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Page 1 Page 2 表4 ・ 表5~ 表6・ 図 表 一 覧 各被験者の身体特性 冬季
1.目 的
頁1
目 次
L竺」
H.方 法
発汗量及び皮膚温反応の部位差における幼児と成人の比較
B.皮膚温における部位差の検討
A。発汗量の部位差における幼児と成人の比較
B。皮膚温の部位差における幼児と成人の比較
722
皿.結 果
?σ5
A.発汗量における部位差の検討
rv.考 察
B.皮膚温の部位差における幼児と成人の比較
1 教科’三三鱒攻
生活・健康系コース
の に
1学籍番号
i M87335H
[ 白石ヒ隆
5
蒼4
W.引用・参考文献
9穐
5
V、要 約
−よ
Q 4
﹂ρ些
A.発汗量の部位差における幼児と成人の比較
表1.各被験者の身体特牲
表2.冬季及び夏季における発汗開始時間(OT)
表3.冬季及び夏季の体重当たり総発汗量及び体表面積当たり
総発汗量における幼児と成人の比較
表4.冬季及び夏季における部位別発汗量
表6.冬季及び夏季における部位別の発汗量の占める割合
ただし,5部位の発汗量の総計を100%とする
表7。冬季及び夏季における発汗量の部位差の程度
表8.部位別の発汗量増加率(8月の発汗量/2月の発汗量)
表9。暴露開始前の皮膚温
表10。暴露開始前の皮膚温の部位別順位
表11.暴露申にみられる前額中央部及び大胸筋申央部の皮膚温の
経時的変化
表13.暴露中にみられる前腕内側中央部及び大腿前面申央部の皮膚温
ρ0ワ﹁
9畠り白
表12.暴露申にみられる膀部及び肩甲骨直下部の皮膚温の経時的変化
の経時的変化
表14.暴露申にみられる下腿前面中央部及び足背申央部の皮膚温の
表15.暴露前半及び暴露後半における皮膚温の上昇度
表16.暴露前半及び暴露後半における皮膚温の上昇度の部位別順位
表17.暴露申の皮膚温にみられる部位差の程度の経時的変化
表18。暴露による直腸温の変動度
2
30
30
n5
60
0り
δ
経時的変化
28
図2.冬季及び夏季における個人別発汗開始時間(OT)
図3.冬季及び夏季の体重当たり総発汗量及び体表面積当たり
総発汗量における幼児と成人の比較
図4.冬季及び夏季の同一被験者(A,B)及び夏季に追加された
19
被験者(C)における部位別の発汗量の占める割合
ただし,5部位の発汗量の総計を100%とする
図5.冬季及び夏季における発汗量の部位差の程度
図6.暴露申にみられる皮膚温の部位別経時的変化
なお,値は平均値を示し,縦線は標準偏差を示す
190
0
白9白
表5.冬季及び夏季における発汗量の部位別順位
図1.本実験で設定された環境温熱条件
頁4912
(表)
(図)
1335
4
5
頁4811
ラ臼9臼ラーラ臼9畠
1 1 8
10
図 表 一 覧
ただし,横軸0分は暴露開始前とする
図7。暴露申の皮膚温にみられる部位差の程度の経時的変化
36
ただし,横軸0分は暴露開始前とする
図8。暴露による直腸温の変動度
なお,値は平均値を示し,縦線は標準偏差を示す
ただし,横軸0分は暴露開始前とする
40
ている可能性のあること6)s)1s),などが指摘されている.これら
■ 一 目的
の報告にもみられるよう’ ノ,幼児の発汗反応や皮膚温反応は成人の
恒体温を保持しなければならないヒトにおいて,体温調節は外的
それらとは異なることが認められている.
環境に適応するためにきわめて重要であると考えられる.すなわち,
またその一方で,発汗量や皮膚温は各部位で異なることが知られ
体温調節機能は基礎的にきわめて重要な機能であり,健:康の保持・
ており1D16),これら発汗量の部位差や皮膚温の部位差は,温熱刺
増進を図るためにはこれら機能の向上が図られなければならないと
激の増強に対して体温を合理的に調節するうえで重要であることが
考えられる.このように重要な機能であるからこそ,従来から体温
認められている2)3)8)10)14》。しかし,これらについてはいずれも
調節に関する研究は数多くみられる.しかし,体温調節機能を向上
成人を対象に検討されたものであり,幼児については,発汗量や皮
させるべく方法を構築する際には,体温調節の実態が今後さらに明
膚温の部位差の実態さえ明らかにされていない.
らかにされなければならないと考えられる.これらのこどはとくに
そこで.本研究では,幼児の発汗量及び皮膚温の部位差の実態を
発育・発達の過程にある幼児においては重要であるが,幼児の体温
明らかにするとともに,これらにおける幼児の特性について成人と
調節については必ずしも十分に検討されていない.これまでの幼児
の比較のうえから検討された.
に関する報告をみれば,幼児の発汗性は成人に比べて四季を通じて
高いために,適当な動機さえあれば即座に発汗し,そのうえ発汗量
の多いことが報告されている11).また,幼児の発汗にみられる季
節馴化は成人に比べて小さく.四季を通じてほぼ同様の発汗経過で
あることが指摘されているtl).さらに,幼児の発汗性に対する運
動鍛練の影響は成人の場合に比べて現れ難く,これは幼児の発汗機
能の未分化に起因している可能性のあること5)12)21),そして幼児
の体温調節は温熱刺激の増強に対して主として皮膚温反応に依存し
1
2
■1 . 方法
表1.各被験者の身体特性
年齢
i歳)
被験者
本研究では,暑熱暴露下での発汗量の部位差及び皮膚温の部位差
1
幼児No.
2
3
4
における幼児の特性について.成人との比較のうえから検討された.
すなわち,幼児と成人を同様の暑熱環境に暴露し,発汗量と皮膚温
平均
1
2
について測定が行われたが,方法の詳細は以下に示された.
3
4
5
平均
豚彌
悸職騨
ユ06.8
0,697
0,649
0,622
0,775
0,040
0,041
0,046
0,036
100.2
98.7
111.5
17,600
15,710
14,400
21,805
4.0
104.3**
±5。95
±3.230
163.8
172.8
166◆0
172.0
172.0
169.3
57,185
69,095
52,455
62,120
70,650
62,301
21
19
20
20
20
19.8
±O.84
S.D
体 重
@(kg}
4
4
4
±0.00
S.D
成人No。
A.発汗量における部位差の検討
4
名需
±4。12
17.379**
±7.730
0.686**
±0.004
±0。116
±0.002
1,773
ユ,528
1,686
1,785
1,669
幼児:成人 **p<0.01
被験者;被験者として,表ユに示す身体特命をもつ健康な4歳幼
児4名及び19∼21歳男子大学生5名が各々選ばれた.各被験者は,
日常生活において,特別な運動を定期的には行わず,体育時の運動
eO 40
遮
や自由遊び程度の運動を行っているに過ぎない者の内から選ばれた.
環境温熱条件:従来,皮膚温反応における各個体の特性は温度が
一定の条件下よりも,温度が急激に変化する条件下において顕著に
認められることが報告されている9)19)。これらの結果に基づいて,
本研究では環境温熱条件が設定された.・各被験者は,水泳パンツの
贈3。
蟹20.
湿度65%
みを着用し,環境温度20℃及び湿度65%の条件下で30分間以上椅座
安静状態を保持した後,歯1に示す環境温熱条件下に暴露された.
O 5 10 15 20 25 30 35 40 45
すなわち,湿度は65%の一定で,環境温度が25分間で20℃から40℃
時 間 , 一
に直線的に上昇し,その後20分間40℃で一定する環境温熱条件とさ
図1.本実験で設定された環境温熱条件
3
4
0.041**
±0.067
1,574
0,028
0,026
0,029
0,027
0,025
0,027
れた.
時まで5分毎にサーミスター(温度:集録装置 K−720 宝工業製)
測定項目:暑熱暴露45分間の発汗が,前額中央部,大胸筋中央部,
により測定された.皮膚温測定部位は従来の検討結果1)3)に従って
肩甲骨直下部,前腕内側中央部及び大腿前面中央部における各一定
選ばれ,前額申’央部,大胸筋中央部.月齊部,肩甲骨直下部,前腕内
部位(ユ2.6em2)でカプセル濾紙法18)により採取され,暴露前後の
側中央部,大腿前面申央部,下腿前面申央部及び足背中央部とされ
濾紙の重量差をELECTRONIC REAbl・,NG. BALANCE(島津製作所AEL
た.なお,前述の採汗用カプセルを添付した部位の皮膚温は,カプ
一ユ60−11精度0.1mg)で求め,各部位の発汗量とされた.これら
セルに隣接1cmで測定された.また.これら皮:四温の測定と同時に
発汗量の測定部位は,従来の検討結果8)10)11)la 9ついて便宜上設
直腸温が7cmの深さで前記サーミスターにより測定された.
定された.すなわち,発汗量の多い部位の代表として前額中央部,
大胸筋申央部,肩甲骨直下部,及び発汗量の少ない部位の代表とし
本実験は,暑熱暴露による皮膚温反応の特性がとらえやすいと考
て前腕内側申央部,大腿前面中央部が,各々選ばれた.また,上記
えられている冬季(2月上旬)D3)に行われ,また設定温度及び湿
暴露による体重減少量がデジタル荷重指示計(新興通信CSD−501,
度を各々±0.5℃,±5%の範囲内で調節可能な人工気象室(小糸
精度5g)で求められ,これらは全身皮膚面からの総発汗量とみな
製作所〉内で実施された.ただし,発汗量の舗位差を検討するのに
された.さらに,上記暑熱暴露にともなう発汗開始時間(Onset
際しては,発汗量の個人差は大きい2MDため,一般に発汗量が冬
time・以下・OTと略す)が,発汗の普現性1Dに基づいて,前額
季より多い夏季(8月上旬)11)にも同一被験者を含む幼児13例成
申央部でヨード澱粉反応lt)により確認された.
人12例について同様の実験が行われた.
実験期間申,各被験者に対して特別な食事制限は行われなかった
B。皮膚温における部位差の検討
が,実験開始2時間前より実験終了時まで,摂食飲水は一切禁止さ
被験者;前記表1と同一被験者が対象とされた.
れた.また,実験当日には,激しい運動は禁止された.
環境温熱条件:前記と同様の環境温熱条件が設定された.
測定項目:全身8部位の皮膚温が,暴露開始10分前から暴露終了
5
6
り高い傾向が認められ(表2>,前述冬季と異なる結果が得られた.
皿 一 k吉果
冬季及び夏季の同一被験者におけるOTの季節差から推察すれ.ぱ,
A.発汗量の部位差における幼児と成人の比較
これら冬季と異なる夏季の結果は,幼児のOTが一般に夏季で冬季
a.発汗の開始時間(OT)における幼児と成人の比較
より長い傾向であり,逆に成人では一般に夏季で冬季より短い傾向
各被験者のOTは,発汗の普現性11)に基づいて,前額中央部で
であることが影響したものと考えられる(表2)。これら夏季の結
ヨード澱粉反応11)により観察された.季節を問わず,幼児及び成
果は,本実験での条件設定,すなわち暴露開始前における20℃の条
人いずれにおいても,OTは各箇人で異なることが認められた(表
件にも著しく影響され弛ものと考えられ,これらについては後述さ
2,図2)。ここでは,冬季及び夏季別に,幼児と降人のOTが比
れた.
較された.
冬季の場合,幼児のOTは暴露開始後平均11.43分(SD 1.ユ3)で,
表2.冬季及び夏季における発汗開始時間(OT)
成人の平均18.17分(SD 4.78)より有意(P〈0.05)に短いことが認
[冬季] 〔夏季]
L岬」
められた(表2)。また,幼児のOT時の環境温度は平均29.15℃
幼児N。.
(SD 1.03)で.成人の平均34.52℃(SP 3.83)より有意(pく0.05)
1234
被験者
発汗開始時間(分)
9.71
P1.80
P2.90
P1.32
被験者
環境温度(℃)
幼児No.1 2 3
27.8
Q9.4
R0.3
@ 4
@ 56
Q9.ユ
7
8
9
に低いことが認められた(表2).これら冬季における結果は,幼
10
11
12
13
児の発汗感受性が成人に比して高いという従来の指摘tl)とほぼ同
しかし,夏季の場合には,幼児のOTは暴露開始後平均16、20分
11.43*
平均S.D
成人No.
(SD 4.95)で,成人の平均12.03分(SD 7.51)に比べて長い傾向
}1.13
17.12
P4.75
P3.05
Q4.75
Q1.17
平均S。D
29.15
}1.03
成人No.1
33.7
R1.8
R0.4
R9.8
R6.9
34. 52
±3. 83
幼児:成人 *p<0.05
注}幼児No.1∼4及び成人No.1∼5は,冬季,夏季岡」・被験者とする
7
11◆37
@8.77
@7ら60
P8.29
Q5.00
29.1
Q7.0
Q6.1
R4.6
R6.9
@9◆25
Q7.4
27.6
8
Q5.76 −
9.50
5. 60
5. 60
5. 60
}3.96
S0.〇 一
己0畳OPO
18. 17
±4.78
33.4
S0.0
R4.6
R0.7
R1.9
38.5
29.6
36.9
33.6
33.5
29.8
30.5
25.5
32.96
ワ匂22
0引⊥ウ臼
平均
S. D
16.78
Q4.98
P8.21
P3.40
P4砺91
23.12
12.01
21.ユ0
16.98
16.87
12◆28
ユ3.ユ4
6.84
16.20
444
@ 2
@ 3
@ 4
@ 5
@ 6
@ 7
@ 89
が認められた(表2).また,夏季における幼児のOT時の環境温
度は平均32.96℃(SD 3.96)で,成人の平均29.29℃(SD 5.40)よ
環境温度(℃〕
}4.95
111
12345
様の傾向であることが認められた.
発汗開始時間(分)
b.総発汗量における幼児と成人の比較
ここでは,暴露前後の体重減少量から求めた総発汗章が体重及び
冬季
体表面積?)で補正され,これらについて幼児と成人が比較された.
T
幼児
憾
.V 40
成人
T
蝿3。
ちなみに,本実験での発汗状態について観察すれば,季節を問わず,
T
幼児及び成人いずれの被験者でも,汗が流れ落ちる様子はみられな
かった.すなわち,暑熱暴露申の無効発汗はきわめて少なかったと
蟹20.
湿度65%
考えられる.したがって,質量を表す指標として用いられた体重当
たりの総発汗量は,一定質量における蒸発による放熱量を表し,外
季
夏
りの総発汗量は,一定面積における放熱量を表すものと,各々みな
幼児一
.O 40
“
して差し支えないと考えられる.
’冬季の場合,従来の結果11)ls)と同様に,幼児の体重当たり総発
T
汗量及び体表面積当たり単発増量は,いずれも成人に比べて有意
→1一・
成人
鯛3。
蟹20.
的環境との熱交換の大部分を占める面積と考えられる体表面積当た
(pく0。Ol, p〈0.1)に多いことが認められた(表3,図3).また,
湿度65%
従来からも指摘されている7》ように,本実験においても幼児の体重
当たりの体表面積は成人より有意(pく0.01)に大きいことが認めら
れた(表1).これらを考え合わせれば,冬季の場合,幼児の発汗
O 5 10 15 20 25 30 35 40 45
による放熱は成人を上回ったものと容易に考えられる。他方,夏季
時 間 , 分
の場合,幼児の総発汗量は一般に冬季とほぼ同等であったが,成人
図2.冬季及び夏季における伺人別発汗開始時間(OT)
は冬季より有意(pくO.05)に多くなることが認められた(表3)。
9
10
したがって,幼児と成人を比較すれば,夏季の場合には冬季と異な
su一 BO
tsE 60
h
鍵40
P
0
錯iil
響についても考慮する必要があると考えられる.
*[
$
骸
4 3 2 1 0
100
騒2
夏 季
索ゆ矧\b。﹄\。。.曲比課口
れるが,また本実験で設定された温度,湿度,暴露時間等による影
冬 季
*[
幼児の季節馴化が成人ほど顕著でないこと11)eeよるものと考えら
奄n寸\ヒ。メ\的.噸比’駅弓
児と成人間に有意差は認められ’ ネかった(表3,図3)。これは,
4 3 2 1 より有意(p<O.1)に多かったが,体表面積当たり総発汗量には幼
弩
ることが認められた.すなわち,幼児の体重当たり総発汗量は成人
100
ft 8,00
ミ、。
憲,。
奉・
菟[l1
賃突
図3.冬季及び夏季の体重当たり総発汗量及び体表面積当たり
表3.冬季及び夏季の体重当たり総発汗量及び体表面積当たり
総発汗量における幼児と成人の比較
総発汗量における幼児と成人の比較
(幼児:成人 *p<0.1 **P<0・01)
[体重当たり総発汗量(g/kg)] 〔体表面積当たり総発汗量(g/m2》3
被験者
幼児No.
1
2
3
4
平均
S.D
成人No.
1
2
3
4
5
平均
S。D
冬季
夏季
被験者
3.69
3.18
4.17
2.52
2.94
4.33
4.42
3.43
幼児No.
3.39**
3。78*
1
2
3
4
84.43*
平均
±0.71
±0。72
1.57
2.24
1.53
1.53
1.67
2.92
2.67
2.18
2.27
3.88
成人No.
1.71
±0.30
±0.68
2.78
平均
S。D
1
2
3
4
5
S.D
幼児:成人 *pく0.1 **P<0.01
冬季
93.26
77.04
96.46
70.97
±12.36
57.18
87.42
52.36
56.35
66.11
63.88
±14.08
夏季
71.00
103.17
97.10
93.37
91.16
±14.03
105.73
105.15
74.95
83.58
151.65
104.21
±29。73
c.発汗量の部位差の程度における幼児と成人の比較
本研究では発汗量の部位差について幼児と成人を比較したカ㍉こ
れらの部位差をみる観点は,発汗量自体の多少による部位別順位,
すなわち部位差のパターン及び発汗量の多少における部位差の大き
さの程度(以下,部位差の程度と略す)とされた.
幼児=成人 *p<0.1
(i)発汗量の部位差のパターンにおける幼児と成人の比較
従来,発汗量は各部位で異なることが報告されており8》1D16),
本実験でも,被験者に関係なく,これらの報告と同様の結果が認め
ユ1
12
93nb2170nδ63772■ ■ ■ ■ ● ひ ○ ● ● ● ● O ●−ゆ47750640325811占り融 −ゐQUOδ 噸1 4■
450 ●401⊥− ±
008
POh65ハU−凸−凸0りOUハ6費U7、8● ○ ● ● ■ ○ ○ ■ ■ ■ ● ■佛δ9一〇〇402一2︸−凸01二〇〇白941 04
ハ1
◎3
■6
1
■ 8 71
9旧2 ±
83
287216144717・● ○ ● ■ ○ ■ ■ ○ ● O O ■00266備001凸0◎︾−凸67ハ0001 ﹂−﹂12ウ岡 9側
0噌よO ■00︻011占 土
7.RU
74● ■00︻0ハU7
1±
ハUハ0■ ●8498 ±
EO3
−轟q6
±
注}幼児No.1∼4及び成人No.ユ∼5は,冬季,夏季伺一一被験者とする
30
﹁08
00ハ0■ ●ーハQ39臼 ±
0059430120038■ ■ O ■ ● ¢ ● ■ ■ ■ ● ○ ●4836432522014358 47・ 41211
14孟 −
062869020844● ● ● ● ■ ■ ■ ■ O ■ ● ●60︾0417・50137・7・︻007ぐ﹂0 4 1 凸
凸臼
3﹃0﹁0
48
00
■ 属−
Uり
ウ日2 一 ウ唱
462047nO759一〇︾0■ ● O O ● ○ ■ ● ■ ○ ○ ■74RUO80轟δく三687・09鱒0517ハ00ハ0800FOハ0
nU5
∩ごーム■ ●戸0543 ±
88
1±
O7
n56
●7
39日05
41856764951一22■ ● ■ ○ ● ■ ● ■ ● O ● ■ ■337501=Uハbハbh60901乙n6qV75
50
4 5 42
ユ 一 ーユ 一← 雪⊥ーユ
◎︶−ゐ3︷←7・7Q︾ワ臼d6001占Q︾・ ■ ◆ . o . ○ ■ . ■,σ ● ■3784694303549440236212631 11 1
00δ
2一2nU48795485ハ◎4■ ■ ■ ■ ■ ● ■ ■ ● ● ● ● ●3835336992948﹁∂3ウ醐3 ハ◎ウ旧 3R︾ −占ワ嗣 80﹂● ■ハOn644
±
幹部及び四肢部としてまとめてみれば,幼児及び成人いずれにおい
ても,季節を問わず,部位差のパターンとして発汗量は一般に躯幹
部,前額申央部,四肢蔀の順に多いことが認められ.この点につい
. −▲−凸−
ON鰍
均D ■平S
ての幼児の特性は認められなかった.
均D ■平S
(表5).したがって,測定された5部位を便宜上前額鹿央部,躯
±4.97
S。D
14
1 3
−山 竃⊥
た.僅少の5部位であっても,そこにみられる部位差のパターンは
8.52
±2.13
平均
囎
ユ23456789011
凸2
23
345ハ07.89012
次に,発汗量の部位差のパターンについて幼児と成人が比較され
33.18
±32.17
8.0
5.3
5
囎
ON観
他の部位では成人との明らかな差異は認められなかった(表4).
1
麟
の場合.幼児の発汗量は大胸筋中央部で成人より少ない傾向であり,
4.8
4
灘
輔
者験被
各誌人で異なり,また同一個人でも季節で異なることが認められた
3
42.8
21.94
±17.86
者についてみても,またそれ以外の例を含めてみても,冬季と異な
6.8
2
3
い傾向であったが,他の部位では幼児と成人はほぼ同等であること
2
12.00
54.0
8.4
5.6
8.2
9.5
8.7
8.8
24.53
±15.80
14.1
39.5
S。D
成人No.
おける幼児の発汗量は,前額中央部,肩甲骨直下部では成人より多
(単位はmg)
[夏季(8月)]
る結果が認められた.すなわち,一般に冬季より発汗量の多い夏季
9.8
16.3
1G.1
5.9
17.9
11.6
9.70
±6.39
25.50
±28.34
平均
45.2
24.7
1
幼児No.
まず,季節毎に幼児と成人の各部位発汗量が比較された.冬季に
4
1.4
6.9
66.0
7.1
24.1
60.63
8.7
2.7
2.3
9.7
2ユ.3
7.50
±6。21
±43.98
13.9
79.8
16.5
12.2
15.3
62.1
51.7
117.7
11.0
擶申央部
15.6
11.8
4.8
10.2
9.84
±4.24
が認められた(表4).しかし,夏季の場合には,冬季と同一被験
囎 囎
三三
繍
被験者
に幼児と成人が比較された.
(単位はmg)
[冬季(2月)]
位差のパダーンとして発汗量の部位別順位について,各々季節ごと
表4.冬季及び夏季における部位別発汗量
られた。ここでは,まず各部位の発汗量について,次に発汗量の部
表5.冬季及び夏季における発汗量の部位別順位
6i)発汗量の部位差の程度における幼児と成人の比較
[冬季(2月)]
被験者
羅纂
三三
囎面
霧
審
@留瑠 灘
§ 霧 霧
②
8
⑤
④
4 ⑤ ④
①
②
③
成人No.1 ⑤ ①
2 ④ ②
②
①
④
⑤
③
③
5 ④ ②
①
⑤
③
量 霧 謬
8
[夏季(8月)]
被験者
中央
申央部
:量の多い躯幹部と少ない四肢部の発汗量の差の大小に影響される傾
向が認められた.また.これら部位差の程度には著しい飼人差がみ
られた。
⑤⑤④④③⑤③⑤⑤⑤④⑤⑤
③④④④④③④②④⑤④⑤
①②②②②②①③①①①②
冬季の場合,幼児における麗幹部と四肢部の発汗量の差は,一般
⑤⑤⑤⑤⑤④⑤⑤⑤④⑤④
①①①②①①①①①②①①①
④③①①③⑤③④③③③③
②①③③①①②①②②②①
鰭 鰭
本実験でみられた部位差の程度は,季節にほとんど関係なく,発汗
④②③⑤④④②④③④⑧④③
擶
羅墓
③③②③②②⑤②②③②③④
②④⑤①⑤③④③④①⑤②②
0 1弓⊥−
恥
12345678
03
ユ4
25
36789012
192
旧
N凱
エー可⊥−←
幼児
前
えられる。本研究では,便宜上測定された5部位の発汗量における
変異係数を用いて,部位差の程度について幼児と成人が比較された
窩
留
幼児No.1 ① ③
発汗量の部位差の程度を比較するためには,いろいろな方法が考
(表6,図4B,図4C),平均値的leみれば,部位差の程度は幼
注)幼児N。.1∼4及び成人No.1∼5は,冬季,夏季同一被験者とする
に成人に比べて大きく(表6,図4A),平均値的にみれば.幼児の
部位差の程度は成人より大きい傾向がうかがわれた(表7,図5)
他方,一般に冬季に比べて発汗量が多い夏季の場合,躯幹部と四肢
部の発汗量の差には一般に幼児と成人で明らかな差異がみられず
児と成人でほぼ同等であることが認められた(表7,図5).
以上のように,発汗量の部位差の程度における幼児と成人の比較
でla .冬季と夏季で異なる結果が認められた.このことをさらに詳
細にみるため,冬季及び夏季の同一被験者について,冬季に対する
夏季の発汗累増加斗(8月の発汗量/2月の発汗量,以下,発汗量
増加率と略す)が部位毎に求められ,幼児と成人が比較された.発
15
16
汗量増加率は各部位で異なり,またこれらには顕著な伺人差が認め
表6.冬季及び夏季における部位別の発汗量の占.める割合
られた(表8).したがって,測定された5部位を便宜上前額中央
ただし}5部位の発汗量:の総計を100%とする
部,躯幹部及び四肢部としてまとめてみれば,幼児の発汗量増加率
〔冬季(2月)] (単位は%)
被験者
は主に前額中央部,四肢部で高く,逆に成人では主に躯幹部で高い
幼児N。.
傾向が認められた.これらの傾向が,平均値的にみれば幼児につい
ては冬季に比べて夏季に部位差の程度をわずかに小さくし,逆に成
1
2
3
4
成人N。.
1
2
3
4
人については大きくしたため,前述のように季節で異なる結果がも
5
前額
?尓
煽中央部
肩甲骨
?尓
32.2
7.2
14.4
11.7
12.7
9.6
24.7
15.8
22.0
25.1
12.8
16.8
26.4
24.3
16.7
17.5
32.2
30.3
52.5
70.6
26.8
26.0
49.0
19.9
28.7
40.6
7.7
被験者
幼児No.12
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
成人No.ユ2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
7.5
2.7
1.4
23.6
16.5
7.1
17.6
18.5
6.2
8.0
112.4
0.8
21.2
18.4
10.0
21.1
19.5
ユ3.4
繍
欄中央部
常懸
響 欝
20.7
15.9
5.2
54.4
1.8
22.8
17.1
19.6
24.6
9.7
17.4
25.0
8.0
14.9
33.6
16.0
29.8
18.8
44.2
34.5
44.9
30.3
71.5
25.7
48.5
63.7
40.8
38.9
34.2
39.0
53.4
38.5
31.7
18.3
26.3
30.3
38.8
42.9
22.9
47.3
60.0
49.8
29.0
13.3 4.6
24.1 5.9
19.0 6.3
8.7
ユ0.7
10.9
41.3
8.1
19.5
21.6
11.2
ユ7.0
55.4
38.9
17.3
5.1
17.9
14.9
6.0
6.0
15.0
18.1
7.5
24.4
40.0
16.1
15.8
43.4
41.6
27.8
31.7
35.7
29.4
24.2
33.3
2.8 2.9
2.1 7.2
15.5 ユ1。0
23.2 11.6
5.8 4.9
11◆7 2.9
3.0 0.8
17.ユ 10.8
15.1 7.6
11.3 6.2
10.2 ユ5。8
4.8 6.6
4.1 6。0
8.4 10.5
2。2 6。8
6.8 7.7
4.4 6.9
7.6 23.0
5.1 5.9
2.7 2.0
5。2 5.8
13.4 6.2
注)ただし,幼児N。.1∼4及び成人No.1∼5は,冬季,夏季同一一被舅賭とする
17
欝
(単位は%)
[夏季(8月)]
たらされたものと考えられる.
鰭
18
70 冬季
(A)
60幼児
成人
50
表7.冬季及び夏季における発汗量の部位差の程度
咽40
・lj 30
[冬 季] (S.D/X×100)
螺20
10
被験者
0
No。
夏季
60
1
2
3
(B)
4
50 幼児
成 人
幼 児
59
No. 1
30
4
100
145
3
5
成人
奄
咽40
平 均
竈30
83.5
±50.1
S。D
btts
10
■ ■噌⊥9自
ハD Qソ
す
れ た
89臼±
0
割合
る
0
と
19
1
%
を
位 の発汗量 の 総計
め
追加
○ ■41
三 の発汗量 の
る
占
位
部
に
FOOδ
及び夏季
003±
均D ■平S
さ
B
︶
A
,
︵
者
に お
る
,
し
だ
た
5 部
け
︶
︵
C
被験者
大腿前面中央部
前腕内側中央部
肩甲骨直下部
大胸筋中央部
前額中央部
び 夏 季 の 同一 被験
人
570689740295 4⊥ −← ーム
駅20
成
974353960526
比30
O
. 111
成人
刺40 幼児
N
123456789012
.50
1
児
758ユ438289559 4⊥ −⊥ 4⊥
雰
幼
43ユー725416888
60F一
1234567890123
(c)
夏季
図4. 冬 季 及
±33.8
(S. D/XXIO O)
験被
者
70F
0
47。 2
[夏季]
。 凶
30
88
16
25
77
2
注)ただし,幼児No.1∼4及び成人No.1∼5は,冬季,
夏季同一被験者とする
20
門
;oo
寓卜・・
口
■
願
a
国 犠噺圃噛蟹雪置
l’56
本研究では皮膚温の部位差について幼児と成人を比較したが,こ
ロロ目目]ロ日己 ロ
1.2g
a
140
B.皮膚温の部位差における幼児と成人の比較
季
口
冬季
れらの部位差をみる観点は,皮膚温自体の高低による部位別順位,
すなわち部位差のパターン及び皮膚温の高低における部位差の大き
さの程度(以下,部位差の程度と略す)とされた.
ロ ロ
=
o
幼児 成人
a.皮膚温の部位差のパターンにおける幼児と成人の比較
一
(i)暴露開始前について
幼児 成人
図5.冬季及び夏季における発汗量の部位差の程度
従来から報告されている結果3)14)22)23)と同様に,幼児及び成
人いずれの被験者においても,暴露開始前の皮膚温は各部位で異な
表8.部位別の発汗量増加率(8月の発汗量/2月の発汗量)
蟹遜
被験者
幼児No.
1
2
3
4
平均
S。D
成人No.
1
2
3
4
5
晋.智
大胸筋
?尓
0.8
5.4
1.0
28.2
8.85
±13.07
9.7
7.0
14.4
3.1
10.0
8.84
}4。16
1.0
1.9
5.1
3.5
2.88*
±1.81
10.2
羅懸
鵯蟹 囎
1.8
1.6
1.7
6.9
2.2 0.7
2ユ.5 1.2
3.00
±2.60
16.4
15.18 5.60
は・下腿前面中央部で成人より有意(Pく。・1)に低かったが,他の
6.8 9.5
部位では幼児と成人はほぼ同等であることが認められた(表9).
1.5 1.8
次に,皮膚温自体の部位差のパターンについて幼児と成人が比較
±16・ 97 ±9。 40
,6.0
6.00
5.86
2.64 3.36
}6.14
幼児:成人 *pく0.15
各々幼児と成人が比較された.
まず,幼児と成人の皮膚温が部位毎に比較された.幼児の皮膚温
0.7 0.8
0.6 0.7
ユ。6 2.2
}3.24
膚温の部位差のパターンとして皮膚温自体の部位別順位について,
36。3 19.7
2.6
5.9
1.1
3.3
6.5
6.2
1.1
ることが認められた.ここでは,まず各部皮膚温について,次に皮
2.7 2.6
}2.44 ±3.50
された。部位差のパターンは.幼児及び成人を問わず,各個人で異
なることが認められた(表10).しかし,前述発汗量の場合と同様
に,測定された8部位を便宜上前額中央部,艦幹部及び四肢部とし
21
22
に前額中央部,躯幹部,四肢部の順に高いことが認められ,この点
での幼児の特性は認められなかった.
畷
絹.o>隅斎 喜虫寮
晦
㊥㊥◎㊥
㊥◎㊥㊥⑭
(iの暑熱暴露下について
㊦㊦◎㊦
◎㊥◎◎㊦
幼児及び成人いずれにおいても,各部皮膚温は環境温度につれて
上昇することが認められた(表ユ1,表12,表13.表14,図6)。し
㊥㊥⑭@
⑭@@㊥@
かし.幼児及び成人いずれの場合にも,皮膚温の部位差のパターン
は暴露開始前とほぼ同様であることが認められた.すなわち,測定
臨
@③@@
㊥㊥㊥㊥
◎@@@㊥
された8部位を便宜上前額申央部,鵬幹部及び四肢部としてまとめ
てみれば,暑熱暴露下における幼児及び成人いずれの皮膚温も前額
㊥㊥㊧㊥㊥
申央部・雛部・四肢部の順旧い傾向が認められた俵11,表12,
表13・灘・図6)・したがって,これらの献ついて幼肋雛
@⑭㊥◎
㊥◎㊥③㊧
θ⑭㊥㊥
㊥㊧㊥㊥@
難 罐
は認められなかった.
㊥eθθ e㊥e鋏∋
蟹お
○
一ひ300rげめ
£蓉
£
三聖
7→eqαきマ
蜘
23
遜譲
野宿映三三e蛸彊遜e三三三三蝿.O円
。O
認”踊 。・噴∞・岬 認“繍 醐睡郷 塩噌鵠 瓢謁 鉢唱∞。酬 論”謁 鋼.脚
Z 薫灘濃⋮ 饗繍濃⋮灘 繍顯叢岬.一
ム 三の・酬葱”繍酬鴫・口瓢酬∞・”.飼明麗騙・∞①㊤“繍甲州醐眉引謁 蜘麟
X灘
?@⋮翻纂 繍鴛・・一
三捷怒e濯聾認三三
畷曝 h懸陣 臨穂黙 雛 離醜 三面 鞭 晒懇 湘鋒翠
︵ρ楚週三
麟 てまとめてみれば,幼児及び成人いずれにおいても,皮膚温は一般
●
24
表11.暴露申にみられる前額申央部及び大胸筋申央部の皮膚温の経時的変化
[前額中央部]
暴露開始前
被験者
幼児No。12
3
4
平均
34.85
S.D
±0.85
成人No.12
3
4
5
,
N
34.2
36.0
35.0
34.2
平均
35.7
35.1
34.6
34.7
34‘.6
34.94
S.D
土0.47
(単位は℃)
5分
10分
15分
20分
25分
30分
35分
40分
45分
35.1
36.5
35.6
35.0
35.8
36.8
36.2
35.6
36.3
37.0
36. D6
36.1
36.8
37.3
36.8
36.3
37.1
37.2
37.2
36.7
37.3
37.4
37.3
37.0
37.5
37.2
37.4
37.4
37.4
37.1
37.2
37.4
37.3
36.9
37.4
37.3
35.55
±0。69
35.8
35.8
35.1
35.3
34.8
35.36
土0.44
36.10
土0。53
36.4
36.3
35.7
35.9
35.4
35.94
±0.42
36.50
36。.80
±0.41
±0.24
36.7
36.6
36.0
36.3
35.9
36.9
36.8
36.4
36ら6
36.4
37.2
37.0
36.6
36.8
36.30
±0.35
36.62
±0.23
t大胸脚中央部】
en
被験者
幼児N6.12
1
4
3
平均
暴露開始前
34.3
33.0
33.9
31.0
33.05
S.D
成人No.12
3
4
5
苦.智
37.25
37.05
±0。39
土0。17
37.4
37.2
37.0
37.0
37.2
36.?
36.86
37.16
土0。24
37.38
±0.13
37.5
37.3
37.0
37.1
37.3
37.24
37.28
±0.15
37.5
37.2
37.0
37.1
37.3
37.22
37.23
±0.22
37.4
37.2
36.9
37.0
37.0
37.10
±0.17
±0.19
士0.19
±0.20
30分
36.6
36.4
37.2
35.7
35分
36.9
36.8
37.6
36.3
40分
36.8
36.9
37.6
36.5
45分
36.8
36.9
37.7
36.6
(単位は℃}
5 分
10分
15分
20分
25分
34.0
33.3
34.4
31.6
34.6
33.9
34.9
32.5
35.1
34.4
35.5
33.4
35.7
35.2
36.3
35.8
36.6
35.0
33.33
33.98
34.60
36.1.
34.3
35.33
35.93
36.48
36.90
36.95
37.00
±1.47
土1.24
±1.07
±0.92
±0.78
土0。70
±0.62
±0.54
±0.47
±0.48
32.4
32.0
32.2
32.2
32.0
32.5
32.4
32.4
32.4
32.1
33.3
33.2
33.1
33.1
32.9
34.3
34.0
34.0
33.8
33.6
35.2
35.0
34.7
34.5
34.3
36.1
35.8
35.5
35.2
35.0
.36.2
36.7
36.4
35.8
35.9
37.3
36.7
36.8
36.4
36..3
37.3
36.8
37.0
36.8
36.6
37.3
36.7
36.9
37.0
36.5
32.16
}0.17
32.36
}0。15
33.12
}0.15
33.94
}0.26
34.74
}0.36
35.52
}0。44
36.20
}0.37
36.70
}0。39
36.90
}0。26
36.88
}0.30
45分
37.5
37.4
37.7
36.6
表12.暴露申にみられる三部及び肩甲骨直下部の皮膚温の経時的変化
[膿部]
被験者
幼児No.12
3
4
平均S.D
成人.N。.1
2
3
4
5
平均
1
N
or
{単位は℃)
暴露開始前
33.7
33.5
34.0
30.4
10分
15分
20分
34.1
34.8
30.6
35.0
35.1
35.6
31.6
35.6
35.5
36.1
32.5
36.3
36.3
36.5
33.5
.34.4
3
平均
34.93
}1。64
35.65
}1.44
}.1。20
36.73
}0。97
37.10
}0。70
37.23
}0。57
37.30
}0.48
33.3
31.7
32.0
30.1
31.9
33.4
32.0
32.3
30.5
32.2
34.0
32.7
33.0
31.2
33.0
34.4
33.5
33.6
32.0
33.7
35.0
34.5
34.2
32.9
34.6
35.6
35.4
34.9
33.9
35.1
’35.5
36.2
36.5
36.8
36.8
36.0
35.4
36.0
37.0
36.9
36.3
35.8
36.2
37.0
36.9
36.4
36.1
36.1
3
4
5
平均
S。D
暴露開始前
32.9
3.3.6
33.2
31.8
±0.77
成人N。.12
36.18
34.33
}1。84
32.88
S.D
37.4
37.2
37.7
36.1
40分
37.5
37.3
37.7
36.4
35分
33.43.
32.08
±1.04
32.78
±1.01
33.44
±0.88
34.24
±0.80
[肩甲骨直下部3
4
30分
37.1
37.0
37.5
35.3
}1.91
.土1.14
被験者
幼児No。12
25分
36.6
36.7
37.0
32.90
}1。68
31.80
S。D
5 分
3.4.2
32.8
32.6
32.0
31.7
33.0
32.42
±0.55
34.6
35.7
34.98
35.70
±0.66
±0。73
36.2q
36.44
36.50
±0.60
±0。50
±0.43
35分
40分
37.7
37.4
37.8
37.6
37.3
37.8
〔単位は℃)
5分
10分
15分
35.4
35.6
36.2
20分
25分
36.1
36.7
34.3
36.8
36.3
34.6
37.3
36.8
33,.7
.34.5
32.9
35.3
36.1
33.93** 34.75** 35.43**36.13**36.73*
±0.74
±0.77
±0.70
±0。49
±0.62
33.2
34.7
34.0
35.5
36.2
.34.3
32.8
33.5
35.4
36.4
32.3
33.3
34.0
34.8
35.7
32.2
33.2
34.2
35.1
36.1
33.1
33.7
34.5
35.3
36.0
33..9
32.72
±0.45
34.7
35.1
35.5
33.54
±0.32
34.34
‘±0.27
35.22
±0。28
36.08
±0.26
30分
3?.3
37.3
37.8
36.8
37.30
±0.41
・37.1
36.7
36.4
36.9
36.7
36.76
±0。26.
37.7
37.5
38.0
37.4
37.65*
±0。26
3?.6
37.63
45分
37..5
37.55
±0.17
±0.21
37.7.
37.8
37.0
37.2
37.9
37.2
37.7
37.0
37.2
38.0
37.1
37.26
.37.42
37.0
37.0
37.5
37.1
士0。32
±0.40
幼児:成人 *pく0.1 **pく0・05
37.40
±0.43
表13.暴露申にみられる前腕内側申央部及び.大腿前面申央部の皮膚温の経時的変化
(単位は℃)’
[前腕内側中央部]
被験者
暴露開始前
幼児No.1 2 3
@ 4
平均S。D
成人No。1
@ 2
@ 3
@ 4
@ 5
10分
15分
20分
35.0
R5.6
R5.8
R1.9
25分
35.6
R6.3
R6.6
R3.9
35。60*
35分
40分
45分
36.5
R7.1
R7.1
R6.6
36.6
R7.0
R6.9
R6.9
36.7
R7。.1
R7.0
R7.1
36.33
}0.74
.36.8
*36。9噛
}0.32
}0。17
}0.19
36.5
R6.7
R4.3
R2.7
R5.9
36.7
R6.6
R4.9
R3.4
R6.2
36.8
R6.5
R5.2
R4.2
R6.3
35.22
}1.69
35.56
}1。40
35.80
}1.08
30.9
R3.2
R1.1
Q8.3
31.1
R3.2
R2.0
Q8.7
32.7
R4.1
R3.9
Q9.4
30.88
}2.01
}1.91
32.53
}2.17
33.58
}2冨02
34.58
}1.92
31.3
R2.5
Q9.7
Q9.6
R2.1
31.6
R3.4
R0.4
Q9.8
R2.7
32.6
R4.3
R0.9
R0.2
R3.3
33.8
R5.2
R1.6
R0.7
R3.9
35.1
R6.0
R1.4
R4.5
36.3
R6.1
R3.4
R1.9
R5.4
31.04
}1.34
}1.51
31584
32.26
}1.69
33.04
}1.84
33.90
}1.90
34.62
}1.90
31.0
R1.9
Q9.7
R2.0
30.82
}1.18 .
1
3L25
}1.21
R.2.5
幼児‘成人 *p<0.2
鱒刈
暴露開始前
被験者
幼児No。1 2
@ 3
@ 4
平均S。D
成人No。1 2
@ 3
@ 4.
@ 5
平均S、D
36.8
**p〈O. 15一***p〈O. 1
(単位は℃)
[大腿前面中央部〕
t
30分
36.1
R6.7
R7.1
R5.4
34.0
R4.8
R4.9
R0.6
Q9..5
平均S.D
5分
10分.
5分
15分
20分
25分
30分
29.3
R1.0
R1.6
R0.1
30.1
R1.6
R1.7
Q9.7
31.0
R2.7
R2.8
R0.4
31.8
R3.0
R3.1
R1.1
32.6
R3.6
R3.8
R2.O
33.5
R4.6
R468
R3.0
34.3
R5.3
R5.5
R3.9
30.50
30.78
31.73
32.25.±0.97
33.00
33.98
34.75
}1.01
}1.02
}1.21
31.9
Q9.9
Q9.6
Q9.4
R0.9
31.9
R0.6
R0.2
R0◆1
R1.2
32.6
R1.3
R0.9
R0.7.31.8
30.34
}LO5
30.80
y0.75
「 33.1
@32.1
@31.4
@31。4
@32。4
32.08
31.46
}0.72
}0.76
35分
35.1.35.9
R6.2
R4.9
}0.85
}0.87
}0.77
35.53
}0.62
33.3
R3.0
R2.1
R2.1
R3.ユ
34.5
R3.7
R2.9
R3.0
R3.8
35.3
R4.6
R3.5
R3.7
R4.5
35.9
R5.3
R4.2
R4.4
R5.1
32.72
}0.58
33.58
}0.65
34。32.
34.981土0.69
}0.73
40分.
35.5
R6.2
R6.6.
R5.2
35.88
}0.64
36。1
@35.6
@34.7
C34.8
@35.5
35.34
}0.59
45分
35.8
R6.3
R7.1
R5.5
36.1
}0.70
36.4
R5.7
R4.9
R4.9
R5.7
35.52
}0.63
幼児:成人 *p<0。2
し
表ユ4.暴露中にみられる下腿前面申央三三.び足背申央部の皮膚温の経時的変化
[下腿前面中央部]
1被験者
10分
15分
20分
25分
28.5
27.5
26.7
28.2
28.4
27.3
26.8
28.1
28.6
28.0
28.2
28.2
28.8
28.8
31.2
29.0
29.9
29.7
33.5
30.8
30.6
33.3
35.0
32.5
平均
27.7
±0。80
27.6
±0。73
±0.25
±1.17
±1.75
成人No.12
30.0
28.7
29.2
28.0
28.6
30.3
29.3
29.6
28.8
29.4
30.6
30.0
30.0
29.5
29.9
31.1
30.6
30.5
30.0
30.4
31.6
31.0
30.8
30.6
30.8
3
4
S.D
3
4
5
平均
28.90
S.D
±0.75
29.48
±.0。54
28.2
30.00
±0.39
29.45
30.52
±0.40
30.98
30.96
牌oo
暴露開始前
@ § 4
1
晋.脅『
27.8
Q7.4
Q7.3
Q6.9
Q7.8
Q7.8
28.1
29.4
Q8.?
Q8.3
Q8.8
28し8
34.?
±1。83
34。68*
±1.99
±L75
±1.66
32.0
31.4
31.4
31.4
31.4
32.5
31.8
31.9
32.6
31.8
32.3
32.3
32.5
32.6
32.5
32.1 、
32.5
33.1
33.1
33.3
32.9
31.52
±0.27
20分
32.12
±0。40
32.44
±0.13
33.2
36.3
37.0
35.9
35.28** 35.6
32.9
32.9
33.0
32.6
32.70
±0.37
32.98
±0.30
**p<0・ 1 ***pく0● 05
25分 30分
31..
30.3
Q8.8
Q8.6
R0.3
O 31.630。0 31.4
RL3 32.8
R1.8 33.0
31.0諮苓32.2±0● 7 6 ±0● 8 2
35分
40分 45分
32.5
R2.9
R4.1
R4.8
33.5
33.0 33.4
R3。7 34.5
R4.9 35.3
R5.1 35.6
34.18**34.7
● ● ■ O ●
∩δ5079
33329駒
● ● ● .● 0
005Qリハ08
55141
@ハ=1。 0 0 =ヒ0◆ 9 8
3の0ウ■2ウ醐
0 ■ ■ . ●
40825
300り臼2り臼
−PO8β07
■ ● ● O ●
258バ08
.847・56
9配39腸22
0 ● ● . ■
360画14
ハ0375ハ0
9脚00り駒22
■ ● O ◎ ●
● ● ・
POーハ045
● ’ FOOり一ゐ−響0
.59645
● ● O . ・
﹁00り00005
92748
}1.06
03392
29.5
}0.93
2329日2
}0る45
29臼2り6ウ鯛
}0.38
ウ閣ウ創9日22
● ○ ● O ●
080ハ00U
m0.37
28.6「28.2
10081
27.35
15分
10分
5 分
5
8634
229閏ウ脚06
}0。42
■ ● ● ・ ●
■
26.43
880U70
晋.智
O
26.6
Q6.6
Q6.7
Q5.8
4
8535
22り臼22
N
12345
鰍
31.9
35.6
36.5
45分1
32.8
35.9
36.9
35.5
幼児;成人 *P<0.15
幼児.No。1
40分
障位は℃)
〔足背中央部1
被験者
35分
31.6
34.6
36.0
33.8
34.00*
±1.84
32.85
±0。38
30分
*
5分
暴露開始前
幼児No.12
1
(単位は℃)
25. 64 25. 66 25. 80 26. 22 26. 80 27, 68 28. 58 29. 78 30. 54 31. 12
±1. 93 ±1. 95 ±1. 95 ±2. 18 ±2. 60 ±3. 38 ±3. 46 ±3. 49 ±3. 50 ±3. 31
幼児;成人 *p<0.15 **p<0.1 ***p〈0.05
、
(iii)暑熱暴露による上昇度について
暑熱刺激の増強につれて,皮膚温はいずれの部位でも上昇するこ
とが認められた.ここでは,環境温度が暴露開始直後から25分間で
20℃から40℃に直線的に上昇する環境温熱条件下(以下,暴露前半
li瞬寧鋸盤∵部
と略す)での皮膚置上輝度について,及び環境温度が20分間40℃で
一定に保持された条件下(以下,暴露後半と略す)での皮膚温上昇
度について,各々幼児と成人が比較された.
9 甦
38
ヨ 細帯擁∴ぐご:部
暴露:前半の場合:暴露前半では,環境温度の直線的な上昇にとも
なって,各部皮膚温の上昇がみられたが,被験者にほとんど関係な
く,環境温度が皮膚温より低い時期から既に皮膚温上昇の始まるこ
差ざ 36
とが認められた(表11,表12,表13,表14,図6).ここではまず,
幼児と成人の上昇度が部位毎に比較された.前腕内側着着部,下腿
前面中央部及び足背申子部における幼児の上昇度は成人より有意
(pく0.1,p〈0.2, pく0.05)に大きかったが,他の部位の上昇度は幼
児と成人でほぼ同等であることが認められた(表15).
時 間 , 分
次に,上昇度の大小にみられる部位差のパターンについて.幼児
図、6.暴露中にみられる皮膚温の部位別経時的変化
と成人が比較された。上昇度にみられる部位差のパターンは,各個
なお,値は平均値を示し,縦線は標準偏差を示す
人で異なることが認められた(表16).しかし,測定された8部位
ただし,横軸0分は暴露開始前とする
を便宜上前額中央部,躯幹部及び四肢部としてまとめてみれば,幼
29
30
ゆO。OV昏斎甚菅 <慣虫醇
R制 ㎝脚u隔月 醐。。お嗣 ㎝①∞お唱 。。噌お胴 叩網お剰 醐醐お制 ㎝伽”。。旧 和.恥
卜 。◎q 鳴 .帽 O .咽 oo .固 e曙 .唄 肖 .州 O .帽 O .O 嶋q◎ .9唱 ① .帽 ω .祠 o◎ .㎝ O .一 eo .㎝ o◎ 。肖 o噂 .O 噂帽 .◎o 卜 .一 〇 .㊤q 卜 .㊤q 嶋 .祠 嶋 .祠 嶋 .一 噂 .O ㎝O.︻ 卜.州 O.cq qa .O O .O O O一 〇 〇桝 ◎o・.O ㎝o引 。卜 鴎 。O O .祠 卜 。伺 O .一 噂 。桝 国 .祠 qo .O 祠 .02 ノ宿
⑩蝉 ◆O制 Oり 。O嗣 嶋。◎ .O判 ㎝㎝ ○州制 ooq辱 。O網 ㎝卜 .O引 頃輝 .O引 噂◎q .O臼﹁ ︻一 〇のoo①.自。 憩愚 頃卜.㎝ o㎝.eq o噂.祠 090.o oo一 .祠 ooo.︻ oo9◎.o 曇 降
[升纒蟹購]
蝉㎝ .囲u﹁ 祠 q9 .eq制 り園 .O日﹁ O祠 .一目﹁ qo噂 .O日﹁ O嶋 .O﹄日 Ooo 。O判 o◎卜 。●引、 Q .の。◎.曽 oo祠 .嶋 09蝉。o◎ 菅− ト.寸 ゆoo。馴。 o◎eq.㎝ oo。oq o国。N 靭 済
マ .一 〇◎ Oo壷 O ●蔚 O ●eo O .卵。 ㎝ Ooり O .9◎ 目 。e6 嶋噂 9肖 噂 ●oo O .o◎ h ① ○一 寸 .噂 oo .㎝ O .oo 祠 .N 隅一 .円 o曙 。㊤弓 oo 。儒 ﹁ oo .㎝ 卜 .oo ω .㊤弓 笛 .oo O 。㎝ o◎oo 。寸 卜 .㎝ 閃 .◎◎ . ㎝ ○嘩 oo .oo 卜 .岡 o◎ .o◎ ① 。祠 Nぬ .一 〇 .0曙 O .eq . 祠 .寸 噸 .00 切 .㎝ ト .的 嶋 .帽 一 .Oケ[ノ宿
n .蔚 ㎝O 。㎝ Ψ蔚 .自㊥ Q︻ .o噂 OO .劇q o◎一 。儒 Oo◎ 。㎝ ㊤覇O 。肖 耀 誹
“O.OV昌釜斎斎 刷.O>戯釜菅 。q .OV戯菅 ノ毬鱒駅§
︵ρ弼昌避
畷囎 欝 馨 撰 鶴 最南 難 蜷 榔銃題
@690 噂 .o◎ 幻 ◎㊤q eq .岡 嶋 り一 e曙 .eq O .刷 卜 .O 噂O .蝉 O .㊤遇 的 .eo 嶋 .O 卜 。O 卜 。O 祠 .一 ㎝ 。O ◎噂O .マ O .◎o 卜 。祠 05 ●O 卜 .O ト .〇 一 .祠 ㎝ ●O N噸 。oo ㊤ .ロ o◎ .㎝ 一 .祠 O 。祠 0 60 鴎 .O 噂 ◎O ︻ .oZ罫
oo
O .O 的 。蝉 ① .eq O .鴫 自◎ .サ O .曽 O .寸 頃 .㎝ 寸の .畔 oo 。oロ ㏄ ○自◎ 頃 。論 一 .寸 O 。萌 ト .㎝ 国 。㎝ ㎝蝉 .儒 Qo ◆嶋 q9 .笛 一 〇〇◎ e司 .岡 o弓 。9◎ 09 ●eq eq 。肖 瓠噂 .oo 祠 .◎q ㎝ 。寸 卜 .寸 oo .自噂 ① .e曙 祠 .eq O .o曙 祠 .oZ 噌§
ることが認められた。すなわち,暴露前半における幼児の特性とし
て,上昇度は一般に皮膚温の低い四肢部で大きいことが認められた.
暴露後半の場合:暴露後半における上昇度について,幼児と成人
が部位毎に比較された。下腿前面申央部における幼児の上昇度は成
人より有意(pく0.05)1く大きかったが,他の部位の上昇度は幼児と
成人間に有意義は認められなかった(表ユ5).
しかし,測定された8部位を便宜上前額仁義部,躯幹部及び四肢部
としてまとめてみれば,幼児及び成人いずれの上昇度も,四肢部,
腱幹部,前額中央部の順に大きい傾向が認められ,したがって暴露
後半では幼児の特性は認められなかった.
[升薔購]
32
3 1
閃酬
勘う
であり,成人は躯幹部,四肢部,前額申央部の順に大きい傾向であ
織球晦 灘 糞 嚢 離魍 回読 難 燧 榔鋒驚
前半の場合と同様に,各個人で異なることが認められた(表16).
︹ρ楚拉丁︶
と成人が比較された.上昇度にみられる部位差のパターンは,暴露
e騨襖怒田毎勾製斗趨麗嚥萱門升寝蟹嚥.のH
次te ,上昇度の大小にみられる部位差のパターンについて,幼児
菅馨
児の上昇度は一般に四肢部,艦幹部,前額中央部の順に大きい傾向
噸班
灘
b.皮膚温の部位差の程度における幼児と成人の比較
◎㊧㊧e
◎θ㊥㊥㊥
∈爽∋θθ
(i)暴露開始前にっいて
θ㊥e◎㊥
前述の発汗量の場合と岡様に,皮膚温における部位差め程度をみ
る場合にも殿上齪された8細の N温しこおける変異係数が
一
㊦θθ㊥
㊥◎@◎㊥
㊥㊥㊧㊥
◎㊥◎◎@
用いられた.
㊥㊥@◎
㊥@㊥@◎
㊥@㊥@
◎θ㊥◎㊥
θ㊥◎㊥
o㊥㊥◎㊥
③⑭㊦㊥
㊥㊥㊥θ㊥
温の差の大小に影響される傾向が認められた.前述のように,暴露
開始前の皮膚温は下麗前面申央部を除いて,幼児と成人でほぼ同等
麓
鶴
厘
㊥◎◎㊥
@㊥叡∋㊥
@◎◎㊦
であることが認められた.したがって,暴露開始前における部位差
◎㊥@◎@
の程度は,幼児と成人でほぼ同等であることが認められ(表17,図
7),この点での幼児の特性は認めshなカ・った.
稲
㊥㊥㊥㊥
◎㊥㊦㊥◎
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一
◎◎◎@
㊥㊥㊧㊦③
㊥㊥㊥㊥
㊥㊥㊥@㊥
〒→Nq◎寸
〒→く隔o弓rぐ鴇
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●
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◎㊥㊥@㊥
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£寒
㊦㊦㊦◎
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㊥@◎㊥e
整
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彦歪
⑭◎㊥㊥
難 纏
﹁升醤嚥]
竪寅週鍛e遡升網e蛸纏遜ゆ熟覧”嬉升灘麗嚥め惑升演弓鋸.㊤州
皮膚温の部位差の程度は皮膚温の高い躯幹部と低い四肢部の皮膚
嚇
○
一
33
34
●
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● ロ ム ○
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◎
O 5 10 15 20 25 30 3s ao ‘ts o S 10 ls 20 2s 30 35 aO d5
時間, 分
溜7.暴露申の皮膚温にみられる部位差の程度の経時的変化
ただし,横軸0分は暴露開始前とする
(ii)暑熱暴露下について
前述のように,暴露開始前における皮膚温の部位差の程度は,幼
児と成人でほぼ同等であることが認められた.しかし,いずれの被
験者でも,環壕温度の上昇につれて各部皮膚温の上昇がみられ,し
かもこれらの上昇度は部位によって異なったために,暑熱暴露申に
おける個人の部位差の程度は変動することが認められた(表17,図
7).すなわち,環境温度が20℃から40℃に直線的に上昇する暴露
①.卜 ⑦.。。 寸.① O.O伺 ①ψ① 回.O同 O.O 。◎.O 噂.O ⑩、.O のト,O 蔚.O︻ oo。OH 肖.円一 萌.一円 卜.一︻ 卜.憎一 切。︻︻ o曙9門州 O.O円 蝦O.ト 。◎.ひ 蔚.。◎ OのO ロ◎q 寸.q 嶋.O 。◎.O ◎。.。o ロ。oo 。辱卜.。◎ O.寸 り.寸 O.頃 的.鴨 目.O u3.¢ ︻.卜 O.卜 。自.¢ ㎝マ9噂 O。り 。o.q, O.① 。o.O臼 。◎.O︻ 的.O州 曽.OH ①.q励 ︻.O円 州.oZく爆
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前半では,幼児の皮膚温の上昇度は皮膚温の低い四肢部で皮膚温の
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①く。㎝7磯
成
高い躯幹部より大きいため,部位差の程度は漸次小さくなる傾向が
幼児及び成人いずれにおいても,暑熱暴露開始とともに,直腸温
認められた(表17,図7).一方,成人の上昇度は,躯幹部と四肢
は一過性に低下し,その後定常状態に至ることが認められた(表18.
部でほぼ同等であるため,部位差の程度はほぼ一定に保持される傾
図8).直腸温の降下度は,幼児で平均O.63℃(SDO.19),成人
向が認められた(表17,図7).したがって,暴露開始前には幼児
で平均0.46℃(SDO.23)であり,一般に幼児で成人より大きい傾
と成人でほぼ同等であった部位差の程度は,暴露前半では幼児で成
向が認められた。これら暑熱暴露による直腸温の一過性の下降は,
人より有意(pく0.1)に小さくなる傾向が認められた(表17).
従来から報告されており,皮膚表層血管の拡張にともなう血流動態
また,環境温度が40℃で保持された暴露後半における幼児の上昇
の変化に由来するものであると考えられているt?).したがって,
度は,暴露前半同様に,四肢部で躯幹部より大きいため,幼児の部
直腸温の降下度が幼児で成人より大きい本実験結果は,前述皮膚温
位差の程度は暴露後半にも漸次小さくなる傾向が認められた.他方,
の顕著な上昇からみても,幼児の皮膚表層血管の拡張がより強く起
成人の上昇度は,暴露前半とは異なり,四肢部で輻幹部より大きい
こった可能性を推定させるものとして興味深い.
傾向が認められた.そのため,暴露前半ではほぼ一定に保持された
成人の部位差の程度は,暴露後半に至って王化小さくなる傾向が認
められた(表17,図7).しかし,暴露後半においても幼児と成人
で比較すれば,部位差の程度は幼児で成人より有意(pく0.05)に小
さい傾向が認められた(表17).
以上のように,暑熱暴露により皮膚温の部位差の程度は,幼児及
び成人ともに,小さくなる傾向であったが,これらの傾向は幼児で
成人より早期に,しか6顕著であることが指摘された.
c.直腸温における幼児と成人の比較
37
38
ぴ
三一。・4
理§一。.6
『
O 5 10. 15 20 25 30 35 4Q 45
時 間 , 三
図8。暴露による直腸温の変動度
なお.値は平均値を示し,縦線は標準偏差を示す
ただし,横軸0分は暴露開始前とする
@.Ol 的 。Ol o◎ .O− O .O ◎曙 .O− O 。O 祠 .O一 一 .O O .O O 唖㎝ .01 ㎝ .Ol ㎝ .Oi 朝 。O一 ㎝ .O一 一 .O! 臼 。Oi 桝 。O一 祠 。O− O 岬喚 .Ol 岬 。OI や 。OI 鯨 。O一 ヤ 。O一 両 .Ol ㎝ .OI e引 。Ol N 。O− 0 9◎o◎ .O− o◎ .O− oo .O− oo .OI 嶋 .O一 マ .Ol 曽 .O一 駅◎ 。Ol 蔚 .O− O ㎝0 .Ol “ ,Ol の .O一 旧 .Ol 噂 .O一 ◎q .O一 ㊤曙 。O! ﹁ .OI 祠 .O− O 円 。o呂ノ彊
ω一 .O刊 卜︻ .O刊 ㎝︻ 。O制 n円 。O料 e﹃㎝ 。O召 卜州 。O刊 鴫円 .O刊 一一 .O料 O円 .O“ O。o雪的婚 .O一 い婚 。OI Oト。O一 巾◎頃。O一 ◎oマ.O一 ◎◎o句 .Ol oo㎝ .Oi O円 .O一 旧O.O一 靭 汁
旧 .O一 旧 .OI 鴫 .O一 的 .Ol 蔚 .Of eq .O− e澗 .OI O .O O .O O 守O .Ol O .O一 姐 .O− O .Ol q◎ .O一 可 .Oi eq .01 0 .O O .O O ◎◎鱒 .O− O .Ol 閃 .O− O・.Ol 矧.O− o句 .O− 9q .Ol 祠 。O− O 。O O ㎝①.O一 ① .Ol ① .Oi O.Ol 卜。O− O .O一 鴫.Ol 的。O一 ㎝.O− O 円 .oZ駅お
︵9想暴W
φ頃守 頃O曽 巾頃。o 中O。◎ 中頃㎝ 中O㎝ 中嶋H 中O︻ 中 鴫 藷嚥 脚鰹簿
儲e蝿塞三絶婦”︸腰嚥.。。目
40
39
○幼児
●成入
湿=o.8
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「0.2
亀触
0.0
◎㊤
当たり体表面積は成人より顕著に大きいため,20℃環境による冷却
■V. 考察
効果が幼児では成人より著しかったことによるものと考えられる.
本研究では,発汗量及び皮膚温の部位差における幼児の特性につ
また,これら以外にも,季節馴化による発汗への影響は,幼児の場
いて,成人との比較のうえから検討された.
合には成人ほど顕著でないという従来の指摘11)も十分に考慮する
必要があると考えられる.
A.発汗量の部位差における幼児と成人の比較
a.発汗の開始酒肴(OT)における幼児と成人の比較
b.総発汗量における幼児と成人の比較
冬季の場合,幼児のOTは成人より有意(pく0.05)に短く,また
冬季の場合,従来の結果11)と同様に,幼児の総発汗量は体重及
環境温度が皮膚温より低い時期に発汗のみられることが認められた。
び体表面積いずれで補正しても,成人より有意に多いことが認めら
これは,従来の指摘tl)とほぼ同様に,幼児の発汗感受性が成人に
れた.これらの結果は,幼児の発汗感受性が高いために,OTが成
比して高いことによるものであると考えられる.しかし,夏季の場
人より早期であったことと密接に関わっているものと推察される.
合には,幼児のOTは成人より長い傾向が認められ,冬季と夏季の
その一方で,設定された環境温熱条件による相対的負荷が成人に比
比較を同一被験者について行ってみても,幼児のOTは一般に夏季
して幼児で大きかった可能性も考慮しなければならないと考えられ
で冬季より長く,成人は一般に夏季で冬季より短いことが認められ
る。また,前記「結果」でも述べたが,本実験では汗が皮膚面を流
た.これら幼児の結果は従来の報告11)と顕著に異なったが,この
れ落ちる現象は全く観察されず,換言すれば無効発汗はきわめて少
ような幼児の反応はかれらの特性というよりは,むしろ夏季におけ
なかったものと考えられる.このことや幼児の体重当たり体表面積
る本実験で設定された環境温熱条件,とくに暴露開始前の20℃設定
が成人より大きい事実を考え合わせれば,幼児の発汗による放熱は
の影響によるものと考えちれる.すなわち,夏季高温に馴化した生
成人を上回った可能性の強いことが推定される.
体に対する20℃暴露は,冷涼ないし寒冷環境に相当し,しかも従来
から指摘されている?)ように,本実験で被験者ときれた幼児の体重
41
c.発汗量の部位差の程度における幼児と成人の比較
42
ω発汗量の部位差のパターンにおける幼児と成人の比較
(ii)発汗量の部位差の程度における幼児と成人の比較
幼児及び成人いずれの場合にも,発汗量は各部位で異なり,しか
従来,発汗量の部位差の程度は一般に発汗量の比較的多い輻幹部
もこれら部位差のパターンには掴人差が認められた.そこで,測定
と少ない四肢部の差の大小に影響されることが指摘され1。),この
された5部位を便宜上前額申央部,艦幹部及び四肢部としてまとめ
ことは本実験でも再確認きれた.これら発汗量にみられる部位差の
れば,部位差のパターンとして幼児及び成人いずれにおいても,季
程度は,暑熱刺激の変化によって変動し,これらの変動は発汗によ
節を問わず,発汗量は一般に躯幹部,前額申央部,四肢部の順に多
る放熱を合理的に行うための反応であろことが知られている2)S)
くなり,この点では幼児の持性は認められなかった.従来,発汗量
lo)13).すなわち,ある一定以下のレベルでの暑熱刺激の増強に対
が各部位で異なることについては,申枢性よりもむしろ末梢性の要
しては,躯幹部の発汗量を四肢部に比べて顕著に増加させるため,
因,すなわち各部位に分布している能働汗腺数,これらの汗膿の感
部位差の程度は大きくなり,またある一定以上のレベルでの刺激の
受性や分泌能力等の要因が関わっていると考えられている11)。つ
増強に対しては,放熱効率が艦幹部より有利である四肢部3)11)13)
まり,前額部では分泌能力の低い汗腺数がきわめて多く分布し,輻
の発汗量を躯幹部に比べて顕著に増加させるため,部位差の程度は
幹部では汗腺数は少ないにもかかわらず,分泌能力が高いため,こ
小さくなることが指摘されている2)8)1。).このように,種々の暑
れらいずれの部位でも発汗量は多く,四肢部では汗腺数は一般に多
熱刺激の増強に対抗するため部位差の程度は変動することが認めら
いが,分泌能力がきわめて低いために,発汗量は少ないことが報告
れている.換言すれば,発汗量の部位差の程度は,いわゆる発汗に
されている16).これらとほぼ同様のパターンで発汗量が各部位で
よる放熱の予備力を表すものであると考えられている2)1。).
異なった本実験結果にも,前述のメカニズムが関与しているものと
本実験では,これら発汗量の部位差の程度について幼児と成人が
考えられる.また,部位差のパターンが幼児と成人でほぼ同様であ
比較された。その結果,幼児及び成人いずれにおいても,部位差の
ったことからすれば,これらメカニズムに幼児の特性は認め難いも
程度は各個人で異なることがみられたが,平均値的にみれば,冬季
のと推定される.
の場合には幼児で成人より木さく,一般に発汗量が多い夏季の場合
には幼児と成人でほぼ同等であることが認められた.このように,
43
44
発汗量の部位差の程度について,幼児と成人を比較した結果には一
推定される.しかし,各個人の発汗量の部位差の程度が変動するメ
定の傾向は認められなかった.しかし,前述のように,個人におけ
カニズムについては,本実験で明らかにすることはきわめて困難で
る発汗量の部位差の程度は刺激の増強に対して,いわゆる放物線様
あると考えられる.和田2のは,背部の汗腺をとりあげて検討した
の変動をするためtO),部位差の程度における幼児と成人の比較は
結果,それまで比較的安定しているとされてきた汗腺の感受性が運
両罰各個人のpeak heightについて行われなければならないと考
動申には高まることを指摘し,併せてこれら感受性と体温とが一定
えられる.そうすれば,部位差の程度における幼児の特性を把握す
の関係を有する可能性を推定している.これらはきわめて興味深く,
るためには,種々の暑熱刺激の場合について検討する必要があると
各個人の発汗量の部位差の程度が変動するメカニズムの一端を示唆
考えられる.ただし,本実験における幼児の部位差の程度が冬季よ
しているとも考えられる。すなわち,部位によって異なる汗腺の感
り夏季にはわずかに小さくなり,成人では逆に大きくなることや,
受性は,体内部環境の変化によって各々変動するが,この変動に部
同一被験者でみた場合部位差の程度に及ぼす季節の影響が一般に幼
位差が起こるため,各個人の発汗量の部位差の程度が暑熱刺激の強
児で成人より小さいことなどは,幼児の部位差の程度が成人より小
度に影響される可能性も考えられる.そして,前記のごとく,発汗
さい可能性を推定させるものであると考えられる.換言すれば,幼
量の部位差の程度に対する季節馴化の影響が一般に幼児では成人ほ
児の発汗による放熱の予備力は成人より小さい可能性が推定される.
ど顕著でなかったことからすれば,汗腺の感受性の変動にみられる
また,従来暑熱刺激の増強による発汗量の増加が幼児では成人ほど
部位差の大小は,幼児では成人ほど著しくないことが推察される.
顕著でないという指摘t1)は,これらの推定をある程度示唆してい
しかし,いずれにしても今後さらに検討を重ねなければならないと
るものと考えられる.
考えられる.
次に,発汗量の部位差の程度に関わるメカニズムについて考察さ
れた。発汗量の部位差の程度に個人差がみられることについては,
B.皮膚温の部位差における幼児と成人の比較
前述のように,分布する零墨汗腺数の部位差,またこれらの汗腺の
a.皮膚温の部位差のパターンにおける幼児と成人の比較
感受性や分泌能力における部位差などの大小に個人差があるためと
(i)暴露開始前について
45
46
従来報告されているように3)4)22)23),幼児及び成人いずれの場
前額中央部,躯幹部,四肢部の順に高いことが認められ,これら暑
合にも,暴露開始前の皮膚温は各部位で異なり,またこれら皮膚温
熱暴露下の皮膚温の部位別順位に幼児の特性は認められなかった.
の部位差のパターンには個人差が認められた.そこで,測定された
前述のように,本実験での皮膚温上昇のメカニズムについて考察
8部位を便宜上前額中央部,賜幹部及び四肢部としてまとめてみれ
するに際し,本実験では次のごとく示唆に富む結果が得られた.す
ば,幼児及び成人いずれの場合にも,皮膚温は一般に前額申央部,
なわち,
輻幹部,四肢部の順に高いことがみられ,これら部位別順位に幼児
①外的環境温度が皮膚温より低い時期に既に皮膚温の上昇が開始さ
の特性は認められなかった.
れた。
皮膚温は,一般に外気の温度,湿度及び気流などの外的環境温熱
②発汗開始前後でほぼ同等の皮膚温上昇がみられた.
条件,皮膚血流量,深部体温,皮膚表面湿度などの要因に影響され
③暑熱刺激の増強に対抗すべく皮膚温の上昇とともに,直腸温に一
ることが知られており15》,これらの要因が前述のような皮膚温の
過性の下降がみられた.
部位差にも関わっているものと考えられる.とくに,本実験の設定
これらの事実は,今回みられた皮膚温の上昇が,前述した皮膚温に
条件を考慮すれば,暴露開始前皮膚温にみられる部位差は,上記要
影響を及ぼすと考えられる要因の内,主に皮膚血流量に影響されて
因の内でも主として皮膚血流量の部位差によるものと考えられる.
いることを示唆するものと考えられる.
しかし,これらについては今後さらに検討しなければならないと考
えられる。
(iii)暑熱暴露による上昇度について
暑熱刺激の増強につれて,幼児及び成人いずれにおいても,各部
(ii)暑熱暴露下について
皮膚温の上昇がみられ,またこれら皮膚温の上昇度は各部位で異な
幼児及び成人いずれにおいても,環境温度の上昇につれて,各部
ることが認められた。皮膚温の上昇度が各部位で異なる本実験結果
皮膚温は上昇することが認められた.しかし,皮膚温の部位差のパ
には,前述した皮膚血流量増加の程度における部位差が関わってい
ターンとしていずれの被験者でも,暴露開始前と同様に,皮膚温は
るものと考えられる.
47
48
上昇度の部位差のパターンは,各個人で異なることが認められた
幼児及び成人いずれの場合にも,暑熱暴露開始とともに,各部皮
が,測定された8部位を便宜上前額申央部,躯幹部及び四肢部とし
膚温は上昇することが認められた.そして,その上昇度は各部位で
てまとめてみれば,幼児の上昇度は暴露前半及び暴露後半いずれの
異なるが,暴露終了時には一般に四肢部で輻幹部より顕著であるこ
場合にも,一般に四肢部で躯幹部より大きい傾向が認められた.他
とがみられた.したがって,幼児及び成人における皮膚温の部位差
方,成人の上昇度は暴露前半には輻幹部で四肢部より大きく,暴露
の程度は,暴露開始前に比べて暴露終了時には小さくなる傾向が認
後半には四肢部で躯幹部より大きくなる傾向が認められた.すなわ
められた.しかし,幼児ではこの傾向が暴露中成人より早期に現れ,
ち,暑熱暴露にともなう皮膚血流量増加の程度における部位差は,
しかも顕著であるという明らかな特性が認められた.このような幼
幼児と成人では差異のあることが指摘された.皮膚温の上昇度が大
児の特性の現れるメカニズムを考察すれば,前述のごとく皮膚血流
きい幼児ではこれら皮膚血流量増加の程度が成人より著しく,とく
量の増加の程度が幼児では成人より顕著であり,とくに幼児の四肢
に四肢部で顕著であることが推定される.
部における増加が早期に,しかも著しく促進されたものと推察され
る.
b.皮膚温の部位差の程度における幼児と成人の比較
皮膚温の部位差の程度は,wet heat l。ssやdry heat lossを合理
(i)暴露開始前について
的に行ううえで,意義を有することが知られている3)14).すなわ
皮膚温の部位差の程度は,輻幹部と四肢部における皮膚温の差の
ち,顕著な四肢部皮膚温の上昇によって部位差の程度が小さくなる
大きさに影響されることが認められた.したがって,幼児の暴露開
過程は暑熱刺激の増強に対抗する1っの適応反応であると考えられ
始前皮膚温は,下腿前面中央部を除いてs.成人とほぼ同等であるた
ている3)14).これらの根拠として,暑熱刺激の増強に対抗するた
め,皮膚温の部位差の程度は,幼児と成人でほぼ同等であることが
めに,放熱上有利と考えられている四肢部の皮膚温を躯幹部より顕
認められた.
著に上昇させ,しかもこれら四肢部において発汗量を躯幹部より顕
著に増加させることが指摘されている2》4)8)1。).本実験では,暴
露開始前には成人とほぼ同等であった幼児の部位差の程度は,暑熱
(ii)暑熱暴露下について
49
50
暴露とともに,成人に比べて早期に,しかも顕著に小さくなること
V. 要約
が認められた.そうすれば,これら幼児の特性は,暑熱刺激の増強
に対抗する皮膚温の適応反応が成人より現れやすいことを示唆して
本研究では,幼児の発汗量及び皮膚温の部位差における実態を明
いるかもしれない.このことは,幼児の発汗による放熱の予備力が
らかにするとともに,これらにおける幼児の特性がみられるか否か
小さい可能性が推定されたことや幼児の発汗機能が成人ほど十分で
について成人との比較のうえから検討された.すなわち,幼児4名
ないという報告S)12)21)を考慮すれば,一層理解される.すなわち,
及び成人5名を,環境温度が25分間に20℃から40℃へ直線的に上昇
成人と比較したこれら幼児の特性は,暑熱刺激の増強に対抗すべく
し,後20分間40℃で一定である暑熱条件下に各々暴露し,発汗開始
体温調節が発汗反応より,むしろ皮膚温反応に依存している可能性
時間(OT),総発汗:量,全身5部位の局所発汗量,全身8部位の
を推定させる.その一方で,今回の結果に対しては,本実験におけ
皮膚温及び直腸温が各々測定された.得られた結果は次のごとくで
る相対的暑熱負荷が幼児で成人より強かった可能性も考慮する必要
ある.
があると考えられると同時に,さらに検討を加えなければならない
1)冬季における幼児のOTは,成人より有意に短く.またOT時
と考えられる.
の環境温度は皮神璽より低いことが認められた.
2)冬季の場合,体重及び体表面積いずれで補正しても,幼児の総
発汗量は成人より有意に多いことが認められた.
3)発汗量は輻幹部,前額申央部,四肢部の順に多く,これら部位
差のパターンに幼児の特性は認められなかった.
4)幼児における発汗量の部位差の程度は,冬季の場合には成人よ
り大きい傾向が認められた。しかし,夏季の場合には,成人の部
位差の程度は冬季より大きくなるのに対して幼児の季節的変化は
きわめて小さいため,部位差の程度は幼児と成人でほぼ同等であ
5 1
52
W。引用・参考文献
ることが認められた.
5)暴露開始前並びに暴露申いずれにおいても,幼児及び成人の皮
膚温は前額中央部,艦幹部,四肢部の順に高く.これら部位差の
ユ) Araki, T. , 正noue, Y. , and U皿eno, K・ , Effects of
パターンに幼児の特性は認められなかった.
physical training on thermoregulatory respoRses to
6)暑熱暴露下における皮膚温の上昇は幼児で一般に著しく,とく
alternate stress of heat and eold. , J. Physieal
に四肢部の上昇が顕著であることが認められた.したがって,幼
Fitness Jpn. , 29, 75−81, 1980.
児における皮膚温の部位差の程度は,暑熱刺激の増強とともに,
2)荒木 勉,神吉賢一,稲垣和子,運動への適応に及ぼす着衣の
成人より早期に,しかも顕著に小さくなる傾向が認められた.
影響一衣服気候からの検討一,J. Clo. Res。,28(2),ユー7,
7)以上の結果から,幼児の体温調節は,暑熱刺激の増強に対して,
1985.
発汗反応よりむしろ皮膚温反応に依存している可能性が推定され
3)荒木 勉,柏原初音,井上芳光,砥堀雅信,辻田純三,
た.
綿貫 勝,運動時における成人女子の皮膚温反応の部位差並び
しかし,これらの結果については今後種々の環境温熱条件下で,
にそれに及ぼす運動鍛練の影響,体育学研究集St t 14,69−75,
さらに検討を加えなければならないと考えられる.
1985.
4)荒木 勉,松下健:二,井上芳光,申尾美喜夫,運動時発汗量に
及ぼす着衣条件の影響に関する部位別検討,体育学研究集録,
14, 55−59, 1985.
5) Araki, T. , Toda, Y. , Matsushita, K. , and Tsujino,
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1979.
53
54
6) Araki, T. , Tsujita, J. , Matsushita, K. , and Hori,
boys to heat and eold. , J. Physical. Fitness Jpn. ,
S. , Thermoregulatory responses gf prepubertai boys
29, 69−74, lg80.
to heat and eold in relation to physieal
13)松下健二,荒木 勉,稲垣和子,スポーツ時の衣服条件が体温
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10)木村三雄,荒木 勉,潮岬雅信,辻田純三,堀 清記,
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運動強度,衣服並びに季節の諸条件が運動時における発汗量の
individual, regionai, seasonal, and some other
部位差に及ぼす影響,体力科学,32,439,1983.
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・・nd・・i・n… h一・h・・…e・・1・・1・・,修士刃文,
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1988.
J
55 一
56
20)和田文朗,人体腺の反応性に関する研究(第2報),運動負荷
謝 辞
の汗腺の反応性に及ぼす影響,大阪市立大医誌,6,225−233,
ユ956◆
本稿を終わるにあたり,終始懇篤なご指導,ご校閲を賜った兵庫
21) Wagner, J. A. , RobinsoR, S. , Tzankoff, S. P. , and
教育大学の住吉 薫先生,並びに本研究の遂行に際してご指導を賜
Marino, R. P. , Heat toleranee and aeelimatization
りました兵庫教育大学の荒木 勉先生に深甚なる謝意を捧げるとと
to work in the heat in relation to age.,
もに深謝いたします.
」. Appl. Physiol. , 33. 616’622. 1972.
また,本研究の実験に際し種々の便宜,ご協力をいただいた兵庫
22)吉村寿人,新医科生理学 申巻,南江堂,324−350,1968.
医科大学の辻田純三先生,神戸大学医学部の井上芳光先生,並びに
23)吉村寿人,高木健太郎,猪飼道夫,適応協関の生理学,医学書
被験者としてご協力してくださった皆様方に心から感謝いたします.
院, 307−403, 19700
57
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