03
年
11
月
20
04
年
1月
20
04
年
3月
20
04
年
5月
20
04
年
7月
20
04
年
9月
20
04
年
11
月
20
05
年
1月
20
05
年
3月
20
05
年
5月
20
05
年
7月
20
05
年
9月
20
05
年
11
月
7月
5月
3月
-50.0%
1月
0
20
03
年
20
03
年
20
03
年
20
03
年
20
03
年
楽天証券株式会社
_______________________________________________________________________________
〒106-6121 東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー
4
経済研究所企業調査レポート
エイベックスの特徴 ■
1. 国内シェア4位(2004 年):エイベックスの国内出荷額シェアは 2004 年日経推定で
10.5%の4位である。このシェアは、2003 年に比べると低下しているが、これは、2004
年 7 月に当時の社長で急成長の立役者である前社長依田氏と制作部門のトップであ
る現社長松浦氏との間に経営方針を巡る対立があり、経営が混乱したことが影響して
いると思われる。2005 年はその影響もなくなり、松浦現社長の多角化路線が奏功し、
ヒット作も増え始めた。昨年から第2位の東芝EMIが不振続きなので、2005 年のシェア
は3位以上に上昇する可能性がある。
2. ジャンルではJ-POPに強い:創業時はユーロビートなどの海外のダンスミュージック
に強かったが、現在は邦楽の J-POP に強い。浜崎あゆみ、倖田來未などJ-POPの
大物から中堅に至るまでのアーティストを幅広く抱える。これもあってユーザーは 10 代
から 30 代前半まで、最も音楽消費が盛んな年代である。ただし、洋楽も 2005 年に
O-ZONE の「恋のマイアヒ」がヒットするなど、目利きは優れている。
3. ビジネスモデルは「一貫型」:レコード制作だけでなく、グループ内に「エイベックス・エ
ンタテインメント」というプロダクションを抱え、新人発掘から育成、ライブ活動までを通
貫して事業化している。また、CDの原盤権はほぼ 100%グループ内で保有している。
このため、音楽配信や旧譜を使った企画物、音楽DVDなどの制作をタイムリーに行う
ことが出来る。この原盤権を確保しているかどうかで、音楽配信を含めた総合的なマー
ケティングの成否が決まるといってよい。
4. 大手では唯一の「独立系」:シェア第1位のソニー・ミュージックエンタテインメント
(SME)はソニーの子会社、第2位の東芝EMIは東芝と英EMIとの合弁会社、第3位の
ユニバーサルミュージックは米ユニバーサルミュージックの子会社、第5位のビクター・
エンタテインメントは日本ビクターの子会社というように、大手5社のうち当社以外は国
内海外企業の子会社、または合弁会社である。これに対して、エイベックスは大手とし
ては唯一の独立系であり、親会社の意向に経営が左右されない。音楽配信では、各
メーカーのデジタル携帯プレーヤーに互換性がなく、配信技術仕様も3種類あるため、
対象機種、配信技術、配信サイトを自社で自由に選択できることは重要な意味を持つ。
なお、2004 年の内紛後に前社長依田氏、現社長松浦氏などの持ち株の一部がUSE
Nに売却されたため、現在はUSENが筆頭株主となり同社の持分法対象会社となっ
ているが、経営的に支配下に置かれているわけではない。
表2
音楽ソフトの国内出荷額シェア(2004年)
順位
社名
シェア
前年比 前年順位
ソニー・ミュージックエンタテインメント
18.5
+1.7
1
東芝EMI
13.7
+2.2
4
ユニバーサルミュージック
13.5
±0.0
2
エイベックス・グループ・ホールディングス
10.5
-2.7
3
ビクターエンタテインメント
7.3
-1.3
5
その他
36.5
+0.1
単位:シェアは%、前年比は%ポイント。
出所:日経産業新聞編「2006年版市場占有率」
1
2
3
4
5
楽天証券株式会社
_______________________________________________________________________________
〒106-6121 東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー
5
経済研究所企業調査レポート
表3 エイベックスの日本レコード協会ゴールドディスク認定実績
四半期
認定
認定月
2005/10-12期 トリプルプラチナ
2005年12月
ダブルプラチナ
2005年12月
ダブル・プラチナ
2005年12月
ゴールド
2005年12月
ゴールド
2005年12月
プラチナ
2005年11月
ゴールド
2005年11月
ゴールド
2005年11月
ゴールド
2005年11月
ミリオン
2005年10月
プラチナ
2005年10月
ゴールド
2005年10月
ゴールド
2005年10月
プラチナ
2005年10月
ゴールド
2005年10月
2005/7-9期
トリプル・プラチナ
2005年9月
ゴールド
2005年9月
プラチナ
2005年9月
ゴールド
2005年9月
2005/4-6期
2005/1-3期
トリプル・プラチナ
プラチナ
ゴールド
ダブル・プラチナ
プラチナ
プラチナ
ゴールド
ゴールド
ゴールド
トリプル・プラチナ
ダブル・プラチナ
プラチナ
ゴールド
ゴールド
2005年9月
2005年8月
2005年8月
2005年8月
2005年8月
2005年8月
2005年8月
2005年8月
2005年8月
2005年7月
2005年7月
2005年7月
2005年7月
2005年7月
ゴールド
ゴールド
ゴールド
プラチナ
プラチナ
ゴールド
ゴールド
ゴールド
ゴールド
ゴールド
ゴールド
ゴールド
ミリオン
ミリオン
プラチナ
プラチナ
ゴールド
プラチナ
ゴールド
ゴールド
トリプル・プラチナ
ダブル・プラチナ
ゴールド
ダブル・プラチナ
ゴールド
2005年6月
2005年6月
2005年6月
2005年5月
2005年5月
2005年5月
2005年5月
2005年5月
2005年3月
2005年3月
2005年3月
2005年3月
2005年2月
2005年2月
2005年2月
2005年2月
2005年2月
2005年2月
2005年2月
2005年2月
2005年1月
2005年1月
2005年1月
2005年1月
2005年1月
ゴールド
2004/10-12期 ミリオン
プラチナ
プラチナ
ゴールド
ゴールド
ゴールド
ダブル・プラチナ
ゴールド
ゴールド
ゴールド
2005年1月
2004年12月
2004年12月
2004年12月
2004年12月
2004年12月
2004年12月
2004年11月
2004年11月
2004年11月
2004年11月
ダブル・プラチナ
2004年10月
ゴールド
ゴールド
ゴールド
ゴールド
2004年10月
2004年10月
2004年10月
2004年10月
タイトル
LOVE COOK
Queen of Hip-Hop
ただ・・・逢いたくて
you
FILMOGRARHY 2001-2005
Bold&Delicious/Pride
musicmind
White light/Violet Sauce
抱きしめる
BEST~first things~
Do The A-side
清木場俊介
Orange
プラネタリウム
きみの て
BEST~first things~
Do The A-side
HEAVEN
secret ~FIRST CLASS LIMITED
LIVE~
DISCO-ZONE~恋のマイアヒ~
BEAT SPACE NINE
single Best
SCREAM
EXIT
fairyland
flower
make a secret
MOST WANTED
LOVE PUNCH
secret
SCREAM
ネコに風船
JAM PUNCH Tour 2005~コンド
ルのパンツがくいコンドル~
JOKER
UTAO-UTAO
Butterfly
SMILY/ビー玉
STEP you / is this LOVE?
WANT ME, WANT ME
ダイヤモンドヴァージン
仮面/未来航海
day alone
MY STORY Classical
Garnet Moon / 祈り
DO THE MOTION
PERFECT BEST
BEST OF SOUL
ACOUSTIC:LATTE
secret
NEED YOUR LOVE
月光花
黒毛和牛上塩タン焼680円
THE GREATEST HITS
PERFECT BEST
SINGLE BEST
SELECT BEST
さくらんぼ
let go
いつか・・・
MY STORY
SINGER FOR SINGER
HERO
恋文 / good night
楽園
メリクリ
LOVE JAM
愛想曲(セレナーデ)
心絵
EXILE LIVE TOUR 2004 ‘EXILE
ENTERTAINMENT’
HEART of GOLD ~STREET
FUTURE OPERA BEAT POPS~
追憶+LOVE LETTER
GIRL TALK/the SPEED STAR
大好きだよ。
lost angel
アーティスト名
大塚 愛
安室奈美恵
EXILE
倖田來未
安室奈美恵
浜崎あゆみ
V6
安室奈美恵
BoA
倖田來未
Do As Infinity
清木場俊介
V6
大塚 愛
Every Little Thing
倖田來未
Do As Infinity
浜崎あゆみ
倖田來未
発売日 備考
20051214 アルバム
20050713 アルバム
20051214 シングル
20051207 シングル
20051207 ビデオ
20051130 アルバム
20051101 アルバム
20051116 シングル
20051123 シングル
20050921 アルバム
20050928 アルバム
20051019 アルバム
20051012 アルバム
20050921 シングル
20051026 シングル
20050921 アルバム
20050928 アルバム
20050914 シングル
20050921 ビデオ
O-ZONE
m-flo
day after
GLAY×EXILE
EXILE
浜崎あゆみ
倖田來未
BoA
Hilary Duff
大塚 愛
倖田來未
GLAY×EXILE
大塚 愛
大塚 愛
20050302 洋楽アルバム
20050824 アルバム
20050817 アルバム
20050720 シングル
20050824 シングル
20050803 シングル
20050810 シングル
20050831 シングル
20050810 洋楽アルバム
20040331 アルバム
20050209 アルバム
20050720 シングル
20050727 シングル
20050727 ビデオ
Janne Da Arc
V6
倖田來未
大塚 愛
浜崎あゆみ
安室奈美恵
Janne Da Arc
タッキー&翼
day after
浜崎あゆみ
島谷ひとみ
BoA
EXILE
BoA
Every Little Thing
倖田來未
Do As Infinity
Janne Da Arc
大塚 愛
sweetbox
EXILE
EXILE
EXILE
大塚 愛
m-flo loves
YOSHIKA
清木場俊介
浜崎あゆみ
MISIA
EXILE
Every Little Thing
Do As Infinity
BoA
大塚 愛
タッキー&翼
ロードオブメジャー
EXILE
20050615 アルバム
20050622 アルバム
20050622 シングル
20050511 シングル
20050420 シングル
20050406 シングル
20050518 シングル
20050504 シングル
20050309 アルバム
20050324 アルバム
20050126 シングル
20050330 シングル
20050101 アルバム
20050202 アルバム
20050216 アルバム
20050209 アルバム
20050216 アルバム
20050119 シングル
20050209 シングル
20050202 洋楽アルバム
20050101 アルバム
20050101 アルバム
20050101 アルバム
20031217 シングル
20041117 シングル
EXILE
20040929 アルバム
島谷ひとみ
安室奈美恵
大塚 愛
day after
20040901 アルバム
20041014 シングル
20041020 シングル
20040825 シングル
20050119 シングル
20041215 アルバム
20041208 アルバム
20041201 シングル
20041215 シングル
20041215 シングル
20041201 シングル
20041117 アルバム
20041103 シングル
20041117 シングル
20040929 ビデオ
注:ゴールド・アルバム他認定基準枚数一覧
邦楽・洋楽
ゴールド
プラチナ
ダブル・プラチナ
トリプル・プラチナ
ミリオン
2ミリオン
3ミリオン
4ミリオン
5ミリオン
最低正味出荷枚数
アルバム/シングル
累計100,000以上
250,000
500,000
750,000
1,000,000
2,000,000
3,000,000
4,000,000
5,000,000
出所:日本レコード協会資料より楽天証券作成
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6
経済研究所企業調査レポート
事業別動向 ■
1. コンテンツ・クリエイティヴ(CC)事業:連結子会社エイベックス・エンタテインメントの事
業である。アーティスト、タレントのマネジメントと、音楽、映像コンテンツの企画制作を
手掛ける。アーティストを発掘、育成、管理する、エイベックスの音楽事業の元を作る事
業であり、業績から見ても当社の中核である。収入は主に音楽、映像コンテンツの印
税収入である。パッケージ・コミュニケーション事業への売上が多いため、内部取引が
多い。また、この部門で音楽コンテンツの原盤権を一括管理する。この部門の内部売
上高は、上期147億7800万円(前年比 32.4%増)と好調に伸びており、制作活動の
活発さを窺わせる。
2. パッケージ・コミュニケーション(PC)事業:CC事業部で企画、制作した音楽CDとDV
DをPC事業部で製造販売する。CC事業と合わせて当社の主力事業である。
上期で特徴的なのは、第一にCDアルバム、シングルがともに大幅に増えたこと。CD
アルバムはタイトル数が 04/9 上期 211、05/9 上期 144 と減少したにもかかわらず、数
量は同 305 万 9000 枚から 445 万 5000 枚へ増加、売上高も同 50 億 6500 万円から
80 億 5900 万円へ増加した。CDシングルも売上高は同 28 億 7900 万円から 45 億 7500
万円へ大幅に増加した。
上期に貢献したアルバムは、倖田來未「BEST~first things~」97 万 8000 枚、
O-ZONE「DISCO-ZONE~恋のマイアヒ~」81 万 7000 枚、安室奈美恵「Queen of
Hip-Pop」49 万 4000 枚(いずれも 9 月末までの出荷数)。音楽CD販売の回復は業績
回復の原動力となった。
第二に、旧譜売上高が増えたことである。旧譜売上高は同じく 22 億 600 万円から 27
億 500 万円へ 22.6%増えた。旧譜は金額は小さいものの、販促費がかからないため
採算が良い。新譜、旧譜の増加は、エイベックスの企業努力以外に、音楽CD市場の
復調をある程度裏付けるものとして注目される。
3. ネットワーク・コミュニケーション(NC)事業:携帯電話、パソコン向け音楽配信、着うた、
会員制有料音楽配信サービス(携帯電話向け「ミュウモ」とそのフランチャイズサイト)を
展開する。エイベックスが持つ楽曲の約半分を配信している。売上高はいずれのサー
ビスも急増しており、音楽配信は 04/9 上期 2900 万円から 05/9 上期 9 億 100 万円へ、
着うたは同 13 億 8100 万円から 29 億 3800 万円へ、有料会員ビジネスは同 7 億 6900
万円から 12 億 1300 万円へ増加した。
配信サイトは、自社の「ミュウモ」(携帯電話向け)と@MUSIC(パソコンとデジタル携帯
プレーヤー向け)、ソニーなど他の音楽会社との共同出資会社レーベルゲートの
「Mora」、アップルコンピュータの「iTune ミュージックストア」、USEN の「OnGen」、楽天
の「楽天ミュージックダウンロード」など。自社にとって最も条件の良いサイトに楽曲を供
給する方針で、配信サイトによって供給する曲数、音質も変えており、CD売り上げとの
最適ミックスを図っている。また、特定のサイトが強力になることを避けるために全方位
で付き合っている。
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7
経済研究所企業調査レポート
ダウンロード価格は、着うた 100 円/曲、着うたフル 300 円/曲、PC配信は新曲 250
円/曲、旧譜 200 円/曲。いずれも、米国でiTuneミュージックストアが配信している 99
セント/曲よりも高い。NC事業の粗利益率は 05/9 上期 31.8%と全体の 37.6%より低
く、人件費、販促費など販管費も増やして先行投資をしているため、営業利益率も低
い。しかし、大幅増収が今後も期待できるため、利益率上昇が期待できる。エイベック
スの今後の成長はNC事業が握っている。
表4 ネットワーク・コミュニケーション事業収支
04/9中間期 05/9中間期 前年比
音楽配信
0
9
--着うた
13
29
123.1%
着メロ
1
3
200.0%
コンテンツ配信小計
15
41
173.3%
ミュウモ
0
2
--FC
2
3
50.0%
モバイル
5
6
20.0%
会員ビジネス小計
7
12
71.4%
EC
2
2
0.0%
MD
15
10
-33.3%
その他
3
2
-33.3%
売上高合計
43
69
60.5%
売上総利益
14
22
57.1%
売上総利益率
32.6%
31.9%
販売費及び一般管理費
9
16
77.8%
営業利益
4
5
25.0%
営業利益率
9.3%
7.2%
単位:億円
注:億円未満を切り捨てたため、合計が合わない場合がある。
出所:06年3月期中間決算説明会資料より楽天証券作成。
4. ライヴ・コミュニケーション(LC)事業:主にエイベックス所属アーティストのライヴ興行を
行う。利益率は低いが、ライヴ活動は音楽ソフトを売るためには必要な投資である。
5. 海外事業:エイベックスは基本的に国内が主な市場であり、海外向けは少なかった。し
かし、ここ数年、アジア市場に進出し、台湾、香港、韓国では、大手レーベルになった。
いよいよ中国本土にも進出を始めており、現地のプロデューサーと組んで新人をデ
ビューさせている。従来の日本の音楽会社の海外進出は日本人アーティストを海外に
売り込む形が多かったが、エイベックスは現地のアーティストを現地のプロダクションと
組んで発掘、育成し、現地と日本など他の国に発信するというものである。音楽だけで
なく、映画もこの手法で進出した。現在、中国で歌手の「Angela」のプロデュースを行っ
ているところである。今後の成果が期待される。
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8
経済研究所企業調査レポート
表5 エイベックス・グループ・ホールディングス セグメント別業績
半期ベース
04/9上期
05/3下期
05/9上期
通期ベース
06/3期下期 05/3期
楽天証券予想
コンテンツ・クリティヴ事業
外部顧客に対する売上高
前年比
内部売上高
前年比
売上高合計
前年比
営業利益
営業利益率
前年比
パッケージ・コミュニケーション事業
外部顧客に対する売上高
前年比
内部売上高
前年比
売上高合計
前年比
営業利益
営業利益率
前年比
ネットワーク・コミュニケーション事業
外部顧客に対する売上高
前年比
内部売上高
前年比
売上高合計
前年比
営業利益
営業利益率
前年比
ライブ・コミュニケーション事業
外部顧客に対する売上高
前年比
内部売上高
前年比
売上高合計
前年比
営業利益
営業利益率
前年比
その他の事業
外部顧客に対する売上高
前年比
内部売上高
前年比
売上高合計
前年比
営業利益
営業利益率
前年比
合計
売上高
前年比
消去又は全社費用控除前営業利益
前年比
消去又は全社費用
営業利益
営業利益率
前年比
4,231
4,234
11,165
18,659
15,397
22,892
-1,246
-8.1%
2,649
11.6%
19,406
30,296
268
385
19,674
30,681
113
0.6%
1,423
4.6%
3,859
4,747
516
520
4,376
5,266
444
10.1%
473
9.0%
3,784
2,922
333
357
4,117
3,280
145
3.5%
103
3.1%
882
1,055
373
433
1,256
1,488
-69
-5.5%
-22
-1.5%
32,164
43,254
-612
4,626
-132
-479
362.9%
-122
4,748
-3891.8%
4,330
2.3%
14,778
32.4%
19,108
24.1%
652
3.4%
-152.3%
2,970
-29.9%
23,322
25.0%
26,292
14.9%
3,548
13.5%
33.9%
8,465
22,509
16.0%
91
-66.0%
22,601
14.9%
303
1.3%
168.1%
33,791
11.5%
9
-97.7%
33,799
10.2%
1,197
3.5%
-15.9%
6,683
73.2%
271
-47.5%
6,954
58.9%
522
7.5%
17.6%
9,217
94.2%
329
-36.7%
9,546
81.3%
178
1.9%
-62.4%
8,606
3,961
4.7%
503
51.1%
4,464
8.4%
245
5.5%
69.0%
1,439
-50.8%
197
-44.8%
1,636
-50.1%
-145
-8.9%
-240.8%
6,706
694
-21.3%
423
13.4%
1,118
-11.0%
114
10.2%
-265.2%
706
-33.1%
577
33.3%
1,282
-13.8%
-14
-1.1%
-36.4%
1,937
38,179
18.7%
1,838
-400.3%
-161
1,999
-1241.6%
-517.3%
48,121
11.3%
4,762
2.9%
261
4,501
1724.5%
-5.2%
29,824
38,289
1,403
3.7%
49,702
653
50,355
1,536
3.1%
1,036
9,642
917
9.5%
690
7,397
248
3.4%
806
2,744
-91
-3.3%
75,418
4,014
-254
4,269
5.7%
06/3期
会社予想
06/3期
07/3期
08/3期
楽天証券予想 楽天証券予想 楽天証券予想
7,300
-13.8%
38,100
27.7%
45,400
18.6%
4,200
9.3%
199.4%
7,300
-13.8%
38,100
27.7%
45,400
18.6%
4,200
9.3%
199.4%
7,000
-4.1%
44,000
15.5%
51,000
12.3%
5,200
10.2%
23.8%
7,000
0.0%
50,000
13.6%
57,000
11.8%
6,500
11.4%
25.0%
56,300
13.3%
100
-84.7%
56,400
12.0%
1,500
2.7%
-2.3%
56,300
13.3%
100
-84.7%
56,400
12.0%
1,500
2.7%
-2.3%
63,000
11.9%
100
0.0%
63,100
11.9%
2,000
3.2%
33.3%
70,000
11.1%
100
0.0%
70,100
11.1%
2,500
3.6%
25.0%
15,900
84.8%
600
-42.1%
16,500
71.1%
600
3.6%
-34.6%
15,900
84.8%
600
-42.1%
16,500
71.1%
700
4.2%
-23.7%
25,000
57.2%
600
0.0%
25,600
55.2%
1,800
7.0%
157.1%
35,000
40.0%
600
0.0%
35,600
39.1%
3,700
10.4%
105.6%
5,400
-19.5%
700
1.4%
6,100
-17.5%
100
1.6%
-59.7%
5,400
-19.5%
700
1.4%
6,100
-17.5%
100
1.6%
-59.7%
5,000
-7.4%
700
0.0%
5,700
-6.6%
100
1.8%
0.0%
5,000
0.0%
700
0.0%
5,700
0.0%
100
1.8%
0.0%
1,200
-38.0%
1,000
24.1%
2,200
-19.8%
0
0.0%
-100.0%
1,400
-27.7%
1,000
24.1%
2,400
-12.5%
100
4.2%
-209.9%
1,000
-28.6%
1,000
0.0%
2,000
-16.7%
100
5.0%
0.0%
1,000
0.0%
1,000
0.0%
2,000
0.0%
100
5.0%
0.0%
86,300
14.4%
6,600
64.4%
100
6,500
7.5%
52.3%
86,300
14.4%
6,600
64.4%
100
6,500
7.5%
52.3%
101,000
17.0%
9,200
39.4%
100
9,100
9.0%
40.0%
118,000
16.8%
12,900
40.2%
100
12,800
10.8%
40.7%
単位:百万円
出所:会社資料より楽天証券作成、予想は楽天証券
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9
経済研究所企業調査レポート
業績動向 ■ 05/9 上期は売上高 18.7%増、営業利益黒字転換と回復した。四半期ベース
で見ると1Qは前年比で営業赤字幅が拡大したが、2Qは営業利益が 7.9 倍になった。前述
のように、倖田來未、O-ZONE、安室奈美恵のヒットによるものが大きい。ちなみに倖田來未
の「BEST」は 2005 年 11 月 16 日現在 135 万枚(下期分 37 万枚)と下期に入っても貢献して
いる。
06/3 下期は、会社予想では前年比約 5%の営業減益になる。これは、主な期待新作が3Q
は大塚愛の「LOVE COOK」、4Qは浜崎あゆみ、BoA のみで、上期に対して大きく増える要
素がないことと、NC事業の先行投資による。ただし、中堅アーティストも貢献するようになっ
ているので、音楽CDの売れ行き次第で多少の上方修正の余地はあろう。楽天証券の 06/3
期業績予想は会社予想と同じである。
07/3 期以降も、音楽CDは順調に伸びると思われる。浜崎あゆみ、安室奈美恵、BoA など大
物のほか、倖田來未がミリオンセラーアーティストに育ち、それを大塚愛、Exile、Do As
Infinity など中堅アーティストが追うというように、層の厚いアーティスト集団が育っている。ま
た、マーケティング面でも、今下期に行った倖田來未の 12 週間連続発売シングルのような優
れた企画を打つと思われる。これに加えて、NC事業(音楽配信)が急成長すると思われる。
楽天証券では、NC事業の業績は、06/3 期売上高 165 億円、営業利益 7 億円から 07/3 期
売上高 250 億円、営業利益 18 億円へ拡大し、PC事業と並ぶ利益寄与がある事業になると
考えている。要するに、CC事業でコンテンツの元を制作し、それを音楽CD、携帯電話、イ
ンターネットでユーザーに届けるビジネスモデルが完成するということである。
このような見方から、楽天証券では、エイベックスの経常利益予想を 06/3 期 67 億円、07/3
期 93 億円、08/3 期 130 億円、07/3 期、08/3 期の利益成長率を年率約 40%と予想する。
株価予想 ■ 楽天証券の業績予想を基にPERを算出すると、06 年 1 月 27 日終値 3,170
円から 06/3 期 41.8 倍、07/3 期 29.9 倍、08/3 期 21.5 倍となる。音楽事業は波のある事業な
ので、音楽CDだけではPERは低くなる傾向がある。当社にとっては、エイベックスの音楽が
流行らなくなることが大きなリスク要因であり、だからこそ様々なタイプの新人発掘を常に行い、
アーティストの幅を広げようとしているのである。また、資金面の制約から新人発掘、育成が
十分出来る音楽会社は当社やSMEなど一部の大手に限られる。
一方で、音楽配信は有望で急成長中の分野なのでPERの上昇要因である。音楽コンテン
ツは万人に親しまれるため、デジタル配信の対象として将来性が大きい。この分野に熱心な
エイベックスはデジタル音楽配信関連の筆頭と考えてよいだろう。
これらのことを考慮すると、音楽配信で今後の業績拡大が期待できるエイベックスはPEGで
1以上で評価して良いだろう。07/3 期ベースで適正PERを 40 倍強と想定すると、目標株価
は 4500 円前後となるため、ここから、今後6~12 ヶ月間の目標株価レンジを 4400~4600 円、
株価レーティングをAとした。
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10
経済研究所企業調査レポート
表6
エイベックス・グループ・ホールディングス(7860)
更新日
2006/1/27
単位:百万円、円、倍
01/03期
02/03期
連結業績推移
通期ベース
売上高
前年比
売上総利益
売上総利益率
前年比
販売費及び一般管理費
対売上高販管費比率
前年比
営業利益
営業利益率
前年比
経常利益
経常利益率
前年比
当期利益
当期利益率
前年比
83,381
株価
時価総額
EV
03/03期
2006/1/30
3,170 円
146,320 百万円
156,430 百万円
04/03期
発行済株数
46,157,810 株
05/03期
06/03期
06/03期
07/03期
08/03期
楽天証券予想 楽天証券予想 楽天証券予想
会社予想
75,418
86,300
86,300
101,000
118,000
2.1%
14.4%
14.4%
17.0%
16.8%
27,064
32,500
39,000
49,000
35.9%
37.7%
38.6%
41.5%
-6.9%
20.1%
20.0%
25.6%
22,795
26,000
29,900
36,200
30.2%
30.1%
29.6%
30.7%
3.4%
14.1%
15.0%
21.1%
4,269
6,500
6,500
9,100
12,800
5.7%
7.5%
7.5%
9.0%
10.8%
-39.1%
52.3%
52.3%
40.0%
40.7%
4,431
6,700
6,700
9,300
13,000
5.9%
7.8%
7.8%
9.2%
11.0%
-37.8%
51.2%
51.2%
38.8%
39.8%
836
3,500
3,500
4,900
6,800
1.1%
4.1%
4.1%
4.9%
5.8%
-77.1%
318.7%
318.7%
40.0%
38.8%
82,455
-1.1%
34,703
42.1%
-0.9%
24,906
30.2%
10.2%
9,797
11.9%
-21.2%
9,526
11.6%
-24.6%
4,443
5.4%
-36.3%
80,983
-1.8%
31,957
39.5%
-7.9%
24,803
30.6%
-0.4%
7,154
8.8%
-27.0%
6,582
8.1%
-30.9%
3,118
3.9%
-29.8%
73,896
-8.8%
29,071
39.3%
-9.0%
22,055
29.8%
-11.1%
7,015
9.5%
-1.9%
7,124
9.6%
8.2%
3,648
4.9%
17.0%
23,078,735
302.0
151.0
76.0
46,155,353
96.3
96.3
63.0
44,152,026
70.6
67.6
35.0
44,150,066
82.6
79.0
40.0
42,947,422
19.5
18.1
40.0
46,157,810
75.8
75.8
40.0
46,157,810
75.8
75.8
40.0
46,157,810
106.2
106.2
40.0
46,157,810
147.3
147.3
40.0
配当額
設備投資(有形固定資産+無形固定資産)
減価償却費
1,504
637
875
1,740
23,630
968
2,429
1,455
1,490
1,766
792
1,551
1,765
827
1,474
1,846
1,846
2,700
1,500
1,846
3,000
1,600
1,846
3,500
1,700
キャッシュフロー(簡便法による、注)
フリーキャッシュフロー(簡便法による、注)
7,845
5,704
5,411
-19,959
4,608
724
5,199
2,641
2,310
-282
5,000
454
6,500
1,654
8,500
3,154
170.0
123.6
13,310
117.2
-432.4
10,765
99.8
15.7
8,644
112.6
57.2
8,566
50.0
-6.1
5,743
108.3
9.8
8,000
140.8
35.8
10,700
184.2
68.3
14,500
21.0
18.7
11.8
32.9
27.0
14.5
46.9
31.8
18.1
40.1
28.1
18.3
175.0
63.3
27.2
41.8
29.3
19.6
29.9
22.5
14.6
21.5
17.2
10.8
35,031
42.0%
22,596
27.1%
12,435
14.9%
12,638
15.2%
6,970
8.4%
期末発行済み株数
EPS
遡及済みEPS
配当
CFPS
FCFPS
EBITDA
PER
PCFR
EV/EBITDA
41.8
注:簡便法によるキャッシュフローは、当期利益+減価償却費、フリーキャッシュフローは、当期利益+減価償却費-配当金額-設備投資額
出所:会社資料より楽天証券作成、予想は楽天証券
表7
エイベックス・グループ・ホールディングス(7860)
連結業績推移:視半期ベース
売上高
前年比
売上総利益
売上総利益率
前年比
販売費及び一般管理費
対売上高販管費比率
前年比
営業利益
営業利益率
前年比
経常利益
経常利益率
前年比
当期利益
当期利益率
前年比
出所:会社資料
単位:百万円
04/03期1Q
2Q
3Q
4Q
05/03期1Q 2Q
3Q
4Q
06/03期1Q 2Q
03/4-6
03/7-9
03/10-12
04/1-3
04/4-6
04/7-9
04/10-12
05/1-3
05/4-6
05/7-9
12,787
19,242
19,740
22,125
13,388
18,775
18,702
24,551
14,550
23,628
4.7%
-2.4%
-5.3%
11.0%
8.7%
25.8%
3,679
7,621
8,487
9,284
4,147
5,828
7,303
9,786
4,301
10,049
28.8%
39.6%
43.0%
42.0%
31.0%
31.0%
39.0%
39.9%
29.6%
42.5%
12.7%
-23.5%
-14.0%
5.4%
3.7%
72.4%
5,022
5,358
5,308
6,367
5,015
5,440
5,655
6,685
5,359
6,991
39.3%
27.8%
26.9%
28.8%
37.5%
29.0%
30.2%
27.2%
36.8%
29.6%
-0.1%
1.5%
6.5%
5.0%
6.9%
28.5%
-1,343
2,263
3,179
2,916
-867
388
1,648
3,101
-1,057
3,057
-10.5%
11.8%
16.1%
13.2%
-6.5%
2.1%
8.8%
12.6%
-7.3%
12.9%
-35.4%
-82.9%
-48.2%
6.3%
21.9%
687.9%
-1,248
-816
-1,036
2,196
3,173
3,003
323
1,759
3,164
3,189
-9.8%
11.4%
16.1%
13.6%
-6.1%
1.7%
9.4%
12.9%
-7.1%
13.5%
-34.6%
-85.3%
-44.6%
5.4%
27.0%
887.3%
-890
1,199
1,757
1,581
-936
-331
695
1,408
-654
1,741
-7.0%
6.2%
8.9%
7.1%
-7.0%
-1.8%
3.7%
5.7%
-4.5%
7.4%
5.2%
-127.6%
-60.4%
-10.9%
-30.1%
-626.0%
楽天証券株式会社
_______________________________________________________________________________
〒106-6121 東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー
11
経済研究所企業調査レポート
表8 連結貸借対照表
04/3期
(資産の部)
流動資産
現金及び預金
受取手形及び売掛金
棚卸資産
前払費用
前払印税
その他
貸倒引当金
固定資産
有形固定資産
建物及び建築物
土地
その他
無形固定資産
投資その他資産
投資有価証券
長期前払費用
敷金及び差入保証金
その他
貸倒引当金
資産合計
単位:百万円
出所:会社資料
26,127
3,539
10,839
5,356
1,576
1,420
3,498
-104
36,829
24,453
4,548
19,226
678
1,117
11,258
5,160
431
1,571
4,231
-137
62,956
05/3期
05/9中間期
29,141
5,357
9,954
5,431
1,056
892
6,567
-119
35,840
23,403
3,940
18,725
737
1,099
11,337
6,434
367
1,408
3,406
-280
64,981
04/3期
05/3期
05/9中間期
(負債の部)
流動負債
21,060
28,744
27,147
支払手形及び買掛金
1,375
1,097
1,247
短期借入金
-
2,000
4,000
1年内返済予定長期借入金
3,000
3,001
3,000
未払金
5,678
7,163
7,521
未払印税
4,685
5,450
5,443
未払法人税等
2,520
3,775
613
繰延税金負債(流動)
258 -
返品引当金
1,303
2,286
2,383
事業閉鎖損失引当金
768
432
その他
2,238
3,199
2,505
固定負債
9,183
6,160
9,547
長期借入金
7,500
4,500
8,000
退職給付引当金
379
392
391
役員退職慰労引当金
495
389
298
その他
808
878
857
負債合計
30,243
34,904
36,695
31,859
4,890
13,108
3,805
1,279
1,245
7,757
-227
35,386
23,724
4,066
18,725
932
1,011
10,649
6,307
336
1,305
2,954 少数株主持分
-255
(資本の部)
資本金
資本剰余金
利益剰余金
その他有価証券評価差額金
為替換算調整勘定
自己株式
資本合計
67,245 負債及び資本合計
4,229
5,001
26,888
134
-35
-3,503
32,713
62,956
53
4,229
5,001
25,754
602
-50
-5,461
30,076
64,981
4,229
5,001
25,724
1,019
-15
-5,462
30,496
67,245
表9 連結キャッシュフロー計算書(要約)
営業活動によるキャッシュ・フロー合計
投資活動によるキャッシュ・フロー合計
財務活動によるキャッシュ・フロー合計
現金及び現金同等物の期末残高
単位:百万円
出所:会社資料
01/3期
02/3期
03/3期 04/3期 05/3期
05/9中間期
4,926
7,428
4,629
4,813
5,867
-4,605
-6,387 -23,969
-570
-1,027
653
-517
-1,121
13,251
-8,932
-4,769
-4,745
4,632
12,693
9,510
4,556
3,539
5,357
4,890
株価・財務指標の計算式
PER=株価÷EPS(一株当たり当期利益)
配当利回り=配当÷株価
株式時価総額=株価×発行済株数
PCFR=株価÷一株当たりグロスキャッシュフロー
(グロスキャッシュフロー=当期利益+減価償却費)
ROE(株主資本利益率)=当期利益÷株主資本(純資産)
PBR=株価÷一株当たり純資産
自己資本比率=自己資本(純資産)÷総資産
楽天証券株式会社
_______________________________________________________________________________
〒106-6121 東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー
12
【リスクについてのご説明】
◆上場有価証券等のリスク
〔現物取引〕
国内外の金融商品取引所に上場されている株式(現物取引)等の上場有価証券(以下「上
場有価証券等」(※1)といいます。
)には、以下のリスクがあります。
・上場有価証券等の売買等にあたっては、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、
商品相場等の変動や、投資信託、投資証券、預託証券、受益証券発行信託の受益証券等の
裏付けとなっている株式、債券、投資信託、不動産、商品、カバードワラント等(以下「裏
付け資産」(※2)といいます。)の価格や評価額の変動に伴い、上場有価証券等の価格が
変動することによって損失が生じる場合があります。
・上場有価証券等の発行者または保証会社等の業務や財産の状況に変化が生じた際や、裏
付け資産の発行者または保証会社等の業務や財産の状況の変化が生じた際に、上場有価証
券等の価格が変動することによって損失が生じる場合があります。
・上場有価証券等のうち、他の種類株式、社債、新株予約権その他の財産に転換される(で
きる)旨の条件または権利が付されている場合において、当該財産の価格や評価額の変動
や、当該財産の発行者の業務や財産の状況の変化に伴い、上場有価証券等の価格が変動す
ることや、転換後の当該財産の価格や評価額が当初購入金額を下回ることによって損失が
生じる場合があります。
・また、新株予約権、取得請求権等が付された上場有価証券等については、これらの権利
を行使できる期間に制限がありますのでご留意ください。
・なお、上場有価証券等が外貨建ての場合、為替相場(円貨と外貨の交換比率)が変化す
ることにより、為替相場が円高になる過程で円貨換算した価値は下落し、逆に円安になる
過程で円貨換算した価値は上昇することになります。したがって、売却時等の為替相場の
状況によっては為替差損が生じる場合があります。
〔信用取引〕
上場有価証券等を「信用取引」でおこなう場合は、以下のリスクがあります。
・信用取引を行うにあたっては、株式相場、為替相場、不動産相場、商品相場等の変動や、
投資信託、投資証券等の裏付けとなっている株式、債券、不動産、商品等(以下「裏付け
資産」(※2)といいます。)の価格や評価額の変動に伴い、信用取引の対象となっている
株式等の価格が変動することによって損失が生じる場合があります。また、その損失の額
が、差し入れた委託保証金の額を上回る場合があります。
・信用取引の対象となっている株式等の発行者又は保証会社等の業務や財産の状況に変化
が生じた場合や、裏付け資産の発行者又は保証会社等の業務や財産の状況の変化が生じた
場合、信用取引の対象となっている株式等の価格が変動することによって損失が生じる場
合があります。また、その損失の額が、差し入れた委託保証金の額を上回る場合がありま
す。
・信用取引により売買した株券等のその後の値動きにより計算上の損失(評価損)が生じ
たり、代用有価証券の価格が値下がりすること等によって、委託保証金の維持率 20%未満
となった場合には、不足額を所定の期日までに当社に差し入れていただく必要があります。
・所定の期日までに不足額を差し入れない場合や、約諾書の定めによりその他の期限の利
益の喪失の事由に該当した場合には、計算上の損失が生じている状態で建玉(信用取引の
うち決済が結了していないもの)の一部又は全部を決済(反対売買または現引・現渡)さ
れる場合もあります。この場合、その決済で生じた実現損失について責任を負うことにな
ります。
信用取引の利用が過度であると金融商品取引所または当社が認める場合には、委託保証金
率の引上げ、信用取引の制限または禁止の措置等をとることがあります。
※1
「上場有価証券等」には、国内外の店頭売買有価証券市場において取引されている
有価証券を含み、カバードワラントなど、法令で指定される有価証券を除きます。また、
外国又は外国の者の発行する証券又は証書で同様の性質を有するものを含みます。
※2
裏付け資産が、投資信託、投資証券、預託証券、受益証券発行信託の受益証券等で
ある場合には、その最終的な裏付け資産を含みます。
※3
各有価証券には、外国又は外国の者の発行する証券又は証書で同様の性質を有する
ものを含みます。
【手数料等についてのご説明】
○手数料について
(以下、手数料・費用は何れも税込)
国内の金融商品取引所に上場する株式等(日本株式)の現物取引における売買手数料
日本株式(現物取引)の売買が約定した際には、次の2つの手数料コースのうち、お客様が
選択されたコースの手数料を支払っていただきます。お客様が選択されている手数料コースは、
当社メンバー画面にてご確認ください。
[いちにち定額コース]
1日の約定代金合計
[ワンショットコース]
手数料
約定代金
手数料
20万円まで
450円/1日(※1)
50万円まで
472円/1回
ミニ
50万円まで
450円/1日
100万円まで
840円/1回
定額
100万円ま
900円/1日
150万円まで
1050円/1回
200万円まで
2100円/1日
150万円超
1575円/1回
300万円まで(※2)
3150円/1日
で
※1 総合取引口座開設後3ヶ月間は0円。ただし手数料無料の対象外銘柄があります。
※2 以降、100万円増えるごとに1050円追加。
また、カスタマーサービスのオペレーター取次ぎによる電話注文においては、次の手数料を
支払っていただきます。
約定代金
手数料
50万円まで
3622円/1回
100万円まで
3990円/1回
150万円まで
4200円/1回
150万円超
4725円/1回
※上記の「株式等」には「上場投資信託受益証券(ETF)
」
、
「不動産投資信託証券(REIT)
」
、
「預託証券(DR)
」を含みます。
※手数料は当社の判断により変更する場合があります。
国内の金融商品取引所に上場する株式等(日本株式)の信用取引における売買手数料
信用取引による売買が約定した際には、インターネット(マーケットスピード含む)又は
自動音声応答ダイヤルを経由した場合、次の2つの手数料コースのうち、お客様が選択され
たコースの手数料を支払っていただきます。お客様が選択されている手数料コースは、当社
メンバー画面にてご確認ください。(手数料は当社の判断により変更する場合があります。)
[いちにち定額コース]
1日の約定代金合計
ミニ
定額
[ワンショットコース]
手数料
約定代金
手数料
20万円まで
450円/1日(※1)
30万円まで
262円/1回
50万円まで
450円/1日
30万円超
472円/1回
100万円まで
900円/1日
200万円まで
2100円/1日
300万円まで(※2)
3150円/1日
※1 総合取引口座開設後3ヶ月間は0円。ただし手数料無料の対象外銘柄があります。
※2 以降、100万円増えるごとに1050円追加。
また、カスタマーサービスのオペレーター取次ぎによる電話注文においては、次の手数料
を支払っていただきます。
約定代金
手数料
30万円まで
3412円/1回
30万円超
3622円/1回
なお、お客様が追加保証金(追証)や不足額を入金されず、当社の任意でお客様の計算に
より建玉又は代用有価証券を決済・処分(強制執行)する際には、オペレーター取次ぎの手
数料を支払っていただきます。さらに、信用期日の前営業日までにお客様が信用建玉を処分
されなかった場合の強制執行においては、オペレーター取次ぎの手数料に10500円を加
算した額の手数料を支払っていただきます。
信用取引関係諸費用
[事務管理費]
建約定日から1ヶ月経過するごとに、1株あたり10.5銭の事務管理費がかかります。
(単元株制度の適用を受けない銘柄(売買単位1株)については1株あたり105円にな
ります。)ただし、同一銘柄、同一日に成立した売付株数又は買付株数をそれぞれ合計し
105円に満たない場合は105円、1050円を超える場合には1050円とします。
※税込金額を基に計算した結果生じた円未満の端数は切捨てております。
[名義書換料]
権利確定日を越えて買建をしている場合、信用建玉毎に1売買単位あたり52.5円の
名義書換料がかかります。
※税込金額を基に計算した結果生じた円未満の端数は切捨てております。
【名義書換料の一部例外について】
平成13年10月1日以降に行われた株式の分割もしくは併合または1売買
単位の株式の数の変更(取引所に上場される前に行われたものを除く。)につい
て、それぞれ行われる都度算出された当該分割比率もしくは当該併合比率または
当該1売買単位の株式の数の変更比率をそれぞれ乗じて得た数(以下「分割等に
よる調整率」といいます。)が10以上となった場合の銘柄を例外の対象としま
す。
※分割比率:当該株式の分割後の発行済み株式の総数を当該分割前の発行済み
株式の総数で除して得た数をいいます。
※併合比率:当該株式の併合後の発行済み株式の総数を当該併合前の発行済み
株式の総数で除して得た数をいいます。
※変更比率:1売買単位の株式の数の変更前の1売買単位の株式の数を当該変
更後の1売買単位の株式の数で除して得た数をいいます。
例外の対象となった銘柄については、信用建玉毎に1売買単位あたり52.5
円に10を乗じ、分割等による調整率で除してもとめられる金額(円未満の端数
切捨て)を名義書換料としてお支払いいただきます。
○委託保証金について
委託保証金は、売買代金の 30%以上で、かつ 30 万円以上が必要です。また、有価証券に
より代用する場合の代用価格は、以下に掲げる銘柄に応じて、前日終値にそれぞれの掛目を
乗じた価格となります。
東証(マザーズを含む)上場銘柄
前日終値の
80%
大証(ヘラクレスを含む)上場銘柄
〃
80%
JASDAQ上場銘柄
〃
80%
名証単独上場銘柄
〃
0%
委託保証金率及び代用有価証券の掛目については、市場の動向により金融商品取引所によ
り変更 されること又は当社の判断により変更することがありますので、ご注意ください。
なお、当社の判断により代用有価証券の掛目の変更又は除外(以下「掛目の変更等」とい
います。)を行う事象は以下のとおりです。掛目の変更等を行う場合には、あらかじめその内
容をご通知し、変更後の掛目(又は除外)の適用日につきましては、通知した日から起算し
て5営業日目の日といたします。ただし、下記③の事象の場合において、当社が必要と認め
たときには、通知した日の翌営業日から適用することができるものといたします。
(当社「信
用取引規定」第5条の2参照)
①株価が一定の水準を継続して下回る、または、出来高が過少で流動性が確保できないなど、
決済リスクの観点から当社が不適当と判断した場合。
②当社での信用取引建玉状況や代用有価証券の預り状況等に照らして、著しく偏りが見られ
るなど、与信管理の観点から当社が不適切と判断した場合。
③特定の銘柄について、明らかに経営に重大な影響を与えると認められる事象等が発生し、
今後、株価が継続かつ大幅に下落することが予想され、当該銘柄の時価が本来の株価水準
を反映していないことから、保証金としての適切な評価を行うことができないと当社が認
めた場合。
なお、明らかに経営に重大な影響を与えると認められる事象等の事例としては、例えば、
次のようなケースが想定されます。
・重大な粉飾決算の疑いが発覚し、直近の株価の水準が粉飾されたとされる決算内容に基づ
き形成されていたと判断される場合
・業務上の取引等で経営に重大な影響を与える巨額な損失が発生した場合
・突発的な事故等により長期にわたりすべての業務が停止される場合
・行政庁による法令等に基づく処分又は行政庁による法令違反に係る告発等により、すべて
の業務が停止される場合
・その他上場廃止につながる可能性が非常に高い事象が発生した場合
商号等:楽天証券株式会社
金融商品取引業者:関東財務局長(金商)第 195 号
加入協会:日本証券業協会、社団法人金融先物取引業協会
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