...

科目授業名 授業代表教員氏名 ページ数

by user

on
Category: Documents
118

views

Report

Comments

Transcript

科目授業名 授業代表教員氏名 ページ数
科目授業名
授業代表教員氏名
ページ数
憲法IA
新村 とわ
・・・・・・・・
5
憲法IIA
新村 とわ
・・・・・・・・
11
行政法IB
小早川 光郎
・・・・・・・・
15
行政法IIA
武田 真一郎
・・・・・・・・
19
公法総合A
武田 真一郎
・・・・・・・・
23
財産法IA
上原 由起夫
・・・・・・・・
27
財産法IIA
上原 由起夫
・・・・・・・・
33
財産法IIIA
渡邉 知行
・・・・・・・・
37
財産法IVA(~13)
北山 修悟
・・・・・・・・
41
財産法IVA(14~)
北山 修悟
・・・・・・・・
45
財産法VA
渡邉 知行
・・・・・・・・
51
家族関係法B
高橋 朋子
・・・・・・・・
54
民事訴訟法IB
萩澤 達彦
・・・・・・・・
58
財産法VIA
北山 修悟
・・・・・・・・
64
企業組織法A
尾関 幸美
・・・・・・・・
68
企業金融法A
中村 信男
・・・・・・・・
74
民事訴訟法IIA
萩澤 達彦
・・・・・・・・
79
民事訴訟法IIIB
西田 美昭
・・・・・・・・
83
民事法総合A
萩澤 達彦
・・・・・・・・
86
刑法IB
大塚 裕史
・・・・・・・・
90
刑法IIB
大塚 裕史
・・・・・・・・
94
刑事訴訟法IB
桑野 雄一郎
・・・・・・・・
98
刑法IIIA(14~)
高部 道彦
・・・・・・・・
102
刑事訴訟法IIA
高部 道彦
・・・・・・・・
106
刑事訴訟法IIIA
高部 道彦
・・・・・・・・
110
刑事法総合A
竹村 眞史
・・・・・・・・
114
判例学習入門
渡邉 知行
・・・・・・・・
118
刑事法基礎
伊藤 司
・・・・・・・・
122
不動産契約法A(10~13)
北山 修悟
・・・・・・・・
126
商取引法
中田 明
・・・・・・・・
130
金融決済法B
江口 眞樹子
・・・・・・・・
133
(公法系)基本演習I
新村 とわ
・・・・・・・・
136
(公法系)基本演習IIA
武田 真一郎
・・・・・・・・
140
(公法系)基本演習II
大石 和彦
・・・・・・・・
144
(公法系)基本演習IIIA
武田 真一郎
・・・・・・・・
148
(公法系)基本演習III
大石 和彦
・・・・・・・・
152
(公法系)基本演習IIIB
小早川 光郎
・・・・・・・・
156
(民事法系)基本演習I
北山 修悟
・・・・・・・・
160
民事法基本特殊講義I(債権法改正の検討I)
北山 修悟
・・・・・・・・
164
民事法基本特殊講義I(債権法改正の検討II)
北山 修悟
・・・・・・・・
168
(民事法系)基本演習II
中田 明
・・・・・・・・
172
(民事法系)基本演習III
上原 由起夫
・・・・・・・・
176
(民事法系)基本演習III
清水 宏
・・・・・・・・
180
民事手続法基本特殊講義II(民事訴訟法事例研究) 清水 宏
・・・・・・・・
184
民事手続法基本特殊講義II(民事訴訟法の諸問題I) 西田 美昭
・・・・・・・・
190
民事手続法基本特殊講義II(民事訴訟法の諸問題II) 萩澤 達彦
・・・・・・・・
194
(民事法系)基本演習IV
建部 雅
・・・・・・・・
198
(民事法系)基本演習IV
清水 宏
・・・・・・・・
202
(民事法系)基本演習V
渡邉 知行
・・・・・・・・
206
(民事法系)基本演習V
中村 信男
・・・・・・・・
210
(刑事法系)基本演習I
大塚 裕史
・・・・・・・・
214
(刑事法系)基本演習I
桑野 雄一郎
・・・・・・・・
218
刑事法基本特殊講義IA(日本刑法典の条文と判例I) 伊藤 司
・・・・・・・・
222
刑事法基本特殊講義IA(日本刑法典の条文と判例II) 伊藤 司
・・・・・・・・
226
(刑事法系)基本演習II
伊藤 司
・・・・・・・・
230
(刑事法系)基本演習II
高部 道彦
・・・・・・・・
234
(刑事法系)基本演習III
金 光旭
・・・・・・・・
238
(刑事法系)基本演習III
長沼 範良
・・・・・・・・
242
(刑事法系)基本演習III
伊藤 司
・・・・・・・・
246
(刑事法系)基本演習III
大塚 裕史
・・・・・・・・
250
(刑事法系)基本演習III
高部 道彦
・・・・・・・・
254
(刑事法系)基本演習IV
長沼 範良
・・・・・・・・
258
(刑事法系)基本演習IV
伊藤 司
・・・・・・・・
262
(刑事法系)基本演習V
伊藤 司
・・・・・・・・
266
(刑事法系)基本演習V
大塚 裕史
・・・・・・・・
270
民事実務基礎IA
西田 美昭
・・・・・・・・
274
刑事実務基礎IA
竹村 眞史
・・・・・・・・
278
法曹倫理A
山根 祥利
・・・・・・・・
282
民事実務基礎IIA
西田 美昭
・・・・・・・・
286
刑事実務基礎IIA
竹村 眞史
・・・・・・・・
289
法律英語
城所 岩生
・・・・・・・・
293
リーガル・ライティング
小磯 孝二
・・・・・・・・
297
刑事模擬裁判
伊藤 司
・・・・・・・・
301
民事模擬裁判
渡邉 知行
・・・・・・・・
305
ロイヤリング
松原 拓郎
・・・・・・・・
309
クリニック
上原 由起夫
・・・・・・・・
313
エクスターンシップ
山根 祥利
・・・・・・・・
315
アメリカ法I
城所 岩生
・・・・・・・・
317
アメリカ法II
城所 岩生
・・・・・・・・
321
Law & Economics
飯田 高
・・・・・・・・
325
法と政治
富田 武
・・・・・・・・
329
EU法
須網 隆夫
・・・・・・・・
333
法社会学
飯田 高
・・・・・・・・
337
法制史
北村 一郎
・・・・・・・・
341
企業会計
小澤 康裕
・・・・・・・・
344
国際法IB
廣部 和也
・・・・・・・・
348
国際法IIB
廣部 和也
・・・・・・・・
352
労働法I
原 昌登
・・・・・・・・
356
労働法II
原 昌登
・・・・・・・・
360
民事執行・保全法A
萩澤 達彦
・・・・・・・・
364
倒産処理法I
永島 賢也
・・・・・・・・
368
倒産処理法II
萩澤 達彦
・・・・・・・・
372
独占禁止法A
村上 政博
・・・・・・・・
376
工業所有権法IB
紋谷 崇俊
・・・・・・・・
382
工業所有権法IIB
紋谷 崇俊
・・・・・・・・
386
著作権法I
紋谷 崇俊
・・・・・・・・
390
著作権法II
紋谷 崇俊
・・・・・・・・
394
国際私法A
横山 潤
・・・・・・・・
398
国際取引法B
横山 潤
・・・・・・・・
404
消費者法
村 千鶴子
・・・・・・・・
410
租税法
伊藤 剛志
・・・・・・・・
414
刑事学
金 光旭
・・・・・・・・
419
金融商品取引法
渡邉 雅之
・・・・・・・・
423
企業法務論
尾関 幸美
・・・・・・・・
427
自治体政策実務
小早川 光郎
・・・・・・・・
431
不動産取引法B
杉浦 綾子
・・・・・・・・
435
環境法
武田 真一郎
・・・・・・・・
439
公法展開特殊講義I(企業課税の諸問題総論)
佐藤 修二
・・・・・・・・
443
公法展開特殊講義I(企業課税の諸問題各論)
佐藤 修二
・・・・・・・・
447
公法展開特殊講義I(ドイツ法I)
石川 バルテルス・アンナ
・・・・・・・・
451
公法展開特殊講義I(憲法訴訟の実務I)
戸松 秀典
・・・・・・・・
455
公法展開特殊講義I(憲法訴訟の実務II)
戸松 秀典
・・・・・・・・
459
企業法展開特殊講義I(M&Aの理論と実務)
松浪 信也
・・・・・・・・
463
企業法展開特殊講義I(アメリカビジネス法)
城所 岩生
・・・・・・・・
467
企業法展開特殊講義I(信託法)
小野 祐司
・・・・・・・・
471
・・・・・・・・
475
展開演習II
モンローシェリダン アーロン・リード ・・・・・・・・
479
展開演習II
戸松 秀典
・・・・・・・・
483
展開演習II
横山 潤
・・・・・・・・
487
展開演習III
モンローシェリダン アーロン・リード ・・・・・・・・
491
展開演習III
戸松 秀典
・・・・・・・・
495
展開演習III
村上 政博
・・・・・・・・
499
公法展開特殊講義II(最高裁行政法判例)
秋山 壽延
・・・・・・・・
503
企業法展開特殊講義II(ストラクチャード・ファイナンス-不動産ファイナンスを中心
滝澤 元
・・・・・・・・
507
展開演習IV
小早川 光郎
・・・・・・・・
511
展開演習IV
萩澤 達彦
・・・・・・・・
515
展開演習IV
武田 真一郎
・・・・・・・・
519
展開演習IV
廣部 和也
・・・・・・・・
523
企業法展開特殊講義I(コーポレートファイナンスの理論と実務)
廣岡 健司
展開演習V
武田 真一郎
・・・・・・・・
527
展開演習V
原 昌登
・・・・・・・・
531
展開演習V
廣部 和也
・・・・・・・・
535
科目名
教員名
憲法I A
新村 とわ
科目ナンバー
配当年次
2080411111
1
開講時期
単位数
2015年度 前期
4
テーマ・概要
日本国憲法の主要論点(人権・統治機構)について、学説ならびに判例を中心に検討する。
また、初学者対象の講義なので、必要に応じて、法学学習の概論的説明も行うように努める。
到達目標
さしあたっては、日本国憲法に関する基礎知識の習得、学説および判例の論理的な理解と、その理解に裏付けされた法的文章の執筆能力を
高めることが目標とされる。最終的には、判例および憲法の理論構造を把握することによって、現代社会に生じている諸問題を憲法的思考
によって判断・解決する能力を身に付けることが目標である。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス
(講義の進め方の説明、判例報告の分担、教科書、参考書の説明等)
日本国憲法の条文ならびに体系
国家と憲法(テキスト 3~17)
[コアカリキュラム(共通的な到達目標モデル(第二次案修正案)) 1-1]
教科書の通読
日本国憲法の条文に目を通すこと
教科書の該当箇所を精読し、ならびに関連する条文を調べ、関連判例を百選で予習しておくこと
第2回
300
立憲主義の基本原理(19~37)[1-1]
教科書の該当箇所を精読し、ならびに関連する条文を調べ、関連判例を判例百選で予習し、疑問点を明 60
らかにしておくこと
講義後には、疑問点の解消、関連判例・文献等の読込を行うこと
第3回
象徴天皇制(40~49)[1-4]
第2回に同じ
90
-5-
第4回
平和主義と戦争の放棄(50~64)[1-3]
第2回に同じ
第5回
90
人権総論1(67~76)[3-1,3-2]
第2回に同じ
第6回
90
人権総論2(76~97)[3-1,3-2]
第2回に同じ
第7回
120
人権の適用範囲と限界1(99~111)[3-3、3-4、3-27]
小作文①
第2回に同じ
120+α
第6回までの内容について、小作文①のための復習をしておくこと
第8回
人権の適用範囲と限界2(111~135)[3-3、3-4、3-27]
第2回に同じ
第9回
120
包括的人権としての幸福追求権(137~148)[3-5]
第2回に同じ
第10回
120
法の下の平等(148~164)[3-6]
第2回に同じ
120
-6-
第11回
思想・良心の自由(165~173)[3-7]
第2回に同じ
第12回
120
信教の自由(173~188)[3-8]
第2回に同じ
第13回
120
学問の自由(188~191)[3-9]
表現の自由1(194~200)[3-10]
小作文②
第2回に同じ
120+α
第7~12回までの内容について、小作文②のための復習をしておくこと
第14回
表現の自由2(200~221)[3-10]
第2回に同じ
第15回
120
表現の自由3(221~227)[3-10]
集会・結社の自由(227~235)[3-11]
第2回に同じ
第16回
120
通信の秘密(235~238)[3-12]
第2回に同じ
第17回
120
中間試験
第16回までの内容について充分に復習したうえで、試験を受けること
-7-
120+α
第18回
経済活動の自由1(239~252)[3-16、3-13]
第2回に同じ
第19回
120
経済活動の自由2(252~261)[3-14]
第2回に同じ
第20回
120
人身の自由と刑事手続上の諸権利(263~280)[3-15、3-17、3-18]
第2回に同じ
第21回
120
参政権(282~291)[3-22]
国務請求権(291~296)[3-23、3-25、3-26、3-24]
小作文③
第2回に同じ
120+α
第13~20回までの内容について、小作文③のための復習をしておくこと
第22回
社会権(296~311)[3-19、3-20、3-21]
第2回に同じ
第23回
120
国政のメカニズム(315~340)[3-22]
第2回に同じ
第24回
120
国会(341~357)[2-1、2-4]
第2回に同じ
120
-8-
第25回
内閣(357~366)[2-2]
地方自治1(367~374)[2-5]
小作文④
第2回に同じ
120+α
第20~24回までの内容について、小作文④のための復習をしておくこと
第26回
地方自治2(374~386)[2-5]
法の支配と裁判所1(387~393)[2-3]
第2回に同じ
第27回
120
法の支配と裁判所2(393~404)[2-3]
第2回に同じ
第28回
120
憲法の保障と違憲審査制1(405~413)[2-3-2、1-2-2]
第2回に同じ
第29回
120
憲法の保障と違憲審査制2(413~428)[2-3-2、1-2-2]
第2回に同じ
第30回
120
予備
期末試験
29回分の既習部分すべてを充分に復習した上で、期末試験に臨むこと。
試験内容の解説ならびに解答案に対する講評は、別に定めた日程で行う。試験答案ほど、集中・思案し
て執筆しているものはないので、試験解説講義を受講した上で、復習を怠らないこと。
-9-
120+α
授業の方法
受講生の予習復習の便宜のために、基本的にはテキストに沿った形で講義を進めるが、必要に応じてテキストに記載されていない内容にも
触れる。法学未修者が対象であるので、初学者にも基本論点が理解できる講義内容になるよう努めるが、時間的制約もあることから、受講
生側には予習復習が義務付けられる。さらに、開講前に一度テキストを通読して、日本国憲法の全体像を把握しておくこと。講義期間中
は、その講義範囲を精読し、関連判例についても予習の上、質問等に的確に答えられる準備を怠らないこと。さらに、講義中、主要論点や
憲法上の諸問題に関して相互に討論する場合もあるので、積極的に参加されたい。まとまった単元の終了時には、共通的な到達目標モデル
(第二次案修正案)に基づく小作文を課すので、その単元を充分に復習したうえで、小作文執筆に臨むこと。また、判例報告を通じて判例
の理解や報告方法の習熟に努めること。また事例問題課題によって、具体的な問題を解決するための法的思考、その文章化の訓練も行う。
中間試験と期末試験では、その答案作成に際し、試験時間内に事例問題解決のための論理的な文章を書くことが期待される。
尚、上にあげた授業計画・内容は、受講生の理解度等に応じて進度・内容が修正される場合もある。
成績評価の方法
定期試験:70点
・中間試験(30点)
・期末試験(40点)
平常点:30点
・出席状況(5点) 授業回数の2/3以上の欠席者には単位を認定しない。欠席は減点の対象とする。
・授業参加(5点) 参加態度、質問、発言等を総合判断する。
・判例報告(5点) 判例報告のレジュメならびに報告の仕方を評価する。
・事例問題課題(5点)
・小作文(10点) 授業中に4回(予定)行う授業内容に関する小作文のうち、高得点の二つを評価対象とする。
上記の総合得点が60点に満たない場合ならびに規定の出席回数に満たない場合にF評価とする。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
特になし。
テキスト
高橋和之『立憲主義と日本国憲法(第3版)』(有斐閣、2013年) 3000円 978-4-641-13144-6
長谷部=石川=宍戸編『憲法判例百選I(第6版)』(有斐閣、2013年) 2095円 978-4-641-11517-0
長谷部=石川=宍戸編『憲法判例百選II(第6版)』(有斐閣、2013年) 2095円 978-4-641-11518-7
参考書
芦部信喜著、高橋和之補訂『憲法(第五版)』(岩波書店、2011年) 3100円 978-4-00-022781-0
野中=中村=高橋=高見『憲法I(第5版)』(有斐閣、2012年) 3000円 978-4-641-13118-7
野中=中村=高橋=高見『憲法II(第5版)』(有斐閣、2012年) 2700円 978-4-641-13119-4
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 10 -
科目名
教員名
憲法II A
新村 とわ
科目ナンバー
配当年次
2080411112
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
日本国憲法の諸論点について検討する。受講生にはすでに日本国憲法の基礎知識があることを前提に、重要論点ならびに重要判例につい
て、掘り下げて学習する。
到達目標
すでに習得しているはずの学説や判例の知識を活用して、新規の問題に対して、論証的な議論を展開し、問題を解決する能力を身につけ、
それを表現(発言、文章化)できるようになること。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス(講義の運営方針、設問の分担等)
初回に限って、予習は必要ないが、自身の憲法の知識を総確認して、疑問点がない状態にしておくこと 0
が望ましい。
第2回
1 公共の福祉(テキスト 2 ~13) [共通的な到達目標モデル(第二次案修正案)3-4]
※共通的な到達目標の指定箇所は、テキストの単元で取り扱う主要なものを指しており、それ以外の内容を取り扱わないという
ことではない。以下の回でも同様である。
【予習】 まず、テキストの該当単元の質問を解答する。解答し終わってから、テキストを精読し、疑 90
問点が出た場合にそれを自分で調査して解決しておく。それでもわからなかった点を箇条書きにして、
講義に臨む。
【復習】講義の内容や、報告者の設問解答案とも突き合わせた上で、もう一度、設問を解答してみる。
講義内でも解決できなかった疑問点を参考文献等を渉猟して、理解に努める。
第3回
4 憲法上の権利の制約(36~46)[3-7、3-8、3-4]
第2回に同じ
90
- 11 -
第4回
7 憲法上の権利の享有主体性(70~80)[3-2]
第2回に同じ
第5回
90
10 法の下の平等(103~114)[3-6]
第2回に同じ
第6回
90
11 政教分離(116~126)[3-8-2]
到達確認小テスト①
第2回に同じ
90
小テストのために、第5回までの講義の内容を復習しておくこと。
第7回
14 財産権の憲法的保障(149~159)[3-14]
第2回に同じ
第8回
90
16 学問の自由と教育を受ける権利(171~180)[3-9、3-20]
第2回に同じ
第9回
90
18 裁判を受ける権利(191~200)[3-24]
第2回に同じ
90
- 12 -
第10回
19 権力分立と法の支配(202~212)[1-1]
第2回に同じ
第11回
90
21 国会(223~233)[2-1]
到達確認小テスト②
90
第2回に同じ
小テストのために、第6~10回の講義の内容を復習しておくこと。
第12回
22 内閣(234~244)[2-2]
第2回に同じ
第13回
90
24 地方自治(256~266)[2-5]
第2回に同じ
第14回
90
25 裁判所(267~277)[2-3]
第2回に同じ
第15回
90
30 答案作成上の注意(323~332)[3-10、3-14、3-17]
第2回に同じ
90
- 13 -
授業の方法
予習の段階で、単元ごとの設問を自分で解答案を作成し、その後、テキストを精読する。理解できない点を自分なりに調べておき、それで
も納得できないものについて箇条書きにした状態で講義に臨むように。講義は、報告担当者の解答案も参照しながら、単元内容や設問に関
連する重要論点について、受講生が予習で調べて理解してきた内容につき、質疑応答によってすすめるという双方向形式をとる。また、判
例報告課題によって、一つの判例を深く理解し、報告内容をまとめる訓練を行う。
さらには、二回行われる到達確認小テストによって、知識を定着させる。
※なお、上の授業の計画・内容はあくまで目安であり、受講生の理解度や講義進行に従って、修正が加えられる。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
学期末試験: 60点
平常点: 40点
・出席状況(5点) 授業回数の2/3以上を欠席した者には、単位認定しない。5回までの欠席は減点対象とする。
・到達確認小テスト(10点)
・担当設問課題(15点) テキストの設問等、講義での担当課題を評価する。
・討論、発言、質問(5点) 講義内での討論の仕方、発言、質問等を総合評価する。
・判例報告(5点) 判例報告のレジュメならびに報告の仕方を評価する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
日本国憲法の基礎知識。具体的には、共通的な到達目標モデル(第二次案修正案)の内容を充分に理解していることが前提である。
テキスト
宍戸常寿『憲法 解釈論の応用と展開』(日本評論社、2011年) 2700円 978-4-535-51811-7
参考書
高橋和之『立憲主義と日本国憲法(第3版)』(有斐閣、2013年) 3000円 978-4-641-13144-6
芦部信喜著、高橋和之補訂『憲法(第5版)』(岩波書店、2011年) 3100円 978-4-00-022781-0
野中=中村=高橋=高見『憲法I(第5版)』(有斐閣、2012年) 3000円 978-4-641-13118-7
野中=中村=高橋=高見『憲法II(第5版)』(有斐閣、2012年) 2700円 978-4-641-13119-4
長谷部=石川=宍戸編『憲法判例百選I(第6版)』(有斐閣、2013年) 2095円 978-4-641-11517-0
長谷部=石川=宍戸編『憲法判例百選II(第6版)』(有斐閣、2013年) 2095円 978-4-641-11518-7
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 14 -
科目名
教員名
行政法I B
小早川 光郎
科目ナンバー
配当年次
2080411121
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
行政法は、多種多様な法令の規定を含む一方、基本的な事項について成文化されていない部分も多いが、しかし、一つの法の体系として歴
史的に形成され、現実の行政(行政に関する立法および裁判を含む)にとって所与となっているものである。それは、一面では、国や地方
公共団体の行政が種々の公益目的・政策目的を確実に達成するための手段であり、他面では、行政目的達成の名のもとに個人や社会の重要
な価値が毀損されることのないように、行政に対し枠付けを与えている。
この行政法Iでは、まず、行政法体系の基礎をなす既成の諸概念・諸原理とその問題点を考察し(行政法序論)、そのうえで、特に私人に
対する行政作用についての法に重点を置きつつ、その基本的なありようとその取り扱い方について検討する。なお、行政法IIでは、主に、
いわゆる行政救済法を対象とするが、行政手続法についても行政法IIで扱う。
到達目標
行政の具体的な活動につき、当該活動に関する法令と各種行政活動に共通する諸原則の双方にてらして適法か違法かを論じられる能力を身
に付けること。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
概観:古典的学説における行政法の体系(警察法・公企業法・公用負担法・財政法等の行政法各論と、それらの全体を統一的な観点
から捉えた行政法総論)、および、それが諸種の事情で変容している状況を概観し、行政法とはどのようなものであるのかにつ
いて把握する。
各回の授業項目は講義案の記述の順序に対応している。毎回、講義案の該当箇所と、関連判例(講義案 60
で触れられているもの、授業で指示されたもの等)について予習すること。判例に関しては、関係する
個別法令の条文を確認しながら読むことが重要である。
第2回
行政主体とその構造:国の行政と地方自治行政の区別、行政と議会(国会・地方議会)との関係、行政組織・行政機関などに関す
る基礎的諸概念を、概括的に検討する。[1-5-1、1-5-2、1-5-3]
( [ ] は、「共通的な到達目標モデル=行政法コアカリキュラム」との対応関係を示す。以下同じ。)
同上。
第3回
90
行政と立法の関係:日本国憲法のもとでの、法律・条例と、行政機関の行う行政活動との関係について、法規の概念や侵害留保原
則などを中心に、検討する。[1-2-2、2-3]
同上。
90
- 15 -
第4回
前回のつづき。
同上。
第5回
90
行政上の法律関係とその特質:従来の公法私法二元論についての批判的な考察をふまえつつ、行政上の法律関係が私人間の法律
関係と比較して基本的にどのような特質を有するかを検討する。また、行政上の法律関係に一般的に妥当する法原則とその適用
の態様についても検討する。[2-5]
同上。
第6回
90
各種行政作用とその法的仕組み:私人に対し規制しまたは負担を課す作用(義務の強制履行や義務違反に対する制裁を含む)、
私人に対し財貨やサービスを給付する作用の、それぞれの態様と法的仕組みを、そこにおいて私人にいかなる地位・役割が与えら
れているか(申請者としての地位、契約の一方当事者としての地位、など)も含め、検討する。[1-2-1、1-2-3、1-3-5、1-3-6、
2-1-2]
同上。
第7回
90
前回のつづき。
同上。
第8回
90
前回のつづき。
同上。
第9回
90
前回のつづき。
同上。
90
- 16 -
第10回
行政処分:行政作用の法的仕組みにおいて予定されている種々の要素のうちで特に重要なのが、“行政処分”である(“行政行
為”とも呼ばれる)。行政処分の意義、行政処分の成立・発効・失効、行政処分における法の覊束と裁量、行政処分の瑕疵とそれ
にもとづく処分の取消し・無効などについて検討する。[1-2-1、1-4-1、1-4-2、2-2、3-1]
同上。
第11回
90
前回のつづき。
90
同上。
第12回
前回のつづき。
同上。
第13回
90
前回のつづき。
同上。
第14回
90
行政指導:行政指導は、行政機関が、私人に対し、行政処分のように権利義務について規律するのではなく、任意に行政目的に
適合する一定の行動をとるように求めるものである。それに対する法的規制についての検討を行う。[1-3-2]
同上。
第15回
90
行政上の調査および情報の取扱い:行政の活動としては、行政機関がさまざまな情報を収集・取得し、保有し、利用しているとい
うことも重要である。ここでは、情報取得のための調査に関するルール、個人情報・事業者情報の取扱いに関するルール、情報公
開制度などについて論ずる。[1-3-3、1-4-3、1-5-4]
同上。
90
- 17 -
授業の方法
講義案をふまえた説明と、判例等についての質問・討論による検討を行う。講義案の該当箇所や関連判例その他の予習を十分に行ったうえ
で授業に臨んでほしい。
成績評価の方法
評価項目およびおおむねの評価割合は、学期末試験:70、小テスト:10、平常点(授業への参加状況等):20とし、総合的に評価する。定期試
験の評点が著しく低い者については、その他の項目に関する評価も考慮したうえで、総合評価をFとすることがある。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
関連科目として、憲法、民法(財産法)
テキスト
講義案(一昨年度の講義案を改訂したもの)を作成・配付する
教材として、『行政判例百選I・II』(第6版・有斐閣)
参考書
塩野宏『行政法I』(有斐閣、第5版補訂版、2013年)
宇賀克也『行政法概説I』(有斐閣、第5版、2013年)、ほか
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 18 -
科目名
教員名
行政法II A
武田 真一郎
科目ナンバー
配当年次
2080411122
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
行政法は「官僚法学」といわれることがあるように、国や地方公共団体が国民より優位に立ち、「高権的」に職務を遂行するための理論
を提供してきた。公益を実現するために行政権に公権力の行使を認めることが必要であるにしても、法曹にとって国や地方公共団体と国民
とは対等な当事者であり、公権力の優位を認める法制度はその根拠と限界が問い続けられなければならないはずである。この講義では、伝
統的な理論を踏まえつつ、多くの判例を通してこのような根拠と限界を問うことにより、行政法理論の特質と課題を明らかにしていきた
い。
なお、行政法Ⅰは国家賠償、行政訴訟などの行政救済法を除いた行政法総論を対象とし、行政法Ⅱでは行政救済法を対象とする。
到達目標
行政法Ⅱでは、行政法Ⅰで学んだ行政法総論を前提として、行政活動によって国民の権利・利益が侵害された場合の具体的な争訟手続
きについて基本的な理解を深めることを目標とする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
[ ]は法科大学院コア・カリキュラム目次の該当部分を示す。
第1回 序論:行政訴訟の実際;「交通反則金不当利得返還請求事件」
担当者が遂行した訴訟を通して国や裁判所の行政法に対する理解ないしスタンスを考察する。証拠など実際の訴訟資料等も紹介
する。
[法令解釈の方法 法令違反]
左記の各項目の詳細な内容については次回のレジメを事前に配布するので、それを参考として参考書等 予習45分
で予習をする。授業で検討する判例については、テキスト(判例百選)の番号をレジメに記載する。レ 復習45分
ジメは重要項目を体系的に記載しているサブノートに過ぎないので、講義と参考書によって完成させる
ようにして欲しい。それが効果的な復習となるはずである。
なお、レジメはweb上でも公開するので参照されたい。
第2回
第2回 損失補償(1)
適法な行政権の行使によって私人に生じた損失を補償する制度について検討する。具体的には、憲法29条3項の効果、補償の要
否、正当な補償の意義、補償の内容について考察する。
[損失補償の要否及び内容 個別法に基づく補償請求権]
左記の各項目の詳細な内容については次回のレジメを事前に配布するので、それを参考として参考書等 予習45分
で予習をする。授業で検討する判例については、テキスト(判例百選)の番号をレジメに記載する。レ 復習45分
ジメは重要項目を体系的に記載しているサブノートに過ぎないので、講義と参考書によって完成させる
ようにして欲しい。それが効果的な復習となるはずである。
第3回
第3回 損失補償(2)
前回に続き、損失補償制度について検討する。具体的には、憲法29条3項の効果、補償の要否、正当な補償の意義、補償の内容
について考察する。
[損失補償の要否及び内容 個別法に基づく補償請求権]
左記の各項目の詳細な内容については次回のレジメを事前に配布するので、それを参考として参考書等 予習45分
で予習をする。授業で検討する判例については、テキスト(判例百選)の番号をレジメに記載する。レ 復習45分
ジメは重要項目を体系的に記載しているサブノートに過ぎないので、講義と参考書によって完成させる
ようにして欲しい。それが効果的な復習となるはずである。
第4回
第4回 公務員の不法行為責任(1)
国家賠償法1条に基づく賠償責任について検討する。具体的には、公権力の行使の意義、職務の意義、違法性、過失、不作為に
よる不法行為責任について考察する。
[国家賠償法の責任原理 民法の不法行為との使い分け 国家賠償法1条における違法と過失の諸類型]
左記の各項目の詳細な内容については次回のレジメを事前に配布するので、それを参考として参考書等 予習45分
で予習をする。授業で検討する判例については、テキスト(判例百選)の番号をレジメに記載する。レ 復習45分
ジメは重要項目を体系的に記載しているサブノートに過ぎないので、講義と参考書によって完成させる
ようにして欲しい。それが効果的な復習となるはずである。
- 19 -
第5回
第5回 公務員の不法行為責任(2)
前回に続き、国家賠償法1条に基づく賠償責任について検討する。具体的には、公権力の行使の意義、職務の意義、違法性、過
失、不作為による不法行為責任について考察する。
[国家賠償法の責任原理 民法の不法行為との使い分け 国家賠償法1条における違法と過失の諸類型]
左記の各項目の詳細な内容については次回のレジメを事前に配布するので、それを参考として参考書等 予習45分
で予習をする。授業で検討する判例については、テキスト(判例百選)の番号をレジメに記載する。レ 復習45分
ジメは重要項目を体系的に記載しているサブノートに過ぎないので、講義と参考書によって完成させる
ようにして欲しい。それが効果的な復習となるはずである。
第6回
第6回 公の営造物の管理責任(1)
国家賠償法2条に基づく賠償責任について検討する。具体的には、公の営造物の設置・管理の瑕疵の意義、道路などの便益提供
施設の管理責任、河川などの危険防止施設の管理責任、国家賠償法のその他の問題点について考察する。
[国家賠償法2条における瑕疵の諸類型]
左記の各項目の詳細な内容については次回のレジメを事前に配布するので、それを参考として参考書等 予習45分
で予習をする。授業で検討する判例については、テキスト(判例百選)の番号をレジメに記載する。レ 復習45分
ジメは重要項目を体系的に記載しているサブノートに過ぎないので、講義と参考書によって完成させる
ようにして欲しい。それが効果的な復習となるはずである。
第7回
第7回 公の営造物の管理責任(2)
前回に続き、国家賠償法2条に基づく賠償責任について検討する。具体的には、公の営造物の設置・管理の瑕疵の意義、道路な
どの便益提供施設の管理責任、河川などの危険防止施設の管理責任、国家賠償法のその他の問題点について考察する。
[国家賠償法2条における瑕疵の諸類型]
左記の各項目の詳細な内容については次回のレジメを事前に配布するので、それを参考として参考書等 予習45分
で予習をする。授業で検討する判例については、テキスト(判例百選)の番号をレジメに記載する。レ 復習45分
ジメは重要項目を体系的に記載しているサブノートに過ぎないので、講義と参考書によって完成させる
ようにして欲しい。それが効果的な復習となるはずである。
第8回
第8回 行政上の不服申立て(1)
行政不服審査法に基づく不服申立制度について検討する。不服申立の対象、不服申立の種類、不服申立適格、不服申立の審理、
裁決の効果、教示制度などについて考察する。同法は2014年に改正されたので、改正点については特に留意する。
[不服申立ての権利 裁決・決定の種類、効力、仮の救済等 不服申立ての教示制度 裁決・決定の違法事由]
左記の各項目の詳細な内容については次回のレジメを事前に配布するので、それを参考として参考書等 予習45分
で予習をする。授業で検討する判例については、テキスト(判例百選)の番号をレジメに記載する。レ 復習45分
ジメは重要項目を体系的に記載しているサブノートに過ぎないので、講義と参考書によって完成させる
ようにして欲しい。それが効果的な復習となるはずである。
第9回
第9回 行政上の不服申立て(2)
前回に続き、行政不服審査法に基づく不服申立制度について検討する。具体的には、不服申立の対象、不服申立の種類、不服申
立適格、不服申立の審理、裁決の効果、教示制度などについて考察する。同法は2014年に改正されたので、改正点については特に
留意する。
[不服申立ての権利 裁決・決定の種類、効力、仮の救済等 不服申立ての教示制度 裁決・決定の違法事由]
左記の各項目の詳細な内容については次回のレジメを事前に配布するので、それを参考として参考書等 予習45分
で予習をする。授業で検討する判例については、テキスト(判例百選)の番号をレジメに記載する。レ 復習45分
ジメは重要項目を体系的に記載しているサブノートに過ぎないので、講義と参考書によって完成させる
ようにして欲しい。それが効果的な復習となるはずである。
第10回
第10回 行政事件訴訟(1)
行政事件訴訟の種類(抗告訴訟としての取消訴訟・無効確認訴訟・不作為の違法確認訴訟・義務付訴訟・差止訴訟、当事者訴
訟、機関訴訟、民衆訴訟)について検討する。
[取消訴訟の排他的管轄 無効等確認訴訟 不作為違法確認訴訟 義務付訴訟及び差止訴訟 実質的当事者訴訟 形式的当事者訴
訟 民事訴訟との違い]
左記の各項目の詳細な内容については次回のレジメを事前に配布するので、それを参考として参考書等 予習45分
で予習をする。授業で検討する判例については、テキスト(判例百選)の番号をレジメに記載する。レ 復習45分
ジメは重要項目を体系的に記載しているサブノートに過ぎないので、講義と参考書によって完成させる
ようにして欲しい。それが効果的な復習となるはずである。
- 20 -
第11回
第11回 行政事件訴訟(2)
行政事件訴訟の訴訟要件(処分性、原告適格、狭義の訴えの利益、出訴期間など)について検討する。
[処分性 原告適格 狭義の訴えの利益 取消訴訟の訴訟手続的要件]
左記の各項目の詳細な内容については次回のレジメを事前に配布するので、それを参考として参考書等 予習45分
で予習をする。授業で検討する判例については、テキスト(判例百選)の番号をレジメに記載する。レ 復習45分
ジメは重要項目を体系的に記載しているサブノートに過ぎないので、講義と参考書によって完成させる
ようにして欲しい。それが効果的な復習となるはずである。
第12回
第12回 行政事件訴訟(3)
前回に続き、行政事件訴訟の訴訟要件(処分性、原告適格、狭義の訴えの利益、出訴期間など)について検討する。
[処分性 原告適格 狭義の訴えの利益 取消訴訟の訴訟手続的要件]
左記の各項目の詳細な内容については次回のレジメを事前に配布するので、それを参考として参考書等 予習45分
で予習をする。授業で検討する判例については、テキスト(判例百選)の番号をレジメに記載する。レ 復習45分
ジメは重要項目を体系的に記載しているサブノートに過ぎないので、講義と参考書によって完成させる
ようにして欲しい。それが効果的な復習となるはずである。
第13回
第13回 行政事件訴訟(4)
行政事件訴訟の審理、勝訴要件、仮の救済制度について検討する。
[執行停止 公法上の当事者訴訟における仮の救済 違法事由の主張 理由の差し替え 主張立証責任の基本 判決の種類と効
力 取消訴訟の教示制度]
左記の各項目の詳細な内容については次回のレジメを事前に配布するので、それを参考として参考書等 予習45分
で予習をする。授業で検討する判例については、テキスト(判例百選)の番号をレジメに記載する。レ 復習45分
ジメは重要項目を体系的に記載しているサブノートに過ぎないので、講義と参考書によって完成させる
ようにして欲しい。それが効果的な復習となるはずである。
第14回
第14回 行政事件訴訟(5)
前回に続き、行政事件訴訟の審理、勝訴要件、仮の救済制度について検討する。
[義務付訴訟の訴訟要件と本案主張 差止訴訟の訴訟要件と本案主張 仮の義務付け及び仮の差止め]
左記の各項目の詳細な内容については次回のレジメを事前に配布するので、それを参考として参考書等 予習45分
で予習をする。授業で検討する判例については、テキスト(判例百選)の番号をレジメに記載する。レ 復習45分
ジメは重要項目を体系的に記載しているサブノートに過ぎないので、講義と参考書によって完成させる
ようにして欲しい。それが効果的な復習となるはずである。
第15回
第15回 行政過程における私人の地位
行政法の全体を学んだ上で、行政過程において私人は国や地方公共団体に対してどのような法的地位に立つのかを実体面と手続
面から考察する。特に行政手続の検討に重点を置く。
[個別法が想定する行政過程 憲法上の適正手続の要請 行政手続法]
左記の各項目の詳細な内容については次回のレジメを事前に配布するので、それを参考として参考書等 予習45分
で予習をする。授業で検討する判例については、テキスト(判例百選)の番号をレジメに記載する。レ 復習45分
ジメは重要項目を体系的に記載しているサブノートに過ぎないので、講義と参考書によって完成させる
ようにして欲しい。それが効果的な復習となるはずである。
授業の方法
各項目について、講義と判例研究を組み合わせて授業を進める。まず、各項目について概説した後、当該論点に関する重要な判例につい
て検討を行い、学説と実務を関連づけて理解する。受講者に多くの質問をすることにより、参加型の授業としたい。
成績評価の方法
筆記試験の結果を重視し、平常点(出席・授業中の発言)を加えて総合的に評価する。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
関連科目は、憲法、民法、民事訴訟法、自治体政策実務である。
テキスト
行政判例百選Ⅰ・Ⅱ(第6版、有斐閣)
参考書
- 21 -
塩野宏・行政法Ⅰ・Ⅱ(有斐閣)
小早川光郎・行政法・上(弘文堂)
上記の基本書を難しいと感じる受講者には、宇賀克也・行政法(有斐閣)の通読を勧めます。本書には重要な論点がコンパクトにまとめ
られています。また、原田尚彦・行政法要論(学陽書房)も伝統的な構成によりつつ新しい視点を採り入れ、初心者に分かりやすく書かれ
ています。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
オフィスアワーについては決定次第お知らせします。それ以外の時間でもメール等で相談の上、質問に応じます。
- 22 -
科目名
教員名
公法総合 A
武田 真一郎、新村 とわ
科目ナンバー
配当年次
2080411131
3
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
憲法、行政法の授業を補う講義を行うほか、具体的な事例を設定して受講者にレポート作成を求める。受講者は当該事例の法的論点を整
理し、解決策をレポートにまとめ、授業ではこれに基づいて討論を行う。
到達目標
憲法、行政法およびこれらの融合した領域に関する諸問題について基本的な知識を整理し、これを応用して問題解決能力および文章力を
身につけることを目的とする。公法を含むあらゆる法分野では、既存の法解釈が妥当せず、新たな対応が求められる問題が続出しているこ
とは周知の通りである。この講義では憲法や行政法の講義で修得した知識や考え方を応用し、現実の社会で生起する様々な問題に対して説
得的な解決策を提示することに特に留意したい。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
<憲法分野>
全体のガイダンスと予備的な講義を行う。
憲法分野の全体についてひととおり復習しておくことが望ましい。
第2回
<憲法分野>
課題1 設問について時間内にレポートを作成する。
授業終了後にさらに課題についてよく検討し、次回の討論に積極的に参加できるように準備をする
こと。
第3回
90分
90分
<憲法分野>
課題1のレポートを返却し、解説と討論を行う。
レポートは添削して返却するので、その指摘を参考とし、さらに授業中の解説と討論を踏まえてレ 90分
ポートを再構成すること。
- 23 -
第4回
<憲法分野>
課題2 設問について時間内にレポートを作成する。
授業終了後にさらに課題についてよく検討し、次回の討論に積極的に参加できるように準備をするこ 90分
と。
第5回
<憲法分野>
課題2のレポートを返却し、解説と討論を行う。
レポートは添削して返却するので、その指摘を参考とし、さらに授業中の解説と討論を踏まえてレ
ポートを再構成すること。
第6回
90分
<憲法分野>
課題3 設問について時間内にレポートを作成する。
授業終了後にさらに課題についてよく検討し、次回の討論に積極的に参加できるように準備をするこ 90分
と。
第7回
<憲法分野>
課題3のレポートを返却し、解説と討論を行う。
レポートは添削して返却するので、その指摘を参考とし、さらに授業中の解説と討論を踏まえてレ
ポートを再構成すること。
第8回
90分
<行政法分野>
行政法の講義で扱わなかった行政組織法について講義を行う。
行政組織法について行政法の講義と同様なレジメを配布するので、これに基づいて予習・復習をする。 90分
第9回
<行政法分野>
課題1 設問について時間内にレポートを作成する。
授業終了後にさらに課題についてよく検討し、次回の討論に積極的に参加できるように準備をするこ 90分
と。
- 24 -
第10回
<行政法分野>
課題1のレポートを返却し、解説と討論を行う。
レポートは添削して返却するので、その指摘を参考とし、さらに授業中の解説と討論を踏まえてレポー 90分
トを再構成すること。
第11回
<行政法分野>
課題2 設問について時間内にレポートを作成する。
授業終了後にさらに課題についてよく検討し、次回の討論に積極的に参加できるように準備をするこ 90分
と。
第12回
<行政法分野>
課題2のレポートを返却し、解説と討論を行う。
レポートは添削して返却するので、その指摘を参考とし、さらに授業中の解説と討論を踏まえてレ
ポートを再構成すること。
第13回
90
分
<行政法分野>
課題3 設問について時間内にレポートを作成する。
授業終了後にさらに課題についてよく検討し、次回の討論に積極的に参加できるように準備をするこ 90分
と。
第14回
<行政法分野>
課題3のレポートを返却し、解説と討論を行う。
レポートは添削して返却するので、その指摘を参考とし、さらに授業中の解説と討論を踏まえてレ 90分
ポートを再構成すること。
第15回
公法分野全体についてまとめの講義を行う。
必要な資料は前回の講義の際に配布する。
30分
- 25 -
授業の方法
憲法、行政法の講義では基本的な論点を概説したが、この講義では応用的な論点を取り上げる。また上記のとおり設問に対するレポート
作成を課し、これに基づいて討論を行う。討論の際は多くの質問をすることによって受講者の参加を求める予定である。
成績評価の方法
平常点による。授業中に作成したレポートを重視し、その平均点に基づいて総合評価する。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
憲法Ⅰ、Ⅱ、行政法Ⅰ、Ⅱを履修済みであるとともに、基本的な知識を習得していること。
テキスト
憲法および行政法の講義で使用したテキスト。
参考書
憲法および行政法の講義で使用した参考書。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 26 -
科目名
教員名
財産法I A
上原 由起夫
科目ナンバー
配当年次
2080411201
開講時期
単位数
2015年度 前期
4
テーマ・概要
民法典の第1編「総則」、すなわち「民法総則」と第2編「物権」、すなわち「物権法」を対象とするが、「担保物権法」(295条〜398
条の22)は、後期開講の「財産法II」で扱う。債権法・家族法との関連を考慮しつつ、総合的に民法学の思考訓練を行うことを目標とす
る。民法総則で学ぶ法律行為の概念は、抽象的で分かりにくいとされるが、契約に置き換えて理解すればよいのであり、具体例で学ぶこと
により、パンデクテン方式を解きほぐすことが、民法総則の学習の骨(こつ)である。物権法では、様々な物権が登場するが、その代表は
所有権であり、とりわけ土地所有権が重要であるが、法解釈論としては物権変動論が中心となるので、民法177条がもっとも使用頻度が高
いと考えてよい。物権法は、民法総則と絡み合う場面が多いので、合わせて学習することにより、理解を深めることができる。
到達目標
到達目標は、4ヶ月で民法総則・物権法の判例・学説を自家薬籠中の物にすることにある。①民法総則・物権法の考え方を身に付け、説
明することができる。②法的な思考力を養成し、文章で表現することができる。③民法の学修を通じて、社会の動きを把握することができ
る。④ここで身に付けた知識を活かして、紛争の解決に寄与する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
1 私法の中での民法の位置づけについて説明することができるか。日本の民法典はどのような編別になっているか。私的自治の
原則など私法の一般原則を挙げ、基本的な考え方を説明することができるか。
教科書3~30頁を読んでくること。
シラバスを読み、教科書で該当する説明ができるかを考える。毎回、同様の予習をして臨むこと。いう 120
までもなく、時間が限られているのであるから、効率的に学ぶ必要がある。そのため、予習が必要であ
り、復習(ふりかえり)は言うまでもない。
第2回
2 法律行為・意思表示の意味について、法律行為の種類とともに説明することができるか。意思表示の効力が発生する時点に
関する到達主義と発信主義の違いについて、具体例に即して説明することができるか。約款とはどのような概念であるかを説明
し、約款による契約の具体例を挙げることができるか。意思表示及び法律行為の解釈に関する考え方(意思主義・表示主義な
ど)について、具体例に即して説明することができるか。慣習とは何か、慣習がどのような場合に効力を有するかについて説明
することができるか。33~47頁。341~344頁。265~274頁。
民法判例百選I 総則・物権25、18、19事件を読んでおくこと。
第3回
120
3 強行規定・任意規定の意味について説明し、それぞれの具体例を挙げることができるか。公序良俗とはどのような概念であ
るか、公序良俗に反する法律行為にはどのような類型があるかについて、具体例に即して説明することができるか。公序良俗違
反の法律行為の無効の意味について、具体例に即して説明することができるか。275~288頁。
16、17、20、12、13、14、15事件を読んでおくこと、
- 27 -
120
第4回
4 無効と取消しの基本的な考え方の違いについて説明することができるか。無効・取消しにより法律行為の効果が認められな
い場合の基本的な法律関係について説明することができるか。無効行為の追認の意味について、具体例を挙げて説明することが
できるか。取り消すことができるのは誰か。いつまで取り消すことができるか。取消しの基本的効果(制限行為能力者の返還義
務に関する特則を含む)について説明することができるか。追認及び法定追認の意義、要件及び効果について説明することがで
きるか。条件と期限にはどのような違いがあるか、条件と期限にはどのような種類のものがあるかについて説明することができ
るか。条件の成就及び不成就の効果について説明することができるか。期限の利益にはどのような意味があるかについて、説明
することができるか。期間の計算の基本的考え方(初日不算入の原則を含む)について、条文を参照しつつ説明することができ
るか。289~308頁。
37、38、39事件を読んでおくこと。
第5回
120
5 心裡留保の意義及び当事者間における効力について説明することができるか。虚偽表示の意義及び当事者間における効力・
第三者に対する効力について説明することができるか。不動産取引における民法94条2項の適用・類推適用がどのような意味
を持つかを、具体例に即して説明することができるか。47~63頁。
21事件を読んでおくこと。
第6回
120
6 錯誤にはどのような種類があるかについて、具体例を挙げて説明することができるか。錯誤の要件及び効果について説明す
ることができるか。動機の錯誤の法的処理について、判例・学説の考え方とその問題点を説明することができるか。64~77
頁。
24事件を読んでおくこと。
第7回
120
7 詐欺・強迫の要件及び当事者間における効力について説明することができるか。詐欺・強迫による意思表示の第三者に対す
る効力について説明することができるか。77~89頁。
消費者契約法における意思表示に関する規定の趣旨について説明することができるか。消費者契約法上の取消原因の概要につ
いて、条文を参照しつつ説明することができるか。89~90頁。
23事件を読んでおくこと。
第8回
120
8 権利能力の意義・始期(胎児の法的地位を含む)・終期(同時死亡の推定を含む)について説明することができるか。失踪
宣告の制度の意義及び必要性について説明することができるか。91~101頁。
阪神電鉄事件(大判昭和7年10月6日民集11巻2023頁)を読んでおくこと。
第9回
9 意思能力の意義及び意思能力のない者がした意思表示・法律行為の効力について説明することができるか。行為能力制度の趣
旨(目的・必要性)について説明し、どのような類型があるかを示し、各類型の要件及び効果について条文を参照して説明するこ
とができるか。行為能力制度における相手方の保護を図るための制度について、条文を参照して説明することができるか。住所
の概念(内容・意義)について説明することができるか。不在者の財産管理の制度の意義及びその概要を説明することができる
か。101~131頁。
5、6事件を読んでおくこと。
第10回
120
120
10 代理とはどのような制度であるか、なぜ必要であるかを具体例を挙げて説明することができるか。代理人が行った法律行
為の効果が本人に帰属するためにどのような要件が必要であるかを具体例に即して説明することができるか。代理権がどのよう
な根拠に基づいて発生し、その範囲がどのようにして決まるか、どのような原因に基づいて消滅するかを説明することができる
か。自己契約・双方代理とはどのような場合であるか、その代理行為の効果がどうなるかを具体例に即して説明することができ
るか。代理人が行った法律行為の効力が誰を基準として判断されるか、その理由は何かを説明することができるか。代理権濫用
とはどのような場合を指すか、また、代理権の濫用がどのような効果を生ずるかについて、判例・学説の考え方を踏まえて、具
体例に即して説明することができるか。133~163頁。
- 28 -
26事件を読んでおくこと。
なお、百選III48事件も参照せよ。
第11回
120
11 表見代理とはどのような制度であり、また無権代理とどのような関係にあるかを具体例に即して説明することができる
か。表見代理にはどのような類型があり、本人は、それぞれ、どのような要件の下で、どのような根拠に基づいて責任を負うか
を、具体例を挙げて説明することができるか。169~170頁。182~204頁。
27、28、29、30、32、22、33、34、35、36事件を読んでおくこと。
なお、百選III8事件も参照せよ。
第12回
12 代理人が代理権なくして代理行為を行った場合に、代理行為の効果がどうなるかを説明することができるか。無権代理行
為の相手方が、無権代理人に対してどのような要件の下でどのような責任を追及することができるかを説明することができる
か。163~181頁。
無権代理人と本人の間で相続が生じた場合、本人を無権代理人が相続する場合と、無権代理人を本人が相続する場合があるの
で、それぞれの判例理論に注意すること。170~179頁。
34、35、36事件を読んでおくこと。
第13回
120
13 法人とはどのような制度であり、法人に権利能力を認めるのはなぜ必要であるか、具体例を挙げて説明することができる
か。法人にはどのような種類があり(社団法人・財団法人、営利法人・非営利法人)、それぞれどのような法律に従って法人の
設立が認められるかについて、基本的な考え方を説明することができるか。法人の構成員が法人の債務についてどのような責任
を負うかを具体例を挙げて説明することができるか。207~240頁。なお、「権利能力なき社団」についての判例理論に注意
すること。
8、9、75事件を読んでおくこと。
第14回
120
14 法人設立の目的が法人の権利義務についてどのような意義を有するかについての考え方と問題点を説明することができる
か。法人の代表機関が行った取引行為や不法行為が法人にどのような効果を及ぼすかを具体例に即して説明することができる
か。240~264頁。
7、31事件を読んでおくこと。
第15回
120
15 時効とはどのような制度であり、何のために認められているのかを、具体例を挙げて説明することができるか。時効完成の
効果(援用権の発生、援用権の趣旨、援用の効果、時効の効力)について、説明することができるか。時効の援用について、誰
が援用権者となるか、援用権やその行使が認められないのはどのような場合かについて、説明することができるか。時効の中断
及び停止がどのような制度であるかを説明し、どのような場合に中断、停止が認められるかを、条文を参照しつつ説明すること
ができるか。309~313頁。319~336頁。
40、41、42事件を読んでおくこと。
第16回
120
16 消滅時効とはどのような制度であり、どのような権利がその対象となるかについて説明することができるか。 消滅時効の一
般的な要件について説明することができるか。 短期と長期の期間制限が設けられている場合について、その趣旨、期間の性質
(いわゆる除斥期間の概念を含む)、起算点について説明することができるか。 314~319頁。336~340頁。
43事件を読んでおくこと。
第17回
120
120
17 取得時効とはどのような制度であり、またどのような権利がその対象となるかについて説明することができるか。取得時効
の要件について、概要を説明し、条文を参照してその具体的内容を説明することができるか。380~386頁。
- 29 -
44、46事件を読んでおくこと。
120
第18回
18 民法は物をどのように定義し、どのように分類しているか(特に不動産・動産)、その分類にどのような意味があるかを具
体例を挙げて説明することができるか。主物と従物とはどのような概念か、従物とされることの具体的効果は何かを具体例を挙
げて説明することができるか。元物とは何か、果実とは何かを説明し、果実の具体例を挙げることができるか。353~360
頁。
物権にはどのような種類があり、それぞれどのような内容の権利であるかを概括的に説明することができるか。物権法定主義
の意義と根拠について説明することができるか。350~352頁。
10、11、47事件を読んでおくこと。
120
第19回
19 物権的請求権とはどのような権利であり、どのような侵害についてどのような救済手段を求めることができるかを、具体例
を挙げて説明することができるか。367~375頁。
48、49事件を読んでおくこと。
第20回
120
20 占有の侵害についてどのような態様があり、占有者はそれぞれどのような救済を求めることができるかを、具体例を挙げて
説明することができるか。所有者が無権原占有者に対して目的物の返還を求める場合に生ずる問題点の概要(果実収取権、費用
償還請求権、本権と占有権との関係)を、条文を参照しながら説明することができるか。375~378頁。417~424
頁。
67事件を読んでおくこと。
第21回
120
21 物権の変動が生ずる種々の法律上の原因を具体例を挙げて説明することができるか。物権変動に関する意思主義を、形式主
義と対比して説明することができるか。物権変動が生ずる時期について、判例・学説の考え方の対立とその問題点を説明するこ
とができるか。427~435頁。
50事件を読んでおくこと。
第22回
120
22 物権の変動が生じた場合に、どのような手続きにしたがって登記をすることができるかを理解しているか(共同申請の原則
と単独申請ができる例外)。登記請求権はどのような根拠に基づいて、どのような場合に発生するかを具体例を挙げて説明する
ことができるか。仮登記とはどのような場合になされる登記であり、それがどのような効力を持つかについて具体例を挙げて説
明することができるか。438~445頁。
51事件を読んでおくこと。
第23回
120
23 公示の原則とはどのような原則であるか、そのような原則を認める必要があるのはなぜかを説明することができるか。公信
の原則とはどのような原則であるかを、無権利の法理や公示の原則との関係を踏まえて説明することができるか。民法177条
の対抗要件主義とはどのような制度であり、同条がどのような原因(契約、取消し、解除、取得時効等)に基づく物権変動に適
用されるかについて、基本的な考え方の対立と問題点を説明することができるか。435~438頁。446~454頁。
52、53、54、55、56事件を読んでおくこと。なお、百選III71,72,73も参照せよ。
第24回
120
24 民法177条の対抗要件主義において、判例・学説の基本的な考え方を踏まえて、第三者(転得者を含む)の主観的要件に
ついてどのような議論があるかを、具体例に即して説明することができるか。455~462頁。
57、58、59、60事件を読んでおくこと。
120
- 30 -
第25回
25 動産物権変動における対抗要件主義がどのような制度であり、どのような場合に問題となるかを具体例に即して説明するこ
とができるか。動産の即時取得とはどのような制度であり、それが認められるための要件はどのようなものか、盗品・遺失物に
ついてどのような例外が認められるかを、具体例に即して説明することができるか。463~481頁。424~425頁。
61、62、74、65、66事件を読んでおくこと。
第26回
120
26 占有とはどのような概念であり、どのような態様の占有があり、占有の承継が生ずるのはどのような場合であるかを、それ
ぞれ具体例を挙げて説明することができるか。349頁。405~417頁。
45、63、64事件を読んでおくこと。
第27回
120
27 所有権とはどのような権利か、また、どのような制限に服するかを、具体例を挙げて説明することができるか。袋地の所有
者は、どのような場合にどのような要件の下で隣地通行権を有するかを、条文を参照しながら説明することができるか。361
~366頁。
68事件を読んでおくこと。
第28回
120
28 添付とはどのような概念であり、どのような例があるか、添付によってどのような効果が生じるかについて、その概要を説
明することができるか。不動産の付合とはどのような制度であるか、条文を参照しながら具体例を挙げて説明することができる
か。386~394頁。
69、70事件を読んでおくこと。
第29回
120
29 同一の目的物を複数の者が共同的に所有する場合に、共有のほか、どのような場合があるか、いくつかの具体例を挙げるこ
とができるか。共有者が共有物についてどのような権利(他の共有権者及び第三者に対して)を有するかを、条文を参照しなが
ら説明することができるか。 区分所有権とはどのような概念であるかを、一物一権主義との関係に留意しながら説明すること
ができるか。395~403頁。
71、72、73事件を読んでおくこと。
第30回
120
30 地上権とはどのような物権であり、どのような場合に利用される権利であるかを、土地賃借権と対比しながら説明すること
ができるか。地役権とはどのような物権であり、どのような場合に利用される権利であるかを、具体例を挙げて説明することが
できるか。内田貴『民法II』175~177頁。
物権に共通する特長を、債権の特徴と対比して説明することができるか。信義誠実の原則(信義則)の考え方について説明す
ることができるか。権利濫用の法理について、具体例に即して説明することができるか。485~489頁。
4、1、2、3事件を読んでおくこと。
120
- 31 -
授業の方法
少人数教育の利点を生かし、教科書の設例について対話形式により進めてゆくので(双方向授業)、予め準備が必要である(該当する判
例を調べておくこと)。参加者全員が報告者である。随時、発言も許される(多方向授業)。頭の中で分かったと思うだけでは足りないの
でそれを文章にする訓練が大切である。
成績評価の方法
定期試験は、論文式により行うが(80%)、授業中の発言・質問・討論等(20%)、総合的に評価される。F評価の基準は、定期試験の答
案が合格点に達しない場合、または出席回数が20回未満の場合である。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
財産法IV、財産法Vを並行して履修すること。
テキスト
内田貴『民法I総則・物権総論』(東京大学出版会、4版、2008年)3300円+税 ISBN978-4-13-032351-2
潮見佳男・道垣内弘人編・別冊ジュリスト223号『民法判例百選I総則・物権』(有斐閣、7版、2015年)2100円+税ISBN978-4641-11523-1
水野紀子・大村敦志編・別冊ジュリスト225号『民法判例百選III親族・相続』(有斐閣、初版、2015年)2100円+税ISBN97
8‐4‐641‐11525‐5
内田貴・山田誠一・大村敦志・森田宏樹『民法判例集 総則・物権』(有斐閣、2版、2014年)2900円+税 ISBN978ー4−641−136
74−8
参考書
我妻榮・有泉亨・川井健『民法1総則・物権法』勁草書房
我妻榮『民法案内1私法の道しるべ』勁草書房
我妻榮『民法案内2民法総則』勁草書房
我妻榮『民法案内3物権法上』勁草書房
我妻榮『民法案内4物権法下』勁草書房
松本恒雄・潮見佳男(編)『判例プラクティス民法I総則・物権』信山社
四宮和夫・能見善久『民法総則』弘文堂
近江幸治『民法講義I民法総則』成文堂
近江幸治『民法講義II物権法』成文堂
角紀代恵『コンパクト民法I民法総則・物権法総論』新世社
滝沢いつ代『物権法』三省堂
安永正昭『講義物権・担保物権法』有斐閣
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 32 -
科目名
教員名
財産法II A
上原 由起夫
科目ナンバー
配当年次
2080411207
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
財産法IIの範囲は、民法典第2編「物権」の中で「担保物権法」といわれる分野(民法295 条〜398 条の22)と、第3編「債権」の第1
章「総則」(「債権総論」といわれる分野)「第3節 多数当事者の債権及び債務」(民法427 条〜465 条の5)であり、物的担保と人的
担保(保証債務・連帯債務)をまとめて、金融担保法として体系化することができる。担保物権法は、司法試験受験生の準備が手薄の分野
とされているが、実務の上では必要不可欠であることから、受験の機会にしっかり習得すべきである。「抵当制度の変容」を基本テーマと
する。人的担保では、民法改正を視野に入れて検討したい。
到達目標
到達目標は、4ヶ月で物的担保と人的担保の判例・学説を自家薬籠中の物にすることにある。①担保法の考え方を身に付け、説明するこ
とができる。②法的な思考力を養成し、文章で表現することができる。③民法の学修を通じて、社会の動きを把握することができる。④こ
こで身に付けた知識を活かして、紛争の解決に寄与する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
1 担保物権とはどのような性質の担保であるかを、債権者平等の原則や保証との関係に留意しながら説明することができるか
(195頁)。抵当権とはどのような性質の担保物権であるかを具体例を挙げて説明することができるか(385頁〜390頁)。ここで
「抵当権登記の流用」(387頁)について検討する。
シラバスを読んで、そこで問われていることを教科書で説明することができるように準備しておくこと 120
である。毎回、同様に予習をして臨むことが要求される。いうまでもなく、授業時間は制約があるの
で、効率的に学修する必要がある。そのため、復習(ふりかえり)が重要である。
第2回
2 抵当権の性質として、特に付従性について労働金庫の員外貸付の判例を検討する(391頁)。 抵当権の効力の及ぶ範囲(394
〜401頁)では、242条・87条2項・370条の関係を議論する。抵当権の効力はどのような債権の範囲に及ぶか(393頁)、どのよう
な目的物(果実や目的不動産から分離された目的物等を含む)に及ぶかについて、具体例を挙げて説明することができるか(400
頁・443頁)。抵当目的不動産の侵害(物理的侵害その他、抵当権の実行を困難にする侵害行為)に対して、抵当権者がどのよう
な救済手段を行使することができるかについて、判例・学説の考え方を踏まえて、具体例に即して説明することができるか(44
3~445頁)。
民法判例百選I 総則・物権81、82、83、87事件を読んでおくこと。
120
第3回
3 抵当権について物上代位が認められるのはどのような場合か、また権利を行使するためにどのような要件を備えている必要が
あるかについて、判例・学説の基本的な考え方を踏まえながら説明することができるか。物上代位(401〜415頁)では、賃料へ
の物上代位について出されている多数の判例について検討を加える。判例理論である第三債務者保護説(412頁以下、谷口安平
説)をどう評価するかがポイントとなる。
84、85事件を読んでおくこと。
120
- 33 -
第4回
4 法定地上権とはどのような制度であり、どのような場合に法定地上権が成立するかを具体例に即して説明することができるか
(418頁以下)。土地と建物が別個の不動産とされることから生ずる問題(416〜417頁)が根底にあることを理解した上で、自己
借地権(借地借家法15条)との関係(430頁)も考察対象とする。共同抵当の目的物となった地上建物の再築については、個別価
値考慮説と全体価値考慮説の対立について理解を深める(423頁以下)。次に共有と法定地上権の関係を判例を通じて理解する
(427頁以下)。
88、89、90事件を読んでおくこと。
第5回
120
5 抵当権が設定された不動産について、利用権が存在する場合に抵当権と利用権の関係がどうなるかを説明することができる
か。廃止された旧395条の規定(短期賃貸借の保護)を検討する(433頁以下)。抵当権に基づく妨害排除が可能かについて、否
定した平成3年の香川判決から、平成11年の大法廷判決へ至る足跡を検証し(435頁以下)、平成17年判例を大法廷判決と比較検
討すること。
86事件を読んでおくこと。
第6回
120
6 新395条および抵当権者の同意制度(440~443頁)。抵当目的不動産が第三者に譲渡された場合に、第三取得者と抵当
権者がどのような関係に立つかを説明することができるか(445頁以下)。抵当権の処分とはどのような行為を指すか、またその
効果はどのようなものであるかを、条文を参照しながら説明することができるか(450〜457頁)。抵当権の実行とは何を意味す
るかを、具体例を挙げて説明することができるか。担保不動産競売と担保不動産収益執行(457頁〜461頁)。
民事執行法の該当条文を読んでおくこと。
第7回
120
7 共同抵当(461〜472頁)とは、どのような制度であるか、抵当権がどのように実行され、どのような効果を生ずるかについ
て、具体例を挙げて説明することができるか。わが国のように土地と建物が独立の不動産である場合は、共同抵当が通常であ
る。債務者所有型、債務者・物上保証人所有型、同一物上保証人型、異別物上保証人型に分類して考察する。
91、92事件を読んでおくこと。
第8回
120
8 抵当権の消滅(472頁〜475頁)。 根抵当(475〜484頁)とはどのような制度であり、通常の抵当権と対比してどのような特
徴を備えているかについてその概要を説明することができるか。
93、94事件を読んでおくこと。
120
根抵当の条文をていねいに読んでおくこと。
第9回
9 譲渡担保(520頁以下)とはどのような制度であるかを、具体例を挙げて説明することができるか。いまだに立法されていな
いがゆえによく利用される担保形態であり、所有権的構成(判例)と担保的構成(学説)の両面から考察する必要があるが、判
例が場面に応じて担保の実質に即した処理を行っているところに注意してもらいたい。判例は、売渡担保の概念を否定した。譲
渡担保権者・譲渡担保設定者・第三者がそれぞれどのような法的地位を有するかを、具体例に即して説明することができるか。
95、96、97事件を読んでおくこと。
120
- 34 -
第10回
10 いわゆる集合動産譲渡担保とはどのような制度であるか、一物一権主義との関係に留意しながら説明することができる
か。集合債権譲渡担保については、214頁以下も参照せよ。
98、99事件を読んでおくこと。
第11回
120
11 仮登記担保とはどのような制度であるかを具体例を挙げて説明することができるか(548〜553頁)。所有権留保の意義と
効力について、その概要を説明することができるか(554〜558頁)。代理受領はその他の非典型担保としてまとめて扱う(558〜
560頁)。
120
100事件を読んでおくこと。
第12回
12 質権(487〜500頁)とはどのような性質の担保物権であるか、また、条文を参照しながら、質権にはどのような種類のも
のがあるかを、具体例を挙げて説明することができるか。留置権(501〜508頁)とはどのような性質の担保物権であるかを、具
体例を挙げて説明することができるか。留置権の成立要件とその効果について、具体例に即して説明することができるか。
80、76、77事件を読んでおくこと。
第13回
120
13 先取特権(508頁〜518頁)とはどのような性質の担保物権であるか、特に一般の先取特権、特別の先取特権は、それぞれ
どのような性質・効力を持った担保物権であり、どのような種類の先取特権があるかを、条文を参照しながら説明することがで
きるか。物上代位とはどのような制度かを、具体例に即して説明することができるか。
78、79事件を読んでおくこと。
120
第14回
14 保証(333頁〜365頁)とはどのようなものであり、どのような場合に保証債務が生じるかを説明することができるか。保
証債務の付従性・随伴性の内容について、その具体的帰結を含め、説明することができるか。保証人の求償権がどのような場合
に生じるか、その行使の手続等について、条文を参照しながら、説明することができるか。連帯保証と単純保証の違いを説明す
ることができるか。ほとんどの保証は、連帯保証である。継続的保証の中の信用保証のうち、融資による債務を保証する根保証
については、平成16年改正で貸金等根保証契約(465条の2以下)が規定された。同じく継続的保証の中の不動産賃貸借の保証
(365頁)については、最近、家賃保証会社がいわゆる「追い出し屋」となり、社会問題となった。
民法判例百選II 債権24、25、26事件を読んでおくこと。
120
第15回
15 連帯債務(いわゆる不真正連帯債務を含む)とはどのようなものであり、どのような場合に認められるのかについて説明
することができるか(370頁〜379頁)。連帯債務者の1人について生じた事由(請求、弁済、相殺、更改、免除、混同、消滅時効
等)が他の債務者にどのような影響を及ぼすかについて、条文を参照しながら説明することができるか。連帯債務者間の求償権
がどのような場合に生じるか、その行使の手続等について、条文を参照しながら説明することができるか。
債権者が複数の場合、債務者が複数の場合について、それぞれ民法の規律の概要(分割債権・分割債務の概念、不可分債権・
不可分債務の概念、分割債権・分割債務の原則性)を説明することができるか(369頁〜370頁、379頁〜381頁)。
百選II 22、23事件を読んでおくこと。
120
- 35 -
授業の方法
少人数教育の利点を生かし、教科書の設例について対話形式により進めてゆくので(双方向授業)、予め準備が必要である(該当する判
例を調べておくこと)。参加者全員が報告者である。随時、発言を許す(多方向授業)。頭の中で分かったと思うだけでは足りないので、
それを文章にする訓練が大切である。
成績評価の方法
定期試験は、論文式により行うが(80%)、授業中の発言、質問、討論等(20%)、総合的に評価される。F評価は、出席回数が10
回未満の場合、または定期試験が不合格の場合である。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
財産法I の知識を有すること。財産法IIIは並行して履修しているはずである。関連科目として、民事執行・保全法が重要である。
テキスト
内田貴『民法III債権総論・担保物権』(東京大学出版会、3版、2005年)3500円+税 ISBN4-13-032333-4
潮見佳男・道垣内弘人編・別冊ジュリスト223号『民法判例百選I総則・物権』(有斐閣、7版、2015年)2100円+税ISBN978−4−
641−11523−1
中田裕康・窪田充見編・別冊ジュリスト224号『民法判例百選II債権』(有斐閣、7版、2015年)2200円+税 ISBN978-4-64111496-8
瀬川信久・内田貴・森田宏樹『民法判例集 担保物権・債権総論』(有斐閣、3版、2014年)2900円+税 ISBN978-4−641−115
24−8
参考書
我妻榮・有泉亨・川井健『民法1総則・物権法』勁草書房
我妻榮有泉亨・川井健『民法2債権法』勁草書房
我妻榮『民法案内5担保物権法上』勁草書房
我妻榮『民法案内6担保物権法下』勁草書房
我妻榮『民法案内8債権総論中』勁草書房
松本恒雄・潮見佳男(編)『判例プラクティス民法I総則・物権』、同『判例プラクティス民法II債権』信山社
角紀代恵『はじめての担保物権法』有斐閣
道垣内弘人『担保物権法』有斐閣
近江幸治『民法講義Ⅲ担保物権法』成文堂
近江幸治『民法講義IV債権総論』成文堂
松井宏興『担保物権法』成文堂
安永正昭『講義物権・担保物権法』有斐閣
中田裕康『債権総論』岩波書店
金融担保法の分野は、実務の動向が重要であり、金融法務事情やNBL等の専門誌が有益である。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 36 -
科目名
教員名
財産法III A
渡邉 知行
科目ナンバー
配当年次
2080411203
1
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
債権法のなかで、弁済、債権譲渡、相殺、債権者代位権・詐害行為取消権、不当利得を中心に講義する。基本的な概念・制度・条文などを
概説し、これらの理解を深めることができように、できる限り多くの判例にふれる。民法改正の要綱仮案についても、適宜説明する。
到達目標
債権総論及び不当利得について、制度、概念、条文、判例など基本的な知識と考え方を修得する。
事例問題の答案の適切な書き方を十分に身に付ける。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
債権法概説【『共通到達目標モデル(第2次修正案)民法第3編債権』(以下に、『共通目標』と記す。)第1部第1章、第2章第1
節・第2節】
債権総則の全体像として、①債権の種類、②債権の消滅原因(弁済、相殺など) 、③債権の回収・履行確保(強制履行、代物弁
済、相殺、債権譲渡、債権者代位権・詐害行為取消権)について概説する。
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅲ』11-29頁、58-71頁、111-124頁、193-198頁、『民
法判例集(担保物権・債権総論)』〔73〕)
第2回
弁済(1)【『共通目標』第1部第5章第1節1】
・第三者による弁済
・弁済の受領権限
・債権の占有者への弁済
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅲ』33-45頁、『民法判例集(担保物権・債権総論)』
〔152〕、〔154〕)
第3回
60分~120分程度
60分~120分程度
弁済(2)【『共通目標』第1部第5章第1節1‣2】
・478条の類推適用(預金担保貸付など)
・偽造カード・盗難カードによる預金払戻し
・弁済の充当
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅲ』45-57頁、72-74頁、『民法判例集(担保物権・債権総 60分~120分程度
論)』〔155〕、〔157〕、〔158〕、〔159〕)
第4回
弁済(3)【『共通目標』第1部第5章第1節3・第3節・第5節、第2章第4節】
・弁済の提供の方法と効果
・債権者の受領遅滞
・供託
・更改、免除、混同
・代物弁済
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅲ』88-108頁、199-200頁、『民法判例集(担保物権・債
権総論)』〔166〕、〔167〕、〔168〕、〔169〕、〔75〕)
第5回
60分~120分程度
債権譲渡(1)【『共通目標』第1部第4章第1節】
・債権譲渡の機能
・債権譲渡契約と対抗要件主義
・債権譲渡特例法
・債権譲渡の自由と債権譲渡の制限
譲渡禁止特約と第三者
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅲ』201-214頁、『民法判例集(担保物権・債権総論)』
〔127〕、〔128〕、〔129〕、〔130〕)
- 37 -
60分~120分程度
第6回
債権譲渡(2)【『共通目標』第1部第4章第1節・第2節】
・債務者、第三者に対する対抗要件
・債務者の抗弁と異議を留めない承諾
・債務引受と契約上の地位の譲渡
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅲ』223-245頁、『民法判例集(担保物権・債権総論)』
〔135〕、〔136〕、〔137〕、〔145〕、〔153〕)
第7回
相殺【『共通目標』第1部第5章第4節】
・相殺の機能
・相殺の要件(相殺適状)
・相殺の方法と効果
・相殺禁止
不法行為債権など
・相殺の担保的効力
受働債権の差押え
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅲ』247-265頁、『民法判例集(担保物権・債権総論)』
〔〔177〕〔179〕〔182〕〔184〕〔185〕)
第8回
60分~120分程度
不当利得(2)
・不当利得の効果
受益者の返還義務とその範囲
・非債弁済
・不法原因給付
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅱ』593-623頁、『民法判例集(債権各論)』〔102〕、
〔103〕、〔104〕、〔105〕)
第10回
60分~120分程度
不当利得(3)
・多数当事者間の不当利得
・騙取金による弁済
・原因関係のない誤振込み
・転用物訴権
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅱ』578-593頁、『民法判例集(債権各論)』〔90〕、
〔98〕、〔100〕、〔101〕)
第11回
60分~120分程度
事務管理・不当利得(1)
・事務管理
管理者の義務、本人の義務
・不当利得の類型
侵害利得と給付利得
・不当利得の要件
受益、損失、因果関係
法律上の原因がないこと
テキストを事前に通読する。(『民法Ⅱ』553-578頁)
第9回
60分~120分程度
60分~120分程度
債権者代位権
・債権者代位権の要件
債権の保全(無資力要件)
・権利行使の方法と請求の内容
・債権者代位権の転用
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅲ』273-296頁、『民法判例集(担保物権・債権総論)』
〔94〕、〔95〕、〔96〕、〔97〕、〔99〕、〔100〕)
- 38 -
60分~120分程度
第12回
詐害行為取消権(1)
・詐害行為取消権の要件
詐害行為と詐害意思
・取消権の対象となる行為
・受益者と転得者
・特定債権の保全
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅲ』296-316頁、『民法判例集(担保物権・債権総論)』
〔101〕、〔102〕、〔103〕、〔104〕、〔105〕、〔106〕、〔107〕、〔108〕)
第13回
詐害行為取消権(2)
・取消訴訟
・権利の性質
取消と返還請求
・権利の行使方法と事後処理
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅲ』316-331頁、『民法判例集(担保物権・債権総論)』
〔109〕、〔110〕、〔112〕、〔114〕、〔115〕)
第14回
60分~120分程度
弁済による代位【『共通目標』第1部第5章第1節4】
・法定代位と任意代位
・代位弁済の効果
一部弁済、債権者の担保保存義務
・複数の代位権者の関係
・代位に関する特約
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅲ』74-88頁、『民法判例集(担保物権・債権総論)』
〔171〕、〔173〕、〔175〕、176)〕)
第15回
60分~120分程度
60分~120分程度
債権譲渡担保【『共通目標』第1部第4章第1節】
・将来債権譲渡と集合債権譲渡
・債権譲渡担保契約の効力
・集合債権の特定
・債権譲渡担保と対抗要件
・債権譲渡特例法
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅲ』214-223頁、『民法判例集(担保物権・債権総論)』
〔139〕、〔140〕、〔141〕、〔142〕〕)
60分~120分程度
授業の方法
双方向型の講義形式で行う。授業を進めるなかで、受講者に適宜質問をしたり意見を求めたりするので、受講に際して事前にテキストや判
例集などを読んで授業に出席することが必要である。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
学期末試験;70%
期末レポート;30%
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民事法の諸科目
テキスト
内田貴『民法Ⅲ(第3版)』、『民法Ⅱ(第3版)』(東大出版会)
瀬川・内田『民法判例集 担保物権・債権総論(第3版)』、『民法判例集 債権各論(第3版)』(有斐閣)
中田・窪田編『民法判例百選Ⅱ債権(第7版)』(有斐閣)
参考書
潮見佳男『民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案の概要』(きんざい)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
- 39 -
学内専用ホームページで周知する。
- 40 -
科目名
教員名
財産法IV A(~13)
北山 修悟
科目ナンバー
配当年次
2080411205
1
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
財産法IVでは、「債権各論」の範囲のうちの、「契約法」の部分を扱う。具体的には、民法第520条から第548条までとこれらに関する特
別法とを対象とする「契約総論」、及び、民法第549条から第696条までとこれらに関する特別法とを対象とする「契約各論」が、学習範囲
となる。
この財産法IVが扱う「契約法」では、各種の契約(民法典には13種類のいわゆる典型契約についての規定が置かれているが、民法典には
規定のないいわゆる非典型契約も世の中には数多く存在している)の意義・特徴・関連判例を学びながら、同時に、契約解釈の方法を身に
つけることが要求される。そのためには、重要な判例をしっかりと読み込むことが大切になる。授業では、各人が充分に予習してきている
ことを前提として、基本知識の確認と重要判例の検討を行う。
この財産法IVでは契約総論の部分と、契約各論のうちの売買契約に重点を置き、不動産を目的物とすることが多い賃貸借契約と請負契
約、及び、法律実務に不可欠の委任契約と和解契約については、後期に開講される「不動産契約法」において詳しく扱う。
なお、「民法(債権関係)改正」に関しては、該当箇所において、その内容を適宜解説して行く。
到達目標
① 契約法の基礎理論について十分な理解ができていること。
② 契約法の前半部分について、司法試験のレベルに準じる程度の内容理解ができていること。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
1 序説、契約法の構造、契約とは何か(教科書1-20頁)
契約の拘束力の根拠とは何か(教科書12-13頁は理解が難しいので、よく読んでくること)、約款とは何か、その拘束力の根
拠は何か、を中心に扱う。コア・カリ第2部第1章第1節の第1・第2項目と第2部第1章第3節に対応。
【予習】教科書1-20頁を熟読してくること。
第2回
60分
2 契約成立前の段階、契約の成立(1)(教科書21-43頁)
契約交渉を不当に破棄した場合の責任について、教科書に掲載されている判例を中心に扱う。コア・カリ第2部第1章第1
節の第4項目に対応。
【予習】教科書21-26頁を熟読したうえで、その中で出てくる判例集に載っている判例を熟読しておく
こと。
第3回
120分
3 〃 (2)
契約締結過程における情報提供(説明)義務について、教科書に掲載されている判例を中心に扱う。コア・カリ第2部第1章
第1節の第4項目に対応。
【予習】教科書26-40頁を熟読したうえで、その中で出てくる判例集に載っている判例を熟読しておく
こと。
- 41 -
120分
第4回
4 同時履行の抗弁権(教科書47-60頁)
同時履行の抗弁権(533条)の要件と効果について、詳しく扱う。コア・カリ第2部第1章第4節の第1項目に対応。
【予習】教科書45-60頁を熟読したうえで、その中で出てくる判例集に載っている判例を熟読してお
120分
く。また、「財産法Ⅲ」で本格的に扱う問題も一部出てくるので、不明な点をチェックして授業での説
明に備えておくこと。
第5回
5 危険負担(1)(教科書60-72頁)
危険負担(534条−536条)の規定の意味とその問題点、債権者主義の妥当性とその修正について扱う。コア・カリ第2部第1
章第4節の第2項目に対応。
【予習】教科書60-72頁を熟読し、その中で出てくる判例集に載っている判例を熟読しておくこと。
第6回
6 危険負担(2)、事情変更の原則、第三者のためにする契約(教科書73-81頁)
原始的不能の場合の再検討と、事情変更の原則を中心に扱う。コア・カリ第2部第1章第1節の第3・第5項目に対応。
【予習】教科書73-81頁を熟読し、その中で出てくる判例集に載っている判例を熟読しておくこと。
第7回
120分
7 契約の終了、解除(1)(教科書82-100頁)
解除の要件と効果の基本について扱う。ただし、教科書98-99頁はかなり難解なので、十分に予習をすること。コア・カリ第
2部第1章第5節の第1〜第3項目に対応。
【予習】教科書82-100頁を熟読し、その中で出てくる判例集に載っている判例を熟読しておくこと。
第8回
120分
150分
8 解除(2)(教科書100-110頁)
解除と第三者の問題、及び、複合的契約の解除について扱う。コア・カリ第2部第1章第5節の第4・第5項目に対応。
【予習】教科書100-110頁を熟読し、内容を完全に理解するとともに、教科書107頁に出てくる判例につ 120分
き、判例集でしっかり読み込んでおくこと。
第9回
9 売買契約の成立(教科書111-122頁)
主として不動産売買契約における「手付」の問題を扱う。コア・カリ第2部第3章第1節に対応。
教科書111-122頁を熟読したうえで、その中で出てくる判例集に載っている判例を熟読しておくこと。
- 42 -
120分
第10回
10 売買の効力(1)(教科書122-134頁)
瑕疵担保責任(570条)の意義とその法的性質について扱う。予断を持つことなく教科書を丹念に読むこと。コア・カリ第2
部第3章第2節の第4項目に対応。
【予習】教科書122-134頁を熟読し、その中で出てくる判例を判例集で読んでおくこと。中心は、教科
書の徹底理解に置くこと。
第11回
120分
11 売買の効力(2)(教科書134-141頁)
瑕疵担保責任の実際の適用例につき、教科書に掲載されている判例を中心に扱う。コア・カリ第2部第3章第2節の第4項
目に対応。
【予習】重要な判例が続出する箇所なので、教科書の熟読はもちろん、その中で出てくる判例を判例集 120分
で熟読しておくこと。
第12回
12 売買の効力(3)(教科書141-148頁)
瑕疵担保責任と危険負担の問題を中心に扱う。教科書141-144頁は難解な内容なので、十分な予習が必要である。
【予習】特に教科書141-144頁を、図を書きながら熟読し、不明な部分があればどこが・なぜ不明なの
かをチェックして、授業に臨むこと。
第13回
13 売買の効力(4)、特殊の売買、買戻し(教科書149-157頁)
追奪担保責任(561条)、及び、数量指示売買(565条)を中心に扱う。コア・カリ第2部第3章第2節の第1〜第3項目に対
応。
【予習】教科書149-157頁を熟読したうえで、その中で出てくる判例集に載っている判例を熟読してお
くこと。
第14回
120分
14 贈与契約(教科書165-170頁)
教科書の内容のほか、教科書には出ていない死因贈与や負担付死因贈与の判例についても扱う。コア・カリ第2部第2章に
対応。
【予習】教科書165-170頁を熟読したうえで、その中で出てくる判例集に載っている判例を熟読してお
くこと。
第15回
120分
90分
15 使用貸借契約(教科書173-175頁)
使用貸借契約が現実にどのような場合に深刻な問題となるかにつき、教科書の記述を補いながら扱う。コア・カリ第2部第
5章に対応。
【予習】教科書173-175頁を熟読したうえで、その中で出てくる判例集に載っている判例を熟読してお
くこと。
- 43 -
90分
授業の方法
予習では、教科書の該当ページを読み、かつ、そこで出てくる判例を下記に指定する判例集で確認しておくこと。
当日の授業は、教科書の該当範囲の中の、重要かつ理解が難しい部分につき、適宜質疑応答を入れながら、教科書の内容を確実にマス
ターするようにする。
なお、必要に応じて、最新判例や最重要判例の詳細のコピーを事前に配布し、使用する。
また、「民法(債権関係)改正」に関する資料も、こちらで適当なものを用意して配布する。
成績評価の方法
筆記試験の成績に8割の比重を置き、学期中に提出してもらう小レポートの評価に2割の比重を置く。
なお、授業への出席は当然のことであり、3回以上の欠席については、減点の対象とする。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
財産法の他の科目を同時に履修していることが望ましい。
テキスト
内田 貴『民法II[第3版]』(東京大学出版会、2011年)
瀬川信久=内田 貴『民法判例集 債権各論[第3版]』(有斐閣、2008年)
参考書
各回の授業終了時に、その日に扱ったテーマの復習に役立つ参考文献を紹介する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 44 -
科目名
教員名
財産法IV A(14~)
北山 修悟
科目ナンバー
配当年次
2080411208
1
開講時期
単位数
2015年度 前期~後期
4
テーマ・概要
財産法Ⅳでは、「際件各論」の範囲のうちの、「契約法」の部分を扱う。具体的には、民法第528条から第548条までとこれらに関す
る特別法とを対象とする「契約総論」、及び、民法第549条から第696条までとこれらに関する特別法とを対象とする「契約各論」
が、学習範囲となる。
この財産法Ⅳが扱う「契約法」では、さまざまな契約(民法典には13種類のいわゆる「典型契約」についての規定が置かれているが、
民法典には規定のないいわゆる「非典型契約」も世の中にはたくさん存在している)の意義・特徴・関連判例を学びながら、同時に、契約
解釈の手法を身につけることが要求される。そのためには、重要な判例を1つずつしっかりと読み込むことが大切になる。授業では、受講
者各人が十分に予習してきていることを前提として、基本知識の確認と重要判例の内容検討を行う。
なお、「民法(債権関係)改正」の内容については、該当箇所につき適宜教科書の内容を補足(または修正)して行く。
到達目標
①契約法の基本事項については十二分な理解ができていること。
②契約法全般につき、司法試験レベルに準じる程度の内容理解ができていること。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
① 序説、契約法の構造、契約とは何か(教科書1-20頁)
契約とは何か、その拘束力の根拠は何か、また、約款とは何か、その拘束力の根拠は何か、を中心に扱う。コア・カリ第2部
第1章第1節の第1・第2項目と、第2部第1章第3節に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読しておくこと。特に12-13頁は理解が難しいので、よく考えながら
読むこと。
第2回
60分
② 契約成立前の段階、契約の成立(1)(教科書21-26頁)
契約交渉を不当に破棄した場合の責任について、教科書に掲載されている判例を中心に検討する。コア・カリ第2部第1章第
1節の第4項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。
第3回
③ 契約成立前の段階、契約の成立(2)(教科書26-40頁)
契約締結過程における情報提供義務(説明義務)について、教科書に掲載されている判例を中心に検討する。コア・カリ第2
部第1章第1節の第4項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。
- 45 -
第4回
④ 同時履行の抗弁権(教科書47-60頁)
同時履行の抗弁権(533条)の要件と効果について、詳しく扱う。コア・カリ第2部第1章第4節の第1項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。なお、「財産法Ⅲ」で本格的に扱う問題も一部出てくるので、不明な点をチェックして
授業での説明に備えておくこと。
第5回
⑤ 危険負担(1)(教科書60-72頁)
危険負担(534-536条)の規定全体の意味とその問題点、及び、債権者主義の妥当性とその修正について扱う。コア・カリ第2
部第1章第4節の第2項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。
第6回
⑥ 危険負担(2)、事情変更の原則、第三者のためにする契約(教科書73-81頁)
原始的不能の場合についての再検討と、事情変更の原則を中心に扱う。コア・カリ第2部第1章第1節の第3・第⑤項目に対
応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。
第7回
⑦ 契約の終了、解除(1)(教科書82-100頁)
解除の要件と効果の基本について扱う。コア・カリ第2部第1章第5節の第1~第3項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 150分
しておくこと。なお、教科書98-99頁はかなり難解なので、しっかり考えながら読むこと。
第8回
⑧ 解除(2)(教科書100-110頁)
解除と第三者の問題、及び、複合的契約の解除について扱う。コア・カリ第2部第1章第5節の第4・第5項目に対応。
教科書の該当ページを熟読し、その内容を理解するとともに、教科書107頁に出てくる判例について、
判例集でしっかり読み込んでおくこと。
第9回
120分
⑨ 売買契約の成立(教科書111-122頁)
主として不動産の売買契約における「手付」の問題を扱う。コア・カリ第2部第3章第1節に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。
第10回
⑩ 売買の効力(1)(教科書122-134頁)
瑕疵担保責任の意義とその法的性質について扱う。予断を持つことなく教科書を丹念に読むことが大事な箇所である。コア・
カリ第2部第3章第2節の第4項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。ただし、中心は教科書の記述の徹底理解に置くこと。
- 46 -
第11回
⑪ 売買の効力(2)(教科書134-141頁)
瑕疵担保規定の実際の適用例につき、教科書に掲載されている判例を中心に検討する。コア・カリ第2部第3章第2節の第4
項目に対応。
【予習】重要な判例が続出する箇所なので、教科書の熟読はもちろん、その中で出てくる判例を判例集 120分
で熟読しておくこと。
第12回
⑫ 売買の効力(3)(教科書141-148頁)
瑕疵担保責任と危険負担の問題を中心に扱う。教科書141-144頁は難解なところなので、十分な予習が必要である。
【予習】特に教科書141-144頁を、図を書きながら熟読し、不明な部分があれば、どこが・なぜ不明な
のかをチェックしておいて、授業に臨むこと。
第13回
120分
⑬ 売買の効力(4)、特殊の売買、買戻し(教科書149-157頁)
追奪担保責任(561条)、及び、数量指示売買(565条)を中心に扱う。コア・カリ第2部第3章第2節の第1~第3項目に対
応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。
第14回
⑭ 贈与契約(教科書165-170頁)
教科書の記述内容のほかに、教科書には出ていない死因贈与や負担付死因贈与についても検討する。コア・カリ第2部第2章
に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 90分
しておくこと。
第15回
⑮ 使用貸借契約(教科書173-175頁)
使用貸借契約が現実にはどのような場合に深刻な問題となるかにつき、教科書の記述を補いながら説明する。コア・カリ第2
部第5章に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 90分
しておくこと。
第16回
⑯ 賃貸借契約総説(教科書171-184頁)
不動産賃借権の物権化現象とは何か、を正確に理解することを目標とする。コア・カリ第2部第6章第1節第1項目と第5項
目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読しておくこと。
第17回
90分
⑰ 賃貸借契約の成立(教科書184-192頁)
不動産賃貸借における敷金に関する諸問題を扱う。この分野では、教科書に掲載されていない新判例もあるので、それらも合
わせて扱う。コア・カリ第2部第6章第1節の第6項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。また、事前に配布された判例資料も熟読しておくこと。
- 47 -
第18回
⑱ 賃貸人・賃借人の権利義務(1)(教科書202-211頁)
教科書にそって、賃貸人の義務と賃借人の義務に関する条文・判例をみていく。コア・カリ第2部第6章第1節の第1項目に
対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。
第19回
⑲ 賃貸人・賃借人の権利義務(教科書211-213頁)
サブリース契約について扱う。この部分は教科書を読むだけでは到底不十分であり、判例集に掲載されている判例をしっかり
と読み込むことが必要である。コア・カリにはないが、重要な項目である。
【予習】教科書の該当ページ及び判例集74事件の事案と判決を十分に熟読しておくこと。
第20回
120分
⑳ 賃貸人・賃借人の権利義務(3)(教科書213-217頁)
教科書にそって進めるが、通常損耗の原状回復については、最高裁判決を補充する。コア・カリ第2部第6章第1節の第1項
目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。また、事前に配布された判例資料も熟読しておくこと。
第21回
㉑ 賃借権の譲渡・目的物の転貸(教科書217-226頁)
教科書に掲載された判例を逐一丁寧にみてゆく。コア・カリ第2部第6章第1節の第3・第4項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。
第22回
㉒ 賃貸人の第三者に対する関係(1)(教科書226-234頁)
借地借家法第10条をめぐって展開されている一連の判例法理を扱う。コア・カリ第2部第2節の第3項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 150分
しておくこと。特に、2つの最高裁大法廷判決は、その少数意見も含めてしっかり読んでおくこと。
第23回
㉓ 賃貸人の第三者に対する関係(2)(教科書234-237頁)
二重賃借人や不法占拠者に対する賃借人の権利主張の方法について扱う。コア・カリ第2部第6章第1節の第5項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読したうえで、判例百選Ⅱ21事件も読んでおくこと。
第24回
120分
㉔ 賃貸借の終了原因(1)(教科書237-242頁)
期間満了や解約申入れの際の「正当事由」の制度について扱う。コア・カリ第2部第6章第2節の第2項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。
- 48 -
第25回
㉕ 賃貸借の終了原因(2)(教科書242-248頁)
いわゆる「信頼関係破壊理論」について扱うが、内容は教科書のレベルにはとどまらず、より高度な分析を試みる。コア・カ
リ第2部第6章第2節の第2項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。
第26回
㉖ 請負(1)(教科書271-278頁)
請負契約の目的物の所有権帰属に関する判例法理を正確に理解することを目的とする。コア・カリ第2部第7章の第1~第3
項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。なお、教科書に出てくる「請負人帰属説」とは「材料提供者基準説」と同じ意味であ
る。
第27回
㉗ 請負(2)(教科書279-284頁)
下請負人がいる場合の目的物の所有権の帰属の問題、及び、請負契約における危険負担の問題を扱う。コア・カリ第2部第7
章の第3項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。特に判例集80事件は重要である。
第28回
㉘ 請負(3)(教科書284-289頁)
建設請負工事の請負人の瑕疵担保責任について、教科書に掲載されている各判例を詳しく検討する。コア・カリ第2部第7章
の第3項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 150分
しておくこと。また、事前に配布された判例資料も熟読しておくこと。
第29回
㉙ 委任契約(教科書289-300頁)
委任契約における任意解除権(651条1項)に関する判例法の変遷を丁寧にたどることを中心とする。コア・カリ第7章の第
5・第6項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。
第30回
㉚ 和解契約(教科書316-319頁)
弁護士実務に欠かせない和解契約につき、判例を素材にしながら、詳しく検討する。コア・カリ第2部第9章に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読するとともに、その中で出てくる判例集掲載の判例についても熟読 120分
しておくこと。
- 49 -
授業の方法
受講者各人が十分な予習をしてきていることを前提として、授業当日は、教科書の範囲の中の、重要でかつ理解が容易でない部分につ
き、適宜質疑応答を交えながら進め、教科書の内容を確実にマスターできるようにする。
なお、必要に応じて、最新判例や最重要判例の詳細版などのコピーを事前に配布し予習してきてもらい、授業でも使用する。
また、「民法(債権関係)改正」に関しては、必要な資料を配布しながら、その内容を適宜解説する。
成績評価の方法
前期学期末に中間試験(50点満点)を行ない、後期学期末に最終試験(50点満点)を行なう。それぞれの点数の0.8倍を素点とし、残りの
20点分は各学期中に提出してもらう小レポート(10点満点)の評価に当てて、合計100点満点で成績評価の基準とする。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
財産法の他の科目を並行して履修していることが望ましい。
テキスト
内田 貴『民法Ⅱ[第3版]債権各論』(東京大学出版会、2011年)
瀬川信久=内田 貴『民法判例集 債権各論[第3版]』(有斐閣、2008年)
参考書
各回の授業終了時に、その日に扱ったテーマの復習に役立つ参考文献を紹介する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 50 -
科目名
教員名
財産法V A
渡邉 知行
科目ナンバー
配当年次
2080411206
1
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
債権法のなかで、不法行為及び債務不履行について講義する。基本的な概念・制度・条文などを概説し、これらの理解を深めることができ
ように、できる限り多くの判例にふれる。
到達目標
損害賠償法について、制度、概念、条文、判例など基本的な知識と考え方を修得する。
民法の基本的な学習方法を身に付ける。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
損害賠償法概説【『共通到達目標モデル(第2次修正案)民法第3編債権』(以下に、『共通目標』と記す。)第3部第3章第1節・
第5節】
損害賠償法の全体像として、①不法行為制度の目的と機能、②一般不法行為の要件・効果(709条)、③特殊不法行為の類型(使
用者責任(715条)、工作物責任(717条)、国家賠償法、自動車損害賠償保障法(自賠法)、製造物責任法)、④契約責任(債
務不履行(415条))と不法行為責任について、概説する。
事前にテキストを通読する。(『民法Ⅱ』323-333頁)
第2回
60分~120分程度
一般不法行為の要件(1)【『共通目標』第3部第3章第2節・第5節】
・故意と過失
・過失の構造と判断基準
・医療事故における過失の認定
・失火責任法
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅱ』335-356頁、『民法判例集(債権各論)』〔106〕、
〔108〕、〔111〕、〔112〕)
第3回
一般不法行為の要件(2)【『共通目標』第3部第3章第2節・第5節】
・権利侵害と利益侵害(違法性)
判例の動向と2004年改正
・公害・生活妨害と受忍限度論
・人格権(名誉、プライバシーなど)侵害と違法性
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅱ』356-382頁、『民法判例集(債権各論)』〔114〕、
〔117〕、〔119〕、〔120〕)
第4回
60分~120分程度
一般不法行為の要件(4)【『共通目標』第3部第3章第3節】
・責任無能力者の類型と判断基準
・監督義務者の責任
・違法性阻却事由(正当防衛、緊急避難)
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅱ』398-410頁、『民法判例集(債権各論)』〔129〕、
〔130〕、〔160〕、〔161〕)
第6回
60分~120分程度
一般不法行為の要件(3)【『共通目標』第3部第3章第2節・第5節】
・事実的因果関係と相当因果関係
・事実的因果関係の判断基準
・医療事故における因果関係の証明
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅱ』385-398頁、『民法判例集(債権各論)』〔126〕、
〔128〕〕)
第5回
60分~120分程度
一般不法行為の効果(1)【『共通目標』第3部第3章第2節・第4節・第5節】
・損害の捉え方
・損害の分類
・賠償額の算定
人身損害の逸失利益
非財産的損害(慰謝料)の算定
- 51 -
60分~120分程度
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅱ』382-385頁、411-426頁、『民法判例集(債権各論)』 60分~120分程度
〔134〕、〔135〕、〔136〕、〔137〕、〔138〕、〔139〕、)
第7回
一般不法行為の効果(2)【『共通目標』第3部第3章第4節・第5節】
・損害賠償の範囲
・過失相殺
過失相殺能力
被害者側の過失
・722条2項の類推適用
心因・疾患
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅱ』427-446頁、『民法判例集(債権各論)』〔131〕、
〔132〕、〔133〕、〔141〕、〔142〕、〔143〕、〔144〕、〔145〕、〔146〕〕、〔122〕)
第8回
一般不法行為の効果(3)【『共通目標』第3部第3章第4節・第5節】
・損益相殺
・近親者の慰謝料請求権
・被害者の死亡による賠償請求権の相続
・間接被害者の賠償請求権
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅱ』447-470頁、『民法判例集(債権各論)』〔150〕、
〔151〕、〔124〕)
第9回
60分~120分程度
特殊の不法行為(3)【『共通目標』第3部第3章第3節・第5節】
・共同不法行為の類型
・交通事故における共同不法行為
・公害における共同不法行為
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅱ』528-549頁、『民法判例集(債権各論)』〔170〕、
〔172〕)
第13回
60分~120分程度
特殊の不法行為(2)【『共通目標』第3部第3章第3節・第5節】
・工作物責任の要件
瑕疵の意義
・工作物責任の賠償義務者
・製造物責任の概要
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅱ』512-528頁、『民法判例集(債権各論)』〔168〕、
〔127〕〕)
第12回
60分~120分程度
特殊の不法行為(1)【『共通目標』第3部第3章第3節・第5節】
・使用者責任の要件
「事業の執行について」の判断基準
・使用者責任と不真正連帯債務
・自賠法の概要
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅱ』481-511頁、『民法判例集(債権各論)』〔162〕、
〔163〕、〔164〕、〔165〕、〔166〕)
第11回
60分~120分程度
一般不法行為の効果(4)【『共通目標』第3部第3章第4節・第5節】
・賠償請求権の消滅時効
・加害行為の差止請求
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅱ』470-479頁、『民法判例集(債権各論)』〔152〕、
〔153〕、〔154〕、〔155〕、〔158〕、〔159〕)
第10回
60分~120分程度
債務不履行(1)【『共通目標』第1部第2章第3節】
・債務不履行の要件
・債務不履行の事実
履行遅滞、履行不能、不完全履行
・債務者の帰責事由
履行補助者の過失
- 52 -
60分~120分程度
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅲ』125-131頁、140-156頁、『民法判例集(担保物権・債 60分~120分程度
権総論)』〔78〕、〔84〕)
第14回
債務不履行(2)【『共通目標』第1部第2章第3節】
・賠償の範囲
・賠償額の算定
・過失相殺と損害軽減義務
・金銭債務の特則
・賠償額の予定
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅲ』156-175頁、『民法判例集(担保物権・債権総論)』
〔85〕、〔86〕、〔87〕、〔88〕、〔89〕、〔90〕)
第15回
60分~120分程度
債務不履行(3)【『共通目標』第1部第2章第3節】
・契約責任の拡大
安全配慮義務
・契約責任と不法行為責任
テキストと判例を事前に通読する。(『民法Ⅲ』131-140頁、『民法判例集(担保物権・債権総論)』
〔79〕、〔81〕、〔82〕、〔83〕)
60分~120分程度
授業の方法
双方向型の講義形式で行う。授業を進めるなかで、受講者に適宜質問をしたり意見を求めたりするので、受講に際して事前にテキストや判
例集などを読んで授業に出席することが必要である。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
学期末試験;70%
期末レポート;30%
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民事法の諸科目
テキスト
内田貴『民法Ⅱ(第3版)』、『民法Ⅲ(第3版)』(東大出版会)
瀬川・内田『民法判例集 債権各論(第3版)』、『民法判例集 担保物権・債権総論(第3版)』、 (有斐閣)
中田・窪田編『民法判例百選Ⅱ債権(第7版)』(有斐閣)
参考書
大村敦志『不法行為判例に学ぶ』(有斐閣)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 53 -
科目名
教員名
家族関係法 B
高橋 朋子
科目ナンバー
配当年次
2080411211
1
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
テーマ:家族関係法の理解。
概要:民法第4編・第5編の親族・相続法を学ぶ。条文数も多く、理解するのは大変な作業となろう。
到達目標
択一・論述問題に対応できるような基本的な知識を習得することをめざす。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス、親族法概論、婚姻の要件。
以下のスケジュールには変更の可能性あり。
(コアカリキュラム4-1) (4-2-1)
予習としては、教科書等の該当範囲を予習しておくこと。
必要な条文にもあたること。
授業後は、配布したレジュメ、教科書等を復習してください。
第2回
婚姻の効果
(4-2-2)
予習としては、教科書等の該当範囲を予習しておくこと。
必要な条文にもあたること。
授業後は、配布したレジュメ、教科書等を復習してください。
第3回
60
60
離婚の要件、離婚の効果 (1)
(4-2-3)
予習としては、教科書等の該当範囲を予習しておくこと。
必要な条文にもあたること。
授業後は、配布したレジュメ、教科書等を復習してください。
- 54 -
60
第4回
離婚の効果 (2)、婚約・内縁
(4-2-3) (4-2-4)
予習としては、教科書等の該当範囲を予習しておくこと。
必要な条文にもあたること。
授業後は、配布したレジュメ、教科書等を復習してください。
第5回
親子(実子)
(4-3-1)
予習としては、教科書等の該当範囲を予習しておくこと。
必要な条文にもあたること。
授業後は、配布したレジュメ、教科書等を復習してください。
第6回
60
親権、未成年後見
(4-4) (4-5)
予習としては、教科書等の該当範囲を予習しておくこと。
必要な条文にもあたること。
授業後は、配布したレジュメ、教科書等を復習してください。
第9回
60
親子(特別養子縁組・生殖補助医療)
(4-3-2)
予習としては、教科書等の該当範囲を予習しておくこと。
必要な条文にもあたること。
授業後は、配布したレジュメ、教科書等を復習してください。
第8回
60
親子(普通養子縁組)
(4-3-2)
予習としては、教科書等の該当範囲を予習しておくこと。
必要な条文にもあたること。
授業後は、配布したレジュメ、教科書等を復習してください。
第7回
60
60
扶養 、相続法の基礎
(4-6) (5-1)
予習としては、教科書等の該当範囲を予習しておくこと。
必要な条文にもあたること。
授業後は、配布したレジュメ、教科書等を復習してください。
- 55 -
60
第10回
相続人 、相続分(1)
(5-2-1) (5-2-2)
予習としては、教科書等の該当範囲を予習しておくこと。
必要な条文にもあたること。
授業後は、配布したレジュメ、教科書等を復習してください。
第11回
相続分(2)、相続の効力(1)
(5-2-2) (5-3-1)
予習としては、教科書等の該当範囲を予習しておくこと。
必要な条文にもあたること。
授業後は、配布したレジュメ、教科書等を復習してください。
第12回
60
遺産分割、具体的相続分、遺言
(5-3-3) (5-5)
予習としては、教科書等の該当範囲を予習しておくこと。
必要な条文にもあたること。
授業後は、配布したレジュメ、教科書等を復習してください。
第15回
60
財産分離、その他(遺産管理、相続人の不存在、相続回復請求権等)
(5-3-2) (5-3-4)
予習としては、教科書等の該当範囲を予習しておくこと。
必要な条文にもあたること。
授業後は、配布したレジュメ、教科書等を復習してください。
第14回
60
相続の効力(2)、相続の承認・放棄
(5-3-1) (5-4)
予習としては、教科書等の該当範囲を予習しておくこと。
必要な条文にもあたること。
授業後は、配布したレジュメ、教科書等を復習してください。
第13回
60
60
遺贈、登記、遺留分制度
(5-5) (5-6)
予習としては、教科書等の該当範囲を予習しておくこと。
必要な条文にもあたること。
授業後は、配布したレジュメ、教科書等を復習してください。
- 56 -
60
授業の方法
主として講義形式で進めていくが、双方向的な部分も含む。
進度は速いので、事前に教科書等、必要な範囲を予習しておくこと。
必要な条文にもあたること。
授業後は、レジュメ、教科書等を復習すること。
成績評価の方法
学期末試験(70%)と平常点(30%)により評価する。平常点には、授業中の発言内容、宿題の提出状況・その内容、出席状況などを評
価の対象とする。到達目標の60%に届いていない者はF評価とする。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する
申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民法財産法の知識があればより理解しやすくなるであろう。
テキスト
テキスト:高橋・床谷・棚村『民法7親族・相続(第4版)』有斐閣
ただし、すでに他の教科書を持っている者は、それでよい。
参考書
内田貴『民法IV(補訂版)』東大出版会、二宮周平『家族法(第4版)』新世社、家族法判例百選(第8版)等。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 57 -
科目名
教員名
民事訴訟法I B
萩澤 達彦
科目ナンバー
配当年次
2080411212
1
開講時期
単位数
2015年度 後期
4
テーマ・概要
六法のうちのひとつである民事訴訟法の重要性はここで説明する必要はないであろう。しかし,民事訴訟法はあまり人気のある科目では
ない。それは民事訴訟法が退屈で分かりにくいからである。民事訴訟法学習の難しさというのは,なかなか全体像がつかめず,全体の中で
どのような位置を占めているかがわからないまま勉強せざるをえないことにある。その上,1年生の段階では民事訴訟法の前提となってい
る民法や商法の講義もまだ全部終わっていない。こういう科目は本を読んで自習するのはなかなか困難である。講義では高度な内容を楽し
く勉強できるようにしたい。半期集中の講義は,短時間で全体像をつかむのには良い機会である。また,せっかくかなりの時間をとって講
義を受けるのであるから,それに費やした時間を無駄にしないように必ず復習して欲しい。
到達目標
民事訴訟法の手続きの流れとそれを裏付ける理論を理解すること。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス・民事訴訟の理想と目的【コアカリキュラム1-4】
講義のガイダンス。民事訴訟の目的・裁判所などについて学ぶ。
教科書の401頁~419頁を読んでおく。
第2回
90分
民事訴訟の流れ(その1)
映像教材で,民事訴訟の流れを把握する。
配布された資料を読んでおく。
第3回
60分
民事訴訟の流れ(その2)
映像教材を復習しながら,民事訴訟の流れを把握する。
配布された資料を読んでおく。
60分
- 58 -
第4回
民事紛争とその解決方法【コアカリキュラム1-1~1-3】,裁判所【コアカリキュラム2-1】
民事訴訟の諸領域,裁判所の管轄,民事裁判権の限界について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第5回
当時者の意義とその確定・当事者能力・訴訟能力・訴訟上の代理【コアカリキュラム2-2-1~2-2-4】
当事者とその確定方法,当事者能力と訴訟能力,弁論能力・訴訟上の代理について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第6回
90分
弁済の抗弁について【コアカリキュラム4-3-1】
抗弁の意義,抗弁の要件事実,抗弁と否認の違いについて学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第10回
90分
要件事実とその役割・相手方の事実上の主張に対する対応【コアカリキュラム4-3-1】
原告が主張しなければならない事実とそれに対する被告の対応について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第9回
90分
訴状の記載事項・請求の特定【コアカリキュラム3-3-1】
請求の趣旨及び請求の原因の概念,訴えの類型ごとの請求の特定方法について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第8回
90分
訴えと請求(訴訟物)【コアカリキュラム3-4-1】
訴訟物の意義について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第7回
90分
90分
売買代金支払請求の請求原因・履行期限の抗弁・錯誤の抗弁【コアカリキュラム4-3-3】
請求原因の主張とそれに対する抗弁とそれに対する再抗弁について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
- 59 -
90分
第11回
処分権主義【コアカリキュラム3-4-2,5-2-1】
処分権主義について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第12回
弁論主義・自由心証主義・請求の認諾・証拠からの証明【コアカリキュラム4-3-1~4-3-3, 4-3-11,5-2-3】
弁論主義,請求の認諾の意義,請求の認諾と自白との関係,自由心証主義の意義,直接証拠からの証明,間接事実・間接証拠
からの証明について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第13回
90分
訴提起の効果・二重起訴の禁止(総論・当事者の同一性)・独立当事者参加【コアカリキュラム3-3-2,6-2-4】
訴提起の効果・二重起訴の禁止(総論・当事者の同一性)・独立当事者参加について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第17回
90分
当事者適格【コアカリキュラム3-2-3】
訴訟追行のための資格(当事者適格)について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第16回
90分
給付の訴えの利益・形成の訴えの利益【コアカリキュラム3-2-2(2)(4)】
給付の訴えの利益・形成の訴えの利益について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第15回
90分
訴えの利益一般・確認の利益【コアカリキュラム3-2-2(1)(3)】
確認の利益を中心に訴えの利益について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第14回
90分
90分
二重起訴の禁止(事件の同一性)・請求の客観的併合・訴えの変更・反訴【コアカリキュラム3-3-2,6-1-1,6-1-2】
二重起訴の禁止(事件の同一性),請求の客観的併合・訴えの変更・反訴について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
- 60 -
90分
第18回
訴訟の準備,争点整理,当事者の欠席,口頭弁論【コアカリキュラム4-2-1,4-2-5】
訴訟の準備と進め方について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第19回
口頭弁論の進行──裁判所の訴訟指揮【コアカリキュラム4-1-1,4-2-4 ,4-3-1 ,4-2-3】
職権進行主義,責問権,弁論の併合・分離,釈明権,適時提出主義について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第20回
90分
既判力の意義・作用(その1)【コアカリキュラム5-1-3】
既判力の意義とその作用について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第24回
90分
証拠調べ手続き【コアカリキュラム4-3-4~4-3-10】
証拠法総論,人証の取調べ,物証の取調べ
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第23回
90分
事実認定と証明【コアカリキュラム4-3-12】
証明度,証明責任,証明責任の転換について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第22回
90分
当事者の訴訟行為【コアカリキュラム4-2-2】
当事者が訴訟の審理においてする訴訟行為について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第21回
90分
90分
郵便に付する送達・補充送達・既判力の作用(その2)【コアカリキュラム4-1-3,5-1-3】
郵便に付する送達,補充送達,既判力の作用(訴訟物が矛盾関係にある場合)について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
- 61 -
90分
第25回
既判力の時的限界【コアカリキュラム5-1-3】
既判力の時的限界について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第26回
一部請求と既判力・相殺の抗弁と既判力・二重起訴の禁止(一部請求の場合,相殺の抗弁との関係)【コアカリキュラム3-3-2,
4-2-4,5-1-3】
一部請求とその訴訟物・既判力と相殺の抗弁の既判力について学ぶ。一部請求・相殺の抗弁と二重起訴の禁止に関する問題点
を学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第27回
90分
補助参加【コアカリキュラム6-2-2】
補助参加形態について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第30回
90分
共同訴訟【コアカリキュラム6-2-1-1~6-2-1-4】
通常共同訴訟と必要的共同訴訟について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第29回
90分
既判力の主観的範囲・当事者の意思による訴訟終了【コアカリキュラム5-1-3,5-2-1,5-2-2,5-2-3,5-2-4】
既判力の主観的範囲,訴訟上の和解など当事者の意思により訴訟を終了する制度について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
第28回
90分
90分
上訴・再審【コアカリキュラム7-1~7-6】
上訴・再審の総論について学ぶ。
配布された資料の設問の解答を,配付資料の解説や教科書を参考に作成しておく。
- 62 -
90分
授業の方法
事前に配布した教科書や判例などを素材にした教材を前もって予習してくることを前提に,受講生との議論を通じて問題意識を深めてい
く。したがって,受講生は予習をした上で質問に対して的確に反応することが求められる。
成績評価の方法
講義中への参加度(20%)と期末試験(80%)の総合評価による。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する
申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民法の基本的知識が必用。
テキスト
小林秀之編『新法学講義 民事訴訟法』(悠々社,2012年,3800円)ISBN978-4-86242-021-3
講義は前もって配布された教材を中心になされる。それに加えて上記の本の教材該当部分を前もって読んでおくことが当然の前提とな
る。
参考書
伊藤眞『民事訴訟法〔第4版補訂版〕』(有斐閣,2014年,5,508円) ISBN 978-4-641-13682-3
高橋宏志=高田 裕成=畑瑞穂編『民事訴訟法判例百選[第4版]』(有斐閣,2010年,2940円)ISBN 978-4-641-11501-9
小林秀之編『判例講義 民事訴訟法〔第2版〕』(悠々社,2010年,3675円) ISBN 978-4-86242-014-5
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 63 -
科目名
教員名
財産法VI A
北山 修悟
科目ナンバー
配当年次
2080411209
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
この授業は、基本的に、未修2年次生・既修1年次生を対象とした、民法・財産法の全体を範囲とする必修科目である。
受講者はすでに民法の基本的な知識は身につけているはずであるが、それが確かなものとなっているかどうかを確認し、知識として理解
したことを適確に文章で表現できるようにするために、事例問題2つを各回の授業の前に解いてもらい、それを書面で提出してもらったう
えで、授業時間内で当該事例問題についての解説と提出されたものの講評を行なう。すなわち、この授業では、毎回が事例演習の形式をと
る。
課題として提示される事例問題は、下記の参考文献の中から採られることもあるし、担当教員のオリジナルによることもあるし、その混
合されたものとなる場合もあり、さまざまとなる予定である。
なお、今年度は、予定されている「民法(債権関係)改正」も踏まえた内容となる。
到達目標
①民法・財産法の範囲の知識と思考力を確かなものとする。
②事例問題に対して回答する際の文章表現能力を養う。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
以下の授業計画はあくまでも一応の目安であり、受講者のレベルや授業の進行状況によって修正されることがあり得る。
初回は、事例問題の解き方全般についての説明、参考書類の紹介、今後の具体的な進め方等についてのガイダンスを行なう。ま
た、次回授業までに提出してもらう事例問題を配布する。
【予習】特に必要ない。
【復習】書店等で参考文献(「まえがき」も含めて)に目を通しておくことが望ましい。
第2回
30分
民法総則1(94条2項類推適用、錯誤)
【予習】事前に配布された事例問題の回答を作成して提出し、同時に配布されている資料を熟読してく 120分
ること。
第3回
民法総則2(表見代理、無権代理と相続)
同上。
同上。
- 64 -
第4回
民法総則3(時効に関する問題)
同上。
第5回
同上。
物権法1(取消しと登記、取得時効と登記)
同上。
第6回
同上。
物権法2(遺産分割と登記、177条における第三者の範囲)
同上。
第7回
同上。
担保物権法1(抵当権の効力の及ぶ範囲、抵当権に基づく賃料への物上代位)
同上。
第8回
同上。
担保物権法2(抵当権と利用権の関係、抵当権に基づく妨害排除請求)
同上。
第9回
同上。
担保物権法3(法定地上権の成否、集合動産譲渡担保)
同上。
同上。
- 65 -
第10回
債権総論1(債権の準占有者への弁済、相殺の担保的機能)
同上。
第11回
同上。
債権総論2(債権者代位権、詐害行為取消権)
同上。
同上。
第12回
債権総論3(債権譲渡、求償と代位)
同上。
第13回
同上。
債権各論1(解除と原状回復・損害賠償、売買契約における瑕疵担保責任)
同上。
第14回
同上。
債権各論2(賃貸借契約の終了、請負における所有権の帰属)
同上。
第15回
同上。
債権各論3(使用者責任、共同不法行為)
同上。
同上。
- 66 -
授業の方法
①毎回の授業で、次週に扱う事例問題2つまたは1つ(及び関連資料)を配布する。→②回答を指定された日時までに提出する。→③授業
時間内で、提出された回答例を踏まえた解説と講評を行なう。授業はもっぱら質疑応答による双方向形式で進められる。
成績評価の方法
毎回提出される事例問題の回答の提出有無とその内容について20点満点で評価し、それに、学期末試験の点数(80点満点)を加算して、成
績の最終評価とする。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民法・財産法の予備知識を備えていることが前提となっている。また、事例問題によっては、家族法の知識もある程度必要となるであろ
う。
テキスト
特に指定しない。必要な事例問題やその関連資料は、事前に授業中に配布する。
参考書
担当教員が問題作成に当たって主として参考とするものは、千葉恵美子=潮見佳男=片山直也編『Law Practice 民法Ⅰ総則・物権編[第
2版]』(商事法務、2014年)及び同『Law Practice 民法Ⅱ債権編[第2版]』(商事法務、2014年)であるが、両方を買うと6,000円を
超えるし、これらからだけ出題するわけでもないので、店頭で内容を見て、将来的にも役立つと思ったならば購入すればよい。
また、これら2冊のほかに、山野目章夫=野澤正充編『ケースではじめる民法[第2版]』(弘文堂、2011年)、鎌田薫ほか編著『民事
法Ⅰ総則・物権[第2版]』(日本評論社、2010年)、同『民事法Ⅱ担保物権・債権総論[第2版]』(同)、同『民事法Ⅲ債権各論[第
2版]』(同)、松久三四彦ほか著『事例で学ぶ民法演習』(成文堂、2014年)等も、問題作成に際して参考(あくまでも参考)とする予
定である。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 67 -
科目名
教員名
企業組織法 A
尾関 幸美
科目ナンバー
配当年次
2080411221
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
4
テーマ・概要
本講義の内容は株式会社法が中心となる。会社法のうち、会社法総論、会社の設立、株式と株主、会社の機関(株主総会、取締役・取締役
会・代表取締、監査役・監査役会、監査等委員会、指名委員会等設置会社、会計監査人・会計参与、検査役)、組織再編(事業譲渡、合
併、会社分割、株式交換・移転)を中心に説明する。それ以外の事項、資金調達に関係する制度(新株の発行・新株予約権・社債・計算
等)については、後期の「企業金融法A・B」で取り扱う予定である。
到達目標
それぞれの法制度の趣旨と内容を踏まえ、関連する判例法理を整理し、会社法の全体構造を理解することを到達目標とする。また、講義の
内容および進度は、実際の運用を見ながら適宜調整するため、必ずしも講義スケジュール通りに進行するとは限らない点を予め注記してお
く。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
第1回 会社法総論(1) 会社の意義・種類・法人格(コアカリキュラム1−1、第2章に対応)
教科書の該当ページを読み、判例百選の該当事件の①事実の概要、②争点、③判旨(結論と理由)を予 30
習復習すること。
教科書5~17頁
百選1・2事件
第2回
第2回 会社法総論(2) 株式会社の特質(〃3-1)
教科書18~27頁
百選3・4事件
第3回
30
第3回 株式会社の設立(1) 設立の概要と手続(〃3−6−1・2・3・4・5)
教科書28~45頁
百選5・6事件
30
- 68 -
第4回
第4回 株式会社の設立(2) 設立中の会社の法律関係(〃3-6-1-6)
教科書46~63頁
百選7・旧版98事件
第5回
30
第5回 株式会社の設立(3) 違法な設立、会社の不成立、設立に関する責任(〃3-6-1ー7)
教科書57~63頁
第6回
30
第6回 株式と株主(1) 株式の意義、株式の権利と義務、株主平等原則(〃 3-2-1)
教科書64~75頁、86~89頁
百選旧版12事件、20事件
第7回
40
第7回 株式と株主(2) 株式の内容と種類(〃3-2-3)
教科書76~85頁
第8回
30
第8回 株式と株主(3) 株式譲渡自由の原則および譲渡制限
教科書92~120頁
百選9~21事件
第9回
40
第9回 株式と株主(4)投資単位の調整(〃 3-2-2)
教科書120~125頁
第10回
30
第10回 機関(1)総論(〃 3-4-1)
教科書127~144頁
百選31、32事件、旧版44事件
30
- 69 -
第11回
第11回 機関2 株主総会(その2)(〃 3-4-2-1・2)
教科書154~160頁
百選12、33、34、36、37、38事件
第12回
40
第12回 機関(3) 株主総会(その2)決議の瑕疵(〃 3-4-2-2・3)
百選39~45事件
第13回
40
第13回 機関(4) 取締役・取締役会・代表取締役(その1
) 取締役の地位・業務執行(〃 3-4-4-1・2・3)
教科書161~169頁
百選46~50事件
第14回
30
第14回 機関(5) 取締役・取締役会・代表取締役(その3) 取締役会・代表取締役(〃3-4-4-4・5・6)
教科書170~180頁
第15回
30
第15回 機関(6) 取締役・取締役会・代表取締役(その3)取締役の義務と報酬(〃3-4-5-1・2・3・4)
教科書203~216頁
百選51~58事件
第16回
40
第16回 機関(7)取締役の責任(その1)会社に対する責任(〃3-4-5-1)
教科書217~232頁
百選62~67事件
第17回
40
第17回 機関(8)取締役の責任(その1)会社に対する責任(〃)
上に同じ
40
- 70 -
第18回
第18回 機関(9)取締役の責任(その2)第三者に対する責任(〃3-4-5-2)
教科書233~238頁
百選71~74事件、旧版79事件
第19回
40
第19回 機関(10)取締役の責任(その2)第三者に対する責任(〃)
上に同じ
第20回
40
第20回 機関(11)株主代表訴訟と差止請求権(〃3-4-5-6)
教科書228~233頁
百選61、68~70事件
第21回
30
第21回 機関(12) 監査役・監査役会(〃3-4-7)
教科書180~192頁
第22回
30
第22回 機関(13)会計監査人・会計参与(〃3-4-6、3-4-8)
百選76事件
第23回
20
第23回 機関(14) 監査等委員会(〃3-4-9)と指名委員会等設置会社
教科書192~202頁
第24回
30
第24回 組織再編(1)合併(吸収合併・新設合併)(3-7-3)
教科書361~365、372-385頁
百選88~91事件
30
- 71 -
第25回
第25回 組織再編(2)会社分割(吸収分割・新設分割)(〃3-7-3)
教科書386~397頁
百選92、93事件
第26回
30
第26回 組織再編(3) 株式交換・株式移転(〃3-7-4)
教科書368ー368、393-394頁
第27回
30
第27回 組織再編(4) 組織再編の無効(〃3-7-2-3、3-7-3-3、3-7-4-3)
教科書397~403頁
第28回
30
第28回 事業譲渡(〃3-7-5)
教科書403~410頁
百選87事件
第29回
30
第29回 持分会社(〃第4章)
教科書426~433頁
百選83、84事件
第30回
30
第30回 企業結合、会社訴訟、非訟、登記
教科書437~446頁
30
- 72 -
授業の方法
講義形式を主体とするが、時に受講者に対して、前回の授業の復習を兼ねて、ディスカッションや質疑応答を行なう予定である。
成績評価の方法
・定期試験:70点
・平常点:30点(出席状況:15点/小テスト:5点×3回)
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民法総則・債権総論・債権各論・民事訴訟法・商法総則・商行為法・金融商品取引法
テキスト
伊藤靖史・大杉謙一・田中亘・松井秀征著
『リーガルクエスト会社法第3版』(2015年3月刊行予定/有斐閣)
江頭憲治郎他編
『会社法判例百選[第2版]』(2011年/有斐閣)
参考書
江頭憲治郎
『株式会社法(第5版)』(2014年/有斐閣)
神田秀樹
『会社法(第16版)』(2014年/弘文堂)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 73 -
科目名
教員名
企業金融法 A
中村 信男
科目ナンバー
配当年次
2080411222
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
企業組織法A・Bに引き続き、会社法のうち、資金調達に関する部分を中心に扱う。具体的には、新株発行、株式の譲渡・担保化、自己株式
の取得、敵対的企業買収および防衛策、計算であり、それぞれの法制度の趣旨や概要とこれに関連する判例理論の整理と基礎的な理解を目
標とする。なお、本年5月1日から施行される2014年改正会社法では、資金調達に係る重要な改正が含まれているので、本講義では、改正会
社法の関連規定の的確な理解を得ることも目標とする。
到達目標
会社法の各制度の根拠条文、趣旨、判例の見解等につき、正確に理解し、かつそれらの有機的な関係を把握することで、会社法全体の構造
を捉えることを目的とする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
第1回 募集株式の発行等(その1) 株式会社の資金調達手段と規制の必要性、公開会社と非公開会社における規律の違い(コ
アカリキュラム3−3−1、3-3-2)
○株式会社の資金調達の方法について、株式の発行、社債の発行、銀行借入などがあることを理解し、それぞれの特徴と異同に
ついて(特に株式と社債の異同について)説明することができる。
○新株発行の方法について、株主割当て・公募・第三者割当てがあることを理解し、その概要を条文を挙げて説明することがで
きる。
○株主割当てによる新株発行が、その他の方法による場合と比べて既存株主の経済的利益・持株比率の維持に資することについ
て説明することができる。
○「募集株式の発行等」として新株の発行と自己株式の処分とにつき同じ法的規律がされている理由を説明することができると
ともに、「募集株式の発行等」には含まれない、いわゆる「特殊の新株発行」と呼ばれるものがあることを理解している。
○公開会社と非公開会社とを区別して、新株発行の手続き(募集事項の決定・申込み・割当て・払込み)を、決定権限を持つ機
関に触れながら、条文を挙げて説明することができる。
○なぜ公開会社と非公開会社とでは募集事項を決定する機関が異なるのかを説明することができる。
○2014年改正会社法が新設する、公開会社が支配株主の異動を伴う第三者割当方式の募集株式の発行等を行う場合の規制につい
て、概要と問題点を説明することができる。
教科書および判例百選の該当箇所を左記の授業内容のポイントを確認しながら、読む。以下同じ。
※なお、以下の教科書該当ページは、伊藤靖史ほか・会社法(リーガルクエストシリーズ)の第2版の
ものであり、本講義で使用する第3版(シラバス作成時点では未刊行)のものでないことに注意を要す
る。この点も、以下同様。
教科書292~298頁、303~305頁を読む。
第2回
第2回 募集株式の発行等(その2) 有利発行規制、出資の履行
(〃3-3-2)
○公開会社における新株の有利発行について、募集事項の決定を株主総会が行う場合と取締役会が行う場合との適用条項を明ら
かにしながら、会社法のルールの概要とその理由を説明することができる。
○取締役と通じて著しく不公正な払込金額で募集株式を引き受けた者が会社に対して負う支払責任について説明することができ
る。併せて、その場合における取締役・執行役の任務懈怠責任の有無、会社の損害の有無についても説明することができる。
○見せ金による払込みの場合の法律関係を、改正会社法の規律を前提に説明することができる。
教科書298~308頁、305~308頁、311~312頁を読む。
百選24・96・102事件
第3回
60分~90分
60分~90分
第3回 募集株式の発行等(その3) 募集株式の発行の瑕疵を争う手続き(1)―事前措置としての差止請求
(〃3-3-2)
○募集株式の発行等について特に差止めの制度が用意されていることについて、その理由を説明することができるとともに、ど
のような場合に差止めが認められるか、具体例を挙げて説明することができる。また、株主に差止めの機会を与えるためにどの
ようなルールが用意されているかを条文を挙げて説明することができる。
○公開会社における新株の不公正発行について、裁判所が採用している差止めの判断基準について説明することができる。
教科書308~310頁を読む。
百選97事件
東京地決平成元年7月25日判例時報1317号28頁
東京地決平成20年6月23日金融・商事判例1296号10頁
東京高決平成24年7月12日金融・商事判例1400号52頁
60~90分
- 74 -
第4回
第4回 募集株式の発行等(その4) 募集株式の発行の瑕疵を争う手続き(2)―事後措置としての新株発行等の無効の訴え、不
存在確認の訴え
(〃3-3-2)
○新株発行に瑕疵がある場合に、その無効を主張するためには訴えによらなければならないことを理解し、新株発行無効の訴え
について、その概要(被告・提訴期間・無効判決の効力)、および新株発行の差止めや新株発行の不存在確認の訴えとの違いを
条文を挙げて説明することができる。
○新株発行無効の訴えにおいて、判例によるとどのような事情が無効事由となると考えられているかを説明することができ、ま
た、募集事項の公示が欠けたことが原則として新株発行の無効事由にあたると解されていることについてその理由を説明するこ
とができる。
教科書312~316頁を読む。
百選25・28・30・100・101事件
大阪高判平成25年4月12日金融・商事判例1454号47頁
第5回
60~90分
第5回 新株予約権と募集新株予約権の発行等
(〃3-3-3)
○新株予約権とはどういうものか、およびその仕組み(発行時の払込みと権利行使に際しての払込みの区別、行使期間、取得条
項など)について条文に即して説明することができる。
○新株予約権の利用方法を説明することができる。
○新株予約権の発行の方法について、募集手続による場合と無償割当てによる場合とがあることを理解し、その異同について条
文を挙げて説明することができる。
○公開会社と非公開会社とを区別して、募集新株予約権の発行手続き(募集事項の決定・申込み・割当て・払込み)を、決定権
限を持つ機関に触れながら、条文を挙げて説明することができる。
○新株予約権の発行が有利発行(「特に有利な条件」「特に有利な金額」)に当たるか否かの区別はどのように行われるべき
か、オプション評価理論に触れながら説明することができる。
※授業の冒頭に、第1回から第4回を対象とした小テストを実施する予定。、
教科書317~326頁を読む。
百選29事件
第6回
60~90分
第6回 新株予約権の行使・譲渡、敵対的企業買収と防衛策
○新株予約権を用いた買収防衛策の仕組みと関連するケース(ニッポン放送事件、ブルドックソース事件)および判例の考えを
説明することができる。
○新株予約権無償割当てについて、説明することができる。
教科書410~422頁を読む。
百選30・98・99事件
最判平成24年4月24日民集66巻6号2908頁(百選30事件の上告審判決)
東京高決平成17年6月15日判例時報1900号156頁
第7回
第7回 自己株式の取得(その1)
(〃3-5-5)
○自己株式の取得に伴い生ずる弊害とそれに対して会社法が採っている規制の概要について説明することができる。
○会社法が認める自己株式の取得許容事由(会社法155条)について理解している。
○会社法156条から159条が定める自己株式の買付け手続き・財源規制の内容について理解している。
○株主との合意による相対取引に際しての手続き・財源規制の内容(会社法160条)について理解している。
○特定株主からの取得に関して、市場価格がある株式についての例外(会社法161条)、相続人からの取得に際しての例外(会
社法162条)、子会社からの取得の例外(会社法163条)、定款の定めがある場合の取得の例外(会社法164条)がある
が、各例外が認められている理由について理解している。
○市場による取引・公開買付けによる取得の例外(会社法165条)が認められている理由について理解している。
○自己株式の違法取得(手続規制、財源規制に違反した取得)の効力について説明することができる。
○自己株式の地位について理解している。
教科書275~281頁を読む。
百選22事件
第8回
30~40分
60~90分
第8回 自己株式の取得(その2)
(〃3-5-5)
○相続人等に対する売渡し請求制度(会社法174条)について理解している。
○MBOのための全部取得条項付種類株式の取得価格の決定に係る判例の判断枠組み等を理解している。
- 75 -
教科書276~277頁、359~360頁(Column 9-6)、369~370頁(Column 9-15)、383~386頁を読む。
百選89事件
最決平成21年5月29日金融・商事判例1326号35頁
大阪地決平成24年4月13日金融・商事判例1391号52頁
東京地決平成25年9月17日金融・商事判例1427号54頁
第9回
第9回 子会社による親会社株式の取得および社債(その1:社債の発行手続・社債権者の権利と社債の流通)
(〃3-2-5、3-3-4)
○親会社および子会社の意義・認定要件について説明することができる。
○子会社による親会社株式の取得の原則禁止について、趣旨・取得禁止の原則・例外としての取得許容事由について説明するこ
とができる。
○担保付社債、振替社債について、会社法以外のどの法令が法規制を置いているかを理解している。
○株式会社・持分会社が会社法上の社債を発行できることを理解している。
教科書281~282頁、328~335を読む。
百選23・86事件
最判平成15年2月21日金融・商事判例1165号13頁
第10回
60~90分
第10回 社債(その2) 社債管理者と社債権者集会、新株予約権付社債
(〃3-3-4)
○社債管理者について、どのような場合にその設置が強制されるか、設置が強制される理由、社債管理者となるための資格、社
債管理者が社債権者に対して負う義務について条文に即して説明することができる。
○社債権者集会の制度の趣旨および概要を説明することができる。
教科書335~340頁
百選85・86事件
東京地決平成19年11月12日金融・商事判例1281号52頁
第11回
60~90分
第11回 計算(その1) 計算書類の作成と開示
(〃3-5-1・2・3・4)
○「株式会社の会計は、一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に従うものとする。」(会社法431条)と規定されるこ
との意味を説明することができる。
○「一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行」(会社法431条)とは何かを理解し、その具体的内容について例を挙げる
ことができる。
○「会計帳簿」とは何かを理解し、その帳簿が何であるかについて具体的な例を挙げることができる。
○「会計帳簿」の閲覧・謄写に係る会社法の規律を理解している。
○会社計算規則において、「会計帳簿」に関して資産の評価・負債の評価・純資産などについて規定されていることを理解して
いる。
60~90分
教科書243~260頁
百選77・78・79・80事件
東京地決平成19年9月20日判例時報1985号140頁
第12回
60~90分
第12回 計算(その2) 計算書類の作成手続
(〃3-5-4・5)
○「計算書類」(会社法435条2項・会社計算規則2条3項2号)とは何かを理解している。
○「臨時計算書類」および「連結計算書類」とは何かを理解し、それらが作成される理由を説明することができる。
○各事業年度に係る計算書類の確定手続(決算手続)の概要を、株式会社の機関構造の違いに応じて、理解している。
○事業報告等及び計算書類等に係る監査報告(監査役監査報告・監査役会監査報告・監査委員会監査報告・会計監査報告)の作
成方法及び監査報告の内容を理解している。(会社法施行規則129条以下、会社計算規則121条以下)。
○各事業年度に係る計算書類を確定する機関ならびに「承認特則規定」(会社法439条、会社法施行規則116条5号、会社
計算規則135条)とは何かおよびその特則規定の適用要件について理解している。
○計算書類に係る公告が求められる理由および計算書類の公告制度の概要を説明することができる。
○株主の会社業務・財産状況検査役選任請求権について、条文を挙げて説明することができる。
60~90分
教科書243~260頁
百選59・60事件
- 76 -
第13回
第13回 資本金および準備金
(〃3-5-5)
○「資本金」および「準備金」(法定準備金)とはどのようなものか、理解している。
○資本金または準備金が増加する場合と減少する場合、および資本金または準備金を株主総会決議によって減少する場合に必要
とされる会社法上の手続について、理解している(なお、必要とされる債権者異議手続については、3-7-2-2-4の項目
参照)。
○「欠損の額」(会社法449条1項2号、会社計算規則151条)とは何かを理解している。
○資本金減少の無効を主張するためには資本金減少無効の訴えという方法によらなければならないことを理解し、資本金減少無
効の訴えの無効原因・原告適格・被告・提訴期間・無効判決の効力について、説明することができる。
教科書261~275頁
百選81事件
第14回
60~90分
第14回 剰余金の配当および剰余金の処分
(〃3-5-6)
○剰余金の配当をすることができる時期および剰余金の配当をする場合の手続について理解している。
○会社法上の手続に違反した剰余金の配当の効力について説明することができる。
○「中間配当」とは何かを理解している。
○「分配特則規定」(会社法459条)とは何か、そのような定款規定を置くことができる会社がどのような会社か、およびそ
の定款規定が効力を有するための要件はどのようなものか(会社計算規則155条)、を理解している。
○いわゆる「現物配当」を実行するための手続ならびに「金銭分配請求権」および「基準株式数」に係る制度の内容について理
解している。
○「分配可能額」とは何か、およびその金額が「その他資本剰余金」と「その他利益剰余金」の合計額を基礎とすることを理解
している(会社法446条、461条2項、会社計算規則149条)。
○分配可能額を超過した剰余金の配当の効力と役員等の責任について説明することができる。
○「剰余金についてのその他の処分」とは何かを理解している(会社法452条)。
教科書282~288頁。
第15回
60~90分
第15回 解散・清算
(〃3-8)
○解散および清算とは何か、ならびに解散と清算の関係を理解している。
○株式会社の解散事由を理解している。
○解散判決が認められる要件(会社法471条6号、833条)を理解している。
○「休眠会社」とは何かを理解し、そのみなし解散の制度(会社法472条)の趣旨について説明することができる。
○解散株式会社がすることができない行為を理解している(会社法474条)。
○株式会社を清算しなければならない場合を理解している。
○清算株式会社が有する能力について説明することができる。
○清算株式会社の機関について理解している。
○清算株式会社における債務の弁済および残余財産の分配に関する会社法の規律の概要を理解している。
○清算株式会社の清算事務が終了したときの手続について理解している。
○特別清算手続の特徴、他の倒産処理手続との相違点について理解している。
※授業の冒頭に、第11回から第14回を対象とした小テストを実施する予定。、
60~90分
教科書344~350頁。
百選94事件
授業の方法
講義形式を主体とするが、企業組織法A・Bと同様、前回の授業内容の理解度を計るため、質疑応答を行うこともある。
また、2〜3回、判例の理解度を確認するため、小テストを行う予定である。
成績評価の方法
定期試験:70点
平常点: 30点(小テスト:10点×3回)
その他:発言、質問、討論への参加等考慮する。
小テスト:5回に1回程度、授業の冒頭で10分〜15分程度、判例の確認テストを行う。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民法総則・債権総論・民事訴訟法・商法総則・金融商品取引法
テキスト
・伊藤靖史・大杉謙一・田中亘・松井秀征著
『リーガルクエスト会社法(第3版)』2800円(予価)+税(2015年3月・有斐閣)
・江頭憲治郎他編
『会社法判例百選(第2版)』2171円+税(2011年・有斐閣)
- 77 -
参考書
・江頭憲治郎著
『株式会社法(第5版)』(2014年・有斐閣)5600円(税抜)
・神田秀樹
『会社法(第16版)』(2014年・弘文堂)2500円
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 78 -
科目名
教員名
民事訴訟法II A
萩澤 達彦
科目ナンバー
配当年次
2080411223
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
民事訴訟法における条文や各種法理を実践的に用いることができる基礎的運用能力を養うことがこの講義の目的である。そこで、(1)事
案を整理・読解し、法律的に重要な事実を的確に把握すること、(2)事実関係に民事訴訟法上の要件や基準を的確にあてはめ、その適用や
類推適用をすること、さらに、(3)判例・学説の立場を批判的に検討すること、以上ができるようになることが到達目標である。
到達目標
民事訴訟法の基礎知識を解釈のために運用できる実力を養成する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス・UNIT1重複訴訟の禁止と相殺の抗弁
講義のガイダンスの後,重複訴訟禁止原則の要件・効果についての判例・学説を確認し、その実際的な機能を検討するととも
に、論争点の多い相殺の抗弁に関する諸問題を検討する(コアカリキュラム第3章の3-3-2)。
UNITの参考文献を読んでQUESTIONの解答を作成しておくこと。
第2回
UNIT1重複訴訟の禁止と相殺の抗弁(つづき)
重複訴訟禁止原則の要件・効果についての判例・学説を確認し、その実際的な機能を検討するとともに、論争点の多い相殺の
抗弁に関する諸問題を検討する(コアカリキュラム第3章の3-3-2)。
UNITの参考文献を読んでQUESTIONの解答を作成しておくこと。
第3回
120分
120分
UNIT5訴えの利益
確認の訴えを中心として、最も実効ある紛争解決ないしは権利保護という「訴えの利益」が、どのような視角や基準によって
判断されるのかを各種の事案を通して分析し、考察する。これに加え、訴訟要件に関する諸規律についても、その理解を確認す
る(コアカリキュラム第3章の3-2-1(1)(2)、3-2-2(1)ないし(4))。
UNITの参考文献を読んでQUESTIONの解答を作成しておくこと。
- 79 -
120分
第4回
UNIT5訴えの利益(つづき)
確認の訴えを中心として、最も実効ある紛争解決ないしは権利保護という「訴えの利益」が、どのような視角や基準によって
判断されるのかを各種の事案を通して分析し、考察する。これに加え、訴訟要件に関する諸規律についても、その理解を確認す
る(コアカリキュラム第3章の3-2-1(1)(2)、3-2-2(1)ないし(4))。
UNITの参考文献を読んでQUESTIONの解答を作成しておくこと。
第5回
UNIT7処分権主義
民事訴訟の基本原則の1つである処分権主義の具体的な現れ方を、債務不存在確認訴訟(消極的確認の訴え)、引換給付判決
の可否ないしはその限度、および上訴審における不利益変更禁止の3つの角度から検討し、処分権主義についての理解を深め
る。その際、訴訟物理論や訴えの変更等についても触れる(コアカリキュラム第3章の3-4-2、第7章の7-1の一部)。
UNITの参考文献を読んでQUESTIONの解答を作成しておくこと。
第6回
120分
UNIT17判決効の客観的範囲と上訴の利益(つづき)
設例・教材に基づいて、既判力の客観的範囲、判決理由中の判断の拘束力、および、上訴の利益などについて考える(コアカ
リキュラム第5章の5-1-3、第7章の7-1)。
UNITの参考文献を読んでQUESTIONの解答を作成しておくこと。
第9回
120分
UNIT17判決効の客観的範囲と上訴の利益
設例・教材に基づいて、既判力の客観的範囲、判決理由中の判断の拘束力、および、上訴の利益などについて考える(コアカ
リキュラム第5章の5-1-3、第7章の7-1)。
UNITの参考文献を読んでQUESTIONの解答を作成しておくこと。
第8回
120分
UNIT7処分権主義(つづき)
民事訴訟の基本原則の1つである処分権主義の具体的な現れ方を、債務不存在確認訴訟(消極的確認の訴え)、引換給付判決
の可否ないしはその限度、および上訴審における不利益変更禁止の3つの角度から検討し、処分権主義についての理解を深め
る。その際、訴訟物理論や訴えの変更等についても触れる(コアカリキュラム第3章の3-4-2、第7章の7-1の一部)。
UNITの参考文献を読んでQUESTIONの解答を作成しておくこと。
第7回
120分
120分
第9回 UNIT18既判力の時的限界
訴訟における形成権行使、とりわけ建物買取請求権の基準時後の行使の可否、請求異議訴訟の訴訟物の捉え方と一部認容判決
などを検討する(コアカリキュラム第5章の5-1-3) 。
UNITの参考文献を読んでQUESTIONの解答を作成しておくこと。
- 80 -
120分
第10回
UNIT18既判力の時的限界(つづき)
訴訟における形成権行使、とりわけ建物買取請求権の基準時後の行使の可否、請求異議訴訟の訴訟物の捉え方と一部認容判決
などを検討する(コアカリキュラム第5章の5-1-3) 。
UNITの参考文献を読んでQUESTIONの解答を作成しておくこと。
第11回
UNIT16一部請求
設例・教材に基づいて、一部請求の可否、一部請求と過失相殺、一部請求後の残額請求、および、判決確定後の損害額の増減
などについて考察する(コアカリキュラム第3章の3-4-2、第5章の5-1-3、第7章の7-1)。
UNITの参考文献を読んでQUESTIONの解答を作成しておくこと。
第12回
120分
UNIT19判決効の主観的範囲(つづき)
設例・教材に基づいて、判決効の主観的範囲などについて考察する(コアカリキュラム第5章の5-1-3)。
UNITの参考文献を読んでQUESTIONの解答を作成しておくこと。
第15回
120分
UNIT19判決効の主観的範囲
設例・教材に基づいて、判決効の主観的範囲などについて考察する(コアカリキュラム第5章の5-1-3)。
UNITの参考文献を読んでQUESTIONの解答を作成しておくこと。
第14回
120分
UNIT16一部請求(つづき)
設例・教材に基づいて、一部請求の可否、一部請求と過失相殺、一部請求後の残額請求、および、判決確定後の損害額の増減
などについて考察する(コアカリキュラム第3章の3-4-2、第5章の5-1-3、第7章の7-1)。
UNITの参考文献を読んでQUESTIONの解答を作成しておくこと。
第13回
120分
120分
UNIT19判決効の主観的範囲(つづき)
設例・教材に基づいて、判決効の主観的範囲などについて考察する(コアカリキュラム第5章の5-1-3)。
UNITの参考文献を読んでQUESTIONの解答を作成しておくこと。
- 81 -
120分
授業の方法
各週ごとに、テキストや教材の事例と設問に即して双方向授業を進める。事例や判例の事実関係の分析、当該事例において当事者がとっ
た法律構成や、それに即した訴訟法上の手段の適否などを、ソクラティック・メソッドによる質疑応答を通じて考え、これにより、訴訟法
上の重要問題の理解を深める。問題演習を通じていままで学習してきた民事訴訟法の知識を深める。
成績評価の方法
講義中への参加度(20%)と定期試験の成績(80%)の総合評価による。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する
申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民事訴訟法I・民法・商法の基本的知識が必用。
テキスト
三木浩一=山本和彦編『ロースクール民事訴訟法 第4版』(有斐閣,2014年,5,724円)ISBN 978-4-641-13665-6
参考書
高橋宏志=高田 裕成=畑瑞穂編『民事訴訟法判例百選[第4版]』(有斐閣,2010年,2940円)ISBN 978-4-641-11501-9
小林秀之編『判例講義 民事訴訟法〔第2版〕』((悠々社,2010年,3675円) ISBN 978-4-86242-014-5
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 82 -
科目名
教員名
民事訴訟法III B
西田 美昭
科目ナンバー
配当年次
2080411224
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
民事訴訟法Ⅱの講義と合わせて、民事訴訟法の条文や法理を実践的に用いることができる能力の基礎を養うことがこの講義の目的です。
到達目標
次のことができるようになることです。
1 与えられた事実関係を理解し、そこから法の適用を考える上で重要な事実を的確に整理して把握する。
2 これまでに学習した民事訴訟法についての知識を手がかりにして事案に関係した条文、判例、学説を確認、整理した上、与えら れた事
実関係に民事訴訟法上の要件や基準をあてはめ、その結果どのような帰結となるか検討して結論を得る。
3 与えられた事実関係について法を適用した結果が適切か否か点検することを通じ、判例や諸学説の立場を批判的に検討する。
4 1から3までの作業の各結果と理由を口頭又は文章で的確に説明する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
(講義全体について)
テキストの設例に基づき、設問についての検討を行うことを中心とします。各回に検討する予定のテキストのユニットと主要
な主題は以下のとおりです。各回の末尾の( )内は、主に関連する共通的到達目標モデル(第2次案修正案)の章と項目番号
ですが、そこに掲げられた項目の全てを取り上げるとは限りません。
(第1回について)
ガイダンス・UNIT2 送達・訴訟手続の中断
ガイダンスとして授業の進め方、予習、復習の仕方等について説明する。次いで、訴訟における文書の送達及び訴訟手続の中
断 と受継などについて検討する。(第4章の4−1−3、4−1−4)
(全ての回について必要な予習)
1 設例の事実関係を把握してメモを作る。
2 これまでに学習した民事訴訟法の教科書等に基づいて事案に関係した条文、主要な判例、学説の概
略の確認、整理をする。
3 テキストの設問中の小問の後に掲げられた文献、判例を、最小限でもテキストに資料として引用さ
れた文献、判例を、読んで理解する。
4 テキストの各設問についての答えを自分なりに考え、発言できるようメモをする。
(全ての回について)
司法試験合格という目標
を持っている法科大学院
生であり、学習に当てる
事のできる時間も大きな
違いがある諸氏に、学習
時間の目安を示すことの
必要性や意味があるとは
(全ての回について必要な復習)
思われない。あえて最小
1 予習で確認してなかったのに、講義の中で言及された条文、概念、判例等を六法、教科書等で再確 限を示せば120分
認して、整理する。
2 テキストの設問についてのクラスメートや教師の解答、説明と自分が予習した解答とを比べて、知
識や考え方の誤りの有無を、教科書等で確認する。
3 講義を聞いたり復習をする中で生じた疑問点をメモし、考えてみる。
第2回
UNIT2 送達・訴訟手続の中断(つづき)
引き続き、訴訟における文書の送達及び訴訟手続の中断と受継などについて検討する。(同上)
第1回の欄のとおり。
第3回
第1回の欄のとおり。
UNIT9 弁論主義・自白
弁論主義の内容や裁判上の自白についての論点を検討する。(第4章の4−3−1、4−3−3)
第1回の欄のとおり。
第4回
第1回の欄のとおり。
UNIT9 弁論主義・自白(つづき)
引き続き、弁論主義の内容や裁判上の自白についての論点を検討する。(同上)
- 83 -
第1回の欄のとおり。
第5回
第1回の欄のとおり。
UNIT9 弁論主義・自白(つづき)
引き続き、弁論主義の内容や裁判上の自白についての論点を検討する。(同上)
第1回の欄のとおり。
第6回
第1回の欄のとおり。
UNIT10 裁判所の訴訟指揮権
釈明、口頭弁論の分離、終結した口頭弁論の再開の問題を検討することを通じて、裁判所の訴訟指揮権の行使について考察す
る。(第4章の4−2−4、4−3−1)
第1回の欄のとおり。
第7回
第1回の欄のとおり。
UNIT10 裁判所の訴訟指揮権(つづき)
引き続き、釈明、口頭弁論の分離、終結した口頭弁論の再開の問題を検討することを通じて、裁判所の訴訟指揮権の行使につ
いて考察する。(同上)
第1回の欄のとおり。
第8回
第1回の欄のとおり。
UNIT11 口頭弁論の準備
各種の争点整理手続の検討や争点整理の過程で生ずる時機に後れた攻撃防御方法についての対応の検討を通じて、争点整理手
続のあり方を考察する。(同上及び第4章の4−2−1、4−2−3)
第1回の欄のとおり。
第9回
第1回の欄のとおり。
UNIT11 口頭弁論の準備(つづき)
引き続き、各種の争点整理手続の検討や争点整理の過程で生ずる時機に後れた攻撃防御方法についての対応の検討を通じて、
争点整理手続のあり方を考察する。(同上)
第1回の欄のとおり。
第10回
第1回の欄のとおり。
UNIT12 事実認定の基礎
ほとんどの民事訴訟事件では、事実認定で勝敗が決まる。その重要な事実認定のしかたの基礎的なことがらについて検討す
る。(第4章の4−3−4、4−3−5、4−3−7)
第1回の欄のとおり。
第11回
第1回の欄のとおり。
UNIT12 事実認定の基礎(つづき)
引き続き、事実認定のしかたの基礎的なことがらについて検討する。(同上)
第1回の欄のとおり。
第12回
第1回の欄のとおり。
UNIT13 立証活動
事実を証明するための立証活動についての基本的な考え方、民事訴訟法に定められた証拠収集の手段、その中でも問題点の多
い文書提出命令、損害額の立証が困難な場合の対応について考察する。
(第3章の3−1、第4章の4−2−1、4−3−7、4−3−9、4−3−12)
第1回の欄のとおり。
第1回の欄のとおり。
- 84 -
第13回
UNIT13 立証活動(つづき)
引き続き、事実を証明するための立証活動についての基本的な考え方、民事訴訟法に定められた証拠収集の手段、その中でも
問題点の多い文書提出命令、損害額の立証が困難な場合の対応について考察する。(同上)
第1回の欄のとおり。
第14回
第1回の欄のとおり。
UNIT15 訴訟上の和解
訴訟上の和解の効力についての論点、訴訟代理人の和解権限、和解の手続的規律について考察する。(第2章の2−2−4、第
5章の5−2−4)
第1回の欄のとおり。
第15回
第1回の欄のとおり。
UNIT15 訴訟上の和解(つづき)
引き続き、訴訟上の和解の効力についての論点、訴訟代理人の和解権限、和解の手続的規律について考察する。(同上)
第1回の欄のとおり。
第1回の欄のとおり。
授業の方法
テキストの設例と設問に即して双方向授業を進めます。準備学修(予習、復習)の欄に記載した予習がされていることは当然の前提とし
て、教師からの発問に対する予習に基づいた解答の発表、教師・学生間の問答、学生相互の討論を通じて、民事訴訟法の条文や法理を実践
的に用いることができる能力の基礎を養います。
成績評価の方法
講義中の発表、応答、討論への参加、予習レポートの提出等による平常点(20%)と定期試験の成績(80%)の総合評価によります。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民法・商法の基本的知識が必要。民事訴訟法Ⅰの修得が必要。民事訴訟法Ⅱの最低所要出席日数の履修が必要。
テキスト
三木浩一=山本和彦編『ロースクール民事訴訟法 第4版』(有斐閣,5714円)ISBN978-4-641-13665-6
参考書
1 各人が民事訴訟法Ⅰあるいはその他の民事訴訟法の講義で学習した民事訴訟法の教科書(ただし、あまり簡略なもの、古いものを除
く)
2 テキストの設問中の小問の後に掲げられている文献及び判例
しいて、特定の図書を挙げるならば、掲げられている回数の多い次の図書
高橋宏志著『重点講義 民事訴訟法上 第2版補訂版』(有斐閣,5985円)ISBN 978-4-641-13655-7
高橋宏志著『重点講義 民事訴訟法下 第2版補訂版』(有斐閣,6264円)ISBN 978-4-641-13688-5
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 85 -
科目名
教員名
民事法総合 A
萩澤 達彦、上原 由起夫、渡邉 知行、中田 明、西田 美昭、中村 信男
科目ナンバー
配当年次
2080411231
3
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
この授業のねらいは,民事法の判例・条文の知識の確認をした上で,具体的な事案の検討を通じて,それらの有機的な理解および応用的
な問題解決能力を養うことである。3年次の学生は,2年次までで民事法のすべての科目を学習済みである。しかし,司法試験の合格という
最終目的を考えると,まだそのレベルには達していないと思われる。
また,実際に実務家になった時には,単なる法律の基礎的な知識の修得のみならず,実務的な視点からの考察・理解が必要であると考え
られるので,各分野につき,実務と理論の架橋を意識した授業内容を心がける予定である。
各担当科目の教員は,以下のとおりである。
(担当)
・民法 上原由起夫,渡邉知行
・民事訴訟法・民事実務 萩澤達彦,西田美昭
・商法・会社法 中田明,中村信男
到達目標
この講義では判例研究・問題演習を通じて,民法、商法・会社法、民事訴訟法・民事実務を融合して運用できるレベルに到達することを
最終的な目標とする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
民法(第1回)
上原・渡邉(敬称略。以下同)
事前に指示した課題の準備をしておくこと。
第2回
120分
〃(第2回)
〃
第3回
120分
〃(第3回)
〃
120分
- 86 -
第4回
〃(第4回)
〃
第5回
120分
民法(第5回)
試験
試験範囲を復習しておくこと。
第6回
120分
民事訴訟法・民事実務(第1回)
萩澤・西田
事前に指示した課題の準備をしておくこと。
第7回
120分
〃(第2回)
〃
第8回
120分
〃(第3回)
〃
第9回
120分
〃(第4回)
〃
120分
- 87 -
第10回
〃(第5回)
試験
試験範囲を復習しておくこと。
第11回
120分
商法・会社法(第1回)
中田・中村
120分
事前に指示した課題の準備をしておくこと。
第12回
〃(第2回)
〃
第13回
120分
〃(第3回)
〃
第14回
120分
〃(第4回)
〃
第15回
120分
〃(第5回)
試験
試験範囲を復習しておくこと。
120分
- 88 -
授業の方法
事前に各科目につき、課題や教材を配付教材やポータルサイト等で課題を指示するので,各担当教員の指示に従い、予め課題につき解答
を作成・提出し、あるいは教材を予習し、それについて議論をすることにより授業が進行する。
成績評価の方法
各科目毎に,5回目に授業内試験を行い,試験,出席状況,レポート提出状況,議論への寄与度等の総合的に評価する(配点の目安とし
て,試験80%,出席状況,レポート提出状況,議論への寄与度等20%。ただし,科目により配点が異なる場合には,講義の最初にその
旨の指示をする)。また,最終評価は,3科目の合計で評価する。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する
申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
財産法,企業法,民事訴訟法,民事実務基礎
テキスト
・授業の際に,各科目につき、担当者が具体的に指示するが,現時点で予定しているものは,次のとおりである。
・民法 講義の最初に指示する。
・民事訴訟法・民事実務 学期初めに事前配布する資料による。
・商法・会社法 講義の最初に指示する。
参考書
・民法 内田貴『民法Ⅰ~Ⅳ』東京大学出版会
・民事訴訟法 三木浩一・山本和彦『ロースクール民事訴訟法(第4版)』有斐閣
・商法・会社法 江頭憲治郎『株式会社法(第5版)』有斐閣,神田秀樹『会社法(第16版)』
弘文堂,伊藤靖史・大杉謙一他『リーガルクエスト会社法(第3版)』有斐閣(2015年3月刊行予定)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ページで周知する。
- 89 -
科目名
教員名
刑法I B
大塚 裕史
科目ナンバー
配当年次
2080411301
1
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
刑法典第1編「総則」の諸規定を軸に各犯罪に共通の成立要件を検討する。刑法の体系的理解を図り,犯罪の成立要件についての基本的知
識を修得すると共に、未知の問題を解決するのに必要な分析能力,刑法的思考能力を養成することを目的とする。共通的到達目標モデル
(コアカリキュラム)に即した授業を行う。
到達目標
第1に、刑法総論の基本構造を理解し、基本的な論点について、判例・学説がどのように対立しているか、また、その原因は刑法の基本原
理・原則とどのようにかかわっているか、その問題について判例実務はどのような考え方に立っているかを説明できるようになること。第
2に、修得した刑法総論に関する基礎知識を駆使して基本的な事例問題を解決する力を養うこと。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
犯罪論の基本構造
構成要件と違法性・有責性
犯罪論の体系
犯罪認定の具体的手順
(コアカリキュラム第1編第1章)
テキスト(基本刑法Ⅰ)第3講を熟読すること。
第2回
120分
因果関係論
条件関係
法的因果関係
(コアカリキュラム第2章第4節)
テキスト(基本刑法Ⅰ)第5講を熟読すること。
第3回
120分
不作為犯論
作為義務と作為可能性
不作為の因果関係
(コアカリキュラム第2章第5節)
テキスト(基本刑法Ⅰ)第6講を熟読すること。
120分
- 90 -
第4回
未遂論
実行の着手
不能犯
中止犯
(コアカリキュラム第5章)
テキスト(基本刑法Ⅰ)第17~19講を熟読すること。
第5回
120分
故意論
故意の認識対象
故意と過失の区別
(コアカリキュラム第2章第6節)
テキスト(基本刑法Ⅰ)第7講を熟読すること。
第6回
120分
錯誤論
具体的事実の錯誤
抽象的事実の錯誤
(コアカリキュラム第2章第6節)
テキスト(基本刑法Ⅰ)第8~9講を熟読すること。
第7回
120分
過失犯論
過失犯の構造
予見可能性
結果回避可能性
(コアカリキュラム第2章第7節)
テキスト(基本刑法Ⅰ)第10講を熟読すること。
第8回
120分
違法性阻却事由(1)
違法性阻却の基本原理
正当行為
被害者の同意
(コアカリキュラム第3章第1~3節)
テキスト(基本刑法Ⅰ)第11講を熟読すること。
第9回
120分
違法性阻却事由(2)
正当防衛
緊急避難
(コアカリキュラム第3章第4・5節)
テキスト(基本刑法Ⅰ)第12~14講を熟読すること。
120分
- 91 -
第10回
第11回
責任阻却事由
責任能力
責任故意
違法性の意識の可能性
期待可能性
(コアカリキュラム第4章)
テキスト(基本刑法Ⅰ)第15~16講を熟読すること。
120分
共犯論の基礎
正犯と共犯
因果性・従属性・類型性
(コアカリキュラム第6章第1節)
テキスト(基本刑法Ⅰ)第20・21・23講を熟読すること。
第12回
共同正犯論の基礎(1)
一部行為の全部責任の法理
共謀共同正犯
共同正犯の成立要件
(コアカリキュラム第6章第2節)
180分
テキスト(基本刑法Ⅰ)第22講を熟読すること。
第13回
共同正犯論の基礎(2)
承継的共同正犯
共同正犯からの離脱
結果的加重犯の共同正犯他
(コアカリキュラム第6章第4節)
テキスト(基本刑法Ⅰ)第26講を熟読すること。
第14回
120分
共犯論の諸問題
共謀の射程
共犯の錯誤
共犯と身分
(コアカリキュラム第6章第4節)
テキスト(基本刑法Ⅰ)第24・25講を熟読すること。
第15回
120分
120分
罪数論
本来的一罪
観念的競合と牽連犯
併合罪
(コアカリキュラム第7章)
テキスト(基本刑法Ⅰ)第27講を熟読すること。
120分
- 92 -
授業の方法
授業は、対話型を中心に一部講義形式をも組み合わせて行う。受講生がテキストの該当部分を予習してくることを前提に、授業では、基本
的知識が正しく理解できているかを確認しつつ、その回の学習テーマの重要ポイントを重点的に講義する。また、学習テーマに関する事例
問題の検討を行いながら、基礎知識を駆使して問題を解決できる実力を養成する。各回の授業内容を復習するための課題を出し、次回の授
業でその確認をすることにより、 基本的知識の定着を図る。
成績評価の方法
成績評価は、期末試験80点、平常点20点として総合評価を行う。平常点は、授業中の質疑応答の内容、課題に対する取り組みの状況等によ
る。なお、無断欠席が3回以上の者には単位を与えない。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
指定テキストの該当部分を予習してくることが不可欠である。
テキスト
大塚裕史=十河太朗=塩谷毅=豊田兼彦『基本刑法Ⅰ総論』(日本評論社、2012年)
大塚裕史『刑法総論の思考方法第4版』(早稲田経営出版、2012年)
参考書
山口厚『基本判例に学ぶ刑法総論』(成文堂、2010年)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付けると共に、随時、電子メールでも受け付ける。
- 93 -
科目名
教員名
刑法II B
大塚 裕史
科目ナンバー
配当年次
2080411302
1
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
刑法典第2編「各則」の諸規定を軸に各犯罪に固有の成立要件を検討する。刑法総論の体系的理解
を前提に、重要な犯罪の成立要件についての基本的知識を修得すると共に、未知の問題を解決する
のに必要な分析能力,刑法的思考能力を養成することを目的とする。共通的到達目標モデル(コア
カリキュラム)に即した授業を行う。
到達目標
第1に、刑法各論の基本構造を理解し、基本的な論点について、判例・学説がどのように対立しているか、また、その原因は刑法の基本原
理・原則とどのようにかかわっているか、その問題について判例実務はどのような考え方に立っているかを説明できるようになること。第
2に、修得した刑法各論に関する基礎知識を駆使して基本的な事例問題を解決する力を養うこと。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
生命に対する罪
殺人罪
遺棄罪
(コアカリキュラム第2編第1部第1章第1・7節)
テキスト(基本刑法Ⅱ)「生命に対する罪」を熟読すること。
第2回
身体に対する罪
暴行罪
傷害罪
(コアカリキュラム第1章第2節)
テキスト(基本刑法Ⅱ)「身体に対する罪」を熟読すること。
第3回
120分
自由に対する罪
脅迫罪・強要罪
逮捕・監禁罪
強姦罪
住居侵入罪など
(コアカリキュラム第2章第1・2・4節、第3章)
テキスト(基本刑法Ⅱ)「脅迫・強要罪、逮捕・監禁罪、略取・誘拐罪」及び「強制わいせつ・強姦
罪、住居侵入罪」を熟読すること。
- 94 -
120分
120分
第4回
名誉・業務等に関する罪
名誉毀損罪
業務妨害罪など
(コアカリキュラム第4章第2節、第5章)
テキスト(基本刑法Ⅱ)「人格的法益に対する罪」「信用及び業務に対する罪」を熟読すること。
第5回
財産に対する罪(1)
窃盗罪①
保護法益
占有の意義
(コアカリキュラム第6章第1・2節)
テキスト(基本刑法Ⅱ)「財産犯総説・窃盗罪」を熟読すること。
第6回
120分
財産に対する罪(3)
強盗罪の基本類型
1項強盗
2項強盗
(コアカリキュラム第6章第3節)
テキスト(基本刑法Ⅱ)「強盗罪の基本類型」を熟読すること。
第8回
120分
財産に対する罪(4)
強盗罪の拡張・加重類型
事後強盗罪
強盗致死傷罪
(第6章第3節)
テキスト(基本刑法Ⅱ)「強盗罪の拡張類型」「強盗罪の加重類型」を熟読すること。
第9回
120分
財産に対する罪(2)
窃盗罪②
不法領得の意思
親族相盗例
(コアカリキュラム第6章第1・2節)
テキスト(基本刑法Ⅱ)「窃盗罪」を熟読すること。
第7回
120分
180分
財産に対する罪(5)
詐欺罪・恐喝罪
(コアカリキュラム第6章第4・5節)
テキスト(基本刑法Ⅱ)「詐欺罪」「恐喝罪」を熟読すること。
- 95 -
120分
第10回
財産に対する罪(6)
横領罪・背任罪
(コアカリキュラム第6条第6・7節)
テキスト(基本刑法Ⅱ)「横領罪」「背任罪」を熟読すること。
第11回
財産に対する罪(7)
盗品等関与罪など
財産犯の総まとめ
(コアカリキュラム第6章第8節)
テキスト(基本刑法Ⅱ)「盗品関与罪」「毀棄隠匿罪」を熟読すること。
第12回
第14回
第15回
120分
社会法益に対する罪(1)
放火罪
(コアカリキュラム第2部第1章第3節)
120分
テキスト(基本刑法Ⅱ)「放火罪」を熟読すること。
第13回
120分
社会法益に対する罪(2)
文書偽造罪
(コアカリキュラム第2章第2節)
テキスト(基本刑法Ⅱ)「文書偽造罪」を熟読すること。
120分
国家法益に対する罪(1)
公務執行妨害罪
犯人蔵匿隠避罪
証拠隠滅罪
偽証罪
(コアカリキュラム第3部第2章第1~3節)
テキスト(基本刑法Ⅱ)「公務執行妨害罪」「犯人蔵匿証拠隠滅」を熟読すること。
120分
国家法益に対する罪(2)
賄賂罪
(コアカリキュラム第2章第4節)
テキスト(基本刑法Ⅱ)「賄賂罪」を熟読すること。
120分
- 96 -
授業の方法
授業は、対話型を中心に一部講義形式をも加味して行う。受講生がテキストの該当部分を予習してくることを前提に、授業では、基本的知
識が正しく理解できているかを確認しつつ、その回の学習テーマの重要ポイントを重点的に講義する。また、学習テーマに関する事例問題
の検討を行いながら、基礎知識を駆使して問題を解決できる実力を養成する。各回の授業内容を復習するための課題を出し、次回の授業で
その確認をすることにより、 基本的知識の定着を図る。
成績評価の方法
成績評価は、期末試験80点、平常点20点として総合評価を行う。平常点は、授業中の質疑応答の内容、課題に対する取り組みの状況等によ
る。なお、無断欠席が3回以上の者には単位を与えない。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
指定テキストの該当部分を予習してくることが不可欠である。
テキスト
大塚裕史=十河太朗=塩谷毅=豊田兼彦『基本刑法Ⅱ各論』(日本評論社、2014年)
大塚裕史『刑法各論の思考方法第4版』(早稲田経営出版、2015年)
参考書
山口厚『基本判例に学ぶ刑法各論』(成文堂、2011年)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付けると共に、随時、電子メールでも受け付ける。
- 97 -
科目名
教員名
刑事訴訟法I B
桑野 雄一郎
科目ナンバー
配当年次
2080411311
1
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
刑事手続に関する原理原則を確認した上で、捜査の開始段階から公判の判決・上訴段階までの手続の流れ全般を学習することを目標としま
す。
到達目標
※上記のテーマ・概要のとおり。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
◆田口刑訴1章1〜4節=「刑訴法の意義・目的・構造等」
※田口刑訴=田口守一「刑事訴訟法 第6版」
◆司法研修所作成VTR「初めての刑事弁護」途中まで視聴
(コアカリ 該当なし(全般)
※コアカリ=法科大学院共通的到達目標(コア・カリキュラム)第二次案・刑事訴訟法
(田口刑訴1-38頁、目で見る刑訴1-13頁)
※目で見る刑訴=「目で見る刑事訴訟法教材 第2版」
第2回
◆田口刑訴2章1〜2節=「捜査総説、捜査の端緒」
(コアカリ 第1編第1章・第2章)
(田口刑訴39-69頁、目で見る刑訴15-22頁、百選1-6,9-12番)
※百選=「刑事訴訟法判例百選 第9版」
第3回
90~120分
同上
◆田口刑訴2章3節=「被疑者の身柄保全」
(コアカリ 第1編第3章)
(田口刑訴70-85頁、目で見る刑訴32-41頁、百選13-19,A1-A2番)
- 98 -
同上
第4回
◆田口刑訴2章4節=「証拠の保全Ⅰ(物的証拠)」
(コアカリ 第1編第5章・第6章・第7章)
(田口刑訴86-118頁、目で見る刑訴23-31頁、百選20-35,A2-A7番)
第5回
◆田口刑訴2章5〜7節=「証拠の保全Ⅱ(供述証拠)、被疑者の権利、捜査の終結」
(コアカリ 第1編第4章・第8章・第9章・第10章)
田口刑訴119-154頁、目で見る刑訴42-51頁、百選7,8,36-39,A8-A9,A14番)
第6回
同上
◆田口刑訴4章1〜3節=「公判総論、公判の原則・構造、公判の準備」
(コアカリ 第4編)
田口刑訴219-256,283-311、目で見る刑訴67-82頁、百選52-59,A25-26番)
第9回
同上
◆全般=刑事手続の流れ(司法研修所作成VTR「初めての刑事弁護」全部視聴)
(コアカリ 特に該当なし(全般))
(第6回までの講義内容全般の復習)
第8回
同上
◆田口刑訴3章1〜5節=「公訴総論、公訴の提起」
(コアカリ 第2編第1章・第2章)
(田口刑訴155-218頁、目で見る刑訴53-65頁、百選40-44,A10-A13番)
第7回
同上
同上
◆田口刑訴4章4〜5節=「公判手続全般、審判の対象」
(コアカリ 第3編、第4編)
(田口刑訴256-283,311-340頁、目で見る刑訴83-99頁、百選45-51,60-62,A15-24,A27番)
- 99 -
同上
第10回
◆田口刑訴5章1〜3節=「証拠法総論、証拠調べ手続、証拠の許容性」
(コアカリ 第5編第1章・第4章・第5章)
田口刑訴341-380頁、目で見る刑訴91-98,111-114頁、百選63-73,94-96,A28番)
第11回
◆田口刑訴5章4節=「自白法則」
(コアカリ 第5編第2章)
(田口刑訴380-396頁、目で見る刑訴115-116頁、百選74-82,A29-A31番)
第12回
同上
◆田口刑訴6章1〜4節=「裁判総論、一事不再理」
(コアカリ 第6編)
(田口刑訴425-456頁、目で見る刑訴99,121-126頁、百選97〜101,A39-A41番)
※なお、冬休み自宅起案として、過去の定期試験問題を素材に練習起案を行う可能性もあります。
第15回
同上
◆田口刑訴5章5節-2(2)〜2(4),-2(6)=「伝聞例外(321-324書面、325任意性調査、328証拠)」
(コアカリ 同上(第5編第3章))
(田口刑訴404-421,422-424頁、目で見る刑訴117-119頁、百選84-88,90,92,93,A32-A37番)
第14回
同上
◆田口刑訴5章5節-1,-2(1),-2(5)=「伝聞法則総論、伝聞例外総論、326/327書面」
(コアカリ 第5編第3章)
(田口刑訴396-404,421-422、目で見る刑訴117-119頁、百選83,89,91,A38番)
第13回
同上
同上
※自宅起案を行う場合の
起案時間は、別途。
◆田口刑訴7章1〜2節「上訴、再審、裁判の執行」
(コアカリ 第7編)
田口刑訴457~480頁、目で見る刑訴127-133頁、百選212-218頁)
- 100 -
90~120分
授業の方法
◆15回の講義の第1回をガイダンスと位置付け、残る各回で刑事訴訟法の手続段階の順にしたがって、講義を行います。全回で刑事訴訟
法の範囲全部をカバーするようにします。
◆講義の際には様々な資料や書式、ビデオ教材を用いるなどして、なるべく現実の刑事手続のイメージを醸成できるようにします。
◆冬休みに練習起案(本講義の定期試験の過去問を自宅起案して提出してもらうもの)を実施する可能性があります。
◆同一教員担当の「(刑事法系)基本演習Ⅰ」と、できる限り進行をリンクさせながら進めたいと考えています。
——以上の予定ですが、受講者の意見なども踏まえつつ柔軟に対応したいと思います。
※本講義における起案や試験答案その他の提出物で、優れた内容のものについては一部を当年度ないし翌年度以降の講義の参考資料として
利用させていただく場合があることを、予めご了解願います。
成績評価の方法
◆定期試験(+自宅起案)80%
◆出席+講義・討論への参加状況20%
——程度の配分を予定しています。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
刑訴法に関する基本的な知識、憲法・国際人権法の刑事手続に関連諸規定に関する基本的知識
テキスト
◆田口守一「刑事訴訟法」(弘文堂・法律学講義シリーズ)
◆「刑事訴訟法判例百選」(有斐閣・別冊ジュリスト)
◆「目で見る刑事訴訟法教材」(有斐閣)
※ほぼ毎時間3冊とも使用しますので、必ず購入して下さい。なお、講義開始前に最新版が発売された場合には、最新版を使用します。
参考書
・最高裁判例解説、重判などのほか、
◆前田雅英・星周一郎「刑事訴訟法判例ノート」(弘文堂;2012/02)
◆三井誠「判例教材刑事訴訟法」(東京大学出版会; 第4版 (2011/2)
◆田口守一・ 田中利彦・川上拓一「確認刑事訴訟法用語250」(成文堂;2010/01)
※なお、新聞等で報道される刑事事件や刑事制度改革などに関しては、常に注意を払われたい。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
・担当教員が非常勤のため、質問や相談は、毎講義の終了後に受け付けるのが原則となりますが、電話、メール、Skype等でも随時受け付
けるので、遠慮なく連絡をしてください。
- 101 -
科目名
教員名
刑法III A(14~)
高部 道彦
科目ナンバー
配当年次
2180411303
1
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
昨年度から2年次に刑法科目が設定されたことから、本科目は、2年次にふさわしい刑法総論及び刑法各論の双方を融合した論点を扱う
科目と位置づけて授業を行うこととしたい。
到達目標
法科大学院教育においては、事実の法的評価能力の涵養が大きな課題とされていることから、本科目においては、刑法解釈学の基本だけで
はなく、刑法の観点からの事実評価の能力の涵養を到達目標とする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
他人の故意行為の介入と因果関係
第2章第4節(第1編 いわゆるコア・カリキュラム以下同じ)
事前に指定した課題を検討し授業に臨むこと
第2回
90分
不真正不作為犯における作為義務
第2章第5節
事前に指定した課題を検討し授業に臨むこと
第3回
90分
正当防衛(積極的加害意思、防衛の意思、武器対等の原則)
第3章第4節
事前に指定した課題を検討し授業に臨むこと
90分
- 102 -
第4回
早すぎた構成要件の実現と殺人罪の着手時期
第2章第3節
事前に指定した課題を検討し授業に臨むこと
第5回
90分
共謀共同正犯(共謀と正犯性の実質との関係等)
第6章第2節
事前に指定した課題を検討し授業に臨むこと
第6回
90分
共犯関係からの離脱
第6章第4節
事前に指定した課題を検討し授業に臨むこと
第7回
90分
過失犯の構造と注意義務違反(薬害エイズ事件を素材とし、過失犯概念を整理する。)
第2章第7節
事前に指定した課題を検討し授業に臨むこと
第8回
90分
財産罪における占有概念(刑法における預金の占有概念を含む。)
第2章第2節(第2編以下同じ)
事前に指定した課題を検討し授業に臨むこと
第9回
90分
強盗罪の諸問題(「強盗の機会、事後強盗罪、強姦犯人による財物の領得等)
第3章
事前に指定した課題を検討し授業に臨むこと
90分
- 103 -
第10回
不動産侵奪罪の諸問題(最高裁判例を中心に)
第2章第4節
事前配布予定の資料を読んで授業に臨むこと
第11回
90分
欺罔行為(クレジットカード詐欺を中心にして)
第4章第3節
90分
事前に指定した課題を検討し授業に臨むこと
第12回
横領と背任の区別
第7章第5節
事前に指定した課題を検討し授業に臨むこと
第13回
90分
放火罪の諸問題 (平安神宮事件を素材とする建造物の一個性等)
第1章第2節(第3編)
事前に指定した課題を検討し授業に臨むこと
第14回
90分
文書偽造罪の諸問題(国際旅行連盟事件を素材にした作成名義人の特定方法等)
第2章(第3編)
事前に指定した課題を検討し授業に臨むこと
第15回
90分
身分犯と共犯(刑法65条1項、2項の擬律等)
第6章第4節
事前に指定した課題を検討し授業に臨むこと
90分
- 104 -
授業の方法
昨年度の授業において、あらかじめ報告者に課題に関するレジュメを作成願い、これを受講生が事前に検討した上、授業に臨む方式を採用
したところ、双方向授業に資する良い結果が得られたので、本年度も同様の方法によることを考えている。
成績評価の方法
成績評価は、期末試験80%、平常点20%として総合評価を行う。平常点は、指名されたレジュメの報告内容及び授業における発言内容
等による。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
未修者については、1年次の刑法各科目の履修を前提とする。
テキスト
井田良他「刑法事例演習教材(第2版)」有斐閣
参考書
授業内で適宜紹介する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 105 -
科目名
教員名
刑事訴訟法II A
高部 道彦
科目ナンバー
配当年次
2080411312
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
近年、刑事訴訟法の分野においても、判例の重要性が高まっており、具体的事案を踏まえた判例の正確な理解が不可欠である。また、本科
目においては、刑事手続のうち、捜査を中心とした項目を検討することとなるが、違法収集証拠の証拠能力の問題に代表されるように、公
判手続との統一的な理解を深めることが肝要であり、その視点を踏まえた取組みが期待される。
到達目標
本科目においては、主として、任意捜査か強制捜査かによって、当該捜査の違法性判断の枠組みが異なるところ、捜査機関の行った当該捜
査が任意処分であるか、強制処分であるかを識別し、それを前提に当該捜査の違法性判断を行うことができる能力を修得することを到達目
標としている。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
任意捜査と強制捜査の区別
第1編第1章第2節(いわゆるコア・カリキュラム以下同じ)
当日、ガイダンスを兼ね、参考資料を配付して任意捜査と強制捜査の区別について説明するところ、諸 刑事訴訟法の基本書及び
君がこれまでに使用した刑事訴訟法の基本書を復習しておくことが期待されている。
主要最高裁判例(判例解
説又は「時の判例)の予
習等
150分
第2回
教科書ユニット1(任意捜査と強制捜査)
第1編第1章第2節
少なくとも教科書の以下の設問を予習し、授業において回答できるよう準備すること(以下同じ)番号 120分
1ないし10並びに12、16の各設問
第3回
教科書ユニット2(職務質問・所持品検査)
第1編第2章第3、4節
番号5から番号35までの奇数番号、ただし、番号29については、番号30に差し替える。
- 106 -
120分
第4回
教科書ユニット3(任意同行と取調べ)
第1編第4章
設問8,9,10,11,13,15,17,19,21
第5回
教科書ユニット4(写真撮影)
第1編第7章第1節
問題数が少ない上、極めて重要な論点なので、設問全部の予習をお願いしたい。
第6回
120分
教科書ユニット26(違法収集証拠の証拠能力)
第2編第4章
設問 1,3,5,7,9,11,13,15,17,19,21,23,25,27,29
第9回
120分
教科書ユニット9(強制採尿)
第1編第6章第3節
設問2,3,4,5,7,8,11,12,20,22,25,27
第8回
120分
教科書ユニット5(おとり捜査)
第1編第7章第4節
設問2,9,20,11,12,15,17,20,26,27
第7回
120分
150分
教科書ユニット6(逮捕・勾留)その1
第1編第3章
設問 3,4,7,9,10,11,15,19,20,21,25,27,31,34,35,37,38
- 107 -
150分
第10回
教科書ユニット6(逮捕・勾留)その2
第1編第3章
設問 41,44,47,49,50,51,53,54,55,56,57,59,63,66,71
第11回
教科書ユニット7(令状による捜索・差押え)その1
第1編第5章第4節
設問
1,2,5,6,11,13,17,19,21,23,25,27,28,30,31,33,35,37,40,44
第12回
150分
教科書ユニット8(逮捕に伴う無令状の捜索・差押え)
第1編第5章第5節
設問
1,3,5,7,11,13,17,19,23,25,27,29,35,37,39,41,43,46
第14回
150分
教科書ユニット10(会話・通信の傍受)
第1編第7章第2節
設問
1,3,4,5,6,7,11,14,15,17,24,25,27,29,30
第15回
180分
教科書ユニット7(令状による捜索・差押え)その2
第1編第5章第4節
設問
46,47,49,50,52,55,56,57,59,61,65,67,77,79,81,83
第13回
150分
120分
教科書ユニット11(身体拘束中の被疑者と弁護人との接見交通)
第1編第8章第2節
設問
11,13,15,17,19,21,39,41,43,47,49,57,59
150分
- 108 -
授業の方法
上記のとおり、従来の授業評価アンケートの結果等を踏まえ、予習に必要な設問を掲示する。
言うまでもないが、受講者においては、指定された設問だけでなく、他の設問についても検討を行うことが強く期待されている。
本授業のテキストは、設問相互の関係から、出題者の意図を探ることができる構成となっており、その検討を行うこと自体が法的思考の涵
養に役立つものである。
予習方法の一例としては、まず、基本書により基礎的理解を確認した上、設問全体を検討する。その上で、「時の判例」及び下記参考書等
により、論点を把握するというプロセスが考えられる。
授業形式は、受講者の検討結果を踏まえ、討議を双方向形式で行うこととしたい。必要に応じ、レジュメを配布する。
成績評価の方法
原則として期末試験の結果に基づき評価する(80%)が、授業中の発表内容や討論への参加
状況・発言内容等(20%)を加味して、最終的な成績評価とする。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
刑事訴訟法1の履修終了又はこれと同程度の刑事訴訟法の理解を必要とする。
テキスト
井上正仁ほか「ケースブック刑事訴訟法第4版」(有斐閣)
参考書
新関雅夫ほか「増補令状基本問題(上)、(下)」(一粒社)その他の参考書は、授業において適宜紹介する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 109 -
科目名
教員名
刑事訴訟法III A
高部 道彦
科目ナンバー
配当年次
2080411313
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
近年、刑事訴訟法の分野においても、判例の重要性が高まっており、具体的事案を踏まえた判例の正確な理解が不可欠である。また、本科
目においては、刑事手続のうち、公判手続を中心とした項目を検討することとなる.。特に、公判手続においては、訴因と伝聞証拠の理解
が重要である。
到達目標
訴因変更と証拠、とりわけ伝聞証拠の正確な理解を得ることが到達目標である。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
教科書ユニット12(公訴権の運用とその規制)
第2編第1章(いわゆるコア・コアカリキュラム以下同じ)
少なくとも教科書の以下の設問を予習し、授業において回答できるよう準備すること(以下同じ)
設問
1,3,5,7,9,11,13,15,17,19,21,23,25,27
第2回
教科書ユニット13(公訴の提起)
第2編第2章
設問
6,7,9,11,13,14,16,19,22,28,30,31,34,35,37,39,4154,57,62
第3回
120分
150分
教科書ユニット14(訴因の明示・特定)
第3編第1~3章
設問
1,3,7,9,11,13,14,16,19,21,23,25,26,29、
32
120分
- 110 -
第4回
教科書ユニット15(訴因の変更)その1
第3編第4章
設問
1,3,5,6,7,8,9,10,13,15,18,19,21,22,25,27
31,35
第5回
180分
教科書ユニット15(訴因の変更)その2
第3編第4章
設問
37,39,41,43,44,47,51,53,55,57,59,63,65,
71,73,75,81,83,88,91,92
第6回
180分
教科書ユニット16(被告人・弁護人)
第4編第3、4章
設問
1,3,5,7,8,11,20,21,23,25
第7回
120分
教科書ユニット17(黙秘権ー自己負罪特権)
第1編第8章第1節
設問
1,2,3,4,5,9,11,13,15,17,19,23,25,27,31,
39,41
第8回
150分
教科書ユニット19(挙証責任と推定)
第5編第1章第8節
設問
1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,13,15,17,18,19,20,22,23,25
第9回
150分
教科書ユニット20(証拠の関連性)
第5編第1章第5節
設問
1-12の全問と13,15,17,19,21,23,25
120分
- 111 -
第10回
教科書ユニット21(自白の証拠能力)
第5編第2章第1節
設問
2,5,7,9,11,15,18,20,21,23,28,32,33,41,
44,46,49,53,55,57
第11回
150分
教科書ユニット22(補強証拠)
第5編第2章第2節
設問
1,3,5,7,8,9,10,11,12,13,15,17,19,20,21,
22,23
第12回
120分
教科書ユニット23(伝聞証拠の意義)
第5編第3章第1節
設問
1,2,3,4,5,6,7,8,9,11,12,13,14,15,19,23,24
27,29
第13回
150分
教科書ユニット24(伝聞例外)その1
第5編第3章第2節
設問
1,2,6,7,9,11,13,17,19,24,27,29,31,34,41,43,45,47
第14回
180分
教科書ユニット24(伝聞例外)その2
第5編第3章第2節
設問
51,53,55,57,59,61,63,64,65,67,68,69,71,73,75
第15回
180分
教科書ユニット26(裁判)
第6編
設問
1,3,5,7,9,11,13,15,17,19,21,23,25
120分
- 112 -
授業の方法
従来の授業評価アンケートの結果等を踏まえ、あらかじめ授業で取り上げる予定の設問をお伝えするが、受講者においては、指定された設
問だけでなく、他の設問についても検討を行うことが強く期待されていることは言うまでもない。
本授業のテキストは、設問相互の関係から、出題者の意図を探ることができる構成となっており、その検討を行うこと自体が法的思考の涵
養に役立つものである。
予習方法の一例としては、まず、基本書により基礎的理解を確認した上、設問全体を検討する。その上で、「時の判例」及び下記参考書等
により、論点を把握するというプロセスが考えられる。
授業形式は、受講者の検討結果を踏まえ、討議を双方向形式で行うこととしたい。必要に応じ、レジュメを配布する。
成績評価の方法
原則として期末試験の結果に基づき評価(80%)するが、授業中の発表内容や討論への参加
状況・発言内容等(20%)を加味して、最終的な成績評価とする。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
刑事訴訟法1の履修終了又はこれと同程度の刑事訴訟法の理解を必要とする。
テキスト
井上正仁ほか「ケースブック刑事訴訟法第4版」(有斐閣)
参考書
三井誠「刑事手続2〜3」(有斐閣)その他の参考書は、授業において適宜紹介する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ページで周知する。
- 113 -
科目名
教員名
刑事法総合 A
竹村 眞史、大塚 裕史
科目ナンバー
配当年次
2080411321
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
・最終学年の刑事法系の総仕上げとして、刑法及び刑訴法の事例問題の自宅起案や質疑応答、討論を主体としたカリキュラムを行います。
・刑法分野担当=大塚
・刑訴法分野担当=竹村
到達目標
・具体的事案の検討、分析能力を身につける。
・検討・分析した結果を文章化できる起案能力を身につける。
・検討・分析した結果を整理しわかりやすい形で他人に伝えることができる能力にを身につける。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
【ガイダンス】=講義の進め方の説明、班分けやスケジュールの確認等。
(特になし)
第2回
(特になし)
【刑法】総合事例演習(1)
正当防衛を中心に
正当防衛に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第3回
120分
【刑法】総合事例演習(2)
不作為犯・過失犯を中心に
不作為犯・過失犯に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
同上
- 114 -
第4回
【刑法】総合事例演習(3)
共同正犯(共謀・錯誤)・財産犯(窃盗・強盗)を中心に
共同正犯及び財産犯(窃盗・強盗)に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第5回
【刑法】総合事例演習(4)
共同正犯(承継・離脱)・財産犯(詐欺・恐喝)を中心に
共同正犯及び財産犯(詐欺・恐喝)に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第6回
同上
【刑法】即日起案演習
※ABまとめて7限(必要に応じて時間延長)に実施
【刑法】総合事例演習(1)~(6)の総復習
第9回
同上
【刑法】総合事例演習(6)
非財産犯・未遂論を中心に
未遂論及び非財産犯(監禁・放火等)に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第8回
同上
【刑法】総合事例演習(5)
財産犯(横領・背任)・文書偽造罪を中心に
財産犯(横領・背任)・文書偽造罪に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第7回
同上
(特に定めない)
【刑訴法】総合事例演習(1)
捜査分野(公訴含む)
捜査・公訴分野についての基礎知識の確認
事例問題について自宅起案(担当班の受講生は起案、それ以外の受講生は起案)
- 115 -
担当班=120~240分、そ
れ以外の受講生=60~
120分程度
※出題時に問題毎の起案
目安時間を個別指定しま
す。
第10回
【刑訴法】総合事例演習(2)
捜査分野(公訴含む)
同上
第11回
同上
【刑訴法】総合事例演習(3)
捜査分野(公訴含む)
同上
同上
第12回
【刑訴法】総合事例演習(4)
公判分野(公訴含む)
公訴・公判分野についての基礎知識の確認
事例問題について自宅起案(担当班の受講生は起案、それ以外の受講生は起案)
第13回
【刑訴法】総合事例演習(5)
公判分野(公訴含む)
同上
第14回
同上
【刑訴法】総合事例演習(6)
公判分野(公訴含む)
同上
第15回
同上
同上
【刑訴法】即日起案演習
※ABまとめて7限(必要に応じて時間延長)に実施
【刑訴法】総合事例演習(1)~(6)の総復習
(特に定めない)
- 116 -
授業の方法
・自宅起案は、当該講義日の3週間前に出題、2週間前までに起案(または答案構成)提出、という形を予定しますが、詳細は、3月下旬に
実施予定の在校生向けオリエンテーションの際に告知します。
※【第8回(5月29日)】及び【第15回(7月17日)】に実施する即日起案は、ABともに7限(必要に応じ時間延長)に行う予定でいます。
Aの受講生もこの両日は夜間のスケジュール確保をお願いします。なお、サテライトでも同時刻実施できるかどうかについては、検討中で
す。
※本講義における起案や試験答案その他の提出物で、優れた内容のものについては一部を当年度ないし翌年度以降の講義の参考資料として
利用させていただく場合があることを、予めご了解願います。
成績評価の方法
・学期末試験:行いません。
・刑法分野と刑訴法分野の評価比率は、1:1とします。
・配点比率は、
・刑法・刑訴の合計2回の即日起案:合計40%程度
・自宅起案(答案構成レポートを含む):合計40%程度
・発表、討論への参加状況(含・出席状況):合計20%程度
――を予定します。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
・刑事実体法及び手続法に関する基本的な知識(関連する憲法、国際人権法についての知識を含む。)
テキスト
特に定めません。
参考書
・山口厚『刑法第2版』(有斐閣、2011年)
・大塚裕史『刑法総論の思考方法 第4版』(早稲田経営出版、2012年)
・大塚裕史『刑法各論の思考方法 第4版』(早稲田経営出版、2014年)
・田口守一『刑事訴訟法 第6版』(弘文堂、2012年)
・安冨潔『刑事訴訟法 第2版」 (三省堂、2013年)
・田口守一・佐藤博史・白取祐司『目で見る刑事訴訟法教材 第2版』(有斐閣、2009年)
・各判例百選、重判、最高裁判例解説など
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
【大塚】【竹村】追って、オリエンテーション等の際に告知します。
- 117 -
科目名
教員名
判例学習入門
渡邉 知行
科目ナンバー
配当年次
2080413201
1
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
判例は、法律実務において、条文に優るとも劣らずに、法規範として重要な意味があり、支配的な影響力を有している。法曹になるために
はいうまでもなく司法試験に合格しなければならないが、司法試験に合格するには、各法分野の重要な判例を正確に理解していることが不
可欠である。
法科大学院で法律を学習して問題解決能力を身に付けることができように、法律の基礎知識について概説したうえで、判例とその解説を
実際に読むことを通じて、判例の学習方法を修得できるように双方向型で授業を進めていく。
到達目標
法律の基礎知識を確実に理解したうえで、法律実務における判例の重要性を認識しつつ、判例・法律文献の検索方法、判例の読み方と学
習方法を修得する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス
六法の使い方、条文の読み方、教科書・学習用判例集の読み方・使い方
特に必要ない。
第2回
0分
法律の基礎知識(公法と私法、一般法と特別法など)
事前に配布する資料を通読する。
第3回
30分~60分程度
民事裁判と刑事裁判
事前に配布する資料を通読する。
30分~60分程度
- 118 -
第4回
法律の解釈(反対解釈、類推解釈など)
事前に配布する資料を通読する。
第5回
30分~60分程度
判例集、法律文献と検索方法
事前に配布する資料を通読する。
第6回
30分~60分程度
判例の読み方(最高裁判例)
事前に配布する資料を通読する。
第7回
30分~60分程度
判例解説の読み方・使い方(調査官解説、判例百選)
事前に配布する資料を通読する。
第8回
30分~60分程度
法律の文章・答案の書き方
事前に配布する資料を通読する。
第9回
30分~60分程度
判例を読む①(民事判例)
事前に配布する資料を通読する。
60分~90分程度
- 119 -
第10回
判例を読む②(民事判例)
事前に配布する資料を通読する。
第11回
60分~90分程度
判例を読む③(民事判例)
60分~90分程度
事前に配布する資料を通読する。
第12回
判例を読む④(民事判例)
事前に配布する資料を通読する。
第13回
60分~90分程度
判例を読む⑤(刑事判例)
事前に配布する資料を通読する。
第14回
60分~90分程度
判例を読む⑥(刑事判例)
事前に配布する資料を通読する。
第15回
60分~90分程度
判例を読む⑦(憲法判例)
事前に配布する資料を通読する。
60分~90分程度
- 120 -
授業の方法
第1回~第8回の授業では、法律と判例の基礎知識について概説する。
第9回~第15回の授業では、最高裁の重要判例について、事前に資料(判決文と判例解説)を配布して、当事者の主張、争点、判旨などを
概説したうえで、ディスカッション方式で考察する。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
授業への参加(出席状況);30%
中環のレポート課題;30%
期末レポート課題;40%
必要な予備知識/先修科目/関連科目
特になし
テキスト
池田眞朗編著『判例学習のA to Z』(有斐閣)
参考書
中野次雄編『判例とその読み方(三訂版)』(有斐閣)
弥永真生『法律学習マニュアル(第3版)』(有斐閣)
法政執務用語研究会『条文の読み方』(有斐閣)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 121 -
科目名
教員名
刑事法基礎
伊藤 司
科目ナンバー
配当年次
2080413101
1
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
本講義においては、特に「刑事法基本特殊講義Ⅰ(日本刑法典の条文と判例)」においては余り取り上げられない部分、並びに「刑事
法基礎」として基本的であると思われるテーマを取り上げて、検討を加えることとしたい。
なお、本講義は第1回から直ちに行われるので、受講希望者は、シラバスを良く読んで必ず出席されたい。
到達目標
上記のテーマ・概要に即して、所定の知識・理論を習得することを目標とする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
準備学修の目安(分)
第1回
罪刑法定主義(1):罪刑法定主義についての第1回目として、その基本理念を踏まえつつ、まず法律主義について検討を加
える。
第1回との関連では、下記テキスト(以下、「テ」と略称するが、第3版の刊行が2015年2月の 60
予定であるため、さしあたり第2版の頁によっている)8頁以下、テ10頁注2):下記判例刑法総論
(以下、「総」と略称)1事件(1~3頁)、テ10頁・16頁注14)・18頁:総2事件(3
頁)、テ10頁注3)・15頁:総4事件(5~6頁)、テ10頁:総12事件(13~15頁)、テ
10頁注3)・14頁注12)・18頁:総5事件(6~7頁)、10頁注3):総13事件(15~
23頁)、11頁:総3事件(4~5頁)、12頁・280頁:総10事件(11~12頁)、下記判
例刑法各論(以下、「各」と略称)5版161事件→6版168事件(141~142頁。以下、矢印
は、5版→6版の関係を示す)、テ12頁:総11事件(12~13頁)を読んでくること。
第2回
罪刑法定主義(2):罪刑法定主義についての第2回目として、事後法の禁止、及び刑罰法規の適正について検討を加える。
60
第2回との関連では、テ13頁:総6事件(7~8頁)、総439→445事件(504~505
頁)、総7事件(8~9頁)、テ13頁・14頁注8)・130頁以下:総205事件(249~25
1頁)、テ16頁:総14事件(23~25頁)、テ17頁:総15事件(25~28頁)、テ18頁
注19):各11事件(12~14頁)、テ21頁、テ45~46頁を読んでくること。
第3回
構成要件の意義と機能及び錯誤論(1):犯罪論体系における構成要件の意義を踏まえつつ、構成要件要素について検討を加
える。
第3回との関連では、テ21頁、テ23頁以下30頁まで、テ108頁以下、テ52頁以下、テ53 60
頁・291頁以下:各126→130事件(107~108頁)、各211→220事件(172~1
73頁)、テ389頁、テ54頁:総32→33事件(55頁)、各551→561事件(453~4
54頁)、テ55頁:総33→34事件(55~56頁)、各98→100事件(80~81頁)、総
34→35事件(56~57頁)、各99→101事件(81~82頁)を読んでくること。
第4回
構成要件の意義と機能及び錯誤論(2):過失犯の基本的な構造について検討を加える。
第4回との関連では、テ122頁以下、テ123頁:総223→222事件(265頁)、総224 60
→削除、総225→223事件(266頁)、テ123頁以下、テ124頁:総226→224事件
(266~272頁)、テ124頁・126頁:総227→225事件(272~276頁)、総23
8→234事件(285頁)、テ125頁・128頁注36):総41→42事件(64~66頁)、
テ126頁:総243→240事件(291~292頁)、総239→235事件(285~286
頁)、総242→238事件(290頁)、総240→236事件(286~287頁)、総241→
237事件(287~290頁)、各21→20事件(18頁)、テ127頁:総229→227事件
(277~279頁)、総232→228事件(279~280頁)、テ128頁:総233→229
事件(281~282頁)、総234→230事件(282~283頁)、総235→231事件(2
83~284頁)、テ128頁注36):総237→233事件(264~265頁)、テ129頁:
総246事件(317~319頁)、総248事件(321~323頁)、総249事件(323~3
27頁)、テ130頁:総250事件(327~331頁)を読んでくること。
第5回
構成要件の意義と機能及び錯誤論(3):構成要件阻却ないし不該当事由、及び故意の意義について検討を加える。
- 122 -
第5回との関連では、テ82頁以下、テ83頁注20)21)、テ94頁、テ96頁以下:総99→ 60
97事件(125~126頁)、総100→98事件(126~127頁)、総101→99事件(1
27~128頁)、テ101頁以下、テ103頁:総187→186事件(222~223頁)、テ1
03頁注10):総188→187事件(223頁)、テ103頁:総186→185事件(222
頁)、テ104頁:総179→178事件(218頁)、各57→59事件(41~42頁)、テ10
4頁以下、テ110-112頁を読んでくること。
第6回
構成要件の意義と機能及び錯誤論(4):故意の認識対象、錯誤の種類・態様、及び違法性の意識について検討を加える。
第6回との関連では、テ106頁:総208(252~253頁)、総209事件(253~254 60
頁)、総210→219事件(261~263頁)、総211事件(255~256頁)、総212事
件(256頁)、各531→541事件(441~442頁)、テ107頁:総213事件(256
頁)、総214事件(257頁)、総215事件(257頁)、総216事件(257~259頁)、
総220→削除、総221→220事件(263~264頁)、総222→221事件(264~26
5頁)、総217事件(259~260頁)、総218事件(260~261頁)、テ108頁:総2
19事件(261~263頁)、テ130頁:総199→198事件(237頁)、総198→197
事件(236~237頁)、テ131頁:総200→199事件(237~238頁)、総203→2
02事件(242~243頁)、総204→203事件(243~245頁)、総201→200事件
(238~240頁)、総202→201事件(240~242頁)、テ132頁、テ13頁・14頁
注8):総205(249~251頁。第2回で既掲)を読んでくること。
第7回
構成要件の意義と機能及び錯誤論(5):違法阻却事由の錯誤、及び事実の錯誤について検討を加える。
第7回との関連では、テ69頁注11)、テ108頁以下、テ109頁:総159→削除、テ110 60
頁:総158→157事件(193頁)、総160事件(197頁)、総161事件(197~198
頁)、総178→177事件(216~217頁)、テ112頁以下、171頁以下、テ115頁:総
190→189事件(224頁)、テ116頁:総192→191事件(224~226頁)、テ11
8頁:総52→53事件(76頁)、総191→190事件(224頁)、総265→266事件(3
45~346頁)、各440→450事件(358~359頁)、テ119頁・141頁:総266→
267事件(346~347頁)、テ120頁:総196→195事件(234頁)、総194→19
3事件(227~229頁)、テ121頁注26):総195→194事件(229~233頁)、テ
172頁を読んでくること。
第8回
間接正犯:間接正犯をめぐる諸問題について検討を加える。
第8回との関連では、テ39頁以下、テ137頁、テ141頁以下:総278→279事件(354 60
~355頁)、テ40頁、テ43~44頁:総347→348事件(417~418頁)、テ41頁:
各6事件(8頁)、総111→110事件(137頁)、各7事件(9頁)、総114→112事件
(139頁)、各4事件(6~7頁)、各9事件(9~10頁)、総25→26事件(43~46
頁)、各10事件(10~12頁)、総344→345事件(416~417頁)、テ42頁:総34
2→343事件(415頁)、総343→344事件(415~416頁)、総346→347事件
(417頁)、総319→320事件(398頁)、総320→321事件(398頁)、テ43頁:
総345→346事件(417頁)、テ173頁、テ400頁、テ402頁:各503→514事件
(416頁)、各328→337事件(263頁)、総502→513事件(415~416頁)、各
504→515事件(416~417頁)、テ321-322頁、テ403頁、テ316頁、テ409
頁:各489→500事件(408頁)、各490→501事件(408頁)を読んでくること。
第9回
共犯(1):共犯をめぐる諸相と共犯類型について検討を加える。
第9回との関連では、テ149頁以下、テ155頁:総353→354事件(431~432頁)、 60
総77→79事件(101~102頁)、テ156頁:総305事件(381頁)、総307事件(3
82頁)、総311事件(384~385頁)、総350→351事件(420頁)、テ156頁:総
310事件(384頁)、総311事件(384~385頁)、総350→351事件(420頁)、
テ156頁:総310事件(384頁)、テ158頁:総337→338事件(410頁)、総338
→339事件(410~412頁)、総339→340事件(412~413頁)、テ160頁:総3
35→336事件(409~410頁)、テ161頁:総336→337事件(410頁)、テ162
頁:総312事件(385~386頁)、総313事件(386~387頁)、テ163頁:総314
事件(387~390頁)、総319→320事件(398頁。第8回で既掲)、総320→321事
件(398頁。同)、テ164頁:総196→195事件(234頁。第7回で既掲)を読んでくるこ
と。
第10回
共犯(2):共犯をめぐるその他の諸問題について検討を加える(1)。
- 123 -
第10回との関連では、テ165頁:総360→361事件(425頁)、テ166頁・331頁・ 60
340頁:総355→356事件(423頁)、総28→29事件(52頁)、総357→358事件
(424頁)、テ167頁:総362事件(425頁)、テ167頁注28)・306頁:総364→
365事件(426~427頁)、各272→283事件(217頁)、テ167頁注29)・306
頁:総363→364事件(426頁)、各271→282事件(216~217頁)、テ167頁:
総365→366事件(427頁)、総366→367事件(427~428頁)、テ168頁:総3
78→380事件(439~440頁)、テ169頁:総379→381事件(440~441頁)、
テ434頁、テ170頁:総380→382事件(441頁)、各550→560事件(453頁)、
総162事件(198~199頁)、テ172頁:総304事件(380~381頁)、総350→3
51事件(420頁。第9回で既掲)、総352→353事件(421頁)、総353→354事件
(421~422頁。第9回で既掲)、総77→79事件(101~102頁。同)、テ173頁:総
354→355事件(422~423頁)、テ210頁、219-220頁、223ー226頁、36
6-369頁、435頁、437-438頁、テ441-443頁、460-461、464-47
3、482-494頁を読んでくること。
第11回
共犯(3):共犯をめぐるその他の諸問題について検討加える(2)。
第11回との関連では、テ173頁:総322→323事件(400頁)、テ173頁・179頁注 60
46):総324→325事件(401~402頁)、テ173頁:総392→394事件(454
頁)、総325→326事件(402~403頁)、総323→324事件(401頁)、テ174
頁:総370→371事件(430頁)、総376→378事件(435~437頁)、各58事件
(41頁)、テ175頁:総385→386事件(443~444頁)、総386→387事件(44
4~445頁)、総387→388事件(445~446頁)、総391→393事件(450~46
4頁)、テ176頁:総382→383事件(441頁)、総388→389事件(446~447
頁)、テ177頁:総326→327事件(410頁)、総327→328事件(403~404
頁)、総329→330事件(404~405頁)、総330→削除、テ178頁:総331→332
事件(406~407頁)、総332→333事件(407~408頁)、総352→353事件(4
21頁)、テ179頁注46):総392→394事件(454頁)、総393→395事件(455
~456頁)、総394→396事件(456~460頁)、テ460-461頁、総396→398
事件(461~463頁)、総397→399事件(463~467頁)を読んでくること。
第12回
暴行・脅迫の概念:いくつかの犯罪の基本概念をなす暴行・脅迫の概念について検討を加える。
第12回との関連では、テ122頁注31)、テ216頁以下、テ217頁:各37→38事件(2 60
0頁)、各39→40事件(30頁)、各38→39事件(29~30頁)、各42→43事件(31
頁)、各41→42事件(30~31頁)、各45事件(31~32頁)、テ218頁:各46事件
(32頁)、各50→52事件(35頁)、各49→50事件(34頁)、各48→49事件(33~
34頁)、テ219頁:各51→53事件(35頁)、総179→178事件(218頁。第5回で既
掲)、各57→59事件(41~42頁。同)、テ230頁以下、テ231頁:各76→78事件(6
1頁)、各77→79事件(61~62頁)、各81→83事件(64~66頁)、テ232頁:各7
8→80事件(62~64頁)、各79→81事件(64頁)、各80→82事件(64頁)を読んで
くること。
第13回
名誉毀損罪と真実性証明:名誉毀損罪の意義を前提に、名誉毀損罪における真実性の誤信について検討を加える。
第13回との関連では、テ260頁以下、テ261頁・267頁:各148→154事件(126~ 60
129頁)、テ262頁:各150→156事件(130頁)、各151→157事件(130頁)、
各158→164事件(137頁)、テ263頁:各153→159事件(131~132頁)、テ2
64頁:各159→165事件(138頁)、各156→162事件(134~136頁)、テ265
頁:各157→163事件(136~137頁)、総86→88事件(110~111頁)、各160
→167事件(139~140頁)を読んでくること。
第14回
公務と業務の関係:公務執行妨害罪と業務妨害罪の関係について検討を加える。
60
第14回との関連では、テ270頁:各120→124事件(103頁)、各121→125事件
(103~104頁)、テ271頁:各123→127事件(105頁)、各124→128事件(1
05~106頁)、各125→129事件(106~107頁)、各133→137事件(113
頁)、テ271頁注1):各521→531事件(431~433頁)、テ272頁:各126→13
0事件(107~108頁)、各211→220事件(172~173頁。第3回で既掲)、各127
→131事件(108頁)、各128→132事件(108~109頁)、各129→133事件(1
09~110頁)、各127→131事件(108頁)、各128→132事件(108~109
頁)、各129→133事件(109~110頁)、各131→135事件(111~112頁)、各
130→134事件(111頁)、各132→136事件(112頁)を読んでくること。
第15回
横領と背任の区別:横領罪と背任罪の区別について検討を加える。
残り10分で、授業評価アンケートを書いて頂く。
- 124 -
第15回との関連では、テ339頁:各369→380事件(295頁)、各370→381事件
60
(295~296頁)、テ340頁:各403→413事件(327~328頁)、各400→410
事件(326頁)、各401→411事件(326頁)、各404→414事件(328~331
頁)、各371→382事件(296~298頁)、各405→415事件(331頁)、テ344
頁:各394→404事件(322~323頁)、テ346頁:各376→385事件(301頁)、
各377→386事件(301~302頁)、各378→387事件(302~303頁)、各379
→388事件(303~304頁)、各380→389事件(304頁)、各395→405事件(3
23頁)、各381→390事件(304~305頁)、テ347頁・350頁:各394→404事
件(322~323頁)、テ350頁:各397→407事件(323~324頁)、テ351頁:各
379→388事件(303~304頁)、各380→389事件(304頁)、各395→405事
件(323頁)、各396→406事件(323頁)、各398→408事件(324~325頁)、
各399→409事件(325~326頁)を読んでくること。
授業の方法
15回の授業に際し、いずれも最低60分は予習をしてきたことを前提に、それぞれの授業内容について講義をしつつ、適宜質疑応答を
するという方式によるが、残り10分で、各回においてお配りするプリント中に記載されたコア・カリキュラム上のテーマについて答えて
頂く。
なお、本講義においては、講義及びコンパ(原則として、期末試験の直後に行う)の間、禁煙とする。
成績評価の方法
・学期末試験:100点
<平常点>
・出席状況:考慮する
・発表(判例報告等):
・発言、質問:考慮する
・討論への参加:考慮する
成績評価の基準
① 成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
② 到達目標、評価項目等との関連で、以下の点が評価の判断基準となる。各授業内容についての基本的な理解ができているか。授業にお
いては質疑応答を通じて確認され、期末試験においては筆記を通じて確認される。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
本講義においては、それぞれの授業内容について最低60分の予習をして、あらかじめ1定の理解をし、疑問点を捜してくることが求め
られる。
なお、条文・判例などのさらなる詳細な知識・理論については、刑事法基本特殊講義Ⅰ(日本刑法典の条文と判例)の受講をお勧めした
い。
テキスト
『刑法第3版』、山口厚、有斐閣、3200円、ISBN978-4-641-13908-4、『判例刑法総論第6版』、西田典之ほ
か、有斐閣、3500円、ISBN978-4-641-04291-9、『判例刑法各論第6版』、西田典之ほか、有斐閣、3500
円、ISBN978-4-641-04292-6
参考書
『刑法総論[第2版]』、山口厚、有斐閣、2900円、ISBN978-4-641-04248-3、『刑法各論[第2版]』、山
口厚、有斐閣、4000円、ISBN978-4-641-04276-6、『改訂刑法Ⅰ(総論)〔補正版〕』、内田文昭、青林書院、
3600円、ISBN4-417-01013-7、『刑法概要上巻』、内田文昭、青林書院、7500円、ISBN4-417-009
07-4、『刑法概要中巻』、内田文昭、青林書院、13500円、ISBN4-417-01172-9、『刑法各論〔第三版〕』、内
田文昭、青林書院、5800円、ISBN4-417-00957-0
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
オフィス・アワーについては、学内専用ホームページで周知する。
- 125 -
科目名
教員名
不動産契約法 A(10~13)
北山 修悟
科目ナンバー
配当年次
2080413006
1
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
「不動産契約法」では、「債権各論」の範囲のうちの「契約法」の後半部分を扱う。この「不動産契約法」で扱う主な契約は、賃貸借契
約、請負契約、委任契約、和解契約の4つである。
「契約法」の領域では、各種の契約の意義・特徴・関連判例を学びながら、同時に、具体的な契約の解釈の方法を身につけることが要求
される。そのためには、重要な判例をしっかりと読み込むことが大切になる。授業に際しては、各人が十分に予習してきていることを前提
として、基本知識の確認と重要判例の検討を行う。
なお、「民法(債権関係)改正」に関しては、該当箇所につき適宜教科書の内容を補充・修正し、その理解を十分なものとする。
到達目標
債権各論のうちの「契約法」の後半部分につき、基礎的な知識を確実に修得するとともに、司法試験レベルの内容まで一通りの理解をして
おくことを目標とする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
1 賃貸借総説(教科書171-184頁)
賃借権の物権化現象とは何かを正確に理解することを目標とする。コア・カリ第2部第6章第1節第1項目と第5項目に対
応。
【予習】教科書の該当ページを熟読しておくこと。
第2回
90分
2 賃貸借契約の成立(教科書184-192頁)
敷金に関する諸問題を扱う。この分野では、教科書に掲載されていない新判例もあるので、それらも合わせて扱う。コア・カ
リ第2部第6章第1節の第6項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読したうえで、教科書に出てくる判例で判例集に載っているもの、及 120分
び、事前に配布した判例資料を熟読してくること。
第3回
3 賃貸人・賃借人の権利義務(1)(教科書202-211頁)
教科書にそって、賃貸人の義務と賃借人の義務に関する条文・判例をみていく。コア・カリ第2部第6章第1節の第1項目に
対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読したうえで、教科書に出てくる判例で判例集に載っているものを熟 120分
読しておくこと。
- 126 -
第4回
4 賃貸人・賃借人の権利義務(2)(教科書211-213頁)
サブリース契約について扱う。この部分は教科書を読むだけでは到底不十分であり、判例集に掲載されている関係する判例を
しっかりと読み込むことが求められる。コア・カリにはないが、重要な項目である。
【予習】教科書の該当ページを熟読したうえで、判例集74事件の判決を十分に熟読しておくこと。
第5回
90分
5 賃貸人・賃借人の権利義務(3)(教科書213-217頁)
教科書にそって進めるが、通常損耗の原状回復については、最高裁判決を補充する。コア・カリ第2部第6章第1節の第1項
目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読したうえで、教科書に出てくる判例で判例集に載っているもの、及 120分
び、事前に配布した判例資料を熟読してくること。
第6回
6 賃借権の譲渡・目的物の転貸(2)(教科書223-226頁)
賃借権の譲渡や転貸についての応用部分であり、判教科書に掲載された判例を丁寧に見てゆく。コア・カリ第2部第6章第1
節の第3・第4項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読したうえで、教科書に出てくる判例で判例集に載っているものを熟 120分
読しておくこと。
第7回
7 賃貸人の第三者に対する関係(1)(教科書226-234頁)
借地借家法10条をめぐって展開されている判例法理を扱う。コア・カリ第2部第6章第2節の第3項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読したうえで、教科書に出てくる判例で判例集に載っているものを熟 150分
読しておくこと。特に2つの最高裁大法廷判決は、少数意見も含めてしっかり読むこと。
第8回
8 賃貸人の第三者に対する関係(2)(教科書234-237頁)
賃借人による二重賃借人や不法占拠者に対する権利主張の方法について扱う。コア・カリ第2部第6章第1節の第5項目に
対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読したうえで、判例百選Ⅱ21事件も読んでおくこと。
第9回
120分
9 賃貸借の終了原因(1)(教科書237-242頁)
期間満了や解約申入れの際の「正当事由」の制度について扱う。コア・カリ第2部第6章第2節の第2項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読したうえで、教科書に出てくる判例で判例集に載っているものを熟 120分
読しておくこと。
- 127 -
第10回
10 賃貸借の終了原因(2)(教科書242-248頁)
いわゆる「信頼関係破壊理論」について扱うが、内容は教科書のレベルにはとどまらない。コア・カリ第2部第6章第2節の
第2項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読したうえで、教科書に出てくる判例で判例集に載っているものを熟 120分
読しておくこと。
第11回
11 請負(1)(教科書271-278頁)
請負目的物の所有権の帰属に関する判例法を正確に理解することを目的とする。コア・カリ第2部第7章の第1〜第3項目に
対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読したうえで、教科書に出てくる判例で判例集に載っているものを熟 120分
読しておくこと。なお、教科書に出てくる「請負人帰属説」とは「材料提供者基準説」というのと同じ
意味である。
第12回
12 請負(2)(教科書279-284頁)
下請負人がいる場合の目的物の所有権の帰属の問題、及び、請負契約における危険負担の問題を扱う。コア・カリ第2部第7
章の第3項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読したうえで、教科書に出てくる判例で判例集に載っているものを熟 120分
読しておくこと。特に判例集80事件は重要である。
第13回
13 請負(3)(教科書284-289頁)
建設請負工事の請負人の瑕疵担保責任について、教科書に掲載されている判例を詳しく検討する。コア・カリ第2部第7章の
第3項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読したうえで、教科書に出てくる判例で判例集に載っているもの、及 150分
び、事前に配布した判例資料を熟読してくること。
第14回
14 委任(教科書289-300頁)
委任契約における任意解除権(651条1項)に関する判例法の変遷を丁寧にたどることを中心とする。コア・カリ第7章の第
5・第6項目に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読したうえで、教科書に出てくる判例で判例集に載っているものを熟 120分
読しておくこと。
第15回
15 和解(教科書316-319頁)
弁護士実務に欠かせない和解契約につき、判例を素材にしながら、詳しく検討する。コア・カリ第2部第9章に対応。
【予習】教科書の該当ページを熟読したうえで、教科書に出てくる判例で判例集に載っているものを熟 120分
読しておくこと。
- 128 -
授業の方法
授業の予習に際しては、教科書の該当ページを熟読し、かつ、そこで出てくる判例を下に掲げた判例集で確認しておくこと。
当日の授業では、教科書の該当範囲の中の、重要かつ理解が難しい部分につき、適宜質疑応答を交えながら説明し、教科書の内容を完全
にマスターするものとする。
なお、指定した判例集に掲載されていない最新判例や重要判例については、そのコピーを事前に配布し、予習してきてもらう。
また、「民法(債権関係)改正」に関する資料は、こちらで適切なものを用意して配布する。
成績評価の方法
学期末の筆記試験の成績に8割の比重を置き、学期中に提出してもらう小レポート提出の評価に2割の比重を置く。
なお、授業への出席は当然のことであり、3回以上の欠席については減点の対象とする。
成績評価の基準
成成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
本授業のほかに開講された(及び開講されている)民法科目を履修していることが望ましい。
テキスト
内田 貴『民法Ⅱ[第3版]』(東京大学出版会、2011年)
瀬川信久=内田貴『民法判例集 債権各論[第3版]』(2008年)
参考書
各回の授業時に、その日に扱ったテーマの復習に役立つ参考文献を紹介する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 129 -
科目名
教員名
商取引法
中田 明
科目ナンバー
配当年次
2080413004
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
商法第一編総則、第二編商行為及び消費者保護法について講義する。運送営業については、国際海上物品運送法とモントリオール条約につ
いても言及する。商法の条文と判例を中心に、基礎的な知識を正確に身につけることを目標とする。
到達目標
① 総則・商行為の条文と重要判例につき、正確な知識を身につける。
② 一般的な法的思考能力を磨く。
③ 専門領域につき、入門的な知識を得て、興味を持ってもらう。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
商人・商行為
商法適用の基礎概念である商人と商行為の概念について説明する。
テキスト第1編第2章
百選1ないし4、33ないし36
コア・カリキュラム(商法)第2編第1章、第2章
[予習] テキスト第1編第2章及び百選1ないし4、33ないし36を読み、あらかじめ講義内容を把握する。 30
[復習] 条文を読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
第2回
商業登記
商業登記の効力について説明する。
テキスト第1編第3章
百選5ないし11
コア・カリキュラム(商法)第2編第5章
コア・カリキュラム(商法)第1編2-5、第2編第3章
[予習] テキスト第1編第3章及び百選5ないし11を読み、あらかじめ講義内容を把握する。
[復習] 条文を読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
第3回
商号
商号権、名板貸等について説明する。
テキスト第1編第4章
百選12ないし17
コア・カリキュラム(商法)第1編2-1、第2編第4章
[予習] テキスト第1編第4章及び百選12ないし17を読み、あらかじめ講義内容を把握する。
[復習] 条文を読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
第4回
30
商業帳簿
会社法の会計帳簿と関連付けて説明する。
テキスト第1編第5章
百選25,26
コア・カリキュラム(商法)第2編第5章
[予習] テキスト第1編第5章及び百選25,26を読み、あらかじめ講義内容を把握する。
[復習] 条文を読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
第6回
30
営業譲渡(事業譲渡)
営業譲渡の際の債権債務関係の承継について説明する。
テキスト第1編第8章
百選18ないし21
コア・カリキュラム(商法)第1編2-4、第2編第8章
[予習] テキスト第1編第8章及び百選18ないし21を読み、あらかじめ講義内容を把握する。
[復習] 条文を読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
第5回
30
商業使用人
表見支配人等について説明する。
テキスト第1編第6章
百選27ないし30
コア・カリキュラム(商法)第1編2-2、第2編第6章
- 130 -
30
[予習 ]テキスト第1編第6章及び百選27ないし30 を読み、あらかじめ講義内容を把握する。
[復習] 条文を読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
第7回
商行為総則
商行為法の民法に対する特則について説明する。
テキスト第2編第1章
百選37ないし49
コア・カリキュラム(商法)第3編第1章
[予習] テキスト第2編第1章及び百選37ないし49を読み、あらかじめ講義内容を把握する。
[復習] 条文を読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
第8回
30
仲立営業
民事仲立人と共に説明する。
テキスト第2編第5章第1節
百選83,84
コア・カリキュラム(商法)第3編第5章
[予習] テキスト第2編第5章第1節及び百選83,84を読み、あらかじめ講義内容を把握する。
[復習] 条文を読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
第13回
30
代理商
商業使用人、仲立、問屋との違いを理解できるように説明する。
テキスト第1編第7章
百選31,32
コア・カリキュラム(商法)第1編2-3、第2編第7章
[予習] テキスト第1編第7章及び百選31,32を読み、あらかじめ講義内容を把握する。
[復習] 条文を読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
第12回
30
匿名組合
実務でよく使われる匿名組合の基本的な仕組みについて説明する。
テキスト第2編第4章
百選82
コア・カリキュラム(商法)第3編第4章
[予習] テキスト第2編第4章及び百選82を読み、あらかじめ講義内容を把握する。
[復習] 条文を読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
第11回
30
交互計算
交互計算不可分の原則等について説明する。
テキスト第2編第3章
百選80,81
コア・カリキュラム(商法)第3編第3章
[予習] テキスト第2編第3章及び百選80,81を読み、あらかじめ講義内容を把握する。
[復習] 条文を読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
第10回
30
商事売買
民法の瑕疵担保責任に対する特則について説明する。
テキスト第2編第2章第1節
百選50ないし59
コア・カリキュラム(商法)第3編第2章
[予習] テキスト第2編第2章第1節及び百選50ないし59を読み、あらかじめ講義内容を把握する。
[復習] 条文を読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
第9回
30
30
問屋営業
問屋営業の特殊な法律関係について説明する。
テキスト第2編第5章第2節
百選85ないし89
コア・カリキュラム(商法)第3編第6章
運送営業
運送営業は実務で最も大切な法分野の一つであり、国際海上物品運送法、モントリオール条約と共に説明する。貨物引換
証、船荷証券についても説明する。
テキスト第2編第6章
百選91ないし101
コア・カリキュラム(商法)第3編第7章
- 131 -
[予習] テキスト第2編第5章第2節及び百選85ないし89を読み、あらかじめ講義内容を把握する。
[復習] 条文を読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
[予習] テキスト第2編第6章及び百選91ないし101を読み、あらかじめ講義内容を把握する。
[復習] 条文を読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
第14回
運送取扱営業
問屋営業、運送営業との絡みで説明する。
テキスト第2編第7章
百選90
倉庫営業
倉荷証券等について説明する。
テキスト第2編第9章
百選105ないし107
コア・カリキュラム(商法)第3編第8章
[予習] テキスト第2編第7章及び百選90を読み、あらかじめ講義内容を把握する。
[復習] 条文を読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
[予習] テキスト第2編第9章及び百選105ないし107を読み、あらかじめ講義内容を把握する。
[復習] 条文を読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
第15回
30
30
場屋営業
場屋営業者の特殊な保管責任について、説明する。
テキスト第2編第8章第2節
百選108
コア・カリキュラム(商法)第3編第9章
消費者保護法
特定商取引法、割賦販売法、消費者契約法について説明する。
テキスト第2編第2章第2節
百選69ないし75
[予習] テキスト第2編第8章第2節及び百選108を読み、あらかじめ講義内容を把握する。
[復習] 条文を読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
[予習] テキスト第2編第2章第2節及び百選69ないし75 を読み、あらかじめ講義内容を把握する。
[復習] 授業で配布するレジュメを読み直し、内容を正確に理解しているか確認する。
30
授業の方法
対話形式と講義形式をミックスした形にしたい。
成績評価の方法
期末試験80%,出席10%、授業での発言10%で評価する。成績はS:A:B:Cの割合を1:1:6:2とする。講義をまじめに受講しない場合、あるいは
講義には出席しているが期末試験と授業での発言から法律家として必要な知識や思考方法がまだ全く備わっていないと判断した場合にはF
評価とする。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民法の基礎知識
テキスト
商法総則・商行為法[第6版]近藤光男、有斐閣法律学叢書
商法(総則・商行為)判例百選[第5版]江頭憲治郎・山下友信編、有斐閣
参考書
商法I−総則・商行為[第4版]落合誠一・大塚龍児・山下友信、有斐閣Sシリーズ
リーガルマインド商法総則、商行為法「第2版」弥永真生
(上記いずれかの方が使いやすい場合には、これを教科書として使ってくれても、授業には支障がない)
商取引法[第七版]江頭憲治郎、有斐閣
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
水曜日18時から20時の間
- 132 -
科目名
教員名
金融決済法 B
江口 眞樹子
科目ナンバー
配当年次
2080413005
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
この講義は手形法および小切手法を扱うものである。
企業活動は、資金調達や取引の決済など、その多くを有価証券に依存しており、有価証券は経済社会の中を縦横無尽に流れる血液にもた
とえることができる。これら多くの有価証券のうち、手形・小切手は有価証券たる性質のすべてを備えているため、完全有価証券と呼ばれ
る。
有価証券という言葉を意味する米語はsecuritiesであるが、この語のもともとの意味は「安全」とか「無事」とかいったことである。ま
た、ここからsecuritization(有価証券化)という言葉も派生するが、この語も直訳すれば「安全なものにすること」である。一体、有価
証券という仕組みは、何を安全なものにしているのか。また、どのようなテクニックを使ってこれを達成するのか。他方、もともとわが国
の有価証券という言葉は、ドイツ語のWertpapierを直訳したものである。語を分解していえば「Wert=価値のある」「papier=紙、証券」
ということである。一体、有価証券は、どのような理由から「価値のある」紙となりうるのか。
この授業は、以上のような視座に立って、完全有価証券たる手形および小切手の意義・理論的構造を学ぶことを目的とする。なお時間の
関係上、講義では主として約束手形を扱い、為替手形・小切手については必要な場合に適宜言及する。
到達目標
この授業では民法を理解していることが必要不可欠の前提となる。民法のなかでも、とりわけ法律行為に関する正確かつ深い理解が求め
られる。これら民法の基本的理解・知見を基礎として、手形法・小切手法の条文、判例等をしっかり読み込むことによって、制度の表層で
はなく、立法趣旨、理論的構造を理解し、問題解決のための理論構成を見いだす力を身につけることを目標とする。なお、本講義の内容お
よび目標は、「共通的到達目標モデル(第二次案修正案)」に準拠するものである。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
-授業開始にあたって(授業の進め方、レジュメ等)
-有価証券法総論
・有価証券の意義および経済的機能について
・約束手形・為替手形・小切手の意義および経済的機能
-手形法の意義と成立・構成
予め配布するレジュメおよび各回の準備学修欄に指定した教科書を読んで授業に臨むこと。
60分
教科書2頁~11頁、18頁~26頁、240頁~246頁、248頁~251頁
第2回
-手形の性質および手形行為
・手形の法的性質
・手形行為の意義
教科書28頁~34頁
第3回
60分
-手形行為の成立要件
・形式的要件
・実質的要件
教科書35頁~51頁、59頁~66頁
第4回
60分
-手形行為の法的構造
・手形理論に関する判例・学説
教科書66頁~72頁
第5回
60分
-手形行為と意思表示
・一般的な意思表示と手形上の意思表示の異同
・手形行為における意思の不存在・意思表示の瑕疵
- 133 -
教科書73頁~78頁
第6回
60分
-署名および手形行為独立の原則
・署名の意義
・手形行為独立の原則の意義
教科書51頁~59頁、224頁~227頁
第7回
60分
-他人による手形行為(1)
・代理方式による手形行為と代行方式による手形行為
教科書79頁~85頁
第8回
60分
-他人による手形行為(2)
・無権限者による手形行為ー無権代理と偽造
・権限乱用による手形行為
・手形の変造
教科書85頁~103頁、282頁~286頁
第9回
60分
-手形の流通(1)
・裏書の要件・効果
・特殊の裏書
教科書106頁~120頁、165頁~180頁
第10回
60分
-手形の流通(2)-裏書連続および善意取得
・裏書連続の意義および効果
・善意取得
教科書120頁~131頁
第11回
60分
ー手形の流通(3)-手形抗弁
・原因関係の意義
・手形抗弁の意義
・人的抗弁の制限
・悪意の抗弁
・融通手形の抗弁
・後者の抗弁
・二重無権の抗弁
60分
教科書139頁~164頁、300~303頁
第12回
-支払および遡求
・支払の意義および効果
・手形の書換
・遡求
・手形の喪失と除権決定
60分
教科書182頁~222頁、308頁~315頁
- 134 -
第13回
-手形の時効・手形保証
・時効期間および時効の中断
・手形保証の意義、方式および効力
教科書288頁~297頁、228頁~238頁
第14回
60分
-白地手形
・白地手形の意義
・白地手形の法的性質
・白地補充権の法的性質
・白地手形の流通および権利行使
・白地手形と時効
教科書332頁~359頁
第15回
60分
-手形の実質関係
手形関係と原因関係
利得償還請求権
・利得償還請求権の意義
・利得償還請求権の発生要件
・利得償還請求権の譲渡・行使
-教場レポート解説・講評等
教科書300頁~307頁、320頁~330頁
60分
授業の方法
講義形式で行うが、教員による一方的な説明に終始することなく、受講者に対して適宜説明を求め、また各自の考え方を披瀝して相互に
批判しあうなど、なるべく双方向的な授業を行う。
予めレジュメを配布し、これに従って授業を進める。レジュメには教科書の該当頁とともに授業において扱う判例百選掲載の裁判例が掲
載されているので、予め該当箇所を読んでおくことが不可欠である。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
期末に実施する定期試験を評価の基本とするが、授業における態度・取り組み方も評価の対象とする。
さらには授業時間中に教場レポートを実施し、その内容も加味して総合的に評価する予定である。
具体的な評価の割合は、定期試験80%、教場レポート10%、授業への取組み等を10%とする。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民法総則、債権総論、民事訴訟法、商法、会社法
テキスト
・田邊光政「最新手形法小切手法」〔五訂版〕(中央経済社・2007年・3600円+税)ISBN978-402953804
・「手形小切手判例百選」〔第7版〕(別冊ジュリスト222号、有斐閣・2014年・2200円+税)ISBN978-4641115224
参考書
・木内宜彦「手形法・小切手法〔第2版〕」(新青出版)
・木内宜彦「プレップ手形法」(弘文堂)
・倉澤康一郎「手形判例の基礎」(日本評論社)
・倉澤他「シンポジューム手形・小切手法」(新青出版)
※その他の文献については、授業の際に適宜指示し、あるいは配布する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 135 -
科目名
教員名
(公法系)基本演習I
新村 とわ
科目ナンバー
配当年次
2080414101
1
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
日本国憲法の各論点ごとの重要判例につき、検討する。具体的には、演習の前半にテキストの判例に関する設問を解く過程で、演習参加者
全員で議論を行い、判例に関する知識、理解を深めていく。
また、演習後半では、前半部分で検討した論点に関連した事例問題を検討することを通じて、憲法的思考、法的議論の手法を学んでいく。
到達目標
演習時の討論に加え、設問の解答案作成、事例演習の答案執筆によって、法的に論理的な議論ならびに文章を執筆する力を養うことが目標
である。
さらには、それぞれの論点における重要判例の位置付けを把握し、具体的な問題に対し、妥当な法的解決案を、条文や学説、判例理論を適
用できるようになることも目指される。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス(講義の運営方法の説明、担当決め)
二冊の指定されたテキストを手に取り、それぞれの特色と、大体の内容を把握しておくこと。
第2回
60
Unit3 私人間効力
該当Unitを精読し、判例の理解を深める。
90
報告担当者は設問の解答案を事前に受講生全員に配布すること。受講生は全員、設問につき、自分なり
の解答案を(メモ書きで構わないので)作成し、演習に主体的に参加できる素地を作っておくこと。
復習としては、演習で指摘された点、疑問に思った点を自分なりに整理解決しておくこと。また、何点
かの設問については、演習後に解答案を執筆しなおしてみること。
第3回
Unit8 思想・良心の自由
第2回に同じ
90
- 136 -
第4回
Unit11 表現の自由(3)集会の自由
第2回に同じ
第5回
90
Unit17 財産権
第2回に同じ
第6回
90
Unit19 国務請求権
第2回に同じ
第7回
90
Unit10 表現の自由(2) 表現内容中立規制をめぐる問題
第2回に同じ
第8回
90
Unit20 生存権
第2回に同じ
第9回
90
Unit7 平等(2) 救済のあり方
第2回に同じ
90
- 137 -
第10回
事例問題1
予習として、『憲法の急所』の第1章を精読しておくこと。
120
復習としては、事例問題で解いた内容につき、関連するテキスト部分を精読し、演習時での議論と自身
の解答案とを突き合わせ、批判的に検討した上で、もう一度、解答案を作成してみること。
第11回
事例問題2
60
予習は特に必要なし
復習は、第10回に同じ
第12回
事例問題3
予習は特に必要なし
60
復習は、第10回に同じ
第13回
事例問題4
予習は特に必要なし
60
復習は、第10回に同じ
第14回
事例問題5
予習は特に必要なし
60
復習は、第10回に同じ
第15回
予備・総括日
演習時に不足した部分について補充する回とするので、第14回までの段階で、準備課題等を指示する。 60
- 138 -
授業の方法
受講者は、演習前半においては、テキスト(『ケースブック憲法』)の指定された設問を解答し、担当者が提出した報告内容に基づいて、
全員で討論する。
演習後半での事例演習においては、テキスト(『憲法の急所』)から選択された事例問題を解き、受講者の解答案も検討しながら、事例問
題における論証技術を学んでいく。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
出席状況: 15
報告: 30
発言・質問: 20
事例問題課題:35
必要な予備知識/先修科目/関連科目
日本国憲法の基礎知識。
テキスト
高橋和之編著『ケースブック憲法』(有斐閣、2011年) 6500円 978-4-641-13089
木村草太著『憲法の急所』(羽鳥書店、2011年) 2800円 978-4-904702-26-0
参考書
長谷部=石川=宍戸編『憲法判例百選I(第6版)』(有斐閣、2013年) 2095円 978-4-641-11517-0
長谷部=石川=宍戸編『憲法判例百選II(第6版)』(有斐閣、2013年) 2095円 978-4-641-11518-7
若干、上級者向けではあるが、宍戸常寿『憲法 解釈論の応用と展開』(日本評論社、2011年) 2700円 978-4-535-51811-7 も思考訓
練として、有益である。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 139 -
科目名
教員名
(公法系)基本演習II A
武田 真一郎
科目ナンバー
配当年次
2080414201
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
この授業では行政法総論に相当するテキストの前半部分(第1章〜10章)の設問を検討する。後期開講の演習IIIでは行政救済法に相当す
るテキストの後半部分の設問を検討する。両方を履修することによって、行政法全般にわたって法科大学院で必要とされる基礎的知識とそ
の応用力、文章力を修得することが可能である。
到達目標
行政法の講義で学んだ行政法理論を具体的な事例に適用し、問題を解決する応用力を身につけるとともに、明快で論理的な文章力を修得
することを目的とする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンスを行い、テキスト各章の問題を受講者に割り当てる。その後、当日配布する課題について、受講者全員で検討を行
う。
テキストの第1章から第10章までを概観し、各章で具体的にどのような事項を検討するのかについて 90分
全体像を把握しておくことが望ましい。
第2回
テキストの第1章・行政立法と条例の設問から2題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第3回
テキストの第2章・行政処分の設問から2~3題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
- 140 -
第4回
前回に続き、テキスト第2章の設問について報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第5回
テキストの第3章・行政手続の設問から2題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第6回
テキストの第4章・行政裁量の設問から2題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第7回
前回に続き、テキスト第4章の設問について報告と討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第8回
テキストの第5章・行政指導の設問から2題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第9回
テキストの第6章・行政調査の設問から2題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
- 141 -
第10回
テキストの第7章・執行性確保の設問から2題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第11回
テキストの第8章・個別法の解釈と行政活動の違法性の設問から2~3題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第12回
前回に続き、テキストの第8章の設問について報告と討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第13回
テキストの第9章・憲法原則と一般法原則の設問から2~3題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第14回
前回に続き、テキスト第9章の設問について報告と討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第15回
テキストの第10章・情報公開と個人情報の保護の設問から2題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
- 142 -
授業の方法
各章につき2〜3問程度章末の設問を割り当てる。報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、全員に配布する。授業では
報告者の報告に基づいて討論を行う。提出されたレポートは添削を行い、評価を付して返却する。
成績評価の方法
平常点(レポート、報告、討論)による。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
行政法Iを履修済であるか、履修していることが望ましい。
テキスト
高木光・稲葉馨編・ケースブック行政法[第5版](弘文堂)
参考書
行政法Iで使用したテキスト、参考書。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
オフィスアワーについては決まり次第お知らせします。それ以外の時間についてもメール等で相談の上、質問に応じます。
- 143 -
科目名
教員名
(公法系)基本演習II
大石 和彦
科目ナンバー
配当年次
2080414201
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
履修者が、法学未修者については1年次に、また法学既修者については当法科大学院入学前に、憲法に関する概論的知識の「インプッ
ト」段階の学修をほぼ一通り終えていることを前提として、今度はそれらの知識を具体的事件へとあてはめ、“どのように使うのか”を考
える力を錬成することを目的とする。“具体的事件”としては、実際に裁判になった事案、学修上の効果を上げるためそれらを加工した架
空の事案などを用いる予定である。そもそも「概論」ではなく「演習」段階なので、憲法の全範囲を広くカバーすることを第一次的な目標
とはしないが、人権分野における代表的な項目を、できるだけバランスよく押さえることは意識する。
到達目標
履修者が既に身に着けているであろう、憲法に関する概論的知識を、具体的事件に対して“どのように使うのか”につき、最高裁判例を
軸にして考える力を錬成する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
第2回以降の各回の担当者の決定およびイントロダクション
初回に限っては予習は不要。
第2回
0
包括的基本権
担当教員配布教材の当該箇所
京都府学連事件
前科照会事件
早稲田大学江沢民氏講演会事件
住基ネット事件など
第3回
90
法の下の平等
担当教員配布教材の当該箇所
国籍法違憲判決
非嫡出子相続分違憲決定(H25年9月)など
90
- 144 -
第4回
信教の自由
担当教員配布教材の当該箇所
加持祈祷事件
エホバの証人剣道受講拒否事件
オウム真理教解散命令事件など
第5回
90
政教分離
担当教員配布教材の当該箇所
津地鎮祭事件、愛媛玉串料訴訟、空知太神社事件の各上告審、など。
第6回
思想良心の自由・学問の自由
担当教員配布教材の当該箇所
謝罪広告事件
君が代起立拒否事件
東大ポポロ事件など
第7回
90
前半のまとめ、または補遺
第6回までに指示する。
第8回
90
表現の自由(1)
担当教員配布教材の当該箇所
猿払事件(1審および上告審)
堀越事件上告審
第9回
90
90
表現の自由(2)
担当教員配布教材の当該箇所
泉佐野市民会館事件
90
- 145 -
第10回
表現の自由(3)
担当教員配布教材の当該箇所
新潟県公安条例事件
東京都公安条例事件
第11回
90
営業の自由
90
担当教員配布教材の当該箇所
小売商業特措法判決
薬事法違憲判決
司法書士法判決
第12回
財産権
90
担当教員配布教材の当該箇所
森林法判決
インサイダー取引に関する証取法(H14)判決
第13回
社会権
担当教員配布教材の当該箇所
朝日訴訟
堀木訴訟
第14回
90
選挙権
担当教員配布教材の当該箇所
在外国民選挙権訴訟
第15回
90
まとめ、または補遺
第14回までに指示する。
90
- 146 -
授業の方法
初回授業までに担当教員から、上記「授業の計画と準備学修」をより詳細に示したペーパーを配布する。そこには、各回で取り上げる事
案、関係判例、予習段階で考えてほしい質問事項等が記載されている。予めそれを見て、各自担当希望の回の候補を2、3用意したうえ
で、初回授業にご参加いただきたい。初回授業時に、第2回以降の各回の担当者を決める。その際、履修者の希望によっては、各回の順序
の変更、さらに内容面にも若干の差替えを行うこともありうる。
第2回以降の各回では、前半が担当者による報告、後半が履修生および教員からの質疑と、担当者からの応答という形で、ほぼ進行する
予定。
成績評価の方法
平常点(報告および各回の発言状況)40%、期末試験60%。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
法学未修者1年次段階の憲法科目の履修が終了している程度の、憲法(特に人権分野)に関する概論的基礎知識。具体的には、共通的到
達目標モデル(第二次案)の内容を履修者が理解していることを前提条件とする。
テキスト
六法と『憲法判例百選【第6版】Ⅰ,Ⅱ』必携。さらに初回、担当者が用意した教材を配布する。
参考書
このうちいずれかを読まないと本科目の履修上致命的支障を来す、というわけでは決してないが、本科目を履修する段階の法科大学院生に
広く読まれていると思われるものとして以下に例をあげておく(公刊年順)。
●小山剛「『憲法上の権利』の作法(新版)」(尚学社 2011)ISBN-10: 4860310888
●木村草太「憲法の急所―権利論を組み立てる」(羽鳥書店 2011)ISBN-10: 4904702263
●曽我部真裕(他) 「憲法論点教室」(日本評論社 2012)ISBN-10: 4535518416
●木下智史(他) 「事例研究 憲法(第2版)」」(日本評論社 2013)ISBN-10: 4535519447
●宍戸常寿「憲法 解釈論の応用と展開(第2版)」(日本評論社 2014)ISBN-10: 4535520462
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業前後に随時受け付ける。
- 147 -
科目名
教員名
(公法系)基本演習III A
武田 真一郎
科目ナンバー
配当年次
2080414301
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
この授業では行政救済法に相当するテキストの後半部分(第11章〜20章)の設問を検討する。前記開講の演習IIでは行政法総論に相当す
るテキストの前半部分の設問を検討する。両方を履修することによって、行政法全般にわたって法科大学院で必要とされる基礎的知識とそ
の応用力、文章力を修得することが可能である。
到達目標
行政法の講義で学んだ行政法理論を具体的な事例に適用し、問題を解決する応用力を身につけるとともに、論理的で明快な文章を作成する
能力を習得することを目的とする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンスを行い、テキスト各章の設問を受講者に割り当てる。その後、当日配布する課題について全員で討論を行う。
テキストの第11章から第20章までを概観し、各章で具体的にどのような事項を検討するのかについて 90分
全体像を把握しておくことが望ましい。
第2回
テキストの第11章・取消訴訟の対象の設問から2~3題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第3回
前回に続き、テキストの第11章・取消訴訟の対象の設問から2~3題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
- 148 -
第4回
テキストの第12章・取消訴訟の原告適格の設問から2~3題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第5回
前回に続き、 テキストの第12章・取消訴訟の原告適格の設問から2~3題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第6回
テキストの第13章・訴えの客観的利益の設問から2題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第7回
テキストの第14章・取消訴訟の判決の設問から2題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第8回
テキストの第15章・その他の抗告訴訟の設問から2題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第9回
テキストの第16章・抗告訴訟以外の行政訴訟の設問から2~3題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
- 149 -
第10回
前回に続き、テキストの第16章・抗告訴訟以外の行政訴訟の設問から2~3題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第11回
テキストの第17章・仮の救済の設問から2題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第12回
テキストの第18章・国家賠償法1条に基づく賠償責任設問から2~3題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第13回
前回に続き、テキストの第18章・国家賠償法1条に基づく賠償責任設問から2~3題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を
行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第14回
テキストの第19章・国家賠償法2条に基づく賠償責任設問から2~3題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
第15回
テキストの第20章・損失補償の設問から2題を指定し、報告者の報告に基づいて討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。また、テキストには各章ごとに概説と重要判例が
掲載されているので、それを利用して各章の問題点をよく理解しておくことが望ましい。
- 150 -
授業の方法
各章につき2〜3問程度ずつ章末の設問を割り当てる。報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、全員に配布する。授業
では報告者の報告およびレポートに基づいて討論を行う。提出されたレポートは添削し、評価を付して返却する。
成績評価の方法
平常点(レポート、報告、討論)による。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
行政法IIを履修済であるか、履修中であることが望ましい。
テキスト
高木光・稲葉馨編・ケースブック行政法[第5版](弘文堂)
参考書
行政法I、IIで使用したテキスト、参考書。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
オフィスアワーについては決まり次第お知らせします。それ以外の時間についてもメール等で相談の上、質問に応じます。
- 151 -
科目名
教員名
(公法系)基本演習III
大石 和彦
科目ナンバー
配当年次
2080414301
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
履修者が、法学未修者については1年次に、また法学既修者については当法科大学院入学前に、憲法に関する概論的知識の「インプッ
ト」段階の学修をほぼ一通り終えていることを前提として、具体的事案(判例または架空事案)を素材としながら、憲法訴訟論上の諸論点
について取り上げることにしたい。
到達目標
憲法訴訟論に関する知識を、具体的事件に対して“どのように使うのか”につき考える力を錬成する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
第2回以降の各回の担当者の決定およびイントロダクション
初回に限っては予習は不要。
第2回
0
客観訴訟における憲法判断
担当教員配布教材の当該箇所
津地鎮祭事件
愛媛玉串訴訟
空知太神社事件
沖縄代理署名訴訟
など
第3回
90
傍論における憲法判断
担当教員配布教材の当該箇所
八幡製鉄政治献金事件
皇居前広場事件
朝日訴訟など
90
- 152 -
第4回
憲法判断回避原則
担当教員配布教材の当該箇所
恵庭事件など
第5回
90
第3者の権利制約問題1
担当教員配布教材の当該箇所
オウム真理教解散命令事件
岐阜県青少年保護育成条例事件
第3者所有物没収事件など
第6回
90
第3者の権利制約問題2
担当教員配布教材の当該箇所
徳島市公安条例事件(高辻裁判官意見)
広島市暴走族追放条例事件など
第7回
90
前半のまとめ、または補遺
第6回までに指示する。
第8回
90
法令に対する一適用違憲判断
担当教員配布教材の当該箇所
猿払事件第1審
第9回
90
法令に対する部分違憲判断
担当教員配布教材の当該箇所
郵便法違憲判決
国籍法違憲判決など
90
- 153 -
第10回
処分審査
担当教員配布教材の当該箇所
謝罪広告事件
北方ジャーナル事件
「石に泳ぐ魚」事件
立川テント村事件など
第11回
90
立法行為に対する国賠違法判断
担当教員配布教材の当該箇所
在宅投票制度廃止訴訟
在外国民選挙権訴訟など
第12回
90
憲法適合的解釈
担当教員配布教材の当該箇所
都教組事件
札幌税関検査事件
泉佐野市民会館事件
メープルソープ事件
堀越判決など
第13回
90
総合問題演習1
担当教員配布教材の当該箇所
第14回
90
総合問題演習2
担当教員配布教材の当該箇所
第15回
90
まとめ、または補遺
第14回までに指示する。
90
- 154 -
授業の方法
初回授業までに担当教員から、上記「授業の計画と準備学修」をより詳細に示したペーパーを配布する。そこには、各回で取り上げる事
案、関係判例、予習段階で考えてほしい質問事項等が記載されている。予めそれを見て、各自担当希望の回の候補を2、3用意したうえ
で、初回授業にご参加いただきたい。初回授業時に、第2回以降の各回の担当者を決める。その際、履修者の希望によっては、各回の順序
の変更、さらに内容面にも若干の差替えを行うこともありうる。
第2回以降の各回では、前半が担当者による報告、後半が履修生および教員からの質疑と、担当者からの応答という形で、ほぼ進行する
予定。
成績評価の方法
平常点(報告および各回の発言状況)40%、期末試験60%。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
法学未修者1年次段階の憲法科目の履修が終了している程度の、憲法(特に人権分野および司法権部分)に関する概論的基礎知識。具体
的には、共通的到達目標モデル(第二次案)の内容を履修者が理解していることを前提条件とする。
テキスト
六法と『憲法判例百選【第6版】Ⅰ,Ⅱ』必携。さらに初回、担当者が用意した教材を配布する。
参考書
このうちいずれかを読まないと本科目の履修上致命的支障を来す、というわけでは決してないが、本科目を履修する段階の法科大学院生に
広く読まれていると思われるものとして以下に例をあげておく(公刊年順)。
●小山剛「『憲法上の権利』の作法(新版)」(尚学社 2011)ISBN-10: 4860310888
●木村草太「憲法の急所―権利論を組み立てる」(羽鳥書店 2011)ISBN-10: 4904702263
●曽我部真裕(他) 「憲法論点教室」(日本評論社 2012)ISBN-10: 4535518416
●木下智史(他) 「事例研究 憲法(第2版)」」(日本評論社 2013)ISBN-10: 4535519447
●駒村圭吾「憲法訴訟の現代的転回: 憲法的論証を求めて」(日本評論社 2013)ISBN-10: 453551979X
●宍戸常寿「憲法 解釈論の応用と展開(第2版)」(日本評論社 2014)ISBN-10: 4535520462
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業前後に随時受け付ける。
- 155 -
科目名
教員名
(公法系)基本演習III B
小早川 光郎
科目ナンバー
配当年次
2080414301
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
行政訴訟の訴訟類型や、各類型ごとの訴えの要件や、判決の効果等々の、行政訴訟の主要な論点に関する裁判例を取り上げて、検討する。
到達目標
講義では十分に検討しきれない行政訴訟の重要な論点についての理解を深めることを目指す。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス
(なお、以下に掲げる第2回以降の授業の計画については履修者数等に応じて変更がありうる)
行政法に関してこれまで授業(行政法I)などで学修してきたことのなかに、行政訴訟制度と不可分な
事項がいかに多く含まれているかをあらためて確認し、整理しておくこと。
第2回
60
事例について報告者を決めずに討論
各回の(および、それ以降の)検討対象事件について予習。当該事件の報告担当者以外の参加者も、自分 90
なりに論点を書き留めるなどしておくこと。百選の判例解説に関しては、解説者の見解がひたすら主張
されている部分にはあまり付き合わなくてよい。
第3回
事例について報告・討論
同上
90
- 156 -
第4回
事例について報告・討論、レポート課題提示
同上
第5回
90
事例について報告・討論、課題レポートの提出
同上
第6回
90
課題レポートの講評
同上
第7回
90
事例について報告・討論
同上
第8回
90
事例について報告・討論
同上
第9回
90
事例について報告・討論、レポート課題提示
同上
90
- 157 -
第10回
事例について報告・討論、課題レポートの提出
同上
第11回
90
課題レポートの講評
90
同上
第12回
事例について報告・討論
同上
第13回
90
事例について報告・討論
同上
第14回
90
事例について報告・討論
同上
第15回
90
事例について報告・討論
同上
90
- 158 -
授業の方法
教材(行政判例百選)およびそれ以外の裁判例から適当な事例を選び、原則として毎回1件ずつを扱う。各回の報告担当者は、1週間前の
木曜日正午までに、報告骨子案(A4用紙1枚の分量を超えないもの)を提出し、それに対して教員が付すコメントを参照して報告をまと
め、本番のプレゼンテーションを行う。報告者の報告をふまえ、参加者全員で検討を深める。
成績評価の方法
評価項目およびおおむねの評価割合は、報告:20、課題レポート:20、期末レポート:30、平常点(発言・質問等の授業参加状況):30とし、総
合的に評価する。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
関連科目: 行政法I、行政法II
テキスト
教材として、『行政判例百選ⅠⅡ』(有斐閣、第6版)
参考書
塩野宏『行政法Ⅱ』(有斐閣、最新版2013年)
原田尚彦『行政法要論』(学陽書房、最新版2011年)
宇賀克也『行政法概説Ⅱ』(有斐閣、最新版2013年)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 159 -
科目名
教員名
(民事法系)基本演習I
北山 修悟
科目ナンバー
配当年次
2080415101
1
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
この演習は、主として未修1年次生を対象に、民法・財産法の全般にわたり、授業で学んだ内容を適切に文章化する力を養うための問題
演習を行なうものである。
より具体的には、内田貴・民法シリーズの内容にそった事例問題(担当教員の作成によるオリジナル問題)につき、その回答を実際に書
いてみることにより、法律的な文章の作成技術を身につけ、併せて、1年次未修者の財産法の各授業の内容を復習し、さらにはやや発展的
な問題への対応力を身につけることを目指す。
民法(さらには法律科目全般)の文章表現の仕方を具体的に学びたい人や、1年次「財産法」の授業の内容をよりよく理解したい人や、
内田民法の全体を復習したい人にとって、有益な演習となるであろう。
なお、演習での議論の水準を一定の範囲内に保つために、最終学年次生の受講は認めない。
到達目標
①民法・財産法の基礎を完全に自分のものにすること。
②事例問題への回答の書き方を身につけること。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
民法総則1――意思表示に関する問題
【予習】事前に配布する事例問題の回答を作成し、期日までに提出すること。
【復習】添削された自分の回答を見直しておくこと。
第2回
民法総則2――代理に関する問題
同上。
第3回
90分
同上。
民法総則3――時効に関する問題
同上。
同上。
- 160 -
第4回
物権法1――不動産物権変動に関する問題①
同上。
第5回
同上。
物権法2――不動産物権変動に関する問題②
同上。
第6回
同上。
不法行為1――一般不法行為の要件・効果に関する問題
同上。
第7回
同上。
不法行為2――特殊不法行為に関する問題
同上。
第8回
同上。
債権各論1――売買契約に関する総合問題
同上。
第9回
同上。
債権各論2――賃貸借契約に関する総合問題
同上。
同上。
- 161 -
第10回
担保物権1――抵当権に関する問題①
同上。
第11回
同上。
担保物権2――抵当権に関する問題②
同上。
同上。
第12回
債権総論1――債権譲渡に関する問題
同上。
第13回
同上。
債権総論2――相殺の担保的機能に関する問題
同上。
第14回
同上。
債権総論3――債権者取消権に関する問題
同上。
第15回
同上。
担保物権3――非典型担保に関する問題
同上。
同上。
- 162 -
授業の方法
①事前に配布された事例問題(教員作成のオリジナル問題)につき、指定された期日までに回答文書を提出する。→②授業時間内で、問
題の解説を行い、回答の書き方等につき質疑応答を行なう(基本的に双方向形式で行なう)。→③回答文書を添削のうえ返却する。
なお、各回の演習のテーマ(上記参照)は、すでに「財産法Ⅰ~Ⅴ」の授業で終わっている部分を扱うように設定している。
成績評価の方法
毎回の回答文書の提出状況とその内容、及び、各回の授業時間内での質疑応答の内容(発言頻度と発言内容)を総合して成績評価する。学
期末試験は行なわない。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
未修1年次の「財産法」Ⅰ~Ⅴを履修中である(単位取得は必ずしも必要ではない)か、またはそれと同等程度に勉強を進めていることが
必要である。
テキスト
特に必要ない。毎回の事例問題、及び、その解説・回答の書き方等を記載した資料を、コピーして配布する。
参考書
「財産法Ⅰ~Ⅴ」の教科書である以下の書籍を各回の授業に持参することが、強く望まれる。
①内田 貴『民法Ⅰ[第4版]総則・物権総論』(東京大学出版会、2008年)
②内田 貴『民法Ⅱ[第3版]債権各論』(東京大学出版会、2011年)
③内田 貴『民法Ⅲ[第3版]債権総論・担保物権』(東京大学出版会、2005年)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 163 -
科目名
教員名
民事法基本特殊講義I (債権法改正の検討I)
北山 修悟
科目ナンバー
配当年次
2080415613
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
本講義は、2015年の国会で法案提出が予定されている「民法(債権関係)の改正」について、その内容を確認・理解し、この改正によっ
て影響を受けるであろう司法試験「民法」科目への対応を図ることを目的としている。
民法(債権関係)改正の法案は、本シラバス作成中の現段階(2015年1月末)においては未だ作成されていないが、その基礎となる「民
法(債権関係)改正要綱仮案」が、昨年8月に法務省の法制審議会民法(債権関係)部会により作成・公表されている。今国会に提出され
るであろう法案の内容は、これによってほぼ明らかにされている。ただし、今後の法案作成と国会審議の過程で、若干の変更もあり得る
が、その場合には、本講義の中でその都度新しい情報を盛り込んでいく。
今回の改正は、民法の債権法を中心とした改正であるが、その範囲は、民法総則の関連規定をも含めた極めて広範囲に及ぶものである。
本講義では、これを2015年度の前期及び後期の両方を使って、網羅的に確認・検討していく。また、単に条文の変更内容を扱うだけではな
く、その改正の趣旨や目的、既存の条文と改正される条文との相互関係、従来の判例法理と改正法との関係、残された問題点とそこから派
生する解釈論、そして、司法試験の事例式問題に与える影響を検討する。
到達目標
①民法(債権関係)の改正内容につき、その基礎から応用まで、深くかつ正確に理解する。
②改正法の内容に基づいた択一式問題及び事例問題への対応能力を身につける。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
以下のとおり、「民法(債権関係)改正要綱仮案」の項目順に検討していく。
第1 公序良俗(90条関係)
第2 意思能力
第3 意思表示
1 心裡留保(93条関係)
2 錯誤(95条関係)
3 詐欺(96条関係)
【予習】事前に配布された資料を読み、従来の条文・判例・学説と改正法案との違いを確認する。
【復習】資料と授業の内容を突き合わせ、理解を深める。また、事例問題が課題として出された回に
は、その回答を作成する。
第2回
第3 意思表示(承前)
4 意思表示の効力発生時期(97条関係)
5 意思表示の受領能力(98条の2関係)
第4 代理
1 代理行為の瑕疵――原則(101条1項関係)
2 代理行為の瑕疵――例外(101条2項関係)
3 代理人の行為能力(102条関係)
4 復代理人を選任した代理人の責任(105条関係)
5 自己契約及び双方代理等(108条関係)
6 代理権の濫用
同上。
第3回
同上。
第4 代理(承前)
7 代理権授与の表示による表見代理(109条関 係)
8 代理権消滅後の表見代理(112条関係)
9 無権代理人の責任(117条関係)
同上。
第4回
60分または120分
同上。
第5 無効及び取消し
1 法律行為が無効である場合又は取り消された場 合の効果
2 追認の効果(122条関係)
3 取り消すことができる行為の追認(124条関係)
第6 条件及び期限
1 効力始期の新設並びに条件及び期限の概念の 整理
2 不正な条件成就
同上。
同上。
- 164 -
第5回
第7 消滅時効
1 債権の消滅時効における原則的な時効期間と起 算点
2 定期金債権の消滅時効
3 職業別の短期消滅時効等の廃止
4 不法行為による損害賠償請求権の消滅時効(72 4条関係)
5 生命・身体の侵害による損害賠償請求権の消滅 時効
6 時効の完成猶予及び更新
7 時効の効果
同上。
第6回
同上。
第8 債権の目的
1 特定物の引渡しの場合の注意義務(400条関係
2 選択債権(410条関係)
第9 法定利率
1 変動制による法定利率(404条関係)
2 金銭債務の損害賠償額の算定に関する特則(4 19条1項関係)
3 中間利息控除
同上。
第7回
同上。
第10 履行請求権等
1 履行の不能
2 履行の強制(414条関係)
第11 債務不履行による損害賠償
1 債務不履行による損害賠償とその免責事由
(4 1 5条関係)
2 債務の履行に代わる損害賠償の要件
3 不確定期限における履行遅滞(412条2項関係)
4 履行遅滞中の履行不能
同上。
第8回
同上。
第11 債務不履行による損害賠償(承前)
5 代償請求権
6 損害賠償の範囲(416条関係)
7 過失相殺(418条関係)
8 賠償額の予定(420条1項関係)
同上。
第9回
同上。
第12 契約の解除
1 催告解除の要件(541条関係)
2 無催告解除の要件①(542・543条関係)
3 無催告解除の要件②(542・543条関係)
4 債権者に帰責事由がある場合の解除
5 契約解除の効果(545条2項関係)
6 解除権者の故意等による解除権の消滅(548条 関係)
同上。
第10回
同上。
第13 危険負担
1 危険負担に関する規定の削除(534条・535条関 係)
2 反対給付の履行拒絶(536条関係)
第14 受領遅滞
1 民法第413条の削除
2 保存義務の軽減
3 履行費用の債権者負担
4 受領遅滞中の履行不能
同上。
同上。
- 165 -
第11回
第15 債権者代位権
1 債権者代位権の要件(423条1項関係)
2 債権者代位権の要件(423条2項関係)
3 代位行使の範囲
4 直接の引渡し等
5 相手方の抗弁
6 債務者の取立てその他の処分の権限等
7 訴えによる債権者代位権の行使
8 登記又は登録の請求権を被保全債権とする債 権者代位権
同上。
第12回
同上。
第16 詐害行為取消権
1 受益者に対する詐害行為取消権の要件(424条 1項関係)
2 受益者に対する詐害行為取消権の要件(424条 2項関係)
3 相当の対価を得てした財産の処分行為の特則
4 特定の債権者に対する担保の供与等の特則
5 過大な代物弁済等の特則
6 転得者に対する詐害行為取消権の要件
同上。
第13回
同上。
第16 詐害行為取消権(承前)
7 詐害行為取消権の行使の方法
8 詐害行為の取消しの範囲
9 直接の引渡し等
10 詐害行為の取消しの効果
11 受益者の反対給付
12 受益者の債権
13 転得者の反対給付及び債権
14 詐害行為取消権の期間の制限(426条関係)
同上。
第14回
同上。
第17 多数当事者
1 連帯債務
2 連帯債務者の一人について生じた事由の効力 等
3 破産手続の開始(441条関係)
4 連帯債務者間の求償関係
5 不可分債務
6 連帯債権
7 連帯債権者の一人について生じた事由の効力 等
8 不可分債権
同上。
第15回
同上。
第18 保証債務
1 保証債務の付従性(448条関係)
2 主たる債務者の有する抗弁等
3 保証人の求償権
4 連帯保証人について生じた事由の効力(458条 関係)
5 根保証
6 保証人保護の方策の拡充
同上。
同上。
授業の方法
基本的に講義形式で進めるが、受講者の理解度を確認し、応用能力を高めるために、学期中に数回、事例式問題を提示し、その回答書を提
出してもらい、それに基づき双方向形式で議論をすることがある。
成績評価の方法
- 166 -
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
学期中に提出してもらう事例問題への回答書の内容に8割の、それら回答書に基づく議論への参加状況に2割の比重を置き、両者の合計で
成績評価する。学期末試験や学期末レポートは課さない。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民法の財産法について一通り理解していることが要求される。
テキスト
改正法の内容が順次固まっていく段階で、その都度の最新の資料を配布する。現時点(2015年1月末)において前期のテキストとして予定
しているものは、潮見佳男『民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案』(きんざい、2015年)である。ただし、このテキストは、必要最
小限の情報をまとめたものであり、入手しておくべき資料ではあるが、本講義では、他のさまざまな資料を用いて、同書の内容を大幅に補
充していく。
参考書
特に指定しないが、法務省のHPで常に最新の情報を確認しておくことが望まれる。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 167 -
科目名
教員名
民事法基本特殊講義I (債権法改正の検討II)
北山 修悟
科目ナンバー
配当年次
2080415614
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
本講義は、2015年の国会で法案提出が予定されている「民法(債権関係)の改正」について、その内容を確認・理解し、この改正によっ
て影響を受けるであろう司法試験「民法」科目への対応を図ることを目的としている。
民法(債権関係)改正の法案は、本シラバス作成中の現段階(2015年1月末)においては未だ作成されていないが、その基礎となる「民
法(債権関係)改正要綱仮案」が、昨年8月に法務省の法制審議会民法(債権関係)部会により作成・公表されている。今国会に提出され
るであろう法案の内容は、これによってほぼ明らかにされている。ただし、今後の法案作成と国会審議の過程で、若干の変更もあり得る
が、その場合には、本講義の中でその都度新しい情報を盛り込んでいく。
今回の改正は、民法の債権法を中心とした改正であるが、その範囲は、民法総則の関連規定をも含めた極めて広範囲に及ぶものである。
本講義では、これを2015年度の前期及び後期に分けて、網羅的に確認・検討していく。また、単に条文の変更内容を扱うだけではなく、そ
の改正の趣旨や目的、既存の他の条文と改正される条文との相互関係、従来の判例法理と改正法との関係、残された問題点とそこから派生
する解釈論、そして、司法試験の事例式問題に与える影響を検討する。
到達目標
①民法(債権関係)の改正内容につき、その基礎から応用まで、深くかつ正確に理解する。
②改正法の内容に基づいた択一式問題及び事例問題への対応能力を身につける。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
第19 債権譲渡
1 債権の譲渡性とその制限(466条関係)
2 将来債権譲渡
3 債権譲渡の対抗要件(467条関係)
4 債権譲渡と債務者の抗弁(468条関係)
【予習】事前に配布された資料を読み、従来の条文・判例・学説と改正法案との違いを確認する。
【復習】資料と授業の内容を突き合わせ、理解を深める。また、事例問題が課題として出された回に
は、その回答を作成する。
第2回
第20 有価証券
1 指図証券
2 記名式所持人払証券
3 指図証券及び記名式所持人払証券以外の記名 証券
4 無記名証券
第21 債務引受
1 併存的債務引受
2 免責的債務引受の成立
3 免責的債務引受による引受けの効果
4 免責的債務引受による担保権等の移転
同上。
第3回
60分または120分
同上。
第22 契約上の地位の移転
第23 弁済
1 弁済の意義
2 第三者の弁済(474条2項関係)
3 弁済として引き渡した物の取戻し(476条関係)
4 債務の履行の相手方(478条・480条関係)
同上。
同上。
- 168 -
第4回
第23 弁済(承前)
5 代物弁済(482条関係)
6 弁済の方法(483条から487条まで関係)
7 弁済の充当(488条から491条まで関係)
8 弁済の提供(492条関係)
9 弁済の目的物の供託(494条から498条まで関 係)
10 弁済による代位
同上。
第5回
同上。
第24 相殺
1 相殺禁止の意思表示(505条2項関係)
2 不法行為債権等を受働債権とする相殺の禁止 (509条関係)
3 支払の差止めを受けた債権を受働債権とする相 殺(511条関係)
4 相殺の充当(512条関係)
同上。
第6回
同上。
第25 更改
1 更改の要件及び効果(513条関係)
2 債務者の交替による更改(514条関係)
3 債権者の交替による更改(515条・516条関係)
4 更改の効力と旧債務の帰すう(517条関係)
5 更改後の債務への担保の移転(518条関係)
第26 契約に関する基本原則
1 契約自由の原則
2 履行不能が契約成立時に生じていた場合
同上。
第7回
同上。
第27 契約の成立
1 申込みと承諾
2 承諾の期間の定めのある申込み(521条1項・5 22条関係)
3 承諾の期間の定めのない申込み(524条関係)
4 対話者間における申込み
5 申込者の死亡等(525条関係)
6 契約の成立時期(526条1項・527条関係)
7 懸賞広告
同上。
第8回
同上。
第28 定型約款
第29 第三者のためにする契約
1 第三者のためにする契約の成立等(537条関 係)
2 要約者による解除権の行使(538条関係)
同上。
第9回
同上。
第30 売買
1 手付(557条関係)
2 売主の義務
3 売主の追完義務
4 買主の代金減額請求権
5 損害賠償の請求及び契約の解除
同上。
同上。
- 169 -
第10回
第11回
第30 売買(承前)
6 権利移転義務の不履行に関する売主の責任等
7 買主の権利の期間制限
8 競売における買受人の権利の特則(568条1項)
9 権利を失うおそれがある場合の買主による代金 支払の拒絶(576条関係)
10 目的物の滅失又は損傷に関する危険の移転
同上。
第31 贈与
1 贈与契約の意義(549条関係)
2 贈与者の瑕疵担保責任(551条関係)
第32 消費貸借
1 消費貸借の成立等(587条関係)
2 消費貸借の予約(589条関係)
3 準消費貸借(588条関係)
4 利息
5 貸主の担保責任(590条関係)
6 期限前弁済(591条2項・136条2項関係)
同上。
第12回
同上。
第33 賃貸借
1 賃貸借の成立(601条関係)
2 短期賃貸借(602条関係)
3 賃貸借の存続期間(604条関係)
4 不動産賃貸借の対抗力、賃貸人たる地位の移 転等(605条関係)
5 合意による賃貸人たる地位の移転
6 不動産の賃借人による妨害排除請求権
同上。
第13回
第14回
同上。
同上。
第33 賃貸借(承前)
7 敷金
8 賃貸物の修繕等(606条1項関係)
9 減収による賃料の減額請求等(609条・610条関 係)
10 賃借物の一部滅失等による賃料の減額等(61 1条関係)
12 賃借物の全部滅失等による賃貸借の終了
13 賃貸借終了後の収去義務及び原状回復義務 (616条・598条関係)
14 損害賠償の請求権に関する期間制限(621条・ 600条関係)
同上。
同上。
第34 使用貸借
1 使用貸借の成立(593条関係)
2 使用貸借の終了(597条関係)
3 使用貸借の解除(597条関係)
4 使用貸借終了後の収去義務及び原状回復義務 (598条関係)
5 損害賠償の請求権に関する期間制限(600条関 係)
同上。
同上。
- 170 -
第15回
第37 雇用
1 報酬に関する規律(労働に従事することができ なくなった場合等の報酬請求権)
2 期間の定めのある雇用の解除(626条関係)
3 期間の定めのない雇用の解約の申入れ(627条 関係)
第38 寄託
1 寄託契約の成立(657条関係)
2 受寄者の自己執行義務等(658条関係)
3 寄託物についての第三者の権利主張(660条関 係)
4 寄託物の一部滅失又は損傷の場合における寄 託者の損害賠償請求権及び受寄者の費用償還 請求権の短期期間
制限
5 寄託者による返還請求(662条関係)
6 混合寄託
7 消費寄託
第39 組合
1 契約総則の規定の不適用
2 組合員の一人についての意思表示の無効等
3 組合の債権者の権利の行使(675条関係)
4 組合員の持分の処分等(676条関係)
5 業務執行者がない場合における組合の業務執 行(670条1項関係)
6 業務執行者がある場合における組合の業務執 行(670条2項関係)
同上。
同上。
授業の方法
基本的に講義形式で進めるが、受講者の理解度を確認し、応用能力を高めるために、学期中に数回、事例式問題を提示し、その回答書を
提出してもらい、それに基づき双方向形式で議論をすることがある。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
学期中に提出してもらう事例問題への回答書の内容に8割の、それら回答書に基づく議論への参加状況に2割の比重を置き、両者の合計
で成績評価する。学期末試験や学期末レポートは課さない。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民法の財産法について一通り理解していることが要求される。
テキスト
改正法の内容が順次固まっていく段階で、その都度の最新の資料を配布する。現時点(2015年1月末)において前期のテキストとして予
定しているものは、潮見佳男『民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案』(きんざい、2015年)である。ただし、このテキストは、必要
最小限の情報をまとめたものであり、入手しておくべき資料ではあるが、本講義では、他のさまざまな資料を用いて、同書の内容を大幅に
補充していく。
後期に使用するテキストについては、開講前に改めて提示する。
参考書
特に指定しないが、法務省のHP等で常に最新の情報を得ておくことが望ましい。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 171 -
科目名
教員名
(民事法系)基本演習II
中田 明
科目ナンバー
配当年次
2080415201
1
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
会社法判例百選(第2版)を教材にして、当該判例の会社法の体系における位置を確認し、実務における意味を検討することによって、会
社法の理解を深めることを目標にする。
到達目標
① 会社法判例百選(第2版)に掲載されている判例のすべてにつき、どのような判例があるか頭に入れる。
② その判例が、どの条文に関する議論であり、教科書のどこに記載されているかを確認して、会社法の体系における位置を確認する。
③ 実務的にはどのような意味を持つ判例であるか理解する。
④ 判例の読み方に対する理解を深める。
⑤ 最終的には会社法全体の理解を深める。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス
・授業の進め方、発表の仕方について説明する。
・判例を割り当てる。
[予習] シラバスを読んで、授業内容を把握する。
[復習] 授業の進め方と自分の分担について確認する。
第2回
会社法判例百選(第2版)1~7事件
[予習] 発表者は 判例を読んで、発表の準備をする。レジュメを作成するか否かは、発表者に任せ
る。その他の者は判例を読んでくる。
[復習] 当日の判例のキーワード、関連条文、教科書での位置づけを確認する。
第3回
10
発表者 60
その他の者
30
会社法判例百選(第2版)8~13,80事件
[予習] 発表者は 判例を読んで、発表の準備をする。レジュメを作成するか否かは、発表者に任せ
る。その他の者は判例を読んでくる。
[復習] 当日の判例のキーワード、関連条文、教科書での位置づけを確認する。
- 172 -
発表者 60
その他の者
30
第4回
会社法判例百選(第2版)14~20事件
[予習] 発表者は 判例を読んで、発表の準備をする。レジュメを作成するか否かは、発表者に任せ
る。その他の者は判例を読んでくる。
[復習] 当日の判例のキーワード、関連条文、教科書での位置づけを確認する。
第5回
会社法判例百選(第2版)21~24,26,29,96事件
[予習] 発表者は 判例を読んで、発表の準備をする。レジュメを作成するか否かは、発表者に任せ
る。その他の者は判例を読んでくる。
[復習] 当日の判例のキーワード、関連条文、教科書での位置づけを確認する。
第6回
発表者 60
その他の者
30
会社法判例百選(第2版)38~44事件
[予習] 発表者は 判例を読んで、発表の準備をする。レジュメを作成するか否かは、発表者に任せ
る。その他の者は判例を読んでくる。
[復習] 当日の判例のキーワード、関連条文、教科書での位置づけを確認する。
第9回
発表者 60
その他の者
30
会社法判例百選(第2版)31~37事件
[予習] 発表者は 判例を読んで、発表の準備をする。レジュメを作成するか否かは、発表者に任せ
る。その他の者は判例を読んでくる。
[復習] 当日の判例のキーワード、関連条文、教科書での位置づけを確認する。
第8回
発表者 60
その他の者
30
会社法判例百選(第2版)25,28,30,100,101事件、平成24年度重判商法1事件
[予習] 発表者は 判例を読んで、発表の準備をする。レジュメを作成するか否かは、発表者に任せ
る。その他の者は判例を読んでくる。
[復習] 当日の判例のキーワード、関連条文、教科書での位置づけを確認する。
第7回
発表者 60
その他の者
30
発表者 60
その他の者
30
会社法判例百選(第2版)45~51事件
[予習] 発表者は 判例を読んで、発表の準備をする。レジュメを作成するか否かは、発表者に任せ
る。その他の者は判例を読んでくる。
[復習] 当日の判例のキーワード、関連条文、教科書での位置づけを確認する。
- 173 -
発表者 60
その他の者
30
第10回
会社法判例百選(第2版)52~58事件
[予習] 発表者は 判例を読んで、発表の準備をする。レジュメを作成するか否かは、発表者に任せ
る。その他の者は判例を読んでくる。
[復習] 当日の判例のキーワード、関連条文、教科書での位置づけを確認する。
第11回
会社法判例百選(第2版)59~65,87事件
[予習] 発表者は 判例を読んで、発表の準備をする。レジュメを作成するか否かは、発表者に任せ
る。その他の者は判例を読んでくる。
[復習] 当日の判例のキーワード、関連条文、教科書での位置づけを確認する。
第12回
発表者 60
その他の者
30
会社法判例百選(第2版)81,88~93事件、平成24年度重判商法7事件、判例時報2120-126
[予習] 発表者は 判例を読んで、発表の準備をする。レジュメを作成するか否かは、発表者に任せ
る。その他の者は判例を読んでくる。
[復習] 当日の判例のキーワード、関連条文、教科書での位置づけを確認する。
第15回
発表者 60
その他の者
30
会社法判例百選(第2版)74~79事件
[予習] 発表者は 判例を読んで、発表の準備をする。レジュメを作成するか否かは、発表者に任せ
る。その他の者は判例を読んでくる。
[復習] 当日の判例のキーワード、関連条文、教科書での位置づけを確認する。
第14回
発表者 60
その他の者
30
会社法判例百選(第2版)66~73事件
[予習] 発表者は 判例を読んで、発表の準備をする。レジュメを作成するか否かは、発表者に任せ
る。その他の者は判例を読んでくる。
[復習] 当日の判例のキーワード、関連条文、教科書での位置づけを確認する。
第13回
発表者 60
その他の者
30
発表者 60
その他の者
30
会社法判例百選(第2版)94,95,97~99,102,103事件
[予習] 発表者は 判例を読んで、発表の準備をする。レジュメを作成するか否かは、発表者に任せ
る。その他の者は判例を読んでくる。
[復習] 当日の判例のキーワード、関連条文、教科書での位置づけを確認する。
- 174 -
発表者 60
その他の者
30
授業の方法
担当者を決めて5分から10分程度の簡単な報告を行ってもらい、質疑応答を行う。他の人にも討論に参加してもらう。
成績評価の方法
出席、発表、質疑応答、討論の総合評価による。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
会社法の基礎知識
テキスト
江頭憲治郎ほか編「会社法判例百選(第2版)」
参考書
伊藤靖史ほか「Legal Quest 会社法(第2版)」
江頭憲治郎「株式会社法(第5版)」
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
水曜日の18時から20時の間に研究室で受け付ける。
- 175 -
科目名
教員名
(民事法系)基本演習III
上原 由起夫
科目ナンバー
配当年次
2080415301
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
この「演習III」は、民法(財産法I・II・III・IV・V・家族関係法)の講義で学んだ内容をさらに掘り下げて検討することにより、民法
の総仕上げをすることを目標としている。民事法上の重要問題についてテキストの問題を担当者が報告し、参加者全員で徹底的に討論す
る.
到達目標
到達目標は、民事法上の重要問題について、疑問点を残すところなく解明し、さらに文章化する作業を通じて、書面作成能力の向上を計る
ことである。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
最初の授業でガイダンスを行い、受講者の希望を尊重して計画を立てる。報告者は、指定されたテキストである『事例研究民
事法I(第2版)』の中から、希望する問題を選択して報告することになる。解答を事前に作成してもらい、それをベースに検討
する。
授業計画で、テーマのモデルを示しておくが、これはあくまでモデルであり、報告者が希望するテーマを選択できる。
指定された教科書に目を通し、自分の報告したい問題を選択しておくこと。
第2回
30
被保佐人が締結した自分史の自費出版契約(制限行為能力者と消費者法)
[予習] 報告者は、解答を作成し、答案にして、参加者分のコピーを用意してくること。
報告者以外の参加者は、教科書を熟読し、問題点を把握しておき、質問の準備をすること。
120(報告者)
120(参加者)
第3回
カメラ・レンズの重複処分と引渡請求(譲渡担保と所有権留保)
[予習] 報告者は、解答を作成し、答案にして、参加者分のコピーを用意してくること。
報告者以外の参加者は、教科書を熟読し、問題点を把握しておき、質問の準備をすること。
120(報告者)
120(参加者)
- 176 -
第4回
燃料・原材料の買掛債務(債権譲渡禁止特約・動産債権譲渡特例法)
[予習] 報告者は、解答を作成し、答案にして、参加者分のコピーを用意してくること。
報告者以外の参加者は、教科書を熟読し、問題点を把握しておき、質問の準備をすること。
120(報告者)
120(参加者)
第5回
新製品開発事業への出資と損失(出資契約と説明義務)
[予習] 報告者は、解答を作成し、答案にして、参加者分のコピーを用意してくること。
報告者以外の参加者は、教科書を熟読し、問題点を把握しておき、質問の準備をすること。
120(報告者)
120(参加者)
第6回
賃借人に無断でなされた不動産の譲渡(賃貸人の地位の移転・サブリース契約・敷金返還債務)
[予習] 報告者は、解答を作成し、答案にして、参加者分のコピーを用意してくること。
報告者以外の参加者は、教科書を熟読し、問題点を把握しておき、質問の準備をすること。
120(報告者)
120(参加者)
第7回
テナントが与えた損害とスーパーの責任(名板貸責任と不法行為責任)
[予習] 報告者は、解答を作成し、答案にして、参加者分のコピーを用意してくること。
報告者以外の参加者は、教科書を熟読し、問題点を把握しておき、質問の準備をすること。
120(報告者)
120(参加者)
第8回
委任状等を濫用した土地所有権移転登記(不動産取引と民法94条2項類推適用・表見代理)
[予習] 報告者は、解答を作成し、答案にして、参加者分のコピーを用意してくること。
報告者以外の参加者は、教科書を熟読し、問題点を把握しておき、質問の準備をすること。
120(報告者)
120(参加者)
第9回
先代のした土地取引(土地明渡請求・所有権移転登記請求・土地の取得時効)
[予習] 報告者は、解答を作成し、答案にして、参加者分のコピーを用意してくること。
報告者以外の参加者は、教科書を熟読し、問題点を把握しておき、質問の準備をすること。
120(報告者)
120(参加者)
- 177 -
第10回
商社を介在させた貝の取引(介入取引・従業員の権限濫用)
[予習] 報告者は、解答を作成し、答案にして、参加者分のコピーを用意してくること。
報告者以外の参加者は、教科書を熟読し、問題点を把握しておき、質問の準備をすること。
120(報告者)
120(参加者)
第11回
亡夫の兄からの土地・建物明渡請求(不動産の共有と遺産分割、全面的価格賠償)
[予習] 報告者は、解答を作成し、答案にして、参加者分のコピーを用意してくること。
報告者以外の参加者は、教科書を熟読し、問題点を把握しておき、質問の準備をすること。
120(報告者)
120(参加者)
第12回
ゲームセンター建築工事の請負代金請求(抵当権をめぐる諸問題)
[予習] 報告者は、解答を作成し、答案にして、参加者分のコピーを用意してくること。
報告者以外の参加者は、教科書を熟読し、問題点を把握しておき、質問の準備をすること。
120(報告者)
120(参加者)
第13回
賃借土地の擁壁の亀裂・修復(賃借権付土地・建物の瑕疵)
[予習] 報告者は、解答を作成し、答案にして、参加者分のコピーを用意してくること。
報告者以外の参加者は、教科書を熟読し、問題点を把握しておき、質問の準備をすること。
120(報告者)
120(参加者)
第14回
借家人らに対する建物明渡請求(正当事由、信頼関係破壊理論)
[予習] 報告者は、解答を作成し、答案にして、参加者分のコピーを用意してくること。
報告者以外の参加者は、教科書を熟読し、問題点を把握しておき、質問の準備をすること。
120(報告者)
120(参加者)
第15回
患者を救急搬送中の交通事故(不真正連帯債務)
[予習] 報告者は、解答を作成し、答案にして、参加者分のコピーを用意してくること。
報告者以外の参加者は、教科書を熟読し、問題点を把握しておき、質問の準備をすること。
120(報告者)
120(参加者)
- 178 -
授業の方法
担当者の作成した報告書面と口頭による説明をもとに、受講者全員で討論する。
成績評価の方法
報告、討論、書面の総合評価である。報告が80%、参加者としての発言、質問が20%で総合評価される。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民法の知識があればよい。足りないところは勉強してもらえばよいからである。国語力は必要である。
テキスト
瀬川信久・七戸克彦・小林量・山本和彦・山田文・永石一郎・亀井尚也編著『事例研究民事法』(日本評論社、2008年 5300円+税
ISBN978-4-535-51575-8 ) を毎年、使用していたが、絶版となり、IとIIに分離された第2版が発行されたので、それを使用する。『事例
研究民事法(第2版)I』(日本評論社、2013年)が、民法となる(定価3600円+税 ISBN978-4‐535‐51912‐1)。司法試験論文式の出題
傾向が変化しているので、そこに照準を合わせた改訂となった。編集に山野目章夫教授(早大法務研究科)を加えたことにより、更に充実
した内容となっている。なお、 テキストは必ず購入すること。著作権を尊重することが基本である。
参考書
テキストにもくわしく掲載されているが、関連判例及び調査官解説を読むことが基本である。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 179 -
科目名
教員名
(民事法系)基本演習III
清水 宏
科目ナンバー
配当年次
2080415301
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
本科目では、民事訴訟法の講義で修得した知識を活用するための思考の訓練を目的とした演習を行う。すなわち、自らの有している知識を
教養として保有するにとどめるのではなく、実用的なものとするためには、臨床ということが必要である。そして、法学における臨床は、
基本的に具体的な事例に基づいてその法的思考力を練磨する方法によって行われる。したがって、この演習という授業において、講義に
よって得られた体系的な知識を、臨機応変に活用できるものへと昇華させることが求められるのである。
授業においては、毎回、具体的な事例について、どのような民事訴訟法上の問題点があるかを検討し、抽出された問題点についてどのよう
に考えるべきかを議論することを予定している。そして、こうした過程を通じて、様々な局面においてその利用可能性を、また、利用のあ
り方を判断する能力を養成することを予定している。もちろん、必要に応じて、基本的理解の確認および復習も行う予定である。
なお、この講義は基本演習Ⅳの続きとしての位置付けになる。
到達目標
・具体的な事例において、民事訴訟法上の問題点を抽出できる。
・民事訴訟法上の問題点についての解釈をめぐる判例および学説を複数指摘できる。
・自説の正当性を根拠を挙げて、自分の言葉で説明でき、また、それを文書にまとめることができる。
・自分と異なる見解を前提としても、論理的に、妥当な結論を導くことができる。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
・授業の目的、進め方、予習・復習の仕方等を説明します。・実質的に事件の蒸し返しとなるような訴訟提起を抑止する方策に
ついて検討します。
・コアカリキュラムの114条1項および2項の趣旨、判決理由の判断の控訴に対する影響を理解する、という項目に対応します。
60分
【予習】
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋宏志『重点講義民事訴訟法【上巻】第2版補訂版』(以下、高橋上とする。)643~687頁を熟読
すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく。
第2回
・訴訟上の和解の効力、和解に瑕疵がある場合の主張方法などの問題を検討します。
・コアカリキュラムの、①訴訟上の和解の意義、要件、手続を理解する、②調書への記載によって生じる確定判決と同一の効力
の意義を検討する、③
・和解無効、和解解除を主張する場合の方法を検討する、という項目に対応します。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋上769~797頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく。
第3回
・通常共同訴訟の特殊な類型である、同時審判申出共同訴訟の特則などの問題を検討します。
・コアカリキュラムの、①通常共同訴訟の概念を理解する、②共同訴訟人独立の原則及びその修正(証拠共通・主張共通)をめ
ぐる問題を検討する、③同時審判申出共同訴訟と主観的予備的併合論との関係を理解する、④同時審判申出共同訴訟の要件およ
び効果を整理する、という項目に対応します。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋宏志『重点講義民事訴訟法【下巻】第2版補訂版』(以下、高橋下とする。)394~420頁を熟読
すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく。
- 180 -
第4回
・固有必要的共同訴訟の特徴、成否、共同訴訟人となるべき者が欠けている場合の瑕疵の治癒などの問題を検討します。
・コアカリキュラムの、①必要的共同訴訟という概念、40条の内容を理解する、②固有必要的共同訴訟の意義(類似必要的共同
訴訟との相違)、基準を理解する、③事例に基づいて固有必要的共同訴訟となる場合か否かを検討する、という項目に対応しま
す。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋下318~357頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく。
第5回
・類似必要的共同訴訟の意義、共同訴訟人の一部の者の上訴などの問題を検討します。
・コアカリキュラムの、①必要的共同訴訟という概念、40条の内容を理解する、②類似必要的共同訴訟について具体例を整理す
る、という項目に対応します。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋下357~370頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく。
第6回
・独立当事者参加訴訟の意義、要件、審理原則などの問題を検討します。
・コアカリキュラムの、①独立当事者参加の制度趣旨および要件を類型ごとに整理する、②各当事者による訴訟行為に対する規
律を検討する、という項目に対応します。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋下495~540頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく。
第7回
・補助参加の利益をめぐる議論について検討します。
・コアカリキュラムの、①補助参加の制度趣旨を理解する、②補助参加の要件(特に補助参加の利益)を検討する、③補助参加
の手続(参加に対する異議も含む)を整理する、という項目に対応します。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋下437~460頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく。
第8回
・補助参加人の法的地位、補助参加人に対する判決の効力、訴訟告知の効力などの問題を検討します。
・コアカリキュラムの①補助参加人の訴訟上の地位、補助参加人に対する判決の効力を検討する、②訴訟告知:制度趣旨、効果
を理解する、という項目に対応します。
120分
【予習】
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋下425~437頁、および460~494頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく。
第9回
・当然承継・参加承継・引受承継の要件、手続、審理原則などの問題について検討します。
・コアカリキュラムの、①・訴訟承継における訴訟状態の引受けという概念を理解する、②当然承継の概念を理解し、訴訟手続
の中断・受継ぎとの関係を整理する、③参加承継・引受承継それぞれの概念、要件、承継が認められた場合の手続規律を整理す
る、という項目に対応します。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋下563~590頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく。
- 181 -
第10回
・上訴の利益の有無の判断基準などの問題について検討します。
・コアカリキュラムの・上訴の利益を理解する、という項目に対応します。
【予習】
90分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋下600~610頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく。
第11回
・不利益変更禁止の原則の適用について検討します。
・コアカリキュラムの上訴提起の効果、附帯上訴、不利益変更禁止の原則を理解する、という項目に対応します。
【予習】
90分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋下629~641頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく。
第12回
・送達の瑕疵による手続保障の欠缺があった場合などと再審事由の関係について検討します。
・コアカリキュラムの、①再審の意義、再審事由の種類(上告理由のとの比較)を整理する、②再審手続の補充性、当事者適格
を理解する、という項目に対応します。
【予習】
90分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋下770~789頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく。
第13回
・宗教法人の内部紛争事例などをもとに、民事訴訟における審判権の限界という問題を検討します。
・コアカリキュラムにおける、民事裁判権の定義、裁判権と国際裁判管轄の関係、審判権の限界(特に宗教団体の内部紛争に関
する問題)を理解する、という項目に対応します。
【予習】
90分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋上330~342頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく。
第14回
・非訟事件の特徴、訴訟事件との区別の基準などの問題を検討します。
・コアカリキュラムの、①非訟事件の種類、非訟手続の概要、訴訟との相違を理解する、②訴訟の非訟化という問題を理解す
る、という項目に対応します。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・民事訴訟法Ⅰ~Ⅲで利用したテキストの費消に関する部分を熟読する。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく。
第15回
・境界確定訴訟の法的性質、当事者適格、審理原則などの問題を検討します。
・コアカリキュラムの、形式的形成訴訟(筆界特定訴訟など)をめぐる問題について理解する、という項目に対応します。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋上81~97頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく。
- 182 -
授業の方法
第一回目の授業を除き、事前に具体的事例を配布し、テキストの該当箇所を読んだ上で、事例に関する設問を検討して授業に出席してもら
う。授業では、事例の説明、問題点の指摘、問題点に関するディスカッションを行う。授業の進行は基本的に教員が行う。議論に関して
は、自由討論が原則であるが、適宜教員が指名して発言を求める。その上で、復習として、自分の考えをまとめて教員に提出し、教員はコ
メントを付して返却する。
成績評価の方法
・成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
・授業における発言の積極性および内容を平常点として評価する(50パーセント)。
・復習として自分の考えをまとめたペーパーの提出状況および内容を評価する(50パーセント)。
成績評価の基準
①成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
②授業における発言については、以下の点に着目して、その達成度により評価する。
・判例・通説にそっているか、あるいは、正しい答えかは問わない。
・すぐに「わかりません」を言わない。
・回答に際して教科書を丸読みしない。
・自分の考えを根拠を挙げて述べている。
③復習ペーパーについては、以下の点に着目して、その達成度により評価する。
・自分の思考過程が明確に再現されている。
・論理的かつ妥当性を考慮している。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民事訴訟法Ⅰ~Ⅲ、および(民事法系)基本演習Ⅳを履修していることが望ましい。
テキスト
・高橋宏志『重点講義民事訴訟法【上巻】第2版補訂版』(有斐閣、2013年)ISBN:978-4-641-13655-7(5700円+税)
・高橋宏志『重点講義民事訴訟法【下巻】第2版補訂版』(有斐閣、2014年)ISBN:978-4-641-13688-5(5800円+税)
参考書
・高橋宏志=高田裕成=畑瑞穂編『民事訴訟法判例百選[第4版]』(有斐閣、2010年)ISBN:978-4-641-11501-9(2800円+税)
・滝沢孝臣編『実務に学ぶ民事訴訟法の論点』(青林書院、2012年)ISBN:978-4-417-01568-0(5800円+税)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
随時電子メールで受け付ける。
- 183 -
科目名
教員名
民事手続法基本特殊講義II (民事訴訟法事例研究)
清水 宏
科目ナンバー
配当年次
2080415822
3
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
本科目では、民事訴訟法の講義を受けることで基本的知識を修得した者を対象として、民事訴訟法の解釈上の争点が中心問題となる事例を
取り上げて、どのような解釈を行って、問題を処理することになるかを講義することを目的とする。基本的には民事訴訟法上の問題を取り
上げるが、必要に応じて、民事執行法および民事保全法との関係についても取り上げる。授業は教員による講義というスタイルではある
が、事例研究という科目の趣旨に鑑み、教員と受講生との対話を重視したものとする予定である。さらには、関連する判例も多く取り上げ
て検討する予定である。
なお、判例を読む場合には、いわゆる判旨のみを読むのではなく、必ず、事実を読んで、それとの関係で裁判所がどのような判断をしてい
るかに重点を置いて読むことを心掛けてほしい。
到達目標
・判例の具体的事案を分析して、どのような民事訴訟法上の問題が存在するかを発見できる。
・問題点について自分の考えを根拠をもって述べることができる。
・民事保全法、民事訴訟法、民事執行法という手続法の全体構造を理解し、問題の位置づけができる。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
・送達の瑕疵や訴訟行為と表見代理に関する事例を検討します。
・コアカリキュラムの①実体法上の代理人、訴訟法上の特別代理人を整理し、また、法人の代表者の訴訟上の地位、②・公示送
達等において、名宛人に書類が到達しなかった場合の問題点、③私法規定の訴訟行為への適用、とう項目に対応します。
【予習】
・以下の判例を熟読する。
最判昭和31年5月22日民集10巻5号545頁
最判昭和35年10月18日民集14巻12号2764頁
最判昭和42年11月30日民集21巻9号2497頁
最判平成2年12月4日判時1398号66頁
最判昭和41年7月14日民集20巻6号1173頁
最判昭和43年2月27日民集22巻2号316頁
最決平成19年3月20日民集61巻2号586頁
最判昭和37年5月24日民集16巻5号1157頁
【復習】
・授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理しておく。
第2回
60分
・訴訟上の和解の意義、効力に関する事例を検討します。
・コアカリキュラムの①訴訟上の和解の意義、要件、手続、②調書への記載によって生じる確定判決と同一の効力の意義、③和
解無効、和解解除を主張する場合の方法という項目に対応します。
【予習】
・以下の判例を熟読する。
最判昭和41年11月10日民集20巻9号1771頁
最判昭和52年10月14日民集31巻6号825頁
最判昭和44年12月19日民集23巻12号2539頁
最判昭和45年12月15日民集24巻13号2072頁
広島高判昭和40年1月20日18巻1号1頁
大決昭和6年4月22日民集10巻7号380頁
大判大正14年4月24日民集4巻5号195頁
大判昭和14年8月12日民集18巻14号903頁
大判昭和7年11月25日民集11巻20号2125頁
最判昭和43年2月15日民集22巻2号184頁
最判昭和52年7月19日民集31巻4号693頁
・事例について検討しておく。
【復習】
・授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理しておく。
- 184 -
90分
第3回
・相殺の抗弁と二重起訴禁止の関係をめぐる事例を検討します。
・コアカリキュラムの・重複訴訟係属禁止制度をめぐる問題(特に相殺の抗弁が関わる場合)、という項目に対応します。
【予習】
・以下の判例を熟読する。
大判昭和10年8月24日民集14巻1582頁
最判平成6年11月22日民集48巻7号1355頁
最判昭和40年4月2日民集19巻3号539頁
最判昭和51年3月4日民集30巻2号48頁
最判昭和63年3月15日民集42巻3号170頁
最判平成3年12月17日民集45巻9号1435頁
最判平成10年6月30日民集52巻4号1225頁
最判平成18年4月14日民集60巻4号1497頁
東京高判平成4年5月27日判時1424号56頁
東京高判平成8年4月8日判タ937号262頁
・事例について検討しておく。
【復習】
・授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理しておく。
第4回
・主張責任、および弁論主義違反の効果に関する事例を検討します。
・コアカリキュラムの、①主張責任の意義、分配基準、請求原因と抗弁、抗弁と否認の相違、②主張共通の原則、③主要事実、
間接事実との区別をめぐる問題、④釈明権の意義、趣旨(弁論主義との関係)、という項目に対応します。
【予習】
・以下の判例を熟読する。
最判昭和33年7月8日民集12巻11号1740頁
最判昭和55年2月7日民集34巻2号123頁
最判平成9年7月17日判時1614号72頁
最判昭和27年11月27日民集6巻10号1062頁
最判昭和36年2月28日民集15巻2号324頁
最判昭和33年6月6日民集12巻9号1384頁
・事例について検討しておく。
【復習】
・授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理しておく。
第5回
第6回
90分
90分
・訴訟における法人格否認の法理の適用の可否をめぐる事例を検討します。
・コアカリキュラムの特定第三者、一般第三者に既判力が拡張される場合、という項目に対応します。
【予習】
90分
・以下の判例を熟読する。
最判昭和38年4月12日民集17巻3号468頁
最判平成4年9月10日民集46巻6号553頁
最判昭和44年2月27日民集23巻2号511頁
最判昭和48年10月26日民集27巻9号1240頁
最判昭和53年9月14日判時906号88頁
最判平成17年7月15日民集59巻6号1742頁
・いわゆる債権者代位訴訟における当事者適格などをめぐる事例について検討します。
・コアカリキュラムの、①訴訟担当の意義、訴訟代理との相違、分類、②特定第三者、一般第三者に既判力が拡張される場合、
という項目に対応します。
【予習】
・以下の判例を熟読する。
大判昭和10年3月12日民集14巻482頁
大判昭和15年3月15日民集19巻586頁
最判昭和44年6月24日民集23巻7号1079頁
最判昭和33年6月14日民集12巻9号1449頁
最判昭和54年3月16日民集33巻2号270頁
東京高判平8年4月8日判タ937号262頁
最判昭和45年6月2日民集24巻6号447頁
最判昭和48年4月24日民集27巻3号596頁
・事例について検討しておく。
【復習】
・授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理しておく。
- 185 -
90分
第7回
・請求の拡張により、請求の予備的併合がなされた場合の取扱いをめぐる事例について検討します。
・コアカリキュラムの、①請求の客観的併合の意義、要件、②併合形態による処理の相違、③請求の変更、反訴、中間確認の訴
えにつき、三者の要件および手続の概要、④附帯上訴、という項目に対応します。
【予習】
・以下の判例を熟読する。
最判昭和29年6月8日民集8巻6号1037頁
最判昭和39年7月10日民集18巻6号1093頁
最判昭和32年12月13日民集11巻13号2143頁
最判昭和33年10月14日民集12巻14号3091頁
最判昭和58年3月22日判時1074号55頁・判タ494号62頁
・事例について検討しておく。
【復習】
・授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理しておく。
第8回
・補助参加の利益、補助参加人の地位、補助参加人に対する判決の効力、訴訟告知の効果に関する事例を検討します。
・コアカリキュラムの、①補助参加の要件(特に補助参加の利益)、②補助参加人の訴訟上の地位、③補助参加人に対する判決
の効力、④訴訟告知の制度趣旨および効果、という項目に対応します。
【予習】
・以下の判例を熟読する。
最決平成13年1月30日民集55巻1号30頁
最判昭和37年1月19日民集16巻1号106頁
補助参加人に対する裁判の効力
最判昭和45年10月22日民集24巻11号1583頁
最判平成14年1月22日判時1776号67頁
仙台高判昭和55年1月28日高民集33巻1号1頁
東京高判昭和60年6月25日判時1160号93頁
・事例について検討しておく。
【復習】
・授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理しておく。
第9回
90分
・遺産を巡る紛争につき、既判力の客観的範囲、共同訴訟としての取扱いなどをめぐる問題を検討します。
・コアカリキュラムの、①114条1項および2項の趣旨、判決理由の判断の控訴に対する影響、②事例に基づいて固有必要的共同訴
訟となる場合か否か、という項目に対応します。
【予習】
・以下の判例を熟読する。
最判平成9年3月14日判時1600号89頁最判平成9年7月17日判時1614号72頁
最判昭和61年3月13日民集40巻2号389頁
最判平成元年3月28日民集43巻3号167頁
最判平成11年11月9日民集53巻8号1421頁
最判平成20年7月17日民集62巻7号22頁
・事例について検討しておく。
【復習】
・授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理しておく。
第10回
90分
90分
・独立当事者参加訴訟における和解や訴えの取り下げなどをめぐる問題を検討します。
・コアカリキュラムの、①独立当事者参加の制度趣旨および要件、②各当事者による訴訟行為に対する規律、という項目に対応
します。
【予習】
・以下の判例を熟読する。
最判昭和42年9月27日民集21巻7号1925頁
仙台高判昭和55年5月30日判タ419号112頁
独立当事者参加訴訟における訴えの取下げ
最判昭和60年3月15日判時1168号66頁、判タ569号49頁
最判昭和48年7月20日民集27巻7号863頁
・事例について検討しておく。
【復習】
・授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理しておく。
- 186 -
90分
第11回
・裁判上の自白の要件、および撤回をめぐる事例について検討します。
・コアカリキュラムの、裁判上の自白の意義、要件、効果、撤回要件、という項目に対応します。
【予習】
・以下の判例を熟読する。
大判大正11年2月20日民集1巻52頁
最判昭和25年7月11日民集4巻7号316頁
最判昭和30年7月5日民集9巻9号985頁
最判昭和41年9月22日民集20巻7号1392頁
最判昭和52年4月15日民集31巻3号371頁
最判昭和35年2月12日民集14巻2号223頁
・事例について検討しておく。
【復習】
・授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理しておく。
第12回
・口頭弁論終結後の承継人の範囲、および訴訟承継の要件をめぐる事例について検討します。
・コアカリキュラムの、①特定第三者、一般第三者に既判力が拡張される場合、②・訟承継における訴訟状態の引受けという概
念、②参加承継・引受承継それぞれの概念、要件、承継が認められた場合の手続規律、という項目に対応します。
【予習】
・以下の判例を熟読する。
大判昭和17年5月26日民集21巻592頁
大決昭和5年4月24日民集9巻415頁
最判昭和52年12月23日判時881号105頁
最判昭和32年9月17日民集11巻9号1540頁
最判昭和41年3月22日民集20巻3号484頁
最判昭和52年3月18日金法837号34頁
・事例について検討しておく。
【復習】
・授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理しておく。
第13回
90分
90分
・一部請求後の残額請求の可否についての事例を検討します。
・コアカリキュラムの、一部請求後の残額請求を具体的な事例に即して検討する、という項目に対応します。
【予習】
・以下の判例を熟読する。
最判昭和32年6月7日民集11巻6号948頁
最判昭和34年2月20日民集13巻2号209頁
最判昭和37年8月10日民集16巻8号1720頁
最判昭和45年7月24日民集24巻7号1177頁
最判平成6年11月22日民集48巻7号1355頁
最判平成10年6月12日民集52巻4号1147頁
高松高判平成19年2月22日判時1960号40頁・判タ1235号199頁
最判平成20年7月10日判時2020号71頁・判タ1280号121頁
90分
2 複数者不法行為における過失相殺の方法
⑨ 最判平成13年3月13日民集55巻2号328頁
3 加害行為以前から存在した被害者の疾患の斟酌
⑩ 最判平成4年6月25日民集46巻4号400頁
・事例について検討しておく。
【復習】
・授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理しておく。
第14回
・文書提出命令と提出義務免除、および、いわゆる違法収集証拠の取扱いについての事例を検討します。
・コアカリキュラムの、①文書提出命令手続、②文書提出義務の範囲、③違法修習証拠の取扱い、という項目に対応します。
- 187 -
第15回
【予習】
・以下の判例を熟読する。
最決平成11年11月12日民集53巻8号1787頁
最決平成12年3月10日民集54巻3号1073頁
最決平成13年2月22日判時1742号89頁
最決平成18年2月17日民集60巻2号496頁
最決平成18年10月3日民集60巻8号2647頁
最決平成19年8月23日判時1985号63頁
最決平成19年11月30日民集61巻8号3186頁
最決平成19年12月11日民集61巻
最決平成20年11月25日民集62巻10号
東京高判昭和52年7月15日判時867号60頁
名古屋高決昭和56年2月18日判時1007号66頁
・事例について検討しておく。
・いわゆる立退料支払請求と処分権主義の関係などをめぐる事例を検討します。
90分
・コアカリキュラムの、①訴訟物の意義および機能、②処分権主義の意義、内容、適用範囲、という項目に対応します。
【予習】
・以下の判例を熟読する。
最判昭和46年11月25日民集25巻8号1343頁
最判平成3年3月22日民集45巻3号293頁
最判平成6年10月25日民集48巻7号1303頁
最判昭和40年9月17日民集19巻6号1533頁
最判平成16年3月25日民集58巻3号107頁
・事例について検討しておく。
【復習】
・授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理しておく。
90分
授業の方法
第一回目の授業を除き、事前に具体的事例を配布し、事例に関する設問を検討して授業に出席してもらう。授業では、教員が受講生に質問
をし、それに回答してもらいながら、事例についての解説を行う。
成績評価の方法
・成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
・授業における発言の積極性および内容を平常点として評価する(20パーセント)
・期末試験によって評価する(80パーセント)
成績評価の基準
①成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
②授業における発言については、以下の点に着目して、その達成度により評価する。
・判例・通説にそっているか、あるいは、正しい答えかは問わない。
・すぐに「わかりません」を言わない。
・回答に際して教科書を丸読みしない。
・自分の考えを根拠を挙げて述べている。
③期末試験については、解答内容(得点)によって評価する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民事訴訟法Ⅰ~Ⅲを履修していることが望ましい。
テキスト
・特に指定しない。
・予習等のためには、民事訴訟法の授業で利用したテキストを使用してください。
参考書
・高橋宏志『重点講義民事訴訟法【上巻】第2版補訂版』(有斐閣、2013年)ISBN:978-4-641-13655-7(5700円+税)
・高橋宏志『重点講義民事訴訟法【下巻】第2版補訂版』(有斐閣、2014年)ISBN:978-4-641-13688-5(5800円+税)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
- 188 -
授業終了後に教室で受け付ける。
随時電子メールで受け付ける。
- 189 -
科目名
教員名
民事手続法基本特殊講義II (民事訴訟法の諸問題I)
西田 美昭
科目ナンバー
配当年次
2080415823
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
民事訴訟法ⅡⅢ,の講義と合わせて、民事訴訟法の条文や法理を実践的に用いることができる能力の基礎を更に養うことがこの講義の目
的です。
到達目標
次のことができる能力を高めることです。
1 与えられた事実関係を理解し、そこから法の適用を考える上で重要な事実を的確に整理して把握する。
2 これまでに学習した民事訴訟法についての知識を手がかりにして事案に関係した条文、判例、学説を確認、整理した上、与えら れた事
実関係に民事訴訟法上の要件や基準をあてはめ、その結果どのような帰結となるか検討して結論を得る。
3 与えられた事実関係について法を適用した結果が適切か否か点検することを通じ、判例や諸学説の立場を批判的に検討する。
4 1から3までの作業の各結果と理由を口頭又は文章で的確に説明する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
(講義全体について)
テキストの設例に基づき、設問についての検討を行うことを中心とします。各回に検討する予定のテキストのユニットと主要
な主題は以下のとおりです。各回の末尾の( )内は、主に関連する共通的到達目標モデル(第2次案修正案)の章と項目番号
ですが、そこに掲げられた項目の全てを取り上げるとは限りません。
(第1回について)
ガイダンス・UNIT27 知的財産権関係訴訟
ガイダンスとして授業の進め方等について説明する。次いで、知的財産権関係訴訟の管轄、当事者照会民事訴訟手続における
秘密保護について検討する。(第2章2-1-3(2)(3)、第4章4-2-1)
(全ての回について必要な予習)
1 設例の事実関係を把握してメモを作る。
2 これまでに学習した民事訴訟法の教科書等に基づいて事案に関係した条文、主要な判例、学説の概
略の確認、整理をする。
3 テキストの設問中の小問の後に掲げられた文献、判例を、最小限でもテキストに資料として引用さ
れた文献、判例を、読んで理解する。
4 テキストの各設問についての答えを自分なりに考え、発言できるようメモをする。
(全ての回について)
司法試験合格という目標
を持っている法科大学院
生であり、学習に当てる
事のできる時間も大きな
違いがある諸氏に、学習
時間の目安を示すことの
必要性や意味があるとは
(全ての回について必要な復習)
思われない。あえて最小
1 予習で確認してなかったのに、講義の中で言及された条文、概念、判例等を六法、教科書等で再確 限を示せば120分
認して、整理する。
2 テキストの設問についてのクラスメートや教師の解答、説明と自分が予習した解答とを比べて、知
識や考え方の誤りの有無を、教科書等で確認する。
3 講義を聞いたり復習をする中で生じた疑問点をメモし、考えてみる。
第2回
UNIT27 知的財産関係訴訟(つづき)
引き続き、知的財産権関係訴訟の管轄、当事者照会民事訴訟手続における秘密保護について検討する。(同上)
第1回の欄のとおり。
第3回
第1回の欄のとおり。
UNIT23 複数請求訴訟と控訴
複数請求訴訟、とりわけ、訴えの変更、反訴と控訴の関係について検討する。(第6章6-1-2、第7章7-2)
第1回の欄のとおり。
第4回
第1回の欄のとおり。
UNIT21 複数請求訴訟と控訴(つづき)
引き続き、複数請求訴訟、とりわけ、訴えの変更、反訴と控訴の関係について検討する。(同上)
- 190 -
第1回の欄のとおり。
第5回
第1回の欄のとおり。
UNIT22 補助参加と同時審判申出訴訟
補助参加、同時審判申出訴訟などについて考察する。(第6章6-2-1-3、6-2-2、6-2-3)
第1回の欄のとおり。
第6回
第1回の欄のとおり。
UNIT22 補助参加と同時審判申出訴訟(つづき)
引き続き、補助参加と同時審判申出訴訟などについて考察する。(同上)
第1回の欄のとおり。
第7回
第1回の欄のとおり。
UNIT8 筆界確定訴訟
筆界確定訴訟の諸問題について検討する。(第3章3-1)
第1回の欄のとおり。
第8回
第1回の欄のとおり。
UNIT8 筆界確定訴訟(つづき)
引き続き、筆界確定訴訟の諸問題について検討する。(同上)
第1回の欄のとおり。
第9回
第1回の欄のとおり。
UNIT14 証拠調べにおける公務秘密
刑事訴訟関係資料についての文書提出命令、公務文書の提出義務、新聞記者の取材源についての証言拒絶について考察する。
(第4章4-3-5、4-3-7)
第1回の欄のとおり。
第10回
第1回の欄のとおり。
UNIT14 証拠調べにおける公務秘密(つづき)
引き続き、刑事訴訟関係資料についての文書提出命令、公務文書の提出義務、新聞記者の取材源についての証言拒絶について
考察する。(同上)
第1回の欄のとおり。
第11回
第1回の欄のとおり。
UNIT20 定期金賠償と鑑定
定期金賠償、判決後の事情変更、鑑定の諸問題について検討する。(第4章4-3-6、第5章5-1-3)
第1回の欄のとおり。
第12回
第1回の欄のとおり。
UNIT20 定期金賠償と鑑定(つづき)
引き続き、定期金賠償、判決後の事情変更、鑑定の諸問題について検討する。(同上)
- 191 -
第1回の欄のとおり。
第13回
第1回の欄のとおり。
UNIT25 再審と判決の無効
訴えの取下げ、再審、判決の無効等について検討する。(第5章5-1-2、5-2-2、5-1-4、第7章7-6)
第1回の欄のとおり。
第14回
第1回の欄のとおり。
UNIT25 再審と判決の無効(つづき)、UNIT28 消費者関係訴訟
引き続き、訴えの取下げ、再審、判決の無効等について検討する。(同上)
次いで、送達の瑕疵の救済、管轄の合意の効力、和解に代わる決定、少額訴訟手続等について検討する。(第2章2-1-3(2)
(3)、第4章4-1-3、第8章8-1、8-3)
第1回の欄のとおり。
第15回
第1回の欄のとおり。
UNIT27 消費者関係訴訟(つづき)
引き続き、送達の瑕疵の救済、管轄の合意の効力、和解に代わる決定、少額訴訟手続等について検討する。(同上)
第1回の欄のとおり。
第1回の欄のとおり。
授業の方法
テキストの設例と設問に即して双方向授業を進めます。準備学修(予習、復習)の欄に記載した予習がされていることは当然の前提とし
て、教師からの発問に対する予習に基づいた解答の発表、教師・学生間の問答、学生相互の討論を通じて、民事訴訟法の条文や法理を実践
的に用いることができる能力の基礎を養います。
成績評価の方法
講義中の報告、応答、討論への参加、小レポートの提出(40%)と定期試験の成績(60%)の総合評価によります。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民事訴訟法II・民事訴訟法Ⅲの最低所要出席日数の履修が必要。民法・商法の基本的知識が必用。
テキスト
三木浩一=山本和彦編『ロースクール民事訴訟法 第4版』(有斐閣,5,729円)ISBN 978-4-641-13665-6
参考書
1 各人が民事訴訟法Ⅰあるいはその他の民事訴訟法の講義で学習した民事訴訟法の教科書(ただし、あまり簡略なもの、古いものを除
く)
2 テキストの設問中の小問の後に掲げられている文献及び判例
しいて、特定の図書を挙げるならば、掲げられている回数の多い次の図書
高橋宏志著『重点講義 民事訴訟法上 第2版補訂版』(有斐閣,5985円)ISBN 978-4-641-13655-7
高橋宏志著『重点講義 民事訴訟法下 第2版補訂版』(有斐閣,6264円)ISBN 978-4-641-13688-5
(ただし、下についてはテキストでは第2版のページ数が表示されている。)
すでに持っているなら、高橋宏志著『重点講義 民事訴訟法上 第2版』(有斐閣,5880円)ISBN 978-4-641-13613-7
及び高橋宏志著『重点講義 民事訴訟法下 補訂第2版』(有斐閣,4410円)ISBN 978-4-641-13627-4,同第2版でもよい。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
- 192 -
学内専用ホームページで周知する。
- 193 -
科目名
教員名
民事手続法基本特殊講義II (民事訴訟法の諸問題II)
萩澤 達彦
科目ナンバー
配当年次
2080415824
3
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
民事訴訟法ⅡⅢ民事手続法基本特殊講義II (民事訴訟法の諸問題I),の講義と合わせて、民事訴訟法の条文や法理を実践的に用いるこ
とができる能力の基礎を更に養うことがこの講義の目的です。
具体的な到達目標は、次のことができる力をより高めることです。
(1)与えられた事実関係を理解し、そこから法の適用を考える上で重要な事実を的確に整理して把握する。
(2)これまでに学習した民事訴訟法についての知識を手がかりにして事案に関係した条文、判例、学説を確認、整理した上、与えられた事
実関係に民事訴訟法上の要件や基準をあてはめ、その結果どのような帰結となるか検討して結論を得る。
(3)与えられた事実関係について法を適用した結果が適切か否か点検することを通じ、判例や諸学説の立場を批判的に検討する。
(4) (1)から(3)までの作業の各結果と理由を口頭又は文章で的確に説明する。
到達目標
民事訴訟法の基礎知識の確認と解釈の応用力の養成。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス・UNIT3 当事者の確定・変更
ガイダンスとして授業の進め方等について説明する。次いで、当事者の確定、被告を間違って訴えを提起した場合の措置等に
ついて検討する。(コアカリキュラム第2章2-2-1)
テキストの参考資料を読んで,設問の解答を作成しておく。
第2回
UNIT3 当事者の確定・変更 (つづき)
引き続き、当事者の確定、被告を間違って訴えを提起した場合の措置等について検討する。(同上)
テキストの参考資料を読んで,設問の解答を作成しておく。
第3回
120分
120分
UNIT4 集団訴訟
法人でない団体の当事者能力、当事者適格、任意的訴訟担当などについて考察する。(コアカリキュラム第2章2-2-2、第3章
3-2-3(2))
テキストの参考資料を読んで,設問の解答を作成しておく。
- 194 -
120分
第4回
UNIT4 集団訴訟(つづき)
引き続き、法人でない団体の当事者能力、当事者適格、任意的訴訟担当などについて考察する。(同上)
テキストの参考資料を読んで,設問の解答を作成しておく。
第5回
UNIT6 宗教法人の内部紛争
宗教に関わる紛争と裁判所の審判権の限界、法人の内部紛争における当事者適格等について考察する。(コアカリキュラム第
2章2-1-2、第3章3-2-3(1))
テキストの参考資料を読んで,設問の解答を作成しておく。
第6回
120分
UNIT23 独立当事者参加(つづき)
引き続き、独立当事者参加等について考察する。(同上)
テキストの参考資料を読んで,設問の解答を作成しておく。
第9回
120分
UNIT23 独立当事者参加
独立当事者参加等について考察する。(コアカリキュラム第6章6-2-4)
テキストの参考資料を読んで,設問の解答を作成しておく。
第8回
120分
UNIT6 宗教法人の内部紛争(つづき)
引き続き、宗教に関わる紛争と裁判所の審判権の限界、法人の内部紛争における当事者適格等について考察する。(同上)
テキストの参考資料を読んで,設問の解答を作成しておく。
第7回
120分
120分
UNIT24 訴訟承継
訴訟承継の諸問題について考察する。(コアカリキュラム第6章6-2-6)
テキストの参考資料を読んで,設問の解答を作成しておく。
- 195 -
120分
第10回
UNIT24 訴訟承継(つづき)
引き続き、訴訟承継の諸問題について考察する。(同上)
テキストの参考資料を読んで,設問の解答を作成しておく。
第11回
UNIT26 医療関係訴訟
医療関係訴訟における証拠保全、因果関係の認定、陳述書、専門委員の関与のあり方について検討する。(コアカリキュラム
第4章4-2-1、4-3-7、4-3-10、4-3-12)
テキストの参考資料を読んで,設問の解答を作成しておく。
第12回
120分
UNIT29 人事関係訴訟(つづき)、UNIT30 相続関係訴訟
引き続き、訴訟と非訟の区別、離婚訴訟の審理原則、親子関係不存在確認の効力等について検討する。(同上)
次いで、相続関係訴訟における必要的共同訴訟や限定承認が相続財産を対象とする訴訟に与える影響について検討する。(コ
アカリキュラム第3章3-2-2(3)、第5章5-1-3、第6章6-2-1-4 )
テキストの参考資料を読んで,設問の解答を作成しておく。
第15回
120分
UNIT29 人事関係訴訟
訴訟と非訟の区別、離婚訴訟の審理原則、親子関係不存在確認の効力等について検討する。(コアカリキュラム第1章1-3、第
3章3-2-3、3-4-2、第4章4-3-1、4-3-3、第5章5-1-3、5-1-4、5-2-4 )
テキストの参考資料を読んで,設問の解答を作成しておく。
第14回
120分
UNIT26 医療関係訴訟(つづき)
引き続き、医療関係訴訟における証拠保全、因果関係の認定、陳述書、専門委員の関与のあり方について検討する。(同上)
テキストの参考資料を読んで,設問の解答を作成しておく。
第13回
120分
120分
UNIT30 相続関係訴訟(つづき)
引き続き、相続関係訴訟における必要的共同訴訟や限定承認が相続財産を対象とする訴訟に与える影響について検討する。
(同上)
テキストの参考資料を読んで,設問の解答を作成しておく。
- 196 -
120分
授業の方法
テキストの設例と設問に即して双方向授業を進めます。必要な予習は、(1)設例の事実関係の把握、(2)これまでに学習した民事訴訟法の
教科書等に基づいて事案に関係した条文、主要な判例、学説の概略の確認、整理、(3)テキストの設問中の小問の後に掲げられた文献、判
例を、最小限でもテキストに資料として引用された文献、判例を、読んで理解した上、(4)テキストの各設問についての答えを自分なりに
考え、発言できるようメモをすること、です。このような予習に基づいた設問についての教師・学生間の問答、学生相互の討論を通じて、
民事訴訟法の条文や法理を実践的に用いることができる能力の基礎を養います。
成績評価の方法
講義中の応答、討論への参加、小レポートの提出(20%)と定期試験又はレポートの成績(80%)の総合評価によります。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民事訴訟法II・民事訴訟法Ⅲ・民事手続法基本特殊講義II (民事訴訟法の諸問題II)を履修していること。民法・商法の基本的知識が
必用。
テキスト
三木浩一=山本和彦編『ロースクール民事訴訟法 第4版』(有斐閣,2014年,5,724円)ISBN978-4-641-13665-6
参考書
高橋宏志=高田 裕成=畑瑞穂編『民事訴訟法判例百選[第4版]』(有斐閣,2010年,2940円)ISBN 978-4-641-11501-9
小林秀之編『判例講義 民事訴訟法〔第2版〕』(悠々社,2010年,3675円) ISBN 978-4-86242-014-5
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内用ページにて告知する。
- 197 -
科目名
教員名
(民事法系)基本演習IV
建部 雅
科目ナンバー
配当年次
2080415401
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
テーマ:「民法の論点と実際の意義」
民法上にも、他法と同様に多くの論点があり、判例による解決や、学説上の対立がある。それらの論点の中には、たしかに、無駄かつ冗長
な議論を行うために生じ、学説の怠慢のために維持されているものもある。このように意味の見出せない論点が存在することは、各学生の
学習する意欲を著しく削ぐ原因となっている。
しかしながら、大半の論点は、現実の事例を適切に解決するために積み重ねられてきた、きわめて有意義なものである。判例・学説によっ
て議論が進められ、多様な論点・問題とすべき点が明確にされてきたことにより、一見複雑にみえる事例も、その事例について問いかけら
れるべき一定のポイントに答えていくことによって、解決することができるようになっている。
さらに、それらの議論は、2014年8月に公表された「民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案」へとつながった。
本演習では、演習参加者が多くの民法の論点が実際に意味のあるということを実感するとともに、民法改正のポイントを理解することを通
じて、民法ひいては法学に対する理解を深めていくことを目的としている。
到達目標
○重要な論点の内容について理解する。
○重要な法的ルールによって解決される事例を明らかにできるようになる。
○重要な法的ルールの射程が及ばない事例を学習し、それに適用されるルールを確定できるようになる。
○今後の民法改正が事例解決に対して与える影響を理解する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス
演習の内容、テキスト、進め方について説明する。
予習・復習は必要ありません。
次回のための予習に専念してください。
民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案(以下、「要綱仮案」と表記します)を配布します。
第2回
特に必要ありません。
○ 現行民法と要綱仮案との対比―民法95条を題材として―
① 現行民法95条に関する判例のルール
② 現行民法95条に対する要綱仮案による修正
【予習】
現行民法95条に関する判例のルールの内容を確認する
予習:30分
復習:30分
【復習】
民法95条関係のルールは、現行民法と要綱仮案とではどの点で変更されているのかを確認する。
第3回
【契約の成否:錯誤の要件及び効果など】
Ⅰ-1 契約の締結と合意の瑕疵
Questions
(1) (a)~(c)
(2) 省略:債務不履行に関する学習は、別の設問で行う。
【予習】
左記の問題に対する解答を作成する。
予習:45分
復習:45分
【復習】
演習内で扱った法的問題に対する理解を再確認する。
第4回
【債務不履行による損害賠償:債務不履行に基づく損害賠償請求の要件を、具体例に即して明らかにすることができるか】
Ⅰ-7 契約不履行による損害賠償責任Ⅱ
Questions
(1) (a)、(b)
(2) (a)~(c)
- 198 -
【予習】
左記の問題に対する解答を作成する。
予習:45分
復習:45分
【復習】
演習内で扱った法的問題に対する理解を再確認する。
第5回
【売主の担保責任:売買の目的物に瑕疵がある場合に、買主はどのような要件の下でどのような権利を有するのか】
Ⅰ-8 売主の担保責任
Questions
(1) 省略
(2) (a)~(c)
(3) (a)、(b)
予習:45分
復習:45分
【予習】
左記の問題に対する解答を作成する。
【復習】
演習内で扱った法的問題に対する理解を再確認する。
第6回
【請負人の担保責任:請負人の義務・責任を、売買における売主と比較できるか】
Ⅰ-9 請負人の担保責任
Questions
(1) (a)~(c)
(2) 省略
(3) (a)~(c)
【予習】
左記の問題に対する解答を作成する。
予習:45分
復習:45分
【復習】
演習内で扱った法的問題に対する理解を再確認する。
第7回
【不動産物権変動:第三者の主観的要件など】
Ⅱ-1 不動産の二重譲渡と転々譲渡―解除と登記
Questions
(1) (a)、(b)
(2) 省略
(3) (a)、(b)
【予習】
左記の問題に対する解答を作成する。
予習:45分
復習:45分
【復習】
演習内で扱った法的問題に対する理解を再確認する。
第8回
【動産物権変動:即時取得の要件、盗品に関する例外】
Ⅱ-3 動産の転々譲渡と即時取得
Questions
(1) (a)、(b)
(2) (a)、(b)
【予習】
左記の問題に対する解答を作成する。
予習:45分
復習:45分
【復習】
演習内で扱った法的問題に対する理解を再確認する。
第9回
【不法行為と事件類型:医療過誤に特有の不法行為法上の問題】
Ⅱ-10 医療過誤・使用者責任・製造物責任
Questions
(1) (a)~(c)
(2) (a)、(b)
(3) 省略
- 199 -
【予習】
左記の問題に対する解答を作成する。
予習:45分
復習:45分
【復習】
演習内で扱った法的問題に対する理解を再確認する。
第10回
【抵当権:抵当権の設定された不動産について、利用権が存在する場合の、両者の関係】
Ⅲ-6 抵当権と利用権
Questions
(1) (a)、(b)
(2) 省略
(3)
【予習】
左記の問題に対する解答を作成する。
予習:45分
復習:45分
【復習】
演習内で扱った法的問題に対する理解を再確認する。
第11回
【譲渡担保:集合動産譲渡担保、譲渡担保権者、譲渡担保設定者、第三者の関係】
Ⅲ-11 動産譲渡担保
Questions
(1) 省略
(2) (a)、(b)
(3) (a)、(b)
(4) 省略
(5) 省略
予習:45分
復習:45分
【予習】
左記の問題に対する解答を作成する。
【復習】
演習内で扱った法的問題に対する理解を再確認する。
第12回
【保証:連帯保証と単純保証との相違など】
Ⅲ-3 保証債務
Questions
(1) 基本設例についての設問を扱う
(2) 省略
(3) 変更→今回の設例に、要綱仮案の保証関係規定が適用されていたならば、どのような影響がでるか。
予習:45分
復習:45分
【予習】
左記のた問題に対する解答を作成する。
【復習】
演習内で扱った法的問題に対する理解を再確認する。
第13回
【債権譲渡:将来債権譲渡の有効性、債権譲渡と要綱仮案】
Ⅲ-12 債権譲渡Ⅰ
Questions
(1) (a)、(b)
(2) (a)、(b)
【予習】
左記の問題に対する解答を作成する。
予習:45分
復習:45分
【復習】
演習内で扱った法的問題に対する理解を再確認する。
第14回
【詐害行為取消し:現行民法における詐害行為取消権】
Ⅲ-4 詐害行為取消権
Questions
(1) 省略
(2) (a)、(b)
(3) 省略
(4) (a)、(b)
(5) 省略
- 200 -
【予習】
左記の問題に対する解答を、現行民法に従って作成する。
予習:45分
復習:45分
【復習】
演習内で扱った法的問題に対する理解を再確認する。
第15回
【詐害行為取消し:要綱仮案における詐害行為取消権
Ⅲ-4 詐害行為取消権
Questions
(1) 省略
(2) (a)、(b)
(3) 省略
(4) (a)、(b)
(5) 省略
【予習】
左記の問題に対する解答を、要綱仮案に従って作成し、第14回の解答との相違点を明らかにする。
【復習】
要綱仮案で、詐害行為取消制度にどのような修正が加えられたのかを確認する。
授業の方法
受講者からの疑問をもとにして、担当教員が確認すべき点・議論の対象とすべき点を明らかにしたのち、
それらの点について受講者の理解を確かめるとともに、議論を行っていくことにします。
成績評価の方法
発言、質問:30点
討論への参加:20点
中間試験:行いません。
小テスト:行いません。
期末レポート:30点(指定した判例の先例的意義を明らかにしたもの)
小レポート:20点(指定した問題に対する解答を明らかにしたもの)
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
テキスト
松岡久和=潮見佳男=山本敬三『民法総合・事例演習』第2版(2009)
参考書
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 201 -
予習:45分
復習:45分
科目名
教員名
(民事法系)基本演習IV
清水 宏
科目ナンバー
配当年次
2080415401
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
本科目では、民事訴訟法の講義で修得した知識を活用するための思考の訓練を目的とした演習を行う。すなわち、自らの有している知識を
教養として保有するにとどめるのではなく、実用的なものとするためには、臨床ということが必要である。そして、法学における臨床は、
基本的に具体的な事例に基づいてその法的思考力を練磨する方法によって行われる。したがって、この演習という授業において、講義に
よって得られた体系的な知識を、臨機応変に活用できるものへと昇華させることが求められるのである。
授業においては、毎回、具体的な事例について、どのような民事訴訟法上の問題点があるかを検討し、抽出された問題点についてどのよう
に考えるべきかを議論することを予定している。そして、こうした過程を通じて、様々な局面においてその利用可能性を、また、利用のあ
り方を判断する能力を養成することを予定している。もちろん、必要に応じて、基本的理解の確認および復習も行う予定である。
到達目標
・具体的な事例において、民事訴訟法上の問題点を抽出できる。
・民事訴訟法上の問題点についての解釈をめぐる判例および学説を複数指摘できる。
・自説の正当性を根拠を挙げて、自分の言葉で説明でき、また、それを文書にまとめることができる。
・自分と異なる見解を前提としても、論理的に、妥当な結論を導くことができる。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
準備学修の目安(分)
第1回
・授業の目的、進め方、予習・復習の仕方等を説明します。
当事者能力
・権利能力なき団体の当事者能力の問題を中心に、実体法上の地位の取扱い等の関連する問題を検討します。
・コアカリキュラムの、①当事者能力の意義、当事者適格や訴訟能力との相違を理解する、②当事者能力者、29条をめぐる議論
を理解する、③当事者能力を欠く者に対する判決の効力や訴訟係属中に当事者能力を喪失した場合の手続を理解する、という項
目に対応します。
60分
【予習】
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋宏志『重点講義民事訴訟法【上巻】第2版補訂版』(以下、高橋上とする。)250~266頁を熟読
すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく。
第2回
・いわゆる債権者代位訴訟の問題を中心に、当事者適格、判決効の拡張、和解の可否など関連する問題を検討します。
・コアカリキュラムの、①当事者適格の意義、制度趣旨、当事者概念等との関係を理解する、②当事者適格の判断基準に関する
基本的な考え方を訴訟類型に応じて理解する、③訴訟担当の意義、訴訟代理との相違、分類を整理する、という項目に対応しま
す。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋上172~190頁、および709~711頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく
第3回
・任意的訴訟担当の許容性、認める場合の要件など関連する問題を検討します。
・コアカリキュラムの明文なき任意的訴訟担当をめぐる問題について理解する、という項目に対応します。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋上297~307頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく
- 202 -
第4回
・訴訟上の代理人の種類および法的地位、訴訟行為への表見法理の適用の可能性等の問題を検討します。
・コアカリキュラムの①・訴訟上の代理の意義および種類、訴訟担当との相違、代理権欠缺の効果を理解する、②実体法上の代
理人、訴訟法上の特別代理人を整理し、また、法人の代表者の訴訟上の地位を理解する、③訴訟代理の意義、弁護士代理の原
則、訴訟代理権の範囲、訴訟代理権の消滅事由を理解する、という項目に対応します。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋上205~234頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく
第5回
・将来給付の訴えや確認の訴えにおける訴えの利益が認められるための要件などの問題を検討します。
・コアカリキュラムの①訴えの利益の意義、制度趣旨、法律上の争訟概念等との関係を理解する、②
現在および将来の給付の訴えの利益を理解する、
③将来の損害賠償請求の適法性をめぐり問題を理解する、④確認の訴えの利益につき、判断基準に照らして、具体的な事例につ
いて検討する、という項目に対応します。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋上354~390頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく
第6回
・いわゆる重複訴訟係属の禁止について、その要件、そして、相殺の抗弁との関係等の問題を検討します。
・コアカリキュラムの重複訴訟係属禁止制度をめぐる問題(特に相殺の抗弁が関わる場合)について理解する、という項目に対
応します。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋上123~151頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく
第7回
・弁論主義の第一テーゼを中心に、弁論主義の適用のある事実、訴訟資料と証拠資料の峻別、弁論主義違反の取扱い等の問題を
検討します。
・コアカリキュラムの、①弁論主義の意義(職権探知主義との相違)、根拠、内容を理解する、②主要事実、間接事実との区別
をめぐる問題を検討する、という項目と対応します。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋上404~442頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく
第8回
・裁判上の自白の根拠、要件、撤回等の問題を検討します。
・コアカリキュラムの、裁判上の自白の意義、要件、効果、撤回要件を理解する、という項目と対応します。
120分
【予習】
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋上475~516頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく
第9回
・釈明権の行使および釈明義務違反などの問題を検討します。
・コアカリキュラムの①釈明権の意義、趣旨(弁論主義との関係)を理解する、②釈明義務の根拠、内容、範囲、法的観点指摘
義務について理解する、③具体的事例との関係で釈明義務の有無を検討する、という項目と対応する。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋上442~462頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく
- 203 -
第10回
・主張責任および証明責任の分配などの問題を検討します。
・コアカリキュラムの、主張責任:意義、分配基準、請求原因と抗弁、抗弁と否認の相違を整理する、②証明責任の意義および
分配基準を理解する、という項目に対応します。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋上517~551頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく
第11回
・自由心証主義の意義、証明の程度、証明負担の緩和などの問題を検討します。
・コアカリキュラムの、①自由心証主義の意義、内容を理解する。・証明度を整理する、②相当な損害額の認定制度を理解す
る、③主張・証明負担の軽減、法律上の推定を理解する、という項目に対応します。
120分
【予習】
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋宏志『重点講義民事訴訟法【下巻】第2版補訂版』(以下、高橋下とする。)38~67頁、高橋上
564~585頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく
第12回
・文書提出命令制度、提出義務免除文書、インカメラ手続、不提出の場合等の制裁などの問題を検討します。
・コアカリキュラムの、①文書提出命令手続を理解する、②文書提出義務の範囲について検討する、という項目に対応します。
120分
【予習】
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋下127~213頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく
第13回
・既判力の基準時後に行われた形成権の行使が遮断されるかという問題について検討します。
・コアカリキュラムの、①既判力の基準時概念を理解る、②基準事後の形成権行使をめぐる問題を検討する、という項目に対応
します。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋上601~629頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく
第14回
・いわゆる一部請求後の残額請求の可否という問題を検討します。
・コアカリキュラムの、①114条1項および2項の趣旨、判決理由の判断の控訴に対する影響を理解する、②一部請求後の残額請求
を具体的な事例に即して検討する、③後遺症損害の取り扱いを検討する、という項目に対応します。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋上97~122頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく
第15回
・口頭弁論終結後の承継人の範囲、反射効理論の当否などの問題を検討します。
・コアカリキュラムの、①既判力の相対効の原則を理解する、②特定第三者、一般第三者に既判力が拡張される場合を整理す
る、③反射効の肯否をめぐる議論を検討する、という項目に対応します。
【予習】
120分
・シラバスを読み、予め授業内容を把握 する。
・高橋上690~705頁、および748~768頁を熟読すること。
【復習】
・議論の内容をふまえて、授業で取り上げた事例についての、自分の考え方をまとめ、文章として整理
しておく
- 204 -
授業の方法
第一回目の授業を除き、事前に具体的事例を配布し、テキストの該当箇所を読んだ上で、事例に関する設問を検討して授業に出席してもら
う。授業では、事例の説明、問題点の指摘、問題点に関するディスカッションを行う。授業の進行は基本的に教員が行う。議論に関して
は、自由討論が原則であるが、適宜教員が指名して発言を求める。その上で、復習として、自分の考えをまとめて教員に提出し、教員はコ
メントを付して返却する。
成績評価の方法
・成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
・授業における発言の積極性および内容を平常点として評価する(50パーセント)。
・復習として自分の考えをまとめたペーパーの提出状況および内容を評価する(50パーセント)。
成績評価の基準
①成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
②授業における発言については、以下の点に着目して、その達成度により評価する。
・判例・通説にそっているか、あるいは、正しい答えかは問わない。
・すぐに「わかりません」を言わない。
・回答に際して教科書を丸読みしない。
・自分の考えを根拠を挙げて述べている。
③復習ペーパーについては、以下の点に着目して、その達成度により評価する。
・自分の思考過程が明確に再現されている。
・論理的かつ妥当性を考慮している。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民事訴訟法Ⅰ~Ⅲを履修していることが望ましい。
テキスト
・高橋宏志『重点講義民事訴訟法【上巻】第2版補訂版』(有斐閣、2013年)ISBN:978-4-641-13655-7(5700円+税)
・高橋宏志『重点講義民事訴訟法【下巻】第2版補訂版』(有斐閣、2014年)ISBN:978-4-641-13688-5(5800円+税)
参考書
・高橋宏志=高田裕成=畑瑞穂編『民事訴訟法判例百選[第4版]』(有斐閣、2010年)ISBN:978-4-641-11501-9(2800円+税)
・滝沢孝臣編『実務に学ぶ民事訴訟法の論点』(青林書院、2012年)ISBN:978-4-417-01568-0(5800円+税)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
随時電子メールで受け付ける。
- 205 -
科目名
教員名
(民事法系)基本演習V
渡邉 知行
科目ナンバー
配当年次
2080415501
3
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
法科大学院での民法学習の仕上げとして、事実の分析、法の解釈・適用などを正確に表現できるように、司法試験の過去問などを素材とす
る問題演習を行う。
受講者が事前に提出した演習問題の答案に基づいて、関連する判例資料などを配布して授業を進める。
到達目標
民法分野について、司法試験に対応できる問題解決能力を修得する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
授業の進め方や演習教材などについてガイダンスを行う。
民法のなかで、学習が不十分であるところを確認しておく。
第2回
平成27年度司法試験論文試験問題(民事法・民法分野)
事前に演習問題の答案を作成して提出する。
第3回
60分程度
120分程度
平成26年度司法試験論文試験問題(民事法・民法分野)
事前に演習問題の答案を作成して提出する。
120分程度
- 206 -
第4回
平成25年度司法試験論文試験問題(民事法・民法分野)
事前に演習問題の答案を作成して提出する。
第5回
120分程度
平成24年度司法試験論文試験問題(民事法・民法分野)
事前に演習問題の答案を作成して提出する。
第6回
120分程度
第2回~第5回の重要事項の再検討
演習問題の答案を事前に検討しておく。
第7回
120分程度
平成23年度司法試験論文試験問題(民事法・民法分野)
事前に演習問題の答案を作成して提出する。
第8回
120分程度
平成22年度司法試験論文試験問題(民事法・民法分野)
事前に演習問題の答案を作成して提出する。
第9回
120分程度
平成21年度司法試験論文試験問題(民事法・民法分野)
事前に演習問題の答案を作成して提出する。
120分程度
- 207 -
第10回
平成20年度司法試験論文試験問題(民事法・民法分野)
事前に演習問題の答案を作成して提出する。
第11回
120分程度
第7回~第10回の重要事項の再検討
120分程度
演習問題の答案を事前に検討しておく。
第12回
平成19年度司法試験論文試験問題(民事法・民法分野)
事前に演習問題の答案を作成して提出する。
第13回
120分程度
平成18年度司法試験論文試験問題(民事法・民法分野)
事前に演習問題の答案を作成して提出する。
第14回
120分程度
司法試験プレテスト問題
事前に演習問題の答案を作成して提出する。
第15回
120分程度
第12回~第14回の重要事項の再検討
演習問題の答案を事前に検討しておく。
120分程度
- 208 -
授業の方法
受講者による演習問題の解答についての説明を踏まえながら、ディスカッション形式の演習を行う。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
提出された答案、授業への参加度などを総合的に評価する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民事法の諸科目(財産法Ⅰ~Ⅵ、家族関係法、民事実務基礎Ⅰ・Ⅱなど)
テキスト
特定のテキストは指定しない。
参考書
授業のなかで、必要に応じて紹介する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 209 -
科目名
教員名
(民事法系)基本演習V
中村 信男
科目ナンバー
配当年次
2080415501
3
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
会社法全般の条文、判例の知識の確認と具体的な事例問題の検討
到達目標
企業組織法・企業金融法で学んだ理論と判例の基礎知識を基に、さらに会社法の主要な論点につき理解を深め、具体的な事例問題の検討を
通して、解決する応用力を身につけることを第1の目標とする。また、本年5月から改正会社法が施行されるので、該当論点に係る改正会社
法の規律について的確に理解することを第2の目標とする。そのため、各論点の検討に当たっては、2014年改正会社法の規律が解釈の在り
方に影響を及ぼすかどうかを確認しておくことが肝要である。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
毎回、担当者がテキストの設問の回答と解説のレジュメを作成し、報告する。それを基に質疑応答を行う。
第11回から15回は、司法試験過去問の検討を行う予定。
第1回 設問1
指定したテキストである「事例で考える会社法」の事例1を90~120分以内で解答し、疑問点をメモし
ておくこと。
第2回
第2回 設問2
事例2を制限時間内で解答し、疑問点をメモしておくこと。
第3回
90~120分
90~120分
第3回 設問3
事例3を制限時間内で解答し、疑問点をメモしておくこと。
- 210 -
90~120分
第4回
第4回 設問5
事例5を制限時間内で解答し、疑問点をメモしておくこと。
第5回
第5回 設問6
事例6を制限時間内で回答し、疑問点をメモしておくこと。
第6回
90~120分
第8回 設問12
事例12を制限時間内で解答し、疑問点をメモしておくこと。
第9回
90~120分
第7回 設問10
事例10を制限時間内で解答し、疑問点をメモしておくこと。
第8回
90~120分
第6回 設問8
事例8を制限時間内で解答し、疑問点をメモしておくこと。
第7回
90~120分
90~120分
第9回 設問14
事例14を制限時間内で解答し、疑問点をメモしておくこと。
- 211 -
90~120分
第10回
第10回 設問23
事例23を制限時間内で解答し、疑問点をメモしておくこと。
第11回
第11回 平成27 年度
司法試験平成27年度論文試験を120分以内で解答し、疑問点をメモしておくこと。
第12回
90~120分
第14回 平成24年度
平成24年司法試験論文問題を解答し、疑問点をメモしておくこと。
第15回
90~120分
第13回 平成25年度
平成25年度司法試験論文試験を制限時間内で解答し、疑問点をメモしておくこと。
第14回
90~120分
第12回 平成26年度
平成26年度司法試験論文試験を制限時間内で解答し、疑問点をメモしておくこと。
第13回
90~120分
90~120分
第15回 平成23年度
平成23年度司法試験論文問題を解答し、疑問点をメモしておくこと。
- 212 -
90~120分
授業の方法
夏休みの間に、報告者の割当てを行う。報告者は割り当てられた設問に対する解答と解説を準備し、レジュメを作成,・配布する。報告者
以外の者は、事前に制限時間で解答を作成し、疑問点をメモしておく。これらを基に、ゼミではディスカッションを行う。
成績評価の方法
定期試験:なし
平常点:(出席状況:15点・発表:30点)
その他、発言、質問・討論への参加:15点
中間試験:なし
小テスト:なし
期末レポート:なし
小レポート:2~3回提出してもらう予定。その評価が40点
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
企業組織法A・B、企業金融法A・Bを履修し、単位取得済であること。
テキスト
伊藤靖史/伊藤雄司/大杉謙一/斉藤真紀/田中亘/松井秀征著
『事例で考える会社法』(2011年・有斐閣)3400円ISBN978-4-641-13611-3
参考書
・前田雅弘・洲崎博史・北村雅史著
『会社法事例演習教材第2版』(2012年・有斐閣)
・神田秀樹
『会社法(第16版)』(2014年・弘文堂)
・江頭憲治郎編
『会社法判例百選(第2版)』(2011年・有斐閣)
・江頭憲治郎著
『株式会社法(第5版)』(2014年・有斐閣)
・中村信男・受川環大編
『ロースクール演習会社法(第4版)』(2015年3月刊行予定・法学書院)
その他、必要に応じて資料を配布する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 213 -
科目名
教員名
(刑事法系)基本演習I
大塚 裕史
科目ナンバー
配当年次
2080416101
1
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
比較的短文の事例問題を検討することを通じ、刑法Ⅰ、刑法Ⅱで学んだ刑法解釈論の基礎知識の理解を確認し、定着を図り、それを使いこ
なせる実力を養成するアウトプット重視型の演習を行う。未知の問題を解決するのに必要な事案分析能力、法律構成能力を養成することを
目的とする。
到達目標
重要論点に関する判例実務の考え方をしっかり理解し、その立場から事例を分析し、法規範を具体的事案に当てはめ妥当な結論を導く基本
的な能力を涵養することを目標とする。
授業の計画と準備学修
授業の計画・内容
回数
準備学修の目安(分)
準備学修(予習・復習等)
第1回
客観的構成要件要素
不作為犯における実行行為
因果関係論
基本刑法Ⅰの該当部分を読み、条文・判例の基本的知識を確認しておくこと。
事例問題演習を復習すること。
第2回
主観的構成要件要素
故意
事実の錯誤
過失
基本刑法Ⅰの該当部分を読み、条文・判例の基本的知識を確認しておくこと。
事例問題演習を復習すること。
第3回
120分
違法性阻却事由
正当防衛
緊急避難
被害者の承諾
基本刑法Ⅰの該当部分を読み、条文・判例の基本的知識を確認しておくこと。
事例問題演習を復習すること。
第4回
120分
120分
責任阻却事由
責任能力
原因において自由な行為
罪数論
観念的競合・牽連犯・併合罪
基本刑法Ⅰの該当部分を読み、条文・判例の基本的知識を確認しておくこと。
事例問題演習を復習すること。
- 214 -
120分
第5回
未遂論
実行の着手
不能犯
中止犯
基本刑法Ⅰの該当部分を読み、条文・判例の基本的知識を確認しておくこと。
事例問題演習を復習すること。
第6回
共犯論(1)
共同正犯の諸問題
基本刑法Ⅰの該当部分を読み、条文・判例の基本的知識を確認しておくこと。
事例問題演習を復習すること。
第7回
120分
財産に対する罪(1)
窃盗罪の諸問題
基本刑法Ⅱの該当部分を読み、条文・判例の基本的知識を確認しておくこと。
事例問題演習を復習すること。
第10回
120分
生命・身体・自由・名誉に対する罪
傷害罪
逮捕監禁罪
略取誘拐罪
住居侵入罪
名誉毀損罪
業務妨害罪など
基本刑法Ⅱの該当部分を読み、条文・判例の基本的知識を確認しておくこと。
事例問題演習を復習すること。
第9回
120分
共犯論(2)
従属性
教唆犯・幇助犯
共犯と身分
基本刑法Ⅰの該当部分を読み、条文・判例の基本的知識を確認しておくこと。
事例問題演習を復習すること。
第8回
120分
財産に対する罪(2)
強盗罪の諸問題
- 215 -
120分
基本刑法Ⅱの該当部分を読み、条文・判例の基本的知識を確認しておくこと。
事例問題演習を復習すること。
第11回
財産に対する罪(3)
詐欺罪・恐喝罪の諸問題
基本刑法Ⅱの該当部分を読み、条文・判例の基本的知識を確認しておくこと。
事例問題演習を復習すること。
第12回
120分
国家法益に対する罪
公務執行妨害罪
犯人蔵匿罪・証拠隠滅罪
偽証罪
賄賂罪
基本刑法Ⅱの該当部分を読み、条文・判例の基本的知識を確認しておくこと。
事例問題演習を復習すること。
第15回
120分
社会法益に対する罪
放火罪
文書偽造罪
わいせつ罪
基本刑法Ⅱの該当部分を読み、条文・判例の基本的知識を確認しておくこと。
事例問題演習を復習すること。
第14回
120分
財産に対する罪(4)
横領罪・背任罪の諸問題
盗品等関与罪
毀棄隠匿罪
基本刑法Ⅱの該当部分を読み、条文・判例の基本的知識を確認しておくこと。
事例問題演習を復習すること。
第13回
120分
120分
総合事例演習
刑法総論・各論の総まとめ
第1回から第14回までに学習した内容を総復習しておくこと。
120分
授業の方法
対話型演習の方式をとる。刑法の重要論点や各犯罪の構成要件に関する基礎知識を確認した後、司法試験の短答式問題を初めとする事例問
題演習を行い、実務家として必要な基本的な実務処理能力の養成に努める。
- 216 -
成績評価の方法
成績は、期末レポート70点、授業中の質疑応答30点の総合評価による。
成績評価の基準
成蹊大学の成績評価基準(学則第39条)に準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
刑法Ⅰ、刑法Ⅱ
テキスト
大塚裕史=十河太朗=塩谷毅=豊田兼彦『基本刑法Ⅰ総論』(日本評論社、2012年)
大塚裕史=十河太朗=塩谷毅=豊田兼彦『基本刑法Ⅱ各論』(日本評論社、2014年)
参考書
山口厚『基本判例に学ぶ刑法総論』(成文堂、2010年)
山口厚『基本判例に学ぶ刑法各論』(成文堂、2011年)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付けると共に、随時、電子メールで受け付ける。
- 217 -
科目名
教員名
(刑事法系)基本演習I
桑野 雄一郎
科目ナンバー
配当年次
2080416101
1
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
◆刑事訴訟法に関する基本的な手続や判例・学説を理解することを主眼とします。
◆各テーマに即した事例問題を事前に提供して報告・討論を実施するほか、ビデオ教材の活用、模擬裁判記録の活用、模擬接見や模擬裁判
の実施、判決等の起案の実施なども行い、より実践的かつ具体的なイメージの醸成に努めます。
到達目標
◆刑事訴訟法Ⅰの講義と相まって、刑事手続に関する原理原則を確認した上で、捜査の開始段階から公判の判決・上訴段階までの手続の流
れ全般を理解できるようになることを目標とします。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
【ガイダンス、序論】刑訴法の原理原則、総論(VTR教材に従って、刑事手続の流れを確認)
(特になし)
第2回
(特になし)
【捜査】捜査総説、捜査の端緒(事前配布したテーマに従い、担当班が報告⇒全員で討論)
(担当班としてのレジュメ+発表準備)
第3回
60~120
分
※自らの理解度や他の科
目の勉強などを踏まえな
がら調整して下さい。
【捜査】被疑者の身柄保全(事前検討してきた模擬記録教材について、全員で討論)
(模擬記録教材を、各自自宅で事前検討)
同上
- 218 -
第4回
【捜査】証拠の保全Ⅰ(物的証拠)(事前配布したテーマに従い、担当班が報告⇒全員で討論)
(※第2回講義と同様)
第5回
同上
【捜査】証拠の保全Ⅱ(供述証拠)、被疑者権利/捜査終結(模擬接見を実施)
(当番弁護士として初回接見に出動する弁護士役になることを想定して、被疑者から聴取すべき事項や 同上
被疑者にアドバイスすべき事項を準備)
第6回
【公訴】公訴総論、公訴の提起(模擬記録教材を事前検討した上で、事前配布したテーマにつき担当班が報告⇒全員討論)
(※第2回講義と同様)
第7回
同上
【公判】公判総論/公判の原則・構造/公判の準備(VTR教材を視聴し、公判手続全般を改めて確認)
(特になし)
第8回
(特になし)
【公判】公判総論/公判の原則・構造/公判の準備(事前配布したテーマに従い、担当班が報告⇒全員で討論)
(※第2回講義と同様)
第9回
(※第2回講義と同様)
【公判】公判手続全般/審判の対象(事前配布したテーマに従い、担当班が報告⇒全員で討論)
(※第2回講義と同様)
(※第2回講義と同様)
- 219 -
第10回
【公判】第1回公判手続の流れ(模擬法廷を使用し、第1回公判期日について模擬裁判を実施)
(標準的な第1回公判手続の流れを事前確認し、どの訴訟当事者の役が回ってきても良いように準備す 30~60分
る)
第11回
【公判】証拠法総論/証拠調べ手続(模擬記録教材を事前検討した上で、事前配布したテーマにつき担当班が報告⇒全員討論)
(※第2回講義と同様)
(※第2回講義と同様)
第12回
【公判】証拠の許容性(模擬記録教材を事前検討した上で、事前配布したテーマにつき担当班が報告⇒全員討論)
(※第2回講義と同様)
第13回
(※第2回講義と同様)
【公判】自白法則(模擬記録教材を事前検討した上で、事前配布したテーマにつき担当班が報告⇒全員討論)
(※第2回講義と同様)
第14回
(※第2回講義と同様)
【公判】伝聞法則(模擬記録教材を事前検討した上で、事前配布したテーマにつき担当班が報告⇒全員討論)
(※第2回講義と同様)
第15回
(※第2回講義と同様)
【公判】判決(模擬記録教材の事案についての判決文を各自自宅で事前に起案・提出し、その内容に基づいて記録全体を検討・
討論)
(模擬記録教材の事案につき、支度で判決文を起案し、事前提出する)
- 220 -
180~360分程度(判決文
起案)
授業の方法
◆基本的に刑事訴訟法の手続段階の順にしたがって、事例研究を行います。全回で刑事訴訟法の範囲全体をカバーすることを目標としま
す。
◆①事前に、重要判例・学説などをもとにした事例問題を題材として配布し、講義当日に担当班による報告と全員での討論を実施すること
を基本形としつつ、②模擬裁判記録教材を活用して、実際の事件処理に準じた作業をしてもらったり、③模擬接見や模擬裁判、判決起案な
どを実施するなど、"刑事分野のロイヤリング" 的な要素も取り入れます。
◆できる限り「刑事訴訟法Ⅰ」と進行を合わせたいと考えていますが、刑事訴訟法Ⅰを受講しない学生も対象とします。
——以上の内容を考えていますが、受講者の人数や受講者の意見も聞きながら柔軟に対応したいと思います。
※本講義における起案や試験答案その他の提出物で、優れた内容のものについては一部を当年度ないし翌年度以降の講義の参考資料として
利用させていただく場合があることを、予めご了解願います。
成績評価の方法
◆出席、講義・討論への参加状況40%
◆担当班(者)による報告40%
◆判決起案20%
——程度の配分を予定しています。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
刑事訴訟法に関する基本的な知識全般、憲法・国際人権法の刑事手続に関連する諸規定
テキスト
特に指定しませんが、刑事訴訟法Ⅰの講義で使用する教科書は、本演習でも適宜使用します。(同講義のシラバス参照)
なお、それとは別に、模擬記録教材(法曹会)を2冊程度講義中に指定し、各自購入していただく予定です。
参考書
刑事訴訟法Ⅰに準じます。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
・担当教員が非常勤のため、質問や相談は、毎講義の終了後に受け付けるのが原則となりますが、電話、メール、Skype等でも随時受け付
けるので、遠慮なく連絡をしてください。
- 221 -
科目名
教員名
刑事法基本特殊講義I A(日本刑法典の条文と判例I)
伊藤 司
科目ナンバー
配当年次
2080416602
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
本講義は、日本の『刑法典』の条文とその有権的解釈たる判例そしてそれに関する評釈等をしっかりと習得して頂くことをテーマとして
いる。このテーマのもとで、さしあたり前期においては、個々の犯罪について直接取り上げるのではなく、それらについての1般的諸原則
を定めた「第1編総則」を取り上げることになる。その際、テキストの1頁から順番に、従って、第1編第1章(通則)、第1条といった
順番で行われることになるが、未修1年次において修得した知識・理論ないし既修者試験合格者として修得済みの知識・理論を前提に、応
用的に条文に即した知識・理論の習得・確認が行われることになろう。
なお、本講義は第1回から直ちに行われるので、受講希望者は、シラバスを良く読んで必ず出席するようにされたい。
到達目標
「刑法」をすでに1通り勉強した人であっても、「条文」に即してその解釈を通読する機会は余りないであろうから、条文に即した知
識・理論を習得することが、本講義の目標として設定される。本講義においては、特に「判例」の理解に重点が置かれており、判例重視と
いうことは「事例」重視ということであり、この意味において、司法試験科目「刑法」の短答式にも論文式にも有益であると考えている。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
第1章通則(テキスト1~23頁):刑法における時、所そして人との関係での適用関係をはじめ、刑法典全体及び特別刑法
にも関連する若干の1般的原則を取り上げる。
テキストの1頁から23頁までを通読してくること。
第2回
第2章刑(テキスト23~47頁):「刑」、とりわけ「法定刑」をめぐる基本的原則とその代替的措置等について取り上げ
る。
テキストの23頁から47頁までを通読してくること。
第3回
30
30
第3章期間計算、第4章刑の執行猶予、(テキスト48~67頁):刑法における期間計算の原則(第3章)、及び「刑」、
すなわち「宣告刑」の執行猶予をめぐる諸原則(第4章)について取り上げる。
テキストの48頁から67頁までを通読してくること。
- 222 -
30
第4回
第5章仮釈放、第6章刑の時効及び刑の消滅(テキスト67~77頁):仮釈放等をめぐる若干の原則(第5章)、及び
「刑」、すなわち「宣告刑」の時効をめぐる諸原則(第6章)について取り上げる。
ここで、これまでの範囲について、小テスト第1回(15分)を行う。
テキスト1頁から77頁までを、小テストに備えて、専門用語などに注意しながら、熟読してくるこ 120
と。
第5回
小テスト第1回の得点状況及び講評を20分程度で行う。
第7章犯罪の不成立及び刑の減免(1)(テキスト78~93頁):第7章の第1回として、いわゆる犯罪論体系の簡単な素
描と不作為犯論、そして因果関係論について取り上げる。
テキスト78頁から93頁までを通読してくること。
第6回
第7章犯罪の不成立及び刑の減免(2)(テキスト93~105頁):刑法35条すなわち「正当行為」にかかわる部分を取
り上げる。
テキスト93頁から105頁までを通読してくること。
第7回
30
第7章犯罪の不成立及び刑の減免(4)(テキスト131~150頁):刑法38条1項ただし書きすなわち「過失」の部
分、刑法38条1項本文及び2項すなわちいわゆる事実の錯誤、刑法38条3項すなわちいわゆる違法性の錯誤について取り上
げる。
テキスト131頁から150頁までを通読してくること。
第9回
30
第7章犯罪の不成立及び刑の減免(3)(テキスト105~131頁):刑法36条すなわち「正当防衛」、刑法37条すな
わち「緊急避難」、そして刑法38条1項本文における「故意」の説明部分までを取り上げる。
テキスト105頁から131頁までを通読してくること。
第8回
30
30
第7章犯罪の不成立及び刑の減免(5)(テキスト150~167頁):刑法39条すなわち責任能力規定、及び刑法41条
刑事責任年齢について取り上げる。
テキスト150頁から167頁までを通読してくること。
- 223 -
30
第10回
第7章犯罪の不成立及び刑の減免(6)(テキスト167~173頁)、第8章未遂罪(テキスト174~182頁):刑法
42条すなわち自首等、そして第8章未遂罪について取り上げる。
ここで、小テスト第1回以降の範囲について、小テスト第2回(15分)を行う。
テキスト78頁から182頁までを、小テストに備えて、専門用語などに注意しながら、熟読してく 120
ること。
第11回
小テスト第2回の得点状況及び講評を20分程度で行う。
第9章併合罪(テキスト183~209頁)、第10章累犯(テキスト210~214頁):まずいわゆる罪数論の1般的原
則を取り上げ、つぎに条文に即し、併合罪、科刑上1罪について取り上げ(第9章)、さらに再犯及び累犯と呼ばれる刑の加重
形態を取り上げる(第10章)。
テキスト183頁から214頁までを通読してくること。
第12回
第11章共犯(1)(テキスト215~244頁):第11章共犯の「共同正犯」「教唆」「幇助」等について取り上げる。
テキスト215頁から244頁までを通読するしてくること。
第13回
30
第11章共犯(2)(テキスト244~251頁):第11章共犯の「身分犯」について取り上げる。
テキスト244頁から254頁までを通読してくること。
第14回
30
30
第12章酌量減軽、第13章加重減軽の方法(テキスト252~258頁):酌量減軽の基本原則(第12章)、及び特に
「処断刑」を導く際の方法(第13章)について取り上げる。
ここで、小テスト第2回以降の範囲について、小テスト第3回(15分)を行う。
テキスト183頁から258頁までを、小テストに備えて、専門用語などに注意しながら、熟読して 120
くること。
第15回
小テスト第3回の得点状況及び講評を20分程度で行うが、場合によってはもっと詳しく解説したり、第14回までの積み残
しを講じたり、あるいは質問時間に当てることにする。
残り10分で、授業評価アンケートを書いて頂く。
1頁から258頁までを通読して、疑問点を捜してくること。
- 224 -
120
授業の方法
基本的には講義形式によるが、適宜当てるなどして理解度を確認する。
テキストの習得度を確認するため、「穴埋め式小テスト」を3回行う。復習のためにも、お配りするプリントを参考にされたい。「小テ
スト」は、『条解刑法』の当該範囲を良く読んだか、試されることになるが、単なる暗記を目的としている訳ではなく、むしろ当該問題の
趣旨を良く知っている方が高得点を採れるので、要は『条解刑法』の趣旨を良く理解しているかが問われることにもなる。そして、究極的
には応用力を身に付けることも求められる。問題の空欄は1個の場合もあるが、2個以上の場合もあり、2個以上の場合は同じ用語が入る
場合もあるが、違う用語が入る場合もある。使われている用語が、判例等の趣旨にかかわっている場合もある。
「期末試験」については、原則としてテキスト前期分について行われる。進度が速いので、さほど詳しく講義が展開されないまま試験に
なることにもなろうが、「かなりの程度のレベル」の答案が求められるので、常日頃からサブ・ノートを自分で作るなど、論点把握力そし
て文章力・論理力も普段から身に付けておく必要がある。
なお、本講義においては、講義及びコンパ(原則として、期末試験の直後に行う)の間、禁煙とする。
成績評価の方法
出席を含めた平常点10点、小テスト90点(30点×3回。小テストは15問の出題で、1問2点満点とする)、及び期末試験100
点により評価される(合計200点×1/2)。
成績評価の基準
① 成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
② 到達目標、評価項目等との関連で、以下の点が評価の判断基準となる。平常点においては、出席状況・質疑応答状況などが考慮され
る。小テストにおいては、条文についての常識的な知識をはじめ、必要な専門用語的知識、そしてその用語が意味する趣旨を踏まえた判例
などの理解ができているか。そして、期末試験においては、前期に習得した知識・理論が筆記的能力としても身に付いているか。それぞれ
確認されることになる。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
本講義は、刑法Ⅰ・Ⅱ・Ⅲで取られるであろうと思われる手法とは異なり、「条文」に即して「刑法」を取り上げるものである。特に
「刑法総論」にかかわる理論的な面などについてもっと勉強したい人は、「刑事法基礎」の受講をお勧めしたい。
テキスト
『条解刑法[第3版]』、前田雅英編集代表、弘文堂、9500円、ISBN978-4-335-35559-2、『判例刑法総論第6
版』、西田典之ほか、有斐閣、3500円、ISBN978-4-641-04291-9(判例については、概ね本書によるが、適宜補
足することにしたい。なお、判例理論も徐々に変化を見せつつあるようにも思われるが、「判例」は変更されるまでは適用されうるもので
あるので、必ずしも現在のわれわれの感覚にそぐわないように思えても、「判例」は判例として尊重する態度が必要かと思われる。)
参考書
テキストに対応するものとして、『刑法総論講義[第5版]』、前田雅英、東京大学出版会、3800円、ISBN978-4-13-0
32361-1、『刑法[第3版]』、木村光江、東京大学出版会、3500円、ISBN978-4-13-032357-4、『刑法綱
要総論第3版』、団藤重光、創文社、5500円、ISBN4-423-73049-9。
その他、『改訂刑法I(総論)[補訂版]』、内田文昭、青林書院、3600円、ISBN4-417-01013-7、『刑法概要上
巻』、内田文昭、青林書院、7500円、ISBN4-417-00907-4、『刑法概要中巻』、内田文昭、青林書院、13500
円、ISBN4-417-00957-0、『刑法総論[第2版]」、山口厚、有斐閣、2900円、ISBN978-4-641-042
48-3、等。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
オフィス・アワーについては、学内専用ホームページで周知する。
- 225 -
科目名
教員名
刑事法基本特殊講義I A(日本刑法典の条文と判例II)
伊藤 司
科目ナンバー
配当年次
2080416603
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
本講義は、日本の『刑法典』の条文とその有権的解釈たる判例そしてそれに関する評釈等をしっかりと習得して頂くことをテーマとして
いる。このテーマのもとで、後期においては、個々の犯罪を規定した「第2編罪」を取り上げることになる。その際、第2編第1章(削
除)、第2編(内乱に関する罪)といった順番で行われることになるが、未修1年次及び2年前期において修得した知識・理論ないし既修
者試験合格者として修得済みの知識・理論及び2年前期において修得した知識・理論を前提に、応用的に条文に即した知識・理論の習得・
確認が行われることになろう。
なお、本講義は第1回から直ちに行われるので、受講希望者は、シラバスを良く読んで必ず出席されたい。
到達目標
「刑法」をすでに1通り勉強した人であっても、「条文」に即してその解説を通読する機会は余りないであろうから、条文に即した知
識・理論を習得することが、本講義の目標として設定される。本講義においては、特に「判例」の理解に重点が置かれており、判例重視と
いうことは「事例」重視ということであり、この意味において、司法試験科目「刑法」の短答式にも論文式にも有益であると考えている。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
第1章削除、第2章内乱に関する罪、第3章外患に関する罪、第4章国交に関する罪、第5章公務の執行を妨害する罪(テキ
スト259〜300頁):「国家的法益に対する罪」の最重要犯罪、すなわち、「国家の存立」に対する諸犯罪と、「国家の作
用」にかかわる諸犯罪が取り上げられる。
テキスト259頁から300頁までを通読してくること。
第2回
第6章逃走の罪、第7章犯人蔵匿及び証拠隠滅の罪、第8章騒乱の罪(テキスト301~332頁):「国家の作用」にかか
わる諸犯罪のほか、「社会の存立」にかかわる犯罪も取り上げられる。
テキスト301頁から332頁までを通読するとともに、当てられた判例を読んで理解してくるこ
と。
第3回
30
30
第9章放火及び失火の罪、第10章出水及び水利に関する罪、第11章往来を妨害する罪(テキスト333~381頁):
「社会的法益に対する罪」のうち、「公共危険罪」の典型例とされる諸犯罪を取り上げる。
テキスト333頁から381頁までを通読してくること。
- 226 -
30
第4回
第12章住居を侵す罪、第13章秘密を侵す罪、第14章あへん煙に関する罪、第15章飲料水に関する罪(テキスト382
~410頁):前2章は今日むしろ「個人的法益に対する罪」として捉えられているであろう。後2章は「公衆の健康」にかか
わるところの犯罪である。
ここで、これまでの範囲について、小テスト第1回(15分)を行う。
テキスト382頁から410頁までを、小テストに備えて、専門用語などに注意しながら、熟読して 120
くること。
第5回
小テスト第1回の得点状況及び講評を20分程度で行う。
第16章通貨偽造の罪、第17章文書偽造の罪、第18章有価証券偽造の罪、第18章の2支払いカード電磁的記録に関する
罪、第19章印章偽造の罪、第19章の2不正指令電磁的に関する罪(テキスト411~473頁):各種「偽造」にかかわる
1連の犯罪を取り上げる。
テキスト411頁から473頁までを通読してくること。
第6回
第20章偽証の罪、第21章虚偽告訴の罪、第22章わいせつ、姦淫及び重婚の罪、第23章賭博及び富くじに関する罪、第
24章礼拝所及び墳墓に関する罪(テキスト474~539頁):第20・21章は「国家の審判・司法作用」にかかわり、第
22ないし24章は「風俗犯」と称されるところの犯罪(もっとも、強姦・強制わいせつ等は今日「個人の性的自由」等との関
係で捉えられている)を取り上げる。
テキスト474頁から539頁までを通読してくること。
第7回
30
第26章殺人の罪、第27章傷害の罪、第28章過失傷害の罪、第29章堕胎の罪、第30章遺棄の罪(テキスト569~6
39頁):「個人的法益に対する罪」の重要な諸犯罪を取り上げる。
テキスト569頁から639頁までを通読してくること。
第9回
30
第25章汚職の罪(テキスト540~568頁):「公務の適正・廉潔性・不可買収性」にかかわる諸犯罪を取り上げる。
テキスト540頁から568頁までを通読するとともに、当てられた判例を読んで理解してくるこ
と。
第8回
30
30
第31章逮捕及び監禁の罪、第32章脅迫の罪、第33章略取、誘拐及び人身売買の罪、第34章名誉に対する罪、第35章
信用及び業務に対する罪(テキスト640~706頁):前2章は「個人の自由」に対する罪の範疇に入っており、第33章・
第35章は「個人の自由」の特殊類型を規定したものであるが、第34章・第35章「人格の社会的評価」に(も)かかわると
ころの犯罪である。
ここで、小テスト第1回以降の範囲について、小テスト第2回を行う。
テキスト259頁から706頁までを、小テストに備えて、専門用語などに注意しながら、熟読して 120
くること。
- 227 -
第10回
小テスト第2回の得点状況及び講評を20分程度で行う。
第36章窃盗及び強盗の罪(1)(テキスト707~720頁):「財産犯」の総説の部分を取り上げる。
テキスト707頁から720頁までを通読してくること。
第11回
第36章窃盗及び強盗の罪(2)(テキスト721~757頁):奪取的財産犯たる「窃盗罪」及び「強盗罪」を取り上げ
る。
テキスト721頁から757頁までを通読してくること。
第12回
30
第37章詐欺及び恐喝の罪(2)(テキスト781~801頁):権限濫用的財産犯たる「背任罪」、畏怖的財産犯たる「恐
喝罪」、権限逸脱的財産犯たる「横領罪」等を取り上げる。
テキスト781頁から812頁までを通読してくること。
第14回
30
第37章詐欺及び恐喝の罪(1)(テキスト758~781頁):欺罔的財産犯たる「詐欺罪」等を取り上げる。
テキスト758頁から781頁までを通読してくること。
第13回
30
30
第38章横領の罪(2)、第39章盗品等に関する罪、第40章毀棄及び隠匿の罪(テキスト812~840頁):占有離脱
的財産犯たる「遺失物等横領罪」、事後従犯的財産犯たる「盗品等罪」、損壊的財産犯たる「毀棄・隠匿罪」を取り上げる。
ここで、小テスト第2回以降の範囲について、小テスト第3回(15分)を行う。
テキスト707頁から840頁までを、小テストに備えて、専門用語などに注意しながら、熟読して 120
くること。
第15回
小テスト第3回の得点状況及び講評を20分程度で行うが、場合によってはもっと詳しく解説したり、14回までの積み残し
を講じたり、あるいは質問時間に当てることにする。
残り10分で、授業評価アンケートを書いて頂く。
テキスト259頁から840頁までを通読して、疑問点を捜してくること。
- 228 -
120
授業の方法
基本的には講義形式によるが、適宜当てるなどして理解度を確認する。
テキストの習得度を確認するため、「穴埋め式小テスト」を3回行う。復習のためにも、お配りするプリントを参考にされたい。「小テ
スト」は、『条解刑法』の当該範囲を良く読んだか、試されることになるが、単なる暗記を目的としている訳ではなく、むしろ当該問題の
趣旨を良く知っている方が高得点を採れるので、要は『条解刑法』の趣旨を良く理解しているかが問われることにもなる。そして、究極的
には応用力を身に付けることも求められる。問題の空欄は1個の場合もあるが、2個以上の場合もあり、2個以上の場合は同じ用語が入る
場合もあるが、違う用語が入る場合もある。使われている用語が、判例等の趣旨にかかわっている場合もある。
「期末試験」については、原則としてテキスト後期分について行われる。進度が速いので、さほど詳しく講義が展開されないまま試験と
なることにもなろうが、「かなりの程度のレベル」の答案が求められるので、常日頃からサブ・ノートを自分で作るなど、論点把握力そし
て文章力・論理力も身に付けておく必要がある。
なお、本講義においては、講義及びコンパ(原則として、期末試験の直後に行う)の間、禁煙とする。
成績評価の方法
出席を含めた平常点10点、小テスト90点(30点×3回。小テストは15問の出題で、1問2点満点とする)、及び期末試験100
点により評価される(合計200点×1/2)。
成績評価の基準
① 成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
② 到達目標、評価項目等との関連で、以下の点が評価の判断基準となる。平常点においては、出席状況・質疑応答状況などが考慮され
る。小テストにおいては、条文についての常識的な知識をはじめ、必要な専門用語的知識、そしてその用語が意味する趣旨を踏まえた判例
などの理解ができているか。そして、期末試験においては、後期に習得した知識・理論が筆記的能力としても身に付いているか。それぞれ
確認されることになる。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
本講義は、刑法Ⅰ・Ⅱ・Ⅲで取られるであろうと思われる手法とは異なり、「条文」に即して「刑法」を取り上げるものである。特に
「刑法総論」にかかわる理論的な面などについてもっと勉強したい人は、「刑事法基礎」の受講をお勧めしたい。
テキスト
『条解刑法[第3版]』、前田雅英編集代表、弘文堂、9500円、ISBN978ー4-335-35559-2、『判例刑法各論第6
版』、西田典之ほか、有斐閣、3500円、ISBN978-4641-04292-6(判例については、概ね本書によるが、『総論』
の方に掲載のものもあり、適宜補足することにしたい。なお、判例理論も徐々に変化を見せつつあるようにも思われるが、「判例」は変更
されるまでは通用しうるものであるので、必ずしも現在のわれわれの感覚にそぐわないように思えても、「判例」は判例として尊重する態
度が必要かと思われる。)
参考書
テキストに対応するものとして、『刑法各論講義[第5版]』、前田雅英、東京大学出版会、4000円、ISBN978-4-13-0
32366-6、『刑法[第3版]』、木村光江、東京大学出版会、3500円、ISBN978-4-13-032357-4、『刑法綱
要各論第3版』、団藤重光、創文社、5500円、ISBN4-423-73050-2。
その他、『刑法各論[第三版]』、内田文昭、青林書院、5800円、ISBN4-417-00957-0、『刑法各論[第2版]』、山
口厚、有斐閣、4000円、ISBN978-4-641-04276-6、等。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
オフィス・アワーについては、学内専用ホームページで周知する。
- 229 -
科目名
教員名
(刑事法系)基本演習II
伊藤 司
科目ナンバー
配当年次
2080416201
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
本演習は、2年次(未修2年、既修1年)の院生を対象に、司法試験「刑法」論文式試験合格到達答案レベルの基礎学力の増進がテーマ
である。平常点における「論文式小テスト」のほか、「期末試験」も行うので、1層「論文力」を確かなものにしてもらいたい。
なお、本演習は第1回から直ちに行われるので、受講希望者は、シラバスを良く読んで必ず出席されたい。
到達目標
各「問題」の検討・討議を通じて論点を理解・確認するとともに、平常点対応としては35分の「論文式小テスト」を3回行って筆記能
力を高め、かつ、120分の「期末試験」を行うことによって、論文力を1層高めることを目指す。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
〔問題1〕−「中止未遂」等の問題 (2~12頁):介在事情と因果関係、殺意の認定、中止犯の成否、について検討を加え
る。
問題1を通読して、疑問点を捜してくること。
第2回
30
〔問題2〕-「実行の着手」等の問題(13~24頁):実行の着手、未遂犯と不能犯の区別、因果関係の錯誤、抽象的事実
の錯誤、について検討を加える。
問題2を通読して、疑問点を捜してくること。
第3回
30
〔問題3〕-「過失犯」等の問題(25~35頁):過失犯の構造と予見可能性・実行行為の関係、予見可能性の対象、介在
事情と因果関係、について検討を加える。
問題3を通読して、疑問点を捜してくること。
30
- 230 -
第4回
〔問題4〕-「正当防衛」等の問題(36~47頁):量的過剰防衛、行為の1体的評価(全体的考察)、について検討を加
える。
問題4を通読して、疑問点を捜してくること。
第5回
30
〔問題5〕-「責任能力」等の問題(48~59頁)、論文式小テスト第1回(35分):限定責任能力と原因において自由
な行為、故意の認定、について検討を加えるとともに、残り35分で論文式小テストを行う。
問題5を通読して、疑問点を捜してくるとともに、論文式小テストに備えて、第1回から第4回まで 120
を復習してくること。
第6回
〔問題6〕-「共同正犯」等の問題(60~69頁):共謀共同正犯の肯否、共同正犯の成立要件、共謀の認定、について検
討を加える。
問題6を通読して、疑問点を捜してくること。
第7回
30
〔問題7〕-「共同正犯」等の問題(70~85頁):未必の故意と共謀共同正犯、自ら招いた侵害に対する正当防衛、につ
いて検討を加える。
問題7を通読して、疑問点を捜してくること。
第8回
30
〔問題8〕-「共同正犯からの離脱」等の問題(86~96頁):共同正犯からの離脱、240条における死傷結果の原因行
為の範囲、240条の主観的要件、部分的犯罪共同説と行為共同説、について検討を加える。
問題8を通読して、疑問点を捜してくること。
第9回
30
〔問題9〕-「強盗」等の問題(97~109頁):ひったくりと強盗罪の成否、暴行・脅迫後の財物奪取意思の発生と強盗
罪の成否、不法領得の意思(利用処分意思)の有無、強姦致傷罪における致傷結果の原因行為、事後強盗罪における暴行・脅迫
の時期と程度、について検討を加える。
問題9を通読して、疑問点を捜してくること。
30
- 231 -
第10回
〔問題10〕-「強制わいせつ」等の問題(110~120頁)、論文式小テスト第2回(35分):強制わいせつ罪の成
否、暴行後の財物奪取意思と強盗罪、強盗罪における不法領得の意思、強盗致傷罪の主観的成立要件、について検討を加えると
ともに、残り35分で論文式小テストを行う。
問題10を通読して、疑問点を捜してくるとともに、論文式小テストに備えて、第6回から第9回ま 120
でを復習してくること。
第11回
〔問題11〕-「詐欺」等の問題(121~138頁):預金による金銭の占有、詐欺罪における財産的損害(法益侵害
性)、について検討を加える。
30
問題11を通読して、疑問点を捜してくること。
第12回
〔問題12〕-「盗品等関与」等の問題(137~148頁):盗品等関与罪の罪質と保護法益、追求権と正常な回復、につ
いて検討を加える。
問題12を通読して、疑問点を捜してくること。
第13回
30
〔問題13〕-「名誉毀損」等の問題(149~160頁):名誉毀損罪における真実性の錯誤、インターネット上の名誉毀
損と免責基準、について検討を加える。
問題13を通読して、疑問点を捜してくること。
第14回
30
〔問題14〕-「現住建造物放火」等の問題(161~172頁):複数建造物の1体性、延焼の認識と故意、住居侵入罪・
窃盗罪の成否、について検討を加える。
問題14を通読して、疑問点を捜してくること。
第15回
30
〔問題16〕-「収賄」等の問題(185~196頁)、論文式小テスト第3回(35分):賄賂罪の保護法益、一般的・抽
象的職務権限、詐欺罪と収賄罪との関係、転職による職務権限の変更と収賄罪の成否、について検討を加えるとともに、残り3
5分で論文式小テストを行う。
残り10分で、授業評価アンケートを書いて頂く。
問題16を通読して、疑問点を捜してくるとともに、論文式小テストに備えて、第11回から第14 120
回までを復習してくること。
- 232 -
授業の方法
準備学修を前提に、ゼミ内で相互に質疑応答をすることにより、論点を理解しかつ確認するとともに、5回ごとに5回分の範囲内の諸
「問題」に関連する、35分の「論文式小テスト」を行い、次回添削したものを返却する(第3回については、「期末試験」時に返却す
る)。「期末試験」においては、必ずしも本テキストの「問題」に関連するとも限らず、120分に相応した問題が出される。
なお、本演習においては、ゼミ及びコンパ(原則として、期末試験の直後に行う)の間、禁煙とする。
成績評価の方法
質疑応答の質と量(20点)、論文式小テスト3回(60点×3回=180点)、及び期末試験(100点)によリ評価される(合計300
点X1/3)。
成績評価の基準
① 成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
② 到達目標、評価項目等との関連で、以下の点が評価の判断基準となる。ゼミとの関連では、当該「問題」を読んで理解してきている
か。疑問点を捜して、バランスの取れた柔軟な発想ができるか。「論文式小テスト」との関連では、時間内に的確な解答ができるか。「期
末試験」との関連では、論点を発見してできるだけ書き切れるか。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
2年次対象科目となっている。
テキスト
『ロースクール演習刑法〔第2版〕』、大塚裕史、法学書院、3600円、ISBN978-4-587-04006-2
参考書
当該範囲の「問題」中掲載のもの
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
オフィス・アワーについては、学内専用ホームページで周知する。
- 233 -
科目名
教員名
(刑事法系)基本演習II
高部 道彦
科目ナンバー
配当年次
2080416201
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
刑法を中心に、少人数で起案能力を高める演習を行うこととしたい。具体的には、刑法総論と刑法各論の複合問題をあらかじめ配布し、授
業前に提出する方式(レポート方式)とあらかじめ題材だけを提示して、教室で起案をしてもらい、次回の授業で、その講評・討論を行う
方式(即日起案方式)を併用することを考えている。なお、3年次の諸君にも時間的都合がつけば、積極的に参加して欲しい。
到達目標
刑法は、刑事罰の適用に係る法律であるだけに、緻密な(堅い)論理性が要求されることから、本演習においては、起案と起案を素材にし
た討論を行うことにより、刑法における論理の積み重ねに必要な思考方法の修得を目標とする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンスと受講生の要望聴取及び財産罪に関する複合問題(その1)の説明
本演習に要望したい事項をあらかじめ準備してきて下さい。
第2回
財産罪に関する複合問題(その1)の討議
第1回において複合問題を配付するので、同問題についてのレポートを作成すること
第3回
30分
120分
従前作成分及び再作成した受講生のレポートに基づき、財産罪に関する複合問題(その1)の講評
第2回の財産罪に関する複合問題(その1)の討議結果を踏まえ、レポートを再作成する。
- 234 -
120分
第4回
財産罪に関する複合問題(その2)討議
第2回において複合問題を配付するので、第4回までに同問題についてのレポートを作成すること
第5回
120分
財産罪に関する複合問題(その2)の講評
第3回に財産罪の複合問題(その3)を配布するので、第5回までに同問題についてのレポートを作成す 60分
る。
第6回
財産罪に関する複合問題(その3)の討議・講評
第4回に文書偽造罪に関する複合問題(その1)を配布するので、第6回までにレポートを作成するこ
と
第7回
文書偽造罪に関する複合問題(その1)の討議・講評
第5回に文書偽造罪に関する複合問題(その2)を配布するので、第7回までにレポートを作成するこ
と
第8回
120分
文書偽造罪の複合問題(その2)の討議・講評
第6回に業務妨害罪に関する複合問題)を配布するので、第8回までにレポートを作成すること
第9回
120分
120分
業務妨害罪に関する複合問題の討議・講評
第7回に放火罪に関する複合問題)を配布するので、第9回までにレポートを作成すること
- 235 -
120分
第10回
放火罪に関する複合問題の討議・講評
第8回に因果関係に関する複合問題を配布するので、第10回までにレポートを作成すること
第11回
120分
即日起案
第9回に即日起案用の複合問題を配付するので、第11回までに同問題を演習時間に作成できるよう準備 120分
する。
第12回
即日起案の討議・講評
第10回に正当防衛に関する複合問題を配付するので、第12回までに同問題についてのレポートを作成す 120分
ること
第13回
正当防衛に関する複合問題の討議・講評
第11回に不作為犯に関する複合問題を配付するので、第13回までに同問題についてのレポートを作成 120分
すること
第14回
不作為犯に関する複合問題の討議・講評
不作為犯に関する複合問題の復習
第15回
60分
演習項目全体についての講評等
これまでの演習項目を顧みて、理解が不十分であったと考えられる事項をまとめておくこと
- 236 -
60分
授業の方法
諸君の起案を前提に、これに基づき討論形式での授業を行う。
成績評価の方法
レポート及び即日起案の結果並びに授業における発言内容を総合評価する。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
刑法Ⅰ、Ⅱの履修終了程度の刑法の知識を必要とする。
テキスト
特に指定しない。
参考書
授業において適宜紹介する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページにおいて学生に周知する。
- 237 -
科目名
教員名
(刑事法系)基本演習III
金 光旭
科目ナンバー
配当年次
2080416301
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
本演習は、具体的な事例を素材として、そこに含まれている法的論点は何か、法的に重要な事実は何か、妥当な結論を導くための考え
方はどのようなものかについて、検討するものである。参加者は、事前にテキストの事例についてレポートを作成し提出することが求めら
れる。
取り上げる事例は、参加者の希望に応じて変更することも可能であるが、さしあたり、後掲授業計画所載のものを予定している。
到達目標
刑法の基本知識を具体的なケースに応用する能力を身につける。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス
シラバスに目を通す。
第2回
5
事例1
テキストの該当箇所を熟読のうえ考える。
第3回
120
事例2
テキストの該当箇所を熟読のうえ考える。
120
- 238 -
第4回
事例4
テキストの該当箇所を熟読のうえ考える。
第5回
120
事例5
テキストの該当箇所を熟読のうえ考える。
第6回
120
事例6
テキストの該当箇所を熟読のうえ考える。
第7回
120
事例7
テキストの該当箇所を熟読のうえ考える。
第8回
120
事例9
テキストの該当箇所を熟読のうえ考える。
第9回
120
事例10
テキストの該当箇所を熟読のうえ考える。
120
- 239 -
第10回
事例12
テキストの該当箇所を熟読のうえ考える。
第11回
120
事例13
120
テキストの該当箇所を熟読のうえ考える。
第12回
事例15
テキストの該当箇所を熟読のうえ考える。
第13回
120
事例16
テキストの該当箇所を熟読のうえ考える。
第14回
120
事例18
テキストの該当箇所を熟読のうえ考える。
第15回
120
事例30
テキストの該当箇所を熟読のうえ考える。
120
- 240 -
授業の方法
毎回一つの事例を取り上げる。参加者全員事前にレポートを提出する必要がある。演習では、それを踏まえてディスカッションを行う。
成績評価の方法
レポート60%
出席状況、発言・質問等の演習への寄与度40%
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
関連科目:刑法I、刑法II、刑法III。
テキスト
井田良ほか『刑法事例演習教材(第2版)』(有斐閣、2014年)、ISBN978-4-641-13909-1
参考書
追って指示する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 241 -
科目名
教員名
(刑事法系)基本演習III
長沼 範良
科目ナンバー
配当年次
2080416301
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
この演習は、刑事法に関する最新の情報を提供し、受講者とともに深く研究することを目的としている。その対象領域は捜査法である。
到達目標
①捜査法の領域において、法曹として必要な情報検索ができる。
②過去の判例や諸外国の制度との比較検討ができる。
③重要な判例に基づいて、具体的な事案の解決手段を提示できる。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
第1回
授業概要にあるとおり、刑事法に関する最新情報を提示することを目的としているので、事前に具体的内容をすべて示すこと
はできない(今年度中にいかなる判例が現れるかを予測することはできない)。したがって、以下の記述は、一応のものにすぎ
ない。
第1回は、強制処分法定主義に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第2回
おおむね180分。
第2回
捜査の端緒に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第3回
おおむね180分。
第3回
逮捕・勾留に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
おおむね180分。
- 242 -
第4回
第4回
引き続き、逮捕・勾留に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第5回
おおむね180分。
第5回
引き続き、逮捕・勾留に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第6回
おおむね180分。
第6回
捜索・差押え・検証に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第7回
おおむね180分。
第7回
引き続き、捜索・差押え・検証に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第8回
おおむね180分。
第8回
引き続き、捜索・差押え・検証に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第9回
おおむね180分。
第9回
引き続き、捜索・差押え・検証に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
おおむね180分。
- 243 -
第10回
第10回
人に対する強制処分に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第11回
おおむね180分。
第11回
引き続き、人に対する強制処分に関する議論を取り扱う。
おおむね180分。
予復習
指定された資料を検討する。
第12回
第12回
電気通信の傍受に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第13回
おおむね180分。
第13回
おとり捜査に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第14回
おおむね180分。
第14回
被疑者の防御に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第15回
おおむね180分。
第15回
捜査法全体にかかわる議論を整理する。
予復習
指定された資料を検討する。
おおむね180分。
- 244 -
授業の方法
授業方式は演習による。
成績評価の方法
平常点による。授業への積極的参画(50%)、課題(50%)である。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。なお、法曹としての適性を考慮
する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
刑事訴訟法の単位を修得済みであることが望ましい。
テキスト
なし。
参考書
参考書は必要に応じて授業中に指示する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 245 -
科目名
教員名
(刑事法系)基本演習III
伊藤 司
科目ナンバー
配当年次
2080416301
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
本演習は、2年次(未修2年、既修1年)の院生を対象に、司法試験「刑法」論文式試験合格到達答案レベルの基礎学力の増進がテーマ
である。
なお、本演習は第1回から直ちに行われるので、受講希望者は、シラバスを良く読んで必ず出席されたい。
到達目標
各「問題」の検討・討議を通じて論点を理解・確認するとともに、平常点対応としては35分の「論文式小テスト」を3回行って筆記能
力を高め、かつ、120分の「期末試験」を行うことによって、論文力を1層高めることを目指す。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
〔問題17〕−「錯誤論」等の問題(198~209頁):麻薬輸入罪の既遂時期(既遂と未遂の区別)、営利目的と刑法65
条、麻薬輸入罪の故意の有無、抽象的事実の錯誤、共謀共同正犯の成否、共同正犯の成立要件、共犯の錯誤、について検討を加
える。
問題17を通読して、疑問点を捜してくること。
第2回
30
〔問題18〕-「背任」等の問題(210~223頁):横領と背任の区別、救済融資と背任罪の成否、犯人による証拠偽造
罪の教唆犯の成否、共犯と身分、抽象的事実の錯誤、3角詐欺と詐欺罪の成否、背任罪の共同正犯、について検討を加える。
問題18を通読して、疑問点を捜してくること。
第3回
30
〔問題19〕-「業務上過失致傷」等の問題(224~239頁):過失犯の成立要件、結果回避義務、因果関係、信頼の原
則、について検討を加える。
問題19を通読して、疑問点を捜してくること。
30
- 246 -
第4回
〔問題20〕-「偽計業務妨害」等の問題(240~252頁):建造物侵入罪における「侵入」の意義、偽計業務妨害罪の
成否、共謀共同正犯の成否、自己名義の通帳交付と詐欺罪の成否、について検討を加える。
問題20を通読して、疑問点を捜してくること。
第5回
30
〔問題21〕-「正当防衛」等の問題(253~266頁)、論文式小テスト第1回(35分):因果関係の有無、正当防衛
の成否、について検討を加えるとともに、残り35分で論文式小テストを行う。
問題21を通読して、疑問点を捜してくるとともに、論文式小テストに備えて、第1回から第4回ま 120
でを復習してくること。
第6回
〔問題22〕-「準強制わいせつ」等の問題(267~281頁):強制わいせつ致傷罪の成否、犯罪目的の秘匿と住居侵入
罪の成否、傷害の故意と強姦致傷罪、死者の占有と故意、強姦未遂罪の成否(不能犯と未遂犯の区別)、暴行・脅迫後に生じた
財物奪取意思と強盗罪の成否、見張りと共同正犯、について検討を加える。
問題22を通読して、疑問点を捜してくること。
第7回
30
〔問題23〕-「不作為の殺人」等の問題(282~293頁):実行行為のとらえ方(行為の1体性と個別性)、不作為犯
における保障人的地位(作為義務)、故意犯の有無、保護責任者遺棄致死罪の成否、共同正犯の成立範囲、について検討を加え
る。
問題23を通読して、疑問点を捜してくること。
第8回
30
〔問題24〕-「強盗」等の問題(294~304頁):建造物侵入罪の成否、上下主従間における占有、共謀共同正犯、部
分的犯罪共同説と行為共同説、事後強盗罪と共犯、結果的加重犯の共同正犯、無断1時使用と不法領得の意思、について検討を
加える。
問題24を通読して、疑問点を捜してくること。
第9回
30
〔問題25〕-「不作為の殺人」等の問題(305~316頁):因果経過の相当性、作為義務の発生根拠、不作為の因果関
係、不作為による幇助、について検討を加える。
問題25を通読して、疑問点を捜してくること。
30
- 247 -
第10回
〔問題26〕-「横領・背任」等の問題((317~327頁)、論文式小テスト第2回(35分):上下主従関係がある場
合の占有の帰属、横領行為の意義、窃盗罪と詐欺罪の区別、事後強盗と2項強盗の関係、事後強盗罪に基づく強盗殺人罪、保護
責任者遺棄致死罪、不作為による殺人罪、について検討を加えるとともに、残り35分で論文式小テストを行う。
問題26を通読して、疑問点を捜してくるとともに、論文式小テストに備えて、第6回から第9回ま 120
でを復習してくること。
第11回
〔問題28〕-「共同正犯と正当防衛」等の問題(341~354頁):結果的加重犯の共同正犯、共同正犯における正当防
衛の判断方法、防衛行為の相当性、過剰性の認識と故意、防衛の意思、について検討を加える。
30
問題28を通読して、疑問点を捜してくること。
第12回
〔問題29〕-「保護責任者不保護致死」等の問題(355~366頁):218条の「保護責任」の意義とその認定、「不
保護」の認定、監禁の機会に発生した死亡の処理、行為の1個性判断、について検討を加える。
問題29を通読して、疑問点を捜してくること。
第13回
30
〔問題30〕-「不作為の幇助」等の問題(367~379頁):実行行為の途中からの責任能力低下、不作為による幇助、
について検討を加える。
問題30を通読して、疑問点を捜」してくること。
第14回
30
〔問題31〕-「詐欺」等の問題(380~390頁):旅券の交付と詐欺罪、名義人の承諾と私文書偽造罪、名義人と私文
書偽造罪の共犯、搭乗券の取得と詐欺罪における財産的損害、について検討を加える。
問題31を通読して、疑問点を捜してくること。
第15回
30
〔問題32〕-「強盗殺人」等の問題(391~402頁)、論文式小テスト第3回(35分):抽象的事実の錯誤、240
条の構造、共謀共同正犯、共謀の射程と共同正犯の錯誤、共同正犯における罪名従属性、について検討を加えるとともに、残り
35分で論文式小テストを行う。
残り10分で、授業評価アンケートを書いて頂く。
問題32を通読して、疑問点を捜してくるとともに、論文式小テストに備えて、第11回から第14 120
回までを復習してくること。
- 248 -
授業の方法
準備学修を前提に、ゼミ内で相互に質疑応答をすることにより、論点を理解しかつ確認するとともに、5回ごとに5回分の範囲内の諸
「問題」に関する、35分の「論文式小テスト」を行い、次回添削したものを返却する(第3回については、「期末試験」時に返却す
る)。「期末試験」においては、必ずしも本テキストの「問題」に関連するとも限らず、120分に相応した問題が出される。
なお、本演習においては、ゼミ及びコンパ(原則として、期末試験の直後に行う)の間、禁煙とする。
成績評価の方法
質疑応答の質と量(20点)、論文式小テスト3回(60点×3回=180点)、及び期末試験(100点)によリ評価される(合計3
00点×1/3)。
成績評価の基準
① 成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
② 到達目標、評価項目等との関連で、以下の点が評価の判断基準となる。ゼミとの関連では、当該「問題」を読んで理解してきている
か。疑問点を捜して、バランスの取れた柔軟な発想ができるか。「論文式小テスト」との関連では、時間内に的確な解答ができるか。「期
末試験」との関連では、論点を発見してできるだけ書き切れるか。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
2年次対象科目となっている。
テキスト
『ロースクール演習刑法〔第2版〕』、大塚裕史、法学書院、3600円、ISBN978-4-587-04006-2
参考書
当該範囲の「問題」中掲載のもの
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
オフィス・アワーについては、学内専用ホームページで周知する。
- 249 -
科目名
教員名
(刑事法系)基本演習III
大塚 裕史
科目ナンバー
配当年次
2080416301
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
刑法の重要論点に関する事例問題を検討することを通じ、刑法Ⅰ、刑法Ⅱ、刑法Ⅲで学んだ刑法解釈論の基礎知識の理解を確認し、定着を
図り、それを使いこなせる実力を養成するアウトプット重視型の演習を行う。未知の問題を解決するのに必要な分析能力、刑法的思考能
力、表現能力を養成することを目的とする。
到達目標
重要論点に関する判例実務の考え方をしっかり理解し、その立場から事例を分析し、法規範を具体的事案に当てはめ妥当な結論を導き、そ
れを文章の形で表現する能力を涵養することを目標とする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
因果関係論
危険の現実化説の判断基底・基準
因果関係論に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第2回
120分
不作為犯論
作為義務の発生根拠
不作為犯論に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第3回
120分
正当防衛論
急迫性・防衛の意思・相当性
量的過剰防衛
正当防衛論に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
150分
- 250 -
第4回
故意・錯誤論
抽象的事実の錯誤の3類型
故意・錯誤論に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第5回
120分
行為の一体性
一体性の判断基準
早すぎた構成要件の実現
遅すぎた構成要件の実現
行為の一体性に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第6回
120分
未遂論
実行の着手論と不能犯論
未遂論に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第7回
120分
過失論
予見可能性の判断構造
2つの結果回避可能性
管理・監督過失
過失論に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第8回
120分
共同正犯論(1)
共同正犯の成立要件
共謀の射程
共同正犯論に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第9回
120分
共同正犯論(2)
間接正犯と共同正犯
承継的共同正犯
共同正犯からの離脱
共同正犯論に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
120分
- 251 -
第10回
財産犯論(1)
窃盗罪・強盗罪
窃盗罪・強盗罪に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第11回
120分
財産犯論(2)
詐欺罪・恐喝罪
120分
詐欺罪・恐喝罪に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第12回
財産犯論(3)
横領罪・背任罪
横領罪・背任罪に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第13回
120分
文書偽造罪
有形偽造
作成者概念
文書偽造罪に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第14回
120分
放火罪
公共の危険
建造物の一体性
放火罪に関する基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第15回
120分
総合事例演習
即日起案練習
第1回から第14回までの復習
120分
- 252 -
授業の方法
対話型演習の方式をとる。事前に配布される事例問題に対して起案(あるいは起案構成)レポートを提出してもらい、事案の分析、規範の
定立、事案への当てはめについて徹底的に検討し、実務家として必要な基本的な実務処理能力の養成に努める。
成績評価の方法
成績評価は、起案レポート70点、授業中の質疑応答30点の総合評価による。なお、無断欠席が3回以上の者には単位を与えない。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
刑法Ⅰ、刑法Ⅱ、刑法Ⅲ
テキスト
特になし
参考書
大塚裕史=十河太朗=塩谷毅=豊田兼彦『基本刑法Ⅰ総論』(日本評論社、2012年)
大塚裕史=十河太朗=塩谷毅=豊田兼彦『基本刑法Ⅱ各論』(日本評論社、2014年)
大塚裕史『刑法総論の思考方法第4版』(早稲田経営出版、2012年)
大塚裕史『刑法各論の思考方法第4版』(早稲田経営出版、2015年)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後教室で受け付けると共に、随時、電子メールでも受け付ける。
- 253 -
科目名
教員名
(刑事法系)基本演習III
高部 道彦
科目ナンバー
配当年次
2080416301
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
今年度は、諸君が刑事訴訟法の修得において最も苦手としていると思われる伝聞証拠及び違法収集証拠に焦点をあてた演習を行うこととし
たい。
刑事訴訟法Ⅲを受講中の諸君(2年次)には、負担が大きくなる可能性があるが、刑事訴訟法Ⅲの授業では、刑事訴訟法の「公判」に関す
る諸問題を扱わざるを得ないことから、やる気のある諸君の参加を求めることになると思われる。一方、3年次の諸君の中で、「伝聞証
拠」「違法収集証拠」が苦手と感じている諸君は、復習の意味で本演習に参加し、その理解に自信をもってもらいたいと考えている。
到達目標
伝聞証拠及び違法集証拠の諸問題(刑事訴訟法上の証拠能力に関する問題)についての理解を深めること
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンスと受講生の要望聴取
本演習に要望したい事項をあらかじめ準備してきて下さい。
後記「刑事訴訟の実務」の伝聞証拠該当部分のレポート作成にかかる分担の決定
第2回
伝聞証拠の基礎的理解の確認(1)
後記「刑事訴訟の実務」の伝聞証拠記載部分のうち、「伝聞・非伝聞」に関する部分の発表と討議
第3回
30分
120分
伝聞証拠の基礎的理解の確認(2)
後記「刑事訴訟の実務」の伝聞証拠記載部分のうち、「伝聞・非伝聞」に関する部分の発表と討議
- 254 -
120分
第4回
伝聞証拠(伝聞・非伝聞)を素材にした複合問題の検討
第3回に指定した課題に基づき作成した起案に基づき、討論と発表
第5回
伝聞証拠の基礎的理解の確認(3)
後記「刑事訴訟の実務」の伝聞証拠記載部分のうち、「伝聞例外」に関する部分の発表と討議
第6回
120分
伝聞証拠(伝聞例外(2))を素材にした複合問題の検討
即日起案
第9回
120分
伝聞証拠の基礎的理解の確認(4)
後記「刑事訴訟の実務」の伝聞証拠記載部分のうち、「伝聞例外」に関する部分の発表と討議
第8回
120分
伝聞証拠(伝聞例外(1))を素材にした複合問題の検討
第5回に指定した課題に基づき作成した起案に基づき、討論と発表
第7回
120分
120分
伝聞証拠(伝聞例外(2))を素材にした複合問題の検討
第8回に即日起案で作成したレポートの討議・検討
120分
- 255 -
第10回
伝聞証拠の基礎的理解の確認(5)の確認
後記「刑事訴訟の実務」の伝聞証拠記載部分のうち、「伝聞例外」に関する部分の発表と討議
第11回
伝聞証拠(伝聞例外(3))を素材にした複合問題の検討
第10回に指定した課題に基づき作成した起案に基づき、討論と発表
第12回
60分
違法収集証拠の基礎的理解の確認
事前配布した裁判例の検討結果を基に討論・発表を行う。
第14回
120分
違法収集証拠を素材とした複合問題の検討
即日起案
第15回
120分
伝聞証拠全体の討議
第11回までの検討結果を踏まえた疑問点等の検討
第13回
120分
60分
違法収集証拠を素材とした複合問題の検討
第14回に即日起案で作成したレポートの討議・検討
60分
- 256 -
授業の方法
これまでの演習では行わなかった、参考図書による基礎的知識の確認(担当者を決めて発表形式によることを考えている。)を経て、複合
問題にチャレンジしてもらい、複合問題の検討を双方向で行う授業としたい。
成績評価の方法
レポート及び即日起案の結果並びに授業における発言内容を総合評価する。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
刑事訴訟法Ⅰ履修終了程度の刑事訴訟法の知識を要する。
テキスト
特に指定しない。
参考書
授業において適宜紹介する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページにおいて学生に周知する。
- 257 -
科目名
教員名
(刑事法系)基本演習IV
長沼 範良
科目ナンバー
配当年次
2080416401
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
この演習は、刑事法に関する最新の情報を提供し、受講者とともに深く研究することを目的としている。その対象領域は、訴因論及び証
拠法である。
到達目標
①訴因論及び証拠法の領域において、法曹として必要な情報検索ができる。
②過去の判例や諸外国の制度との比較検討ができる。
③重要な判例に基づいて、具体的な事案の解決手段を提示できる。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
第1回
授業概要にあるとおり、刑事法に関する最新情報を提示することを目的としているので、事前に具体的内容をすべて示すこと
はできない(今年度中にいかなる判例が現れるかを予測することはできない)。したがって、以下の記述は、一応のものにすぎ
ない。
第1回は、訴因設定の裁量性に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第2回
おおむね180分。
第2回
公訴提起に関連する諸問題について研究する。
予復習
指定された資料を検討する。
第3回
おおむね180分。
第3回
訴因変更に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
おおむね180分。
- 258 -
第4回
第4回
引き続き、訴因変更に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第5回
おおむね180分。
第5回
引き続き、訴因変更に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第6回
おおむね180分。
第6回
証拠法の基本原理に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第7回
おおむね180分。
第7回
自白法則に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第8回
おおむね180分。
第8回
引き続き、自白法則に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第9回
おおむね180分。
第9回
伝聞法則に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
おおむね180分。
- 259 -
第10回
第10回
引き続き、伝聞法則に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第11回
おおむね180分。
第11回
引き続き、伝聞法則に関する議論を取り扱う。
おおむね180分。
予復習
指定された資料を検討する。
第12回
第12回
引き続き、伝聞法則に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第13回
おおむね180分。
第13回
引き続き、伝聞法則に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第14回
おおむね180分。
第14回
違法収集証拠に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
第15回
おおむね180分。
第15回
引き続き、違法収集証拠に関する議論を取り扱う。
予復習
指定された資料を検討する。
おおむね180分。
- 260 -
授業の方法
授業方式は演習による。
成績評価の方法
平常点による。授業への積極的参画(50%)、課題(50%)である。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。なお、法曹としての適性を考慮
する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
刑事訴訟法の単位を修得済みであることが望ましい。
テキスト
なし。
参考書
参考書は必要に応じて授業中に指示する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 261 -
科目名
教員名
(刑事法系)基本演習IV
伊藤 司
科目ナンバー
配当年次
2080416401
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
本演習は、最終学年(未修3年、既修2年)の院生を対象に(但し、長期履修者については、通常の1・2年次の「刑法」必修科目の単
位取得者に限る)、平成20年代の司法試験過去問(論文式・短答式)問題を取り上げて、検討を加えるのことがテーマである。
過去問の検討は、本校においてもトータルサポートなどで行われていることと思うが、法科大学院としても大学院大学としての立場か
ら、検討を加えられたらと思う。
なお、本演習は第1回から直ちに行われるので、受講希望者は、本シラバスを良く読んで必ず出席されたい。
到達目標
いわゆる過去問の検討を通じて、司法試験という試験の性質や出題趣旨を知り、かつ当該範囲の知識・理論を習得するとともに、それに
応じてさらにどのような知識・理論を深めなければならないのかを見極めることによって、さらなる学習につなげることが目標として設定
される。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
論文式第2問不真正不作為犯(2)(平成22年度第1問)(6~11頁)、短答式No.1共通問題H26-1(3~5
頁)、No.5H21-16(19~21頁)、No.8共通問題H25-1(33~35頁)、No.10H22-2(41
~43頁)。
当該箇所を通読し、検討を加えてくること。
第2回
60
論文式第4問不真正不作為犯・因果関係・中止犯・従犯(新司平成26年度刑事系第1問)30~40頁)、短答式No.1
2H24-3(48~53頁)、No.17H21-2(73~76頁)、No.19H24-18(84~88頁)、No.
21予備独自問題H25-7(95~98頁)。
同上。
第3回
60
論文式第10問因果関係・共犯の錯誤(平成20年度第1問)(64~69頁)、短答式No.24H22-6(107~1
11頁)、No.26共通問題H24-7(117~120頁)、No.28共通問題H26-13(125~128頁)、N
o.32H25-15(141~145頁)。
同上。
60
- 262 -
第4回
論文式第14問殺意認定、正当防衛の防衛の意思、相当性の認定(新司平成23年度刑事系第1問)(104~121頁)、
短答式No.35共通問題H23-8(155~158頁)、No.39H20-3(171~17頁)、No.41共通問題
H25-13(181~184頁)、No.43予備独自問題H24-2(189~191頁)。
同上。
第5回
60
論文式第25問被害者の承諾・共犯関係からの離脱(予備平成24年度)(166~173頁)、短答式No.47H21-
8(205~209頁)、No.49共通問題H26-15(216~219頁)、No.53H21-10(233~236
頁)、No.55共通問題H24-13(241~243頁)。
同上。
第6回
60
論文式第49問共犯と身分(2)(新司平成24年度刑事系第1問)(290-309頁)、短答式No.58H20-9
(254~257頁)、No.63H20-11(279~282頁)、No.65H26-9(287~289頁)。
同上。
第7回
60
論文式第54共犯の錯誤(新司平成20年度刑事系第1問)(338-352頁)、短答式No.67H21-6(297~
299頁)、No.69H24-11(305~308頁)、No.73H26-7(325~328頁)。
同上。
第8回
60
論文式第74問窃盗と詐欺の区別(2)(平成22年度第2問)(438-447頁)、短答式No.76H20-5(33
7~340頁)、No.78予備独自問題H26-13(346~349頁)、No.81H20-15(361~363
頁)。
同上。
第9回
60
論文式第93問振り込め詐欺(予備平成25年度)(526~533頁)、短答式No.83H25-7(369~371
頁)、No.86共通問題H24-2(381~386頁)、No.88共通問題H25-17(391~394頁)。
同上。
60
- 263 -
第10回
短答式No.94H20-17(417~419頁)、No.96H23-6(425~427頁)、No.98予備独自問
題H24-8(433~435頁)、No.100H26-11(441~443頁)、No.106H21-18(465~
46頁)、No.108H22-19(473~475頁)、No.110H24-20(481~484頁)。
同上。
第11回
60
短答式No.114H20-14(497~500頁)、No.118共通問題H24-4(513~515頁)、No12
1予備独自問題H24-11(525~528頁)、No.124H26-12(537~539頁)、No.129H21-
13(557~559頁)、No.131H26-10(565~567頁)、No.134共通問題H24-1(577~5
80頁)。
60
同上。
第12回
短答式No.136共通問題H26-2(585~587頁)、No.143H21-19(617~619頁)、No.1
45共通問題H23-7(625~628頁)、No.147H25-12(633~636頁)、No.150H20-2
(645~647頁)、No.153共通問題H26-20(658~662頁)、No.155H26-8(667~670
頁)。
60
同上。
第13回
短答式No.160H21-15(687~690頁)、No.162H22-9(695~698頁)、No.165H20
-16(707~709頁)、No.169H21-1(723~726頁)、No.171H22-1(731~734
頁)、No.173H22-20(739~742頁)、No.175共通問題H24-15((748~753頁)。
同上。
第14回
60
短答式No.180H20-10(773~776頁)、No.182H23-9(781~784頁)、No.184H2
5-14(789~791頁)、No.188H20-8(807~810頁)、No.190H22-15(815~818
頁)、No.192H23-19(823~827頁)、No.194H26-6(833~835頁)。
同上。
第15回
60
短答式No.197H23-15(845~848頁)、No.199H23-8(853~856頁)、No.201H2
1-7(861~864頁)、No.205H22-17(877~880頁)、No.207H25-8(885~888
頁)、No.209H23-11(893~896頁)。
残り10分で、授業評価アンケートを書いて頂く。
同上。
60
- 264 -
授業の方法
下記テキストにおける平成20年代の論文式問題は17問、短答式問題は150問であるので(危険運転致死傷罪関連問題は除いている
が、第2回No.H21-2(73~76頁)には過失運転致死罪の肢が入っている)、前期においては、第1回から第9回まで論文式問
題をそれぞれ1個ずつ、短答式問題を第1回から第5回までは4個ずつ、第6回から第9回までは3個ずつ、それぞれ割り振り、第10回
から第14回までは短答式問題を7個ずつ、第15回は6個、それぞれ割り振った。
本演習においては、平成20年代の比較的新しい論文式・短答式問題を検討することを通じて、上記のテーマ・概要及び到達目標を達成
することをめざしているので、それに即した心構えでゼミに臨んでもらいたい。
ゼミにおいては、わたくしとしても当該範囲のプリントを配付することにしたいが、受講生としても自分で問題を解いてみることはもと
より、プリントやレジュメを作成してみたりすることによって、積極的に演習に参加するように心掛けてもらいたい。そのことを前提に、
当該範囲の知識や理論を確認し、質疑応答をすることによって、当該範囲の理解を深めることにしたい。
なお、本演習においては、ゼミ及びコンンパ(原則として、期末試験の直後に行う)の間、禁煙とする。
成績評価の方法
基本的には、前期の範囲を踏まえた期末試験(100点満点)の成績によるが、出席も含めた平常点によって加点される。
成績評価の基準
① 成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
② 到達目標、評価項目等との関連で、以下の点が評価の判断基準となる。ゼミとの関連では、当該範囲を読んで理解してきているか。疑
問点を捜して、バランスの取れた柔軟な発想ができるか。その他、積極的にゼミに参加しているか。期末試験との関連では、論点を捜し出
してできるだけ書き切れるか。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
上記テーマ・概要に記載したように、3年次対象科目となっているが、特に短答式の基本知識などの習得については、刑事法基本特殊講
義Ⅰの受講をお勧めしたい。
テキスト
『2015年版司法試験・予備試験論文合格答案集スタンダード100 3刑法』(上記においては「論文式」と略称されている)、早
稲田経営出版編集部編、早稲田経営出版、3400円、ISBN978-4-8471-3902-4。
『平成26年度司法試験&予備試験短答過去問パーフェクト7全過去問・体系順刑事系刑法』(上記においては「短答式」と略称されて
いる)、辰巳法律研究所、3200円、ISBN978-4-86466-168-3。
参考書
当該範囲中に掲載のもの。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 265 -
科目名
教員名
(刑事法系)基本演習V
伊藤 司
科目ナンバー
配当年次
2080416501
3
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
本演習は、最終学年(未修3年、既修2年)の院生を対象に(但し、長期履修者については、通常の1・2年次の「刑法」必修科目の単
位取得者に限る)、平成20年代の司法試験過去問(論文式・短答式)問題を取り上げて、検討を加えることがテーマである。
過去問の検討は、本校においてもトータルサポートなどで行われていることと思うが、法科大学院としても大学院大学としての立場か
ら、検討を加えられたらと思う。
なお、本演習は第1回から直ちに行われるので、受講希望者は、本シラバスを良く読んで必ず出席されたい。
到達目標
いわゆる過去問の検討を通じて、司法試験という試験の性質や出題意図を知り、かつ当該範囲の知識・理論を習得するとともに、それに
応じてさらにどのような知識・理論を深めなければならないのかを見極めることによって、さらなる学習につなげることが目標として設定
される。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
論文式第3問不真正不作為犯・過失犯(新司平成22年度刑事系第1問)(12~28頁)、短答式No.3H23-20
(11~14頁)、No.7共通問題H23-14(28~32頁)、No.9H21-4(37~40頁)、No.11共通
問題H25-11(44~47頁)。
当該箇所を通読し、検討を加えてくること。
第2回
60
論文式第13問早すぎた構成要件の実現(2)(新司平成25年度刑事系第1問)(84~103頁)、短答式No.16H
20-1(69~71頁)、No.18H23-2(78~83頁)、No.20共通問題H26-5(90~94頁)、N
o.23H20-7(103~106頁)。
同上。
第3回
60
論文式第15問正当防衛の防衛の意思、相当性の認定(予備、平成26年度)(122~127頁)、短答式No.25共通
問題H23-18(113-116頁)、No.27H25-19(121~123頁)、No.30予備独自問題H26-5
(133~135頁)、No.34H21-3(151~154頁)。
同上。
60
- 266 -
第4回
論文式第32問因果関係の錯誤(予備平成23年度)(198~204頁)、短答式No.37H25-3(163~166
頁)、No.40H22-4(175~179頁)、No.42予備独自問題H23-1(185~188頁)、No.44H
24-16(192~196頁)。
同上。
第5回
60
論文式第52問間接正犯と教唆の錯誤(2)(新司平成21年度刑事系第1問)(318~332頁)、短答式No.48H
24-9(211~214頁)、No.50H26-3(221~223頁)、No.54H22-14(237~240
頁)、No.56共通問題H25-5(245~247頁)。
同上。
第6回
60
論文式第61問共同正犯と正当防衛(2)(平成21年度第1問)(382~385頁)、短答式No.59共通問題H23
-4(258~262頁)、No.64共通問題H23-10(283~286頁)、No.66H22-8(291~296
頁)。
同上。
第7回
60
論文式第80問親族関係の錯誤・詐欺罪・横領罪(平成20年度第2問)(466~471頁)、短答式No.68H22-
8(291-296頁)、No.70H20-13(310~314)、No.75H21-14(333~335頁)。
同上。
第8回
60
論文式第121問権限の冒用と私文書偽造(平成21年度第2問)(664~667頁)、短答式No.77H26-19
(342-345頁)、No.79H21-12(351~353頁)、No.82共通問題H23-16(364~368
頁)。
同上。
第9回
60
短答式No.85H2-5(377~380頁)、No.87H22-12(387~390頁)、No.89共通問題H2
6ー17(396~400頁)、No.95H22-16(421~424頁)、No.97H24-5(428~432
頁)、No.99予備独自問題H25-9(437~439頁)、No.105H20-19(461~463頁)。
同上。
60
- 267 -
第10回
短答式No.107H21-20(468~472頁)、No.109H23-12(477~480頁)、No.111H
25-9(485~487頁)、No.117H25-2(509~512頁)、No.120H22-13(521~524
頁)、No.123H24-14(533~536頁)、No.127共通問題H25-10(549~552頁)。
同上。
第11回
60
短答式No.130H24-8(561~564頁)、No.133H22-3(573~576頁)、No.135H25
-4(581~584頁)、No.139H22-7(599~60頁)、No.144H22-18(621~624頁)、
No.146H24-19(629~631頁)、No.148H26-14(637~639頁)。
60
同上。
第12回
短答式No.151共通問題H23-3(649~653頁)、No.154予備独自問題H25-8(663~666
頁)、No.159H20-18(683~686頁)、No.161共通問題H25-18(691~693頁)、No.1
64H23-17(703~706頁)、No.166予備独自問題、No.170H21-17(727~730頁)。
同上。
第13回
60
短答式No.172H22-11(735~738頁)、No.174H23-13(743~746頁)、No.176共
通問題H24-6(755~759頁)、No.181H21-11(777~780頁)、No.183共通問題H24-1
7(785~78頁)、No.185共通問題H26-18(793~796頁)、No.189H21-9(811~814
頁)。
同上。
第14回
60
短答式No.191共通問題H23-1(819~822頁)、No.193共通問題H25-6(829~832頁)、N
o.196H20-2(841~844頁)、No.198H20-4(849~851頁)、No.200共通問題H25-
16(857~86頁)、No.204H20-6(873~875頁)、No.206共通問題H24-10(881~88
頁)。
同上。
第15回
60
短答式No.208H26-16(889~891)、No.210予備独自問題H26-2(897~899頁)、No.
214共通問題H26-4(911~914頁)、No.216H21-5(919~922頁)、No.217H24-12
(923~926頁)、No218共通問題H25-20(928~931頁)。
残り10分で、授業評価アンケートを書いて頂く。
同上。
60
- 268 -
授業の方法
下記テキストにおける平成20年代の論文式問題は17問、短答式問題は150問あるので(危険運転致死傷罪関連問題は除いてい
る)、後期においては、第1回から第8回まで論文式問題をそれぞれ1個ずつ、短答式問題を第1回から第5回までは4個ずつ、第6回か
ら第8回までは3個ずつ、それぞれ割り振り、第9回から第14回までは短答式問題を7個ずつ、第15回は6個、それぞれ割り振った。
本演習においては、平成20年代の比較的新しい論文式・短答式問題を検討することを通じて、上記のテーマ・概要及び到達目標を達成
することをめざしているので、それに即した心構えで演習に臨んでもらいたい。
ゼミにおいては、わたくしとしても当該範囲のプリントを配付することにしたいが、受講生としても自分で問題を解いてみることはもと
より、プリントやレジュメを作成してみたりすることによって、積極的にゼミに参加するように心掛けてもらいたい。そのことを前提に、
当該範囲の知識や理論を確認し、質疑応答をすることによって、当該範囲の理解を深めることにしたい。
なお、本演習においては、ゼミ及びコンパ(原則として、期末試験の直後に行う)の間、禁煙とする。
成績評価の方法
基本的には、後期の範囲を踏まえた期末試験(100点満点)の成績によるが、出席も含めた平常点によって加点される。
成績評価の基準
① 成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
② 到達目標、評価項目等との関連で、以下の点が評価の判断基準となる。ゼミとの関連では、当該範囲を読んで理解してきているか。疑
問点を捜して、バランスの取れた柔軟な発想ができるか。その他、積極的にゼミに参加しているか。期末試験との関連では、論点を捜し出
してできるだけ書き切れるか。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
上記テーマ・概要に記載したように、3年次対象科目となっている。
テキスト
『2015年版司法試験・予備試験論文合格答案集スタンダード100 3刑法』(上記においては「論文式」と略称されている)、早
稲田経営出版編集部編、早稲田経営出版、3400円、ISBN978-4-8471-3902-4。
『平成26年度司法試験&予備試験短答過去問パーフェクト7全過去問・体系順刑事系刑法』(上記においては「短答式」と略称されて
いる)、辰巳法律研究所、3200円、ISBN978-4-86466-168-3。
参考書
当該範囲中に掲載のもの。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 269 -
科目名
教員名
(刑事法系)基本演習V
大塚 裕史
科目ナンバー
配当年次
2080416501
3
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
長文の事例問題を検討し、論点を発見し、法規範を定立し、事案に当てはめる実務的処理能力の向上を目標とする実戦演習を行う。限られ
た時間内で未知の問題を解決するのに必要な分析能力、刑法的思考能力、表現能力を養成することを目的とする。
到達目標
重要論点に関する判例実務の考え方をしっかり理解し、その立場から事例を分析し、法規範を具体的事案に当てはめ妥当な結論を導き、そ
れを文章の形で表現する能力を涵養することを目標とする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
事例問題演習(1)
共同正犯を中心とした事例
テキスト【問題17】
事例問題について自宅起案
第2回
120分
事例問題演習(2)
背任罪を中心とした事例
テキスト【問題18】
事例問題について自宅起案
第3回
120分
総合実戦演習(1)
関連基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
120分
- 270 -
第4回
事例問題演習(3)
詐欺罪を中心とした事例
テキスト【問題20】
事例問題について自宅起案
第5回
120分
事例問題演習(4)
因果関係・正当防衛を中心とした事例
テキスト【問題21】
事例問題について自宅起案
第6回
120分
総合実戦演習(2)
関連基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第7回
120分
事例問題演習(5)
共同正犯と正当防衛を中心とした事例
テキスト【問題28】
事例問題について自宅起案
第8回
120分
事例問題演習(6)
詐欺罪を中心とした事例
テキスト【問題31】
事例問題について自宅起案
第9回
120分
総合実戦演習(3)
関連基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
120分
- 271 -
第10回
事例問題演習(7)
共同正犯を中心とした事例
テキスト【問題32】
事例問題について自宅起案
第11回
120分
事例問題演習(8)
クレジットカードの利用を中心とした事例
120分
テキスト【問題33】
事例問題について自宅起案
第12回
総合実戦演習(4)
関連基礎知識の確認
事例問題について自宅起案
第13回
120分
事例問題演習(9)
共同正犯を中心とした事例
テキスト【問題34】
事例問題について自宅起案
第14回
120分
事例問題演習(10)
窃盗罪・強盗罪を中心とした事例
テキスト【問題35】
事例問題について自宅起案
第15回
120分
総合実戦演習(5)
即日起案練習
第1回から第14回までの復習
120分
- 272 -
授業の方法
対話型演習の方式をとる。事前に配布される事例問題に対して起案(あるいは起案構成)レポートを提出してもらい、事案の分析、規範の
定立、事案への当てはめについて徹底的に検討し、実務家として必要な基本的な実務処理能力の養成に努める。
成績評価の方法
成績評価は、起案レポート70点、授業中の質疑応答30点の総合評価による。なお、無断欠席が3回以上の者には単位を与えない。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
刑法Ⅰ、刑法Ⅱ、刑法Ⅲ
テキスト
大塚裕史『ロースクール演習刑法第2版』(法学書院、2013年)
参考書
大塚裕史『刑法総論の思考方法第4版』(早稲田経営出版、2012年)
大塚裕史『刑法各論の思考方法第4版』(早稲田経営出版、2015年)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付けると共に、随時、電子メールでも受け付ける。
- 273 -
科目名
教員名
民事実務基礎I A
西田 美昭
科目ナンバー
配当年次
2180431004
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
2016年度前期の民事実務基礎Ⅱと併せて、民事訴訟法の学習と民事訴訟実務を架橋し、実務修習に必要な事項の初歩を習得することをテー
マとする講義です。
到達目標
2016年度前期の民事実務基礎Ⅱと併せて,
第1段階の目標は、テキスト1の模擬民事訴訟記録に基づいて、民事訴訟の記録の構成や内容を知り、民事訴訟法の講義で学んだ事柄
が、実際の民事訴訟実務ではどのように表れ、記録にどのように記載されるかを把握することです。
第2段階の目標は、要件事実論の基礎を修得し、典型的な訴訟物に関する攻撃防御方法についての具体的な設例において、攻撃防御方法
を把握し、主張の分析・整理をすることができること並びにそのような分析・整理の結果を簡潔な文章で適切に表現することができること
です。
第3段階の目標は、民事事実認定と民事判決起案の手法の基礎を習得し、主要な争点についてのサマリー起案ができることです。
本講義では、第1段階と第2段階の途中までを目標とします。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
民事訴訟の記録の構成と内容1
テキスト1による。
予め指定されたテキストの箇所を熟読し、双方向授業に備えること。
指定されたレポートは、少なくともテキストに指定された文献は読んで作成すること。
第2回
民事訴訟の記録の構成と内容2
テキスト1による。
第1回の欄のとおり。
第3回
第1回の欄のとおり。
貸金返還請求訴訟及び保証債務履行請求訴訟の要件事実1
テキスト1、2,3による。
第1回の欄のとおり。
第4回
(全ての回について)
司法試験合格という目標
を持っている法科大学院
生であり、学習に当てる
事のできる時間も大きな
違いがある諸氏に、学習
時間の目安を示すことの
必要性や意味があるとは
思われない。あえて最小
限を示せば120分
第1回の欄のとおり。
貸金返還請求訴訟及び保証債務履行請求訴訟の要件事実2
テキスト1、2,3による。
第1回の欄のとおり。
第1回の欄のとおり。
- 274 -
第5回
貸金返還請求訴訟及び保証債務履行請求訴訟の要件事実3
テキスト1、2,3による。
第1回の欄のとおり。
第6回
第1回の欄のとおり。
売買契約に基づく代金支払請求訴訟及び目的物引渡請求訴訟の要件事実1
テキスト2,3による。
第1回の欄のとおり。
第7回
第1回の欄のとおり。
売買契約に基づく代金支払請求訴訟及び目的物引渡請求訴訟の要件事実2
テキスト2,3による。
第1回の欄のとおり。
第8回
第1回の欄のとおり。
売買契約に基づく代金支払請求訴訟及び目的物引渡請求訴訟の要件事実3
テキスト2,3による。
レポート1出題
第1回の欄のとおり。
第1回の欄のとおり。
第9回
所有権に基づく土地明渡請求訴訟及び所有権に基づく建物収去土地明渡請求訴訟の要件事実1
テキスト2,3による。
第1回の欄のとおり。
第10回
第1回の欄のとおり。
所有権に基づく土地明渡請求訴訟及び所有権に基づく建物収去土地明渡請求訴訟の要件事実2
テキスト2,3による。
第1回の欄のとおり。
第11回
第1回の欄のとおり。
レポート1講評
第1回の欄のとおり。
第12回
第1回の欄のとおり。
所有権に基づく土地明渡請求訴訟及び所有権に基づく建物収去土地明渡請求訴訟の要件事実3
テキスト2,3による。
- 275 -
第1回の欄のとおり。
第13回
第1回の欄のとおり。
不動産登記手続請求訴訟の要件事実1
テキスト2,3による。
第1回の欄のとおり。
第14回
第1回の欄のとおり。
不動産登記手続請求訴訟の要件事実2
テキスト2,3による。
第1回の欄のとおり。
第1回の欄のとおり。
第15回
不動産登記手続請求訴訟の要件事実3
テキスト2,3による。
第1回の欄のとおり。
第1回の欄のとおり。
授業の方法
テキストの予め指定した範囲を読んで予習したこと、あるいは提出されたレポートの内容を前提とする双方向授業とレクチャー方式を織り
交ぜて進めます。
成績評価の方法
講義中の応答、討論への参加、中間レポートの提出状況、期末レポートの提出状況とそれらの内容、出席状況を総合して評価する。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民事訴訟法Ⅰ、民事訴訟法Ⅱ・民法・商法の基本知識が必要
テキスト
- 276 -
1
司法研修所監修「4訂 民事訴訟第一審手続の解説 事件記録に基づいて」(法曹会)1500円(税別)
2
司法研修所編「新問題研究 要件事実」(法曹会)1429円(税別)
3
司法研修所編「改訂 紛争類型別の要件事実 、民事訴訟における攻撃防御の構造」(法曹会)2300円(税別)
4
司法研修所編「10訂 民事判決起案の手引」(法曹会)1600円(税別)
5
司法研修所編「民事演習教材」<司法協会>1429円(税別)
6 司法研修所編「民事事実認定教材 保証債務履行請求事件」<司法協会>905円(税別)
これらのテキストは2016年度前期の民事実務基礎Ⅱ(必修)においても使用します。
参考書
司法研修所編 「増補 民事訴訟における要件事実 第1巻」(法曹会)
司法研修所編 「民事訴訟における要件事実 第2巻」(法曹会)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 277 -
科目名
教員名
刑事実務基礎I A
竹村 眞史
科目ナンバー
配当年次
2180431005
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
刑法Ⅰ・Ⅱ及び刑事訴訟法Ⅰ・Ⅱの履修を終了した受講生に対し、刑事訴訟法の実務を具体的な事例を教材として、捜査から公判までの各
段階において、検察官、弁護人、裁判所の各役割を意識しつつ、その理論と実務について理解することを目標とする。課題によっては必要
な起案もしてもらう予定である。
また、併せて裁判員裁判対象事件の教材を利用して模擬裁判も行い、実務的感覚も体感・把握してもらうことも目標に置く。
到達目標
本講座受講終了時には、司法修習の実務修習に赴いたときに、違和感なく修習に臨める程度の知識・作法等(書面作成も含む)を身につけ
ることを目標とする。
授業の計画と準備学修
授業の計画・内容
回数
準備学修の目安(分)
準備学修(予習・復習等)
第1回
以下の各段階において、具体的事例を教材として受講生に予め検討させ、必要な作業をさせ、レポートないし発表をしてもら
い、それを踏まえて討論し、理解度と応用力を確認する。
1 検察官、弁護人の職務と心構え
第1回の教材は当日配布(その場で考えて答えても らう)
第2回の教材配布
※ 模擬裁判グループ分け
検察官グループに資料配布、検討開始
被告人役・証人役等に資料配布
弁護人グループは被告人役との接触可
第13回~第15回の授業については、法廷教室で行う。
各自使用の基本書の該当部分を読んでくること(概ね40~50ページ程度)。
第2回
既に勉強済みの箇所であ
るので概ね60分程度と
思われる。
2 任意捜査と強制捜査
第3回の教材配布
※ 模擬裁判 各グループで資料検討(第1回より継続)
第3回
各自使用の基本書の該当部分を読んでくること(概ね20ページ前後)
基本書読みは40分程度
※ 模擬裁判については、できる限り資料を読み込むようにすること
※ 模擬裁判の準備は最
低でも1時間程度
3 接見交通権(被疑者の身柄拘束も含む)
第4回の教材配布
※ 模擬裁判 各グループで資料検討
弁護人グループは被告人役より事情聴取(第1回から継続)
各自使用の基本書の該当部分を読んでくること(概ね40ページ)
基本書読みは60分程度
※ 模擬裁判については引き続き資料をよく読みこむこと
※模擬裁判の資料読み込
みは1時間程度
- 278 -
第4回
4 捜索・差押
第5回教材配布
※ 模擬裁判 検察官グループ起訴状提出期限
第5回
各自使用の基本書の該当部分を読んでくること(概ね40ページ)
基本書読みは1時間程度
※ 模擬裁判 参考書等を利用して起訴状を作成
※模擬裁判はそれなりの
時間がかかると思われる
5 起訴・保釈
第6回教材配布
※ 模擬裁判 弁護人グループ:起訴状の検討、被告人役に事実関係確認
第6回
各自使用の基本書の該当部分を読んでくる(概ね最大50ページ)
基本書読みは1時間程度
※ 模擬裁判 授業計画に沿うよう検討
※模擬裁判準備はそれな
りに時間はかかると思わ
れる
6 公判準備・公判前整理手続・医療観察法・少年法について
第7回教材配布
※ 模擬裁判 検察官グループ:証明予定事実記載書及び証拠調べ請求期限
⇒ それをもとに、当方から弁護人グループに証拠開示
各自使用の基本書の該当部分を読んでくること(概ね30ページ)
基本書読みと条文引きで
1時間程度
事前配布の教材で基本書に載っていないものについては、必ず条文をひくこと
※ 模擬裁判は参考書を
参考に起案するためそれ
なりに時間はかかるもの
と思われる
※ 模擬裁判 授業計画に沿うよう書面提出
第7回
7 公判・冒頭手続・裁判員選任手続
第8回教材配布
※ 模擬裁判 弁護人グループ:第1回公判前整理手続に向けて開示証拠等の検討
検察官グループ:弁護人側からの求釈明等があることを想定してその回答の準備
第8回
※ 全員提出の起訴状起案用資料配布
各自使用の基本書の該当部分を読んでくること(概ね30ページ)
基本書読みは40分程度
※ 模擬裁判 授業計画に沿うように準備すること
※ 模擬裁判準備は最低
でも2時間くらいは必要
8 証拠調べ全般(概要)
第9回教材配布
※ 模擬裁判 第1回公判前整理手続
各自使用の基本書の該当部分を読んでくること(概ね30ページ)
基本書読みは40分程度
※ 模擬裁判(第1回公
判前整理手続)の準備は
それなりにかかると思わ
れる
- 279 -
第9回
9 供述調書等の証拠能力・証明力
第10回教材配布
※ 模擬裁判 弁護人グループ:類型証拠開示請求期限
各自使用の基本書の該当部分を読んでくること(概ね30ページ)
基本書読みは40分程度
※ 模擬裁判は授業計画に沿うよう準備すること
※ 模擬裁判準備は1時
間30分程度
第10回
10 違法収集証拠の証拠能力
第11回教材配布
※ 模擬裁判 検察官グループ:類型証拠開示請求に対する回答期限
⇒ それを受けて当方で弁護人グループに類型証拠を開示
第11回
※ 全員起案の起訴状提出期限
各自使用の基本書の該当部分を読んでくること(概ね20ページ)
基本書読みは30分程度
※ 模擬裁判は授業計画に沿うよう準備すること
※ 模擬裁判準備は1時
間30分程度
11 自白・補強証拠
第12回教材配布
※ 模擬裁判 第2回公判前整理手続
第12回
各自使用の基本書の該当部分を読んでくること(概ね20ページ)
基本書読みは30分程度
※ 模擬裁判は授業計画に沿うよう準備すること
※ 模擬裁判(第2回公
判前整理手続)はそれな
りに時間がかかるものと
思われる
12 証人尋問・被告人質問・情状の主張立証
第13回教材配布
※ 模擬裁判 弁護人グループ:予定主張書、証拠調べ請求期限
第3回公判前整理手続
第13回
各自使用の基本書の該当部分を読んでくること(概ね20ページ)
基本書読みは30分程度
※ 模擬裁判は授業計画に沿うように準備すること
※ 模擬裁判(第3回公
判前整理手続を含む)は
それなりの時間がかかる
と思われる
13 論告・求刑と弁論(法廷教室使用)
第14回教材配布
※ 模擬裁判 冒頭手続・証人尋問(できるところまで)
※ 全員起案の起訴状についての講評
- 280 -
各自使用の基本書の該当部分を読んでくること(概ね数ページ)
基本書読みは15分程度
※ 模擬裁判は、各グループとも授業計画に沿うよう準備をしてくること
※ 模擬裁判の準備は数
時間程度
第14回
14 判決とその後の手続
第15回教材配布
※ 模擬裁判 証人尋問(残り)、被告人質問
第15回
各自使用の基本書の該当部分を読んでくること(概ね20ページ)
基本書読みは30分程度
※ 模擬裁判 各グループとも授業計画に沿うように準備すること
※ 模擬裁判は数時間程
度はかかると思われる
15 上訴
※ 模擬裁判 被告人質問(残り)、論告・弁論
各自使用の基本書の該当部分を読んでくること(概ね40ページ)
基本書読みは60分程度
※ 模擬裁判 各グループとも授業計画に沿うよう準備すること
※ 模擬裁判の準備は数
時間程度かかるものと思
われる
授業の方法
上記授業計画に指摘したとおり。
質問は、アトランダムにするので、各自、そのつもりで予習等をしてきてほしい。
成績評価の方法
・学期末試験:実施しない。
<平常点>
・出席状況:15点
・授業中の発言、質問、討論への参加等:25点
・起訴状起案:45点
・模擬裁判:40点
上記合計125点満点を100/125とし、成績点とする。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
刑法Ⅲ・刑事訴訟法Ⅲ
テキスト
特に指定しない。各自がそれまで基本書として使用してきたものを利用していただきたい。
参考書
刑事訴訟実務の基礎 記録編 解説編 第2版 前田雅英編集 青木英憲・藤井俊郎・丸山哲巳・峰ひろみ著 弘文堂
目で見る刑事訴訟法教材【第2版】 田口守一・佐藤博史・白取祐司編著 有斐閣
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する
- 281 -
科目名
教員名
法曹倫理 A
山根 祥利
科目ナンバー
配当年次
2080431003
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
全ての実務法曹は、高い倫理を持ってプロフェッションとして、その職務を遂行することが求められる。そのため、法曹三者が等しく有
しているべき倫理と弁護士自治の下、幅広い活動が期待される弁護士に特に求められる倫理を身に付けさせることが必要であり、そのた
め、具体的事例によって遵守すべき倫理を明らかにする。
到達目標
① 全ての法曹に求められる事実を正確に理解する力を身につけさせる。
② 具体的な法曹の仕事に於いてそれぞれの法曹が当然にわきまえている倫理について指摘出来ること。
③ 法曹倫理に則って具体的な事案の解決の場面に於いて危なげのない行動を選択出来ること。
④ 現に行っている行動が当該案件の推移により将来変化した場合にも法曹倫理に則って対処出来ること。
⑤ 他の法曹についても法曹倫理からの配慮が出来ること。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
1 弁護士倫理の基本原理/P.2〜18(コアカリキュラム1、2-1-1、2-1-4)
法曹三者の中で一番多い弁護士としての専門職責任を理解させる。
弁護士の最も基本的な誠実義務と真実義務について考えさせ、時には相反する場面のあることを理解させる。
【予習】テキストの第1章を読み授業の際、配布する設問に回答できるように準備する。
【予習】30分
【復習】授業で配布した設問について十分に回答出来なかった理由を考え、且つテキストの設問につい 【復習】30分
て検討する。
第2回
2 利益相反/P.19〜38(〃2-1-2)
弁護士倫理で最も広範且つ事案により途中で変化する可能性のある困難な利益相反をテーマとする。
依頼者との関係、相手方との関係、複数当事者間など複雑な場面を想定して単純に解決出来る問題でないことを十分理解させ、
倫理に則った適切な行動を選択させる。
【予習】テキストの第2章を読み授業の際、配布する設問に回答できるように準備する。
【予習】50分
【復習】授業で配布した設問について十分に回答出来なかった理由を考え、且つテキストの設問につい 【復習】30分
て検討する。
第3回
3 守秘義務/P.39〜65(〃2-1-3)
誠実義務の発露であり、弁護士法23条とも関わる弁護士の信頼の源である守秘義務について十分理解させ、倫理に則った適切な
行動を選択させる。
【予習】テキストの第3章を読み授業の際、配布する設問に回答できるように準備する。
【予習】40分
【復習】授業で配布した設問について十分に回答出来なかった理由を考え、且つテキストの設問につい 【復習】30分
て検討する。
- 282 -
第4回
4 勧誘と受任/P.66〜84(〃2-2-1、2-2-4、2-7、2-7-2)
弁護士の仕事の開始である受任までの倫理をその段階を追って各場面での倫理を理解させ、倫理に則った適切な行動を選択させ
る。
【予習】テキストの第4章を読み授業の際、配布する設問に回答できるように準備する。
【予習】40分
【復習】授業で配布した設問について十分に回答出来なかった理由を考え、且つテキストの設問につい 【復習】30分
て検討する。
第5回
5 調査と事件処理/P.85〜102(〃2-2-2、2-7-2)
弁護士の仕事の開始と終了迄の各段階に於ける弁護士倫理を理解させ、倫理に則った適切な行動を選択させる。
【予習】テキストの第5章を読み授業の際、配布する設問に回答できるように準備する。
【予習】40分
【復習】授業で配布した設問について十分に回答出来なかった理由を考え、且つテキストの設問につい 【復習】30分
て検討する。
第6回
6 辞任と紛議/P.103〜122(〃2-2-3、2-7-2)
民事紛争の依頼者との関係を辞任で終了せざるを得ない場合とその際に伴う依頼者との紛議について理解させ、倫理に則った適
切な行動を選択させると共に他の依頼者との関係でその経験を予防的に活かすことの大切さを体得させる。
【予習】テキストの第6章を読み授業の際、配布する設問に回答できるように準備する。
【予習】40分
【復習】授業で配布した設問について十分に回答出来なかった理由を考え、且つテキストの設問につい 【復習】30分
て検討する。
第7回
7 弁護士と相手方、第三者、他の法曹との関係/P.123〜155(〃2-3、2-4、2-5-3)
依頼者以外の相手方や第三者、また他の弁護士や裁判所との関係に於ける倫理を理解させ、倫理に則った適切な行動を選択させ
る。
40分間で具体的な設例に対して法曹倫理に配慮した弁護士が作成する文書(小起案)を起案させ、法曹倫理の理解度を確認す
る。
【予習】テキストの第7章を読み授業の際、配布する設問に回答できるように準備する。
【予習】30分
【復習】授業で配布した設問について十分に回答出来なかった理由を考え、且つテキストの設問につい 【復習】30分
て検討する。
第8回
8 刑事弁護における職業倫理の実践/P.156〜187(〃2-5-1、2-5-2、2-5-3)
刑事弁護における依頼者、被害者また裁判所、検察官などとの関係について、刑事弁護の観点から捜査から公判までの各段階を
イメージしてそれぞれの場面で倫理に則った適切な行動を選択させる。
【予習】テキストの第8章を読み授業の際、配布する設問に回答できるように準備する。
【予習】40分
【復習】授業で配布した設問について十分に回答出来なかった理由を考え、且つテキストの設問につい 【復習】60分
て検討する。
配布した小起案の解説と各自の小起案に対するコメントを併せ読み、参考起案との比較などして小起案
についての復習も行う。
第9回
9 弁護士の社会的責任/P.188〜249(〃2-7-1、2-7-3、2-7-4、2-8、2-9)
弁護士の社会的公共的責任につき理解させ、社会正義を実現する重要な職業であることを自覚させる。殊に弁護士自治の重要性
とその業務責任について懲戒で対処されることを肝に銘じさせる。
【予習】テキストの第9章を読み授業の際、配布する設問に回答できるように準備する。
【予習】30分
【復習】授業で配布した設問について十分に回答出来なかった理由を考え、且つテキストの設問につい 【復習】40分
て検討する。
- 283 -
第10回
10 業務形態と弁護士倫理/P.250〜295(〃2-6、2-7、2-7-5)
変貌しつつある弁護士の業務形態により、その規模、インハウス、異業種との共同、国際化などから弁護士倫理の発現形態が異
なり、また進化しつつあることを十分理解させる。法曹倫理の発展型についても柔軟な法曹倫理の思考が出来ると共に、守るべ
き基準についても理解させる。
【予習】テキストの第10章を読み授業の際、配布する設問に回答できるように準備する。
【予習】60分
【復習】授業で配布した設問について十分に回答出来なかった理由を考え、且つテキストの設問につい 【復習】60分
て検討する。
第11回
11 裁判官の専門職責任/P.296〜318(〃3)
従来検討された裁判官の倫理についてまず理解させる。しかし、刑事事件については更に公正な立場を裁判官倫理として強化
し、民事事件については当事者主義を前提にしながら紛争の実態を踏まえた説得力のある裁判を行うことが裁判官の倫理に合致
することを理解させる。
【予習】40分
【予習】テキストの第11章を読み授業の際、配布する設問に回答できるように準備する。
【復習】授業で配布した設問について十分に回答出来なかった理由を考え、且つテキストの設問につい 【復習】30分
て検討する。
第12回
12 検察官の専門職責任/P.319〜346(〃4)
検察官の幅広い職務、その公共性を見据えた検察官の専門職責任としての検察官倫理を理解させる。生の事実を扱うことで弁護
士と共通の部分から相対立しながら、一面では真実発見と被疑者・被告人の処遇について共通の認識を持つ両者の関係について
も理解させる。
【予習】テキストの第12章を読み授業の際、配布する設問に回答できるように準備する。
【予習】30分
【復習】授業で配布した設問について十分に回答出来なかった理由を考え、且つテキストの設問につい 【復習】30分
て検討する。
第13回
13 21世紀の法曹の専門職責任/P.347〜364及び起案授業(〃1、2-1、2-1-1)
新しい時代の社会を見据えた今後の法曹としての倫理を展望させる。
60分間で具体的な事例について懲戒相当か否かを懲戒請求者あるいは被懲戒者として、それに対応する文書(中起案)を起案さ
せ、法曹倫理の理解度を確認する。
【予習】テキストの第13章を読み授業の際、配布する設問に回答できるように準備する。
【予習】20分
【復習】授業で配布した設問について十分に回答出来なかった理由を考え、且つテキストの設問につい 【復習】20分
て検討する。
第14回
14 弁護士が依頼者の質問に対し分かり易く口頭で回答するシミュレーション授業(〃2-2-4、2-8)
即日配布した事実について、依頼者の質問に対し、具体的に法的問題点を指摘し、それに対する回答を依頼者が理解出来るよう
に説明することを双方向で行い、重要事実を抽出し、法規に当てはめる力及び法曹倫理の理解度を口頭レベルで確認する。
【予習】不要
【復習】60分
【復習】他の学生が答えたことと自分の説明や回答を比較し、また教官のコメントを参考に当該事例に
ついて再確認すること。
配布した中起案の解説と各自の中起案に対するコメントを併せ読み、参考起案との比較などして中起案
についての復習も行う。
第15回
15 法曹倫理全般についての習得度確認授業(コアカリキュラム全体)
90分間で具体的な設例に対して法曹倫理の観点から相当か否かを基準を明示し、事実を当てはめて簡潔な理由を付した起案(大
起案)させ、法曹倫理の理解度を総合的に確認する。
【予習】不要
【復習】60分
【復習】後日配布する大起案の解説と各自の大起案に対するコメントを併せ読み、参考起案との比較な
どして大起案についての復習も行う。
- 284 -
授業の方法
1 毎回その場で配布する具体的ケースについて、まずどのような事実かの理解を確かめ、どこに法曹倫理上考慮すべき問題があるか事例
に沿って素直に抽出させることを徹底する。
2 問題点について、受講者に回答させ検討すると共に、なぜ問題が生じたかを気付かせ、未然に問題を生じさせない具体的対策を考えさ
せる。
3 法曹倫理が理解出来ているかどうか確認するため、原則として双方向授業を行う。授業の中盤以降で具体的設問に対する回答を即日起
案の形で3回課し、その理解度を確認する。起案は通常の授業と同様にケースに対して回答させる。
成績評価の方法
授業方法3記載の即日起案の配点は、小起案5点、中起案15点、大起案80点の合計100点満点で評価する。
講義への参加、発表の態度は、起案の評価の中で総合評価する。
平常点の評価は、基準が曖昧になるので、それ自体を別個に評価することはしない。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
ロイヤリング、クリニック、エクスターンシップ、民事実務基礎、刑事実務基礎
テキスト
「法曹の倫理−第2版−」森際康友著/名古屋大学出版会
参考書
「弁護士法概説」(第3版)高中正彦著/三省堂
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
オフィス・アワーは、毎週木曜日(午後2時~4時、6時~6時30分)に行う。
メールでの問い合わせについても対処する。
- 285 -
科目名
教員名
民事実務基礎II A
西田 美昭
科目ナンバー
配当年次
2080431006
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
2014年度後期で履修済みの民事実務基礎Ⅰと併せて、民事訴訟法の学習と民事訴訟実務を架橋し、実務修習に必要な事項の初歩を習得する
ことをテーマとする講義です。
到達目標
2014年度後期で履修済みの民事実務基礎Ⅰと併せて,
第1段階の目標は、テキスト1の模擬民事訴訟記録に基づいて、民事訴訟の記録の構成や内容を知り、民事訴訟法の講義で学んだ事柄
が、実際の民事訴訟実務ではどのように表れ、記録にどのように記載されるかを把握することです。
第2段階の目標は、要件事実論の基礎を修得し、典型的な訴訟物に関する攻撃防御方法についての具体的な設例において、攻撃防御方法
を把握し、主張の分析・整理をすることができること並びにそのような分析・整理の結果を簡潔な文章で適切に表現することができること
です。
第3段階の目標は、民事事実認定と民事判決起案の手法の基礎を習得し、主要な争点についてのサマリー起案ができることです。
本講義では、第2段階の途中からと第3段階までを目標とします。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
賃貸借契約の終了に基づく不動産明渡請求訴訟の要件事実1
テキスト2,3による。
予め指定されたテキストの箇所を熟読し、双方向授業に備えること。
指定されたレポートは、少なくともテキストに指定された文献は読んで作成すること。
第2回
賃貸借契約の終了に基づく不動産明渡請求訴訟の要件事実2
テキスト2,3による。
第1回の欄のとおり。
第3回
第1回の欄のとおり。
賃貸借契約の終了に基づく不動産明渡請求訴訟の要件事実3
テキスト2,3による。
第1回の欄のとおり。
第4回
第1回の欄のとおり。
動産引渡請求訴訟の要件事実1
テキスト2,3による。
第1回の欄のとおり。
第5回
(全ての回について)
司法試験合格という目標
を持っている法科大学院
生であり、学習に当てる
事のできる時間も大きな
違いがある諸氏に、学習
時間の目安を示すことの
必要性や意味があるとは
思われない。あえて最小
限を示せば120分
第1回の欄のとおり。
動産引渡請求訴訟の要件事実2
テキスト2,3による。
レポート1出題
第1回の欄のとおり。
第1回の欄のとおり。
- 286 -
第6回
民事判決書について
テキスト1、4による
第1回の欄のとおり。
第7回
第1回の欄のとおり。
民事事実認定について1
テキスト7、4による。
第1回の欄のとおり。
第8回
第1回の欄のとおり。
レポート1講評
レポート2出題
第1回の欄のとおり。
第9回
第1回の欄のとおり。
民事事実認定について2
テキスト7、4による。
第1回の欄のとおり。
第10回
第1回の欄のとおり。
民事事実認定について3
テキスト7、4による。
レポート3出題
第1回の欄のとおり。
第11回
第1回の欄のとおり。
レポート2講評
第1回の欄のとおり。
第12回
第1回の欄のとおり。
民事事実認定について4
テキスト7、4による。
第1回の欄のとおり。
第13回
第1回の欄のとおり。
レポート3講評
第1回の欄のとおり。
第14回
第1回の欄のとおり。
民事実務基礎のまとめと補充1
第1回の欄のとおり。
第1回の欄のとおり。
- 287 -
第15回
民事実務基礎のまとめと補充2
第1回の欄のとおり。
第1回の欄のとおり。
授業の方法
テキストの予め指定した範囲を読んで予習したこと、あるいは提出されたレポートの内容を前提とする双方向授業を進めますが、主題と状
況によって、レクチャー方式で進める場合もあります。
成績評価の方法
講義中の応答、討論への参加、中間レポートの提出状況、期末レポートの提出状況とそれらの内容、出席状況を総合して評価する。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民事訴訟法Ⅰ、民事訴訟法Ⅱ・民法・商法の基本知識及び民事実務基礎Ⅰで学修した知識が必要
テキスト
1
司法研修所監修「4訂 民事訴訟第一審手続の解説 事件記録に基づいて」(法曹会)1500円(税別)
2
司法研修所編「新問題研究 要件事実」(法曹会)1429円(税別)
3
司法研修所編「改訂 紛争類型別の要件事実 、民事訴訟における攻撃防御の構造」(法曹会)2300円(税別)
4
司法研修所編「10訂 民事判決起案の手引」(法曹会)1600円(税別)
5
司法研修所編「民事演習教材」<司法協会>1429円(税別)
6 司法研修所編「民事事実認定教材 保証債務履行請求事件」<司法協会>905円(税別)
以上のテキストは2014年度後期の民事実務基礎Ⅰで指定したものと同じです。
新たに次のものを指定します。
7 司法研修所編「事例で考える民事事実認定」(法曹会)1713円(税別)
参考書
1 司法研修所編 「増補 民事訴訟における要件事実 第1巻」(法曹会)
2 司法研修所編 「民事訴訟における要件事実 第2巻」(法曹会)
以上の参考書は2014年度後期の民事実務基礎Ⅰで推奨したものと同じです。
新たに次のものを推奨します。
3 司法研修所編「民事訴訟における事実認定」(法曹会)2571円(税別)
(同じ法曹会から同じく司法研修所編の「民事訴訟における事実認定― 契約分野別研究(製作及び開発に関する契約)―」が発行されて
いますが、それではなく、副題のない方です。)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 288 -
科目名
教員名
刑事実務基礎II A
竹村 眞史
科目ナンバー
配当年次
2080431007
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
刑事実務基礎Ⅰの履修を終了した受講生に対し、より実務的内容の授業を行うとともに、実務に必要な起案能力の醸成を目指す。
到達目標
刑事実務基礎Ⅰ同様、本講座終了時に、司法修習の実務修習において、より高度な知識・作法等(書面作成も含む)をみにつけることを目
標とする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
1 刑事記録の見方(第一審について)
「刑事第一審公判手続の概要 -参考記録に基 づいて- 平成21年版」を利用し、実際の刑事記録がどのように編成され
ているかを見るとともに、どういう点に注意して記録を見るかについても理解する。
「刑事第一審公判手続の概要 -参考記録に基 づいて- 平成21年版」を一覧し、どういう内容 指定テキストの一覧で約
が記載されているかを事前に把握する(少なくとも目次はきちんと読んでくること)。
60分程度。
第2回
2 捜査弁護の注意点
捜査弁護における一般的注意点を、捜査手続全般について把握・理解する。
「季刊 刑事弁護 増刊 刑事弁護Beginners2」の該当箇所を読んでくること。
第3回
指定テキスト該当箇所で
約120分程度。
3 公判弁護の注意点
公判弁護における一般的注意点を、公判手続全般(公判前整理手続を含む)について把握・理解する。
「季刊 刑事弁護 増刊 刑事弁護Beginners2」の該当箇所を読んでくること。
- 289 -
指定テキスト該当箇所で
約60分程度。
第4回
4 外国人事件弁護の注意点
外国人事件における注意点を、刑事手続やその周辺手続も含めて把握・理解する。
「季刊 刑事弁護 増刊 刑事弁護Beginners2」の該当箇所を読んでくること。
第5回
指定テキスト該当箇所で
約40分程度。
5 少年事件における注意点
少年事件における注意点を、その特有の問題とともに把握・理解する。
事前に配布する資料(第4回で配布予定)を読んでくること。
第6回
指定テキスト該当箇所で
約45分程度。
6 障害者弁護における注意点(医療観察法対応も含めて)
障害者が被疑者・被告人・対象者となった場合における注意点について把握・理解する。
「季刊 刑事弁護 増刊 刑事弁護Beginners2」の該当箇所を読んでくること。
第7回
指定テキスト該当箇所で
約60分程度。
7 刑事尋問技術
刑事実務基礎Ⅰの模擬裁判で使用した公判における尋問について検討し、より効果的な尋問について理解する。
「季刊 刑事弁護 増刊 刑事弁護Beginners2」の該当箇所を読んでくることと、刑事実 指定テキスト概要箇所で
務基礎Ⅰで実際に使用した尋問事項書を見て検討してくること。
約30分程度、尋問事項
書検討で約60分程度。
第8回
8 控訴審弁護の注意点
控訴審弁護を受任した際の一般的注意点と記録の見方について把握・理解する。
「季刊 刑事弁護 増刊 刑事弁護Beginners2」の該当箇所を読んでくること。
第9回
指定テキスト該当箇所で
約30分程度。
9 上告審弁護の注意点
上告審弁護を受任した際の一般的注意点と記録の見方について把握・理解する。
「季刊 刑事弁護 増刊 刑事弁護Beginners2」の該当箇所を読んでくること。
- 290 -
指定テキスト該当箇所で
約30分程度。
第10回
10 起訴状における公訴事実の記載要領(刑法犯)
刑法犯について、具体的にどのように公訴事実を記載するかを検討・理解する。
刑事実務基礎Ⅰで配布した「公訴事実記載例集」のうち、刑法犯のものをよく読んで、各犯罪類型の 指定予習で約60分程
構成要件該当事実を押さえてくること。
度。
第11回
11 起訴状における公訴事実記載要領(特別法犯)
特別法犯について、具体的にどのように公訴事実を記載するかを検討・理解する。
刑事実務基礎Ⅰで配布した「公訴事実記載例集」のうち、特別法犯のものをよく読んで、各犯罪類型 指定予習で約60分程
度。
の構成要件該当事実を押さえてくること。
第12回
12 供述調書作成要領(刑法犯)
刑法犯のいくつかの類型について、どういう内容の供述調書を作成するのかを把握・理解する。
第11回の講義において、具体的に犯罪類型を指定するので、その類型に即してどういう調書にする 指定予習で約90分程
べきかを考えてくること。
度。
第13回
13 供述調書作成要領(特別法犯)
特別法犯のいくつかの類型について、どういう内容の供述調書を作成するのかを把握・理解する。
第12回の講義において、具体的に犯罪類型を指定するので、その類型に即してどういう調書にする 指定予習で約90分程
べきかを考えてくること。
度。
第14回
14 刑事判決書について
刑事判決書の意義、有罪判決の起案の仕方について、その作法等を把握・理解する。
「刑事判決起案の手引き 平成19年版」の該当箇所を読んでくること。
第15回
指定テキスト該当箇所で
約100分程度。
15 刑事判決書について その2
刑事判決書のうち、無罪・免訴・公訴棄却・管轄違いの判決について把握・理解するとともに、「罪となるべき事実」の記載
例についても勉強する。
「刑事判決起案の手引き 平成19年版」の該当箇所を読んでくること。
- 291 -
指定テキスト該当箇所で
約90分程度。
授業の方法
上記授業計画に指摘したとおり。
質問は、アトランダムにするので、各自、そのつもりで予習等をしてくること。
第2回講義時に、刑事判決書起案のための資料を配布予定(起案提出と同時に回収します。)。
刑事判決書起案は、第12回講義時までに提出すること。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
・学期末試験:実施しない。
<平常点>
・出席状況:15点
・授業中の発言、質問、討論への参加等:30点
・刑事判決書起案:55点
採点対象箇所については、資料配布の際に開示する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
刑事実務基礎Ⅰ
テキスト
「刑事第一審公判手続の概要 -参考記録に基 づいて- 平成21年版」 法曹会 本体2,619円
「季刊 刑事弁護 増刊 刑事弁護Beginners2」 現代人文社 本体3,000円
「刑事判決起案の手引き 平成19年版」 法曹会 本体1,850円
参考書
「季刊 刑事弁護 増刊 外国人事件Beginners」 現代人文社 本体3,200円
「季刊 刑事弁護 増刊 少年事件Beginners」 現代人文社 本体2,800円
「Q&A 心神喪失者等医療観察法解説 第2版」 三省堂 本体3,500円
「改訂版 刑事尋問技術」 ぎょうせい 本体3,048円
「実践的 刑事事実認定と状況証拠 第2版」 立花書房 本体1,300円
「刑事控訴審の手続及び判決書の実際」 法曹会 本体2,200円
※ 実務家になったときに役に立ちますので、紹介しておきます。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 292 -
科目名
教員名
法律英語
城所 岩生
科目ナンバー
配当年次
2080433002
1
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
英文契約書は法律英語の宝庫である。契約社会の米国では「最初に契約ありき」だからである。実務に携わる場合にも必須となる英文契約
書を通じて法律英語を学ぶ。契約書のサンプルには対訳もついたわかりやすいテキストを使用することにより、英文契約書に親しみながら
法律英語を身につける。契約英語以外の法律英語については、適宜、米国の新聞・雑誌に掲載される重要判決の記事、興味深い法律関係の
記事などを読みながら身につける。
到達目標
代表的な英文契約書を読んで、理解できるようにする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
英文契約書の基礎
なし
第2回
0分
英文契約書の種類と特徴
なし
第3回
0分
ビデオ鑑賞
なし
0分
- 293 -
第4回
英文記事読解
【復習(第1~3回)・予習】
前々回配布した英文記事を訳してもらう。
第5回
90分
秘密保持契約
なし
第6回
0分
ビデオ鑑賞
なし
第7回
0分
ビデオ鑑賞または外部講師による講義
なし
第8回
0分
英文記事読解
【復習(第4~6回)・予習】
前々回配布した英文記事を訳してもらう。
第9回
90分
国際売買契約
なし
0分
- 294 -
第10回
ビデオ鑑賞または外部講師による講義
なし
第11回
0分
英文記事読解
90分
【復習(第7~9回)・予習】
前々回配布した英文記事を訳してもらう。
第12回
国際売買契約(続き)
なし
第13回
0分
英文記事読解
【復習(第10~12回)・予習】
前回配布した英文記事を訳してもらう。
第14回
90分
ライセンス契約
なし
第15回
0分
ライセンス契約(続き)
なし
0分
- 295 -
授業の方法
今年度は夏休み中の週末に夏期集中講義で実施する。1日3コマずつの集中講義のため、法廷映画などのビデオ鑑賞や外部講師による講義な
ども盛り込んで、授業に変化を持たせる。
成績評価の方法
・出席状況、発言、質問、討論への参加:30%
・レポート:70%
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
関連科目:民法、アメリカ法。
テキスト
『ひと目でわかる英文契約書』、野口幸雄、かんき出版、2,400円、ISAN978-4-7612-6778-0
参考書
『BASIC英米法辞典』、田中英夫(編集代表)、東京大学出版会、2,800円、ISAN4-13-032082-3
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 296 -
科目名
教員名
リーガル・ライティング
小磯 孝二
科目ナンバー
配当年次
2080433003
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
思考力を働かせ、法律知識(理論)を駆使して(実務的な観点から再構築して)説得的な文書を効率よく作成する能力は、法曹実務家に
とって必要不可欠である。
そこで、本科目では、“実務”文書作成能力の基礎を養うため、事例素材をもとにした「起案」(実際の法律文書に模した書面の作成)
と、それに対する講評・解説を行う。
ライティングの本質は、形式を覚えたその先にあると考える。そのため、講義では、文書作成“技術”に割く時間は比較的少なくして、
文書作成の前提となる考え方や実務的な話題に多くの時間を割く予定である(後記「必要な予備知識/先修科目/関連科目」に記載の項目
は、所与の前提として講義を進める)。
到達目標
論理的な文章を書くこと。
事案を深掘りして分析すること。
教科書では対応できない事案に食らいつき、解決の糸口を見出すこと。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
前半:シンキングとライティング。文書作成の意図・目的。文章表現力の重要性。
後半:裁判文書(訴状・答弁書を中心に)。
予習箇所は次のとおり。
(1) 導入講義用レジュメ(総論)のうち「ガイダンス」。
(2) 導入講義用レジュメ(各論)の「裁判文書(1)通常訴訟」のうち前半(「答弁書」まで)。
(3) 課題①及び②の事案(両者に共通)を読み、要件事実上のまたは事実認定上の問題を考えてみ
る(シンプルな事案なので、気軽に取り組む)。
【各回に共通の事項】
(1) 条文が登場する箇所または条文を必要とする箇所は、(教科書のみならず)同時に六法で法令
の「文言(字句)」を確認しながら読むことを勧める。
(2) 理解が難しい箇所は、少しは考えてみてほしいが、あまりこだわらず先に進んでよい。
第2回
第2回以降は、おおむね以下の順序で進める(事前配布する進行表、及び、本シラバスの「準備学修」を参照)。
ただし、各回のテーマについてそれより前の回で導入的な講義を行ったり、起案講評を後の回で実施することがあるので、各
回の境界は流動的である。
2.〜5.裁判文書。通知書。
6.〜10.契約書・和解条項。報告書・意見書。
11.〜15.起案講評を行いつつ、各種の文書について総括する。
予習箇所は次のとおり。
(1) 導入講義用レジュメ(総論)のうち「書くこと・考えること」。
(2) 導入講義用レジュメ(各論)の「裁判文書(1)通常訴訟」のうち後半(「準備書面」以降)。
(3) 課題③の事案を読み、要件事実上のまたは事実認定上の問題を考えてみる(少し複雑な事案だ
が、成績にはさほど影響しないので、楽に考える)。
第3回
90分
(上記のとおり)
予習箇所は次のとおり。
(1) 導入講義用レジュメ(各論)のうち「通知書」。
(2) 課題A-1を検討する。
第4回
90分
(上記のとおり)
- 297 -
60分
予習箇所は次のとおり。
(1) 課題A-1及びA-2を検討する。
(2) 課題③の事案を読み、要件事実上のまたは事実認定上の問題を考えてみる(すでに検討済みの
はずだが、復習を兼ねた予習として)。
第5回
(上記のとおり)
予習箇所は次のとおり。
(1) 課題A-2及びA-3を検討する。
第6回
60分
(上記のとおり)
予習箇所は次のとおり。
(1) 導入講義用レジュメ(各論)のうち「契約書:和解書」。
(2) 課題④を検討する。
第7回
60分
(上記のとおり)
予習箇所は次のとおり。
(1) 導入講義用レジュメ(各論)のうち「報告書:意見書」。
(2) 課題⑤を検討する。
第9回
60分
(上記のとおり)
以降の回は、事前配布する進行表(及び、その都度の指示)に従う。
第10回
60分
(上記のとおり)
予習箇所は次のとおり。
(1) 課題A-2及びA-3を検討する。
第8回
60分
(上記のとおり)
- 298 -
60分
(同上)
第11回
60分
(上記のとおり)
(同上)
第12回
60分
(上記のとおり)
(同上)
第13回
60分
(上記のとおり)
(同上)
第14回
40分
(上記のとおり)
40分
(同上)
第15回
(上記のとおり)
(同上)
40分
授業の方法
- 299 -
テーマごとに、1)導入講義、2)課題の検討・起案、3)起案講評、の順に進行する。ただし、2)は、講義外の時間に各自で行って
もらう。また、1)しか行わないテーマもある。
3)では、事前に提出された起案(答案)に対する講評を交えつつ、実践的な文書作成のための解説を行う。答案のうち参考になるもの
については、コピーを受講者全員に配布する(配布する答案コピーには、作成者の名義が表示される。配布に先立ち答案作成者に対して了
解を取らないので、注意されたい。)。
授業では、できる限り、法令そのもの(条文番号や字句)を重視する。予習においても、六法を随時参照すること。
成績評価の方法
成績評価の対象となる課題(以下「対象課題」という)の起案(答案)の内容と、講義における主体的な参加の状況を踏まえて判断する
(定期試験は行わない)。
対象課題は、2~3回(2~3問)を予定している。参加状況は、出席状況、発言状況、課題(対象課題以外の課題)の事前検討状況・
起案提出状況等を総合的に考慮して判断する。なお、課題(対象課題以外の課題)に関しては、起案の提出は必須ではないが、講義外の時
間に各自が予習をして、事案の内容や法的な問題点等を把握して講義に臨む必要がある。
配点は、対象課題66P(33P×2回または22P×3回):参加状況34Pとする(P=ポイント)。合計Pが59P以下の場合に
「F」評価とする。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民事実体法(民法を習得している必要がある)。
民事手続法(民事訴訟法の基本的な知識が必要になる)。
要件事実論・事実認定論(基本構造を理解している必要がある)。
テキスト
教員が作成した講義プリント(書式例を含む)、事例素材及び検討課題を配布する。
受講者は、配付資料及び上記指定書籍のほか、六法、『改訂 紛争類型別の要件事実』及び『新問題研究 要件事実』(いずれも司法研
修所編、法曹会)を毎回持参すること(自分の判断で「使わないだろう」と思い一部を持参しない受講者がいるが、講師は受講者が全部持
参していることを前提として講義を進めるので、注意されたい)。
参考書
上記「必要な予備知識/先修科目/関連科目」におけるテキストや参考書を活用されたい。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。また、随時、電子メールでも受け付ける。
- 300 -
科目名
教員名
刑事模擬裁判
伊藤 司、伊藤 献、上條 弘次、中嶋 靖史、松原 拓郎、川上 康宏、久保田 聡、瀧田 浩二、竹腰 幸
綱、日髙 正博、中野 敬子、長谷川 泰、内山 紗世
科目ナンバー
配当年次
2080433006
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
実際の事件を元に作成した教材に基づき、受講者には、検察官役、弁護人役、裁判官役のいずれかを担当してもらい、刑事裁判実務を実
践的に学ぶ。
検察官役は、事件記録を検討して起訴状を作成する。
弁護人役は、検察官役から開示された記録を検討して証拠意見を述べる。
検察官役及び弁護人役は、被告人や証人から事情を聴取して、それぞれ冒頭陳述を起案し、証人尋問及び被告人質問に臨み、その他法廷
活動全般を行い、それらの結果を踏まえて、論告及び弁論要旨を起案する。
裁判官役は、公判期日における訴訟指揮を行うとともに、証拠調べの結果に基づき、判決を起案する。
到達目標
① 刑事公判手続の全体の流れを把握し、刑事訴訟法、同規則の理解を深める。
② 伝聞法則をはじめ、とくに証拠法の理解を深める。
③ 事案の分析、事実認定、事実と法規範との結びつけ方を習得できる。
④ 尋問のルールを学び、尋問技術を習得し、刑事訴訟規則の理解も深める。
⑤ 法廷活動を通じて、説得力のあるプレゼンテーション技術を身につける。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
4月8日(水)7限
ガイダンス
・授業の進め方、予習・復習の仕方等を説明する。
・グループ分けを行う
【予習・復習】シラバスをよく読んで授業の進め方を理解しておく。
第2回
4月29日(水)6限
検察官:起訴状、証明予定事実記載書面の提出。
弁護人:被告人と接見
裁判官:訴訟指揮の学習
【予習】
検察官:証拠構造を考えて証拠を整理し、起訴状及び証明予定事実記載書を起案する。
弁護人:記録を読み、接見の準備をする。
裁判官:刑事訴訟手続の流れを確認する。
【復習】講評で指摘された点について確認する。
第3回
30
120
4月29日(水)7限
同上
同上
120
- 301 -
第4回
5月13日(水)6限
第1回公判前整理手続期日
弁護人:主張予定事実記載書面の提出。請求証拠に対する証拠意見書提出。証拠開示請求。
裁判官:当事者へ釈明。証拠開示請求に対する判断。
【予習】
弁護人:弁護方針を立て、主張予定事実記載書、証拠意見書及び証拠開示請求書を起案する。
裁判官:刑事訴訟手続の流れを確認する。
【復習】講評で指摘された点について確認する。
第5回
5月13日(水)7限
同上
同上
第6回
120
5月27日(水)6限
第2回公判前整理手続期日
検察官:証明予定事実の確認。立証活動の確認。
弁護人:主張予定事実の確認。立証活動の確認。
裁判官:争点整理。整理結果の確認。
【予習】
検察官:証明予定事実の追加修正。立証計画を立てる。
弁護人:主張予定事実の追加修正。立証計画を立てる。
裁判官:争点の整理、訴訟進行の計画を立てる。
【復習】講評で指摘された点について確認する。
第7回
120
6月10日(水)6限
第1回公判期日
冒頭手続、証拠調べ手続(但し、証人尋問、被告人質問は除く)
【予習】
検察官:冒頭陳述書を起案。裁判所提出証拠の準備。要旨の告知の準備をする。
弁護人:冒頭陳述書を起案。罪状認否の準備をする。
裁判官:刑事訴訟手続の流れを確認する。
【復習】講評で指摘された点について確認する。
第9回
120
5月27日(水)7限
同上
同上
第8回
120
120
6月10日(水)7限
証人尋問、被告人質問の準備
検察官:証人予定者から事情聴取を行い、尋問事項を検討する。
弁護人:被告人から事情聴取を行い、尋問事項を検討する。弁護人請求の証人がいれば、そのものからも事情聴取を行う。
裁判官:提出された記録を検討し、尋問に備える。
【予習】
120
検察官:証拠構造を再度整理・検討し、書証等から尋問事項をある程度考えた上で、事情聴取に臨む。
弁護人:証拠構造を整理・検討し、書証等から尋問事項をある程度考えた上で、事情聴取に臨む。
裁判官:提出済証拠の証拠構造を整理し、刑事訴訟手続の流れを確認する。
【復習】講評で指摘された点について確認する。
- 302 -
第10回
6月21日(日)3限
第2回公判期日
証人尋問、被告人質問
【予習】
証人尋問、被告人質問の準備。
【復習】講評で指摘された点について確認する。
第11回
60
6月21日(日)4限
同上
60
同上
第12回
6月21日(日)5限
同上
同上
第13回
60
7月1日(水)6限
第3回公判期日
論告、弁論
【予習】
検察官:証拠調べ結果をふまえて、論告要旨の起案。
弁護人:証拠調べ結果をふまえて、弁論要旨の起案。
裁判官:証拠調べ結果の内容の検討。判決起案に向けての準備。
【復習】講評で指摘された点について確認する。
第14回
7月1日(水)7限
講評
授業全体の講評を行う。
【予習】
今までやったことを確認しておく。
【復習】講評で指摘された点について確認する。
第15回
120
60
7月15日(水)7限
判決期日
判決言渡し
【予習】
裁判官:判決書きを起案する。
120
- 303 -
授業の方法
・受講者には、検察官、弁護人、裁判官のいずれかの役を担当してもらい、刑事裁判の公判活動及びその準備を行う。いわゆる実践型形式
の授業である。被告人役、証人役は、弁護士が行う。
・授業の進め方や講評は全体で行うが、ほとんどは各役割ごとに分かれて、それぞれの役割に求められる活動を行う。
・第1回と第15回は、一コマであるが、それ以外は、二コマまたは三コマ連続で授業を行い、その代わり隔週で授業を行うという変則的
な時間割である。準備の都合と一回の授業で一コマ分では時間が足りないためにとった措置である。
・授業の進捗によって、内容を一部変更する場合がある。
成績評価の方法
各種起案(30%)、準備内容(30%)、法廷活動(40%)による総合評価を基本としつつ、講義中の発言や質問など授業への積極的
な参加をプラスに評価する。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
次の点に着目し、その達成度により評価する。
① 刑事公判手続の全体の流れを把握できているか。
② 伝聞法則をはじめ、刑事訴訟法の理解ができているか。
③ 事案の分析、事実と法規範との結びつけ方を習得できているか。
④ 尋問のルールを学び、尋問技術を習得できているか。
⑤ 法廷活動を通じて、説得力のあるプレゼンテーションを行うことができているか。
⑥ 指摘に対応して、柔軟な修正ができるか。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
刑事訴訟法の基礎知識。
テキスト
特になし(各自使用の刑事訴訟法の基本書を持参すること)。
参考書
三井誠・酒巻匡著 石井一正著 ムズ社
山室恵編著 せい
大阪弁護士会裁判員制度実施大阪本部編 キース エヴァンス 著、高野隆翻訳
末永英夫著 入門 刑事手続法 刑事事実認定入門 有斐閣
判例タイ
刑事尋問技術 コンメンタール公判前整理手続・補訂版 現代人文社
弁護のゴールデンルール 現代人文社
犯罪事実記載の実務 刑法犯5訂増補版 近代警察社
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
随時、電子メールで受け付ける。
- 304 -
ぎょう
科目名
教員名
民事模擬裁判
渡邉 知行、亀井 弘泰、豊﨑 寿昌、藤原 靖夫、檜垣 直人、全 東周、永井 徳人、関 理秀、秋山 太一、
吉田 直可、吉田 大志
科目ナンバー
配当年次
2080433005
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
法律基本科目等で得た民事実体法,民事手続法の知識を前提に,実践的な裁判実務を学ぶ。
また,裁判実務を学ぶことを通じ,民事実体法,民事手続法の知識を再確認し,実践的な裁判所への提出書面を作成することにより,書面
作成能力を醸成する。
自分自身が実際に法曹になったつもりで,積極的に授業に臨んでほしい。
到達目標
まず,事案の概要から法律論の組立てを考え,訴状を起案する。
原告代理人役,被告代理人役,裁判官役をそれぞれ定め,担当の弁護士がサポートしつつ,原告本人役及び被告本人役のそれぞれから事情
聴取を行う。
口頭弁論は模擬法廷で行い,そこで事実主張と法律上の主張を戦わせる。
事実の証明については,書証を提出の他,証人申請等を行い,尋問を実施する。本人,証人尋問の準備をし,主尋問に臨む。同時に,相手
方は反対尋問の準備をし,実践に臨む。
時間に余裕があれば,裁判所による和解勧試の手続も行う。
最後に,役割に応じて最終準備書面,判決書を起案する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
4月 8日(水)6限
模擬裁判の進行についての説明。
問題文配布。
特に準備の必要はなし。
第2回
-
4月22日(水)6限
各自が起案した訴状についての講評。
モデル訴状配布。役割分担の決定。
訴状作成
第3回
90
4月22日(水)7限
原告・被告からそれぞれ事情聴取。
裁判官の役割についての説明。
-
-
- 305 -
第4回
5月 6日(水)6限
第1回期日。
答弁書提出。審理計画の策定。
答弁書作成
本人からの事情聴取
法律上の主張の検討
第5回
90
5月 6日(水)7限
当事者との打合せ。
裁判官の主張整理。争点整理。
-
第6回
-
5月20日(水)6限
第2回期日。
準備書面提出。主張整理。
準備書面作成
証拠収集(陳述書作成)
本人からの事情聴取
法律上の主張の検討
第7回
120
5月20日(水)7限
当事者との打合せ。
次回期日の準備。
-
第8回
-
6月 3日(水)6限
第3回期日。
準備書面提出。主張整理。
準備書面作成
証拠収集(陳述書作成)
本人からの事情聴取
法律上の主張の検討
第9回
120
6月 3日(水)7限
当事者との打合せ。
証人尋問の準備。
-
-
- 306 -
第10回
6月14日(日)3限
証人尋問期日。
主尋問事項作成
反対尋問事項作成
尋問手続検討
第11回
180
6月14日(日)4限
証人尋問期日。
-
第12回
-
6月14日(日)5限
証人尋問期日。
-
第13回
-
6月24日(水)6限
最終弁論期日。最終準備書面提出。
和解期日。
最終準備書面作成
和解内容検討
第14回
120
6月24日(水)7限
証人尋問の講評。判決書起案の解説。
-
第15回
-
7月15日(水)6限
判決言渡し。判決講評。反省会。
判決書起案
120
- 307 -
授業の方法
弁論期日,弁論準備期日については,模擬法廷教室を利用する。
隔週水曜日開講で,証人尋問期日は日曜日に行う。
授業日が変則的なので,注意されたい。
代理人役は,どのような事情を聴取したらよいのか,どんな事実を調査すべきなのか,どのような主張,立証を準備すべきなのか,事案を
通して考え,検討しなければならない。
当事者との打合せでは,この点を考慮し,積極的に発言して欲しい。また,それに沿って,主張,立証を組立て,期日に臨んで欲しい。
裁判官役は,事案の争点がどこなのか,当事者の主張,立証で補充すべきところはどこか,事案の真相を解明し,紛争を解決するためにど
のような方法を採る必要があるかを学ぶとともに,判決書起案のエッセンスを学んで欲しい。
成績評価の方法
あらゆる場面での発言・態度などを評価する。
訴状,答弁書,準備書面,判決書などの起案の内容を評価する。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民事実体法,民事手続法の基礎知識,要件事実の基礎知識。
テキスト
特に指定しないが,民事実体法,民事手続法,要件事実のテキストは適宜参照の必要がある。
参考書
司法研修所編 紛争類型別の要件事実 法曹会
司法研修所編 民事演習教材 司法協会 など
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業の前後で対応する他,各担当弁護士ごとにメールでも対応する。
- 308 -
科目名
教員名
ロイヤリング
松原 拓郎
科目ナンバー
配当年次
2080433007
3
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
【テーマ】「ロイヤリング」のテーマは、法律家の実務基礎能力の習得です。その能力の中でも「ロイヤリング」では、皆様が実務法曹に
なったときに民事刑事を問わず身につけておくべき(1)コミュニケーションの基本的技術(相談者・依頼者との信頼関係構築・事件処理
の基礎とすべき情報の収集、相手方との交渉等)(2)尋問の準備、法廷での振る舞い等の基礎的能力を身につけていただくことを主眼に
すえ、またそれらの下地としての法曹倫理についてもさらに理解を深めていただくことを目的としています。
【概要】講義では、講師の弁護士としての実務経験を踏まえつつ、理論に裏打ちされたものとしての「ロイヤリング」について、具体例を
用いながら基本的事項について解説していきます。また、具体的なイメージをつかみ、学習効果を高めるため、模擬法律相談や模擬接見等
の実演、また実演を基礎にしたディスカッションを講義中では活用します。
なお講義実施の都合上、受講人数を制限することがあります。
到達目標
この講義では、とくに「コミュニケーションの基本的技術」の理解と習得を重視します。なぜならば、この理解が、以降に続くすべての
技術の出発点・土台となるからです。また、実務家に必要な素養・技術を理解することを通じて、「実務家登用試験としての」司法試験に
必要なこと・求められているものも、その理由とともに理解してほしいと思います。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
法科大学院でロイヤリングを学ぶ意味、ロイヤリング概説
不要(ただし、参考書に掲げた和田論文、塚原論文は一読をお勧めします。その他の参考書も、可能な 0
限り読んでみてください。)
第2回
同上(続)
テキスト該当部分を読んできてください。
第3回
30
コミュニケーションの基礎、交渉概論
テキスト該当部分を読んできてください。
30
- 309 -
第4回
法律相談(相談者との初回面談・・信頼関係の構築、問題点の把握、回答方法・方針決定、面談内容の記録等)
テキスト該当部分を読んできてください。
第5回
30
同上(続)★実演実施予定
テキスト該当部分を読んできてください。
第6回
30
交渉(相手方との交渉、依頼者への報告、方針の再検討・依頼者との協議等)★模擬交渉、模擬打合せ実施予定
テキスト該当部分を読んできてください。
実演の振返りと次回実演の方針検討をしてきてください。
第7回
同上(続)★模擬交渉・模擬打合せ実施予定
テキスト該当部分を読んできてください。
実演の振返りと次回実演の方針検討をしてきてください。
第8回
30
同上(続)★模擬交渉・模擬打合せ実施予定
テキスト該当部分を読んできてください。
実演の振返りと次回実演の方針検討をしてきてください。
第9回
30
30
同上(続)★模擬交渉・模擬打合せ実施予定
テキスト該当部分を読んできてください。
実演の振返りと次回実演の方針検討をしてきてください。
- 310 -
30
第10回
同上(続)★模擬交渉・模擬打合せ実施予定
テキスト該当部分を読んできてください。実演の振返りと次回実演の方針検討をしてきてください。
第11回
模擬交渉、模擬打合せの総括、書面作成(合意文書作成)★書面作成演習実施予定
テキスト該当部分を読んできてください。実演の振返りと次回実演の方針検討をしてきてください。
第12回
30
接見(身体拘束中の被疑者・被告人との接見)
テキスト該当部分を読んできてください。
第14回
30
接見(続)★模擬接見実施予定
テキスト該当部分を読んできてください。次回実演を踏まえた事前準備をしてきてください。
第15回
30
同上(続)、合意文書講評等
テキスト該当部分を読んできてください。
第13回
30
30
法曹倫理とロイヤリング、実務上の注意点、法廷弁論・文書作成への応用等
テキスト該当部分を読んできてください。
30
- 311 -
授業の方法
最低限必要な部分は講義形式とします。ただし、基本的な進め方としては、視聴覚資料の活用のほか、(1)具体的事例を用いた模擬法
律相談・模擬交渉・模擬接見等の実演、講評(2)実演を踏まえたディスカッション(3)実演を踏まえた書面作成等の方法による、能動
的・双方向的学習方法を、時間の許す限り取り入れていきたいと思います。
なお、講義中にミニレポートを実施することがあります(抗議に参加していれば、難しいものではありません。)。
また、講義進行の妨げになるので、遅刻は極力しないよう努力してください。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
・学期末試験:実施しません。
<評価の目安>
・平常点(講義参加、発言・質問・積極性等):40
・実演、書面作成等:30
・課題への対応・修正、柔軟性、その他:30
必要な予備知識/先修科目/関連科目
講義の学習効果をあげるためには、憲法、民法、刑法、民事訴訟法、刑事訴訟法については、ある程度の学習を終了していることが望ま
しいと思います。
その他関連科目として、法曹倫理、民事・刑事模擬裁判、クリニック、エクスターンシップ、リーガル・ライティング等は関連が深く、
これらの関連科目とのつながりを意識して受講していただくと、学習効果がより高まると思います。
テキスト
名古屋ロイヤリング研究会編「実務ロイヤリング講義-弁護士の法律相談・調査・交渉・ADR活用等の基礎的技能」(民事法研究会)
参考書
和田仁孝「実務基礎としての『弁護士面談・交渉の技法』」(法律時報74巻3号)
塚原英治「法律家に必要な『話を聞く』技術」(法学セミナー570号)
菅原郁夫他「法律相談のための面接技法」(商事法務)
ロジャー・フィッシャー他「ハーバード流交渉術」(三笠書房)
ゲーリー・スペンス「議論に絶対負けない法」(三笠書房)
木山泰嗣「センスのよい法律文章の書き方」(中央経済社)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付け、また希望者にはメールでも対応いたします。
- 312 -
科目名
教員名
クリニック
上原 由起夫
科目ナンバー
配当年次
2080433008
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
本授業は、武蔵野市が行っている一般市民の法律相談に陪席することによって実施される。現実の生活の中からどのような法律問題が生
じているかを知り、それに対して、限られた時間の中で弁護士が相談者に対してどのように接するか、相談者から相談内容となる事実をど
のように聴取するか、相談内容にどのように回答するか、相談相手によってどのように接し方が異なるかなどを学んでほしい。
到達目標
一般の市民生活の中でどのような法律問題が生じているかを知る。弁護士は、相談者の話からどのように事実を聞き取っていくか、それに
対してどのような法的回答を与えるか、相手によって接し方が異なるかどうか、など、短時間の間に行われる有効な対応の仕方を学ぶ。実
際に相談される問題に対する具体的な解決を導き出す。
授業の計画と準備学修
この法律相談に陪席するためには、成蹊大学法科大学院の学生が陪席することを相談者に同意してもらわなければならない。学生が同席
することを相談者があらかじめ了承した日時の一覧表が示されるので、履修者は、その一覧の中から希望する日時を指定する。それらを調
整する形で陪席できる日時が伝えられるので、その日時にあわせて市役所に赴く。ただし、あらかじめ了承していた相談者が相談の直前に
なって意向を変えることもあるので、この場合は、市役所に赴いても陪席できないということがあり得る。
陪席が許された場合の、作業の標準メニューは次のようになると予想される。ただし、実際には、担当弁護士・相談者の意向によって変
わりうる。
・担当弁護士・相談者に挨拶する。
・担当弁護士・相談者間のやりとりを記録する(ただし、直接筆記をとることを許されない場合もある)。
・相談中、発言が許されることもあり得る。ただし、自分からは絶対に発言しないこと。
・相談者退席後、場合によっては、担当弁護士と若干のやりとり。ただし、担当弁護士からの発言ある場合のみであり、最初から積極的に
発言することは許されない。自ら発言したい場合は、担当弁護士に予めその旨の許可を得ること。
・記録を作成する(個人情報が残らないよう厳重に配慮すること)。
・担当弁護士の承認を得る。
・記録をレポートの形で提出する。
レポートの内容は以下の通り。
2人ずつの陪席になるが、レポートはそれぞれの責任で執筆のこと。一切相談してはならない。
レポートは、毎回、陪席後10日後ぐらいまでに提出のこと。全てパソコンで作成する。
レポートの構成項目は次のようである。
・1回ごとにレポートを作成すること。自分の学籍番号・氏名、自分にとって何回目であるか、その日付、時間を記入のこと
・相談者の属性(年令・性別・職業・家庭環境等)
これらすべての情報が具体的に判明する場合は少ないと思われるが、見当をつける形でもよい。
・相談内容の概要
・弁護士の助言内容
出来るだけ分かり易く、分かる限り詳細に記述する。
・自らの所見
弁護士の応対等も含めて、クリニックとして勉強になったと思うところがあれば、それらを記述する。
相談内容に対する自分自身の法律的分析(根拠法・同規定・先例などを示し、法的分析と判断を示すこと。判例・裁判例に依拠する場合
は、そのコピーを添付すること)。
弁護士の回答内容をなぞるだけでなく、内容的に同じであるとしても、自らの言葉・文章で記述する。
全部の回数をこなしたのち、最後に、全体としてのまとめのレポートを作成する(ここまでは、レポートとして担当者に提出するも
の)。
さらに、これとは別に感想をまとめる。感想文は、市役所に提出するものである。
- 313 -
授業の方法
武蔵野市の法律相談に陪席する。
成績評価の方法
レポートの内容による。最低限、上述の要件が守られていること。形式的な要件も評価の対象とする。
陪席の実時間を一定数満たすこと。履修者数と陪席許可数によって、何回程度陪席できるかは実施してみなければわからず、あらかじめ
決めておくことはできない。今までの実績では最低でも6〜7回は可能と思われるが、受講者数と陪席可能回数との関係であらかじめ数字
を明らかにすることはできないので注意すること。全体として平準化されるように割り当てられるので、あまりにも他と比べて回数の少な
い者は評価の対象としない。回数の少ない者に対しては、履修中止を勧める。
留意点
本科目は、個人の情報を直接耳にすることになるので、秘密厳守が厳しく求められる。
誓約書の提出を求める。
更に詳細な説明を行うので、最初の授業に必ず出席のこと。
時間割に設定されているのは便宜的であり、最初の授業は、適当な時期に掲示があるので注意しておくこと。
●陪席の際の更なる具体的な注意は、履修者が確定した後に事務室が行うオリエンテーションで示される。
これには必ず出席のこと。
●本授業は、武蔵野市長と成蹊学園理事長との間で取り交わされる協定書に基づいて行われるものである。一人一人、武蔵野市長に宛てた
誓約書の提出を求める。情報の漏出等何らかの不都合・問題・損害を生じさせるようなことがあれば、賠償を求められるのみならず、学則
上の処分を行うことになるので注意して欲しい。
●スーツを着用し、身だしなみ、マナーによく注意すること。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
2年次までの基本科目を履修しておくことが望ましい。未知の分野であっても、これと真摯に取り組む姿勢を持つこと。
テキスト
特になし。扱う対象によって異なるので、これを自ら調べなければならない。
参考書
法律相談の陪席後、必要に応じて、紹介する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 314 -
科目名
教員名
エクスターンシップ
山根 祥利
科目ナンバー
配当年次
2080433009
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
1年次及び2年次において教室での講義を受けた後、3年次において幾つか実務に直接繋がる授業があり、エクスターンシップもそのよ
うな授業の一つである。この授業は、学生を実際に法律事務所等へ派遣し、現実の実務の実態を体験させ、理論と実務の架け橋を実感させ
ることを目的とする。短期間であり、司法研修所における実務修習には到底及ばないが、実務への導入教育の初歩としての役割と実務の一
端を体験させることにより習得のプロセスとして位置付けられる法科大学院での学習にあたり、実務を意識した理論の理解を深める効果を
意図するものである。
到達目標
① 弁護士が一般的に行う通常の事件について、相談・受任・解決方針の重要性を認識させること。
② 前記①に基づいて事実に立脚した具体的な書面作成等を含む基本的な対処が出来ること。
③ エクスターンシップでの実務的な思考を法科大学院での勉強にフィードバックすること。
授業の計画と準備学修
1 履修希望者には、エクスターンシップにあたっての心構えと立場など履修にあたって必要な事項を理解させるため、学年初めに開催す
るオリエンテーションの受講を義務付ける。
2 受講者に対し、実際のエクスターンシップ実施に先立ち、簡単な民事事件についてシミュレーションとして模擬法律相談を体験させ、
その感想を述べさせる。法律相談に基づいて具体的な解決方法を選択し、必要と思われる起案をさせる。そしてそれに対する講評を行い、
エクスターンシップにあたって戸惑うことのないようにする。
3 受講者の希望を出来るだけ取り入れて受け入れ法律事務所等を決定し、そこで1週間 (夏季休暇中)実務補助に従事させる。具体的
な内容としては、受け入れ法律事務所等で課される文書作成、接客、裁判傍聴、文献調査などを指導弁護士等の下で行う。
- 315 -
授業の方法
1 エクスターンシップにあたって必要な事項についての全般的な説明を行い、そこでの簡単な質疑応答をして理解の程度を確認する。
2 シミュレーション法律相談と具体的な解決についての検討を受講者全員がシミュレーションの中で役割分担して行う。そして法律相談
を体験実感させ、それについて評価・討論させ、講評を加える。具体的な解決方針を選択し、それに則った法律書面を起案させる。その
際、必要と思われる証拠資料について、各人から要望があるものだけを提供することとし、起案物について講評をする。
3 受け入れ先と履修希望者のマッチングの下に受け入れ先の具体的な課題に対し積極的な体験履修をし、これについて指導弁護士等の評
価報告を受ける。
成績評価の方法
〔成績評価の方法・基準〕
点数による評価はエクスターンシップ先での研修内容が一定でないことから困難であり、次の5項目についてS・A・B・C評価(A・
Bについては、それぞれプラス・マイナスの評価をする場合がある)を行い、それの総合評価を行う。
(1) シミュレーションにおける討論・起案物
(2) シミュレーションにおける感想文
(3) 受講者のエクスターンにおけるレポート
(4) 受講者のエクスターンにおける成果物
(5) 受け入れ法律事務所の評価書(10項目にわたる評価項目による)
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
必修科目を全て履修済みであること、実務基礎科目群から選択必修の4単位を履修済みであること。特に、法曹倫理の履修が前提とな
る。
テキスト
テキストは使用しない。
参考書
司法研修所編「民事判決起案の手続き」(法曹会)
司法研修所編「増補民事訴訟における要件事実第1巻」(法曹会)
司法研修所編「民事訴訟における要件事実第2巻」(法曹会)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
その他エクスターン先との関係で緊急時にはメール・携帯電話での連絡を可とする。
- 316 -
科目名
教員名
アメリカ法I
城所 岩生
科目ナンバー
配当年次
2080453001
1
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
アメリカ法の基礎と構造を概観する。法律実務の現場ではアメリカ法と英語はいずれも必須知識である。テキストにアメリカ人学生のため
の法律入門書を使用することにより、実務では必須のアメリカ法と英語の知識を身につける。日本国憲法はその制定経緯から米国憲法に酷
似しているので、日本国憲法の勉強にもなる。
到達目標
アメリカ法の基礎および構造を理解する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
はじめに、民主主義社会と法
なし
第2回
0分
社会における法の役割
なし
第3回
0分
ビデオ鑑賞
なし
0分
- 317 -
第4回
法の発展、 コモンロー
【復習・予習】
テキスト29ページのQ1,Q2, Q4に答えてもらう。
テキスト5ページのThe Law in Action を訳してもらう。
第5回
米国憲法の基礎
なし
第6回
0分
ビデオ鑑賞
なし
第7回
0分
憲法と人権
【復習・予習】
テキスト29ページのQ3に答えてもらう。
テキスト20ページのThe Law in Action を訳してもらう。
第8回
90分
立法府
なし
第9回
90分
0分
ビデオ鑑賞または外部講師による講義
なし
0分
- 318 -
第10回
司法府
【復習・予習】
テキスト29ページのQ5に答えてもらう。
テキスト67ページのQ1, Q4に答えてもらう。
第11回
90分
行政府
0分
なし
第12回
ビデオ鑑賞または外部講師による講義
なし
第13回
0分
法執行機関
【復習・予習】
テキスト67ページのQ7に答えてもらう。
テキスト41ページのThe Law in Action を訳してもらう。
テキスト50ページの Case in Point を訳してもらう。
第14回
法曹界
なし
第15回
90分
0分
小テスト
なし
0分
- 319 -
授業の方法
英語のテキストを使用するため、理解を助けるためのプリントおよび最新の動きを補足するプリント(いずれも和文)を随時配付する。
連邦最高裁の判決は6月に集中する傾向があるが、重要判決が出た場合は判決紹介の英文記事を事前に配布し、訳してもらう。今年度は夏
休み中の週末に夏期集中講義で実施する。1日3コマずつの集中講義のため、法廷映画などのビデオ鑑賞や外部講師による講義なども盛り込
んで、授業に変化を持たせる。
成績評価の方法
・出席状況、発言、質問、討論への参加:30%
・小テスト:70%
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
関連科目:憲法
テキスト
英文プリントを配布する。
参考書
『BASIC英米法辞典』、田中英夫(編集代表)、東京大学出版会、2,800円、ISBN4-13-032082-3
『憲法で読むアメリカ史(上)』、阿川尚之、PHP研究所、800円、ISBN4-569-63361-7
『憲法で読むアメリカ史(下)』、阿川尚之、PHP研究所、820円、ISBN4-569-63775-2
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 320 -
科目名
教員名
アメリカ法II
城所 岩生
科目ナンバー
配当年次
2080453002
1
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
先修科目のアメリカ法Iで学んだアメリカ法の基礎と構造を掘り下げ、IIではアメリカ憲法について学ぶ。法律実務の現場ではアメリカ
法と英語はいずれも必須知識である。テキストにアメリカ人学生のための法律入門書を使用することにより、両方の知識を身につける。日
本国憲法はその制定経緯から米国憲法に酷似しているので、日本国憲法の勉強にもなる。
到達目標
アメリカ憲法を理解する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
司法審査
なし
第2回
0分
司法j審査(続き)
なし
第3回
0分
ビデオ鑑賞
なし
0分
- 321 -
第4回
立法権
【復習(第1~3回)・予習】
テキスト106 ページの Q1, Q2, Q3 に答えてもらう。
第5回
75分
行政権
【復習(第4回)・予習】
テキスト106 ページの Q4 に答えてもらう。
テキスト75ページのOpinion of Court を訳してもらう。
第6回
連邦主義
【復習(第5回)・予習】
テキスト83 ページのOpinion of Court および84 ページの Case in Point
第7回
0分
ビデオ鑑賞
なし
第9回
45分
を訳してもらう。
基本的人権総論
なし
第8回
45分
0分
基本的人権総論(続き)、信教の自由(修正1条)
なし
0分
- 322 -
第10回
言論、出版および集会の自由(修正1条)
【復習(第7~9回)・予習】
テキスト106 ページの Q5 に答えてもらう。テキスト88 ページの Case in Point
第11回
ビデオ鑑賞
0分
なし
第12回
人民の武装権(修正2条)、不合理な捜索などの禁止(修正4条)、大陪審の保障など(修正5条)、陪審審理の保障など(修正6
条)
【復習(第10~11回)・予習】
テキスト106 ページの Q6 に答えてもらう。
テキスト94 ページの Case in Point を訳してもらう。
第13回
45分
を訳してもらう。
合衆国の市民権など(修正14条)
【復習(第13回)・予習】
テキスト103ページの Case in Point
第15回
75分
民事事件における陪審審理の保障(修正7条)、残酷で異常な刑罰の禁止等(修正8条)、人民の権利に関する一般条項(修正9
条)
【復習(第12回)・予習】
テキスト95ページの Case in Point
第14回
75分
を訳してもらう。
45分
を訳してもらう。
小テスト
なし
0分
- 323 -
授業の方法
今年度は年末・年始の週末に実施する。テキストが英語のため、理解を助けるためのプリントおよび最新の動きを補足するプリント(いず
れも和文)を随時配付する。連邦最高裁の判決は6月に集中する傾向があるが、重要判決が出た場合は判決紹介の英文記事を事前に配布
し、訳してもらう。1日3コマの日もある集中講義のため、法廷映画などのビデオ鑑賞も盛り込んで、授業に変化を持たせる。
成績評価の方法
・出席状況、発言、質問、討論への参加:30%
・小テスト:70%
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
先修科目: アメリカ法Ⅰで学ぶ基礎知識が必須なので、履修希望者は前期にアメリカ法Ⅰを履修すること。
関連科目: 憲法
テキスト
英文プリントを配布する。
参考書
『BASIC英米法辞典』、田中英夫(編集代表)、東京大学出版会、2,800円、ISBN4-13-032082-3
『憲法で読むアメリカ史(上)』、阿川尚之、PHP研究所、800円、ISBN4-569-63361-7
『憲法で読むアメリカ史(下)』、阿川尚之、PHP研究所、820円、ISBN4-569-63775-2
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 324 -
科目名
教員名
Law & Economics
飯田 高
科目ナンバー
配当年次
2080453005
1
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
この授業では、「法と経済学」「法の経済分析」と呼ばれる分野の基本的な枠組みについて講義を行う(授業のタイトルは英語になって
いるが、授業は日本語で行われる)。
「法と経済学」は、経済学のツールを用いて法に関する現象を分析し、法解釈や立法に資する知見を提供しようとする分野である。法制
度は、個人の行動をどのように変え、社会全体の状態をどのように変えるのか。たとえば、ある物に所有権が設定されている社会とそうで
ない社会では、結果にどのような違いが出てくるのか。任意規定にはいかなる意味があるのか。また、自由刑と罰金刑とでは、どのように
効果が異なってくるのか。
人々の行動を促進したり抑制したりする「インセンティブ」の視点からこのような問題(上に挙げたものは一例にすぎないが)に答えて
いくこと、そしてそのための道具立てについて説明することが本講義の目的である。
到達目標
経済学の基本的な考え方を学び、法制度をインセンティブの観点から考察できるようになることを目標とする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス
・授業の目的について
経済学を学ぶにあたっての予備知識
第2回
70
法と経済学の考え方/ゲーム理論の基礎(その1)
・「経済学的に考える」とは?
・標準形(戦略形)ゲームの構成要素
レジュメ1~9頁
※レジュメの頁数は変更の可能性あり(以下同じ)
第3回
70
ゲーム理論の基礎(その2)
・ナッシュ均衡の概念
・ゲーム理論と法
レジュメ10~16頁
70
- 325 -
第4回
ゲーム理論の基礎(その3)
・さまざまな種類のゲーム
・展開形ゲーム
レジュメ17~21頁
第5回
60
ゲーム理論の基礎(その4)
・繰り返しゲームとそのインプリケーション
レジュメ22~27頁
第6回
70
価格理論(その1):消費者理論と生産者理論
・消費者の行動と需要曲線
・生産者の行動と供給曲線
レジュメ28~40頁
第7回
80
価格理論(その2):市場メカニズムとコースの定理
・市場における均衡と効率性
・コースの定理
レジュメ41~50頁
第8回
80
価格理論(その3):市場の失敗
・「市場の失敗」の原因
・「政府の失敗」
レジュメ51~59頁
第9回
70
所有権法の経済分析(その1)
・所有権の存在理由
・コースの定理(再論)
レジュメ60~63頁
75
- 326 -
第10回
所有権法の経済分析(その2)
・所有権の取得
・知的財産法
レジュメ64~66頁
第11回
75
契約法の経済分析(その1)
・契約法の基本構造
・経済学的にみた契約法の役割
75
レジュメ67~71頁
第12回
契約法の経済分析(その2)
・「効率的契約違反」
・契約違反に対する救済
・その他、契約法に関するトピック
(使用する文献は追って連絡する)
第13回
60
不法行為法の経済分析
・経済学的にみた不法行為法の役割
・事故のモデルによる分析
レジュメ72~77頁
第14回
70
その他の分野の経済分析
・民事訴訟法の経済分析
・刑法の経済分析
(受講者の関心に合わせて調整する)
レジュメ78~80頁
その他、適宜補足
第15回
60
法と経済学の新しい展開/まとめ
・行動経済学
・実証分析
レジュメ81~83頁
60
- 327 -
授業の方法
基本的には講義形式によるが、受講者数に応じて柔軟に対応するつもりである。
成績評価の方法
・定期試験:・出席状況:・発表(判例報告等):・発言、質問:10パーセント
・討論への参加:・中間試験:・小テスト:・期末レポート:70パーセント
・小レポート:20パーセント
・その他( ):
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
「自分が関心をもっている法を、経済学的に分析できるようになっているかどうか」を中心に評価する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
特になし。
テキスト
レジュメまたは配付資料に沿って授業を進めていく。
参考書
『法と経済学』、スティーブン・シャベル著(田中亘・飯田高訳)、日本経済新聞出版社、
ISBN978-4-532-40585-4
その他の文献は開講時に紹介する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
メールで随時受け付ける。
- 328 -
科目名
教員名
法と政治
富田 武
科目ナンバー
配当年次
2080453006
1
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
テーマ「日本国憲法の制定過程」。民主党政権の退陣、安倍内閣の再登場で、憲法「押し付け」論に基づく改憲の主張が強まっている今
日、日本国憲法の制定過程を考え直してみる意義は少なくない。たしかに、制定の推力はGHQ=占領軍という「超法規的権力」だったが、
明治憲法の手直ししか考えられなかった法制官僚及び学者、他方に共和制を含む急進的な改革案、さらに天皇処罰を求める極東委員会と
いった政治的諸関係の中で制定過程は進んだ。憲法草案の規定をめぐる議論は、法律論でありながら同時に政治の現実を反映したものだっ
たのである。「法と政治」の最も端的な交点、両者が重なる恰好の素材、テーマであろう。講師は政治史家だが、法律家と一味違った議論
ができよう。
到達目標
大学の憲法講義ではほとんど触れられない「日本国憲法の制定過程」を学ぶことによって、いわば本体の諸権利と統治機構の理解を助け
るとともに、ふだんの法解釈論とは異なった視点と総合的視野を提供する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
DVD「日本国憲法の誕生」(2007年4月 NHK/75分)
下記のテキストを読む。
第2回
120分
DVD感想と論点整理
憲法制定過程を、松本案、憲法研究会案、マッカーサー・ノート、GHQ草案、日本政府草案要綱、国会小委員会での修正といっ
た流れと極東委員会−GHQ−日本(吉田)政府の相互関係の中で把握する。
参考書①『1945年のクリスマス』を読む。
第3回
60 分
国民主権と天皇
GHQの天皇非訴追、象徴天皇制の意図と「臣」吉田の思惑が一致したことに留意しながら、憲法前文及び第1章を理解する。
参考書②『象徴天皇制の起源』を読む。
60分
- 329 -
第4回
戦前天皇制の実態
明治憲法下の天皇が統治大権と統帥大権をもちながら、実際には元老に国政を委ね、ことに大正デモクラシー期は、美濃部の
言う「天皇機関説」が該当し、昭和天皇もそう考えていたこと、しかし軍部独裁下ではそうもいかなくなったことを理解する。
参考書③『昭和天皇』を読む。
第5回
90分
天皇の地位をめぐる憲法学説
戦前、官界及び学界の主流学説となったものの、1935年に批判・排除された美濃部達吉の「天皇機関説」やその他の憲法学説
が新憲法制定にどういう役割を果たしたかを考える。
三谷太一郎「天皇機関説事件の政治史的意味」(『近代日本の戦争と政治』所収、コピー配布)を読 60分
む。
第6回
戦争放棄と自衛権
この問題は新憲法制定過程でも論じられ、吉田首相の天皇制維持のための「戦争放棄」受容の一方、国会小委員会の芦田修正
に込められた「自衛権」容認があった。この矛盾した過程を理解する。
下記のテキストXIを読む。
第7回
60分
人権1:男女平等
憲法14条及び24条をめぐっては、GHQ草案に対して憲法学者、法制官僚の抵抗が強く、議会における日本政府草案をめぐる討論
でも家父長制的な考えが強かったが、それを何とか押さえて成立した過程を理解する。
下記のテキストV、Xを読む。
第8回
60分
人権2:生存権
すでに憲法研究会案に示された、ワイマール憲法「生存権」を生かすという考えは、国会小委員会で森戸辰男が強く主張し、
憲法25条として成文化されたことを理解する。
下記のテキストIIを読む。
第9回
60 分
人権3:教育を受ける権利
戦前の教育勅語や「臣民」教育は敗戦によって瓦解し、憲法26条が生まれた。GHQによる米国式教育が導入され、義務教育は中
学を含む六三制となった。この転換の意味を考える。
配布する関連文献のコピーを読む。
60分
- 330 -
第10回
人権4:信教の自由
GHQ指令によって国家神道は廃止され、信教の自由と政教分離は憲法20条に規定された。戦前の信教の自由侵害や宗教団体弾圧
を振り返りながら、20条の意義を考え、それが守られてきたかも検証する。
参考書④『国家神道と日本人』を読む。
第11回
60分
人権5:言論・結社の自由
憲法21条は、戦前の治安維持法をはじめとする弾圧法規によって大きく制限されていた言論・結社の自由を規定している。し
かし憲法制定後こうした制限がなかったのかと言えば、GHQによる検閲やポツダム政令、破壊活動防止法などがあった。この問題
を考える。
60分
参考書⑤『治安維持法』を読む。
第12回
人権6 : 学問の自由
戦前は、森戸事件、滝川事件、美濃部事件、河合事件など学問の自由は大きく制限され、大学の自治も侵害された。憲法23条
はその反省から学問の自由を規定したが、ここでは戦前・戦後の学問と大学の在り方を考える。
参考書の⑥『滝川事件』、⑦『河合栄治郎』いずれかを読む。
第13回
司法と裁判
明治憲法下で「司法の独立」はあったのか、裁判システムはどうなっていたのか(陪審制を含む)、被疑者・被告の人権は守
られていたのか等を検討する。
参考書⑧『ある弁護士の生涯』を読む。
第14回
60分
議会と内閣
憲法が二院制をとった理由は何か、首相の指名方法や内閣の連帯責任制は戦前とどう違うか、大臣=文民条項はいかなる経緯
で定められたか等を検討し、現在の状況に照らして考える。
配布する関連文献コピーを読む。
第15回
60分
60分
地方自治
明治憲法下の中央集権制はアメリカ的制度の導入でどこまで変えられたか(自治体警察や教育委員会など)、首長と議会の二
元制の是非など、地方分権(主権)が唱えられる今日あらためて考える。
配布する関連文献コピーを読む。
60分
- 331 -
授業の方法
講義開始時に、佐藤達夫『日本国憲法成立史』(有斐閣、1962〜1994)などから抜粋した資料=プリントを配布する(その後も適宜配
布)。受講者はDVD感想はむろん、各回の課題につきレポート=レジュメを用意し(輪番)、これに基づいて議論する。レポートは、テキ
スト、資料をまとめるだけではなく、周辺の論点(天皇機関説、不戦条約、治安維持法など)も組み込むようにする。
成績評価の方法
・定期試験:なし
出席状況:20
発表(判例報告等):20
発言、質問:10
討論への参加:10
中間試験:
小テスト:
期末レポート:40
小レポート:
その他( ):
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
とくになし。
テキスト
古関彰一『日本国憲法の誕生』岩波現代文庫、1300円 ISBN978-4-00-600215-2 C0132
参考書
①ベアテ・シロタ・ゴードン『1945年のクリスマス』柏書房、1748円 ISBN4-7601-1077-1
②加藤哲郎『象徴天皇制の起源』平凡社新書、800円 ISBN4-582-85281-5 C0231
③古川隆久『昭和天皇』中公新書、1000円 ISBN978-4-12-102105-2 C1221
④島薗進『国家神道と日本人』岩波新書、800円 ISBN978-4-00-431259-8 C0214
⑤中澤俊輔『治安維持法』中公新書、860円 ISBN978-4-12-102171-7 C1221
⑥松尾尊兌(たかよし)『滝川事件』岩波現代文庫、1300円 ISBN4-00-600136-3 C0121
⑦松井慎一郎『河合栄治郎』中公新書、980円 ISBN978-4-12-102033-8 C1223
C0023
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
簡単な質問は講義終了時に受け付けるが、立ち入った質問や相談はメールまたは研究室で対応する。
- 332 -
科目名
教員名
EU法
須網 隆夫
科目ナンバー
配当年次
2080453008
1
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
EUは、日本では、国際政治・国際経済の文脈で語られることが多いが、本講義は、法的観点から、EUの全体構造を明らかにしようとし
ている。EUは、「主権国家」にも、通常の「国際組織(国際機構)」にも該当しない、歴史上初めて生まれた独自の統治機構であり、国
境を越える国際的な統治・政治体制である。そして、EUには、「EU法」と呼ばれる独自の法秩序が成立している。EU法は、国家法で
ある加盟国法とも、通常の国際法とも区別される独立した法秩序であると言われ、EUの基礎を構成している。このEU法が、本講義の対
象であり、EUの司法機関である、欧州司法裁判所(リスボン条約発効後は、EU司法裁判所)の解釈を基礎に、その全体像を明らかにし
ようとしている。但し、本講義は、それらの司法機関の判断にのみ依拠しているわけではない。EU法は、加盟国国内法との緊張関係を内
包した多元的な法秩序であり、EU司法機関の判断が、現実のEU法の適用と常に一致するわけではない。
EU法は、21世紀に日本で生きる我々にとり、どのような意味を持つのであろうか。幾つかの観点から、その意義を見出すことができる
が、特にEU法においては、国民国家の枠組みの中で成立した近代法が、当然の前提としてきた、様々な法概念の意味が問い直されてい
る。
到達目標
EU法の基本原理を理解するとともに、EUで問われている、「国家主権」、「憲法」・「民主主義」、また「立憲主義」・「基本的人権
の保護」・「法の支配」・「国際法」という近代法の基本原理を考え直す視点を獲得する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
「EU法の意義」
法律家の仕事とは、リーガル・クリニックで扱っているような、国内の紛争解決を中心とする仕事に限定されるのだろうか。ま
た、国境を越える仕事と言えば、エクスターンシップの受け入れ先になっている国連のような国際機関における仕事・開発途上
国に対する法整備支援もあるかもしれないが、どうしても企業間の国際取引が中心にならざるを得ないのだろうか。そもそも法
律では、グローバル化に伴って生じている様々な問題に対して、直接に立ち向かうことはできないのだろうか。このような突拍
子もない問題を考えるのが、EU法を主題とするこの講義の目的である。その意味で、EU法を学ぶ意義は、主権国家法である
他の外国法とは著しく異なる。
特に現在、日本を含むアジアでは、「東アジア共同体」の構築に向けた議論が始まっている。同じ共同体という用語を使いな
がら、「東アジア共同体」は、法的にはEUとは全く別物になりそうである。しかし、それで果たしていいのだろうか。同じ地
域統合として、EUの経験は常に参照されなければならない。
予習は不要。DVDを見たうえで、問題意識を議論する。
第2回
「講義・EU/ECの法秩序と司法制度:EU/EC法・欧州司法裁判所」
EU、EUの機構、EUの司法制度、訴訟手続き、EU法の基本原則などにつき、講義する。
配布するレジメに従い講義する。
第3回
0分
「EU法の直接効果(1)-Van Gend en Loos事件先決裁定-」
「EC法の直接効果」と「EC法の加盟国法に対する優位」は、EC法の基本原則の中でも最も重要なものであり、これらの
原則が確立したことにより、ECは、個人が国内裁判所に提起する訴訟を利用して、加盟国の行動を強力にコントロールするこ
とができるようになったのである。
第3回は、「直接効果(direct effect)の理論」を確立したことで署名な1963年のVan Gend en Loos事件先決裁定を検討す
る。直接効果は、国際条約の自動執行性を起源とするが、欧州司法裁判所は、これをEC法の解釈問題として扱うことによっ
て、独自の法秩序としてEC法が発展することを可能にした。
欧州司法裁判所における手続に参加した加盟国政府・法務官は、いずれも直接効果を認めることに異議を唱えていた。しかし、
裁判所は、それらの異議を斥けて、個人が国内裁判所においてEC法に直接依拠することを認めた。裁判所はなぜ直接効果をE
Cの発展にとって不可欠なものと考えたのであろうか。
1事件「EC条約規定の直接効果―ファン・ヘント・エン・ロース事件」を熟読されたい。
第4回
0分
90分
「EU法の加盟国法に対する優位(1)-Costa v. ENEL事件先決裁定-」
EU法に直接効果が認められ、個人が、EU法を根拠に国内裁判所に訴訟提起でき、又は提起された訴訟の中でEU法を根拠
に権利主張できることになっても、「EU法の加盟国法に対する優位」が認められなければ、EU法に矛盾する国内法を排除す
ることはできず、EU法が創設した権利を実現することはできない。したがって、EU法が、独自の法秩序として成立するため
には、EU法の優位が認められることは不可欠である。
第4回は、Van Gend en Loos事件判決の翌1964年に下され、「EC法の優位」を確立したことで有名なCosta v. ENEL事件判
決を検討する。
- 333 -
テキスト2事件「EC法の国内法に対する優位―コスタ対エネル事件」を熟読されたい。
第5回
90分
「EU法の直接効果(2)-Defrenne v. SABENA事件先決裁定-」
第3回・第4回で扱った裁定は、いずれも「個人対国家(加盟国)」間の国内裁判所における訴訟において、ECUが個人に
よって援用された事案であった。そのような場面における直接効果は、普通、「垂直的直接効果(Vertical Direct Effect)」と
呼ばれる。しかし、EU法は、「個人対個人」という水平的場面においても影響を及ぼす(「水平的直接効果(Horizontal
Direct Effect)」)。第5回で扱うDefrenne v. SABENA事件は、「同一労働同一賃金の原則」を定めるEEC条約119条(旧
EC条約141条、現EU運営条約157条)の直接効果を認めた裁定であるとともに、その効果の及ぶ範囲についても重要な
判断を示している。EC法が、域内の一人一人の個人にとって、いかに大きな影響を及ぼす存在であるかを理解するのに適した
事例である。
テキスト5事件「EC条約規定の水平的直接効果と男女労働者の同一賃金原則―ドゥフレンヌ(第二) 90分
事件」を熟読されたい。
第6回
「EU法の加盟国法に対する優位(2)-Simmenthal事件先決裁定-」
EU法の加盟国法に対する優位は、既に第4回で扱ったCosta v. ENEL事件裁定で確定していた。しかし、その内容には、未だ
不明確な部分も残っていた。その一つが、加盟国憲法との関係であった。イタリア憲法は、憲法裁判所を設置し、法律の合憲性
の審査を同裁判所に委ねていた。そして、EU法に反する加盟国法は違憲と考えられており、違憲判決が下されると判決の翌日
から違憲である法令は効力を失うとされていた。本件では、EU法が加盟国法に優先することを前提に、下級審は、憲法裁判所
の違憲判決を待たなければならないのか、それとも違憲判決を待つことなく、矛盾する国内法の適用を排除して良いのかが争わ
れた。この争点に対する結論を導き出すことは、EU法の統一的適用の意味をどのように考えるかに関連する。加えて、EU法
と加盟国憲法の優劣関係に対する回答が、結論の前提となる。
EU法の優位とともに、加盟国法制度の自律性にも関係する判例である。
テキスト3事件「EC法の絶対的優位性―シンメンタール事件」を熟読されたい。
第7回
「加盟国国内裁判所の対応―ドイツ連邦最高裁・マーストリヒト事件判決―」
これまで、EU司法裁判所の重要な判例の検討を通じて、EU法の基本原則を検討してきた。これらにより、EU法が、国際
法と異なり、加盟国の国内法に対して如何に大きな規制力を及ぼしているかが理解できたことと思う。
ところで、今までの検討には、EUの領域における法現象を包括的に理解する上で、大きな欠陥があった。それは、これまで
の検討はEU司法裁判所の側からの検討であったからである。EU司法裁判所が革新的な法原則を確立しても、国内裁判所が、
それを無視する可能性は存在する。もちろん国内裁判所がEU司法裁判所の判例を無視することは、加盟国によるEU法違反を
構成する。しかし、加盟国を強制的にEU法に従わせる手段がEU条約では必ずしも与えられていないことは、これまでも指摘
したところである。そのため、結局のところ、国内裁判所が、EU及びEU法をどのように理解し、EU司法裁判所の立場を支
持するのかが要点となる。
本判決は、EUを創設したマーストリヒト条約の批准のドイツ憲法(基本法)適合性に関して、ドイツの連邦憲法裁判所が下
した著名な判決である。EUを受け入れながらも、それに一定の限界を設定しようとする加盟国国内裁判所のEU法に対する複
雑な立場を理解することができるだろう。
テキスト4事件「各国憲法からEC・EU法秩序への立憲的諸原則の要請ードイツ連邦憲法裁判所の
マーストリヒト判決」を熟読されたい。
第8回
90分
90分
「EU法の間接効果-Marleasing事件先決裁定-」
これまで「EU法の直接効果」について検討してきたが、それらの事件で問題となったのは、基本条約条文の「直接効果」で
あった。しかし基本条約だけではなく、同条約を根拠に制定された二次立法の条文も、同様に要件を満たせば「直接効果」を生
じる。
しかし、「指令の直接効果」については、他のEU法と異なる特徴がある。「直接効果」に垂直的・水平的という2種類の区
別があることは、既に第5回でDefrenne事件について検討したが、EU司法裁判所は、指令については「水平的直接効果」を認
めない立場を堅持している(Case 152/84 Marshall v. Southampton and South-West Hampshire Area Health Authority,
[1986]ECR723, 749)(基本判例集6事件)。指令は、二次立法の中で最も良く利用される立法形態であり、その影響は大きい。
そのため、「直接効果」とは別に、指令の水平的場面の効果を確保するための方法が追及される。その一つが、国内法を指令
に適合させて解釈する義務を国内裁判所に負わせるという指令の「間接効果」を認めることである。
指令を国内的に実施するために制定された国内法が、基となった指令に従って解釈されることは、ある意味で当然であるが、
「間接効果」は、その種の国内法以外の国内法にも及ぶのだろうか。また、解釈という行為の範囲如何によって、「間接効果」
の実質的な意義が決定されることにも注意しなければならない。
テキスト7事件「国内法のEC法適合解釈義務―マーリーシング事件」を熟読されたい。余裕があれ
90分
ば、6事件「EC指令の水平的直接効果の否定―マーシャル(第一)事件」にも目を通して頂きたい。
- 334 -
第9回
「EU法に違反した加盟国の損害賠償責任」
EU法の「直接効果」・「間接効果(適合解釈義務)」は、EU法に矛盾する加盟国国内法の適用を排除することに貢献し、
これらの判例理論によって、EU法の実効性は著しく増大し、EU法の優位が貫かれることとなった。しかし、これらの理論で
は、なおカバーできない事態が存在することも確かである。例えば、「直接効果」を生じないEU法に違反する事態が加盟国に
存在することによって、個人が損害を被った場合には、個人は、EU法を根拠にして、当該加盟国に対して何を請求することが
できるだろうか。また、「間接効果」の対象となる国内法が存在せず、国内法の解釈を云々する余地がない場合はどうしたらい
いのだろうか。それが、今回の判例のテーマである。
本法理は、1990年代以降に作られたEU司法裁判所の判例法の中で、もっとも重要と考えられているものの一つである。
本法理が、EU法、特に指令の実効性・指令の優位にどのような影響を及ぼしたかを各自よく検討されたい。
テキスト10事件「構成国のEC条約違反行為(作為・不作為)の損害賠償責任」を熟読されたい。
第10回
「EU法の実効性の理論―加盟国手続法の自律性―」
前回までの諸原則は、いずれも実体法上の権利に関する問題であり、そこではEU法によって保障される権利・利益の享受
が、矛盾する加盟国法によって妨げられている場合の取り扱いが議論されていた。しかし、EU法上の権利・利益が、国内裁判
所において実現される場合には、その権利・利益の実現の程度は、訴訟手続きを含む加盟国の権利救済制度の内容に影響されざ
るを得ない。EU法の観点から、そのような場面をどのように扱うかが、今回のテーマである。
今回の事例は、加盟国の定める権利救済制度を尊重して、EU法上の権利の実現の程度が各国において異なることをどこまで
許容するのか、加盟国法による権利救済に限界がある場合には、国内裁判所は、どうすべきかが問われた事案である。
テキスト9事件「実効的救済の保障―ファクタテイム事件」を熟読されたい。
第11回
90分
90分
「域内市場と物の自由移動-Cassis de Dijon事件先決裁定-」(12/4)
3回以降、前回までの講義で、EU司法裁判所の判例によって構築された「EU法の基本原則」を明らかにすることができ
た。そこで今回と次回は、テーマを変えて、EUの主要目的である「域内市場」創設のために、EU法がどのような役割を果た
してきたのかを考察する。「域内市場」とは、加盟国ごとに独立して存在していた国内市場を統合した「単一市場(Single
Market)」を意味し、別の観点から定義すれば、人・商品・サービス・資本という経済活動にとって不可欠な諸要素が、域内国境
を越えて自由に移動することを保証される領域である。
今回は、それら4つの自由移動のうち「商品の自由移動(Free Movement of Goods)」を扱う。「物の自由移動」に対する障壁
は、「関税障壁」と「非関税障壁」に大別され、後者の代表は、「数量制限(Quantitative Restrictions)」である。そしてEU
運営条約は、数量制限を禁止するが、数量制限とともにそれと「同等の効果を有する措置(All measures having equivalent
effect)」を合わせて禁止している。「同等の効果を有する措置」という概念は、数量制限に該当しない非関税障壁を意味する概
念であり、同概念の範囲如何により禁止される非関税障壁の範囲が画定されることになる。本件では、特に加盟国の定める製品
規制が、これに該当するか否かが争われているが、さらに禁止される「同等の効果を有する措置」が、どのような場合に例外と
して正当化されるかも重要な争点となっている。
なお本裁定は、「商品の自由移動」に止まらず、域内市場一般にとっての原則を確立した判決として著名である。
テキスト20事件「無差別的措置と「数量制限と同等の効果を有する措置」-カシス・ド・ディジョン 90分
事件」を熟読されたい。
第12回
「域内市場と人の自由移動-Vlassopoulou事件先決裁定-」
今回は、四つの自由移動のうち、「人の自由移動」、特に自営業者の「開業の権利(right of establishment)」を「弁護士の
自由移動」を素材に検討する。弁護士などの専門職の場合、専門職資格が、個々の加盟国によって付与されることが、自由移動
の障害となり得る。一国で資格を取得しても、他の加盟国においてその資格が認められなければ、他の加盟国における資格取得
が必要となり、実際には移動は困難であるからである。他方、専門職の資格要件を定める基本的権限は、なお加盟国に存する。
両者の関係をどのように扱うかが、ここで問われる問題であるとともに、本裁定は、法律家の本質的能力は何であるのかについ
て貴重な示唆を与えている。
テキスト26事件「自営業者の開業の自由の原則と例外ーレイナーズ事件」を熟読されたい。
第13回
90分
「EU権限の行使―EUと加盟国の権限関係―」(12/19)
主権は、EUを理解するためのキーとなる概念であり、また全ての国内法の源にある概念でもある。しかし、主権は抽象的な
概念であり、その把握は難しい。今回は、この主権概念を基礎に、EUと加盟国の権限関係を考えてみたい。
EU司法裁判所は、EUは、主権の分割可能性を前提に、加盟国より移譲された主権的権限を基礎に成り立っていると理解し
ている。しかし、そのような理解に反対する見解もなお存在している。それらは、加盟国の国家主権は、EUによって変化して
いないと強調する。国家主権とはそもそも何か。加盟国からEUに移譲された権限は、国家主権の移譲と考えられるのだろう
か。また主権の移譲とは、通常の国際条約による主権の制限と何が異なるのであろうか。これらの問題を考察することによっ
て、EUと加盟国の関係がより明らかになるであろう。
前回までの判例の検討とは異なる課題であるが、判例によって構築されてきたEU法の基本原則の示すECと加盟国の関係を
前提に、本課題の検討に望んでもらいたい。
- 335 -
別途配布する資料により予習されたい。
第14回
90分
「EUの意思決定手続―EUは民主的な機関かー」
今日、民主主義を否定する者は誰もいない。しかし他方で、民主主義の現状に対する危機的な認識が広がり、その空洞化が指
摘されていることも事実である。例えば、我々は、日本における民主主義の現状に十分に満足していると言えるだろうか。EU
における民主主義も、このような民主主義を取り巻く全体的な状況の中で考察する必要がある。
今日、主権国家における民主主義的な意思決定制度については、世界的に一定のコンセンサスが存在している。それは、直接
選挙によって選出された国民代表によって構成される議会による立法制定であり、一般には、議会による意思決定と「表現の自
由」・「知る権利」などの基本的人権の保護とが組み合わさって、民主的な意思決定が実現されると信じられている。例えば、
日本国憲法もそのような制度を構築している。しかし、EUは主権国家ではない。そのためEUは、閣僚理事会(加盟国議会に
よって統制される加盟国政府代表によって構成される)と欧州議会(加盟国ごとに実施される直接選挙で選出された議員によっ
て構成される)による共同決定を制度化している。確かに、民主主義の主権国家モデルを単純にEUに当てはめることはできな
い。それでは、このようなEUの意思決定制度は、民主的制度であると評価できるのであろうか。一方では、EUにおいて「民
主主義の欠損(赤字)」が存在することが指摘されている。これらの問題に答えるためには、民主主義とは何かという根源的な
問いへの答えが必要であるかもしれない。
別途配布する資料により予習されたい。
第15回
90分
「EUの性格―国家・国際組織・超国家的機関―」
おそらく、EU法研究にとっての最大の課題は、「EUとは法的には何か」という問いに答えることである。
今日の国際社会は、主権国家により構成され、他方主権国家間の合意により、主権国家を構成員とする多くの国際組織が形成さ
れている。EUは、国際社会のプレイヤーとして既に独自の活動を展開している。EUは、共通外交政策の一環として、旧ユー
ゴ地域に平和維持を目的として戦闘部隊を派遣し、またEAECは、日本とともに、北朝鮮の核開発危機に対応して設けられた
「朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)」のメンバーでもある。EUは、世界貿易機関(WTO)の原構成員でもある。
他方EUは、各加盟国の国内社会にも大きな影響を及ぼしている。今日、各加盟国の国内議会で制定される立法の過半数は、E
C立法(特に指令)の国内的実施を目的とするものである。加えて、欧州司法裁判所の判例法が、加盟国法を超越して、加盟国
内の個人に様々な権利を付与しているとことは、既に検討した通りである。
現在のEUが、統治権限を加盟国と分担する、ある種の連邦的制度であることは認められるとしても、それは、これまでの法
的言説では何に該当するのであろうか。主権国家であるのか、国際組織であるのか、それともどちらにも属さない新しい主体が
生成しつつあるのか。15回の講義の最後に、この課題を検討したい。
120分
これまでの講義の復習をして、今回に臨まれたい。
授業の方法
最初の数回は、教員より講義するが、その後は、判例に係わる質疑を中心に、双方向的な授業を行う。また、履修人数によっては、学生間
の議論を組織することもある。
成績評価の方法
期末試験を基本にして、授業中の発言・質問など、授業への積極的な参加を加味して、総合評価する。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
EU法についての知識ではなく、法論理の組み立て方・法論理の水準を重視する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
憲法、国際法の予備知識があることが望ましい。
テキスト
中村民雄・須網隆夫編著『EU法基本判例集[第2版]』(日本評論社・2010年)。
参考書
必要に応じて、指示する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 336 -
科目名
教員名
法社会学
飯田 高
科目ナンバー
配当年次
2080453009
1
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
法社会学は、法に関する現象を経験科学の方法で研究しようとする分野である。具体的には、たとえば「法律が現実にどのように使われ
ているか」「法は社会の中でどのような機能を営んでいるか」「(個々の)法律はどのように、いかなる社会状況を背景として作られてい
るのか」といった問題を検討する。
この授業では、日本および諸外国の法制度の基本的な枠組みを説明するとともに、社会に対して法がどのような機能を担っているかにつ
いて考えていく。立法過程・司法過程を中心に、現在までの法社会学において集中的に議論されてきたテーマを取り上げる予定である。予
備知識は特に必要ない。
到達目標
普段とは異なる観点から法制度を眺め、法に関する社会現象を批判的に考察できるようにする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
イントロダクション・法の概念
・法社会学の基本的な考え方
レジュメ1~3頁
※レジュメ頁数は変更される可能性あり(以下同じ)
第2回
60
裁判制度(その1):日本法の特徴と歴史
・諸外国の法制度
・日本の法制度の形成過程
レジュメ4~8頁
練習問題
第3回
70
裁判制度(その2):現代の裁判
・民事裁判(データを用いた概観)
・刑事裁判(同上)
レジュメ9~21頁
参考書(A)UNIT10
70
- 337 -
第4回
裁判制度(その3):法専門職、市民の司法参加
・「法律家」の役割
・市民の司法参加の形態(裁判員制度を含む)
レジュメ22~28頁
参考書(A)UNIT4~6
参考書(C)第2章
第5回
70
立法過程(その1)
・さまざまな「法」
・社会における「法」の生成過程
レジュメ29~34頁
参考書(C)第1章
第6回
60
立法過程(その2)
・立法機関での「法律」の作られ方
・立法機関をめぐる諸問題
レジュメ35~40頁
参考書(A)UNIT1
第7回
60
民事司法過程(その1):紛争と訴訟利用
・紛争から裁判に至る過程
・裁判外での紛争解決(ADR)
レジュメ41~42頁
参考書(A)UNIT11・12
参考書(C)第3章
第8回
70
民事司法過程(その2):日本における訴訟利用
・日本人の法意識
・訴訟利用に関する理論と実態調査
レジュメ43~52頁
参考書(A)UNIT12
参考書(B)第2章・第3章
第9回
80
民事司法過程(その3):司法権の独立
・司法行政
・裁判官を取り巻く状況
レジュメ53~57頁
参考書(A)UNIT8・9
70
- 338 -
第10回
刑事司法過程(その1):日本の刑事司法の特徴
・データによる検討
・インフォーマル・コントロール
レジュメ58~61頁
参考書(C)第4章
第11回
60
刑事司法過程(その2):刑事司法に関するその他のトピック
(受講者の関心に合わせて調整する)
70
レジュメ62~64頁
参考書(A)UNIT14・15
第12回
社会に対する法の影響(その1):理論と実例
・法と社会に関する2つの見方
・具体例を通じた考察
レジュメ65~70頁
参考書(A)UNIT17
参考書(B)第6・7章
参考書(C)第6章
第13回
80
社会に対する法の影響(その2):調査と分析の手法
・データ発掘の方法
・データ分析の方法
レジュメ71~74頁
第14回
70
法社会学の古典的理論
(使用する文献は追って連絡する)
第15回
60
授業全体のまとめ
同上
60
- 339 -
授業の方法
基本的には講義形式で行う予定だが、受講者数に応じて柔軟に対応したいと考えている。
講義内容も、受講者の関心や近時の研究動向に合わせて変更する可能性がある。
成績評価の方法
・定期試験:・出席状況:・発表(判例報告等):・発言、質問:10パーセント
・討論への参加:・中間試験:・小テスト:・期末レポート:60パーセント
・小レポート:30パーセント
・その他( ):
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
特に、「法社会学の基本知識を習得しているかどうか」、「いろんな角度から法制度を検討できるようになっているかどうか」に着目し
て評価する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
特になし。
テキスト
レジュメ・配付資料に沿って授業を進める予定である。
参考書
授業中に適宜紹介するが、予習に適した教材として、さしあたり下記の文献を挙げておく。
(A)宮澤節生=武蔵勝宏=上石圭一=大塚浩『ブリッジブック法システム入門〔第2版〕』(信山社、2011年)
(B)ダニエル・フット(溜箭将之訳)『裁判と社会』(NTT出版、2006年)
(C)村山眞維=濱野亮『法社会学〔第2版〕』(有斐閣、2012年)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
メールで随時受け付ける。
- 340 -
科目名
教員名
法制史
北村 一郎
科目ナンバー
配当年次
2080453011
1
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
フランスの法(特に私法)と司法とを素材として近代法史を概観する。
法制史という分野は,ローマ法・西洋法制史・日本法制史・東洋法制史の四つの専門分野に分かれているが,本講義では,二つの理由から
フランスの近代法を対象とする。一つは,講師がフランス法専攻者だからであり,日本の西洋法制史学が,ヨーロッパの中心だったフラン
スをさしおいてドイツ中心に偏っているのを疑問に思うからである。
もう一つは,法曹志望の学生にとっては,歴史の細目の知識よりも,日本法に影響を与えた西欧法の歴史の大筋を理解しておくことが実践
的に肝要だからである。
日本では,明治20年代までに主にフランス法およびドイツ法をモデルとする法典化を完成させたが,司法制度は最初フランスの制度のほ
とんど直輸入から始まり,民法もまたフランス人ボワソナードの起草による「旧民法」が土台となっている。その後のドイツ法学説の優越
およびアメリカ法に依拠した戦後改革,更に現代におけるアメリカ法の優越の意味を知るためにも,フランス法の脈絡を理解しておくこと
が不可欠と考えられる。
同時に,明治初期の司法制度のモデルであったフランスの司法組織が,その後どのように進化したのか,という点も,グローバル化時代の
法律家にとっては必須の知識と言えるだろう。
到達目標
上記概要の如き目標そのものに尽きるが,実定法科目と違って細目まで暗記することが問題ではなく,制度とその歴史とについての要点を
把握することが重要である。
授業においては,しっかりノートをとること。
予習では,主に参考文献に目を通しておくこと。
復習では,ノートを読み直し,不明な点を参考文献で確かめておくこと。
なお,配当年次は1年次となっているが,何年次の学生でも排除しない。
授業の計画と準備学修
授業の計画・内容
回数
準備学修の目安(分)
準備学修(予習・復習等)
第1回
以下の授業計画と回数との対応は概ねの予定であるが,時間の制約による若干の変更を留保する。
序論1.「法」概念の比較法的考察
ーー日本語の「法」
フランス語の droit
ドイツ語のRecht
英語のlaw
これらは一体同じ意味なのか?
上記到達目標参照(以下同様)
第2回
60分
(以下同様)
序論2.日本の司法制度のフランス的起源
同上
第3回
同上
序論3.フランス民法典の構図
同上
第4回
同上
第1部 フランス民法典(1804年制定)の歴史的形成
Ⅰ.法典化以前のフランス法の形成
1. 法源の多様性
慣習法
教会法
ローマ法
王令
- 341 -
同上
第5回
同上
1. 続き
同上
同上
第6回
2. 法の統一に向けての学説運動
同上
第7回
同上
Ⅱ.ナポレオンのもとでの法典化
同上
第8回
同上
Ⅲ.法典化以後の法典の解釈
1. 民法典の註釈 (註釈学派)
同上
同上
第9回
2. 法の学問的探求 (科学学派)
3. 再法典化と新法典化
同上
第10回
同上
第2部 フランスの司法組織
Ⅰ.裁判所
1. 司法(民刑事)系統の裁判所
同上
第11回
同上
2. 行政系統の裁判所
同上
第12回
同上
3. 憲法院 (違憲立法審査)
同上
第13回
同上
Ⅱ.法律家
1. 司法補助士(弁護士ほか)
同上
同上
- 342 -
第14回
2.司法官 (裁判官,検察官)
同上
第15回
同上
2.続きおよびまとめ
同上
同上
授業の方法
講義が中心である。しっかりノートをとられたい。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
筆記試験により,知識の習得度を見る。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
日本の民法および司法制度の知識があることが望ましい。
未修者は,少なくとも『法学入門』や『民法入門』などの書物を読んでおくこと。
テキスト
指定しない。
参考書
フランス法一般について,滝沢正『フランス法』(三省堂,第4版2010)。
北村一郎編『フランス民法典の200年』(有斐閣,2006)。
法史一般について,村上淳一『「法」の歴史』(東大出版会,1997,新装版2013)(必読文献である)。
以下,必要に応じて参照すること:
勝田有恒ほか編『概説西洋法制史』(ミネルヴァ書房,2004)。
浅古弘ほか『日本法制史』(青林書林,2010)。
川口由彦『日本近代法制史』(新世社,1998)。
本間正道ほか『現代中国法入門』(有斐閣,第6版2012)。
尾形勇ほか編『中国史』(山川出版社,1998)。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 343 -
科目名
教員名
企業会計
小澤 康裕
科目ナンバー
配当年次
2080453007
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
この講義では,初学者を対象とし,まずは簿記の基礎をざっと解説した上で,企業会計に関する基本的な考え方,財務情報に係る制度や
財務情報の利用方法等を取り上げていきます。
高度に発達した経済社会に生きる私たちにとって,企業会計の知識は必要不可欠になっています。今や新聞紙上で,企業会計や会計監査
の話題が掲載されない日はないと言っても良いほどです。また,今日の会計の国際化や政治化の進展も著しいものがあります。
そこで,基本的な知識の習得とともに,新聞や雑誌の記事を使って実際の事例を取り上げ,解説することで,今日の経済社会における企
業会計の役割も理解していただきます。
到達目標
企業会計の基本的知識を習得し、会社の計算についての理解を深めること。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス(授業の範囲,授業の進め方,評価方法等の説明)
【予習】当日の日本経済新聞で企業の財務情報に目を通しておくこと。
テキストの第1章を読んでおくこと。
第2回
簿記の基本的な仕組み
前回の復習をし、テキスト第2章2「複式簿記の構造」を読むこと。
第3回
60分
60分
会計の種類と役割(小テストを実施)
前回の復習をし、テキスト第3章1を読むこと。
120分
- 344 -
第4回
財務会計のシステムと基本原則
前回の復習をし、テキスト第2章(2を除く)を読むこと。
第5回
企業の設立と資金調達
前回の復習をし、テキスト第3章を読むこと。
第6回
60分
仕入・生産活動
前回の復習をし、テキスト第4章を読むこと。与えられた課題についての小レポートを執筆すること。
第7回
60分
設備投資と研究開発
前回の復習をし、テキスト第6章を読むこと。
第9回
120分
販売活動
前回の復習をし、テキスト第5章を読むこと。
第8回
60分
60分
資金の管理と運用
前回の復習をし、テキスト第7章(5を除く)を読むこと。
- 345 -
60分
第10回
税金と配当
前回の復習をし、テキスト第9章(1から3まで)を読むこと。
第11回
剰余金の額と配当制限及び会社法と会社計算規則
前回の復習をし、テキスト第9章(4及び5)及び会社計算規則第七編を一読すること。
第12回
60分
財務諸表の作成と公開
前回の復習をし、テキスト第10章(8を除く)を読むこと。
第13回
60分
80分
粉飾決算と財務諸表の分析
【予習】過去の粉飾決算事件から1件を選び、粉飾の方法や顛末について簡単な小レポートを作成する 60分
こと。
第14回
到達度確認テスト
・理解度を確認するためのテストを実施する
【予習】到達度確認テストに備え、これまでの内容を確認する。
第15回
120分
到達度確認テストの解説・質疑応答
授業のまとめ
【復習】到達度確認テストの結果と解説を吟味し、この授業を振り返り、不足している知識を補うこ
と。
- 346 -
60分
授業の方法
授業はテキストをもとに講義中心に進める。ただし、インタラクティブな授業形式をとるため、受講者には頻繁に発言を求めていく。
また、授業において定期的に小レポート課題を提示する。なお、提出されたレポートをもとに授業をすすめることもある。
成績評価の方法
小テスト(1回:10%)
小レポート(30%)
到達度確認テスト(1回:60%)
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
予備知識は特に必要ありません。
必要があれば,個別に相談の上,授業の理解を促すためのテキスト等を紹介します。
テキスト
『財務会計・入門』,桜井久勝・須田一幸,有斐閣,最新版。
参考書
『新・現代会計入門』、伊藤邦雄、日本経済新聞出版社、3,780円、ISBN:978-4532134488
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 347 -
科目名
教員名
国際法I B
廣部 和也
科目ナンバー
配当年次
2080453003
1
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
国際法I 及び国際法IIの両科目で、国際社会の法である国際法を全般的に学ぶことが目的である。国際法を全般的に学習することを意図
しているが、教科書全部を取り上げて説明することは時間的に不可能なので、1時限ごとの範囲の中から適当な事項を取り上げて講ずるこ
ととする。
現在の国民生活に対して国際法は様々な影響を与えているが、国内裁判所においても国際法が適用される事件が増加の傾向にある。今日
では、国内法の背景に国際制度があることが多くなっている。また、法の国際化が進められているのが実情であり、特に、国家の管轄権が
どこまで及ぶかという問題は、他の様々な法分野の国際的な問題を考える場合の基本となるので検討しておきたい。
国際法Iでは、国際法の基礎理論と国際社会における行為主体である国家・国際組織・個人について取り上げる。特に、国家は国際社会
における最も基本的な行為主体であり、また、個人については、近時具体的に問題となる現象が多く生じている。
到達目標
国際法の基本的知識・考え方を習得して、教科書の1部及び2部にあたる部分の対象となっている問題について、簡単な事例を国際法の規定
に基づいて解明できるようにする。特に、国際慣習法や条約の解釈、国際法の国内場面における適用、内政不干渉、主権免除の原則、外
交・領事関係、個人の国際移動、難民、人権の国際的保護などの裁判例を通して実際問題の分析・検討をし、具体的な解決ができるように
する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
教科書のI 部及びII部を学習する。
1.国際法の基本構造
授業全般にわたる説明の後、内容に入る。
法を支える社会基盤の異なりから生じる国際法と国内法の基本的な違いに留意する。国際法の成り立ち、その歴史的性格を学
び、ヨーロッパ世界で成立した国際法がその適用範囲を拡大し、今日のようなグロヴァルのものとなった経緯について概観す
る。国際法は、時代の進展の中でその内容を発展させてきたが、伝統的国際法と現代国際法に分けることができ、その基本的性
格が異なることを認識し、今日の国際社会においてどのような役割を果たしているのかについて学ぶ。
オリエンテーション
以下に示す数字は、教科書の該当部分である。履修者は、該当部分を予習すること。
90分
1~19
第2回
2.国際法の法源・国際慣習法の成立
国際法の法源について、国際慣習法と条約を中心にその基本的特徴・成立などを概観する。また、第3の法源としての法の一般
原則や、国家が行う一方的行為及び国際組織による一方的行為が持つ意義を検討する。国際法の基礎的法源である国際慣習法の
成立を取り上げ、これとの関係で、国際礼譲を取り上げる。
19~31
第3回
90分
3.条約1
条約について、条約の締結手続をとりあげ、更に、その過程で生じる留保・解釈宣言を検討し、条約が成立した後になされる登
録制度を学ぶ。また、条約の無効原因と条約の第3者効力を取り上げる。
31~62
第4回
90分
4.条約2・法典化・法規相互の効力関係
条約の続きとして、条約の解釈・適用の基本的原則及び条約の改正・終了を取り上げる。国際慣習法が不文法であるところから
法典化がなされてきたが、その前提となる国際立法の意義を概観し、その後、法典化の意義、成果、法典化条約の効力などを取
り上げる。
国際法は合意によって成立することを基本とするため、法形式による効力の違いを見出すことが困難であるが、法規抵触の場合
の調整が必要であり、また、上位規範・下位規範の概念も見られるようになっている。
- 348 -
62~73
第5回
90分
5.国際法と国内法の関係・国際法の国内的実施・国際慣習法
国際法と国内法の関係については、国際社会においては国際法優位の原則が確立していることを明確にしておく。
国際法と国内法の関係が国内場面で問題となり学問的に取り上げられるようになるのは、20世紀以降の現象であるが、その歴
史的背景と理論を取り上げる。
国内裁判所においてどのように国際法が問題となるのかについて、まず、国際慣習法の場合を取り上げる。
74~84
第6回
90分
6.国際法の国内的実施・条約
国内裁判所において条約がどのように適用されているのかを、具体的な事例を通して検討する。
74~84
第7回
90分
7.国家の成立・国家承継
国際法上の行為主体である国家について、国際法上の国家としての要件、国家となるための国家承認、その意義・要件・方式・
効果など、政府承認について、その要件・方式・効果などを取り上げる。
国家が成立した後の国家承継の問題を検討する。
85~107
第8回
90分
8.国家の基本的権利義務=国家主権・不干渉義務・国家管轄権
国家が有する基本的な権利・義務について、その基本となる国家主権、主権平等、国内問題に対する不干渉義務を取り上げる。
更に、主権の具体的な発現として、国家の対外的権限行使の限界を学ぶために、国家管轄権を検討する。
107~127
第9回
90分
9.主権免除原則
国際取引において一方の当事者が国家である場合の紛争について、国内裁判所において、私人が外国国家を訴えた場合、従来の
絶対免除主義の下では訴訟自体が認められなかったが、近時、諸国家において制限免除主義(相対免除主義)が優勢となってお
り、わが国裁判所においても、この方向で修正がなされている。
127~134
第10回
90分
10.対外関係の処理
国家は日常的に外国との間に関係を維持しており、外国に常駐して自国と自国民のために活動しているのが、外交使節と領事機
関である。特に、外交使節は古くから設けられた制度であり、国際法の制度の中でも早くから国際慣習法として発展してきたも
のである。
- 349 -
134~148
第11回
90分
11.国家責任
国家は、国際法に違反した場合、責任を取らなければならない。国際違法行為の客観的要因と主体的要因を取り上げ、無過失の
国際的責任制度、違法性阻却事由などを対象とする。
149~161
第12回
90分
12.国際組織
国際組織に関する法は、国際組織法といわれるほどに体系化されてきている。その全体を取り上げることは不可能なので、国際
法において最も基礎的な問題である、国際組織の権利能力及び国際組織の決議の手続・効力などについて取り上げることとす
る。
162~188
第13回
90分
13.個人の地位・国籍・外国人・逃亡犯罪人引渡
国際関係においては、個人は基本的に国家と結び付けられてその地位が論じられている。個人の地位の基本となる国籍につい
て、その機能・付与基準・帰化などを取り上げる。私人が国際的に移動するために必要な手続として、旅券や査証の問題、ま
た、自国民以外の外国人の取り扱について、その基本的地位をどのように考えるか、さらに定住外国人の問題として、近時問題
となっている選挙権や公務員就任権などを検討する。自国民が外国へ赴いた際の外交保護権を取り上げる。
189~208
第14回
90分
14.難民・人権の国際的保護
外国人の中でも難民の問題は、近時大きな問題となっている。難民条約でいう難民の概念、その保護のありようについて検討す
る。
第2次世界大戦以後の国際制度で最も発展したものが人権保護の制度である。世界人権宣言・国際人権規約を中心とした人権保
護の制度、その履行確保がどのようになされているか。地域的人権保護制度の状況を取り上げる。
90分
209~218
第15回
15.国際犯罪
国際司法協力の一つである逃亡犯罪人引渡について取り上げる。諸国に共通する法益、あるいは、人類全体に共通する法益に対
する侵害を構成する行為に対する普遍主義的観点からの国際制度にどのようなものがあるか。
国際的に個人の刑事責任を追及するための制度として国際刑事裁判所が設けられた。
218~221
90分
授業の方法
- 350 -
テキストの該当個所について、簡単なレジュメを配布し、それをもとにして授業を進める。また、簡単な事例問題を配布する予定であ
る。教科書の該当個所の全体を取り上げることは不可能なので、重要な問題点を中心に説明し、テキストを予習してくることを前提に質疑
応答をしながら講義を進めたい。
基本的な知識は、教科書を予習してくることで、出来るだけ自ら習得してきてほしい。
成績評価の方法
学期末試験及び平常点による。試験は事例を解明することを中心とし、関連する国際法の原理・原則について記述する。平常点は、出席
状況及び質疑応答に対する態度・授業における姿勢などを見る。学期末試験と平常点の配分は、前者を70%、後者を30%とする。
合格の基準は、授業で扱うような簡単な事例に対し、国際法を適用して、法的に基礎的な解明が出来ることである。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
特になし。ただし、国際関係に関心を持つこと。
テキスト
広部和也・荒木教夫「導入対話による国際法講義」(第3版)(不磨書房)
条約集
参考書
最初の授業で示す。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 351 -
科目名
教員名
国際法II B
廣部 和也
科目ナンバー
配当年次
2080453004
1
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
国際法Iを学習したことを前提に、国家領域・海・空・宇宙などの領域論、及び、国際紛争の平和的解決と武力紛争にかかわる法を学
ぶ。
到達目標
国際法Iと基本的に変わらない。対象領域との関連で、簡単な事例を国際法を当てはめて解決することができるようにする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
(国際法IIの対象は、第III 部の地的管轄権の配分及び第IV部の国際紛争である)
1.領域主権・日本の領土紛争・南極
国家領域の基本として、領域主権の意義とその機能を取り上げる。領域については、領域権原の取得及び日本の領土紛争を概観
する。さらに、南極の法的地位について学ぶ。
以下は、教科書の該当部分である。履修者は、該当ページ数の部分を予習すること。
90分
オリエンテーション
224~236
第2回
2.海洋法1=海洋法の歴史・領海
地球の70%以上は海洋である。その海洋に関する法を海洋法と称するが、海洋法の発展は、国際法の歴史とともにあり、ま
ず、その歴史的展開を承知しておくことが重要である。その後、一つ一つの海域について学ぶ。その最初が領海であるが、これ
に関連して、領海を測る起点となる基線、領海に認められた特異な制度である無害通航権、領海類似の群島水域、領海に接続す
る接続水域などを対象とする。
237~247
第3回
90分
3.海洋法2=国際海峡・公海
領海が拡張されたために新たな制度として設けられた国際海峡を取り上げる。海洋の最も多くの部分を占める公海を取り上げ、
公海自由の原則、船舶に対する取り締まりなどについて学ぶ。
247~262
90分
- 352 -
第4回
4.海洋法3=海洋資源の開発
近時における海洋法の最大の問題は海洋資源の問題である。その対象となる海域が、大陸棚、排他的経済水域、深海底であり、
これらの法制度を扱う。大陸棚と排他的経済水域は、国家の主権的権利が認められる水域であるが、深海底とその資源は、人類
の共同遺産として国際管理を基本的考え方とする。
262~278
第5回
90分
5.領空・航空機
空の制度は、航空機が発明されてからのものであり、未だ100年足らずである。国家領域の空の部分である領空の法的地位
は、陸地のそれと同じである。また、航空機の利用について、特に、定期航空機・航空業務の場合の法的地位が問題となる。
279~293
第6回
90分
6.宇宙法
宇宙の利用が人類の対象となるのは、1950年代後半以降のことである。当然のことながら、宇宙の法制度である宇宙法が制
定されるのもそれ以降のことである。宇宙・天体の法的地位、宇宙船(人工衛星)・ロケットの法的地位、宇宙活動にかかわる
法制度などを対象とする。
293~302
第7回
90分
7.環境の国際的保護1=国際環境法の形成
地球環境の問題は、今日において最も大きな問題である。しかし、現象的には汚染の問題は20世紀になって意識されるように
なった。オゾン層の問題や地球温暖化に対する制度などが進行中である。ストックホルムの人間環境宣言以降、環境問題は変遷
してきた。国際環境・地球環境の問題を取り上げる。
303~308
第8回
90分
8.環境の国際的保護2=海洋汚染
国際法的には、1940年代に国境を超える汚染(越境損害)に関する法が考えられるようになった。また、海洋汚染に関する
法制度は、1950年代後半より設けられるようになり、タンカーによる汚染は1969年には法制度化され、その後もそれら
を充実させる方向で発展してきた。
308~315
第9回
90分
9.紛争の平和的処理1=非裁判手続
国際紛争を武力で解決することが国際法によって禁止され、これを平和的に解決することが義務となっている。平和的解決手段
に様々なものがあるが、まず、裁判以外の方法による解決方法について概観する。国際連合憲章第6章の紛争の平和的解決に関
して、どのような手続きで行われるかを取り上げる。
317~327
90分
- 353 -
第10回
10.紛争の平和的処理2=国際裁判
国際裁判には、国際仲裁裁判と国際司法裁判(司法的解決)がある。国際司法裁判が一般的になるのは第1次世界大戦後のこと
であるが、仲裁裁判は今日でも利用されている。現在の国際司法裁判所を中心にその制度を扱う。
327~343
第11回
90分
11.武力行使の違法化
国際法はかって戦争を認めていたが、今日の国際法の下では武力による威嚇、武力の行使が違法化されている。その展開過程を
辿り、今日の基本的規定である国際連合憲章2条4項について、その例外も含めて検討する。
90分
344~348
第12回
12.国際連合の集団安全保障体制
国際連合の集団安全保障体制について、その基本的考え方、これを担当する機関である安全保障理事会の役割と権能、国際連合
憲章第7章で取られる措置が対象となる。
348~360
第13回
90分
13.平和維持活動
国際連合は、集団安全保障体制の中核となる国連軍による軍事的強制措置を取ることができなかった。平和と安全の維持を役割
とする国際連合は、国連軍の代わりに平和維持活動(PKO)を創出し、重要な役割を果たしている。その法的基盤、特徴などにつ
いて検討する。
360~367
第14回
90分
14.自衛権・軍備管理
個別国家による武力の行使は禁止されているが、例外として、自衛権による場合は認められている。特に、集団的自衛権は、国
連憲章に新たに規定されたものであり、その基本的性格は、今日においても議論のあるところである。
367~385
第15回
90分
15.武力紛争法
武力による威嚇や武力行使が禁止されても、実際には武力の行使が様々な状況でみられる。もともとは、戦争について無制限で
あったわけではなく、さまざまな法的規制がなされていたが、今日では、国際人道法の名のもとに武力行使に対する様々な規制
がなされている。国際的な武力行使のみならず、内戦などにも適用される規制がみられる。
386~398
90分
- 354 -
授業の方法
テキストの該当個所について、簡単なレジュメを配布し、それをもとにして授業を進める。また、簡単な事例問題を配布する予定であ
る。教科書の該当個所の全体を取り上げることは不可能なので、重要な問題点を中心に説明し、テキストを予習してくることを前提に質疑
応答をしながら講義を進めたい。
基本的な知識は、教科書を予習してくることで、出来るだけ自ら習得してきてほしい。
成績評価の方法
学期末試験及び平常点による。試験は事例を解明することと関連する国際法の原理・原則について質問をする。平常点は、出席状況及び
質疑応答に対する態度・授業における姿勢などを見る。学期末試験と平常点の配分は、前者を70%、後者を30%とする。
合格の基準は、授業で扱うような簡単な事例に対し、国際法を適用して、法的に基礎的な解明が出来ることである。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
特になし。ただし、国際関係に関心を持つこと。
テキスト
広部和也・荒木教夫「導入対話による国際法抗議」(第3版)(不磨書房)
条約集
参考書
最初の授業で指示する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 355 -
科目名
教員名
労働法I
原 昌登
科目ナンバー
配当年次
2080473002
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
労働法の基礎、労働法総論、雇用関係法(テキスト①における前半部分)について授業を行います。
なお、労働法IとⅡは合わせてひとまとまりの内容となっており、I、Ⅱそれぞれの内容(授業内容の配分)については授業のさらなる改
善のため毎年見直しを行っています。このため、労働法ⅠとⅡはできるだけ同一年度に履修するようにしてください。
到達目標
労働法の基本的な枠組みを正確に理解すること、雇用関係法に関わる具体的な問題について思考・議論する能力を養うことにあります。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
イントロダクション
労働法の基礎①
【予習】テキスト④(入門書)の1~61頁をよく読む
【復習】授業の内容を見直し,テキスト④の該当個所を再読する
第2回
労働法の基礎②
【予習】テキスト④の62~116頁をよく読む
【復習】授業の内容を見直し,テキスト④の該当個所を再読する
第3回
90
90
労働法の基礎③
【予習】テキスト④(入門書)の117~183頁をよく読む
【復習】授業の内容を見直し,テキスト④の該当個所を再読する
- 356 -
90
第4回
労働法の基礎④
【予習】テキスト④(入門書)の184~243頁をよく読む
【復習】授業の内容を見直し,テキスト④の該当個所を再読する
第5回
90
第5回以降,各回の授業内容は以下を予定しています(タイトルはケースブックのUnitに対応)
〔労働法総論〕
労働法上の「労働者」
労働法上の「使用者」
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
120
なお,ケースブックのUnitごとに教科書の該当個所や設問の重要度等をまとめた詳細な「予習ガイド」
を授業開始前に配付するので,詳細は予習ガイドを参照のこと(以下同じ)
第6回
労働法規・労働契約
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第7回
就業規則
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第8回
120
〔雇用関係法〕
労働関係の成立-募集、採用、内定、試用など
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第9回
120
120
人事
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
- 357 -
120
第10回
懲戒
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第11回
労働関係の終了1-解雇
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第12回
120
雇用関係法におけるその他の問題(以下のUnitから予習ガイド等で指定した重要箇所を取り上げる)
・労働者の人権-労基法上の人権擁護規定、人格権・プライバシー保護・セクハラなど
・雇用差別-労基法3条・4条、男女雇用機会均等法、均等・均衡処遇、年齢差別など
・知的財産・知的情報と労働関係
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第15回
120
合併・事業譲渡・会社分割と労働関係
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第14回
120
労働関係の終了2-雇止め、辞職、合意解約、定年
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第13回
120
120
全体のまとめ
【予習・復習】これまでの授業の内容を見直し,疑問点についてテキスト①(教科書)で確認する
- 358 -
120
授業の方法
重要判例を素材に、教員によるポイント解説と、教員と受講者の対話を適宜織り交ぜることにします。具体的には、ケースブック(テキス
ト②)の設問の検討を中心に行い、必要に応じ教科書(テキスト①)や教員作成のレジュメを用いてポイントを整理していきます。なお、
ケースブック(テキスト②)の改訂状況によっては授業計画に変更が生じる可能性もあるので、あらかじめお伝えしておきます。
成績評価の方法
定期試験(論述式)70%、小テスト(穴埋め式)20%、平常点(対話の内容及び授業への参加状況)10%の割合で評価します。小テストの
詳細は開講時に説明しますが、テキスト③を素材として、定期試験と同日に実施する予定です。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠します。
次の点に着目し、その達成度により評価を行います。
・労働法の基本的な枠組みを正確に理解できているか
・具体的な事例問題について、法律上の問題点を指摘しつつ検討することができるか
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民法(特に契約法、不法行為法)。なお、この授業で初めて労働法を学ぶ場合は、開講までにテキスト④を一読しておくとよいでしょう。
テキスト
教材として、次の4点を指定します。なお、③は教室では用いませんが、授業を補完し基礎知識を確実に習得するための自習用教材と位置
付け、小テストの素材とします。
①『労働法(第5版)』水町勇一郎(有斐閣、2014)
②『ケースブック労働法(第4版)』荒木尚志ほか(有斐閣、2015刊行予定)
③『労働法学習帳(第3版)』大内伸哉(弘文堂、2013)
④『コンパクト労働法』原 昌登(新世社、2014)
参考書
開講時に紹介します。特に有用なものとして、次の3点を挙げておきます。
①『労働法(第10版)』菅野和夫(弘文堂、2012)
②『最新重要判例200 労働法(第3版)』大内伸哉(弘文堂、2014)
③『事例演習労働法(第2版)』水町勇一郎・緒方桂子編(有斐閣、2011)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
質問は授業後に教室で受け付けます。オフィス・アワーについては学内専用ホームページで周知します。
- 359 -
科目名
教員名
労働法II
原 昌登
科目ナンバー
配当年次
2080473004
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
雇用関係法(テキスト①における後半部分)、労使関係法、労働市場法、労働法の総合的考察について授業を行います。
なお、労働法IとⅡは合わせてひとまとまりの内容となっており、I、Ⅱそれぞれの内容(授業内容の配分)については授業のさらなる改
善のため毎年見直しを行っています。このため、労働法ⅠとⅡはできるだけ同一年度に履修するようにしてください。
到達目標
労働法の基本的な枠組みを正確に理解すること、労働法をめぐる新たな課題や複合的問題について思考・議論する能力を養うことにありま
す。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
各回の授業内容は以下を予定しています(タイトルはケースブックのUnitに対応)
〔雇用関係法〕
賃金
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
120
なお,ケースブックのUnitごとに教科書の該当個所や設問の重要度等をまとめた詳細な「予習ガイド」
を授業開始前に配付するので,詳細は予習ガイドを参照のこと(以下同じ)
第2回
労働時間
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第3回
120
休暇・休業
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
- 360 -
120
第4回
安全衛生・労働災害
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第5回
雇用関係法におけるその他の問題(以下のUnitから予習ガイド等で指定した重要箇所を取り上げる)
・労働者の人権-労基法上の人権擁護規定、人格権・プライバシー保護・セクハラなど
・雇用差別-労基法3条・4条、男女雇用機会均等法、均等・均衡処遇、年齢差別など
・知的財産・知的情報と労働関係
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第6回
120
団体行動
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第9回
120
労働協約
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第8回
120
〔労使関係法〕
労働組合と団体交渉
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第7回
120
120
不当労働行為
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
- 361 -
120
第10回
労働紛争の処理
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第11回
〔労働市場法〕
労働市場と法規制-労働者派遣法など
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第12回
120
使用者の権限と労働者の権利保護
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第15回
120
企業組織再編と労働関係
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第14回
120
〔総合的考察〕
労働条件の変更
【予習】テキスト①(教科書)の該当箇所を読み,テキスト②(ケースブック)の設問を検討する
【復習】授業の内容を見直し,テキスト③(学習帳)で基礎知識を確認する
第13回
120
120
全体のまとめ
【予習・復習】これまでの授業の内容を見直し,疑問点についてテキスト①(教科書)で確認する
- 362 -
120
授業の方法
重要判例を素材に、教員によるポイント解説と、教員と受講者の対話を適宜織り交ぜることにします。具体的には、ケースブック(テキス
ト②)の設問の検討を中心に行い、必要に応じ教科書(テキスト①)や教員作成のレジュメを用いてポイントを整理していきます。なお、
ケースブック(テキスト②)の改訂状況によっては授業計画に変更が生じる可能性もあるので、あらかじめお伝えしておきます。
成績評価の方法
定期試験(論述式)70%、小テスト(穴埋め式)20%、平常点(対話の内容及び授業への参加状況)10%の割合で評価します。小テストの
詳細は開講時に説明しますが、テキスト③を素材として、定期試験と同日に実施する予定です。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠します。
次の点に着目し、その達成度により評価を行います。
・労働法の基本的な枠組みを正確に理解できているか
・具体的な事例問題について、法律上の問題点を指摘しつつ検討することができるか
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民法(特に契約法、不法行為法)。なお、労働法の基礎(全体像、基本的な考え方)については労働法Iで扱いますので、労働法Iを受講
せずにこの授業で初めて労働法を学ぶ場合は、開講までにテキスト④を熟読し、労働法の全体像を独習しておいてください。
テキスト
教材として、次の4点を指定します。なお、③は教室では用いませんが、授業を補完し基礎知識を確実に習得するための自習用教材と位置
付け、小テストの素材とします。
①『労働法(第5版)』水町勇一郎(有斐閣、2014)
②『ケースブック労働法(第4版)』荒木尚志ほか(有斐閣、2015刊行予定)
③『労働法学習帳(第3版)』大内伸哉(弘文堂、2013)
④『コンパクト労働法』原 昌登(新世社、2014)
参考書
開講時に紹介します。特に有用なものとして、次の3点を挙げておきます。
①『労働法(第10版)』菅野和夫(弘文堂、2012)
②『最新重要判例200 労働法(第3版)』大内伸哉(弘文堂、2014)
③『事例演習労働法(第2版)』水町勇一郎・緒方桂子編(有斐閣、2011)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
質問は授業後に教室で受け付けます。オフィス・アワーについては学内専用ホームページで周知します。
- 363 -
科目名
教員名
民事執行・保全法 A
萩澤 達彦
科目ナンバー
配当年次
2080473005
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
民事執行及び民事保全は、教科書で学んだ実体法上の権利を現実社会で実現する手段であるか
ら、実体法の理解と車の両輪の関係にある。特に当事者の意識は、裁判における勝敗だけでな
く、そこで得られた結論の実現可能性や、そこに至るまでの時間、労力、費用等を含めた総体
の中で形成されるのであるから、この権利実現過程に対する正確な理解がなければ、社会の中
で私法上の権利を適切に取り扱うことができない。
また、一般の民事訴訟手続が二当事者対立構造を前提として構築されるのに対し、実社会で
は複数当事者によるパイの奪い合いが行われるのであるから、競合関係に立つ他の当事者との
法律関係がいかなる規律をうけるかについて手続的裏付けから把握することは、社会における
法規範の役割を理解するうえでもきわめて重要性が高い。
そこでこの講義では、単なる手続の説明にとどまることなく、実体法の理解を前提として、
民事執行手続と民事保全手続が実体上の権利の実現にどのような助力を与えようとしているの
か、手続保障や裁判所の後見的機能などその手続の中での価値判断にはどういったものがある
のか、といった法社会の広がり・ダイナミズムの中で、私法上の権利の実現過程を自分のもの
にすることを目的とする。
到達目標
民事執行の仕組みと実用性を理解すること。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
執行・保全の概論・強制履行の意義と方法
導入課題を利用してこの講座の目的を紹介した後、一般債権者が債務名義に基づいて不動産の強制競売を行う場合を概観す
る。
配布された教材の設問の解答を考えておくこと。
第2回
60分
仮差押え・差押えの意義
差押の効力とその範囲について解説し、私権の実現過程における手続の役割を考察する。
配布された教材の設問の解答を考えておくこと。
第3回
60分
執行機関
執行機関について概観する。
配布された教材の設問の解答を考えておくこと。
60分
- 364 -
第4回
動産執行・債権執行の基本構造
執行文の整理から既判力・執行力の拡張を位置付け、訴訟承継との関連付けにおいて仮処分の必要性を理解する。
配布された教材の設問の解答を考えておくこと。
第5回
60分
不動産等の引渡し,明渡しの強制執行,動産の引渡の強制執行,意思表示義務の執行
不動産等の引渡し,明渡しの強制執行,動産の引渡の強制執行,意思表示義務の執行を概観する。
配布された教材の設問の解答を考えておくこと。
第6回
60分
債務名義の意義と機能
債務名義の意義と機能を概観する。
配布された教材の設問の解答を考えておくこと。
第7回
60分
執行力の主観的範囲,執行文の種類,執行文付与に関する救済
執行力の主観的範囲,執行文の種類,執行文付与に関する救済につき概観する。
配布された教材の設問の解答を考えておくこと。
第8回
60分
担保権の実行の概要
担保権の実行の概要につき概観する。
配布された教材の設問の解答を考えておくこと。
第9回
60分
形式的競売,財産開示制度
形式的競売,財産開示制度につき概観する。
配布された教材の設問の解答を考えておくこと。
60分
- 365 -
第10回
不動産仮差押
不動産仮差押につき概観する。
配布された教材の設問の解答を考えておくこと。
第11回
60分
係争物仮処分
係争物仮処分の各類型につき概観する。
60分
配布された教材の設問の解答を考えておくこと。
第12回
仮の地位を定める仮処分
仮の地位を定める仮処分につき概観する。
配布された教材の設問の解答を考えておくこと。
第13回
60分
民事保全手続に要する費用
民事保全手続に要する費用につき概観する。
配布された教材の設問の解答を考えておくこと。
第14回
60分
民事保全における不服申立など
民事保全における不服申立や取消を概観する。
配布された教材の設問の解答を考えておくこと。
第15回
60分
不動産競売の諸問題
不動産競売に関する実務上の問題を取り上げ,検討する。
配布された教材の設問の解答を考えておくこと。
60分
- 366 -
授業の方法
講義は配付した教材を中心にして行われる。教科書や判例などを素材にした教材を前もって予習してくることを前提に,受講生との議論
を通じて問題意識を深めていく。
成績評価の方法
講義中への参加度(20%)と期末試験(80%)の総合評価による。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民事訴訟法I・民事訴訟法II・民事訴訟法IIIのほか,民法・商法の基本的知識が必用。
テキスト
中野貞一郎『民事執行・保全入門 補訂版』(有斐閣,2013年,2,100円)ISBN 978-4-641-13651-9
他に、講師作成のレジュメや文献的資料、書式例等の資料を配布する。
参考書
福永有利『民事執行法・民事保全法 第2版』(有斐閣,2011年2,520円)ISBN 978-4-641-13602-1
上原敏夫=長谷部由起子=山本和彦編『民事執行・保全判例百選 第2版』(有斐閣,2012年,2310円)ISBN 978-4-641-11508-8
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ページで指示する。
- 367 -
科目名
教員名
倒産処理法I
永島 賢也
科目ナンバー
配当年次
2080473006
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
テーマ : 倒産処理法の入門編
概 要 : 倒産処理の目的や倒産処理法の立法趣旨などを中心にして、倒産処理法が用意している各制度を理解する
到達目標
到達目標 : 破産法・民事再生法の基本的な考え方を理解すること
債務者の財産状態が悪化したときに生じる債権者を交えた利益状況を把握したうえ、これに対応する法制度の基礎的な理解を得ることを到
達目標とする。
基礎となる考え方や各制度の趣旨を理解したうえ事例への適用や応用についての知識を得る。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
債務者の財産状態が悪化したときの状況
ある事例の当事者の立場に立って考えてみよう
プレップ破産法の破産法のない世界を読む
倒産処理法講義案導入編を読む
http://tsukuba-academia.com/hou.html
倒産処理法入門(山本和彦)の第1章倒産処理制度の概要の1倒産処理制度の必要性を読む
民事再生法入門の1民事再生法の位置付けを読む
第2回
倒産処理法の目的、立法趣旨、管財人とDIP
プレップ破産法の破産法の世界、破産関税人の地位・権限を読む
倒産処理法講義案 導入編を読む
http://tsukuba-academia.com/hou.html
民事再生法入門の再生債務者の地位・手続機関を読む
第3回
60分
60分
破産手続による、とは?
届出調査確定の手続
配当、配当によらない終了
プレップ破産法の破産手続開始決定、その効果、配当による終了を読む
倒産処理法講義案 導入編を読む
http://tsukuba-academia.com/hou.html
民事再生法入門の再生手続の概要を読む
- 368 -
60分
第4回
配当/配当以外の終了と再生計画
プレップ破産法のその他の終了原因を読む
民事再生法入門の再生計画の条項および再生計画案の提出を読む
第5回
破産財団
プレップ破産法の破産財団の形成、取戻権、破産財団の管理換価を読む
第6回
90分
破産債権・財団債権
プレップ破産法の破産債権を読む。
民事再生法入門の再生債権・共益債権等を読む
第8回
45分
破産開始の原因と民事再生の開始原因
プレップ破産法の破産手続開始の原因を読む。
民事再生法入門の開始原因、申立権者を読む。
倒産判例インデックスの支払不能における支払い能力の判断要素(東京高裁昭和33年7月5日決
定)、支払不能の意義(東京地裁平成19年3月29日判決)を読む
第7回
90分
45分
倒産処理と担保権
プレップ破産法の別除権を読む
60分
民事再生法入門の別除権、コラム別除権協定を読む
倒産判例インデックスのリース契約と倒産解除特約の有効性(最高裁平成20年12月16日判決)を
読む
第9回
倒産処理と相殺権
プレップ破産法の相殺権を読む
民事再生法入門の相殺権を読む
60分
- 369 -
第10回
破産と双方未履行の双務契約
プレップ破産法の破産者をめぐる法律関係の処理を読む
民事再生法入門の契約関係の処理を読む
第11回
破産と係属中の訴訟等
45分
プレップ破産法の係属中の訴訟等の処理を読む
第12回
否認権
プレップ破産法の破産手続開始前の逸出財産の回復を読む
第13回
90分
免責
プレップ破産法の免責とは、免責の手続、免責の効果を読む
民事再生法入門の再生計画の効力を読む
第15回
90分
否認権
同上
第14回
90分
30分
破産事件(判例)を題材に倒産処理法の理解度を試す
授業の進度によって指定する
60分
- 370 -
授業の方法
基本となる授業の方法は、講師から学生に対する質問と、これに対する学生の回答を繰り返しながら進めます。
学生は、講師の質問に対して、必ず、最初に結論を述べてください。
そして、その後に、その理由を述べてください。
結論を述べないという回答は認めません。
たとえわからなくとも何らかの回答をすることをルールとします。
もっとも、一度回答した内容を変更するのは自由です。
その場合、変更した結論について、その理由を述べます。
結論を変更した理由は必要ありません。
特に基本的な概念、法律的定義については正確な回答を求めます。
なお、上述の方法で授業を行うため、適宜、学生の理解度、達成度により、授業計画を変更します。
成績評価の方法
定期試験(ペーパーテスト)を実施して成績を評価します。
講義に10回以上の出席がない場合、並びに、定期試験を受けなかった場合、または、答案を白紙で提出した場合、いずれも「F」評価とし
ます。
ちなみに、昨年の定期試験は、六法の参照を可として、基礎的な知識問題から事例式の応用問題まで、全12問(各問題に小問が複数あり
ました)が出題されました。
・定期試験 : 80%(80点満点で評価)
<平常点>
・出席状況 : 10(全出席で10点)
・発 言 : 10(質問への回答の有無・内容の総合評価)
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民法
会社法
民事訴訟法
テキスト
プレップ破産法(第5版)、徳田和幸、弘文堂、ISBN978-4-335-31319-6 C1332
民事再生法入門、松下淳一、有斐閣、ISBN978-641-13533-8
六法(判例付き可)は必須
参考書
破産法・民事再生法、伊藤眞、有斐閣、ISBN978-4-641-13498-0
大コンメンタール破産法、竹下守夫(編集代表)、青林書院、ISBN978-4-417-01447-8
倒産法判例百選、青山善充ほか編、有斐閣、ISBN4-641-11484-6
倒産判例インデックス、瀬戸英雄、山本和彦、ISBN978-4-7857-1642-4
破産申立マニュアル、東京弁護士会倒産法部会、商事法務、ISBN978-4-7857-1731-5
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室ないし教室外の近辺で受け付けます。
- 371 -
科目名
教員名
倒産処理法II
萩澤 達彦
科目ナンバー
配当年次
2080473007
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
倒産法制は,かつては他人の不幸を題材とする日陰の存在であった。しかし,最近の不況によっ
て飛躍的に倒産が増加する事態となり,倒産をどのように法的処理するかが社会の重要な問題
となってきている。倒産処理法2では,この分野の基本法としての地位にある破産法の理論的
・実務的問題について講義する。
到達目標
破産法と民事再生法の基本的知識の習得と重要な裁判例の確認。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修の目安(分)
準備学修(予習・復習等)
第1回
倒産手続の選択及び手続相互の関係
1 私的整理は,一般的にはどのように進行するか。私的整理の得失としてどのような点が指摘されているか。
2 法的整理としての破産手続はどのような場面で必要になるであろうか。
3 再建型倒産手続(再生手続・更生手続)は,清算型倒産手続と比べてどのような特徴を有するか。
4 再生手続及び更生手続は,それぞれどのような特徴を有するか心いずれの手続を選択するかを判断する際に考慮すべき要因と
してどのようなものがあるか。
5 同一の債務者に複数の倒産手続が競合する場合はどのような処理がなされるか。
6 再建型倒産手続が事業再建の目的を達成しないままに中途で挫折する場合には,どのような処理がなされるか。
7 利害関係人の合意にもとづく事業再建としてどのようなものがあるか。
テキストの参考文献を読んで,設問の解答を作成しておく。
第2回
倒産手続の開始
1 再生手続とは,倒産四法の中でどのような位置を占める手続か。
2 再生手続ほか,倒産手続について裁判所はどのように取り組んでいるか。
3 再生手続の開始原因とその申立てに関する規律はどうなっているか。
4 再生手続開始の申立てから開始決定までの間というのは,どのような問題が現れ,法はこれにどのような対応をしているか。
5 再生手続の開始決定は,誰にどのような効果をもたらすことになるか。それに例外はあるか。
テキストの参考文献を読んで,設問の解答を作成しておく。
第3回
90分
90分
手続機関
1 再生手続において,再生債務者はどのような法律上の地位を有するか。
2 再生手続において,監督委員や調査委員はどのような役割を果たすか。
3 再生債務者の公平誠実義務とは何か。
4 債権者はその意思をどのように手続に反映させるか。
5 破産管財人はどのような義務を負うか。
テキストの参考文献を読んで,設問の解答を作成しておく。
- 372 -
90分
第4回
契約関係の取扱い
1.破産者が破産開始後にした行為は,どのような効力を有するか。
2.破産開始時に双方未履行の双務契約は,どのように扱われるか。
3.注文者が破産した場合,双方未履行の請負契約はどのように扱われるか。
4.ゴルフクラブ会員が破産した場合,ゴルフクラブ会員契約はどのように扱われるか。
テキストの参考文献を読んで,設問の解答を作成しておく。
第5回
賃借権の取扱い
1 賃貸人に再生手続が開始された場合,この手続において賃貸借契約はどのように取り扱われるか。
2 再生手続開始前に賃貸人が行った将来の賃料債権の処分は,手続の開始によりどのような影響を受けるか。
3 再生手続の開始後において賃借人による相殺に制限はあるか。
4 賃借人が有する敷金返還請求権は,再生手続においてどのように取り扱われるか。
5 ライセンス契約の継続中にライセンサーに再生手続が開始された場合,ライセンス契約はどのように取り扱われるか。
6 賃借人に対して再生手続が開始された場合,賃貸借契約はどのように取り扱われるか。
テキストの参考文献を読んで,設問の解答を作成しておく。
第6回
90分
否認権(1)─詐害行為の否認
1 詐害行為の否認の要件は,どのようなものか。
2 否認権と詐害行為取消権との関係はどうか。
3 適正価額売買は,否認できるか。
4 対抗要件の否認とは,いかなるものか。
5 否認の効果は,どのようなものか。
6 否認の登記とは,どのようなものか。
7 否認権は,どのように行使されるか。
テキストの参考文献を読んで,設問の解答を作成しておく。
第9回
90分
債権の優先順位
1 再生計画によらずに優先弁済される場合として,民事再生法上どのような制度があるか。
2 以下の債権は,Aの民事再生手続においてどのように取り扱われるのか。
3 以下の債権は,Aの破産手続においてどのように取り扱われるのか。
4 破産手続遂行の費用は誰が負担するのか。
5 財団不足の場合,破産財団はどのように分配(配当)されるのか。
テキストの参考文献を読んで,設問の解答を作成しておく。
第8回
90分
担保権者の取扱い
1 倒産処理手続において担保権はどのように取り扱われるか。
2 再生手続において担保権はどのように処遇されるか。債権届出・調査や再生計画作成の際には,どのような点に注意すべき
か。
3 再生手続において担保権を制限するための制度にはいかなるものがあるか。とくに担保権消滅請求制度とはどのような制度
か。
4 再生手続および他の倒産処理手続で商事留置権はどのように取り扱われるか。民事留置権はどうか。
5 動産売買先取特権の目的財産に対する権利実行およびそれに基づく物上代位権の行使方法はどのようになるか。
6 リース契約の処理はどのようになされるべきか。
テキストの参考文献を読んで,設問の解答を作成しておく。
第7回
90分
否認権(2)─偏頗行為の否認
1 偏頗行為否認の要件はどのようなものか。
2 特別な否認としてどのようなものがあるか。
3 否認権の行使の方法はどのようなものか。
- 373 -
90分
テキストの参考文献を読んで,設問の解答を作成しておく。
第10回
相殺権
1 破産手続における相殺権の行使は,どのような場合に制限されるか。
2 破産手続における相殺権は,どのような形で行使されるか。
テキストの参考文献を読んで,設問の解答を作成しておく。
第11回
90分
消費者破産
テキストの参考文献を読んで,設問の解答を作成しておく。
第15回
90分
再生計画の成立・変更・履行の確保
テキストの参考文献を読んで,設問の解答を作成しておく。
第14回
90分
破産財団の管理・換価・配当
1 破産管財人による破産財団の管理。
2 破産財団の換価および処分について。
3 配当手続の種類とその異同について。
テキストの参考文献を読んで,設問の解答を作成しておく。
第13回
90分
破産債権の届出・調査・確定
1 破産債権とは何か。
2 係属中の債権者代位訴訟は破産手続でどのように扱われるか。
3 破産債権の届出はどのようになされるか。
4 破産債権はどのように調査・確定されるか。
5 同一の給付を目的として1人の債権者に対して数人の債務者が債務を負担している場合において,債務者の一部ないし全部が破
産した場合,どのように処理されるか。
テキストの参考文献を読んで,設問の解答を作成しておく。
第12回
90分
90分
個人再生
テキストの参考文献を読んで,設問の解答を作成しておく。
授業の方法
- 374 -
90分
教科書の『ロースクール倒産法』を前もって予習してくることを前提に,受講生との議論を通
じて問題意識を深めていく。したがって,受講生は予習をした上で積極的に発言することが
求められる。
成績評価の方法
講義中への参加度(20%)と期末試験(80%)の総合評価による。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する
申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
倒産処理法I・民事訴訟法I・民事訴訟法II・民事訴訟法III・民事執行・保全法のほか,民法・商法の基本的
知識が必用。
テキスト
三木浩一=山本和彦編『ロースクール倒産法〔第3版〕』(有斐閣,2014年,4,428円)ISBN 978-4-641-13672-4
参考書
山本和彦ほか『倒産法概説〔第2版〕』(弘文堂,2010年,4,725円)ISBN 978-4-335-35459-5 C3032
伊藤眞『破産法・民事再生法〔第3版〕』(有斐閣,2014年,8,424円)ISBN 978-4-641-13673-1
徳田和幸『プレップ破産法 [第5版]』(弘文堂,2012年,1260円)ISBN 978-4-335-31319-6 C1332
伊藤眞=松下淳一編『倒産判例百選〔第5版〕』(有斐閣,2520円)ISBN 978-4-641-11516-3
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内用ページにて告知する。
- 375 -
科目名
教員名
独占禁止法 A
村上 政博
科目ナンバー
配当年次
2080473008
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
4
テーマ・概要
独占禁止法は、市場経済における基本ルールを定める法であって、事後規制である私的独占の禁止、不当な取引制限の禁止、不公正な取引
方法の禁止、事前規制である企業結合規制などからなる。主要執行機関は、公正取引委員会、裁判所である。
本講義では、日本の独占禁止法について解説する。
到達目標
本講義においては、基本的知識を理解することのみならず、判決、審決等を活用してできる限り具体的なルールを知ることができるよう
にする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス
参考資料配布
第2回
30
競争法の基本体系・競争ルール、独占禁止法の展開と歴史
テキスト第1章第1ないし第4節
第3回
30
基礎概念
テキスト第1章第5節
30
- 376 -
第4回
措置・制裁と基本手続
テキスト第3章、第4章第1節
第5回
30
排他的取引
テキスト第2章第2節
第6回
60
抱き合わせ、行政手続・排除措置命令
テキスト第2章第3節、第4章第2節、第3章第2節
第7回
60
低価格設定
テキスト第2章第3節
第8回
60
低価格設定、行政手続・排除措置命令
テキスト第2章第3節、第4章第2節、第3章第2節
第9回
60
単独の取引拒絶
テキスト第2章第4節
第10回
60
単独の取引拒絶、民事手続・差止請求
テキスト第2章第4節、第4章第5節、第3章第4節
60
- 377 -
第11回
一連の行為と非定型行為、支配型私的独占
テキスト第2章第5節、第2章第6節
第12回
60
一連の行為と非定型行為、支配型私的独占、民事手続・損害賠償請求
テキスト第2章第5節、第2章第6節、第4章第6節、第7節
第13回
60
カルテルの禁止
テキスト第2章第7節
第14回
60
カルテルの禁止、刑事手続・刑事罰
テキスト第2章第7節、第4章第8節、第9節、第3章第5節
第15回
60
共同の取引拒絶、事業者団体の活動への規制
テキスト第2章第8節、第2章第9節
第16回
60
共同の取引拒絶、事業者団体の活動への規制、行政手続・課徴金制度
テキスト第2章第8節、第2章第9節、第3章第3節、第4章第3節
第17回
60
再販売価格維持
テキスト第2章第10節
60
- 378 -
第18回
再販売価格維持、国際取引への法適用、立法政策上の課題
テキスト第2章第10節、第1章第7節、第8節
第19回
60
垂直的非価格制限
テキスト第2章第11節
第20回
60
垂直的非価格制限、国際的取引への法適用、立法政策上の課題
テキスト第2章第11節、第1章第7節、第8節
第21回
60
企業結合規制、企業結合審査
テキスト第2章第12節、第4章第4節
第22回
60
企業結合規制、企業結合審査
テキスト第2章第12節、第4章第4節
第23回
60
優越的地位の濫用の禁止と下請法
テキスト第2章第13節
第24回
60
優越的地位の濫用の禁止と下請法
テキスト第2章第13節
60
- 379 -
第25回
不正競争行為に対する規制
テキスト第2章第14節
第26回
60
不正競争行為に対する規制、独占禁止法上の適用除外
テキスト第2章第14節、第1章第第6節
第27回
60
知的財産権の行使との調整
テキスト第2章第15節
第28回
60
知的財産権の行使との調整
テキスト第2章第15節
第29回
60
適用除外制度、明示の適用除外、黙示の適用除外
テキスト第1章第6節
第30回
60
適用除外制度,明示の適用除外、黙示の適用除外
テキスト第1章第6節
60
- 380 -
授業の方法
基本的にテキストの順に従って授業を行う。各項目の内容についてはテキストの章立てに従っているので、事前に該当部分を読んでおくこ
と。
毎回受講者のうち担当者に主要判決、審決を割り当てて要点を解説してもらうとともに、それら判決審決について質疑応答や議論を行う。
成績評価の方法
定期試験(筆記試験)による。問題は、判例又は審決例に類似した一定の事実状況を設定して、これについての法的評価、法的主張を行わ
せる。講義中の質問、コメントが優秀な場合には、これも考慮の対象とする。
(答案内容ー70%。質問・コメントー30%)
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
関連科目として、行政法、民法、刑法
テキスト
村上政博、独占禁止法(第6版)(平成26年2月、弘文堂)
参考書
公取委ホームペイジ(http:// www.jftc.go.jp)
授業の中で関連資料を配布する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
月曜日第2限
- 381 -
科目名
教員名
工業所有権法I B
紋谷 崇俊
科目ナンバー
配当年次
2080473011
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
資本主義的競争体制の下に在って、競業者に対して強力な法律上の市場参入障壁を創出する工業所有権(産業財産権)及び育成者権は、
企業が市場競争力を獲得する有力な手段である。従って、かかる知的財産権たる工業所有権等の保護及び活用は著作権のそれと同様に、現
在、企業のみならず我が国の重要な課題となっている。
本講では、それらを規制する特許法を中心として、判例等ケースも踏まえて講義し、かつ実用新案法、意匠法、商標法、不正競争防止法
及び種苗法等にも触れつつ、独占禁止法等との関連をも視野に入れ、各法制を横断的、体系的に説明し、併せて経営管理上の問題にも触れ
る。なお、重要な問題点については、諸外国の法制度をも併せて解説する。
なお、授業では、工業所有権法の基本的な講義に加え、実際に、日本や海外において知的財産権関係の訴訟や契約書作成等に弁護士・弁
理士・NY州弁護士として関与し、また知的財産法改正や知財戦略に経済産業省産業政策局知的財産政策室課長補佐として関与した経験も踏
まえ、近時のニュース・知財実務や裁判例・法改正の動向などにも適宜言及しつつ、法曹実務家としての法的な考え方など、実践的な話も
する予定である。
工業所有権法IBとIIB(紋谷担当)はそれぞれ連続して行うので、IB・IIBの両方を履修することが望ましい。
到達目標
①工業所有権法の知識及び考え方を身につけ、説明ができる。
②工業所有権法に関する実務上の諸問題について関心を持ち、論理的に解決できる応用力を身につける。
③工業所有権法の学習を通じて、法曹実務家としての法的な思考方法を習得する
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
イントロダクション
シラバス
テキスト1章
第2回
約30分
工業所有権法(含・種苗法、以下同じ)の概要
テキスト1章、2章の冒頭
第3回
約30分
工業所有権(含・育成者権、以下同じ)の対象 (概要)
テキスト2章の該当部分
約30分
- 382 -
第4回
工業所有権の対象 (1)発明その他の創作
テキスト2章の該当部分
第5回
約30分
工業所有権の対象 (1)発明その他の創作、(2)標識
テキスト2章の該当部分
第6回
約30分
工業所有権の対象 (2)標識、(3)重畳的保護など
テキスト2章の該当部分
第7回
約30分
工業所有権の法的性格 (1)概要
テキスト3章の該当部分
第8回
約30分
工業所有権の法的性格 (2)公共上の制約
テキスト3章の該当部分
第9回
約30分
工業所有権の法的性格 (3)権利の不安定性、(4)権利範囲の不明確性、(5)共有
テキスト3章の該当部分
約30分
- 383 -
第10回
工業所有権の発生 (概要)
テキスト3章の該当部分
第11回
約30分
工業所有権の発生 (1)主観的要件
約30分
テキスト4章の該当部分
第12回
工業所有権の発生 (1)主観的要件(含・職務発明)
テキスト4章の該当部分
第13回
約30分
工業所有権の発生 (2)客観的要件
テキスト4章の該当部分
第14回
約30分
工業所有権の発生 (3)手続要件
テキスト4章の該当部分
第15回
約30分
工業所有権の発生 (4)権利発生手続
テキスト4章の該当部分
約30分
- 384 -
授業の方法
工業所有権法の基礎的理論を、ケースを踏まえ質疑応答を通じて講義する。なお、適宜、プロジェクタ等も用い、実務的な話にも言及す
る予定である。
成績評価の方法
出席状況、授業中の発言等を重視し、これらを総合的に判断し、その評価は法科大学院の成績評価方法に従って行う。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
工業所有権法IIB。関連科目として、著作権法I・II、展開演習IV・V(但し本年は休講)。
テキスト
『知的財産権法概論』(第3版)、紋谷暢男、有斐閣
参考書
『特許法』 『不正競争防止法』、渋谷達紀、発明推進協会
『特許法』(第2版)、中山信弘、弘文堂
『工業所有権法』(新版増補)、豊崎光衛、有斐閣
『工業所有権法逐条解説』(第19版)、特許庁編、発明協会
『新・注釈 特許法』(上・下)』 『別冊H23年改正解説』、中山信弘=小泉直樹編、青林書院
『逐条解説種苗法』、農林水産省生産局知的財産課、ぎょうせい
『知的財産権法・競業法論集』、紋谷暢男、商事法務
その他授業において指示する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
・授業中、及び、開始前又は終了後に教室で受け付ける。
・必要に応じて、電子メールで受け付ける。
- 385 -
科目名
教員名
工業所有権法II B
紋谷 崇俊
科目ナンバー
配当年次
2080473012
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
工業所有権法IB参照
なお、本科目は、工業所有権法IBを既に履修した者が、履修することが望ましい。
到達目標
工業所有権法IB参照
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
工業所有権の利用 (積極的効力)
テキスト5章の該当部分
第2回
約30分
工業所有権の利用 (1)権利の内容
テキスト5章の該当部分
第3回
約30分
工業所有権の利用 (2)権利の効力の制限
テキスト5章の該当部分
約30分
- 386 -
第4回
工業所有権の利用 (2)権利の効力の制限
テキスト5章の該当部分
第5回
約30分
工業所有権の利用 (3)ライセンス、譲渡等
テキスト5章の該当部分
第6回
約30分
工業所有権の利用 (3)ライセンス、譲渡等
テキスト5章の該当部分
第7回
約30分
工業所有権の利用 (4)活用、(5)独占禁止法
テキスト5章の該当部分
第8回
約30分
工業所有権の侵害 (消極的効力)
テキスト6章の該当部分
第9回
約30分
工業所有権の侵害 (1)権利侵害の態様
テキスト6章の該当部分
約30分
- 387 -
第10回
工業所有権の侵害 (1)権利侵害の態様
テキスト6章の該当部分
第11回
約30分
工業所有権の侵害 (1)権利侵害の態様
約30分
テキスト6章の該当部分
第12回
工業所有権の侵害 (2)侵害に対する救済
テキスト6章の該当部分
第13回
約30分
工業所有権の侵害 (2)侵害に対する救済
テキスト6章の該当部分
第14回
約30分
工業所有権の消滅
テキスト6章の該当部分
第15回
約30分
工業所有権の国際的保護 (含、条約)
テキスト7章の該当部分
約30分
- 388 -
授業の方法
工業所有権法IB参照
成績評価の方法
工業所有権法IB参照
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
先行科目として、工業所有権法IB。関連科目については工業所有権法IB参照。
テキスト
工業所有権法IB参照
参考書
工業所有権法IB参照
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
工業所有権法IB参照
- 389 -
科目名
教員名
著作権法I
紋谷 崇俊
科目ナンバー
配当年次
2080473014
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
現在、1億総クリエーター、1億総ユーザーとも云われるインターネット時代を迎え、著作権法は企業活動のみならず日常生活において
も広く関わりを持ってきた。特にネットワーク環境の下、その重要性は増々強調されている。
本講では、それを規制する著作権法をケースも踏まえ、新しい問題も含めて体系的、比較法的に講義し、これとの関係で特許法、意匠
法、商標法、不正競争防止法及び独占禁止法、関税法等にも触れ、併せて経営管理上の問題にも触れる。なお、著作権と法的性格を同じく
する回路配置利用権についても解説する。
なお、授業では、著作権法の基本的な講義に加え、実際に、日本や海外において知的財産権関係の訴訟や契約書作成等に弁護士・弁理
士・NY州弁護士として関与し、また知的財産法改正や知財戦略に経済産業省産業政策局知的財産政策室課長補佐として関与した経験も踏ま
え、近時のニュース・知財実務や裁判例・法改正の動向などにも適宜言及しつつ、法曹実務家としての法的な考え方など、実践的な話もす
る予定である。
著作権法I・II(紋谷担当)は連続して行うので、両方履修することが望ましい。
到達目標
①著作権法の知識及び考え方を身につけ、説明ができる。
②著作権法に関する実務上の諸問題について関心を持ち、論理的に解決できる応用力を身につける。
③著作権法の学習を通じて、法曹実務家としての法的思考方法を習得する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
イントロダクション
シラバス
テキスト1章
第2回
約30分
著作権法(含・半導体チップ法、以下同じ)の概要
テキスト1章、2章の冒頭
第3回
約30分
著作権の対象 (概要)
テキスト2章の該当部分
約30分
- 390 -
第4回
著作権の対象 (1)著作物の意義
テキスト2章の該当部分
第5回
約30分
著作権の対象 (2)著作物の種類
テキスト2章の該当部分
第6回
約30分
著作権の対象 (2)著作物の種類
テキスト2章の該当部分
第7回
約30分
著作権の対象 (2)著作物の種類
テキスト2章の該当部分
第8回
約30分
著作権の対象 (3)重畳的保護など
テキスト2の該当部分
第9回
約30分
著作権の法的性格 1)概要、(2)公共上の制約
テキスト3章の該当部分
約30分
- 391 -
第10回
著作権の法的性格 (3)権利の不安定性、(4)権利範囲の不明確性、(5)共有
テキスト3章の該当部分
第11回
約30分
著作権の発生 (概要)
約30分
テキスト4章の該当部分
第12回
著作権の発生 (1)主観的要件
テキスト4章の該当部分
第13回
約30分
著作権の発生 (1)主観的要件(含・職務発明)
テキスト4章の該当部分
第14回
約30分
著作権の発生 (1)主観的要件(含・映画)、(2)客観的要件
テキスト4章の該当部分
第15回
約30分
著作権の利用 (積極的効力)
テキスト5章の該当部分
約30分
- 392 -
授業の方法
著作権法の基礎的理論を、ケースを踏まえ質疑応答を通じて講義する。
成績評価の方法
出席状況、授業中の発言等を重視し、これらを総合的に判断し、その評価は大学の成績評価方法に従って行う。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
著作権法II。関連科目として、工業所有権法IB・IIB、演習IV・V(但し本年は休講)。
テキスト
『知的財産権法概論』(第3版)、紋谷暢男、有斐閣
参考書
『著作権法逐条講義(六訂新版)』、加戸守行、著作権情報センター
『詳解 著作権法』(第4版)、作花文雄、ぎょうせい
『著作権法概論』』(第15版)、半田正夫、法学書院
『著作権法』、渋谷達紀、中央経済社
『著作権法』(第2版)、中山信弘、有斐閣
『著作権法コンメンタール1、2、3』 『別冊H21年改正解説』 『別冊H24年改正解説』、半田正夫・松田政行編、勁草書房
『著作権法コンメンタール』、小倉秀夫・金井重彦編、レクシスネクシス・ジャパン
『著作権法入門2014~2015』、文化庁編集、著作権情報センター
『著作権のノウハウ』(第6版)、半田正夫・紋谷暢男編、有斐閣
『解説半導体集積回路法』、通商産業省機械情報産業局監修、ぎょうせい
その他授業において指示する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
・授業中、及び、開始前又は終了後に教室で受け付ける。
・必要に応じて、電子メールで受け付ける。
- 393 -
科目名
教員名
著作権法II
紋谷 崇俊
科目ナンバー
配当年次
2080473015
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
著作権法I参照
なお、本科目は著作権法Iを履修した者が、履修することが望ましい。
到達目標
著作権法I参照
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
著作権の利用 (1)権利の内容
テキスト5章の該当部分
第2回
約30分
著作権の利用 (1)権利の内容
テキスト5章の該当部分
第3回
約30分
著作権の利用 (1)権利の内容
テキスト5章の該当部分
約30分
- 394 -
第4回
著作権の利用 (2)権利の効力の制限
テキスト5章の該当部分
第5回
約30分
著作権の利用 (2)権利の効力の制限
テキスト5章の該当部分
第6回
約30分
著作権の利用 (2)権利の効力の制限
テキスト5章の該当部分
第7回
約30分
著作権の利用 (3)出版権、利用許諾、譲渡等
テキスト5章の該当部分
第8回
約30分
著作権の利用 (3)出版権、利用許諾、譲渡等(含、電子書籍との関係)
テキスト5章の該当部分
第9回
約30分
著作権の侵害 (消極的効力)
テキスト6章の該当部分
約30分
- 395 -
第10回
著作権の侵害 (1)権利侵害の態様
テキスト6章の該当部分
第11回
約30分
著作権の侵害 (1)権利侵害の態様
約30分
テキスト6章の該当部分
第12回
著作権の侵害 (2)侵害に対する救済
テキスト6章の該当部分
第13回
約30分
著作権の侵害 (2)侵害に対する救済
テキスト6章の該当部分
第14回
約30分
著作権の消滅
テキスト6章の該当部分
第15回
約30分
著作権の国際的保法 (含、条約)
テキスト7章の該当部分
約30分
- 396 -
授業の方法
著作権法I参照
成績評価の方法
著作権法I参照
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
先行科目として、著作権法I。関連科目については著作権法I参照 。
テキスト
著作権法I参照
参考書
著作権法I参照
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
著作権法I参照
- 397 -
科目名
教員名
国際私法 A
横山 潤
科目ナンバー
配当年次
2080473016
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
4
テーマ・概要
「国際私法」は,(国際結婚やその成立から派生する諸問題など)人,家族および相続に関する法律問題に適用される法,とくに抵触
法と国際手続法と呼ばれる法規を解説します。
純粋に国内的な私法上の法律関係については,事案の実体に適用される法の定立機関,裁判所および執行機関や行政機関がすべて同一国
法秩序に属しています。これにたいして,本講義の取り扱う法律関係においては,法定立機関,裁判所および執行機関や行政機関が相異な
る法秩序に帰属しているといった事態を想定しなければなりません。たとえば,甲国の裁判所が当事者の離婚について乙国の民法を適用し
て離婚の訴えを認め,この判決に基づき丙国の戸籍管掌者が戸籍簿の記載を改めるといった事態です。
内外国の法秩序の併存を前提としながら,このような事態を満足できる形でいかに解決すべきか。これが「国際私法」の主要なテーマで
あり,キーワードは法秩序間の「連携」です。
講義の内容は,①日本の裁判所はいかなる家事・相続に関する紛争を審理できるか(国際裁判管轄),②日本の裁判所はそういった紛争
にいかなる国の法を適用すべきか(準拠法の決定と適用),③外国裁判所の判決にはいかなる条件の下に効力を付与すべきか(外国判決の
承認と執行)に大別できます。講義の便宜上,②の問題をまず取り上げ,ついで①と③の問題の処理の説明に移ります。
到達目標
内外の法秩序が併存していることを所与のものとして受けとめながら家事事件等の処理を学習します。
①内外法秩序の併存がどういった民事上の法律問題を提起するかを認識できること。
②これら法律問題を解決するための基準となる価値とは何かを認識すること。
③これらの価値を認識しながら,日本の関連法規を解釈・適用できること。
本講義は,国際的な民事事件のうち家事・相続事件に焦点をあてながら,これら3点の習得を目指しています。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
抵触法の基礎(1)
教科書5-19頁を事前に読んでおいてください。
第2回
90分
抵触法の基礎(2)
教科書20-30頁を事前に読んでおいてください。
第3回
90分
法律関係の性質決定
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書38-45頁を事前に読んでおいてください。
- 398 -
90分
第4回
連結基準の確定(1)
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書46-55頁を事前に読んでおいてください。
第5回
連結基準の確定(2)
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書55-67頁を事前に読んでおいてください。
第6回
90分
準拠法適用上の諸問題
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書85-91頁を事前に読んでおいてください。
第9回
90分
隠れた反致と先決問題
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書76-84頁を事前に読んでおいてください。
第8回
90分
反致
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書68-76頁を事前に読んでおいてください。
第7回
90分
90分
公序(1)
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書30-36頁,94-104頁を事前に読んでおいてくだ 90分
さい。
第10回
公序(2)
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書94-104頁を事前に読んでおいてください。
- 399 -
90分
第11回
中間試験
なし。
第12回
0分
中間試験の講評および自然人の権利能力と失踪宣告
教科書105-113頁を事前に読んでおいてください。
第13回
90分
行為能力と後見
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書113-123頁, 380-381頁を事前に読んでおいて 90分
ください。
第14回
後見と代理
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書124-130頁,146-150頁を事前に読んでおいて 90分
ください。
第15回
法律行為の方式
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書139-145頁を事前に読んでおいてください。
第16回
婚姻の成立
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書235-245頁を事前に読んでおいてください。
第17回
90分
90分
段階的連結と婚姻の効力
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書245-251頁を事前に読んでおいてください。
- 400 -
90分
第18回
夫婦財産制
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書252-260頁を事前に読んでおいてください。
第19回
離婚
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書260-267頁を事前に読んでおいてください。
第20回
90分
親子間の法律関係
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書286-290頁を事前に読んでおいてください。
第24回
90分
養子縁組
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書278-286頁を事前に読んでおいてください。
第23回
90分
婚外親子関係の成立
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書272-278頁を事前に読んでおいてください。
第22回
90分
選択的連結と嫡出親子関係の成立
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書267-271頁を事前に読んでおいてください。
第21回
90分
90分
扶養
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書290-295頁を事前に読んでおいてください。
- 401 -
90分
第25回
相続
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書296-306頁を事前に読んでおいてください。
第26回
遺言
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書307-315頁を事前に読んでおいてください。
第27回
60分
国際裁判管轄権
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書374-379頁を事前に読んでおいてください。
第29回
90分
外国判決の承認
前回の講義において出された問題の解答を考え,教科書382-399頁を事前に読んでおいてください。
第30回
90分
小テスト(45分)と国際手続法の基礎
教科書324-330頁を事前に読んでおいてください。
第28回
90分
90分
補論
講義において触れることができなかったが,なお重要とみられる問題を説明します。
- 402 -
0分
授業の方法
教科書に準拠しながら講義を進めますが,原則として双方向的に展開される授業となります。
関連する裁判例の要旨は,授業中に配付する資料に記します。
毎週2時間の連続講義となります。
成績評価の方法
ペーパーテスト,すなわち,小テスト,中間試験およびと学期末試験の成績のみによって判定します。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠します。
「到達目標」に掲げた3点を基準にして評価します。とくに,国際私法に固有の価値を認識しながら解釈論(立法論)を展開できるか否か
が成績評価に大きく影響します。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
国際私法は民法および民事訴訟法のいわば応用領域でもあるので,これらの領域に関する知識は不可欠です。
司法試験の選択科目として「国際関係法(私法系)」を選ぼうとしている学生にたいしては,「国際取引法」を併せて受講されることを
強く勧めます。
テキスト
横山 潤 『国際私法』(三省堂 2012年)
参考書
本間靖規=中野俊一郎=酒井一『国際民事手続法第2版』(有斐閣,2012年)
松岡博『国際関係私法入門第3版』(有斐閣,2012年)
神前禎=早川吉尚=元永和彦『国際私法』(有斐閣,第3版,2012年)
澤木敬郎=道垣内正人『国際私法入門』(有斐閣,第7版,2012年)
櫻田嘉章『国際私法』(有斐閣,第6版,2012年)
櫻田嘉章=道垣内正人編『註釈国際私法 第1巻 第1部』(有斐閣,2011年)
櫻田嘉章=道垣内正人編『註釈国際私法 第2巻 第2部』(有斐閣,2011年)
櫻田嘉章=道垣内正人編『国際私法判例百選 第2版』(有斐閣,2012年)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
多数の質問を期待しています。オフィスアワーについては,学内専用ホームページでお知らせします。
- 403 -
科目名
教員名
国際取引法 B
横山 潤
科目ナンバー
配当年次
2080473017
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
4
テーマ・概要
「国際取引法」は,財産に関する抵触法・国際民事訴訟法およびいわゆる国際取引法を対象とします。
純粋に国内的な私法上の法律関係については,事案の実体に適用される法の定立機関,裁判所および執行機関がすべて同一国法秩序に属
しています。これにたいして,本講義の取り扱う法律関係においては,法定立機関,裁判所および執行機関が相異なる法秩序に属している
事態を想定しなければなりません。たとえば,ある民事紛争の解決のために,甲国の裁判所が乙国の民法を適用し,この判決に基づき丙国
の執行機関が被告財産にたいして執行するといった事態です。
内外国の法秩序の併存を前提としながら,このような事態を満足できる形でいかに解決すべきか。これが「国際取引法」の主要なテーマ
であり,キーワードは法秩序間の「連携」です。
講義の内容は,①日本の裁判所はいかなる民事紛争を審理できるか(財産に関する国際裁判管轄),②日本の裁判所は民事紛争にいかな
る国の法を適用すべきか(財産に関する準拠法の決定と適用),③外国裁判所の判決にはいかなる条件の下に効力を付与すべきか(外国判
決の承認と執行)に大別できます。講義の便宜上,②の問題をまず取り上げ,ついで①と③の問題の処理の説明に移ります。
なお,いわゆる国際取引法の問題は②の問題に属しますが,これは③の問題を説明した後に説明します。
到達目標
当然のことながら,多くの学生は,1つの国法秩序の存在を前提として,法を学習しています。内外の法秩序が併存していることを所与
のものとして受けとめながら民事紛争の処理を学習してきたわけではありません。その結果,国際私法に固有の問題点つまり次の3点が学
生には難しいとされてきました。
①内外法秩序の併存がどういった民事上の法律問題を提起するかを認識できること。
②これら法律問題を解決するための基準となる価値とは何かを認識すること。
③これらの価値を認識しながら,日本の関連法規を解釈・適用できること。
本講義は,国際的な民事事件のうち財産的法律関係に焦点をあてながら,これら3点の習得を目指します。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
抵触法の基礎
①教科書5-30頁を事前に読んでおくこと。
②教科書200頁から201頁の【設例】の答えを前もって考えておくこと。
第2回
法律関係の性質決定
教科書38-45頁を事前に読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
第3回
90分
90分
不法行為I(一般的不法行為, 生産物責任)
教科書200-207頁を事前に読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
- 404 -
90分
第4回
不法行為II(名誉毀損,例外条項,事後の準拠法指定,特別留保条項)
教科書207ー218頁を事前に読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
第5回
不当利得と事務管理,契約債権I
教科書218-223頁, 161-166頁を事前に読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
第6回
90分
債権法上の諸問題(債権譲渡,相殺など)
教科書226ー234頁を事前に読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
第10回
90分
契約準拠法の適用と国際的強行法規
教科書187ー194頁を事前に読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
第9回
90分
方式と消費者契約・労働契約
教科書139-144頁,178-187頁を事前に読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
第8回
90分
契約債権II
教科書167-178頁を事前に読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
第7回
90分
90分
物権
教科書151ー159頁を事前に読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
- 405 -
90分
第11回
法人および代理
教科書131ー137頁, 146-150頁を事前に読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
第12回
中間テスト
なし。
第13回
0分
テストの講評と国際裁判管轄の基礎
教科書319-330頁を事前に読んでおくこと。
第14回
90分
国際裁判管轄権(一般的管轄原因, 業務関連管轄,債務履行地管轄)
教科書330ー338頁を事前に読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
第15回
90分
不法行為管轄など
教科書338ー349頁を事前に読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
第16回
90分
90分
合意管轄
教科書351ー358頁, 361-362頁,364-366頁を事前に読み,前回の授業で出された問題の解答を考えてお 90分
くこと。
第17回
特別の事情(民事訴訟法3条の9),国際訴訟競合,保全命令事件
教科書366-370頁を事前に読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
- 406 -
90分
第18回
小テスト(45分),訴訟能力・当事者能力,外国判決の承認(一般論)
教科書380ー385頁を事前に読んでおくこと。
第19回
60分
間接管轄(民事訴訟法118条1号)
教科書386ー389頁を事前に読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
第20回
送達(民事訴訟法118条2号)
教科書389ー390頁及び配布資料を事前に読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
第21回
60分
国際物品売買契約に関する国際連合条約の適用範囲
前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。事前の配布資料を読むこと。
第24回
90分
小テスト(45分)国際取引法の意義と範囲
事前に配布された資料を読むこと。
第23回
90分
公序(民事訴訟法118条3号)と相互の保証
教科書94ー103頁, 391-397頁を事前に読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
第22回
90分
90分
国際物品売買契約に関する国際連合条約の内容 I
事前配布資料を読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
- 407 -
90分
第25回
国際物品売買契約に関する国際連合条約の内容 II
事前配布資料を読み,前回の授業で出された問題の解答を考えておくこと。
第26回
定型的取引条件(インコタームズ)
事前に配布された資料に目を通しておくと。
第27回
60分
国際物品運送,国際貨物保険
事前に配布された資料に目を通しておくと。
第28回
90分
国際的代金決済
事前に配布された資料に目を通しておくと。
第29回
90分
補論
事前に配布された資料に目を通しておくと。
第30回
90分
90分
補論
事前に配布された資料に目を通しておくと。
90分
- 408 -
授業の方法
講義形式をとりますが,双方向的な授業を原則とします。
成績評価の方法
ペーパーテストのみが評価の対象です。ペーパーテストには,学期末試験,中間試験および小テスト(2回)が含まれます。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠します。
「到達目標」に記した3点を基準にして評価をします。とくに,国際私法に固有の価値を認識しながら解釈論(立法論)を展開できるか否
かが成績評価に大きく影響します。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民法と民事訴訟法の知識は不可欠です。
司法試験の選択科目として「国際関係法(私法系)」を選ぼうとしている学生にたいしては,「国際私法」を併せて受講されることを強
く勧めます。
テキスト
横山 潤 『国際私法』(三省堂,2012)
参考書
高桑昭『国際商取引法 第3版』(有斐閣, 2011)
本間靖規=中野俊一郎=酒井一『国際民事手続法第2版』(有斐閣,2012年)
松岡博『国際関係私法入門第3版』(有斐閣,2012年)
神前禎=早川吉尚=元永和彦『国際私法』(有斐閣,第3版,2012年)
澤木敬郎=道垣内正人『国際私法入門』(有斐閣,第7版,2012年)
櫻田嘉章『国際私法』(有斐閣,第6版,2012年)
櫻田嘉章=道垣内正人編『註釈国際私法 第1巻 第1部』(有斐閣,2011年)
櫻田嘉章=道垣内正人編『註釈国際私法 第2巻 第2部』(有斐閣,2011年)
櫻田嘉章=道垣内正人編『国際私法判例百選 第2版』(有斐閣,2012年)
山田鐐一=佐野寛『国際取引法』(有斐閣,第5版,2014年)
中西康=北澤安紀=横溝大=林貴美『国際私法』(有斐閣,2014年)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
できるだけ多くの質問が寄せられることを期待しています。オフィスアワーについては,学内専用ホームページでお知らせします。
- 409 -
科目名
教員名
消費者法
村 千鶴子
科目ナンバー
配当年次
2080473025
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
消費者と事業者との間には情報の質や量、交渉力など様々な格差がある。そのため、対等当事者間を前提とした私法ルールである民法だけ
では、消費者被害の防止や救済は難しい。そこで、消費者法による消費者取引の適正化がはかられている。この授業では、消費者被蓋の実
情と、消費者行政や消費者法について学ぶ。2009年に消費者庁が設置された以降の消費者法の展開には著しいものがあり、現在も各種の消
費者法の改正についての検討が進められているので、これらについしてもリアルタイムで取り上げることを予定している。
到達目標
消費者被害の実情と消費者法の立法経過と現状について、民法との違いと比較しながら身につける。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
消費者被害の歴史と現状、消費者被害の発生原因
教科書を予習すること
第2回
30分
2009年に消費者庁が設置された以降の消費者政策について
- 消費者基本法と消費者安全法
集合訴訟法などを取り上げる
教科書、および消費者庁HPによる予習
第3回
30分
消費者契約法ー取消事由
事前配布した事例に基づいて自分の考え方をまとめる
60分
- 410 -
第4回
消費者契約法ー不当条項
事前配布した事例に基づいて自分の考え方をまとめる
第5回
60分
特定商取引法 - 訪問販売・電話勧誘販売
事前配布した事例に基づいて自分の考え方をまとめる
第6回
60分
特定商取引法 - 通信販売
事前配布した事例に基づいて自分の考え方をまとめる
第7回
60分
特定商取引法・電子消費者契約法 - ネット通販
事前配布した事例に基づいて自分の考え方をまとめる
第8回
60分
特定商取引法 -特定継続的役務提供
事前配布した事例に基づいて自分の考え方をまとめる
第9回
60分
特定商取引法・無限連鎖講の防止に関する法律とーねずみ講、連鎖販売取引、業務提供誘引販売取引
事前配布した事例に基づいて自分の考え方をまとめる
60分
- 411 -
第10回
特定商取引法 - 訪問購入
事前配布した事例に基づいて自分の考え方をまとめる
第11回
60分
割賦販売法 - 個別クレジットトラブル
60分
事前配布した事例に基づいて自分の考え方をまとめる
第12回
割賦販売法 - クレジットカード、海外ブランドカード、決済代行問題
事前配布した事例に基づいて自分の考え方をまとめる
第13回
60分
多重債務問題 - 貸金業法、破産法、民事再生法、特定調停
事前配布した事例に基づいて自分の考え方をまとめる
第14回
60分
製造物責任法と安全規制
事前配布した事例に基づいて自分の考え方をまとめる
第15回
60分
金融商品被害と被害救済
事前配布した事例に基づいて自分の考え方をまとめる
60分
- 412 -
授業の方法
講義と双方向でのディスカッションとを組み合わせて、参加型の授業を行う。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
授業篇の参加度・発言回数と発言内容 50点
授業時間内の小レポート を数回 30点
レポート試験 20点
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民法、民事訴訟法、行政法、
テキスト
日本弁護士連合会・編「消費者法講義 第四版」日本評論社
参考書
「特定商取引に関する法律の解説」
「割賦販売法に関する解説」
そのほか、授業の際に紹介する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 413 -
科目名
教員名
租税法
伊藤 剛志、野田 昌毅、水島 淳
科目ナンバー
配当年次
2080473018
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
租税法の概要について講義したのち、基礎理論と所得税・法人税について講義を行う。
到達目標
租税法の概要と基礎理論、所得税・法人税の基本的な知識・理解を獲得するとともに、所得税・法人税の基礎的な法解釈・法適用能力を身
につけることを目標とする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
租税法全体の概観
始めに租税法とは何か及び租税法を学ぶことの必要性について概説する。教科書では、第1編第1章第2節及び同第2章第1節~第
3節までをカバーする。
【予習】
各回の指定部分の教科書・ケースブックを熟読し、必要があれば参考書その他の文献等を調査・検討し
て、ケースブック中の設問・質問への回答を準備することが期待される。
【復習】
授業中の自己の理解が十分でなかった点を復習し、授業を踏まえた発展的な問題について自ら検討をす
ることが期待される。
第2回
租税法律主義・租税公平主義
租税法律主義及び租税公平主義の意義と具体的内容について学ぶ。教科書では、第1編第4章第1節~第2節をカバーする。ケー
スとしては、ケースブックの111.01、122.01、125.01、131.01、131.02を取り上げる。
【予習】
各回の指定部分の教科書・ケースブックを熟読し、必要があれば参考書その他の文献等を調査・検討し
て、ケースブック中の設問・質問への回答を準備することが期待される。
【復習】
授業中の自己の理解が十分でなかった点を復習し、授業を踏まえた発展的な問題について自ら検討をす
ることが期待される。
第3回
本授業の目標に到達する
ために、各自が必要と考
える学習時間を費やすこ
とが期待される。税法の
初学者であれば、他の関
連法令の学習・履修状況
にもよるが、毎回、最低
でも7時間から8時間程度
の時間をかけて、予習・
復習をして頂きたい。
租税法の解釈(1)
租税法の法源、課税権の範囲及び借用概念などに関する租税法の解釈を取り上げる。教科書では、第1編第5章~第6章をカバー
する。ケースとしては、ケースブックの140.02、140.03、161.01、162.01、162.02、163.01を取り上げる。
【予習】
各回の指定部分の教科書・ケースブックを熟読し、必要があれば参考書その他の文献等を調査・検討し
て、ケースブック中の設問・質問への回答を準備することが期待される。
【復習】
授業中の自己の理解が十分でなかった点を復習し、授業を踏まえた発展的な問題について自ら検討をす
ることが期待される。
第4回
本授業の目標に到達する
ために、各自が必要と考
える学習時間を費やすこ
とが期待される。税法の
初学者であれば、他の関
連法令の学習・履修状況
にもよるが、毎回、最低
でも7時間から8時間程度
の時間をかけて、予習・
復習をして頂きたい。
本授業の目標に到達する
ために、各自が必要と考
える学習時間を費やすこ
とが期待される。税法の
初学者であれば、他の関
連法令の学習・履修状況
にもよるが、毎回、最低
でも7時間から8時間程度
の時間をかけて、予習・
復習をして頂きたい。
租税法の解釈(2)
租税回避と否認の問題を取り上げる。教科書では、第1編第6章をカバーする。ケースとしては、ケースブックの164.01、
164.02、164.03、165.01を取り上げる。
- 414 -
【予習】
各回の指定部分の教科書・ケースブックを熟読し、必要があれば参考書その他の文献等を調査・検討し
て、ケースブック中の設問・質問への回答を準備することが期待される。
【復習】
授業中の自己の理解が十分でなかった点を復習し、授業を踏まえた発展的な問題について自ら検討をす
ることが期待される。
第5回
所得税法の基礎・包括的所得概念
所得税法の基礎についてプリントを配布して講義する。佐藤では、Chap.1・I~III、教科書では、第2編第3章第1節~第2節第1
款第2項をカバーする。ケースとしては、ケースブックの211.01、211.02、211.03、211.04、211.05、212.02、212.03を取り上げ
る。
【予習】
各回の指定部分の教科書・ケースブックを熟読し、必要があれば参考書その他の文献等を調査・検討し
て、ケースブック中の設問・質問への回答を準備することが期待される。
【復習】
授業中の自己の理解が十分でなかった点を復習し、授業を踏まえた発展的な問題について自ら検討をす
ることが期待される。
第6回
本授業の目標に到達する
ために、各自が必要と考
える学習時間を費やすこ
とが期待される。税法の
初学者であれば、他の関
連法令の学習・履修状況
にもよるが、毎回、最低
でも7時間から8時間程度
の時間をかけて、予習・
復習をして頂きたい。
所得分類II
給与所得・退職所得について学ぶ。佐藤では、Chap.2・III、教科書では、第2編第3章第2節第1款第3項をカバーする。ケース
としては、ケースブックの223.01、223.02、223.03、223.05を取り上げる。
【予習】
各回の指定部分の教科書・ケースブックを熟読し、必要があれば参考書その他の文献等を調査・検討し
て、ケースブック中の設問・質問への回答を準備することが期待される。
【復習】
授業中の自己の理解が十分でなかった点を復習し、授業を踏まえた発展的な問題について自ら検討をす
ることが期待される。
第8回
本授業の目標に到達する
ために、各自が必要と考
える学習時間を費やすこ
とが期待される。税法の
初学者であれば、他の関
連法令の学習・履修状況
にもよるが、毎回、最低
でも7時間から8時間程度
の時間をかけて、予習・
復習をして頂きたい。
所得分類I
利子所得・配当所得・譲渡所得について学ぶ。佐藤では、Chap.2・I~II、教科書では、第2編第3章第2節第1款第2項~第3項を
カバーする。ケースとしては、ケースブックの221.01、221.03、222.01、222.02、222.03、222.05、222.07を取り上げる。
【予習】
各回の指定部分の教科書・ケースブックを熟読し、必要があれば参考書その他の文献等を調査・検討し
て、ケースブック中の設問・質問への回答を準備することが期待される。
【復習】
授業中の自己の理解が十分でなかった点を復習し、授業を踏まえた発展的な問題について自ら検討をす
ることが期待される。
第7回
本授業の目標に到達する
ために、各自が必要と考
える学習時間を費やすこ
とが期待される。税法の
初学者であれば、他の関
連法令の学習・履修状況
にもよるが、毎回、最低
でも7時間から8時間程度
の時間をかけて、予習・
復習をして頂きたい。
本授業の目標に到達する
ために、各自が必要と考
える学習時間を費やすこ
とが期待される。税法の
初学者であれば、他の関
連法令の学習・履修状況
にもよるが、毎回、最低
でも7時間から8時間程度
の時間をかけて、予習・
復習をして頂きたい。
所得分類III及び所得の計算と年度帰属
事業所得と必要経費の考え方及び権利確定主義について学ぶ。佐藤では、Chap.2・IV及びChap.3・II、教科書では、第2編第3
章第2節第1款第4項及び同第2款第2項第1目をカバーする。ケースとしては、ケースブックの224.01、224.02、224.03、231.02、
231.03、234.04を取り上げる。
- 415 -
【予習】
各回の指定部分の教科書・ケースブックを熟読し、必要があれば参考書その他の文献等を調査・検討し
て、ケースブック中の設問・質問への回答を準備することが期待される。
【復習】
授業中の自己の理解が十分でなかった点を復習し、授業を踏まえた発展的な問題について自ら検討をす
ることが期待される。
第9回
費用収益対応原則と減価償却
所得計算の基礎となる費用収益対応原則と減価償却の考え方について学ぶ。佐藤では、Chap.3・I~III、教科書では、第2編第
3章第2節第1款第4項及び同第2款第2項第1目をカバーする。ケースとしては、ケースブックの213.01、213.02、213.03、232.02、
232.03、233.01、234.01、234.02、234.03を取り上げる。
【予習】
各回の指定部分の教科書・ケースブックを熟読し、必要があれば参考書その他の文献等を調査・検討し
て、ケースブック中の設問・質問への回答を準備することが期待される。
【復習】
授業中の自己の理解が十分でなかった点を復習し、授業を踏まえた発展的な問題について自ら検討をす
ることが期待される。
第10回
本授業の目標に到達する
ために、各自が必要と考
える学習時間を費やすこ
とが期待される。税法の
初学者であれば、他の関
連法令の学習・履修状況
にもよるが、毎回、最低
でも7時間から8時間程度
の時間をかけて、予習・
復習をして頂きたい。
法人税法の基礎(1)
法人税法の基礎についてプリントを配布して講義する。教科書では、第2編第3章第2節第2款第1項をカバーする。
【予習】
各回の指定部分の教科書・ケースブックを熟読し、必要があれば参考書その他の文献等を調査・検討し
て、ケースブック中の設問・質問への回答を準備することが期待される。
【復習】
授業中の自己の理解が十分でなかった点を復習し、授業を踏まえた発展的な問題について自ら検討をす
ることが期待される。
第12回
本授業の目標に到達する
ために、各自が必要と考
える学習時間を費やすこ
とが期待される。税法の
初学者であれば、他の関
連法令の学習・履修状況
にもよるが、毎回、最低
でも7時間から8時間程度
の時間をかけて、予習・
復習をして頂きたい。
所得税額の計算
損益通算と所得控除について学ぶ。佐藤では、Chap.4、教科書では、第2編第3章第2節第1款第2項及び同第4項~第5項をカバー
する。ケースとしては、ケースブックの241.01、241.02、242.01、242.02を取り上げる。
【予習】
各回の指定部分の教科書・ケースブックを熟読し、必要があれば参考書その他の文献等を調査・検討し
て、ケースブック中の設問・質問への回答を準備することが期待される。
【復習】
授業中の自己の理解が十分でなかった点を復習し、授業を踏まえた発展的な問題について自ら検討をす
ることが期待される。
第11回
本授業の目標に到達する
ために、各自が必要と考
える学習時間を費やすこ
とが期待される。税法の
初学者であれば、他の関
連法令の学習・履修状況
にもよるが、毎回、最低
でも7時間から8時間程度
の時間をかけて、予習・
復習をして頂きたい。
本授業の目標に到達する
ために、各自が必要と考
える学習時間を費やすこ
とが期待される。税法の
初学者であれば、他の関
連法令の学習・履修状況
にもよるが、毎回、最低
でも7時間から8時間程度
の時間をかけて、予習・
復習をして頂きたい。
法人税法の基礎(2)
法人税法の基礎について学ぶ。教科書では、第2編第3章第2節第2款第1項及び同第2項第1目をカバーする。ケースとしては、
ケースブックの311.01、311.02、321.02、321.03、321.05を取り上げる。
- 416 -
【予習】
各回の指定部分の教科書・ケースブックを熟読し、必要があれば参考書その他の文献等を調査・検討し
て、ケースブック中の設問・質問への回答を準備することが期待される。
【復習】
授業中の自己の理解が十分でなかった点を復習し、授業を踏まえた発展的な問題について自ら検討をす
ることが期待される。 本授業の目標に到達するために、各自が必要と考える学習時間を費やすことが
期待される。税法の初学者であれば、他の関連法令の学習・履修状況にもよるが、毎回、最低でも7時
間から8時間程度の時間をかけて、予習・復習をして頂きたい。
第13回
法人所得の意義(1)~益金の意義
益金の意義について学ぶ。教科書では、第2編第3章第2節第2款第2項第1目及び同第2目をカバーする。ケースとしては、ケース
ブックの322.01、322.02、322.03、322.04、322.05を取り上げる。
【予習】
各回の指定部分の教科書・ケースブックを熟読し、必要があれば参考書その他の文献等を調査・検討し
て、ケースブック中の設問・質問への回答を準備することが期待される。
【復習】
授業中の自己の理解が十分でなかった点を復習し、授業を踏まえた発展的な問題について自ら検討をす
ることが期待される。
第14回
本授業の目標に到達する
ために、各自が必要と考
える学習時間を費やすこ
とが期待される。税法の
初学者であれば、他の関
連法令の学習・履修状況
にもよるが、毎回、最低
でも7時間から8時間程度
の時間をかけて、予習・
復習をして頂きたい。
法人所得の意義(2)~損金の意義
損金の意義について学ぶ。教科書では、第2編第3章第2節第2款第2項第1目及び同第3目をカバーする。ケースとしては、ケース
ブックの323.01、324.01、325.01、325.02、325.04を取り上げる。
【予習】
各回の指定部分の教科書・ケースブックを熟読し、必要があれば参考書その他の文献等を調査・検討し
て、ケースブック中の設問・質問への回答を準備することが期待される。
【復習】
授業中の自己の理解が十分でなかった点を復習し、授業を踏まえた発展的な問題について自ら検討をす
ることが期待される。
第15回
本授業の目標に到達する
ために、各自が必要と考
える学習時間を費やすこ
とが期待される。税法の
初学者であれば、他の関
連法令の学習・履修状況
にもよるが、毎回、最低
でも7時間から8時間程度
の時間をかけて、予習・
復習をして頂きたい。
本授業の目標に到達する
ために、各自が必要と考
える学習時間を費やすこ
とが期待される。税法の
初学者であれば、他の関
連法令の学習・履修状況
にもよるが、毎回、最低
でも7時間から8時間程度
の時間をかけて、予習・
復習をして頂きたい。
タックス・プランニング
タックスプランニングの基礎について学ぶ。教科書では、第4編をカバーする。
【予習】
各回の指定部分の教科書・ケースブックを熟読し、必要があれば参考書その他の文献等を調査・検討し
て、ケースブック中の設問・質問への回答を準備することが期待される。
【復習】
授業中の自己の理解が十分でなかった点を復習し、授業を踏まえた発展的な問題について自ら検討をす
ることが期待される。
本授業の目標に到達する
ために、各自が必要と考
える学習時間を費やすこ
とが期待される。税法の
初学者であれば、他の関
連法令の学習・履修状況
にもよるが、毎回、最低
でも7時間から8時間程度
の時間をかけて、予習・
復習をして頂きたい。
授業の方法
ケース・ブックを使って、講義形式とケース・メソッドを併用する。授業に当たっては事前に
教科書及びケースブックの該当箇所を熟読して予習してくることを必須とする。
成績評価の方法
授業時の平常点(授業での発言・質問50点)、レポート(15,000字から20,000字程度。50点)で評価することを原則とする。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
なるべく多くの実定法科目(特に会社法)を履修済みまたは履修中であることが望ましい。
テキスト
- 417 -
改版があった場合には最新のもの
教科書: 金子宏『租税法〔第19版〕』(弘文堂)
ケースブック: 金子宏他『ケースブック租税法〔第4版〕』(弘文堂)
佐藤: 佐藤英明『スタンダード所得税法〔補正3版〕』(弘文堂)
概説: 中里実他『租税法概説』(有斐閣)
参考書
参考書としては、水野忠恒『租税法〔第5版〕』(有斐閣)、岡村忠生『法人税法講義〔第3版〕』(成文堂)が挙げられるが、基礎的な入門書
としては、佐藤英明『プレップ租税法〔第2版〕』(弘文堂)、岡村忠生=渡辺徹也=高橋祐介『ベーシック税法〔第7版〕』(有斐閣アルマ)
が有用である。なお、より深い学習を望む者については、水野忠恒他編『別冊ジュリストNo. 207 租税判例百選〔第5版〕』(有斐閣)を推
奨する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 418 -
科目名
教員名
刑事学
金 光旭
科目ナンバー
配当年次
2080473019
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
刑事学の授業は、主に、犯罪防止および犯罪者処遇にかかわる現行刑事法制の枠組みおよび運用の実態、さらに運用上および立法上改善
すべき諸課題について検討するものである。具体的には、まず、犯罪現象および犯罪者処遇制度一般について概観したうえ、各種犯罪ない
し犯罪者に応じた個別的な対策について検討する予定である。授業計画は以下のとおりである。
到達目標
刑事政策に関する基礎知識を身につけること。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
序論
シラバスに目を通す。
第2回
5
統計からみた治安情勢
配布資料を読む。
第3回
90
統計からみた刑事司法運用の特徴
配布資料を読む。
90
- 419 -
第4回
死刑
配布資料を読む。
第5回
90
没収・追徴
配布資料を読む。
第6回
90
施設内処遇(1)
配布資料を読む。
第7回
90
施設内処遇(2)
配布資料を読む。
第8回
90
社会内処遇(1)
配布資料を読む。
第9回
90
社会内処遇(2)
配布資料を読む。
90
- 420 -
第10回
被害者の保護救済
配布資料を読む。
第11回
90
少年非行
90
配布資料を読む。
第12回
組織犯罪
配布資料を読む。
第13回
90
精神障害者の犯罪
配布資料を読む。
第14回
90
ファミリー・バイオレンス
配布資料を読む。
第15回
90
交通犯罪
配布資料を読む。
90
- 421 -
授業の方法
基本的には講義方式を採用するが、随時出席者に質問をするので、出席者は事前に指示された資料を十分に予習して授業に臨む必要があ
る。また、適宜授業で取り上げるテーマについてレポートの提出を求めることも予定している。
成績評価の方法
期末レポート60%
出席状況、発言等による平常点40%
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
刑法、刑事訴訟法。
テキスト
川出敏裕・金光旭『刑事政策』(成文堂、2012年)
参考書
追って指示する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 422 -
科目名
教員名
金融商品取引法
渡邉 雅之
科目ナンバー
配当年次
2080473026
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
複雑で難しい金融商品取引法を「使える」「理解」できる法律にすることが究極的な目的です。
1.テーマ
金融商品取引法の体系的理解
2.概要
金融商品取引法の重要論点をステップを踏んで分かりやすく勉強していく。
会社法など、司法試験に役に立つ情報・講義なども織り交ぜて行います。
3.目標
実務でも役立つ金融商品取引法の理解
到達目標
金融商品取引法の面白さを知っていただくこと。
気楽に参加してください。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
1.金融商品取引法の全体の概要・基礎的概念
金融商品取引法の全体像について理解してもらいます。
【予習】シラバスを読み、あらかじめ講義内容を把握する。
【復習】授業の全体像や進め方、評価基準等について確認する。
第2回
2.有価証券等の定義
有価証券の定義について
講義内容を振り返り、理解を深める。
第3回
30分
30分
3.金融商品取引業
金融商品取引業について
講義内容を振り返り、理解を深める。
30分
- 423 -
第4回
4.発行開示規制
~勧誘概念についても
講義内容を振り返り、理解を深める。
第5回
30分
5.継続開示規制
講義内容を振り返り、理解を深める。
第6回
30分
6.大量保有報告書
講義内容を振り返り、理解を深める。
第7回
30分
7.公開買付け
講義内容を振り返り、理解を深める。
第8回
30分
8.金融商品取引業者の行為規制
講義内容を振り返り、理解を深める。
第9回
30分
9.適合性原則・説明義務
講義内容を振り返り、理解を深める。
30分
- 424 -
第10回
10.利益相反取引管理・ファイアーウォール規制
講義内容を振り返り、理解を深める。
第11回
30分
11.インサイダー取引規制①
30分
講義内容を振り返り、理解を深める。
第12回
12.インサイダー取引規制②
講義内容を振り返り、理解を深める。
第13回
30分
13.課徴金規制・罰則
講義内容を振り返り、理解を深める。
第14回
30分
14.その他
講義内容を振り返り、理解を深める。
第15回
30分
15.全体のまとめ
講義内容を振り返り、理解を深める。
30分
- 425 -
授業の方法
基本的な事項の解説と共に、ソクラテス・メソッドで双方向の講義をする。
毎回レジュメ・資料を用意して配布。
復習を中心にしてください
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)に準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
会社法
テキスト
毎回レジュメ・資料を準備します。
参考書
特になし
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 426 -
科目名
教員名
企業法務論
尾関 幸美、村上 政博、佐藤 修二、田路 至弘、村上 雅哉、泉 篤志、大櫛 健一
科目ナンバー
配当年次
2080473021
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
企業法務と呼ばれる、企業活動・企業経営に関わる法実務について、実務的な観点を踏まえて講義する。総論として、企業法務の概要を見
た上で、各論として、企業法務において重要な法領域(契約、訴訟等の紛争解決、会社法、独禁法、租税法、倒産法、金融法)について講
義する。
到達目標
企業法務とはどのようなものか、その概要の理解及び、そこで問題となる個別の法分野についての基本的な知識と理解を得ることを目的と
する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
企業法務総論:(田路至弘弁護士)
企業法務とは何か、企業法務分野で取り扱う主な法律、企業法務分野における外部弁護士と企業法務担当者の関係等について講
義する。
講義後、授業内容を復習し、次回以降の各論の講義に備える。
第2回
契約管理:(田路至弘弁護士)
企業法務における契約の位置付け、
契約管理の重要性等について講義する。
第1回講義の際に指示する。
第3回
30
30
紛争解決:(田路至弘弁護士)
訴訟その他の紛争が生じた場合の企業法務部門の対応等について講義する。
第1回講義の際に指示する。
30
- 427 -
第4回
会社法:(泉篤志弁護士)
株主総会の実務、外部弁護士の役割等について講義する。
予習として、別冊商事法務編集部「平成27年版株主総会日程」別冊商事法務389号を読んでくる(該当
箇所のコピーを事前に配布予定)。
第5回
会社法:(泉篤志弁護士)
取締役、監査役等の実務、コーポレートガバナンス等について講義する。
予習として、別途講師が指定する資料を読んでくる(該当箇所のコピーを事前に配布予定)。
第6回
30
独禁法:(村上政博先生)
独占禁止法の実務(1)
行政調査の在り方、課徴金制度の在り方等
配布資料、村上政博、独占禁止法審査手続懇談会報告書(平成26年12月24日)と今後の課題(上)
(下)NBL1月15日号、2月1日号を読んでおくこと
参考資料:村上政博、独占禁止法(第6版)(弘文堂、平成26年)
第9回
30
会社法:(泉篤志弁護士)
株式、社債等を利用した資金調達について講義する。
予習として、岩田合同法律事務所・あずさ監査法人「IPOと戦略的法務―会計士の視点もふまえて」
(商事法務、2015年)第2編第3章に目を通す(該当箇所のコピーを事前に配布予定)。
第8回
30
会社法:(泉篤志弁護士)
企業買収(M&A)、組織再編等について講義する。
予習として、岩田合同法律事務所・あずさ監査法人「IPOと戦略的法務―会計士の視点もふまえて」
(商事法務、2015年)第2編第5章に目を通す(該当箇所のコピーを事前に配布予定)。
第7回
30
30
独禁法:(村上政博先生)
独占禁止法の実務(2)
行政調査のあり方、課徴金制度の在り方等
8回目と同じ
30
- 428 -
第10回
租税法:(佐藤修二弁護士)
M&A・組織再編に関する課税について講義する。
予習として、神田秀樹「新しい企業再編税制の基本構造」商事法務1596号に目を通す(コピーを事前に 30
配布予定)。
第11回
租税法:(佐藤修二弁護士)
いわゆる国際課税の分野(国際的な取引に関する課税)について講義する。
予習として、宮崎裕子「国際税務業務における弁護士の役割」自由と正義 2008年3月号に目を通す(コ 30
ピーを事前に配布予定)。
第12回
倒産法:(村上雅哉弁護士)
法的整理手続(破産、民事再生、会社更生等)における実務を中心に講義する。
予習として、講師が事前に指定するキーワードについて、調べてくる。
キーワードについては、1か月前にポータルサイトにて、掲示する予定。
第13回
倒産法:(村上雅哉弁護士)
裁判所が関与しない、いわゆる私的整理における実務を中心に講義する。
予習として、講師が事前に指定するキーワードについて、調べてくる。
第14回
30
金融法:(大櫛健一弁護士)
事業会社による証券発行を題材に、金融商品取引に課せられる代表的な法的規制について講義する。
予習として、講師が事前に指定するキーワードについて、調べてくる。
キーワードについては、1か月前にポータルサイトにて、掲示する予定。
第15回
30
30
金融法:(大櫛健一弁護士)
いわゆるストラクチャードファイナンスの仕組みや法的規制について講義する。
予習として、講師が事前に指定するキーワードについて、調べてくる。
- 429 -
30
授業の方法
集中講義による講義形式(受講者数等の状況により、双方向の質疑応答等を交える)。
9月7日(月)~11日(金)、9月14(月)~16日(水)の6・7時限目に実施する。ただし、1回目の9月7日だけは7時限のみとする。
吉祥寺教室、サテライト・オフィス同時開講とする。
成績評価の方法
出席と課題レポートによる。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
民法、民事訴訟法等の基本科目の理解が前提となる。
テキスト
指定なし
参考書
村上政博『独占禁止法〔第6版〕』(弘文堂)
田路至弘『法務担当者のためのもう一度学ぶ民法(契約編)』(商事法務)
同『法務担当者のための民事訴訟対応マニュアル〔第2版〕』(商事法務)
岩田合同法律事務所編『株主総会物語』(商事法務)
岩田合同法律事務所・あずさ監査法人編「IPOと戦略的法務―会計士の視点もふまえて」(商事法務)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 430 -
科目名
教員名
自治体政策実務
小早川 光郎
科目ナンバー
配当年次
2080473023
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
今日の日本において、公行政(民間部門と対置される公共部門)の業務は、国の諸機関が行う部分もあるが、多くは、地方自治の仕組みに
もとづく地方公共団体(自治体)の行政として実施される。自治体行政のあり方は、地域における住民の生活や事業者の活動を左右する重
要な意義を有する。
従来、自治体行政は、種々の仕掛けを通して国(中央政府)の政策方針に強く支配されていた。しかし、現在では、地域の行政の活動を各
自治体の固有の政策に従って展開(あるいはそのための条例等を制定)しようとする傾向が強まっている。自治体行政と国の立法・行政と
の関係全般についてのいわゆる地方分権改革も、そのような観点に立って進められてきているものである。
この授業では、現在のそうした状況を前提としつつ、自治体政策実務の基礎をなす法的枠組みについて検討する。検討の対象は、地方自治
法で定められた各種の仕組みが中心となるが、それに限られるものではない。また、それぞれの仕組みの一般的な理解にとどまらず、裁判
例なども手がかりとしながら解釈・運用上の論点についての理解を深める。
到達目標
自治体とその活動についての法制・法理を的確に理解することは、自治体との関係での訴訟事件・行政不服申立事件その他の交渉事務に携わ
る場合にも、また、自治体の側での政策・制度の立案や争訟法務等に携わる場合にも、不可欠である。この授業では、そのような自治体に
関する法制・法理の基本的な部分を修得することを目標とする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
地方公共団体の法的意義
判例1,5,7(『地方自治判例百選』の判例番号)を読んでおく。前提となっている制度が理解しづら
いときは、概説書等(参考書として掲げたもののうち、制度の説明としては松本・宇賀等が詳しい)を
参照すること。第2回以下についても同じ。
第2回
地方公共団体の法的諸要素 ~区域・住民・事務・法人格
判例10,11,15,18,35
第3回
60
自治体の機構(1)
60
~意思決定の仕組みと形式
判例30,35(再出)
60
- 431 -
第4回
自治体の機構(2)
~議会と執行機関の関係、住民参政の仕組み
判例25,71,127
第5回
自治体活動の法的規律(1)
60
~総説
判例31,32,33,34
第6回
自治体活動の法的規律(2)
60
~給付行政活動の法的枠組み
判例16,37,43,57,58
第7回
自治体活動の法的規律(3)
60
~規制行政活動の法的枠組み
判例27,28,36,42,46
第8回
自治体活動の法的規律(4)
60
~規制行政活動の法的枠組み(つづき)
第7回掲記のものに加えて、判例42
第9回
自治体活動の法的規律(5)
60
~第三セクター等の協力団体の活用と自治体事務の民間委任、法令による義務付け・枠付けの見直し
判例62,63,65,66,67
60
- 432 -
第10回
地方財政法制
~自治体の事務処理の財源、事務処理に要する経費の負担区分
判例3,117,126
第11回
自治体財務法制
60
~契約・支出・財産管理の枠組み、職員の賠償責任
60
判例50,51,52,54,81,84,108,114
第12回
住民監査請求と住民訴訟(1)
~総説
判例88,89,90,91,105
第13回
住民監査請求と住民訴訟(2)
60
~住民訴訟制度の諸論点
判例77,99,101,102,113,A24
第14回
国・自治体間および自治体相互間の関係(1)
60
~連携・争訟
判例4,117(再出),118,119,121
第15回
国・自治体間および自治体相互間の関係(2)
60
~関与・参画
判例122,123,124
60
- 433 -
授業の方法
毎回のテーマに関し、配付したレジュメに沿って制度や議論の要点等をレクチュアし、そのうえで、裁判例や実務上の事例などを題材とし
て質疑・補足説明を行う。
成績評価の方法
評価項目およびおおむねの評価割合は、小テスト:10、課題レポート:20、期末レポート:50、平常点(授業への参加状況等):20とし、総合的
に評価する。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
関連科目: 憲法、行政法
テキスト
教材として、磯部力ほか編『地方自治判例百選』(有斐閣、第4版)
参考書
塩野宏『行政法III』(有斐閣、第4版2012年)
兼子仁『変革期の地方自治法』(岩波新書、2012年)
松本英昭『地方自治法の概要』(学陽書房、第4次改訂版2012年)
宇賀克也『地方自治法概説』(有斐閣、第5版2013年)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 434 -
科目名
教員名
不動産取引法 B
杉浦 綾子
科目ナンバー
配当年次
2080413003
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
「不動産」は、個人の生活や社会の礎であると同時に、有効な資産形成手段として広く一般に認識されてまいりました。
また、いわゆるバブル経済崩壊以降の、不動産価格形成メカニズムは、投資不動産市場を中心に、利用に伴い生じる「収益」を重視した価
値構造に変化してきました。昨今では不動産評価の国際標準化も話題になっています。
このような不動産の特色や価値観の変化が不動産取引をめぐる諸問題にも影響を与えています。
本講義においては、できるだけ実務における具体的なエピソードを紹介しつつ、法律上あるいは財務上必要な実務的基礎知識の修得を図
り、不動産取引をめぐる法律問題に触れていきたいと思います。
到達目標
不動産取引に必要な法律知識等を修得する。
具体的には、民法のほか、建築基準法および都市計画法等を中心とする行政法規に関する知識も修得する。
また、様々なケーススタディを通じて、修得した知識を活用した適切なコンサルティングが行える能力を養うことを目標とする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
第1回 ガイダンス
第1回 【予習】シラバスを一読し、あらかじめ講義の概要を把握する。【復習】引用する資料の調査
先や活用資料の確認を行う。
第2回以降の予習はテキストや参考書の所定の部分を一読すること。小テストが予定されている場合に
は、当該小テストの準備を行うこと。なお、受講生の理解度によっては、第3回から第11回の調査と評
価の講義を同時並行的に進める場合もあるのでご了承いただきたい。
第2回
第2回 不動産とは(不動産概要)
第2回 【復習】不動産及び不動産に関わる諸権利の定義の多様性について整理を行い、理解に努め
る。
第3回
60分程度
60分程度
第3回 不動産に関するデューディリジェンス(1)
−不動産の調査が必要な場面、調査手順等−
第3回 【復習】不動産調査が必要な場面、調査資料、調査方法、手順等の理解に努める。
- 435 -
60分程度
第4回
第4回 不動産に関するデューディリジェンス(2)−権利関係の調査−
第4回 【復習】法務局における調査のポイントを理解する。
登記簿の仕組み、図面の見方、調査対象不動産の特定方法を習得する。
第5回
第5回 不動産に関するデューディリジェンス(3)−法令上の制限等に関する調査−
第5回 【復習】各種役所における調査のポイントを理解する。
特に、不動産取引及び評価に関わる都市計画法、建築基準法等の概要、主要規定を理解する。
第6回
第7回
60分から90分
第8回 不動産評価(1)−基礎概論−
第8回 【復習】不動産評価を活用するために必要な基本的事項を理解する。
不動産の特性、不動産取引における専門用語、略語の理解を含む。
第9回
90分程度
調査のまとめ-小テストー
第7回 【復習】不動産調査の総復習を行う。
第8回
60 分から90分
第6回 不動産に関するデューディリジェンス(4)−現地調査−
第6回 【復習】現地における調査ポイントを理解する。小テストの準備。
第7回
60分程度
60分程度
第9回 不動産評価(2)−基礎概論−
第9回 【復習】収益還元法を中心とする評価手法(不動産の価格づけ)の考え方を理解する。
- 436 -
60 分から90分
第10回
第10回 不動産評価(3)−基礎概論−
第10回 【復習】収益還元法を中心とする評価手法(不動産の価格づけ)の考え方を理解する。小テス 120分程度
トの準備を行う。
第11回
第11回 不動産評価(4)-基礎概論-小テスト
第11回 【復習】不動産評価の基本的な考え方(不動産の種類と価格に影響を与える要因の関係、各評 60分程度
価手法の特徴等)を理解する。
第12回
第12回 不動産取引における留意事項-売買契約や賃貸借契約をめぐる諸問題-
第12回 【復習】不動産取引における留意事項を整理し、理解する。
第13回
第13回 不動産に関する諸問題−借地権−
第13回 【復習】わが国における借地権・借家権の基本を理解する。
第14回
60分程度
第14回 不動産に関する諸問題−継続賃料−
第14回 【復習】継続賃料の基本を理解する。課題レポートの仕上げ。
第15回
60分程度
120分程度
第15回 不動産鑑定評価の利用上の留意点
第15回 【復習】不動産取引に関する体型的な知識の総復習及び修得・理解のチェック。
- 437 -
60分程度
授業の方法
テキスト、参考書、配布資料を中心に、演習も交えながら、インタラクティブな授業をめざす。
なお、小テスト2回および課題レポート1回の実施を通じて、知識の定着を図る。
成績評価の方法
成績評価上、重要視する要素(発言の内容及び受講態度等を含む授業に対する貢献度、課題の達成率、試験等)
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
次の点に着目し、その達成度により評価する。
・不動産に係る調査及び評価、取引に関する基本的な理解ができているか。
・不動産をめぐる法律問題を客観的に分析し、的確に論点を整理し、コンサルティングを行うことができるか。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
特にないが、不動産をめぐる諸問題は社会的・経済的な事象を背景に生じる場合も多いため、暗記力よりも問題に対する論理的かつ合理的
な問題解決能力が要求される。したがって、現在の社会・経済事象について、考察する姿勢が必要である。
テキスト
不動産法入門、秋山靖浩、日本評論社
参考書
不動産実務ガイド 山野目章夫監修、(公社)東京都不動産鑑定士協会編著、中央経済社
不動産評価の基礎、杉浦綾子、㈱週間住宅新聞社
その他、講義中に適宜指示する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 438 -
科目名
教員名
環境法
武田 真一郎、渡邉 知行、岡松 暁子
科目ナンバー
配当年次
2080473027
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
「環境」が現代社会のもっとも重要なキーワードの一つであることは明らかであるが、環境
をめぐる法制度にはどのようなものがあり、そこにはどのような課題や限界があるのだろうか。
この授業では、行政法、民法、国際法の観点からこれらの問題について検討することとしたい。
到達目標
1.環境法令の基本的な考え方と仕組みを修得する。
2.民事法が環境法分野で果たす役割を理解する。
3.地球環境問題に対する法的取り組みを概観する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
第1部(担当:武田)
1.環境基本法:日本の環境法制の基本法である同法の沿革、目的、基本理念、同法が定める環境基本計画、公害防止計画およ
び今後の課題について検討する。
前回までに次回の講義内容についてレジメ、資料を配付するので、その内容について参考書等で予習を 予習:45分
する。講義終了後は講義の内容を踏まえてレジメ、資料に基づいて復習をする。
復習:45分
第2回
2.環境影響評価法:環境アセスメント制度について規定する同法の目的、沿革、アセスメントの実施主体、評価手続および問
題点について検討する。
前回までに次回の講義内容についてレジメ、資料を配付するので、その内容について参考書等で予習を 予習:45分
する。講義終了後は講義の内容を踏まえてレジメ、資料に基づいて復習をする。
復習:45分
第3回
3.排出規制法:排出規制は公害規制の典型的な手法である。排出規制法のうち、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、騒音規制
法について、規制対象、規制基準、規制手続、実効性確保手段および問題点について検討する。
前回までに次回の講義内容についてレジメ、資料を配付するので、その内容について参考書等で予習を 予習:45分
する。講義終了後は講義の内容を踏まえてレジメ、資料に基づいて復習をする。
復習:45分
- 439 -
第4回
4.循環管理法:循環管理(リサイクル)は環境保全にとって排出規制と並ぶ重要な手法である。廃棄物処理法による一般廃棄
物および産業廃棄物処理の手続と問題点、およびリサイクル関連法による規制の手法について検討する。
前回までに次回の講義内容についてレジメ、資料を配付するので、その内容について参考書等で予習を 予習:45分
する。講義終了後は講義の内容を踏まえてレジメ、資料に基づいて復習をする。
復習:45分
第5回
5.自然・文化環境保全法:自然公園法、自然環境保全法、海岸法、公有水面埋立法、河川法、古都保存法、文化財保護法など
による環境保全の手法について検討する。
前回までに次回の講義内容についてレジメ、資料を配付するので、その内容について参考書等で予習を 予習:45分
する。講義終了後は講義の内容を踏まえてレジメ、資料に基づいて復習をする。
復習:45分
第6回
第2部(担当:渡邉)
1.過失責任と無過失責任:公害・生活妨害など環境不法行為における過失・違法性について判例の判断基準を検討するととも
に、大気汚染防止法・水質汚濁防止法などの無過失責任立法について考察する。
前回までに次回の講義内容についてレジメ、資料を配付するので、その内容について参考書等で予習を 予習:45分
する。講義終了後は講義の内容を踏まえてレジメ、資料に基づいて復習をする。
復習:45分
第7回
2.因果関係と共同不法行為:大気汚染・水質汚濁による健康被害の事案で議論されてきた、因果関係の認定手法や共同不法行
為の成立要件・効果について検討する。
前回までに次回の講義内容についてレジメ、資料を配付するので、その内容について参考書等で予習を 予習:45分
する。講義終了後は講義の内容を踏まえてレジメ、資料に基づいて復習をする。
復習:45分
第8回
3.損害賠償請求:公害による集団的な健康被害について、包括請求・一律請求が認められるか、潜伏性・遅発性疾患につい
て、消滅時効・除斥期間をどのように解するべきか、検討する。
前回までに次回の講義内容についてレジメ、資料を配付するので、その内容について参考書等で予習を 予習:45分
する。講義終了後は講義の内容を踏まえてレジメ、資料に基づいて復習をする。
復習:45分
第9回
4.差止訴訟:環境に関する民事差止訴訟の法的根拠や要件・効果について、損害賠償請求訴訟と比較しながら考察する。
前回までに次回の講義内容についてレジメ、資料を配付するので、その内容について参考書等で予習を 予習:45分
する。講義終了後は講義の内容を踏まえてレジメ、資料に基づいて復習をする。
復習:45分
- 440 -
第10回
5.行政の責任:公害に関する国・地方自治体などの責任について検討する。水俣病など公害に対する行政規制の不作為、道路公
害に対する管理者の責任を取り上げる。
前回までに次回の講義内容についてレジメ、資料を配付するので、その内容について参考書等で予習を 予習:45分
する。講義終了後は講義の内容を踏まえてレジメ、資料に基づいて復習をする。
復習:45分
第11回
第3部(担当:岡松)
1.国際法の基礎:国際環境法を学ぶにあたって前提となる国際法の基礎的な分野を概観する。特に、国家責任法と紛争解決手
続に焦点を当て、国際法の特質を理解する。
前回までに次回の講義内容についてレジメ、資料を配付するので、その内容について参考書等で予習を 予習:45分
復習:45分
する。講義終了後は講義の内容を踏まえてレジメ、資料に基づいて復習をする。
第12回
2.国際環境法の生成と発展:国際環境法の歴史的展開と伝統的国際法による国際環境問題の解決の限界について検討する。
前回までに次回の講義内容についてレジメ、資料を配付するので、その内容について参考書等で予習を 予習:45分
する。講義終了後は講義の内容を踏まえてレジメ、資料に基づいて復習をする。
復習:45分
第13回
3.多国籍企業と国際環境問題:主として国内裁判によって解決が図られる国際環境問題について、国際法との関連を考慮しつ
つ考察する。
前回までに次回の講義内容についてレジメ、資料を配付するので、その内容について参考書等で予習を 予習:45分
する。講義終了後は講義の内容を踏まえてレジメ、資料に基づいて復習をする。
復習:45分
第14回
4.貿易と環境:貿易障壁と環境保護の関係について、具体的な事例を検討しながら考察する。
前回までに次回の講義内容についてレジメ、資料を配付するので、その内容について参考書等で予習を 予習:45分
する。講義終了後は講義の内容を踏まえてレジメ、資料に基づいて復習をする。
復習:45分
第15回
5.国際環境紛争:国際裁判事例を題材として国際環境紛争の特徴を抽出し、今日の地球環境問題の解決の困難性と方策を検討
する。
前回までに次回の講義内容についてレジメ、資料を配付するので、その内容について参考書等で予習を 予習:45分
する。講義終了後は講義の内容を踏まえてレジメ、資料に基づいて復習をする。
復習:45分
- 441 -
授業の方法
講義形式によるが、受講者にも多くの質問をして参加型の授業としたい。
成績評価の方法
レポ-トおよび平常点(出席、発言など)による。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
憲法 行政法 民法 国際法
テキスト
特に指定しない。
参考書
大塚直・環境法[第3版]・有斐閣: 詳しく調べるのに向いています。
北村善宣・環境法・弘文堂: 通読するのに向いています。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
オフィス・アワーについては各担当者からお知らせします。それ以外の時間についてはメール等で相談し、予約してください。
- 442 -
科目名
教員名
公法展開特殊講義I (企業課税の諸問題総論)
佐藤 修二
科目ナンバー
配当年次
2080481102
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
近時の裁判例の検討を通じ、現実に生じている事例によって租税法の知識を定着させ、理解を深めることを試みる。とりわけ、納税者側が
勝訴した事例を中心に取り上げることによって、伝統的には納税者が「勝てない」と言われてきた税務訴訟の世界に、若干の変化が生じて
いることについても感じ取っていただければと考えている。取り上げる事例は、企業が当事者のものに限らず、個人の所得税や相続税の事
案も含まれるが、そのような事例についても、どのような理屈で納税者が勝訴したのかを学ぶことにより企業における税務問題への対応に
も役立つものと思われる。各回の裁判例の解説に先立ち、必要な範囲の租税法の知識は、その都度説明する。
なお、各回に割り当てた裁判例は、現時点での予定であり、進行具合等により、適宜変更することがあり得る。また、各裁判例の〔 〕内
の名称は、講師が便宜のために付したものである。
到達目標
近時の裁判例の検討を通じ、租税法の知識と理解を深めること。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
授業の紹介と序論を兼ねて
近時における租税訴訟の動向、国税不服審判所の改革の動向等について講義する。
次回以降に備えて講義内容を復習する。
第2回
45分
租税法の解釈(1)
最判平成22年3月2日〔ホステス源泉徴収事件〕(百選15)
最判平成23年2月18日〔武富士事件〕(百選24)
最判平成21年12月3日〔ガーンジー島事件〕
該当判例をデータベース等で取得して目を通す。
第3回
45分
租税法の解釈(2)
最判平成21年7月10日〔外国税額控除誤記事件〕
最判平成26年12月12日〔延滞税事件〕
東京地判平成26年6月27日〔外資系金融機関タックスヘイブン税制事件〕
該当判例をデータベース等で取得して目を通す。
第4回
45分
租税法の解釈(3)・法令と通達(1)
東京地判平成24年12月7日〔メットライフアリコ事件〕
東京地判平成24年6月21日〔庭内神し事件〕
東京高判平成25年2月28日〔株式保有特定会社事件〕
該当判例をデータベース等で取得して目を通す。
45分
- 443 -
第5回
法令と通達(2)・租税法と社会通念(1)
東京高判平成23年8月4日〔組合通達事件〕
最判平成16年12月24日〔興銀事件〕
東京地判〔有姿除却事件〕
該当判例をデータベース等で取得して目を通す。
第6回
45分
租税法と社会通念(2)
大阪高判平成26年5月9日〔馬券必要経費事件〕
東京高判平成25年9月19日〔弁護士会活動必要経費事件〕
東京高判平成22年7月15日〔居住用家屋譲渡事件〕
該当判例をデータベース等で取得して目を通す。
第7回
45分
租税法と社会通念(3)
神戸地判平成25年12月13日〔株式上場廃止事件〕
東京高判平成24年6月27日〔ゴルフ会員権事件〕
東京高判平成25年5月29日〔レンタルオフィス事件〕
該当判例をデータベース等で取得して目を通す。
第8回
45分
適正な事実認定(1)
東京地判平成25年10月3日〔債権貸倒事件〕
仙台地判平成24年2月29日〔リベート事件〕
東京高判平成26年1月31日〔ストックオプション脱税事件〕
該当判例をデータベース等で取得して目を通す。
第9回
45分
適正な事実認定(2)
東京地判平成26年1月24日〔親子会社間寄附金事件〕
東京地判平成26年2月18日〔入会金消費税事件〕
東京高判平成25年5月30日〔非居住者事件〕
該当判例をデータベース等で取得して目を通す。
第10回
45分
適正な事実認定(3)・租税法と私法(1)
知財高判22年5月25日〔ソフトウェア取引事件〕
名古屋地裁平成26年3月24日〔架空外注費事件〕
名古屋高判平成17年10月27日〔航空機リース事件〕
該当判例をデータベース等で取得して目を通す。
45分
- 444 -
第11回
租税法と私法(2)
東京高判平成20年〔レポ事件〕
東京高判平成19年〔ガイダント事件〕
東京高判平成22年5月27日〔ファイナイト地震保険事件〕
該当判例をデータベース等で取得して目を通す。
第12回
45分
租税法と私法(3)
最判平成23年1月14日〔破産管財人源泉徴収事件〕
東京地判平成23年7月19日〔LPS事件〕
東京地判平成26年5月21日〔弁護士脱税事件〕
45分
該当判例をデータベース等で取得して目を通す。
第13回
M&A・組織再編と否認
東京高判平成26年11月5日〔ヤフー事件〕
東京地判平成26年5月9日〔IBM事件〕
該当判例をデータベース等で取得して目を通す。
第14回
45分
移転価格税制と比較可能性
東京高判平成20年10月30日〔アドビ事件〕
東京地判平成26年8月28日〔ホンダ事件〕
45分
該当判例をデータベース等で取得して目を通す。
第15回
適正手続・会計と租税法の関係
大阪高判平成25年1月18日〔更正の理由附記事件〕
東京地判平成24年9月25日〔過少申告加算税事件〕
最判平成19年7月6日〔ストックオプション加算税事件〕
東京高判平成26年8月29日〔流動化取引事件〕
東京高判平成25年7月15日〔不動産流動化事件〕
45分
該当判例をデータベース等で取得して目を通す。
授業の方法
受講者の負担に配慮し、基本的に講義形式によるが、事前に判例にざっとでも目を通していただくことを前提に、ケースメソッド的な受講
者とのやり取りを交えたいと考えている。
成績評価の方法
- 445 -
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
出席および課題レポートによる。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
基本科目の「租税法」を履修していることが望ましい。
テキスト
特に指定しない。
参考書
租税法に関する薄手の教科書として、中里実ほか編『租税法概説』(有斐閣、2011)がある。判例集としては、水野忠恒ほか編『租税判例
百選[第5版]』(有斐閣、2012)が代表的であるが、授業で取り上げる裁判例は、判例百選刊行後のものが多いため、いずれにせよデー
タベース等での取得が必要となることが多い。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 446 -
科目名
教員名
公法展開特殊講義I (企業課税の諸問題各論)
佐藤 修二
科目ナンバー
配当年次
2080481103
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
国際取引に関する課税問題(「国際課税」といわれる分野)を中心に、主として企業実務に関わる租税法の応用分野について講義する。テ
キストとして、増井良啓=宮崎裕子『国際租税法[第2版]』を使用する。この教科書は、取っ付きやすいが内容は高度であるため、受講者
とともに、テキストをゆっくりと読み進めるような講義を考えている。したがって、概ねテキストの1章を1回の講義でカバーすることを
予定するが、進行具合により、予定通りには進まない可能性もある。
また、国際課税の授業が予定どおり進行した場合、後半で、M&A・組織再編に関する課税について概要を講義する回を設け、更に残った回
には、国際課税、M&A・組織再編の分野における比較的最近の裁判例を取り上げて、この分野で実際に起こっている具体的事例について学
ぶ予定である。
到達目標
国際課税の分野につき、基本的な知識と理解を得る。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
第1章 国際租税法への招待
次回以降に向け、講義内容を復習する。
第2回
40分
第2章 租税条約
テキストの該当箇所に目を通す。
第3回
40分
第3章 国内源泉所得
テキストの該当箇所に目を通す。
40分
- 447 -
第4回
第4章 投資所得に関する源泉徴収
テキストの該当箇所に目を通す。
第5回
40分
第5章 事業所得に関する申告納付
テキストの該当箇所に目を通す。
第6回
40分
第6章 事例演習1
テキストの該当箇所に目を通す。
第7回
40分
第7章 国際的二重課税の排除
テキストの該当箇所に目を通す。
第8回
40分
第8章 課税権の確保
テキストの該当箇所に目を通す。
第9回
40分
第9章 事例演習2
テキストの該当箇所に目を通す。
40分
- 448 -
第10回
第10章 国際的企業再編
テキストの該当箇所に目を通す。
第11回
40分
M&A・組織再編と課税
40分
前々回の講義までに指示する文献に目を通す。
第12回
判例研究(1)M&A・組織再編
前々回の講義までに指示する判例に目を通す。
第13回
40分
判例研究(2)移転価格税制
前々回の講義までに指示する判例に目を通す。
第14回
40分
判例研究(3)タックス・ヘイブン対策税制
前々回の講義までに指示する判例に目を通す。
第15回
40分
判例研究(4)国際的租税回避
前々回の講義までに指示する判例に目を通す。
40分
- 449 -
授業の方法
講義形式を基本とするが、受講者の人数等により、適宜質疑応答などを交えることを考えている。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
出席と課題レポートによる。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
基本科目「租税法」を履修済みであることが望ましい。
テキスト
増井良啓=宮崎裕子『国際租税法〔第2版〕』(東京大学出版会、2011)
参考書
中里実ほか編『租税法概説』(有斐閣、2011)
水野忠恒ほか編『租税判例百選〔第5版〕』(有斐閣、2012)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 450 -
科目名
教員名
公法展開特殊講義I (ドイツ法I)
石川 バルテルス・アンナ
科目ナンバー
配当年次
2080481104
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
近代日本法の「母法」の一つであるドイツ法につき、日本語による講義を行う。
うち、当科目は「公法及び裁判所構成法(日本法では「裁判所法」に当たるもの)」をその内容とする。
到達目標
「到達目標」といっても、日本の実定法諸科目のように、明確に示すことはできない。
が、上記「概要」に記したように、ドイツ(公)法との比較により、日本(公)法の理解がヨリ深まることになろう。
過去の受講者からの感想によると、当科目は一見「司法試験から最も遠い科目であるように見えて、実はドイツ法を通して日本法の復習
(Reppetitorium)をすることになった」との評価があったのが、その証拠である。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ドイツの法体系と法源(1)
ドイツ法の特徴、各法分野の概観(公法と私法の各分野)
第2回
ドイツの法体系と法源(2)
法源、法解釈の方法など
第3回
20分
20分
ドイツ法の歴史
特にボン基本法の制定からドイツの再統一まで
20分
- 451 -
第4回
ドイツの憲法(1)
ボン基本法のあらまし、5つの基本原理(1)--共和制原理、民主制原理
第5回
ドイツの憲法(2)
5つの基本原理(2)--法治国原理、社会国家原理、連邦国家原理
第6回
20分
ドイツの憲法(5)
ドイツの政党制度と選挙制度
第9回
20分
ドイツの憲法(4)
基本権各論(裁判を受ける権利、平等権、職業選択の自由など)
第8回
20分
ドイツの憲法(3)
抵抗権、「国家目標」規定、基本権総論(概念・機能・体系・妥当領域・限界)
第7回
20分
20分
ドイツの憲法(6)
ドイツの憲法機関(1)--連邦議会、連邦参議院
20分
(※)憲法機関(Verfasssungsorgane)=憲法自身により設置される最上級の5国家機関
- 452 -
第10回
ドイツの憲法(7)
ドイツの憲法機関(2)--連邦大統領、連邦政府、連邦憲法裁判所
第11回
ドイツの憲法(8)
ドイツの連邦と各州--連邦国家としてのドイツ、連邦と州の間の権限配分
第12回
20分
ドイツの裁判制度(1)
序論、ドイツの裁判制度の概観、連邦憲法裁判所及び5つの最上級裁判所
第13回
20分
20分
ドイツの裁判制度(2)
通常裁判権、労働裁判権、行政裁判権、社会裁判権、財政裁判権
20分
(※)第12回及び13回が、上記「テーマ・概要」で述べた裁判所構成法(Gerichstverfassungsgesetz)に当たる部分
第14回
欧州審議会(評議会)の一員としてのドイツ
欧州審議会(評議会)=Council of Europe
第15回
20分
予備日
事前に内容は指示します
時間も指示します
- 453 -
授業の方法
上述のように、授業は日本語で行います。その際、ソクラティックメソッド(sokratische Methode)により、質疑応答を織り交ぜま
す。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
授業内容の理解度に応じて評価されます。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
特にはありませんが、法律基本科目のうち、公法系を履修していれば、当科目の理解はヨリ深まることでしょう。
テキスト
毎回、私が作成したハンドアウト(レジュメ)を配布します。
一週前に配布しますので、予復習に活用してください。
が、「何かを読んでおかないと心配」という受講者には、村上=マルチュケ=守矢『ドイツ法入門(第8版)』(有斐閣)がよろしいか
と思います。
参考書
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 454 -
科目名
教員名
公法展開特殊講義I (憲法訴訟の実務I)
戸松 秀典
科目ナンバー
配当年次
2080481106
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
訴訟と裁判をとおして憲法価値が具体的に実現される様相を分析し、考察する。この分析・考察は、憲法訴訟の制度、手続き、実体、機能
の四つの観点から行うことが必要である。15回の授業でこの分析・考察を効率的に行うために、憲法訴訟を、行政憲法訴訟、民亊憲法訴
訟、および刑事憲法訴訟の3分野ついて注目し、それぞれについて、その四つの観点から考察する。
到達目標
将来法曹実務において、憲法論議を有効に展開できる資質を取得すること。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
本講義の概要説明
履修者の勉学状況と本講義への取り組み方について
テキストの二冊の内容の概略を知る。
第2回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
行政憲法訴訟
行政訴訟による憲法価値の具体化・・・主要な判例動向の分析
テキストの「プレップ憲法訴訟」の第Ⅰ部第1章を熟読する。
第3回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
行政憲法訴訟
行政訴訟による憲法価値の具体化・・・主要な判例動向の分析
テキストの「プレップ憲法訴訟」の第Ⅰ部第2章を熟読する。登場する判例をテキストの判例集で読
む。
- 455 -
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
第4回
行政憲法訴訟
行政訴訟による憲法価値の具体化・・・主要な判例動向の分析
テキストの「プレップ憲法訴訟」の第Ⅰ部第3章を熟読する。 登場する判例をテキストの判例集で読
む。
第5回
行政憲法訴訟
行政訴訟による憲法価値の具体化・・・主要な判例動向の分析
テキストの「プレップ憲法訴訟」の第Ⅰ部第1~3章を再読し、登場した判例を総合的に考察する。
第6回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
民事憲法訴訟
民事訴訟による憲法価値の具体化・・・憲法の私人間効力論批判と主要な判例動向の分析
テキストの「プレップ憲法訴訟」の第Ⅱ部第6章を熟読する。登場する判例をテキストの判例集で読
む。
第9回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
民事憲法訴訟
民事訴訟による憲法価値の具体化・・・憲法の私人間効力論批判と主要な判例動向の分析
テキストの「プレップ憲法訴訟」の第Ⅱ部第5章を熟読する。登場する判例をテキストの判例集で読
む。
第8回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
民事憲法訴訟
民事訴訟による憲法価値の具体化・・・憲法の私人間効力論批判と主要な判例動向の分析
テキストの「プレップ憲法訴訟」の第Ⅱ部第4章を熟読する。
第7回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
民事憲法訴訟
民事訴訟による憲法価値の具体化・・・憲法の私人間効力論批判と主要な判例動向の分析
テキストの「プレップ憲法訴訟」の第Ⅱ部第4~6章を再読し、登場した判例を総合的に考察する。
- 456 -
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
第10回
刑事憲法訴訟
刑事憲法訴訟による憲法価値の具体化・・・主要な判例動向の分析
テキストの「プレップ憲法訴訟」の第Ⅲ部第7章を熟読する。
第11回
刑事憲法訴訟
刑事憲法訴訟による憲法価値の具体化・・・主要な判例動向の分析
テキストの「プレップ憲法訴訟」の第Ⅲ部第8章を熟読する。登場する判例をテキストの判例集で読
む。
第12回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
憲法訴訟の現状と今後
総括をして、後期の憲法訴訟Ⅱの講義で扱うべき課題の抽出
これまでの授業をふり返えり、理解が不十分なところについて、質問の用意をする。
第15回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
刑事憲法訴訟
刑事憲法訴訟による憲法価値の具体化・・・主要な判例動向の分析
テキストの「プレップ憲法訴訟」の第Ⅲ部第7~9章を再読し、登場した判例を総合的に考察する。
第14回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
刑事憲法訴訟
刑事憲法訴訟による憲法価値の具体化・・・主要な判例動向の分析
テキストの「プレップ憲法訴訟」の第Ⅲ部第9章を熟読する。登場する判例をテキストの判例集で読
む。
第13回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
憲法訴訟の現状と今後
総括をして、後期の憲法訴訟Ⅱの講義で扱うべき課題の抽出
これまでの授業をふり返えり、理解が不十分なところについて、質問の用意をする。
- 457 -
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
授業の方法
テキストとレジュメを基によく予習がなされていることを前提に、もっぱら対話方式の授業を行う。
成績評価の方法
・学期末試験:
<平常点>
・出席状況:20
・発表(判例報告等):0
・発言、質問:30
・討論への参加:30
・中間試験:なし
・小テスト:なし
・期末レポート:なし
・小レポート:20
・その他(なし ):
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
日本国憲法の基礎知識が必要。民法、刑法、行政法などの実体法および訴訟手続法の基本知識も必要。
テキスト
戸松秀典・プレップ憲法訴訟(2011年・弘文堂)
戸松秀典=初宿正典・憲法判例第7版(2014年・有斐閣)
参考書
戸松秀典・憲法訴訟第2版(2008年・有斐閣)
その他は、そのつど示す。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
木曜日の昼休み時または3時限終了後。なるべくアポイントをとる。
- 458 -
科目名
教員名
公法展開特殊講義I (憲法訴訟の実務II)
戸松 秀典
科目ナンバー
配当年次
2080481107
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
訴訟と裁判をとおして憲法価値が具体的に実現される様相を分析し、考察する。この分析・考察は、憲法訴訟の制度、手続き、実体、機能
の四つの観点から行うことが必要であるが、それの基本を前期の憲法訴訟の実務Ⅰで履修したので、それを基礎に、この講義では、憲法価
値の実現にかかる積極的な動向と消極的な動向とを主要な訴訟・裁判を観察することにより、日本の憲法秩序の様相を把握する。
到達目標
将来法曹実務において、憲法論議を有効に展開できる資質を取得すること。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
本講義の基本方針を解説。次に、20世紀の末から今日に至るまでの、憲法訴訟の動向を分析し、司法積極主義的傾向と司法消極
主義的傾向の存在をよく観察する。
司法積極主義・消極主義の概念を説明できるように準備。
第2回
本講義の基本方針を解説。次に、20世紀の末から今日に至るまでの、憲法訴訟の動向を分析し、司法積極主義的傾向と司法消極
主義的傾向の存在をよく観察する。
第1回の授業で手渡されたプリントの「はじめに」と「Ⅰ」の箇所を熟読。そこに登場する判例をテキ
ストの判例集で読む。
第3回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
本講義の基本方針を解説。次に、20世紀の末から今日に至るまでの、憲法訴訟の動向を分析し、司法積極主義的傾向と司法消極
主義的傾向の存在をよく観察する。
第1回の授業で手渡されたプリントの「はじめに」と「Ⅰ」の箇所を熟読。そこに登場する判例をテキ
ストの判例集で読む。
- 459 -
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
第4回
司法積極主義的傾向の判例分析
平等化社会の訴訟・裁判、信教の自由・政教分離原則をめぐる訴訟、投票価値の平等の実現めざす訴訟、非嫡出子の権利・利
益の保護を求める訴訟等
第1回の授業で手渡されたプリントの「Ⅱ」の箇所を熟読 。そこに登場する判例をテキストの判例集
で読む。
第5回
司法積極主義的傾向の判例分析
平等化社会の訴訟・裁判、信教の自由・政教分離原則をめぐる訴訟、投票価値の平等の実現めざす訴訟、非嫡出子の権利・利
益の保護を求める訴訟等
第1回の授業で手渡されたプリントの「Ⅱ」の箇所を熟読。そこに登場する判例をテキストの判例集で
読む。
第6回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
司法消極主義的傾向の判例分析
ビラ配布表現活動の規制、租税法領域や社会福祉立法領域などの訴訟・裁判
第1回の授業で手渡されたプリントの「Ⅱ」の箇所を熟読。そこに登場する判例をテキストの判例集で
読む。
第9回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
司法積極主義的傾向の判例分析
平等化社会の訴訟・裁判、信教の自由・政教分離原則をめぐる訴訟、投票価値の平等の実現めざす訴訟、非嫡出子の権利・利
益の保護を求める訴訟等
第1回の授業で手渡されたプリントの「Ⅱ」の箇所を熟読。そこに登場する判例をテキストの判例集で
読む。
第8回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
司法積極主義的傾向の判例分析
平等化社会の訴訟・裁判、信教の自由・政教分離原則をめぐる訴訟、投票価値の平等の実現めざす訴訟、非嫡出子の権利・利
益の保護を求める訴訟等
第1回の授業で手渡されたプリントの「Ⅱ」の箇所を熟読。そこに登場する判例をテキストの判例集で
読む。
第7回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
司法消極主義的傾向の判例分析
ビラ配布表現活動の規制、租税法領域や社会福祉立法領域などの訴訟・裁判
第1回の授業で手渡されたプリントの「Ⅱ」の箇所を熟読 。そこに登場する判例をテキストの判例集
で読む。
- 460 -
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
第10回
司法消極主義的傾向の判例分析
ビラ配布表現活動の規制、租税法領域や社会福祉立法領域などの訴訟・裁判
第1回の授業で手渡されたプリントの「Ⅱ」の箇所を熟読。そこに登場する判例をテキストの判例集で
読む。
第11回
司法消極主義的傾向の判例分析
ビラ配布表現活動の規制、租税法領域や社会福祉立法領域などの訴訟・裁判
第1回の授業で手渡されたプリントの「Ⅱ」の箇所を熟読。そこに登場する判例をテキストの判例集で
読む。
第12回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
憲法訴訟の現状総括と今後の課題の検討
「日本の法秩序には憲法が不在」・・・この指摘の意味を考える。
第1回の授業で手渡されたプリントの「Ⅲ」の箇所を熟読 。そこに登場する判例をテキストの判例集
で読む。
第15回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
憲法訴訟の現状総括と今後の課題の検討
「日本の法秩序には憲法が不在」・・・この指摘の意味を考える。
第1回の授業で手渡されたプリントの「Ⅲ」の箇所を熟読 。そこに登場する判例をテキストの判例集
で読む。
第14回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
憲法訴訟の現状総括と今後の課題の検討
「日本の法秩序には憲法が不在」・・・この指摘の意味を考える。
第1回の授業で手渡されたプリントの「Ⅲ」の箇所を熟読 。そこに登場する判例をテキストの判例集
で読む。
第13回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
憲法訴訟の現状総括と今後の課題の検討
「日本の法秩序には憲法が不在」・・・この指摘の意味を考える。
第1回の授業で手渡されたプリントの「Ⅲ」の箇所を熟読。そこに登場する判例をテキストの判例集で
読む。
- 461 -
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
授業の方法
テキストとレジュメを基によく予習がなされていることを前提に、もっぱら対話方式の授業を行う。
成績評価の方法
・学期末試験:
<平常点>
・出席状況:20
・発表(判例報告等):なし
・発言、質問:30
・討論への参加:20
・中間試験:なし
・小テスト:なし
・期末レポート:なし
・小レポート:30
・その他( なし ):
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
日本国憲法の基礎知識が必要。民法、刑法、行政法などの実体法および訴訟手続法の基本知識も必要。また、社会のさまざまな法領域で生
じている諸問題に関心をもっていることも必要。
テキスト
戸松秀典・プレップ憲法訴訟(2011年・弘文堂)
戸松秀典=初宿正典・憲法判例第7版(2014年・有斐閣)
参考書
戸松秀典・憲法訴訟第2版(2008年・有斐閣)
その他は、そのつど示す。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
木曜日の昼休み時または3時限終了後。なるべくアポイントをとる。
- 462 -
科目名
教員名
企業法展開特殊講義I (M&Aの理論と実務)
松浪 信也
科目ナンバー
配当年次
2080481303
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
わが国におけるM&A(Mergers and Acquisitions(企業買収・組織再編))は、企業法務において重要な一分野を形成し、企業法務に携わる
法律実務家にとって中核的業務分野となっている。本講義は、会社法、金融商品取引法、独占禁止法、税務、ファイナンス理論など、M&A
に携わる実務法律家に必要な基礎知識とその背景をなす理論を習得し、あわせて企業取引に潜むリーガル・リスクの分析・評価・伝達の能
力を養うことを目的とする。
到達目標
企業法務において必須の知識となりつつあるM&Aに関する法務についてその全体像を把握するとともに、会社法、金融商品取引法、独占禁
止法、税法の規定のうち、M&Aにおいて最も基本的な条文をマスターし、かつM&A契約の基本を理解すること。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
M&Aの基礎概念
・M&Aの目的、貨幣の時間的価値やリスクなどのファイナンス理論の基礎概念、シナジーの概念などについて解説する。
復習 配布スライドの復習
第2回
30分
M&Aの基礎概念
・M&Aの目的、貨幣の時間的価値やリスクなどのファイナンス理論の基礎概念、シナジーの概念などについて解説する。
予習 配布スライド及び資料(プレスリリース等)の予習
復習 配布スライド等の復習
第3回
予習45分、復習30分
組織再編取引・資産取引
・EDINETや企業のウェブサイトを通じた公開情報の入手・分析の手法を紹介した上で、合併・会社分割・株式交換・株式移転・
事業譲渡について具体的事例を用いながら会社法の規定を概説する。
予習 配布スライド及び指定する会社の条文の予習
復習 配布スライド等の復習
予習45分、復習30分
- 463 -
第4回
組織再編取引・資産取引
・EDINETや企業のウェブサイトを通じた公開情報の入手・分析の手法を紹介した上で、合併・会社分割・株式交換・株式移転・
事業譲渡について具体的事例を用いながら会社法の規定を概説する。
予習 配布スライド及び指定する会社の条文の予習
復習 配布スライド等の復習
第5回
予習45分、復習30分
株式取引・公開買付規制(1)
・M&Aの手法として株式取引を用いる目的を概説した後、公開買付規制について解説する。時間の許す範囲で株式譲渡契約につい
ても実例を用いて説明する。
予習 配布スライド及び指定する金融商品取引法の条文の予習
復習 配布スライド等の復習
第6回
株式取引・公開買付規制(1)
・M&Aの手法として株式取引を用いる目的を概説した後、公開買付規制について解説する。時間の許す範囲で株式譲渡契約につい
ても実例を用いて説明する。
予習 配布スライド及び株式譲渡契約書(雛形)の予習
復習 配布スライド等の復習
第7回
予習120分、復習45分
公開買付規制(2)・インサイダー取引
・公開買付規制の具体的な適用及びインサイダー取引規制の2類型を概説する。
予習 配布スライド及び指定する金融商品取引法の条文の予習
復習 配布スライド等の復習
第8回
予習90分、復習30分
公開買付規制(2)・インサイダー取引
・公開買付規制の具体的な適用及びインサイダー取引規制の2類型を概説する。
予習 指定する金融商品取引法の条文の予習
復習 配布スライド等の復習
第9回
予習60分、復習45分
予習45分、復習30分
M&Aと労働法
・M&Aに付随して発生する労働法上の問題について概説する。
予習 配布スライドの予習
復習 配布スライド等の復習
予習45分、復習30分
- 464 -
第10回
M&Aの税務(1)
・組織再編税制の理解の前提として、税法の基礎概念を説明する。適格組織再編の要件及び効果について検討する。
予習 配布スライド及び指定する金融商品取引法の条文の予習
復習 配布スライド等の復習
第11回
M&Aの税務(2)・独占禁止法上の考慮要素(1)
・組織再編税制の具体的な適用及び組織再編に関連する他の税務問題について検討する。また、企業結合ガイドラインを中心に
M&Aに関する独占禁止法上の規制について解説する。
予習 配布スライド及び指定する独占禁止法の条文、関連ガイドラインの予習
復習 配布スライド等の復習
第12回
予習45分、復習30分
グループ・プレゼンテーション
予習 判例研究資料及びプレゼンテーションの準備
復習 資料の復習
第15回
予習90分、復習45分
M&Aの事例研究
・買収防衛策・マネジメント・バイアウト(MBO)、三角合併などを含む事案について、具体的な事例を検討し、法律知識の応用力
を習得することを目指す。
予習 資料(プレスリリース等)の予習
復習 資料の復習
第14回
予習120分、復習45分
独占禁止法上の考慮要素(2)
・M&Aに関する独占禁止法上の規制に関し、関連する市場に関する考え方や事前届出制度・事前相談制度について解説する。企業
結合ガイドラインに基づく事例分析を行う。
予習 指定する独占禁止法の条文、関連ガイドラインの予習
復習 配布スライド等の復習
第13回
予習120分、復習30分
予習 第15回とあわせて
6時間
復習 30分
グループ・プレゼンテーション
予習 判例研究資料及びプレゼンテーションの準備
復習 資料の復習
予習 第14回とあわせて
6時間
復習 30分
- 465 -
授業の方法
第1回から第13回まではテキストの設問や配布資料を素材としたディスカッションを織りまぜながら、講師が講義形式で授業を行う。第
14回と第15回は、受講者によるグループ・プレゼンテーションに充てられる。グループ・プレゼンテーションでは、担当グループが裁判例
を素材として20分程度のプレゼンテーションを行い、その後受講者全員でディスカッションを行う。但し、受講者の人数によって適宜変更
することもあり得る。講師の予定や受講者の関心により、授業の内容についても変更することがあり得る。
成績評価の方法
グループ・プレゼンテーション及びディスカッションへの積極的参加と学期末のレポートにより評価する。欠席4回以上(但し、病欠など
やむを得ない場合を除く)、報告日の無断欠席、期限内のレポート不提出のうちいずれか一つに該当する場合には、C又はFの評価しか受け
られないことに留意されたい。なお、成績評価の方法は加点方式であり、いかなる発言をしても減点することはしないので、積極的に発言
することが期待される。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。また、以下の点を考慮する。
①M&Aの基本的概念について分かりやすく説明できる。
②M&Aに関するプレスリリースや、新聞記事について法的な背景を理解した上でその内容を適確に把握できる。
③企業評価の基礎について理解する。
④M&Aにおける法的問題点について、M&A契約における対処の基礎を理解できる。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
会社法を履修していることを前提とする。ファイナンス理論・金融商品取引法・租税法・企業会計についても履修済または履修中である
ことが望ましいが、履修要件とはしない。
テキスト
特になし
参考書
野村修也=中東正文編『M&A判例の分析と展開』(経済法令研究会、2007年)
中東正文=大杉謙一=石綿学編『M&A判例の分析と展開II』(経済法令研究会、2010年)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
随時、電子メールで受け付ける。
- 466 -
科目名
教員名
企業法展開特殊講義I (アメリカビジネス法)
城所 岩生
科目ナンバー
配当年次
2080481302
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
アメリカ法は国際契約の準拠法となるケースが圧倒的に多い。また、2003年の商法改正で導入された委員会制度、2006年に成立した日本版
SOX法ともよばれる金融商品取引法など、わが国の国内法に影響を及ぼす例も特に最近顕著である。ビジネスモデル特許のように判例法の
分野においても同様の状況が見られる。このように直接、間接を問わず企業法務に深く関係してくるアメリカのビジネス法を概観する。必
要により英文のテキストも使用することによって、国際法務に必須の英語力の向上もねらう。
到達目標
ビジネス法を中心にアメリカの私法を概観する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
会社法の基礎
なし
第2回
0分
会社法の基礎
なし
第3回
0分
ビデオ観賞
なし
0分
- 467 -
第4回
会社法のホットトピックス
【復習(第1回~第3回)】
前回配布した英文プリントを訳してもらう
第5回
60分
労働法の基礎
【復習(第4回)】
前回配布した英文プリントを訳してもらう
第6回
45分
ビデオ鑑賞
なし
第7回
0分
労働法の基礎
【復習(第5回)】
前々回配布した英文プリントを訳してもらう
第8回
45分
労働法のホットトピックス
なし
第9回
0分
ビデオ鑑賞
なし
0分
- 468 -
第10回
著作権法の基礎
【復習(第6回~第8回)】
前々回配布した英文プリントを訳してもらう
第11回
60分
著作権法の基礎
0分
なし
第12回
著作権法のホットトピックス
【復習(第9回~第11回)】
前々回配布した英文プリントを訳してもらう
第13回
60分
特許法の基礎
【復習(第12回)】
前回配布した英文プリントを訳してもらう
第14回
45分
特許法のホットトピックス
【復習(第13回)】
前回配布した英文プリントを訳してもらう
第15回
45分
小テスト
なし
0分
- 469 -
授業の方法
今年度は年末・年始の週末に実施する。扱う分野が広いので基本的に講義形式をとる。英文のプリント教材については一人1~2 パラグラ
フずつ訳してもらうので、予習をして授業にのぞむこと。1日3コマの日もある集中講義のため、法廷映画のビデオ鑑賞も盛り込んで、授業
に変化を持たせる。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
・出席状況、発言、質問、討論への参加:30%
・小テスト:70%
必要な予備知識/先修科目/関連科目
・アメリカ法: アメリカ公法を概観するアメリカ法に対して、本講ではビジネス法を中心にアメリカ私法を概観する。 ただし、ビジネ
ス法の中核をなす契約法については「法律英語」で講義するので割愛する。英文のテキストも必要によって使用するが、多くの法律をカ
バーするため効率性を優先し、できるだけ日本語のテキストを使用する点でも英文テキストを使用するアメリカ法と異なる。
・会社法、労働法、工業所有権法、著作権法:米国法との比較によって日本法の理解を深めることができる。
テキスト
テキスト: プリントを配布する。
参考書: 適宜指示する。
参考書
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 470 -
科目名
教員名
企業法展開特殊講義I (信託法)
小野 祐司
科目ナンバー
配当年次
2080481304
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
本講義では、信託法、信託業法および現在信託銀行において行われている信託法に関連する実務を取り扱う。
信託に関する私法上の法律関係の通則を定めた旧信託法は大正11年に制定されたが、その後、資産の流動化をはじめとした信託スキー
ムに対する社会的ニーズの高まり等から、信託法の全面的な現代化を図る必要があると認識されるようになり、信託の仕組みが持つ「柔軟
性」をより生かすことができる規定を持つ新信託法が平成18年に成立した。また、信託業法は信託の引き受けを業として行うものを規制
する法律である。
現在、金融法務にかかわる者にとって、信託法および信託業法の知識は極めて重要なものとなっている。
信託法、信託業法および信託実務に関する基本的かつ重要な事柄を網羅的に取り上げることにより、金融法務に携わる法律実務家に必要
な信託の知識を習得することを目的とする。
到達目標
①信託法、信託業法および信託実務に関する基本的な事柄につき理解し、説明することができる。
②金融法務に携わる法律実務家として必要な信託の知識を習得する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
概ね以下のとおり講義を進める予定であるが、受講生の知識レベル・関心事項等により変更することがある。
本講義のガイダンス
信託の基本的な仕組み
信託の歴史
信託法制改定の経緯
民法・会社法において類似する制度
【予習】
シラバスを読んで、講義の概要を理解しておく。
【復習】
講義で配布されるレジュメに目を通して、講義の全体像を理解しておく。
第2回
【信託実務】
信託の種類(その1)
金銭の信託
年金信託
投資信託
【予習】
レジュメの指定された個所を読んで、内容を理解しておく。
第3回
30分
【信託実務】
信託の種類(その2)
流動化目的の信託
不動産の信託
従業員持株ESOP信託
【予習】
レジュメの指定された個所を読んで、内容を理解しておく。
第4回
30分
【信託法】
信託の設定
信託の設定の方法(信託契約・遺言・自己信託)
信託契約の成立
- 471 -
30分
【予習】
レジュメの指定された個所を読んで、内容を理解しておく。
第5回
【信託法】
信託財産(その1)
信託財産の定義
信託財産の範囲
信託財産責任負担債務
受託者の債務履行責任
信託財産の独立性
第三者対抗要件
【予習】
レジュメの指定された個所を読んで、内容を理解しておく。
第6回
60分
【信託法】
受託者(その2)
受託者の権限
受託者の責任
受託者が2人以上いる場合の特例
【予習】
レジュメの指定された個所を読んで、内容を理解しておく。
第9回
60分
【信託法】
受託者(その1)
受託者の定義
受託者の義務(善管注意義務・忠実義務・公平義務・分別管理義務・自己執行義務)
【予習】
レジュメの指定された個所を読んで、内容を理解しておく。
第8回
60分
【信託法】
信託財産(その2)
信託財産に属する債権等についての相殺
【予習】
レジュメの指定された個所を読んで、内容を理解しておく。
第7回
60分
60分
【信託法】
受益者
受益者の定義
受益権
受益者の監督的機能
【予習】
レジュメの指定された個所を読んで、内容を理解しておく。
- 472 -
60分
第10回
【信託法】
信託管理人等
信託管理人・信託監督人・受益者代理人
委託者
信託の変更・併合・分割
信託の終了・清算
【予習】
レジュメの指定された個所を読んで、内容を理解しておく。
第11回
【信託法】
新たな信託の類型
受益証券発行信託
限定責任信託
目的信託
【予習】
レジュメの指定された個所を読んで、内容を理解しておく。
第12回
60分
判例研究等
【予習】
レジュメの指定された個所を読んで、内容を理解しておく。
第15回
60分
判例研究等
【予習】
レジュメの指定された個所を読んで、内容を理解しておく。
第14回
60分
【信託業法】
信託業法の概要
受託者の義務
信託財産に係る行為準則
信託業務の委託
信託の引受に係る行為準則
信託契約の内容の説明
信託契約締結時の書面交付
信託財産情報報告書の交付
【予習】
レジュメの指定された個所を読んで、内容を理解しておく。
第13回
60分
まとめ
- 473 -
60分
【予習】
レジュメの指定された個所を読んで、内容を理解しておく。
30分
授業の方法
配布される資料等に基づき、ディスカッションを交えながら、講義形式にて授業を行う。
受講生は毎回積極的に質問をすることが期待されている。
成績評価の方法
期末レポートおよび講義への参加度により評価する。
講義への参加度については、加点方式であり、他の受講生の迷惑にならないかぎり、減点することはないので、積極的に発言することが
期待されている。
期末レポートが不提出の場合は、原則としてF評価とする。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
財産法の知識を有していることを前提とする。なお、企業組織法および企業金融法についてある程度の知識を有していることが望まし
い。
テキスト
特になし。授業で使用する資料については、教員より配布される。
参考書
三菱UFJ信託銀行編『信託の法務と実務[5訂版]』(金融財務事情研究会、7,143円)ISBN978-4-322-11168-2
道垣内弘人『信託法入門』(日本経済新聞社出版、1,000円)ISBN978-4-532-11117-5
井上聡『信託の仕組み』(日本経済新聞社出版、830円)ISBN978-4-532-11115-1
寺本昌広『逐条解説新しい信託法〔補訂版〕』(商事法務、4,200円)ISBN978-4-7857-1561-8
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 474 -
科目名
教員名
企業法展開特殊講義I (コーポレートファイナンスの理論と実務)
廣岡 健司
科目ナンバー
配当年次
2080481305
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
企業全体の収益力・信用力を裏付けとする資金調達手法は、「コーポレート・ファイナンス」と呼ばれ、企業法務における重要な一分野
である。
日本企業の「稼ぐ力」が問われる中、企業価値の向上に資する戦略的な法務サービスの重要性は益々高くなるものと思われる。この点、
コーポレート・ファイナンス理論は、企業価値経営や投資決定、財務リストラクチャリング、コーポレート・ガバナンス等のテーマにつき
議論する上で不可欠であり、企業法務と密接に重なりあう分野であるため、理解を深めることは、法律実務家として差別化につながるもの
であり、より付加価値の高い法務サービスを提供する上で有益であると考えられる。
到達目標
企業の資金調達手段について比較・検討し、法律上の仕組み及び契約の構造について理解すること。
企業法務とコーポレート・ファイナンスの分野が重なり合う、企業価値経営や投資決定、コーポレート・ガバナンス等のテーマについ
て、法律的観点及びコーポレート・ファイナンスの双方の観点から見ることができるようになること。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
コーポレート・ファイナンスへの招待:
・本講義のガイダンス
・コーポレート・ファイナンス理論の企業活動及び企業法務における有用性とその限界について理解を深める。
復習 配布スライド等の復習
復習30分
【参考書】
ブリーリーほか 1章
第2回
コーポレート・ファイナンスの基礎概念:
企業の財務活動を理解する上で不可欠となるコーポレート・ファイナンスの基礎概念について理解を深める。
①リスクとリターンと資本コスト
②現在価値とキャッシュフロー
予習 指定された資料の検討
復習 配布スライド等の復習
予習30分、復習30分
【参考書】
ブリーリーほか 9章
第3回
デットとエクイティ、資本市場:
企業の様々な資金調達手法を概観し、その中でのデット・ファイナンスとエクイティ・ファイナンスの比較・検討を行い、資本
市場が果たす役割について理解を深める。
予習 指定された資料の検討
復習 配布スライド等の復習
予習30分、復習30分
【参考書】
大垣 3章
- 475 -
第4回
エクイティ・ファイナンス①:
第4回と第5回は、エクイティ・ファイナンスの代表的手法である公募増資及び第三者割当増資について比較・検討する。第4
回では、公募増資の仕組みを概説する。
予習 指定された資料の検討
復習 配布スライド等の復習
予習30分、復習30分
【参考書】
鈴木ほか 5章
第5回
エクイティ・ファイナンス②:
第5回では、企業が第三者割当増資を実施する場合の法規制及び株式引受契約の主要条項について理解を深める。
予習 指定された資料の検討
復習 配布スライド等の復習
予習30分、復習30分
【参考書】
鈴木ほか 6章
第6回
ベンチャー・キャピタル投資:
創業間もない企業が成長資金を調達する場合の株式の設計及び投資契約の主要条項についての理解を深める。
予習 指定された資料の検討
復習 配布スライド等の復習
予習30分、復習30分
【参考書】
大垣 4章、5章
第7回
デット・ファイナンス①:
第7回と第8回は、デット・ファイナンスの手法であるコーポレート・ローン及び社債について取り上げる。第7回では、コー
ポレート・ローンに関する法規制及びローン契約の主要条項について理解を深める。
予習 指定された資料の検討
復習 配布スライド等の復習
予習30分、復習30分
【参考書】
大垣 11章
第8回
デット・ファイナンス②:
第8回では、社債発行の手続き及び法規制について理解を深める。
予習30分、復習30分
予習 指定された資料の検討
復習 配布スライド等の復習
【参考書】
大垣 10章
第9回
ハイブリッド型ファイナンス:
第9回では、エクイティとデットが組み合わされた資金調達手段である、転換社債型新株予約権付社債(CB)について検討す
る。
予習 指定された資料の検討
復習 配布スライド等の復習
予習30分、復習30分
【参考書】
鈴木ほか 2章3節・5節
- 476 -
第10回
有利発行規制及び不公正発行:
第10回では、株式の有利発行と不公正発行を巡る法規制及び裁判例を検討する。
予習 指定された資料の検討
復習 配布スライド等の復習
予習30分、復習30分
【参考書】
鈴木ほか 3章、6章5節
第11回
企業の投資決定とコーポレート・ファイナンス:
第3回から第10回までは、資金調達の様々な手法について比較・検討してきた。第11回では、調達資金を用いて行う投資決
定に際して、コーポレート・ファイナンスに基づく投資基準について検討する。また、企業の役員責任ついての裁判例の判断の
枠組みとの関係についても触れる。
予習30分、復習30分
予習 指定された資料の検討
復習 配布スライド等の復習
【参考書】
ブリーリーほか 5章
第12回
企業価値評価とコーポレート・ファイナンス:
企業価値評価の基本的手法(インカム・アプローチ、マーケット・アプローチ、ネットアセット・アプローチ)、及び、裁判目
的の企業価値評価の概要及び論点について理解を深める。
予習 指定された資料の検討
復習 配布スライド等の復習
予習30分、復習30分
【参考書】
ブリーリーほか 4章
日本公認会計士協会「企業価値評価ガイドライン」(特にVI「裁判目的の企業価値評価業務」)
第13回
企業価値経営とM&A:
第12回で取り扱った企業価値の概念を前提に、企業価値経営及びその手法としてのM&Aの活用について理解を深める。
予習 指定された資料の検討
復習 配布スライド等の復習
予習30分、復習30分
【参考書】
ブリーリー 31章
第14回
コーポレート・ガバナンスと支配権:
企業価値向上の仕組みとして、近年取組が大きく加速している、コーポレート・ガバナンスのテーマを取扱い、平成26年に策
定されたスチュワードシップ・コード、平成26年会社法改正、コーポレートガバナンス・コード(原案)等について触れる。
予習 指定された資料の検討
復習 配布スライド等の復習
予習30分、復習30分
【参考書】
ブリーリー 33章
第15回
まとめ:
・本講義のまとめ
・コーポレート・ファイナンス理論の企業活動及び企業法務における有用性とその限界について検討する。
・法曹が果たすべき役割の変化と拡大
復習 配布スライド等の復習
復習30分
- 477 -
授業の方法
講義形式を中心としながら、適宜受講生とのディスカッションを織り交ぜ、参加型の授業としたい。受講生の関心等により、授業の内容に
ついて変更・調整することがありうる。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
学期末のレポートと平常点(出席状況、発言、質問、討論への参加等)により評価する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
会社法(資金調達に関する部分)、金融商品取引法(ディスクロージャーを中心とした、証券の発行市場・流通市場に関する規制)につい
て履修済又は履修中であることが望ましいが、履修要件とはしない。
テキスト
特定のテキストは指定しない。講義資料、参考文献を適宜配布する。
参考書
・リチャード・ブリーリー=スチュワート・マイヤーズ=フランクリン・アレン『コーポレート・ファイナンス(上)(下)』(第10版)
(日経BP社・2014年)
・大垣尚司『金融と法―企業ファイナンス入門』(2010年・有斐閣)
・鈴木克昌ほか『エクイティ・ファイナンスの理論と実務』(第2版)(商事法務・2014年)
その他の参考文献は授業中に適宜紹介する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 478 -
科目名
教員名
展開演習II
モンローシェリダン アーロン・リード
科目ナンバー
配当年次
2080482102
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
租税法の基本及び英語で租税法の概念や制度を表現する方法について講義する。
到達目標
日本の租税法の基本コンセプトを学び、国際ビジネスの場面でコンセプトを説明できるようになること。授業の構成は学生のニーズや目標
に合わせて調整する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
授業及び教授の紹介、学生達のニーズ及び目標のディスカッション
なし。
第2回
0分
法人税のイントロダクション
KPMG “Taxation in Japan” 1頁—5頁
第3回
60分
法人税①(”Corporation Tax”)
同上 6頁—10頁
60分
- 479 -
第4回
法人税② (”Taxable Income and Capital Gains”)
同上 13頁—14頁、15頁—17頁
第5回
60分
法人税③(”Entertainment Expenses, Management Fees”)
同上 26頁、28−30頁
第6回
60分
法人税のレビュー
前の授業の復習
第7回
60分
国際課税①
KPMG “Taxation in Japan” 104頁—108頁
第8回
60分
国際課税② (”Transfer Pricing”)
同上 109頁−113頁
第9回
60分
国際課税③ (”Earnings Stripping”)
同上 117頁−121頁
60分
- 480 -
第10回
国際課税④ (”Anti-Tax Haven Rules”)
同上 123頁−127頁
第11回
60分
国際課税⑤ (”Anti-Tax Haven Rules”の続き)
60分
同上 128頁−131頁
第12回
間接税
同上 146頁−150頁
第13回
60分
国際課税と間接税のレビュー
前の授業の復習
第14回
60分
租税法のことを英語で表現する練習
選択課題を予習
第15回
60分
まとめ
なし。
0分
- 481 -
授業の方法
教材のレビュー及びそれに関するディスカッション。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
学生の英語能力を考慮した上で授業の発言内容等に基づき評価する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
なし。授業は日本語で行われるが、教材は英文である。学生のニーズに合わせて授業の構成を調整する。
テキスト
KPMG Tax Corporationの「Taxation in Japan」。PDFフォーマットで配布する。
参考書
なし。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 482 -
科目名
教員名
展開演習II
戸松 秀典
科目ナンバー
配当年次
2080482102
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
憲法訴訟に関する主要な判例を読み、憲法秩序形成の実情を学ぶことがテーマ。
講義科目の「憲法訴訟の実務Ⅰ」を補完する役割をもっている。
到達目標
将来法曹実務において、憲法訴訟や憲法裁判を有効に展開できる基本的資質を養うことが目標。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
本演習の概要説明
履修者の勉学状況と本講義への取り組み方について
これまでの憲法についての勉学で不十分なところを確認して、教室でそれを問う準備をしておく。
第2回
行政憲法訴訟の判例
在外日本人選挙権制限違憲訴訟判決(一審判決から最高裁判決まで)を丁寧に読む。次に、これに関連した行政憲法訴訟判
例をいくつか読んで、憲法価値の具体化の実情を学ぶ。
在外日本人選挙権制限違憲訴訟の一審判決から最高裁判決までを丁寧に読む。
第3回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
行政憲法訴訟の判例
在外日本人選挙権制限違憲訴訟判決(一審判決から最高裁判決まで)を丁寧に読む。次に、これに関連した行政憲法訴訟判
例をいくつか読んで、憲法価値の具体化の実情を学ぶ。
在外日本人選挙権制限違憲訴訟の一審判決から最高裁判決までを丁寧に読む。さらに、2回目の授業で
指摘された判例に目を通す。
- 483 -
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
第4回
行政憲法訴訟の判例
在外日本人選挙権制限違憲訴訟判決(一審判決から最高裁判決まで)を丁寧に読む。次に、これに関連した行政憲法訴訟判
例をいくつか読んで、憲法価値の具体化の実情を学ぶ。
在外日本人選挙権制限違憲訴訟の一審判決から最高裁判決までを丁寧に読む。さらに、3回目の授業で 自己の能力と他の勉学と
指摘された判例に目を通す。
の兼ね合いで随時
第5回
行政憲法訴訟の判例
在外日本人選挙権制限違憲訴訟判決(一審判決から最高裁判決まで)を丁寧に読む。次に、これに関連した行政憲法訴訟判
例をいくつか読んで、憲法価値の具体化の実情を学ぶ。
在外日本人選挙権制限違憲訴訟の一審判決から最高裁判決までを丁寧に読む。さらに、4回目の授業で
指摘された判例に目を通す。
第6回
民事憲法訴訟の判例
三菱樹脂判決(一審判決から最高裁判決まで)をしっかり読む。次に、これに関連した民事憲法訴訟判例をいくつか読ん
で、憲法価値の具体化の実情を学ぶ。これにより、いわゆる憲法の私人間効力論の意義を検討する。
三菱樹脂事件の一審判決から最高裁判所の判決を同じくしっかり読む。
第7回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
民事憲法訴訟の判例
三菱樹脂判決(一審判決から最高裁判決まで)をしっかり読む。次に、これに関連した民事憲法訴訟判例をいくつか読ん
で、憲法価値の具体化の実情を学ぶ。これにより、いわゆる憲法の私人間効力論の意義を検討する。
三菱樹脂事件の一審判決から最高裁判所の判決を同じくしっかり読む。さらに、前回の授業で指摘され 自己の能力と他の勉学と
た判例に目をとおす。
の兼ね合いで随時
第8回
民事憲法訴訟の判例
三菱樹脂判決(一審判決から最高裁判決まで)を読む。次に、これに関連した民事憲法訴訟判例をいくつか読んで、憲法価値
の具体化の実情を学ぶ。これにより、いわゆる憲法の私人間効力論の意義を検討する。
三菱樹脂事件の一審判決から最高裁判所の判決を同じくしっかり読む。さらに、前回の授業で指摘され 自己の能力と他の勉学と
た判例に目をとおす。
の兼ね合いで随時
第9回
民事憲法訴訟の判例
三菱樹脂判決(一審判決から最高裁判決まで)をしっかり読む。次に、これに関連した民事憲法訴訟判例をいくつか読んで、
憲法価値の具体化の実情を学ぶ。これにより、いわゆる憲法の私人間効力論の意義を検討する。
三菱樹脂事件の一審判決から最高裁判所の判決を同じくしっかり読む。さらに、前回の授業で指摘され 自己の能力と他の勉学と
た判例に目をとおす。
の兼ね合いで随時
- 484 -
第10回
刑事憲法訴訟の判例
猿払事件判決(一審判決から最高裁判所判決まで)をしっかり読む。次に、これに関連した刑事憲法訴訟判例をいくつか読ん
で、憲法価値の具体化の実情を学ぶ。
猿払事件の一審判決から最高裁判所判決までをしっかり読む。
第11回
自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
刑事憲法訴訟の判例
猿払事件判決(一審判決から最高裁判所判決まで)をしっかり読む。次に、これに関連した刑事憲法訴訟判例をいくつか読ん
で、憲法価値の具体化の実情を学ぶ。
猿払事件の一審判決から最高裁判所判決までをしっかり読む。さらに、前回の授業で指摘された判例に 自己の能力と他の勉学と
の兼ね合いで随時
目を通す。
第12回
刑事憲法訴訟の判例
猿払事件判決(一審判決から最高裁判所判決まで)をしっかり読む。次に、これに関連した刑事憲法訴訟判例をいくつか読ん
で、憲法価値の具体化の実情を学ぶ。
猿払事件の一審判決から最高裁判所判決までをしっかり読む。さらに、前回の授業で指摘された判例に 自己の能力と他の勉学と
目を通す。
の兼ね合いで随時
第13回
刑事憲法訴訟の判例
猿払事件判決(一審判決から最高裁判所判決まで)をしっかり読む。次に、これに関連した刑事憲法訴訟判例をいくつか読ん
で、憲法価値の具体化の実情を学ぶ。
猿払事件の一審判決から最高裁判所判決までをしっかり読む。さらに、前回の授業で指摘された判例に 自己の能力と他の勉学と
目を通す。
の兼ね合いで随時
第14回
憲法訴訟の現状と今後
総括をして、憲法訴訟分野における実務上の課題の一端を知る。
これまでの教室で扱った判例について、いまだ理解が十分でないところを抽出する。また、よく取得で 自己の能力と他の勉学と
きた内容をまとめておく。
の兼ね合いで随時
第15回
憲法訴訟の現状と今後
総括をして、憲法訴訟分野における実務上の課題の一端を知る。
これまでの教室で扱った判例について、いまだ理解が十分でないところを抽出する。また、よく取得で 自己の能力と他の勉学と
きた内容をまとめておく。
の兼ね合いで随時
- 485 -
授業の方法
読むべき判例を参加者に割り振って担当者を決め、各担当者は、はじめの40分余で、議論すべき論点の指摘と自己の見解を示し、それに基
づいて残りの時間に議論をする。授業の進行は、主として参加者の間での議論による。
成績評価の方法
・学期末試験:
<平常点>
・出席状況:30
・発表(判例報告等):50
・発言、質問:10
・討論への参加:10
・中間試験:なし
・小テスト:なし
・期末レポート:
・小レポート:なし
・その他( なし ):
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
日本国憲法の基礎知識が必要。民法、刑法、行政法などの実体法および訴訟手続法の基本知識も必要。
テキスト
戸松秀典・プレップ憲法訴訟(2011年・弘文堂)
参考書
戸松秀典=初宿正典・憲法判例第7版(2014年・有斐閣)
戸松秀典・憲法訴訟第2版(2008年・有斐閣)
その他、そのつど示す。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
木曜日の昼休み時または3時限終了後。なるべくアポイントをとる。
- 486 -
科目名
教員名
展開演習II
横山 潤
科目ナンバー
配当年次
2080482102
2
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
日本の裁判所はいかなる国際的な民事事件を審理できるか。家事事件に関するかぎり,国際裁判管轄の問題は,これまで,判例法が拠り
所となってきました。しかし,国境を越える人の増加とともに,従来の判例法では十分には対応できない事案の現出が予想されます。こう
いった状況を背景として,人事訴訟事件等に関する国際裁判管轄について立法の作業が始まろうとしています。家族法の分野では初めての
包括的な立法です。
本年度の展開演習IIでは,2016年の制定を目途としたこの立法作業を念頭に置きながら,人事訴訟事件等の国際裁判管轄のあるべき法制
を検討したいと考えています。
なお,2014年4月1日から発効する「国際的な子の奪取の民事面に関する条約」(いわゆる子の奪取に関するハーグ条約)についても検討
いたします。
到達目標
「国際私法」および「国際取引法」の「到達目標」欄に記しましたように,①内外法秩序の併存がどういった民事上の法律問題を提起
するかを認識できること。②これら法律問題を解決するための基準となる価値とは何かを認識すること。そして, ③これらの価値を認識
しながら,日本の関連法規を運用できることが,この演習においても「到達目標」となります。
「国際私法」・「国際取引法」とは異なり,展開演習IIでは③の点が立法論の形をとります。それだけに,どういった価値が規定の背後
にあるか(いわゆる規定の趣旨)が明瞭に認識できると思います。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
導入的説明
最高裁昭和39年3月25日判大法廷決および最高裁平成8年6月24日第二小法廷判決に目を通し,各々の事
案の概要と判旨が要約できるようにしておいて下さい。
『国際私法判例百選 第2版』の103(208頁)および104(210頁)の事案です。
第2回
離婚事件の国際裁判管轄
配布資料に事前に目を通して下さい。
第3回
90分
90分
実親子関係に関する国際裁判管轄
東京高裁平成17年11月24日決定(『国際私法判例百選 第2版』105事件)の事案と判旨が要約できるよ 90分
うにしておいて下さい。
- 487 -
第4回
子の監護処分に関する国際裁判管轄(子の奪取条約)
配布資料に事前に目を通して下さい。
第5回
90分
養子縁組に関する国際裁判管轄
札幌家裁平成4年6月3日審判(『国際私法判例百選 第2版』106事件)の事案と判旨が要約できるよう
にしておいて下さい。
第6回
扶養に関する国際裁判管轄権
教科書290-295頁を読み,配布資料に事前に目を通して下さい。
第7回
90分
理解の深度を判定するテストを実施します(90分)。
なし。
第9回
90分
後見・失踪宣告に関する国際裁判管轄
教科書111-113頁,120-128頁を事前に読んでおいて下さい。
第8回
90分
0分
テストの講評と国際裁判管轄の総論的諸問題(緊急管轄,訴訟競合)
配布資料に事前に目を通して下さい。
90分
- 488 -
第10回
離婚に関する外国判決の承認(管轄)
事前配布された裁判例につき解答を事前に用意してもらいます。
第11回
離婚に関する外国判決の承認(公序)
事前配布された裁判例につき解答を事前に用意してもらいます。
第12回
90分
外国判決の承認についての理解度を測るテストを実施します。
なし。
第14回
0分
人事訴訟事件等に関する立法の論点を整理します(1)。
配布資料に事前に目を通して下さい。
第15回
90分
いわゆる代理母に関する外国裁判所の決定の承認(公序)
配布資料に事前に目を通して下さい。
第13回
90分
90分
人事訴訟事件等に関する立法の論点を整理します(2)。
配布資料に事前に目を通して下さい。
90分
- 489 -
授業の方法
第2回目以降は,(事例の形による)個々の問題につき毎週1名の担当者を決めて,その処理方法を報告していただきます。
成績評価の方法
報告内容およびテスト(2回)により成績を判定します。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠します。
「到達目標」に記された3点が評価の基準となります。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
「国際私法」および「国際取引法」を履修したかまたはこれらの科目を履修予定である学生の参加が望まれます。これらの講義の内容が
この「展開演習」により事例に則して具体化できるものと考えています。
テキスト
横山 潤『国際私法』(三省堂,2012)
参考書
本間靖規=中野俊一郎=酒井一『国際民事手続法第2版』(有斐閣,2012年)
櫻田嘉章=道垣内正人編『国際私法判例百選 第2版』(有斐閣,2012年)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
質問・相談は大歓迎です。研究室(305)にいつでもおいでください。
- 490 -
科目名
教員名
展開演習III
モンローシェリダン アーロン・リード
科目ナンバー
配当年次
2080482103
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
国際的なM&Aと課税の基本及び英語でそのことを表現する方法について講義する。
到達目標
国際的なM&Aとそれに関する課税の基本コンセプトを学び、実際に使える知識や法的な英語能力を上達すること。授業の構成は学生のニー
ズや目標に合わせて調整する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
授業及び教授の紹介、学生達のニーズ及び目標のディスカッション
なし。
第2回
0分
東京エレクトロン株式会社とApplied Materials, Inc.の国際経営統合案件を素材とする国際M&A案件の実務の紹介
同案件についてのWall Street Journalの新聞記事
第3回
60分
国際課税①イントロダクション
KPMG “Taxation in Japan” 104頁—108頁
60分
- 491 -
第4回
国際課税② (移転価格税制)
同上 109頁−113頁
第5回
60分
タックスヘイヴン対策税制①
同上 123頁−127頁
第6回
60分
タックスヘイヴン対策税制②
同上 128頁−131頁
第7回
60分
国際的なM&A案件の実際のプロセスの紹介
東京エレクトロン経営統合契約のオーバービュー
第8回
60分
M&Aの英文契約の読解①(東京エレクトロンの経営統合契約)
東京エレクトロンとApplied Materialsの経営統合契約 1頁—3頁
第9回
60分
M&Aの英文契約読解②(同上)
同上 3頁—6頁
60分
- 492 -
第10回
M&Aの英文契約読解③(同上)
同上 15頁—17頁
第11回
60分
M&Aの英文契約読解④(同上)
60分
同上 20頁—22頁
第12回
M&Aの英文契約読解⑤(同上)
同上 23頁—25頁
第13回
60分
M&Aの英文契約読解⑥(同上)
同上 25頁—28頁
第14回
60分
M&Aの英文契約読解⑦(同上)
同上 52頁—54頁
第15回
60分
まとめ
なし。
0分
- 493 -
授業の方法
教材のレビュー及びそれに関するディスカッション
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
学生の英語能力を考慮した上で授業の発言内容等に基づき評価する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
なし。授業は日本語で行われるが、教材は英文である。学生のニーズに合わせて宿題の負担等を調整する。
テキスト
KPMG Tax Corporationの「Taxation in Japan」、Wall Street Journalの記事及び東京エレクトロン株式会社とApplied Materials, Inc.
の経営統合契約。PDFフォーマットで配布する。
参考書
なし。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 494 -
科目名
教員名
展開演習III
戸松 秀典
科目ナンバー
配当年次
2080482103
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
憲法訴訟の事例問題を検討することがテーマ。
憲法領域の学力を強固なものにしたいと望む者に向けた演習。
将来法曹実務において、憲法訴訟や憲法裁判を有効に展開できる資質を養うことが目標。
到達目標
憲法訴訟を担当することになったとき、的確に訴訟の提起の方法を見極め、憲法上の争点を構成する能力を取得すること。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
顔合わせと、授業進行計画の周知。
第2回から第14回までは、各回に1つの事例を徹底分析し、検討する。各事例は、憲法訴訟・憲法裁判の多様な分野のものをとり
あげる。たとえば、ネット社会でのプライバシーや個人情報の保護、景観法のもとでの自治体における景観条例規制、都市計画
施策の見直しのもとでの民民協定、地方税法の法定外目的税を利用した自治体の施策(放置自転車規制、ワンルームマンション
規制など)、環境保護・資源再生利用に向けた自治体の施策、健康増進法のもとでの施策・規制の在り方など。
自分が担当したいテーマを複数準備して教室に臨む。
第2回
自己の能力と他の勉強と
の兼ね合いによるので、
随時。
担当者の報告に基づき、事例を徹底分析し、検討する。
担当者は、レジュメと資料を作成し、担当でないときは、扱う予定の事例についての概要把握と、問題 自己の能力と他の勉強と
点の抽出をする。
の兼ね合いによるので、
随時。
第3回
担当者の報告に基づき、事例を徹底分析し、検討する。
担当者は、レジュメと資料を作成し、担当でないときは、扱う予定の事例についての概要把握と、問題 自己の能力と他の勉強と
点の抽出をする。
の兼ね合いによるので、
随時。
- 495 -
第4回
担当者の報告に基づき、事例を徹底分析し、検討する。
担当者は、レジュメと資料を作成し、担当でないときは、扱う予定の事例についての概要把握と、問題 自己の能力と他の勉強と
点の抽出をする。
の兼ね合いによるので、
随時。
第5回
担当者の報告に基づき、事例を徹底分析し、検討する。
担当者は、レジュメと資料を作成し、担当でないときは、扱う予定の事例についての概要把握と、問題 自己の能力と他の勉強と
点の抽出をする。
の兼ね合いによるので、
随時。
第6回
担当者の報告に基づき、事例を徹底分析し、検討する。
担当者は、レジュメと資料を作成し、担当でないときは、扱う予定の事例についての概要把握と、問題 自己の能力と他の勉強と
点の抽出をする。
の兼ね合いによるので、
随時。
第7回
担当者の報告に基づき、事例を徹底分析し、検討する。
担当者は、レジュメと資料を作成し、担当でないときは、扱う予定の事例についての概要把握と、問題 自己の能力と他の勉強と
点の抽出をする。
の兼ね合いによるので、
随時。
第8回
前回までの授業で行ってきたことを振り返り、今後に扱う領域や演習の進め方について検討する。また、後半の担当者の順番を
決め、扱う事例の選定をする。
自己の担当した事例問題について、また、他の報告者の担当問題について、補充すべきことがあるか検 自己の能力と他の勉強と
討する。
の兼ね合いによるので、
随時。
第9回
担当者の報告に基づき、事例を徹底分析し、検討する。
担当者は、レジュメと資料を作成し、担当でないときは、扱う予定の事例についての概要把握と、問題 自己の能力と他の勉強と
点の抽出をする。
の兼ね合いによるので、
随時。
- 496 -
第10回
担当者の報告に基づき、事例を徹底分析し、検討する。
担当者は、レジュメと資料を作成し、担当でないときは、扱う予定の事例についての概要把握と、問題 自己の能力と他の勉強と
点の抽出をする。
の兼ね合いによるので、
随時。
第11回
担当者の報告に基づき、事例を徹底分析し、検討する。
担当者は、レジュメと資料を作成し、担当でないときは、扱う予定の事例についての概要把握と、問題 自己の能力と他の勉強と
の兼ね合いによるので、
点の抽出をする。
随時。
第12回
担当者の報告に基づき、事例を徹底分析し、検討する。
担当者は、レジュメと資料を作成し、担当でないときは、扱う予定の事例についての概要把握と、問題 自己の能力と他の勉強と
点の抽出をする。
の兼ね合いによるので、
随時。
第13回
担当者の報告に基づき、事例を徹底分析し、検討する。
担当者は、レジュメと資料を作成し、担当でないときは、扱う予定の事例についての概要把握と、問題 自己の能力と他の勉強と
点の抽出をする。
の兼ね合いによるので、
随時。
第14回
担当者の報告に基づき、事例を徹底分析し、検討する。
担当者は、レジュメと資料を作成し、担当でないときは、扱う予定の事例についての概要把握と、問題 自己の能力と他の勉強と
点の抽出をする。
の兼ね合いによるので、
随時。
第15回
総括:事例に対して的確な対応ができるようになったか、まだ不十分だと感じるところは何かを検討する。
自己の担当した事例問題について、また、他の報告者の担当問題について、補充すべきことがあるか検 自己の能力と他の勉強と
討する。
の兼ね合いによるので、
随時。
- 497 -
授業の方法
13点ほどの事例問題を用意し、それを参加者に割り振って担当者を決め、各担当者は、はじめの40分で、議論すべき論点の指摘と自己の見
解を示し、それに基づいて残りの時間に議論をする。扱う事例問題は、最初の授業の時に提供する。
成績評価の方法
・学期末試験:
<平常点>
・出席状況:30
・発表(判例報告等):50
・発言、質問:10
・討論への参加:10
・中間試験:
・小テスト:なし
・期末レポート:なし
・小レポート:なし
・その他( なし ):
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
日本国憲法の基礎知識が必要。民法、刑法、行政法などの実体法および訴訟手続法の基本知識も必要。
テキスト
なし。
参考書
戸松秀典=初宿正典・憲法判例第7版(2014 年・有斐閣
戸松秀典・プレップ憲法訴訟(2011年・弘文堂)
戸松秀典・憲法訴訟第2版(2008年・有斐閣)
その他、そのつど示す。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
木曜日の昼休み時または3j時限終了後。なるべくアポイントをとる。
- 498 -
科目名
教員名
展開演習III
村上 政博
科目ナンバー
配当年次
2080482103
2
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
本演習においては、受講者がすでに独占禁止法について一般的知識を有していることを前提として、事例問題について問答方式(ソクラ
ティック・メソッド)で授業を行い、独占禁止法の各分野の理解を深め、焦点を明確にすることを目的にする。
到達目標
具体的な事例について、論点を理解、整理して、その分析方法と結論を口頭で説明して、文書で記述できるようにする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス
参考資料を配布する
第2回
0
カルテル型、行為類型型、合理の原則型の3分類法の解説
資料を事前によく読んでおくこと
第3回
60
価格協定
参考事例を事前によく読んで回答を考えておくこと
60
- 499 -
第4回
入札談合
参考事例を事前によく読んで回答を考えておくこと
第5回
60
カルテルまとめ
配布資料を事前によく読んでおくこと
第6回
60
排他的取引
参考事例を事前によく読んで回答を考えておくこと
第7回
60
抱き合わせ
参考事例を事前によく読んで回答を考えておくこと
第8回
60
低価格設定
参考事例を事前によく読んで回答を考えておくこと
第9回
60
単独の取引拒絶
参考事例を事前によく読んで回答を考えておくこと
60
- 500 -
第10回
再販売価格維持
参考事例を事前によく読んで回答を考えておくこと
第11回
60
垂直的非価格制限
60
参考事例を事前によく読んで回答を考えておくこと
第12回
企業結合事例
参考事例を事前によく読んで回答を考えておくこと
第13回
60
事業者による合理の原則型の共同行為
参考事例を事前によく読んで回答を考えておくこと
第14回
60
事業者団体による合理の原則型の共同行為
参考事例を事前によく読んで回答を考えておくこと
第15回
60
まとめ
配布資料を事前によく読んでおくこと
60
- 501 -
授業の方法
本演習では、講義を行わず、専ら割り当てられた事例問題、主要先例について受講者に質問をし、その回答をもとに質問をし、論点を明確
にしたうえで、結論についてコメントを付する。このプロセスによって、そこで扱われている論点・課題や分析方法について理解を深める
ことを目的とする。
成績評価の方法
すべて平常点による総合評価で行う。すなわち、議論の的確さ、迅速さ、結論の妥当さ等を参考とする。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
独占禁止法
テキスト
村上政博、独占禁止法・第6版(弘文堂、平成26年)
参考書
適宜教材および資料配布する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
木曜日2限
- 502 -
科目名
教員名
公法展開特殊講義II(最高裁行政法判例)
秋山 壽延
科目ナンバー
配当年次
2080481152
3
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
最高裁の行政事件訴訟法に関する判例を読むことを通じて、当該判例のポイント・判例に付された意見の読み方、判例の射程距離を学ぶこ
とはもとより、常に当該判例の行政事件訴訟法における位置付けを検討するとともに、裁判実務はどのような視点から、どのような物差し
で審理・判断をしているのかを理解してもらうことを目標としたい。また、行政事件訴訟の基本的論点については原点に立ち返り検討の必
要性を学ぶとともに、従来の公法総合ではあまり触れられていない論点についても実務的な観点から取り上げて議論していきたい。さら
に、個々の行政法上の論点のほか、裁判所が訴訟で行政活動を扱うことから生じる様々な考慮要素を念頭に置き、行政事件訴訟の持つ意
義・機能を分析していきたい。受講者は、公法総合の授業内容をある程度理解済みであることが望ましいが、公法を苦手としている者につ
いてもその基本が理解できたと思ってもらえる授業となるよう努力したい。
到達目標
① 行政事件訴訟法の位置付け・全体的構造を理解することができる。
② 主な訴訟要件についての基本的かつ実務的論点、問題解決へのアプローチ方法を学ぶことができる。
③ 主な行政実体法(例えば、土地収用法、都市計画法、土地区画整理法等)の構造・全容等についても学ぶことができる。
④ 従来あまり議論されてこなかった行政事件訴訟法における訴訟物、主張立証責任等についても学ぶことができる。
⑤ 後記授業の方法に記載のとおり、各人がそれぞれ一方当事者の立場から議論に参加するので、自己の主張の積極的根拠のみならず、相
手方の主張に対する批判・反論も常に考える必要があり、これにより自己の主張の説得力を増す訓練をすることができる。
⑥ 例えば、裁判所から想定外の釈明を求められた場合等に、これに何とか説明できる訓練ができる。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス
・演習の内容、進め方、方針、予習・復習の仕方等を説明する。
・最高裁判例を読むに当たっての基礎知識を説明する。
・グループ分けを行う。
【予習・復習】シラバス及び事前配布する「判例の読み方」のレジュメを読んで理解しておく。
第2回
行政事件訴訟の審理の流れ
・地方裁判所に行政事件訴訟が係属してから判決に至るまでの審理の流れ、裁判所は審理の段階ごとにどのような点に注目し
て、どのような物差しを用いて審理・判断していくのかなどについて説明する。
【予習・復習】事前配布する「行政事件訴訟の審理の流れ」のレジュメを読んで理解しておく。
第3回
30
40
行政事件訴訟と民事訴訟
・最高裁昭和56年12月16日大法廷判決・民集35巻10号1369頁(大阪国際空港夜間飛行禁止等請求事件)を取り上
げ、特に、「中村反対意見」を中心に、行政事件訴訟と民事訴訟の守備範囲、特に抗告訴訟とは何かについて検討する
【予習・復習】事前配布する「大阪国際空港夜間飛行禁止等大法廷判決」のレジュメを読んで理解して 60
おく。
- 503 -
第4回
抗告訴訟と処分性―実務における判断構造の分析
・最高裁平成20年9月10日大法廷判決・民集62巻8号2029頁を取り上げ、変更前の最高裁昭和41年2月23日大法
廷判決・民集20巻2号271頁(青写真判決)との対比を通して、次週と併せて抗告訴訟の対象となる「行政庁の処分その他
公権力の行使に当たる行為」とは何か、その判断基準等について検討し、裁判実務における考え方を理解する。
【予習・復習】事前配布する「土地区画整理事業計画と処分性」のレジュメを読んで理解しておく。
第5回
抗告訴訟と処分性―実務における判断構造の分析
・最高裁昭和54年12月25日第三小法廷判決・民集33巻7号753頁を取り上げ、前週に引き続き処分性、その判断基準
等について検討する。
【予習・復習】事前配布する「輸入禁制品該当の通知と処分性」のレジュメを読んで理解しておく。
第6回
60
60
原告適格―実務における判断構造の分析
・最高裁平成9年1月28日第三小法廷判決・民集51巻1号250頁を取り上げ、次週と併せて抗告訴訟における原告適格と
は何か、その判断基準等について検討し、裁判実務における考え方を理解する。
【予習・復習】事前配布する「開発許可処分取消訴訟と開発区域周辺住民の原告適格」のレジュメを読 60
んで理解しておく。
第7回
原告適格―実務における判断構造の分析
・最高裁平成17年12月7日大法廷判決・民集59巻10号2645頁(小田急線連続立体交差事業認可処分等取消請求事
件)を取り上げ、前週に引き続き、原告適格とは何か、その判断基準等について検討するとともに、行政事件訴訟法の改正の影
響等についても議論する。
【予習・復習】事前配布する「小田急訴訟大法廷判決」のレジュメを読んで理解しておく。
第8回
訴えの利益―実務における判断構造の分析
・最高裁平成5年9月10日第二小法廷判決・民集47巻7号4955頁を取り上げ、抗告訴訟における訴えの利益全般につい
て検討する。
【予習・復習】事前配布する「開発許可処分取消訴訟と訴えの利益」のレジュメを読んで理解してお
く。
第9回
60
60
訴訟物・処分理由の差替え・主張立証責任等
・最高裁平成11年11月19日第二小法廷判決・民集53巻8号1862頁(池子弾薬庫公文書一部公開拒否処分取消請求事
件)を取り上げ、抗告訴訟における処分理由の差替えの可否の検討に当たってのアプローチ方法を通じて、取消訴訟の訴訟物、
処分の同一性、理由付記制度等の問題点についても議論する。
【予習・復習】事前配布する「池子弾薬庫情報公開一部拒否判決」のレジュメを読んで理解しておく。 60
- 504 -
第10回
無効確認訴訟―実務における判断構造の分析
・最高裁平成4年9月22日第三小法廷判決・民集46巻6号571頁及び同日同小法廷判決民集46巻6号1090頁(もん
じゅ原子炉設置許可処分無効確認等事件)を取り上げ、行訴法36条にいう無効確認訴訟の訴えの利益の問題を中心に検討し、
併せて原子炉設置許可処分についての周辺住民の原告適格にも触れる。
【予習・復習】事前配布する「もんじゅ原子炉設置許可処分無効確認判決」のレジュメを読んで理解し 60
ておく。
第11回
公法上の当事者訴訟―実務における判断構造の分析
・最高裁平成9年1月28日第三小法廷判決・民集51巻1号147頁(収用補償金増額請求事件)を取り上げ、形式的当事者
訴訟における審理の在り方と公法上の当事者訴訟全般、行政事件訴訟法の改正の影響等についても議論する。
【予習・復習】事前配布する「土地収用補償金増額請求判決」のレジュメを読んで理解しておく。
第12回
60
民衆訴訟(住民訴訟)―実務における判断構造の分析
・最高裁平成14年7月2日第三小法廷判決・民集56巻6号1049頁(横河電気談合損害賠償請求事件)を取り上げ、真正
怠る事実と不真正怠る事実の問題点と通じて監査請求前置、監査請求期間の問題点を検討するとともに、平成14年改正の地方
自治法242条の2第1項4号の新4号訴訟に引き直したらどうなるか、新4号訴訟の問題点についても議論する
【予習・復習】事前配布する「横河電気談合損害賠償代位請求住民訴訟判決」のレジュメを読んで理解 60
しておく。
第13回
国家賠償事件―実務における判断構造の分析
・最高裁平成5年3月11日第一小法廷判決・民集47巻4号2863頁(所得税更正処分国家賠償請求事件)を取り上げ、国
家賠償法における違法性(違法相対説、職務行為標準説、取消訴訟における違法性との関係等)について検討する。
【予習・復習】事前配布する「経費の過少認定更正処分と国家賠償責任」のレジュメを読んで理解して 60
おく。
第14回
改正行政事件訴訟法
・行政事件訴訟法の一部を改正する法律(平成16年法律第84号)の概要とこの改正が裁判実務に与える影響について、説明
する。
【予習・復習】事前配布する「行政事件訴訟法の改正の概要」のレジュメを読んで理解しておく。
第15回
40
総復習・質疑
・これまで検討してきた行セ宇治県訴訟法上の問題点を中心に、質問等があれば、議論する。
【予習・復習】特にない。
30
- 505 -
授業の方法
原則として、各週ごとに1個の判例を取り上げて研究する。対象判例の全文と検討すべき論点項目を記載したレジュメを事前に配布する。
授業においては、受講生が多数意見側・少数意見側(場合により、上告人側・被上告人側)の立場に分かれて議論してもらい、その後担当
教員が議論の整理をした上解説するなどの参加型授業を目指したい。なお、解説に当たっては、担当教員のこれまで裁判官として行政事件
を取り扱った経験に基づき、やがて法律実務家になるであろう受講者に対し、裁判実務の考え方を述べるが、これを押し付けるつもりはな
い。したがって、授業においては判例への批判を含めて、自由闊達な議論をしていただきたい。なお、授業に当たっては、その1週間前に
多数意見側・少数意見側それぞれの立場の者の中から2名程度の主任を指名するので、各主任はそれぞれの立場で合議し、負担にならない
程度のA4版1、2枚のメモを提出する。また、15回の授業終了後、授業で取り上げた判例の中から一つを指定し、これに対する論評と
自己の意見を簡潔に記載したレポート(A4版2枚以内厳守)を提出してもらう。
成績評価の方法
主任に指名された場合の提出メモの内容(30%)、課題レポート(50%)、授業中の発言や質問、授業評価アンケートへの回答など授
業への積極的な参加(20%)による総合評価
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
質問内容に、簡潔、的確に、矛盾のない回答ができるか、回答が一貫して流れており説得力があるかを重視する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
公法総合についての理解のほか、特にない。
テキスト
必須ではないが、取り上げる判例の「最高裁判所判例解説」を読んでくると、より理解がしやすい。
参考書
必要に応じて授業中に紹介する。また、授業の中で、関連裁判例を配布する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 506 -
科目名
教員名
企業法展開特殊講義II (ストラクチャード・ファイナンス-不動産ファイナンスを中心
滝澤 元
科目ナンバー
配当年次
2080481352
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
本科目では、ストラクチャードファイナンス・証券化と呼ばれる取引の実務について、不動産ファイナンスを中心に取扱う。
ストラクチャードファイナンス・証券化とは、不動産等の対象資産からのキャッシュフローを引き当てに行うファイナンス手法である。こ
れらの取引の形態は多様かつ複雑であり独習が難しい一方、金融関連取引の理解において重要なテーマが数多く含まれている。また、用い
られる契約書は詳細な内容となっていることから契約書の検証材料として最適と言える。本講義では、担当教員の弁護士としての経験をも
とに、具体的な契約書の実例等を用いて、ストラクチャードファイナンス・証券化に関する取引の仕組みを法律的に検証するとともに、関
連する各契約書における具体的な条項の分析を通して契約書や実務的な法律文書の検証能力を養うことを目指す。
到達目標
①ストラクチャードファイナンス・証券化の仕組みを法律的な観点から分析できる。
②関連契約書の重要な条項について分析ができる。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス・ストラクチャードファイナンス概論
・授業の内容、進め方、予習・復習の仕方等について説明する。
・ストラクチャードファイナンスの概略について学修する。
【予習】シラバスを読み、予め講義内容を把握する。
第2回
60
スキーム
・代表的なスキームの内容及び法的論点について学修する。
【復習】各スキームの概略を説明できるようにする。
第3回
60
真正譲渡・倒産隔離
・真正譲渡及び倒産隔離の概念、検証の視点について学修する。
【復習】真正譲渡及び倒産隔離の意義、ポイントについて確認する。
- 507 -
90
第4回
不動産の取得
・不動産を取得する際の法的留意点、法務デューデリジェンスについて学修する。
【予習】事前に配布する資料を検討する。
【復習】不動産取得の際に留意すべき重要な点について説明できるようにする。
第5回
信託
・信託契約の仕組みについて学修する。
【予習】事前に配布する資料を検討する。
【復習】信託の重要な概念を説明できるようにする。
第6回
90
対象資産の管理
・不動産賃貸借契約、プロパティマネジメント契約、アセットマネジメント契約等対象資産の管理に関する契約の内容及び法的
論点を学修する。
【予習】事前に配布する資料を検討する。
【復習】対象資産の管理の仕組みについて説明できるようにする。
第7回
90
資金調達
・ローン契約、匿名組合契約、社債要項等資金調達に関する契約の内容及び法的論点を学修する。
【予習】事前に配布する資料を検討する。
【復習】各種資金調達の仕組みについて説明できるようにする。
第9回
90
対象資産の管理
・不動産賃貸借契約、プロパティマネジメント契約、アセットマネジメント契約等対象資産の管理に関する契約の内容及び法的
論点を学修する。
【予習】事前に配布する資料を検討する。
【復習】対象資産の管理の仕組みについて説明できるようにする。
第8回
90
90
資金調達
・ローン契約、匿名組合契約、社債要項等資金調達に関する契約の内容及び法的論点を学修する。
【予習】事前に配布する資料を検討する。
【復習】各種資金調達の仕組みについて説明できるようにする。
- 508 -
90
第10回
担保契約
・資金調達の際に設定される担保関連契約の内容及び法的論点を学修する。
【予習】事前に配布する資料を検討する。
【復習】各種担保設定の仕組みについて説明できるようにする。
第11回
担保契約
・資金調達の際に設定される担保関連契約の内容及び法的論点を学修する。
【予習】事前に配布する資料を検討する。
【復習】各種担保設定の仕組みについて説明できるようにする。
第12回
90
近時の着目されるファイナンス取引
・再生可能エネルギー発電事業に関するファイナンス等の概略について学修する。
【予習】事前に配布する資料を検討する。
【復習】近時着目されるファイナンス取引の概略について説明できるようにする。
第15回
90
不動産以外の資産の証券化
・不動産以外の資産の証券化の概略について学修する。
【予習】事前に配布する資料を検討する。
【復習】各種証券化の概略について説明できるようにする。
第14回
90
法律意見書
・法律意見書に記載される事項及びその意義を学修する。
【予習】事前に配布する資料を検討する。
【復習】法律意見書の概要について説明できるようにする。
第13回
90
90
総括
・これまでの授業内容をまとめ、重要な点について理解を確認する。
【復習】授業で学修した内容を振り返り、自身の理解度を確認する。
- 509 -
90
授業の方法
契約書の実例等を用いた講義形式を中心としつつ、各授業において、随時質疑応答、討論等の双方向授業を取り入れるため、十分な予習及
び復習が求められる。
なお、授業の進捗によって、内容を一部変更する場合がある。
成績評価の方法
授業での議論への参加、発言・質問、その他授業への参加の程度全般(40%)、及び期末レポート成績点(60%)を考慮して総合評価す
る。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
次の点に着目し、その達成度により評価する。
①各種ストラクチャードファイナンス・証券化取引の仕組み及び法的論点について分かりやすく説明できるか。
②関連契約書の重要な条項の意味について分かりやすく説明できるか。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
特になし。
テキスト
特になし。授業で使用する資料は教員が予め用意し、受講生に配布される。
参考書
『不動産証券化ハンドブック 2014』一般社団法人不動産証券化協会 編集・発行、2000円、ISBN978-4-902881-13-4
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。 また随時電子メールでも受け付ける。
- 510 -
科目名
教員名
展開演習IV
小早川 光郎
科目ナンバー
配当年次
2080482104
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
土地利用(私人による利用・公的主体による利用、都市的利用・非都市的利用を含む)は、公法的規律・民事法的規律・刑事法的規律が錯綜す
る分野である。土地利用の分野において生ずる各種紛争事例を取り上げて検討する。
到達目標
土地利用をめぐる紛争事例の検討を通じ、実践的・応用的な法の解釈適用に習熟することを目指す。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
ガイダンス
(なお、以下に掲げる第2回以降の授業の計画については履修者数等に応じて変更がありうる。)
土地の利用という行為についての法的規律の問題が、これまで学修した憲法・行政法・民法・刑法等にお
いてどのような形で登場していたかを、ざっと整理しなおしてみること。
第2回
60
事例について報告者を決めずに討論
各回の(および、それ以降の)検討対象事件について予習。当該事件の報告担当者以外の参加者も、自分 90
なりに論点を書き留めるなどしておくこと。
第3回
事例について報告・討論
同上
90
- 511 -
第4回
事例について報告・討論、レポート課題提示
同上
第5回
90
事例について報告・討論、課題レポートの提出
同上
第6回
90
課題レポートの講評
同上
第7回
90
事例について報告・討論
同上
第8回
90
事例について報告・討論
同上
第9回
90
事例について報告・討論、レポート課題提示
同上
90
- 512 -
第10回
事例について報告・討論、課題レポートの提出
同上
第11回
90
課題レポートの講評
90
同上
第12回
事例について報告・討論
同上
第13回
90
事例について報告・討論
同上
第14回
90
事例について報告・討論
同上
第15回
90
事例について報告・討論
同上
90
- 513 -
授業の方法
近時の裁判事例から適当なものを選び、原則として毎回1件ずつを扱う。各回の報告担当者は、1週間前の木曜日正午までに、報告骨子案
(A4用紙1枚の分量を超えないもの)を提出し、それに対して教員が付すコメントを参照して報告をまとめ、本番のプレゼンテーション
を行う。報告者の報告をふまえ、参加者全員で検討を深める。
成績評価の方法
評価項目およびおおむねの評価割合は、報告:20、課題レポート:20、期末レポート:30、平常点(発言・質問等の授業参加状況):30とし、総
合的に評価する。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
関連科目: 憲法、行政法、民法、刑法、環境法
テキスト
テキストは用いない。必要な資料等はその都度配付または指示する。
参考書
必要に応じて指示する。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内専用ホームページで周知する。
- 514 -
科目名
教員名
展開演習IV
萩澤 達彦
科目ナンバー
配当年次
2080482104
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
事例問題を解きながら議論をして,破産法と民事再生法についての理解をより深める。
到達目標
破産法と民事再生法の基礎を確認し,解釈のための応用力を養成する。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
破産能力・民事再生能力
指示された問題の解答を作成。
第2回
120分
破産原因・民事再生原因
指示された問題の解答を作成。
第3回
120分
破産開始手続,民事再生開始手続き
指示された問題の解答を作成。
120分
- 515 -
第4回
手続の機関・利害関係人
指示された問題の解答を作成。
第5回
120分
財団の意義と範囲
指示された問題の解答を作成。
第6回
120分
債権の扱い・財団の扱い
指示された問題の解答を作成。
第7回
120分
管財人の実体法上の地位
指示された問題の解答を作成。
第8回
120分
契約関係の整理(1)
指示された問題の解答を作成。
第9回
120分
契約関係の整理(2)
指示された問題の解答を作成。
120分
- 516 -
第10回
契約関係の整理(3)
指示された問題の解答を作成。
第11回
120分
係属中の手続関係の整理・取戻権
120分
指示された問題の解答を作成。
第12回
担保権の扱い
指示された問題の解答を作成。
第13回
120分
相殺権
指示された問題の解答を作成。
第14回
120分
否認権(1)
指示された問題の解答を作成。
第15回
120分
否認権(2)
指示された問題の解答を作成。
120分
- 517 -
授業の方法
司法試験の過去問などの事例問題を通じて,破産法と民事再生法を対比しながら両法の知識を深める。演習の対象となる事例問題によって
は,上記の体系的順序のとおりに進まないこともありうる。
成績評価の方法
講義中への参加度(70%)と問題演習の提出物(30%)の総合評価による。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
倒産処理法I・倒産処理法II・民事訴訟法I・民事訴訟法II・民事訴訟法III・民事執行・保全法のほか,民法・商法の基本的知識が必用。
テキスト
授業に際してダウンロード先を指定するか,プリントを配布するかする予定である。
参考書
三木浩一=山本和彦編『ロースクール倒産法〔第3版〕』(有斐閣,2014年,4,428円)ISBN 978-4-641-13672-4
山本和彦ほか『倒産法概説〔第2版〕』(弘文堂,2010年,4,725円)ISBN 978-4-335-35459-5 C3032
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
学内用ページで告知する。
- 518 -
科目名
教員名
展開演習IV
武田 真一郎
科目ナンバー
配当年次
2080482104
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
本演習は修了年次生を対象とし、行政法学習の仕上げにふさわしい高度な事例解決能力と文章力の養成を目標とする。その際には、行政
訴訟の実務的な側面に目を向けることを特に重視する。具体的には以下の授業の方法を参照されたい。
*この演習と後期開講の基本演習V(武田担当)の両方を履修することはできません。どちらかを履修してください。
到達目標
1.高度な問題解決能力の養成。
2.高度な文章作成能力の養成。
3.行政訴訟における実務的な思考方法、文書作成能力の習得。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
テキスト第3部の総合問題について、報告者の報告に基づき、討論を行う。
第1回は今後の授業についてのガイダンスを行い、設問を割り当てる。その後、当日配布する課題について全員で討論を行
う。
テキスト第3部を概観してどのような設問があるか把握しておくことが望ましい。
第2回
報告者以外は90分。
第1問・.公害防止協定をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第3回
前回に続き、第1問・.公害防止協定をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
- 519 -
第4回
第2問・生活保護法をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第5回
前回に続き、 第2問・.生活保護をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第6回
第3問・漁業法の許可をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第7回
前回に続き、第3問・漁業法の許可をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第8回
第4問・墓地埋葬法と条例をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第9回
前回に続き、第4問・墓地埋葬法と条例をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
- 520 -
第10回
第5問・海の埋立をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第11回
前回に続き、第5問・海の埋立をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第12回
第6問・林道の使用不許可をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第13回
前回に続き、 第6問・林道の使用不許可をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第14回
第7問・介護保険事業者の指定取消しをめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第15回
前回に続き、第7問・介護保険事業者の指定取消しをめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
- 521 -
授業の方法
受講者に各問題の報告を割り当てる。報告者は割り当てられた問題についてレポートを作成し、全員に配布する。授業では報告者の報告
に基づいて討論を行う。討論の際には、各事例で取り上げられている法令の要件事実、その立証責任、反証の方法、証拠方法について具体
的に議論する。よって、報告者は可能な限りこの点を意識してレポートを作成する必要がある。
提出されたレポートは添削し、評価を付して返却する。
成績評価の方法
平常点(レポート、報告、討論)による。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
行政法I、IIを履修済であることが望ましい。
テキスト
曽和俊文・金子正史編 事例研究行政法・第2版(日本評論社)
参考書
行政法I、IIで使用したテキスト、参考書。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
オフィスアワーについては決まり次第お知らせします。それ以外の時間についてもメール等で相談の上、質問に応じます。
- 522 -
科目名
教員名
展開演習IV
廣部 和也
科目ナンバー
配当年次
2080482104
3
開講時期
単位数
2015年度 前期
2
テーマ・概要
演習Vと合わせて、国際法全般にわたる事例を解明することを学ぶ。国際法判例百選から適当な事例を取り上げるほか、新しい国際司法裁
判所の判決・勧告的意見から適当な事例を取り上げる。また、それらと関連する最近の国内裁判所の適当な判決を取り上げる。
到達目標
現実に生じている問題(国際紛争であるのが普通)に対して国際法を適用して妥当な解決を得ることができるようにする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
オリエンテーション
1 国際慣習法の成立要件――北海大陸棚事件
教科書の該当部分の復習
第2回
90分
4 一方的行為の国際法上の効力――漁業事件
教科書の該当部分の復習
第3回
90分
6 国際法上の義務の優越―国内法援用の禁止――アラバマ号事件
教科書の該当部分の復習
90分
- 523 -
第4回
9 条約の自動執行性――ヘーグ陸戦条約3条損害賠償請求事件
教科書の該当部分の復習
第5回
90分
12 一方的独立宣言の合法性――コソボ独立宣言事件
教科書の該当部分の復習
第6回
90分
15 未承認国の地位――ベルヌ条約事件
教科書の該当部分の復習
第7回
90分
16 政府承認の事実主義――ティノコ利権契約事件
教科書の該当部分の復習
第8回
90分
19 国家管轄権の適用基準――ローチュス号事件
教科書の該当部分の復習
第9回
90分
22 国家免除(2)-制限主義――パキスタン貸金請求事件
教科書の該当部分の復習
90分
- 524 -
第10回
23 外交特権免除の根拠――大使館員課税事件
教科書の該当部分の復習
第11回
90分
25 領域主権の機能――パルマス島事件
90分
教科書の該当部分の復習
第12回
28 領域支配の実効性――リギタン島・シバタン島主権事件
教科書の該当部分の復習
第13回
90分
31 軍艦の無害通航――コルフ海峡事件
教科書の該当部分の復習
第14回
90分
32 排他的経済水域の法的性格――サイガ号事件(No.2)
教科書の該当部分の復習
第15回
90分
34 海洋境界画定の法理――黒海境界画定事件
教科書の該当部分の復習
90分
- 525 -
授業の方法
1時限に1つの事例を取り上げ、事実の確認と事例に含まれる法的論点の基本的復習及び法を適用しての解決を検討する。報告者は、該当部
分のまとめや疑問点を報告し、検討する。関連事例を含めて詳細な検討を行う。
成績評価の方法
平常点による。出席状況と毎回の報告及び授業への参加姿勢・態度などを対象とする。
まとめのレポートの提出を求める。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
国際法I及びIIを学習していること、又は、それと同様の国際法に対する理解があること。
テキスト
国際法判例百選(第2版)
参考書
国際法判例百選 その他、適宜指示
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 526 -
科目名
教員名
展開演習V
武田 真一郎
科目ナンバー
配当年次
2080482105
3
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
本演習は修了年次生を対象とし、行政法学習の仕上げにふさわしい高度な事例解決能力と文章力の養成を目標とする。その際には、行政
訴訟の実務的な側面に目を向けることを特に重視する。具体的には以下の授業の方法を参照されたい。
*この演習と後期開講の基本演習Ⅳ(武田担当)の両方を履修することはできません。どちらかを履修してください。
到達目標
1.高度な問題解決能力の養成。
2.高度な文章作成能力の養成。
3.行政訴訟における実務的な思考方法、文書作成能力の習得。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
テキスト第3部の総合問題について、報告者の報告に基づき、討論を行う。
第1回は今後の授業についてのガイダンスを行い、設問を割り当てる。その後、当日配布する課題について全員で討論を行
う。
テキスト第3部を概観してどのような設問があるか把握しておくことが望ましい。
第2回
報告者以外は90分。
第1問・.公害防止協定をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第3回
前回に続き、第1問・.公害防止協定をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
- 527 -
第4回
第2問・生活保護法をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第5回
前回に続き、第2問・生活保護法をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第6回
第3問・漁業法の許可をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第7回
前回に続き、 第3問・漁業法の許可をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第8回
第4問・墓地埋葬法と条例をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第9回
前回に続き、 第4問・墓地埋葬法と条例をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
- 528 -
第10回
第5問・海の埋立をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第11回
前回に続き、 第5問・海の埋立をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第12回
第6問・林道の使用不許可をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第13回
前回に続き、 第6問・林道の使用不許可をめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第14回
第7問・介護保険事業者の指定取消しをめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
第15回
前回に続き、第7問・介護保険事業者の指定取消しをめぐる紛争について報告者の報告に基づき、討論を行う。
報告者は割り当てられた設問についてレポートを作成し、報告を行う。報告者以外もその設問について 報告者以外は90分。
予め十分に検討し、討論に参加する準備をすること。報告者は報告後に担当した事例について模擬訴状
を作成し、提出する。作成要領については授業中に指示する。
- 529 -
授業の方法
受講者に各問題の報告を割り当てる。報告者は割り当てられた問題についてレポートを作成し、全員に配布する。授業では報告者の報告
に基づいて討論を行う。討論の際には、各事例で取り上げられている法令の要件事実、その立証責任、反証の方法、証拠方法について具体
的に議論する。よって、報告者は可能な限りこの点を意識してレポートを作成する必要がある。
提出されたレポートは添削し、評価を付して返却する。
成績評価の方法
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
成績評価の基準
平常点(レポート、報告、討論)による。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
行政法Ⅰ、Ⅱを履修済みであることが望ましい。
テキスト
曽和俊文・金子正史編 事例研究行政法・第2版(日本評論社)
参考書
行政法Ⅰ、Ⅱで使用した参考書。
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
オフィスアワーについては決まり次第お知らせします。それ以外の時間についてもメール等で相談の上、質問に応じます。
- 530 -
科目名
教員名
展開演習V
原 昌登
科目ナンバー
配当年次
2080482105
3
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
この演習では、労働法について一通り学んでいることを前提に、具体的な事例を様々な角度から検討していきます。
到達目標
事例問題の検討を通して、労働法の基礎知識をより確実なものにすること、論理的思考能力及び問題解決能力を高めることが本演習の目標
です。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
毎時限、事例問題を1題ずつ検討していきます。開講時に、演習の参加人数や参加者の関心等を加味した上で進行計画を決定し
ます。具体的には、開講前に今年度取り上げる事例問題を一覧にして示し、報告担当者の割り振りを行います。
事例問題の検討①
【予習】開講前にポータル等で示される、検討予定の事例問題一覧を確認しておく
60(報告担当の場合は、
【予習・復習】報告担当者が作成したレジュメを確認し、基礎知識の復習を行った上で、事例問題を各 レジュメ作成等で少なく
自で検討する
とも180程度は必要と思
われます。以下同じ)
第2回
事例問題の検討②
【予習・復習】報告担当者が作成したレジュメを確認し、基礎知識の復習を行った上で、事例問題を各 60
自で検討する
第3回
事例問題の検討③
【予習・復習】報告担当者が作成したレジュメを確認し、基礎知識の復習を行った上で、事例問題を各 60
自で検討する
- 531 -
第4回
事例問題の検討④
【予習・復習】報告担当者が作成したレジュメを確認し、基礎知識の復習を行った上で、事例問題を各 60
自で検討する
第5回
事例問題の検討⑤
【予習・復習】報告担当者が作成したレジュメを確認し、基礎知識の復習を行った上で、事例問題を各 60
自で検討する
第6回
事例問題の検討⑥
【予習・復習】報告担当者が作成したレジュメを確認し、基礎知識の復習を行った上で、事例問題を各 60
自で検討する
第7回
事例問題の検討⑦
【予習・復習】報告担当者が作成したレジュメを確認し、基礎知識の復習を行った上で、事例問題を各 60
自で検討する
第8回
事例問題の検討⑧
【予習・復習】報告担当者が作成したレジュメを確認し、基礎知識の復習を行った上で、事例問題を各 60
自で検討する
第9回
事例問題の検討⑨
【予習・復習】報告担当者が作成したレジュメを確認し、基礎知識の復習を行った上で、事例問題を各 60
自で検討する
- 532 -
第10回
事例問題の検討⑩
【予習・復習】報告担当者が作成したレジュメを確認し、基礎知識の復習を行った上で、事例問題を各 60
自で検討する
第11回
事例問題の検討⑪
【予習・復習】報告担当者が作成したレジュメを確認し、基礎知識の復習を行った上で、事例問題を各 60
自で検討する
第12回
事例問題の検討⑫
【予習・復習】報告担当者が作成したレジュメを確認し、基礎知識の復習を行った上で、事例問題を各 60
自で検討する
第13回
事例問題の検討⑬
【予習・復習】報告担当者が作成したレジュメを確認し、基礎知識の復習を行った上で、事例問題を各 60
自で検討する
第14回
事例問題の検討⑭
小テスト
【予習・復習】・報告担当者が作成したレジュメを確認し、基礎知識の復習を行った上で、事例問題を 180
各自で検討する
・小テストについて基礎知識の復習を確実なものとしておく
第15回
事例問題の検討⑮
総まとめ
【予習・復習】・報告担当者が作成したレジュメを確認し、基礎知識の復習を行った上で、事例問題を 120
各自で検討する
・返却された小テストの内容を確認し復習する
・これまでの演習の内容を振り返り、疑問点について復習する
- 533 -
授業の方法
取り上げる事例問題ごとに報告担当者を決めます。報告担当者は、事前に(1)検討すべき論点、(2)必要な基礎知識、(3)検討例、
(4)演習で議論したい疑問点、以上をまとめたレジュメを作成し、参加者はレジュメを熟読した上で演習に臨むこととします。
演習では、報告担当者がポイントや疑問点を簡単に報告した後、教員による解説と全員による議論で検討を深めていきます。また、基礎知
識の習得を徹底するため、演習中に随時参加者との問答を行うほか、小テストを実施します。
なお、今年度は休業期間中の週末を利用して集中講義で実施します。1日4題(4コマ)ずつ検討を行う予定なので、計画的に予習・復習を
進めるように心がけてください。
成績評価の方法
期末試験は行いません。レジュメ及び報告の内容60%、議論の内容及び授業への参加状況20%、小テスト20%の割合で評価します。小テス
トの詳細は開講時に説明しますが、テキスト③を素材として、穴埋め式で基礎知識の習得状況を確認します。授業期間中に1回実施する予
定です。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠します。
次の点に着目し、その達成度により評価を行います。
・具体的な事例問題について、法律上の問題点を指摘しつつ検討することができるか
・検討結果について、レジュメを用いてわかりやすく説明することができるか
必要な予備知識/先修科目/関連科目
労働法I、労働法Ⅱを履修済みか、本演習と並行して履修している必要があります。
テキスト
教材として、次の4点を指定します。なお、②~④は基本的に教室では用いませんが、演習内容を補う自習用教材と位置付けます。③につ
いては上記の通り小テストの素材とします。
①『労働法(第5版)』水町勇一郎(有斐閣、2014)
②『コンパクト労働法』原 昌登(新世社、2014)
③『労働法学習帳(第3版)』大内伸哉(弘文堂、2013)
④『事例演習労働法(第2版)』水町勇一郎・緒方桂子編(有斐閣、2011)
参考書
開講時に紹介します。特に有用なものとして、次の3点を挙げておきます。
①『労働法(第10版)』菅野和夫(弘文堂、2012)
②『ケースブック労働法(第4版)』荒木尚志ほか(有斐閣、2015刊行予定)
③『重要労働判例200 労働法(第3版)』大内伸哉(弘文堂、2014)
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
質問は授業後に教室で受け付けます。オフィス・アワーについては学内専用ホームページで周知します。
- 534 -
科目名
教員名
展開演習V
廣部 和也
科目ナンバー
配当年次
2080482105
3
開講時期
単位数
2015年度 後期
2
テーマ・概要
演習IVに続いて、事例の検討を行う。国際法に関する事例を解明することを学ぶ。国際法判例百選から適当な事例を取り上げるほか、新し
い国際司法裁判所の判決・勧告的意見から適当な事例を取り上げる。また、それらと関連する最近の国内裁判所の適当な判決を取り上げ
る。
到達目標
現実に生じている問題(国際紛争であるのが普通)に対して国際法を適用して妥当な解決を得ることができるようにする。
授業の計画と準備学修
回数
授業の計画・内容
準備学修(予習・復習等)
第1回
準備学修の目安(分)
44 外国人の出入国と慣習国際法――マクリーン事件
教科書の該当個所を復習
第2回
90分
46 犯罪人引渡と死刑の存在――ソーリング事件
教科書の該当個所を復習
第3回
90分
50 国際人権条約の国内への適用(1)―直接適用――受刑者接見妨害国家賠償請求事件
教科書の該当個所を復習
90分
- 535 -
第4回
54 領事保護の法的性格――ラグラン事件
教科書の該当個所を復習
第5回
90分
57 人権条約に付された留保の無効――ブリロ(ベリロス)事件
教科書の該当個所を復習
第6回
90分
58 条約の解釈規則――リビア=チャド領土紛争事件
教科書の該当個所を復習
第7回
90分
61 帰属(1)――在テヘラン米国大使館員人質事件
教科書の該当個所を復習
第8回
90分
67 外交的保護請求における国籍――ノッテボーム事件
教科書の該当個所を復習
第9回
90分
70 会社の保護――バルセロナ・トラクション会社事件
教科書の該当個所を復習
90分
- 536 -
第10回
72 最恵国待遇規定の意味――マフェチニ事件
教科書の該当個所を復習
第11回
90分
85 国連事務総長の裁定――レインボー・ウォーリア号事件
90分
教科書の該当個所を復習
第12回
90 対抗措置――米仏航空業務協定事件
教科書の該当個所を復習
第13回
90分
91 先決的抗弁の分類――ニカラグア事件
教科書の該当個所を復習
第14回
90分
102 仮保全措置――ベルギー=セネガル事件
教科書の該当個所を復習
第15回
90分
104 勧告的意見の性格――核兵器使用・威嚇の合法性事件(国連総会諮問)
教科書の該当個所を復習
90分
- 537 -
授業の方法
1時限に一つに事例を取り上げ、事実の確認と事例に含まれる法的論点の基本的復習及び法を適用しての解決を検討する。報告者は、該当
部分のまとめや疑問点を報告をし、問題点を検討する。関連事例を含めて詳細な検討を行う。
成績評価の方法
平常点による。出席状況と毎回の報告及び授業への参加姿勢・態度などを対象とする。
まとめのレポートの提出を求める。
成績評価の基準
成蹊大学法科大学院の成績評価基準(学則第19条)及び法科大学院成績評価に関する申合せに準拠する。
必要な予備知識/先修科目/関連科目
国際法I及びIIを学習していること、又は、それと同様の国際法に対する理解があること。
テキスト
国際法判例百選(第2版)
参考書
国際法判例百選 その他、適宜指示
質問・相談方法等(オフィス・アワー)
授業終了後に教室で受け付ける。
- 538 -
Fly UP