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川西町地域防災計画

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川西町地域防災計画
第1編
第1章 総
総
則
則
第 1 節 計画の策定方針
1 計画の目的
本計画は、川西町が災害対策基本法(昭和36年法律第223号)第42条の規定により、川
西町防災会議が川西町に係る防災対策に関し、町・県及び関係機関やその他住民がその有する全
機能を発揮し処理すべき事務又は業務について、総合的な運営を計画化したものであり、これを
効果的に活用し、町の地域並びに住民の生命、身体及び財産を災害から保護し、もって社会の秩
序と公共の福祉の確保を図ることを目的とする。
2 本計画で扱う災害の範囲
本計画は、災害対策基本法に基づき、以下の自然災害及び大規模事故の対応を定めたものであ
る。
(1) 地震災害
(2) 風水害
(3) 雪害
(4) その他大規模事故等(大規模な火災、危険物等の災害、道路災害、その他大規模な事故)
3 他の計画との関係
(1) 法令に基づく防災業務計画及び県地域防災計画との関係
この計画は、災害対策基本法に基づき定めるものであり、国の防災基本計画、山形県地域防
災計画及び各指定行政機関等が作成する防災業務計画に整合するよう定める。
4 川西町総合計画との関係
「第4次川西町総合計画(平成 18 年度~平成 27 年度)
」は、地方自治法(昭和22年法律
第67号)第2条第4項に基づき、川西町における総合的かつ計画的な行政の運営を図るために
策定された基本構想と基本構想の施策の方向性を具現化していくために、それぞれの分野の基本
的な施策を明らかにした基本計画から成り立っているもので、本計画を含む他の計画の基礎を記
したものである。
本計画は、第4次川西町総合計画に掲げる次の将来像、基本目標、分野目標を踏まえ、総合的
な防災施策の確立と地域の防災体制の構築の観点から体系化したものである。
町の将来像:「緑と愛と丘のあるまち」の創造
基 本 目 標 :「人かがやき ダリヤと文化が咲き誇るまち」
分 野 目 標 :「みんなで支えあい安心して暮らせるまちをつくる」
第1編ー1
5 計画の修正
本計画は、災害対策基本法第42条の規定に基づき、川西町防災会議において毎年検討を加え
るとともに、必要がある場合にはこれを修正する。
6 計画の習熟
町及び関係機関は、常日頃から危機管理や防災に関する調査・研究に努めるとともに、所属職
員は災害時の役割などを踏まえた実践的な教育・訓練の実施などを通して本計画の習熟に努め、
災害への対応能力を高めるものとする。
7 用語の意義
この計画において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ各号に定めるところによる。
(1) 防災計画(本計画)
川西町地域防災計画をいう。
(2) 本部
川西町災害対策本部をいう。
(3) 本部長
川西町災害対策本部長をいう。
(4) 町水防計画
川西町水防計画をいう。
(5) 水防本部
川西町水防計画の定める町水防本部をいう。
(6) 水防本部長
川西町水防計画の定める町水防本部長をいう。
(7) 県
山形県をいう。
(8) 防災関係機関
県、指定地方行政機関、指定公共機関、指定地方公共機関及び公共
的団体その他防災上重要な施設を管理する機関をいう。
(9) 県防災計画
山形県地域防災計画をいう。
(10) 県本部
山形県災害対策本部をいう。
(11) 県支部
山形県災害対策本部の支部(置賜総合支庁)をいう。
(12) 県本部長
山形県災害対策本部長をいう。
(13) 県支部長
山形県災害対策本部長の支部長をいう。
(14) 県警察
山形県警察をいう。
(15) 法
災害対策基本法をいう。
(16) 県災害救助法施行規則 山形県災害救助法施行規則(昭和 36 年県規則第4号)をいう。
第1編ー2
第2節
町の概況
1 自然的条件
位置及び面積等
位 置
北緯 38°00′08
東経
140°03′00
距 離
東西 18㎞
標 高
最高 775m(玉庭) 最低202m(大塚町田地区)
南北 21㎞
役場 225m
面 積
2
166.46k ㎡
川西町の地形、地質の特性
(1) 地形
置賜盆地に属する平坦部は、標高200m~300mの線で逐次山間部となり、飯豊山に続
く山岳地に連なる。
平坦部と山間部の接するところは、著しく不連続な急勾配となっている。
主な河川は、最上川の上流松川、その支流の犬川、黒川、誕生川、元宿川、鬼面川といずれ
も最上川に注ぐ支川である。
(2) 地質
川西地区の西部は、第三紀凝灰岩の丘陵性山地とこれに続く洪積台地に接するが、平野部は
これら台地が鬼面川、犬川、黒川により浸蝕されて開析されたものと考えられる広義の沖積地
であるが、河川沿岸の沖積地と異なり湖成沖積及び台地浸蝕面の二者が主である。
地震の原因の一つに挙げられる活断層については、従来の高戸屋山東方断層(5㎞)
、黒川
右岸断層(2㎞)の2層に加えて、長井盆地西縁断層帯(朝日町~米沢市約 51 ㎞)が存在し
ていることが平成18年に公表された。
3 気象
(春)
① 急速な季節の進み
風雪や厳寒をもたらした冬の季節風も、3月に入ると急速に衰える。時折り寒波が入るが、
3月から4月にかけての季節の進み方は急である。
② 消雪の状況
平野部は4月10日ごろ雪は消えて気温が上がり、最低気温0℃以下の日は3月は20~
25日ぐらい、4月になると5~8日ぐらい、5月はほとんど0となる。
③ 天気の周期的な変化
春は、一年中で天気変化の激しい季節である。天気は、3~4日ぐらいの周期で変化し、
日本海を低気圧が通過することが多く、そのため突風や春雷が発生し、急に気温も上がる。
第1編ー3
④ 融雪洪水
日本海の低気圧の接近時には、南風による気温上昇により、しばしば融雪洪水が起こる。
⑤ 空気の乾燥
一般に4~5月は、空気が非常に乾燥し、また風も強いので、火災が発生しやすい。
(夏)
① 気温の上昇
春に比較して気温の上昇がやや緩やかで、平均気温20℃を超える時期は6月中旬となる。
② 梅雨の入り
梅雨入りは、6月下旬ごろになるが、梅雨時は曇りや雨のうっとうしい日が多い。
③ 梅雨末期の大雨と集中豪雨
梅雨の終わりごろ(7月中旬から下旬)梅雨前線が山形県付近にかかり、その前線上を低
気圧が通過する際は、雷を伴う梅雨末期の大雨を降らせることが多い。また、近年盛夏期に
低気圧や夏の台風の影響で集中豪雨が発生している。
④ 梅雨明け
梅雨前線が北上し、その影響がなくなると梅雨明けとなる。時期は大体7月中旬の終わり
ごろであり、年により早晩がある。
⑤ 最高気温の時期
梅雨が明け、天候の回復する7月下旬から8月中旬にかけての間は、太平洋高気圧におお
われ連日晴天が続き、一年中で最も気温の高い時期である。また、山脈をこえて来る南風が
フェーン現象を起こし、異常な高温を記録することがある。
(秋)
① 台風シーズン
8月の終わりから10月にかけては台風のシーズンであり、台風の経路により気象状況も
大きく変わる。台風が太平洋側を通るときは奥羽山脈などに大雨を降らせることが多く、日
本海側を通るときは比較的少ないが、暴風に見舞われる。
② 秋の長雨
秋の初めには、日本の南沿いに前線が停滞して梅雨時のように毎日雨が降り続くことがあ
る。
③ 移動性高気圧の通過と周期的天気の変化
秋の長雨が終わると移動性高気圧や低気圧が交互に通過するようになり、晴天が数日続き
その後雨となる周期的な天気の変化となる。
④ 初霜
初霜を見るのは、10月中旬から下旬である。
第1編ー4
⑤ 季節風のはしりと高山の初冠雪
一雨ごとに寒さが加わり、顕著な寒冷前線が通過した後には冬の季節風のはしりが現れる。
この寒波で10月上旬の終わりごろから下旬までの間に高い山では初冠雪を見る。
⑥ 初雪
最低気温が0℃以下になるのは、平均して12月上旬で、初雪は、11月中旬ころである。
(冬)
① 北西の季節風
季節風は、月に6日ほどになり、雪を伴って3月ころまで吹き続ける。また、季節風は、
大体2~3日くらいで終わるが、時には1週間吹き続け、強い寒波の場合は連日吹雪になる。
② 根雪になる時期
根雪は、12月下旬ころである。
4 社会的条件
(1) 人口構成
本町の人口は、平成22年10月1日(平成22年の国勢調査)現在で17,313人(男
8,360人、女8,953人)である。
年齢別でみると、65歳以上の人口が31.1%と3割以上が高齢者であり、一方15歳未
満の人口は11.3%と幼年人口は約1割と少なくなっている。
また、高齢化の進行に伴い、一人暮らしや夫婦等の高齢者世帯及び 75 歳以上の後期高齢者
が増加し、また、寝たきり高齢者や一人暮らし高齢者が着実に増加していくことが予想される。
このようなことから、本町においても避難行動等に制約が多いと考えられる寝たきり高齢者
及び後期高齢者への対策が重要となってくる。
年齢 3 階級別人口の推移
(単位:人:%)
区
分
平成2年
総人口
年少人口
0~14 歳
構成比
生産年齢人口
15~64 歳
構成比
老齢人口
65 歳以上
構成比
平成7年
平成12年
平成17年
平成22年
21,548
20,764
19,688
18,769
17,313
3,936
3,370
2,273
2,273
1,953
18.27
16.23
12.11
12.11
11.3
13,859
12,714
10,921
10,921
9,976
64.32
61.23
58.19
58.19
57.6
3,753
4,680
5,575
5,575
5,384
17.42
22.54
29.70
29.70
31.1
資料:国勢調査(平成2年~平成22年)
第1編ー5
(2)
就業人口
国勢調査によると、就業構造は平成2年の第1次産業27.01%、第2次産業39.34%、
第3次産業33.65%から、平成22年にはそれぞれ17.04%、35.0%、47.9
6%へ推移している。本町の産業を支える第1次産業も兼業化、高齢化、後継者不足等により
減少し、第2次産業、第3次産業の就業者数が増加し、町外勤務者が増加するなど、生活圏の
広域化に伴う昼間の留守家族の増加と生産年齢人口の町外流出による地域の防災力を弱める
要因の一つとなっている。
産業別就業者人口の推移
区
分
就業者
構成比
第1次産業
構成比
第 2 次産業
構成比
第 3 次産業
構成比
平成2年
(単位:人:%)
平成7年
平成12年
平成17年
平成22年
11,147
10,785
10,315
9,571
8,828
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
3,011
2,504
1,975
1,761
1,504
27.01
23.22
19.15
18.40
17.04
4,385
4,193
4,113
3,375
3,090
39.34
38.88
39.87
35.26
35.00
3,751
4,088
4,227
4,435
4,234
33.65
37.90
40.98
46.34
47.96
資料:国勢調査(平成2年~平成22年)
(3) 交通
町の主要道路は、国道 113 号、国道287号、主要地方道高畠川西線、川西小国線、米沢
飯豊線、米沢南陽白鷹線等である。総延長は、約96.6km
鉄道網については、南北方向に米坂線、東西にフラワー長井線が走っている。
第1編ー6
第3節
防災機関の業務大綱及び住民・事業所の責務
災害対策基本法第42条第2項第1号の規定により、町及び町内の公共団体、その他防災
上重要な施設の管理者のそれぞれの所掌事務又は業務の大綱、災害による被害を最小限にす
るために、住民が日ごろから、よく理解し、実行する責務については次のとおりとする。
1 防災関係機関等の責務
(1)
町
町(川西町消防団を含む)は、防災の第一次的責任を有する基礎的地方公共団体として、町
内の地域並びに住民の生命、身体及び財産を災害から保護するため、消防、県、指定地方行政
機関、自衛隊、指定公共機関、指定地方公共機関及び他の地方公共機関及び他の地方公共団体
の協力を得て防災活動を実施する。
(2)
消防
置賜広域行政事務組合川西消防署は、町内の地域並びに地域住民の生命、身体及び財産を災
害から保護するため、町の行う防災活動を援助・協力する。
(3)
県
県は、町を包含する広域的地方公共団体として、町の地域並びに地域住民の生命、身体及
び財産を災害から保護するため、災害が町の区域を越えて広域にわたるとき、又は災害の規模
が大きく町で処理することが困難と認められるとき、又は防災活動内容において統一的処理を
必要としたり、町と他の市町村間の連絡調整を必要とするとき等に、指定地方行政機関、自衛
隊指定地方公共機関及び他の地方公共団体の協力を得て防災活動を援助するとともにその調
整を行う。
(4) 指定地方行政機関
指定地方行政機関は、町の地域並びに地域住民の生命、身体及び財産を災害から保護するた
め、その所掌事務について、指定行政機関及び他の指定地方行政機関と相互に協力して防災活
動を実施するとともに、町及び県の活動が円滑に行われるよう、勧告、指導及び助言等の措置
をとる。
(5)
自衛隊
自衛隊は、自衛隊法(昭和 29 年法律第 165 号)第 83 条の規定により、知事の要請を受
け、災害派遣を実施する。ただし、災害に際し、特に緊急を要し知事の要請を待つ暇がない場
合は、要請を待つことなく災害派遣を実施する。
(6)
指定公共機関及び指定地方公共機関
指定公共機関及び指定地方公共機関は、その公共性又は公益性に鑑み、その業務について自
ら防災活動を実施するとともに、町及び県の防災活動が円滑に行われるよう協力する。
(7)
公共的団体及び防災上重要な施設の管理者
第1編ー7
公共的団体及び防災上重要な施設の管理者は、常日頃から災害予防体制の整備を図るととも
に、災害時には災害応急措置を実施する。また、町、県その他防災関係機関の防災活動に協力
する。
2 防災機関の業務大綱
(1) 町
機関の名称
川 西 町
置賜広域行政
事務組合
川西消防署
川西町消防団
事
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
⑪
⑫
⑬
⑭
⑮
⑯
⑰
⑱
⑲
⑳
務 又 は 業 務 の 大 綱
川西町防災会議及び川西町災害対策本部に関すること
防災に関する組織の整備に関すること
治山治水その他地域保全に関すること
災害危険区域の指定及び対策に関すること
防災に関する施設及び設備の整備、点検に関すること
災害応急・復旧用資材及び物資の備蓄、調達に関すること
自主防災組織・ボランティア団体等の育成、指導に関すること
防災知識の普及と防災に関する教育及び訓練の実施に関すること
防災に関する調査研究に関すること
災害に関する情報の収集、伝達及び被害の調査に関すること
住民等への避難勧告、指示及び誘導に関すること
住民等への災害時広報及び災害相談の実施に関すること
被災者に対する救助・救護及び避難受入れに関すること
緊急道路及び緊急輸送の確保に関すること
被災した町施設・設備の応急復旧に関すること
災害時における給食・給水、保健衛生等の応急措置に関すること
管内の関係機関が実施する災害応急対策の調整に関すること
その他災害発生の防御又は拡大防止のための措置に関すること
所掌にかかる災害復旧に関すること
その他町に関すること
①
②
③
④
⑤
水火災及びその他災害の救助、救急情報に関すること
水火災及びその他災害の予防、警戒及び防御に関すること
人命の救助及び救急に関すること
危険物及び火気使用設備器具等の安全化のための規制指導に関すること
住民の防災知識の普及及び防災行動力の向上並びに事業所の自主防災体
制の指導育成に関すること
⑥ 応急救護知識技術の普及及び自主救護能力の向上に関すること
① 災害の警戒及び防御に関すること
② 災害応急対策に関すること
③ 災害情報の収集に関すること
(2) 山形県関係機関
機関の名称
生活環境部
危機管理・くらし
安心局危機管理課
置賜総合支庁
総務企画部総務課
事
①
②
③
④
⑤
務 又 は 業 務 の 大 綱
気象通報の伝達及び災害情報の収集に関すること
町の応急対策の指導、応援の指導及び代行に関すること
自衛隊の派遣要請に関すること
災害救助法の適用に関すること
その他県に関すること
第1編ー8
置賜総合支庁
建設部
置賜保健所
山形県警察本部
米沢警察署
① 水防、住宅対策に関すること
② 道路の災害予防及び災害復旧に関すること
③ 交通施設、障害物の除去その他土木建築対策に関すること
① 災害時における医療、環境衛生、食品衛生に関すること
② 被災地の飲料水対策に関すること
①
②
③
④
災害関係情報の収集並びに伝達に関すること
災害警備活動に関すること
災害時の交通確保及び通行禁止または制限に関すること
死体の検視及び確認に関すること
(3) 指定地方行政機関
機関の名称
東北整備局
山形河川国道事務所
南陽出張所
(4)
事
①
②
③
④
務 又 は 業 務 の 大 綱
災害の警戒及び防御に関すること
災害応急対策に関すること
災害情報の収集に関すること
防災思想の普及に関すること
指定公共機関及び指定地方公共機関
機関の名称
川西町内郵便局
東日本電信電話㈱
山形支店
東北電力(株)
米沢営業所
米沢平野土地改良区
白川土地改良区
事
務 又 は 業 務 の 大 綱
① 郵便、為替貯金及び簡易保険の郵便事業に関わる災害特別事務取扱及び
援護対策
② 避難所の臨時郵便差出箱の設置に関すること
③ 施設及び用地の避難場所、物資集積場所等としての提供に関すること
①
②
③
電気通信施設の整備点検及び応急復旧対策に関すること
気象警報の伝達に関すること
災害時における通信の確保及び利用調整に関すること
① 電力供給施設の防災対策及び災害復旧対策に関すること
② 災害時における電力供給の確保及び調整に関すること
① 水門、水路、ため池及び農道その他の農業用施設の整備及び維持管理に
関すること
② 農地及び農業用施設の被害調査並びに災害復旧に関すること
(5) 公共的団体及び防災上重要な施設の管理者
機関の名称
山形おきたま
農業協同組合
事
務 又 は 業 務 の 大 綱
① 共同利用施設の災害応急対策及び復旧、被災組合員に対する融資又はそ
の斡旋
② 必要により災害対策用として種もみの購入備蓄
第1編ー9
米沢地方森林組合
川西町商工会
①
災害の応急及び復旧対策の確保についての協力
① 災害時における物価安定についての協力、援助物資、復旧資材の確保に
ついての協力、斡旋
② 加盟各事業者との連絡調整に関すること
③ その他町の要請に対する協力に関すること
川西町
社会福祉協議会
① 災害時のボランティアの受入れに関すること
② 要介助者への救助及び生活支援活動の協力に関すること
一般病院・医院
①
②
災害時における収容患者に対する医療の確保
災害時における負傷者などの医療救護
①
災害時における歯科医療活動に関すること
歯科医院
南陽東置賜薬剤師会
① 医薬品の調剤、服薬指導及び医薬品の管理に関すること
② 医薬品の調達、供給に関すること
一般建設業者
①
災害時における応急復旧協力
一般運送業者
①
災害時における緊急輸送の確保
(6) 協力機関
機関の名称
川西町建設業協会
川西町危険物安全
協会
川西町女性団体連絡
協議会
事
務 又 は 業 務 の 大 綱
① 災害時における応急対策、復旧対策に関すること
② 災害の応急措置及び復旧作業に必要な資機材の提供に関すること
③ 必要な車両、重機の提供及び技術者の派遣に関すること
① 災害時における危険物の応急処理に関すること
② 災害時における燃料の提供に関すること
① 災害時における炊き出し従事者の派遣に関すること
② その他町からの要請に対し協力できる事項
アマチュア
無線クラブ
①
災害現場における無線通信に関すること
NPO法人 コメリ
災害対策センター
①
災害時における物資の供給に関すること
山形県生活協同組合
連合会
①
②
災害時における物資の供給に関すること
その他町からの要請に対し協力できる事項
第1編ー10
3 住民・事業所の責務
「自分のことは自分で守る(自助)
。自分たちの地域は自分たちで守る(共助)」ということを
基本に、災害に強い人づくり、災害に強いまちづくりのために、住民一人ひとりが、地域の組織
及び事業所が、下記の役割を理解し、実行するように努める。
機関の名称
住
民
事
務 又 は 業 務 の 大 綱
① 家庭内で災害時の対応についてあらかじめ話し合うこと
② 家具類の転倒防止や食器・ガラス類の落下防止対策を図ること
③ 灯油、電気・ガス等の器具類を整備し、消火器や水の汲み置きによる出
火防止対策を図ること
④ 水・食料等の3日分の備蓄、医薬品・携帯ラジオなど非常持ち出し用品
の準備
⑤ ブロック塀等の点検補修など、敷地内の安全対策を図ること
⑥ 町、町内等で行う防災訓練に積極的に参加し、隣近所での声かけ・助け
合い体制を確立
⑦ 川西町災害時要援護者避難支援プランに基づき、事前に避難支援を地域
組織や駐在所等に知らせておくこと
地域の組織
(自主防災組織)
① 初期消火、救出・救護、避難訓練等を積極的に行い、組織内住民に対し
て防災知識の普及や出火防止の徹底を図ること
② 災害に対応するための組織化を図り、消火、救助、炊き出し資材等の整
備・保守及び非常食糧等の備蓄を図ること
③ 地域内の危険箇所・避難経路を点検・把握し、周知すること
④ 地域内住民の連携を高め、住民間の支援体制を確立するよう努めること
⑤ 行政及び地域内企業・事業所との連携・協力体制を整えること
事 業 所
① 事業所内外の安全化を図り、防災計画や非常用のマニュアルの整備など
事業活動の継続対策を立てること
② 防災資機材・水・食糧の備蓄等従業員や顧客の安全対策・安否確認体制、
帰宅困難者対策の整備を図ること
③ 地域の防災訓練等に積極的に参加し、地域組織や関係機関との協力関係、
また、事業所間での協力関係を整えること
第1編ー11
第4節
災害の危険性
1 地震災害
(1)
地震の種類
地震は、一般的にプレート境界型(海溝型)と直下型(断層型)に大きく分けられ、また火
山性地震が地震の型としてよく用いられている。
このうち、山形県の地域で被害を及ぼす恐れのある地震は、
「庄内平野東縁断層帯」、
「新庄
盆地断層帯」
、
「山形盆地断層帯」
、
「長井盆地西縁断層帯」の4つの主要な活断層の活動による
直下型地震である。
(2) 県内の活断層
平成7年に発生した阪神・淡路大震災では、その地震の原因である「活断層」が一躍注目を
集めたことから、国では、全国の主要な98断層帯について平成7年度から調査を開始した。
山形県内では、
「庄内平野東縁断層帯」、「新庄盆地断層帯」、
「山形盆地断層帯」、
「長井盆地
西縁断層帯」の4つの断層帯について調査が行われ、次のような長期評価が公表された。
断層帯名
(公表年月)
発生確率
位置・長さ
地震の規模
今後30年
今後50年
今後100年
今後300年
以 内
以 内
以 内
ほぼ0~6%
ほぼ0~10%
ほぼ0~20%
ほぼ0~50%
0.7~1%
1~2%
2~5%
7~10%
0.003~
0.005~
8%
10%
0.01~20%
0.1~60%
0.02%以下
0.04%以下
0.1%以下
0.5%以下
以
庄内平野東縁断層帯
遊佐町~旧藤島町
(平成17年4月)
約38km
新庄盆地断層帯
新庄市~舟形町
(平成14年7月)
約11~23km
山形盆地断層帯
大石田町~上山市
(平成19年8月)
約60km
長井盆地西縁断層帯
朝日町~米沢市
(平成 17 年 2 月)
約51km
約M7.5
約M6.6~
M7.1
約M7.8
約M7.7
内
(出典:県
長井盆地西縁断層帯地震被害想定調査)
(3) 東日本大震災の発生
平成23年3月11日、午後2時46分に発生した地震は、国内最大規模のマグニチュード9.0を観
測した。本町における震度は、5弱を観測した。
【町内の被害状況】
番号
発生地区
1
小松地区
2
中郡地区
3
犬川地区
4
吉島地区
5
中郡地区
6
小松地区
7
吉島地区
8
小松地区
9
小松地区
10
大塚地区
11
小松地区
12
犬川地区
13
中郡地区
民間・公共
民間
民間
民間
民間
民間
民間
民間
民間
民間
民間
民間
民間
民間
対象物
住家
住家
住家
住家
非住家
非住家
非住家
非住家
非住家
非住家
非住家
非住家
非住家
第1編ー12
被
害
状
況
壁にひび
階段にひび
一部損壊
一部損壊
車庫倒壊。R287に一部散乱。
樽平酒造倉庫に亀裂
家畜市場牛係留所倒壊
カーポート倒壊
カーポート倒壊
牛舎倒壊
カーポート倒壊
倉庫壁損傷
全壊
番号
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
発生地区
中郡地区
小松地区
小松地区
犬川地区
小松地区
小松地区
小松地区
小松地区
吉島地区
小松地区
民間・公共
民間
公共
公共
公共
公共
公共
公共
公共
公共
公共
対象物
建物
建物
建物
道路
建物
建物
建物
展示物
建物
建物
24
小松地区
公共
建物
25
26
玉庭地区
小松地区
公共
公共
その他
備品
被
害
状
況
倉庫、基礎、壁一部損館
プラザ天井のボルト、ボード等落下
農改センターシャンデリア一部破損
県道犬川停車場線に亀裂
小松地区交流センタードアにひび
中央公民館一部ガラスにひび
町体育館天井のボルト落下。柱にひび。
埋蔵文化資料館の展示壺破損
吉島地区交流センター各所損壊
東沢保育所壁損傷
置賜農業高校体育館壁損傷。温室ガラ
ス損傷。
玉庭地区交流センター電話不通
小松保育所テレビ落下
【町内の停電状況】
平成23年4月7日午後11時33分に町内全域が停電となり、4月8日午前9時19分に復旧した。
(4) 災害想定
山形県が、平成18年3月に公表した、長井盆地西縁断層帯を震源とする地震による被害想
定については、置賜地域を中心に村山地域でも大きな被害が発生し、建物やライフラインなど
については、県内全域で被害が発生する可能性があるとしている。
地震規模がM7.7 としての被害状況については、次のように想定されている。
① 人的被害と建物被害
人的被害(人)
死
川 西 町
置賜地区
県 全 体
者
負傷者
夏季
32
469
冬季早朝
94
962
冬季夕方
43
571
夏季
379
4,452
冬季早朝
904
8,068
冬季夕方
513
5,457
夏季
755
9,286
冬季早朝
1,706
16,405
冬季夕方
1,009
11,324
建物被害(戸、%)
全壊棟数
全壊率
半壊棟数
半壊率
978
12.9
1,654
21.8
1,119
14.8
1,892
25.0
11,568
9.7
20,848
17.5
13,138
11.0
23,690
19.9
20,216
3.8
46,022
8.7
22,475
4.2
50,926
9.6
第1編ー13
② ライフラインの被害
川 西 町
置賜地区
県 全 体
世帯数(戸)
4,723
68,218
327,131
断水率(%)
99.2
98.5
87.2
世帯数(戸)
4,396
61,519
254,304
断水率(%)
92.3
88.9
67.8
要点検供給世帯数(戸)
803
11,115
52,495
全 半 壊 率 (%)
39.7
13.7
14.8
配水困難人口
(人)
277
5,335
25,628
率 (%)
4.42
4.40
3.39
(戸)
844
13,175
43,750
率 (%)
17.3
17.5
9.6
地震直後
上 水 道
一 日 後
LPガス
下 水 道
被
害
停 電 世 帯 数
電
気
固定電話
停
電
被害電柱本数
(本)
51
458
1,134
不 通 世 帯 数
(戸)
500
7,854
25,709
率 (%)
8.6
8.9
5.0
40
334
771
支
障
被害電柱本数
(本)
③ 避難者数の想定
川 西 町
昼
夜
置賜地区
県 全 体
避 難 者
数 (人)
1,813
23,337
72,488
避
率 (%)
9.2
9.7
5.8
避 難 者
数 (人)
2,563
26,501
78,849
避
率 (%)
13.1
11.0
6.3
間
難
間
難
第1編ー14
参考資料
断層位置図
出典:「長井盆地西縁断層帯地震被害想定調査」
川西町
第1編ー15
参考資料
図 震度分布
置賜地域や村山地域で、震度6強以上の地域が広範囲に広がっている。
出典:「長井盆地西縁断層帯地震被害想定調査」
川西町
第1編ー16
参考資料
図 液状化危険度分布図
液状化とは、地震により一時的に地盤が液体のようになってします現象で、液状化が発生する
ことにより、上下水道のマンホールが浮き上がったり建物が傾いたり、施設等に大きな被害を与
えるおそれがある。
出典:「長井盆地西縁断層帯地震被害想定調査」
第1編ー17
2 風水害
(1) 風水害の概要
・「風
害」 主として冬の季節風、前線通過による突風、台風による災害が考えられる。
・
「水
害」 主として台風、低気圧、梅雨前線、雷雨などの豪雨による水害であるが、近年
集中豪雨による災害が多い。
・
「土砂災害」 主として集中豪雨により地盤がゆるみ「がけ崩れ」「地すべり」「土石流」など
の災害がある。
(2) 風水害の発生状況
本町の強風による災害は、3月下旬から4月にかけてと10月ごろに多く発生し、また、水
害は、梅雨前線の活動が活発になる6月下旬から8月上旬にかけてが最も多い。
① 台風により、災害をもたらした台風の発生するコース別の被害は、次のとおりである。
ア
暴風による強風害の発生するコースでの被害
山形県の北西部又は日本海沖を通過し北北東に進んだ場合、強風に伴う建物・施設等
の倒壊、農作物の被害が発生することが多い。
イ
豪雨に伴う災害が発生するコースでの被害
山形県の南東部又は太平洋沿岸を通過し北北東に進んだ場合、大雨に伴う浸水、土砂
崩壊等の被害が発生することが多い。
② 風(台風を除く)
風による災害が発生する誘因は、冬の季節風、温帯低気圧、雷雨性突風、寒冷前線通過の
際の突風等があり、強風害を発生させる。
③ 豪雨
雨による災害が発生する誘因は、台風、温帯低気圧、梅雨前線、寒冷前線、局地的な雨が
ある。大災害となるのは梅雨前線末期に大量に降る集中豪雨が最も多く、また、山地には雨
量が多くなり、がけ崩れ等が発生する。
ア 洪水・浸水
洪水・浸水による被害は、7月~9月に集中する。誘因としては、前線が最も多く
次いで雷雨や台風となっている。
また、融雪期の災害があり、日本海に低気圧又は前線があって気温が著しく上昇し
たときに、降雨が重なって被害が発生する。
イ 土砂崩壊
融雪及び豪雨に伴う土砂崩壊による災害が多く発生する。それを気象現象別に大別
すると次のようになる。
(ア) 土石流
第1編ー18
前線活動による大雨に伴って発生し、7月から9月にかけて多い。
(イ) がけ崩れ
前線活動による大雨に伴って発生し、7月、8月に集中する。次いで融雪期の4月
に多い。
(ウ) 地すべり
融雪期に発生するものが多く、4月に集中する。
(3) 風水害の履歴
本町での風水害の被害では、昭和42年の羽越水害が、死者1名を含む最も甚大な被害を
もたらした災害であった。その後は、治水対策が進み大きな被害はないものの、毎年のよう
に浸水被害が発生している。昭和48年以降の風水害の履歴は資料編のとおりである。
(4) 風水害における危険箇所
現在、指定されている町内での風水害の危険箇所は、重要水防箇所が23箇所(最上川1
8箇所、誕生川4箇所、犬川1箇所)、土砂災害危険箇所が45箇所(土石流35箇所、地す
べり3箇所、急傾斜7箇所)となっている。
※参考資料 川西町重要水防箇所一覧表
※参考資料 山形県土砂災害防止法基礎調査調査箇所位置図
(5) 浸水想定区域
川西町における浸水想定区域は、国管理河川の最上川について平成17年度に国から公表を
受けたので、ハザードマップを作成し、当該地域住民へ公表を行った。
また、県管理河川については、平成 21 年度に浸水想定区域の調査を終了するので今後公表
していくこととする。対象とする河川は、犬川、黒川、誕生川、鬼面川とする。
※参考資料 最上川ハザードマップ
※参考資料 各河川浸水想定区域図
3 雪害
(1) 雪害の概要
雪害は、西高東低の気圧配置に伴う強い季節風や寒気の流入によるもの及び本州の南海上を
低気圧が通過する際の豪雪により、雪崩や融雪災害がある。
(2) 雪害の発生状況
雪による被害は、西高東低の気圧配置に伴う季節風による場合及び本州南海上を低気圧が通
過する際に発生する場合がある。降雪期間は11月から4月上旬までで、1月、2月に最も豪
雪となりやすい。
雪害を大別すると次のようになる。
第1編ー19
① 積雪害
本町の降雪期間は、11月から4月までで、農業、林業、通信、交通関係に被害を受け
ることが多い。また、雪圧のため建造物の倒壊、雪おろし及び排雪に伴う事故等の災害も
ある。
② 風雪害
本町の交通機関等は、冬の季節風に伴う風雪により、大きな影響を受ける。
③ 雪崩
ア 積雪の表層が滑り落ちる新雪(表層)雪崩で、気温が低く既に積もった積雪の上に数
10㎝以上の新雪が降った場合に発生しやすく、1月から3月初旬にかけて多い。
イ 積雪の全層が滑る全層雪崩で、低気圧又は気圧の谷が日本海を通過し南風が吹いて気
温が上昇した時、又は雨が降って雪解けが促進される場合に発生しやすく3月中旬から
4月にかけて多い。
④ 融雪害
3~4月、日本海を低気圧が通過するときに発生しやすく、気温の上昇に伴う融雪と
降雨が重なって洪水、がけ崩れ、地すべり等の災害を起こすことが多い。
(3) 雪害の履歴
昭和52年以降の雪による災害は資料編のとおりである。
4 その他の気象災害
(1) 災害の概要
・
「落
雷」 雷は寒冷前線の通過時や上空に寒気が入って、大気の状態が不安定となったと
きに発生する。
・
「ひょう害」 雷雨に伴う現象で、比較的狭い範囲に限られるが、短時間に大きな被害を与え
ることが多い。4月~6月と10月~11月に農作物に被害を与えることが多い。
・「凍 霜 害 」
・「干
晩霜(4月~6月)と早霜(10月)
害」 主に暖候期に長期間にわたり降水量が少なく、かつ日照りが続くいわゆる干ば
つのために発生することが多い。
・「冷
害」 暖候期に気温が低く雨が多い場合に発生し、冷害の程度には低温の現れる時期
や気温の低さ、低温の持続期間などによって違いがある。
・「火山災害」 吾妻山の噴火活動などによる災害
(2)
災害の発生状況
① 落雷は、時期的には4月~10月にかけて発生し、8月が最も多い。一方、冬期には季節
風に伴って日本海上に発生した雷雲が陸地に侵入して発雷することがある。落雷による被害
は、人的、建物の焼失、電力施設の損壊等である。
第1編ー20
② ひょう害は、寒冷前線の通過時や上空に寒気が入って大気の状態が不安定となったときに
強い雷雨に伴って発生するもので、5~7月と10月に多い。
③ 霜による被害が発生する時期は、晩霜害の起こる4~5月と早霜害の起こる10月で、特
に多いのが5月である。これは夜間の放射冷却によるものと、季節外れの強い寒気の流入に
よるものがある。
④ 干害については、主に農業生産面で被害が発生しやすく、被害を発生させる気象現象は、
次の場合である。
ア 梅雨前線の活動が弱く空梅雨となり、夏期の降水量が著しく少なくなる場合。
イ 日本付近で高気圧が東西に帯状に連なって持続する場合。
⑤ 冷害については、夏期に持続的な低温となるために起こる農作物被害であり、次の気象現
象が影響する。
ア
オホーツク海高気圧が優勢で北日本の太平洋側では海霧を伴った冷涼な北東風が吹き
影響を与える。
イ 日本上空の偏西風が南下し、大陸の寒冷な空気がしばしば北海道や東北地方の北部に流
入して、冬の季節風のような影響を与える。
⑥ 火山災害については、吾妻山の火山活動によるもの
5 大規模事故災害
(1) 大規模な火災
① 多数の者や要介護者が利用し、避難・消火活動に制約がある大規模施設(旅館、スーパー、
病院、社会福祉施設等)の火災
② 住宅密集地域における大規模延焼火災
③ 林野火災
(2) 危険物等の爆発・災害
① 高圧ガス、火薬類、危険物類の製造・貯蔵・販売・取扱等を行う施設における漏洩・爆発
等
② 運搬中における危険物等の漏洩・爆発等
③ 有毒ガス等の漏洩等
(3) 航空機事故
航空機の墜落炎上等による災害等
(4) 鉄道災害
旅客列車等の衝突・脱線・転覆・火災等
(5) 特殊災害
原子力災害、多重交通事故等
第1編ー21
第5節
防災ビジョン
1 計画の理念
川西町は、
「緑と愛と丘のあるまち」を標榜し、
「人かがやき ダリヤと文化が 咲き誇るまち」
を目標にまちづくりを進めている。
その実現に向け、災害から住民の生活と地域を守り、生活が楽しめる安全なまちをつくるため、
災害に強い人、組織、まちをつくるという理念を掲げ、防災計画を推進することとする。
2 基本目標
(1) 防災対策の推進
①
地域防災計画の充実と周知
ハード面における生活環境は年々改善されているものの、少子化・高齢化、過疎化の進
行は本町にとって大きな課題である。また、社会経済の発展に伴い、地域社会の変化も早
まり災害も多様化してきている。
このようなことから、本町地域防災計画も常に検討を加え、時代に即応した計画にする
ものとするとともに、広く住民に周知し、住民一人ひとりが、平素から災害に対する心構
えと備えを行い、被害を最小限にする。
② ハザードマップの整備
風水害、土砂災害等にかかわる危険区域を常に点検し、ハザードマップ(水害・土砂災
害危険区域図)を整備し、住民に対して周知徹底を図り、発災時の警戒避難活動の手順化
の指針とするものとする。
③ 地域防災体制の整備
住民の生活を災害から守り地域を保全していくためには、町と関係機関・団体、地域住
民が一体となった取り組みが重要である。
そのためには、地域ごとに組織された自主防災組織との連携が重要であり、自分たちの
地域は自分たちで守るという防災意識を高め、災害状況に応じた体制を確立するとともに、
消防団、関係機関・団体との連携強化を図る。
④ 情報施設の整備
地震、風水害等の災害時において、地域への情報伝達を迅速かつ的確に行うためには、
防災行政無線(同報系)施設の整備が重要となる。特に、地域の状況に合わせた効果的な
情報システムの整備が必要であることから、整備計画を作成し、年次計画の中で整備を進
めるものとするが、当面は、消防緊急伝達システム等を有効に利用していく。
3 町土の保全
(1) 治水対策
町内には一級河川が15河川、準用河川が6河川の合計21河川あり、流路延長は、96,
304mになる。
(資料 川西町河川一覧)
第1編ー22
このように多くの河川を抱える本町にとって、治水対策は生活基盤整備の重要な課題のひと
つであり、改修事業等を積極的に実施するものとする。
また、改修工事の進捗により、災害は着実に減ってきてはいるものの、住民の災害に対する
意識も年々低くなる傾向であり、町あげての治水対策を進める上で、意識向上を図る研修等が
必要である。
(2) 土砂崩壊地対策
本町は、総面積の約 58.76%が山林である。このため、地すべり、がけ崩れ、土石流の危
険区域がある。近年大きな災害はないが、豪雨による小規模な被害が発生している。また、大
きな地震が発生した際にも、土砂崩壊の危険が予測される。
これらの点を踏まえ、急傾斜地崩壊防止対策等ハード面を主体とした対策に加え、被害を未
然に防止するために住民と行政の連携を深め、予防・警報・避難体制の確立を図るものとする。
4 定住圏の整備
本町は山間部と平野部に大別されるが、豊かな自然を生かした安全で快適な住みよい環境をつ
くるためには、それぞれの地域特性に対応した防災対策を講じる必要がある。
(1) 山間部の防災体制
山間部の集落は、河川沿いの流域に開けたところが多く、さらにその背後には急峻な山が迫
っているところも多い。そのため、集中豪雨時には災害発生の危険があり、土砂崩壊地対策や
治水対策を重点的に行うものとする。
(2) 平野部の防災体制
平野部は、平坦地に集落が形成されており、山間部と比較すると自然災害の発生の危険性は
低いが、社会的災害に対する防災機能は十分とはいえない状況である。
今後、道路ネットワークの整備、農業集落排水施設、公園緑地の整備、商業機能の充実等、
都市機能の整備を進める中で、多様化する災害に対する防災機能を合わせ持った居住環境の整
備を進めるものとする。
5 医療・福祉体制の整備
少子化・高齢化、過疎化、核家族化の進行等により本町を取り巻く社会環境も年々変化してき
ており災害弱者に対する医療、福祉体制の整備は重要な課題となっており、これらを取り巻く地
域社会に対し、主体的に避難救護等の援助活動が行えるように地域の防災体制の整備強化を進め
るものとする。
6 克雪体制の整備
除排雪は冬季間の雪から住民の生活を守る重要な事業であり、除雪体制を万全にし取り組む必
要があると同時に、住民一人ひとりが、道路への排雪を自重し、協働の除排雪体制が必要となっ
ている。また、住民自身が取り組む防災としては、住宅やビニールハウス等の破損、倒壊等を防
ぐために、状況に応じた除雪等を、地域の組織との連携の中で進める必要がある。
第1編ー23
第2編
第1章
災害予防計画
防災知識の普及計画
(川西町総務課、健康福祉課、教育委員会、置賜広域行政事務組合川西消防署、消防団、自主防災
組織)
1
計画の概要
町が実施する、職員に対する防災教育及び自主防災組織及び地域住民に対する防災意識の普
及・啓発について定める。
2
防災関係機関職員に対する防災教育
防災関係機関等職員に対し、災害時における適切な判断力を養い、各機関における防災活動の
円滑な実施を期するため、防災教育の普及徹底を図る。
(1) 町における防災教育
災害発生時に応急対策の主体となる町職員は、防災教育を通して、防災に関する知識と適切
な判断力を養うことが求められる。
① 町における防災教育
町は、毎年度当初、職員に対し、防災関係法令、関係条例、町防災計画及び災害時の所管
防災業務における個人の具体的役割や行動等について周知徹底するとともに、行動マニュア
ル等を作成し、災害発生時に備える。また、国、県等が実施する研修会等に防災関係職員を
参加させるとともに、研修会等の開催に努める。
② 気象予警報教育
特に防災業務に従事する職員は、気象予警報の種類と内容、避難指示、勧告等の発令時
期・方法等について学習する。
(2) 防災関係機関等における防災教育
防災関係機関等は、それぞれが定める防災に関する計画に基づいて防災教育を実施するほか、
県、町及び消防機関が実施する防災訓練や研修会等に積極的に参加する。
3
地域における防災教育の普及
大規模な災害が発生した場合には、すべての応急対策について行政が対応することが困難であ
り、住民自らの自主防災意識と行動が重要となることから、町は、防災訓練や啓発活動等を通し、
地域における防災教育の普及を図る。
(1) 啓発内容
災害に備えた普段の心得や災害発生時の心得として、次の事項について啓発を行う。
① 災害への備えについての啓発事項
第2編ー1
ア 住宅の安全点検
イ 非常持出品の準備
ウ 2~3日分の食料・飲料水の備蓄
エ 地震体験車等による災害の疑似体験
② 危険区域図の周知
町は、国、県と連携し、想定される被害の危険区域及び避難場所、避難路等を示した災害
予想区域図(ハザードマップ)の作成に努め、住民等に周知する。
③ 災害時の通信手段
町及び電気通信事業者は災害時の安否情報のやり取りが可能な「災害用伝言ダイヤル(1
71)」、「災害用伝言板(ドコモ、KDDIなど)」の周知に努める。
④ 被災時における様々なニーズの違い等への配慮
性別、年齢による相違または災害時要援護者のニーズの違いについて啓発に努める。
(2) 啓発の方法
町は、県等で作成したパンフレット、リーフレットポスター等の配布や防災ビデオ、町のホ
ームページ、報道機関による広報を活用して、防災知識の啓発活動を行なう。
また、自主防災組織の活動を通じた普及啓発活動の展開を図る。
4
学校教育における防災教育
(1) 児童生徒等に関する防災教育
町は、児童生徒等の発達段階に応じ、災害発生時に起こる危険や災害時の対応等について理
解させ、安全な行動を取れるよう次の事項に留意して教育する。
①
児童・生徒の発達段階や学校種別、学校の立地条件等によって指導内容や指導方法を具体
的に考え実施すること。
② 児童・生徒の発達段階に沿って、副読本、ビデオ等の教材を活用し指導すること。
③ 自然生活体験学習、福祉体験学習及びボランティア体験学習の実施により、「命の大切さ」、
「家族の絆」、「助け合う心」や「生きるたくましさ、勇気」等について指導すること。
(2) 教職員に対する防災教育
①
町教育委員会は、防災対策の基礎知識、気象状況等に応じた避難行動等に関する内容につ
いて、学校長等と確認を行う。
②
学校長は、教職員各人の任務、防災関連設備の定期点検及び応急措置等に関する校内研修
を行う。
5
防災対策上特に注意を要する施設における防災教育
(1) 監督機関の責務
防災対策上特に注意を要する危険物等施設、病院・福祉施設並びに宿泊施設や大規模小売店
第2編ー2
舗等、不特定多数の者が利用する施設の監督機関は、防火管理者及び危険物保安統括管理者等、
当該施設の管理者に対し、技能講習も含む講習会の開催、災害時における行動基準等必要事項
を盛り込んだ防災指導書やパンフレットの配布及び現地指導等により防災教育を実施し、その
資質向上を図るとともに、特に災害発生時における行動力、指導力を養う。また、緊急時に対
処できる自衛防災体制を確立するよう指導する。
(2) 危険物等施設における防災教育
災害発生時に、周辺住民等に広く危険を及ぼす可能性のある施設(危険物、火薬類、高圧ガ
ス、その他の発火性又は引火性物品ならびに毒物、劇物等の危険物品の保安管理施設)の施設
管理者は、災害時の応急対策について職員に周知、徹底するとともに、施設の特性をチラシ等
により周辺住民に周知する。
(3) 病院、福祉施設等における防災教育
病院や福祉施設は、災害時に自力で避難することが困難な病人、けが人、高齢者及び障がい
者等災害時要援護者が多数利用しているため、施設の管理者は、平常時から災害時要援護者を
把握しておくとともに、職員及び施設利用者に対し避難誘導訓練を実施する等十分な防災教育
を行う。また、防災関係機関や付近住民から避難時の協力が得られるよう連携強化に努める。
(4) 旅館等における防災教育
旅館等においては、宿泊客の安全を図るため、従業員に対し、消防設備の適切な使用、避難
誘導及び救出・救護等に重点を置いた教育を実施する。また、宿泊客に対しても避難路を明示す
る等災害時の対応方法を周知徹底する。
(5) 不特定多数の者が利用する施設における防災教育
大規模小売店舗及びレクリエーション施設等不特定多数の者が利用する施設の管理者は、災
害時の情報伝達や避難誘導のほか、各施設の特徴に応じた対策を迅速かつ的確に実施できるよ
う職員に対する防災教育を行うとともに、利用者が迅速な避難行動を取れるよう避難経路等の
表示を行う。
第2編ー3
第2章
地域防災力強化計画
(川西町総務課、まちづくり課、置賜広域行政事務組合川西消防署、自主防災組織)
1
計画の概要
災害時においては、公的機関による防災活動(公助)のみならず、地域住民及び企業(事業所)
等による自発的かつ組織的な防災活動(共助)がきわめて重要であることから、地域、施設、企
業(事業所)等における自主的な防災組織の育成・整備など地域防災力の強化方策について定め
る。
2
自主防災組織の育成
(1) 自主防災組織の結成と育成
町は、自治会組織等を中心とした自主防災組織がその機能を十分に発揮できるよう育成に努
める。
町は、次のような方針で自主防災組織の結成と育成の推進を図る。
①
自主防災組織の規模は、小学校の学区や住民が最も効果的な防災活動が行なえる地域を単
位としたうえで、地区毎の連合組織とし、さらに7地区連合の連絡協議会により相互の連絡を
密にする。
② 編成の基準
ア 情報班、消火班、救出・救護班、避難誘導班、給食・給水班
イ 女性の参画と昼夜間の活動に支障がないような組織編成の検討
ウ 水防活動やがけ崩れの巡視等、地域の実情に応じた対応
エ 事業所等における自衛消防組織等や従業員の参加
オ 地域的偏りの防止と専門家や経験者(消防OB)の活用
カ
消防団の幹部等、他の防災組織の指導者と自主防災組織のリーダーの兼務は極力避ける。
③ 自主防災組織の運営に必要な基本的事項について規約に定め、明確にしておく。
④ 自主防災組織の活動計画を定める。
ア 任務分担に関すること。
イ 防災知識の普及に関すること。
ウ 防災訓練の内容・方法に関すること
エ 情報の収集伝達に関すること。
オ
避難の指示の伝達方法、災害時要援護者への対応、避難場所及び避難所の運営協力等に
関すること。
カ 食料・飲料水の確保に関すること。
キ 防災資機材等の備蓄及び管理に関すること。
第2編ー4
(2) 自主防災組織の活動内容
自主防災組織の活動内容は次のとおりである。
① 平常時の活動
ア 防災に関する知識の普及
イ 防災関係機関、隣接の自主防災組織等との連絡
ウ 地域内における危険箇所(山崩れ、がけ崩れ、危険物施設及び延焼拡大危険地域等)の
点検
エ 地域内における消防利水(消火栓、小川、井戸等)の確認
オ 家庭内における防火、防災等についての啓発活動
カ 地域内における情報の収集・伝達体制の確立
キ 避難地及び医療救護施設の確認
ク 火気使用設備・器具等の点検
ケ 防災用資機材等の備蓄及び管理
コ
各種防災訓練(情報収集・伝達訓練、初期消火訓練、避難訓練、救出・救護訓練等)の
実施等
サ 地域内における災害時要援護者の実態把握
② 災害発生時の活動
ア 出火防止及び初期消火活動の実施
イ 地域住民の安否の確認
ウ 負傷者の救出・救護活動の実施及びその協力
エ 地域内における被害状況等の情報の収集・伝達
オ 地域住民に対する避難勧告・指示の伝達
カ 避難誘導活動の実施
キ 災害時要援護者の避難活動への支援
ク 避難生活の指導、収容避難所の運営への協力
ケ 給食・給水活動及びその協力
コ 救助物資等の配布及びその協力
サ 他地域への応援等
③ その他
自主防災組織は、次により、婦人防火クラブ、少年消防クラブ等、他の民間防火組織と連
携を図る。
ア 婦人防火クラブとの一体的な活動体制づくり
イ 少年消防クラブ等の育成
第2編ー5
(3) 自主防災リーダーの育成
町は、次の事項に留意して、自主防災リーダーの育成に努める。
① 県等で実施する自主防災リーダー研修会へ積極的に参加する。
②
町では、年1回自主防災組織連絡協議会を開催し、自主防災組織間の協調・交流を図ると
ともに、先進事例等の研修を行う。
③
自主防災リーダーが代わる場合は、書類等の引継ぎのみでなく、様々な知識や技術等も伝
達し、リーダーとしての技量も引き継ぐ。
3
企業(事業所)等における防災の促進
町は、法令により消防計画を作成し、自衛消防組織を設置している事業所については、防災活
動の充実強化を図り、自主防災体制を整備するとともに、特に法令により義務づけられていない
事業所についても消防機関等の指導・協力を得ながら、地域の実状に即した組織的な行動のでき
る自衛消防組織の設置を推進するものとする。
第2編ー6
第3章
災害ボランティア受入体制整備計画
(川西町健康福祉課、社会福祉協議会)
1
計画の概要
大規模な災害が発生し、被災者に対する救援活動が広範囲又は長期に及ぶ場合等に、重要な役
割を担うことが期待される災害ボランティアについて、町、社会福祉協議会及び協力団体等が実
施する受入体制及び活動環境の整備について定める
2
一般ボランティア
(1) 意義
一般ボランティアとは、被災者の生活支援を目的に、専門知識、技術等を必要としない自主
的な活動をいう。
(2) 活動分野
一般ボランティアの関与が効果的と考えられる主な活動分野は次のとおりである。
① 避難所等における炊き出し、清掃等の被災者支援活動
② 救援物資、資機材等の配分・輸送
③ 軽易な応急・復旧作業
④ 災害情報、生活情報等の収集・伝達
⑤ 災害ボランティアの受け入れ事務
(3) 受入体制の整備
町、県、社会福祉協議会、日本赤十字社山形県支部、NPO、ボランティア関係団体等は、
「山形県災害支援ボランティアネットワーク運営連絡会」を中心に相互の連携を図り、山形県災
害支援ボランティアネットワークの形成を推進するとともに、ボランティアの受入体制等を整備
するため、山形県災害支援ボランティア活動支援指針に基づき次の取り組みを行う。
① 災害ボランティア活動の調整を担う災害ボランティア・コーディネーターの養成の推進
②
研修会、意見交換会等への参加による各地域及び各市町村間の災害ボランティアネットワ
ークの構築
③
災害ボランティア活動のうち、防災知識の普及・啓発や災害の備えの実践運動など、災害
予防活動の推進
④
災害ボランティア活動の安全性を確保するため、ボランティア保険の普及・啓発、加入の
促進
3
専門ボランティア
(1) 意義
専門ボランティアとは、通常は関係機関の要請に基づき、行政・企業・民間団体から派遣さ
れる専門知識、技術等を必要とする自主的な活動をいう。
第2編ー7
(2) 活動分野
専門ボランティアの主な活動分野、内容等は次のとおりである。
区
分
活
動
内
容
緊急点検、被害調査ボランテ
ィア
発災直後の医療活動や病院等における
医療支援活動等
避難所等における要介護者への支援、
一般ボランティアへの介護指導等
手話通訳、要約筆記による情報提供活
動や要援護者の生活支援等
外国語通訳による情報提供活動等
土砂災害危険箇所の危険度の点検、判
定等
水防活動に協力し、情報収集や普及啓
発活動を行なう。
初期消火活動や救急救助活動その他避
難誘導等の支援
建物の倒壊、外壁等落下の危険度を調
査し、建物使用の可否を判定
住宅宅地の危険度を判定する。
アマチュア無線等による被災地の情報
収集、提供活動等
公共土木施設等の緊急点検や被害状況
の調査
動物愛護ボランティア
負傷動物及び飼い主不明動物等の救護
医療ボランティア
介護ボランティア
手話通訳、要約筆記
ボランティア
外国語通訳ボランティア
砂防ボランティア
水防協力団体(ボランティ
ア)
消防ボランティア
建物危険度判定
ボランティア
宅地危険度判定ボランティア
通信ボランティア
必要な資格等
医師、歯科医師、薬剤
師、助産師、看護師等
介護福祉士、寮母、ホー
ムヘルパー等
手話、要約筆記に堪能な
者
外国語に堪能な者
土砂災害等の知識を有す
る者
水防管理者が指定した団
体
消防業務の経験者
建築物応急危険度判定士
宅地危険度判定士
アマチュア無線の資格者
県との協定締結団体の登
録会員
獣医師及び動物愛護等の
知識を有するもの
(3) 受入体制の整備
町、県、社会福祉協議会、日本赤十字社山形県支部、NPO、ボランティア関係団体等は、
相互に連携し、ボランティアの受入体制を整備するため、次の取り組みを進める。
① ボランティア活動の広報・普及啓発
ボランティア活動に対する意識を高めるとともに、社会全体としてボランティア活動を行
ないやすい環境づくりを進めるため、広報・普及啓発を行う。
② ボランティアの組織化(事前登録、協定締結等)
ボランティアの募集を積極的に行うとともに、ボランティアを希望する者の氏名、連絡先、
希望活動内容等の事前登録や協定締結等の体制を整備する。
③ ボランティアの養成(訓練、研修等)
ボランティア登録者等が、災害時に適切に行動できる知識、技術等を身につけてもらうた
め、ボランティア活動分野ごとの訓練や研修等を実施する。
④
ボランティア活動の安全性を確保するため、ボランティア保険の普及・啓発、加入促進を
図る。
第2編ー8
第4章
防災訓練計画
(川西町全課等、置賜広域行政事務組合川西消防署、防災関係機関、自主防災組織、町内事業所)
1
計画の概要
災害発生時の防災活動を的確かつ円滑に実施するため、町、防災関係機関及び自主防災組織等
が行う防災訓練について定める。
2
総合防災訓練
町は、災害時における防災活動の円滑化と関係機関相互の協力体制の強化及び地域住民の防災
意識の高揚を図るため、災害対策基本法第48条の規定及び町総合防災訓練実施要項に基づき、
自主防災組織、関係機関、住民等の参加、協力を得て実地又は図上で防災訓練を総合的に実施す
るものとする。
3
基礎防災訓練の実施
(1) 水防訓練
町及び水防団は、大雨等による出水や洪水を未然に防止するため、水防技術を錬磨し水防工
法を習得し、併せて水防資材の点検充実を図ることを目的に、水防法(昭和24年法律第193号)
第28条の規定に基づきおおむね年1回水防訓練を行うものとする。
実施時期・方法等は、水防計画による。
(2) 火災防御訓練
置賜広域行政事務組合川西消防署・消防団は、異常気象又は水利難等あらゆる状況下におけ
る火災に対処するため、建物火災、林野火災等を想定し、おおむね年1回火災防御訓練を行う
ものとする。
実施時期・方法等は、消防計画による。
(3) 避難訓練
①
保育所・幼稚園、小中学校の管理者は、各々の計画により園児・児童生徒を対象に避難訓
練を行うものとする。
② 町内の関係事業所、施設の管理者は、各々の計画により避難訓練を行うものとする。
③
川西町消防機関は、町内の関係事業所、施設の管理者に対し、避難計画の作成及び訓練の
実施について指導協力を行うものとする。
(4) 通信訓練
町は、災害が発生した場合に防災行政無線が十分な効果を発揮できるよう、平常時からその
訓練を行っておくものとする。
4
防災訓練の評価
町及び防災関係機関は、各種防災訓練の評価を集約し、以降の訓練の参考とする。
第2編ー9
第5章
避難体制整備計画
(川西町総務課)
1
計画の概要
災害は、二次災害と相まって大規模かつ広域的になる恐れがあることから、地域住民等を安全
な場所に計画的に避難させるため、町が実施する避難体制の整備について定める。
2
避難場所及び避難経路の確保
町長は、おおむね次の条件を考慮し避難場所及び避難経路を選定、確保し整備に努めるととも
に、避難場所、避難経路沿い等に案内誘導標識等を設置するよう努める。
なお、各種パンフレット、広報紙、町ホームページ等を活用し、事前に関係住民に対し避難場
所、避難経路の周知徹底を図るものとする。
また、避難にあたっては、災害時要援護者への配慮が必要であり、別に定める「災害時要援護
者支援プラン」により対応する。さらに、避難場所及び避難経路の確保については、住民の協力
が不可欠であり、特に自主防災組織の協力を得られるよう連携に努める。
(1) 避難場所の選定基準
①
公園、広場など相当の広さを有し、その場所又は周囲に防火に役立つ樹林及び貯水槽があ
ること。
② 周囲に崩壊のおそれのある石垣、建物その他の建造物等がないこと。
③ 周囲に防火帯、防火壁があり、延焼の媒介となる建造物又は多量の可燃物がないこと。
④
被災者に対する救援、救護活動を実施することが可能な場所で、耐震耐火の建築物がある、
又は仮設住宅を設置することが可能な規模を有すること。
⑤ 給水、給食等救助活動が可能であること。
⑥ 軟弱な地盤やがけ崩れのおそれがないこと。
⑦ その他、避難したり災者の安全が確保される場所であること。
(2) 避難経路の選定基準
①
避難経路沿いには、火災、爆発等の危険性のある工場、更には倒壊のおそれがあるブロッ
ク塀、石塀等危険施設がないこと。
② 避難経路は、周辺地域の状況を勘案し、複数の経路の選定も考慮する。
3
指定避難場所
設備の有無
場所
所在地
収容地区
収容人員
給水
炊飯
川西町立小松小学校
川西町大字上小松1486
小
松
500
○
○
川西町立大塚小学校
川西町大字大塚3030
大
塚
450
○
○
第2編ー10
川西町立犬川小学校
川西町大字小松823
犬
川
300
○
○
川西町立中郡小学校
川西町大字莅239
中
郡
400
○
○
川西町立高山小学校
川西町大字高山1913
中
郡
150
○
○
川西町立玉庭小学校
川西町大字玉庭5255
玉
庭
200
○
○
川西町立東沢小学校
川西町大字大舟988-4
東
沢
170
○
○
川西町立吉島小学校
川西町大字洲島2381
吉
島
450
○
○
県立置賜農業高等学校
川西町大字上小松3723
小
松
400
○
○
300
○
○
総合コロニー希望が丘
犬川・大塚
川西町大字下小松2045-20
敷地内
の1部
川西町立川西中学校
川西町大字中小松2493
小松
400
○
○
旧川西町立第二中学校
川西町大字吉田4690
中郡・吉島
400
○
○
川西町大字中小松2240ー1
小松・犬川
500
○
○
川西町大字上小松1037-1
小松
100
○
―
川西町中央公民館
川西町大字上小松1559-3
小松
60
○
○
大塚地区交流センター
川西町大字西大塚293
大塚
100
○
○
犬川地区交流センター
川西町大字小松614-2
犬川
100
○
○
中郡地区交流センター
川西町大字堀金1527-1
中郡
100
○
○
玉庭地区交流センター
川西町大字玉庭6708-5
玉庭
40
○
○
東沢活性化センター
川西町大字大舟910
東沢
110
○
○
吉島地区交流センター
川西町大字吉田5886-1
吉島
110
○
○
川西町総合運動公園
(町民体育館、クラブ
ハウスAIK、グラウ
ンド)
川西町フレンドリー
プラザ
避難場所における備蓄品について、年次的に確保を図るものとする。
第2編ー11
第6章
救急・救助体制整備計画
(川西町総務課、健康福祉課、置賜広域行政事務組合川西消防署、消防団、米沢警察署)
1
計画の概要
災害による被災者を迅速かつ的確に救出・救助するため、防災関係機関が連携して実施する初
期活動から救急搬送までの活動体制の整備について定める。
2
自主防災組織の対策
(1) 情報の収集・伝達体制の確立
地域における要救助者の発生状況等を、町又は消防機関、警察署に通報するとともに、これ
ら防災関係機関の避難勧告・指示等を、速やかに地域住民に伝達する体制を確立する。
(2) 防災訓練の実施
防災関係機関が要救助現場に到着するまでの間、自主防災組織が迅速かつ的確に救助活動を
展開することがきわめて重要であることから、平常時において、消火活動や損壊した建物によ
る生き埋め者の救助活動等について十分な訓練を行う。
(3) 防災用資機材の整備
救助活動に必要な資機材は、防災拠点や指定避難所等に配備するか、業者等に要請し調達す
る体制を整えておくよう努める。
3
町及び消防機関の対策
(1) 住民に対する防災意識の啓発
救助訓練、応急手当の普及啓発活動等を実施し、住民の防災意識の高揚を図る。また、災害
時要援護者の避難誘導等が円滑に行われるよう、その実施方法を検討し確立しておく。
(2) 民間等による救急・救助支援体制の確保
多発する建物倒壊や火災等に備え、救助活動に必要な重機や操作要員の派遣が受けられるよ
う協定を締結等、体制を整備する。
(3) 消防組織の救急・救助体制の整備
① 常備消防組織
置賜広域行政事務組合消防本部は、救急隊員としてより高度な応急手当を行うことができ
る救急救命士の育成及び高規格救急自動車、救助工作車の救急・救助用資機材の整備に努め
る。
② 消防団
町は、消防団員の加入促進等の消防団活性化対策を総合的かつ計画的に推進し、消防団が
災害発生時に一刻も早く災害現場に到着することができるよう、団員の連絡・参集体制の整
備・充実を図るとともに、地域住民と協力して一人でも多くの人員で救急・救助活動を行え
るよう、日頃から地域住民と連携した初動体制の確立に努める。なお、日中地域外で就業し
第2編ー12
ている消防団員の参集・活動体制について検討を進める。
(4) 情報収集体制の整備
① 防災関係機関の連携
救助の対象となる被災者の発生情報は、災害応急対策において最も重要な情報項目である
ことから、町及び消防組織は自らの活動によりこれを迅速に把握するとともに、地域住民や
自主防災組織、県警察等と適切に情報交換できる体制を整備する。
② 民間組織の協力
公衆通信網等が途絶した場合に備え、NHK、民間放送、CATV、コミュニティFM等
のメディア活用を検討し、災害時における多様な通信手段の確保や情報収集伝達体制の充実
強化を図る。
第2編ー13
第7章
火災予防計画
(川西町総務課、産業振興課、置賜広域行政事務組合川西消防署、消防団、自主防災組織)
1
計画の概要
火災発生の未然防止と被害の軽減を図るため、町や消防機関等が実施する火災予防体制の整備
等について定める。
2
出火防止
(1) 一般対策
① 町及び消防機関は、広報活動により火災予防思想・知識の普及啓発に努める。
②
町及び消防機関は、火災の発生を防止するため、建築物の内装材料等の不燃化を指導する。
③
消防機関は、飲食店、百貨店等の不特定多数の者が利用すると予想される防火対象物及び
工場等で多数の火気を使用する防火対象物について、重点的に予防査察を実施する。
(2) 家庭に対する指導
町及び消防機関は、地域の自主防災組織等を通じて、一般家庭に対し次により火災発生防止
対策、消火器の整備と取扱いの指導及び初期消火活動の重要性を周知徹底する。
① 強風時の対策
ア 火気の使用制限又は停止
イ 可燃物の整理又は除去
ウ 火災発生時の初動措置の確認
② 平常時の対策
ア 消火器、消火バケツ等の消火用器材の普及
イ 住宅用火災警報器、ガス漏れ警報器等の普及
ウ 可燃物(灯油、食用油、ヘアスプレー等)の保管場所の点検
(3) 防火対象物に対する指導
町及び消防機関は、消防法(昭和23年法律第186号)に基づき防火管理を行なわなければな
らない防火対象物については、防火管理者を選任させる。
(4) 定期点検報告制度等の実施指導
町及び消防機関は、防火対象物で一定規模以上の収容人員のあるもの、または特定の防火対
象物(劇場、飲食店、大型スーパー、旅館、病院等不特定多数の者が利用するもの)のうち一
定の基準に適合するものには、防火対象物定期点検報告制度等に基づく点検報告を実施させる
ことにより、利用者の安全を確保する体制を確立する。
3
消防用設備等の適正な維持管理指導
①
町及び消防機関は、病院、社会福祉施設等災害時要援護者が利用する防火対象物に、スプ
リンクラー設備等の消防設備の適正な設置を指導する。また、それ以外の防火対象物につい
第2編ー14
ても、法令等の規定による消防設備等の設置を完全に履行させ、その適正な維持管理を指導
する。
②
町及び消防機関は、県と連携し、防火管理者、消防設備士及び消防設備点検資格者を養成、
指導する。
4
初期消火体制の強化
(1) 自主防災組織の対策
①
自主防災組織は、火災の発生状況を、速やかに消防機関、町等に通報する体制を確立する。
②
自主防災組織は、消火活動計画を定めるとともに、消火訓練等を通じて消火器材等の使用
方法を習得しておく。
(2) 消火訓練の実施
消防機関は、防火管理者をおく事業所に対しては、消防計画に基づく各種訓練等を通じ、初
期消火体制の確立を指導する。それ以外の事業所及び住民に対しては、地域における自主的な
消火訓練を実施するよう指導するとともに、広報資料を配布する等により、初期消火体制を強
化する。
5
消防施設等の整備
(1) 町による消防施設等の整備
町は、消防計画に定めるところに従い、消防力の整備指針を満たすように消防施設、設備及
び資機材等の整備を推進するとともに、常に整備点検を行い適切に使用できる状態を保つもの
とする。
また、大規模火災等に対応するため、防火水槽や耐震性貯水槽、自然水利等の多元的な消防
水利の整備に努める。
(2) 防火管理者による消防施設等の整備
消防法第8条に定める防火管理者は、その消防計画に定めるところに従い、消防用設備等の
整備及び点検を行うものとする。
(3) 自主防災組織における消防施設等の整備
町は、補助事業等を活用し、自主防災組織における防火関連資機材及び施設等の整備に努め
るものとする。
第2編ー15
第8章
医療救護体制整備計画
(川西町健康福祉課、医療機関)
1
計画の概要
大規模災害等に発生する多数の傷病者に対して、困難な条件の下で適切な医療を提供するため、
町及び医療関係機関が実施する医療救護体制の整備について定める。
2
災害時の医療関係施設の役割
災害時において、傷病者に応急処置・医療を提供する被災地内外の医療関係施設は、次の業務
を行う。
災害時の医療関係施設
被災地内
被災地外
被災地から搬送された重篤者を主とする重
傷病者に医療を提供する。
傷者に医療を提供する。又は被災地へ医療救
護班及びDMATを派遣する。
① 医療救護所
①
災害拠点病院
② 一般医療機関
②
一般医療機関
③ 災害拠点病院
③
DMAT
④ DMAT
⑤ その他自衛隊等により設置される臨時の医
療機関
(1) 医療救護所
町は、医療救護所を設置し、トリアージ及び応急措置を行う。また、後方病院への輸送につ
いては、消防本部及び消防署が行う。
(2) 一般医療機関
一般の医療機関は、可及的速やかに被災傷病者やその他の救急患者への医療を行う。
(3) 災害拠点病院
災害拠点病院は、重傷傷病者等の受入れや広域搬送に対応するほか、医療救護班の派遣を行
う。
(4) DMAT(災害派遣医療チーム)
DMATは、被災地内外での現場活動、病院支援、域内搬送及び広域災害の急性期(48時
間以内)に可及的早期に被災地に赴き、救出・救助部門と合同し、医療救護活動を行う。
3
災害時医療関係施設の整備等
(1) 医療関係施設等の整備
第2編ー16
町は、県、医療施設及び医療関係団体とともに、災害時において医療援護活動が円滑に行わ
れるよう、医療関係施設及び設備等の整備を図る。
(2) 医療救護所設置場所の確保
町は、次に事項に留意して災害時における医療救護所の設置予定場所をあらかじめ定め、町
防災計画に掲載して地域住民や防災関係機関に周知するとともに、地域の医療機関や医師会等
関係団体に対して情報提供を行う。
① 設置場所
ア 二次災害の危険のない場所であること。
イ 傷病者搬送のための道路に直接アクセスできる場所であること。
ウ 住民等に比較的知られている場所であること。
エ ヘリコプターの緊急離着陸が可能な場所に近接していること。
② 設置スペース
冬季間の積雪・厳寒を考慮し、トリアージ、治療及び搬送待合の各スペースが屋内に確保
できる建物
③ 設置数
災害現場から徒歩で搬送可能な範囲が適当であることを考慮し、小学校の学区程度に1ヶ所
程度を目安とする。
4
医療救護活動体制の整備
(1) 医療救護班派遣体制の整備
町は、災害拠点病院、県立病院(災害拠点病院に指定されている病院を除く。)、山形大学
医学部附属病院、県医師会、日本赤十字山形県支部等の協力が必要と判断した場合、県に要請
する。
(2) 各医療機関における防災マニュアルの整備
医療機関は、その実情に応じ、二次災害の防止、被害状況の確認、職員の参集、緊急の診療
場所・患者収容場所の確保等について防災マニュアル等を整備し、災害時の活動体制を確立す
るよう努める。
(3) 災害時医療救護マニュアルの整備
町は、災害時における医療救護活動を円滑に実施するため、県が作成する具体的行動指針に
基づきマニュアルを整備する。
5
被災情報等の収集・提供体制の整備
町は、県及び医療機関・団体と協力し、また、災害に強いIT等を活用するなどして、町内に
おける医療機関等の被災状況及び医療提供状況等の情報をすみやかに収集し、住民に対して的確
に被災状況等を提供する体制を整備することにより、傷病者への適切な対応及び受療機会の確保
第2編ー17
を図る。
6 医療資器材供給等体制の整備
(1) 医療資器材の確保等
町は、町内の病院等において、災害時に医療救護所等において必要となる医薬品・医療資器
材等を確保するよう努める。
(2) 医療資器材搬送体制の整備
備蓄した医薬品、医療資器材及び提供された医薬品・医療資器材等が、傷病者の医療救護の
ため必要な医療機関・医療救護所に速やかに提供できるよう、集積配分拠点等を確保するとと
もに搬送体制の確立に努める。
第2編ー18
第9章
通信施設災害予防計画
(川西町総務課、東日本電信電話株式会社等の電気通信事業者)
1
計画の概要
防災関係機関が、災害等発生時の通信手段確保のために実施する情報通信施設の災害予防対策
について定める。
2
通信施設の整備
町は、非常用電源を備えている山形県防災行政無線を活用するとともに、地域防災関係機関と
の間で、迅速かつ的確な情報の収集、伝達を行うため、次の町防災行政無線通信施設の整備を推
進する。また、緊急地震速報等の迅速かつ的確な住民への情報伝達のため、全国瞬時警報システ
ム(J-ALERT)の活用を図る。
(1) 同報系無線
地域住民に対する災害情報の周知徹底を図ることを目的とした、屋外拡声器等による設備で
あり、迅速かつ的確に伝達するため整備を促進する。
(2) 移動系無線
現地の被害状況を把握することを目的とした、車載型又は携帯型の無線設備の整備充実を図
る。
3
通信施設の災害予防措置
(1) 停電対策
商用電源停滞時にも通信に支障のないよう、各通信施設に非常用発電設備及び直流電源設備
等を整備する。
(2) 耐震・障害対策
通信設備及び機器等の耐震点検と補強、固定を行い耐震性を強化する。また、回線の多いル
ート化及び関連機器の二重化を推進し、災害に強い伝送路の構築に努める。
(3) 運用対策
NTT東日本等の電気通信事業者及び通信施設を所有する機関は、災害時の通信の輻輳及び
途絶を想定し、通信機器、非常用発電設備等の操作訓練、保守点検を行い、維持管理を行う。
4
通信機器の配備
災害現場における各機関相互の防災活動を円滑に進めるため、防災相互通信用無線機等の整備
に努める。また、通信機器が不足する事態に備え、通信機器の借用について電気通信事業者等と
あらかじめ協議する。
5
電気通信設備等の活用
(1) 移動系通信設備
町は、災害時に有効な携帯電話等の電気通信事業用移動通信、業務用移動通信、アマチュア
第2編ー19
無線、衛生携帯電話等による移動通信系の活用体制について整備しておく。なお、アマチュア
無線の活用は、ボランティアという性格に配慮する。
(2) 災害時優先電話
町は、東日本電信電話株式会社等の電気通信事業者により提供されている災害時優先電話等
を効果的に活用するよう努める。また、災害用として配備されている無線電話等の機器につい
ては、その運用方法等について習熟しておく。
第2編ー20
第10章 地盤災害予防計画
(川西町総務課、まちづくり課、地域整備課、農地課)
1
計画の概要
がけ崩れや地すべり等による土砂災害の未然防止と被害の軽減を図るため、町が実施する災害
予防対策について定める。
2
災害危険箇所の周知
町は、地すべり、がけ崩れ及び土石流等の土砂災害について、平成13年4月に施行された土
砂災害防止法(平成12年法律第57号)に基づき、土砂災害警戒区域(イエローゾーン)及び土
砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)に指定された区域毎に警戒避難体制の整備に関する事項に
ついて定め、地域住民に周知徹底を図る。
3
災害予防対策の推進
(1) 災害防止対策工事の推進
町は、法指定を受けた危険箇所について、国、県と連携しながら災害対策工事を推進する。
国、県が指定する危険箇所の法指定の内容
法令名
指定箇所名
砂防法
砂防指定地
地すべり等防止法
地すべり防止区域
急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律
急傾斜地崩壊危険区域
森林法
保安林
建築基準法
災害危険区域
宅地造成規工事制区域
宅地造成等規正法
造成宅地防災区域
土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推
土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒
進に関する法律(土砂災害防止法)
区域
(2) 警戒避難体制の整備
町は県と連携し、土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域ごとに警戒避難体制に関する事
項及び区域内の災害時要援護者が利用する施設に対し土砂災害に関する情報、予報、警報の伝
達方法を定めるほか、土砂災害にかかる危険箇所の巡視・点検を強化して警戒体制を確立する。
一方、警戒・警報機材を整備し、情報を収集・伝達するためのネットワークの整備を図る。
(3) 緊急連絡体制の確立
町は県と連携し、緊急時における防災関係機関や自主防災組織との連絡体制を確立しておく。
(4) 緊急用資材の確保
町は県と連携し、災害時により発生した亀裂の拡大や雨水の浸透を防止するための必要な資
第2編ー21
機材を確保し、緊急時に備える。
(5) 災害防止に配慮した土地利用の誘導
町は県と連携し、土砂災害の防止に配慮した適切な土地利用の誘導を促進するため土砂災害
防止法等各種法制度の連携・整合を確保しながら、その徹底及び充実に努めるとともに、土砂
災害の防止に関し、住民及び開発事業者等に対し、啓発及び指導を強化する。
第2編ー22
第11章 危険物等災害予防計画
(川西町総務課、置賜広域行政事務組合川西消防署、危険物等施設の所有者)
1
計画の概要
消防法に定める危険物、火薬類、高圧ガス等による災害を防止し、安全を確保するための必要
な計画とする。
2
事業所の予防措置
施設の管理者等は、危険物等の保安管理を確実に実施するため、特定危険物を所有する施設に
おいては危険物保安監督者等を選任し、取扱作業等の保安監督を行わせ、次に掲げる体制を確立
実施するものとする。
(1) 防災組織の確立(人員配置業務分担)
(2) 保安管理、定期点検要領
(3) 防災設備の維持管理、整備及び点検要領
(4) 防災教育の徹底
(5) 緊急時の関係機関に対する通報及び防災活動要領
3
町長の措置要領
(1) 町長は、危険物の保安取締りを実施する必要があると認めたときは、置賜広域行政事務組合
川西消防署又は県に連絡し、必要な措置を要請するものとする。
(2) 町長は、危険物、火薬類、高圧ガスの防災対策を実施するため必要と認める場合は、置賜広
域行政事務組合川西消防署、警察署及び県と相互に情報を交換するものとする。
第2編ー23
第12章
農林業等災害予防計画
(川西町産業振興課、農地課)
1
計画の概要
農林業の被害を防止するため必要な対策に関する計画とする。
2
防災上の措置と対策の推進
(1) 農業気象対策の推進
山形地方気象台の発表する農業気象を常に把握し、迅速な災害予報と適切な技術対策を確立
し、農業災害の未然防止を図る。
(2) 防災営農技術等の普及
防災営農技術の普及については、関係機関と密接な連絡提携を図り、災害に対応する技術対
策の指導を徹底し、災害の未然防止に努めるものとする。
3
防災営農技術の普及
防災営農技術の普及については、関係機関と密接な連絡提携を図り、災害に対応する技術対策
の指導を徹底し、災害の未然防止に努めるものとする。
(1) 水稲対策
① 耐寒、耐病品種の改良、導入を積極的に指導するものとする。
② ヤマセ対策として、保温効果の増大を図る防風ネット等の設置を指導する。
③ 適期播種、施肥、収穫の技術体系を普及するものとする。
④ 水害常襲地帯には、暗渠の整備、客土の実施、圃場整備について指導する。
(2) 園芸ハウス対策
風雪害等によるハウス倒壊等を防止するための指導をする。
(3) 果樹対策
降霜期における萌芽時期の保温等により、災害を防止するための指導をする。
(4) 冷害
① 水管理対策、除草剤について適切な指導する。
② 事前収穫及び加工調整の準備を指導する。
(5) 雪害
飼料作物の秋期填圧を指導する。
(6) 火災
育雛施設等火気使用施設の取扱いについて指導する。
(7) 林業対策
① 林業気象予報及び技術対策
気象予報及びその技術対策の周知徹底を図るため、次の資料を発行し、林業団体等に配付
第2編ー24
し、予防対策に資する。
林業異常災害速報 随時
② 水害
水害常襲地帯における林道流失、土砂流出崩壊等の未然防止のため、適切な防止処置対策
を講ずるものとする。
③ 凍霜害
植栽苗木の仮植地の選定、植栽時の適正な指導を行うものとする。
④ 暴風害
地形により防風林の設定と伐採林木の択伐による未然防止に努める。
⑤ 火災
植栽期間、乾燥期の入山時期において、たき火、たばこの火、その他火災防止を図るべく
関係機関が一体となって林野火災の防止運動月間を設定しながら常時巡視員をして巡回を行
い、火災の防止に努めるものとし、その他第6編第4章林野火災予防対策計画によるものと
する。
第2編ー25
第13章
水道施設災害予防計画
(川西町地域整備課、住民生活課)
1
計画の概要
災害が発生した場合の水道の減断水を最小限にとどめるために、町及び水道事業者が実施する
災害予防対策について定める。
なお、本町の水道水は、最上川水系の水窪ダム及び綱木川ダムを水源とする置賜広域水道水か
ら100%受水によって給水を行っている。川西町上水道事業経営計画では、町内一円を給水区
域とし給水人口17,300人、全体の給水量を9,500㎥としている。町内の給配水施設に
ついては、資料のとおりである
2
防災体制の整備
町及び水道事業者は、次により緊急時の応急対策マニュアルの策定、応急復旧用の水道施設図
面等の整備を図るとともに、職員に対する教育・訓練の実施に努める。
(1) 応急対策マニュアルの策定、職員に対する教育及び訓練
①
応急給水・応急復旧マニュアル及び手順書を策定し、迅速かつ適切な応急対策を実施でき
るよう体制を整備する。
②
研修会、講習会等を計画的に開催し、災害による被害の調査、復旧計画の立案、災害現場
における復旧施工等の現場技術等を向上させ、熟達した技術者の養成・確保に努める。
③
緊急時に迅速かつ的確な対応をとることができるよう、総合的な防災訓練並びに情報伝達
訓練、施設点検訓練、応急給水訓練及び応急復旧訓練等の個別の訓練を実施する。
(2) 管理図面及び災害予防情報の整備
他水道事業者の応援者等が迅速に応急活動を実施できるようにするため、基本的な水道シス
テム図、施設図及び管路図並びに拠点給水地、指定避難地及び想定避難者数等の情報を盛り込
んだ応急復旧用図面等を整備する。
(3) 関係行政機関との連携及び連絡調整
災害発生時において、応急対策用車両が緊急車両として運行できるよう、警察との連絡調整
を図る。
(4) 予備資材の確保
応急復旧時に支障が生じないよう予備資材の確保を図る。
(5) 緊急時連絡体制の確立
町及び水道事業者は、災害発生時にも使用可能な携帯電話や無線通信等による通信連絡網の
整備に努めるとともに、緊急時連絡マニュアル、緊急時連絡先一覧表、応援要請連絡体制及び
応援要請様式等を作成し、緊急時連絡体制の確立に努める。
3
防災広報活動の推進
第2編ー26
町及び水道事業者は、災害発生時の応急復旧活動を円滑に進めるため、次により住民、自治会
等に対し、防災体制の確立及び飲料水の確保等について広報し、防災意識の啓発に努める。
(1) 住民に対する広報、啓発活動
住民に対し、広報誌を通じて、防災体制の確立、飲料水の確保及び衛生対策等の留意事項に
ついて広報し、防災意識の啓発に努める。
(2) 自治会等への防災活動の研修
自治会等に対し応急給水計画を周知し、これに基づく共同訓練等を実施することにより、緊
急時における自治会等の支援体制の確立に努める。
(3) 医療施設等への周知
医療施設、福祉施設等被災時においても断水できない重要施設に対して、飲料水の備蓄(受
水槽での必要容量の確保)等について広報、指導に努める。
4
上水道施設の災害予防措置
水道事業者は、水道施設ごとにその重要性や老朽度を検討し、特に過去の災害等により被災し
た経験がある場合には、次により施設の新設、改修及び修繕を計画的に推進する。
(1) 重要施設の安全性の強化
災害による被害を軽減するために、次により老朽化した構造物・設備の補強及び更新等を実
施し、安全性の強化を図る。
① 軟弱地盤における地盤強化
②
避難所、給水拠点を中心とした耐震性貯水槽又は大口径配水管等の整備による貯水機能の
強化
③ 配水池容量(12時間貯水容量)の増加及び緊急遮断弁の設置
④ 老朽管路の計画的な更新
⑤ 各施設の運転状況を常時監視できるテレメーターシステムの整備
(2) バックアップシステムの構築
災害による被害を最小限にするため、次によりバックアップシステムを構築するとともに、
復旧を迅速に行うため配水区域のブロック化を図る。
① 重要施設の複数配置による危険分散の強化
② 非常用電源の整備(二回線受電、自家発電設備)
③ 隣接水道事業者施設との連結管設置によるバックアップシステムの構築
④
制水弁間隔の適正化による配水区域のブロック化、配水本管のループ化による被害区域の
限定化
(3) 機械設備や薬品管理における予防対策
① 塩素ガス漏出時の中和施設の整備、中和剤の常備
第2編ー27
② 水質試験用薬品類容器の破損防止及び混薬を防止するための分離保管
5
災害対策用資機材等の整備
(1) 応急給水用資機材の整備
水道事業者は、計画的に給水車(ポンプ付給水車を含む。)、給水タンク、浄水機及びポリ
タンク等の応急給水用資機材の整備に努める。
(2) 応急復旧用資機材の整備
水道事業者は、次により計画的に応急復旧用資機材の整備に努めるとともに、定期的にその
備蓄状況を把握する。
① 削岩機、掘削機、排水ポンプ、発電機及び漏水発見器等の応急復旧用機関器具の整備
② 配水管、ジョイント等の応急復旧用資材の備蓄
③ 広域ブロック圏別での整備、備蓄の推進
④ 復旧用資機材等の緊急調達計画の策定
⑤ 作業員の安全装備等の常備
6
生活用水水源の確保
町及び水道事業者は、区域内の井戸を緊急時に生活給水拠点として使用できるよう、あらか
じめ設置状況を把握する。
また、積雪期には給水車等の運行が困難となることが予想されるため、消雪用井戸等の代替
水源等による給水方法を事前に検討しておく。
第2編ー28
第14章 下水道施設災害予防計画
(川西町地域整備課、住民生活課)
1
計画の概要
災害による下水道施設の被害を最小限にとどめ、汚水排除や浸水防除機能を速やかに復旧でき
るようにするために、下水道管理者が実施する災害予防対策について定める。
2
防災体制の整備
下水道管理者は、下水道施設が被災した場合、その地下埋設深度が深いことから復旧作業が長
期化する可能性があることを考慮し、次により防災体制を整備する。
(1) 組織体制の確立
災害発生時に下水道施設の復旧に直ちに着手できるよう、所要の組織単位ごとに体制の整備
を図る。
(2) 応急対策マニュアルの策定
防災用電話、携帯電話及び防災行政無線等による通信連絡網の整備に努めるとともに、緊急
防災体制、緊急時連絡先一覧表等を記載した参集マニュアルを策定し、緊急時連絡体制を確立
する。また、従事者の役割分担や調査方法及び応急措置等を定めた緊急点検・応急マニュアル
も合わせて整備する。
(3) ライフライン関係機関等との連携
下水道施設の被災状況調査及び復旧対策の実施に当たっては、他のライフライン施設に係る
これらの作業と連携して実施できるか調整を行う必要があるので、これら関係機関の被害情報
等を迅速に把握できる体制について検討する。
また、被災情報を広範囲にきめ細かく把握する上で、水防団や地域住民等からの情報が有効
と考えられるため、これらの情報を利用する体制についても検討を行う。
3
広報活動
下水道管理者は、下水道施設の被災箇所等を発見した場合の通報先、使用制限実施の可能性及
び排水設備に関する事項等について、平時から地域住民に対して広報活動を適切に行い、防災意
識の啓発に努める。
4
下水道施設の災害予防対策
下水道管理者は、次により下水道施設の浸水対策及び安全確保対策を実施する。
(1) 浸水対策
① 耐水性調査及び補強対策
施設の耐水性調査を実施し、必要に応じ補強対策を講じる。
② 耐水対策の計画、設計及び施工
浸水により被害が発生した場合に、少なくとも下水道としての根幹的な機能が保持できる
第2編ー29
よう、処理場における流入・放流ゲートは河川水位等を十分考慮に入れた構造とする。また、
処理場及びポンプ場の機械・電気設備は、浸水に耐える構造を採用する等、計画・設計時に
十分考慮する。
(2) 安全確保対策
① 管理図書の整備
下水道施設の被災調査や復旧作業を円滑に進める上で、施設の設計図書や管理図書は重要
な資料となるので、これらの基本的図書の整備と保管に努めるとともに、そのバックアップ
を設けて安全性の向上を図る。
② 施設の点検パトロール
日常の点検パトロールにおいて、浸水時に、漏水や湧水等何らかの変状が発生する危険性
が高い箇所を把握しておく。
③ 維持補修工事及び補修記録の整備
災害発生時の復旧作業に有効に活用できるよう、異常箇所の補修及び施設改良の記録を整
備する。
5
災害復旧用資機材等の確保
下水道管理者は、緊急措置及び応急復旧を的確かつ迅速に行うため、下水道事業者の協力を得
て、必要な資機材等を確保しておく。
第2編ー30
第15章 交通対策に関する計画
(川西町地域整備課、まちづくり課)
1
計画の概要
災害時における交通途絶防止及び安全の確保を図るために、必要な対策に関する計画とする。
2
道路
(1) 実施機関
国(東北地方整備局、東北農政局)、県(県土整備部、農林水産部)及び町が行うものとす
る。
(2) 対策の内容
① 道路の危険箇所の指定と見直し
融雪、豪雨等により土砂崩れや落石等の被害が予想される危険箇所の指定、見直しを行う
とともに交通途絶防止工事の推進を図る等の対策を実施する。
② 道路施設災害防止対策事業の推進
災害の発生により、地域住民に対する影響力が大きい国道、主要地方道、一般県道、一般
町道における道路の防災設備の充実を行うとともに、非常用設備の点検等を実施して事故の
未然防止を図る。
3
鉄道
(1) 実施機関
東日本旅客鉄道株式会社及び山形鉄道株式会社が行うものとする。
(2) 対策の内容
融雪、豪雨等による土砂崩れ、軌道敷地の崩壊及び車両火災等による災害に備え、施設の防
災構造化の推進及び安全施設等の整備推進を行い、事故の未然防止を図る。
第2編ー31
第16章
食料、飲料水及び生活必需品の確保計画
(川西町地域整備課、産業振興課、農地課)
1
計画の概要
災害が発生した場合に、被災者の生活を確保するため、町が実施する食料、飲料水及び生活必
需品等(以下「食料等」という。)の備蓄及び調達について定める。
2
基本的な考え方
(1) 災害発生後しばらくの間、食料等については平時と同様の供給や外部からの支援が困難にな
る可能性があることから、この間の物資の確保対策を講じる。
(2) 住民が各家庭や職場で平時から食料等を備蓄するよう、自主防災組織や自治会等を通じて啓
発する。
(3)
町及び応急対策に係わるその他の防災関係機関は、必要に応じ、災害対策要員に係る食料等
の備蓄に努める。
(4) 町は、住民の備蓄を補完するため、関係調査の結果等を参考に、避難所における生活者数及
び利用者数を推測し、その人数に相当する食料等を備蓄(流通備蓄を含む。以下「備蓄」とい
う。)することを基本とし、災害時要援護者に考慮して分散型の公的備蓄を行う。
(5) 町は流通備蓄を行うため、あらかじめ町内又は近隣の関係業者等と協定を締結し、災害発生
時に食料等の優先的供給を受けられるようにするとともに、平時から当該業者の食料等の供給
可能量を把握するようにする。
3
食料の確保品目及び方法
(1) 食料
① 品目
高齢者や乳幼児等の災害時要援護者に配慮し、下表に示す品目を中心に確保を行う。
区 分
品
目
要援護者品目
主 食
米、乾パン、乾燥米穀、即席めん
乳幼児用調整粉乳
副 食
塩、味噌、醤油、漬物、ハム・ソーセージ類、缶詰等
② 方法
ア 町は、災害時要援護者の状況及び避難所の配置を考慮して備蓄を行う。
イ 町は、緊急に必要な物資等の確保が困難な場合は、県に要請する。
(2) 給水体制の整備
①
町は、1人1日3リットルの水を確保することを目安に、上水道運搬給水基地又は非常用
水源からの拠点給水並びに給水車等による運搬給水に必要な体制を整備する。
②
水道用水供給事業者と水道事業者は、給水に関する情報ネットワークを整備する等、情報
第2編ー32
の共有化に努める。
(3) 生活必需品
① 品目
高齢者や乳幼児のきめ細かなニーズにも配慮し、下表に示す品目を中心に確保を行う。
区
分
品
目
要援護者品目
寝具
毛布、段ボール等 ほか
外衣・肌着
下着 ほか
身の回り品
タオル ほか
炊事道具・食器
なべ、ひしゃく
ほ乳瓶、同洗浄器
日用品
トイレットペーパー、ポリ袋、ポリバケツ、
紙おむつ、大人用おむつ
生理用品、ティッシュペーパー、アルコール
おしりふき
消毒液、マスク、使い捨て手袋、ごみ袋
ほ
か
トイレ
簡易トイレ ほか
光熱材料等
懐中電灯、乾電池、ラジオ、温度計、カセッ
トコンロ、カセットボンベ
季節用品
ほか
(冬期)防寒着、カイロ、ストーブ、灯油
(夏期)扇風機、殺虫剤、蚊取り線香、消臭
剤
ほか
② 方法
ア 町は、災害時要援護者の状況及び避難所の配置を考慮して備蓄を行う。
イ 町は、緊急に必要な物資等の確保が困難な場合は、県に要請する。
第2編ー33
第17章 文教施設における災害予防計画
(川西町教育委員会、まちづくり課)
1
計画の概要
災害発生時において、学校の児童・生徒及び教職員並びに入館者・施設利用者及び施設職員等
の安全を確保するとともに、施設及び収蔵物等を適切に保全するために、県と連携しながら、町
教育委員会及び学校等施設の管理者が実施する災害予防対策について定める。
2
学校の災害予防対策
(1) 学校防災計画の策定
学校長は、次の予防対策及び応急対策を盛り込んだ学校防災計画を策定する。その際、県教
育委員会が作成した「学校安全マニュアル」を参考にする。
① 予防対策
ア 学校防災組織の編成
イ 教職員の緊急出勤体制
ウ 家庭との連絡
エ 防災教育の実施
オ 施設、設備等の整備等
カ 防災用具等の整備等
② 応急対策
ア 災害発生が予想される問の事前休校、授業短縮措置等
イ 災害発生直後の児童・生徒等の安全確保
ウ 避難誘導
エ 安否確認
オ 被害情報等の収集
カ 被災状況等の報告
キ 下校、休校等の措置
ク 避難所開設・運営への協力
ケ 教育活動の再開
コ 被災等の心のケア 等
(2) 防災委員会の設置
学校長は、学校防災計画に定められた事項等について、教職員の共通理解及び周知徹底を図
るため、防災委員会を設置する。
(3) 学校防災組織の編成等
学校長は、学校防災組織の編成等にあたって、次の点に留意する。
第2編ー34
① 学校防災組織の編成
災害発生時における教職員の役割分担を明確に定めておく。また、担当教職員が不在の場
合の代行措置も明確に定めておく。
② 教職員の緊急出勤体制
夜間、休日等の勤務時間外に災害が発生した場合に備え、事前に出勤体制を決め、教職員
に周知しておく。
③ 家庭との連絡
家庭訪問、保護者会等で、災害発生時の連絡先及び児童・生徒等の引渡方法等について、
あらかじめ保護者と確認し徹底しておく。
④ 施設、設備等の点検・整備
ア
学校の施設・設備等については、定期的に安全点検を行い、危険箇所、補修箇所等の補
強・補修を実施する。
特に、児童・生徒等の避難に際しての危険を防止するため、内壁・外壁の落下防止、窓
ガラスの飛散防止及び塀の倒壊防止等、必要な措置をとる。また、防火扉、スプリンクラ
ー等の設備の機能点検も、日頃から定期的に行っておく。
イ
積雪時における避難路を確保するために、除雪を十分に行うとともに、雪囲い用資材が
倒れないようにしておく。
⑤ 防災用具等の整備
ア
医薬品、懐中電灯、携帯ラジオ、メガホン及びロープ等必要な防災用具は、一定の場所
に整備し、教職員に周知しておく。
イ 生徒名簿、部活動員名簿等を整備し、常に人員把握等ができるようにしておく。
(4) 防災教育
学校長は、児童・生徒等の発達段階に応じた内容・水準の防災教育を行うとともに、教職員
に対しても、防災に関する研修等を行う。(学校教育における具体的な防災教育は、本編第1章
「防災知識の普及計画」による)
(5) 防災訓練
学校長は、児童、生徒及び教職員が災害発生時に安全かつ迅速に避難できるよう、防災訓練
を計画的・実践的に実施する。(学校教育における具体的な防災訓練は、本編第1章「防災知
識の普及計画」による)
(6) 施設の耐震性の強化
学校施設は、児童生徒等が1日の大半を過ごす学習、生活の場であるばかりでなく災害発生
時には地域住民の避難場所の役割を果たすため、学校設置者は、校舎体育館等の施設について
耐震診断を実施するとともに、耐震性に問題のある建物については、十分な耐震強度の確保に
第2編ー35
努める。また、災害等に伴う電気、水道又はガスの供給停止並びに通信回線の途絶等が生じた
場合も、教育活動等の早期再開が可能となるように配慮する。
3
社会教育施設及び文化財の災害予防対策
図書館、資料館及び体育施設等学校以外の文教施設は、学校と異なり不特定多数の者が利用す
る施設であることから、災害発生時にこれらの利用者を組織的に誘導し、避難させることが難し
い。また、建造物等の移動困難な文化財並びに貴重な美術品及び蔵書等を収蔵している施設の管
理者は、これらの文化財を災害による損傷・滅失から守る必要がある。
これら施設の管理者は、このような事情を考慮して、次により災害予防対策を推進する。
(1) 防災計画の策定等
防災計画を策定するとともに、非常時の措置を定めたマニュアル等を整備し、訓練等を通じ
て職員に周知しておく。
(2) 自衛防災組織の編成
災害発生時における緊急活動に従事する自衛防災組織を編成し、あらかじめ職員の役割分担
を定めておく。また、担当職員が不在の場合の代行措置を明確にしておく。
(3) 避難体制の確立
災害発生時に、施設内の利用者等に状況を的確に伝達し、迅速・安全に施設外に避難させる
ため、館内放送設備の充実に努めるとともに、避難経路の表示を増やす等の措置をとる。また、
避難誘導の手段及び方法について検討し、確立しておく。
(4) 防災設備等の整備
施設、設備等については、基本的に学校に準じた安全対策をとる。また、文化財を保護する
ため、次により防災設備等の整備を図る。
①
文化財としての価値や歴史的景観等を損なうことのないよう、その外観及び設置方法・設
置場所にも十分考慮して、敷地全般にわたる排水施設やがけ崩れ、土砂流出防止施設等の整
備及び危険木対策を促進する。
②
収蔵物を火災、浸水及び転倒等から守るため、消火装置や防火・防水扉を設置するととも
に、展示方法を工夫し、非常時の措置を定めておく。
第2編ー36
第18章 災害時要援護者の安全確保計画
(川西町総務課、健康福祉課、住民生活課、まちづくり課、置賜広域行政事務組合川西消防署、川
西町社会福祉協議会)
1
計画の概要
災害発生時に、自力避難等が困難な状況となっている高齢者、障がい者、傷病者、乳幼児、妊
産婦及び外国人等のいわゆる災害時要援護者を、地域社会等が相互に連携して支援する体制を整
備するために、町等の防災関係機関が実施する災害予防対策について定める。
2
在宅の災害時要援護者対策
老人単身世帯、高齢者のみ世帯、日中高齢者世帯等在宅している災害時要援護者の安全確保を
図るため、町では、次により在宅の災害時要援護者対策を推進する。
(1) 災害時要援護者支援体制の確立
① 地域コミュニティの形成
迅速な避難行動が困難な災害時要援護者を災害から守るため、地域社会の人々が互いに助
け合う機運が醸成されていることが必要であり、地域コミュニティの形成が在宅災害時要援
護者の安全確保の基盤となる。
このため、町は、自主防災組織、社会福祉協議会、老人クラブ及び民間のボランティア団
体等による在宅の災害時要援護者に対する声かけ運動、安否確認等の住民相互援助活動に対
する支援に努める。
② 災害時要援護者情報の把握・共有
ア
町は、保健医療福祉サービスの提供・相談、各種相談員や関係団体からの情報収集等を
通じ、災害時要援護者情報の把握に努める。
生活状況の把握に当たっては、民生委員、児童委員及び自治会長等と十分連絡を取ると
ともに、本人・家族の同意を得る等プライバシーに配慮する。
イ
町は防災担当部局と福祉担当部局等がそれぞれ把握している災害時要援護者情報の共有
に努めるとともに、福祉団体、地域団体等と幅広く連携をとり、情報の共有化に努める。
ただし、個人情報に該当する部分については、町の個人情報保護制度に則り、慎重に取り
扱うものとする。
ウ 災害時要援護者避難支援プランの活用
災害発生時に災害時要援護者の避難が円滑に行われるよう、町は、災害時要援護者に関
する情報に基づいて災害時要援護者避難支援プランを実施する。
(2) 情報伝達、避難誘導体制の整備
① 情報伝達体制の整備
町は、災害時要援護者の特性に応じ、実効性のある情報伝達体制を整備する。
第2編ー37
② 避難支援者の明確化
町は、自治会組織、自主防災組織、消防団、福祉関係者等と連携し、個々の災害時要援護
者への情報伝達や避難誘導を支援する避難支援者の明確化を図る。
③ 情報伝達機器、標識の整備等
町、福祉関係者等は、災害時要援護者の特性に応じた情報伝達機器の整備・導入について
推進する。
また、町は、災害時要援護者からの情報伝達が迅速かつ円滑に行われるよう、緊急通報シ
ステムの整備等に努めるとともに、外出中の災害時要援護者の避難が容易となるよう、道路
等の要所に避難場所への誘導標識等を設置するよう努める。
④ 近隣住民等の役割
災害発生時における災害時要援護者への情報伝達、避難誘導等においては、家族、避難支
援者とともに、近隣住民等の果たす役割が大きいことから、町は、自治会組織、自主防災組
織、福祉関係者及びボランティア団体等と協力し、災害時要援護者と近隣住民等との共助意
識の向上に努める。
(3) 災害時要援護者に適した避難地等の確保
町は、避難地等を指定する際には、災害時要援護者の利用に配慮し、極力バリアフリー化さ
れた施設を選定するよう努める。
また、町は、災害時要援護者の中には収容避難所での生活が物理的に困難な者や、一般の被
災者との共同生活が困難な者が出てくることが想定されるため、特定の障害を持つ者を対象と
する福祉避難所の指定を推進する。
(4) 防災教育、防災訓練の実施
町は、災害時要援護者に対して、次により防災教育及び防災訓練を実施するよう努める。
① 災害時要援護者へのパンフレットの配布等による防災知識の普及
② 広報誌等による災害発生時における災害時要援護者支援の啓発、知識の普及等
③ 災害時要援護者の避難訓練等を組み入れた防災訓練の実施
(5) 公共施設等の安全性強化
町は、災害等発生時における災害時要援護者の利用を考慮して、その安全性を確保するため、
公共施設等のバリアフリー化等に努める。
(6) 防災資機材等の整備
町は、実情に応じ、災害時要援護者の家庭、自治会及び地域の自主防災組織等において、移
動用の担架、ヘルメット並びに常備薬・貴重品等を収める緊急避難セット等の防災資機材等の
整備が促進されるよう取り組む。
(7) 町の体制整備
第2編ー38
町は、災害時要援護者に関する情報の収集、災害時要援護者避難支援プランの推進、災害時
要援護者に対する情報伝達及び避難支援を的確に実施するため、福祉関係課を中心とした横断
的な組織として災害時要援護者支援班を設ける。
3
社会福祉施設等における災害時要援護者対策
社会福祉施設等の管理者は、次により社会福祉施設における災害予防対策を推進する。
(1) 防災体制の整備
① 自衛防災組織の整備
社会福祉施設等の管理者は、防火管理者の下に、施設職員により構成する自衛防災組織を
設置し、必要に応じて、情報班、消火班、救出・救護班、安全指導班及び応急物資班等を置
き、防災業務を担当させる。
② 職員動員体制の確立
社会福祉施設等の管理者は、災害発生時に職員を迅速に参集させるため、職員の緊急連絡
体制及び初動体制を整備する。また、夜間における災害の発生等も考慮し、入(通)所者の
状況及び建物の構造等を総合的に勘案して、夜間における職員の配置体制を整備する。
③ 情報連絡、応援体制の確立
社会福祉施設等の管理者は、消防署等との非常通信装置(ホットライン)設置に努めるほ
か、必要に応じて、消防、警察、医療機関及び近隣施設等との連絡会議を設置し、災害発生
時の救助・協力体制の整備に努める。
また、地域住民、民間ボランティア団体及び近隣施設等から、災害発生時における施設入
所者の避難等について応援が得られるよう、普段から協力関係の構築に努める。
(2) 社会福祉施設相互間の応援協力体制の確立
町は、災害発生時における緊急入所並びに社会福祉施設等の被災に伴う転所等に備えるため、
施設相互間のネットワークの形成に努める。
社会福祉施設等の管理者は、近隣施設との相互応援協力体制を整え、日頃から受入れ可能な
余裕スペースの確認に努める。
(3) 防災教育、防災訓練の実施
社会福祉施設等の管理者は、職員及び入(通)所者に対し、日頃から防災意識の啓発に努め
るとともに、地域の自主防災組織、消防機関等の協力、参加を得て、自力避難困難者の避難誘
導や救出・救護訓練等を重点とした防災訓練を実施するよう努める。
(4) 施設、設備等の安全性強化
社会福祉施設等の管理者は、建築基準法による技術基準に基づき施設の安全性を確保すると
ともに、日頃から備品等の落下・転倒防止措置、危険物の安全点検等を行い、施設、設備等の
安全性の強化・維持に努める。
第2編ー39
(5) 食料品等の備蓄
社会福祉施設等の管理者は、災害時に備えて、2~3日分の食料品・飲料水、慢性疾患用医
薬品、高齢者・障害者仮設トイレ、避難用テント、福祉用具及び避難栄活用愚答を備蓄すると
ともに、必要に応じて井戸、耐震性貯水槽及び備蓄倉庫等の整備に努める。
4 外国人の安全確保対策
(1) 防災教育、防災訓練の実施
町は、民間ボランティアの協力を得て、日本語を理解できない外国人のために、外国語で記
述した防災に関するパンフレット等を作成・配布する等、外国人に対する防災知識の普及に努
める。
また、防災訓練の実施に際しては、外国人の参加を呼びかける。
(2) 案内表示板等の整備
町は、避難場所や避難経路の表示等、災害の関する案内板等について、外国語の併記表示を
進め、外国人にもわかりやすい案内板等の設置に努める。
第2編ー40
第19章 積雪期の災害等予防計画
(川西町総務課、地域整備課、産業振興課、健康福祉課、川西町社会福祉協議会)
1
計画の概要
他の季節に比べより大きな被害を及ぼすことが予想される積雪期の災害被害を軽減するため、
町及び防災関係機関が実施する総合的な雪対策について定める。
2
除排雪体制・施設整備等の推進
(1) 道路の雪対策
町は、国及び県と連携し、除排雪を強力に推進するとともに、冬期交通確保のため、堆雪ス
ペースを備えた広幅員道路やバイパス、雪崩等による交通遮断を防止するためのスノーシェイ
ド、雪崩及び地吹雪防止対策柵等の道路防雪施設の整備に努める。
(2) 除排雪施設等の整備
町は、道路、家屋及び家屋周辺の除排雪を推進するため、流雪溝等の除排雪施設や地域住民
による除排雪活動に必要な除排雪機械等の整備を進める。
(3) 雪崩防止対策の推進
町は、国及び県と連携し、雪崩から住民の生命・財産を守るため、雪崩防止保安の維持管理、
雪崩防止林の造成及び雪崩予防柵等施設の整備に努める。
(4) 住宅除排雪体制の整備
①
町は、県と連携し、屋根雪過重による家屋倒壊を防止するため、克雪住宅の普及を促進す
る。
町は、こまめな雪下ろしの励行等の広報活動を積極的に行う。
② 要援護世帯に対する助成等
町は、自力による屋根雪処理が困難な要援護者世帯の除雪負担を軽減するため、除雪費用
に対する助成制度の整備に努めるとともに、地域の助け合いによる相互扶助体制の確立を図
る。
(5) 消防水利の整備
積雪期には他の時期に増して消防水利の確保が困難となるので、町は、積雪の多い区域に
おいて多段式消火栓の整備に努める。
3
緊急活動対策の整備
(1) 冬期緊急道路確保路線網図の整備
町は、国及び県と相互に協議して、積雪期の災害等の初動活動に必要な冬期緊急道路確保路
線網図を整備する。
(2) 通信手段の確保
町は、積雪期の災害による通信途絶に備え、山間地域集落の防災関係機関等との無線施設に
第2編ー41
よる通信手段の確保に努める。また、地域住民による情報収集、伝達方法等の体制の確立を図
る。
(3) 収容避難所体制の整備
町は、積雪寒冷期の使用をも考慮して収容避難所を指定するとともに、その運営に関し、特
に被災者の寒冷対策に留意し、収容避難所で使用する暖房設備、燃料及び携帯暖房品等の整備、
備蓄に努める。
(4) 積雪期用資機材の整備
積雪期においては、特に収容避難所等における暖房等の需要が増大するので、町は電源を要
しない暖房器具、燃料のほか、積雪期を想定した資機材の整備に努める。
4
総合的雪対策の推進
町は、県が「山形県雪対策基本計画」に基づき実施する雪害対策と相互に協力し、より実行性の
ある雪対策の確立と雪による障害の解消に努める。
第2編ー42
第20章
孤立集落対策計画
(川西町総務課、地域整備課、まちづくり課、自主防災組織)
1
計画の概要
地震や土砂災害などによる交通途絶により孤立するおそれのある集落について、孤立予防対策
を推進するとともに、孤立した際の救援が届くまでの自立を前提に、食料などの物資や通信機器
類などの防災資機材の備蓄を進め、防災体制の整備を行うものである。
2 防災資機材等の整備
(1) 通信手段の確保
町は、集落が孤立し、また一般的な公衆回線も不通となった際の連絡手段として、防災行政
無線などの通信設備を整備する。
(2) 食料等の備蓄
町は、集落が孤立した際の住民の食料や生活必需品の確保のため、食料、飲料水及び生活必
需品の備蓄を行うとともに住民に対して、食料等備蓄を呼びかける。
(3) 収容避難所の確保
町は、土砂災害危険箇所などの危険箇所における住民の避難や冬期間の屋外避難の困難等か
ら、孤立すると予想される地域内に収容避難所となりえる場所を確保し、予め住民へ周知する。
(4) 防災資機材の整備
町は、発電機、暖房器具及び燃料等、冬期間の暖房確保や調理する際に必要となる資機材な
どの確保にあたる。
(5) ヘリ離着陸可能な場所の確保、
町及び県は、負傷者や食料等の搬送、住民の避難などの緊急事態に備え、ヘリコプターが臨
時に離着陸できる場所を確保するとともに、これら離着陸場所を防災関係機関に周知しておく。
3
孤立予防対策の推進
町、国及び県は、土石流、地すべり、急傾斜地の崩壊、雪崩、落橋等による交通途絶から集落が
孤立することを防止するため、これら危険箇所や橋等に対する予防対策を推進するとともに、
周辺住民に危険箇所を周知する。
4
防災体制の整備
(1) 自主防災組織の育成等
町は、住民自ら、救助・救出、避難誘導、避難所生活の支援ができるよう自主防災組織の育
成を進めるとともに、自主防災組織等と消防団や地域の事業所等との連携を推進する。
(2) 応援体制の整備
防災関係機関は、集落が孤立した際、早急な復旧が図られるよう応援体制を整備する。
第2編ー43
第3編
災害応急計画
第 1 章 活動体制関係
(川西町全課)
第1節
災害対策本部
1 計画の概要
本計画は、災害の発生が予想される場合、もしくは災害が発生した場合において、被害拡大の
防御又は応急対策を迅速に計画的に実施し住民の生命、身体及び財産の確保を図ることを目的と
する。
2 体制の概要
災害の発生が予想される場合、もしくは災害が発生した場合における災害応急体制は次の3つ
の体制を原則とする。
体
制
災 害 状 況 と 参 集 範 囲
第1次体制
災害警戒・対策体制
○総務課、関係課等
○気象等警報発令、事故等警報・注意報発令及び担当課に
おいて対応可能な災害が発生した場合
第2次体制
災害対策連絡会議
○町長、副町長、教育長、全課等の長、総務・関係課等
○震度4を観測した時又は各種災害の発生が予想される場
合、もしくは災害が発生した場合
第3次体制
災害対策本部
○町長、副町長、教育長、関係課等又は全職員
○震度5弱以上を観測した時又は大規模な災害が発生する
と予想される場合、もしくは災害が発生した場合
3 職員等連絡体制
災害の発生が予想される場合、もしくは災害が発生した場合における職員への連絡体制は、課
等の長を通して職員に周知することとし、次のように伝達することを基本とする。
≪勤務時間外における川西町職員等連絡系統≫
町
総務課長
危機管理主幹
副町長
防災担当
各 課 長
職 員
長
教育長
地域連絡員
消防署長
消防団長
消防署員
分 団 長
各地区
消防団員
(住民)
第3編ー1
◇
災害警戒・対策体制(第1次体制)
1 体制の概要
予警報の発令等により災害の発生が予想される場合において、関係課等で対応可能な範囲の災
害対応について定める。
2 初動の任務
(1) 予警報の発令等の伝達
県及び気象台から予警報等発令の情報を把握した場合は、総務課から関係課等の長に発令内
容等伝達する。
(2) 巡視及び災害対策
総務課から伝達を受けた関係課等では、課内で協議の上現地の巡視あるいは必要な災害対応
を実施する。
(3) 関係機関等との情報の共有
関係課等は、状況により関係機関等と情報を共有しながら、状況によっては関係機関の協力
を得ながら災害対策等にあたる。
災害警戒・対策体制は、災害に応じて原則として次のとおりとする。
害 区 分
総
務
課
自
豪雨、洪水、水害
◎
◎
◎
◎
◎
◎
△
然
土砂崩れ、がけ崩れ
◎
◎
◎
◎
◎
◎
△
災
豪雪、雪害
◎
◎
◎
◎
◎
◎
△
害
暴風、ひょう等
◎
◎
◎
◎
◎
◎
△
特
大規模火災・爆発
◎
◎
◎
◎
△
殊
大規模交通事故
◎
◎
災
災
害
企
画
財
政
課
ま
ち
づ
く
り
課
住
民
生
活
課
税
務
収
納
課
健
康
福
祉
課
産
業
振
興
課
農
地
課
地
域
整
備
課
断水・停電(ライフライン) ◎
鉄道事故
◎
教
育
総
務
課
議
会
事
務
局
川
西
消
防
署
地
域
連
絡
員
▲
△
◎
◎
出
納
検
査
課
◎
◎
△
※ ◎については、担当課長及び担当者が参集あるいは待機すること。
※ ▲については、地域連絡員が、担当地区に出動すること。
※ △については、通報により出動し独自対応を行うこと。
(4)応急対策を担当する課所属職員への周知については、原則各課等の長を通して行う。
第3編ー2
◇
災害対策連絡会議(第2次体制)
1 体制の概要
災害の発生が予想される場合、もしくは災害が発生し、その規模が、災害対策本部設置基準に
達しない場合で、今後も継続して巡視又は対策が予想される場合に、災害応急対策を推進するた
めに設置される川西町災害対策連絡会議(以下「連絡会議」という。)について定める。
2 連絡会議の組織図
町災害対策連絡会議
議長
(町長)
≪ 意 思 決 定 ≫
副議長
(副町長)
事務局
(総務課)
被害状況・対応指示
委 員
(全課等の長)
応急対策班
(関係課等)
地域連絡員
(各地区交流センター出動)
3
連絡会議の設置
(1) 設置基準
① 町長は、次の基準により連絡会議を設置し又は廃止する。
1 相当な災害が発生し、又は発生するおそれがあるとき
設置基準
2 町長が特に必要と認めたとき
1 災害応急対策が概ね完了したとき
廃止基準
2 本部が設置されたとき
3 その他必要がなくなったと認められるとき
② 町長に事故あるときは副町長が、町長、副町長とも事故あるときは総務課長が連絡会議を
設置する。
(2) 連絡会議の設置場所
連絡会議は、役場庁舎内に設置する。何らかの都合で役場庁舎内に設置できない場合は、中
央公民館または適宜定める場所に設置する。
(3) 連絡会議を設置又は廃止した場合の庁内周知及び防災関係機関への通知
通知及び公表先
周
知 ・ 通 知 方 法
担
当
庁内職員
庁内放送、電話、口頭
総務課
県危機管理課
防災行政無線又は電話、ファックス
総務課
町防災会議委員
電話、その他迅速な方法
総務課
町議会議員
電話
総務課
報道機関
電話、ファックス、口頭
総務課
一般住民
広報車、消防団緊急伝達システム
総務課・消防署
職員に対する周知については、原則各課等の長を通して行う。また、応急対策を担当する課
第3編ー3
の連絡についても、併せて行う。
4 連絡会議の組織、運営等
(1) 連絡会議の組織
① 議長(町長)
② 副議長(副町長)
③ 委員(全課等の長)
④ 事務局(総務課危機管理グループ)
⑤ 応急対策班(関係課)
(2) 協議事項
① 災害情報の総括に関すること
②
町が実施する災害応急対策等に関する基本的事項及び災害対策実施に関する事項に関す
ること
③ 町の各課等が実施する災害応急対策の総合調整に関すること
④ 災害応急対策及び災害復旧対策に係る県、他市町及び関係機関、団体等との調整等に関す
ること
⑤ その他災害対策上必要な事項に関すること
(3) 連絡会議事務局
① 事務局長
総務課危機管理主幹
② 事務局員
総務課危機管理グループ職員
(4) 関係課等職
関係課等の職員は、その事務分掌にかかる災害応急対策に従事するとともに、連絡会議から
指示があった場合は、その指示に従い災害応急対策を実施する。
災害に応じ応急対策を行う関係課等は、原則として下記のとおりとする。
災
害 区 分
豪雨、水害、豪雪、雪害等の
自然災害
大規模火災・爆発・断水等の
特殊災害
本町で震度4を観測した地震
総
務
課
企
画
財
政
課
ま
ち
づ
く
り
課
住
民
生
活
課
税
務
収
納
課
◎
◎
○
健
康
福
祉
課
産 農
業 地
振 課
興
課
○
○ ○ ○
○
○
◎
地
域
整
備
課
○ ○
※ ○については、災害対応を担当する課を示す。
※ ▲については、地域連絡員が、担当地区に出動することを示す。
※ △については、通報により出動し独自対応を行うこと示す。
※ ◎については、事務局を示す。
第3編ー4
出
納
検
査
課
教
育
総
務
課
議
会
事
務
局
川
西
消
防
署
地
域
連
絡
員
○
△
▲
○
△
△
▲
(5) 地域連絡員
地域連絡員は、各地区の被害状況等を把握し、連絡会議に報告することが主な業務となって
いるため、各地区交流センターに出動し、自主防災組織や地区代表者との連携を図る。
また、連絡会議からの情報及び指示を自主防災組織や地区代表者に伝達する。
◇
災害対策本部(第3次体制)
1 体制の概要
大規模な災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、災害対策を強力に推進する
ため設置される川西町災害対策本部(以下「本部」という。)の組織及び運営並びに防災関係機
関の活動体制について定める。
総
2 本部の組織図
務
部
情 報 財 政部
本 部 員
教
長
本
長
総 務 部 長
企 画 財 政 課 長
情 報 財 政
部
長
地 域 対 策
部
長
総
育
務
課
ま ち づ く り 課 長
本
部
長
副
本
部
長
地 域 対 策部
住 民 生 活 課 長
税 務 収 納 課 長
健 康 福 祉 課 長
産 業 振 興 課 長
住
部
避
部
医
部
産
部
食
部
建
部
部
付
民 生 活
長
難 対 策
長
療 支 援
長
業
長
料 供 給
長
設 給 水
長
町
副
農
長
町
地 域 整 備 課 長
長
出 納 検 査 課 長
出 納 部 長
議 会 事 務 局 長
議会対応 部長
教 育 総 務 課 長
教 育 総 務
部
長
川 西 消 防 署 長
消 防 部 長
消
地
防
課
団
長
長
住 民 生 活部
避 難 対 策部
医 療 支 援部
括
班
施 設 車 両 班
情 報 調 整 班
財
政
班
支 援 締 結 対 策 班
地 域 対 策 班
環
境
班
避難所運営班
避 難 誘 導 班
療
班
ボラン ティ ア班
救 護 ・ 支 援班
農畜産対策班
産 業 部
地
域
連
絡
員
住 民 相 談 班
医
各
( 地
自区
主交
防流
組セ
織ン
) タ
ー
商 工 観 光 班
物 資 調 達 班
食料供給部
建 設 給 水部
出
納
食 料 供 給 班
山 林 対 策 班
道 路 河 川 班
給 水 下 水 班
部
義援金管理班
議 会 対 応部
議 会 対 応 班
教 育 総 務部
消
防
副団長
第3編ー5
総
部
教 育 施 設 班
教 育 救 護 班
川 西 消 防 署
消防団
住
民
3 本部の設置
(1) 設置基準
町長は、次の基準により本部を設置又は廃止する。
1 大規模な災害が発生し、又は発生するおそれがあるとき
設置基準
2 町長が特に必要と認めたとき
1 災害応急対策が概ね完了したとき
廃止基準
2 その他必要がなくなったと認められるとき
(2) 本部設置場所
① 中央公民館大ホール
② 中央公民館が被災して本部を設置できないときは、原則として次の場所に設置する。
ア 第1位
川西消防署
イ 第2位
被害状況に応じて選出
(3) 本部を設置又は廃止した場合の庁内周知及び防災関係機関への通知
通知及び公表先
周
知 ・ 通 知 方 法
担
当
庁内職員
庁内放送、電話、口頭
総務課
県危機管理課
防災行政無線又は電話、ファックス
総務課
町防災会議委員
電話、その他迅速な方法
総務課
町議会議員
電話
総務課
報道機関
電話、ファックス、口頭
総務課
一般住民
広報車、消防団緊急伝達システム
総務課・消防署
4 本部の業務、運営等
(1) 事務分掌
① 本部長、副本部長、本部員
職
名
主
な
任
務
 防災会議、本部会議の議長となること
 避難の勧告・指示、警戒区域の指定を行うこと
 国、自衛隊、県、防災関係機関、他自治体、住民・事業所・団体へ
本
部
長
の支援協力要請を行うこと
 その他本部が行う応急・復旧対策実施上の重要事項について基本
方針を決定すること
 本部の事務を統括し、本部の職員を指揮監督すること
副 本 部 長
 各対策部間の調整に関すること
 本部長が不在、もしくは事故あるとき、本部長の職務を代理する
こと
本
部
員
 対策部長として、担当部の職員を指揮監督すること
 本部会議の構成員として、本部長を補佐すること
 本部長、副本部長が不在もしくは事故あるとき、本部長、副本部
長の職務を代理すること
※ 本部員に事故ある場合は、当該部の次席責任者が代理として出
席する。
第3編ー6
② 対策部、班
総 務 部 長
(総務課長)
情報財政部長
(企画財政課長)
地域対策部長
(まちづくり課長)
住民生活部長
(住民生活課長)
総括班
・災害対策本部員会議の開催に関すること
・防災会議との連絡調整に関すること
・各部、各班の連絡調整に関すること
・県との連絡調整に関すること
(被災報告と応援及び派遣要請、災害救助法適用)
・防災関係機関との情報共有の関すること
・マスコミ対応に関すること
・職員の被災情報把握と動員要請
施設車両班
・町有施設の被害状況の把握及び応急復旧等に関すること
・広報車による住民への広報に関すること
・車両の配車、運転に関すること
情報調整班
・情報通信網の確保に関すること
・情報の収集に関すること
・情報の整理に関すること
・被災者数の把握に関すること
財政班
・財政全般に関すること
支援締結対策班
・支援協定を締結している市町への要請に関すること
・災害協定団体等への要請に関すること
地域対策班
・地域組織(自主防災組織)との連絡に関すること
・地域連絡員との連絡に関すること
住民相談班
・住民の各種相談に関すること
・災害応急住宅の斡旋に関すること
環境班
・ゴミの分別収集に関すること
・し尿処理に関すること
避難所運営班
・避難所の設置及び運営に関すること
避難対策部長
(税務収納課長)
医療支援部長
(健康福祉課長)
出 納 部 長
(出納検査課長)
議会対応部長
(議会事務局長)
避難誘導班
・避難者の誘導に関すること
・り災証明に関すること
医療班
・医療救護に関すること
・防疫、感染症対策に関すること(人)
ボランティア班
・ボランティアセンターの設置及び運営に関すること
・一般ボランティアの受入れに関すること
・専門ボランティアの受入れに関すること
救護・支援班
・救護所の開設に関すること
・高齢者等要支援者への対応に関すること
義援金管理班
・災害義援金の管理に関すること
・災害義援金品の配分に関すること
議会対応班
・町議会との連絡調整に関すること
・県等の災害視察に対する受入調整
第3編ー7
産業部長
(産業振興課長)
食料供給部長
(農地課長)
建設給水部長
(地域整備課長)
教育総務部長
(教育総務課長)
消 防 部 長
(川西消防署長)
消 防 団
長
地 域 連 絡 員
農畜産対策班
・農業、家畜の対策に関すること
・防疫に関すること(家畜、農作物)
商工観光班
・商店、企業の対応に関すること
・観光客の安全確保に関すること
物資調達班
・支援物資の管理に関すること
・必要物資の調達・供給に関すること
食料供給班
・炊き出し及び生活必需品等の供与に関すること
山林対策班
・山林の対策に関すること
道路河川班
・道路や河川の対策に関すること
・災害応急住宅等の設置に関すること
給水下水班
・飲料水の確保に関すること
・下水道の管理に関すること
教育施設班
・教育施設の把握に関すること
教育救護班
・児童生徒・園児等の避難体制の確立に関すること
置賜広域行政事務組合川西消防署
・消火、その他救助、救護活動に関すること
・消防団の動員及び連絡調整に関すること
消防団
・消火、避難誘導等に関すること
・現場活動に関すること
各地区 2 名
・各地区の被害状況の把握と本部への報告に関すること
・本部からの情報及び指示の地区への伝達に関すること
(2) 本部事務局
① 事務局長
総務課危機管理主幹
② 事務局員
総務課危機管理グループ職員、各部班長
(3) 本部会議等
本部会議は防災活動の最高意思決定機関であり、本部長、副本部長及び本部員をもって構
成し、本部長が主宰する。
(4) 職務・職権
① 本部長に事故あるときは副本部長が、副本部長に事故あるときは総務課長が職務を代理す
る。
② 各部長及び班長の代行は、あらかじめ指名する者をもってあてる。
③ 部長は、現地災害対策本部を設置する場合、その都度現地本部長を指名するとともに必要
第3編ー8
な指示を行う。
(5) 業務、機能等
災害対策本部は、災害の応急対策に係る業務を総合的に推進する。特に、初動時においては、
動員の実施、情報の収集、伝達、防災関係機関との連携のほか、人命の救助、被害の拡大防止
等を重点的に行う。
5 動員体制
(1) 動員(召集)
災害応急対策を円滑に実施するため常に動員計画を樹立しておき、災害が発生した場合、ま
たは発生するおそれがある場合はこれらに基づき速やかに動員するものである。
災害対策本部は、災害に応じた応急対策の体制を整えるため、下記の災害区分による体制を
原則に動員する。
災
害 区 分
豪雨、水害、豪雪、雪害等の
自然災害
大規模火災・爆発・断水等
の特殊災害
本町で震度5弱以上を観測し
た地震
総
務
課
企
画
財
政
課
ま
ち
づ
く
り
課
住
民
生
活
課
税
務
収
納
課
健
康
福
祉
課
産
業
振
興
課
農
地
課
地
域
整
備
課
出
納
検
査
課
教
育
総
務
課
議
会
事
務
局
川
西
町
消
防
署
地
域
連
絡
員
◎
◇ ◇
◇
◇
○
○ ○
○
◇
○ ◇
△
▲
◎
○
○
○
△
◎
○ ○
○
○ ○
△
○
○
○
○ ○
○
○
▲
※ ○については、災害対応を担当する課として、本部設置時には参集する。
※ ◇については、状況によっては応援部隊として参集する。
※ ▲については、地域連絡員が、担当地区に出動することを示す。
※ △については、通報により出動し独自対応を行うこと示す。
※ ◎については、事務局を示す。
(2)
緊急連絡体制
召集の指示は、課等の長を通して職員に周知するため、各課等においては事前に緊急連絡
体制を整えておく。
第3編ー9
第 2 節 相互協力・応援要請計画
(川西町総務課、まちづくり課)
1 計画の概要
本計画は、災害時において、災害応急対策を実施するため必要があると認める時、防災関係相
互に応援し、又は災害活動の万全を図るものとする。
2 応援の要請等
(1)
町長は、災害時における隣接市町村等との相互の応援協力が円滑に行われるよう、必要に
応じ事前に協定を結ぶ等その体制を整えておく。
また、災害応急対策又は災害復旧対策を実施するため、必要があると認めるときは、民間団
体に協力を要請する。町内の団体等とは内容の確認のため、年一回の連絡会議を開催する。
協定締結一覧
協定締結年月日
平成 7年10月22日
協
定
東京都町田市
機
関
内
容
災害相互援助協定
大規模災害時の山形県市町
村広域相互応援協定
平成 7年11月20日
山形県内全市町村
平成 9年 1月16日
福島地方広域行政圏、仙南地域広域行
政圏、相馬地方広域市町村圏、亘理・ 広域圏災害時相互援助協定
名取広域行政圏、置賜広域行政圏
平成 9年10月15日
川西町内郵便局
協力に関する覚書
平成19年 6月 1日
山形おきたま農協、川西町商工会、川
西町建設組合、川西町危険物安全協
会、川西町女性団体連絡協議会、川西
町アマチュア無線クラブ
全国会議「ネットかわにし」
兵庫県川西市、新潟県十日町市、奈良
県川西町、山形県川西町
NPO法人コメリ災害対策センター
平成20年 3月21日
東北電力㈱米沢営業所
平成22年 5月27日
山形県生活協同組合連合会
平成23年 4月 1日
川西町建設業協会
災害時における緊急応急復
旧工事等に関する協定書
平成24年 7月31日
㈱山田鶏卵
災害時における物資供給
(鶏卵)に関する協定書
平成24年12月24日
㈱ニューメディア
災害時の放送要請に関する
協定書
社団法人 全国冠婚葬祭互助協会
災害時における遺体の収
容・安置、帰宅困難者を含
む被災者への避難場所提
供、炊き出し等に関する協
定書
平成 9年10月16日
平成10年11月19日
平成25年 3月 8日
災害時における応急対策・
復旧対策等に関する協力協
定
災害応急対策活動の相互援
助に関する協定
災害時における物資供給に
関する協定書
災害時の協力に関する協定
書
災害時の協力に関する協
定書
(2) 災害が発生した場合、応急措置を実施するため必要があると認めるときは、次の事項を明ら
第3編ー10
かにした文書により知事又は他の市町長に対し応援を求め、又は応急措置の実施を要請するも
のとする。
ただし、緊急を要する場合は、口頭、防災無線、電話、ファクシミリにより要請し、その後
速やかにファクシミリ等で関係文書を提出するものとする。
① 災害発生の日時及び場所
② 災害の原因及び被害の状況
③ 要請等を必要とする理由
④ 要請等を必要とする場所
⑤ 要請等により必要とする要員及び資機材
⑥ その他必要とする事項
(3) 町長は、知事若しくは指定地方行政機関の長又は指定公共機関の長若しくは指定地方公共機
関の長から応急措置の実施を要請され、又は労務、施設、物資の確保について応援を求められ
た場合は、特別な理由がない限り、直ちに必要な対策を講ずるものとする。
3 地域内の防災関係機関の応援協力
地域内における防災関係機関の相互応援協力が円滑に行われるようにするため、次の連絡責任
者を定めておくものとする。
機
関 名
担 当 課・係
電
話 番 号
置賜総合支庁
総務企画部総務課
26-6007
米沢市役所
総務課危機管理室
22-5111
南陽市役所
危機管理課
40-3211
高畠町役場
総務課危機管理係
52-3744
長井市役所
総務課秘書・行革室
0238-84-2111
飯豊町役場
住民税務課生活環境室
0238-72-2111
白鷹町役場
総務課防災管財係
0238-85-6124
小国町役場
町民税務課町民生活担当
0238―62―2260
第3編ー11
連絡責任者
災害対策本部
総務部長
4 広域防災応援関係
大規模な災害に対処するための町にかかわる広域防災応援関係は、次表のとおりである。
法
律
名
災
害
対
策
基
本
法
内
容
条文
備
応援の内容
応援要請者
29条
2項
町長等が行う指定行政
機関の長等に対する職
員の派遣要請(災害応急
対策又は災害の復旧)
30条
1項
町長等が、県知事に対
し、指定地方行政機関の
町長等
職員の派遣のあっせん
を求めることができる。
30条
2項
町長等が、県知事に対
し、地方自治法第252
条の17の規定による
普通地方公共団体の職
員の派遣のあっせんを
求めることができる。
67条
1項
町長等が、他の市町村長
等に対し、応援を求める
ことができる。
68条
1項
町長等が、県知事に対
し、応援の要求及び応急
措置の実施の要請をす
ることができる。
69条
町は、応急措置を実施す
るため必要があると認
めるときは、他市町村に
事務の一部を委託する
ことができる。
72条
県知事が、応急措置につ
いての指示、又は他市町
村長に応援すべきこと
の指示をすることがで
きる。
73条
1項
県知事の、町の実施すべ
き応急措置の代行
77条
2項
指定行政機関の長、指定
地方行政機関の長が関
係機関に対し応急措置
の実施を要請し、又は指
示することができる。
考
応援要請先
町長又は町の委
員会若しくは委 指定地方行
員(以下「町長等」 政機関の長
という。)
29条第3項
委員会又は委員は
あらかじめ町長に
協議を要する。
県知事
31条
派遣を要請された
場合、著しい支障の
ない限り適任と認
める職員を派遣し
なければならない。
県知事
施行令17条
派遣職員は、派遣を
受けた町の身分を
併せ有する。
町長等
市町村長等
67条第2項
応援に従事する者
は、応援を求めた町
長等の指揮の下に
行動する。
町長等
県知事
同上
他市町村
地方自治法
第252条の14、
15の規定は適用
されない。
県知事
当該市町村
長
他市町村長
93条
応援を受けた町の
経費負担が困難又
は不適当な場合、国
が負担する費用を
除き、県が全部又は
一部を負担する。
―
県知事
―
指定行政機関の
長、指定地方行政
機関の長
県知事、市
町村長、指
定公共機関
若しくは指
定地方公共
機関
災害救助法31条
町長等
町
第3編ー12
消
防
組
織
法
水
防
法
80条
2項
指定公共機関若しくは
指定地方公共機関は、労
務、施設、設備又は物資
の確保について応援を
求めることができる。
指定行政機関、指
定地方行政機関
指定行政機
関の長若し
くは指定地
方行政機関
の長又は県
知事若しく
は市町村長
39条
1項
消防の相互応援
町
市町村
相互応援協定締結
(39条2項)
23条
水防管理者は、他の水防
管理者又は市町村長若
しくは消防長に対して
応援を求めることがで
きる。
水防管理者
他の水防管
理者又は市
町村長若し
くは消防長
応援のために要す
る費用は、応援を求
めた水防管理団体
が負担
(23条3項)
第3編ー13
第3節
自衛隊災害派遣要請計画
(川西町総務課)
1 計画の概要
本計画は、災害に際し、人命又は財産の保護のため、特に必要と認められる場合における自衛
隊法第83条の規定に基づく自衛隊の災害派遣の要請に関し定めるものとする。
2 自衛隊派遣計画フロー
要請依頼
町 長
派
遣
要
請
(要請・依頼)
山形県知事
(知事への連絡がつかないと
き災害状況の通知)
陸上自衛隊
警察署長
指定地方行政機関の長
派遣要請
(事態の推移により要請しないとした場合は、
その旨連絡)
海上自衛隊
航空自衛隊
自主派遣
自
衛
隊
の
災
害
派
遣
県
・
町
の
受
入
体
制
派
遣
部
隊
の
撤
収
被害状況の把握 避難の援助 遭難者の捜索活動 水防活動 炊飯及び給水 派
遣
活
動
救援物資の無償貸付又は譲与 緊急を要し知事
の要請を待つい
とまがないとき
消防活動
道路又は水路の警戒
応急医療、救護及び防疫
人員及び物資の緊急輸送
危険物の保安及び除去等の活動
その他臨機の対応
受入れ施設等の確保
作業計画、資機材の確保
連絡員等窓口の一本化
防災関係機関との作業分担
被 災 地 に お け る 救 護 活 動
町長及び
関係機関の長
協
議
山形県知事
協
議
自衛隊派遣
部隊指揮官
撤収要請
陸上自衛隊
海上自衛隊
航空自衛隊
自 衛 隊 派 遣 部 隊 の 撤 収
第3編ー14
3 自衛隊の災害派遣基準
(1) 自衛隊の災害派遣は、次の3原則が満たされることを基本として実施される。
公共の秩序を維持するため、人命又は財産を社会的に保護しなければならない必要性があるこ
と。(公共性の原則)
(2) 差し迫った必要性があること(緊急性の原則)
(3) 自衛隊が派遣される以外に他の手段がないこと(非代替性の原則)
4 自衛隊災害派遣による救護活動の区分及びその概要等
(1) 救護活動
救護活動区分
被害状況の把握
避難の援助
遭難者等の捜
索・救助
水防活動
消防活動
道路又は水路等
交通路上の障害
物の排除
応急医療、救護
及び防疫
人員及び物資の
緊急輸送
給食及び給水
救護物資の無償
貸付又は譲与
危険物の保安及
び除去
その他
内
容
車両、航空機等状況に適した手段によって情報収集活動を行い、被害状況を
把握する。
避難勧告等の命令等が発令され、避難、立退き等が行われる場合に、避難者
の誘導、輸送等を行い、避難を援助する。
行方不明者、負傷者等が発生した場合は、他の救援活動に優先して捜索・救
助活動を行う。
堤防、護岸等の決壊に対し、土のうの作成、運搬及び積み込み等の水防活動
を行う。
火災に対し、利用可能な消防車その他の消防用具(空中消火が必要な場合は
航空機)を用いて、消防機関に協力し、消火に当たる(消火薬剤等は、通常
関係機関の提供するものを使用する)。
道路若しくは水路が損壊し、又は障害物等により交通に障害がある場合は、
それらの啓開又は除去にあたる。
被災者に対し、応急医療、救護及び防疫を行う薬剤等は、通常関係機関の提
供するものを使用する。
緊急患者又は医師その他救援活動に必要な人員及び救援物資の緊急輸送を
行う(航空機による輸送は、特に緊急を要すると認められる場合に行う)。
被災者に対し、給食及び給水を実施する(緊急を要し、他に適当な手段がな
い場合)。
「防衛省所管に属する物品の無償貸付及び譲渡等に関する省令」(昭和33
年総理府令第1号)に基づき、被災者に対し生活必需品等を無償貸付し、又
は救じゅつ品を譲与する。
自衛隊の能力上対応可能なものについて、火薬類、爆発物等危険物の保安措
置及び除去を行う。
その他臨機の必要に対し、自衛隊の能力で対処可能なものについて、所要の
措置をとる。
(2) 陸・海・空各自衛隊の装備区分等による活動内容
自衛隊区分
活
動
内
容
陸上自衛隊
車両、舟艇、航空機及び地上部対等による状況把握、人員・物資の輸送、通
信応援、その他各種災害の救援活動
海上自衛隊
艦艇又は航空機による状況把握、人員・物資の輸送及び通信応援等
航空自衛隊
主として航空機による状況把握、人員・物資の輸送
第3編ー15
5 自衛隊災害派遣要請の手続き
(1) 町長及び指定地方行政機関の長等の知事に対する派遣要請依頼
町長は、知事に対して自衛隊の災害派遣要請依頼を行うときは、次の事項を明らかにし、県
(危機管理課)へ防災行政無線、電話、ファクシミリ又は口頭により行うものとする。
口頭、防災行政無線又は電話で依頼した場合は、事後速やかに、ファクシミリで関係文書を
送付する。
① 災害の状況及び派遣を要請する事由
② 派遣を希望する期間
③ 派遣を希望する区域及び活動内容
④ その他参考となるべき事項
(2) 町長の自衛隊に対する緊急通知
① 町長は、通信の途絶等により知事に対して自衛隊の災害派遣要請依頼ができない場合には、
法第68条の2第2項に基づき、その旨及び災害の状況を防衛大臣又は陸上自衛隊第6師団
長に通知することができる。
② 町長は①の通知を行ったときは、速やかに、その旨を知事に通知するものとする。
(3) 要請方法(別記様式2)
文書をもって要請するものとする。ただし、緊急の場合は、口頭又は電信、電話により要請
し、事後において速やかに文書で提出するものとする。文書には次の事項を明らかにするもの
とする。
① 災害の状況及び派遣を要請する事由
② 派遣を希望する期間
③ 派遣を希望する区域及び活動内容
④ その他参考となるべき事項
6 自衛隊の自主派遣
(1) 自衛隊は、災害の発生が突発的で、その救援が特に急を要し、知事の要請を待つ暇がないと
認められるときは、自衛隊法第83条第2項に基づき、要請を待つことなく、次の基準により
部隊等を派遣することができる。
① 関係機関に対して当該災害に係る情報を提供するため、自衛隊が情報収集を行う必要があ
ると認められること
② 知事等が自衛隊の災害派遣に係る要請を行うことができないと認められる場合に、直ちに
救援の措置をとる必要があると認められるとき
③ 自衛隊が実施すべき救援活動が明確な場合に、当該救援活動が人命救助に関するものであ
第3編ー16
ると認められること
④ その他、上記に準じ特に緊急を要し、知事からの要請を待つ暇がないと認められること
(2) 自衛隊は、知事等の要請を待たずに部隊等の災害派遣を行った場合においても、できる限り
早急に知事に連絡し、密接な連絡調整のもとに、適切かつ効率的な救援活動の実施に努める。
(3) 知事等の要請を待たずに部隊等を派遣した後に、知事等が派遣要請をした場合は、その時点
から知事の派遣要請に基づく救護活動を実施したとみなす。
7 自衛隊受入れ体制
(1) 他の防災関係機関との競合重複の排除
自衛隊の活動と他の防災関係機関の活動が競合重複しないよう、知事、町長及びその他の防
災関係機関の長は緊密に連携し、効率的な作業分担を定める。
(2) 作業計画及び資機材の準備
知事及び町長は、自衛隊の支援活動が円滑に実施できるよう、次の事項について可能な限り
調整のとれた作業計画を定めるとともに、資機材の準備及び関係者の協力を求めるなど、十分
な措置を講ずる。
① 作業箇所及び作業内容
② 作業優先順位
③ 作業実施に必要な図面の確保
④ 作業に要する資機材の種類別保管(調達)場所の確保
⑤ 派遣部隊との連絡責任者(窓口の一本化)、連絡方法及び連絡場所の決定
(3) 受入れ施設等の確保
知事及び町長は、自衛隊の派遣部隊を受け入れるために、次の施設を確保する。
① 事務室(町民総合体育館)
② ヘリコプターによる派遣部隊のための着陸場(多目的総合運動公園 ホッケー場)
③ 駐車場
④ 幕営地又は宿泊施設
8 救援活動経費の負担
自衛隊の救援活動に要した経費は、原則として派遣を受けた町(災害救助法(昭和22年法律
第118号)が適用された場合は県)が負担するものとし、その内容は概ね次のとおりとする。
(1) 派遣部隊が救援活動を実施するために必要な資機材(自衛隊装備に係るものを除く。)等の
購入費、借上料及び修繕費
(2) 派遣部隊の宿営に必要な土地、建物等の使用料及び借上料
(3) 派遣部隊の宿営及び救援活動に伴う光熱水費、電話料
第3編ー17
(4) 派遣部隊の救援活動実施に際し生じた損害の補償(自衛隊装備に係るものを除く。)
(5) その他救援活動の実施に要する経費で負担区分に疑義ある場合は、自衛隊と町長が協議する。
9 派遣要請先及び連絡窓口
災害派遣の要請先
陸上自衛隊第6師団
(第3部防衛班)
航空自衛隊中部航空方面隊
司令部(防衛部運用課2班)
電話番号
電話
0237―48―1151 内線5075
ファクシミリ 0237―48―1151 内線5754
電話
042―953―6131
内線2233
(夜間・休日当直 内線2204
ファクシミリ 042―953―6131 内線2269
第3編ー18
第4節
災害ボランティア活動計画
(川西町健康福祉課、川西町社会福祉協議会)
1 計画の概要
災害等により被害が発生した場合に増大する被災地のさまざまな援助ニーズに対応できるよ
う、町が山形県災害ボランティア活動支援指針に基づき実施するボランティアの受入及び活動支
援対策について定める。
2 災害ボランティア活動計画フロー
※ 災害発生
県ボランティア支援本部・支部の設置
町災害ボランティアセンター
支援本部の設置
県外災害救援 NPO 等
被災状況
情報収集
ボランティア・ニーズ
(
随
時
情
報
提
供
)
総合調整
(
随
時
連
絡
調
整
)
ボランティアの受入活動
(派遣)要請等
3 町災害ボランティアセンター
(1) 町災害ボランティアセンターの設置
町及び社会福祉協議会は、大規模な災害が発生した場合、防災関係機関との協議結果を踏ま
え、必要に応じて町災害対策本部内に町災害ボランティアセンターを設置する。
(2) 町災害ボランティアセンターの主な活動
① 駆けつけたボランティアの受入れ及び登録を行うとともに、ボランティア活動の安全性を
確保するため、ボランティア保険の加入促進を図る。
② 収容避難所及び被災者の状況等を調査し、被災地のニーズを把握する。
③ 把握した被災者のニーズやボランティアの登録状況を踏まえて需給調整を行うとともに、
登録ボランティアへの情報提供及び協力要請を行う。
また、登録ボランティアのみでは対応できない、又は対応できないおそれがあると判断さ
れる場合は、必要に応じて、県ボランティア支援本部にボランティアの派遣要請を行う。
④ ボランティアに対して、必要に応じて、活動拠点の提供、物資の確保等必要な支援・協力
を行う。
⑤ 町災害対策本部、県ボランティア支援本部、支部、NPO、ボランティア団体等の連携を
図り、被災地におけるさまざまなニーズに効果的に対処するよう努める。
第3編ー19
第 2 章 情報収集伝達関係
(川西町総務課、置賜広域行政事務組合川西消防署、企画財政課)
第1節
災害時の通信確保
1 計画の概要
災害発生時における被害状況の把握や被災者救助活動等の応急対策を迅速かつ的確に実施す
るためには、情報収集・伝達手段の確保が重要である。関係機関は、各種の通信手段を的確に運
用するとともに、通信施設の被災状況の把握と早期復旧及び代替通信手段を確保する。
また、被災箇所での緊急対策実施のために臨時の手段が必要となる場合、関係機関の協力を得
てこれを確保する。
2 通信計画フロー
※ 災害発生
1 県・町防災行政無線の機能確認
(通信が困難な場合)
2
電気通信事業者の設備利用
3
応急復旧計画
7
応急復旧工事
(利用が困難な場合)
4
他機関通信施設の支援要請
(支援が困難な場合)
5 非常通信の利用
(利用が困難な場合)
6
使者派遣による連絡
通
信
の
確
保
3 各主体の責務
(1) 町の責務
① 地域イントラネット通信網、防災行政無線の不通箇所を把握し、早期復旧に努めるととも
に、代替通信手段を確保する。
② 自力で通信手段を確保できない場合は、県及び防災関係機関、通信事業者等に支援を要請
する。
(2) 県の責務
① 公衆通信回線、防災行政無線の不通箇所を把握し、早期復旧に努めるとともに、代替通信
手段を確保する。
② 防災関係機関、通信事業者等の協力を得て、町で利用する通信手段の確保を支援する。
③ 防災関係機関、通信事業者等の協力を得て、被災箇所での緊急対策実施に利用する通信手
第3編ー20
段を確保する。
(3) 防災関係機関、通信事業者等の責務
町、県から要請があった場合は、通信の確保に協力する。
4 災害時の通信連絡
町、県及び防災関係機関が行う災害に関する予報、警報及び情報の伝達又は被害状況の収集報
告その他応急対策に必要な指示、命令等は、原則として町防災行政無線、県防災行政無線(地域
衛星通信ネットワーク)又は公衆通信回線(一般加入電話)、緊急消防無線で行うものとする。
一般加入電話は、局地的又は全面的に通話量規制が行われることが想定されるため、あらかじ
め東日本電信電話㈱山形支店の指定を得ている災害時優先電話回線を利用する。
5 町防災行政無線
町防災行政無線の陸上移動局(携帯型・車載型)は、災害現場の情報収集を行うとともに、基
地局(固定系)の機能障害が生じた場合は、緊急対策用無線機として利用する。
6 他機関の通信設備の優先利用等
災害に関する通知、要請、伝達及び災害が発生した場合の応急措置に必要な通信のため、緊急
を要する場合において特別の必要があると認めたときは、関係各法令の規定により、町長は、電
気通信事業者及び他の機関の通信設備を使用することができる。
(1) 関係各法令
電気通信事業法(昭和59年法律第86号)第8条、災害対策基本法第57条、消防組織法(昭
和22年法律第226号)第41条、災害救助法第28条
(2) 使用することができる主な通信設備
消防通信設備、警察通信設備、電気通信設備、鉄道通信設備
7 自衛隊の通信支援
(1) 知事に対する派遣要請の依頼
町長は、災害応急対策のため必要がある場合は、知事に対し自衛隊の災害派遣(通信支援)
の要請を依頼することができる。
(2) 自衛隊に対する派遣要請
知事は、(1)の依頼を受けた場合又は自衛隊による通信支援の必要を自ら認めた場合は、自
衛隊に対し、必要な要員、資機材等の派遣を要請する。
(詳細は、本編1章第3節「自衛隊災害派遣要請計画」による。)
8 非常通信の利用
町、県及び防災関係機関は、災害等の非常事態が発生し、又は発生するおそれのある場合に、
他に手段がない場合などには、東北地方非常通信協議会策定の「山形県内非常通信ルート」の活用
第3編ー21
により通信を確保する。
町、県及び防災関係機関は、災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、有線通
信が使用できないか、又はこれを利用することが著しく困難であるときに、災害応急対策等のた
め必要と認めるときは、非常通信を利用するものとする。
なお、非常通信は、無線局の免許人が自ら発受するほか、防災関係機関からの依頼に応じて発
受する。また、無線局の免許人は、防災関係機関以外の者から人命の救助に関するもの及び急な
危険又は緊急措置に関する通報の依頼を受けた場合は、非常通信を実施すべきか否かを判断のう
え実施するものとする。
9 その他の通信の利用
災害時においては、携帯電話等も活用し、緊急時や災害復旧活動における通信手段として有効
に活用する。
10
大衆通信事業者への応援要請
町に災害対策本部が設置された場合、本部緊急連絡用電話として衛星携帯電話の設置を移動系
電気通信事業者(NTTドコモ等)に依頼するものとする。
また、町が指定している避難所が開設された場合は、無料特設公衆電話の設置をNTT東日本
山形支店に依頼するものとする。
11
放送施設の活用
町は緊急を要する場合で、他の有線電気通信設備若しくは無線設備による通信ができない場合
又は著しく困難な場合においては、災害に関係する通知、要請、伝達事項等を、消防無線や広報
車等を活用するほか、テレビ・ラジオの放送機関に要請するものとする。
なお、放送の要請は、原則として県を通じて行うものとするが、県を通じて依頼する暇がない
場合は、町は直接放送機関に依頼する。
12
すべての通信が途絶した場合
すべての有線通信及び無線通信が途絶した場合は、使者を派遣して通信確保を行うものとする。
13
川西町防災行政無線の応急復旧体制
通信施設が被災した場合は、被災状況を早期に把握し、障害の早期復旧に努め、的確な臨時措
置を行い、防災関係機関・施設相互の通信回路の確保にあたる。
(1) 通信設備の機能確認
通信設備の疎通状況及び機能確認を行う。
(2) 災害時の組織体制
応急復旧業務を行うため、勤務時間外の非常通信体制をあらかじめ定めておく。
第3編ー22
第 2 節 情報の収集・伝達
1 計画の概要
災害の発生が事前に予想される場合、災害の防止・軽減に必要な情報を積極的に収集し、これ
らの情報をもとに、防災関係機関や住等と協力して防災対策にあたることが望まれる。
また、災害の発生を事前に予測し得ない、突発的な災害に対しても、町は、被害の有無・状況
等をできる限り早期に把握するとともに、今後予想される事象等を整理し、必要な情報について
は、防災関係機関や住民等と共有しながら、応急対策活動を進めなければならない。
ここでは、上記のような観点から災害予警報等の収集・伝達、住民等からの通報の受理・伝達
の手順等について定める。
2 災害予警報等の収集・伝達
町及び各防災関係機関は、気象注意報・警報及び気象に関する情報を受けたときは、遅滞なく
関係課等及び関係機関にその情報を伝達する。また、気象注意報・警報等は、各防災関係機関に
も伝達されるが、活動の連携を図るために特に必要と認めるときは、各防災関係機関に対し、気
象注意報・警報等を伝達する。
(1) 気象注意報・警報等
① 気象注意報・警報の種類と発表基準
気象注意報とは、災害が起こるおそれがある旨を注意喚起するために発表され、気象警報
とは、重大な災害が起こるおそれがある旨を警告するために発表される。
注 意 報
強風、大雨、洪水、風雪、大雪、乾燥、なだれ、低温、着氷・着雪、融雪等
警
暴風、大雨、洪水、暴風雪、大雪
報
② 気象情報
気象庁は、警報・注意報に先立って注意を呼びかけたり、警報・注意報を補完したりする
ために「気象情報」という情報を発表している。
気象情報は、警報や注意報と一体のものとして発表し、内容を補完するなど防災上重要な情
報である。
③ 注意報・警報発表基準(平成22年5月27日から変更の発表基準)
種
暴
類
山形地方気象台川西町の基準
風(平均風速)
18m/s以上
暴風雪(平均風速)
18m/s以上
警
1時間雨量
60㎜
3時間雨量
110㎜
報
大
雨
24時間雨量
平地180㎜、山地220㎜
第3編ー23
洪
水
1時間雨量
60㎜
3時間雨量
110㎜
24時間雨量
平地180㎜、山地220㎜
大
雪(12時間降雪の深さ)
強
風(平均速度)
12m/s以上
風
雪(平均速度)
12m/s以上
大
雨
平地35㎝、山沿い45㎝
1時間雨量
40㎜
3時間雨量
60㎜
24時間雨量
洪
水
平地90㎜、山地150㎜
1時間雨量
40㎜
3時間雨量
70㎜
24時間雨量
大
平地120㎜、山地170㎜
雪(12時間降雪の深さ)
平地20㎝、山沿い30㎝
雷
落雷等により被害が予想される場合
①最小湿度30% 実効湿度65%
注
乾
燥
②降雨雪の場合を除き、実効湿度70%、風速10m/s以上
濃
霧(視程)
陸上 100m
意
早霜、晩霜期に概ね2℃(早霜期は農作物の育成を考
霜
(最低気温)
慮し実施する。)
報
①山沿いで24時間降雪の深さ30㎝以上で肘折の積
雪100㎝以上
なだれ
②山形の日平均気温5℃以上で肘折の積雪180㎝以上
③山形の日最高気温5℃以上で肘折の積雪300㎝以上
④12月は日降水量30㎜以上で肘折の積雪100㎝以上
夏季:最高・最低・平均気温のいずれかが平年より4
~5℃以上低い日が数日続くとき
低
温(最低気温)
冬季:①最低気温が-7℃以下、又は-4℃以下で平均
風速5m/s以上のとき
②日平均気温が-3℃以下が数日続くとき
着氷・着雪
大雪注意報の条件下で気温が-2℃より高い場合
融
融雪により浸水等の被害が予想される場合
雪
記録的短時間大雨情報(1時間雨量)
第3編ー24
100㎜
④ 土砂災害警戒情報
土砂災害警戒情報は、大雨により土砂災害の危険度が高まった市町村を特定し、都道府県
砂防部局と気象台が共同して発表する情報である。市町村長が避難勧告等の災害応急対応を
適切に行えるよう、また、住民の自主避難の判断等に利用できることを目的としている。
3 気象予警報等の伝達受領
(1) 気象予警報等の伝達系統図
山形地方気象台
NTT 東日本
山形支店
県
(危機管理課)
国土交通省
山形河川国道事務所
報道機関
NHK
YBC
YTS
TUY
SAY
NCV
山形県警本部
川 西 町
米沢警察署
川西消防署
川西駐在所
TV・ラジオ
消 防 団
住
民
・
来
町
者
(2) 異常現象を発見した者の通報
異常現象とは竜巻、強い突風、噴火現象、地面の急激な沈下など災害が発生するおそれの
ある現象をいう。
気象台
県(危機管理課)
関係機関
川西町
発見者
駐在所
山形県警本部
4 水位の観測情報及び予測情報
気象等の状況から被害の発生が予想される場合、各関係機関と連絡をとり、情報を交換する。
また、管内の雨量、水位等の情報の把握に努める。
(1) 雨量情報の収集
国土交通省 : 市町村向け「川の防災情報」
山 形 県 : 河川砂防情報システム
第3編ー25
(2) 水位情報の収集
① 待機態勢~警戒態勢
総務課は、待機態勢~警戒態勢時には、町内を流れる各河川の水位情報を収集する。
② 災害対策本部が設置された場合
地域整備課は、町内を流れる各河川の水位情報を収集し、情報統括班に報告する。
○
○
水防警報が発せられたとき
その他状況により、必要と判断されるとき
※ 資料編 町内の雨量・水位観測地点一覧
(3) 気象情報端末等からの情報収集
総務課は、気象注意報・警報の発表を覚知したときは、次の気象情報端末や、テレビ・ラジ
オ及びインターネットから関連する情報を自ら収集し、必要に応じて、各部・班及び防災関係
機関に情報を提供する。
■気象情報等の収集が可能なインターネットサイト
名
称
URL
気象庁
http://www.jma.go.jp/jma/index.html
国土交通省 東北地方整備局
http://www.thr.mlit.go.jp/yamagata/
山形河川国道事務所
山形県こちら防災やまがた
http://www.pref.yamagata.jp/bosai/
(財)日本気象協会
http://tenki.jp/
東北電力
http://www.tohoku-epco.co.jp/snow/
※
平成22年4月現在
5 洪水予報
国土交通省山形河川国道事務所、県及び気象庁山形地方気象台が共同して洪水予報を発表する。
(1) 注意情報及び警報情報に該当する条件
はん濫注意情報
(洪水注意報)
下記の予報基準地点の水位が、はん濫注意水位(警戒水位)に達し
たとき
はん濫警戒情報
(洪水警報)
下記の予報基準地点の水位が、避難判断水位(水防法第13条で規
定される特別警戒水位)に達したとき、あるいは、水位予測に基づき
はん濫危険水位(危険水位)に達すると見込まれたとき
はん濫危険情報
(洪水情報)
下記のはん濫危険水位(危険水位)に到達したとき
はん濫発生情報
(洪水情報)
はん濫が発生したとき
第3編ー26
(2) 予報基準地点となる水位観測所
河川名
最上川
水防団待機水位
はん濫注意水位
(指定水位)
(警戒水位)
11.50m
12.00m
避難判断水位
はん濫危険水位
観測所名
糠野目
(特別警戒水位) (計画高水位)
12.50m
13.20m
6 水防警報
国土交通省山形河川国道事務所が発表する。
(1) 警報の種類・内容及び発表基準
種類
内
容
発
表
基
準
水位が指定水位に達し、気象状況及び
待
機
水防団の足止めを行う。
河川状況等により必要と認められる
とき
準
水防資機材の準備点検・水門等の開閉の準
雨量・水位・流量・その他の河川状況
備・水防団幹部の出動等に対するもの
等により必要と認められるとき
備
水位・流量・その他の河川状況等によ
りはん濫注意水位(警戒水位)を越え
出
動
水防団員の出動を通知するもの
又は越える恐れがあり、なお、増水が
予想されるとき
解
除
水防活動の終了を通知するもの
水防作業の必要がなくなったとき
水位の上昇下降・滞水時間・最高水位の大
きさ時刻等、その他水防活動上必要な状況
情
報
を通知するとともに越水・漏水・崩壊・亀
適宜
裂その他河川状況により特に警戒を必要
とする事項を通知するもの
但し、河川の状況により必要がないと認められる場合は、「待機」は行わないことができる。
第3編ー27
第3節
災害情報の収集・伝達計画
1 計画の概要
災害等の発生時の災害応急対策を迅速かつ的確に実施するために、防災関係機関が行う被災状
況等の情報収集及び伝達について定める。
2 災害情報収集・伝達計画フロー
県に報告できない場合
川西消防署
消防庁
関係省庁
県
指定地方行政機関
指定行政機関
指定地方公共機関
川西町
県警察本部
住
民
米沢警察署
3 被害状況等情報収集活動の概要
町は、次により、被害状況等を把握するため情報収集活動を実施する。
(1) 災害情報ごとに、その収集、報告に係る責任者、調査要領及び実施方法等を定めるとともに、
全体の総括責任者を選任し、災害情報の収集、総括及び報告にあたらせる。
(2) 川西消防署と連携し、地域の自主防災組織の協力を得て、管内における人的被害、建物被害、
ライフラインの被害状況及び医療機関の被害状況等に係る情報を収集する。
4 被害発生直後の情報収集・伝達
(1) 町は、被害が発生した場合は、人的被害、建物被害状況並びに火災及び土砂被害の発生状況
等の情報を収集し、置賜総合支庁に報告する。ただし、緊急を要する場合には、県(総合防災
課)に直接報告する。災害直後で被害状況を十分に把握できない場合は、数値報告に代えて、
災害の具体的状況や個別の災害情報等の概括情報を報告する。
なお、通信途絶等により県(危機管理課)との連絡がとれない場合は、直接総務省消防庁へ
連絡する。
(2) 町は、災害が同時多発し又は多くの死傷者が発生し、川西消防署への119番通報が殺到し
た場合には、その状況を最も迅速な方法により、直ちに県(危機管理課)に報告する。
※災害発生
川西町、川西消防署、置賜総
合支庁、ライフライン機関等
直接伝達
県(危機管理課)
情報の把握
消防庁
川西町
総合支庁
その他機関
第3編ー28
県災害対策本部
設置判断等
5
災害応急対策活動実施時の情報収集・伝達
(1) 町の情報把握と伝達
町及び川西消防署は、人的被害(死者、行方不明者、負傷者)、住家、町管理の庁舎、公の
施設、町立福祉施設・幼稚園、町管理の土木施設、上水道、公共下水道及び農業集落排水に係
る被害を把握するとともに、その情報を防災情報システム及び電話又 FAX により置賜総合支
庁に報告する。
(2) 町における活動
① 町は、県出先機関及びその他の関係機関の協力を得て、地域内の詳細な被害状況を調査
する。
② 把握した被害状況、応急対策活動状況及び災害対策本部の設置状況等について置賜総合支
庁を通じて県(危機管理課)に報告する。
③ 収容避難所を開設したとき又は避難住民により自主的に収容避難所が開設されたとき又
は避難住民により自主的に収容避難所が開設されたときは、これらの収容避難所との通信手
段の確保に努めるとともに、職員を派遣して、避難所の数や状況、必要な食料及び日常生活
物資等の情報を効果的に収集する。
第3編ー29
第4節
広報計画
1 計画の概要
災害発生時には、被災地や隣接地域の住民に対し、速やかに正確な情報を提供することにより、
流言飛語等による無用な混乱を防止し、適切な判断による行動が取れるようにすることが必要で
ある。
町及び防災関係機関は、住民の安全の確保、民心の安定及び迅速かつ円滑な災害応急復旧対策
を実施するために、広報活動を行う。
町長及び知事は、各々適切な時期に留意し、報道機関等の協力を得ながら被害状況や対応状況
及び今後の見通し等について説明するものとする。
2 各主体の責務
(1) 町・県
災害発生後、風水害に関する情報を積極的に収集し、避難・救助活動、応急対策等の情報を
広報し、更なる被害の拡大と流言飛語等による社会的混乱を防ぎ、住民等の安全を確保し、民
心の安定を図るとともに、救護・復旧活動に対する協力を仰ぐため、社会的関心を喚起する。
また、障がい者、高齢者、外国人等災害時要援護者にも、的確に情報が伝達されるよう、多
様な広報手段を積極的に活用するとともに、消防団、自主防災組織、自治会、民生委員、支援
者等の協力を得て行う。
(2) 警察
生命、身体及び財産を災害から保護し、災害の予防、交通の確保等、公共の安全と秩序を維
持する広報活動を行う。
(3) ライフライン関係機関(電気、ガス、水道、下水道、電気通信事業者(NTT等))災害発
生時の的確な防災対策のため、防災情報等を広報し、迅速に救護活動・復旧活動等ができるよ
う、被災地での活動の根幹となるライフラインの被害状況、復旧状況、復旧予定等を広報する。
(4) 報道機関
豪雨・河川・豪雪の災害に関する情報を入手したときは、被害の拡大と社会的混乱を防ぐた
め、それぞれの計画に基づき放送する。
(5) 住民、事業所等
災害に関する情報には常に留意し、情報を入手したときは、災害時要援護者や情報を入手し
ていない地域住民や観光客等の滞在者にも漏れなく伝達するよう努め、的確な対応が取れるよ
う配慮する。
3 災害時要援護者等に対する配慮
①
災害や雪で道路や通信が途絶した地域へも情報が伝達されるよう多用な広報手段を活用
第3編ー30
する。
② 視覚、聴覚障がい者にも情報が伝達されるよう、音声と掲示を組み合わせ、手話通訳や誘
導員の配置等、多様な情報伝達手段を確保するよう努める。
③ 外国人にも災害に関する情報が伝達されるよう、通訳ボランティア等の協力を得る。
④ 一時的に被災地から離れた被災者にも、生活再建、復興計画等に関する情報が確実に伝わ
るよう努める。
⑤ 自主防災組織、自治会、地域住民等は、高齢者、障がい者等地域の災害時要援護者への災
害に関する情報伝達に努める。また、各家庭においても、平常時から通勤・通学者への連絡
方法、避難場所等について確認しておく。
⑥ 事業所、学校等は、観光客・遠距離通勤・通学者等に対し、平常時から適切な対応が取れ
るよう手順について確認しておく。
4 広報計画フロー
※災害発生
災害発生直後
(概ね3~4時間以内)
応急対策初動期
(概ね2日以内)
災害発生情報の伝達
発災場所・規模・被害状況等
(冷静な行動、避難の呼びかけを含む。)
被害状況速報の発表
機動偵察機関の調査結果
被害詳報の発表
町長・知事の状況説明
応急対策本格稼動期
(概ね3日目以降)
人的・物的被害の数量、安否、避難状況等
テレビ・ラジオを通じ、被害と対応の状
況を説明し、町民・地域住民の協力要請
生活関連情報の広報
衣食住、医療等生活維持関連情報
被害規模・金額発表
被害金額等の全体的な集計
復旧状況・見込報告
ライフライン、交通、公共土木施設等
~ 復旧対策期
知事・町長の復興方針説明
復興計画の方針等、今後の見通しを説明
生活再建関連の広報
5 町の広報活動
町は地域における第一義的な広報機関として、県、警察署、消防署、医療機関その他現地機関
との連絡調整を行い、住民に対し一元化した正確な情報を速やかに提供する。
(1) 広報内容
① 災害発生直後(概ね3~4時間以内)
第3編ー31
災害発生情報の伝達(発災場所・規模・被害状況等)、被災状況速報の発表
② 応急対策初動期(概ね2日以内)
ア 避難の指示・勧告、避難所の指定
イ 食料・医療・道路復旧等、応急対策状況に関する情報
ウ 住民の精神的な安定及び社会秩序維持のための呼びかけ
エ 住民の安否確認
オ 避難所の開設情報
カ テレビ・ラジオを通じ被災状況と対応について説明し、地域住民の協力を要請(町長・
知事)
キ 生活関連情報、その他必要事項
③ 応急対策本格稼働期(概ね3日目以降)
ア 消毒、衛生、医療救護
イ 小・中学校の授業再開予定
ウ 仮設住宅の建設計画の策定
エ 住宅応急修理制度の実施(半壊認定住宅)
④ 復旧対策期
ア 被害規模・金額の発表
イ 復旧状況及び見込報告(ライフライン、交通、公共土木施設等)
ウ 復興方針説明(知事・町長)
エ り災証明の発行
オ 生活再建資金の貸付
カ 災害廃棄物の処理方法及び費用負担等
キ その他生活再建に関する情報
(2) 広報手段
ア 住民相談所(総合案内所を含む。)の開設
イ ホームページ、報道機関を通じての広報
ウ 消防無線(同報系)、広報車、ハンドマイク、緊急速報メールによる広報
エ 広報紙、チラシの掲示・配布
オ 避難所への広報班の派遣
カ ボランティアによる外国人等への広報活動
キ ヘリコプターによる上空からの広報
ク 徒歩、自転車、スキー等による伝達
第3編ー32
ケ アマチュア無線による情報の収集・伝達
6 通信連絡網体制
災害時における通信連絡は、次のとおりとする。
(1) 固定電話
災害対策本部への電話による連絡報告は、次の電話番号による。
●平日:42-2111(川西町役場)
時間外 (同左)
●休日:
時間外
同上
(警備員室)
同上
(
〃
)
(2) 無線通信
ア 川西町防災行政無線
イ 山形県防災行政無線
ウ 消防団緊急伝達システム(消防無線)
エ 警察無線
オ 孤立集落無線(北沢)
カ アマチュア無線
キ 業務用無線(タクシー無線)
(3) 携帯電話
緊急を要する際には、個人所有の携帯電話を利用する場合もある。
(4) 放送の利用
町長は緊急を要する場合で、特別の必要があるときは、県を通じて報道機関への放送を依
頼することができる。
ア NHK
イ YBC
ウ YTS
エ SAY
オ TUY
カ NCV
放送を依頼された放送局では最も有効かつ適切な方法で関係地域一般に周知徹底するよう
努めるものとする。
(5) その他
町内の全地区に通信連絡できるよう同報系無線の整備推進に努めるとともに、災害時にお
ける近距離間の連絡に使用する移動用無線機の整備も推進する。
第3編ー33
広報手段一覧
手
段
実施方法
○消防団緊急伝達シス
テム
広報文を作成し、屋外スピーカーを通じて、町内全域又は必要に
応じて地域別に放送する。
○広報車
必要に応じて町有車両、調達車両で出動・巡回し、広報を行う。
○テレビ・ラジオ等
○緊急速報メール
必要に応じて、県が下記の放送機関と締結している協定に基づき、
県を通じて放送を要請する。緊急時等のやむを得ない場合は、直
接放送機関に要請し、事後速やかに県へ報告する。
【NHK、YBC、YTS,SAY、TUY、NCV】
広報文を作成し、町内にいる携帯3社の携帯端末保有者に対し広
報を行う。
○掲示板
随時、避難所、本部、各地区センター入口等に掲示する。
○ハンドマイク
随時、避難所、本部、各地区センター入口等にて広報を行う。
○広報紙
毎日又は2~3日毎に発行し、避難所、本部、各地区センター等
で配布する。
○川西町ホームページ
必要に応じて、災害関連情報、広報紙の内容等を掲載する。
7 県及び関係機関の広報
(1) 県
報道機関への情報提供等、被災地内外への情報発信を行う。
① 発災場所・規模・被害状況等
災害発生直後(概ね3~4時間以内)
ア 風水害の規模・各地の被害情報
イ 被害発生直後の点検活動による被害状況速報の放送機関への提供
② 災害応急対策初動期(概ね2日以内)
ア 人的・家屋・公共施設等の被害及び住民の避難状況に関する情報
イ 公共土木施設、農業土木施設の被害に関する情報(箇所数等の数量情報)
ウ 医療機関の被害状況、救急患者・負傷者の受入れの可否、入院及び他の医療機関から転
送された患者の氏名、手当てした負傷者の数等
エ 教育機関の被害状況及び児童・生徒の安否
③ 災害応急対策本格稼働期(概ね3日目以降)
ア 被害額の概算集計
イ 公共土木施設等の復旧状況及び見込み
④ 復旧対策期
広域的な復興計画
(2) 警察
被災者及び被災地の関係者に対する情報提供を行う。
① 災害応急対策初動期(概ね2日以内)
第3編ー34
ア 町長から要求があった場合の住民に対する避難勧告、指示情報
イ 交通規制に関する情報
ウ 身元確認のできた死亡者の住所・氏名
(3) ライフライン関係機関(道路、電気・ガス・上水道・下水道・電気通信事業者(NTT)
等)主に被災地の利用者に対する直接的な広報活動を行う。
① 災害応急対策初動期(概ね2日以内)
ア 被災による使用不能状況
イ 使用可能の場合の使用上の注意
② 災害応急対策本格稼働期(概ね3日目以降)
ア 復旧見込み
イ 災害時の特例措置の実施等
8 広報活動にあたっての留意点
① 視覚・聴覚障がい者にも情報が十分に伝わるよう、掲示と音声の組み合わせ、文字放送テ
レビの設置、手話通訳者の配置等の実施に努める。
② 外国人被災者のために、通訳の配置等を検討するほか、被災した情報の提供を行う際は、
外国語による放送も実施するよう努める。
③ 被災地から一時的に退去した被災者にも、生活再建、復興計画等に関する情報が十分に伝
わるよう努める。
④ 施設管理者等は、外来者、一時滞在者に配慮した情報伝達に努める。
9 安否情報の提供
① 県警察本部は、災害による死亡者の氏名を報道機関を通じて公表する。
② 県健康福祉部は、医療機関から報告を受けた災害による入院患者及び他の医療機関からの
転送入院患者の氏名を報道機関を通じて公表する。
10 広聴活動
町は、避難所配置職員、自主防災組織、自治会等を通じて被災者の要望等を聴取し、事実を確
認し、速やかに関係機関等に伝える。
要望への対応は、緊急度の高いものを優先し、軽微なものや長期的なものは復旧の進捗状況に
合わせて対応することになるため、対応の遅れるものは住民等への説明を行い、協力を求める。
11 記録を目的とする取材活動
町は、後の資料とするための取材を行い、映像・写真・録音・文書(電子データを含む。)等
により記録を残すように努める。この場合、被災した住民のプライバシーに配慮する。
第3編ー35
第 3 章 避難対策
(川西町総務課、税務収納課、まちづくり課、消防団)
1 計画の概要
災害発生し、又発生するおそれがある場合において、災害から住民あるいは来町者(以下、
「住
民等」という)の生命・身体の安全を図るため、危険区域の住民等を適切に安全地帯に避難させ、
必要に応じ避難所に収容し、人命保護の避難者の援護を図るものである。
本章では、「住民等の自主的な避難」「避難勧告・避難指示」「帰宅困難者等対策」について
定める。
2 避難勧告・指示応急対策フロー
※災害発生(発生のおそれあり)
住民等の自主的な避難
行政の勧告・指示に基づく避難
難
自主的避難の開始
危険の覚知と情報収集
避難勧告等の実施者
町による支援
避難実施の決断と必要な措置
sosoti soti
置
避
難 所 受 入 開 始
住民への伝達と
避難の実施
警戒区域設定の権限
警戒区域への立入制限・禁止及び区域外への退去命令
警戒区域設定の実施方法
避難所への受入れ
3 住民等の自主的な避難
(1) 自主的避難の開始
住民等は、危険が切迫し又は現実に被災したことにより自主的に避難する場合は、近隣住
民にも状況を伝達するとともに町へ避難先、避難人数等の連絡をするよう努める。
また、危険の切迫により避難する際は、できるだけ近隣住民がまとまって行動し、高齢等
の災害時要援護者の安全確保と避難の補助等を心がける。
① 地区交流センター、部落公民館等の開放
避難勧告・指示の発令前で、豪雨等による局所的な浸水等のおそれにより、自主的に避
難した住民等については、各地区センターや部落公民館等へ一時的に収容する。
② 自主防災組織、自治会長等の役割
自主的に避難した住民等がいる場合、自主防災組織あるいは自治会長等は、町に連絡する
第3編ー36
とともに住民等が安全に避難できるよう配慮すること。
(2) 町の役割
町は、住民等が自主的避難を開始した場合は、直ちに職員等を派遣し、避難行動の支援及
び収容避難所予定施設の開放等の措置を行う。
この場合、収容避難所予定施設の公民館長等に施設の使用について連絡を行う。
また、収容避難所予定施設は、あらかじめ鍵を近隣住民に保管してもらう等、住民が自主
的に避難してきた場合に、直ちに収容できるようにしておく。
4 避難の準備、避難勧告又は避難指示(発令基準は別表のとおり)
(1) 避難の準備
町長は、災害が発生するおそれがあり、高齢者等災害時要援護者が避難行動を開始する必要
があると認められる場合は避難準備情報を発表し、速やかにその旨を知事に報告する。また、
必要に応じて米沢警察署長及び川西消防署長に、住民等の避難誘導への協力を要請する。
実施責任者
町
長
措
置
避難準備情報
実
施
の
基
準
・災害が発生するおそれがあり、災害時要援護者が避難
行動を開始する必要があると認めるとき
(2) 避難の勧告・避難の指示
① 避難勧告・避難指示の実施者
町長は災害が発生し、または発生のおそれがあり、住民等を避難させる必要があると判断
したときは、避難のための立ち退き勧告又は指示し、速やかにその旨を知事に報告する。ま
た、必要に応じて米沢警察署及び川西消防署長に住民等の避難誘導への協力を要請する。
住民等に危険が切迫する等急を要する場合で、町長が避難勧告・指示を行うことができ
ないとき、又は町長から要求があったときは、警察官等が避難の指示等を行うことができ
る。この場合、警察官等は、避難の指示等を行った旨を速やかに町長に通知する。
実施責任者
措 置
根 拠 法
・災害が発生し、又は発生するおそれがある場合におい
て、特に必要があると認めとき(知事は、町長がその
全部又は大部分の事務を行うことができなくなったと
立ち退きの
きに代行する。)
町長又は知事
勧告
・避難の必要がなくなったときは、避難住民に対し、直
ちにその旨を公示する。
・町長(報告)→ 知事
(災害対策基本法第60条)
・災害が発生し、又は発生するおそれがある場合におい
て、特に必要があり、急を要すると認めるとき(知事
は、町長がその全部又は大部分の事務を行うことがで
立ち退きの
きなくなったときに代行する。)
町長又は知事
指示
・避難の必要がなくなったときは、避難住民に対し、直
ちにその旨を公示する。
・町長(報告)→ 知事
(災害対策基本法第60条)
第3編ー37
知事、その命を受
けた県職員又は
水防管理者
立ち退きの
指示
知事又はその命
を受けた県職員
立ち退きの
指示
警察官
立ち退き及び
立ち退き先の
指示警告
・河川の氾濫等により著しい危険が切迫していると認め
られるとき
・水防管理者(報告)→ 米沢警察署長
(水防法第22条)
・地すべりにより著しい危険が切迫していると認められ
るとき
・知事又はその命を受けた県職員(通知)→米沢警察署
長
(地すべり等防止法第25条)
・町長が避難のための立ち退きを指示することができな
いと認めるとき、又は町長から要求があったとき
・警察官(通知)→ 町長(報告)→ 知事
(法第61条)
・重大な被害が切迫したと認めるときは、警告を発し、
又は特に急を要する場合において危害を受けるおそれ
がある者に対し、必要な限度で避難等の措置をとる。
・警察官(報告)→ 公安委員会
5 住民等への伝達と避難の実施
(1) 危険区域内の避難準備情報、避難勧告及び避難指示の伝達方法は、おおむね次の方法により
周知徹底を図るものとする。
① 関係者による直接口頭又は拡声器による伝達
② 消防団緊急伝達システムによる伝達(サイレン吹鳴含む)
③ 広報車の呼びかけによる伝達
④ 電話、地域連絡員等による伝達
⑤ 緊急速報メールによる伝達
(2) 避難準備情報の内容
① 要避難準備対象地域
② 避難準備理由
③ 避難先
④ 避難経路
⑤ 避難時の注意事項等
(3) 避難の勧告又は指示の内容
① 要避難対象地域
② 避難理由
③ 避難先
④ 避難経路
⑤ 避難時の注意事項等
(4) 災害時要援護者への伝達
町は、災害時要援護者への伝達は、自治会の支援者、自主防災組織及び消防団を通じ確実に
伝達する。
第3編ー38
(5) 避難誘導
住民等の避難誘導は、自治会、自主防災組織、消防団又は職場若しくは学校等を単位とした
集団避難を行う。
① 町の責務
町は、地域又は自治会単位に避難集団を形成するため、警察署及び消防機関の協力を得て、
あらかじめ指定している避難地等に誘導員を配置し、住民を誘導する。
また、必要に応じて、県に対し自衛隊の災害派遣要請を依頼し、避難への応援を依頼する。
② 消防機関の責務
ア 避難の勧告又は指示等が出された場合には、被害の規模、道路橋梁の状況、火災の拡大
方向及び消防隊の運用を勘案し、最も安全と思われる方向を町及び警察署に通報する。
イ 避難が開始された場合は、消防吏員及び消防団員が避難誘導にあたる。
③ 警察の責務
避難誘導にあたっては、避難道路の要所に誘導員を配置して避難者の通行を確保し、迅速
かつ安全に避難させる。
(6) 避難経路の安全確保
① 町は、迅速かつ安全な避難を確保するため、職員を派遣し、道路管理者及び警察官等の協
力を得て、避難路上にある障害物を排除する。
② 町は、必要に応じて車両及びヘリコプター等を活用し、住民等を迅速かつ安全に避難させ
る。
(7) 避難時の注意事項
住民等は、避難にあたり次の事項に注意する。
① 戸締り、火気の始末を完全にすること。
② 携帯品は、必要最小限のものとする。
(食料、飲料水、タオル、ちり紙、着替え、懐中電灯、携帯ラジオ、毛布等)
③ 服装は、なるべく軽装とし、帽子、雨具、防寒衣等を携帯すること。
6 帰宅困難者、外国人、旅行者等土地不案内者に対する避難情報等の提供
(1) 帰宅困難者に対する避難情報等の提供
町、県及び公共機関は帰宅困難者に対し多様な手段、経路を通じて避難収容所に関する情報
や鉄道等の交通の運行、復旧状況等、帰宅手段に関する情報を提供するよう努める。
(2) 外国人、旅行者等土地不案内者に対する避難情報等の提供
町、県及び公共機関は地理に不案内で、かつ日本語の理解も十分でない外国人及び地理に不
案内な旅行者、出張者に対し多様な言語及び手段、経路を通じて収容避難所に関する情報や鉄
道等の交通の運行、復旧状況等、帰宅手段に関する情報を提供するよう努める。
第3編ー39
【別表】避難勧告等の発令基準
区分 基準(発令時の状況)
町民に求められる行動
避 難 1 河川の水位が上昇し、一定時間内に危険水 ◆災害時要援護者、特に避難行動に時間
準備
位に到達すると予測される場合に、下記の基
を要する者は、指定避難場所への避難
情報
準を目安として現地を確認し判断する。
行動を開始(避難支援者は支援行動を
【水位判断基準】
開始)する。
①最上川の水位観測地点(糠野目)の水位が水 ◆上記以外の者は、家族等との連絡、非
防団待機(11.50m)に達し、さらに、はん
常用持出品の用意等、避難準備を開始
濫注意水位(12.00m)を超えると予測され
する。
るとき。
②犬川の水位観測地点(中小松)の水位が水防
団待機(1.50m)に達し、さらに、はん濫注
意水位(2.50m)を超えると予測されるとき。
2 土砂災害警戒区域等及びその近隣において
前兆現象が発見された場合
3 土砂災害警戒情報の発表など土砂災害によ
る発災が予想される場合
避難
勧告
1 河川の水位が上昇し、一定時間内に危険水 ◆災害時要援護者、特に避難行動に時間
位に到達すると予測される場合に、下記の基
を要する者の指定避難場所への避難
準を目安として現地を確認し判断する。
状況を確認する。
【水位判断基準】
◆発令された地域住民は、指定避難場所
①最上川の水位観測地点(糠野目)の水位がは
等への避難行動を開始する。
ん濫注意水位(12.00m)に達し、さらに、
避難判断水位(12.50m)を超えると予測さ
れるとき。
②犬川の水位観測地点(中小松)の水位がはん
濫注意水位(2.50m)に達し、さらに、避難
判断水位(3.00m)を超えると予測されると
き。
2 土砂災害警戒区域等及びその近隣において
前兆現象が発見された場合
3 土砂災害警戒情報の発表など土砂災害によ
る発災が予想される場合
4 その他災害の状況により町民等の生命又は
身体、財産を災害から保護するため、本部長
(町長)が必要と認める場合
避難
指示
避難勧告の基準においていずれかの状況が切迫
し、急を要する場合
第3編ー40
◆避難勧告等の発令後で避難中の住民
は、確実な避難行動を直ちに完了す
る。
◆まだ避難していない対象地域の住民
は、直ちに避難行動に移るとともに、
その時間に余裕がない場合は生命を
守る最低限の行動を開始する。
第4章
収容避難所運営計画
(川西町総務課、まちづくり課、税務収納課、教育総務課、消防団)
1 計画の概要
災害から住民等の生命・身体等を保護するための、住民の自主的避難行動並びに町及び防災関
係機関が実施する避難所の開設・運営等について定める。
2 避難所の開設・運営・廃止
(1) 避難所の開設、避難者の受入
避難所の開設・受入れは避難所運営班・避難誘導班が実施する。
 開設は、避難所運営班が施設管理者の協力のもと行う。
 施設管理者がいない場合は、避難所運営班が開設する。
 避難所運営班が到着していない場合は、施設管理者が開設する。
 開設にあたって自主防災組織、学校教職員は、開設担当者に協力する。
(2) 開設の手順
開設担当者は、次の手順で避難所の開設を行う。
① 施設の門の開錠
・ 避難者数及び施設周辺の被害状況等の確認
・ 避難者の施設敷地内への誘導
② 施設の安全確認
・ 施設が利用可能かどうか確認
③ 避難者の受入れ準備
・ 施設の開錠
・ 施設内の片付け
・ 収容スペースの確保・割り当て(災害時要援護者への配慮)
④ 避難者の誘導・受入れ
・ 収容スペースへの避難者の誘導
⑤ 避難所内事務所の開設
3 避難所内事務所の開設
避難所責任者は、避難所内に事務所を開設し、看板等を掲げて避難所運営の責任者の所在を明
らかにする。なお、事務所には要員を常時配置し、避難者名簿、事務用品等を準備する。
4 避難所開設の報告
避難所を開設した者は、避難所運営班に電話、伝令(地区交流センターまで)等により、以下
を報告する。
(1) 開設日時
(2) 避難者数及びその被害状況
(3) その他必要事項
第3編ー41
<避難所開設の報告の流れ>
避難所開設者
避難所運営班
施設管理者
地域対策班
総 括
施設車両班
班
住
民
県、消防署、警察署等
関係機関
町災害対策本部
5 避難者の受入れ
避難所では、町から派遣された職員、施設の職員、教職員及び自主防災組織が協力し、避難住
民を受け入れる。
(1) 受入れ場所
受入れる施設の場所については、施設の責任者等と協議し、受入れる箇所やその順序に従い
受入れる。
自動車による避難の受入れは、原則、徒歩による避難が困難な災害時要援護者が使用した場
合のみとする。
(2) 居住区域の割振り
避難所に収容する者は、
被害を受け、または受けるおそれがある者(避難勧告等を受けた者)、
来訪者、帰宅困難者(途中の者を含む)とし、次のように居住区域を割振る。
 居住区域の割振りは、できるだけ地域地区(町内会・自治会等)ごとに設定する。
 各居住区域は、30人程度で編成し、代表者(班長)を選出する。
 スペース指定の表示は床面に色テープ、掲示等わかりやすいものにする。
(3) 避難所の入居スペースの基準
避難所の入居スペースの基準は次のとおりである。
なお、避難の長期化に伴い、この基準での生活が困難となることが想定されることから、
避難所責任者は、次の段階で避難者への帰宅を促し、避難者数の状況に応じて、適宜一人あ
たりのスペースを拡張していくものとする。
 避難所の入居スペースの基準:居室
 避難者への帰宅を促す段階
・
・
・
・
3.3㎡あたり2人
災害の危険性が去った段階
交通機関等が復旧した段階
住宅等の応急危険度判定が終了した段階
ライフラインが復旧した段階
6 避難所が不足・受入れ困難な場合
町は、町内の避難所への受入れが困難なときは、他地区(近隣の非被災地区もしくは小被災地)
第3編ー42
への移送を知事に要請し、避難誘導班は各対策部と協力して被災者の移送、受入れの指示を行う。
 職員の中から避難所管理者を定め、移送先の市町村に派遣し避難所の運営を行う。
 移送時には、引率者を添乗させる。
 県から受入れを指示された場合は、避難所を開設し、受入れ態勢を整える。
7
避難所の運営
(1) 運営の担当者
 避難所の運営は、避難所運営班が行う。
 避難所の運営は、役割分担を定め、自主防災組織、町内会・自治会、ボランティア等によ
り自主運営を目指す。
(2) 運営の手順
① 避難者名簿・台帳の作成
② 居住区域に代表者を選出
③ 飲料水、生活用水、食料、生活必需品の請求、受取、配給
④ 運営状況の報告(毎日、その他適宜)
① 避難者名簿・台帳の作成
避難所責任者は、避難所を開設した際、「避難者名簿」用紙を配り世帯単位を記入するよ
う指示する。「避難者台帳」は、集まった「避難者名簿」を基にして作成し、保管するとと
もに避難所運営班へ報告する。
② 運営状況の報告及び運営記録の作成
 避難所責任者となる職員は、避難所の運営状況について1日に1回避難所運営班へ「避難
状況報告」を提出する。
 また、傷病人の発生等、特別の事情のあるときは必要に応じて報告する。
※資料編 避難所運営の様式
(3) 居住区域の代表者(班長)の選出及び役割
避難所責任者は、居住区域ごとに代表者(班長)を選出するよう指示する。
選出された代表者(班長)は、代表者会議を開き、避難所を運営するために必要な役割分担及
びルールづくりを行う。
 避難生活のルールづくり
 公的機関・避難所責任者からの避難者への指示、伝達事項の周知
 物資の配布活動等の補助
 居住区域の避難者の要望・苦情のとりまとめ
 防疫活動等への協力
 施設の安全管理
第3編ー43
(4) 災害時要援護者の要望の把握と支援
避難所責任者は避難所の運営にあたっては、乳幼児、高齢者、障がい者、外国人等の要望を
把握し、これらの者への情報提供に配慮する。
また、必要に応じて、二次避難所(災害時要援護者専用避難所)への移動を実施する。
(詳細は、本編第8章「災害時要援護者対策」による。)
8 避難者への配慮
(1)避難生活の長期化
避難所運営班、避難誘導班、相談対応班は、避難生活の長期化に備え、仮設住宅が建設され
るまでの1ヶ月程度を目安として、次の対策を実施する。
対策
配慮する事項
 床敷マット、布団、間仕切り、入浴施設、暖房器具、洗濯機等の調達
 報道機関等の取材、機器材持込、立入の制限
長期化対策
 防犯、被災者の精神安定
 衛生管理(医療、トイレ、清掃、ごみ)
災害時要援護者
「川西町災害時要援護者避難支援プラン」を参照
対策
(2) 避難所以外で生活している避難者への配慮
避難所以外の空地等で生活している避難者については、自主防災組織や消防団等の地域組織
が、生活している場所、その状況及び要望等を把握し、避難所運営班に報告する。
避難所運営班は、状況に応じてその対応について検討する。
特に自動車等の狭いスペースで生活している避難者については、
「エコノミークラス症候群」
になる可能性もあるため、健康管理及び衛生管理等について啓発する。
9 避難所の統合・廃止
避難所運営班は、災害復旧の状況や避難所の人数の減少状況をにらみ、関係部署との調整を図
り、本部と協議しながら避難所の統合及び廃止を行う。
第3編ー44
第5章
救急・救助計画
(川西町健康福祉課、置賜広域行政事務組合川西消防署、消防団、自主防災組織、米沢警察署、
町内医療機関)
1 計画の概要
災害等による被災者に対し、地域住民、自主防災組織、町、川西消防署、警察署及び医療機関
等が連携して行う、迅速かつ適切な救急・救助活動について定める。
特に大規模な災害が発生した場合は、通信の途絶や交通路の遮断が発生し、救急需要が急増す
るとともに、防災関係機関自身も被災し、救助隊の到着遅延や活動困難が予想されるので、この
ような状況において実施される救急・救助活動について特に留意する。
2 救急・救助計画フロー
要救助者に通報・捜索
救助体制の確立
救助活動の実施
負傷者等の搬送
3
要救助者に通報・捜索
(1) 要救助者の通報
被災地の地域住民及び通行人等災害の現場に居合わせた者並びにタクシー等の無線塔載車
両の運転手は、救助すべき者を発見又は覚知したときは、直ちに消防本部及び消防署又は警察
署等関係機関へ通報する。特に救助のために重機等が必要な場合は、その旨も併せて連絡する。
防災関係機関の職員は、災害対策本部等の担当部署に参集する等の場合は、できる限り被災
者の発生状況を把握し消防署及び警察署に連絡する。
(2) 要救助者の捜索
消防署及び警察署等は、必要に応じ自主防災組織の協力を得て、地域を分担し被災地内を捜
索する。道路が損壊している場合には、バイクや自転車による機動的な捜索を行う。
4 救助体制の確立
(1) 救助隊の編成等
消防本部及び消防署においては、町防災計画等の定めるところにより、直ちに担当部署へ参
集し、指揮者は直ちに救助隊を編成する。その際救助対象者の発生状況、出動対象の選択と
優先順位、現地における地域住民又は自主防災組織の協力の活用等を考慮する。
町は、直ちに地元医師会等と協力して、学校等に医療救護所の開設を要請する。
(2) 医療機関の受入状況の確認
消防署は、最寄の救急病院等と連絡をとり、重傷者等の受入の可否を確認する。
(3) 応援要請
第3編ー45
町は、災害の規模が大きく自らの組織力のみで対処できないと判断した場合は、関係法令
や各種協定に基づき、速やかに関係機関に応援要請を行う。
5 救助活動の実施
(1) 緊急通行路の確保
米沢警察署は、災害応急対策が的確かつ円滑に行われるため緊急の必要があると認めるとき
は、被災地内外で直ちに交通規制を実施し、緊急通行路を確保するとともに、救急・救助活動
のための緊急車両を誘導する。
(2) 救助隊の誘導
川西消防署及び米沢警察署は、自主防災組織の協力を得ながら、被災地外から救助活動の応
援に派遣された消防機関、警察及び自衛隊の部隊を災害現場へ誘導する。
(3) 救助活動の実施
① 災害の現場に居合わせ、救助すべき者を発見した者は、自らの安全を確保したうえで可能
な限り救助活動にあたり、生き埋め者等の救出、負傷者の保護にあたらなければならない。
また、災害の現場で消防署等救急・救助活動を行う機関から協力を求められた場合は、可
能な限りこれに応じなければならない。
② 自主防災組織は、通行人等とも協力して速やかに救助活動を実施する。
③ 消防団員は、消防ポンプ格納庫等へ参集途上に要救助者を発見したときは、地域住民や自
主防災組織を指導し、その協力を得て救助活動を実施する。
④ 川西消防署、米沢警察署及び自衛隊の部隊は、自主防災組織等の協力を得ながら、連携し
て迅速な救助活動を展開する。
⑤ 町は、消防防災ヘリコプターを運用した消防防災航空隊の派遣を県危機管理課に要請する。
6 負傷者等の搬送
(1) 搬送対象者の選別
川西消防署は、救助活動の初期においては、とりあえず負傷者を最寄の救急病院等へ搬送す
る。
被災地内における救護所の設置が進んだ段階では、負傷者は原則として最寄の医療救護所に搬
送して手当てを済ませ、医療救護所におけるトリアージを経た重傷者等は、迅速に災害拠点病
院等に搬送する。
※ トリアージ:限られた人的物的資源の状況下で最大多数の傷病者に最善の医療を施すため、
患者の緊急度と重傷者により優先度を決まること。
(2) 搬送における留意点
川西消防署は、重傷者等を救急病院等へ搬送する場合、必要に応じて米沢警察署に交通規制
を行うよう協力を求める。
第3編ー46
なお、救急車による搬送が困難な場合は、県に対して、速やかに県又は自衛隊等のヘリコ
プターによる搬送を要請する。
第3編ー47
第6章 消火活動計画
(川西町、置賜広域行政事務組合川西消防署、消防団、自主防災組織)
1 計画の概要
災害等発生時の火災による被害を防止し又は被害の軽減を図るため、住民、自主防災組織等が
実施する消火活動について定める。
2 消火活動計画フォロー
初
地 域 住 民 等
( 自 主 防 災 組 織 )
期
出火防止・初期消火
消
通報・出動要請
通報・出動要請
火
川西町消防団
(火災防ぎょ活動)
通報・出動要請
火
災
通報・出動要請
出動要請
防
ぎ
通報・出動要請
置賜広域行政事務組合川西消防署
( 火 災 防 ぎ ょ 活 動 )
ょ
活
応援要請
応援要請
動
川西町
応援要請
県
応援要請
応
応援消防本部
援
消防庁
要
請
3 初期消火
(1) 住民等による初期消火
災害が発生したときには、家庭、職場等においては、次により出火防止及び初期消火に努め
るとともに、火災が発生したときは速やかに消防署へ通報する。
① コンロや暖房器具等の火を消す。
② 出火したときは、自身の安全を確保しながら近隣住民等の協力も求めて初期消火に努める。
③ 消防署等へ速やかに通報(電話、駆け込み)する。
④ 電気器具及びガス機器の接続状況を確認し、ブレーカーを切る、ガスの元栓を閉める等し
て、二次災害の防止に努める。
第3編ー48
(2) 自主防災組織による初期消火
地域、職場等の自主防災組織及び自衛消防組織は、自身の安全を確保しながら、消防署が到
着するまでの間、あらかじめ定められた班編成等により、防火資機材を活用して初期消火にあ
たり、火災の延焼を防止するとともに、付近住民の避難誘導及び救助活動を行う。
4 消防団による火災防ぎょ活動
消防団は、消防署と緊密に連携して、次により火災防ぎょ活動を行う。
(1) 消防団員の参集
消防団員は、災害が発生した場合は、出動規定に基づき速やかに消防ポンプ格納庫(車庫)
等に参集し、消防資機材等を準備する。なお、参集途上において周囲の被害状況等の情報を可
能な限りを収集するよう努める。
(2) 初期消火の広報
消防団は、出動に際しては、周辺住民に対し拡声器等により延焼の警戒を呼びかける。
(3) 情報の収集、伝達
消防団は、現地の火災の状況を把握し、電話や無線等によりその内容を町等へ連絡する。
(4) 火災防ぎょ活動
消防団は、地域住民や自主防災組織等と協力し、迅速かつ効果的な火災防ぎょ活動にあたる。
常備消防の部隊が到着したときは、川西消防署の所轄の下、協力して火災防ぎょ活動にあたる。
第3編ー49
第 7 章 医療救護計画
(川西町健康福祉課、置賜広域行政事務組合川西消防署)
1 計画の概要
災害等が発生した場合の困難な条件の下で、一人でも多くの人を救命することを最優先の目的
とし、多数の傷病者にその時々の状況下における最大限の医療を提供するために、町等が実施す
る医療救護活動について定める。
2 医療救護計画フロー
※ 災害発生
傷病者の発生
被害状況及び診療状況の把握
医療救護所の設置
傷病者
医
療
(
川
西
町
の
範
囲
)
主
に
応
急
措
置
(
二
次
医
療
圏
)
収
容
・
治
療
被災地内災害拠点病院
(
県
の
範
囲
)
収
容
・
治
療
被災地外災害拠点病院
医療救護所
既存医療機関
救
護
活
動
その他の病院
の
実
施
その他の病院
医療救護班の派遣調整
(
国
・
他
県
)
収
容
・
治
療
医薬品・医療資機材の供給調整
災害拠点病院
第3編ー50
D
M
A
T
災
害
の
急
性
期
(
4
8
時
間
以
内
)
に
活
動
を
開
始
3 医療情報の収集伝達
(1) 被害状況及び診療状況の把握
町は、県及び医療関係機関・団体と協力し、また、国の広域災害救急医療情報システムや山形
県医療機関情報ネットワークを活用するなどして、次の事項について速やかに情報収集を行う。
① 被災地内外の医療機関の診療状況、患者搬送・医療スタッフ派遣の需給状況の確認
② 医療救護所の診療状況等
収集した情報については、円滑な医療提供に資するために、住民及び県に対して適宜情報
提供する。
③ 医療情報の連絡体制の確立
医療班は、医療情報の連絡体制を確立する。また、医療機関の被害状況や診療状況を把握
する。
町災害対策本部
公立置賜総合病院
(災害拠点病院)
(医 療 班)
南陽市東置賜郡医師会
町内一般病院
南陽市東置賜郡歯科医師会
診療所
南陽市東置賜郡薬剤師会
歯科診療所
置 賜 保 健 所
置賜管内病院
県 健 康 福 祉 部
県立病院
山大医学部附属病院
川 西 消 防 署
救急告示医療機関
4 医療救護所の設置
町は、災害の様態から予想される傷病者の状況等を速やかに想定し、必要と判断した場合は、
町の適当な場所に医療救護所を設置する。医療救護所に必要な医療従事者については、町自らの
協定等に基づき確保するほか、県に対し医療救護班の派遣要請を行うことにより確保する。
5 医療ボランティア
町は、医療ボランティアを必要とする場合、医療ボランティア等の受入れ窓口を設置する県又
は医療機関等と調整を行い、医療ボランティアに対し活動を要請する。
第3編ー51
第 8 章 災害時要援護者対策
(川西町総務課、健康福祉課、自主防災組織)
1 計画の概要
災害時要援護者は、災害が起こった時、自分の身体・生命を守る対応能力が不足していたり、
言葉の障害から迅速、的確な行動がとりにくいため、災害時は被害を受ける場合が多い。
このため、発災直後の避難誘導から、その後の応急、復旧にいたるまで、災害時要援護者の実
情に応じた配慮を行い、安全確保を第一とする対策を積極的に推進する。
※ 災害時要援護者とは
災害時要援護者とは、乳幼児、障がい者、病人、高齢者、妊婦、外国人などで、災害に際し
て必要な情報を得ることや迅速かつ的確な防災行動をとることが困難である者をいう。
2 災害時要援護者の安全確保・安否情報
災害時要援護者は、災害発生時又は災害発生のおそれがある場合に、災害情報の把握及び避難
に時間を要することが想定される。このため、町は自主防災組織等地域組織(以下「地域組織」
という。)及び社会福祉関係団体等(以下「福祉等団体」という。)と協力して、プライバシー、
個人情報等の取扱いに配慮した上で、平常時より災害時要援護者に関する情報の把握に努める。
災害発生時には、これらの情報に基づき迅速に安全確保及び安否確認を実施する。
≪災害時要援護者への支援≫
病気や虚弱による災害関連死を防止し、避難所等
高齢者、障がい者、妊婦、
において、健康的な生活を営み、適切な医療処置
病人
を受けられるよう支援に努める。
支援班
医療班
乳幼児
避難誘導班
外国人
保護者が不明な乳幼児の保護・養育を行う。
避難所生活をする言葉の不自由な外国人に対し、
ボランティア等の協力を得て、広報内容や生活ル
ールの周知に努める。
(1) 災害時要援護者情報の共有
町は、「川西町災害時要援護者避難支援プラン」(平成20年3月作成、本プランでは、乳幼
児と在住でない外国人は含まないため、別に対応する。)に基づき、災害時要援護者の情報を、
地域組織、福祉等団体及び災害時の避難支援者(以下「支援者」という。)で共有し、災害発
生の際に迅速に対応できるようにしておく。
(2) 災害時要援護者への情報の伝達
支援班は、地域組織及び福祉等団体と協力して、災害発生時又は災害発生のおそれがある場
合、災害時要援護者及び社会福祉施設等の利用者が、早めに避難準備及び避難ができるよう早
期の情報伝達に努める。
(3) 災害時要援護者の安全確保
第3編ー52
① 地域における安全確保
地域組織及び福祉等団体は、事前に把握している災害時要援護者情報をもとに避難誘導を
行う。避難誘導にあたり誘導者は、責任を持って避難所での受付手続きまで行うものとする。
② 社会福祉施設等における安全確保
施設管理者は、施設の被害及び利用者の状態を把握し、迅速に避難誘導を実施する。施設
職員だけで避難誘導等の安全確保が困難な場合は、近隣の地域組織、福祉等団体、警察、消
防署及び支援班または避難誘導班に協力を要請する。
(4) 所在・安否の確認
支援班は、避難所責任者、地域組織及び福祉等団体、警察署、消防署及びボランティア等と
協力して、災害時要援護者の所在及び安否の確認を行う。
① 避難所での所在確認
支援班は、避難者名簿に基づき災害時要援護者を把握する。
② 在宅している災害時要援護者の安否確認
支援班は、地域組織及び福祉等団体、警察署、消防署及びボランティアと協力して、避難
せずに在宅している災害時要援護者の安否確認に努める。
(5) 避難所及び居宅で所在・安否が確認できない場合
支援班は、避難所及び居宅で所在及び安否が確認できない場合、情報調整班に行方不明者と
して報告する。
3 避難所等における応急支援対策
(1) 避難所における応急支援対策
① 応急介助支援措置実施のためのリスト作成
支援班は応急的な介助支援措置の必要性を把握するためのリストを、次に示す点に留意し
て作成する。なお、個人情報の取扱いには十分留意するものとする。
○
避難所単位で作成する。
○
必要な介護・介助要因の種別・規模を把握するため状況項目別に作成する。その他車椅
子・つえ等介助用具、手話通訳者等の要否を把握する。
○
二次避難所、または特殊医療等の対応可能な医療機関への移送の必要性を把握する。
② 応急支援の実施
災害時要援護者の避難所における生活を支援するにあたり、支援班及び避難所責任者は、
以下の応急支援を実施する。
③ 必要な設備及び生活スペース等の確保
【設備】
○
段差の解消及び手すり等の設置、専用トイレの整備、間仕切り・カーテン等の設置、車
第3編ー53
椅子・つえ等の介助用具の確保等
【生活スペースの確保における配慮】
○
スペースの割り当て、冷暖房等の配慮、プライバシー・トイレの配慮、付添い人への配
慮等
④ 必要物資の配給
【飲料水・食料】
○
初動活動期:飲料水及び食料(おかゆ、粉ミルク等)の優先的な配給
○
応急活動期:炊き出し等による災害時要援護者の状態を考慮した食料の配給
【生活物資】
○
紙おむつ、おしりふき、ウェットティッシュ等の確保
⑤ ボランティアの配慮
○
手助けが必要な人及びその状況を把握し、災害時ボランティアセンターを通じて介護・
介助、手話、通訳等必要な人員を確保し配置する。
⑥ その他避難所での配慮
○
健康状態のチェック、健康診断や相談対応
○
聴覚障がい者向け掲示板の設置等、災害時要援護者の状態を考慮した情報提供
○
避難所での生活が困難な人の二次避難所への移送
(2) 社会福祉施設等における生活救援物資等の供給
施設管理者は、食料、飲料水、生活必需品等の備蓄物資を入所者に配布するとともに、不足
が生ずる場合は、医療支援部に協力を要請する。
(3) 在宅している災害時要援護者の応急支援
支援班は、地域組織及び福祉等団体の報告等により、避難所等での受入が望ましい在宅し
ている災害時要援護者が把握された場合、その状況に応じて避難所、二次避難所又は医療機
関等の受け入れ先及び移送手段を確保する。
4 二次避難所等の確保と移送
(1) 二次避難所等の確保
① 二次避難所等の確保
支援班は、避難所からの災害時要援護者支援要請に対して、災害時要援護者専用の二次避
難所を開設する。
【二次避難所候補施設】
○
川西町生きがい交流館
○
川西町立小松保育所
② 二次避難所では対応できない場合
支援班は、災害時要援護者の二次避難所での受け入れが困難な場合、又は二次避難所で
介助等の措置ができない場合は、以下のように受け入れ先を確保する。
第3編ー54
○
町内の老人保健施設・障がい者福祉施設への特別受け入れ要請
○
町内の社会福祉施設・病院等への特別受け入れ要請
○
県へ他市町社会福祉施設への特別受け入れ要請
○
県(日赤、医師会等)へ町外老人ホーム・老人病院への特別受け入れ要請
○
民間アパート、家庭での受け入れ募集、斡旋
(2) 二次避難所等への移送
支援班は、二次避難所が確保され次第、要請班を通して関係機関に要請して、随時災害時要
援護者を移送する。主に次の方法で実施する。
○
施設車両班による移送措置
○
災害ボランティアセンターへの依頼による移送措置
○
障がい者支援組織等による移送措置
○
避難所入所者の協力支援による移送措置
○
高齢者・障がい者施設、自衛隊等への依頼による移送措置
○
その他可能な手段による移送措置
5 巡回ケア・広報・相談窓口の設置
(1) 巡回ケアサービス
支援班及び医療班は、避難所及び社会福祉施設等の災害時要援護者が利用する施設において、
災害時要援護者向け巡回ケアサービスを関係機関と協力して実施する。主に次のことを行う。
○
各災害時要援護者支援組織によるニーズの把握及び全般的なケアサービス
○
ソーシャルワーカー等による全般的な生活相談業務
○
医師会(医療班を中心として)等との連携・協力による健康チェック
○
ヘルパー、ボランティアの派遣による生活介助
○
障がい者施設職員等の協力による「生活環境チェック」サービス
(2) 相談業務
住民相談班は、本庁舎及び避難所に相談窓口において、必要に応じて支援班、福祉関係者、
医師、ソーシャルワーカー等を配置し、災害時要援護者やその家族に対し総合的な相談に応じ
る。
(3) 広報活動の災害時要援護者への配慮
総括班の広報活動、並びに本庁舎及び避難所に開設された相談窓口は、災害時要援護者がサ
ービスを支障なく受けられるよう関係団体・専門ボランティア等の協力を得て、次の点に留意
しながら行う。
○
放送・拡声器等の音声情報に偏らないよう聴覚障がい者向け伝達手段の併用
○
周囲の住民に理解を得られるような配慮
○
日本語がわからない外国人等への配慮
6 災害時要援護者向け仮設住宅の供給と復旧期ケア対策
(1) 災害時要援護者向け住宅の供給計画案の作成等
第3編ー55
災害時要援護者向け仮設住宅の供給は、第14章 4「応急住宅の確保」により行うが、支
援班は、道路河川班に協力し、災害時要援護者がサービスを支障なく受けられるよう、次の点
に留意する。
○
災害時要援護者の住宅仕様別ニーズを把握する。
○
巡回ケア対策を配慮しながら、災害時要援護者が優先的に入所できるよう配慮する。
(2) 復旧期ケア対策の実施
支援班及び医療班は、関係各対策部及び関係機関・団体等の協力を得て、災害時要援護者向
け仮設住宅に必要な措置として復旧期ケア対策を、概ね次のとおり行う。
○
災害時要援護者向け仮説住宅地等への24時間スタッフの派遣
○
医師会並びに医療ボランティア等との連携・協力による健康チェック・心のケア対策
○
ソーシャルワーカー等による全般的な生活相談業務、各種行政支援サービスの利用相談
業務、ホームヘルパーの派遣その他要援護者向けサービスの実施
○
グループホーム入所者への支援措置
7 復旧期ケア対策に関する広報並びに相談受付業務
総合相談窓口閉鎖後は、医療支援部が窓口となり関係各対策部、関係機関・団体等と協力のも
と実施する。
第3編ー56
第9章
遺体の捜索・処理・埋葬計画
(川西町総務課、住民生活課、健康福祉課、置賜広域行政事務組合川西消防署、消防団、米沢警
察署)
1 計画の概要
大規模な災害に伴う建造物の倒壊、火災及び土砂崩れ等により発生する多数の死亡者について、
その遺体を捜索、処理及び埋葬するために、主として町が実施する災害の応急対策について定め
る。
2 遺体の捜索・処理・埋葬計画フロー
※ 災害発生
遺体等の捜索
遺体の収容
遺体の処理
遺体の埋葬
遺体の検視・処置等
身元不明遺体の処理
3 遺体等の捜索
(1) 町は、米沢警察署及び自衛隊等関係機関の協力を得て、遺体等(災害により被災して行方不
明の状態にあり、かつ、周囲の状況により既に死亡していると推測される者を含む)の捜索を
行う。
(2) 町は、県に対して、捜索の対象人員及び捜索地域等、捜索状況を報告するとともに、必要に
より自衛隊に捜索活動への応援要請を行うよう依頼する。
(3) 米沢警察署は、行方不明者の届出を受理するとともに、関係情報の収集を行う。
(4) 捜索要領
捜索は、捜索班を編成して行う。
① 捜索班の編成
捜索については、町職員、警察官、消防機関及び消防団に応援を要請し捜索班を編成し、
状況に応じ遺体等の処理、収容、埋葬を併せて実施するものとする。なお、捜索に関しては、
検視等が円滑に行われるよう事前に関係の医療機関と緊密な連絡をとるものとする。
② 事務処理
災害時において、捜索を実施した場合は、次の事項を明らかにしておくものとする。
ア 実施責任者
イ 遺体等発見者
ウ 捜索年月日
エ 捜索地域
オ 捜索用資機材の使用状況
第3編ー57
カ 費用
4 遺体の処理
町は、死亡した者について、次の範囲内において、遺体に関する処理を行う。
なお、大規模な災害により、遺体の搬送車及び棺等が不足する場合は、広域的かつ速やかに在
庫情報等を収集し、確保するように努める。
(1) 遺体の収容
① 町は、遺体安置所を確保・設置し遺体を搬送・収容するとともに、置賜総合支庁及び米沢
警察署と連携の上、検視・検案業務を行える体制を整備する。
② 遺体安置所は、収容避難所、医療救護所とは別の場所に確保・設置するものとし、設置等
に際しては以下の事項に考慮する。
ア 可能な限り水・通信及び交通手段を確保できる場所
イ 検視・検案業務のほか、身元不明遺体収容所として可能な場所
なお、遺体安置所に適当な建物がない場合は、天幕、幕張等の設備を設ける。
③
町は、県及び米沢警察署と連携し、遺体安置所の設置状況及び遺体収容状況に関し、
報道機関等を通じて住民に対する広報に努める。
④ 遺体を安置し、腐敗を防止するため、棺やドライアイス等の必要な資材を確保する。
(2) 遺体の検視・処置等
① 警察官は、収容された遺体について関係法令等に基づき検視(死体見分)を行う。
②
町は医師会等の協力を得て、遺体の検案(医師による死因その他の医学的検査)を行う
とともに、検視及び検案を終了した遺体について、洗浄、縫合及び消毒等の処置を行う。
③ 県は、町から応援要請を受けたときは、必要に応じて協定に基づき山形県医師会等に遺体
の検視及び処置の実施を要請する。
④ 米沢警察署は、山形県歯科医師会の検視及び身元確認の協力を要請する。
5 遺体の埋葬
(1) 災害による犠牲者の遺族等は、死亡に係る所定の手続きを経て、速やかに遺体の埋葬を行う。
死亡者が多数おり、通常の手続きでは遺体の腐敗等により公衆衛生上の問題が発生するおそれ
がある場合は、町は火葬許可手続きの簡略化について、県を通じて厚生労働省に協議する。
また、遺体の埋葬を行う者がいないとき又は判明しないときは、町が埋葬を行う。
(2) 町は、埋葬が適切に行われるよう、死亡者の正確な把握に努めるとともに、相談窓口を設置
して埋葬を支援する。
(3) 災害救助法が適用された場合の遺体の埋葬は、応急的処理程度のものを行い、棺及び骨つぼ
等の現物を実際に埋葬する者に支給する。
6 広域応援体制
遺体の捜索、処理及び埋葬の実施が、本町のみで実施することが困難な場合は、近隣市町又
第3編ー58
は県に対して、これらの業務に要する要員及び資機材の確保について、応援を要請する。
第3編ー59
第10章
道路交通対策計画
(川西町地域整備課、住民生活課、米沢警察署)
1 計画の概要
本計画は、災害時において、交通の安全及び交通施設の保全のため、又は緊急輸送を確保する
ため、交通規制等の必要措置を実施し、交通安全の確保を万全に図るために定める。
2 交通規制の要領
災害等により道路の使用の規制や電気、水道等のライフラインの確保に配慮した緊急輸送ルー
トの設定を行うための体制の整備について次の要領により行う。
(1) 危険箇所の把握
① 道路管理者及び応援協定に基づく建設業者、米沢警察署は、災害の発生が予想され、又は
発生したときは、道路交通環境の巡回調査を行い、道路被害の把握に努めるとともに、応急
復旧を講ずるものとする。
② 道路管理者は、地域住民、自動車運転者に対し道路施設の被害を発見したときは、直ちに
道路管理者に報告するよう常に啓蒙しておくものとする。
(2) 交通の安全確保のための交通規制
① 道路管理者は、道路の被害等による危険箇所を発見したときは、速やかに必要な範囲に規
制標識を表示し、又は職員が現地で迂回路指示等を行い交通の確保を図るものとする。
② 米沢警察署長は、災害の発生が予想され、又は発生したときは、直ちに所轄区域内の道路
交通の状況を調査し、交通の安全と円滑な運営を確保するため必要があると認められるとき
は、その実情に応じ、警察官が現地で指導に当たり、又は道路標識等を表示し、交通規制を
行うものとする。
(3) 緊急通行車両のための交通規制
① 緊急通行車両
緊急通行車両とは、災害応急対策に従事する者又は災害応急対策に必要な物資の緊急輸送
その他の災害応急対策を実施するため運転中の車両をいう。
② 県警察の措置
県警察は、災害が発生し、又はまさに発生しようとし、災害応急対策が的確かつ円滑に行
われるようにするために必要があると認めるときは、区域又は道路の区間を指定し、緊急通
行車両以外の道路における通行を禁止または制限する。
また、通行の禁止又は制限を行ったときは、直ちに当該区域又は道路の区間その他の必要
事項を周知する。
③ 車両運転者の義務
区域及び道路の区間に係る通行禁止等が行われたときは、車両の運転者は、速やかに、当
該車両を当該区間及び道路の区間外の場所へ移動する。それが困難な場合には当該車両を
第3編ー60
できる限り道路の左側端に沿って駐車する等緊急通行車両の通行の妨害にならない方法に
より駐車する。
④ 警察官、自衛官及び消防署員による措置命令
警察官は、通行禁止区域等において、車両その他の物件が緊急車両の妨害となることによ
り災害応急対策の実施に著しい支障があると認めるときは、当該車両その他の物件の占有者、
所有者、管理者に対し、当該車両その他の物件の移動等の措置をとることを命ずることがで
きる。
なお、警察官がその場にいない場合に限り、災害派遣の自衛官及び消防署員の職務の執行
について準用し、当該自衛官又は消防署員は、自衛隊用緊急通行車両及び消防機関の使用
する緊急通行車両の円滑な通行を確保するため必要な措置をとることを命じ、又は自ら当
該措置をとることができる。
⑤ 緊急通行車両の確認
県又は県公安委員会は、次により標章及び緊急通行車両車両確認証明書の交付事務を行う。
確
認 者
県知事
県公安委員会
確
認
車
両
県有車両
災害応急対策を実施するため県
が調達、借上等をした車両
申請受付及び確認場所
○
○
○
○
危機管理課
総合支庁
上記以外の車両
○
○
○
○
県警察本部交通規制課
高速道路交通警察隊
各警察署
交通検問所
ア 事前届出車両
確認申請に際し、当該車両にかかる事前届出済証等の提示をもって、審査を省略し、
優先的に手続きを行う。
イ 当日確認申請される車両
確認申請に際し、緊急通行車両として通行しようとする者から、指定行政機関等が地
域防災計画等に基づいて当該車両を使用して行う災害応急対策の業務の内容を証明する
書類及び緊急通行車両確認申請書を提出させ審査を行う。
(4) 交通規制の連絡先
① 町長は、災害の発生が予想され、又は発生したときは、各実施責任者と連絡をとり必要な
措置を要請し、又は交通規制等の措置を行うものとする。
② 災害時において交通規制等を行った実施責任者は、町長及び関係機関に対し、交通規制等
の目的、区域、措置事項等を連絡し、自動車の運転者、地域住民に周知徹底を図るなど、相
互協力に努めるものとする。
第3編ー61
3 交通整理隊の編成
災害時において、各々の単独機関で交通の安全を確保できない場合、又は特に必要と認める場
合は、警察署(駐在所)等の関係機関の協議により次の交通整理隊を編成し、交通整理等を実施
する。
(1) 編成
交通安全協会役員、消防署員、消防団員、関係機関の職員及びその他民間協力者により構成
する。
(2) 所要人員等必要な事項は、その都度決定する。
第3編ー62
第11章
輸送対策計画
(川西町総務課、地域整備課、住民生活課、まちづくり課)
1 計画の概要
本計画は、災害時における救急・救助、医療救護及び消火活動等の応急活動並びに被災者に対
する物資等の供給を、迅速かつ確実に行うために町及び県等の防災関係機関が実施する災害応急
対策について定める。
2 輸送要領
(1) 輸送の緊急度優先順位
① 総括的に優先されるもの
ア 人命の救助及び安全の確保
イ 被害の拡大防止
ウ 災害応急対策の円滑な実施
② 災害発生後の各段階において優先されるもの
ア 災害発生直後の初動期(第1段階)
(ア) 救助・救急活動、医療活動の従事者及び医薬品等の人命に要する人員・物資
(イ) 消防及び水防活動等被害拡大防止に要する人員・物資
(ウ) 被災地外の医療機関へ搬送する負傷者及び重症患者
(エ)
町等の災害対策要員及びライフライン応急復旧要員等初動期の応急対策要員並びに
物資
(オ)
緊急輸送に必要な輸送施設、輸送拠点の応急復旧及び交通規制等に必要な人員・物
資
イ 応急対策活動期(第2段階)
(ア) 上記アの続行
(イ) 食料及び水等生命の維持に必要な物資
(ウ) 傷病者及び被災者の被災地外への移送
(エ) 輸送施設の応急復旧等に必要な人員・物資
ウ 復旧活動期(第3段階)
(ア) 上記イの続行
(イ) 災害復旧に必要な人員・物資
(ウ) 生活用品
(エ) 郵便物
(オ) 廃棄物の搬出
第3編ー63
(2) 輸送方法
人員、緊急物資、資材等の輸送は、輸送対策の種類、数量及び交通施設の状況を勘案して、
次の種別のうち、最も適切な方法によるものとする。
① 貨物自動車による輸送
② 乗合自動車による輸送
③ 航空機による輸送
(3) 応急救助のための輸送
① 対象
ア り災者を避難させるための輸送
イ 医療救護のための輸送
ウ 負傷者等の救出のための輸送
エ 飲料水供給のための輸送
オ 救済用物資の輸送
カ 遺体の捜索のための輸送
キ 遺体の処理のための輸送
② 費用
輸送に要した費用は、町内の通常実費とする。
③ 期間
各救助種目別に定められている救助期間の範囲内とする。
(4) 輸送施設被害状況及び輸送需要情報の収集と提供
町は、応急活動に係る応援増員及び物資等の輸送重要に関する情報(緊急消防援助隊の派遣
要請、自衛隊の派遣要請)を収集し、県にその情報を提供する。
(5) 防災関係機関による輸送車両等の確保と輸送の実施
町、県及び防災関係機関は、人員及び物資等の緊急輸送に必要な車両又は航空機を調達し、
緊急輸送を実施する。
① 町所有車両の確保
車両の掌握及び管理は、施設車両班が行なうものとし、町所有車両は、資料編のとおりで
ある。
② 町所有以外の輸送力の確保
ア 自動車の確保
(ア) 町内事業所及び陸上運送業者等に依頼する。
(イ) 他の市町村又は県に調達のあっせんを依頼する。
第3編ー64
イ 航空機輸送力の確保
陸上等の一般交通が途絶した場合で、緊急に航空機による輸送が必要となったときは、
へリコプターを運用した緊急輸送等を県に要請する。
●航空機輸送の要請を行うときは、次の事項を明らかにするものとする。
・航空機使用の目的及びその状況
・機種及び数量
・期間及び活動内容
・発着地点又は目標地点
●ヘリコプター発着場所を次のとおり定めておく。
川西町総合運動公園ホッケー場
川西町大字中小松2240-1
(6) 輸送力の配分
① 輸送力の配分担当は、施設車両班とする。
② 配分方法
ア 災害応急対策の実施担当責任者は、必要な輸送力の目的、種類、数量等の必要な事項
を明らかにし、施設車両班長に要請する。
イ 施設車両班長は、アの要請に基づく調達所要数を把握し、直ちに輸送力の確保措置を
講じ、配分計画を作成し、実施担当責任者に配分する。
第3編ー65
第12章
電気通信施設災害応急計画
(川西町総務課、東日本電信電話株式会社等の電気通信事業者)
1 計画の概要
災害発生時に、通信設備等を災害から防護するとともに、応急復旧作業を迅速かつ的確に実施
し、通信の確保を図るために電気通信事業者が実施する災害応急対策について定める。
2 応急対応
(1) 被災通信設備の監視と通信網の遠隔措置
県内の主要な電気通信設備を常時監視し、被災状況を把握するとともに、通信を可能な限り
確保するため、遠隔切替制御及び音声案内等の措置を行う。
(2) 災害時組織体制の確立
災害発生又は発生するおそれのある場合、災害対策本部等を設置し、災害対応にあたる。
(3) 要員の確保
防災業務の運営及び応急復旧に必要な要員を確保するため、次の措置をとる。
① 全社体制による応急復旧要因等の非常招集
② 関連会社等による応援
③ 工事請負会社の応援
(4) 被災状況の把握
被災状況の把握について,電気通信設備の監視結果及び巡回点検により情報を迅速に収集す
る。
(5) 災害時広報活動
災害は発生した場合、通信の疎通及び利用制限の措置状況及び被災した電気通信設備等の
応急復旧状況等の広報を行い、通信の疎通ができないことによる社会不安の解消に努める。
(6) 災害時対策用機器等の整備
災害発生時において通信を確保し又は災害を迅速に復旧するため、必要に応じて機器及び車
両を配備する。
① 非常用通信装置
② 非常用電源装置
③ 応急ケーブル
④ その他応急復旧用諸装置
(7) 災害対策用資機材等の確保
災害応急対策及び災害復旧を実施するため、復旧資機材を確保するとともに、予め定めた輸
送計画に従い、資機材及び物資等の輸送を行う。
第3編ー66
3
復旧計画
(1) 応急復旧工事
被災した電気通信設備等を早急に復旧するため、災害対策用機器、災害対策用資機材等を設
置して行う。
(2) 復旧の順位
通信の途絶解消及び重要通信を確保する。
(3) 本復旧工事
災害の再発を防止するため、必要な改良事項を組み入れて災害復旧工事を計画、設計、実施
する。
第3編ー67
第 13章
生活支援関係
(川西町地域整備課、住民生活課、産業振興課、農地課)
第 1 節 給水計画
1 計画の目的
本計画は、災害時におけるり災者及び災害応急災害従事者等に対する飲料水の供給について定
める。
2 飲料水の供給方法
(1) 給水担当
建設給水部給水下水班が担当する。
(2) 給水対象者
災害による被害を受け、現に飲料水を得ることができないり災者とする。
(3) 給水量
1人当たり、1日3ℓとする。
(4) 費用
給水に要する費用の範囲、額等は、災害救助法が適用された場合に準じ、その額を超えない
範囲とする。
(5) 給水方法
① 給水車による供給
② 市販の飲料水供給
3 給水資機材の調達等
り災者に対する飲料水及び浄水薬品等は、次により確保するものとする。
(1) 給水資機材
① 町の所有する給水資機材
名
称
可搬式給水タンク
規 格 ・ 単 位
容
数
量
1㎥
2基
積載量
1500kg
1台
量
アルミ製
可搬式給水タンク
積載トラック
飲料水運搬容器
容 量 60~100ℓ
15個
ポリタンク
② 町が所有する資機材に不足が生じた場合は、協定業者等より確保する。
4 給水施設の応急措置
第3編ー68
災害により、給水施設が被害を受けた場合は被害状況を調査し、応急的な復旧工事を実施し飲
料水供給の早期回復を図るものとする。
(1) 資材等の調達
応急復旧資材等は、町において必要最小限確保するものとするが、不足したときは、町指定
水道事業者から調達する。
ただし、必要と認めるときは、知事に対し資材及び技術者の斡旋を要請する。
(2) 応急措置の重点事項は次のとおりとする。
・有害物等の混入防止及び井戸等補給用水源の広報
・取水、導水及び浄水施設及び保守点検
・井戸水の滅菌使用その他飲料水最低確保
第3編ー69
第2節
食料供給計画
1 計画の概要
本計画は、災害時におけるり災者及び災害応急災害従事者等に対する食料供給、炊き出しによ
る供給について定める。
2 調達及び配給
(1) 調達方法
① 調達要請順位は、次のとおりとする。
ア 農協、商工会等の協定団体及び業者へ要請する。
イ アによる要請で不足が生じる場合は、協定締結市町へ要請する。
ウ ア及びイでも不足が生じる場合は、県に対して要請する。
② 要請の際の注意事項
応援要請をする際は、次の事項を明示し行う。
ア 食料の応援要請
品目、数量、引渡期日、引渡場所、その他参考となる事項
イ 炊き出し用具等の応援要請
人員、器具、数量、期間、場所、その他参考となる事項
(2) 調達品目
避難所の設置状況や災害時要援護者等を考慮し、以下の品目を調達する。
① 弁当、米穀、食パン、麺類(即席麺・そば・乾うどん等)、飯缶、乾パン
② 乳幼児ミルク、牛乳
③ 副食品(缶詰・漬物・佃煮・野菜)、調味料(味噌・醤油・塩・砂糖)
(3) 炊き出し
炊き出しにより食料の供給を実施する場合は、次により行う。
① 炊き出しは、原則として避難所内又はその付近の適当な場所を選定し、仮設給食室を設置
して行う。
② 炊き出しの量が大量に必要な場合は、被害の状況を十分に調査した上で、既存の給食施設
等を利用する。
③ 要員等が不足する場合は、日本赤十字社山形県支部及びボランティアの協力を得て炊き出
しを実施するとともに、必要に応じ、知事に対し自衛隊の派遣要請を依頼する。
④ 炊き出し実施場所
炊き出しの実施場所は、避難所となる次の場所で行う。
第3編ー70
実施場所
炊き出し対象区域
炊き出し能力
連絡方法
小松小学校
小
松 地 区
850
42-3151
大塚小学校
大
塚 地 区
600
42-4722
犬川小学校
犬
川 地 区
300
42-2674
中郡小学校
中
郡 地 区
500
42-3616
高山小学校
高
山 地 区
150
42-2659
玉庭小学校
玉
庭 地 区
600
48-2030
東沢小学校
東
沢 地 区
140
48-2012
吉島小学校
吉
島 地 区
600
44-2842
備
⑤ 協力団体
・川西町女性団体連絡協議会
・自主防災組織
・その他関係団体、ボランティア組織等
(4) 配分
被災住民への食料配分にあたっては、次の事項に留意する。
① 避難所等における食料の受入れ確認及び需要の適正を図るための責任者の配置
② 住民への事前周知等による公平な配分
③ 災害時要援護者への優先配分
【配分基準】
・主食:1人一食あたり 200g
○
主 食
(災害応急対応従事者は1人一食あたり 300g)
・おかゆ:高齢者150g
○
粉ミルク
・年齢に応じた対応
第3編ー71
幼児100g
考
第3節
生活必需品供給計画
1 計画の概要
本計画は、災害時におけるり災者及び災害応急災害従事者等に対する生活必需品等の提供につ
いて定める。
2 需要の把握
(1) 供給対象者
生活必需品の供給対象者は次のとおりとする。
◇
避難指示等に基づき、避難所に収容された人
◇
住家が被害を受け、居住できなくなった人
(全焼、全壊、流失、半焼、半壊、床上浸水)
(2) 供給品目
避難所の設置状況や災害時要援護者等を考慮し、以下の品目を調達する。
① 第1順位:トイレ、おむつ(乳幼児用、高齢者用)、生理用品、トイレットペーパー
② 第2順位:毛布、敷物
③ 第3順位:上着、下着等、タオル、靴、傘、石鹸、歯ブラシ・歯磨き粉
(3) 供給要領
調達物資の供給は、次の要領により行うことを基本とする。
品
目
提
供
数
量
トイレ
避難所単位で状況に応じ配置する。
おむつ
乳幼児1人1日につき○枚、高齢者1人1日につき○枚
生理用品
1名に1袋
トイレットペーパー
共同使用
毛布
一人につき1枚
敷物
一人につき1枚
上着、下着等
一人につき各1着
タオル
一人につき3本
靴
運動靴一人1足(場合によっては長靴)
傘
一人につき1本
石鹸、歯磨き粉
一世帯に各1個
歯ブラシ
一人につき1本
その他
掃除用具等については、避難所単位に状況に応じ配置する。
(4) 需要の把握
生活必需品の把握については、避難所への避難状況及び被害家屋等を把握した上で、対策本
部において検討し決定する。
第3編ー72
3 調達及び輸送
(1) 調達方法
① 調達要請順位は、次のとおりとする。
ア 商工会等の協定団体及び業者へ要請する。
イ アによる要請で不足が生じる場合は、協定締結市町へ要請する。
ウ ア及びイでも不足が生じる場合は、県に対して要請する。
② 要請の際の注意事項
応援要請をする際は、次の事項を明示し行う。
品目、数量、引渡期日、引渡場所、その他参考となる事項
(2) 輸送
生活必需品供給に関する輸送業務は、供給を依頼した先の協定団体・業者等が行うが、必要
な場合は物資調達班から施設車両班に要請し行なう。
物資調達班は、町で調達した生活必需品及び県等から支給を受けた生活必需品の輸送を総括
する。
(3) 生活必需品の供給
被災者への生活必需品の供給は、原則として避難所に供給拠点を設置して行う。供給拠点に
おける供給は、物資供給班が避難所責任者及びボランティア等の協力を得て行う。また、物資
供給班は、各供給拠点における生活必需品の配給状況を把握・総括する。
(4) 周知
物資供給班は、供給拠点を設置し生活必需品の配給を始めたとき、総括班に配給に関する広
報を要請し、住民への周知を図る。
周知内容 ・物資供給拠点の設置場所
・配給時間
・配給方法
第3編ー73
第4節
防疫及び保健衛生計画
(川西町住民生活課、健康福祉課)
1 計画の概要
(1) 災害時においては、生活環境の悪化や病原体に対する抵抗力の低下等により、心身の健康に
不調を来たし、感染症が発生しやすくなることから、関係機関は防疫・保健衛生対策の円滑な
実施を図る。
(2) 住民は、医療・保健の情報を積極的に活用し、自らの健康管理に努めるとともに、相互に助
け合い、居住地域の衛生確保に努める。
(3) 町は、災害等の発生時の被災地区における被災者の避難状況を把握し、消毒等の防疫及び保
健衛生上必要な対策をとる。
(4) 県は、町を通じ被害状況の把握を行い、災害等の発生時の被災地区における感染症患者の早
期発見、食品の衛生監視、栄養指導等の防疫及び保健衛生対策を的確に実施する。
(5) 災害時要援護者に対する配慮
町及び県は、寝たきり者、障がい者、乳幼児、妊産婦、人工透析患者等に対して互いに連携
し、健康状態を把握、医療・保健情報を提供するとともに保健指導を実施する。
2 防疫及び保健衛生計画フロー図
被 災 状 況 等 の 把 握
活動体制の確立
広域応援の要請
保 健 衛 生 対 策
防
疫
対
策
食品衛生確保対策
栄 養 指 導 対 策
精 神 保 健 対 策
被災者動物対策
防疫等資機材の確保
第3編ー74
・巡回健康相談・保健指導等の実施
・避難所等の生活環境の整備
・感染症発生予防対策
・検病調査・健康診断の実施
・感染症発生時の対策
・臨時予防接種の実施
・結核定期外検診の実施
・緊急食品の配給に対する食品衛生確保
・炊き出し施設の把握・食品衛生指導
・井戸水等の水質の安全確保と滅菌指導
・食品関連被災施設に対する監視指導
・炊き出しの栄養管理指導
・巡回栄養相談
・集団給食施設指導
・精神保健対策
・被災者動物対策
3 被災状況等の把握
被災時における防疫及び保健衛生対策を的確に実施するために、町は次の事項について、被災
状況等の把握に努める。
① 仮設トイレの設置及び浸水家屋の状況
② 防疫保健衛生資機材取扱店及び格納倉庫の被害状況
③ 食品及び食品関連施設の被害状況
④ 集団給食施設の被害状況
⑤ 医療機関等の被害状況
4 活動体制の確立
町は保健所と連携し、保健師を中心に巡回救護班を編成する。必要に応じ医師、栄養士、精神
保健福祉相談員等を加えるものとする。
5 保健衛生対策
町は、保健師等を中心として置賜保健所、その他関係機関と協力し、避難所等の衛生状態を良
好に保つとともに、被災者の健康状態を把握するとともに、被災に伴う健康障害を予防し、被災
者が健康な生活を送れるよう支援する。
(1) 健康相談・健康指導
健康相談にあたっては、災害時要援護者の健康確保を最優先とし、次により被災者の健康状
態の確認と必要な保健指導を実施する。
また、被災者への適切な処遇を行うため、医療救護、防疫対策、栄養指導、精神救護及び福
祉対策関係者等と連絡調整を図る。
① 寝たきり者、障がい者、乳幼児、妊産婦、人工透析患者等災害時要援護者の健康状態の把
握と保健指導
② 結核患者、難病患者、精神障がい者等に対する保健指導
③ インフルエンザや感染症予防の保健指導
④ 有症状者への受診勧奨、悪化予防の保健指導
⑤ 不安の除去等メンタルヘルスへの対応
⑥ 口腔保健指導
(2) 避難所等の生活環境の整備
避難所、仮設住宅等において次の状況を把握し、被災者へ指導・助言するとともに県と連携
して生活環境の整備に努める。
① 食生活の状況(食中毒の予防への対応)
② 衣類、寝具の清潔の保持
第3編ー75
③ 身体の清潔の保持
④ 室温、換気等の環境
⑤ 睡眠、休養の確保
⑥ 居室、便所等(仮設トイレを含む。)の清潔
⑦ プライバシーの保護
⑧ 常用している薬の保持
6 防疫対策
(1) 防疫活動実施体制
① 被災の規模に応じて、迅速に防疫活動ができるよう町災害対策本部医療支援部は、所用の
動員計画を定めて防疫班を組織し、必要に応じて適切な行動が行えるようにする。
② 県は、被災規模により、町のみで対応できない場合は、町の防疫活動を指導・支援する。
③ 町・県は、被災状況に応じ、自衛隊に防疫活動の支援を要請する。
(2) 感染症発生予防対策
町は、感染症の発生を未然に防止するため、避難所、浸水地区、衛生状態の悪い地区を中心
に次の感染症予防対策を実施する。
① パンフレット、リーフレット等を利用して、被災者の健康管理について、飲み水、食物の
注意、手洗い、うがいの励行を指導するとともに、台所、便所、家の周りの清潔、消毒方法
を指導する。
② 道路、溝渠、公園等の公共の場所を中心に清掃を実施する。なお、清掃の実施にあたって
は、ごみの処理、し尿の処理を重点に実施する。
③ 便所、台所等を中心に消毒を実施する。
④ 県が定めた地域内で、ねずみ・害虫等の駆除を行う。
(3) 検病調査・健康診断の実施
置賜保健所は、感染症を早期に発見し、まん延を防止するため、検病調査及び健康診断を実
施する。
① 検病調査の実施にあたっては、医師、保健師、助手等をもって班編成を行い、緊急度に応
じて計画的に実施する。
この場合、浸水地区の住民及び集団避難所の避難者や応急仮設住宅の入居者に対する調査
を重点に実施する。
② 検病調査の結果、必要があるときは、検便等の健康診断を行う。
(4) 感染症発生時の対策
被災地において感染症患者又は病原体保持者(以下「感染症患者等」という。)が発生した
第3編ー76
ときは、次の対策を実施する。
① 感染症患者等の隔離
町、県は、感染症患者等が発生したときは、速やかに隔離収容の措置をとるものとし、交
通途絶のため隔離病舎に収容することが困難な場合は、なるべく被災をまぬがれた地域内の
適当な場所に臨時隔離施設を設けて収容する。
② 濃厚接触者の検病調査・健康診断の実施
置賜保健所は、濃厚接触者(感染症患者等と飲食を共にした者、頻繁に接触した者)に対
し、検病調査、検便等の健康診断を実施し、病気に対する正しい知識や消毒方法の保健指導
を行う。
③ 家屋、台所、便所、排水口等の消毒の実施
町は、台所、便所、排水口等の消毒を実施し、汚物、し尿は消毒後に処理する。
(5) 臨時予防接種の実施
疾病のまん延予防上必要があるときは、置賜保健所は、対象者及び期日を指定し臨時予防接
種を行うものとし、町が実施することが特に適当と認めるときは町長がこれを指示する。
(6) 結核定期外検診の実施
置賜保健所は、結核のまん延予防上必要があるときは、対象者及び期日を指定して、結核定
期外検診を実施する。
(7) 代執行
置賜保健所は、被災の状況や町の処理能力を考慮し、町と連携して、迅速かつ適切な措置を
実施するとともに、町に代わり代執行を行う。
7 食品衛生確保対策
町は、県の食品衛生班その他関係機関の協力を得て、被災地において次の活動を行う。
(1) 緊急食品の配給に対する食品衛生確保
被災地区への弁当等緊急食品の調達・確保計画に基づき、食品調整施設に対して監視指導を
実施する。
(2) 炊き出し施設の把握と食品衛生指導
被災地内での炊き出し施設の把握と衛生指導を実施するとともに、特に仮設の炊き出し施設
に対しては、原料の調達、保管、調理についての指導を行う。
(3) 井戸水等の水質の安全確保と滅菌の指導
被災者に対し、平常時使用していない井戸等を飲料水等に使用する場合、その水質の安全確
保と滅菌を指導する。
(4) 食品関連被災施設に対する監視指導
第3編ー77
営業施設の被災状況を確認し、冠水食品の廃棄等食品の安全確保及び施設・設備の監視指導
を実施する。
① 冠水食品の廃棄の指導
② 機能損失食品(冷蔵、冷凍品)の廃棄の監視
③ 施設・設備等の洗浄消毒の指導
(5) 食品衛生協会との連携
食品衛生協会へ被災状況の把握を要請し、食品衛生指導員の協力を得て、被災施設に対する
指導を実施するものとする。
8 栄養指導対策
置賜保健所は、被災地において町と協力して次の活動を行う。
(1) 炊き出しの栄養管理指導
町が設置した炊き出し実施現場へ栄養士を巡回させ、炊き出し内容等の調整及び給食管理上
必要な指導を行うとともに、給食業者への食事内容の指導を実施する。
(2) 巡回栄養相談の実施
避難所、仮設住宅及び被災家屋を巡回し、栄養相談を実施する。また高血圧、糖尿病、高齢
者等の災害時要援護者の在宅食事療法必要者に対しては、食生活指導や栄養面からの健康維持
指導を行う。
(3) 食生活相談者への相談・指導の実施
被災生活の中で、健康維持のための食品や低エネルギー食、アレルゲン除去食、低塩分食等
の特別用途食品の入手や、調理方法に問題を抱える被災者からの相談に対して、情報提供を含
めた指導を実施する。
(4) 集団給食施設への指導
状況を調査し、給食設備や給食材料の確保、調理方法等栄養管理上の問題を生じないよう指
導する。
(5) 栄養士会への支援要請
被災地区の規模・状況により、必要に応じて県栄養士会に支援を要請する。
9
精神保健対策
保健所等の精神保健福祉相談員は、災害等発生時の不安除去等精神的ケアに対応するため、
収容避難所や応急仮設住宅等で被災者を対象に巡回相談を行うとともに、通所している精神障
害者を訪問指導し、必要により精神科医療機関と連絡調整を行う。
10
被災動物対策
町は、県等関係機関や県獣医師会等関係団体との協力関係を確立し、動物の愛護と住民の安全
第3編ー78
確保を図るため、被災時に飼い主とともに避難した動物の適正な飼養、危険な動物の緊急措置等
の確認及び負傷動物又は放し飼いの状態にある動物の保護、収容に関し必要な措置を講ずる。
(1) 避難動物の適正飼養等
町は、動物の愛護及び環境衛生の維持を図るため、保健所や県獣医師会等関係団体と連携し、
飼い主とともに収容避難所に避難した動物の適正な飼養に関する指導、助言等必要な措置を行
う。
(2) 被災地域における動物の保護、収容等
町は、保健所等関係機関や県獣医師会等関係団体と連携し、負傷動物又は放し飼いの状態に
ある動物の保護、収容を行う。
11
広域応援の要請
町は、被災が著しく保健衛生、防疫、食品衛生確保及び栄養指導の各対策で、町内だけでは体
制の確保ができない場合は、協定市町等及び県に対して応援を要請する。
12 防疫等資機材の確保
防疫活動に必要な保健衛生用資機材については、現有する資材及び薬品を優先的に使用するも
のとし、医薬品等については、南陽市東置賜郡医師会、薬剤師会等が要請し、病院等から調達す
るものとする。
なお、不足する場合は、県に対し不足する資機材及び数量等を明示して要請する。
(1) 防疫資機材等の備蓄
① 町は、防疫資機材の整備・充実に努める。なお、薬品を備蓄する場合、責任管理者を定め、
管理に万全を期するものとする。
② 町は、防疫資機材等の整備状況を置賜保健所に報告する。
③ 県は、県内の防疫資機材等の備蓄状況を町に情報提供する。
(2) 防疫資機材等の調達
町は、防疫資機材等が不足の場合、置賜保健所に確保を要請する。
13 積雪期の対応
冬期間は、気温が低いことから衛生状態は比較的保たれやすいが、気温の低下により身体の
不調を来たしやすいことから、町は、避難所等の採暖に配慮する。
雪が障害となり防疫資材の搬出や運搬に支障を来たす場合があることから、定期的に積雪状
態や道路状況等について点検を行い、除雪や運搬計画等に万全を期するものとする。
第3編ー79
第 5 節 廃棄物処理計画
(川西町地域整備課、住民生活課)
1 計画の概要
災害等に伴い発生する被災地のがれき(災害廃棄物)、ごみ及びし尿等の廃棄物を迅速かつ適
正に収集・処理し、生活環境の保全を図るために、町が実施する廃棄物処理対策について定める。
2
廃棄物処理計画フロー
※ 災害発生
情報の収集及び排出量の推計
がれき処理
ごみ処理
し尿処理
広域的な支援・協力
3
がれき処理
町は、次によりがれき(災害廃棄物)処理を実施する。
(1) 情報の収集及び排出量の推計
町は、損壊建物数等の情報を速やかに収集し、がれきの排出量を推計する。
(2) がれきの撤去
災害等により損壊した建物から発生したがれきについては、原則として被災者が町の指定
する収集場所に搬入する。ただし、被災者自ら搬入することが困難な場合で、かつ、被災者
から要請があったときは、町がその建物に関する権利関係等を確認したうえで搬出する。
また、町は、放置されたがれきのうち、周辺住民の人命等の危害を及ぼす可能性の高いも
の及び道路の通行に支障があるものについて、適切な場所に移動する。
(3) 仮置場の確保
町は、がれきの処理に長時間を要する場合があることから、必要により、生活環境保全上
支障のない場所に、がれきの選別や保管可能な仮置場を確保する。
(4) 県、近隣市町村等への応援要請
①
町は、がれきの収集、運搬及び処理に必要な人員、収集運搬車両並びに処理施設が不足
する場合には、近隣市町村、川西町建設業協会、川西町建設組合、産業廃棄物業者等に応
援要請を行う。
第3編ー80
②
町は、近隣市町村等による応援体制が確保できない場合には、県に対し広域的な支援を
要請する。
4
ごみ処理
町は、次によりごみ処理を実施する。
① 情報の収集及び排出量の推計
町は、収容避難所等の避難人員及び場所を速やかに確認し、被災地域におけるごみの排
出量を推計する。
② ごみの処理
町は、避難者の生活に支障を生じることがないよう、収容避難所等における生活ごみの
処理を適切に行うとともに、一時的に大量に発生した生活ごみや粗大ごみについて、必要
な人員及び収集運搬車両を確保して、円滑な収集を行う。
③ 一時保管場所の確保
町は、生活ごみ等を早期に処理できない場合は、収集したごみの一時的な保管場所を確
保するとともに、その管理について衛生上十分な配慮を行う。
④ 県、近隣市町村等への応援要請
ア
町は、生活ごみ等の収集、運搬及び処理に必要な人員、収集運搬車両並びに処理施設
が不足する場合には、近隣市町村及び一部事務組合に応援要請を行う。
イ
町は、近隣市町村等による応援体制が確保できない場合には、県に対して広域的な支
援を要請する。
5
し尿処理
町は、次によりし尿処理を実施する。
(1) 情報の収集及び排出量の推計
町は、収容避難所等の避難人員及び設置場所を速やかに確認し、被災地域におけるし尿の
排出量を推計する。
(2) し尿処理施設の応急復旧
町は、し尿処理施設の臨時点検等を早急に行い、その処理能力を確認するとともに、施設や
設備に支障が生じた場合は、速やかに応急復旧を行う。
(3) し尿の処理
町は、必要な人員及び収集運搬車両を確保して、円滑な収集を行う。
(4) 収容避難所等への仮設(簡易)トイレの設置
町は、上水道、下水道及びし尿処理施設等の被害状況を把握し、必要に応じて、水洗トイ
レの使用を自粛するよう地域住民の協力を要請するとともに、収容避難所や住宅密集地等に
第3編ー81
仮設(簡易)トイレを設置する。
なお、町は、仮設(簡易)トイレの管理に当たっては、必要な消毒剤等を確保し、衛生上
十分な配慮を行う。
(5) 県、近隣市町村等への応援要請
① 町は、し尿の収集、運搬及び処理に必要な人員、収集運搬車両並びに処理施設が不足する
場合には、近隣市町村、一部事務組合及び環境整備事業協同組合等に応援要請を行う。
②
町は、近隣市町村等による応援体制が確保できない場合には、県に対して広域的な支援
の要請を行う。
第3編ー82
第6節
義援物資、義援金の受入れ・配分計画
(産業振興課、農地課、出納検査課)
1 計画の概要
本計画は、災害時における義援物資、義援金の受入れ及び配分の体制及び方法について定める。
2 義援物資
(1) 義援物資の受入れ
義援物資の受入れ確認は、物資調達班が行う。
(2) 義援物資の保管・仕分け・輸送
義援物資の保管・仕分けは物資調達班が担当し、輸送は施設車両班が担当し、それぞれボラ
ンティア等の協力を得て行う。
(3) 義援物資の配布
町対策本部は、協議の上配分を決定し、被災者に対し迅速かつ適正に配布する。特に食料品
については、保存期間等を考慮し配分する。
3 義援金
(1) 義援金の受入れ
義援金の受付に際しては、義援金管理班が受付記録を作成し、保管の手続きを行うとともに、
寄託者に領収書を発行する。
(2) 義援金の保管
義援金の保管は、被災者に配分するまでの間、町指定金融機関に「当該災害に関する義援金
受付専用口座」をつくり、受払簿を作成し保管する。
(3) 義援金の配分・配布
町対策本部が義援金配分委員会を設立する。委員会で協議の上配分を決定し、被災者に対し
迅速かつ適正に配布する。
● 委員会の構成案
町、町議会、日本赤十字、共同募金会、報道機関、その他
第3編ー83
第14章
文教施設における災害応急計画
(教育総務課、まちづくり課)
1 計画の概要
災害発生時における児童生徒等の安全確保及び学校教育活動の早期回復並びに学校以外の文教
施設及び文化財の被害の防止又は軽減を図るために、各施設の管理者等が実施する災害応急対策に
ついて定める。
2
文教施設における災害応急計画フロー
※災害発生
学校の応急対策
学校以外の文教
施設の応急対策
文化財の応急対策
児童・生徒等の
安全確保
被害状況等の
報告
入館者等の避難
応 急 措 置
負傷者等の救助
展示品等の保護
応急教育の実施
被害状況等の報告
心の健康管理
3 学校の応急対策
災害等発生時における学校の基本的役割は、児童生徒等の安全確保と学校教育活動の早期回復
を図ることにある。従って、収容避難所として避難を受けた学校においても、収容避難所の運営
は、町が主体となり自主防災組織等と連携して行い、学校は可能な範囲内で協力することを基本
とする。
(1) 児童生徒等の安全確保
① 在校時の措置
災害発生後、直ちに全教職員で児童生徒等の掌握し、状況を見て安全と判断される場所に
避難させる。児童生徒等が避難・集合し次第、人員の点呼を行い、負傷者の手当て等を行う。
火災が発生した場合及び重傷者、生埋め者又は行方不明者等がいる場合は、直ちに町、消
防署及び米沢警察署等に通報するとともに、適切な方法により初期消火や救出・捜索活動等
を行う。
また、非常持ち出し品については、あらかじめ指定された者が適切に取り扱う。
② 登下校時の措置
第3編ー84
登下校中の児童生徒等のうち、学校へ避難してきた者は直ちに学校で保護し、確認のうえ
保護者へ連絡する。避難してきた児童生徒等の情報を聞取り、災害に巻き込まれ、行方不明
となった児童生徒等の情報を得たときは、直ちに町、消防署及び米沢警察署等に通報すると
ともに、現場へ教職員を派遣して状況を確認する。
③ 勤務時間外の措置
校長及び学校防災計画であらかじめ指定された教職員は、直ちに登校し、学校施設の被災
状況を調査する。施設が被災しているときは、直ちに応急措置を行い、被害の拡大防止に努
める。
④ 下校及び休校の措置
児童生徒等の在校時に大規模な災害が発生した場合、校長は帰宅経路等の安全を確認した
うえ、児童生徒等を速やかに下校させる。幼稚園及び小学校については、できる限り緊急時
連絡先に連絡をとり、保護者に迎えに来てもらう。
また、児童生徒等の自宅に連絡をとるなどして安否を確認し、災害の状況及び施設の被災
状況などを考慮したうえで状況により休校等の措置をとる。
(2) 被災状況等の報告
校長は、児童生徒等の安否状況や学校施設の被災状況などを把握し、下記の連絡経路で速
やかに町及び県に報告する。
(この報告は、人的・物的被害の有無にかかわらず必ず行う。
)
※学校連絡経路
川西町立小、中学校
川西町教育委員会
置賜教育事務所
県 立 学 校
山
形
県
教
育
委
員
会
(3) 応急教育の実施
①
校長は、学校及び地域の復旧状況を考慮し、次により応急教育の実施に必要な措置を講
じる。
ア 短縮授業、二部授業又は分散授業等の実施
イ 校区の通学路や交通手段等の確保
ウ 児童生徒等に対する衛生・保健管理上の適切な措置と指導
エ 学校教育の応急措置
災害救助法が適用された場合、応急の学校給食を実施する学校は、県教育委員会に協
議・報告する。
② 教育委員会は被災状況により次の措置を講ずる。
第3編ー85
ア 適切な教育施設の確保(現施設の使用が困難なとき)
例 地区センター、体育館等
イ 災害等発生時における児童生徒等の転校手続き等の弾力的運用
ウ 教職員の確保
教職員自身が被災し、人員が不足する場合は次の措置をとる。
(ア) 複式授業の実施
(イ) 近隣市町及び県等に対する人的支援の要請
(ウ) 非常勤講師又は臨時講師の発令
(エ) 教育委員会事務局職員等の応援
③ 災害救助法に基づく措置
町長は、学校及び教育委員会と協力し、次により学用品の調達及び給与を行う。
ア
学用品給与の対象
住家の全壊、全焼、流失、半壊、半焼又は床上浸水により、学用品を喪失又は毀損し、
就学上支障のある小学校児童及び中学校生徒
イ
学用品の品目
教科書、教材、文房具及び通学用品
ウ
学用品給与の時期
災害が発生した日から、原則として、教科書(教材を含む。
)は1ヶ月以内に、文房具
及び通学用品は15日以内に支給を完了する。(ただし、交通又は通信等の途絶によって
い学用品の調達及び輸送の困難が予想される場合には、知事は厚生労働大臣に協議し、そ
の同意を得たうえで必要な時間を延長することができる。)
エ
学用品給与の方法
町教育委員会補給を要する教科書の数量等を取りまとめて、県教育委員会に報告する。
④ 心の健康管理
教育委員会及び健康福祉課等は相互に連絡し、被災した児童生徒等の不安除去等のため、
精神科医等によるカウンセリングや電話相談等、心のケア対策を推進する。
4 学校以外の文教施設の応急対策
学校以外の文教施設の管理者は、大規模な災害が発生した場合には、各施設の防災計画等に基
づき、次のより人命の安全確保及び施設等の保全を図り、被害の防止又は軽減に努める。
(1) 館内放送等により、施設内の入館者等に施設外の状況を伝えるとともに、必要に応じてハン
ドマイク等を使用し、施設外へ安全に避難させる。
(2) 要救助者及び負傷者がいる場合は、町消防署及び米沢警察署等に通報するとともに、救急隊
第3編ー86
が到着するまでの間、職員等により救助作業及び負傷者の手当て等を行う。
(3) 収蔵物、展示品及び蔵書等の被害状況を調査するとともに、直ちに被害拡大防止のための応
急措置をとる。
(4) 人的及び物的被害状況等を集約し、速やかに町に報告する。
(被害がなくても報告を行う。)
(5) 応急危険度判定等により安全性を確認した施設にあっては、町から指示があったとき又は近
隣住民等が施設に避難してきたときは、可能な範囲内で施設を収容避難所として開放し、その
運営に協力する。
5 文化財の応急対策
(1) 町・国及び県指定文化財等の所有者及び管理者は、災害が発生した場合は、次により文化
財の被災の防止又は軽減に努める。
① 建造物及び搬出不可能な文化財
防災設備が設置してあるものについてはその設備により、未設置のものについては所有者
又は管理責任者等の定める自衛防災組織の活動により、被災の防止又は軽減に努める。
② 搬出可能な文化財
指定文化財ごとに、その性質や保全等についての知識を有する搬出責任者が、あらかじめ
準備された器具等により、定められた避難場所に搬出する。
(2) 建造物等に観覧者等がいる場合は、人命の安全確保の措置を行う。
(3) 被害が発生した場合は、直ちに町教育委員会を経由して、県教育委員会に報告するとともに
被害拡大防止のための応急措置をとる。
第3編ー87
第15章
応急住宅対策計画
(川西町地域整備課)
1 計画の概要
大規模な災害等により住家が滅失した被災者のうち、自己の資力では住宅を確保することがで
きない者について、災害救助法が適用された場合に、応急仮設住宅を設置してこれを収容し、又
は被害家屋の応急処理を実施してこれを収容し、又は被害家屋の応急処理を実施し、又は公営住
宅等のあっせん等により、その援護を推進するために、町が実施する災害応急対策について定め
る。
2
応急仮設住宅建設・被害住宅応急処理の計画フロー
※ 災害発生
応急危険度判定
被害認定
全
壊
半
壊
応急仮設住宅の建設
被害住宅の応急処理
建設用地の選定
修理戸数の決定
設置個数の決定
建設業関係団体等に
対し業者の斡旋依頼
設置個数の決定
設計図書の作成
設計図書の作成
契
契
約・着 工
約・着 工
完
完
成
成・入 居
3 住宅被災地状況等の把握
(1) 応急危険度判定
① 町は、
「山形県被災建築物応急危険度判定要綱」及び「山形県被災建築物応急危険度判定
業務マニュアル」等に基づき、被災建築物の応急危険度判定業務を実施する。
第3編ー88
② 町は、実施本部を設置し、判定実施要否の判断、判定実施区域、判定実施順位等の検討・
決定、判定実施計画の策定、地元判定士等の参集、受付及び名簿の作成並びに判定コーディ
ネーターの配置等を行う。
③ 町は判定の実施にあたっては、収容避難所に指定されている公共建築物等について優先的
に実施し、次いで被災地の住宅について判定を行い、自宅の使用が可能な者については自宅
への帰宅を促す。
(2) 被害認定及びり災証明の発行
町は、「被害認定基準運用指針」に基づき、災害により被害を受けた住家に被害認定を実施す
る。
また、町は被害認定の結果に基づき全壊、半壊等の被害の程度を証する「り災証明書」
を発行する。
(3) 応急仮設住宅の必要戸数の把握
町は、被害認定の状況、住民からの要望等を踏まえて、応急仮設住宅の必要戸数や規模等
について見積もりを行う。
(4) 公的住宅等の活用の可否に係る調査
町は、住家が滅失した被災者に対する当面の仮設住宅として、町営住宅及び公的宿泊施設等
を使用させることの可否について調査を実施し、県に報告する。
4 応急住宅の確保
町は、住家に被害を受けた被災者の収容対策として県が実施する、次の応急的な仮設住宅の建
設に協力する。
(1) 応急仮設住宅の建設方針
① 町は、県が実施する応急仮設住宅の建設可能な用地の把握に協力するため、建設用地を選
定し報告する。
② 用地選定には次の事項に十分留意し選定する。
ア 保健衛生、交通、医療及び教育等、居住者の生活環境について考慮する。
イ 降雨等による二次災害を受けることのないよう、土石流危険渓流等の災害危険箇所を避
ける。
ウ 原則として公有地を優先して選定する。やむを得ない場合は私有地を利用するが、その
際には、所有者等と十分に協議の上、正規の 2 か年程度の土地使用契約書を取り交わす。
(2) 応急仮設住宅の入居者選定
① 入居の資格
応急仮設住宅の供与に対象となる者は、次のいずれかの事項に該当する者とする。
第3編ー89
ただし、被災地における住民登録の有無は問わない。
ア 住家が全壊、全焼又は流失した者であること。
イ 居住する住家がない者であること
ウ 自らの資力をもっては、住宅を確保することができない次の者であること。
(ア) 生活保護法(昭和 25 年法律第 144 号)の被保護者及び要保護者
(イ) 特定の資産のない高齢者、障がい者、母子世帯及び病弱者等
(ウ) 前各号に準ずる者
② 入居者の選定
ア 町は、応急仮設住宅の入居者の選定を行う。
イ この場合、身体障がい者、難病者及び高齢者等を優先的に入居させる等災害時要援護者
に十分配慮するとともに、必要に応じ民生委員等関係者の意見を参考にする。
ウ 町は、県が行う入居予定者名簿の作成に協力するため、入居者の選定結果の報告を行う。
③ 供与の期間
応急仮設住宅を被災者に供与できる期間は、その建築工事が完了した日から2か年以内と
する。
(3) 応急仮設住宅の管理
町は、県が実施する応急仮設住宅の管理に協力するものとし、状況に応じて町に管理を委任
した場合町が実施する。
(4) 公営住宅、空家等のあっせん等
町、県、関係団体等は、被災者用の住宅として利用可能な公営住宅や民間賃貸住宅の空き家
等の把握に努め、災害時に迅速にあっせんができるよう努める。
5 被災住宅の応急処理
町は、
被災した住家について、居住のために必要な最小限度の部分を応急的に補修する。また、
必要に応じて、住宅事業者の団体と連携を図るものとする。
(1) 修理の方針
① 修理戸数
ア 被災住宅の応急修理の対象戸数は、法が適用された市町村を単位に、原則として、当該
市町村の半壊及び半焼世帯の合計数の3割以内とする。
イ ただし、被災の程度その他の事情から、市町村ごとに画一的に3割以内とすることが不
合理な場合は、
県内の法適用市町村全体の半壊及び半焼世帯の合計の 3 割以内であれば、
当該市町村間で修理戸数を融通できる。
ウ また、各市町村における被害の程度、住民の経済的能力及び住宅事情等により必要な場
第3編ー90
合は、厚生労働大臣の承認を得て、修理戸数の限度を引き上げることができる。
② 範囲及び費用
ア 被災住宅の応急修理の範囲は、居室、炊事場及び便所等、当面の日常生活に欠くことの
できない部分とする。
イ 被災住宅の応急修理のため支出できる費用は、山形県災害救助法施行細則に定める範囲
内とする。
③ 修理の期間
ア 被災住宅の応急修理は、災害が発生した日から、原則として 1 か月以内に完了する。
イ ただし、交通機関の途絶その他の特殊な事情によって 1 か月の期間内に修理を完了す
ることができない場合には、事前に厚生労働大臣の承認を受けて、必要最小限度の期間を
延長することができる。
(2) 修理の方法
被災住宅の応急修理については、応急仮設住宅の建設に方法に準じて、救助の実施機関であ
る町長が、現物給付をもって実施する。
(3) 修理の対象者
① 対象者の範囲
被災住宅の応急修理の対象となる者は、次のいずれかの事項に該当する者とする。
ア 災害によって住家が半壊又は半焼し、その居住者がそのままでは当面の日常生活を営む
ことができない者であること。
イ 自らの資力をもっては、応急修理をすることができない次の者であること。
(ア) 生活保護法の被保護者及び要保護者
(イ) 特定の資産のない高齢者、障がい者等
(ウ) 前各号に準ずる者
② 対象者の選定
町において、被災者の資力や生活条件等を十分に調査して選定する。
6 建物関係障害物の除去
町は、災害等により土石や竹木等の障害物が住居又はその周辺に運び込まれ、日常生活を営
むのに著しい支障をきたしている者に対し、これを除去することによって、その被災者を保護
する。
(1) 障害物除去の方針
① 対象戸数
ア 障害物除去の対象戸数は、法が適用されたと市町村を単位に、原則として、当該市町
第3編ー91
村の半壊及び床上浸水世帯の合計数の 1.5 割の範囲内とする。
イ ただし、被災の程度その他の事情から、市町村ごとに画一的に 1.5 割以内とするこ
とが不合理な場合は、県内の法適市町村全体の半壊及び床上浸水世帯数の合計の 1.5
割以内であれば、当該市町村間で障害物除去の世帯数を融通できる。
ウ また、各市町村における被害の程度、住民の経済的能力及び住宅事情等により必要な
場合は、厚生労働大臣の承認を得て、障害物除去の世帯数の限度を引き上げることがで
きる。
② 範囲及び費用
ア 障害物の除去の範囲は、居室、炊事場及び便所等、当面の日常生活に欠くことのでき
ない部分とする。
イ 障害物の除去のため支出できる費用は、山形県災害救助法施行細則に定める範囲内と
する。
③ 障害物の除去の実施機関
ア 障害物の除去は、災害が発生した日から、原則として10日以内である。
イ ただし、交通機関の途絶その他の特殊な事情によって10日の期間内に除去を完了す
ることができない場合には、事前に厚生労働大臣の承認を受けて、必要最小限度の期間
を延長することができる。
(2) 障害物除去の方法
障害物の除去については、応急仮設住宅の建設の方法に準じて、救助の実施機関である町
長が、現物給付をもって実施する。
(3) 障害物除去の対象者
① 対象者の範囲
障害物の除去の対象となる者は、次のいずれかの事項に該当する者とする。
被災住宅の応急修理の対象となる者は、次のいずれかの事項に該当する者とする。
ア 災害によって住家が半壊又は床上浸水し、その居住者がそのままでは当面の日常生活
を営むことができない者であること。
イ 自らの資力をもっては、障害物の除去をすることができない次の者であること。
(ア) 生活保護法の被保護者及び要保護者
(イ) 特定の資産のない高齢者、障がい者等
(ウ) 前各号に準ずる者
② 対象者の選定
町において、被災者の資力や生活条件等を十分に調査して選定する。
第3編ー92
第16章
土砂災害危険箇所対策計画
(川西町総務課、地域整備課)
1 計画の概要
集中豪雨や台風等により、斜面崩壊や土石流発生の危険がある。
本節では、土砂災害の危険箇所における二次災害を防止するために、避難対策、立入禁止等の
措置等について定める。
2 責務
(1) 住民の責務
土砂災害やその前兆現象(末尾記載)、また、治山・砂防施設の被災等(以下「土砂災害
等」という。)を確認したときは、遅滞なく町、警察署等へ連絡する。
また、身体の危険を感じた場合は、自主的に避難を行う。
(2) 町の責務
住民等から土砂災害等の通報を受けたとき及びパトロール等により土砂災害等を確認した
ときは、県へ連絡する。また、住民に被害が及ぶおそれがある場合は、住民に対する避難準
備情報の発令、避難のための勧告、指示及び避難誘導等を実施する。
(3) 県の責務
県は、土砂災害等の被害拡大や二次災害を防止するための応急体制を整備するとともに、
町及び関係機関と迅速かつ的確な情報の共有化を図り、応急対策を実施する。
3 災害時要援護者に対する配慮
(1) 町は、土砂災害等により、主として災害時要援護者が利用する施設に被害が及ぶおそれがあ
る場合は、施設管理者、地域の自主防災組織、自治会等と連携し、迅速かつ的確な避難情報等
を伝達し、避難支援活動を行う。
(2) 県は、必要な情報を伝達するなど、町の警戒避難体制の整備に関し支援する。
4 情報の流れ
(1) 被災地から
情報発信者→情報受信者
住民、警察
町
主な情報内容
被害情報
危険箇所等の情報
被害情報
町
県
危険箇所等の情報
避難情報
県・町
事業所等
県
国
調査・応急対策工事指示
被害情報
危険箇所等の情報
第3編ー93
(2) 被災地から
情報発信者→情報受信者
主な情報内容
防災情報
県
町
調査結果
応急対策工事の実施状況
防災情報
町
住民、警察
調査結果
応急対策工事の実施状況
避難勧告・指示等
5 業務の体系
※ 災害発生
(土砂災害等の調査)
(応急対策工事)
障 害 物 除 去
被災概要調査
被害拡大の可能性
(避難等)
高い
緊急措置
低い
被災概要調査
工事の実施
・関係機関等への連絡
・避難勧告・指示等
6 業務の内容
(1) 土砂災害等の調査
① 町
被災概要調査結果及び状況の推移を関係住民に連絡する。
② 町・県
ア 土砂災害等の被災状況を把握するため、速やかに被災概要調査を行い、被害拡大の可能
性について確認する。
イ 被害拡大の可能性が高い場合は、関係機関等へ連絡するとともに、巡回パトロールや監
視員の配置等により状況の推移を監視する。
ウ 被害拡大の可能性が低い場合は、被災詳細調査を行うとともに、応急対策工事の実施を
検討する。
③ 県
被災概要調査結果及び状況の推移を、町を含めた関係機関等に連絡する。
(2) 応急対策工事の実施
第3編ー94
①
町・県
ア 被災詳細調査の結果から、被害拡大防止に重点を置いた応急対策工事を適切な工法によ
り実施する。
イ ワイヤーセンサーや伸縮計等の感知器とそれに連動する警報器の設置や、監視員等の設
置により、異常時に関係住民へ通報するシステムについても検討する。
7 住民に対する広報
土砂災害、治山・砂防施設等は被災の程度により、住民の生命及び財産に重大な影響を及ぼす
ことが予想されるため、町は各施設管理者と連携のもと住民の安全の確保と安心を図り、迅速か
つ円滑な災害応急復旧対策を実施するため、広報車等により広報活動を実施する。
また、町は、住民に被害が及ぶおそれがある場合は、住民に対し避難準備情報の発令、避難の
ための勧告、指示及び避難誘導等を実施する。
8 積雪期の対応
(1) 町は、避難時の移動の困難を考慮し、地域の消防団、自主防災組織、自治会等と連携し、避
難支援活動を行うとともに、除雪委託業者、建設協力会等と連携し、除雪や障害物の除去を実
施する。
(2) 県は、必要な情報を伝達するなど、町の警戒避難体制等の整備に関し支援する。
【前兆現象】
1
土石流の前兆現象
①立木の裂ける音が聞こえる場合や巨礫の流れる音が聞こえる場合
②渓流の流木が急激に濁りだした場合や流木等が混ざり始めた場合
③降雨が続いているにもかかわらず渓流の水位が急激に減少し始めた場合
④渓流の水位が降雨量の減少にもかかわらず低下しない場合
2
急傾斜地崩壊の前兆現象
①斜面から新たに水が吹き始めた場合
②普段流れている湧水の量が急に変化し始めた場合
③斜面から小石がパラパラと落ち始めた場合
④斜面にひび割れが起きた場合
⑤樹木が揺れたり、倒れたりした場合
⑥地鳴りや山鳴りがする場合
第3編ー95
第17章
危険物等施設災害応急計画
(置賜広域行政事務組合川西消防署)
1
計画の概要
災害時に伴う危険物等施設の被災による二次災害を防止するため、危険物等施設の管理者が
防災関係機関と協力して実施する災害応急対策について定める。
2 危険物等施設災害応急計画フロー
※ 災害発生
通報
防災関係機関への通知
近隣事業所への通知
各協会への通知(高圧ガスのみ)
住民への広報
応急措置
施設の応急点検、補修
装置等の緊急停止
初期消火活動
危険物流出防止措置
環境モニタリング
3 共通の災害応急対策
それぞれの危険物等施設に共通する災害応急対策は次のとおりである。
(1) 関係機関への通知等
危険物等取扱事業所は、災害等により被災した場合、町及び関係機関並びに隣接事業所に、
事故状況を直ちに通報又は連絡し、これらの機関との協力体制を確立する。
(2) 住民への広報
危険物等取扱事業所は、地域住民の安全のため、必要な場合は町、県及び報道機関の協力も
得て、住民への広報及び避難誘導を行う等適切な措置をとる。
(3) 自主防災活動の実施
危険物等取扱事業所は、あらかじめ定めた自衛消防組織等の活動要領に基づき自主防災活動
を行う。
(4) 危険物等施設の応急措置
被害が広範囲にわたり、引火、爆発又はそのおそれがある場合は、地域住民の安全を図るた
め、施設関係者や町等関係機関と連絡をとり、立入禁止区域を設定するとともに、住民への広
報や避難立ち退きの指示又は勧告を行う。
4
危険物等流出応急対策
河川等に大量の危険物等が流出又は漏えいした場合、事故関係者、事故発見者及び通報受理者
は、速やかに町等関係機関に通報又は連絡する。
第3編ー96
第 18章
災害救助法の適用に関する計画
(川西町総務課、企画財政課)
1 計画の概要
大規模な災害が発生し、被害が甚大でかつ応急的な救助を必要とする場合、災害救助法の適用
による救助を行い、被災者の保護と社会の秩序の保全を図ることが求められる。
本節では、災害救助法に基づく国による救助実施の決定を求めるにあたって必要な「災害救助
法の適用基準」、「災害救助の内容及び手続きの方法等」について定める。
2 災害救助法によるフロー
※災害発生
避難住民
被害調査
救助実施
川
西
町
被害状況情報提供
法適用通知(救助の実施通知)
法 適 用 要 請
法適決定
山
形
県
被害状況報報告・法適用打合せ
国
県広報公示
助言、勧告
( 厚 生 労 働 省 )
3 災害救助法の適用
災害救助法の適用基準は、災害救助法施行令第1条第1項第1号から第4号の規定による。本
町における具体的適用は、次のいずれか1つに該当する場合である。
災害救助法の適用基準
指標となる被害項目
住家が滅失した世帯数
該当条項
町内の住家が滅失した世帯の数
町内
50世帯以上
第1項第1号
県内の住家が基準以上滅失した場合であっ
て、そのうち町内の住家が基準以上滅失した
場合
県内 1,500世帯以上
町内
25世帯以上
第1項第2号
県内の住家が滅失した世帯数
県内 7,000世帯以上
第1項第3号
第3編ー97
災害が隔絶した地域に発生したものである等
被害者の救護が著しく困難な場合
厚生労働大臣との事前協議
第1項第3号
多数の者が生命又は身体に危害を受け、又は
受けるおそれが生じた場合
厚生労働大臣との事前協議
第1項第4号
4 災害救助法の適用申請
災害が災害救助法の適用基準のいずれかに該当し、又は該当する見込みであるときは、町長は
直ちにその旨を知事に報告する。その場合は、次に掲げる事項について、口頭又は電話をもって
要請し、後日文書により改めて要請する。
◇ 災害発生に日時及び場所
◇ 災害の原因及び被害の状況
◇ 適用を要請する理由
◇ 適用を必要とする期間
◇ 既にとった救助措置及びとろうとする救助措置
◇ その他必要な事項
5 災害救助法による救助の実施
財政班は、救助の実施に当たって各部に関係帳簿の作成を指示し整理する。また、総括班はこ
れを知事に報告する。その他の災害救助は、災害対策基本法第5条に基づき、町長が応急措置を
実施する。
(1) 災害報告及び救助実施状況の報告
災害救助法に基づく「災害報告」には、災害発生の時間的経過に併せ、発生報告、中間報告、
決定報告の3段階がある。これらの報告は、救助用物資、義援金品の配分等の基礎になるほか、
各種の対策の基礎資料となるものであり、総括班は、迅速かつ正確に被害状況を収集把握して、
速やかに知事に報告するものとする。
また、災害救助法に基づく救助の実施に当たっては、救助種目ごとに帳票の作成が義務付け
られている。このため、関係部・各班は、各救助種目の救助実施状況を初期活動から救助活動
が完成するまでの間、日毎に記録・整理し、財政班に報告する。財政班は、帳票を整理し、総
括班を通じて知事に報告する。
(2) 救助業務の実施者
災害救助法の適用後の救助業務は、知事が実施者となり、町長は、知事の補助又は委任によ
る執行として救助を行う。
(3) 救助の種類
災害救助法に基づく救助は、被災者が現に応急的救助を必要とする場合に行われるものであ
り、次のような種類の救助がある。
第3編ー98
● 救助の種類
◇
収容施設(応急仮設住宅を含む。)の供与
・収容避難所の設置
・応急仮設住宅の供与
◇
炊き出しその他による食品の給与及び飲料水の供給
◇
被服、寝具その他生活必需品の給与又は貸与
◇
医療及び助産
◇
災害にかかった者の救出
◇
災害にかかった住宅の応急修理
◇
生業に必要な資金、器具又は資料の給与又は貸与
◇
学用品の給与
◇
埋葬
◇
遺体の捜索及び処理
◇
障害物の除去
災害によって住居又はその周辺に運ばれた土石、竹木等で、日常生活に著しい支障
を及ぼしているものの除去
5 被害状況等の判定基準
(1) 滅失世帯数の算定
住家が滅失した世帯の数の算定にあたっては、住家が全壊、全焼又は流失した世帯を標準と
し、住家が半壊又は半焼する等著しく損傷した世帯は2世帯をもって、住家が床上浸水、土砂・
竹木等の堆積等により一時的に居住することができない状態となった世帯は3世帯をもって、
それぞれ住家が滅失した1の世帯とみなし、適用基準上換算して取り扱う。(法施行令第1条
第2項)
滅失世帯数=(全壊、全焼、流失)+(半壊、半焼)×1/2+(床上浸水等)×1/3
(2) 住家滅失の認定
① 住家が全壊、全焼又は流失したもの
ア 住家の損壊、焼失又は流失した部分の床面積が、その住家の延べ床面積の70%以上達
した程度のもの
イ 住家の主要構成要素(壁、柱、はり、屋根又は階段等をいう。半壊又は半焼の場合も同
様)の経済的被害を住家全体に占める損害割合で表し、その住家の損害割合が50%以上
に達した程度のもの
第3編ー99
② 住家が半壊又は半焼したもの
損壊が甚だしいが、補修すれば元どおりに再使用できる程度のものであって、次のものを
いう。
ア 住家の損壊又は焼失した部分の床面積が、その住家の延べ床面積の20%以上70%未
満のもの
イ 住家の主要構成要素の経済的被害を住家全体に占める損害割合で表し、その住家の損害
割合が20%以上50%未満のもの
③
住家が床上浸水又は土砂や竹木等の堆積等により一時的に居住することができない状態
となったもの
具体的には、①及び②に該当しない場合であって、次のものをいう。
ア 浸水がその住家の床上以上に達した程度のもの
イ 土砂や竹木等の堆積等により一時的に居住することができない状態となったもの
(3) 世帯及び住家の認定
① 世帯
生計を一にしている実際の生活単位をいう。次の点に留意する。
ア 同一家屋内の親子夫婦であっても、明らかに生活の実態が別々であれば、2世帯として
差し支えない。
イ マンションやアパート等のように1棟の建物内で、それぞれの世帯が独立した生計を営
んでいる場合も、それぞれを一つの世帯として取り扱う。
ウ 会社又は学生の寮などは、全体をもって1世帯とすることを原則とするが、実情を勘案
し、個々の生活実態に基づき、それぞれが独立した生計を営んでいると認められる場合は、
別々の世帯として認定できる。
② 住家
現実にその建物を居住のために使用しているものをいう。次の点に留意する。
ア 炊事場、浴場、便所及び離れ座敷等、生活に必要な建物が分離している場合は、合わせ
て1住家とする。
イ 学校や病院等の施設の一部に住み込みで居住している者がある場合は、それを住家とす
る。
ウ 社会通念上、住家と称せられる程度のものであることを要しない。例えば、通常は非住
家として取り扱われるような土蔵や小屋等であっても、現実に住家として人が居住してい
る建物であれば、これを住家として取り扱う。
第3編ー100
第4編
震災対策計画
第 1 章 地震防災施設等整備計画
(川西町総務課、地域整備課、置賜広域行政事務組合川西消防署)
1
計画の概要
町が、地震防災上特に必要な施設及び資機材の整備するための計画について定める。
2
整備対象施設等
(1) 消防施設の整備
町は、地震が発生した場合に、消火栓の使用不能や消防ポンプ自動車の進入不能等消火活
動に支障をきたす事態の発生が予想されるので、耐震性貯水槽、プール及び自然水利等多様な消
防水利の整備並びに可搬式動力ポンプの整備を推進する等、消防力の基準等に基づき消防施設の
計画的な整備充実を図る。
(2) 防災資機材の整備
町は、震災初動期に対処するための応急資機材を中心に、防災資機材の整備充実を図る。
① 自主防災組織等が使用する資機材
町は、総務庁消防庁の補助事業等を活用する等により、住民が緊急時に使用する資機材を、
自主防災組織の単位ごとの配置に努める。
② 防災資機材の整備
町は、災害発生時の応急活動に必要となる次の資機材の整備に努める。
ア コミュニティ防災拠点への配置する資機材
イ 水防用資機材
(3) 防災活動拠点施設の整備
町は、耐震性構造の防災センター等を整備し、災害等発生時の防災活動の拠点として、また、
平常時には住民に対する防災教育、訓練の場として活用するとともに、当該施設に応急対策や災
害復旧に必要な防災資機材等の整備を進める。
3
地震防災緊急事業五箇年計画の推進
町は、県と連携し地震防災上緊急に整備すべき施設等について、地震防災対策特別措置法(平成
7年法律第111号)第2条第1項に規定する地震防災緊急事業5箇年計画に基づき、計画的に整備
を推進する。
(1) 計画期間
第4次五箇年計画
平成23年度~平成27年度
(2) 対象事業
第4編ー1
町防災計画に定められた事項のうち、次に掲げる施設等の整備であって主務大臣の定める基準
に適合するもの。(県事業を含む)
① 避難地
② 避難路
③ 消防用施設
④ 消防活動が困難である区域の解消に資する道路
⑤ 緊急輸送を確保するために必要な道路、交通管制施設、ヘリポート
⑥ 共同溝、電線共同溝等の電線及び水管等の公益物件を収容するための施設
⑦ 医療法(昭和23年法律第205号)第31条に規定する公的医療機関その他政令で定める医療
機関のうち、地震防災上改築または補強を要するもの
⑧ 社会福祉施設のうち、地震防災上改築または補強を要するもの
⑨ 公立の小学校又は中学校のうち、地震防災上改築または補強を要するもの
⑩ 公立の盲学校、ろう学校又は養護学校のうち、地震防災上改築又は補強を要するもの
⑪
⑦から⑩までに掲げるもののほか、不特定かつ多数の者が利用する公的建築物のうち、地
震災上補強を要するもの
⑫ 河川法(昭和39年法律第167号)第3条第2項に規定する河川管理施設
⑬ 砂防法(明治30年法律第29号)第1条に規定する砂防施設、森林法(昭和26年法律第249
号)第41条に規定する保安施設事業に係る保安施設、地すべり等防止法(昭和33年法律第
30号)第2条第3項に規定する地すべり防止施設、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関す
る法律(昭和44年法律第57号)第2条第2項に規定する急傾斜地崩壊防止施設又は土地改良
法(昭和24年法律第195号)第2条第2項第1号に規定する農業用用排水施設であるため池
で、家屋の密集している地域の地震防災上必要なもの
⑭ 地震災害等発生時に、迅速かつ的確な被害状況の把握及び住民に対する災害情報の伝達を行
うために必要な防災行政無線設備その他の施設又は設備
⑮ 地震災害等発生時における飲料水又は電源等を確保し、被害者の生活を維持するために必要
な井戸、貯水槽、水泳プール及び自家発電設備その他施設又は設備
⑯ 地震災害等発生時に必要となる非常用食糧及び救助用資機材等の物資の備蓄倉庫
⑰ 地震災害等発生時に、負傷者を一時的に収容及び保護するために必要となる救護設備又は資
機材
⑱ 老朽住宅密集市街地に係る地震防災対策
⑲ その他、地震防災上緊急に整備すべき施設等であって政令で定めるもの
(3) 計画事業費等
「山形県地震防災緊急事業五箇年計画」に基づき整備する。
第4編ー2
第2章
建築物災害予防計画
(川西町総務課、地域整備課)
1
計画の概要
地震による建築物災害の未然防止と被害の軽減が図られるよう、庁舎及び学校等の防災上重要な
公共施設、一般建築物等の耐震性及び不燃性の強化等を促進するために、町が実施する災害予防対
策について定める。
2
建築物の耐震性の確保
(1) 町は、大規模地震災害が発生した場合に、防災活動の拠点となる建築物(以下「防災拠点施設」
という)の安全性を確保するため、新築、建替え時においては、国が定めた「官庁施設の総合耐
震計画基準(昭和62年)」を参考に、耐震性を強化した施設づくりに努める。
① 災害対策本部が設置される施設(町庁舎等)
② 医療救護活動に従事する機関の施設(病院等)
③ 応急対策活動に従事する機関の施設(町で出先庁舎等)
④ 避難収容施設(学校、体育館、文化施設等)
⑤ 社会福祉施設等(特別養護老人ホーム等)
(2) 建築物の耐震診断・耐震改修の促進
町は、県が策定した「山形県既存建築物耐震改修促進実施計画」(平成10年3月策定。以下
「県実施計画」という。)に基づき、建築基準法による現行耐震基準施行(昭和56年)以前の
建築物を中心に、町内全域において耐震診断を実施し、必要と認めたものから、順次、改修等を
推進するよう努める。
(3) 防災設備等の整備、維持管理
施設管理者は、次に示す防災措置を実施し、防災機能の強化に努める。
① 防災設備等の整備
ア 配管設備類の耐震性の強化
イ 非常用電源の基本能力の確保
ウ 飲料水の基本水量の確保
エ 消防防災用設備等の充実
オ 情報・通信システム等の耐震性能の向上等
② 維持管理
施設管理者は、建設当時の設計図面等を整理保管するともに、法令点検等の台帳や防災関係
図及び維持管理の手引き等を整備し、日常点検の励行に努める。
3 公共施設等の耐震化の推進
町は、耐震化の実現へ向けてそれぞれが主体的に取組むための基本方針を策定し、計画的に耐震
第4編ー3
化を推進する。
(1) 町立学校等の耐震化の推進
町立学校については、多くの児童生徒が日常的に生活する場であり、災害等発生時には収容避
難所にもなるため、耐震診断を計画的に実施するともに、診断結果を踏まえて計画的に耐震性能
の確保に努めるものとする。青少年教育施設も同様とする。
(2) 町立学校等を除く防災拠点施設の耐震化の推進
町は、第一次的な防災機関として防災活動を実施するものであることから、大規模地震の発生
時においても確実に防災活動を実施できるように、防災活動の拠点施設を中心とした公共施設の
耐震化に努めるものとする。
4
一般建築物等の耐震化の推進
(1) 不特定多数の者が利用する建築物の耐震化の推進
不特定多数の者が利用する建築物は、災害時に一定の機能を果たし、かつ、人命を守る基礎と
なることから、施設管理者は、(2)に掲げる一般建築物の耐震化に努める一方、消防機関及び電
気・ガス等保安団体は、次に示す防災対策等を指導する。
① 震災時における混乱防止のための、各種通信手段の活用等による迅速かつ正確な情報収集伝
達体制の整備
② 不特定多数の人を避難誘導するための体制の整備
③ 避難誘導に当たる施設従業員等の教育訓練の徹底
④ 震災時に利用者等の心理的不安を除去・軽減するための、効果的な広報の徹底
⑤ 当該施設の管理実態を把握するための、防災設備等の日常点検の励行
(2) 一般建築物の耐震化
① 特定建築物等の耐震診断・改修
ア 町は、一般建築物については、「特定建築物」(「建築物の耐震改修の促進に関する法律」
(平成7年法律第123号)第2条に定める昭和56年以前に建築されたもので、3階以上
かつ1,000㎡以上のもの)を主な対象として、耐震診断や必要な改修を促進する。
イ また、特定建築物以外の建築物についても県促進計画及び県実施計画の考え方に基づいて、
重要度を考慮しつつ耐震診断・改修を促進する。
② 耐震診断・改修に関する知識の普及・啓発
ア 木造住宅所有者等に対し、自らが簡易に耐震性を診断する方法や補強方法等について、講
習会・相談会の開催やリーフレットの配布、ビデオ等により、普及啓発を図る。
イ
木造住宅所有者等からの耐震診断・改修の相談に応じるため、相談窓口の拡充に努める。
③ ブロック塀、石塀等の倒壊防止
町は県と連携し、地震によるブロック塀、石塀等の倒壊を防止するため、避難場所や避難路、
第4編ー4
通学路沿いのブロック塀、石塀等の所有者等を主な対象として、安全の確保について指導、啓
発する。
④ 二次部材等の落下防止
町は県と連携し、地震発生時に建築物の窓ガラス、看板等の落下物による災害を防止するた
め、市街地及び避難路に面する建築物の管理者等を主な対象として、安全な確保について指
導・啓発する。
⑤ 家具類の転倒防止
町は県と連携し、地震発生時における家具類の転倒による居住者の被害を防止し、又は二次
災害の誘発を防止するため、その転倒防止措置について住民に周知徹底を図る。
第4編ー5
第3章
地震情報等伝達計画
(川西町総務課、企画財政課)
1
計画の概要
地震による被害を最小限度にとどめるため、国、県、町及び放送機関等の防災関係機関が、地震
に関する情報を、迅速かつ正確に住民へ伝達するための方法について定める。
2
地震に関する情報
(1) 地震に関する情報の発表
町に関わる「地震に関する情報」は、気象業務法(昭和27年法律第165号)第15条に基づ
き、気象庁又は仙台管区気象台から発表され、山形地方気象台を経由して、山形県、関係機関、
町及び住民へと伝達されるが、「地震に関する情報」は、次に掲げる情報が順次発表される。
① 震度速報
② 震源に関する情報
③ 震源・震度に関する情報
④ 各地の震度に関する情報
⑤ 地震回数に関する情報
⑥ その他の情報
(2) 「地震に関する情報」の伝達
山形地方気象台、県、米沢警察署、町及び防災関係機関は、地震に関する情報について「第3
篇 第2節 情報の収集・伝達 3 気象予警報等の伝達受領 (1)気象予警報等の伝達系統図」
により伝達する。
(3) 町の住民への周知
町は、県又は関係機関より伝達された「地震に関する情報」を消防団緊急伝達システム及び巡
回広報車等により、速やかに住民に周知する。今後、町内全域に周知するための同報系行政無線
等の確立について検討し、平成28年まで整備するよう努める。
3 緊急地震速報の伝達
(1) 伝達の方法
町は、気象庁が発表した緊急地震速報を、消防庁から地域衛星通信ネットワークを経由して情
報を送信する全国瞬時警報システム(J―ALERT)を用いて住民等へ伝達するよう努める。
また、全国瞬時警報システム(J―ALERT)については、同報系行政無線等を通して住民
等へ伝達することを検討する。
第4編ー6
第4章
集積配分拠点運営計画
(川西町産業振興課、農地課)
1
計画の概要
地震による災害が発生した場合において、被災地内の収容避難所等へ迅速かつ効率的に物資を輸
送するため、県が町周辺に確保する集積配分拠点における町の運用について定める。
2
集積配分拠点運営計画フロー
※ 地震発生
輸送需要情報の収集
被災地中心
輸送路情報の収集
被災地周辺
(物
集積配分拠点
川 西 町
人員
物資需要情報
(運営体制)
川西町、県、輸送業
者、ボランティア
(業務内容)
物資に集積・分類発
送先仕分け
救
護
者
緊急交通路
資)
物
資
供
給
業
者
義
援
物
資
集
積
所
収容避難所
その他
物資要請
3
県支部
ボランティア
輸送業者等
取り扱い物資
集積配分拠点において県が確保する取り扱い物資は次に示すものである。
(1) 町の救護要請を受けて他地域から配送される救援物資(食料、飲料水及び生活用等)
(2) 食料、生活必需品等の応急生活物資
(3) 義援物資集積所から町に配送される義援物資
(4) 医薬品
4
集積配分拠点までの輸送
集積配分拠点までの輸送は、原則として救援物資については町が要請した者が、食料、生活必需
品等の応急物資についてはこれら物資の取扱業者が実施する。
しかし、町が要請した者及び取扱業者等が輸送できない場合は、県に輸送の確保を求めるものと
第4編ー7
する。
5
実施業務
集積配分拠点における業務は次のとおり。
(1) 緊急物資、救援物資の集積及び分類
(2) 収容避難所等の物資需要情報の集約
(3) 配送先別の仕分け
(4) 小型車両への積み替え、発送
(注)大型車両による輸送は原則として町が実施する。
6
収容避難所等への輸送
収容避難所等への輸送は、原則として町が実施する。
7
運営体制と運営方法
(1) 運営体制
町は、県及び県トラック協会等の輸送機関による共同運営とし、運営責任者は県とする。
(2) 運営方法
町は、次により集積配分拠点を運営する。
ア 集積配分拠点中継基地への職員等の派遣
輸送業務の指揮、搬入、管理、仕分け、搬出及び連絡調整作業に従事する職員、民間委託業
者及びボランティア等を集積配分拠点に派遣する。
イ 収容避難所等の物資需要情報を集約
パソコン等の情報器具や操作要員を配置し、収容避難所等の物資需要情報を集約・整理のう
え方面別輸送等被災地における効率的な輸送計画を定める。
ウ 町は、物資配送用車両を確保できない場合は、県に必要な車両の確保を要請する。
エ ボランティアの活用
集積配分拠点における業務は、多くの人員が必要とされるのでボランティアを積極的に活用
するとともに、交代要員の確保にも留意する。
第4編ー8
第5章
応急住宅対策計画
(川西町地域整備課)
1
計画の概要
第3編 災害応急計画「第15章 応急住宅対策計画」に準じる。
2
応急仮設住宅建設・被災住宅応処理の計画フロー
第3編 災害応急計画「第15章 応急住宅対策計画」に準じる。
3
住宅被災状況等の把握
(1) 被災住宅の調査
第3編 災害応急計画「第15章 応急住宅対策計画」に準じる。
(2) 建築物応急危険度判定
① 町は、県の支援を受けながら被災建築物の応急危険度判定業務を、「山形県被災建築物応急
危険度判定要綱」及び「山形県被災建築物応急危険度判定業務マニュアル」等に基づき、実施
する。
② 町は、実施本部を設置し、県の作成する支援実施計画と連携しながら、判定実施要否の判断、
判定実施区域、判定実施順位等の検討・決定、判定実施計画の策定、地元判定士等の参集、受
付及び名簿の作成並びに判定コーディネーターの配置等を行う。
③ なお、判定の実施にあたっては、収容避難所に指定されている公共建築物等について優先的
に実施し、次いで被災地の住宅について判定を行い、自宅の使用が可能なものについては自宅
への帰宅を促す。
(3) 公的住宅等の活用の可否に係る調査
第3編 災害応急計画「第15章 応急住宅対策計画」に準じる。
4 応急住宅の確保
第3編 災害応急計画「第15章 応急住宅対策計画」に準じる。
第4編ー9
第5編
災害復旧・復興計画
第 1 章 民生安定化計画
(川西町全課)
1
計画の概要
災害等により被害を受けた住民の自力復興を促進し、安定した生活の早期回復を図るため、町
及び防災関係機関が実施する、被災者の相談の受付、見舞金の支給及び雇用の確保等の民生安定
化対策について定める。
2
被害者のための相談
(1) 相談所の開設
町及び県は、被災者からの幅広い相談に応じるため、次の場所に速やかに相談所を開設し、
他の防災関係機関と連携しながら、相談業務を実施する。
① 県の設置する相談所:県庁、置賜総合支庁
② 町の設置する相談所:町役場、地区交流センター及び収容避難所等
(2) 相談事項
相談所では、設置地域の状況及び他の防災関係機関との連携状況等を踏まえながら、次の事
項等について相談業務を実施する。
① 生活相談:各種見舞金、災害援護資金・福祉資金等、生活保護、要援護者の対応、租税の
特例措置及び公共料金等の特例措置等
② 職業相談:雇用全般にわたる相談
③ 金融相談:農林漁業資金及び商工業資金の利用
④ 住宅相談:住宅の安全診断、住宅の補修、住宅関係資金、公営住宅及び仮設住宅
3
見舞金等の支給及び生活資金の貸付
(1) 災害弔慰金
① 町は、自然災害により死亡した者の遺族に対し、災害弔慰金(資料編による。
)を支給する。
(2) 災害障害見舞金
町は、自然災害により精神又は身体に著しい障害を受けた者に対して、災害障害見舞金(見
舞金の支給及び生活資金の貸し付けについては資料編による。以下の各種支援金等についても
同様)を支給する。
(3) 被災者生活再建支援金
一定規模以上の自然災害によりその生活基盤に著しい被害を受けた者であって、経済的理由
等によって自立した生活を再建することが困難なものに対し、都道府県が互助扶助の観点から
拠出した基金を活用して、自立した生活を支援する目的から被災者生活再建支援金を支給する。
(4) 災害援護資金の貸付
第5編ー1
町は、災害救助法が適用される災害等により家財等に被害を受けた世帯のうち、一定の所得
要件を満たすものに対し、生活の建て直し資金として、災害援護資金を貸し付ける。
(5) 生活福祉資金(災害援護資金)の貸付
県社会福祉協議会は、災害救助法の適用に至らない災害等により家財等に被害を受けた低所
得世帯等に対し、生活の建て直し資金として生活福祉資金(災害援護資金)を貸し付ける。
(6) 母子寡婦福祉資金の償還猶予
母子寡婦福祉資金の償還猶予は、資料編に示すとおりである。
4
雇用の確保
山形労働局は、被災者に対し以下の支援を行い、生活の再建等を図る。
(1) 臨時総合相談窓口の開設
被災地及び収容避難所の存する労働基準監督署、公共職業安定所に臨時総合相談窓口を開設
し、労働条件や労働力確保等に向けた措置を講じる。
(2) 離職者の早期再就職の促進
被災地域の公共職業安定所長は、災害により離職を余儀なくされた者の早期再就職等を促進
するため、離職者の発生状況、求人・求職の動向等の情報を速やかに把握するとともに、必要
に応じて、次の措置を講じる。
① 雇用維持等の要請
② 被災者のための臨時職業相談の実施
③ 公共職業安定所に出頭することの困難な地域における巡回職業相談の実施
(3) 雇用保険失業等給付に関する特例措置
① 求職者給付の支給に関する特例
公共職業安定所長は、災害救助法適用地域に所在する雇用保険の適用事業所に雇用される
被保険者が、災害により当該事業所が休業することに至ったため一時的な離職を余儀なくさ
れた場合、当該被保険者に基本手当を支給する。
② 証明書による失業の認定
公共職業安定所長は災害により失業の認定日に出頭できない受給資格者に対して、事後に
証明書により失業の認定を行い、基本手当等を支給する。
(4) 未払賃金立替払事業に関する措置
① 災害を原因とする事業場の閉鎖等により労働者に対する賃金未払いが生じた場合は、未払
賃金立替払制度により迅速に必要な措置を講じる。
(5) 労働保険給付等に関する措置
労働保険給付請求に当たり、被災労働者が事業場の倒壊等の理由により事業主の証明を受け
られない場合には、事業主の証明がなくとも請求書を受理する等弾力的な運用を行う。
第5編ー2
(6) 労働保険料の納付に関する特例措置
災害により労働保険料等を所定の期限までに納付することができない事業主に対して、必要
があると認めるときは、概算保険料の延納の方法の特例措置、延滞金若しくは追徴金の徴収免
除又は保険料の納付の猶予を行う。
5
応急金融対策
(1) 日本銀行山形事務所は、被災地における通過の円滑な供給、金融の迅速かつ適切な調整を行
うため、必要に応じて次により応急金融対策を実施する。
① 通貨の供給の確保
ア 通貨の確保
被災地における金融機関の現金保有状況の把握に努め、必要に応じ被災地所在の金融機
関に臨時に銀行券を寄託するほか、金融機関の所要現金に確保について必要な指導、援助
を行う。
なお、被災地における損傷日本銀行券及び貨幣の引換えについては、職員を派遣する等
必要な措置を講じる。
イ 輸送、通信手段の確保
被災地に対する現金支給のため、緊急に現金を輸送し又は通信を行う必要があるときは、
関係行政機関等と密接に連絡をとり、輸送及び通信の確保を図る。
ウ 金融機関の業務運営の確保
関係行政機関と協議のうえ、被災金融機関は早急に営業を開始できるよう、あっせん、
指導等を行う。また、必要に応じて、金融機関の営業時間の延長及び休日臨時営業を行う
ように指導する。
② 非常金融措置
ア 非常金融措置の実施
被災地の便宜を図るため、関係行政機関と協議のうえ、金融機関に対し次のような非常
措置をとるようあっせん、指導を行う。
(ア)預金通帳を減紛失した預貯金者に対し、預貯金の便宜払戻しの取扱いを行うこと。
(イ)被災者に対して定期預金、定期積立金等の中途解約又は預貯金を担保とする貸出等の
特別取扱いを行うこと。
(ウ)被災地の手形交換所において、災害関係手形につき呈示期間経過後の交換持出しを認
めるほか、不渡処分の猶予等の特別措置をとること。
(エ)損傷日本銀行券及び貨幣の引換えについて、実情に応じ必要な措置をとること。
イ 金融措置に関する広報
金融機関の営業開始、休日臨時営業、預貯金の便宜払戻措置及び損傷日本銀行券及び貨
第5編ー3
幣の引換え措置等については、金融機関と協力し、速やかに周知徹底を図る。
(2) 東北財務局山形財務事務所は、関係行政機関と協議のうえ、被災金融機関が、早急に営業を
開始できるよう、あっせん、指導等を行う。また、必要に応じて、金融機関の営業時間の延長
及び休日臨時営業を行うよう指導する。
(3) 金融機関は、被災者の便宜を図るため、次のような非常措置を行う。
① 預貯金通帳を滅紛失した預貯金者に対し、預貯金の便宜払戻しの取扱いを行うこと。
② 被災者に対して定期預貯金、定期積立金等の中途解約又は預貯金を担保とする貸出等の特
別取扱いを行うこと。
③ 株式会社かんぽ生命保険は、被災者に係る簡易保険業務について、特別取扱いを行うこと。
6
生活関連物資の需給及び価格状況の調査、監視及び情報の提供
(1) 調査、監視及び情報の提供
県は、生活関連物資の供給の確保及び価格の安定を図るため、需給及び価格状況の調査並び
に監視を行うとともに、その結果を被災地の住民等に情報提供する。
(2) 物資の指定等
① 県は、生活関連物資の価格が著しく上昇し若しくはそのおそれがあり、又は供給が著しく
不足し若しくはそのおそれがあると認めるときは、当該生活関連物資を特別の調査を要する
物資(以下「指定物資」という)として指定する。
② 県は、指定物資を供給する事業者、店舗等の立ち入りを行い、適正な価格で売り渡すよう
指導を行うとともに、必要に応じて勧告及び公表を行う。
7
住宅対策
(1) 住宅資金の貸付
① 住宅金融支援機構(災害復興住宅資金)の貸付
町及び県は、被災地の滅失又は損失した家屋の状況を調査し、被災地に対し当該資金の融
資が円滑に行われるよう、借入手続きの指導、被害状況調査及び被害率の認定を早期に実施
して、災害復興住宅資金の借入の促進を図る。この場合において、町は被災者が公庫に対し
て負うべき債務を保証するよう努める。住宅金融支援機構(災害復興住宅資金)の貸付は、
資料編(第 編 災害復旧・復興計画 3 住宅対策)に示すとおりである。
② 住宅金融支援機構(一般住宅建設資金)の特別貸付
住宅金融支援機構(一般住宅建設資金)の特別貸付は、資料編に示すとおりである。
③ 生活福祉資金(住宅資金)貸付
県社会福祉協議会は、災害等により住家に被害を受けた低所得世帯、高齢者世帯及び身体
障害者世帯に対し、家屋の補修等資金として生活福祉資金(住宅資金)を貸し付ける。生活
福祉資金(住宅資金)貸付は、資料編に示すとおりである。
第5編ー4
(2) 公営住宅の建設
町及び県は、災害等により滅失した住宅に住んでいた低所得者に対する住宅対策として、必
要に応じて災害公営住宅(激甚災害の場合にあっては「罹災者公営住宅」)を建設し、賃貸する。
この場合において、滅失住宅が公営住宅法に定める基準に該当するときは、災害住宅の状況
を速やかに調査して国土交通省に報告するとともに、災害公営住宅建設計画を作成し、災害査
定の早期実施が得られるよう努める。
(3) 住宅復旧のための木材調達
県は、必要により森林管理事務所の協力を得て、県内の製材工場に対し復旧住宅用の資材を
優先的に製材するよう要請するとともに、製材に必要な原木に確保に努める。なおも不足する
場合は、近県に対して製材品の供給要請を行う。
8
租税の特例措置
(1) 町税等の減免措置
被災した住民から申請があったときは、
「地方税法(昭和25年法律第226号)」、「災害被
災者に対する地方税の減免措置等について(平成12年 4 月1日自治税企第12号各都道府県
知事あて自治事務次官通知)並びに「川西町税条例等」
(昭和 48 年川西町条例第 7 号)」の規
定に基づき減免の措置がとられる。
9
公共料金の特例措置
(1) 郵便事業
① 被災者に対する通常葉書・郵便書簡(折り畳んで糊付けすると封筒になり、そのまま投函
できる官製郵便)の無償交付
② 被災者に差し出す郵便物の料金免除
③ 被災地あて救助用郵便物(被災地の地方公共団体、日本赤十字社、共同募金会又は共同募
金連合会にあてた小包郵便及び現金書留に限る)の料金免除
④ 被災者救援用寄付金(被災地の地方公共団体、日本赤十字社、共同募金会又は共同募金連
合会に対する寄付金に通常払込み及び通常振替料金に限る)送金のための郵便振替料金免除
(2) 電信電話事業
① 避難勧告等により実際に電話サービスを受けれない契約者の基本料金(避難勧告の日から
同解除の日までの期間(1 ヶ月未満は日割り計算)とする)の減免
② 被災者の電話移転工事費(災害による建築被害により、仮住宅等への電話を移転する契約
者の移転工事費に限る。
)の減免
(3) 電気事業
原則として災害救助法適用地域の被災者を対象に、経済産業大臣の認可を受けて、次の措置
が実施される。
第5編ー5
① 電気料金の早収期間及び支払い期限の延伸
② 不使用月の基本料金の免除
③ 建て替え等に伴う工事費負担金(被災前と同一契約に限る)の免除
④ 仮設住宅等における臨時電灯・電力使用のための臨時工事費の免除
⑤ 被災により使用不能となった電気施設分の基本料金の免除
⑥ 被災により 1 年未満で廃止又は減少した契約の料金精算の免除
⑦ 被災に伴う引込線・メーター類の取付け位置変更のための諸工料の免除
10 被災住民への各種措置の周知
県、町及び防災関係機関は、それぞれが行う前記の措置が効果的に実施されるよう、各種の広
報手段を活用し、被災者に対する周知を図るように努める。
第5編ー6
第 2 章 金融支援計画
(企画財政課、産業振興課、地域整備課)
1
計画の概要
災害等により被害を受けた農林漁業者及び中小企業等の早期復旧及び事業経営の維持安定を図
るため、町及び県が実施する金融支援対策について定める。
2
天災融資制度による融資
(1) 天災資金の貸付
町及び県は、天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法(昭和30
年法律第136号)が適用された場合、農業協同組合等系統金融機関及び銀行等の融資機関に対
し利子補給及び損失補償を行うことにより、被害を受けた農林漁業者(以下「被害農林漁業者」
という)に対し、その再生産に必要な低利の経営資金を、農業協同組合、農業協同組合連合会、
森林組合、森林組合連合会及び漁業協同組合を通して融通する。天災資金の貸付は、資料編に
示すとおりである。
(2) 山形県農林漁業天災対策資金の貸付
町及び県は、当該天災が山形県経済に及ぼす影響が大であると認められる場合は、農業協同
組合等系統金融機関及び銀行等の融資機関に対し利子補給を行うことにより、被害農林漁業者
に対し、低利の経営資金を融通する。山形県農林漁業天災対策資金の貸付は、資料編に示すと
おりである。
3
日本政策金融公庫災害復旧資金の融資
日本政策金融公庫は、被害農林業業者に対し、農林漁業用施設等が被害を受けた場合は、その
復旧に要する資金を、災害のために資金を導入しなければ経営に維持が困難な場合は、経営資金
等を融資する。日本政策金融公庫災害復旧資金の融資は、資料編に示すとおりである。
4
各融資機関に対する円滑な融資の要請
町及び県は、被害の状況に応じて、農業協同組合及び銀行等の各融資機関に対し、審査手続き
の簡便化、貸出しの迅速化及び貸出条件の緩和等について便宜が図られるよう要請し、被害を受
けた農林漁業者への円滑な融資が図られるよう努める。
5
既貸付金の条件緩和
(1) 既貸付制度資金の条件緩和措置
町及び県は、被害に状況に応じて、被害農林漁業者に対する既貸付農林漁業関係制度資金に
ついて法令規則等の範囲内において償還猶予等の条件緩和措置を実施するよう農業協同組合及
び銀行等の融資機関に要請する。
(2) 各金融機関に対する条件緩和措置の要請
町及び県は、被害の状況に応じて、農業協同組合及び銀行等の各金融機関に対し、被害農林
漁業者に対する既貸付金について、償還猶予等の条件緩和措置を要請する。
6
農林漁業者への各種措置の周知
第5編ー7
町及び県は、農林漁業の早期復旧と経営の維持安定を図るため、農林漁業関係団体及び融資機
関と連携しながら各種の広報手段を活用し、被害農林漁業者に対し各種災害復旧に係る各種金融
支援措置の周知を図るよう努める。
7
被災中小企業の資金需要の把握
県は、被害を受けた中小企業の早期復旧を図るため、関係行政機関、行政系金融機関及び民間
金融機関と密接に連携し、中小企業の被害状況及び再建に要する資金需要を的確に把握するよう
努める。
8
既存金融制度による融資
災害復旧に関する既存の融資制度として、資料編に示す制度を活用することができる。
9
災害対策資金の発動と既存制度の拡充等の措置
県は、中小企業の受けた被害の状況に応じ、必要があると認めた時は、災害対策資金制度を発
動する。また、既存融資制度について、特例的に拡充を図ることについても併せて検討する。さ
らに、信用力・担保力が不足した中小企業者への金融の円滑化を図るため、必要があると認めた
場合は、山形県信用保証協会に対して柔軟な保証対応について要請する。
10 各金融機関に対する円滑な融資の要請
町及び県は、被害の状況に応じて、政府系金融機関及び銀行等の各金融機関に対し、審査手続
きの簡略化、貸出しの迅速化及び貸出条件の緩和等について便宜が図られるよう要請し、被害を
受けた中小企業者に円滑な融資が図られるよう努める。
11 既貸付金の条件緩和
(1) 既貸付金の条件緩和
県は、被害の状況に応じて、被害を受けた中小企業者に対する既貸付金資金(山形県商工業
振興資金、中小企業高度化資金)について、法令規則等の範囲内において償還猶予等の条件緩
和措置を講ずるよう必要な措置を行うとともに、関係金融機関に対し指導を行う。
(2) 各金融機関に対する条件緩和措置の要請
町及び県は、被害の状況に応じて、被害を受けた中小企業者に対する既貸資について、償還
猶予等の条件緩和措置を要請する。
12 中小企業者への各種措置の周知
(1) 各種広報手段を活用した周知
町及び県は、商工会、中小企業団体中央会及び各金融機関と連携し、各種広報手段を活用し、
被害を受けた中小企業者に対し災害復旧に係る各種金融支援措置の周知を図るように努める。
(2) 被災地への中小企業金融相談窓口の設置
町及び県は、被災の状況に応じ、商工会、中小企業団体中央会、信用保証協会及び金融機関
と連携し、中小企業金融相談窓口を設置し、各種金融支援措置の周知に努めるとともに、必要
な助言、調整を行う。
第5編ー8
第3章
公共施設等災害復旧計画
(川西町総務課、企画財政課、地域整備課他公共施設を所有する課)
1
計画の概要
災害等により被害を受けた公共施設等の早期復旧を図るため、被害状況の調査、激甚災害指定
の検討及び災害査定等、災害復旧に向けた一連の手続きを定める。
2
災害復旧事業執行手続きの流れ
公共施設等の管理者
①
被害状況の調査
県への報告
県
②
国
被害状況の県集計と国への報告
受理
③
激甚災害指定の検討と調査の実施
④
激甚災害指定の推進
受理
⑥ 災害復旧計画書
(査定調書)の作成
⑤
復旧基本方向の決定
協議受付
⑦
国(関係省庁)に対する査定設計書の提出
査定計画(日程)の作成と国への協議
⑧
国による災害査定
⑨
査定額速
報及び査定
調書の提出
内示通知受付
内示通知
⑩ 事業費決
定通知、年度予
算割合
補助金交付申請・進達
補助金申請受理
決定通知
⑫ 補助金交
付決定通知
⑪ 補助金交付申請
決定通知受理
概算払受理
⑬
事業の着手
⑭
補助金概算申請
状況報告受理
⑮
状況報告(12 月 31 日現在)
激甚申請受理
激甚災指定通知受理
⑯
補助率激高申請(激甚法等の適用申請)
激甚災指定通知
⑱
事業成績書、収支
決算書提出
検査
⑲
⑰ 地域指定
(告示)
補助率通知
実績報告等受理
竣工認定
額の確定通知
額の確定通知
⑳ 補助金の
額の確定及び
精算
補助率通知
第5編ー9
3 被害状況の調査と県への報告
災害等により災害復旧事業に係る公共施設等に被害が発生した場合、施設の管理者はその被害
状況を迅速かつ的確に把握するとともに、その状況を町に対し速やかに報告する。
また、町は、施設の管理者から被害状況の報告を受けたときは、その内容を速やかに(第3編
第2章 第2節 情報の収集・伝達)に示す県(所管課又は出先機関)に対し報告する。
4
被害状況の県集計と国への報告
県の所管課は、施設の管理者若しくは町又は出先機関から被害状況の報告を受けたときは、速
やかに県全体の集計を行い、その結果を国に対し報告(速報、概要報告及び確定報告)するとと
もに、危機管理課にその内容を報告する。
5
激甚災害指定の検討と推進
(1) 激甚災害指定の検討と調査の実施
県(所管課)は、第 3 項の被害状況報告に基づいての被害状況等を検討し、県内において著
しく激甚である災害が発生したと判断される場合には、激甚災害に対処するための特別の財政
援助等に関する法律(昭和 32 年法律第 150 号。以下「激甚法」という。)に基づく激甚災害
又は局地激甚災害の指定を受けるため、必要な調査を実施する。
町は、県が行う激甚災害又は局地激甚災害に関する調査等について協力する。
(2) 激甚災害指定の推進
① 県(所管課)は、前項に基づく調査の結果、激甚法に定める激甚災害が発生したと認めら
れるときは危機管理課に対しその旨を報告する。
② 危機管理課は、当該所管課と連携を図りながら、国に対し激甚法に基づく激甚災害の指定
を働きかけるなど、早期に激甚災害の指定が受けられるよう努める。激甚災害(局地激甚災
害)の指定基準は、資料編に示すとおりである。
6
復旧の基本方向の決定等
(1) 復旧の基本方向の決定
県は、被害の状況及び被災地の特性並びに被害を受けた公共施設等の管理者及び町の意向等
を勘案するとともに、迅速な原状復旧又さらに災害に強いまちづくり等の中長期的な振興計画
等に考慮し、復旧の基本計画を定める。
(2) 災害復旧計画概要書(査定設計書)の作成
被害を受けた公共施設等の管理者は、(1)の基本計画に基づき、速やかに災害復旧計画概要書
(査定設計書)を作成する。
なお、被害を受けた公共施設等に復旧にあたっては、原状復旧を基本にしつつも、再度の災
害防止の観点から、可能な限り改良復旧を行う。
7
災害査定
第5編ー10
(1) 災害査定申請
県(所管課)は、復旧事業費の早期決定により災害復旧事業の円滑な実施を図るため、県営
災害復旧事業について、国(関係省庁)に対し国庫負担申請を行う。また、町営災害復旧事業
については、副申を行う。
(2) 査定計画申請
県(所管課)は、国に対する国庫負担申請に合わせて、査定計画(日程)を作成のうえ、国
(関係省庁)と協議を行い、被害を受けた公共施設等について国の査定が速やかに受けられる
よう努める。
また、被害の状況により、特に緊急を要する場合は、査定が迅速に実施されるよう必要な
措置を講じる。
8
災害復旧関係技術職員等の確保
(1) 町営災害復旧事業
① 町において、災害復旧事業に係る測量、設計書の作成及びその他の業務を担当する技術職
員等に不足が生じたときは、当該災害復旧事業を所管する県の部局の主管課に対し、技術職
員等の応援派遣について協力を要請する。
② 災害復旧事業を所管する県の部局の主幹課は、被災町から技術職員等の応援派遣又は県職
員の応援派遣について調整を行うなど、必要な措置を講じる。
(2) 県営災害復旧事業
① 置賜総合支庁において、災害復旧事業に係る測量、設計書の作成及びその他の業務を担当
する技術職員等に不足が生じたときは、当該出先機関を所管する本庁の課(この項において、
以下「本庁主管課」という)に対し、技術職員等の応援派遣を協議する。
② 本庁主管課は、出先機関から技術職員等の応援要請について協議を受けたときは、被災地
以外を管轄する県出先機関及び本庁関係各課から所要数の技術職員等を派遣するべく、当該
出先機関及び関係課並びに人事課と調整を行うなど、必要な措置を講じる。
③ 本庁主管課は、県職員の応援派遣のみでなお不足を生じるときは、関係都道府県から職員
の応援派遣を受けるべく、国にあっせんを要請するなど、必要な措置を講ずる。
9
資金計画
(1) 町の資金計画
① 町は、県に準じて、災害応急対策及び災害復旧事業の実施に必要な経費を調査し、全体の
資金量を把握するとともに、各種災害復旧事業制度、地方債制度及び地方交付税制度等を踏
まえ全体の資金計画を策定する。
また、各種災害復旧事業制度及び地方財政措置制度等に基づく必要な措置を講ずるととも
に、必要に応じて、県に準じて短期資金の確保を行う。
第5編ー11
(2) 県の資金計画
① 資金需要の把握
県(財政課)は、災害応急対策及び災害復旧事業の実施に必要な経費を迅速に調査し、全
体の資金量を把握する。
② 資金計画の策定
県(財政課)は、各種災害復旧事業制度、地方債制度及び地方交付税制度等を踏まえ、全
体の資金計画を策定する。
③ 各種災害復旧事業制度の活用
県(災害復旧事業担当課)は、国からの助成を確保するため、各種災害復旧事業制度等に
基づき必要な措置を講じる。
④ 地方財政措置制度の活用
県(財政課)は、財政の健全性及び計画的な行政運営が損なわれないよう、普通交付税の
繰上交付、災害復旧費に係る地方債の元利償還金の算入、特別交付税の交付及び起債等、地
方財政措置制度に基づき必要な措置を講じる。
⑤ 短期資金の確保
県(財政課)は、災害対策に係る資金計画において一時的に資金が不足する場合は、金融
機関からの一時借入金又は東北財務局山形財務事務所からの災害応急融資により、必要資
金を確保する。地方財政措置制度の概要は、資料編に示すとおりである。
(3) 東北財務局山形財務事務所の措置
①
東北財務局山形財務事務所は、町及び県と緊密に連絡し、その災害対策に係る資金計画
を把握するとともに、町及び県の地方債について必要な措置を講じる。
②
また、町及び県の資金計画において一時的に資金が不足する場合は、町及び県の要請に
応じ、災害つなぎ資金を資金運用部から融通する措置を講ずる。
第5編ー12
第4章
災害復興計画
(川西町全課、関係機関)
1
計画の概要
大規模な災害等により社会経済活動に甚大な被害が発生した場合に、町及び県が住民、民間事
業者及び施設管理者等と連携して実施する災害復興対策について定める。
2
災害復興計画フロー
被災状況の把握
復興対策組織体制の整備
復興基本方針の決定
復興計画の策定
復興対象区域の設定
既存計画等の調整
行政間の調整
計画作成段階での住民参加
復興事業の実施
復興事業の手続き
建築行為の制限
工事実施
3
復興対策組織体制の整備
町及び県は、被災直後の救助と応急復旧中心の体制から復興対策の体制へ円滑に移行できるよ
う、必要に応じ復興本部等の総合的な組織体制を整備する。その際、復興対策の円滑な実施を期
すため、自治体内部だけでなく外部の有識者や専門家及び住民を含めた、復興計画策定のための
検討組織を併せて設置する
また、復興計画の遂行にあたり必要な場合は、国、他の市町村及び関係機関等に職員の派遣を
要請する等の協力を得る。
4
復興基本方針の決定
町及び県は、被災の状況、地域の特性、関係公共施設管理者の意向等を勘案しつつ、迅速な原
状復旧を目指すか、又は更に災害に強いまちづくり等の長中期的課題の解決をも計画的復興を目
指すかについて早急に検討し、復旧・復興計画の基本方針を定める。
5
復興計画の策定
第5編ー13
町及び県は、再度災害防止と快適な都市環境を目指し、長期総合計画等の上位計画や他の個別
計画等との調整を図りながら、住民の安全と環境保全等にも配慮した復興計画を作成する。復興
計画のうち、幹線道路や公園などの都市施設や土地区画整理事業、市街地再開発事業等の計画に
ついては、事業着手までの間、建築規定等についての住民協力を得るため、都市計画決定を行う。
6
復興計画の実施
(1) 土地区画整理事業等の推進による防災まちづくり
町は、土地区画整理事業等の推進により、住宅地、業務地等の民有地の整備改善と道路、公
園、河川等の公共施設の整備に総合的・一体的に取組む。
また、復興のため市街地の整備改善が必要な場合には、被災市街地復興特別措置法等を活用
し、被災市街地復興推進地域内の被災地において、土地区画整理事業や市街地再開発事業等に
よる計画的な整備改善、市街地の復興に必要な住宅の供給について必要な措置を講じる。
なお、既存不適格建築物については、防災とアメニティの観点から、市街地再開発事業等の
適切な推進により、その解消に努める。
(2) 防災性向上のための公共施設の整備等
町、県及び公共施設管理者等は、防災性向上のため、必要に応じ次に揚げる公共施設等を整
備する。その際、関係機関が連携し、医療、福祉、行政及び備蓄等の機能を有する公共・公益
施設を集中的に整備し、災害時における防災の拠点となる「防災安全街区」の整備についても
留意する。
① 緊急物資の輸送路、避難路、延焼遮断空間及び防災活動拠点等の機能を持つ道路、都市公
園及び河川等の骨格的な都市基盤施設の整備
② 電線共同溝等の整備によるライフラインの耐震化
③ 建築物及び公共施設の耐震・不燃化
7 住民合意の形成
復興対策を円滑に実施するためには、地域住民の合意形成を図ることが重要である。
町は、地域住民に対して、新たなまちづくりの展望や計画作成までに手続き、スケジュール等
の情報を提供し、その参加と協力を得て復興計画を策定し、各種の復興施策を推進していく。
第5編ー14
第6編
第1章
個別災害対策
水害対策計画
(川西町総務課、地域整備課、産業振興課、農地課)
第1節
1
水防管理団体等体制整備計画
計画の概要
水防管理団体である町は、洪水による水害を防止するため、水防活動体制について定める。
2
水防管理団体の義務
(1) 水防管理団体の責務
水防管理団体である町は、その区域における水防を十分に果たすべき責務を有する。
(2) 水防管理者の責務
水防管理団体である町の長は、平時から水防団による地域水防組織の整備を図る。
(3) 水防計画の策定
町長は、水防計画に応じて毎年出水期までに水防計画(資料編)を定め、関係機関に周知す
る。
3
水防体制の整備
(1) 水防活動体制の整備
① 町は、毎年出水期までに1回以上の水防訓練を行う。
② 町は、河川ごとに、重要水防箇所、危険箇所等について具体的な水防工法を検討しておく。
③ 河川等の公共施設管理者は、平時及び出水期の巡視はもとより、災害時における所管施設
の緊急点検や応急復旧等を実施する体制を整備するとともに、必要な資機材の備蓄に努める。
④ 河川管理者及び農業用用排水施設管理者等は、ダム、堰及び水門等の適切な操作を定めた
マニュアルを作成するとともに、その操作に習熟した人材の育成に努める。
(2) 水防団等の育成強化
① 水防管理者は、平時から水防団、水防協力団体の研修及び訓練を実施するとともに、広報
活動を行い、水防団体組織等の充実と習熟に努める。
② 水防管理者は、自主防災組織が常に有効に機能するよう、リーダーに対する研修を定期的
に開催するとともに、防災訓練を実施する。
第6編ー1
第2節
1
洪水予報・水防警報伝達計画
計画の概要
災害応急対策活動や住民等の避難の効果的な実施に資するために、気象や水害又は河川情報等
を、水防関係機関及び住民に迅速かつ適切に伝達するための計画について定める。
2
洪水予報及び水防警報の伝達
町は、県より伝達してくる洪水予報及び水防警報を、水防関係機関及び関係住民へ伝達、周知
する。
なお、洪水予報及び水防警報の種類及び発表基準は資料編のとおりである。
第3節
1
水防活動計画
計画の概要
洪水等による災害は発生し又は発生が予想される場合に、町等がこれを警戒・防御し、被害軽
減するための水防活動について定める。
2
水防活動の基準
水防活動の連絡体制及び活動組織等を定めた水防計画は資料編のとおりである。
第4節
1
応援計画
地元住民の応援
水防管理者、水防団長又は消防機関の長は、水防のため止むを得ず必要がある時は、当該水防
管理団体の区域に居住する者又は水防の現場にある者を水防に従事させることができる(水防法
第24条)。
2
警察官の応援
水防管理者は、水防のため必要があると認めるときは、警察署長に対して警察官の出動を求め
ることができる(水防法第22条)。
3
他の水防管理団体の応援
水防のため緊急の必要があるときは、水防管理者は他の水防管理者又は市町村長もしくは
消防機関の長に対して応援を求めることができる。応援を求められた者はでき得る限りその求め
に応じるとともに、応援に派遣された者は、水防について応援を求めた水防管理者の所管の下に
行動する。(水防法第23条)。
4
協定
水防管理団体は法第23条に規定する応援が円滑、迅速に遂行できるようあらかじめ協定を締結
しておく。
第6編ー2
第2章
雪害対策計画
(川西町総務課、地域整備課、産業振興課、農地課)
第1節
1
ライフライン等確保計画
計画の概要
降雪期における交通及び通信を確保するために、町が実施する雪害対策について定める。
2 交通の確保
(1) 道路施設の交通確保
① 町は毎年「道路除雪計画」を定め、除排雪を実施して雪害予防に努める。
ア 除雪体制
町内の道路、公共施設及び住宅等の立地状況を勘案し、気象状況、積雪状況に応じた除
雪体制を整える。
イ 除雪路線
路線に選定にあたっては、主な幹線道路、バス路線、地域的に主要な道路及び公共、公
益施設への道路を主体として選定する。
ウ 除雪目標
交通確保の重要度に応じ、除雪路線ごとの除雪目標を定め、迅速・効果的な除雪を実施
する。
② 消融雪施設等の整備
町は、道路交通の確保が必要と認められる道路及び家屋、家屋周辺における除排雪を可能
とするため、消融雪施設等の整備を行う。
③ 地吹雪対策の推進
町は、地吹雪による交通の途絶及び事故防止を図るため、地吹雪の発生箇所を把握し、施
設の整備を図るとともに、利用者へ啓発を実施する。
(2) 住民等への広報
各施設の管理者は、雪害による被害を防止し又は軽減するとともに、交通の混乱を防止する
ため、住民や乗客に対して積雪期における交通状況及び交通確保対策の実施状況について、適
時適切な広報に努める。
① 防災行政無線設備及び停電時における補助電源設備の整備
② 携帯及び簡易移動無線局の冬期間における臨時措置
③ アマチュア無線の活用の整備
第6編ー3
第2節
1
雪崩防止計画
計画の概要
山間多雪地帯において、生活や産業活動の安全な環境を確保するため町、国、県、米沢警察署
及び施設管理者等が実施する雪崩防止対策について定める。
2 雪崩危険箇所の調査・周知
(1) 雪崩危険箇所の調査・点検
町、国、県及び関係機関は、既存資料の収集・整理や地図・空中写真の計測・判読の他、定
期的な現地の調査点検や聞き取り調査を組み合わせ、雪崩危険箇所を把握する。
(2) 雪崩危険箇所の周知
町は、これらの危険箇所を町防災計画に登載するとともに、特に学校、福祉等の施設や多数
の住民が集まる施設等について留意し、地域住民への周知徹底を図る。
3 危険箇所の警戒
(1) 町等による監視
町は、雪崩危険箇所に近接している民家、不特定多数の者が利用する公共施設、集会施設及
び旅館等を対象に、巡視を行う
(2) 住民の心構え
地域住民は、居住地周辺の地形、積雪の状況及び気象状況等に注意し、雪崩の兆候等異常な
事態を発見した場合は、直ちに近隣住民及び町に通報し必要に応じて自主的に避難する。
4
事前回避措置の実施
(1) 住民への雪崩情報の周知
① 町は、気象状況及び危険箇所の巡視を行い、雪崩の発生の可能性について住民に適宜広報
を行い、注意を喚起し、状況により県に報告する。
② 町は、雪崩の発生により人家に被害を及ぼす可能性が高いと認めたときは、住民に対し避
難の勧告又は指示を行う。また、住民が自主的に避難した場合は、直ちに公共施設等への受
け入れ態勢をとるとともに、十分な救援措置を講じる。
5
雪崩発生時の応急措置
(1) 雪崩発生状況の把握及び被災者の救助
① 町は、自らの巡視又は他の関係機関及び住民等からの通報により雪崩の発生を覚知したと
きは、直ちに被害の有無を確認し、県への状況を報告する。
② 町は、住民等が被災した場合、直ちに米沢警察署と連携し、救助作業を行うとともに、必
要に応じて県に自衛隊の派遣要請を行う。
③ 町は、住居を失った住民を公共施設等に受け入れ、十分な救援措置を講じる。
第6編ー4
(2) 道路等施設の被害時の対策
① 道路等の施設管理者は、雪崩により施設が被災した場合、直ちに当該区の車両の通行を一
時停止するとともに、応急復旧措置を行い、交通の早期回復に努める。
② 町は、雪崩による通行止めが長時間にわたり、列車や通行車両中に乗客・乗員等が閉じ込
められる事態になったときは、施設管理者からの要請又は自らの判断により、炊出し、毛布
等の提供、避難施設への一時受け入れ等を行う。
③ 孤立集落住民の救助
町は、雪崩による交通途絶のため、集落の孤立が長時間に及ぶと認めたときは、県に対し
ヘリコプターの要請を行い、医師、保健師、看護師等の派遣及び医薬品、食糧、生活必需品
の輸送、救急患者の救助、もしくは集落住民全員の避難救助を実施する。
④ 二次災害の防止
町は、雪崩が河川等他の施設に影響を与えている場合は、直ちに当該施設の管理者に通報
し、二次災害等被害の拡大防止を要請する。
第6編ー5
第3節
1
住民生活の安全確保計画
計画の概要
積雪期における住民生活の安全を確保するために、町及び県等が実施する雪害予防計画につい
て定める。
2
一般住宅の雪害予防
(1) 住宅・建築物の安全性に対する指導
町及び県は、建築物の新築、改良工事等を行う所有者に対し、市街地の状況や敷地の状況等
による周辺への影響を充分配慮した屋根雪処理とするよう指導に努める。
(2) 克雪住宅の普及推進
核家族化や高齢化の進行に伴い、自力で屋根雪処理を実施できない世帯が増加しており、雪
下ろしの労働力確保も難しくなってなってきていることから、町及び県は、屋根雪荷重による
家屋倒壊の防止を兼ねた克雪住宅の普及指導に努める。
(3) 豪雪地帯の要援護者世帯に対する除雪援助
町及び県は高齢者世帯等の要援護世帯に対し民生委員、福祉団体等による訪問等を行い、積
雪状況等の把握に努めるとともに、これらの世帯の除雪にあたっては、地域社会の連帯、相互
扶助等による組織的な取り組みが実施されるよう啓発する。また、必要によっては、除雪業者
の斡旋を行う。
(4) 屋根雪等による事故防止の啓発
町は、屋根雪等による事故防止について、住民に対する啓発に努める。
① こまめな雪下ろしの励行
② 雪庇(せっぴ)や屋根からの落雪埋没による事故防止
③ 雪下ろし中の転落による事故防止
④ 家庭用除雪機のロータリーによる事故防止
⑤ 非常時における出入り口の確保
3
孤立集落における雪害予防活動
町及び県は、豪雪のため孤立が予想される集落及び過疎・高齢化の進行により集落機能が弱体
化している集落について、生活道路の除雪、高齢者世帯等の除雪及び救急患者輸送対策等の推進
に努める。
4
消防水利の整備
町は、積雪期にも配慮した消防力と救急体制の充実強化を図るとともに、多雪地に適した消火
栓や立上がり吸水菅付防火水槽の整備に努める。
5
収容避難所の整備
第6編ー6
山間豪雪地においては集落間の交通が途絶する可能性があり、救助活動の遅延も予想されるの
で、町は、部落公民館等の収容避難所の電気、通信等のライフラインの雪害予防対策を講じると
ともに、収容避難所で使用する暖房設備、燃料、携帯暖房品、食糧及び救助資機材等の整備、備
蓄に努める。
第6編ー7
第3章
道路災害対策計画
(川西町、地域整備課、置賜広域行政事務組合川西消防署、米沢警察署)
1
計画の概要
道路上における大規模な交通事故に伴う災害が発生した場合に、迅速に救急救助活動を行うと
ともに、二次災害の発生等、被害の拡大防止のために道路管理者、米沢警察署、消防署等が実施
する災害応急活動について定める。
2
災害情報等の伝達
大規模な道路災害が発生したときは、次により事故情報等を伝達する。
置賜広域行政事務組
合川西消防署
通
報
者
川西町
道路管理者
県
南陽市東置賜郡医師会
県医師会
自衛隊
米沢警察署
消防庁
国土交通省
日本赤十字
その他防災
関係機関
(1) 道路管理者、米沢警察署及び消防署のうち通行者からの通報又は自らのパトロール等により
道路災害の発生を覚知した機関は、直ちに関係機関に通報するものとする。
(2) 町は、事故発生を覚知した場合、被害の状況を調査し、県に報告する。
3
活動体制及び広域応援体制の確立
(1) 災害対策本部等の設置
町は、事故・災害の状況により、必要に応じ災害対策本部の設置等、必要な体制を確立する
とともに、緊密な連携に努める。
(2) 広域応援要請
町は、事故・災害の規模によりそれぞれ単独では十分な災害応急対策を実施できないと認め
られる場合には、県及び他市町村等に対して応援を要請する。
(3) 自衛隊派遣要請
町長は、事故・災害の規模や収集した被害情報などから判断し、必要があると認められる場
合には、県に対し自衛隊の災害派遣を要請する。
第6編ー8
4
応急対策の実施
(1) 被害拡大防止措置
道路管理者は二次災害防止のため次の措置を講ずる。
① 通行禁止又は制限
道路管理者は、事故災害等による道路の破損その他の理由により通行が危険であると認め
られる場合には、区画を定めて管理する道路に通行を禁止又は制限する。
警察官は道路における危険を防止するため、緊急の必要があると認めるときは、必要な限
度において道路交通法に基づき一般車両に通行禁止等の交通規制を行う。
道路管理者は、道路の通行を禁止した場合、迂回路を確保するなど円滑な道路交通の確保
に努める。
② 道路利用者及び一般住民等への広報
町は、道路の通行禁止等の措置を講じた場合、直ちに米沢警察署、関係機関及び道路交通
情報センター等へ連絡し、報道機関を通じて又は町防災無線や広報車の利用等により広報を
行う。
(2) 消火及び救助に関する措置
① 町、消防署は、救助・救出活動を行うほか、火災の発生状況を把握するとともに、迅速に
消火活動を行う。
② 道路管理者は、町等の要請に基づき負傷者等の救助・救出及び消火活動の実施のため、必
要な協力を行う。
(3) 危険物の流出等に対する応急対策
危険物の流出が認められるときには、消防署、米沢警察署及び道路管理者は、流出した危険
物の名称、性状及び毒性等の把握に努めるとともに、相互に連携して防除活動にあたるものと
する。
① 二次災害の防止
ア 消防署等は、流出した危険物から発生する可燃性ガス及び有毒ガスの検知を行い、火災、
健康被害及び環境汚染等の未然防止に必要な措置をずる。
イ 流出した危険物により飲料水汚染の可能性がある場合は、県及び河川管理者等は水道水
取水施設管理者に直ちに連絡し、取水制限等の措置を講じる。
ウ 有害物質が河川、公共用水域、地中及び大気中に放出された場合、河川管理者及び保健
所等は、必要に応じて環境調査を実施する。
② 住民の安全確保
町及び米沢警察署は、危険物による被害が周辺に及ぶおそれがある場合には、住民の避難
第6編ー9
誘導及び火気の使用制限措置を講ずる。
第6編ー10
第4章
林野火災対策計画
(川西町総務課、農地課、産業振興課、地域整備課、置賜広域行政事務組合川西消防署、消防団、
米沢警察署)
第1節
1
林野火災予防計画
計画の概要
林野火災の発生を防止するため、町が実施する災害予防対策について定める。
2
広報宣伝の充実
林野火災は、ハイカー及び入山者等の火の不始末による失火により発生している実態が多いこ
とから、火災危険期を重点として、次の事項によりたばこ、たき火の始末、異常気象時の火気の
取扱い、さらには、火入れに関する許可、届出等についての徹底を図るなど予防思想の高揚に努
めるものとする。
(1) 山火事防止強調月間の設定
林野火災の多い春季及び秋期の山火事防止強調月間として定め、全町にわたる広報運動を展
開し、林野火災の防止に努めるものとする。
(2) ポスター、看板等の設置
山林道入口、交通機関等に防火標語等を掲示したポスター、防火看板を掲げるものとする。
(3) チラシ、パンフレット等による啓蒙普及
町の広報紙等により、自治会等の組織を積極的に活用し、住民に対して直接注意を喚起する
ものとする。
(4) 広報車等による広報
広報車、消防車等により巡回広報を実施するものとする。
(5) 火入れに関する条例
川西町火入れに関する条例(昭和59年条例第14号)を遵守させるとともに林業従事者に
対し、作業火、たき火及びたばこ等についての注意を促すものとする。
なお、林業機械による林野火災の発生も考えられるので、その使用についても十分指導する
ものとする。
3
消防体制の確立
(1) 総合的消防体制の確立
平常時から林野火災に即応する体制の強化を図るため、消防署、消防団、警察署その他の機
関からなる広域的、総合的な消防体制を確立するものとする。
林野火災消防体制(資料編へ)
実 施 機 関 名
川西町
実施責任者
農地課長
第6編ー11
電 話 番 号
42-6646
(総務課、農地課、産業振興課、
地域整備課)
川西消防署
消防署長
42-3700
川西町消防団
団 長
米沢警察署川西駐在所
42-2004
置賜総合支庁
駐在所長
総務企画部総務課
防災安全室長
置賜森林管理署
署 長
0238-62-2246
米沢地方森林組合
組合長
38-2981
26-6007
(2) 相互応援体制
林野火災の大規模化に対応した消防体制を確立するため、隣接市町、関係機関等の間におけ
る相互応援体制を確立するものとする。
① 隣接市町間において、「要請する場合の災害規模の基準」、「要請する応援隊の人員、資
機材等」について相互応援協定により明示するものとする。
② 置賜森林管理署、森林組合、森林所有者及び民間自衛消防隊等と応援協定を締結するもの
とする。
③ 林野火災時の消火用水としての水利使用について、かんがい用水権利者等と協議し、又は
協力を要請するものとする。
(3) 自衛消防隊の育成
森林組合等を中心にして自衛組織としての消防隊の結成及び育成を指導し、林野火災の早期
発見、初期消火に努めるものとする。
4
防御資機材の備蓄
増加する林野火災に対処するため、防御資機材の整備、備蓄を推進するとともに、森林所有者
管理者等に対しても同等の資機材および水利(特に、自然水利を利用したもの)の確保を指導す
るものとする。
5
巡視、監視の徹底
国、県及び森林所有者に要請し、巡視、監視を実施するとともに4月から6月まで及び11月
の火災多発期には巡視員、監視員を増強し管内の巡視警戒を実施し、林野火災の早期発見、初期
消火に努めるほか、入山者等に対し火気の取扱いについての指導を行い火災発生の危険性を排除
するものとする。
また、林野における治山、林道等請負工事については、契約書中に火気の使用制限に関する条
項を入れるとともに、作業現場における指導監視を徹底するものとする。
第6編ー12
第2節
1
林野火災応急計画
計画の概要
林野火災の発生に対し、迅速かつ効果的な消防活動によりその延焼を最小限にくいとめるとも
に、森林所有者・管理者、地域住民、消防署、県その他関係機関が連携して消火・救助活動につ
いて定める。
2 林野火災応急計画フロー
※火災発生
出火発見者の責務
出火の発見・通報
消防機関の対応
消火・救助活動
火災防ぎょ活動
現地指揮本部の設置
避難・誘導
森林内の滞在者の退去
住民の避難
応援要請
県広域消防相互応援
緊急消防援助隊等
自衛隊災害派遣出動
鎮火後の措置
3 出火の発見・通報
(1) 出火発見者の責務
森林・原野等で火災の発生を発見した者は、直ちに消防署に通報しなければならない。
また、発生した火災が初期であり火災が弱い場合には、発見者は自身に危険が及ばない範囲
で初期消火にあたる。
(2) 消防署
通報を受けた消防署は、直ちに関係隊を出動させるとともに、関係機関に所要の措置を講ず
るよう要請する。
4
消火・救助活動
(1) 火災防ぎょ活動
① 地上での消火活動
町、消防署、森林管理署、その他の林野関係機関等は、相互に連絡を密にし、それぞれの
消防計画に定めるところにより、一致団結して消火活動を行う。
② 空中消火活動
町は、地上での消火活動では消火が困難であり、ヘリコプターによる空中からの消火に必
要があると認めるときは、県に対して、消防防災ヘリコプターの出動を要請し又は自衛隊の
第6編ー13
ヘリコプターの災害派遣要請を依頼する。
また、
「大規模特殊災害時における広域航空消防応援実施要綱」に基づく他都道府県のヘリ
コプターを用いた応援を要請する必要があると認める場合も、県に対して応援要請を行う。
③ 要救助者の救助
消防署は、火災現場に負傷者や退路を断たれる等逃げ遅れた者がある場合には、火災及び
周辺の状況から、最も確実かつ安全な方法により、他に優先して人命救助活動を行う。
④ 現地指揮本部の設置
大規模な火災の場合等は、町のほか、関係市町村、県、米沢警察署、陸上自衛隊の派遣部
隊等、多数の機関が消火、救助活動に従事することから、当該消防本部の消防長は、これら
機関相互の連絡調整を行い、消火・救助活動を統一的に実施するため、必要に応じ現場近く
に現場指揮本部を設置する。
5
避難・誘導
(1) 森林内の滞在者の退去
町、米沢警察署及び消防署は、林野火災発生の通報を受けたときは、直ちに広報車等により
火災発生周辺地域に広報を行い、登山者等の森林内滞在者に速やかに退去を呼びかける。
また、道に迷った者等に遭遇したときは、安全な避難路を指示し、必要に応じて安全地帯ま
で誘導する。
(2) 住民の避難
町長は、林野火災の延焼により住家等に危険が及ぶと判断したときは、住民に対して避難勧
告を行い、米沢警察署等と協力して住民を安全に避難させる。
特に、災害時要援護者の避難誘導については、本人、家族及び福祉・防災関係者により事前
に避難支援プランを作成のうえ避難支援者を予め決めておくとともに、避難準備情報を発令す
るなど、時間に余裕を持った避難誘導を行う。
6
応援要請
町又は県は、火災が大規模の場合等に、その消防力をもっては火災の鎮圧等が困難と認めると
きは、次により関係機関に応援要請を行う。
(1) 県広域消防相互応援協定
町は、
「山形県広域消防相互応援協定」に基づき、他の市町村等に対して応援を要請する。
(2) 自衛隊災害派遣出動
町は、県に対し自衛隊の災害活動派遣要請を行う。
7
鎮火後の措置
消防署は、火災鎮火後においても当分の間、再燃に備えて監視、警戒を行う。
林野の管理者等は、焼失した林地の崩壊等を防止するため、速やかに植林や治山工事を実施す
る等、二次災害防止措置を講ずる。
第6編ー14
第5章
鉄道災害対策計画
(川西町まちづくり課、川西町総務課、置賜広域行政事務組合川西消防署、消防団、米沢警察署)
第1節
1
鉄道災害予防計画
計画の概要
鉄道事故に伴う多数の死傷者の発生等の災害を防止するため、鉄道事業者が実施する災害予防
対策について定める。
2 鉄道施設等の安全対策の推進
(1) 監督官庁による安全指導
東北運輸局は、管内で鉄道事業を営む者に対し、法令に規定に基づき、定期又は必要の都度、
立ち入り検査、指導等を実施する。
(2) 交通環境の整備
鉄道事業者及び道路管理者は、踏切道改良促進法に基づき、列車運行回数及び道路交通量の
多い踏切の立体交差化、舗装の改良等の構造改良、交通規制及び統廃合等を計画的に推進し、
踏切での重大事故の発生防止に努める。
(3) 交通安全運行施設等の整備・改良
鉄道事業者は、CTC(列車集中制御装置)、ATS(自動列車停止装置)ATC(自動列車
制御装置)
、踏切保安設備、防風設備等、列車の安全運行に関する施設・設備の整備・改良及び
車両の不燃化等の安全対策を計画的に推進し、列車運行の安全性の向上に努める。
(4) 保守・点検体制の充実
鉄道事業者は、法令並びに各社の安全基準及び保安規程に基づき、車両、軌道、橋梁、トン
ネル、信号保安設備その他関連施設・設備の保守・点検体制を充実させ、鉄道システム全体の
安全性・信頼性の維持に努める。
3 防災体制の整備
(1) 防災計画の作成
鉄道事業者は、法令等の定めるところにより防災計画を作成し、事故・災害発生時の指揮系
統、職員の動員計画、対応手順、災害時における事業継続に関すること等をあらかじめ定めて
おく。
(2) 連携体制の整備
鉄道事業者は、関係機関及び協力会社との情報連絡体制及び相互の役割分担等について確認
し、平時から連携の強化を努める。
(3) 応急対策用資機材の整備
鉄道事業者は、保安規定に基づき、事故・災害発生時の応急対策に必要な資機材を整備・配
第6編ー15
備し、外部からの緊急調達方法等についても、あらかじめ関連事業者と取り決めておく。
(4) 再発防止対策の実施
万一、鉄道事故が発生した場合には、鉄道事業者は、鉄道事故の再発防止を図るため、その
原因を徹底的に究明し、その成果を速やかに安全対策に反映させるよう努める。
4 防災教育の実施
(1) 防災教育の徹底
鉄道事業者は、列車の安全運行確保のため、職員に対し次の事項について防災教育を徹底す
る。
① 事故・災害発生時の旅客の案内
② 避難誘導等混乱防止対策
③ 緊急時の通信確保・利用方法
④ 旅客対策等
(2) 防災訓練の実施
鉄道事業者は、事故・災害発生時に適切な処置がとれるよう、事故・災害発生を想定した防
災訓練を定期的に実施し、習熟に努める。
① 非常呼出訓練
② 避難誘導訓練
③ 消火訓練
④ 脱線復旧訓練等
(3) 広報体制の充実
鉄道事業者は、運転の状況、復旧見通し等について、正確かつ速やかに広報活動を行うため
の情報連絡網を確立し、広報体制の充実に努める。
第6編ー16
第2節
1
鉄道災害応急計画
計画の概要
鉄道事故災害が発生した場合の被害を最小限にとどめ、鉄道の乗客の安全を確保するとともに、
輸送の確保を図るため、鉄道事業者が実施する応急対策の方針について定める。
2 事故情報等の伝達及び広報
(1) 関係機関への通報
鉄道事業者は、乗客、乗員及び地域住民等の多数の死傷者の発生、又は土砂災害、雪崩発生
及び危険物流出等により事故現場周辺に危険が及ぶような大規模な鉄道事故が発生した場合は、
直ちに次の経路により、被害(人的、施設等)状況、復旧見込み、代替交通手段等について、
速やかに関係機関に対して通報する。
<事故・災害発生時の連絡通報体制図>
米沢警察署
鉄
医療機関
道
川西町
事
業
県
消防署
者
東北運輸局
このほか、地域住民からの 110 番、119 番通報等により事故発生情報がもたらされる場合
があるので、通報を受けた機関は、上記関係機関に迅速かつ確実に情報を伝達する。
(2) 広報の実施
鉄道事業者は、正確な情報を迅速に提供して混乱の防止を図るため、被災者の家族等並びに
旅客及び一般住民等に対して次により広報を実施する。
① 被災者の家族等への広報
被災者の家族等からの問い合わせ等に対応する体制を整えるほか、被災者の家族等に役立
つ次の情報を適切に提供する。
ア
鉄道被害の状況
イ 被害者の安否情報
第6編ー17
ウ 医療機関等の情報
エ 災害応急対策に関する情報
オ その他必要な事項
② 旅客及び一般住民等への広報
報道機関を通じて又は広報版への掲示若しくは広報車の利用等により次に事項について広
報を実施する。
ア 鉄道事故の状況
イ 旅客等の安否情報
ウ 医療機関等の情報
エ 災害応急対策に関する情報
オ 施設等の復旧計画
カ 避難の必要性等地域に与える影響
キ その他必要な事項
3 応急活動体制の確立
(1) 災害対策本部等の設置
鉄道事業者、警察本部、消防機関、県、町、医療機関その他関係機関は、事故・災害の状況
により、各組織内に災害対策本部等を設置するとともに、必要に応じ、現地に関係機関合同の
応急対策の拠点を設置して連絡を密にし、情報の共有及び効率的な応急対策の推進に努める。
(2) 広域応援要請
県及び町は、事故・災害の規模により、それぞれ単独では十分な災害応急対策を実施できな
いと認められる場合には、国、他都道府県及び他市町村等に対して応援を要請する。
(3) 自衛隊派遣要請
鉄道事業者は、事故・災害の規模や収集した被害情報などから判断し、必要があると認めら
れる場合には、知事に対して自衛隊の災害派遣要請を依頼する。
4
応急対策の実施
(1) 乗客及び公衆等の避難誘導
① 列車内
列車の乗務員は、乗客に対して速やかに不通の状況、その列車の運行状況及び接続関係等
について詳しく案内するとともに、状況に応じて適切な避難誘導に努める。
② 駅構内
事故・災害状況を的確に把握した上で、随時適切な案内放送等を行うとともに、状況に応
じて旅客公衆等を安全な避難誘導に誘導する。
第6編ー18
(2) 消火及び救助に関する措置
① 乗務員は、事故・災害等により火災が発生した場合は、速やかに指令及び駅を介して消防
機関に通報し、旅客公衆等を安全な避難場所に誘導するとともに、延焼拡大防止を図るため、
消火体制を整える。
② 事故・災害による火災、建物倒壊及び車両の破損等により負傷者が発生した場合は、速や
かに消防機関に通報するとともに、負傷者の応急手当て、乗客の安全な場所への移動等適切
な処置を講ずる。
③ 事故・災害による列車の脱線転覆、衝突等の被害により多数の死傷者が発生した場合は、
乗務員等は協力して速やかに負傷者の救出・救護処置を行い、被害の概要、死傷者数及び救
護班の派遣等に必要事項を運転指令に速報するとともに、警察、消防機関、町、県、医療機
関等に協力を依頼する。
(3) 代替交通手段の確保
事故・災害による列車の運転不能線区の輸送については、次に掲げる代替・振替輸送等の措
置を講じ、輸送の確保を図る。
① 折り返し運転の実施
② 運転不能線区のバス代行輸送
③ 迂回線区に対する臨時列車の増強等
(4) 応急復旧対策の実施
事故・災害の復旧にあたっては、早期に運転を再開させるため、次により必要な資機材等を
確保して応急工事を実施し、その後に本復旧対策を実施する。
① 応急建設資材の運用
復旧作業に必要な応急建設機材については、あらかじめ定めた運用方法・借用方法により
適切に確保する。
② 資材の調達
事故・災害時における資材に供給については、事故・災害用貯蔵品の適正な運用を図ると
ともに、必要なときは関係協力会社から緊急調達する。
③ 技術者等の配置
復旧作業に従事する技術者等を適切に配置するとともに、緊急時は関係協力会社に対して
技術者等の派遣を要請する。
(5) 気象異常時の対応
① 気象警報の伝達
山形地方気象台その他の関係機関から気象異常(降雨、降雪、強風等)の予報及び警報の
第6編ー19
伝達を受けたときは、速やかに関係課所に対して伝達する。
② 運転規制等の実施
時雨量、連続雨量及び風速等が運転規制基準に達した場合は、その強度により、直ちに列
車の速度規制又は運転中止を実施する。
③ 災害警備及び軌道調査
気象異常の情報を受けたとき又は気象観測機器が異常を検知したときで災害の発生が予測
される場合は、線路設備等の整備を実施するとともに、直ちに線路、橋梁等関係施設を調査
し、安全確認を行なう。
第6編ー20
第 6 章 原子力災害対策計画
(川西町全課)
第1節
1
対策の概要
目的
川西町及び山形県の区域には原子力施設が立地しておらず、また、山形県の隣県に立地する原
子力施設についても、原子力安全委員会の示す「防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲
(Emergency Planning Zone)」(以下「EPZ」という。)に川西町及び山形県の区域は含まれて
いない。しかし、平成 23 年 3 月 11 日に発生した東北地方太平洋沖地震に起因する東京電力福
島第一原子力発電所における事故を鑑みれば、原子力施設において緊急事態が発生した場合に備
え、住民の心理的動揺や混乱をできるかぎり抑えるとともに、住宅等の生命及び身体の保護を目
的とした屋内退避及び避難誘導等の対策を予め定めておくことが必要と考えられる。
よって、この章では原子力災害(原子力施設における大規模な事故及び放射性物質の輸送中に発
生した事故により、放射性物質が大量に放出されることによる災害)に関し、町が実施すべき予防
対策、応急対策及び復旧対策について必要な措置を定め、総合的かつ計画的な対策を講じること
によって住民の不安を解消し、安全・安心な住民生活を確保することを目的とする。
2 国及び県の計画等との関係
国の「防災基本計画」
、県の「山形県地域防災計画」を基本とし、専門的、技術的事項について
は、原子力安全委員会の「原子力施設等の防災対策について」(20 年 3 月一部改訂。以下「防災
指針」という。)を十分に尊重する。
なお、防災指針において原子力発電所の EPZ のめやすは8~10キロメートルと示されてい
るが、東京電力福島第一原子力発電所の事故においてはその範囲を越える 20 キロメートル圏内
の地域に避難指示が発出されている。よって、防災指針を十分に尊重しつつも、今後の改定動向
を注視するものとする。
3 山形県の隣県に立地する原子力施設
(1) 宮城県
事業者名
施設名
所在地
町境までの最短距離
東北電力
女川
宮城県牡鹿郡女川町
約 128 キロ
株式会社
原子力発電所
及び石巻市
メートル
(2) 福島県
事業者名
施設名
所在地
第6編ー21
町境までの最短距離
東京電力
福島第一
福島県双葉郡大熊町
約 104 キロ
株式会社
原子力発電所
及び双葉町
メートル
福島第二
福島県双葉郡楢葉町
約110キロ
原子力発電所
及び富岡町
メートル
(3) 新潟県
事業者名
施設名
所在地
町境までの最短距離
東京電力
柏崎刈羽
新潟県柏崎市
約 128 キロ
株式会社
原子力発電所
及び刈羽郡刈羽村
メートル
4
予想される対応等
(1) 東日本大震災時における警戒区域の施設状況
東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴い、当初国は半径 20 キロメートル圏内の住民に避
難指示を行い、
半径 20 キロメートルから 30 キロメートル圏内の住民に屋内退避指示を行った。
その後、半径 20 キロメートル圏内を関係者以外の立ち入りを禁止する「警戒区域」とし、半径
20 キロメートルから 30 キロメートル圏内を緊急時において屋内退避や避難が可能なように常
に準備を行う「緊急時避難準備区域」とし、さらに、「警戒区域」外で事故から 1 年間の積算放
射線量が20ミリシーベルトに達する可能性のある地域を「計画的避難区域」として 1 か月程度
の間に住民に対し避難を求めた。この「計画的避難区域」は、原子力発電所から同心円内にエリ
アを設定されたものではなく、放射性物質の拡散状況を踏まえ市町村ごとに設定され、福島第一
原子力発電所から最も遠い福島県飯館村は半径 47 キロメートル圏内にある。
(2) 川西町において予測される対応
本町は最も近い原子力施設である福島第一原子力発電所から町境まで最短で約104キロメー
トルの距離にあるが、福島第一原子力発電所の事故の経験を踏まえ、原子力施設から放出される
放射性物質及び放射線が異常な水準に達し、本町にまで放射性物質が拡散した場合を想定し、情
報伝達訓練などの予防対策や屋内退避及び避難などの応急対策など、住民等の生命及び身体を保
護するための対策を講ずる必要がある。
第6編ー22
第 2 節 災害予防計画
原子力災害による被害並びに住民の不安を軽減するために、町が実施する原子力予防対策につい
て定める。
1
原子力災害に関する防災知識の普及
(1) 防災広報
町は、県や国と協力して、住民に対し、原子力災害に関する防災知識の普及と啓発のため、次
に掲げる事項について広報活動を必要に応じて実施する。
①放射性物質及び放射線の特性に関すること
②全国の原子力施設の稼働、休止等の概要に関すること
③原子力災害とその特性に関すること
④放射線による健康への影響及び放射線防護に関すること
⑤緊急時における町、県及び国等が講じる対策の内容に関すること
⑥緊急時における情報及び指示の伝達方法に関すること
⑦その他必要と認める事項に関すること
(2)防災教育
町の教育機関においては、原子力防災に関する教育の充実に努める。
2
防災業務関係者に対する教育・研修
(1)町は、応急対策の円滑な実施を図るため、県、国及び防災関係機関の協力を得て、原子力防災
業務に携わる者に対し、次に掲げる事項について、教育・研修を必要に応じて実施する。
①原子力防災体制及び組織に関する知識
②全国の原子力発電所施設の稼働、休止等の概要に関すること
③原子力災害とその特性に関すること
④放射線による健康への影響及び放射線防護に関すること
⑤緊急時における町、県及び国等が講じる対策の内容に関すること
⑥放射線及び放射性物質の測定に関すること
⑦緊急時医療に関すること
⑧危機管理に関すること
⑨その他必要と認める事項に関すること
(2)防災関係機関は、町、県及び国等の実施する原子力防災に関する研修を積極的に活用する。
3
平常時における放射線量の測定
町は、原子力施設からの放射性物質又は放射線の放出による町内の環境に対する影響を評価す
るため、必要がある場合は、平常時から放射線量の測定を行う。また、県が測定を行う場合は協
第6編ー23
力する。
(1)測定体制の整備等
①放射線計測機器の確保に努めるものとし、確保した機器については、常に使用可能な状態に整
備、維持する。
②的確な測定を実施するため、測定を行うものについて、機器の操作や実施手順等の習熟に努め
る。
(2)町は、平常時より、県及び国等が公表する空間放射線量等の情報に注視する。
4 通信連絡体制の整備
町は、県の災害対策本部、防災関係機関等との緊急時における連絡を円滑に実施できるよう体
制を整備する。また、住民等に正確な情報を迅速に伝達するため、同報系無線や広報車等の緊急
時における広報設備及び機器の整備を推進する。
5 防災訓練の実施
町は、緊急時通信訓練、住民に対する情報伝達訓練等を必要に応じて実施する。
第6編ー24
第 3 節 災害応急対策計画
山形県の隣県に立地する原子力施設で大規模な事故が発生した場合、原子力災害による被害を軽
減するために実施する原子力災害応急対策について定める。
1
町の対応
町は、県又は国から、山形県の隣県に立地する原子力施設における事故の発生又は原子力災害
対策特別措置法(平成11年12月17日法律第156号。以下「原災法」という。)第15条に基づ
く原子力緊急事態宣言の発出の連絡を受けた場合で、町長が必要と認めた場合は、災害対策本部を
設置する。
2 住民に対する広報及び指示伝達
町は、住民に対して、防災行政無線や広報車等の様々な媒体を活用して次の事項について情報の
提供を行う。
①事故の概要
②災害の現況
③町、県及び防災関係機関の対策状況
④住民のとるべき措置及び注意事項
⑤その他必要と認める事項
3
緊急時における放射線量測定の強化
町は、緊急時における原子力施設からの放射性物質又は放射線の放出による町内の環境に対する
影響等を把握するため、原子力施設における事故の覚知以降、放射線量の測定を実施又は強化し、
県から測定について協力の要請があった場合は協力する。なお、その場合は、県と連携を図るもの
とする。
(1)放射線量等の測定の開始
町は、災害対策本部が設置されると同時に、以下の項目について測定を開始し、既に測定を開始
している項目についてはその体制を強化する。
①空間の放射線量
②飲料水の放射性物質濃度
③その他必要と認められる環境検体の放射性物質濃度等
(2)測定結果の公表
町は、緊急時における放射線量等の測定結果について、その都度、ホームページにより公表す
る。
4
屋内退避、避難誘導等の防護活動の実施
原子力緊急事態が発生した場合、原災法第15条の規定に基づき、内閣総理大臣は、応急対策を実
第6編ー25
施すべき区域の市町村長及び都道府県知事に対し、住民等の屋内退避や避難に関する指示を行うこ
ととなっている。
町は、本町への影響が懸念される場合に、早い段階からの注意喚起を行うとともに、本町に対し
て原災法第15条の規定に基づく指示があった場合には、住民等に対して屋内退避又は避難の指示を
行う。
(1)住民への注意喚起
町は、原子力災害による本町への影響が懸念される場合、住民の不安を解消し、住民が正しい
情報に基づき適切に行動できるよう、屋内退避の指示が出された場合の留意事項について、早い
段階から周知を図り、住民に対して注意喚起を行う。
(2)屋内退避、避難誘導等の防護活動等の実施
①町は、屋内退避又は避難の指示を受けたときは、県と協力し、住民に対する屋内退避又は避
難の指示を以下の情報伝達の方法により行うものとする。また、屋内退避準備又は避難準備
の伝達についても同様とする。
ア 広報車等による周知
イ 学校、幼児施設、病院、社会福祉施設等、屋内退避及び避難にあたり特に配慮を要する
者を対象とする施設への連絡
ウ 工場、小売店、宿泊施設等、多数の従業員及び利用者が滞在する事業所における館内放
送等による周知
エ 鉄道事業者による車内放送等による周知については、県が行わない場合において、町が
行う。
オ 電気通信事業者が提供する緊急速報メール等の送信による広報については、県が行わな
い場合において、町が行う。
カ 報道機関に対する緊急放送等の要請については、県が行わない場合において、町が行う。
②町は、町の区域を越えた広域避難が必要となった場合は、避難先、移動手段、移動経路等の
広域避難に関する事項について、県の指示に従う。
(3)避難誘導等に関するマニュアルの整備
町は避難誘導等が的確かつ迅速に実施されるよう、避難誘導等に関するマニュアルの整備に
努めるものとする。
5 緊急医療活動
町は、原子力災害時において、被ばく又はそのおそれのある者並びに一般傷病者に対し、検査、除
染等の緊急医療活動を県と協力して行う。
(1)医療救護班の編成
第6編ー26
町は、県が屋内退避施設及び避難所に避難してきた住民等に対して緊急医療活動を実施するため
に医療救護班を編成する場合、職員の派遣を行う。
(2)安定ヨウ素剤の服用
町は、県から住民の放射線防護のための安定ヨウ素剤の服用について指示・助言があった場合、
対象となる住民に対し服用を指示する。
6
飲食物の摂取制限処置等
(1)飲食物の摂取制限措置
町は、緊急時における放射線量等の測定の結果、水道水や飲食物の放射性物質濃度が、食品衛生
法で定める基準値(以下「基準値」という。)を超える又は超える恐れがあると認められる場合は、
県及び国の指導・助言・指示等に基づき、汚染水源の使用禁止、汚染飲料水の飲用禁止の措置、汚
染飲食物の摂取制限等必要な措置を行う。
(2)農林水産物等の摂取及び出荷制限
町は、緊急時における放射線量等の測定の結果、農林水産物等の放射性物質濃度が、基準値を超
える又は超えるおそれがあると認められる場合は、汚染農林水産物等の採取、漁獲の禁止、出荷制
限等必要な措置をとるよう、県及び国の指導・助言・指示等に基づき、農林水産物等の生産者、出
荷機関、市場の責任者等に対し、指示を行う。
7
風評被害等の影響の軽減
町は、県及び国並びに関係団体等と連携し、原子力災害による風評被害等の未然防止又は影響
を軽減するために、農林水産業、地場産業の商品等の適正な流通の促進、観光客の減少防止のた
めの広報活動等の必要な対策を行う。
第6編ー27
第4節
災害復旧計画
原子力緊急事態宣言が解除された後、住民生活の早期安定を図るため、放射性物質に汚染さ
れた物質の除去等や各種制限措置等の解除について定め、早期復旧を目指す。
1
放射性物質による汚染の除去等
町は、県、国、原子力事業者その他防災関係機関とともに、放射性物質に汚染された物質の除去
及び除染作業を促進する。
2
各種制限措置等の解除及び伝達
(1)各種指示の解除
町は、県から避難等の指示を解除するよう指示があった場合は、避難等の指示を解除し、住民に
対しその旨を伝達する。
(2)各種制限措置の解除
町は、県が放射性物質及び放射線による影響を受けるおそれがないと認め、原子力災害応
急対策として実施された立入制限、交通規制、飲料水・飲食物の摂取制限等の各種制限措置の解除
を指示した場合は、各種制限措置を解除し、住民に対しその旨を伝達する。
3
放射線量等の測定の実施及び結果の公表
町は、原子力緊急事態解除宣言後、県及び関係機関と協力して放射線量等の測定を行い、その
結果を速やかに公表する。
4
損害賠償の請求等に必要な資料の作成
(1)被災住民等の登録
町は、県と協力し、将来の医療措置、損害賠償請求等に資するため、屋内退避等の各種措置
をとった住民等に対し、原子力災害時にその地域に所在した旨の証明及び屋内退避施設又は
避難所等において講じた措置等について登録を行うものとする。
(2)町は県と連携し、損害賠償の請求等に資するため、次に掲げる事項に起因して町において
被災者が受けた損害を調査する。
①屋内退避、避難の措置
②飲料水、飲食物の摂取制限、農林水産物に対する出荷制限等の措置
③立入制限等の措置
④農耕・漁獲制限措置
⑤その他、町又は県が指示した事項
(3)諸記録の作成
町は、県と協力して、応急対策及び復旧対策として措置した諸記録を作成する。
第6編ー28
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