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ケーエス会 4 月勉強会 講演会

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ケーエス会 4 月勉強会 講演会
キッチンスタジオ
2015 年 5 月 28 日
友 の会
ケーエス会
4 月勉強会
4 月 21 日、ケーエス会勉強会をホテル聚楽で開催しました。
今回は以前もご講演頂き好評を博した、ケーエス会会員でもありますフランス語お料
理教室 Cui Cui 主催の田中裕子氏にご講演頂きました。
講演会「ワインとわたし」
講師: 田中
裕子(フランス語お料理教室 Cui Cui 主催)
講師:田中裕子氏
◆シャンパンはなぜ高い?
①シャンパーニュ地方でしか作れないから。
②作業に手間がかかっているから。
普通のワインはタンクの中で熟成させて、瓶に詰めて
そのまま出荷しますが、シャンパンはタンクの中で発酵
させた後に瓶の中に詰め替えます。そして瓶の中で更に
発酵させ、何ヶ月も熟成させます。なので、時間も手間も
かかり、場所も取るから値段が上がってしまいます。
◆シャンパンには年号が書かれていない?
シャンパンは年ごとにタンクで発酵している状態のものを混ぜ、各社の加減でそれぞれの味わいを作
りだしているからです。ワインの世界にも日本酒の杜氏のような熟練の技術者がいて、発酵したてのも
のから発酵の進んだ複数のベースワインをブレンドし、そこから更に瓶内発酵させることでより熟され
た味になっていきます。これは「アッサンブラージュ」と呼ばれています。
たまに年号の書いてあるシャンパンがありますが、
「ミレジム」と呼ばれ、ブドウが素晴らしくできた
年にしか作りません。普通は混ぜてしまうのにその年のブドウだけで作っているものなので、年号が書
いてあるものはとても高いです。
◆瓶が斜めになっている理由
瓶が斜めなっているのは、澱(おり)を集めるためです。澱とはワインボトル
の底の沈殿物のことで、これは酵母菌が酵母を食べてアルコール発酵させたあ
との死骸です。ワインは澱が瓶の底に溜まっていますが、シャンパンの場合は
瓶詰め発酵の際に瓶を斜めにし、数ヶ月かけて毎日 8 分の 1 ずつ瓶を回転させ
ながら澱を瓶の口に溜めていき、時期がきたら澱を取り除きます。これを「ルミュアージュ」といいます。
もくじ
●
ケーエス会 4 月勉強会を開催
講演「ワインとわたし」
講師:田中裕子氏
●
ファベックスに㈱ホクビー&タツミ産業㈱が出展
●
キッチンスタジオからのお知らせ
◆澱の取り方
昔のシャンパンは、透明度が品質の善し悪しを決めた
ため、澱を取り除くことで値段が左右されました。当時は
古い瓶から新しい瓶に移し替えたり、瓶の口を開けて澱
の部分だけ捨てていました。この際に中身が目減りしボ
トルごとに量が異なってしまうため、それを隠すために
シャンパンのキャップシールが長くなったといわれてい
ます。しかし現在は液体窒素などで澱を瓶口ごと凍らせ、栓を抜く時に澱が塊に
なって飛び出るため、一気に澱を取り除くことができます。これを「デゴルジュ
マン」といいます。
◆シャンパンの甘さはドサージュにあり
シャンパンは澱を取り除いたあと、最後にもう一度味付けで糖分を入れます。だから甘くなります。基
本的にシャンパンはちょっと甘いです。この糖分を入れることを「ドサージュ」といい、 僅かなドサ
ージュの量の違いでワインの味わいは大きく変化するため、とても大切な工程です。
反対に、糖分を入れないことはノンドサージュといい、あまり甘くないシャンパンのことです。でもボ
トルを見てもわからないので、お店の人に「あまり甘いシャンパンが好きではありません。ノンドサージ
ュでお願いします。
」といえば「あぁ、この人はよくわかってる人だな。
」と思われます。ちょっとだけ言
葉を知っているとかっこいいですよね。
◆ロゼはタイミングが重要
ロゼワインが赤・白ワインに比べて少し高く感じるのは、やはり手間がかかってい
るからです。赤ワインならブドウを収穫し、茎や皮など全部入れます。勝手に発酵し
てくれるので、あとでろ過して取ればいいだけです。白ワインは皮を取るので、赤ワ
インに比べて少し面倒です。ではロゼはというと、赤ワインと作り方は一緒ですが、
ちょっと色が淡いですよね。放っておくと真っ赤になってしまうので、ピンク色に
なってきたな、という頃に途中で中身を全部出します。この作業にすごく手間がか
かります。昔はロゼというと赤ワインの失敗作のようなイメージがあり、例えば、ブルゴーニュでは元々
ロゼなんか作ることはなく、ロゼにしてあったら地元の人が飲むものでした。しかし今ではロゼをわざ
わざ作っているところもあります。
◆ロゼは何にでも合う
現在一番ロゼの市場が多いのは日本です。それは桜があるからです。桜
の時期になると桜色のロゼワインの出荷が増えます。
手間がかかって面倒くさいので値段が上がっちゃうし、ロゼって女性や
カップル、プレゼントのイメージが強くて、世界中あまり市場がないので
売れません。なのでロゼは普段あまり数がありませんが、ロゼこそお寿司
や天ぷら、何にでも合います。ワインを売りにしているお店であれば、和食屋さんや中華料理のお店には
必ず置いてあると思います。一番最初から最後まで何にでも合い、且つ、ピンク色だからおめでたい。誕
生日会やお祝いの席に何でも使えるので、日本は非常に良いマーケットだと思います。
◆ワインの選び方
①メゾンで選ぶ
②シャトーで選ぶ(ボルドー)
③ドメーヌで選ぶ(ブルゴーニュ)
メゾンとは、よそからブドウ
「シャトー」は「お城」という
シャトーでは作っておらず、
やワインを買ってきて自社で醸
意味で、カンパニーみたいなも
小規模な個人農園が非常に多い
造・調合して販売する業者のこ
のです。シャトーは全部で 54 く
です。ボルドーワインは小さな
とで、名前で判断することがで
らいあって、マルゴーといった
会社名ですが、ブルゴーニュは
き「私はここが好きです。」と表
5 大シャトーを筆頭に、
上から下
個人名なので沢山あり、色々な
現しやすく、とてもわかりやす
までランク付け、ここ 5 年位変
人が作っている分だけ種類があ
いです。ブルゴーニュ地方やシ
化していません。だから、上から
り、味も全然違ってきます。そこ
ャンパーニュ地方などで自家栽
下まで飲んでいけばボルドーが
がボルドーとは面白さが全然違
培・自家醸造の造り手は「ドメー
わかります。ソムリエ学校では、
いますが、その分ブルゴーニュ
ヌ」と呼ばれています。
ソムリエ試験のためにまずシャ
を飲み尽くすのは非常に時間が
トーの書いてある表を全部覚え
かかります。
ていきます。
◆ワイン飲み比べ~白(ボルドー/ブルゴーニュ)
ボルドー
どちらが好きかは人によると思います。
ほっそりした瓶がボルドーで、ソーヴィニョン・ブランという品種のブドウです。
ソーヴィニョン・ブランはさわやかで、結構和食に合います。私は天ぷらとか食べたく
なります。ボルドー地方は基本的に白ワインは認められていません。赤を作るべきと
シャトー ド
フランブラン
いう意識の中で作り始めたので、歴史が浅く、どちらかという清涼感がありさわやか
な感じものが多いです。はんぺんやかまぼこなんかにも合います。
一方シャブリはシャルドネという品種です。ソーヴィニョン・ブランに比べて軽いけ
ブルゴーニュ
れど、口に余韻が残ります。味に豊潤さ、豊かみがあります。ソーヴィニョン・ブラン
は、存在感はあるけど豊潤さには欠けるところがあります。
例えるなら、ソーヴィニョン・ブランは若い女の子で、シャブリはもうちょっと語り
たいと感じさせる女性といった感じです。
モロー ノーデ
シャブリ
シャブリ村は、シャンパーニュ地方に近いブルゴーニュ地方の北端にある小さ
な集落です。よくこんなところで世界のシャブリを作っているなぁと思います。
畑金額にすると本当かなと思うくらいです。
シャブリは元々等級が決まっていて、一番高いものは一番日が当たるブドウ畑
でできるものです。特級畑で作られたシャブリの色は、はちみつのような金色に
なります。
◆世界のワイン
ワインは種類が多くて地域も様々です。ドイツ、イタリア、チリ、辛口、甘口など、沢山種類があって
何を選んだらいいかわかりません。
そんな中で、一番はずれがないのはチリワインです。元々暑くて晴天が多く乾燥しているので、気候
がワイン作りに適しています。誰でも好きだと思います。あとスペインも日照度が高く甘みが出るから、
ある程度みんなが好きな味になります。カリフォルニアも湿度はないのでワインに合っています。
反対にイタリアは一番難しいです。ブドウの種類が非常に多く、私でも知らないブドウがあり、聞い
ても「現地の地ブドウです。
」といわれてしまいます。イタリアでは平気でブドウを混ぜて出荷しちゃい
ます。加えて非常に生産者も多いため、一般の人がリーズナブルで美味しいワインを見つけるのはすご
く難しいと思います。
第 18 回 「ファベックス 2015」に㈱ホクビー&タツミ産業㈱が出展!
4 月 15 日(水)〜17 日(金)、東京ビッグサイトにて国内
最大級の業務用食品・食材機器、容器の総合見本市「ファ
ベックス 2015」が開催され、来場者は 3 日間での 75,129
名と、過去 2 年とくらべても最大の来場者数です。
惣菜デリカ、弁当、中食、外食、給食、配食等の業務用
専門展であるファベックスはデザート・スイーツ&ドリ
ンク展、食品&飲料 PB・OEM ビジネスフェア 2015、ハラ
ールマーケットフェア、食肉産業展、ワイン&グルメ、麺産業展の 7 つの展示会を合同開催し、回を重
ねるごとに広く認知され、年々出店数来場者数共に増加しています。
開催テーマは『進化を続ける日本の食へのさらなる挑戦
—「素材」と「技術」の追及、そして「人」
をたがやす—』で、ケーエス会会員企業の㈱ホクビーとタツミ産業㈱も出展しました。
<出店会員企業の紹介>株式会社ホクビー
今回はより多くの方にホクビーを知っていただき、メルティークビーフのアピールを行うべく、東京
開催では初めて出展しました。
<出店会員企業の紹介>タツミ産業株式会社
ハラールマーケットフェアに食器、食品包装資材として唯一出展し、多くの注目を集めていました。
キッチンスタジオからのお知らせ
<6月の勉強会>
《今後のスケジュール》
6 月の勉強会は、以前にもご講演して頂いており
ます藤原宣正氏を講師に再びお招きし、今回は国内
外の生産者が抱える畜産物の衛生問題について、ご
講演頂きます。
どうぞご期待下さい。
<7月は特別企画を開催します>
7 月は特別企画として、7 月 21 日(火)の 15 時よ
■ 6 月 16 日 勉強会
(12~15 時 30 分:ホテル聚楽)
「国内外の生産者が抱える畜産物の衛生問題」
講師:藤原宣正氏
■ 7 月 21 日 特別企画
(15 時~:3Lights(スリーライツ))
〒175-0082 東京都板橋区高島平 7-1-1
り、ケーエス会会員企業の山手運送㈱吉田社長が経
営されるイタリアンレストラン「3Lights(スリーラ
イツ)」(都営三田線新高島平駅すぐ)にて、イタリア
料理とワインの会を催します。後日ご案内致します
ので、皆様どうぞご参加下さい。
<8月は休会します>
TEL 03-6904-1104
■ 8 月は休会します
■ 9 月 15 日 勉強会
(12~15 時 30 分:ホテル聚楽)
講師:今野保氏
<9月の勉強会>
9月の勉強会は、毎年恒例のショッピング・アドバイザーの今野保氏を講師に招き、最新のスーパーマ
ーケット状況など、毎回旬な情報盛り沢山の講演内容となっています。みなさま是非ご参加下さい。
<編集後記>
も う 20 年 近 く 前 の こ と で す が 、 学 生 時 代 渋 谷 の マ ク ド ナ ル ド で ア ル バ イ ト を し て い ま し た 。
当時マックで日本一売り上げるお店だったので、とにかく忙しくて、休む間もなくお客様を捌いて
いたことを今でも覚えています。あれからめっきり渋谷に行く機会も少なくなっていましたが、
ゴールデンウイークに久しぶりに渋谷に行ってきました。
お目当ては「名探偵コナン」の期間限定カフェ。毎週アニメを録画し、
毎年欠かさず映画館にも観に行く唯一のコンテンツ。
同様なファンも多く、期間限定&ゴールデンウイークということもあり、
整理券がないとカフェに入れない。そしてその整理券には長蛇の列ができ、
朝 9 時 に は 配 布 終 了 。 一 度 目 は 失 敗 し 、 翌 日 7 :30 か ら 並 ん で よ う や く GET !
挙げ句の果てに入店時間 1 時間という制限付きでしたが、子供たちと共に、
これぞまさしく「童心に返る」でした☆
長谷川
株式会社キッチンスタジオ
編集責任者: 長谷川 かおり
かおり
〒101-0024
東京都千代田区神田和泉町 1 番地3-11 大協ビル5階
電 話 : 03-5822-6551 FAX: 03-5822-65 5 2
E-mail:[email protected]
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