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Vol.67 - 日本学術振興会

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Vol.67 - 日本学術振興会
Vol.67
「海外における高等教育に関する動向」(平成26年1月分)
日本学術振興会
【目 次】
1.米国 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P1
1-1.連邦政府や全国的な大学団体等に関するもの(ワシントン研究連絡センター)
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
米国大学学長の大半は、オバマ大統領の提案する大学格付けシステムの効果に対し
て懐疑的
米国学生情報センター研究所、2007 年秋学期の大学新入生の 6 年間の大学在籍・卒
業状況を追跡調査した結果を発表
ABA、2013 年秋学期の法科大学院新入学生数を発表
PCAST、高等教育における先進教育技術の活用に関する報告書を大統領に提出
2011年と2012年の米国研究開発費の成長率、GDP の成長率を上回る
US ニューズ誌、大学オンライン・プログラムの2014年ランキングを発表
大統領府、2024年までの ISS 運用延長を承認
2014年包括的歳出法案、NIH と大学学資援助プログラムの予算額が増額
オンライン教育を支持する大学教務担当者の割合が減少
1-2.主として州政府や個別の大学に関するもの(サンフランシスコ研究連絡センター)
① 新聞報道等
2.ドイツ(ボン研究連絡センター) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P
①
②
③
④
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の動向
ドイツ学術交流会(DAAD)の動向
ドイツ研究振興協会 (DFG) の動向
アレクサンダー・フォン・フンボルト財団(AvH)の動向
3.英国(ロンドン研究連絡センター)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P
①イングランド高等教育財政会議(HEFCE)の動向
② その他機関の動向
③ 英国のメディア報道(2013 年 12 月 16 日~2014 年 1 月 15 日)
4.フランス(ストラスブール研究連絡センター)・・・・・・・・・・・・・・・P
①
フランス高等教育の動向
5.中国(北京研究連絡センター)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P
① 国、地方レベルでの高等教育政策の動向
●教育部、観光地での会議開催と財政経費による大学創立記念式典を厳禁
② 中国の主要大学等の動向
●南開大学が長江学者 4 人を新増、総数 48 人に
③ その他、高等教育に関する有益な情報
●中国での大学 405 校が財団を設立、純資産は 158 億元に
1.米国
1-1.連邦政府や全国的な大学団体等に関するもの(ワシントン研究連絡センター)
① 米国大学学長の大半は、オバマ大統領の提案する大学格付けシステムの効果に対して懐疑的
(12月16日)
調査会社のギャラップ社(Gallup)と高等教育情報サイトを運営するインサイド・ハイヤー・エ
ド社(Inside Higher ED)は、オバマ大統領が大学をより手の届きやすいものとするために進め
ている大学格付けシステムの効果について、米国大学学長を対象として実施した調査の結果を発
表した。完全匿名方式で実施された本調査において、大学学長675人から得られた回答を分析した
結果、大半の学長は、同システムの恩恵を最も受けるのは豊かな財源を持つ大学と考えており、
システムの効果に対して懐疑的であることが明らかにされた。具体的には、①「オバマ大統領の
計画は大学を手の届きやすいものにする」上で「非常に効果的」と回答した学長は2%であるのに
対し、「あまり効果的でない」または「全く効果的でない」と回答した学長は合計59%、②「大
学選択にあたり生徒は教育省が提供する新しい情報ツールを活用する」という質問に「同意」ま
たは「強く同意」すると回答した学長は合計13%であるのに対し、「反対」または「強く反対」
と回答した学長は合計56%、③「新しい大学格付けシステムと連邦学資援助を関連付ける大統領
の戦略は良い考え」については、「同意」または「強く同意」する学長は合計16%であるのに対
し、「反対」または「強く反対」する学長は合計65%、などという結果が出ている他、格付けシ
ステムの評価基準項目も、「卒業率」以外の項目の重要性については懐疑的であることが明らか
にされた。
Inside Higher ED, Most presidents doubt Obama’s plan to promote affordable higher education
http://www.insidehighered.com/news/2013/12/16/most-presidents-doubt-obamas-plan-promot
e-affordable-higher-education
② 米国学生情報センター研究所、2007 年秋学期の大学新入生の 6 年間の大学在籍・卒業状況を
追跡調査した結果を発表(12 月 15 日)
米国学生情報センター研究所(National Student Clearinghouse Research Center)は、2007 年
秋学期に大学に入学した学生の大学在籍状況を 2013 年春学期まで追跡調査した第 2 回年次報告書
「大学卒業 ~米国における学生在籍率:2007 年秋学期入学グループ~(Completing College:
A National View of Student Attainment Rates – Fall 2007 Cohort)」を発表した。これによ
ると、①全体の 56.1%が 6 年以内に学位を取得しているが、フルタイムで在籍した学生ではその
77.7%が学位を取得したのに対し、パートタイムで在籍した学生では約 22%、②最初に入学した
大学セクター別での学位取得状況は、非営利 4 年制私立大学に入学した学生の 6 年以内での学位
取得率が約 73%と最高である一方、最低は 2 年制公立大学の 36.5%、③年齢別では、入学時の年
齢が 20 歳以下の学生の学位取得率が 59.7%と最高で、次に高いのは 25 歳以上の 43.5%であるが、
学位を取得しないまま退学した学生の割合が最も高いのは入学時 25 歳以上のグループ、④性別で
見ると、女子学生の学位取得率が男子学生を全体で約 6.7 ポイント上回るが、入学時の年齢の高
いグループでは男女間の差はほとんどない、⑤最初に 2 年制大学に入学した学生の 17.1%が 6 年
以内に 4 年制大学で学士号を取得、⑥2006 年秋学期に入学した学生の 7 年以内の学位取得率は
58.1%で、2012 年に発表された 6 年以内の学位取得率よりも 4 ポイント上昇、などが明らかにさ
れている。
1
National Student Clearhouse Research Center, Completing College: A National View of Student
Attainment Rates - Fall 2007 Cohort
http://nscresearchcenter.org/signaturereport6/#more-2605
③ ABA、2013 年秋学期の法科大学院新入学生数を発表(12 月 17 日)
米国弁護士協会(American Bar Association:ABA)は 12 月 17 日、2013 年秋学期の法科大学院
(J.D. プログラム)の新入学生数と、法務博士号を取得しない課程(L.L.M)に在籍する生徒数を発
表した。これによると、同学期のフルタイム・パートタイムを合わせた法科大学院の新入学生数
は 3 万 9,675 人で、前年同期比 11%減であることが明らかにされた。今回の発表によると、ABA
認可校 202 校の約 3 分の 2 にあたる 135 校で新入生数が減少しており、その中の 81 校では減少率
が 10%以上であったとしている。その一方で、63 校では新入生数が増加し、その中の 27 校では
増加率が 10%以上であったという。また、法務博士号を取得しない課程に在籍する学生数は 1 万
1,139 人で、前年同期の 1 万 1,067 人から微増していることが明らかにされた。この内訳は、84%
にあたる 9,401 人は法務博士号を既に取得したポスドクなどで、16%にあたる 1,738 人は弁護士
以外の職業に就くための学位取得課程に在籍しているという。なお、今回発表されたデータをま
とめた報告書は、今後数カ月以内に ABA の法科教育・入学部門(Section of Legal Education and
Admissions to the Bar)から発表される予定である。
American Bar Association, ABA Section of Legal Education reports 2013 law school enrollment
data
http://www.americanbar.org/news/abanews/aba-news-archives/2013/12/aba_section_of_legal
.html
④ PCAST、高等教育における先進教育技術の活用に関する報告書を大統領に提出(12月18日)
大統領科学技術諮問委員会(President’s Council of Advisors on Science and Technology:
PCAST)は12月18日、高等教育における教育効果を向上させ、学費を削減するための先進教育技術
の活用に関する報告書を大統領に送付した。本報告は、高等教育の機会を拡大し、米国の高等教
育システムが直面する様々な課題に対処するために、特に大規模公開オンライン講座(Massive
Open Online Course:MOOC)に重点を置いて、近年開発された先進技術について検証した結果を
まとめている。調査結果を踏まえ PCAST は、①オンライン教育・学習法において、どのイノベー
ションが最も優れたものであるかは市場に決定させる、②教育イノベーションに柔軟に対応する
よう認証機関に働きかける、③効果的な教育・学習法の研究及び結果の共有を支援する、の3点を
連邦政府に対して提案している。
なお、PCAST による大統領への報告書は、
<http://www.whitehouse.gov/sites/default/files/microsites/ostp/PCAST/pcast_edit_dec-20
13.pdf>からダウンロード可能。
The White House, PCAST Considers Massive Open Online Courses (MOOCs) and Related
Technologies in Higher Education
http://www.whitehouse.gov/blog/2013/12/18/pcast-considers-massive-open-online-coursesmoocs-and-related-technologies-higher-ed
⑤ 2011年と2012年の米国研究開発費の成長率、GDP の成長率を上回る(1月3日)
2
米国科学財団(National Science Foundation:NSF)は、2011年の米国における研究開発実績と
2012年の同暫定値を示した調査データ「米国における研究開発は2011年と2012年に成長を再開し、
国内総生産の成長率を上回る(U.S. R&D Resumes Growth in 2011 and 2012, Ahead of the Pace
of the Gross Domestic Product)」を発表した。これによると、2011年の米国における研究開発
支出額は4,382億ドルで、2010年から205億ドルの増額となった他、2012年の同暫定見積り額は
4,526億ドルと試算されている。インフレ率を換算すると、2011年、2012年共に国内総生産(Gross
Domestic Product:GDP)の成長率を上回ることになる。この顕著な成長は、企業による研究開発
支出額の増加が大きく影響した結果と分析されている。
National Science Foundation, NSF study details recent US research and development growth
http://www.nsf.gov/news/news_summ.jsp?cntn_id=130033&WT.mc_id=USNSF_51&WT.mc_ev=click
⑥ US ニューズ誌、大学オンライン・プログラムの2014年ランキングを発表(1月8日)
US ニューズ&ワールド・レポート誌(U.S. News & World Report)は、大学オンライン・プログ
ラムの2014年ランキング(2014 Best Online Programs)を発表した。本ランキングは、オンライ
ン講座のみを提供する学士課程と工学・経営学・教育学・看護学・コンピューター情報工学専攻
の修士課程を対象としており、3年目となる今回のランキングでは、US ニューズのアンケート調
査に回答した約1,000コースが対象となっている。ランキング決定の評価手段には、前年のランキ
ング決定時には採用されなかった大学間の相互評価データが追加された他、1年間の在籍率、卒業
率、及び卒業所要期間などの比重が大きくなるなど評価データが変更したため、ランキングに顕
著な変動が見られる。結果としては学士課程では、前年39位であったセントラル・ミシガン大学
(Central Michigan University)と、前年の調査には不参加のニューヨーク州立大学デリー校工
学部(SUNY College of Technology – Delhi)が同率1位となった。修士課程では、経営学専攻で
インディアナ大学ブルーミントン校(Indiana University – Bloomington)、教育学専攻で北イ
リノイ大学(Northern Illinois University)、工学専攻でコロンビア大学(Columbia University、
ニューヨーク州)、コンピューター情報工学専攻で南カリフォルニア大学(Southern California
University)、看護学専攻で聖ザビエル大学(St. Xavier University、イリノイ州)が、それぞ
れ第1位となった。
なお、本ランキングは、<http://www.usnews.com/education/online-education>から閲覧可能。
U.S. News & World Report, U.S. News Releases 2014 Best Online Programs Rankings
http://www.usnews.com/education/online-education/articles/2014/01/08/us-news-releases2014-best-online-programs-rankings
⑦ 大統領府、2024年までの ISS 運用延長を承認(1月8日)
米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration:NASA)は1月8日、国際宇宙ス
テーション(International Space Station:ISS)の運用を、少なくとも2024年まで延長するこ
とを大統領府が承認したと発表した。ISS の運用期間が延長されることで、NASA が有人宇宙探査
プログラムの長期的目標として掲げる有人火星探査の実現に向けて必要な技術開発のための時間
が確保できる他、民間セクターによる ISS への物資輸送・有人輸送プログラムの発展、さらに ISS
特有の微小重力環境を利用した研究や技術開発などへの貢献も今以上に期待できると考えられて
いる。NASA 有人探査・運用局のビル・ガーステンマイヤー局長(Bill Gerstenmaier)は、ISS の
ハードウェアが予定通りに機能を維持した場合、さらなる運用期間延長も可能であると述べてい
3
る。なお、ISS 運用には年間経費約30億ドルが必要であり、その約半分は物資及びクルーの輸送
に充てられるという。
Reuters, Obama agrees to 4-year extension for International Space Station
http://www.reuters.com/article/2014/01/08/us-space-station-extension-idUSBREA071EX2014
0108
⑧ 2014年包括的歳出法案、NIH と大学学資援助プログラムの予算額が増額(1月14日)
1月13日に連邦議会上院及び下院歳出委員会が発表した2014年度包括的歳出法案で、国立衛生研究
所(National Institutes of Health:NIH)と大学学資援助プログラムの予算が2013年度歳出額
よりも増額されたことが明らかになった。本法案では、NIH には2012年度歳出額を大きく下回る
ものの、2013年度比10億ドル増の299億ドルが配分され、現行の研究プロジェクトへの助成を継続
できる他、約385件の新たな研究に対する助成を提供することが可能になると、上院労働・厚生・
教育関連省庁歳出小委員会委員長のトム・ハーキン上院議員(Tom Harkin、アイオワ州選出民主
党)は述べている。また、大学学資援助プログラムにおいては、低所得層学生のための奨学金「ペ
ル・グラント(Pell Grant)」の1人あたりの支給最高額は、2013-2014学年度から85ドル増の5,730
ドルとなり、受給者数は2013-2014学年度の910万人から2014-2015学年度は930万人に増加する見
込みである他、働きながら学ぶ学生に対する連邦ワークスタディ(Federal Work Study)プログ
ラム予算は2013-2014学年度から4,900万ドル増、教育機会補助的助成(Supplemental Education
Opportunity Grant)プログラム予算は同3,700万ドル増となる。
なお、2014年度包括的歳出法案は
<http://docs.house.gov/billsthisweek/20140113/CPRT-113-HPRT-RU00-h3547-hamdt2samdt_xml
.pdf>からダウンロード可能。
Inside Higher ED, Budget negotiators reach deal that would increase NIH spending, Pell Grant
award
http://www.insidehighered.com/news/2014/01/14/budget-negotiators-reach-deal-would-incr
ease-nih-spending-pell-grant-award
⑨ オンライン教育を支持する大学教務担当者の割合が減少(1月15日)
バブソン大学(Babson College、マサチューセッツ州)傘下のバブソン調査研究グループ(Babson
Survey Research Group)は、大学オンライン教育に関する年次調査報告書「成績変化 ~米国に
おけるオンライン教育追跡調査~(Grade Change:Tracking Online Education in the United
States)」を発表した。本報告書は、米国大学2,831校の教務担当者から得られた回答に基づく調
査結果をまとめたもので、これによると、「オンライン教育は在職大学の長期的戦略上非常に重
要」と回答した教務担当者の割合は、2003年の同調査開始以来着実に増加を続け、2012年には最
高の69.1%となっていたが、今回の調査結果では65.9%に減少した。これは、オンライン講座未
提供大学で「非常に重要」とした回答者の割合が、2012年の32.9%から14.3%に減少したことが
原因と分析されている。その他、①オンライン講座を提供する大学の82.5%が「オンライン講座
による成果は対面講座より優れている、もしくは同等」と回答し、前年とほぼ同じ割合であるの
に対し、オンライン講座を提供しない大学の教務担当者の72.4%が「オンライン講座による成果
は対面講座よりも劣る」と回答し、その割合は前年比16.6ポイント増加、②小規模私立大学にお
いてオンライン教育の成果が疑問視される一方で、大規模公立大学がオンライン講座を提供して
いるため、オンライン講座登録学生数に大きな変化はなし、③2011年には回答者の36%が「今後5
4
年以内にオンライン教育の質に関する議論はなくなる」と回答したが、2013年は32%に減少し、
また、2013年には回答者の41%が「オンライン講座受講生の維持は対面講座よりも困難」と回答、
④「大規模公開オンライン講座(MOOC)は有効なオンライン教育手段」と回答したのは、2012年
の50%から44%に減少、などが明らかにされ、オンライン講座提供大学とそれを不要とする大学
との間での意見の違いがより顕著になっていることが判明した。
なお、本報告書は、<http://www.onlinelearningsurvey.com/reports/gradechange.pdf>からダウ
ンロード可能。
Inside Higher ED, After two years of MOOC mania, enthusiasm for online education dips
http://www.insidehighered.com/news/2014/01/15/after-two-years-mooc-mania-enthusiasm-on
line-education-dips
5
1-2.主として州政府や個別の大学に関するもの(サンフランシスコ研究連絡センター)
① 聞報道等
1.国、地方レベルでの高等教育政策(教育改革、予算制度など)の状況
●大統領科学技術諮問委員会、連邦政府と地域認証評価機関に MOOCs 支援を提言
Go Easy on MOOCs
(Inside Higher Ed, December 19, 2013)
http://www.insidehighered.com/news/2013/12/19/white-house-science-council-recommends-u
s-accreditors-support-moocs
●カリフォルニア州知事、高等教育予算増額を提案、より大きな成果を期待して ~カリフォル
ニア州 2015 年度予算において、授業料引き上げの凍結及びコミュニティカレッジにおいて学修成
果を挙げることを条件に、州高等教育に係る経費を増額~
Calif. Governor Proposes More Money for Higher Ed, and More Expectations
(The Chronicle of Higher Education, January 10, 2014)
http://chronicle.com/article/article-content/143937/
●テネシー州では、4年制大学転入後の学生が准学士号を取得できる制度が広がりをみせている
Program to Help Tenn. Transfer Students Get Associate Degree
(Inside Higher ED Quick takes, January 8, 2014)
http://www.insidehighered.com/quicktakes/2014/01/08/program-help-tenn-transfer-student
s-get-associate-degree#ixzz2qj4AnDo4
2.国、地方、各大学における評価の状況、資源配分への反映状況
●ニューメキシコ州知事が提案した教員・研究者採用のための予算計画 750 万ドル、州内複数の
大学トップが支持 ~より競争性の高い予算配分方式を導入予定~
University leaders in NM support recruitment plan
(Las Cruces News, December 23, 2013)
http://www.csun-news.com/las_cruces-news/ci_24780759/las-cruces-sun-news
3.高等教育に係る財務の状況(大学基金、学生への支援、プロジェクトを含む事業を実施する
ための資金の確保や措置など)
●【調査報告】研究費獲得によって大学財源は潤わない
Paper: Universities Lose Money on Research
(Inside Higher ED Quick takes, January 13, 2014)
http://www.insidehighered.com/quicktakes/2014/01/13/paper-universities-lose-money-rese
arch#ixzz2qj1KB2M8
●コロラド州知事、予算剰余の大部分を大学教育へのアクセス改善に費やすべきと主張
Colo. governor calls for big college funding boost
(The Denver Post, January 9, 2014)
http://www.denverpost.com/news/ci_24877895/colo-governor-calls-big-college-funding-boo
st
6
4.優れたアドミッション戦略など大学運営に係るもの
●州内初の非営利オンライン大学であるウエスタンガバナーズ大学、ワシントン州の公認を受け
州民の入学者数が 5 倍以上に増加
Thousands Enroll In Washington Online College
(The Seattle Times, December 26, 2013)
http://seattletimes.com/html/localnews/2022531878_apxwashingtononlineuniversity.html
●大学間協力によりコストを抑制しつつプログラムを拡大~リベラルアーツカレッジの試み~
Cross-College Collaboration
(Inside Higher Ed, January 10, 2014)
http://www.insidehighered.com/news/2014/01/10/liberal-arts-colleges-pool-their-resourc
es
●ハワイ、ノースダコタ、オレゴン、ユタの4州の大学が学生の移動に関する共通の枠組みに合
意 ~教養・一般教育のコア科目で一定の学修成果を修めれば、州を越えて転学が可能~
4 States Agree on 'Block Transfer' of Gen Ed Core
January 7, 2014
http://www.insidehighered.com/quicktakes/2014/01/07/4-states-agree-block-transfer-gened-core#ixzz2qj62oyCE
●寄付金を多く集められる大学とは?
Why Some Colleges Get More Million-Dollar Gifts
(Inside Higher Ed, January 7, 2014)
http://www.insidehighered.com/quicktakes/2014/01/07/why-some-colleges-get-more-million
-dollar-gifts#ixzz2qjAdowWf
5.その他個別の大学の特色ある取組みなど有用な情報
(個別の大学の特色ある取組み等)
●昨年度カリフォルニア大学の学生が受けた公的留学奨学金は総額で約 300 万ドル
UC students receive $3M for study abroad
(UC Newsroom, January 13, 2014)
http://www.universityofcalifornia.edu/news/article/30559
(その他)
●連邦地裁、クレイトン大学医学部に聴覚障害学生のための教育設備の整備を命令
Full Access
(Inside Higher Ed, December 23, 2013)
http://www.insidehighered.com/news/2013/12/23/us-judge-orders-creighton-medical-school
-provide-specific-services-deaf-student
●アメリカン・スタディーズ・アソシエーション、対イスラエル学術ボイコット決議を採択
Backing the Israel Boycott
(Inside Higher Ed, December 17, 2013)
http://www.insidehighered.com/news/2013/12/17/american-studies-association-backs-boyco
7
tt-israeli-universities
●【アメリカ歴史協会発表】歴史学研究の教員求人数、前年比 7.3%減少
History Jobs Down 7.3%
(Inside Higher Ed, January 2, 2014)
http://www.insidehighered.com/news/2014/01/02/number-jobs-history-drops-73
●数字で見る:私立大学におけるミリオネアたち(2011 年) ~裕福な大学では、学長をはじめ
として複数人に 100 万ドル以上の給与が支払われることも珍しくない~
By the Numbers: Millionaires at Private Colleges, 2011
(The Chronicle of Higher Education, December 15, 2013)
http://chronicle.com/article/article-content/143601/
●教育者たちはロースクールの擁護論を唱える
Educators Make the Case for Going to Law School
(The Chronicle of Higher Education, January 3, 2014)
http://chronicle.com/article/article-content/143791/
8
2.ドイツ
①ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の動向
●研究開発に対する支出が目標の対 GDP 比 3%に到達 (10 Dec 2013)
ドイツにおける 2012 年の研究開発への支出総額が過去最高の 795 億ユーロに達した。この額
は対国内総生産(GDP)比でも過去最高の 2.98%に相当する。
他のヨーロッパ諸国と比較しても、この比率は最も高いグループに属する。2012 年の統計で
ドイツより高比率であるのはフィンランド(3.55%)やスウェーデン(3.41%)、デンマーク(2.99%)
といった北欧諸国のみである。
ドイツ連邦政府は、2005 年から 2013 年の間に研究開発への支出総額を、60%増の約 144 億
ユーロにまで引き上げることに成功した。
http://www.bmbf.de/press/3539.php
②ドイツ学術交流会(DAAD)の動向
●エラスムス+:高等教育の領域において流動性と共同研究の機会をさらに増大
(03 Dec 2013)
欧州議会に続いて欧州連合理事会も「エラスムス+」
(エラスムス・プラス)計画を採択した。
これにより、一般および職業教育・青少年・スポーツのための欧州プログラムが 2014 年 1 月1
日から始まる。予算は今後7年間で 147 億ユーロである。
ドイツ人学生は、エラスムス+によって、外国で経験を積み国際的な知識を習得する様々な機
会が提供される。これまでと同様、欧州 34 か国で留学、もしくはインターンシップをすること
ができ、なおかつ奨学金は以前より高額になる。また、新たな点として、学士・修士・博士課
程にかかわらず、12 ヶ月間外国に滞在可能になる。本計画の後期には、全世界の国々で外国滞
在(留学、もしくはインターンシップ)を小規模に行うことも可能である。さらにエラスムス+
では、欧州内の他の国に修士課程留学するための低金利貸付も行う。
エラスムス+は、大学教員交流や大学職員の研修等、大学等高等教育機関にも様々な支援を行
う。
https://www.daad.de/portrait/presse/pressemitteilungen/2013/25236.de.html
③ドイツ研究振興協会 (DFG)の動向
●ドイツ研究振興協会(DFG)が 4 つの新しい研究グループを設立(07 Dec 2013)
新たに設立された 4 つの研究グループは、他のすべての DFG の研究グループと同様に、様々
な場所で学際的に研究を行う。最初の支援期間において 3 年間にわたり、計約 710 万ユーロの
支援を受ける。これにより、DFG は全体として 200 の研究グループを支援することになる。
新たな研究グループが設置された大学と研究テーマは以下のとおり。
1.ブレーメン大学 Ultra-Precision High Performance Cutting
2.ドレスデン工科大学 Nanopatterned Organic Matrices in Biological Silica
Mineralization
3.ミュンヘン大学 International Public Administration. The Emergence and Development
of Administrative Patterns and Their Effects on International Policymaking
4.ヴュルツブルク大学 Sphingolipid Dynamics in Infection Control
http://www.dfg.de/service/presse/pressemitteilungen/2013/pressemitteilung_nr_52/in
9
dex.html
●専門情報サービス - DFG は研究者のための図書館サービスを支援する(20 Dec 2013)
ドイツ研究振興協会 (DFG)は人文・社会科学における図書館サービスを支援するため、新た
に5つの図書館に対して 3 年間で 680 万ユーロの支援を開始した。このプログラムの特徴は、
通常の図書館サービスとは異なり、ドイツにおける人文・社会科学の研究者コミュニティの要
望に応じて各専門分野の研究に役立つ文献や情報を迅速かつダイレクトに提供することである。
また、電子化された情報へのアクセスも重視している。
今回第1回目として採択された5つのプログラムとその実施機関は次のとおりである。
1.国際的かつ学際的な法学研究のための専門情報サービス ベルリン州立図書館(プロイセ
ン文化財団が運営)
2.犯罪学のための専門情報サービス テュービンゲン大学図書館
3.芸術のための専門情報サービス ハイデルベルク大学図書館およびザクセン州立・ドレス
デン工科大学図書館
4.メディアコミュニケーション学のための専門情報サービス ライプツィヒ大学図書館
5.音楽学のための専門情報サービス バイエルン州立図書館
http://www.dfg.de/service/presse/pressemitteilungen/2013/pressemitteilung_nr_54/index.html
http://www.dfg.de/en/service/press/press_releases/2013/press_release_no_54/index.html
④アレクサンダー・フォン・フンボルト財団(AvH)の動向
●アレクサンダー・フォン・フンボルト財団創立 60 周年(07 Dec 2013)
アレクサンダー・フォン・フンボルト財団は、1953 年から国際的な学術交流の振興を積極的に行
ってきた。2013 年 12 月 10 日、アドヴェント(キリスト降臨節)・コンサートで創立 60 周年を祝
う。
10
3.英国
①イングランド高等教育財政会議(HEFCE)の動向
● 公正取引委員会への情報提供の内容を発表
1 月 8 日、HEFCE はイングランドの高等教育(学部課程)に関する情報を Office of Fair Trading
(OFT:公正取引委員会)に提供したと発表した。昨年 10 月 22 日、OFT は、イングランドの高等
教育における不適切な規制や変動しやすい教育の質に対する懸念が浮上していることから、消費
者としての学生の権利と大学の競争を見直すため、上記情報を提供するよう HEFCE に要請してい
た。
提供された情報の内容は、イングランドの高等教育において、大学同士がどのように競争して
いるか、規制システムがどのように競争の効果を高めまたは弱めているか、学生が正しい情報に
アクセスでき大学選択の際に適切な判断ができているか、大学は学生の期待を満たしているか、
また学生が苦情を訴える手段が用意されているか等で、OFT からの質問に回答する形で記述され
ている。
【HEFCE の関連 URL】
http://www.hefce.ac.uk/news/newsarchive/2014/news85320.html
【OFT の関連 URL】
http://www.oft.gov.uk/news-and-updates/press/2013/73-13#.UtQdu1tdVqU
②その他機関の動向
1)UCAS(Universities & Colleges Admissions Service)の動向
● ‘End of Cycle report 2013’を発表
12 月 19 日、UCAS は、2013 学事年度の大学入学に関する最終報告である‘End of Cycle report
2013’を発表した。同報告書によれば、2012 学事年度の授業料大幅値上げから 1 年後の 2013 学
事年度に、高等教育機関に出願した学生数は 67 万 7400 人で、昨年よりも 2 万 3700 人増加(3.6%
増)したことがわかった。この数は 2010 年と 2011 年を除いて 3 番目に多い人数となった。また、
実際に入学した学生数は、2012 年よりも 3 万 700 人多い 49 万 5600 人となり、過去最高数を記録
したことがわかった。さらに、英国の若者、社会的に不利な環境にある 18 歳の学生の進学者数も
これまででもっとも多かった。
【UCAS の関連 URL】
http://www.ucas.com/news-events/news/2013/record-number-applicants-accepted-uk-high
er-education-he
【UUK の反応】
http://www.universitiesuk.ac.uk/highereducation/Pages/CommentontheUCASEndofCyclerep
ort2013.aspx#.UrMWMltdVqU
【OFFA の反応】
http://www.offa.org.uk/uncategorized/ucas-2013-end-of-cycle-report-good-progress-on
-access-but-gaps-still-too-wide-says-offa/#sthash.vccefG7U.dpuf
【Russell Group の反応】
http://www.russellgroup.ac.uk/russell-group-latest-news/154-2013/5543-ucas-end-of-c
11
ycle-report/
【メディアによる報道】
・The Guardian
Number of new undergraduates in the UK reaches record level, Ucas reveals
英国の新入生、記録的な数に-UCAS が発表
http://www.theguardian.com/education/2013/dec/19/record-number-new-undergraduates-2
013-ucas
・The Independent
Tuition fee no object: Record numbers of students enroll at UK universities
授業料値上げに異議なし-英国大学に記録的な数の学生が入学
http://www.independent.co.uk/student/news/tuition-fees-no-object-record-numbers-ofstudents-enrol-at-uk-universities-9013696.html
・Times Higher Education
Student recruitment hits record levels
大学への入学数記録的レベル
http://www.timeshighereducation.co.uk/news/student-recruitment-hits-record-levels/2
010000.article
・BBC
Record numbers of students enter university
記録的な数の学生が大学へ進学
http://www.bbc.co.uk/news/education-25432377
●2014 学事年度に関する出願状況(12 月)を発表
1 月 3 日、高等教育機関への願書受付・処理機関である UCAS は、12 月 16 日時点での 2014 学事
年度の出願状況を公表した。UCAS への出願受付は 9 月初旬に開始されており、今回発表されたの
は願書出願締め切りを 10 月 15 日とする医歯学及び獣医学コース、さらにオックスフォード大学
及びケンブリッジ大学の全コースへの出願者数と、その他全コースへの出願者数である。
例年の傾向では、1 月の締切り時の出願者数は、12 月時点での出願者数と比べると約 68~84%
増となる。
2013 学事年度と 2014 学事年度の 12 月第 3 月曜日現在の出願状況を比較した統計は以下のとお
り。
12 月第 3 月曜日の出願者数比較
11 月第 3 月曜日時点での出願者数
2013 学事年度
2014 学事年度
差(+/-)
差(%)
303,790
303,750
- 40
0 %
【UCAS の関連 URL】
http://www.ucas.com/news-events/news/2014/2014-cycle-applicant-figures-december
【UUK の反応】
http://www.universitiesuk.ac.uk/highereducation/Pages/CommentontheUCASEndofCyclerep
ort2013.aspx#.UsqUhFtdVqU
【メディア報道】
12
・The Guardian
University applications by UK students down 1% on last year
英国からの大学出願者、昨年比 1%減
http://www.theguardian.com/education/2014/jan/03/university-applications-uk-student
s-down
・Times Higher Education
Early university applications at lowest level for four years
イングランドの学生の大学出願者数、過去 4 年で最低
http://www.timeshighereducation.co.uk/news/early-university-applications-at-lowestlevel-for-four-years/2010176.article
③英国のメディア報道(2013 年 12 月 16 日~2014 年 1 月 15 日)
・The Independent
12 月 22 日
More students want to study away from home – despite tuition fees
高額の授業料にも関わらず、より多くの学生が実家から離れた大学を選ぶ傾向に
http://www.independent.co.uk/news/education/education-news/more-students-want-to-st
udy-away-from-home--despite-tuition-fees-9021187.html#
・Times Higher Education
12 月 23 日
A-level students ‘still look to move away’ for university
A レベル学生は依然大学のために実家を離れることを視野に入れている
http://www.timeshighereducation.co.uk/news/a-level-students-still-look-to-move-away
-for-university/2010056.article
・BBC
12 月 23 日
Fewer young people plan to go to local university
地元の大学に進学する若者が減少
http://www.bbc.co.uk/news/education-25493976
13
4.フランス
●「留学推進はフランスにとって脅威ではない」
2013 年 12 月 12 日、Le Figaro 紙の記事「フランスに将来を見出さないこれらの若者たち」に対
して、ジュヌヴィエーヴ・フィオラゾ高等教育研究大臣、ヴァレリー・フールネロンスポーツ・
青少年・社会教育・市民活動大臣、エレーヌ・コンウェイ=ムレ外務大臣付在外フランス人担当大
臣は、若者の海外留学とモチベーションの現状に関する補足情報を提供し、外国留学経験が頭脳
流出などのようなマイナスな結果を招くものではないことを強調した。
それによると、外国に留学したフランスの若者のうち 80%がフランスに戻り、毎年 8 万人のフラ
ンスの学生が留学する一方で、その 3 倍以上に当たる 29 万人の留学生が来仏し、その約 95%が
フランスを「教育を受けるのにふさわしい」国と評価している。また、OECD によれば、フランス
は留学生にとって世界中で 3 番目に魅力ある国である。フランスでは海外留学を推進しており、
留学率も増加傾向にあることから、真の問題は「社会的出身状況に左右されず、より多くの学生
が海外留学する機会を与えられるようにすることだ」と述べ、留学の重要性を強調した。
(参考)Le Monde 紙は 2013 年 11 月 14 日付の記事で、モンテーニュ研究所が 2013 年 4-8 月に、
フランスのグランゼコール 9 校(Politechnique, Ecole centrale Paris, Ecole des ponts
ParisTech, Telecom ParisTech, INSA Lyon, Essec, ESCP, ENS Cachan, Siences Po)の最終学
年の学生 975 名を対象に行った海外留学についてのアンケート結果を発表した。概要は以下の通
り。
 グランゼコールの国際化
・留学経験に満足:81%(非常に満足:43%、満足:38%)
・帰国後自分の学校に留学生がいることに賛成:90%
 海外で就職する場合の目的
・キャリアと報酬のため:59%
・フランス国外により良い生活を求める:56%
・より良い経済環境を求める:52%
 海外での就職口を見つける可能性
・自力で国外の就職口を見つけることが容易:55%(非常に容易:9%、容易:46%)
・フランス高等教育研究省 “ La mobilité internationale est une chance pour notre jeunesse,
pas une menace pour la France”
(2013 年 12 月 12 日)
http://www.enseignementsup-recherche.gouv.fr/cid75784/la-mobilite-internationale-est-u
ne-chance-pour-notre-jeunesse-pas-une-menace-pour-la-france.html
・Le Monde “Une stratégie de carrière bien pensée”(2013 年 11 月 14 日)
●「大学卒の就職調査」
2013 年 12 月 19 日、Le Monde 紙は、高等教育研究省が同 18 日に発表した「2010 年の大学卒業生
の就職に関するアンケート」を元に、就職率ランキングを作成・掲載した。
高等教育研究省のアンケートでは、総計 47,794 人(職業学士号取得者 16,911 人、修士号取得者
28,251 人、工学系大学学位取得者 2,632 人)の卒業後 30 ヶ月後の就職状況を調査している。そ
れによると、修士号取得者の 90%、職業学士号取得者の 91%、工学系の大学学位取得者の 88%
が就職しているという結果になった。ただし、工学系の学生は 2012 年は 87%が学業の継続をし
ていることから、回答率は 5.5%程度である(職業学士号取得者 38.4%、修士号取得者 27.8%)。
これらの結果は、工学系・商業系のグランゼコール卒業生の就職率(それぞれ 96%、93%)と比
較しても引けをとらず、大学卒業生の就職率の高さを物語っている。
14
Le Monde 紙のランキング概要は以下の通り。
<法学・経済学・経営学>
全体の就職率: 92%
就職率ランキング: 1 位 クレルモン第 1 大学(99%)
2 位 パリ第 1 大学(97%)
3 位 ル・アーブル大学、リール第 1 大学、リール第 2 大学(94%)
平均年俸: 法学 31,200 ユーロ、政治学 29,900 ユーロ、経営学 32,100 ユーロ
<自然科学・工学・健康科学(医学を除く)>
全体の就職率: 91%
就職率ランキング: 1 位 トゥルーズ第 3 大学、パリ第 7 大学(95%)
3 位 パリ第 11 大学、ブザンソン大学(94%)
平均年俸: 数学 33,800 ユーロ、生命科学 27,700 ユーロ、宇宙科学 27,500 ユーロ、
情報学 32,900 ユーロ、電気・電気工学 32,800 ユーロ、スポーツ科学 25,200 ユーロ
<人文社会科学>
全体の就職率:88%
就職率ランキング:
平均年俸:
1 位 グルノーブル第 3 大学(95%)
2 位 アミアン大学(95%)
3 位 パリ第 5 大学(92%)
歴史学 23,300 ユーロ、地理・開発学 28,000 ユーロ、心理学 25,700 ユーロ、
社会学 24,900 ユーロ
<文学・言語学・芸術>
全体の就職率:86%
就職率ランキング: 1 位 パリ第 3 大学(94%)
2 位 パリ第 7 大学、パリ第 8 大学(92%)
平均年俸: 外国語としてのフランス語 23,400 ユーロ、芸術 23,400 ユーロ
・Le Monde
日)
“Luniversité française, un tremplin pour l’entreprise”(2013 年 12 月 19
●「大学‐企業間のギャップ」
フランスでは、大学と企業の相互不信や大学卒の就職難というイメージがはびこっている。この
事態を受けて、フランスでは企業での必要性を反映させた大学教育を推進するなど、大学‐企業
間のギャップの解消に取り組んでいる。その一環として、2013 年 12 月 9 日、ジュヌヴィエーヴ・
フィオラゾ高等教育研究大臣は、Sup’Emploi 委員会を立ち上げた。本委員会は、フランス企業
の元社長 2 名を議長に迎え、若者に将来の職業を考えさせ、職業訓練も含めたカリキュラム改善
の提案を 2014 年上半期末に行う。
事実、IMS-Entreprendre 社の 2012 年のアンケートでは、56.3%の企業は、現在の大学カリキュ
ラムには企業での仕事に必要な教育科目がなく、また、42.8%の企業が、大学卒の採用は全体の
採用数の1/4である(3/4はグランゼコールから)
。企業の幹部や人事担当者は、グランゼコ
ール出身者が多く、その卒業生を採用したがる傾向にある。
「大学教育の中には、あまりにも社会
からかけはなれ、大学教授や CNRS 研究員を養成するための教育しか行っていない人たちがいる。
また、修士課程の主任が、必ずしも企業の必要性をよく考慮したカリキュラム内容を作成してい
15
るとはいえない。大学の第一課程では専門的になり過ぎないカリキュラムにすべきだ。
」との企業
関係者からのコメントがある。ここ 15 年来、大学側でも社会・経済上の需要に対応すべく、職業
教育を開始し、全国で 2200 の職業学士コースが設置されている。フィオラゾ大臣は職業訓練受講
率を現在の 7%から 2020 年には 17%に増加させることを目指している。
・Le Monde
“Luniversité trop éloignée des entreprises”(2013 年 12 月 10 日)
16
5.中国
① 国、地方レベルでの高等教育政策の動向
●教育部、観光地での会議開催と財政経費による大学創立記念式典を厳禁
Science Times/中国科学報(2013.12.8)
12 月 6 日、教育部は公式サイトで『党・政府機関節約励行浪費反対条例』の深い貫徹・実行に
関する通知を発表した。
通知によると、無許可の勝手な会議、勝手な規定違反・基準越えの会議、観光地での会議、財政
的経費を用いた学校創立記念行事などの儀礼的な祝典行事の開催を厳しく禁じる、とのことであ
る。
通知はまた以下の点につき指導している。
1.公務接待の簡略化に力を入れ、公務接待の審査・許認可制度を設置することや費用支出リスト
を作成し、教育関連機関の公務接待における食事と宿泊は、原則として学校内の宿泊施設や食堂
とすること。
2.接待が規格・基準を満たすかどうかを厳格に管理すること。
3.接待による過度な支出が学校教育教育、科学研究、生活秩序を妨害することを厳しく禁じ、歓
迎スローガンの使用、送迎活動の手配、教師と学生による特別芸能公演等も厳しく禁じている。
② 中国の主要大学等の動向
●南開大学が長江学者 4 人を新増、総数 48 人に
Science Times/中国科学報(2013.12.25)
12 月 24 日南開大学のニュースによると、同校の教授 4 人が、教育部が先日発表した 2012 年度
「長江学者奨励計画」の特別招聘教授リストに入選したとのことである。入選したのは南海大学
の生化学・分子生物学の MarkBartlam 教授(英国籍)、有機化学の崔春明教授、世界経済の盛斌教
授、企業管理の張玉利教授である。
「長江学者奨励計画」は『国家中長期教育改革・発展計画綱要(2010~2020 年)』と『国家中長
期人材発展計画綱要(2010-2020 年)』を貫徹・実行する重大な人材プログラムとして、国家のハ
イレベル人材育成支援体系の重要な構成部分を担っている。当計画により国際的な影響力をもつ
学科のリーダー的人材を中国内の大学において誘致・養成し、大学における人材強化を深く推進
し、高等教育の質の全面的強化を目指す。
今回新たに入選した4名を加え、南開大学の長江学者数は 48 人に達した。
③ その他、高等教育に関する有益な情報
●中国での大学 405 校が財団を設立、純資産は 158 億元に
中国教育和科研計算機網(2013.12.27)
2013 年 12 月時点で、中国での大学 405 校が基金会を設立し、純資産総額が 158 億元に達した。
清華大学教育基金会の純資産規模と 2012 年の寄贈収入および公益支出はいずれも国内大学のト
ップにある。清華大学、北京大学と浙江大学による設立した基金会の純資産規模は上位 3 位に位
置し、また内陸部のすべての非公募基金会で、純資産規模の 1 位、3 位と 4 位を占めている。2012
17
年末時点で、清華大学教育基金会の純資産規模はすでに 22 億 9300 万元に達し、2012 年に受贈益
は 8 億元を上回り、公益支出も 6 億元を突破した。
12 月 24 日時点で、中国では基金会 3538 社があり、うち公募基金会 1399 社、非公募基金 2139 社
となっている。
18
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