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1910 年噴火と明治新山の誕生

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1910 年噴火と明治新山の誕生
「ジオサイト」とは、訪れ、見て、楽しみ、学び、発見し、見識を深めることがで
きる「地球の見どころ」です。洞爺湖有珠山ジオパークには、教育、ツーリズム、科
学、自然、歴史、文化など、多種多様な価値を持つジオサイトがあり、特に「変動す
る大地」として、他では見ることのできない貴重な見どころが多いため、世界ジオパー
クとして認定されています。
「変動する大地」洞爺湖有珠山ジオパークは、長い年月をかけて今の景観を生み出
し、そして今後もまた変わり続けていく地域です。ここでは、ジオサイトをタイムス
ケールによって 9 つの「テーマ」に分けています。
「ジオサイト」を見て感じることができる場所が「ジオポイント」です。ジオポイ
ントには、そこから見ることができるジオサイトの解説看板が置かれたり、しばしば
現地のガイドが案内をする場所になります。ジオポイントの中には、環境保護や安全
の観点から一般の立ち入りを規制している場所も一部にありますが、そこでは特別な
許可を得て専門家やガイドが同行するツアーが開催されることもあり、参加者はより
間近で貴重なサイトを感じることができます。
これらのジオポイントをつなぐ「トレイル(散策コース)」も数多く整備されてい
ます。散策したりサイクリングしたりしながら、洞爺湖有珠山ジオパークを体感する
ことができます。
皆さんの興味を深め、満たしてくれる情報を提供している展示学習施設が「ミュー
ジアム」です。また、ジオポイントの場所や移動手段、ガイドツアーの情報収集など
を行うことができる施設が「インフォメーションセンター」です。
このジオサイトデータブックは、これらの情報や解説が記載されており、洞爺湖有
珠山ジオパークを感じようとしている皆さんに、より期待と関心をもたらしてくれる
ことと思います。
目
Ⅰ
テーマ
A
ジオサイト
Geosites
サイト名称
次
.............................................................................
重要度
活用目的
付加価値
保護
基準
洞爺カルデラ形成以前【新第三紀中新世 - 中期更新世】
先洞爺カルデラ火成岩類
国内レベル
教育・ツーリズム・科学
景観
地域
A02
旧幌別硫黄鉱山
国内レベル
教育・科学
歴史・自然
なし
洞爺カルデラの誕生【約 11 万年前】
2
B01
洞爺火砕流堆積物
世界レベル
教育・ツーリズム・科学
景観・自然
国
B02
洞爺カルデラ
世界レベル
教育・ツーリズム・科学
景観・自然
国
C
C01
中島の誕生【約 5 万年前】
中島
3
国内レベル
教育・ツーリズム・科学
景観・考古学・自然
国
D 有珠成層火山の誕生【約 2 万~7 千年前】
4
D01
有珠成層火山溶岩
国内レベル
教育・科学
景観
国
D02
ドンコロ山
国内レベル
科学
景観
国
D03
岩屑なだれ堆積物
世界レベル
教育・科学
景観・歴史・考古学
なし
D04
縄文の人々のくらし
世界レベル
教育・ツーリズム・科学
歴史・考古学
地域
D05
アイヌの人々のくらし
国内レベル
教育・科学
景観・歴史・考古学・自然
地域
E
頁
1
A01
B
1
17~19 世紀の噴火と溶岩ドームの誕生【17-19 世紀(1663-1853 年)】
6
E01
有珠山山頂部
世界レベル
教育・防災啓発・ツーリズム・科学 景観
国
E02
岩屋観音
国内レベル
教育・防災啓発
歴史
なし
E03
文政火砕流による被災の記憶
国内レベル
教育
歴史・考古学
地域
E04
有珠善光寺・善光寺自然公園
世界レベル
教育・防災啓発・ツーリズム・科学 景観・歴史・自然
国
E05
有珠山南山麓の植生
世界レベル
教育・科学
自然
国
E06
開拓と産業
国内レベル
教育・ツーリズム
歴史
地域
F 1910 年噴火と明治新山の誕生【1910 年】
8
F01
フットパス四十三山コース
国内レベル
教育・ツーリズム・科学
景観・歴史・自然
なし
F02
源太穴火口
国内レベル
教育・科学
自然
国
F03
金比羅山 1910 年火口群
国内レベル
教育・科学
景観
国
F04
洞爺湖温泉
国内レベル
教育・ツーリズム
景観・歴史
国
G 1944~45 年噴火と昭和新山の誕生【1943-45 年】
10
G01
昭和新山
世界レベル
教育・防災啓発・ツーリズム・科学 景観・歴史・自然
国
G02
新山沼
国内レベル
教育・ツーリズム
景観・歴史
国
G03
胆振線鉄橋遺構
国内レベル
教育・ツーリズム・科学
歴史
国
H 1977~78 年噴火と有珠新山の誕生【1977-82 年】
12
H01
1977 年山頂火口
世界レベル
教育・防災啓発・ツーリズム・科学 景観・歴史・自然
国
H02
有珠新山
世界レベル
教育・防災啓発・ツーリズム・科学 景観
国
H03
北外輪山
国内レベル
教育・科学
景観
国
H04
地殻変動に伴う断層変位
国内レベル
教育・防災啓発・科学
歴史
国
H05
旧北海道大学有珠火山観測所
国内レベル
教育・科学
歴史
国
H06
火山泥流とその対策
国内レベル
教育・防災啓発・科学
歴史
北海道
I 2000 年の噴火と 2000 年新山の誕生【2000 年】
14
I01
西山山麓火口群
国内レベル
教育・防災啓発・ツーリズム・科学 景観・自然
国
I02
旧国道 230 号線
世界レベル
教育・防災啓発・ツーリズム・科学 景観・自然
国
I03
洞爺湖畔の変動
地域レベル
教育・ツーリズム・科学
国
I04
フットパス金比羅山コース
世界レベル
教育・防災啓発・ツーリズム・科学 景観・自然
国
I05
山頂北西部の噴火前兆の断層
世界レベル
教育・防災啓発・科学
自然
国
I06
長流川河口の海浜植生
国内レベル
ツーリズム・科学
自然
国
景観
Ⅱ
トレイル
Trail
散策路・フットパス・登山道
Cycling Road
サイクリングロード
...........................................
tr01
フットパス四十三山コース /
tr02
フットパス金比羅山コース
tr03
西山山麓コース
/
tr04
フットパス昭和新山・有珠山山頂コース
tr05
壮瞥公園と果樹園コース
/
tr06
フットパス中島一周探検コース
tr07
フットパス財田・田園と湖畔をめぐるコース
tr09
ポロノット森林公園コース /
tr11
礼文華山道コース
tr12
烏帽子岩コース
tr14
/
tr08
善光寺自然公園散策コース
tr10
大滝総合運動公園(ノルディックウォーキング)コース
/
tr13
有珠山登山道
紋別岳登山道
/
tr15
徳舜瞥山登山道
tr16
昆布岳登山道
/
tr17
オロフレ山登山道
cy01
風のメモリーコース
/
cy02
平成ふるさとの道コース
Ⅲ
施
設
16
Museum 展示学習施設
Information Center ツーリストインフォメーションセンター
........
23
ミュージアム(展示学習施設) ...................................................................................... 23
mu01
北黄金貝塚情報センター /
mu02
伊達市消防・防災センター
mu03
伊達市開拓記念館
/
mu04
有珠善光寺宝物館
mu05
そうべつ情報館 i
/
mu06
壮瞥町郷土史料館
mu07
三松正夫記念館
/
mu08
入江・高砂貝塚館
mu09
洞爺湖ビジターセンター/火山科学館 /
mu11
洞爺財田自然体験ハウス /
mu12
洞爺湖芸術館/洞爺湖ぐるっと彫刻公園
mu13
みずうみ読書の家
mu14
洞爺湖有珠山ジオパーク 火山村情報館/山頂防災シアター
mu15
自然公園財団 昭和新山パークサービス・センター
/
mu10 森林博物館
/
mu16
有珠アルトリ海岸ネイチャーハウス
インフォメーション(案内施設) ................................................................................... 30
in01
道の駅「とうや湖」
/
in02
とうや・水の駅
in03
道の駅「あぷた」
/
in04
道の駅「とようら」
in05
道の駅「だて歴史の杜」
/
in06
道の駅「フォーレスト 276 大滝」
Ⅰ
テーマ A
ジオサイト
Geosites
洞爺カルデラ形成以前
新第三紀中新世 - 中期更新世
洞爺湖有珠山ジオパークのエリアは、長い時間の中で徐々にその姿を変え続ける「変動する大地」である。
したがって、現在では、洞爺カルデラ誕生以前の地質を知ることができる場所はごく一部にすぎないが、私
たちの眼前に広がる雄大な洞爺湖や有珠山の基盤となる最も古い地質を感じてみたい。
ジオサイト A01
先洞爺カルデラ火成岩類
中期中新世~鮮新世には、地域のほぼ全域が陸域及び海底の火山活動
の場であった。一方、豊浦町の海岸ではハイアロクラスタイトが分布
しており海底の火山活動の場であったと考えられる。鮮新世~中期更
新世には安山岩質の成層火山が活動した。また、現在の洞爺湖南岸に
は、滝上溶結凝灰岩、壮瞥溶結凝灰岩と呼ばれる噴出源不明の火砕流
堆積物を確認することができる。
キ ー ワ ー ド : 新第三系,溶結凝灰岩,ハイアロクラスタイト,岩脈・浸食台
ジオポイント:
三階滝,白絹の床,北湯沢温泉,礼文華海岸の海底噴出物,大滝ナイアガラの滝,
礼文華キャンプ場の岩脈,小幌洞窟周辺の海底火山噴出物,壮瞥滝・力岩,烏帽子岩
ジオサイト A02
旧幌別硫黄鉱山
かつて北海道内最大の硫黄鉱山が壮瞥町黄渓にあった。先洞爺カルデ
ラ期の火山活動によって生成された硫黄を採掘し、人間活動に活用し
ていた。採掘は大正末期に始まり、1973 年に閉山となった。1939 年
に長流川から洞爺湖に水を放流する水路トンネルと水力発電所が建設
されたため、硫黄鉱山からの強酸性廃水(pH1.7)が洞爺湖に流入す
るようになり、湖に生息する魚類の多くが死滅した。1972 年からは
廃水の中和処理が始まり、現在は湖水の生態系が回復している。
キ ー ワ ー ド : 硫黄鉱山,水質汚染,人間活動の遺産
ジオポイント: 弁景川の河床,水力発電所取水口,弁景川合流点より上流の長流川
1
テーマ B
洞爺カルデラの誕生
約 11 万年前
今から約 11 万年前、現在の洞爺湖がある場所で巨大噴火が発生した。噴火に伴い発生した巨大火砕流は、
周辺一帯を焼き尽くしつつ流れ広がり、南は噴火湾に流入し、西方は日本海沿岸まで到達した。最大の厚さ
が数十mに及ぶ火砕流堆積物は、周辺を埋め尽くして平坦な丘陵地形をつくった。この噴火で形成されたカ
ルデラに水がたまり、現在の洞爺湖となった。この規模の噴火は、日本列島のような島弧系では最大級の噴
火であり、日本列島では過去 12 万年間に 9 回しか発生していない。
ジオサイト B01
洞爺火砕流堆積物
洞爺湖周辺では、約 11 万年前に発生した巨大な火砕流によって埋め
尽くされてできた平坦な地形(火砕流台地)や火砕流の露頭を至る所
で見ることができる。現在では、火砕流台地は広大な畑作地、牧草地
として利用されたり、栄養豊富で水はけのよい地質を活用した果物栽
培が盛んに行われ、また、火山灰や軽石などの火砕流堆積物は、工業
や酪農業などに利用されるなど、周辺の人々の営みを支える恵みと
なっている。
キ ー ワ ー ド : 火砕流,火砕流台地,露頭,軽石,火山灰
ジオポイント:
洞爺カルデラ西方の火砕流台地,昆布岳,レイクヒルファーム構内,化物山,
三の原火山灰採取場跡,上舘山火山灰採取場,新山梨火山灰採取場跡
ジオサイト B02
洞爺カルデラ
約 11 万年前に発生した巨大火砕流噴火によって多量のマグマが地上
に放出されたため、陥没カルデラが形成され、その後カルデラ内に水
が溜まって現在の洞爺湖となった。洞爺湖は、東西約 11km、南北約
9km のほぼ円形をしたカルデラ湖であり、その面積の大きさは国内 3
番目である。洞爺湖の中央には、約 5 万年前の噴火で形成された溶岩
ドーム群からなる中島がある。
キ ー ワ ー ド : カルデラ,巨大火砕流噴火
ジオポイント:
サイロ展望台,壮瞥公園,森と木の里センター,北屏風山東方の展望台,オロフレ山中腹展望台,
浮見堂から見たカルデラ壁崩壊地形,フットパス財田・田園と湖畔を巡るコース
2
テーマ C
中島の誕生
約 5 万年前
約 5 万年前に洞爺湖の中央部で火山活動が再開し、火砕丘と溶岩ドームが形成された。洞爺湖の中央部に
浮かぶ 4 つの島を総称して「中島」と呼んでいる。
ジオサイト C01
中
島
約 5 万年前に噴火口を次々と移動する火山活動が繰り返し発生し、溶
岩ドームと火砕丘を形成した。東山を取り囲む円弧状に伸びた低い尾
根状の地形は、原型を半分だけ残すマールと呼ばれる火山体である。
中島の北東沖には、標高 84m の湖面の下に溶岩ドームが湖面すれす
れに隠れている。中島にある散策路では、中島を作った火山活動の様
子が分かる地形や地層や、中島の環境に適応して独自の生態をもつエ
ゾシカを数多く見ることができる。また、大島には縄文時代の遺跡が
あり、3,000 年前の縄文土器や石器が見つかっている。湖に浮かぶ島
の遺跡は全国的にも希少なだけに、縄文人の生活の一端を知る上でも
重要な遺産である。
キ ー ワ ー ド : 溶岩ドーム,火砕丘,シカ,生態系,遺跡
フットパス中島一周コース,仲洞爺キャンプ場,月浦台,島になれなかった島,
ジオポイント: 中島西岸に見られるベースサージ堆積物,溶岩ドームの麓にある風穴,大草原を囲む火山地形,
溶岩ドームの板状節理,中島の火砕流堆積物
3
テーマ D
有珠成層火山の誕生
約 2 万~7 千年前
約 2 万年前に洞爺湖の南側で火山活動が始まり初期の有珠山が誕生した。このとき有珠山をつくったマグ
マは玄武岩~安山岩質で、富士山や羊蹄山のような円錐形の成層火山であったと考えられる。有珠成層火山
は約 8~7,000 年前に山体崩壊を起こし、山頂から南西の方向に大きく崩れ落ちた。このときの「岩屑なだ
れ」は噴火湾にまで達し、現在、南西山麓には多数の丘が点在する「流れ山地形」を見ることができる。
ジオサイト D01
有珠成層火山溶岩
約 2 万年前に洞爺湖南側の現在の有珠山の位置で火山活動が始まり、
玄武岩・安山岩質の溶岩やスコリアを噴出・流下させた。噴火は 1 万
年前頃まで繰り返し発生し、円錐形の成層火山を形成した。
キ ー ワ ー ド : 成層火山,溶岩,安山岩,玄武岩
ジオポイント: 北屏風山溶岩露頭
ジオサイト D02
ドンコロ山
有珠山の北東にあるドンコロ山は有珠成層火山の形成期にできたスコ
リア丘で、ストロンボリ式噴火によってドンコロ山火砕丘を形成した。
キ ー ワ ー ド : 火砕丘,ストロンボリ式噴火
ジオポイント: 新山沼展望公園のドンコロ山噴出物保存露頭,ドンコロ山火口,ドンコロ山北西斜面
ジオサイト D03
岩屑なだれ堆積物
約 8~7,000 年前に起こった有珠山の山体崩壊によって、山体を構成
していた岩石や土砂が勢いよく斜面を流れ下る「岩屑なだれ」が発生
し、南西山麓に堆積した。これらの小さな丘を「流れ山」と呼び、こ
のような地形を「流れ山地形」と呼ぶ。洞爺湖町入江地区では岩屑な
だれ堆積物の側端崖が生成当時のまま残存しており、世界的にも希少
価値の高いサイトである。
キ ー ワ ー ド : 山体崩壊,岩屑なだれ,流れ山,露頭
ジオポイント:
アルトリ岬,入江地区の岩屑なだれ堆積物側端崖,有珠善光寺自然公園,有珠地区の流れ山群,
有珠中学校付近の採石場跡,恋人海岸西端の露頭,南有珠町の農地の露頭
4
ジオサイト D04
縄文の人々のくらし
約 7,000 年前から江戸時代まで有珠山は火山活動をしていない。この
間、それまでの洞爺湖や有珠山の火山活動による地形や堆積物、わき
水、自然が育んだ森や海の恵みを活用して、この地域で人々が暮らす
ようになった。貝塚や墓などからは多くの遺品が発見されており、火
山や海とともに暮らした当時の人々の生活をうかがい知ることができ
る。
キ ー ワ ー ド : 貝塚,遺跡,縄文
ジオポイント:
有珠貝塚遺跡群,北黄金貝塚,若生貝塚,有珠モシリ遺跡,入江・高砂貝塚,浮見堂遺跡,
礼文華貝塚
ジオサイト D05
アイヌの人々のくらし
洞爺湖有珠山ジオパークエリア内では、北海道の先住民族であるアイ
ヌの人々の生活の証も数多く残されている。善光寺岩屑なだれ堆積物
の流れ山の一部は、アイヌの人々の砦や祭礼場と考えられる「チャシ」
としても利用された。この地域では、アイヌの伝統的な住宅である「チ
セ」を建設して、アイヌの生活を後世に伝える活動を行っている。大
地や自然とともに暮らした先住民族の思いを感じることができる貴重
なサイトである。
キ ー ワ ー ド : アイヌ,チセ,チャシ
ジオポイント: カムイチャシ史跡公園,アイヌ民族の慰霊碑とチセ,ポンチャシ遺跡
5
テーマ E
17~19 世紀の噴火と溶岩ドームの誕生
17-19 世紀(1663-1853 年)
1663 年に火口から膨大な量の火山灰や軽石を噴き出すプリニー式噴火が始まり、火山灰は 200km 以上離
れた十勝地方まで達した。1663 年噴火の後、19 世紀の末までに少なくとも 3 回山頂でプリニー式噴火が発
生した。火砕流が発生し、小有珠、オガリ山、大有珠溶岩ドームができた。1822 年の噴火は、火砕流に伴う
火砕サージによって、有珠山で最も大きい人的被害を出した災害となった。
ジオサイト E01
有珠山山頂部
有珠山外輪山遊歩道からは、火口原内部にそびえる小有珠、大有珠、
オガリ山、有珠新山などの溶岩ドームと潜在ドーム群が見える。火口
原にある大きな火口は 1977-78 年噴火で火砕サージを繰り返し発生
しつつできた銀沼火口である。有珠山外輪山遊歩道が通る南外輪は
1663 年噴火のうちプリニー式噴火の後に発生した低温の火砕サージ
に伴って火口周辺に堆積したものである。一方、北外輪は約 8~7,000
年前の山体崩壊によって生じた崩壊壁の一部である。
キ ー ワ ー ド : 軽石,火山灰,火砕丘,火砕流,プリニー式噴火,溶岩ドーム,潜在ドーム
ジオポイント:
有珠山外輪山遊歩道,火砕丘地形,1663 年テフラ露頭,小有珠溶岩ドーム,
オガリ山潜在ドーム,大有珠溶岩ドーム
ジオサイト E02
岩屋観音
天台宗の僧侶で、独特な作風の仏教彫刻で知られる円空(1632-1695)
は、道南の各地を廻って多くの仏像を彫った。1663 年噴火で大量に
煙を上げている有珠山を見て、1666 年に豊浦町の小幌洞窟で仏像を
彫り、山が鎮まるよう安置したと言い伝えられている。岩屋観音と呼
ばれるその仏像は、その後、熊に襲われた修行僧が仏像の後ろに隠れ
て難を逃れ、代わりに仏像の首が熊に食いちぎられたという話から、
以来「首なし観音」となったという伝説も残している。
キ ー ワ ー ド : 円空,観音
ジオポイント: 小幌洞窟
ジオサイト E03
文政火砕流による被災の記憶
1822 年 3 月 12 日午後 2 時頃から噴火が始まり、15 日午後 2 時頃に
は 1 回目の火砕流を発生させ、山麓の草木を焼き払った。翌 16 日か
ら 18 日にかけて火山活動が一時衰えたために、避難していたアブタ
コタンの住人は集落へと戻ったが、19 日に再び噴火が激しくなり、23
日午前 7 時頃に 2 回目の火砕流が発生した。この火砕流に伴う火砕
サージは、今の洞爺湖町入江地区にあったアブタコタンの集落一帯を
焼き、当時そこで暮らしていた約 380 人のうち 103 人が犠牲となっ
た。
キ ー ワ ー ド : 火砕流,アブタコタン,慰霊碑
ジオポイント: 和田屋茂兵衛墓碑
6
ジオサイト E04
有珠善光寺・善光寺自然公園
有珠善光寺は 826 年に、比叡山の僧であった慈覚大師が自ら彫った本
尊阿弥陀如来を安置し、開山したと伝えられている浄土宗の寺院であ
る。有珠山山麓にあり、たびたび噴火を繰り返す有珠山の様子や災害
について、善光寺の僧が多くの記録を残している。特に 1822 年にア
ブタコタンを襲った災害についての克明な記録は、発生しうる災害想
定や地域の減災啓発において重要な役割を果たしている。有珠善光寺
の境内には流れ山を巡る散策路があり、不規則な地形は岩屑なだれが
堆積したままの状況で残され、凸凹の地表には大小様々な溶岩の塊が
散在している。その岩の割れ目に根を下ろした「石割桜」と呼ばれる
桜の老木が名所となっている。
キ ー ワ ー ド : 岩屑なだれ,火砕流,僧侶の記録,石割桜
ジオポイント: 有珠善光寺,火砕サージを生き延びた老木
ジオサイト E05
有珠山南山麓の植生
有珠山南山麓の極相林はミズナラを主体とする落葉広葉樹林と考えら
れるが、その若い林が認められる。極相に達する過程の植生として、
1910 年、1944-45 年、1977-78 年、2000 年噴火によるサイトと合
わせて観察することで一連の遷移系列を見ることができる。
キ ー ワ ー ド : 植生の遷移系列,コジマエンレイソウ
ジオポイント: 有珠山南山麓
ジオサイト E06
開拓と産業
17 世紀ごろから現代までをつなげる、開拓者や宣教師などと先住民族
との人的・文化的交流、当時の暮らし、噴火湾(内浦湾)のホタテ養
殖や火砕流台地を利用した農業の発展など、さまざまな側面からも、
大地と私たちの暮らしとの結びつきを読み取ることができる。
キ ー ワ ー ド : 人々の営み,産業
ジオポイント:
バチラー夫妻記念教会堂,インディアン水車公園,イザベラ・バードの道,
噴火湾ホタテ養殖発祥の地碑
7
テーマ F
1910 年噴火と明治新山の誕生
1910 年
1910 年 7 月 19 日に小さな前兆地震が始まり、21 日には地震の回数が増え揺れも大きくなった。地割れ
や泥水の湧出が相次ぐ中、25 日に大きな地鳴りの後、金比羅山でマグマ水蒸気爆発が始まった。その後、西
丸山の方へと火口の位置を移動しながら、少なくとも 45 個の火口が次々と開いた。8 月に入ると、西丸山東
側の湖畔一帯が隆起し始め、11 月 10 日までに 117m 隆起して「明治新山(四十三山)」潜在ドームを形成
した。この一連の火山活動の後に、有珠山北麓で温泉が発見され、現在の洞爺湖温泉へと発展していった。
ジオサイト F01
フットパス四十三山コース
フットパス四十三山コースは、1910 年(明治 43 年)の噴火によって
形成された地形と、その後に育った豊かな森林を巡る散策路である。
1910 年の火山活動の後半には、火口付近で地下で上昇したマグマに
よる地殻変動が発生し、明治新山が誕生した。現在、道内有数の観光
地となった洞爺湖温泉の熱源は、このとき上昇したマグマの熱が源と
なっている。ここでは、現在でも水蒸気が噴出し続ける噴気孔を見る
ことができる。
キ ー ワ ー ド : 1910 年火口,潜在ドーム,植生の回復
ジオポイント: 第 29-31 火口,第 20 火口,噴気孔,四十三山断層,西丸山火砕丘の火口
ジオサイト F02
源太穴火口
源太穴火口は 1910 年噴火で開いた火口の中で最大である。当時の火
口周辺は地熱や降り積もった火山灰などによって植物が一時死滅した
が、100 年以上が経過した現在では、ドロノキ以外の落葉広葉樹を交
えた森林が発達している。源太穴火口内部でも既に多くの樹木が育っ
ており、1910 年以降に芽生えた森林を見学することができる。
キ ー ワ ー ド : 1910 年火口,植生の回復
ジオポイント: 源太穴火口
ジオサイト F03
金比羅山 1910 年火口群
有珠山の北山麓にある金比羅山は、形成年代が不明の潜在ドームであ
る。1910 年噴火では金比羅山を南北方向に広げる一対の正断層が形
成された。1910 年噴火で生じた火口群の西端は金比羅山の山頂部に
分布している。2000 年噴火でも金比羅山に火口群を生じたが、1910
年の火口群と分布範囲が重なっている部分がある。
キ ー ワ ー ド : 1910 年火口,断層
ジオポイント: 金比羅山 1910 年火口群,金比羅山 1910 年断層
8
ジオサイト F04
洞爺湖温泉
洞爺湖温泉・壮瞥温泉は 1910 年の噴火がもととなり、温泉水が湧出
し誕生した。洞爺湖南岸、有珠山北西麓にある洞爺湖温泉温では、2000
年の噴火災害時、すぐ背後に火口ができたことにより、全国的に報道
された。また、洞爺湖温泉と隣接する壮瞥温泉は、世界で初めて噴火
中の火山に地震計を持ち込んで観測が行われた場所であり、「近代火
山学噴火予知発祥の地」と言われている。温泉は洞爺湖有珠山ジオパー
クの「火山の恵み」の代名詞として象徴的なテーマであり、地域形成
史において重要である。
キ ー ワ ー ド : 地熱活動,温泉,人々の営み
ジオポイント: 洞爺湖温泉,壮瞥温泉
9
テーマ G
1944-45 年噴火と昭和新山の誕生
1943-45 年
1943 年 12 月 28 日、有珠山周辺で前兆地震が始まった。翌年 1 月には、次第に有珠山東山麓に震源が集
中するようになり、さらに麦畑や集落、道路、鉄道であったところが盛り上がり始めた。6 月 23 日にフカバ
集落西方の畑から水蒸気爆発が発生し、10 月末までに十数回の大きな爆発を起こして 7 つの火口がつくられ
るとともに、標高 250mほどの潜在ドームが誕生した。その後、12 月初旬には潜在ドームから三角形の溶岩
ドームが姿を現し、1945 年 9 月までに標高 407m昭和新山が誕生した。この噴火活動や一連の地殻変動は
地元の郵便局長・三松正夫氏によって克明に記録された。
昭和新山は国の特別天然記念物として保護され、地元の観光資源として多くの来訪者を集めるとともに、
世界的にも貴重な学術的教育的資源として有効に活用されている。
ジオサイト G01
昭和新山
1943~1945 年の火山活動によって誕生した昭和新山は、成長過程で
地中の粘土が熱で焼きつき、赤褐色の天然レンガに覆われた。
溶岩ドームの中腹では川原石が見つかるなど、もともとそこが畑で
あったことを示す多くの証拠を見つけることができる。昭和新山の地
表温度は、現在でも高いところで 300℃程あるため、植生はあまり見
られないが、山頂部は噴火後の攪乱により独特の景観を形成している。
一方、噴火から 60 年以上が経過した山麓部では、陽樹林の典型であ
るドロノキの林を見ることができる。
キ ー ワ ー ド : 地盤の隆起,潜在ドーム,溶岩ドーム,植生の回復
ジオポイント:
道道立香-関内間,有珠山ロープウェイ山頂駅展望台,昭和新山山麓駐車場,
有珠山パーキングエリア
ジオサイト G02
新山沼
1943-45 年の火山活動によって、もともと畑であったところが標高
400m を超える山体となり、鉄道が破壊されるほどの大規模な地殻変
動が発生した。長流川の支流である壮瞥川の一部も隆起によって川が
堰き止められて水が溜まり、新山沼と呼ばれる小さな池となって豊か
な景観を創り出している。近くには新山沼を一望できる新山沼展望公
園がある。
キ ー ワ ー ド : 地殻変動,堰止め湖
ジオポイント: 新山沼展望公園
10
ジオサイト G03
胆振線鉄橋遺構
1943-45 年の火山活動で長流川に沿った畑作地帯が隆起したため、こ
こを通っていた胆振縦貫鉄道は付け替えを余儀なくされた。
国道 453 号線横の駐車場から遊歩道を 30m ほど上ると当時の鉄橋を
支えていた 2 つの橋台が保存されている。この鉄橋は長流川の支流壮
瞥川を渡っていたものであり、当時ここに壮瞥川が流れていたことを
物語る。
キ ー ワ ー ド : 地盤の隆起,鉄道,遺構
ジオポイント: 胆振線鉄橋跡噴火遺構公園
11
テーマ H
1977-78 年噴火と有珠新山の誕生
1977-82 年
1977 年 8 月 6 日早朝から体に感じる地震が多発し始め、7 日 9 時 12 分に山頂から大規模なプリニー式噴
火が発生した。噴煙は高さ 1 万メートルを超えて成層圏に達し、周辺には大量の火山灰や軽石が降り積もっ
た。翌年 7 月から 10 月にかけてマグマ水蒸気爆発を繰り返し、低温の火砕サージを放出した。
1978 年 10 月 24 日の降雨では、降り積もった火山灰や軽石が流れ出して泥流となり有珠山麓の広い範囲
を襲い、多くの家屋や 3 名の人命が失われる災害となった。地下のマグマも火口原を徐々に押し上げ、1982
年まで北山麓に大きな被害をもたらすとともに、山頂には有珠新山と銀沼火口が誕生した。
ジオサイト H01
1977 年山頂火口
山頂にある最も大きな火口は「銀沼火口」と呼ばれており、1977-78
年噴火で開いたいくつかの火口がつながったものである。もともと山
頂火口原には「銀沼」と呼ばれる沼があり、牛の放牧地であった。山
頂火口原の 1977-78 年火口群では噴火後に成長した若齢林を観察で
きる。また、1977 年噴火時の最大火口である第 4 火口では、既に湿
原生態系が発達し、サンショウウオやカエルが定着し、生命復活の早
さを知ることができる。
キ ー ワ ー ド : 1977-78 年火口群,火砕サージ,植生の回復
ジオポイント: 銀沼火口,第 4 火口
ジオサイト H02
有珠新山
1977-78 年の噴火では、地下に貫入したマグマによって、山頂部の小
有珠と大有珠の間に有珠新山潜在ドームが成長した。一方、有珠新山
の成長に伴って、オガリ山は分断され、小有珠溶岩ドームは沈降した。
有珠新山は潜在ドームであるため、火口原の地下断面を見ることがで
きる。
キ ー ワ ー ド : 潜在ドーム
ジオポイント: 有珠新山,分断されたオガリ山,分断された小有珠溶岩ドーム
ジオサイト H03
北外輪山
北外輪山と呼ばれる山頂の北側には、約 8~7,000 年前の山体崩壊の
際に形成された馬蹄形火口の火口壁が北屏風山として残っている。一
方、南側の外輪山は、1663 年の噴火による火砕物の堆積によって形
成された火砕丘である。北外輪山は 1977-82 年の火山活動の際に洞爺
湖側に押し出される形で変動した。
キ ー ワ ー ド : 断層,自然堤防
ジオポイント: 1977-82 年の火山活動で変形した北外輪山
12
ジオサイト H04
地殻変動に伴う断層変位
噴火に伴う地殻変動として、潜在ドームの形成、潜在ドームや火口付
近で伸長変形に伴う正断層の形成や傾動、その外側では地盤の圧縮変
形や横ずれ断層が認められ、地盤の隆起は広範囲に及ぶ。有珠山の山
麓では、噴火の度に繰り返される地殻変動の遺構を山麓で容易に訪れ
ることができる。
キ ー ワ ー ド : 断層,地殻変動
ジオポイント: 昭和新山線の断層,東丸山断層,山手橋の断層変異,1977 年火山遺構公園,噴水広場前の断層
ジオサイト H05
旧北海道大有珠火山観測所
北海道大学理学部附属有珠火山観測所(UVO)は、1977-78 年噴火の
直前に有珠山麓の高台に創設された。その後、2000 年噴火まで絶え
ず地域住民に有珠山のことを伝え、火山と共生するまちづくりの基礎
を担ってきた。2000 年噴火では大地の変動をいち早くとらえ、噴火
前に周辺住民避難を成功させた中心的存在であった。
現在 UVO は移転し、最先端の火山観測機能をもって有珠山を観察し続
けている。
キ ー ワ ー ド : 火山観測
ジオポイント: 旧北海道大有珠火山観測所
ジオサイト H06
火山泥流とその対策
1977-78 年噴火では、プリニー式噴火によって大量の降灰が山麓一帯
を覆った。1978 年には、雨と混ざって発生した火山泥流によって 3
名の尊い命が奪われた。噴火終息後、火山泥流による災害を最小化す
るために様々な対策が行われ、2000 年噴火で発生した熱泥流による
災害を減らすことに成功した。
キ ー ワ ー ド : 火山泥流,災害対策工事
ジオポイント: 西山川,1977-78 年噴火犠牲者を慰霊する彫刻
13
テーマ I
2000 年の噴火と 2000 年新山の誕生
2000 年
2000 年 3 月 27 日午後から火山性地震が多く観測され始めた。28 日には山麓で体に感じる地震が増加し、
30 日には山頂部で地割れが確認され、山頂噴火と山麓噴火の両面の想定から危険区域の全住民が避難した。
31 日午後 1 時 7 分に西山西麓でマグマ水蒸気爆発が始まった。西山西麓では激しい地殻変動が続き、8 月末
までに最大で 70mほど隆起した。金比羅火口からは熱泥流があふれ出てふもとの洞爺湖温泉街を襲ったが、
従前の泥流対策や住民避難により犠牲者は出なかった。しかし、長期の避難や泥流、火山灰などによる住民
生活への被害は甚大なものとなった。噴火終息後、今後もこの地域が火山と共生するために、地元住民が中
心となって 2000 年噴火の災害遺構を保存し、減災啓発に役立てるとともに地域の活性化につなげるための
取り組みが行われている。
ジオサイト I01
西山山麓火口群
2000 年 3 月 31 日午後 1 時 7 分、有珠山は西山山麓で最初のマグマ
水蒸気爆発を開始した。その後、西山西麓と金比羅山麓で合わせて 65
個以上の火口を作った。現在、西山山麓の火口群をつなぐように散策
路が整備されている。ここでは火口や噴火による災害遺構をはじめ、
噴火直後の生態系も観察することができる。
キ ー ワ ー ド : 火口群,地殻変動,植生の回復
ジオポイント:
西山山麓散策路,第 1 展望台(N-B 火口),割れ目火口(N-C 火口),第 2 展望台,菓子工場遺
構,旧とうやこ幼稚園,N-A 火口,町道泉公園線展望駐車場
ジオサイト I02
旧国道 230 号線
2000 年噴火では、火口や断層形成、潜在ドームの成長等に伴って、
国道 230 号は原状回復が不能な程に破壊された。国道は別ルートで再
建されたため、火口、地面の傾動、伸長変形、圧縮変形が原型のまま
保存されており、火山活動に伴う大地の変動の様子を十分に見学する
ことができる。
キ ー ワ ー ド : 地殻変動
ジオポイント: 西新山沼,道路の圧縮変形,傾斜した住宅,旧国道地溝帯,熱泥流堆積物
ジオサイト I03
洞爺湖畔の変動
1977-78 年噴火で山麓を覆った大量の軽石と火山灰は洞爺湖岸を埋
め立てて処理され、有珠山噴火遺構公園として整備された。2000 年
噴火に伴う地殻変動によって公園内の一部に断層が生じ、その高さの
食い違いを見ることができる。
キ ー ワ ー ド : 断層,隆起
ジオポイント: 有珠山噴火記念公園の断層,湖岸の隆起,珍小島周辺,有珠山噴火記念公園の変形
14
ジオサイト I04
フットパス金比羅山コース
金比羅火口群は洞爺湖温泉街からほど近い場所にできたため、噴石や
低温の火砕サージ、熱泥流、降灰等によって住宅や多くの建造物が被
害を受けた。フットパス金比羅山コースでは、2000 年噴火で生じた
火口を間近に観察できるとともに、熱泥流などの災害で使用不能と
なった施設の遺構を見学することができる。2000 年火口群周辺は噴
火直後の生態系を観察するのに好適でもある。周辺では、本来、海浜
植物とされるウンランなどの定着も認められる。
キ ー ワ ー ド : 火口群,泥流,植生の回復
2000 年噴火遺構公園,珠ちゃん(K-B)火口,有くん(K-A)火口,金比羅火口展望台,
ジオポイント: ごみ焼却場遺構,道路を横切る断層,教員保養所跡,洞爺湖電気軌道道路橋跡,木の実沢団地跡,
砂防堰堤
ジオサイト I05
山頂北西部の噴火前兆の断層
有珠山では噴火の前兆現象として顕著な地震が多発し、地盤の変動が
断層として出現するという特徴がある。2000 年噴火では、前兆とし
て断層が山麓の道路のアスファルトに認められたほか、山頂部の北西
側にも出現した。付近は一般の立ち入り規制区域であるため、現在も
断層が残存している。
キ ー ワ ー ド : 断層,噴火
ジオポイント: 噴火直前の断層
ジオサイト I06
長流川河口の海浜植生
日本の海浜生態系は多くが護岸工事等で消滅し、海浜植物の多くが既
に失われている。しかし、長流川河口においては今なお、ハマナス、
ハマヒルガオ、ハマニンニク、ハマニガナ、コウボウムギ、カワラナ
デシコ、キバナノカワラマツバなどの海浜植物が豊富に見られる。ま
たこのエリアは海鳥観察にも適し、海岸地形の観察と合わせて楽しむ
ことのできる絶好の地点である。
キーワード :
ハマナス,ハマヒルガオ,ハマニンニク,ハマニガナ,コウボウムギ,カワラナデシコ,
キバナノカワラマツバ,海鳥,海浜植生
ジオポイント: 長流川河口の海浜植生
15
Ⅱ
トレイル
トレイル tr01
Trail
散策路・フットパス・登山道
Cycling Road
サイクリングロード
フットパス四十三山コース
1910 年噴火で生じた火口群や断層群は現在では森林となっている。
2000 年噴火で火口や断層が生じた地域の 100 年後の姿を想像できる
散策コースで、夏季には森林浴を楽しめる。弱い噴気活動が見られる
地点がある。
属
性: フットパス
総 延 長: 4,230m
場
所: 壮瞥町,洞爺湖町
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
トレイル tr02
関連ジオサイト: F01
フットパス金比羅山コース
金比羅山の西斜面と麓の木の実の沢では、2000 年噴火で多数の火口
が開き、噴出物が積もり泥流が発生した。また断層により地形がずれ
た。1977-78 年噴火後に木の実の沢住宅団地の立ち退きを行い泥流災
害軽減のための砂防堰堤や人工河川を作ったことにより、2000 年噴
火の際にはその役割を果たして災害が軽減された。このコースでは火
口や断層と共に、泥流や噴石により被災した町営住宅・浴場施設と国
道の橋などが災害遺構として保存展示されている。
属
性: フットパス
総 延 長: 2,250m
場
所: 洞爺湖町
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
トレイル tr03
関連ジオサイト: F03、I06
西山山麓コース
2000 年の山麓噴火は、海岸部から洞爺湖温泉に向かう国道とそれに
並行した町道沿いに発生し、多数の火口と断層を生じ、大地は隆起し、
傾いた。この現場の一部が噴火災害遺構として保存されている。
属
性: 散策路
総 延 長: 1,300m
場
所: 洞爺湖町
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
関連ジオサイト: I01、I02、I03
16
トレイル tr04
フットパス昭和新山・有珠山山頂コース
洞爺湖畔をスタートし、1977 年火山遺構公園では山頂の有珠新山の
生成に伴い断層が動き傾いた病院が遺構として残されている。昭和新
山溶岩ドームは 1944-45 年噴火から約 70 年経過しても地温が高く、
植生は徐々に回復していく過程にある。山麓で昭和新山を観察してか
らロープウェイを利用し山頂駅に行くと、洞爺湖と昭和新山を見下ろ
す展望台と山頂部の火口原や溶岩ドーム群を遠望する展望台がある。
長い階段を下ると山頂部の南側を回る外輪山遊歩道がある。
属
性: フットパス
総 延 長: 6,000m
場
所: 伊達市、壮瞥町
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
トレイル tr05
関連ジオサイト: E02、G01、H01、H02
壮瞥公園と果樹園コース
洞爺カルデラ南東部の丘の上にある壮瞥公園からは、有珠山と洞爺湖、
そして中島、カルデラの縁の平坦な火砕流台地の稜線、その遠方に羊
蹄山を望むことができる。5 月上~中旬には梅の花も見ごろ。壮瞥公
園から湖と反対側に下ると水田耕作に適さない火山灰土壌の大地に、
イチゴ、サクランボ、プラム、ブドウ、リンゴなどが作られている果
樹園地帯があり、6 月上旬~11 月上旬まで、くだもの狩りを楽しめる。
属
性: フットパス
総 延 長: 6,650m
場
所: 壮瞥町
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
トレイル tr06
関連ジオサイト: B02、C01
フットパス中島 1 周探検コース
中島とその周囲の小さな島は約 5 万年前に洞爺カルデラの中心部で繰
り返された噴火により形成された溶岩ドーム群とマール型火山があ
る。中島の東半分を一周するコースで火山地形を観察し、噴出物の崖
を観察できる。森林は野生化したエゾシカが増え、森との共生の問題
を学べる。
属
性: フットパス
総 延 長: 7,600m
場
所: 壮瞥町、洞爺湖町
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
関連ジオサイト: C01
17
トレイル tr07
フットパス財田・田園と湖畔をめぐるコース
洞爺カルデラや中島、洞爺湖周辺の自然を観察しながら歩くコース。
有珠山噴火の影響を強く受ける洞爺湖南岸と比べ、北岸ではさらに緑
豊かな自然と穏やかな田園の景色が見られる。洞爺財田自然体験ハウ
スには、洞爺湖周辺の自然の展示と、体験メニューがある。
属
性: フットパス
総 延 長: 6,730m
場
所: 洞爺湖町
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
トレイル tr08
関連ジオサイト: B02、C01
善光寺自然公園散策コース
有珠善光寺に隣接する公園を一周できる散策コース。約 8~7,000 年
前の有珠山の山体崩壊により生じた複雑な起伏地形と、ひび割れが
入った巨大な溶岩が点在する景観の中を歩くことができる。また、
1822 年文政火砕流の影響を説明する上でも重要なコースであり、こ
の火砕流によって有珠山側斜面の植生は焼き尽くされたが、反対側の
斜面には根元近くから新たに枝を出してかろうじて生き延びた老木が
点在する。北海道の記念保護樹木に指定されている「石割桜」が有名
で、自然観察、花見の名所としても知られる。
属
性: 散策路
総 延 長:
場
所: 伊達市
管
理: 有珠善光寺
起
点:
終
点:
通 過 点:
トレイル tr09
関連ジオサイト: D03、E04
ポロノット森林公園コース
有珠湾に突き出た岬「ポロノット」は、善光寺自然公園と同じく、有
珠山の山体崩壊により大地を埋め尽くして生じた流れ山地形がほぼ原
形のまま残されている。起伏が複雑な地形とひび割れが入った巨大な
溶岩が点在する景観は岩屑なだれの特徴である。1 周できる散策コー
スのほか、高台には展望台があり、周囲の地形や駒ケ岳を遠望できる。
属
性: 散策路
総 延 長:
場
所: 伊達市
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
関連ジオサイト: D03、D05
18
トレイル tr10
大滝総合運動公園(ノルディックウォーキング)コース
大滝総合運動公園駐車場から、長流川沿いの森林を歩く約 6 ㎞のコー
ス。落差 3m、幅 30m の通称「大滝ナイアガラの滝」や徳舜瞥山の眺
望が楽しめる。
属
性: 散策路
総 延 長:
場
所: 伊達市
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
トレイル tr11
関連ジオサイト: A01
礼文華山道コース
豊浦町礼文華と長万部町静狩の境にある礼文華峠を中心とする蝦夷地
三大難所に数えられた山道。1799 年以降開削が進められるが中断を
繰り返し、本格的に整備されたのは 1894 年以降。1845 年に松浦武
四郎、1878 年にイサベラ・バードが通過した。
属
性: 散策路
総 延 長:
場
所: 豊浦町
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
関連ジオサイト: D03
19
トレイル tr12
烏帽子岩コース
湖畔より烏帽子岩(岩頸)まで往復するコース。自然散策が楽しめる
ほか、洞爺カルデラが一望できる。※現在封鎖中です
属
性: 散策路
総 延 長:
場
所: 洞爺湖町
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
トレイル tr13
関連ジオサイト: A01、E02
有珠山登山道
有珠地区から南外輪山遊歩道をつなぐ登山道。
徒歩で登れる唯一のルートで、ロープウェイからの下山道としても利
用できる。
属
性: 登山道
総 延 長:
場
所: 伊達市
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
トレイル tr14
関連ジオサイト: E02、E05
紋別岳登山道
伊達市内で人気がある登山道。山頂からは稜線越しに稀府岳も見え、
太平洋から有珠山・洞爺湖や羊蹄山なども見渡すことができる。
属
性: 登山道
総 延 長:
場
所: 伊達市
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
関連ジオサイト: B01、B02
20
トレイル tr15
徳舜瞥山登山道
四季折々の美しい景色が多くのハイカー達に親しまれている。旧日鉄
鉱山跡地から続く登山道沿いには、7月中旬から紅葉の季節にかけて
高山植物が咲く。山頂からは、洞爺湖・有珠山、ニセコ連峰、羊蹄山、
恵庭岳、樽前山と 360 度見渡せる。
属
性: 登山道
総 延 長:
場
所: 伊達市
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
トレイル tr16
関連ジオサイト: B01、B02
昆布岳登山道
豊浦町とニセコ町との境界にそびえる標高 1,045m の昆布岳は、アイ
ヌ語で「トコンポ・ヌプリ」(小さなコブ山)と言い、昔は混保岳と
当て字していたものが「昆布岳」とされた。山頂からは有珠山や洞爺
湖・羊蹄山が見渡せる。
属
性: 登山道
総 延 長: 約 5,700m
場
所: 豊浦町
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
トレイル tr17
関連ジオサイト: B01、B02
オロフレ山登山道
壮瞥町と登別市との境にそびえるオロフレ山は標高 1230m。山頂か
らは洞爺湖、羊蹄山、倶多楽湖、太平洋などの景色を楽しむことがで
きる。厳冬期には樹氷が見られ、スノーシューやクロスカントリース
キーが楽しめる。
属
性: 登山道
総 延 長:
場
所: 壮瞥町
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
関連ジオサイト: B02
21
トレイル cy01
風のメモリーコース
伊達紋別駅と倶知安を結んだ旧国鉄胆振線の路線を活用した全長 5.4
㎞のサイクリングロード。伊達市道中央通線山下町~上長和まで。北
側遠方に有珠山と昭和新山を眺めながら平野部を走るコース。ジオサ
イト「胆振線鉄橋遺構」に関連。
属
性: サイクリングロード
総 延 長: 5,400m
場
所: 伊達市
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
トレイル cy02
関連ジオサイト: G03
平成ふるさとの道コース
伊達紋別駅と倶知安を結んだ旧国鉄胆振線の路線を活用した、北湯沢
温泉郷~本町公園までの全長 7 ㎞のサイクリングロード。長流川沿い
のダイナミックな景観を間近で楽しめるコース。ジオサイト「胆振線
鉄橋遺構」に関連。
属
性: サイクリングロード
総 延 長: 7,000m
場
所: 伊達市
管
理:
起
点:
終
点:
通 過 点:
関連ジオサイト: G03
22
Ⅲ
施 設
Museum 展示学習施設
Information Center
ツーリストインフォメーションセンター
■ミュージアム(展示学習施設)
ミュージアム mu01
北黄金貝塚情報センター
縄文時代の貝塚や墓の再現、貴重な出土遺物の展示のほか、写真パネル等
で縄文人とその世界について知ることができる情報センター。弓矢づくり、
火おこし体験、土器・土偶づくり、勾玉づくりなど、さまざまな体験メニュー
もある。
キーワード:
活
所
用:
在
電
地: 伊達市北黄金町 75
話: 0142-24-2122
開 館 時 間: 9:00~17:00
休
館
日: 12/1~3/31
ミュージアム mu02
伊達市防災センター
2000 年噴火以降、地域住民をはじめ訪れる観光客などに、有珠山そのもの
や有珠山の火山活動、減災対策や減災啓発などの情報を提供し、知識を深
める施設として新たに建造され、地域住民や子どもたちに火山や減災につ
いての学習の場を提供している。また火山活動が切迫するなどの緊急時に
は災害対策本部として機能できるように設計されている。
キーワード: 火山・防災学習、災害対策本部
活
所
用: 教育・情報収集
在
電
地: 伊達市松ヶ枝町 13-1
話: 0142-23-9119
開 館 時 間: 4 月から 12 月までの午前 10 時から午後 5 時
休
館
日: 土・日曜日、祝日、12 月 31 日から翌年 3 月 31 日
23
ミュージアム mu03
伊達市開拓記念館
伊達市を開拓した亘理伊達家は明治維新の戊辰戦争後、残された家臣団の
窮地を救うため、明治政府の政策であった北海道警備と開発に積極的に参
画した。伊達市開拓記念館では、伊達家から市に寄贈されたさまざまな開
拓にまつわる資料を展示している。
キーワード:
活
所
用:
在
電
地: 伊達市梅本町 61-2
話: 0142-23-2061
開 館 時 間: 9:00~17:00
休
館
日: 12/1~2/28
ミュージアム mu04
有珠善光寺宝物館
善光寺境内にあり、北海道文化財に指定された釈迦如来大仏や円空作の観
音像、徳川幕府より寄贈された一切経経典の一部等、200 点余りの貴重な
品々を展示し、有珠善光寺の歴史を余すことなく伝えている。
キーワード:
活
所
用:
在
電
地: 伊達市有珠町 124
話: 0142-38-2007
開 館 時 間: 要予約
休
館
日: 要予約
ミュージアム mu05
そうべつ情報館i
地域住民をはじめ訪れる観光客などに対し、火山について学習できる場を
提供している。また建物からは雄大な有珠山と昭和新山を間近に見ること
ができ、その手前に広がる一面の畑の風景と合わせて人々の憩いの場とし
ても親しまれている。さらに、火山活動が切迫するなど、緊急時には防災
対策室として指揮調整機能ができるように設計されている。
キーワード: 道の駅、火山・防災学習、災害対策本部
活
所
用: 教育・情報収集
在
電
地: 〒052-0101
壮瞥町字滝之町 384-1
話: 0142-66-4200
開 館 時 間: 9:00~17:30(4/1~11/15)、9:00~17:00(11/16~3/31)
休
館
日: 11/16~3/31 の祝日を除く火曜日、12/31~1/5
24
ミュージアム mu06
壮瞥町郷土史料館
厳しい自然や暮らしを通して先人たちが築いてきた郷土の歴史と風土を多
くの展示品で紹介している。郷土が生んだ横綱北の湖の相撲生活の歩みを
たどる展示品もある。また洞爺湖、有珠山、昭和新山の歴史についても学
べる。駐車場には廃止になった旧国鉄胆振線の壮瞥駅、久保内駅の駅名板
も展示されている。
キーワード: 火山・防災学習、史料
活
所
用: 教育・情報収集
在
電
地: 壮瞥町字滝之町 294-2
話: 0142-66-2201
開 館 時 間: 9:00~17:00
休
館
日: 11~4 月の月曜日
ミュージアム mu07
三松正夫記念館
第二次世界大戦の困難な時期に、有珠山の噴火を見守った地元の人に、当
時郵便局長であった三松正夫氏がいる。三松氏は 1910 年噴火の際に北大
の大森教授の観測を手伝い、1943-45 年噴火の際にはその火山活動をつぶ
さに観察し、火山成長の経過をスケッチし続けて 1 つの表にまとめるなど、
多くの優れた記録を残した。この観察記録は「ミマツダイヤグラム」と呼
ばれ、1948 年の国際火山学会で発表され、世界の火山学者の称賛を受けた。
生涯に 3 回の有珠山噴火を見守った三松氏の功績を後世に残し、また日本
の火山学の基礎資料を保存するため、昭和新山の麓に設立されたのが三松
正夫記念館である。
キーワード: 昭和新山、火山・防災学習、三松正夫、ミマツダイヤグラム
活
所
用: 科学・教育・情報収集
在
電
地: 壮瞥町字昭和新山 184-12
話: 0142-75-2365
開 館 時 間: 8:00~17:00(4~10 月)、9:00~16:00(11~3 月)
休
館
日: 11~3 月 不定休
25
ミュージアム mu08
入江・高砂貝塚館
主に入江・高砂貝塚から出土した遺物およそ 200 点を展示している。北海
道には生息しないイノシシの牙で作られた装飾品や、シカなどの骨で作ら
れた漁撈具、土器も多数。史跡入江貝塚公園まで徒歩 5 分なので、併せて
見学できる。
キーワード:
活
所
用:
在
電
地: 洞爺湖町高砂町 44
話: 0142-76-5802
開 館 時 間: 9:00~17:00
休
館
日: 毎週月曜・祝日の翌日、12/1~3/31
ミュージアム mu09
洞爺湖ビジターセンター/火山科学館
洞爺湖ビジターセンターは支笏洞爺国立公園に指定されている洞爺湖の自
然とその自然を楽しむために必要な情報を提供・掲示している。館内では
洞爺湖周辺の自然観察情報、有珠山の噴火史、周辺に生息する動植物につ
いての展示解説と、洞爺湖の四季の自然を紹介するハイビジョン映像を見
ることができる。また、洞爺湖周辺の自然観察情報などの案内も行ってい
る。併設されている火山科学館では、有珠山の噴火活動を 3 面からなるマ
ルチビジョンの迫力ある映像や振動により体感したり、パネルや実物モデ
ルの展示で詳しく学べる。有珠山噴火の歴史から 2000 年の噴火の兆候や
規模、被害の様子、その対応と復興までを紹介している。
キーワード: 環境・自然学習、火山学習、洞爺湖・有珠山
活
所
用: 自然・教育・情報収集
在
電
地: 洞爺湖町洞爺湖温泉 142-5
話: 0142-75-2555
開 館 時 間: 9:00~17:00
休
館
日: 12/31、1/1
26
ミュージアム mu10
森林博物館
中島の桟橋に隣接した森林博物館には洞爺湖周辺の森林や野生動物に関す
る展示がある。
キーワード: 中島、環境・自然学習
活
所
用: 自然・教育・情報収集
在
電
地: 洞爺湖大島
話: 0142-75-4400
開 館 時 間: 9:00~16:00
休
館
日: 11 月上旬~4 月中旬
ミュージアム mu11
洞爺財田自然体験ハウス
環境省の体験学習施設。洞爺湖を訪れた人や地域の人々に地域の自然を案
内し、様々な体験プログラムを提供している。また、身近な自然や地域の
環境を知るための「環境学習」の手伝いも行っている。
キーワード: 環境・自然学習
活
所
用: 教育・情報収集
在
電
地: 洞爺湖町財田 2-2
話: 0142-82-5999
開 館 時 間: 9:00~17:00
休
館
日: 月曜日(祝日の場合は翌日)、12/31~1/5
ミュージアム mu12
洞爺湖芸術館/洞爺湖ぐるっと彫刻公園
旧洞爺村役場庁舎を改築した建物で、洞爺湖を目の前に、北海道を代表す
る彫刻家・砂澤ビッキの作品、小型彫刻公募展「洞爺村国際彫刻ビエンナー
レ」の作品や、日本の近・現代文学の初版本、限定本のコレクション、そ
してユネスコ世界遺産主席写真家を務めた並河萬里(なみかわ
ばんり)
の写真等を展示している。
洞爺湖ぐるっと彫刻公園は、「人と自然がふれあう野外彫刻公園」として、
洞爺湖を囲むように 58 基の彫刻を湖畔に設置したもの。
洞爺カルデラの景観とアートとの融合を楽しめる。
キーワード: 芸術、洞爺湖
活
所
用: 芸術、教育、情報収集
在
電
地: 洞爺湖町洞爺町 96-3
話: 0142-87-2525
開 館 時 間: 10:00~17:00(4、5 月)、10:00~18:00(6 月~9 月)、10:00~16:00(10 月、11 月)
休
館
日: 月曜日(祝日の場合は翌日)、12/1~3/31
27
ミュージアム mu13
みずうみ読書の家
みずうみ読書の家は、洞爺湖町立のコミュニテイ図書館としての役割を担
うとともに、火山観光地の火口近傍にある図書館という立地条件を活かし
て火山研究者の協力の下で多数の火山関係の出版物やパンフレット・地図
類を所蔵しており、観光客にも開放している。
キーワード: 火山・地質学習資料
活
所
用: 教育、火山学習、情報収集
在
電
地: 洞爺湖町洞爺湖温泉町 142-154
話: 0142-75-4702
開 館 時 間: 9:30~17:00
休
館
日: 木曜日、祝日、毎月末、12/29~1/5
ミュージアム mu14
洞爺湖有珠山ジオパーク 火山村情報館/山頂防災シアター
有珠山ロープウェイ山麓駅にある火山村情報館は、ジオパークの展示施設
で、世界ジオパークの認定と、有珠火山の活動史、それに関わる研究者や
住民の活動・大地の恵みの紹介などをしている。
山頂駅の山頂防災シアターでは、有珠火山の防災に関わる映像展示がある。
キーワード:
活
所
用:
在
電
地: 壮瞥町字昭和新山 184-5
話: 0142-75-2401
開 館 時 間: ロープウェイの運航時刻内
休
館
日: 無休
ミュージアム mu15
自然公園財団 昭和新山パークサービス・センター
有珠山・昭和新山等のジオラマなどが展示された環境省の施設。周辺の自
然情報を解説する映像展示なども豊富で、洞爺湖周辺の観光情報を提供し
ている。
キーワード:
活
所
用:
在
電
地: 壮瞥町昭和新山
話: 0142-75-2241
開 館 時 間: 8:30~17:00(4~11 月)、9:00~16:00(12~3 月)
休
館
日: 12/29~1/3
28
ミュージアム mu16
有珠アルトリ海岸ネイチャーハウス
有珠山山体崩壊の流れ山であるアルトリ岬にある私設の展示施設。有珠湾
~有珠山南麓を見渡せる立地であり、1640 年に起きた駒ヶ岳の山体崩壊に
よる津波の痕跡を残す剥ぎ取り標本や、有珠山のジオラマ、周辺の自然に
関する展示があり、特に貝類に関する標本が豊富である。
キーワード:
活
所
用:
在
電
地: 伊達市南有珠町 106
話: 0142-38-2593
開 館 時 間: 要予約
休
館
日: 要予約
29
■インフォメーションセンター(案内施設)
インフォメーション in01
道の駅「とうや湖」
洞爺湖町にある道の駅。国道 230 号に面し、施設の南側に隣接した展望台
からは洞爺湖を、施設北側には田園風景の中にそびえる羊蹄山を一望でき、
雄大な景色を体感できる。施設内には、町内で採れた新鮮な農産物や加工
品が生産者を明示して販売されており、食事コーナーには地場産の野菜を
ふんだんに使った数多くのメニューが揃っている。
キーワード: 道の駅
活
所
用: 情報収集
在
電
地: 洞爺湖町香川 9-4
話: 0142-87-2200
開 館 時 間: 9:00~18:00(4~10 月)、9:00~17:00(11~3 月)
休
館
日: 火曜日、年末年始
インフォメーション in02
とうや・水の駅
総合インフォメーション機能・交流機能を持った施設。洞爺特産の野菜が
販売され、友好都市の香川県・三豊市から直送される讃岐うどんを食べる
ことができる。洞爺湖の入口として四季折々の変化ある眺めは絶景である。
キーワード: 洞爺湖
活
所
用: 情報収集
在
電
地: 洞爺湖町洞爺町 100
話: 0142-89-3108
開 館 時 間: 9:00~18:00(4~9 月)、9:00~17:00(10~3 月)
休
館
日: 4~10 月まで無休、11~3 月まで毎週月曜日(祝日の場合翌日)、年末年始
インフォメーション in03
道の駅「あぷた」
国道 37 号に面し、眼下に虻田漁港と内浦湾が眺望できる。海と調和を図っ
た番屋をイメージしたレトロな建物で、裏手にはパークゴルフ場もあり、
夕暮れには夕日に染まった施設が印象的。施設内では、町内で採れた農水
産物やその加工品を生産者を明示して販売されており、搾りたての新鮮な
牛乳を使用したナチュラルでヘルシーな手作りアイスクリームも販売され
ている。
キーワード: 道の駅
活
所
用: 情報収集
在
電
地: 洞爺湖町入江 84-2
話: 0142-76-5501
開 館 時 間: 9:00~18:00(4~10 月)、9:00~17:00(11~3 月)
休
館
日: 年末年始
30
インフォメーション in04
道の駅「とようら」
施設内では、豊浦町内でとれた農水産物や加工品等が直売されている。地
場産の乳牛やイチゴを使い施設内の加工場で作られたアイスクリーム
(ジェラート)は全 10 種類、イチゴジェラートが特に人気。イチゴの季節
になると周囲には直売の露店が並ぶ。
キーワード: 道の駅
活
所
用: 情報収集
在
電
地: 豊浦町字旭町 65-8
話: 0142-83-1010
開 館 時 間: 9:00~18:00(5~10 月)、9:00~17:00(11~4 月)
休
館
日: 11~3 月の水曜日、12/31~1/3
インフォメーション in05
道の駅「だて歴史の杜」
総合公園「だて歴史の杜」内に位置し、中核施設である黎明観には、観光
物産館と藍工房・刀鍛冶工房が配置されている。藍工房では北海道内唯一
の藍の生産地である伊達市の藍を使った藍染めが体験でき、刀鍛冶工房で
は刀匠が守り受け継ぐ日本の伝統の技を見学することができる。黎明観の
隣には直木賞作家である宮尾登美子氏の文学記念館が設置されていること
から気軽に文化に触れることもできる。
キーワード: 道の駅
活
所
用: 情報収集
在
電
地: 伊達市梅本町 57-1
話: 0142-25-5567
開 館 時 間: 9:00~18:00
休
館
日: 12/31~1/5
インフォメーション in06
道の駅「フォーレスト 276 大滝」
木の薫りと大理石が調和した全長 200mの世界最大級のログハウス。支笏
洞爺国立公園の中央部に位置し、国道 276 号の中継ポイントとして多く利
用され、地域の情報が得られる。
キーワード: 道の駅
活
所
用: 情報収集
在
電
地: 伊達市大滝区三階滝町 637-5
話: 0142-68-6041
開 館 時 間: 9:00~18:00
休
館
日: 無休
31
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