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NPMとポストNPMをめぐる 市民・政治家・公務員の関係

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NPMとポストNPMをめぐる 市民・政治家・公務員の関係
ECO-FORUM Vol. 31 No. 4
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NPMとポストNPMをめぐる
市民・政治家・公務員の関係
大
山
耕
輔
慶應義塾大学法学部教授
1.市民と政府の関係についてのビッグ・モデル
政府の運営をめぐって、市民は、NPMとポストNPMのどちらを望んでいるだろうか。
また、政治家と公務員の関係は、NPMとポストNPMとではどう異なるだろうか。これが
本稿の課題である。行政学の国際標準の代表的なテキストであるPollitt and Bouchaert
(2011)によれば、市民と政府の関係についてのビッグ・モデルは、表1のように三つか
ら四つある。
第一は、新公共管理法(New Public Management: NPM)であり、ビジネスのやり方
を注入することによって、政府をより効率的に、より「消費者応答的」にするものである。
NPMの調整メカニズムは、市場型メカニズム(Market Type Mechanisms: MTMs)であ
り、業績指標、目標、競争的契約、準市場等が含まれる。
第二は、新ウェーバー型国家(Neo-Weberian State: NWS)であり、伝統的な国家装置
を近代化して、より専門的で、より効率的で、より市民応答的な政府にするものである。
NWSの調整メカニズムは、公平な公務員による規律のとれたヒエラルキー組織を通じて行
使される権威に基づくものである。
第三は、ネットワークであり、
「自己組織化する」ネットワークを通じて作動することに
よって、政府を、よりよい情報をもち、より柔軟で、より排他的でなくするものである。
ネットワークの調整メカニズムは、相互依存的な利害関係者(ステークホルダー)のネッ
トワークである。
第四は、ガバナンスであり、そのうちの一つは新公共ガバナンス(New Public Governance:
NPG)と呼ばれるものである。ガバナンスは、政策の形成と実施の双方において、より広い
範囲の社会的アクターを含むことによって、政府を、より有効で、より正統的なものにしよ
うとする。なかには第三の「ネットワークアプローチ」に明白に基づくものもあり、それら
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表1
モデル
ビッグ・モデルの基本主張
中心となる主張
もっとも共通する調整メカニズム
ビジネスのやり方を注入するこ
と によって、 政府をよ り 効 率 的
に、より「消費者応答的」にする
こと。
市 場 型 メ カ ニ ズ ム
(MTMs); 業績指標、目
標、競争的契約、準市場
Hood, 1991
Lane, 2000
Osborne and Gaebler,
1992
Pollitt, 1990
より専門的に、より効率的に、
より市民応答的にするため、伝
統的な国家装置を近代化するこ
新ウェーバー型 と。ビジネスのやり方は、この点
で補助的な役割を果たすだろう
国家(NWS)
が、国家は、それ自身のルー
ル、方法、文化をもつ独特のアク
ターであり続ける。
公 平 な 公 務 員の 規 律 のと
れたヒエラルキーを通じて行
使される権威
Dreschler and Katte,
2008
Lynn, 2008
本書の第 4 章
ネットワーク
ヒエラルキー、そして/または市
場メカニズムよりも、「自己組織化
する」ネットワークを通じて作動す
ることによって、政府を、よりよい
情報をもち、より柔軟に、より排
他的でなくすること。
相互依存的な利害関係者
(ステークホルダー)のネット
ワーク
Agranoff, 2007
Castells, 2010
Klijn, 2005
利害関係者
(ステークホルダー)のネット
ワークとパートナーシップ
ガバナンス
(新公共ガバナ
ンス: NPG)
政策の形成と実施の双方に
おいて、より広い範囲の社会的
アクターを含むことによって、政
府を、より有効で、より正統的な
ものとすること。ガバナンスのな
かには、「ネットワークアプロー
チ」に明らかに基づいているもの
もあり、それらのほとんどは、垂直
的統制より「水平性」を強調して
いる。
Pierre and Peters,
2000
Frederickson, 2005
Kaufmann et al.,2009
Bellamyand Palumbo,
2010
Osborne, 2010
新公共管理法
(NPM)
いくつかの主な出典
(出所)Pollitt and Bouckaert (2011)、p.22の表1.3。
のほとんどは、垂直的統制よりも「水平性」を強調している。ガバナンスの調整メカニズ
ムは、利害関係者(ステークホルダー)のネットワークとパートナーシップである。
ここでは単純化のために、第三と第四はほぼ同じものとして扱う。
2.ビッグ・モデルのツール
図1は、ビッグ・モデルのツールの関係を示したものである。
NPMのツールには、外部委託、業績測定、執行エージェンシー、公私のパートナーシップ
(Public Private Partnership: PPP)の四つがある。新ウェーバー型国家(NWS)のツー
ルには、強い関係を持つものとしては業績測定や透明性/情報の自由があるが、弱い関係のも
のとして、外部委託、執行エージェンシー、サービスユーザの委員会がある。新公共ガバナ
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図1
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ビッグ・モデルの地図とパラダイム
ビッグ・モデル
パラダイム
メニュー
新公共管理法
(NPM)
新公共ガバナンス
(NPG)
新ウェーバー
型国家(NWS)
サービス
ユーザの
委員会
公私のパート
ナーシップ(PPP)
ツール
皿
地図 例(
外部委託
業績測定
透明性/情
報の自由
)
執行エー
ジェンシー
(出所)Pollitt and Bouckaert (2011)、p.22の図1.3。
ンス(NPG)のツールには、強い関係のものとしては、公私のパートナーシップ(PPP)と
透明性/情報の自由、サービスユーザの委員会があり、弱い関係のものとしては、外部委託
がある1。
新ウェーバー型国家(NWS)と新公共ガバナンス(NPG)をポストNPMと見なすなら
ば、ポストNPMのツールには、強い関係を持つものとして、業績測定、透明性/情報の自
由、公私のパートナーシップ(PPP)があり、弱い関係を持つものとして、外部委託、執
行エージェンシーがある。サービスユーザの委員会は、強弱両方の関係を持つ。ポストNPM
のツールで、NPMのツールと重ならないのは、透明性/情報の自由とサービスユーザの委
員会の二つであり、この辺りがポストNPMの重要な要素と考えられる。なお、公私のパー
トナーシップ(PPP)は新ウェーバー型国家(NWS)でなく新公共ガバナンス(NPG)
のみと関係する。
3.2015~2016年市民調査の分析結果
さて、科研費の「ポストNPM研究会」
(代表者は田尾雅夫愛知学院大学教授)が2015~
16年にかけて実施した日本、ニュージーランド、イングランド、ノルウェー4か国の市民
調査のデータに照らすと、市民は、NPMとポストNPMのどちらを支持しているだろうか。
また、ポストNPMのうちでは、新ウェーバー型国家(NWS)と新公共ガバナンス(NPG)
のどちらを支持しているだろうか。紙幅の都合により、簡単な分析の結果を紹介したい。
ここで、市民がどちらを「支持する」とか「望む」という場合、何を測るのかという問
1
ビッグ・モデルとツールの関係については異論があるかもしれない。たとえば、新公共ガバナ
ンス(NPG)のツールに業績測定が含まれるべきとの意見もありうる。
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題がある。直接測れるのならそれに越したことはないが、残念ながら、ビッグ・モデルの
各モデルは専門的すぎて、市民に直接聞くことは難しい。ただし、関連した質問で間接的
に聞くことはできる。とくに、ツールに関連する質問は参考になるだろう。また、行政に
対する信頼の規定要因として、どのモデルがより効果があるかは分析できよう。
望ましい地域社会
関連した質問として、居住する自治体(地域社会)の望ましい運営方法を聞いているも
のがある(Q9、ノルウェーはQ14)
。運営方法には三つの選択肢がある。①(A)税負担は大
きいが福祉等の行政サービスが充実した地域社会(日本、ニュージーランド、イングラン
ド、ノルウェーの順(以下、同じ)に、30.8%、39.8%、29.1%、36.8%)、(B)行政サー
ビスを必要最小限に絞り、税負担の少ない地域社会(27.3%、23.3%、22.4%、25.7%)2、
②(A)公平と標準を重視する地域社会(42.3%、47.8%、25.9%、36.1%)、(B)選択と競争
を重視する地域社会(13.2%、19.7%、21%、18.5%)、③(A)行政の責任で解決すべき問
題が多く住民はきちんと要望を出していく地域社会(28.8%、22.1%、19%、25.3%)、(B)
住民自らが責任を負いながら行政と協働して問題を主体的に解決する地域社会(23.6%、
45.5%、28.7%、27.8%)。いずれも、Aが左寄りで大きな政府論、Bが右寄りで小さな政
府論につながる質問だが3、結果は、①と②については、どの国でも(A)の左寄りで大きな
政府論を支持する回答が多かった。だが、③については、日本は(A)の、地域住民より行
政の責任を重視する人が多いが、ニュージーランド、イングランド、ノルウェーでは(B)
の、行政より地域住民の主体的な役割を重視する人が多かった。
以上の結果からいえることは、あるべき地域社会の姿として、日本、ニュージーランド、
イングランド、ノルウェーの市民は、いずれも、①低福祉低負担の小さな政府よりも高福祉
高負担の福祉国家を望んでおり、②選択と競争よりも、公平と標準を重視する地域社会を望
んでいる。また、日本を除くと、③行政よりも地域住民の積極的な役割を重視する地域社会
を望んでいる。これらの結果、とくに②の結果からは、日本、ニュージーランド、イングラ
ンド、ノルウェーの市民は、NPMよりポストNPMを望んでいるように見える。この辺りは、
ビッグ・モデルのツールにあたる自治体の運営方法について、NPMとポストNPMのどちら
が行政信頼に影響を与えているかをパス解析してみたのだが、同様の結論であった4。
住民が果たしている機能
また、新ウェーバー型国家(NWS)と新公共ガバナンス(NPG)で重ならないツール
Nは、日本(3,100)、ニュージーランド(1,140)、イングランド(1,240)、ノルウェー(1,030)である。
いずれの質問についても、最も多かった回答はどの国も「どちらでもない」でおよそ30-50%程度
であった。
3
②と③の元の質問は(A)と(B)が反対であったが、ここではわかりやすくするために入れ替えている。
4
詳しくはOyama(2016), Oyama(2015)を参照。
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は公私のパートナーシップ(PPP)だったが、市民調査では、市民はどの程度支持してい
るだろうか。市民調査の質問には、居住自治体の住民の機能として、(A)行政サービスの受
給者、(B)行政サービスの財源の負担者、(C)行政サービスの顧客、(D)行政のパートナー
の四つのうち、どれを現在果たしているか聞いているものがある(Q10、イングランド
はQ15、ノルウェーはQ14)。
「大いにそう思う」と「そう思う」を足した回答の割合は、各国でやや異なる。日本は、
イングランドと同じく(B)負担者が最も多く(41.9%、51.2%、67.6%、58.4%)、以下、
(A)受給者(33.4%、56.4%、43.2%、63.5%)
、(C)顧客(25%、51.9%、66.7%、62.1%)
と続き、(D)パートナーは15.4%、26.3%、22.6%、38.3%と最も少なかった。(A)受給者が
最も多かったのはニュージーランドとノルウェーで、(C)顧客は、ニュージーランド、イン
グランド、ノルウェーでは50-60%を超えていた。
逆に、
「まったくそう思わない」と「そう思わない」を足した回答の割合は、各国とも、
(D)パートナーが最も多く(22.6%、22.1%、21.7%、14.1%)、日本の順位では、以下、
(C)顧客(15.6%、3.1%、7.3%、5.6%)、(A)受給者(12.4%、8.5%、11.5%、4.2%)
、(B)
負担者(8.8%、3.1%、8.4%、5.3%)と続く5。また、日本の望ましい住民の機能を聞いた質
問(Q11、ニュージーランド、イングランド、ノルウェーは質問なし)では、(A)受給者が
最も多く(47.9%)
、(D)パートナーは最も少なかった(38.1%)。
以上の回答からいえることは、日本と他国とがやや乖離していることもあり明確に断定す
ることはできないが、パートナーシップの回答の少なさ(とくに日本)を考慮すると、ポス
トNPMのなかでは、市民は新公共ガバナンス(NPG)より新ウェーバー型国家(NWS)の
方を望んでいるように思われる。また、ニュージーランド、イングランド、ノルウェーにお
いては、受給者、負担者、顧客の回答が多く、どのビッグ・モデルを支持しているかはとも
かく、その前提となる市民像・住民像が日本人より比較的明確であることが大きな特徴であ
るといえる。市民像が明確である点は、前項の③責任主体は行政か住民かで、日本では行政
責任を重視しているが、ニュージーランド、イングランド、ノルウェーでは、いずれも住民
の積極的な役割や責任を重視していた点と符合しているといえる。
4.NPMとポストNPMをめぐる政治家と公務員の関係
表2は、NPMとポストNPMをめぐる政治家と公務員の関係について、NPM、NWS、NPG
の三つのモデルごとに、政治家と公務員の役割と弱点について整理したものである。ただ
し、この問題についての市民調査は行っていないので、ここでは、Pollitt and Bouckaert
5
日本では「どちらでもない」回答者がほぼ半分以上と多く、(D)パートナーは62%と最も多かった。
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表2
3つの理念型モデルにおける政治家と公務員の役割(太字)と弱点(斜体字)
モデル
新公共管理法
(NPM)
政治家の役割(太字)と弱点(斜体字)
公務員の役割(太字)と弱点(斜体字)
戦 略 的 目 標 の設 定 : だが、政治
自 律 的 経 営 者 、時 に起 業 家 は、業 績 枠 組
み とインセ ンティブを通 じて説 明 しようとする。
主 に「対 等 な立 場 の」エージェンシーで働いて
いる。: 統合的公共サービス感覚の欠如と大臣と
家はこの役割に限定されたくないと
時に思う。彼らは、細かいことに介入
したいと思う。
の距離の増大が応答性を低下させている。
大 なり小 なり権 威 主 義 的 な意
思 決 定 を行う伝統的役割:
新ウェーバー型国家 NPM や NPG より問題は少ないにし
(NWS)
ても、政治家が決定したり決定しようと
することが困難な状況 がますます増
えている。
ガバナンス(新公共
ガバナンス:NPG)
a)法律と b)政 治 家 の決 定 の専 門 的 執 行 、技
術 的 専 門 家 、顧 客 への高 品 質 なサービス、
公 共 サービス倫 理 規 定 : 公務員は、政治家に奉
仕する役割と市民・顧客に応答する役割との間で緊
張を経験するかもしれない。
重 層 的 利 害 関 係 者 間 の妥 協 的
取 引 の偽 造 者 ・保 証 者 : このこと
ネットワーク管理者;パートナーシップリーダー;
交 渉 者 ; テ コ 入 れ 探 索 者 ; シナジー: 公 務員
が得意な政治家もいるが、彼らには他
の圧力がかかるし、いずれにせよ、利
害関係者間で合意されうる最低限の
分母は、必 ずしも公益的に最善の
解ではない。
の明確なアカウンタビリティ確保の困難、公務員がする
ことと政治家がすることの線引き維持が困難かもしれ
ない。
(出所)Pollitt and Bouckaert (2011)、p.169-170の表6.1と表6.2を若干修正した。.
(2011, pp.168-174)での議論を紹介するにとどめておく。
NPMモデルにおける政治家の役割は戦略的目標の設定であるが、政治家は必ずしもそれ
だけに限定されることを好まず、
むしろより細かい事柄について介入したがる傾向がある。
他方、NPMモデルにおける公務員の役割は自律的な経営者であり、とくにエージェンシー
の長は、業績枠組みとインセンティブで動くとされている。しかしながら、公務員はエー
ジェンシーの枠を超える統合的な公共サービスの感覚が薄いし、大臣と距離を置いて対等
であろうとすることが、かえって応答性を低下させている面もある。
NWSモデルにおける政治家の役割は伝統的なもので、大なり小なり権威主義的な意思決
定を行うことである。この役割における課題(弱点)はNPMやNPGにおけるよりも少な
いが、近年では、政治家が決定したり決定したりしようとすることがとても困難な状況が
増えてきている。NWSモデルにおいては、法律や、政治家が意思決定したことを執行した
りする公務員の役割が大きい。公務員は、公共サービスの技術的専門家であり、顧客に対
して高品質なサービスを提供したり、公共サービスに関する倫理規定に従ったりすること
が求められている。だが公務員は、政治家に奉仕する役割と、市民や顧客に奉仕する役割
との間に葛藤を経験しているかもしれない。
最後にNPGモデルにおける政治家は、重層的な利害関係者間の利害調整者の役割を求め
られている。だが、利害調整が得意な政治家もいるかもしれないが、利害関係者間で合意
される妥協点が、常に公益と一致するという保証は必ずしもない。NPGモデルにおける公
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務員の役割は、ネットワーク管理者、パートナーシップのリーダー、交渉者、テコ入れの
探索者、シナジー(相乗効果)といったものだが、そういった役割は、政治家の役割と重
なるものでもあり、公務員と政治家の役割の線引き維持を難しくしている。また、NPGモ
デルにおける複雑なネットワークは、公務員の明確なアカウンタビリティ確保を困難にし
ているといえる。
5.結
論
近年は、ポストNPMの議論が欧州諸国を中心に有力になりつつあり(Pollitt 2015;
Christensen and Laegreid 2011)、また、NPMの本家本元である英国においても、その有
効性はいわれてきたほど強力ではなく限定的であったという実証研究が出てきている
(Hood and Dixon 2015)。本稿が扱った「ポストNPM研究会」が2015~16年に実施し
たニュージーランド、日本、イングランド、ノルウェーにおける市民調査も、そうした議論
を裏付けるような分析結果であったといえる。市民は、NPMよりもポストNPMを支持して
おり、ポストNPMのなかでは新ウェーバー型国家(NWS)を支持している。今後は、この
ような議論が支持される要因をさらに分析するような研究が望まれるだろう。
【参考文献】
Christensen, T. and P. Laegreid eds. (2011) The Ashgate Research Companion to New
Public Management, Ashgate.
Hood, C. and R. Dixon (2015) A Government that Worked Better and Cost Less?
Evaluating Three Decades of Reform and Change in UK Central Government,
Oxford University Press.
Oyama, K. (2016) “From NPM to Post-NPM?: Comparative Analysis of the Impact on
the Trust in Local Civil Servants,” in the Proceedings by the Korean Association
of Public Administration (KAPA) International Conference (25-11-2-E, Room 302)
held at KOH, Osong, Chungcheongbuk-do, Korea in 25 June, 2016, pp.1-13.
Oyama, K. (2015) “Which Effects Trust in the Civil Service, NPM or Post-NPM?
Outcomes and Process from Comparative Perspective,” Journal of Law, Politics
and Sociology (Hogaku Kenkyu), 88(9): 1-24,
http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN00224
504-20150928-0154&ml_lang=en,accessedon9May2016.
Pollitt, C. (2015) “Towards a New World: Some Inconvenient Truths for Anglosphere
Public Administration, The IIAS Bribant Lecture 2014,” International Review of
Administrative Sciences, 81(1):3-17.
Pollitt, C. and G. Bouckaert (2011) Public Management Reform: A Comparative
Analysis: New Public Management, Governance, and the Neo-Weberian State, 3rd.,
Oxford University Press.
ⓒ2016
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