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Windows 、Mac 混在環境の情報共有環境を Office 365 で

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Windows 、Mac 混在環境の情報共有環境を Office 365 で
株式会社ゆめみ
Windows 、Mac 混在環境の情報共有環境を Office 365
で統一し、社内システムとのシングル サインオンまで実現。
ASP サービスの乱立利用による非効率を解消し、業務効率
を大幅に改善
ソリューション概要
○お客様プロファイル
株式会社ゆめみ (http://www.yumemi.co.jp/)
は、2000 年 1 月 27 日に創業。同社では、社会
に対し「技術とアイデアで夢を実現し、豊かな情
報化社会を創造する」
と、共に働く仲間に対し
「笑
顔で全力投球できる環境にする」
という 2 つの
理念の基に、
「エンドユーザーがクライアント企業
の "ファン" になる "テクノロジー" を提供する。」
をモットーに、今話題の「ゲーミフィケーション」や、
を中心に、顧客エ
「 O2O (Online to Offline) 」
ンゲージメントを高めるさまざまなソリューションを
提供しています。
○ソフトウェアとサービス
・ Microsoft Office 365
- Exchange Online
・ Active Directory
- Active Directory フェデレーション サービス
○メリット
・ サービスごとに分断されていた社内の情報共有
環境を Office 365 に統一することで、業務を
効率化
・ AD FS 活用により、既存の社内システムと Office
365 を連携し、シングル サインオンを実現
・ Mac を含むクライアント PC 環境から不自由な
く活用
○Microsoft Office 365 パートナー
株式会社ダンクソフト
モバイルに特化した多彩なサービスおよびソリューションを提供する株式会社ゆめみでは、
事業の拡大と人員の増強など必要に応じて ASP サービスの種類を追加して、社内の情
報共有環境を増強してきました。しかし、サービス間での連携が行えないため、ユーザーの
ID 管理やデータ管理などが煩雑化してしまうなどの課題が積み重なっていたと言います。
この課題を解消し、より生産性の高い情報共有環境を構築するために同社ではクラウド
サービスの採用を決定。Google Apps を含め詳細にサービスを比較した結果、Microsoft
Office 365 を導入し、社内システムとのシングル サインオン環境を実現しています。
導入の背景とねらい
「老朽化」、
「陳腐化」、
「煩雑化」という社内 IT の課題を一掃するため、
クラウド活用へシフト
超高速メール配信「 mobm@il 」や E コマース ASP「 Mercury 」、ユーザーを活性化させる
「ゲーミ
フィケーション」
など、モバイルに特化した多彩なサービスおよびソリューションを展開する株式会社
ゆめみ (以下、ゆめみ) は、2000 年に設立されて以来、携帯端末と市場環境の目まぐるしい変化に
合わせて進化。たった 3 人で創業した同社も、現在では従業員数が約 75 名になるまでに成長して
います (2012 年 7 月 1 日現在)。
人員の拡大を続けてきたゆめみでは、各種業務システムを自社でオンプレミスに構築したほか、社
内の情報共有環境には各種のオープンソース プロダクトやパッケージ製品を都度採用し、メールや
IM (インスタント メッセージ)、グループウェアなどの活用を続けてきました。
しかし、
「オンプレミスに構築したシステムの老朽化や陳腐化に加え、複数のベンダーが提供する業
務アプリケーションが個々に独立していることに起因する管理の煩雑化など、社内システムの運用
工数が膨大になってしまった」
と、ゆめみ システムアーキテクト部 部長 長屋 学 氏は振り返ります。
○ユーザー コメント
「やはり、東日本大震災の影響は当社にとっても
大きなものでした。BCP 対策として、どんな場所で
も事業が再開できるようなフレキシビリティが欲し
い。さらには、従業員や拠点の増減にも柔軟に対
応できるインフラが欲しい。そう考えると、Office
365 などのクラウド サービス活用は当然の選択で
しょう。実際、Office 365 と AD FS を使った環境
で、開発用に利用している Mac も、問題なく管
理できています」。
「現在では社内システムのユーザーが 100 名を超え、管理するクライアント PC も Windows、Mac
合わせて 200 台近くに増えています。さらに情報共有に活用していた業務アプリケーションは多岐
にわたり、互いに連携することもなく、乱立しているような状況でした。この混乱を整理し、運用管理
の負荷を軽減すると共に、ユーザーにとっても使いやすい "統合された" 情報共有環境を提供するこ
とが我々の最重要課題となっていました」。
さらに長屋 氏は、
「オープンソース中心のシステム運用にも限界を感じていた」
と続けます。
当社はかねてより、オープンソース プロダクトを中心に社内システムを構成・運用してきました。オー
プンソースは無償利用や自由に改変できるメリットがある一方で、カスタマイズやトラブル対応はすべ
株式会社ゆめみ
システムアーキテクト部
部長
長屋 学 氏
て自己責任で行う必要があり、年々高まる機能やセキュリティ要件を満たすとなると、その運用にかか
る負荷とコストは膨大でした。さらに、一部の商用システムが OpenLDAP との連携をサポートしない
など、商用プロダクトとの親和性の問題に直面するケースも増えてきているような状況にありました」。
こうした課題を解消するために、ユーザー認証基盤の統一による効率的なシステム運用を計画した
ゆめみでは、新たな情報共有基盤として、クラウド サービスを採用することを選択。Google Apps
と Microsoft Office 365 を詳細に比較した結果、ゆめみでは
「 SharePoint
Online、Exchange
株式会社ゆめみ
Online、Lync Online
を活用して、
「プロジェクト ポータル」
を構築。そして、Lync Online を活用す
がシームレスに連 携す
ることによって、ユーザーのプレゼンス (在席情報) を Outlook やプロジェ
ることで、
さまざまな状況
クト ポータル上にも表示しているため、相手の状況を確認しながらコミュニ
に対応したコミュニケー
ケーションできるようになっています。また、従来の情報共有環境と変わらな
ション手段を "オールイ
い機能を満たし、より良いユーザー エクスペリエンスを提供するために、下
ンワン" で提供されるこ
記のようなカスタマイズも加えて、Office 365 を活用しています。
と」
を、最大の理由とし
て Office 365 の採用
株式会社ゆめみ
システムアーキテクト部
部長
長屋 学 氏
株式会社ゆめみ
システムアーキテクト部
渡辺 博理 氏
を決めたと、長屋 氏は
言います。
「 Office 365 には、こ
れまでも活用してきたコ
ミュニケーション手段― IM とメールとスケジュール共有、そしてドキュメ
ントやナレッジの共有ができる環境が、すべて揃っています。それに、昔から
ユーザーがもっとも多く業務に活用しているツールは、PC にインストールされ
た Microsoft Office でしたから、Office 365 を導入したところで使用感に
戸惑うことは少ないでしょう。
しかも、Office 365 には、Microsoft Office の
サブスクリプション (1 ユーザーにつき最大 5 つのデバイス : Windows 版
に限る) が付属しています。コストの面でもまったく問題がありませんでした」。
さらにもう一点、重要な意味を持っていたのが、
「 Active Directory フェデ
レーション サービス (AD FS) の活用によって、Office 365 と社内のシステ
ムと認証連携を行い、シングル サインオンを実現できる」
ということでした。
「せっかくクラウド サービスを導入しても、社内の認証基盤と連携しないので
は、従来と同じくユーザー管理に二度手間が生じてしまいます。それは避け
たかったのです」(長屋 氏)。
主なカスタマイズの内容
Exchange Online:
・会議室の予定表のアイテムは、詳細情報まで全ユーザーが閲覧
可能に
・各ユーザーの予定表は、相互に編集が可能に
・Mac 版 Microsoft Outlook で、ほかのユーザーの予定表をイ
ンポート可能に
SharePoint Online:
・プロジェクト管理業務を定義し、それに必要なリストやライブラリを
設計
・プロジェクト ポータルをテンプレート化してコストを低減
・人事や経理向けなどの各種業務アプリケーションを提供 (Active
Directory によるアクセス制御を実施)
Lync Online:
・Exchange Online の配布グループを利用してチームを作成
・( 既にお客様やパートナー企業との IM 利用があった経緯から)
パートナー企業と Lync を接続
・パブリック IM との接続を許可
システム概要と導入の経緯
Office 365 パートナーの協力の下
AD FS 活用によるシングル サインオンを実現
AD FS の活用を前提に Office 365 の導入を決めたゆめみでは、
「 Active
システム導入効果
今後の標準となる「オンプレミスとクラウドの連携」を
社内エンジニアへの「モデルケース」として実現
Directory による認証基盤構築と AD FS の導入まで、すべて自社内で対
応すると、スピード感が損なわれる」
ことを懸念して、マイクロソフトに問い合
長屋 氏は、Office 365 導入の成果として、第一に「運用がスムーズになっ
わせ、Office 365 パートナーである株式会社ダンクソフトの協力を得て、環
たこと」
を挙げています。
「AD/AD FS との連携により、アカウントの多重管理から解放され、業務に必
境構築を行っています。
要な環境 (メール、IM、ポータル) がオールインワンで提供可能になったこと
ゆめみが新たに構築した情報共有環境では、
まず社内の認証基盤を Active
で、新入社員準備やプロジェクト ビルドにかかる業務負担を大幅に軽減でき
Directory に一元化。さらに、AD FS によって、Office 365 の認証も連携し
ましたね。期待通りでした」。
ています。
この Active Directory を冗長化するために、2 台の物理サーバー
を用意。さらに AD FS に万一のトラブルがあった際にも最小限のダウン タ
ゆめみ システムアーキテクト部 渡辺 博理 氏も
イムで復帰できるように、Windows Server 2008 R2 Hyper-V を使って
「無駄なツールを必要としないから、無駄な作業が
この 2 台のサーバーを仮想化。 1 台のサーバー上に Active Directory と
ない」
と声を揃えます。
AD FS を立てて、もう 1 台には Active Directory のみを搭載。相互にデー
「やはり、連携の取れないアプリケーションが乱立
タをバックアップすることで、可用性を担保しています。
していた従前の環境とはまったく異なります。OS
レベルからすべて統一された環境ができあがった
こうして、Office 365 を含む業務システムへのシングル サインオンを実現
のですから、運用管理効率は大幅に改善されて
したゆめみでは、Exchange Online と、Microsoft
います。また、ユーザーにも素直に受け入れられ
Outlook および、
Outlook Web App をメール環境として活用。さらに SharePoint Online
ており、SharePoint Online を使ったプロジェク
株式会社ダンクソフト
システムソリューショングループ
チーフセールスエンジニア
沼尻 鉄平 氏
株式会社ゆめみ
ト ポータルへのアクセスも順調に増えています。ちょうど社内のデスクトップ
に、クラウドに置くか、オンプレミスに置くか選べることが重要です。認証基
PC とノート PC のリースアップの時期だったこともあり、Windows XP から
盤がオンプレミスに限定されていたら、結局はオンプレミスに追加機能を配
Windows 7 への変更と Office 365 の導入が重なるなど、ユーザーにとっ
置するしかありませんから」(渡辺 氏)。
ては本当に大幅な環境変化が生じたのですが、大きな混乱もなく安心してい
ます」。
そしてもう 1 点、重要なメリットが「 BCP (Business Continuity Planning)
の充実」
です。長屋 氏は次のように言います。
こうして運用管理負荷が少なく、ユーザーにとっても使いやすい情報共有環
「やはり、東日本大震災の影響は当社にとっても大きなものでした。BCP 対策
境を実現したゆめみですが、同社にとってのメリットはそれだけにとどまらない
として、どのような場所でも事業が再開できるフレキシビリティと、従業員や事
として、渡辺 氏は「 AD FS を使って社内システムと認証連携させた意義は
業拠点の増減にも柔軟に対応できるインフラ環境を求めれば、Office 365
大きい」
と、強調します。
などのクラウド サービスを選択するのは当然のこととなっていくでしょう」。
「私たち開発側にいる人間にとって、クラウド サービスとオンプレミスの連携
というのは、今後の標準的な構成になると思っています。今回、Office 365
をそのまま導入するよりも時間とコストを余分にかけて、AD FS による認証
今後の展望
より一層の Office 365 活用へ
連携を実現したのも、実は社内のエンジニアにモデルケースとして見せた
かったというねらいがありました。社内システムにかける時間は、どんどんと減
長屋 氏は最後に、次のように話します。
少し、自動化の方向に進んでいます。その中にあって、クラウド サービスを適
「今後、当社の事業を拡大していくうえでクラウドの活用は必須であると考え
材適所に活用し、社内システムとの連携を図ることは、将来的には " 当たり
ます。クラウドの台頭によりインフラ エンジニアとしての役割が大きく変化し
前" のことになるでしょう。お客様にサービスを提供する立場として、
『クラウド
てくる中で重要なのは、要件や状況に応じたオンプレミス/クラウドの選定と
をオンプレミスと連携活用したことがない』
とは言えませんからね」。
使い分けであり、これまで培ってきたオンプレミスでの構築、運用経験をどう
活かしていくかが今回のシステム移行のカギでした。その成果として Office
さらに言えば、AD FS による認証連携を実現したことで、今後のシステム拡
365 と並行して導入した AD/AD FS によって社内の PC 端末とクラウドで
張やカスタマイズにも柔軟に対応できる環境ができあがったことが、重要な
ある Office 365 の認証統合を果たし、
さらには課題であった Mac OS 端
ポイントとなっています。
末の認証をも可能にし、オンプレミスとクラウドを繋ぐハイブリッド環境を実現
「第一にマネージビリティを確保することが重要と考えていました。ただ単に
できました。まだまだ新システム移行の過渡期で課題もありますが、既存シス
外部のサービスを借りてくるだけでは不十分ですからね。実際、すでに当社
テムや業務を順次統合し、Office 365 をより一層活用できる環境を整備し
のニーズに合わせたカスタマイズも行っています。こうして機能を追加する際
ていく次第です」。
株式会社ゆめみ
http://www.microsoft.com/ja-jp/casestudies/
導入についてのお問い合わせ
本ケーススタディは、
インターネット上でも参照できます。http://www.microsoft.com/ja-jp/casestudies/
本ケーススタディに記載された情報は製作当時
(2012 年 10 月)
のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
本ケーススタディは、情報提供のみを目的としています。Microsoft は、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。
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