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資料2-9 - 安全保障貿易情報センター

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資料2-9 - 安全保障貿易情報センター
資料2-9
平成 23 年 1 月 31 日
ネット経由のサービス提供における技術規制検討 SWG 検討報告
1.はじめに
・ プログラムを媒体/ダウンロード等で引き渡さずに、サーバ上に配置されたプログラム
を契約した利用者に使用させるサービスや、それらプログラムを実行するためのプラッ
トフォーム(ハードウェア、OS など)を提供するサービスを非居住者に提供する/外国
で行う場合、外為法及び関連する政省令等で明確な規定が無く、解釈が必要となる事項
(以下、本報告では、「課題」と表記する)がある。
・ 本報告では、それらの事項(課題)を抽出し、実務での考え方としての一案を示す。
2.本 SWG 設置の経緯
・ 技術規制検討 WG(役務分科会)の課題抽出において、SaaS(*1)、PaaS(*2)等サーバ上
に用意されたコンピュータ資源を、ネットワークを介して利用者に提供する場合の該非
判定(*3)での扱いに関する課題が出された。
・
(*1)
SaaS:Software as a Service
(*2)
PaaS:Platform as a Service
(*3) 本資料では、許可申請の要否判断のために実施する一連の作業(取引対象技術の
特定、当該技術の該非判定など提供条件の明確化)を、「該非判定」と記載している。
・ ネットワークを介してプログラムを利用する場合の該非判定については、これまで役務
分科会などで検討され、その結果は一部、品目ガイダンスに反映されている。
・ しかし、クラウドコンピューティング等サービスの実現形態の変化などにより、これま
でに検討されていない、或いは十分に整理されていない課題も生じている。
・ そこで、これらをまとめて、本 SWG により検討・整理することとした。
3.検討経過
(1) メンバー構成
役務分科会
技術規制検討 WG に参加している企業から委員を募り、これに分科会
/WG 主査、CISTEC 事務局を加えて構成した。
付録
A :
メンバー構成表
1
(2) SWG 活動経過
活動期間:平成 22 年 8 月~平成 23 年 1 月
準備
8 月:委員募集、課題提案
第1回
SWG
①
第2回
平成 22 年 9 月 22 日
CISTEC会議室
課題整理
SWG
①
平成 22 年 10 月 28 日
CISTEC会議室
「サービス提供」の該非判定での扱いについて検討
第 2 回SWGに先立ち、
「サービス提供」を、
「該非判定の対象とする」
、
「対象から除外できる」各々の観点から整理するための予備打合せ(平
成 22 年 10 月 12 日
CISTEC会議室)及び、電子メールでの意見
交換を実施した。(付録 G-1、付録 G-2)
②
取引相手国とサーバの設置場所との関係、プラットフォームに格納す
る情報と取引の関係
を整理した。
その他の事項については、電子メールなどでの意見交換を中心として整理するこ
ととした。
4.検討課題
・ 各委員から出された検討課題を、付録
B に示す。
・ 課題を取引の扱い、取引相手、その他に分類して、表
1に示す。
・ 課題を検討するにあたり、①取引実施者と取引内容の関係モデル、②想定するサービス、
③主な規制技術
を設定した。これらを
図
1
および
付録
C に示す。
《補足》ネットワーク経由での「サービス」は、サービス内容の観点で捉えると、次
の 3 種類に分類することもできる。
ⅰ) サーバに保管しているデータを提供する;例
コンテンツ配信
ⅱ) 利用者が入力したデータに所定の処理を施して、結果を出力する
例;付録 C の、S-1(メール暗号化)、S-2(経理会計処理)
ⅲ) サーバリソースを利用者に自由に使用させる
例;付録Cの、S-3(高性能HWの使用),S-4(仮想デスクトップ)
2
表 1
検討課題
分
課
題
類
取
1)法令では、取引の対象として、
「サービスの提供」は明示されていない(役
引
務通達など)が、該非判定の対象とする必要があるか?
の
1-1)「サービスの提供」を「プログラムの提供」と捉える場合においても、取引
扱
相手へのプログラムの引渡しが無い、ことの該非判定への影響は有るか
い
1-2)プラットフォームに実装されているプログラムを呼び出して実行させる場
合、そのプログラムを該非判定の対象から除外できるか
1-3)システムには実装されているが、サービスでは使用していないプログラム
や、実現手段が取引相手に知らされないプログラムについても、プログラム
販売取引の場合と同様に、該非判定の対象とすべきか
2)特殊なハードウェア(高性能、高信頼性など)の利用を前提としてサービス
を構築する場合、これらのハードウェアの使用を該非判定においてどう扱う
のか
取
引
3)サービス利用者がプラットフォームに技術情報やプログラムを保管する場
合、取引相手、取引相手国についてどう考えればよいのか
相
3-1)契約相手とデータが保管されるサーバの保管者、保管場所(国)が異なる場
手
合や、サーバの設置国が不明・複数国に分散している場合の、取引相手国は?
そ
4)クラウドコンピュティングサービス等についての諸外国での運用状況はど
の
他
うなっているのか
5)<外為法の範疇外>相手国の制度について、提供者側でどこまで留意するの
か?(例えば、相手国に輸入規制がある(例:中国の外国暗号条例)
)
図 1
プラットフォーム提供者
システム利用契約
PF提供者
データセンタ
・サーバ等HWの部分貸し、通信路
・システム(サービス提供者のプログラムを含む)の運用・保守
基盤ソフトウェアの貸出し
・OS、DB・通信管理ソフト、共用モジュール
・AP開発環境
プログラム登録(格納)
プラットフォームの利用
サービスの利用
AP、サービスシステムの
・作成
・利用貸出し
サービス提供者
技術情報保管
プログラム保管
AP、サービスシステムの利用
・プログラムの実行指示
・プログラムの処理結果を取得
サービス利用契約
(SP)
サービス利用者
(利用者)
3
5.検討内容
ネット経由でサービス提供する場合、次の 2 点が主な検討事項である。
1)
サービス提供を役務取引でどう扱うか
2)
取引相手の特定
各検討事項では、プログラムや技術情報を引き渡す取引との相違から、さらに個別の検
討事項に展開される。
検討内容を、Q&A 形式で以下に示す。
5.1
役務取引/技術提供の有無について
該非判定の対象とすべきかに関しては、次の 2 点に着目した。
1)
「サービスとして提供」することが、技術の提供にあたるか?
2)
プラットフォームとして該当貨物を使用する場合、該非判定で考慮すべき事項は
何か?
5.1.1
サービスとしての提供について
Q1:
【サービス提供者->サービス利用者】サービス提供者がサービス利用者に対して
「サービスを提供する」取引は、「役務取引」として該非判定が必要か?
(1)SWG での結論;
・ ASP や SaaS では、プログラム自体が取引相手に引き渡されることはないが、サービス
を実現しているプログラムを使用させる(提供する)ことを目的とする取引であるとして、
該非判定を行う。
・ なお、該非判定に当たっては、技術の実装形態、サービス内容との関連性などを考慮し
て、取引相手に対して技術が移転されるか、実装技術により取引相手が受ける効果(当
該実装技術がサービス価値に占める重み)について考慮する余地がある。
(2)判断の主要根拠
・ 展示会等で展示装置にインストールされているプログラムを来場者に操作させる行為
は、プログラムを一時的に提供する行為/使用させる行為として捉えられている。その
ため、プログラムの引渡しが無くとも、展示プログラムの該非により許可申請要否を判
断するように運用されている。
・ 「サービスの提供」と表現されていても、その取引内容は、利用者の指示により予め定
められた機能をサーバ上に配置されているプログラムやハードウェアにより実行し、そ
の処理結果を提供することにある。即ち、取引当事者間で約束された処理を実行するた
めのプログラムやハードウェアを貸出す(一時的に使用させる)ことの取引と考えるこ
とが出来る。
4
(3)検討経緯
上記検討過程で、「サービス提供」に関して、検討・整理した事項は以下の通り
Q1-1:外為法および関連する政省令等においては、
「サービス」については明
記されていません。
「サービスを提供する」ことは、外為法での役務取引の対象外
として扱えますか?
【結論】
・ いいえ。
・ 表現が「サービスの提供」であっても、サービスを実現しているプログラムを提供する
取引と同等に考えて、該非判定を行います。
【役務取引の対象外とする要素】
・ 外為法第 25 条およびこれに係わる政省令等の法令(以下では、単に「法令」と記載す
る)では、「技術を対外的に提供すること自体を内容とする取引」を規制の対象とし、
技術の提供形態としては、技術情報、プログラムの提供と技術支援であると定義してい
ます(付録 D 参照)。
・ さらに、役務通達における「技術」の定義では、「貨物の設計、製造又は使用に必要な
特定の情報」とされ、特定貨物の設計、製造、使用に必要な情報の取引を規制する意図
が伺えます。
・ ASP や SaaS の様に、所定の処理が実行されるシステム(ハードウェア、プログラムな
ど)を用意しておき、利用者が入力した内容に対する結果を出力(提供する)サービス
においては、利用者に当該サービスを実現するための具体的な手段が提供されない。従
って、そのシステムに実装されている技術が利用者に移転されることは無く、
『
「技術の
提供」にはあたらない』
、とも解釈できる。
【役務取引の対象とすべきとする要素】
・ Q1 についての項の「(2)判断の主要根拠」に記載の通り、サービス提供取引は、サー
ビスを実現するためのプログラム、ハードウェアを契約した利用者が必要とする都度貸
し出すことを対象とする取引と考えることが出来ます。
・ 《役務通達:技術が「貨物の・・に必要な特定の情報」とされている点について》外為
令別表では、特定貨物の設計、製造、使用に必要な技術だけではなく、非該当貨物に係
わる技術や、該当貨物と同等の機能を実現する技術・プログラムなども、該当技術とし
て規定しています。即ち、役務取引で規制される技術が貨物の規制該非と常に関連付け
られる必要性はありません(例えば、暗号アルゴリズムを実現するプログラム、外為令
別表7の項や13の項における機能シミュレーションプログラムは、貨物の該非とは無
関係に該非判定します)
。
Q1-2:【サービス提供者->サービス利用者】:ASP や SaaS 等では取引相手
5
へのプログラムの引渡しが無く、予め定められた範囲で、プログラムを使用させ
ることになります。プログラムの引渡しが無くとも、プログラムを対外的に提供
すること自体を内容とする取引となるのか?
【結論】
・ はい。
・ プログラムの引渡しが無いことが、プログラムを提供する取引に該当しないとすること
にはなりません。
・ 該非判定する場合は、プラットフォーム上のプログラムのうち、サービスを実施するた
めに必要とされるプログラムを含めて判定する必要があります。
・ 一方、実装されていても、サービスで実施されていないプログラム(技術)については、
取引相手への提供が無いとして扱ってよいと思われます。
【プログラムの提供と区別して扱ってよいとする要素】
・ プログラムが取引相手である利用者に引き渡されないため、提供を受けた利用者により、
プログラムに実装されている技術(サービスを実現しているプログラムの全部又は一
部)が、武器や大量破壊兵器等の開発等に転用される懸念は無いといえます(故意に、
大量破壊兵器等に転用可能とするサービスが構成される場合を除く。
)。
・ 例えば、データを暗号化して保管するプログラム(9の項)や三次元画像処理プログラム
(6の項)が実装されていても、その実現手段や実現プログラムが提供されなければ、そ
の利用者は、実装されている技術を、利用提供を受けているサービスと切り離して利用
することは出来ません。
・ 《本項は暗号機能に限定》:現行法令では、休眠暗号についても、取引後に利用者に当
該休眠暗号を活用するための情報提供が可能であることから、その暗号技術の存在が利
用者に知らされる/知らされないに係わらず、該当技術の提供があるとして取り扱われ
ている。しかし、サービス提供の場合は、提供を受けるサービスについての取引であり、
そこに実装されているがサービスで実施されていない技術(プログラム)について、取
引相手に後日利用方法が通知され、技術提供される懸念は無くなる。
【プログラムの提供と同じに扱うべきとする要素】
・ 現在の運用では、外国で開催される展示会の会場で、展示対象のプログラムを来場者に
操作させる場合であっても、プログラムを一時的に提供する行為/使用させる行為とし
て、プログラムの引渡しが無くとも、該非判定が必要とされています。
・ また、S-1(メール暗号化サービス;付録
C 参照)の様に、提供されるサービスを実
現するために、該当技術が、①必須の場合や、②サービスとしての価値に大きな比重を
占めている場合、利用者はそのサービスを利用することにより、実装されている該当技
術(暗号技術)の恩恵を受けている。従って、利用者に該当技術が提供されているとし
て扱うべきである。
・ S-1(暗号技術ベース)以外でも、取引対象のサービスを利用することにより、利用者
が受ける恩恵(サービスでの実現機能、性能など)が該当技術に依拠している場合、利
6
用者に対して、その該当技術の提供があると考えるべきである。
● プラットフォームに実装されているプログラム(技術)の扱いについて
Q1-2-1:【サービス提供者->利用者】:アプリケーションプログラム単体の
取引においては、提供するプログラムそれ自体には規制技術が実装されておらず、
プログラムインタフェースを通じて該当技術を呼び出して利用するように設計され
たアプリケーションプログラムは、非該当(該当技術の提供が無い)として扱って
よい旨が、コンピュータガイダンス p.117(QA2-12)や通信・情報セキュリティガイ
ダンス p.261(QA6-14)に掲載されています。
サービス提供者が ASP、SaaS 形態で提供する場合、プラットフォーム(ハードウ
ェア、OS、ミドルウェア)で実現され、プラットフォーム提供者が指定する API
で規制該当技術を呼び出して使用する技術についても、当該規制該当技術の提供は
ないとしてよいでしょうか?
【結論】
・ No です(注)。
・ 取引対象として提供するサービスにはプラットフォームで実現されるプログラムの存
在が必要であり、プラットフォームで実現される技術がサービス利用者に提供されない
といえません。
・ (注) 本項については、プログラム単体の取引と同じく API を介しているので、プラッ
トフォームで実現されている機能は、取引対象外であるとする強い意見もあり、暫定的
な結論です。
【説明】
【プログラム単体取引と同じに扱ってよいとする要素】
・ 現法令において、取引の形態(プログラムの引渡し、ネットワーク経由でのプログラム
使用許諾)によって該非判定が影響を受けるような規定はない。
・ プラットフォームで実現されている機能は、プラットフォーム提供者とサービス提供者
間の取引において審査する事項である
【サービス実現に必要なプログラム全体を対象に取引審査すべきとする要素】
・ アプリケーションプログラム(AP)単体での取引では、規制対象技術は OS など他の
プログラムに実装されており、取引対象プログラムには規制該当技術が含まれませんの
で、
「規制対象技術の取引は無し」として取引審査(該非判定)が行われます。しかし、
AP の実行に必要とされる該当技術を実装しているプログラム(本QA例では、プラッ
トフォーム部分)は、AP 利用者が入手する際に、提供者(OS などの提供者)におい
て別の取引として該非判定が行われており、規制技術が取引審査(該非判定)無しに取
引相手に提供されているわけではない。
・ ASP や SaaS でサービス提供する場合、プラットフォーム機能とアプリケーション機能
7
を一体として利用者に提供します。
・ 従って、サービス提供者は、サービス提供に必要な技術については、プラットフォーム
上のプログラムや、ハードウェアで実現されている技術(サービスに利用されている技
術)も含めて該非判定の対象とします。
・ プラットフォーム提供者がサービス提供者とプラットフォームの使用許諾の取引を行
う際に行う該非判定・取引審査の結果を一般に、サービス提供者とサービス利用者との
取引に適用することは出来ません(取引相手が異なります)。従って、サービス提供者
とサービス利用者との取引では、新たな取引として該非判定が必要です。
● プラットフォームやAPに実装されているがサービスで使用していないプログラ
ムの扱いについて
Q1-2-2:プラットフォーム、APに実装しているがサービスで使用していな
いプログラム(技術)や、オプションサービスとして準備はされているが利用者が利用
契約していないプログラムに該当技術が含まれている場合、該非判定はどのように
考えますか?
【結論】
・ サービスで使用されないプログラムは実装されていないものとして該非判定してよい
でしょう。
・ ただし、利用契約の変更等により、未実施であったプログラムをサービスで有効にする
場合は、追加実施するプログラムについて、新たに該非判定・手続きを行う必要があり
ます。
【説明】
・ サービス提供における取引は、所定のサービスを実現しているプログラムやハードウェ
アを一時的に貸し出す/提供する取引と考えることが出来ます。従って、提供するサー
ビスの実現に使用されていないプログラムは、取引対象から除外してよいと考えられま
す。
・ プログラムの引渡し取引では、例えば休眠暗号の様に、現行規制では、規制技術が実装
されている場合には、取引時点でその実装技術の実施が抑止されていても、後日、利用
者に実装技術の活性化手段が提供される懸念があることなどから、該当技術の提供があ
るとして該非判定を行っています。(休眠暗号については、WAの動向から、例として
適切ではないかもしれない)
・ しかし、サービス提供の場合には、サービスを構築しているプログラムを利用者が変更
することは出来ませんので、プログラム自体を引き渡す取引で記載した懸念は生じませ
ん。
● 取引相手が認知できない形態でサービスに組み込まれているプログラムや、ブラッ
8
クボックスとして提供されているプログラムの扱いについて
Q1-2-3:サービスの一部として実施されているが、サービス利用者にその技
術の実施を認知できない形態でサービス実現プログラムに組み込んでいる場合や、
機能の存在は利用者に知らされるが、その実現手段はブラックボックスとして提供
される場合、これらのプログラムを該非判定対象から除外してよいですか?
【結論】
・ 本項については、引き続き検討が必要です.
【説明】
・ ブラックボックスの形態で提供する場合に、相手にブラックボックスで実現されている
技術が移転されるのか?技術が相手に「移転」されなければ、「技術の提供」の取引が
無いとしてよいのか?そもそも技術の提供・移転とは何か?WA、外為法での技術規制
の本旨は何か?といった規範の整理、解釈に立ち戻って検討する必要がある。
・ この点は、サービス提供取引を判定する場合の根幹と言ってよいかもしれない。
5.1.2
該当貨物をプラットフォームとして使用する場合
Q2:貨物等省令第 7 条に該当する高性能コンピュータ等の利用を前提として、①サ
ービス提供業者に利用させる場合、②サービス提供業者がサービス利用者にサービス
を提供する場合、それぞれの役務取引管理(該非判定)で注意する事項は何か?
注)上記の他、該当貨物(高速な伝送装置等)の利用を前提とするサービスも同様である。
【結論】
・ プラットフォームとして使用するハードウェア(該当貨物)は、プラットフォーム提供
者が保有しており、サービス提供者、サービス利用者(エンドユーザ)への貨物の輸出
は無い。
・ 従って、該当貨物を使用するための技術の提供の有無を確認すればよい。
・ 【参考】 米国商務省が 2009 年 1 月 13 日付けで公表した BIS Advisory opinions の
page2 には、『“computational capacity”を提供するサービスでは、サービス提供者は
貨物、ソフトウェア、技術をユーザに渡さないので(is not shipping or transmitting)、
EAR の対象にならない』としている。(詳細は、付録
E 参照)
・ 以下、プラットフォーム提供者、サービス提供者夫々の立場での留意点を示す
1)【プラットフォーム提供者->サービス提供者】
・ 該当貨物を使用するための固有の技術(該当貨物アクセス用コマンドの仕様、コンパイ
ラなど)が提供される可能性がある。
9
・ 従って、該当貨物を使用するための技術情報やプログラムの提供の有無を確認する。即
ち、コンピュータであれば、貨物等省令第 20 条第 1 項第四号乃至第七号、同条第 2 項
第四号、第五号に規定される技術、プログラムの提供の有無により判定する。
・ コンピュータ以外にも、高性能の伝送速度を実現している伝送装置等のプラットフォー
ムを構成する該当貨物(ハードウェア)がある。プラットフォームを構成している各貨物
については、それらに関連する役務取引での規制内容を個々に確認する必要がある。
注)第七号「第7条に該当するものを使用するために設計したプログラム」の補足:
「コンピュータ
ガ
イダンス」p.82 からの抜粋
『役務通達別紙1では、貨物等省令第 20 条第 1 項第七号中の「使用するために設計したプログラム」
には、
“アプリケーションプログラム(応用プログラム)であって、貨物等省令第 7 条に該当する電子計算
機で実行するためにはオペレーティングシステムを必要とするものを含まない。”と定義しています。
すなわち、OS 上で動作するアプリケーションプログラム(応用プログラム)は、本号の“使用するた
めに設計したプログラム”にはあたりません。』
2)【サービス提供者->サービス利用者】
・ 上記プラットフォーム提供者から提供される使用技術のように、高性能コンピュータで
動作させるために特化したプログラムを作成するための技術(言語仕様等の技術情報や、
コンパイラなど)の提供が無く、非該当のコンピュータでも動作するプログラム該当コ
ンピュータ上で動作させて、サービス利用者に使用させるだけであれば、プラットフォ
ームとするハードウェアが該当貨物であることを要因とする規制には該当しない、と判
断できる。
・ なお、サービス利用者に、高性能コンピュータハードウェアおよびそれを使用するため
のプログラムなどを直接操作させるための技術情報を提供する場合は、1)と同様に、
使用技術の提供について該非判定が必要となる。
5.1.3
サービスを利用する場合の留意点
サービスを利用する場合、サービス提供者がサービス利用者に使用させるための AP をプ
ラットフォームに保管する、サービス利用者が技術情報を含むデータを(サービス利用契
約に基づき)指定された保管領域に格納する、など、利用者から提供者に向けて技術情報
やプログラムが流れる場合もあります。
Q3:【サービス提供者->プラットフォーム提供者】;プラットフォーム提供者のサー
バにプログラムを保管します。プラットフォーム提供者との取引について、輸出管理は
どうしたらよいですか?
【結論】
・ 役務取引ガイダンス(2010年版)p.147QA6-11 に関連する QA があります。
・ プラットフォーム提供者にサービス提供者のプログラムを参照・複写することを許諾し
10
ている場合は、プログラムに実装されている技術の提供があるとして該非判定を行う必
要があります。
・ しかし、サービス提供者が使用しているサーバ領域について、プラットフォーム提供者
は、対象領域全体のバックアップ作業は可能だが、個々のプログラムなどへのアクセス
権を持たない契約としている、保管プログラムを暗号化してしるなど、実質上、プラッ
トフォーム提供者が当該プログラムや保管情報を参照、利用できない条件で契約してい
る場合は、サーバに保管する技術(プログラムや技術情報)を提供する取引は無い、即
ち、特定のサーバ領域の使用についての取引であり、技術の移転、提供を内容とする取
引ではないと考えることが出来ます。
● 仮想デスクトップ
Q3-1:
【サービス利用者->サービス提供者/プラットフォーム提供者】サービ
ス提供者から提供される仮想デスクトップサービスを利用します。サービス利用者
が作成したプログラムや、技術資料を、サーバにアップロードします。また、メー
ラ及び送受信メールも仮想デスクトップで利用します。仮想デスクトップにアップ
ロードする個々の情報について該非判定を行わなければなりませんか?
【結論】
・ 本項についても、上記、サービス提供者がプラットフォームに技術情報、プログラムを
保管する場合と同様に、契約条件に応じて、該非判定します。
・ 仮想デスクトップサービスでは、一般に、利用者は、自己が使用するゲスト OS のログ
イン情報を管理します。この様に利用者が固有に保持するプログラムや技術情報にアク
セスするためのログイン情報がサービス提供者やプラットフォーム提供者に通知され
ないなど、利用者に割り当てたサーバ領域を提供者が参照できない条件での取引となっ
ていれば、利用者が仮想デスクトップサーバに保管したAP等のプログラムや技術情報
の提供取引はないと考えます。
11
5.2
技術の提供相手について
・ ネットワーク経由でサービス提供するシステムでは、複数の者が関与しており、輸出管
理(該非判定、取引審査)で対象とする取引相手について注意が必要です。
・ また、契約相手の所属国とデータ・プログラムの保管場所(サーバ設置国)とが異なる
場合があるなど、輸出先国についても注意が必要です。
Q4:【サービス提供者->プラットフォーム提供者】;次の場合、取引相手、輸出国は
どの様に扱えばよいでしょうか?
(1) 契約相手であるプラットフォーム提供者の所在国(A 国)と、サービス提供
者のプログラムが保管されるサーバ設置国(B 国)とが異なる場合
(2) サーバ設置国が複数に分散する場合
(3) サーバ設置国が不明の場合
【結論】
・ 取引の契約相手であるプラットフォーム提供者及びその所在国を輸出相手、輸出先国と
して審査を行います。
・ なお、サーバの設置国、運営者などの情報を得ている場合は、再輸出先として通常の取
引と同様の管理(需要者確認等)を行います。
【説明】
・ 通常、サービス提供者やサービス利用者といったサーバ利用者のプログラムやデータの
保管先の選択はプラットフォーム提供者が行います。即ち、サービス提供者のプログラ
ムをサーバ設置国に移動し、保守を実施する取引は、プラットフォーム提供者とサーバ
運営者の取引として管理されるものと思われます。従って、サービス提供者が取引にお
いて認識する「特定国の非居住者」の特定国は、取引相手であるプラットフォーム提供
者の所在国としてよいでしょう。
・ ただし、サービス提供者(技術情報の保有者)は、プラットフォーム提供者との利用契
約に際して、サーバ設置国を可能な限り特定し、不測の状況で技術漏洩が発生しないよ
う留意し、プラットフォーム提供者の選定、サービス条件などを調整することが望まし
い。(通常、安全補償貿易管理以外の観点(機密情報管理、知的財産管理など)からも
契約内容、契約相手の評価がなされる。)
12
5.3
残された課題
本SWGで検討対象から除外した事項及び、今後さらに検討を深める必要があると思わ
れる事項は以下の通りである。
分
類
内
容
状 況 等
検討対象
諸外国では、本SWGで検討した課
事務局を通し、国際交流分科会の訪
から除外
題についてどの様な規定、運用がな
欧団にヒアリングを依頼した。結果
した事項
されているか?
はCISTECジャーナルの 2011
年 1 月号の訪欧団報告書の中に掲載
されている。
欧州も我国同様、今後の検討待ちの
模様である
報告書では、外国に設置されたサー
バにデータを移動(保管)すれば、
その国に対して輸出があったとみ
なす、との見解も示されている
さらに検
プラットフォームで実施されている
サービスとして使用される全ての
討が必要
技術をAPIで呼び出して利用する
プログラムを取引対象とすること
な事項
場合、当該技術についての取引審査
を基本として整理したが、取引対象
での扱い
外として扱いたい希望がある。
サービスとしての提供目的と判断で
ブラックボックスとして使用され
きないような実装技術についての取
ているプログラム、サービス実現の
引審査
本質的機能の実現に寄与していな
いプログラム、実施されていないプ
ログラムを該非判定から除外でき
るかの確認
「技術が移転される」こととなる取
規制の対象としている「技術の提
引の範囲
供」とは?
13
付
録
付録一覧
付録記号
A.
タイトル
A
SWGメンバー構成表
B
検討課題一覧
・別紙
・課題リスト
C
検討モデル
D
関連法令
E
BIS
F
分野別研修会
G
「サービス提供」の規制該非検討資料
・G-1
・規制対象とする視点から
・G-2
・規制対象外とする視点から
Advisory Opinions
SWGメンバー構成表
項
番
氏
名
1 リーダー
金目
茂
NTT ソフトウェア㈱
2 委員
天野
由信
セイコーエプソン㈱
3 委員
稲村 国康
㈱東芝
4 委員
太田
隆幸
日本電気㈱
5 委員
宮原
輝雄
日本機械輸出組合
6 委員
舛田
真人
パナソニック㈱
7 委員
森
8 委員
辻田
義範
㈱日立アドバンストデジタル
9 委員
根岸
直美
㈱日立製作所
10 委員
池田
誠一
富士通㈱
11 オブザーバ
田中
利広
㈱村田製作所
12 オブザーバ
岩切
勉
富士通㈱
13 オブザーバ
武谷
知明
三菱電機㈱
14 オブザーバ
田島
好和
双日㈱
15 事務局
山川 功
幸一
所
属
PFU テクノコンサル㈱
(財)安全保障貿易情報センター
注)本 SWG では、オブザーバ、事務局も委員と同じ立場で検討に参加した。
14
B.
検討課題一覧
役務分科会、本SWGメンバーから出された課題、懸念事項は、別紙
C.
の通りである。
検討モデル
(1) 取引関係のモデル
・ ネット経由でサービスを提供する場合、サービスの提供相手、提供するサービス内容、
サービスの実現形態など様々なケース・組み合わせがある。
・ ネット経由でのサービスには、(a)エンドユーザ向けサービスを構築するためのプラット
フォームを提供するサービス、(b)提供されたプラットフォーム上でデータ処理を実現す
るサービス
がある。
・ (a)のサービスは、ハードウェア資源(コンピュータ、通信路)だけを提供するケース
(HaaS)から、HW と OS、ミドルソフト、AP 開発環境をセットにして提供するケー
ス(PaaS)がある。
・ (b)のサービスは、販売されているプログラムを複数者で共用して使用するといったケー
スから、会計・経理処理などの業務システムとして提供するケースがある。ASP、SaaS
・ また、近年、情報漏えい対策などから、PC の OS、AP、データを仮想マシン上に配置
し、PC には仮想マシン上に実行指示する又は仮想マシン上での実行結果を表示する操
作画面を仮想マシンからダウンロードするといいた(DaaS)ケースもある。
・ 本 SWG では、サービスに係わる各 Player(実施者)の立場から、役務取引に関る規制
の範囲について検討を行った。
・ 本検討では、不特定多数者に提供するサービス(輸出管理品目ガイダンス-役務取引
p.77
の「インターネット型ネットワーク」)は、対象外としている。
15
プラットフォーム提供者
PF提供者
データセンタ
・サーバ等HWの部分貸し、通信路
・システム(サービス提供者のプログラムを含む)の運用・保守
基盤ソフトウェアの貸出し
・OS、DB・通信管理ソフト、共用モジュール
・AP開発環境
システム利用契約
プログラム登録(格納)
プラットフォームの利用
サービスの利用
AP、サービスシステムの
・作成
・利用貸出し
サービス提供者
技術情報保管
プログラム保管
AP、サービスシステムの利用
・プログラムの実行指示
・プログラムの処理結果を取得
サービス利用者
サービス利用契約
(SP)
(利用者)
(2) サービス例
・
次の 4 種のサービスを想定した。
サービス名
サービスの概要
役務取引での留意点/特徴
S-1
メール 暗
サーバに送信されたメ
・ 利用者に対して暗号プログラムを直接
号化
ールを暗号化して、相
操作させな い/暗号プログラムを引き
手サーバに送信するプ
渡さない
ログラムを契約利用者
・ 入力データを暗号化して保管する機能
を有している(利用者には、暗号処理の
に提供する
操作をさせない、暗号処理手段が提供さ
れない)
・ メール暗号化、データ暗号化は、サービ
スの主目的であるが、会計処理は、サー
ビスの付加機能
S-2
経理会 計
経理会計処理業務で必
処理
要な機能を提供する
・ サービス提供の主目的は、経理会計のデー
タ処理である。
・ 処理の一部で実施される暗号処理は、サ
ービスの運用目的などで実現され、サービス
の主要機能ではない
・ 暗号化機能が実行されていても、利用者
にはどの様な暗 号処理がされているか
16
知らされない
S-3
高性能プ
データセンタに配置さ
・ プラットフォーム提供者が輸出令別表
ロセッ サ
れた高性能コンピュー
1の 8 項の中欄に掲げる装置を、利用契
利用
タ(該当貨物)の利用
約に基づき使用させる場合に、許可申請
を前提としたサービス
は必要か?
(例;シミュレータ)
を提供する
S-4
デスクト
OS,AP, デ ー タ な ど が
・ サービス利用者が、該当技術を記載した
ップサ ー
個人(利用者)毎にサー
文書、プログラムを仮想マシン上に保管
ビス
バ上に仮想配置され、
する
PC には、操作画面(PC
・ 仮想マシン上で実行される該当 プログ
のモニタ相当)情報が
ラムの操作を利用者が指示する
サーバからダウンロー
ドされ表示される。
(3) 規制技術の例
Saas、PaaS 等のサービス提供する場合に実施される可能性がある規制技術の例を
示す。
【プラットフォーム】
<機器性能に関連する規制;ネット経由でのサービスでの利用が想定される>
・ 8の項:コンピュータ;高性能、耐熱・耐放射線
・ 8の項:特殊コンピュータ:ニューラルネット、光コンピュータ
・ 9 の項:伝送装置;高性能
<システム運用>
・ 8 の項:フォールトトレラント
<セキュリティ>
・ 9 の項:暗号
【サービス実現、サービス内容】
<データ処理>
・ 6 の項:三次元リアルタイム画像処理(ロボットの部品技術)
・ 9 の項:暗号(通信路、データ保管、認証)
・ 7 の項、13の項:機能シミュレーション
・ 11の項:装置・機器など貨物の設計、製造:CAD/CAM 用プログラム
17
D. 関連法令
役務通達
1(1)許可を受けなければならない取引の範囲:外為法第 25 条第 1 項で規定されている
許可を受けなければならない取引とは、・・・「特定技術」・・を、①・・特定国・・にお
いて提供することを目的とする取引、②特定国の非居住者に提供することを目的とする
取引をいう。
1(3)用語の解釈
サ
取引とは、有償無償にかかわらず、取引当事者双方の合意に基づくものをいい、
提供することを目的とする取引とは、取引の相手方に対して技術を対外的に提供するこ
と自体を内容とする取引をいう。
ア
技術とは、貨物の設計、製造又は使用に必要な特定の情報をいう。この情報は、
技術データ・・・の形態により提供される。
E.
BIS Advisory opinions
米国商務省が 2009 年 1 月 13 日付けで公表した BIS Advisory opinions の page2 には、
以下の記事がある。
掲載サイト:
http://www.bis.doc.gov/policiesandregulations/advisoryopinions/jan13_2009_ao_on_clou
d_grid_computing.pdf
(1) Whether Grid and Cloud Computing Services, in the Absence of any
Transfer of Software or Technology Subject to the EAR, IS Subject to the
EAR.
―――――――――――――――――
The service of providing computational capacity would not be subject to
the EAR as the service provider is not shipping or transmitting any
commodity, software, or technology to the user.
If the service provider ships or transmits software to enable use of the
grid or cloud computing and that software is publicly available under §
734.3(b)(3), the software is not subject to the EAR.
However, if the service provider ships or transmits software that is
subject to the EAR, an “export” would occur.
Similarly, if the service provider ships or transmits technology in the form
of technical data (i.e., manuals, instructions, plans, etc.) or technical
assistance (i.e., instructions, consulting services, etc.) that is not publicly
available in order to give the user knowledge on how to access and use the
18
computational capacity provided by grid or cloud computing, then that
technology would be subject to the EAR.
最初のセンテンスで、
『“computational capacity”を提供するサービスでは、サービス提供
者は貨物、ソフトウェア、技術をユーザに渡さないので(is not shipping or transmitting)、
EAR の対象にならない』としている。
また、以降のセンテンスでは、サービス提供者がグリッド、クラウドコンピューティング
をエンドユーザが使用できるようにするためにソフトウェアを ship 又は transmit する場
合、そのソフトウェアが EAR の対象である場合は、輸出行為となる。
ソフトウェアの提供に、「ship」「transmit」を用いていることについて:サーバ上で使用
するというのではなく、クライアントにダウンロードする、媒体で提供するなどプログラ
ムを引き渡す形態を意図している(?EARでの用語の使用状況について確認必要)。
ソフトウェアや技術データを他に引き渡すか否かを、「輸出」か否かの判断基準としている
趣旨とも思える。
F.
分野別研修会
《平成 22 年安全保障貿易管理分野別研修会
コンピュータ/通信・セキュリティ》
(H22.10.6 開催) において、コンピュータガイダンス Q2-04 に関連し、以下の記載、説明
がされている。
なお、「口頭説明」の項に記載の内容は、研修会に参加した本SWG委員のメモに基づいて
いる
・ (テキスト)PC からホストコンピュータにあるアプリケーションプログラムを実行す
る場合は、そのアプリケーションプログラムが提供する機能で該非判定します。
・ (口頭説明)インターネット経由でサーバアクセスする場合、途中の通信路の操作をし
ないので、通信装置等の使用に必要な技術を提供するケースは一般に無い。
・ (口頭説明)利用者に操作させる対象(AP,OS,HW など)について判定する
G. 「サービス提供」の規制該非検討資料
第 2 回SWGでは、現行法令において、
『「サービス提供」することが、規制対象になる』
とする材料と、『ならない』とする材料の洗い出しを 2 チームに分かれて行った。
結果は、展示会でのプログラムの扱いについて、一時的な提供・貸出しとして運用され
ているケースと同類型であるとして、本文に記載したとおりの結論となった。
ここでは、両チームの検討資料を付録G-1、同G-2
19
として紹介する。
別
紙
課題リスト
クラウドコンピューティング、NW経由でのサービス提供について、外為法による規定
で解釈が必要になると思われる事項を抽出した。
IDについて
1)「1-××」::次の報告書から抽出した。
「クラウドコンピューティングと日本の競争力に関する研究会」報告書(案):経産省:H22.8.16
2)「2-××」::H22 役務分科会(7 月 22 日)資料2及び役務分科会での委員意見
3)「3-××」::本 SWG 委員からの提案課題
ID
1-1
内容
検討区分
許可対象の可能性有り;国内から海外にある
サーバに情報を送信する
記事
サーバ配置
許可対象の可能性有り;外国の利用者に情報
1-2
提供することを目的に自社の海外サーバに
サーバ配置
情報を送信する
許可対象の可能性有り;国内サーバのリソー
1-3
スを演算処理等のために提供してその結果
サービス提供
を送信する
2-1
2-2
2-3
2-4
3-1
3-1-2
3-1-3
3-1-4
3-2
3-3
各種サービス提供形態について、サーバ上プログラ
ムが「技術提供取引」となるか?
各種サービス提供形態に応じた、輸出管理のあ
り方
各種サービス提供形態について、諸外国での規
制・管理の状況を把握する
「サービス提供」と「技術の提供」の関連性
整理
プログラムの提供を行わず、実行結果を提供す
ることは、「役務取引」に相当するか?
-プログラムの種類(OS,ミドル、AP)により判断
が相違するか?
-サービスを提供するために使用する通信
路、サーバは「提供」となるか?
-サービスを提供するための技術支援は?
サービス提供との関連
性
サービス提供
サービス提供
サービス提供
サービス提供
サービス提供
サービス提供
既存
サービス提供
想定事例?
クライアント-サーバタイプの
システムも同じ?
具体例?
提供サービスの機能(例;暗号)、提供形態と提 提供先国の
中国暗号規制;判断
供先国の規制対象の判断
制度
しにくいケースとは?
全般
CISTEC 事務局に依頼
諸外国でのクラウドシステムについての輸出規
制。管理の状況
20
不特定多数;誰でも
SaaS 端末として専用端末、家電を使用する
3-4
場合
1)「不特定多数」への(提供)とならない
か?
既存?
が使用できる<=>特
(「不特定
定家電購入者
多数」の定
・対象家電は誰でも
義、解釈の
が購入できる
問題?)
・対象プログラムは誰で
もがダウンロードできる
3-4-2
3-4-3
3-5
2)懸念国にも対象端末が既に提供されて
いる
特定機能を利用する
既存?
ためのプログラム/FW の
インストールは不要?
3)AP には(端末の)制御に関するサービスを
含む
サービス提供
HaaS,PaaS,SaaS で、相手に何が提供され、
それぞれどのような輸出管理を行うのか
SaaS(外国)を利用し、自社と非居住者間で自
社製品のサポート情報を交換する場合、以下の
各々は技術提供となるか?
3-6
個別事例
①情報をアップロードする、
②アップロードされた情報をダウンロード
誰から誰に対して
か?
する、
③情報交換する
PaaS を利用して AP を顧客に提供する場合、
3-7
プログラムの提供・技術の提供となるの
プラットフォームに実装さ
サービス提供
か?
れている技術/プログ
ラムの扱い
PaaS を利用して AP を顧客に提供する場合、
3-8
プログラムを顧客が利用できるように PF 提
供者が設定などの作業を行う場合、PF 提供
個別事例
外国にサーバを設置す
る場合から類推
者に対するプログラムの提供となるか
PaaS を利用して AP を顧客に提供する場合、
3-9
顧客が入力した情報を PF 提供者、サービス提
供者共に参照できない場合、規制対象とな
利用者が保管した技
個別事例
らい?
術情報、プログラムの扱
い
PaaS を利用して AP を顧客に提供する場合、
サービス提供契約をしている顧客(C 国)が C
3-10
国と D 国の両方から AP を使用する場合、(D
サービス提供者、顧
国使用者についての)規制対象は、顧客(C 個別事例
客いずれの観点から
国)から D 国にいる使用者への AP を使用す
か?
るために(C 国)から伝達(提供)される情
報であるか?
21
自社の海外出張者に、(特定のサーバ上にある)
プログラムを使用させる場合と、リモートデ
3-11
スクトップ(DaaS)により海外からプログラ
使用者はプログラムを
サービス提供
ムを使用させる場合の相違点はあるか?
3-12
参考
SaaS での役務提供管理
使用できるが、他者
への再提供、機能変
更はできない
サービス提供
上表の項番「3-×」の元データ
クラウドコンピューティングのサービスモデル類型:SaaS
・ ユーザー(お客様)はプログラム等のダウンロードは一切せず、サービス
(パフォーマンス)を得るだけの形態。サーバーは日本国内にある場合を
想定。
・ 外為法上の手続き要否整理
そもそも役務取引に相当するか?の検討
A委員
どの範囲まで・・・アプリケーション?、ミドルウェア?、OS?、通信路?、
サーバー等貨物?、技術支援?等
を「提供」と捉えるのか?
・ 特に、自社側に構築(設置)しているアプリケーションやミドルウェアが
規制対象の暗号機能を有している場合、ユーザー(お客様)の所在国の有
する暗号規制(中国暗号規制
等)の手続き要否整理
・ 欧米など、諸外国ではこのようなサービス提供をどのように規制、管理し
ているか?の調査
PaaS の上で弊社の AP を開発搭載し BtoB、BtoC のサービスを SaaS として提供
する。端末として PC 以外に専用端末や家電を想定。
懸案事項。
B委員
1.不特定多数にはならないか?
2.イラン、イラク等に家電は販売済である。
3.AP は単なる業務でなく、広くエコ、制御に関するサービスも入る。
技術になるか?
C委員
クラウド分類での各モデル(HaaS(IaaS)、PaaS、SaaS)において、提供されるも
のと輸出管理上で考慮すべきものの検討
・SaaS 上での情報交換
- 他社(A 国)が提供する SaaS を利用し、弊社(B 国)と顧客(C 国)間
で、弊社製品のサポート情報の交換を行う取引において、規制対象となるのは
以下のいずれか?
D委員
…
弊社から顧客へのサポート情報提供
…
顧客から弊社へのサポート依頼情報提供
… 弊社から他社 SaaS 上へのサポート情報アップ
… 顧客から他社 SaaS 上へのサポート依頼情報アップ
… 弊社が SaaS 上へのアップしたサポート情報の顧客によるダウンロード
22
… 顧客が SaaS 上へのアップしたサポート依頼情報の弊社による
ダウンロード
・PaaS 上でのアプリケーション提供
- 他社(A 国)が提供する PaaS を利用し、弊社(B 国)が、アプリケーシ
ョンを構築し、顧客(C 国)にそのアプリケーションをご利用いただく取引に
おいて、規制対象となるのは以下のいずれか?
…
弊社から顧客へのアプリケーション提供
>
この場合、提供するのはプログラムか、プログラム以外の技術(情
報処理サービス等)か?
… 弊社から他社 PaaS 上へのアプリケーションプログラムのアップ
>
他社 PaaS 上の弊社アプリケーションプログラムを顧客が使用でき
るようにするために、他社が設定等のアクションを行う場合、弊社から他社へ
のプログラム提供となるか?
… 他社が PaaS 上の弊社アプリケーションプログラムを顧客から使用で
きるようにするために、他社が行うアクション
>
他社が設定等のアクションを行わない限り、顧客が使用できない場
合、このようなアクションは、使用技術の提供にあたるか?
… 顧客が PaaS 上の弊社アプリケーションプログラムを使用するにあた
り入力する情報
>
入力された情報が、他社、弊社で参照できず、アプリケーションプ
ログラムにより自動で処理される場合は、規制対象とはならない?
… 顧客が PaaS 上の弊社アプリケーションプログラムを使用した結果、顧
客に返される情報
>
入力された情報が、アプリケーションプログラムにより自動で処理
され、結果を他社、弊社で参照できなければ、規制対象とはならない?
…
顧客が顧客の海外事業所(D 国)にも PaaS 上の弊社アプリケーション
プログラムを使用させる場合
>
弊社と顧客が契約していれば、顧客の海外事業所(D 国)の使用が
認められる場合、顧客(C 国)から顧客の海外事業所(D 国)へのアプリケーシ
ョンプログラムを使用することにより伝達される情報のみが規制対象と考えら
れるか?
・
海外からの出張者にプログラムを使用させる場合と、リモートデスクトッ
プにより海外からプログラムを使用させる場合の相違
-
・
プログラムの提供にあたるか?
プログラムのインストール作業を非居住者に行わせる場合の規制対象-
インストールだけであれば、インストール後のプログラムは実行されない。
E委員
SaaS でのサービスの役務管理
23
資料2-9 付 1
付録 G-1
【SWG 資料】
2010 年 10 月 28 日
SWG-チーム A
ネット経由のサービス提供における技術規制検討SWG -Aチーム検討結果について
1.検討課題
クラウドサービスにおける SaaS を題材に該当のアプリケーションプログラム(AP)をネット経
由にて顧客へ利用させる場合の輸出管理の考え方の検討。Aチームは、許可申請を必要
とする(規制される)ことの合理的な説明をする。
2.諸条件のイメージ
日
本
外
国
クラウド
Y 社製プラットフォーム(PF)
X 社製アプリケーション(AP)
サービス 1~3
(X 社は非居住者が利用
することを把握)
非居住者:
サービス 1~3
を利用
3.合理性の主張
1)法令の趣旨:
法の趣旨は、安全保障上の観点から、「特定国にて、その国以外から規制される技術
を入手し、それを利用されないようにすること」と考える。
2)法令文言の解釈と規制の考え方
上記の趣旨を達成するため、本邦にいる人(自然人および法人)対して、法 25 条に
て規制している。
法 25 条は、前半にて、
居住者/非居住者に対して、特定技術を特定国において、
「提供することを目的とする取
引」を規制し、
24
また、後半では、
居住者に対して、特定技術を特定国の非居住者に「提供することを目的とする取引」
を規制している。
「(技術の)提供」は、その取引の具体的な
法 25 条の規制要件は、「取引」であり、
内容を示すものと考える。
役務通達によると、
「取引」とは、
「有償無償にかかわらず、取引当事者双方の合意に基づくもの」であり、
また、
「提供することを目的とする取引」とは、
「取引の相手方に対して技術を対外的に提供
すること自体を内容とする取引」としている。
法令の趣旨から考えて、X社が、非居住者に対して、特定技術:APを何らかの形で使
えるようにする取引(提供手段を問わず)が成立すれば、規制要件にあたると考える。
そのAPの提供方法として、①直接的に(物理的に)APを渡す(例えば、CD-ROM
で渡す)か、②ネット経由にて利用できるようにするかは、規制要件に該当するか否
かを決める要素ではなく、その取引の内容を実施する方法(手段)の選択にすぎない。
すなわち、非居住者から見れば、取引したAPを目の前の自分のPCにインストールする
か、遠方にある提供元のサーバ上に置くかの差であると考える。②のケースでは、物
理的な提供は発生していないものの、技術の提供手段の一つとして解釈し、“提供とみ
なす”と考える。
また、提供方法①と②では、その規制のリスクに差異がある。①は物理的に非居住
者の手元にその AP が存在することから、転用やリバースエンジニアリングによる AP
の解析等の可能性があるが、②にはその恐れはない。したがって、許可申請の際、①
と②の場合で、②の方が許可申請を比較的容易にする等のメリットがあっても良いの
ではないかと考える。
4.サービス事例での輸出管理
0)考え方
X 社と非居住者の間で成立した取引内容から直接的に非居住者が受けるサービスを
実行するためのプログラムを輸出管理の対象(*1)と考える。ただし、貨物の場合は、
技術と異なり、規制要件が「輸出」であるので、貨物の有する機能の提供を目的とし
た取引は規制できないと考える。
*1:クラウドサービス形態と規制対象
・SaaS:AP
・PaaS:PF
・IaaS:OS
*Hard は、規制されない(規制できない)
1)サービス 1-1:
電子メールの暗号化サービスを行うAPが提供されるものとして、輸出管理を実施
25
2)サービス 1-2:
PFが提供する暗号機能を含めたAPが提供されるものとして、輸出管理を実施
(必ずしも*1 での規制対象となるケースばかりでなく、取引の内容から非居住者
が受けるサービスでの検討を要する)
3)サービス2
高性能ハードは規制されず(できず)、ショミレーションプログラムが提供されると
して輸出管理の実施
4)サービス3
提供する機能に対応したプログラムの提供として、輸出管理を実施
以
26
上
資料2-9 付2
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