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比較生理学 小テスト#1(比較生理学序論)
氏名
学生番号
(1)以下の文章の括弧内を授業を聞きながら埋めよ
生理学とは、生体が機能するために必要な安定した(内部・体内)環境を作る仕組みを解
明する学問として派生し、現代では生物生命科学の中で、多様なレベル(分子から個体群
まで)の生体機能を(要素)論的に解析し、生体としての制御機構を解明する学問。
生物の持つ基本的な生体機能として、生体内環境を一定に保つ(恒常性)性の維持が挙げ
られる。この生理機構は、主に比較的長期的で緩やかな応答をする(内分泌)系あるいは
急速で短期的な応答をする(神経)系により制御され、これらの応答性状は生体内のサー
モスタットである(フィードバック)と呼ばれる機構により維持・調整される。
(46)億年前に地球が誕生して以来、生物は様々な環境に適応し、多様化しながら進化
してきた。生物の生息環境は、大きく分けて(水)圏と陸・空圏であるが、前者と後者で
は性質が大きく異なる。例えば、前者を構成する水は後者(空気)と比べて、密度は約(1000)
倍であり、温度が安定し、音の伝達が速い。これらの性質は生物の分布を容易にする要因
である。反対に酸素や光に乏しいことは、分布にマイナス要因となる。これらの違いに長
期に渡り適応し進化した陸上生物と水圏生物は、異なる生理機構を持つと容易に想像でき
る。
水棲生物(魚類)と陸上生物(哺乳類)の生理を比較すると様々な相違点や共通点が見え
てくる。例えば、外部形態では陸上生物の手足は水棲生物の(胸鰭・腹鰭)に相当し、後
者は(紡錘)型の体型により水の抵抗を減らす。呼吸では陸上生物は肺呼吸であるが、魚
類は(鰓)呼吸であり、更に(浮袋)や(消化管)等の内蔵器官も呼吸機能を持つ。しか
し赤血球の(ヘモグロビン)が酸素を結合し運搬する機構は同じである。脳・神経系では
基本的な受容→神経伝達→投射の流れは共通点が多いが、脳の構造や投射部位に関しては
ヒトと魚類は異なる点が多い。感覚系に関して、魚類では嗅覚は餌由来の(アミノ)酸に
対する感受性が強く、また川の臭いの刷りこみが母川回帰の一因と考えられている。視覚
においては、魚類とヒトは(網)膜にある錐体や(桿体)など光受容細胞の共通性は高い
が、ヒトと魚類は錐体にある(オプシン)の種類が異なり後者は色の識別能力が低いかわ
りに、広範囲なスペクトルの光を感受できる。聴覚に関しては、魚類には外耳は無いが、
哺乳類同様内耳器官である(内耳)器官や耳石器官がある。魚類では水中で伝わり易い音
を受容する機能が発達し、水中の音波を内耳器官で受容する。さらにウキブクロで受容し
た音の波動を増幅し内耳につたえる(ウェーバー)氏器官で効率良く音を感知する魚類も
いる。また体側面にある(側線)器官は受容器官・神経索は内耳器官と異なるものの、水
の動きを感知でき、近い音源や物体を認識する。最後に味覚に関して、魚類は口腔内だけ
ではなく、頭部を中心とした体表に味覚感受細胞である(味蕾)が存在し、それぞれ神経
索は異なる。魚類の味覚は塩味・酸味・苦味への感受性は乏しいが、エキス分(アミノ酸
やペプチド)には強く、
(嗅)覚に匹敵するため味覚のみでも餌を探せる。
(2)以下の問いに3行以内で答えよ
(A)アルコールを摂取した時の内分泌的変化と体液恒常性への影響について
先ず通常時に水を飲んだ時と同じように体内の血漿浸透圧が低下し、その刺激で尿量を抑
制している抗利尿ホルモンの分泌が抑制される。これに、アルコール自身による同ホルモ
ンの分泌抑制効果が加わり、結果として通常より過剰に尿が排出され、体液の減少を招く。
(B)コイの視細胞における明時・暗時対応について
視細胞は光感受を担う桿体と、色識別を担う錐体から構成される。魚では明時と暗時では
網膜中における局在が異なり、明時においては色の識別を優先するため、光の入射方向へ
錐体が並び桿体は奥に配置するが、暗時には光感受を優先し両細胞の位置が逆転する。
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