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特集1 伊牟田_101117.indd
航空機用構造材料の 技術研究開発動向 伊 牟 田 守 ㈶ 素形材センター 近年、航空機構造への軽量化の要求に応えるために複合材料の適用が急 速に拡大している。また、金属材料については、複合材料と相性が良い こともあり、チタン合金が多用される傾向がある。本稿では、複合材料 及びチタン合金を対象に技術動向を述べるとともに、㈶ 素形材センター における研究開発について紹介する。 1.はじめに 航空機の飛躍的発展は、設計技術、素材技術、製 その航空機構造への適用が急速に拡大しつつある。 造技術等の構造・材料技術の発展に支えられてきた。 一方、金属材料においても、複合材料の適用拡大に とりわけ、素材の比強度、比剛性の向上は航空機構 伴って、従来のアルミニウム合金主体の構造からチ 造の軽量化に大きく貢献し、ひいては、安全性の向 タン合金が多用される傾向が強くなってきている。 上や運行コストの低減に繋がるため、これまで多く 本稿では、複合材料及びチタン合金を中心に、最 の研究開発が行われてきた。 近の航空機用構造材料の適用動向について述べると 1970 年代から本格的に航空機構造材料として適用 ともに、㈶ 素形材センターで実施中の関連の研究開 されてきた複合材料は、軽量、高強度、高剛性とい 発プロジェクトについて紹介する。 う特長に加え、耐食性に優れている等の利点があり、 2.航空機用構造材料の技術動向 2.1 複合材料 ① 複合材料の適用動向 現在、主要な構造に適用されている炭素繊維強化 複合材料(CFRP)は 1970 年代より本格的に機体構 造材料として適用され、民間航空機においては、そ の適用部位は翼舵面から尾翼構造、主翼構造、胴体 構造と拡大されてきた。図 1 にボーイング社におけ 1) る民間航空機機体構造材料の構成重量比を示す 。 1980 年代に開発された B 767 では二次構造部材であ る舵面に適用され、その構成重量比は 4 % 程度であっ た。また、1990 年代に開発された B 777 では、初め て一次構造である尾翼の桁間構造に適用され、構成 2 SOKEIZAI 特集1 伊牟田_101117.indd 1 図1 ボーイング社における民間旅客機機体構造材料の推移 Vol.51(2010)No.11 2010/11/25 15:47:25 特集 次世代材料技術開発 主翼 長さ(片翼)約 30 m 三菱重工業 胴体(1 Piece Barrel) 径:約 6 m 川崎重工業 中央翼 富士重工業 写真 1 我が国で製造される B 787 複合材部材 重量比が約 11 % まで拡大した。さらに、2009 年に初飛行した B 787 では複合材料の構成重 量比が 50 % と飛躍的に大きくなり、民間航 空機では初めて複合材主翼や複合材胴体が実 現した。このように近年、複合材料の航空機 構造への適用は急激に拡大してきている。な お、この急激な複合材料の適用拡大には我が 国の技術が大きく貢献している。強化繊維で ある炭素繊維では我が国の東レ ㈱、東邦テ ナックス ㈱ 及び三菱レイヨン ㈱ の 3 社で世 界の炭素繊維の約 70 % を供給している。また、 B 787 では、写真 1 に示すように、複合材主 翼を三菱重工業 ㈱ が、複合材胴体(前部胴体) を川崎重工業 ㈱ が、さらには、複合材中央翼 図 2 オートクレーブ成形による製造プロセス を富士重工業㈱が製造しており、我が国の製造分担 比率は 35 % に達している 。 2) 製造技術の発展が大きく寄与している。材料コスト 一方、欧州のエアバス社で開発された世界最大の では、炭素繊維やプリプレグの生産量が増えたこと 民間旅客機 A380 では、構造材料の約 20 % に複合材 による量産効果や炭素繊維メーカ、機体メーカの 料が適用されている。また、次期中型旅客機として 共同開発による低コストプリプレグの開発などによ 2013 年の就航を目指して開発中の A 350 XWB では、 り、従来の半分以下のコストのプリプレグが実現し 複合材料の構成重量比は 52 % に達する計画である。 ている。また、製造技術においても、自動化・省力 また、2014 年の就航を目指して我が国で開発が進 化や革新的な新成形技術が開発されている。複合材 められている民間小型航空機(MRJ)でも尾翼構造 料の成形に一般的に用いられているオートクレーブ に複合材料を適用する計画である。 成形の製造プロセスを図 2 3) に示す。オートクレー ブ成形においては、プリプレグの切断、プリプレグ ② 複合材料の特徴及び技術動向 の積層の自動化が急速に実機適用されてきている。 複合材料は比強度、比剛性が高いことが最も大き プリプレグの切断は、単に切断作業の自動化にとど な特長であるが、その他にも、a. 大型一体化成形が まらず、コンピュータによって材料歩留まりを向上 可能である、b. 疲労強度が高い、c. 耐食性が優れて するシステムやプリプレグの使用先を自動的に印字 いる等の特長を有しており、a. は組立工数の低減、 するシステムが開発されている。また、プリプレグ b.、c. はメンテナンス間隔の延長や客室の快適性に の積層についても、ハンドレイアップ(手積層)に 繋がっている。 おいては、レーザテンプレートの適用等により成形 一方、複合材料は、材料・製造コストが高い、中 治具上に積層位置を指示するシステムが開発されて 間素材(プリプレグ)は保管管理が必要、損傷検知 いる。さらに、大型部材の自動積層化が急速に普及 が難しい、修理が難しい等の課題も有している。 しつつあり、我が国の機体メーカで製造している最 近年の航空機構造への複合材料の急速な適用拡大 新の B 787 旅客機の主翼構造や胴体構造もこの技術 には、材料・製造コストが大幅な低減及び革新的な が適用されている。図 3 に自動積層技術の概要及び Vol.51(2010)No.11 特集1 伊牟田_101117.indd 2 SOKEIZAI 3 2010/11/25 15:47:28 構造様式・構造技術、熱可塑性樹脂複合 材料技術、テキスタイル技術、ナノ複合 材料技術等が挙げられる。特に、複合材 構造様式・構造技術については、現在も、 いわゆる“ブラックアルミ”と揶揄され るように従来の金属材料の構造様式・構 造技術が適用されており、複合材構造を 対象とした耐衝撃・衝突構造設計技術、 耐雷設計技術等を通じて新しい設計概念 の創出が大いに期待される。 図 3 AFP の概要及び V−22 チルトロータ機後胴への適用状況 ③ 次世代材料技術室における研究開発 複合材料を一次構造に多用し、この航 V−22 チルトロータ機後部胴体への適用状況を示す。 空機を長期間にわたって安全に運航していくために これらの自動化技術は、製造コストの低減に止まら は、複合材構造の健全性を詳細に把握し、異常が認 ず B 787 の複合材構造に代表される大型一体化構造 められた場合には直ちに修理、補修を行うことが可 の実現や繊維配向精度向上による複合材部材の品質 能な体制をとっておく必要がある。特に複合材構造 向上に繋がっている。 は表面には異常が無くても内部損傷が存在する場合 一方、最近では、成形に時間を要するオートク があることが知られており、点検には目視以外に超 レーブ成形に代わる低コスト、高レート成形法とし 音波探傷、渦電流などによる非破壊検査が欠かせな てウェットプロセスが注目されている。ウェット い。今後複合材料を多用した航空機の導入が進むこ プロセスは、成形型にドライプリフォーム(炭素繊 とを考えれば、これらの検査を効率化するための技 維の織物)をセットした後に液状樹脂を注入・含浸 術を確立しておくことが重要である。 し、硬化させる方法で、複合材が短時間に低コスト そこで、次世代材料技術室では、平成 15 年度か で製造できる特長を有しており、今後、その適用 ら 19 年度に経済産業省より受託した「次世代航空機 拡大が期待される。ウェットプロセスの代表的な成 用構造部材創製・加工技術開発」において、複合材 形プロセスである VaRTM(Vacuum assisted Resin 構造を対象とした「構造健全性診断技術の開発」を Transfer Molding:真空樹脂含浸成形法)の概要を 実施した。本技術の概念を図 5 に示す。航空機複合 4) 図 4 に示す 。VaRTM は現在開発中の国産小型旅 5) 材構造に適用可能な 4 種の光ファイバセンサによる 客機 MRJ の尾翼構造にも適用される計画である 。 複合材構造健全性診断技術、すなわち、1)光相関ブ 今後の研究開発については、複合材料を多用した リルアン散乱計測法による航空機構造センシング技 機体の維持・管理の観点から塗装剥離、非破壊検査 術、2)光ファイバセンサによる航空機構造損傷検知 等の機体メンテナンス技術や複合材構造の修理技術 システム、3)航空機翼 BOX 構造の損傷モニタリン の開発及び標準化が課題として挙げられる。また、 グ技術、4)高信頼性グリッド構造による航空機構造 複合材料のさらなる適用拡大の観点からは、複合材 モニタリング技術の開発を実施し、各々の技術につ いて基本的な有効性を航空機模擬構 造試験等により確認している。 平成 20 年度より開始し、5 ヵ年計 画で現在実施中の「次世代構造部材 創製・加工技術開発(複合材構造健 全性診断技術開発)」では、前プロ ジェクトで開発・検証された構造健 全性診断技術を活用し、実飛行環境 で使用するに十分なシステム信頼性 と実用レベルを有する構造健全性診 断を実現する技術開発に着手してい る。図 6 に実用化へ向けた技術開発 図 4 低コスト複合材製造法(VaRTM)の概要 4 SOKEIZAI 特集1 伊牟田_101117.indd 3 を実施中の 4 種の光ファイバセンサ Vol.51(2010)No.11 2010/11/25 15:47:30 特集 次世代材料技術開発 2.2 チタン合金 ① チタン合金の適用動向及び技術動向 チタン合金は比強度、耐熱性、耐食性 に優れており、航空機構造には最適な材 料の一つである。従来から、高い運動特 性が要求されるため高比強度材料が必要 であること、構造上エンジンが機体内部 に設けられているため耐熱性が要求され ること等から戦闘機には多用され、米国 の最新の F−22 戦闘機では構造重量の約 39 % にチタン合金が適用されている。一 方、民間航空機においても図 1 のボーイ 図 5 構造健全性診断技術の概念 ング社の民間航空機機体構造材料の構成 比に示すように、B 777 以前は高張力鋼 による複合材構造健全性診断技術開発の開発項目を が徐々にチタン合金に置き換わることによって、チ 示す。研究開発は東京大学・武田教授をプロジェク タン合金の適用が拡大していたが、B 787 では従来ア トリーダとする以下の 4 グループにより進捗中であ ルミニウム合金が適用されていた部材まで適用され る。 たこと、複合材構造のファスナーに適用されたこと、 ・光相関ブリルアン散乱計測法による航空機構造健 複合材の適用拡大に伴ってその使用量が増えたこと 全性診断技術の開発 等によって、大幅にその適用が増加している。航空 実施機関:三菱重工業 ㈱、東京大学 ・光ファイバセンサによる航空機構造衝撃損傷検知 システム技術の開発 機におけるチタン合金の適用拡大の理由としては、 a. 比強度に起因する軽量化、b. 高張力鋼や超合金の 置き換えによる軽量化、c. 複合材料との良好な適合 実施機関:川崎重工業 ㈱、東京大学 ・FBG/PZT ハイブリッドシステムによる航空機構 造損傷モニタリング技術の開発 性(ガルバニック腐食、線膨張率等)、d. 比較的高温 に曝される部材への適用等が挙げられる。 航空機構造には Ti−6Al−4V 合金が多く使用され 実施機関:富士重工業㈱、東京大学 てきたが、βタイプの合金で Ti−6Al−4V 合金に比 ・ライフサイクルを通じたストレインマッピングに べて、約 20 % 高強度で、かつ、チタン合金の欠点で よる構造健全性診断技術の開発 実施機関:三菱電機 ㈱、東京大学、 (独)宇宙航空研究開発機構 ある成形性を改善した Ti−10V−2Fe−3Al 合金をは じめ、適材適所の多用なチタン合金が開発され、実 機に適用されている。 なお、本研究開発の内容については、「素形材」 表 1 に B 777 に適用された主なチタン合金とその 2009 年 7 月号(Vol. 50,No. 7)にその概要が紹介し 特性を示す。B 777 では、従来、高張力鋼が適用され てあるので、参照されたい。 ていたランディングギア(降着装置)部材の一部が 図 6 構造健全性診断技術開発−研究開発テーマとその狙い Vol.51(2010)No.11 特集1 伊牟田_101117.indd 4 SOKEIZAI 5 2010/11/25 15:47:31 チタン合金に置き換えられ、1 機あたり 270 kg の軽 量化が実現した。図 7 にチタン合金の鍛造品が適用 6) されたトラックビームを示す 。 また、1990 年代に開発された大型輸送機 C−17 に 多くのチタン合金鋳造部品が適用され、コスト低減 に大きく寄与した。チタン合金鋳造部品は殆どが鋳 造後に HIP(Hot Isostatic Pressing)処理が施されて いる。それによって、内部欠陥が除去され、鍛造品 に劣らない力学的特性が得られるため、米国では軍 用機の翼胴結合金具のような重要部材にも適用され た例がある。また、民間航空機にも B 777 パイロン 図 8 超塑性加工(SPF)法の概要 等の大型部材に適用されている。 さらに、板金部品の製造においては、チタン合金 性に優れるという特徴を有していることから、複合 の成形性が悪いことから超塑性加工や超塑性加工と 材料とともに今後、その航空機構造への適用拡大が 拡散接合を組み合わせた加工(SPF/DB)等が開発さ 期待されている。しかしながら、チタン合金は、塑 れ、高剛性構造を実現するとともに大幅なコスト低 性加工や機械加工などの加工性が悪く、素材・加工 減と軽量化が図られている。図 8 に超塑性加工(SPF) コストが非常に高いという課題があり、これを改善 法の概要を示す。 するための材料および加工プロセスの開発が必須と ② 次世代材料技術室における研究開発 なっている。 前述のようにチタン合金は軽量でありながら繊維 一方、我が国は超塑性加工が可能なチタン合金、 強化材料などの異方性材料では容易に達成できない あるいは、冷間加工性に優れるチタン合金を独自に 複雑形状の部材の形成が可能であり、かつ炭素繊維 有している。また、現在、冷間加工材の改良や、塑 強化複合材料と接触しても熱膨張差や局部電池腐食 性加工性、溶接接合性や機械加工性に優れた新合金 による弊害を生じることがなく、かつ耐熱性や耐食 の開発、局所加熱成形による低コスト成形加工、接 合技術を活用した一体大型化、粉末焼結法によるニ 表 1 B777 に適用されているチタン合金と特性 アネットシェイプ化や高機能材料開発、摩擦撹拌接 合金名 Condition 引張強さ (MPa) 純チタン Ann 345−550 板、棒 Ti−6Al−4V Ann 895 全形状 β−Ann 895 鍛造材 STA 1100 ファスナー Ti−10V−2Fe−3Al STA 1190 鍛造材 Ti−15V−3Cr STA 1035 薄板 STA 1140 鋳造材 Ti−3Al−8V−6Cr−4Mo−4Zr Cold Drawn +Aging 1240−1450 ばね 形状 合や先端粉末造形などの材料やプロセス技術に端緒 が見えつつある。 これらの特徴を生かした国産材料・プロセス開発 を成功させ、独自の航空機開発に適用することによ り、国際競争力を高め、我が国航空機開発の世界に 対する先進的地位を確立することが重要である。 そこで、次世代材料技術室では、平成 20 年度よ り 5 年計画で「次世代構造部材創製加工技術開発(次 世代チタン合金創製・加工技術開発)」を実施して いる。研究開発は東北大学・新家教授をプロジェク トリーダとし、以下に示す 3 つのテーマ別技術及び 参加大学がそれをサポートする重要共通技術からな り、最終年度までに実大規模の航空機用の代表的構 造部材を試作し、強度特性、内部組織等を解析、評 価する計画である。研究開発の概要を図 9 に示す。 <テーマ別技術> ・チタン板金部品の低コスト製造技術の開発 実施機関:㈱ 神戸製鋼所、三菱重工業 ㈱ ・高加工性新チタン合金の押出 / 鍛造材を用いた低 コスト製造技術の開発 実施機関:㈱ 神戸製鋼所、川崎重工業 ㈱、 日本飛行機 ㈱ 図 7 チタン合金大型鍛造品が適用された B777 脚部材(トラックビーム) 6 SOKEIZAI 特集1 伊牟田_101117.indd 5 Vol.51(2010)No.11 2010/11/25 15:47:32 特集 次世代材料技術開発 図 9 「次世代チタン合金創製・加工技術開発」の概要 ・高機能化チタン合金焼結部品の低コスト製造技術 の開発 実施機関:日本大学、JFE テクノリサーチ ㈱、 富士重工業 ㈱ <共通技術> ・材質評価 ・接合技術 実施機関:大阪大学 ・先端粉末造形技術 実施機関:九州大学 なお、本研究開発の内容については、「素形材」 7) 2009 年 7 月号(Vol. 50,No. 7)他 にその概要が紹介 してあるので、参照されたい。 実施機関:東北大学 3.まとめ 航空機構造材料については、この十数年間に複合 4 )永尾陽典他, 「VaRTM を用いた低コスト複合材主翼 材料の急速な適用拡大が実現した。今後、新規開発 構造の製作」,日本複合材料学会 2006 年度研究発表会 される民間航空機でも複合材料の持つ課題の解決を 図るとともに、さらなる高性能化を進めることによ り、複合材料を多用する傾向は続くと思われる。一 方、複雑な形状の部材や複雑な荷重が負荷される部 材については、チタン合金を中心とする金属材料が 優位であると思われる。 今後は、複合材料と金属材料の特長を生かした適 材適所の研究開発の推進及び実機への適用推進が重 要となろう。 参考文献 1 )日本航空宇宙工業会編:「航空と宇宙」,第 627 号,P12 (2005) 2 )ボーイング社資料 3 )深川仁, 「航空宇宙材料と加工 よもやま話」,日本材 料学会東開支部第 1 回イブニングセミナー(2007) (2006) 5 )山下他, 「MRJ 尾翼桁間構造適用に向けた A-VaRTM 技術開発」,三菱重工技報,Vol. 45,No. 4(2008) 6 )Rodney R. Boyer, Titanium Applications on Boeing Aircraft ,Proceeding of the Technical Program from the 1996 International Titanium Applications Conference(1996) 7 )伊牟田守, 「次世代チタン合金創製・加工技術開発の 概要」,チタン Vol. 57,No. 1(2007) ㈶ 素形材センター 次世代材料技術室 航空機材料技術部 〒 105-0011 東京都港区芝公園 3-5-8 機械振興会館 202-2 号室 TEL. 03-3459-6900 FAX. 03-3459-6911 E-mail: [email protected] Vol.51(2010)No.11 特集1 伊牟田_101117.indd 6 SOKEIZAI 7 2010/11/25 15:47:36